平成19年第一回定例会会議録(第2日 3月2日)

1.会期

二十日(第二日)
三月二日(金曜日)

2.開議並びに散会

午後二時開議
午後六時五十四分散会

3.出席議員

(三十名)
一番 藤田 正五議員
二番 礒野 忠議員
三番 増渕 一孝議員
四番 鷲頭 隆史議員
五番 原田 賢一議員
六番 田中 広一議員
七番 中島 賢治議員
八番 田村 宏議員
九番 小栗 智恵子議員
十番 志村 孝美議員
十一番 石田 英朗議員
十二番 中嶋 寛明議員
十三番 今野 弘美議員
十四番 鈴木 久雄議員
十五番 植原 恭子議員
十六番 鈴木 幸子議員
十七番 青木 幸子議員
十八番 坂戸 三郎議員
十九番 田辺 七郎議員
二十番 鞠子 勝彦議員
二十一番 神林 烈議員
二十二番 押田 まり子議員
二十三番 二瓶 文隆議員
二十四番 石島 秀起議員
二十五番 矢吹 和重議員
二十六番 田畑 五十二議員
二十七番 高橋 伸治議員
二十八番 大塚 忠彦議員
二十九番 渡部 博年議員
三十番 守本 利雄議員

4.出席説明員

区長 矢田 美英君
助役 鐘ケ江 真知恵君
助役 吉田 不曇君
収入役 奥田 清和君
教育長 平野 純一君
企画部長 高橋 春雄君
総務部長 益田 進君
区民部長 斎藤 裕文君
福祉保健部長 小泉 典久君
高齢者施策推進室長 山崎 栄三君
保健所長 大倉 慶子君
環境部長 能瀬 晶子君
土木部長 新津 剛君
都市整備部長 中島 俊明君
教育委員会事務局次長 小池 正男君
監査事務局長 出竿 恒夫君
企画部参事 土屋 篤志君
(企画課長事務取扱)
財政課長 新治 満君
広報課長 信坂 留吉君
総務部参事 齋藤 弘君
(総務課長事務取扱)

5.議会局出席職員

議会局長 斉藤 進君
庶務係長 宮本 和勅君
議事係長 土谷 昌彦君
書記 橋本 佳明君

6.議事日程

日程第一
一般質問


午後二時 開議

○議長(神林烈議員) ただいまより本日の会議を開きます。


○議長(神林烈議員) これより本日の日程に入ります。

 日程第一、「一般質問」を行います。順次、質問を許します。

 四番、鷲頭隆史議員。

〔四番 鷲頭隆史議員登壇〕

○四番(鷲頭隆史議員)
 自由民主党の鷲頭隆史でございます。本定例会は、区長、そして私たち議員にとりまして、今任期における最後の区議会となります。この四月の統一地方選に向けて、昨年十一月の定例会において区長より六期目挑戦への意欲と決意を伺いました。そして、私たちも自民党区議団十三名全員と自民党公認新人一名を加えた十四名、区長とともに区民の信任を得て、区民福祉のさらなる向上と国や都、世界における本区への信頼性、存在感の確立を目指し、次のステップへ向け、総力を挙げて取り組む決意を新たにしているところであります。

 昨年四月、全国的には人口の減少傾向が予測される中で、本区では人口十万人を回復。喜びとともに、このことにより対応すべき幾多の行政課題も生じ、また都心回帰を先導した本区が担うべき使命や役割も考えると、本区の行政運営にはこれまでとは異なる新たな視点からの対応が求められます。そして、本年、二○○七年は、戦後社会の中核を担ってきた団塊世代が六十歳を超え始めるスタートの年です。少子高齢化がより顕著に、住民の世代別構成比が大きく動き始める節目の年でもあります。

 前置きが長くなりましたが、本日はこうした本区の状況、周囲の環境が大きく変わろうとする分岐点に立ち、未来へ向けた本区の行政施策のあり方や姿勢など、幾つかのテーマを絞ってお尋ねするとともに、私や私たち会派の考えるところも述べさせていただき、区長、担当理事の御意見やお考え、また、それぞれのテーマについてポリシーやビジョンなどをお聞かせいただきたいと思います。

 初めに、人口の動きについてお尋ねをいたします。

 先ほども触れましたように、本区は昨年四月に待望の人口十万人回復を達成しました。その後も人口は順調にふえ続け、きょう現在では十万二千八百六十四人、区長のような言い方になりましたが、これからの施策の目指すところは量から質へなどと言われております。しかし、お祭りや各種イベントなどを思い浮かべましても、量があってこそ質も変わるわけで、量質ともに兼ね備えてこそ良質な施策と言えるのではないでしょうか。

 ところで、人口の動きを細かく見てみますと、日本一の増加率といっても、必ずしも喜んでばかりもいられません。平成十四年の一月一日からことし、十九年の一月一日までの五年間で約一万九千人ふえているのですが、この間に転入してきた人が約六万人、転出していった人が約四万二千人、その差の一万八千人に出生と死亡などの差でふえた約千人を加えて一万九千人の増というわけです。十四年の一月一日の人口は約八万三千人で、この数に対して転出や死亡などで減少した人口の割合は五七・六%、約六割にもなります。一方、転入や出生でふえた人の割合は八一・四%と九割を超えます。わかりやすく言いますと、平成十四年の初めに十人の人が住んでいたとして、この五年間に六人が引っ越していったり、亡くなったりしていなくなり、かわりに八人の人が引っ越してきたり、生まれたりでふえ、現在十二人が住んでいるということです。前から住んでいた人は十二人中三分の一の四人だけ、五年間でこんなにも住民が入れかわってしまったわけです。実際、この五年間の間に転入して、その後、転出した人もいると思われますので、以前から住み続けている人の割合はもう少し高くなるかもしれません。

 この激しい転出入のほかに、もう一つ気になる点は、転入者の家族構成です。五年間で増加した人口一万九千人に対して、ふえた世帯数は一万五千世帯、増加した一万五千世帯のうち、少なくとも一万一千世帯以上が単身者世帯ということになります。現在、区内全体の世帯構成人数の平均が一・七五人ということは、残り全部が二人世帯と仮定しても、四分の一は単身者世帯ということで、実際には三人世帯、四人世帯、もっと多い世帯もあるわけですから、三分の一以上が単身者世帯というのが実態ではないかと思われます。

 中央区住民の年代別構成を見ますと、二十五歳から四十五歳という若手から中堅にかけての世代が、全国平均よりもかなり高い比率で住んでいます。この世代は、ちょうど子供を産む年齢でもありますが、本区の人口に対する出生率は全国平均とほとんど変わりません。ということは、この世代の出産率が全国平均より低いということです。やはり単身者世帯が多いからでしょうか。それとも、ほかに子供を産みにくい要因があるのでしょうか。

 この二月に、中央区施設白書が発表されました。中央区世論調査の数字をグラフ化したり、とてもわかりやすくつくられています。これを見て目につくのが、本区の住宅対策に対する満足度の低さです。これも出生数を低くしている要因でしょうか。あるいは、出生率よりも転入、転出の流動率を高くしている要因かもしれません。人口動態は、行政施策を考えるときに、極めて大きな要因となります。

 そこで、お尋ねします。

 今まで述べてきました人口の動きについて、極めて高い流動性、それから単身世帯の多さ、出生率の低さ、世代別住民構成などについて、また、住宅施策への不満の要因も含めて、区長の率直な感想やお考え、現況に対する評価と目標とすべき数値、そのためにどういう施策の方向づけが必要か、ビジョンもあわせてお聞かせください。

 次は、子育てと学校教育など、次世代の育成についてです。

 これまでの区民世論調査で、区の施策について要望の高い上位三種は、高齢者福祉と子育て、そして防災安全です。高齢者福祉が要望率では最も高いのですが、最近の要望の上昇率では子育てがトップです。そして、施策に対する満足度では、子育ては先ほどの住宅政策に次いで、下から二番目の低い位置にいます。

 さて、私がここで次世代の育成として、子育てと学校教育を一緒にまとめたのは、子供への学校教育は子育ての一部であり、子育ての中のやや専門的な部分を専門職に委託したものと考えるからです。子育て支援ということで、いろいろ施策が実施されていますが、区民の満足度は低い。それは、子育てについての認識が区民と行政で共有されていないということではないでしょうか。子育てのどの部分をだれが担い、どういう考えや手法で実施していくのか。これは、区民の間でも考え方が異なり、要望や満足度も異なっているようです。もう一度、原点から子育てについての認識を見直す必要があるように思います。

 私が考える子育てとは、単純に子供を大人に育てるということです。食事や日常生活をともにしながら、生きていくために必要な基礎的な技術や知識、判断力などを身につけさせること、表現を変えると、人から人間へ成長させることです。人とは、動物の種としてのヒト。その人が社会性を身につけて、人間となります。人間の間(げん)とは間(ま)、空間です。社会における人と人との距離、空間、間(ま)の感覚が社会性なのです。ですから、社会性の欠けた、間(ま)の感覚のない人を間抜けというわけです。

 この空間認識に関して、佃島小学校は、昨年、一昨年と二年間にわたり、社会科の研究テーマとして取り組み、昨年十一月二十四日に研究発表会を行いました。残念ながら、私たちは第四回定例会の一般質問の日程と重なり、参加することができませんでした。この発表会の資料の中で、教育長も、空間は私たちが社会生活を送っている人・もの・ことが存在する場と定義されるとして、空間は子供一人一人を中心に、発達段階に従って広がっていきます。子供たちは、そこに存在する人・もの・ことをとらえながら、比べて考え(比較)、つなげて考え(関連)、まとめて考えること(統合)によって、社会的な見方・考え方を系統的に身につけていくのですと述べておられます。

 現実の子育てには、この人から人間への過程の前に、胎児状態から人へという過程があります。生まれてから一年間ほどの間です。どういうことかといいますと、以前も触れたことがありますが、人の子は、本来、胎内にいるべき期間より一年ほど早く、いわば未熟児状態で生まれてくるのではないかというのです。他の霊長類などとの比較から、人の妊娠期間は二十一か月程度が妥当だとする説がありますが、実際にはそれよりも約十二か月も早い九か月で出産してしまいます。それは、二足歩行を始めたことで手が解放され、知恵とともに脳が発達して、頭が大きくなりました。一方、二足歩行により骨盤が変形して産道が狭くなり、頭の大きくなった子供は通れなくなってしまいました。そこで、頭の成長過程で産道を通れるぎりぎりのところで出産することになったのですが、それが受胎九か月目ということになるわけです。

 ですから、他の哺乳類はもとより、霊長類の猿やゴリラでも、生まれてすぐに自力で行動できますが、人の子は自力ではほとんど動けず、目もほとんど見えない状態で生まれてくるわけです。ようやく自力で歩けるようになるのが一年後くらい。本来は、このころが出産時期なのです。そんなわけで、人の子の生後約一年間は、特別な保護を要する期間だと私は考えています。できれば、カンガルーのように、おなかの袋の中で育てたいくらいです。

 そんなわけで、この一年間はお母さんがしっかりと抱きしめて育ててほしいと思うのです。なぜお母さんなのか。男女共同参画などと言いますが、私はこの共同の共という字は、十に力を三つ合わせた協力の協にかえるべきだと思います。現在の共の字は、全く等しく力を出し合うという意味ですが、協力の協の字はそれぞれの能力に応じて力を出し合うというものです。どんなに頑張っても、私たち男性に子供を産むことはできません。おなかの中の子供の重みや動き、陣痛の苦しみ、おっぱいを吸われるときの感触など、その体感を通じて、この子は私の子、私が母親なのだと実感するのだと幾人もの母親から聞きました。そうした理屈抜きの愛情を注げるお母さんにこそ、この期間の子育てを担当してほしいのです。お父さんは、そうした母と子を守る立場で子育てに参加するということです。

 本区にも、全国的にもゼロ歳児保育は広がっています。ゼロ歳児の延長保育もあります。いろいろな事情もあるでしょうが、この時期、母親がこうした育児に没頭できるような社会的環境づくりこそ、行政に求められる緊急かつ重要なテーマではないでしょうか。ただし、母親自身の生活を考えると、同じゼロ歳児保育でも、今度予定されている一時預かり保育などは有用な施策だと思います。これなら、ちょっとした用足しも息抜きもできますし、職種によっては仕事を続けることも可能です。一年を経過して、よちよち歩きが始まると、人から人間への過程がスタートします。御近所や公園などに触れて、空間が広がっていきます。このころには父親にも積極的に子育てに参加してほしいと思います。といっても、難しいことではありません。できる限り子供と一緒にいる時間を長くするように心がけること。子供が小学校を卒業するくらいまでは、仲間同士とのつき合いも週に一回程度に抑え、極力家族で顔をそろえる時間を持つことが大切なのです。

 と、ここまで述べてきましたように、私たちは子育ての主要な担い手は家族であり、両親であると考えますが、このことはだれも大きな異論はないと思います。そして、近くに住む人たちや親戚が見守り、協力をする。そして、もう少し接触する空間を広げたり、体系的に知識や技術を学ぶために幼稚園や学校などがその役割を担うということだと考えます。

 ここで、お尋ねをいたします。

 先ほど述べました新生児育児、少なくとも生後一年間、できれば生後二、三年間は、子育ては当初母親が主体で、やがて父親も加わり、家族中心で担うべきものと考えますが、いかがでしょうか。その場合、行政としてはどんな支援策が考えられるでしょうか。また、このことで女性を社会から切り離すことのないような手だて、子供と時々接触しながら仕事のできる職場保育施設や、育児休暇中も一時預かり保育を活用して、週に何時間か職場と接触を持つ制度、インターネットを活用した在宅勤務など、いろいろな方法が考えられますが、行政としてはどんな対応が考えられるでしょうか。

 また、子育ての主体は両親、家庭であるという認識や意識を若い世代に定着するにはどんな方法が考えられるでしょうか。特に父親にそうした意識を持たせること。職住近接の本区ならこそ、やれることもありそうな気もしますが、いかがでしょうか。

 本区の保育園へ通っている園児一人当たり、年間平均二百万円を超える助成が支出されているかと思います。家庭で育てられている子供にはほとんどそうした支援はなく、不公平という感じは否めません。その半額でも在宅育児に支給したら、保育園の待機児がいなくなるような気もするのですが、どうでしょうか。

 とはいえ、現実に目を向けると、人口の増加とともに、年々保育園への入所ができない待機児童が増加し続けていると聞きます。この四月にもかなりの数の待機児が見込まれると報告されています。子育てに対する認識の見直しなどといっても、子供には何の責任もないことです。現実に増加する足もとの待機児対策については、どのような対策を考えておられるでしょうか。

 次に、学校教育です。

 学校は、今、ゆとり教育なのか、学力向上なのか、やや混乱しているように見受けられます。そもそもゆとり教育なんて、どうして言い出したのでしょう。そのころの子供たちは進学競争というか、詰め込み主義というか、そんなに勉強に追われていたのでしょうか。少なくとも義務教育を担う公立の小・中学校で進学競争なんて全く気にする必要はありません。と、私は思います。ただし、学力は向上させなくてはなりません。一人前の大人、社会に認められる人間になるために、必要な知識や技術、判断力をしっかりと身につけるための学校なわけですから。

 現場の状況もわからずに勝手なことを言うようですが、小・中学校のカリキュラムって、そんなに詰め込みをやらなくては間に合わないほど量が多いというか、大変なものなんでしょうか。小学校で英語教育などを考えるよりも、基本となる読み書きそろばんをしっかり身につけさせることの方が重要ではないのでしょうか。今はそろばんのかわりにパソコンかもしれませんけれども、まずは国語、日本語のすばらしさを教えることです。日本語を表記するときには、漢字と仮名が使われます。表意文字と表音文字、標識や案内板など、見た瞬間に意味が伝わる漢字の力。時には、読めない漢字でも、文字を構成する部分の組み合わせで意味が推察されたりもします。仮名には平仮名と片仮名があり、外来語や強調したい部分を片仮名で表記することで、とてもわかりやすく表現されます。さらに、日本の文字は縦書きと横書きを自由に使い分けることができます。日本の新聞は縦横をうまく組み合わせて使っていますが、本文は大体縦書きで、満員電車の中でも畳んで読めて、とても便利です。横書きの英字新聞は開かないと読みにくいので、込んだ電車の中では読めません。もっとも、私はすいていても英字新聞は読みませんけれども。とにかく、こんなにすぐれた文字表記を持った言葉は、世界広しといえども日本語だけです。

 私の家内のおじさんがブラジルに住んでいるのですが、その娘さんが日本に留学してきました。その子がすばらしい日本語を話すんです。昔ながらのきちっとした美しい日本語。近年話し言葉が乱れていると言われます。言葉と言葉の部分を組み合わせて省略形をつくったり、否定の強調語を肯定で使ったり。そうした流れをすべて否定するつもりはありませんが、本来の使い方や文章の組み立てをしっかりと身につけておくべきです。

 算数の足し算、九九も繰り返し繰り返し訓練しておく。社会や理科でも、先ほどの空間認識のように、ここでは何を身につけさせるのか、目的をしっかり意識して教える。図工や音楽でも同じです。いつかボランティアの人だったか、子供たちに絵をかかせているのを見たときのことです。「はい、お絵かきをしましょう」と言って、小さな子供たちの前に花や果物が置いてありました。確かに、子供たちは花や果物をかいているのですが、ほとんどの子供たちが目の前の花や果物を見ていないのです。なのに、その人は、「はい、よくかけましたね」などと言っているのです。スケッチで大切なのは、対象物をよく見ることです。そして、見たとおりに忠実に再現する。見る力を養うことが、絵を教えるときの大切な要素なのです。一見へんてこな顔をかくピカソも、そのデッサン力のすばらしさでは定評のあるところです。工作でも刃物を使わせないのはナンセンスです。刃物は危ないからこそ、その危なさを体験させる必要があるのです。もう一度原点に戻って、それぞれの教科の、ここでは何を体得させるのか、教科書についてくる指導書だけに頼らずに、先生自身がしっかりと自覚をして教えてほしいと思います。そして、子供たちの学力を向上させる。

 この学力の向上については、一つ重要なポイントがあります。それは、先生と子供の間の信頼関係です。学力とは、学ぶ力。「学ぶ」とは、「まねる」から転じた言葉です。手本を見て、まねて自分のものとする。これが「学ぶ」です。先生を信頼しているから、まねて学ぶのです。信頼できなければ、まねたりはしません。ちなみに、「教える」の語源は、「愛しむ(おしむ)」。愛しているから、相手の知らないこと、不足していることを教えるということのようです。愛情を込めて教えられるから、信頼してまねて学ぶ。子供の学力の向上には、先生と生徒の間のこの愛と信頼の関係が必要なのです。

 今、本区の学校のすべての先生と生徒の間にこの信頼関係が築かれているでしょうか。こうした信頼関係を築き、維持していくには、子供の両親、父母の協力が不可欠です。先ほど述べましたが、両親主体の自然の親子愛で育てられた子供は、必然的に親を信頼するようになります。その親が先生を信頼していることがわかれば、子供も先生を信頼します。少なくとも、子供の前では、親はどんなことがあっても先生を信頼している姿勢を崩さないことです。ところが、子供の前で先生の悪口を言ったり、ばかにしたりする親の話を時々耳にします。これでは、子供は先生を信頼できなくなり、学びは成立しなくなります。先生も信頼にこたえて全力を尽くそうという意欲がなえてしまいます。

 そこで、お尋ねをいたします。

 親は、子供の教育を委託しているのだという学校教育の原点に立ち戻り、子供の前で親は絶対に先生の悪口を言ったり、ばかにしたような態度をとってはならない。意見や疑問があったら、子供に知られないように、直接先生に会って話したらいいのです。教育委員会の指導で、このことをすべての親に徹底するということはできないものでしょうか。教育長、そして区長の意見もお聞かせください。

 一方、先生の方も、子供たちの信頼にこたえるべく、義務教育本来の役割に回帰して、各教科の基本的な課題をしっかりと認識し、これを子供たちに理解させ、身につけさせるために、あらゆる方法や工夫を凝らして学力の向上を実現する。父母と先生の両方にこうした方向づけをすべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。

 基礎学力が向上すれば、塾なんかに行かなくても、目指す学校へ進める確率は向上します。それと、目指すのは学校ではなく、その先の人生です。将来どんなふうに生きたいのか、そうした夢を意識させる教育も必要です。これについてもお考えをお聞かせください。

