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平成23年第一回定例会会議録(第2日 2月22日)

1.会期

二十五日(第二日)

二月二十二日(火曜日)

2.開議並びに散会

午後二時開議

午後六時三十七分散会

3.出席議員

(二十八名)

一番 志村 孝美議員

二番 二瓶 文隆議員

三番 石島 秀起議員

四番 木村 克一議員

五番 礒野 忠議員

六番 田中 広一議員

七番 中島 賢治議員

八番 田中 耕太郎議員

九番 田辺 七郎議員

十番 増渕 一孝議員

十一番 鷲頭 隆史議員

十二番 石田 英朗議員

十三番 今野 弘美議員

十四番 鈴木 久雄議員

十五番 植原 恭子議員

十七番 小坂 和輝議員

十九番 小栗 智恵子議員

二十番 鞠子 勝彦議員

二十一番 中嶋 ひろあき議員

二十二番 神林 烈議員

二十三番 押田 まり子議員

二十四番 原田 賢一議員

二十五番 矢吹 和重議員

二十六番 田畑 五十二議員

二十七番 青木 幸子議員

二十八番 高橋 伸治議員

二十九番 渡部 博年議員

三十番 守本 利雄議員

4.欠席議員

(一名)

十六番 鈴木 幸子議員

5.出席説明員

区長 矢田 美英君

副区長 髙橋 邦夫君

副区長 吉田 不曇君

教育長 髙橋 春雄君

企画部長 斎藤 裕文君

総務部長 斉藤 進君

防災危機管理室長 平沢 康裕君

区民部長 齋藤 弘君

福祉保健部長 島田 勝敏君

高齢者施策推進室長 小倉 草君

保健所長 東海林 文夫君

環境部長 田中 武君

土木部長 宮本 恭介君

都市整備部長 岸田 里佳子君

会計管理者 西川 昭男君

教育委員会事務局次長 新治 満君

監査事務局長 小泉 典久君

企画財政課長 平林 治樹君

広報課長 信坂 留吉君

総務課長 中島 佳久君

6.議会局出席職員

議会局長 奥田 春光君

庶務係長 渡辺 忠之君

議事係長 横山 信一君

調査係長 金田 敏明君

書記 村上 和夫君

7.議事日程

日程第一
一般質問


午後二時 開議

○議長(中嶋ひろあき議員)
 ただいまより本日の会議を開きます。


○議長(中嶋ひろあき議員)
 これより本日の日程に入ります。

 日程第一、「一般質問」を行います。順次、質問を許します。

 五番礒野忠議員。

五番 礒野 忠議員登壇

○五番(礒野 忠議員)
 自由民主党の礒野忠でございます。今期最終の一般質問ですので、私からは、今後の中央区において区民の皆様が不安を抱えている二点に関して質問をさせていただきます。なお、答弁によりましては、再質問を行うことを留保いたします。

 ことしじゅうには本区の人口は十二万人に達するとの予測がされ、ますます活気とにぎわいに磨きがかかり、大変に喜ばしい状況にあると思います。子供たちの声がまちにこだまし、その姿を父親、母親が見守り、また、それをまちの御高齢者の方を含め、みんなが優しい目で見ている。そんな光景を目にするだけで何となくほっとするのは、私だけではないと思います。住み続けていたいという区民の方も多く、本当に中央区はよいまちなのだと実感しております。

 しかし、その反面、昨年の人口統計にもあらわれているように、転入人口が約一万五千人に対し、転出人口が約一万二千人と、出入りの激しさも見てとれます。その要因として、自然減以外で転勤によるものや、家賃が高いため、部屋が狭くなったので区内には住むことができなくなった、物価が高いなど、いろいろあると思いますが、今申し上げた地代に密接にかかわってくる部分以外で、いかに住環境、生活環境をしっかりと整えるかが本区としての課題であると思われます。

 新年度予算は、「子どもが輝く子育て・教育のまちづくり」、「すべての人々の健康と高齢者のいきがいのあるまちづくり」、「歴史と先進性をいかした集いとにぎわいのあるまちづくり」、「地球にやさしい水と緑のまちづくり」、「地域ぐるみの安全・安心のまちづくり」という五つのまちづくりについて、各種施策の充実・強化が図られ、高く評価するものであります。こうした中でも、景気回復と命と健康を守るという二つのテーマを重点に新年度予算は編成されておりますが、私は命と健康を守る取り組みに絞って質問をさせていただきます。

 区民一人一人が生涯を通じて心身ともに健康で安心して住み続けられる社会をつくり上げていくためには、区民がみずからの健康はみずからが守り、つくるという姿勢が持てるよう、その健康意識を高め、積極的な健康づくりの支援が必要になると思います。

 平成二十年度から、メタボリックシンドロームの予防や改善を図るため、特定健康診査・特定保健指導が始まっており、メタボリックシンドロームや糖尿病、脂質異常症、高血圧症など生活習慣病の発症・進行には、食生活や運動など日常の生活習慣が大きく関与していることから、正しい知識の普及啓発や特定健康診査・特定保健指導の受診率の向上を図ることが求められております。そのため、新年度予算では、受診券の発送回数をふやし、誕生月近くで健診が受けられるよう改善するなど、特定健康診査やがん検診の受診しやすい体制づくりなど、受診率の向上に向けた取り組みを行うとともに、生涯にわたっておいしく食事を楽しみ、健康な生活を送るためには、歯と口の健康づくりが重要なことから、成人歯科健康診査については、受診機会をこれまでの五年に一回から二年に一回とし、訪問による健診も実施するなど、事業のさらなる充実が図られております。

 とりわけ、がん予防対策においては、乳がんによる死亡率が二十三区の中で高く、受診率も伸び悩んでいることから、受診率のさらなる向上を目指すとともに、検診の対象を四十歳以上の女性から三十六歳以上の女性に拡大するなど、早期発見・早期治療を目指した充実が図られました。また、子宮頸がんについては、私たち自由民主党議員団の要望を踏まえ、昨年七月、中学校一年生から中学校三年生までの女性を対象に予防ワクチン接種費用の全額助成を他区に先駆けて実施し、新年度からはさらに高校三年生までの女性に拡大するなど、二十三区の中でもトップクラスのがん予防対策の充実が図られています。

 そこで、まず、区長にお伺いいたします。

 この子宮頸がん予防ワクチン接種費用の助成事業について、本人や保護者への周知方法など、接種率向上に向けたこれまでの取り組み内容や接種状況、区民からの意見、要望などがあれば、お聞かせください。

 また、新年度から対象となる高校三年生までの女性にも、できるだけ多くの方に接種していただきたいと考えますが、どのように取り組まれるのかお聞かせください。

 さらに、新年度予算では小児用予防接種費用の助成についても充実が図られています。乳幼児の細菌性髄膜炎は、重い後遺症を残すことや、生命にかかわることもある重篤な感染症でありますが、このうち約六割強がHibによるもの、約二割強が肺炎球菌によるものと言われています。

 本区では、乳幼児の髄膜炎による重症化を防ぐために、私たちがかねてから要望してきた肺炎球菌ワクチンの全額相当の助成を新たに開始するとともに、平成二十一年度から実施しているHibワクチン接種費用の助成額についても、現在の半額助成から全額相当に拡充することとされています。こうした取り組みは、子供の命と健康を守る上で区民に大変喜ばしい施策だと思います。このように、新年度予算では区民の命と健康を守るため、数々の施策の充実が図られていることに対して高く評価させていただいております。

 しかしながら、こうした取り組みに加え、在宅で療養している方の病状が急変したときなど、身近にいつでも入院できるような病床の確保がぜひ必要であると考えます。しかし、区内では国立がん研究センターや聖路加国際病院がありますが、入院先が見つけにくいといった話をよく伺います。

 こうした中で、区長はこのたびの所信表明の中で、医師会・歯科医師会・薬剤師会と連携してネットワーク病院ともいうべき在宅療養の基盤整備を目指すとしています。このことは、まさに区民が安心して在宅で療養し、病状が急変したときでも病院に入院したときと同じように、身近にいつでも安心して適切な医療が受けられる仕組みづくりにつながるのではと大変期待するものです。今後、この在宅療養の基盤をどのように構築され、区民の命と健康を守っていくのか、その取り組みについてお聞かせください。

 さらに、在宅療養を支援するために確保した病床を、今後どのように活用されていくのかお聞かせください。

 次に、築地市場移転問題について質問をさせていただきます。

 過去にも委員会や一般質問などでいろいろと質問をさせていただきながら、現在の場内、場外の状況など、お話ししてまいりましたが、あくまでも東京都のスタンスは移転へと強引な姿勢を貫き続けて今日に至っております。私は、築地の町会や商業組合などでともに活動しておりますが、移転問題が再燃して以来、関係者の方々の大変な苦悩を身近で見てまいりました。市場があるから事務所や加工場または倉庫として家の一部を貸し出し、その家賃収入で生活を成り立たせている方々の先行きに関する不安な思い、市場は早朝電車が動く前からの仕事のため、近隣に住宅を構えている方の住居の問題、場外市場は日本橋から移転してきたときに勝手に周りで商売を始めたんだから、移転しようが、そのときはまた自分たちでやればいいんだと、ある意味切り捨てられてしまっている場外市場の立場など、築地のまち全体の存続にもかかわってくるため、ほとんどの方が移転に対し反対をしております。

 しかし、場外市場内の事業者の中でも、本場移転が強行されたときは、どうしても本場に店舗を出さなければ商売を続けていくことができなくなってしまうところや、今回提出した中央区案にも示されている鮮魚マーケット構想の交渉など、東京都と今後しっかり対話ができる環境をつくるために声を出して反対運動のできない苦しい立場の方々も多い現状にあります。今まで場外市場の組合などで独自に東京都と折衝してきた経緯もありますが、人事がかわるたびに振り出しに戻ることを繰り返してまいりました。そのような過去の経緯を受けとめ、中央区として、あくまでも市場移転に対し反対の態度を表明しながら、万が一、移転が強行されたときのための策を構築されてきたことは、地元の人間として感謝申し上げます。

 現在、都議会でも審議されている最中ですが、現在地再整備についての可能性と、中央区のお考えをお聞かせください。

 また、昨年十月二十二日の都知事会見を受け、すぐに提出した中央区案は、「市場機能を分散することに論外」との知事発言がありましたが、最近になり、「中央区案も含め市場跡地について考える」との発言も出てくるなど、ここに来て大分動きが加速しているように思えますが、移転が強行されたときのための中央区案の進捗状況と可能性についてお聞かせいただきたいと思います。

 さらに、以前から取り上げております場外市場の現在営業している店舗にもかかり、場外市場の中央にある小田原橋臨時駐車場にも入り込んで、今後のまちづくりにも重大な影響を与えている首都高速晴海線の豊洲入出路でとめ、その先の計画の廃案について、その後の進捗状況をお聞かせください。

 これで、私の一回目の質問を終わらせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 礒野忠議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、子宮頸がんワクチン予防接種についてであります。

 子宮頸がんは、二十歳代から三十歳代の女性での発症が増加しており、若い方へのワクチン接種は、がん発生の減少に向けた取り組みとして重要であります。区では、昨年七月の接種開始に先立ち、出前講座などを行い、中学生とその保護者に予診票とパンフレットを個別に送付し、ワクチン接種や検診の必要性などを周知しました。さらに、三回の接種費用は全額公費助成といたしました。その結果、本年一月末現在、ワクチンの初回接種率は全体では五四・三%で、特に中学三年生では七一・九%と高い実績でありました。昨年十一月には、国においても緊急総合経済対策が決まり、中学一年生から高校一年生までのワクチン接種費用が交付金の対象となりました。しかし、本区では、命と健康を守る取り組みをさらに推進するため、区民からの要望も踏まえ、接種助成の対象年齢を高校三年生までに拡大することといたしました。新たな接種対象者に対しても、予診票の個別送付と接種費用の全額公費助成を行いたいと考えております。引き続き、出前講座や保護者向けの講座も実施するとともに、区のおしらせやホームページでもワクチン接種を御案内して、接種率の向上に取り組んでまいります。

 次に、在宅療養支援についてであります。

 区民一人一人が安心して在宅で療養できる基盤づくりを進めていくためには、身近なところでいつでも医療相談や適切な医療が受けられる二十四時間往診可能な在宅療養支援診療所などのかかりつけ医制度の充実が必要であると考えます。かかりつけ医は、歯科医師や薬剤師、病院、介護施設などとも連携を図り、地域の医療、介護を支える中心的な役割を担っております。区では、これまでも医師会や歯科医師会、薬剤師会とも協力し、かかりつけ医の普及に努めてまいりました。今後も区内にある三十六の在宅療養支援診療所をさらに拡充し、その活性化を図るなど、かかりつけ医制度を定着させ、在宅療養を支えていくためのネットワーク化を進め、区民が住みなれた地域で安心して生活ができる基盤づくりに努めてまいります。また、今回、新たに確保する三病床は、在宅療養の方々の病状が急変した際、かかりつけ医などと連携しながら活用することが中心となります。今後、さらに在宅で療養する要介護高齢者やその家族を支えるため、ショートステイなど、幅広い活用方法について、在宅療養支援協議会の中で協議してまいります。

 次に、築地市場問題についてであります。

 現在地再整備の可能性につきましては、昨年の都議会第一回定例会における卸売市場会計予算の附帯決議などを踏まえた、この間の都議会における議論を注視してまいりました。都議会で示された案につきましては、仮移転用地確保や、順調にいっても、さらに十数年の期間を要するなどの課題が指摘されており、引き続き審議の行方を注視してまいります。また、本区は、平成十一年に東京都が移転の方向性を打ち出して以来、区議会をはじめ、関係各方面の方々と、この問題に取り組んでまいりました。こうした中、平成十六年には移転となった場合にも築地の活気とにぎわいを継承するための対策として、鮮魚マーケット構想を策定し、その検討を都に求めてまいりました。昨年十月の要望に示しました区の考えは、この構想の理念を引き継いだものであります。都におきましては、築地地区の将来のまちづくりの検討費用を来年度一般会計予算案に計上するとともに、先日行われた都議会の代表質問の答弁の中で、「築地市場が場外市場などとのかかわりの中で、独特の伝統文化を継承してきたという特質を踏まえて検討する」との考えを表明しております。こうしたことから、本区の要望の趣旨は東京都に十分に伝わっていると考えております。都議会は、来る三月十一日が最終日となりますが、移転問題がどのような結論になろうとも、本区は断固築地を守るため、全力を挙げて取り組んでまいります。

 次に、首都高速晴海線についてであります。

 本路線のうち、有明から晴海までの第Ⅰ期区間は、平成十四年二月に事業認可を得て、このうち有明・豊洲間は平成二十一年二月に開通いたしました。豊洲・晴海間については、平成二十四年度の完成予定となっておりますが、現在、着工に至っておらず、また晴海から都心環状線までの第Ⅱ期区間も事業化がされていない状況であります。本区は、これまで高速晴海線について、晴海仮入出路の設置による地域への交通の影響や第Ⅱ期区間の地下構造が築地場外地区のまちづくりに多大な影響を及ぼすことなどから、東京都に対し、道路計画の見直しを含めた今後の見通しを明確にするよう求めてまいりました。しかし、東京都は、現在においても、臨海部の交通の利便性向上や開発促進に必要な路線であるという立場を変えておりません。そこで、区といたしましては、東京都に提出したにぎわい施設の協議の機会などをとらえて、高速晴海線の計画見直しについて働きかけを強めてまいります。

 答弁は以上であります。

〔五番 礒野 忠議員登壇〕

○五番(礒野 忠議員)
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 初めに、子宮頸がんワクチンの拡大についてのお話なんですが、今までの取り組み等、今、お話しいただきまして、中学三年生に関しては、もう七一・九%とかなり高い率で受けていただいているということで、本当は一○○%受けていただきたいなという気持ちがあるんですが、さらにこれをどんどん、しっかりと広報して皆さんにわかっていただくように努めていただきたいと思います。

 ただ、今回、中学一年生から中学三年生までのワクチン接種に関しての助成を出しますというのが、たしか六月末か七月初め近くになったと思うんですが、実はその年齢のお子さんがいる方で、この話が出てから、自分の家庭で独自に、もう先に受けてしまった方もいらっしゃいます。その方が領収証や何かをとってあるんだけれども、それはその範囲に入っているから何とかならないんだろうかという話があったときに、いろいろと調べさせていただいたら、以前に受けてしまった方に関しては、もう対象になりませんというお話をちょうだいしたことがあります。今回、高校三年生まで拡大するということで、できるだけ早くこういう広報をしていってあげたほうが、近い年齢層の保護者の方たちは、やはり自分の子供を守るということで先に受けてしまうというケースも出てくると思います。そうした部分をしっかりと手厚くしていただきたいなというふうに御要望させていただきます。

 また、経管医療など医療措置を必要とする在宅療養者の増加に対応するための取り組みとして、今回、医師会、歯科医師会、薬剤師会と連携して在宅療養者用の三病床を確保するということで、急変した場合にかかりつけ医とともに、そういった部分を利用しながら安心して生活できる。この充実はすごくすばらしいと思うんですが、ただ、それ以外の部分で、これは第二次医療圏の問題がありますので、動けないのはわかっているんですが、やはり区民の方が何かあったときに、すっと行ってかかれるような総合病院というような部分が、すごく少ないと思います。また、大きい病院に行きますと、すごく待たされたりするということで、そうかといって、救急車をすぐ呼ぶわけにもいかないという今の事情があるので、そういった部分、まだまだ難しい課題がいっぱいあると思うんですが、中央区として、今後しっかりと考えて対応していただけたらなというふうに思っています。

