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平成27年 福祉保健委員会(7月17日)

1.開会日時

平成27年7月17日(金)

午前10時00分 開会

午後3時5分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(7人)

委員長 渡部 博年

副委員長 染谷 眞人

委員 佐藤 敦子

委員 墨谷 浩一

委員 小栗 智恵子

委員 海老原 崇智

議長 鈴木 久雄

4.欠席者

(1人)

委員 小坂 和輝

5.出席説明員

(11人)

矢田区長     

齊藤副区長    

黒川福祉保健部長 

守谷管理課長   

山﨑子育て支援課長

鈴木子ども家庭支援センター所長

長嶋高齢者施策推進室長

吉田高齢者福祉課長

生田介護保険課長

中橋保健所長

小倉生活衛生課長(参事)

6.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

鎌田書記

川口書記

7.議題

  • 福祉及び保健の調査について

(午前10時 開会)

○渡部(博)委員長
 皆さん、おはようございます。ただいまより福祉保健委員会を開会させていただきます。よろしくお願いいたします。

 本日、小坂委員は欠席いたします。

 また、理事者報告の関係で子ども家庭支援センター所長が出席いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、理事者紹介を齊藤副区長よりお願いいたします。

○齊藤副区長
 (7月1日付幹部職員異動に伴う理事者紹介)

○渡部(博)委員長
 ありがとうございます。

 それでは、続きまして、理事者報告をお願いいたしたいと思います。

○黒川福祉保健部長

 1 私立認可保育所の開設支援について(資料1)

 2 勝どき五丁目A街区私立認可保育所の運営事業者の公募について(資料2)

○長嶋高齢者施策推進室長

 3 湊二丁目認知症高齢者グループホーム(仮称)等複合施設運営事業者の決定について(資料3)

 4 勝どき五丁目サービス付き高齢者向け住宅(仮称)等複合施設運営事業者の決定について(資料4)

以上4件報告

○渡部(博)委員長
 御苦労さまでございました。

 それでは、発言の時間制についてでございますけれども、持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりでございますが、本日は午後から管内視察を予定しておりますので、格段なる御協力をいただければと思っております。よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午前10時12分でございます。自民党さん28分、公明党さん19分、日本共産党さん19分、民主党区民クラブ19分、子どもを守る会さん10分、暁さん10分ということになります。

 それでは、理事者報告に対する質疑に入りたいと思いますので、発言をお願いいたします。

○墨谷委員
 私のほうからは、資料3と4の中から質問させていただきたいと思います。

 湊二丁目認知症高齢者グループホームについては平成29年1月、それと勝どき五丁目サービス付き高齢者向け住宅については平成29年3月に開設ということで、それぞれの入居にあたっての申し込み方法について、入居の流れについて教えていただければと思います。

 また、勝どき五丁目サービス付き高齢者向け住宅については、区内では初めてではないかというふうに思っております。今後とも中央区にもサービス付き高齢者向け住宅は必要ではないかというふうに思いますが、大きくこの2点について、よろしくお願いいたします。

○吉田高齢者福祉課長
 それぞれ、平成29年の施設開設を目指して、開設準備をしているところでございます。また、事業者が選定されましたので、今後、事業者のほうで開設に向けたプロジェクトチームなりをつくりまして、事業内容等を詰めていったり、区と協議をしていきますが、その後、具体的に事業の内容が決まりましたら、グループホームなどは介護保険サービスですので、そのあたり、東京都、または地域密着型だと区が中心になりますが、事業者として指定を受け、地域の方にグループホーム、小規模多機能についての具体的な情報提供ですとか、ケアマネジャーとか、そういうところにも説明をいたしまして、準備が整い次第、区民の方にサービスについて、今度こちらが開設しますということで募集をして、利用していただくというような形になるというふうに考えております。サービス付き高齢者向け住宅につきましては、住宅課が中心となりまして、入居が可能になった時点で、区報等を使いまして募集を行って、入居の手続きに入るというふうに考えております。

