平成25年 決算特別委員会(第6日 10月8日)
1.開会日時
平成25年10月8日(火)
午前10時30分 開会
午後4時58分 散会
2.開会場所
第一委員会室
3.出席者
(14人)
委員長 木村 克一
副委員長 石田 英朗
委員 今野 弘美
委員 礒野 忠
委員 瓜生 正高
委員 田中 広一
委員 堀田 弥生
委員 小栗 智恵子
委員 奥村 暁子
委員 渡部 博年
委員 増渕 一孝
委員 田中 耕太郎
議長 原田 賢一
副議長 中島 賢治
4.説明員
5.議会局職員
田野議会局長
小暮庶務係長
荻原議事係長
金田調査係長
長田書記
笠井書記
渡邊書記
川口書記
6.議題
- 議案第63号 平成24年度中央区各会計歳入歳出決算の認定について
(午前10時30分 開会)
○木村委員長
皆さん、おはようございます。ただいまより本日の委員会を開会いたします。
本日、区長は、公務のため、午後の委員会はおくれて出席いたしますので、あらかじめ御了承をお願い申し上げます。
第5款「衛生費」について、質問者の発言を願います。
○礒野委員
おはようございます。
衛生費に関しまして、質問させていただきます。
初めに、区民の生命を守るために、すごく一生懸命本区として取り組んでおります健康診査、特定健診、また、がん検診についてなんですが、これは全て予防費の中に入っておりまして、執行率が83.1%で、不用額が1億9,500万円余あるわけなんですが、この健康診査の受診率が余り上がっていないということで、以前からずっと言われておりまして、この予防費の中のウエートとして、この健康診査ですとか、がん検診の受診率が余り上がってないという部分で、不用額に結びついてしまっている部分が一番多いのかどうかをお聞かせいただきたいと思います。
また、受診率を上げるためにずっと努力されてはいるんですが、先日の区政世論調査の中で、勤務先で実施する健診を受けたという方が39.5%、それから、加入している健康保険で実施する健康診査を受けたというのが8.9%、区で実施する健康診査を受けたというのが27.8%というふうに書かれておりました。
これは、例えば特定健診ということを考えると、加入している健康保険で受けたのは特定健診に入るわけですし、区で実施する健康診査というのも、もしかしたら特定健診も含まれているかもしれないし、そこら辺をちょっと読み取れない部分があったんですが、受診率に関して、この区政世論調査をどういうふうに分析して捉えているのか、教えていただきたいと思います。また、この中で一番多かったのが、勤務先で受診している方ですが、健康診査の内容というもので、何か健康診査または特定健診との違いはどういうふうにあるのかというのがわかれば、教えていただきたいと思います。
本区の場合は、国よりおろされている以外の部分ですごく手厚く行われております。区独自の事業ということで、心電図、また眼底、血液、尿検査、非接触眼圧計による眼圧検査、前立腺がん検診で、本区のみの実施ということで、高齢者歯科健康診査、それから、年齢を引き下げたりしているもので、胃がん検診や子宮がん、乳がん、それから、成人歯科健康診査なんかも2年ごとに行われているということで、すごく手厚くやられていると思うんですが、そこら辺が、この区民健康診査、それから、特定健診なんかの受診率が上がらずに反映されてないという部分では、どういった広報の仕方をされているのかも、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○古田島福祉保健部管理課長
まず、予防費の中の健診の不用額ということでございます。こういった委託中心の事業につきましては、毎年、翌年度の見込みの人数等を想定いたしまして、予算編成をしているわけでございますが、今までのトレンドに基づいて見込みを立てているわけですけれども、ある程度余裕を持って立てているということで、不用額につきましては、区民健康診査で約570万円程度、その他、がん健診ですと2,000万円程度の不用額が生じているところであります。今後、この辺もきちっと精査をしながら、なるべく不用額が生じないような対応をしてまいりたいと思ってございますが、今後、受診率の向上のための施策もやっていく予定でございますので、その辺との兼ね合いの中でどのように想定するかということで、毎年考えてまいりたいと思ってございます。
それから、区政世論調査の関係でございます。区政世論調査にも健康診査ということで、どの保険を使って健康診断を受けていらっしゃるというような形で、これは参考資料、基礎資料として毎年調査をさせていただいているところでございます。確かに特定健診につきましては、各保険者に実施義務があるということで、私ども区としては、区民の国民健康保険加入者に対する特定健診を実施しているわけですけれども、それ以外の健康保険組合、あるいは社会保険等の関係の特定健診を受けている方は大体この程度いるということで、参考にさせていただいております。
こういったものも、当然、今後もやっていく必要があると思っておりますし、また、平成25年度、今年度は健診の未受診者、これは特定健診、それから、がん検診等未受診の方について、詳しいアンケート調査を実施しております。今、その集計をしているところでありまして、その辺を分析した後、今後の受診率向上策へつなげてまいりたいと考えているところでございます。
それから、国民健康保険加入者、私どもで特定健診等をさせていただいている方と、それ以外の保険に入っていらっしゃる方の健診の内容の違いということでございますけれども、基本的には、特定健診については一定の健診内容が決まっておりますので、そういう形でほかの保険もやっていただいていると認識をしてございます。ただ、区については、先ほど委員おっしゃったとおり、特定健診以外に区独自の事項とか、その他の健診についても、上回った形でやっているということで、その辺については手厚くやらせていただいているところであります。
広報につきましては、いろいろな形でやらせていただいております。広報の仕方も、先ほど申し上げたアンケート調査の分析結果によりまして、さらに効果的な方法がないか、その辺を今後検討して、また医師会等とも協議しながら、やってまいりたいと思ってございます。また、私ども区だけではなく、医師会さんのほうも独自にといいますか、連携しながら、いろいろな形で広報をしていただいております。例えば今後予定しているところでは、11月に入ってからですけれども、11月9日の土曜日に、中央区医師会さんが国立がん研究センターさんと共同して、がん何でも相談というのを区役所の1階で初めてやらせていただくわけですけれども、そういったのも1つの広報の機会として、今後とも効果的な広報をしながら、受診率の向上につなげてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○礒野委員
それぞれありがとうございました。やはり不用額になってしまうというのは、余裕を持って考えていかなきゃいけないというのは十分わかっております。ただ、これでどんどん受診率が上がって、区民の皆さんの生命を守るという部分で役立っていただけたらいいなと思っております。また、先ほどの区政世論調査の件なんですが、やはりなかなか分析するのが難しいということだと思います。これに関して、これからも後追いでアンケート調査を行うということらしいので、ぜひそこら辺しっかりと、ある程度の数字をつかんでいただいて、今後につなげていただきたいと思います。
また、会社や何かで受けている方がすごく多いというのは、多分、仕事の勤務時間や何かにぶつかったりしている部分もあると思いますので、休日や何かにそういった健診が受けられるような、医師会さんなんかへの投げかけも必要かと思うんですが、そこら辺についてお答えをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○古田島福祉保健部管理課長
確かに受診率の向上のためのいわゆる受診できる環境の整備については、常々医師会さんとの協議の中でも出てきているところでございます。現在、受診できる医療機関、診療所さんの広報を、これは紙ベースあるいはホームページ上でもさせていただいておりますけれども、そういう中にも、土曜日に健診をできるところについてはわかるような形で広報をさせていただいております。日曜日も含めた対応というのは、医師会さんのほうの関係もございますので、なかなか難しい部分もあると思いますけれども、なるべく時間的なもの、あるいは休診日等の関係についても、区民の皆様の利便を図れるような形で、今後とも医師会さんのほうと協議を進めてまいりたいと思ってございます。
以上です。
○礒野委員
ありがとうございます。土曜日に関しては、そういうふうに広報していただいているということで、また、日曜・祭日に関しての受診ができるようにというのは、医師会さんもそれぞれ、やっぱり休みをとらなきゃいけない部分もあると思いますので、そこら辺は中央区としっかりと話し合っていただいて、せっかく中央区独自でここまで手厚くやっているんですから、受診率アップにつなげていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、母親と子供に関してのことで、すごく取り組まれております。
本区は、今、30代、40代世代の人口がすごく増加しておりまして、子育て世代がふえているという部分では、妊娠、出産、子育てと、きめ細かい施策を一生懸命充実していただいているというのは、すごく高く評価させていただきます。私も自分の子供が小さいときは、どういうわけだか、みんな卒業していくと、医療費のサービスの年齢が上がったりして、実は一番下の息子だけ、中学卒業までお世話になれたということで、ちょっと残念だったなという思いはあったんですが、今、1歳4カ月になります孫ができまして、この孫は大変にお世話になっております。ありがたいなと感じているんですが、まず初めに、3カ月、4カ月までの母子の状況把握ということで、新生児等訪問指導というのを今、やられております。これが99.2%、ほぼ100%に近いぐらいにやられているんですね。訪問できなかった方という部分では、ママとベビーのはじめて教室というのを行われていて、把握率、目標数値100%にしようということで取り組まれております。また、1歳6カ月、それから3歳の母子の状況把握を実施しようということで、今年度から行われている事業もあります。
各家庭の核家族化が進んでいて、育児不安をすごく抱えている親御さんも多いと思うので、そのような事業はとても重要だし、いいことだと思うんですが、その中で、発達障害があるお子さんが見つかった場合の対応はどのようにしているのか、お聞かせいただきたいと思います。特に発達障害を伝えたときに、保護者の気持ちからすると、認めたがらない方が意外と多いんじゃないかと思うんです。その保護者の人たちに対して、丁寧に説明されて、理解してもらおうという努力はされていると思うんですが、どういった伝え方をされているのか。また、1回ではわからないときに、何回も説明に上がったりとか、連絡をしたりとかをされているのかをお聞かせいただきたいと思います。
それから、ここのところ、よくニュースや何かでも出ているんですが、虐待ですね。とても悲惨なニュースが報道されたりしているんですが、虐待が見られたときの保護者に対する指導とか、また、中央区としての対応はどのようにされているのか、お聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○太田日本橋保健センター所長
健診で見つかる障害のうち、発達障害というものは、1歳6カ月で早ければ見つかってきます。ただ、この場合、まだ集団生活に入っておりませんので、保護者の方が気づかれてないということはままあります。このように障害を受け入れる準備ができていない状態で、障害がありますということをはっきりお伝えしますと、気を悪くされて、保健福祉サービスから遠ざかってしまうというおそれがあります。そのため、1歳6カ月健診で臨床心理士が見た後、半年から1年かけて、大体二、三回面接をすることになりますが、お子さんの発達の状態を見ながら障害の受容を進めてまいります。
以上でございます。
○田中子ども家庭支援センター所長
虐待が発見された場合の保護者への対応についてでございます。
今、保健所・保健センターのほうで取り組んでおりますいろいろな事業の中でも、お子さんにもしそういったような状況が見られた場合につきましては、保健所・保健センターのほうから、子ども家庭支援センターのほうに連絡をいただきまして、一緒に訪問をしたりとかしながら、保護者から状況確認をする。それと、お子さんの安全確認を行うというような対応を行っているところでございます。
以上です。
○礒野委員
ありがとうございました。発達障害が見つかるのが1年6カ月ということで、保護者の方は、やっぱりすごく気を悪くするというよりも、傷つくんでしょうね。認めたくないという部分があるので、今、大体2回~3回ぐらい御説明に伺うというお話を伺ったんですが、本当に親としてもとても傷ついている部分ですので、丁寧に優しく接して、説明をしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
また、虐待なんですが、保健所・保健センターのほうとの連携ということで、ただ、これは意外と、のんびり構えていると、虐待でも過激な虐待になると、本当に子供の生命にもかかわるような、今、ニュースや何かで報道されていることもそうなんですが、つながっていくことになってしまいますので、そこら辺、スピード感を持ってやらなきゃいけないと思うんですが、どのぐらいから緊急を要するなというような判断をされているのか、お聞かせいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○田中子ども家庭支援センター所長
児童虐待につきましては、さまざまな形で新聞報道をされております。非常に痛ましい事故等も報道されているところでございますが、現在、中央区においては、重篤な事件は起きていない状況でございます。
どの辺から危険かどうかの判断をするかというのは、これはケース・バイ・ケースであって、一律に線を引くことは難しいところでございます。ただ、現在、子ども家庭支援センターのほうに、児童虐待の疑いありという連絡があった場合には、48時間以内にお子様の状態を確認するというようなシステムをとっております。当然、そこに子ども家庭支援センターの職員が実際に訪問しまして、お母さん、お父さんと面接をした上で、さらにお子さんの状況を確認するといったようなことを行っているところでございます。
以上です。
○礒野委員
本当に緊急な場合、48時間以内というのが果たして早い対応なのかなと、ちょっと思ってしまったんですが、職員の方が行かれても、親御さんが、どうしても子供と会わせないとかという場面もあろうかと思うんです。そうしたときに、ある程度、しっかりと強制力を持ったような形で乗り込める。警察なんかとも連携ができるような体制をしっかりと構築していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、ネズミ駆除に対して570万円余支出されております。このネズミ駆除に対しては、中央区内、どこに行ってもネズミ問題は大きく捉えられていると思っております。駆除に関しては、業者に委託して、薬をまいたりされているのかどうか。また、再開発のときに、どこかの家が取り壊しをすると、そのネズミがどっと移動して、近隣に入っていってしまうという問題があるんですが、そういったときの対応は何かされているのか、お聞かせいただきたいと思います。
生息しにくい環境づくりということで、地域や町会に情報提供を行っていると書いてありますが、どのような情報提供を行っているのかも、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
昔、やっぱりネズミの質問をしたときに、私は、単純に、ドブネズミだったら、マンホールからマンホールに電流をボンと流せば、全部死んじゃうんじゃないかなんていう話をしたことがあるんですけれども、メタンガスで大爆発を起こして、大変なことになるぞなんて言われたんですが、ネズミは本当に生命力が強いんですよね。だから、そこら辺で、中央区は特に飲食店も多い、それから、食品を扱ったりしているところも多いので、衛生面という部分でとても重要なことなので、今後どういうふうに進めていくのかもお聞かせいただきたいと思います。
それから、カラスの対策なんですが、昔は高い位置にずっとカラスはとまっていたんですけれども、最近は地面にいたりとか、低い位置にとまっているんですね。カラスは近くで見るとかなり大きくて、子供や女性の方たちなんかも、近くに来るとわっと驚くぐらい、かなり威圧感があるんです。私なんかも道を歩いていて、そこら辺にいると、結構、わっと思うぐらい、やっぱり相当な大きさなんですよね。カラスに対しての対策も、どのようにされているのか、お聞かせいただきたいと思います。
それから、野良猫対策で、不妊手術の助成ということでやられているんですが、動物愛護という意味で、とてもかわいがる方がいるんですけれども、ただ、野良猫に餌をやるだけという方もすごく多いんですね。よくまち中で、そこで餌をやられると困るんだよねという声をかけたりすると、冗談じゃないよって怒られるんですが、餌をやって、不妊手術まで持っていってくれる方はいいんですが、ただ、餌をやって、置きっ放しにして、餌がそのまま散乱している場所もよく見かけます。そういった方たちに町会の人たちが投げかけたりしているんですが、なかなか言うことを聞いてくれないと。やはり動物愛護というのをすごく表に出して言われるので、それ以上こっちも突っ込んで言えなくなってしまうんですが、地域の事情を踏まえて、区がどういう後ろ盾になってもらえるかというのも、あわせてお聞かせいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○吉原生活衛生課長
まず、ネズミの防除、それから、野良猫対策について回答させていただきます。
ネズミの防除対策でございますが、毎年11月から3月、寒い時期でございますけれども、その期間中に、業者に委託をしまして、防除作業を行っているところでございます。
作業の場所といたしましては、国道管理事務所であるとか、あるいは東京都第一建設事務所、あるいは水とみどりの課といったようなセクションを除くいわゆる公共の場の駆除作業を行っているところでございます。
方法といたしましては、マンホール等に捕鼠器を仕掛けまして捕らえるということ、それから、毒餌をまいて殺鼠するという方策をとっているところでございます。平成24年度の実績でございますけれども、4,055台の捕鼠器を設置いたしまして、142匹のネズミを捕らえたところでございます。
それから、再開発等ビルの解体に伴うネズミの駆除等についてでございます。これにつきましては、中央区建築物の解体工事の事前周知に関する指導要綱に基づきまして、解体を行う業者に対しまして、ネズミの駆除等を行ってから解体するよう指導しているところでございます。もちろん、こういった建物につきましては、常日ごろから防除対策を行っているのが当然のことと考えておりますけれども、やはり解体に当たって、ネズミが近隣に逃げていくという情報もございます。そういったことを防ぐ意味から、解体業者に対して、ネズミの生息状況を事前に調査し、その結果に応じ、適切な駆除を行うことを指導しているところでございます。
それから、ネズミの生息しにくい環境でございますけれども、これにつきましては、保健所がネズミの個別相談会というものを実施しているところでございます。日本橋公会堂であるとか、あるいは保健所、それから、月島区民センター、この3カ所を利用しまして、毎年10月~12月にかけまして相談会を行っているところでございます。これにつきましては、事前の申し込み制をとらせていただいているところでございますが、それ以外にも、例えば保健所の窓口におきましては、通年で相談を受け付けているところでございます。また、町会・自治会等の皆様から御要望があれば、出張いたしまして相談に応じるところでございます。
次に、野良猫の対策でございます。
確かに餌やりに関する苦情は、非常に保健所のほうにも寄せられているところでございます。現在、各町会の皆様を初めとして、共生推進員という職に御推薦をいただきまして、御支援をいただいているところでございます。
餌やりの適正化、すなわち地域猫として、皆さんで一定のルールづくりを行って、かわいがっていく。一代に限りかわいがっていくということを、今、保健所では推進しております。一代に限ってかわいがるために、去勢・不妊手術を行い、そして、地域に戻して餌やりのルール、それから、ふん尿の始末のルールといったものを地域の皆さんで定めていただきまして、それに基づいた飼養をしていくということでございます。そのバックアップ策といたしましては、動物の共生推進員が各箇所にいらっしゃいます。そういった方の御協力をいただきながら、そういった策を進めているところでございます。
以上でございます。
○来島環境推進課長
カラスに対する対策についてでございます。
平成24年度、カラスに対しての苦情相談は、全部で67件あるんですけれども、巣の撤去依頼というのが47件、あと威嚇攻撃されるということが7件ございます。これに対して、区では、区が管理する公園とか歩道、街路樹に巣をつくったものに関しては撤去を行っております。また、民有地内については、所有者、管理者が基本的には行うことになっておりまして、区からは業者の紹介を行っているところです。この巣の撤去に関しては24年度は39件行っております。
また、親鳥が威嚇攻撃するために、巣を撤去するということで、こちらに関しましては、カラスといっても、むやみやたらに捕獲はできないので、東京都のほうに許可を申請いたしまして、ひな19羽、卵33個を回収して、そういう親鳥の威嚇とかを防いでいるところでございます。ひな鳥ができたときに、やはり威嚇ということで区民の皆さんからの相談が多いので、今後も、カラスの問題につきましては、しっかり対処してまいりたいと思っております。
以上です。
○礒野委員
それぞれありがとうございました。本当にネズミ、それから、カラス、野良猫対策と、この先に本当はごみ集積所の話までさせていただこうと思ったんですが、時間がなくなってしまったので、とにかく、こうした問題に関してしっかりと対応していただいて、区民が安心して生活できるように、そして、衛生面でいい環境をつくっていただくようにお願いしまして、質問を終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○堀田委員
よろしくお願いいたします。私からは、衛生費につきまして3点、母子保健事業について、次に資源ごみの持ち去り防止について、次に動物愛護の推進、狂犬病対策について、順次お伺いしてまいります。
まず1点目の母子保健事業についてでございます。
本区は、子育て世代がふえているわけですけれども、出産前、出産後、そして育児中、子育て世代の御夫婦が抱える不安を解消すべく、さまざまな取り組みを実施されています。近年、育児に積極的に参加する男性もふえていらっしゃいまして、本区におきましても、例えばこのような、いわゆるイクメンを応援する事業としては、母子保健指導の事業の1つとして、例えばパパママ教室が開催されています。いただいている資料の140を拝見しておりまして、いろいろな母子保健指導の実績が報告されているわけですが、このパパママ教室のところを見ましても、この過去3年間ですが、回数もふえ、また参加者、受講者数も年々ふえていることはわかっています。このように非常に好評を博しているかとは思うのですが、まず初めにお伺いしたいのは、このパパママ教室への参加者の声、また、父親となる方々への支援について、課題、また今後の方向性、方針等ございましたら、その辺を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○太田日本橋保健センター所長
まず、パパママ教室への参加者の声ですが、参加されて、おおむね満足されていると。特に沐浴指導を受けられてよかったというお声をいただくことが多うございます。
そのパパママ教室での課題でございますが、参加者が非常にふえておりまして、抽せんという状態になっております。それで、なるべく出産間近い方が受講できずに終わってしまわないように、工夫をして抽せんをしておりますが、それでも漏れてしまうことがあるようですので、実施回数を来年度は3回ほどふやしまして、年16回から19回にふやしていくというようなことを検討しているところでございます。
父親への対応で工夫しているところですが、土曜日実施というところで、参加しやすいようにしております。
以上でございます。
○堀田委員
ありがとうございました。沐浴ということで、確かに実際にお子さんが生まれて、男性がパパになったときに、実際に一番に育児にかかわる仕事が沐浴かなと思いますので、すごく実践的な内容でいいなと思いました。参加希望者が多いということで、来年度は回数をふやすということで、ぜひともそのように重層的な体制で取り組んでいただければと思います。
妊娠が確認されますと、母親となる人には母子手帳が交付されます。一方、父親にはこのような手帳は現在ございません。例えば、1つの事例なんですけれども、大阪の寝屋川市では、本区と同様、パパママ教室も開催していらっしゃるんですけれども、さらに、父親が安心して育児に参加できる環境づくりを整えようと、寝屋川市独自で父子健康手帳を作成して、本年7月から配付しているとのことです。この手帳はA5判で58ページという、立派なものかなと思うんですが、内容としては、妊娠と出産、赤ちゃんの成長、育児マニュアル、家事協力、子供の安全と病気というような内容で構成されていて、昨今多い風疹なども、母子感染を防ぐためには夫のワクチン接種が必要ということもありまして、夫のワクチン接種の記録を記入する欄なども設けて、あとは育児に役立つコラムなども記載されているそうです。
