平成18年第三回定例会会議録(第3日 9月25日)

1.会期

二十三日(第三日)
九月二十五日(月曜日)

2.開議並びに散会

午後二時開議
午後五時三十九分散会

3.出席議員

(三十名)
一番 藤田 正五議員
二番 礒野 忠議員
三番 増渕 一孝議員
四番 鷲頭 隆史議員
五番 原田 賢一議員
六番 田中 広一議員
七番 中島 賢治議員
八番 田村 宏議員
九番 小栗 智恵子議員
十番 志村 孝美議員
十一番 石田 英朗議員
十二番 中嶋 寛明議員
十三番 今野 弘美議員
十四番 鈴木 久雄議員
十五番 植原 恭子議員
十六番 鈴木 幸子議員
十七番 青木 幸子議員
十八番 坂戸 三郎議員
十九番 田辺 七郎議員
二十番 鞠子 勝彦議員
二十一番 神林 烈議員
二十二番 押田 まり子議員
二十三番 二瓶 文隆議員
二十四番 石島 秀起議員
二十五番 矢吹 和重議員
二十六番 田畑 五十二議員
二十七番 高橋 伸治議員
二十八番 大塚 忠彦議員
二十九番 渡部 博年議員
三十番 守本 利雄議員

4.出席説明員

区長 矢田 美英君
助役 鐘ケ江 真知恵君
助役 吉田 不曇君
収入役 奥田 清和君
教育長 平野 純一君
企画部長 高橋 春雄君
総務部長 益田 進君
区民部長 斎藤 裕文君
福祉保健部長 小泉 典久君
高齢者施策推進室長 山崎 栄三君
保健所長 大倉 慶子君
環境部長 能瀬 晶子君
土木部長 新津 剛君
教育委員会事務局次長 小池 正男君
監査事務局長 出竿 恒夫君
企画部参事 土屋 篤志君
(企画課長事務取扱)
財政課長 新治 満君
広報課長 信坂 留吉君
総務部参事 齋藤 弘君
(総務課長事務取扱)

5.議会局出席職員

議会局長 斉藤 進君
庶務係長 宮本 和勅君
議事係長 土谷 昌彦君
調査係長 菅家 利夫君
書記 橋本 佳明君

6.議事日程

日程第一
諸般の報告

日程第二
議員提出議案第四号 「東京二十三区清掃一部事務組合による合弁会社設立の見直しを求める意見書」の提出について

日程第三
一般質問

日程第四
議案第五十一号 平成十八年度中央区一般会計補正予算

日程第五
議案第五十二号 平成十八年度中央区国民健康保険事業会計補正予算

日程第六
議案第五十三号 平成十八年度中央区介護保険事業会計補正予算


午後二時 開議

○議長(神林 烈議員)
 ただいまより本日の会議を開きます。


○議長(神林 烈議員)
 これより本日の日程に入ります。

 日程第一、諸般の報告を行います。

〔斉藤議会局長朗読〕


八 議案の提出について


○議長(神林 烈議員)
 報告を終わります。


○議長(神林 烈議員)
 次に、日程第二を議題といたします。

〔斉藤議会局長朗読朗読〕


日程第二
議員提出議案第四号 「東京二十三区清掃一部事務組合による合弁会社設立の見直しを求める意見書」の提出について


○議長(神林 烈議員)
 提案者の説明を願います。

〔二十四番 石島秀起議員登壇〕

○二十四番(石島秀起議員)
 ただいま上程されました議員提出議案第四号、「東京二十三区清掃一部事務組合による合弁会社設立の見直しを求める意見書」の提出について、提案者を代表して、文案の朗読をもって提案説明にかえさせていただきます。

 東京二十三区清掃一部事務組合による合弁会社設立の見直しを求める意見書

 東京二十三区清掃一部事務組合(以下「清掃一組」という。)においては、安心安全な工場運営を確保しつつ、高度で総合的なアウトソーシングを実現するとともに売電収入の増収を図るため、清掃工場の運転委託を請け負う合弁会社をこの十月に成立しようとされています。

 中央区は、区内の中央清掃工場の建設を、様々なかつ深刻な不安を抱える地域住民とのぎりぎりの話し合いのもとに実現したこともあり、区議会も地域住民も清掃工場の運営及び清掃一組の動静について、ひときわ重大な関心を有しております。

 清掃一組の動きは、各区の清掃工場に直結して影響するものであり、意思形成過程や決定事項は透明性をもって各区や区民に伝えられるべきものであるにもかかわらず、未だにそのような対応がなされていないことは極めて遺憾であります。

 今回の合弁会社設立の問題においても、区議会への具体的な説明はないに等しく、またその内容についても種々の疑問点があります。

 それは、そもそも当分の間存続が認められている清掃一組が株主として将来にわたり実質的に株式会社を所有することの是非の問題であり、合弁会社の経営責任体制の不明確さであり、売電に頼った経営の不確実性であり、また、競争性を確保することなしに単にプラントメーカーとの住み分けに留まるのではないか等々の疑問であります。

 現段階においては、今回の合弁会社の設立については拙速な取り組みと断ぜざるを得ません。

 清掃一組は、真に地域住民が安心できる安全な工場運営に取り組むとともに、リスクを排しつつ経営の効率化を実現する必要があります。

 よって、中央区議会は東京二十三区清掃一部事務組合に対し、左記事項に取り組まれるよう強く求めるものであります。

 一、清掃一組として評議会等執行機関の透明性を確保し、積極的に情報公開に取り組まれたい。

 二、予定されている合弁会社については、時期尚早であり、今後十分な検討が行えるよう十月の設立を見直されたい。

 右、地方自治法第九十九条の規定により、中央区議会の総意をもって意見書を提出します。

 平成十八年九月二十五日

東京都中央区議会議長   神林 烈

 東京二十三区清掃一部事務組合管理者あて

 以上、よろしく御審議の上、御決定のほどお願い申し上げます。

(拍手)

○議長(神林 烈議員)
 お諮りいたします。本案を可決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、日程第二、議員提出議案第四号は原案のとおり可決されました。


○議長(神林 烈議員)
 次に、日程第三、「一般質問」を行います。順次、質問を許します。

 まず、六番田中広一議員。

〔六番 田中広一議員登壇〕

○六番(田中広一議員)
 公明党の田中広一でございます。私は、平成十八年第三回区議会定例会に当たり、当面する行政課題につきまして、通告書に従い、区長並びに関係理事者に対し質問をさせていただきます。どうぞ意のあるところをお酌み取りいただき、明快にして建設的な御答弁を期待するものでございます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問をあらかじめ留保させていただきます。

 「老年は心の花盛りだ」、これは古代ローマの哲人セネカの味わい深い箴言であります。先日の九月十八日に敬老の日を迎え、本区においても、高齢者を敬い長寿を祝う記念日として、さまざまな行事がとり行われました。

 現在、我が国は世界に例のないスピードで高齢化が進み、高齢者をめぐる環境は大きく変わりつつあります。ことしの七月、総務省の発表によりますと、六十五歳以上の人口は二千六百八十二万人で、総人口に占める割合は二一%と、イタリアの二○%を超えて世界一となりました。今後も、高齢者人口は平成三十二年までに急速に増加し、その後はおおむね安定的に推移すると見込まれておりますが、一方で、総人口が減少することにより高齢化率は上昇を続け、平成二十七年には高齢化率が二六・○%、平成六十二年には三五・七%に達し、国民の約三人に一人が六十五歳以上の高齢者という極めて高齢化の進んだ社会の到来が予想されております。

 敬老の日は、兵庫県の野間谷村(現在の多可町)が一九四七年に、老人を大切にし、お年寄りの知恵をかりて村づくりをしようと、農閑期に当たる九月中旬の十五日を「としよりの日」と定め、敬老会を開いたのが始まりと言われております。

 高齢者の地域とのかかわりが高齢者の生きがいにつながっているだけではなく、地域にとって必要性を増しているのも、高齢者の知恵や経験によるところが大きいのではないでしょうか。つまり、地域社会は、行動範囲が限られてくる高齢者にとって重要な存在となります。核家族化の進行で、ひとり暮らしや夫婦だけの高齢世帯が増加し、地域との結びつきも、従来の地縁、血縁を中心とした関係から、区民として個々の存在へと変化してきております。高齢者が地域で活躍できる環境を整え、地域福祉の向上、世代間交流の促進に結びつけていくことは、今後ますます求められるものと考えます。

 そこで、本定例会におけるこのたびの私からの質問は、高齢者、さらに障害者等にとって優しいまちが、本区のすべての人にとって優しいまちであるという視点に立ち、福祉、環境へ配慮したハード面のまちづくりについて、三点に絞って質問をさせていただきます。

 まず初めに、新バリアフリー法についてお尋ねいたします。

 新バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)がことし六月に成立し、十二月ごろに施行の予定となっております。同法は、鉄道駅やバスターミナルなどの公共交通機関を対象とする交通バリアフリー法と、デパートや旅客施設などのバリアフリー化を目指すハートビル法を統合し、道路、路外駐車場、都市公園についても新たに対象に加え、高齢者や障害者が移動しやすいまちづくりを一体的に進めるのが目的です。

 例えば、これまでは、駅やビルなど、いわばバリアフリー化の整備対象は点として存在していましたが、今後は、バリアを最初からつくらないとするユニバーサルデザインの観点も踏まえ、整備対象を面として広げ、地域一帯を総合的にバリアフリー化を進めることとなります。つまり、これまでの交通バリアフリー法では、一日の利用者が五千人を超える鉄道駅の周辺を重点整備地区と定め、駅から官公庁や福祉施設へとつながる道路について段差を解消したり、誘導用ブロックや音声信号機を設置したりと、バリアフリー化を進めることができました。そして、新バリアフリー法では、まちづくりの視点から、これをさらに拡充することとなります。

 駅から各施設につながる道路に加えて、高齢者や障害者の利用が多い施設をつなぐ道路についても段差を解消したり、車いすが通れるように歩道を広げるほか、道路から施設の敷地内に入る際の段差や、公園、路外駐車場につながる道路についてもバリアフリー化の対象としております。

 また、これまでのバリアフリー化は、主に高齢者や身体障害者を想定して進められてきました。これに対し、新バリアフリー法では、対象を高齢者、障害者等とし、身体に限らず、精神や知的障害者も含めて対象とすることを明示しております。

 バリアフリー化は、各自治体が定める基本構想に基づいて進められることとなっており、重点整備地区を指定するほか、バリアフリー化する施設や車両、経路、事業の主体者などについて決めることとなっております。

 基本構想の内容は、区市町村が設ける協議会の場で検討されることとなっておりますが、新バリアフリー法では、計画段階から住民や利用者の意見を十分に取り入れるため、高齢者や障害者団体の関係者も参加できるようになっております。

 そこでお伺いいたします。

 第一点目に、基本構想の策定についてお尋ねいたします。

 本区では、既に東京都福祉のまちづくり条例に基づき、点的整備から面的整備を盛り込んだ中央区福祉のまちづくり実施方針が策定され、バリアフリーのまちづくりが着実に前進をしております。このたびの国の動向より、いち早く推進しておられることに評価いたします。その上で、中央区福祉のまちづくり実施方針にこうしたこのたびの国の法律の整備により、新たな課題等を盛り込み、発展的に基本構想の策定あるいは実施方針の充実を図り、本区福祉のまちづくりの総合的なビジョンを確立していくべきと御提案申し上げますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 そこで、私は、昨年開港いたしました中部国際空港セントレアに、先進的な取り組みが施されているユニバーサルデザインについて視察に行ってまいりました。

 まず驚いたのは、施設内では標識が大変見やすく、高低差のある場所には緩やかなスロープで結ばれているため、一切段差のない施設となっていることでした。つまり、空港駅から搭乗口まで全く垂直移動がないことになります。さらに、そのスロープには、傾斜部分と踊り場で色を変えることで、転びにくい工夫も施されておりました。また、トイレブースは通常よりも広いスペースを確保し、さらに多目的トイレがすべてのトイレに併設してあり、カート、車いす、ストレッチャーなどの御利用の方々にも安心して使用できるものとなっておりました。そのほか、自動販売機やエレベーター、誘導点字ブロックなど、多くの工夫が随所に見られました。

 こうした視察を通し、まちづくりにおいても高齢者や障害者にとって利用しやすくするために視点を置きながら、計画し、工夫して取り組むことが大切であると感じました。

 そこで、お伺いいたします。

 第二点目に、鉄道駅におけるエレベーターなどの設置についてお尋ねいたします。

 平成十二年十一月に交通バリアフリー法が施行され、交通アクセスの分野において具体的な施策が図られているところであります。本区内においても、各駅にホーム直通のエレベーター、多目的トイレ、冷房設備の設置などを求める声が多く寄せられております。このたび、九月十三日に矢田区長さんへ四千三百九十二名の署名簿とともに、地下鉄の駅にエレベーターの早期設置などの要望書を公明党として提出させていただいたところでございます。

 そこで、お伺いいたします。

 現在、本区には、鉄道全路線を含めますと三十二駅ございますが、現在までのエレベーターなどの設置における進捗状況と今後の早期設置への取り組みについて、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第三点目に、電線共同溝の整備についてお尋ねいたします。

 私は、平成十七年第二回定例会において、防災対策のライフライン確保という視点から、電線共同溝は防災上の利点だけではなく、地中化したことにより道路が拡幅され、より安全で円滑な道路交通の確保及び景観の向上など、区民の安心・安全なまちづくりに必要不可欠であるとの主張をさせていただきました。当時、区長さんからは、「整備地区の拡大については、今後、新たな整備を考えていく所存であります」と御答弁されております。

 そこで、お伺いいたします。

 電線共同溝の整備について、新たな整備地区への検討など、現在の進捗状況をお示しいただき、人に優しい歩行環境を確保していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第四点目に、透水性舗装、遮熱性舗装及び保水性舗装の整備についてお尋ねいたします。

 現在、本区の歩道の中で、水はけを考慮して、一部歩道が車道側に斜めに整備されている箇所がありますが、車いすを利用されている方々からすると、車いすを押すのに負担がかかり、大変苦労しているとのお声が寄せられております。また、ある高齢者からは、雨の日にマンホールの上で足を滑らせて腰を強打したとのお声も寄せられております。

 さらに、ことしの夏も大変暑い日が続きましたが、アスファルトで地表を覆った道路は雨水が浸透せず、真夏には表面温度が六十度に達することもあると言われております。これにより、都市部の気温が郊外に比べて高くなるヒートアイランド現象の一因とされており、高齢者に多いと言われる熱中症の増加が危惧されております。熱中症による搬送者数は、東京消防庁管内で昨年の七月、八月の二か月間に七百七十八人が救急車で搬送されております。こうした道路の環境整備において、安心して歩行できる対策が必要であると考えます。

 そこで、私は、昨年、東京国道事務所及び東京都へ伺い、遮熱性舗装及び保水性舗装等の取り組みについて調査してまいりました。都内では、国会議事堂前、汐留、銀座中央通りなど、モデル地域を設定しております。その結果、保水性舗装・散水装置及び遮熱性舗装では、通常のアスファルト舗装と比較し、最大で約十度の温度低下が確認されております。

 一方、本区では透水性舗装が整備されたことにより、水たまりの解消など、高齢者から、歩きやすくなったとの評価の声が地域から寄せられており、先ほど述べました水はけを考慮した一部歩道の傾斜にも同様に施工することにより、水をアスファルトが吸収する状態となり、傾斜にすることなく、フラットな状態で整備が可能と考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 水はけを考慮した一部歩道の傾斜や水たまりなど、高齢者や障害者にとって障害となる歩行環境の整備や、ヒートアイランド現象の抑制のために、幅の広い道路には遮熱性舗装や保水性舗装・散水装置を整備し、住居地域に面した幅の狭い道路や歩道には透水性舗装を整備し、あわせて、マンホールのふたにおいても滑らないような素材を順次整備することによって、人に優しい歩行環境をさらに整備していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、内部障害者の支援についてお尋ねいたします。

