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平成27年 築地等まちづくり及び地域活性化対策特別委員会(11月13日)

1.開会日時

平成27年11月13日(金)

午後1時30分 開会

午後3時11分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(9人)

委員長 礒野 忠

副委員長 志村 孝美

委員 石田 英朗

委員 佐藤 敦子

委員 海老原 崇智

委員 中島 賢治

委員 渡部 博年

委員 松川 たけゆき

議長 鈴木 久雄

4.出席説明員

(19人)

矢田区長

齊藤副区長

吉田副区長

平林企画部長          

濱田企画財政課長        

御郷副参事(都心再生・計画担当)

新治区民部長          

小林区民生活課長        

眞下地域振興課長        

吉原文化・生涯学習課長

森下スポーツ課長

田中商工観光課長

宮本環境土木部長

望月環境政策課長

田村都市整備部長

松岡都市計画課長

松村地域整備課長

菅沼副参事(都市計画事業・特命担当)

竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

鎌田書記

秋山書記

6.議題

  • 新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関すること

(午後1時30分 開会)

○礒野委員長
 こんにちは。ただいまより築地等まちづくり及び地域活性化対策特別委員会を開会いたします。よろしくお願いいたします。

 本日、理事者報告の関係で区民生活課長、スポーツ課長及び菅沼都市整備部副参事が出席いたしますので、御了承願います。

 議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり、理事者報告に対する質疑とあわせて行いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、初めに、理事者報告をお願いいたします。

○新治区民部長

 1 中央区立中央会館等の指定管理者候補事業者の決定について(資料1)

 2 中央区観光拠点(仮称)運用の概略について(資料2)

○田村都市整備部長

 3 日本橋室町西地区地域冷暖房施設の都市計画について(資料3)

 4 豊海町6、7番地区豊海流通配送センター整備に伴う交通対策に資する広場と地域貢献施設の整備について(資料4)

 5 まちづくり協議会の報告(資料5)

以上5件報告

○礒野委員長
 ありがとうございました。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時58分です。自民党56分、公明党さん29分、日本共産党さん29分、民主党区民クラブさん29分、維新の党さん29分となります。

 それでは、質疑に入ります。

 発言を願います。

○佐藤委員
 私からは、資料2と資料3についてのお尋ねをいたします。

 資料2は、主に運営面からのお尋ねをさせていただきます。

 今、国を挙げて観光を推進しているというところであり、本区においても観光が大変重要な施策であるというふうに伺っておりますが、2020年に訪日外国人インバウンドが2,000万人、そしてその3年後には訪日外国人が日本のアクティブシニアの3倍を超える。そして、15年後にはアクティブシニアの2倍にも到達するというような報道がなされましたが、観光拠点における戦略、中央区に在住の方々や、あるいは地権者の方との快適な居住空間とのバランスという視点の中において、動線計画、人通り、在住者、地権者の方たちとの間に特別に御配慮をいただいた点に関してお尋ねをしたいと思います。

 それから、資料3についてですが、コージェネレーションシステムの取り組みとのことですが、排熱や蒸気をお湯にして利用するということにより、全体の熱効率の発電のときよりも20%から45%の効率を上げるものとお伺いをしておりますが、排熱や蒸気を利用する先が多い本区のような都心部においては、非常に有効なシステムであるというふうに思います。東日本大震災の教訓から、自立分散型の電気供給システムを試行する中で、例えばこれが成功したことによって、この成功事例をもとに、築地移転後の再開発に利用したり、あるいは区営の住宅、区の建物の高層化において、これらのシステムを利用していくという可能性があるのか、その点についてお伺いをいたします。

○田中商工観光課長
 観光拠点に関する御質問でございます。

 まず、こちらにつきましては、京橋二丁目という立地の中で、本区が今後オリンピックあるいはその先を目指して行っていく観光情報の提供の中心として位置づけている施設でございます。そういった意味では、開発の中で地権者の方ですとか、近隣に居住されている方あるいは地域との調和につきましては、全体の計画の中で公共公益施設棟という形で区が権利変換によって低層棟の一部を、中央通りに面したところに取得する形での計画づくりを行いまして、区のアピール性の高さを図っていこうとしたところでございます。こちらにつきましては、基本的には銀座と日本橋という、中央通りの両極にありますにぎわいのあるエリアをつなぐエリアとして、あるいは東京駅前にあるというところから、そこに集客しまして、さらにそれを区内へ回遊として広げていく拠点としていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○松村地域整備課長
 コージェネレーションに関して、築地市場の移転後の取り組みということでございます。

 コージェネレーションにつきましては、いろいろな複合的な機能が交わることで、熱であるとか電気であるとか、そういったものを有効活用できるというふうに認識してございます。築地市場の跡地につきましては、23ヘクタールということで広大な敷地であることから、いろいろな複合施設の可能性もあるというふうに想定しております。そうしたことから、今後東京都のほうで跡地開発についての検討が進むと思われますけれども、そういった中で環境に配慮していただくよう、いろいろ要望していけたらというふうに考えているところでございます。

 ただ、そういったことで機能が複合した際にコージェネレーションが有効になるというところで、例えば住宅単体でいきますと、なかなかその有効性が低いところもございますので、区立住宅のみでの活用というところについては慎重に検討すべきかなというふうに認識してございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 それぞれありがとうございました。

 観光拠点の上層部に関しての質問に移りたいんですけれども、現段階での整理ということで3階から6階までがそれぞれミュージアムカフェ、和食をテーマとした飲食スペース、テラスにおける飲食スペースと、飲食が主な構想というような整理でございますけれども、この顧客を観光客と在住者の両方を想定すると、こういった形になるのがやはり適切なのかなという印象を持ちました。

 とはいっても、国内外からのお客様と在住者の方たちを一緒に顧客ターゲットとしてしまうことによって、やや観光拠点の戦略としてぼやけていくのかなといったような懸念もあるんですけれども、この点に関して、例えば広報活動の戦略において特段何かアピールしていくといったようなお考えがあるのか、お聞きしたいと思います。

 それと、観光拠点を下層部に持つ建物の中に地域の産業支援オフィスをつくって、新たなビジネスの機会を創出するということを設けるといったことへの格別な意味合い、狙い等があるのであれば、お聞かせいただければと思います。