実際、内容のほとんどは母子手帳とそれほど変わらないとは思うのですけれども、いわゆる手帳の表に父子手帳とあることで、男性に、当然、お渡しするものとして、また、いただいた男性も、意識を高めることができるという意味で、役に立っているかと思います。この父子手帳は、母子健康手帳交付時に一緒にお渡ししているということです。このように、夫婦一緒に出産・育児の準備をする。その手がかりや、また、楽しみながら子育てをするきっかけづくりとして、寝屋川市のように父子手帳のようなものを、本区もつくったらどうかなと思うんですが、この点、いかがお考えでしょうか。
○太田日本橋保健センター所長
父子手帳というものがあるということを、不勉強で知らなかったもので、今後、取り寄せまして研究していきたいと思っております。
○堀田委員
ありがとうございます。すぐにということにはならないかと思うんですが、研究をしていっていただければと思います。
小さいお子さんが例えば発熱したときに、当然、お父さん、お母さんは慌てて、すぐ病院にというふうになると思います。平日は御近所の病院とかに連れていくこともできるかと思うのですが、お子さんは、夜間であったり、また、病院がやっていない休日などに当然、発熱することもありまして、本区におきましては、この休日診療の体制もしっかりとっていただいているので、特に小さいお子さんをお持ちの保護者にとっては、喜んでいただいているかと思います。
その中で、若干気になることを耳にしたものですから、そのことについて触れたいと思います。
この休日診療所で診療に当たるドクターから、本当は診療所へ連れてこなくても大丈夫な症状のお子さんもいっぱい連れてこられると。まずは電話で相談していただければ、それで済む場合もあるんだけれどもというふうにおっしゃっていました。これは当然のことながら、受診を拒むというものではございません。ただ、医療費自己負担が無料ということで、余りに安易に利用しているのではないかという、そういう危惧をする思いからの御発言だったようでございます。
この電話で相談ということですけれども、例えば、現在、もう既に東京消防庁が開設している救急相談センター、♯7119というものがございます。これは、急な病気やけがをした場合に、救急車を呼んだほうがいいのか、今すぐ病院に行ったほうがいいのかと迷った際の相談窓口で、医師や看護師や救急隊経験者等の専門の人が配置されていて、しっかり状況をヒアリングというか、やりとりしながら的確にアドバイスをしてくれるというもので、これは24時間、年中無休で通じるところでございます。
本区でも作成されている子育てガイドブックですけれども、こちらにも最後のページに、休日診療というところがございまして、その下のところに、休日・夜間の医療機関案内、24時間年中無休ということで、先ほどの東京消防庁の救急相談センターのことが記載されています。ただ、紹介の仕方が、休日・夜間などあいている医療機関がわからないときに相談に応じますと。いわゆるこのページの上に休日診療の場所として、本区の3カ所の休日診療所の御案内とか、聖路加国際病院の準夜間の診療の紹介があるんですけれども、そこがあいていない時間帯で相談したいことがあったときに利用してくださいというような、一番最後に、こちらへどうぞというような、そういう御案内の仕方かなと、拝見していて感じました。
お子さんを持つ親御さんからすると、お子さんの状態が一刻を争うかもしれないし、でも、わからないし、どうしようとなったときに診てもらおうと、それは、当然、大切なことなので、本当にそれを拒むものではないんですが、でも、まず行く前に、ちょっと電話で相談してみようというような選択肢もあってもいいのかなとも思いましたので、それであれば、東京消防庁の救急相談センター、♯7119のサービスをもう少し、子育てガイドブックでも紹介するときにわかりやすくというか、まず御相談してみてはどうでしょうかというような紹介の仕方もあるのかなと。受診が本当に必要かどうかというところを相談する。病院に行くのも大切なんですが、まずちょっと電話で相談してみようという選択肢を提起するということも方法かなと考えておりますけれども、この辺についていかがお考えでしょうか、よろしくお願いいたします。
○太田日本橋保健センター所長
母子手帳を配付するときに母と子の保健バッグというものをお配りしているんですが、その中のリーフレットに、電話番号等、情報が記載されたものを同封してございます。
○古田島福祉保健部管理課長
今、委員がおっしゃったような形のPRの仕方、やはり今後必要になってこようと思いますので、相談窓口でのPRについて、どういう形でできるかについて検討してまいりたいと思います。
以上です。
○堀田委員
ありがとうございます。くれぐれも診療に行ってはいけないということでは当然ございませんので、1つの選択肢として電話相談というのをPRしていただければと思っておりますので、御検討のほどお願いいたします。
続きまして、資源ごみの持ち去り防止についてお伺いいたします。
家庭から出された古紙などの資源ごみは、区また地域の貴重な財源となっております。しかしながら、これまでにも、過去にも何回も議論、討議されているかと思うんですが、早朝に委託業者以外の第三者に持ち去られるケースが後を絶たないという状況でございます。
本区では、資源ごみの持ち去り防止ということで、パトロールを継続実施されております。平成24年度の決算額としても723万円計上されているわけですが、まずお伺いしたいのは、この内訳、また、実際どのようなパトロールをなさっているのか、また、成果として何か感じられることはあるのかなど、その点をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤中央清掃事務所長
まず内訳でございますが、こちらにつきましては、パトロール業務の委託でございます。こちらのほうは584万円ほどの執行になってございます。また、持ち去りを防止するために入れてもらう新聞回収袋というのをつくってございまして、こちらには資源持ち去りを禁止する、また区の資源として出すというような警告を書いてございますが、こちらの印刷費といたしまして、94万2,000円ほどになってございます。また、そのほかにつきましては、資源持ち去り禁止の警告の看板であるとか、その消耗品の購入費用ということになってございます。
今、パトロールを早朝行ってございます。こちらにつきましては、近年、平成23年からでございますが、朝5時から11時の間の任意の3時間ということで、今、パトロールを行っているところでございます。こうした成果としては、24年度につきましては、業者の発見数が1,088件となってございます。23年度が427件ですので、倍以上の発見をしてございまして、そちらにつきましては、注意、指導をするとともに、また持ち去りの現場の確認がとれたものについては、確認書もとってございます。そうしたことを今、行ってございまして、成果としては、新聞、あるいは雑誌、こうした紙類でございますが、この持ち去りというものが現在は減っているということでございまして、回収量についても、これは伸びている状況になってございます。
以上です。
○堀田委員
ありがとうございました。実際に発見数もふえているということで、パトロールの成果が上がっていることは大変喜ばしいことかと思います。
先日、私も自転車で走っておりましたときに、自転車とすれ違ったんですけれども、その後ろにリヤカーがひっついておりまして、あら、珍しいなと思って、中を見ると、持ち去り防止の赤い文字が書かれたあの袋が山積みになっておりまして、声をかける間もないという状況で、9時以降であったことは確かなんですけれども、一生懸命どこかに持っていこうとされていた。それに遭遇したのは私も初めてでしたけれども、それまで、実は、持ち去っているのは第3の業者だと思い込んでおりましたので、最初はちょっとびっくりしたんですが、その後調べると、そういう、いわゆるリヤカーに積んでというケースもふえているということを知りまして、なるほどなと思ったんですけれども。
そこで、ちょっとお伺いしたいのですが、私も遭遇したその方、いわゆるホームレスの方だと思うのですが、ある一面として、そういう方々の生活費に資源ごみがなっているということで、規制に反対するような御意見とかも、ほかの自治体等であるようなんですけれども、本区としましては、その御意見についてどのようにお考えなのか、その点、御教示お願いいたします。
○遠藤中央清掃事務所長
持ち去りでございますが、先ほど言った業者の方が持っていくというのは、紙の資源物が主でございまして、そういう生活の足しにしているのではないかという個人の方につきましては、新聞を持っていくというのはかなりまれなケースでございまして、アルミ缶を持っていくというケースが多うございます。実際にそういう方については、そうした生活費にしているのではないかと見受けられるところでございます。本区といたしましては、そうした方につきましても、業者の方と変わらず、持ち去り防止の注意をいたしまして、実際に持ち去りを防いでいるところでございます。こうした取り組みにつきましては、今後とも、やはり区民の方が、これは資源として生かすために出したものでございますので、厳に注意しながら取り組んでまいりたいと考えてございます。
以上です。
○堀田委員
つまり、本区としては、しっかりと持ち去り防止の対策に今後も力を入れていくと、そのようにおっしゃったかと思います。その上で、また他の自治体の例で恐縮なんですが、おもしろい取り組みだなと思ったので、御紹介したいと思います。
板橋区では、古紙を持ち去りにくい環境づくりの一例として、資源ごみに防鳥用のネットをかぶせるという試みを現在実施しているということでございます。猫とか、そういう動物からごみを荒らされることの防止にもなるかと思うのですが、これも大変おもしろいなと思っております。
また、東村山市では、本年8月、新たな取り組みとして、関連団体と覚書を交わし、9月からGPSを用いた追跡調査を始めたということで、これにより、正確な持ち去りの現状や流通経路を把握し、資源ごみ持ち去り行為の撲滅を図ることが狙いであるということで、私もこのGPSを用いた追跡調査ということで、おじさんたちが持っていったその先を突きとめるというイメージかと思うのですけれども、どれぐらい費用がかかるのだろうということでちょっと調べてみました。当然、端末の数とかによっても全然変わってはくるのですけれども、しかし、比較的小さな規模からでも始めようと思えば、本当に数万円からでも始められるんだなということが調べたらわかりまして、実現できそうな取り組みかもしれないかなと自分としては思った次第です。
これらの板橋区、また東村山市のような取り組み、本区としてはまだないかと思うんでのですが、今後、一考の価値はあるかなと考えておりますけれども、御意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤中央清掃事務所長
今、さまざまな資源ごみ持ち去りを防止するための工夫ということでございますが、本区におきましても、先ほど申しました紙類につきましては、持ち去りの防止袋を区民の方に配付している。また、資源の実際の集積場所につきましても、警告の看板等を設置しているところでございます。また、集団回収におきましても、集団回収をされる方々に、持ち去りを禁止するような張り紙等をしていただけるように、そうしたひな形も用意しまして、取り組みをしていただいているところでございます。
今、先進的な取り組みとしてGPSの設置という他の自治体のお話もございましたが、そうしたものも1つの効果がある取り組みかなと思ってございます。本区におきましては、紙の持ち去りが多いところでございますが、大体業者については数社に限られているところでございまして、その持ち去りにつきましても、大体経路等で予測もできる部分もございますので、今後、悪質なものにつきましては、これは氏名公表というようなこともできますので、そうした取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。GPS等の取り組みにつきましても、これは研究してまいりたいと考えております。
以上です。
○堀田委員
ありがとうございました。よろしくお願いします。
次の質問に移ります。動物愛護の推進、特に狂犬病対策ということでお伺いしてまいります。
最近、まちを歩いておりまして、新しい店舗ができたなと思って看板を見ますと、動物病院というのが結構多くなっております。以前はマンションで、動物を飼えるところはそう多くはなかったかなと思うんですけれども、最近、新しく建つマンションは、はなからペット可ということが売りになっているという物件もふえてきているとも感じます。また、公園や隅田川沿いの遊歩道などは、ジョギングやウオーキングの人たちにまじって、犬を連れて散歩する方も本当にふえていると感じております。このように犬を飼う方がふえている状況で、犬のふんを処理しない、マナーの悪い、ルールを知らない飼い主の方もふえてきていると言われております。
まずお伺いしたいのですが、このような状況につきまして、どのように区としては考えておられますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○吉原生活衛生課長
犬の飼養のマナーの不徹底に伴う苦情というのが、近年、非常にふえております。委員おっしゃられるように、リードの問題、ノーリード、あるいはリードを非常に長くして散歩している。あるいはふん尿の始末が適切ではないといったような苦情が、平成24年度だけでも、保健所に寄せられた件数として47件もございます。保健所といたしましては、もちろんそういった苦情をいただきましたときには、パトロールという形で、職員がみずから、その時間とか場所とかを教えていただきまして、現場に赴いて、そういった方々に指導を行う。あるいは動物の共生推進員、この中に犬専門で御担当していただいている方々もいらっしゃいますので、そういった方に依頼をして、指導徹底を行っているところでございます。また、さらには看板等、あるいはリーフレット等も作成いたしまして、そういったものを配付しながら、啓発活動も行っているところでございます。こういったルール、マナーの徹底というのは、今後、行政にもさまざま影響してくるものでございますので、今後とも、引き続き、徹底をしてまいりたいと考えるところでございます。
以上です。
○堀田委員
ありがとうございます。そうですね、ルールの向上を目指して、さらなる取り組みをお願いしたいと思います。
きのう、インターネットのニュースで見たんですけれども、狂犬病が海外で流行しているということでした。その報道によりますと、ことしの7月、台湾で野生のイタチ、アナグマ3頭の死体から、実に52年ぶりの感染が発覚した。9月22日現在で、イタチ、アナグマ143例、ジャコウネズミ1例、そして犬にも1例の狂犬病感染が報告されている。そのような内容でございました。この台湾も52年ぶりの感染発覚ということなんですが、日本におきましては、1954年を最後に、狂犬病患者は確認されていないということもございまして、余り私たちにとって、狂犬病というのがそれほど恐ろしいという意識が強くないのかなとも思うのですが、実際には、世界で年間5万人ほどの方が死亡している。そのような、人に感染すると致死率100%ということで、非常に恐ろしい感染病であるということを、今回、私も認識を新たにした次第です。
本区におきましては、狂犬病対策、これまでもずっと力を入れてこられて、また、過去の資料とかを拝見しておりますと、犬の登録率、また予防接種率も全国平均を大きく上回っているように拝見しております。
そこで、まずお伺いしたいのですが、特に平成24年度はペットショップと協力して、さらに予防接種の率を上げている、そういう取り組みをすることですとか、あと督促状を送っているということもございましたけれども、その後、実際に24年度、犬の登録率、また予防接種率の変化というか、さらに上がったとか、その辺の状況がおわかりでしたら、その点を御教示いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○吉原生活衛生課長
犬の登録についてでございますが、平成23年度、3,899頭でございましたけれども、24年度末には4,232頭と、相当数上回っております。しかしながら、区内7件のペットショップに周知活動等いろいろ御協力をいただいております。そういった中でもやはり接種率は低下しておりまして、24年度の注射済票の交付は3,011件と、23年度は73.5%あったものが、71.1%まで下がってしまったという実態がございます。これに対しましては、保健所も何か予防接種の方法とか、そういったものに工夫をしていかなければいけないというふうに、危機感を感じているところでございます。
以上です。
○堀田委員
登録数は非常に多くなったけれども、接種率が下がったということで、これに対する取り組みということが大切になってくると思います。三度、他の自治体のことで恐縮なんですけれども、冒頭にお伝えした動物病院もふえているかなというところで、ちょっとその絡みで御紹介させていただければと思います。
これは長崎県の大村市というところですけれども、やはり狂犬病予防対策強化をしているということで、予防接種を終えた際に、注射済票を発行しているかと思うのですけれども、これは本来、本区であれば区で発行しているかと思います。これを、長崎県の大村市では、動物病院でも発行できるようにしたということです。
実際、予防接種率というのは、注射済票を発行している数になるのかなと思いますが、大村市が動物病院でも発行できるようにした背景というのが、飼い主の方が犬にちゃんと予防接種を受けさせているんだけれども、市役所に、結局、行かないままになっているケースもあるということを把握したようで、それであれば、市役所にわざわざ行かなくても、病院で注射済票を発行できるようにすれば、予防接種の数の把握も正確にできるのではないかという意図があったようでございます。確かにシステム的に本区の場合、どうなっているか、大村市とは違うかもしれないんですが、動物病院でも接種後、注射済票を交付するというようなことが本区で可能なのかどうか、その点、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○吉原生活衛生課長
大村市の取り組み、インターネット等で調べて存じ上げておりましたけれども、現在、そういった状況ができるのかどうかについては、まだ検討はしていないところでございます。
ただ、本区におきましては、協力いただいております10カ所の動物病院の御担当の方が、代理で注射済票をとりにくるといったサービスも行っていただいているところではございます。そういった便宜供与という意味におきましては、ある程度のサービス水準は確保できているというふうには認識しているところでございます。
ただ、委員おっしゃいますように、いかんせん、狂犬病の接種率が低いというところで、平成23年度に東京都と市区で、犬の登録と狂犬病予防接種の向上に向けた動物行政検討会というのを実は設置しまして、その向上に向けた検討を行ったところでございます。23年度、24年度、2年度にわたりまして検討を行いましたけれども、基本的にこれという施策が出てこなかったというところで、現状、最終回といたしましては、想定問答みたいな部分の確立と、それから、引き続きリーフレット、それからポスターをもって啓発していこうという結論に落ちついたところでございます。そのところもございまして、各区の取り組みは非常に重要というところでございますので、委員のおっしゃった、そういった御提案も含めまして、どういった形でその接種率、それから、もしかしたら接種していても、注射済票を取りにこないという部分があるのかもしれません。動物病院、あるいは共生推進員との協議の中で、一番効率的な施策について、研究、検討していきたいと考えます。
以上でございます。
○堀田委員
御丁寧な御答弁、ありがとうございました。今後、また予防接種率の向上に向けてのさらなるお取り組みをお願いいたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○田中(広)委員
引き続き、衛生費について質問させていただきます。私からは環境情報センターについてお尋ねをさせていただきたいと思います。
10月に入りまして、ようやく過ごしやすい気候となりましたけれども、この夏は本当に記録的な猛暑で大変な思いをしたな、また地域からもそういったお声も御高齢の方からいただいております。テレビ、あるいはニュースを見ておりますと、集中豪雨、あるいは竜巻でしょうか、そういったことも起きて、本当に自然の脅威を感じた、またそういったことを目の当たりにしたこの夏だったなというふうにも感じております。やはりいろいろな方とお話しすると、この地球の気候が変わっているということは、肌で皆さん感じている、そういった会話をするようになりました。
国連のIPCCでは、21世紀末の世界の平均気温が約100年前と比べて、最大4.8度上昇するとの報告書を発表いたしました。さらにその報告書では、温暖化については疑う余地がなくというふうに分析をし、さらに、この気温上昇が人間活動に起因する可能性については、極めて高い95%以上の確率というふうに指摘をしております。そこで、本区では、地域あるいは各学校においても、さまざまな環境の取り組み活動を行っております。また、計画としても、環境行動計画ですとか、あるいはエコタウン構想ですとか、さまざまな取り組みを進めておりますけれども、本区が目指すエコシティ中央というのは、どういったところを目指しておられますでしょうか。
あわせて、ことし6月開設されました環境情報センターの目的、また目指すところについて御見解をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
○来島環境推進課長
それでは、私から、環境情報センターの目的についてお話しさせていただきます。
環境情報センターにつきましては、目的としては2つありまして、1つは、区民の皆様方に環境情報センターで環境の情報を発信することで、地球の温暖化やヒートアイランド等、環境のさまざまな問題について関心を持っていただき、おのおの区民の方、事業者の方等が、日常の生活において環境活動を行ったり、事業活動の中で環境を意識していただくというような普及啓発するという目的がまず1点。
それと、あと1点は、やはり中央区が環境活動を進めていく上で、区民の方だけとか、事業者の方だけではなかなかできないので、やはり区民の環境活動団体の方、それから、事業者等が交流して、行政も含めて協働して、一丸となって環境活動に取り組む交流の場の拠点ということで、この2つの目的で環境情報センターというのを開設しているところでございます。
○宮本環境土木部長
私から、エコシティ中央が目指す姿というものについて、お答えさせていただきます。
環境には、地球環境もございます。自然環境、それから、生活環境、都市環境、さまざまございます。そういう幅広い分野の中で、中央区においては、単に環境に配慮するだけではなく、地域、中央区全体の魅力、あるいは価値を高めて、中央区民が暮らしやすいまちになるような、そういった姿を描きまして、エコシティ中央を実現していきたいと考えているところでございます。
○田中(広)委員
それぞれ御答弁ありがとうございます。きょうもこの質問をするに当たって、念のためと思いまして、朝、環境情報センターに行ってまいりまして、入りますと、本当に間伐材で木質化された内装の明るい室内に、ちょっとほっとする。また、エコザウルスに出迎えていただきながら、また、係の方が、おはようございますと声をかけてくださって、本当にすばらしいなというふうに感じております。
今、さまざま目的、また目指すところをお話をいただきました。環境というのは大変範囲も幅も広くて、400平米の環境情報センターの中でどう取り組んでいくかというのは大変難しいなとも、ある意味感じております。しかしながら、さまざま御担当の方が考えて取り組んでいらっしゃいますので、大変期待しているところであります。
そこで質問をさせていただきたいと思いますが、平成24年度、どういった検討、あるいは準備をされたのでしょうか。そしてことしの6月、オープンをしたわけでありますが、まだ4カ月程度ではありますけれども、取り組み状況ですとか、あるいは訪問者の声、また感じている課題等ございましたら、教えていただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
○来島環境推進課長
環境情報センターについて、開設前の24年度ですけれども、実際、他の区でも環境情報センターと同じような機能を持った施設がございまして、そこに視察に行き、どういうような形で運営されているかというようなのを参考にしつつ、中央区としての環境情報センターをつくり上げて、25年の6月にオープンしたところでございます。
それで、オープンした後なんですけれども、本来、環境を普及啓発する施設なので、多くの方に来ていただきたいし、多くの人に情報発信していかなければいけないとは思っているんですけれども、来客数等がなかなか思うようにいかないと。新宿区にある環境情報センターは、23区の中では一番先進的に取り組まれているところですが、年、2万7,864人というような形で、月に直すと2,322人、1日にすると81人というような形で、新宿区の担当の方に聞いても、やはり課題は来客数をふやすことだとおっしゃっていました。
