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平成30年 予算特別委員会(第3日 3月12日)

1.開会日時

平成30年3月12日(月)

午前10時30分 開会

午後4時53分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(17人)

委員長 押田 まり子

副委員長 富永 一

委員 木村 克一

委員 染谷 眞人

委員 田中 耕太郎

委員 塚田 秀伸

委員 佐藤 敦子

委員 墨谷 浩一

委員 堀田 弥生

委員 小栗 智恵子

委員 奥村 暁子

委員 青木 かの

委員 松川 たけゆき

委員 原田 賢一

委員 渡部 恵子

議長 礒野 忠

副議長 田中 広一

4.説明員

別紙理事者一覧のとおり

5.議会局職員

田野議会局長

荻原庶務係長

一瀬議事係長

秋山書記

桝谷書記

鎌田書記

黒須書記

6.議題

  • (1)議案第1号 平成30年度中央区一般会計予算
  • (2)議案第2号 平成30年度中央区国民健康保険事業会計予算
  • (3)議案第3号 平成30年度中央区介護保険事業会計予算
  • (4)議案第4号 平成30年度中央区後期高齢者医療会計予算
  • (5)議案第35号 平成30年度中央区一般会計補正予算
  • (6)議案第36号 平成30年度中央区国民健康保険事業会計補正予算

(午前10時30分 開会)

○押田委員長
 おはようございます。ただいまより本日の委員会を開かせていただきます。

 本日は教育長は欠席をいたしますので、御了承をお願いいたします。

 資料要求がございました22点については、席上に配付をさせていただきました。

 まず、第2款「企画費」及び第3款「総務費」について、質問者の発言をお願いいたします。

○佐藤委員
 それでは、早速企画費、総務費についての質問を始めたいと思います。

 先週までの質疑と多少重なる部分があるかと思いますけれども、異なる切り口を心がけますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 平成30年度中央区予算案の概要からでございますけれども、国はふるさと納税、住民税の一部国税化、今年度税制改革など、地方財源を都市から奪う不合理な税源偏在是正の取り組みを強化しております。このことによって、本区においても甚大な影響を受け、今年度予算においては40億円の減税要因となりました。特に、ふるさと納税に関しては、減収額が大まかに、昨年度が7億、今年度が9億、そして平成30年度が10億円ということだそうですが、先週までに質疑の中で地方財源を都市から奪う不合理な税源偏在是正が盛んに議論をされました。本区を取り巻く環境や状況が大きく変化していく中において、各種施策の質も量も確保していく、このことが求められていると思います。

 そういった背景において、本区らしい各施策の統一性や整合性を保ちながら、新たな取り組みにチャレンジをしていくという姿勢も重要であると思いますけれども、平成30年度予算編成における新しい試みにおいて、こういった成果を得ることができるといった観点から何かありましたら、お聞かせください。

○大久保財政課長
 今御紹介いただきましたけれども、近年の国による地方財源を奪う取り組みの影響が本区でもかなり大きな額を占めているという状況になっております。こうした中、今回、新しい基本計画を策定いたしまして、今後の10年間の取り組みを具体的に示す計画を示したところでございます。

 今御質問のありました新しい特徴的な取り組みといたしましては、先ほど委員からもお話がありましたけれども、やはり何といっても、ふるさと中央区応援寄附を使った団体支援ということが、まず1つ挙げられると思います。近年の限られた財源の中で、いかに区民の方に行政サービスを的確に提供していくか、あるいは地域課題に的確に対応していくかということの中で、区の税金だけではなかなか届かないところで同じような公共的な、公益的な取り組みを進めている地域の団体もございますので、こういった団体を支援するという観点で、ふるさと応援寄附金を活用して、区だけではなくて地域一体となって区民あるいは地域の課題を解決していくというところが新しい観点かと思っております。

 また、新しい基本計画を策定した初年度ということで、これも特徴的なものとして、5年後、10年後を見据えた、首都高速道路の上部に人工地盤をつけまして新たなアメニティー空間と言えるような空間を創出していく、こういった取り組みも着手するというところで、地域課題に地域と一体となって取り組む、そして長期的な観点でも取り組みの足がかりとなる予算を組んだ、こういったところが特に特徴的なところかなと思っているところでございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 地方財源を都市から奪う不合理な税源偏在是正の取り組みというのは、全く看過できないと思うわけでありますが、一方で、今おっしゃった中央区版ふるさと納税のような未知なる、しかし大きな期待を寄せられている施策があると思います。本区においては、ふるさと納税をしている人たちは、やはり人口が増加していくにつれて、本区における平均所得、年収も上がってきているのではないかというふうに考えられます。高額所得者はふるさと納税の限度額がより高く、より高額所得者に有利であるとされるようなふるさと納税の仕組みでありますけれども、このことからも、本区の高額所得者にとっては、地方における珍しい特産品や新鮮な特産品とか、いわゆる返礼品を目当てにしたふるさと納税というのが大変行われやすい環境であるというふうに考えられると思います。

 このような背景において、本区からふるさと納税をする方は今後もふえ続けていくものというふうに思われますけれども、具体的に、今後の増加の見通しを区としてどのように捉えておられるのか、1点お聞かせください。

 それと、少し俯瞰的な、全体的なお話になるんですけれども、中央区版ふるさと納税を企画・立案するプロセスにおいて、本区らしい施策としての統一性や整合性をどのような点に見出したのでしょうか。逆に言うと、いわゆる返礼品目当てのふるさと納税が本区の施策とどのように整合性を持たないのか、この点についてお知らせください。

○清水税務課長
 ふるさと納税、区民の方が寄附をされるという視点での影響額というか、今後の見込みというところでお答えさせていただきます。

 歳入の質疑のときにお答えしたんですが、予算としての見積もりにつきましては、データという点で先の見通しが具体的にはないものですから、平成29年度の実際の9億円という規模を30年度の現年度課税分に当てはめまして、おおよそ4%というところで10億円と試算を出させていただきました。

 ただ、実際にどうなるかというところでいくと、さまざまな報道でもございますが、上位の寄附を受けた100自治体は非常に寄附額が落ちているというような報道もございますし、一方ではワンストップ特例による利用がふえているというような情報も入ってございます。私どもでも今現在まだはっきりはしないんですが、いわゆるワンストップ特例について、今、各自治体から、こういう申請がありましたということで集まっているところでございますが、それが去年に比べると非常にふえているという傾向もございます。そうしたことから、10億円というのは非常に大きな影響額ですが、昨年並みにはあるのではないかと。これがどこまでふえていくのかというのは、今の時点ではわかりませんが、大体7月ぐらいに総務省が調査をいたしますので、そこで当初課税ということで、おおよその姿が見えてくるというところでございます。

 以上でございます。

○吉原総務課長
 本区らしいふるさと納税の構築のプロセスでございますけれども、まず本区といたしましては、区長会でも合意をしております返礼品に頼らない納税の仕組みということでございまして、そこをまず重視したところでございます。ふるさと納税によりまして損失額が大きくなっていることから、昨今でも葛飾区が返礼品の導入に踏み切ったところでございますけれども、やはり無視できないところに来ているというところではございます。

 ただ、本区では、本区のまちづくり、地域の活性化というのは、地域の団体の皆様なくしては、なかなか成り立っていかないというところに着目したところでございます。特に、今問題になっておりますのは、過剰とも言えるような返礼品を目当てに、多くの方々がふるさと納税を利用されているところでございます。また、税の控除というところもございまして、利用率がふえているところでございますけれども、一方で、NPOや団体に行く寄附というのがなかなか集まらないという実態もあるということは報道されているところでございます。こういったことから、団体への支援を強化して、まちのさらなる活性化を図りたいという本区の考え方を重点的に導入したところでございます。

 また、返礼品を導入しなかったことにつきましては、高額な返礼品を受け取った方が恩恵を受ける一方で、税源の減少による行政サービスの低下につきましては、区民全員で受け入れなければならない。そういった現在の仕組みを変えていく必要があるという思いもございまして、ふるさと納税の本来の目的でございます生まれ育ったふるさとやお世話になった地域を応援したいという納税者の思いを実現する、返礼品に頼らない仕組みをつくりたいというところから創設したものでございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 それぞれありがとうございます。

 ちょうど1年ほど前、平成29年3月に特別区区長会において、当時の高市早苗総務大臣宛てにふるさと納税に関する要望を出しておられるかと思います。税の使われ方を考えるきっかけとなる、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる、地域のあり方を改めて考えるきっかけになるという、ふるさと納税制度の趣旨には賛同はしているけれども、しかしながら、特別区では平成28年のふるさと納税による特別区区民税の減収額が129億円に及んでいると。これは、区立保育所の100人規模、109所分の年間運営費に相当すると。大きな規模でありますね。待機児童対策に必死に取り組んでいる特別区にとっては、大きな痛手ですというふうにあります。特別区区長会でのこのような要望からもわかるように、中央区版ふるさと納税が本区から流れ出ていってしまう返礼品ありきのふるさと納税の対抗措置になり得ないということは、もう明白であると思います。

 3月1日現在、186件、約6,700万円のふるさと納税が本区に集まっているということでありますけれども、本年度本格的にスタートいたします中央区版ふるさと納税にどのような期待をしているのか。つまり、返礼品目当ての寄附という現在の風潮に対して、区長からの感謝状一本で臨んでいかれるということでありますが、より崇高な高い次元での高度な意義のあるというんですか、投げかけをしたいがために、あえて返礼品を持たない応援寄附という形をとられたのだと感ずるところであります。

 その点について、将来的にどのような施策を目指しておられるのか、その辺について少し詳しくお聞かせください。

○吉原総務課長
 寄附でございますけれども、もともとは見返りを求めないのが寄附の本来のあり方というところで、本区といたしましては、検討の過程の中で寄附文化の醸成というものも、少しずつでも進展していければいいという思いもございました。そういった中で、今回、返礼品に頼らない制度を創設したものでございます。

 返礼品に頼りませんので、なかなか難しい場面もあるかと思いますけれども、地域の活性化をしていくということで、スタートしたばかりでございますので、区として、まずは一生懸命積極的なPRに努め、今後もさらに努めていくつもりではございますが、年度が明けましたら早急に審査会を設置して、団体の認定審査を行うわけでございますけれども、認定をされた団体につきましては、自身のホームページにおきましても広くその旨を広報することができます。区のホームページにつきましては、積極的に広報はしてまいりますけれども、やはりアクセス数というのは限られているのかなというところがございます。限界というのはあるのかなというふうに思っております。逆にまた、興味のある活動をしている団体がどういった活動をしているのか、そういうものを自身のホームページで広く、認定されたことも踏まえまして、広報をしていくというのも一つの手段かなと思っております。

 そういった意味で、自身の活動であるとか、あるいは自身の活動がどういった地域の魅力の発信につながっていくのか、そういうものも区とあわせて一緒に一体となってPRをしていただくことによりまして、今後さらに寄附金が伸びていくという認識に立っているところでございます。また、先般の答弁と重複いたしますけれども、寄附文化の醸成ではないですが、草の根的な活動を行っているような団体にも、将来的にはこういった活動寄附が回るように、しっかりと広報をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 ありがとうございます。寄附文化の醸成、それから今触れられた草の根活動を応援していきたいと。それから、ふるさと意識の向上、こういったものは大変重要なことだと思います。

 昨年の4月に総務大臣から各都道府県知事に宛てた返礼品に関する通知によると、社会通念に照らした良識の範囲内で、かつ返礼品として納税額の3割以内とすることという文書があります。行き過ぎた返礼品という時点で、つまりこれは寄附の域を超えている面もあるということだと思います。しかし、一方で、今、ちょうど寄附文化の醸成というところで、寄附の文化をめぐる時代の過渡期であるとも思います。返礼品への賛否両論ももちろんありますし、震災時の被災地への寄附の意義、またふるさと意識の向上など、寄附をめぐるさまざまな議論の中で、真の寄附文化が育っていくのか、そうでないのか、時代の変わり目であるとも思います。本区がここでかじ取りを誤ってはいけないというお話なのかなというふうに思いました。

 そのような背景の中で、先ほど触れられておりました応援したい団体を指定する寄附について、少しお聞きしたいと思います。

 地道に区内で活動して実績を持つ団体に対して応援寄附を行えるということでありますけれども、応援したい団体というのは、寄附する側からしても、どういうふうに選んだらいいのかなというところはあると思います。また、新しい団体が何か中央区でのチャンスを求めて参入するということができ得るものなのか、その点について、区としてのお考えをお聞かせください。

○吉原総務課長
 まず、ふるさと納税の団体寄附の仕組みを考える上で、いろいろ多角的に検討を進めてまいりました。その中で、例えば、まず初めに団体を先に登録して、こういった団体に寄附できますというやり方もあるのかなというようなところは1つ検討に上ったところではございます。ところが、東京都のほうに申請し認定されております認証、認定の例えばNPO団体でございますけれども、中央区内だけで約600団体ございます。東京都内におきましては9,500団体ございます。さらには、東京の周辺地域となると、数が限りないことになります。その団体が自分の団体に寄附が集まればいいなということで、登録、認定の申請を出してきたと仮定しますと、例えば2,000団体が登録の申請を出してきたということになりますと、その審査だけでも相当な期間を要します。そういったことになりますと、スタートも相当おくれてまいりますし、実際にその審査が可能なのかといったところもございました。いろいろ検討を重ねた結果、まずは区がこれまでも支援をしており、さらにその支援を強化することによって活動が強化できる団体を指定するという形にさせていただきました。