 それと、コージェネレーションシステムについてのお答えをいただきましたけれども、ガス供給というのは復旧がおくれるというような報道を目にしたことがありまして、パイプラインの復旧までの燃料を備蓄しておくといったバックアップにコストを要するというようなことをお聞きしたんですけれども、その辺の状況に関してお尋ねできればと思います。

○田中商工観光課長
 まず、1点目の観光客と在住者といいますか、あの地域で働いていらっしゃる方々等、ターゲットの考え方についてでございます。

 この施設をつくっていく上で、今、例示としてお示ししているのが飲食を中心とした形にはなってございますけれども、やはり国内外から多くお見えになる観光客のお客様方に中央区を知っていただく、あるいは中央区の魅力を感じていただく施設であろうかと思っています。ただ、一方で、やはり多くの方々があのエリアで働かれていたり、あるいは生活をしている方もいらっしゃいますので、例えばミュージアムカフェでいうところのくつろぎや交流ができるスペースですとか、そういった部分での活用は必要ではないかなというふうには考えておりますが、基本的な考え方としましては、こちらの施設についてはターゲットを観光客に絞っていきたいと考えています。と申しますのは、再開発全体の中で、ほかにもいろいろと飲食店が地下あるいは1階部分に入ってまいりますので、どちらかというと、私どもの施設につきましては、観光客を中心とした施設にしていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、ここは中央区の観光拠点、観光情報を提供する施設ということになります。そういったことの広報活動は、京橋二丁目の再開発全体の広報活動を日本土地建物が行っておりますので、そういった中で連携を図りながら、我々の観光拠点と言われるエリアについての考え方を広く周知してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 それから、もう一点の地域産業支援オフィスでございます。

 こちらにつきましては、もともとの特区提案の中に歴史と文化の交流ステーションの整備ということで掲げてございます。こちらにつきましては、サービス機能と集客機能にすぐれた観光拠点施設を整備するといったことになってございますけれども、その要素としましては、観光や歴史、文化はもちろんですけれども、そのほかに地域産業ですとか、そういったものも含まれているところでございますので、こういったところを活用していきたいというふうに思っています。

 また、狙いについてでございますが、こちらに新しい事業ですとか、あるいは企業の方々が新規のプロジェクトチームをつくったり、そうした方々を誘致して、そこで活動していただくことで、今まで京橋は事業活動の場であったわけですけれども、新たな事業活動を起こしていただいて、そこにまた今までと違った方々にお越しいただいたり、そういったところで特色を持たせながら、今までとまた違った意味での交流ができていければいいかなというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○松岡都市計画課長
 私のほうから、コージェネレーションについての回答をいたします。

 まず、ガスの話が今ありましたけれども、災害時にガスの供給がおくれるというのは、基本的には低圧のガスのことを言われているのかなと思います。こういったコージェネレーションには中圧のガスを使っております。中圧のガス自体はPE管という非常にフレキシビリティーの高いガス管を使っておりまして、災害時にも強いというふうに言われております。ですので、供給がとまるということが少ないというふうに言われているものですので、特段ガスを施設内にためておくということはやらない状況になっております。

 今回のコージェネレーションは電気を起こしますけれども、電気の供給は、起こした電気と、それから東京電力から来る電気と両方合わせて半々で送るような形になっていますので、仮にガスがとまってコージェネレーションがとまった場合も、半分のガスは供給されると。仮に、電気がとまったときは、ガスが来ている状況になりますので、ガスでまた半分の電気を送れるといった形でBCPに対応できるというふうに聞いております。

 以上でございます。

○佐藤委員
 それぞれありがとうございました。

 この施設に足をお運びいただくターゲットは、基本的には観光客ということで理解いたしました。本区の観光資源は何なんだろうとか考えていると、可能性が広がることだと思います。また、日本は本当に少子高齢化ですけれども、世界のお客様は、やはり若い方もすごく多いと思いますので、観光を考える上で、若者の視点というのもぜひ取り入れていただきたいなと思っております。

 コージェネレーションに関しては、利用効率、エコロジーの観点からもどんどんやっていただきたいなと。大変評価に値する施策だと思います。よい方向で稼働できることを心より期待申し上げております。

 以上で質問を終わります。

○海老原委員
 私のほうも資料2のほうから質問をさせていただきます。前委員とは違った視点で、コストの面から質問をさせていただこうと思っております。

 上層部、3階から6階までの貸付先は、日本土地建物株式会社さんということなんですが、月額の坪単価というのを教えていただけますでしょうか。お願いいたします。

○田中商工観光課長
 現在検討を行っているところでございまして、まだ確定はしていないところでございます。

○海老原委員
 こちらの委員会ではないんですけれども、以前、賃料が5,380万円というのを伺ったところなんですが、これは年間なのでしょうか、それとも月額になるんでしょうか。

○田中商工観光課長
 こちらの金額につきましては、今の区の規則に定められております計算方式にのっとって計算をするとということになりますけれども、年間の額となります。

○海老原委員
 年間ということですと、2,228平米を3.3で割り戻していいかどうか正確ではないんですが、674坪と。これを月額で計算すると、かなり安い金額ではないかなと。要は、京橋、中央通りに面した場所で大変立地もよくて、周りの賃料からすると、もう少し取れる場所ではないのかなという気がいたしまして、質問させていただきました。やはり本区の生命線であるにぎわいと活気を維持していくためには、財源を確保して、さらなる観光振興を行うという基本路線であるならば、賃料をもう少し高く取れないものなのかなという気はしております。そこのところを御再考と申しますか、考えていただきたいと要望し、質問を終わりたいと思います。

○中島委員
 私からは、資料5のまちづくり協議会の報告に関しての発言をさせていただきたいと思います。

 この中をずっと見たんですけれども、地域においての緑の具体的な計画が示されていないというふうに思っているんです。晴海、月島地域であれば、かなり緑はあるんですが、最初の日本橋地域に関しては、なかなか緑が少ない中で、その計画がほとんど、イメージ図の中には何か絵が描いてあるんですけれども、言葉として具体的な取り組みが書かれていないんですが、区として中央通りを結ぶ再開発の中で緑のあり方をどのようにお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 緑の計画といいますのは、中央区の中でも基本計画で定めておりますが、そういった中で具体の話といいますか、中央通りになりますと、中央通り自体は国道になってしまいますので、そこで直接どうかというのはございますが、区としては、今後も緑の確保に向けてさまざまな施策を打って、緑被率を上げていく、あるいは緑視率も上げていきたいというふうに考えていますので、個別具体の開発の際には、まちづくり基本条例等も含めまして緑の指導を行っていく、そして確実にふやしていく、そういうことは考えてございます。