 これに関しても、要望というよりも、まだまだ難しい部分が多いので、意見を言わせていただくということでとどめさせていただきます。

 それから、築地市場移転問題なんですが、とにかく両面で考えるしかない今の現状で、御答弁いただいて、そうだろうなということは十分承知しております。

 ただ、今、私の周りにいる、例えば仲卸さんにしても、場外の店舗を構えている方にしても、今の現状で先行きが本当に見えない。先行きが見えないから、ちょっと前だったら、こういう方向転換をして、ここに出資してということができた方も、今、このままずるずる十年たってしまって、「来年なのかな、再来年なのかな、はっきりするのは」と言っているうちに、どんどん景気も悪くて右肩下がりで、もう商売をやっていけないんだという方も、随分お声を聞いております。廃業をしなくてはいけないというふうに追い込まれているような方々、そういう方たちが多くなることによって、やはり市場のにぎわいというのもどんどん失われていくと思います。ぜひ、これは本当にどっちにしろ、早い結論をしっかりと導き出して、皆さんが本当に安心して商売を続けられる環境を整えるのが、やはり地元区の中央区の仕事でもあるんじゃないかなと。そのためには、東京都が強硬に移転、移転ばかり言っていますけれども、中央区としての態度を鮮明に出して、しっかり言うところは言う、中央区として取り組むところは取り組むという姿勢を表に打ち出す時期に来ているような気がしますので、ぜひそうした部分をお含みおきいただいて、今後進めていただきたいというふうに思います。

 また、最後に、高速晴海線の件なんですが、これもまだまだ課題が多いというお話をお聞きして思ったんですが、ただ、豊洲から晴海に関しては、まだ着工されていないという現状で、橋げただけは何かつくられているんですね。だから、この時期にしっかりと、晴海地域の方も、あそこの交差点が、ただでさえ広くて複雑な信号の流れになっている。だから、端から端まで渡り切るに当たって、ちょっと足の御不自由な方や何かは渡り切れないとか、そういった問題も出てきております。

 これが、今度、高速晴海線の入出路があそこにでき上がってしまうと、さらに複雑になるということも踏まえて、晴海地域の方も困る。それから、以前からお話ししているように、築地の場外には本当に今営業されている方が、自分の営業している土地の下をこの高速晴海線の案が入っていますので、建て直しすらできない状況にあります。その線が入ってしまっているところの方は、高さ制限で十メートルまで三階建てまでというような、そういった網かけがされてしまっているので、今、地代が高いところにおいて、もう何も動けないんだと。変な話、地震があったら、それこそいつ崩れてしまってもおかしくないような状況の中で商売をされているというのを見ておりますので、しっかりとこれは東京都、それから首都高速道路株式会社に中央区としての意見、それから区民の現状お伝えしていただき、早期の解決をお願いしたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○議長(中嶋ひろあき議員)
 次に、二十四番原田賢一議員。

二十四番 原田賢一議員登壇

○二十四番(原田賢一議員)
 我が会派、礒野忠議員の質問に続きまして、質問をさせていただきます。中央区議会自由民主党の原田賢一でございます。

 平成二十三年第一回区議会定例会に当たり、さきに提出いたしております質問通告書に基づきまして、区政運営に対する評価と展望と題し、一、人口回復への取り組みとその成果についての評価、二、財政運営、行政改革に対する評価と今後の取り組みについて、三、直面する新たな課題への取り組みと本区の将来展望について、以上三点について、矢田区政のこれまでの区政運営に絞って質問をさせていただきます。区長さんをはじめ、関係理事者の皆様には、どうぞ建設的にして希望あふれる明快なる御答弁を期待するところであります。

 昭和六十二年四月、矢田区長さんは中央区長に就任をされ、以来二十四年間にわたって中央区と中央区民のために粉骨砕身の歩みを続けられてきたところであります。一口に二十四年間と言いましても、この間には幾多の困難があったことと思います。決して平たんな道のりではなかったと思いますが、常に先頭に立って、さまざまな問題に取り組んでこられ、地域に暮らす区民の目線で数々の重要な案件を今日まで解決に導いてこられたところであります。

 また、この間に中央区の姿も大きく変貌いたしました。時代の最先端をいく高層ビルが秩序ある町並みを形成して、美しい水辺の風景と相まって、まさに東京の都心ならではの息をのむようなランドスケープが広がっているのであります。

 本区では、首都東京のまさに中心地として活発な経済活動が行われ、同時に、四百年の歴史に裏打ちをされた伝統文化と最先端のモードが共存しているのであります。交通が便利で、大きな事故や犯罪も少なく、地震や風水害など災害にも強いまちであります。日々この地に暮らしておりますと、当たり前と感じてしまう生活環境や各種のサービスでありますが、一歩区の外へ出てみますと、その充実ぶりは他の追随を許さないものと言えるでありましょう。そして、ここに十二万人の人々が日々生活をし、六十五万人の人が毎日訪れているのであります。まさに、世界に類を見ない調和のとれたすばらしいまちであり、さらに未来へ向けて、今なお発展を続けているまちなのであります。

 このように、現在の中央区は本当に住みやすい、誇れるまちとなりましたが、ここで、区長さんが初当選された昭和六十年当時を振り返ってみたいと思います。

 昭和六十二年度版の中央区政年鑑によりますと、人口では約八万五千人、当初予算としては約四百十八億円となっております。また、折しもこの年の三月十九日に中央区制施行四十周年記念行事が行われて、新たな中央区の歌と区の木、ヤナギ、区の花、ツツジが制定をされております。記念講演では、江戸歴史研究家の川崎房五郎氏による中央区の今昔のお話もあって、六月には記念のマラソン大会が国際見本市会場周辺で開催をされております。超高層住宅のはしりとなります、あの大川端リバーシティ21は、まだ建築中でありまして、航空写真で見る本区の姿には高層建物はほとんどわずかしか見当たらないのであります。

 ちなみに、当時の区立住宅は四十六戸、保育園の定員は千百五十三人、小学校の学級数は百八十九、児童数は五千三百二十五名でありました。なお、参考までに、現在は区立・区営住宅と借り上げ住宅の合計が既に千二百八十三戸、保育園の定員は認可・認証合わせて二千四百十一人、小学校の学級数は百六十四、児童数は四千六百三十二名であります。

 当時は、いわゆるバブル経済の真っただ中で、人口減少が続いていたときでありました。区内各地で地上げ、底地買いが盛んに行われて、空き地となったまま放置されている土地もあちこちに見受けられたのであります。多くの区民が長年住みなれたこの中央区を離れて、町会活動をはじめ、地域のお祭りなどを続けていくことや、まちの防災・防犯などへの不安も募っており、都心空洞化が進むことによって本区の先行きが真剣に危ぶまれる状況であったのであります。この都心空洞化は、都市を瞬く間に衰退に導いてしまうものであります。かつてのニューヨークの例などを見ますと、生活インフラの老朽化、また犯罪の増加、そして住民の困窮化などが急速に進んでいき、都市としての機能が維持できなくなる結果を招いてしまったのは、既に御存じのとおりであります。

 この昭和六十二年度版の区政年鑑の人口のページには、次のような記述もあります。「都心に位置する本区は、日本経済の中心地として年々会社、銀行などの大ビルディングがふえ続け、またそれに伴う交通量の増大により、ますます居住地として適さない状況になってきている」と、こうあるんです。現在の中央区の姿と比較すると、まさに隔世の感があります。

 区長さんは、就任以来、東京湾大華火祭、また大江戸まつり盆踊り大会、中央区まるごとミュージアム、そして江戸バスの運行など、本区の活気とにぎわいづくりに向けたさまざまな施策を実現されてきたところであります。中でも、定住人口の回復は最大の成果であります。区長さんの人口回復にかけた思いと、この間の区を挙げた取り組みが、結果として都心回帰の流れをつくって、現在の中央区の姿をつくり上げたと言ってもよいと思うのであります。一時的な人口増加で公共施設などが不足するため、マンション建設を規制した自治体もあったのでありますが、本区は目標人口を達成した後も続く人口増に対し、公共サービスの内容を低下させない努力もしっかりと続けておられるところであります。まさに、日ごろから区長さんが唱えている「人集まらずして繁栄なし」、これを身をもって実践していると言えましょう。

 そこで、お尋ねをいたします。

 この間の人口回復の取り組みと、その成果について、区長さんは御自身でどのように評価をされておられるのか、まずはお聞かせを願いたく思います。

 続きましては、区政のこれからについてお伺いをしたいと思います。

 財政運営につきましては、これまで健全財政を維持されてきたことは、昨年の決算を見ても明らかであり、高くこれを評価するものであります。

 この大きな要因は、基金と起債の関係にあります。区の貯金であります基金と、借金である起債残高を見てみますと、平成十年では施設整備、財政調整、また教育施設整備の三基金合計で約二百九億円に対し、起債残高は約三百十四億円と、約百五億円の赤字でありました。しかし、その後は一貫して基金の積み増しと起債の償還に努められて、今年度では基金約四百二十五億円、起債残高約四十四億円で、差し引き約三百八十一億円の黒字となっております。

 昨年の第四回定例会の我が党の鈴木久雄議員の質問に対する御答弁では、今後、十年程度の財政運営には大きな支障が出ないと述べられておりますが、今後、小学校三校の建てかえや労働スクエア東京跡地の購入と、また新施設の建設など大型の案件が続く中で、しっかりとした堅実な財政運営が基盤となることは言うまでもありません。将来を見据えた健全にして安定なる責任ある財政運営のもと、着実な推進を願うものであります。

 また、平成十一年には中央区行政改革大綱を策定されて、この面でも積極的な取り組みをされてまいりました。職員数は、平成十二年には清掃事業の移管などがありまして、千八百四十一人を数えておりましたが、本年度ではこれが千四百六十一人と、行政需要が大変増大する中でも約二割の削減となっております。

 一方で、区民サービスは、指定管理者制度の活用などによって図書館をはじめとした区民施設の開館日・開館時間の拡大、また、ブロッサムにおける結婚活動支援事業、いわゆる「銀座de婚活」の実施など、多岐にわたって充実が図られているところであります。まさに、簡素で効率的な区政運営への取り組みを実践されていると思っております。

 そこで、お伺いであります。

 これまでの財政運営、行政改革に対する評価と、これからの取り組みについてのお考えをお聞かせ願います。

 最後に、新たな課題についてであります。

 定住人口回復は本当に大きな成果でありますが、平成十年には約七万二千人だった人口が、本年には十二万人到達が見込まれて、その増加率は六六%に達するのであります。特に、二十代から四十代といった比較的若い世代の転入による増加が顕著で、本区の人口構成は生産年齢人口の比率が高くなるなど、少子高齢化が進行する全国の人口比率とは全く異なるものとなっておりまして、まさに全く新しい都心コミュニティが生まれているのであります。

 昨年の第四回区議会定例会で、我が党の矢吹和重議員の一般質問に、区長さんは次のように答えておられます。区政は、順調な発展を続けていますが、一方では、解決すべきさまざまな課題に直面しているとして、子育て支援・教育の中央区の推進、小学校三校の建てかえ、命と健康、高齢者・障害者福祉の充実、地震への備えを万全にする防災対策、活気に満ちたコミュニティの形成、さらに築地市場問題などを挙げておられたわけであります。そして、こうした待ったなしの課題を前に、「道半ばとの思い」と述べられました。

 新年度の予算編成に当たっては、景気回復と命と健康を重点に積極的な予算編成をされましたが、最後の質問は、この道半ばという思いについてであります。こうした直面する多くの課題に、今後どのように取り組み、どのように解決に導いていかれるのか、また本区の将来の展望についてのお考えをあわせてお聞かせを願います。

 以上をもちまして、私の第一回目の質問を終わります。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 原田賢一議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、人口回復への取り組みとその成果についてであります。

 昭和六十二年四月、中央区長に就任した当時は、いわゆるバブル経済の中、地上げにより住宅地が次々と業務化し、人口の急減による地域コミュニティの弱体化は日々深刻さを増し、都心空洞化への危機感が高まっておりました。そこで、昭和六十三年一月、定住人口回復対策本部を設置し、住環境の整備を中心に、安心して住み続けられるための総合的な施策に全力を挙げてまいりました。その結果、一時は七万人を切るかと思われた人口が、ことしじゅうには十二万人を突破する勢いでふえ続けております。これにより、現在の本区は活気とにぎわいにあふれたまちとなっており、特別区民税はこの十年で二倍以上の増収となるなど、財政面でも大きく寄与しております。懸念した空洞化はすっかり影をひそめ、本区の将来は明るい希望に満ちたものとなっております。さらに、便利で快適な都心居住というトレンドがすっかり定着し、「職住近接で子育てもしやすい」という声もいただくなど、本区が都心回帰の流れを生み出すことができたものと考えております。

 次に、財政運営、行政改革に対する評価と今後の取り組みについてであります。

 区政運営に当たり、健全財政を維持していくことは基本的な責務であります。そのため、日ごろから簡素で効率的な執行体制とともに、徹底して無駄を省き、計画的な行財政運営に努めてまいりました。特に、平成十年以降は特別区民税の増収を背景とした基金の積み増しなどにより、現在の確固たる財政基盤を築けたものと考えております。また、この間、組織の見直しや職員の適正配置、民間への業務委託、指定管理者制度の活用などにより区民サービスの向上を図りつつ、健全で安定した執行体制が構築できたものと思っております。なお、今後は大規模な施設整備など財政負担が拡大していくことが見込まれるとともに、区民ニーズも一層多様化していくことが考えられます。こうしたことから、引き続き行政改革の推進や行政評価を通した事務事業の不断の見直しを徹底するとともに、民間活力の活用や区民との協働などにより、さらなる工夫を凝らしながら、堅実な行財政運営のもと、健全財政を維持しながら、新たな課題に積極果敢に挑戦してまいります。

 次に、直面する新たな課題への取り組みと本区の将来展望についてであります。

 本区は、人口回復により活気とにぎわいにあふれたまちとなっておりますが、反面では、急増する保育ニーズへの対応や子育て支援の一層の拡充、教育の充実、在宅介護支援や高齢者福祉施設の増設、良好な都心コミュニティの形成など、新たな課題も次々とあらわれてきております。こうした課題に正面から取り組み、日々変化していく区民ニーズや要望を的確に把握し、効果的な手だてを迅速に講じることで区民生活の質の向上を図ってまいります。つまり、あらゆる世代の皆様が便利で安全で快適な都心居住を楽しめる気品と風格あるまちづくりにさらに磨きをかけていくことが重要であります。今後、みずからを戒める意味でも、まだ道半ばとの思いのもとに、日本をリードする未来都市づくりの最先端を走り続けてまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔二十四番 原田賢一議員登壇〕

○二十四番(原田賢一議員)
 それぞれ質問に対しまして、御丁寧なる御答弁をありがとうございました。

 ただいまの区長の御答弁で、これからの区政の目指すべき方向が示されたものと受けとめました。定住人口の回復という大きな目標を達成されましたが、この成果にとどまることなく、子育てや教育、高齢者対策、コミュニティづくりといった区民の日々の生活に直結した課題に取り組んでいただいて、快適な都心居住を実現するという明確な目標を見据えておられると思います。しかし、人はえてして大きな目標達成すると、長い期間にわたってその成果に固執する傾向がありますが、このたびの所信表明と御答弁で新たな方向性をしっかりと打ち出されたことは、大きく評価するところであります。また、健全財政や行政改革へもしっかりと取り組まれて、今後の区政運営に不安のないことも、あわせて評価するところであります。

 区長がおっしゃられたように、今、区内には子供たちの元気な姿があふれておりますし、私の住まいのすぐ前にある公園からは、子供たちの楽しそうな声が毎日聞こえてきます。私なども日曜日などにはこの公園で孫と一緒にブランコ、また砂遊びなどして楽しいひとときを過ごしております。また、新しくなった勝どき児童館やきらら中央のあかちゃん天国でも、連日たくさんの親子でいっぱいであります。

 なお、また同時に、高齢者にとっても大変住みやすいまちともなっております。あの敬老買物券や敬老大会、この長い人生を頑張って生きてきたその御褒美として、皆さん大変喜んでいます。おとしより相談センターの親切な対応、介護予防のための送迎つきのトレーニング教室、また高齢者クラブへの助成など、いずれも安心して楽しく日々を暮らすための大きな支えとなっております。

 人口回復を実現した今、これからの区政はこのまちの老若男女だれもが地域で支え合いながら、安全・安心で生き生きと快適に暮らし続けられることに一層の重点を置くことが大切であると考えます。さらに、商工業の活性化や新しいコミュニティづくり、文化振興などを通じて、もっと暮らしやすく個性あふれる都心ならではのまちをつくっていかねばならないと思っております。

 そこで、再度の質問でありますが、区長さんのおっしゃる快適な都心居住でありますが、ただいま私が述べさせていただいた内容に照らして、どのようにお考えなのかお聞かせをいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。

 以上、第二回目の質問を終わります。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 質問にお答えいたします。

 日本の住宅事情、かつては遠狭高ですね。遠くて狭くて、そして価格だけが高い、ウサギ小屋と言われた時代もあったわけでございまして、そうしたバブル期の住宅事情、これを変えたい。つまり、遠くから勤労者が都心に通ってくる。そうではなくて、職住近接ですね。職住近接により、ゆとりある生活を勤労者の皆様方に享受していただきたい。また、家賃といいますか、住宅も高くないようにしたい。また、ウサギ小屋というような狭苦しいところではなくて、もう少し伸び伸びと空間を享受できる、そういうまちにもしたいな、そういう思いが都心居住の推進、快適な都心居住という思いを私自身は強めたわけでございまして、おかげで御指摘にありましたとおり区立住宅も、就任当時は四十六戸しかなかったものが、今では千三百戸近くになった。これにより、手ごろな経費で都心居住を謳歌できる方々がふえているのではないかというふうにも思うわけでございます。

 また、福祉住宅ですね。そういうものもどんどんつくろう、つまり都心というのは、あらゆる方々に楽しんでいただく、住むことによって楽しんでいただく、あらゆる方々に楽しんで住んでいただける、そういうまちでなければならない、そういう思いにも強く駆られたところであります。