新宿区がそれでやっているのは、イベントとか、情報発信するための仕掛けが必要だということで、新宿区では年に約300事業を行って、来客数をふやして、また、環境について関心を持っていただくような取り組みを行っているということです。私どもも、1回見て、ああ、こんなものかというのではなく、そこで環境というものに関心を持っていただいて、リピーターになっていただくような仕掛けが必要だというふうに感じています。
そういったところと、あと、中央区の立地の関係で、事業者の方が多いので、事業者の省エネセミナー等を活用して、事業者の方にも関心を持っていただくというような、地域の実情に合った運営をやっていくことが必要だと感じております。
訪問者とか、モニターの方の御意見、声なんですけれども、環境というのは幅が広いので、ターゲットをもう少し絞って、わかりやすく示したほうがいいのではないかなどといった意見がございます。そういったところに関しては、区民の方が環境を身近に感じてもらえるようなこと、例えば見える化を体験してもらうとか、そういった体験をして環境に興味を持っていただくというような、どちらかというと情報だけを発信しているというようなところなので、体験とか、区民の皆さんが実際にやっていただくというようなところも必要だというのを、区民の来館者の声で感じているところでございます。
○田中(広)委員
大変わかりやすい御答弁をいただきまして、ありがとうございます。今御答弁にありましたとおり、私も同じことを思っていまして、多くの方に来ていただきたいですし、また何度も訪れるようにしていただきたい。それによって、少しでも気づきによって、日ごろの生活の中で環境への取り組みを進めていただく。その小さな取り組みが大きくなって、社会を大きく動かしていくんだろうなと私は思っております。
そこで1つ気になったのは、委託先の民間業者さん、これはどういった基準で決められたのか、教えていただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
○来島環境推進課長
環境情報センターを開設するということで、平成24年度にプロポーザルを行いまして、プロポーザルの中で環境に造詣が深いところをまず中心に、あと区の考えと一致しているのかというような点を考慮して決定したというふうに聞いております。
○田中(広)委員
区の取り組みですので、当然、区が中心になっていくかと思いますが、現場には、当然、指定管理の業者さんがいらっしゃるわけです。この環境というのは本当に難しいので、その現場におられる民間の業者さんが熱意を持っていないと、ちょっとこの運営というのは難しいのかなというのを正直感じております。
私も質問するに当たって、少し勉強させていただこうと思って、いろいろ施設を見てまいりました。特に最近見に行ったのは、今回は丸の内方面なんですが、エコッツェリア、丸の内さえずり館、あるいはエコミュージアムを見に行ってまいりました。さすが民間の社会貢献活動をPRする、そういう視点ですので、積極的に行っております。例えばエコッツェリアにおきましては、当然、大丸有のエリア内で、どうこの環境をよくしていくか、そういう視点がありますので、委託先も都市計画の専門家の有名な先生がついてやってはいるんですけれども、当然、専門的に勉強するスペース、それから、一般の方が訪れていいスペース、この2つがあります。これは本区と一緒だと思っております。
一般に訪れてもいいスペースに入ると、真っ先にコンシェルジュの方がいらっしゃって、本区と同じように、まず声をかけてくださいます。そして中に入りますと、いろいろと取り組んできた冊子があったり、書籍があったり、また、ゆっくり座るスペースがあります。当然、その椅子や机、あるいは壁面に飾ってあるインテリアも、全て環境に配慮したものです。それから、壁面緑化もされている。まずその雰囲気を感じることができるのが1点です。
それから、エコッツェリアで大変驚いたのは、何と蛍を飼育しておりまして、去年からスタートして、ことしになって2匹羽化したということでした。しかも、その蛍を飼育しながら、なおかつ、その場で餌となるカワニナの稚貝も育てておりまして、それは誰がやっているのかと聞いたら、コンシェルジュの方が、毎日、一生懸命、この作業をしているというんですね。それを監修する専門の方がいらっしゃったのは間違いないんですが、その特徴のある取り組みを、やはり現場の方が熱意を持ってやっている。私もいろいろ聞いたら、専門的なことがどんどん返ってきて、すごく心強いなというふうに感じました。
また、一方、丸の内さえずり館、この名前も何かすごく優しい名前だなと思っているんですが、ここはどちらかというと、ハードとか、そういった面ではなくて、丸の内かいわいの生き物を皆さんに知っていただこうということで、壁に地図をつけて、そこにいろんな生き物がいる。その中で、皆さんと一緒になって飼っていける生き物ということで、カメを一緒になって皆さん、育てていまして、そういった中で御近隣のテナントの方も、餌をあげに来たりしながら、一緒になって育てている。そういった状況でした。そこも本当に室内の内装から、居心地のよさから、また訪れやすい、ずっと滞在したい、そういった視点を大変強調している、また工夫しているなということを正直、感じました。
本当にこの施設を見に行って学んだことは、どうやったら多くの方に来ていただけるか、専門家の方だけではなくて、環境になかなか興味を持ちづらい人も訪れたいなと思うコンセプト、また次も来たいなと思うコンセプト、こういったところを上手に工夫しているなというふうにも感じました。
また、一方で、エコミュージアムは、いわゆる地域貢献と同じように、オフィスビルが建った横に緑化の道がありまして、ここにも蛍のせせらぎなんていうのがありまして、一生懸命、蛍を育てようとしている。確かに私もいろいろ調べると、江戸時代は蛍狩りがあったぐらい、江戸の町では蛍がすごく愛されていた、そういった歴史、また江戸から学ぶ知恵という視点も含めて、1つの象徴として蛍の飼育も行っております。そのエコミュージアム、そういったいろいろな緑化だとか、さまざま取り組みながら、歩きながら環境を学べるといった工夫をされておりました。
そこでお伺いしたいと思うんですが、1つ目は、指定管理の業者さんは、今も一生懸命取り組んでおられますが、先ほど環境推進課長さんの御答弁で、視察に行ったというお話がありましたけれども、ぜひ指定管理者の方々も、いろいろな施設を視察していただいて、いろいろ調査していただいて、何か熱意を持って取り組んでいただける、そういった方向性をお願いしたいと思います。
それが1点と、それから、もう一つは、指定管理者の業者さんと当然、コンセプトは共有しなければいけない。先ほどの選定においても、共有しているというお話がありましたが、やはり名称においても工夫をしていただきたいなと思います。区民の方が、環境情報センターというと、何かちょっとかたい感じがしますので、温かいような名称をつけていただければありがたいなと思いますので、まずその点お伺いいたします。よろしくお願いします。
○宮本環境土木部長
環境情報センターの委託業者でございますけれども、こちらの業者につきましては、雑誌社であります。その雑誌社が、例えば今の関係では「BE-PAL」とかいう雑誌も出しているということ、また、荒川治水資料館という施設がございますけれども、そちらの指定管理者を受けているということで、私どもにおいては非常に期待をして、委託を受けていただいたところでございます。
もちろん、他区の環境情報施設なども、私どもと一緒になって見に行って、環境情報施設というのはこういうものかというものについては、理解をしていただいているというふうには思っています。ただ、なかなか取り組みにおいて、受付業務みたいなところに終始しておりまして、計画的なイベントの実施だとか、あるいは企画展示だとか、そういったものが必ずしもまだ十分でないところがあると思っています。私ども一緒になって、オープニングウイークをした後、業者に時には指示をしながら進めてきているわけでございますけれども、現在、1カ月に1回は担当の連絡会議を持つようにいたしておりまして、今後については、しっかりとそういう連絡会議を持ちながら、環境情報室で多くの方々が環境について学んで交流していただくように、取り組んでまいりたいと考えております。
それから、2つ目の名称の件でございますけれども、おっしゃるように、施設はきれいにできておりますけれども、温かみというか、ほっとするようなところについて、多少欠けている部分があるかなと思っております。真ん中に丸テーブルがありますけれども、いつもカウンターから見られているような感じで、くつろぎにくいとか、あるいはワークショップも奥のほうで、わかりづらいとかという状況もございます。私ども、なるべく多くの方々が休んだり、本当にもう、休みに来ていただくような形でもいいと思っております。そういう点においては、温かみのある施設にしていきたいと思っております。委員から以前、開設前に、観葉植物を置くこととか、あるいは水性生物調査でとった魚を展示するとかという御提案もいただきましたけれども、そういう全体的に温かみのある施設とするように、これから愛称も含めまして、さまざま検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○田中(広)委員
御答弁大変にありがとうございます。今、温かみという御答弁をいただきました。その上でもう少し御提案させていただきたいんですが、当然、講座ですとかイベント、団体の皆さんの活動はすごくいろいろサポートしてやっていただいているんですが、やはり入り口のスペース、一般の方が訪れるスペース、あそこに何度も訪れてもらえるような工夫をという視点で、1点御提案したいと思います。
これは、まず、各学校で子供たちがいろいろな環境の取り組みをされております。それから、年に1回、環境子どもサミットを行っております。ぜひそういった取り組みを、例えばこの週はこの学校、次の週はこの学校とか、いろいろ現場で活動している内容をわかりやすく展示していただければ、区民の保護者の方、また子供さんが、あそこに展示してあるから見にいこうとか、すごく行く動機づけができると思っております。せっかく区内でいろいろな取り組みをされておりますので、1つは、未来ということを考えたら子供たちかなと思いますので、そういった工夫を1つお願いしたいなと思います。これが1点の工夫です。
それから、もう1点は、せっかく水性生物の調査をするのであれば、水槽とか、これまでもいろいろなお話をしたんですが、以前にも蛍の話をさせていただいたんですが、まさか、丸の内の施設で蛍の飼育をしているとは全く思わなくて、そういった意味では本区でもできないことはないのかなと思っております。先ほど学校の話をさせていただきましたが、城東小学校においても、蛍の飼育を行っておりますので、例えばその城東小学校の取り組みを皆さんに知っていただくという視点から、環境情報センターの中でもそういった蛍の飼育のような形ができないかなと思います。都心の真ん中で、水がきれいなところにしか住まない蛍、これがいるというのは、大変な情報発信力になると思いますし、皆さんの希望にもつながっていると思いますので、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
また、一方で、先ほど申し上げましたが、蛍という意味は単なるそういう意味ではなくて、もともと江戸にいた、中央区自体はどうだったか、ちょっと難しいところはありますけれども、銀座にもいたというお話を聞きますけれども、そういった視点からも大変歴史のある取り組みだと思いますので、その点も含めて御検討をお願いしたいと思いますが、2点、御見解をお願いいたします。
○宮本環境土木部長
子供たちが環境について学ぶことは非常に大事だと思っておりまして、環境情報センターにおいても、子供たちを対象にしまして、中央区の生き物観察を実施したところでございます。今後については、例えば子供のキッズクラブとか、生き物クラブとかいうものをつくったりしながら、子供たちが環境について学ぶ場を設けてまいりたいと考えております。
学校においては、非常に環境学習に取り組んでいただいておりまして、これも教育委員会と連携しながら、私ども環境情報センターを使った展示等をしていきたいと思っております。
毎年、環境作品コンクールを学校の協力をいただいてやっておりますけれども、ことしについても、11月30日から12月9日に、作品を環境情報センターの中で展示する予定になっております。これだけではなくて、さまざまな学校の取り組みを環境情報センターの中で紹介できるように、努力してまいりたいと考えております。
また、蛍につきましては、城東小学校で飼育している、あるいは丸の内のエコッツェリアでという話もございました。今後、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○田中(広)委員
大変にありがとうございます。ぜひ多くの区民の方々が何度も訪れたいと思える環境情報センター、そして、それによって環境に対する普及啓発が図られる、そういった施設となることを期待いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○今野委員
ただいま第5款「衛生費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後1時5分に委員会を再開されるよう、お諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
午後1時5分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。
暫時休憩といたします。
(午後0時2分 休憩)
(午後1時5分 再開)
○木村委員長
休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
第5款「衛生費」について、質問者の発言を願います。
○奥村委員
最初に、未利用エネルギーに関して質問します。環境建設委員会に提出された、未利用エネルギーに関する調査報告書から質問したいと思います。
調査報告書の3ページで、中央清掃工場からの排熱利用先として住宅への供給、そして暖房への利用が有望ということで、新設となる晴海五丁目と晴海四丁目の住宅、合わせて1万2,200戸を供給対象として検討するとあるんですけれども、この住宅というのは、オリンピック・パラリンピックの選手村のことなのかどうか。1万2,000戸の住宅というと、ちょうど選手村跡地の住宅数の数と合致すると思うんですけれども、この点について確認させてください。
○望月環境政策課長
未利用エネルギーの住宅の戸数ということでございますけれども、清掃工場に隣接しております晴海五丁目と四丁目ということですので、五丁目のほうは、当然、そういったオリンピックで使われる部分も可能性として考慮したものになっております。ただ、戸数につきましては、あくまでこれは想定でございまして、このような形になるかどうかというのはまだ未決定の部分でございます。
以上でございます。
○奥村委員
同じ報告書の中で、清掃工場排熱のうち、現時点で有効活用されている発電利用、そして、熱利用には影響を与えないように、大気等に放出されている余剰エネルギーを利用の対象とするとあるんですが、この余剰エネルギーだけで給湯、そして暖房を支えることが本当にできるのかどうかという点について伺いたいのと、あと、同じ報告書の中で、試算結果として、減湿用冷却水と蒸気復水の組み合わせによる熱需要の充足率の係数というのが示されていて、最も低いケースで70.8%、最も高いケースで77.7%と出ているんですけれども、季節による熱需要の変化等あると思いますが、安定供給というものが本当に可能なのかどうかという点についても確認させてください。
○望月環境政策課長
今回行いました未利用エネルギーの調査結果ということでございますけれども、こちらにつきましては、先ほどお話がございました、清掃工場で排出しております、捨てているといいますか、そういった余分になっているエネルギーの活用について検討したものでございます。そちらにつきまして、季節を問わず、こういった形で安定的な利用は図れるものという形では考えてございます。ただ、先ほどお話がございましたように、給湯のみ、あるいは暖房まで使うのかによって、またその中身は変わってくるかと思います。やはり給湯のみで使うという形であれば、そういったある程度一定の広がりの地域の中においても、一番有効な利用が図れるのではないかと考えてございます。
以上でございます。
○奥村委員
中央区の収集ごみ量は、ここずっと減少傾向にあって、今後も減らしていかなくてはいけないと思うんですけれども、その中で、ごみを減らしていくということと、安定的な熱量を確保するということの間に何か矛盾がないのかどうか。もし熱需要を安定的に確保するために、ほかからごみを持ってくるとか、過剰にごみを燃やすとかいうことになってしまうと、そもそもエコタウン構想との矛盾になると思うんですけれども、そのあたりの整合性についてはどのように考えているのかという点と、あともう1点が、このネットワークシステムというのはどれぐらいの期間使用することを考えているのか。メンテナンスについても、お考えがあればお聞きしたいと思います。
以上2点、お願いします。
○望月環境政策課長
未利用エネルギーについて、まず、ごみの減少に伴う利用についての制限のようなお話でございますけれども、こちらの未利用エネルギーを活用するに当たって、現在の例えばごみの焼却量が減っていくというような状況の中でも、それほど大きく変化を与えるものではないと考えてございます。よっぽど半分ですとか、そういうふうに減ってくるという状況になれば、また変わってくるかと思いますけれども、今の状況の中では安定して利用が可能であろうと考えてございます。
それと、このネットワークシステムの利用の年限というお話でございますけれども、まだ具体にそちらのほうの検討までいっているお話ではございません。また、メンテナンスにつきましても、それぞれに、どちらの場所で、どういった機器を設けながら活用の方策をしていくのかによっても変わってくるかと思います。これらについては、今後、清掃工場一部事務組合さんのほうとも、当然、そういった部分のお話をさせていただきながら、検討をしていきたいと考えてございます。いずれにしましても、こういった未利用エネルギーの活用がCO2の排出の減少に当然寄与するものと考えておりますので、積極的にこういった活用を働きかけてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○奥村委員
今後、劇的にごみ量が減っていく可能性もあるのではないかというお話でしたけれども、やはり長い目で見たときには、技術革新が進んで、何か新しい材質ですとか、素材が出てくるとか、あと、生活のパターンが変化していくということもあるので、ごみ量がどのように減っていくかということは、長期のスパンでは読みづらいと思うんですけれども、そういう中でもきちんと対応できるようなシステムなのかどうかという長期的な視野で見ての精査ということも当然必要だと思います。エネルギー供給のために、ごみを過剰に燃やさなくてはならないというような、そういう逆転現象が起きて環境に負荷がかかるようなことがないように、しっかり考えていただきたいということを要望します。
次に、温暖化対策についてお聞きします。
今、40度を超える夏の暑さと、そして1時間200ミリを超えるような集中豪雨というものもたびたびありますが、その経験したことのない異常気象ですとか、極端気候という聞きなれない気象用語が飛び交うようにもなりました。そして、熱中症患者の搬送も急増して、地球温暖化と、そしてヒートアイランド現象に対しての対策というのは、待ったなしの課題だと思います。
1992年に京都議定書で、CO2の排出量を1990年比で2010年までに6ポイント削減することが採択されました。1990年を100として、94を目標としていたものが、結果は2011年度で113と、1990年比で13ポイント増大してしまって、もともとの目標値の94からは約20ポイント増大しているという大きな問題があります。湾岸部に高層ビルが林立することで、海風が通らなくなっているということも要因の1つと言われています。東京の平均気温もこの100年間で3度上昇して、熱帯夜が増える。そういうヒートアイランド現象も加速しています。東京全体のCO2排出量をふやすことに中央区は大きく加担している自治体だと思います。CO2増大の責任の一端を担っていることになると思いますが、区民はもちろん、都民に対しても、環境に負荷をかけるまちづくりを進めているということに対して、どういう思いをお持ちかお聞かせください。
○望月環境政策課長
環境に対する配慮ということでございますけれども、都心の本区に求められる機能といいますか、役割というものは、国の上位計画、あるいは都の上位計画等でも国際化というような部分も含めて、中央区に求められる役割、機能というものがうたわれているかと思います。そういった中で、区としてまちづくりに取り組んでいるわけでございます。それは、活気とにぎわいづくり、人が集まるということは大変活気とにぎわいももたらされると。都心の中央区として、そういったまちづくりに取り組んでいる状況の中で、最大限環境に配慮した計画となるように、まちづくり基本条例を含めて環境に対する配慮ということでの指導を行って、それぞれの建物についても、省資源ですとか、エネルギーの有効活用というような形で事業者のほうを指導しながら、CO2の削減にも取り組んでいるところでございます。
今後もまちづくり基本条例等を活用した、あるいは指導要綱を活用したそういう指導を続けることによって、CO2の削減に取り組んでまいりたい、また、環境に配慮した計画づくりとなるように指導してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○奥村委員
環境に最大限配慮をしていくということなんですけれども、決算資料の160と161で見ても、中央区は23区の中で緑被率が最下位で、道路率は1位という、極端に環境破壊が進んでいる自治体だと私は考えています。中央区でも環境行動計画の中で削減目標を掲げています。2020年までに2000年比の25%削減を目標としていて、中央区が最低限達成すべきとして、当面の目標として掲げていた、2012年までに5%削減という目標がありましたが、これは結局、達成されなかったわけですけれども、2020年までに確実にCO2削減を達成するために、今後どういう取り組みを進めていくべきなのか。中央エコアクトですとか、見える化、あと自然エネルギー、省エネルギー機器設置費助成、中央区役所温室効果ガス排出抑制実行計画、中央区環境マネジメントシステム等々、今ある施策を確実に前進させていくことが不可欠だと思いますが、今後の削減の方向について、具体的にお聞かせいただきたいと思います。
○望月環境政策課長
CO2のさらなる削減に取り組むということでございます。今、委員のほうからお話もございましたけれども、2012年までの排出量5%というようなお話、あるいは行動計画でもさらにCO2削減に取り組んでいくという状況の中でございます。
ただ、最初にございました緑被率、あるいは道路の整備ということでございますけれども、本区の都市基盤の整備は、関東大震災の復興の区画整理で整っておりますので、そのときからそう大きく状況が変化しているということではございません。また、緑の整備ということにつきましては、これは毎年取り組んでおりますけれども、徐々にふやしてきているという状況があるかと思います。それは、壁面緑化、屋上の緑化を含めて、そういったことに取り組んできている状況であると考えます。
また、お尋ねのCO2の削減につきましても、3・11以後のエネルギー関係の問題、原子力という部分のお話もございますけれども、そういった部分での取り組みも含めて、本区だけではなく、やはり削減、これは日本、世界という中で取り組むべき項目であろうかと思っております。その中で、本区といたしましては、先ほどお話のありましたエコアクト、あるいは自然エネルギー、省エネルギー機器設置費助成、あるいは家庭の省エネルギーへの取り組み、また見える化などに通じた、そういった促進をすることで、環境行動計画に掲げます事業を着実に実施しまして、CO2の削減に取り組んでまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○奥村委員
超高層ビル1棟が排出する二酸化炭素の量は、ほぼ日比谷公園の20個分の緑に匹敵する莫大なものだということが一般的に言われているんですが、決算資料の134を見ますと、既存建物のCO2発生量に対して、建てかえ後の発生量は、軒並み、これ、計算してみますと1.3倍、1.4倍と大体増大しています。京橋三丁目の環境情報センターが入っているビルも、建てかえ後、1.45倍に増大しているという実態があります。事業者に対して、中央区のCO2削減目標の数値をきちんと示して、削減を本当にきちんと促していくということが必要だと思いますが、この点については、今、どのように進められているのかと、今後さらにどのように削減を促していくのか、そのあたりのお考えについてもお聞かせください。
○望月環境政策課長
