平成30年第二回定例会会議録(第2日 6月20日)

1.会期

十一日(第二日)

六月二十日(水曜日)

2.開会並びに散会

午後二時開議

午後六時二分散会

3.出席議員

(二十八名)

一番 青木 かの議員

二番 渡部 恵子議員

三番 山本 理恵議員

四番 海老原 崇智議員

五番 佐藤 敦子議員

六番 塚田 秀伸議員

七番 小坂 和輝議員

九番 加藤 博司議員

十番 奥村 暁子議員

十一番 原田 賢一議員

十二番 田中 耕太郎議員

十三番 富永 一議員

十四番 染谷 眞人議員

十五番 木村 克一議員

十六番 堀田 弥生議員

十七番 松川 たけゆき議員

十九番 小栗 智恵子議員

二十番 志村 孝美議員

二十一番 礒野 忠議員

二十二番 鈴木 久雄議員

二十三番 瓜生 正高議員

二十四番 石田 英朗議員

二十五番 中嶋 ひろあき議員

二十六番 押田 まり子議員

二十七番 墨谷 浩一議員

二十八番 田中 広一議員

二十九番 中島 賢治議員

三十番 渡部 博年議員

4.出席説明員

区長 矢田 美英君

副区長 齊藤 進君

副区長 吉田 不曇君

教育長 平林 治樹君

企画部長 浅沼 孝一郎君

総務部長 田中 武君

防災危機管理室長 濱田 徹君

区民部長 遠藤 龍雄君

福祉保健部長 黒川 眞君

高齢者施策推進室長 古田島 幹雄君

保健所長 中橋 猛君

環境土木部長 望月 秀彦君

都市整備部長 松岡 広亮君

会計管理者 坂田 直昭君

教育委員会事務局次長 長嶋 育夫君

監査事務局長 高橋 和義君

政策企画課長 山﨑 健順君

財政課長 大久保 稔君

広報課長 園田 典子君

総務部参事(総務課長事務取扱) 鈴木 浩君

5.議会局出席職員

議会局長 田野 則雄君

庶務係長 長田 基道君

議事係長 一瀬 知之君

調査係長 工藤 久栄君

書記 秋山 和美君

6.議事日程

日程第一
一般質問


午後二時 開議

○議長(礒野 忠議員)
 ただいまより本日の会議を開きます。


○議長(礒野 忠議員)
 これより本日の日程に入ります。

 日程第一、「一般質問」を行います。順次、質問を許します。

 二十番志村孝美議員。

〔二十番 志村孝美議員登壇〕

○二十番(志村孝美議員)
 日本共産党の志村孝美です。

 六月十八日、大阪北部を震源とする最大震度六弱の地震が発生しました。登校中の小学生が学校のブロック塀の下敷きになって亡くなるなど、各地で深刻な被害を広げています。亡くなった方と、その御家族にお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。

 前日の十七日には、群馬県を震源地とした震度五弱の地震も起きています。千葉県東方沖では、今月に入って、陸側と海側のプレートの境界がゆっくりずれ動くスロースリップが発生するなど、活動が活発化しており、地震大国日本として、警戒と備えをさらに強めることが不可欠となっています。

 では、質問に入ります。日本共産党中央区議団を代表して質問します。なお、再質問、再々質問を留保します。

 初めに、米朝首脳会談についてです。

 六月十二日、アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が初の米朝首脳会談を行いました。一九五○年に勃発した朝鮮戦争が休戦状態という国交のない米朝両国が、朝鮮半島の非核化と平和体制構築を進めることを合意したのは歴史的なことです。昨年は戦争の瀬戸際まで来たのではないかと世界で懸念が広がりましたが、韓国、中国の首脳も加わった粘り強い外交交渉もあって、首脳会談が実現しました。開催国となったシンガポールのシェンロン首相が、非核化された朝鮮半島の恒久平和と安定に向けた長い旅路において、決定的に重要な第一歩だと述べたように、米朝首脳会談は、まさに平和に向かう第一歩です。この平和へのプロセスが成功をおさめるならば、世界史の一大転換点となり、地域の情勢を一変させるものとなるでしょう。北東アジア地域における非核化と平和構築のために、憲法九条を国是に掲げる日本の政府としての努力が求められています。

 日本政府が、日朝平壌宣言に基づき、核・ミサイル、拉致、過去の清算など、両国間の諸懸念を包括的に解決し、国交正常化への努力を図るなど、開始された平和体制プロセスを促進する役割が重要となっています。安倍首相が、北朝鮮に対して圧力一辺倒の立場を唱えていたときに、日本共産党は、国連決議による経済制裁とあわせて、対話による平和的解決を一貫して主張してきました。区長も、昨年の第四回定例会で、最終的には、国際社会と連携して平和的・外交的な対話による解決が図られるものと認識しておりますと答弁していました。

 そこで、区長にお聞きします。

 第一に、今回の米朝首脳会談について、どのような評価をしていますか。

 第二に、北東アジア地域の非核化と平和構築のために、日本が果たすべき役割をどうお考えですか。

 第三に、北東アジア地域の平和の流れの中で、日本は憲法九条を改定することをやめるべきだと思いますが、いかがですか。

 第四に、北朝鮮及び朝鮮半島の非核化を実現するためには、日本政府が核兵器禁止条約に参加することが必要だと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次は、戦後最悪の安倍政権についてです。

 安倍首相は、刑法が禁じる賭博場、カジノを合法化するカジノ、IR実施法案を、国会の会期を延長してまで成立を図ろうとしています。カジノの合法化に反対する国民は六割から七割に上っており、民意無視の安倍内閣の暴走は許されません。カジノではなく統合型リゾート、IRだと言いますが、違法の民営賭博の合法化という本質を覆い隠すためのごまかしにすぎず、公営賭博を特例として認める趣旨からさえ大きく逸脱し、刑法の体系と整合性をとることなどできない話です。

 日本進出を目指す海外のカジノ資本は、日本国内にカジノをつくり、日本人客から金を巻き上げることができれば大もうけができると踏んでおり、日本のカジノに一兆円程度の投資をいとわないと再三にわたり言明しています。違法性が高く、経済効果もない上、カジノ資本が国民を搾取し、深刻なギャンブル依存症を増加させる希代の悪法と言えます。

 そこで、お聞きします。

 第一に、築地市場跡地にカジノをという財界の思惑もある中、カジノ、IR実施法案が区民、国民に及ぼす影響をどうお考えですか。

 第二に、カジノで日本経済の活性化を図ることができるとお考えですか。それぞれお答えください。

 安倍政権は、働く人たちの命と健康を破壊し、権利も脅かす重大な中身が盛り込まれている働き方改革一括法案も成立させようとしています。法案審議の中では、提出データの半数近くに間違いがあったことが明らかになっています。労働時間規制を撤廃する高度プロフェッショナル制度、いわゆる残業代ゼロ制度は、八時間労働制を根底から覆すものです。対象となる年収の最低ラインを一千七十五万円としていますが、月収二十万円の労働者も、労使の合意があれば対象となると労働基準局長は国会で答弁しており、多くの労働者の問題でもあります。今回の高度プロフェッショナル制度の導入は、歴史の流れにも、世界の流れにも逆らうものです。

 労働基準法は一九四七年に制定されましたが、当時の国会で政府は、朝から晩まで長い時間働いて、帰って寝る時間しか与えられないのでは、しっかりした日本の再建にならないと説明していました。人間的な生活をする上で、労働時間の短縮は極めて重要な課題であり、八時間働けば普通に暮らせる社会をつくることこそ、国民が求める働き方改革ではないでしょうか。

 そこで、お聞きします。

 第一に、中央区では働き盛りの区民の方がふえていますが、少なくない区民が高プロ制度の対象になる可能性があります。健康被害や家庭への悪影響などが危惧されますが、区長はどう認識していますか。

 第二に、中央区役所では、働き方改革、労働環境の改善をどのように進めていますか。それぞれお答えください。

 第二次安倍政権が発足して五年半になります。この間、集団的自衛権行使容認の閣議決定や安保関連法、いわゆる戦争法強行など、立憲主義の破壊を進める一方で、公文書の隠蔽・改ざん・廃棄、虚偽答弁など、戦後かつてなかった国政の私物化を進めてきました。多くの国民が望んでいるモリカケ問題の真実の解明にはふたをして、国民の多くが反対している憲法違反の悪法の強行成立を重ねるという戦後最悪の内閣ではないでしょうか。

 そこで、区長にお聞きします。

 安倍首相は、森友学園問題、加計学園問題の真相を国民に丁寧に説明するという責任を果たしていると思いますか。見解をお聞かせください。

 次は、小・中学校の道徳の教科化についてです。

 特別の教科、道徳の教科書は、小学校では二○一七年度に採択し、今年度から使用されています。中学校では、今年度採択することになっています。実際に使用が始まった小学校の道徳の教科書については、専門家からは、集団に奉仕する人間を美化する内容や、型にはまった行動様式を教え込む内容が盛り込まれたものが多いとの指摘があります。今回、検定を通った中学校の道徳の教科書の傾向としては、この素晴らしい日本を愛しましょう、日本人は世界の人々に比べてこんなに素晴らしいということが強調されたり、感動させられる、ぱっと読むとぐっと心が揺れてしまうような教材も特徴的で、全体として感情に訴える教材がふえ、自己責任の強調、心がけで何とかなるような描き方の教材も多いという専門家の指摘があります。

 また、道徳の評価については、数値による評価は行わないと学習指導要領解説が言っているにもかかわらず、教師が評価することも問題ですが、採択対象となる教科書の八社中五社に自己評価欄があり、四段階で自己評価させる教科書や、心の輝き度を星の数であらわす教科書もあります。愛国心などの徳目の達成度を数値や記号で評価させることは、子供の考え方を縛りかねません。

 学習指導要領解説は、道徳科の授業では、特定の価値観を児童に押し付けたり、主体性を持たずに言われるままに行動するよう指導したりすることは、道徳教育の目指す方向の対極にあるものと言わなければならないと指摘しています。

 振り返れば、戦前の道徳教育は、教育勅語で定めた軍国主義国家の道徳を修身と称して教え込ませるものでした。戦後は、その軍国主義教育の反省から、憲法に思想・良心の自由を定め、道徳の教育は特定の教科ではなく、教育活動全体を通じて行うとされました。その後、文科省によって道徳の時間が設けられましたが、教科ではなく、年間三十五時間実施し、数値などによる評価も行わないことになっていました。特定の教科書も長らくなく、二○○二年から文科省作成の心のノートが配布されましたが、あくまで補助教材としてでした。

 しかし、二○○六年、第一次安倍政権は教育基本法を改悪し、教育の目的に愛国心や公共の精神を書き込み、二○一三年、第二次安倍政権が策定した国家安全保障戦略に、日米同盟強化のために我が国と郷土を愛する心を養うと明記し、政府見解に従うように教科書検定基準と検定制度を改悪しました。そして、戦前回帰のゆがんだ愛国心を子供たちに押し付ける体制を確立させ、道徳教育は学校教育の中核だと強調して、特別の教科として義務づけました。ここには、日本国憲法が定める基本的人権や市民道徳的な内容がほとんど盛り込まれていないのが特徴です。安倍政権による道徳の教科化は、戦争立法など、戦争する国づくりと同時に進められてきましたが、そこに道徳の教科化の本質が表れています。

 道徳を唱える安倍政権が、不正をしても公務員や政治家は責任をとらなくてもいいというモラルハザード政権なのですから、究極のブラックジョークです。教師は、道徳の授業で安倍政権の不正や不誠実な態度について児童から質問が出たときに、どう説明すればいいのでしょうか。この大人たちの醜態を見ている子供たちに、どのような影響を与えるのか心配です。

 そこで、お聞きします。

 第一に、道徳の教科化について、どのような認識をお持ちですか。

 第二に、道徳を数値などで評価することは無理であり、子供の考えを縛るものだと思いますが、いかがですか。

 第三に、中学校の道徳の教科書を採択するに当たって、何を重視していますか。

 第四に、安倍政権の不誠実で横暴な振る舞いが子供たちに及ぼす影響をどう考えていますか。それぞれお答えください。

 次は、小学校の標準服についてです。

 ことしの春、泰明小学校の超高級ブランドデザイン標準服が全国的な関心を集めました。小学生を持つ家庭だけでなく、幅広い年代の方たちから、批判と疑問の声が出されたのが特徴的でした。

 小学校の標準服について、価格が高いとか安いとかの判断は家庭によって異なるでしょうし、標準服や制服よりも私服のほうがお金がかかるという家庭もあるでしょう。服装に対する価値観は人によりさまざまですから、制服やユニフォームは、愛校心や所属意識を育むという声もあれば、子供の表現の自由を奪うという声もあります。私は、標準服と聞くと国民服をイメージし、服育と聞くと服役、服従などの言葉を連想します。

 そこで、お聞きします。

 第一に、体の変化・成長が著しい小学生の時期に、標準服はふさわしいのか疑問を持ちます。標準服のメリット、デメリットをどう考えていますか。

 第二に、男女別標準服による性同一性障害の児童への影響をどう考えていますか。

 第三に、区内小学校のうち、標準服を採用している学校で、標準服以外で登校する児童の割合はどの程度でしょうか。また、標準服を着ていない児童に対してのいじめや差別などの不利益は存在していないのでしょうか。

 第四に、標準服導入小学校で、標準服について議論、再検討する機会がPTAに必要だと思いますが、いかがですか。それぞれお答えください。

 次は、入学準備金の前倒し支給についてです。

 経済的に厳しい家庭の子供に対する就学援助制度には、新入学用品の費用を援助する入学準備金も支給されますが、家庭の所得を確認することから、支給が入学時に間に合わず、六月、七月の支給となっています。

 私は、二○一六年の第三回定例会で、お金を借りて入学準備をしている実態を示して、前倒し支給の実施を求めたとき、教育長は、さまざまな課題があり、直ちに実施することは困難と答弁しました。教育の中央区と言うのもおこがましい対応を私は批判し、早期の実施を求めました。昨年二月に開かれた区民文教委員会でも、私は前倒し支給を実施している区が広がっていることを示して、中央区での早期実施を求めたところ、学務課長は、前年度所得を二月の段階で押さえるためには、システムを半年ずらさなければいけない。中学校の入学準備金については取り組んでいる区があるので、研究していきたいと答えました。

 国会では、昨年三月に、日本共産党の畑野君枝衆議院議員が、国としても前倒しの支給を決断せよと求めたところ、文科省は、中学生は可能、小学生は鋭意検討を行っていると答弁しました。その後、三月三十一日に、必要な援助が適切な時期に実施されるよう市町村教育委員会に周知することを指示する通達を各都道府県教育委員会に出しました。

 十一月の委員会で、我が党の奥村暁子議員が、最短での実施はいつになるのかと質問したところ、学務課長は、二○一八年度中に通知を発送し、二○一九年度入学に間に合うスケジュールになると答えました。

 そこで、お聞きします。

 現在、入学準備金の前倒し支給を、中学校は十五区、小学校は五区で実施していると聞きます。中央区では、来年度から実施できそうですか。進捗状況をお聞かせください。また、対象となる児童・生徒の見込み数もお聞かせください。

 次は、子供たちの個性と自主性を育む教育環境の充実についてです。

 中央区では、タワーマンション建設などによる児童数の急増で教室不足となる学校と、小規模のまま推移する学校に対応するために、学校を増設するのではなく、学区制度を緩めて、少人数となっている学校に児童を振り分ける特認校制度を二○○九年から行っています。特認校制度は、子供と学校のつながり、地域と学校のつながりという学校が持つ重要な役割を軽視する、行政の都合に合わせた施策と言わざるを得ません。