 今後につきましては、例えば認定された団体につきましては、区のホームページにも認定された旨、それから活動している内容についても広報しますし、また、その団体のホームページにおいても広く周知することができます。新たな団体の掘り起こしという部分になりますと、これはなかなか難しい部分がございます。それこそ、まさに大地震があったときのような本当の寄附文化の醸成という部分につながってくるかと思います。これにつきましては、地域の中で一生懸命頑張っている姿、汗を流している姿というのは、やはり在勤者であるとか、そういった方々の目にとまるものと考えてございます。そういったところから、寄附文化の醸成ということになれば、金額の多寡ではないと考えています。寄附が一件でも二件でも集まることによって、認定の審査会に上ります。それで認定されれば、区といたしましてもホームページに掲載をし、また、その団体もホームページの中で、認定されたということも含めまして、広報することが可能となります。そういったステップを踏みまして、スタートしたばかりの施策ではございますけれども、今後そういった展開の仕方があるだろうというふうに踏んでいるところでございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 ありがとうございます。一件でも二件でも寄附があれば、認定審査会が開かれるというところは、大変公明正大で、いい制度だなというふうに思いました。

 応援したい団体とは、中央区内で活動なさっている、草の根の活動をしている実績のある団体ということですね。人口増加に伴って、いろいろな草の根の活動がある中で、寄附をする側からすると、どういった団体を選べばいいのかという点については、先週からずっと議論にもなっている広報ですとかPRということを、区としてしっかりと行っていただきたいというふうに思うところであります。

 それと同時に、寄附をする側からすると、寄附の使い道が明確で有効に使ってもらえることや、活動の趣旨や目的に賛同できることという具体性と透明性が重視されなければ、やはり寄附は集まらないのではないかなというふうに思うところであります。広報やPRと同時に、こういった具体性や透明性の確保、あるいは不正行為としてどのようなことを想定しているのか、あるいは防止をするのか、こういった点を、まず1点お聞かせください。

 そして、さらに確認をさせていただきたいのですが、中央区で団体を通じて活動をしている方が他区にお住まいの場合は、御自身の団体に本区を通じて寄附を寄せるということは全く問題には当たらないかと思いますが、その点について1点確認をさせてください。

○吉原総務課長
 まず、不正の防止についてでございます。

 団体を認定するに当たりましては、しかるべき書類を提出していただくこととなってございます。まず、定款、規約がしっかりと準備されていること、それからそれぞれの団体の活動の意思決定が総会とか理事会とかで行われていること、要するに1人の考えではないというようなこと、それから前年度どんな活動をしていたのか、その実績であるとか、決算報告であるとか、あるいは当該年度の活動計画あるいは予算、そういったものを必ず出していただきます。また、審査会におきましては、今想定しておりますのが、協働あるいは行政の関係に造詣の深い学識経験者と、それから弁護士を含める予定でございます。また、過去の犯罪であるとか、そういったものもしっかりと把握する上で、今、契約のほうで協定を結んでおりますけれども、警察の力をおかりするような協定を結ぶ方向でも進めているところでございます。そういったところで、事前の審査を行いまして、さらには、その活動がしっかりと行われているかどうかということにつきましては、区に寄附をいただいておりますので、説明責任がございます。したがいまして、年度が終わりましたらば、必ずその団体の活動の実績につきまして御報告をいただきまして、寄附者から問い合わせがあったときには、区でもしっかりと対応できる体制をとっていきたいというふうに考えております。

 それから、構成員が自分の団体に寄附をするということでございますけれども、これは全く問題はないというふうに私どもは考えております。構成員であっても、やはり自分の団体の活動、こういった部分にもっと活動費をふやしたいというような思いを強くお持ちの方はいらっしゃると思います。そういった方々がさらに活動を活性化させたいということで、ふるさと納税を活用して、その活動経費をふやしていくこと、これは問題はないものというふうに認識しております。

 以上でございます。

○佐藤委員
 御丁寧に答弁ありがとうございました。

 まとめますと、応援したい団体を指定する寄附については、地域における地道な活動をしている実績のある新旧の団体への支援を通じて、活力のある共生社会づくりを進めていく。そして、地域の課題解決や活性化の重要な担い手、つまり応援したい団体の活動支援を通じて活力あるプロアクティブ・コミュニティを強力に推し進めていくということだと思います。

 ふるさと納税に関しては最後の質問ですけれども、例えば文京区と5つの非営利団体が運営をしているこども宅食コンソーシアム、区役所から生活の厳しい世帯に向けて食材が届くというものだそうですけれども、クラウドファンディングの形で、すごいんですね。目標額が2,000万円であったのに対して、現在の達成率は403%、8,060万円を超えているということだそうです。また、別のケースとしては、平昌オリンピック銅メダルの女子カーリングチームの出身地であります北見市なんですけれども、オリンピック前には1日に10件程度であったふるさと納税が、銅メダル獲得が確定した2月24日深夜から寄附が激増したと。翌日の25日には30倍の約300件の申し込みがあったと。そのようなことです。正直申し上げて、突然にこのように増収したからといって、即効的に地域が活性化したり問題が解決するかというと、またそれは別の問題であるとは思います。しかしながら、実際にこれだけの寄附が一晩にして集まってしまったということもまた事実でありますし、地方の均衡ある発展といいながら、特定の地域にお金が集まってきてしまうということもあるわけであります。

 そこで、本区においては、逆に、ふるさと納税で多くの減収がある中で、今回の中央区版ふるさと納税が、今後、走り出しながら、また時代の流れに適応しながら変化をしていく、進化をしていくという柔軟性も必要であるのではないかと考えるところでありますけれども、その点についての区としての考え方はいかがでしょうか、お知らせください。

○田中総務部長
 委員のお尋ねにもございましたとおり、現在、うちの区で昨年の12月から本格的に始めましたふるさと納税につきましては、まだスタートしたばかりということで、先ほど来総務課長が御答弁申し上げておりますとおり、新たな基本構想でも示しましたプロアクティブ・コミュニティに資するという観点からも、既存の支援をさせていただいている団体のさらなる支援強化、それで中央区のにぎわいや発展につなげていこうという発想でございますけれども、委員御指摘のとおり、特定の事業を設定して、それにクラウドファンディングなどの手法を使って集めていくということも十分想定されます。

 本区におきましては、まだ具体的な事業の指定というところには至っておりませんが、他の団体ですと、すみだ北斎美術館とか、いろいろな特徴ある施策そのものに対して寄附を募るということもございますので、そこについては、引き続き本区のふるさと納税制度を発展させていく意味で、さまざまな手法を取り入れていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 大変柔軟性のある、そして夢のある御答弁をいただきまして、ありがとうございます。引き続き、このことに関しては、また折に触れて議論を進めていきたいと思います。

 次は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けての新規施策を中心にお伺いをいたします。

 いよいよ具体的に動き出すのではないかなと思われるオリンピック・パラリンピックに向けての施策でございますが、今年度予算案には2件の新規施策がございました。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、地域一体となったおもてなしの展開、それと機運醸成事業であります。

 まず、おもてなしについてでございますが、現状、晴海地域における町会や自治会、PTA、中央区のオリンピック・パラリンピック区民協議会、そういったものが一体となって、あらゆるおもてなしのあり方、行い方というものを議論なさっているさなかであると思うところでありますが、現在までの話し合いにおける進捗、または既に決まっているものがあれば、今年度の予定などをお聞かせください。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 おもてなしの取り組みについてでございます。

 来年度、新たにおもてなしの取り組みということを予算計上させていただいてございます。こちらにつきましては、先ほど委員からもお話がありましたとおり、ようやく選手村の外観ができてきつつあるという中で、いよいよ2年後に迫りましたオリンピックの大会時にいかに選手や役員を中央区の中に導くことができるのかというようなことを調査してまいりたいということで、来年度予算計上させていただいているところでございます。

 そうした中で、具体的に選手村の中でさまざまなおもてなしを区がするということは非常に難しいというふうにも聞いてございますので、そうした中で、選手村の外にいかにそういった方をお招きして、地域の方あるいは団体がどのようなおもてなしができるのか、する効果があるのか、こういったところを検討してまいりたいと思っているところでございます。

 具体的には、中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会を先月も開催いたしましたけれども、町会・自治会、また文化の団体、子供、青少年の団体、スポーツの団体、さまざまな団体の方々にお集まりいただいて、どのようなおもてなしができるのか、現在検討しているところでございます。また、晴海地区では将来ビジョン推進会議ということで、地域の方々にお集まりいただいて、自主的な取り組み、今年度もブラハルミというような企画をして晴海をPRするといったことも実施してきたところでございます。来年度につきましても、このようなおもてなしの取り組みを進めて、また、もう一つ、補助事業を新たに立ち上げてございますけれども、こういったものも活用していただきながら、2年後に迫ったオリンピックに向けて、さまざまな機運醸成に地域の方々と一体的に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○佐藤委員
 御答弁ありがとうございます。

 おもてなしという言葉は、思い返すと、2020東京大会の招致活動のころからのキーワードであったと思います。おもてなしとサービスというのはどう違うのかなというふうに思ったものですから、長年客室乗務員をしている友人に聞いてみたんですが、おもてなしというのは、一息ついたところでおしぼりを普通にお渡しするというのはサービスと言いかえられるようなおもてなしなんだそうです。一方で、おしぼりをお持ちしたときに、マニュアルにはない、個々から出てくるようなねぎらいの言葉だとか行為だとか、そういうものが加わることによって、サービスではないおもてなし、だから、ある意味、おもてなしというのは、よい意味で、お客さん、相手にとっては想定外の、マニュアルにはない、本当に一人一人の中から生み出されるものなんだなというふうにお伺いいたしました。

 今、選手村の外へ外へというお話がありましたけれども、外に外に導いて、町なかに出てきてくださったときに、そういった意味で、おもてなしの展開、真心こもったおもてなしをどのように引き出していくのかなというところに大変私は関心を持っているんですけれども、その辺、何かお考えがありましたら、お聞かせください。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 具体的には、来年度の検討の中で、より精度を上げてまいりたいと思ってございますけれども、大会期間中には選手と役員の1万8,000人の方がお越しになると聞いているところでございます。

 こういった方々を、晴海だけではなくて中央区全域にということですので、具体的に申しますと、例えば晴海通りであったり、あるいは中央通り、本区の大動脈といいますか、こういった通りを通じまして、築地、それから銀座、さらには日本橋というような形でつなげていければと思ってございます。また、こういったところには、それぞれ観光情報センターであったり、インフォメーションセンター、さらには築地の市場というようなところもございまして、こういったものとの連続性を持たせながら、中央区全体を歩き回ってもらえる、見てもらえる、こういった展開ができれば、非常に有意義ではないかなというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○佐藤委員
 ありがとうございました。

 地域一体のおもてなしといっても、おもてなしそのものをマニュアル化していくというのはなかなか難しいなというふうに考えるところであります。地域一体となってというよりも、おっしゃっていたように、むしろ地域性やマニュアルにはない個性が生きていく形のおもてなしというものがあってもいいのかなというふうに思ったところであります。

 そして、いよいよ大会に向けて、何か私も少しは役に立ちたいわという方々も多いと思います。地域一体となって、しかし個性が生きる形でのおもてなし、そして、できるだけ多くの方がかかわっていけるようなやり方を実現していただきたいというふうに思います。地域一体という部分に関して、もし具体的に方法論などがありましたら、あったらで結構ですので、お知らせください。

 そして、おもてなしに関連してですけれども、まちがとても安心・安全であるというのも一つのおもてなしのあり方であると思います。オリンピック・パラリンピックの開催に伴って、多くの来街者が予想される中における歩きスマホの対応、ハッカーによるサイバーテロの脅威についてお聞きしたいと思います。

 まず、危機管理の観点からの歩きスマホへの対策です。

 最近、とても多くの外国人観光客が町なかに見受けられますけれども、日本全体では外国人観光客が、2017年は2,869万人、そして彼らの旅行消費額目標が、オリンピックまでに8兆円だそうです。これに伴い、残念なことに、とても多くの方が歩きスマホをごく当たり前に行っています。私は一般質問でも触れましたけれども、そして区としても、御答弁で、広報紙やホームページでの周知に加えて、年2回の交通安全運動、推進要領にスマートフォンの使用禁止というものを明記してキャンペーンを行ってくださっているといった御答弁をいただきました。ルールとかマナーの向上と事故防止の啓発活動を行ってくださっていることは認識をしておりますが、実際問題、依然として改善傾向が見られるわけではないんです。オリンピックとその先を見越した危機管理の一環として、安全で快適な歩道空間を確保する上で、必要である歩きスマホの実態または情報について、区としてはどのように把握を、または情報収集しておられるのか、区内の実態についてお聞かせください。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 まず、地域一体となった取り組みについて、私のほうから答弁させていただきます。