 以上でございます。

○長嶋高齢者施策推進室長
 現在の段階では、運営事業者が決まったということで、今後、施設がこれでいいのかどうかというような協議もしてまいります。その中で、運営事業者のほうで、例えばこういった設備を加えてやったほうがということで、施設の手すりとか、ほかの部分の改修等が若干発生する可能性もございます。そういったものを積み上げた上で開設という形で考えてございます。ですから、開設時期も今現在は予定という形で御理解いただきたいということが1点と、それから、もう一つ、具体的な募集方法につきましては、これから運営事業者と詰めていきます。ただ、こちらはあくまでも民間施設でございますので、その運営事業者のほうの広報の仕方、また私どもは私どもとして広報はさせていただきたいと思いますけれども、そういった形の中で取り組んでまいりたいと思っています。

 それから、勝どき五丁目のようなサービス付き高齢者向け住宅を今後もという御質問でございましたけれども、私どもは、基本的には地域包括ケアというか、要は自宅の中できちんと療養できると。それがどうしてもだめな場合は特別養護老人ホームというような形で考えてございます。ひとり暮らしですとか、あるいは高齢者世帯の方が、今現在お住まいのところでも十分生活できるようにというのが私どもの基本的なスタンスでございますけれども、その中でも、こういったサービスが欲しいという方もいらっしゃると思いますので、サービス付き高齢者向け住宅につきましては、多様な住居環境の整備という意味で誘致をさせていただいたというような形になってございます。ですから、今後につきましては、こういった形態が需要として区の中にどれくらいあるのか、また、実際問題として、都心区は地価が高いので、サービス付き高齢者向け住宅というのは、周辺区にたくさんできているというような状態になってございます。また、区内ではなかなか土地がありませんので、そういったところは再開発ですとか、そういった機会の中で、それぞれ判断してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○墨谷委員
 それぞれ理解させていただきました。私としても、サービス付き高齢者向け住宅については、いろいろと他区の状況を見て、23区内でも、まだできていないというところもありまして、やはりそういったニーズはしっかりとあるというふうに思っております。また、再開発などの機会を見定めて、しっかりと広げていっていただきたいなというふうに要望させていただきまして、私の質問を終了いたします。

 以上です。

○小栗委員
 それでは、何点か質問します。

 最初に、資料1の私立認可保育所の開設支援の問題ですが、先ほども御説明がありましたけれども、ここに書かれているように、ことしの4月時点で119人の待機児童数ということで、これから新しい施設を誘致するという御説明なんですけれども、予定しているところは園庭のような施設はあるのか。もしない場合に、今、近くの公園などに行くというふうになっていると思うんですけれども、そういう場所の確保はきちんとできるのか、ここに行きますという計画でやっていると思いますが、その辺の説明をいただきたいというふうに思います。

 あと、資料2、3、4にかかわりますけれども、この施設については、6月の議会で財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の一部改正で貸付料や権利金を減額、免除できる施設の対象になったところだと思うんですが、この説明を見ますと、資料2の勝どきの保育園のほうは貸付料の減免はなしというような記述もありますし、湊二丁目認知症高齢者グループホームでは年間の貸付料が1,100万円程度ということで記載もあります。これは、減額なりを考慮した金額として設定というか、事業者からの提案を受けて、このくらいというふうに考えているのか。条例の適用になる事業者との関係を御説明いただきたいというふうに思います。

 それと、資料3のグループホームの家賃の設定については、区のほうでこのくらいということで設定しているという御説明があったんですけれども、家賃が5万6,000円ということです。ほかのグループホームなどでもそうなんですが、家賃と日常生活費等、食事代を含めると12万5,000円というような金額になると、入りたくても、なかなか入れないという事情の御家庭も多いということで、高齢者住宅は家賃の減免制度がありますので、家賃の減免ということは、区として全然考えていないのか、その辺についてもお示しをいただきたいと思います。お願いします。