 また、就任した当時は小学校の適正配置問題、統廃合ですね。これが盛んに言われまして、就任したら直ちに答申を受け取って、その答申が何と十九の小学校を六つなくせと、こういう答申でありました。区議会の皆様方の御理解もいただきまして、そんなことはないんだ、小学校を残そうではないかということで、三つにおさめたわけでありますが、それでも残念でありましたね。三つの小学校が残念ながらなくなった。我が母校もなくなったといいますか、一緒になりましたけれども、もちろんそれによって学力あるいは子供たちの幸せということで行った面も大きかったわけでありますから、そういう面では、つまり複式学級というような、三年生と四年生が一緒に勉強せざるを得ないような、京橋小学校で言えば、六十数人にも生徒が減ってきて複式学級にもなりかねない、そういう事態もありましたから、やむを得ず、そうした統廃合になったわけでありますが、今後三つの小学校を改築することによって、もっともっとすばらしい、子供たちの幸せという意味で都心での元気な子供たちの声と、勉強に打ち込めるのではないか。無論、泰明、常盤などはリノベーションによって頑丈な学校を維持していくということであります。

 いろいろ御指摘いただきました。快適な都心居住、これからもお子様からお年寄りまでが快適に住める、そういう意味では命と健康ですね。しっかりこれをやっていかなければならない。介護の面でも、また無論、先ほど来あります保育所の整備、いろいろな皆様方が、各階層の皆様が本当に楽しめる都心居住をしっかりと私たち、推進していかなければならない、こういうふうに思うところであります。

 以上であります。

〔二十四番 原田賢一議員登壇〕

○二十四番(原田賢一議員)
 ただいまは、本区の目指す未来都市づくりに向けての新たな一歩を踏み出すのだという確かな御答弁を伺ったものと感じました。

 戦後六十五年を経過した今、世の中ではあふれるほどの物に私どもは囲まれて生活をしておりますが、あの当時、あの戦後の物のない貧しい時代に、この国を何とかしよう、何とか豊かにしよう、何とか国民の暮らしを豊かにしようといちずに、ひたむきに努力をされた先人の熱き思いを忘れることはできません。しかし、今、時代は大きく変化をし、現在、変革をし続ける社会経済状況の大きなうねりの中で、また地域制度改革の動きも非常に速くなってきている中で、的確に区民のニーズにこたえていくためには、区政の自己改革、すなわち従来の手法にとらわれない柔軟な区政運営と、それを進める仕組みそのものを発展的に見直す必要があるわけです。

 その意味において、本日の区長さんの御答弁、また所信表明における揺るぎない区政にかける信念とその決意をお聞きして、私ども会派とその意を同じくすることを確認させていただいたわけであります。

 行政改革なくして財政の安定なし、財政の安定なくして安心の未来なしであります。本区、中央区から元気を発信する二十三年度予算、元気いっぱい中央区宣言にある景気回復と質の高い快適な都心居住の実現に向けて、しっかりと邁進されることを願い、ここに区民の皆さんのさらなる生活の安定と充実を図るため、私ども会派自由民主党は、一同一丸となって矢田区長とともに次なるステージに向かって力強く前進することを改めて表明させていただいて、第一回定例会における私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(押田まり子議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(中嶋ひろあき議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(中嶋ひろあき議員)
 御異議なしと認めます。よって、暫時休憩いたします。

午後三時十二分 休憩


午後三時三十分 開議

○議長(中嶋ひろあき議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。六番田中広一議員。

六番 田中広一議員登壇

○六番(田中広一議員)
 中央区議会公明党の田中広一でございます。私は、平成二十三年第一回区議会定例会に当たり、当面する行政課題につきまして、通告書に従い、区長並びに関係理事者に対し質問をさせていただきます。どうぞ意のあるところをお酌み取りいただき、明快にして建設的な御答弁を期待するものでございます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問をあらかじめ留保させていただきます。

 初めに、経済対策についてお尋ねいたします。

 日本経済は、依然としてデフレ状況から抜け出せず、地域経済や、それを支える中小企業の現状は厳しく、そもそも仕事が激減しているというのが現状です。帝国データバンク東京支社が発表した東京都内の平成二十二年の倒産件数、負債額一千万円以上は二千四百五十二件で前年比で一○%減少しております。しかしながら、中小企業の倒産件数は依然として高い水準にあり、経営環境が本格的に回復するのにはまだまだ時間がかかると言われております。また、昨年十二月実施した中央区内景気動向調査では、現状のDIは四二・○で、前回調査から二・三ポイント低下し、先行きDIは四一・五と、前回調査から二・八ポイント低下しております。調査結果によりますと、景気が足踏み状態に陥っており、景気に対する不透明感は払拭されていないとの見解を示しております。

 雇用環境の厳しさも一向に改善されておりません。総務省が発表した労働力調査によりますと、昨年の完全失業率は前年と同じ五・一%で、二年連続五%台で高どまりしています。とりわけ深刻なのが十五歳から二十四歳の若年層であります。昨年の失業率は九・四%で、前年比○・三ポイントの増となり、続く二十四歳から三十四歳の六・二%、五十五歳から六十四歳の五%を大きく上回っております。若年層の失業率は、平成十一年から平成十六年も九%台から一○%台で推移し、この時期は就職氷河期と呼ばれましたが、現下の状況はまさに就職氷河期の再来と言えます。

 失業率の悪化で憂慮されるのが、フリーターの増勢であります。フリーターは職業スキルも高められず、賃金もふえないワーキングプアの温床ともされ、その増勢は我が国の将来にはかり知れない損失となることは間違いありません。若年層のフリーターは、平成十五年に最大百十九万人を記録し、その後低下を続けていましたが、平成二十一年には六年ぶりに増加に転じております。さらに、追い打ちをかけるように、昨年十二月一日時点の今春卒業予定の大学生の就職内定率は、平成八年の調査開始以来過去最低の六八・八%を記録し、このままでは就職未決定の卒業生がフリーターとなってしまう可能性も懸念されております。

 また、昨年七月二十三日、内閣府は引きこもりの実態に関する調査結果をまとめております。全国の十五歳から三十九歳のうち、自宅に閉じこもってほとんど外出しない人は、推計で六十九万六千人に達することがわかったとのことであります。引きこもりになったきっかけについて、「職場になじめなかった」と「病気」が二三・七%とトップで並び、その次が「就職活動がうまくいかなかった」が二○・三%となっており、職場でのトラブルなどが主な原因と分析しております。今後もさらにふえる可能性があると言われており、深刻な事態であると考えます。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 平成二十二年度の経済対策において、現在執行している状況ですが、成果及び課題をどのように分析しておられますでしょうか。

 さらに、その上で、平成二十三年度の経済対策を一層効果的に展開していくべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目にお伺いいたします。

 区の事業の中で、少しでも仕事をつくっていく工夫も必要かと考えます。各部署では、お知らせなどのチラシ等を作成することがありますが、区民の皆様が読みやすく、理解しやすい広報力向上の工夫も必要と考えます。そこで、チラシなどを見やすく読みやすくするために、デザイナーなどにプロポーザル方式で発注するなど、仕事の創出につなげていくことも可能であると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 若年者の就労支援等についてお尋ねいたします。

 リクルートワークス研究所によりますと、求人倍率は、社員一千人以上の大企業の○・五七倍に対し、三百人未満の中小企業は四・四一倍と大きな開きがあり、これまでも雇用のミスマッチに対する課題を取り上げてきました。一方、毎日コミュニケーションズのアンケート調査によりますと、平成二十四年卒業予定の大学生、大学院生のうち、「中堅・中小が良い」、「やりがいがあれば中堅・中小でも良い」との回答の合計が四六・九%で、前年同期より三・六ポイントふえており、大手企業志向の四八・四%に迫っているとのことであります。厳しい現実を目の当たりにし、学生の意識が変化してきているようであります。

 二十三区では、若年層の就労を支援する取り組みが活発化しております。世田谷区では、一人一人の状況に応じて仕事探しをサポートするヤングワークせたがやを設置し、板橋区では十五歳から三十九歳で未就労者の就業を支援する施設、いたばし若者サポートステーションが開設され、目黒区でもワークサポートめぐろに多くの求職者が訪れているとのことであります。特に、目黒区ではハローワークの職業紹介及び相談業務と区の福祉施策を連携することにより、ワンストップサービスに近い形になっており、区民にとっての利便性は高いようであります。

 本区では、昨年十二月六日に若年者合同就職面接会が開催されました。参加者から、一度に多くの企業の方と面接ができてよかった、このような機会をまた設けてほしい、案内などが丁寧でわかりやすいなどの声が多くあったようであります。企業側の声としても、面接会の有効性を示しておりました。

 そこで、第三点目にお伺いいたします。

 若年者合同就職面接会の開催の拡大や、東京都などが開催する大規模な就職面接会なども含め、広く周知する工夫を行うべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 また、本区では、京華スクエアにおいて職業相談・ミニ面接会が開催されておりますが、併設型として若年層の就労を支援するサポートセンターを設置し、若者が抱える課題を一つ一つ解決していくべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 中央公論新社では、希望学についての興味深い調査結果がありました。やりがいのある仕事を経験したかどうかを尋ね、中学三年生のときに何も職業を希望していない人より、希望していた人のほうがやりがい経験の割合が高くなっておりました。さらに、職業希望のあった中でも、最もやりがい経験があったのが、当初の希望が別の希望へ変わっていった人となっており、その上で、挫折を乗り越えた人が現在も希望を持って仕事をしている人の割合が圧倒的に多いという調査結果がありました。このように、中学生までにおける職業希望を持つことが、今後の人生の中では大変重要であると考えます。本区は、小学校では職場見学、中学校では職場体験を通じて、働くことへの大切さを学ぶ機会があります。

 本年一月二十二日、二十三日、第十一回全国中学生創造ものづくり教育フェアが銀座中学校などにおいて開催され、見学に行かせていただきました。その中で、創造アイデアロボットコンテストが行われました。全国各方面の代表が参加して、お掃除ロボットによる競技大会です。中学校の技術・家庭科で学習した技能を生かし、生徒がロボットの設計・製作を行い、その成果を競い合います。チームで製作したロボットの調整に余念のない生徒や、真剣に試合に臨む姿を拝見し、ものづくり活動から得られる技術の習得ばかりではなく、達成感や我慢強さ、さらにチームワークによる協調性など、大変重要な取り組みであると感じました。

 そこで、第四点目にお伺いいたします。

 小学校や中学校の中で、夢や希望を抱きながらも着実な将来の職業意識を高めていくことが求められていると考えます。本区小・中学校における職業体験の一層の拡充や、働いている方々との交流など、教育現場の中で将来の職業への目標が持てるような取り組みをさらに強化すべきであると考えますが、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、財政の見える化についてお尋ねいたします。

 平成二十二年度一般会計三月補正予算(案)では、特別区税が十八億減額補正となっており、景気低迷に伴う特別区民税の減少と認識しております。現在、中央区では、マンションの新築により納税義務者数が増加傾向にある中で、主要財源である特別区民税がこれまでになく減収となっており、今後、一層健全な財政運営に努めていかなければならないと考えます。

 さて、本区の会計制度は、現在、単式簿記・現金主義で行われております。これは、単年度で現金が幾ら入り、出ていったかのみを記録するものであり、資産や将来の負担、各事業別行政コストなど財政の全体像から細部に至るまでの見える化ができにくくなっております。この問題点を解消する手法が、企業会計で活用される複式簿記・発生主義であります。これは、日常的に現金以外の債務、債権なども会計処理するほか、土地や建物などすべての資産の出入りを記録します。このため、事業別、組織別の財政状況やコストを月ごとなどリアルタイムで確認できるため、職員のコスト意識の向上や迅速な業務改善が可能になると考えられます。

 バブル崩壊後、財政再建団体への転落危機に直面した東京都は、この複式簿記・発生主義を用いた財務諸表を活用し、平成十五年度末に将来の債務負担など約一兆円の隠れ借金を見える化し、直ちに平成十九年度末までに解消することを可能としました。さらに、十年間の大規模施設の改築・改修に備え、平成二十年度に社会資本等整備基金に二千五百億円を積極的に積み立てた結果、平成二十三年度見込みで活用可能な基金は九千六百三十五億円に達しています。そのほか、事業別の事業評価を実施し、平成二十三年度予算案では、前年度に続き、約二百億円の財源を確保する効果を上げております。

 町田市は、この複式簿記・発生主義の有効性を踏まえ、平成二十年十一月に公認会計士や都職員を外部アドバイザーとして招き、新公会計制度導入検討委員会を設置しております。その上で、売却可能な資産の洗い出しなどの資産評価や、新しい公会計システムへの変更作業に加え、市職員に対する複式簿記の研修を随時実施し、理解促進を図っているようであります。町田市財政課長は、実際の財政状況がわからず、将来の展望が描きにくいと指摘し、新たな公会計制度導入を目指す理由を述べておりました。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 本区では、人口が増加しており、多様な行政ニーズが求められ、さらに施設の更新時期も迎えている現状の中で、今後の特別区民税の動向も踏まえ、歳入の確保について、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目にお伺いいたします。

 今後も景気の動向を踏まえますと、歳入については厳しい状況が続くものと予測される一方、行政需要は多様化しております。これまで本区が取り組んできた行政評価などを一層効果的に発揮していくために、複式簿記・発生主義会計を採用し、区民にもわかりやすい健全な財政運営に努めていくべきであると考えますが、財政の見える化について、区長さんの御所見をお伺いいたします。

 次に、二十四時間安心できる高齢者福祉の充実について、お尋ねいたします。

 我が国は、これまで経験したことのない超少子高齢化社会を迎え、無縁社会とも言われる現象があらわれています。昨年一月三十一日、NHKスペシャル「無縁社会?〝無縁死〟三万二千人の衝撃?」が放送され、反響を呼ぶとともに、無縁社会という言葉が注目されました。NHKの番組制作スタッフは、一人で亡くなり、引き取り手のない死を無縁死と定義し、全国を調査した結果、実際の無縁死の数は三万二千人を超えておりました。

 このように多くの無縁死が発生する無縁社会の実態とは、どのようなものでしょうか。無縁社会といっても、縁が全くなくなってしまったわけではないようであります。家族がいれば、大抵親戚はいるはずですし、どこかに住んでいれば、必ず地域社会は存在します。仕事をしていれば、何かしらの人間関係があると考えられます。地縁、血縁、そして社縁は確かに存在しておりますが、それが希薄化していることが一番問題であると言われております。

 統計数理研究所が行った日本人の国民性調査では、「あなたにとって何が一番大切か」という問いに対する自由回答をNHK放送文化研究所が整理した結果、年々家族の大切さの比重が高まり、職場でのつき合い、親戚とのつき合い、地域とのつき合いの重要性が低下しています。地縁、血縁、社縁が機能しなくなっている状況と一致しているとも考えられます。このような意識の変化は、社会の動向と無関係ではないようであります。日本の産業構造の変化とともに、働き手は故郷を離れ都市部へ移動することにより地縁、血縁が薄れ、高度経済成長からバブル経済が崩壊すると終身雇用体制が崩れ、社縁も弱まってしまったようであります。こうした現象は、これまで家庭や個人の問題として等閑視されてきましたが、社会全体の問題であり、福祉の一部として早急に対策を講じなければならないと考えます。

 墨田区では、高齢者の孤立化や孤独死を予防するために、モデル事業として、みまもり相談室を開設しております。相談室には社会福祉士などの資格を持つ専門的なスタッフ二人が平日の午前九時から午後五時まで交互に待機し、足腰が弱くなって買い物ができない、郵便受けに新聞がたまっているといった高齢者や近隣住民の相談や定期的な訪問にも対応しております。加えて、ボランティアのみまもり協力員も相談室をサポートし、外出時に出会う近所の高齢者に「熱中症は大丈夫ですか」といった、さりげない声がけを展開しております。区たちばな地域包括支援センターによりますと、孤立した高齢者のSOSに気づくには、こちらが出向く必要があると、相談室の役割を認識し、協力員の方も「何かあれば連絡できる相談室はわかりやすいと評判です」と語っていたようであります。

 中央区では、六十五歳以上の高齢者は、二月一日現在で一万九千三百四十一名となっており、ひとり暮らし高齢者及び高齢者世帯が今後も増加傾向にあるものと考えられます。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 本区では、介護保険制度を軸として、おとしより相談センターが地域の核となり、介護施設やきめ細やかなさまざまなサービスが展開されております。今後の高齢者介護については、介護施設の壁を取り払い、地域全体が施設サービスを受けられるような、例えば小学校区といった課題解決型の地域圏域を踏まえ、二十四時間三百六十五日体制の地域包括ケアシステムの具現化を丁寧に確立していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目に、お伺いいたします。

 本区は、オートロックマンションが多くなってきており、訪問や実態把握が困難なことが一つの課題であります。そこで、訪問活動、緊急時対応、安否確認など、東京都が推進している二十四時間三百六十五日ワンストップサービス窓口の機能を担うシルバー交番事業を、例えば小学校区にそれぞれ配置し、おとしより相談センターの機能強化を図り、マンションの比較的多い地域との連携強化により、住みなれた地域で安心して生活ができる体制の一層の充実を図っていくべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 私は、平成二十一年第二回定例会の一般質問で、品川区のヘルスケアタウンにしおおいの先進事例を示した上で、住みなれた地域で安心して生活ができるようケアつき高齢者住宅の整備について質問させていただきました。本区は、土地の価格が高く、低所得層には家賃の負担が大変厳しい状況にあります。

 そこで、第三点目にお伺いいたします。

 本区がまちづくり支援施設などで利用している住宅の今後の活用や再開発事業、UR住宅、公共住宅の建てかえなどにおいて、区として支援しながらケアつき高齢者住宅を整備していくべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、読書活動の推進についてお尋ねいたします。

 俳優の児玉清氏は、「情報化社会が進み、人間関係が次第に希薄になっている。その中で、本ほど生きるとは、死とは、人生とはを教えてくれる上に、心の冒険ができるものはない。その中から、自分の人生も想像できる。本ぐらい人生の師となるものはない」と、本を読むことへの重要性を語られております。人間関係が希薄になっている中で、こうした本との触れ合いを大切にすることが現代の課題解決の一つのヒントを与えてくれるものと考えます。

