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平成25年 福祉保健委員会(11月28日)

1.開会日時

平成25年11月28日(火)

午後1時30分 開会

午後2時20分閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(7人)

委員長 田中 広一

副委員長 石田 英朗

委員 今野 弘美

委員 原田 賢一

委員 染谷 眞人

委員 中島 賢治

委員 奥村 暁子

議長 (原田 賢一)

4.出席説明員

(11人)

矢田区長

小泉副区長

平林福祉保健部長

古田島福祉保健部管理課長

山﨑子育て支援課長

井上障害者福祉課長

小倉高齢者施策推進室長

吉田高齢者福祉課長

生田介護保険課長

和田保健所長

吉原生活衛生課長

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

川口書記

長田書記

6.議題

  • (1)議案第68号 中央区立知的障害者生活支援施設条例の一部を改正する条例
  • (2)議案第72号 指定管理者の指定について(区立敬老館)

(午後1時30分 開会)

○田中(広)委員長
 ただいまより福祉保健委員会を開会いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日、議案の関係で障害者福祉課長が出席しますので、御了承願います。

 去る11月26日の本会議におきまして本委員会に付託された議案の決定に当たり、その内容を十分に審査する必要があるとして、本日、開会いたした次第でございます。本委員会の運営につきましては、委員各位の特段の御理解と御協力をいただきますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 審査方法についてでございますが、付託された各議案について一括して説明を受け、一括して質疑を行い、質疑終了後、それぞれの議案を別々に起立採決によりお諮りすることでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(広)委員長
 ありがとうございます。さよう取り扱わさせていただきます。

 それでは、理事者の御説明をお願いします。

○平林福祉保健部長

 1 議案第68号 中央区立知的障害者生活支援施設条例の一部を改正する条例

○小倉高齢者施策推進室長

 2 議案第72号 指定管理者の指定について(区立敬老館)

以上2件報告

○田中(広)委員長
 ありがとうございました。

 発言の時間制につきましては、通常の委員会での例によりますが、採決に係る時間10分を考慮し、各会派の持ち時間を算出することといたします。ただいまの時刻は午後1時33分です。自民党さん92分、公明党さん56分、日本共産党さん38分となります。

 それでは、理事者の説明に対する質疑を行います。

 発言を願います。

○今野委員
 それでは、私のほうからは、議案第72号、指定管理者の指定について何点かお尋ねをします。

 今、高齢者施策推進室長から御報告をいただいたとおり、桜川敬老館のほうにおきましては、指定期間が浜町と勝どき敬老館と違って平成28年10月31日まで、3年間を切った形に設定がされました。これは、皆様御承知のとおり、労働スクエア東京跡地に建設予定の本の森ちゅうおうの竣工に合わせて、その期間が今回、指定管理という期間になったんだと思いますが、工事入札の不調ということが現実にありまして、竣工時期が少し延期になるという話を伺っております。そうしますと、指定期間の当初からのずれというのは、現在の状況によってはやむを得ないと理解いたしますが、現実問題として、28年10月31日の時点では新たな指定期間の再認定をしなければいけないような状況が当然生まれているんだろうと思います。その件については、具体的にどういう対応を考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 また、あわせて、同じアクティオさんに指定管理をお願いしているということになりますが、現実に指定期間が変わってくるという状況の中で、例えば、委員会資料にも示されておりますが、指定管理者の評価結果や、あるいは今後、具体的な選定というものに関して差異が生じた場合、特に影響がないのか、指定期間に差異が出る場合も想定されるのかどうかも含めて、お聞かせをいただきたいと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 指定期間でございます。

 桜川敬老館につきましては、本の森ちゅうおうの工事の入札不調ということで、現在、どれぐらいおくれるかということがまだはっきりわかりませんので、今後、正式に延期がどの程度かということが決まった段階で、指定期間の変更ということで、再認定ということで、また議案に出させていただいて、お諮りさせていただきたいと考えております。