 さて、世論調査で区の施策に対する要望が最も高いのが高齢者福祉です。人口の動きで述べましたように、生産年齢人口の中下位、二十五歳から四十五歳の伸びが大きいことで本区の高齢世代の比率はやや低下傾向にありますが、絶対数では増加しています。そして、ことしから団塊世代が六十歳を超え始め、本格的な高齢社会を迎えようとしています。

 話が少し飛びますが、昨年の日本シリーズ、日本ハムが四勝一敗という大差で日本一の座を獲得しました。戦前の予想では、中日の方が力が強く、中日有利という見方が多かったようです。「スポーツは強い者が勝つとは限らない。勝った者が強いのだ」という中日の落合監督の言葉が印象的でした。監督続投が決まった会見では、「強いチームではなく、勝てるチームづくりを目指します」と話していました。

 昨年四月に介護保険法が改定され、介護予防という言葉が広く用いられるようになりました。介護予防とは、介護サービスを受けなくていい体の状態を保つこと。こうした体を健康に維持することが、高齢者にとって最も大切なことのように言われています。健康こそ高齢者の最大の目標。でも、これって強いチームづくりに似ていると思いませんか。健康なら、それだけで幸せでしょうか。プロスポーツのチームにとって、目標は強いチームづくりではなく、勝つことです。勝つために強くなる。では、高齢者にとって、健康維持が強いチームづくりだとしたら、勝つこと、すなわち高齢者が本当に目指すべきものとは何なのでしょう。

 自分らしく生きること。とはいえ、人は一人では生きられません。社会の中で自由に、かつ目的と責任を持って、周囲に認められ、生きている自分を実感できる生活。年齢を問わず、私たちが目標としていくのは、そうした充実した毎日の生活ではないでしょうか。その目標を実現していく過程で、体にも気を配り、健康も維持するようになります。翌朝楽しみな予定が入っていたら、前の夜に酒を飲み過ぎたりはしません。勝つチームが必然的に強いチームとなるように、充実した生活では結果的に健康も維持されることになります。

 そこで、お尋ねいたします。

 高齢社会に向けて、充実した介護や援助施策は不可欠の要件です。とはいえ、介護費用も、高齢者の医療費用も、この先、国民負担の大幅な増大が予想されています。そのための介護予防も大切ですが、より積極的な勝つチームづくりを推進すべきだと思います。その意味で、来年度の予算案に元気高齢者応援プログラムがあり、七十歳就業社会を目指した就業支援など、いろいろ準備されているようですが、もう少し具体的な内容、そして今後の方向性などもあわせてお聞かせください。

 また、中央区勤労者サービス公社のような福祉サービスを高齢者にも提供できる方法はないでしょうか。以前にも提案しているのですが、共済制度のような部分は要りません。各種イベント参加や施設利用など、高齢者の社会参加を促進する大きな力になると思いますが、お考えをお聞かせください。

 もう一つ、私は、今、日本シニアクラブという、趣味でも、ボランティアでも、仕事でも、気の合う人と集まり、自由に交流できる雑多なクラブの仲間に入っています。十年ちょっと前に、堺屋太一氏が「世は自尊好縁」時代が来るという本を書かれました。これに近い、まさに同好の士の集まり、自分らしく生きたいけれど、それを理解し合える人とはつき合いたい。これまでの職場や地域のつながりとは別の、こうした集まりがこれから広がっていくのではないでしょうか。本区の高齢者クラブは、町会単位の集まりです。元気な高齢者が、例えば趣味の集まりを持ちたいと思ったら、町会範囲では狭過ぎます。趣味の枠を超えた元気高齢者の交流を支援する施策など、具体的にお考えでしょうか。

 次は、世論調査で、区の施策に対する要望の高い上位三位のうちの残りの一つ、防災・安全対策についてです。

 本区は、人口急増とともに、その人口を受け入れるための集合住宅も急増しています。そして、中央区住民の八割以上が集合住宅に住むようになりました。同時に、高層住宅も急増しています。既存の高層住宅だけで一万戸を超え、工事中、計画中のものも含めると一万七千戸にもなります。新潟県中越地震、千葉県北西部地震など、震度四から五規模の地震で多くの建物でエレベーターがとまりました。もっと大規模な地震で電気や水道、ガスなどもとまったら、どうなるのでしょう。集合住宅、高層住宅では、これまでとは異なった地震対策が必要です。本区では、一昨年、中央区高層住宅防災対策検討委員会を立ち上げ、昨年初めにまとめられた報告書に基づき、現在、具体的な対策を検討、構築しているところかと思います。本日は、防災・安全対策の中で、特に集合住宅、高層住宅の防災面を中心に、特に気になるところにポイントを絞ってお尋ねをいたします。

 まず、エレベーターに関してです。

 被害予測では、かなりの閉じ込めが発生しそうですが、この救出体制について、事業者と具体的な話し合いは進んでいるのでしょうか。同様に、ストップしたエレベーターの復旧についても、優先順位なども含め、現実的な体制づくりが進められているのかどうか。技術者も被災者となることが予想され、復旧がおくれれば、高層階の住民は取り残された状態が続くことになり、パニックや二次災害の危険も生じます。お考えをお聞かせください。

 報告書によれば、高層ビルの多くは、かなり早い時期に電力の復旧が想定されています。阪神・淡路大震災では、復旧電力を通電することにより、かなりの火災が発生しています。高層住宅での安全確認は、どういう手順を想定しているのでしょうか。また、通電により、地下貯水槽の水が屋上配水タンクへポンプアップされることになり、貯水槽の水がまたたく間に消費されてしまい、非常用飲料水の役割を担えなくなります。対策はお考えでしょうか。

 水とともに重要なのは、トイレです。集合住宅は、下水管が破損すると、たとえ浴槽などにくみ置きの水が準備されていても、トイレが使えなくなります。高層階の住民は、地上の非常用施設などの利用も難しいので、非常用トイレの備えがないと、深刻な事態が生じます。防災区民組織や自治会、管理組合などを通じて、そういう備えについての情報交換はできているのでしょうか。

 情報交換という点では、集合住宅の住人は極めて不得意です。隣の住人の顔も知らないというケースも珍しくありません。けが人が出たとき、ひとり暮らし高齢者の安全確認など、対策をお考えでしょうか。

 情報に関しては、通信手段の問題もあります。大きな震災でも、携帯電話は生きていると言われます。特にメールは通じやすいと言われています。最近建ったビルでは対応されているのかもしれませんが、私のところのように十五年以上も前に建った建物では、携帯電話は高層階へ行くほど通じなくなります。家具に挟まれたり、ドアが開かなくなったりして閉じ込められても連絡がとれません。実態を調査して、早急に対応してほしいのですが、いかがでしょうか。

 さて、次は、地域コミュニティについてです。

 これまでお尋ねした子育て、高齢社会、そして防災のいずれについても、地域コミュニティが主要な要素としてかかわってきます。逆に、最初にお話しした人口の動きは、コミュニティのあり方にも大きな影響を及ぼします。本区住民の移動率の高さ、新住民の比率の高さ、若手から中堅の構成比率の高さなど、コミュニティの形成、維持にこれまでとは異なる新しい考え方や手法が必要になると思われます。結婚、出産、子供の成長などにより、住民が一定期間に移動する住みかえは、都市部ではライフスタイルとして定着しつつあります。住みかえサイクルは十年程度と言われ、計算上は、こうした世代が五年間に半分入れかわっても不思議はないわけです。それにしても、本区の移動率は高過ぎます。先ほども申し上げました住宅事情によるものか、あるいは何か他の要因があるのか、しっかり検証してみる必要があります。

 そこで、お尋ねをいたします。

 若手中堅層と高齢者の二つの山を持つ本区のような年代構成で、歴史的な下町と新開発が混在し、新住民の比率も高い。移動率は高いが、職住近接で、先ほどの子育てや地域との交流に使える時間は多い。こんな条件で、どういうコミュニティが形成されていくのか。逆に、こうした条件を生かした、そして本区の立地や資産を活用した、中央区だからこそできるコミュニティづくりもあるのではないでしょうか。

 例えば、伝統的なお祭りには、若手や新住民も大きな関心を持っています。東京湾大華火祭など、本区のいろいろなイベントも、もっと区民交流の場にできないでしょうか。歌舞伎座や明治座、新橋演舞場、さらに銀座や日本橋のブランドなど、対外的にアピールするだけでなく、本区に移り住んだ人たちが、都心中央区の住民として誇りを持って接し、触れ合う場として活用できるのではないでしょうか。そして、それが日常的な子育てや防災体制、世代を超えた交流などにつながっていく工夫。そんな本区の特性を生かした地域コミュニティの活性化の方向やビジョンなど、お聞かせください。

 次に、来年度予算案で、主要五つのテーマが挙げられていますが、そのうちの三つは、ここでお尋ねした子育て、高齢者、防災に関連したものです。残りの二つは、まちづくりです。中長期的な展望に立った風格のあるまちづくりの推進、豊かさを実感できるにぎわいのまちの展開というものですが、日本橋上空の高速道路撤去以外に、景観に関連した項目が見当たりません。例えば、銀座のまちを歩いてみて、看板の形や大きさ、色、壁面の動画など、風格という表現とはかけ離れたものが目立つようになりました。建物の高さをそろえる銀座ルールはできましたが、次のステップは何か考えておられますか。日本橋の上の高速道路で懲りたはずなのに、環状2号線は高架でまちを横断させようとしています。港区内は地下の幹線と地上の生活道路の組み合わせなのに、中央区に入った途端に高架にしてしまう。しかも、勝鬨橋の下流に橋を設けたら、勝鬨橋をもう一度開こうとしていることが全く意味を持たなくなります。晴海のオリンピックメインスタジアムの絵も、周囲に全く調和しない、ひとりよがりな形をしています。我が国の建築家は自分さえ目立てばいいと思っているのでしょうか。本区内でも各地で開発が進められていますが、みんなが目立とう、目立とうと肩を張り合って、全体が目立たなくなってしまった汐留や品川駅前のようにならないために、何か打つ手はないのでしょうか。国道だって、都道だって、区内ならポイ捨て禁止は有効なはずですが、例えば本区で景観条例を制定し、区内の高架道路の新設を禁止したら、都道といえども規制されることにはならないのでしょうか。

 ハワイのワイキキビーチに沿って走るカラカウア通り。この観光客でにぎわうメーンストリートのビルやお店に、ただの一個も袖看板がないことに気づいておられたでしょうか。ネオンも全くありません。でも、まちは遅くまでにぎわっています。

 来年度予算案に列記してある風格あるまち、文化的環境づくり、そして観光振興のためにも、景観は重要な要素です。景観は、人によって評価が分かれます。私は、いいできとは思わない中央大橋を、素敵だなどと言う人がいたりしますので、基準づくりはなかなか難しいと思いますが、景観についてお考えをお聞かせください。

 最後は、財政についてです。

 ここで取り上げたどのテーマも、また区の行政施策のすべてが、財政的裏づけがあって初めて実現できます。財源のことも考えずに、あれもつくれ、これも補助しろと要求ばかりしている人もいますが、資金はすべて私たちの税金です。施策によっては、国や都から助成金がもらえたとしても、それも、もとはといえば、私たちの税金なわけです。いかに無駄を省いて、必要不可欠な部分に効率的に資金を活用するか。夕張市の例を挙げるまでもなく、客観的な行政評価と確かな展望を持った施策と財政管理が望まれます。

 特別減税の廃止、人口増と住民税率の改定、都区間の諸課題の決着など、本区の財政環境も変わりつつあります。これまでの経緯と現在の状況、行政需要の変動も加味した将来への財政展望をわかりやすくお聞かせください。

 以上で私の一回目の質問を終わります。

 なお、答弁によりましては、再質問をさせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 鷲頭隆史議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、人口の動きについてであります。

 きょう現在は十万二千八百六十四人ということで、昨日だけで三十一人も上昇いたしました。つまり、昨年四月四日に十万人達成して以来、十一か月ほどで約三千人伸びたということですね。人口の社会増減では、本区の転出者の割合は、他区と比較し、変わらないものの、転入者の割合が多くなっており、人口増に結びついております。これは、区の住環境の整備を初めとした総合的な施策が大きく花開いた結果であります。こうした中で、転出者の四分の三は居住歴五年未満の人であり、居住歴の長い人は引き続き住んでいただいております。出生率は二十三区の中で十三番目と中位となっておりまして、特に低い状況とはなっておりません。また、世代別住民構成では、いわゆる団塊の世代と三十歳代の二つの山があり、徐々に若年層の山が大きくなりつつあります。これは、どちらの世代にとっても、都心の魅力が認識されたものと受けとめております。しかし、一方では、若年層が多くなっており、地価の高い都心区の住宅費負担などから、住宅対策に対する不満も生じているものと思います。

 現在の人口構成がベストとは言いませんが、若い世代がふえてきたことは、まちのにぎわいや活気という面からは、まことに喜ばしいことであると考えております。世論調査によりますと、引き続き住み続けたいという定住意向は八割を超えております。今後も、あらゆる世代に対して総合的な施策を展開し、安心して住み続けられる、住んでいてよかったと思われる定住都心中央区へ向けて全力で取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、家族中心で担う子育てについてであります。

 子育ては、子供に限りない愛情を注ぎ、日々成長する子供の姿に感動し、親自身も成長していくことにあると存じます。このような子育ての喜びや生きがいは、家族や地域社会の人々との交流や支えがあってこそ成り立つものであり、身近な地域での環境づくりと、気軽に相談できる体制づくりが不可欠であると考えます。具体的な子育ての方法につきましては、親やその他の保護者が第一に責任を持ちつつ、各家庭の多様な価値観や環境、経済的な事情も異なることから、それぞれの家庭の選択にゆだねられているものと認識しております。

 行政としての支援策は、特に父親が家事や育児にほとんど参加できない現在のような働き方を見直し、その上で在宅育児に対する各種の対策を講じる必要があります。本年九月に開設予定の子ども家庭支援センターにおいては、こうした対策として、相談機能の充実を初め、一時預かり保育やショートステイなどを実施するとともに、子育て交流サロンのあかちゃん天国の拡充や、より身近な場としての児童館における相談機能の充実を図り、育児に対する不安感や負担感、孤立感をなくしていく施策を推進してまいります。また、家庭で育児を行う女性の育児休業後の円滑な職場への復帰の手だてでありますが、行政の対応としては、母子の健康管理や職場と接触を持つ際の一時預かり保育などの側面的な支援になるものと存じます。

 次に、若い世代や父親の子育てに対する意識啓発についてであります。

 区では、保健所等における両親学級や家庭教育学級などを通して、父親の育児参加や家庭教育の重要性について啓発を行っております。また、新年度においては、子育て期における親が子供と一緒に過ごす時間がいかに大切か、食育推進計画を策定する中で、本区の特性でもある職住近接のゆとりを生かした家族で朝食をともにする運動など、具体的啓発にも取り組んでまいりたいと存じます。また、保育所施設による育児と在宅育児との不公平感の問題につきましては、在宅育児を支援する環境をより一層充実することで対応することとし、新年度においても推進してまいります。

 次に、待機児対策についてお答えいたします。

 本区は、これまでも保育所待機児の解消に向け、施設改築にあわせ、定員の増加を図るとともに、施設スペースを活用した定員の見直しを行ってまいりました。また、平成十六年度には八丁堀保育園を新設したことにより、この十年間で百六十一名の定員拡大を図ったところであります。さらに今後も見込まれる保育需要に対応するため、新年度以降、勝どき保育園やかちどき西保育園、人形町保育園の改築にあわせ、定員拡大を図るとともに、人形町保育園の改築時に使用する日本橋保健センターを活用し、新たに認可保育所を整備してまいります。また、勝どき六丁目の再開発事業においても、定員六十名の認可保育所を誘致し、平成二十二年度までの今後四年間で二百十一名の認可保育所定員の拡大を計画しております。

 しかしながら、平成十九年四月入所に向けた待機児の見込みは約百四十名と、昨年同時期と比べ一・五倍となっております。その特徴としては、歳児別では一歳児と三歳児が、地域別では特に日本橋地域の増加が著しくなっております。そこで、待機児の対策は早期対応が必要なことから、開設までに要する期間が短く、都の施設基準を満たす認証保育所を当初予定していた京橋地域に加えまして、日本橋地域にも誘致してまいります。今後も総合的な子育て支援策を講じることによって、待機児ゼロを目指してまいります。

 次に、学校における先生と家庭との相互信頼の回復についてであります。

 現在、都市化、核家族化、地域コミュニティの希薄化等を背景に、親の間に子育ての不安感や不満、悩みなどが広がっております。このような状況の中で、子供たちのよりよい成長には、家庭、学校、地域の協力関係、とりわけ保護者と教員との信頼関係に基づいた教育の推進が重要であると考えます。そのためには、学校が家庭から信頼を得ることとともに、学校教育に対する保護者の理解が欠かせません。このことが子供と教員との信頼を培う基盤となるものと思います。具体的には、教育委員会の積極的な取り組みが重要でありますが、卒業した後も子供が先生を訪れてくるような温かな関係が形成されることを願っております。

 余談ですが、大塚忠彦さんと私は小学校時代の同期であるんですけれども、共通の恩師、岸本唯博先生というのがおりまして、この先生が喜寿、七十七歳になったときには、お招きしてお祝いの会を同期の皆さんと開きましたけれども、その先生は生ものが大嫌いなんですね。ところが、大塚先生のあれで、おすし屋さんでそれを聞いて、どんどん食べろ、食べろって、おいしいトロとか何かを出したんだけれども、全然食べないで、「どうしたんですか」と言ったら、「いや、私は生ものはだめなんだよ」と言いまして、そういう失敗談もありましたけれども、でも、その後も同期会なんかには必ず先生を、恩師をお招きしてやると。そういうのが続いておりますね。また、中学校の同期会も、先日、そこの銀座ブロッサムで開きましたけれども、中学時代、井上先生という英語の先生がおられたんですけれども、この先生のあだなが便所コオロギって変な名前をつけちゃったんですけれども、その先生も元気でお見えになって、私たちで大いに昔の思い出話に花を咲かせた、そういうこともありましたけれども、やはり教師、先生と私たち、子供たちとの親密な関係、これはもう一生の宝であろうと、こういうふうに思うんで、教育委員会の方でもいろいろ検討していただいているわけですから、これからもそういうすばらしい、教育の中央区ですね、そういうものをつくりあげたいな、こういうふうに思っているわけでございます。

 次に、高齢社会についてであります。

 最初に、充実した高齢社会のための各種施策についてでございます。

 一人一人の高齢者が充実した生活を送るためには、心身の健康はもとより、常に社会との接点を持ち、生きがいや喜びを感じながら活動できることが重要であります。そこで、新年度には元気な高齢者の就労支援や社会参加を推進するための検討会を設置して、高齢者がその能力や意欲に応じて、生き生きと活躍できる環境づくりに積極的に取り組んでまいります。とりわけ、就労支援の面では、団塊世代の定年退職を踏まえ、個々の高齢者の生涯設計やライフスタイル、体力などに応じて働ける多様な就労の場の確保に努めます。また、専門的知識の取得や技術の向上を支援するなど、必要とされる人材の育成にも取り組み、就労率の向上を図りたいと考えます。社会参加では、高齢者クラブの活性化や自主活動グループの育成などを通じて、地域活動組織の充実に努めます。また、子育て見守りサポーターなど、高齢者の豊かな知識や経験を地域で発揮していただける機会の創出に努めるとともに、人材の登録制度の構築を図ります。今後は、こうしたさまざまな施策の実施を通して、一人一人の高齢者が生涯を通して自己実現できる地域社会を目指してまいります。

 次に、高齢者の社会参加を促進する勤労者サービス公社のようなサービスの提供についてであります。

 現在、勤労者サービス公社では、レジャー施設やカルチャースクール等と提携して、会員に割引を行うなどの各種サービスを提供しております。こうしたサービスを高齢者も利用することができれば、各種イベントへの参加や施設利用などがこれまでより容易になり、高齢者の社会参加拡大につながると考えられます。しかしながら、サービス提供システム構築などの課題も予想されることから、今後勤労者サービス公社の事業実施状況なども参考に、高齢者を対象にどのような方法でサービスを提供できるか、サービスの内容や高齢者のニーズ等を十分把握、検討した上で、実現に向け、対応してまいります。

