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平成23年第三回定例会会議録(第2日 9月16日)

1.会期

三十三日(第二日)

九月十六日(金曜日)

2.開議並びに散会

午後二時開議

午後六時三十六分散会

3.出席議員

(三十名)

一番 加藤 博司議員

二番 瓜生 正高議員

三番 富永 一議員

四番 染谷 眞人議員

五番 木村 克一議員

六番 堀田 弥生議員

七番 青木 かの議員

八番 河井 志帆議員

九番 奥村 暁子議員

十番 小栗 智恵子議員

十一番 石島 秀起議員

十二番 礒野 忠議員

十三番 増渕 一孝議員

十四番 中嶋 ひろあき議員

十五番 墨谷 浩一議員

十六番 山本 理恵議員

十七番 田中 耕太郎議員

十八番 渡部 恵子議員

十九番 志村 孝美議員

二十番 石田 英朗議員

二十一番 鈴木 久雄議員

二十二番 高橋 伸治議員

二十三番 今野 弘美議員

二十四番 原田 賢一議員

二十五番 押田 まり子議員

二十六番 植原 恭子議員

二十七番 田中 広一議員

二十八番 中島 賢治議員

二十九番 渡部 博年議員

三十番 守本 利雄議員

4.出席説明員

区長 矢田 美英君

副区長 小泉 典久君

副区長 吉田 不曇君(都市整備部長事務取扱)

教育長 齊藤 進君

企画部長 斎藤 裕文君

総務部長 島田 勝敏君

防災危機管理室長 平沢 康裕君

区民部長 齋藤 弘君

福祉保健部長 平林 治樹君

高齢者施策推進室長 小倉 草君

保健所長 東海林 文夫君

環境土木部長 宮本 恭介君

会計管理者 田野 則雄君

教育委員会事務局次長 新治 満君

監査事務局長 坂田 直昭君

企画財政課長 黒川 眞君

広報課長 信坂 留吉君

総務課長 中島 佳久君

5.議会局出席職員

議会局長 田中 武君

庶務係長 渡辺 忠之君

議事係長 横山 信一君

調査係長 金田 敏明君

書記 長田 基道君

6.議事日程

日程第一
一般質問


午後二時 開議

○議長(石田英朗議員)
 ただいまより本日の会議を開きます。


○議長(石田英朗議員)
 これより本日の日程に入ります。

 日程第一、「一般質問」を行います。順次、質問を許します。

 二十七番田中広一議員。

二十七番 田中広一議員登壇

○二十七番(田中広一議員)
 中央区議会公明党の田中広一でございます。私は、平成二十三年第三回区議会定例会に当たり、当面する行政課題につきまして、通告書に従い、区長並びに関係理事者に対し質問をさせていただきます。どうぞ意のあるところをお酌み取りいただき、明快にして建設的な御答弁を期待するものでございます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問をあらかじめ留保させていただきます。

 東日本大震災から六カ月が経過する中で、台風十二号の発生など自然災害が相次ぎ、また歴史的な円高が続くなど経済の不況もいまだ深刻な厳しい状況にあります。

 歴史家アーノルド・トインビー博士は、挑戦と応戦という法則を次のように強調されております。「文明というものは、次々に間断なく襲い来る挑戦に対応することに成功することによって誕生し、成長するものである」。未曾有の甚大な被害をもたらした大震災等に対し、いかに立ち上がり、一つ一つの課題に真摯に粘り強く応戦していくところに未来が切り開かれていくものと考えます。こうした視点に立ち、四つの課題を取り上げ、質問させていただきます。

 まず初めに、経済対策についてお尋ねいたします。

 財務省東京財務事務所が九月十二日に発表した七月から九月期の法人企業景気予測調査によりますと、震災前の水準に改善傾向にあるとしております。しかし、地域を歩いて中小零細企業の声を伺うと、依然として厳しいとの声が圧倒的に多く感じております。

 また、強い国際競争力を誇ってきた我が国の製造業が、空前の円高や今回の電力不足がもたらす深刻な影響により、生産拠点を海外に移す動きが加速しています。経済産業省が八月下旬に行った調査では、円高で海外企業との競争が激化したと、六割以上の企業が回答しております。また、円高の対応策として海外へ移転した企業は、大企業で二三%、中小企業で二○%に上り、円高が半年間継続した場合、それぞれ四六%、二八%に上昇するとの調査結果が出ております。グローバル化の中で企業が生き残るために海外に展開していくことは当然だとしても、技術の流出や国内の雇用減少など、日本経済への影響が懸念されております。文部科学省の調査によりますと、今春大学卒業生のうち就職も進学もしなかった人は八万七千九百八十八人で、アルバイトなどを含めると十万七千百三十四人となり、全体の一九・四%が定職についていない深刻な状況であります。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 本年度の予算では、景気対策として中小企業向けの商工業融資を大幅に拡充するなど、総額百六十億円を投入しております。重点施策である景気対策の現在までの取り組み状況についてお示しいただき、今後の展開について区長さんの御見解をお聞かせください。

 第二点目にお伺いいたします。

 今年度の新規事業の中で、販路拡大の支援として、展示会に出展する費用の補助制度をスタートしておりますが、取り組み状況をお示しいただき、今後もさらに販路拡大支援について強化していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 渋谷区では、地域特性を踏まえ、アパレル業界の合同就職面接会の開催や、江東区では、パソナと連携し、求職中の若者と人材不足の中小企業を結びつけるマッチング事業を展開するなど、新しい取り組みに着手しております。本区では、若年者向けの合同就職面接会の開催など展開しており、アンケート調査からも面接会の有効性が示されておりました。

 そこで、第三点目にお伺いいたします。

 依然として、二十代、三十代の雇用状況が厳しさを増しております。特に、雇用のミスマッチ対策が求められている中で、一層の若年者向けの就労支援を強化し、工夫していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、災害に強いまちづくりについてお尋ねいたします。

 先日、私は神奈川県の秦野市にある震生湖に行ってまいりました。震生湖は、秦野市観光協会が推奨するハイキングコースのスポットにもなっており、湖では釣りを楽しむ人や、付近にはゴルフの練習場もあるなど、休日には多くの人々でにぎわっているようであります。この湖は、関東大震災の揺れで丘陵が二百メートルにわたって崩落し、市木沢という小さな沢をせきとめて誕生しております。震生湖とは地震によってできた湖であり、地震の震に生まれると書いて震生湖(しんせいこ)と読みます。

 地震発生当時、小学校から下校中であった二人の女子生徒が土砂崩れに巻き込まれ、行方不明になったとも言われております。また、湖畔の売店付近にある句碑には、一九三○年地震研究のため調査に訪れた寺田寅彦氏が詠んだ俳句が一句刻まれておりました。それは、「山さけて 成しける池や
 水すまし」とあり、大地震で山が割れ、川がせきとめられてできた湖に、今やそのときの騒がしさがうそのように、ミズスマシがひっそりと水面に浮かんでいる情景を詠んだもののようであります。自然には、優しい面と同時に恐ろしい面もあることを改めて実感しました。

 書籍「地震と防災」の著者は、「地震に強い社会をつくるためには、一人一人の防災意識である。高度経済成長で日本人は、経済的に豊かになった反面、自然環境と共生して暮らしてきたという伝統・文化をどこかに置き忘れてきてしまったのではないか」と指摘しております。さらに、著者は、次のように述べられております。「一人一人の歴史は、幾度となく繰り返される地震の歴史に比べて、はるかに短い。このため、身の回りの自然が、地震を伴って大規模につくられていることが実感できないのも無理はない。ところが、昔の人々は、そのような自然の営みを感知し、生活の場や美しいふるさとの風景を与えてくれる自然に畏敬の念を忘れてはいなかった」。

 このたびの甚大な被害をもたらした東日本大震災を受け、防災意識の根底には自然への理解が大変重要ではないかと気づかされたような気がいたします。

 さて、東日本大震災を受け、国や多くの地方自治体で防災対策の見直し作業が始まっております。その焦点の一つとなっているのが、首都直下型地震の想定に加え、東海・東南海・南海という三つの地震が連動して起こる三連動地震への対策に注目が集まっております。東海・東南海・南海の三つの地震が同時もしくは短期間に起きるもので、百年前後の規則的な周期で地震が起きております。一六○五年に慶長地震、一七○七年に宝永地震、一八五四年に安政地震、一九四四年から一九四六年に昭和地震が発生しております。昭和地震では、東南海と南海地震のみ発生し、東海地震は発生していません。そうした歴史的な背景もあり、政府は東海地震の単独発生に備えてきましたが、ことしに入ってから三連動地震の対策の検討が始まっております。特に、東京では、東日本大震災や三連動地震のような巨大地震の際に起こる長周期地震動による被害が指摘されております。専門家は、建物の耐震化と家具の固定が極めて重要であると語られております。

 また、災害対策における見直し作業を行う中で、女性の視点の重要性についても、東日本大震災の一つの教訓であります。下着を干せない、衣類を着がえる場所がないなど、避難所で相次いだ女性の人権にかかわるさまざまな問題は、これまでの防災対策に女性の視点が決定的に欠けていることを見せつけられました。女性に限らず、高齢者や子供、障害者など、いわゆる災害弱者への支援が大きく出おくれたのも、つまるところ、生命に敏感な女性の視点の欠如のゆえではなかったのではないでしょうか。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 東日本大震災から約六カ月が経過しましたが、この間、本区における防災対策の総点検を行ったと思いますが、改善点及び今後の課題についてお示しください。あわせて、女性の視点からの見直しも必要と考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 阪神・淡路大震災では、八割以上のとうとい命が倒壊建物・家具による圧死等で亡くなられております。火災という視点からも、建物の耐震補強によって全壊率が抑えられれば、火災率は大きく下げることができると専門家は指摘しております。家具類転倒防止器具の設置の取り組みについては、地域防災フェアを開催することにより、これまで以上に拡大されております。また、耐震補強では、助成制度も拡充され、九月七日の環境建設委員会の御報告にもありましたとおり、七月末現在で昨年に近い状況となっております。

 そこで、第二点目にお伺いいたします。

 私は、これまでも地震による第一撃で圧死者を出さない、あるいは火災を発生させない減災対策が不可欠であると主張してまいりました。今後も、さらに家具類転倒防止器具の設置及び建築物の耐震補強を強化し、減災対策に努めるべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 災害対策において、ライフラインの耐震化は極めて重要であると考えます。平成十七年第二回区議会定例会一般質問において、ガス管の安全対策について、東京ガスを視察した上で質問させていただきました。当時、区長さんは、対策が必要な低圧導管について、約八割が耐震化されていると御答弁されておりました。

 そこで、第三点目にお伺いいたします。

 ガス管においては、低圧導管の耐震性が極めて重要であり、その後の耐震化の進捗状況及び電気・水道・通信などライフラインの耐震化の整備状況についてお示しください。あわせて、今後の電線協同溝の整備のさらなる拡大が重要と考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 これまでも防災無線について、地域によってはなかなか聞き取りづらいなどの課題がありました。

 狭山市では、防災行政無線で放送した内容を電話で聞くことができる音声自動応答サービスを開始しております。また、音声自動応答装置以外にも防災行政無線で放送した内容を携帯電話でメール受信することができるシステムも行っており、工夫を重ねております。

 そこで、第四点目にお伺いいたします。

 本区において、防災無線が聞こえづらい地域もあることから、放送と同じ内容を音声自動応答サービスの導入によりサポートし、さらに、ちゅうおう安全・安心メールにも同様の放送内容を送信することにより、区民の皆様に対してさまざまな情報伝達手段を構築し、役立てていくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、被災者支援システムについてお尋ねいたします。

 今回、被災者支援システムについてさらに詳しく調査するため、会派で八月十一日に西宮市役所を訪れ、システムを開発された中心者より、さまざまなお話を伺ってまいりました。

 西宮市は、阪神・淡路大震災において市街地のほぼ全域が被災し、市庁舎も大きな被害を受けるなど壊滅的な状況にありました。さらに、コンピューター機器やネットワーク回線もダメージを負っている中で日常業務の復旧とあわせて、被災者を支援するシステムを、市職員が試行錯誤を繰り返して震災から十日ほどで構築しました。当初は手作業で罹災証明書を発行していたため、窓口には長蛇の列であったところを、被災者支援システムを約一カ月後から稼働し、大きな力を発揮したとのことであります。

 罹災証明書は、家を失った住民が生活再建に向け、なくてはならないものであり、スピードが重要であります。発行には、被災者からの申請を受け、市区町村長が住宅の被災状況(全壊・大規模半壊・半壊・一部損壊)を証明する書類であり、保険金の請求、義援金等の申請、固定資産税の減免などに必要となる重要な書類です。

 では、なぜ罹災証明書の発行にこれほどまで時間がかかるのでしょうか。証明書を発行するためには、職員が、一、発行を受ける世帯が被災時に住民であったこと、二、申請者の居住していた住宅が存在したこと、三、住宅が実際に被災していることの三点を確認する必要があります。まず、一点目については住民基本台帳で確認し、二点目は家屋台帳で確認、三点目は実際に職員が現場を確認して、新たに作成した調査結果のデータで確認することになります。しかしながら、これらの三つのデータベースが独立して別々に存在するため、確認、照合するための共通項目がありません。本区では、借家にお住まいの方も多いと考えられます。例えば、借家に住んでいる住民の場合では、住民基本台帳に住民の名前が載っていますが、家屋台帳には所有者の名前が載っていることになります。さらに、住所と家屋台帳の地番も異なるため、確認作業に時間がかかるというわけであります。

 このように、従来型の仕組みでは三つのデータベースが別々に存在するため、発行に手間取り、窓口に長蛇の列ができますが、これに対し、被災者支援システムでは三つのデータを一括して管理することで、その都度確認・照合する手間が省けます。あらかじめ住民基本台帳のデータと家屋台帳のデータを統合しておき、そこに震災発生後に調査した住宅の被災状況を追加して被災者台帳を作成すれば、スムーズな発行業務につなげられることになります。

 「WEDGE」という雑誌では、被災者支援システムを取り上げておりました。記事の中で、石巻市防災対策課の職員は、「二万世帯分の家屋調査結果を紙で保管しているが、この中から証明書発行の申請者を探し出すわけにもいかない」と語り、被災者支援システムの重要性を示しておりました。そして、震災直後の三月下旬に、石巻市は被災者支援システムの導入を進めたようであります。さらに、石巻市職員は、「このシステムがあるのは知っていたが、まさか使うことになるとは。システムに住民基本台帳や家屋台帳のデータをあらかじめ入力して整えておけば、罹災証明書の発行をもっと早くできたのではないか」と語っておりました。

 一方、東京都は、京都大学と共同で東京版被災者支援システムを開発し、九月に豊島区、十一月に調布市で、それぞれ実証実験を開始し、来年の四月に実用化を目指しているようであります。

 そこで、第五点目にお伺いいたします。

 本区は、八割以上がマンション居住者であります。その中でも分譲や賃貸住宅、さらに分譲賃貸など、さまざまな居住形態が本区の特徴であります。こうした点を踏まえ、御担当の方々に西宮市まで視察に訪れていただくなど調査していただき、実用的な中央区版被災者支援システムの構築へ向け、検討を進めていくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 東日本大震災発生から一週間後にインターネット調査会社が実施した意識調査によりますと、大きな揺れが起きたときの行動で、「倒れそうなものを押さえた」に次いで、「何もしなかった(できなかった)」と答えた人が二番目に多かった結果となっております。調査結果から、十分な防災知識を持ち、冷静に行動できる自助力を身につけていくことが求められております。さらに、同調査で、地震発生時、真っ先に家族の安否を思い浮かべた人が最も多いこともわかっております。そこで、個人の防災意識の向上と災害時の家族の安全確保を図る意味で、家族の防災会議が必要であると考えます。

 埼玉県新座市では、二○○七年から九月の第一日曜日を新座市家族防災会議の日に制定しております。防災会議では、災害発生時における家族一人一人の役割を決めたり、連絡方法や集合場所を確認、避難場所や避難ルートの確認、家の中や周囲に危険箇所はないかなどの安全確認を行うよう勧めています。さらに、非常時に必要な品目を確認できる「わが家の防災チェックシート」を毎年九月一日付の広報紙やホームページに掲載しております。また、こうした防災会議の取り組みを推進するため、小・中学校の児童・生徒に防災会議のプリントを配布し、保護者に渡すことで親子の意識を高める工夫もしております。

 そこで、第六点目にお伺いいたします。

 一人一人の防災意識の向上を図るため、中央区家族防災会議の日を制定し、防災チェックシートなどを活用しながら一家で防災意識を高め、家族の絆を一層深めることができる取り組みが大変重要であると考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 東日本大震災を受け、学校や地域での防災教育の重要性が再確認されています。岩手県釜石市の子供たちが、防災教育の重要性を身をもって教えてくれました。釜石市は、今回の震災で甚大な津波被害を受け、死者、行方不明者数は千二百人を超えていますが、学校管理下にあった約三千人の小・中学生は九九・八%が難を逃れ、釜石の奇跡と呼ばれております。

 釜石市の防災教育に携わってきた群馬大学大学院の片田敏孝教授は、知識ではなく姿勢を与える教育の重要性を指摘し、一、想定を信じるな、二、ベストを尽くせ、三、率先避難者たれとの三原則を徹底しました。実際、地震発生直後には、先生の指示より早く避難を始めた生徒や、事前に決めていた避難場所を危険と判断し、率先して高台に避難・誘導した生徒がいるなど、防災教育に基づく行動が奇跡を生んでおります。さらに、子供への教育を通じ、家庭や地域社会への防災意識の向上につながったことも報告されております。

 そこで、第七点目にお伺いいたします。

 釜石市の教訓を生かし、本区の学校現場における防災教育をさらに実践的な取り組みに強化し、家庭や地域への防災意識の向上にもつなげていくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、環境エネルギー施策についてお尋ねいたします。

 東日本大震災に伴う電力危機の問題により、特にこの夏は企業や家庭が工夫して節電に取り組みました。東京工芸大学が全国の二十歳から五十九歳の男女千人を対象に実施した「家庭での節電に関する意識調査」によりますと、八三・六%の方がふだんの生活の中で節電を意識していると回答しております。さらに、節電を心がけている電気製品は、エアコンが七○%、照明器具六四・七%、テレビ四一・七%となっております。このように、今夏ではさまざまな取り組みが行われた結果、東京電力は、管内の企業や一般家庭の協力があり、最大で一千万キロワットの削減効果があったと分析し、夏場の深刻な電力不足を回避することができました。