○山﨑子育て支援課長
 まず、今回の新設の施設の園庭等のお話でございます。

 最初の入船の保育園でございますけれども、こちらにつきましては、園庭等はございません。ですが、1階の部分に遊戯室、これは単独で遊戯スペースを設けるという設計をしていただいておりますので、そこの室内の遊戯室を活用の上、近隣の公園が鉄砲洲公園になると思いますが、そちらと使い合わせていくというようなことになります。

 それから、東日本橋のほうでございますが、こちらも園庭はございません。こちらにつきましては、浜町公園を代替園庭とさせていただく考えでございます。

 次に、認証から認可に移ります佃の保育所まぁむ月島駅前園でございますけれども、こちらは今現在は認証で園庭がございません。ですが、今回、分園のところで、基準は若干満たしておりませんが新たに園庭を設け、遊べる、水遊びできるスペースを1階部分に設けていただける形になってございます。それと、従前どおり、公園の部分とあわせて活用していくというところでございます。

 それから、ポピンズナーサリースクールの晴海のほうの分園につきましては、こちらは園庭の部分はございませんので、現状の黎明橋公園を代替公園としておりますけれども、こちらで行っていくという形で対応していきたいというふうに考えてございます。

 それから、勝どき五丁目の貸付料についてでございます。

 権利金につきましては、今回、条例の改正を踏まえまして、高額になるという部分も踏まえて、こちらのほうでは免除をしていくという方向でございます。ただ、貸付料につきましては、今回10年間の貸し付けというところで、私立のこれ以外の通常の保育園の誘致に関しては、家賃補助を区のほうで4分の3、上限2,000万円、10年間ということで行ってございます。それとの見合いで、実際算出をしたところ、この近隣、晴海、勝どきで今、保育園をやっているところに補助金を出しておりますけれども、家賃補助を差し引いた金額と、今回、概算額で算出した金額というのが、ほぼ見合っておりますので、あえてこれ以上減額する必要はないというところで、今回、減免なしの貸付料でお貸しをするというところでございます。

 また、施設開設準備期間については無償というところは、これも実際のところ、補助で無償の部分というのは、他の私立保育園についても行っております。それと合わせておりますので、現状の従前の保育園とのバランスをとりまして、権利金等必要な部分については免除させていただきますけれども、貸付料として概算で出した金額については、ほかとのバランスも見合っておりますので、これについては減免なしで通常どおり貸付料として取るという考え方をとってございます。

 以上です。

○長嶋高齢者施策推進室長
 まず、湊二丁目認知症高齢者グループホームでございますけれども、こちらの貸付料の減免率としては、今、大体84%前後を想定しています。また、あわせて勝どき五丁目サービス付き高齢者向け住宅については、大体25%程度の減免率を想定しています。

 こちらの減免率でございますけれども、基本的には、区は財産管理の関係で、建物を取得したのをベースといたしまして、それに対して減免率等を算定しています。ですから、市場価格とはまたちょっと違ってくるというのは御理解いただきたいと思います。特に、勝どき五丁目のほうが23%台で済んでいるということ、これは、取得自体が権利変換等の工夫をしてございますので、そういった部分が特に反映されたのかなというふうに考えてございます。

 条例との関係でございますけれども、こちらのスケジュールをごらんいただくとわかると思いますが、実際に貸付料を正確に出すためには、それぞれの条件が全部決まった段階で合意をとる必要があります。そのために、今後、事業者とサービス内容ですとか施設の状態ですとか、そういったものを協議させていただく。また、実際貸し付ける段階で、当然、経済状況も変わってくる可能性もございます。そういった意味で、実際、減免率を確定できるのが来年の施設の貸付契約を結ぶ段階だろうと思います。とはいえ、事業者を公募するに当たっては、当然、このぐらいの金額でできるかどうかということが業者で見込みがつかないと、当然御応募ができないというような状況になりますので、そういった意味で、今回条例というのをお願いしているというところでございます。