 先ほど委員からも御指摘ありましたとおり、大会に向けては、なるべく多くの方がかかわれるような取り組みが大切であるというようなことを、同様に認識しているところでございます。例えば、既に行ってございます、地域の方が自主的に月に1回、第一土曜日の朝、清掃活動を選手村の周辺でしてございます。この取り組みにつきましては、当初、地域のスポーツクラブが実施していたわけですけれども、そのほかの方々も自由に参加してもらって構わないということで、広く声かけをして、現在も進めているところでございまして、こういった非常にわかりやすい取り組み、イベントは非常に多くの方が参加しやすくなるものかなというふうに思ってございます。また、そういった取り組みを通じまして、今後さらにほかの地域にも広げていくような場合、その地域ごとに個性を持たせた取り組みにしていくということも大切かなと思ってございますので、あと2年後に迫ってございますけれども、何ができるのか、引き続き検討してまいりたいというふうに思ってございます。

 以上です。

○俣野危機管理課長
 歩きスマホの件でございますが、非常に画面に集中をして、下のほうを向いて歩かれているということで、大変危険な行為であるというふうに認識しているところでございます。こちらにつきましては、事故につながるものもございますが、一般的には道路上で発生いたします個人のマナーの問題かなというふうに考えておりまして、私もまちで、外国の方に限ったことでございませんけれども、どういった方が歩きスマホをしているのかなということを見ることもございます。よくお店の情報ですとか、あるいはグーグルマップで道を検索しながら歩いていくというようなところにつきましては散見されるわけでございますが、当然危険な行為であるというふうに考えているところでございます。

 これまでも各所管のほうで歩きスマホにつきましては答弁をさせていただいておりますが、警察あるいは鉄道事業者、また公園管理者等を含めまして一体となって、そういったことは危ない行為であるといったことにつきましては普及啓発活動に取り組んでおりますので、今後ともそういった活動を通じて、歩きスマホは危ないんだということを強く訴えてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○佐藤委員
 それぞれ御答弁ありがとうございます。

 歩きスマホに関しては、ぶつかるとか転ぶとか落ちるとか、被害者になることもありますけれども、歩きスマホをすることによって自分が加害者になるということもあるわけです。歩きスマホをするかしないかは、今おっしゃっていただいたように現段階では個人のマナー、モラルといったところに委ねるしかありません。ルールやマナーをみんなが守ってくれれば、それでいいわけですけれども、なかなかそうはなりませんし、それどころか深刻化してしまった、事故が起こってしまったというようになってくると、条例や法律で規制をするということになった地域もあります。

 参考までに、海外の情報について、ちょっと触れます。もちろん、こういった海外の事例というのは、移動できる条件とか条件の機動性といったところに大きな差があるということは承知で、御紹介させていただきます。例えば、アメリカのニュージャージー州では違反者に85ドルの罰金、ハワイ州では15ドルから99ドルの罰金、アメリカでは歩きスマホのことを英語でゾンビスマホと言うそうなんですけれども、中国ではゾンビスマホという専用レーンが整備をされていて、歩きスマホをする人はここでやってねというような形になっております。韓国でも、ゾンビスマホの標識の対応をしているということです。

 特に、オリンピック・パラリンピックの期間中は海外からの来街者がたくさんいらっしゃいます。大変多くの外国人観光客が区内で見受けられる中において、日本の人々はルールやマナーを守って、歩きスマホもしないし、道路も駅も、町なかは安全な場所であるといったところは、危機管理の観点からもとても重要であると思います。その安心感もおもてなしの一つとして、観光の大きな要素ではないかと思うところであります。特に、今後、オリンピック・パラリンピックまでに向けて、具体的な歩きスマホに関する目標とか、このようにしていきたいと、特にオリンピックというところを意識して何かあるのかどうなのか、その辺のところをお聞きできればと思います。

○草場副参事(生活安全・特命担当)
 ながらスマホの対応でございます。

 これまでも議会の答弁で区長が申し上げていますとおり、条例の制定等につきましては、慎重に考えているところでございます。それぞれの対策につきましては、今回、3月28日に開催されますけれども、中央区の交通安全対策協議会におきまして、春の中央区の交通安全運動の実施計画要領が策定されます。その中でも、ながらスマホの対応につきましては、これから決まっていきますけれども、警察では、自転車の携帯電話使用運転については、積極的な指導ですとか取り締まりを、その他のながらスマホ歩行者等につきましては、各種キャンペーン等を通じまして、関係機関と合同して取り組んでいくということで新要領を策定中でございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 ルールやマナーを個人の認識に委ねるということであれば、ルールやマナーに違反している人に対して、それはルール、マナー違反だということを認識していただいて、啓発をしていただくという作業が粘り強く必要だと思います。そのことをきょうは強く要望して、次の質問に移ります。

 サイバーセキュリティについてであります。

 現在、サイバーセキュリティは国の責務とされており、また同時に、大きなインフラ事業者に対しても、国や自治体の取り組みに協力をすることを責務としております。いわゆるサイバーセキュリティ基本法であります。本区の取り組みとしては、昨年の秋の10月に、区内の警察署、東京商工会議所とサイバーセキュリティに関する協定の締結を行っているかと思います。サイバー犯罪被害が発覚した際の情報発信活動もこの協定に含まれているとのことでありますが、現在までに区内におけるサイバー攻撃など、区としてどのように実態を把握なさっているのか、最初にお聞かせください。

○島田情報システム課長
 区内におけるサイバー攻撃についでございます。

 現在のところ、非常に大きなサイバーテロを受けたことは報告には上がっておりません。

 以上でございます。

○佐藤委員
 それは大変いいことだと思います。例えば、2012年のロンドンオリンピックでは、2週間の開催期間中に五輪サイトに2億2,100万回のサイバー攻撃があったと報告があります。そして、2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、大会組織委員会の公式サイトによると、約2,000万回のサイバー攻撃があったということです。恐ろしい数の多さだなというふうに思うわけですけれども、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けてサイバー攻撃が増加することは、過去の例から見ても確実と言えそうです。社会的、政治的な主張のもとにハッキング活動を行う、ハクティビズムというそうですけれども、マイナンバーという極めて重要な個人情報を管理している地方自治体におけるサイバー攻撃の対策は、とても重い責務を負っていると思うところであります。

 そこで、中央区として、リスク管理をどのようになさっているのか、お聞かせください。

○島田情報システム課長
 本区のセキュリティについてでございます。

 やはり個人情報あるいは重要な区政情報が漏えいするということは、非常に大変なことでございます。本区といたしましては、セキュリティを高めるために、平成28年度に総務省が提言しましたセキュリティの強靱化、これは個人情報を扱うパソコンとインターネットあるいはメールですとかを完全に分断することによって個人情報を守りなさいということで、個人情報の漏えいに対する施策を実施したところであります。

 また、その際に分離したインターネットについては、東京都に接続口を一括して集約しまして、そこで質の高いセキュリティですとか、ウィルスバスターを設置すると。その中で、区におけるセキュリティあるいは東京都におけるセキュリティ、二重のセキュリティにおいてインターネットの安全性を確保した。というのは、やはり個人情報の漏えいというのはインターネットを介するのが非常に多いので、そうした施策を行ったということでございます。

 また、オリンピックに当たりまして、サイバー攻撃の対策は非常に重要なことでございますので、東京都におきまして、昨年12月に、オリンピックに向けまして東京都ICT戦略というものが発表されました。その中で、サイバーセキュリティに対して、今後そういった情報の漏えいについて専門の組織を設置する。また、本区についても専門のセキュリティに対応する、CSIRTという組織ですが、4月から組織化して、個人情報の漏えいを起こさないような体制、技術的な対応、あるいは個人情報を取り扱う職員のセキュリティに関する資質の向上、そういったことに対応しているところでございます。

 以上でございます。

○佐藤委員
 御答弁ありがとうございます。

 ICT戦略と、それから、今、CSIRTという言葉が出てきましたけれども、発生時における窓口の情報を一元化したりですとか、一体誰が統括の責任者として動いていくのかといったところが問題になってくると思うんですが、まずサイバー攻撃の話に戻します。サイバー攻撃は、侵入を許さないということが、まず第一だと思うんですけれども、万が一侵入されたときに速やかに対策が実行されるといったところが今のICTだとかCSIRTだとか、そういうことでございますよね。そうなってくると、業務そのものを停滞させるということもあるわけで、いろいろな優先順位があるんだろうなというふうに想像するわけであります。そういった中で、情報セキュリティのガバナンスはしっかりとやっていただけているというところがわかりました。

 その上で、近年増加傾向であるというふうに聞いておりますが、情報漏えいについてです。

 マイナンバーなど、本当に極めて重要な個人情報が取り扱われている本区においても、情報漏えいは想定外というものが存在しないというところまでいっていただきたいなというふうに思います。そういった防止策に当たる、あるいは万が一が起こってしまったときの機動的な組織内の内部統制というものがまさに求められていると思います。今のICT戦略だとかCSIRTだとかと重なるところもあると思うんですが、内部統制だとか機動的な組織といったところで御答弁いただければと思います。

○島田情報システム課長
 サイバー攻撃につきまして、委員がおっしゃるとおり、絶対侵入されないとは100%言い切れないのが事実でございます。というのも、今まで知らなかったウィルスの対策ができなかった場合、技術的な話になってしまいますが、仮に侵入されたときに封じ込めるというウィルスバスターも備えております。それでも、やはりすり抜けがあったときには、先ほどと重複になりますが、CSIRTという、コンピューター・セキュリティ・インシデント・レスポンス・チーム、それの略なんですが、企画部長をトップにし、情報システム課を中心として、あるいは関係部署、外部のIT業者、それぞれがどう対応するのか、情報漏えいした場合はどういった対策がベストなのか、そうしたことに迅速に対応して、対応について副区長に説明して、その中でそういった対応をしていくということになります。

 以上です。

○佐藤委員
 どうもありがとうございました。

 これからも危機管理の観点で、さまざまな懸念が出てくると思いますけれども、区としてしっかりと対応していただいていることがわかりました。これからもモラルに委ねる点、マナーに委ねる点と、それから、それだけには頼れないというところで、しっかりと想定外のない対策をしていただきたいと思います。

 私からの質問は終わります。ありがとうございました。

○木村委員
 ただいま第2款「企画費」及び第3款「総務費」の質疑半ばではありますが、暫時休憩し、午後1時に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 ただいまの動議に御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 午後1時に委員会を再開いたしますので、御参集を願います。

 暫時休憩いたします。

(午前11時29分 休憩)


(午後1時 再開)

○押田委員長
 それでは、休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 資料要求がございました36点について、席上に配付いたしました。

 第2款「企画費」及び第3款「総務費」について、質問者の発言を願います。

○堀田委員
 では、私から、企画費、総務費につきまして、大きく4点、ふるさと中央区応援寄附につきまして、またオリンピックを迎えるに当たりまして、また防災、そして職員の採用等に絡むことの4点、また、時間がございましたら、投票率アップに向けての方策ということでお尋ねしていきたいと思います。

 まず、新規事業になりますふるさと中央区応援寄附のことでございます。

 私も質問を何点も考えてきたのですが、けさの前委員からの質問もございまして、完全にかぶっているところもございましたので、1点だけ、私のほうから御紹介ということでさせていただければと思います。

 歳入の款、また、けさの御質問に対する御答弁で、今後、個別の事業に対しても検討するということで、今はとりあえず始まったばかりであるということで、今後のことだというお話がございました。私も、いわゆる個別の事業を設定すると言ったら変ですが、それは非常に大切なのではないかというふうに考えております。前委員からもございましたカーリングの北海道北見市などもございます。また、愛媛県松山市では道後温泉、これは非常に有名な観光資源でございますが、道後温泉の耐震改修工事を行うに当たりまして、ふるさと納税を活用していくということでございました。実際、総事業費は約26億円、また工期は7年かかるそうなんですが、そのうちクラウドファンディングでは5億円ということで、これはクラウドファンディングでの金額でございますけれども、ふるさと納税のメニューの一つとして、坊ちゃんの場所としても有名な道後温泉の耐震改修工事に使っていくということでしたので、こういうものも御参考にしていただければと思います。

 大切なのは、個人から寄附いただくというときに、わかりやすい、また有形のものというのは非常に訴えるものがあるのかなというふうに考えた次第でございます。わかりやすいもの、有形のものという角度で今後も御検討いただければと思うのですが、その点についてお考えをお示しいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○吉原総務課長
 先ほど総務部長から御答弁申し上げたところではございますけれども、現在のところはまだスタートしたばかりで、地域の活性化に資する団体の支援をさらに強化していくというところに力点を置いていきたいと考えてございますが、今後の考え方といたしましては、例えば先ほども事例に出させていただきましたけれども、文京区のこども宅食に想定外の、非常に多くの寄附金が集まってきたと。文京区の御担当の方にも確認をしたところ、区民が1割で区外の方が9割だというようなことでございます。その意向を尋ねてみたところ、やはりこういった事業を文京区から発信していってほしいという意向で寄附がクラウドファンディングに集まってきたというところでございます。

 こういったことを考えてみますと、やはり区といたしましても、今後は何かそういう事象が生じた場合には、クラウドファンディングの活用であるとか、ふるさと納税の活用ができないかというのも一つの選択肢になってこようかと考えております。今、委員言われましたようなことも踏まえまして、今後は幅広い活用についても考えなくてはいけないというふうに認識しているところでございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。