 専門家は、家族や地域のつながりを強める節電策を自分たちで考えることが長続きするコツと強調しており、まさに家庭においては家族で協力することが節電の取り組みのかぎであると考えます。三菱総合研究所の小宮山理事長は、原子力や火力などエネルギー源を何に求めるかとの議論があるが、一番大きなエネルギー源は省エネと指摘、高効率化によってエネルギー消費を減らすのが一番いいエネルギー政策だと強調しております。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 今後もCO2削減という視点も含め、節電対策は継続していくものと考えられます。単に、我慢して節電するというのではなく、努力すればするほどメリットがあるというような配慮も必要であります。今夏は、家庭及び企業において、節電対策への取り組みにさまざまな工夫がなされたと思います。そうした有効な節電対策の取り組みを区民や事業所に紹介できるようなパンフレットの作成やホームページでの紹介を行うべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。あわせて、エコ・アクション・ポイント制度をさらに利用しやすく工夫していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 東京電力福島第一原発事故に端を発する電力不足を機に、省エネを進めながら再生可能エネルギーによる電力供給システムに移行し、長期的に低炭素社会を目指していくことが重要と考えます。新エネルギーというと、太陽光発電や風車が主力となっておりますが、生物由来のエネルギー資源が再び注目されております。化石燃料が発見されるまでは、人間はまきや植物油、牛ふんなどを燃料として使っていました。バイオマスには、化石資源と異なる多様な利点があります。まず、生物が生きている限り再生産され、枯渇の心配がありません。また、地球温暖化の原因になるCO2の増加につながらないカーボンニュートラルという特性もあります。こうした利点に着目し、政府は二○○二年にバイオマス・ニッポン総合戦略、二○一○年にはバイオマス活用推進基本計画を策定しております。その中でも、食品廃棄物や廃棄紙では利用されないで処分されている割合が高くなっております。

 中央区は、日本の台所と言われる築地市場と築地場外市場が一体となってはぐくんできた食文化の拠点があり、さらに老舗や名店なども多い食のまちであることが特徴であります。本区の平成二十二年度のごみ量は、三万六千六百四十二・○九トンで、そのうちの食品廃棄物は推計で約五三%と伺っておりますが、現在、焼却処理されております。したがって、本区では食品の廃棄物の活用と中央清掃工場のさらなる余熱の利用を進めていくことが重要であると考えます。

 そこで、東京都のスーパーエコタウン事業及び品川清掃工場を視察してまいりました。

 まず、東京都では、循環型社会を進めるため、大田区城南島にリサイクル・廃棄物処理施設を整備し、スーパーエコタウン事業を展開しております。ここでは、バイオエナジーという事業者が、食品リサイクル法に基づき、メタン発酵システムを採用し、日本で初めて生ごみを電気と都市ガスにリサイクルする事業を行っております。この技術は、受け入れた食品廃棄物から破砕機や選別機で生ごみ以外の包装トレイ、ビニール袋、紙類、割りばし等の発酵に不向きなものを取り除き、メタン発酵の原料をつくり、発酵槽で約三十日間かけてメタン発酵を行います。発酵槽では、自然界に存在する微生物が生ごみを分解することでバイオガスが発生し、ガスエンジン発電機を動かして発電します。発電量は、一日二万四千キロワットで、約二千四百世帯を賄える電力です。発電した電力の約半分は電力会社に売電し、残りは同施設の稼働に利用しております。

 さらに、ことしからは東京ガスとの共同により、国のプロジェクトとして生ごみ由来のバイオガスを都市ガスとして供給する新たな試みに成功し、実用化を開始しております。都市ガスの供給量は、一日二千四百立方メートルで、約二千世帯分を賄える量であります。同施設の一日の処理能力は百十トンで、約五十万人が出す食品廃棄物の量に相当し、百貨店、スーパー、コンビニ、ディズニーランドなどが搬入し、自治体では豊島区や港区なども取り組んでおります。豊島区では、平成二十年度からモデル事業として開始し、平成二十二年度の取り組みでは、七十六施設から生ごみを週三回回収し、回収量が十一万七千九百六十一キロとなっております。リサイクルの実績として、電力二万八千六百キロワット、熱九万一千三百メガジュール、CO2削減量が一万七千二百キロという状況です。ちなみに、豊島区は、そのほかに六十九施設から生ごみを回収し、堆肥化の事業にも積極的に取り組んでおります。

 また、品川清掃工場では、ごみの焼却排熱を利用した高温水を熱源として、隣接する八潮パークタウンの約五千二百戸の住宅に暖房と給湯を、さらに保育園、幼稚園、学校、福祉施設、商業施設などに冷暖房と給湯をそれぞれ供給しておりました。このように、清掃工場の排熱を利用した省エネルギー型の地域冷暖房・給湯システムを採用しておりますが、供給開始が昭和五十八年ということもあり、現在ではさまざまな課題も指摘されておりました。本区では、本年度の予算の中で未利用エネルギーに関する調査を進めており、今後の取り組みに大変期待するところでございます。

 そこで、第二点目にお伺いいたします。

 現在、本区において焼却されている食品廃棄物を資源としてとらえ、生ごみからのバイオガスを電気と都市ガスにリサイクルしていく事業を展開していくべきと考えます。まず、東京都が行っているスーパーエコタウン内のバイオエナジー社のプラントに本区の公共施設など回収しやすい食品廃棄物を搬入しながら実証実験を行い、生ごみのリサイクルを進めていくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 現在、中央清掃工場では、発電した余剰電力の売電及び学校への一部利用や、余熱を活用したほっとプラザはるみの電気、空調、給湯などのエネルギーを補うなど、工夫されております。

 そこで、第三点目にお伺いいたします。

 今後、本区のまちづくりを進めていく中で、個々の取り組みだけではなく、電力、熱、ガス、再生可能エネルギー、中央清掃工場の排熱等の未利用エネルギーを組み合わせ、複数の需要側で融通することで、面的にエネルギー利用の最適化を図るスマートエネルギーネットワークを構築していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、建築物における先進環境技術の導入についてお尋ねいたします。

 東京都は、七月二十八日、都有施設の省エネ性能を向上させるため、最新の省エネ設備や多様な再生可能エネルギー設備を盛り込んだ「省エネ・再エネ東京仕様」を策定し、電力使用量とCO2削減量のさらなる削減を目指しております。

 その中でも、最近注目を集めている自然換気機能を設置することにより、施設運営の面において熱源三%、冷房空調の動力一二%と、合計で約一五%の省エネにつながると言われております。さらに、民間団体の調査によりますと、居室床面積一万平米クラスのオフィスビルで一時間に三回の換気を行うと、快適性はもとより、CO2排出削減量換算で年四十九トンの削減効果があると試算しております。

 そこで、第四点目にお伺いいたします。

 これまでのLED照明や高効率の空調などの省エネだけではなく、先ほど述べたような風を建築物に通す自然換気機能の採用など、先進環境技術を本区の公共施設及び民間の建築物に対し、改修工事や新築時に積極的に採用し、環境負荷の少ないまちづくりをこれまで以上に先導していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 次に、生き物調査の取り組みについてお尋ねいたします。

 一般的に、環境の変化は、放射能を初め、気温、湿度、二酸化炭素などの要素をさまざまな機器を使って測定することで診断することができます。また、桜の開花日からその年の寒暖がわかるように、生き物を観察して環境を診断することもできます。例えば、ナガサキアゲハというチョウは南方系のチョウで、一九五○年ごろは香川県が分布の北限でした。しかし、二○○三年に長野県の天龍村で発見され、現在では茨城県まで分布の北限が拡大されているとも言われております。このように、チョウは温暖化や農村環境などの変化を敏感に感じており、温度計などの機器では測定できないものと考えられます。したがって、チョウなどの生き物を調査することにより、その地域の自然環境を正確に診断することも可能と考えます。

 そこで、第五点目にお伺いいたします。

 都心であるからこそ、本区の自然を感じられるような生き物調査を、専門調査だけではなく、生き物調査隊のような区民参加型も含めた取り組みを展開し、少しでも地域の自然を理解し、身近な自然とのつながりについて目を向けていくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 最後に、食育の推進についてお尋ねいたします。

 我が国の食料自給率は、一九六○年度に七九%に達していたところ、一九九八年度には四○%に半減し、現在までこの水準が続いており、食料自給率の低迷を懸念する声は根強く、将来の食料輸入に対する不安も、また一段と高まってきております。また、生活習慣病の代表と言われる糖尿病予備軍及び有病者の状況は、厚生労働省のデータによりますと、一九九七年から二○○七年の間で一・七倍の約二千二百十万人に増加しており、ライフスタイルや社会情勢の変化の中で、ますます食による健康の維持・増進が求められております。また、子供のころからの家庭における食卓を囲んでのしつけが人格形成の基本となり、生涯にわたる健康づくりの観点からも、食育の取り組みが極めて重要であります。

 そこで、八月十日、会派で三島市を訪れ、先駆的に取り組んでいる食育について視察させていただきました。三島市では、日本一有名な食育都市にしようとの市長及び担当者の熱意が強く、食育は短いスパンで取り組むことではなく、恒久的に進めていくことが重要であり、食育の基本理念や施策の基本的な方向、取り組み主体の役割などを明確にした三島市食育基本条例を制定しております。さらに、三島市の姿勢として、全会派一致による議会提案の食育推進都市宣言を採択しております。

 三島市の取り組みの特徴として、地元のお米で完全米飯給食の実施を平成二十年度週三回からスタートし、段階的に進め、平成二十二年度には週五回の実施まで拡大しております。さらに、電気炊飯器を活用し、各学校で自校炊飯体制をとり、現在では主食がおいしいと食べ残しが減ったり、野菜がとりやすくなるなど子供たちは大変喜んでいるとのことであります。給食について、担当者は、「食べたいものより食べさせたいものが大切です」と語られていたことが印象的でした。

 また、小売店や事業所との協働という視点では、開店前のスーパーで子供たちが買い物体験をするスーパー探検隊事業を行い、実際に野菜などを手にとって触れてもらうことなどを目的にしております。さらに、父親が仕事で忙しい中でも、家族が食卓を囲みながら、触れ合い、絆を深める機会となるよう、毎月十九日の食育の日を三島市民家族団らんの日とし、市内全体で取り組みが進められております。

 一方、本区には日本橋魚市場発祥の地があるとおり、江戸初期から今日まで日本の食文化を支え、つくり上げてきた築地市場、築地場外市場があり、世界じゅうの生鮮食料品が集まってきております。また、「中央区はじめて物語マップ」のグルメと食文化編には、あんパン発祥の店など二十一もの発祥の店や発祥の地があり、名店や老舗の飲食店も多く、本区はまさに日本を代表する食のまちであります。区民カレッジの特徴の一つに、魚市場セミナーがあります。大変人気が高く、応募が殺到し、毎回抽せんと伺っております。魚市場セミナーは、直接場内で魚を扱っているプロの方々より、旬の魚の知識や調理方法を学ぶ講座です。数年前に参加された方のお声では、実際に築地場内市場を早朝より回り、広大な敷地に驚くとともに、ふだん見ることができない新鮮で豊富な魚介類に大変感激しておりました。

 そこで、第一点目にお伺いいたします。

 本区では、平成十九年度に中央区食育推進計画を策定し、具体的な施策が展開されておりますが、取り組み状況及び今後の課題をお示しください。

 第二点目にお伺いいたします。

 食育をさらに推進するため、日本最大の魚市場であり、日本の食文化の中心拠点である築地市場、築地場外市場を子供たちだけではなく親子で豊富な食材を見て触れる体験活動をさらに推進していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 第三点目にお伺いいたします。

 家庭で取り組む食育は、食育を推進する上での基本となります。ライフスタイルの多様化や社会情勢の変化の中で家族の絆を一層深めていく機会をふやすため、中央区家族団らんの日を決め、家庭における食育が取り組みやすくなるよう配慮していくべきと考えますが、区長さんの御見解をお聞かせください。

 以上で、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 田中広一議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、今年度予算の景気対策の取り組み状況及び今後の展開についてであります。

 本年度の当初予算は、長引く景気の低迷を踏まえまして、前年度二十億円、一五・三%上回る総額百六十億円に上る景気対策経費を計上いたしました。また、東日本大震災の影響による景気の落ち込みを受けて、六月の補正予算では新たな景気対策事業経費として一億二千万円を計上したところであります。具体的な取り組みといたしましては、まず融資限度額を倍の二千万円に引き上げた緊急景気対策特別資金融資は八月末日現在までにあっせん件数が九百一件に達するなど、中小企業の方々に対する支援策として大きな成果を上げております。商店街振興では、共通買物券が五億五千万円分を即日完売したほか、二○%のプレミアム付き区内共通飲食券事業の取り組みやイベント事業への補助を行うなど、区内商店街の活性化や消費の拡大に努めてまいりました。雇用対策では、新たに未就職学卒者の就労支援事業を開始するとともに、商店街周遊マップの作成事業などを通じた雇用創出事業に取り組んでおります。さらに、今後は景気回復に向けたにぎわいの創出として、中央区商店街連合会創立六十周年記念事業と一体となった中央区観光商業まつりや中央区まるごとミュージアムなどの多彩なイベントを実施してまいります。本年八月に区が実施した景気動向調査では、円高などにより経済の先行きを不安視する意見も多く、景気に対する不透明感はいまだ払拭されておりません。このため、今後とも景気回復に向けたさまざまな施策を着実かつ効果的に実行することにより、都心中央区から景気浮揚を図ってまいりたいと存じます。

 次に、中小企業の販路拡大支援についてであります。

 中小企業の経営力を向上させるためには、市場のニーズを的確に把握し、製品の企画と開発に取り組むとともに、そうした製品を広く販売する体制の充実を図ることが重要であります。こうしたことから、本区ではこれまで異業種交流会の開催やベンチャー企業のホームページ開設支援、企業診断や商工相談の実施などにより企業の販路拡大に向けた取り組みを支援してまいりました。また、今年度からは企業のPRや新たな顧客の販路拡大を支援するため、展示会出展経費の一部を補助しており、八月末現在では二十社がこの制度を活用して展示会等に出展しております。景気の低迷に加え、流通構造の変化への対応など、区内の中小企業はこれまで以上に積極的な経営が求められていることから、今後とも中小企業のニーズに合わせた効果的な販路拡大の支援策について検討してまいりたいと存じます。

 次に、若年者向けの就労支援の強化についてであります。

 若者を取り巻く雇用環境は、他の年齢層と比べて高い水準にある失業率や新卒者の就職率の低下など、厳しい状況にあると認識しております。こうした状況を踏まえまして、本区では現在、若者のための合同就職面接会を十一月に予定しているほか、京華スクエアにおける定期的な職業相談・就職ミニ面接会の開催、区独自の雇用奨励金制度の実施など、ハローワーク飯田橋をはじめとする関係機関との連携により、若者の安定的な就労環境の確保に向けたさまざまな取り組みを進めております。また、今年度からは、区が委託した人材派遣会社において、未就職学卒者に対し、職業人として必要な知識や技術を習得するための研修を実施するとともに、区内事業所で体験就業を行う学卒者就業支援事業を開始するなど、若者の就労支援の充実を図っております。現在、二十五名の実習生が就労に向け、区内の企業で実習に取り組んでいるところであります。今後とも東京商工会議所をはじめとする区内経済団体やハローワーク飯田橋など労働関係機関との連携強化を図りながら、若年者の雇用安定に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、防災対策の総点検及び女性の視点からの見直しについてであります。

 区では、東日本大震災以降、防災対策の点検を進めるため、警察、消防、鉄道事業者など防災関係機関への調査と、防災拠点運営委員会や学校に対しヒアリングを行ってまいりました。現在、震災発生を機に、区民の方々から寄せられた防災拠点への避難方法、備蓄資器材の扱いや区職員との連携など、さまざまな改善点の整理を行っております。また、今後の防災対策に生かせるよう、区内高層住宅や事業所に対し、震災当日の実態調査を進めております。なお、今後の課題といたしましては、帰宅困難者の発生抑制や受け入れ対策、津波発生時の情報伝達、避難対策などがありますが、国や東京都の方針を踏まえ、本区地域防災計画の修正の中で対応してまいります。さらに、防災対策を進める上で女性の視点はとても大切なものと認識しております。今後は防災拠点運営委員会への女性の参加や女性の視点を取り入れた避難所運営の見直しなどに取り組んでまいります。

 次に、家具類転倒防止器具の設置促進及び建築物の耐震補強についてであります。

 地域防災フェアにおいて、家具類転倒防止器具等の割引頒布や木造住宅・マンション耐震改修補強相談など、各種コーナーを設置し、災害に強い安全なまちの実現に努めたところであります。家具類転倒防止器具の購入数は、区民の防災意識の高まりにより、平成二十一年度の実施時に比べ、約三・七倍の九千六百十四個となり、より一層の設置促進が図られたところであります。今後とも地域が実施する訓練や各種イベントなどの機会をとらえて、設置・促進に努めてまいります。また、建築物の耐震補強については、耐震診断を行った建築物が補強設計・補強工事につながるように啓発・PR活動を行うとともに、特定緊急輸送道路の耐震診断の義務化について、東京都と連携し、減災対策に取り組んでまいります。

 次に、ライフラインの耐震化状況と電線共同溝の整備拡大についてであります。

 安全・安心のまちづくりにとって、地震に強いライフラインの確保は重要であると考えております。初めに、ガスについてでありますが、東京ガスの低圧導管の耐震化は、現在、区内約九割が完了しております。次に、水道は耐震継手管に交換する整備を進めており、現在、区内約二割が完了しております。また、電気並びに通信に関しましては、阪神・淡路大震災の際、電柱の倒壊による被害が大きかったことから、無電柱化を進めることが地震防災対策として重要であると認識しております。このため、本区では平成十一年度から電線共同溝の整備を開始し、現在、日本橋室町・本町地区を中心に面的に整備を進めております。また、今年度より築地地区においても着手したところであり、平成二十二年度末の整備延長は三千四百八十メートルとなっております。今後も平成十九年度に策定した中央区無電柱化計画に基づき、着実に整備を進めてまいります。

 次に、情報伝達手段の構築についてであります。

 防災行政無線は、広く区民の皆様に迅速に情報を提供する有効な手段でありますが、地域によっては聞き取りづらいという状況もあります。こうしたことから、区では今回の補正予算でコミュニティFMを活用した緊急告知ラジオを導入し、防災行政無線の情報を同時放送することで課題の解決に取り組んだところであります。さらに、区では今後、防災行政無線と安全安心メールとの連動や、ホームページへの速やかな掲載を図りながら、災害時にも区民の皆様に情報提供が途絶えることのないよう努めてまいります。なお、音声自動応答サービスにつきましても、さまざまな情報伝達手段の一つとして、その有効性について検証してまいります。

 次に、被災者支援システムの導入についてであります。

 災害発生時に自治体が担う被災者支援業務を一元管理できるこのシステムは、有効なものであると認識しております。しかしながら、罹災証明の発行に必要となる火災情報や固定資産税情報は、東京都が所有しているため、特別区において、このシステムをそのまま導入することはできません。そのため、現在、東京都と東京版被災者支援システムの実証実験を実施し、その有効性を検証するとともに、本区の地域特性にも合わせた活用ができるよう、細部にわたって調整、協議を進めているところであります。今後、こうした調整を行った上、早期の導入・運用に向け、取り組んでまいります。