 そして、公立学校にもかかわらず、パイロット校を指定して、国際教育、理数教育などを掲げて、予算も重点的に充てられています。その一方で、タブレット導入が二校に限定されたり、各教室にテレビもないという学校が存在するなどの格差が生まれています。特認校は、安倍首相が掲げる成長戦略と重なるものがあり、企業にとって優秀な労働者を育成するための学校は、まるで職業訓練学校のように私には見えてしまいます。特認校制度は、他の学校との違いを際立たせ、公教育に格差を持ち込み、教育を受ける機会均等の精神を踏み外しているのではないかと思います。泰明小学校の標準服問題も、銀座の学校、名門校、伝統校の意識、特認校としての意識が背景にあるのではないでしょうか。

 そこで、お聞きします。

 特認校制度の地域の子供と学校との関係、地域と学校の連携へのデメリットをどう認識していますか。お答えください。

 将棋の最年少棋士、藤井聡太さんや、フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグ氏らも学んだとして、子供の自主性を重んじるモンテッソーリ教育に注目が集まっています。モンテッソーリ教育は、大人のプログラムを与える従来の教育ではなく、子供の自然発達に従う教育で、子供が能動的に自分で自分をつくるというのが特徴と言われています。

 私たち党区議団は、モンテッソーリ教育を実践している十思保育園を視察しましたが、園児たちが自由に伸び伸びと生活している様子を目の当たりにしました。大きな声を上げる園児も保育士もいなかったのが印象深かったです。小学生になると、みずから独自のテーマを見つけるようになり、積極的に学ぶ。自信を積み重ねて自己肯定感が高まり、新たな世界を切り開こうという意欲が生まれると言われています。

 そこで、お聞きします。

 第一に、モンテッソーリ教育について、どのような認識をお持ちですか。

 第二に、子供たちの個性と自主性を育む教育環境の整備について、どのように取り組んでいますか。それぞれお答えください。

 いじめ問題の解決は重要な課題ですが、いじめや差別の一つの要因として、外見、貧富の格差、家庭や家族の多様なあり方、発達障害、身体的なハンディキャップ、LGBTなどのセクシャル・マイノリティなど、自分と違う対象に対しての感情が背景にあると言われています。また、小・中学校におけるいじめや不登校の原因のおよそ三○%が、LGBTに起因すると言われています。

 現在の日本のLGBTの割合は七・六%と言われており、四十人クラスだと、一クラス三人の子供がLGBTの可能性があることになります。セクシャル・マイノリティに対して差別的な空気が醸し出され、テレビなどでの笑いの対象としてつくり出されている現実が、日本社会には存在しています。以前は、精神的に異常な人という見方も蔓延していました。そもそも、人間は一人一人違う個性を持っています。セクシュアリティも個性の一つで、LGBTというような明確な区切りもできない、グラデーションを持ったものだとも言われています。今、道徳教育の推進に熱心な政治家から、セクシャル・マイノリティを差別的に捉えた発言が公然とされる中で、学校や教育の果たす役割が問われています。

 文科省は、二○一六年に、性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施についてという資料を全国の小・中、高等学校等に配布しました。

 そこで、お聞きします。

 第一に、子供たちにLGBT、性の多様性を理解させる教育にどのように取り組んでいますか。

 第二に、二○一六年の文科省資料にある児童・生徒に対するきめ細かな対応をどう具体的に進めているのでしょうか。それぞれお答えください。

 児童・生徒たちの教育環境を改善するためには、教員の置かれている環境を改善することも重要です。二○二○年度から小学校の英語教育が本格化するとともに、プログラミング教育も必修化されるなど、授業数がふえる一方で、教員の働き過ぎや精神的負担の増大の解消は待ったなしとなっています。

 文科省の調査では、過労死ラインに達する時間まで働いている教員は、小学校で約三割、中学校で約六割にもなっています。中央区が昨年二月に実施した教員の多忙感にかかわる調査では、午後七時から九時までの間に退勤する教員は、幼稚園で五八・六%、小学校では四八・一%で、九時以降は二・六%、中学校では五一・五%で、九時以降は八・八%となっています。

 中央教育審議会の学校における働き方改革特別部会では、教職員の長時間勤務の看過できない実態の改善に向けて、今できることは直ちに行うという認識を、教育に携わる全ての関係者が共有するとともに、必ず解決するという強い意識を持って、それぞれの立場で実行させるため、昨年八月に緊急提言をまとめました。

 緊急提言では、一、校長及び教育委員会は学校において勤務時間を意識した働き方を進めることの項で、校長及び教育委員会に対し、教員が疲労や心理的負担を過度に蓄積して心身の健康を損なうことのないよう、執務環境を整備することを求めています。また、勤務時間について、自己申告方式ではなく、ICTやタイムカードなど勤務時間を客観的に把握し集計するシステムが直ちに構築されるよう努めることや、教職員の休憩時間を確保すること、学校の諸会議や部活動等について勤務時間を考慮した時間設定を行うことなどの改善を求めています。

 そこで、お聞きします。

 教員の勤務時間を把握するために、どのような方法をお考えですか。

 また、教育委員会は、プロジェクトチームを立ち上げて教員の働き方改革に取り組んでいると聞きますが、議論されている内容と、今直ちにできることとして何を考えていますか。お答えください。

 次は、卸売市場法改悪と築地市場移転問題についてです。

 十月十一日の移転予定日まで四カ月を切った段階でも、豊洲市場は、土壌汚染問題も、施設の欠陥や使い勝手の悪さ、非効率な物流、交通アクセスの不安、千客万来施設の迷走、築地市場仲卸の七割が移転中止・凍結を求めているなど、いまだ山積する問題が解決できていない状況です。これは、豊洲市場を開場しても失敗するということを示しています。

 使い勝手の悪さや非効率な流通などの課題を解決できない根本要因は、豊洲市場の設計思想にあります。築地市場と豊洲の大きな違いは、築地市場は入荷、卸売、仲卸、買い出し、搬出までの取引と物流が継続した流れを形成していますが、豊洲市場は大口業者向けの物流施設整備に重点が置かれていることです。豊洲市場で大規模物流センターとしての機能は強化されたとしても、目きき力のある仲卸業者減少により、多種多様な生鮮食料品を取り扱う卸売市場としての魅力が失われることは目に見えています。市場関係者からは、築地市場移転は仲卸を衰退させることが真の目的ではないかという声が出されるのも当然です。

 それを裏づけるのが、六月十五日の参議院本会議で自民、公明、維新の会の賛成多数で成立した卸売市場法の改悪です。その主な内容は、卸売会社が仲卸以外に販売してはならない第三者販売禁止や、仲卸が産地から直接買えない直荷引き禁止、そして、市場でしか買えない商物一致原則という中央卸売市場の大原則を規制緩和し、公正取引を担保するのを農水省から公正取引委員会に変えてしまうものです。また、中央卸売市場の開場も、農水大臣の認可から届け出制である認定に変えてしまいます。このような卸売市場法の改悪は、大手商社や外国資本の要望に沿ったもので、大規模物流センターとしてつくられた豊洲市場は、その第一号の市場です。

 市場法の改悪によって、卸売市場の公正な価格形成を図る機能が失われ、生産地を衰退させてしまうとともに、安定した食糧供給が損なわれてしまいます。そして、農水省の責任のもとで国民に開かれていた生鮮食料品の流通システムが、今度は民間資本に開放されて行政の目も行き届かなくなってしまい、食の安全・安心も消費者の権利もないがしろにされてしまいます。築地市場を守る闘いは、産地や商店、消費者を守り、取引の不平等を許さない経済民主主義を守る闘いでもあります。

 そこで、お聞きします。

 第一に、今回の市場法改悪は、区民を初めとした消費者に深刻な影響を与えることになると思いますが、いかがですか。

 第二に、市場法が改悪された中で、築地市場を守ることが消費者や経済民主主義を守ることになると思いますが、いかがですか。区長の認識をお聞かせください。

 私は、六月十三日の築地等地域活性化対策特別委員会で、築地市場と選手村の物流は両立できることを説明しました。選手村の一万七千人の役員、選手に対する毎日毎日の物資の補給は、有明方面の環状二号線と高速晴海線、そして船を使えば、新大橋通りと晴海通りを主な搬入路としている築地市場の物流とはバッティングすることはありません。大田市場や首都圏の食材加工場からの搬入にしても、わざわざ都心を通る必要もありません。築地市場から食材を搬入する場合は、築地大橋が使えます。

 ちなみに、土壌汚染で世界的にその名がとどろいた豊洲市場からの食材を選手村で使うことには、相当の抵抗があるでしょう。

 選手の移動も、ほとんどの競技施設が臨海副都心など都心から離れているため、選手村からは高速晴海線の方が効率的です。都心方面の会場に行くときは、その時間帯だけに限って、晴海から銀座までの晴海通り一車線をオリンピック専用レーンにすれば、数分で首都高都心環状線に乗れます。築地市場を通そうとしている環状二号線の暫定道路では、片側一車線の対面交通や急カーブが危険で、新大橋通りの規制による渋滞が場外市場や晴海通りに影響を与えます。築地に環二を通して選手を移動させることは、愚策であり、やめるべきです。

 豊洲市場の食材を選手村で使えるという確証はない。世界的に有名な築地市場の食材を使えば、世界のアスリートは喜ぶ。選手村と築地市場は両立できる。環二の暫定道路は危険という現実を見れば、築地市場を残すしかなく、豊洲はバスの駐車場にする。これが、現実を踏まえた解決方向ではないでしょうか。

 委員会でのこのような指摘に対して、吉田副区長は否定できず、次元が違うと答弁をはぐらかしましたが、私と吉田副区長との次元の違いは、築地市場を残す立場と、環二を通してまちづくりを進める立場の違いではないでしょうか。今、区が問われているのは、不動産デベロッパーの利益のために築地市場の移転を容認するのかということです。

 そこで、お聞きします。

 区長は、環状二号線を含めた晴海や勝どきの大規模開発を促進させるために、築地市場移転を容認しているのでしょうか。区長の本心をお聞かせください。

 オリンピックを盾に、中央区の財産である築地市場を移転させて環二を通してしまおうというのは、断じて認めることはできません。環二が築地を通らなくても、オリンピックには大きな影響は出ませんが、晴海での再開発でもうけを上げたいデベロッパーにとっては、何としても環二は貫通させたいでしょう。

 しかし、オリンピック後の晴海のまちづくりは、インフラを整備してから行えばいいのです。インフラ整備ができていないのに、大規模開発計画を進めるというのは、民間が判断したことです。選手村の土地が格安で民間に売却されたのは、土地購入と事業完成のタイムラグがあるからとの説明がありました。一平米十万円以下という格安で売却したのですから、相当しばらくの間、事業がとまったとしても、選手たちが使った建物がそれなりにあるのですから、果報は寝て待てとデベロッパーに待ってもらえばいいのです。

 築地市場を残すことを前提とすれば、さまざまな解決法が見出せるはずです。晴海や勝どきの交通基盤整備も、オリンピックと切り離し、専門家の知恵を出し合えば、きっといいアイデアが出てくるでしょう。豊洲移転をめぐる混迷の打開策は、小池都知事が初心に帰り、豊洲移転を中止し、築地市場での営業を継続させるという決断をすることしかありません。地元中央区が移転中止を都に求めることで、局面は大きく変わり、歴史的にも大きな役割を果たすことになるでしょう。

 築地市場と場外市場は、一体となって築地ブランドを築き上げてきました。築地市場が残れば、場外市場はさらに大きく発展していくことでしょう。インバウンド効果もますます高まり、築地や銀座を軸とした周辺地域との回遊性を積極的に構築する観光政策を充実させることもできます。

 江東区の区長も区議会も移転延期の決断を検討するなど、ますます混迷を深めている今、地元自治体が移転反対の声を上げることは、豊洲への移転を阻む大きな力になります。八方塞がりの小池都知事に、築地市場を守る、豊洲は有効活用するという道に歩み出してもらうために、中央区は大きな役割を果たせると考えます。まだ、築地市場が営業している今なら、間に合います。

 そこで、お聞きします。

 第一に、豊洲への移転が混迷している最大要因は、築地市場を無理に移転させようということにあると思います。区長は、何が原因だと思いますか。

 第二に、築地市場は、移転するより現在地で存在し続ける方が、区や区民にとってのメリットははるかに大きいと思います。なのに、なぜ区長は、移転断固反対から移転容認に変わってしまったのでしょうか。理由をお聞かせください。

 区長、初心に立ち返りましょう。食の安全・安心と築地ブランド、そして中央区の地域経済を守る立場に戻ることは、今なら可能です。将来に禍根を残さないためにも、ぜひ区長には移転反対の決断をしていただきたいのですが、いかがですか。お答えください。

 以上で一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 志村孝美議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、米朝首脳会談の評価と日本政府の対応についてでありますが、本当によかったですね。戦争にならなかったということが、まず第一に一番よかったというふうに思います。

 私は、もう四十年以上前になりますけれども、北朝鮮に行ったんです。ほかのメンバーと一緒にね。田村元という、その後、衆議院議長になられた方を団長として、自民党の初の訪朝団について行きましたけれども、本当にすばらしい国民が大勢おられて、そして子供たちも大歓迎してくれて、すばらしい国だなと思った。そういう国と南とが分裂しているということで、本当に残念ですし、また、今回、戦争が起こらなかったということは一番よかったというふうに思うわけであります。

 また、米朝首脳会談では、今回、核兵器を朝鮮半島からなくそうではないかということで話し合われたということでありますけれども、全体はまだまだわかっておりませんからね。一遍になくすのかなというふうに期待していたんですけれども、そうでもなく、その後、金正恩委員長が中国へ行って習近平さんにお会いしたら、何か段階的に減らすんだというように報道されておりますから、そういう面では、これはまだまだ第一回目のことであって、これからいろいろとしっかりと私たちは監視していかなければならないと思いますし、また、核ミサイルは断じて許すわけにいかないわけですから、北朝鮮からなくすと。

 それからまた、よかったのは、韓国とアメリカとの軍事演習、八月には必ずやるというのをやらないような方向になってきているということも、これはよかったなと。余りきな臭いことが起こると、やはり感情的になるでありましょうし、せっかくここまで来た両国の関係が、また振り出しに戻るというようなことになっては困るわけでありますから、核、ミサイルは、しっかりと包括的な解決に向けての第一歩であるというふうに評価しているわけであります。

 しかしながら、いろいろ先ほど来申し上げているとおり、まだまだ共同声明は非核化を実現する時期や検証方法などの具体性に欠けるなど、今後の両国の交渉経緯を注視していく必要があるというふうに思うわけであります。

 これはまず何といっても拉致の問題を、トランプ大統領に頼んだのはもちろんよかったし、それからトランプ大統領が北の金正恩委員長に伝えたということでありますけれども、その後の反応を見ると、あれは解決済みだと金正恩さんが言われたというような報道もあります。やはり自分の国のことですから、自分の国のトップが行って直接お会いして、そして拉致問題を解決するということ、そのための努力をするということが一番重要ではないか、こういうふうに思っているわけでありますけれども、同時に、我が国が果たすべき役割としては、各国と良好な関係を築いていくことが大変重要である。南北朝鮮だけではなくて、中国やロシアも含まれるでありましょうし、周辺国も含まれるでありましょうから、そういうことでは良好な関係を築いていくということは非常に重要であろうというふうに思っているわけであります。

 また、憲法改正につきましては、国の根幹にかかわる事項でありますから、国会において、国民の理解が得られるよう、慎重かつ丁寧な審議が行われるとともに、国民的議論が十分に尽くされる必要があるというふうに思っているわけでございます。