 では、次の質問に移らせていただきます。

 東京オリンピック・パラリンピックを迎えるに当たってというところでございます。おもてなしという意味で、観光客の方、また選手の方々、大会関係者の方々を迎えるおもてなしという角度と、また、今回新規事業で上がってございますが、気運醸成事業というところで、区民の方たちに対して機運を上げていくという角度、両方大切かなというふうに思っております。

 本区は、東京、日本が持つさまざまな魅力の発信と地域の活性化を推進していこうというのが大切かと思います。また、機運醸成というところでは、多彩な地域資源を活用していこうと事業説明のところにも書いていただいております。本年の第一回定例会の一般質問の中で、我が会派の中島議員より提案がございましたけれども、勝鬨橋を地域資源として活用していってほしいと。それはいろいろなやり方が考えられるということで、質問といいますか、要望をさせていただき、勝鬨橋を地域資源として活用していきます、考えていきますという御答弁をいただいていたかと思います。

 ここで、私からの提案なんですけれども、勝鬨橋は現存する国内最古のはね上げ橋でございます。はね上げ橋ということで、橋の真ん中の部分が開いて、片仮名のハの字のように70度で開く橋でございます。東京オリンピック・パラリンピックで多くの方々をお迎えするに当たって、また、区民の皆様の機運を醸成していくという意味において、ぜひとも勝鬨橋を開いていただきたい、開いてはどうかということでございます。

 海外では、はね上げ橋というのは非常に重要な観光資源の一つでございます。一番有名なのはロシアのサンクトペテルブルクかと思います。サンクトペテルブルクは、時代によりましてペトログラード、またレニングラードと呼ばれたまちでございます。帝政ロシアの時代には、ヨーロッパの窓と言われまして、本当に美しいヨーロッパの古い町並みをそのままそっくり映した、そのような美しいまち、そして古いまちでございます。世界3大美術館の一つであるエルミタージュ美術館やエカテリーナ宮殿も有名な観光地となっておりまして、昨年、ヨーロッパの都市の最高の旅行先に選出された、つまり、パリ、ロンドンを押さえて、ヨーロッパで一番の観光地に選ばれたサンクトペテルブルクのまちでございます。

 ここの市内には350ほどの多くの橋がかかっておりまして、そのうちの21の橋がはね上げ橋となっていて、船の通過にあわせて順番に開いていくことになっております。本当に多くの観光客がいらっしゃる大観光地でございますので、実は、橋が開く時間というのは真夜中です。それでも、多くの観光客の方が、はね上げ橋が開くのを見に行っております。私も、滞在先のホテルからタクシーに乗って見に行ったことがございました。橋がはね上がる、多分二、三十分前からだったかと思いますが、馬に乗ったお巡りさんと思われる方が、もうすぐ橋がはね上がるので、通れなくなりますよということをお知らせに回って、交通整理と言ったら変ですけれども、そういうことをされていたことが非常に印象に残っております。馬に乗ってというところも観光客へ向けてのおもてなしというか、パフォーマンスなのかなというふうに見ておりました。これは15年ほど前のことでございます。実は、今ではもっと観光客に人気があるようでして、バスツアーとかディナークルーズも運航されているということで、サンクトペテルブルクでは、大体4月から11月ぐらいにかけて、毎日行われていると。夜中に開いて、夜明けごろに順次閉まっていくということになっているようでございます。夜ということもございまして、ライトアップされていて、まちもきれいなんですけれども、橋が本当にきれいで、見に行ってよかったなと、本当に強く印象に残っています。

 この勝鬨橋は、昭和15年に晴海で開催される予定だった万国博覧会にあわせて、そのメーンゲートとして建設されました。本当ならば、同年開催が予定されていた東京オリンピックと並んで、日本の実力を世界にアピールする最高のシンボルとなるはずでした。そのためにつくられたのですが、戦争のために、残念ながら、それはかなわなかったということでございます。その後、橋の開閉そのものは行われていたようですが、昭和45年、正式に開閉の中止が決定して、今に至ります。

 私は、中央区に住み、議員にならせていただいて、勝鬨橋が開いたんだという話を耳にしたときに、サンクトペテルブルクのことを思い浮かべて、すごく興味津々と言ったら変ですが、開いたらいいのにと実はずっと思っておりました。そういう中で、中島議員の思いも受け、また今回、質問をこの場でさせていただくに当たりまして知ったところなんですが、15年ほど前、当時の都議を先頭に、勝鬨橋を再び開こうという運動があったということを知りました。我が会派の墨谷議員もこの運動に携わっていたということでございました。また、当時の都知事である石原都知事も前向きに受けとめて、閉塞した気分をぱっと広げるにはいいイベントだという答弁をされました。そして、東京都のほうから土木学会へ、耐久性など技術面の調査を委託して、土木学会の調査研究小委員会が2年ほど調べて、結果、外観を調査した限り、開閉を再開するための技術的な問題はないという報告書をまとめたということでございました。

 その後、東日本大震災もございましたので、どうなのかな、本当に開くのかなというあたりを、今回、勝鬨橋を管理している東京都の公社の担当の方にお伺いいたしました。そうしましたら、開閉部の合わせ目を覆った部品を交換すれば、開閉そのものは可能、また耐震工事を行うが、開閉ができなくなるような工事ではないというふうな説明を頂戴いたしました。実際に、お隣の韓国では、実に47年ぶりに同じくはね上げ橋が開いたという、実例と言うと変ですけれども、そういうものもあったということも今回知りました。これは非常に費用もかかるということで、本当に実現するのかというあたりでは、夢物語になってしまうのではないかという部分もあるかもしれないんですが、オリンピック・パラリンピックを迎えるに当たって、昭和15年にできなかった分、今度こそ、世界中から日本にいらっしゃる方々をお迎えするに当たって、華やかに迎えるためのゲートにしていけたらなという思いでおります。実際どうなんだ、実現するのかという部分もあろうかと思いますけれども、そうなるといいなというところからお話をさせていただきましたが、それについて、御答弁とは申しません。御感想ということで、お願いできればと思います。よろしくお願いします。

○吉田副区長
 本区でも有数の混雑度合いの晴海通りの橋を上げようというんですから、無謀きわまりない話なんですが、ただし、実際に言われてみると困るのは、例えば深夜、観光資源として上げられないかというのは、なかなかいい御提案だと思うし、それともう一つ、実は今までは深夜と言われても、築地に市場がありましたので、大型の貨物が晴海通りに入ってくることが非常に多かったものですから、深夜の時間は結構ラッシュなんですよ。そういうことからして、堀田委員に非常に不利な材料が実はどんどんなくなっていくところがありまして、そういう意味でいうと、可能性は出てくる。

 ただし、問題は、橋の周りにそれなりのスペースがないものですから、築地の関係者でも、裾野の部分であるとか何かで見れるわけですけれども、実際にはね上げたところを眺めるところはどこなんだと。そして、多くの方が来て、すばらしいねと言える場所があるのかと。実は今のところ、これがなかなか見つからないというところがございまして、委員の御提案ではございますが、実際に、短期的にこの話をオリンピックに間に合わせるというのは非常に難しいところがあると思います。実態的に、それだけの観光資源として利用するのであれば、やはり観光客の方々が楽しめるスペースをどう確保するかということもあわせて考え、そして時間というものも、例えば深夜みたいな形で想定をしていって、では舞台づけはどうなんだということを考えなければいけませんから、それなりに検討が必要でございます。

 オリンピックに間に合わせるには、基本的に無理だと思いますが、例えば築地市場の跡地の開発というようなものは、逆に、その点でいけば、そのことも含めて検討する余地があるわけでございますので、そういったところで、少し時間をかけながら、本区の新しい魅力として検討するということは非常に有意義であろうというふうに思います。

○堀田委員
 御答弁ありがとうございます。

 見るところがどこにあるんだというようなところもありますけれども、先ほどサンクトペテルブルクの御紹介の中でもお話ししたんですが、例えばクルーズ船とか、こちらでいうと屋形船になりますでしょうか、船で川の上から見るということもできるかと思いますし、幸い、隅田川のところは遊歩道もきれいに整備されていますし、そういう意味で、何十万人というわけにはいかないんですけれども、見る場所は提供できるのかなというふうにも思っております。

 また、先ほどの土木学会の報告書で最低10億円はかかると報告がございまして、今ですと、もっとかかるのかなというふうには思っております。先ほど御紹介しました韓国の影島大橋は釜山にございまして、はね上げ橋が開かなくなって何十年もたつので、それを壊そうという企業の動きがある中で、住民の反対運動がございまして、それに折れる形で企業が40億円出資して復活させたということもございます。

 費用の捻出も非常に重要な要素になってくるかと思うのですけれども、1つは企業、またオリンピックに間に合わないとなると、なかなか国や東京都を引っ張ってくるのは難しいかもしれないんですが、大切な勝鬨橋、重要文化財ということで、何とか国や東京都からも費用をいただけないかなという思い、また、もう一つ、ふるさと納税のメニューの一つに加えてはどうかというふうに思います。先ほども道後温泉を御紹介いたしましたけれども、有形のもの、また、今まで開かなかった橋を開くという、わかりやすい目的でございますので、支持を得やすいのかなというふうに考えているところでございます。

 また、例えば日本橋におきましては、昨年、大きな動きがございました。それまでも何度も話が持ち上がり、おさまってしまったという経緯がある中で、現実的なところはまだこれからという部分はございますけれども、これまでに比べると本当に大きく進んだということがございました。何より地元の方々の思いが実ったという意味で、本当にすばらしいなというふうに感じております。また、勝鬨橋につきましても、本当に重要な、たくさんの交通量がある橋であるとともに、それ以前に、歴史のある、また橋としても、昭和15年当時、日本の総力をかけてというぐらい、ほかのどこにもないようなデザインをということで、工事等も全部日本国内の会社で行ったということもございましたし、そういう意味で、本当にすばらしい資源となる橋だと思っております。そして、それだけでもすごいと思っていたんですが、今回、地域の方たちの運動もあった、思いがあったんだなということを知り、やはり何かできないものかという思いでおりまして、今回提案をさせていただいた次第でございます。

 オリンピックに間に合うかどうかというあたりは非常に難しいというところもございますけれども、頭の片隅に置いていただきながら、地域の方々の思いにも応えられるものとして、前向きに、また、なるべく早い、できればオリンピックに間に合わせていただければと思うんですけれども、そういう検討をお願いできればと思います。

 ちなみに、有形のものとか、ある事業に対して寄附をしていただくような場合、すみだ北斎美術館もそうでしたし、今回御紹介した道後温泉の改修もそうですけれども、返礼品ではなく、特典という形の制度をつくっておられるようです。今回、もしふるさと納税のメニューとして勝鬨橋を開くということをするのであればと勝手に考えたんですけれども、例えば夜中ということで、近隣のホテルに泊まっている方だけではないかもしれませんが、ホテル業界を巻き込んで、ホテルの宿泊料の割引券をいただくとか、また、タクシー業界を巻き込んで、ホテルから勝鬨橋付近へのタクシー料金の割引券をもらうとか、何かそういうことも考えられるかなというふうに思っておりました。いろいろな工夫ができて、私などはちょっとわくわくしていたんですけれども、現実の問題とあわせながら、夢のあるお取り組みをぜひとも進めていただければと思っております。

 この質問の最後に、これは中島議員の思いでもあるんですが、せめてプロジェクションマッピングで飾っていただけないかというところもございまして、勝鬨橋を観光資源として生かすに当たり、その辺をぜひとも、そちらのほうならば、オリンピックに間に合わせるのに、もう少し可能性が高いのかなと思うんですが、その辺のお考え、御感想をお願いできればと思います。よろしくお願いします。

○吉田副区長
 一般質問から続けて御提案をいただいております。検討させていただきます。

○堀田委員
 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 では、次の質問に移らせていただきます。防災対策につきましてお伺いいたします。

 まず、防災拠点等の整備ということでございます。

 多分昨年の夏だったと思いますけれども、御報告いただきました防災拠点等におけるWi-Fi環境の整備につきましてでございます。区内のケーブル事業者の御協力、申し出によりまして、防災拠点等にWi-Fiを整備するという御報告でございました。こちらで活用する通信網は地域BWAというものだそうですけれども、その辺が余りよくわからないものですから、御説明をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○俣野危機管理課長
 地域BWA制度でございますが、日本語で申しますと、地域広帯域移動無線アクセス、これもわかりにくいんですけれども、全く聞きなれない言葉でございまして、簡単に申し上げますと、地域の公共の福祉に資する通信事業、例えば防災であったり、福祉関係の見守りであったり、そういったことを公共貢献という形で確実に実施する場合には、地元自治体と協定を締結することを条件に、通信事業者は総務省の管理する電波帯域を使用することができるというものでございます。電波を活用した公共貢献と、事業者が運営する民間向けの一般利用の通信サービスとをあわせ持つことが可能な仕組みでございまして、特徴といたしましては、利用する電波帯域は大手の通信キャリアが入ってこない電波帯域ということがございまして、災害時でも非常につながりやすいというふうに言われているものでございます。

 設置に当たりましては、実は今月下旬ぐらいから工事を予定してございまして、おおよそ来年度8月を目途に、各防災拠点、副拠点、それから福祉避難所にWi-Fiを整備していくというものでございます。こうした事業を運営する通信事業者2社と昨年8月に協定を締結してございまして、今回の公共貢献の中身につきましては、防災目的といったところで取り組んでいく予定でございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。災害時でもつながりやすい、また地域限定ということですかね。そういう通信網だということで理解いたしました。