 また、指定管理の期間が変わってくるということで、評価結果など、何か影響がということでございますが、こちらにつきましては、応募の段階から、今後、桜川敬老館につきまして、本の森ちゅうおうの開設のいかんによっては指定期間が変更する可能性があるということをお伝えして、その辺も加味しながら提案などをしていただいて評価を行っておりましたので、そういった経過の変化につきまして差異が出るということは、余り影響がないかというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○今野委員
 確かに、まだ現在の段階でどのぐらい着工が延期されるのか、簡単に言うと竣工時期が変わってくるのかというのはわからないのでということは理解をいたしますが、現実に平成28年10月31日まで、浜町と勝どき敬老館はその翌年の3月31日まで、指定期間にはわずか半年間の差があったわけです。しかし、もちろん区長部局からこの工事の議案提出が予定がされていたわけですが、その工事の部分は契約不調だったから取り下げはできました。そうすると、我々議会の側からいうと、このことも提出予定議案だったから取り下げたというのは当然なんですけれども、もう既にこの時点でも指定期間が延びることが、もちろん今現在で半年になるのか、何年先になるのかわかりませんが、あえて指定期間に変更が生じる結果となったことについては、どうなのかなという思いで聞いております。

 今、見通しがわからないということですけれども、現実に着工時期がおくれることになれば、もう一度今のアクティオさんになるのかどうかは別にして、28年10月31日からさかのぼって、第二回定例会か第一回定例会かわかりませんが、どちらかにまた出し直しになるわけですよね。その辺の説明がどうなのかということなんです。逆に言うと、アクティオさんには現況どういうような話を持っていかれているんでしょうか。やはり利用者のために一生懸命で、アクティオさんはすごく評価が高いですよね。指定期間のずれというか、変更が生じたことについては、現段階でしっかりと緊密な連携が指定管理者と区との間で必要だと思いますけれども、実際、現況はどのような連携がされているのかをお聞かせいただきたいと思います。

○小倉高齢者施策推進室長
 桜川敬老館の指定期間でございます。

 こちらは、当初は確かに入札の不調というところまでは全く考えていなかったわけでございますが、いろいろな事情で工事期間が延びたり、あるいは逆に、うまくいって早くなるということも考えに入っておりまして、そのもとで公募をいたしました。また、委員会のほうにも、本の森ちゅうおうの開設時期によっては変わることがあるというふうにも御報告させていただいているところでございます。

 今回、確かに工事が入札不調に終わったということははっきりしているんですが、ただいま高齢者福祉課長が申し上げたように、一体どれぐらいなのかということがまだはっきりしておりませんので、もう少しはっきりした段階で議会の皆様とも御相談をしながら、そういう条件でございましたので、多分延長になると思うんですが、御相談をして、またしかるべき時期を選定いたしまして、議決を諮らせていただきたいと思っているところでございます。

 以上でございます。

○小泉副区長
 これも今回の議会に提出する予定でおりました。その関係で、もう既にお出しできないということがはっきりしてございますので、少なくとも来年の第一回定例会か第二回定例会かというような時期に、議決をいただくとすれば、そういう時期になりますから、他の2館との差、5カ月がどういうふうに影響するのか。選定について、この期間までと明示して選定して、その選定の評価項目などを見ましても、その期間によって結果に影響が出るというものではないというふうに思っております。したがって、総合的にこの敬老館を指定管理としてお任せする最適任者だということについては変わりはございません。期間については短い状況になってございますけれども、これを議決いただいて、その期間、指定管理者としてお願いをするということにさせていただければと。

 指定期間については議決事項でございますので、基本的には延ばす、あるいは改めて残りの2館とあわせて、若干5カ月ぐらいのずれがございますけれども、募集をかけて選定にかけていくということにつきましても、同じような作業をして総合評価をしながら、その事業者が適切であるということの評価が得られれば、また議案としてお出しするということになりますし、その時点で、その5カ月という期間についての対応の仕方については、改めて検討させていただきたいと思いますが、いずれにしましても、議決をちょうだいしながら作業を進めていくということになるというふうに思っております。

 ただ、本の森ちゅうおうの影響が大きいということで、事前に御相談をさせていただいておりますけれども、基本的には12月の委員会できちんとした影響をお出しして御報告をさせていただき、また関係者、地域、地元等についても御説明を加えていくということの考え方を持って対応したいと思っております。正式な御報告をさせていただいた上で、きちんとした御説明をさせていただこうと、そういう考え方でおりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○今野委員
 今回の指定管理者の指定についてのアクティオさんについても影響がないということと、あわせて、議会報告を終えてから、しっかりと利用者の皆様にも不安がないように説明をされていくということで、理解をいたしました。