 自衛隊が憲法違反であると言う憲法学者もいれば、法制局長官経験者までもそういう声を上げているということ、私なんかは、前文を読んでみれば、自衛権というのは否定されていないわけでありますから、何も憲法を改正しなくとも、自衛隊というのは国民的にもう定着しているというふうにも思いますけれども、しかし、そういう声もあるわけでございますから、やはり国でしっかり論議していただきたい、こういうふうに思います。

 先日、公明党の山口那津男代表が、五月二十一日でしたか、内外情勢調査会で話されているのを、一時間ちょっとの間、聞きましたけれども、山口さんは、憲法改正というのではなくて、加憲という言葉を使っておられましたけれども、必要なものは加憲していけばいいんだということですね。これも一つの考え方であるな、いい認識だなというふうにも思いましたけれども、いずれにしても、これから国会において、どういう論議が尽くされていくのか、これを私たち国民がしっかりと見守っていかなければならない、こういうふうに思います。

 また、核兵器禁止条約については、国においては核兵器のない世界を目指す、これは当然のことであって、我が国の考え方とゴールは同じであるわけであります。アプローチがちょっと異なったということで、先般の問題では、そこにサインしなかったようでありますけれども、ICAN、インターナショナル・キャンペーン・トゥ・アボリッシュ・ニュークリア・ウエポンズが表彰されているわけでありますから、そういう意味では、しっかりと進めていかなければならないのではないかな、こういうふうに思っているわけであります。

 次に、特定複合観光施設区域整備法案についてであります。

 統合型リゾート、IRは、国際会議場やエンターテイメント施設などとカジノ施設が一体的に運営される総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出といった効果が見込まれております。また、民間の試算では、その運営による経済波及効果は年間約二兆円とするものであることは承知しております。カジノ施設に起因する懸念については、依存症防止対策や青少年の健全育成対策などの観点から、一定の措置は講じられているものと認識しております。

 同法案は、現在、国会において審議されており、その動向を注視してまいりたいと思いますけれども、築地市場の跡地にこれをつくるというような御意見があるというようなことを言われましたけれども、これは、私の個人的な見解としては断固反対です。カジノなんていうのが、京橋築地小学校もあるようなところのすぐそばにつくられる。パチンコ屋さんへ行くだけで一軒の家をなくすというようなことも起こっているというのに、カジノでまたあおるようなことになったら、これはまた大変な問題に発展するのではないか、そういうふうにも思いますので、これは国の動向を、審議されているわけですから、審議をしっかり見守りながらも、同法案でカジノが中央区内につくられるなんていうことは、まさかないでしょうけれども、そういうことはいかがなものかというふうに、個人的にですよ、思うわけであります。

 次に、働き方改革一括法案についてであります。

 この法案は、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少を見据え、働く方の個々の事情に応じて、多様で柔軟な働き方が選択できる社会の実現を目指すものと認識しております。高度プロフェッショナル制度は、時間ではなく成果で評価される働き方をみずから選択できる高い交渉力を有する高度専門職に限り、自律的な働き方を可能とするものでありまして、その運用に当たっては、労働者の健康確保などについて、使用者が義務づけられた措置を守ることが重要であると考えております。本区におきましては、働き方改革につきましては、平成二十一年度以来、毎週金曜日の一斉定時退庁の取り組みを継続してきたほか、職員のワーク・ライフ・バランスの推進を目的とした働き方・休み方通信や男性職員の育児休業取得促進リーフレットの発行、また、育児や介護を行う職員が生活事情に応じた勤務時間を選択できる制度の導入などを行ってまいりました。今後とも、制度周知や意識啓発に努め、職員の労働環境の充実を図ってまいります。

 次に、安倍首相の説明責任についてであります。

 安倍首相は、これまでも国会での質疑等において、森友学園に対する国有地の売却や加計学園の獣医学部の新設に関して、しっかりと説明をしていくことを何度も強調していることから、今後とも一層の説明責任が果たされるものと考えております。

 次に、卸売市場法の改正についてであります。

 今回改正された卸売市場法については、卸売市場を今後も食品流通の核として堅持しつつ、生鮮食料品等の取引の適正化などを図り、国民生活の安定に資することを目的としていると認識しております。都は、法が改正された後も、これまでと同様に、法令にのっとり、豊洲市場を初めとする中央卸売市場を、産地や商店、消費者に資する施設として適切に運営していくものと考えております。

 次に、築地市場の豊洲移転についてであります。

 築地市場には、施設の老朽化や耐震性など多くの課題が存在しており、早急な対策が必要な状態であることは、昨年、都知事が三つの基本方針を発表した際に言及されております。本区としましては、市場の開設者である都が、さまざまな課題を解決するために豊洲への移転を決断したことは、やむを得ないものであると考えております。

 無論、私たちは大反対して、鈴木議員が議長さんのときに一緒に東京都へ直ちに、移転反対、断固反対であると署名活動をして、一週間ほどで十万六千三十二人の署名。これはなかなか忘れませんね。十万六千三十二人、わずか一週間ですよ。皆さんはやったかどうかわかりませんけれども、やらなかったですか。

〔「やりました」と呼ぶ者あり〕

○区長(矢田美英君)
 やりましたか。本当かな。

 一週間ほどで、そんなにも集まった。これは、いかに築地が人気があるかということでありましょう。

 本区としても、区と場外市場が連携して、食文化の拠点として築地が育んできた活気とにぎわいを継承し、築地ブランドを発展させていくことが重要であります。また、豊洲への市場移転については、都が施設の使い勝手の向上など適切に対応し、予定どおり十月に実施されるものと認識しております。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平林治樹君登壇〕

○教育長(平林治樹君)
 教育問題についてお答えいたします。

 初めに、小・中学校の道徳の教科化についてであります。

 これまでの道徳の授業は、他教科に比べ軽視されがちであることや、読み物の登場人物の心情理解のみに偏った指導が行われている例があることなど、問題点が指摘される中、道徳を特別の教科として位置づけ、充実を図ったものであると認識しております。

 次に、道徳における評価方法であります。

 教師は、児童・生徒の学習に取り組む様子や、学びによる成長の姿を具体的に記述いたします。このことは、児童・生徒の生活や学習に対する意欲を促すことを狙いとしたものであり、考えを縛るものではないと考えております。教科書の採択に当たりましては、児童・生徒が多面的、多角的に考えたり、議論したりできる内容となっているものを重視しております。児童・生徒の健全育成のためには、日常的な大人とのかかわりや地域社会が与える影響が大きいことから、学校、地域、家庭が連携して道徳教育を推進していくことが重要であると考えております。

 次に、小学校の標準服についてであります。

 標準服のメリットとしては、長い目で見れば経済的、他の子と比べなくて済む、デメリットとしては、初期費用がかかる、暑さ寒さへの調整がしにくいなど、一般的には言われておりますが、これらのメリット、デメリットを踏まえ、標準服は、学校長を中心に、PTA、保護者、卒業生や地域の方々などが話し合いながら決められるものであると考えております。また、性同一性障害の児童については、一人一人の状況に応じて支援を行うことが大切であり、標準服についても同様の対応をしてまいります。標準服導入校で標準服以外の服で登校する児童については、非常に少数であると認識しております。また、いじめや差別につながったというケースは報告されておりません。標準服についての議論や再検討を行うかどうかについては、PTAなどが自主的に判断するものと考えております。

 次に、入学準備金の前倒し支給についてであります。

 現在、就学システムの更新作業を行っており、九月には新しいシステムに移行する予定であります。また、新入学生を対象に、今年度中の支給に向けて、準備を進めているところであります。なお、対象となる児童・生徒の見込み数は、小・中学校ともに百人程度と想定をしてございます。

 次に、特認校制度についてであります。

 小学校特認校制度は、学校、家庭、地域住民が協力し合って子供たちを見守り、それぞれの地域の中で人間性や社会性を育んでいくことが重要であるという考え方を基本としながらも、保護者の学校選択の幅の拡大と、全ての小学校において、よりよい教育環境を確保するため、平成二十一年から導入したものであります。そのため、必ず学校説明会に参加し、学校の活動や教育方針に賛同の上、お申し込みいただくことを条件といたしました。こうしたことから、子供やPTAが地域行事に積極的に参加していただいており、今後とも、地域と学校の連携に十分配慮した運営に努めてまいります。

 次に、モンテッソーリ教育についてであります。

 モンテッソーリ教育は、子供自身が持てる力を発揮させるために、環境を通して自発的活動を促し、幼児期にとって必要な能力を身につけることを大切にしたものと認識しております。本区の区立幼稚園においても、幼児がみずから体を動かしたくなるような用具や遊具を整備するなど、幼児の自発的な活動としての遊びを実践しております。さらに、学びに向かう力や人間性を育むことで、小学校以降の生活や学習の基盤となる生きる力の基礎を育んでおります。

 次に、性の多様性への対応についてであります。

 性の多様性の教育については、児童・生徒の受けとめ方や考え方がさまざまであることから、慎重に対応しなければならないと考えております。そこで、児童・生徒一人一人の状況に応じて丁寧に対応するために、管理職や人権推進担当教員を対象とした教員研修を実施しております。また、文部科学省から出されました児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等についてに示されている、学校における相談体制の整備、更衣室やトイレ使用などの配慮について、既に全校で対応しております。今後も、性の多様性を初め、悩みや不安を抱える児童・生徒に寄り添い、適切な支援を行ってまいります。

 次に、教師の働き方改革についてであります。

 管理職も含めて、全ての教職員の勤務時間管理は、労働法制上、校長や服務監督権者である教育委員会に求められる責務でもあるため、学校や教職員が負担とならない方法で客観的に把握できる方法を構築してまいります。現在、教育委員会では、校園長をメンバーとした働き方検討委員会を設置し、教員業務の見直しや人員体制の確保などについて議論を進めているところであります。今、直ちにできることは、職務や役割分担を明確化した校務分掌見直しなど、学校における勤務時間を意識した教師一人一人の働き方を推進することであります。

 答弁は以上でございます。

〔二十番 志村孝美議員登壇〕

○二十番(志村孝美議員)
 御答弁いただきました。

 米朝首脳会談は、確かに、区長さんがおっしゃるように始めたばかりだということで、やはり長い旅路です。今でもまだ朝鮮戦争が終わっていない段階ですから、戦争をしている同士のトップが会ったというところで、最初に丸くおさまってしまったら何かおかしな話で、戦争をしているトップが会って新しい変化が生まれてきたという意味では、やはり今までと違う。もう後戻りはできない。それも韓国のトップも含めてつくってきたわけなので、本当にこれは大切なところだと思います。

 トップが動けばそうなんですけれども、今回の北東アジアの激変に、拉致問題が重要課題である日本のトップが蚊帳の外と。区長さんも拉致問題が重要だということでありましたけれども、そこが日本の安倍政権のこれまでの取り組み方の一つのあらわれではないかというふうに思います。トップの役割というのは、大変大きいというふうに思っています。

 それから、日本が果たすべき役割ということで、先ほど言いました日朝の平壌宣言というのがあるんです。この平壌宣言を、拉致問題も当然ありますから、これに戻って対話をするということで道は開けていくと思います。

 関係諸国の共働の力がなければ、平和の問題も、いろいろな国際問題は解決しません。そういう意味では、良好な関係が必要ですから、そのためには、やはり平和的な対応が必要だと思います。そういう意味で、今、全体が平和でいこうというときに、わざわざ憲法を変えるということが世界の国からどう見られるかということも、安倍首相には考えていただきたいと思います。

 今、憲法でも、区長もおっしゃいましたけれども、区長は自衛隊が国民的な意識、いろいろな形で認識されているとおっしゃいました。今の憲法で、個別的自衛権、自分たちの国が攻められたときには、専守防衛というのは国際的にも当然認められることです。攻撃されて、そのままということはあり得ない。そういう意味では、憲法九条を変えなくともというあたりで区長さんが答弁しましたけれども、私もそういうふうに思いますし、憲法九条を守るからこそ、世界との良好的な関係も生まれるのではないかというふうに思っています。

 それから、核兵器についても、もちろんいろいろなやり方が、それは国としては考えているというお話でしたけれども、区長さんとしては、核兵器廃絶という思いが強いということを伺いました。相手の国とか、ほかに核兵器をなくせと言いながら、自分が核を持っていたり、核の傘の下にいたりしたら、それはやはり話が通じませんから、そういう意味では、核兵器を廃絶する、認めないという立場で、日本政府にそれが求められているのではないかというふうに思っています。

 カジノ法案ですけれども、いろいろお話もありました。それは政府見解ですけれども、カジノという賭博場で、今でもそうですけれども、カジノは今でも違反なんですよね。やってはいけないんです。それが、法律を変えることで、あしたからできるようになるという、そんなおかしな話はありません。借金もできる。今ですと、六千円払えば、中に入って飲み放題食い放題というような内容でもあるみたいです。だから、そういう内容もちゃんと見なくてはいけないし、うちの区に来ては困ると。だから、みんなほかの自治体がそうなったら、つくる場所がなくなるという意味では、カジノの中身という本質は、区長が個人的にという形で言った、築地にカジノはとんでもない、断固反対というのは、そこにカジノの持っている問題の大きなものがあるというふうに私は思いました。

 高度プロフェッショナル制度もそうなんです。成果で評価だから、成果が上がらなければ大変なことになるし、高プロの対象者というのも、だんだん狭めていく。先ほどもありましたが、月収二十万円でも、労使の中で、トータルした中で、話し合いの中で対象ともなり得るということもあります。さらに、労使というのは、やはり働いている人のほうが立場が弱いですから、強い労働組合とかがあれば、また別ですけれども、やはり働いている人が使用者に対して、いろいろな意見を言っていくという意味でも、言うは簡単だけれども、やるのは難しいというようなことだと思います。

 あと、モリカケ問題ですけれども、安倍首相は何回も責任を果たすと言っていると。何回も言っているということは、責任を果たしていないから、何回も言わざるを得ないわけで、ですから、今も責任を果たされると思うという区長のさっきの答弁を裏返せば、まだ果たしていないというふうに私は受けとめました。昨日も加計孝太郎さんがインタビューも受けていましたけれども、本当に電撃的というか、真相を明らかにしないで、自分の言いたいことだけ言っておしまいというような内容でもあったと思います。そういう点でも、ちゃんと真相を明らかにしなければならないのではないかというふうに思っています。

 築地の問題ですけれども、さっき米朝間のトップが果たした役割というので、本当に歴史的な役割があると思います。そういう意味では、江東区の区長は区長でやっていますけれども、中央区の区長というのは、やはりキーマンだと思うんです。私もさっき言ったんですけれども、区長が動けば大きな激変を及ぼすというふうに思っています。

 これは再質問になるんですけれども、区長は、以前、署名もやったし、デモもやったと思います。私も市場でそのころ働いていたので、本当に区長にエールを送りました。二○○○年六月の第五十三回東京都卸売市場審議会で、区長は、市場長は移転が望ましいという方向性を出した、これは本当に問題だ、禍根を残したと思うと。民主的な手法を一切とらずに、反対意見を無視して、そして移転が望ましいと、こんなのは大きな憤りを感じると言いました。現在地でやるのは、狭いとかどうだとか、それはやる意思がないからですよと。やろうと思えば必ずできるんです。意思があれば、ちゃんとできるんですよという形で相当抗議もしたんです。

 ぜひこの立場で闘っていただきたいということで、以前はこのように築地市場移転と毅然と闘った区長の本心、もう一度闘ってほしい、本心をぜひ聞きたいと思います。環二の問題、まちづくりの問題で私が指摘したことについては、区長は反論しなかったので、これはやはり築地市場移転の裏にはそういうのもあるのかなと思います。その点は結構ですけれども、区長の本心をぜひ聞きたいと思います。

 それから、教育長、安倍政権の不誠実で横暴な振る舞いが子供たちに及ぼす影響をどう考えるか、これは答弁が漏れておりますので、その点の答弁もお願いいたします。

 以上で再質問を終わります。(拍手)