 現在、交通バリアフリー法やハートビル法によって、施設や建築物のバリアフリー化は着実に進んでおります。しかしながら、せっかく施設が整備されても、周囲の人々の理解が浸透しておらず、本来の機能がうまく生かされなかったり、利用できなかった事例も出てきております。こうした点を踏まえ、バリアフリー化の重要性を教育活動や広報活動を通じて理解してもらう心のバリアフリー化も、新バリアフリー法において促進していくこととなっております。

 その中で、内部障害者の方々は外見からその病状は全くわからないために、日常の社会生活の中で大きな不安を抱えて生活しております。バスなどの優先席に座っていると白い目で見られたり、身体障害者用の駐車場にもとめさせてもらえないなど、周りの目は冷たく、理解は乏しいと伺っております。内部障害者は、心臓機能、腎臓機能、呼吸器機能、膀胱または直腸機能、小腸機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の六つの機能障害を総称したもので、二○○一年の厚生労働省の調べでは、十八歳以上で八十五万人、身体障害者の四人に一人にも上ります。本区では、平成十八年四月一日現在で八百二十二人となっております。

 こうした中、同障害者の有志で結成された内部障害者・内臓疾患者の暮らしについて考えるハート・プラスの会は、啓発マークとして「ハート・プラス」を作成しております。これは身体内部をあらわすハートに、思いやりの心を加えるという意味のプラスをデザインしたものであります。この「ハート・プラス」マークは、昨年開催された「愛・地球博」(愛知万博)会場においても使用され、また、本年二月からは名古屋市の市営バス及び市営地下鉄においても優先席マークに加えられ、活用が図られております。

 そこで、お伺いいたします。

 内部障害者の存在を視覚的に示す「ハート・プラス」マークを公共施設の窓口、駐車場、トイレなどに設置し、あわせて区のお知らせの活用及び福祉関係の各行事においても普及・啓発していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、地域循環バスについてお尋ねいたします。

 本区では、九月一日現在で、六十五才以上の方は一万六千七百五十七人、区内人口の約一六%を占めております。先ほど冒頭に述べたように、本区も高齢化社会を迎えている現在、皆様が容易に区役所などの公共施設を利用できるような交通アクセスの充実が望まれております。

 本区は、縦横に地下鉄や都バスが整備されており、近年では都営大江戸線の開通や都営バス二路線の新設があるものの、一方では廃止及び部分廃止路線が四本となり、地域によっては不便になったとのお声が寄せられております。また、特に京橋地域においては、主婦の方々より、近所で日々の買い物ができるお店が少なくなってしまったため、毎日の生活が不便であるとのお声が多く寄せられております。そこで、九月十三日に、公明党として「コミュニティバスの早期運行を求める要望書」及び「地域循環バスの早期運行を求める要望書」を一万二千六百四十六名の署名簿とともに、矢田区長さんへ提出させていただきました。

 現在、本区では、民間企業の協賛による八重洲・京橋・日本橋地域を結ぶ巡回電気バス、メトロリンク日本橋が平成十六年三月十八日より運行されております。そこで、私は、先日も視察してまいりましたが、高齢者や買い物客、ビジネスマンなど大変多くの方が御利用されておりました。

 メトロリンク日本橋は、東京駅八重洲口から八重洲地下街入り口までの十四駅を巡回し、乗車が無料、午前十時から午後八時まで年中無休で運行され、運行間隔が約十分とされております。さらに、車体は電気とマイクロタービンをあわせた低公害・低騒音のエコタイプとなっており、低床式なので乗りおりもしやすく、高齢者などすべての人に優しい仕様になっております。ボディーには江戸時代初期のにぎわいをデザインした模様が描かれ、日本橋の歴史や情緒を演出しております。そして、九月四日現在、累計乗客数が運行開始二年半で百万人を突破したと伺っております。

 こうした民間活力を生かしながら地域循環バスを運行することにより、地域の回遊性を高め、人々の交流を施しており、区内産業の活力化やまちのにぎわいの創出に寄与するものと考えます。したがって、区もそうした事業に参画することにより、交通不便地域の解消や高齢者の方々への身近な交通手段だけではなく、このような商店街の活性化や交通事故の防止、環境保全など、多方面にわたってよい影響が出てくるものと考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 先ほど述べた民間企業との連携を視野に入れた手法を用いるなど工夫し、高齢者や障害者及び交通不便な地域における交通手段として、あるいは買い物などの際だれもが手軽に利用できる交通手段として、地域活性化の創出のためにも、他区にはない都心居住にふさわしい本区独自の地域循環バスの運行を実施すべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 以上で、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 田中広一議員の御質問に順次お答えします。

 初めに、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆる新バリアフリー法に基づく基本構想の策定についてであります。

 本区では、平成十七年二月に中央区福祉のまちづくり実施方針を策定し、区施設はじめ、区道、区立公園など公共施設のバリアフリー化や鉄道駅におけるエレベーター等の設置要請などを推進してきたところであります。新バリアフリー法は、建築物のバリアフリー化と道路、鉄道駅など移動手段のバリアフリー化が別々に規定されていたものを一体化したものであります。また、これまで鉄道駅を中心とした地区のバリアフリー化から、その範囲を広げ、駅を含まなくても福祉施設、病院など公共的施設が集中するエリアを重点整備地区として指定し、基本構想を策定することが可能となりました。この法整備は、面的なバリアフリーの推進に有効であり、福祉のまちづくりに寄与するものと考えております。

 今後示される施設の構造や設備基準につきましては、福祉のまちづくり実施方針に的確に反映させるとともに、重点整備地区の指定は都市計画やまちづくり計画と連動させることなどが必要であることから、どのように区内の地域に活用できるか、庁内の横断的組織である福祉のまちづくり推進連絡会議などにおいて協議しながら、十分検討してまいります。

 次に、鉄道駅のエレベーター等の設置についてお答えいたします。

 鉄道駅のバリアフリー化につきましては、いわゆる交通バリアフリー法に基づき、一日当たりの平均的な利用者数五千人以上で高低差五メートル以上の駅について、鉄道事業者はエレベーターまたはエスカレーターを設置することになっております。区内の路線ごと三十二カ所の駅はすべてこの対象となっており、現在、十五駅についてエレベーター等によりホームから地上までの経路が確保されております。未整備の駅については、鉄道事業者が平成二十二年までに全駅設置を目標として、整備可能な駅から順次進めている状況であります。

 本年六月に交付された新バリアフリー法においても、この方針は引き継がれることとなっており、区といたしましては、鉄道事業者に対して引き続き整備を要請するとともに、早期の実現を図るため、

設置場所の確保等について、できる限り協力していきたいと考えております。

 次に、電線共同溝の整備についてお答えします。

 区では、勝どき三、四丁目付近の清澄通りや中央市場通りの地中化整備が完了し、現在、日本橋室町、本町地区の整備を進め、快適な歩行環境の形成に努めているところであります。歩行環境については、平成十七年の中央区政世論調査で、まだ約三割の方が「よくない」と回答していることから、幅広い歩道の確保や美しい景観の形成、防災上の利点等に効果をもたらす電線類の地中化はさらに押し進める必要があるものと考えております。

 こうしたことから、新たな整備地区については、東京都が実施する無電柱化推進事業の動向や地域の要望、整備効果、優先度及び財政状況等を総合的に勘案しながら、平成十九年度に新たな電線類地中化整備計画を策定する中で定めてまいります。

 次に、透水性舗装、遮熱性舗装、保水性舗装の整備及びマンホールのふたの安全対策についてお答えいたします。

 高齢者や視覚障害者、車いす使用者等を含むすべての歩行者にとって、安全で円滑な移動を可能にするため、歩道の構造については可能な限りセミフラット形式を導入し、舗装材を透水性にすることで水たまりのないフラットな歩行環境の整備を進めているところであります。

 また、道路整備における環境対策として、幹線道路を中心に自動車騒音の抑制のための低騒音舗装を行うととともに、今年度よりヒートアイランド現象の緩和対策として、太陽光を反射させて路面温度の上昇を低減させる遮熱性舗装の試験的導入に取り組みます。水分が蒸発するときの気化熱によって路面温度を低減させる保水性舗装及び散水装置については、経年的な機能劣化や水分の補給に課題があるため、国、都などの動向を注視しながら、導入について検討いたします。

 さらに、近年、都市部において多発している局地的集中豪雨による浸水被害の防止、河川、下水道への負担軽減、環境対策の観点から、大型車の通行がほとんどない細街路に透水性舗装を導入してまいります。

 マンホールのふたについては、雨天でのスリップ防止策として、ふたの表面は凹凸の模様が配されていますが、経年劣化により磨耗が認められる場合もあります。このため、日常の道路パトロール等により点検するとともに、マンホールの保守管理を行っている電気、電話、下水道等のライフライン企業者に対して取りかえなどの指導を適切に行ってまいります。

 今後とも国、都などにおける新技術の動向を注視しながら、様々な施策を組み合わせ、人に優しい歩行環境の整備等に一層努めてまいります。

 次に、内部障害者の支援についてお答えします。

 身体障害者に関するマークは、車いすをデザイン化した国際シンボルマークが一般的に使用されております。このシンボルマークと比べて、「ハート・プラス」マークは内部障害者団体が独自に定めたもので、設定間もないことからも、社会的な認知は進んでいない状況にあります。その上、内部障害自体の理解も十分とは言えません。内部障害のある方々が安心して日常生活を送っていくためには、何よりも社会全体がこの障害について理解を深めていくことが必要であります。

 区におきましては、今年度開催の健康福祉まつりに内部障害者団体がPRを行うためのブースを提供したり、また、今年度発行予定の区内バリアフリーガイド中央区、おでかけマップのコラム欄などを活用し、内部障害についての理解の促進を図っていくことも計画しております。今後ともさまざまな機会をとらえ、その普及啓発に努めてまいります。

 次に、地域循環バスの運行についてお答えします。

 区では、平成十二年度に区内公共施設をめぐるルートを中心とした地域循環バスの運行について検討を行いました。その結果、本区の公共交通の状況として、鉄道網は晴海などの一部の地域を除き、半径五百メートル以内に駅が設置されていること、またバス路線についても利用圏をバス停から半径三百メートルとすると、ほぼ区内全域がカバーされております。したがって、交通利便性は高く、区民の日常の足はおおむね確保されていると言えます。また、区では福祉センターでのデイサービス等への通所者や講習、講座の受講者などを対象としたバスも運行しているところであります。このような状況に加え、採算性など課題が多いことから、地域循環バスの導入を見送った経緯があります。しかし、現在は民間事業者による八重洲、京橋、日本橋地区を循環する無料バス、メトロリンク日本橋の運行が定着している状況にあります。

 また、定住人口の増加や再開発等に伴い、地域を取り巻く環境が変化しているとともに、高齢者や障害者をはじめ、区施設の利用者等にとって移動の困難さを指摘する意見があることも認識しております。こうした状況を踏まえ、今後高齢者等のニーズの把握を行いつつ、区内の民間企業の意向もお聞きしながら、多面的に検討していきたいと考えております。

 答弁は以上であります。

〔六番 田中広一議員登壇〕

○六番(田中広一議員)
 それぞれ詳しく、また建設的な御答弁を大変にありがとうございました。

 私からは三点要望させていただきますが、まず一点目の新バリアフリー法に基づく基本構想の策定ですが、大変きめ細やかな取り組みが必要であろうかというふうに考えます。当然、全庁内で考えて、構想の策定ということで検討されるようですけれども、実は私も一民間企業に勤めていたときに、病院と、それから特別養護老人ホーム等の施設の工事にかかわった経緯があるんですが、そのときに、どんなに詳しい設計、どんなに詳しい施工業者が一生懸命考えても、実際に使う方がそのときが来たときにどうしてもふぐあいがたくさん出てくる、そういう現実を目の当たりにさせていただいております。

 したがいまして、今回の新バリアフリー法では、そうした団体の方ですとか、実際の障害者、高齢者の方の意見を聞くようにという話がありましたので、そうした現場の意見をしっかりと取り入れていただいて、基本構想の策定にぜひとも取り組んでいただきたいというふうに要望させていただきます。

 それから、鉄道駅におけるエレベーター等の設置についてでございますが、これも平成十二年ごろから我が会派としましても、八丁堀駅を代表にして、いろいろ質問させていただいた経緯もございます。大変声も多く寄せられておりますので、難しい権利にかかわる問題もあるかと思いますが、そうした困難な取り組みにぜひとも取り組んでいただきたい、区民の皆さんの要望にこたえていただきたいというふうに主張させていただきます。

 最後に、地域循環バスについてでございますが、この点も大変幅の広い層にわたって御要望いただいている次第でございます。ちょうど、先ほどお話ありましたとおり、メトロリンク日本橋で約二年半で百万人の利用者があったという大きな実績、いわゆるモデル地域でありませんけれども、一つの実績が出ましたので、ぜひともこうしたことをしっかりと考慮に入れていただいて、実現をお願いしたいというふうに思います。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

○議長(神林 烈議員)
 次に、十五番植原恭子議員。

〔十五番 植原恭子議員登壇〕

○十五番(植原恭子議員)
 中央区議会の植原恭子でございます。私は、平成十八年第三回定例会に当たり、区が当面する諸課題について質問させていただきます。矢田区長さん並びに理事者の皆様におかれましては、どうか区民の立場に立たれ、明快にして建設的な御答弁をよろしくお願い申し上げます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問を留保させていただきます。

 初めは、高齢者施策に関する課題です。私は、ソフト面から質問させていただきたいと思います。

 本年四月から、高齢者の健康寿命を延ばすため、介護保険に予防サービスが創設されました。介護予防と自立支援を促す事業が盛り込まれ、運動機能の向上、栄養改善指導、口腔ケアが柱となりました。そして、認知症やひとり暮らしの高齢者が要介護になっても住みなれた地域で生活が継続できるよう、地域密着型サービスが新設されました。

 介護保険制度改正によって示された地域包括支援センターの機関として、中央区におきましては、区民が最もなじんでいる生活圏域であるとの観点から、京橋地域、日本橋地域、月島地域の三地域を日常生活圏域として設定し、それぞれの地域三カ所に新しくおとしより相談センターが開設されました。高齢者に関するあらゆる相談窓口として、中央区保健所など関係部局との連携を図り、丁寧で迅速な対応は、相談に来られた高齢者や家族、広くは地域住民に安心を与えるものと私は認識し、一定の評価をいたします。その上で、質問させていただきます。

 開設から約半年ですが、おとしより相談センターに寄せられた相談件数と相談内容について、地域別にそれぞれお示しください。加えて、地域の特徴がありましたら、お示しください。さらに、本人や家族からではなく近隣住民の方々からの相談がありましたら、その件数と内容についてお示しください。

 また、先日の委員会で、おとしより相談センターの職員を拡充する予定と伺いましたが、詳しく御説明をお願いいたします。

 本年三月策定された中央区高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画によりますと、本区の高齢者人口は、平成十八年一月一日現在、一万六千三百七十四人となっております。もともとは全国に比べても高かった中央区の高齢化率は、近年では人口増加のために低下傾向にあります。高齢化率は東京二十三区の中では江戸川区に次いで二番目に低い一方、要介護状態につながりやすい七十五歳以上の後期高齢者が高齢者人口に占める割合は四四・三%と、二十三区中十一番目に高い割合であるとの報告がありました。いずれにしても、高齢者人口そのものは、一貫して増加しております。

