平成18年第四回定例会会議録(第2日 11月24日)

1.会期

九日(第二日)
十一月二十四日(金曜日)

2.開議並びに散会

午後二時開議
午後六時四十二分散会

3.出席議員

(三十名)
一番 藤田 正五議員
二番 礒野 忠議員
三番 増渕 一孝議員
四番 鷲頭 隆史議員
五番 原田 賢一議員
六番 田中 広一議員
七番 中島 賢治議員
八番 田村 宏議員
九番 小栗 智恵子議員
十番 志村 孝美議員
十一番 石田 英朗議員
十二番 中嶋 寛明議員
十三番 今野 弘美議員
十四番 鈴木 久雄議員
十五番 植原 恭子議員
十六番 鈴木 幸子議員
十七番 青木 幸子議員
十八番 坂戸 三郎議員
十九番 田辺 七郎議員
二十番 鞠子 勝彦議員
二十一番 神林 烈議員
二十二番 押田 まり子議員
二十三番 二瓶 文隆議員
二十四番 石島 秀起議員
二十五番 矢吹 和重議員
二十六番 田畑 五十二議員
二十七番 高橋 伸治議員
二十八番 大塚 忠彦議員
二十九番 渡部 博年議員
三十番 守本 利雄議員

4.出席説明員

区長 矢田 美英君
助役 鐘ケ江 真知恵君
助役 吉田 不曇君
収入役 奥田 清和君
教育長 平野 純一君
企画部長 高橋 春雄君
総務部長 益田 進君
区民部長 斎藤 裕文君
福祉保健部長 小泉 典久君
高齢者施策推進室長 山崎 栄三君
保健所長 大倉 慶子君
環境部長 能瀬 晶子君
土木部長 新津 剛君
教育委員会事務局次長 小池 正男君
監査事務局長 出竿 恒夫君
企画部参事 土屋 篤志君
(企画課長事務取扱)
財政課長 新治 満君
広報課長 信坂 留吉君
総務部参事 齋藤 弘君
(総務課長事務取扱)

5.議会局出席職員

議会局長 斉藤 進君
庶務係長 宮本 和勅君
議事係長 土谷 昌彦君
調査係長 菅家 利夫君
書記 橋本 佳明君

6.議事日程

日程第一
一般質問


     午後二時 開議

○議長(神林 烈議員)
 ただいまより本日の会議を開きます。


○議長(神林 烈議員)
 これより本日の日程に入ります。

 日程第一、「一般質問」を行います。順次、質問を許します。

 まず、三十番守本利雄議員。

〔三十番 守本利雄議員登壇〕

○三十番(守本利雄議員)
 私は、民主党・区民クラブの守本利雄でございます。議長に提出いたしております一般質問通告書に従いまして、順次質問をさせていただきます。

 私の質問は、大きく分けて四項目であります。一番目は都区制度・都区財政調整制度について、二番目は清掃事業に関連する問題について、三番目は防災対策について、四番目は教育問題についてであります。再質問はあらかじめ留保させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、一番目の都区制度・都区財政調整問題について質問いたします。

 特別区の歩んできた歴史は、自治権獲得に向けての努力の積み重ねでありました。

 昭和二十八年に東京都の内部的組織として位置づけられた後、昭和四十年の事務移管、昭和五十年の保健所等の大幅な事務移管と区長公選制復活、人事権の確立など、都区制度改革が進められてまいりましたが、財政面では都が依然として都区間及び二十三区間の調整権を持ち続けておりました。

 平成十二年の都区制度改革において、やっと特別区は自治法上、都の内部団体から脱却し、都からの税源移譲、都区財政調整制度の法定など、税財政面の改正が行われました。都区財調の財源である固定資産税等調整三税の区側配分は、清掃事業等の移管に伴って四四%から五二%に引き上げられ、その性格も特別区の固有財源であるとされたのであります。

 現在では、都区制度・都区財調制度で残された課題に対して、特別区制度調査会をはじめとして、さまざまな案が提起されております。そもそも平成十二年改革は特別区を基礎的自治体として位置づけるに足る財政自主権を付与する趣旨でなされたものでありました。しかし、制度改革に伴う財政自主権の最大のポイントである都区の役割分担に応じた調整三税の配分割合は、役割分担をめぐって都区で見解が対立したまま整理されておりません。また、二十三区が自主的に区間配分を調整することについても、都区合意に至っていません。特に、昨年度までの主要五課題協議で都が調整三税は都税であると主張いたしましたが、これは市町村事務のための税であり、都が例外的に市町村事務の一部を行うことを踏まえて都区間の財源配分を行い、かつ二十三区間の行政水準の均衡を図る財政調整を行うためのものであります。だからこそ、都区財調制度を法定して、その原則を定め、都区協議会で調整することとしているのであります。

 このように、都区制度において解決すべき重要課題を抱え、本年五月、都の副知事、総務局長、特別区長会正副会長、事務局長で構成する都区のあり方検討会が発足いたしました。これは、大局的な見地から、都区の事務配分、特別区の区域、税財政制度などについて忌憚のない意見交換を行う場として設立されたものと思います。

 都区を取り巻く環境は、東京の豊かな財源を財政の厳しい地方に配分すべきとの主張もあり、大変厳しいと言われております。仮に法人住民税の分割基準見直しが強行されれば、都区とともに打撃を受け、制度面においても道州制の議論や地方制度調査会による都心区の国直轄論、特別区の合併問題などなど、将来における東京の自治について真剣に考えなければならない問題が山積されております。

 この都区のあり方検討会は、検討項目である地方制度改革と東京の自治、都区の事務配分、特別区の区域、税財政制度の基本的方向性を取りまとめ、十一月十四日、都区協議会のもとに検討会と同じ構成員による都区のあり方検討委員会を設置し、具体的議論に入ることが合意されたとのことであります。

 したがいまして、都区のあり方検討会での議論内容を含め、今後の都区のあり方について、区長の御見解をお聞きいたします。

 一方、昨年十月、特別区長会が調査を依頼した特別区制度調査会は、都区制度からの決別を提言した最終報告をまとめております。それは、都を府県に純化し、大都市地域において一体的に処理すべき行政を区が処理する場合の制度として、三つのモデルを提示したものであります。

 この特別区制度調査会による最終報告と都区のあり方検討会との整合も含め、御見解をお聞かせいただきたいと思います。

 さらに、他区における改革案では、千代田区が平成十三年に策定した第三次基本構想の中で千代田市を目指し、新しい自治のあり方を発信するとし、本年七月に自治のあり方検討部会を設置し、基礎的自治体としての自立した市に向けた税財政制度の抜本改革など、千代田区の特性を踏まえた新たな自治のあり方を検討しております。

 世田谷区では、本年十月十二日に都区財政調整制度について独自の改革試案を取りまとめました。その改革試案は、都主体の制度から区主体の制度への転換を求め、現在都が実施している大都市事務をすべて区の事務とし、単独または区共同でそれを処理する。調整税もすべて区の税とし、固定資産税法人分を区間で調整するというものであります。この世田谷区改革試案についても、御見解をお聞きいたします。

 次に、二番目の、清掃事業に関連する問題について質問いたします。

 助役会は、平成十八年一月、負担の公平・役割分担のあり方検討会を設置し、去る十月三十日に、解決に向けての骨太方針六項目が、座長試案として葛飾区の八木原助役より示されました。この検討会は十人の助役によって構成され、鐘ケ江助役も構成員の一人と伺っております。この検討会を設置するに至った背景は、平成十五年七月、区長会が自区内処理の原則である一区一工場から大きく方向転換したことに端を発していると思われます。

 区長会は、(1)工場のある区もない区も相互に協調、連携し、全体の責任として安定的な中間処理体制を確保すること、(2)ごみ量の減少、危機的な財政状況等の状況変化を踏まえるならば、新たな清掃工場の必要性はないこと、(3)今後の中間処理のあり方については、改めて区長会で協議すること、以上三点を確認いたしました。これを受けて、用地取得の段階にあった新宿区、中野区、荒川区の三区の工場建設計画は撤回されました。

 中間処理のあり方については、共同処理を平成十八年度以降も当分の間継続するとともに、二十三区間に中間処理にかかわるさまざまなアンバランスがあり、その是正のための検討を行っていく必要があることが区長会の方針として確認され、工場のある区、ない区の負担の公平、役割分担のあり方は、清掃事業における解決すべき重要な課題として位置づけられたのであります。その後の助役会清掃事業検討部会や清掃担当部課長会の検討では、負担の公平化を図る具体的方策の明確な結論は出ませんでした。特別区助役会は、改めてこの課題に取り組むために検討会を設置したものと理解いたしております。

 さて、解決に向けての骨太方針六項目の座長試案は、(1)工場の焼却能力の全体の水準は現状維持を原則。(2)焼却能力は工場全体の焼却能力の平準化を極力図っていく。(3)操業協定のうち、焼却や搬入地域に関する制限については、解消に向けて見直しに取り組む。(4)二十三区はごみの減量について数値目標を立てて取り組む。今後十年間で二五%削減を目指す、さらなる資源循環型社会の構築を目指し、リサイクル事業の積極的な展開を図る。本格実施されるサーマルリサイクル(廃棄物から熱エネルギーを生み出し、再資源化する方法)については、プラスチック廃棄物の全量焼却は行わず、容器包装リサイクル法対象の廃棄物については資源化を図り、焼却しないものとする。(5)金銭負担による調整は、負担の公平を図る措置として恒久的な方策とすることはできないが、各工場の焼却能力の平準化が図られるまでの間、やむを得ず、一方策として暫定的に経過措置として導入する。(6)以上の骨太方針について、今後、具体的検討を部長会等へ下命する。

 また、八木原座長は、清掃工場のない千代田区、新宿区、文京区、台東区、中野区、荒川区の六区についても、どのように役割を担えるか検討することが必要と提言。新宿区が中心となり、次回には具体案を提案する方向でまとまったとのことであります。新宿区の助役は、「中間処理の安定的運営をするためには、早いうちに各区が共通の認識に立つ必要がある。区民の生活の安定のためにも、工場を持たない区も努力していかなければ」と話し、工場のある区に負担がかからない努力をする方向で集中的に論議をする考えを示しております。

 この座長試案に対する見解とともに、今後のあり方についてのお考えをお聞かせいただきたいと存じます。

 さらに、平成十八年六月成立の改正容器包装リサイクル法についてお尋ねいたします。

 改正容器包装リサイクル法は、中央環境審議会の最終取りまとめ、意見具申にあったリデュース、「発生抑制」という文言が「排出抑制」と後退してしまった。排出抑制は、発生抑制の半分でしかない。循環型社会形成推進基本法第七条、循環資源の循環的な利用及び処分の基本原則において、再利用よりも再使用を優先することが定められている。意見具申においても重視されているにもかかわらず、改正法は「再使用」が抜け落ちているといった3Rから後退したとの意見もありますが、改正法についての御見解をお聞かせいただきたいと思います。

 また、中央環境審議会は、役割分担の見直しが焦点となり、平成十七年六月の中間取りまとめにおいて、事業者による収集費用の一部負担(拡大生産者責任の強化)が盛り込まれました。しかし、日本経団連が「事業者が収集費用を負担する妥当性はない。自主行動計画で十分」と反対を表明。一方、全国市長会、全国町村会が、平成十七年十二月、役割分担の見直しがなければ相当の覚悟があると意見表明はしたものの、平成十八年一月、審議会最終取りまとめでは事業者の一部負担は見送られ、事業者が市町村に資金を拠出する仕組みの創設へと後退してしまいました。

 改正容器包装リサイクル法は多くの課題が残されていますが、その原因について、産業界だけではなく自治体側にも起因する問題があると言われております。

 第一に、埋め立てない方策には力を尽くしたが、燃やさない方法は不十分だったこと。二十三区でも、最終処分場を延命させることが優先され、全量焼却の方針がとられ、焼却灰のスラグ化も行われている。平成二十年から、廃プラスチックのサーマルリサイクルが本格実施。埋立地に持ち込まれるごみは大幅に減るが、燃やさないために何をしたらいいのかの議論は未成熟である。

 第二に、ごみ行政の不透明さ。産業界が行政の分別収集費用を負担することに難色を示した理由に、明細のない領収書に金は出せないというもの。自治体によっては、可燃・不燃ごみ、資源も含め、業者丸投げをして、資源回収に幾らのコストがかかっているのかわからないところもある。さらに、自治体の収集費用は高過ぎるという批判もある。こういった批判に対して、行政はきちんと答えていかなければならないと思います。事業者が市町村に拠出する資金は、自治体の分別収集費用が合理的に算出されていることが前提となるでしょう。

 したがいまして、事業者が市町村に資金を拠出する仕組みの創設と、中央区における資源回収コストを明確化した対応策について御見解をお聞きいたします。

 この項の最後に、ペットボトルの回収についてお尋ねいたします。

 中野区では、現在三カ所で破砕処理機を設置し、来年度までにはスーパーマーケットなど十カ所にペットボトル破砕回収機を設置するとしております。ペットボトルは回収後粉末になるため、容量は十分の一になるようであります。廃プラスチックのサーマルリサイクルとあわせて、本区におけるペットボトル回収の現状と今後の対応について御見解をお聞きいたします。

 続いて、第三番目の、防災対策について質問いたします。

 中央区地域防災計画の修正は、平成十八年十月三十一日に開催された平成十八年度第二回中央区防災会議において修正案が了承されました。この中央区地域防災計画は、災害対策基本法で作成を義務づけられ、防災関係各機関が区民の生命、財産を災害から保護することを目的としております。

 この計画の前提は、震源東京湾北部、地震規模マグニチュード七・三、震度六強、震源の深さ地下三十キロから五十キロ、発生時刻冬の平日午後六時、自然条件風速十五メートルであります。また、震災時の被害の状況を具体的にイメージできるように、発災後一日、三日、一週間の時系列で区が行うべき活動を新たに定めることとしております。

 想定される状況と区が行う応急活動では、私の質問に関連する項目を拾ってみますと、発災後一日ぐらいまでに、エレベーター内に閉じ込められる人が多数発生する。区内六百三十二台。ライフラインは大きなダメージを受け、電気、ガス、上下水道が使えない地域が発生する。そこでの区の主要な応急活動は、区は関係機関と連携し、被災者の救出活動、行方不明者の捜索等を行う。さらに、発災後三日ぐらいまでは、要救護者の救出活動が続く。ライフラインの応急復旧工事が始まる。そして、発災後一週間ぐらいまででは、ライフラインが一部復旧すると、発災から一週間の状況が示されておりますので、修正案に沿った課題について質問させていただきます。

 まず、エレベーターに閉じ込められた人の救出策等についてであります。

 エレベーターを管理する企業の話では、エレベーターに閉じ込められてしまった場合、マンション、企業の管理人では救出は不可能で、管理会社から派遣する専門家でなければ難しいとのことであります。中央区内における想定は六百三十二台、都内では九千百六十一台と想定され、そのすべてを三日以内に救出することは、かなり困難と考えられます。ライフラインの応急復旧工事が始まる三日から一週間まで閉じ込められたままの事態も考えられるのです。

 同じ閉じ込められた人の救出策については、エレベーター管理会社などと閉じ込められる場合等について細部を調査検討すべきではないでしょうか。また、救出についても、消防署等関係機関の技術的な知識、情報を学ぶべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。万が一閉じ込められた場合の対策として、水・食料、し尿処理などについても研究する必要があると思いますので、現時点での対応策についてお知らせ願いたいと思います。

 次に、第五章、公園の防災計画において、区は、広域避難場所や一時集合場所に指定されている公園、児童遊園において、災害時に利用できるかまどベンチ、停電時にも明かりが確保できる時計や照明灯を設置するとともに、床下ピットを便槽として利用できる災害時対応型公衆便所を引き続き整備することとしたとしております。

 そこで、現在までの災害時に対応できる公園の整備状況をお知らせいただきたいと存じます。

 さらに、明石町河岸公園の拡張整備の内容とともに、他の公園においても同様の整備が求められてくるわけでありますが、波及していくのかもお答え願いたいと思います。そして、床下ピットを便槽として利用できる公衆便所の整備状況と、下水道マンホールと井戸水を利用した簡易便所普及についてのお考えもお知らせいただきたいと思います。

 続いて、第一編第四章、防災拠点運営委員会では、区は、防災拠点運営委員会について、災害初期の段階において果たす役割を重視し、自主的に避難所の開設、救護活動の災害対応ができるよう支援するとともに、防災区民組織、防災拠点運営委員会を活性化する対策を講じることとするとしております。

 防災拠点となる学校の内外における災害時対応型便所の整備状況についてもお知らせください。あわせて、防災区民組織、防災拠点運営委員会を活性化する対策の具体的施策についてのお考えをお示しいただきたいと存じます。

 第四編第五章、防災ボランティアとの連携では、一般災害ボランティアの受け入れについては、主に社会福祉協議会で行うこととした。また、区は、活動拠点の確保、活動調整等が円滑にできるよう、ボランティア活動マニュアルを作成することとしたとしております。

 そこで、社会福祉協議会が窓口となる一般災害ボランティアの位置づけ及びその具体的活動内容についてお知らせ願いたいと思います。

 一方、区の地域振興課内に事務局が置かれている中央区赤十字奉仕団や消防署を窓口とする災害時支援ボランティア、防火女性の会、消防団等も研修・訓練を重ねております。区内在住・在勤、区外よりの災害時支援ボランティアの位置づけを整理、明確化して、通常時より連携できる団体、ボランティアについては、警察、消防、医療機関等との合同研修・訓練の実施を図るなど、よりきめ細かい対策が必要かと思いますが、いかがでありましょうか。相互の連携、事前の研修・訓練等についての具体的施策をお示しいただきたいと存じます。

 最後の質問、教育問題についてお尋ねいたします。

 昨今のマスコミは、いじめが原因と考えられる小・中学生の自殺、また命の大切さを教育する立場にある学校長の自殺が連日報道されております。そして、自殺予告の対応を含め、教育現場は混乱の極に達し、教育基盤が大きく揺らいでいるのではないでしょうか。この問題の解決には、いじめの解消をはじめとする個々の諸原因の解明と具体的対応が必要でありますが、日常的には学校、家庭、地域の連携による子育て教育が真に求められていると思います。

 そこで、まず、小学校のいじめが原因と思われる自殺、命の大切さを教育する学校長等の自殺について、対応、対策を含めた本区教育委員会の見解をお尋ねいたします。

 また、いじめという問題だけではなく、さまざまな教育問題に対しても、よりよい具体的対策を考え、対処していくことが大切であります。そして、学校、家庭、地域の連携が問題解決の重要なキーワードではないかと思っております。そういった観点から、以下のことについても質問させていただきます。