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 築地市場については、もう言わずもがなでありますけれども、あそこの土地、中央区内にある二十三ヘクタール、約七万坪でありますけれども、地上権は東京都にあり、そして魚河岸の権利も、本区にあるのではなくて東京都にあるということです。断固反対しても限界があるわけでありまして、本当にぎりぎりまで、私も築地市場審議会に入って、いろいろ反対意見を述べましたよ。反対意見を述べた。最初、四つの疑問かな。その次に七つの疑問までいって、いろいろ追及いたしましたけれども、限界があるんだよね。限界があって、そして、しかも東京都のほうで、もう築地市場は移転して豊洲に行くんだということを議会で決めているわけですからね。

 そういう意味で、では何もやらないというわけではなくて、しっかりと、それでも食文化を守っていくんだ、築地は永遠なりという気持ちで、築地魚河岸というのを、今、五十五店舗ですか、四十八の鮮魚と七つの青果業者が入って、この間、小池都知事にも来ていただいて、私も案内しましたけれども、こんないいものができたんだということで東京都も本当に喜んでくれて、そして何と四千五百平米を中央区に、いろいろな面で、駐車場であるとか荷さばき場という面で、これはお貸しいたしましょうということまで約束してくださっておられるわけでありますから、築地は永遠ですよ。永遠に築地市場、だから、豊洲に負けないようなものをやっていく。それから、食文化。お寿司屋さんを初め、いろいろな飲食店があるわけですから、その人たちの期待にも沿って、私たちは頑張っていきたいというふうに思っているわけであります。

 以上であります。

〔教育長 平林治樹君登壇〕

○教育長(平林治樹君)
 志村議員の再質問にお答えをさせていただきます。

 安倍政権の子供たちに与える影響ということでございますけれども、正直、子供たちは非常に、先ほどの答弁の中で述べましたように、大人とのかかわりというのは大変大切だというふうに考えてございます。したがいまして、安倍政権なり、そういったテレビで映る行動自体が子供たちにどういうふうに映るのかによっては、さまざまな影響はあるというふうに考えてございます。

 そういう意味では、子供というのは、やはり大人を見て育つ、大人の言葉、それから行動、こういったものが非常に大きな影響を与えると思っておりますので、我々大人がやはりしっかりしていかなければいけないということを感じるわけでございます。現にどういった影響があるかというのは、調査をしておりませんので、明確なお答えはできませんけれども、いずれにしても、やはり大人が子供の見本となるべきというふうに私は考えてございます。

 以上でございます。

〔二十番 志村孝美議員登壇〕

○二十番(志村孝美議員)
 再答弁ありがとうございました。

 築地の問題は、約束して信じてきたけれども、結局、引っ越しの四カ月前で全くあらゆる約束が守られていない。江東区長は怒ってしまったわけです。ふざけるんじゃないと。区議会もそうですけれども。そういう意味では、このままだと本当に豊洲は失敗する。私も言いましたけれども、そういう状況です。だって、そこで仕事をしようという人たちが、何も決まっていないということで不安なんですから。やはり今の現状の中で、今だったら場外市場と築地市場が一緒になって発展できる可能性がある。ここで流れに任せてしまったら、豊洲も失敗、築地はなくなる。もう大変な損害になるというふうに思います。

 区長は、さっきの審議会も含めて、移転断固反対という思いを、今、東京都を信じて、その思いを抑えてきたけれども、もうここまで来たら、やはり一言言わなくてはというふうに立ち上がることを私は期待しているんですけれども、そういうことで、その思いを区長に伝えまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(瓜生正高議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(礒野 忠議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(礒野 忠議員)
 御異議なしと認めます。よって、暫時休憩いたします。

午後三時二十一分 休憩


午後三時四十分 開議

○議長(礒野 忠議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。十七番松川たけゆき議員。

〔十七番 松川たけゆき議員登壇〕

○十七番(松川たけゆき議員)
 中央区民クラブの松川たけゆきでございます。平成三十年第二回定例会に当たり、会派を代表して、さきに提出いたしました質問通告書に基づき質問いたします。区長及び関係理事者の皆様におかれましては、区民の皆様にわかりやすく明快な御答弁をお願いいたします。御答弁の内容によりましては、再質問をあらかじめ留保させていただきます。

 中央区の人口は、昭和二十八年に十七万二千百八十三人をピークに、減少を続け、平成九年四月には七万一千八百六人まで減少を続けましたが、人口回復政策などの努力により、本年五月十四日には五十九年ぶりに十六万人を回復いたしました。

 基本計画二○一八の中の人口推計では、二○二五年には二十万人を突破し、ゼロ歳児数も同年に二千二百六十二人とピークを迎えます。人口推計では、高位推計と中位推計では、中央区の人口は、二○四八年までの人口推移を見ても二十万人をはるかに超え続けます。低位推計で見ても、やはり人口は二十万人をはるかに超え、二○四四年ごろに二十万人を割り込む推計になっています。そして、中央区の人口ピラミッドを見ると、最も多いのが三十代、四十代です。つまり、子育て世代が最も多く、保育や教育のニーズも高い水準にあります。また、高齢者や障害者の方も、他の自治体に比べて比率は低いですが、人口の増加に比例して、人数自体は増加の一途をたどっています。現在子育て世代の方も、二十年から三十年たてば高齢者の仲間入りとなり、超高齢化社会に突入する可能性が高い状況です。現在中央区で生まれた子供が、そのまま中央区内に住み続けたいと思わなければ、その状況は加速度的に大きくなっていきます。つまり、現在のうちに先々を見越して手を打っていかなければ、手おくれになるのは間違いありません。

 中央区の人口回復を大きく牽引したのは、再開発によるものが大きいと思います。再開発事業は、昨年の三十一カ所から三カ所減り、二十八カ所になりましたが、依然、数多くの再開発が予定されています。再開発は、少なくとも数年前には区のほうでも規模などを把握することは可能だと思います。それらのことは基本計画二○一八の中でも触れられており、計画としては考えているものと思われます。中央区としては、再開発による増加が多い分、他の自治体よりは予想の精度は高いものと思われます。

 先月の五月十五日付の日本経済新聞の記事で、中央区、人口増に拍車、一年強で一万人、マンション急増、施設整備追いつかずという記事が掲載されました。その記事によると、マンション建設により人口増加が大きくなり、晴海選手村跡地の入居が進むことにより、住民にとって欠かすことのできない保育所などの公共インフラや交通網などがパンクするとあります。今夏にも容積率の緩和を原則廃止し、人口増加策からの大きな転換をするとあります。また、これらのことは、過去の委員会などの答弁でも触れられています。その記事の中で、吉田副区長は、予算規模から見て、区の人口は二十万人程度が適正規模だと答えています。つまり、今後の中央区は適正規模を超える規模が続くこととなり、区民にとって住みやすいまちとは呼べない状況と言っても過言ではないでしょう。

 そこで、お尋ねいたします。

 二十万人を超える状況が見えている中で、区民の皆様が快適な中央区ライフをどのように送れるのか、見解をお聞かせください。

 再開発時に、その再開発による人口増加数の予測が可能だと思いますが、現在の再開発を見ていると、住民に必要な施設は再開発施設内にも整備はされるものの、整備される施設は一部にすぎず、その大半は再開発施設外に頼っている状況です。現在の人口の大半は月島地区に偏っており、間もなく中央区の人口の半数以上は月島地区に集中することになります。月島地区には大規模マンションによる再開発が集中しており、現在、最もニーズの強い保育所などの新たな施設は、再開発地域外に整備可能な場所はほとんどない状況です。特に、晴海地区の選手村跡地などは、周辺に整備可能な民間のビルや土地も限られており、再開発地区での自己完結可能な施設整備が必要不可欠だと思います。

 施設整備は、特別出張所などのほか、幼稚園、小・中学校など学校教育施設、区民館などの地域集会施設、図書館などの文化学習施設、スポーツ・レクリエーション施設、児童館、保育所などの子育て支援施設、敬老館などの高齢者福祉施設、障害者福祉施設などのほかにも、さまざまな施設が必要です。

 そこで、お尋ねいたします。

 施設計画は再開発時を好機と捉え、積極的に再開発時に区のほうでも取得をしていくのが望ましいと考えますが、自己完結可能な再開発を行えば、再開発事業の完成までに、住民に対して必要な施設の整備も可能ということになります。各所管ごとに施設整備を考えていく場合、住民のライフステージの変化に応じて、必要な施設は変化をしていきます。各施設のピークを見据えて整備をすると、今後人口減少に転じた際に維持費用の高騰を招き、財政を圧迫します。施設の稼働率を年度ごと、施設ごとに予測をして、一つの使い方ではなく、フレキシブルに使用する必要があると思います。そして、各施設を人口割合や距離などに応じて幾つつくるなどの整備方針を出す必要があると思いますが、見解をお聞かせください。

 次の質問に入ります。

 さきの質問で述べたとおり、中央区の人口ピラミッドは子育て世代が中心で、子供の数も二○二五年の二千二百六十二人をピークと考えると、まだまだ多くの子育て・教育施設が必要となりますが、施設だけできても、肝心の保育士の確保が難しい状況にあると思います。

 昨年十月の東京都の保育士有効求人倍率は五・九九倍と、全国平均の二・七六倍を大きく上回る状況です。中央区での保育士の有効求人倍率は、東京都平均よりも高いのではないかと想像するところです。ことしの四月一日現在の中央区の待機児童数は百八十八人と、前年の三百二十四人から百三十六人の減少となり、約四二%減少しましたが、依然三桁を超える待機児童が発生している状況です。待機児童対策は、中央区だけの問題ではなく、我が国を挙げての緊急の課題になります。

 そんな中で、ことしの三月に、大変驚かされる報道がありました。NHKでの報道内容は、次のとおりです。全国で保育士不足が課題となる中、横浜市の認可保育所が必要な保育士を確保できないとして休園を決め、園児三十七人が今月いっぱいで転園を余儀なくされていることがわかりました。市では、保育士不足を原因とする休園は、過去に聞いたことがないとしています。休園を決めたのは横浜市鶴見区の認可保育所で、市や保育所によりますと、先月、常勤の保育士二名と派遣の保育士一名の合わせて三人が家庭の事情で退職しました。保育所では、昨年の十二月の時点で、市に対し、今後退職する保育士がいるが、後任を確保できないおそれがあると伝えていて、新規のゼロ歳児の入園募集を停止していましたが、その後も新たな保育士を確保できなかったとして、来年三月末で休園を決めたということです。既に勤務のローテーションが組めないことから、来月から一歳児と二歳児の保育に絞り、三歳から五歳の園児三十七名は今月いっぱいで転園を余儀なくされているということです。保育所は、今月初めに開いた臨時の保護者会でも休園について説明したということで、NHKの取材に対し、保護者と子供たちに申しわけないと話しています。

 また、ジャーナリストで東京都市大学人間科学部客員准教授の猪熊弘子さんの調査によりますと、鶴見区こども家庭支援課では、次のような回答を得たということです。ことし一月末に、運営会社から、来年度四月からの新入園児の受け入れは無理な体制だという申し入れがあったそうです。二月に入ると、さらに職員がやめそうだということで、在園児についても、四月以降の保育は難しいかもしれないという状況になりました。そこで、区でも、コンサルタント会社を通じて保育士のあっせんや就職フェアのブースでの声かけなどを進めて対応してもらいましたが、二月末までに保育士を集めることはできませんでした。結局、三月に入ってから、区に休園するという連絡が入り、来年度四月からは、一~二歳児の保育だけ続けるが、三~五歳児については保育を続けることはできないので、転園してもらい、一~二歳児についても来年度いっぱいで閉園をするということが決まりました。区と市では、三月三日に保護者に対する説明会を開いたところでした。

 以上の報道があり、人手不足で突然保育所が閉園されるというリスクがあることが判明しました。これは対岸の火事ではなく、いつ中央区の保育所に起こってもおかしくないと思います。また、保育所だけでなく、ほかの施設でも起こる可能性があると言っていいでしょう。

 厚生労働省の調査によると、保育士の資格を取得しても、実際に保育の現場で働く方は五一・七%と約半数で、残りの方は保育の現場以外で働いている方が多いようです。そして、保育士としての勤務年数も、三年未満でやめる方が三○・二%、三年以上五年未満で二○・五%、五年以上十年未満三○・七%と、十年以内に八割以上の方が保育士をやめて、そして保育士として復帰をしない方になります。就業希望者がふえない理由として、賃金が合わない四七・五%、自身の健康・体力への不安三七%、休暇が少ない、休暇がとりにくいなどの待遇面での不満も多いようです。保育士としての就業を希望しない理由としては、責任の重さ・事故への不安四○%、保護者との関係が難しい一九・六%などが挙げられています。

 待遇面などについては、現在、都や国などでも議論されているところでありますが、中央区に勤務する保育士の方も職住近接型が多く、生活コストが高くなる傾向にあると思います。保育士の確保をするためにグリーンホームズの空室の助成をしていますが、職場と勤務先が余りに近過ぎるなど、さまざまな問題が起こり、同じ職場の方との同居生活は心身ともにリラックスができないなどの問題もあると聞きます。また、給料や待遇面で魅力を感じなくても、保育士という職業に誇りやプライドを持てる環境づくりができれば、職業としての魅力で待遇面での不足を補えるのではないでしょうか。

 そこで、お尋ねいたします。

 中央区内の京橋地区、日本橋地区などにも一人部屋の住居を用意するなどして、勤務先と適度な距離感やプライベート空間の確保をする必要があると思います。そして、保育士としての仕事が保護者の皆様や地域の皆様などから尊敬される、感謝をされる、そのような環境づくりが、保育士としての誇りやプライドを持てる、魅力ある仕事につながる、すなわち良質な保育環境を保つ一つの方法ではないかと思いますが、見解をお聞かせください。

 東京都の本年度予算の中で、ベビーシッター利用支援事業に対して五十億円の予算をつけました。これは、東京都が八分の七、区が八分の一、一時間当たり千七百五十円、月額上限二十八万円を助成するものです。施設の整備には時間がかかるというのは仕方のないことですが、この制度を利用するのも、現在の待機児童数を減少させる一つの手だと思いますが、ベビーシッターの利用助成制度についての見解をお聞かせください。

 以上で一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 松川たけゆき議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、人口二十万人を超える中での快適な中央区ライフについてであります。

 これまで中央区では、都心再生の旗印のもとで、定住人口回復に努めてまいりました。そのかいあって、順調に人口が増加し、七年後には二十万都市となる予測となっております。そうした状況を踏まえて、昨年度に新たな基本構想と基本計画を策定したところであります。その中で、本区の魅力は、都心に位置することによる利便性の高さを持ちながらも、下町ならではの人情と連帯感による温かな地域コミュニティが形成されているところにあるとしております。子育て世代に限らず、区民の皆様が快適な生活を送っていただくためには、こうした魅力を高め続けていくことが重要であると考えております。今後も、人口増加の動向を見据えながら、誰にとっても安全・安心な暮らしを送れる持続可能な発展型まちづくりを目指すとともに、さまざまな人々が集い、交流し、きずなをつないでいくぬくもりのある豊かな地域社会づくりを進めてまいります。

 次に、公共施設の整備方針についてであります。

 本区では、近年の人口増加に伴い、行政需要、施設需要が増大しており、将来にわたる財政負担の軽減、平準化に配慮しながらの施設整備が必要となっております。こうした観点から、平成二十九年三月に公共施設等総合管理方針を策定したところであり、施設整備に当たっては、民間活力の利用や既存施設の長寿命化の推進、用途変更に対応しやすい改修を行うなどの方策により、長期的な視点を持ったマネジメントを実現し、質の高い行政サービスを持続させてまいります。また、新規施設整備や大規模改修など区の財政負担が高い事業については、本年二月に策定した基本計画に位置づけており、計画的に実施してまいります。