 以上でございます。

○中島委員
 何が言いたいかというと、聞きなれない言葉だとは思うんですが、シティキャニオンというような考え方があって、私はグランドキャニオンに行ったことはないんですけれども、シティキャニオン、ビルの中のはざまで排熱、さらに太陽の反射熱で温度が上がるという考え方なんです。それを唯一抑制できるのが緑から排出される気化熱だけなんです。ビルにおいて、いろいろな構造を考えた上で取り組んでいただければ、それにこしたことはないんですが、今の状況で中央通りの両側の再開発、さらに日本橋室町の再開発で林立したビルの中で排熱がたくさん出る。さらに、太陽の光の反射熱で西日がガラスに当たって地面に注がれるような状況の中で、温度が上がる状況が多分にある。去年みたいに夏場の高温の状態になった場合は、室温は確かに25度ぐらいかもしれないけれども、外に出たときには四十四、五度ぐらいの熱にもなる。それを抑制するのが唯一緑かなというふうに思っているんです。

 まちづくりの中の基本指針などをずっと見たんですが、なかなか数値にあらわせない温度状況に対しての取り組みが一切書かれていない。本来、やはりその辺はしっかり、都心部である中央区は考えていかなきゃいけないだろうなと思うんです。そこで、現状考えられてはいないと思うんですが、今、私の思いに対してどのようにお考えか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

○吉田副区長
 中央通りと特に指定をされて言われると、かなりつらいところがございまして、というのは、あそこは基本的に、共同溝が入っているんです。そのため、大型の樹木をなかなか立てにくいところがありまして、街路樹でもしっかりしたものができていなくて、低木、それから花壇というような形に、今なっているわけでございます。中島委員御指摘のような部分というのは我々も意識しておるものですから、今、基本的には少し引き込み型の、例えば中央通りに関して言えば、少し敷地を引き込みまして広場をつくって、そこに植樹をするとか何かというようなことをこれからやっていこうということでございます。今、具体的にこれからブリヂストンの計画でありますとか、あるいは日本橋のたもとのコレド日本橋裏側の地域の開発の検討などをやっておりますけれども、そういったところでも、ある意味でそういった広場づくりの中でまとまった緑をつくり出すというようなことをやっていきたい。そして、今御指摘いただいたような問題に対処していきたい。今、なかなか物理的には少し難しいところがあるんですけれども、そういうことを検討させていただいているところでございます。

○中島委員
 ありがとうございます。

 再開発ですと、どうしてもつくることに専念してしまって、その後の環境変化に対しての対応が見過ごされがちだというふうに思っていますので、樹木を植えることで全て解決かというと、そうでもないので、ぜひいろいろな研究をしていただいて、都心部においての快適な環境を保てるようなまちづくりをお願いしたいということで、私の質問を終わります。

○渡部(博)委員
 それでは、質問させていただきます。

 きょうの観光拠点の運用の概略の中で、和食を中心にという提案をされている部分というのはあるわけですけれども、今、中央区の中で拠点となろうとしている築地の新しい魚河岸の関係も含めて、こういう連携も持たせていく考え方があるのかどうかということをお知らせください。

 それと、2020年のオリンピックが控えていますが、選手村だけでは人は呼べないということですよね。晴海の地に選手村ができて、ではそこに人が集まるのかというと、集まらない。選手村だけでは集まらないということは目に見えていることだと思います。一時的にいろいろな形で需要は伸びるかもしれませんけれども、築地市場の移転の関係も含めて考えたときに、日本橋、京橋、銀座地域というのは、今まで努力されてきている中でいけば、お客さんは呼べるだろうというふうには思いますけれども、まだ具体的に何も決まっていない状況で、築地という市場がなくなり、築地の地域がぽこっとあいてしまったとき、これから月島、晴海、そういった湾岸エリアの観光の誘致も含めてやっていかなきゃいけない部分というのはあるんだろうなと思います。その中で、今、中央区が進めている市場の関係については、都市整備部中心にやられている部分はありますけれども、ではどういうふうな位置づけでやっていくのかということも含めて、やはりこれは中央区全体の一つの問題点であるというふうに思っております。そういう中でいけば、しっかりした考え方のもと、どういうふうに築地のその部分を盛り上げていくのか。全体的な部分でいけば、築地地域全体に対して、今までの市場という大きな観光拠点でもあった食の中心地の市場が移転した後、どうするのかということも含めて、やはり基本的な考え方を持っていかなければいけないと思いますけれども、その辺の考え方を少しお知らせいただければと思います。

○田村都市整備部長
 築地のまちづくりに関してということかと思います。

 今、委員の御指摘ございましたけれども、今後の中央区を考えたときに、いわゆる国際化でございますとか、それからインバウンドというような形、特に2020年東京オリンピックを契機として、ますます都心中央区として多くの方に訪れていただき、発展していく、そういった方向性を我々としても目指していかなければならないというふうに思っています。築地本場の跡地に関しましては、従来から矢田区長も申し上げているとおりに、今、東京都においてはまだまだ具体的なものは決まっていなくて、今後、中央区ともよくお話し合いをしながらということで言われているわけでございまして、区としてもそういった部分、まちづくりの部署である都市整備部を初め、中央区全庁的に取り組んでいく必要があるというふうに認識をしてございます。

 そういった中で、私どもが所管しています築地の魚河岸でございますけれども、まちの発展、それから今後の国際化に向けての中央区の観光対策も含めて、ある意味でのきっかけになればというふうに認識してございます。築地の魚河岸につきましては、昨年の1月から2月にかけて入居者を募集させていただいて、計画区画93区画について入居者の方々の選定が終わって、今現在、その方々によって開設準備協議会という組織化をしていただいて、運営に向けてのルールづくりというようなものに取り組んでいただいているところでございます。これらの内容につきましては、今後取りまとめられた際に、やはり入居者の方々の共通認識にしていただくことが重要でございますし、募集に当たりましては、私どももこの施設はどういった意義のある施設なんだということもお伝えしながら応募していただいた経緯もございますので、それらについてはしっかりと整理をさせていただきたいというふうに考えてございます。