 一つは、学校評価の問題であります。

 信頼される学校づくりを進める上で、各学校における教育活動等の状況について適切に評価を行うためのシステムを構築し、教育の質を保証し、不断の検証を図るとともに、学校の情報を積極的に提供して説明責任を果たしていくことが重要であります。この観点から、平成十四年四月一日より施行されている小学校設置基準、中学校設置基準において、自己評価の実施と結果の公表が努力義務化されました。

 中央区での学校評価制度の現状は、平成十六年度で自己評価のみ行っているのは幼稚園二園、小学校一校、中学校一校であります。外部評価を行っているのは、幼稚園十二園、小学校十五校、中学校三校であります。全ての幼稚園、小・中学校において自己評価、外部評価のいずれかの評価を行っているようであります。

 学校評価結果の公表では、自己評価結果のみ公開している小学校は一校、外部評価結果のみ公開している幼稚園は八園、小学校十校、中学校三校であります。自己評価、外部評価両評価とも公開しているのは、小学校三校となっております。そして、学校評価結果を公表していない幼稚園は六園、小学校二校、中学校一校となっております。

 そこで、お尋ねいたしますが、平成十七年度においても外部評価を行っていない幼稚園、小学校があるのかということであります。行っていない場合、その園名、校名及びその理由をお示しいただきたいと存じます。

 同じく、平成十七年度において学校評価結果を公表していない幼稚園、小・中学校の現状をお知らせください。

 さらに、内部評価、外部評価が一体として実施され、公表することが重要であると思いますが、現状ではどのようになっているのでしょうか。その現状についても御説明願いたいと思います。

 文部科学省の学校評価の推進に関する調査研究協力者会議が本年九月二十六日に第三回の会合を開き、自己評価、外部評価、第三者評価それぞれの位置づけを整理し、明確化を図るための議論がなされたと報道されておりました。文部科学省は、外部評価と第三者評価を混同していたり、本来、自己評価に含まれる児童・生徒や保護者のアンケートを外部評価とするといった状況があると指摘、改めて学校評価の定義を検討する必要性を強調して、事務局が学校評価の概念の整理(案)を示しました。

 それによりますと、自己評価に関しては、教職員が目標の達成状況を検証することで学校運営の改善に活用するシステムと定義、外部評価に関しては、自己評価の結果を検証するシステムとし、学校と密接な関係がある保護者や地域住民などが評価することから、名称を学校関係者評価とすることを提案しております。第三者評価では、学校と直接関係がない大学、研究機関、学識経験者や設置者とは独立した機関、国や東京都教育委員会などが評価し、客観的、専門的立場から指導、助言を行うとしております。その上で、自己評価と学校関係者評価は、学校が主体の評価・改善のプロセスと位置づけております。第三者評価は、第三者による客観的、専門的な評価・改善のプロセスと定義し、性格の違いを明確化しているのであります。

 この調査研究協力者会議での位置づけに対する見解をお聞かせいただきたいと思います。

 中央区学校教育検討会報告書は、学校評価は、本来、各校の取り組みを主体的に検証する内部評価と第三者による公正かつ客観的な外部評価を一体で実施し、公表していくことが理想的であると述べております。

 調査研究協力者会議の学校関係者評価との整合についてお知らせいただきたいと思います。

 同じく、検討会報告書は、学校評価の一つの方法として、学校が設定した運営目標の達成度や指導の成果を第三者が検証・評価する学校経営診断を導入することも検討する必要があるとしておりますが、文部科学省の第三者評価の定義とあわせて見解をお聞かせいただきたいと思います。

 続いて、子供の生活習慣確立についてお尋ねいたします。

 最近、夜の遅い時間にコンビニやファミリーレストランなどで幼い子供連れの姿を見かけることがあります。これは、どうも個人的に偶然見かけたものではないようでありました。社会全体の夜型化などによって、未就学児を親が深夜連れ回す傾向が社会問題化している現象の一つだそうであります。三歳児の就寝時刻も、夜十時以降が昭和五十五年では二二%、平成二年三六%、平成十二年では五二%という調査結果が出ております。三歳児の半分以上が午後十時以降まで起きているのです。

 早寝・早起きの生活習慣が子供にとって重要である生物学的根拠は、小児科医の神山 潤氏の著書『「夜ふかし」の脳科学』によると、(1)一日二十四時間という地球の自転周期に対して、人の生体リズムは約二十五時間で刻まれている。早起きをして朝の光を浴びると、二十五時間の生体リズムは二十四時間にリセットされ、地球に時間を合わせて生活することができる。逆に、朝にうまく光をキャッチできなければ、時差ぼけのような状態になってしまう。

 (2)朝浴びる光には、心を穏やかに保つ働きのある神経伝達物質、セロトニンの活動を高める働きがある。

 (3)蛍光灯やテレビの明かりなど夜に受ける光は、体内時計と地球時間とのずれを大きくし、生活リズムを崩すとともに、メラトニンという細胞を守る働きのあるホルモンを出しにくくしてしまう。

 (4)成長に必要なホルモンは、夜寝ているときにたくさん分泌される。成長ホルモンが十分に分泌されないと、脳や体の成長に影響が起きることが心配される。

 (5)睡眠のリズムが乱れると体温のリズムも乱れてしまい、疲れやすくなるなど、昼間に活動することができなくなってしまう。

 そして、朝御飯は起きて元気に働くためのエネルギー源であり、早起きをしてきちんと朝御飯を食べることで、昼間に元気に活動することができる。つまり、睡眠、食事、運動は互いに密接に結びついており、子供が健やかに成長するためには大変重要であるということであります。さらに、子供の学習意欲や体力の低下は、家庭における食事や睡眠などの基本的生活習慣の乱れとの相関関係が指摘されております。

 このようなことから、早寝・早起きや朝食をとるなど、子供の望ましい基本的生活習慣を育成し、生活リズムを向上させることが求められているのであります。

 東京都教育庁は、本年十一月より、平成十八年度の東京都重点事業、子どもの生活習慣確立プロジェクトをスタートさせました。この事業は、子供の生活習慣の乱れを改善し、確かな学力や体力のもととなる正しい生活習慣を確立するため、その役割を担う家庭の教育力を学校や地域社会と連携しながら支援するというものであります。

 このプロジェクトは、十二月十六日に子どもの生活習慣確立東京都協議会を設立、来年三月まで、生活習慣の確立に向けてさまざまな取り組みを行うとしております。そして、区市連携事業を新宿区、足立区、小平市など十区市で行い、具体的には、新宿区では入学前に身につけたい基本的生活習慣の学習機会の提供、足立区ではゼロ歳から五歳児とその保護者を対象にした読み語り講座、小平市は学校医、養護教諭が連携した保護者向け生活習慣確立パンフレットの作成配布を行うとされております。

 そこで、お尋ねいたしますが、子供の生活習慣の乱れについて、本区内の現状をどのようにとらえているのでしょうか。社会全体の夜型化などによって、人口増が進む中央区にとっても喫緊の課題であり、家庭の教育力の向上に向けた具体的施策の考えをお聞きしたいと思います。

 そして、十二月十六日の子どもの生活習慣確立東京都協議会の構成メンバーに、区市町村の幼稚園・保育園、小学校、母子保健などと、関係団体では医師会等、PTA等となっておりますが、本区内での参加者の把握がなされているのでありましょうか。そして、本区は区市連携事業に入っているのでしょうか。入っている場合の取り組み、入っていない場合、東京都との連携を含めた今後の対応をお聞かせいただきたいと思います。

 教育問題の最後に、小・中学校校庭の芝生化についてお尋ねいたします。

 本年、去る十一月十七日付の読売新聞の夕刊によりますと、東京都は来年から十年かけて、都内の約二千校ある公立小・中学校のすべての校庭を芝生にするとしております。全校を芝生化すると、皇居の二倍に相当する面積の緑地になるようであります。都心部のヒートアイランド現象を抑制するとともに、子供たちが屋外で遊ぶ機会をふやし、運動能力の低下が懸念される子供たちの体力増強にもつなげたい考えと言われております。総事業費は約五百七十億円が見込まれ、来年度、まず二十億円かけて七十校を芝生化する方針とのことであります。整備費は都と区市町村で折半するが、すぐれた維持管理計画を立てた学校には都が全額補助する仕組みをつくり、学校とPTA、地域住民などの連携を促す方針とのことであります。

 この事業は、子供の教育環境とともに、家庭、学校、地域との連携、さらには都心のヒートアイランド現象の抑制など、地球環境保護からも積極的に対応すべき問題でもありますので、区長の御見解も含めてお聞かせいただければ幸いに存じます。

 以上をもちまして、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。御清聴を感謝いたします。ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 守本利雄議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、都区のあり方検討会についてであります。

 検討会は、先月、第五回の会合において検討結果が取りまとめられ、今月十四日の区長会に報告されました。検討会の主な議論としては、都から特別区への事務移管をさらに進めるという点で一致、特別区の区域については、再編を含む区域のあり方について議論が必要という方向では共通認識を持ったものの、区側は最初から区域の再編を前提とすることはできない、議論の素材とは認識しているなどと、都側の再編論とは一線を画しております。これらを含めた課題については、都区協議会のもとに都区のあり方検討委員会を設置し、現在、幹事会設立の準備を進めているところであります。都区のあり方につきましては、まずは地方分権の今日、当然都区対等の立場でそのあり方をしっかり議論すべきであると考えております。

 次に、特別区制度調査会最終報告についてであります。

 この報告では、平成十二年度の制度改革後の都区関係の現状と、地方分権改革の大きな流れを踏まえた上で、都区制度そのものの転換が必要であるという考え方を示しております。御指摘のとおり、この報告は都区制度からの決別ともいうべき大胆な発想に基づく内容ではありますが、具体的な制度設計や財政の自主性、自立性についての検討まではなされておりません。このため、現行の都区制度の廃止を想定するなど、さまざまな前提条件の上に成り立った将来の特別区のあり方のイメージを示したものと受けとめております。

 なお、都区のあり方検討会は、現行の都区制度を出発点として当面の課題について議論を行うものであり、この報告とは趣旨が異なるものと認識しております。

 次に、世田谷区の都区財政調整制度の改革試案についてであります。

 これは、都区財政調整制度の抜本的改革に向けて、平成十五年度より行ってきた世田谷区独自の研究結果を取りまとめたものと聞いております。この内容は、現在都が行っている大都市事務を、その財源である調整税とともにすべて特別区に移管することで特別区主体の制度に転換することを目指しております。また、調整税については、区間格差が比較的少ない固定資産税個人分は各区に移譲する一方、その他の税目は上下水道などの特別区共同処理事務や特別区の実質的な区間配分の財源に充てるとしております。新たな共同処理事務を前提にするなど、問題点もあるとは考えておりますが、大都市事務の範囲に政令指定都市事務も含むとするなど、都区の財源配分について都がかたくなな態度をとっている現在、一つの試案と受けとめております。

 次に、助役会における負担の公平、役割分担のあり方検討会の座長試案についてであります。

 御指摘のように、工場のある区、ない区の負担の公平、役割分担のあり方は清掃事業二十三課題の一つとして位置づけられ、平成十五年十一月の区長会からの下命以来、助役会、部課長会で検討を重ねてきましたが、結論を得るには至りませんでした。しかしながら、この課題の背景、諸事情を勘案すると、解決すべき重要な課題であるため、助役会の中に新たに検討会を設置し、引き続き検討を行っているものであります。本試案は、負担の公平について二十三区が共通認識に立ち、新たな方向を検討すべく提案されたものと認識しております。本区は、最後に建設された清掃工場の所在区として、本課題に重大な関心を持っております。今後、議論をさらに深め、工場のある区の負担の軽減策はもちろんのこと、工場のない区の役割分担など、各区が十分納得できるような検討結果を期待するところであります。

 次に、改正容器包装リサイクル法についてであります。

 容器包装リサイクル法は、容器包装廃棄物のリサイクル制度を構築することにより一般廃棄物の減量及び資源の有効利用の確保を図る目的で平成七年に制定され、法施行後十年を経て、今回の改正となったものであります。改正法は、容器包装廃棄物に係る効果的な3Rの推進を基本に、排出抑制の促進、質の高い分別収集、再商品化の推進、事業者間の公平性の確保などが新たな取り組み内容となっております。特に排出抑制について、消費者への指導・助言を行う容器包装廃棄物排出抑制推進員の委嘱や、容器包装を多量に利用する事業者に対し使用量及び使用の合理化の取り組み状況の報告を義務づけるなどの排出抑制策は、廃棄物の減量に直接的な影響を与えるものであります。今後、これらの取り組みが効果的に行われることを期待するとともに、本区においても3Rの推進に努めてまいります。

 次に、事業者が市町村に資金を拠出する仕組みの創設と、中央区における資源回収コストの明確化についてであります。

 この仕組みは、容器包装廃棄物の再商品化費用が効率化された場合、これまで事業者に返却されていた余った費用を今後はその二分の一を区市町村に還元するというものであります。改正論議の中で、事業者の再商品化費用と区市町村の収集・選別費用に大きな乖離があるため、拡大生産者責任により事業者の負担を求める案もありましたが、意見の一致が見られず、この仕組みになったものと認識しております。

 また、資源回収コストにつきましては、本区のコストの明確化に努めるとともに、各自治体によって算出方法が異なるコストについて、今後適切な基準が確立され、透明化、効率化が図られるよう、さまざまな機会を通じて要望してまいります。

 次に、ペットボトルの回収と廃プラスチックのサーマルリサイクルについてであります。

 ペットボトルにつきましては、従来から行っているコンビニエンスストア等での拠点回収に加え、本年四月から集積所における資源回収を開始したところであります。集積所での回収は徐々に浸透し、本年十月末現在の回収実績は、拠点回収と合わせて約二百八十トンとなっており、昨年度の同時期と比較して約二倍となっております。今後とも、ペットボトルについては区民に資源としての周知をより一層図り、集積所回収を徹底してまいります。

 また、平成二十年度に予定しているサーマルリサイクルの実施に当たっては、可能な限り廃プラスチックの発生抑制から再生利用までの各種施策の充実を図り、なお、リユース、リサイクルが困難な廃プラスチックを焼却処理し、熱エネルギーとして回収してまいります。

 次に、防災対策についてであります。

 まず、エレベーター内に閉じ込められた人の救出についてであります。

 昨年七月の千葉県北西部地震では、区内エレベーターの三二%に当たる二千八百六十六台が停止し、二件の閉じ込めが発生いたしました。首都圏全域でも七十八台の閉じ込めがあり、最長では三時間程度で救出されましたが、高層ビルを数多く抱える本区にとって、対策は急務であります。国においては、初期微動の段階で最寄り階に停止しドアを開く地震時管制運転装置などの設置を早急に進めるものとしており、本区では六七%のエレベーターがこれに対応済みであります。さらに、エレベーター内からの確実な通信手段や保守会社の車両を緊急通行車両とするなどの対策が検討されております。また、東京都地域防災計画の修正の中でも、救出体制の構築や安全対策の推進などについて見直しが行われているところであります。さらに、東京消防庁においては、すべての特別救助隊にエレベーターの扉を開けるかぎを装備し、エレベーターの保守会社も建物の管理者に対し救助の講習会を行う方向を打ち出すなど、各方面で対策が進められております。本区においても、エレベーターの復旧や閉じ込め対策について、高層住宅防災対策検討委員会の提言なども踏まえ、各方面に積極的に働きかけてまいります。

 なお、水や食料などについては、閉じ込められる期間の考え方や保管方法、保管場所などについて今後研究してまいりたいと考えております。

 次に、公園や公衆便所等の災害時対応についてお答えいたします。

 公園は、緑のオープンスペースとして、災害時や被災後の復旧において大きな役割を果たすことから、これまで防災井戸やトイレ用タンクなどを積極的に設置してきました。また、基本計画に災害時に対応した公園施設の整備を掲げ、平成十七年度から計画的に整備を進めており、現在、かまどベンチは七公園、十六基、ソーラー照明灯は八公園、十基、ソーラー時計は十二公園等に十五基設置しております。さらに、公衆便所の災害時ピットは二十一カ所に整備しており、公衆便所全体に占める整備率は三○%であります。

 次に、明石町河岸公園の拡張予定地についてであります。

 この場所は、区民館等複合施設に隣接している上、明石町防災船着場に近接していることから、防災に配慮した公園整備を考えております。具体的には、広場スペースを大きくとるとともに、防災施設として、かまどベンチや収納ベンチ、ソーラー照明灯のほか、災害時に救護所ともなる防災パーゴラ、下水道マンホールで井戸水を使用する防災トイレなどを予定しております。こうした災害時に対応した施設については、通常時も公園施設として使用できることから、今後も公園の新設や改修などの際に可能な限り取り入れ、災害時に備えた公園整備を進めてまいります。

 次に、防災拠点となる学校の内外における災害時対応トイレの整備状況についてであります。

 袋にためる方式の簡易組み立てトイレについては、各拠点で規模に応じ三十基から六十基を備蓄しております。しかし、このタイプは使い勝手や取り扱いに課題もあるため、災害時でも既存のトイレが使用できるよう、防災拠点となる学校の下水管について耐震化工事を進めているところであります。本年度までに八拠点を整備し、平成二十年度にはすべての拠点で完了する予定であります。さらに、東京都下水道局の協力を得て、校庭や拠点周辺の下水管に直接つなぐマンホールトイレの整備もあわせて進めております。

 次に、防災区民組織と防災拠点運営委員会活性化の具体策についてであります。

 防災区民組織と防災拠点運営委員会は、本区防災対策の基本であります。平常時はもとより、大規模地震が発生した場合においても、これら組織が円滑な活動を図れるよう、組織の活性化をより一層推進していくことが重要であります。そのため、区民組織に対しては活動費助成やD級可搬ポンプなどの資器材助成、訓練に当たっての消火器の詰めかえや非常食の配布に加え、応急手当、資器材講習会、防災講習会の開催などの支援を行っております。今後の活性化に向けては、いずれの区民組織も新規の加入をふやすことが大きな課題となっていることから、加入促進に向けた施策に一層力を入れるとともに、資器材の充実などに取り組んでまいります。

 また、防災拠点運営委員会については、これまで設立支援に力を入れてまいりましたが、全拠点での設立が完了したことから、今後は継続的な活動の支援に重点を移すこととし、拠点ごとの活動マニュアル作成やPR用パンフレット作成、会議や訓練の開催支援などに積極的に取り組むなど、委員会活動の充実と拠点の周知度を向上させてまいります。