 次に、中央区家族防災会議の日の制定であります。

 万が一の災害に備え、家庭の防災対策について話し合う家族の会議を実施することは、大変重要なことであります。本区におきましても、毎年九月の第一日曜日に総合防災訓練を実施し、区民一人一人の防災意識の啓発に取り組んできたところであります。区では、こうした節目の時期に改めて家族一人一人が防災意識を高めてもらえるよう、そして家族の絆が深まるよう、区のおしらせや防災パンフレットで家族の防災会議のPRに努めているところであり、今後、一層こうした普及啓発に取り組んでまいります。

 次に、学校における実践的な防災教育の強化についてであります。

 防災教育は、自分の命は自分で守る力を子供たちにしっかりと身につけさせる重要な教育活動であります。今回の東日本大震災の経験を踏まえ、各学校、幼稚園においては、地域の実情を踏まえた津波からの避難の仕方や、消防署と連携して災害時の安全確保等を学ぶことで子供自身が自分の命を守れる教育を進めているところであります。さらに、土曜公開授業を活用して、被災地支援で活躍した消防隊員の具体的な話を親子で聞く機会を設けた学校もあります。このような防災教育を通して、各家庭の中で我が家、我がまちの防災を話し合うことは、家庭、地域の防災意識の向上に大いに効果があるものと認識しております。今後とも防災拠点でもある学校における防災教育や避難訓練等を家庭、地域、関係機関との連携強化を図りながら、より実践的なものとして充実させ、災害に強いまちづくりにつなげてまいりたいと存じます。

 次に、有効な節電対策の取り組みの紹介及び利用しやすいエコ・アクション・ポイントについてであります。

 ことしの夏は、多くの家庭や企業で節電への取り組みを行っていただきましたが、今後においても電力不足の懸念やCO2削減への対応を図るため、家庭や企業で無理のない範囲での節電を継続していただきたいと考えております。区民や事業所の皆さんが取り組んでいただいた有効な節電対策の事例を広く紹介することは、節電など省エネルギーを促進する上で効果的であります。このため、今後、環境情報誌やホームページなどを通じて積極的に紹介してまいります。また、環境省が推進するエコ・アクション・ポイントについては、中央エコアクトに参加して省エネに取り組んだ家庭に対し、ポイントを付与しております。このたび、ポイント付与の条件が緩和されたことから、本区の環境事業で対象となるメニューをふやす検討を行うとともに、制度のPRを積極的に行うなど、エコ・アクション・ポイントの普及を図ってまいります。

 次に、生ごみから電気と都市ガスにリサイクルする取り組みについてであります。

 本区が収集している生ごみは、清掃工場で可燃ごみとして焼却し、発生したエネルギーは熱供給や発電に活用されております。また、本庁舎をはじめ、保育園や区立小・中学校三十五施設から排出される生ごみについては、千葉県銚子市の農業資源活用生産組合で堆肥にしており、この堆肥を用いて生産された野菜を学校給食で活用し、資源循環に取り組んでいるところであります。生ごみのメタン発酵は、食品廃棄物の持つエネルギーを有効に回収できる技術であると認識しており、本年度の未利用エネルギーに関する調査においては、清掃工場の余熱や生ごみによるバイオマスなどの検討を行っております。今後、これらの取り組みを踏まえ、御提案の実証実験の必要性についても検討してまいります。

 次に、スマートエネルギーネットワークの構築についてお答えいたします。

 スマートエネルギーネットワークは、多様なエネルギー源を活用することにより、エネルギーの安定供給やエネルギー利用の最適化が図られ、省エネルギーに効果があると言われております。しかしながら、スマートエネルギーネットワークの構築に当たっては、発電と送電を制御するシステムの導入が不可欠であり、システム導入には技術面やコスト面など、多くの課題があります。本区のエコタウン構想では、未利用エネルギーなど先進的なエネルギー活用が図られたまちづくりについて、区民や事業者、エネルギー供給事業者などとともに議論を重ねてまいりました。今後においても、こうした検討を踏まえ、本区におけるスマートエネルギーネットワークの構築の可能性について、引き続き研究を続けてまいります。

 次に、公共施設等における自然換気機能の採用など、先進環境技術の導入についてであります。

 建物に自然換気システムを取り入れることは、建物利用者の健康面はもとより、CO2排出削減効果など、環境面におきましても十分な効果があるものと認識しております。現在、工事が進んでいる明石小学校及び中央小学校では、エコスクールの一環として、温度差を利用した自然換気システムの導入や建物内に自然の風を通す風の道の確保などを行っております。今後は、学校以外の建物にも積極的に自然換気システムを導入し、環境負荷の低減に寄与してまいります。また、まちづくり基本条例の対象となる民間開発につきましても、自然換気を含む環境対策への取り組みを強く指導してまいります。

 次に、中央区の自然を感じられるような生き物調査についてであります。

 区では、自然の回復を図るため、花の咲く木、実のなる木の緑化やビオトープの整備、都と連携した河川の水質浄化などに取り組んでおります。生き物調査については、区で水生生物調査を五年ごとに実施するとともに、ボランティア団体の中央区バードウオッチングクラブが浜町公園のビオトープの管理を行いながら、野鳥やチョウの観察会を実施しております。調査の結果、ハゼやボラなど魚の種類や数が増加するなど、本区の自然は回復傾向にあります。生き物調査は、身近な自然を感じるだけでなく、温暖化などの環境への関心も高めるものと考えております。このため、今後はボランティア団体との協働による区民参加型の観察会を実施するなど、生き物調査を充実してまいります。

 次に、食育の推進についてであります。

 初めに、食育推進計画の取り組み状況及び今後の課題についてであります。

 区では、食育基本法に基づき、健康で文化的な区民生活と豊かで活力ある中央区の実現に向けて、食に関する幅広い取り組みを効果的に推進するため、中央区食育推進計画を二十年三月に策定しました。本計画は、区の食育の推進に関する施策の方向性を明確にするものであり、家庭を中心とした食育の推進と体制の整備を重点的取り組みとして、妊産婦や乳幼児と保護者、小・中学生など子供の発育段階やライフステージに応じた栄養指導、教室、健診などのさまざまな事業を行っております。また、学校、保育園等における食育の推進、さらにはNPO法人やボランティア団体、食品関連事業者などの民間事業者による食育への支援なども実施しております。今後の課題といたしましては、家庭での食育機能の低下などが考えられますが、本計画と健康中央21とをあわせた計画の改定を予定しており、今年度、アンケート調査を実施し、現在の計画の評価・分析を行い、さらに課題を明らかにして次期計画に反映してまいります。

 次に、築地市場・築地場外市場における親子による食の体験活動についてであります。

 区では、平成二十年度より小学生とその保護者を対象として、夏休み親子食品衛生監視員体験教室を築地場外市場で実施しております。今年度は九組十八名の親子の方が参加し、好評を得ているところであります。東京の台所である市場から家庭の食材が子供たちの食卓に至るまでを体験することや、食の安全を学ぶことは、子供たちの食育に大変有意義であると考えております。今後も築地市場・築地場外市場の協力のもと、さらに充実を図ってまいります。

 次に、中央区家族団らんの日についてであります。

 家族が食卓を囲んで、ともに食事をとりながらコミュニケーションを図ることは、食育の原点であると考えております。家族そろって食卓を囲み、団らんすることは、食の楽しさを実感し、食事のマナーやあいさつ習慣、食べ物への感謝、人と人との絆など、子供たちの健全な心身を培う場として大切であります。都会生活ではそれぞれの家族の生活時間が多様化しており、家族団らんの日を定めても、一律の実践は難しいと考えます。そのため、例えば家族の誕生日を家族そろって食卓を囲む日として決めるなど、それぞれの家族が実践しやすい団らんの日を定めることを推奨してまいります。

 答弁は以上であります。

〔二十七番 田中広一議員登壇〕

○二十七番(田中広一議員)
 それぞれの質問項目に対しまして、御答弁ありがとうございました。

 今回、四点取り上げさせていただきまして、喫緊のさまざまな課題に対しての質問をさせていただいたわけでありますが、私も一般質問に立たせていただく毎回、最初に経済対策を質問させていただいておりまして、日ごろ地域を歩く中で、大変厳しいというお声を本当に毎日のように伺っております。しかしながら、新聞では、少しずつ回復傾向にあるみたいな言い方をしているんですが、実際は人の動きはどちらかというと近郊で人が動く流れになっていまして、やはりまだまだ観光客も戻ってきていない、また遠くに行こうという発想もなかなかまだ出てきていない、そういった状況の中で、まだ、ようやく少し動いたかなという段階の状況で、本当に厳しいなというふうに感じております。

 そういった中で、今回三点取り上げさせていただきまして、その中でも三番目の若年層向けの就労支援、これも一貫して八年間お訴えさせていただいているんですが、前回の第一回目のことしの一般質問の中でも取り上げさせていただいたんですが、昨年の内閣府の調査によりまして、引きこもりの実態を行ったようであります。全国の十五歳から三十九歳のうち、推計で六十九万六千人に達するぐらい引きこもりがいるのではないかと、そんな調査もありました。その主な原因が、やはり仕事でのトラブルですとか就職が思うようにいかなかった、そういった状況だと思っております。また、調査結果がそういうふうに出ております。したがいまして、若年者向けの就労支援、なかなか現実、区民の方は少ないように見えますけれども、私はその一人に対して支援を行っていくということはすごく重要なことだと思っております。

 本当に恐縮でありますけれども、私も会社に入って、当時は大阪にすぐ転勤になって、最初は一番早く会社に行って、上司、先輩の机を掃除して皆さんが来るのを待って、お茶やコーヒーを出すところからスタートしたわけですが、そのときは何でこんな仕事をやるんだろうなんて思ったんですが、今になって思うと、そうした、ある意味、下積みというほど大げさなものではないんですけれども、若いときにそういう経験をさせていただいたというのは、本当に今になってありがたいなというふうに思っております。そうしたささいな取り組みも本当に一人一人の人格形成につながっていくものだと思いますので、若い方々向けのこの就労支援、大変困っているというデータがありますので、ぜひこれからも強化していただきたいなというふうに思います。

 次に、災害に強いまちづくりについてということで質問させていただきました。

 最初に、震生湖に行ってきたなんていうお話をさせていただいたんですが、民間企業に勤めていたときに大阪に行きまして、当時、行ったときに阪神・淡路大震災の翌年だったんです。関西の方々と少し交流するようになって、出たお話が、やはりこの地域にこんな大きな地震が来ると思わなかった、そういったお言葉を伺いました。私も、この質問をいろいろ進めていく中で、書籍を読んでいたんですが、その中で、神戸の地域からすれば六甲山というのはすごくふるさとの一つの象徴だというふうに言われている。確かに、私も神戸の建築現場へ行っているときは六甲山に何度か連れていってもらったことがあるんですが、大変すばらしい観光地なんです。だけれども、あの六甲山というのは数十万年前から本当に何回も地震を繰り返してできた山である、そういったことをなかなか理解していない。そういった背景があるんだと書籍の中に書いてありまして、私自身も関西にいたけれども、全く理解していなかった。そういった状況で、はっとしまして、この震生湖に行って視察してまいりました。

 何が言いたいかと申しますと、怖い地震だからこそ対策をとるというわけではなくて、やはり自然の中に私たちはいるんだということを改めてこの都心の中で感じていかなければいけない。そういった意識の中から防災対策を進めていくべきではないか、そのように考えて質問をさせていただきました。

 先ほど質問させていただいた中で、三番目のライフラインの耐震化です。

 水道が二割完了ということになっておりますが、この二割というのはすごく心配な状況で、この調査結果を踏まえると、ますます水の備蓄というのは大事ではないかというふうに考えますので、個人、そして各施設等、企業においても水の確保はさらに推進していただきたいなというふうに思います。

 それから、五番目の被災者支援システムです。

 御答弁でも早期に導入に取り組んでいく、また検討しているというお話がありました。私も新聞、これも書籍等を読んで、そういうシステムなんだろうなと思ってはいたんですが、実際、西宮市に行って、そのシステムを開発した方のお話を伺うと、庁舎が被害に遭ってコンピューターも動くか動かないか、そんな状況から立ち上げた。その切実な緊迫迫るお話を伺って、本当に改めてこのネットワークインフラというんでしょうか、こういったことがすごく大事だということを再認識させていただきました。本区の職員の皆さんは当然優秀だと思いますので、あえて行くかどうかわかりませんけれども、ぜひ西宮市役所を訪れていただいて、この被災者支援システムの内容について、ぜひ伺っていただければありがたいかなと。また、いい研修になるのではないかなというふうに感じております。

 その中心者、被災者支援システムを構築した方がおっしゃっていたのは、よその自治体では台風の災害時あるいは新型インフルエンザですとか、そういったときにも大変有効性を発揮している、そういったシステムですので、ぜひ早期に取り組んでいくべきだと強調をされておりましたので、よろしくお願いいたします。

 それから、六番目の中央区の家族防災会議の日の制定ということで、中央区としてもやっているということでありますが、これもいろいろ書籍を読んで、はっとしたのが、阪神・淡路大震災があった後に神戸の子供たちが考えた言葉で「一人の百人力より百人の一人力」と、こういう言葉を子供たちが考えたそうです。一人の百人力というのは、いわゆる公助、一人の人が多くの方を助けるということなので、行政の支援というとらえ方ができる。百人の一人力というのは、たくさんの方がいる中で、やはり一人一人の防災意識がしっかりと確立していく、それが大事なんだということを震災に遭った子供たちがこうした言葉にまとめられていたわけでありますが、改めて一人一人の防災意識を本当に向上させていく中での防災対策が大事。その核となるのが、やはり家族での取り組みではないかなと思いまして、質問として取り上げさせていただきました。これからもしっかり推進していただけるということですので、皆さんにPRできるように周知をお願いいたします。

 次に、環境エネルギー施策についてということで質問をさせていただきました。

 特に、二番目の生ごみからの電気、都市ガスにリサイクルする取り組みについてということで、本当にいろいろ調べたんですが、なかなか難しいという状況が浮かんできまして、当然、生ごみをまず分別するところからスタートする。この苦労が本当にあるんですが、バイオエナジーという会社に伺ったときに、さっき本文でも言いましたが、約一割分は包装トレイがあったり、ビニールがあったり、割りばしがあっても分けてくれるシステムがある。そういった話もあったんですけれども、当然それに甘えることなく、まずは取り組みやすい公共施設の給食施設のあるようなところから、生ごみ、食品廃棄物を回収していただいて、リサイクルの、まず実証実験を行っていただきたいというふうに考えます。

 現地の工場長さんがおっしゃっていたのは、特に炭水化物がガスの発生の効率が大変よいというふうに伺っていまして、特にスーパー、コンビニ等で今は賞味期限、消費期限があって、そのまま捨てられてくるんですが、炭水化物があってありがたいんですけれども、またパックが多過ぎて、かえって仕分けが大変だというお話がありました。学校給食から出てくる生ごみは大変活用しやすいというふうにおっしゃっていましたので、ぜひそういった取り組みをお願いいたします。

 また、こうした取り組みは、当然、先ほど四番目の質問で取り上げさせていただきました食育にも十分つながる内容だと思いますので、総合的な取り組みをお願いしたいと思います。

 四番目の食育の推進についてでございます。

 さまざま質問させていただいたんですが、本文の中で三島市に視察させていただいたというお話も取り上げました。今、日本の全国の中で先進的に取り組んでいるのは三島市と福井の小浜市と言われているようでして、小浜市は三島市と少し趣が違って、食のまちづくり条例等をつくって、いわゆる食のまちづくりという視点で、まちの観光を含めて中心に据えて取り組んでいるようなんです。

 これも、もう私が申し上げるまでもないですし、本文でも言いましたが、中央区こそ、まさに本当の食のまちだというふうに考えられますので、食育を着実に進めていきながら本区の食のまちという特有性を生かして、そういう資源がありますので、本区の魅力をさらに発信して、例えば食のまちづくり構想ではありませんけれども、さまざまな資源を総合的に政策としてとらえて、そうした取り組みをこれからも展開していただきたいなというふうに思います。また、それがひいては地域の経済の活性化にもつながる、そういった取り組みにしていくべきだと私は考えております。

 ちなみに、二点目の築地市場・築地場外市場における食の体験活動、三島市に伺ったときに、食育推進室長さんが、中央区から来たからには、やはり中央区といったら築地ですね、市場・場外市場を子供たちに見せてあげることだけで十分です、それが一番本当の食育なんですと、そうおっしゃっておりました。私もその思いがずっと残っておりまして、今回改めて取り上げさせていただきましたので、ぜひ推進していただきたいと思います。

 以上申し上げまして、私の質問を終了します。ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(今野弘美議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(石田英朗議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石田英朗議員)
 御異議なしと認めます。よって、暫時休憩いたします。

午後三時十五分 休憩


午後三時三十五分 開議

○議長(石田英朗議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。十六番山本理恵議員。

十六番 山本理恵議員登壇

○十六番(山本理恵議員)
 中央区議会みんなの党の山本理恵でございます。区長並びに各理事者の方々に直接質問ができる機会を与えていただきましたことに対し、大変光栄に思うと同時に、感謝申し上げます。区議選での信託に対する御期待に沿うために、しっかりと研さんを重ね、努力をしてまいりますことをお誓い申し上げ、質問に入らせていただきます。なお、御答弁のいかんによりましては、再質問を留保させていただきます。

 初めに、災害時のペット対応についてお伺いいたします。

 ことし三月の東日本大震災では、動物の防災対策、動物救護活動の重要性、対策不足がクローズアップされました。私は、七月に被災地である仙台市に視察へ行ってまいりました。視察中にペット団体「ハートTOハート」の代表より、災害時のペット対応に関してお話を伺う機会を得ました。今回の震災ではさまざまな問題が生じましたが、代表のお話を踏まえた上で、過去の災害ではどのような問題が起こったのかを調べてみました。

 分類すると、おおまかに五つに分類できるそうです。一、被災により、動物の飼育ができず、飼い主のいなくなった動物が出る。二、飼い主と離ればなれになってしまった放浪動物が出る。三、飼い主と一緒に避難をして、周りにいる人とトラブルを起こすことがある。四、負傷した動物が原因となり、感染症を引き起こすことがある。五、死亡した動物が出る。以上の五点です。

 中央区でも総合防災訓練の実施や地域防災フェア、高層住宅防災対策、地域防災計画の修正など、さまざまな見直しを図られていることは存じております。しかし、災害時のペット対応については触れられておりません。災害時を予測し、避難所にさまざまな機能を持たせるなど、ふだんから災害に備えることが求められていると考えます。

 そこで、何点かお伺いいたします。

 まずは、動物へのマイクロチップの活用についてお伺いいたします。

 中央区内の保健所では、犬の登録と狂犬病予防注射を行い、頭数の把握に努めておられることと存じます。平成二十二年度末の区内犬の登録頭数三千五百二十頭、狂犬病予防注射済票交付数は二千六百六十三頭とのことです。これは我が区の特性ですが、中央区のマンション住居率は八六%と日本一です。こういった特殊な環境下で飼い主とはぐれてしまったペットへの対応は、困難を伴う可能性があります。首輪や個体識別のマイクロチップなどの手がかりがあれば、スムーズに探し出し、飼い主に届けられるといったきめ細やかな対策が求められるのではないでしょうか。