 また、この施設でございますが、屋上部分に多目的ホールでございますとか広場というものが計画されてございます。こちらの3階部分の活用につきましても、今現在、入居者の方々、それから築地場外の方々の代表の方々によってお話し合いをさせていただいているという状況でございますけれども、区といたしましても、そういった関係について整理をさせていただいているといった状況でございます。やはりこの施設を中心として、従来の場外地区となってオール築地、築地地域全体として、食の文化のある築地のまち、あるいは目ききの文化、こういったものをしっかりと継承しながら、にぎわいづくりあるいは地域の発展につなげていかなければならないというふうに考えてございます。そういった方向性の中でしっかりと整理をさせていただいて、それらの内容がまとまれば、当然地域の方々とも共有をさせていただくというような取り組みをしてまいりたいというふうに考えてございます。また、これら施設、オープンをすればそれで終わりという認識も持ってございません。オープンした以降も、そういった目的に向かって有効に御利用いただけるような形で都市整備部としては取り組んでまいりたいと考えているものでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 そういうふうな形もしっかり根底では中央区として指導していかなければいけない。指導という言い方はよくないでしょうけれども、かかわりを持ちながら、地域の人たちとしっかり、築地の目ききだとか食文化というものを伝えていかなきゃいけないというのが一つあるんだろうと思います。そのほかに、きょうの資料2のところで和食を中心にというのであれば、そういった提携も含めて考えていく必要があるのではないのかなというふうに思っているところであります。

 この辺について、事業者が、先ほど賃料を払ってしっかり対応するという話でありますけれども、観光拠点の一つの目玉として、そういう形も含めて考えていく必要があるのではないのかなと。一つのものだけではなく、和食の築地の関係だけではなく、そのほかの観光拠点も含めて、形としてつくっていくことを民間の施設の中で取り入れてやってもらうという一つの考え方を中央区として持っていかなければいけない部分であるのではないのかなというふうに思っているところであります。ですから、オール中央区でどういうふうに考えていくのか、観光拠点ということ、また、そのほかに中央区の築地の魚河岸の関係でいえば、地方に見られるような観光市場ということで終わらせることなく、やはりしっかりしたやり方を中央区として考えを持って、全体的に運営をしていかなきゃいけない部分があるんだろうというふうに思います。今、それは都市整備部がやっているという部分はありますけれども、これは全庁挙げて、企画部やいろいろなところも含めて、サポートも含めて、いろいろな形でしっかりやらなきゃいけない部分であると思います。区長が言われているように中央区発経済波及効果を、中央区だけでなく、東京都、全国に向けて築地の地域から発信していくということも含めて考えていくと、築地の魚河岸だけでなくて、もう少し大きな考え方を中央区で、築地の地域全体に持っていくということが、これから市場の移転、そしてオリンピックが来るから、まだそこにはお客さんは来るかもしれませんが、その先のことを考えたときには、そういったことも含めて、中央区として全庁を挙げて大きな考え方を持っていく必要があるんだろうというふうに思います。

 このままいくと、先ほど晴海の話も出ておりましたけれども、まちづくりの中で、現状でこういう形になっていますよと。しかし、1階のにぎわいだとか、そういうことも含めて考えていくと、既存の施設については、1階は駐輪場か駐車場になっているという現状を考えたときに、1階のにぎわいゾーンのところにどうやってこれからにぎわいを持っていくのかということだって問題になってくる部分があると思います。そういった中でいけば、どういうふうな形で、これからまちの人たちと話していくのかということも、論議を今やっている最中ですから、そういった懸念があるよということを指摘しておきますが、そういったことも含めて、中央区としてどういうふうに全体を回していくのかという考え方はしっかりもう一度確立していく必要があるし、逆に言えば、今度の基本計画2013が改定されるというふうなことも含めて考えていけば、そこの観光の関係、市場の関係、そういったことも含めて考えたときに、やはり基幹的な問題として、しっかり基本計画の中に載せていくということも必要になってくると思うんですが、その辺のところについてはどうお考えか、お知らせいただければと思います。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 築地を含めた全区の観光に対する考え方でございます。

 今、基本構想の審議会を立ち上げる形で進めておりまして、主に平成28年度に基本構想の審議を進めていく予定でございます。基本構想の策定の後には、当然ながら、その将来像を実現する施策としまして、基本計画も見直す形になるというふうに予定しているところでございます。

 当然ながら、本区としましては、観光産業は最重要課題の一つというふうに考えておりますので、基本構想の審議や、基本計画の施策において、将来どういった形を描いていくのか、どういった形でにぎわいを創出するのかといったところの議論というのも重要になってくるというふうに考えているところでございます。その中で、本区全域で、おもてなしも含めて、オリンピック、それからオリンピック後、どういった形で経済、それから産業を守り立てて、それを維持発展させていくのかというのも議論して、それを施策として基本計画のほうに盛り込みたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 基本構想、基本計画の関係については、観光も含めて、築地の地域も含めて、全て網羅していく部分というのはあるだろうというふうには思います。築地魚河岸というのは来年開設だと思いますけれども、そういった中でいけば、ある意味、待ったなしという部分もある。基本計画、基本構想の中でいけば、それは全体の話であるけれども、個別の部分でいっても、いろいろな部署がしっかりかかわりを持ちながらやらないと、こういったものは成功しないだろうなと思うんです。1つの部に負担をかけながら、そこの部の本来業務と本来業務でない部分でやっている部分が出てくるわけですから、やはりそういったことも含めて、庁内全体で、そういった調整も含めて、どこが主管でやるのかということもそこでもう一度しっかり決めながらやっていかなければいけない部分というのは多くあるんだろうなというふうに思うんです。