 次に、保育士にとって働きがいのある環境の整備についてであります。

 まず、保育士の住居については、昨年度から、一般賃貸物件を対象として家賃の一部を補助し、区内外を問わず、希望する地域に住まいを確保できるよう支援の拡充を図っております。また、保育士としての自己啓発をサポートするため、区では、私立保育園の保育士を対象に、歳児別研修などを実施し、専門性の向上とともに、キャリアアップの動機づけにつなげております。さらに、区の園長経験者などベテラン保育士による巡回指導等において、状況に応じた子供との接し方や保護者との関係づくりなど、きめ細やかなアドバイスを行っております。今後も、こうした取り組みを通じて、保育士が専門職としての使命ややりがいを感じながら働き続けられる環境づくりを進めてまいります。

 次に、東京都のベビーシッター利用支援事業についてであります。

 同事業は、待機児童のいる保護者がベビーシッターを利用する際に、利用料の一部を助成するものであり、現在、東京都において、区市町村への人数の割り当て等、事業内容の詳細を調整しているところであり、事業の詳細が明らかになり次第、対応について検討してまいります。今後とも、保育事業者への認可保育所開設支援を中心に保育定員の拡大に努めるとともに、多様な保育ニーズにも対応しながら、できる限り早期に待機児童の解消を図ってまいります。

 答弁は以上であります。

〔十七番 松川たけゆき議員登壇〕

○十七番(松川たけゆき議員)
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 今回、質問をさせていただいたのも、やはりこれから人口が急激にふえていく中で、さまざまな場所、まちなかで見ていましても、ひずみが出ている部分もあるのかなと感じていた中で、日本経済新聞の記事を読みまして、やはり適正な規模というのはどんなものだろうということで私も思っていたところで、二十万人という数字が出てきたものですから、いろいろと質問をさせていただきました。

 そして、今回、先ほど区長の御答弁にもありました、中央区というのは利便性、下町コミュニティというお話がありましたが、私もやはりこの中央区を選び、この場所に住んでいるというのは、非常に利便性が高い、銀座や日本橋へも近いですし、そして月島地区の下町、日本橋地区にも下町がある中で、そういった人たちとの交流に触れながら、このまちっていいなと思って、私もこの地に定住を始めたというのがありますので、本当にそのとおりだなと思ったところであります。

 そういう中で、ここ最近、タワーマンションができるたびに子育て世代の方が多く転居されてくるわけでありますが、そういう方々に対して、利便性については理解をいただける部分もあると思うのですが、下町コミュニティというものに対して魅力を感じていただく機会を得るのも、なかなか難しい状況になってきているのかなと。特に、ことしはお祭りなども多くありますので、そういったときにおみこしを担いでいただくですとか、そういったことで触れていただくことも可能な状況ではあるものの、そういったものに興味がない方々、興味を持たないと言ったらいいかもしれませんが、そういう方がふえているのも事実ではないかと思います。

 今現在、この中央区に生まれ育ち、中央区をふるさととして思っていただけるお子様たちが中央区でこのまま育ち、できれば結婚して世代交代していきたいと思える。このような方々をふやしていかなければ、先ほど述べさせていただいたように、中央区も超高齢化社会に二十年後、三十年後に向かっていくと思います。

 そういう中で、今までのいろいろな委員会での資料ですとか、御答弁などを伺いますと、ほかの自治体に比べますと、中央区は転出入の割合が高い。もちろん、新しくタワーマンションなどができていますので、そういったところに入居する方々も多いものですから、どうしても人口がふえる過程の中で、そういった比率が高くなるのは仕方のないことだと思います。ですが、最近ですと、ちょっと古目のタワーマンションなどですと、そこから出て、ほかの地区のタワーマンションに引っ越すという方が出てきている中で、理由などをいろいろと私もわかる範囲で聞いておりますと、子育て環境の部分ですとか、ほかの環境の部分で、もしくは生活コストなどの部分で他の自治体に転居される方がいらっしゃるようです。

 そういう中で、今回、施設整備計画について質問させていただいたのも、皆様がこの中央区内で安心して、さまざまなライフステージに合わせて必要な支援や、そして施設などがあるということが安心につながる材料の一つになるのではないかと感じました。

 そして、今回の質問の中でも、区民の皆様に、今現在は保育の施設がどうしても多くなっても、自分たちが年をとったときに必要な施設をちゃんと考えているんだよということを発信することによりまして、中央区に現在住んでいる皆様に末永く住みたいと思っていただけると感じたので、このような質問をさせていただいております。ぜひ、公共施設、皆様が年代ごとにどのように自分は中央区で暮らしていけるのか、そのような情報の発信を今後とも続けていただきたいと思います。

 次に、保育士の部分でございますが、家賃の一部の助成をしているということで、民間の住宅などもぜひ活用していただきたいところでもありますし、例えば、現在、区内全域に職員住宅などもあるかと思いますが、職員住宅で空き部屋などがあるようであれば、そういったところの活用というのも一つの方法なのかとも思いました。

 そして、保育士の皆様の自己啓発のサポートもしていただいているということで、保育士の皆様が、さらなるキャリアアップ、そして、より高いレベルの保育をするという環境はお考えいただいていると思いますが、現在、中央区内で保育士の方々への職業のイメージを考えたときに、中央区内でいきますと、そういうデータはなかったんですが、やはり若い方が多いということで、本来、保育士というのは保育のプロフェッショナルであり、責任ですとか尊敬を集める職業であると思うのですが、実際に、地域の方々に対して、保育士ってすごいな、私も保育士みたいなすごいプロフェッショナルになりたいと思っていただけるような職業にはなかなかなっていないのではないかと思います。保育士というのは、昔、保母さん、保父さんと呼ばれていましたが、今は、弁護士ですとか税理士ですとか、そのような職業の方と同じ士業の一つになっているわけですが、ほかの士業に比べると、尊敬をされるというところにまでは、まだ到達をしていないのではないかと思います。

 今回のこの質問につきましては、なかなか答えのない部分でありますので、保育士の皆様が本当に皆様から尊敬を集められるような職業になることによって、たとえ給料がまだまだ低かったとしても、職業的な魅力を高める一つの方法になるのではないかと思いますし、職業としての収入につきましては、現在、都や国でも議論をしているところでありますので、そういったところで引き上げをしていただきながら、そうはいいましても、まず足元としては、我々がまず保育士の方々に対して尊敬をしていくというのも一つの方法ではないかと思いました。

 そういったことを述べさせていただきまして、私の今回の質問を終わらせていただきます。御清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(瓜生正高議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、会議時間を延長し、あわせて暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(礒野 忠議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(礒野 忠議員)
 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長し、暫時休憩いたします。

午後四時十四分 休憩


午後四時三十五分 開議

○議長(礒野 忠議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。まず、二十六番押田まり子議員。

〔二十六番 押田まり子議員登壇〕

○二十六番(押田まり子議員)
 中央区議会自由民主党の押田まり子でございます。ただいま礒野議長さんより発言の御許可をいただきましたので、会派の一員として、久しぶりに一般質問をさせていただきます。区長さん初め、関係理事者の皆さんにおかれましては、質問の意図をよく御理解いただきまして、簡潔で的確な御答弁をよろしくお願い申し上げます。

 まず、本区における男女共同参画事業についてお尋ねをいたします。

 男女共同参画推進委員会のもと、行動計画の進捗状況あるいはさまざまな取り組みの改善など、皆様方が非常に努力していられるのはよくわかります。そして、成果を上げるための御尽力にもかかわらず、御承知のように、世論調査では、長きにわたって男女共同参画事業に関する関心度が非常に低いんです。これは、どのように理解したらいいのだろうかと考えました。中央区は、今、殊さら男女共同参画などという言葉を言わなくてもいいくらい、もうこれができ上がっているのかなと思ったり、行政に余りこの施策は期待できないと思って、どっちなのか非常に悩むところでございます。

 この施策の中心となっております、女性センターというのがあります。これは、非常に立派で設備も整った建物になっています。しかし、この利用率は、また利用勝手はといいますと、多少の疑問も出てくるわけでございます。この女性センターは、平成五年に竣工いたしました。当時、私は、公の施設で女性だけの利用者限定の施設というのは必要なのかなというふうに疑問に思っていました。できた当時は女性しか活動することができませんでしたので、これが本当に男女共同参画の意識にのっとったものなのだろうかという疑問もありました。そして、女性だけを囲ってしまうことは、逆差別にもつながるのではないかなという意識もあったんです。今でも中央区の中で女性の入れない施設はどこにもありませんから、改めて女性だけの施設をつくる必要はないと、当時は考えていたんです。その後、現在のように、男性も一緒に使うようになりました。しかし、まだまだ考えなければならないところがたくさんあるというふうに思っています。

 設立以来、この施設はかなりの年月がたっておりますが、これまでの中で、どのように進展をしてこられたのか、変化をしてこられたのか、お尋ねをしたいと思います。

 さらに、これは女性センターという名称がついておりますが、このセンター機能というのはどのようなものがあるのか、果たされているのか、具体例もあったら、お聞かせをいただきたいと思います。

 それから、先ほども申し上げましたように、利用率についてなんですが、この利用率は、今、幾らになっていますでしょうか。そして、その利用率に対して、皆様方の御見解というのはどのようなものか、あわせてお示しください。

 次に、女性センターブーケ21というのは、誰のための、何のための施設かという基本的なところを考えてみたいというふうに思っています。

 本区の女性人口は、八万三千七百七十六人おります。そして、二十歳以上の方が七万一千四百三十四人なんです。この方たちが使うか使わないかは別として、この方たち全てのために、この女性センターがあるというふうに考えてもいいのではないでしょうか。区の行政は、区の行政に積極的に参加をしてくださったり、協力をしてくださっている方々、この方たちが中心になっていただくと非常に物事がスムーズに運びます。そして、こういう方たちが団体をつくって、女性センターの中の登録団体になっていらっしゃること、これは全く否定するものではありません。しかし、その団体が中心になり過ぎるということではなくて、一般の方たちもなるべく同じような条件でここを利用できるということが必要なのではないかと思います。

 利用申し込みに関しましても、登録団体は非常に優遇されておりますから、施設が利用しやすくなっています。利用料金につきましても、登録団体の方は、昔は無料でした。しかし、受益者負担ということから考えて、今は有料になりましたが、今でも七○%の減免になっております。

 この利用申し込みとか利用率につきまして、どのような根拠から決定されてきたのか、お考えをお尋ねしたいと思います。また、もしここに問題があるのでしたら、見直しということも考えられるのでしょうか。お答えをいただきたいと思います。

 次に、決算ベースでこの事業を眺めてみますと、決算の中の歳入の欄、使用料及び手数料のところで、女性センター使用料というのは三百六十五万八千六百四十円入っております。そして、男女共同参画推進施策に係る費用が二千三十六万三千三百八十三円、ブーケ21の管理運営費が四千二百三十六万四千二百四十九円かかっています。そして、ワーク・ライフ・バランスの推進事業には三百七十万余のお金がかかっています。この決算額を多いと見るか少ないと見るかはさまざまあると思いますが、これだけの予算執行をしているわけですから、一人でも多くの方にここに参加していただく、そしてまた、効果的な施策の運用と予算執行に当たるべきではないかなというふうに考えます。

 利用方法や利用資格などについて、もっと一般の方々が利用したくなるような、そして利用できるような方法もお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。

 また、登録団体というのは、人数も含めて、ふえているんでしょうか。

 さらに、これまで女性の中で核となって活動してこられた登録団体の方、また一般利用の方が、同じ施設の中で混在し合いながら、両方が活動していけるような施設になってくれるとすばらしいというふうに思っています。

 少し具体的なこともお尋ねします。

 ここには資料コーナーというのがありますよね。その資料コーナーというのは、十分に利用されているんでしょうか。

 また、この資料を購入したり、そろえたりする場合には、利用者の方たちの意見も取り入れられるのでしょうか。伺わせていただきます。

 さらに、今は講演会も開かれています。講演会のプログラムとか内容については、どこで、どのように決定されているんでしょうか。

 昔、セクシャル・ハラスメントについての講演会がありました。そのとき、女性限定なんですよね。でも、私は、できれば、これは男性も一緒に参加をして聞くべき講演ではないかというふうに考えました。

 これからも講演などを有効に使う場合には、利用者の方々の意見を聞くとか、せっかくここには相談コーナーもあるわけですから、その相談コーナーで多く問題になっている点、また時流に合わせて児童相談所の点など、多くの視点から、この内容を決めていくべきだと思いますが、そのお考えもお聞かせください。

 二十三区を見回してみますと、これに類似した施設というのは、二十二区にございます。しかし、ほとんどが複合施設の中です。単独の施設を持っているのは、新宿、目黒、大田、中央、この四区でございます。中身も結構ばらばらです。すばらしい施設もありますが、ミーティングルームや、それから会議室が一つだけというところもあるんです。ひどいところは、事務室だけというのもありました。せっかく中央区は、これだけの施設、これだけの設備があるわけでございますから、大いに利用しなければ非常にもったいない話だというふうに思っています。

 この問題の最後に、男女共同参画事業のこれまでの総体的な評価、あるいは今後どのようにこの事業を展開していきたいかということをお聞かせいただきたいと思っています。

 次に、国際都市であるとか、本区を訪れる方たちのおもてなし、すばらしい中央区だということを標榜なさる本区で、ちょっと気になる点がありましたので、幾つかお尋ねをさせていただきます。

 まず、道路やまちなどの表示がかなりばらばらなんです。二○二○年に、東京オリンピック・パラリンピックが開かれます。そうすると、今よりももっと観光客の方、ビジネスマンの方たちが東京を訪れられると思います。私も、国外に行きましたときにいろいろ頼りにするものはあるんですが、まちの表示とか道路表示というのは、とても大切なものだというふうに思います。大きな通りは、ブルバードといいますよね。それから、少し狭くなっても、幹線道路であればアベニュー、もっと狭いところはストリートというふうに、きちんと仕分けられております。アベニューで有名なのはニューヨークの五番街、フィフスアベニュー、それから、ストリートで有名なのはケンジントンストリートとかウォールストリートとかあるんですが、これもきちんと分けられて、わかりやすくなっています。しかし、本区を初め、多くを見回しますと、余りの統一感のなさに驚くところがあるんです。まず、通りの名前を見ますと、ブルバードというのは余り見ませんが、アベニューというのが結構あります。何々Doriとローマ字表示のものがあるかと思うと、何々Dori Avenueです。

 そして、橋の名前でいいますと、何々Bashiだったり、何々Bridgeだったりするわけです。うちの近くに永代橋というのがありますが、Eitaibashi、Eitaibridge、両方の表記があちこちにあります。私はどちらを見ても永代橋ということがわかりますけれども、外国の方が見たときに、橋とブリッジが同じものだということが果たしてわかるのでしょうか。

 先日、通っておりましたら、Edobridge S.という表示がありました。何だと思ったら、江戸橋南だったんです。高速道路を見ますと、湾岸線、Bayshoreline、環状線Circle 1とか2とか書いてあります。なるほど、国際的に英語表示なんだなと思いましたら、高速道路の入り口はローマ字でSHUTOKOと書いてあるんです。ですから、やはり外国の方にとっては非常にわかりにくいと思います。

 皆さん、ごらんになってよくわかると思いますが、何々Dori Avenueという表示が非常に多いんです。英語的に言うと、何々通り通りですから、ちょっとおかしいかなとも思いますけれども、何々通りというのを一つの名詞と考えれば、これもありかなというふうには思えます。しかし、いずれにしても、もう少し統一感のあるものが私は欲しいなというふうに思っています。