 環境省自然環境局によると、動物愛護管理法では犬や猫などの動物の所有者は、自分の所有であることを明らかにするために、マイクロチップの装着等を行う旨が定められています。マイクロチップは、動物の安全で確実な個体識別、身元証明の方法として、ヨーロッパやアメリカをはじめ、世界じゅうで広く使われています。直径二ミリ、長さ約八から十二ミリの円筒形の電子標識器具で、内部はIC、コンデンサ、電極コイルからなり、外側は生体適合ガラスで覆われています。それぞれのチップには、世界で唯一の十五桁の数字(番号)が記録されており、この番号を専用のリーダー(読み取り器)で読み取ることができます。リーダーから発信される電波を利用してデータ電波を通信・発信するため、電池が不要で半永久的に使用できます。費用は、動物の種類や動物病院によって異なりますが、犬や猫の場合では数千円程度と記載されています。

 災害時は避難生活が長期化することや、避難先が分散化する状況も生じ得ます。まずは、個体識別、マイクロチップの動物への活用について、御見解を伺います。

 次に、予防注射についてお伺いいたします。

 これまでの災害では、狂犬病などの予防注射を受けていないペットが目立ったとのことです。このような動物がまちにあふれることは、区民の安全上も避けなければならない事態です。保健所では、登録や予防注射が義務となっておりますが、日常からの衛生的な飼育管理体制、またしつけなど、飼い主の認識が求められていると考えます。予防注射に関する区民への周知、申請を促進するための施策について、どうお考えでしょうか。

 次に、ふだんからのペットのしつけや避難のための備品準備についてお伺いします。

 災害時に備え、日ごろからかみつかないなど、しつけをしっかりしておくことや、持ち出し品、例えばペットフードや水などを備えた避難袋などを用意しておくことは大切です。避難場所確認、予防接種、去勢、避妊手術、身元表示、住所や連絡先などの情報は災害時を想定して準備しておくべきです。東京都の動物愛護センターでは、定期的にしつけ教室を開催しているとお聞きしています。また、中央区でもワンワンマナーウオーキングや浜町公園わんわん広場で講習会等を開いております。ペットのしつけ等に関し、区として現在までの取り組みと、その成果についてお聞かせください。

 次に、避難生活における人と動物との共生について伺います。

 練馬区の廃校となった光が丘第二小学校では、東日本大震災の被災者受け入れを行っており、避難の際にペット同伴が可能であるとのことです。新宿区では、平成十七年から被災動物対策のパンフレットを用意し、新宿区学校避難所動物救護マニュアルを作成しています。また、兵庫県の地域防災計画では愛玩動物の収容対策の実施との項目があり、対象動物、避難場所、負傷動物、放浪動物、トイレ等、避難生活におけるルール、方法が記載されています。他自治体の取り組みなどを見て、避難生活において人と動物がともに過ごしていくための方策について区の御認識を伺います。

 次に、動物愛護センターの設置についてお伺いいたします。

 獣医師会との協議のもと、平成十六年五月には中央区動物愛護懇談会を設置し、十一の提言があることは御存じのとおりと思います。参加と協働の拡大の提言一に、災害時の動物管理、そして動物の防災対策、集合住宅の動物対策、区内における動物愛護センターの設置の検討等がありますが、現在の御見解と今後の方針をあわせてお聞かせください。

 次に、残念ながら亡くなってしまった動物の取り扱いについて伺います。

 死体処理については、区道の場合は道路課へ、国道・都道・河川や運河では、原則それぞれの管理者が、私道や家の敷地内では一頭につき手数料二千六百円を払って清掃事務所にお願いすることになります。相談の窓口が分かれていますが、災害時は混乱を来すことが予想されます。災害時のルールをきちんと決めておく必要があると思いますが、御見解をお聞かせください。

 次に、自転車を活用した安全なまちづくりについてお伺いいたします。

 近年、中央区民の人口増加に伴い、区内では自転車を日常生活や通勤に利用する方々がふえています。現に、八重洲や銀座、日本橋周辺などでは違法駐輪自転車が目立っています。東京駅に関しては、放置自転車駅前調査で、東京都三位、八百七十八台という調査結果が出ています。放置自転車は、車両の運行に支障を来すだけでなく、歩行者、特に高齢者や体の不自由な方の通行の妨げになり、災害時も深刻な影響をもたらし大変危険です。

 本区では、中央区自転車の放置防止に関する条例や中央区自転車駐車場施設整備計画等を策定し、平成二十二年度では区立駐輪場十七カ所、駐輪可能台数三千七百七台、さらには再開発の機会をとらえ、地下駐輪場整備も行っています。放置自転車保管状況調では、平成二十一年度で撤去・保管が四千七百四十一台、うち引き取りが五百二十二台、リサイクルが五百八十四台となっていますが、放置自転車の状況、そして接触事故や転倒事故などの実態と、現状に対する区の御認識をお聞かせください。さらに、今後、どのような対策を考えているのかお教えください。

 次に、レンタサイクルの活用についてお伺いします。

 自転車のフランス革命と言われるレンタル自転車を活用しているパリ市の例を紹介し、質問させていただきます。パリ市のレンタル自転車は、フランスのパリ市議会が二○○六年二月に、自転車で走れるまちづくりという基本政策のもと、車と自転車が共存できる案を採択しました。具体的には、自動車によるCO2排出などの環境悪化に伴い、平成三十三年までに自動車交通量を四○%削減する政策の一つとして、市内を走る自動車の速度に制限を加えました。この政策と呼応して、ベリブという大規模なレンタル事業を始めました。レンタル自転車ベリブという呼称は、フランスのベローとリベルテ、自転車と自由という意味をあわせてベリブという名前になったそうです。

 パリ市民には、交通手段として、市民の約一○%が年間パスポートを持つほど浸透しているとのことです。市内三百メートルごとに約千五百カ所のスタンドを設置し、そのスタンドであれば、どこでも乗り捨てが可能です。セルフレンタル方式を導入していることから、二十四時間年中無休で利用できます。料金については、登録料と使用料がかかります。パス購入代金を円換算すると、ワンデーパス約百十円、ワンウィークパス約五百五十円、ワンイヤーパス約三千百九十円となります。一日に当たり一回が三十分以内の短時間利用に限っては、再度料金の発生はないようです。また、当レンタサイクルの運営に係るパリ市の財政負担については、民間事業者が運営していることから一切生じておらず、むしろ市は広告収入を得ているということであります。収入源は、市内の自転車レンタルスタンドに広告板を設置することを条件としているからです。

 オランダ、ドイツ、フランス、オーストリアなど代表的な国の都市で展開されるレンタサイクル事業は、利用料収入と広告料収入が中心となり、実施しています。また、登録、利用、返却、支払いなどはすべてナビコと呼ばれるICカードで管理し、このカードですべての手続を完了できます。これは、イール・ド・フランス交通公団が発行する日本のスイカと同種のICカードです。購入の支払いは、クレジットカードです。

 利用時間帯は、通勤や通学や短距離の移動をする昼間が圧倒的に多いそうです。都心部にあるオフィスの通勤に使用するケースが予想以上に多く、また午後十時から午前三時までのメトロが終了する午前一時以降が全体の四分の一を占めていることがわかっています。一回のレンタル時間は平均二十分、平均走行距離は二キロとのことです。バスやメトロを使うほどでもない短距離の移動には、特に便利とされています。このシステムを導入後は、パリ市民の自転車利用率が圧倒的に高まり、警察などの協力もあり、自転車マナーの向上にもつながっているとのことです。

 平成十年より、国土交通省ではエコサイクルシティ構想を掲げて、自転車の利用環境を整えながら、その利用を促し、環境や人に優しいまちづくりを推進してきました。このため、同省は全国三十の地方自治体を自転車施策先進都市と選定し、各自治体では自転車用道路の整備やレンタサイクル事業などを行って自転車の利用を促進しています。中央区も、自転車施策先進都市です。パリ市で行っているような自転車レンタル制度の導入は、本区でも可能であると考えますが、導入の是非についてどのようにお考えかお聞かせください。

 次に、自転車の利用環境の向上について伺います。

 自転車事故から歩行者を守るため、警察庁と国土交通省により平成十四年に現場の道路環境に合わせて一定のレベルの整備を図る自転車利用環境整備ガイドラインが作成されました。自動車事故件数の増加傾向に比べ、自転車事故は近年十年で約四・五倍も増加傾向にあり、特に歩行者と自転車の交通事故が急増していることが作成の背景にあります。自転車・歩行者の安全性を向上するためには、現在の利用環境の問題点を明らかにし、危険箇所を調査して、可能な場所には自転車専用帯を設けるなど、自転車と歩行者が安全に安心して通行できる環境に見直していく必要があります。

 ガイドラインでは、全国九十八地区がモデル区として指定され、自転車が使いやすい都市環境整備がなされています。自転車は、便利で身近で、CO2を排出しないなど環境に優しい乗り物ですので、車ではなく、自転車を所有して通勤などに利用することは環境によい結果をもたらします。また、利用者の健康増進にもつながります。世界の例を見れば、自転車の先進国であるオランダやドイツでは、自転車道の整備に大変力を入れています。歩行者の安全確保、環境への負荷軽減、利用者の健康増進などのメリットを享受するために、中央区でも自転車走行環境を目指していくことが必要です。現在、区道では歩道の一部を自転車通行帯として設ける取り組みがされています。今後の道路改修などの際に、十分な歩道幅を確保し、自転車利用の向上が求められてくると思いますが、お考えをお聞かせください。

 以上をもって第一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 山本理恵議員の質問に順次お答えいたします。

 初めに、災害時のペット対応についてであります。

 まず、マイクロチップの活用につきましては、災害時に動物が迷子になり、どこかで保護されたとき、すぐに飼い主がわかるよう、鑑札や予防注射済票、猫の首輪など、ふだんから身元を示すものをつけておくことが大切であります。マイクロチップは、最新の識別手段でありますが、その普及にはペットの体内に異物を埋め込むことから、飼い主の理解が得づらいことや、読み取り器が必要なことなど多くの課題があると考えております。

 次に、狂犬病予防注射の促進についてであります。

 本区では、三地域で集合注射を行うとともに、獣医師による個別注射も実施しております。注射を受けていない犬の飼い主に対しては、督促状を送付し、啓発に努めており、その結果、平成二十二年度の接種率は七五・六%でありました。今後、さらに接種率の向上に向け、ペットショップとの連携を図ってまいります。

 次に、ペットの日ごろのしつけや備えについてであります。

 区では、動物愛護講習会を年一回行うとともに、基本的なしつけを訓練する犬のしつけ方教室を年二回開催しており、受講した多くの方から好評を得ております。また、災害時の備えについては、予防注射会場でチラシを配布したり、ホームページでの周知に努めてまいります。

 次に、避難場所における人と動物との共生についてであります。

 避難所は、動物が好きな人、嫌いな人など大勢の人々が一緒に暮らす場所であることや、衛生面からも人の居住場所と動物の飼育場所を完全に分ける必要があります。動物の飼育に当たっては、ケージ内やつなぎとめにより行うことが基本になると考えております。また、動物の世話やペットフードの確保、飼育場所の管理は、飼い主の責任のもとに行うことが原則であることから、飼い主同士が協力して助け合えるよう、ルールづくりが必要と考えております。区としても、避難所での飼育に必要なケージを四十個備蓄するとともに、獣医師会とは災害時における動物用医薬品の確保について、動物救護活動に関する協定書を結んでおります。

 次に、動物愛護センターの設置についてであります。

 中央区動物愛護懇談会では、飼い主のいない猫の保護管理や動物愛護の普及、災害時の保護・管理などを目的に、センターの設置について提言されましたが、現在は中央区動物との共生推進員が中心となり、飼い主のいない猫の保護管理が行われており、また災害時においては獣医師会との協定に基づき、動物救護活動が行われることになっております。

 次に、動物の死体処理についてであります。

 区では、動物の死体処理について、ホームページや「わたしの便利帳」等で問い合わせ先などをお知らせするとともに、電話などにより相談や申告を受けた場合には、区から各管理者に対応を依頼しているところであります。災害時には、災害応急対策の活動などにより、平常時の円滑な処理が難しくなる可能性があることから、今後、関係機関等との連携強化を図るとともに、動物死体処理のあり方について早急に検討してまいります。

 次に、自転車を活用した安全なまちづくりについてであります。

 本区の放置自転車は、過去五年間を見ますと減少傾向にありますが、東京駅、水天宮前駅、茅場町駅等では出入り口付近への放置が多く、また銀座や人形町等の商店街にも放置が見られるところであります。一方で、昨年区内で発生した自転車が関与する交通事故は三百三件で、前年に比べますと二十一件増加しております。このような実態を踏まえ、区では昨年度、自転車利用のあり方調査を行ったところであります。今後は、駅周辺の道路上への駐輪場の整備を促進するとともに、中央区まちづくり基本条例に基づき、民間事業者に対して駐輪場の整備を積極的に要請してまいります。あわせて、放置自転車撤去を強化いたします。また、区内警察署と連携し、自転車走行マナーの改善や指導、取り締まりによりルールの徹底を図り、自転車の安全利用を推進してまいります。

 次に、レンタサイクルについてお答えいたします。

 現在、二十三区では五区がレンタサイクル事業を実施しており、そのうち台東区と世田谷区では、条件を満たせば、貸し出しとは別の駐輪場への返却が可能になっております。また、富山市では、パリ市と同じく屋外広告を主な収入源として、市内十五カ所に貸し出し拠点を設置し、どの貸し出し拠点へも返却することができるコミュニティサイクルを民間事業者が実施しております。しかし、都内においては、道路上の屋外広告物に対する規制により、同じ手法での事業実施は現状では不可能であります。本区では、自転車総数の抑制や放置自転車対策を目的として、共同利用するコミュニティサイクルの導入を検討しております。今後は、拠点の設置箇所や需要、採算性等の調査を行ってまいりたいと考えております。

 次に、利用環境の向上についてお答えいたします。

 近年、交通事故全体の件数は減少傾向にある中、自転車と歩行者の事故の割合が増加しております。東京都では新大橋通りと昭和通りの一部で歩道の車道寄りの部分を着色した自転車歩行者道を整備しております。また、本区でも、平成二十一年度と二十二年度に東日本橋の清杉通りの整備工事にあわせて、自転車歩行者道の整備を行いました。区といたしましては、今後、広幅員の歩道のほか、道路整備や大規模開発等の機会などをとらえ、自転車歩行空間の確保を行い、自転車利用環境の向上に努めてまいります。

 答弁は以上であります。

〔十六番 山本理恵議員登壇〕

○十六番(山本理恵議員)
 各質問に対し、御答弁ありがとうございます。

 中央区では、近年、人口の増加や核家族化の進展に伴い、犬や猫などのペットを飼育する区民が増加傾向にあります。そうした中で、かつての番犬やネズミとりといった存在ではなく、家庭動物は家族同様、かけがえのない存在となりました。ペットの役割の変化、動物愛護に対する機運が高まる中、ペットに関する環境整備も重要と考えます。阪神大震災や東日本大震災での状況からも明らかとなった災害時のペット対応の問題点を踏まえて、都心区での大規模災害対策を急務に取り組んでいただきたく思います。地域主権が叫ばれる中、地域の特性を盛り込んだ区独自の施策を円滑に促進、実行することが大切です。人と動物が、また動物が好きな人も嫌いな人も快適な環境の下でともに生きることができる仕組みづくりに取り組んでいただけることを切に期待しております。

 また、自転車利用環境の向上に対しての御答弁もありがとうございました。

 自転車は、環境負荷の低い交通手段として見直され、災害時の交通手段や健康志向の高まりを背景に、その利用ニーズが高まり、見直されています。国や東京都と連携し、積極的な自転車利用促進を図っていただきたいと要望いたします。そして、中央区らしい自転車走行環境の整備をしていただき、新たな公共機関として、駅と店、会社や施設、観光地をつなぐ役割を担う都市型レンタサイクルと自転車道に関する社会実験の検討やシンポジウムでの浸透を図ることを要望いたします。また、国土交通省、警察庁が道路交通法の改正にあわせた形で自転車道整備を促進している現状の中、世界に情報発信するパリ市のように中央区も世界のモデル区となるよう、本区ならではの積極的な取り組みや姿勢を持っていただくことを期待して、発言を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

○議長(石田英朗議員)
 次に、十七番田中耕太郎議員。

十七番 田中耕太郎議員登壇

○十七番(田中耕太郎議員)
 中央区議会みんなの党の田中耕太郎でございます。

 国難と言うべき東日本大震災と福島第一原発による深刻な原子力災害の収束がままならぬ中、政治と行政にはこれまで以上に危機感とスピード感を持った取り組みが求められています。本年の議会改選を経て、中央区議会に新たに誕生した私たちみんなの党は、効率的で小さな政府、民間の活力重視、地域主権をアジェンダ、すなわち明確な政策課題として掲げ、現状の日本と地域社会への強い危機感と、それを克服するためのスピード感を持った取り組みを進めてまいります。都心区として、区民はもとより在勤者、来街者、みんなの中央区を目指すべく、区政の重要課題、とりわけ区民第一主義の徹底と行財政改革について、子育て支援と幼児・児童教育のあり方について、シェアリング(共有化)について、東日本大震災の教訓と被災地支援について、以上の四点を今般の主要テーマとして、区長並びに関係理事者の御見解をただすものであります。明快な御答弁をお願い申し上げます。

 まず、区民第一主義の徹底と行財政改革についてであります。

 中央区が自治体として特筆すべき点は、都心であることもさることながら、日本の人口が減少に転じる中、人口が急増していることにあります。江戸期以来の伝統を有する本区が、人口増加とともに発展し続けることを願ってやまないわけですが、区民人口が増大する中で価値観も多様化し、いわゆる区民目線や区民の声といったものをどのように集約して行政に反映していくのかは、最重要課題であります。成熟した現代日本社会では、行政は新しい組織運営の形態や行政サービスのあり方、水準を、時には民間の力を活用しながら区民に還元していく必要があります。そのためには、謙虚な気持ちで現在の行政サービスを一つずつ見詰め直し、よいものはよい、悪いものは悪いと判断していくことが重要であります。都心という恵まれた立地と輝かしい伝統によって、中央区の本来の潜在能力や自己評価はゆがんだ形で区の内外に認識されていると私は考えています。すなわち、中央区の潜在能力は現状よりもさらに高く、それゆえ、現状への自己評価はもっと謙虚であるべきだと考えます。

 以上の観点から質問をいたします。

 第一に、人口が急増する中で、いわゆる新住民と呼ばれる居住十年以下の方や、サイレントマジョリティーと呼ばれる積極的には意思を示さない一般区民の視点、意見をどのように吸収し、行政に反映するべきと考えているのかをお知らせください。

 第二に、多様な区民ニーズをまちづくりや行政サービスに反映するためには、千代田区で実施された区民参加会議のように無作為抽出によって一般区民が参加する外部評価の導入が必要と考えますが、いかがでしょうか。御見解をお示しください。