 本年四月、高齢者福祉課と介護保険課からなる高齢者施策推進室が新しく設けられました。高齢社会の中央区の現状を踏まえ、また、将来を見据えて組織編成されたと評価いたします。ぜひ、今まで以上に高齢者の一人一人に行政の光が届く施策を展開していただき、高齢者保健福祉と介護の充実が一層図られますよう、私は大変期待いたします。

 さて、先日、介護保険制度の改正をテーマにしたテレビ報道を見ました。そこでは、高齢者の方が、いわゆる介護予防のケアプラン作成を居住介護支援事業所のケアマネジャーに受けてもらえないために、自分で作成しなければならなくなり、どこに相談し、どう作成してよいかわからず困惑している現状が紹介されておりました。私は、少なからず本区にもこのような現状があるかと思いました。

 制度改正により要支援一・二と認定された場合、どのような介護サービスをどのくらい使えばいいのかという介護予防マネジメントについては、市町村もしくは市町村から委託を受けた地域包括支援センターが行うことになり、中央区ではおとしより相談センターがその役目を果たすことになりました。特に、要介護から要支援に変わった在宅高齢者へのケア体制は、本人は当然のこと、家族にも十分な理解を得、不安を取り除くためにも、区は迅速かつ丁寧に対応すべきであると考えますが、区長さんのお考えをお伺いいたします。

 また、区とおとしより相談センターとの連携についてもお答えいただくとともに、必要と思われながら要介護認定や介護予防健診が未実施のひとり暮らしや高齢者世帯に対し、働きかけはどのように行っているのかお示しください。

 続いて在宅介護サービスの充実であります。

 初めに、介護保険制度の改正によって、日常生活用具の給付・貸与事業の対象外となる高齢者の在宅介護や自立支援の問題がありました。本区におきましても、これまで在宅でベッドや車いすなどを利用されている高齢者の中で、今回の改正により、これら日常生活用具貸与の対象外となる人は二百人を超えると聞きました。

 区議会公明党は、七月二十一日、区政繁栄と区民福祉向上のために七つの要望書を区に提出いたしましたが、その中でこの問題を取り上げ、対象外となった高齢者に対し、安全で自立した生活のために区が独自の支援策を講じるよう要望いたしました。

 さらに、八月一日には、区議会与党四会派で介護保険制度改正に伴う福祉用具貸与の見直しに対する区独自施策による支援策を求める要望書を提出いたしました。これらの要望を受けとめていただき、十月制度改正実施にあわせ、特殊寝台については在宅高齢者への一般寝台貸与事業を区独自施策として実施することになり、迅速に対策を講じられましたことを高く評価させていただきます。

 さて、本年六月の区政世論調査の結果では、昨年と同様、介護が必要になったときの暮らし方について、五割を超える人が「家族の介護を受けながら、あるいは介護サービスを利用しながら自宅で暮らしたい」と希望し、区の事業の重要度では約八割の人が「高齢者福祉・介護の施策」と答えているように、在宅介護への不安と同時に、さらなる充実、拡大が求められております。

 さらに、さきに申し上げた、中央区の高齢者を取り巻く状況として、介護が必要となる可能性が高い後期高齢者の増加を考えますと、特にデイサービス、ショートステイ、ホームヘルプサービスはサービス利用の待機者が多いとの区民の声も多くあり、早急にそれぞれの拡充を図るべきであると思いますが、本区の現状と区長さんの御見解をお聞かせください。

 リハビリテーションについてお尋ねいたします。

 私は、この問題については訪問リハビリテーションサービスの基盤整備を図るよう、平成十四年第四回定例会において質問し、要望いたしました。当時、矢田区長さんより、ほかのサービスに比べての割高感と、事業者が少ないことにより利用が低いと考える。事業者への働きかけを強め、参入促進を図るとの御答弁をいただきました。

 しかしながら、訪問リハビリテーション事業者は、平成十六年より、区内に所在している事業者、中央区をサービス提供地域とする事業者とともに皆無の状況が続いていることが、区の調査によって明らかになっております。私は、リハビリを必要とする要介護並びに要支援者は多くなっていると思いますし、在宅介護を支える意味からも、事業の促進に努めるべきだと改めて要望いたしますが、区長さんの御所見をお聞かせください。

 一方、デイケア、通所リハビリテーションについては、平成十六年七月、リハポート明石が開設されたことにより、定員、利用者ともに増加しているとのことですが、現在、日本橋の医療機関と区内二ヵ所です。私は、ぜひ月島地域にも通所リハビリテーションの提供拠点を整備していただきたいと要望いたしますが、区長さんのお考えをお示しください。

 介護保険制度の改正により、利用者にとって大きな改革となったのは、介護予防が取り入れられたことと、新たに地域密着型サービスといわれるものが示されたことです。

 地域密着型サービスとは、一、夜間対応型訪問介護、二、認知症対応型通所介護、三、小規模多機能型居宅介護、四、認知症対応型共同生活介護、五、地域密着型特定施設入居者生活介護、六、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の六種類が挙げられ、区が直接指定・監督を行うサービスとして取り組んでいくものです。

 どれも難しい言葉で大変わかりにくいものですが、地域密着型とは、利用者が住みなれた地域を離れずに介護サービスが利用でき、家族との交流や近隣とのおつき合いが途切れないよう、ちょっと御近所に行くという感覚の介護の実現を目指したものです。今、社会問題となっている介護の孤独感や疎外感を感じることも少なくなり、より人間らしい介護の生活へと、あるいは地域ケアを促進する意味からも、事業への期待は大変大きいと思います。

 そこで、お尋ねいたします。

 本区は、今日まで特別養護老人ホームなどの介護老人福祉施設や保健関連施設を整備し、区独自の福祉保健サービスを実施するなど、ハード、ソフトの両面から事業を展開、高齢者施策の充実に努めましたが、地域密着型サービス、中でも小規模多機能型居宅介護について、本区はどのように位置づけ、具体的にはどう実現するお考えか、区長さんの御見解をお示しください。

 高齢者施策に関する質問の最後は、傾聴ボランティアの養成についてであります。

 超高齢社会の中では、高齢者が互いに支え合う相互援助が大切であり、同じ世代を過ごした高齢者が同じ世代の高齢者の話に耳を傾け、聞くということによって相手の心に寄り添うボランティア活動が傾聴ボランティアです。傾聴ボランティアの普及に活躍してきたNPO法人、ホールファミリーケア協会の話によりますと、結論を押しつけないこと、アドバイスをしないことが傾聴の基本であり、相手の話を否定せずに受けとめて聞くことが大切で、一般の会話とは異なるので、トレーニングが必要とのことです。

 船橋市福祉サービス公社では、シニアピア・傾聴ボランティアを育成するため、平成十四年度から、三年で六回養成講座を実施しました。現在、二百二名が傾聴ボランティア員として登録し、約七割が活動しているそうです。公社の訪問介護員派遣に同行するほか、市の保健福祉事業と連携して、虚弱・独居老人などの家庭を訪問したり、特別養護老人ホームなど施設と連携を図り、施設の高齢者を訪問しています。活動した傾聴ボランティア員の報告では、「訪問先の高齢者が楽しみにして待ってくれることがうれしい」「この活動は単に奉仕の心を実感するだけではなく、自分自身も元気になれる」など、互いの高齢者が両者ともに充実感や新たな生きがいを見出し、自立した生活を営んでいることが伺われます。

 また、目黒区のように、社会教育講座の一環として、傾聴ボランティアの普及に努めている自治体もあります。

 本区におきましては、特別養護老人ホーム等の施設で、団体、個人に限らず、ボランティアと入所者との間で話し相手や朗読など幅広い内容で交流が行われていることは十分認識いたしておりますが、高齢者が互いに支え合い、聞くことで社会貢献ができる観点からも、傾聴ボランティアの養成を提案いたしますが、区長さんの御見解をお伺いいたします。

 教育問題から、区立中学校の部活動について質問いたします。

 私は、先般、ある部活動の現状をお聞きしました。

 それは、年度途中でやめられた有段者である指導者の後任が決まらず、専門の指導者が全くいない中で、週四日、一生懸命部活動に励む子供たちを見て、早く後任の指導者を配置していただきたいとの保護者からの切実な声でした。中学生となり、皆、目標や希望を持って入部したにもかかわらず、そのような状況に落胆し、退部する生徒もいたとのことでした。私は、部活動の実態を把握し、一日も早く指導者を配置すべきだと思いました。

 東京都教育委員会は、この夏、都立学校の管理運営に関する規則を一部改正し、これまで学校教育における位置づけがあいまいだった部活動を、明確に教育活動の一環として明文化しました。部活動を教育活動として規定するかどうかについては、文部科学省の中央教育審議会でも検討課題に挙がっていたところで、国に先んじ改正を行ったのは都道府県レベルで初めてのことであり、施行は十九年四月です。

 規則改正の内容は、部活動を教育活動として位置づけることのほかに、部活の顧問を校長が決められるようになり、地域のスポーツ経験者など、教職員以外にも顧問の委嘱が可能となります。また、学校外の施設を活動の拠点とする部活動も設置できるとしています。そして、規則改正の意義と効果については、部活動を学校の教育活動として位置づけることにより、部活動の活性化と特色ある学校づくりに向け、学校経営方針に基づく校長のリーダーシップをより一層発揮することができることや、部活動の指導者の範囲を拡大したため、生徒のニーズに応じた部活動や廃部問題の解決に道を開くことできるなどが挙げられております。

 東京都教育委員会の方針を受けて、今後、中央区の区立中学校における部活動をどのようにお考えか、教育長さんの御見解をお示しください。

 あわせて、三年という限られた中学校生活の中で、生徒がより有意義に、より充実した部活動を満喫できるよう、指導者の確保については、教育委員会が責任を持って学校と社会体育との連携を図り、外部指導員の登録制度を拡充するなどして学校を支援すべきであると私は思いますが、お考えをお聞かせください。

 最後の質問は、子ども医療費助成制度の拡充についてであります。

 私たち区議会公明党は、このことについて、たび重ねて質問し、要望してまいりました。そして、区議会与党四会派として、十七年三月に少子化対策に関する要望書を、さらに、十七年十一月には平成十八年度予算における総合的な子育て支援策に係る要望書を提出いたしました。その結果、本年四月に出産支援事業の創設や児童手当制度における区独自の拡大、さらには認証保育所保育料の助成など、これまでにない画期的な子育ての経済支援が実施され、子育て家庭だけではなく、広く区民に安心を与え、大変喜ばれております。そのことは高く評価し、実施に当たっての御尽力に対し、深く感謝いたします。

 その上で、子育て家庭の経済的支援の一環である医療費助成制度の拡充について、改めて要望させていただきます。

 このたびの総合的な子育て支援の実施の中で、中央区はこれまで実施してきた乳幼児医療費助成制度の対象年齢を、未就学児から、入院に限り中学校卒業までの児童・生徒に拡大し、事業名も子ども医療費助成制度と改めました。これについては一定の評価をするところです。

 しかしながら、今後、少子化の歯どめの対策として、二十三区をはじめ、全国的にも医療費助成制度の拡大が推進されていくものと考えられ、子育て家庭からは依然として通院費の助成拡大を望む声は多いです。小学生になってもけがや病気は心配ですし、兄弟で風邪などがうつることも日常です。そんなとき、医療費が負担になり、どちらかというと体力のある上の子供にはつい通院を我慢してもらうことが多々あると語る母親もおりました。

 未来を担う大切な子供たちの生命を守り、健やかな心身の成長をはぐくむためには、子育て家庭の経済的負担を一層軽減することが必要であり、本区においても入院費だけではなく、通院費を含めた中学校卒業までの子ども医療費助成制度の拡充を強く求めるものですが、区長さんの御所見をお伺いいたします。

 以上をもちまして、私の第一回目の質問を終わります。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 植原恭子議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、おとしより相談センターの相談状況についてであります。

 平成十八年四月から八月末までの間、区内の三つのおとしより相談センターに寄せられた相談件数は、京橋が約千六百件、日本橋が千百件、月島が千二百件であります。

 主な相談内容は、三つのセンターとも保健福祉サービス、住宅改修、福祉用具、施設・病院への入所・入院に関するものとなっており、認知症や権利擁護に関する相談も寄せられております。また、現在のところ、三センターでの地域的な特徴は見られません。近隣住民の方からの相談につきましては特に件数は把握しておりませんが、民生委員を通しての認知症やひとり暮らしの方についての情報提供、相談が二十件程度寄せられております。

 また、介護予防ケアプラン作成件数の増加に対応するため、この十月からケアマネジャー一名を各センターに増員します。センターは、地域における高齢者の総合的なケアマネジメントの拠点ともいうべき機能を持つものであり、今後とも必要に応じ体制の強化を図ってまいります。

 次に、要介護から要支援に変わった在宅高齢者へのケア体制についてであります。

 要介護認定において要介護から要支援へと介護度が変わった方につきましては、ケアマネジメントの主体が従来のケアマネジャーから、おとしより相談センターに移行することとなります。移行に当たっては、御本人や御家族が不安を抱かぬよう、おとしより相談センターの看護師とケアマネジャーが綿密に連携を取り合い、利用者への説明を十分に行っているところであります。

 また、区とおとしより相談センターとの連携につきましては、介護保険課に保健師、主任ケアマネジャー、社会福祉士を配置し、三職種ごとの専門部会やおとしより相談センターとの連絡会を定期的に開催するなどして、支援体制の強化を図っております。

 さらに、ひとり暮らしや高齢者世帯への要介護認定申請等の働きかけにつきましては、介護保険課の保健師が中心となって電話による相談や訪問活動を実施しております。また、おとしより相談センターにおいても、民生委員の皆様の協力のもと、ひとり暮らし高齢者等の実態把握に努め、必要に応じたサービスの提供や各種機関への取り次ぎを行っているところでございます。

 次に、在宅介護サービスの充実についてであります。

 本区における介護保険の在宅サービスの利用状況は、デイサービス、ショートステイ、ホームヘルプサービスとともに、民間事業者の参入などもあり、現在、待機者はほとんどいない状況となっています。また、今後介護予防の推進により要介護認定者数の伸びが鈍化すると見込まれることから、在宅サービス利用者数の伸びも微増にとどまるとの予測もございます。

 しかしながら、本区におきましても後期高齢者は確実に増加しておりますので、利用ニーズの高いデイサービスとショートステイが平成十九年度に新たに一施設整備される予定でございます。今後も引き続き十分なサービスが提供できるよう、民間事業者による供給基盤の整備を支援してまいります。

 次に、リハビリテーションについてであります。

 リハビリは生活機能の向上や悪化防止に有効なものであり、高齢者の在宅支援においては大変重要なものと考えております。リハビリにおける介護保険と医療保険の役割分担の明確化という国の動きもあり、今後需要の増大が見込まれる本事業につきましては、訪問リハビリ事業の区内参入促進や通所リハビリ事業の拡充を区内外の事業者に対し積極的に働きかけてまいります。

 また、月島地域における通所リハビリ施設の整備につきましては、本事業が医療機関または老人保健施設のみが実施できるサービスであるため、医療機関への働きかけなどの取り組みを行ってまいりますが、なかなか難しいのが現状であります。

 次に、地域密着型サービスである小規模多機能型居宅介護についてであります。

 小規模多機能型居宅介護は、在宅の要介護者が自宅への訪問または施設への通所もしくは短期間の宿泊を利用者の側において選択し、それぞれの場できめ細やかな介護サービスを利用できるという、今までにない新たなサービスとして創設されました。小規模多機能型居宅介護を提供する施設の整備は、高齢者ができる限り在宅のまま住みなれた地域で生活を続けるための拠点として、大変に重要であると考えております。居住コストの高い都心区では、事業者の参入が得られにくいのが実態ですが、高齢者の在宅支援に必要な施設でありますので、良質な民間事業所の誘導を図るなど、積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、傾聴ボランティアの養成についてであります。