 道路管理者といいますと、国だったり、都だったり、それから区だったり、おのおの違うのはよくわかります。しかし、一般の方にその違いはわからないし、まして外国からいらした方に、その違いはわかりません。道路表示とか、まちの表示というのは、誰のために、何のためにあるかということをもう少し考えたほうがよろしいのではないかと思っています。これからもおもてなしの心を持ちましょう、外国の方には親切にといったソフト部分は非常に大きく取り上げられますが、親切でわかりやすいまちというハードの部分の整備も、もう少し考えたらいいのではないかなというふうに思います。

 まちの整備に対して、どういうお考えをお持ちか、お聞かせをいただきたいのと、もう少し統一できるかどうかの御意見もお聞かせいただければ幸いでございます。

 最後に、区の助成金についてお尋ねをいたします。

 中央区も非常に人口がふえてまいりました。しかし、ほとんどがマンションにお住まいの方たちでございます。昔のように、町会があって、町会のもとに大勢が集まって何かをするというのも、根本的に違ってきています。非常にコミュニティも希薄になっていますから、マンションの方たちは、お隣の方が何をしているか、どういう方なのか、なかなか御存じない。そういう方たちも、町会の行事にはなかなか出てきてくださらないけれども、盆踊りとか、それからお花見だとかいうと、本当に大勢の方が出ていらっしゃるんです。これだけ多くの方がいらっしゃるイベントとなりますと、町会もだんだん力が弱くなってきておりますから、区の助成金をいただかないと、なかなかやり切れないというところもあります。

 区の助成金は非常に多岐にわたっていると思いますが、それぞれ算出根拠は違うのでしょうか。もし例題があれば、お聞きしたいと思います。

 最後に、ちょっと具体的な例で申しわけないんですが、中央区には十九の青少年対策地区委員会というのがございます。これは、規模も全部ばらばらです。そして、この助成金というのは、規模の大きさによって決まってくるのかなと思っていたら、そうでもないというところが見受けられました。例えば、三十人ぐらいの委員数で六十人ぐらいの児童がいらっしゃる規模の地区委員会、七十人ぐらいの委員で三百人近い児童がいらっしゃる規模の地区委員会を見ますと、小規模のところの助成金が多いんです。小規模のところの活動が突出して多いとも、私には見受けられない。

 この助成金の算出の根拠というのがあれば、お聞かせいただきたいと思います。

 また、これは、本当に長い間、見直しをされていないと思うんです。規模もどんどん変わってきております。ですから、規模に合わせて見直しもあるのかどうか、お考えを伺わせていただきたいと思います。

 区の助成金というのは、多くの団体がとても大事に使っております。ですからこそ、あなたのところにはこういう理由で、こういう助成金が行くのですよということをきちんと明らかにしてさしあげる必要もあると思いますので、助成金に対するお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 これをもちまして、私の一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 押田まり子議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、女性センターブーケ21の現状と今後のあり方についてであります。

 ブーケ21は、平成五年、登録女性団体が無料で利用できる施設として開設し、平成九年には有料での一般団体の利用、また、平成十八年には、受益者負担の公平性と本区の他施設との均衡の観点から、登録団体についても、減免の上、使用料を徴収することや、開館日の拡充などを行ってまいりました。この間、社会情勢の変化に応じた男女共同参画行動計画の改定を踏まえながら、子育て世代の父親を対象としたイクメン講座など、時代に即した講座等を実施するなど、より多くの方々に利用していただけるような取り組みを進めてきたところであります。また、男女共同参画推進委員会が行う行動計画の策定や評価など、拠点施設としての機能を果たしてきたものと考えております。平成二十九年度の利用率は四八・二%であり、ここ数年大きな変化がないことから、さらなる工夫が必要と考えており、現在計画されている本の森ちゅうおうなどの整備にあわせ、積極的に連携事業を行うなど、利用率の向上を図ってまいります。利用申し込みにつきましては、登録団体を一般団体よりも優先しておりますが、利用者の利便性や他集会施設の状況などを考慮し、利用者の声も伺いながら、一般団体の受付開始時期の変更などを検討しております。また、使用料につきましては、運営に係るコストや公共性を勘案して決定しております。現在、登録団体は八十と減少傾向にあることからも、一般団体が利用しやすく、より多くの方が使いやすい施設となるよう運営してまいりたいと存じます。男女共同参画に関連する約三千七百冊の書籍を配架している資料コーナーや各種講演会・講座などにつきましては、利用者懇談会や参加者アンケート、また、相談事例等も参考に決定しておりますが、今後も、より一層利用者の意見や要望を反映してまいりたいと存じます。

 次に、男女共同参画事業に対する評価と今後のあり方についてであります。

 これまで男女共同参画社会の実現を目指し、子育てや介護に対する支援や男女の生涯にわたる健康支援など、さまざまな取り組みを進めてきたところでありますが、今後とも、本年二月に策定した行動計画二○一八に基づき、計画の基本理念である男女一人一人の人権が尊重され、みんなが能力を発揮し、活躍できる地域社会の実現を目指してまいります。

 次に、国際化社会のまちの整備についてであります。

 道路案内標識は、誰にでも見やすく、わかりやすい情報を提供し、道路利用者を安全かつ円滑に目的地まで導く重要な道路施設であります。近年、訪日外国人旅行者数は増加しており、訪れる外国人を含む全ての人が、安全かつ円滑に移動できるまちづくりが必要であると認識しております。国は、平成二十六年に、道路や公共交通機関だけでなく、公園や観光地なども含め、外国人目線に立った観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドラインを策定し、都は、平成二十八年に東京みちしるべ二○二○を、区は、平成二十九年に中央区多言語表記指針を策定しました。道路の英語表記では、幹線道路をアベニュー、生活道路や単車線道路をストリート、橋はブリッジと統一し、国や都と連携を図り、標識の整備を進めることといたしました。本区では、指針に基づき、道路案内標識の英語併記化の整備を進め、今年度で完了する予定であります。国や都も順次整備を進めております。今後も、東京二○二○大会に向けて、わかりやすい、統一性のある標識の整備を進め、誰もが安全で快適なまちづくりに向けて取り組んでまいります。

 次に、町会・自治会等への区の助成金についてであります。

 区では、良好なコミュニティの醸成や防災機能の充実などを図るため、地域手づくりイベントや盆踊りへの助成のほか、防災区民組織に対する運営費等の助成を、それぞれの要綱に基づいて行っております。地域手づくりイベントや盆踊りに対する助成は、各団体の区域の世帯数に応じた助成限度額の範囲内で、経費の二分の一を交付しております。また、防災区民組織への助成は、構成する町会等の数及び世帯数に、それぞれの基本額を乗じた金額を交付しております。

 次に、青少年対策地区委員会の補助金についてであります。

 青少年対策地区委員会に対しては、地域社会における青少年の健全な育成に寄与することを目的に、要綱に基づき、運営費やバスハイクの補助を行っております。運営費の算定に当たっては、今までの地区委員会の活動実績や決算状況を勘案し、補助金額を決定しております。そのため、児童数や地区委員会の委員数などに応じた補助金額とはならない場合もあります。今後につきましては、人口の増加など、地区委員会を取り巻く環境も変化していることから、各地区委員会や連合町会の皆様の御意見を十分にお聞きしながら、補助制度のあり方を検討してまいります。

 答弁は以上であります。

〔二十六番 押田まり子議員登壇〕

○二十六番(押田まり子議員)
 御答弁、大変ありがとうございました。

 さまざまな意味でも納得できる御答弁をいただいたなというふうには思っていますが、女性センターの四八・二%、五○%に満たないというのは、どういうふうに考えたらいいものかなと思いました。特効薬はないと思いますけれども、女性の方は比較的昼間に時間があるので、一般利用の方たちも何とかここに取り込めるような方法、例えば、少しぐらい利用料金が下がったとしても、いっぱい利用していただければ、そこで利用率が上がってくるようなこともあると思います。近隣の区に伺いますと、こういう施設というのは、とろうと思うと、なかなかとれないくらいいっぱいだという施設もあるんです。ですから、そういうところも非常に見本にしていただきながら、どんなことをしたら、これが上がってくるかということをもう一回考えていただきたいと思います。

 そのほか、さまざまな意味で、助成金とか女性センターについても伺いましたけれども、やはり行政が公平・公正であるというところが一番であるということで伺いました。しかし、御答弁を伺いまして、中央区は本当に公平・公正に行政を行っていらっしゃるというのはよくわかったところでございます。

 ただ、まちにいろいろな説明をしてあげないと、行政が何をしているかわからないところがあるんです。昔は、町会長さんとか団体の長に説明をすれば、よく行政内容がわかったんです。しかし、まちも変わってきまして、今、行政から距離を置いていらっしゃるような住民の方たちが大変ふえていらっしゃいました。ですから、行政が何をしなければいけないかといったら、住民の方たちが疑問を持ったときに、きちんと説明責任を果たしてあげなければいけないと思う。その説明責任があることによって、住民の方と行政の方の信頼がそこで築かれていくわけで、皆さんが昔やっていらした行政とはかなり違ってきていると思いますので、その辺のところを御認識いただいて、これからも行政運営をしていっていただきたいと思います。この説明がきちんと果たされると、住民の方たちも、ここに住んでいてよかった、勤めていてよかったという中央区になっていくと思います。私も、自分の生まれ育った中央区がそうやって皆さんから思っていただけるような区になっていただきたい、そういう思いからいろいろ質問させていただきました。

 今、御回答の中で、これからも工夫をしていくという御回答をいただきました。ぜひよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○議長(礒野 忠議員)
 次に、十二番田中耕太郎議員。

〔十二番 田中耕太郎議員登壇〕

○十二番(田中耕太郎議員)
 中央区議会自由民主党の田中耕太郎であります。平成三十年第二回中央区議会定例会に当たり、私は会派の一員として、質問通告書に基づき、質問をさせていただきます。区長を初め、関係理事者の皆様には、将来を見据えた具体的な御答弁をお願い申し上げます。なお、御答弁の内容によりまして、再質問、再々質問をさせていただく場合がございます。

 質問に先立ちまして、十八日午前七時五十八分ごろに、大阪府北部を震源として、最大震度六弱の地震が発生いたしました件について申し上げます。本日時点のまとめとして、大阪府で五人の方が亡くなられ、六府県で三百人以上の方が負傷し、その他にも大きな被害が報告されております。亡くなられた方並びに御遺族の方にお悔やみ申し上げ、被災された全ての方にお見舞い申し上げます。

 今般の震災は、大都市圏を中心とした直下型地震であり、同様のリスクを負う本区にとって、他人事ではありません。亡くなられた五名の方は、いずれもブロック塀や家具の下敷きとなり犠牲になられたとの報道であります。改めて、本区内においても、倒壊危険性の高い箇所の総点検及び改善、区民や事業者への家具類転倒防止の啓蒙・啓発を緊急に要望させていただきたいと思います。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 質問の第一のテーマは、地域共生社会についてであります。

 私たちの暮らしを支える福祉のあり方を見直す機運が高まっています。厚生労働省は、社会保障の基本コンセプトとして、地域共生社会の実現を掲げており、平成二十八年六月閣議決定されたニッポン一億総活躍プランや、平成二十九年二月厚生労働省「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部決定による地域共生社会の実現に向けてに基づき、その具体化に向けた改革を進めています。現在の公的福祉サービスの限界を認め、地域に暮らす人々が支え合う社会を築いていこうという考え方です。

 かつては、家族、親類同士や地域、職場の相互扶助の助け合いなど、家庭、地域、職場といった人々の所属するさまざまな共同体において、支え合いの機能が存在してきました。そして、それらを補完する形で、我が国や本区の福祉施策の基本的な枠組みは発展してきたと思います。高齢者サービス、介護サービス、障害者福祉サービス、子育て支援サービスなどのように、サービス内容や対象者によって窓口や対応部署が分かれています。しかし、昨今の傾向として、核家族化や個人主義の進展もあり、かつてのような相互扶助を期待することは難しくなってきています。また、介護と育児の両立に悩む家庭や、これまでの一般的な福祉サービスの対象者ではないものの、個人では解決できず、誰にも相談できずに孤立して、問題が深刻化するケースなど、これまでの枠組みでは解決困難なケースも増加してきています。この背景には、福祉ニーズの多様化と少子高齢化による福祉サービス全般の担い手不足が顕在化しつつある現状があります。本区は、若年世代の流入による人口増加が当面続くとはいえ、日本社会全体として、支援を必要とする人がふえ続ける一方で、現役世代が減ることが確実であり、問題は深刻であります。

 こうした問題を解決する考え方として、地域共生社会は提唱されています。しかし、その内容を検証すると、実現は大変難しいことが予想されます。厚生労働省の検討会では、我が事と丸ごとをキーワードに提言がまとめられていますが、地域基盤の強化による住民同士の連携や、住民が集える拠点を整備し、地域の課題や困った人の問題へ対処するなど、これまでも全国各地でそれぞれ取り組まれてきましたが、必ずしも十分な成果が得られていない点もあります。

 このような状況下で、個人的に着目するポイントとして、地域包括ケアの理念を普遍化し、高齢者のみならず、生活上の困難を抱える障害者や子供などが地域において自立した生活を送ることができるよう、可能な限り相談窓口や対応を集約し、包括的な支援体制を構築することが挙げられていることです。そして、そのための保健、医療、福祉の各資格を通じた基礎的な知識や素養を身につけた専門人材を育成し、地域共生社会の核とするという考え方があります。

 具体的な一つの事例として、豊島区では、今年度から、発達障害など特別な支援を要する通常学級在籍児童を対象に、学校の教育活動から放課後の学童クラブまで、一人の職員が支援するスクール・スキップサポーター制度が導入されました。

 通常、学校での活動は文部科学省、本区では教育委員会、学童クラブは厚生労働省、本区では福祉保健部が所管しているわけですが、これらを一人の職員が担う制度は、二十三区初の試みとのことであります。これまでは、学校の授業と学童保育の時間で担当職員が異なり、子供の情報共有に課題があるとされてきました。所管の垣根を越えた柔軟な対応が期待されているわけです。一方で、この制度の課題として、人材の確保が挙げられています。豊島区では、区立小学校全二十二校に各校一人ずつのサポーター職員を配置する計画だそうですが、要件として、教員免許、保育士、臨床心理士、看護師のいずれかの資格が必要とのことであり、特に保育士や看護師は慢性的な人材不足でもあり、応募者は少ないようであります。

 以上の観点を踏まえて、質問をさせていただきます。

 地域共生社会に対する本区の基本的な考え方をお知らせください。

 また、所管や分野を越えた福祉行政サービスの展開や、対応窓口の集約について、本区の実情に合わせて、さらなる検討をすべきというふうに考えますが、御見解をお知らせください。

 少子高齢化社会に伴う福祉サービスの担い手不足に、本区はどのように対応していく考えなのか、地域共生社会の理念を踏まえて、具体的にお示しいただければと思います。

 次に、地域共生社会における具体的な地域連携策についてお聞きいたします。

 大阪府豊中市では、十年以上前から、ライフセーフティネットという仕組みを導入し、地域課題への対応を行っています。小学校の学区ごとに福祉なんでも相談窓口を設置し、研修を受けたボランティアが相談業務を行っているそうです。そして、そこで寄せられた相談の解決策を福祉関係者やボランティアでまず検討し、必要に応じて市の地域包括システム推進総合会議に上げ、コミュニティソーシャルワーカーが中心となって具体的な解決策を描き、市やボランティア、その他関係者との役割分担を行うことで、解決が難しく、制度のはざまであることが指摘されるケースの多いごみ屋敷問題などで成果を上げているとのことであります。これと似た取り組みは他の自治体にも見受けられますが、ソーシャルワーカーやボランティアに権限や自発性を持たせ、早期発見・早期解決に結びつけている事例は大変少ないと言えます。

