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平成26年 環境建設委員会(9月30日)

1.開会日時

平成26年9月30日(火)

午後1時30分 開会

午後2時29分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(7人)

委員長 中嶋 ひろあき

副委員長 高橋 伸治

委員 原田 賢一

委員 瓜生 正高

委員 墨谷 浩一

委員 奥村 暁子

委員 富永 一

議長 (原田 賢一)

4.出席説明員

(11人)

矢田区長       

吉田副区長      

宮本環境土木部長   

望月環境政策課長   

来島環境推進課長   

溝口水とみどりの課長 

中野道路課長

遠藤中央清掃事務所長

田村都市整備部長

小林都市計画課長

松村地域整備課長

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

川口書記

笠井書記

6.議題

  • (1)議案第67号 中央区自転車の放置防止に関する条例の一部を改正する条例

(午後1時30分 開会)

○中嶋委員長
 どうもお疲れさまです。ただいまより環境建設委員会を開会いたします。よろしくお願いいたします。

 では、開会に先立ちまして、去る9月26日の本会議におきまして本委員会に付託された議案の決定に当たり、その内容を十分に審査する必要があるとして、本日、開会いたした次第であります。本委員会の運営につきましては、委員各位の特段の御理解と御協力をいただきますよう、何とぞよろしくお願いをいたします。

 次に、審査方法についてでございます。付託された議案について、説明を受け、質疑を行い、質疑終了後、起立採決によりお諮りすることでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 ありがとうございます。さよう取り扱わせていただきます。

 では、理事者説明をお願いいたします。

○吉田副区長
 本委員会の常時出席者でございます、中央清掃事務所長は今おくれて出席させていただきます。

○中嶋委員長
 了解いたしました。よろしくお願いいたします。

○宮本環境土木部長

 1 議案第67号 中央区自転車の放置防止に関する条例の一部を改正する条例(資料1)

以上1件報告

○中嶋委員長
 それでは、発言の時間制について。発言の時間制につきましては、通常の委員会の例によりますが、採決に係る時間10分を考慮し、各会派の持ち時間を算出することといたします。ただいまの時刻は午後1時32分でございます。自民党68分、公明党36分、区民の会36分、日本共産党36分、無所属クラブ10分となります。よろしくお願いいたします。

 それでは、説明に対する発言を願います。

○瓜生委員
 私のほうからは、2点の質問をさせていただきます。

 今回、中央区自転車の放置防止に関する条例の一部を改正する条例が制定をされるという運びになって、我が会派としても、従来からこういった条例が必要ではないかという対応をさせていただいて、やっと形になってくるところなのかなと感じておるんですが、きょう区役所に来る前に月島の駐輪場を見てきたら、やはりなかなか適正に利用されていないなという部分が、これは前回の委員会もしくは一般質問でもさせていただいたので、大きくは触れないんですが、今駐輪をされている自転車、もともと無料という状況の中にあっても、しっかりと登録をされていない自転車というのが、多く言えば3分の2ぐらいあるんじゃないのかなというふうに感じるんですけれども、今回この条例を制定するに当たり、来年4月から1カ月間の周知の期間をもって、しっかり区民の方に周知を図り、この条例を軌道に乗せていくというお話をいただきましたが、1カ月で足りるのかなと。最近、近隣の方とも話したんですけれども、確信犯的に、何十年も登録さえしてなくて、駐輪場を我が物顔に使っているというんですか、そういう方も見受けられましたので、その辺について再度お伺いするんですけれども、どのようにお考えなのか、いま一度お聞かせいただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 自転車の適正な置き方といいますか、利用のされ方というお話だと思っております。