 このときいただいた資料で、設置一覧というものがございました。それを見ておりますと、学校は基本的に入っておりまして、阪本小学校は仮校舎ということでありますが、城東小学校は入ってございません。もちろん、今、建てている途中だからということだとは思いますけれども、小学校がそれぞれ完成した暁には設置をしていただけるのかということの確認が1つと、浜町スポーツセンターもこのリストの中に入っておりませんが、浜町スポーツセンターへの設置について、どのようになるのか教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○俣野危機管理課長
 城東小学校、阪本小学校でございますが、現在、仮施設で防災拠点ということで設置をしてございまして、京橋区民館、それから阪本小学校仮校舎でその位置づけがされているところでございます。それぞれの本校舎が完成した場合には、そちらにWi-Fiを無料で移設していくということで事業者のほうとは話がついているところでございます。防災拠点等につきましては、仮施設ができようが、本施設ができようが、漏れ、抜けがないように、皆様が適切にWi-Fi環境を利用できるように取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、浜町総合スポーツセンターということでございますが、今般の通信事業者との協定の中では、Wi-Fiの整備に当たりましては、基本的には災害対策基本法上の指定避難所、それから本庁並びに重要な庁舎ということで、本庁舎並びに両出張所というところで整理をさせていただいているところでございます。利用に当たりましては、災害時に区民の方がインターネットで情報を収集していくといったところがメーンの話になるというふうに考えてございます。今回の協定締結に基づくWi-Fi整備の到達点としては、今申し上げたとおりでございまして、これ以外への、浜町総合スポーツセンターを含む区立施設につきましては、今後の話としまして、利用者のニーズ、それから地域防災無線ですとか、既存の通信機器とのすみ分けといったものもトータルで考えながら、総合的に検討していくものと考えているところでございます。

 以上です。

○堀田委員
 ありがとうございました。

 浜町スポーツセンターは、有事の際、事が起きた後には行政のほうで使われる施設に当たるかと思いますけれども、実際、災害が起きたときに、時間によってはもしかすると利用中の区民の方がいらっしゃることもある場所でございますので、しっかりこの一つに加えていっていただければという思いで、言わせていただきました。

 また、災害時、つながりやすいという意味では、今設置を予定していただいていますBWAのWi-Fi環境というのも当然大切だと思います。また、ネットに接続するということ自体を日ごろしないという方も、中にはいらっしゃるかと思います。そういう場合に大切なものとして、災害時用の公衆電話があるかと思います。先日も何かで災害時用の公衆電話を増設する動きがあるという情報、ニュースを見たのですけれども、本区におきまして、その状況をお知らせいただければと思います。よろしくお願いします。

○早川防災課長
 災害時用公衆電話についてでございます。

 公衆電話は、災害発生時にも通信の制限を受けない災害時優先電話の機能を持ってございます。しかしながら、近年、携帯電話やスマートフォンの普及等による生産面の影響で、全国的にも公衆電話の設置台数が非常に減っているものというふうに認識しております。そこで、区内には23の防災拠点がございますが、こちらに5回線ずつ、特設公衆電話を設置してございます。さらには、副拠点、福祉避難所、その他の施設ということで、区の施設35、合計で150回線設置してございまして、これはふだんはモジュラージャックがあるだけで、災害時にはそこに電話機を接続して使うものということで、防災拠点の訓練等で実際に接続して訓練なども行っております。

 増設する動きということでございますが、公共施設、いわゆる避難所になる場所にはこういった公衆電話の必要性があることから、NTT等の通信事業者もそういった場所を探していると聞いておりますが、やはり設置場所ですとか、きちんと運営ができなければいけないといった条件もございますので、もしそういったお話がありましたら、積極的に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。そのようなことがございましたら、ぜひお願いします。いざ本当に災害が起きたときに、いろいろな意味で、情報収集、また身内や知り合いとの連絡がとれるように、そういう環境をしっかりと今後も整備していただければと思いますので、よろしくお願いします。

 次に、防災パンフレットということでお尋ねいたします。

 中央区では、数年前になるかと思いますが、わが家わがまちの地震防災というパンフレットを作成されたかと思います。こちらは、ポケット版やDVD、またダウンロードもできるようになっているようでして、大変すばらしいなと思っております。わが家わがまちの地震防災ができたころには、たしか全戸配布なさっていたかなというふうに記憶しております。内容的にも昨年2月に改定されているようでもございますし、その後、最初にでき上がったときから変わっている部分もあるかと思います。新しい住民の方には多分転入されたときにお渡しされているのかなとは思うのですが、今後、各戸に配布するとか、更新といったら変ですけれども、以前各戸配布なさっていたことについては、今後どのようにお考えなのか、お知らせいただければと思います。

○早川防災課長
 家庭向けの防災パンフレットについてでございます。

 こちらは、中央区地域防災計画の修正などのたびに内容を改定して、改定のときには全戸配布すると。それ以外の年には、今、委員からお話もありましたとおり、転入された方には窓口で配ったりという形で配布に努めているところでございます。平成30年度は特にこちらの改定は予定しておりませんが、今後、地域防災計画の見直し等の機会を捉えて、必要に応じて全面的に改定をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 わかりました。よろしくお願いいたします。

 また、防災パンフレットということでは、中央区では、先ほどのわが家わがまちの地震防災というパンフレットがございますけれども、今月、東京都が東京くらし防災という防災ブックを作成しました。これは女性の目線からという、そこに特化して作成しております。内容を見ますと、女性用ということではなく、女性の視点から見た対策という内容です。3月1日から配布が始まっておりまして、それがテレビやネットニュースなどでも非常に報道されているようで、大きな反響があるようでございます。そういうふうにニュース等で見たので、受け取りに行ったけれども、なかったと。それは区の施設もしくはスーパーなど、あらかじめ契約した事業者のところに置いてあるようなんですが、そこにとりに行ったけれども、なかったというようなお声が私のもとにも届いております。

 東京都がつくった防災ブックではございますが、東京くらし防災は、まず区にどれぐらいの冊数が来たのか、また、今後追加していくお考えがあるのか、また、取り扱いの事業者が今どれぐらいあって、今後ふやしていくことができるのか、そのあたりを教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○早川防災課長
 済みません。先ほどの御質問に答弁漏れがありました。

 平成28年度、わたしの便利帳の中に入れたというようなお話かと思いますが、こちらはわが家わがまちの地震防災ということでございます。

 東京くらし防災についてでございますが、こちらは女性の防災への参画を促すとともに、都民の一層きめ細やかな災害への備えを促すことを目的として、東京都が作成したものです。本区といたしましては、その配布を依頼されまして、当初、本庁舎に150部、日本橋、月島特別出張所にそれぞれ100部、そして女性の視点ということですので、女性センターに100部ということで合計450部、さらには防災拠点運営委員会の委員用と防火女性の会のメンバーの方に配る分を別途受け取りまして配布する予定でございましたが、特に日本橋、月島特別出張所につきましては、2日ほどで在庫がなくなり、100部ずつ追加を受けるということで、今、随時追加発注をしているところでございます。東京都の初版が100万部というふうに聞いてございまして、これが各施設に出回っていて、もう既になくなり、25万部増刷したというふうに聞いてございます。

 ただ、これもいつなくなるかわからないという状況の中で、今、区内では郵便局ですとかスーパーマーケット、駅等で合計123カ所で配っておりますが、ホームページですとか電子版、スマートフォン等で受信できる電子ブックですとか、こういったところで無料でダウンロードできますので、スマートフォン、タブレット等をお持ちの方は、そちらでダウンロードしてごらんいただくというようなことも御案内しているところでございます。

 いずれにしましても、都が行っている事業でございますので、適切に混乱のないように行っていただくように働きかけといいますか、申し添えているところでございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。

 2015年ということで、2年半前にはなるんですけれども、そのときにも東京都がつくった東京防災という、それは黄色い表紙の防災ブックでございましたが、それは全戸配布されました。すごく反響が大きかったんですが、実際に配布された後に、人気だというか、反響が大きいということを知った方も多くて、もう配布されていたんだけれども、そのときには関心がなかったので、既に廃棄してしまっていたようなお話も聞こえてきたこともございました。今回は表紙がピンク色なんですけれども、今も大分反響は大きいかと思うのですが、この後においおい耳にして、そういうものがあったら欲しいという方もこれからふえてくるかというふうにも思います。先ほどダウンロードできますと御紹介をしているというお話もございましたし、また、実際に冊子としても欲しいという声もこれからも上がってくるかと思いますので、その辺の御対応を丁寧にしていただければという点を要望させていただきます。

 次に、帰宅困難者対策ということでお伺いいたします。

 都心区にあり、昼間人口の多い本区にとりましては、非常に重要な対策かと思います。今後もしっかりと取り組んでいただきたい部分でございます。一時滞在施設運営協議会、正式名称は違うかもしれませんが、そういう運営協議会が設立されまして、その当時、どういう施設に一時滞在施設が設置されるのかというあたりのリストといいますか、情報をいただいた記憶がございます。それから数年たっておりまして、その後の状況、例えば箇所がふえたとか、定員というんでしょうか、収容人員がこれだけふえたとか、そういう推移がございましたら、その点をお知らせいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○早川防災課長
 帰宅困難者対策についてでございます。

 東日本大震災の際に、首都圏では約515万人とも言われている帰宅困難者が発生いたしました。こうした教訓を踏まえまして、本区は、行政機関だけでは帰宅困難者の対応は困難であるということで、民間事業者と行政が連携した地域防災力の向上を目指しまして、平成24年10月に中央区帰宅困難者支援施設運営協議会を設立したところでございます。設立当初は、区、学識経験者、民間事業者、合わせて22の協議会員でした。それが、ついこの間総会が行われたんですけれども、現在は43の協議会員ということで、約2倍にふえてございます。

 受け入れ施設でございますけれども、当初は民間の施設を含めて、大規模な開発等で整備された施設の5施設、約1万人の収容人員でしたけれども、現在は23施設、約3万人の収容人員となってございます。平成35年までの計画中のものを含めると、41施設、約6万人の受け入れが可能となる予定でございます。こうした取り組みは非常に大切でございますので、引き続きしっかりと協議会の運営を支援してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。協議会員が22から43、また施設が、予定も含めて41施設、収容人数は6万人ということで、非常にふやしてきていただいていることをお伺いいたしまして、その御努力を評価したいと思います。

 ただ、本区として、例えばこれぐらいの人数、収容人数というのかはあれですけれども、最低でもこれぐらいは受け入れたい人数というのは出ているのでしょうか。出ているようでしたら、お知らせいただければと思います。

○早川防災課長
 現在の想定では、首都直下地震等により、首都圏で約517万人の帰宅困難者が発生すると見込まれておりまして、これは東京都のほうの試算ですが、その中で本当に支援が必要な行き場のない帰宅困難者は92万人とも言われております。これは各事業所や集客施設それぞれで努力していただき、なるべく帰宅困難者の方を少なくするといった取り組みの結果でございますが、中央区の区域内に本当に行き場のない帰宅困難者が何人発生するのかというのは、見込むことが難しいところでございます。単純に517分の92ということに置きかえますと、本区内で30万9,000人の帰宅困難者が発生するという地域防災計画の試算からいきますと、6万人ぐらいという計算も成り立つわけなんですが、これはわかりません。

 やはり都心区ということで非常に混乱も予想されますので、なるべく施設の収容人員は今後ともふやしていく必要があるというふうに認識しているところでございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。今後ともふやしていくということで、よろしくお願いします。

 また、事業所の中でとどまっていただくということも当然ございます。それについて、中小企業、事業者に対しての防災DVDとかを作成されていたかと思います。例えば、本区におきましては、非常に小さな会社などは、入れかわりと言ったら変ですけれども、新しく起業された、また転入というんでしょうか、移転してこられた会社もあるかと思います。そういうところへの、有事の際の事業所内でとどまるべき人はとどまっていただくというようなこととか、日ごろこういうものを用意しておいてくださいとか、そのあたりはどのように指導、対策をなさっているのか教えていただければと思います。

○早川防災課長
 事業所防災対策、帰宅困難者対策は、中央区でも実施しておりますが、中央区だけではなかなか対応し切れないということで、都のほうでも実施しているんですが、先般、都が今後の帰宅困難者のあり方検討ということを実施いたしまして、そのアンケート結果では、やはり大企業のほうが比較的しっかりと事業所内待機、3日分の備蓄が進んでいて、中小企業は数字的には大分開きがあるというような結果も出ているところです。

 繰り返しになりますが、区としては、防災のパンフレットですとかDVD、出前講座ですとか防災講演会、ありとあらゆる手を尽くして、事業所の防災対策の推進に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。

 本区内には大企業も多いですけれども、地域によっては本当に小さな事業所も多くて、東日本大震災のときはこんなに会社に人がいるのかというぐらい人がいらっしゃったという地域もございます。中小企業、小さな事業所に向けての指導徹底について、東京都という部分も当然多いんですけれども、中央区からもぜひお願いしたいと思います。

