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平成29年 子ども子育て・高齢者対策特別委員会(11月20日)

1.開会日時

平成29年11月20日(月)

午後1時30分 開会

午後2時50分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 中嶋 ひろあき     

副委員長 堀田 弥生     

委員 鈴木 久雄    

委員 佐藤 敦子    

委員 海老原 崇智

委員 奥村 暁子

委員 小坂 和輝

議長 礒野 忠

4.出席説明員

(16人)

齊藤副区長            

島田教育長            

黒川福祉保健部長         

井上管理課長           

山﨑子育て支援課長        

瀧澤保育計画課長         

遠藤障害者福祉課長        

植木子ども家庭支援センター所長  

古田島高齢者施策推進室長

吉田高齢者福祉課長(参事)

志原介護保険課長

中橋保健所長

佐瀬健康推進課長

浅沼教育委員会事務局次長

伊藤庶務課長

森下学務課長

5.議会局職員

田野議会局長

一瀬議事係長

秋山書記

桝谷書記

6.議題

  • 子育て環境の整備及び高齢者対策に関すること

(午後1時30分 開会)

○中嶋委員長
 どうもお疲れさまでございます。ただいまより子ども子育て・高齢者対策特別委員会を開会いたします。よろしくお願いします。

 本日は、理事者報告の関係で障害者福祉課長が出席いたしますので、御了承願いたいと思います。よろしくお願いいたします。

 次に、議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり理事者報告に対する質疑とあわせて行いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、理事者報告を願います。

○黒川福祉保健部長

 1 福祉施設の指定管理者の評価結果について(資料1)

 2 中央区立十思保育園の指定管理者候補事業者の決定について(資料2)

以上2件報告

○中嶋委員長
 お疲れさまでございます。

 それでは、発言の時間制について。発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いをいたします。ただいまの時刻は午後1時39分です。自民党80分、公明党35分、日本共産党35分、改革2020、35分となります。

 それでは、質疑に入りますので、発言を願います。

○奥村委員
 それでは、初めに、介護保険料滞納者へのペナルティという問題についてお聞きします。

 介護保険制度で、保険料を払い切れない低所得の高齢者に対して行われているペナルティが問題になっています。保険料を2年以上滞納した場合、サービス利用料の本人負担が引き上げられるなどの罰則によって、必要な介護が受けられない人が各地で生まれています。

 未納期間により3つの罰則があり、1つは、1年以上滞納すると、サービス利用料が一旦全額の10割負担になって、後で自治体に申請すると9割払い戻せるということですが、手元にお金のない人にとっては厳しいものです。2つ目が、滞納が1年6カ月以上になると、全額負担した上に、9割の払い戻しの一部または全部が停止されるというもの、3つ目は、滞納が2年以上の場合に、利用料が1割から3割に引き上げられる。利用料が一定額を超えた場合には払い戻される高額介護サービス費の支給も停止されるということで、市町村民税非課税世帯でも食費や居住費の負担軽減措置がなくなるために、施設入所などは極めて困難になってしまうということですが、中央区でこうした介護保険料滞納者へのペナルティ、それぞれ3つの罰則についての執行の状況をお示しいただきたいと思います。

 それとあわせまして、介護保険料は改定のたびに引き上げが繰り返されています。2000年の制度スタート時には全国平均で月2,911円だったものが、現在では5,514円と約2倍になっていますが、中央区では、平均値で2000年以降どの程度にふえているのかという点についてもお示しいただきたいと思います。

○志原介護保険課長
 まず、1点目の滞納者等に対する給付の制限についてでございます。

 委員から今御紹介ありました3つの給付制限でございますが、中央区の実績としましては、平成28年度につきましては、保険給付の減額等のみがございました。こちらが8件でございます。ちなみに、平成27年、その前の年は保険料の支払い方法の変更等を行って納めていただくものが4件、同じく減額等の措置が14件といった状況でございます。

 続きまして、保険料についてでございます。

 中央区の場合は、全国平均よりは若干高くなってございますが、現在5,920円ということで、全国の動向と同様に、やはり年々保険料は上昇する傾向で推移してきているものでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 済みません。その執行状況について、わかりづらかったんですけれども、私の示した1、2、3というものでいうと、それぞれが何件なのかという形でぜひお示しいただきたいと思います。

 それと、いろいろ苦しい生活のために介護保険料までなかなか負担ができないという方がいらっしゃいますけれども、こうした方たち、特に高齢者の方は3人に2人は住民税非課税だということですし、国に対して保険料引き下げを求めると同時に、滞納分をさかのぼって支払うことを認めることや、事情があれば罰則の対象外とすることなども国に対して要請していくべきだと考えますが、こうした要請は、国に対してどのような形で行っているのかという点についてもお聞きしたいと思います。

○志原介護保険課長
 申しわけございません。中央区で今行っている介護保険の給付制限につきましては、保険給付の減額等を行うというもののみでございます。こちらのみ、昨年度8件でございました。

 さまざま、国に対しての要望等につきましては、特別区課長会を通じて、必要なものについては、区長会、また知事会等を通じて、適宜上げていっているところでございます。

○奥村委員
 私が示したペナルティに当たるものは、中央区では行っていない、ゼロだということでよろしいということですね。では、そのペナルティを実施していないという点については、今後も続けていただきたいと思います。必要なサービスが受けられないというような方が出ないように、今後もぜひしていただきたいと思います。