 そういった部分でいきますと、これまでも自転車の駐輪場の整理というものは行っておったんですけれども、実は、既に来年の4月に向けまして、さらに、今、自転車の駐輪場に登録されていない自転車には注意札等を張りまして、移動を始めているところでございます。確かに、来年の4月からといいましても、1カ月だけで周知が図れるということではございませんので、事前にそういった周知を図っていく必要はあると思っております。今回も、もし条例が可決された後には速やかに区のおしらせに掲載いたしますし、また来年年明けにもそういった形で、手続の開始とあわせて周知を図ってまいりたい。また、現場にもそういった立て看板等を置きまして、周知を図るということも考えてございます。今お話ししましたように、今から既にそういった登録されていない自転車につきましては、移動の促しということを始めておりますので、準備でございますけれども、来年の3月までにそういったことを含め周知を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○瓜生委員
 わかりました。これに関して、くどくど質問するつもりはないんですが、今後のことという中で、この条例に書いているとおり施行していただいて、中央区の総合的な自転車施策の一環にはなっていくと思うんですが、最後に1点だけお聞きしたいのは、今の状況を見て、性善説に立ちたいんですが、そういうわけにもいかないと思うんです。区民の方といっても善人ばかりではないですから、係員の人の目を盗んで無登録で置かれる方が、4月に多分増加すると思うんです。私の読み落としがあるのかもしれないんですけれども、その辺、無登録の自転車を見つけた場合の罰則規定とか、そういったものが抜け落ちているのかなというふうに感じるんですけれども、それに関してどのような見解をお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 先ほどのお答えとかぶる部分があるかもしれませんが、今、自転車の駐輪場に置かれている無登録の自転車は、既に排除といいますか、そういったお知らせをしながらやっておるわけでございます。ただ、4月以降ということになりますと、適正な手続を踏まれた方が適切に置ける環境を整えなくてはいけない、これが一番大事なことだと思っております。そういう意味では、これは人の手による部分が最初の部分ではあるかと思っておりますが、人の手による注意喚起あるいは排除といった部分を少し手厚く、回数をふやすような形で、当初は当面は対応せざるを得ないだろうと。ただ、それが仕組みとして定着してくれば、御利用される部分ではかなり改善が図られるのではないかということで考えてございます。そういった意味から、今置かれている状況、必ずしも好ましくない部分については、適正な利用環境の構築ということの中で、人の手を介しながら、しっかりと利用環境を整えることに努めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○瓜生委員
 環境政策課長の御答弁、よくわかりました。いま一歩言明していただきたかったなというのは、今後この条例にのっとって施策を実施していくに当たって、どうしてもそういう部分は確実に出てくると思うんですけれども、厳正にしっかり対処していただきたい。要は、結局、今まで無料で使えていた駐輪場を受益者負担の原則のもとに費用を負担していただいて、一部税負担と言っていいのかわからないですけれども、負担をしていただいて、自転車利用の適切なマナーを促していく中において、極端なことを言ったら、自転車を無登録で置かれた場合は5,000円でも1万円でも罰則規定というか、条例にのっとって徴収をしていくという強い姿勢を見せないと、やはりどこかでこういった問題というのは行き詰まってしまう部分も出てくるのかなと。

 さまざまな部分で、中央区というのは本当に行政サービスが行き届いている部分も多いですし、今回のサービスも23区で唯一お金を取っていなかったという部分で、ある面では評価できる部分だと思いますけれども、今後4月から徴収をするに当たっては、それこそ税の公平性というか、徴収の公平性の中でも、ルールを守らない軽車両に関しては、しっかりと取り締まっていくんだというふうな強い姿勢を見せていただきたいことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○墨谷委員
 今回、利用者の方に一定の負担をいただくということの背景には、やはり近年、人口増加による行政需要の増大により、今後、学校とか図書館とか、施設の建設とか、そういったことがあって本区としてもお金がどんどん必要となってきます。また、今まで積み立てたお金についても、近年取り崩しをしなきゃいけないとか、そういうような背景の中で、本区としてもぎりぎりの中で、23区中最後の1区無料ということで、ぎりぎりまで利用者の方に対してやってきたということに対しても、しっかりと本区としても説明が必要ではないかというふうに私は思いました。その背景の中で、ことしの1月から即日撤去が行われまして、先ほどの委員のお話にもありましたが、今までは駐輪場を使っても、あいていれば一時利用しても特に問題はないというようなお声もいただいたことがあります。

 今回は定期利用ということでお聞きはしておりますが、一時利用についても設置を、今回、4月からは、前回の委員会の中でもお話をいただいて、わかってはいますが、一時利用、買い物とか観光に自転車で来るとか、そういったことも当然あると思いますので、一時利用の場所をしっかりと今後、今は定期利用というようなお考えだとは思うんですけれども、そうした需要に対しても即日撤去ということもありますので、一時利用ができる駐輪場の設置についてのスケジュールとか、何かお考えがありましたら、お答えをいただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 駐輪場の一時利用ということでございます。

 今回、定期的な利用でこれまで登録をされていた部分を有料化という形でそのまま移行し、なるべく混乱が生じないようにという形で考えてございますが、地域の状況によっては、確かにお買い物に来た際に自転車をとめる場所みたいなお話があるのは承知してございます。今回、定期という形で移行いたしますが、それぞれの地域においてどの程度の登録といいますか、利用状況になるのか、これは少し見きわめていかなくてはならないと思っております。

 例えば、そういった中で、あく場所があるのかどうかも含めてのお話になろうかと思っていますが、区のほうとしましては、あわせてコミュニティサイクルの導入検討というものもやっておりますし、今年度、東京駅前における民設民営の駐輪場の他地区での展開みたいなお話もあるかと思っています。東京駅前については、一時利用ができる駐輪場になりますので、そういった部分が、例えばほかの地区でも展開できるようなお話があれば、そういった可能性を検討していきたいと思っておりますし、コミュニティサイクルのほうにつきましても、早期の導入を目指して検討を進めておりますが、そういった一時的な利用あるいは観光での利用みたいなお話もございます。これらをあわせまして検討していくということが一番必要ではないかと考えております。当面は、有料化、4月にどの程度の方が登録、利用をしていただけるか、その辺の状況も見きわめつつ、検討をさせていただければと思っています。

 以上でございます。

○墨谷委員
 私がよくいろいろな方からお聞きしますと、雨が急に降ったので、そこにとめておくと持っていかれてしまうとか、皆さんの通行の邪魔になるとかということで、今までの駐輪場に置いたりとかという形で、二、三日置いてしまうときもあるし、翌日とりに来る、あとは買い物に来る方も、やはり大量にあるところを見ますと、敷地内は撤去はされないんですけれども、民地というんですか、それ以外のところでは、すぐ、買い物をして一時利用しても撤去されてしまうというような形で、逆に、そういうところに集中してしまう。買い物とか、今後もそういうことが想定されると思いますので、一時利用についても、今後の展開の中でそういった需要を賄えるような施策を前向きにしっかりと検討していただきたいというふうに思います。