 それから、グループホームの家賃の設定でございますけれども、グループホームについては、家賃の減免というのは考えてございません。といいますのは、グループホーム自体が基本的には、住居とサービスの中間みたいな存在でございますけれども、要は家賃として実費をもらうというのが基本的な介護保険の考え方で、それに上乗せして、サービスについては介護保険で適用しますよというのがグループホームの組み立てでございます。そういった意味で、家賃設定につきましては、私どもも近隣と特に大きな均衡を逸しない範囲内で比較的低額という形で設定をさせていただいたと考えてございます。

 以上です。

○小栗委員
 新しく適用に加えた減免の制度の説明をいただきましたが、そうしますと、認知症高齢者のグループホームの関係では84%ぐらいの減免があると。家賃とか日常生活費等、食事代を全部事業者が収入として入れて、その中で運営して、区に対しては家賃として年間1,100万円程度を支払うという組み立てでやっているということなのかということをもう一度確認させていただきたいということと、ほかのグループホームでも同じように設定しているというお話もありましたけれども、やはり全体で毎月12万幾らという金額になると、やはりそれでは入れないという人も実際いると思うんですよね。そういうことも含めて、利用者がもう少し安い家賃で入れるようにしていくという家賃の減額の制度は必要ではないかというふうに思います。そういう意味で、今は考えていないということなんですけれども、ぜひ検討をお願いしたいと思いますので、もう一度御答弁をいただきたいというふうに思います。

 勝どき五丁目の関係の施設は、もともとこの場所は都有地だった場所で、8,200平米の都有地を中心にして、それを東京都は売却して、そのうちの864平米を区が土地を買って、それを権利変換して3,000平米の床を確保した事業だと思います。その864平米を9億円ぐらいで購入したということで、これは2012年度の決算で確定している額です。こういうふうにして区がそれを床に変換して整備し、それを事業者に貸して運営してもらうという組み立てだと思うんですけれども、補助金もこの事業にはたくさん入っていますし、ここはもともと都有地だったという中で、都営住宅がほかの場所で整備されているということはありますけれども、家賃の安い住宅というのが区内で本当に少ない中で、もっと適正な価格で入れるような住宅が欲しいというのが本当に区民の願いだと思うんです。そういう意味でいきますと、このサービス付き高齢者向け住宅の家賃も結構高いというふうに思います。

 これは、家賃の予定ということですけれども、25平米で9万5,700円ということになりますと、平米で約3,800円です。近隣のところと比べても、決して安くない金額だというふうに思いますし、この辺でももっと家賃の補助なり、低い家賃で入れるような設定ができないものかというふうに考えるんですけれども、これについてもあわせて御答弁をいただきたいと思います。

 それと、サービス付き高齢者向け住宅については、もう事業者が決まったと。街区が違うということかもしれませんけれども、同じところにつくる認可保育園のほうは、これから事業者を募集すると。この辺の時期の違いについても御説明をいただきたいと思います。

○長嶋高齢者施策推進室長
 まず、先ほどの構図ですけれども、委員のおっしゃるとおり、例えば家賃を高くすれば、区に払う金額も多くできるというような形になってきます。ですから、家賃等は全部業者のほうに入って、その中から必要な経費を削って区のほうの土地代として固定価格を払うというような形になっています。

 それから勝どき五丁目の家賃の設定でございますけれども、こちらにつきましても、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、いろいろな住宅の提供を図るというのを基本として考えて、今このサービスを導入させていただいております。

 例えば今現在、当然のことながら、ここに入る方だけではなくて、それぞれの方が自分の負担で住居費をお支払いいただいてございます。その中で、私どもとしては、地域包括ケアのための小規模多機能ですとか、各種の上乗せサービス、そういったものは区として全体の枠としてかけて、その中で皆さんの御負担なり、在宅での支援をしているというような構成になっています。ですから、この部分の34世帯だけを特に優遇して低価格にするというような考え方は、今現在は持ってございません。ただ、いろいろな、そういった住宅の御事情についてのサービスの多様性という意味で誘致しているというふうに考えていただければなというふうに思ってございます。

