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平成26年 福祉保健委員会(2月13日)

1.開会日時

平成26年2月13日(木)

午後1時30分 開会

午後3時52分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(6人)

委員長 田中 広一

委員 今野 弘美

委員 原田 賢一

委員 染谷 眞人

委員 中島 賢治

委員 奥村 暁子

議長 (原田 賢一)

4.欠席者

(1人)

副委員長 石田 英朗

5.出席説明員

(13人)

矢田区長

小泉副区長

平林福祉保健部長

古田島福祉保健部管理課長

山﨑子育て支援課長

井上障害者福祉課長

伊藤保険年金課長

田中子ども家庭支援センター所長

小倉高齢者施策推進室長

吉田高齢者福祉課長

生田介護保険課長

和田保健所長

吉原生活衛生課長

6.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

川口書記

長田書記

7.議題

  • 福祉及び保健の調査について

(午後1時30分 開会)

○田中(広)委員長
 ただいまより福祉保健委員会を開会いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日、副委員長は欠席いたします。

 また、理事者報告の関係で障害者福祉課長、保険年金課長及び子ども家庭支援センター所長が出席しますので、あわせて御了承願います。

 それでは、理事者報告をお願いいたします。

○平林福祉保健部長

 1 中央区公害健康被害認定審査会条例の規定整備について(資料1)

 2 中央区社会福祉協議会への委託による特定相談支援事業の実施について(資料2)

 3 中央区立知的障害者グループホームフレンドハウス京橋における事業の一元化について(資料3)

 4 地域活動支援センター及び日中一時支援事業の使用料に係る負担区分の変更について(資料4)

 5 中央区国民健康保険料率の改定等について(資料5)

 6 後期高齢者医療制度保険料率の改定等について(資料6)

 7 中央区立児童館(堀留町・佃・勝どき)指定管理者候補事業者の決定について(資料7)

○小倉高齢者施策推進室長

 8 指定管理者の指定の一部変更について(区立敬老館)(資料8)

 9 社会福祉法人賛育会指定管理業務安全対策委員会の報告及び区の対応について(資料9)

 10 中央区立特別養護老人ホーム・高齢者在宅サービスセンター「マイホーム新川」の指定管理者の評価結果等について(資料10)

 11 中央区立特別養護老人ホーム「マイホームはるみ」等指定管理者候補事業者の公募及び選定について(資料11)

○和田保健所長

 12 薬事法の一部改正に伴う中央区事務手数料条例の規定整備について(資料12)

以上12件報告

○田中(広)委員長
 ありがとうございました。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後2時15分です。自民党さん72分、公明党46分、日本共産党さん33分となります。

 それでは、理事者報告に対する質問に入ります。

 発言を願います。

○今野委員
 それでは、資料9につきましては、後ほど染谷委員のほうから質疑をさせていただきますので、私のほうからは資料10の中央区立特別養護老人ホーム・高齢者在宅サービスセンター「マイホーム新川」の指定管理者の評価結果等について及び資料11、中央区立特別養護老人ホーム「マイホームはるみ」等指定管理者候補事業者の公募及び選定について、この2点について、どちらも関連をいたしますので、あわせて質問をいたしますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 まず初めに、残念な事故が起きまして、ただ、今回、区が指導的な立場で指導もあったんでしょう。指定管理者であります賛育会さんのほうから、マイホームはるみについての辞退の申し出があったと。指定管理期間中でありながら、そうした申し出に対して区が決断をされた、これは高く評価をいたします。しかしながら、この教訓をどう今後生かしていくかということが大切だと思っております。指定期間中にもかかわらず、指定管理者のほうからの辞退の申し出、そして、これから区が公募、選定をしていくわけでありますが、こうした事態に陥ったことを総括して、どのように率直にこの件を捉えておられるのか、区の姿勢をまず問いたいと思います。

 次に、この案件につきまして、マイホームはるみとマイホーム新川において、同じ指定管理者でありながら、違う結果が出たというのは、なかなか私には理解ができないところであります。具体的には、では何の違いがあったのか。同じ指定管理者でありながら、何でこのように運営が違っていたのかということを十分に分析して、しっかりと把握することが、今後、同じような福祉施設でこのような事故を起こさないためにも、重要な位置づけになるのかなという思いがあります。今回、マイホーム新川のほうは指定管理者がそのまま続くということで評価があった。しかし、マイホームはるみのほうは、もちろん区が指導的な立場をとったにもかかわらず、施設側から辞退の申し出があったけれども、それを区が妥当と判断して認めたと。この決断をしたわけですから、何がどう違ったのか、その辺をどのように区が認識しているか、まず御見解をお聞かせいただきたいと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 マイホームはるみについてでございます。

 マイホームはるみにつきましては、平成3年から区の委託事業から始まりまして、それ以来、特別養護老人ホーム、区立といたしまして一番古いといいますか、事業をこれまで円滑に進めてきたところでございまして、今回の死亡事例については大変残念なことだと考えております。

 賛育会のほうから、この死亡事例を重く受けとめまして、マイホーム新川に全力を注ぎたいということで、辞退という申し出がありました。区といたしましては、指定管理者とする者は区民へのサービス提供について、事業者の中で切磋琢磨していただいて、よりよいサービスを区民の方に提供していただくという指定管理者制度の本来の目的がございますので、今回、賛育会のお申し出を妥当と判断いたしまして、辞退を認め、今後はこれを機に、特別養護老人ホームのサービスの水準をさらに引き上げたいということで、新たに指定管理者の事業者を選定して運営してまいりたいというふうに考えてございます。

 また、同じ法人でマイホームはるみとマイホーム新川に違いが出たということでございますが、安全対策委員会のほうで両方の施設を現地調査、またヒアリング等をしていただきました。3つのポイントということで、個別性を重視したサービスの提供がされているか、また、緊急時の対応をどうしているか、また、施設長をトップといたしました施設のリスクマネジメント体制が構築されているか、この3つについて検証していただきました。マイホーム新川につきましては、おやつの提供、一人一人の嚥下機能とかを評価いたしまして、ケアプランに基づきましてサービスの提供をされていましたり、緊急時におきましても対応が迅速にできるような体制づくり、また職員一人一人の技術の向上ということで、看護師、施設医師が一人一人の技術をチェックしたり、研修を行っているなど取り組んでいること、また、施設長につきましては、1日に何度も施設内をラウンドして利用者の声を聞いたり、問題を把握したり、そういった施設長の姿勢、また、事業の運営に対する考え方についてかなり両者の間で運営方法に差が見られましたので、こういったところから、マイホーム新川のほうは今後の運営も妥当というふうに判断させていただいたところでございます。

 以上でございます。

○今野委員
 残念な結果だということでございますので、確かに平成3年からマイホームはるみの運営に携わって、ある意味、全国から視察に来る、本当に中央区の誇れる施設だったのかなという思いもいたしますので、残念な思いは一緒であります。

 ただ、2点目の質問にかかわる御答弁の中で、そうしますと、簡単に言うと、同じ指定管理者でありながら、マニュアルが違っていたということなんでしょうかね。施設長さん、個人を言うわけではありませんが、単純に組織としてリスクマネジメントが同じではなかった、違っていたということだけの話なんでしょうか。そこを確認させてください。