 次に、職場、地域を超えたサークルへの展望についてであります。

 近年、高齢者の価値観の多様化や活動範囲の拡大に伴い、これまでの地域の枠にとらわれない、同好会的な活動の輪が広がりを見せております。こうした傾向は、団塊世代の高齢化とともに、ますます加速するものと推測されます。そこで、区としても、地域を母体とする高齢者クラブの活動を引き続き支援する一方、同好の方がともに学ぶ中央区民カレッジシニアコースの充実を図るとともに、新年度に設置する社会参加促進のための検討会の中で、同好会的活動の支援のあり方についても検討してまいります。

 また、現在、本区ではシニアセンターが中高年齢者の活動拠点となっており、昨年度開設した生きがい活動支援室が自主活動グループの支援を行っております。今後は、ホームページの充実などにより、同好会的活動グループに関する情報提供の強化を図るとともに、今年度から開始した生きがい活動リーダーによる高齢者の仲間づくりのコーディネートをさらに進め、地域の枠を超えた元気高齢者の交流を支援してまいります。

 次に、集合住宅、高層住宅における防災対策についてであります。

 まず、エレベーターの普及体制についてであります。

 とりわけ高層住宅においては、エレベーターが長時間停止した場合、自宅での生活が極めて困難となります。昨年三月の中央区高層住宅防災対策検討委員会の報告では、高層住宅のエレベーターについて、地震管制システムや優先復旧などを関係方面に呼びかけるとの提言をいただき、区としても各方面に働きかけを行っているところであります。こうした中で、国においては、初期微動の段階で最寄り階に停止、ドアを開く地震時管制運転装置などの閉じ込め防止エレベーターの設置を早急に進めるものとしております。また、東京都の地域防災計画では、エレベーターの普及について、保守管理会社への災害時優先電話の導入や緊急車両通行証の発行、閉じ込めの有無を直ちに把握できる遠隔監視装置の普及、一棟のビルにつき一台ずつのエレベーター復旧を原則とするなどの修正が進められております。また、エレベーター事業者においても、復旧体制の整備や保守要員による点検をしなくても仮復旧できる自動診断仮復旧システムの開発など、取り組みを強化していると聞いております。

 なお、救出については、東京消防庁において、すべての特別救助隊にエレベーターの扉をあけるかぎを装備し、エレベーターの保守会社も建物の管理者に対し、救助の講習会を行う方向を打ち出すなど、対策が進められております。

 次に、電力復旧時の安全確認などについてであります。

 阪神・淡路大震災では、電気の再送電による火災発生件数は八十五件で、火災原因の六割を占めたと言われています。新潟県中越地震の際は、この経験を踏まえ、通電の際、居住者が不在の場合はメーターの手前で電線を切断するなど、出火防止対策が徹底していたため、再送電による火災は一件でありました。こうしたことから、東京電力では電気の再送電の際に一軒一軒住宅の安全を確認し、不在の家にはメーターの配線を外した上で通電することとしております。こうした対策により、通電火災からの安全は高まっていると考えております。

 また、通電によって受水槽の水が高架水槽にポンプアップされ、配水されてしまうことについてでありますが、こうした対策については、従来取り上げられていなかった分野であり、管理組合でルールを決めた上で、マニュアルに反映しておく必要があるものであります。現在、区が進めている高層住宅の防災マニュアルの中でも、こうした考え方を示してまいります。

 次に、高層住宅のトイレ対策についてであります。

 東京都が昨年発表した被害想定では、下水道の支障率は二八・八%となっており、これに住宅内の配水管の損傷を加えると、相当数の家庭でトイレが使用できなくなる状況が想定されます。こうした場合の対策としては、各家庭や各フロアに簡易トイレを備蓄するなどのトイレ対策を講じていくことが必要となります。そのため、このたびの市街地開発事業指導要綱の改正において、防災備蓄を誘導するとともに、高層住宅を対象とした防災パンフレットの作成や震災時のマニュアルづくりの中でトイレ対策の重要性を訴えてまいります。

 次に、ひとり暮らし高齢者の安全確認についてであります。

 震災時には、自分と家族を助ける自助とともに、住民同士で助け合う共助が重要であります。特に高層住宅においては、震災時にひとり暮らしの方が孤立することも考えられることから、ふだんからの住民間のつながりが欠かせません。区では、災害時地域たすけあい名簿を作成し、警察、消防とともに、各防災区民組織などに配布しておりますが、こうした行政の取り組みに加えて、管理組合、自治会での日ごろの取り組みも重要であります。住民間の安否確認の仕組みについては、現在、高層マンションの管理組合、自治会向けに進めております防災マニュアルの中で提案し、さらに、住民向けパンフレットにおいても盛り込むなど、対策を進めてまいります。

 次に、携帯電話対策についてであります。

 近年、携帯電話は重要な情報伝達手段となり、震災時にもメール機能は活用できる可能性は高いと言われております。しかしながら、高層建物においては、ふだんから電波が弱い、あるいは建物の反射により受発信が難しい、またエレベーターの中では全くつながらないといった例も多く耳にしております。この対策といたしましては、抜本的には建物内にアンテナを張る必要がありますが、携帯電話会社のアンテナ調整により改善する場合もあると聞いております。いずれにいたしましても、建物の立地や形状によって電波状態も異なることから、携帯電話会社に個別に御相談いただくことが必要と考えております。なお、災害時には多様な情報通信手段を確保していくことが必要であり、本区としても、今後一層研究してまいります。

 次に、地域コミュニティについてであります。

 人口回復施策の積極的な展開により、若い世代を中心とした人口増が続いています。まちに活気と明るさが戻り、NPOやボランティア団体を初めとした新しい地域活動への機運も盛り上がっております。また、一方では、江戸以来四百年の歴史のもとに、町会や自治会などの活動も盛んであります。今後のコミュニティの活性化に向けては、こうした新しい動きと古くからある地域の力を融合し、ともに高めていくことが大切であると考えております。そのため、昨年策定した地域との協働指針のもと、区民との協働を一層推進することにより、豊かでよりよい地域社会を目指してまいります。さらに、新年度においては文化振興プランを策定し、文化を軸とした幅広い交流が図れるよう取り組むとともに、区民一人一人が主体的に地域活動に参加できる仕組みづくりを推進し、躍動と潤いに満ちた新しい都心コミュニティの実現に取り組んでまいります。

 次に、まちの景観についてであります。

 美しい景観は、歴史と伝統に培われた由緒ある本区にとって大変貴重な財産であり、文化観光振興に寄与するだけでなく、区民の心のよりどころであるものと認識しております。国においては、平成十六年に景観法を制定し、美しい国づくりを一層推進しているところであります。都においては、昨年九月、景観に対する取り組みを強化するため、景観条例の改正を行い、条例に基づく景観計画を本年四月から実施する予定であります。昨年見直した銀座ルールは、銀座ならではの良好な景観を維持、継承しつつ、新たな魅力を創出するためのもので、地区計画を詳細化するとともに、地元住民等によるデザイン協議会への事前協議を義務づけたものであります。今後は他地区においても銀座地区同様、地域の意見を反映できる協議型まちづくりに向けて地元と協議を進め、景観条例に基づく都の取り組みと連携し、中央区に合った美しい景観の創出に努めてまいります。

 次に、本区の財政展望についてであります。

 定住人口の回復に伴い、特別区民税は増収傾向が続いており、特に近年は景気回復の好影響もあって、十八年度の最終予算では前年度決算額より一七%増の百六十八億円を見込んでおります。しかし、住民税率フラット化により、本区ではマイナス十七億円の影響が生じるなど、十九年度の区民税見込み額は百七十億円となり、これまでのような税収増は期待できないところであります。また、特別区財政調整交付金は、このたび、区への配分率が三%アップの五五%になったものの、十九年度は十八年度当初算定に比べて二・九%増の百十二億円の見込みにとどまっております。

 一方、行政需要の面では、定住人口十万を達成した今、新たなステップとして、質の高い、より快適な都心居住の実現に向けて、子育て支援や教育の充実、介護を初めとする高齢者対策や地域防災力の向上などに加え、今後、区有施設の大規模改修、改築が見込まれ、大きな財政負担が想定されるところであります。このように、本区の財政状況はおおむね健全性を保ってきておりますが、必ずしも楽観できる状況ではありません。今後とも時代の変化を的確にとらえ、区民ニーズに即応できる健全かつ柔軟性のある財政基盤づくりを目指し、今まで以上に効果的、効率的な財政運営に取り組んでまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君) 教育問題についてお答えします。

 学校における先生と家庭との相互信頼の回復についてです。

 学校では、教育活動を通して、児童・生徒や保護者から信頼されることが最も重要なことと考えています。このことを実現するため、学校公開やホームページの開設など、学校の情報を積極的に保護者に公開し、理解を図っています。現在、学校では校長相談日を設け、学校教育に関する疑問については、校長が直接話を聞いています。また、保護者会などを活用して、保護者に対し、学校との連携の重要性とともに、学校の指導に対して疑問のある場合は直接学校に話をしていただくよう依頼をしております。今後とも子供たちの健やかな成長を第一に考え、学校と家庭が信頼感を持って連携できるように学校を指導するとともに、PTA連合会などの会議開催の機会をとらえて、連携の重要性を訴えてまいります。

 次に、基礎学力の向上についてです。

 これからの激しい変化が予想される社会においては、一人一人が困難な状況に立ち向かうことが求められています。そのため、教育は個性を発揮し、主体的、創造的に生き、未来を切り開くたくましい人間の育成を目指しています。子供たちに求められる確かな学力とは、知識や技能に加えて、学ぶ意欲や自分で課題を見つけ、みずから学び、主体的に判断、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力までをも含めたものと考えています。平成十六年七月に学校教育検討会が行った本区在住の小・中学校の児童・生徒の保護者に対するアンケート調査では、学力が低下する、低下していると思うと回答した小学校の保護者が四二・八%、中学校の保護者が五二・四%いました。保護者の中に、確かな学力の育成に懸念が示されました。教育委員会では、これを受け、平成十七年度から土曜スクールの実施、学習指導補助員や図書館指導員の配置、柏学園でのセカンドスクールの実施など、さまざまな学力向上策を実施しています。この施策の推進が子供たちの確かな学力の向上に結びつくとともに、教育委員会の姿勢が保護者や教員に伝わっているものと考えています。来年度はこれらに加え、中学校に国語、数学、英語の三教科の講師を区の予算で配置し、基礎・基本の学習を徹底するなど、確かな学力のさらなる向上を図っていきます。

 次に、夢を意識させる教育の推進についてです。

 子供たちに夢を育てたり、見つけさせたりすることが学校教育では重要です。教育委員会では、教育目標に、子供たちが希望に満ち、みずからの未来を切り開いていけるように強い意思を持つ人、進んで学ぶ人、人の役立つことを積極的に行う人の育成に向けた教育の推進を掲げ、科学教室、海外体験学習など、さまざまな事業を実施しています。特に、来年度は宇宙教室、ロボットづくりなどの新たな事業を開始します。また、学校ではJリーガーなどのスポーツ選手、青年海外協力隊経験者からの体験を聞くなど、子供たちの夢をはぐくむように努めています。今後とも二十一世紀を生きる現代の子供たちが、夢や希望を持ち、心豊かな人になってほしいという願いのもとに、教育を推進してまいります。

 答弁は以上です。

〔四番 鷲頭隆史議員登壇〕

○四番(鷲頭隆史議員)
 御丁寧な御答弁をいただきまして、ありがとうございました。

 人口の流動性の高さについては、私もそれほど悲観はしておりませんが、ただ、非常に定住希望が高い割に転出して外へ出ていってしまう人が多いという、この辺を何とか住み続けられるように、これからも頑張っていただきたいと思います。

 それから、学校の先生との信頼関係なんですが、区長の時代のように、そういうふうな先生と子供、それから家庭との信頼関係が築かれる。区長の時代と言いましても、私も近いんですが、あのころは非常にそういう雰囲気の中で教育が行われていたと思うんですが、そういうふうなものを本当に今も再現していきたいというふうに思います。

 家族主体の子育てということでは、通勤時間を余りとられないで済む本区だからこそ、それこそよその区に先駆けて十分に実施していけるものだと思いますので、ぜひそういう方向にみんなが気持ちを持っていけるように、それこそ行政としても、行政がやるというよりも本当は各家庭でやっていただかなきゃいけないんですけれども、何らかの力を注ぎながら実現をしていけたらと思います。

 そういう点では、先ほどの食育というようなお話がありましたが、早寝早起き朝御飯とかいうのを文部科学省が打ち出しておりますけれども、これにつきましても、結局、朝御飯を一緒に食べられるというのも、やはり職住近接をしている本区としては、まさに机上の空論ではなくて、現実にだれでもがやれることですので、そこのところからこういうことが現実に可能だと思いますので、ぜひそういう働きかけもやっていただきたいと。

 百ます計算で知られる景山さんという先生がおられるんですが、この方が赴任をされた広島県のある小学校では、この早寝早起き朝御飯というものを取り入れることによって、知能指数が著しく向上したと。それで、学力でも一、二年間の間で、その学校が広島県のトップに躍り出るというぐらいの成績アップをしているんですよね。それから、また睡眠時間が六時間以下の子供よりも、七時間から九時間ぐらい寝ている子供の方が成績がよいし、毎日ちゃんと朝食を食べている子供の方が、そうでない子供よりも大きく成績が上回っているということも報告されておりまして、これを見ましても、学校と家庭の共同の取り組みというものが非常に必要だと思いますので、そういう方向にぜひ御努力をお願いをしたいと思います。

 それから、基礎学力という点ですが、ドラゴン桜という漫画が大変人気になっているのを御存じでしょうか。経営危機に陥った私立高校が東大進学で名前を売ろうとして、一見無謀な取り組みをしているものを漫画にしたものなんですが、このストーリーの根底にあるのは基礎学力、それから基本的な知識の徹底的な習得ということだと私は思っています。教育者とか教育評論家からも賛意が寄せられておりますし、漫画を見習って成績が向上したという子供たちの手紙もたくさん来ているようです。この漫画がはやったことで、実は東大の受験生の数がことしは上がったという話も聞いております。

 基礎基本の知識、学力の向上に、ぜひ注力をしていただきますようお願いをいたします。

 それから、高齢者にはもう一つの人生に挑戦するつもりで、「少年よ、大志を抱け」ではなくて、ちょっと表現が悪いんですが、「老年よ、大志を抱け」という、少年のように夢を持ち続けて生きてほしいと。ほしいというよりも、私もその年代に近いわけですから、私自身そういった夢に挑戦し続けながら生きていきたいと思っております。そのための環境づくりにぜひお力を入れていただきますように、お願いをいたします。

 そのほか、詳細につきましては、予算特別委員会も控えておりますので、我が会派の精鋭にゆだねるといたしまして、私の質問はこれで終わりにいたします。どうもありがとうございました。(拍手)


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林烈議員) ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林烈議員) 御異議なしと認めます。よって、暫時休憩いたします。

     午後三時十八分 休憩


     午後三時四十分 開議

○議長(神林烈議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。六番田中広一議員。

〔六番 田中広一議員登壇〕

○六番(田中広一議員)
 公明党の田中広一でございます。私は、平成十九年第一回区議会定例会に当たり、当面する行政課題につきまして、通告書に従い、区長並びに関係理事者に対し、質問をさせていただきます。どうぞ意のあるところをお酌み取りいただき、明快にして建設的な御答弁を期待するものでございます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問をあらかじめ留保させていただきます。

 まず、初めに、高齢者の活動の場づくり及び就労支援策についてお尋ねいたします。

 約八百万人とも言われる団塊の世代の定年退職が始まる二○○七年がスタートしました。総務省が昨年七月に公表した二○○五年国勢調査抽出速報集計結果の概要によりますと、六十五歳以上の人口は二千六百八十二万人で、総人口に占める割合は二一・○%となり、イタリアの二○・○%を超えて、世界一となりました。本区では、本年二月一日現在で、老齢人口としては一万七千四十八人おり、総人口の約一七%となっております。そこで、余暇の過ごし方など、高齢者層の行動が日本社会に大きな影響を与える時代に入ったと言わざるを得ません。

 作家の堺屋太一氏は、今の七十歳は三十年前の六十過ぎぐらいだと述べ、高齢者という言葉が適切ではないような若々しい方々は珍しくないとも語っております。

 中でも、期待されるのは、高齢者の社会参加であります。二○○三年の内閣府の調査によりますと、高齢者の五四・八%が何らかのグループ活動に参加しております。内訳を見ますと、「健康・スポーツ」が二五・三%、趣味が二四・八%、地域行事が一九・六%と、上位を占めております。

 そこで、団塊の世代の大量退職、高齢者層の増加は、さまざまな課題と同時に、大きな可能性も包含しており、高齢者の活力を最大に生かせる社会の仕組みづくりが望まれます。しかしながら、定年後、特に男性が地域に戻ったときに、直ちにさまざまな活動に参加が可能かというと、なかなか思うように参加できないように思われます。民間非営利団体の活動に対する高齢者の意識調査によりますと、高齢者の四七・三%はこうした活動に関心を示しているにもかかわらず、実際に参加しているのは三・六%にとどまっております。きっかけや機会がない、NPOに関する情報がないということを理由に挙げているようであります。

 そこで、お伺いいたします。

 第一点目に、元気な高齢者と言われる方々へのボランティアなどの社会参加及び活動の場づくりについて、本区として、今後どのように展開していこうと考えておられるのか、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目に、高齢者の就労支援策についてお尋ねいたします。

 高齢者の多くは、学びたい気持ちとともに、教えたい、伝えたいという意欲と能力を持っているようであります。厚生労働省は、昨年十二月、第一回中高年者縦断調査の結果を発表し、団塊世代を含む五十歳代の七○・九%が六十歳以降も仕事をしたいと考えていることが明らかとなりました。さらに、いつまで仕事をしたいかを聞いたところ、可能な限りが六四・四%で最も多く、具体的な年齢を示した人の中では六十五歳が最も多かったようであります。こうした高齢者の働く意欲こそ、会社だけではなく、地域社会においても貴重な戦力という指摘は少なくないと考えます。こうした方々の円熟したパワーを生かすことで、地域社会は豊かになるはずであります。そこで、高齢者の働く意欲を教育現場に生かすべきであると考えます。

 昨年、東京都教育委員会は、都立学校における部活動について、教育活動の一環であることを明確にするなど、部活動の振興を目的として、都立学校の管理運営に関する規則の一部を改正し、本年四月から施行することを発表しました。これまで学校の現場では、希望するクラブがない、顧問の教員がいないために部活動ができないとの声が生徒や保護者から寄せられていたことを受け、東京都は二○○四年に部活動の実態調査に乗り出すとともに、検討委員会を設置し、このたびの都立学校の管理運営に関する規則改正への運びとなったと伺っております。これにより、東京都は、これまであいまいだった部活動の位置づけについては、教育活動の一環であり、その指導は公務であることを規定しました。また、規則改正の意義について、東京都は、一点目として、学校外の者にも部活動の指導業務(顧問)を委嘱することができるとしたため、生徒のニーズに応じた部活動の設置、廃部問題の解決等に道を開きました。また、二点目として、学校外の施設を活動の拠点とする部活動を設置することができるようにしたため、多様な部活動の展開を可能にしたとの見解を示しました。

 東京都は、さらに、今後、都立学校以外の公立中学校などについても今回の改正内容を参考に部活動の運営について検討するよう、区市町村の教育委員会に対して働きかけていくものと伺っております。そうした東京都の取り組みを背景に、本区における区立中学校の魅力を高めるとともに、教育の充実を図る上で、部活動の活性化に向けた取り組みについても一層強化すべきと考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 これまで培われた豊富な経験と知識、能力を無理なく生かしながら、高齢者の就労支援策の一つとして、区立の学校における部活動の顧問等を派遣する制度を創設し、本区における教育の充実を強化していくべきと御提案申し上げますが、高齢者の就労支援策について、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、区有施設の今後の展開についてお尋ねいたします。

 本区の人口は、平成九年以降、増加傾向を続け、平成十八年四月四日に十万人を達成しました。過去十年間における人口増加率は四一・五%であり、二十三区では最も高い伸び率となっております。今後も大規模開発が見込まれており、さらに人口が増加し続けるものと予想されております。そうした人口増加を背景に、行政ニーズにおいてもさまざまな要望が求められております。特に、男女とも三十代の人口構成が高いことが特徴となっており、子育て支援策や学校教育の充実などのニーズが高まっております。一方、財政面では、人口増加に伴う特別区民税の増加はあるものの、一般財源としては人口増加率ほどは伸びていない状況にあると思われます。