 第三に、外部評価の一つである個別外部監査制度によって外部の専門家から詳細かつ厳しい指摘も受けておりますが、これまでの対応状況について、本区はどのように検証しているのでしょうか。また、今後も継続して個別外部監査による多くの事業評価を行うべきであると考えますが、御見解をお知らせください。

 第四に、区役所内部の自己評価である行政評価による事務事業評価の提出時期が、区議会における決算委員会の審議に間に合わないことは、大変大きな問題だと私は考えております。施策評価の大半が事業の継続と選択され、改革に向けた取り組みも大半が空欄でありますし、改革の意義があるのか、改革を目指しているのか疑わしい部分さえ見受けられます。

 さらに、先ほども述べました千代田区や他の自治体で導入されているように、行政評価の中において総コストの内訳や一単位当たりのコストを明記し、議会や区民がその費用対効果を検証できるようにすべきと考えますが、御見解をお示しください。

 次に、子育て支援と幼児・児童教育のあり方についてであります。

 子供は社会の将来、希望そのものであり、子供の笑顔を決して絶やさないことが私たち大人の使命であります。かつて五百人台であった本区の出生数は、平成十八年から千人を上回り、現在、ゼロ歳児の人口は千三百人を超えています。私自身、三歳の息子を中央区で育てる一人の父親として、子供にとってよいまちは、大人にとってもよいまちであるというチルドレンファーストの発想のもと、子供を取り巻く環境、とりわけ幼児・児童の保育体制についてお聞きいたします。

 平成二十年度の少子化社会対策に関する子育て女性の意識調査によれば、「望ましい保育サービスの拡充について」の調査では、「待機しなくても入所できるような保育所の数や定員をふやす」が六四%と最も高く、「病児・病後児保育の充実」がそれに続きます。また、「少子化対策として重要なもの」の調査では、「経済的支援措置」が七二%と突出しています。

 本区では、平成二十一年の子育て支援対策本部の設置をはじめ、保育所の新設、定員拡充や認証保育所等保育料の助成など、さまざまな支援を行っていることは高く評価できます。しかし、さまざまな事情があるにせよ、いまだ一歳児を中心とする乳児の待機児の完全解消には至っていないことは、まことに遺憾であります。また、女性の社会進出も相まって、両親共働きや特殊事情の世帯が増大しており、多様な保育ニーズが顕在化しております。これまでも要望の多い延長保育、夜間保育、病児・病後児保育のみならず、保護者の就労形態の多様化に伴う特定保育や事業所内保育など、多くのメニューを充実することで子供と家庭を行政がバックアップしていく必要があります。一方で、各家庭状況と保育サービスが多様化すればするほど、それぞれの保育サービスと幼児教育の質とのバランスが求められる状況にあります。

 こうした中、政府は、子ども・子育て新システム検討会議を設置し、幼保一体化を含む新たな包括的システム構築について検討を進めておりましたが、当初の理念とは異なり、現状を踏襲する傾向が強く、一体的・包括的システムとはなり得ないのではないか、また、少子化が進む日本全体とは異なり、ベビーブームでもある本区の事情とは合わないのではないかと政府対応を危惧してございます。

 本区においても、本年三月に、認定こども園である小学館アカデミーかちどきこども園が開設され、来年度も晴海地域での区立こども園の開設が予定されております。多様な選択肢や新しい取り組み自体は歓迎いたしますが、認可保育園、認証保育園、幼稚園、こども園が同様のサービスを異なる名称と基準で展開することは、保育・教育の質の点で疑問が残ります。

 さらに、就学後も各家庭では子供たちの放課後や長期休暇時の居場所を必要としています。本区では、学童クラブを七つの児童館、プレディを八つの小学校で展開していますが、今後の児童の増大に対して、安全面の確保と生活指導、課外指導のあり方という質、量の両面から対応をとっておく必要があります。

 以上の観点を踏まえまして、お伺いいたします。

 第一に、一歳児を中心とする保育園待機児童の現状と今後の対策についてお知らせください。

 第二に、幼保一元化は、子供や家庭への保育と教育の機会均等の観点からも中長期的に推進すべきと私は考えてございますが、保護者の幼保一元化ニーズをどのようにとらえておられるのか、また、こども園に対して今後どのように取り組んでいくのかお知らせください。

 第三に、放課後対策である学童クラブやプレディの現状を踏まえつつ、今後の児童増大による必要定員の推計と対応策、生活指導・課外学習指導の質的向上策について御見解をお知らせください。

 第四に、保育環境と関連して、幼児教育の重要性が近年最注目されており、幼稚園と小学校の連携に特徴があり、幼児・児童数の増加が顕著な本区においては、他の区や自治体でもこれまで活用されている構造改革特区制度や、本年施行された総合特別区域制度など、いわゆる特区制度の利用も視野に、幼児教育に特色を見出す学校、幼稚園づくりを積極的に試みる必要があると考えますが、御見解はいかがでございましょうか。

 次に、シェアリングシステムの推進についてお伺いいたします。

 シェアリングとは、共有化のことであり、仕事、雇用を分け合うワークシェアリングや住宅を共有するルームシェアなどは、近年、注目を浴びる機会が多いところであります。お金に余裕のある方は別にして、中央区では自家用車を持つことが相当困難な状況であります。昨今、下降気味であるとはいえ、区内の月決め駐車場代金の平均相場は三万円を超えており、区営駐車場も最も安いところで三万三千円、最も高いところは五万円という状況であります。また、区内は地下鉄をはじめとする公共交通が充実しており、たまにの利用であれば、使用に対する割高感はさらに大きなものとなります。環境への配慮という観点からも、車を持たない都心生活は好ましいと思われます。しかしながら、車を使わないことと使えないことは大きく異なります。ちょっとした買い物や移動でも、目的地が駅に近いとは限らず、重たいものを買う日もあれば、雨の強い日や小さなお子様やお年寄りを連れて移動しなければならない日も意外に多いものです。

 そういった中、近年、都内や区内ではカーシェアリングが急速に普及してきており、近隣の利用者が共同で車を管理し、使用したいときだけタクシーや一般的なレンタカーよりも低価格に車を利用することが可能であります。荒川区では、環境交通のまちづくりの観点から、カーシェアリング制度への助成や、その一環として電気自動車カーシェアリングを実施しており、区に導入された二台の電気自動車をカーシェアリング車両として開放しております。平日は区民と職員が共同で利用し、休日は終日区民が利用可能であり、電気自動車を公共と民間でカーシェアリング利用することで自動車利用を抑制し、渋滞回避、CO2排出量削減といった環境改善も図っています。このように、シェアリングシステムは環境に配慮し経済的・効率的なシステムとして、さまざまな分野への応用が可能であると考えます。

 そこで、以下の点を質問いたします。

 第一に、環境と社会経済活動を両立し、快適な都心生活をするために、車に限らずシェアリング、すなわち共有化システムの推進を図るべきだと考えますが、区長の御見解をお聞かせください。

 第二に、荒川区のように区民または区内に事業所を有する事業者に対して、カーシェアリング費用の一部を助成する制度や電気自動車のカーシェアリング事業を本区でも積極的に導入すべきだと考えますが、御見解をお聞かせください。

 最後に、東日本大震災の教訓と被災地支援のあり方についてお伺いいたします。

 改めて、今回の大震災でお亡くなりになられた方に哀悼の意を表するとともに、被災されたすべての皆様、原子力災害に苦しむすべての皆様にお見舞いを申し上げます。

 現在、政府の中央防災会議では、津波対策を含めた国の防災基本計画を抜本的に見直す方針であり、本区においても、国や東京都との連携による総合的な防災対策を強化する必要があることは申し上げるまでもありません。しかし、いつ大きな地震がやってきても全く不思議ではないという状況の中で、国や都の方針や指示を待つだけではなく、みずからの身はみずから守る自助の精神同様に、みずからの地域はみずから守るという地域主権・地域自助の精神が肝要であります。とりわけ、本区は都心特有の帰宅困難者・在勤者対策や高層の住宅、オフィス等への影響などについても身をもって実感しており、区独自の新しい震災対策を模索する必要が生じていると考えます。

 また、一方で、今回の大震災のように広域かつ深刻な災害が発生した場合は、区単独での問題解決が困難な事態も予測され、互助・共助の精神も重要です。現在、本区では各関連機関と災害時の協力協定を締結しておりますが、その大半は区内に拠点を置く機関であり、同時に被災する可能性があるため、深刻な事態への対応には限界があるとも考えられます。また、災害相互援助協定を結んでいる自治体として、友好都市である山形県東根市をはじめ、岡山県玉野市、千葉県銚子市がありますが、今般の大震災を教訓に、その協定内容や他の協定先についても、今後検討する必要性があると考えています。

 被災地支援の観点では、本区は震災の初動時から物資の輸送や人的支援に取り組んでおり、特に被害が甚大であった宮城県石巻市には区独自に人的・物的支援を行っていることなどは、大変評価に値します。今後も可能な限り被災地への継続的支援をお願いするとともに、区民や区内諸団体等がボランティアや支援を継続して行える仕組みづくりをぜひともお願いいたしたいと思います。

 例えば、台東区や秋田市では、社会福祉協議会のボランティアセンターを通じて被災地へのボランティアに対して交通費等の助成を行っており、支える人を支える姿勢が見受けられます。私の近隣でも、個人の方や町会等の地域団体の方から、助成や支援をする制度は中央区にはないのかといった御質問や御提案をいただく機会が大変多くございます。被災地の多くは、間もなく短い秋と長い冬を迎えます。国民、区民が一致団結し続け、国難を乗り越える努力をなすべきときです。

 以上の点を踏まえて、防災・震災対応についてお伺いいたします。

 今回の震災で、区内においても、帰宅困難者をはじめとする新たな課題や既存の防災体制では対応が難しいことが数多く露呈いたしましたが、それらを早急に総括し、新たな防災対策を構築し直す必要性があると考えます。今回の震災における課題や教訓を区民や地域の方々から十分に聞き取る手段は講じましたでしょうか。また、それらを総括する場があったのかどうかお知らせください。

 第二に、災害時の相互防災協定について、現状と今後の展開、展望について、基本的なお考えをお聞かせ願います。

 第三に、被災地支援は長く険しいことも予想されますが、区が現在行っている被災地への直接支援以外に、民間のボランティアへの支援や助成など、官民のパートナーシップをもっと発揮すべきだと思いますが、具体的な対応策を現段階でお考えでしょうか。御見解をお知らせください。

 以上で私の一回目の質問を終わります。御答弁のいかん、内容によって再質問をさせていただきます。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 田中耕太郎議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、居住年数十年以下などの区民の視点や意見の区政への反映についてであります。

 本区では、区民の意見や要望などを積極的に収集し、区政に反映するため、区政世論調査、区政モニター、区長への手紙などの広聴制度やパブリックコメントなどを実施しております。世論調査では、回収率五○%、約千人の回答者のうち、四五%の方々が居住年数十年未満となっております。本年の世論調査では、三月十一日の大震災を経験された上での防災対策や子育て支援など直面する課題やがん検診、医療相談窓口などについて、今後の区政運営に生かすべく、区民の皆様の意向をお聞きしたところであります。また、毎年三十名程度を委嘱している区政モニターの区内居住年数は、昨年度と今年度ではいずれも半数以上の方が十年未満となっております。モニター会議では、本区の文化振興や築地市場の移転と場外のにぎわいといったテーマで御議論をいただいております。このように、区民の意見、要望を聞く広聴の面では、居住年数の長い短いを問わず、積極的な参画をいただいております。しかし、今後も人口増加が見込まれる中、さまざまな区民の声を迅速・的確に区政に反映させて区民満足度を高めていくことは、ますます重要となってまいります。そのため、今後とも広聴事業の一層の充実に加え、各事業課における個別事案でのアンケートや区窓口での区民の声を事務改善に結びつける取り組みなどを推進してまいります。

 次に、区民参画プログラムの導入についてであります。

 区民一人一人の多様なニーズや意見を酌み取り、区の施策に反映させていくことは、行政サービス水準の向上や効果的・効率的な事業執行の確保に資するばかりでなく、区民との良好なコミュニケーションを通じて区政への信頼を一層高める上でも極めて重要であると認識しております。こうした観点から、本区では区政を話し合う会をはじめとした各種の広聴事業やまちづくり協議会などの場において、幅広く区民の声を聞くとともに、地域団体やNPO、ボランティア団体などとも密接な連携を図ってまいりました。さらに、行政計画の見直しに際し、公募による一般区民の参画のもとで検討を進めるなど、施策の形成過程から区民の身近な意見を取り入れるための取り組みを積極的に進めております。今後とも、区民と一体となった行政をさらに推進していくため、パブリックコメントの制度の活用や審議会等における区民参加の拡大はもとより、千代田区をはじめ、三鷹市や京都市など他自治体における市民参画制度も研究しながら、区民の皆様の意見を的確に反映させるための仕組みづくりについて検討してまいります。

 次に、個別外部監査についてであります。

 平成二十一年度は、指定管理者制度を導入した区立施設を対象に実施し、行政コストの削減と利用状況、顧客満足度の向上が図られているとの結果を得ております。また、平成二十二年度には特別区税の賦課徴収事務について実施し、法令、条例に反している事項はないとの結果を得ております。監査では、それぞれ指摘事項と意見が出され、重要なものについては速やかに改善を図り、その他の意見についても、例えば施設利用者アンケートの充実についての提案を積極的に取り入れ、外部委員が参画した指定管理者評価委員会による評価を毎年実施する中で検証に努めているところであります。本区における個別外部監査は、区民への直接サービス部門と管理部門の二つの分野で実施してまいりましたが、今後もこの制度を必要に応じ適宜活用することにより、区政への信頼と透明性の向上を図ってまいります。

 次に、行政評価についてのお尋ねであります。

 本区の行政評価における事務事業評価は、対象となる約五百事業のすべてを五年間で検証することとし、本年はその四年目となり、百十一事業について作業を進めております。この作業は年度当初に開始し、事業所管部と企画部による現状分析や課題把握、成果などについての数次の議論を積み重ねるため、十分な時間が必要となります。したがって、今議会には間に合いませんが、十一月には結果を公表していくこととしております。また、過去三年の事務事業評価では、継続の評価をしたものが八五%となっております。区の執行する事務事業には各種の普及啓発活動や相談事業など、効果を必ずしも明確化できないものの、区民サービスに必要不可欠な事業も多いため、こうした結果となるものと考えております。なお、来年度には予定した事業の評価がすべて終了いたしますので、その後の評価手法については、これまでの実績も踏まえ、成果や達成度をできる限り具体的に記載するなど、より効果的な方法に改める検討を行ってまいります。

 次に、子育て支援と幼児・児童教育のあり方についてであります。

 初めに、一歳児を中心とする保育所待機児童の現状と今後の対策についてであります。

 本年九月一日現在における本区の保育所待機児童数は六十四人となっており、その内訳は、ゼロ歳児が二十七人、一歳児が三十七人であります。しかしながら、認可・認証保育所を合わせた全定員枠では二百十八人の空きがある状況となっております。こうした保育ニーズに対応するため、保育環境を維持しつつ、歳児別の定員を変更して、ゼロ・一歳児の枠を広げるよう認証保育所に働きかけるほか、今年度は認証保育所を佃地区に誘致してまいります。さらに、今後の保育需要に対しては、晴海地区、京橋地区にそれぞれ認定こども園を開設するなど、保育定員の拡大を進め、待機児童解消に向けた取り組みを推進してまいります。

 次に、保護者の幼保一元化へのニーズと、こども園の今後の取り組みについてであります。

 幼保一元化へのニーズにつきましては、本年三月にまとめた中央区保育需要・子育て支援に関する実態調査報告書の中で、就学前児童の保護者の約一九%が認定こども園を「できれば利用したい」と回答しております。今後の取り組みについては、本区が晴海地区、京橋地区にそれぞれ設置を予定している認定こども園において、保育園・幼稚園、小学校の連携会議で検討された幼児教育の成果を踏まえ、教育の中央区にふさわしい教育カリキュラムを作成し、活用してまいります。また、認定こども園のさらなる整備につきましては、これらの実施状況を踏まえ、検討してまいります。

 次に、児童の放課後対策についてであります。

 学童クラブでは、児童数の増加により、現在六十名程度の待機児がいますが、そのうち約半数はプレディを利用しております。こうした待機児解消とともに、新たな需要にこたえるため、平成二十四年十二月に開設予定の晴海児童館では、定員八十名程度の学童クラブを新設するとともに、児童館改修の機会等をとらえて定員を拡大してまいります。また、プレディの未実施校については、専用スペースの確保と地域サポーターの協力体制が整った場合に順次拡大していく予定であります。現在、児童の健全育成のために規則正しい生活習慣を身につける生活指導や、安全でリラックスできる環境づくり、異年齢の友人や地域の方々との交流などを実施しております。今後も、学習活動やスポーツ、文化活動などを通して児童の自主性、創造性、社会性をはぐくんでまいります。

 次に、シェアリングについてであります。

 シェアリングは、総量や利用回数を抑制し、環境や社会経済活動において有効な手法であると認識しております。このため、区による自転車の共同利用や中央区まちづくり基本条例を活用したシェアリングなどを検討してまいります。

 次に、カーシェアリングについてであります。

 区内では、民間事業者が既にカーシェアリングを実施しているほか、マンションなどでも一部導入が進んでおります。今後、区民がカーシェアリングを利用する促進策について検討してまいります。なお、本区がレンタルしている電気自動車によるカーシェアリングの実施は、契約上や費用面の点などから難しいと考えております。

 次に、東日本大震災の教訓を聞き取る手段と総括についてであります。

 東日本大震災の本区における防災体制の総点検を行うため、七月二十八日に防災会議を開催し、震災当日の警察、消防など防災関係機関の活動状況を確認したところであります。また、防災拠点運営委員会において、各地域の当日における帰宅困難者の状況を確認するとともに、避難の方法や区職員との連携など、区の防災対策に関し、区民の方々からさまざまな御意見、御要望をいただきました。こうした意見や課題をもとに、さらには本年度内に実施する拠点運営委員会での訓練を通して、地域の防災体制について検証を行うとともに、関係機関の活動状況や防災会議での議論を踏まえ、地域防災計画を見直す中で全体の総括を行ってまいります。

 次に、災害時の相互防災協定についてであります。

 区では、自治体間協定として、特別区間の災害時相互協力・相互支援に関する協定を締結しているほか、山形県東根市、岡山県玉野市、千葉県銚子市と災害相互援助協定を締結しております。東日本大震災においては、協定に基づき、東根市や銚子市の被害状況や支援の必要性について早速問い合わせを行ったところであります。こうした自治体との相互援助協定は、被災自治体の応急復旧対策の円滑な遂行と被災住民の生命や生活の保全に極めて重要であると認識しております。今後も、協定締結自治体とはより効果的な災害時相互支援を行えるよう協力体制の強化に努めてまいります。

 次に、被災地支援の官民のパートナーシップについてであります。

 被災地支援のための民間ボランティアへの支援として、東京都は宿泊費の半額補助、現地までの交通手段や活動に必要な装備品の提供などを実施したところであります。区においても、有料道路料金が免除される災害派遣等従事車両証明書の交付を行い、ボランティア活動の負担軽減の支援を行っているところであります。今後は、行政、民間企業それぞれが持つ技術やノウハウ、資源などが被災地の支援活動に生かされるよう、また区民ボランティアが活動できる支援体制が構築できるよう、官民一体となった仕組みづくりについて検討してまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 齊藤 進君登壇〕