 次に、一般災害ボランティアの位置づけと内容についてであります。

 阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などの例を見ても、被災地の片づけや避難所のケアなどにボランティアが活躍し、復興への力強い支援となるなど、大きな役割を担ったことは明らかであります。とりわけ、ボランティアは各自が専門的領域で自由に活動できるため、区の救護の枠組みからは外れた被災者や特定の要援護者のニーズにも対応できるという特性を持っており、こうした点を踏まえて、その意思と能力を最大限に生かすため、防災計画の中に一章を設けて位置づけているところであります。また、ボランティアが活動する際には的確な情報提供と活動調整が必要であることから、これらを行う組織として、社会福祉協議会を受け入れ窓口といたしました。なお、専門ボランティアと位置づけている応急危険度判定員及び医療ボランティアについては、迅速な活動を確保するため、それぞれ都市整備部、福祉保健部を窓口としております。災害時にはこうした方々の連携、協力も重要であることから、総合防災訓練や拠点での防災訓練など、さまざまな機会をとらえて研修や訓練に取り組んでまいります。

 また、日赤奉仕団や防火女性の会、消防署の災害時支援ボランティアなども日ごろから講習、訓練などの活動を活発に実施されております。こうした団体は、これまでも区が実施する総合防災訓練に御参加いただいておりましたが、今後は相互の連携を図るため、合同打ち合わせ会や共同研修の実施などにも取り組んでまいります。

 次に、教育問題での小・中学校の校庭の芝生化についてであります。

 芝生化は、教育面や環境面での効果が期待されますが、実施に当たってはさまざまな課題もあります。特に、芝を良好に維持管理することが難しく、日常の散水、施肥、刈り込みを行い、傷んだ場所の適切な養生を行う必要があります。また、本区の小・中学校の校庭は狭隘なところが多く、校庭内にふたがけのプールを設置している学校もあるなど、芝の植栽を行う余地が少ないという状況にあります。さらに、野球、サッカー、テニスなどと多目的に利用している現状を考慮する必要もあります。このように多くの課題がありますが、東京都の補助制度を活用した芝生化については、今後開催予定の東京都の説明会に参加するのはもとより、情報収集に努め、どのような工夫ができるか検討してまいりたいと存じます。

 答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君)
 教育問題についてお答えします。

 まず、いじめが原因と思われる小・中学生や校長の自殺についてです。

 全国各地で、いじめが原因と思われる痛ましい事件が発生しています。本区においては、これまでもいじめの未然防止や早期発見に取り組んできたところです。しかし、いじめによる子供たちの自殺が多発する中、本区では学校での指導のより徹底を図るために、いじめに対する指導体制の点検表を配布し、教員へ見直しを指示いたしました。また、いじめの解消には学校、保護者、地域がともに取り組んでいくことが重要であると考え、教育委員会からの呼びかけを行いました。さらに、こども電話相談の日曜日や休日の臨時開設、こども電話相談ホットラインカードの全児童・生徒への配布等を通して、子供たちがより相談しやすい環境を整備しているところです。学校において重大な事件、事故が発生したときは、教育委員会として子供への迅速、適切な対応を行うとともに、校長をはじめ、教職員に対しても心のケア、情報の共有化等を含めて指導、支援してまいります。

 次に、区立学校における学校評価の現状についてです。

 平成十七年度において、前年度と同等の基準でとらえた外部評価の実施校は、小学校十五校、中学校四校、幼稚園十四園です。未実施の小学校一校は、外部評価という形式はとっていませんが、保護者等のアンケートを行い、外部の意見を学校運営に取り入れています。

 また、評価結果の公表につきましては、小学校十四校、中学校四校、幼稚園十三園で実施し、主に学校だよりや保護者会での結果説明を行っています。しかし、自己評価と外部評価の両方の結果を公表している学校は、小学校三校、中学校一校、幼稚園一園にとどまっております。そこで、教育委員会では、平成十八年度全小・中学校、幼稚園に学校評議員制度を設置し、外部評価を実施して、自己評価とあわせて、学校が結果について説明できる体制を構築してきました。区民から質の高い信頼される教育を推進していくため、学校の教育活動を適正に評価し、公表していくことは重要であり、こうした学校評価の実施と公表をさらに推進してまいります。

 次に、文部科学省の学校評価の推進に関する調査協力者会議の考え方についてです。

 まず、自己評価、外部評価、第三者評価の位置づけについてです。

 学校が目標や具体的な計画に照らし合わせて行う自己評価及び保護者や地域住民で構成する学校評議員等の組織で評価する外部評価は、学校の現状をより具体的にとらえ、評価する大切なものです。さらに学校評価の客観性を高め、教育活動の結果や改善について公表していくためには、専門家を含めた第三者による評価システムの整備が望ましいと考えています。

 次に、外部評価、いわゆる学校関係者評価と第三者評価の整合性についてです。

 本年度、全小・中学校、幼稚園に導入した学校評議員制度は、今後、本区が外部評価を実施していく上で中核となっていくものであります。さらに、第三者評価を導入した場合に、その整合性を図りながら、システムを構築していくことが大きな課題であるととらえております。

 次に、第三者評価と学校経営診断についてです。

 現在、都立学校では、学校経営診断として都立学校経営支援委員会による学校評価を導入しています。総合的な観点からの第三者評価及び学校経営機能からの学校経営診断は、ともに評価の客観性や透明性を高めるための機能を持ったものであります。今後、教育の質を向上させ、開かれた学校教育を推進していくために、教育委員会としてどのような学校評価システムを構築していくか、平成十九年度に検討組織を立ち上げ、検討してまいります。

 次に、子供の生活習慣の確立についてです。

 平成十五年一月、東京都が実施した児童・生徒の健康に関するアンケートでは、本区の小学校四年生では、「眠くてなかなか起きられない」との回答が約一八%、中学一年生では約三一%となっています。また、朝食についての平成十七年度の本区の調査では、「必ず食べる」と「大抵食べる」との回答の合計が、小学校五年生で約九五%、中学二年生で約八四%となっています。このことから、朝食については一定の水準となっていますが、睡眠に関する基本的生活習慣が十分にできていないことがうかがわれます。そこで、区では、家庭での子供への教育はすべての教育の出発点であるという視点で、家庭教育講座等を開催しています。さらに、平成十六年度から、家庭教育を地域で支援していくことを目的として、青少年委員や民生委員、児童委員等で組織する地域家庭推進協議会を設置し、文部科学省からの受託事業として、生活リズムや食育、命の大切さ等に関する家庭教育学習会を年間約五十回、PTAや学童クラブの保護者会等と共催して実施しています。家庭教育は本来は保護者の責任と考えますが、それを果たせない状況が子供の生活習慣の乱れにつながるとの認識のもと、今後も地域の方々とともに家庭教育を支援してまいります。

 次に、子どもの生活習慣確立東京都協議会についてです。

 この構成団体の募集については、東京都が独自事業として直接小学校、幼稚園、PTA、医師会等に働きかけているため、現在のところ、本区の参加状況については把握できておりませんが、都に情報提供を求めているところです。

 また、区市連携事業につきましては、文部科学省から受託している家庭教育学習会等との類似点が多いことから、本年度は参画しないこととしましたが、今後も文部科学省や東京都の動向を的確に把握して、連携を強めてまいります。

 答弁は以上です。

〔三十番 守本利雄議員登壇〕

○三十番(守本利雄議員)
 区長さん、懇切丁寧な御答弁ありがとうございました。

 一番、二番、都区制度、そして清掃関連はまだ大きな課題が残っておりますので、機会あるごとに民主党・区民クラブといたしましても、委員会等を通じながら区長と積極的な意見交換をして、よりよい方向に向けて区長が働きかけをしていただくことをこの場でも要望させていただきたいと思います。

 防災対策についても細かくいろいろ御答弁いただきました。かなり理解をさせていただいたわけですが、より細かい面につきましても、所管の委員会等でまたお尋ねする面もあろうかと思いますので、この面もよろしくお願いいたしたいと思います。

 教育問題につきましても、同じくそういう形で民主党・区民クラブとしても教育委員会と積極的な意見交換をしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、暫時休憩いたします。

     午後三時十八分 休憩


     午後三時四十分 開議

○議長(神林 烈議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。二十五番矢吹和重議員。

〔二十五番 矢吹和重議員登壇〕

○二十五番(矢吹和重議員)
 私は、中央区議会自由民主党議員団の代表の一人として質問をさせていただきます。答弁いかんによっては、さらに再質問をすることを留保いたしておきます。

 私の質問の第一番目は、平成十九年四月に実施されます地方統一選挙についてであります。私たち区議会議員も、四年に一度、区民の洗礼を受けるわけでありますが、同時に区長選も実施されるわけであります。

 思い起こせば、矢田区長が区長に初めて就任したとき、バブル経済などを背景にした東京への業務機能の悪い中において、区内各地での底地買いの進行により居住機能の後退が甚だしくなり、人口が減少し、まちの活力低下をはじめとして、さまざまな課題を生じさせていました。

 こうした中で、区長就任の翌年の昭和六十三年一月にいち早く定住人口回復対策本部を設置し、都心居住に向け、さまざまな施策を積極的に展開され、その結果、本年四月四日に矢田区政の長年の目標でありました定住人口十万が達成されました。十月に発表されました国勢調査の確定値によれば、全国トップ、三五・七ポイントの上昇率を示し、日本の人口が減る中で大変意義深いところであります。これは、実に十六年にわたり的確な目標のもとに、時には逆風をものともせず、果敢に総合的な施策を積極的に進めた矢田区政の努力の結果であり、我が党でも高く評価するものであります。

 定住人口十万を達成した今日、さらなる発展が区政の課題であります。人口回復に伴う子育て支援等々の問題が山積する中に、いろいろな問題が、日本橋地区、銀座、東京駅、月島の臨海地区のまちづくりなど、長期にわたって的確な施策をすべき問題が山積しており、まさに大きく時代は動いておるわけであります。今後、これらの課題を解決し、すべての区民が安心していつまでも定住できるまちづくりを継続的に推進するためには、定住人口十万達成を契機に、豊かな潤いのある良好な居住環境の充実といった質の向上、区政運営の転換、いわゆる人口回復を基礎にして、豊かさ実現へ向けて一層の施策を推進すべきであると思われるわけであります。

 折しも、新たな地方分権や都区財政のあり方の見直しなど、区政を取り巻く状況は、制度的にも大きな動きの中にあります。こうした区政の変換期と言える時期に、区民のために区政のあり方を任せられる人はどのような人であるか。私は、定住人口十万へと区を導き、本区のまちづくりに精通し、しかも、その実績の上で新たなる視点から、この時期に適切に対応し得る人でなければならないと考えるわけであります。

 そこで、お伺いいたしたいと思います。

 このような中央区政のあり方におきまして、来年の区長選に対して区長の決意と、今後の区政をどうかじ取りしていくかの展望を含めてお聞かせいただきたいと思います。

 二番目の質問は、まちづくりにおいてであります。

 名橋日本橋の頭上を覆っていた高速道路の施設移転が国土交通省の決断により具体的に解決するめどが立ち、また地元を中心に協議会を発足したことは、中央区の新時代を切り開くものとして大いに期待されております。高速道路移設とともに、日本橋川流域の新しい空間を設けることを提案されております。その際、容積移転のことも、実に提起をされておるわけであります。日本橋川流域にある企業たちを東京駅前に実現する開発ビルに移転すること、その内容についてのお話を伺いたいと思います。

 日本橋川と東京駅では距離がかなりあると思うのでございますが、それの法的根拠をお示しいただきたい。また、実際のところ、この方式を地元企業がどれだけ理解しているのでありましょうか。

 さらに、日本橋川と言いますが、どの程度の範囲が容積移転に対するものなのでございましょうか。

 もう一つ、東京駅の再開発があります。現在、東京駅の大改造とあわせて、八重洲の二つの高層ビルの設計が進められております。

 先日、十一月二十日に中央区都市計画審議会が八重洲地下駐車場、新しい二つのビルの駐車場の連絡を伴う都市計画が検討されました。日本橋川の容積移転は、この二つのビルが対象になるのでありましょうか。それとも、今後、京橋を含めての新しく発展、開発されるビルが対象になるわけなのでありましょうか。

 以上、まちづくりについて、区長さんの御見解をお願いをいたします。

 第一回目の質問といたします。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 矢吹和重議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず、来年四月に行われる中央区長選挙への対応についてであります。

 昭和六十二年四月、中央区長に就任して、はや十九年七か月。この間、着実に成果を上げることができましたのも、区議会並びに区民の皆様の絶大なる御支援のたまものであり、心から感謝、御礼申し上げます。とりわけ、長年の懸案でありました定住人口十万の政策目標が本年四月四日に達成され、人口は現在も引き続き力強く上昇しております。特に三十歳代を中心とした若年世帯の転入が多く、まちには子供の声があふれ、にぎわいと活気がみなぎってきたことは、大変喜ばしい限りであります。これは、昭和六十三年一月一日に定住人口回復対策本部を設置して以来、「都心に人が住めるようにしよう」を合い言葉に、区立住宅の建設やコミュニティファンドなど、人口回復と居住継続に向けた取り組みはもとより、公園、道路、水辺の整備、高齢者や障害者施設をはじめとした福祉の充実、教育環境の向上など、総合的な施策が実を結んだものであると思います。改めて、区議会をはじめ、区民の皆様の御理解、御協力に感謝申し上げます。

 しかし、すべてが万全かというと、そうではありません。御指摘のように、子育て支援や教育、介護をはじめとする高齢者対策、地域特性を踏まえた防災、中小企業の活性化などに加えて、日本橋上空の高速道路の移設や築地、銀座、東京駅前、月島・晴海地域のまちづくりなど、二十一世紀中央区の骨格を築くべく、的確に対応すべき課題も多々あります。折しも、八月三十日には二○一六年に開催される第三十一回オリンピック競技大会の国内立候補都市が東京に決定し、主要施設であるメインスタジアムやメディアセンターなどが中央区内に計画されており、中長期的視点に立ったまちづくりが問われています。また、特別区をめぐる状況は、本年二月の道州制の答申や、平成十二年に引き続く第二の地方分権の動き、財調問題をはじめとした都区のあり方など、大きく動いております。

 このように、区政を取り巻く環境が変化する中で、定住人口十万を礎に、現下の諸課題に的確に対処するとともに、未来に花開く種をまいておくことが、今を生きる私たちの使命であります。今こそ将来をしっかり見据え、このたびの政策調査会の提言も踏まえて、首都東京の核として繁栄してきた歴史と伝統に培われた我がまち、中央区の一層の発展への熱い思いを胸に、心を込めて取り組んでまいりたいと存じます。

 来年四月の中央区長選挙に当たり、私は思いも新たに引き続き区政を担当し、区民お一人お一人がかけがえのない人生を生き生きと安心して暮らし、住み続けられる気品と風格、知性あふれる日本一、世界一のまち、光り輝く中央区への大いなる飛躍に向け、持てる力のすべてを注ぐ決意であります。区議会並びに区民の皆様のこれまで以上の御理解と力強い御協力を切にお願い申し上げる次第でございます。

 次に、日本橋川川岸の容積移転と東京駅前地区の開発についてのお尋ねにお答えいたします。

 日本橋川の再生と首都高速道路の移設を実現するためには、川岸の容積移転はぜひとも必要であります。区では、容積移転の対象地域として、室町から京橋に至る日本橋、東京駅前地区を考えておりますが、範囲が広く、これまでの都市計画手法では対応が図れないことから、現在、国において新たな仕組みの構築がプロジェクトチームにより検討されております。区といたしましては、川岸の容積を、現在事業中の開発ではなく、検討が進められている八重洲一丁目開発をはじめ、京橋や室町などの周辺開発へ移転し、一体的な開発として計画することにより川岸の空地化を実現したいと考えております。実施に当たっては、地元企業をはじめとする権利者の方々の協力が必要なことから、現在、モデル地区を定め、地元の方々と協議を行うとともに、容積移転の方法や川岸の空地整備のあり方について検討を進めているところであります。今後は、こうした検討を重ねるとともに、九月に発足した日本橋再生推進協議会での議論を通して、地元と一体となって実現に向けて積極的に取り組んでまいります。

 答弁は以上であります。

○二十五番(矢吹和重議員)
 自席において発言をいたします。

 ますます、区長さんの御意思をお示しいただきまして、どうかともどもに中央区をよりよい区にしていきたいと思います。御健闘をお祈りいたします。

 と同時に、容積移転につきましては、新しい国のやり方と、それが中央区に対してよりよい発展となりますよう、私は思うわけであります。

 以上をもちまして終わります。(拍手)

○議長(神林 烈議員)
 次に、十三番今野弘美議員。

〔十三番 今野弘美議員登壇〕

○十三番(今野弘美議員)
 中央区議会自由民主党議員団の今野弘美でございます。平成十八年第四回中央区議会定例会に当たり、中央区政の当面する諸課題について、さきに提出いたしました質問通告書に基づき、六点にわたり順次質問をさせていただきます。理事者の皆様には、区民の皆様の立場を理解した前向きな御答弁を期待いたします。なお、答弁のいかんによりましては、あらかじめ再質問を留保いたしておきます。

 二○○一年四月に誕生した小泉内閣は、改革なくして成長なし、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にの基本理念のもと、金融システム改革、規制改革、税制改革、歳出改革といった構造改革を進めてきました。特に、改革の本丸と位置づけた郵政民営化では、見事国民に真を問う形で大勝利を挙げ、国民の皆様の高い支持を残しながらも、この九月、自民党総裁の任期満了に伴い退陣をし、新たに、戦後生まれで初の若き安倍内閣が誕生いたしました。

 安倍総理は、就任後初の所信表明演説の中で、改革の継続と政策課題ごとに明確な方針を打ち出すとともに、「私たちの国は、長い歴史、伝統を持つ国です。その誇りを胸に、新たな国づくりに向けて歩み出すときがやってきました。日本を、世界じゅうの人々が尊敬を抱き、子供たちの世代が自信と誇りを持てる美しい国・日本とするため、全身全霊を傾けて挑戦していく覚悟です」と結んでいます。ただいま、矢吹議員の質問に答え、光り輝く中央区の大いなる飛躍に向け、持てる力のすべてを注ぐと力強く述べられた矢田区長に対し、この新たな中央区づくりが必ずや美しい国・日本の礎となるものと信じ、改めてここに全面的なお力添えをお誓いし、質問に入らせていただきたいと思います。

 まず、第一の質問は、中央区政策調査会についてお伺いいたします。

 昨年五月に発足した第五次中央区政策調査会は、本年九月、まちの飛躍、発展に向け、中央区基本構想を補完する「まちづくり憲章(新たな政策目標)への提言」として、五つのまちづくり指針を示し、躍動感と潤いの定住都心中央区を目指すとし、さらに、この提言が区の施策に反映され、一日も早く中央区の将来像である「生涯躍動へ 都心再生 個性がいきる ― ひととまち」が実現されることを期待しますと結論づけています。