 それから、家賃が高いという御指摘でございます。

 私どもといたしましては、サービス付き高齢者向け住宅については、それぞれの設備の状況ですとか、サービスの中身によっても大分違うので、それぞれ比較というのは難しいんですけれども、23区それぞれの調査はしてございます。非常に雑駁ではございますけれども、単純に平米で割り戻した額で比べれば、特別区の中でいえば1万3,000円ぐらい、都心区においては、たしか3万円ぐらい、トータルとしては安いような価格になっているので、そんなにこれが高いというふうには考えていないところでございます。

 以上です。

○山﨑子育て支援課長
 同じ勝どきの再開発における事業者の募集時期の違いということについてです。

 もちろん、街区が違うという理由もございますが、基本的には、それぞれその後の整備の期間等の違いかと思います。保育園のほうは、事業者が確定してから施設をつくるというのは、箱ができており、内装の工事になりますので、それほど時間はかからない。ただ、今回、早目に募集の公募をさせていただきたいというところで出しているというのは、やはり保育士の確保という観点から、1年前に事業者を確定させて、採用活動等も含めて万全の体制を組んでいただきたいということで、今回、この時期に公募を始めて決定させていただきたいというところでございます。

 以上です。

○小栗委員
 住宅について、多様な住宅の整備ということでお話がありましたけれども、やはり区が持っている土地の中でつくる住宅ですから、低家賃で入れる住宅を区の施策として、責任を持って供給していくという立場で、一番足りないのが低家賃の住宅なので、そういう設定ができるような工夫が私は必要ではないかというふうに思います。そういう意味で、家賃設定をもっと低く、所得の低い御家庭でも入れるようなものにしていくということを要望したいと思います。

 あと、保育園についても、今、園庭がないのが普通になってしまっていますけれども、ぜひその辺でも工夫をして、園庭のスペースがきちんととれるような保育園を誘致していただくようにお願いして、終わります。ありがとうございました。

○渡部(博)委員長
 次の質問者の方。よろしいですか。

 次に、議題に移りたいと思います。福祉及び保健の調査について、御発言される方はいらっしゃいますか。

○佐藤委員
 私からは、本区の待機児童数、平成27年4月の時点で119名ということに関連をして、待機児童解消加速化プランについてお尋ねをいたしたいと思います。

 この施策でございますけれども、平成25年、26年の2年間の取り組み成果を受けて、さらに加速させていくために、平成27年度から29年度までを加速期間というふうに位置づけをしまして、平成29年度の終わりまでに待機児童解消を目指すというものでございます。加速化プランには本区も当然参加しているというふうに聞いておりますが、これはさきの消費税増税に伴う追加の恒久財源を確保したことにより、子ども・子育て支援新制度をスタートさせて、全ての子供、子育て家庭を対象に、幼児教育、保育、地域の子供、子育て支援の質・量を充実させていくというものです。

 そこで、本区の実情に応じた子ども・子育て支援新制度の実施という観点から、本区の特徴を整理してみますと、非常におなじみの数字ではありますけれども、平成16年の段階で798人であった赤ちゃんの出生数が、10年後の平成26年には1,838人と、1,000人以上もこの10年間で出生数が伸びている。平成26年に生まれた赤ちゃんの何割かが、ことし、ゼロ歳児保育を必要としており、3年後には幼稚園に入園、6年後には小学校に入学ということになるんですが、お尋ねをいたしたいのは、待機児童解消加速化プランにおける一つの施策として、本区では3カ所あります認定こども園についてです。

 幼稚園と保育園の両方の機能を持って地域の子育て支援を行うという施設であります認定こども園ですが、実際、区民の皆様からの需要、それとあわせて今後の区における施策、どのような方針で認定こども園を運営していくのか、そういった御意見をお聞きしたいと思います。