○教育長(齊藤 進君)
 教育問題についてお答えをいたします。

 幼児教育の重要性についてであります。

 幼児期における教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであります。本区においては、幼稚園のほとんどが小学校に併設されているという利点最大限に生かし、幼児教育から小学校教育へのカリキュラムの一体化に取り組むことや、教員と子供同士の日常的な交流をさらに広げることで、幼稚園と小学校の連携を推進しているところでございます。入園を二歳児まで広げるなど、特区制度を活用している自治体の例もありますが、本区においては、幼小連携を進めるとともに、各幼稚園において園や地域の特性を生かした取り組みを数多く実践しており、当面、特区制度の活用は必要ないものと考えております。今後も、幼稚園、小学校の連携だけでなく、保育園も含めた連携体制をさらに充実させるとともに、各園における創意工夫に満ちた教育活動を積極的に支援することで魅力ある幼児教育の推進に努めてまいります。

 答弁は以上です。

〔十七番 田中耕太郎議員登壇〕

○十七番(田中耕太郎議員)
 それぞれ御回答ありがとうございました。非常に前向きな御答弁もいただけたのではないかというふうに感じてございます。

 まず、区民からの広聴制度についてでございますが、何回か同じような趣旨の質問もさせていただいてございまして、さまざまな広聴会やパブリックコメント等を実施していると。これは私も存じておるんですけれども、その中身といいますか、質の点で果たして満足できるのかどうかといったところが課題かというふうに個人としては考えてございます。例えば、パブリックコメントの中には、募集をかけたにもかかわらず非常に数の少ないものがございますし、広聴会、最も代表的なもの、区政を話し合う会などにおきましては、例年各種団体推薦が二十名以上の方が出席されていて、二十一年度は一般公募でお一人いらしたようですけれども、昨年度は一般公募の方はゼロ名というような状況もございますので、広聴に対する多くの窓口を開いていただいているということもありますが、質の面でもう一歩努力はできないかというのが本日の趣旨でございます。

 また、無作為抽出に関しましては、これも以前、ちょうど一年前の定例会で、ドイツ発祥の市民参加型制度といったものを本区でも導入できないかといったことを質問させていただきまして、そういった質問をして、なかなかすぐには難しいと。ただ、趣旨はわかるという区長のお答えだったんですけれども、幸か不幸か千代田区さんがそういう無作為抽出の新たな試みをされたということがございまして、お話もお伺いしてまいりました。なかなか実情、実態といったものを考えると、「来てください、会議に出てください、出てみませんか」というふうにお声がけしても、出席率というのはままならないところもあるわけですけれども、みずから手を上げてやってくる方ももちろん大事ですけれども、先ほども、本日も申し上げましたけれども、サイレントマジョリティーと言われるような、決して意見がないわけではない、しかし、積極的には発言や発信をしてこないというタイプの住民、そのよしあしは別にして、非常にふえているというふうに感じてございますので、そういった方々への対応を考えていく必要性があるのではないかというふうに思ってございます。

 今、その千代田区にちょうどお話を伺いに行った際に、行政評価書のお話を一緒にお伺いしてまいりまして、本区の企画部に当たる政策経営部の副参事と意見交換をした機会があったんですけれども、副参事から、「行政評価書というのは昨年度の決算事業評価としての側面が必ずあるわけであって、決算審査に間に合わないのは本当ですか」と、逆に質問されてしまう。私、困ってしまったというような状況がございます。千代田区や他の自治体で行っているものと、本区でやっているものは趣旨が違うというのがお答えだと思うんですけれども、やはり昨年度の主要施策、現在五百事業のうち百事業ずつということでございますけれども、やっているのでありますので、ぜひとも、区民はもちろんのことながら、議会での審議、審査に役立てるように時間を、十一月ではなくて九月、今月の終わり、十月中の決算委員会に間に合うように何とかつくっていただけないかというふうに考えてございます。

 その中身につきましても、先ほども申し上げましたように単純に事業のよしあしを評価するだけではなくて、その事業にかかった予算を一単位当たり、例えば何か参加される事業であれば、お一人様当たり幾らぐらいの経費がかかって、その事業をされているのか、また、一単位当たりどういった効果があるのか落とし込んでいかないと、やはり高い一万円もあれば、安い一億円もあると思いますので、そのあたりの観点、ぜひともお持ちいただきたいというふうに思ってございます。

 保育環境につきましては、教育長のほうから、今後保育園との連携もというお言葉がいただけまして、非常に心強く思った次第でございます。こども園等も整備されていく中で、保育園の対象者と幼稚園の対象者といったものがどうしても重なってまいりますので、丁寧な対応をぜひともよろしくお願い申し上げます。

 また、シェアリング、本日は特にカーシェアリングについてお話を差し上げましたけれども、私も自宅のすぐ近くで利用しておりまして、大変便利であると実感して質問した次第でございます。費用面だけではなくて、環境面、また中央区の土地の高さ等を考えるならば、積極的に推進して共有社会といったものをつくっていけるのではないか、また、つくらなければならないのではないかというふうに思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。

 震災対応につきまして、防災会議を開いて警察や消防などの御意見も伺っているということでございます。そのことは存じ上げておるんですけれども、やはりまちの方とお話ししていると、あのとき、「近所の公園はどうだった、もっとこうしてほしい」といった御意見というのは少なからず皆さんございまして、それがすべて今後反映できるのか、集約されているのかといった点については、少々疑問がございましたので、質問をさせていただきました。なかなか総括するというのは簡単なことではございませんけれども、多くの皆さんが必ず一家言、一言御意見をお持ちのことでございますので、区独自の防災対策を確立するためにも丁寧な聞き取りや対応を考えていただきたいというふうに考えてございます。

 質問といたしましては、しつこいですが、やはり行政評価書は間に合わないのかどうかだけ、もう一度区長にお答えしていただきたいというふうに思います。お願いいたします。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 どうも。よくそういう要望をずっと聞いているわけでございまして、前回から聞いているわけですけれども、全力を尽くしていきたい、また、担当者にそういうように実現してまいりたいと、こういうふうに思っておりますけれども、なかなか本区の丁寧に隅から隅までやっているということ等々、千代田区さんよりももっと丁寧なんでしょうかね。十分やっているわけで、時間がかかるようでありますけれども、何とか期待に沿いたい、そういうふうに思います。

 以上であります。

○十七番(田中耕太郎議員)
 自席で発言いたします。

 前向きな御答弁ありがとうございます。終わります。(拍手)


○二十三番(今野弘美議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばでありますが、この際、会議時間を延長し、あわせて暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(石田英朗議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石田英朗議員)
 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長し、暫時休憩いたします。

午後四時五十一分 休憩


午後五時十分 開議

○議長(石田英朗議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。九番奥村暁子議員。

九番 奥村暁子議員登壇

○九番(奥村暁子議員)
 日本共産党の奥村暁子です。日本共産党中央区議団を代表して質問します。答弁によっては、再質問、再々質問を留保させていただきます。

 最初に、福島第一原発の事故について質問します。

 福島第一原発の事故から半年が過ぎました。福島県に住む人々は、人災である原発事故によって日常を失ってしまいました。中央区民も放射線を気にし、食品の生産地に目を光らせる日々を過ごしています。原発事故の被害は、空間的にどこまでも広がる危険があります。また、被害は時間的にもはるか将来にわたります。さらに、被害は社会的にも地域社会をまるごと存続の危機に追い込みます。こうした原発事故とは、ひとたび起きれば、その被害を空間的、時間的、社会的に広げ続けます。これは飛行機事故や自動車事故にも見られない、まさに異質の危険です。なぜ日本のこのような世界有数の地震・津波国に、まともな安全対策もなしに原発が林立するようになったのでしょうか。

 一つの問題は、日本経団連も関与しての原発利益共同体とも呼ばれている利権集団の存在です。原発は、一基つくるのに五千億円もかかると言われるビッグビジネスです。その利益を享受しているのは、電力会社、原発メーカー、大手ゼネコン、鉄鋼・セメントメーカー、大手銀行などの大企業と、原発推進の政治家、特権官僚、御用学者、そして一部のメディアです。この原発利益共同体が安全神話の製造元となり、国民をうそで欺いて原発を推進し、巨額の利益をむさぼってきました。

 もう一つの問題は、濃縮ウランも原子炉も、アメリカのエネルギー政策に従属する形で原発増設の道を歩んできたことです。一九五○年代から始まった日本の原子力開発ですが、最初の段階からアメリカから濃縮ウランと原子炉の提供を受けてきました。今でも使われている濃縮ウランの七三%はアメリカからの輸入で、原子炉もアメリカのコピー製品です。福島第一原発一号機も米国ゼネラルエレクトロニクス社(GE)の製品で、ハリケーン対策という米国式設計をそのままコピーしたものでした。津波を全く想定したものではなかったので、非常用電源が津波で真っ先に壊される地下に置かれていたのです。その後つくられた原発も、アメリカの技術のコピーにすぎません。ですから、重大なトラブルが起こると、自力で対処ができないのです。

 そこで、お聞きします。

 第一に、これまで歴代の日本政府が進めてきた原発政策について、区長の見解をお示しください。

 第二に、国民を欺いて大もうけをしてきた原発利益共同体勢力は、その罪を深く反省し、原子力災害に対する責任と賠償義務を果たすべきだと考えますが、区長の見解をお聞かせください。

 中央区では、ことし八月九日、月島第二児童公園内の平和の広場で平和モニュメントの除幕式が開かれました。佃中学校の生徒が代表として、平和宣言を読み上げました。その中で、戦争の恐ろしさにも触れながら、こう述べています。

 「東日本大震災は天災ではありましたが、現在も収束の兆しを見せない福島第一原発の事故は、人災であると思います。被爆という恐ろしくて悲しい体験を過去に背負っているはずのこの国で、今再び被曝者が生み出されてしまっているのです」。

 これは、しっかり受けとめなければならない発言ではないでしょうか。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、福島第一原発の事故は天災だとお考えですか、人災だとお考えですか。

 第二に、期限を区切った原発からの撤退のスケジュールを持つことを中央区として国に要請するべきだと思いますが、いかがですか。

 第三に、原発頼みのエネルギー政策から脱却するために、高層ビル、マンションが林立する中央区の特性を生かし、ビルの壁面を利用した太陽光発電やビル風を利用した風力発電など、自然エネルギー利用にもっと積極的に取り組むべきだと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次に、区の放射能対策についてお聞きします。

 福島第一原発の収束のめどはいまだに立たず、とりわけ子供たちへの健康被害への影響が強く懸念されています。国の安全基準がころころと変わる中、保護者は子供たちを砂場で遊ばせてよいのか、学校給食の食材はどこから来ているのかなど、心配は尽きません。

 海へ流出したストロンチウムなどの放射性物質による海産物の影響も深刻です。六月二十一日に開かれた第二回中央区議会定例会において、日本共産党の志村孝美議員が、すべての小・中学校と幼稚園や保育所での日常的な放射線測定を求めました。答弁では、区内三カ所の測定で十分としていましたが、二日後の六月二十三日に、すべての学校、保育所などでの測定の実施を決定し、翌日から測定が開始されました。しかし、区内三カ所の公園の測定は毎日続けられているものの、区内学校、保育所での測定は六月二十四日からの第一回目の測定、八月二十三日からの第二回目の測定と、計二回の測定にとどまっています。

 そこで、お聞きします。

 第一に、子供の安全、保護者の安心のためにも、区立学校、幼稚園・保育所での定期的な放射線測定を継続するべきだと思いますが、いかがですか。

 第二に、今、中央区には都から借り受けているもの一台と、中央区が独自に購入したもの二台と、合わせて三台の測定器があります。使用していない時間に区民から要望があれば、貸し出すことも考えるべきだと思いますが、いかがですか。

 第三に、中央区では学校給食について、産地名を区のホームページで公開していますが、産地名のみの公表では、逆に風評被害を助長することにつながりかねません。保護者の不安払拭のため、食材の線量測定を行う必要があると思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次に、労働スクエア跡地に計画されている大規模複合施設について質問します。

 中央区は、労働スクエア跡地に文化、生涯学習、区民活動の拠点となる大規模複合施設を整備するとしています。区民からは、三百人規模の音楽ホールが欲しい、認可保育所をつくって、敬老館を入れるのならおふろも必要など、さまざまな要望が出ています。

 そこで、お聞きします。

 第一に、公募型プロポーザルによる基本設計委託契約の発注手続は、ことし九月となっていますが、区民に本当に喜ばれる施設とするため、基本設計に入る前に計画を進める前提として、区民の声を聞く場を設けることが必要だと思います。区民の要望聞き取りのスケジュールはどうなっていますか。どんな方法を考えていますか。具体的にお答えください。

 第二に、防災面の配慮です。

 近隣住民や近隣で働く人のための防災拠点としての役割を持たせるために、具体的にどのような機能を持たせることを考えていますか。

 第三に、環境面の配慮についてです。

 中央区では、高層ビル、マンションの乱立による床面積拡大により、CO2排出量が増大しています。日本の中心、都心区である中央区は、全国で最も環境に負荷をかけている自治体だと言うこともできます。設計段階でCO2削減のための具体的な対策は盛り込まれていますか。それぞれお答えください。

 次に、教育問題について質問します。

 まず、メンタティーチャーの設置についてです。

 教員の授業力向上のため、区立学校に勤務する教員のうち、すぐれた指導技術と高い専門知識を持つ者を活用する中央区独自の制度、メンタティーチャーが今年度から設置されます。

 既に、有馬小学校主幹教諭一名、泰明小学校主任教諭一名が二○一一年度の認定教員となっています。主な活動内容は、一、所属校における授業公開、二、教育委員会が開催する研修会での助言・指導、三、そのほか、区立学校教員の授業力向上及び学級経営力の向上に資することとなっています。秋田県の教育専門監という制度を参考にしたということで、秋田県から教育専門監を招き、区内学校の教員等を対象に特別研修が実施され、本区からもメンタティーチャーを秋田県に派遣し、授業研究等を実施することになっています。

 そこで、お聞きします。

 第一に、現場で働く教員に対して、九月十日に初めて授業研究、研修会が開かれ、中央区のメンタティーチャー一人と秋田県の教育専門監一人が授業を公開したとお聞きしましたが、教員の参加者数、参加した教員の感想はどんなものでしたか。また、現場の教員に対して、これまでに十分な説明がされてきたとお考えですか。

 第二に、秋田県では教育専門監制度の導入により、具体的にどんな効果が出ていますか。また、教育専門監の監という漢字は監督の監です。上からの押しつけの監督、指導になりませんか。

 第三に、教員は、今、報告書の作成や、いじめや不登校があればその対応に追われ、十分な授業準備もままならない状況に置かれています。この制度の導入により、さらに多忙さが増し、ますます授業準備に十分な時間がとれずに授業力が低下するということが危惧されます。教員の多忙化の解消策、負担軽減策をどのように考えておられますか。それぞれお答えください。

 教員の授業力向上のためには、日ごろの授業の実践の中で、教員同士が相談し合い、学び合い、試行錯誤しながら日々の問題を解決していく、そういったさまざまな経験を通じて教員は成長し、授業力もついてくると私は考えます。そして、現場できちんと一人一人の子供と向き合い、保護者ともつながれる時間的な余裕を持つことが大切だと思います。教員が十分な授業準備をできるよう教員の数をふやし、少人数学級を進め、教員一人当たりの負担を軽くしていくことが、教員がみずから学び、授業力をつけていくことにつながります。ひいては、それが子供の学力をつけることになります。

 全国学力テスト一位の秋田県ですが、その学力の高さは徹底した少人数制にあると言われており、基本的に一クラスの人数は小学校一年から三年、中学校一年では三十人程度の少人数学級、授業によって十七人程度の少人数指導も実施されています。秋田県教育委員会の土倉新也指導主事も、子供たちに目が届きやすく、個人に応じた指導ができると、少人数学級を評価しています。そして、世界に目を向ければ、学力世界一のフィンランドでも一クラスの人数は三十人以下です。教員の目が行き届く少人数学級でふだんの勉強をきちんとやることが学力向上につながるということが、秋田県でもフィンランドでも証明されているのではないでしょうか。

 そこで、お聞きします。

 教員の授業力向上、子供の学力向上のためには、秋田県の教育専門監制度をまねるのではなく、少人数学級の効果こそ学ぶべきところだと思いますが、いかがですか。

 次に、十二年度から実施される区立中学校での武道必修化について質問します。

 十二年度から全国の中学校で武道が必修化され、中央区でも実施される予定となっています。名古屋大学内田良准教授の調査によると、二○○九年までの二十七年間で中学・高校の部活動と授業中に柔道で死亡した生徒は百十人、障害を負った生徒は二百七十五人に上り、主な原因は頭を強く打ちつけたり、急激に振り回されたりすることで脳を包む硬膜と脳の間の静脈が切れることによる急性硬膜下血腫だと指摘しています。まだ受け身も十分にできない生徒に、指導者が危険なわざをかけたことによる事故も少なくありません。こんな状況は日本だけです。日本の三倍以上の柔道人口がいるフランスでは、高等教育の後、二年かけて医学知識も身につけた上で国家資格をとらなければ、柔道を教えることはできません。柔道発祥の地である日本がお手本を示さなくてはならないのに、文部科学省はこれまで死亡事故のデータさえ調べてきませんでした。全国の中学校での武道の必修化は、子供の命にかかわる問題です。

 そこで、お聞きします。

 第一に、この危険をはらむ武道の必修化について、中央区としてどう考えていますか。

 第二に、十分な数の指導者をまず育てて、その上での必修化が常識だと思いますが、いかがですか。

 第三に、きちんとした指導者を確保できないのならば、中央区として文部科学省に武道必修化の中止を求めることも視野に入れるべきだと思います。急ぐ必要など全くないと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 以上で一回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 奥村暁子議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず、東京電力福島第一原子力発電所の事故についてであります。

 化石燃料に乏しい我が国において、国民生活の基盤となる安定的な電力供給のために、原子力エネルギーが果たしてきた役割は大きいものと存じます。しかしながら、今回の事故は、被災地のみならず日本全国にも甚大な影響を与えており、一日も早い事故の収束と被害者の方々への賠償が速やかに行われなければならないものであります。また、事故の原因につきましては、今後も引き続き専門的かつ技術的な視点から徹底的に究明され、広く議論されていくものと考えます。なお、原子力発電所の問題は、国民が真に安心できるエネルギー安全保障の観点から、国の責任において検討が進められていくべきものと存じます。

 次に、エネルギー政策についてお答えします。

 本区では、既に自然エネルギー・省エネルギー機器導入費助成により住宅や事業所への太陽光発電システムの設置促進を図るとともに、区立施設においては、可能な限り自然エネルギーの導入に取り組んでおります。ビルの壁面を活用した太陽光発電やビル風による風力発電は、さまざまな課題もありますが、設置場所などを検証した上で、自然エネルギーの導入を積極的に促進してまいります。