 質問はやめますけれども、そういったことも含めて、中央区の観光という一つの課題がある中で、どういうふうにそれを持っていくのか、どういうふうな形で中央区に人を連れてくるのかということも含めて、魅力を発信していく場というのをしっかり考えていかなければいけないんだろうと。先ほど言ったみたいに、築地の魚河岸はそうならないと思いますけれども、地方に見られるような単なる観光市場という形で活動するということは本来の目的ではないというふうに思っておりますし、中央区の考え方でもないというふうに思っておりますので、そういったことにならないように、これからオール築地の一つの核になる魚河岸ですから、しっかりとした形で、中央区として、全庁挙げていろいろな意味で築地全体を盛り上げていただかなきゃいけない。

 その中では多くの方たちの意見を聞いていく、そこが重要であるし、仲よくやってもらいたいなと思っております。厳しいことを言う人もいるかもしれませんけれども、そういった人たちも含めて、全ての意見を聞いていくということが大事だというふうに思っておりますので、そういうことも含めて、しっかり対応していただければありがたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 終わります。

○松川委員
 私のほうから、資料2について質問させていただきます。

 前委員からも質問がございましたが、上層部、3階から6階の部分です。先日、別の委員会でも出ておりましたが、入場目標などがかなりぶれている部分があるようなんですが、もう一度入場目標について具体的な数等があれば、お聞かせいただきたいんですが、よろしくお願いします。

○田中商工観光課長
 当初考えておりましたときには、国内外から年間200万人を超えるといった想定を、例示でしたけれども、お示しさせていただいたところでございます。今回、日本土地建物と、ある意味、方向転換をしながら、今回お示ししたような内容のもので、これからテナントの誘致を行っていくことになります。その中で具体的な数字といいますか、賃料も検討中ではございますけれども、基本的には、一定の収入を確保できるだけの運営が行われる施設を入れていくということになりますので、それに見合っただけの集客といいますか、人を集めることは可能なのかなと思っております。

 ただ、前回お示ししたときには、キャラクター施設等という例示の中で予測のつきやすい施設だったということもございますので、年間の来場者数を書かせていただきましたが、今回のこの中ではトータルでどのぐらいの方々が、観光拠点といいますか、3階から6階の部分に具体的にお越しになるのかというところの想定までは、現在まだ至っていないところでございます。この後、具体的なテナントが決まってくると、ある程度想定はついてくるものというふうに考えております。

 以上でございます。

○松川委員
 ありがとうございます。

 今回、日本土地建物がこちらを管理されていく中で、テナントの選定とかコンセプトについて、コンセプトについては区のほうとも意識としては共有しているかと思うんですが、具体的なテナントの募集を受けるに当たりまして、どういうテナントを入れてきたかですとか、コンセプトをテナントと一緒につくっていくという部分があるのかと思うんですが、そういう部分は、区としてはそこは日本土地建物にほとんどお任せするような形になるんでしょうか。それとも、区としても積極的にそこに参加されていく形になるんでしょうか。

 もう一つ、今回、地下及び1階部分の観光協会のほうも民間事業者に運営委託するというふうにございますが、この民間への委託というのは、運営だけ任せる形ですか。それとも、こちらのほうも、どういうふうなイベントを行うですとか、そういった部分は委託業者にある程度任せる方向にいくんでしょうか、お聞かせください。

○田中商工観光課長
 3階から6階部分のテナントの選定についてでございます。

 コンセプトにつきましては、今回、資料でお出ししておりますように観光振興及び新たなにぎわいの創出に寄与するものということで、現在、日本土地建物と具体的に協議を行う中で、例示としてお示ししたような用途であれば、ある程度こういった目的を達成できるテナントを誘致することができるのではないかといったようなところで検討を行っているところでございます。具体的な選定に関しましては、基本的にはこういった考え方、それから区のほうに安定的な収益を上げていただける形でのテナント計画になりますので、そこについては日本土地建物がその考え方に基づいて決めてくるということになります。ただ、決めてきたテナントの事業者と日本土地建物と区と協議しながら、さまざまな形で中央区の観光振興あるいはにぎわいの創出に寄与する形に誘導していかなければならないというふうに考えているところでございます。そういった形で区としてはかかわっていくと考えております。

 それから、地下1階と1階部分の観光情報センターに関してでございますが、こちらにつきましては、場所を観光協会にお貸ししまして、観光協会から民間の専門的な事業者のほうに委託をかける形になります。そういった意味では、運営委託ではございますけれども、あくまでも施設の中身ですとか提供する情報については観光協会が深くかかわっていくことになります。その際には、区のほうからも、いろいろ資金的な部分も含めましてかかわることになりますので、区もその中でかかわっていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○松川委員
 ありがとうございます。

 今回、まだ賃料が決まっていないという部分なんですが、これは区から日本土地建物に対する貸し付けの部分が決まっていないという認識ではいるんですが、もう来月からテナント選定に入ってくるわけです。テナント選定するときにも、ある程度、事業者のほうとしても賃料の目安がないと事業計画の立てようもありませんし、短期、中期計画もなかなか立てられない部分があるかと思います。そういう中では、日本土地建物はその先の会社に対しては、賃料の目安ですとか、そういったものを提示するのかなというふうに思うのですが、その中で、1つ確認なんですが、区からは非常に安い賃料で貸し出されて、その先の転貸するときに非常に高い金額、一般並みの相場で貸されるといったことはないという認識でよろしいんでしょうか。

○田中商工観光課長
 現在、ここの賃料につきましては、検討中という形でお話をさせていただいたところでございますが、区の規則に基づいて試算をしますと、年額で5,380万円というような数字になると。ただ、一方で、2月にも御説明させていただいていますが、観光拠点をつくるとき、こちらの施設では一定の収益を上げて、これを観光施策の充実に充てていきたいというふうに考えているところでございます。そういった中では、当然のごとく、例えばこの施設の地下で行います観光情報センターですとか、この観光拠点に関する施設の運営にかかわるような経費の部分、最低でもそこを賄えるような形の収益を上げていくといいますか、金額をいただいていく必要があろうかと思います。近隣におけます民間の賃料等々の関係もございますので、そういったバランスを見ながら決めていきたいというふうに考えてございます。

 その時期でございますけれども、現在、最終調整を行っているといいますか、詰めているところでございまして、スケジュールでお示ししてありますように具体的には12月に合意書を締結します。その合意書の中では一定の目安となる金額を定めまして、その金額に基づいて日本土地建物がテナントの募集を行っていくというようなことで考えているところでございます。