 また、有料になるということで、現在、月島とか勝どきですと、男性が中に座っていらっしゃるケースが多く見受けられるんですけれども、今後については、有料になるということで、サービスの向上とかそういったことについても、当然考えられていると思いますが、4月1日からのサービスの向上について、どういうお考えがあるかお聞きしたいと思います。

 最後に、申し込みについてです。

 1カ月で申し込みを完結していくというようなお話があったと思うんですけれども、区のおしらせとか、いろいろなものでお知らせはしているとは思うんですが、年度末という忙しいところで、当初のお話を聞いていると、いっぱいになってしまったら終わりだとかというお話もあったんですけれども、スケジュールについても、本当に1カ月で大丈夫なのか。

 その2点について教えていただければと思います。

○望月環境政策課長
 駐輪場の有料化移行後の駐輪場の職員の対応といいますか、サービスの観点というお話が最初にございましたが、区のほうとしても、委託をする事業者さんには有料化にするという内容をきちんと御説明した上で、御利用される方に対して親切丁寧な対応が必要だろうと思っております。有料化に当たっては、十分にそういった点が共通認識として図られるように、事業者さんのほうにもお話、説明をしっかりした上で対応していきたいというふうに考えてございます。

 また、申し込みの関係でございますが、1カ月だけということのお話でございます。

 これまでも当初は3月に翌年の手続を開始いたしましたが、その手続は埋まるまでずっと続けておる状況でございます。例えば、今回有料化したときに1カ月だけで打ち切るのではなくて、順次、それ以降も限度までは登録を受け付けるお話になりますので、そういったことからいきますと、やはり今回御案内する際に、3月から受け付けは始めますが、それ以降もそういった御案内はしていますということは、きっちりとお知らせしていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○墨谷委員
 いろいろと御丁寧な御答弁ありがとうございます。

 私は、やはり今回、利用者の方に一定の負担をしていただくという、本当に大変な中、ぎりぎりの中、理事者の皆さんの苦労の中、最終的にこういった形になっているということもわかりました。今後の人口増、また行政需要が拡大して、学校とか図書館とか、いろいろなことに対して必要なんだという背景を地域の皆様にしっかりとお伝えして、一人一人の方に気持ちよく負担していただけるような今回の駐輪場の有料化を求めたいというふうに要望させていただきまして、私の質問を終了いたします。ありがとうございました。

○奥村委員
 有料化に関連して伺いますけれども、中央区自転車利用のあり方で目指している自転車利用の将来像を実現するために、これまで区民とどのように連携して協力してきたのかということが非常に大切だと思います。あり方の中には、区民、事業者、行政が一体となった取り組みを進めるとの記述もあります。

 そこで、伺いますが、例えばパーク・アンド・ウォークですけれども、自転車を商店街周辺の駐輪場やレンタサイクルの貸し出し拠点などにとめて、商店街の中では歩いて食事や買い物を楽しむというパーク・アンド・ウォークについても、あり方の中の、ページでいうと4-19に紹介されていますけれども、このパーク・アンド・ウォークを進めるに当たっては、区民に対してどういうふうに周知をして、どう実践しているのかという点について、まず1点お伺いしたいと思います。

 そして、この中では、観光協会ですとか商店街と連携してレンタサイクルの駐輪場所などの確保を図るということですとか、拠点には駐輪場所やベンチ、プランターなどを設けて中央区の森の間伐材を利用するなど、そういうことも記述にありますけれども、どのように進んでいるのかという点について、2点伺いたいと思います。

○望月環境政策課長
 自転車利用のあり方の中のパーク・アンド・ウォークの考え方についてでございますが、例えば商店街、銀座地区を例にとりますと、銀座地区の中で、その周辺部において自転車駐輪場が設けられて、中は歩いて楽しむまちというような形でいきますと、実は今年度から銀座地区の方とこういった交通の問題についての協議をしております。一定の時間をかけて、そういった協議をしながら、例えば銀座地区においては、周辺に駐輪場の整備をした中で歩いていただくみたいな話が成立すれば、それが一つのパーク・アンド・ウォークの例になるかというふうに考えてございます。まず、先行的には、そういった部分での実施というような形で進めていけたらというふうに考えてございます。