大規模開発におけるCO2の削減ということでございますけれども、委員お話のとおりに、面積がふえますと、やはりCO2の発生量というのはふえてまいります。ただ、当然に、最新の機器、省エネルギー機器を利用したり、そういった効率的な部分を行いますので、発生源単位という形で建物の1平米当たりの単位を見ますと、何もしない状況から比べますと、40%とか、また、最近のビルですと、東京スクエアガーデンでもそうですし、清水建設さんのビルでもそうですけれども、それ以上の削減率という形で努力をされている形になります。当然、それについては、東京都を含めて本区においても、その環境に対して配慮を求めまして、そういった機器の使用、あるいは実際にそういったものが使われるという形での指導を行っておりますので、そういった部分では、当然、削減されている効果というのはあるかと思います。
先ほどもお話を申し上げましたけれども、本区の場合、まちづくり基本条例で周辺の環境への配慮ということも計画事項の中に盛り込むような形で指導を行っております。そういったものを積み重ねることによって、CO2の削減につながるように、事業者のほうを指導してまいりたいと考えてございます。
以上です。
○奥村委員
建物の面積がふえれば排出量もふえていくのが当然なんだという、そういうお話でしたけれども、今後、再開発ですとか、新しいビルがどんどん建っていく中で、当然、面積の広いビル、高いビルがふえていくわけですから、やはりどんどん増加していくということになるんだと思うんです。
そして、行政評価の73ページの中央エコアクトの普及についてなんですが、大規模事業所の二酸化炭素排出原単位の削減の指標が出ています。平成29年度の削減率の目標値が40%なのに対して、23年度の現状値が37%、24年度は36.7%となっていて、目標値から遠ざかってしまっているんですが、これを本当に29年度の削減率の目標40%に近づけるためには、どういう対策をとる必要があるとお考えなのか。それと、目標値から遠ざかってしまっているということに対しては、何が原因だと分析しているのかどうかの見解についてもお示しください。
○来島環境推進課長
大規模事業所の二酸化炭素の排出原単位の削減というところで、目標に届かないという点でございます。こちらは中央エコアクトとか、事業者向けの省エネセミナーを行ったり、環境フォーラムというような形で講演会を行ったり、事業者にも結構たくさん出席していただいているんですけれども、なかなかそれが助成とか、実際の省エネルギーにつながっていかないという部分があるところでございます。
そういったところからして、やはり今後、事業者の方について、区のほうでも、何が問題なのか、助成制度も実際やってはいるんですけれども、達成できてないところもあるので、そういった問題について、省エネセミナーの中でアンケートをとって状況を聞くなり、しっかりアンテナを張って対応していきたいと考えております。
○宮本環境土木部長
平成23年度と24年度、削減率が少し下がっておりますけれども、これは、大規模事業所の平均の単位面積当たりのCO2の削減率を求めたものでございます。
先ほど環境政策課長からお話しいたしましたように、東京スクエアガーデンでは45%、あるいは清水建設の本社では60%という削減率になっております。そのほかの開発においても、省エネ機器等が設置されまして、削減率が高くなってきてはいるところですけれども、平均するとこういう数字になっているということでございます。それを平成29年度までに40%に伸ばすということでございますけれども、このあたりについては、さらなる省エネ機器の開発、技術革新とか、そういったものが行われることによって、この数値に向けて努力していくと。私どもの区においても、しっかりとまちづくり基本条例などで指導していくということでございます。
○奥村委員
何か省エネ機器の開発がもっと進んでくれないと削減していくのがとても難しいというような、そういうお話にも聞こえたんですけれども、中央エコアクトの達成状況では、環境行動計画で定めた達成目標の認証事業所数530社、そして、参加家庭数600世帯という目標に対して、平成24年度末の時点で、事業所は56社しか参加していない。家庭のほうは429世帯となっているんですね。目標に対して家庭の数は7割達成しているんですけれども、事業所はわずか1割しか達成できていないことになるんですけれども、これをどう分析しているのかという点について伺いたいのと、まちづくり基本条例などを通して、開発業者にも再生可能エネルギー導入を要請するとか、いろいろ今までもしてきたと思うんですけれども、本当に達成するためには、さらなる要請が必要だと思いますが、その点についてもお考えをお示しください。
○来島環境推進課長
中央エコアクトの事業者向けの認証率というのが、やはり委員がおっしゃっているとおり、低くなっております。これは区としても問題意識を持っていて、今、環境情報センターのほうで、6月ですか、環境フォーラムという形で事業者さんに、省エネセミナーと講演会というような形で行ったときに、数百人も参加されて、特に環境に関して、実際に講演もそうなんですけれども、省エネセミナーの中で企業の方については、実際にすぐ、何が悪いのかわかる省エネ診断というのがスピーディーにいくので、結構、中央区の事業者の方も、省エネ診断とかというのにはすごく参加率が高いとお聞きしているんですけれども、区のやっている中央エコアクトに関しては、いまひとつ認証率が悪いような形になっています。
そこに関しましては、環境の診断を使われるときに、やはりアンケートなり情報をとって、企業の求めているところと区のやっているところのどういったところが一致してないのかを分析して、しっかり効果のあるものに改善していき、中央エコアクトの事業者の部分についても、しっかり事業者の方が参加していただけるように改善をしていきたいと考えております。
以上です。
○奥村委員
家庭や公共施設の緑化などで頑張っても、もちろん努力は大事なんですけれども、限界があると思うんです。CO2の最大排出源、排出元となっているのは事業所なわけですから、やはり事業所に本気で取り組んでもらわない限り、目標達成などあり得ないと思います。区内事業者などのCO2の発生量をきちんと把握して、事業所と協働で区内全体のCO2の削減計画を作成する必要もあると思いますし、区内の事業所と削減の協定を結ぶ制度もきちんとつくって、削減目標を短期、中期で掲げて、そして実施期限、そして中央区への報告義務なども盛り込むような具体的な計画を策定することが必要だと思いますが、お考えをお聞かせください。
○望月環境政策課長
事業所のCO2の削減についてということでございます。大規模な事業所の場合は、当然、そういった性能というものは、定期的に報告義務等がございますので、そういった部分でのチェックは当然ございます。また、本区の場合ですと、建物を建てる際に、100平米以上の土地で開発をする際には、環境計画書という形での提出も義務づけております。そういった中で、当然、計画上配慮するという形でCO2の削減に取り組んでいただいているという状況は、新築の建物であればございます。
ただ、委員がおっしゃる、例えば既存の建物についてどうかということで、先ほど省エネ機器の発達みたいなものを待ってというお話がございましたけれども、これ、日々、省エネの機器についても相当な部分、発達・発展してきていると思います。そういった部分が、例えば事業者さんの大規模な修繕ですとか改修、特に設備更新、そういったものにあわせて行われることによって、区全体でいけば、当然、CO2の削減というのは図られると考えてございます。ただ、そこの部分でそういった義務づけというところまでは、現在のところ、考えているものではございません。
以上でございます。
○奥村委員
義務づけもぜひ考えていただいて、もっと必死になって削減の取り組みを進めていただきたいということを要望します。
そして、今後、オリンピック・パラリンピックも開催されることで、選手はもちろん、世界中から観光客も押し寄せることになりますけれども、東京の都心の、この尋常でない夏の暑さから身を守るための施策を、中央区としても進めるべきだと思いますが、暑さ対策については、どのように考えておられるのかという点と、あと行政評価の84ページで、環境に配慮した道づくりとして、ヒートアイランド現象の緩和などに効果がある遮熱性舗装道路の整備を推進とあるんですけれども、これも平成29年度の目標値が74%となっているんです。それに対して、23年度では45.3%、24年度も49.9%と微増はしたんですが、74%という目標まではまだまだ遠く、残り5年の間にどのようにふやしていくのかという具体的な計画についてもお聞かせください。
○中野道路課長
遮熱性舗装についてのお尋ねにお答えいたします。
遮熱性舗装でございますけれども、ヒートアイランド現象に大いに寄与するものでございまして、これまで区として取り組んでいるところでございます。平成22年度に整備した日本橋浜町の部分でございますけれども、8月の中旬ごろで、整備しているところと整備していないところで、温度差が約11.3度あったということでございまして、この効果はかなりあるだろうと思っております。
委員御指摘の指標の推移ということで、なかなか進んでいないのではないかという御指摘でございますけれども、整備する場所によって、日陰のところにやっても効果がないということでございまして、一定規模の幅員があるところで遮熱性舗装を行っているところでございます。この整備するところについては、道路の改修等にあわせてやっているという状況がございまして、毎年決まった量を確実に行うことがなかなかできなくて、こういう数字が出てくるのかなと思います。今後については、基本計画にも定めさせていただいておりますけれども、目標を持って着実に推進していきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○奥村委員
日陰ではなかなか効果が出ないですとか、いろいろ難しい点はあるようですけれども、いずれにしても、目標値74%というものを掲げているわけですから、これを達成するために努力をしていただきたいことを要望したいと思います。今、EUを中心とした世界の先進国の流れは、地球の環境保全と都市の成長をどうコントロールするか、これが都市づくりの大きなテーマとなっているので、超高層ビルを建設していくような大規模開発というのは、世界の流れから見れば、逆行しているものだと思います。オリンピック・パラリンピック開催に際して、環境に配慮した、風通しのよい、そして緑輝くまちを目指して、ぜひ、できることを最大限頑張っていただきたいと思います。
次に、公共施設の緑化についてです。壁面緑化が区内の19施設で実施されていますけれども、月島特別出張所の壁面の緑化が枯れていて、美しくないんですけれども、銀座ブロッサムなどはきれいに、緑で青々と繁っています。これは植物の違いなのか、水を供給するシステムの問題なのか、きちんと緑が保たれるように研究していただきたいと思うんですけれども、その点についても御見解をお示しください。
○石田水とみどりの課長
公共施設の緑化についてお答えいたします。
区民センターは区民部の施設になりますので、区民部のほうと連携して、その辺の現状を調べまして、対応していきたいと考えているところでございます。
○奥村委員
ぜひ研究していただいて、形だけ緑をつけているということではなくて、本気度が伝わるような緑の保ち方をしていただきたいと思います。
民間の建物で、今、壁面緑化が美しく保たれているところもたくさんあります。丸の内パークビルディングのブリックスクエアですとか、パソナの本社ビルとか、東京スクエアガーデンもそうです。江東区のマイスタイルモンナカという、これは小さなマンション、アパートですけれども、きれいに壁に緑が配置されているので、これはそれなりにデザイナーがデザインされて、お金もきちんと投入して、手入れもされているものなので、区の施設にということにはふさわしくはないかもしれないんですけれども、こういったものも研究していただいて、少しでも緑が目に入ってくるような、そういう中央区のまちづくりを進めていただきたいということを要望して、質問を終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○渡部(博)委員
それでは、質問をさせていただきます。
これは毎回聞いておりますが、不用額の傾向というか、不用額の内容です。基本的には衛生費というのは、新型インフルエンザ対策だとか、そういったものも含めて予防対策費ということで、そのもの自体が起こらなければ必要ないというものも多く予算の中に含まれていると理解しているところではありますけれども、これまでにないものが、新型インフルエンザもそうですけれども、それ以外のものも新たに出てきている部分があると思いますので、そういったところも含めてお知らせをいただければありがたいと思います。
それと、ここの中で、不用額ではないんですけれども、二十三区清掃一部事務組合分担金が9億7,000万円余で、予算書の中の総トータルの支出済額が約11億100万円ということになっているんですけれども、この差は一体どういったものなのか、お知らせいただきたいと思います。
それと、母子保健指導の新生児訪問指導は、平成22年、23年、24年と1,128、1,139、1,291件ということで、子どもの出生数が多くなってきて、ことしは1,500人を超えるんじゃないかとか、1,600人になるんじゃないかという話もあります。先ほど前委員の方からも出ていましたけれども、新生児訪問指導というのは、24年度は実績90何%という理解でいいのか、それとも100%まで行ったのか、トータルでどうなのかということをお知らせいただきたいということと、ゼロ歳児といいますか、保育園との関係も含めて、保育園は認証も認可も含めて健康診断をやっているわけですので、そことの連携も含めて、ゼロ歳児は57日でしたか、それ以降は保育園に預けられるということもあるわけですので、そういったところとの連携も含めて、どういうふうな体制をとられてきたのか、お知らせいただければありがたいと思います。
とりあえず、そこまでよろしくお願いします。
○古田島福祉保健部管理課長
まず私からは、衛生費の不用額のうち保健衛生費の部分についてお答えさせていただきます。
保健衛生費につきましては、やはり委員おっしゃるとおり、委託に関する部分、委託料という部分が、執行額で申しましても33.2%ということで、大きな部分を占めているところでございます。このため、ここの部分の不用額については、やはり各種の予防接種や、あるいはがん検診等の予算編成時との想定の人数の差が大きなものでございます。ちなみに各種予防接種の不用額が約1億4,800万円、それから、各種がん検診の不用額が2,000万円というところでございます。
また、これも委員のほうからの指摘がありましたけれども、感染症危機管理対策事業費という形で、新型インフルエンザの発生時に備えた予算がございますが、その辺が幸い発生しなかったということで、未執行になっている部分が930万円余りあるいうところで、特に特徴的な部分というのはございません。ここの部分については、例年のとおりの不用額であったところでございます。
以上です。
○望月環境政策課長
私のほうからは、衛生費におきます環境土木部の予算について、御説明いたします。環境費及び清掃費の不用額分ということでございます。
予算現額が35億3,587万円という中で、支出済額が34億3,168万円、不用額が1億419万円ほど出てございます。執行率が97.1%ということでございますけれども、まず、フレーム内予算の不用額としましては、環境費と清掃費を合わせますと、9,572万円ほど出ております。また、フレーム予算外の不用額としましては、環境費と清掃費を合わせまして、847万円ほどという形になってございます。フレーム予算内で不用額が生じた主なものといたしましては、リサイクルハウスの管理運営に1,265万円ほど、また、資源再利用、こちらはプラスチック製の容器包装の集積所回収を除きますけれども、907万円ほど不用額が生じております。
私どものところの不用額につきましても、やはり主に契約差金ということでございます。これは、どちらの所管もそうでございましょうけれども、まず予算時に精査をした形で予算を積み上げております。その中で、また起工する際には、当然また精査をしまして起工しております。そういった中で契約の段階でやはり差金が生じてしまうというような状況になっているものでございます。環境土木部といたしましては、不用額の生じた理由を整理いたしまして、次年度の予算等に反映をするように努めているところでございます。
以上でございます。
○遠藤中央清掃事務所長
二十三区清掃一部事務組合の分担金でございます。
こちらにつきましては、委員からお話のありました9億7,000万円余りの分担金となってございます。これは当初予算からそうした見込みとなってございまして、それが執行されたものでございます。こちらに載っております負担金補助及び交付金というのは、その下にあります温浴プラザ「ほっとプラザはるみ」、こちらのほうの経費、そのほかの負担金・交付金も合算された金額ということで、この11億円ということになってございます。
以上でございます。
○太田日本橋保健センター所長
私からは、新生児訪問の訪問率についてお答えします。
平成24年度は、出生1,499人に対し1,291人の訪問ですから、訪問率としては83.3%でございます。乳児につきましては、4カ月健診までに状況を把握できるように努めておりまして、長期不在、外国人等接触できなかったのは0.8%、つまり、99.2%は4カ月健診までに接触できているということでございます。特に高齢出産や10代の妊娠、精神疾患の既往などのハイリスクの妊婦に対しては、妊娠届の面接、新生児訪問、ママとベビーのはじめて教室等で、4カ月健診までで100%接触できております。
また、保育所と連携して、健診未受診者についても、全て把握してございます。
○渡部(博)委員
ありがとうございます。
ちょっと分担金の関係で、去年より減っていたんでしたか、一部事務組合は。これ、減っているんですかね。ごみの持ち込みだとか、いろいろな部分も含めて、ごみを燃やす部分に関しては、ふえている部分もあるんだろうなと思うんですけれども、電気の発電だとか、いろいろなものも含めて、3校か5校には還元はされている部分でありますけれども、清掃工場ができたときの思いがいっぱいあるので、その思いを払拭することがなかなか、自分自身できてないのがあるわけです。東京都として最後にできた晴海の清掃工場であるということも含めて、一部事務組合になったことで、清掃工場の部分については、今度、仮に大きな改修があった場合は、また一部事務組合が債券を発行して、それで対応するのか。もし中央清掃工場を改修するということになったら、中央区は、そこの中で何らかの財政出動とか、そういうものがあるのかどうか、お知らせいただければありがたいと思います。
不用額の関係は、環境関係のほうについては、契約差金が多いということで理解はします。あと保健関係についても、予防対策ということで、多くその部分については費やされて、いざというときのためにそういうものを出しているということで理解はいたしました。
それで、資料をいただいたので、活用させていただきながら質問しますけれども、リサイクルの関係でもうちょっとお知らせをいただきたい。資料によれば、びんは前年度と変わらず、平成23、24年度は大体合計、生きびん、カレット両方とも合わせると180万キログラム程度と。缶については、23、24年度に関しては、24年度のほうが若干減っていると。アルミ缶はふえているけれども、スチール缶は減っていると。紙類については、23年度に比べて24年度は、20万キログラムふえている。新聞、雑誌、段ボールも含めてですね。ペットボトルは23年度よりも減っているということになっているんですが、人口がふえてきている中でいくと、プラスチック製容器包装もふえていると。
拠点回収については、しかしながら、23年度と24年度では減っていると。それも、22年度から23年度にかけてはふえているが、拠点回収の実績は、24年度は過去5年間の中で一番低いと。リサイクル活動団体についても、これは減っていると。登録団体数はふえているけれども、紙類、金属類、布類、瓶、ペットボトルの関係については、トータルでは減っている。こういう現状について、これからリサイクル団体も含めてどういうふうに対応されていくのか、ちょっとお知らせいただければありがたいなと思います。
新生児の関係については、4カ月以内に100%接触されて会われて、いろいろお話もされているということで理解しました。57日目以降は、2カ月目以降ですかね、保育園に預けられるということもあるわけで、ゼロ歳児で預ける方もいらっしゃいますし、1歳で預ける方もいらっしゃいます。先ほどの前委員の人たちの質問のやりとりの中で、1年6カ月後ぐらいには、障害を持った方の把握だとか、そういうこともできるということなので、いろいろな場面を通じて、しっかりそういったフォローをしていっていただければ、大変安心をするのではないのかなと思います。保健所とか福祉保健部も含めて全て連携をしていただいて、幼稚園も3歳からですか、そういう時期もありますので、各園なり何なりでは、認証保育園も含めてちゃんと健康診断をしているということなので、そういうところも含めて連携をして、より深めていっていただければありがたいと思います。
それと、単純な話で、どちらがどうなのかというのは、私もちょっとわからない部分があるので、教えていただきたいなと思っているんですけれども、バスと電車、これはどちらが省エネなんですかね。単純な話では物事を言いあらわせないと言われればそれまでですけれども、バスと電車はどっちが省エネなのかという単純な話、今まで考えたことがなかったので、その辺のところをちょっとお知らせをいただければありがたいと思います。
自然エネルギーだとか未利用エネルギーの関係で、まず1つお伺いしておきたいのは、この間、ずっと防災拠点との連携も含めてやられてきたわけですけれども、非常時に電力会社からの電力が供給されなかった場合の対策というのは、今の防災拠点については、非常災害時のエンジンが発動する形になるとは思いますけれども、それも72時間。中央区の区役所本庁舎は16時間、継ぎ足して72時間でしたか、そういう形にもなっているわけで、一応3日間ぐらいについては何とかもたせなければいけないと感じているわけですけれども、そこの活用の方法も含めて、どういうふうな考え方のもと、24年度も含めてやってこられたのか、お知らせいただければと思います。よろしくお願いします。
○吉田副区長
清掃工場は結構巨額な資金がかかるものでございまして、晴海の清掃工場についても、既に何百億円でつくっているわけですから、到底これは、一自治体が建設に参加できるものではないということ。それから、もう一つ、これは委員もよく御存じですけれども、晴海清掃工場で発電しております電気については、一部事務組合の全体の会計の中に入って、分担金を最終的に決めているわけでございますから、これは当然でございますけれども、将来にわたって晴海清掃工場の建てかえ問題が出てきたときに、私どもの地元区が財政負担をするということなどはあり得ないということでございます。
それから、お尋ねの中で、バスと電車はどちらが省エネだということはあるわけですけれども、バスについても、例えば電気バスであるかどうかとか、何かということを含めて、環境に対する与条件の中で、例えばCO2排出量が、全体のエネルギーとして見た場合、どうだとか何かという指標のレベルがしっかり整理されていなければ、基本的にはこれはどちらとも言えないと思いますが、そこについて大きな差異はないものと考えております。
○遠藤中央清掃事務所長
資源回収についてでございます。
資源回収量につきましては、びん、缶、ペットボトル等々、減っているもの、また紙類のようにふえているもの等がございます。こちらにつきましては、過去5年間等を見ていただくとわかるように、一貫してふえてきたという現状の中で、昨年度、特にふえたという状況がございます。ペットボトルがふえているということについては分析をしているところでございますが、基本的には震災の影響があって、こうしたものが使われたのではないかと考えてございます。また、プラスチックについては、これはやはり人口がふえる中で、食材等用のプラスチック容器がふえてきたという中で、ふえている状況かと思っております。
また、拠点回収、こちらのほうも同じような傾向の中で、24年度が減っている状況になっているかと思っております。私どもとしても、分別収集計画、これは3年間の計画でございますが、これを立てて、今、リサイクル、資源回収に取り組んでいるところでございますが、こうした中では、長期的には微増になっていくと考えているものでございます。
以上です。
○望月環境政策課長
私のほうからは、自然エネルギー、あるいは未利用エネルギーの災害時の活用ということのお話がございましたので、そちらのほうをお答えいたします。
3・11以降、そういった部分でいきますと、自立分散型のエネルギーの活用というのは、やはり大きな課題であろうと捉えております。ただ、自然エネルギーにつきましては、例えば太陽光につきましても、場所であるとか、また効果というのも当然出てまいると思います。防災面での活用になりますと、必ずその部分で機能が発揮される必要があるかと思っております。そうした中では、現在、発災後72時間という3日間の対応ということで、発電機というものが今、用意されていると思います。ただ、そういうことに資するために、例えばそういった自然エネルギーの部分の活用が図られるということであれば、それは寄与するものとして、大規模な改修とか、あるいは新しく建てる際には、そういった検討が行われていると考えておりますし、今後もそういった検討は引き続き続けてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○渡部(博)委員