 昨年は、平成二十年の衆参両院の全会一致の決議を経て制定された国民読書年でありました。人類が生み出した文字・活字という崇高な資産を発展させ、心豊かな社会の実現につなげていくため、決議は、「国をあげてあらゆる努力を重ねる」と宣言しておりました。本区名誉区民であられます福原義春文字・活字文化推進機構会長は、「本年、私たちは一年間を通し、あらゆる世代の人々に「じゃあ、読もう」と呼びかけ、国民全体で本に触れ合う機会をふやしていきたい」と語られておりました。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 本区では、国民読書年として、展示や講演会などが開催されましたが、その成果や今後生かしていくべき読書活動の課題及び展望について、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 昨年五月二十二日に開館したばかりの渋谷区立中央図書館を六月九日に視察させていただきました。渋谷区では、昨年三カ所の地域図書館を開設し、中央図書館を中枢とした区立図書館十館体制を確立しております。さらに、渋谷区では「しぶや おすすめの本50」として、世代別に幼稚園や保育園、小学校一年生から二年生、三年生から四年生、五年生から六年生、中学生にそれぞれ本との出会いを推進しておりました。さらに、毎年読書コンクールを開催し、一般的な作文ではなく、感想画部門、ポップ部門、本の帯部門の三部門を行うなど、参加しやすい工夫をしております。

 そこで、第二点目にお伺いいたします。

 読書後に本についての感想を絵や文章にあらわしたり、友人や家族と話し合うことができる環境をより一層推進していくために、「中央区 おすすめの本」として保育園児から中学生まで広く展開し、感想画など参加しやすいような配慮もしながら、中央区読書コンクールを開催していくべきであると考えますが、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 平成十三年生まれの同じ子供を対象に継続して実施している厚生労働省の調査によりますと、親がよく本を読むほど、子供も読書する傾向が示されております。一カ月間に絵本や児童書を十二冊以上読む子供の割合は、母親が一冊しか読まない場合は一三・三%で、十二冊以上読むケースでは五五・七%という調査結果が出ております。

 茨城県の大子町では、平成十九年六月に読書を通して豊かな心を育てようと「読書のまち」を宣言し、読書の習慣を学校だけではなく家庭にも広げるため、家読に取り組み始めております。家読は、家族で同じ本を読んで感想や本の中の気に入った場面を紹介し合いながらコミュニケーションをとり、家族のきずなを深めていくことを重視しております。大子町では、毎年、小・中学校各一校ずつを家読推進校に指定し、「家読だより」を作成する中で、保護者から各家庭の家読の取り組みを紹介したり、お勧めの本を掲載するなど、工夫しております。各学校からは、図書の貸し出し数がふえた、子供の語彙力が上がったなどの報告があるようであります。

 そこで、第三点目にお伺いいたします。

 先ほどの読書コンクール等の取り組みを効果的に展開することも含め、本区における読書活動の推進の中で、本を読むだけではなく、感想を話し合いながらコミュニケーションをとり、きずなを深め合う家読の取り組みを強化していくべきであると考えますが、教育長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、京橋図書館の移転など、労働スクエア東京跡地の整備についてお尋ねいたします。

 昨年で百周年を迎えた京橋図書館は、明治四十三年八月に東京市立図書館として設立許可され、歴史と伝統を誇っております。当時は、区民の有志による寄附で蔵書数を拡大したと伺っております。大正五年には新館が開館したにもかかわらず、関東大震災で焼失してしまいます。そして、昭和四年に現在の場所に京橋区役所・京橋会館との複合施設として開館し、日本最大の開架式書庫を採用して評価を受けております。その後、幸いにも戦災を逃れ、戦後を迎えた昭和二十五年十月一日、東京都から中央区に移管され、中央区立図書館となり、昭和四十五年四月に区役所の本庁舎建てかえと同時に現在の図書館としてスタートしております。このように、京橋図書館の歩んできた百年の歴史・伝統を継承しつつ、新しい時代にふさわしい区民の皆様に喜んでいただける新図書館整備を推進していくことは、大変重要であると考えます。

 これまでさまざまな機会をとらえて、開館時間の拡大、ICタグの採用、地域資料室の拡充、十分な閲覧室の確保、学習コーナーの設置、ビジネス支援コーナーの設置、児童コーナーの拡大、託児スペース、障害者サービスの向上など、さまざまなサービスの拡充について質問してまいりました。平成二十二年第一回区議会定例会一般質問では、各図書館サービス事業をさらに充実させるため、今後の検討においては、関係する部署などとも連携を図りながら、さまざまな角度から調査・研究及び情報交換ができる協議会を設置し、基本計画を策定していくことが重要であると質問させていただきました。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 現在、新図書館整備に向け、具体的に図書館サービスの充実内容についての検討状況をお示しいただきたく存じます。

 新図書館整備で一番大切なことは、区民の皆様が喜んでいただけるよう、きめ細やかなサービスの向上に努めることは言うまでもございません。同時に、人々の交流を促進し、何度も訪れたいと思えるような設計段階における工夫も大切な要素であると考えます。

 本年一月二十六日の「クローズアップ現代」では、「建築が人をつなぐ?妹島和世・西沢立衛の挑戦?」という番組が放映されておりました。オープン以来わずか四年で、地方の公立美術館としては驚異の五百六十万人を突破した石川県金沢市の金沢二十一世紀美術館などを取り上げており、大変興味深く拝見いたしました。

 金沢二十一世紀美術館の最大の特徴は、自由な人の動きができるよう壁や間仕切りを取り払い、外壁や建物内の壁面の多くにガラスを採用し、透明であること、明るいこと、開放的であることを求めているところであります。内部と外部など、お互いに異なる空間にいる者同士が互いの様子や気配を感じ取ることができる、出会いの感覚も演出されています。また、建物がまちと一体になるためのデザインとして、正面や裏側といった区別のない円形を採用しております。その結果、だれもがいつでも立ち寄ることができ、さまざまな出会いや体験が可能となる公園のような美術館を実現しております。このように、公園のような建築により、地域の新たな交流の場となっております。さらに、公園のような人々の交流のできる施設というコンセプトが評価され、世界から希薄な人間関係が問題とされる国の地域からも設計の依頼が来ているとのことでありました。

 一方、中央区では、八割以上の区民がマンション居住者であり、顔の見える広場づくりが大変重要であります。

 そこで、第二点目にお伺いいたします。

 新図書館を含む複合施設整備については、文化的な要素が色濃くあることから、先ほど公園のような建築という例を挙げましたが、人々の交流の促進、自然光の活用など、訪れたくなるような設計段階におけるコンセプト及び工夫が大変重要であると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 これまで私は、街路樹の拡大や公共施設の緑化などについて取り上げさせていただきました。先日、ある新聞に、ビルの屋上に生態系再現という記事が掲載されておりました。内容は、大手ゼネコンがビルの屋上緑化で生物多様性保全の観点を取り入れた施工法などに取り組んでいるというものでした。これまでの比較的軽量な芝生だけではなく、施行法を工夫し、樹木栽培を実現させたことにより、花や果樹には野鳥や昆虫が訪れ、生物多様性が向上するとのことでした。

 さらに、ある企業は、百貨店の屋上庭園が人間心理に及ぼす影響をアンケート調査したところ、来訪者の四五%が「生き物とのふれあいを実感」と回答し、生き物観察が目的の人も三割近くおり、六割以上の人が繰り返し訪れているとのことであります。

 このように、限られた屋上というスペースにもかかわらず、豊かな生態系をつくることで人々に喜んでいただくことができると感じます。

 そこで、第三点目にお伺いいたします。

 先ほど、公園のような建築という例を挙げさせていただきましたが、複合施設の屋上を少しでも区民の皆様に緑や生き物に触れ合えるよう工夫し、さらにベンチでゆっくりと自然光の中で読書をしたり、人々の交流促進にもつながるような屋上庭園の取り組みを御提案申し上げますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、施設の内装木質化についてお尋ねいたします。

 中央区の森がある檜原村では、学校の内装に木質化を行っております。木質化について、檜原村では、健康面、湿度を適切に調整、衝撃吸収力によるけが等の予防、木の持つ温かさによるいやしの効果、音響をバランスよく吸音するなどの効果を上げております。二十三区では、杉並区のエコスクール化推進の一環として、内装を木質化するよう取り組んでおります。また、港区では、公共施設の建設の中で、多摩地域などの木材を床や壁などの建材に採用する方針を打ち出しております。昨年十月には、公共建築物木材利用促進法が施行され、学校、病院、図書館などの公共建築物で木材を利用する動きが加速しております。

 これまでも、平成二十年第一回区議会定例会一般質問などにおいて、学校現場等における床、天井、壁面、机、いすなど内装の木質化について御提案させていただいておりますが、今後の公共施設の新設及び大規模改修を行う際には、中央区の森の間伐材の活用などにより木質化の推進とともに、地球温暖化ガスの排出抑制に貢献することにもつながります。

 そこで、第四点目にお伺いいたします。

 新図書館の内装には中央区の森の間伐材や多摩産材などを床、壁面、天井、机、いすなどに可能な限り活用し、木の持つ優しさや、明るく温かみのある木質化された施設に整備していくべきと御提案申し上げますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 また、今後の公共施設の新設及び大規模改修時などにあわせ、中央区の森などの間伐材の活用を一層図り、施設の木質化を進めることができる仕組みを構築していくべきであると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 全体の施設整備については、文化・生涯学習の拠点と伺っております。これまで地域の声として、コンサートやさまざまな舞台イベントにも幅広く利用できる施設についての要望をいただいてきました。中央区としては、銀座ブロッサムなどがそうした役割を果たしてきたと存じますが、区民の皆様が利用しやすく、創造と感動を生み出す空間となるホールの整備が必要と考えます。

 そこで、第五点目にお伺いいたします。

 施設構成の中で、音楽イベントにもこたえる最新の音響設備と舞台機構を完備したホールを整備すべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 以上で、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 田中広一議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、本年度の経済対策の成果と課題並びに新年度における展開についてであります。

 本年度は、厳しい経済状況を踏まえ、総額百四十億円の景気対策予算を計上し、景気回復に全力で取り組んでまいりました。中でも、緊急景気対策特別資金融資は、一月末日現在のあっせん件数が千七百二十一件に達するなど、資金繰りに苦しむ中小企業の方々に対する支援策として大きな成果を上げております。また、雇用対策では、就職ミニ面接会や若者のための合同就職面接会を通じて、これまでに二十六名が採用に至っております。さらに、共通買物券は五億五千万円分を即日完売し、区内小売店等での消費刺激に寄与するなど、それぞれの取り組みが着実に効果をもたらしております。しかしながら、昨年十二月の区内景気動向調査では、現状、先行き判断ともに前回の結果を下回るなど、地域経済における景気の不透明感はいまだにぬぐい切れておりません。こうしたことから、引き続き中小企業の資金繰りや経営力向上に対する支援、効果的な雇用対策等が課題であると認識しております。そこで、新年度予算案においては、今年度当初を二十億円上回る総額百六十億円を投入し、景気対策をさらに推進してまいります。まず、商工業融資については、貸付枠を百五十億円から百七十億円に拡大するとともに、緊急景気対策特別資金融資の限度額を倍の二千万円に引き上げ、一層の充実を図っております。次に、商店街振興では、五億五千万円分の区内共通買物券の発行やイベント事業に対する補助限度額を四百万円から六百万円に引き上げるほか、区内商店街の活性化を図る地域通貨の発行に向けた調査を行ってまいります。雇用対策では、合同就職面接会や職業相談、就職ミニ面接会を継続的に開催するほか、新たに区内事業所への体験就業による未就職学卒者の就労促進事業を実施し、若年者等の雇用安定に積極的に取り組んでまいります。さらに、多彩なイベントを通じたにぎわいの創出や公共投資による新たな需要の喚起を図るなど、多角的な経済対策に取り組み、都心中央区から景気回復の波を全国へ全国へと広げてまいります。

 次に、広報力の向上とチラシなどのデザイン業務を発注することについてであります。

 区では、広報紙や広報掲示板に掲示する集合ポスターをはじめとして、各事業ごとに必要に応じてチラシやポスターを作成しております。こうした印刷物につきましては、現行、実行委員会による制作や職員の手づくりを除き、区内の印刷業者へデザインなども含め、発注しております。これについては、区民の皆様により親しみやすく、より正確に趣旨が伝わるよう、さらなる創意工夫をしていかなければならないことは御指摘のとおりであり、今後も努力してまいりたいと存じます。御提案のデザイナーなどによるプロポーザル方式は、印刷とデザインを分割発注することになり、事務の効率や費用体効果の課題などがありますので、今後研究してまいります。

 次に、若年者の就職支援についてであります。

 本区では、これまで二度にわたり若者のための合同就職面接会を開催し、就労機会を提供してまいりました。昨年十二月に開催した面接会では、区民一名を含む百三十七名の参加があり、うち七名が採用に至っております。新年度においても、これまでと同様の形で開催する予定ですが、その拡大につきましては、ハローワーク飯田橋をはじめとする関係機関との調整が必要であることから、今後、地域雇用問題連絡会議等の場において協議してまいりたいと存じます。また、国や東京都などが開催する面接会の周知については、就職に有益な情報を広く提供できるよう、ホームページ等を活用しながら今後とも積極的にPRに努めてまいります。

 次に、若者の就労を専門的に支援するサポートセンターにつきましては、現在、二十三区のうち四区に設置され、カウンセリングや職業的自立に向けた支援プログラムの実施など、地域の実情に応じた就労支援メニューを提供しております。本区におきましても、これまで取り組んできた事業の実績を十分に踏まえ、地域特性に合った相談・サポート体制のあり方について検討してまいりたいと存じます。

 次に、財政の見える化についてお答えします。

 初めに、今後の歳入確保についてであります。

 本年度の特別区民税は、人口増に伴う納税義務者数の増加があるものの、景気低迷による株式の配当や所得の減少などにより当初予算の収入見込みを下回る状況となっており、本格的な回復にはまだ時間がかかるものと考えます。こうした中で、サービス水準を維持し、区民ニーズに迅速かつ的確にこたえていくためには、安定的に財源を確保する必要があります。それには、税の徴収努力はもとより、全庁を挙げて歳入確保への取り組みを強化していくことが不可欠であります。これまでもコンビニ収納や口座振替の勧奨など収納率の向上対策に加え、国や都などの補助金の活用、区立住宅使用料未納者への訴訟の提起、広告収入の確保などに取り組んでまいりました。さらに、新年度では差し押さえ物件のインターネット公売や債権回収の業務委託も導入いたします。今後も、区全体で歳入確保策の強化に取り組み、健全な財政運営の維持に努めてまいります。

 次に、複式簿記・発生主義会計の導入についてであります。

 本区は、これまで区の財政状況を広報紙で公表するほか、財政白書を毎年発行するなど、ガラス張りの区政運営に努めております。現在、区では従来からの単式簿記・現金主義会計方式をとっております。この制度では、過去から蓄えてきた資産や将来負担となる負債を含めた区財政の全体像が見えにくいことや、サービスコストを把握しにくいといった課題がありました。こうした点を踏まえて、平成二十一年度から企業会計的手法によるバランスシートなどを含んだ総務省方式改訂モデルによる財務諸表を追加し、財政白書において公表しているところであります。複式簿記・発生主義会計につきましては、本区への導入効果や導入に伴うシステム改修、職員研修などの課題について、さまざまな角度から研究してまいります。

 次に、地域包括ケアシステムについてであります。

 ひとり暮らしや医療ニーズの高い要介護者などが住みなれた地域で暮らし続けるためには、医療や介護サービス、見守り、配食などの生活支援サービスが体系的に提供され、自宅にいながら施設と同等のサービスを受けられるシステムの確立が重要であります。現在、次期介護保険事業計画の策定に当たり、住まいや暮らし、健康などについて日常生活圏域を単位としたニーズ調査を実施しております。今後、この調査結果から各圏域の課題を把握し、それぞれの地域特性に応じた医療と介護サービスの充実や連携強化、相談窓口の設置や地域見守り活動の推進などに取り組み、地域包括ケアシステムの実現に努めてまいります。

 次に、シルバー交番の設置についてであります。

 核家族化やマンション居住等により地域社会が大きく変容している中、住民と連携して高齢者を支える地域の拠点づくりが必要であります。地域において二十四時間ワンストップサービスの窓口となるシルバー交番は、高齢者の安全・安心を確保するために有効なものであると認識しております。今後、高齢者人口の増加とともに、支援を要する高齢者の増加も見込まれており、本区におきましても、おとしより相談センターの機能強化に加え、シルバー交番の配置などが必要と考えております。現在実施している日常生活圏域ニーズ調査の結果を踏まえ、必要な機能や設置場所、その運営方法等について検討してまいります。

 次に、ケアつき高齢者住宅の整備についてであります。

 既存施設の活用や再開発等の機会をとらえて住宅を整備していくことは、建設用地の確保が困難な本区においては、有効な方法であると考えております。このため、今後の再開発の機会をとらえた整備や既存施設の活用など、検討を行っているところであります。また、高齢者住宅の確保は区の重要な課題であることから、区立高齢者住宅八十二戸に加え、区営勝どき住宅の建てかえの際には、主に単身高齢者向けの住宅二十二戸の整備を行うとともに、高齢者向け優良賃貸住宅制度を活用して民間の住宅に対して建設費や家賃減額への助成を行っているところであります。高齢者向け優良賃貸住宅の総戸数は、ことし三月末に二十七戸となります。現在、国において、高齢者の居住の安定確保に関する法律の改正が検討されており、法改正の内容を注視しているところであります。今後、法改正の内容が明らかになった段階で、都などの関係機関との連携のもとで、都心での高齢者住宅の確保に向け、積極的に取り組んでまいります。