 また、観光協会と連携して駐輪場所にベンチやプランターなどを設けるというお話でございますが、本区の場合、今、導入検討をしていますコミュニティサイクルについてもそうでございますが、まず設置の場所の確保は非常に厳しい状況があります。そういった中で、さらにベンチやプランターというふうになりますと、さらに厳しいと言わざるを得ないんですけれども、そういった中でいきますと、例えば場所の確保が民間の敷地の中でお貸しいただけるような状況にもしできれば、そういった状況の中では工夫というものが考えられると考えてございます。これまでの状況ですと、道路についても一定の制約のある中でのお話でございますし、公開空地という大規模な開発での空地の部分でもなかなか制限があって厳しい状況という形になっています。例えば、そういったものが社会実験という中で一部許容されるものであるならば、そういったところでの例を含めまして、社会実験の中で整理をしていければというふうに考えてございます。将来的には、そういった部分も含めてですけれども、いろいろなところで、まちじゅうにそういった部分が広がれば好ましい状況になるのかなというふうには考えてございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 まず、パーク・アンド・ウォークについては、銀座で先行的に始めるということですけれども、区内は、銀座は特に商業施設が多くて人も集中していますが、日本橋地域だとか月島のような商店街、西仲商店街ですとか、そういう地域もあります。区内のほかの商店街などにどう広げていくかとか、具体的な年次計画のようなものはきちんと立てていらっしゃるのかということをお聞きしたいのと、あとレンタサイクルに関しても、駐輪場所の確保ですとか、ベンチの設置なども敷地の確保が難しいということですけれども、これも民間の協力も得ながら進めていきたいというお話でしたが、民間に対してはどういうふうに呼びかけを行っているのかという点について伺いたいと思います。

 それと、あり方の中ではモビリティ・マネジメントということも紹介されていますけれども、これも非常に時間をかけて、腰を据えてやっていかなくてはいけない施策だと思います。個人の移動が社会や個人にも望ましい方向に自発的に変化していくということを期待して実施していく、移動に対してのモラルというか、そういうものを持ってもらうという発想です。これについて、モビリティ・マネジメントの進め方ですけれども、個人のコミュニケーションを中心にして働きかけるという記述があります。駐輪場の利用ですとか、自転車をおりて徒歩に転換していくということを個人のコミュニケーションを通じて働きかけていくということですけれども、これについても、今、交通安全教室というものが開かれていますが、それ以外にも、モビリティ・マネジメントという言葉自体を知らない区民もたくさんいると思うんです。そういうことも含めて、区民に対して、どういうふうにこの施策を知ってもらうのか、周知していくのか、努力をどうされていくのか。学習プログラムの開催ですとか、広報を推進していくんだということも、あり方の中で書かれていますけれども、どういうふうに進んでいるのかという点について伺いたいと思います。

○望月環境政策課長
 何点か御質問をいただいております。

 まず、自転車利用のあり方の中でのパーク・アンド・ウォークのようなものの年次計画的な広がり、検討の状況ということでございますが、先ほどお話ししたように、まずは銀座地域でそういったお話を始めたというところでございます。具体に、そのほかのところで何かお話をしているということではございませんが、こういった活動が1つ契機となれば、参加地区での展開というのも、今後もしお話ができればというふうに思っております。

 また、レンタサイクル、民への呼びかけということでございますが、これにつきましては、1つ、今検討していますコミュニティサイクルという部分での社会実験の中で、例えば、当初我々が想定する自転車置き場の数というのが幾つか可能性があるところでやっていただくわけでございますけれども、これの展開、広がりは社会実験の中でも可能というふうに考えていますので、そういった際には、当然、民間の方を含めた形で御協力いただけるようなところに対しての呼びかけというのは考えていきたいというふうに考えてございます。

 また、モビリティ・マネジメントの関係でございますけれども、個人の利用みたいなものから社会的な移動についての、望ましい、自発的にそういうふうな行動がという形になりますと、今、具体に何かをしているという状況ではまだございませんが、1つ契機として考えられますのは、やはりオリンピック・パラリンピックというものが6年後にあるわけでございます。それに向けて、東京都なども自転車利用という形での考え方を整理されています。そういったことにあわせて、区としても、そういう呼びかけができればよろしいのかなと。また、オリンピックの際には、選手村の中でもそういった部分での利用のされ方というのも考えられると思いますので、情報収集を図りながら呼びかけを重ねていけたらというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 パーク・アンド・ウォークについては、銀座で進めて、その後どういうふうにほかの地域に広げていくかということは今後ということでした。

 それと、レンタサイクルについても、コミュニティサイクルの社会実験の中で、今後、民間に呼びかけていくというお話でした。

 モビリティ・マネジメントについては、具体的には今のところ何も進んでいないというお話だと思います。

 あり方の冊子の中でも、東京都と北区と東京工業大学が協力してモビリティ・マネジメントの施策を進めていることが具体的な例として紹介されています。ページでいうと4-17というページですけれども、この中では放置自転車をなくすための啓発活動として、このモビリティ・マネジメントの考え方をどういうふうに活用するかということで、撤去を強化するということではなくて、なぜ放置がいけないかということを粘り強く説いていく努力が必要だということも内容として書かれています。北区の赤羽駅周辺での取り組みというのは、自転車を放置している方に対して駐輪場の利用の案内ですとかアンケートというものを直接手渡して、そこで放置に対しての注意や勧告というものは行わずに、駐輪情報の提供ですとか、駐輪場への誘導というものを粘り強く行っていく、そのために、専門のコミュニケーションをとる担当のコミュニケーターという人たちに協力してもらいながら、チームをつくって、そういう活動を粘り強くしていくことで放置自転車が2割減っていったという例が紹介されています。こういう具体的な取り組みも、区がまとめた自転車利用のあり方という冊子で掲げられているわけですから、こうした具体的なモビリティ・マネジメントの施策についても進めていく必要があると思いますけれども、その点についても御意見をお聞かせください。