 次の質問に移らせていただきます。次は、職員の採用とか働き方ということでお尋ねさせていただきます。

 2016年度に全国の都道府県と市区町村が実施した職員採用試験の競争倍率ということで、記録のある1994年度以降で過去最低だったという報道がございました。景気回復により民間企業の人気が高まって、受験者が減っているため、合格した後でも採用辞退をする方が目立ったというような報道でございました。都道府県や市区町村で競争率が最低だったということですが、まず本区におきまして、どのような状況であったのかというあたりを教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○春貴職員課長
 職員の採用の状況でございます。

 委員おっしゃるとおり、民間企業で採用が好調である一方で、少子化の影響によって新規学卒者、大学卒業者の減少で採用環境が大変厳しくなっているというふうに考えてございます。

 特別区の職員採用につきましては、特別区人事委員会が原則実施しているところではございますが、特別区のⅠ類採用試験、大卒区分になりますけれども、平成23年度が申込者のピークでございまして、このときは約2万人台の申込者がございました。平成29年度の申込者は1万7,000人台、約3,000人ほど減っている状況になってございます。実は、この間、平成27年度が一番低くて、1万4,000人台、ピークから比べると6,000人ぐらい減ったというような状況になってございます。受験資格の年齢というものがございますが、このときには平成28年度の採用試験から、そこを4歳引き上げて申込者の確保をした状況でございます。

 一方で、採用予定者というものがございまして、平成23年度のピーク時のときは1,065人でございまして、平成29年度が1,377人ということで、採用予定者数は1.3倍になっているというような状況でございます。また、先週の9日の金曜日から、平成31年4月の採用に向けた申し込みがもう既に始まってございます。それを見ますと、採用予定者数が1,637人ということで、過去最多の採用予定者数であるというところが特別区人事委員会から発表されたところでございます。

 受験倍率も、平成29年度を見ますと、前年度と比べまして、全ての職種で下がっております。特に厳しいのが技術系の職でございまして、電気、建築の技術系の職につきましては、2倍以下になっているというような状況でございまして、今後の採用予定者数等を考えると、今後も採用の状況は大変厳しくなるのかなというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 東京都、また特別区におきましても、そういう状況であるということで、了解いたしました。技術系の方が特に厳しいと思われるということで、それ以外でもそうなんですけれども、やはり本区におきましても人口が増加し続けていく中で、団塊の世代の方が退職する中で、退職する方の中には再任用という形で、また携わってくださる方も当然いらっしゃるわけですが、若いというか、新しい方にしっかりと入っていただき、育てていくという観点は絶対外せないところです。中央区に優秀な人材が来ていただきたいと思うわけですけれども、倍率が減ったり、民間に流れていってしまうという中で、本区として優秀な人材を集めるというか、来ていただくための工夫、御努力などがございましたら、お知らせください。

○春貴職員課長
 新規採用者の確保のために、どのような努力、工夫をしているかというところでございます。

 特別区人事委員会と中央区、それぞれで行っているところでございます。特別区人事委員会も、23区の合同説明会を2月に実施したり、人事委員会のほうでは首都圏の大学に行きまして、特別区のPR活動を各大学で就職説明会ということで実施していただいているところでございます。

 そんな中でも、中央区に就職したいという方をぜひ確保して、中央区を希望する職員を採用したいというところで、本区といたしましても、いろいろな活動をしているところでございます。1つは、採用二、三年目の職員で実施しております採用プロジェクトチームというところで、本区で働く魅力などを掲載したホームページを1年間かけて作成していただいて、本区の魅力を受験生に伝えているところでございます。また、本区独自で各大学に電話しまして、御了解いただいた大学で本区だけのPR活動をさせていただいたり、今、公務員試験を受ける方々につきましては、大学以外に公務員予備校に通って受験している方もいらっしゃる状況でございますので、その予備校に本区の説明会を設定していただいて、今、2つの予備校で実施しているところでございます。このような多様な取り組みを実施することによって、本区で働く意欲のある職員を採用していきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 ありがとうございます。予備校まで行っていらっしゃるということで、すごいなと。確かに、公務員試験を受ける方は、特に今の時代、そういう専門の予備校に行っている方が多いと思いますので、非常に的確なというか、ピンポイントで効果のある点かなと思いました。

 職員の方につきまして、働き方というところでお尋ねしたいんですけれども、例えば昨年の夏場には、東京都のほうですけれども、テレワーク・デイを設けていたようでございます。また、同じく夏場には、本区の職員の方々も実施されていたかと思うんですが、時差出勤をされていたかと思います。また、10月には勤務間インターバル制度というのも、東京都のほうかもしれないですが、試行するということで行われていたようでございます。職員の方は、仕事もどんどんふえていく中で、負担も大きいかと思うんですが、ライフスタイルもいろいろなスタイルがある中で、働きやすいという部分も、採用にしても、現職の職員の方につきましても、大切な観点かと思います。

 その点について、例えば昨年の取り組みを受けて、どのように評価なさっているのか、また今後、方向性としてどう考えていらっしゃるのか、その点を御教示いただければと思います。

○春貴職員課長
 働き方につきましては、今、国のほうでも議論しておりますように、多様で柔軟な働き方の実現というのは、本区でも検討していかなければいけない課題かなというふうに考えているところでございます。昨年、本区も実施した内容の一つといたしまして、時差出勤でございますけれども、育児や介護など、時間的な制約がある方々について、正規の勤務時間の始期・終期を前後1時間ずらせるという制度を実施しております。このほかにも、夜間だとか土日の事業などをあらかじめ予定している方々につきましては、勤務時間の割り振りの変更だとか週休日の変更など、休息時間の確保などの観点からも取り組んでいるところでございます。

 また、勤務間インターバル制度につきましては、現時点では本区としては取り組んでおりませんが、休息時間の確保のためには効果のある制度かなというふうに思っております。東京都が昨年10月から実施してございますので、この実施結果だとか実施状況を見据えながら、今後、働き方についての検討を深めていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 済みません。時差出勤については本区で取り組んでおられたと思いますので、職員の方の声を具体的にお聞かせいただければと思います。

○春貴職員課長
 時差出勤の職員の声でございますけれども、特に時差出勤を利用している方は男性職員が非常に多くなってございます。現在、17名の方が利用していまして、うち11名が男性職員となってございます。事例といたしましては、男性職員が朝、お子さんを保育園に送りに行きまして、午後は奥さんが迎えに行くということで、どちらかというと男性職員がゆっくり出勤してくるということが多いようです。職員の声については、子供とかかわる時間がふえたということと、効率的に働く意識が出るなど、利用について、おおむね好評だというふうに伺っているところでございまして、そのような声を聞きまして、ワーク・ライフ・バランスの実現に十分有効であるというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○堀田委員
 わかりました。ありがとうございます。効率的に働ける、いいシステムだなということを改めて確認させていただきました。

 部署によっては、例えば時差出勤等ができるところもあれば、できない部署の方もいらっしゃるかとは思うのですが、今後とも職員の方、また新しく今後入っていただく方を含めて、全員が働きやすい職場となるように、さらにさまざまな工夫をしていただいて、取り組んでいただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○押田委員長
 次の質問者の発言をお願いします。

○墨谷委員
 企画費、総務費の中から随時質問をしてまいりたいと思います。

 まず初めに、昨日は東日本大震災から7年目ということで、各地でいろいろな催しが行われていたと思います。私も、今回、大震災を風化させてはいけないということを改めて肝に銘じて、今後の政策等について、それを入れていって、そういった形で行っていきたいというふうに再度決意をさせていただきました。また、被災して亡くなった方の御冥福をお祈りさせていただきます。

 初めに、本庁舎における公文書の廃棄について質問してまいりたいと思います。さらなるセキュリティの向上ということで、社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度が本格的に始まっており、いろいろなところでもマイナンバー制度の本格運用が始まっていることを聞きます。また、個人情報の資産の保護がますます重要となってくるというふうに感じております。そこで、公文書、またマイナンバー導入に伴う、申請された用紙などの管理について随時質問します。

 まず、本庁舎内における公文書等の廃棄処理、また、そういった書類の管理とか廃棄のルール、保管期間などについて教えていただきたいと思います。

○吉原総務課長
 まず、公文書の保管期間でございます。

 これにつきましては、文書管理規程に定めがございまして、その規程に基づきまして、それぞれ必要な年限を保管しているところでございます。保管に当たりましては、特に個人情報の多い文書でございますので、鍵のかかるキャビネットに保管をしているところでございます。

 そういった重要文書の廃棄でございますけれども、基本的には溶融処理ということで、紙を溶かし、そして絶対に見られないというような処理の仕方をとってございます。処理に当たりましては、それぞれ文書の保存年限というのがございまして、個人情報を保有するような公文書につきましては、3年以上というような保存年限が定められてございます。一旦保存した文書につきましては、キャビネットから文書保存箱というものに移しかえをしまして、きちんと鍵のかかるセキュリティの高い倉庫で保管をいたしますが、その保存年限が達しましたものにつきましては、一旦運び出しまして、溶融処理のできる施設に持ってまいります。その溶融処理に当たりましては、職員立ち会いのもとで、しっかりと処理を行っているところでございます。

 また、その他の個人情報を含まないような軽易な文書につきましては、会計室のほうで行っております古紙の再利用委託のラインに乗せて、新聞であるとか、あるいは雑誌、それからミックスペーパーなどと同様に処理をして、再利用を進めているところでございます。

 以上でございます。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございました。

 今のお話ですと、書類によって保管のルールがあって、規程があると。キャビネットに保管して、それを職員が立ち会って溶融していくことを確認することができました。先ほども情報セキュリティというお話も出ておりましたが、情報のセキュリティもそうですし、また、こういった文書のセキュリティについても、しっかりと管理していかなければならないというふうに思っております。

 また、情報のセキュリティも今回の公文書のセキュリティも、人が運用するので、セキュリティに関して人の教育とか啓発、運用のチェックが必要ではないかというふうに指摘する方もいらっしゃいます。私は、今回、山形県酒田市に視察に行ってまいりました。そこで、かねてから見てみたかった重要書類等のセキュリティ対策と、先ほどもありましたけれども、循環社会ということで、紙をリサイクルしていく取り組みについて視察させていただきました。酒田市では、セキュリティ対策と循環社会への貢献という角度で、世界で初めて日本の会社が開発した、水を少量しか使わない再生紙を製造する乾式のオフィス製紙機というのがありまして、それが酒田市役所の1階に置いてありました。意外とそんなに幅はとらないんですけれども、全国で導入が6件目ということで、るるお話を聞いてまいりました。紙を溶融するということですと、たくさんの水を使ってそれを溶かして、また紙に再利用されるということで、水とかいろいろな処理をしなければいけないということで、環境負荷もありますが、この機械については、若干の水は使うらしいんですけれども、本当に少量の水なので、その点についてはクリアをしていると思います。

 また、今は中央区役所の中ではなくて、外で職員の方が立ち会って処理をしている、そういった手間もかかっているのではないかなというふうに思います。私が過去にアルバイトをしていた会社で、出版社だったんですけれども、本を捨てるときに、捨てた本については必ず見に行くということも聞きました。本区でも、しっかりとしたセキュリティのもとでやっているということは当然必要なことではないかなというふうに思っております。

 この機械は、1時間当たり915枚を720枚に再生できると。スイッチを押してから3分たつと再生された紙が出てくるんです。それについても、いろいろな色をつけたりとかできるということで、環境に対しての学習ではないですけれども、子供たちに対しても学習の意味でもいいと。また、その紙を持って帰って、酒田市民の方は喜ばれているというようなお話を聞きました。皆様が通るような場所に置いてありました。

 そこで、お伺いしたいんですけれども、さらなる環境への貢献、また情報セキュリティの対策というのもすごく注目されていると思うんです。また、今後、財政が厳しい、また、いろいろな仕事をこなしていかなければいけないという意味で、人がかかわらなくても済むのではないかというふうに思います。そういった乾式オフィス製紙機導入のお考えについて、まずお知らせいただきたいと思います。

○吉原総務課長
 環境負荷の軽減という部分でございます。

 現在、公文書でございますけれども、区の事務、例えばイベントの実施であるとか、さまざま事業を実施してございます。その実施に当たりましては、必ず起案、公文書を作成いたしまして、実施の審議をするわけでございます。そういった意味から、公文書というのは膨大な量がございます。その膨大な量を処理する上では、やはり業者に委託して溶融処理をするというのが効率的かなというふうに考えているところでございます。

 また、溶融処理をしたものでございますけれども、先ほど少し触れさせていただきましたが、文書保存箱という、段ボール箱なんですけれども、それに再生をいたしまして、また、その文書の保管に使わせていただいているというような循環の処理をしているところでございます。

 委員言われましたような機械でございますけれども、もしかしたら個人情報の入らないような軽易な書類の処理に使えるのかということかと存じます。しかしながら、導入のコストであるとか、あるいは再生できる紙の質とかといったものがどういったものなのか、それが例えばメモ用紙的なものであれば、現在、例えばコピーとか、いろいろ文書をつくる中で誤字脱字等があって、それを裏紙利用ということで再利用しておりますけれども、そういったものを活用しながらメモ帳などもつくって、紙の無駄をなくすように鋭意努めているところでございます。したがいまして、導入コストであるとか、さらにはどういった紙質なのか、また、現在、執務スペースが非常に狭隘化している中で、そういったものが置けるのかどうなのか、そういったところも含めまして研究していかなければいけないのかなというふうに思います。現段階では、その辺につきましては、まだ明確な御答弁ができない状況でございます。