 というのは、今回の事故、起きてはならないわけですし、起こしてはならない事故が起きてしまったわけですから、今後、この教訓を本当に真剣にどう生かすか、このことにかかってくるんだろうと思っています。

 その意味においては、資料10のマイホーム新川の評価は、もちろんこれは妥当な評価で、構わないわけですが、昨年11月の委員会資料でほかの福祉施設の指定管理者の評価結果は出ていたけれども、この事故があったので、マイホーム新川とマイホームはるみは、確かに資料はなかったなと思いますので、今回改めて提出したということですよね。

 実は、私、議会局のほうでお探しいただいて、去年の指定管理者の評価を持っているんです。この内容を見ると、きょう出された資料のマイホーム新川の評価をとやかく言っているわけではありませんが、実際、危機管理あるいは安全対策について、今回の教訓がどう生かされたんでしょうか。これからだということだったら、これからで構いませんが、マイホーム新川の評価は一定で、もちろん継続を否定するものではありません。ぜひ頑張ってほしいと思いますが、先ほど高齢者施策推進室長の理事者報告の中でも、まとめた評価等をしっかりと生かしていきたいというお話だったと思うんですが、実際、今回の指定管理者の評価の中で、昨年からことしと変わったことがあるんでしょうか。具体的にあるなら教えてほしいと思います。

 これは本当に全然前向きに捉えている質問なので、決して皮肉というわけではないんですが、実は昨年の評価を見ると、マイホーム新川は100点満点中78点、評価ランクAなんです。ところが、マイホームはるみは78点ではなくて81点、評価ランクAプラスなんですよ。高齢者福祉課さんのほうが所管課というのかどうかわかりませんけれども、この評価自体が決して甘かったという言い方はいたしません。何か評価するに当たっての、こういう結果になってしまったから、私はあえてこう言っている部分もあるので、結果だけを言ってしまっているところがありますけれども、実際、昨年の評価を見ると、マイホーム新川のほうが評価が低くて、マイホームはるみのほうが評価が高かったと客観的に見えるわけです。そうしますと、その辺の第1次評価のあり方については、特に何か問題がなかったのか、あるいは所管課として、今回の事故を受けて、どう今後に生かしていこうかという、さっきの質問の繰り返しになりますけれども、しっかりとその辺を認識していただかないと、またこうした、起きてはならない、起こしてはならない事故が起きては困るわけですから、そういう認識を我々も共有しながら、しっかりと指定管理についても、せっかく区民の皆様が大変評価している施設なわけですから、その辺の思いを込めての質問なので、ぜひ御見解をお聞かせいただきたいと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 指定管理者の評価でございます。

 評価につきましては、主管課でございます高齢者福祉課が第1次評価ということをしてございます。今回の事例につきまして改めて考えてみまして、施設に行きまして、いろいろヒアリング等を行っておるわけでございますが、平常時の状況について職員等にヒアリング等を行っているというようなことで、今回のような緊急事態についての細かいヒアリング、そういったものがやや欠けていたのかなというふうに反省をしております。来年度につきましては、こうした現場の職員の方にもっと、どういう状況でどう対応するかというような細かいヒアリングなどを行いまして、実際にそういうものが機能するのかとか、そういうところまでも具体的に聞き取りをして評価していきたいというふうに考えております。

 また、今回、施設長の役割が大変重要であるということが安全対策委員会でも指摘されてございますので、施設長に対しましても、実際の日ごろの安全対策、また施設の危機管理体制の構築等、どのように取り組んでいるか等、施設長に対するヒアリング等も十分に行っていきたいというふうに考えております。

 また、そうしたことを受けまして、今回行いましたマイホーム新川の評価でございます。

 安全対策委員会で指摘されました提言に基づきまして、実際現地に行きまして、それをもとにヒアリング等を行ってございます。そうしたことが今回の評価の、例えば安全対策で、ヒヤリハットの報告書につきまして、具体的に挙げるだけではなく、どうやって対応策を考えているかとか、そういった細かい点からも十分検証いたして、4点というふうにつけさせていただいております。

 また、危機管理体制というところでございます。

 利用者の急変時に備えたマニュアル等を備え、それを備えるだけではなく、実際に職員が行えるように、どのように訓練等を行っているか、そういったところもヒアリングいたしまして、実際に現場で安全対策等を確認してございまして、4点というふうにつけさせていただいております。

 こうしたことを来年度の評価にも生かしていきたいというふうに考えております。

○今野委員
 本当に、ある意味、やはり人の問題ということになってくるので、しっかりと担当、所管課の皆様が現地に赴いて、今、高齢者福祉課長が御答弁のように職員の方が現場に行って本当にそのヒアリングをする。現場を実態として見る。机上論ではなくて、さっき施設長の話も出ましたが、施設長にも聞き取りをして、しっかりとその辺をレクチャーする。

 なぜかというと、残念なんですよ。去年の資料で大変恐縮ですけれども、ヒヤリハットがふえたことは気になるので改善してほしいと、この一文が入っていたじゃないですか、現実に。このことが区の職員の方の1次評価あるいは2次評価の評価委員会の先生方の評価で、ここまではっきりと書いてある。マイホームはるみは点数が高かったですけれども、評価委員会の評価として、今述べたヒヤリハットがふえているから改善してほしいと、ここまで具体的に、これは去年の11月段階の資料だと思いますが、出ていたにもかかわらず、残念な今回の事故が起きたということを本当に重く受けとめてほしいと思います。形式的じゃなくて、しっかりとその評価、職員の方が、もちろん指定管理者のほうに運営はお願いしていますけれども、区が運営している施設なわけですから、そこを改めてしっかりと認識をしていただきたいことを強く要望しておきます。

 最後に、資料11に基づいて、具体的にイメージが湧きませんが、8カ月間の引き継ぎ期間、これは本当に大事だと思います。指定管理者の方がかわるわけですから、当然、職員の方と入所者の方の心のつながりが、一旦違う方になるということは大変不安なんだと思います。8カ月間の引き継ぎ期間をとったということも高く評価するんですが、逆に言うと、平成26年11月1日まで新しい指定管理の方が決まるまでは、ちょっとこれも言葉が適切ではありませんが、ある意味死に体と言ったら、失礼ですけれども、辞退を申し出ている賛育会さんが運営をするわけです。もちろん、この事故を契機に、組織の変更や職員の方の意識も相当変わっていると思います。だけれども、実際私たちがこれは安心ですねと担保するというのは、どういうふうに区はかかわっていくんですか。さっきの高齢者施策推進室長の報告だけでは、もろ手を挙げて頑張りましょうというところまでは伝わってこなかったので。

 本当に、こんな事故がもう一回起きたら大変ですよ。ということの意識の中で、11月まで賛育会さんに運営をしていただくことはやむを得ない。さっきの引き継ぎで、その後も平成27年6月30日まで8カ月間。ここがわからないんですけれども、そうすると、例えば今の体制プラス、新しい指定管理者が決まったときに、その指定管理者の方とダブルでやっていくということなんですか。その辺のイメージが湧かないので、具体的な引き継ぎ期間の運営のあり方というんでしょうか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 マイホームはるみでございますが、今回の事例を通しまして、危機管理体制やその実効性を確立するためには施設の管理・監督者の役割が大変重要ということがありますので、組織体制の刷新について協議をしているところでございます。現在のところ、マイホームはるみの施設長につきましては、4月の人事異動で交代する予定であるというふうに聞いております。そうした人事面の刷新といいますか、そういうこともございますが、新しい指定管理者が選定されるまでの間、今回の安全対策委員会で指摘された事項をもとに、区の職員がマイホームはるみのほうに足しげく通いまして、実際に指摘された事項がきちんと達成されているか、そういったあたりを現場を見るとともに、施設長等にも確認しながら、安全対策が図れるように努めてまいりたいというふうに考えております。