 当然、本の森ちゅうおうの所管はきょうの委員会ではございませんので、そこには触れませんが、少なくとも敬老館機能を有する生涯学習機能の大切な本の森ちゅうおうの竣工に向けて、こうした財政事情ですから、その決断を可とするものでありますけれども、ここまで積み上げてきて、平成28年11月竣工という意味合いで利用者の方も理解をし、またアクティオさんもこうした指定管理を受けていることは現実でありますから、いま一度利用者の皆様にも延期という内容をしっかり伝えていただいて、行政不信に陥らないように、しっかりと努めていただきたいことを強く要望して、質問を終わらせていただきます。

○染谷委員
 私は、議案第68号の中央区立知的障害者生活支援施設条例の一部を改正する条例についてお尋ねさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 この条例は平成16年より施行されているということで、先日の11月11日の福祉保健委員会で概要等をお尋ねさせていただいたときに、それは理解しているんですけれども、条例化することで利用計画を義務化することなど、ここで仕組みを変えることの必要性を改めてお知らせいただきたいなというふうに感じております。

 それとともに、条例の一部を改正することによりまして、今回、障害者にとってメリットとデメリットがあるかと思いますけれども、その辺を確認させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○井上障害者福祉課長
 この時期に、レインボーハウス明石におきまして計画素案を作成する事業を開始するための条例をなぜやるかということでございます。

 まず1つは、障害者版のケアプランというものを平成26年度末までに悉皆でやらなければいけないということで、期日が決まっておるということでございます。そのためには、早くから着手をしないと、場合によっては障害者の皆様に御迷惑をかけるおそれがある。同時に、私どもの区内ではこのようなことをやっていただく事業者が、今、皆無でございます。ほかの区におきましても、計画相談を行う事業者として手を挙げていただくところが進んでおらない。そういうところで、やはり行政としては、今ある既存の施設の中でもやれるものは先行してやっていこうという考えでございます。

 レインボーハウス明石につきましては、当初25年度ということは考えてはおらなかったところもあるんですが、実は中の職員が資格をとりまして、しかも増員をしなくても現状の中でやれるという状況が整いましたものですから、そういうことを見まして、年度途中でありますけれども、センターの事業の中に、これはもともと入っていないものでございますから、それを盛り込むことを条例化して決めて着手していこうという考えでございます。

 続きまして、メリットということでございます。

 これは介護保険と同じ、一つのケアプランということでございますから、やはりこれをつくることによって障害者の方の御自身のお考えとかニーズが、そこにまず反映される。それを受けて、私どもが区分の判定会議等にかけて、それを参考にしながら、また給付の内容を決定していくということでございます。今までは、申請書が出て、判定会議で行政が主導的にサービスの内容を決めるという内容でございましたけれども、今回はやはり双方向の意思疎通がより密接になる。なおかつ、決まった計画をモニタリングすることによりまして順次見直す。利用者の方の身体の状況に合わせたものにもしていけるということで、これは利用される障害者の方にとって有意義なものではないかというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 御説明いただき、ありがとうございます。

 まず、平成26年度末までにしなければならないということの時間の制限があるということは理解しました。そして、今、まだ業者が確定していない中で、ただ、レインボーハウス明石で今後、業務でケアプランを作成するに当たっての対象者は前回400名ぐらいというふうにお伺いしているんですけれども、資格者で何人の方が実際実施されるのか、お知らせいただきたいと思います。

 それと、そうなると、モニタリングも同じようにスタッフの方が今後どのくらいの期間で見ていくのか、その辺もわかれば、お知らせいただきたいんですけれども、よろしくお願いします。

○井上障害者福祉課長
 現在、成人と児童を含めまして、全体でおおむね400~450人、新規にこの計画相談を受けてプランをつくらなければいけないところでございます。レインボーハウス明石では、成人につきましては、入所者を主にやるつもりでございます。あと、児童につきましては、児童の入所者はおりませんので、暫時受け付けるということでございます。平成25年度の計画でございますけれども、レインボーハウス明石ですと20名弱ぐらいを予定してございます。25年度は年度途中で少のうございますけれども、来年度はレインボーハウス明石では60件ぐらいを新規にやりまして、モニタリングは180件ぐらい。60件は、そのまま1年の更新期間だと、またやらなければいけないものですから、27年度も60件ぐらい。ただ、モニタリングの回数は大体減っていくものだと考えてございます。全体では、25年度は児童を含めまして100件程度、モニタリングで230件程度、26年度は新規450件とモニタリングが1,200件程度を計画しているところでございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 ありがとうございます。