 平成十年六月、中央区の憲法ともいうべき、二十一世紀における中央区の将来像を示した中央区基本構想が区議会の議決を経て策定され、これを受け、翌年の平成十一年二月に具体的な施策を盛り込んだ基本計画「安心・快適・躍動99」が、また平成十七年二月には、計画期間半ばではありましたが、加速する時代の変化を踏まえた新たな取り組みを明らかにするために中央区基本計画二○○五が六年間を計画期間として策定され、今日に至っています。

 そこで、お尋ねをいたします。

 中央区基本計画二○○五は、平成十七年度から平成十九年度までの三か年を前期、平成二十年度から平成二十二年度までの三か年を後期とする六年間の計画期間とされていますが、中央区政策調査会から示された基本構想を補完する「まちづくり憲章(新たな政策目標)への提言」は、中央区基本計画二○○五の中でどう反映されるのか、あるいは新たな基本計画を策定するということなのでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 また、定住人口十万人の達成は、予測が二年早まったとはいえ、政策目標として見込めたとするならば、この提言が単に屋上屋を架すものとならないよう、具体的な施策に結びつけていくことが大切であると考えます。そのためにもどのような予算的裏づけを持つのか。

 あわせて、この提言について十一月一日号の区のおしらせに概略が記載されていました。その中で、「区ではこの提言を受け、今後のまちづくり施策に生かしていきます」となっておりますが、具体的にどのような手順を踏んで取り組んでいかれるのか、お答えをいただきたいと思います。

 また、このお示しをいただいた提言を契機に、ここで少し落ち着いて行政課題に対して施策ごとに体系だった、わかりやすいグランドデザインを描き、財政運営のあり方も含め、打ち出すべきと考えますが、お答えをいただきたいと思います。

 第二の質問は、防災対策についてお伺いいたします。

 平成十四年の中央区地域防災計画の修正から、定住人口が大幅に増加したことに加え、本年三月、東京都が首都直下地震による被害想定を公表した中で、平成九年の被害想定と比べ、大幅に避難所へ避難する人数がふえるなど、社会状況の変化に合わせ、現在、中央区地域防災計画の見直し作業が来年四月の公表に向け、進められています。主な修正項目として、防災拠点の増設、副拠点の創設、福祉避難所の創設など、また、その他、中央区高層住宅防災対策検討委員会からの提言に基づき、高層住宅の防災性能の確保などについても計画に盛り込まれています。

 中央区では、自分たちのまちは自分たちで守るとの立場から、平成十一年より、区内二十一カ所の防災拠点に住民の皆様の自主的な組織である防災拠点運営委員会を順次設立し、地域防災力の向上に努めてきました。災害発災時は、この防災拠点運営委員会が行政にかわり、避難所の開設や応急救護活動などに当たることになります。防災拠点の増設では、八丁堀地域から長年の要望であった中央小学校防災拠点からの分割がなされ、来年四月には(仮称)京華スクエア防災拠点の設立を目指して、現在、準備が進められています。

 その議論の中で、防災訓練を実施しても、いつも同じメンバーである。消防団の役割がはっきりしていない。ひとり暮らしの高齢者や災害弱者の方々の情報がわからない。防災拠点以前に、各町会の防災区民組織が形骸化していて機能しないのではないか。防災拠点運営委員会と防災区民組織のそれぞれの役割と活動内容について、名称も含め、わかりづらい。町会に加入していない企業や集合住宅の顔見知りでない人たちが避難所に来たときの対応はどうすればいいのかなど、率直な疑問や意見、感想、そしてさまざまな問題提起がなされています。

 まちは、何といっても安全でなければなりません。そして、万一発災した場合でも被害を最小限度に食いとめなければならない、それが行政に一番求められていることだと思います。

 そこで、お尋ねをいたします。

 先ほども述べたとおり、来年四月の設立に向け、(仮称)京華スクエア防災拠点運営委員会の準備会でのさまざまな意見の中で、ひとり暮らしの高齢者や災害弱者の方々の情報がわからず、いざ災害が発生した場合に、救助に行ったり、安否を確認することがスムーズに対応できないのではないかという意見が寄せられています。実際には、町会長、民生委員、警察、消防などに、たすけあい名簿が渡されていますが、個人情報保護の関係で目的外使用はできず、大きな足かせとなっています。個人情報保護と災害弱者の情報の共有をどうバランスをとるか、プライバシーにかかわる難しい問題でありますが、私は、町会など地域でまちを守る自助・共助の精神からいっても、援護が必要なひとり暮らしの高齢者や心身にハンディを持った方々については、個人情報であっても、あらかじめ情報の共有は不可欠と考えます。区として、たすけあい名簿の災害弱者のための活用については積極的であるべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 また、防災区民組織と防災拠点運営委員会は、言うまでもなく密接な連携が必要です。しかし、現実は、それぞれの組織の名称も含め、役割分担、活動内容にわかりにくさがあります。初期対応の防災区民組織と、その後の避難所運営が主体となる防災拠点運営委員会の設置目的が違うわけですから、すべてがイコールにはならないことは理解しながらも、何かわかりやすく整理した防災拠点ごとのパンフレットをつくるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 さらに、災害発生時に防災拠点の役割がますます重要となってくる中で、地域の防災拠点の認知度が中央区世論調査でも示されたとおり、四割という数字、また、逆に「全く知らない」が四六%では余りにも心もとないと思います。少しでも認知度を上げるための創意工夫はまだまだ努力する余地があるのではないでしょうか。

 特に、新住民の方へのアプローチが重要とするならば、今後十万人を超えた定住人口があと二万人ふえると計画上も予想される中で、一日も早い対応が望まれます。現在、新しく区民になる方が区役所、各出張所にお見えになり、転入手続をする際、区長への手紙、中央区マップ、そして資源とごみの正しい分け方・出し方のパンフレットが「わたしの便利帳」に挟み込まれて職員の方から手渡されます。確かに、「わたしの便利帳」の中で災害・防災に関するページがありますが、余りにも一般的な内容で、自分が発災時、実際にどこに、そして、どのように対応したらよいか具体的にはわかりません。その意味からも、先ほど述べたパンフレットを転入される方へ防災拠点ごとにお知らせをするきめ細かな対応が必要と考えますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 また、こうした地域防災計画の見直しや組織の再編も重要なことですが、いつ起きるかわからない、しかし必ずやってくるであろう大震災に備える、継続した、体で覚える地道な訓練は何よりも大切なことです。

 現在、災害時における防災行動力の向上と防災意識の高揚を図ることを目的に、関係機関が一体となった中央区総合防災訓練が日本橋、京橋、月島地区持ち回りで実施されています。年々、防災意識の高まりとともに、自主的な防災訓練が防災拠点ごとに開催される数もふえてきておりますが、三年に一度となってしまっている地域もあります。もちろん、開催時期等の問題もありますが、継続した年一回の開催に向け、関係機関に働きかけをすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 あわせて、防災危機管理センターが十月に庁舎一階に再編されましたが、組織の運営強化に向けた職員の皆様の初動態勢の充実と中央区災害対策本部の運営訓練も一層充実強化すべきと考えますが、お答えをいただきたいと思います。

 この問題の最後は、高層住宅の防災対策についてです。

 中央区地域防災計画の修正案の中で、区は中央区高層住宅防災対策検討委員会の提言を踏まえ、災害時に高層住宅において自立的な生活ができるよう対策を推進するとし、市街地再開発指導要綱を改正する等、防災配慮型開発の指導及び誘導を強化するとなっています。私は、これからのまちづくりを考えると、行政の最大の使命である区民の皆様の生命と財産を守る観点から、指導要綱の改正ではなく、ある一定の面積以上の建築物には防災備蓄に要した面積を容積から除く等のインセンティブは与えるにしても、何フロアごとに防災備蓄の設置を義務づける中央区安心安全宣言ではありませんが、条例化をすべきと考えますが、お答えをいただきたいと思います。

 第三の質問は、子育て支援についてお伺いいたします。

 本区における人口増加は全国一の増加率であり、同様に、子育て家庭や乳幼児の伸び率も極めて顕著です。そのため、中央区として、二十一世紀を担う子供たちが心豊かにたくましく育つことができるよう、子育てにかかわる経済的負担の軽減や地域での孤立化を防ぐためのサービスの充実、仕事との両立ができる環境の充実など、総合的な子育て支援策を区の最重要課題の一つと位置づけ、全庁を挙げて今日まで取り組んでいます。改めて区政年鑑を見ても、多様化するニーズに合わせ、子育て世帯への子育てに対する支援施策は、妊娠から始まり、親同士の交流や育児不安の解消を目的とする親子フロア、子育て交流サロンのあかちゃん天国、児童館の乳幼児クラブ、保育園、幼稚園、緊急一時保育事業、育児支援ヘルパー事業、家庭福祉員制度、ファミリーサポート事業、病後児保育事業など、未就学児についてだけでもメニューは多岐にわたっています。

 子供たちを取り巻く社会状況の中で、社会問題である児童虐待への対応や治安の悪化などを考慮した、安心して外で自由に遊ばせることのできる公園づくり、都心中央区ではなかなか難しいことですが、水辺などの自然環境の保護など、行政のみならず地域力を含めて、だれもが安心して子供を産み育てることのできる子育てしやすいまちづくりを一日も早く確立していかなければなりません。

 先月、企画総務委員会において、視察の一環として、全国から注目をされている北九州市子育てふれあい交流プラザを視察してまいりました。これが、平成十九年度に開設が待たれる中央区子ども家庭支援センターと同一の施設という思いもありましたので、見る目にも気合いが入っていましたが、実に利用者である親の目線、子供の目線で、遊具一つとっても工夫が随所に見られ、大変勉強になりました。

 子育て支援のメニューが出そろった中で、ハード面の施設整備は別にして、今後は既存施設の有効利用や施設のネットワーク化、団塊の世代や元気な高齢者をはじめとする人材登用、また民間活用など、いかにソフト面の充実に工夫を凝らすか、知恵を出し合っていくことが問われる時代を迎えたのではないでしょうか。

 そこで、お尋ねをいたします。

 平成十八年第二回定例会で、我が会派の石田議員の質疑にあった、子育て交流サロンとして多くの方々に利用されている月島センター内に設置のあかちゃん天国について、地域的バランスを考慮した増設と対象年齢の拡大について、早急な実施を改めて強く求めるものですが、いかがでしょうか。

 あわせて、核家族化の進行など、家族や地域の養育力の低下に伴い、子育てに対する不安が高まる中、開設予定の子ども家庭支援センターについても拠点施設として、さらに有効活用を図るため、児童館などの既存施設の活用によりネットワーク化を構築すべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 また、子育て世帯の増加とともに、女性の社会進出の拡大に伴う共働き世帯の増加により、保育事業に関する需要が増大しています。その結果、保育所待機児が、年度初めばかりでなく、年度途中においても解消されていない状況の中で、本区では保育サービスの量的不足に対応するため、認証保育園の誘致等に積極的に取り組んでいますが、今後の待機児の見通しと待機児解消に向けた来年度以降の取り組みについてお答えをいただきたいと思います。

 また、待機児解消とあわせ、保護者の多様化する就労形態などを十分に踏まえた保育内容の充実や施設の整備を考えるとき、病後児保育、一時保育、トワイライトステイ事業など、直営では非常に難しい問題を第三者評価においても高い評価を得ている民間の活用は不可欠と考えますが、どのように計画されているのでしょうか。

 さらに、福祉の普遍化が進む中で、区立保育園の管理運営を含め、保育事業全体の中でも民間活用のあり方を検討すべき時期と思いますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 この問題の最後は、子供医療費助成についてです。

 子育て世代に対する経済的負担の軽減の要望にこたえ、少子化対策の目に見える対処療法として、乳幼児や子供の医療費の自己負担分を助成する制度が各自治体で拡大しています。特に、東京都においては、地方からの東京富裕論も聞こえてくる中、二○○七年度、小・中学生の医療費を一部助成する制度を新設することとなりました。東京二十三区では、二十二区が独自に小学校入学後も医療費を助成しており、実施・準備中の世田谷区、来年度より実施の文京区などを合わせ九区が中学生まで入院・通院等の助成に予定も含め、踏み切っています。所得制限などの有無は自治体によって違いがあるものの、自治体間競争の目玉になった感さえあります。十八年度、本区は入院等を中学三年までに拡大したばかりでありますが、この動きについて、率直にどのような感想をお持ちでしょうか。

 また、十九年度予算編成に向け、子供医療費助成の拡大など、平成十八年度に引き続く総合的な子育て支援策の第二弾の積極的な展開を図ることとする今後の区政運営に関する要望書を与党会派で提出をしておりますが、子供医療費助成の拡大に向け、どう取り組まれるのか、お答えをいただきたいと思います。

 第四の質問は、高齢者施策についてお伺いいたします。

 日本は、いよいよ人口減少社会を迎えました。また、団塊の世代も来年の二○○七年より六十歳代に到達し始めます。このような中で、我が国の活力を維持増進していく上で、高齢者の皆様が地域社会の担い手の一員として、今まで培った能力や知識を生かしつつ、一層活躍できるような社会の実現が不可欠であり、求められています。

 しかし、現実には多くの高齢者の皆様がみずからの知識や経験を生かした社会参加を望んでいるにもかかわらず、必ずしも具体的な活動に結びついていないのが実情です。町会・自治会の活動であっても、NPO活動やボランティア活動、また、シルバー人材センターによる就労であっても、このような機会が年齢にかかわりなく十分に確保されていなければ、貴重な人材が地域の中で埋没することになってしまいます。

 多種多様な社会であるがゆえに、シニア世代が「お楽しみはこれからだ」の気持ちで第二の青春をいつまでも夢を追いかけ、元気で楽しい人生を送ることができるためにも、還暦を迎えたとき、今までとは違う人生にチャレンジしようとか、もっと積極的に自分を楽しんでいこうとか、思えるような生涯現役社会をまちづくりに生かしていくことが重要ではないかと思います。

 そこで、お尋ねをいたします。

 NPO活動やボランティア活動に対する興味や関心は、年々増加をしています。人の役に立ちたいと考える人や人から必要とされることで高齢期における心身機能の低下防止につなげたい、また地域社会の活性化にも寄与したいと考える人のためにも、年齢に関係なく、能力を十分に発揮して働けるようなシステムを構築することが大きな課題となっています。

 そこで、高齢者支援施設を再点検し、良好な活動機会の拡大や場の提供、また情報発信の場として有効利用を図るべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 また、NPO等の団体やボランティア団体の健全な育成を通して、社会参加のきっかけとしての仕組みづくりを考えるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 あわせて、企業戦士だった方がいきなり一般社会に出ることへの抵抗をなくすために、仲介役のコーディネーター的役割を果たす人材育成の取り組みについてもお答えをいただきたいと思います。

 次に、シルバー人材センターについてです。

 社会参加については、シルバー人材センターにおいてもさまざまな活動が実施され、広がりを見せています。元気高齢者として、単に就労の拡大だけではなく、地域力の向上策として、また、生きがい活動の一つとして、教育や子育て分野へも目を向けるべきではないかと思います。例えば、子供たちの通学の安全確保であったり、放課後の居場所づくり「プレディ」あるいは乳幼児の世話や保育施設への送迎など、育児支援も含め、子育て支援事業への拡大を図るべきと思いますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 また、団塊世代の定年と家庭における二○○七年問題を目前にし、十一月二十二日はいい夫婦の日でしたが、この日に合わせ、生命保険関連団体が既婚男女に調査したところ、夫の定年退職で夫婦の時間がふえることを、夫の四八%が「うれしい」と答えたのに対し、妻は二七%、「うれしくない」は夫が一六%、妻は三二%でした。男性にしてみると、ちょっとショックな結果かもしれません。

 しかし、在職中に時間がなくてできなかったことや、自分の好きなことをして過ごしたいと定年後の人生を描いている方も多いと思いますが、資格や経験、趣味や関心事などを生かして地域社会に貢献していけたら、さらに夢は広がるのではないでしょうか。また、その方々のマンパワーが地域社会の財産、ひいては区の有形、無形の財産になると思います。その貴重な力を生かすために、区として地域社会全体で元気な高齢者を支援していく体制の整備を早急に進めていくべきと考えますが、お答えをいただきたいと思います。

 第五の質問は、旧労働スクエア東京跡地問題についてお伺いをいたします。

 旧労働スクエア東京は、昭和四十二年の開設以来、八丁堀勤労福祉会館として長年地元町会など地域に親しまれ、広く会合等に利用されてきました。しかし、東京都は、施設の老朽化や利用者の減少に伴い、平成十六年三月をもって廃館を決定し、今日に至っています。その間、京橋五の部町会連合会及び京橋七の部町会連合会の連名で矢田区長に対し、都心における貴重なまとまった公有地として民間へ安易な土地の売却をしないよう、東京都への申し入れを要望するなど、活動を展開してきました。

 以来、二年半以上経過をし、定住人口も十万人を回復、まち並みも大きく変化する中で、「まちづくり憲章(新たな政策目標)への提言」が区の施策に反映され、一日も早く中央区の将来像である「生涯躍動へ 都心再生 個性がいきる ― ひととまち」が実現されるためにも、旧労働スクエア東京跡地は重要な役割を担うものと考えます。

 そこで、お尋ねをいたします。

 旧労働スクエア東京跡地について、今後、区の施策展開を考えるとき、有効な活用に向け、土地購入も含め、積極的な対応をすべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 最後の質問は、教育問題についてお伺いいたします。

 現在、いじめ、不登校、学級崩壊、学力低下など、さまざまな問題に教育現場が揺れています。連日、教育基本法改正案の国会審議や、いじめ問題に端を発する教育論議がテレビ、新聞等のマスコミに取り上げられ、また、教育改革タウンミーティングでのやらせ質問問題や、必修科目の未履修問題があり、さらに国民的議論を巻き起こしています。

 私は、先ほど述べたいじめ、不登校、学級崩壊、学力低下、また、その他よく言われる子供たちの規範意識や相手を思いやる気持ちの欠如など、そうした子供たちにしてしまった責任は一体だれにあるのか。私は、子供たちには全くなく、すべて親や大人の、広く言えば地域や学校の責任であると思います。そして、そのことをしっかりと自覚した上で議論をしていかなければ、何も解決しないのだろうと思います。

 子供は親や大人を映す鏡です。自分だけよければの風潮の中で、行き過ぎた平等主義の結果、親や教師の権威が失われ、子供たちとの関係でけじめがなくなってしまったり、子供のしつけ自体、学校や他人任せにする無責任な親。また、教師のサラリーマン化とやゆされるような熱血教師不要論に近い、先生方のやる気を失わせるような教師と生徒は対等というような風潮。そして、昔ならどこにでもいた、他人の子供でも悪いことならばしかる雷おやじの存在、地域の目の低下。今、まさに家庭、学校、地域が子供たちの教育に責任を持って行動することが必要なのではないでしょうか。すべての大人が本気になって子供たちにかかわり、自分の子も他人の子へも正面から向き合い、声をかけてあげる。そして、社会全体で命のとうとさや他人への思いやりや感謝の気持ち、親をはじめ、目上の人への尊敬、物事の善悪や道徳心など、社会の当たり前のルールを子供たちに私たち一人一人が責任ある行動を通して、教え、導くことが求められていると思います。