 次に、労働スクエア東京跡地の整備についてであります。

 この跡地には、京橋図書館の移転・新築を計画しております。施設計画の策定に当たりましては、現行の機能に加えて、区民の地域活動やビジネスの支援及び本区の歴史と文化を広く共有できる機能などを重点に、滞在型図書館として整備を進めていく考えであります。また、この新施設は、図書館を中心とした文化・生涯学習施設として、多様な連携や交流を通して区民活動の拠点となるものと考えております。現在、関係部局による協議体において、施設全体のコンセプトの作成を進めているところであります。本敷地は、隣接する桜川公園の連続性を生かした土地利用が可能であります。設計に当たっては、屋上も含め、さまざまな部分での緑化計画を進めるとともに、施設全体を明るく開放的な空間とし、まさに公園のような木漏れ日の中での読書や人々が集える施設づくりを目指してまいります。また、中央区の森環境ふれあい村構想の中間報告に記載しているように、施設の内装や家具類に中央区の森の間伐材や多摩産材を使用するとともに、今後の公共施設の新設や改修などにおいても積極的に木材の利用を行ってまいります。ホールにつきましては、区民活動の発表の場として必要な施設であると考えており、その機能やあり方について検討してまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 髙橋春雄君登壇〕

○教育長(髙橋春雄君)
 教育問題についてお答えいたします。

 初めに、小・中学校における職業意識の醸成についてであります。

 教育委員会といたしましては、子供たちの夢や希望を大切にしながらも、将来の職業意識を着実にはぐくむ教育活動は重要なものと認識しております。本区においては、小学校での職場見学により働くことの大切さへの理解を深める学習や、中学校での民間企業等の協力による五日間の職場体験を通して、みずからの職業観をより確かなものにする学習活動を行っております。加えて、区内の金融機関や百貨店をはじめ、近隣の老舗や店舗で働く人々を学校に招いての学習や交流など、事業所との連携による職業意識をはぐくむ活動も展開しております。なお、御指摘の中学生によるロボットコンテストにつきましても、達成感や協調性はもとより、ものづくりへの興味、関心を高め、職業教育につながるものと考えております。今後とも、中央区教育振興基本計画に沿って、本区の特性を生かした職場体験の拡充などキャリア教育の一層の推進に取り組んでまいります。

 次に、国民読書年における取り組みの成果や今後の読書活動の展望についてであります。

 二○一○年は、国民読書年であると同時に、京橋図書館が開設百周年を迎えたことから、それらをあわせて、昨年十一月に展示会と講演会の記念事業を開催いたしました。展示会では、戦前からの京橋図書館の歴史を物語る資料を展示し、百年の歩みを振り返りながら、それらの歴史や伝統を将来に向けて継承していくことの大切さを利用者の皆様とともに改めて認識したところであります。また、講演会では電子書籍など最新の動向を含む図書館の将来像についての基調講演とシンポジウムを行い、専門家と利用者のそれぞれの立場から活発な意見交換がなされました。参加者アンケートでは、「ますます図書館を利用したくなった」、「図書館の奥深さを知った」などの御意見をいただき、今後の読書活動を考える貴重な機会になったのではないかと受けとめております。今後は、新たな読書媒体として急速に普及する電子書籍の動向を注視するとともに、一方では活字離れが懸念されている中、紙ベースでの図書資料が持つ魅力もあわせて発信することで、区民のだれもが読書を通じて、より豊かな人生を築けるよう努めてまいります。

 次に、「中央区 おすすめ本」の取り組みや読書コンクールの開催についてであります。

 読書は、子供のころからなれ親しむことが何よりも大切ですので、さまざまな機会を通して子供が本と触れ合える環境をつくっていくことは、大変重要なことと認識しております。そのため、区立図書館においては、乳幼児から中高生まで年代別のおすすめ本リストを作成し、学校等を通じて配布しております。また、各学校では全校朝会時に図書委員によるおすすめ本の発表や生徒手づくりの本の紹介カード、本の帯の作成など、それぞれの学校ごとにさまざまな形で取り組んでいるところであります。御指摘の中央区読書コンクールにつきましては、子供たちのより一層の読書活動の推進に高い効果が期待できるものと考えますので、今後、学校などと協議しながら、開催について検討してまいりたいと存じます。

 次に、家読の取り組み強化についてであります。

 本を読むことは、子供ばかりでなく大人にとっても世界を広げ、物事を考えるきっかけになるものであります。加えて、御指摘の家読は、本の感想を家族で語り合うことにより親子のきずなを深め合うことにもつながりますので、区といたしましても、その取り組みを強化することは大切なことであると存じます。現在、読書月間にあわせて家読に取り組んでいる小学校もあり、家庭での読書習慣や保護者も含めて読書への意識が高まっているとの報告がございます。そこで、今後は区内すべての学校に広がるよう取り組んでまいります。また、家読の効果や大切さについて、広報紙やホームページなど、さまざまな媒体や各種図書館事業を通して広く区民にお知らせし、普及を図ってまいりたいと存じます。

 答弁は以上であります。

〔六番 田中広一議員登壇〕

○六番(田中広一議員)
 それぞれの質問項目に対しまして、御答弁大変にありがとうございました。

 今回取り上げさせていただいた内容は、日ごろから関心を持っている内容を取り上げさせていただきまして、何といっても最重要課題、最優先課題は経済対策だということで、まず最初に経済対策を質問させていただきました。

 区長さんの御答弁あるいは所信表明にもありましたとおり、やはりこの中央区から全国に景気浮揚、景気回復の波を起こしていくべきだと。全くそのとおりだと思っております。平成二十二年度もさまざま行っておりますので、本当に一つ一つ丁寧に点検をしながら、次の新年度予算案の中でしっかりと低減を図って推進していただきたく存じます。

 それから、二点目の広報力の向上及び仕事の創出のためということで、チラシなどのデザイン業務の発注について質問させていただきました。

 これは、あくまでも一つの例として出させていただいたんですが、日ごろチラシを私自身も、正直、議員の世界に入って自分で広報紙をつくる難しさというのを本当に強く感じております。そういった意味で、行政の内容を区民の皆様に知らせるということは、すごく大変だろうなというふうに思っておりまして、やはりデザインの力というのは、はかり知れないものがあると思っております。現在、当然、印刷会社を通して発注しているという状況、御答弁ありましたが、例えば少しでもそういった広報するんだという意味を理解した業者さんが作成して、印刷をしていただきたい。そういった意味も込めて、今回質問させていただきましたので、仕事を新たにつくっていくという意味は、当然あるんですが、それとともに、区民の皆様への広報力向上のため、現在の発注状況をしっかりと再確認していただきたいというふうに思います。

 それから、若年者の就職支援についてですが、本当にこれは大事な取り組みだと思っていまして、さまざまな、当然、新聞も雑誌も、いろいろなテレビでも、若い方々の仕事について、よく取り上げられております。私自身も、ちょうどバブル崩壊して平成八年会社に入った世代でありますけれども、本当に企業に就職する大変さを身をもって実感しておりまして、同世代の方々も苦労したというお話をふだんから聞いております。当然、日ごろから二十代、三十代の方ともお会いして、何が大変なのかということも伺っておりますが、やはり行政として二十代、三十代もしっかり支援しているんだというメッセージも行いながら、頑張れる人はそれでいいんですが、なかなか頑張れない就労支援の対策について、ぜひきめ細かく行っていただきたいと思いますので、サポートセンターの取り組みについて、改めて要望させていただきたいと思います。

 それから、小・中学校における職業意識の醸成ということで、これは先ほど御答弁いただいたとおり、ぜひ今後も推進をしていただければと思います。

 それから、財政の見える化についてということで、当然、本区としては東京の中心ということで、現状、健全な財政運営がされている状況でありますし、先輩方の、先人たちの御苦労もあって、大変しっかりした中央区であるんですが、また、この景気動向で、いつどうなるかわからない現状の中で、やはり改めてこの会計制度、これについて、どこかで研究する場を持っていただきたいなと。例えば、東京都が行った内容についてヒアリングをしていただくことも一つ可能かなと思っております。

 直接、規模が違いますので、この例を挙げていいのかどうかということもありますが、例えば、東京都が行った取り組みの中で、発生主義会計を取り入れて行政コストの計算書をつくっていったと。一つ一つの細かい事業がしっかりチェックできるようになったんだと。そういった中の具体例として、赤字が膨らむ一方だった有料道路、これについて損益分岐点の分析を行いまして、その結果、通行料の収入で道路をつくった、国からの借入金ですね。この返済だけではなくて、維持管理費、人件費とか固定費も含めて、これは回収できるとは思えないと、数字を見て判断ができたと。その上で、この道路を無料道路として開放した。その結果、一日三千台から四千台であった利用台数が一万台を超えて、最寄りの道の駅の売上高は全国三位にまで伸びて、地域の活性化にも貢献した。もう一つ、特筆すべきは、やはり職員の意識改革が図られた、そういったお話を伺いました。

 当然、この会計を変えていく、あるいはこういう取り組みを導入するというのは大変なハードルがあると思いますが、やはりこれから一つの新しい時代を迎えている中で、こういったこともぜひ調査・研究し、まず東京都がどういうふうに行って、どういう結果があったのか、ぜひヒアリングをしていただければというふうに思います。

 それから、二十四時間安心できる高齢者福祉の充実についてということで、以下この三項目、無縁社会のNHKのテレビの放送を例に出させていただいて、やはり人間関係の希薄化が一番問題なんだという課題の中で、この三点取り上げさせていただきました。その第一番目が、やはり直近で一番課題となる御高齢の方の福祉の充実という内容であります。

 最初の地域包括ケアシステムの確立でお話しさせていただきましたが、やはり介護サービス、施設サービスで受けられる体制をどう地域に広げて、地域全体が介護施設サービスを受けている、そういった環境をつくっていくか、これが大変重要だと思いますので、そうした意味では、シルバー交番の設置について、ぜひ御答弁のとおり推進していただきたいと思います。

 それから、ケアつき高齢者住宅、今までも何度も取り上げてきましたが、東京都の猪瀬副知事も言っているとおり、在宅なのか施設なのか、この二極化されている中で、やはり間となる住宅が必要だと。これが一つの課題なんだというお話もよくされますが、私も同様に思っておりまして、現在、高齢者向け優良賃貸住宅制度への取り組みを行っておりますが、やはりケアつきの高齢者住宅の整備をぜひ行っていただきたいと要望させていただきます。

 それから、読書活動の推進についてということで、これも毎回取り上げさせていただきまして、また、大変前向きな御答弁もいただきましたが、特に家読です。家庭での取り組みが大変家族のきずなを深めていくということで、当然、いろいろなふだんからの区のサービスの中で、そういう取り組みもいっぱいあるんですが、やはり本を読む中で、家族のきずなを深めていく、大変有効な取り組みだと思っております。ぜひこれは力強く推進していただいて、その成果として読書コンクールの中で発表の場をとっていただければありがたいなというふうに思います。

 最後に、京橋図書館の移転など、労働スクエア東京跡地の整備についてということで何点か質問させていただきました。

 ちょうど公園のような建築ということで取り上げさせていただきまして、当然、これは一つの例でありますけれども、ただ、同じ建物をつくるのであれば、ぜひ人が訪れたいと思うような技術を使っていただきたい。やはり設計にはそれだけの力がありますし、さっきのデザインの話ではありませんが、そういったことをぜひフル活用していただいて、同じ公共施設をつくるのであれば、さっき言った人間関係の希薄化と言われている中で、その建物をつくるだけでも、それに対する対策ができるんだと。そういったことで取り組んでいただきたいなというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願いします。

 それから、屋上庭園についてでございますが、実はこのお話をさせていただいたのは、当然、新聞記事も読んだんですが、新しくできた三越にも伺って、九階に銀座テラスというところがあるんですが、正直あれは大変すばらしいテラスだなと思いまして、そこにカフェが入っていまして、周りがガラス張りになっています。そのガラスに向かってテーブルを設置して、いすがある状態で、皆さんそこに座って読書をしたり、お茶を飲んだりしているんですが、また一方で、室内の中にも植木を結構置いて、すごく温かい雰囲気になっていまして、内装も木質化されております。ちょっと質問させていただいた内容が、すごく形になっているなというふうに思いまして、取り上げさせていただいたこともあるんですが、それを一歩外へ出れば、今度は庭園があって、そこには芝生もあったり、野菜を育てたりするような場所がある。大変すばらしい取り組みだなと思っています。

 一方で、日経MJの新聞の中でも、百貨店の顧客がふえてきた。その要因の一つとして、こうしたテラスをつくったことによって顧客がふえたんだという記事もありました。やはり人はそういう憩いの場、くつろげる場を求めているんだなというふうに感じておりますので、先ほど桜川公園から連続したというお話がありましたけれども、そういう緑の連続性をぜひ構築していただきたいというふうに思います。

 それから、内装の木質化については、ぜひ御答弁ありましたとおり推進のほど、お願いいたします。

 最後のホールについてでございますが、私も超党派で今、中央区第九の会に参加させていただいている一人でございまして、私も今まで合唱ということに触れることはなかなかなくて、正直恥ずかしいぐらい毎日勉強させていただいてきた経緯があるんですが、そのときに、携わっている方から、「他区ではもう少し最新の音響設備の整ったホールがあるのに、中央区さんは余りないような気がしますね」なんていう話をいただいて、改めて調べてみたら、そうですねということになりまして、ぜひ歴史と伝統を誇り、文化をこれまで築いてきた中央区でありますので、そういった音楽イベントにもこたえるような最新の設備と、また舞台機構を整えたホールの整備について推進していただければ、新しい中央区を築く上でも大変意義があると考えますので、よろしくお願いいたします。

 以上申し上げまして、私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。(拍手)


○十三番(今野弘美議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、会議時間を延長し、あわせて暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(中嶋ひろあき議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(中嶋ひろあき議員)
 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長し、暫時休憩いたします。

午後四時三十九分 休憩


午後五時 開議

○議長(中嶋ひろあき議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。十九番小栗智恵子議員。

十九番 小栗智恵子議員登壇

○十九番(小栗智恵子議員)
 日本共産党の小栗智恵子です。私は、党区議団を代表して質問します。御答弁によっては、再質問、再々質問を留保します。

 初めに、区長の所信表明についてです。

 区長が所信表明で触れられたように、政治、経済、社会のどれを見ても閉塞感の真っただ中という状況が広がっています。どこにその要因があるのでしょうか。それは、政権交代したのに、民主党政権が古い自民党政治時代と同じことをしていることへの失望と怒りのあらわれではないでしょうか。財政難といいながら、財界の要求どおり法人税は一兆五千億円の減税、証券優遇税制は延長、その一方で、最悪の大衆課税である消費税の増税に政治生命をかけると宣言し、食と農業、地域経済、国土と環境を壊すTPPへの参加を進めようとしています。

 政治と社会の閉塞状況の根っこにあるのは、国民の暮らしの実情や願いより、財界、大企業の要求やアメリカの意向を優先させる長年の古い枠組みが民主党政権になっても引き継がれ、その枠組み自体が行き詰まってきているからではないでしょうか。

 日本共産党は、異常な大企業中心の政治のゆがみを正し、雇用、社会保障、農林漁業、環境など、あらゆる分野で国民の生活と権利を守るルールある経済社会をつくる道に転換してこそ、日本経済を立て直していく展望が開けると考えます。外交の面では、アメリカ言いなり、日米軍事同盟絶対という外交から抜け出し、憲法九条を生かした平和・自主・独立の新しい日本を目指してこそ、沖縄の基地問題の解決と東アジアを平和な地域にする展望が開けると提案しています。区長の見解をお聞かせください。

 区長は、所信表明で、人が中央区へ集まり、まちは活気と活力に満ちあふれており、これを原動力に日本を覆う閉塞感を打破していくと述べられました。しかし、閉塞感の広がりの要因には、国の政治、社会に明るい展望が見えない現実とあわせ、三期十二年の石原都政、六期二十四年続いた矢田区政のもとでの区民の不安、不満の広がりがあります。人口がふえても、まちの商店のお客さんはふえない。景気が悪い。印刷製本の地場産業も、いつまで仕事を続けられるかわからない。医療にお金がかかり、老後も不安。職場復帰したくても保育園に入れない。超高層ビルラッシュで住環境が悪化しているなどなど、こうした状況を根本的に転換して、区民の不安を取り除いていくためには、区政運営の柱として、国や都の悪政から区民の生活を守り、区民こそ主人公を貫く区政に転換することが、どうしても必要だと考えます。そして、大企業重視の区政から、区民重視の区政へ転換すべきです。区長の見解をお聞かせください。

 次に、所信表明の中で、新年度予算の概要が説明されました。我が党はこれまでも、無駄を省き、簡素で効率的な区民本位の行財政運営を図る視点から、区長交際費の削減、賀詞交歓会の簡素化、東京湾大華火祭の抜本的見直しなどを繰り返し求めてきました。賀詞交歓会の経費は二十三区で突出していると報道され、改めて問題になりましたが、ことしはさらに会場に区長、議長などが大写しになるプロジェクターまで設置されていて、驚きました。こうした経費の見直し検討はどのようになされたのかお示しください。

 区民の暮らしが厳しくなってきているもとで、来年度、国民健康保険料の算定方式の変更による保険料引き上げが計画されていることは重大です。保険料の所得割を現行の住民税方式から旧ただし書き方式に移行することで扶養控除などの控除が適用されなくなり、低中所得の世帯や家族の多い世帯などの保険料が引き上がり、中央区では、経過措置を設けても約二割の世帯が保険料値上げとなるとのことです。今でも高い保険料に区民から悲鳴が上がっており、中央区の滞納世帯は約七千世帯、加入世帯の二六%に及び、全国平均の二○%を大きく上回っています。保険料の引き上げを中止し、今でも高過ぎる保険料を引き下げるよう求めます。御答弁ください。

 次に、環境と防災を重視したまちづくりについて質問します。

 区長は、所信表明で、活発な経済活動によりエネルギー消費の多い本区は、他区に先駆けて環境都市づくりを推進しなくてはならないと表明されました。そうであるならば、環境への負荷を増大させる都市再生路線の転換が急務です。