 そして、国に対しても適宜要請も行っているということですけれども、国に要請しても、保険料がなかなか引き下がらない、ずっと引き上げが続いているという状況にあります。中央区の決算書などを見ますと、介護保険給付準備基金が積み増しされていると思います。2013年度、平成25年度の基金が約1億6,000万円だったものが、2016年度、平成28年度の基金が約4億円となっていまして、3年間で2.4倍になっています。こうした基金を活用して保険料の引き下げも考えていくべきだと思いますが、その点については、いかがでしょうか。

○古田島高齢者施策推進室長
 先ほどの滞納の件につきましては、件数がわからないんですが、確かに滞納の方が3割負担されている部分もございます。私どもとしては、そういう方に対しては、しっかりとお話をお伺いした上で、不自由のないような形で対応を図っているということでございます。

 それから、基金の件でございますけれども、私どもとしても、やはりこれから2025年に向けまして急激な高齢者の増加、特に75歳以上の後期高齢者の増加が見込まれますので、基金を有効に活用しながら、激変緩和といいますか、次期に向けましても、少しそのあたりを使いながら保険料の引き上げ率を下げる方向で考えていきたいと現在考えているところでございます。

 以上です。

○奥村委員
 繰り返しになってしまうんですけれども、では、3割負担となっている、ペナルティが課せられている方は中央区にいるということでよろしいんですね。もしわかればですけれども、後でも結構ですので、人数もぜひ教えていただきたいと思います。

 そういう方々にとっても影響がないようにしていっているというお話かと思うんですけれども、サービスを利用するときに3割負担しなくてはならないということ自体が、もう既に影響を受けていると言えると思うんです。もともとの1割に割り引いているということではないわけですよね。3割は負担しているということですよね。影響がないようにとおっしゃっても、やはり影響が出ているということになると思うんですけれども、影響がないように、どうされているのかという点をもう少し整理して、そのあたりをお話しいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○志原介護保険課長
 何度も申しわけございません。先ほど私が給付制限と申し上げましたのは、通常は1割負担等の方が3割負担になる期間が生じるということです。ただ、多くの方は、滞納の期間によるんですが、1年ですとか、そのぐらいの期間、そういった形の制限がされるということで、件数は先ほど申し上げましたように平成28年度は8人の方でそういった対応をされた方がおりました。ただ、サービスを停止するといったやり方に該当するものは、中央区では、私の知る限りでは過去もありませんで、ほとんどが給付の自己負担額が少し高くなるということで、サービスは引き続き受けられる。また、あわせて、支払い能力のある方は、お支払いの仕方等をお話し合いしながら、分割してお支払いいただくとか、そういったことによって給付制限も解除されて、通常の給付がされるように個別個別に対応しているところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 3割負担になっている方も、1年程度の期間であれば、いるということなんですけれども、3割負担になったことでサービスを諦めたとか、そういう方はいらっしゃらないという考え方なんでしょうか。そのあたりも大事な点だと思います。まさに、3割負担になることでサービスが抑制されるというか、必要なものが受けられないという影響が問題だという趣旨で質問しておりますので、くどいようですけれども、そのあたりもよろしくお願いいたします。

○志原介護保険課長
 制限によって、本来は使おうと思っていたものを少し抑制されたということがあるかないかについては、個別でそういったことについての細かい統計はとっていないものでございます。

 ただ、一般的に、多くの方が上限額の最大限まで使われているわけではありませんで、その中で必要なサービスを使っているのが一般的な使われ方でございます。多くの方はそのあたりも総合的に相談して受けながら、どうしても介護保険サービスを使わないといけない状況になった、ただ、過去、滞納されていたということがあった中で、そういったことで問題なくできるようにということをケアマネジャーさんとも総合的に考えながら、その方がお困りにならないように個別に対応しているところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 では、必要なサービスがきちんと受けられるように努力はされているということだと思いますので、そのあたりはサービスの抑制につながるようなことがないように、今後もしっかり丁寧に、ケアマネジャーさんとも連携して対応していただきたいということを要望いたします。

 そして、保険料の引き下げについても、積み上げられている介護保険給付準備基金、3年間で2.4倍と大きな金額になっておりますので、介護が必要な人はきちんと受けられるようにしていくために、保険料滞納者を減らしていくことにぜひ活用していただきたいということを強く要望いたします。

 次の質問に移りますが、特養ホームについてお聞きします。

 全国では待機者が約36万人いるということですが、2015年4月以降、介護保険制度が改悪されて、原則として要介護3以上でないと特養に入れないということになったので、そもそも待機者のリストの中に要介護3以上でない方は入れないということになっていると思います。隠れ待機者がふえていると、全国的にもそういった報道がされています。要介護1・2だということで機械的に排除されるようなことはないということも、以前、委員会等の質疑でのやりとりで聞いたとは思うんですけれども、そういったことが本当にないのかどうか、現状をお聞きしたいのと、中央区での現在の待機者数の正確な数を直近の数字でお示しいただきたいと思います。

 それと、認知症などの場合には特養ホームに入居できるという特例がありますけれども、その特例が知られていないということで、申し込まずに諦めている人も多いという指摘もあります。公益社団法人認知症の人と家族の会の髙見理事は、この特例が現実的には生かされていないという談話も発表していますけれども、認知症などの場合は入居できるという特例について、区ではどう周知しているのか、現場での対応がどうなっているのかという点についてお示しいただきたいと思います。

○志原介護保険課長
 特別養護老人ホームの現在の入居の申込者の状況でございます。

 直近の数字で10月の時点で、287名の方が申し込んでおられます。ただ、この方たちの介護度がどうなのかといった状況ですけれども、実際は、一度お申し込みいただくと、入所されない場合は、基本的にはずっとそのまま引き継がれます。その中で、介護度は随時変動しておりまして、そういった正確なところはつかんでおりません。実際、今も要介護1とか2の方でもお申し込みいただいている数字も入ってございます。