 以上でございます。

○松川委員
 ありがとうございます。

 今回、いろいろとこの施設、中央区がやっているということもございますし、非常に注目度の高い建物になるかと思いますので、当初の目標どおり、銀座、日本橋をつなぐ施設として、しっかりと働きかけられるような施設であってほしいということ、そして本当に集客があって、区に対してきちんとリターンのあるような施設になることを行っていただければと思います。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。

○礒野委員長
 それでは、副委員長は委員席へお移りください。

 それでは、発言を願います。

○志村委員
 当委員会も多分本年最後で、次回は来年の2月になると思います。きょうは限られた時間の中で大事な報告が続きましたけれども、議題のほうで質問をさせていただきます。

 まず、築地市場移転です。

 東京都の予定の中では豊洲新市場の開場まで1年を切ったという状況ですけれども、しかし、事は思うようには進んでいない。土壌汚染の問題についても、10月2日の都議会の委員会で、我が党のかち都議会議員が豊洲の予定地の土壌汚染対策で、帯水層の底面調査が579区画中333カ所、実に6割近くの地点で調査を行っていなかったと。このことに対して、卸売市場の担当部長も、そういう確認を行っていない区画があると認めています。このようなずさんな工事で土壌汚染対策工事が完了したと言えるのかという問題があり、またこの未調査の問題というのが将来にわたって都民や市場関係者などに疑問と不安を残すことになると思います。

 また、新市場の施設ですけれども、これも報道されておりますけれども、使い勝手が悪い、また動線も悪い、あわせて例えば氷をつくる製氷設備が重過ぎてしまって施設が耐えられないというような欠陥や、また千客万来施設の問題についてもほとんどが決まっていない状況になっています。東京都が強引にやっているために、私も、豊洲新市場計画が具体化すればするほど問題が噴出すると発言もしてきましたけれども、実際、たくさんの課題が立ち塞がっています。

 最近では、10月19日の引越準備委員会で東京都が、築地の仲卸等の設備や造作の撤去について業者負担による原状回復という考えを示しました。業界側は、築地市場の取り壊しを前提に退去する場合にも原状回復義務を課すのはおかしいというようなことで、この委員会でも反対論が相次いだようです。また、移転に際して不要となる廃棄物の処理も排出者の負担で行うという考え方も示されました。ということで、都のその案も到底受け入れられないということで業者側が反発しているという状況です。

 また、整備費についても、卸売場と転配送センターを低温管理するために必要な防熱建具や断熱パネルの取り付け、新たに機能強化工事ということで大成建設に19億6,884万円で発注もしました。そういうことで、今は約5,903億円へと整備費が膨らんでいるんですけれども、先ほどの19億数千万円の強化工事の費用についても業界から徴収するという考えを示して、業界は、これは都費による整備が妥当と反発もしています。

 さらにまた、まだ施設使用料も決まっていないということで、築地市場の移転をめぐる状況というのは順調に進んでいるとは言えないというふうに思いますけれども、その点についての区の認識もお聞かせいただきたいと思います。

 あわせて、引っ越しについてですけれども、都の調査によると、移転に伴って運搬が必要な荷物の総量は2トントラックで9,325台にも上るそうです。そういうことで、これは新聞の報道でも紹介されておりますけれども、移転のために4日間休市になるんですけれども、この4日間休みなくトラックが走り続けたとしても、1時間当たり約100台、36秒に1台のペースでトラックが4日間走り続けないと引っ越しが終わらないという計算になるそうです。また、調査すると、今築地で使っているターレットとかフォークリフト2,619台を豊洲の市場でも使いたいそうなんですけれども、これも2トントラックで運ぼうとすると、新たに1,000台以上が必要になるということです。では、築地から豊洲までどうやって動線をつくるのかということですけれども、これは区の見解もお聞きしたいんですけれども、築地市場には築地大橋が接しています。ただ、都は環状2号線を引っ越しに使えるとも使えないともまだ明言していないそうなんです。区の見解、考えとしては、環状2号線を使わなくても、先ほど言った量の引っ越しが可能なのかどうか、その点もお聞きしたいと思います。

 勝どき地域、晴海地域で汐留のほうまで環状2号線が貫通しなければ、途中での開通はだめだよということで、議会も行政もそのような立場でいるんですけれども、そういう中で、やはり完全に通るまで環状2号線というのは、そういう意味でも使用できないのではないかと思いますけれども、その点もお聞きしたいと思います。

 さらに、4日間の引っ越しの期間で想定される区民への影響、もし豊洲の新市場が開場して仕事をするとなれば、もう1年を切っているということになりますけれども、そういう意味での区民への影響、地域への影響をどのように考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○吉田副区長
 委員御指摘になった引っ越しに伴うさまざまな作業、それから土壌安全対策を含めて、都の責任においてきちんとされるべきことが山積しているわけでございます。私どもは、都に対して、基本的にはそこは都の責任できちんとやれよという立場で望むわけでございますが、現実的に私どもが困っているのは、今さまざま課題が山積している中で決まっていないことが実は多過ぎる。

 例えば、今、委員御指摘になった引っ越しの問題でございます。本当に委員御指摘になったとおりの量というのは出てくると。それを私どもの現在通っている晴海通りと環状2号線を中途半端に使って引っ越しされた場合にどうなるか。これは想像を絶する話でございます。その上で、都民の台所でございますから、これは4日も休市をしたとすれば、5日目から本当にフルに稼働して全国から集荷をしていただかなければならない施設だということを考えると、やはり引っ越しの作業手順をしっかりと決めなければならない。それから引っ越しの中で現実の問題が起きてくる。市場にある現在の荷を晴海通りに出すのはどうやるのか。環状2号線に出すのはどうやるのか。今、一番深刻なのは、実はそこでございます。

 例えば、正直言うと、環状2号線をどう使うかという部分について言えば、今の暫定道路の計画で、そのまま道路だけつくりますと、現実の問題として、一回市場の外側に出て、つまり新大橋通りに出るなり新大橋通りから入るなりして外周道路に出た上で、勝どきから入るなり出るなりしないと、市場の中の交通ができない計画になっていまして、やはり暫定道路のど真ん中にどこかで交差点をつくって、信号処理をして、市場の中の土地から暫定道路に出入りできるような構造にしないと、外周部において大変な道路混雑が起きるだろうということが現実にはっきりしているわけでございます。その辺の処理が、全体として進んでいない。区側としては、その部分について明確にきちんとしてくれよという話をせざるを得ない。そのためには、もう一つ前提として、基本的にはいつ建物があきますかという問題と、あいた建物をどういう手順で壊しますかということがはっきりしないと、現在の跡地と言われる部分が生じたとしても、そこにどういうふうなすり付け道路を入れるのかということもはっきりしない。