 昨年の第一回定例会での私の質問でも指摘しましたが、二○○七年から直近までの都市再生特別地区の制度を使った六つの事業、三井不動産を中心とする日本橋・室町の事業、銀座三越、清水建設本社ビル、歌舞伎座の建てかえ、明治屋の京橋二丁目三地区、京橋の丘という名の京橋三丁目一地区、この六つの事業だけでも延べ床面積が五十八万平米になり、既存建物と建てかえ後のCO2発生量を比べると一万二千四百トンも増加し、発生集中交通量も四十八万人に上ると想定されています。日本橋室町東地区の一部と銀座三越の建てかえは既に完成しましたが、CO2増加は実際どうなっているのでしょうか。また、区が環境行動計画で決めた目標の到達はどうなっていますか。開発に伴うCO2発生量の増加はやむを得ないと容認していけば、いつまでもCO2の削減はできません。CO2削減をすべての施策の根幹に据えるべきです。開発事業を行う場合は、既存建物の排出量より削減することを基本に指導するよう求めます。御答弁ください。

 さらに、この六つの事業だけでなく、今後予定されている八重洲や京橋地区の再開発の計画などの中で、区道の廃止が相次ぐことは重大です。道路は、交通のためだけでなく、通風や日照のために大切なものです。区道を廃止し、巨大な建物を建てることを誘導するまちづくりは、やめるべきです。

 銀座三越は、区道の廃止・つけかえでワンフロアの売り場面積も拡大し、売上を大きく伸ばしました。つけかえられた区道は、駐車場の出入り口専用になっています。京橋二丁目の清水建設ビル計画では、大企業のために区道を廃止し、宅地として貸し付ける方法をとっていますが、破格の扱いです。区道の廃止・つけかえまでして大企業にサービスする大開発優先のまちづくりをやめ、環境を重視し、規制と誘導で落ち着きあるまちづくりを区民参加で進めるよう求めます。御答弁ください。

 さらに、防災上も、都心部に超高層ビルを集中させることは、地震などの災害時のリスクを増大させています。さきに挙げた六事業だけでも発生集中交通量が四十八万人に上り、丸の内、有楽町、汐留と隣接している京橋・日本橋地域で事業系の超過密都市となっています。月島地域では、超高層住宅の林立で住居系の過密都市がつくられようとしています。マグニチュード七規模の直下型地震の発生が予想される中で、被害想定を超えるような事態も起こり得る危険性をはらんでいます。帰宅困難者対策のための防災広場などの計画もありますが、災害による被害を軽減するため、極度の人口集中を招く超過密都市づくりを転換することが重要です。御答弁ください。

 次に、深刻な景気の低迷から区民の暮らしや中小企業、商店の営業を守る経済対策と雇用拡大策について質問します。

 今、区民の暮らしや中小企業、商店の営業も底なしの悪化を続けています。中央区の景気動向調査でも、現状判断、先行き判断とも前回調査よりも低下し、消費はますます冷え込み、客単価は低くなり、客も安くないと買わなくなってきているなどの回答が寄せられているとのことです。日本の景気悪化は、国民の所得が大きく落ち込んだことが大きな原因の一つです。勤労者の賃金は、この十二年間で六十一万円も減り、年収二百万円以下で働く貧困層が一千万人を超えています。この春卒業予定の大学生の就職内定率は七割に届きません。企業は、二百兆円もの現金をため込みながら、成長のための投資や適切な配分は忘れられていると、財界のシンクタンクも述べています。この異常な賃下げ社会を政治の力で変えていくために、日本共産党は、一、労働者派遣法を抜本的に改正し、正社員をふやす。二、中小企業を支援し、最低賃金を時給千円以上にする。三、大企業と中小企業の賃金格差をなくす。四、解雇規制のルールを強化するという四つをワンパッケージで行うよう政府に求めています。家計を応援し、内需を活発にすることで、日本経済を成長・発展のレールに乗せることが必要です。

 そこで、景気対策のために区で直ちに実施できる問題について提案し、質問します。

 第一に、商工観光部を創設し、中小企業、商店の支援と観光行政を強化することです。中央区には、四万四千の事業所に七十二万人が働いています。現在、中央区の行政組織では、商工観光課は区民部の中の一つの課ですが、区民部は教育分野から社会教育、社会体育の事業が移り、所管する範囲が広がっています。四万四千もの事業所が集中する区として、商工観光課を部に昇格させ、中小企業支援にもっと力を注ぐよう提案します。お答えください。

 第二に、公契約条例の制定で官製ワーキングプアの解消をする問題です。

 私たち、日本共産党区議団は、本定例会に公契約条例を提出しています。自治体が締結する公共事業や請負などの契約において、低入札価格で受注した事業者のもとで、下請事業者や労働者にしわ寄せされ、労働者の賃金低下を招いていることが官製ワーキングプアとして問題になっています。中央区からこうした状況を改善し、公契約に係る業務の質の確保と社会的な価値の向上を図るため、公契約条例を制定するよう求めます。御答弁ください。

 昨年の第一回定例会での答弁では、条例による労働条件への介入についての法的問題が指摘されていると述べられましたが、公契約条例では、公契約の相手の事業者に限定して区が定める賃金以上の支払い義務を定めるものであり、区が直接、労働契約の内容に介入するものではないことから、労働関係法律に触れるものではないと考えます。区長の見解をお答えください。

 第三に、住宅リフォーム助成制度の創設についてです。

 今、全国各地で住宅リフォーム助成制度が制定され、住民に喜ばれ、中小零細業者の仕事おこしにもなって、歓迎されています。中央区では、耐震改修工事に対する補助制度がありますが、耐震化には大きな経費が必要なため、利用が伸び悩んでいます。住宅リフォーム助成は、小規模な改修工事も対象にし、多くの自治体では二十万円以上の工事に対し十万円を支給するなど、一件当たりの金額も限られたものですが、どこでも利用が予定を上回り、それによる経済効果も十倍、二十倍などと実績を上げています。中央区でも、住宅リフォーム助成の導入を求めます。御答弁ください。

 次に、教育問題について質問します。

 文部科学省は、国の制度としては三十年ぶりとなる学級編制標準の改善を打ち出し、小学校一年生の三十五人学級を実施することになりました。しかし、来年度、一・二年生で実施するはずだった計画を一年生だけにしました。また、八カ年で小・中学校全体を少人数学級にするという当初の計画は、来年度以降協議するとして、完全実施は宙に浮いています。少人数学級は、すべての子供の成長と発達、行き届いた教育の実現を求める国民の声と運動で、各県が独自に実施に踏み出し、国を動かしてきました。少人数学級の実施が最もおくれているのが東京都です。今回、国が小学校一年生だけとはいえ、三十五人学級を実施するとしているのに、東京都は、一年生三十八人、二年生は三十九人にとどまる対応しかしないとしているようですが、とんでもないことです。中央区は、どう対応するのかお示しください。

 さらに、東京都に三十五人学級の実施を求めるとともに、おくれている東京都の対応を待つだけでなく、区独自で正規の教員を採用して少人数指導でなく、少人数学級に踏み出すよう求めます。御答弁ください。

 次に、教育費保護者負担の軽減についてです。

 現在、標準服購入の補助として、小学生二万円、中学生五万円が支給されていることは歓迎するものですが、対象は就学援助者に限定されています。就学援助の収入基準を現行生活保護の一・二倍から、せめて一・五倍に拡大し、標準服の補助制度の対象者が広がるよう改善を求めます。御答弁ください。

 第三は、復興小学校の保存・活用について質問します。

 明石小学校、中央小学校の改築問題は、保存・活用を願う区民や専門家の声を退けて、重要文化財相当の価値があるとされた校舎も全面解体となりました。区長は、子供の幸せを第一義に考え、明正を含めた三校の建てかえを着実に進めるとしています。しかし、歴史ある校舎を残し、リノベーションして生かしていくことが子供の幸せにならないのでしょうか。

 この問題の根本には、文化財を保護するという行政の責任を果たす姿勢がなかったこと、学校関係者はもちろんのこと、周辺住民などの意見を広く聞き、十分な合意形成を進めながら施設の建設を進めるという基本姿勢がないことが問題だと考えます。このことは、まちづくり全般に言えることです。区長の見解をお聞かせください。

 また、現存する復興小学校について、泰明、常盤小学校以外の他の学校については、保存し、リノベーションして生かしていく検討を全く行うつもりがないのかお答えください。

 第四に、人口急増の晴海地域に小・中学校を増設することについてです。

 マンション建設が進み、人口が急増している月島、特に晴海地域は、晴海幼稚園の部屋が足りなくなり、晴海二丁目の児童館建設にあわせ、幼稚園機能を持たせた認定こども園をつくる計画になっていますが、近い将来、小学校、中学校も教室数が足りなくなるおそれがあります。東京都の豊洲・晴海開発整備計画でも、学校予定地が計画に入っています。この地域は都有地があり、今のうちに東京都と協議をし、学校建設予定地を確保して、小・中学校の建設計画を検討するよう求めます。小学校特認校制度や明石、中央、明正の改築は、急増する月島地域の児童を京橋・日本橋地域の学校で受け入れることで、月島地域の学校がパンクするのを防ぐねらいがあります。しかし、そもそも小学校は、歩いて通える地域の学校に通えるようにするのが区の責任です。小・中学校の増設について、見解をお答えください。

 最後に、子育て支援策についてです。

 区長は、四月一日には保育所待機児をゼロにするとしています。二月一日現在の待機児童は三百九十一人となっており、そのうちゼロ歳が二百三十八人、一歳が百九人と大変深刻です。三月と四月一日開設予定の認可保育所百一名、認証保育所七十五名、認定こども園九十九名、合計二百七十五名の定員拡大で待機児ゼロの見通しが立ったとしています。しかし、四年前の区長の待機児ゼロの公約は、認可保育園でというのが基本姿勢だったのではありませんか。認可を希望していても、認証に入っていれば待機児としてカウントしないのでは問題です。また、年度初めだけゼロになればよいというものでもありません。今のところ、二○一二年度以降に新設予定の認定こども園計画はありますが、一一年度には認可保育所の新設・定員増の計画はありません。これで保育ニーズに十分こたえられるのでしょうか。見解をお聞かせください。

 また、月島聖ルカ保育園の仮園舎は、移転後に解体する予定とのことですが、待機児解消のための緊急時なので、今ある施設を当分このまま活用できるようにし、認可保育所として活用すべきだと考えます。御答弁ください。

 認証保育所など認可外の保育施設の保育料が高い問題については、私たち共産党区議団は、予算修正などで保育料の補助を増額するよう、繰り返し提案してきました。来年度予算で認証保育所など認可外保育を利用している保護者への保育料補助が、現行二万円までから五万円までに引き上がる計画を評価するものです。

 保育料の面では、これで差額が一万円未満になるとのことですが、問題は、認証保育所の質の確保です。区内のある認証保育園では、保育士が一年未満でやめてしまう人が多く、安定した保育ができているのか心配だという話もあります。区として、こうした実態をつかみ、質の確保に向け、どのような指導、支援を行っているのかお示しください。

 現在、政府は、二○一三年度から、子ども・子育て新システムの導入を図ろうとしています。幼稚園と保育園を一体化したこども園に移行させ、待機児問題を解消すると言っていますが、そのねらいは、現在の保育制度を根本から変えることにあります。主な内容は、区市町村の保育の責任をなくし、保護者は保育園と直接契約となり、入れなくても自己責任となります。営利企業が保育所経営に参入しやすくし、認定された時間を超えた分は保育料が加算され、応益負担となります。こんな制度になったら子供たちの健やかな成長は守れないと、全国で反対運動が広がっています。新システムの導入をやめさせ、区の保育所は今までの基準以上を維持して、質の高い保育を提供できるよう求めます。御答弁ください。

 最後に、子ども医療費無料化の制度を十八歳まで拡大することについてです。

 子ども医療費の無料化は、中学三年生まで入院、通院とも所得制限なしに実施されて、子育て世代から大いに喜ばれています。しかし、中学卒業で高校、大学と最も教育費の負担が大きくなるころに医療費無料化もなくなるので、家計も大変です。千代田区では、十八歳までの無料化を来年度から実施する予定です。ぜひ中央区でも拡大するよう求めます。御答弁ください。

 以上で私の第一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 小栗智恵子議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、所信表明についてであります。

 まず、政治・経済・社会の閉塞感についてであります。

 日本を覆う閉塞感の根本原因が何かについては、さまざまな要因が複雑に絡み合い、一概に断ずることはできないものと考えます。このような閉塞感を打破するためには、自治体として、夢と希望にあふれた明るい地域社会を築き上げていくことが肝要と存じます。また、外交面では、日米同盟はアジア・太平洋地域の平和と繁栄を支えていく上で重要であると考えます。

 次に、区民重視の区政についてであります。

 私は、これまで一貫して、わかりやすい政治の確立と血の通った行政の実現を政治姿勢とし、区民の皆様の幸せを第一に、生活者の視点のもと、区政運営に当たってまいりました。区政は、何よりも主人公である区民の皆様とともに歩まなければなりません。今後も、区民の幸福追求への課題に全身全霊をかけ挑戦し、あらゆる世代の皆様が便利で安全で快適な都心居住を楽しめる気品と風格あるまちづくりに全力で取り組んでまいります。

 次に、経費の見直しについてであります。

 御質問にありました区長交際費では、支出基準を見直して執行額を抑え、来年度予算でも一五・四%の削減を図りました。賀詞交歓会では、平成九年度に記念品の廃止と人件費を削減して簡素化を図るとともに、毎年度食糧費等の縮減に努めております。プロジェクターにつきましては、参加者の御意見を踏まえ、後ろの方でも会の進行がわかるよう、今年度設置したものであります。東京湾大華火祭では、協賛金の確保を図り、有料会場を設けるなど収入の確保に努めるとともに、経費を精査し、支出の抑制に努めております。限られた財源を効果的・効率的に用いるため、このように常に見直しを行い、それぞれの事業目的に即した必要最小限の予算を計上いたしております。

 次に、国民健康保険料引き下げについてであります。

 今回の国民健康保険料算定方式の変更は、住民税方式がたび重なる税制改正の都度、保険料が激変するなどの問題が生じていたため、税制改正の影響を受けにくく、所得に応じて幅広い世帯が負担し、多くの市町村が採用している旧ただし書き方式に移行することとしたものであります。これにより、保険料負担がふえる階層が生じますが、激変緩和のため、特別区独自の経過措置を二年間実施することといたしました。また、長引く景気低迷の中、低所得者層にも配慮し、均等割額を据え置くこととしており、保険料の負担は区民にとって決して軽いものではないと考えますが、厳しい国保財政の現状を考慮すると、保険料の引き下げは難しいものと存じます。

 次に、環境と防災を重視したまちづくりについてであります。

 本区では、すべての施策の根幹に環境を据え、環境行動計画に掲げる目標に向け、積極的に施策を推進しております。大規模開発事業に対しては、まちづくり基本条例で環境対策を義務づけ、最先端の技術を導入することはもとより、緑化の推進など環境に配慮した計画となるよう、積極的に指導しております。これらの取り組みやエコタウン構想策定など、新たな施策を積極的に展開し、環境行動計画の目標の達成を目指してまいります。区道の改廃を伴うまちづくりについてでありますが、本区は街区規模が小さく、道路機能や地域の環境改善、地域のにぎわいづくりなど、都心部の商業・業務地区としての社会的要請にこたえられない事例も生じていると考えます。こうしたことから、区道の改廃を含むまちづくりは、区道が区民共有の貴重な公共財産であることを踏まえ、まちづくり基本条例に基づき、適切に事業者を指導しております。また、首都東京の中心として、文化・商業・情報の集積する本区においては人口が増加しており、超高層による開発手法も、防災等を勘案すると必要な手段の一つであると考えます。これらの開発計画では、安全性や防災性の向上を目指し、広場や防災備蓄倉庫の設置など環境や防災等に十分配慮し、地域特性に応じた施設整備が図られるよう指導してきております。今後とも、まちづくり基本条例に基づき、適切に開発事業者を指導するほか、環境や防災に配慮したまちづくり施策の推進に努めてまいります。

 次に、商工観光部の創設についてであります。

 本区の商工観光行政におきましては、区民部商工観光課を中心に、商工関係団体等との連携を図りながら、商工業融資や経営相談の実施をはじめとする中小企業支援、魅力ある商店街づくり、観光商業まつりや産業文化展の開催など、幅広い取り組みを推進しております。商工観光施策は、区民部所管のコミュニティや文化、消費者に関する施策と深く関連しており、今後とも現行組織を基本として、商工関係団体や観光協会などとの連携を強化することにより、中小企業支援はもとより商工観光施策の一層の充実を図ってまいります。なお、地域経済の活性化に向けたさらなる観光振興が今後の課題となっていることから、新年度には専門知識や実務経験を有する民間人材を活用した執行体制の拡充を予定しているところであります。

 次に、公契約条例についてであります。

 公契約条例の制定については、自治体間で最低賃金や労働条件の適用に不均衡を生じるおそれがあること、最低賃金単価の合理的な設定が困難であることなどから、当面予定していないところであります。また、労働関係法令と公契約条例との関係についても議論があるものと認識しております。

 次に、住宅リフォーム助成の導入についてであります。

 本区では、安全で安心な区民生活の確保のため、木造住宅の耐震診断・補強計画及び補強工事やバリアフリー・リフォームに対する助成、住宅改修に対する融資あっせんなどの制度を導入しております。また、利用者の負担軽減を図るため、一部屋を補強するための簡易補強工事に要する費用の助成についても、平成二十年度から他区に先駆け導入しております。今後とも、国や関係機関との連携を図りながら、これらの制度の利用を促進し、安全で安心な区民生活の支援を継続していくことにより、地元中小建設業の仕事の確保に寄与したいと考えております。

 次に、復興小学校の保存・活用についてであります。

 中央、明石、明正の小学校三校の改築については、子供の幸せを第一義に考え、着実に進めてまいりたいと存じます。小学校改築計画全体では、東京都選定歴史的建造物である泰明小学校、常盤小学校の二校については、リノベーションによる現校舎の保存に関する調査・研究を進めることとしております。また、中央小学校、明石小学校の改築に当たっては、意匠の継承、部材の利活用や現校舎の記録保存に取り組み、さらに埋蔵文化財の調査を行うなど、これまでも文化財的価値について、できる限りの配慮を行ってまいりました。また、改築に当たっては、地域の要望を踏まえ、基本計画二○○八で三校改築を打ち出し、平成二十年度の小学校改築計画策定調査において中央、明石、明正の三校を選定したものであります。その後、幅広く御意見を聞くため、学校、PTA、地域関係者からなる改築準備協議会で十分な協議を重ね、保護者や地域への周知を行い、合意形成を図りながら、それぞれの学校の改築基本計画を策定してきたところであります。こうした進め方は、例えばまちづくりでは、それぞれのまちづくり協議会で地域の御意見を踏まえながら施策を進めていくという本区における区政運営の基本姿勢でもあります。