ありがとうございます。清掃工場の関係については、結果的に分担金、割当金の中には一部は入ってくるかもしれません。基本的には、区が清掃工場の面倒を直接見るということにはならないということは、改めて理解しました。
バス、電車は差異がないというふうに、それは、いろいろな諸条件があるから、今の私の質問の仕方では、そういうふうにしか答えられないだろうなとは思いますけれども、中央区の現状を考えた中でいくと、バスは交通渋滞があるということで、BRTという話もありますが、専用レーンを設けるか設けないで、省エネか省エネではないかというのは全然変わってきてしまうだろう。現状の都バスだとか、そういう形でやっている限りでは、省エネにはならないだろうなとは思います。それは中規模的な人員の輸送の関係でいえば、タクシーなり、普通の乗用車なりに比べれば効率的になっているかとは思いますけれども、トータル的な話でいくと、そういったことも含めて、中央区は今、BRTの関係については、調査し、どういうふうに走らせるかは、関係部署といろいろ話をしながら、オリンピックも視野に入れて、いろいろやられていると思います。省エネにつながることであったり、交通機関の整理だとか、いろいろなことも含めて、環状2号線ができなければどうしようもないという話もあるんでしょうけれども、そういった中で、しっかり省エネも含めて考えていく必要があるだろうなと思います。
それで、電車というのは、BRTみたいに専用レーンを設ければ同じことだと思いますけれども、なぜその前に清掃工場の話をしているかというと、清掃工場の電気のことも含めて、そういった地域で出している電力の一部をそういったところで使えるとか、そういうことも含めて検討していくことが必要なのではないのかなと思った次第であります。
資源回収率については、平成24年度は特異な場面だったということで理解しますけれども、ちゅうおうエコ・オフィス町内会の関係でいくと、加入事業者数は平成20年度が250、24年度が261となっていますが、合計の回収量が下がっているということ、これは努力されて下がってきているという理解でいいのかと思いますけれども、こういったところも通じて、先ほど来いろいろ話が出ている、中央エコアクトだとか、いろいろなところも含めて、こういった機会を通じて、やっぱり話をしていく必要があるのではないのかなと思っております。そういったことの努力をされてきたのかどうかということを、若干お知らせをいただければありがたいなと思います。
○遠藤中央清掃事務所長
ちゅうおうエコ・オフィス町内会でございます。こちらにつきましては、資源として紙の回収、こちらのほうのコンテナ等を配りまして、そこに回収をしていただく。それを業者が回収して、その売上を除いた分を使用した委託の金額としていただくというシステムの取り組みでございます。
こちらにつきましては、事業所が余り伸びてないという現状がございます。私どももさまざまな機会を捉えて、例えば排出の指導に行ったときであるとか、あるいは排出の管理責任者講習会を通じまして、PRはしているところでございますが、実際に伸びていないという状況の中で、やはり回収量も横ばい、24年度については多少減っているという状況がございます。今後とも、指導に当たりましては、本区の9割を超えるごみの排出をしている事業所を中心に、こちらをターゲットとして、さまざまな取り組みをしてまいりたいと考えてございます。こちらのちゅうおうエコ・オフィス町内会についても、そうした中で取り組みについて、さらにPRをしてまいりたいと考えております。
以上です。
○渡部(博)委員
ちゅうおうエコ・オフィス町内会というのは、そういう意識の高い人たちがやってもらっているということで理解はしていいわけですよね。中央区内は、中小企業の皆さんが4万社以上いらっしゃるということで、全部が全部、団体に加入しているかということはわかりませんけれども、商工観光団体、3団体ありますよね。そういうところを通じてでも、やはりエコアクトだとか、そういうことも含めて、環境面も含めて全体で、包装の関係もやられていたとか、一時期そういうお話もあったかと思います。そういうのも含めて、もう一度お願いをしていくということが必要なのではないのかなと思っております。
あともう一点あるんですが、これは個別にいろいろとお話をしている部分なので、要望をしておきたいと思います。
まちのクリーン作戦の関係で、地域の美化活動ということで、今まで町会だとか、そういうところの下で、任意で皆さん、集まっている団体の人たちがやっていた地域がいろいろあります。そこの中で、町会が清掃道具の置き場所だとか、いろいろなことも含めて、そういった建物を持っているところもありますが、そういったものがないところがあったり、狭かったりということがあるので、ふだん、区から何も受けてないようなところの人たちも、地域の中で清掃活動をしているということで、地域から御相談があったら、いろいろと相談に乗っていただければありがたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。
それと、清掃実施団体の関係の助成については、平成24年度で終わって、25年度はゼロということで、環境推進課長は大変苦労されたみたいですけれども、できればこういったものに関して言えば、年度変わりのときには、やっぱり最初からいろいろな話で、わかっていることであれば、先にそういった団体の人たちにしっかり物事を伝えていって、混乱がないようにすることをお願いをしておきたいと思います。
まだ本当はやらなければいけない質問があったわけですけれども、別の機会でやりますので、終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○増渕委員
健康診断、とりわけがん検診なんですけれども、私、5年ほど前までは消防団の健診しか受けていなかった。大変いけないことだと思いまして、そのころは体力もあったんですけれども、最近は、区民健康診査と、それから、がん検診を受けるようにしております。
そんな中で、改めて区政年鑑を見ましたら、若干、決算書と受診者の数字が違います。びっくりしたんですが、胃がん検診の実施人数1万340人で要精密検査2,691人、それから、大腸がん1万4,563人で3,006人、乳がんと前立腺がん、これはこんなもんかなと思うところがあります。それから、肺がんは1万5,799人で5,391人が要精密検査、この数字、これはどういうふうに見たらいいのかなと。その見解と、あと、これは大変難しい問題になってくるんですけれども、今、外資系のがん保険に入るときに、申告します。虚偽申告はできないので、保険会社に電話を入れたんです。今、こういう状態なんだと言ったら、保険に入れないというケースがままあるとお聞きしているんです。ここら辺は、そんな苦情があれば教えていただきたいのと、あと、これだけの数の要精密検査になった人への行政側のフォロー、これはどの程度まで行われているのかなと。
大分前なんですけれども、乳がん検診で、マンモグラフィーもまだ発達していないときに、乳がんの要精密検査になりまして、3年ほど、ずっと検査の段階でいた女性がいらっしゃいました。その方は、はっきり言って、ノイローゼになっちゃったんです。これは、私も、そういうふうに言われてみるとわかるような気もする。これ、なかなかお医者さんには、そういうことは打ち明けられない。先生、いつになったらわかるんでしょうかねという問題もありますし、行政側のフォローがどこら辺までできるのか。3カ月やそこらの要精密検査で、良性か、陰性か、いや、これはがんではありませんとかいうのがわかれば、これは大変結構なんですけれども、これが1年も2年も続くようなケースが見られる。このようなときに、行政側としてどのようなフォローをしていただけるのか、お伺いをしたいと思います。
○和田保健所長
こういった検診における要精密検査率が非常に高いということの御質問でございます。これは普通、自分がぐあいが悪くて医療機関を受診した場合は、その方の病変をまず探すんですね。明らかに病的な変化があったもの、これについてまた詳しく検査を進めていきます。ところが、がん検診というのは、まず正常であるかどうか、問題がないかどうかという目で見ます。それ以外の何かの変化があったら、これは全部、要精密検査となるんです。ですから、例えばレントゲンで見て、明らかに古い変化だと。もう治ったものだというふうな所見であっても、これは、大抵の場合は要精密検査としてひっかかってしまう場合があります。ところが、ぐあいが悪くて医療機関へ行った場合は、ああ、これは問題ありませんよというふうな説明になります。ですから、そこで、がん検診の場合は、どうしても要精密検査率というのは上がってしまうんです。
現在、こういったがん検診において、精度管理ということが非常に強く言われています。これで、余りにも要精密検査率が高い医療機関については、どうしてそれが高いのかどうか、要精密検査になったものが、実際にがんですとか、そういった疾患に当たるものかどうか、その率もまた、各医療機関によっては要求されます。ですから、何でもかんでもひっかけるというのは余りよくないと。過剰診断ということになりまして、そういった問題になりますが、どうしてもやっぱり、がん検診の場合は、正常でないものは全部異常として要精密検査をする。要精密検査して問題がなかったら、それで、ああ、よかったですねということになります。
また、そのフォローアップ、経過観察の問題でございますが、これは、明らかに悪性が疑われる、その可能性がちょっとでも高いものは、例えば1カ月後、2カ月後、3カ月後、もう一度検査をしましょうということになります。ただ、明らかにこれは正常であるということがわかっていればいいんですが、ちょっとでも疑わしい可能性があった場合、それはやっぱり半年後にもう一度やりましょう、1年後にもう一度やりましょう。それから、2年後にもう一度来てくださいというような形で、1年、2年追って、それで変化がなかったら、それで大丈夫でしょうということになります。ですから、そのときの先生のおっしゃり方によって、ああ、これはあんまり心配ないですけれども、ちょっと念を入れて調べましょうというのと、ちょっと心配だから、ちゃんと調べましょうという先生と、その先生の表現の仕方によって、患者さんが受ける感覚というのは全然違ってきます。
ですから、それは、我々医療者としての広い意味での接遇、どういうふうに患者に説明するか、そこら辺にかかってくると思いますが、診られた先生がどういうふうに患者さんに伝えるか、そこら辺の表現の仕方、これも我々自身がきちんと考えるべきだろうと思っています。そういった意味で、逆に不安を与えてしまっているというケースも多々あるということは十分承知しております。私も、実際、患者さんを診ていたとき、よくそういったトラブルに巻き込まれたこともございますので、それは十分わかっておりますが、先生によって、より慎重な先生と、大胆という言い方はおかしいんですが、いや、もう大丈夫ですよというふうにおっしゃる先生がおりますので、なかなかそこら辺のところは難しいことになると考えております。
私からは以上でございます。
○古田島福祉保健部管理課長
今、保健所長のほうから申し上げとおり、精密検査率が高い部分というのは多分にあろうかと思います。そういう方が不安感を持つということについても、これは理解しているところでございまして、そういった部分について、できる限り区としてもフォローしていく必要があるだろうと認識しております。
区では、精密検査になった方については、診断書を発行して、精密検査をきちんと受けていただくという形でフォローをしております。そういう中で、なかなか結果が出ないとか、そういった部分の不安感につきましては、区のほうに御相談があれば、区から診療所さん等に対して、どういう状況なのかというお話をさせていただいたりしながら、フォローをしているところでございます。
あと、がん保険の関係でございますけれども、検査の結果によって、がん保険に入れなかったとか、そういった形での苦情といいますか、そういったものは私どもにはいただいていないところでございます。
以上です。
○増渕委員
ありがとうございます。最後のがん保険のほうなんですけれども、保健所長さんがおっしゃられたように、重篤で1カ月~3カ月で結論が出れば、これは当たり前の話なんですけれども、おっしゃったように、半年、1年という長期にわたってくると、がん保険に入れない不安、これも本当、大変なものですよね。今の外資系の保険会社さんははっきりしていますから、電話で、今このような状態ですというと、少々お待ちくださいと言って、1分か2分後に結論を出す。申しわけございませんが、入れませんと。そこら辺のところが、何かこの数字を見て、ちょっとびっくりしたというのが正直なところでございます。
先ほどおっしゃいましたとおり、普通の区民健康診査、実施人数は1万1,383人で、要指導が4,013人、要医療が6,176人、これは、私なんかよくわかるんですけれども、ある程度の年になってくれば、どこか悪くなるのはいたし方ない。ただ、このがん検診だけは特定のものなので、要精密検査ということになると、なかなか、御家族の方も一緒に心配なさっていかれることだと思います。保健所長さんの先ほどの御答弁、いろいろと参考になりましたので、何かそういう相談事がありましたら、行政側としても、このようなことなんだという御説明をお願いいたしたいと思います。
あと、細かいことになるんですけれども、私の住んでいる地元でやっていることで、土のリサイクル、この執行額が270万6,000円ほどあるんです。これはリサイクルハウスを中心的にやられている事業かと思いますけれども、現況で、この金額はどのような形で使われているのか、お知らせ願えればありがたいと思います。
先ほど来出ている動物愛護の問題ですけれども、この中で、現在の登録頭数は4,232頭、我々が俗にいうところの大型犬の登録頭数がわかればお願いいたします。
それから、平成24年度犬のしつけ方教室を2回開催しおりまして、参加者は31人。これの3年ぐらい前からの経緯で結構なので、この参加者の推移がわかればお願いいたします。よろしくどうぞ。
○来島環境推進課長
土のリサイクルでございます。
まず、こちらに関しましては、各小学校や一部中学校を拠点として土の回収を行い、そこから委託業者に搬送させて、委託業者のほうで腐葉土を入れる等の再生を行いまして、それを、例えば区で行うイベントの花の即売会等で、無料で区民の方に差し上げているところでございます。
経費でございますけれども、大きく分けて、土の再生の委託経費が188万2,440円、それと、拠点回収の運搬業務費が78万6,240円となっております。
以上でございます。
○吉原生活衛生課長
犬の登録頭数の中で、大型犬の登録数の件でございます。
申しわけございません。犬の登録頭数の中で、大型犬、小型犬、中型犬の区別については、把握していない状況でございます。ただ、一方で、犬のしつけ方教室の中で、犬の飼い方というところで、大型犬を飼うためのコストであるとか、あるいは、今、部屋飼いと申しまして、家の中で飼うことが基本となっておりますので、その部屋の面積であるとか、あるいは体力的な問題、そういった部分についても御説明をさせていただいているところでございます。
犬のしつけ方教室の実施回数でございますけれども、昨年度、平成24年度につきましては、2回開催してございます。1回目の参加者数が23名、2回目が8名でございます。また、23年度につきましては、やはり2回開催しておりまして、これにつきましては、申しわけございません。回数は2回なんですけれども、総数で36名の参加がございます。また、25年度、本年度につきましても、既に2回開催しておりまして、1回目の参加者が16名、それから、2回目の参加者が26名となっております。
以上でございます。
○増渕委員
しつけ方教室は、平成25年度、参加者が大分伸びたということで、大変喜ばしいことでございます。何で大型犬の登録頭数を知りたいかといいますと、先ほどリード、ノーリードの問題の話がありました。私は子どものころ、お尻を1回、太股を2回かまれたものですから、それ以来、ちょっと、なんていう立場で話をしますが、1メートルぐらいのリード線をしていても、あのリード線は伸びるんですよね。伸びるからリード線なのかな。夕方5時か6時ですけど、ちょうど曲がり角のところに来て、大型犬と出くわして、高齢者の方が飛び上がってよけようと思ったら、犬のほうもびっくりして、リード線が伸びたと。それで骨折には至りませんでしたけれども、捻挫したというようなことがありました。
小型犬に関しては、そこまでのことはないと思うんですが、中型犬もそうなんですけれども、大型犬を飼ってらっしゃる方々には、ぜひとも、そのような指導とまでは言いませんけれども、犬のしつけ方教室にぜひともいらしてくださいというようなお声がけをしていただくと大変ありがたいと思うところです。
土のリサイクルのほうなんですが、済みません、小学校とか、そういったところでやっているという事実はよくわからなかったんですけれども、リサイクルハウスかざぐるまに、古い土を持ってきていただいて、それを再生してということまではよく存じ上げているんですが、最近、ちょっと目立って人の出入りがないかななんていうことでありました。再生した土を、イベントの花の即売会で無料でお渡しになっていると。花の即売会ですから、花が近くにあるので構いませんけれども、これがリサイクルハウスかざぐるまのほうに、再生された土を、どうぞ皆さん、取りにきてくださいといったときに、再生された土だけ取りにくるかなと。これは前から申し上げているんですけれども、また、ことしもゴーヤーの緑のカーテンをやりました。大成功でございました。あの炎暑の中でいっぱい実をつけていただきました。それはいいんですけれども、再生した土を再利用しないと、これはリサイクルにならないので、ぜひとも何かの機会、リサイクルハウスが2つございます。あの2つのハウスを利用して、この土の事業を、もうちょっと新たな展開のほうに持っていっていただければなと思います。
質問を終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○田中(耕)委員
マスコミ報道で皆様もよく御承知のように、先日、横浜市内の踏切で大変痛ましい事故がございました。踏切に立ち入った男性を助けようとして、村田奈津江さんがお亡くなりになったということでございまして、彼女の勇気をたたえ、心からお悔やみを申し上げるところであります。多くの方がそういう思いをお持ちだと思います。今回のこの事故なんですけれども、この村田さんの勇気をたたえるとともに、この話自体を美談としてはいけないという思いが非常に強くございます。と申しますのは、この踏切内に立ち入った男性は、一部報道等によりますと、やはり自殺をお考えだったであろうと。自殺をお考えの方を事前に救えなかったということが、こういった問題の根幹にあるということを、我々行政に携わる者は忘れてはいけないと思うところでございます。
そういった観点に立ちまして、まず本区の自殺対策や自殺の現状についてお聞かせを願いたいと思っているんですけれども、この決算におきましても、自殺対策167万円余りということでございます。決して大きい額ではございませんし、対策を個別に行うのは非常に難しい問題ではございます。ゲートキーパーの養成講座等を行って、社会全体でそういったことをお考えの方を見守っていくという方向性自体は間違ってはいないと思うんですけれども、一方で、自殺にはさまざまな原因、要因があるわけです。病気を苦にされている場合、対人関係にお悩みの場合、それから、経済的な問題を抱えている場合などの複数の要因が複合的に絡み合ったときに、事件として発生してしまうということも指摘されてございます。こういった点を踏まえまして、本区の自殺の近年の傾向、それから、実数もそうですけれども、原因、また、自殺が起きてしまいますと、御本人はもとより、御遺族もそうですけれども、その周辺の方に与える影響、ダメージというものは本当に大きいものがあると思います。そういったものに対して、区として実情を把握しているのかどうか、またそのためのフォローに対して、何かしらの考えが今後あるのかどうか、こういった点についても、あわせてお知らせをしていただきたいと思います。お願いいたします。
○尾本健康推進課長
中央区におけます自殺の現状、取り組み、原因、また遺族の支援等について、御説明を申し上げます。
まず、自殺の現状でございます。平成24年度に全国で3万人を切ったということで、大きく報道されたところでございますが、中央区におきましては、まだ年間30人を超える方がみずから命を断っておられるところでございまして、10日~2週間に1人は自殺で亡くなっておられるという現状がございます。中央区の自殺を人口10万人当たりの率で見ますと、27.17でございまして、東京都の21.41、全国の21.8よりは高い率でございます。
そうした中で、原因等でございますが、東京都の特徴としまして、男性、女性比率で、女性が全国と比べるとやや高い。それから、全国で見ますと、50歳代が最も多く、その両脇に少ない数が続いていくという年齢分布でありますけれども、中央区は、やや、その前後の年齢に割れているところがある。そういうことが特徴の中、原因といたしましては、家庭問題が2割ぐらい、健康問題が同じように2割ぐらい、経済・生活問題がやはり2割ぐらい、あと勤務問題、男女問題、学校問題が少ない数で続いているところでございます。健康問題、経済・生活問題、家庭問題、この順位については、全国、東京都と余り変わらないところでございます。もちろん多重になっているところもございます。
そうした中で、中央区の取り組みでございますけれども、中央区は3本柱で自殺対策を行っておりまして、まず、さまざまな関係する機関が連携して中央区の自殺予防に取り組むということで、中央区自殺対策協議会を設置いたしまして、どういう自殺の傾向があるか、どういう対策をするべきかということを検討する中で、対策を進めております。そうした中で、委員お話になりましたが、自殺を正しく理解して、必要な支援機関へつなぐことができる、ゲートキーパーの役割をできる人を養成する。
それから、東京都は9月、3月に自殺の予防月間を持っておりますが、そういう際の街頭キャンペーンでありますとか、あるいは健康福祉まつり等で啓発活動を行う。そういう対策を行っているところでございます。
遺族支援につきましては、現在、NPOでありますとか、あるいは公的な団体の中で行っているところがございまして、今の段階ではそうしたところにおつなぎする、そういうところを御紹介する等を行っているところでございます。
以上でございます。
○田中(耕)委員
ありがとうございます。さまざまな対策を考えているというのは伝わってくるんですけれども、これは、決算の費用で何かを推しはかれる部分ではないやもしれませんけれども、やはり年間30人もの方が区内でも命を断たれているという現実は大変重たいものだと思いますので、より一層の対策を考えていただきたいなと思うのと同時に、今お話の中では出てこなかったんですけれども、本区内で自殺を、未遂も含めてですけれども、図られてしまった方というのは、具体的にどういった手法をとられているのかというのが、もしもデータがあればお知らせしていただきたいと思います。
と申しますのは、最初に申し上げたように、本区内の場合、踏切のような場所というのはないかと思いますけれども、自殺、残念ながらさまざまな手法がございますので、そういった手法、それは地域性みたいなものがやはりあるかなと思いますし、それによる対策のようなものも考えていかなければならないであろうとも思いますので、そのあたりについて、区ではどのようにお考えなのかをお知らせしていただきたいと思います。
○尾本健康推進課長
我々は、自殺対策協議会を通しまして、平成24年度は自死を遂げられた方の調査等をしたところでございます。実際は、遂げられた方は、先ほど申しましたが、三十数名でございまして、より正しい科学的な分析をするためには、遂げられる前の未遂の方等の分析をしないといけないということで、今年度は未遂者について、さまざまに原因、課題等を調べていくところでございますけれども、昨年の未遂者を見ますと、薬物の過量服薬が最も多いところでございました。これは、当区の分布等を申しましたが、比較的若年者が多いこと、女性が多いこと等とも結びついてくるところで、こうした方々へ向けての支援等を考えていかないといけないところでございます。
○田中(耕)委員
ありがとうございます。余り個別的な話に入るつもりもないんですけれども、今の話だと、未遂者も含めて薬物が一番多いと。2番目以降については、余りデータとしてはないんでしょうかね。薬物による自殺というのも、方法としては、残念ながら、選択されてしまうものの1つかとは思うんですけれども、ほかにも幾つもの手法が残念ながらあるわけでして、薬物ですと余り地域性は関係ないんですけれども、地域特性とかかわりのあるような手法といったものがないのかどうかということを懸念しているので、もしもデータがありましたら、お知らせいただきたいと思います。
○尾本健康推進課長
当区は都市部でございまして、そうした中で飛びおりをなさる方、それから、首をつられる方等々も多うございます。
○田中(耕)委員
