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平成29年 福祉保健委員会(12月1日)

1.開会日時

平成29年12月1日(金)

午後1時30分 開会

午後1時56分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(7人)

委員長 瓜生 正高    

副委員長 佐藤 敦子    

委員 礒野 忠    

委員 墨谷 浩一

委員 小栗 智恵子

委員 松川 たけゆき

委員 渡部 恵子

議長 (礒野 忠)

4.出席説明員

(11人)

矢田区長           

齊藤副区長           

黒川福祉保健部長        

井上管理課長          

山﨑子育て支援課長       

瀧澤保育計画課長        

古田島高齢者施策推進室長

吉田高齢者福祉課長(参事)

志原介護保険課長

中橋保健所長

佐瀬健康推進課長

5.議会局職員

田野議会局長

桝谷書記

秋山書記

6.議題

  • 議案第68号 指定管理者の指定について(区立十思保育園)

(午後1時30分 開会)

○瓜生委員長
 ただいまより福祉保健委員会を開会いたします。

 本日は、第2委員会室において環境建設委員会が同時に開催されるため、マイクの使用はいたしませんので、よろしくお願いいたします。

 去る11月27日の本会議におきまして本委員会に付託された議案の決定に当たり、その内容を十分に審査する必要があるとして、本日、開会いたした次第であります。本委員会の運営につきましては、委員各位の特段の御理解と御協力をいただきますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 審査方法について。付託された議案について説明を受け、質疑を行い、質疑終了後、起立採決によりお諮りすることでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○瓜生委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 理事者の説明を願います。

○黒川福祉保健部長

 1 指定管理者の指定について(区立十思保育園)

以上1件報告

○瓜生委員長
 ありがとうございました。

 発言の時間制につきましては、通常の委員会での例によりますが、採決に係る時間10分を考慮し、各会派の持ち時間を算出することといたします。ただいまの時刻は午後1時31分です。自民党68分、公明党36分、日本共産党36分、中央区民クラブ36分、歩む会10分となります。

 それでは、理事者の説明に対する質疑を行います。

 発言を願います。

○小栗委員
 それでは、質問させていただきます。

 今回の議案は、区立十思保育園の指定管理者を社会福祉法人清香会に指定するという議案です。

 これは、2009年3月に新しく区が整備した十思保育園について、2009年に指定管理者としてこの法人を指定するというのが最初の指定管理で、10年たって、今度その指定をもう一度検討して、また同じ法人に指定するという内容になっていますが、2009年に指定管理者を導入するときには、私たち日本共産党としては、保育の質を確保するためには、民間に依存するのではなくて公的責任を果たすべきだということで、この指定管理者の議案に反対した経過があります。

 2003年に指定管理者の制度ができて、地方自治法の一部改正で公の施設の管理に民間、営利企業も参入でき、利用料や使用許可などを企業が決めることができる指定管理者制度が導入されました。そのもとで、中央区では八丁堀保育園のベネッセスタイルケアなど、指定管理者制度が導入されて、十思も2009年に導入されたということなんですけれども、保育園を指定管理者制度で運営してきて、区にとって、どういうメリットがあったのか、また保護者や子供たちから見て、指定管理者制度のもとで十思保育園を運営してきて、どういうメリット、デメリットがあったと考えているのか、まずその点を御答弁いただきたいと思います。

○山﨑子育て支援課長
 平成21年から指定管理者制度ということで十思保育園を運営してまいりまして、当初は、やはり民間ということで、園長の交代等もあったり、さまざまな保育士等の課題ですとか、そういうところから課題があったところでございますが、この10年を見ていきますと、平成24年から25年にかけてぐらいから、二、三年たってから、園の運営としてはかなりうまくいっているというか、園のやりたいことをやれるようになってきたと。それは、指定を受けている社会福祉法人清香会が、モンテッソーリ教育を初めとして、子供に対する自発的な成長を促すような保育をやっていきたいということから保育を行っていると。そういうよさ、今まで区立の保育園では、そういった具体的なところはなかったところでございますけれども、そういった点を保育の中身としてやられていると。