 教育基本法は、昭和二十二年に施行され、教育の基本理念、義務教育の無償、教育の機会均等などについて定められており、すべての教育法規の根本法となるものです。制定から半世紀以上がたっても、一度も改正されることなく今日に至っています。その間、教育を取り巻く環境の変化や教育全般にさまざまな問題が生じている現在、余りにも個人の権利と自由が強調され、規律や責任、他人との協調や社会への貢献など、基本的な道徳観念や公共の精神が軽んじられてきました。今の時代にふさわしい教育の基本を確立し、これに基づき教育改革を進めていかなければなりません。

 教育再生は待ったなしです。党利党略の駆け引きや、まして旧態依然のイデオロギー論争を繰り広げているいとまはありません。全国で痛ましい事件が多発しているにもかかわらず一向に減らない飲酒運転や、自分の子供を殺害するという信じられない凶悪な殺人事件をはじめ、耐震偽装など拝金主義やルール無視の自己中心主義による大人の非常識な行動が繰り返されている状況を耳にし、目にする子供たちに何の責任があるのでしょうか。教育委員会としても、子供たちが置かれている現状を真摯に受けとめ、国や都の指示や方針を待つだけでなく、問題意識を常に持ち、最も身近な責任ある先端行政であることを自覚し、主体性を発揮して未来の宝である子供たちの健全な成長を手助けする役割を再認識すべきではないかと思います。

 そこで、お尋ねをいたします。

 安倍内閣が最優先課題として位置づける今回の教育基本法改正について、教育の目標として、豊かな情操と道徳心、公共の精神、伝統と文化の尊重、我が国と郷土を愛する態度を明示する、戦後教育で不十分であった教育の理念の確立をはじめ、教育行政における国の役割の明確化と財政措置の規定、さらに、教職員団体による教育の不当な支配の排除など、主な改正点を含め、中央区教育委員会として今回の改正を率直にどう評価しているか、お聞かせをいただきたいと思います。

 現在、いじめ事件が大きな社会問題となっています。そして、いじめを苦にし、みずからの命を絶つ子供が後を絶ちません。また、学校関係者の責任を感じた上での自殺も起きています。心が痛むばかりです。いじめによる自殺問題に対する北海道滝川市教育委員会でクローズアップされた隠ぺい体質、福岡県筑前町の件では、いじめを誘発する言動があった教師の存在、また、当初はいじめが原因であったと認めながら、その後、二転三転するあたふたぶり、教育的な視点から加害者である子供たちへの配慮という側面もあったことは一部理解することもありますが、こんなことでいじめ問題が解決するのか、本当に教育に信頼が取り戻せるのかと、大人の無責任さに怒りさえ覚えました。

 岐阜県瑞浪市で起きた、いじめを受けて自殺した中学二年の女子生徒の保護者が、「こうしたことは、うちの子で最後にしてほしい。いじめ問題に悩んでいる子供たちがいたら、ぜひあきらめずに、だれにでもいいからSOSを発信し続けてほしい」と語った言葉に胸が締めつけられました。その言葉の裏には、命を絶ってはいけない、必ず親や大人がいじめに遭って悩んでいる子供たちを助けてあげるからという強いメッセージに聞こえました。いじめによる自殺は、絶対にあってはならないことです。そして、いじめ自体を根絶していかなければなりません。

 中央区教育委員会としても、これらの不幸な事件を決して対岸の火事ととらえず、真正面から我が身の問題としてとらえてほしいとの立場から、このような問題には学校、教育委員会のぶれることのない迅速な対応が必要となると思いますが、どう対応するのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 また、学校、教育委員会の組織的な隠ぺい体質とまではいかなくても、さまざまなケースがあるいじめについて、早速、中央区教育委員会から、「いじめを許さない、子どもたちの大切な命を守る」という緊急の呼びかけ文が区立の全小・中学校の児童・生徒に配られましたが、子供たちからのSOSを見逃している、あるいは報告をしていない事例があったのかどうか、改めて総点検の必要性があると思いますが、いかがでしょうか。

 あわせて、文部科学省においても、いじめの定義について見直し作業が始まったと聞いていますが、自分より弱いものに対して一方的に身体的、心理的攻撃を継続的に与え、相手が深刻な苦痛を感じているとする現在のいじめの定義については、余りにも一般常識からかけ離れ、いじめの実態を把握できないものとするならば、中央区においてどういじめの定義をとらえているのか。また、この際、中央区独自のいじめの定義をつくるべきと考えますが、お答えをいただきたいと思います。

 教育問題の最後は、教育の中央区学校づくり検討会についてです。

 中央区学校教育検討会の二年に及ぶ検討の結果、諮問事項のうち、学校のあり方に関連した区域外就学の適正化や通学区域の弾力化により影響を受ける小学校のあり方については、統廃合を前提とせず、校舎の改築も視野に入れた、今後さらなる検討の必要性があるとして、新たな検討組織、教育の中央区学校づくり検討会が発足しました。さらに、各学校単位で地域協議会を設置するとともに、問題点を整理し、今後の学校のあり方について検討することとなりました。

 ことし七月に開催された第一回中央小学校地域協議会でも、運営要領について協議期間が示されていないことから、いつまでに結論を出すのかをはじめ、学校の特色づくりといっても、公立小学校は義務教育であるから、特色を求めるよりも平等であるべきではないか。通学区域の弾力化についても、小学校においては特に自由選択制の導入が必要なのか。旧京華小学校、旧鉄砲洲小学校統廃合を経験した立場から、現在の中央小学校は、教育の機会均等といいながら、施設面でハンディキャップがあるので、一日も早い校舎の建てかえを臨むなど、活発な意見交換がなされました。

 そこで、お尋ねをいたします。

 この地域協議会は、安定した児童数を確保していくため、伝統や地域特性を踏まえ、特色ある教育活動をこれまで以上に推進し、魅力ある学校をつくるための方策を検討する学校単位の地域協議組織として、重要な役割を担っていくことになりますが、教育の中央区学校づくり検討会の検討課題に示された通学区域の弾力化により児童数の減少が予想される小学校として、中央、明石、明正の三校がそれぞれ校舎改築等を望んだ場合、今後、どのように三校において改築の順序を決定していくことを想定しているのか、また、財政支出の観点から、今後のスケジュールとしてどのような年次スパンを考えているのか、お答えをいただきたいと思います。

 また、三校の改築となった場合、改築の順番によっては、改築校の児童の通学距離移動の延長も含め、地域間での行事等の重なりなどの問題が起きることが予想されます。地域の不安を払拭するためにも、三校の改築のコンセプトを地域に情報を公開するとともに、三校間における情報の共有も含め、三校の改築を一体の事業ととらえた教育委員会の対応が必要だと思いますが、お答えをお聞かせください。

 また、校舎改築問題について、まちづくり百年の計ではありませんが、再開発の中で新校舎を建て、ローリング的に改築を進める手法もあると思いますが、お答えをいただきたいと思います。

 以上をもちまして、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 今野弘美議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、中央区政策調査会についてであります。

 政策調査会は、区政運営や区政の推進へ向けた基本的方向について、専門的立場から助言、提言等をいただくため、昭和六十三年から数次にわたり設置してまいりました。今回の第五次政策調査会では、「まちづくり憲章(新たな政策目標)への提言」として、五つのまちづくり指針とともに、「躍動とうるおいの定住都心 中央区」の提言をいただきました。これについては、今後の区の施策に積極的に反映してまいりたいと考えております。折しも、現在の基本計画の前期が来年度で終了することから、これを機会に新たな基本計画を策定することとし、その中で提言を生かしてまいりたいと存じます。また、御指摘のとおり、提言を具体的な施策に結びつけることが大切であることから、基本計画の改定を待つことなく、来年度の予算においても提言の趣旨を可能な限り反映してまいりたいと考えております。さらに、新しい基本計画の中では、施策ごとの体系だったわかりやすいグランドデザインを、財政運営のあり方も含めて明らかにするよう、一層の創意工夫を図ってまいりたいと存じます。

 次に、防災対策についてであります。

 初めに、たすけあい名簿についてです。

 本区では、平成十三年から地域の援助を希望する要援護者を災害時地域たすけあい名簿に登載し、災害対策用として警察、消防はもとより、防災区民組織、町会・自治会、民生委員に情報を提供しております。この名簿は、個人情報保護の立場から希望者のみの登載で、十分なものとは言えません。また、目的外の活用もできません。災害時に要援護者の支援を行うためには、すべての要援護者の名簿が整備され、地域で活用されることが望ましいと考えております。

 しかしながら、名簿の管理責任者、管理方法など、個人情報を保護する仕組みづくりや活用範囲、情報提供を希望しない方への対応など、さまざまな課題があり、また、何よりも要援護者の理解が不可欠となります。こうしたことから、新たに福祉避難所を設置することなども踏まえ、現行名簿により多くの要援護者が登載されるよう、今後、名簿の趣旨の理解と啓発を積極的に行うとともに、さまざまな防災活動を通して要援護者と地域の相互理解も促進されるよう、環境づくりに努めてまいります。

 なお、災害発生時に区民の生命、財産を守る行政の責任として、避難所や福祉避難所での活用と安否情報など、一元的に管理できる要援護者支援システムの構築を検討してまいります。

 次に、防災拠点ごとのわかりやすいパンフレットの作成についてであります。

 防災区民組織は発災時の救出、救助や拠点までの避難を、また、防災拠点運営委員会は避難所の開設と運営をそれぞれ基本的な役割としていますが、双方の活動範囲や活動内容について地域での理解が十分でない面があることは、区としても認識しているところであります。現在、各拠点ごとの活動計画書をより具体的なものとするため、地域の皆様とともに、活動マニュアルの作成に着手しております。この中で、区民組織と拠点運営委員会の範囲や活動内容などを再度明らかにした上で、わかりやすく解説するパンフレットを作成し、拠点の各世帯に配布するとともに、区のホームページにも掲載してまいります。また、本区の防災啓発冊子である「わが家・わがまちの地震防災」をこのたびの地域防災計画修正にあわせて改定し、拠点ごとのパンフレットの案内も掲載いたします。こうした冊子を全戸に配布していくとともに、転入者の方にも「わたしの便利帳」などとともに区の窓口でお渡ししてまいります。

 次に、防災拠点及び防災危機管理センターにおける訓練についてであります。

 各拠点における訓練は、これまで区が実施する総合防災訓練の一環として行ってきたところであり、場所によっては三年に一回程度の活動実績となっている状況も見受けられるところであります。区といたしましては、今後、拠点運営委員会の活動支援を重点としていく考え方のもと、各委員会に対し、訓練を地域の年間行事に組み入れるなどの働きかけを行い、全拠点で最低でも年一回以上の訓練が実施されるよう努めてまいります。

 また、防災危機管理センターにつきましては、このたび、防災課と危機管理室をあわせて庁舎一階でスタートさせました。今後は、このセンターのもとに緊急時の区の初動態勢の充実や啓発活動に取り組んでまいります。さらに、本部運営訓練についても、災害などの現場に対応する防災課と、庁内調整を行う危機管理室が連携して災害対策本部の立ち上げ、情報収集、活動方針の決定を行うなど、より実践的なものとして充実させてまいります。

 次に、高層建築物への防災備蓄の設置を義務づける条例化についてのお尋ねであります。

 災害時に高層住宅の居住者が自立した生活を維持するために、備蓄倉庫をはじめとするさまざまな機能や設備を充実することは極めて重要であり、そのためには条例化も有効な手段の一つであると考えます。

 一方、建築物の防災機能の確保は、規模や計画内容に応じて幅広く検討し、工夫することが必要であることから、法律や条例などは難しい柔軟な計画誘導を要綱によって行うことが防災対策の実効性を高める上では有効なものと考えているところであります。区といたしましては、現在進めております市街地開発事業指導要綱の見直しの中で確保すべき備蓄倉庫の設置階や設置規模等について定め、この要綱に基づいて指導強化を図ることで高層住宅居住者の安心・安全の確保に努めるとともに、条例化についても研究してまいります。

 次に、子育て支援のお尋ねであります。

 初めに、あかちゃん天国でありますが、少子化、核家族化の進行や都市化の進展に伴う近隣関係の希薄化などにより、子育てをしている保護者の多くが育児に対して不安を抱えております。あかちゃん天国は、こうした方々に対して子育てに関するさまざまな情報交換や交流の場として、また、必要な方には育児に関する助言を行うことを目的に開設しております。このような子育て支援の場の提供は、利用しやすさの観点からも、より身近な地域への設置が必要と考えており、地域バランスに配慮しながら、児童館などの既存施設を有効に活用し、京橋地域、日本橋地域にも新年度、早期に整備してまいります。

 さらに、対象年齢の拡大についてでありますが、利用者の方々からも拡大を望む声をいただいており、現在、一歳未満から三歳未満に拡大する方向で、安全性の確保を中心に、施設のスペースや運営方法の検討を行っているところであります。この拡大によって、保護者間による子供の成長過程についての情報交換が期待できるなど、より有意義な交流の場になるものと考えております。

 次に、子ども家庭支援センターのネットワークの構築についてお答えいたします。

 子ども家庭支援センターは、関係機関と連携を図りながら、子供と家庭に関するあらゆる相談に応じるとともに、児童虐待問題の解決やさまざまなサービスの調整・提供、情報発信などを行う子育て支援の拠点となる施設です。こうした多様な機能のうち、相談の場などは各地域にバランスよく配置し、区民が気軽に立ち寄り、利用できることが必要であります。そこで、区内の各児童館をサテライトとして位置づけ、日常の相談業務やセンターからの専門職員による巡回相談を実施することで、より身近で気軽に相談できる体制を構築してまいりたいと考えております。

 さらに、子ども家庭支援センターが真に中央区の子育て拠点となり、その機能が発揮できるよう、区内の子育て関連機関との連携を図り、子供とその家庭を支援する総合的なネットワークの構築に努めてまいります。

 次に、今後の待機児の見通しと待機児解消の取り組みについてお答えします。

 本区では、ここ数年の急激な人口増加に伴い、保育に関する需要が増大し、十一月一日現在、百五十二人の待機児がおります。今後の保育需要につきましては、現在も人口が増加傾向にあることから、さらに増加するものと見込まれます。そこで、新年度以降に予定している勝どき保育園やかちどき西保育園、人形町保育園の改築にあわせ定員の拡大を図るとともに、人形町保育園の改築時に使用する仮施設を活用し、新たに認可保育所として整備してまいります。また、勝どき六丁目で行われている再開発事業においても、定員六十名の認可保育所が設置され、平成二十年四月に開設する予定となっています。さらに、多様な保育需要に対し早期に対応できるよう、認証保育所を京橋地域にも一カ所整備していきたいと存じます。こうした取り組みにより、当面の保育ニーズには対応が可能なものと考えております。しかし、今後も特に乳幼児人口の著しい増加が見込まれる地域などについては、周辺の再開発事業などの機会をとらえ、その中で事業者との協議により保育所スペースを確保できるよう働きかけるなど、待機児の解消に向け、取り組んでまいります。

 次に、保育の多様化に対する内容の充実と民間活用計画についてお答えいたします。

 待機児対策と同様、夜間保育や一時保育、病後児保育といった多様な保育ニーズへの対応も、緊急かつ重要な課題であります。本区では、これまでこうした保育ニーズに柔軟に対応できるよう、民間の活力を活用した認証保育所の誘致や認証保育所に併設した病後児保育室を開設してまいりました。これによって一時保育や夜十時までの夜間保育、休日保育など、多様な要望にこたえてきたところであります。さらに、京橋地域にも新たに病後児保育室併設の認証保育所を誘致してまいりたいと考えております。また、現在建設中の子ども家庭支援センターにおいても、センター事業として民間委託による一時預かり保育や夜十時までのトワイライトステイといったサービスを提供する予定でおります。今後も民間活力を効率よく導入しながら、実態に即したさまざまな保育サービスの充実に努めてまいります。

 次に、区立保育園の管理運営を含めた保育事業の民間活用についてのお尋ねであります。

 保育園は、子供の健やかな成長を保護者との信頼関係のもとに、一体となって支援を行っていくことが基本であります。本区初となる民間活用による八丁堀保育園は、この意味で、開設以来、保護者の方々から大変高い評価をいただいており、第三者評価の結果においても裏づけられているところであります。こうした実態を踏まえ、今後、保育事業における民間活用のあり方について、他の自治体の例も参考としながら検討をしてまいります。

 次に、子供医療費助成についてであります。

 二十三区における医療費助成の取り組みは急速に拡充してきておりますが、これは子供の実数自体が減少傾向にある区が出現しているなど、大都市東京の深刻な少子化が反映されているものと受けとめております。本区は、近年、三十歳代の子育て世帯が大幅に増加していることからも、少子化対策を強化する観点から、この機を逃すことなく、さらなる総合的な子育て支援策の展開が必要であると考えております。現在、子ども家庭支援センターをはじめ、種々の新年度における子育て支援策の検討を進めておりますが、この子供医療費の拡充についても、安心して産み育てやすい中央区として、若い世代に対するメッセージ性の強い子育て支援策となりますので、十一月九日に与党四会派からいただいた今後の区政運営に関する要望書を踏まえて、中学校三年生までの通院費も含め、新年度から実施してまいります。

 所要の条例の改正案と予算案につきましては、平成十九年第一回区議会定例会に上程してまいりますので、区議会の御理解と御協力をお願い申し上げます。

 次に、高齢者施策についてお答えいたします。

 最初に、高齢者支援施設の再点検と有効利用についてであります。

 高齢者が地域の中で生き生きと社会参加していくためには、いつでも気軽に利用できる施設や地域活動に関する豊富な情報が必要であります。本区では、これまで中高年の積極的な社会参加を支援するため、シニアセンターを中心に自主活動グループへの活動の場の提供や、各グループのホームページ作成による仲間づくりの促進、地域活動を希望する高齢者への情報提供などに努めてまいりました。高齢社会の進展に伴い、今後、社会参加を希望する高齢者がますますふえるものと考えられます。そこで、敬老館の休日開館や利用時間の延長、浜町高齢者トレーニングルームでの事業の拡大など、一人でも多くの高齢者がこうした施設を利用して、身近な地域でこれまで以上に手軽に生きがいづくりや健康づくりができるような体制を整えてまいります。あわせて、各施設や自主活動グループの活動状況などの情報の提供等につきましても、IT機器などを活用し、充実を図ってまいります。