何回も同じ話になってしまいますけれども、今おっしゃっていただいたように、非常に高いビルも多いわけですし、かといって全てのビルや高層建造物から飛びおりられるわけでもございませんが、一定の傾向として、そういったお悩みの方が陥りやすい場所、古くから、余りいい言葉ではございませんけれども、自殺の名所と化してしまったり、そういう要因が大きいとされている場所というのはやっぱりございます。そういったものを区として把握しているかどうかという趣旨で本当はお聞きしたかったんですけれども、私の説明が悪くて、お答えに窮していらっしゃったので、大変申しわけないんですけれども、そういったさまざまな要因を、もちろん内面や側面からも解決していただきたいですし、そういった誘因となるような場所を物理的にもカバーするということまで、ぜひとも考えていただきたいなと思ってございます。
自殺の話ですから、非常に暗い、余り楽しい話ではございませんけれども、私の知人、友人には、今のところというか、幸いにしてみずからという方はおりませんけれども、私の人生の中でも、私の住んでいた建物、マンションから身を投じられてしまった方がいらっしゃったり、私自身が乗っていた電車に飛び込まれてしまったというようなこともございまして、直接の知人ではないにしても、やはり周囲にいた人に与える影響というのは物すごく大きいものだなと感じた次第でございます。
そういった観点から、単なる対策という言葉一言に片づけることなく、さまざまな手法を講じていただきたい。特に命の場合は取り返しがつきませんので、ぜひとも大きな力をかけていただきたいということを重ねてお願いしておきます。
続きまして、たばこと健康対策についてお伺いさせていただきます。
本年度決算におきましては、26万3,815円という決算が計上されてございます。非常にこの問題の広範囲さとあわせて考えると、こちらも、残念ながら非常に小さい額であるなということを、まずもって申し上げざるを得ないかなと思います。とりわけ、この費用のうち、禁煙のサポートに20万5,015円ということで大半が割かれておりまして、今、社会的な大きな問題となっている分煙・禁煙の推進に関しては、5万8,800円という非常に小額な状況になってございます。まず、この分煙・禁煙の推進の5万8,800円の中身を後ほどお知らせしていただきたいと思います。
それと、先般、銀座ブロッサムの前にございました灰皿、喫煙スペース、公式な場所ではなかったかと思いますけれども、実質的には多くの方がたばこを吸われていた場所、それから、近隣のたばこ店の前などでたばこを吸われている方が多かった場所などには、警察や区からの指導や連絡があったことも影響して、一部もしくは全部撤去されたというお話も聞いておりまして、そういった取り組み、区の地道な努力によって、わずかながらでも分煙や禁煙を推進していくという取り組み自体は、高く評価してまいりたいと思います。
我が党、我が会派におきましては、青木議員から、一般質問におきましても、強く御意見申し上げたこともございますけれども、今般、オリンピックの東京開催も決まりまして、受動喫煙防止に関しましては、大変日本がおくれているということは、客観的に見て明らかだと思っております。世界保健機関、WHOやIOC、国際オリンピック委員会におきましては、開催都市はスモークフリーオリンピックでというのが大前提になっておりまして、受動喫煙防止条例の制定を事実上、義務づけしている、強く推奨しているという状況にあります。ロンドンも北京もシドニーも、かつての開催都市は皆そういった道を歩んできているという状況にあります。ですから、東京も、遅かれ早かれ、こういった方向性を、世界的な潮流の中においても向いていく、向かざるを得ない、こういった状況にあると思います。
そういった中で、選手村という、最もこの大会の核となる地域である本区の取り組み、これは東京都内はもちろんのこと、世界が注目している、そういった地域であると思いますので、ぜひとも、遅かれ早かれを、どうせやるのなら1日でも早く、しっかりとしたものを進めていただきたい。とりわけ、単純に愛煙家の皆様を排除するのではなくて、分煙を進めていただきたいというのが私どもの強い希望でございます。私どもみんなの党の参議院議員の松沢成文元神奈川県知事は、神奈川県において、こういった受動喫煙に対する政策を進めてきて、多くの方から、飲食店を中心に厳しい御意見やおしかりもいただいた中で、こういった政策を進めていったわけですけれども、やはり今、神奈川県にお住まいの方が東京都にいらっしゃると、東京は随分おくれているなという感想を抱く方は非常に多いようでございます。1回そういう制度、システムをある程度大きな枠組みで決めていくことによって、人々の意識が変わっていく部分は大変あると思います。
中央区内、東京都内におきましては、比較的財政的な、また規模的に余裕のある店舗、チェーン店等や大資本の店などにおきましても、分煙システムなどというものが非常に脆弱、単純にこの席からこちら側は禁煙ですよ、こちら側は吸ってもいいですよというような形になっているところが多くございまして、間違って喫煙スペースのほうに近い禁煙席なんかに座らせられようものなら、かえって、もはや煙の向こう側にいたほうがいいんじゃないかと思うような、通り道になってしまっているような場所も、残念ながら、区内はじめ、都内にはたくさんあるという現状でございます。
私自身も実は昔はたばこを吸っておりまして、愛煙家の皆様をいじめるつもりもございませんし、たばこ自体は非常においしい部分もあります。健康に多少悪くても、精神的にリラックスさせてもらえる、気分よくなれるという部分もございますし、区におきましては、たばこ税は、税収源としても、歳入としても非常に大きなもの、およそ30億円超でございますかね、歳入源になっているわけでございますから、たばこをむやみやたらに追い詰めるようなことは決してすることなく、むしろ積極的に分煙ができるようなシステム、そちらに投資をしていく。むしろ中央区のたばこの売上が、いい意味で、積極的な意味でふえていく。たばこ税の増収が見込めるぐらいの、そういった取り組みをやっていくべきではないかというふうに、理事者の皆様や各会派の委員にも申し上げたいところでございますが、こういった考え方について、御見解をあわせてお願いいたします。
○吉原生活衛生課長
まず、施設の分煙・禁煙の推進の予算の件について、お答えをさせていただきます。
平成24年度決算額の5万8,800円でございますけれども、当初、飲食店の新規の講習会、あるいは営業許可更新の講習会の時点で、私どもが作成しております禁煙、それから、完全分煙、空間分煙、時間分煙といった4種類のステッカーを全て配付していたところでございます。ところが、24年度から、必要なステッカーを持っていただく方式に変更いたしまして、そのステッカーの残部数に余剰が出てまいりました。そうしたことからステッカーの印刷を控えまして、リーフレットの印刷のみとしたところで、こうした予算の執行となっております。
それから、オリンピックを控えた分煙のあり方というところでございますけれども、生活衛生課としましては、飲食店が中心になってまいりますけれども、平成22年度におきまして、健康増進法第25条の解釈につきまして、多少の緩和がとられております。これにつきましては、中小企業である飲食店、あるいは旅館業に配慮した対応となっているものでございます。
実は今年度、飲食店の講習会の際に、私ども職員により簡単なアンケート調査をとっているところですけれども、やはり小規模の飲食店におかれましては、常連のお客さんがたばこを吸うといったような状況もございまして、なかなか禁煙には踏み切れないといったようなお店の経営の事情もございます。もちろん健康の側面からいけば、しっかりと禁煙を進めていくべきであろうことも承知はしておりますけれども、一方では、たばこというのは嗜好品でございまして、これにつきましては、新しく改定をいたしました健康・食育プラン2013の中でも、禁煙の推奨とはしておりますけれども、やめるというところまでは、なかなか進めてはいないところでございます。そういった中で、オリンピックの開催におきましては、委員がおっしゃるように、開催都市は全て禁煙になっていることは、情報提供をいただきまして、調べたところでございます。今後、東京都の条例制定の中で、またそういった方向性が見えてくるものと考えているところでございます。
以上でございます。
○田中(耕)委員
ありがとうございます。今、最後にお話がありましたけれども、この問題に関しましては、東京都の動向を待つ必要性は、私個人としてはないのではないか。できることはやはり都心区からやっていく。それと、一般の店舗、商業店舗におきましては、確かにさまざまな状況、また、お客様がそもそもそれを求めているようなケースも多々あるわけですから、これは臨機応変にある程度の裁量を店舗などに任せていく必要性はあると思いますけれども、ただ、やはり一定規模の枠組みをつくっていくということ、それから、公共施設も、原則禁煙ないし分煙という形になっているかと思いますけれども、完全禁煙、完全分煙が成り立っていないということが大きな問題点になっております。100%かと言えば、100%と言えない部分がもしかしたらあるのではないかと思ってございますので、その点の改善をお願いしてまいりたいと思います。
健康・食育プラン2013の中でも禁煙を一部という話もありましたけれども、禁煙自体を推奨していくというよりかは、先ほど申し上げたように、積極的な分煙、むしろ吸いたい人は、いい意味で中央区に集まってくるような場所の提供、吸いたくない方、吸わない方にとっても居心地のいい場所、一見両立しないようで、このことを両立させることができるポテンシャルを持っている唯一の地域が中央区なんだというふうに思っていただきたいなと思っております。先ほどの税収の話もそうですけれども、たばこ税の一定割合をそういったものに積極的に振り向けて、むしろ、たばこを吸うなら中央区だと快適だよねと言われるようなまちづくりとか、施策を進めていただきたいと、重ねてお願いしてまいりたいと思います。
最後に、先ほど他の委員からも質問がありましたけれども、母子保健指導について、ちょっと細かい点をお伺いしてまいりたいと思います。
先ほども出てまいりましたけれども、資料140についてでございますが、近年、中央区はベビーブームということもございまして、さまざまな母子教室等を開いております。まず細かい点といたしましては、パパママ教室やプレママ教室等が、原則としてこれは土曜日開催になっているかと思うんですけれども、一部の方から、これはやっぱり土曜日ではなくて日曜日にできないかというようなお話を聞いたこともあります。そのあたりについて、どのようにお考えなのか、お知らせしていただきたいと思います。
それと、一部抽せんというくらい大人気でございますので、今後、拡大も検討していくというお話ではございましたけれども、今現在の実質的な倍率といいますか、どれくらいの方が、御希望されているにもかかわらず受けられていないのか、これについてもお知らせをしていただきたいと思います。
私自身が、妻が妊娠した際も、パパママ教室でしたかね、参加させていただきまして、先ほど来話のあった沐浴ですとか、あと、意外と一番記憶に残っているのは、妊婦さんの重さがわかるダミーのおもりみたいなものをつけてとかいうことで、ママだけではなくてパパママ教室のほうですけれども、やはり父親に対して、育児の実践ですとか、親としての気構えをわかってもらうということは非常に重要だなと痛切に感じたところでございます。
話を若干広げると、日本の場合、どうしても子育ては女性がという、ワーク・ライフ・バランスの考え方とも通ずるところがあるんですけれども、男性の親学といいますか、教育は非常に重要かと思いますので、父親になるパパ教室をさらに充実させたほうがよいのではないか。それは単純に子どもの沐浴とか、そういうことだけではなくて、子育て全般、中長期的に見たときにも、父親としての一般的な最低限のあり方ですとか、母親をどのようにサポートすればいいのかというのは、もう少し質や量をふやして行っていく必要性があるのではないかと感じているところですけれども、そういった考え方について、御見解をあわせてお願いいたします。
○尾本健康推進課長
働く女性のためのプレママ教室、それから、委員述べられましたパパママ教室、いわゆる両親学級でございます。現在、イクメンといいますか、父親もきっちり育児にかかわっていくというのは大事な視点でございまして、母子保健という名前ではございますけれども、母子保健の中でも重要な視点ではないかと我々は考えているところでございます。
そうした中で、このパパママ教室、それから、働く女性のためのプレママ教室についてもそうですが、土曜日開催を図ってきたところでございます。日曜日の開催について、そういう声があるのも存じておるところではございまして、さまざまに実施方法等も研究していかないといけないと思っているところでございます。
それから、数でございます。抽せんをして、いわゆる外れる人がいると先ほど保健センター所長が申し上げましたけれども、来年度に向けて、計画として、16回開催のところを3回ふやすと。そうした中で、外れている人を拾っていけるという形、今、具体的に何人落ちて、何人拾えてというのは、数としてないところではございますけれども、16回のところを19回にしていきたいという中の倍率でございます。会場によって、あるいは開催日によって違うところではございますけれども、会場によっては、2倍等になるところもございます。
それから、パパの育児、父親の育児参加を図っていくという中で、いわゆるパパ教室についても、パパ教室を行うかどうかは未定でございますけれども、父親のそうした教室への参加、あるいはそうした教室等もさまざまに研究していかないといけないところかと存じております。
以上でございます。
○和田保健所長
イクメンのところをちょっと補足させていただきます。
確かに委員御指摘のように、現在、イクメンという方が大分ふえてきておりますが、育児休暇をとる率から考えますと、非常に男性の場合は少ない。ただ、育児休暇をとれればとりたいと思っている方がかなり多いということも事実でございます。希望しているのに、なかなか育児休暇はとれない。それのかなりの部分が、確かに会社の仕事を休めないというところが多いと思いますが、もう一つ、どういうふうに子育てをすればいいのかわからないという方も、当然、中にはおいでになると思います。
実際に現在やっているパパママ教室というのは、妊娠がわかってからの教室でございます。ですから、それ以前に、これは特に結婚していなくても、男性が子育てするときに、どういったやり方をすればいいのかという、そういった別の教室も、今後、検討課題になってこようかと思っております。
以上でございます。
○田中(耕)委員
それぞれありがとうございます。単純に、この衛生費の範囲内におさまらない話になってしまうのかもしれないですけれども、やはり親学といいますか、親として子にどうやって接していくか、家族に対してどういうふうに接していくのか、これに特定のルールや決まりはないんですけれども、やはり心構え的なものですとか、一般的なものというのは、どこかの場面で、皆さんで共有していく必要性は非常にあるだろうと思っております。今、さまざまな制度等も研究していただけるというような御答弁だったと思いますので、ぜひとも女性に偏ることなく、男性が積極的に妻や子とも接していけるような機会、質・量両方で高めていただきたいなと思ってございます。
先ほど育児休暇を希望しているが、とれないというようなお話もありましたけれども、確かに男性は、会社勤めをしておりますと、なかなか簡単にはとれないわけです。しかしながら、こういった制度自体の認識を正しく理解していないというのが、男性でも非常に多いと感じる部分もあります。会社にはその制度はあるけれども、誰も使っていないから、もちろんとれないんだという部分も大きいかと思いますけれども、やはりこれは与えられた正当な権利であるとともに、これからはそういうことばっかり言っても仕方ないんですよというのを啓蒙していくのも、また役所としての仕事なのではないかとも思います。実態はもちろん、正確に把握しなければなりませんけれども、単純に難しい、それは会社の都合だから諦めようというのではなくて、会社で困らない程度に積極的に育児休暇をとらせていくと言ったら、ちょっと行き過ぎかもしれませんけれども、そういった姿勢でぜひとも取り組んでいただきたいと思います。
以上で質問を終わります。
○今野委員
第5款「衛生費」の質疑も終了したものと思われますので、次に、第6款「土木建築費」の質疑に入るようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
第6款「土木建築費」について、理事者の説明を願います。
○平沢会計管理者
(説明)
○今野委員
ただいま第6款「土木建築費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後3時40分に委員会を再開されるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
午後3時40分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。
暫時休憩といたします。
(午後3時8分 休憩)
(午後3時40分 再開)
○木村委員長
休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
第6款「土木建築費」について、質問者の発言を願います。
○礒野委員
それでは、土木建築費について質問をさせていただきます。
初めに、区民住宅維持管理費ということで、11億1,300万円余の費用がかかっております。この中で内訳を見てみますと、区立住宅が718戸あって、1軒当たりにすると年間16万1,000円、区営住宅が130戸で、1軒当たり7万6,000円、借り上げ住宅が435戸あって、1軒当たりにすると224万7,000円となっております。借り上げ住宅は家賃助成なんかも含まれての金額だとは思うんですが、実際にはどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。また、区立住宅と区営住宅だけを見ても、経費としては2倍以上になっておりますが、その要因は何なのか、お聞かせいただきたいと思います。
それから、使用料、要するに家賃とのバランスはどのようになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。
そのほかに、行政評価の中で、現在は24時間、360日の一体的なサービス体制が確保されていない状況にあると書かれているんですが、このサービス体制というのはどのようなことを指しているのか、それに対してどういうふうに取り組んでいるのかも教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、住宅・建築物耐震改修等支援事業ということで、これは9億9,700万円余、それから、応急危険度判定事務というのが14万円弱、事業としてあるんですが、この2事業の違いというのは、何か一緒なのかなとも思うんですが、どういう違いがあるのかをお聞かせいただきたいと思います。
それから、行政評価では、耐震診断、耐震補強の助成実績は年々増加し、平成23年、24年では1.5倍に増加しているとなっております。今現在、4団体、東京都建築士事務所協会と東京中小建築業協会、それから、地域の防災とまちづくりを研究する会と中央区という4団体で、目視による耐震診断が進められているということですが、どのようにその目視による耐震診断を反映させているのかという部分を教えていただきたいと思います。
それから、課題として挙げられているのが、木造住宅は費用負担面で簡易補強にとどまるケースがすごく多いということと、分譲マンションは区分所有者間で合意形成が困難だということで、改修や建てかえなどが進まないとされていますが、こうした問題を区としてどう捉えているのか。また、助成制度について周知啓発はされているのか。それから、もっと細かく説明したり、相談に乗ることもやられていると思うんですが、どのように取り組んでいるのかをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○江原住宅課長
区立住宅等の維持管理についてのそれぞれのお尋ねでございます。順次お答えさせていただきます。
住宅の維持管理についてでございますけれども、委員御指摘のように、区立住宅が718戸、それから、区営住宅が115戸でございます。こうした中に維持管理費の差が出ているのはどうかというお尋ねでございましたけれども、1つには戸数による影響といったものも考えられるかと思います。
それから、24時間サービスについてのお尋ねでございますけれども、一般的にサービスという視点から考えますと、募集等の対応のサービスといったものもありますし、また、維持管理といった面でメンテナンス、1年間をかけての修理等といった部分もあります。24時間体制については、全ての住宅において、住宅供給公社と維持管理体制について委託の契約をしているといった状況がございますので、そういった面では緊急対応等のサービスについては、24時間体制は整えさせていただいている状況でございます。
それから、建設費については考慮していない状況でございます。
以上でございます。
○暮田建築課長
それでは、私のほうから耐震関係の質問について、順次お答えいたします。
まず、耐震診断と応急危険度判定の違いということでございますが、応急危険度判定につきましては、これは、地震等が起こった後、早急にその建物に入ることができるかどうかを判定する応急危険度判定員がおります。そういった方たちは、建築士等のボランティアの方で構成されておりますが、そういった方たちが発災時に使います費用とか、訓練とか、そういったものに関する費用が応急危険度判定の費用でございます。
耐震診断等の費用につきましては、建物の耐震診断、補強、改修、そういったことに対する費用、普及啓発等のことでございます。
続きまして、行政評価における耐震促進協議会、中央区と4団体でつくっております耐震促進協議会のことでございますが、こちらのほうで行っておりますのが、現在、住宅等の耐震総点検ということで、区内の建物につきまして、目視で点検を行っております。この点検の仕方といたしましては、基本的には外観から見る調査となってございまして、その結果を踏まえまして、外観の調査で危険等があったものにつきましては、所有者の方にお知らせしている状況でございます。
それから、木造住宅について、簡易補強にとどまって、実際の耐震補強に進まないという御質問でございますが、こちらにつきましては、木造住宅、かなり古い建物や、中央区には長屋のような建物が多くございます。そういった中で、耐震診断をして耐震補強をして、一定の基準にする補強が必ずしもうまくできない。特に住宅ということもございまして、そういった補強をすることによって、生活空間としての住居の機能が損なわれてしまう場合が見受けられるケースがございます。そういったものにつきましては、必ずしも一般的な耐震基準を満たすのではなくて、今よりもより安全になるような簡易補強という形で、屋根の軽量化ですとか、1部屋だけでも安全なお部屋をつくるというような補強もあわせまして、全体的な住宅の耐震化を進めているところでございます。
また、分譲マンションの耐震化が進まないということでございますが、こちらにつきましては、御指摘のとおり、分譲マンションは区分所有ということで、権利関係が複雑で、なかなか耐震化に向けて皆さんの合意形成をとることが難しいような状況にございます。こちらにつきましては、本区だけではなく、全都的な課題でもあることから、東京都のほうでは、マンション啓発隊という組織をつくっておりまして、区内の分譲マンションに、東京都の職員と中央区及び東京都が委託しております防災・建築まちづくりセンターの職員等で出向きまして、戸別にマンションを訪問いたしまして、耐震化に対しての普及啓発を進めているところでございます。
また、中央区都市整備公社のほうでは、分譲マンションの管理組合に対する支援も行っておりますことから、私どものほうで耐震化についての御相談で、合意形成や管理組合等の進め方でお困りのことがありましたら、そちらのほうにも御相談するような形で進めているところでございます。
それから、耐震助成制度の普及啓発でございますが、先ほど来お話ししましたように、中央区では、耐震促進協議会のほうを進めておりまして、全棟調査を行ったり、その中で耐震セミナーですとか、ことしも行われました地域防災フェアにおきまして、耐震相談コーナーを設けるなど、機会を捉えまして、さまざまな普及啓発活動を進めております。また、今年度もこの後、耐震セミナー等を開催するとか、また、現在も月に2回、耐震相談会も開催しております。そういったことを、機会を捉えながら、これからもきめ細かく耐震化についての普及啓発には努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○田村都市整備部長
借り上げ住宅の戸当たりの支出額について、若干補足をさせていただきます。
こちらの住宅については、委員の御質問の中でもございましたように、民間の住宅を借りて運営をさせていただいているものでございまして、基本的に支出をしている多くのものについては、区が借り上げる際の賃料として大家さんに支払いをさせていただいている、その額が主なものでございます。
以上でございます。
○礒野委員
それぞれありがとうございました。やはり借り上げ住宅は賃料が相当かかるんですよね。だから、皆さん、借り上げ住宅で家賃が安く入れるからというイメージで、区民の方たちも利用されているわけなんですが、こうした部分をもう少し区民の方にもわかるようにしていかないと、せっかく中央区がこれだけの費用をかけて、これだけ手厚くやっているというのが伝わってないのかなという部分もありますので、ぜひそこら辺の何かうまいアピールの方法を考えて、進めていっていただけたらと思います。