○宮本環境土木部長
 私ども、自転車利用のあり方に基づきまして、総合的な自転車対策を進めていく上においては、委員のほうからお話がありましたパーク・アンド・ウォークだとか、あるいはマナー、ルールの関係にありますモビリティ・マネジメントを進めていく必要があると思っております。モビリティ・マネジメントについては、いろいろな場面で使うことが考えられるかと思っております。ここで紹介しておりましたように赤羽駅のところの放置自転車対策ということもあるでしょうし、あるいはルール、マナーとかいうことについても、自転車で危険な走行をしないようにしましょうということで、単にその場面だけを捉えるのではなくて、大きな考え方の中で示していく、それから全体的には自動車を抑えながら自転車利用を促していこうとかいうことなどについても、考え方をしっかり区としてPRして進めていくということが必要であると思っております。

 いずれにいたしましても、モビリティ・マネジメントも含めまして、平成24年6月につくったあり方に基づいて、区として駐輪場の整備をやりながら、コミュニティサイクルも含めていろいろ進めていくという考えでございますので、今後しっかりとそのあたり、目くばせしながらやっていきたいというふうに考えております。

○奥村委員
 このあり方がまとめられて2年がたっているわけなんですけれども、その中でモビリティ・マネジメントの部分について、区としてPRが必要だという御認識はあるということなんですが、まだ進めてはいないわけですよね。これからPR、区民に対して、どういうふうにモビリティ・マネジメントを知ってもらうかということを今後やっていくということだと思うんですけれども、やはりこういう計画、自転車を将来中央区でどういうふうに快適に乗ってもらうか、区民の歩行環境もどういうふうによくしていくかということは、先ほども紹介しましたけれども、区民、事業者、行政が一体となった取り組みを進めるということが非常に大事だということがこの中にも書いてあるので、やはりそこにどういうふうに区民に協力してもらうか、区民に知ってもらうか。単に区のほうが冊子、あり方をまとめて、持っているというだけではなくて、それを区民にも知ってもらって、区民と一体になって自転車のあり方を考えていく、意見もどんどん寄せてもらうということなしには進まない施策だと私は考えます。

 それと、自転車の事故は20代から40代が一番多いということなんですけれども、20代から40代の方に対しての普及啓発も進めていくということが掲げられていますが、こういった世代に対してのPRや啓発活動というものがどのように進んでいるのかという点についてもお示しください。

○宮本環境土木部長
 20代から40代については、働いている方も多いということで、なかなか交通安全教室などに参加していただけない状況がございますけれども、先日は、先週でございましたけれども、築地市場の中でスケアード・ストレイト方式の交通安全教室を築地警察署と一緒になって実施いたしました。市場の中で働いている方々に自転車のルール、マナーを守るとか、それから自転車事故の恐ろしさを体験していただくという形で実施しておりまして、私ども、警察と連携して、できる限りこういう機会をふやして、20代から40代の事故をなくす、あるいは危険な走行をさせないように、これからも取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○奥村委員
 築地で実施したイベントというのは、20代から40代のためにというか、そこに的を絞ってやった教室なのか、参加者がどれぐらいで、ターゲットとしていた20代から40代の世代がどの程度いたのかということを確認させていただきたいと思います。

 それと、ほかにも、あり方の中には、サイクルシェアリングについても記述があります。民間事業者に対してシェアリングの導入を要請するとともに、先導的な取り組みをPRするとありますけれども、あり方が策定されてからの2年間で、どのくらいの数の民間事業者に働きかけを行って、どういう結果が出ているのかという点についてもお示しいただきたいと思います。

 それと、走行ルールの徹底などもうたわれていますけれども、そういうものも交通安全教室に参加できない世代にどう参加してもらうのかということが大切だと思いますし、その教室に参加しない方でも、どう安全に自転車を走行していけばいいかわかるようなリーフレットだとか、そういうものを積極的にいろいろな場面で配っていく、町会を通じてでも、区で年間を通してやられているさまざまなイベントの中でも周知していくということも大事だと思うので、それについても御見解をお示しください。

○宮本環境土木部長
 私のほうからは、先ほど言いました築地市場内のスケアード・ストレイト教室と走行ルールの徹底についてお答えさせていただきます。

 築地市場で行いましたスケアード・ストレイトでございますけれども、これまで私ども、スケアード・ストレイトについては、佃中学校だとか、あるいは、ことしはもう一つ銀座中学校で予定しておりますけれども、そういった場所、それから浜町公園などで実施しておりました。それぞれ、当然ながら、中学校であれば中学生を対象にして、若い世代に事故の恐ろしさとかルール、マナーを守る大切さを知っていただくということを目的としております。今回につきましては、築地市場ということで実施いたしました。ほとんどが20代から40代ぐらいの方々、40名ぐらい参加して実施したという結果でございます。