 ただ、実際には、やはり優先度として、点数をつけていきますと、よほどのことがない限り、要介護3の方でも入所するのはなかなかないというのが現状でございます。ですから、認知症の方の状況も、個別個別の相談の中で、このような場合は入ることができますとか、個別の状況を伺いながら御説明して、それでどうするかということを窓口では対応しながら申し込みをいただいているところでございます。

 ただ、多くの方は、今の中央区の仕組みですと大体半年ごとに順位が決定しますので、そこに向けて申し込んでおいて、急に状態が悪くなった場合に、少しでも入れるようにということで、こちらもそのようにお勧めしているんですが、お申し込みだけいただいている方で、そういった中には要介護2とか1の方もいらっしゃって、そのうち急変して介護度が4とか5になった場合はそこで入ったりすると。そういったこともある中で、その方の今の介護の状況を踏まえて、個別に御説明しながら進めている状況でございます。

 続きまして、認知症のことも申し上げていますが、そういった形で、個別の相談の中で、申し込みに来られた方には説明しながら進めているところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 認知症の方も入所できる特例があるということは、相談があったときに窓口で口頭での説明という形になっているということですか。それですと、申し込みに行った時点では認知症でも入れるということがわかったとしても、自分は要介護が1・2なので該当しないだろうということで、そもそも申し込みもしない認知症の方も当然存在するのではないかと思うんです。そういった方にどう周知していくのかというのも大事な点だと思いますので、その点についてどう考えておられるのか、お聞きしたいと思います。

 そして、厚生労働省が要介護1・2の人が特養入所を申し込んだときの施設の対応について定めた通知を3月に各自治体に出していると思いますが、この通知の受けとめ、この通知を受けて、対応を改善したということがあれば、ぜひお聞きしたいと思います。

○志原介護保険課長
 まず、認知症のことでございますが、実際、今、認知症であるからということで特別養護老人ホームに入所できる状況ではございません。やむを得ない状況、どうしても家族の介護環境とか、そういったことでやむを得ないときに限って、要介護3でなくても入るということは、入所調整会議等の会議を経て、特別に認められる特例入所という形になることがございます。ですから、単純に認知症であれば入れるということではございません。そのほかのさまざまな要素とあわせて、その辺は決定されていくものでございます。もし一般に広く周知しても、ほとんどの方はなかなかそこには該当しないと思いますので、そういったものは個別の相談、困った方があって、特別養護老人ホームということでなく、認知症でお困りの方の総合的な相談の中で、そういった特養入所もできるというようなこともお伝えしているところでございます。

 実際、要介護2の方が申し込んだときの対応、その通知を受ける前から、中央区の場合、もう特例入所という制度のことについては十分施設とも共有してございます。今入られている方が軽くなったときにどうするかというのが、実際の問題で一番多くございまして、施設に入られて状態がよくなって、まれに要介護2という認定がされることがあるんですけれども、そういうときは、連携して、果たしてその方が家に戻ったときの環境がどうなのかというあたりを再度よく調査しております。最近あった事例ですと、要介護2が出たけれども、これはたまたま調子がよ過ぎて出てしまって、再度よく調査するとなかなか家に戻れる状況ではないと。総合的な環境で認定の再申請をすぐして、改めて3になって出なくて済んだとか、そういうこともありまして、十分そこは施設とも連動しながら、その方がお困りにならないように個別に対応しているというのが現状でございます。

 以上です。

○奥村委員
 では、認知症の方についても、要介護1・2の方についても個別に対応は丁寧にしておられるということだと思いますけれども、特養の申し込みに行く前の段階として、おとしより相談センターですとか、そういったところにも相談に行かれると思うんです。そういう中で、要介護1・2ではなくても、家庭の状況などでなかなか面倒を見るのが難しい、世話をし切れないとか、そういったケースがあれば、特例を活用して申し込めますということも積極的に職員の方がお話しされているのか、現場の職員の対応という点についても確認させていただきたいと思います。

○志原介護保険課長
 私がいろいろと聞いている中では、認知症の問題があっても、やはり要介護4とか5でないとなかなか入れないという現状がある中で、軽度の方は特養というよりも認知症グループホームですとか、そのほかのサービスまたは有料老人ホーム、これは所得によるんですが、その他のさまざまな、その状況でなくても入れるところを、原則として、プランとして御相談しながら進めていることが多うございます。

 現状、特例入所に該当して特養に入ったケースは、今回の改正後、たしかまだ一件もないんですけれども、そういった中で、その方の事情に合った形で、今のところはほかのサービスなりを使いながら、また在宅を強化していくとか、そういうことでサポートしております。実は、皆さん、特養に入りたいという方はそんなにいませんで、できれば在宅でという方がほとんどでございますので、基本的にはそちらの方向で御相談も進めているところが実態の現状でございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 グループホームや有料老人ホームがあると思いますけれども、グループホームなども待機者がいる状況だと思います。今、いないんでしたっけ。いるのかなと思っているんですけれども、そうすると、グループホームのほうに申し込もうとしても、なかなか入れないということであれば、やはり特養へと。有料老人ホームも入所するのが高いわけですから、特養ということもあると思うので、いずれにせよ、早い段階で親身になって相談に乗っていただいて、申し込む前の段階でも、区で相談を受けた時点で、きちんとこうした特例についても周知していただきたいということを要望したいと思います。