また、ちょっとわからなかったんですが、区立住宅と区営住宅の維持管理費の差が倍だということで、それがどういう要因なのかという部分と、あと、使用料とのバランスがしっかりとれているのかなというのをお聞きしたんですが、その点についてはもう一回御答弁をお願いしたいと思います。
耐震の関係につきましては、わかりました。特に木造住宅などは屋根を軽量化するとかということで、とにかく1部屋だけでも安全に、もしくは家が崩れないように取り組まれているということですが、実際にマンションになっている建物でも、結構、40年とか、そのぐらいたっている建物で、住まわれている方が実は高齢化されていて、多分、耐震補強をしなければ、ちょっと危ないんですよといっても、費用的な部分だとか、また合意形成がなされないというお話もあったんですが、そういった部分で、こちらで幾らアピールしても、なかなか動くことができないんだということに関して、やっぱり中央区としても、そのまま放置しておくわけにはいかないと思いますので、そういった取り組みに関して、今後どういうふうに考えられるのかをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○江原住宅課長
大変失礼いたしました。区立住宅と区営住宅の使用料の違いについてでございますけれども、区営住宅というのは、所得の低い方を対象にされているところでございます。それから、区立住宅については、中堅所得者を対象にした使用料といった設定がございますので、その辺についての差があらわれているものではないかと思っております。
それから、区立住宅、区営住宅と、それから、借り上げ住宅の維持管理の差額の部分でございますけれども、先ほども都市整備部長のほうから申し上げましたとおり、借り上げ住宅は、民間事業者からの借り上げといったところで、賃料が発生してございますので、その分を除きまして、戸あたりで換算すると、そんなに差はないのかなと思います。
以上でございます。
○吉田副区長
今後の耐震の、特に分譲住宅の建てかえの問題についてでございますけれども、これは実はかなり深刻でございまして、耐震の補強をやりましょうというところも、1軒1軒の分譲住宅に負担がかかった上に、かつ耐震の補強をしますと、ある部分、間取りを犠牲にして、ちょっと狭くなってしまったりするところがございますので、そういうことも含めて、なかなか合意の形成がとりにくいという部分があるわけでございまして、そういったマンションが、実際の話、築40年とかというマンションが、やっぱり日本橋にも京橋にも残っておりますから、耐震補強もされないまま、その後という世界になっていったときに、やっぱり抜本的には実は建てかえが望ましいというような話になるケースはございます。これが、実は今までも、例えば浜町でもございましたし、晴海でもございましたし、幾つかの地域の大きな再開発区域の中でマンションが間に入っているというようなケースの場合は、再開発事業の中で一緒に建てかえてしまうということはできるのでございますが、周りがかなり耐震化している、新しい建物が周りにあって、マンションだけが残っているというような市街地のあり方のマンションをどうするかという問題になるわけでございます。
これは、今の段階では実はなかなか深刻でございます。この耐震化の問題に触れまして、やっぱり自主建てかえを考える方はたくさんいらっしゃいますし、そういうことで御相談いただく方もたくさんいらっしゃるんですが、実はマンションが40年ぐらいたっていますと、これは言い方はちょっと悪いんですが、マンションと一緒に居住者も高齢化しておりますので、実際のところ、例えば20坪のマンションの建てかえをするということになりますと、今、非常に粗々でございますけれども、20坪の新築のマンションを建設する建設費というのは、大体坪当たり100万円と想定しますと、それだけで2,000万円かかります。そして、今のマンションを解体したり、それから、工事期間中に仮住居を手当てしたりする、そういう経費を合算いたしますと、1,000万円ぐらいかかります。ですから、一軒一軒の負担が例えば3,000万円ぐらいになる。そういうものを全部で合意形成して、集められるかという問題が実はございまして、そういう部分についてどうするのか。これ、本音で申しますと、実は一軒一軒のマンション居住者のお年寄りの御夫婦なんかの場合、実は3,000万円というお金は、お持ちのケースもございます。大抵持っていらっしゃるのが多いですね、中央区の場合は。ただし、それを出してしまうと、将来の生活が不安だから、そのお金を出すことにためらいがあって、建てかえに賛成できないというようなケースが、これは現実に出てくるわけでございます。
その点で今、私ども、国土交通省ともいろいろ折衝をさせていただいておりますけれども、皆さん御存じのように、モーゲージという方法があるわけでございまして、現在の不動産に対して価値を見出してお金を貸すというやり方ではなくて、もう一つのやり方として、例えば高齢者がお住まいのマンションが将来建てかわったときの価値を目指して、それで、例えば逆に高齢者の方々に3,000万円をお貸しするような仕組みができないか。そして、その3,000万円をお貸しした上で、かつ、それらの住宅が建てかわったときには、前からお住まいの方々は、基本的には特別賃貸住宅の居住者として無償で住んでいて、お二人ともが亡くなったときは、貸し主のほうに返っていくというようなスタイルの制度も組み込んでつくっていかないと、実は老朽マンションについては、なかなか建てかわらない。そういう深刻な問題がございまして、それらについて、私どもは、ここ3年間ぐらい、国のほうと具体的な協議を進めているところでございます。
そういった問題を含めて、都心の老朽マンションをスラムにすることのないようにするためには、法制、それから、金融制度を含めて相当な工夫が必要でございますので、一番実情がわかっている地元区として、国等に訴えかけて、新たな制度の創設等を働きかけていきたいと考えておりますし、そういう制度創設がなければ、抜本的にはなかなかこういう問題について解決できないものと考えておりますので、今後とも努力をしていきたいと考えているところでございます。
○江原住宅課長
大変失礼いたしました。区立住宅と区営住宅の経費の違いの理由についてというお尋ねでございました。
決算書にも載ってございますとおりに、区立住宅は22棟、718戸、それから、区営住宅2棟の130戸、借り上げ住宅が10棟の435戸という数値がございますけれども、1つの例でございますが、これをそれぞれ棟数で割ったときに、例えば区立住宅が32戸、それから、区営住宅が65戸、借り上げ住宅が43戸程度の平均値となりますので、こういった棟の中の戸数の割合によっても若干差が出るのではないかと思われます。
○田村都市整備部長
区立住宅、区営住宅の負担額の違いでございます。基本的には、区立住宅のほうが、建物の個々の規模が大きいということもあって、もともとのかかる単価が、区営住宅に比べると若干高めになっているということが1つございます。さらに、それぞれを積み上げていった結果の支出額になっているわけでございますけれども、実は区立住宅については、実際、内装や何かの関係で、いろいろと手をかけなければならないという頻度が区営住宅よりも多い状況がございまして、そういったものを積み上げていった結果として、こういった支出総額になって、それを戸当たりに割り返すと、そういった違いが出てくるというような状況がございます。
さらに、使用料との関係でございますけれども、こちらにつきましては、応能家賃でありますとか、収入等の見合いの中でそれぞれ家賃設定をしているという状況がございますので、そういった意味でいうと、実際かかっているものとの比較においては、若干バランス的に、これを悪いというふうに表現していいかどうかというところはあるんですけれども、バランス的には若干とれてない部分もあろうかとは考えてございます。
以上でございます。
○礒野委員
ありがとうございました。まず住宅の件なんですが、戸数の規模の大きさでかかっているメンテナンスの費用が高くなっているということなんですね。バランス的には、余りはっきりは言えないけどということでしたけれども、ただ、その前に、住宅課長のほうからもお話があった、区営住宅に関しては低所得者の方を基準としているんだよというようなお話ですとか、区立住宅に関しては中等所得者なんですというお話で、そういった部分を含めてトータルで考えると、そこそこにバランスはとれているんだなというふうにわかりました。
また、耐震改修で、古い1戸建てもそうですが、古いマンションに関して、私もどうするんだろうな、これからという思いがありました。今、吉田副区長さんのほうからお話を伺いまして、いろいろと国のほうにも投げかけていただきながら、新しいシステムを構築して、何とかその住宅をしっかりと建て直ししながら、また、空きがないようにという取り組み、今、アイデアとしてはすばらしいアイデアを持たれているんだなということがわかりましたので、ぜひこれからもしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、自動二輪車駐車場の整備ということで、273万円余を使っているわけですが、平成24年は、浜町公園の地下駐車場に16台整備したということですが、自動二輪車というのは、道路交通法が改正されて、原動機付自転車もそうですが、一斉に駐車違反をとられるようになりました。車庫証明も取らずに買えるという部分で、いまだに自動二輪に対しての駐車場は不足している状況が続いていると思います。駐車場に転用するような土地というのも、なかなか中央区の中にはないので、すごく頭を悩まされているとは思うんですが、今後、どういうような対策を考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
これに関しましては、以前からもずっと提案させていただいているんですが、都道や区道に、ある程度植え込み部分をカットして、警察なんかとも協議しながら、料金の取れる有料のパーキングや何かを設置している場所は、意外といろいろな地方でもあるんですが、そういった部分の提案はさせていただいているんですが、警察とも、当然、協議しなければいけないと思うんですけれども、協議をされているのか。また、協議をされているのであれば、どういった内容の協議をされているのか、お聞かせいただきたいと思います。
それから、交通安全対策事務ということで、これも1,000万円余の費用をかけられております。環境に優しいということで、今、自転車利用者がすごく増加しているんですが、放置自転車対策というのも、莫大な費用をかけて対応されているのはよく承知しているんですが、私は、交通安全という観点から、自転車利用者の規則について、ちょっとお伺いさせていただきたいと思います。
自転車で走行するのに、今、車道を走行しなければいけないということで、これもやっぱり警察がいきなり出してきたような話だったんですが、実はその内容というのが、はっきり言って、整備されてないまま、またスタートしてしまっているなと思っています。
例を挙げれば、例えば佃大橋なんかは、自転車通行帯が歩道のところに設置されているんですね。ところが、あの車道をずっと走ってくるんです。だから、月島でちょうど路側帯から車で上がっていったりすると、晴海のほうから明石のほうに抜けるのに、あの車道をすっと自転車が走ってきて、合流しようと思ったら自転車がいるんですね。ひやっとした場面なんかも何回もありますし、それ以外に大きい交差点で、原動機付自転車でも二段階右折ということになっているのに、車で右折ラインとなっていて、走り出して曲がろうと思ったら、そうしたら自転車がすっと前に入ってくるとか、もう本当に無法地帯のような状況になっています。
大きい晴海通りとか新大橋通りなんかにしても、例えば客待ちタクシーがとまっていたりすると、第1車線ではなくて第2車線の中央を平気で走っていたりするんですね。だから、そういった自転車のマナーをしっかりと身につけていれば、何ともないことかもしれないんですが、自転車を取り締まっても、車の運転とは違って、切符を切られて罰金があってというようなことは余りされていませんので、そういった部分で無法地帯のような状況になっていることについて、やっぱりルールづくりがもう少ししっかりとできないものかなと感じております。
それ以外に、逆に、今は自転車の弱者ではなくて、強者の話だったんですが、自転車で、例えば一般でいうママチャリに、お子さんを前と後ろに乗せられます。ヘルメットをかぶせているんだけれども、歩道を走ってはいけないからということが頭にあって、真面目なんでしょうね、大通りでも車道を一生懸命こいで走っている方もいるんです。そういった方なんかも、やっぱり速度が全然違いますから、とても危険だと思うんですが、全てそういうことを含めて、中央区の中でのマナーづくりをして警察と協議するとかというような考え方はできないものかという部分、それから、もしそれができた場合に、規則の徹底をどういうふうにしていくのか。東京都とか全国とは違って、中央区の中は、都心区でこういうルールなんだよというのをどういうふうに周知していくのかというのはとても重要な部分だと思うんですが、もしできた場合は、どういう周知の仕方があるのか。
それから、交通標識もやっぱり警察と協議しなければいけない部分だとは思うんですが、例えば佃大橋なんかは、車道の部分は自転車は入ってはだめなんですよというような標識だとか、そういったものを設置することはできるのかどうかについて、お聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○望月環境政策課長
まず私のほうからは、自動二輪車、オートバイの関係の駐車場の整備についてお答えをさせていただきます。
先ほど委員から御指摘もございましたけれども、平成18年度に道路交通法が改正されていまして、そのことによって自動二輪の駐車場の需要は高まっていると認識しております。お話にありましたように、平成18年度から銀座、浜町の駐車場など区内5カ所に、現在161台ですか、昨年、浜町公園の地下に16台を整備しまして161台駐車場の整備をしてまいりました。今後も整備は必要と考えているところではございます。このため、区での整備と同時に、まちづくり基本条例に基づきまして、民間の開発事業などの中で、周辺の環境に配慮、あるいは周辺の地域貢献というような形の中で、計画上の配慮を求めていきたいと思っております。
ただ、公共施設でのバイクの置き場ということになりますと、場所の確保、先ほど委員からもございました、中央区は土地が余りないという中で、なかなか適地もないということや、また、バイクですので騒音に対する配慮、また、既存の駐車場をバイクにかえる場合は、関係法令に適合するということはやりやすいのでございますけれども、例えば駐輪場になってしまいますと、そういった部分、バイクですと油もあるということで、関係法令の適合も非常に難しいという状況もございます。また、出入り口の関係の整備も分けなければいけないなどのハード的な部分での対応が、やっぱり課題になるかと思います。ただ、今後も地域の状況、また駐車場の状況を踏まえながら、検討していく必要はあると認識してございます。今後もそういった意味での検討は続けてまいりたいと思います。
それと、交通安全対策事務で1,000万円程度という形の中のまず内訳でございますけれども、交通安全対策協議会の運営に1万9,900円ほど、また、交通安全運動で、キャンペーンという形での支出が485万円ほど、また、交通安全計画の策定で1万4,700円ほど、交通安全のつどいということで、こちらについては、プログラムとか交通読本を含めた形の参加者への配付資料とか、また会場使用料などございまして、そちらが158万円ほど、また、交通安全協会への補助金として400万円、これは4協会という形になりますけれども、合計が1,047万円というような形になってございます。
○脇野副参事(交通安全対策・特命担当)
自転車の走行マナーについてでございます。
委員御指摘のとおり、自転車問題につきましては、現在、非常に大きな反響を呼んでいるところでありまして、警察のほうも自転車の取り締まりについて大分厳しくしていると聞いております。なお、自転車の交通ルールについてでございますけれども、これも自転車安全利用五則の周知ということで、先般、交通安全運動も終わったところですけれども、こういった自転車に関するルールとマナーの周知については、キャンペーン等を通じて非常に大々的に広報をしているところでございます。
ただし、この自転車のルールにつきましては、このたび、道路交通法が変わってこういうことになったということはございません。道路交通法上では、自転車は軽車両という位置づけのもとに、もとより自転車の走る場所、通行するルール等は示されていたところでございますけれども、それまでは、どうしても車やバイク中心の対策をしていたということで、自転車につきましては、それほど大きな注目はなかったところでありましたけれども、このたび自転車の普及台数がふえ、自転車の事故がふえ、さらには自転車のマナーの悪さからの苦情もふえております。こういった中で自転車がクローズアップされているところでございます。
なお、車道通行ということでありますけれども、当然、軽車両ですので、もとより自転車は車道が原則と言われておりますけれども、歩道を走ってはいけないということでは決してございません。年齢的に言えば70歳以上の方、13歳未満の方は、規制がどうあれ、道路事情がどうあれ、歩道の幅員がどうあれ、当然、歩道を走っていいという形になっておりますし、大体都内でも6割以上の道路が、歩道において自転車通行可という規制がかかっております。こういったところで、要は広報の仕方が間違ってしまうと、間違った解釈のもとに、自転車は車道を走らなければならないんだという解釈を持っておられる方も非常にたくさんいると聞いておりますので、交差点の二段階右折や、あるいは自転車は複数車線のあるところは、一番左側の第1通行帯を走らなければならないということも含めて、間違った解釈をしないような広報、啓発、これが何よりも大事かと私自身も感じているところでございます。
なお、警察の取り締まりにつきましても、自転車の違反、かなり多く取り締まるようになりました。しかし、車やバイクと比べて、ちょっとした違反があるから、即取り締まりということではないようであります。やはり大事なことは、重大事故に直結する違反、あるいは警察官の制止に従わずに違反を繰り返す悪質なもの、こういったものについては、積極的に取り締まっているということも、あわせて聞いているところであります。
なお、中央区の中でのマナーづくりということに関しましては、それぞれの区内、道路、その路線ごとに通行実態が違う。事故の形態、件数、それぞれ違うものでありまして、この辺につきましては、まず区内の自転車の走行実態、事故の形態、そういったものをよく分析しまして、各警察署と連携をとって、そういったものが路線ごと、あるいは地域ごとにどういったものが必要なのかということも、これから分析をして、十分に検討をしていきたいと考えております。自転車の標識等も含めて、設置できるところは設置する必要があるということを意見として、これからも警察署等にしていきたいと考えております。
以上です。
○礒野委員
初めの自動二輪車の、区道とか都道を利用したパーキングについてはお答えいただいてないんですが、それについてもお答えいただきたいと思います。
また、駐輪場から自動二輪車の駐車場にかえるというのは、やっぱり入出路を2カ所にしなければいけないとか、いろいろな問題があるというお話を今伺ったんですが、御当地で申しわけないんですが、築地の場外のすぐ近く、正門の前の駐輪場なんかは、500台入るところを200台ぐらいの稼働率で毎年推移していると。今、先行営業マーケットや何かをつくるという兼ね合いの中で、朝、電車が動く前から働きに来ている方が置く場所がないとかといった問題も抱えているので、ぜひ検討に加えていただけたらというふうに、これは要望させていただきます。
また、自転車に関しましては、軽車両としてというのは、それはもうわかっていたんですけれども、ただ、取り締まりが始まったのが余りにも唐突みたいな感じのイメージを持っていた部分と、それから、広報がしっかりと伝わってないんだなと、いまだに思っております。今、御答弁の中にもありましたけれども、このルールづくりをもう一回しっかりと区内でも検証していただいて、警察とも協議をしていただいた上で、中央区独自のルールがあってもいいと思うんですね。とにかく事故がない、安全な環境を整えるのが大切だと思いますので、そこら辺をしっかりと進めていっていただきたいと思いますが、それについてもお答えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○望月環境政策課長
まず、バイクパーキングの区道、都道への設置の可能性というお話でございます。
当然、そうした広幅員の歩道上を使ったバイクの置き場は、可能性としてはございます。ただ、自転車と違いまして、また自転車もそういった部分では、一部、可能性を今、探っているところなんですけれども、なかなかやっぱり適地がないと。また、それだけの広幅員の場所がないというような状況の中では、広い道路になりますと道路管理者である東京都さん、あるいは国道になりますけれども、そういったところとの協議が必要になります。また、お話にありましたように、警察との協議も当然必要となってまいります。今、バイクパーキングについて具体に、どこかで協議をしているということでございませんけれども、今後もそういった部分でいきますと、本区の状況を踏まえた上で、有効な活用方法の1つであると考えますので、そういったところについては、引き続き検討を深めてまいりたいと考えてございます。
また、先ほど築地の市場のところの駐輪場の活用についてもというお話がございましたけれども、それらも含めて、今後も引き続き検討してまいりたいと思っております。
以上です。
○脇野副参事(交通安全対策・特命担当)
自転車のルールに関する広報、啓発ということで、急に取り締まりが始まる。そして、自転車のルールについて、いろいろアピールが始まったというところで、非常に戸惑っておられる方もいらっしゃるという御指摘でございました。それについては、先ほどもお話ししたとおり、アピールの仕方について、今後、また警察署とも認識を統一しながら、そういった間違った解釈をされないような広報、啓発を今後も進めていくと同時に、現在、区内に4つの警察署がございますけれども、その管内ごとに、当然、自転車の交通事故の実態、違反の実態等が違うというところで、そこら辺につきましても、今後、各警察署のほうで、特に自転車の事故については詳細に分析をしているということを伺っております。路線ではどういう実態で、歩道の幅員がどうだから、どういう走行を、もっと力を入れてアピールしなければいけないのかというところを、詳細なところまでよく意識を共有しながら、今後、区内で走る場合には、どこの路線ではどういう走り方、どこの地域ではどんなような自転車のマナーを集中的に守っていただくというところについて、よく認識を図って、徹底していきたいと思っております。
以上です。
○吉田副区長
自転車交通の将来像について、若干補足しておかなければいけないと思いますけれども、私どもといたしましては、これまでのまちのつくり方が、基本的には車社会だったと思うんですね。これからの社会のつくり方は、むしろ、ある意味で車社会に少し決別しながら、中量、大量の輸送機関と自転車を使いこなしていく都心部というようなイメージ等を、ある程度形成していく方向に1つかじを切らなければいけないのかなと思っているところでございます。
と申しますのも、実は私ども、それが深刻な悩みでございますけれども、私どもの区で、例えばこれは現実の問題で、建築をさせますときに、大規模なものになりますと、当然のこと、駐車場を附置しております。皆さんのところで駐車場を必ずつくりなさいということで、必ず入れさせているわけでございますが、これを私ども、銀座でも日本橋でも、それから、東京駅前でも、実は駐車場は法規に沿ってつくらせておりますけれども、稼働率は3割を切っております。
現実の交通手段としては、基本的な地域の交通手段としては、私ども都心部の場合は、来街者の95%までは大量輸送機関で通っておりますし、地域内交通について言ってみれば、かなり自転車を活用しているというのが実態なんでございます。それを、現実の法規のまま駐車場をつくらせて、6割余らせておくようなことが現実に妥当であるかどうかということも、やっぱり深刻に考えなければいけない問題があるだろうと思っています。
正直、その部分について、私どもとしては、今、問題になっております、例えば東京駅前などについては、委員からも御指摘がありましたように、都道を含めて、そういった部分を使いながら、駐輪場を整備していくとか何かということをやりながら、今、自転車対策の根本は、実は駐輪場がちゃんとつくれてないというところにありますので、そういったものをきちんとつくりながら、例えば銀座なんかについては、正直申し上げれば、昭和通りのところに防衛ラインを引きまして、昭和通りのところまでは自転車は来ていいよと。だけれども、中は歩きなさいとか何かという規制を含めて、地域ごとに自転車とまちがどういうふうに共生するかというようなことを具体的に議論しながら、話を進めていかなければならない部分があるだろうと思っておりますし、そういった議論を早急に始めたいと思っております。