 例えば、具体的に申し上げますと、給食などもビュッフェ方式ということで、子供に盛りつけをさせる。そういったところで、嫌いなものでも自分の食べられる量から盛りつけをしようねというようなところ、あるいは遊具も自分で選んで自分で遊ぶということを基本にしながら、自発的なものを促しているというようなところでございます。おもちゃなどを自分で選んでいくとか、そういう観点は、今、区立でも力を入れてやっていたり、あるいは3歳児以降の縦割り保育、3・4・5歳が年長の児童を中心として縦割りのグループ保育をやられたり、そういったことで運営をされているというところ、そういう観点のものを積極的に取り入れてやられたというところはメリットであろうかというふうに思います。まさに、民間の事業者の保育のあり方を十思保育園の中で生かしていっていただいているというふうに感じているところでございます。

 また、それは保護者にとっても、保育園を選択する際にかなり大きな判断の要素になってございまして、年2回運営委員会をやってございますけれども、その中で保育園の保護者の代表者とお話をする機会を設けて、直接御意見を伺っておりますが、十思保育園のそういった保育の内容がとてもすばらしいということで、今回も指定管理の見直しといいますか、更新に当たっては、そういう意見もぜひ区にはお伝えしたいという意見も届いているところでございます。

 また、お散歩ですとか、運動会のやり方も、今の区立園と比べてみますと、独自性がかなり強く、また、運動的な要素を伸ばそうというような保育・教育をされていると見ているところで、昨年度あたりから、区のほうでも保育指導係等の保育士が実際に見に行って、こういうふうにやっているところは区立でも取り入れたいねというお話もあります。それは、例えば、小学校では駆けっこの際に当たり前のように順位とか順番とかをあなたは1位、2位ですよと上級の学年が導いたりしていますけれども、それをもう既に保育園の段階から、年長の者が係として、しているというようなところもございます。そういった自主性を重んじるようなところは、なかなかこれまで区立のほうでも見られなかった部分もありますし、また参考にできるような部分であろうというふうに思ってございます。そういうものを区立の指定管理の保育園としてやられてきたというのは大きなメリットであろうし、区の保育のほうでも参考にできる点が多々あったところであろうと思います。

 一方、デメリットというところでは、大きなデメリットというほどでもございませんけれども、当初、職員の一部入れかえとか、おやめになられたりという不安定さが見られたという点は、そこから少し保護者の方とお話し合いをしなければいけなかったという部分もございますが、その辺は現在はもう落ち着いておりますので、そういった観点からいえば、もう既に落ち着いて、区立の園として10年たって、いい園になってきたというふうに認識しているところでございます。

 以上です。

○小栗委員
 以前、指定管理の是非をめぐって、いろいろ議論を私たちもしてきましたけれども、指定管理者にしたほうが経費が3割ぐらい削減できるんだと。ここの施設がというのではないですけれども、指定管理にすると、そういうメリットがあるということも区としては結構強調されていたと思うんです。この点については、実際はどうなのかというのをお知らせいただきたいということと、2015年に子ども・子育て支援新制度が始まって、途中でそういう制度が入ったわけですけれども、指定管理者にとって、子ども・子育て支援新制度のもとで何か変更点があるのか。そして、区にとって、指定管理者の場合と直営の場合の、子ども・子育て支援新制度のもとでの違いというのがあるのかどうか、その点についてもお知らせいただきたいと思います。

○山﨑子育て支援課長
 まず、経費の観点でございますけれども、直接比べるということはやってございませんが、安くなるという部分においては、やはり職員の構成が区立に比べると年齢層が低いというところがございます。実際に、現在のところでございますけれども、20代が11名、それから30代が3名、40代、50代については各1名ということです。正直、区立では40代、50代の層がかなり厚くおります。実際、指定管理の委託費の8割、9割程度は人件費の部分にかかっておりますので、そういった観点から見ると、確かに経費の節減という部分はあろうかというふうに考えてございます。

 また、新制度が入ってからというところでございますけれども、指定管理園は直営の園と何ら変わってございません。区と指定管理の内部の関係性だけの問題ですので、新制度が入ったからといって、大きく指定管理の中身が変わっていたり、運営経費とか、そういった観点からも変わっていたりというところはございません。

 ただ、現在、私立保育園のほうには処遇改善として、国や東京都からキャリアアップなり、相当額の処遇改善経費の補助等が出てございます。これに関しましては、指定管理の母体自体は当然私立園と同様でございますので、そういった点から、区でも処遇改善部分については、委託経費の中に入れ込んで、あるいは追加して、それら私立の保育園の処遇改善経費と差が出ないようにということで委託経費の中で見込んでいるところでございます。