 そこで、区民ニーズにこたえるべく、一つの大きな要素として、区有施設の整備があります。現在、建物としては九十六棟が存在し、そのうちの多くは今後大規模改修及び建てかえの時期を迎えます。そこで、施設の管理運営や整備、維持改修に当たっては、地域間のバランスだけではなく、それぞれの地域における行政ニーズの変化を的確にとらえつつ、限られた財源を有効に活用し、適切に整備していくことが必要であると考えます。

 施設建設物の築年数では、築二十年から三十九年が約三○・九%を占め、築四十年以上が一六・五%となっており、今後、建てかえ等も含め、施設の整備が喫緊の課題となっていることが明らかにわかります。

 そこで、お伺いいたします。

 第一点目に、変化する区民ニーズをどのように把握し、今後想定される大規模改修及び建てかえ等の整備について、どのような方針に基づいて行われようとされておられるのか、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目に、財政面についてお尋ねいたします。

 平成十七年度の財政白書においては、区内施設の単純な機能更新のために要する改修経費は、今後約十年間で二百億円を超える費用が必要と試算しておりました。平成十七年度末時点での施設整備基金及び教育施設整備基金は約二百十五億円であり、試算された二百億円を辛うじて賄える状況であります。また、現在、(仮称)子ども家庭支援センターの施設整備費用については、一部住民参加型ミニ市場公募債を取り入れており、好評のようであります。

 そこで、お伺いいたしますが、今後、区有施設の整備に当たり、財政としてどのように対応していこうとお考えでしょうか。さらに、このたびの取り組み状況を踏まえながら、一部住民参加型のミニ市場公募債の発行をさらに取り入れていくべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第三点目に、施設整備におけるバリアフリー化等についてお尋ねいたします。

 平成十八年第三回区議会定例会一般質問にて、だれもが安心して生活することができるまちづくりという視点から、新バリアフリー法に基づき、点としての整備から、面としての整備が重要であるとの主張をさせていただきました。そこで、区有施設の整備を行うに当たり、こうした新バリアフリー法に基づき、安全面等について最寄りの地下鉄などの駅及びバス停などから、それぞれの施設まで歩きやすいまちづくりを構築すべきと考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 区有施設整備における面的な整備も含めたバリアフリー化、ESCO事業などを取り入れた省エネルギー対応及び屋上緑化などの環境面への配慮等の導入を一層強力に推進していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第四点目に、労働スクエア東京跡地に関連してお尋ねいたします。

 最近、区民の方々の健康に対する意識は大変高く、温水プールの完備した健康増進施設、あるいは子供からお年寄りまでだれもが楽しめる教育施設等を要望する声を多く伺います。現在、男女の性別や年齢にかかわらず、このストレスを抱えた社会の中で、いかに穏やかな心と健康な体を維持していくのかが今日の現代社会においての課題になっているような気がいたします。WHOによりますと、二○二○年には疾病の第一位が心臓疾患、そして第二位がストレスから来るうつ病となっているようであります。こうした社会的背景として、現代人が避けられないストレスといかに向き合って克服するかが健康維持に必要とすることは間違いないように考えられます。

 そこで、本区には、区民館、敬老館、児童館などの施設が同じような形態で区内にそれぞれの地域に配備されておりますが、先ほども述べさせていただきましたとおり、地域によっては特徴のある施設があってもよいのではないでしょうか。

 そこで、老朽化した区有施設があり、課題となっておりますが、こうした問題解決に当たり、これまでもさまざま要望を申し上げ、議論もありましたが、労働スクエア東京跡地を区として活用できるように積極的に推進していただき、区民の要望にこたえていくべきであると考えます。また、労働スクエア東京跡地は、地下鉄日比谷線及びJR線の八丁堀駅に隣接し、さらに新大橋通りにも面し、中央区のほぼ中央に位置しており、六千平米を超えた敷地の活用は、本区のまちづくりに与える影響が大きいものと考えられ、にぎわいを創出し、多世代が集える施設を要望するところでございます。

 そこで、お伺いいたします。

 労働スクエア東京跡地を本区において活用できるように、強力に推進していただき、子供からお年寄りまで多世代の交流ができる施設を促進していただき、さらに地域のお声の一つとして、最近特に関心の高い健康増進を目的とした温水プール併設の施設を整備すべきと具体的に御提案を申し上げますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、妊婦無料健診の拡大についてお尋ねいたします。

 妊産婦健康診査は、厚生労働省の通知によりますと、妊娠初期から分娩まで十四回程度の受診が望ましい回数として示されております。胎児の超音波検査や妊婦の内診、血液検査などを定期的に行っております。妊娠初期や出産直前は一、二週間に一回、安定期は四週間に一回程度の健診となっているようであります。本区は、妊婦に母子健康手帳を交付する際、原則として、妊娠二十三週までの前期と、二十四週以降の後期にそれぞれ一回、医療機関で利用できる無料健診券を配布している状況です。費用は、一回約五千円、血液検査を伴うと一万円から一万五千円程度かかります。日本産婦人科医会の調べでは、一人当たりの平均的な健診費用の総額は約十一万七千円となり、若い夫婦世帯としての負担感は大きいものと考えられます。これまでも出産世帯の負担軽減が課題となってきましたが、こうした無料健診が五回以上に増加されれば、自己負担額は十万円以内に抑えられ、経済的負担を軽減することができます。

 そこで、お伺いいたしますが、妊婦の無料健診において五回以上に拡大し、出産支援策の拡充を図るべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、築地市場移転問題についてお尋ねいたします。

 現在、東京都においては、平成十七年十一月に公表した第八次東京都卸売市場整備計画で、豊洲地区での新市場開場を平成二十四年度をめどとすることを明らかにするなど、築地市場移転に向けた動きが具体化してきております。このように東京都が一方的に計画を進める中、本区として、平成十六年十二月に、市場が移転した場合でも築地市場地区が活気とにぎわいを持ち続けていくための築地市場地区の活気とにぎわいビジョンをまとめて、取り組んできました。

 しかしながら、築地市場移転後の跡地利用等、地域住民や市場関係者の抱く懸念や不安は全面的に払拭されているとは言いがたい現状にあります。本区としては、築地市場地区が今後とも活気ある地域として存続していくために、地元の方々の懸念や不安を一日も早く解消する必要があります。

 平成十一年に築地市場の移転整備の方向が打ち出されて以来、地域住民や場外市場関係の方々が市場移転計画の内容、移転先の土壌汚染の問題、交通アクセスの問題、場外市場への対応等について疑問や不安等を抱えていたことから、これまで本区は東京都に対して、築地市場移転に関する質問を行ってきた経緯があります。さらに、ここへ来て、新市場予定地の土壌汚染問題について、最近、区民の間で疑問や不安を感じる方が大変多くなってきているように見受けられます。

 現在、汚染原因者である東京ガスの責任により、土壌汚染の処理を行っている状況であります。東京ガスは、環境確保条例に定める土壌汚染処理基準の十倍を超える汚染土壌については、すべて処理基準以下となるよう処理をする、あるいは十倍以下の汚染土壌についても、条例で定める土壌汚染対策指針に基づき、用地全体を覆土し、飛散を防止することとしていることから、安全性に問題はないとしているようであります。特に、市場は生鮮食料品を取り扱うものであり、安全をより一層確実なものとするため、少なくとも盛土後の地盤高から四・五メートルの深さまでは、すべて処理基準以下とし、環境大臣が指定する指定調査機関が調査を行うこととしております。そして、処理が適切に行われているかどうかについては、東京都が確認を行います。これらの土壌汚染処理は、仮換地として地権者に引き渡しされるとき、または保留地として処分されるときまでに完了することとし、その後、中央卸売市場は地権者から土地を取得するスケジュールとなっているようであります。

 東京都のスケジュールによりますと、平成十九年三月末時点で土壌汚染処理を完了し、その後、順次土地の引き渡しを受けることとなっているようであります。その引き渡し時点において、土壌汚染が適正に処理されたかどうか情報を区民に正確に公開することが重要であると考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 東京都が豊洲新市場予定地の引き渡しを受ける時点において、調査機関の結果及び東京都の対応など、本区として、土壌汚染の処理が適正に行われたかどうか、情報を正確にわかりやすく区民に公開すべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 以上で、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 田中広一議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、高齢者の社会参加及び活動の場づくりについてであります。

 団塊の世代の大量退職などを背景に、今後、地域においてますます元気な高齢者がふえることが想定されます。こうした高齢者の中には、働くことや社会貢献活動に意欲が高いものの、地域活動に参加する機会が少なかった人々も多く、これまで培ってきた知識や経験を地域社会の発展に生かすためには、社会参加のきっかけや活動の場を提供するなどの動機づけが非常に大切であります。そこで、今後はこれまで以上に社会福祉協議会との連携を強め、ボランティア活動など、地域活動に関する情報の収集や提供の充実を図ってまいります。また、子育て応援隊やひとり暮らし高齢者等の見守り、要援護者の日常生活の手助けなど、地域の中で高齢者の力を積極的に発揮できる活躍の場づくりを進めてまいります。さらに、地域活動を行う自主グループの活動を支援するとともに、さまざまな技能や資格を持った元気高齢者の人材登録制度についても検討してまいります。

 次に、高齢者の就労支援策についてお答えします。

 中学校の部活動は、生徒の個性や能力を伸ばし、生涯にわたってスポーツ、文化、科学、芸術などに親しみ、追求していく資質や能力を高めるものであります。同時に、生徒の自主性、協調性、責任感、連帯感など、社会生活に必要な基礎を養う機会でもあります。そこで、本区では区立中学校の部活動の充実を図るため、平成十九年度から外部指導員登録制度を創設する予定です。学校教育に理解と情熱があり、豊かな経験や各分野における専門知識及び指導能力を持つ高齢者の方にも御登録いただきたいと考えております。

 次に、区民ニーズの把握と、今後の大規模改修及び建てかえ等の整備方針についてであります。

 本区は、これまで区民ニーズや地域間のバランスを踏まえ、さまざまな行政サービスを提供するための施設を計画的に整備してまいりました。しかし、急速な人口増加を初めとする社会経済情勢の変化に伴い、施設に対する区民ニーズは大きく変化しております。このため、区では、かねてより区政世論調査や区政モニター制度あるいは行政懇談会など、さまざまな方法を通じ、区民ニーズの的確な把握に努めているところであります。今後想定される大規模改修及び建てかえ等の整備については、ただ単に現在の機能を更新するだけではなく、可能な限り隣接する複数の施設をあわせて再編し、新たな施設の工夫なども行い、サービスの拡充を図っていく方針であります。また、このことにより、人形町区民館、人形町保育園、日本橋保健センター等、複合施設の再編のように、極力現行の施設サービス提供を継続しながら、施設の再編を進めるよう工夫してまいります。

 次に、施設整備における財源の確保と、住民参加型市場公募債の取り組みについてであります。

 大規模改修、改築は一時期に多額な経費を要することから、財政運営に支障が生じないよう、多様な手法を活用しながら、安定的かつ確実に財源を確保していくことが重要なことであります。国や都の補助金の確保はもとより、将来需要を見据えて、積み立てている施設整備基金等の取り崩しや、世代間の負担の均衡を図る意味もある起債など、施設整備に係る経費の額や財政状況を勘案しながら、多様な手法の活用を検討し、適切に対処してまいります。今回の住民参加型市場公募債、中央区子育て応援債は、区民の区政への参加意識を高揚するとともに、資金調達方法の多様化をねらいとしたものであります。おかげさまで、多くの区民の皆様に関心を持っていただき、二月七日の募集開始日に完売となりました。区民の皆様の御協力に改めて感謝、御礼申し上げます。今後の住民参加型市場公募債の発行につきましては、事業規模や内容を踏まえて、多様な資金調達手法の一つとして、その活用を検討してまいります。

 次に、区有施設整備におけるバリアフリー化や環境配慮等の導入についてです。

 本区は、中央区福祉のまちづくり実施方針に基づき、バリアフリー化を進めるとともに、率先して環境保全に取り組む立場から、省エネルギー対策などに配慮して、施設の整備を進めているところであります。特に、環境配慮の面では、民間建築物に対する指導を強化する予定であり、区としても、より一層の取り組みを図ることとし、本庁舎の改修においても、階段の手すりや、だれでもトイレの設備など、バリアフリー化とあわせて省エネや緑化などに努めてまいります。今後とも施設の改修等にあわせた計画的なバリアフリー化や環境配慮対策に積極的に取り組むとともに、民間事業者のノウハウを活用するESCO事業等についても導入の可能性を検討してまいりたいと存じます。

 次に、労働スクエア東京跡地の活用についてであります。

 この施設の跡地は、六千平方メートルを超える広大な土地であり、中央区に残された数少ない貴重な公有地であります。現在、東京都において、跡地に残された地下構造物の取り扱いなど、売却に向けたさまざまな課題の整理を行っており、この整理がつき次第、売却の方針が出されると聞いております。定住人口十万を達成した今日、子育て支援や元気高齢者対策など、さまざまな課題に的確に対応していく上で、この土地が有効に活用できれば、京橋地域の施設の再編も含め、施策の一層の推進が期待できるものと考えております。したがいまして、土地の購入を視野に入れた跡地の利活用について、東京都の動向も見きわめながら、今後、具体的に検討を進めてまいりたいと存じます。

 次に、妊婦無料健診の拡大についてであります。

 現在、区における妊婦健診につきましては、妊娠前期と妊娠後期の二回及び三十五歳以上の妊婦に対する超音波検査を無料で実施しております。御指摘のように、平成十九年一月十六日付で厚生労働省より通知もあり、母体や胎児の健康確保のため、妊婦健康診査は重要であることや、妊娠中の健診費用の負担軽減を図ることにより、妊婦健診の積極的な受診を図ることの必要性については十分に認識しております。しかしながら、妊婦健診につきましては、都内であればどこの医療機関でも受診ができるよう、東京都と特別区及び東京都医師会において同一の回数や検査項目、費用で実施することを取り決めております。今後必要な健診内容や費用負担のあり方等について、東京都及び特別区全体で検討するとともに、区独自の施策についても工夫してまいります。

 次に、築地市場移転問題についてであります。

 本区は、かねてより、築地市場移転そのものに反対し、東京都に対しては築地市場の豊洲移転に伴う七つの疑問の中で豊洲地区の土壌汚染問題についてただしてまいりました。これに対し、都は、新市場予定地の土壌汚染については汚染原因者である東京ガスの責任により処理を行い、安全が確認されてから土地を取得すると回答しました。さらに、東京ガスが操業を始める以前からあった汚染物質についても、都が責任を持って対策を講じると、先月の都議会で述べています。いずれにいたしましても、今年度中に予定されている東京ガスによる処理の完了後に、東京都から土壌汚染処理の詳細な報告を受けることになっておりますので、そのときにしっかりと確認してまいりたいと存じます。また、この結果を区民の皆様に公開することは、御指摘のとおり大切なことと考えておりますので、わかりやすい説明を工夫したいと考えております。食の安全性は、人間生活にとって最も大切な事柄の一つです。したがいまして、東京都の土地取得後においても、引き続き食の安全に関する対策が十分に実施されているか否かについては、機会をとらえて都にただしてまいる所存であります。

 答弁は以上であります。

〔六番 田中広一議員登壇〕

○六番(田中広一議員)
 それぞれの質問項目に対しまして、御答弁ありがとうございました。

 まず、最初の第一点目の高齢者の活動の場づくり及び就労支援策について、これは昨日の区長の所信表明演説にもありましたとおりで、大変来年度力を入れていく、また、御答弁の中にも実際就労支援策についてもさまざま取り組むお話がありましたので、ぜひともそういった方向で期待をさせていただきたいというふうに思います。

 それから、二点目の区有施設の整備についてでございますけれども、最初に、区民ニーズをどのように把握しというところで、さまざま世論調査等、またホームページ等を活用しながらの区民の声を拾うというお話がありました。先ほど来議論がありましたとおり、人口が大変増加して、なかなか声の届いていない方のお声も、やはりございまして、私も一生懸命そういった声も拾えるように努力はさせていただいている一人でありますけれども、そういうなかなか表に出てこない声もしっかり拾っていただけるような努力をぜひともお願いしたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 その二番の最後の労働スクエア東京跡地の活用でございますが、先ほども力強い御答弁をいただいて、ぜひとも本区の利活用を進めていきたいという御答弁をいただきました。ここで、具体的な健康増進施設の整備についてということで、本日、区民の要望も受けて御提案をさせていただきましたが、あわせて要望の多いのは教育施設についても、いわゆる子供からお年寄りまで皆さんが楽しめる施設をぜひともお願いしたいというお声も大変伺っておりますので、あわせて御提案としてさせていただきたい、また、要望としてさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それから、三点目の妊婦さんの無料健診の拡大についてということですが、確かに東京都の動向、特別区での動向というお話もありましたが、先ほどの答弁の中では、区独自でも工夫していくというお話がありましたので、この点はぜひ期待をさせていただいて、今後の推移を見守らさせていただきたいというふうに思います。

 それから、四番目の築地市場の移転問題について、特に土壌汚染問題についての情報公開について、本日、質問させていただきました。当然、過去の経緯からしましても、本区として、また議会としても反対をしてきた。しかし、反対だけでは責任ある地元自治体としての対応が損なわれる、そういったことから、ビジョンを地域の方々と一緒につくって、本日まで来たわけでございますけれども、さらに、最近の新聞等の報道によりますと、住宅の問題あるいは食品等の安全面、いわゆる国民の信頼を裏切るような報道が出てくるようになってきた。そうした背景も含めて、やはり区民の方々がこの土壌汚染問題については関心を持っている部分もあるのかなという点もございます。いずれにいたしましても、しっかりと公開をされる、また、わかりやすく公開していただけるというふうに御答弁をいただきましたので、ぜひともその点、よろしくお願いしたいというふうに思います。

 私からの質問は以上で終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

○議長(神林烈議員) 次に、十六番鈴木幸子議員。

〔十六番 鈴木幸子議員登壇〕

○十六番(鈴木幸子議員)
 公明党の鈴木幸子でございます。私は、平成十九年第一回定例会に当たり、中央区議会公明党として、当面する行政課題について、順次質問をさせていただきます。なお、答弁のいかんによっては、再質問を留保させていただきます。

 初めに、特別支援教育についてお伺いします。

 昨年六月の学校教育法改正により、教育の流れが大きく変わろうとしています。小・中学校で教育上特別の支援を必要とする発達障害の児童・生徒に対して、生活や学習の困難を克服するための特別支援教育が法律上、明記されました。本区も、いよいよ本年四月からスタートします。

 特別支援教育制度についての中央教育審議会による最終答申では、「一人ひとりの教育的ニーズ」という言葉が何度も登場します。障害がある児童・生徒についての個別指導計画作成など、「一人」に焦点を当てようというものです。本来、教育は一人一人の子供に適した指導や支援を提供するものです。高い理想を掲げたこのたびの特別支援教育が学校をどう変えるか、本区におきましても、区民の期待は高いものと思われます。

 これまで障害のある児童・生徒には、障害の種類や程度に応じて特別な場での特殊教育、すなわち盲・ろう、養護学校や小・中学校の心身障害学級、そして通常の学級においては通級などが行われてきました。特殊教育から特別支援教育へという、このたびの大きな変化の背景には、障害のある児童・生徒の増加や、障害の多様化、複雑化があります。

 文部科学省の二○○二年全国実態調査によれば、学習障害LDや注意欠陥多動性障害ADHD、そして高機能自閉症等の可能性があると思われる児童・生徒は、通常学級に六%程度の割合で在籍しています。それら軽度発達障害の児童・生徒は、例えば、算数は得意なのに漢字が書けない、話は理解できるのに衝動的な行動があり、学習に参加できない等により、問題児として見られたり、または単に落ち着きのない子として片づけられることがありました。しかし、やがて教師の発達障害に対する認識が深まるとともに、通常学級だけでの教師の教育指導に限界のあることが判明し、軽度発達障害が広く認識されるようになってきました。同時に、保護者からは軽度発達障害の児童・生徒に対する支援を求める声が高まってきました。

 その一方で、軽度発達障害の児童・生徒が、教師から何度注意されても同じ間違いを繰り返したり、コミュニケーションが苦手なため、子供同士の会話が成立せず、いじめの対象になり不登校につながるという二次障害も指摘されており、教育現場での細心の注意、対応が課題となっています。