 次に、放射能対策についてお答えいたします。

 区では、あかつき公園や堀留児童公園、月島第一児童公園の区内三カ所の定点で空間放射線量モニタリング測定を行っております。区立学校、幼稚園・保育所での定期的な放射線測定を継続すべきとの御提案ですが、各学校等での測定結果は、これまでの定点の結果と大きな差がないことから、定点でのモニタリング調査を継続的に実施しつつ、福島第一原子力発電所の状況に応じて判断してまいります。

 次に、放射線測定機器の貸し出しについては、毎日測定に使用し結果を速やかに公表していることや、機器の保守管理に細心の注意を払う必要があることから、区民への貸し出しについては考えておりません。

 次に、学校などの給食食材についてであります。

 食品流通における安全性の確保は、基本的に国及び都道府県の責務であり、現在、生産地で出荷時に放射能測定を行い、食品衛生法に基づく暫定基準値を超える食材については、市場に出回らないようになっております。こうしたことも踏まえ、区では給食食材は安全なものであると認識しており、現時点では食材の放射能測定を実施する考えはありません。

 次に、労働スクエア東京跡地の施設計画についてであります。

 労働スクエア東京跡地に整備する複合施設は、極めて恵まれた立地を活用した貴重な公共施設であり、その計画には区民の皆様の幅広い御意見や御要望を反映させていくことが不可欠であります。現在、区では本施設の基本設計に向け、土地活用などの前提条件や、図書館を核とした幅広い交流といった基本的なコンセプトを取りまとめ、これをもとに区議会や地元町会の皆様方に御説明し、御意見をいただいているところであります。今後は、パブリックコメントの実施をはじめ、地域の方々の御意見や現在の施設を利用している方々、新たに利用が見込まれる方々の声などを幅広く取り入れ、施設計画に反映してまいりたいと考えております。

 次に、防災面及び環境面の配慮についてであります。

 さきの東日本大震災における帰宅困難者の状況などの教訓を踏まえ、防災面での機能を付与することや、CO2削減をはじめとする環境に優しい建物としていくことは重要であると認識しております。今後、具体的かつ効果的な方策を検討し、設計や施設運営計画に反映させてまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 齊藤 進君登壇〕

○教育長(齊藤 進君)
 教育問題についてお答えをさせていただきます。

 まず、メンタティーチャーについてであります。

 九月十日に有馬小学校で行った研修会では、区内外から百八十七名の教員の参加があり、「子供が生き生きと学習する授業の進め方が勉強になった」、「子供の考えを上手に引き出す工夫が参考になった」などの感想が多く寄せられ、実のある研修会であったと受けとめております。メンタティーチャー制度の実施に当たっては、本制度を計画化した中央区教育振興基本計画を昨年六月に全教員に配布するとともに、研修会についても全教員を対象に周知をしてきたところでございます。

 次に、秋田県の教育専門監制度です。

 この制度の効果としては、模範授業を通した研修により、適切な教材準備やわかりやすい授業ができるなど、教員の授業力向上が図られていると聞いております。教育専門監の名称は、秋田県教育委員会の設置要綱に基づくものであり、その活動は上からの押しつけによる監督・指導というものではないと認識をしております。

 次に、教員の負担につきましては、メンタティーチャーによる授業提示や研修会を通して教員が授業力を身につけることで授業準備や授業外の補習を効果的・効率的に進めることができ、全体としては負担軽減につながっていくものととらえております。また、メンタティーチャーに対しては、校務負担の軽減を図ってまいります。

 少人数学級につきましては、本区は小学校の算数や中学校の国語、数学、英語に非常勤講師を配置した少人数指導により、学力向上の効果を上げております。今後は、さらに教員の授業力向上を目指した本区のメンタティーチャー制度を充実・発展させ、子供たち一人一人が確かな学力を身につけられるよう取り組んでまいります。

 次に、中学校における武道授業についてであります。

 来年度から全面実施となる新学習指導要領に基づき、中学校の体育において、柔道・剣道・相撲などの武道が必修となります。これに先立ち、円滑な授業の展開に向けて、昨年度より全中学校で先行的に実施することといたしました。御指摘にある指導上の安全を徹底するために、生徒の体力や健康状態の把握、技能に応じた指導、施設や用具の点検などの安全管理の徹底を各学校に指導しているところであります。指導者につきましても、武道の専門家を招いての体育科教員向け指導者講習会を実施するなど、その育成を図るとともに、体育指導の種目別サポーターや東京都教育委員会の武道モデル事業による専門指導員を配置するなど十分な体制を整えております。武道の授業においては、いずれの学校でも生徒が興味・関心を持って取り組む姿勢が見られ、教育的な効果を上げているものと認識しております。今後とも、安全への十分な配慮と指導者の充実を図りながら、生徒が意欲的に武道の学習を行えるよう取り組んでまいります。

 答弁は以上です。

〔九番 奥村暁子議員登壇〕

○九番(奥村暁子議員)
 最初に、福島第一原発の事故についてですが、私の質問では、天災だと考えるか人災だと考えるかという質問があったのですが、区長からの答弁はありませんでした。この平和宣言を読み上げた中学校三年生の生徒でさえ、人災だということをしっかり認識しています。ぜひ区長にも人災だという立場に立っていただいて、福島第一原発の事故の責任をきちんと原発利益共同体の勢力や国にもきちんと責任を果たすよう要請していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 そして、ことしの原爆の日の平和宣言で、広島市長も長崎市長も国に対してエネルギー政策の見直しを求めています。区長も、この東京の中心、中央区から、原発依存から自然エネルギー利用への転換を進めるべきだという強いメッセージを発信していただきたいと思いますが、いかがですか。何よりも、原発の技術そのものが本質的に未完成で危険なものであるということをしっかりと見る必要があると思います。

 そして、放射線の測定についてですが、数字も安定しているので、定期的な測定は必要ないと考えているということですが、安全な数値であるならば安全でいいので、その数値を絶えず公表していくということが保護者の安心につながると思いますので、ぜひ測定を求めたいと思いますが、いかがですか。

 そして、新宿区でも既に貸し出しが始まっています。もし測定するに当たって専門家が必要であるというようなことがあるのであれば、そこにはきちんと予算をつけて、専門家も動員して測定はするべきだと思います。御答弁お願いします。

 そして、労働スクエア跡地に建つ大規模複合施設についてですが、設計ができてしまってたから区民の要望が寄せられてももう遅いということでは困るので、これは区民の税金で建てられる区民の施設ですから、区民が本当に満足のいく、後悔の残らない施設にするためにも、区民の声、聞き取りのスケジュールをしっかり組んでいただきたいと思います。パブリックコメントというものは、一方的に区民の方から声が寄せられるという形のものですけれども、きちんとした説明会を区側が主体的に開いて、どういう施設を区民が望んでいるのかという声をきちんと聞くべきだと思いますが、いかがですか。

 そして、メンタティーチャー制度についてですが、区内外から研修会に参加した方が百八十七人ということだったのですが、この内訳、区内の教員は何人だったのでしょうか。御答弁お願いします。

 メンタティーチャーとなる資格を有するのは、基本的に非常勤などの教員ではなく専任教員なのですが、区内の専任教員の数は幼稚園で七十三人、中学校で八十一人、小学校で二百七十四人の計四百二十八人です。合計で四百二十八人という区内の教員の数に対して、区内外からで百八十七人というのは、私は多いとは思えないのですが、これで教員に十分に納得してもらえた、理解を得られたと考えるのかどうか、教育長、御答弁をよろしくお願いします。

 そして、教員の多忙さについてですが、これは九月十四日付の朝日新聞の記事ですが、経済協力開発機構(OECD)の調査で、先進国の中でも日本の先生は勤務時間が長い、働き過ぎだという結果が出ています。先進国二十一カ国の中で二番目に勤務時間が長いという結果で、ただしこれは授業に費やす時間が長いのではなくて、長いのは事務作業に費やす時間だということがわかっています。ぜひ教員の負担軽減策として、具体的に本当に実施されていくのかということ、教員の負担軽減策についてもう一度伺いたいと思います。

 これで再質問を終わります。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 どうも。再質問にお答えいたします。

 福島第一原子力発電所の事故が天災であるか、人災であるか。これは、だから先ほど来答弁させていただいているように、しっかりと検証していく、調査するということ、これが大切であって、その上でどうなのか。国のほうだってまだまだ、あの事故がどうなのかというのをしっかりと原因が究明されていないわけですから、いろいろな声がありますよね。津波にやられたんだということでありますけれども、いや、しかし、どうなんだと。地震でも随分やられているんじゃないかとか、いろいろな見方もあるわけでありますから、そういった点、この事故が収束された段階じゃないとなかなか近づけられないんでしょうから、そういうのを見て判断していかなければならないのではないかな、そういうふうに思うわけであります。ですから、これはまず徹底的に技術的な視点から、専門的な面から検証していくということが、まず大事であろう、そういうふうに思うわけでございます。

 また、広島・長崎市長さんは、それぞれ自分の見解を述べたのでありましょう。全国二千七百四十七も自治体があるわけですから、各首長の皆様方それぞれ見解があるのでありましょうから、それぞれよろしいんじゃないんですか。広島、長崎の市長さんは、そういう自分の見解をはっきり述べるということ。

 それから、放射線測定ですか。ですから、今、食材についてはちゃんとやっているわけでありましょう。したがって、現時点ではですよ、現時点では測定を実施する考えはございませんけれども、どういう動き、日々の動き等もあるでありましょうから、そういうのをしっかり見きわめて対応していかなければならない、そういうふうに思うわけであります。

 また、労働スクエア跡地の活用ですね。これは先ほども答弁させていただいてるとおり、パブリックコメントだけではなくて、さまざまな手法によって地域の皆様方、区民の皆様方の声を聞く、これが重要でありまして、まだまだ時間があるわけですから、幅広い声を聞いて、そしてこの基本的なコンセプトを取りまとめてまいりたい、そういうふうに思うわけでありまして、まだまだ設計に入っているわけではありませんから、こういうふうにしよう、こういうふうにしようという声、もちろん区議会の皆様方の声等を聞いて、本当にすばらしいものができたな、そう思えるものをつくり上げてまいりたい、こういうふうに思うわけであります。

 測定機器の貸し出しも質問されたというわけでありますけれども、これは先ほども答弁させていただいたとおり、保守、どういうふうにというような点、いろいろ難しい点もありますからね、今、そういう考えはございません。新宿区さんが貸し出していると言っていましたね。新宿区さんにもちょっと聞いてみるのもいいかもわかりませんね。

〔教育長 齊藤 進君登壇〕

○教育長(齊藤 進君)
 再質問に御答弁いたします。

 まず、参加した区内の教員の数でございますけれども、おおむね百七十名でございます。

 それと、土曜日の午後ということで、研修会ということで御参加をいただきました。そういう意味で、説明会ということではなくて、いわゆる研修ということで事業を組ませていただいております。

 納得したかどうかということにつきましては、当然その具体的なお二人の授業を見て、非常に多くの得るものがあったというふうに考えておりますし、それから、あわせてパネルディスカッションをやらせていただきました。この中で、具体的な授業の準備だとか手法について、子供なしで自分たちがどんな準備をしているかとか、どんなことを考えてやっているかというようなお話をいただいておりますし、それから主幹教諭と主任教諭ですので、若いときにこんな苦労をしたとか、こんなことをしながら授業に取り組んできたというようなお話を伺っておりまして、参加した教員には大変好評で、よくメモもとって、きちんと顔もよく見ていたというのが私の印象でございます。

 これで終わりということではなくて、引き続き研修会については開催してまいりますので、必要な教員といいますか、教員全体に浸透するような形については、これからのお話としてやらせていただきたいと思っております。第一回としては、大変うまくいったのではないかというふうに考えてございます。

 それから、教職員の負担軽減でございますけれども、このことは、確かにメンタティーチャー制度そのものだけで職員の負担が何か飛躍的といいますか、抜本的に解決する問題ではないというふうに思っています。教員については、いろいろな仕事を抱えているというのは、こちらのほうも十分認識しております。全体の国の制度、都制度、区の教育委員会との関係で、さまざま学校現場としてやっていただかなきゃいけないところもありますが、十分この辺は学校とお話をさせていただいて、省略できるもの、廃止できるもの等について整理をしながら、あるいは資機材等でカバーできるものについては資機材等でカバーしていく。必要な人材についても、よくお話をして、人材が足りないということであれば、これはまた学校のお話の中で検討していく要素はあると思います。

 ただ、メンタティーチャー制度については、やはり教員の本務であります授業というものの質を高めて、効果的にできるということについては、教員の皆さんにとっての精神的負担を含めて、大きな負担軽減につながるんじゃないかというふうに考えてございます。

 答弁は以上でございます。

〔九番 奥村暁子議員登壇〕

○九番(奥村暁子議員)
 原発事故について、天災か人災かということですが、私は、これはこれから国が検証していくということを待っての答弁ということではなく、区長としてどう考えているかということをお聞きしたいというのが質問の趣旨でした。

 そして、放射線の測定ですが、今、都から借り受けているものが一台と、区が購入したものが二台で、計三台ですが、これからまた新たに一台、区が購入する予定もあるということをお聞きしていますので、計四台にふえるわけですから、これは貸し出しも視野に入れて、せっかくの測定器を無駄にすることのないように、寝かせておくことのないように活用していただきたいと思います。

 そして、メンタティーチャーについてですが、やはり私は教員の学力向上のためにはすべての子供に目の行き届く少人数学級を一日も早く実現することが教員の授業力にもつながり、それがひいては子供の学力を上げることにもつながると考えています。ぜひ教員の方々の意見をきちんと聞いて、協議をしっかり進めていただきたいと思います。

 そして、労働スクエア、これも一日も早く区民の声、聞き取りのスケジュールを具体的に組んでいただいて、後悔の残らない、だれもが満足する施設にしていただく努力をしていただくよう要望いたします。

 これで質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○議長(石田英朗議員)
 次に、一番加藤博司議員。

一番 加藤博司議員登壇

○一番(加藤博司議員)
 日本共産党の加藤博司です。党議員団を代表しまして、質問いたします。答弁によっては、再質問、再々質問を留保いたします。

 最初の質問は、築地市場移転問題についてです。

 今問われているのは、都民の移転反対の声や市場関係者の現在地での再整備を求める声に聞く耳を持たず強引に進める石原都知事の姿勢です。この間、我が党は、深刻な土壌汚染の豊洲への移転反対、築地市場の現在地再整備を求め、都民、区民とも力を合わせ、都議会でも移転反対を明確にしている会派とも協力し、全力を尽くしてきました。その上で質問いたします。

 第一は、土壌汚染についてです。

 東京都は、築地市場の豊洲移転に向けて、豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関する技術会議を設置して、非公開のまま事務作業を強引に進めました。この技術会議は、座長以外、メンバーも日程も会議の内容も秘密、非公開。二○一○年には土壌・地下水の汚染を環境基準以下に浄化できるとする実験結果の報告書を提出し、安全宣言をしました。採取した土壌の汚染濃度初期値はすべて隠ぺいしたまま、四万三千倍のベンゼン汚染を環境基準以下に浄化したかのように宣伝。実は、二・七倍の汚染土壌であったことがわかりました。また、有楽町層より深いところにある汚染の可能性の高い土壌を調査もせず処理対象から除外するなど、調査や実験そのものが恣意的でずさんなもので、科学性が問われる内容です。

 そこで、お聞きします。

 東京都の技術会議における土壌汚染対策の科学性、信頼性について、区長の見解をお答えください。

 第二点に、東京都は移転について、業界六団体の一致した意思の確認が必要とし、また、当時の中央卸売市場長が「一団体たりとも反対があれば移転しない」と明言をしていました。そして、ことし六月、市場関係で最も大きな団体の水産仲卸の理事長選挙で、現在地再整備を求める理事長が誕生しました。六団体の一致の原則が崩れ去りました。石原都知事が言う、一部の業者が反対しているという状況ではありません。この事実を行政は重く受けとめるべきです。幅広い合意形成のないまま、移転計画を進めるべきではないと考えますが、区長の見解をお聞かせください。

 第三点に、もともと築地市場の再整備は現在地を機能的に活用することによって、より活気ある市場になってほしいと業者、生産者、利用者、地元の願いから出発してきたものです。一部の巨大な資本、企業だけが市場流通を支配し、独占することは許されるものではありません。市場のプロが目を光らせ、腕を振るい、正しく評価をし、食の安心・安全を守ること、ここに市場が持っている本来の役割があります。二十数年間も現在地の再整備をストップさせてきた東京都の責任は非常に重いと思います。区長の見解をお聞かせください。

 第四点に、新市場の開設について、最終的には国の認可が必要です。二つの問題がクリアされなければなりません。

 一つには、汚染対策について、科学的見地に基づく安全性の確保、もう一つは幅広い関係者、消費者の理解が得られることです。都は、築地市場の移転は確定したかのような宣伝を行いますが、いまだ移転問題は決着しておりません。農水大臣に認可をさせないために、地元区である中央区は、今こそ食の安心・安全を守るために現在地再整備を改めて掲げることが大事だと思います。区長の決意をお聞かせください。

 第五点に、三・一一の大震災で移転計画地の豊洲は、都の調査でも百八カ所の液状化現象が発生しております。一方、築地市場はガラス一枚割れなかったと聞いております。私は、生鮮市場を有害物質で危険でいっぱいの土地に移転させることは非常識であり、豊洲新市場は世界でワーストワンになることは間違いないと思いますが、区長の見解はいかがですか。

 第六点に、二○○七年九月には、東京都の都市計画審議会で築地市場の地下を通過する計画だった環状2号線道路を地上化し、築地市場を分断して幹線道路を引き入れる計画に変更しました。本来ならば、移転が完了してから整備が始まるはずの周辺事業が用地の取得も進まない先から続々と決定され、あるいは着工されております。都民の血税を投じて既成事実を積み上げ、市場で働く人々を追い詰めてきています。移転が不透明な中で、市場を分断して貫通する環状2号線について、市場で働く多くの方からも不安な声が寄せられています。環状2号線計画の工事は、築地市場移転問題が決着するまで凍結を要請すべきと考えますが、お答えください。

 第七点に、中央区が東京都に要望しているにぎわい施設構想について、ことしの第二回定例会において、区長は、「活気とにぎわいの維持に必要な要素を盛り込むことを主眼としたものであり、市場跡地をどの程度使えるかという判断をしたものではない、これから都と今年度協議を行う」と答弁をしております。しかし、第二回新しい築地をつくる会の議事録によりますと、「市場事業の所管は東京都であり、築地市場の土地二十三ヘクタールは東京都の土地、中央区には権限がないという制約、ジレンマがある」と率直に述べております。東京都は、市場跡地を民間に売却する計画です。市場跡地の半分をにぎわい施設として使えるという根拠をお示しください。また、東京都との協議はどこまで進んでいるのか、それぞれお答えいただきたいと思います。