 以上です。

○小栗委員
 経費の問題でいうと、今お話もありましたように、保育園の場合は人件費が8割ということです。今回の場合は株式会社ではなくて社会福祉法人なので、そういう面では違いはあると思いますが、株式会社は営利を目的にして、株の配当も指定管理でやった場合の利益に回すことができるというようなこともあって、どうしても人件費を削っていく方向に力が働いて、保育士さんたちの待遇が悪くなったりする心配があるということも、私たちは大きな理由として指定管理者制度を問題視してきました。

 今の御説明ですと、直接比べてはいないけれども、年齢層が若いことによって直営園よりも経費が安いかもしれないというようなお話で、待遇面でのしわ寄せはそんなに起きていないというふうに期待をしているところですが、その辺の待遇面でのチェックというのは、指定管理者制度のもとできちんとできているのか、もう一度お伺いしたいというふうに思います。

 それと、今回は同じ法人にまた10年お願いするということになったわけですけれども、もともと指定管理というのは期限を定めて契約する、だから、今回もしかしてここの法人が選ばれないこともあって、指定が受けられなくなると事業が継続できなくなる、そこで働いていた人たちの雇用も打ち切られる、そういう不安定さがあるのではないかということも、指定管理者制度の問題点として私たちも指摘したところです。今回はそういう面での心配はないと思いますが、待遇面でのチェックが区としてきちんと行われているのかという点について、もう一度御説明をいただきたいと思います。

○山﨑子育て支援課長
 待遇面につきましては、前回の委員会でも御報告させていただいたところでございますけれども、毎年度、指定管理者の評価というところで行ってございます。適正な人員配置や職員の質の向上等々、この中で、例えば年休の取得状況の確認ですとか、研修にきちんと会社として取り組んでいるのか、そういったところに行きやすいのかといった観点、あるいはコンプライアンスも含めて確認をしております。十思保育園のほうで見れば、皆さん、有給休暇等の取得も比較的進んでございますし、そういった面では、きちんとした処遇、待遇、それから給与面もそうですけれども、人件費の経費についてもお出しいただいて、先ほど申し上げたとおり、処遇改善の部分も区のほうで出して、そこの部分を確認させていただいているという観点から、きちんとした対応がとられているものと認識してございます。

 以上です。

○小栗委員
 今回の議案は、十思保育園の運営を同じ法人に継続して指定するという議案ですので、十思保育園を運営してきた清香会の評価がどうだったかというのも大きなポイントだと思うんですけれども、それについては、先ほどもモンテッソーリの精神に基づいた創意的な保育も行われているというお話もあり、民間の創意を生かしている点でも評価できるというような御説明もありました。前回の委員会でも出していただいた指定管理者の評価結果、また事業者決定についての評価の内容を見ても、Aプラスの評価ということで高い評価を受けているというのは、この中にも示されております。

 1つ気になるのは、事業者の決定のときに応募事業者が結局1団体だったということで、これについてはどのように評価されているのかということと、評価の点数がついていて、200点満点中133.9点ということで120点以上は合格点ということで、1者だけの応募だったけれども、評価して、ここでお願いしようというふうに決めましたというのが御報告の中に示されています。各点数の配分で6割以上いけば合格ということも示されていますけれども、全体として133点で、既存施設の運営状況の評価では100点満点中64点ということで、合格点にはなっているけれども、そんなに高くないのかなという印象を持ったんですが、この辺の評価について改めてお伺いしたいと思います。

○瀧澤保育計画課長
 それでは、選定委員会の選考状況につきまして、私のほうから答弁させていただきます。

 まず初めに、今回応募があったのが1者だけだったということに関する評価ということでございますが、最終的には、応募事業者は、現在指定管理をしております清香会だけということでしたが、募集期間中には他者からの問い合わせもあったところでございます。しかし、最終的に手を上げたのが清香会1者ということでございます。