 同世代の高齢者による傾聴ボランティアは、話し手の孤独感や不安感を軽減する一方、聞き手の社会貢献意識を高めるなど、高齢者双方の生きがいづくりや生活の充実に寄与すると認識しております。本区では、現在、社会福祉協議会において住民参加型の家事援助事業、虹のサービスを実施しておりますが、当事業において話し相手を求める高齢者の比率が高まっております。

 こうしたことから、社会福祉協議会では、今年度、一般区民を対象に傾聴ボランティアの養成講座を実施する予定でございます。今後、傾聴ボランティアの養成講座の実施状況も踏まえ、社会福祉協議会やボランティア団体などとの連携を図りながら、同世代の高齢者による傾聴ボランティアの養成に努めてまいります。

 次に、子ども医療費助成制度の拡充についてであります。

 本区の人口構成は、家族形成期の三十歳代の世帯が最も多いことから、子育て支援策についての関心が非常に高くなっていると認識しております。本年六月実施の区政世論調査によれば、子育て支援策として何が重要かとの問いに対し、「保育所・幼稚園等の施設整備」四二・四%、「仕事と家庭の両立支援」三一・五%、「経済的支援の充実」二六・七%、「教育環境の整備」二二・三%など、多様な回答をいただきました。今後さらなる総合的な子育て支援策を構築していくに当たり、こうした調査結果を踏まえるとともに、児童手当や入院時医療費の拡充など、開始間もない経済支援の効果を見定めながら、中学生までの通院費を含んだ助成制度も、必要に応じ検討してまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君)
 教育問題についてお答えします。

 区立中学校の部活動についてです。

 部活動は、生徒の個性や能力を伸ばし、生涯にわたってスポーツ、文化、科学、芸術に親しんだり、追求したりする資質や能力を高めていきます。同時に、学級や学年を超えてはぐくまれる人間関係は、生徒の自主性、協調性、責任感、連帯感や学校への所属意識などを高め、そこで培われる生きる力は、自らの力で社会生活を切り開いていくことにもつながっています。

 しかし、顧問教員の異動や学校の小規模化に伴う教員数の減少などによって、生徒の要望に十分こたえ切れていない状況も一部で見られます。本区では、これまでも部活動について多様な活動が活発に行われるよう、顧問教員の確保はもとより、外部指導員の導入や大会参加への支援等を行ってまいりました。今後は区主催の大会や連合行事の充実を図るほか、保護者や社会教育、社会体育などの関係機関と一層連携を強めるとともに、指導者登録制度の導入についても検討してまいります。

 答弁は以上です。

〔十五番 植原恭子議員登壇〕

○十五番(植原恭子議員)
 それぞれ、明快で前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 おとしより相談センター等、細かくお聞きをいたしましたが、まだ始まって間もないということもありますが、現状としては大変いろいろな課題が大きいところで、現場では必死で対応してくださっている状況がよく伺えました。その中で、今後やはり在宅介護サービス等の、先ほどデイサービス、ショートステイ、ホームヘルプサービス等では現状、待機者はほとんどいないという現状をお示しいただきましたが、先ほども質問の中で申し上げましたように、なかなか受けられないというお声がありまして、今回質問をした次第なんですが、その原因というのは、やはり今回の介護保険制度の改正による影響だと、今、気がつきまして、さらに介護保険制度の改正によって要介護から要支援に変わった人たちへのケア体制というのは、そういう方たちからのお声だったんだなということを実感しておりますけれども、さらにこのおとしより相談センターが地域住民のよりどころといいますか、大変重要な位置を占めるし、また、頼りにされているところにもなると思いますので、ますますの充実、また、きめ細かで本当に現場では大変御苦労があるかと思いますが、きめ細やかな対応をお願いするとともに、区としてのサポートと連携を密にしていただきたいと要望させていただきます。

 それから、リハビリテーションにつきましては、なかなか現状本当に現実は厳しくて、医療機関等をお探しするにしても難しいのが現状であるというお答えでしたけれども、これもやはり脳疾患等にはリハビリが必要ですけれども、リハビリを思うように受けられる場所がないというお声が、現状たくさんございます。その辺についても、医療機関の情報提供、また、そういう方たちの立場に立って、リハビリを希望されている方というのは本当に必死でリハビリを早くして、早く何とか回復したいという強い願望、希望を持たれているんですね。そこで、なかなか受けていただける場所がないとなると、落ち込んでしまって、余計に御自分の体にも自信がなくなってしまって引きこもってしまうという現状もございますので、大変な困難な状況とは認識いたしておりますが、ぜひ医療機関等への働きかけも御努力いただいて、充実を目指して取り組んでいただきたいと要望させていただきます。

 それから、地域密着型サービスにつきましては、良質な事業者導入を図るということで、今後のお取り組みに期待をさせていただきます。

 それから、傾聴ボランティアにつきましては、今年度で実施をされる予定だということでお伺いいたしました。その状況、結果等を見てということですが、高齢者同士の触れ合いということでもありますけれども、将来的には、二○○七年問題と言われていましたが、団塊の世代の行く行くは生きがいの一端にもなるかなと私は思いまして、今回質問をさせていただきました。かつてシニアセンターでボランティア活動が行われていましたときは、とても活動しやすかったという高齢者のお声もありました。在宅サービスやボランティアセンターなどを所管する社会福祉協議会の場所の問題も含めまして、区民にとってもっとわかりやすいボランティアセンターにとの御指摘もいただいておりますので、今後、傾聴ボランティアのことではありましたが、ボランティアセンター全体のことも含めて、今後御検討、工夫方を要望させていただきます。

 それから、区立中学校の部活動につきましては、なかなか教員、学校教育現場の状況等も困難な状況、顧問の先生がなかなかいらっしゃらないとか、その中で御努力をされているということでお伺いいたしましたが、先ほど申し上げました東京都の方針もありますので、今後の教育委員会のお取り組みに対して期待をさせていただきます。

 それから、子育て支援、子ども医療費助成制度における通院費の拡充につきましては、ぜひとも前向きのお取り組みを要望させていただきます。

 以上をもちまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、会議時間を延長し、あわせて暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長し、暫時休憩いたします。

午後三時二十分 休憩


午後三時四十分 開議

○議長(神林 烈議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。十番志村孝美議員。

〔十番 志村孝美議員登壇〕

○十番(志村孝美議員)
 日本共産党の志村孝美です。日本共産党区議団を代表して質問します。なお、再質問、再々質問を留保させていただきます。

 小泉政治の五年間で、憲法九条と憲法二十五条が踏みにじられてきました。戦前戦中の日本が福祉を人権と認めない社会だったように、戦争を進める国では国民の生存権はないがしろにされます。

 日本は、憲法二十五条によって文化的最低限の生活は公的に保障されるという社会を目指してきたはずなのに、この五年間、小泉内閣とその与党によって社会保障が削られる一方で、軍事費には多額の税金がつぎ込まれ続け、日本が戦争国家の道へ進むのか、福祉国家の道へ進むのか、今、問われています。

 痛みを我慢しろと強行してきた構造改革によって広がった格差社会によって、生存権はないがしろにされ、大きな社会問題となっています。マスコミも借金の取り立てで自殺した悲劇や、働いても働いても生活保護以下の収入しか得られないワーキングプアの実態など、格差社会の問題を報道しています。さらに、増税や医療制度、福祉制度の相次ぐ改悪によって、多くの人が生きるための最低限の権利さえ奪われようとしています。

 中央区でも、例えば年収百二十八万円のYさんは、住民税が一万七千百円から五万九百円と約三倍になり、住民税、介護保険料、国民健康保険料の合計は、前年度比約七万円増の二十一万円、残りわずか百七万円で一年間生活しなければならないのです。

 また、国会で自民、公明、民主の賛成によって改悪された介護保険法は、介護保険料を年金から容赦なく天引きしながら、介護サービスの方はハードルを高くして使わせない制度となり、高齢者を直撃しています。

 要介護一のNさんは、現在、家の中は手すりと歩行器、外出は車いすを月千七百円で利用していますが、十月から車いすはだめと言われ、車いすだけで月八千円の負担になってしまうと相談に見えました。

 ペースメーカーを使用し、ひざに障害があるMさんは、要介護二が要介護一になり、十月になったら介護用ベッドが取り上げられてしまうということです。

 十月から施行される一般寝台貸与事業は評価するものですが、対象が非課税世帯と生活保護世帯に限られています。この事業を利用しようとしても、自分が対象にならないと知ったら、どんなにがっかりするでしょう。多くの高齢者の方が不安と怒りを持っている今こそ、中央区が地方自治法の精神に立って区民の暮らしを守るために力を発揮するときです。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、住民税額を基礎に決まってしまう国民健康保険料や介護保険料、区営住宅家賃などに対し、住民税と連動した負担増とならないような区独自の仕組みをつくるべきだと思いますが、いかがですか。

 第二に、高額な国民健康保険料の軽減策を図ることが必要だと思いますが、いかがですか。

 第三に、今回の一般寝台貸与事業の財政規模は半年で百六十九万二千円です。現時点で介護用ベッドが取り上げられたと見なされる数字をもとに計算すれば、一年間で三百万円余りですから、対象者の所得制限をなくし、住民税非課税世帯及び生活保護世帯を無料とすることは、区長の決断があれば、すぐできると思うのですが、いかがですか。

 第四に、雪だるま式にふえ続けている高齢者の負担を軽減するために、一般財源を投入し、介護保険料の引き下げと減免制度の拡充が必要だと思いますが、いかがですか。

 第五に、すべての介護保険制度利用者の実態を調査し、区の独自施策に生かすとともに、都や国へ働きかけて制度の拡充を図るべきと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 この十月から全面施行される障害者自立支援法は、昨年の国会で自民党と公明党が強行成立させたもので、障害者の施策に応益負担を取り入れ、重度の障害者ほど負担が重くなるという福祉の精神とは相入れない制度になり、多くの障害者と家族の方々が不安を持っています。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、自立支援給付サービスの利用者負担を軽減するため、区独自の軽減策をとるべきと思いますが、いかがですか。

 第二に、障害者自立支援法による影響を把握するため、実態調査をすべきと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 深刻な格差社会が広がる中で、地域住民の社会福祉の増進のために活動されている民生委員の役割はますます重要になっています。民生委員の方々は、ボランティア精神を発揮して奮闘していますが、その職務や責任に照らして改善しなければならない点があると思います。

 区長にお聞きしますが、第一に、民生委員の方々の率直な声を聞き、区としての改善策を立てる必要性を感じていらっしゃいますか。

 第二に、民生委員の配置は京橋地域二十九名、日本橋地域二十九名、月島地域三十一名と、ほぼ同じ割合ですが、人口の比率は京橋地域が二七%、日本橋地域が二八%、月島地域が四五%となっていますし、ひとり暮らしの高齢者の比率は京橋地域が三○%、日本橋地域が二六%、月島地域が四四%となっています。定数配置の見直しが必要と思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次に、子育て支援の充実についてです。

 中央区がことし六月に行った区政世論調査によると、区に望む子育て支援策のトップは、「保育所・幼稚園等の施設整備」で四二・四%、次に「職業生活と家庭生活との両立の推進」で三一・五%、三位が「経済的な支援の充実」で二六・七%でした。区の施策の満足度と重要度の相関では、「子育て支援」が重要度評価が高いにもかかわらず、満足度評価が低い結果となっています。

 私はこの子育て支援を考えるとき、大人への支援だけでなく子供を大切にする視点が大事だと思います。子供がこの社会に生まれて、子供らしい伸び伸びとした生活といろいろな可能性が子供に与えられ、子供が大事にされる、そういう質の高い子育て支援でこそ、親として子育てに展望が持てるのではないでしょうか。

 しかし、小泉構造改革でやられてきたことは、待機児ゼロ作戦といいながら、保育所の入所を年度当初から一二五%も詰め込んでもよいという規制緩和を行い、保育分野に民間企業の参入を促進してきました。保育所への詰め込みや民間企業任せの保育を進めては保育の質が低下し、本来の子育て支援のニーズを満たすことはできません。中央区では、三年間で九カ所予定していた認証保育所が企業の都合で八カ所しか見込まれず、計画どおりいきませんでした。

 党区議団は、区が計画的に認可保育園を設置するよう求めてきましたが、人形町保育園改築にあわせ、堀留に区立保育園を増設する計画は評価します。しかし、認可保育所といえども、民間企業が運営する保育所では、倒産や撤退、保育水準の低下などの事態が全国で起きています。

 昨年十二月に、規制改革民間開放推進会議が出した第二次答申では、公立保育所は貧困層が利用することを基本にしているアメリカのように、保育や子育ては自己責任で行うべきで、保育を必要とする人は保育サービスを自分で買うというシステムへ変更していくという方向を打ち出しています。介護保険の仕組みをそのまま子供の分野まで広げていくことも書かれており、要介護のように要保育を行政が認定し、直接保育園と契約する制度や、所得に関係なく、サービスの量と質に応じて保育料を支払う応益負担の導入などの考え方も書かれています。

 また、ことしの十月から施行が決まった認定子ども園は、幼保連携型、幼稚園型、保育所型、そして認証保育所のような地方裁量型の四つの施設の形があり、これまでの施設整備と職員配置などの基準を引き下げるなど、認可保育所制度の根幹を崩すとともに、直接入所契約制度の導入や保育料設定の自由化ができるようになっています。まさに、アメリカ型の保育制度への変質です。

 幼保一元化について言えば、ヨーロッパでは保育所をベースに幼児教育を進めています。そもそも、戦後日本に児童福祉法ができたときの保育の定義は、保護と教育を縮めて保育にしたように、保育には教育的な内容が含まれていると言われています。世界では保育の中に教育を含めるのが流れであり、幼保一元化を議論する際は保育所に教育の機能を持たせていくというのが本流だと考えます。子供の命と発達に関する領域には、企業による市場原理、競争原理や応益負担などを導入してはならないと考えます。

 そこで、お聞きします。

 第一に、待機児をなくすため、民間保育ビジネス任せでなく、公的な認可保育所をつくることに努力すべきと思いますが、いかがですか。

 第二に、公設民営の八丁堀保育園は区の直営保育園に戻すべきだと思いますが、いかがですか。

 第三に、子ども医療費助成制度を中学生の通院まで拡大すべきと思いますが、いかがですか。

 第四に、都に対し乳幼児医療費助成制度の拡充を求めるべきと思いますが、いかがですか。

 第五に、中央区での認定子ども園設置の是非については、慎重に検討を加えるべきだと考えますが、いかがですか。

 第六に、ことしの予算特別委員会で私の質問に対し、中央区で認定子ども園を設置する場合はこれまでの認可保育所や幼稚園の水準を下回らないとの答弁がありましたが、教育長の見解はいかがですか。

 第七に、東京都に対し認定子ども園の基準が認可保育園や幼稚園の水準を下回らないよう求めるべきだと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 私たちが区民の切実な要求を提案すると、区は財政を理由に渋ることも少なくありません。区民ニーズに見合った施策を進めるための財源について、日本共産党区議団は不要不急な事業の見直しや大企業に適正な負担を求めることなどで財源を生み出すよう、あらゆる機会を通じて提案してきたことは御承知のとおりです。今、国は行革推進法や市場化テスト法、地方行革新指針などによって公共サービスを民間企業に明け渡すことを地方自治体に押しつけてきています。地方自治体の公共サービスの目的は、住民の暮らしと福祉、生命と安全を守るということにあるわけですから、行政改革というのであれば、そのための施策や制度をいかに改善、充実するかということを基本理念にしなければならないと思います。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、東京電力や東京ガスの道路占用料を中央区の固定資産税に見合うように適正化することを求めます。道路占用料を二○%引き上げれば二億数千万円の増収となり、二億円の増収となれば、いろいろなことができます。早急に適正化を図るべきだと思いますが、いかがですか。