 また、新しい指定管理者が決定いたしましてから、新しい指定管理者のほうの、例えば施設長候補とか介護主任とか生活相談員、そういったキーとなる人材何名かに、まずはマイホームはるみのほうに行っていただきまして、施設の運営ですとか、そういうところをうまく引き継げるようにということで引き継ぎを開始いたします。それを始めるとともに、平成27年4月以降につきましては、少しずつ介護職員等を入れていきまして、利用者の方の一人一人の引き継ぎ、これが一番大切だと考えておりますので、介護職員から介護職員という形で利用者の方の不安をできるだけ最小限にできるように介護職員の引き継ぎも始めていきまして、それで交代というふうに、今のところ、そのようなことを考えてございます。

 以上でございます。

○今野委員
 今のマイホームはるみの賛育会さんのほうの運営については、4月に人事異動も含めて、施設長さんだけの話ではありませんが、組織の見直しをする、現場に職員の方が出向く、まさにそのことで本当に安全・安心をつくっていただきたいと思いますし、また、しっかりとリスクマネジメント等の流れの中で、こうした事故が本当に二度と起きないように、新たな指定管理者が選ばれるに当たって、しっかりと引き継ぎをしていただいて、現在入所されている方が不安のないように、また今後、日本に誇れる立派な施設でありますから、建物だけではなくて、中もちゃんと評価されるような施設となるように、しっかりとこれからも頑張っていただきますことを強く要望して、質問を終わらせていただきます。

○染谷委員
 私は、資料9の社会福祉法人賛育会指定管理業務安全対策委員会の報告及び区の対応についてからお尋ねをさせていただきたいと思います。

 まず、今回このような例の中で、まず御家族との話し合いがあったと思いますけれども、今回委員会報告が4回開催されておりますけれども、どのような形で、また賛育会の責任者立ち会いのもとで説明されたということなんですけれども、その辺について、どういう状況だったか御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○吉田高齢者福祉課長
 家族の方への御説明でございます。

 昨日、御家族の方、マイホームはるみの施設長、また賛育会の常務理事等に来ていただきまして、区のほうから、このたびこの死亡事例につきまして、区のほうはこういうことが起きたことを大変重く受けとめ、安全対策委員会というものを立ち上げ、それにつきまして、幾つか指摘事項、それから今後に向けまして提言がなされたというようなお話をさせていただきました。こちらにつきまして、御家族の方につきましては、今回の件は残念でしたが、わかりましたということで、今後の施設の安全面について今回のことをぜひ生かしていただきたいということでお話を伺ったところでございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 御家族の方がわかりましたということであれば、最初このような件があってから、経過過程の説明、状況を詳しくお伝えしたと思います。

 特に、この報告書の中で、経過内容などが細かく出ておりますけれども、例えば本人は何かあって夕食を半分ぐらいしか摂取しなかったということで、20時5分にチョコレートと言ったそうですけれども、補食ということで職員の方がその状況で判断されたということで、そもそも人参カップケーキというのは夕食時にあった食材なんでしょうか。それとも、たまたま用意されていたのか、詳しくわからないですけれども、その辺、もしもわかれば教えていただきたいと思います。

 それと、呼吸停止確認が20時15分ということで、このときに看護師さんとかが心臓マッサージの判断をされたと。なぜこのときに119番通報がなかったかというのが、主治医というか、その前に、配置されたお医者さんに電話しなくてはいけないという、何かマニュアルどおりのそういう過程があったために救急出動の依頼というのが前後しているような感じがするんですけれども、その辺いかがなんでしょうか。

○吉田高齢者福祉課長
 カップケーキの件でございます。

 このカップケーキと申しますのは、当日、マイホームはるみのおやつということで冷蔵庫に保管されていた施設のおやつでございます。御本人の夕食の摂取量が2分の1程度だったということで、御本人がおなかがすいたと介護職員が判断して提供したという経過でございます。

 また、看護師が救急要請の判断をしなかったのはなぜかということでございます。

 看護師は救急車要請の判断はできますが、マイホームはるみにつきましては、まず配置医師の指示を受けるというようになっていたため、即要請を行わなかったということで聞いてございます。現在は、救急時において看護師、介護職員も救急搬送の要請を行うということで、その辺は改めてございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 カップケーキですね。御本人はお体の状態によって認知症と確定しているそうですけれども、そういう状況を考えたならば、御本人は、チョコレートというのは口に入れれば溶けるという認識ですね。でも、カップケーキだと、どの程度口の中で滞留してしまうか、その辺がやはり職員のおやつの提供の安全性というところがどうなのかなと思うんですけれども、そもそも一般的に主治医の配置のお医者様と連絡がとれなかった場合には、逆に、もっと時間がかかってしまったのかなという気もしますし、その辺の改善が今回されるということで、この件に当たって、おやつと緊急時の対応ということとリスク管理をこれから改善していくんだと思いますけれども、特に、また20時25分の内容を見ると、看護師がAEDを実施しておるにもかかわらず、私もよくわからないですが、電気ショックは不要との指示が出たと。どちらから、どういうふうに電気ショックは不要というふうになったのか、わかれば、その辺も教えていただきたいと思います。

 また、心臓マッサージも、これはお1人でされたんでしょうか。その辺の状況を、わかればお願いいたします。

○吉田高齢者福祉課長
 AEDでございます。

 AEDというものは、例えば心臓の心室細動ですとか、そういった細動を取り除くための機器でございまして、AEDが自動で心電図の波形を読み取りまして、その患者さんに必要であれば電気ショックを与えるというようなメッセージを流して電気ショックということになるのでございますが、本事例につきましては、AEDを作動して有効な状況ではないというふうにAEDが判断したために、AED不要ということで作動しなかったということでございます。特に、AEDが故障していたとか、そういうことではございません。

 また、心臓マッサージでございます。

 こちらにおきましては、看護師、また施設のフロアの介護職員等がございますので、交代で心臓マッサージを行ってございました。

 以上でございます。

○染谷委員
 よく状況はわかりました。ありがとうございます。

 それと、今回、御家族の方もそういう手当てをされた経過を報告された上で御納得されたと思うんですけれども、今回は賠償ということはなかったと思うんですが、万が一、例えばこれが賠償事故に発展した可能性が今後、今回の件はないと思います。ただ、たしか平成3年から業務委託されて、途中、平成16年ごろからだと思うんですけれども、指定管理者制度ということになりますと、今ふえて50カ所前後あると思いますけれども、リスクマネジメント、危機管理対策の中のリスクマネジメントですね。