○山﨑子育て支援課長
 本区の認定こども園ですけれども、認定こども園は4類型ある中で、本区のは全て保育所型でございます。1園、私立の勝どきこども園がございますが、こちらは昨年度までは地方裁量型ということで、認証保育所をベースとした認定こども園でしたけれども、本年度から保育所型に変わったというところで、実情は、本区の認定こども園自体が保育園をベースにしているということから、やはり保育ニーズを取り込むということを、まず大きな目的としております。ただ、晴海こども園に関しては、あの地域のニーズから見ますと、短時間の幼稚園機能部分の御利用の方というのがかなり多数ございますので、そういったニーズがあるのかなというところはございます。今現在、中央区の場合は、区立幼稚園しかございませんので、そこの部分とこども園の幼稚園機能部分に着目すると、やはり給食が出る、出ないとか、そういったお話がございますのと、あとはやはり預かりの部分で、通常2時ぐらいが区立幼稚園の帰る時間だとすると、それ以降も預かれる体制が整えられているかどうかという部分で、やはりこども園のほうが、そういった意味では充実している。それから、長期の休みの期間、夏休みや春休み、そういった期間も基本的にはこども園はやっておりますので、そういった意味でのニーズというのはあるところでございます。

 ただ、実際のところ、今後どういうふうにやっていくかというところで見ますと、そこの部分は、これまでのように保育所型でいくのか、あるいは実際の幼稚園の部分も含めて幼保連携型でいくのかというところになるかと思うんですが、本区の場合、1園を除き、区立幼稚園が学校に併設されておりますので、やはりそこにゼロから2歳までのお子さんを受け入れてのこども園化というのは、なかなか施設的に厳しい状況がある。今後、今生まれたお子さんが就学年齢になるに当たって、学校の教室数の問題ということもございまして、幼稚園のところのキャパシティーの問題もございますので、やはり新たなこども園というところでいいますと、なかなか難しいところがある。それは、今回、子ども・子育て会議の中でも議論になったところでございますが、やはり都心区の特性、本区の特性として、区立幼稚園が学校の中にある。そして、ハード的な制約を含めて、なかなか難しいというところですので、そういった部分では、幼稚園の部分についてはソフト面として、幼保連携といった部分に力を入れて、保育園については、就学時の幼児教育、どういった形で幼稚園がやっているのかといったことを相互に連携していく部分に力を入れていくという方向で、今回の子ども・子育て会議においてもまとめられているところでございますので、新たなこども園というところにつきましては、今後の検討課題として捉えているところでございます。

 以上です。

○佐藤委員
 ありがとうございます。それまで幼稚園というのは、学校教育法に基づく認可、そして保育園というのは児童福祉法に基づく認可ということで、二重行政の解消ということが大きな課題になっていたのが、今般、改正認定こども園法に基づく単一の許可制となって、こういう意味では二重行政の解消がなされたということで、これからますます需要も、どういうところなのかななんて興味を持ったりする親御さんはふえてくるというふうに私は思っています。

 そこで、今般、この事案にありますような、いわゆる箱物の整備をするということは、もちろん大事なことだと思うんですけれども、私は、今回のこども園に対する対応を含め、これから施設で働く保育士、幼稚園の教諭の確保、それから質を維持していく、または育成、あるいは資格は保有しているけれども、現在は休職中といった方たちの再チャレンジといったことを、ソフトパワーの意味で人の問題として捉えて取り組んでいくということが今後の課題になってくるのではないかというふうに思うわけです。改正認定こども園法の一例でも理解できますように、そういった意味での人的資源ということを、区としてどのように今後取り組んでいかれるのか、お聞きしたいと思います。