 以上でございます。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございます。私も現物を見て、意外と小さいんだなということと、水を少量しか使わないということで、日本の技術の粋がそこにあるのかなというふうに、力強い気持ちを感じました。今後ともしっかりと、今回の機械もいろいろ研究していただきたいなというふうに思います。

 今のお話の中で、膨大な紙を使うと。また、裏紙利用についても、議会局の人もしっかりと裏紙利用をしておりまして、皆様が行っているということもすばらしいことではないかなというふうに思っております。私たちの会派も、裏紙利用ということで、プリンターの横に、間違って印刷してしまったものについても裏紙利用するように心がけてやっています。

 今、膨大な紙を使うというようなお話もありました。また、これも本庁舎での職員の方の会議の中で、タブレットなどのモバイル機器を使用してコピー用紙の削減ができる取り組みということで、もうだんだん一般的になりつつあるとは思うんですけれども、いろいろな自治体で採用されているところを見ますと、かなり取り組みが浸透してきているのかなというふうに思います。

 また、コピー用紙の削減についての取り組みは、もう皆さんもされていると思うんですけれども、さらなるコピー用紙の削減ということで、メリットとしては、紙資料を作成するのに多くの時間と手間がかかるので、その準備作業を効率化する。また、会議のペーパーレス化ということと、会議の準備に必要だった時間と工数、紙の費用の削減の効果の両立ができるといったメリットもあるというふうに思います。

 そういった中で、本区として、本庁舎での職員会議等で皆さんにタブレット端末などモバイル機器の使用・導入についても、御検討されたのかもしれませんが、その点についてお聞かせいただきたいと思います。

○島田情報システム課長
 ペーパーレス化に伴う御質問でございます。

 23区の中で、会議等でタブレット端末を使用してペーパーレスを図っている区があり、一度視察したことがございます。現在、本区では、職員が執務用のパソコンの中からオフィス、ワードですとかエクセルなんですが、既にサーバーに移しております。それは、今年度実施した作業でやったものでございます。また、先ほどインターネットの分離ということでお話しさせていただきましたが、インターネットに関しましても、サーバーで作動しておりますので、職員のパソコンには何らものが入っていない。そうしますと、全てサーバーで作動していますので、委員おっしゃるようにタブレットの使用というのは可能ではあります。ただ、そうしたことでどのぐらいの費用がかかるのかというのは、申しわけございません、積算したことがないんですが、学校の教育でもタブレットを使用していると聞いておりますけれども、そうしたことでペーパーレス化、資源の有効活用、コピー用紙の削減が図れるものと考えております。

 以上でございます。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございます。

 本庁舎での職員会議での仕事の効率化ということが一つあると私は思いますし、また、コピー用紙の削減ということもあると思います。その辺について、今の御答弁の中でパソコンでやっているというようなお話なんですけれども、現状、例えば会議とかで電子機器を使われているということですか。もう一度お願いします。

○平林企画部長
 今、実際に会議等でタブレットを使っているという会議は、本区ではございません。例えば、東京都などでもタブレットを使って進行されている会議に私も出ておりますけれども、ただ、実際には机上にペーパーが置いてあるのが事実でございまして、本区も、例えば画面に映し出しながらも手元にはペーパーが置いてあるような仕組みが実はあったりします。ですから、完全なタブレット化によっての会議というのは、もう少しタブレットの性能も含めて、誰かが操作して同一画面で見られるのか、自分で操作してわからなくなってしまうのか、こういった問題もきっとあろうかと思います。ただ、今後はそういった時代になっていくだろうというふうに考えてございます。

 以上です。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございます。

 今のお話ですと、確かにプリントアウトするというのは気持ちはわかるんですけれども、そうすると、全て紙がなくなるということはないのかなというふうな感じもしました。パソコンとかが黎明期で出ていて、2000年問題というのがあって、2000年でパソコンがおかしくなってしまうということで、その当時、会社では紙を大量に買って印刷をしておかなくてはいけないとか、またパソコンがたくさん普及することによって説明書のための紙がたくさん要るようになったとかということで、かなり昔からペーパーレス化というのは叫ばれているとは思うんですけれども、まだまだそこまでに至っていないというのも課題としてあるのかなというのも十分わかります。

 そういったことも含めて、今後もしっかりとアンテナを張っていただいて、皆さんが仕事をしやすい環境づくりというのもプラスになってくるのかなというふうに思いますので、マイナスになるのであれば、それはいけないと思うんですけれども、時流の中でしっかりとアンテナを張っていただいて、そういった時代が今後来ると思いますので、またしっかりと検討していただきたいというふうに思います。

 続きまして、平成30年度の予算の特色ということで、中央区の置かれている状況なども含めて、金曜日に私も随時質問させていただきました。持続可能な財政運営が今後とも必要で、特に今回ここが大きな分かれ目というか、力を入れていかなければいけない、また、職員の方もしっかりと課題に対して果敢に挑戦していっていただかなければいけない。まずは、先ほどもお話ししましたけれども、セキュリティについても、幾ら課題に挑戦するといっても、やはり人になってくるかなというふうに思っております。皆さんの仕事がしやすい環境づくりというのが今回の質問で言いたいところなんですけれども、職場の環境を変えることによって、皆さんが仕事をしやすくなって、効率がよくなって、それが区民サービスの向上につながっていく、そういったことが必要ではないかというふうに思います。

 私も、この間、新聞を読んでいたら、石川県加賀市ということで、私の田舎なんですけれども、お役所仕事、AIが改善というタイトルの記事があり、こんなこともあるんだなということで、紹介させていただきたいと思います。

 定型的なお役所仕事を人工知能AIなど最先端技術で自動処理化する試みが加賀市で始まったと。市は、新年度、行政改革の一環で、給与計算など4つの業務を対象に、AIの導入をするということで、1点目が市の医療センターや保育園などの一部出先機関の時間外勤務時間集計、2点目が電子入札等契約管理の処理作業、3点目が市施設の使用許可事務、4点目が臨時職員に支払う給与の計算事務の4項目であると。市の担当者は、アイデアが必要な業務などに人材を集中させたいということで、今回導入をしたと。

 ですから、山積する行政課題をどうやってやっていくかというのは、マンパワー、やはり人かなというふうに私は感じております。そういった中で、いろいろな技術について、本区としてはどのようにお考えになっているか、お願いします。

○島田情報システム課長
 石川県加賀市で新年度から取り入れるシステムということで、RPAというシステムのことだと思います。こちらはロボティック・プロセス・オートメーションの略なんですが、こういう事務については、こういう作業をしなさいと一連の条件を入力することで、非常に短時間で正確に事務を処理する。そうしたことで、今まで職員が数時間あるいは時間外の勤務が必要だったものが解消されていく。先ほど職員課長が述べましたように、働き方の改革にもつながるのではないかと思います。

 ただ、これはAIとはつながっていなくて、人工知能、自分で学習するものではなくて、あくまである程度のカスタマイズは入りますけれども、入れた条件の仕事のみをやると。本区でそれを取り入れるかどうか、情報としては新しい情報なので、検討はしておりませんが、仮に取り入れるとしたら、まず全庁的にどういう仕事があるのかという調査が前提となろうかと考えております。再度の答弁で申しわけないんですが、検討の段階には入っていないというのが状況でございます。

 以上です。

○墨谷委員
 御答弁の中で、本区として、検討段階には入っていないと。今後、あるとしたら、まず調査をしていくというようなお話かなというふうに思いました。この中で、ここの市では、試算として500万円の削減ができるということも出ております。そういったものがほかのところに使われる、改善をしていくというのもすごく大切な視点ではないかというふうに思います。今まで手作業でやっていたものをAI等に任せ、今度は職員の方がまた違うところの業務をやって、アイデアを出し合って、そういった部分に人材を集中していくということはすごく大切ではないかというふうに思います。この辺については、検討というか、しっかりとやっていくべきではないかなと私は思いますが、もう一度お答えいただきたいと思います。

○平林企画部長
 公共機関におけます、例えば先ほどの一つの事例でいうと、情報システム課長が答弁しましたようにAIの活用というのがございまして、これは私もびっくりしたんですけれども、さいたま市で7,990人分の保育入所判定を、通常ですと一月約30人の職員が50時間ずつかけてやっていた、つまり1,500時間もかけて、やっと入所判定をしていたのが、AIを使ったら、わずか数秒間で終了したと。精度でいうと100%ではないらしいんですけれども、職員が手作業でやったものとほぼ同じであったということを考えると、恐ろしい時代に来たなというのが実感でございます。

 また、先ほどシステム課長のほうで答弁しましたRPAということで、これは、ある意味、工場でいうところの三層構造になっているオートメーション化され、そこに小型のロボットが入り、最後の緻密な部分は手作業でブルーカラーがやる。先ほどのRPAでいうと、通常でいうところのシステムでやっている部分と人間が緻密にやる部分の二層構造でやっている我々ホワイトカラーの部分の中間層に新たにRPAを入れていく、多分こういう考え方だろうというふうに思っています。

 ですから、二層構造、三層構造の間で、例えば業務系における単純業務、今委託でやっている、または派遣職員でやっている部分を、システムという新たなものを入れるのではなくて、システム同士をつなぐようなRPAであれば、これは非常に有効ですし、我々としても、これはぜひとも今後、研究課題の中に、これからの電子区役所の中にIoTの進展とAIというのは切っても切り離せないというふうに考えておりますので、委員の御提案のような研究は、恐らく各自治体も相当これから、先ほどの採用のお話もありましたけれども、職員の少数精鋭の中でやっていくという意味では大変有効な手段の一つであろうと思いますし、我々も常に研究をしていくべき課題だというふうに考えてございます。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございました。

 しっかりと導入に向けた研究をしていただきたいというふうに思います。視点としては、先ほども言ったとおり、人だと思いますので、人を見た上で、機械を入れていく、何がいいか、委託にするのがいいかとか、そういったことをしっかりと考えながら、今後もさらなる研究、検討を要望して質問を終わります。

○押田委員長
 それでは、次の質問者の発言を願います。

○奥村委員
 それでは、企画費、総務費について質問します。

 初めに、新しい区政への提案制度についてお聞きしたいと思います。

 区政モニターが毎年120万円の予算をかけて実施されていましたけれども、これを今後廃止していくということです。区政モニターとなった方の話を直接聞きますと、さまざまな施策を知ることができてよかったですとか、モニター同士で仲良くなれたなど、よい感想が述べられていました。区内の施設を見学したり、モニター会議で課長などと直接話をしたり、非常に有意義でおもしろかったということです。区政モニター会議では、検討事項も定められていて、例えば環境情報センターということであれば、担当課長が出席して、お互いさまざまな話もできて、議論もできるというよさがあると思うんです。今度の新しい区政の提案制度とはまた違う意義が区政モニターにはあると思うんですけれども、そうした意義についてはどう考えておられるのか。

 それと、新しい提案制度も実施しながら、区政モニターの制度はこのまま並行して維持していくということも考えられると思うんですが、その点についての御見解をお示しください。

○園田広報課長
 これまでの区政モニター制度においての御意見ですけれども、委員おっしゃるように、今までのモニター制度では、新しい内容を知ることができたとか、そういうプラスの御意見もいただいていました。中には、施設見学で新しいところに行けてよかったという御意見も多々いただいております。

 そういう中で、モニター制度を昭和50年からこれまで実施してきたところですけれども、近年はどうしても再任の方が非常に多くなったり、年齢層が偏ってしまって、非常に高齢の方が多くなって、例えば平成29年度でいきますと、約2割強の方が再任ということで、繰り返し同じ内容をやるということになっていました。

 それから、区政モニターの本旨としては、区の新しい事業とか課題を知っていただいて、それをお知り合いの方にいろいろ伝えていただく、拡散という意味も含まれていましたけれども、近年は皆さん、自分たちの主張をしたいという方も非常に多くて、言い合いになってしまったり、プラスの面がなかなか探しにくくなってきた。

 また、これまでの中央区のようなやり方をしているところもだんだん少なくなって、本区を入れて3区ぐらいの状況になっていました。いろいろな意見をお持ちの方がいつでも提案できるようにということで、新しい制度に切りかえることにいたしました。

 以上です。

○奥村委員
 再任の方、高齢者の方も多いという問題もあったようですけれども、今度の新しい提案制度では、24時間インターネットで要望や提案ができるなど、それは重要なことだし、どなたでも好きな時間に提案できるというのは大事なことだと思うんです。これも、一旦要望して区からも返答があるというような仕組みかなと思いますけれども、区政モニターだと、お互いモニター会議の中で双方向でいろいろ積極的な意見も出されるわけですし、やはり意義はあるのではないかなと思います。言い合いになってしまうとか、主張が強い方も多いということですけれども、それだけ施策に対して思いもあったり、意見を持たれる積極的な方が多いという前向きな捉え方をして、予算が120万円ぐらいなので、そうであれば、新しい提案制度とあわせて、高齢者からの声も聞き取るということで、私としては、廃止ではなく、ぜひ継続という方向で考えていただきたいということを要望いたします。