 第二に、助役の給料は年間約千七百七十万円、四年勤めた退職金は約千四百八十三万円にもなります。昨年末に助役を二人にしましたが、一人にすべきです。いかがですか。

 第三に、区長には任期を終えるごとに二千五百万円の退職金が支給されています。本定例会には減額のための条例案が提出されていますが、それでも二千三百万円です。退職金を半分にするなど、区長みずから決断すべきと思いますが、いかがですか。

 第四に、区の貯金である基金は、ことし三月末で三百六十七億円余りで、そのうち施設整備基金は百五十四億円となっていますが、今後予定される区施設の改修に係る費用の見積もり額は幾らで、それに基づく基金積み立ての計画はどのようなものですか。

 第五に、保育や高齢者福祉など区民ニーズの高い分野の職員を増員し、民間任せでない区民サービスを展開すべきと考えますが、いかがですか。

 第六に、窓口業務などの市場化テストは行わず、プライバシーにかかわる業務の民間委託はさせてはならないと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次に、清掃工場問題についてです。

 二十三区がごみの焼却処理などのために組織している特別地方公共団体である清掃一部事務組合、いわゆる清掃一組は、昨年秋に廃プラスチックを焼却し、その熱エネルギーで電気を生み出すサーマルリサイクル事業の実施を打ち出しました。私は、当時の環境建設委員会でサーマルリサイクル実施の問題点を取り上げ、厳しく批判しました。

 清掃一組は、廃プラスチック焼却の大義名分として新海面最終処分場の延命を挙げていますが、新海面最終処分場への埋め立ての実際を見ると、廃プラスチックは重量比で五~六%程度しかありません。圧倒的に埋め立てられているのは、再開発や建築物の解体などで生まれる産業廃棄物や都市施設廃棄物なのです。サーマルリサイクルの本当のねらいは、国と大企業が進める大量生産・大量消費路線により発生した廃プラスチック問題を拡大生産者責任を負わずに、安易に焼却して解決してしまおうというところにあるのです。

 廃プラスチックを焼却することによるダイオキシンなどの有害物質や二酸化炭素などの有毒ガスの発生・拡散は、現在の技術力をもってしてもとめられません。日本の環境基準は欧米諸国と比べても緩いものですから、なおさらです。また、廃プラスチックは熱回収の効率が悪く、それを燃やして発電しようとすると、自治体は燃やすための廃プラスチックを回収することに血道を上げなくてはならなくなり、家庭では不燃ごみとして分別していた廃プラスチックを可燃ごみとして出すことになりますから、分別して資源回収に協力するという住民意識を後退させることになります。

 さらに問題なのは、清掃一組は、ことし四月、サーマルリサイクルで生まれた電気を売って収益を上げるとともに清掃工場の管理運営を任せていくために、東京ガスと合弁会社を設立する方向を示し、あす、九月二十六日に清掃一組の組合議会を開き、関係議案を成立させ、十月には合弁会社を設立しようとしていることです。これは十分な議論もないままに、極めて拙速で強引に会社設立を図ろうとするものです。

 区長が清掃一組あてに新会社設立について現段階において不明な点が多いと質問書を提出したのが八月二十五日で、その回答があったのが九月一日です。その回答で、やっと詳細な新会社についての資料が出され、それまでは会社の定款すら詳細は不明だったのです。

 一方、区議会に新会社についての詳細な資料が提出されたのは九月七日の環境建設委員会が初めてです。区議会での議論はこれからというのに、九月十五日には区長会の後に開かれた清掃一組評議会で新会社設立の議案を九月二十六日の清掃一組議会に提案することを決定してしまいました。

 新会社は、電気を販売するときに供給電力が不足したら東京ガスの子会社である電気事業者から電気を購入することになっています。電力不足は廃プラの熱回収の効率の悪さから見て十分に予見されることであり、ここにも東京ガスのもうけ口が保障されています。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、廃プラスチックの焼却は分別して資源回収に協力するという住民意識を後退させることになると思いますが、いかがですか。

 第二に、ごみ問題の解決は拡大生産者責任に立って、企業の負担と責任で解決すべきと考えますが、いかがですか。

 第三に、十分な説明や議論も経ずに十月に合弁会社を設立しようというやり方は拙速であり、やるべきではないと考えますが、いかがですか。

 第四に、九月十五日の清掃一組評議会で、区長はどのような態度をとったのですか。

 第五に、環境破壊と健康被害のおそれが大きい事業を売電によって利益を上げなければならない新会社にゆだねるのは大変危険だと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次に、耐震強度偽装問題です。

 本年六月に耐震強度偽装問題で逮捕された姉歯元建築士の供述をきっかけに、中央区の建築確認物件が偽装の第一号だったことと、昨年末からの区の再計算の中で、国交省に対し二回もにせの報告をしていたことが明らかになりました。区の建築確認体制の不備とともに、庁内機構の業務管理能力、危機管理能力の不十分さが明るみになり、区の建築行政への信頼は大きく揺らいでいます。九七年の建築確認で区が偽装を見破っていれば、その後の姉歯元建築士による犯罪は食いとめられた可能性は大きいとも言われています。住宅は、生きる上でなくてはならないものです。今回の耐震強度偽装は憲法二十五条の生存権を奪うものであり、区の信頼を回復するためには徹底した調査が求められるところです。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、九七年の偽装見逃しと国交省への虚偽報告の責任の所在は、それぞれどこにあると考えますか。

 第二に、庁内で事実経過を調査中にもかかわらず、七月十四日に区長、助役の減俸処分を発表したのはなぜですか。

 第三に、区長、助役は被害者となったマンション住民に謝罪をしていませんが、その理由はなぜですか。今後謝罪することはあるのですか。

 第四に、耐震強度偽装が組織的でなく個人で行われたということは、だれでも偽装ができ、姉歯物件以外でも偽装が行われている可能性があると思いますが、いかがですか。

 第五に、建築課の職員体制強化は他の部署との兼務ではなく、外部専門家の協力も得て、大幅に増員することが必要と考えますか。

 第六に、耐震強度偽装事件にかかわる区の虚偽報告問題について、外部委員を加えた調査委員会を設置し、真相究明をすることが必要と考えますが、いかがですか。

 第七に、区長、助役の責任のとり方は、今後の調査結果の内容によって変わることもありますか。それぞれお答えください。

 次は、教育基本法についてです。

 一九四五年に第二次世界大戦が終わるまでの教育は、国民は天皇の家来で、日本のやっている戦争は正義なのだと教え込み、兵士となる子供をつくるためのものでした。このような戦前の教育を否定し、日本国憲法が掲げる平和と民主主義の国づくりを進めるために、子供たちの発達の可能性を最大限に保障して、一人一人の個性と能力を全面的に花開かせ、人間らしく成長するための教育を目指し、一九四七年に制定されたのが現行の教育基本法です。

 しかし、政府は、臨時国会で教育基本法の改定を目指しています。政府の改定案は、新たに教育の目標という条文をつくり、国を愛する態度など二十項目にも及ぶ徳目を法律で義務づけ、子供たちに強制するもので、国が決めたとおりの教育をやるように学校に押しつけることができる法律でもあります。現在の子供たちをめぐる社会環境は、貧富の拡大とともに競争し合い、傷つけ合い、大人も家族も信じられないなど、今までになく深刻です。こういうときだからこそ、現行の教育基本法を生かした、一人一人を大事にする教育行政が求められているのではないでしょうか。

 そこで、教育長にお聞きします。

 なお、御答弁につきましては、これまでの答弁のような国会の審議を見守るというものではなく、一つ一つの質問に対し、それぞれ教育長御自身の見解をお聞かせください。

 第一に、中央区の教育行政に教育基本法をどのように生かそうと努力していらっしゃるのですか。

 第二に、政府案の愛国心などの徳目を子供に強制する法律は、憲法で保障されている思想信条の自由に違反しているとお考えですか。

 第三に、政府案のような、国が決めたとおりの教育をやるように学校に押しつける法律を認めますか。

 第四に、一人一人の子供を大切にするという教育基本法の精神を保障するための環境づくりとして、少人数学級の重要性は高まっています。中央区における少人数学級について、どのような検討がされているのですか。それぞれお答えください。

 以上で、一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 志村孝美議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、高齢者の負担軽減策に関する区独自の仕組みづくりについてであります。

 御案内のように、国民健康保険料や介護保険料、区営住宅家賃などの算定は、住民税額や所得がベースとなっております。これは負担の公平化や平等性を担保するため、担税力に応じて課税する税金や捕捉可能な所得を算定の根拠としているところでございます。したがいまして、こうした算定根拠に基づかない新たな仕組みを構築することは難しいものと考えております。

 次に、国民健康保険料の軽減策についてであります。

 国民健康保険は、保険給付財源を被保険者の皆様の保険料のほか、約五割を公費で賄っております。また、所得段階に応じて保険料の軽減策を講じております。さらに、今般の税制改正に伴い、六十五歳以上で公的年金控除の適用があるか、または老年者控除の対象となっている一定の所得の方について、国民健康保険料の所得割額の緩和措置を実施しているところであります。制度上、こうした措置を講じております。

 次に、一般寝台の貸与についてであります。

 本事業の対象者の範囲につきましては、事業の所要額の規模にかかわらず、真に支援を必要とする方を的確に見きわめ、サービスを提供することが大切であると考えております。

 次に、介護保険料の引き下げと減免制度の拡充についてであります。

 第三期の介護保険料につきましては、所得に応じて保険料の段階設定を六段階から九段階にするなど、低所得者への配慮を制度の中で行っております。また、介護保険制度がその負担能力に応じて保険料を負担し合い、みんなで支える制度であることから、保険料の減免を実施するに当たっては、保険料の全額免除を行わないこと、所得額のみに着目した一律減免は行わないこと、保険料減免分を一般財源により補てんしないことの三原則を遵守することが求められています。本区におきましても、こうした介護保険制度の趣旨を踏まえ、従来より実施しております減免制度を今後も継続し、実施してまいりたいと存じます。

 次に、介護保険制度利用者の実態調査についてであります。

 区では、第三期介護保険事業計画の策定に当たり、その前年である平成十六年度にすべての介護保険利用者を対象とする高齢者の生活実態等調査及び介護サービス利用状況等調査を実施いたしました。次回の調査は来年度を予定しております。調査結果については、介護サービスや区独自施策の評価、点検のための基礎資料として、学識経験者、区民の代表からなる介護保険事業推進委員会に諮り、介護保険サービスの質の向上や高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画改定に活用する考えであります。

 次に、障害者自立支援法についてお答えします。

 障害福祉サービスの利用者負担軽減策につきましては、国、東京都、さらに区において各種の対策を講じております。また、十月から実施する地域生活支援事業につきましても、サービスによって無料とする措置や障害福祉サービスの利用者負担とあわせた上限額を設定するなど、本区独自の軽減策を導入いたします。したがいまして、こうした軽減策が講じられていることから、これらの制度が有効に活用されるよう、十分周知を図っているところであります。

 実態調査につきましては、各種計画改訂の資料とするため、来年度に障害者(児)実態調査を行いますので、この中で障害者の生活状況や各種サービスの利用状況、利用意向等の把握に努めてまいります。

 次に、民生委員への活動支援についてであります。

 地域福祉の担い手である民生委員には、昼夜を問わず、地域住民はもとより病院や警察、消防など関係機関からさまざまな問い合わせや相談が寄せられており、平成十七年度に区に報告があった件数だけでも一万七千百九十四件に及んでおります。区では、こうした多様で多大な民生委員の役割を踏まえ、これまでも東京都民生児童委員連合会が実施する分野別や経験年数別の各種研修に参加を促す一方、職務研修会や施設見学会を開催するなど、職務遂行に必要な知識の提供や援助技術の向上に努めているところであります。先月には民生委員活動アンケート調査も実施していることから、この結果を考慮した支援の充実を図ってまいります。

 また、民生委員定数の見直しについてですが、来年十二月に一斉改選を迎えます。これを機に、今後の人口増加も見据え、東京都に対しては定員増を要望したところであります。あわせて、担当区域の見直しを図り、負担の平準化にも努めてまいります。

 次に、認可保育所の設置についての質問であります。

 本区は、これまで保育園待機児の解消に向け、改築にあわせ定員増加を図るとともに、施設スペースを活用した定員の見直しを行ってまいりました。また、平成十六年度には新たに八丁堀保育園を新設したことにより、この十年間に百六十一名の定員拡大を図ったところであります。今後も勝どき保育園やかちどき西保育園、人形町保育園の改築にあわせ、定員の拡大を図るとともに、人形町保育園の改築中に仮施設として使用する日本橋保健センターに新規の認可保育所の設置も予定しております。さらに、勝どき六丁目の再開発事業においては、平成二十年四月開設に向け、認可保育所の設置が開発事業者との間に合意されており、その建設が進められております。

 このように、認可保育所の拡充にも努めておりますが、保育園待機児の対策は早期の対応が必要なことから、開設までに要する期間が短く、都の施設基準を満たす認証保育所の活用が有効な施策の一つであると考えており、その誘致にも取り組んでいるものであります。

 また、本区初の公設民営方式で開設した八丁堀保育園につきましては、これまで順調に運営しており、平成十七年度に行った第三者評価におきましても大変高い評価を受けているところであります。

 次に、子供医療費助成制度の拡充についてであります。

 本区においては、急激な人口回復の中、とりわけ三十歳代の子育て世代と乳幼児数が著しく増加していることから、今年度総合的な子育て支援策の一つとして、子育て世帯に対する経済的負担の軽減策の充実を幅広く行ったところであります。

 中学生までの通院を含めた医療費助成につきましては、開始間もないこうした施策の効果を見定めながら、必要に応じ、検討してまいります。

 また、東京都に対し医療費助成制度の拡充を求めるべきとのお尋ねですが、現在、乳幼児医療費助成制度の充実として、所得制限の撤廃を区長会として要望しておりますので、引き続きこの実現に向け取り組んでまいります。

 次に、財源確保と行政改革に関する御質問でございます。

 まず、道路占用料の改定についてであります。

 特別区の道路占用料は、三年ごとに行われる固定資産税の評価がえにあわせ、二十三区の平均道路価格をもとに積算し、改定してきました。前回の平成十六年度は激変緩和措置として、従前の額の一・二倍を上限として改定し、次の改定時期を来年度に予定しておりました。しかしながら、千代田区及び港区は本年度において独自の道路価格を基礎に占用料を積算し、激変緩和措置を講じた上で改定を行ったところであります。今後、本区として道路占用料の算定の基礎となる道路価格について、二十三区での協議状況や都道、区道の占用料との均衡などを踏まえつつ検討し、平成十九年度に適切な占用料の改定を行う所存であります。

 次に、助役の二人体制についてであります。

 本格的な地方分権の時代を迎え、住民に最も身近な自治体である区が担う役割と責任はますます重要性を増しております。こうした中、本区の最重要課題であった定住人口は、本年四月四日、長年の目標であった十万人を達成し、その後も着実に増加を続けております。大変喜ばしい状況にある反面、人口増加に伴う子育て支援の充実など、新たな行政ニーズや課題がさまざまな分野で生じてきております。加えて、築地市場移転問題や日本橋上空の高速道路移設、東京駅前地区の再整備、月島・晴海地区のまちづくり、環状第2号線の地上化問題、さらにはオリンピック招致など、将来の本区の骨格をなすまちづくりの課題も全区的に山積している状況にあります。これらの諸課題や時代の変化に的確に対応し、躍動と潤いの定住都心を実現するためには、現在の執行体制が必要であると考えております。