 次に、子供の健やかな成長のため、公的保育の充実と子ども・子育て新システムについて質問いたします。

 最初に、認可保育園の面積基準緩和を行わず、保育水準の維持・拡充することについてです。

 四月二十八日の地域主権改革一括法の成立を受け、厚生労働省は七月十五日、二○一二年四月から三年間、一部自治体が独自に認可保育所の面積基準を設定することを認める方針を固め、九月五日、公示しました。対象は、待機児童数が百名以上で地価の高い地域となる都市部の三十五市区で、中央区もその対象自治体となっています。これは、児童施設などの最低基準の設定を地方に丸投げするものです。

 現行の保育制度は、国と自治体の公的責任、最低基準の遵守、公費による財源保障と応能負担を制度の柱にし、子供の保育を受ける権利を保障しております。面積基準を自治体任せにすることは、児童福祉法二十四条に基づく区市町村の保育実施責任を大幅に後退させ、保育の地域格差にさらに拍車をかけることになります。それは、子供たちの命と心身の成長に直接影響を及ぼします。

 東京都は、国の動きを先取りし、昨年十二月から、都児童福祉審議会の専門部会でゼロ歳児、一歳児の面積基準を、現在国が定めている一人当たり三・三平米から二・五平米に引き下げることを検討してきました。二・五平米とは、畳約一枚半です。ゼロ歳児は月齢が違えば成長も違い、それぞれの成長に見合った保育スペースを確保する必要があります。○九年に発表された厚労省の委託を受けて設置された、機能面に着目した保育所の環境・空間にかかわる研究事業調査研究委員会の報告書では、基準引き下げについて、一人一人の子供の発達に応じた保育をさらに困難とすると指摘し、食寝分離を保障するためには、二歳未満では一人当たり四・一一平米、二歳児以上では二・四三平米が必要だとしています。

 都の専門部会では、特別区長会の委員らが、「面積基準の緩和は子供にしわ寄せがいく」と反対の声を上げましたが、都は、二・五平米に引き下げることに了解が多数だったとして、条例に盛り込む姿勢を変えていません。既に、東京都は二○○一年から独自施策として、ゼロから一歳児一人当たり面積基準を二・五平米にし、営利企業の参入も認めた認証保育所を実施しています。中央区でも、二○一一年三月七日現在、認証保育所は十五園で、入所児童は五百五十二人、認可保育所は二十一園で、入所児童は千七百十五人となっており、保育園で生活をしている児童の約四分の一が認可保育所よりも基準が緩和された認証保育所に入所している状況で、保育の環境の格差が生まれています。

 そこで、区長にお聞きします。

 区内の認可保育所と認証保育所の保育環境の格差をどのように解消していくのか、また、区内の待機児童解消は、保育環境が悪い認証保育所ではなく、認可保育所で待機児ゼロを目指すべきと考えます。区長の見解をそれぞれお答えください。

 我が党は、中央区の認可保育所の基準は、ゼロ歳児で六・○平米以上、一歳児で三・五平米以上など、国の基準を上回っていることは評価するものです。この基準を維持し、区の面積基準の緩和を行わないことはもとより、認証保育所も含めた区内保育所の保育水準の向上を求めるものです。区長の見解はいかがですか。また、東京都に対して、面積基準を緩和で待機児を解消するのではなく、国の最低基準を守り、拡充するよう要請すべきと考えますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次に、子ども・子育て新システムについて質問します。

 政府は、明日の安心と成長のための緊急経済対策(二○○九年十二月八日閣議決定)に基づき、幼保一体化を含む新たな子育て支援の検討を始めました。そのために、子ども・子育て新システム検討会議を設置しております。この新システムは、これまで築いてきた保育所・幼稚園を大きく変貌させ、全く新しい市場型の制度をつくるものです。

 この新システムの見本になっているのは、現在の介護保険制度です。具体的には、国や自治体が保育に欠ける児童に保育を実施する責任がなくなり、どのくらい保育が必要か認定するだけになります。利用方法については、現行の市区町村への申し込みから、直接保護者が施設を選択し契約することになります。保護者が入れる施設を探すために歩き回らなくてはなりません。また、利用料については、所得に応じた応能負担から保育の必要に応じた応益負担へ負担増となり、低所得者や障害者が排除されかねません。また、一括交付金制となれば、財源の保障も抑えられてしまいます。現在のシステムとは大きく変わります。これらの問題について、区長の見解をお聞かせください。

 政府は、新システムは所管や制度、財源がさまざまに分かれている現在の子ども・子育て支援策を再編成し、幼保一体化を含め、制度、財源、給付について包括的・一元的な制度を構築するとしています。保育所を児童福祉から、幼稚園を学校教育から実質的に切り離し、新しいジャンルをつくって統合するとしていましたが、各界からの反対で、保育所、幼稚園、こども園と一体化どころか、複雑な制度が想定されます。新システムの目的は、保育所や幼稚園を企業の収益源に変えること、市場化になじまない公立保育所、公立幼稚園を大幅に減らすこと、子育て支援施策を進めても政府の財源負担がふえない仕組みをつくることです。このような新システムは導入すべきでないと考えますが、保育のあり方も含めて、区長の考え方をお聞かせください。

 次に、介護保険制度など社会保障制度の充実について質問します。

 二○一二年度の制度改定に向けた介護保険法改定案が六月十五日に可決成立しました。今回の改定によって、サービスの質を担保する基準がなくなり、専門職以外に担わせて費用を低く抑えられる介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)を創設することによって、市町村の判断で要支援者のうちの一定部分を総合事業に移すことができることになります。要支援と認定された高齢者へのサービスが市町村の判断で安上がりなサービスに置きかえられ、軽度者への介護サービスが切り下げられることを危惧するものです。在宅での重度患者の受け皿として、二十四時間対応の巡回型訪問看護サービスを創設することも盛り込まれ、高齢者専用の集合住宅とセットで整備すれば、特養ホームの待機者解消も図れるとしています。

 そこで、お聞きします。

 第一に、軽度者への介護サービスの切り捨てを許してはならないと思いますが、区長の考えはいかがですか。

 第二に、二十四時間対応の巡回型訪問介護・看護サービスで特養老人ホームの待機者の解消になると考えているのかお答えください。

 第三に、中央区内で三百人を超える特養老人ホームの待機者をゼロにするための施策をどのように考えているのか、それぞれお答えください。

 次に、後期高齢者医療制度について質問します。

 二○一二年度は二年ごとの保険料の見直しの年に当たり、既に東京都後期高齢者広域連合は、内部で二○一二年度・二○一三年度の保険料の試算を始めております。その中身は、葬祭費を各自治体の一般財源で賄うなど、現在の保険料軽減策を実施しない場合は、七十五歳以上の人口の自然増による財政負担がふえるとして、一人当たりの平均保険料が、現行八万五千五百七十六円から十万五千三百三十九円に一万九千七百六十三円の負担増になると試算をしています。また、軽減策を実施した場合でも、保険料は九万八千百九十三円となり、一万二千六百十七円の値上げ、これに医療費が上がると、さらに保険料が引き上がると考えます。

 そこで、質問します。

 生活が厳しい中で保険料が上がることは、さらに滞納者を生むことになると思います。保険料の引き上げはすべきでないと考えますが、区長の見解はいかがですか。国保、後期高齢者医療、介護の負担増が一気に押し寄せ、さらに消費税増税の負担が重なれば、低所得者の負担は大きく、社会保障の崩壊につながっていくことは必至と思います。区長の見解はいかがですか。それぞれお答えください。

 以上をもちまして第一回目の質問とします。御清聴ありがとうございます。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 加藤博司議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず、豊洲新市場予定地の土壌汚染及び液状化についてでありますが、東京都は昨年の技術会議の結論を踏まえたこれらの対策を確実に実施し、安全な開場に向け万全を期するとしております。既に、土壌汚染対策工事が進められようとしており、区としては、その経過を引き続き注視するとともに、十分な説明と情報公開のもとで真に安全な市場が開設されるよう働きかけてまいります。

 次に、関係者の合意形成及び東京都の責任についてであります。

 先般の都議会第一回定例会において、さまざまな経緯を経て、移転関連経費を含む卸売市場会計予算が可決され、移転が明確となったことは重く受けとめております。あわせて、これまでこの問題に二十年を超える時間が費やされ、先行きの見えない状況が多くの関係者に多大な影響を与えた経緯や合意形成の経過などを十分に踏まえ、都にはこの結論が真の解決策となるよう取り組んでいただきたいと考えております。これまで本区は、現在地再整備に向けてさまざまな活動を行ってまいりましたが、こうした状況を受け、今後は現在地再整備ではなく移転という現実に即し、市場移転後も築地の活気とにぎわいを確実に継承し、さらなる発展につなげられるよう、区の総力を挙げてまいります。環状2号線につきましては、新市場を支える基幹道路として既に工事が進められており、本区としても、この動きに即して周辺のまちづくりを進めていく必要があるものと考えております。また、本区が都に検討を要望したにぎわい施設の構想は、築地の活気とにぎわいの維持に必要な要素を盛り込むことを主眼としたものであり、市場跡地をどの程度使えるかという判断を示したものではありません。これに関して、本区と都はその実現に向けての課題を整理するなど、実務的な話し合いを進めているところであります。

 次に、子供の健やかな成長のための保育の充実と子ども・子育て新システムについてであります。

 初めに、保育環境と待機児童ゼロについてであります。

 認証保育所は、国の基準に準じて設置されており、夜間保育や休日保育といった保育ニーズにも柔軟にこたえられることから、保護者の方に好評をいただいております。本区は、これまでも認可保育所を中心に定員の拡大に努めてまいりました。一方、認証保育所は、保育需要の高いゼロ歳児から二歳児定員の重点配置が柔軟にできることや一時預かり保育などにも対応可能なことから、多様な保育ニーズに対し有効な施策の一つと考えております。今後も、こうした方針のもと、認可・認証保育所をバランスよく配置し、保育環境の充実とともに待機児童ゼロに向け、取り組んでまいります。

 次に、保育水準の維持・拡充と面積基準の緩和についてであります。

 保育所において、各歳児ごとに一定の保育面積を確保することは、子供の健やかな成長や安全性の確保、発達の促進等の観点から、大変重要であると認識しております。このため、本区は、国の定める基準を上回る区独自の基準により施設整備を行っており、今後におきましても、面積基準の緩和を行うことは考えておりません。また、認証保育所におきましても、三歳児以上の保育定員に余裕があることから、その面積分をゼロ歳児、一歳児の定員増に振り分け、国の基準を維持しつつ、定員の変更をするよう働きかけてまいります。

 次に、東京都への要請についてであります。

 待機児童の解消を目的に、国の面積基準を緩和するかどうかについては、各自治体が個別に判断するものと考えております。したがいまして、本区においては、現段階で東京都への要請を行う考えはありません。

 次に、子ども・子育て新システムについてであります。

 本年七月に示された子ども・子育て新システムに関する中間まとめの中に、財源の問題や利用者の費用負担の問題など、いまだ不透明な点や検討すべきさまざまな課題があることは認識しております。今後、国はシステムの導入に際し、実施主体である地方と十分協議をした上で、成案を取りまとめていくとしていることから、引き続きその動向を注意深く見守ってまいります。また、保育のあり方については、これまで同様、乳幼児人口や保育需要の推計をもとに適切に保育所の整備を行うとともに、良好な保育環境の充実に努めてまいります。

 次に、介護保険制度についてであります。

 介護予防・日常生活支援総合事業は、高齢者の社会参加や地域貢献を促し、さまざまなマンパワーや社会資源を活用しながら、地域の実情に応じて総合的で多様なサービスを提供するものであり、要支援の方々等へのサービスの縮小につながるものではないと認識しております。二十四時間対応の定期巡回・随時対応サービスは、施設と同様に二十四時間介護・看護・見守りなどが受けられるものであります。現在は一部の区市町村でモデル事業が実施されている段階ですが、このサービスが普及していくことで、重度な方であっても安心して在宅生活を送れるようになり、特別養護老人ホームの待機者が減少するものと考えております。また、今後、区内三地域に地域密着型の小規模特別養護老人ホームを整備するとともに、住みなれた地域での生活が続けられるよう、在宅サービスの拡充に努め、待機者の減少に取り組んでまいります。

 次に、後期高齢者医療保険料についてであります。

 現在、東京都後期高齢者医療広域連合において保険料率の試算が進められ、保険料の額が医療費の伸びなどから本年度を上回ることについては、認識しております。本区といたしましては、保険料の抑制や低所得者の方に過大な負担とならないよう、これまでどおり軽減策を継続するとともに、特別区長会や広域連合協議会を通じて国や東京都に対する財政支援を強く要請し、高齢者の皆様の保険料負担の軽減に努めてまいります。

 次に、社会保障制度の維持についてであります。

 国民健康保険をはじめとする社会保障制度は、相互扶助による理念に基づき、保険料を負担していただいております。現在、国では超高齢者社会を見据え、医療・介護保険、年金等の社会保障全般について、だれもが必要なサービスを受けられ、かつ持続可能な社会保障制度となるよう検討が進められております。本区といたしましては、こうした過程で十分な議論が尽くされ、国民的合意が得られるよう注視してまいります。

 答弁は以上であります。

〔一番 加藤博司議員登壇〕

○一番(加藤博司議員)
 区長の、今、築地市場にかかわる答弁は、築地の場内・場外で働いている皆さんの思いに全くこたえていない、私はそう思います。場外市場の関係者の言葉として、地元で意見を聞けば、場外市場の九割以上の人が反対しているんだと。また、流通形態が大きく変化しているのに、何であんな大きな市場をつくらなきゃいけないんだと。コンパクトにすれば、現在地再整備できるじゃないかと、そういう思いを皆さんが持っているわけですよ。

 そして、私が今質問したのは、技術会議に対して区長の見解を聞いているのにもかかわらず、全く答えていない。これはやっぱり問題だと思います。

 そして、もう一つは、水産仲卸組合の理事長が交代したという問題について、そして多くの都民や区民が食の安心・安全を願っているにもかかわらず、東京都に対して、地元区である中央区が毅然とした態度をとり切れない。私は、やっぱりこれは大きな問題だと思います。改めて区長の見解をお伺いしたいと思います。

 そして、市場の問題でいえば、今、問題になっておりますように東京ガス工場の跡地でありますから、一万八千本のくいが打ち込まれているわけです、実際に。有楽町層を全部貫通しているわけです。地下深くまで土壌が汚染されている可能性がある。しかし、東京都はそれに対して、一切調査しないと言っているわけです。それに対して、なぜ中央区はそういうことに対してきちんと意見を述べていかないのか、私は大きな問題があると思います。

 そして、もう一つ、先ほど子育ての保育園の問題がありましたけれども、中央区でも九月一日現在、認可保育園に入園を待機しているお子さんは二百十六人にもなっているわけです。これはどういうことを意味しているかというと、多くの保護者の皆さんが保育環境のよい認可保育所へ入れたいと願っていると、そう私は思うんです。ですから、認証保育所に対する問題意識について、ぜひもう一度区長の認識を改めてお答えいただきたいと思います。

 以上をもちまして再質問を終わらせていただきます。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 どうも。再質問に答弁させていただきます。

 築地市場につきましては、先ほど答弁いたしましたとおり、ことしの三月十一日に都議会においてああした決定が行われたわけでございまして、あのときも声明を出させていただきまして、全議員にも配付してあると思いますけれども、私としては、重く結論を受けとめているわけでございまして、そういった立場から、移転ということを現実的に私たちは受けとめていかなければならないであろうということでございまして、したがって、私たちがにぎわい施設等々の考え方を出していることは、場内・場外、反発があるんじゃないかという御指摘でありましたけれども、そうじゃなくてね、あのにぎわい施設なんかにつきましても場外の方々とも本当に年がら年じゅう議論を重ねてきたのは当然でございまして、また、新しい築地をつくる会におきましても、私たちは現在地再整備であると願いながらも、万が一移転した場合はどうなるのかということは、区議会でもずっと、加藤さんが議員になられる前からずっと研究・検討してきたわけでございまして、その案がにぎわい施設ということになってきているわけでございます。

 東卸、仲卸の人事について御指摘ございましたけれども、それは東卸の人事は人事でありましょうから、それは組合の内部の事情でありましょうから、それはそれで私からああだ、こうだと言う筋合いのものではない、そういうふうに思うところでございます。

 それから、技術会議はもう終わっているんです、昨年ね。それを踏まえて、ですから今、万全を期すということで東京都は土壌汚染対策等々のことを一生懸命やっているわけでありますからね。それを私たち、それこそ注視していかなければならない、そういうふうに思っているところであります。

 それから、子供、待機児童等々の問題、指摘がございましたけれども、これは私、認可・認証、三十五でしたっけかね。三十五施設、ほぼ全部視察したんですけれどもね、随分保護者の皆さん方とも話し合いました。認証が余り喜ばれていないようなお話でしたけれども、そうでもないんですね。認証、随分喜ばれてね、独特のといいますか、個性豊かな形態で行われているわけでございまして、保育所ですか、行われているわけでありますから、喜ばれている。

 先ほども答弁させていただきましたけれども、認可・認証合わせて四月一日現在で三百三十二の空きがあったんですね。空きがあった。しかし、ゼロ歳、一歳のところは満杯であるということでございまして、それで努力して、そういうふうにならないようにということで努力して、その結果、百幾つか、先ほども答弁いたしましたけれども、百幾つかは四歳、五歳のほうからゼロ歳、一歳のほうに移して、そして、それだけ利用されていると。こういう改善がされたということであるわけでございまして、そういう意味では、これからもいろいろと工夫して、まだ二百幾つあいているんですからね。

二百十八もあいているわけですから、これをゼロ歳、一歳用に回せば、さらに喜ばれるのではないか。要するに、私たちがやっていること、これは子育て世代の皆様方に喜ばれる、区民に喜ばれることを行っているわけでございます。

 以上であります。

〔一番 加藤博司議員登壇〕

○一番(加藤博司議員)
 再々質問になりますけれども、先ほど区長は万が一というお言葉を使われましたけれども、私が議員になる前は、区長は万々が一と言っていたんですね。ですから、一万分の一減ったんですね。そして、私は技術会議の問題について、やはりこれをどう評価するのかと。ただ、向こうが言っているのではなくて、どう評価するのかということを私は聞いていたので、もう一度その点は言っておきます。

 そして、私はもう一つ、保育園の問題について言えば、なぜことしの四月より九月になったら認可保育所に入園希望する方が右肩上がりでふえているわけです、認可保育所に入りたいという人が。それは、やはり保育環境がいい認可保育所にお父さん、お母さんたちが入れたいという思いがそこにあるわけですから、その思いをやっぱり十分酌み取っていただいて、待機児をなくすために認可保育所をつくっていただきたいと、そのことを言って終わりにします。(拍手)


○二十三番(今野弘美議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、明十七日より十九日までを休会とし、来る二十日定刻に本会議を開かれるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(石田英朗議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石田英朗議員)
 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明十七日より十九日までを休会とし、来る二十日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします

午後六時三十六分 散会


署名議員
議長 石田 英朗
議員 小栗 智恵子
議員 今野 弘美

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
電話 03-3546-5559