○山﨑子育て支援課長
 今の人的資源というところでいえば、保育士不足に対応する部分、それから、保育士としての質を上げていく部分、その二面性があるのかなというふうに思います。今現在、保育士資格をお持ちになられて、お仕事につかれていない方というのも実際いらっしゃいますので、そこについては、東京都の福祉人材センター等では確保策として採用活動、それから資格があって、これから改めてお仕事に復帰をされる方向けの研修とか、そういったものをやられておりますので、そういうところと連携しながら、そういった方々に働きかけていきたいと考えております。

 それから、保育の質の部分につきましては、今年度から区のほうでも園長職の職層にある者あるいは元園長だった職員が各私立園等を巡回しております。そういう中で、保育士の質という部分についても、さまざまな課題がございますので、現場を見ながら、アドバイス等をさせていただき質を上げていく。それから、先ほど申し上げたとおり、幼児教育の部分では幼稚園との連携、これも相互に研修、それぞれ幼稚園教諭が保育園のほうに入って研修をする、それから保育士が幼稚園のほうに入って研修をする、こういった部分についても、今、話を詰めている状況でして、教育委員会とも連携をしているところでございます。また、そこから派生して、小学校との接続の部分についてもやっていこうというところで、小学校の校長先生にも入っていただいて保幼小の連絡会というものも設けて、今度は、地域ごとに分かれて、それぞれでも研修をやろうという話を進めているところでございます。ですので、保育士の人材確保の面と、あと質の部分も含めて、そういった対応を今後も進めていきたいというふうに考えております。

 以上です。

○佐藤委員
 ありがとうございます。仕事と家庭を両立しやすい環境を整備するということと、女性の活躍を推進していく、さらに日本の構造的な問題である少子化、平成27年の資料ではございますけれども、厚生労働省によりますと、合計特殊出生率1.43という構造的な問題への取り組みが命題である中において、本区というのは本当に赤ちゃんがどんどん生まれていて、そういう意味では、他区と比較して、これは本当に本区の特徴で強みであるし、子育てのお母さんたちが安心して子供を産んでいけるという誇りある中央区を築いていただきたいなというのが私の根底にある願いです。平成29年度末までの待機児童解消ということを目指して、しっかりと物的、それから人的な支援体制をお願いしたいというふうに思います。

 私からの質問は以上です。終わります。

○渡部(博)委員長
 ほかに、議題に対して御質問のある方はいらっしゃいますか。大丈夫でしょうか。

 それでは、議題、福祉及び保健の調査については継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡部(博)委員長
 ありがとうございます。

 先ほども申し上げましたが、管内視察の関係でございます。午後は、新しくできた新川児童館と、指定管理者がかわったということと増床になったということで特別養護老人ホームマイホームはるみの視察をしていただくことになります。この視察の時間については、正面玄関にマイクロバスがありますので、午後1時15分に御集合いただければと思います。

 それでは、午後1時15分まで休憩とさせていただきます。

 なお、委員の方と担当部長の方はお残りいただければ、ありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

 休憩に入ります。

(午前10時50分 休憩)


-委員会を閉じた後-

 行政視察については、10月下旬の2週間で、4常任委員会の視察を実施する予定であり、日程・視察先等詳細は正副委員長に一任する旨が確認され、了承された。


(午後1時08分 再開)

○染谷副委員長
 再開(車中)

     〔視察等日程は別紙のとおり〕

○染谷副委員長
 閉会(車中)

(午後3時5分 閉会)


「別 紙」

福祉保健委員会視察等日程

○日  程

    委 員 会 開 会          10:00

         ↓

       [休  憩]

         ↓

    区 役 所 出 発          13:08

    委 員 会 再 開

         ↓

    新 川 児 童 館          13:15~13:53

         ↓

    特別養護老人ホームマイホームはるみ  14:00~15:02

    (委員会閉会             15:05)

         ↓

    区 役 所 到 着          15:10

○視察概要

・新川児童館

 到着後、説明を受けながら、各フロアをつぶさに視察を行った。

・特別養護老人ホームマイホームはるみ

 施設概要の説明を受け、各フロアをつぶさに視察した後、質疑を行った。

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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