 次に、区長の退職手当についてであります。

 特別職の退職手当につきましては、今般、区民の代表十名で構成する特別職等報酬審議会の答申を踏まえて、おおむね一○%の引き下げを行うことといたしました。公正な第三者機関である審議会の各委員が区政の状況や区民感覚等に十分配慮しながら、公平かつ不偏の立場で慎重に審議を重ねた上での答申ですので、尊重して対応すべきものと考えております。

 次に、今後の区立施設改修費用の見込額と基金の設立計画についてであります。

 今後、改修に要する経費は、概算ではありますが、既存施設を現状のまま機能を更新するだけでも、この十年間で約二百億円以上になるものと見込まれます。これは、現在区が保有する施設整備基金と教育施設整備基金の合計額二百十五億円にほぼ匹敵する額であります。これからの大規模改修や改築については、老朽度等を見きわめながら、周辺施設も含めて区民ニーズを反映した多機能型や複合化を推進するなど、より一層効率的、効果的に進めていきたいと考えております。これに伴う財源の一つである基金の積み立てにつきましては、毎年度の財政状況を踏まえながら、将来需要を見据え、適切に対処してまいります。

 次に、区民ニーズの高い分野への職員の増員等についてであります。

 職員の配置につきましては、第二次行政改革大綱に基づき、指定管理者制度の活用や業務委託の拡大などを通して職員数を見直し、人的資源を必要な分野に重点的、効果的に振り向けているところであります。今年度におきましては、戸籍事務の電算化や区民館への指定管理者制度の導入などに伴う職員数の見直しを行う一方、高齢者施設の充実や子育て支援施設開設準備のための人員増を行うなど、新たな行政需要に対応した、めり張りのある職員配置を図ったところであります。今後も行政責任に配慮しつつ、民間資源の多様な活用を図るとともに、職員配置の適正化に努め、区民サービスのさらなる向上に取り組んでまいります。

 次に、市場化テストについてのお尋ねであります。

 市場化テストは、官と民とが公正・中立な基準のもとで競争入札を行い、質と価格の面で最も優れた主体がサービスの提供を担うものであり、公共サービスの質や効率性の向上、コスト削減を同時に実現することを目的とした制度であると認識しております。国では、この制度を平成十七年度から社会保険庁が行う国民年金保険料の徴収やハローワーク関連など八事業、本年度もほぼ同じ業務を対象とする九事業で試行実施しております。本区としては、国のモデル事業の実証結果や他の自治体の動向などを注視しながら、今後研究を進めていきたいと考えております。

 次に、廃プラスチックのサーマルリサイクルについてであります。

 二十三区では、昭和四十九年度以来、廃プラスチックは不燃ごみとして収集し、最終処分場に埋め立てております。しかし、最終処分場の延命化や資源の有効活用の観点から、廃プラスチックを焼却して熱エネルギーを回収するサーマルリサイクルを平成二十年度に本格実施する方針が平成十七年十月の区長会総会において決定されました。

 サーマルリサイクルの実施に当たっては、可能な限り廃プラスチックの発生抑制から再利用までの各施策の充実を図ることが前提となります。このため、ペットボトルについては収集体制の拡充を図ることとし、小学校やコンビニの店頭での回収に加え、本年四月より区内全域の集積所で収集しているところであります。

 また、拡大生産者責任については、全国都市清掃会議などを通じて国に働きかけているところであります。ごみ問題を解決するためには、生産者のみならず、区民、事業者、区が一体となって取り組んでいくことが必要と考えております。今後も中央区一般廃棄物処理基本計画の基本理念、「もったいないを実践するまち中央区」を合い言葉に、意識啓発とごみの発生抑制、再使用、再生利用の推進を図ってまいります。

 次に、清掃一部事務組合と東京ガスとの合弁会社についてであります。

 合弁会社の設立については、本年三月の評議会で清掃一部事務組合の効率的で安全・安定的な運営を進めるため、工場運転業務の外部委託及び売電事業の新たな手法としての合弁事業について検討を進め、九月を目途に最終判断をすることが提案されました。

 しかし、この構想が報告されてから十月の合弁会社設立までの期間が半年と短く、また不明な点も多いことから、質問書を提出いたしました。その後、回答書に加え、会社の具体的な組織体制等の新しい資料も提示されましたが、十分納得できるものとはなっておりません。九月十五日の評議会では、私を含め何区かの区長が意見を述べたものの、賛成が大勢を占め、会社設立が承認されました。

 また、合弁会社業務内容は工場の運転管理業務の受託と売電事業であり、安全な工場運転のための監視体制と機器の整備体制は従来と変わるものではありません。今後も工場の安定操業に向け、清掃一部事務組合に積極的に働きかけてまいります。

 次に、耐震強度偽装問題であります。

 ゼファー月島における当初の建築確認行為の責任問題につきましては、ほかにも区が建築確認を行った偽装物件がありますので、区が保管しているすべての建築確認物件の再検証作業が終わった段階で、国土交通省の処分基準や他自治体の処分状況等を総合的に考慮した上で対処したいと考えております。国土交通省への誤った報告等を繰り返したことに関しては、担当部長以下に職務上の義務違反が認められたので、地方公務員法上の懲戒処分を行ったところであります。また、区長と担任助役の減給は、建築行政のみならず、区政全般に対する信頼を著しく損ねた事態を責任者として厳粛に受けとめたものであり、個々の事務処理の問題ではありません。居住者の方々に対しましては、その意向を尊重し、支援策の検討など、誠意を持って対応してまいりたいと考えております。

 今回の耐震強度偽装は、特定の建築士による特殊なケースと考えておりますが、万が一を考え、区が行った建築確認物件の再検証調査を実施しているところであります。こうした再検証や日常の建築確認に当たっては、担当部門への六人の増配置や専門調査機関への委託などにより体制を強化して対応しております。

 なお、今回の事態は事務処理上の義務違反が重なったものですので、綱紀点検調査委員会で検証しながら、現在全庁を挙げて再発防止に取り組んでいるところであります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君)
 教育問題についてお答えします。

 認定子ども園についてです。

 幼児期は、基本的な生活習慣や態度をはぐくみ、生涯にわたる人間形成の基礎を培うために大切な時期です。認定子ども園は、保護者の就労にかかわらず、幼児に適切な教育、保育の機会を総合的に提供する施設であり、そのため、認定子ども園の設置につきましては、この趣旨を具体化できるよう十分に検討してまいります。

 次に、認定子ども園の水準についてです。

 これまでの認可保育所や幼稚園の水準を下回らないことが原則と考えています。しかしながら、既存の幼稚園や保育園で既に認可を受けている施設が転換する場合には、それぞれの施設の特性を生かして、適切な教育、保育を行えるよう具体的に検討する必要があると考えています。

 次に、東京都への要望についてです。

 認定子ども園の施設の設備及び運営に関する基準につきましては、国の基準を参考にし、都道府県条例で定めることとなっています。現在、東京都において福祉保健局、生活文化局、教育庁がプロジェクトチームをつくり、十二月議会に向け、条例案を検討しておりますので、その検討状況を見守ってまいりたいと思います。

 次に、教育基本法を教育行政に生かすということについてです。

 教育基本法は、戦後、国の教育の基本を確立するために昭和二十二年に施行されたものであり、学校教育など、すべての教育法の根本法となるものです。区教育委員会では、これまで教育基本法の基本理念を踏まえ、教育目標及び教育方針を定めて重点的な施策を展開してきました。基本方針に、一人一人が個性や能力を発揮する教育、生涯学習の推進や家庭教育の支援、児童・青少年の健全育成などを掲げ、積極的に教育行政を推進してきました。

 次に、愛国心についてです。

 国際社会の一員として、自覚と責任を持って社会に貢献し、寄与するためには、日本人としての自覚を持って国を愛し、すぐれた自国の伝統や文化の継承と、新しい文化を創造する態度の育成が大切です。また、個人の価値を尊重し、その能力を伸ばすことや、自主及び自立の精神を養うこと、他国を尊重し、国際的視野に立って世界の平和と発展に寄与する態度を育てることなども重要なことであると考えております。

 次に、政府案についてです。

 教育基本法の制定から六十年近くになる今日、日本の社会は著しく変化し、社会が豊かになる一方で、倫理観や道徳的価値の軽視などが問題になっております。また、子供の学ぶ意欲の低下、家庭、地域の教育力の低下など、多くの困難な課題が生じており、教育改革に取り組むことが求められています。教育のあり方は、一人一人の生き方や幸せにつながるものであり、教育基本法は国や社会の発展の基礎となる重要なものです。今後の我が国の教育の理念を明確にする上で、教育基本法の改正については幅広い視野から十分な論議がなされることを期待しております。

 次に、少人数学級についてです。

 本区では個に応じた指導の充実のため、少人数指導やチームティーチングで指導する教員を小学校十一校、中学校四校に配置しています。また、小学校第一学年三十五人以上の学級及び支援を必要とする児童の在籍する学級には、学習指導補助員も配置しております。

 なお、本区の学級規模の状況は、小学校では一学級の平均人数が二十八・三人、中学校では三十一・七人となっております。学級については、どのぐらいの規模が適切であるか議論のあるところですが、教育委員会といたしましては、今後も個に応じた指導の充実を図っていくとともに、国や都の動向を注視してまいります。

 答弁は以上です。

〔十番 志村孝美議員登壇〕

○十番(志村孝美議員)
 御答弁いただきましたけれども、その多くはなかなか区民の切実な願いにこたえるものではありませんでした。今の区民の皆さんの状況を具体的な事例を示して、私、お話ししました。

 また、障害者の中でもこのアンカーという精神保健福祉だより、これが九月号ですけれども、ここにも利用者の方から、例えばリバーサイドつつじで働いている方ですけれども、工賃と利用料をてんびんにかけて収入がマイナスになるなら通所の中止も考えるとか、杉並区や川崎市などは独自に利用料の減免措置を決定しているそうですが、中央区は予定していないようで、寂しいです。こういうような内容が寄せられて、直接障害者の家族の方からも、私、お話を聞いていますけれども、先ほど区長の答弁は全くあっさりした答弁で、本当に高齢者の方とか障害者の方の痛みとか不安、これをどれだけ受けとめているのかと思います。この点ちょっと後で区長さんに答弁していただきたいと思います。

 やはり一つ一つ見れば、低所得者とか言いますけれども、今、高齢者とか区民の皆さんはいろいろなものが複合的に負担がふえてきているわけですよね。ですから、例えば国会では自民党さんや公明党さん、民主党さんが改悪して、しかし、まちではここにいる議員の皆さん、すべての皆さんがいろいろな意味で相談を受けていると思うんですよ。そういう意味では、議員だけじゃなくて職員の皆さん、また区長さんも直接そういう介護保険や障害者の制度を使っている方々の声を聞く、実態をつかむ、そのことが大事だと思います。改めて、本当にその実態をつかむということの決意をお聞かせいただきたいと思います。

 それから、堀留の認可保育所が直営の保育所と考えていいのか、この点もお聞かせいただきたいと思います。

 それから、東京電力とか東京ガスの道路占用料ですけれども、やはり大企業に遠慮することはないと思います。電柱を使って広告料も取っているわけですから、やはり財源を生む。二億円も港区は増収になっているわけですから、実際にやはりお金を生み出すということでも、この点決意を改めてお聞かせいただきたい。道路占用料の適正化ですね。これをお願いしたいと思います。

 それから、廃プラスチックの焼却に関して、この焼却をどんどん進めていくと住民意識が後退するのではないか。分別して資源回収に協力するという住民意識が後退しちゃうんじゃないかという点は、ちょっと私、聞き漏らしたのかどうわかりませんけれども、その点の区長さんのお答えをお聞かせください。

 それから、この合弁会社のことですけれども、私も第二回定例会で東京テレポートセンターの問題を取り上げて質問もしましたけれども、まだまだ不透明な組織が多いと思うんです。そういうことで、このことにつきましては、あしたの議長さんの大奮闘を心から期待するものですけれども、区としてもきっぱりした姿勢で対応していただきたいと思うんです。先ほど上がりました本日の意見書の採択、これを受けて区長さんの感想といいますか、決意を改めてお聞きしたいと思います。

 それから、教育の問題では、九月二十一日に東京地裁は東京都教育委員会が日の丸・君が代の強制は違憲で違法であるとの判決を下しました。この都教育委員会の通達は、教育は不当な支配に屈することなくと定めた教育基本法十条に反するわけですね。そして、教職員には憲法十九条の思想、良心の自由に基づいて起立、斉唱を拒否する自由がある。このことを明確に判断したわけなんです。

 政府案というのが、先ほど教育長は重要なことだと言っていた徳目の押しつけですけれども、政府案というはこの十条、不当な支配に屈してはいけないんだという、この十条を変えて、国家が内容も含めて、教育内容に介入していく、この歯どめをなくしちゃうわけですね。今の中でもこういうことが起きている。しかし、裁判ではそれは違憲だと言われた。しかし、教育基本法が改定されてしまえば、もう戦前のような、直接国が教育内容に介入する、そういうことが生まれるわけです。そこには愛国心というものがあるわけですね。ですから、そういう愛国心の教育というものを目標にして、ここに書き込もうとしているのがどうなのかという質問をしたんですけれども、教育長は、私は肯定的な受けとめをしたんですけれども、その点改めてお聞きしたい。やはり教育の自由とか教職員や子供の思想、良心の自由、こういうのが奪われてはいけない。その点の見解をお聞かせいただきたいと思います。

 以上で再質問を終わります。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 どうも。

 高齢者、また障害者の皆様方の負担軽減策につきまして、十分ここの利用者の声を聞くべきである。全く私も同感でございまして、しっかりと本区では実態調査を行っておりますけれども、一段と強めていき、そして本当に困っている人たちの切実な声に十分こたえてまいりたい、こういう思いでいっぱいでございます。

 それから、堀留の保育園につきましては、公的に整備した上で、運営につきましてはまだどうだということは決めておりませんで、今後全庁的に検討してまいりたい、こういうふうに思います。

 それから、道路占用料の適正化といいますか、道路占用料の引き上げにつきましては、これも担当部局の声をよく聞いて、またほかの自治体の動向などもよく見きわめて、適切に対応してまいりたい、こういうふうに思います。

 それから、サーマルリサイクルにつきましては、先ほど説明いたしましたとおり、焼却炉もどんどん改善され、よくなってきている、こういうことで、これまではプラスチック等は燃やしていなかったんですが、もう燃やしても大丈夫だという声もありまして、そういうことから、昨年十月の区長会で総会において決定したものでございます。無論、まだまだだめですよと、そういう声もあるのは、よく私のところへも各方面から声が来ますから、よくわかっていますけれども、担当者なんかの意見を聞いても大丈夫だということでございますので、そういうことでございます。

 それから、一組、これは本当に問題で、一組の新会社、合弁会社、私ももう本当にここでも何回も申し上げているとおり、担当の助役、部長、課長も納得できないということですから、私もそうした声を踏まえまして、区長会でも何度も、余り拙速にやるべきではない。そうでしょう。三月に出して、九月には決めて十月には設立、来年四月には事業開始だというんですから、こんな拙速な話はないわけでありますから、どんどん区長会でも申し上げました。ところが、残念ながら本当に孤立無援で応援団がなかったということでございまして、先般の評議会でも何人か意見を述べておりましたけれども、反対意見ではなく、私が最後の最後、これまでの経緯から私は反対してきたということで、十月に早く予算化しようといっても、これは無理だと。まだまだ理事者も疑問点もあるし、議会も当然慎重論、反対論あるんだということを申し上げたので、するとしても第四回定例会に回したいと、こういうことを申し上げました。つまり、最後の最後ですね、二十三番目ということでしょうかね。