ただし、実は中央区はかなりその辺で深刻でございまして、これまで自転車というものは附属的な手段だと心得ておりましたために、かつ、放置というものについても、基本的には、駐輪場をただにしておけば入れてくれるだろうみたいな形でやってきましたけれども、そのことが逆に、皆さんに、自転車の使用について、マナーのない状態をつくり出してしまっていたのではないかと、私ども反省している部分もございます。これは、また、放置自転車撤去料の問題とか、それから、駐輪場を現実の問題として登録制にしてきちんと入れさせるとか、そういったこと、あるいはコミュニティサイクルの導入が現実には可能なのかどうかというような問題について、やはりこれは早急にまちを形成していく上で議論をしていかなければならない問題があるだろうと思っております。
その点について、オリンピックも来ることですから、これは現実の問題として、勝鬨橋を走行する神風的な自転車に外国の人がぶつかったら、大変驚いてしまうことにもなりますから、そういった部分について、なるべく早急に、我々としても基本的な方向性を定めて議論をしていくように、これはマナーも含めて議論していくようにしていきたいと考えておるところでございます。
○礒野委員
どうもありがとうございました。本当に地域に応じた対策ということはとても重要だと思いますので、ぜひしっかりと進めていっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
これで終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○田中(広)委員
土木建築費について質問させていただきます。私からは1点、良質な住環境の整備についてということで、テーマを持って質問をさせていただきたいと思います。
平成24年度の予算、この一番の中心的なところは、東日本大震災の教訓を踏まえて、防災対策を最重点課題の1つとして取り組んできたと思っております。これまでもいろいろなところで議論されたり、指摘されている点ですが、教訓の1つとして、やはり人とのつながりですとか、きずなが大切だということが再認識されたと思っております。
一方、本区におきましては、人口も13万人を超えまして、若い方もふえて、また、赤ちゃんの誕生も大変多くなっている。本当に活気が出てきていることだと思っております。その背景には、さまざまなマンション建設があって、また、御担当の部署の御努力もあって、地域貢献も一つ一つ積み上げながら、良好なまちづくりを構築してきたとも思っております。地域から、老朽化した建物よりも、しっかりとした新しい建物で、いざというときにも安心だとか、そういったお声も一部では聞いておりますけれども、また一方では、さまざまな御相談をいただく中で、解決しづらいような難しい御意見、また御要望をいただいて、私も悩むことがよくございます。そういったことを踏まえながら、少し質問させていただきたいと思っております。
まず最初にお伺いしたいのは、これまでのマンション建設について、大きい物件もあれば中小の物件もありますけれども、どういったことに留意をされて、事業者に指導されてきたのか、あわせて、課題として感じている点についてお聞かせいただければと思います。また、今後のマンション建設、どのぐらい進んでいくのか、その点もお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
○平野地域整備課長
これまでのマンション建設等に関する指導でございます。私ども、昭和60年から市街地開発事業指導要綱に基づきまして、当初は500平米以上の敷地だったのでございますが、いろいろと改正をしてございまして、現在は100平米以上の敷地については、全て建築確認を出す前に、区のほうと合意をしていただいてから建築確認等の手続に移っていただくというような手続をさせていただいてございます。当初は、地上げ等の対策ということで、従前居住者の方の居住継続であるとか、そういったものについての指導をかなり厳しくやっていたところでございます。その後、地区計画等も導入しながら、定住化の促進、そういったことを進めてきておるわけでございますけれども、それとあわせまして、要綱のほうでも、定住化を促進するために、住戸の内容であるとか、それから、防災面では、防災備蓄倉庫を5層以内ごとに設けなさいとか、それから、ごみ置き場をどの程度設けなさいとか、あと地域とのコミュニティのお話でございます。地域とマンションが隔絶してしまわないように、最低でも、管理者表示板みたいなものをきちんと出して、このマンションの管理等々で、地域と話し合わなければいけないときには、こういったところに御連絡をくださいとかいうようなことについても、指導をしてきたわけでございます。その地域の状況であるとか、時代の趨勢、そういったものを含めながら、これまでも指導をしてまいりました。
ワンルーム規制についてもそうでございます。地区計画で一時、ワンルームがかなり建ってしまったことがございまして、最低限25平米という規制も入れてございますし、全てがファミリータイプでないと容積率の緩和をしませんよというような形の改正もしてきたわけでございます。それにあわせまして、平成22年度からまちづくり基本条例、こういったものを入れていきながら、ある程度大きな開発については、地域貢献というものもあわせて指導をしてきたところでございます。
こういったものにつきまして、これからもこの地域のお声を聞きながら、その時々に応じた必要な指導要綱の改正であるとか、地区計画の改正であるとか、そういったものを行っていきながら、マンション建設等の指導をしてまいりたいと思っているところでございます。
○田村都市整備部長
今後どのような形になっていくのかということでございます。
本区は、やはり都心区ということで、都心回帰、都心居住というような観点の中から、マンションそのものの需要というのは、地区の持っているポテンシャルからいっても、やはり今後もそういったものは続くんだろうと思っております。また、あわせまして、既にマンションが数多く建っている中では、それらマンションを更新していくという課題も、やはり今後出てくると考えてございます。そういったことに対して、マンションそのものとのかかわり方というのは、今後とも、区としては、やはり持っていかなければならないと考えてございまして、そういった中で、今、地域整備課長が申しましたとおり、これまでも私ども、マンションについては、いわゆる居住としての質の向上ということと、それから、地域環境というようなこと、あるいは防災の観点、こういったところにそれぞれ焦点を当てながら、要綱の改正でございますとか、条例の制定といった形の中で、それぞれ戸別の建てかえ、あるいは大規模再開発というようなことに対して、それぞれ対応してきたつもりでございますので、そういった部分、しっかりと足元を固めながら、私ども、しっかりとした考え方の中で、今後、そういった計画に対して取り組んでまいりたいと、かように考えてございます。
以上でございます。
○田中(広)委員
御答弁、大変にありがとうございます。最初に地域整備課長さんに御答弁していただいて、本当に、バブル景気の中でいろいろな苦労があって取り組んできた。また、定住できるにはどうすればいいのか、あるいはファミリータイプを設けることによって、核家族化が進んでいる中で、少しでも歯どめしていこうとか、さまざまな御苦労があって今があると思っております。
また、その後の都市整備部長さんの御答弁でも、本区においては、まだまだマンションの需要は高いであろうというお話で、私もそのように感じております。本区は今、集合住宅に住んでいる世帯が全世帯の88%、そういった背景もありますので、今御答弁のありましたとおり、質という点については、大変課題としては大きいのかなと思っております。
行政評価を拝見いたしましたら、57ページの施策の目的達成に向けての課題ということで、マンションにおいては同階の人について知らない居住者が多いなど、近隣住民への関心が低い状態にある上、地域活動への参加も余りないなど、地域住民との交流も少ない状況であり、コミュニティの形成が課題となっておりますと、こういった指摘をされているんですけれども、いただいている御答弁と少し重なるかもしれませんが、改めてこの点についての御見解をお聞かせいただければと思います。
○平野地域整備課長
マンションの中及びマンションと地域の方々のコミュニケーションということでございます。マンションがたくさん建って、新しい住民の方が入ってこられたときに、新しい方々のコミュニティと、今まであった、基礎となるような地域のコミュニティ、こういったものがきちんと融合して、きちんと対話ができて、新しいコミュニティがつくられていくことは非常に大事なことだと認識してございます。
新しいマンションができた際に、基本的には、要綱のほうでも、自治会への参加等のことを地域の事業者に対して指導をしてございます。そういったものも含めて、民間のマンション業者さんについては、管理組合の結成の段階で、防災的なことですと、マンションの中で防災組織を立ち上げる等のことを通じて、マンションの中のコミュニティを図ったり、あと、マンションごとに趣味であるとか、そういったものを活用しながら、いろいろなクラブをつくる等の取り組みをしている事業者もございます。そういったさまざまな取り組みを通しながら、まずはマンションの中でコミュニティをつくっていただいて、そういった方々が地域の方々の突破口となるような形で、地域のほうともコミュニケーションをとっていけるような形を、私どもとしても研究をしていきたいと思っているところでございます。
以上でございます。
○田中(広)委員
今、御答弁いただきまして、まずは、そのマンション内でのコミュニティをどう確立するのかという御答弁で、全くそのとおりだなと思っております。急に何か形をつくって、人とのつながりというのは簡単にできるものではないと思っております。今の本区のさまざまな地域のコミュニティは、当然、長年いろいろな知恵があって、工夫があって出来上がってきたものでありますので、当然、マンションがあって、そこにこうしなさいというやり方でコミュニティができるものではないと私も思っております。
しかしながら、いろいろいただく御意見、御要望を聞くと、一言で言えば、もう少し仲よくできないのかなというのは正直な感情なんですね。そこで、やっぱりマンションができたときの、立ち上がったときの最初の段階で核となる交流ができれば、もう少しスムーズに進むのかなと思っております。御答弁いただいたとおり、やはりキーワードは防災だと思っていますし、東日本大震災の教訓を踏まえて進めていかなければいけないと思っています。
これまでも、本区は、集会室をつくったりとか、人の交流する場所をつくったりはしているんですが、例えばそのマンション内で、ちょっと大きな規模になるかもしれませんが、防災訓練等を行うときに、何かお互いが協力し合わないとできないような仕組みづくり、例えば公開空地の中に少し広場があって、そこにかまどベンチといいましょうか、いろいろな仕掛けがあって、お互いが協力し合っていく中で何か防災訓練が成り立つような、そういった仕組みもできないかなと感じているんです。
少し話はずれるんですけれども、月島の月島荘という新しい物件は、いろいろな会社さんの寮となっています。1つのコンセプトとしては、人との交流を促進しようという、これがコンセプトだと思っています。また、最近、新川から中野区のほうに引っ越したビール会社さん、こちらも新しいオフィスの中で、社員同士がなかなか、席は近くても、人との交流が少ないというんですね。それを工夫したレイアウトを考えたりとか、今の話はビジネスであったり、次元は違いますけれども、やはりどの世界もそういったことを工夫していかなければ、難しい時代なのかなとも感じております。
新しい分譲マンションにお住まいの方の話を聞くと、毎日の生活が忙しくて、そういった人とのつながりを望もうと思っても、なかなか難しいですとか、また、それを望んで引っ越してきたわけでもない趣旨のことも伺うことはあるんですけれども、しかし、東日本大震災の教訓を生かしていく上では、本区としては、人とのつながり、あるいはきずなとかコミュニティ、この点において、マンション建設の中でしっかりとエッセンスを盛り込んでいかなくてはいけない次の取り組みになっているんじゃないかなと私は感じております。
会派としても、そういった課題もどこか持ちながら、福岡のアイランドシティというところに視察に行ってまいりました。いわゆる人工の土地の上で住環境を分譲していこうという、そういったところなんですが、入って一番最初に驚いたのは、とにかく緑が多くて緑化されているということで、すばらしいなと感じたんですけれども、その戸建ての住宅を見ますと、普通だったら碁盤の目のようなわかりやすい道をつくって、住宅を設けていくんですが、そこは、あえて人との交流がしやすいように、会話がしやすいように、少し道をくねらせて、人がたまるようなスペースもつくって住宅を配置しているんですね。これが大変功を奏して御近所づき合いが促進されたという、そういったお話も、計画された方からはいただいておりますし、直接会話している姿は見てはいないんですけれども、いずれにしても、どこも工夫をしているんだなということを感じております。
先ほど来申し上げていますように、本区の特徴は、やはりマンションが多いということですので、その中で、当然、その中にいる人が長年時間をかけてつり上げていくのがコミュニティですけれども、どこかお手伝いできる仕組みができないかなと私は感じて、質問を取り上げさせていただいております。なかなかこの決定打というのはないんですけれども、改めてこの点の御見解についてお聞かせいただければありがたいと思います。
○田村都市整備部長
ただいまのお尋ねでございます。マンションのコミュニティ、あるいはマンションと地域の方々とのコミュニティ、こういったものがしっかりと形成されていくということは極めて大切なことだと考えてございます。
現時点においては、そういったマンションの新しい居住者の方々に、地域の活動に参加をしていただくということの中で、町会加入というようなことを、いわゆる入居者説明会等々の機会を使って、区民部との連携の中でそういった対応ができるような、一応要綱上の考え方は示しているところではございますけれども、町会加入ということになりますと、それぞれ個人の方のお考えもあって、なかなか実行性という部分では伴っていないところもあろうかと思ってございます。
そういった中で、3・11以降、それから、首都直下地震というようなことが言われている中で、委員御指摘のような防災ということは極めて関心の高い事項だと思ってございますので、例えばそういった防災訓練というようなものを、新しく入居される方々と、もともとの地域の方々とのそういった訓練の機会を設けるというようなことを、入居者の方々への説明会の場等で、もしそういった御案内ができれば、それは1つ地域の活動への参加のきっかけになってくるというようなこともあろうかなというような思いも、今、しているところでございます。
ただ、そういった仕組みを講じていくということになりますと、戸建ての小規模なマンションですと、なかなか難しいところがあろうかと思います。大規模開発の場合は、まちづくり基本条例の中で、そういった防災関係の地域貢献として、先ほど例に挙げられた、まさにかまどベンチでありますとか、そのほかの帰宅困難者の収容空間でございますとか、いろいろな開発計画の中でさまざまな工夫をしていただいているところがございますので、そういった部分を、実際、入居者の方々も、現実に訓練の中で使ってみるというようなことでありますとか、それらを地域の方々と一緒になって、そういったところを、まずテストとして使ってみる。要するにシミュレーションをしてみるというようなことは、極めて有効なことになっていくのかなということがございますので、少しそのあたりについては、考え方を整理させていただければと思ってございます。
以上でございます。
○田中(広)委員
なかなか本当に難しい課題ではありますけれども、問題意識を当然持っていらっしゃることは間違いないと思っていますけれども、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それから、このマンション建設に当たって、やはり感じているのは、事業者さんは分譲業者ですので、分譲してしまえば、当然、法律上も所有権がないわけですから、それで終わってしまうという形にはなるんですが、しかしながら、課題をやっぱりどこか共有してもらわなければいけないときもあるだろうなと思っていますので、事業者さんに、竣工後も、ずっとという意味ではないんですが、例えば数年間、さまざま課題が出てきたときに、可能な中で問題意識を共有していただいて対応してもらう。そういったことが私は必要だなと感じているんですけれども、ちょっと概略的な伺い方ですが、その点はどのように感じておられますでしょうか、お聞かせいただければと思います。
○平野地域整備課長
事業者のほうの、建てて分譲した後の建物であるとか、地域コミュニティについてのかかわりでございます。
建物等については、大きなものであれば、建てた後の風環境の測定であるとか、そういったもので一定のかかわりが保てるわけでございますけれども、小さな建物でございますと、分譲事業者のほうも、売った後に、その建物との関係というのはなくなってくるということがございます。
ただ、多くのディベロッパーは、そのディベロッパー系の管理会社というのを入れていっているような状況がございます。管理の窓口を通じて、地域のコミュニティであるとか、そういったものにかかわっていくということは可能であろうと思ってございます。区役所が管理組合の運営に関して、どこまで首を突っ込めるのかというのは、課題はあるわけでございますけれども、そういった点も含めて、ちょっと研究をさせていただければと思っているところでございます。
○田中(広)委員
なかなか本当にこれも難しいことだなと感じているんですが、高層住宅の近くを通られる方からは、ビルの風対策はすごく要望をいただきます。当然、100%その風の影響を受けないというのは、これはなかなか難しいんですけれども、恐らく建てるときには、いろいろな御説明をされて、ある意味、そんなに影響がないような趣旨のことを多分説明されると思うんですが、しかし、マンションが出来上がった後は、例えば御高齢の方が高層住宅の近くを歩いたときに、風の強さにあおられて転んだとか、そういった声もいただいております。
したがって、事業者においても、例えば分譲した後の数年間、これは1つの例ですけれども、本区とビル風対策を共有しながら、しっかり対策をとってもらえるような仕組みというのは難しいんでしょうか。ちょっと私も、視察等はまだしてないんですけれども、港区さんも大変高層のマンションが多いということで、分譲後、一定の規模以上については、3年間はビル風対策等を含めて区が関与できるような対策を進めていると伺っております。本区も、そういったビル風対策をやろうということで、今までもやってきてはいるんですけれども、このビル風は1つの例ではありますが、竣工後も地域の方からいろいろな意見、苦情をいただく中で、このビル風対策も1つの大きな課題だと思っているんですけれども、この点はどうでしょうか、お聞かせいただければと思います。
○平野地域整備課長
ビル風対策、本当に大きな課題だと思ってございます。港区がそういった取り組みをしていることについて、済みません、私は不勉強で、存じ上げておりません。中央区は中央区でやはり独自の文化等もございますので、どこまで参考になるかわかりませんけれども、いいところがあれば、そういったものも参考にしながら、区としてもそういった仕組みも検討してまいりたいと思ってございます。
以上でございます。
○田中(広)委員
ぜひいろいろ調査していただきながら、そういった対策を進めていただきたいと思います。
大変まちが更新されて、きれいになってはいるんですが、一方で、最近いただいた地域のお声の中で、少し人通りがあるような、ちょっと大き目の道で、ある女性の方からなんですが、ちょっと怖い思いをしたと。公然わいせつのような経験をされたという電話をいただきまして、すぐ私は、管轄の警察署の電話番号をお伝えさせていただいたんですが、そういった声が何となく多くなってきたような気がしていまして、安全・安心メールを見ていても、何か多いなという気がしているんです。ただ、では、この対策をどうするんだといっても、これは警察の管轄になってしまうんですけれども、まちがきれいになって、整っているようには見えるんですが、一方で、本区のよさは、安心であったり、治安がよく安全だというのが1つのよさだと思っていますので、こういったところを少し考えていただきたいなと思うんですけれども、徹底的には難しいんですが、御見解を聞かせていただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
○吉田副区長
うちの区が極端に人口減少していった、昭和59年~平成3年ぐらいの中で、我々は痛切に感じたのは、実は人口がどんどん減っていく中で、現実に地域の相互監視力みたいなものが、ある意味で健全な相互監視力みたいなものが非常に衰えて、逆にいうと、あそこの坊やは、表に出たら気をつけなきゃいけないよみたいな話が、その方が表に出ると大体30分で捕まっていたのが、3時間表に出ちゃって、大騒ぎになったというようなことを含めて、健全な地域監視力が衰えていく。人口が減少するということは、実はそういうことだったわけです。それで、やっぱり人口が減少し、地域の活力が低下し、地域の健全度が落ちるということで、逆スパイラルが起きていたので、本当にそういう意味で、現実の日常生活の改善も含めて、都心に人を住まわせなければいけないじゃないかということで、今日まで人を住まわせる政策を積極的に推し進めてきたわけでございます。
ただし、そこの中で、基本的にマンションにお住まいになる方が、むしろ都市の無名性みたいなところを評価して入ってきているものですから、逆に、相互に、お互いにというような部分の視点に欠けるところがあって、そういった部分で地域のコミュニティというものに参加していく人間というものが少なくなっていく。地域力というものは、そういう意味で、人口はふえたけれども、地域力は上がっていないじゃないかという問題があるということを、ずっとこの間、御指摘いただいていると思っております。
ただし、私も、これは実際のところ、実はそこのところは非常に悩んでいるんですが、リバーシティ21の団地づくりにも参画をいたしましたし、晴海トリトンスクエアのああいった集合的な団地の形成にも参加をしてきました。そういう中で、本当にどういう形で地域のコミュニティが形成されていくのかということ、これは本当に悩みの種でございまして、私個人で言わせていただくと、実はやっぱり結節点で、先ほどから議論になっております防災の問題はもちろんでございますけれども、防災と教育と、これはちょっと変な話でございますけれども、お祭りだと思っておりまして、そういった集いのつながりの中でお互いに認識し合う。あそこの誰さんだよねと認識し合うところから、この地域力というのは出てくるのであって、お互いに挨拶もしない状態では、地域力は出てこないと思っているんです。そういう場所を地域の中でつくり込むように、やっぱり地道に年数をかけていくしかないわけでございます。
ところが、これはまた深刻なんですが、リバーシティなんかの場合は極端ですけれども、できて20年たっていますから、余計そうでございますけれども、結構高齢化してしまうんですよね。では、その高齢化していくコミュニティを、また更新をしていくためにはどうしていくんだということを考えなければならないわけでございまして、これらについては、本当にそのありようについて、地道に工夫をしながら、同じことを地道に積み重ねていくしかないのではないかなというのが、今、現状の感想でございます。
今おっしゃったように、我々は地域力を高めていくための仕掛けを常に持っていく努力はしていかなければならないと思っておりますけれども、そのことについて、今、特効的にこうだということはなかなか言いにくい。先ほど申し上げたお祭り、それから、防災、それから、教育というようなところの総合的な力の中で、やっぱり地域力を高めていくような工夫、常に若い人の声がまちの中に響いていって、まち全体が常に呼吸をしている、更新をされていく、そういった仕掛け、そういったものを我々は考えながら、まちづくりをしていかなければならないのかな。それを積み重ねていくしかないのではないかと感じているところでございます。
○田中(広)委員
御答弁大変にありがとうございます。正直、私も、特にこの世界に入らせていただいて、改めていろいろな地域の行事とか入らせていただいて、いろいろな人にお世話になっているんですけれども、本当に先輩方が築き上げてきた、今のお祭り1つとっても、地域行事を見ても、本当にすばらしいなと。いろいろな皆さんの思いがあって出来上がって、歴史、伝統が引き継がれているんだなというふうにも感じております。本区のそういったよさを生かしながら、また、東日本大震災の教訓を生かしながら、しっかり良好な住環境になるようなまちづくりを進めていただきたい。このことを要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○今野委員
ただいま第6款「土木建築費」の質疑半ばでありますが、本日はこの程度とし、明9日午前10時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
明9日午前10時30分に委員会を開会いたしますので、御参集願います。
本日は、これをもって散会いたします。
(午後4時58分 散会)
お問い合わせ先:区議会議会局調査係
電話:03-3546-5559