 次に、職員不足で特養ホームの利用者を受け入れていないようなケースがあるかということについての確認です。

 独立行政法人福祉医療機構のアンケート調査で、特別養護老人ホームで要員不足があると答えているところが約12%で、ことし3月に区が策定した中央区高齢者の生活実態等調査及び介護サービス利用状況等調査報告書の中でも、区内の施設サービス事業者の9割が介護職員の不足を感じているという深刻な結果となっています。ベッドがあいているにもかかわらず、介護職員などが足りないために、利用者の受け入れを制限せざるを得ないということは全国的にあるということですけれども、区内での状況についてお聞きしたいと思います。

○志原介護保険課長
 区内の特別養護老人ホームということで、区立以外のことも含めて申し上げますけれども、確かに、全国的にはそういったこと、ベッドがあいていても職員がいなくてということは、こちらでもいろいろな関係者から聞いたりしているところでございます。また、アンケートでも9割で、御指摘のとおり人手不足ということがかなり深刻になってきているということもございますが、現状では、区内でそのことを理由としてお断りするというような事態はまだ起きていないところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 断っているケースはないということなので、安心しましたけれども、いずれにしても、介護職員は非常に厳しい労働環境の中で入れかわりも非常に激しいということなので、今後、そういうことが起きないとも限りません。貴重な区の施設なので、職員をきちんと確保して、受け入れ態勢をしっかり整えていただきたいということを要望いたします。

 次に、就学援助入学準備金の前倒し支給のことについてお聞きしたいと思います。

 これまでも一般質問等々で前倒し支給を要求し続けていますけれども、今、前倒し支給を実施するところが本当にふえていまして、文京区や港区、品川区、台東区、足立区、渋谷区、江東区等々で既に実施しているか、もしくは実施の予定だということで進んでおります。

 これまでの区の答弁ですと、前年の所得を認定基準とする支給方法の見直しによる影響ですとか、システム改修の課題があるために引き続き検討していくという答弁が続いていますけれども、システム改修に幾らかかるのかという点と、改修をする予定が今後いつあるのか、その改修にあわせてなら前倒し支給ということが可能なのか、そういうお考えなのか、また、改修の予定があるのであれば、全国的にも、また都内でも前倒し支給が広がっている中で、改修を前倒ししてでも実施していこうというお考えはないのかどうかという点についてお聞きしたいと思います。

○森下学務課長
 就学援助金についての御質問でございます。

 まず、その前倒し支給をするために、システム改修するには幾らかというところですけれども、現行使っておりますシステムを改修した上で、所得判定をさらに1年前倒しで前の年度で判断するというような、そうしたさまざまなことを変えるとなると、大まかでございますが、システム会社から聞いたところでは1,000万円程度の改修費用がかかるということで伺っております。

 それと、改修の予定でございますが、就学援助金だけでなく、就学にかかわる事務管理をするための一体的なシステムになっております。現行のシステムは導入から5年程度たっておりまして、さまざまな改修をしてきた関係で、システムが非常に重い状況になっております。実は、新しいシステムを構築するための予算は既に今年度の予算についておりまして、来年の秋ぐらいになるかと思うんですが、その時点から新しいシステムを導入するに当たってのシステム構築という作業を今行っているところでございます。この新しいシステムに関しては、所得を当年度を見る場合あるいは前年度を見る場合というさまざまな設定の仕方ができるシステムになっておりますので、技術的にはシステムの変更をかけていくことができる内容になっております。

 それにあわせて前倒し支給をするかどうかということでございますけれども、一般質問等、また委員会等でも答弁させていただいておりますが、前倒し支給に当たっては、単にシステムの改修ということだけでなく、今まで見ていた年度の所得から、さらにさかのぼって見る方もふやしていくということの影響を検証する必要がありますので、単にシステムが変えられるからといって、即導入ということではなくて、広く見ることによる影響を検証した上で、その答えを出していきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○奥村委員
 今年度の予算でシステムの改修の費用も入っていて、来年度の秋から動いていく中で、もし所得の算定にかかわる影響が早目に分析されることがあれば、最短だと再来年度からとか、システム上は実施が可能だということでよろしいのかどうか、御答弁をもう一度いただきたいと思います。

○森下学務課長
 来年度の夏、8月、9月ぐらいから動き始めることによって、そのシステムで対応できるとなりますと、来年度中に通知を発送し、再来年度入学される方に間に合わせる、そうしたスケジュールになるかと思います。

○奥村委員
 いずれにしても、これまでも御答弁で検討はしていくということでしたし、今、お話を聞くと、再来年度の入学生からは対応できそうだというお話だと思いますので、できれば、それがさらにさらに前倒しになって、もっと早い時期に実施がされればいいなと思いますけれども、今後も状況を見守って、確認もさせていただきたいと思います。入学準備金の前倒し支給というのは、もう流れとしてあると思うので、いずれは絶対にやらざるを得ないことだと思うんですけれども、ぜひ中央区でもしっかり実施していただきたいということを要望します。

 終わります。

○小坂委員
 それでは、よろしくお願い申し上げます。

 では、始めさせていただきます。

 まず、進捗状況の念のための確認であります。障害福祉計画改定と障害児福祉計画策定の進捗状況について教えていただければと思います。

 パブリックコメント等がいつ実施される予定であるのか教えてください。

○遠藤障害者福祉課長
 障害福祉計画、また第1期障害児福祉計画の策定でございます。

 今、自立支援協議会という協議会の中でさまざまな議論をしておりまして、こちらにつきまして、第3回まで終わってございます。11月9日にそちらが終わりまして、中間のまとめということでお示しさせていただいて、また意見をいただいたところでございます。