 例えば、指定管理者を選定するに当たって、応募事業者の危機管理対策の中に、区から委託するに当たって、行政部分の自治体が責任を負う部分と指定管理事業者が負う部分ですね。方向性としては、区民サービスを提供することの路線は行政側が道を引くと思いますけれども、ただ、そこの過程で運営の委託を受けるに当たって、リスク分担の割合といいますか、責任所在。でも、最終的には国家賠償といいますか、個人が訴えられた場合、行政職員の場合だと国家賠償保険とか自治体の保険が個人では掛けられてあるかと思いますけれども、委託を受けた職員はどうなのか定かではないんですが、指定管理業者が業務を請け負うことによって、何かリスクを回避する方法をとられると思うんです。保険の前に、行政側の責任と指定管理者側の責任の案分というか、1から10まで工程があった場合に、何か表とか、今後、そういうことの可能性というか、そういうのは何かされているのかどうか、その辺について、わかれば教えていただきたいと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 指定管理者につきましては、基本協定書というものをまず結ばせていただいております。その中で、いろいろな事業、事項につきましてリスク分担表というものを定めてございます。それに基づきまして、各事項が起きたときに、どちらがどう責任をとるかというようなあたりは協議できているものと考えてございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 では、まず指定管理者の場合にはリスク分担表があるということはわかりました。定例的な業務については、そういうふうになるかと思います。

 ただ、今回、指定管理者の自主事業といいますか、よりサービスを提供するに当たって判断した場合などについて、どの辺の枠といいますか、収益事業ではないと思いますが、改善することによって利益が出るといいますか、効率よくするための自主的な事業をもしも指定管理者さんがやった場合などのリスクについては、どのように考えていらっしゃるか、よろしくお願いいたします。

○吉田高齢者福祉課長
 自主事業等、指定管理者が自主的に行う事業につきましては、指定管理者のほうの責任で行っていただくというような分担になると考えております。

 以上でございます。

○染谷委員
 わかりました。

 指定管理者も当然、事業とされているならば、その対応とかリスクマネジメントをしていかなくてはいけないということを業者のほうがちゃんと理解していただければよろしいんですけれども、今回の場合も、リスクマネジメント、当然カバーしていると思ったけれども、最終的に何か盲点といいますか、想定外のこともあるかと思いますので、これからも行政として、ただ、重要なのは、高齢者であるというのはわかるんですけれども、やはり区民の方が施設に期待していらっしゃるんですけれども、私たちは在宅介護とか、これからいろいろなことを考えていくなら、施設内だけではなくて、区域内というか、在宅でも対応できるような形で、リスクマネジメントも考えて、区民に対してのサービス提供を今後ともよい方向に行けるような形で取り組んでいただければ、区民としてはありがたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 私からの質問は以上です。

○田中(広)委員長
 恐れ入ります。質疑半ばでございますけれども、ここで暫時休憩を入れさせていただきたいと思います。再開を午後3時にさせていただきますので、よろしくお願いします。

 それでは、休憩に入ります。

(午後2時49分 休憩)


(午後3時 再開)

○田中(広)委員長
 それでは、休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 質問者の発言を願います。

○中島委員
 私からは、資料7の児童館についてお聞きしたいというふうに思っております。

 今回、指定管理者ということで期間が10年ということですよね。児童館ですと、やはり一番頭に思い浮かべるのが学童クラブという考え方で、これは福祉保健部で地域のお子さんをお預かりするという形で取り組んでいらっしゃるというふうに思っているんですが、私は、公式か非公式かわからないんですけれども、区の方針としてプレディと学童クラブのかかわり合いに関して、たしか一元化するというようなお話を前にお聞きしたような気がするんですが、結局、ここで児童館の指定管理期間が10年ということは、単純に言えば学童クラブが10年存続するというような形になるというふうに思うんです。

 その辺で、まず1つお聞きしたいのは、プレディと学童クラブの一元化という考え方は、私の思い込みだったら思い込みだと言っていただいて結構なんですが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。もし、今後、プレディと学童クラブが存続するということであれば、前にもお聞きしたと思うんですが、プレディと学童クラブの違いをどこに置いているのかもお聞かせいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○田中子ども家庭支援センター所長
 学童クラブとプレディについてでございますが、これにつきましては、両施策とも小学生のお子さんを放課後、安全にお預かりするといった視点では重複する部分のある施策ということになっております。また、根本的な部分として、学童クラブのほうでは就労されている保護者のお子さんをお預かりして、その中で安全にお預かりするとともに、生活指導ですとか社会的な面での指導等を行っていくというようなところも含めて行うというところで、若干違いがある部分もございます。今現在、保護者の方も、そういった意味では、それぞれの施策を選択しながら、御自身の生活に合ったサービスを利用されているといったような状況でございます。

 委員お話のありました一元化につきまして、そういった視点も含めて区のほうでは検討しておりますが、現在、お子さんが非常にふえている状況の中では、それぞれの施策の特徴を生かしながら区民のニーズに対応していくことを優先すべきではないかということで、引き続き検討を行っているところでございます。また、今年度、子ども・子育て会議等において区民の方々の意見を受けながら、また施策の方向性について検討していくことになってございますので、その中で検討していきたいというふうに考えております。

 それから、学童クラブとプレディの違い、先ほど簡単に御説明しましたけれども、1つは、学童クラブのほうにつきましては、お預かりする中で、異年齢の交流ですとか、そういったものを含めて社会性ですとか、そういったものを身につけていく施策というふうに考えております。ある意味、家庭に近い環境の中で放課後を過ごしていただく施策というふうに考えているところでございます。

 また、プレディのほうは、学校という地域のコミュニティの核となるところを拠点としながら、地域の方々のサポートを受けて、地域の方々との交流を通しながら社会性を身につけていく、遊びを通して身につけていく施策だというふうに考えておりまして、若干ニュアンスの違う施策であるというふうに考えているところです。

○中島委員
 どうもありがとうございます。はっきり言って、プレディと学童クラブの違いがよくわからなかったというのがあるんですが、言わんとすることは文章上よくわかるんですけれども、趣旨的に本当に大きな違いがあるのかという問題もあります。

 この中で、学童クラブというのは就労したお子さんを安全に、さらに家庭に近い状態でお預かりすると。にもかかわらず、現在学童クラブに行かれている方というのはほとんど1年生だけですよね。2年生からはそれは必要ないということになるんでしょうか。必要ないのではなくて、基本的にはそのスペースがないからだというふうに把握はしているんですけれども、1年生のために学童保育を設ける。学童クラブに入れなかった人たちもいるわけですよね。1年生はなるべく区の御配慮で、希望すれば、ほとんどの方が入れるような状況になっています。では、本当に2年になったら要らないのかという話ですよね。ですから、そうなったときに、ではプレディと学童クラブの位置づけは、今のお話を伺った上では、そんなに差があるとは私は思えない。プレディに関しても、地域の人たちのボランティアが入って、地域でのコミュニティも生まれているというふうに考えれば、そんなに違いがなくて、さらに1年生だけしか通えない学童クラブ、今後もずっとこの状態を維持していくのがベストだというふうにお考えかどうか、もう一度御答弁をお願いいたします。

○田中子ども家庭支援センター所長
 今お話しになりましたように、お子さんの数がふえているということで、学童クラブによっては1年生が大半を占めているというような状況がございますが、一方で、今、4年生までを対象として行っておりますが、4年生までのお子さんが御希望される方全てが入られている学童クラブもある状況でございます。一部の中で1年生が大半を占めてしまって、2年生の方でほとんどの方が入れないといったような状況があることについては、非常に問題がある部分だというふうに考えております。そういった部分も含めて、何らかの待機児対策をとっていかなければならないというふうに考えております。決して1年生だけでいいというふうに考えているところではございませんし、現実として4年生までお預かりしている例もあるというところでございます。