 こちらにつきましては、1者だけだったというところですが、問い合わせのあった方から最終的に応募がなかったというところにつきましては、恐らく各事業者のいろいろな考えがあったかと思います。あくまでも推測という形になりますが、先ほど委員のほうからもありましたとおり、やはり指定管理をもう10年間やっている事業者が既にいて、そちらを新たに引き継いで、その事業者が受けるということについて、新規に手を上げることに対するメリットですとか、あるいはそれを引き継いで、新たにまた今まで特色を持って運営していた指定管理者から変更されて運営するということに対する、事業者にとってのハードルがあるのではないかというようなこと、また、新しい事業者にかわった場合、応募要領のほうでも明記してありますけれども、引き継ぎの期間を1年間ということで、実際に園児がいるときに園児に負担がかからないような形で十分な引き継ぎ期間を持って引き継ぐようにというような要領になっていますが、やはり1年間の、今、保育士等も人材不足などがうたわれておりますので、そういったところでの人材確保が困難になるというようなところで、最終的にほかの事業者から手が上がらなかったのかなというふうに、これはあくまでも推測でございますが、考えているところでございます。

 次に、評価につきまして、今回、こちら1者でありましたので、競争選考ではなくて、総合的な評価ということで、最終的に総合点の6割以上評価をされていれば選定をしますよというところで、総合的な評価ということで要項で規定しております。まず、6割以上というところでございますけれども、仮に応募事業者が複数いた場合でしても、当然それは最低のランクですよと。仮に競争選考で1番になったところが少なくとも6割がクリアできていなければ、選定はされないということになってございます。今回、1者でしたので、総合的な判断というところで、その点数がクリアできているかということ、また、それを含めて総合的な評価ということでの選定となってございます。

 6割という点数ですけれども、それが高いのか低いのかというところでございます。

 選定委員会につきましては、今後10年間の指定管理をしていただくということで、継続的、安定的に、また指定管理というもの、区の保育方針ですとか、そういったものを踏まえて適切に運営ができるかというところが評価の基準になります。最終的に6割以上ということで、今回の事業者はクリアできているんですが、これが低くはないかという御指摘ですけれども、これはあくまでも私どもの評価というところですが、今回でいえば、事業者からの提案書に基づく提案評価、それから実際に現地、こちらは十思保育園ではなくて、こちらの事業者が運営しているほかの園のほうに、本区の運営指導をしております保育士が実際に伺いまして、そこでの事業内容についての評価、また運営状況、こちらの事業団体本体の部分の事業評価につきまして、専門家、中小企業診断士による財務評価、また最終的にこちらの事業者からの選定委員会の委員に対するプレゼンテーションを実際に行って、紙ベースだけの提案ですので、実際にそういったところがちゃんと意思として反映されているか、また事業者としての熱意がどうかというところを総合的に評価した結果の点数でございます。10年こちらの指定管理を受けていただくということですので、正直、かなり厳しい評価になっているなというところでございますが、第三者、学識経験者等を含めた選定委員会ですので、細かく厳しく見ていただいて、その上でこちらはクリアできているという評価になってございます。

 私のほうからは以上でございます。

○小栗委員
 私も、十思保育園を視察させていただきました。先ほど御説明もありましたけれども、モンテッソーリ教育という自発性を重んじて、さあ、皆さん、これをやりましょうみたいなものではなくて、一人一人が自分からやりたいということを重んじて、おもちゃなどもすごく工夫されて、1歳のところにはおはじきをすくうスプーンがあって、3歳になると、お箸がそれにかわる。おもちゃとして、日常生活にも役立つようなおもちゃなどもいろいろ取りそろえてあって、本当に子供たちも落ち着いて、自分のやりたいことに集中して取り組んでいるような様子なども見せていただいて、落ち着いて園の運営がされているなという実感を持ちました。

 今回は同じ事業者なので、そういう事業者だということを見に行くこともできますけれども、指定管理者制度そのものの、先ほども言いましたが、期限つきの指定になるということや、どうしても経費を浮かせるためには働いている人たちにしわ寄せがいかないかというような問題とか、いろいろな問題も考えて、私たちは指定管理者制度についての賛否は、その施設ごとに区民の利益にとってどうなのかということを判断しながら考えてきています。

 今回の指定管理者に清香会を指定するという問題については、これまでの実績なども評価されるものがあるということも見せていただいたので、今回は賛成したいなというような思いもあります。以上で質問を終わります。

○瓜生委員長
 副委員長並びに議長は委員席へお移りください。

 質疑を終了いたしましたので、これより採決に入ります。

 議案第68号、指定管理者の指定について(区立十思保育園)について、起立により採決いたします。

 本案を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

     〔賛成者起立〕

○瓜生委員長
 全員起立と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 副委員長並びに議長は、もとの席へお戻りください。

 本会議における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○瓜生委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 これにて福祉保健委員会を閉会いたします。

(午後1時56分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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