 次に、リノベーションについてであります。

 明正小学校改築に際しては、老朽化への対応はもとより、教育環境の向上、防災拠点としての機能充実など、新しい明正小学校に求められているさまざまな要件を踏まえた上で、リノベーションで対応できるかどうかの可能性についても検証を行ってまいります。

 次に、認可保育所の待機児童対策についてであります。

 区は、保育所待機児童の解消を区政の喫緊の課題と位置づけ、保育所の新設や改築による定数拡大に積極的に取り組み、これまでの三年間で認証保育所を含め八百十名の保育枠を確保してまいりました。こうした取り組みにより、待機児童ゼロへの見通しが見えてまいりましたが、昨年の出生数を見ましても、引き続き保育ニーズが増加することが見込まれます。したがいまして、今後も乳幼児人口の推移や保育需要の動向を注視しつつ、必要に応じて待機児童ゼロの実現に向けた保育所の整備計画を作成してまいります。また、月島聖ルカ保育園仮園舎は、新園舎建設工事期間中の暫定的な施設であり、新たに保育所として使用するには、建築基準法や都市公園法の位置づけなど、さまざま解決しなければならない問題があるため、困難であります。

 次に、認証保育所の質の確保についてであります。

 本区では、認証保育所に対し、東京都とともに立入調査を行っておりますが、保育の質に関した問題はありませんでした。また、毎月各園から提出される実績報告書に職員の異動状況や退職理由を記載させるなど、実態の把握に努めるとともに、区独自の訪問調査を適宜行うなど、運営面の指導・助言を行ってまいりました。今後とも、こうした区の取り組みに加え、福祉サービス第三者評価の活用など、認証保育所事業者独自の取り組みを促進し、認証保育所の質の維持・向上に努めてまいります。

 次に、国の子ども・子育て新システムについてであります。

 この新システムは、昨年の六月に基本制度要綱が示され、区市町村みずからの裁量で子育て支援サービスを提供できる地域主権の考え方や、株式会社やNPO等多様なサービス供給主体の参入促進など、従来の仕組みを大きく変える内容となっております。しかしながら、区市町村の権限と責務など、具体的な制度設計がいまだ示されていないことから、その動向を今後も注意深く見守ってまいります。なお、本区はこれまでもゼロ歳児保育室の一人当たりの面積について、国の基準を上回る施設整備とするなど、質の高い保育を行っております。

 次に、十八歳までの医療費無料化についてであります。

 本区では、子育て世代が急増していることから、子育て支援策の積極的な展開に努めてまいりました。

 さらに、来年度においては、保護者負担のさらなる軽減に向けた施策として、認証保育所等保育料差額助成の大幅な拡充やHibワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン接種費用の全額助成など、限られた財源の中、予算化を図っているところであります。十八歳までの医療費無料化につきましても、子育て支援策の一つと認識しておりますが、今後、他区の状況やその効果なども見きわめてまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 髙橋春雄君登壇〕

○教育長(髙橋春雄君)
 教育問題についてお答えします。

 初めに、少人数学級の実施についてです。

 このたび、小学校一年生三十五人学級についての法律案が閣議決定され、今後、国会で審議されることとなっております。本区教育委員会といたしましては、まずはこの審議の動向を注視してまいりたいと存じます。また、東京都は、三年間の検証期間を設け、平成二十二年度より小一問題・中一ギャップ予防・解決のための教員加配措置を講じております。二年目となる新年度では、小一、中一で学級定員を三十八人、小二で三十九人とする施策を進めておりますが、法案が可決された場合は、当然ながら全都において一年生三十五人の学級編制を実施することとなります。しかし、仮に三十五人学級にならなかった場合は、教育委員会といたしましては、東京都の小一問題等の教員加配措置に加えて、区独自の施策である小学校第一学年三十五人以上の学級への学習指導補助員の配置など、今まで同様に少人数指導を充実させてまいります。

 次に、保護者負担の軽減についてです。

 就学援助は、学校教育法に基づき、経済的理由によって就学困難と認められる児童・生徒の保護者に対して、学用品や給食費などの援助を行う制度であります。

 本区の就学援助は、この法律の趣旨を踏まえ、生活保護世帯に加えて、世帯の所得額が保護基準の一・二倍未満の方など、いわゆる準要保護世帯を対象としています。準要保護世帯の認定基準につきましては、多くの区が一・二倍を採用していることや、今までの実績、経過を踏まえ、当面この認定基準を変更する考えはありません。なお、本区においては、修学旅行費や卒業アルバム代の補助、学校給食の食材料費の一部助成などを独自に行っており、就学援助対象者だけではなく、幅広く保護者負担の軽減に努めているところであります。

 次に、晴海地域の小・中学校増設についてです。

 現在、月島地域の小学校は、佃島小が十八学級、月島第一小が十学級、月島第二小が十二学級、月島第三小が十四学級、豊海小が十三学級であり、まだ各校とも教室を増設する余裕があります。また、中学校につきましても、佃、晴海中学校ともに九学級であり、現時点では小中ともに学校を増設するまでには至らないものと考えています。しかしながら、近年、児童数が増加傾向にあり、良好な教育環境を確保していく上で、今後の再開発の具体的な進展などに注意を払っていかなければならないものと存じます。大規模な住宅系の再開発事業は、経済状況などによってスケジュールや内容の変更もあり、児童・生徒数の増加を正確に予測することはなかなか困難な面もありますが、極力、開発計画の動向をいち早くつかみ、適切に対処していくよう努めてまいります。

 答弁は以上であります。

〔十九番 小栗智恵子議員登壇〕

○十九番(小栗智恵子議員)
 御答弁をいただきましたが、何点かに絞って再質問をさせていただきます。

 所信表明にもかかわりますが、まちづくりの問題で、防災上の超過密都市の危険性について述べさせていただきました。今、石原都政のもとで、災害の面でも大変脆弱な都市に後退しております。東京都の震災予防条例は改悪されて、震災対策条例ということで、名前の上からも予防が消えております。

 そして、東京構想二○○○というのを石原都知事が打ち出して、今、多国籍企業のための都市改造、これが打ち出され、この十一年間で、何と高さが百メートルを超えるビルが二十三区だけでも二百二十棟も建設されております。延べ床面積は一千八百五十三平米を超えるということで、新宿区の大きさに匹敵すると言われております。こうした都市改造路線、こういう超高層ビルの乱立が地球温暖化や東京のヒートアイランド現象、そして災害のリスクを増大させる、このようには区長はお考えにならないのか、その点について再度質問をさせていただきたいと思います。御答弁をお願いします。

 そして、同じような都市改造路線を中央区も進めるというのが先ほどの御答弁だったようですけれども、こういうやり方をどんどん進めていって本当にいいのかというのが、今、問われているというふうに思います。区道を提供して容積率を大サービスする、そういうやり方が各地で行われています。日本橋の上空の高速道路の撤去、これも長年の地元の要求ではありますが、これはそれを理由にして東京駅前の離れた地域でも容積の移転ができる、そういう制度を中央区が国に働きかけて進めようとしていると。私は、こういう空の売り買いはやめるべきだというふうに思います。こういう大企業が喜ぶようなまちづくりを進める、これを転換することが必要だというふうに思いますけれども、この辺についての区長の御答弁をお願いしたいというふうに思います。

 環境の問題では、二○一二年までに一九九○年比五・二%CO2を削減するという目標を立てていました。これは達成されたのかどうか御答弁がなかったので、お願いしたいというふうに思います。

 それと、景気対策の面では、住宅リフォーム助成の創設を提案いたしました。今、これは各地でも大変実績が上がり、耐震補強まですると大変お金がかかって、なかなか実施に踏み切れない、こういう方が多くいらっしゃると思います。国会で、この問題で住宅リフォーム助成の国の支援を求める我が党の質問に対して、首相は、社会資本整備総合交付金を活用できるというふうに答弁しております。こうした制度も活用して、ぜひ中央区でも導入するように求めたいと思います。この点についても、もう一度御答弁をお願いいたします。

 子育て支援の関係では、人口回復が先ほどからも話題に上っておりますけれども、人口回復は大変喜ばしいことですけれども、一方で基盤整備が大変おくれている。保育園が足りない、また特別養護老人ホームもなかなか入れない、こういう状態が続いている中で、区の責任として、きちんと待機児ゼロを、公約に掲げたものを実施できるようにしていくというのが大変重要だというふうに思います。

 認証保育所というのは、児童福祉法で国が定めている基準を満たしている保育園ではありません。やはり認可保育園できちんと待機児をゼロにする、そういう姿勢に立って整備を進めるということが必要だというふうに思います。この点での決意と、先ほど来、中央区はゼロ歳児の部屋の基準を国の基準よりも大きくしているというふうにお話ありましたけれども、これを今後も維持していくということなのかどうか、その点も確認をさせていただきたいと思います。

 御答弁をよろしくお願いします。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 震災予防、これは本当に重要ですね。マグニチュード七クラスの大きな地震が来る確率、三十年間に七○%と言われてから、もう既に七年が過ぎているわけですから、その確率が高まっているわけでありますから、一段と私たち、防災面では強化していかなければならない、そういうふうに思うわけであります。

 それから、高層ビルにつきまして、御指摘がございました。小栗さんの質問の中で私が気に入ったのは、落ち着いたまちづくりね。落ち着いたまちづくりというのは、落ち着きあるまちづくりですか、これは本当に私もそういう気持ちで、これまでも取り組んできたし、これからも取り組んでいかなければならない。そういう意味から、まちづくり基本条例、区議会の皆様方の一致した御意見でできたということ、大変うれしく思うわけでございまして、落ち着いたまちづくりを進める上でも、まちづくり基本条例の執行を、昨年の九月からですか、しているわけでございまして、そういう意味では、本当にほっとした明るく住みよい、そういうまちをつくっていかなければならない、そういうふうに思うわけでございまして、その一つが、またこれまでちょっと行き過ぎた点もありますよね。例えば、日本橋上空の高速道路など。ですから、ああいったものを改善して、日本橋に青空を取り戻そうじゃないかということであるわけでございます。

 環境面で配慮したまちづくりをしなければならないという御指摘ありましたけれども、これは当然、東京都と協力して、風の道、水の道、こういうものはしっかりと、私たち、守っていかなければならないのではないか、そういうふうに思うわけであります。高層ビルができて、汐留の開発なんかだと、裏のほうというか、虎ノ門のほうは二度上がったとかいう御指摘もあるわけですから、そういうことにならないように、私たち、しなければならない、そういうふうに思うわけでございまして、なるべく風の道、また水の道、これはしっかりすることによって環境悪化を防いでまいりたい、こういうふうに思うわけであります。

 また、基盤整備が足りないのではないかという御指摘もありました。そのとおりですね。例えば、勝どき地域なんかは、今、人口がどんどんふえておりますが、あそこの駅を拡充しようとうことで、区議会の皆様方、また東京都の皆様方と、今、取り組んでいるわけでありますが、事故のないように、そういう整備をやっていかなければならない。人口回復はできつつある。にぎわいと活気がどんどん出てきているわけでありますけれども、そういった点、おくれてはならないというふうに思いますね。基盤整備ですね。要するに、都市としてのさまざまな交通から、あらゆる面での基盤というものは整備していかなければならない、そういうふうに思います。その一つが保育園であろう、こういうふうに思います。

 保育園につきましては、何か勘違いされているようでありますけれども、認可保育園で全部やろうということではありません。ですから、認証保育園というのもどんどんつくって、要するに認可でも認証でも、どちらでも大丈夫なような、そういう体制を、今、それによって待機児童をゼロにしようではないかということでございますので、どうか誤解のないように願いたい、こういうふうに思うわけであります。

 無論、認証保育園のほうは高いということもありますから、その差額を補助しようということを、今度は新年度ではギャップが一万円ぐらいにしようではないかと、認可と認証の差額を。あとは区のほうで、行政のほうで補助しようではないか、こういうことで、不公平感にならないように対応しようと、こういうことで進めているわけでございまして、いずれにしても、何とかゼロにして、何か新年度だけゼロで、あとまたふえるんじゃないかという危惧を抱いているようでございますけれども、その後も、ですから、当然それに努める、待機児童はゼロだよというのを続けてまいりたい、こういうふうに思っているわけであります。

 赤ちゃんがどんどん生まれて、ベビーブームと言われるぐらいにね。これほどうれしいことはないわけで、十年前には五百人ぐらいしか生まれなかったのが、ここ五年間は千人以上。昨年なんかは千四百四十七人も生まれる。こんなベビーブームが起こっているということ、都心中央区でうれしい限りでございますが、同時に、うれしい悲鳴といいますか、保育園等々でもしっかりやっていかなければならない、こういうふうに思うわけであります。

 それから、住宅リフォームですか、先ほど答弁したとおりでございますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

 私からの答弁は以上であります。

〔環境部長 田中 武君登壇〕

○環境部長(田中 武君)
 私のほうからは、本区の環境行動計画におけますCO2の削減目標の達成状況について御答弁を申し上げます。

 本区におきます直近の二酸化炭素排出量の数値におきましては、二○○七年度の二百三十六万六千トンというものが最新の数値ということでございます。一方、本区の環境行動計画におきましては、平成二十年から二○一二年、平成二十四年までの五年間で基準年の一九九○年、平成二年に比べまして五%削減するということを当面の目標にしておりますが、残念ながら、直近の数字におきましては二四%ほど基準年よりふえているという状況でございます。

 しかし、これにつきましては、二○○七年に起きました新潟県の中越沖地震によりまして、柏崎の原子力発電所がとまったということで、電気に係るCO2の排出係数というものが大きくふえました。この計数がふえたものも、ほぼ同率の二四%ということになっておりますが、こういった外部的な要因によりまして、本区のCO2が大きくふえているという状況でございますが、先ほど区長が答弁いたしましたとおり、これからも、まちづくり基本条例におきます省エネ設備の設置あるいは施設の緑化などに努めまして、本区の環境行動計画の目標を達成してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

〔十九番 小栗智恵子議員登壇〕

○十九番(小栗智恵子議員)
 御答弁をいただきましたが、保育園については、私たちは認可保育園を基本にすべきだということを重ねて主張しているわけで、ぜひその点を推進していただきたいというふうに思います。

 そして、風の道はつくりたいけれども、区道はなくということでは、やはり環境問題についてまじめな姿勢ではないのではないかというふうに思います。

 区長の政治姿勢や予算内容については、これから開かれる予算特別委員会で審議したいと思います。私たちは、まず憲法を区政に生かし、区民こそ主人公を貫く区政、二つ目に、大企業重視の区政から区民重視の区政への転換、三つ目に、国と都の悪政の下請機関から福祉の心を持つ区政への転換、この三つの柱で区政を転換していこうということを表明している田辺七郎さんとともに、新しい発想で新しい中央区をつくるために全力を挙げることを表明いたしまして、私の質問を終わります。

 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)

○議長(中嶋ひろあき議員)
 次に、一番志村孝美議員。

一番 志村孝美議員登壇

○一番(志村孝美議員)
 日本共産党の志村孝美です。日本共産党中央区議団を代表して質問します。なお、再質問、再々質問を留保させていただきます。

 初めに、地域経済の立て直しにつながる印刷製本など地場産業、中小業者支援についてお聞きします。

 地場産業や地域の事業所の存在は、地域経済に直結しており、事業所が閉鎖したために周辺の商店の売上が減るという状況が生まれています。逆を言えば、地場産業や中小業者の活性化は地域経済の立て直しにつながります。しかし、世界的な不況とともに、国民生活や中小企業対策を二の次にして大企業の利益を優先する政治が続いているため、中小業者の生活と営業は深刻な状況に追い込まれています。民主党政権になっても、大企業優先の政治は変わっていません。とりわけ、印刷関連産業を取り巻く経済状況や技術環境の変化は、大きなものがあります。日本共産党区議団は、昨年十月から印刷関連産業が地場産業となっている入船、湊、八丁堀、新川の業者百以上を訪問し、懇談、アンケート調査等を行っています。アンケートでは、今困っていることという設問に対し、上位から、「仕事が少ない」、「低単価」、「資金繰りが苦しい」という答えが寄せられています。また、懇談の中では、「この業界は終わりだ」、「生きていくのがやっと」、「うちは倒産だ」という悲観した声とともに、「区は何もやらない」、「区は印刷業をつぶすつもりか」という行政への批判も出されました。

 さらに浮き彫りになったのは、デジタル化や印刷プロセスのカット、インターネットなどの電子メディア化、電子書籍、電子新聞などによる紙メディア離れ、活字離れなど、印刷関連産業を取り巻く変化が重層的で、深刻になっていることです。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、中央区の印刷関連産業は、書籍より官公庁や企業などの印刷物が多いという特徴があり、伝票印刷、番号印刷、箔の印刷やお皿やお菓子の包装紙などへの印刷など特殊印刷とともに、活版印刷、大きな看板の印刷などの工場設備や技術者が多く存在しています。技術の継承や後継者づくりのために、区が担当職員を配置してプロジェクトチームをつくるなど、行政が意識的、積極的に取り組むことが必要と考えますが、いかがですか。

 第二に、取り巻く環境の厳しさに自信を失いかけている経営者や技術者が横のつながりを深め、希望を持って自律的、自発的な活動が展開できるように行政が支援することは重要だと考えます。例えば、京華スクエアのハイテクセンターを交流促進の場としてだけでなく、先進技術の習得や研究・開発の拠点として発展できるよう、区が援助することが必要だと思いますが、いかがですか。