 今後の予定でございますが、パブリックコメントにつきましては、委員会のほうに御報告の後に12月の中旬から1月の初旬ということで考えてございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 ここに関しては、障害者団体が7団体ほどありますけれども、その方々は自立支援協議会に委員としても参加しております。ただ、その団体や団体構成員に、このようなことが行われているということをぜひともお知らせしていただいて、その意見などを取り入れていくということをしていただければありがたいかなと思います。7団体あるうちの1つの団体の長の方が、今、このようなことが進捗しているけれども、素案をまだ私は知らないということをおっしゃっていた方もおります。障害者団体の長の方のところに素案が行くことによって、その団体の構成員の方も見れるし、意見を届けることができるし、パブリックコメントにも意見を反映させることもできると思いますので、そのあたりの、今やっている、そしてまた、それを知らせるということをぜひともお願いできればと思います。7団体への周知に関連して、御意見をいただければと思います。

 次に進めさせていただきますけれども、待機児童問題は大変でありまして、9月2日の朝日新聞におきましては、4月1日現在の待機児が全国では2.6万人、都市部に7割という記事も載っており、待機児童が多い自治体ということで、東京都中央区は324人という数字で16位となっているところであります。このような数字を出しても、中央区の担当職員の方には一生懸命やっていただいているというところ、非常に感謝申し上げるところであります。

 まず、今、保育園のほうの12月1日締め切りに向けて、来年度の申し込み状況が進められている状況にあると思います。そこで、コンシェルジュの方々も大変多忙にされているとは思いますけれども、コンシェルジュの方々は1日何人ぐらいで対応されていているのか、何人ほどコンシェルジュの方を配置しているのか、そのあたりの受け付けの状況です。待機児もこれだけひどい状況なのだから、受け付け状態もそれ以上に満杯で回っていないような状況もあるのではないかと思いまして、このあたりもお伺いさせていただきます。

○山﨑子育て支援課長
 現在、11月2日から申し込みが始まりまして、受け付けを随時行っているところでございますけれども、区ではコンシェルジュというような形ではなくて、本庁のほうは窓口職員が3名程度、電話応対もありますので、シフトを組んでやっております。それ以外に、日本橋、月島両出張所、それから保健所・保健センター、そして子ども家庭支援センターと、各所へ出張で相談員2名から3名行っているところでございます。出張のほうは、1日多いときは30件近く受け付け開始から終わりまで、休憩時間がとれなくなるぐらい御相談を受けているような状況でございます。本庁の窓口のほうも、今現在は午後からが結構忙しい状況になっていまして、午前中は比較的まだすいていますけれども、これも今週、来週あたりからかなり混み合ってくるだろうというふうに考えてございます。

 ただ、10月の下旬に入園の説明会を6回ほどやらせていただきまして、その中で、なるべく早目に御相談に来てくださいと。やはりお子様を連れていらっしゃる方も多いですので、混み合ってお待ちいただいたりする時間が長くなると、なかなか大変になりますので、そういった働きかけをやっていることによって、ここ二、三年はばらけて来ていただいているというような状況になってございます。

 以上です。

○遠藤障害者福祉課長
 障害者団体の御意見ということでございます。

 先日、ちょうど7団体の連絡会がございまして、その中でも、計画をつくっているということと、パブコメ等もございますというお話をさせていただきました。それにあわせて、団体の中からも御意見があったらお願いしますということでお話ししてございますので、ここは団体の会長等を通じて、啓発につきましても、その中の会員の皆様の御意見をいただけるような形で周知する方法を考えているところでございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 受け付け状態も大変ということが伝わってまいります。

 保育園の受け付けについては、全部区の職員で賄っているのか、ある程度はバイトの方々も入れながらやっているのか、そのあたりのことや、これだけ多忙であれば、説明の仕方も口調がきつくなったりとか、そういうこともあろうかと思いますけれども、対応のあり方で何か声が中央区に届いているのか、そのあたりを教えていただければと思います。

 一歩そのあたりから入っていきますけれども、受け付けが多数になるという状況で、その方々一人一人に点数がつくと思うんです。点数に合わせて順番に入っていくというイメージかと思います。点数がついて、どこの保育園に入るか決める作業というのは、マニュアルでやっているのか、データをある程度入れることによって、コンピュータによって、この人はここというふうに、ある方の入る園が決まっているのか、そのあたりの決まり方ですね。これはめちゃくちゃ大変ですよね。そのあたりがどのように判断されているのか、人の頭でやっているのか、システム化なのか、そのあたりもあわせて教えてください。

○山﨑子育て支援課長
 相談のほうでございますけれども、区の職員が全て対応しております。特に、出張のほうに出ているのは元園長の再任用職員を中心として、回らせていただいているところでございます。相談の内容は多岐にわたっておりますので、当然、お話ししていく中では、現状、入れないことへの不満や思いをお話しされる方もいらっしゃいます。ただ、今、新聞報道等でも、なかなか厳しい状況というのは伝わっておりますので、具体的な状況、区のほうでも待機児童が多いながらも、毎年これだけふやしていますというようなことも丁寧に説明しながら、また今後も保育園のほうはふやしていく予定だということも説明しながら、そういった思いを受けとめているというのが状況でございます。

 利用調整の仕方でございますけれども、業務システムを入れて、システム上、まず歳児ごとに指数をつけて、全部順番をつけます。例えば、1歳児に500人もお申し込みがあれば、その指数と優先順位全てを入れて、1位から500番まで全員順番をつけると。1位の方から希望している保育園にあきがあるかどうかを順次見ていくということで、その作業はマニュアルというか、職員の作業でやるという形になっていきます。この順番も、例えば希望園にお兄さん、お姉さんがいる場合は、その園だけ加点があったりしますので、そうすると、そこの園の利用調整に関しては、順番が、例えば200番だったのが加点をもらって30番に上がるとか、そういったところがありますので、これはなかなかシステムでは対応し切れない部分がございまして、そこの部分については、職員が手で補正をしながら回していくと。ですので、その確認作業はかなり慎重にやらざるを得ないということで、時間的にもかかっているというのが現状でございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 大変難しいところで、途中からはコンピュータではなくて、やはり人間の頭が勝つというところなんですかね。わかりました。