 それから、走行ルールの徹底に向けては、いろいろと取り組んでいく必要がある。リーフレットについては、中高生向けだとか高齢者向けだとか、世代ごとを対象にしたリーフレットをつくりまして、窓口あるいは交通安全教室などで活用しているところでございます。それから、警察署のほうも、各署内で1カ所、自転車の重点路線というのを決めまして、月に1回取り締まりを兼ねたルール、マナー徹底の指導を行っております。本当に悪質な、例えばブレーキを備えていない自転車だとか、あるいはたび重なる注意にもかかわらず危険な走行をしているというものなどについては、厳しく対応したりしているところでございまして、ルール、マナーが守られないという状況はこれまでありましたけれども、今は、区役所、それから警察などと連携して、さまざまな形で徹底に向けて取り組みを行っているという状況でございます。

○望月環境政策課長
 私のほうからは、サイクルシェアという形での導入の具体的な例ということでございますが、こちらにつきましては、集合住宅等では、市街地開発事業指導要綱の中でもサイクルシェアという形で取り入れていただいており、何件かの実例があるというふうには聞いております。具体的に数字を捉えているわけではございませんが、何件かはサイクルシェアリング導入という形で取り組まれているというふうに聞いてございます。ただ、それ以外に、例えば事務所でのシェアリングみたいなお話になりますと、要綱の中でも特にその部分についての規定はございませんので、なかなか難しい点があるのかなというふうには感じております。

 ただ、先ほどもお話ししましたが、シェアリングという意味でいけば、コミュニティサイクルも一つのシェアリングの方法でございますので、やはりそれの早期導入に向けての検討を進めた上で、そういった部分の社会実験の実施というものにできるだけ早く取り組んでいけたらというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 サイクルシェアリングは、集合住宅では市街地再開発の中で、数件ということなので、そんなに多くはないのかなというふうに予測はしますけれども、事業所についても、要綱にないので、なかなか難しいというお話でした。

 走行ルールの徹底については、リーフレットは世代ごとにまとめたものがあるということですけれども、せっかくつくっているリーフレットですから、その活用をどんどん広げて積極的に配っていって、区民に知ってもらうということが何より大切だというふうに思います。

 ほかにも自転車を取り巻く環境としては、問題は山積みだと思うんです。例えば、自転車道とか自転車レーンの整備も、幅員がない道路でどう整備するのかとか、パーキングメーターの撤去をどうするかとか、そういう問題があるということですし、駅周辺での駐輪場整備に関しても、鉄道事業者の協力で連携して進めていくんだということも、あり方の中でも書かれていますけれども、十分に駐輪場が整備されるという状況には至っていないのが今の状況だと思います。

 あり方に示されているさまざまな今後の課題については、やはり区民と一体になって、区民も参加して解決に当たっていく、区民からもいろいろな知恵も出してもらって、協力も得て進めていく、理解もしてもらうということが大切だと思います。あり方で挙げられているさまざまな課題について、パーク・アンド・ウォークですとかモビリティ・マネジメントとか、放置自転車をなくすための啓発活動、撤去強化だけでないやり方、注意や勧告を行うことではなく、自発的に駐輪場にとめていくということを促すような取り組みというものも今はされていないというお話だったと思います。そういういろいろな取り組みが十分に区民参加のもとでされていないという状況の中で、今、有料化というものだけを実施するというのは、私はやはりおかしいのではないかと考えます。あり方の中には、こうした課題とともに、有料化の検討についても書かれていますけれども、そうしたほかの施策も十分に進んでいない中で、有料化だけは先行してやっていくというやり方は私はおかしいと思いますし、あり方にも掲げられている、区民の理解や協力も得て、事業者も区も一体となって施策を進めていく、そこにはきっちり区民というものが位置づけられているわけですから、有料化について区民に事前の説明もなく、実施をするということを決めることについて区民に事前に周知をして合意を図っていくということもされていないということは、やはり私は道理が通らないと考えます。

 それと、これまで駐輪需要について、東京駅で500台、銀座松坂屋で500台、日本橋室町、八重洲等でも駐輪場の整備を進めて駐輪需要を満たすというふうに答弁が何回かされていると思いますけれども、これで本当に駐輪需要を満たすと考えるのか。やはり私は、とめたいときにとめたい場所にとめられなければ、その問題の解決にはならないと思うんです。市街地開発事業指導要綱の中で規定を設けてマンションで駐輪場の整備を進めたとしても、何度も言っていますけれども、出かけた先で自転車をとめる場所がないという問題があるわけですから、例えば銀座の松坂屋とか、そういう特定の商業施設に十分に駐輪場が整備されれば、そこではとめられるかもしれませんけれども、みんなが何もマンションから松坂屋ばかりに行くわけではないですし、行った先でどうとめられるかということが大切だと思いますので、やはり駐輪場の整備を進めるということと、有料化に当たって区民の意見をきちんと聞いていくという過程が絶対に必要だということを述べて、質問を終わります。

○富永委員
 2つ聞かせてもらいたいんですけれども、まず来年の4月から駐輪場が有料化になるということで、早期からの周知をするにしても、しばらくの間は無登録の利用というのが出てくると思うんです。4月から、では、きょうから有料化となってお金が発生したときに、きちんと登録してお金を払っている人とそうでない人との間に不公平が生じてしまうというのはやはりよくないことと思うんですけれども、その辺の対応というのはどういうふうに今のところ、お考えなんでしょうか、お願いします。