 区としては、その現状が今のまま推移したら、大変危機的な状況を迎えるということは十分認識をしておりますし、その部分について東京都に具体的な提起もさせていただいているところでございます。ただし、全てではないと思いますが、委員御指摘の部分について地元の方々と東京都の話し合いがなかなか進んでいない部分もございますから、そういうことも含めて、今、私どもとしては問題は十分認識して、深刻さもわかっているけれども、なかなか協議の舞台にのるような具体的な計画が出てきていないというのが現状であろうというふうに認識しております。

○志村委員
 これからどのような協議、また解決策がとられるかわからないですけれども、現状のままでは、1年後に豊洲で営業する、移転を実現するというのは本当に無理な状況だと。今のまま東京都が手を打てない、何とかなるだろうというような立場にもし立って、区のいろいろな忠告とか意見もなかなか聞かずに進んでいるとしたら、これは大変なことになってしまうというふうに思います。そうなると、豊洲への移転もできなくなって、築地での営業も続けるという、そのような客観的な状況も生まれるのではないかというふうに私は思っています。

 そういう中で、そうはいっても移転した場合ということで、今、築地魚河岸の準備が進んでいます。その点について今度お聞きしたいんですけれども、築地魚河岸、今までも例えば荷の積みかえ場所はどうしようとか、従業員の方が使う自転車とかバイクとか自動車の置き場所をどうしようか、あと廃棄物の分別、またそれの処理などをどうしようか、さまざまな課題があったと思うんですけれども、それらがもう来年、年度がかわれば、もうそろそろ具体化していくわけなので、その進捗状況をお聞きしたいと思います。

 それから、入居予定の業者が、先ほども93区画で業者がこれだけ決まりましたという報告もされましたけれども、その入居予定業者の変化、現在変化があるのかどうか、その点についてもお聞かせください。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 まず、東京都と中央区の都区検討会についての進捗状況についてお話しさせていただきます。

 今、都と本区のほうで課長級、それから部長級ともに逐次会議を開いておりまして、先般、11月2日にも検討会を開いたところでございます。都のほうも、先ほども吉田副区長の発言があったとおり、決めなければいけないものがなかなか決まっていない、決まったものもまたさまざまな要因でもって変わっていくといったところで、跡地がどういった形で解体作業が進むのか、どういったスケジュール感を持っているかというのもなかなか決まってこない。また、オリンピックも来るということもありますので、そういったことも見据えながら、都のほうでは解体作業のスケジュールを検討すると。その中では、本区のほうに荷さばき場、それから駐車場等のエリアを利用する場所をどこにするかというのを検討しているところでございます。

 まだ最終的な合意までは至っておりませんが、進捗状況としましてはそのように進んでいるといった形でございます。

 以上でございます。

○竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)
 築地魚河岸の入居者につきましては、平成26年5月の段階で予備を含めまして58の事業者を決定いたしまして、その後、9月、残った3業者を入れて61業者となっている状況でございます。現在ですけれども、そのうちの1事業者のほうから、経営上の都合ということで辞退の申し出がありまして、あいた区画、1区画でございますけれども、そこの取り扱いにつきまして、新市場開業準備協議会の方々と相談をしているところでございます。

 以上です。

○志村委員
 新しく入居者を1区画で協議しているということですけれども、いつごろまで新規で募集をかけるとか、そこら辺のスケジュール感というのも教えていただきたいと思います。また、そのときに業種は同じ業種にするのか、それとも違う業種か、協議はしていると思うんですけれども、その点での変更があるかどうかも聞かせていただきたいと思います。

 今の話ですと、経営上の都合で辞退されたという話ですけれども、今の状況では、まだ豊洲の新市場の使用料も決まっていないと。さまざまな引っ越しもどれぐらいかかるかわからない状況の中で、いろいろな不安もあると思うんですけれども、入居予定者の方たちの中からどのような不安の声が出ているのかというのをお聞きしたいと思います。

 私が聞いた話ですけれども、例えば築地の魚河岸に買い出しのプロの方が直接買いに来るという場合でも、目ききはやはり限られた商品になってしまって、もしそのとき1回で全ての品ぞろえをしようとすると、やはりお店に頼るというのが通常です。それから、目ききの方が来なくても、ファクスとか、また来る人はアルバイトの方とかで、その場で目ききするのではなくて、事前にお店の人にその品ぞろえを頼んでいるということです。ですから、実際に入居予定者、これから出しますよという方が、お得意さんから、自分は豊洲には買い出しに行かないから築地魚河岸で荷物をそろえてほしいと言われるんですけれども、入居者のお店は、ある意味、限られた従業員で、豊洲でもやらなくてはいけない、築地でもやらなくてはいけないというのが多いわけで、そうすると限られた従業員がよそのところとか、築地魚河岸でそろわなければ、どこかへ行かなくてはいけないんですけれども、そういう注文品を集めなければいけないという手間が本当に大変で、対応できるか心配だという声が出されています。

 また、場外市場の飲食店のほとんどが観光客が利用している店なので、買い出し人の方は朝早く来て、今までだったら附属商があったんですけれども、朝食をとったり、品ぞろえするまで待機したり、そういう場所が確保できるんだろうかという声も聞きました。ですから、茶屋のような場所とか、共同配送をやろうということで動いていると思うんですけれども、今度それも観光客が混雑しているあたりから市場通りに出る動線というんですか、そういうものもうまく確保できるだろうかということもあります。

 さらには、引っ越しする期間、これは豊洲の新市場もまだ動いていないし、築地市場はもう営業できないと。この4日間、お得意様の品ぞろえを築地魚河岸でやらなければならないんです。これがうまく対応できるかどうか本当に心配らしいです。これがうまくできないと、よその市場とかよその業者に、その間お願いしてしまって、そこで流れが変わってしまう。取引の流れ、お得意さんが他の市場や業者にとられてしまうんじゃないかというような心配もあります。