 まさに、変数が難しくなってくると。兄弟をどうやって近いところに入れていくかというのが、コンピュータではなかなか難しいところなんだと思いますし、ここがまた、利用者の方々も本当に希望される、入れることプラス兄弟が2人とも同じ園に入れるということは非常にうれしいことだけれども、かつ通える範囲で2人が入ってほしいというか、兄弟が入ってほしいという思いも多々お持ちなんだと思います。兄弟にどのように対応していくかというところは非常に難しいし、その変数の組みかえ方は大変難しいというところです。

 そこに関して、より踏み込んで入ってみますけれども、今回、中央区が利用しているフォーマット、入園希望者に書いていただくフォーマットの、兄弟姉妹を入れる場合のところの文章をまず読んでみます。兄弟、姉妹同時申請の希望条件という欄がありまして、そこでは問いが3つあります。問1、兄弟姉妹が同時に入園できない場合でも入園を希望しますか。問2、複数人が入園できる場合に、兄弟姉妹が違う保育園でも入園を希望しますか。問3、希望順位が下の保育園であれば、兄弟姉妹が同じ園に入園できる場合でも、希望順での入園を希望しますかという3つの問いを入れまして、より保護者さんのニーズに合わせていこうと中央区は努力されています。

 まず、この問いの心です。この問い3つは、どういうところで考えて、このような問いを発しているのか。今、ゆっくり読んだんですけれども、区のほうも、この問いはなかなかつくりにくいと思うんですよ。でも、問いをつくって、何とか希望に合わせようとしているんですけれども、この問いの心、どういうことを意図して、この問いをつくっているのか。この問いに関して何か解説いただければ、お願いします。

○山﨑子育て支援課長
 兄弟が同時にお申し込みをされている場合には、簡単に言うと、同時に同園を希望するもの、同時に別園でもいいというもの、それから別々で全く別に保育園に入ってもいいというもの、この3つの形態に分かれるわけでございます。この質問をつくったのは、同時に同じ園に入るというのはかなりハードルが高くなるケースがございまして、その辺のところを御理解されないまま、兄弟だと同時に同じ園にということで、利用調整が終わった後に、別々の園であれば入れたのにということを言われたり、あるいは希望の下のほうの順位の保育園であれば同時に入れたのにというケースもあったり、申込者の当初の思っていることと実際に利用調整をしたときの状況とがかなり違っていますので、そこをできるだけ御希望に近い形で決めたいというところで、こういう設問を立てたということでございます。

 これまで、割とそういうふうにボーダーに乗っている方については、個別に電話で問い合わせ等も行って、このケースであれば入れるんですけれども、どうされますかということを聞くということをまれにやったこともございますが、ただ、それはなかなか難しいところがございます。今回、このようにして明確に、同時に同園で希望するのか、別園だとどういうふうに考えるのか、あるいは希望順位が下であれば、同時同園のほうを希望するのか、実は、ここのところで決めておかないと、保育園に入った後、例えば転園を考えられている場合ですと、希望を下げて同園で入ってしまいますと、またお二人で転園を希望しなければいけない。あるいはお兄さんが希望の高い保育園に入れて、下のお子さんが希望の低い保育園に入れた場合、今後、転園を考える場合に、希望の保育園にお兄さんが入っていることによって、転園を出すときに、その園を希望すると、また加点がつくというような状況もありますので、なかなか指数と今後のやり方は複雑な状況があります。そういったことを御説明しながら、兄弟で同時にお申し込みされる方には、その希望をできるだけこちらのほうで把握をしたいということで、このような設問を出しているところでございます。

 以上です。

○小坂委員
 丁寧な説明ありがとうございます。

 理解のために、別の角度から聞きます。保護者さんにとって大事なのは、同時に入れたらラッキーですが、今の状況においてそんなのは無理ですから、そこで、両方、順位を下げてもかもしれませんけれども、2人の保育園の距離がめちゃくちゃ重要になってきます。そこからすると、兄弟の方を、本当は同時に入れられるのが一番いいんですけれども、それは無理なので、別々の園に入れる場合に園と園の距離はどの程度考慮しているのか。

 今、私が読んだ3つの問いでは、これは聞いていないことになりますので、2人の兄弟の園の距離をいかに判断しようとして区は努力されているのか。ここは大変大事ですよね。せっかく2人が入れたとしても、非常に離れた距離だったら通えなくなって、意味がなくなりますから、そのようなことで区が対応しても、実は保護者さんは助からないことになりますので、より近くを選ぶために区の配慮はいかにしているんでしょうか。

○山﨑子育て支援課長
 今回のお申し込みのところで、先ほど委員が御説明された3つの質問のうち、同時に入園できない場合でも希望されますかという質問の中で、はいといいえの後にその他というのがありまして、ここで、どこそこの園であれば入ります、それ以外はお断りしますというようなことを選べるようにしておりますので、今おっしゃった距離の問題ですとか、あるいはこっちの園だったらいいけれども、こっちの園は嫌だというようなところの御希望をここで聞いているものでございます。