 そうなると、今度、モニタリングの数もそうですけれども、まず平成27年3月31日までは経過措置でその後、対象者には提出を義務化するけれども、猶予するというケースがありますよね。それに対して、いずれにしろ全利用者がケアプランを作成していくんだと思うんですけれども、現在、障害者の一元化というんですか、身体障害者、精神障害者、知的障害者を全体として見ていくのか、それとも知的障害者だけを見ていらっしゃるのか。障害者の区分けがございますね。それと連動は何かあるのでしょうか。その辺を確認したいと思います。

○井上障害者福祉課長
 この計画相談は3障害全て一緒でございますので、知的障害だけということではなくて、全ての障害で給付を受けられる方につきましては、つくっていく必要がございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 理解しました。では、そうすると、実際いろいろな障害をお持ちの方にとってサービスの漏れがないような形で仕組みをされていくということで理解してよろしいでしょうか。わかりました。

 では、私からの質問は以上です。ありがとうございました。

○奥村委員
 では、議案第72号の区立敬老館の指定管理者の指定についてについてお聞きします。

 2012年度の決算を見ますと、敬老館3館の運営に対して指定管理者に1億2,600万円の金額が区側から支払われているんですけれども、指定管理者制度導入以前の区直営時代の決算額というのはどれぐらいだったのでしょうか。

○吉田高齢者福祉課長 指定管理者の前の平成22年度でございますが、このときは1億2,781万3,720円ということでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 差額が大体180万円ぐらいはあるということなんですけれども、ただ、これは同じような金額だとしても、指定管理者の場合は1億2,000万円ぐらいの中から利益も確保して運営の努力をしていくということになると思います。区の場合は、この中に利益分は含まないというか、利益を出さなくてもよいし、基本的には区直営時代の1億2,000万円という費用は、運営費だとか維持管理費だとか人件費というもので構成されていると思うんですけれども、ほぼ同じ金額の中で指定管理者が利益を生み出すためには、利益分、人件費も含めて、直営時代よりも経費を削減する。そうでないと利益が出てこないわけなんですけれども、このことが指定管理者のもとで働く人の人件費に影響が出ていると思いますけれども、そのあたりの御認識を確認したいと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 先ほど委員がおっしゃいました平成24年度と22年度の差が180万円程度ということでございますが、こちらにつきましては、指定管理ということで、人件費等は直営時代よりは経費としては下がっております。また、そのかわりに運営費ですとか、そのあたりが直営時代より少し上がっているということで、差額が180万円程度というような結果となってございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 確認させていただきたいんですけれども、区の直営で運営していたときの職員数は何人なのか、お示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 区の職員としては3名の職員で対応してございました。