○望月環境政策課長
 4月からの有料化ということで、事前に周知が必要であろうということのお話かと思っております。

 先ほどもお答えしておりますが、条例がもし成立した場合にはその後、速やかに区のおしらせでまず第一報的に、有料化になりますということの周知を図っていきたいと思っております。また、年明けにも区のおしらせで、受け付けを開始するという形での掲載を予定しておりますので、その際にも十分な周知を図っていきたい。また、現場での周知というものが、当然、一番大切になってくると思います。使われている方に十分に周知を図るという意味では、駐輪場においての立て看板の設置あるいはそういった部分のお知らせをしながら対応を図っていきたいというところと、無登録の利用につきましても、当然、周知を事前に図って、今からでも有料化が始まるということで対応を促していくという形はとれると思っておりますので、これは徐々に今年度からもう既に始めている部分もございます。さらに、4月当初というところでいきますと、やはりこれは人の手という形になろうかと思います。そこを手厚くしながら、そういった対応を図っていきたいというふうには考えてございます。

 いずれにしましても、やはり丁寧にそういった部分の説明等、対応をしていくことが必要だと考えておりますので、そういった対応が十分に図れるように、次年度予算の中でも含めて検討してまいりたいというふうに思っています。

 以上です。

○富永委員
 ありがとうございました。最初のうちは多分いろいろな混乱とかトラブル等々もあるんでしょうけれども、区で決めて、皆さんに理解してもらってやっていく上でのことなので、その辺はなるべくないように、公平感がきちんと保たれるようにやっていただきたいと思います。

 もう一つは、今、いろいろな自転車の走行空間で、安全ということがすごく話されておりますけれども、何をやっても必ずしも事故というのは防げないと思うんです。必ず事故ゼロというのはあり得ない。もし万が一事故を起こしてしまった場合に、今、自転車でもやはり相手のけがの状態によっては自動車の交通事故並みの大きな損害責任が出てくる。そうなったときに初めて事の重大さに気づく。自転車利用の傷害保険にちゃんと加入していればいいんですけれども、自転車だということで、そこまで深く考えないで、割と気軽に自転車に乗っていて、いざ事故を起こしてしまうということが新聞等々の報道でも最近目につきます。

 1つ、ここでアイデアなんですけれども、万が一事故を起こしてしまった場合に、もちろん被害者の方の健康等々を守るというのが第一なんですけれども、誰もが事故を起こそうと思って起こすわけではないので、これを起こしてしまった人も、ある意味不幸な形になってしまいます。そういったときに、加害者のほうの財産等々を守るために、4月から自転車駐輪場の利用が有料ということになるのであれば、そこに損害保険会社と提携しながら、区が窓口になって、中央区の中で自転車に乗る人は100%保険に加入するような形で万が一に備えるというようなことも行政として今後やっていくのが必要なんじゃないかなと考えているんです。それに関しては、どのような考えをお持ちでしょうか、お聞かせください。

○望月環境政策課長
 まず、1点目の自転車の走行空間の確保というのは、これまでもお話をしておりますが、本区の場合ですと、広幅員の歩道の視覚的分離によった走行空間の確保というのが図られてきているところでございますが、東京都におきましても、オリンピックに向けて、自転車推奨レーンという形で今年度整備をしていきたいという考え方も示されております。区のほうとしても、そういったところと連携をとりながら、その確保に努めていきたいというふうに考えてございます。

 それと、今の保険の関係でございますが、ちょっと私、詳しくわかっていない部分があるんですけれども、昨年の7月に東京都のほうが、たしか条例を策定した際にも、保険加入について、努力義務になっているかとは思うんですけれども、事故の大きさ、自転車事故でも多大な損害が発生するというような部分での周知を図りながら、リーフレットでもまとめて、加入について、現在でも窓口で行っているところがございます。たしか、ある団体さんとの提携みたいなお話だったように、申しわけございませんが、そこは記憶が曖昧ですけれども、そういった形でのPRみたいな形での勧誘についてはお知らせもしておりますし、事故の重大さというのもあわせてお知らせをしているところでございます。

 以上でございます。

○富永委員
 行政の窓口等々で自転車の保険の加入について、こういうものがありますよ、ぜひ入りましょうというお知らせをしているということは私も存じておりますけれども、やはり行政が、例えば加入を条件に自転車の駐輪場の利用を認めるというふうに一歩踏み込んだところで、例えば月額幾らという、今、ある程度の想定がされていますね。一般区民は幾ら、学生は幾ら、他区民は幾らと。自転車の保険だけだと、安いところだと月300円ぐらいから500円ぐらいまで、いろいろな保障の内容とか、会社によってあると思うんですけれども、例えば、それに行政として、大体これぐらいまでだったらというようなところをあらかじめ駐輪場の利用料金に乗せたものを設定して、セットで駐輪場の利用ということをやって、万が一利用者の方が独自で保険に加入されているというのであれば、500円なら500円を引いたものを割引としてやるというような、一歩踏み込んだ自転車に対するいろいろな有料のことで新たな、全国に先駆けて中央区らしい自転車の安全への試みとして、何かそういうのもやっていただけたらいいのかななんて思うんです。