 さて、そこで、この特別支援教育を充実させるためのポイント五点を申し述べさせていただき、それに従って順次質問をさせていただきます。

 その第一は、担任任せではなく、学校全体が結束して対応する姿勢への転換であると考えます。特別支援コーディネーターを中心とした校内委員会のもと、軽度発達障害のある児童・生徒の実態把握や、個別指導計画の作成、対応策の実施など、きめ細やかに行わなければなりません。この点、教育長さんはどのようにお考えでしょうか。

 第二に重要なのは、連携です。

 学校、教育委員会、医療、福祉などの関係機関が連携を密にしていくことが求められます。例えば、軽度発達障害は、保育園や幼稚園での集団生活の中で気づかれることが少なくありません。学校や家族だけの問題ではなく、一人一人の子供を関係機関が連携して支えていくことが求められると思いますが、この点、教育長さんはどのようにお考えでしょうか。

 第三に、専門性です。

 多くの小・中学校教員は特別支援教育に関する知識の習得に努めていると思いますが、発達障害についての知識、対応などにはばらつきがあると思います。専門性の高い教員の養成や配置などが大きな課題です。教育長さんは、この点いかがお考えでしょうか。

 第四に、心身障害学級の充実です。

 例えば、教員を養護学校に派遣し、そこで交流を図って、教員のより一層の専門性を高めるべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

 第五に、心身障害学級に通学する児童・生徒の負担の軽減です。

 障害のある児童・生徒の日常は、健常者の想像もつかない苦労を伴っている場合があります。それを考慮するならば、教室は階段の上りおりの必要のない一階に置くべきと思いますが、教育長さんの御見解はいかがでしょうか。

 次に、公園の遊具の整備についてお伺いします。

 本区は、日本橋浜町にある総合スポーツセンターを初め、スポーツ、遊戯の施設が区内各所に点在しています。まだまだ十分な設備とは言えませんが、野球やサッカーができる運動場、プール、武道場、トレーニングルーム、テニスコート、またはサラリーマンが昼どきなどに休むベンチと噴水のある公園などなど、一応さまざまな施設があります。これらの施設は、区民の皆様の日常のレクリエーションに欠かせないものとなっています。

 しかし、視点を未就学児童の戸外での遊び場所に向けてみるとどうでしょう。その子供たちにとっての遊び、レクリエーションの場所といえば、本区内各所に点在する公園です。が、しかし、それらの公園には遊具が少なく、多くの公園がサラリーマン中心の憩いの場と化しているのではないでしょうか。本区は、商業のまちゆえに、大人を対象とした公園や施設はあるものの、子供にとっての魅力的な公園が少ない傾向にあると思います。

 本区は、今、人口が十万人を超え、同時に子供の人口も急激に増加し、ここ数年、小さなお子さんを連れたファミリーが多く見られるなど、まちの様相が一変してきました。そんな本区の子供たちは、伸び伸びと楽しく遊べる場所を探しております。が、大都会のど真ん中では、遊具の少ない寂しい公園以外、楽しく遊べる場所は皆無です。そのため、子供たちは家の中に引きこもってテレビゲームなどで遊びがちになることは否めません。大人を対象とした公園、つまり遊具の少ない公園だと、子供が公園から遠ざかってしまいます。本区の多くの公園では、子供が遊ぶ姿が見られないのが現状です。子供の歓声が聞かれず空っ風が吹いている公園には、わびしさが感じられます。

 さて、外で思い切り遊ぶ経験が少ないと、子供の心に心配な影響が出ると警告する研究者がいます。遊びと子供の心の関係を調査している福岡教育大学の横山正幸名誉教授です。横山名誉教授は、言います。「子供が外でほとんど遊んでいないと、遊びの欲求が高まってくる。例えるなら、やかんの中のお湯が煮えたぎる状態です。それを上からぐっとふたをして押さえていたら、どうなるか。すき間から、バーッと蒸気が吹き出しますが、ある段階になったら爆発するかもしれません」と横山名誉教授は、子供たちを対象に興味深い調査を行いました。

それは、外でよく遊ぶ子供と、ほとんど外では遊ばない子供の両者に、それぞれアンケート調査をしたのです。その結果、両者には大きな違いがあらわれました。

 「自分がだめな人間だと思うか」との質問に対し、「だめな人間だと思う」と答えた子供は、外でよく遊ぶ子供が四・四%だったのに対し、ほとんど外で遊ばない子供はその五倍、二二・二%もいました。「生きているのが嫌だと感じるか」との質問に対して、「生きているのが嫌だと感じる」と答えた子供は、外でよく遊ぶ子供が二・三%、ほとんど外で遊ばない子供は一三・三%、六倍もの開きがありました。「何もしたくないと思うか」との質問に対し、「何もしたくないと思う」と答えた子供は、外でよく遊ぶ子供が一五・六%、ほとんど外で遊ばない子供は四二・二%、ほぼ三倍の開きでした。アンケート調査の結果、ほとんど外で遊ばない子供ほど、自分はだめな人間だ、生きているのが嫌だ、何もしたくない等々感じているのです。また、外での遊びが足りない子供は、いらいらしてむかつく、疲れる、授業中に眠くなる、学校に行きたくないなどの傾向が強いこともわかりました。

 子供たちの健全な育成のためには、外で思いきり楽しく遊ぶことが不可欠なのです。そのためにも、本区内各所の公園に遊具の設置をさらに充実させ、子供にとって魅力的な公園の整備を推進すべきと考えます。大人が対象となっている今の公園の現状を見直し、子供が喜ぶ遊具の設置を積極的に行い、本区の各公園に子供たちの歓声が聞こえるような健康的なまちにすべきと考えますが、区長さんの御見解はいかがでしょうか。

 公園の遊具の整備についての質問に続きまして、区内三カ所の公園に設置されているジャブジャブ池についてもお伺いします。

 御存じのとおり、ジャブジャブ池とは未就学児童とその保護者を対象に、毎年七月上旬から九月上旬の夏の期間に水遊びの場を提供するものです。所在地は湊の鉄砲洲児童公園内、日本橋富沢町の久松児童公園内、新川の越前堀児童公園内の三カ所です。勝どきの月島第二児童公園内は再開発事業のため、平成二十二年まで利用できない状況にあります。

 このジャブジャブ池は、大変に好評を得ており、子育て世代の人口とも相まって年々利用者がふえているのが現状です。地球温暖化の影響と大都会のヒートアイランド現象の影響により、うだるような暑さの真夏日が多い本区にあって、ジャブジャブ池には毎年多くの親子が殺到し、プール内が利用する親子であふれ返る日も少なくないのが実情です。また、区内三カ所しかないことから、遠い地域から炎天下の中、小さな子供の手を引いて通ってくる親子もたくさんいます。三カ所のジャブジャブ池以外、小さな子供が水遊びできる施設がどこにもないからです。

 このような現状を考慮しますと、さらなるジャブジャブ池の拡充が望まれますが、区長さんの御見解はいかがでしょうか。

 次に、ドッグランの設置についてお伺いします。

 昨今、ペットブームの影響で、犬を家族同様に飼っている方々が大変多くなっています。多い方だと一世帯に二匹や三匹あるいはそれ以上の犬を飼っていらっしゃいます。公園や路上などでは、犬と一緒に散歩している方の姿を多く見かけるようになりました。

 一方で、一部の愛犬家のマナーの悪さが問題となっています。公園内でリードを外し、犬を好き勝手に駆け回らせ、犬が小さな子供にからんだり、また、ふんの後始末もせず放置したままの方もいます。本来、公園はさまざまな人が憩うための場所であり、小さな子供たちが安全に遊ぶ場です。また、犬の苦手な方も公園に来ているはずです。飼い主の方々はルールを守っていただきたいと多くの区民の方が望んでいます。

 しかし、都心の狭い空間の中では、犬を思い切り駆け回らせる場所がないのも事実です。愛犬家と犬を苦手とする方とのトラブル解消のためにも、ドッグランを日本橋地域内に設置することが急務かと思いますが、区長さんの御見解はいかがでしょうか。なお、ドッグランには、犬の遊具、水飲み場、足洗い場、ベンチなどを設置していただくことを要望いたします。区長さんの御見解をお伺いします。

 次に、おとしより相談センターについてお伺いします。

 すべての高齢者の方々に、住みなれた地域で安心して生活していただくための総合的な相談、支援を行うのがおとしより相談センターです。現在は、京橋、日本橋、月島地域の三カ所におとしより相談センターが設置されています。しかし、日本橋おとしより相談センターは、日本橋地域の外れにあるため、足の不自由な高齢者の方々には利用しにくい状況にあります。

 三カ所のおとしより相談センターの利用状況を見てみますと、平成十八年度の来所件数は、京橋が七百五十一件、日本橋が三百四十四件、月島が千二百七十五件です。本年二月一日現在の六十五歳以上の高齢者の人口は、京橋が四千九百五十八人、日本橋が四千七百九十一人、月島が七千二百九十九人です。人口比率で利用件数を比較すると、京橋が約一五・一%、月島が約一七・五%なのに対し、日本橋は約七・二%と大変低い状況になっています。

 日本橋地域の高齢者の方も気軽に利用しやすいように、日本橋特別出張所内にもおとしより相談センターを設置してはいかがでしょうか。区長さんの御見解をお伺いします。

 最後に、浜町高齢者トレーニングルームについてお伺いします。

 高齢化社会が進展する中で、だれもが老後は心身ともに元気で豊かな生活を送ることを望んでいます。しかし、高齢期は身体機能の衰えが進むことから、健康が大きな問題となる時期でもあります。高齢者みずからが健康に関して正しい知識・技術を身につけ、健康的なライフスタイルを送ることが必要です。特に最近は、筋力やバランスの機能などの体力低下が高齢化の一因であることが認識されています。そのため、早いうちから、予防とリハビリテーションを行うことで改善される可能性が高いことが指摘されています。しかし、区内には、トレーニングを行いたくても自由にだれもが利用できる施設が少ないのが実情です。

 現在、浜町高齢者トレーニングルームがトルナーレ日本橋浜町内にオープンしています。対象は、区民健診で筋力低下との判定を受けた六十五歳以上の高齢者と限定されているため、元気で生活している一般の高齢者の方々の使用は認められていません。しかし、一般の高齢者の方々からは、トレーニングルームを介護予防のためにも無料開放していただきたいとの御要望が多く寄せられています。介護予防と健康づくりのためにも、トレーニングルームの一般高齢者への無料開放を提案しますが、区長さんの御見解はいかがでしょうか。

 以上で私の第一回の質問を終わらせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 鈴木幸子議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、区内各所の公園の遊具整備についてお答えいたします。

 区では、これまで浜町公園や越前堀児童公園など、各地域の公園にすべり台やブランコ、砂場などの幼児や児童向けの遊具を計画的に配置してまいりました。また、最近においては、人口回復による子供の増加から、遊具などによる遊び場の充実を求める要望が高まっており、老朽化した月島第一児童公園や桜川公園などでは全面改修を行い、明るく開放的な公園にするとともに、遊び場についても幼児コーナーと児童コーナーに分け、それぞれ年齢に応じた遊具の充実を図っているところであります。また、小学校高学年や中学生向けには、築地川公園の入船橋下ではキャッチボールやバスケットなど、自由に球技ができる広場の整備を行い、あかつき公園フィールドアスレチック場では、現在、古タイヤや土管などを利用した、子供たちが伸び伸び遊べる冒険広場の整備を行っております。さらに、地域の方々の要望を受け、坂本町公園や堀留児童公園など、遊具が少ない公園については、幼児向けの砂場やスプリング遊具などを増設しているところであります。今後についても、保育園や幼稚園、小学校のPTAなどさまざまな方々の要望をお聞きしながら、多くの子供たちに利用され、外遊びが楽しくなる公園となるよう、一層取り組んでまいります。

 次に、ジャブジャブ池の拡充についてお答えいたします。

 ジャブジャブ池は、地域バランスに配慮して、区内四公園に設置するとともに、平成十三年にはほっとプラザはるみ屋上に設置しております。ジャブジャブ池は水遊びができる施設として人気が高い上、子供の健全な育成や保護者間のコミュニティ形成といった側面からも、重要な施設と認識しているところであります。こうした中、平成十九年度から平成二十二年度まで、再開発事業により月島第二児童公園内のジャブジャブ池が使用できなくなるため、この代替として、仮設の施設を勝どき四丁目児童遊園に設置することとしております。さらに、今後再開発事業で整備する月島第二児童公園では、これまで以上に魅力あるジャブジャブ池の整備を考えているところであります。新たなジャブジャブ池の設置については、限られた公園の中で、遊具や広場など他のさまざまな公園施設も必要なことから、現在のところ、困難な状況であります。

 次に、日本橋地域内へのドッグラン設置についてお答えいたします。

 ドッグランは、愛犬家などからの要望が多く、設置によりリードを外した犬による公園でのトラブルが減少するなどの効果が見込まれると考えております。こうしたことから、平成十七年四月、築地川公園の入船橋下に、ワンワン広場を開設し、現在、多くの愛犬家に御利用いただいております。しかし、ワンワン広場では、昨年夏以来、鳴き声への苦情が近隣の方から頻繁に寄せられており、ドッグランの設置に当たっては近隣への十分な配慮が必要であると改めて考えております。最近の公園では、犬を連れての利用がふえており、これに伴い、区民の皆様から、ふんの始末やリードを外した犬などのマナーに関する要望が多く寄せられている状況であります。区では、注意を呼びかける看板の設置や職員による指導とともに、昨年九月にはマナーの向上を図るため、動物との共生推進員を中心に、ワンワンマナーウオーキングを実施するなど、さまざまな取り組みを行っているところであります。こうしたことからも、ドッグランは必要な施設であり、可能であれば、日本橋地域にも設置したいと考えておりますが、近隣への配慮や、限られた公園スペースの中にさまざまな施設が配置されていることから、現状では難しいものと考えております。しかし、今後も適地の確保について、引き続き検討してまいる所存であります。なお、整備に当たっては、水飲み場やベンチなど、必要な施設については十分配慮してまいります。

 次に、おとしより相談センターについてであります。

 昨年四月、地域における高齢者の総合的な相談、支援の拠点とも言うべきおとしより相談センターを区内三地域に開設し、およそ一年が経過いたしました。日本橋おとしより相談センターにつきましては、中央区訪問看護ステーション及び十思デイルームなど、高齢者の介護に関する施設が一体となって設置されているといったメリットがあることから、現在の十思スクエアに開設することといたしました。平成十八年十月の厚生労働省通知によりますと、地域包括支援センターは高齢者だけでなく、地域住民の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援する中核的機関として設置することとなっております。これを受け、本区におきましても障害のある方への虐待防止の核としての機能をあわせもたせるなど、今後、同センターの機能については多角的に検討してまいりたいと存じます。

 日本橋おとしより相談センターの来所相談件数が他に比べて少ないことは認識しておりますが、同センターの位置につきましては、こうした検討結果を踏まえ、より適切な場所を選定していきたいと考えております。

 次に、浜町高齢者トレーニングルームの一般高齢者への無料開放についてであります。

 現在、浜町高齢者トレーニングルームでは、生活・運動機能が低下傾向にある六十五歳以上の虚弱傾向の高齢者を対象に、介護予防事業を実施しております。新年度におきましては、これまでの事業に加え、元気な高齢者が末永く健康な生活を送れるように、六十歳以上の一般高齢者を対象に、身体機能の維持・向上を目的としたさわやか健康教室を開催いたします。あわせて、事前申し込みなく自由に御利用いただける体験教室についても開催してまいります。なお、参加費につきましては、さわやか健康教室利用者に傷害保険代金を御負担いただくほかは無料で対応いたします。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君) 教育問題についてお答えします。

 特別支援教育についてです。

 本年一月に特別支援教育検討委員会から、中央区における特別支援教育のあり方について報告を受けました。現在、その報告に基づき、四月からのスタートに向けて準備を進めております。

 まず、特別支援教育を実施するに当たって、学校全体で対応する必要性についてです。障害の状況に応じた特別な教育的支援を行っていくためには、校内の支援体制を確立し、組織的に対応していくことが大切です。各学校では校内委員会のもと、中核的な役割を担う特別支援教育コーディネーターを校長が指名し、一部の教員が担うのではなく、組織で対応する体制を整えております。また、個別指導計画を作成し、児童・生徒の実態を多面的に把握するとともに、教員相互の共通理解を図った指導や、保護者との連携、具体的な目標に沿ったきめ細かな指導を行ってまいります。

 次に、関係機関の連携についてです。

 障害のある子供に乳幼児期から中学校卒業まで、一貫した的確な支援、指導を行っていくために、教育委員会、福祉保健部、特別支援学校等が連携して体制を整えていくことが重要です。乳幼児期におきましては、定期健診等における保健所、保健センターでの障害の早期発見、早期支援に努め、保護者との相談体制の充実を図ります。相談窓口は、福祉センター、教育センターに加え、本年度開設予定の子ども家庭支援センターが担っていく予定です。

 また、特別支援専門員を教育委員会に配置し、これまで行ってきた就学相談に加え、福祉センター通所時や幼稚園・保育園児についても支援の対象とし、これまで以上に関係機関との緊密な連携を図ってまいります。

 次に、専門性の高い教員の養成についてです。

 教員が発達や障害についての専門的な知識や指導力を持ち、一人一人の教育的ニーズに応じた指導を行うことは、大変重要だと考えております。そこで、これまで特別支援教育研修を年間五回開催し、指導力の向上を図ってきました。来年度からは、心理の専門家や医師等を特別支援教育アドバイザーとして派遣し、医学的判断と望ましい教育の対応について助言を行い、教員の専門性の向上を図っていく予定です。心身障害学級には、特別支援学校となる江東養護学校や墨東養護学校からコーディネーターの派遣を受け、障害の状態等に応じた指導内容や指導法の工夫を図っていく予定です。また、地域のセンター校であるこの二校の研修会に参加させるなど、教員の専門的指導力を高めてまいります。

 次に、通学の負担軽減についてです。

 現在、心身障害学級は銀座中学校、明石、月島第二小学校に設けております。このうち、明石小学校以外は一階に設置されております。明石小学校は、昭和二十九年に中央区で最初に心身障害学級が設置された学校で、一階では十分なスペースの確保が難しい状況です。今後、大規模改修や改築に際し、配置のあり方について十分検討してまいりたいと思います。

 答弁は以上です。

〔十六番 鈴木幸子議員登壇〕

○十六番(鈴木幸子議員)
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 特別支援教育についてお話をさせていただきます。

 軽度の発達障害児を持つ保護者の方々は、今回のこの特別支援教育に対して大変期待を持っていらっしゃるかと思います。その方々のためにも成功させていただけるよう、また御期待に沿うよう、しっかり取り組んでいただきたいと重ねて御要望いたします。

 また、これは、心身障害学級の方々の保護者の方々からのお声です。現在、心身障害学級の担任の方は、恐らく心身障害学級を担任されるだけの免許をお持ちでない、普通学級の先生が担任をなさっているかと思われます。そのために、非常に先生あるいは保護者にとっても、お子さんの教育に対して非常に見解の相違があり、多々問題等が寄せられております。どうぞ、この心身障害学級の担任の方に対しても、でき得るならば区独自の何か施策を持って、専門性のある先生の配置をしていただきたいというふうに考えます。これもよろしくお願いします。

 それから、公園の整備についてですが、先ほど御答弁いただきましたように、桜川児童公園あるいは越前堀児童公園、浜町公園等、大きな公園に対しては、公園の遊具の設置は本当にさまざまな提案をさせていただき、実現をさせていただきまして、これは御礼を申し上げます。しかしながら、私が申し上げておりますのは、区内各所に、児童公園という名の小さな公園が各所に点在しております。しかし、その実態はと申し上げますと、普通は昼どきはサラリーマンの方々のたばこを吸うたまり場と申し上げますか、先日もその児童公園の前を通りましたら、五、六人のサラリーマンの方がたばこの灰皿を前にしてたむろしていて、とてもベビーカーを引いてくるお子さんがちょっと小休憩をできるような場所ではありませんし、私もちょっと休憩をとりたいと思っていても、たばこの煙がひどくて、そこには逆に近寄りがたい、そういう公園の実態であります。今後とも急増する子育て世代の方々がベビーカーを引いて、ちょっと休憩をとれるような公園、ちょっと憩えるようなポイント的な公園の整備を私は要望させていただきます。重ねて要望をさせていただきます。