○奥村委員
 事前にお聞きしたところによると、比較的年齢の高い区の職員の方も多かったということで、人件費も高くなっていたということもお聞きしています。今のアクティオの運営のもとでは、区直営のときと比べると1人当たりの人件費というものは相当抑えられているということになると思います。今の敬老館の現状を見ますと、3館を統括する正規職員というのは1人いますけれども、3館で現場で実際に働いている職員というのは、桜川は契約社員3人、アルバイト3人、浜町は契約社員3人、アルバイト4人、勝ちどきは契約社員4人、アルバイト4人となっていて、館長、副館長ともに全てが非正規職員ということになっています。区の職員が3人で行っていた作業を、今、アクティオではこれだけの人数を使って運用しているわけで、その中で先ほどの1億2,000万円の中から利益も生み出しているということを考えれば、やはりどうしても1人当たりの人件費というものは相当に抑えられていくという結果にならざるを得ないというふうに思いますけれども、その点についての御見解もお示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 指定管理者ということで、事業者の裁量によりまして職員の採用、また人件費ということにつきましても、その事業者の正規職員、非正規職員というような区分というのがあるかと思いますが、その中で事業的にサービスが低下しないように敬老館の事業を運営していくということで、事業としては事業者さんの努力というか、そういうもので運営していっていただくということが指定管理の重要なところかなというふうに考えてございます。とにかく指定管理ということで、直営時代と比べましてサービスが低下しないように、また区民の方の理解を得られるようにということで、任せ切りにしないで、区も一緒にかかわって敬老館の事業をよりよいものにということで取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 もちろん、サービスの低下があってはならないと思うんです。先ほど私が示した数字、それぞれの敬老館で働いている職員の人数についてなんですけれども、決算特別委員会のときに出していただいた資料55に全指定管理者制度導入施設の状況一覧というものがありまして、これに施設名と指定管理者名と指定期間、決算額、職員数といったものが全部出ています。この表の中では、職員数が合計で20名で正規職員が10名、非正規職員が10名という内訳になっているんですけれども、実際に私が確認したところでは、正規職員というのが3館を統括している方1名のみで、残りは全部非正規職員ということで、資料の数字というのは完全に間違っているんです。全く違う数字を出してしまっているということについて、どう考えるかということと、1つ敬老館でこうやって数字が間違っているということは、この資料で出していただいた正規、非正規の人数というものが本当に正しい認識のもとにきちんとカウントされているのかどうか、そもそも全体の情報の信頼性というものが失われると思うんです。区としては、正規職員というのは基本的には終身雇用という形で長期的に雇われている人で、非正規職員というのは契約社員等々を含む有期の決められた期限の中で働いている人間を非正規としてカウントするんだということを、きちんと共通の認識のもとにカウントしなければいけないと思うんですけれども、その点についても、今後どうされていくのか、お示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 決算資料につきまして、こちらの敬老館部分につきまして、正規が10名、非正規が10名というふうに御回答させていただいておりました。ここのところなんですが、敬老館の場合、常勤職員とアルバイトという職員がございまして、常勤職員が契約社員で正社員と社内で同じ位置づけになっているということで、そこのあたり、こちらの聞き取りが間違えてしまいました。正規という職員が契約社員ということで有期雇用の職員だということで、この部分につきましては、聞き取りを間違えてしまいまして本当に申しわけなく思ってございます。次回からは正確に記入していきたいと考えてございます。

○古田島福祉保健部管理課長
 決算特別委員会の資料の全体の話でございますけれども、確かに敬老館のほうについては、そういった誤りがあったということでございます。当然、ほかの部分についても、しっかりとした聞き取りとか何かをしながら作成はしているところですけれども、改めまして、この資料につきまして確認させていただくと同時に、ほかの資料も含めまして、正確を期してまいりたいというふうに思ってございます。

 以上です。

○奥村委員
 ぜひ、聞き取りをする職員の方にきちんとした認識のもとに調査していただくように徹底していただきたいということを要望します。

 そして、アクティオのもとで働いている職員についての話に戻りますけれども、板橋区の敬老施設、ふれあい館の受付業務というものがアクティオで運営されていて、時給900円で募集されているんですけれども、中央区では幾らとなっているのか、お示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 中央区の敬老館につきまして、アルバイト職員でございますが、時給は900円から始まりまして、実績に応じまして950円という方もいるというふうに伺ってございます。また、夜間ですとか、そういった場合には、その部分を上乗せしてお支払いしているというふうにお聞きしています。

 以上でございます。

○奥村委員
 最初は板橋区と同じ900円からの募集ということで、私はこれは決して高い金額だとは思いません。今、最低賃金が870円とか、そんなものだと思うので、それに少し上乗せされた程度の金額ということで、私はこれは安いと言えるものだというふうに思います。

 毎年、指定管理者を導入している施設についての行政評価がありますけれども、福祉保健委員会でこの間提出された評価結果を見ても、経費削減の項目がありまして、その中で、職員、スタッフみずからによる講座を実施するだけでなく、区内ボランティアを活用しての講座や企業協力による講座等により事業費の削減に努めながら講座数の充実を図ったとされていて、経費を低減させたということが評価されて、プラス1点加算されて今回5点となっているんです。まず企業協力による講座というのは、どういう企業がどういう講座をしているのかということを確認させていただきたいのと、あと経費の低減ですけれども、使わない部屋の消灯ですとか、紙コップの再利用ということも評価されているんですが、そういうこととともに、職員みずからが講座を行うとか、ボランティアの活用などで講師代を削減するということが評価されているということは、人件費も含めた経費の削減というものを評価しているということになると思うので、区は人件費も含めた経費削減を促しているということになると思うんです。このあたりの認識についても御見解をお示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 敬老館におきます講座等のお尋ねでございます。