 次に、NPOやボランティア団体の育成を通しての社会参加の仕組みづくりとコーディネーター等の人材育成についてであります。

 高齢者のNPOやボランティア団体への参加は、単に社会とのかかわりのみでなく、地域社会への貢献や自己実現などを通して、日々の生活に生きがいを与え、セカンドライフを一層豊かにするものであります。区では、NPO・ボランティア団体交流サロンの整備や社会福祉協議会のボランティア区民活動センターを介して、NPOやボランティア団体の活動を支援してまいりました。また、シニアセンターにおいては、生きがい活動リーダーが中心となり、中高年の自主活動グループの立ち上げ支援を推進しております。今後、これらの施設や組織との連携強化を図り、NPOやボランティア団体に関する情報の提供及び活動を支援し、高齢者がこれまで以上に社会参加しやすい環境の整備に努めてまいります。さらに、高齢社会が急速に進展する中で、高齢者を積極的に地域社会の担い手ととらえ、その能力を生かしていくことが重要であります。これまで地域とのかかわりが必ずしも十分でなかった高齢者でも円滑に地域活動に参加できるように、ボランティア活動等の地域活動をコーディネートする生きがい活動リーダーの増員を図り、団塊世代を含む中高年の積極的な社会参加を支援してまいりたいと考えております。

 次に、シルバー人材センターの就労における教育や子育て分野への拡大についてであります。

 シルバー人材センターは、高齢者の就労支援を主な業務としていますが、同時に、高齢者の経験、能力を生かし、地域社会に寄与することも大きな使命としております。昨年度、シルバー人材センターでは公共、民間事業を合わせて二百十九件の業務を受託しましたが、新たにひとり暮らし高齢者等を対象とした家事のトラブルへの出張サービス事業を受託し、単なる就労支援にとどまることなく、高齢者の生活支援を通じて地域社会に貢献する取り組みを始めたところであります。そのほかにも、御提案のありました通学路の安全確保や子育て支援、さらには福祉分野での取り組みなど、高齢者の豊富な知識や経験を活用できる分野は多方面に及ぶと考えておりますので、その拡大を図ってまいります。人のため、地域のために役立つということは、健康で働けることの喜びに加え、高齢者の生きがいづくり、ひいては地域の力の強化にもつながるものであり、シルバー人材センターを積極的に活用し、社会貢献事業への取り組みを進めてまいります。

 次に、地域社会全体で元気高齢者を支援していく体制の整備についてであります。

 戦後の我が国の高度成長とともに歩んできた団塊世代が、来年以降、順次定年を迎え、大勢の退職者が職場から地域に戻ってくると想定されます。こうした元気高齢者のこれまで培ってきた豊かな知識や経験、技能を活用することは、地域社会繁栄の大きな力となるものであり、能力を十分発揮していただける仕組みづくりが急務であると認識しております。区では、これまでも高齢者クラブや自主活動グループの育成、シルバー人材センターへの支援、区民カレッジの開催などを通じて、元気高齢者の生きがいづくりや就労支援、社会参加を積極的に行ってまいりました。今後は、団塊世代の定年という社会状況を地域活性化の好機ととらえ、こうした取り組みをさらに推進してまいります。また、これらの方々が町会・自治会の自主活動や各種ボランティア団体、NPO等の社会貢献活動に参画して、地域力の向上に寄与していただけるよう、必要な情報の提供や相互の交流及び活動の場つくりなどの支援に向けて積極的に対応してまいります。

 次に、旧労働スクエア東京跡地についてであります。

 平成十六年三月に閉館となったこの施設の跡地は、六千平方メートルを超える中央区に残された数少ない貴重な公有地であります。現在、東京都において跡地に残された地下構造物の取り扱いなど、売却に向けたさまざまな課題の整理を行っており、来年六月以降に売却する方針が出されると聞いております。定住人口十万人を達成した今日、子育て支援をはじめとするさまざまな課題に的確に対応していく上で、この土地が有効に活用できれば、施策の一層の推進が期待できるものと考えております。したがいまして、来年六月以降に向け、土地の購入も視野に入れた跡地の利活用について積極的に検討を進めてまいりたいと存じます。

 答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君)
 教育問題についてお答えします。

 初めに、教育基本法改正についてです。

 戦後、教育水準が向上し、生活が豊かになる一方で、都市化や少子化の進展などによって、教育を取り巻く環境は大きく変わりました。近年、子供のモラルや学ぶ意欲の低下、家庭や地域の教育力の低下など、多くの困難な課題が生じています。このような中で、新しい教育の基本理念を明確にし、教育改革に取り組むことが求められています。今回の教育基本法の改正は、このような状況を踏まえ、教育の目標及び理念並びに教育の実施に関する基本を定めるものと考えております。

 教育のあり方は、一人一人の生き方や幸せにつながるものであり、教育基本法は国や社会の発展の基礎となる重要なものです。現在、教育基本法の改正法案については国会で審議されておりますが、今後の我が国の教育の理念を明確にする上で、幅広い視野から十分な論議がされることを期待しております。

 次に、いじめ問題についてです。

 まず、学校、教育委員会の迅速な対応についてです。

 本区では、教育委員会から、「いじめを許さない、子どもたちの大切な命を守る」という呼びかけを行い、学校、保護者、地域、関係機関と連携して、いじめ問題に全力で取り組んでいくことを再確認しました。

 具体的な取り組みとしては、いじめに関する指導体制の点検表を各学校に配付し、指導体制の再点検と実効性のある取り組みの推進を指示しました。また、生活指導主任研修会等においては、いじめ防止の取り組みや早期発見、早期対応の視点を確認しました。さらに、緊急連絡体制の確立や、教育センターにおいてこども電話相談を日曜・休日に臨時開設するなど、迅速な対応を行ってまいりました。いじめの相談や事例があった場合は、学校と情報を共有し、具体的な対応の助言や教育相談員との連携を図るなど、いじめの早期解決を支援してまいります。

 次に、いじめに関する総点検についてです。

 今までも本区では、文部科学省が年一回実施している調査とは別に、毎月いじめや不登校に関する調査を行っております。さらに、指導主事を全小・中学校、幼稚園に緊急に派遣し、いじめの兆候も含めた実態の把握に努めたところです。

 次に、本区独自のいじめの定義についてです。

 現在、毎月行っているいじめの調査では、文部科学省の調査と同様に、自分より弱い者に一方的に身体的、心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているものと定義しています。しかし、その定義の判断に関しては、個々の行為がいじめに当たるか否かの判断を表面的、形式的に行うことなく、いじめられた子供の立場に立って行うということを生活指導主任研修会等で繰り返し指導しています。また、毎月の調査とは別の調査を年二回実施し、いじめの兆候など、定義に含まれるか否か判断に迷うような事例も報告させるなど、子供の立場に立った実態把握に努めています。

 次に、小学校三校の改築についてお答えします。

 中央、明石、明正の各地域協議会において、校舎の改築等の御要望をいただいています。しかし、校舎の改築については、この三校だけでなく、他の学校の改修・改築等も考慮に入れて判断していく必要があります。三校を改築することになった場合は、これからの教育にふさわしい施設とは何か、地域の核になる施設として有効に活用するにはどうしたらよいかなどを検討するとともに、施設の老朽化の程度、今後の児童数の増加への対応、園児・児童の一時移転先などを考慮して改築順序を決定していく必要があります。また、そのスケジュールにつきましては、区立学校全体の長期的な改修・改築計画を検討の上、今後の財政負担を見きわめながら明らかにしていきたいと考えています。

 なお、この三校は地理的に隣接していますので、園児・児童の一時移転先など、相互に協力し合うことも必要になってくると思われます。できる限り良好な学習環境を維持しながら改築するためには、地域や保護者の理解が大切です。そのため、学校関係者や地域の方々に三校の整備計画をお示ししながら、十分に協議を尽くしてまいります。

 再開発の中での校舎建設につきましては、有効な手法の一つでありますが、再開発の進行状況や地権者の方々の意向もありますので、それらを踏まえた対応が必要と考えています。

 答弁は以上です。

〔十三番 今野弘美議員登壇〕

○十三番(今野弘美議員)
 一部を除きまして、懇切丁寧な前向きな御答弁をいただきまして、本当にありがとうございます。

 時間の関係もありますので、今後、各委員会、また来年の予算委員会も含めて議論を詰めていきたいと思っておりますけれども、今回、私の質問は、政策調査会から十万人の定住人口が確保された今後の新たな政策展開ということで、中央区が定住人口も含めて、どっちの方向にスタンスをとっていくのかという観点を含めて、例えば防災、子育て支援、高齢者施策、いろいろな問題について御質問をさせていただいたわけであります。

 私は、共通して思うんですが、もう少し中央区は自信を持っていいんだと思うんです。例えば、先ほど触れたたすけあい名簿についても、若干話はそれますけれども、町会の加入についてだって、中央区に新しく住むとかかかわりを持つということは、こういう義務も、またこういう義務やその責任も負うんだということを、やはりしっかりメッセージとして中央区が自信を持って発信していくべきだと思うんですね。そういうことがなければ、やはり中央区のさまざまな問題解決というのはなかなかできないのではないかな、どんどん中央区らしさということを主体的に、国や東京都の指示を待つだけではなくてと先ほど申し上げましたけれども、そんな観点からも、堂々と自信を持って、これからも施策運営に当たっていただきたいというふうに思っております。

 中央区には大きな、それこそまだまだたくさんの可能性を秘めていると思います。この可能性を引き出すのは、本当に私たちの英知や勇気や努力だと思っております。矢田区長も、矢吹議員からの御質問に答えて、新たな挑戦をするということもお聞きしておりますので、今後のさらなる中央区の発展も矢田区長にかかっているということを申し上げながら、全面的なお力添えを改めてお誓いし、私の質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、会議時間を延長し、あわせて暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長し、暫時休憩いたします。

     午後五時十四分 休憩


     午後五時三十分 開議

○議長(神林 烈議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。六番田中広一議員。

〔六番 田中広一議員登壇〕

○六番(田中広一議員)
 公明党の田中広一でございます。私は、平成十八年第四回区議会定例会に当たり、当面する行政課題につきまして、通告書に従い、区長並びに関係理事者に対し質問をさせていただきます。どうぞ意のあるところをお酌み取りいただき、明快にして建設的な御答弁を期待するものでございます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問をあらかじめ留保させていただきます。

 まず、初めに、文化芸術の振興についてお尋ねいたします。

 本区は、本年四月四日に定住人口が十万人を達成し、特に三十代の世代が急増しており、現在も増加傾向が続いております。しかしながら、地域では価値観や生活形態の多様化を背景に、急速な社会変化の中で、以前のようにコミュニケーションがとれるような状況にはなく、地域社会のつながりや人間関係の希薄化が危惧されております。

 我が国は、戦後の急速な経済成長によって、世界有数の経済的豊かさを達成しましたが、その反面、精神的な豊かさが必ずしも実感できていないことが指摘されてきました。こうした時代を背景に、最近の新聞報道等では、いじめによる自殺等の悲劇、さらに低年齢化し続ける殺傷事件など、日本じゅうを震撼させております。子供は時代の縮図であり、社会の未来を映す鏡と言われますが、まさにその鏡が暗いやみに覆われて曇ったままでは、明るい希望の未来など、期待し得べくもありません。

 そこで、現在の情報化やグローバル化などの著しい進展により、生活を豊かにし、文化と創造をもたらしてはおりますが、一方では、地域の個性や人々の心のよりどころとしての文化の役割が改めて注目されてきております。文化は、人々に楽しさや感動、精神的な安らぎや生きる喜びをもたらし、人生を豊かにするとともに、人と人とを結びつけ、相互に理解し、尊重し合う土壌を提供し、心豊かなコミュニティを形成します。また、人々の創造性をはぐくみ、社会全体や経済に活力を生み出す源泉であり、文化の果たす役割がますます重要になってくるものと考えます。

 そこで、地域社会において人間関係が希薄化している中、それにかわるものとして、スポーツも含めた文化・芸術には、自分と価値観が異なり、生き方の違う人と出会う場所を提供する役割があるものと思われます。文化芸術やスポーツを核にして、サッカーが好きな人はサッカーに、絵の好きな人は絵に集まります。その集まりは、一人の人間にとって一つということではなく、二つか三つかを持つことになるであろうと考えられます。一つの集団に全員が強固に団結するのではなく、文化芸術を柱に緩やかにつながった社会によって、コミュニケーションが不足しつつある地域に潤いをもたらすであろうと思われます。

 ある識者は、今までのような、わかり合うことを前提にする協調性だけではなく、わかり合えない者同士が多少なりともわかり合える部分を見つけ出して理解を広げていくコミュニケーションによる社交性が求められていると考察しています。さらに、わかり合うことを前提にするのは対話型のコミュニケーション、他人と交わす新たな情報交換や交流が対話型のコミュニケーションとすると、これからの日本社会には対話型のコミュニケーション能力を養うことが求められると主張しております。

 十一月九日に開会されました文教委員会では、社会教育・社会体育事務事業の区長部局への移行及び文化行政所管組織の整備について御報告がありました。まず、目的として、人々の暮らしに豊かさや生きがいをもたらす創作活動や芸術鑑賞などの文化活動が広がりを見せていることを背景に、文化芸術の振興は区民生活の向上や観光資源としての活用、地域コミュニティの活性化、魅力あるまちづくりなどにも欠かせない重要な要素であるとし、文化施策の推進に積極的に取り組んでいくとありました。

 そこで、第一点目にお尋ねいたしますが、本区として地域コミュニティの活性化及び魅力あるまちづくりを構築するために、今後、どのように文化芸術の振興に取り組んでいこうとお考えでしょうか。区長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目に、平成十六年第四回区議会定例会一般質問において主張させていただきました本区独自の文化芸術振興条例の策定についてお尋ねいたします。

 港区では、平成十八年第二回定例会で港区文化芸術振興条例が可決され、制定されました。施策及び理念などを掲げ、行政の責務、区民及び民間団体の役割等の連携、協力により、文化芸術振興を通じ、心豊かな区民生活と魅力ある地域社会を実現することを目指しております。さらに、条例を制定するための検討会の報告の中で、文化芸術を通じた影響について、港区在住者及び在勤者からアンケートをとった結果では、産業活性化へのつながり、創造性を高める教育の実現への貢献、地域イメージの向上など、肯定的な回答が約九割を占めておりました。

 今後の施策の展開には、ビジョンとなる柱が必要であります。

 そこで、まず、中央区文化芸術の振興に関する検討会を立ち上げ、本区独自の文化芸術振興条例の策定に取り組むべきと改めて御提案申し上げますが、その後、どのように検討されておられるのか、将来的な可能性も含め、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第三点目に、タイムドーム明石などの文化施設の一層の活性化についてお尋ねいたします。

 タイムドーム明石は、昨年十二月一日オープンし、区内における周知が不足しているように思われます。例えば、プラネタリウムでは番組の種類をふやし、大型ドーム映画として3D立体映像等の上映などの工夫により、区内文化施設における一層の活性化策を図っていくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、図書館事業の充実について質問させていただきます。

 ある識者は、コミュニケーション不全の社会に対話を復活させるためには、まず言葉に精神性の生気を吹き込み、活性化させていかなければいけないと考察しています。私は、その活性化のための最良の媒体となるのが、古典や名作などの良書ではないでしょうか。当然、学校教育に限ったことではなく、若いころから名作などに親しむ習慣をつけるということは、後々に至るまではかり知れない財産となっていくことであろうと思われます。何十年、何百年という時間の淘汰作用を経て生き延びてきた古典や名作には歯ごたえがあり、必ず何かが含まれていることでしょう。

 そこで、一層の読書環境の充実及び生涯学習の拠点として、図書館事業の役割に対する期待が高まってきております。文部科学省では、これからの図書館の在り方検討協力者会議が開催され、本年四月には報告書が提出されております。報告書には、住民の生活、仕事、行政、学校、産業など各分野の課題解決を支援する相談・情報提供の機能の強化、学校との連携による青少年の読書活動の推進、職員の意識改革など図書館経営の改善など、図書館が地域を支える情報拠点となるよう、取り組み等を提案しております。

 現在、本区では、先ほど述べました組織整備に伴い、京橋図書館を(仮称)図書文化財課に再編される予定と伺っております。

 そこで、第一点目にお尋ねいたします。

 区立図書館の役割は、地域の中にあって、生涯学習という視点も含め、今後ますます重要な施策となっていくものと考えます。

 そこで、今後の図書館事業の役割について、本区としてどのように認識しておられますでしょうか。教育長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目に、図書館事業全体の見直し及び中央区図書館の基本構想の策定についてお尋ねいたします。

 千代田区では、平成十九年度春完成予定の新庁舎の九階及び十階にリニューアル開館することになった新千代田図書館では、基本的図書館サービスの拡充によって区民の生涯学習、情報収集力の向上に資するとしています。さらに、千代田図書館の伝統と、新しい行政に取り組む千代田区の特色を生かし、千代田区内の一図書館としての存在にとどまらず、文化情報資源の総合センターとして将来の公共図書館の方向性を全国に示していくような図書館事業とサービスの展開を図ることとし、その上で、昨年、新千代田図書館基本構想を策定しております。

 そこで、お伺いいたします。

 今後予定されております組織整備においては、本区として適切な施設配置かどうかなど、施設整備というハード面及び区民サービスなどのソフト面など、図書館事業全体を見直す一つの契機としていくべきであると考えます。

 そこで、本区として図書館事業全体を見直し、一層の区民サービスの向上に努めていくべきであると考えますが、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 さらに、そうした見直しの検討事項を反映し、今後の図書館事業の目指すべき方向性を示すため、中央区図書館の基本構想を策定していくべきと御提案申し上げますが、あわせて教育長さんの御見解をお聞かせください。

 第三点目に、地域の情報交差点として、ビジネス支援図書館事業についてお尋ねいたします。

 現在、ビジネスに役立つ専門書や地域の中小企業情報を豊富にそろえるなど、ビジネス支援機能を備えた公立図書館が各地で広がっております。

 ものづくりの伝統を持つ品川区で、中小企業などを支援する同区立大崎図書館は、区産業振興課と連携し、ビジネス支援事業を展開しております。同館の特徴の一つは、経営ノウハウを持つ一部上場企業のOB等でつくるNPO団体に相談事業を委託し、ものづくりから経営支援まで具体的な相談に応じるビジネスよろず相談会などを小まめに開催しております。フロアには、区内製造業の約六割を占める電気、機械、金属関係の図書など約五千冊が並び、二十二の専門誌も収集し、インターネット接続のパソコンも配備しております。同区の図書館長は、「区の公的施設の中では図書館の開設時間が一番長い。このメリットを生かしながら、さらに多くの来館者に利用してもらいたい」と、話されておりました。また、起業や創業などを考える人にとって、土曜日、日曜日もあいているし、敷居が低くて入りやすいと好評のようであります。