 また、プレディとの関係につきましては、今回の子ども・子育て会議も含めまして、新しい制度、子ども・子育て支援新制度が始まることに伴いまして、その中で子育て支援も含めた充実というものをプレディの中でも行っていくというような考え方を持っておりますので、今後、子ども・子育て会議の中での意見を踏まえながら議論をしていきたいというふうに考えているところでございます。

○中島委員
 どうもありがとうございます。

 経費的な面を考えれば、佃島小学校のプレディと佃児童館の学童クラブと、場所的にはほとんど隣り合わせですよね。そこは1年間しか学童クラブに行かないわけですけれども、2年目からは佃小学校のプレディに通うわけですよね。同じような施設ではないとは言いつつも、内容的にはかなり近いものがあるというふうに思っています。そうやって考えたときには、一般の目線から見ると、統合したほうがいいんじゃないかというか、片方で事業展開をしたほうが……。両方とも指定管理者がやるわけですよね。片方が1年生からずっと見ていったほうが、本来は、そのお子さんのためにはいいんじゃないかと思うんですが、これは見解の相違もあるので、プレディのことのほうが多いので御答弁を求めませんけれども、もう少し区として放課後のお子さんの見守りに関しても、福祉保健部と教育委員会と部署が違うと言えば違うんですけれども、それは一般のお子さんに関しては全然関係ないことなので、無理がないというか、子供が通いやすい、継続できるような仕組みを考えていただきたいというふうに思っております。

 今の質問はこれで終わるんですが、1つ、児童館で晴海児童館だけが夜8時までということで、あそこの児童館に関しては、地域において子供たちを遅くまで見られるという意味ではすごく重要な施設だと思うんです。そんな中で、前、説明会のときに、1階のフロアで食事ができたり、みんなで話ができる、地域の人とのコミュニケーションができるようにというような話もたしか伺ったと思うんですが、それに関しては、現状も行われているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。

○田中子ども家庭支援センター所長
 晴海児童館の1階部分につきましては、ロビーという形で非常に余裕のあるスペースを設けてございまして、自動販売機等を置いて、中で自由に飲食できる形で設けてございます。通常の児童館ですと、飲食スペースを設けておりませんので、そういった意味で、あそこを開放しているというところでございます。

 あれにつきましては、公園に隣接しているという位置性ですとか、それから、今お話のありました近隣の方々、お子さんだけではなくて地域の高齢者の方も含めて、休憩場所として活用していただければというふうに考えているところでございます。特に、児童館として、あの場を使って何か交流をというところは考えてございませんが、今現在、例えば乳幼児を連れたお母さんがあそこでお話をしているときに、小学生もその近辺で遊んでいて、お話ができたりですとか、また、今、特別養護老人ホームですとか、高齢者在宅サービスセンターの方のお散歩等にも寄っていただくような形でも活用させていただいております。そういった中から、自然と交流の輪が広がっていけばいいなというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○中島委員
 ありがとうございます。

 実は、そういうお話を前にお聞きして、つい最近、行って休もうとしたら断られまして、要は指定管理者の末端までそういう話が伝わっていないのかなという気がしたんです。区の意向としての思いはすごくわかるんですけれども、あれだけのスペースですし、地域の人が、来ている人はほとんど保護者しかいなかったというのもあるんですけれども、お聞きしたら、保護者のスペースだというような話を向こうからいただいたんです。その担当者を責めるわけではなくて、要は、区の意向と実際指定管理者が運営する中で、その思想部分が伝わっていない。そこの経営者には伝わっているのかもしれないけれども、その末端まで伝わっていない。それが指定管理者のなかなか難しいところかなと思うんです。どうしても末端に関しては社員ではなくてパート・アルバイトの方も多いかもしれない。今回の方がそういう立場の方かどうかはわからないですけれども、ぜひ区の方針を指定管理者の末端までしっかり伝えていただくような取り組みをお願いしたいというふうに思っております。

 以上で質問を終わります。

○奥村委員
 初めに、資料9、10、11に関連して、まとめて質問をしていきたいと思います。

 マイホームはるみの死亡事故の報告についてなんですけれども、資料9ですが、事故を起こしてしまった介護職員の年齢ですとか介護の経験年数などがわかれば、ぜひそれも教えていただきたいと思います。

 そして、事故の原因が、嚥下機能の低下があるということがわかっているのに、カップケーキのような、のどに詰まりやすいものを与えてしまったことだとか、それが介護士の判断で与えてよいことになっていたということにも問題はあったと思いますし、提供の基準が作成されていなかった、ケアプランの中に組み込まれていなかったということも問題ですし、あと救急要請のおくれ、それぞれ問題があったと思うんですけれども、この報告書の4ページで、リスクマネジメントの体制の整備は、責任者である施設長の責務であるということや、職員一人一人の意識が高まらなければ実効性は担保されないということが掲げられているんですけれども、全ての責任の上には、私は区があるものだと思うんです。区の委託により指定管理者が運営していて、その指定管理者を選定しているのも区なわけですから、区の責任は非常に大きいと思うんですけれども、そのあたりの認識についても伺いたいと思います。

 あわせて、この報告書の6ページなんですが、今後、さらによい施設運営を行うために、以下の事項を提言すると4つ挙げられているんですけれども、この中にも区がどういうふうにかかわっていって、事故を防いでいくような施設運営を行っていくのかという区の役割というものが明記されていない。施設の努力でさらによい運営を行っていくための事項としての提言というふうにとれるんですけれども、これもあわせて、やはり区の責任についてどう考えているのかという点についてお聞かせください。

○吉田高齢者福祉課長
 今回の死亡事例で食事の介助をしていた職員の方についてでございますが、30代で介護福祉士の資格を持っており、経験年数としては11年目の方でございました。

 次に、指定管理者と区の責任ということでございます。

 指定管理事業者の事業につきましては、一元的には指定管理者のほうの責任が出てくるとは思いますが、指定管理者を指定しております区といたしましても、同様に責任というものはあるというふうに考えております。

 また、報告書のほうで提言を幾つかいただきましたが、施設についての提言というような内容ではないかということでございます。実際に施設を運営しておりますのが指定管理者でございますので、実際の運営面での幾つか提言内容につきましては、今後も施設のほうにこれを貴重な教訓として具体的に生かしていただきたいということで申しておりますが、区といたしましても、それが実際に担保できるように定期的に施設のほうに伺い、実際に職員のヒアリング、また施設長との話し合い等を通じまして、その辺の徹底を図っていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○奥村委員
 介護職員の年齢ですとか経験といったものも、私はやはりこの報告書の中に情報の一つとして盛り込むべきだったのではないかなというふうに考えます。

 その事故の防止についてのよりよい施設運営なんですけれども、やはりこれも区も一緒に、施設がどう事故を防いでいくかということに主体的にかかわっていくんだという立場で、やはり区とのかかわり、区ができること、どうフォローしていくのか、どう指導していくのかということも盛り込むべきだったのではないかと私は思います。これから区の職員も施設に小まめに足を運んで事故の軽減に努めていくというお話が先ほどもありましたので、やはり現場に足を運んで、指定管理者からの報告だけを見て判断するのではなくて、どれだけ現場に足を運ぶかということが非常に大切だというふうに思います。