 まず、企業によります講座等ということで、どのような内容があったかということでございますが、中央区内の医薬品を取り扱う事業所の協力を得まして、口腔ケアですとか、口腔機能の向上に資するような講座をしていただく、また熱中症予防の講座をしていただくというような協力を得ております。

 また、こちらの講座等の講師によります経費の削減というふうに書いてございますが、こちらにつきましては、敬老館の職員の中に運動指導ができる職員ですとか、パソコンを指導できる職員とか、そういう技術を持った職員がおりますので、そういった場合、ほかからまた別に経費を払って講師をやっていただくというよりも、敬老館の職員が持っている技能を使って講座を実施するというようなこともあります。また、敬老館を利用している利用者の中にも絵手紙を教えていただける方というような、敬老館を利用するだけではなくて、敬老館に集まってくださる方、利用者の方たちに利用者の方が自分の特技を披露して講座を開いていただいて、さらに生きがいにつながるといった講座も開催してございます。そういったところで経費を削減して、削減した経費で、講座数をふやしたり、また別の講座に広げていったりといったところもございますので、そういう意味で講師なども考えながら講座を開催しているところでございます。

 以上でございます。

○小倉高齢者施策推進室長
 敬老館につきましては、やはり運営の資金といいますか、それは区民の方からいただいた大変貴重なお金でやっておりますので、工夫を凝らして効率的にするのが私たち区に課せられた責務だというふうに考えておりますので、プラスとさせていただいたところでございます。

○奥村委員
 もちろん、特別な技能ですとか特技を持った区民の方をうまく生かしていくとか、特別な技能がある職員に積極的に働いてもらうということ自体を否定するものではないんですけれども、ボランティアですとか職員を使うことで講師代を、結果としては、抑えるということになっているということで、ボランティアの方などによって運営費を下げる、経費を下げるということをするのがいいのかどうかということも、私は1つ問題だと思っています。

 それと、講師をしている職員に対しては、講師代というものが発生して、ちゃんと何がしか支払われたりしているのか、区民のボランティアの方はボランティアというから無償ということなのか、そのあたりについても確認させてください。

○吉田高齢者福祉課長
 職員の場合は、技能を持っているということで、その時間をその授業に当てていただくということになりますので、特にそれに伴って余分にお支払いするということはしていないというように聞いております。

 以上でございます。

○奥村委員
 そういうことですと、技能のある方が動けばいいことなんですけれども、そこで本来外部から講師を呼べばかかるものを、職員に任せるということで講師代を抑えるとか、人件費、経費の削減になっているということが言えると思います。

 そして、区がアクティオに運営を委託するというもとで、結果としては人件費が抑えられて、ワーキングプアを生むということになると思うんですけれども、このあたりについての御見解もお示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 敬老館のスタッフの場合、特に敬老館事業につきまして、役割分担をして、授業につくときはほかのスタッフが受付に回るとか、そういうふうに職員間で事業を分担して対応しております。そうしたことから、特に1人の職員に負担がかかって大変な労働を強いるとか、そういうことはしないように企業も努力していますので、ワーキングプアを生んで、その方に大変負担をかけているというふうな認識は持ってございません。

 以上でございます。

○奥村委員
 区の直営時代にもともと職員の方が3人で、それなりの人件費もかけられながら働いているものを、アクティオにかえたという中で、3館合わせて二十数名の方が働いているわけで、それぞれがまた時給900円という中で募集されているということを考えると、1人当たりの少ない人件費で人数を確保して、それをローテーションで回すということで運営をされているということは、やはり私はこれはワーキングプアを生むことになると思うし、こういうことが拡大されていけば、私はこれは社会全体にもかかわってくる大きな問題になると思います。どこかでこういう仕組み、構造は断ち切っていかなければならない、そういう必要があるというふうに考えます。

 そして、指定期間が定められた雇用、期間が決められた中では講座を受け持つ職員にしても、継続的に利用者の方に指導していくということができないとも言えるので、3年ごとに見直しがあって、次にもし指定されなければ、そこで途絶えてしまうということでは、やはり働く人にとっても、モチベーションにつながらないのではないかなという問題意識を私は持ちます。