 それから、ドッグランにつきましてですが、私は浜町公園内に隣接しているマンションに住んでいる関係上、非常に浜町公園内で、やはりルールを無視した方々の愛犬家が散歩をさせている状況をよく見かけます。その方々が非常に愛犬家の方々同士でトラブっている状況も耳にする昨今でございます。ぜひとも環境的に私が提案したいのは、浜町公園の隅田川テラス周辺ですと、犬の遠吠え、鳴き声等も恐らく聞こえないと思いますので、ドッグランの整備をぜひとも御要望させていただきます。

 それから、あとは、おとしより相談センターですが、これも日本橋おとしより相談センターに年配の方と御一緒して御相談に行きましたが、やはりその年配の方は途中で歩き疲れてしまいまして、もうおとしより相談センターに着いたときには、一息をつかないと御自分の御相談ができないような状況でありました。今後ともおとしより相談センターが利用しやすいような環境に設置するのが、やはりお年寄りの方々には急務かと思いますので、それも御要望させていただきます。

 最後の高齢者トレーニングルームですが、これもぜひとも皆様が最大に御要望しているところでありますので、これは本当にありがとうございました。

 以上で私の質問を終了させていただきます。(拍手)


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、会議時間を延長し、あわせて暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林烈議員) ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林烈議員) 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長し、暫時休憩いたします。

     午後四時五十七分 休憩


     午後五時十五分 開議

○議長(神林烈議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。九番小栗智恵子議員。

〔九番 小栗智恵子議員登壇〕

○九番(小栗智恵子議員)
 日本共産党の小栗智恵子です。私は、日本共産党区議団を代表して質問します。御答弁によっては、再質問、再々質問を留保します。

 初めに、区長の所信表明について、三つの問題に絞って質問します。

 まず、平和の問題です。

 区長は、平和を脅かす問題として、北朝鮮の問題とイラクの自爆テロの続発などを例として示されましたが、イラクの泥沼化の原因をつくったアメリカのイラク侵略戦争と、それに協力する日本の自衛隊派遣について一言も述べられませんでした。今、世界各地でイラク戦争への批判の声が高まり、アメリカ国内でもイラクへの増派に大きな反対の声が広がって、ブッシュ政権はイラク政策の見直しを余儀なくされています。この問題について、区長の御見解をお示しください。

 次に、環境の問題です。

 地球温暖化への対応は喫緊の課題ですが、CO2削減のためには、その大きな発生源となる超高層ビル建設を規制し、自動車の通行量をふやす幹線道路計画を見直すことが不可欠です。檜原村の中央区の森事業も大切ですが、都心では温暖化ガスをどんどん出すというのでは問題です。容積率を別の地域に移転し、空を売り買いするような手法もつくって、超高層ビルを林立させるまちづくりはやめるべきです。御答弁ください。

 第三に、教育の問題です。

 教育の中央区にふさわしい施策展開と述べられましたが、何をもって教育の中央区というのでしょうか。教育委員会で所管していた社会教育、社会体育部門も区長部局へ移し、教育委員会の独自性、独立性が弱められています。また、学校教育の分野では、セカンドスクールなどさまざまな事業が十分な検討や検証も行われずに実施に移されて、学校現場はますます忙しく、余裕のない状態です。こうしたやり方は改め、子供の声に耳を傾け、現場の教師を信頼し、行政は教育条件の整備に力を入れるべきです。御見解をお聞かせください。

 次に、区の財政運営について質問します。

 本定例会に提出された平成十八年度補正予算では、特別区税の増収で十六億五千万円、特別区交付金が十八億五千万円、前年度繰越金は二十三億円で、当初予算の二倍の計上となっています。歳入が大幅に増額され、増収になった分を基金に六十七億円積み立てることにしています。昨年三月の平成十七年度最終補正予算でも二十七億円を基金に積み立てました。

 当初予算で想定したより税収などの伸びが大きいわけですが、予算編成の見通しに問題はなかったのでしょうか。

 一つは、予算編成の段階で、財政は厳しいとして、フレーム予算、成果指向型を強調し、必要な予算が絞り込まれている問題です。例えば、子ども医療費助成は、今年度当初予算で二億六千万円計上し、ようやく中学三年生までの入院費の無料化を始めましたが、未就学児まで無料化したのが九五年、それから十一年もたっています。二十三区の中でも、小学生以上への拡大は遅い決断でした。

 二つ目に、予算執行の段階でも、なるべく使わないよう厳しくする作用が働いていないでしょうか。補正予算の内容を見ると、格差と貧困の拡大がこれだけ社会問題になっているのに、児童手当が一億四千万円、生活保護の扶助費が二億円もマイナス補正となっています。地方自治法第二条にある、最少の経費で最大の効果を上げるよう努めるのは当然ですが、予算要求や予算の執行を押さえ込んで、使わずに基金に積み立てるのでは問題です。

 そこで、質問します。

 補正予算について、当初予算との見通しの違いはどうして生まれたのか。また、今指摘した点についてどのように考えるか、御見解をお示しください。

 区長の所信表明では、区財政について、人口増に伴う区民税の増収が期待されるものの、三位一体改革に伴う税制改正による影響、老朽化が進む区施設の大規模改修や改築が見込まれるなど、依然として楽観できない状況にあるとしています。平成十八年九月の財政白書でも、今後老朽化した区施設の単なる機能更新のみの改修工事で十年間に二百億円以上の資金が必要だとして、財政の厳しさを強調しています。しかし、十七年度末の基金の残高で、既に施設整備基金と教育施設整備基金の合計で二百億円もの貯金があること、主要基金と特別区債の残高比、つまり貯金から借金の残高を引いた金額も二百億円あることが記述されています。さらに、今年度、基金に六十七億円積み増しし、これによって十八年度末の基金残高は主要四基金で三百七十億円、その他の基金も合わせると、合計四百五十億円となります。一方、区の借金に当たる区債残高は八十億円、十九年度当初予算で、起債依存度は中央区が○・九%、東京都の四・二%に比べても低くなっています。

 そこで、質問します。

 中央区には、二十三区でもトップレベルの財政力があると考えますが、御見解をお示しください。

 財政運営では、むだと浪費は絶対にあってはなりませんし、必要以上に豪華な施設や設備も必要ありません。将来を見据えて基金を積み立て、計画的に施設の更新を図ることも重要です。また、住友商事が二千八百戸のマンション建設を行う再開発事業に、国と区で総額八十億円ともいわれる莫大な補助金を出すなど、税金の使い方についても厳しく見直すべきです。その一方で、生活が厳しい中で医療や福祉、教育、中小企業支援など、区民の切実な要求が渦巻いているのに、それにこたえないことは問題だということです。

 中央区には財政力があります。足りないのは、福祉の心です。区の財政力を生かして、区民生活の向上のために積極的に生かすべきです。御答弁ください。

 次に、具体的に緊急に求められていると考える問題について、順次質問します。

 最初に、保育園に入れない待機児をなくす問題です。

 区長提出の二○○七年度予算案では、第一に、総合的な子育て支援策の展開を図るとして、子ども医療費助成の拡充や障害児を持つ家庭に対する費用負担の軽減など、充実や新規に取り組む事業をふやしていることは評価するものです。また、私たちは増税に反対し、その影響で保育料や保険料も負担増にならないよう要求してきましたが、保育料が高くなることを避けるための措置がとられることは、当然のことだと考えます。

 しかし、深刻なのは保育園の待機児の問題です。

 二月二十一日の少子高齢化対策特別委員会での答弁では、二月二十日現在の速報値で、来年度の区内認可保育園の待機児童数は百四十人とのことでした。特に日本橋地域での待機児童が急増しています。年度初めからこんなに待機児が多いというのは、本当に深刻です。仕事が続けられない、共働きをしなくては子供を育てられない状況だが、保育園にあきがないため、働くことができないという事態が広がっています。

 そこで、質問します。

 保育園の入所を待っている家庭の声や実態をお示しください。来年度予算では、民間の認証保育所を一カ所誘致する、さらに区立保育園の改築にあわせ定員を二園で三十名ふやす、来年四月に開設予定の勝どき六丁目の私立認可保育園への開設準備助成を行うなどとしていますが、これだけでは急増する保育需要に対応できません。人口増に伴って、保育所不足は当然予想された事態なのに、積極的に対応してこなかったことは問題です。

 そこで、質問します。

 保育所待機児の解消のためには、認可保育所の増設が急務です。緊急に求められているときにこそ、財政力を発揮すべきです。休止している幼稚園の活用など、既存施設の活用も含め、早急に整備すべきと考えます。特に、勝どき一丁目の区営住宅が完成すると、住民が移転し、空き施設になる月島三丁目アパートは、平成十年に耐震改修も行われています。こうした施設の転用を図るお考えはありませんか。また、労働スクエアの跡地や日本橋高校の移転後の公有地を活用できるようにすべきです。御答弁ください。

 さらに、この間の無秩序なマンション建設ラッシュによって、待機児問題が深刻化しています。開発業者にも社会的責任を果たさせるべきです。江東区のような、一定規模のマンション建設等の開発に際して、認可保育所の設置を義務づけるか、開発協力金の拠出を求める指導要綱をつくり、この協力金を保育所などの公共施設整備にも活用できるようにすることを真剣に考えるべきです。

 昨年三月の私の質問に対し、区長の御答弁は、一律に求めることは難しいと消極的でしたが、再度、現時点でのお考えをお聞かせください。さらに、一部地域で保育園を新たに設けなければならないものも見受けられる、開発業者との協議により保育スペースの確保に努めたいという御答弁もされましたが、それはどの地域で、検討協議はどうなっているのかお答えください。

 次に、認証保育所の保育料の問題です。

 認可の保育所にこれだけ希望が殺到するのは、認証保育園は園庭もなく、その上、保育料が高いからです。区では月一万円の保育料助成を行っていますが、もっと引き上げて保護者の負担を軽くするよう求めます。御答弁ください。

 次に、老後の不安を解消するための福祉施策について質問します。

 介護を社会的に支えるとする介護保険制度が始まって八年目に入りましたが、老後の不安、介護の不安は、なくなるどころか、ますます高まっているのが現状ではないでしょうか。特に、高齢者にとっては、税負担がふえる。保険料なども上がる。医療制度も自己負担がふえる。年金は減っていくという不安材料ばかりです。しかも、介護が必要になったときに、施設はいっぱいで入れない。相生の里など、月二十万以上かかり、高過ぎる。お金のない人は長生きするなということだねと、お年寄りが嘆いています。また、母親を老健施設に預け、特養の入所を待っている方は、入所している人が亡くならないと入れない。人の死ぬのを待っているなんて、経済大国と言われるこの国で何ということなのかと、涙ながらに話していました。

 中央区で、現在、百八十七名の待機者が特別養護老人ホームの入所を待ち望んでいますが、区内で四番目の施設、晴海苑が五月に開設されても、定員は四十五名。あとの方は、また何年も待たなければ入所できません。また、今後、療養型病床群の削減によって在宅介護になる家庭がふえることになりますが、今のままでは介護の負担が一層家族にかかってきます。

 そこで、質問します。

 家族介護の負担を軽減し、在宅介護など、高齢者の生活を二十四時間体制で支える地域密着型の介護サービスの基盤整備の強化促進を公的責任で行うべきです。また、特養などの施設の待機者を解消するために、新たな施設整備は民間施設の支援を基本にするというのではなく、公的責任で施設整備を進めるべきです。また、相生の里の家賃を引き下げ、所得の低い方も入所できるようにすべきです。それぞれ御答弁ください。

 さらに、年金制度が悪くなる中で、老後の生活費の心配も大きくなっています。現在、社会福祉協議会で行っている住宅を担保にして生活資金を貸し出す長期生活支援資金制度は、戸建て住宅が対象です。しかし、今はマンション居住の割合が七割を超えています。マンションにも適用できるよう改善を求めます。御答弁ください。

 次に、税金や保険料の負担増の問題についてです。

 私たち日本共産党区議団は区民アンケートを行い、二月末現在、約三百通の回答が寄せられています。「景気回復が言われていますが、暮らし向きはどうですか」という問いでは、「よくなった」が四%、「悪くなった」が五六%、「変わらない」が三七%でした。定率減税の半減や老齢者控除の廃止などの影響については、「支払う所得税や住民税の額がふえた」五九%、「新たに払うようになった」七%、「変わらない」二六%となっています。また、自由記入欄には、「年金が削られて、大げさでなく、食べていけない」「フリーランス契約のため、いつ仕事がなくなるか常に不安がある」など、切実な声が多く寄せられています。

 増税は、これからも続きます。来年度は、三位一体改革による税源移譲で、住民税は低所得者には負担増、高額所得者には軽くなる改定がなされました。また、定率減税の廃止による増税では、五万七千人の区民に総額九億二千万円もの増税となります。日本共産党は、国会でも区議会でも反対しましたが、こうした増税を国会で決めた自民党・公明党政権、そして中央区議会で特別区税条例の改定に賛成して、これを追認し、区民に負担増をもたらした会派の責任は重いと考えます。

 区民の生活実態を考えるならば、低所得者層や中間所得者層の税負担をもっと軽減すべきです。また、増税に伴って、医療費の負担増、保険料の値上げなど、負担が雪だるま式にふえています。区民税の減税、介護保険料や国民健康保険料の負担の軽減策を求めます。御答弁ください。

 次に、住宅や建物の耐震診断、耐震改修について質問します。

 いつ大地震が起きても不思議ではないと言われていますが、なかなか住宅や建物の耐震改修が進んでいません。区内で耐震改修促進法の対象建築物数が非木造で千五百棟あるのに、二○○一年から二○○五年までで十二件しか改修されていません。

 そこで、質問します。

 なぜ耐震改修が進まないのか、どう促進していくのか、現在の検討状況をお示しください。

 二十三区でも、個人住宅の耐震改修の助成制度が広がっています。中央区の場合は、世帯の合計所得が公営住宅入居資格基準以内で、かつ六十五歳以上の高齢者または心身障害者のいる世帯のみで、限度額が五十万円です。新宿区では、住民税非課税世帯または高危険度地区の住民は工事費の四分の三以内で限度額が三百万円、高齢者または障害者を含む世帯は工事費の二分の一以内で限度額が二百万円、それ以外は工事費の四分の一以内で限度額百万円の助成を行っています。

 そこで、質問します。

 中央区の助成制度も対象を拡大し、限度額も引き上げ、所得制限もなくすべきです。御答弁ください。

 墨田区の木造住宅が密集している地域で、実際に耐震補強した建物を一般公開し、費用などもわかりやすく展示する試みがなされています。こうした取り組みを参考に、区内でもモデル実施したものを公開するなど、目に見える形でアピールすることも重要だと考えます。御答弁ください。

 また、横浜市では、マンションの耐震改修について助成制度を行っています。耐震改修の設計費用の三分の二、工事費の三分の一、限度額は一平方メートル当たり八万円です。市の補助を受けて耐震改修工事を行った場合、上限二十万円で所得税の特別控除も受けられます。こうした制度を参考に、国の制度も活用して、マンションの耐震改修の助成制度をつくるよう求めます。御答弁ください。

 次に、教育問題について質問します。

 昨年十二月、臨時国会で政府・与党は、教育基本法の改悪を強行しました。戦後の教育史上、最悪の暴挙です。そもそも、国家による教育内容への無制限の支配・統制を進める改悪基本法は、人間と人間との信頼に基づき、自由で自主的な空間で行われるべき教育を根底から否定するものです。愛国心や奉仕活動を強制し、全国一斉学力テストなどで子供たちをさらなる競争に追い立てることは、絶対に許せません。

 私は、全国学力テストに絞って質問します。

 ことし四月二十四日に、小学六年生と中学三年生を対象に全国一斉学力テストが行われる予定です。このテストは、文部科学省の委託を受けて、小学校はベネッセコーポレーション、中学校はNTTデータが採点、集計を行いますが、国会の質疑で、こうした企業に個人情報が流れる危険性も明らかになっています。昨年十一月から十二月に行われた予備調査の問題例には、国語と算数・数学の学力調査のほか、「一週間に何日学習塾に通っていますか」「学習塾でどんな内容の勉強をしていますか」「自分は家の人から大切にされていると思いますか」「家に本が何冊くらいありますか」など、学校名、個人名を明記して答えるようになっています。ベネッセは、進研ゼミを事業の一つにした受験産業、NTTデータは、旺文社と一緒になってテスト開発を行っている企業と連携しています。こうした企業に個人情報が蓄積されます。また、予備調査では、学校への質問用紙もあり、不登校、生活保護世帯の児童の割合、「校長の裁量経費があるか」など、学力テストと関係のないことまで聞いています。このデータをもとに、文部科学省が学校に直接指導、統制することができるようになります。私たち日本共産党は、全国学力テストが競争的な教育を一層激しくし、子供と学校を序列化することに反対してきました。そして、受験産業に個人情報が蓄積、管理されることの危険性も明らかになっている中で、全国一斉の学力テストは百害あって一利なしだと考えます。

 そこで、質問します。

 テストの点数ばかりでなく、生活状況まで調査する全国学力テストの問題や危険性について、どのようにお考えですか、御答弁ください。また、学力テストを中止すること、学力テストの参加、不参加は、生徒、学校、教育委員会の判断に任せることを国に求めるべきです。そして、中央区教育委員会として参加しないことを求めます。さらに、少なくとも、全国的な義務教育の機会均等と水準向上のため、児童・生徒の学力・学習状況を調査するというのであれば、無記名で済むはずです。個人名を書かないことも認めるべきです。それぞれ御答弁ください。

 以上で第一回目の質問を終わります。区民の立場に立った御答弁を期待します。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 小栗智恵子議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、イラク問題についてであります。

 二○○三年五月にブッシュ大統領が行った戦闘終結宣言後も、イラク国内は爆弾テロによる死傷者が相次ぐなど、依然として治安情勢は不安定な状況にあります。平和な社会の実現は、人類共通の願いであり、イラク情勢の混迷には憂慮しているところであります。こうした中、イラク内の治安回復策を協議するため、国連安保理常任理事国やイラク周辺国によるイラク安定化に関する国際会議が三月に開催されるとともに、四月にはイラク周辺国などに加え、日本など主要八カ国が参加する外相級会合が予定されております。イラク問題の解決については、軍事力によるものではなく、あくまでも外向的手段、人道的支援で平和的に解決していくことが望ましいと考えており、今後もこうした国際社会の取り組みを見守ってまいりたいと存じます。

 次に、超高層ビルと環境についての御質問にお答えいたします。

 都市の更新には建築活動は不可欠であり、無秩序な建てかえを抑制し、健全な都市を構築するためには、超高層ビルに代表される大規模開発も有効な手段の一つであると考えます。こうした大規模開発は、都市計画制度や環境影響評価制度などにより、屋上緑化など、都心における緑地の確保や自然エネルギーの活用、省エネルギー対策の徹底など、より環境に配慮した計画へと誘導することが可能となっております。地球温暖化の原因は、人間活動であります。都心区である本区では、さまざまな人間活動が展開されていることから、環境負荷をより一層低減する必要があり、区が率先して対応していなければならないものと認識しております。こうした見地に立って、大規模開発に対して環境配慮への指導を徹底するなど、地球温暖化対策の推進を図ってまいります。

 次に、教育問題についてであります。

 教育ほど崇高なものはないとの認識のもとに、これまで教育環境の整備や教育にかかわる事業の充実に努めてまいりました。体育館の冷暖房化など学校施設の整備や、土曜スクールの全校実施、さらに東京都の学力調査で小学校が都内の上位に位置していることなど、教育水準の高さを誇っているところであります。平成十九年度においても、施設改修はもとより、中学校への区費負担講師の配置や、小学校での外国人英語指導講師の増員など、学校教育の一層の向上を願って、予算の充実を図っております。今後とも学校現場の状況を把握している教育委員会の意見を聞きながら、教育の中央区にふさわしい行政を推進してまいります。