 それと、同じ報告書の3ページで、ヒヤリハットの原因の分析が不十分というふうにあります。先ほど前委員からもありましたけれども、指定管理者の評価結果、これは一昨年、平成24年、2012年に出されたものです。2012年11月に出されたものというのは、前の年の評価ということなので、2011年度の評価が2012年11月に出ているということなんですけれども、この中でもマイホームはるみについて、事故までには至らないヒヤリハットの発生件数は増加したため、その原因を分析するなど、事故防止に取り組んでいるということがあるんですが、やはり評価委員の意見として、ヒヤリハットがふえたことが気になるので改善してほしいとあります。

 この評価表の評価である2011年度から、この事故が実際に起きるまで2年以上あったということになるんですけれども、その間、ずっとヒヤリハットがふえているということが改善されずに来た中で起きた事故だというふうに思うんですが、それでありながら、これまでも適正と評価されて指定管理者とされてきた、適正と評価してきた評価表も評価表としての意義が問われるのではないかなと思います。なぜ2年以上の間、せっかく評価表でこういうコメントがありながら、生かされてこなかったのかということについて、もう一度伺いたいと思います。

 そして、区として、このヒヤリハットの分析というものにどういうふうにかかわってきたのか。ヒヤリハットで事故の件数が減っていくということを区は最後まで指導して、きちんと見届ける義務があると思うんですけれども、そのあたりの認識についてもお聞かせください。

○吉田高齢者福祉課長
 マイホームはるみ等高齢者福祉施設におきまして、ヒヤリハットのとり方なんですが、できるだけ軽微なものでも全部上げましょうということで、例えば高齢者の方の腕をつかんだけれども、その後、あざになったとか、そういう本当に軽微なものも全部上げましょうということで、件数が多いイコールすぐ事故につながるというか、そういったような関係ではないのではないかというふうには認識してございます。しかし、事故が起きないようにヒヤリハットの段階で、それがなぜ起きたかというような分析をした結果、それを試してみて、やはり起きなければいいんですが、再度同じようなものが起きた場合、そのやり方がまた違うので、また改善する方法を考えようとか、そういう深い検証については、なかなかされていなかったのではないかというようなところが、今回、安全対策委員会で指摘されてございます。

 そういったところから、分析内容につきまして、今後、区も積極的に、ヒヤリハット、また事故につきましては区に報告が来ますので、そうした検証内容を区といたしましてもしっかり見定めて、事業者等に指導していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○和田保健所長
 済みません。補足させていただきます。

 私もこの安全対策委員会のメンバーとして参加させていただきました。実際に、最初に行ったところ、いろいろな書類を出されまして、ヒヤリハットに関しましても、きちんと所内で安全対策委員会を立ち上げられて、報告書も月ごとにきちんとまとめられていました。確かに、見た目はすごくそろっているんです。ところが、そこを医師3人と介護職、4人でいろいろ中を深く読み込んで、実際に職員に聞きましたところ、いわゆるPDCAサイクルがうまく機能していない。

 確かに、形としては整っているんですが、それがきちんと後にフォローアップされて、PDCAサイクルがうまく回っていれば、どんどん事故も減っていくし、それぞれが気をつけると思われるんですが、そこのところが、我々専門の者がそういうものを見て初めて、中を読み込んで、聞いて初めてわかったということで、ぱっとその表だけを見ますと、これはすばらしいということになってしまう。そこのところが評価をするときに非常に難しいということになろうかと思います。ですから、そこをきちんと検証できるのかどうか、そこが今後の問題にはなろうかというふうに思っております。

○奥村委員
 ヒヤリハットの検証もこれまで不十分だったのではないかというお話もあったんですけれども、今までも区はその検証には加わっていたということでよろしいのか、その確認と、今後も検証はされていくんだと思いますけれども、今の御答弁ですと、やはり医師とか介護職の専門家で全部をきめ細かく見ていかないと、本当にどこに問題があって、事故を防ぐために何ができるのかということを考えていくことが、なかなかヒヤリハットを見ただけですぐにわかるものではないというお話で、それであれば、これからまたヒヤリハットを検証していく上で、常に今の事故の検証委員会で委員をされたような専門家の顔ぶれをきちんとそろえて、その都度検証していくとか、そういう体制がきちんととれなければ、やはりヒヤリハットの意味はないし、今後も事故はあるのではないかと、率直に言って思うんです。今後、区としては、専門家をヒヤリハットの分析にどういうふうに活用していくとか、そういうことを考えているのかという、今後の見通しというか、プランについてお聞かせください。

○小泉副区長
 今、理事者側からの回答は、PDCA、特に施設の維持管理、管理運営については、やはり指定管理者の責任で行われているわけです。指定管理者の中で、いろいろ問題が起きた事例に対して、ヒヤリハットはかなり細かいものまで上げられている。これは、やはりそれぞれの職員が全部掲げているわけです。小さなことまでヒヤリハットとして意識をしている。結局、それが十分に自分たちの中でPDCAとして、自分たちが管理運営している責任者として、どういうところに問題があるかというところの掘り下げが足りない。

 そういうことが明らかになってきたわけで、PDCAサイクル自体を区がやるとか、そういう話ではありませんし、基本的にはそこの指定管理者が責任を持ってやる。それについて、私どもは今度は監視したり、評価をしたり、そういう作業が必要になってきますので、その辺についてはもう少ししっかりやらなければならない部分があったのではないか。それは、緊急事態の対応の問題、それから施設長の施設の運営の考え方やそれぞれの職員の技術、そういうものが連携しなければ、チームワークが整わなければ施設運営はできないわけです。施設長が取りまとめる、あるいは介護士のリーダーがそれを取りまとめる、そういう機能が弱かったのではないか。そういうところの評価ないし点検をしていく作業は区ではありますけれども、その中に入って、ヒヤリハットがこうだとかいう個々の一つ一つの事例で区がかかわるというお話ではないのではないか。指定管理とはそういうものだというふうに理解しています。

 少し指定管理者の役割と区の役割が、委員のお話の中では一緒になって御質問があるようですので、その辺はちょっと違うのではないか、そういう認識を持っております。

○奥村委員
 いずれにしても、ヒヤリハットの掘り下げというものが足りなかったということは、現状、これまであるわけですよね。これまでも評価結果でもヒヤリハットについての問題が指摘されていながら改善されずに来て、事故が起きて、同じ顔ぶれの同じ職員、同じ体制の中で、では今、副区長がおっしゃった掘り下げが本当にできるのかというところが私は不可解だというか、できるのかなと思うんですよね。ヒヤリハット、軽微なものもたくさん混じっている、その中でどれが重要で、どれがどういうふうに事故につながるかという詳細な分析ができるような職員を育成していくということであれば、相当な労力を要するし、そういうことに対して、管理運営は指定管理だからということで任せてしまって、区は何も後ろ盾をせずに、後ろ盾をなくして、それがうまく回っているかどうか、きちんと評価するのは区だけれども、そこに対して本当に事故を防ぐための手だてを組み立てることに区は加わっていかないということでは、やはり事故はなくならないのではないかなと私は思うんです。そのあたりの認識について、もう一度伺いたいと思います。