 以上のような実例に基づき、地域連携についてお伺いいたします。

 地域と連携した相談窓口、福祉施策の充実が重要と考えますが、本区の課題と今後の連携体制についての考え方をお知らせください。

 地域の課題解決には、問題が大きくなる前に早期発見・早期解決が大切であります。早期発見と早期解決に向けた本区の取り組み、改善策について、あわせてお示しください。

 次に、子供・子育て、家庭支援の視点から見た地域共生社会と包括的支援体制並びに児童相談所の設置についてお聞きいたします。

 本年三月二日に、目黒区で、児童虐待の惨劇が繰り返されてしまいました。虐待を受けたとされる五歳の船戸結愛ちゃんは、義理の父親からネグレクトと暴行を受けて亡くなりました。残されたノートには、鉛筆の手書きで、もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんからきょうよりもっともっとあしたはできるようにするからもうおねがいゆるしてゆるしてくださいおねがいしますなどと残されており、日常的に暴行され、食事もろくに与えられず、毎朝四時ごろに起床し、平仮名の練習をさせられていたという報道に、日本中が震撼しました。

 結愛ちゃんは、香川県で計二回、県の児童相談所で一時保護されており、二回目の保護が解除された後にも、病院から、あざがあると児童相談所に通報があり、結愛ちゃんは、パパに蹴られたと話しましたが、県は一時保護の必要はないと判断したということに、問題の根深さを感じずにはいられません。ことし一月に目黒区に転居した後、香川県の児童相談所から引き継ぎを受けた品川児童相談所は、二月九日に家庭訪問をしたそうですが、容疑者である母親とは会えたものの、結愛ちゃん本人とは会えず、容疑者である父親については、結愛ちゃんに暴行を加えてけがをさせたとして、香川県警が昨年二月と五月に傷害容疑で書類送検していたにもかかわらず、いずれも不起訴になっているとのことでございます。私自身も、三歳の娘を持つ父親として、この容疑者である両親に対して激しい憤りを感じるとともに、このような事件が繰り返されているという構造にこそ最大の問題を感じております。

 実際に、東京都の資料によれば、都内で死に至る重大な児童虐待事件は、過去十年間で八十五件も発生しており、都や区市町村が関与しているものだけでも、二十六件も発生しています。そして、これは死亡にまで至った、児童虐待の氷山の一角にすぎない、極めて厳しい現実があります。今このときも、家庭内で虐待を受けている子供がすぐ近くにいるかもしれないという危機感を持って対応しなければなりません。

 今回の事件では、児童相談所間の情報共有に大きな課題があるとともに、児童相談所のマンパワー不足が指摘されております。東京都の児童虐待の相談件数は、平成二十八年度の年間約一万三千件から、この五年間で二・八倍に増加しています。児童相談所の職員数は、定員を充足していないとのことであります。職員の育成には時間がかかり、児童福祉司は四年目から一人前と言われ、質と量の両面において、専門人材の育成は簡単ではありません。

 こうした状況の中、本区における子ども・子育て、家庭問題は、子育て支援課、子ども家庭支援センター、保健所、教育委員会などが所管しており、近い将来、区立の児童相談所の設置を目指しているという認識であります。現在、二十二区が区立児童相談所の開設を検討しており、いずれも人材の確保と育成に苦心している状況です。本区より先行して設置予定の他区は、国・都・他自治体の協力を得ながら、派遣研修など人材育成を始めており、今後おくれて開設予定の本区は、人材の確保、研修先ともにさらなる困難が予想されます。特別区職員研修所では、来月、児童相談所の設置に向けた人材育成の自主勉強会を開催するとのこともあり、一時保護所の現状と今後のあり方、職員の専門性の確保は、全国的な課題でもあります。

 以上の点を踏まえて質問をいたします。

 児童相談所の設置に向けた本区の取り組み状況と、人材の確保、育成策への見解をお知らせください。

 また、増加する児童虐待、ネグレクトに対して、本区の取り組みの強化策並びに地域コミュニティの充実による見守り体制の具体的な構築策などをお知らせください。

 次に、広域な共生社会と連携のあり方についてお尋ねいたします。

 本区の連携都市は、姉妹都市であるサザランド市、友好都市である山形県東根市、防災協定都市である、同じく山形県東根市、岡山県玉野市、千葉県銚子市、宮城県石巻市、山梨県富士河口湖町と、現在、六市町に及んでいます。友好自治体間を中心に、さまざまな交流や連携が活発化しつつあります。

 先月、杉並区は、静岡県南伊豆町に開設した全国初の自治体連携整備型特別養護老人ホーム、エクレシア南伊豆の交流自治体を対象とした施設視察会を開き、翌日には、同町で地域創生・交流自治体フォーラムを開催し、九自治体の首長らが参加したとのことであります。県域外福祉施設の開設運営も興味深いことではありますが、そのことを契機として、他の交流自治体との交流をさらに深め、今後は、交流自治体の食材を使った区内飲食店での特別メニューの提供や東京オリンピック・パラリンピック期間中に交流自治体の住民を受け入れるホームステイ・ホームビジット事業を企画するなど、杉並区のユニークな自治体間連携の取り組みが注目されています。

 また、特別区長会においては、二十三区や広域連携協定を結ぶ地方の首長団体とともに、企業やNPO法人が参画する官民協働の全国連携円卓会議を二○二○年度をめどに設置するとのことであり、さまざまな官民連携やパートナーシップが拡大する機運が醸成されています。

 以上の点を踏まえて質問いたします。

 現在の本区の友好自治体との連携強化、連携先の拡充が必要と考えますが、本区の見解をお知らせください。

 同様に、官民連携についても、NPOやボランティア団体等の非営利団体を初め、一般企業とも積極的にかかわり、基礎自治体としての多様性と区民サービスの向上を目指すべきと考えますが、御見解をお知らせください。

 質問の二つ目のテーマは、教育であります。

 今月、平林治樹教育長が御就任されました。教育長は、これまで、本区の企画部長を初め、子育て支援課長などの要職を歴任され、区政の進展に御尽力をされてきました。これまでの御経験をもとに、本区の教育・文化行政、すなわち子供たちの健全な成長と科学芸術文化の振興と保護に邁進されることを期待しております。

 御就任に際しまして、教育長の基本姿勢についてお尋ねをいたします。

 本区にふさわしい教育・文化行政のあり方について、現状認識と課題、基本的なお考えをお示しください。

 次に、教育委員会制度の意義とガバナンスについてお尋ねをいたします。

 教育委員会制度は、一に政治的中立性、二に継続性、安定性、三に地域住民の意向の反映が求められています。また、その特性として、一、首長からの独立性、二、合議制、三、レイマンコントロール、すなわち住民による意思決定が定められております。そのため、その専門性から、全国の市区町村における教育長のおよそ七○%は、教職経験者が就任しています。そうした中、本区の教育長は、歴代、一般行政職の出身者が主流となっています。教育委員会は、区長並びに区長部局と密接に連携し、本区の教育行政を行う立場にありますが、一方で、所管の学校や図書館の現場について精通することが求められています。

 以上の点を踏まえて、本区教育委員会のガバナンス及び運営体制について御見解をお示しください。

 教育現場の実情を教育長並びに教育委員はどのように把握し、事務局との連携を円滑に行うのか、御見解をお知らせください。

 次に、生徒・児童の心のケアについてお聞きいたします。

 いじめ、不登校、ひきこもり等を未然に防ぐための具体策と、その相談体制についてです。

 児童・生徒の悩みの背景には、友人、家族、教師など、児童・生徒の置かれている対人関係と、自身の勉学や才能などの自我の問題が複雑に絡み合い、発生しているものと考えています。学校では、学級担任の先生を初め、先生方が協力して、児童・生徒の悩みや不安を解消する必要があります。また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーといった専門職の先生方の協力を得て、可能な限り全児童・生徒を対象とした面談を行い、必要に応じた個別のケース会議で児童・生徒、家庭の状況を正確に把握し、いじめや不登校、ひきこもりを未然に防ぐべきであります。こうした個別対応の取り組みを進めるとともに、生徒・児童がそれぞれ心地よい居場所としての学校づくりが求められていると考えています。日本の教育現場は、個性をうたいながらも、伝統的に、やはりよくも悪くも同調性、協調性が強く求められています。多少個性的であったり、異端である生徒や児童が違和感なく輝ける土壌づくりが、あわせて重要と考えています。

 また、児童・生徒を取り巻く時代と環境の変化にも目を向けなければなりません。パソコン、携帯電話が日本社会一般に広く普及し始めて二十年、スマホが普及し始めて十年の月日が流れました。この最新のデジタル機器は、私たち大人の社会の生活様式や価値を変えるとともに、生まれながらにこうしたデジタル機器に囲まれて育った、いわゆるデジタルネイティブ世代である現在の児童・生徒の物事に対する本質的な価値観は、大人になってそれらを初めて見た私たちとは大きく異なることを実感する今日このごろであります。

 以上の点で質問いたします。

 いじめ、不登校、ひきこもり等の区内における発生状況をお示しいただき、それらが起こる主因とともに、誘因、すなわち背景について御見解をお示しください。

 また、それらを解決するために、本区が特別に取り組んでいる方策をお知らせください。

 また、生徒・児童の個性が生かせる学校現場の取り組みについてお知らせください。

 デジタル機器の普及と発達を初めとする児童・生徒の生活環境と生活スタイルの変化について、具体的な影響の調査を行うべきだと考えます。本区として、どのような影響があると、現在、考えているのか、本区の見解をお示しください。

 次に、家庭環境と学力格差についてお聞きいたします。

 本区は、一般的に受験・進学熱が高い地域とされており、区立小学校から国立、都立、私立中学校等への進学率が、学校や学年、クラスによっても当然違いますが、九割にも及ぶというようなケースもあると聞いております。私は、これまでも、この点について、習い事や学習塾の実態を含め、日々の生活習慣について可能な限り詳細な調査を行い、学力や生活態度全般への影響をはかるべきだとただしてまいりましたが、残念ながら、実現はしておりません。

 学力サポートテストや体力テスト等の結果から、本区の小・中学生の学力や体力は一般平均を上回るケースが多いというふうに認識していますが、個人差は広がっているのではないかと懸念しています。学力自体は結果であり、相対的なものであるかもしれませんが、生活習慣や学習習慣は、大人になった後も大きな差となる可能性があります。

 そういった点で質問をいたします。

 校外における家庭環境と学習環境の実態について把握する必要性があると考えますので、本区の見解をお知らせください。

 また、国立、都立、私立中学校等への進学状況について、また、小・中学生の通塾状況について、区はどのように認識、把握しているのか、御見解をお示しください。

 次に、ICT教育についてお尋ねをいたします。

 学習指導要領では、随所に学習指導におけるICT活用が例示されています。これらは、ICT活用の目的によって、情報活用能力を育成するためと教科の学習目標を達成するための二つに分けて考えられており、さらに、教師によるICT活用と児童・生徒によるICT活用に分けることができます。教師がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に加え、視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ることは、今後、ますます重要性が高まります。

 また、二○二○年から、小学校ではプログラミングが必修化され、中学、高校でも内容が拡充されていくこととなります。しかし、現在の学習指要領では、プログラミング学習については具体的な表記はほとんどなく、学校現場の裁量に任されているのが実態とも指摘されています。

 児童・生徒向けのプログラミング学習としては、アンプラグド系と呼ばれる、パソコンやタブレットを使用しないで行うプログラミング学習、主に自分の体や動きで表現したり、日常生活の行動の順番づけなどを行ってプログラミング的思考を育む方法が、まずあります。さらに、ビジュアルプログラミング言語と呼ばれる、多くの方がイメージしやすい、パソコンやタブレット等の機器を使ってキャラクター等をプログラミングで動かすものがあります。無料で利用できるものが多く、手軽に始められるプログラミングツールとして、教育現場でも導入事例がふえてきています。しかし、パソコン内でのプログラミングは、画面を中心としたやりとりとなり、バーチャルな印象が強く、実社会や現物との融合性が乏しいという指摘もあります。

 そこで、近年注目を集めているのが、ロボット系と呼ばれる、プログラムと現実の機械を組み合わせたロボットタイプのものです。パソコンやタブレット等を使ってプログラミングするロボットは、将来的に本物のロボットプログラミングにつながる要素があるとされており、授業に利用するには、教師にも一定以上のスキルが求められると言われています。

 これらの観点を踏まえて質問をいたします。

 特認校を中心とする本区のこれまでのICT教育の実績と、今後の全校への導入及び先進的機器の必要性について、考え方をお知らせください。

 さらに、プログラミングやロボットを使った学習などの新しい取り組みの必要性について、本区の基本的な考え方をお示しください。

 最後に、教育、学校制度全般について何点かお聞きいたします。

 昨今、先生方の多忙感が取り上げられる機会がふえてきました。そんな中、東京都は、本年二月、学校における働き方改革推進プランを制定いたしました。教員一人一人の心身の健康保持の実現と、誇りとやりがいを持って職務に従事できる環境を整備することにより、学校教育の質の維持・向上を図ることを目的としており、学校の先生方の働き方改革が期待されています。

 東京都の策定した学校における働き方改革推進プランをどのように評価しているのか、また、区立学校の教職員の負担軽減への取り組み状況について、具体的にあわせてお知らせください。

 次に、本区が現在検討している学校併設型のこども園についてお聞きいたします。

 運営方式については、幼保連携型、保育所型等が検討されていますが、そういった点を踏まえてお尋ねをいたします。

 小学校併設の幼保連携型のこども園の導入に際し、本区の幼稚園・保育園、幼保、幼稚園・小学校、幼小並びに小中、中高といった学校間の連携の枠組みについて、再度考え直すいい機会であると考えます。基本的なお考えについてお示しをお願いいたします。

 最後に、PTA活動についてもお尋ねをいたします。

 昨今、PTAへの加入や活動への理解や協力が困難であるケースが全国的に報告されております。本区は、伝統的にPTAの活動が活発であり、その存在意義や取り組みの内容は大変大きなものがあると考えています。教育委員会として、PTAの自主性を尊重するのは当然のことながら、PTA活動の活性化と円滑な運営を行うために、一層の支援事業を充実すべきと考えています。現状の取り組みと今後の展望について御見解をお願いいたします。

 以上で一回目の質問を終わります。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君)
 田中耕太郎議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、地域共生社会に対する本区の基本的な考え方についてであります。

 社会構造や人々の暮らしの変化に伴い、ますます複雑・多様化する生活課題に対応するため、国は、地域住民や多様な主体が連携してつくり上げる地域共生社会の実現を提唱いたしました。この中では、地域住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制の構築、分野の枠を超えた包括的な支援体制の整備、支え合いの地域づくりをコーディネートしていく人材の育成などが重要とされており、この考え方は、本区の基本構想の方向性として掲げられたプロアクティブ・コミュニティに通ずるものと捉えております。

 次に、分野を超えた福祉サービスの展開と対応窓口のあり方についてであります。

 区では、区役所の窓口に加え、おとしより相談センターや基幹相談支援センターなどを設置し、地域の方が身近で相談できる体制を整備するとともに、各相談窓口が緊密な連携を図りながら、個々の相談内容に応じた適切なサービスの提供につなげております。今後は、育児と介護、障害、貧困など、複合化した課題も総合的に受けとめることのできる相談支援体制づくりに向けて検討を進めてまいります。