 一方、本区では、約四万一千もの事業所を抱えており、経済の中心地区であります。大部分は中小零細企業によって構成されており、本区における商工業の振興という視点は非常に重要な施策であろうと考えます。

 ビジネス支援図書館推進協議会の調査によりますと、昨年までの何らかのビジネス支援を行っている公立図書館は約百七十にも上っております。また、本区の創業支援の融資実績では増加傾向にあり、こうした支援を行うことは、個人起業の増加や中小企業の活性化を促し、地域経済への寄与が期待されるものと考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 地域活性化という視点に着目し、本区の特性を生かし、利用者に適切な情報を提供する地域情報の交差点として、ビジネス支援事業を図書館において取り入れていくべきと御提案申し上げますが、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 第四点目に、学校図書館についてお尋ねいたします。

 現在、全小学校及び中学校では、読書活動を推進するため、学校図書館指導員を学習活動の充実を図るために配置しております。現場にてさまざまなお声を伺いましたが、学校図書館指導員を配置したことにより、児童・生徒の読書への取り組みが一層充実しており、効果を発揮していると聞いております。その上で、指導員の業務も多忙となり、決められた枠の中ではこなし切れない状況にあると思われます。

 そこで、お伺いいたしますが、学校図書館指導員の拡充を図るべきであると考えますが、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、発達障害児教育の支援についてお尋ねいたします。

 平成十四年、文部科学省が実施した調査によって、通常の学校の中で教育を受けている発達障害児の割合が六・三%在籍する可能性があると報告されました。一クラスに約二人もしくは三人の発達障害児が在籍していることになります。

 発達障害とは、主な特徴として、まず学習障害、LDでは基本的に全般的な知的発達におくれはなく、聞く、話す、読む、書く、計算するなどの能力のうち特定のものの習得と使用に著しく困難を示すものとされ、本人にとっては努力してもできない苦しさなどを感じるようであります。

 また、注意欠陥多動性障害、すなわちADHDは、年齢あるいは発達にふつり合いな注意力、または衝動性、多動性を特徴とする障害で、その症状は七歳以前にあらわれ、その状態が継続して社会的な活動や学業に支障を来し、自分で自分を制御できないもどかしさがあるようです。

 また、高機能自閉症とは、三歳ぐらいまでにあらわれ、他人との社会的関係が困難で、言葉の発達がおくれ、コミュニケーションがとりにくく、興味や関心が狭く、特定のものにこだわるなどの行動の障害で、周りの世界がわからないという強い不安を抱えているようであります。

 これらの発達障害は、中枢神経に何らかの要因によって機能不全があると推定されております。発達障害といっても、知能が高く、一見普通に見えるため、日常的に障害が見えにくく、心の病とか親が悪いとの誤解を生じ、教育現場の中で、教師にとっては通常の指導が通じにくく、指導力不足の指摘で悩んでしまった例もたくさんあったのではないかと推察いたします。

 一方、本区では、本年より中央区特別支援教育検討委員会が開催され、今後の取り組みについて期待できるものと考えております。

 そこで、第一点目に、教員の研修及び相談体制についてお尋ねいたします。

 教育の現場では待ったなしで、教師の理解ある対応が強く求められています。教員及び保護者への相談窓口を設置して専門家のアドバイスが受けられるようにするなど、スピードある対応が大切ではないでしょうか。また、文部科学省のモデル事業では、学校の支援体制として校内委員会を設置し、その上で特別支援教育コーディネーターの指名が取り組まれております。

 そこで、お伺いいたしますが、教員の研修、相談体制などを推進するために校内委員会を設置し、その上で、特別支援教育コーディネーターの指名による支援体制の取り組みについてどのようにお考えか、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目に、普及啓発についてお尋ねいたします。

 特別支援教育の理念と基本的考え方について、学校すべての教職員はもとより、中央区民に広く理解・共有されることが重要と考えます。特に小・中学校において障害のある児童・生徒と障害のない児童・生徒との交流及び共同学習の機会が充実されることが大切と考えます。

 そこで、お伺いいたしますが、普及啓発についてどのように推進していこうとお考えでしょうか。教育長さんの御見解をお聞かせください。

 第三点目に、早期発見・早期対応の支援についてお尋ねいたします。

 障害のある子供への対応は、幼児段階での早期発見・早期支援が重要であり、幼稚園や保育園などと連携をとり、幼少期の早期から発達支援に取り組み、教育、就労に至るまでのライフステージを通じた支援が必要と考えます。

 まず、保健所では、子供の健やかな発育と発達を支援するため、乳幼児健診が実施されております。乳幼児健診に従事する保健所の医師や保健師、さらには幼児の保育に携わる保育園の保育士などを対象に、発達障害に関する専門家を講師とした研修を実施することにより、その知識を深め、障害児の行動特性を理解することが必要と考えます。さらに、作業療法士や臨床心理士等の専門家及び都立養護学校の教員などによる派遣相談の実施も必要であろうと考えます。

 そこで、お伺いいたしますが、保健所、保育所、幼稚園、学校など各機関が調整を図りながら、十分な連携のもとで専門家の派遣相談など適切な支援を行うことが重要であると考えますが、本区の早期発見・早期対応について教育長さんの御見解をお聞かせください。

 第四点目に、就学支援シートの活用についてお尋ねいたします。

 都の特別支援プロジェクト推進モデル事業の取り組みの中で、保護者や療育機関、保育所、幼稚園の職員が記入し、就学先の学校で活用する就学支援シートを開発することで、子供の適切な情報を学校に引き継ぐことができるようになり、モデル実施における成果が上げられております。

 そこで、お伺いいたします。

 就学支援シートを活用し、円滑な就学支援体制を構築できるよう支援していくべきと考えますが、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 以上で私の第一回目の質問を終わらせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 田中広一議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、文化芸術の振興についてであります。

 現在、区民文化祭が真っ盛りでありますけれども、心豊かな区民生活と魅力ある地域社会を実現する上で、文化芸術は極めて重要であると認識しております。そこで、新年度において多様な領域にわたる文化芸術振興を総合的かつ効果的に推進する組織体制を整えるとともに、学識経験者等からなる文化振興に関する懇談会を設置してまいります。この懇談会では、歴史と伝統に培われた地域特性を踏まえ、二十一世紀中央区にふさわしい文化行政のあり方について議論をいただき、これからの基本的な方向を明らかにしてまいりたいと存じます。

 また、御質問にある文化芸術振興条例の策定につきましては、この懇談会の中での議論も踏まえて検討していきたいと考えております。

 次に、タイムドーム明石の利用者拡大についてであります。

 タイムドーム明石では、本年六月から、利用拡大策として親子天文教室や音楽会、築地本願寺で発見された関東大震災の記録の放映等を実施した結果、この五か月間の平均入場者数は月千四百二十三人、開設当初の約三倍を超えました。現在、さらに利用者を拡大するため、三井記念美術館やブリヂストン美術館等とのスタンプラリーやプラネタリウムコンサート等、さまざまなイベントを計画しているところであります。映画の上映につきましても、迫力ある映像と音楽を提供できますので、著作権の問題等ありますが、実現に向けて検討してまいりたいと思います。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君)
 教育問題について順次お答えします。

 初めに、今後の図書館事業の役割についてです。

 今日、心の豊かさや生きがいのための生涯学習ニーズの増大、社会経済の変化への対応等が求められている中で、図書館の果たすべき役割は大変重要であると考えます。このため、本区図書館では、開館日の拡大や開館時間の延長を行い、利用の拡大を図っております。また、お話し会や子供図書館員などの児童サービスをはじめ、文献調査や資料検索等の利用者サービスの充実に努めています。今後とも図書資料の幅広い収集や読書相談の拡充を図るなど、区民が一層利用しやすい図書館事業の運営に取り組んでまいります。

 次に、図書館事業全体の見直しと基本構想の策定についてです。

 現在、区立図書館は、区内の人口分布等に基づいて、中心図書館である京橋図書館をはじめ、各地域にそれぞれ設置しています。京橋図書館では地域資料や行政資料の収集・保存を行うとともに、日本橋図書館は金融や経済、月島図書館は児童書や教養娯楽など各地域の特性に応じた図書資料の収集と保存に努めており、利用者からの要望の反映を図っています。今後は、定住人口の増加や利用者ニーズの変化等を踏まえるとともに、郷土天文館の所蔵資料を活用した展示会の開催など、郷土天文館との連携を強化し、図書館事業の充実を図ります。中央区図書館の基本構想につきましては、当面は区の基本計画や施策評価において基本的な考え方や施策の方向性を定めてまいりたいと存じます。

 次に、ビジネス支援事業の展開についてです。

 これまで区立図書館では会社年鑑や企業情報誌等のビジネス関連図書を収集・提供して、自営業者や個人起業の方への支援を行っています。また、都立図書館や他の公立図書館との連携を図り、ビジネスに関する図書資料の検索や相互貸し出しにも応じています。さらに、図書資料の相談業務の中で企業経営や金融経済等に関する調査・研究の支援を行うとともに、商工課や東京商工会議所などへの照会にも努めています。今後は、関係機関の事業案内やパンフレットの収集等を通じて地域情報の提供を充実してまいります。

 次に、学校図書館指導員の拡充についてです。

 学校図書館指導員は、平成十七年度から区内のすべての学校に配置しました。配置当初は図書の分類・整理や補修などの環境整備を中心に取り組んでおりましたが、現在では本の読み聞かせや読書相談など、さまざまな読書活動の支援を行っております。その結果、子供たちの読書に対する意欲が高まり、学校の教育活動の充実に成果を上げております。教育委員会としましては、今後、図書館指導員と学校図書館担当教諭や区立図書館との連携を強化し、一層充実した読書活動ができるように支援してまいります。

 次に、発達障害児教育の支援体制についてです。

 本区では、本年度、全小・中学校で特別支援教育のための校内委員会を設置し、軽度発達障害のある児童・生徒の指導や支援、教員の研修に取り組みを始めています。また、特別支援教育コーディネーターを全小・中学校で校長が指名しています。このコーディネーターは、校内での推進役となり、個別指導計画の作成支援や関係機関との連携等を担うものです。今後、各学校ではこのような校内での支援体制を明確に位置づけ、障害のある子供たちの特別な教育的ニーズに迅速に対応できる体制を充実させていきます。教育委員会といたしましても、現在行っている特別支援教育研修会等をさらに充実させ、校内体制の整備、充実について指導、支援を行ってまいります。

 次に、区民及び教職員などへの普及啓発についてです。

 特別支援教育を推進していくためには、区民及び教職員などが障害への正しい理解や認識を持つことが必要不可欠です。本区では、これまで小・中学校において、運動会や文化祭など身障学級と通常学級の児童・生徒の交流や共同学習を行っております。また、広報誌を活用した障害に関する情報の提供や、区民を対象とした講演会の開催、健康福祉まつりなどを通して普及啓発を行ってまいりました。今後も福祉、保健、医療、就労等の関係機関をはじめ、PTA、民生児童委員などと緊密な連携を図り、障害に対する知識並びに特別支援教育に関する情報を提供してまいります。

 次に、専門家の派遣、相談体制による早期発見・早期対応についてです。

 現在、中央区特別支援教育検討委員会では、特別な教育的支援を必要とする幼児、児童・生徒に対し、就園前から学校卒業までの一貫した支援、指導を行っていくことを検討しております。

 具体的には、乳幼児期におきましては定期健診等による保健所、保健センターでの障害の早期発見・早期支援に努め、保護者との相談体制の充実を図ってまいります。就学前における障害のある子供の相談窓口は、福祉センター、教育センターに加え、平成十九年度に開設予定の子ども家庭支援センターが担い、それぞれ連携して就学に結びつけていきます。保育園、幼稚園、小・中学校には医師や心理の専門家が教育センターの教育相談員とともに巡回し、教員や保育士を指導してまいります。また、小・中学校では、教員に対する研修や個別の教育支援計画の作成に際し、必要に応じて養護学校からの支援を受けるなど、きめ細かい対応を考えております。

 次に、就学支援シートの活用についてです。

 就学支援シートは、東京都が新しい就学相談システムとして考えているもので、就学が決定した後に、保護者の同意の上、幼稚園、保育園における子供の様子や指導の状況を小学校へ、小学校の様子を中学校へと必要な情報を引き継ぎ、障害のある子供の学校生活をより適切なものとしていくために作成するものです。就学支援シートの作成により、保護者とのコミュニケーションが図られることや、引き継がれた情報をもとに、個々の子供に合った教育支援計画や個別指導計画の作成に活用が見込めますので、来年度からの特別支援教育に役立ててまいりたいと存じます。

 答弁は以上です。

〔六番 田中広一議員登壇〕

○六番(田中広一議員)
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 まず、一点目の文化芸術の振興についてですが、これから懇談会が立ち上がって、さまざまな議論が交わされるということでありますけれども、以前から申し上げておりますとおり、本区には本当にすばらしい財産がありますので、ぜひともそれを生かした、今のコミュニケーション不在と言われる問題あるいは経済の活性化等にもぜひとも大いに役立てていただきたいなというふうに思います。

 それから、振興条例の方についてですけれども、議論の中で踏まえて検討していくということでありますが、ぜひとも行政の方からこういった条例を一つの目標とすることも考えているようなことを書類に入れていただくですとか、発言の中で一つの投げかけをぜひともお願いしたいというふうに思います。

 それから、図書館事業の充実についてですが、これはまた引き続きさまざまな委員会等の場で、細かい点をまた発言、主張させていただきたいというふうに考えております。

 それから、発達障害児教育の支援についてですが、大変細かい御答弁をいただきまして、期待しております。

 実は、昨年度より、こうした御相談を伺っております。確かに、お一人お一人の細かいお話が多くて、また専門的な内容も含むものですから、なかなか解決は難しいんですが、しかしながら、こうした細かいことに取り組んでいくことが、実は教育全体の、今のいじめ等の問題あるいは現場で上がってくるいろいろな声を一つ解決する上での重要な取り組みだろうと私は考えますので、今回取り上げさせていただいた次第でございます。

 いずれにいたしましても、教育の中央と標榜しておりますので、これからの取り組みを期待し、また要望させていただきまして、私からの質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

○議長(神林 烈議員)
 次に、十五番植原恭子議員。

〔十五番 植原恭子議員登壇〕

○十五番(植原恭子議員)
 中央区議会公明党の植原恭子でございます。私は、平成十八年第四回定例会に当たり、区が当面する諸課題について質問させていただきます。矢田区長さん並びに理事者の皆様におかれましては、どうか区民の立場に立たれ、明快な御答弁をよろしくお願い申し上げます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問を留保させていただきます。

 初めに、中央区の森事業について質問いたします。

 去る十月十九日、西多摩郡檜原村において、中央区、檜原村、森林保全活動団体の里山再生塾、及び森林所有者による中央区の森の森林保全に関する協定が締結され、いよいよ中央区の森事業がスタートいたしました。檜原村数馬地区にある約三・五ヘクタールの森林が中央区の森です。自然を対象とした長期間にわたる事業ですが、二酸化炭素の吸収源となる森林を保全し、豊かな森づくりを進めることで、地球温暖化防止に寄与するとともに、未来の子供たちに豊かな自然を残していく、大変意義のある貴重な事業であると私は思います。

 その上で、三点お伺いいたします。

 第一点は、この事業を安定的に運営していくために、中央区森とみどりの基金を新設し、また、基金の原資の一部となる寄附金制度、中央区の森寄附金を設けましたが、それぞれの内容と、事業を支え運営していくためにどのように推進し、活用していくのか、区長さんのお考えをお示しください。

 二点目は、この事業は森林保全活動団体を支援するだけではなく、区民や事業者も活動に参加し、自然体験や環境学習を行う場としても中央区の森を活用していくとあります。

 森林保全計画については、檜原村数馬地区の地域で森林の間伐や植栽などの保全活動を行い、代表が土地の所有者でもある森林保全活動団体、里山再生塾が助成を受けて作成し、檜原村は事業が円滑に運営されるよう連絡調整役を担うそうですが、中央区はどのようにかかわっているのでしょうか。

 昨年十月、私は、京都府亀岡市の地球環境子ども村を視察いたしました。亀岡市は、平成十二年度に地球環境子ども村構想の原案を作成、広く市民公募で検討委員会を重ねた後、計画を策定、教育委員会に推進室を設置しました。地球環境子ども村は十四年四月に正式に事業を開始し、十六年みどりの日に、それまでの四年間の実績を高く評価され、環境大臣表彰を受賞しました。

 こんもりとした小高い山の中にある現地へ行き着くまでの長い道のりには、広々とした田園と小川があり、車が一台やっと通れるほどの道には沿道に環境植物ケナフが植えられており、クリーム色の大きな花を一斉につけていた光景が大変印象的でした。私は、どうしてここに地球環境子ども村をつくる必要があったのだろうと疑問に思ったくらい、大変自然に恵まれたところでした。

 亀岡市役所担当者のお話によりますと、次代を担う子供たちが豊かな自然体験や生活体験を積み重ねることによって、命のつながりや地球環境問題の大切さを認識してもらいたいとの願いから取り組みをしたとのことでした。私は、「こんなに自然環境に恵まれているのにどうしてですか」と尋ねたところ、子供たちの遊びは都会の子供と全く変わらず、外遊びしなくなったこと、環境問題に対し興味を示さないことや、保護者の中にも、例えば「川の水は汚い。川は危ないから近寄るな」と子供に教え込むなど、子供をまるで無菌状態に包むかのように育てる大人が目立ち、自然に対し過度に危険を感じる人がふえてきたことを挙げておりました。私は、大人も子供も自然との触れ合いがなくなってしまったのは都会だけではないことを改めて認識させられました。

 そのような現状の上からも、亀岡市は、環境に余り関心のない子供たちに事業を広めるには、やはり学校との連携は不可欠であるとの判断から、地球環境子ども村は市長部局の事業ですが、現職の教員や指導主事を配置して、学校との連携強化を行っているとのことでした。このことにより、学校活動への展開がスムーズであり、また、学校からのニーズも非常に高まっているそうです。

 さらに、周辺施設を年々整備し、野鳥の森、バッタ広場などに加え、里山ふれあいエリアを整備し、昨年は民間団体の寄附によりすばらしいドーム式天文台が完成しました。自然体験活動については、地域の人材や民間の協力を得て、さまざまな事業を展開し、実施回数は年間百回を超え、活発に取り組まれております。事業費は、人件費も含め、年間約六百五十万円だそうです。進捗状況はおおむね良好で、計画どおり事業推進が図られているとのことでした。計画策定から十年の平成二十二年には、市民の手による運営を目標としていると聞きました。