 それにしても、「教育の中央区」とはいい言葉ですね。本当に我ながらほれぼれするようないい言葉だなというふうに思いますね。区内には、現職の校長先生、またOBの皆様からなるぎぼし会というのがあるんですが、そこからお招きを受けると、私、必ず行っているんですが、「教育の中央区」という言葉がこれほど定着する前の話ですけれども、これはすばらしい言葉だと。「中央区の教育」ではなくて「教育の中央区」と言っていただいた、本当にすばらしいと言っていただきました。つまり、「教育の中央区」と言えば、教育の崇高さ、重要さについて、もうほかにくどくど説明する必要なく、すべてがわかってしまいますね。私は、これまでに議会の皆様方のお力添えによりまして、四つの宣言をいたしましたね。中央区平和都市宣言、花の都中央区宣言、太陽のまち中央区宣言、またクリーン・リサイクル中央区宣言、この四つの宣言、それぞれ心、意図がございますね。平和は、もう文句なしの平和。花の都中央区宣言といえば、これはもう美観ですね。あるいは清潔さ、緑化ということですね。これを推進していこう。また、太陽のまち中央区宣言といえば、これは福祉の向上、こうした心ですね。それから、健康の増進及びスポーツの振興、こういうことを私たちは一緒にやっていこうではないかと。また、クリーン・リサイクル中央区宣言、これももう説明もございませんけれども、つまり宣言をすることによって、区民の皆様方に私たちが、区が取り組んでいること、姿勢、心ですね、そして方針がすぐわかってもらえ、理解していただく、これが本当に大事なんですね。区民の皆様方によく理解していただくということですね。それから、大事なのは、職員の皆様方に、千六百人もいる職員の皆様方に、一緒にこういうことをやっていこうじゃないかという呼びかけですね。したがって、平和をどんどん進めようじゃないか、美観をどんどん進めようじゃないか、緑化をどんどん進めようじゃないか、福祉のまちをどんどん進めようじゃないか、こういうことであるわけでございまして、「教育の中央区」、これも私、本当に宣言にしたいなと思っているわけですけれども、小栗議員の理解をなかなか得られないとなると、なかなか宣言までいかれないのかなというふうに、ちょっと落胆しているところですけれども、ぜひ御理解いただきたいな、そういうふうに思います。

 次に、財政力を生かした施策の充実について、順次お答えいたします。

 まず、補正予算案と当初予算の見通しの違いについてであります。

 特別区民税は、納税義務者数の増や所得階層が上方にシフトしたことにより一人当たりの納税額が伸びていることから、増収となったことによるものであります。また、特別区財政調整交付金は、調整三税の伸びに応じて再調整され、各区に交付されるものであります。いずれも予算編成時には見込むことが困難なものであり、その後に生じた事由に基づいて変更を加えるものであります。さらに、基金への積み立ては、大きな財政負担を伴う区施設の大規模な改修・改築需要に積極的に対応するために積み立てを行ったところであります。平成十八年度当初予算は、厳しい財政環境ながら、各部の自主性を発揮できるフレーム予算方式を活用し、総合的な子育て支援策や都心特性に対応した防災対策などの施策を積極的に展開し、区民ニーズの変化を的確に反映したものと考えております。また、計画的かつ効率的な執行に努めておりますが、所要の経費を押さえ込むようなことはありません。御質問にある児童手当や生活保護費については、適正な執行の中での実績減を補正するものであります。

 次に、中央区の財政力と、その活用についてであります。

 平成十七年度における特別区の決算状況では、本区は財政力指数は二十三区中で九位、公債費比率は十九位、経常収支比率は五位であり、各指標のとり方により、ばらつきがあるところであります。また、年度により異なることも考えられることから、順位については一概には言えませんが、おおむね健全財政を維持しているグループに位置しているものと考えております。平成十九年度予算は、すべての子育て家庭をはげます総合的な子育て支援策のさらなる展開や、高齢者が躍動する元気高齢者応援プログラムの推進に最も力を入れたところであります。さらに、中長期的な展望に立った風格のあるまちづくりや、地域を核とした防災力の向上のほか、区民の健康づくりの推進やバリアフリーの推進などで、新規は四十一事業、充実は八十三事業と、現在の財政力を最大限に生かしながら、積極的に事業を展開いたしました。今後とも、さらなる区民福祉の向上に向け、全力で努めてまいります。

 次に、総合的な子育て支援策と保育園待機児問題についての御質問にお答えします。

 初めに、保育所の入所を待機している家庭の声や実態についてであります。

 平成十九年四月入所の待機児の見込みについては、平成十九年二月二十日時点で約百四十名と、昨年同時期と比べて、約一・五倍となっております。実際に、現時点で待機が見込まれる方々からは、入所選考の状況や希望する保育所以外で入所の可能性がある保育所等についてお問い合わせをいただいているところであります。待機児の解消に向けては、今後の人口動向を見据えた長期的な取り組みとあわせて、現に今、待機を余儀なくされる方に対する短期的な対応も必要となります。そこで、平成十九年度には比較的短期間で開設することができる認証保育所を当初予定していた京橋地域に加え、日本橋地域でも誘致することといたしました。なお、お尋ねのありました既存施設の転用や公有地の活用についてでありますが、認可保育所として開設するまでに一定の時間を要することから、今後の保育需要などの状況を見ながら、必要に応じ、検討を行ってまいります。

 次に、マンション開発に対する認可保育所の設置等を求める要綱についてであります。

 開発事業の誘導や行政指導のあり方は、地域の実情に応じて、それぞれ異なるものであると存じます。本区における大規模開発事業につきましては、都市計画事業として取りまとめる中で、計画段階から必要な公共施設などの整備を誘導するとともに、一定規模以上のものは区が行うまちづくり支援事業や、公共公益施設整備などのために必要な開発協力金の負担も求めています。現在、勝どき六丁目で行われている開発事業内においては、事業者との協議の結果、認可保育所が設置され、平成二十年四月に開設する予定となっています。今後もこのような大規模再開発事業等の機会をとらえ、その中で保育スペースを確保できるよう、働きかけてまいります。

 次に、認証保育所の保育料負担軽減策の強化についてであります。

 認証保育所の誘致に当たって、保育料が東京都の基準より低額となるよう、保育所に対し、区独自の家賃補助を行うとともに、総合的な子育て支援策として、入所者に対する保育料助成にも取り組んでおります。今後の保育料負担軽減策の強化につきましては、認可保育所の保育料とのバランスに配慮しつつ、現行制度の効果を見定めながら検討してまいります。

 次に、地域密着型サービス及び介護施設の公的施設と、相生の里の家賃引き下げについてであります。

 地域密着型サービスにつきましては、現在、四種類のサービスが提供されております。その内訳は、区が事業者となっている夜間対応型訪問介護及び認知症対応型デイサービスと、民間事業者によりPFI事業として整備された認知症高齢者グループホーム及びこの一月に本区で初めて開設された小規模多機能型施設であります。地域密着型サービスは、高齢者ができる限り在宅のまま、住みなれた地域で生活を続けるための拠点として大変重要であると認識しております。居住コストの高い都心区では、事業者の参入が得られにくいといった面はありますが、日常生活圏域ごとの需要や地域のバランスを踏まえた整備計画のもと、民間事業者による整備を支援してまいりたいと存じます。特別養護老人ホームにつきましては、在宅サービスとのバランスを図りながら、地域介護・福祉空間整備等交付金制度等の活用により、民間事業者による整備を支援してまいりたいと存じます。また、相生の里の家賃につきましては、近隣の民間住宅の家賃相場及び事業の継続性などを総合的に判断して決定したもので、開設以来、順調に御利用いただいており、区民の皆様の御理解も得ているものと認識しております。

 次に、長期生活支援資金の貸し付け対象の拡大についてであります。

 この貸し付け制度は、東京都社会福祉協議会が実施主体となり、本区社会福祉協議会が相談や貸し付け書類の受け付けなど、業務の一部を受託し、平成十五年四月から実施されていますが、本年四月からはこの制度の一類型として、マンションも含め、五百万円以上の居住用不動産を所有する高齢者を対象に、要保護世帯向け長期生活支援資金が創設されることになっております。この新たな貸し付け制度では、福祉事務所が生活保護の申請を受けて、保護の要否判定と所有不動産の調査を行うことになりますので、高齢者が安心して本区に住み続けられるよう、社会福祉協議会と緊密な連携を図りながら、制度の周知と活用に努めてまいります。

 次に、区民税の減税、介護保険料や国民健康保険料の負担の軽減策についてであります。

 まず、区民税については、地方税を初めとする法令の枠組みの中で課税の要件が細部にわたって決められており、区独自の軽減措置は極めて困難であります。介護保険料及び国民健康保険料についても、各事業の運営に当たり、公費、保険者及び被保険者の負担割合がそれぞれ定められているなど、区民税と同様に、法令によって枠組みが決められております。しかしながら、税制改正の影響を受けて、収入状況に変動がないにもかかわらず保険料が急増する方については、介護保険料、国民健康保険料、いずれにおいても激変緩和措置を講じ、負担の軽減を図っているところであります。

 次に、建築物の耐震診断・改修についてお答えします。

 区では、建築物の耐震化を進めるため、木造住宅に対する無料の耐震診断、非木造建物への耐震診断助成に加え、平成十七年度から木造住宅の耐震改修費費用助成、融資あっせんや利子補給を実施しております。しかしながら、改修により利用形態が制限されること、耐震性向上への関心が高まらないこと、マンションの場合は合意形成が難しいことなどから、耐震改修の実績が上がらない状況であります。一方、国の取り組みとしても、助成制度が拡充されるとともに、改修費用に対する所得税控除や固定資産税の減額などが可能になったところであります。こうしたことから、今後の耐震改修助成制度のあり方については、他区における助成制度、横浜市のマンション改修助成、墨田区におけるモデル展示などの事例も検証しつつ、十九年度に予定している住宅マスタープランの改定にあわせて、十分に検討し、二十年度からの実施を目指してまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君) 教育問題についてお答えします。

 全国学力テストについてです。

 まず、調査の一部を民間機関に委託することについてです。

 国は、平成十八年七月に委託先と締結した契約書で、機密の保持や個人情報の取り扱いにおいて遵守すべき事項を明示しております。委託先においては、個人情報の取り扱いに関する内規等の整備、安全確保のための研修、データベースのアクセス制限等を行っており、個人情報の取り扱いに関しては、国において責任ある対応がなされるものと考えます。

 次に、記名に関してです。

 児童・生徒に調査の結果を正確に返却することや、各教科の調査結果と質問調査の結果を符合させ、集計や分析を行うことなどから、記名は必要であると説明を受けております。この調査につきましては、本区の児童・生徒の学力、学習状況や全国的な状況との関係において、教育施策の成果と課題を把握することが有効と考えられるため、参加をするものです。

 答弁は以上でございます。

〔九番 小栗智恵子議員登壇〕

○九番(小栗智恵子議員)
 御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。

 「教育の中央区」、言葉としては大変いい言葉だと私も思います。それを標榜することは結構ですが、問題はその中身だというふうに思います。学校施設の問題でも、前の本会議でも質問させていただきましたが、夏に五十度近くに上がるような体育館が空調がなかなか設置されずにずっと放置されていたと。有馬小学校の空調も、調査してから設置されるまで十一年たってしまいました。うちの娘は卒業してしまいました。そういうようなことで、そういう施設整備についても大変おくれが目立っているというのが実情ですし、公立の中学校に半数が行かない、私立に行ってしまう、こういう現状を見ると、やはり学校教育の内容についてもきちんとした評価が得られていない、その実態があるというふうに思います。

 まちづくりの問題でも、太陽のまちづくり宣言は大変結構ですが、超高層ビルをどんどん建てて太陽が見えなくなるようなまちづくりを進める、こういう区政でいいのかというのが、今、問われているというふうに私は思います。

 区長は、所信表明でも、区政を取り巻く状況は万々歳とは言えないというようなことでおっしゃっていました。しかし、区政を取り巻く状況という、周りの環境のことではなくて、国と都の悪政と一緒になって、今の区政が区民生活や区民の置かれている状況を一層厳しくしている、そういう自覚が足りないのではないかというふうに私は思います。増税や負担増が強いられる。ことしも、また増税になる。医療費の負担も重い。住環境も大変悪化してきている。温暖化ガスの排出もどんどんふえている。人口がふえても、まちではお店にお客さんがふえない。こういう状況が生まれていますし、施設が足りなくて、本当に仕事が続けられない。保育園に入れなかったら、仕事をやめなくてはならない。こういう事態が広がっているのに、そういうことに対しての自覚が少し足りないのではないかと、先ほどの答弁を聞いて、私は思いました。それで、国や都の枠もあるし、区の努力だけではできないことももちろんありますけれども、区民の生活を守る、そういう防波堤として、この財政の力をもっともっと発揮すべきだというふうに私は思います。

 それで、先ほども保育園の増設については、緊急に認証保育所、民間の施設を日本橋にももう一つ誘致するというようなお話とか、介護施設の増設については、民間がつくるのを支援する、そういう方向を答弁されていましたけれども、やはり区がしっかり社会的な基盤を整備する、そういう姿勢で、こういう問題についても取り組んでいかなくてはいけないのではないかというふうに思います。

 老健施設を三か月とか六か月とか回って、特養があくのを待っている、そういう区民の方は、待っている間にどんどん症状が重くなって、どんどん悪くなって、特養にやっと入れたと思ったら亡くなってしまう、こういう実態もあります。そういうようなことを一日も早くなくすために、中央区がその財政の力を生かして、しっかりとした介護の基盤、本当に在宅で家族の負担がなく二十四時間暮らせるような、そういう基盤整備を積極的に進めていくべきだというふうに思います。この点で、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。

 教育の問題では、今、学力テストは全然問題ないというような御答弁のようでしたけれども、全国一斉にテストをして、どの県が点がよかった、どの区がよかった、どの学校がよかった、どの子供がよかったということで、点数で全部全国の子供が上から下に順番に並べられるというようなことを思うと、本当に私は暗い気持ちになります。フィンランドは、競争をなくして学力を世界一にしています。学力テストが本当に一人一人の基礎学力をつける、こういう独自のビジョンがあるならば、参加すべきではないというふうに私は思います。もう一度、この学力テストの問題で中央区として参加しないように求めるものですが、答弁をお願いしたいと思います。

 よろしくお願いいたします。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 「教育の中央区」をいい言葉だと褒めていただきまして、ありがとうございます。中身、まさにそうですね。ですから、これに全力を挙げているわけでございまして、学校の施設整備につきましても、新年度では全校、十六の小学校、四つの中学校、建てかえの必要なところは建てかえるし、また改築が必要なところは改築するわけですね。手直しをすると、こういうことで、夏五十度なんていうことがないように、快適に子供たちが勉学、また遊び、スポーツに興じられるような、そしてまた、安全な学校環境をつくろうではないか。区議会の皆様方のおかげで、平成十一年には教育環境基本条例も、私たち、全国自治体千八百八十二ですか、の中で、中央区だけですよね、あんなすばらしい条例を持っているというのはね。ですから、それに恥じないような環境をつくっていこうと。学校環境、教育環境をつくっていこうということで、これからもこの中身、どんどん力を入れていこうということでございます。

 また、福祉、太陽のまち。まちづくりの方ですか、太陽が見えないようなことにならないようにと。まさにそうですね。でも、幸せなことに、中央区は宅地というのは五割しかないんですね。あと、道路が二六%、水辺が一八・三%、公園が五、六%ということで、そういう中ですから、割合と大きなものがあっても、高いところができても、それほどの圧迫感は、ほかの地域よりは太陽は見えるなという気がするわけですけれども、しかし、超高層とか、先ほども答弁いたしましたとおり、余りにも行き過ぎた超高層はいかがなものかということで銀座ルールなんかもつくったわけですしね、そういうまちを、ほっとするまち、ゆとりあるまちをつくっていこうということでございまして、万々歳ではありません。

 福祉の問題でも、すべてそうですね。また、景気の話もそうです。したがって、財政の方はおかげさまで区議会を初め、区民の皆様方の御支援によって健全財政が維持できているわけですから、これをフルに稼働して、そして区民生活を守ってまいりたい、こういう思いでいっぱいでございます。

 以上であります。

〔教育長 平野純一君登壇〕

○教育長(平野純一君) 学力テストに関連をいたしました再質問でございます。

 今回の国が行います学力テストの調査の目的でございますが、全国的な義務教育の機会均等と水準向上のため、児童・生徒の学力、学習状況を把握する、そして分析をし、調査の結果を検証、改善する。さらには、各教育委員会が学校等が全国的な状況との関係において、みずからの教育の結果を把握し、改善を図る、そういったような大きな目的もあるわけでございまして、私どももこれに参加を今回するわけでございます。

 序列化につながらないようなということにつきましては、国も、発表につきましては相当神経を使うということも言われておりますし、各学校がわかるような発表はしないというようなことも言っているわけでございます。私ども本区におきましても、日ごろから、今、区長が「教育の中央区」ということを答弁させていただいておりますけれども、「教育の中央区」に恥じないような、すばらしい本区の教育をするようにという日ごろから下命を受けております。教育委員会におきましても、さまざまな角度から、これらにこたえ、中央区の子供たちが良好な環境のもとで、しかも教育の内容につきましても、先ほどから答弁をいたしておりますような土曜スクールの実施であるとか、学習指導補助員、それから図書館指導員の配置、柏学園での伸び伸びとした自然のもとでのセカンドスクールの実施など、本区ならではの教育を行っているわけでございます。こうしたこととあわせて、来年からは中学校におきます国語や数学や英語といった基本となる教科の三教科におきましても、区の独自予算を配置した取り組みを進めてまいりたいと思います。

 今後とも教育委員会、学校が一丸となって、すばらしい教育を進めてまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

〔九番 小栗智恵子議員登壇〕

○九番(小栗智恵子議員)
 区長は、川の方に行けば太陽が見えると、そういうようなことで、大変区民の苦しみがわかっていないというふうな実感を私は持ちました。家の前に突然大きな建物ができたり、その建築工事の騒音や振動で日々苦しめられたり、そういうこともありますし、今、生活はだんだん厳しくなっているのに、増税、負担増ばかり行われるということで、本当に区民の苦しみを取り除いていく、そういう防波堤としての地方自治体の役割を果たさなくてはいけない、そういうときに、それが忘れられているのではないかというふうに思います。

 具体的な問題については、またこれからの予算審議の中で提案させていただきたいと思いますが、本当に中央区が福祉の心で住民の福祉と暮らしを守る、そういう自治体本来の役割を果たすよう要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○議長(神林烈議員) 次に、一番藤田正五議員。

〔一番 藤田正五議員登壇〕

○一番(藤田正五議員)
 日本共産党の藤田正五です。党区議会議員団を代表して質問します。答弁によっては再質問、再々質問を行うことを、あらかじめ留保いたします。

 最初に、「格差社会」と雇用問題についてお聞きします。

 小泉政治と、その後の安倍政権のもとで、働く人の雇用環境は激変しました。この約六年間は、二○○○年の改悪派遣労働法の施行の年に始まり、その後、急テンポで非正規雇用がふえていった時期と重なります。労働法制の改悪で、非正規雇用労働者は千三百万人にも達していますが、この間、トヨタなどに代表される大企業は、史上空前の利益を更新してきました。グローバル化した経済の中で、大企業は大もうけしています。この大もうけを確保し、地球規模でのビジネスに大企業が勝利するために、国内の低賃金構造はどうしても必要だと言わんばかりの労働法制の改悪でした。

 こうした雇用・労働環境の悪化を反映して、日本の最低賃金が国際的にも余りにも低いことが、先日のテレビで報じられていました。それによれば、日本の一時間当たりの最低賃金が全国平均で六百八十七円、フランスなどの千円を超える最低賃金と比べても、余りにも低いものです。

 最低賃金を千円に引き上げると二兆六千四百億円の波及効果が生まれ、日本経済に健全な発展をもたらすと、労働運動総合研究所が明らかにしています。中でも、中小零細の企業が多い食品、繊維、自動車などの分野で消費増が予想され、中小企業を潤すと報告されています。こうした点からも、最低賃金の向上に国も企業も前向きに取り組むべきと考えます。区長の考えをお答えください。

 ことしのサラリーマン川柳に、「犬はいい、崖っぷちでも助けられ」という句が入選しましたが、この句が示すように、中央区でも多くの働く人が暮らしの崖っぷちで破綻と困窮に追い込まれております。私は、区内のコンピューター会社の元社員から、「さんざん残業して体を壊し、その挙げ句にやめさせられた。百時間も残業して、三十時間しか残業代をもらっていない。くやしくてたまらない。何とか不払いの残業代を取り戻したい」という相談を受けたこともあります。これは、氷山の一角にすぎません。

 こうしたことが大企業などを中心に横行しているにもかかわらず、国・厚生労働省はホワイトカラーエグゼンプション、残業代ゼロ法案をあきらめていません。国は、サービス残業を合法化する、このような労働法制の改悪はやめて、人間らしく働けるルールを確率すべきと考えます。区長の見解をお聞かせください。