 だから、先ほどの意見書、本当に同感ですよ。今でも私は同感だと思っているけれども、慎重を期してほしいという意見書、というよりは拙速にやるなということでしょう。そういうことです。

 大体、助役会、部長会、課長会でも反対意見が随分出たらしいですよね。そういうのを押し込んでやっているという経緯等からも、いかがかなと私は思います。

 以上でございます。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君)
 教育基本法につきましての再質問でございます。

 先ほども御答弁をさせていただきましたが、現在の教育基本法が制定をされて以来、約六十年近くがたっておりまして、その間、我が国の教育水準あるいは生活が豊かになる。そうした大きな変化の中で教育の基本法ともなるべきこの教育基本法をどう改正していくかがいろいろと課題になっているわけでございます。次代を担う子供たちをはじめ、また国民全体が生涯学習ということについても、今後取り組んでいくための理念等を定めるわけでございますが、先ほども御答弁させていただきましたとおり、国会でも今回また議論が再開されるわけでございます。ぜひ幅広い視野から、そして十分な議論がなされるよう、私も期待をしているところでございます。

 答弁は以上でございます。

〔十番 志村孝美議員登壇〕

○十番(志村孝美議員)
 区民の立場から見て、満足のいく答弁が少なかったですので、引き続き提案、追及していく決意でございます。

 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○議長(神林 烈議員)
 次に、十九番田辺七郎議員。

〔十九番 田辺七郎議員登壇〕

○十九番(田辺七郎議員)
 日本共産党の田辺七郎です。私は党区議団を代表し、三つの問題に絞って質問します。区民の立場にしっかりと立って答弁されることを期待します。なお、再質問、再々質問をあらかじめ留保しておきます。

 最初に、日本橋上空の高速道路の移設問題について質問します。

 この問題は、既に三月の第一回定例会において私が党議員団を代表して質問し、都心への車の乗り入れの規制、車社会からの離脱を勧め、高速道路は移設ではなく撤去の方法こそとるべき道であることを主張しました。

 九月十五日、首相の私的諮問機関である日本橋川に空を取り戻す会、通称、日本橋みち会議は日本橋上空の首都高速道路をなくし、地下に移設することなどを盛り込んだ提言書を小泉首相に提出しました。提言では、既に構想として出ていたように、千代田区竹橋から中央区江戸橋までの首都高約二・二キロメートル区間を撤去し、そのうち約一・四キロメートルを地下に潜らせることを提案しています。また、日本橋川の両岸はビル群を低層・低容積化して、遊歩道などのオープンスペースを整備する案としています。同会議の試算によると、移設のための事業費は約四千億円から五千億円に上ります。ビルの低層化による未利用容積率を別のビルに移転する特別容積率適用地区制度の活用で税金の投入は低く抑えられると強調しており、この計画による外部経済効果を一兆八千億円ないし三兆一千億円と見積もっています。

 十五日朝のNHKニュースでは、日本橋上空の首都高の撤去に賛成がほぼ九割ですが、多額の事業費がかかるがとの問いには賛成は四割にとどまったと報道しています。

 そこで、区長に質問します。

 第一に、提言を受けて、同日、区長は早々と、夢の実現に向かう道が具体的に示されたとして喜びのコメントを出し、区としても川岸の空地化や周辺地域でのまちづくりに全力を注ぎ、首都高速道路の移設と新たな環境の創出に努力したいと、これからの区の努力目標を示していますが、総事業費、区などの公的な財政負担をどのように見積もっていますか、お答えください。

 第二に、財界の要求に沿って、特別容積率適用区域制度が利用され、八重洲地域など容積率を移すことが検討されていますが、景観改善の裏で巨大開発が進めば、秩序あるまちづくりは崩壊し、行き当たりばったりの無秩序なまちになるではありませんか、お答えください。この提言には、車を減らそうという視点がありません。着工までに十年ほどかかる見通しとも言われています。

 また、都内では首都高中央環状新宿線の北側部分が○七年十二月までに開通するなど、新たに相次いで完成する自動車道路について、国土交通省は、首都高の通過交通量が分散されることを理由に建設を推進しています。都心への車の流入緩和の実現が目的ならば、都心を走る日本橋上空の首都高を撤去した後、新たに地下化する必要はありません。首都高の撤去を求め、自動車の全体量を減らす総量規制し、なおかつ都心への乗り入れを規制する方向こそ、将来に禍根を残さない、とるべき道であると考えます。区長の見解をお示しください。

 次に、先日、東京都が発表した環状2号線の地上化計画について質問します。

 我が党は、二○○三年十二月、都が地上化計画素案の発表以来、居住環境を破壊する地上化計画は撤回し、少なくとももとの地下化計画に戻すべきだと主張してきました。この素案に対し、その後の地元説明会、まちづくり協議会では、大気汚染、振動、騒音で静かな住環境を壊す計画にたくさんの厳しい批判の声が上がりました。○四年二月、区長と議長連名の都知事への要請でも、道路の地上化により大気汚染等、環境を悪化させる、まちづくりにとって極めて深刻な問題を抱えており、受け入れられるものではないと厳しく抗議をしてきました。ことし一月開催のまちづくり協議会においても、新橋まで地下化で、なぜ中央区で地上化なのか、中央区内でももとの地下化に戻すべきだ、あるいは現状より大気汚染が悪化するのは明らかと批判の声が出され、このときも中央区は地下化案が最も望ましいと発言しています。

 しかし、中央区は、万が一に備えとの理由で、都の示した素案に修正を加え、清澄通りを高架で通過する案を提案してきました。そこで、区長に質問します。地下化案が最も望ましいと言いながら、万が一の対応として区が示してきたビジョンが、結局、都の地上化計画を容認し、今回の地上化、高架化の都市計画変更案を出してくることを許す結果になったと考えます。お答えください。

 第二に、環2地上化計画の推進にあわせるように、あれこれの再開発がセットにされ、地元の説明会、勉強会が区の主導で進められています。こうしたやり方は、結局、環境を悪化させる環2地上化を進める露払いとなっていませんか。お答えください。

 第三に、同時に発表された環境影響評価書案では、大気汚染、騒音、振動はいずれも基準値以内、景観は周辺の景観に調和などと評価しています。事業者がそのまま評価書案の作成者であることも問題です。居住環境の一層の悪化が予想されます。見解をお聞かせください。

 第四に、区行政は都市計画変更案、環境影響評価書案に意見書を提出することができます。地下案が最も望ましいと言ってきた中央区が悔いを千載に残さないために、改めてこの立場を貫き、地上化反対の確固とした態度を表明すべきだと考えます。見解をお聞かせください。

 第五に、住民の皆さんの長い間の要望により、環2とかかわりなく進められてきた都営住宅の建てかえでは、墨田工業高校の跡地という適地を得て、既に居住者への説明が行われています。都営住宅七棟二百八戸が建てかえ対象ですが、東京都が建設設計事務所に基本設計を委託した際に、百五十三戸の規模を想定しているとの新聞報道がありました。多くの都民が都営住宅の新たな建設を求めているとき、建てかえに当たって現在の戸数を大幅に減らすなど、とんでもないことです。是正を求めるべきだと考えます。お答えください。

 次に、二○一六年オリンピック招致計画と区長の対応について質問します。

 八月三十日、区長は、国内立候補都市決定に関する区長コメントを発表し、心から歓迎と述べるとともに、区議会や区民の皆さんの御意見をいただきながら、五輪招致の成功に向けて積極的に協力してまいりたいと述べています。

 日本共産党は、五月二十五日の区長への申し入れとともに、六月の第二回定例会で我が党の志村孝美議員がさまざまな角度から問題点を指摘し、オリンピックそのものに反対するものではないが、石原都政が招致をてこに、福祉施策を削る一方で、七兆円を超える巨大開発を進める計画であることを指摘し、反対であることを表明してきました。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、区長は区議会の意見を聞くことなく早々と、心から歓迎とのコメントを出しましたが、なぜでしょうか。

 また、このオリンピック招致にどのような期待をしているのか、詳細にお聞かせください。

 第二に、区長は、九月六日の企画総務委員会で我が党の小栗議員の、オリンピックをてこにした巨大開発は問題との指摘に、巨大開発には当たらないとの趣旨の答弁をされましたが、その根拠を説明してください。

 第三に、区議会で意見がまとまっていないこの問題について、議会の意向を無視して行政の側の一方的な見解で施策を進めるべきではありません。日本橋上空の高速道路は、四十二年前の東京オリンピックの負の遺産です。さらに、その四年前の一九六○年五月、我が中央区議会は全会派一致で東龍太郎都知事あてに、高速道路に関する意見書を採択し、その中で、名橋日本橋をまたぐことは絶対反対する、橋下を通すことと、厳しく求めていました。このまともな区民要求を足げにしたのはだれだったのか。そして、この巨大な負の遺産を残したのはだれだったのか、思い起こすべきであります。

 オリンピックを口実とする巨大開発に巨大な財源をつぎ込み、巨大な負の遺産を後世に残すということがないように、心から歓迎などと軽々しく口にすることなく、冷静に、慎重に対応すべきだと考えます。見解をお聞かせください。

 以上で第一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 田辺七郎議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、日本橋上空の高速道路の移設計画についてであります。

 高速道路の移設費用については、区として具体的な試算はしておりませんが、九月十五日の最終提言で四千億円から五千億円と試算されています。この事業費を縮減するために、提言の中では、地域で進められている再開発事業に容積率を移転し、高速道路の導入空間の用地費負担をなくそうとするシステムも提案されています。このシステムによれば、地域の再開発事業を進め、容積移転をスムーズに行うことが地元負担となりますので、移設計画への区の財政支出はありません。また、開発による周辺環境へ与える影響に応じて容積率を計画的に移転することは、環境や景観に配慮した総合的なまちづくりにつながるものと考えております。首都高速道路の移設のために新たな開発を計画するのではなく、東京駅前地区のように地域課題を解決するために開発することが必要であり、現に検討されている開発計画を活用することで、めり張りのあるまちづくりが実現できると考えております。

 さらに、都心への車の流入を抑制することで首都高速を撤去するにとどめるべきであるとの御指摘であります。

 車の総量規制の必要性については認識しておりますが、首都高速道路の一部を単に撤去するだけでは、通過交通車両による一般道路の交通環境悪化が懸念されることから、現状を踏まえた対応をすることが地元自治体の責任であると考えております。

 次に、区のビジョンと地上化計画についてであります。

 東京都が示している東京都市計画道路、環状第2号線の地上化への計画変更につきましては、これまで区議会とともに東京都に対し疑問、要望を申し入れてきたところであります。しかし、本区が反対している中、東京都が一方的に築地市場の豊洲移転の決定を強行した経過から、あらゆる可能性に対応できるような備えをすることは、地域に責任を有する自治体としての責務であると考えております。そのため、万が一地上化が強行された場合に備え、築地市場地区の活気とにぎわいビジョンを打ち出し、その具体化の中で環状2号線沿線のまちづくりについても検討したものであります。区では、ここで検討したまちづくりの考え方をたたき台として、東京都が一方的に道路整備を行うことのないよう働きかけを行ってきたところであります。

 こうした中、今回の環状2号線の地上化、高架化については、東京都自身の考えで素案の見直しを行い、計画変更案として示したものと考えております。

 次に、環状2号線の地上化計画と再開発についてであります。

 環状2号線沿線地区にある勝どき五丁目地区につきましては、老朽化した建築物が複数立地しており、環状2号線の整備にかかわらず、まちづくりが必要であります。区では、平成十六年から地元との説明会や勉強会、さらには築地ビジョンの分科会を通じて検討を重ねてきておりますが、引き続き、地元との協議を基本とした協議型のまちづくりを進めていくことが重要であると考えております。こうした点から、東京都が進める環状2号線の地上化計画への対応と、区と地元が進めていく再開発事業とはあくまでも切り離してとらえるものと考えております。

 次に、環境影響評価書案についてであります。

 先日、環境影響評価書案の概要が公表され、大気汚染等の各評価項目における事業者の評価が示されました。区におきましては、本年十月十一日に公示される環境影響評価書案を精査、検討の上、地元説明会等での区民の皆様の意見等も十分踏まえ、区としての意見を知事に提出いたします。

 また、事業者による評価につきましては、第三者機関である審議会において調査、審議されますので、客観性は担保されると考えます。

 本区といたしましては、環境影響評価制度を十分活用し、各段階において適切に意見を提出し、事業による環境への影響の未然防止に努めてまいります。

 次に、都市計画変更案等に関する区としての意見の提出についてであります。

 都市計画変更案及び環境影響評価書案については、十月十一日から縦覧が開始され、それに伴い、区民等は意見書を提出することができます。また、この期間を中心に地元説明会や関係地域のまちづくり協議会も開催されることになっております。今後こうした説明会などにおける地域からの御意見等も踏まえた上で、区としての意見を取りまとめ、区議会とも協議し、東京都に対して必要な意見や要望を提出してまいります。

 次に、勝どき五丁目にある都営月島アパートの建てかえについてであります。

 昭和三十年代に建設されました都営月島アパートにつきましては、建物や設備の老朽化が進行し、居住者からの建てかえ要望も出されており、これまでも東京都に対し、早急な建てかえを進めるよう働きかけてまいりました。本年七月には勝どき五丁目地区の再開発を推進する立場から、引っ越し回数など、居住者の負担軽減等を考慮し、平成十五年度末に平行した隣接の墨田工業高校月島分校跡地を活用した早期建てかえについて、東京都知事あて緊急要望書を提出したところであります。先般、ようやく東京都から事業化についての回答を受け、本年度末の建設工事着手に向けて基本設計が行われているところであります。

 住戸数につきましては、現在の居住世帯数百三十一戸を前提として、百五十三戸という計画を公表しておりますが、あくまでも東京都が設計委託を行うための概算を示したものであります。今後、詳細が明らかになる中で、東京都に対し住戸数等の確認をしてまいります。

 次に、東京都が国内立候補都市に決定したことに対するコメントについてであります。

 オリンピックは世界最高のスポーツ・文化の祭典であり、世界平和に貢献するものであります。このオリンピックの国内立候補都市として東京が選ばれたことは、喜ばしいことと考えております。メーンスタジアム等が予定されている地元自治体の首長として求められたことから、このような認識のもと、コメントした次第であります。

 オリンピックが開催された場合、詳細はまだ明らかではありませんが、本区は首都東京の中心であり、また主要施設が予定されておりますので、開催が地域の活性化など、将来の本区の発展に大きく貢献することを期待しております。

 次に、オリンピックをてこにした巨大開発に関する御質問であります。

 東京都は大会の基本コンセプトとして、世界一コンパクトな大会、先端技術を駆使した大会、環境を最優先した大会などを挙げています。また、大会開催概要計画書の中で、東京に集積する既存の施設を最大限活用し、経費の抑制や環境負荷の低減を図るとの方針も示しています。したがいまして、今回のオリンピックは過去の反省に立った二十一世紀型の大会であり、巨大開発を押し進めようとする開発主導型の大会ではないものと受けとめております。

 次に、今後の対応についてであります。

 都の招致計画の推移を見つつ、区議会や区民の皆様の御意見をいただきながら、都に対し十分な情報や協議を求め、五輪招致の成功に向けて積極的に協力してまいりたいと存じます。