 以上で質問を終わります。

○田中(広)委員長
 ほかに質問はございますでしょうか。

 質疑を終了いたしましたので、これより採決に入ります。

 議案第68号、中央区立知的障害者生活支援施設条例の一部を改正する条例について、起立により採決いたします。

 本案を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○田中(広)委員長
 全員起立と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 次に、議案第72号、指定管理者の指定について(区立敬老館)について、起立により採決いたします。

〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○奥村委員
 議案第72号、指定管理者の指定について(区立敬老館)に対する反対意見を述べます。

 本議案は、区立の3つの敬老館、桜川、浜町、勝どき敬老館の指定管理者にアクティオ株式会社を指定するものです。

 日本共産党区議団は、指定管理者制度について、これまでも公の施設の管理を営利企業に開放する制度自体の問題点を指摘するとともに、各指定については個別に判断し、賛否を表明してきました。2010年、初めて敬老館でアクティオ株式会社が指定管理者となった際には、自治体の財産である公の施設で、しかも福祉の分野を担う敬老館が特定の民間企業の営利目的に提供される結果となるとして反対しました。

 中央区立敬老館条例では、高齢者の健康保持に寄与し、その福祉の向上を図るため、中央区に敬老館を設置するとあり、地域の高齢者見守りの拠点としての役割も求められます。3年間のアクティオ株式会社の管理状況を見ると、充実した講座数や、しばらく来館していない利用者へのお元気ですかコール、夏期の間は開館時間を延ばし、熱中症シェルターの役割を果たすなど、積極的な取り組みが進められている点は評価するものです。しかし、それらの取り組みの継続、維持、そして発展のためには、職員が利用者と信頼関係を築き、長期間にわたって利用者を見守れる職員の継続性が基本になるのではないでしょうか。

 アクティオ株式会社は、施設管理事業、施設運営受託事業専門の企業で、2012年度12月決算で約61億円の売上高となっており、企業概要を見ると、役員、社員85名、契約スタッフ836名となっています。役員、社員数の約10倍の人数が低コストで契約スタッフとして雇用されていると考えられます。中央区の3敬老館を見ると、3館を統括する正規職員は1人いるものの、3館で実際に現場で働いている職員はそれぞれ、桜川は契約社員3人、アルバイト3人、浜町は契約社員3人、アルバイト4人、勝どきは契約社員4人、アルバイト4人となっており、全て非正規です。福祉保健委員会に提出された評価結果の経費低減の取り組みを見ると、職員、スタッフみずからによる講座を実施するだけでなく、区内ボランティアを活用しての講座や企業協力による講座等により、事業費の削減に努めながら講座数の充実を図ったとあり、前年度より1点追加され、評価が上がっています。講座数をふやしても、事業費を削減できたということは、ボランティアに頼ったり、職員、スタッフに相応の経費が払われていないのではないかと危惧します。

 指定管理者がコスト削減を行おうとする背景には、区が直営で行うより、経費を削減することを主眼に、指定管理者に施設運営を丸投げし、コスト削減の目標と、その達成度を毎年チェックしているからにほかなりません。住民の福祉を増進するという自治体の責任を指定管理者に転嫁させ、行政みずからがワーキングプアを生み出していくことは、社会全体にかかわる重大な問題です。

 指定期間に合わせた有期雇用や短期アルバイトとして雇用されているスタッフは、指定管理制度のもとでは不安定な雇用条件で働くことを余儀なくされ、将来不安を抱え、不安定な生活とならざるを得ず、継続的にサービスを提供することもできません。行政は、主に運営全体を監視するだけの立場となり、住民の福祉の増進を不安定雇用の犠牲の上に成り立たせることは、指定管理者制度の大きな欠陥と言わざるを得ません。さらに、今の状態を続けていては、中央区立敬老館条例の高齢者の健康保持に寄与し、その福祉の向上を図るという責務を果たせないと考えます。

 以上の理由から、議案第72号、指定管理者の指定について(区立敬老館)に対し、反対します。

 終わります。

○田中(広)委員長
 それでは、本案を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○田中(広)委員長
 起立多数と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 本会議における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(広)委員長
 ありがとうございます。さよう取り扱わさせていただきます。

 以上をもちまして、福祉保健委員会を閉会いたします。

 ありがとうございました。お疲れさまでございました。

(午後2時20分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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