 格差の拡大で、非正規雇用の賃金は正規雇用の二分の一、三分の一という状況になっています。年収二百万円以下のワーキングプア世帯が四百万世帯を超えています。私は、こうした問題との関係で、区が正社員雇用の促進策を自治体としても進める姿勢を示すべきだと考えます。

 最近、愛媛県は、県内の約千百社に正規雇用の拡大を求める文書を送付する取り組みを進めています。県は文書で事業主に対して、「企業の発展を担う優れた人材確保のため、正社員としての雇用拡大に協力を」と呼びかけています。正規雇用拡大に区の積極的対応を求めます。お答えください。

 次に、区内の中小企業振興策などについてお聞きします。

 この間の政府の新自由主義的施策の展開の中で、自治体独自の区民の生活の向上と消費の活性化につながる施策がどのように行われたのか、改めて問われています。

 区長にお聞きします。

 区の決算に占める商工費の経年変化を平成九年から十七年までの八年間のデータで検証してみましたが、平成九年の商工費決算額二十億円台から、平成十五年の三十億円台まで、ほぼ増額基調でしたが、平成十五年の商工費三十一億六千八百万円、構成比五・四%から、平成十六年は三十億二千六百万、構成比五・一%、平成十七年二十六億五千八百万、構成比四・四%へ、額も比率も下げ続けています。こうした商工費の額や比率の低下は、中小企業の企業数の減少に起因するところもあるかもしれませんが、区の姿勢もそこにあらわれていると思います。これをどう評価しますか。予算の面で力を入れるべきと考えますが、お答えください。

 区の行っている中央区内景気動向調査の景気動向指数の経年変化についても、改めて調べてみました。この調査は、平成十五年二月から年六回行われています。昨年十二月までの四か年、二十四回の景況調査で、二か月ごとに景況現状指数が算出されています。この二十四回の指数の単純平均を求めると、五一・四八となります。中でも、平成十六年十二月から平成十七年八月までの調査期間の値は、五○を割り込んでいました。

 また、ストアーズ社のデータによれば、区内の主要な百貨店、日本橋三越、東京高島屋、銀座三越、銀座松屋、銀座松坂屋などの売上高総合計は二○○一年に約六千四百八十一億円でしたが、その年度を頂点に、その後は六千億円を下回り、最近は少し回復の兆しはあるものの、本格的な売り上げ回復の兆しを見せてはいません。百貨店はかなりの購買力のある顧客を持っております。そうした百貨店でも、このありさまです。区長として、中央区でのこうした消費動向をどのように考えますか、お答えください。

 こうしたデータから、区は人口はふえても、景気はよくなっておりません。売り上げが低迷しているのは明らかです。私は、余りにも大企業優先で庶民の消費を冷え込ませている国の政策こそ変えるべきと考えます。お答えください。

 さらに大きな問題は、ことし七月の参議院選挙の後には、政府・与党は消費税の増税を推進しようとしていることです。これでは、景気も雇用もよくならないと考えます。消費税は所得の低い人ほど負担が重くなる最悪の大衆課税です。増税はすべきでないと考えますが、区長はどう考えますか。増税すべきと考えるのか、増税はやめるべきと考えるのか、どちらですか、明快にお答えください。

 また、区が取り組んできた景気刺激策、区内共通買物券の果たしている役割は大変重要と考えます。この区内共通買物券の予算の大幅な増額を検討してはどうでしょうか。お答えください。

 さらに、区内中小企業向け官公需の拡大や異業種交流の活発化、産学官の連携による人材育成などに力を入れるべきだと考えますが、区長の考えをお聞かせください。

 最後に、築地市場の豊洲移転計画についてお聞きします。

 最初に、土壌汚染についてお聞きします。

 豊洲の汚染土壌には、シアン、六価クロム、砒素などが含まれており、鮮魚や生鮮食料品を取り扱う場所として不適切だと考えるのが常識だと思います。二月十一日、十二日の中央区築地での環境学会など主催のシンポジウムや、豊洲新市場予定地現地視察で、環境学者も地震学者も料理の専門家も、最も不適切な場所と指摘しております。

 二月十六日の国会で、若林環境大臣も、「安全かと問われますと、そこはその上で行われる生鮮魚類の取引という点からも、万全の上にも万全を期するという意味で、これで安全だと言い切れる状況にはないというふうに考えております」という答弁をしています。

 これらの見解や答弁を区長はどう評価しますか、お答えください。

 残念なことに、区は移転に断固反対する旗をおろしてしまいましたが、都は区が出した築地市場の豊洲移転に関する七つの疑問の一つ、土壌汚染問題に答えていないままです。区長は、二月十四日の環境建設委員会での私の質問への答弁で、豊洲移転に関して、「私たち断固反対で闘ってまいりましたが、残念ながら、押し切られたというのは御理解いただきたいと思います」と答えていますが、これでは都のまともな回答がないまま、区は移転やむなしと判断したと理解することになりますが、この理解の仕方でよろしいですか、お答えください。

 最後に、三選を目指す石原都知事は、強引に築地市場を豊洲に移転させて、環状2号線を地上化し、築地市場移転後の跡地にオリンピックのメディアセンターを計画しています。これらのプランはすべて、土壌汚染の豊洲に築地市場を移転させる前提がなければ成り立ちません。我が党は、区長が移転断固反対で石原都政に立ち向かう必要があると考えます。区長の考えをお聞かせください。

 強引なやり方で土壌汚染の豊洲に築地市場を移転させる都知事のやり方には批判が集まっています。この都知事の考えを支持することができるとお考えですか、お答えください。

 以上で第一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 藤田正五議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、最低賃金についてであります。

 最低賃金については、最低賃金法の定めにより、職業の種類や地域に応じ、賃金の最低額を保障することにより労働条件の改善、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するものとされております。また、その決定には労使双方の意見が反映される仕組みとなっております。現在、国会で議論されている最低賃金法改正案では、働いても生活保護基準以下の収入しか得られない層への対策として、生活保護にかかわる施策との整合性に配慮することとし、違反企業への罰則も強化されており、こうした方々への一定の配慮がされるものと受けとめております。しかし、一方では、最低賃金の底上げは中小企業等への経営に影響を与えると指摘する声もあり、その推移を慎重に見守っているところであります。

 次に、労働法制の改正による勤労者への影響についてであります。

 今国会においては、長時間労働や雇用契約ルール、パートの待遇改善などを内容とした雇用関連法案がさまざまな角度から議論されております。そうした議論の中で、例えば一定以上の年収がある人を労働時間規制の適用を免除するホワイトカラーエグゼンプションの導入が見送られるなど、いまだその動向がはっきりしたものとなっておりません。都内で最も多い約四万一千の事業所と、そこに働く約六十八万人もの従業員を擁する本区にとりましては、これらの法案の動向は大きな影響があるものと考えており、企業経営者及び勤労者のいずれにもよい結果となる制度が構築されることを望んでおります。

 次に、正規雇用の拡大についてであります。

 バブル経済の崩壊と、それに続く長期の不況の中で、我が国の多くの企業は、企業再構築、いわゆるリストラの一環として正社員が担ってきた仕事を非正規社員にゆだねるなどの経営効率化を行ってまいりました。こうした流れは、企業収益の改善には一定の貢献をしたものの、人材育成や安定雇用には課題があるとの指摘もされております。本区においては、これまでも求人説明会を開催するなど、雇用支援対策を実施してまいりましたが、こうした課題により的確に対応するため、昨年十二月、中央区地域雇用問題連絡会議を設置いたしました。この会議には、雇用職業安定所や中央労働基準監督署などの労働関係機関のほか、商工会議所など、民間事業者団体にも御参加いただき、区内における雇用、労働問題に関する課題や地域ニーズについて意見交換等を行います。こうした会議を活用し、正規雇用の拡大等に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、中小企業振興策についてお答えいたします。

 まず、商工関係予算についてであります。

 本区は、江戸以来四百年にわたり、日本の文化、商業、情報の中心であり、日本一の商工業のまちとして栄えてまいりました。本区の生命線はにぎわいと活力であり、これを一層高めるため、これまでも商店街や中小企業の振興を重点施策の一つとして力を入れてまいりました。予算の増減につきましては、区内の事業所数との関係ではなく、商工業融資における金融機関への預託倍率の変更やハイテクセンター開設など、単年度の要因による影響であり、この間の商工業振興施策は一貫して充実させる方向で取り組んでおります。今後とも、区内事業者の皆様方のさらなる発展のために、最大限の支援をしてまいりたいと存じます。

 次に、区内の消費動向についてであります。

 このたびの景気回復は、いざなぎ景気を超えたとされていますが、国の二月の月例経済報告においては、依然として所得の伸びの鈍化から、消費に弱さが見られるとされております。こうした中で、区内の多くの経営者からは、景気回復をなかなか実感できないという声を伺っております。また、本区独自で行っている中央区内景気動向調査では、昨年十二月は現状判断が五六・六、先行き判断が五一・五と、ともに横ばいを示す五○を上回っており、最悪の状態からは脱しているという見方ができるものと考えております。区としても、商店街の活性化や共通買物券の発行などの施策を引き続き推進し、消費拡大に努めているところであり、雇用情勢の改善などのプラス状況をとらえて、今後とも積極的に取り組んでまいります。なお、国に対しましては、国民一人一人が豊かさを実感でき、安心して生活していけるような施策を望んでいるところであります。

 次に、消費税についてであります。

 消費税は、少子高齢社会が進展する中で、公的サービスを安定的に支えるために極めて重要な税として、従来から政府税制調査会等において大きな論点の一つとなっております。今後、国においては税体系全体の抜本的改革を議論する中で、本格的な検討が進められるものと思われます。消費税をめぐっては、平成九年に税率が三%から五%に引き上げられた際、消費の冷え込みを招き、景気低迷を長引かせる要因となった経緯があります。こうした過去の反省を踏まえ、そのあり方については、今後の経済状況の動向と、景気への影響を慎重に見きわめつつ、十分な検討と議論が行われる必要があると考えております。

 次に、共通買物券の発行増額についてであります。

 共通買物券、通称ハッピー買物券につきましては、区内の消費を刺激し、地域経済の活性化につなげるため、平成十二年度から実施しております。これまで発行方法等にさまざまな工夫を重ねており、敬老買物券、新生児誕生祝買物券としても活用するなど、広く区民の皆様方にも浸透しているものであります。発行額の増額につきましては、プレミアム分の三千万円について、区が支出していることから、今後の景気動向等を勘案しながら、慎重に検討してまいりたいと存じます。

 次に、区内産業振興策についてであります。

 本区には卸小売業、金融証券業などの第三次産業の高度な集積とともに、広告、ファッション、デザイン、情報サービス、弁護士などの専門サービス業が多く立地し、我が国の中枢機能を担っております。また、印刷製本を中心とした都市型工業も、本区の産業として重要な位置を占めております。このように、産業が高度に集積し、活発な事業活動が行われておりますが、約四万一千の事業所のうち、九七%が中小企業であります。こうしたことから、中小企業の振興は本区の最も重要な課題の一つであり、官公需発注の拡大に努めるとともに、人材育成に向けた経営セミナー、異業種交流会の開催やハイテクセンターの開設、日本橋問屋街における産学連携による活性化支援、各種イベントの開催などに力を入れてまいりました。今後とも区内事業者の皆様とともに、商工業のまち中央区にふさわしい産業振興策の充実に努めてまいります。

 次に、築地市場の豊洲移転についてであります。

 初めに、日本環境学会の見解や環境大臣の国会での答弁についてであります。

 これらは、それぞれの立場から御心配されての発言と思いますが、区といたしましては、まずは今年度中に予定されている東京ガスによる処理の完了後に、東京都から土壌汚染処理の詳細な報告を受けることになっておりますので、その内容をしっかりと確認したいと考えております。

 次に、築地市場の豊洲移転についてです。

 区は、御案内のとおり、昨年二月に築地市場移転に断固反対する会の苦渋の方針転換を受け、場外市場の皆さんをはじめ、地域の方々と築地地区の活気とにぎわいづくりに向けて協議を進めているところであります。この方針転換は、豊洲地区における土壌汚染問題を含む七つの疑問に対する東京都からの回答を踏まえてなされたものであります。また、このことにつきましては、区議会にも御報告したところであります。したがいまして、御指摘の土壌汚染問題に関する都のまともな回答がないままに移転やむなしと判断したわけではございません。また、これまで本区は築地市場移転に関する東京都の方針を支持したことは一度もございません。

 答弁は以上であります。

〔一番 藤田正五議員登壇〕

○一番(藤田正五議員)
 今の御答弁の中で、特に景気の問題で言いますと、区民の声も、いざなぎ景気が続いているけれども、実感がないと。しかし、これをこのままにしておいては本当によくないと思うんです。区長は、今の景気の実態、何が原因でこんな実態になっていると思いますか。端的にお答え願いたいと思います。

 それから、築地市場の豊洲移転との関係です。

 今、一度もそういう意味では東京都の豊洲の方に移転するということについて認める立場ではないというふうにお答えになりました。その点は、確かにそういうお言葉だということで御確認しますが、しかしながら、今、区が所信表明の中で行いましたメディアセンターとか、そうしたものを検討する姿勢を示されております。こうした所信表明を読めば、区は今後の方向として、都の進める市場移転を認めて、オリンピック計画に協力する、こういう方向を考えているのではないかと思わざるを得ないのですが、その点についてお答え願いたいと思います。

 それから、都知事選挙というものがありますけれども、今、東京都は都知事、石原さんです。石原さんの政治姿勢、これは何が何でも豊洲に移転させようという姿勢になっております。新たな都知事が誕生する可能性もあります。移転を取りやめる、こういう意思表示で都知事が誕生する、こういう都知事が誕生する可能性は、過去の都市博の際も、都市博を反対する立場で選挙に立候補された方が当選して、都市博は中止になりました。そうした点で言えば、新たな明確な意思を持ち、築地を豊洲に移転させる問題を断固としてやらない、白紙撤回するということになれば、区長としては、そうした立場を大いに歓迎するということになると思うんですが、その点の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

 それから、土壌汚染問題との関係ですが、区長は、今、東京都の調査を聞くということをおっしゃいました。しかし、調査を幾らやっても、この問題についてはいい結果が出る可能性は余りないのではないかと思います。

 この点については環境部長にお聞きしたいんですが、先日の環境学会での畑博士の指摘で、豊洲工場跡地というのは一九九五年ごろの埋立地で、三方を海に囲まれた低地であり、地下水位は非常に、海抜ゼロメートル、プラスマイナス二メートルという、こういう潮位の影響で、地下水位が上下する、そういう場所であり、海抜二メートル以上の土壌を基準以下にしても、下部に汚染土壌と地下水が放置されており、潮位、毛細管現象などによる汚染地下水の上昇により表層土壌の再汚染が起こるおそれが十分にある。また、ベンゼン、シアン、水銀など、常温でもガス化し、蒸発するので、アスファルトやコンクリートで舗装しても、割れ目から漏出する可能性がある。現在の技術では環境基準以下にすることは可能だが、幾らコストをかけても完全に浄化することはできない、こういう指摘を行っています。部長としては、こうした環境学者の指摘をどのように評価されるのか、お答え願いたいと思います。

 以上をもちまして、二度目の質問を終わります。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 指数上はいざなぎ超えで、五十七か月を過ぎて六十か月、五年ということですね。景気の上昇があるということですけれども、実感としては、ないわけですね。これは何が原因か、なかなか私、経済学者でもございませんから、一言で言うのは難しいんですけれども、やはり消費が低迷している。これは月例経済報告なんかでも、それほど伸びていないということですから、そういうことが大いにあるんだろう、またデパートさんも九年間ですか、売り上げが鈍化しているということですから、やはりそれはもう実態として、消費が低迷しているということは出ているわけですね。だから、何が原因か。そもそものところ、どうなんですかね。みんなで考えてまいりたいと思いますし、原因究明していきたいと思いますけれども、なかなか難しいですね。でも、雇用の方は売り手市場というんですかね、雇用の方は伸びている、こういうことでしょう。だから、これから次第に伸びていただきたいな、景気が上昇していただきたいというふうに思いますし、また、大いに期待しているわけでございます。

 それから、築地市場問題でございますけれども、新しい知事が生まれて、移転はひっくり返った、移転じゃないということですね。それは、また新たな問題でもありますけれども、しかし、私たちは議会の皆様方と平成十一年十一月三十日ごろから十日間、歩道署名集め、わずか十日間で十万六千三十二人もの署名が集まったわけですから、やはり市場は築地がいいんだという方々の願いというのは、あんなに集まる、すごいものがあるわけでございまして、それを押し退けた東京都の姿勢というのは、私たち、これまで追及してきたわけでございまして、だから、断固反対する会もしっかりとこれまでやってきたわけですから、歓迎ということでいいんじゃないんでしょうかね。皆さんはどうなんですか。歓迎ということでいいんじゃないかなというふうに私は思いますけれどもね。

 これまでも築地市場というのは、現在地だ、いや、大田だ、何だと何回も動き回ってきたわけですけれども、一番迷惑するのは我々ですよね。特に中央区にとっては本当に、中央区のシンボルでもあるわけですから、これからも、移転ということになれば、万やむを得ないということで、鮮魚マーケット、築地市場……。もう築地市場というのを動かさないんだということで闘っていこうじゃないかということで、今もいるわけですから、それはもう、いや、やめたということになれば、歓迎すべきだと私は思いますけれどもね。

〔環境部長 能瀬晶子君登壇〕

○環境部長(能瀬晶子君)
 豊洲市場の土壌汚染問題についてお答え申し上げます。

 環境学者の皆さん方が豊洲市場における土壌汚染について大変心配していらっしゃることは、私も承知してございます。

 確かに、食を預かる市場として、土壌汚染を徹底的に排除して、きちんとすることは重要なことでございます。これにつきましては、東京都はAP二メートルまでの土壌を土壌改良し、その上にAP六・五メートルまでの盛土をして、きちんと処理をするというふうに言っております。これから環境アセスに対する区長意見を出すわけでございますけれども、この点につきまして、区として意見を述べて、どのような回答があるか、きちんと見きわめて対応してまいりたいと、このように考えます。

 以上でございます。

〔一番 藤田正五議員登壇〕

○一番(藤田正五議員)
 なぜ景気がよくならないのか、結果と原因というのは、天候とかそういうのと違って、経済活動がどういうふうになっていくかというのは、国の政治が大きな要因をなしていると思うんです。要するに、大企業ばかりにぼろもうけさせる仕組み、これを徹底的につくっているからじゃないですか。商工業者とかサラリーマンとか、みんな懐は寂しくてどうしようもない。だから、物を買いに行かないし、飲みにも行かないじゃないですか。こうした実態が起きているから、中央区の景気が悪いんですよ。なぜそういうことがぴんと来ないのかなということを、僕は区長の答弁を聞いていて感じるんです。上昇してほしい、上昇してほしい、そんな程度ではないんだろうと僕は思うんですよね。その点をぜひまち場の皆さんの声を聞いていただきたいと思います。

 それから、新しい知事、もちろんこれはどうなるかわかりませんけれども、私たちは移転反対の意思をはっきり表明している方を断固として都知事に当選させたい、こういう立場で頑張りますけれども、今、区長、おっしゃっていましたよね。そうした知事が誕生したら大賛成、大歓迎と、そういうお言葉でしたね。そういう点でいいますと、区長は石原都知事と余り仲良くするべきではないような気もしますね。そういう点では、もしその志を生かすんだったら、こういう移転を強行しようとして、わざわざ豊洲に持っていこうとしている人とそれほど仲よくする関係はあってはならないのではないかと思いますけれどもね。そういう意味で、区長の志はもうひとつはっきり見えないところがあるなというのを感じたところであります。

 環境検査については、都の結果、そういう報告を聞いて、豊洲の問題を判断すると言っていますけれども、環境学者はどういうことをやってもよくならない、全然改善できる場所ではないと、こう言っている場所であります。そうした評価を、いろいろ東京ガスの報告を聞くまでもない場所だということを強調して、私の質問を終わります。(拍手)


○二十三番(二瓶文隆議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、明三日、明後四日を休会とし、来る三月五日定刻に本会議を開かれるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林烈議員) ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(神林烈議員) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明三日、明後四日を休会とし、来る三月五日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

午後六時五十四分 散会


署名議員
議長 神林 烈
議員 鞠子 勝彦
議員 石島 秀起

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
電話 03-3546-5559