 私は、亀岡市のこうした視点や取り組み方は、今後、中央区の森事業の推進に大変参考になるのではないかと思いました。

 このようなことを踏まえ、中央区の森事業は子供の自然体験や環境学習を推進していく上から、私は、できれば計画の段階から特に中央区教育委員会が積極的にかかわるべきであると思います。また、区民の生涯学習やコミュニティを高めていく視点からも、健康づくりのためにも、環境部だけではなく全庁的に事業のメニューや仕組みづくりに取り組んでいただき、区民や事業者、民間団体なども参加しやすい事業として構築していくべきだと考えます。このような私の提案について、区長さんの御見解をお聞かせください。

 三点目は、さらに長期的展望に立った中央区の森の構想について、区長さんの御所見をお伺いいたします。

 さて、中央区の森事業を実施するに至った背景として、中央区はこれまで地球温暖化防止を目指し、区内の緑化を進めてきましたが、新たな緑化の用地確保が困難となったことが挙げられておりました。

 区内の緑化については、これまで公園の整備や民間施設の公開空地の緑化、また、屋上緑化の推進などで緑被率の向上に努められ、また、現在も推進されていることは充分に理解するところですが、区民の間では、公開空地を有するマンションの建設や道路整備が進んでも緑が少ないとの声が少なくありません。限られた面積の中でさらなる緑化を進めていくには、例えば街路樹をふやすことはできるのでしょうか。植樹ますにおける高木と中木、低木の組み合わせなど、一層の道路植栽の工夫や壁面緑化を促進していくことが緑視率の向上につながり、区民の目線で緑化を実感できると私は考えますが、区長さんの御見解をお伺いいたします。

 さらに、緑化に関連して一点質問させていただきます。

 このほど東京都は、来年度から十年かけて、都内の全小・中学校の校庭を芝生化する方針を示しました。新たに二百八十ヘクタールという皇居の二倍に相当する面積の緑地が生まれることになるそうです。これは都心部のヒートアイランド現象を抑制するとともに、子供たちが屋外で遊ぶ機会をふやし、運動能力の向上につなげたい考えからです。

 中央区においても、近年、校庭の芝生化が検討されたことがあるそうですが、予算の面からも管理が大変とのことで、どこの学校も手を挙げなかったと伺いました。芝生は、激しい使い方をすれば簡単に枯れてしまう上、頻繁な散水や芝刈りも必要です。整備費は都と区市町村で折半ですが、すぐれた維持管理計画を立てた学校には都が全額補助する仕組みをつくり、学校とPTA、地域住民などの連携を促す方針です。東京都は、来年度、まず二十億円をかけて七十校を芝生化するそうですが、この機会にぜひ中央区もこの事業に参加し、積極的に取り組んでいくべきだと思いますが、御見解をお伺いいたします。

 次に、大規模開発がメジロ押しで、町の様子が大きく変貌しつつある勝どき地区、豊海地区のまちづくりに関連して、三つの課題について質問させていただきます。

 まず、環状第2号線の地上化問題です。

 この計画は、もともと平成五年七月に地下道路として決定したものを、築地市場移転に伴い、築地、勝どき、晴海地区間の連絡強化を図るため、トンネルから平面及び橋梁に変更したものを十六年一月に変更素案として公表しましたが、本年九月、勝どき地区の道路構造を平面から平面及び高架に変更したものを正式に変更案として東京都が示しました。

 これについては、環境影響評価書案とともに、十月中旬に関係地域三カ所で住民説明会が行われました。中央区の命運をかける築地市場移転の課題もさることながら、東京都の説明では環境負荷軽減のために高架式にしたという環状2号線の地上化計画は、勝どき地区など周辺住民にとって、交通、環境の両面から大変深刻な課題です。十六年二月には、地元勝どき・豊海連合町会の要望書を受けて、区長と区議会が一体となって都知事に対し申し入れをした経緯もありますが、残念ながら、中央区が独自で判断や解決ができないだけに、行政も議会も住民も苦渋の選択を迫られている感が強くいたします。

 そのような状況下、万が一あるいは最悪の事態を想定して、区が築地市場地区活気とにぎわいビジョンの中で勝どき五丁目を中心とした環状2号線沿道地区のまちづくりビジョンを示されていることについては、理解をしたいところです。しかしながら、今回、東京都が示した環境影響評価書案を見ますと、大気汚染について計画道路周辺での工事完了後の二酸化窒素の最大濃度は○・○五九PPMで、評価の指標である環境基準は○・○六PPMとあり、この数値を見て不安を感じない人はだれもいないと思います。私は、調査地点についても適切なのか疑問を抱きますし、このたびの変更案で環境負荷への不安をぬぐうことは到底できません。

 区民の命と健康を守る立場から、一層の環境負荷軽減のために対策を講じるよう、中央区は東京都に対し強く求めるべきであります。区長さんのお考えをお示しください。

 次は、勝どき六丁目から朝潮運河対岸の晴海五丁目のマンション建設計画についての質問です。

 この晴海地区第五―二街区の地区整備計画については、四月十七日に開催された十八年度第一回中央区都市計画審議会において諮問がありました。席上、ほとんどの委員から、近隣小学校である豊海小学校への日影の影響について、過去の経緯を含め問題が提起されました。その結果、マンション建設の事業実施に当たっては、豊海小学校への日影の影響を極力少なくするよう、計画の変更等に努力すべきであるという附帯意見がついて決定を見たものです。

 現在、事業者と豊海小学校との間で協議が行われていると伺いましたが、学校側には都市計画審議会の内容など、詳細な情報は伝わっているのでしょうか。都市計画審議会には、教育委員会理事者の出席はありません。特に、今回は小学校の地元の地区計画ではなく、別の地区の計画が及ぼす影響についてですから、地域からの情報もほとんどないと言わざるを得ません。さらに、豊海小学校を取り巻く地域の環境は激変しつつあり、児童数の予想もはっきりとつかむことは難しく、学校としてはそれが一番気にかかることではないでしょうか。そうでなくても、相隣問題の解決は大変困難で時間も要します。まして、学校現場は対応しなくてはならないさまざまな教育の課題が山積しております。事業者との協議を学校だけの判断や対応に任せるのは大変過酷ではないかと私は思います。

 学校環境を守る立場から、教育委員会は一学校の問題であっても現場の学校とよく協議をしながら、その改善に十分な御努力をするべきではないでしょうか。教育長さんの御見解をお聞かせください。

 また、そのような現状を思うと、都市計画審議会での審議内容を踏まえて、事業者を指導する立場からも、区がもっとかかわりを持つべきではないかと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 この問題の最後は、勝どき・豊海地区の公共施設について質問いたします。

 勝どき五丁目、六丁目、豊海地区については、豊海区民館はありますが、かねてより児童館をはじめとして、高齢者関連施設や図書館、リサイクル施設など、さまざまな公共施設の設置を望む住民の声が多くありました。そのような声を受けて、平成十七年七月、児童館の学童クラブ対策として、子どもの居場所「プレディ豊海」が開設されたことは、地域に安心と活気をもたらしたものと感じます。

 しかし、現在、五百世帯といわれる高層マンションは完成間近ですし、平成二十年には二千八百戸を有する超高層マンションが完成するなど、急激な人口増加は目に見えております。このような人口増加に備え、また少子高齢社会のさまざまなニーズに対応できる公共施設の整備が必要不可欠であり、早急に整備すべきであると考えますが、この地域の公共施設整備についてどのようにお考えですか。区長さんの御所見をお伺いいたします。

 最後に、いじめの問題について質問させていただきます。

 学校内のいじめが原因で自殺するという深刻な問題が相次いで明らかになり、いじめ対策の必要が改めて叫ばれております。いじめで将来ある命が奪われる悲劇は、絶対になくさなければなりません。いじめ問題の解決は、早期に発見する支援体制構築が重要であります。

 私たち区議会公明党は、十一月十四日、中央区教育委員会に対し、学校でのいじめ防止に関する要望書を提出いたしました。

 内容は、(1)いじめの早期発見・早期対応へ、教育委員会の相談機関を核とした福祉、保健、医療、警察などの各相談機関とのネットワークを構築すること、(2)いじめ防止に関する校内委員会の設置とともに、学校全体でいじめの問題に取り組む体制を構築すること、(3)区立中学校に実施されているスクールカウンセラーと心の教室相談、区立小学校で実施されている専任教育相談の拡充を図ること、(4)児童・生徒が相談しやすい環境づくりに努めること、(5)教育センターで実施されている相談事業の拡充を図ること、以上五点です。

 中央区教育委員会は、二十日、児童・生徒、保護者、学校・幼稚園の教職員を対象に、「いじめを許さない、子どもたちの大切な命を守る」という文書による呼びかけをされました。私たち区議会公明党の要望を受けとめてくださったものと一定の評価はいたしますが、呼びかけに至るまでの中央区教育委員会の検討内容について、また、いじめや自殺の防止にどのような対策を講じられるのか、教育長さんの御見解をお示しいただきたいと思います。

 以上をもちまして、私の第一回目の質問を終わります。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 植原恭子議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、中央区森とみどりの基金及び中央区の森寄附金についてであります。

 森林の保全、森づくりは、長期間にわたる事業であり、事業の持続的な発展には安定的な財源の確保が重要であります。このため、平成十八年四月、中央区森とみどりの基金を設置いたしました。基金の原資は、一般財源に加え、アルミ缶や古紙などの資源売り払い収入やフリーマーケット出店料についても積み立て財源といたします。あわせて、寄附制度、中央区の森寄附金を創設し、広く区民や事業者等が森林の保全活動に参加できる仕組みをつくりました。このたび、事業開始に伴い、これまでの区のおしらせやホームページ等に加え、新たに普及啓発用パンフレットを作成し、さまざまな機会をとらえて区民や事業者等に積極的に事業の周知を図り、寄附への賛同、協力を求めてまいります。この基金と寄附金を活用し、中央区の森で実施する間伐、下草刈りや植林などの森林の保全や育成にかかわる活動団体を支援し、地球温暖化防止に寄与してまいります。

 次に、中央区の森事業の全庁的な取り組みについてであります。

 中央区の森事業は、荒廃する森林の保全活動の支援にとどまらず、地域の豊かな自然環境や文化等を活用した環境学習や教育、健康増進、地域との交流、多摩産材の活用など、幅広い分野での展開を視野に入れて実施するものであります。

 去る十月、檜原村数馬地区三・五ヘクタールの森林を本事業の実施地域と決定いたしました。現在、教育委員会をはじめ、関係部署において具体的な事業展開の可能性について検討を行っているところであり、来年度以降、積極的に事業展開してまいります。また、本事業では、森林保全や森づくりへの区民や事業者、民間団体の積極的な参加、協力を期待しているところであります。今後、自然体験や森林ボランティア、地域との交流等に区民、事業者等が参加しやすい仕組みをつくり、中央区の森事業を推進してまいりたいと存じます。

 次に、中央区の森事業の今後の展望についてであります。

 中央区の森事業は、地球温暖化対策であると同時に、多種多様な生物の生息生育地であり、また、都市の水源である森を守る事業であります。事業の積極的な周知及び参加を図り、自然の豊かさや環境の大切さを積極的に伝えるとともに、子供たちや住民、事業者による地域間交流や防災協定の締結等の自治体間交流など、本事業を契機とした幅広い事業の展開を目指してまいります。今後につきましては、数馬地区での実施状況を踏まえ、実施地域の拡大等について検討してまいります。

 次に、道路等の緑化推進についてお答えいたします。

 本区の緑は、平成十六年度に実施した緑の実態調査において緑被率が九・一%となり、平成八年度の調査と比較し、率にして一・七ポイント、面積にして日比谷公園の約一・一倍に相当する大幅な増加となっております。このうち、道路、河川の緑は区の緑の二八・三%を占めており、公園、児童遊園の三七・七%、住宅、事業所、神社などの三二・二%に次いでいることから、道路の緑化は極めて重要と認識しております。このため、本区では道路の緑化と歩行環境の改善の観点などから歩道の拡幅に取り組んでおり、その中で新たな街路樹の植栽や、既にある並木ますを植樹帯に拡大し、中木や低木の植栽を行っているところであります。昨年度は、日本橋本石町一、二丁目などで植樹帯を新設いたしました。また、今年度についても日本橋蛎殻町二丁目などで街路樹の植栽、鍛冶橋通りなどで植樹帯の新設を行っているところであります。さらに、公開空地など道路に接する民有地についても、緑化の指導や助成を実施し、着実な緑化がなされております。道路や公開空地などの沿道緑化は、区民の日常生活に身近な緑であるとともに、都市の骨格形成や景観面などからも大変重要であると認識しているところであります。今後も緑豊かで美しいまちの形成に向け、積極的に取り組んでまいります。

 次に、校庭の芝生化についてであります。

 芝生化は、遊びや運動の活発化など、教育面での効果のほか、ヒートアイランド対策や景観性の向上など、環境面での効果などが期待されますが、実施に当たりましてはさまざまな課題があります。例えば、芝の養生に要する期間を確保することや、日常の散水、施肥、刈り込みなどの適切の維持管理が必要です。また、本区の小・中学校の校庭は狭隘なところが多く、多目的に、かつ頻度の高い利用を行うなど、芝生化にとって必ずしも適さない状況もあります。こうしたことから、本区では小学校の屋上について緑化のモデル実施を行うなど、学校の緑化を推進してまいりました。このたびの東京都の方針決定を受け、屋上だけでなく校庭の芝生化につきましても、今後検討してまいりたいと存じます。

 次に、環状第2号線地上化問題についてであります。

 東京都市計画道路環状第2号線建設事業につきましては、環境影響評価手続に基づき、現在、環境影響評価書案を精査検討するとともに、区民等の意見を踏まえ、東京都知事への評価書案に係る区長意見の取りまとめを行っているところであります。評価書案においては、ほとんどの環境影響評価項目で基準以下と予測評価しておりますが、計画道路供用後の交通量の増加や、自動車NOX、PM総量削減計画の達成状況によっては、環境濃度が高くなることも考えられることや、大規模開発等による風環境の変化による大気汚染の悪化など、予想どおりにならないことも懸念されます。また、工事中の交通渋滞や自動車排出ガスの低減も重要であります。このため、事業実施に当たっては万全な環境対策を講じるとともに、環境負荷の少ない、地域全体の良好なまちづくりに寄与する道路となるよう、積極的に意見を述べてまいります。

 次に、学校の近隣地における開発計画に対する区の指導についてのお尋ねであります。

 晴海のマンション計画につきましては、都市計画審議会における意見を踏まえ、日影による学校への影響を少なくするよう事業者を指導しているところであります。また、子供たちの教育の場である学校の環境を守るためには、何よりも当事者となる学校の意見を尊重すべきであると考えるものであります。こうしたことから、都市整備部と教育委員会が学校とともに事業者と協議を行い、計画変更をさせるなどの対応をしております。区といたしましては、今後も教育環境を守るという観点に立って、教育委員会、学校、PTAと連携を図りながら、適切に対応してまいります。

 次に、勝どき・豊海地区の公共施設整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 勝どき・豊海地区においては、今後人口が増加することが確実であり、公共施設の需要が高まるものと認識しております。こうしたことから、区では勝どき駅を中心として、子ども家庭支援センターの建設や駅前再開発における児童館等の整備、さらには勝どき六丁目再開発での認可保育園整備などを計画的に進めております。

 現在、都営住宅の建てかえ事業を実施中の勝どき五丁目地区のまちづくりにおいては、再開発についての勉強会を進めており、地元の方々との協議を重ねながら、必要に応じて公共施設整備を検討してまいります。また、月島地域については、築地ビジョンの分科会において将来のまちづくりについて幅広い検討がされており、公共施設の配置や整備のあり方についても地元の方々の意見を踏まえて適切に対応してまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君)
 教育問題についてお答えします。

 初めに、晴海地区のマンション建設計画に関する教育委員会の努力についてです。

 マンション建設に伴い、豊海小学校に対する日影の影響が予測されており、事業者と学校が協議を続けております。学校運営への影響や具体的対策については、学校現場での判断が尊重されるべきと考えていますが、事業者と学校との協議の場には教育委員会事務局からも参加しており、状況把握と助言を行っております。また、必要に応じて随時校長からの相談にも応じております。このように、今後とも教育環境を守る立場から、教育委員会といたしましても必要な支援を行ってまいります。

 次に、いじめ問題についてです。

 まず、中央区教育委員会の呼びかけに至るまでの検討内容についてのお尋ねです。

 本区では、これまでも生命尊重の視点に立った指導の徹底を図ってきましたが、全国でいじめの問題が深刻化する中、いじめに関する指導体制の点検表を各学校に配付し、見直しを図るように指示しました。その後も、副校長研修会、生活指導主任研修会、教務主任研修会等でいじめの早期発見・早期対応を促すとともに、指導主事を全小・中学校、幼稚園に派遣し、いじめの実態把握や校内体制の整備について指導をしてまいりました。しかし、昨今の報道にもあるとおり、全国的にいじめが後を絶たないことから、教育委員会として児童・生徒、保護者、教職員に直接呼びかけることが重要と判断し、今回の呼びかけを行ったところです。

 次に、いじめや自殺防止の対策についてです。

 先ごろ、子供たちにこども電話相談ホットラインカードを再度配布したところですが、当面の間、区のこども電話相談を日曜日や休日にも開設するなど、相談事業の充実に努めてまいります。また、スクールカウンセラーや教育相談員を一層効果的に活用し、学校を支援していきます。学校においては、全教員が児童・生徒の心を受けとめ、いじめは絶対に許されないことを繰り返し指導していくとともに、教職員も適切な言動を心がけながら、学校全体で迅速に対応できるように努めてまいります。

 答弁は以上です。

〔十五番 植原恭子議員登壇〕

○十五番(植原恭子議員)
 それぞれ御丁寧な御答弁ありがとうございました。

 中央区の森事業につきましては、事業を成功させ、また、区の御構想を実現するためにも、今後お取り組みに期待申し上げ、要望させていただきます。

 緑化対策につきましては、区内の緑化に今まで以上の推進を要望いたしますとともに、学校の校庭の芝生化はぜひ積極的に取り組んでいただきますよう要望とさせていただきます。

 勝どき・豊海地区のまちづくりに関連する三つの課題につきましては、今、区長さんの御答弁をお伺いいたしまして、真剣に取り組んでいただいているということを改めて理解をさせていただきました。さらに御努力をよろしくお願い申し上げます。

 それから、いじめの問題につきましては、教育委員会が呼びかけてくださいました。いじめを許さないということをぜひ徹底していただきたいと。今後の御努力、またお取り組みに期待をさせていただき、要望とさせていただきます。

 以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、明二十五日、明後二十六日を休会とし、来る十一月二十七日定刻に本会議を開かれるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林 烈議員)
 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明二十五日、明後二十六日を休会とし、来る十一月二十七日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

     午後六時四十二分 散会


署名議員

                 議長 神林 烈

                 議員 今野 弘美

                 議員 高橋 伸治

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
電話 03-3546-5559