 今ここでどうこうというお返事をいただけることではないのですが、僕自身、父親がすごく厳しくて、例えばゴルフをやるにも、ゴルファー保険に入らないならやるなと。それは、人をけがさせたらどうするということなんです。自転車はこれだけ身近な乗り物で、これからオリンピックに向けての工事ももっともっと盛んになりますし、また、これから区民もふえる、自転車の利用者もふえる、それに対して安全な走行空間等々を整備していくというのは、すぐにできることではない。ただ、交通事故というのはいつ襲ってくるかもわからないので、4月の段階で中央区の駐輪場に対して有料化ということをやるのであれば、そのタイミングで、万が一事故を起こしてしまったときに自転車利用者を守るということで、行政が主になっての保険の導入、保険会社と提携して行政が大口契約者になって窓口になるだけなので、何かあったときに行政のお金でもってということではないので、これはいろいろな意味でいいアイデアなんじゃないかなと我ながら思ってしまうんです。

 その辺を要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○中嶋委員長
 ありがとうございます。今のは要望ですね。

 ほかに御意見ございますか。よろしいですか。

 それでは、副委員長と議長は委員席へお移りくださいませ。

 質疑を終了いたしましたので、これより採決に入ります。

 議案第67号、中央区自転車の放置防止に関する条例の一部を改正する条例について、起立により採決いたします。

     〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○奥村委員
 議案第67号、中央区自転車の放置防止に関する条例の一部を改正する条例に対する反対意見を述べます。

 本議案は、区立駐輪場の使用料を有料とし、当該使用料の上限額等を定めるとともに、撤去及び保管に係る費用の額を定めるほか、規定を整備することを主な内容としています。

 現在無料の区立駐輪場の利用料金を、来年4月から、一般区民を1カ月1,500円、12カ月で1万6,000円、学生区民を1カ月1,000円、12カ月で1万円、区民以外を1カ月2,000円、12カ月で2万2,000円にし、放置自転車撤去料3,000円を徴収するとしています。この金額を4人家族に置きかえれば、大人2人、学生2人で1家族当たりの1年間の負担は5万2,000円という多大なものになります。

 平成24年には中央区自転車利用のあり方が策定され、自転車の走行ルール周知の徹底、自転車道や自転車レーンの整備、集合住宅や事業所等におけるサイクルシェア促進、放置自転車防止の積極的な啓発活動、駅周辺の駐輪場整備における鉄道事業者との協力など、さまざまな課題が示されました。そもそも、この中央区自転車利用のあり方で示された、これらの課題に対しての取り組みは、十分に進んでいると言えるのでしょうか。示された課題解決のために区民とどのように協力してきたのか、区の姿勢が問われます。

 環境負荷が少ない交通手段としての自転車を安全・安心・快適に利用することや、モビリティ・マネジメントの徹底、パーク・アンド・ウォークの構築、広報・教育などによる自転車走行マナーの改善など、総合的に自転車施策を推進するためには、区民の理解と協力が不可欠です。区民の声や知恵を生かし、区民の意識を高め、区民参加で自転車走行空間の将来像や快適な自転車環境をつくり上げていくことが求められます。

 その指針となるのが中央区自転車利用のあり方であり、その中には、区民、事業者、行政が一体となった取り組みを進めるとの記述がしっかりとあります。区は、中央区自転車利用のあり方策定の過程で、案の段階でパブリックコメントを募集しました。区民から自転車利用についてのさまざまな意見が寄せられ、有料化についても賛否がありました。それらのパブリックコメントを反映させて、区は正式に中央区自転車利用のあり方をまとめたわけですが、駐輪場の有料化に当たっては、利用者のみならず、広く区民に周知し、合意を図っていくとの方針が示されています。この方針に照らせば、有料化実施の事実を事前に区民に周知し、合意を図ることが当然求められます。そのことなしに有料化はあり得ません。ほかの自治体では、利用者に対してアンケートなどで意向調査を実施しているところも少なくありません。中央区でも実施すべきです。

 また、東京駅500台、銀座松坂屋500台、日本橋室町、八重洲等での整備で駐輪需要を満たすと言いますが、幾らこうした地域で駐輪場が整備されても、勝どき駅や人形町、茅場町など、駐輪場の収容台数に対して登録台数が大幅に上回っている地域での駐輪需要を満たすものとはなりません。とめたいときに、とめたい場所にとめられるという真の需要と供給のバランスを図るため、不足している駐輪場の整備を進めることが先決です。

 以上の理由から、日本共産党中央区議会議員団は、議案第67号、中央区自転車の放置防止に関する条例の一部を改正する条例に反対します。

○中嶋委員長
 お疲れさまです。ほかにございますか。よろしいですか。

 それでは、本案を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

     〔賛成者起立〕

○中嶋委員長
 起立多数と認めます。――御着席ください。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。

 副委員長と議長は席へお戻りください。

 次に、本会議における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 長時間どうもありがとうございました。

 以上をもちまして、環境建設委員会を閉会といたします。

 どうもありがとうございました。

(午後2時29分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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