 以上です。

○小坂委員
 大変理解しました。

 ということは、(2)の複数人で入園できる場合に、兄弟姉妹が違う保育園でも入園を希望しますかというところのその他で、何々園のみ入園しますというように記載できるということで、では念のために確認ですけれども、これは何園書いてもいいということでいいのか、しつこいですが、念のための確認を。

○山﨑子育て支援課長
 区では、希望園を制限しておりませんので、ここの部分についても、希望する園だけ書いていただいて大丈夫でございます。

○小坂委員
 丁寧な説明ありがとうございます。区のほうも兄弟への配慮、大変努力して、かつ、これはマニュアルでやっているということで、本当に感謝申し上げます。

 相談受け付けのところに戻ります。

 そのように大変多忙なものでありますから、対応される方も大変だし、待っている方も大変だと思いますけれども、この相談に関しては、予約制で何人から何人とかいうふうにやって待ち時間をなしにしているのか、その日に来たときの出たとこ勝負で、待たせるときはずっと順番を待つのか、相談を受け入れるときにおける配慮がきちんとなされているのかどうかということを教えてください。

○山﨑子育て支援課長
 予約制というところは、私どもも内部ではいろいろ話をしてございますけれども、現状では先着順というような形でやってございます。ただ、そんなに長く待つような状況はないですが、申し込みの締め切り近くになってくると、どうしてもふえてくるところがあります。今のところは、そういった場合は若干窓口対応員をふやすような形のシフトで対応しておりますので、問題はないんですけれども、他区でも予約制を取り入れているところもありますので、どのように相談を受け付けていくかというのは今後検討してまいりたいというふうには考えてございます。

 以上です。

○小坂委員
 大変混み合うところであるし、説明も大変であるし、保護者さんの不満とかも一身に受けとめる窓口でありますので、その辺は適正に御配慮いただければと思います。

 ただ、区民の皆様も大変な中来られていてというところで、本当に入れるかどうかというのが生活の質にダイレクトにかかわってきます。その方の自己実現とか社会で自分自身の能力を生かすとか、そういうところにかかわってくるから、相談の窓口に来る方々もすごく必死なので、難しい対応が迫られると思います。このような多忙なところではありますけれども、相談窓口の方々の対応がややきつくなっているという状況も、実際に私は耳にしているところでありますので、そのあたりに関しては、大変な窓口というのはわかるけれども、一人一人の区民の皆様も必死でありますので、言葉遣い等も、また相談窓口の方が逆に感情的になったりとか、そういうことがなきようにお願いしたく考えております。これからも大変多忙になるところでありますけれども、もう一度そのあたりの対応のあり方に関して一言お願いできればというところであります。よろしくお願いします。

○山﨑子育て支援課長
 まさに、おっしゃるとおり、いろいろな思いを抱いていらっしゃいます。現状への不満をお持ちの方もいらっしゃいますので、受けとめるところは受けとめて対応してまいりたいと。また、言葉遣い等についても、こちらがそれほど気にしていなくても、やはり受けとめるほうとしては、今おっしゃったようにきついというふうに感じられるような場面も多々あると思いますので、そういった点については注意してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○小坂委員
 実際に、私もメールでそのようなお言葉を区民の方からいただいたもので、本当によろしくお願い申し上げます。

 次に移らせていただきます。

 大変期待できる話として、11月1日から介護職の現場に外国人の方も入ってこれるということが新たに始まりました。外国人技能実習制度において、介護職種が新たに11月1日から追加されたというところであります。たまたま、きょうの朝日新聞にも載っているところでありましたけれども、前委員もおっしゃっていたように介護職の人材不足というのは大変問題であります。そこからすると、このように技能実習生の方が来られて、それによって、やや人手不足なところは補えるし、その方がベトナム、ミャンマーとか自国に帰られることで日本の介護技術も持って帰られて、そちらの介護の能力も上がっていくというウイン・ウインな制度だと思います。

 そこからすると、区で行われる高齢者施設において、このような外国人技能実習制度を受け入れようとする施設が実際にあるのかどうか。ある場合に、区としては、この制度利用促進のために、何らかの手だてなり補助なり、国とのつなぎ役なり情報提供なり、この制度をもっと活用できるように何らかの支援をしているのかどうか教えていただければと思います。特に、新基本構想をつくる場合の福祉保健の分野の実際の会においては、私はその会を傍聴していて、人材不足なんだという声が出ていたところでありますので、本当に区も人材不足のところは大きな問題だし、そこに対して外国人労働者にもどんどん入っていっていただいて、解決の方向にというところが議論されていたと思うんですけれども、このあたりに対しての区の取り組み方を教えていただければと思います。

○志原介護保険課長
 外国人技能実習制度が11月から始まりました。それより以前からも、外国人を受け入れる手段はありました。実は、先日、区内の高齢特別養護老人ホームを経営されている方とそういったことをお話しする機会がございまして、伺ったところによりますと、ほとんどの事業者さんは関心を持っていて、そこに向けて、いろいろと調査ですとか準備をしていて、一部の事業者さんでは、区外の同じ法人さんでやっているところで、そういったことを試行的にもう導入しているというお話も伺ったところでございます。

 ただ、一方で、課題としては、これまで利用されていた方にとって、賛否両論あるようで、そういったところを踏まえて、どうしていくかというのは、今、法人としても内部で検討していて、法人さんによっても見解が分かれているところでございます。利用者さんから、外国人はちょっと抵抗があるという声もある一方で、実際に外国人の方が、まだ介護職等ではなかなかいないんですが、サポートする職とかで入った場合、非常に好感度が高くて評判もいいということもある中で、今、どうしていくかというのを検討しているということも、この間、伺ったところでございます。