○小泉副区長
 ヒヤリハット、はっとしたり、施設の中で、特に高齢者の施設はいつ事故が起きてもおかしくない、それはどこの解説書にも書いてある話で、実態的にはどの施設でも、やはり事故はつきものです。その中で、数が多いから、この施設について問題だということで理解すると、例えば施設の中で拘束をする、常に椅子に座っていなさいというやり方を、要は周りの介護士が抑えれば、それは事故、はっとすることは少なくなります。だけれども、やはりその人たちの意思を施設の中でどういうふうに生かすか、そういう考え方で介護をするようになれば、はっとすることは必ず出てくる。それを、数だけを見て、これは危険な施設だというふうに理解するのは短絡的過ぎるんじゃないか。したがって、はっとしたときに、これはどういう問題だったのか、そういう事例を分析しながら、それを未然に防ぐようなやり方、しかも入所者について拘束をしない、そういう感覚、抑えられているという気持ちにならないような介護の仕方、そういうものが求められるのではないか。

 今回、私が深刻に考えていますのは、やはり正規の職員で10年以上も経験がある介護福祉士が、資格は一番トップのレベルですよ。そういう方が、そういう問題についてかかわってきた。そういうことを私は深刻に思っています。だけれども、それは施設の中で何か問題が起きたときの事例、やはりチームワークとして問題解決に向かわなかった。そういうリスクマネジメントが足りなかったんじゃないか、そんなふうに、私はこの報告を一連、ずっと話を聞きながら、常々考えているところであります。ですから、ヒヤリハットの数が多いから問題だとか、それをもし施設の中で改善できないような、あるいは原因が追及できないような指定管理者だったら、それは、正直言って、私どもの責任も大きなものだというふうに思います。

 したがって、そういう注意喚起をしながら、リーダーがきちんと押さえながらできるような施設、そういうものをきちんと求めていく、それがポイントになるのではないかというふうに思っているところでございます。

○奥村委員
 ヒヤリハットの数が問題ではないんだ、小さなものも全部拾っているということだというのも理解はしたんですけれども、では実際になくしていくために職員をどういうふうに育てていくか。チームとして問題解決に当たるとか、施設長の資質ですとか配慮というものも、細やかな配慮、分析能力というか、そういうものも必要になってくると思うんです。やはり、区が委託している業者なわけですから、施設の中で事故が起きないために、区としてもうちょっとかかわる必要があるのではないかと私は思うんです。

 そういう管理ができないような業者であれば、指定管理の資格がないということだと思うんですけれども、では、そういう管理できないような業者であるのかどうかの見きわめというものを毎年行っている指定管理者の評価委員会でできているのかという、その問題もまたあると思うんです。評価結果で、こうやっていろいろとポイントが出されていても改善されずに来ているという実態もあるわけですし、私は、この評価結果というものが本当に実行力を持つような、きちんとした提言が細やかにできているものなのかという問題意識はもともとあるんですけれども、業者の選定の責任というのは、やはり区にあるということは絶対的に言えると思うので、やはりもう少し、死亡事故というのは重大な事故ですから、決して二度と起きてはいけない事故ですから、この審査報告で終わりにしないで、私が話したような区とのかかわりという視点からももう少し深めて、事故を防ぐための施策を考えていただきたいということを要望します。

○小泉副区長
 先ほどから、評価については、やはり足りない部分があったということを申し上げてございますし、平成26年11月からの引き継ぎで新たな指定管理者が心配だというお声もある中で、区としてかかわりを持つということを申し上げているところでございます。

 評価については、第三者評価、これは毎年やって、あるいは3年に1度ですか、民間の入所者に対する評価をアンケートをとりながら、施設の満足度とか、そういったところを中心にアンケートをとりながら評価されていますし、東京都の指導・検査も入っていますし、区としてもかかわりを持って、しかも評価も毎年新たな目でやっています。介護相談員もボランティアで中に入っていただいて、施設の運営の様子も見て、その報告もとっている。その中で、そんなに大きく、こういうような事故が、緊急事態に機能しないような事故になるというふうに読み取れるような事態は、正直申し上げて、なかった。

 そういう意味で、今までの評価が全部だめなのかということでは、私はないというふうに思います。足りない部分について補足するということでの評価については、先ほども申し上げたような緊急事態への対応が本当に機能するのか、実際に研修をやっているけれども、それが実技的に本当に実現できるのか、あるいは施設長の考え方が、お話を聞く中で、施設全体が円滑にチームワークがとれるような施設運営がされているのか、そういうようなところをきちんともう一度押さえなければならないという点についての反省は先ほども申し上げたとおりで、今後、そういう観点について評価は加えていきたいというふうに思っているところでございます。

○奥村委員
 指定管理者制度によって、区民に対する行政の責任意識というものが希薄になっているのではないかなというふうに私は考えます。

 そして、マイホーム新川に移りますけれども、マイホーム新川も一昨年11月、2012年に出された評価結果を見ますと、ちょうど2年前ですけれども、ノロウイルスが発生していて、重度化は防げたものの、利用者及び職員への感染を広げ、対応が長期化したというふうになっていて、安全対策、非常時の対応という項目がそれぞれ5段階評価の3となっているということもあります。これも同じ賛育会の運営なわけです。ノロウイルスというのは、抵抗力が弱っている高齢者の施設で発生すれば重大な問題になると思うので、マイホーム新川のほうもマイホームはるみと同じように、やはり今後も事故を生むような兆候が、こういう評価をしている中で読み取れるというか、私は心配するんですけれども、その点について、ノロウイルスの感染を受けて、その後、マイホーム新川のほうではどういうふうに、何か改善策というものが具体的にとられていったのかという点も伺いたい。

 あと、適正な人員配置という部分も、一昨年の評価で、マイホーム新川は5段階評価で4だったものが、今回の1月の新たな評価結果では5段階評価の3となっていて、コメントとして、区の医療体制確保分の夜勤看護師が長期間不足する状況にあったためとなっています。夜勤看護師配置の基準というのはないということで、必須ではない、区独自に配置しているものだというふうに伺っていますけれども、夜勤の看護師の不在時には宿直の介護士が看護師に電話で指示を仰ぐなど対応していて、今は配置されているということなんですけれども、長期間不足していたというのがどれぐらいの期間なのか。基準にはないとしても、区として必要性を感じて、夜勤の看護師の配置ということも進めてきたはずなのに、看護師が確保されない期間が長期にわたってあったということなので、看護師確保の困難さが一体どこにあるというふうに考えているのか。

 問題点が改善されなければ、今後もまた夜勤の看護師に穴があく、不足するということが起きかねないと思うんですけれども、どういうふうに対応していくおつもりなのか。看護師の配置という点について伺いたいと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 ノロウイルスについてでございます。

 これにつきましては、区が強く指導いたしまして、感染拡大、また御家族の方ですとか外部から持ち込む場合がございますので、入り口のところできちんと手洗い、消毒等を行うなど、そういった施設内への感染の拡大を防ぐための指導を強くいたしまして、それ以降、集団感染というものは起こってございません。