 第三に、区が緊急に印刷関連産業対策本部を立ち上げて、実態調査をはじめ、業者の意見を区の施策に反映させることや、仕事をふやすための総合的な体制をつくることが必要だと思いますが、いかがですか。

 続いて、中小業者支援についてお聞きします。

 第一に、区内の中小企業や業者向け官公需発注の一層の引き上げに取り組み、発注率を金額で八○%以上に引き上げることや、分割発注をするなどして、できるだけ多くの業者に仕事が回るようにすることが重要だと思いますが、いかがですか。

 第二に、仕事がなくても支払い続けなければならないリース料や工場家賃、電気基本料金などの固定費が業者の経営を圧迫しています。京都府では、来年度からすべての中小製造企業にリース補助事業をすることになりました。中央区でも、リース料の補助制度を設けることが必要だと思いますが、いかがですか。

 第三に、国民健康保険加入の小規模業者は、病気で仕事を休んでも傷病手当が支給されません。安心して働けるようにするために、国保での傷病手当支給を実施することが必要だと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次は、場外市場を衰退させ、区財政を破綻させるおそれのある区の市場跡地利用計画、にぎわい施設構想についてです。

 そもそも築地市場廃止、豊洲新市場建設という計画は、市場の跡地利用を財界、ゼネコンがねらい、市場流通の乗っ取りを大商社、大手スーパーがねらうものであり、ゴールドマンサックスが築地市場の大手荷受会社である東都水産、大都魚類、中央魚類の大株主に名を連ねているように、水産卸会社の多国籍企業化によって、日本とアメリカの財界が市場流通と日本の食料、日本人の胃袋を大もうけの場にしようとしています。そのような動きを背景に、石原都知事はなりふり構わず豊洲に新市場を建設しようとしているのです。

 しかし、今、築地市場問題は、移転をめぐるつばぜり合いの状況で、豊洲新市場計画を取り巻く情勢は厳しい局面になっています。例えば、都の土壌調査のずさんさや汚染対策のごまかし、不十分さが専門家から指摘されても、都は安全だと言うだけで科学的な反論ができない状況が続いており、市場関係者はもとより、都民、消費者は納得していません。

 昨年十月、石原都知事は、豊洲新市場予定地の土地購入予算の執行を、世論と都議会を無視して強引に表明しましたが、土壌汚染対策の経費を東京ガスがどの程度負担するのか、いまだ明確になっていないため、東京ガスの土地購入予算の執行もまだできない状況です。加えて、汚染した豊洲の土地を都が高値で購入することは違法だとして、都民が公金の支出差しとめを東京都に求める住民訴訟を提訴しました。また、移転反対を公約に掲げた議員、会派が過半数となっている都議会で、東京都の来年度予算から市場移転関連予算が削除されれば、豊洲新市場建設は頓挫します。東京都知事選挙の結果によって、移転反対の知事が誕生すれば、新市場建設は中止となります。このように、幾ら石原都知事が強引でも、都民、区民の世論を支えにすれば、築地市場の移転を阻止することは十分可能な局面なのです。

 しかし、問題なのは、地元中央区の姿勢です。石原都知事が土地購入予算の執行表明をしたわずか五日後に、区長と新しい築地をつくる会の代表、そして中央区議会の日本共産党以外の会派が、築地市場移転を前提とした場外市場と一体となったにぎわい施設構想を都知事と都議会各会派に提案したのです。このにぎわい施設構想は、築地市場を移転させた跡地の約半分の土地に、青果と水産の仲卸ゾーンを置くとともに、観光飲食ゾーンや食文化交流ゾーンをつくり、多彩なイベントも企画し、観光客や小口の買い物客のための施設をつくるというものです。

 しかし、観光客は、鮮魚を買って銀座などには行かないでしょうし、小口の買い出しは朝の早い時間に済ませますから、鮮魚ゾーンは昼前にはがらがらになるでしょう。仲卸ゾーンは、今の水産仲卸の店の面積で五百七十店舗ほどだそうですが、そんな売り場に出店する業者はどれだけいるのでしょうか。私は、このにぎわい施設は、場外市場を衰退させるだけでなく、区財政を破綻させるおそれのある無責任で無謀な計画だと思います。また、築地市場移転容認そのものであり、現在地再整備を審議している都議会に悪影響を及ぼすものです。

 そこで、区長に質問します。

 第一に、にぎわい施設構想の前提となる土地の確保、施設の建設・管理・運営などについて、区の考えを示してください。

 二月十四日の築地市場等街づくり対策特別委員会での私の質問に対して、今後の協議で決めると答弁していますが、前提条件が何も決まっていない中で、行政の責任といってこの構想を発表しても、それは無責任だと思いますが、いかがですか。

 第二に、土地確保の経費も、施設建設・維持管理・運営に係る経費も、いずれにしろ、区財政の投入は避けられません。区民の多くが移転反対という中で、移転を前提としたにぎわい施設に莫大な区財政を投入することは許されないと思いますが、いかがですか。

 第三に、にぎわい施設のお客が場外市場と競合することを区は認めています。滞留時間が限られた観光客や小口買い物客が、にぎわい施設で楽しんだ後、場外市場へ足を運び、またにぎわい施設に戻るということは考えにくい動きです。にぎわい施設に力を入れれば入れるほど、場外市場は衰退、解体の道を歩むと思いますが、いかがですか。

 第四に、十四日の委員会での私の質問に対して、区は、にぎわい施設構想は全く新しいビジネスモデル、場外市場のあり方を考えていかなければならないと答弁しています。かつての鮮魚マーケット構想は、場外市場を守るための構想と言われていましたが、にぎわい施設構想は、それとは質的に異なる構想です。区は、将来的に場外市場を築地市場跡地と一体化して再開発していこうと考えているのですか、お答えください。

 第五に、場外市場の業者からは、にぎわい構想はどこから出た案なのか、振興組合で議論して提案したものではないという声が聞かれます。そもそもにぎわい施設構想は、どのような手順でつくられたのですか。そのプロセスを説明してください。

 第六に、移転を前提としたこのようなにぎわい施設構想では、築地を守る、場外市場を守ることはできません。場外市場を守り、中央区の地域経済と区民生活を守るためには、築地市場を現在地で再整備するしか道はありません。築地市場を大手商社や大手スーパーの流通センターとして大規模にするのではなく、これまでのように、産地や出荷者を守るとともに食の安全を守り、都民の台所としての役割を果たす規模の市場であれば、現在地での再整備は十分可能です。今、まさに都議会では予算を審議中です。中央区が移転容認から移転断固反対・現在地再整備に立ち戻り、現在地再整備の実現に向けて、今からでも全力を挙げるべきだと思いますが、いかがですか。

 以上で一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 志村孝美議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず、印刷関連産業に対する支援策であります。

 昨今、景気の低迷に加え、デジタル技術の進展等により、本区の地場産業である印刷製本業を取り巻く経営環境は、極めて厳しい状況にあると認識しております。そこで、区では経営セミナーをはじめとする各種セミナーの開催、中小企業技術者高度研修助成、産業高度化支援など、人材育成に資する事業を通じて技術の継承や後継者づくりを支援しているところであります。

 次に、ハイテクセンターを活用した技術支援についてであります。

 現在、この施設は、区内中小企業の研修や会議等に広く利用されており、研修開発の拠点として整備していくことは困難な状況となっております。こうしたことから、本年五月、ものづくり産業の総合的な支援拠点として、隣接区に開設される都立産業技術研究センターとの連携を図り、先端技術の習得や研究・開発を支援してまいりたいと考えております。また、印刷関連産業対策本部につきましては、昨年度実施した伝統工芸・近代産業に関する調査の分析結果や関係団体の方々の意見を踏まえながら、印刷関連産業の継続発展に向けた総合的な支援策を検討してまいります。

 次に、中小企業への支援についてであります。

 本区では、中小企業への発注を拡大するため、分離・分割発注の徹底をはじめ、区内中小企業に限定した入札の実施など、さまざまな取り組みを行っております。その結果、平成二十一年度の中小企業への発注比率は、金額ベースで七六・二%、件数ベースで九七・八%と、引き続き高い割合を維持しております。今後とも機会をとらえ、区内中小企業の要望を把握しながら、発注拡大に努めてまいります。

 次に、リース料の補助制度についてであります。

 現下の厳しい経済状況を踏まえ、国においては、昨年四月、中小企業に対するリースの支払い猶予について、社団法人リース事業協会に要請を行ったところであります。また、本区におきましては、機械リース料や店舗家賃などを含め、事業継続に必要な資金について、商工業融資制度の中で利子補給や信用保証料補助を行うことにより、広く事業者の負担軽減を図っております。こうした取り組みにより、中小企業の自立的な経営の安定化を支援しているところであり、現時点においては、リース料の直接補助を導入する考えはございません。

 次に、国保での傷病手当支給についてであります。

 国保には、会社に勤務するサラリーマンなどが加入する社会保険のような傷病手当の制度はありません。制度を独自につくり支給することも法的には可能ですが、国保の被保険者はサラリーマンなどとは異なり、病気やけがなどで仕事ができなくなった場合の収入算定が難しく、また傷病と休業との関係も明確にしにくいことなどから、傷病手当を制度化している自治体は全国にありません。こうしたことから、本区でも困難であると考えます。

 次に、築地のにぎわい施設についてであります。

 本区は、築地市場問題について、平成十一年に東京都が移転の方向性を打ち出して以来、区議会をはじめ、関係各方面の方々とさまざまな取り組みを行ってまいりました。こうした中、昨年十月の都知事による、移転に全力を尽くすという表明を受けて、都に要望したにぎわい施設構想は、平成十六年の鮮魚マーケット構想策定以降、築地食のまちづくり協議会をはじめ、関係者の方々と重ねてきた協議や理念を取りまとめたものであります。これは、都が移転に踏み切った場合の考え方を示したもので、土地の所有や施設の建設・管理・運営、区の財政負担などについて検討はしておりません。具体的な計画については、東京都の結論が出された後に検討を開始することとなります。また、この構想は、にぎわい施設と場外市場が相乗効果を生み出しながら、築地の活気とにぎわいを維持、継承していくことを目指しているものであり、一体化して再開発という考えはありません。いずれにしても、この問題は、現在行われている都議会での審議を注視する必要がありますが、どのような結論があっても、断固築地を守るため、全力を挙げて取り組んでまいります。

 答弁は以上であります。

〔一番 志村孝美議員登壇〕

○一番(志村孝美議員)
 地場産業など中小業者支援ですけれども、今やっているけれども、大変なんです。だからこそ、職員が中心になって、また足を運んで実態をつかんで、そして、本当に具体的、実利のある、そういう施策を考えなくてはいけないということで、提案も若干させていただいたんですけれども、この点で、やはり区長さんがとりわけ印刷関連産業、この発展のためにどういうことが求められているのかというあたりを再度お聞かせいただきたいと思います。

 それから、にぎわい施設の問題ですけれども、ほとんど私の質問、また指摘に対して答弁できない、答弁不能だということは、私の指摘が的を射ている、そういうものだと私は考えます。何も決まっていない、だから答えられない、そういう無責任なことではまずい。本当に、改めて思いました。

 市場問題では、三点お聞きしたいんですけれども、所信表明で断固築地を守ると言っておりますけれども、昨日、所信表明、何カ所か読み間違えたようでしたけれども、築地を守るという部分、築地市場を守るということなのかどうか確認させてください。

 それから、二つ目ですけれども、最終的に移転を認可するのは農林水産大臣なんです。二○○七年に、日本共産党の笠井亮衆議院議員の質問に対して、当時の福田総理は、政府は中央卸売市場の移転や運営について、市場関係者や消費者の理解等を得ることは重要であると認識しているとして、「今後、築地市場の移転にかかわる農林水産大臣の認可の申請が東京都からあった場合には、土壌汚染対策専門家会議の議論や対策の内容等を踏まえて適切に判断していきたいと考えている」と答弁しています。これは、政権交代した今でも、貫かれています。二○○九年に民主党政権になって、農林水産大臣が土壌の安全性について納得できなければ署名しない、こういうような断言もしました。東京都が土壌汚染問題について科学的に説明できない中で、市場関係者や都民消費者の移転反対の声とともに、地元中央区が断固反対を示せば、大臣の認可はおりないと思うんですけれども、その点の区長の認識、お聞かせください。

 それから、結局早く決めてもらわないと困るというような話もありましたけれども、例えば、都が認可申請しても、大臣が拒否するとなって、現在地再整備を考えなければならなくなる。そうなると、さらに長期化してしまいます。ですから、今、決着をつけることが大事。現在地再整備しかないということで、先ほど質問したように、そういう運動で石原都知事にあきらめさせるというしか道はないわけです。

 区長の好きな言葉として、「過ちて改むるにはばかることなかれ」と、こういうパンフレットで出しておりますけれども、今、石原都知事にはばかることなく移転容認という過ちを改めて地元中央区が旗幟鮮明にして、築地市場移転断固反対、これを掲げて現在地再整備に立ち戻るべきだと思いますが、いかがですか。

 はぐらかさずに、今の四つの質問についてお答えください。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 質問にお答えいたします。

 別に、はぐらかしてはいないので、まじめに答弁させていただいているわけでございますが、印刷関連産業に対する支援、これは印刷関連、印刷製本は地場産業中の地場産業でありますから、元気に地場産業の関係の皆さんが大いに向上してもらいたい、そういう思いを一段と強めているわけでございます。なかなか難しい。印刷製本だけではなくて、ほかの産業、すべてと言ってもいいぐらい、今、大変な時期に来ているわけでありますから。

 区のほうでやっているさまざまな事業の中で大変喜ばれているのは、融資ですね。景気回復対策特別資金融資、一千万円を限度として、通常二・二%ですけれども、これを○・一%に抑えて行っているわけでありますが、これを七年間で返済する。七年間借りたというのを計算しますと、通常ですと八十三万円ぐらいかかるわけですか。ところが、二・二を○・一に抑えるわけですから、三万七、八千円で終わる、こういうことで負担が済むということでございまして、これは本当に喜ばれているわけでございまして、千七百何件あっせんしたというところでございまして、そのあっせんのうち、ちゃんと実行されたのが八割ぐらいなんでしたっけかね。だから、これは非常に喜ばれておりますから、この限度額を新年度におきましては倍にしようという引き上げ。負担は、当然、さっき言った八十三万円の倍になる。しかし、こちらでやれば、○・一ですから八万円弱ですね。七万数千円で済むということでございまして、そういう意味でも、やはり融資というのは血液のようなものでありますから、非常に実経済としていい。

 こういう喜ばれるものをどんどんやろうと、こういうことでございまして、そのほかでも、実際にお仕事をされている方々の声を、私たち、耳をしっかりと傾けて聞く、それが一番大事ですね。印刷製本の皆様方が何を求めているのか。ほかの産業も同じでございますけれども、やはり実際にお仕事をされている方々の声を聞く。そこから生きた真の政策が出てくるものであろう、こういうふうに思っているところであります。

 それから、築地ですか。築地を守るというのは、今、都議会で、いよいよというか、十一日までですかね。ここで、ある一定の結論が出るのではないか、そういうふうに見られておりますよね。三月十一日が最終日ですか、それまでに。ですから、そのときにどういう結論が出るのか、これをしっかり見きわめるべきである。

 というのは、志村議員自身も、たしか委員会で指摘というか、私への要望を述べておりましたよね。だから、そういうことでは一致しているであろう、こういうふうに思うわけでございまして、しっかり都議会を、どういう結論になるのか、まず見きわめろと委員会でおっしゃいましたよね。そのとおりであるというふうに私自身も思っているところであります。また、国も関係してくるんだよという御指摘であります。そうなんであろうかなというふうに思います。だから、先ほど言った、まずこの都議会、しっかり見きわめなければならない、こういうふうに思っているわけであります。

 それから、早く決めてもらわないと困るというのは、関係者は本当に二十数年、どうだこうだと言い続けてきているわけですよね。もう本当に二十数年もいろいろな問題があって、平成五年五月二十九日には現在地で再整備するんだと、その起工式まで行った。ところが、一転して、平成十一年十一月には移転だと。くるくる変わって、これこそ本当に事業者の皆様、築地でお仕事をされる皆様方が大変戸惑われるし、やりにくいであろう、こういうふうに思うわけでございまして、どうなんだということを、決着ですね。これはどうなんだ。それによって、私たちもしっかり築地を守っていくということで、どういう格好になろうと。

 私としては、現在地での再整備にこしたことはございません。しかし、何遍も言わせていただきますけれども、あの土地二十三ヘクタールは東京都の土地であり、また場内市場の事業者は東京都でございまして、私たちには権限がない。これがどうしても自分たちの思うとおりにはならないわけでありますから、今は志村議員の御指摘のとおり、都議会の成り行きをしっかり見きわめてまいりたい、こういうふうに思うところであります。

 以上であります。

〔一番 志村孝美議員登壇〕

○一番(志村孝美議員)
 私、委員会でそんな発言をしておりませんので、後で議事録をちゃんと見ていただきたいと思います。

 印刷関連産業も、築地市場も、中央区の大事な地場産業、地域経済のかなめであるということで、きょう取り上げました。築地市場がなくなれば、場外市場も生き残れないし、二兆円の経済効果を中央区は失うと。はっきりしています。現在地の可能性は、さっきも言ったように指摘しましたから、もう一度議事録になったら読んでください。また、繰り返ししゃべってもいいです。

 日本共産党は、築地市場の移転反対・現在地再整備の実現を目指し、区民の皆さんや市場関係者の皆さんと力を合わせて全力を挙げて頑張ります。そして、これまで区長がとってきた過ちを改めて、石原都知事にはばかることなく堂々と移転断固反対を区民の立場で主張できる中央区に転換させる決意を述べて、質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○十三番(今野弘美議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、明二十三日定刻に本会議を開かれるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(中嶋ひろあき議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(中嶋ひろあき議員)
 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明二十三日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします

午後六時三十七分 散会


署名議員
議長 中嶋 ひろあき
議員 小栗 智恵子
議員 原田 賢一

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
電話 03-3546-5559