 それに対して区の支援ですが、まだ現状では、こちらとしても、今、状況を模索しているところでございまして、具体的に施設としてどういったニーズがあるのかというあたりを伺いながらやっているところでございます。ただ、一部聞いていますのは、外国から来た方の住まいについて準備するということにおいて、施設の方も言っていましたが、民間でなかなか貸してくれるところが少ないという中で、そういったことへのサポートがあったらいいなというようなことを伺っています。そういったことも含めて、今後、区としてできることがあれば、取り組んでいきたいと考えているところでございます。ただ、具体的にどうするということも、まだ調査中という段階でございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 本当に大事な部分だし、今後、日本は介護人材不足で、絶対にこれですよね。これしかないと思うんです。外国人の方々に働いていただいて、労働力不足を何とかしていくしかないと私も思うところであります。区は勉強するとおっしゃいましたけれども、今後、在宅療養支援協議会とか、そういう場で区はこれを検討するのか、どのあたりで検討していく場があるのか、実際にこの場所で検討していますとか、そういう委員会があるとか、そのあたりを教えていただければというのが1つ。

 これは2つ制度があるというふうにおっしゃいました。EPAを利用しての制度かもしれませんけれども、制度の違いなり、こっちが利用しやすいとか、そのあたりのより詳しい違いなりを教えていただければと思います。

○志原介護保険課長
 まず、検討の場でございます。

 これをどうしていくかというのは、今の介護保険事業計画等に恐らく組み込んで実施していくことになると思います。ただ、今、第7期の計画をつくっているところでございまして、3カ年計画の中に、まだ具体的に外国人向けということの政策的なものは、今は盛り込んでいないところでございます。今後、こういったことが出てきたときに、その計画とは別に、何か毎年毎年の予算要求等の中で盛り込んでいくのか、あるいは関連する補助制度等も恐らく予測されますので、そういったものも活用しながら、区としてできることをやっていけたらと思っているところでございます。

 制度の違いですけれども、私もまだ勉強不足のところがありまして、外国人実習生として、基本的には、実習を終えたらお国に帰るということが前提のものと、日本で働ける資格、ビザも取得できて、そのまま継続的にできるという2通りの制度があるというところが大きな枠組みだと思っております。後者のほうでは、既に一部そういった方を雇用されている事業者さんもいらっしゃると伺っているところでございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 それでは、介護の計画もことし策定中というところですね。念のために、介護のこの計画はパブリックコメントなど間に合うのか。間に合うのであれば、このことを書かなければと思うし、そのあたりのところはどんな状況になっているんでしょうか。

○志原介護保険課長
 介護保険事業計画のパブリックコメントですけれども、12月の中旬ごろを予定して、今、準備を進めているところでございます。

○小坂委員
 であれば、やはり介護人材不足がありますので、このあたりも取り急ぎ計画の原案に入っていかないものなのかどうか、何か御意見はありますか。

○古田島高齢者施策推進室長
 今、策定中の第7期介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画におきまして、総合的な人材確保策の部分については、これまではなかったんですけれども、少し踏み込んで、計画化していきたいなというふうに考えているところですが、我々のほうもそのあたりをまだ詳しく研究中でございますので、外国の方の活用というような面までは、まだ具体的な支援策としては出せないのかなというふうに思っているところでございます。

 以上です。

○小坂委員
 ありがとうございます。

 間に合えば、人材確保の話の中で外国人のところも入れていただきたいと思うところでありますし、さらに突っ込めば、やはり住居ですよね。そういうところもありますので、住居に対しては、また別の款ともかかわってくるところでありますけれども、介護職なり人材が、保育園でもそうですよね。保育士を確保するには住居も確保するというところで、同じような考え方を同時に入れていくようにお願いできればと思います。

 もう時間もわずかになりましたけれども、最後に、報告のところに戻らせていただきます。

 福祉施設の指定管理者の評価結果について、私が1つ注目しているところは、評価項目の⑧の地域福祉への貢献というところは、施設が利用者に対して貢献するのは当然ですが、その施設がより地域に貢献していっていただきたいなというところで、この部分に関しては、よく読んでいきたいと思っているところであります。

 ここに関して、保育園では、大抵の保育園は得点が4だけれども、晴海こども園は地域への貢献というところで5になっているんですが、この1点はどのようなところで加算して地域貢献の部分が4点から5点になり得るのか、このあたりの努力を、もしわかれば教えていただければと思います。

○山﨑子育て支援課長
 晴海こども園は、開設当初から、かもめクラブという、保育園に通われていない地域のお子さんのための乳児クラブといいますか、そういったものを月1回やってございまして、なかなか好評であることから、それをさらに平成27年度は月2回ということでやられていて、しかも、今、それが根づいてきているところでございますので、そういった継続した取り組みを評価して加点をしたところでございます。

 以上です。

○小坂委員
 大変よい保育園の取り組みかと思います。かもめクラブみたいなものは、より多くの保育園がやっていただければと思いますので、これをぜひ各園にも広げていっていただければと思います。また、例えば敬老館におきまして、お元気ですかコールなどをして、来られていない御高齢の方に連絡するという取り組みで地域貢献していると。さまざまな地域貢献に今後も期待したいと思います。

 終わります。

○中嶋委員長
 お疲れさまです。

 では、質疑を終了いたします。

 議題、子育て環境の整備及び高齢者対策に関することについては、継続審査ということでよろしいですか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 ありがとうございます。では、継続審査と決定いたしました。

 第四回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 ありがとうございます。

 それでは、以上をもちまして子ども子育て・高齢者対策特別委員会を閉会いたします。

 どうもお疲れさまでございました。

(午後2時50分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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