 次に、福祉サービスの人材確保についてであります。

 現在、区では、保育士や介護職を目指す方を対象とした研修や資格取得への支援、就職面接会の実施、さらには職員用宿舎の借り上げ支援など、福祉人材の確保に向けた多面的な取り組みを進めております。国においては、今後不足することが予想される医療・福祉の専門人材を確保するため、複数の専門資格をあわせて取得しやすくする仕組みの導入を検討しております。今後は、こうした動向を見据えながら、地域に潜在する人材の掘り起こしや福祉サービス事業者のニーズに応じた支援など、幅広い分野に対応できる福祉人材の確保策を検討してまいります。

 次に、地域との連携についてであります。

 地域に暮らす人々の生活課題が多様化・複雑化する中、分野をまたがる複合的な課題や制度の谷間にある課題が生じてきており、従来の公的な福祉サービスだけでは対応し切れない状況も見られます。このため、区では、昨年度から、月島地域をモデルとして、社会福祉協議会に地域福祉コーディネーターと生活支援コーディネーターを配置し、勝どきデイルームを活用した身近な相談会の開催や、地域へのアウトリーチを通じて生活課題を把握するとともに、行政や関係機関との連携により、解決につなげていく取り組みを進めております。今後は、モデル事業の実績や成果を踏まえ、全区的な展開に向けた検討を進めるとともに、民生・児童委員、見守り協力員など、さまざまな主体とのネットワークの拡充により、支援の必要な方を早期に発見し、課題の解決に導く体制づくりを積極的に推進してまいります。

 次に、児童相談所の設置についてであります。

 児童相談所の設置に当たっては、多岐にわたる検討課題がありますが、とりわけ児童福祉司や児童心理司など、十分な知識・経験を有する専門性の高い人材の確保・育成が極めて重要であります。本区においては、昨年度から児童福祉司の任用資格を有する職員を江東児童相談所へ順次派遣し、支援スキルのレベルアップを図るとともに、東京都や特別区職員研修所が実施する児童福祉司の育成研修にも区職員を参加させ、必要な人材の育成に努めております。しかしながら、児童相談所の安定的な運営に向けては、児童福祉法に基づき、強い権限を行使する所長を初め、児童福祉司等の指導・教育を担当するスーパーバイザー、医師、弁護士など幅広い専門スタッフを継続的に確保することが不可欠であり、その方策については、十分な検討が必要であると認識しております。区といたしましては、子ども家庭支援センターの機能充実という観点からも、計画的な児童相談所への職員派遣により、人材確保の基盤づくりを進めるとともに、都や関係区との連携を図りながら適切に対応してまいります。

 次に、児童虐待等に対する取り組みについてであります。

 子ども家庭支援センターでは、保護者本人や近隣など、さまざまな経路を通じて相談を受理しており、ケースに即して、保健所・保健センター、学校など関係機関と連携し、子供や保護者との面接、子育て支援サービスの提供等により、早期の解決を図っております。一方、より深刻なケースや子供に会えない、保護者が面接に応じない場合には、家庭への立入調査や一時保護等の権限を持つ東京都児童相談センターと速やかに連携しながら対応しているところであります。また、地域の見守り体制としては、児童福祉、保健医療、教育の各関係者及び警察等からなる要保護児童対策地域協議会において情報の共有を図り、各機関の役割を明確にすることで、対応の漏れや認識の違いが生じることを防いでおります。今後は、児童館やあかちゃん天国を拠点として、民生・児童委員を初め、地域の方々の協力のもと、見守りの目を広げていき、地域ぐるみで虐待等を未然に防ぐ体制の強化に取り組んでまいります。

 次に、自治体間連携の推進についてであります。

 区では、友好都市、東根市や玉野市、石巻市などの自治体と、職員の派遣や研修、児童交歓会やイベントを通じて交流を深めるとともに、災害時の援助協定を締結しております。今後は、こうした交流の拡充に努めつつ、大江戸まつり盆おどり大会やアンテナショップ連携推進協議会など、関係自治体が集う機会を捉え、意見交換する中で、さらなる連携について協議してまいりたいと考えております。

 次に、官民連携の充実についてであります。

 企業やNPO、ボランティア団体などと連携し、地域課題に取り組んでいくことは、プロアクティブ・コミュニティに合致するものであり、地域力の向上に不可欠なものとして認識しております。こうしたことから、産業振興や観光、防災面での連携はもとより、子供の学習支援事業におけるNPOの活用や民間のフィットネスクラブによる通いの場での運動教室、企業主導型保育事業と連携した待機児童対策など、積極的に官民連携に取り組んでおります。また、平成二十二年度から実施している社会貢献活動団体の提案による協働事業において、これまでに子育てについてのワークショップや地域の担い手養成塾の開催など十六件の事業を実施し、子育て中の母親の孤独感解消や地域活動における人材の発掘・育成などの成果を上げております。今後も、社会貢献活動に対する企業等の意向を把握し、マッチングを進めることで、よりきめ細やかで質の高い行政サービスの提供を図るとともに、地域全体の課題解決力の向上に努めてまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 平林治樹君登壇〕

○教育長(平林治樹君)
 教育問題についてお答えをいたします。

 初めに、教育・文化行政のあり方についてであります。

 本区は、我が国の文化、商業、情報の中心として発展し、江戸時代より受け継がれる伝統文化と、常に時代の最先端をいく文化が調和するまちです。本区の教育は、かねてより教育の中央区を掲げ、生まれ育った子供たちが、グローバル化や情報化が進む社会的変化を乗り越え、将来、社会で活躍することができるよう、学校、家庭、地域が三位一体となって知・徳・体の育成に取り組んできたと認識しております。本区は、人口増加に伴い、園児・児童・生徒数は当面増加が続くものと予想されることから、幼児期からの教育の質のさらなる向上と教育環境の整備が最も重要な課題であります。さらに、本区の子供たちは、自然の中で豊かな経験をする機会が限られております。子供たちがさまざまな体験活動を通じて、生命の有限性や自然の大切さ、他者と協働することを理解できるようにすることは、重要な課題であると認識しているところです。私は、教育長として、地域のコミュニティの核となる魅力ある学校づくりを推進し、地域、家庭と連携、協働しつつ、本区の伝統的な歴史的・文化的遺産を愛し、自分の生まれ育ったまちや地域に誇りを持つ子供の育成、豊かな学びにあふれ、心身ともに健やかに子供たちが成長し、一人一人の子供たちの可能性が開花する教育の推進に邁進してまいります。

 次に、教育委員会のガバナンス及び運営体制についてであります。

 平成二十七年度に施行された新教育委員会制度は、教育の中立性・継続性・安定性を確保しつつ、教育長を置くことで、教育行政における責任体制の明確化や迅速な危機管理体制の構築などを図るものであります。教育委員は、教育長の権限行使をチェックし、公正で住民の意思を反映した教育委員会運営を図っているところであります。教育長や教育委員の教育現場の把握につきましては、教職経験を有する指導室長や指導主事が日々学校を訪れ、専門的視点から報告を行うほか、さまざまな機会を捉えて学校などとの意見交換を行っております。よりよい教育のためには、学校現場と行政が互いの力を合わせて取り組むことが重要であると認識しており、今後とも努力してまいりたいと存じます。

 次に、いじめ、不登校などへの対応についてであります。

 平成二十九年度のいじめ発生状況は、小学校で十一件、中学校で二件、不登校児童・生徒は、小学校で二十七名、中学校で四十九名となっております。主な要因といたしましては、いじめでは、良好な人間関係が構築されていないことや、規範意識が身についていないことであります。不登校では、不安などの情緒的な問題が多くを占めており、このことは、病気や人間関係がきっかけとなっております。学校では、そのような結果を受け、教職員一人一人が児童・生徒のわずかな徴候を見逃さず、情報を共有化し、組織的かつきめ細かな対応を進めております。また、いじめの被害者や不登校児童・生徒に対しては、スクールカウンセラーなどに加え、スクールソーシャルワーカーを活用し、関係機関につなげるとともに、学校は関係機関と連携を図り、いじめ解消や児童・生徒の学校復帰に向けた取り組みを推進しております。さらに、各学校においては、一人一人の状況を把握し、多様な考え方を受け入れる学校づくりを進めるとともに、別室指導など、児童・生徒の個に応じた指導の充実を図っております。

 次に、子供たちを取り巻く環境の変化についてであります。

 本区における調査では、児童・生徒の携帯電話やスマートフォンの所持率及びインターネットやメールの使用時間は、全国に比べ高い水準にあります。インターネットやスマートフォンの普及などで生活が便利になる一方、ネット上の誹謗中傷やいじめ、犯罪や違法有害情報などの問題に巻き込まれるなどの影響も出ております。そのような中、学校では、情報モラル教育やセーフティ教室においてインターネットやスマートフォンに関する指導を実施しております。また、SNSの活用に関する家庭ルールの作成について啓発して、情報化社会で生きる資質・能力を育んでおります。今後も、学校と家庭で連携した情報モラル教育を引き続き進めてまいります。

 次に、学力についてであります。

 家庭環境や学習環境の実態調査については、各家庭の価値観や内面にまで踏み込むデリケートな問題でもあることから、実施はなかなか難しいものと考えております。そのため、各学校では、全ての児童・生徒に基礎的・基本的な知識・技能を身につけさせ、問題解決能力を高める教育活動を推進しております。さらに、家庭に問題がある場合には、教員やスクールソーシャルワーカー、臨床心理士がきめ細かく相談に乗るなど、個別対応を行っております。なお、児童の区立中学校以外への進学状況は、約五割でございます。また、塾に通わせることは、保護者それぞれの思いや考えにより選択しているものと承知をしております。今後も、全ての児童・生徒が一人一人の個性を最大限に引き出し、自己実現できる力を育成する教育を充実させてまいります。

 次に、ICT教育の推進についてであります。

 これまで、本区では、城東小学校、常盤小学校、阪本小学校をフロンティアスクールに指定し、電子黒板などを活用した先進的な授業開発に取り組むとともに、全学校にパソコンルームを設置し、ICTを活用した問題解決能力を育む実践をしてまいりました。また、現在、東京都の施策であるICT教育環境整備支援事業を受け、京橋築地小学校、阪本小学校、銀座中学校でタブレット端末を活用した協働型・双方向型の授業を展開し、その効果検証を行っているところであります。今後は、その実績を踏まえ、ICTを適切に活用した指導方法や全校へのICT環境整備について検討を進めてまいります。また、これからのICT教育において、情報活用能力や論理的に考える力、いわゆるプログラミング的思考を育むことが大切であり、そのため、阪本小学校がICT教育の研究奨励校として、プログラミング教育の授業実践を行い、その成果を区内学校に発信してまいります。

 次に、学校における働き方改革についてであります。

 都が策定した学校における働き方改革推進プランは、在校時間の縮減や教員業務の見直し、学校を支える人材確保など、本区の実態に合致する部分が多いと評価をしております。これまでに本区では、多様なニーズに対応するための人員の配置、校務支援システムの導入、夏季休業中の一斉休暇取得の促進などに取り組んでおります。また、現在、幼稚園、小・中学校の管理職、教員の代表者をメンバーとした働き方改革検討委員会を設置し、国や東京都のプランを踏まえた中央区働き方改革推進プランを年度内に策定する予定であります。今後も、教員が健康でやりがいを持って勤務し、教育の質を高められる教育環境整備に努めてまいります。

 次に、校種間の連携についてであります。

 本区では、保育所、幼稚園、小学校が連携して連絡会や地区別研修会を開催し、教員と保育士との情報交換を行うほか、幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続を図るために策定したカリキュラムを活用し、接続を意識した教育を進めております。また、小・中学校では、連携日を設定し、小学生が中学校における授業や部活動体験をするほか、教員相互が情報交換を行うなど、幼児期から小・中学校までの学びの連続性を重視した取り組みを行っております。なお、中高連携については、晴海中学校と晴海総合高校が行事や部活動で交流活動を行っているところであります。幼稚園教育要領及び学習指導要領の改訂に伴い、校種間のより一層の連携が求められており、今後も、地域の実態や幼児・児童・生徒の発達段階に応じた校種間の連携を推進してまいります。

 次に、PTA活動についてであります。

 教育委員会では、PTAだより作成のための広報づくり研修会や家庭教育に関する講演会、教育委員会との意見交換会など、PTA活動の活性化に寄与する取り組みを行っているところであります。現在、中央区立の小・中学校や幼稚園のPTA加入率は、ほぼ一○○%を維持しており、活動に支障を来す状況は見受けられません。各PTAでは、親子で一緒に参加できるスポーツイベントやお祭り、子供の見守り活動や学校行事の支援に至るまで、さまざまな活動を行っております。教育委員会といたしましては、こうした活動の自主性を尊重しつつ、今後も、保護者のPTA活動への興味・関心が高まるよう、研修会や講演会などの開催に工夫を凝らし、活動の活性化に協力してまいりたいと存じます。

 答弁は以上でございます。

〔十二番 田中耕太郎議員登壇〕

○十二番(田中耕太郎議員)
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 今回は、主に福祉と教育について質問をさせていただきましたが、一番根底にというか、懸念していることとしては、やはり今後、人材をどのように確保していくのかということと、その方々がどのように活躍していくのかというのも、区として、教育委員会として支えていく力が、より必要なのではないかというような思いがございます。

 具体的な点につきましては、もう今まで御答弁の中でもありましたように、さまざまな取り組みをされておりまして、そこには敬意を表するところがあるんですけれども、区として、やはり人口が本当にふえているということもあって、先ほど一番重要だと申し上げた人材の確保などが、世間の一般のイメージと、本区だけで考えた場合は人口がふえている。でも、東京都も含めて、全国的には若い人材がどんどん減っていくということで、人材の確保や人材の教育といったものが難しくなる時代が、近い将来、本格的に訪れるであろうというのがありますので、本区の現状を鑑みてというのはもちろんのことなんですけども、東京都全体の動向ですとか、日本全体の動向というのもいち早く察知していただいて、対応に先手を打っていただきたいというふうに思ってございます。

 個別のテーマについては、また、委員会等々でも聞きたいんですが、一点、他の都市との連携について、これは以前もお伺いしているんですけれども、質問の中では申し上げなかったんですけれども、本区の、例えば校外施設のある市町村等があると思います。例えば、柏学園のように、歴史もありまして、私の息子が、今、ちょうどセカンドスクールでお邪魔しているというのもあって、お伺いする点もあるんですけれども、例えば柏市などと積極的な連携等々はとっていく必要性があるのではないかというふうに個人的に思っておりまして、今現在少しでもかかわりのある市町村等との連携というのを、今後、ぜひ考えていただきたいというふうに思っております。今現在ももちろん、最低限と言ったら失礼なのかもしれませんが、さまざまな分野で連絡を取り合っているというのも知ってはおりますけれども、せっかくの機会やそういったきっかけがある場所は、どんどん有効活用して、さらなるまちの多様性、本区は東京の都心であって、本当に大都会の真ん中にあるわけですけれども、しかし、残念ながら、本区だけでは賄えない点があるからこそ、そういった校外施設や他のまちへの敬意といったものが必要になってくると思いますので、その点については、ぜひとも、さらなる検討をお願いしてまいりたいというふうに思います。

 教育問題につきましては、るる詳細な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 こちらも、先生方の働きやすさですとか、学校を取り巻く環境に対して柔軟に対応していただくということが、回り回って子供たちやまちのためになるというふうに考えておりますので、今回お答えいただいた御答弁の内容にさらに改良、改善を重ねていただきまして、教育環境の充実に取り組んでいただければと思います。

 以上で質問を終わります。(拍手)


○二十三番(瓜生正高議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、明二十一日定刻に本会議を開かれるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(礒野 忠議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(礒野 忠議員)
 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明二十一日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

午後六時二分 散会


署名議員
議長 礒野 忠
議員 瓜生 正高
議員 渡部 博年

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
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