 また、看護師の配置でございます。

 マイホームはるみ、またマイホーム新川におきましては、経管栄養等、医療対応の必要な高齢者の方を多く入所させていただいていることから、区のほうで看護師の配置を厚くしてございます。その点で、24時間看護師が施設内におる状況でございます。

 看護師が平成24年9月~平成25年3月、7カ月間でございますが、看護師の退職がございましたので、週1日程度、夜間、看護師の配置ができなかったというようなことがございました。この間に、先ほど委員おっしゃいましたように日勤の看護師さんが宿直をしたり、または、それが無理な場合は看護師に電話で指示を仰ぐというような対応をしてございまして、この間、その対応で特に問題があったという報告は受けてございません。その後、今、看護師のほうは補充できまして、そういった不足はない状況でございます。看護師につきましては、なかなか人材の不足ということで福祉施設での確保が難しいという現状がございますが、できるだけこういった不足にならないように、施設もいろいろ求人等、日ごろから努力されているということでございますが、こちらとしても指導していきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 ブラック企業として名高いワタミの介護施設についてなんですけれども、職員も少なくて勤務も過酷な中で、職員が居眠りしたまま利用者に食事を与えていて、利用者の口にスプーン、さじが入ったまま、こっくりこっくりしているような状況が見られたということも新聞で報道されたんです。あと、シフトの過密さですとか、夜間の勤務が連続して入るですとか、そういうことも内部告発でタイムカードが公にされたことでわかったということもありました。そういう過酷な労働状況の中で、なかなか看護師が思うように集まらないということですとか、そういう労働状況の中で利用者の安全確保というものが非常に難しいと思うので、看護師がなかなか配置できなかったりするような背景に何があるのかということを、区としても指定管理業者に待遇向上などの指導も強めていくべきだと思うのですが、その点についてもお考えをお聞かせください。

○吉田高齢者福祉課長
 看護師の方につきましては、特に福祉現場でなかなか人材が集まらないというような状況がございます。区といたしましては、先ほど申しましたように高齢者の医療対応を進めていただくというようなことで、看護師さんの人件費を区のほうで指定管理者のほうにお支払いしてございます。実際、従業員の方の待遇というようなものは指定管理者のほうで責任を持ってやっていただくようになってございますので、区のほうにその権限はないというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員長
 恐れ入ります。時間でございますので、終了とさせていただきます。

 ほかに質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 次に、議題に入ります。福祉及び保健の調査について、質問ございますでしょうか。

○中島委員
 済みません。短時間で終わらせます。

 1月20日に障害者権利条約を日本が批准しました。発効が2008年5月、5年以上もかかっての批准ということで、なかなか日本に関して、障害者に対する権利条約の批准を受け付けていただけなかったという現状がある。去年の6月に国会で2つの法案が通って、それで土壌ができたということで、今回改めて受け入れていただいたというふうに思っております。

 それに関して、区として、まずどのようにお思いか、よろしくお願いいたします。

○井上障害者福祉課長
 御指摘のとおり、権利条約批准までに非常に長い期間を要したわけでございます。この間、障害者差別禁止法や、いろいろな法令を整備しながら批准に至る条件整備が国会において、各会派の皆様の御努力でなされてきたものだというふうに考えてございます。

 逆に申しますと、日本以外、中国などはもう既に批准してございまして、ではなぜ日本みたいな先進国が批准できなかったのかということになりますと、やはり日本のような先進国は非常にハードルの高い達成目標といいますか、合理的配慮が期待され、課せられているというふうに考えてございます。

 権利条約も批准しましたし、障害者差別禁止法も通りましたので、今までの状態では決して十分とは言えません。オリンピック・パラリンピックもございますので、区といたしましては、権利条約に恥じないように、立派に障害者の権利保護に対して政策を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○中島委員
 そこで、ちょっと区長さんにお聞きするんですが、障害者の方、車椅子の方にもし一言おかけになるとしたら、何とおかけになりますか。障害者の方がいらっしゃるとしたときに、区長さんが一声おかけになるとすると、何というふうにおかけになりますか。

○矢田区長
 挨拶ですか。

○中島委員
 いや、激励でも何でも。

○矢田区長
 ああ、激励。障害者にね。障害者は、私なんかは同じクラスにもおられましたし、ですから、これからも元気で活動していただきたいというふうに思いますけれどもね。

○中島委員
 済みません。なかなか、トラップをかけたみたいで。

 実を言うと、日本人の方に障害者に一言お願いしますと言うと、10人中8人の方が頑張ってくださいという声を返すんです。障害者からすれば、ハンディを背負って頑張って生きているのに、これ以上頑張るのかという思いだと。外国の方に同じような質問をすると、ナチュラルでいいです、そのままでいいです、自然のままでいいですというような声が、10人中10人返ってくると。

 何が言いたいかというと、障害者権利条約というのは障害者の問題ではなくて健常者の問題だという話なんです。本区は、6年後にパラリンピックを迎える。多くの障害者の方が来られる。そのときの日本の顔は中央区なんだという話ですよ。権利条約を結んで、2月19日から発効となるわけです。その後も、いろいろ差別禁止法とか、どんどんスタートしてくるわけですが、問題は何かというと、私たち区民に対して、その権利条約、障害者に対しての対応をもっと区として、6年後を見据えた上でアピールすべきではないかというふうに思っているんですが、その辺はいかがお考えでしょう。

○井上障害者福祉課長
 御指摘のとおりだと思っております。障害者差別解消法については、合理的な配慮をしていかなきゃいけません。

 おっしゃるとおり、障害というのは障害者にあるのではなくて、社会的な障壁が障害を生んでいるという事実がございます。これを取り除いていくというのが区の使命でございますので、障害者差別禁止法は実際平成28年から本格施行でございます。それに向けて、もう既に26年度、27年度から職員全体の意識構造も変えてまいらなければいけませんし、各関係部局、ハード、ソフト、両方そろえて区が率先して変えていかなきゃいけないというふうに考えてございます。そのためには、やはり私ども障害者部門が中心となりまして、そういう運動、機運を庁内から高めてまいることが大変重要なことであろうというふうに認識してございます。

 以上でございます。

○中島委員
 本当にそのとおりだと思います。その上で、きのう、障害者の避難訓練があったんですけれども、障害者だけの避難訓練というのが一番ナンセンスだというふうに思っているんです。結局、障害者だけで避難訓練しても、誰もその姿を見ることができない。本来は健常者と一緒にやることによって、健常者にそういったハンディを背負った人たちが避難する、逃げるときにはどうしなきゃいけないかということを知らしめることが本来の訓練になるんだろうというふうに思っております。

 昔からいろいろお話の中で隔離政策だという話をするんですが、その人たちを集めてもだめなんだと。一番問題なのは、健常者がそういう心を持たないことなので、ぜひ区として、イベントとか何かの中ではみんなが楽しめるような取り組みを演じていただいて、そういった壁のないイベントをこれから推進していただいて、6年とは言わなくても、将来に向かって少しでも障害者と健常者が仲よく暮らせるまちをつくっていただくよう、よろしくお願いいたします。

 以上です。

○田中(広)委員長
 ほかに質問はよろしいでしょうか。

 それでは、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(広)委員長
 ありがとうございます。

 第一回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(広)委員長
 ありがとうございます。

 以上をもちまして、福祉保健委員会を閉会いたします。

 ありがとうございました。お疲れさまでございました。

(午後3時52分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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