 この中で、種々の課題についても前向きに解決し、これを本区の発展につなげていきたいと考えております。

 答弁は以上であります。

〔十九番 田辺七郎議員登壇〕

○十九番(田辺七郎議員)
 日本共産党の田辺七郎です。満足のいく答弁が余りありませんでしたので、再質問させていただきます。

 一つ、最初に、日本橋上空の高速道路の移設計画についてでありますが、土木部長にお聞きします。

 今の世界の大都市は、交通需要管理政策による自動車交通量の抑制によって車社会から転換を図ることが流れとなっています。この視点に立てば、首都高速道路の移設ではなく、廃止の方向こそ模索、検討され、車社会からの転換の画期をつくることをこの中央区から発信すべきだと考えます。お答えください。

 次に、区長にお聞きします。

 九月二十三日付の東京新聞は、「中央区、都に容積特例を要請へ。日本橋首都高速地下化への切り札」との記事が掲載されています。大変手回しのいい記事ですが、区の幹部職員どなたが対応したのかお答えください。容積率の売り買いができる広域の指定によって、まち並みが壊され、景観が壊されるではありませんか。だれがそんなまちづくりを望んでいますか。区民が望むまちではありません。お答えください。

 三つ目に、まちづくり担当助役にお聞きします。

 区は、二十二日、月島地域にもこの特別容積率適用区域制度を適用するという考えを示しました。容積率の移転が区内どこでも適用されるなどというのは、一部デベロッパーがまたまた巨大な利益を上げることに区行政が積極的に協力するという、あってはならないとんでもない区政に踏み込むことになりませんか。お答えください。

 次、東京都市計画道路、環状2号線の地上化計画について、さらに質問します。

 この問題で、まず区長にお聞きします。

 中央区は地下化案が最も望ましいという、これまでの姿勢を投げ捨てたのでしょうか。お答えください。

 次に、環境部長にお聞きします。

 中央区の大気汚染の深刻な状況は、都条例による公害患者の認定が九六年には百六十二人でしたが、○六年、ことしには三百三十人と二倍になっていることにあらわれています。環2の地上化計画は公害患者を一層ふやすことになるではありませんか。お答えください。

 さらに、環境部長にお聞きします。

 二○○二年策定の東京都環境基本計画では、自動車への依存を減らす都市づくりを強力に進める施策として、その施策を述べております。自動車を減らす努力なくして環境の改善はないということも言っております。この道路計画はその基本的な姿勢をみずから否定するものではありませんか。お答えください。

 また、区長にお聞きします。

 我が党区議団は、当初予算に組まれた環状2号線沿線地区再開発調査費五百万円を削減する予算修正を提案しました。これは、環状2号線の地上化を促進することになるからであります。この第三回定例会に提出されている補正予算は、中央区臨海部まちづくりグランドデザイン調査費八百万円を計上しています。これも環2地上化を受け入れようとする区の対応ではありませんか。お答えください。

 オリンピック招致問題について質問します。

 企画部長にお聞きします。

 東京都の石原都知事は、五輪をてこに都市と社会を変革するとして、東京湾の大開発、大型幹線道路整備など、数兆円もかけた首都大改造を一挙に進めようとしております。一番の問題は、東京都の招致目的がゆがんでいることです。区長が幾らオリンピックの理念を披瀝しても、石原知事に届くものではありません。都民の総意もなく、大開発推進、トップダウンの五輪招致は、本末が転倒しております。発表から寸刻も置かずに、心から歓迎、積極的に協力などと、区長コメントを出したことについて、今反省すべきではありませんか。お答えください。

 第二回目の質問を終わります。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 どうも、どうも。

 九月二十三日の東京新聞ですか、だれがこういうものを流したか、言えということでございますけれども、私はかつて新聞記者、共同通信の記者をやっていたんですよ。その私に取材源を漏らせと言われても、それは断固反対ですね。取材源を私が述べろと言われても、私はそういう……。もちろん知りませんけれどもね、だれが東京新聞のもとになっているか。どれがもとになっているかわかりませんけれども、もし私が知っていても、そういうことは私は断固反対、取材源を漏らせということは、断固反対していくということ、その質問には断固応じるわけにはまいりません。

 それから、地上化ですね。2号線の地上化、これを投げ捨てたのじゃないかという御指摘ですけれども、そんなことはございません。もし地上化が現実になったとしても、それは強制されたといいますか、我々に権限がないんですよ、残念ながら。この2号線をつくるに当たって、事業者ではない。これはまことに残念ですね。しかし、精いっぱい私たちは事業者に対して物申そうということで、区議会の皆様方とも一体となって地下案を押し進めていくように申し入れたところであります。

 それから、調査費につきましては、まちづくりの調査費でありますから、これは議会の皆様方の御判断に任せるところでございますが、理事者側としては必要であろうということで、こうした調査費を盛り込まさせていただいたところであります。

 それから、オリンピックのコメント。議会の皆様方の意見を聞かなかったのはけしからんというお話ですけれども、これは求められれば、私、いろいろなところでコメントを求められます。これを一々議会の皆様方の御意見いかがですかというわけにもいかないときがありますよ。もちろん、十分に時間があれば、それは求めてもいいんでありましょう。もちろん、体制によって、我が日本は民主主義国家ですから、議会の議長さんと私の意見が仮に違っていても、これはこれでよろしいんじゃないんでしょうか。全体主義国家のように、北朝鮮のような国家だったら、これは議会と首長が違っていたらおかしいということになるかもわかりませんけれども、それはそれで十分、仮に議長さんと私が見解が違っていたとしましても、そういうこともあるかもわかりません。無論、車の両輪ということでやってきておりますし、できれば一体であるのが望ましいんでしょうけれども、車の両輪というのは、よく切磋琢磨するものであると、こういうふうに議会の皆様方にも言われているわけですが、絶対一致じゃなきゃいけないということではないんではないかなというふうに思います。

 ただ、オリンピック、これはもう大変重要な問題でありますから、どういうまちづくり、これに関連したまちづくりとか施策が行われるか、これは議会の皆様方、議長さんをはじめ、各議員の皆様方、各会派の御意見を十分承りながら、実現できるものは東京都に十分申し入れて実現に努力してまいりたい、こういうふうに思うわけでございます。

 私からは以上です。

〔助役 吉田不曇君登壇〕

○助役(吉田不曇君)
 特例容積制度の、日本橋地区だけではなく月島地区などへの拡大の問題でございますが、これにつきましては、当然環境への配慮とまちづくりを同居させるための工夫として特例容積制度の活用があり得るという立場でございまして、大変恐縮でございますが、それぞれの都市計画、容積を移す過程の都市計画を含めて、個々に常に都市計画審議会の方に議案として出させていただきながら、その容積率移転が妥当であるのかどうかということを必ず御判断いただきながら移させていただく制度でございまして、容積が自由勝手に飛んでいくというものではございません。容積を移される側も、移す側も、それぞれ個別に都市計画審議会の議を経て、議決をされ、そして都市計画として決定し、事業として運用されていくものでございますので、そういった部分が何でもかんでも自由に容積が移っていってしまう、そういう制度ではないということでございますし、そういうことを行う区域についても、都市計画として正式に定めるものでございますので、安易に容積移転を行える制度ではないということを御理解いただきたいと思っております。

〔環境部長 能瀬晶子君登壇〕

○環境部長(能瀬晶子君)
 環2の地上化によりまして、大気汚染がもっと深刻になり、公害患者が増加するのではないかという御質問でございますが、中央区ではあくまでも環2の地下化を求めているわけでございまして、もし強行された場合に備えて、新たな案を出しているわけでございます。もし地上化されたといたしましても、当然ながら、環境に対する測定等を行いまして、どのぐらい悪化するのかというようなことも考えながらやっていくということになります。

 また、東京都が環境基本計画を出して、自動車を減らす努力を、この環2の地上化によりみずから否定するものではないかという御質問でございますが、これは東京都の環境基本計画でございまして、特にこの地上化をすることによって自動車を減らす努力を放棄したものとは私は考えてはおりません。

 以上でございます。

〔土木部長 新津 剛君登壇〕

○土木部長(新津 剛君)
 日本橋上空の首都高速道路の撤去に関しまして、交通需要マネジメントについての御質問でございます。

 車の流入を減らしたり、または平準化していくということは大切なことでありまして、このために、まずできることからやっていくということが、この前の交通安全協議会の中でも語られたかと思いますが、その中でやはり大事なところは公共交通の利用促進ということが、まず挙げられるかと思います。そして、また、最近では進んでおりますけれども、企業の持ち帰り車の削減、こういうものを通して進めていくと。さらには、本区では直接は関係ないかもわかりませんが、パーク・アンド・ライドと申しまして、車で来て、拠点のところで車を駐車場に入れて、あとは電車などの公共交通を利用する、そういうことによって削減または平準化をしていくということが大切ではないかと思います。

 また、環状系の道路整備を進めていくことも、また一方では大切なことだというふうに思っておりまして、特に首都高の、現在、中央環状線の整備が進められているわけでございますが、そういうネットワークによって交通量の平準化なり、それからまた都心への集中ということが避けられるのではないかと思います。

 また、先ほど御答弁申し上げましたように、日本橋上空の首都高速を撤去した場合には、やはり一般道路に車が出てくるというおそれがありますので、本区にとっては大変な問題になってくるのではないかというように思いますので、やはり環状系といいますか、ネットワークを崩さないで地下化するとか、そういうような方法が必要だというふうに認識しているところでございます。

〔十九番 田辺七郎議員登壇〕

○十九番(田辺七郎議員)
 残された時間はわずかですが、区長は何か取り違えておられるようで、今でも記者のようなつもりで発言をしておりましたけれども、ただいまは区長は区の行政の責任者でありますから、その点については指摘をしておきたいと思うんです。

 それから、日本橋上空の高速道路の移設問題でありますけれども、私も、この東京都の環境基準基本計画というのは大変重要なことをここでは言っていると思っています。

 ちょっと読みますと、自動車交通量の増加を放置していては、さまざまな施策を実施しても十分な都市環境の改善は図れない。東京における自動車公害を根絶するための取り組みとして、交通需要マネジメント施策の推進など、自動車への依存をできる限り小さくする施策を展開するんだと、こういうことを言っているわけでありますから、東京都のみずからの宣言、みずからの基本政策に照らしても、この日本橋上空の高速道路問題、環2の地上化問題については、きっちりと対応する必要があると、こう考えております。

 時間がありません。詳細は決算特別委員会で議論することになると思います。よろしくどうぞお願いします。(拍手)

○議長(神林 烈議員)
 以上をもって一般質問を終わります。


○議長(神林 烈議員)
 次に、日程第四、日程第五及び日程第六を一括して上程いたします。これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、日程第四、日程第五及び日程第六を一括して上程いたします。

〔斉藤議会局長朗読〕


日程第四
議案第五十一号 平成十八年度中央区一般会計補正予算

日程第五
議案第五十二号 平成十八年度中央区国民健康保険事業会計補正予算

日程第六
議案第五十三号 平成十八年度中央区介護保険事業会計補正予算


○議長(神林 烈議員)
 提案者の説明を願います。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 ただいま上程されました議案第五十一号、第五十二号、第五十三号、平成十八年度本区各会計補正予算につきまして、提案の理由を御説明申し上げます

 今回の補正は、一般会計で五億四千六百六十七万二千円を減額し、国民健康保険事業会計で三億三千三百八十万五千円を、介護保険事業会計で一億三千四百三十七万八千円をそれぞれ増額するものであります。その結果、一般会計は六百三十五億九千三百二十万九千円、国民健康保険事業会計は九十一億五千百三万三千円、介護保険事業会計は五十一億九千九十九万八千円となるものであります。

 初めに、一般会計補正予算の概要について御説明申し上げます。

 歳入の地方特例交付金は、減税補てん特例交付金、児童手当特例交付金、合わせて四億三千九十七万六千円の計上です。特別区交付金は二十四億九千百十三万三千円の減額です。国庫支出金は、市街地再開発事業費補助金八億二千九十八万九千円の減、地域住宅交付金四億二千七百五十九万円の増、合わせて三億九千三百三十九万九千円の減額です。

 都支出金は、都市計画交付金五億二千七百四十六万一千円の計上です。

 財産収入は、日本橋二丁目区有地及び故藤井春子氏から御寄贈いただいた渋谷区笹塚二丁目区有地の売却収入、合わせて三千二十五万円の計上です。

 繰越金は、前年度からの繰越金十三億千五百七十一万九千円の計上です。

 また、諸収入は、大規模開発事業者からのまちづくり支援事業協力金三千三百四十五万四千円の計上です。

 次に、歳出について御説明申し上げます。

 まず、総務費は、旧宇佐美臨海テニス場の解体に要する経費二千三百五十九万三千円の計上です。

 民生費は、小児用パッドが開発されたことに伴う自動対外除細動器(AED)の保育園等への設置拡大に要する経費五百三十一万三千円の計上です。

 なお、既設置施設のうち、児童館、小学校、幼稚園、図書館など常時子供が利用する施設につきましては、既定予算の中で小児用パッドの購入・設置を行います。

 衛生費は、日本橋保健センター等複合施設内の各施設及び老朽化が進む人形町保育園、人形町区民館の再編計画に伴う日本橋保健センター等複合施設の改修設計費二千四百九十九万七千円の計上です。

 土木建築費は、市街地再開発事業助成費六億九千百七十七万八千円の減、中央区臨海部まちづくりグランドデザイン調査に要する経費八百万円の計上、合わせて六億八千三百七十七万八千円の減額です。

 教育費は、子どもの居場所「プレディ」の拡大のための学校施設改修等に要する経費一千七百二十八万円の計上です。

 諸支出金は、国民健康保険事業会計への繰出金一千二百三十九万円の減、介護保険事業会計への繰出金一千四百六十万九千円の増、財政調整基金への積立金一千六百十万円の増、平和基金への積立金一千四百十五万円の増、まちづくり支援基金への積立金三千三百四十五万四千円の増、合わせて六千五百九十二万三千円の計上です。

 次に、国民健康保険事業会計補正予算について御説明申し上げます。

 まず、歳入ですが、共同事業交付金三億四千六百十九万五千円の計上です。

 繰入金は、一般会計からの繰入金一千二百三十九万円の減額です。

 歳出は、共同事業拠出金三億三千三百八十万五千円の計上です。

 次に、介護保険事業会計補正予算について御説明申し上げます。

 歳入の国庫支出金は、介護給付費負担金九千五百万六千円の減、調整交付金七十万九千円の増、合わせて九千四百二十九万七千円の減額です。

 支払基金交付金は、介護給付費交付金六百八十二万九千円の計上です。

 都支出金は、介護給付費負担金一億二百十六万六千円の計上です。

 繰入金は、一般会計からの繰入金一千四百六十万九千円の計上です。

 繰越金は、前年度からの繰越金一億五百七万一千円の計上です。

 次に、歳出です。

 総務費は、介護予防支援事業に関する体制強化に要する一般管理費一千百八十五万五千円の計上です。

 保険給付費は、給付対象者増加に伴う高額介護サービス費二千二百二万九千円の計上です。

 公債費は、平成十七年度における財政安定化基金からの借り入れ減に伴う償還費二千百七万九千円の減額です。

 諸支出金は、前年度超過交付に伴う償還金一億二千百五十七万三千円の計上です。

 以上、平成十八年度本区一般会計及び国民健康保険事業会計並びに介護保険事業会計補正予算の概要について御説明申し上げました。

 よろしく御審議の上、御決定のほどお願いいたします。


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま上程されております議案第五十一号、議案第五十二号及び議案第五十三号は、企画総務委員会に付託されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について、さらに動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、ただいま企画総務委員会に付託されました議案の審査の関係もありますので、明二十六日を休会とし、明後九月二十七日定刻に本会議を開かれるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明二十六日を休会とし、明後九月二十七日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

午後五時三十九分 散会


署名議員
議長 神林 烈
議員 鈴木 久雄
議員 守本 利雄

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
電話 03-3546-5559