 ですから、実際具体化する中で、入居者の方たちが夢と希望を持って出店するんだけれども、そこでさまざまな不安というのが出ると思います。それを解決しないと、なかなか大変だと思うんですけれども、今私がそういうことを聞いた話、あわせて、ほかに不安の声が出ているのかどうかも確認させていただきたいと思います。

○竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)
 3点ほどいただいたと思いますけれども、まず先ほどのあいた区画を埋めるスケジュールでございますけれども、これにつきましては、今のところ相談をしているところでございまして、4月以後本格的に開業の準備を始めなければならないので、早期に決めていきたいという気持ちを持っております。できれば年度内、もっと早く決められればと思っているところでございます。

 その業種についてですけれども、最初の募集については、ちょうど築地の水産仲卸の業種別の比率とほぼ同じような比率で築地魚河岸の入居者たちが集まっているところでございます。ただ、一般公募するということも一つの方法かと思いますし、また公募の募集のターゲットといいますか、どこかの業種が不足しているのではないかというような議論を行うのも一つの方法かと思います。そういったところを含めまして、ただいま入居者の方々と相談させていただいているところでございます。

 築地の入居者の不安についてでございますけれども、何といいましても、これまで卸売市場の使用料がかなり安く設定されており、そこで商いをしていた方でございます。地域相場よりかなり低く抑えてあるとはいえ、自分たちがこれまで経験したことのないような賃料で、経営が成り立つのだろうかというものが早くから出ている不安の声でございます。また、お客様にどれだけ来ていただけるかというような点につきましては、かなり優良な業者の方々が集まっておりますので、その辺につきましては、皆さん、一抹の不安も感じていないというようなところでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 一つ一つ、不安とか問題点があると思いますので、ぜひ解決しながら進んでいただきたいんですけれども、入居予定者の方が同じ業者の人に、おまえが出ないんだったら俺に出させてくれと言われたそうなんですよ。だから、築地魚河岸に出したいなという方はまだ潜在的にいらっしゃるんじゃないかなというふうに思いますので、そのチャンスを公平に、1区画なのでわかりませんけれども、やはり早目にそういうものをお知らせしながらやることも大事かなというふうに思っています。

 それから、築地の町会関係者の方から、築地に住んでいる人でも、今あそこに建てている施設がどういう施設か、何をつくっているのかよくわからないという人が多いそうで、それを町会関係者の方が聞かれるんだけれども、区からちゃんと正式な説明がないので、いい加減なことが言えないというようなことも言ったんです。先ほどオール築地ということで進めていくというお話もありましたけれども、まちの中でのそういう声があるという認識、また、それへの対応などあれば、お聞かせいただきたいと思います。

 それから、話題が変わるんですけれども、御承知のように築地のまちが危機遺産ということで、大体場外にあるお寺とか町家型とか看板建築など、約30の木造建築が危機遺産リストに選ばれました。そういうことで、工学院大学の後藤教授、中央区の近代建築物調査で中心になった方と聞いておりますけれども、そういう人たちが、古い町並みの価値を知ってほしかったと話しています。また、世界の都市は古い町並みを残して魅力を高めているというふうにも指摘しています。中央区の近代建築物調査では、これも委員会などで報告されておりますけれども、まちの大切さもありますし、築地まち歩きコース案ということで、図面でまちの魅力というのも委員会でも報告されましたし、中央区の文化財サポーター協会による中央区の歴史・環境まち歩きというのもされて、まちの魅力というものが出されております。そういう点で、中央区近代建築物調査の築地、都市整備部として、その内容をまちづくりにどう生かそうとしているのか、お聞きしたい。

 また、区民部では、先ほど国際化とかインバウンドということで観光資源というような話もありました。このような近代建築物調査の結果を地域活性化にどう生かそうとしているのか、時間がないので、それぞれ端的にお聞かせください。

○竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)
 地域の方に築地魚河岸の工事について余り理解がされていないということでございますけれども、私どもは、まず基本的な考え方のもと、まちの方と相談をしてきまして、まちのほうでも積極的に地域に広報していただいているという状況を知っております。また、工事に実際にかかる前に工事説明会を開きまして、会場があふれるぐらいの数の方が来ておられたということで、まちの方にはかなり浸透しているのではないかなというふうに認識しているところでございます。

 以上です。

○新治区民部長
 近代建築物調査、これは中央区のさまざまな近代建築物、文化財であり、中央区の宝でもございますので、こういうものを活用しながら情報発信し、たくさん来ていただく糧としていくのは当然でございます。観光拠点における情報発信の一つの材料として、私どもはそれを活用していただくことを観光協会に働きかけてまいりたいと思います。

○田村都市整備部長
 都市整備部の近代建築の関係でございますけれども、私どもはそういった建物はやはり貴重な建物だという認識を持ってございます。ただ、一方で、木造家屋というところから、地域の火災等、防災への対応ということも、やはり重要なテーマ、課題だというふうに思っておりまして、今現在、このエリアの中でそういったお話はまだ区のほうに寄せられておりませんけれども、そういった際には両方の立場の中でどういったことができるのか、それは建物所有者の方と一緒になって考えていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○志村委員
 築地魚河岸関係については、やはり認識が甘いですから、ちゃんと受けとめなくてはいけないと思います。

 それから、まちづくりと観光資源について、月島のほうもこの近代建築の中で評価、調査結果も出ています。今、月島地域では月島地域まちづくりガイドラインということで、コミュニティでつながるまち月島ということを、これからまちの人たちと進めていこうということもありますので、せっかく調査をした内容を生かしたまちづくり、築地でも月島でも、それだけではなくて中央区内で本当に世界の国々の人たちが集まって、また区民の人たちも歴史や文化を本当に肌で感じられるようなまちづくりを進めていただきたいと思います。

 以上で終わります。

○礒野委員長
 それでは、志村委員は副委員長席にお戻りください。

 議題、新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○礒野委員長
 第四回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○礒野委員長
 それでは、長時間御苦労さまでした。

 これをもちまして築地等まちづくり及び地域活性化対策特別委員会を終了させていただきます。

 お疲れさまでした。

(午後3時11分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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