 次の質問に移ります。ヘイトデモ、ヘイトスピーチについてお聞きします。

 この間の企画総務委員会でも質問をさせていただきましたが、企画部長の答弁によりますと、昨年確認できたのが1件だったというようなお話でした。そして、昨年の第一回定例会で志村議員が質問したことに対して、ポスターの掲示やチラシの配布の拡大などにも取り組んでいくというお話だったんですけれども、委員会の中では、どう取り組みが進んだのかという具体的な話がなかなかお聞きできなかったところです。

 昨年1年間で行われたヘイトデモ、ヘイトスピーチの回数についてですけれども、ヘイトデモ、ヘイトスピーチを監視している市民団体の情報によりますと、中央区内では大体17件程度あったようでして、常盤公園を起点とするデモが6件、水谷橋公園を起点とするデモが6件、八重洲の日東紡ビル前が1件、築地の朝日新聞本社前が1件、日本橋公会堂でのヘイトスピーチ講習会などが2件、中央区立産業会館でのヘイトスピーチ講習会が1件という内訳になっています。実施している団体も、在日特権を許さない市民の会、いわゆる在特会や、反グローバリズム国際保守連合、誇りある日本の会など、さまざまな名称の団体が主催となっているようです。

 こうした区内の公園を起点とするヘイトデモですとか、区の施設を使って、こうした講習会を開催することなどについて、把握をする努力をどう進めているのか。余り進んでいないのかなと思うんですけれども、今後、事前・事後の検証ですとか調査ということにはどう取り組んでいかれるのかという点について伺いたいと思います。

○平林企画部長
 先般、今年度のヘイトスピーチのデモ状況はどうかというお尋ねだと思ったものですから、昨年1年間の17件ということではなくて、昨年5月からの5件程度の把握している部分についてお答えをさせていただいたもので、訂正をさせていただきたいと思います。

 1件程度と申し上げましたのは、明らかにヘイトスピーチと呼べるものかどうかというのは非常に微妙だということを職員から聞いてございまして、以前のような、いわゆるヘイトスピーチ解消法ができる前のヘイトスピーチとは明らかに内容が変わってきたというふうに感じているところでございますし、調査に行っている職員もそれを確認しているところでございます。

 以前申し上げましたように、他市、それから大阪市ですとか川崎市で使用を禁止している例に倣って、中央区でも率先した取り組みをということは何度かお尋ねをいただいております。本区の対応は、まず例えば公園ですと、占用の許可申請に当たって、集会等を行わせないという誓約書を事前に出させているということで、まずもって本区の施設において他人に迷惑をかけるような行為自体を禁止しているということで、まずそこで排除されております。今申し上げたように、いっときの集合場所としては、可能性はあります。その後、デモが行われているのは実際の公道であって、そこは警察許可権限で行っていると。したがいまして、本区の施設については、基本的にはやらせていないというのが実態でございます。

 では、それが今後、例えば道路に出てデモをする可能性があるじゃないかというお尋ねだろうというふうに思いますけれども、それは現行の法体制の中で、行為に対して事前に行政処分を下すこと自体の判断は行政がすべきではないという事例が出ているわけでございまして、いわゆる予見に関する行政処分というのは非常に慎重にすべきだというのは、行政が決して後ろ向きということではなくて、法を守る立場として、必ずやるんだではなくて、やるであろう団体に対する処分ということで我々は判断をさせていただく。その上で、現行の司法では、それは行政がすべきではないという判断になってございますし、大阪市の事例についても、やった後の事後事例についての判断だというふうに我々は考えているところでございます。

 したがいまして、本区では、そういった取り組みを含めて、明らかに法規制のもとに国民全体がヘイトスピーチを許さないんだという機運ができ上がり、結果的にヘイトスピーチと言われるような激しい言葉を使ってのデモというのが、極論を言うと、ほぼないというのが現状かというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 法律ができて、しばらくはヘイトの表現も多少穏やかになったようですけれども、またもとに戻りつつあるという話も私は聞いています。

 大阪市の条例の事例も出ていたんですけれども、川崎市でも、ガイドラインをつくって、事前にこれまでのその団体の活動歴なども調べて、不許可にするとか、公園や公民館などの使用・利用を事前に拒める仕組みもつくられているということです。川崎市は今後ガイドラインを施行するわけですけれども、こういった取り組みについては、どう検証していこうと考えられているのかということと、法的な問題については、例えば専門の弁護士の方ですとか、大学の教授であったり、法律家であったり、現行の法のもとで、区としてどう規制をかけていけるのかということで意見交換などをしていくということも大事なことだと思うんですけれども、そういったことはされているのかどうかという点について確認をさせていただきたいと思います。

 それと、それぞれ日本橋公会堂条例ですとか、産業会館条例などありますけれども、こういった中では拒むに足りる正当な理由があれば、承認しないこともできると読めるものが盛り込まれていますし、公の秩序を乱して、または善良な風俗を害する行為については許可をしないこともできるということです。日本橋公会堂などでヘイトスピーチの学習会をして、どういうヘイトスピーチが効果的であるかなど、何か学習した後にまちに出ていって、ヘイトデモ、ヘイトスピーチをするということであれば、やはりまちの秩序を乱して、善良な風俗を害するという行為に十分に当たると思うので、いずれにしても、区としてどう対応していくのか。

 国のほうで法律ができても、結局のところは各自治体でしっかり取り組んでくれということだと思いますので、どうすればいいのかを考えていかないといけないと思います。どう取り組みを進めるのかという点について御答弁いただきたいと思います。

○平林企画部長
 まさに、そこが我々も非常に悩ましいところでございまして、公共施設の利用に関しましては、自治法の規定上、当該施設利用において不当な差別的発言が行われるおそれですとか、その者が施設を利用した場合に、他の者が著しく迷惑及び危険を害することが客観的事実に照らし合わせて明白な場合となっています。これは最高裁判例で出ている内容でございますけれども、では、その理由は何かというと、他の利用者の生命、身体、自由、名誉もしくは財産が侵害され、公共の安全が損なわれる危険があり、これを回避する必要性が優越する場合に限られなければならないということで、我々が、例えば委員が言われたようなことをもってして施設利用申請を不許可にできるかどうかというところだというふうに考えてございます。

 以前も申し上げましたように、本区はヘイトスピーチを決して許さない区なんだということは前からも主張しているとおり、我々も歯がゆいところはございます。ただ、やはり法の中で完全に、例えば密室の中で勉強会が行われている、それが外に漏れないのであれば、今の公共施設の利用に照らし合わせて、他の者に著しく危害が加えられるかどうかという判断を事前に我々が予見して、利用を取り消すというのは、最高裁判例からいっても、先ほどできないと申し上げたのは、そういったことで、当然のことながら、もしそういうことが行われ、それが表に出て活動したとすれば、活動したときにどうなるのかというのはわかるんですけれども、それを事前に予見して、利用までさせないということまでは、なかなか現行の中ではできない。

 したがって、我々は区民も含め、ヘイトスピーチは許してはいけないんだといったことを周知するしかない。歯がゆいようですけれども、地道に続けていくしかない。こういったことを続けながら、中央区はヘイトスピーチを許さない区であるということをアピールしていくということが、遠回りなようですけれども、結果的にはベストの方法ではないかというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 弁護士の方ですとか、法律のプロの方とどう検証しているかという点について御答弁がなかったので、もしそういう取り組みがあれば、お聞きしたいと思います。

 ヘイトスピーチは名誉を傷つけることでありますし、最高裁判例も出していただいたんですけれども、予見して未然に防ぐという行動がとれないということであれば、本当に事前には防げない、ヘイトスピーチとヘイトデモはそのまま垂れ流しになる状態になってしまうということでいいのかどうか、それをどうにかしようということで、大阪市、川崎市などは対策を独自で考えているわけですから、区として、どうすれば防いでいくことができるのか。ヘイトスピーチを許さないというアピールはもちろん大事だと思いますけれども、以前の御答弁だと、アピールがどう進んでいるのかという点についても余りはっきりしませんでしたし、アピールするという点とあわせて、ほかの自治体で進んでいるような取り組みを参考に、今後も検証を続けていく必要が絶対にあると考えます。

 一昨年の12月にヘイトスピーチ解消法の解釈の指針となる参考情報が、ヘイトデモで被害が生じている自治体に示されましたけれども、参考情報が配られた自治体というのは全国で13あって、その13の中に中央区は入っているということなので、これも重く受けとめなくてはいけませんし、このことを昨年、一般質問で志村議員が質問して以降、取り組みが具体的に進んでいないということについては、非常に失望もしますし、やはり何か一歩進んだ施策が必要だと考えます。

 今回、ヘイトデモ、ヘイトスピーチを監視している市民団体の調査で、昨年、2017年が17件、その前の2016年は18件ということで、ほぼ同数です。さらにその前、2015年も20件強だったと思うので、全体としては区内でヘイトデモ、ヘイトスピーチが同じペースで繰り返されているという事態は変わらないわけです。今後、区として、では具体的にPRをどうしていくのか、法律の専門家なども交えて、どう効果的な施策を進めていくのかということも検証していただきたいと思いますので、今後どう取り組んでいくかという点について、再度御答弁いただきたいと思います。

○平林企画部長
 ヘイトスピーチにつきまして、件数は委員のほうから御紹介をいただきまして、私どものほうで把握している今年度の回数は5件ということでございます。このうち、ヘイトスピーチと呼べるものかどうかと言われるのが1件あったかないかという程度だというふうに把握をしてございます。

 再々になりますけれども、先ほど申し上げましたのは、行政として、公共施設なので、基本的には許可をしなければいけないというのが原則で、もししないとすれば、どういった事由かというのが、これは泉佐野市民会館事例の最高裁の判例ということで出ているのが、先ほど申し上げたように、生命、財産等々が侵害され、明らかに差し迫った危険性の発生が具体的に予見されるということが必要であるということで、我々はデモを許しているわけではなくて、そこで集会をすることも許しているわけではなくて、例えば公園をいっときの集合場所として使わせていただけますかという申請に対しては、いいですよという申請許可を出しているだけで、実際にデモが行われているのは、その後の道路で行われているということですから、それが行われることを予見して、公園自体を貸すなということであれば、これは現行の法律では難しいし、弁護士の方に御相談しても、恐らく同じ結論だろうというふうに考えておりますので、地道ではありますけれども、そういったものを許さないんだという日本全体での取り組み、それから場合によっては警察等が実際に公道で行われているヘイトスピーチに対して、今後どういった対応をとっていくのかというところだというふうに思っております。

 繰り返しになりますけれども、我々は公園等において、ヘイトスピーチをやらせているわけではなくて、ただ単に集合場所としてお貸ししているという御理解をいただければと思います。

○奥村委員
 例えば、水谷橋公園が工事で使用できなくなっても、結局、その周辺を集合場所のようにして、ふわっと集まった形で、ふわっとデモを始めるというような方法というのは、よくとられる手法だと思うんですけれども、それでも、ヘイトスピーチ、ヘイトデモをどうなくしていくかということを国任せにはしないで、やはり区としてどう取り組んでいくかということを今後もずっと掘り下げていきながら考えることが必要だと思います。

 新しく基本構想、そして基本計画も策定されましたけれども、この中でも、多様性を認め合う社会をつくっていこうということで、年齢や性別や国籍、障害の有無等、さまざまな違いを超えて相互に理解し、支え合う地域社会を実現させていこうとか、人権に対する理解の普及啓発を進めていこうということなどがうたわれています。こうして新たに基本構想、基本計画も策定されたわけですから、やはりこの理念に沿った形での今後の対応というものが必要だと思います。

 川崎市の福田紀彦市長の言葉ですけれども、共生社会を目指す本市の姿勢とヘイトスピーチは相入れないというコメントも出していて、その言葉どおり、川崎市はガイドラインもつくっているわけです。区も、自身で発信している基本構想や基本計画の理念を体現するような対応を今後積極的にとっていただくということを強く要望いたします。

 次の質問に移りますが、先日のNHKスペシャルで河川津波の特集が組まれていました。津波が川をさかのぼって氾濫して、都市に津波が入ってくると。建物の密度が高いと津波の威力が増す。南海トラフ地震が心配される中で、危機感が非常に強まっているという内容のものでした。東日本大震災の津波の後も、その後の研究で、実は川を奥深くまでさかのぼって、海から離れた内陸にも被害をもたらしていたということが、専門家の分析で最近になってわかってきたということです。

 河川津波のリスクは全国各地に潜むということも明らかになってきているようですが、こうした河川津波についての対策の必要性というものを区はどう捉えているか、今後、中央区地域防災計画などの見直しの必要性についての御認識を伺いたいと思います。

○早川防災課長
 河川津波についてのお尋ねでございます。

 現在、首都直下地震における本区の被害想定では、津波1.8メートル強ということ、また、遠方で起きる元禄型関東地震クラスですと2.39、2.51メートルという想定のもとで計画を立てているところでございまして、河川津波については、現在の被害想定では想定していないところでございますが、NHKスペシャルですとか、今、南海トラフの地震等でさまざまな研究がされているところですので、今後、東京都の動向等を見据えながら、もしそういった被害が中央区においても起こり得るということが前提として出れば、当然、それに対して、きちんとした対策、計画をとっていかなければいけないというふうに認識しているところでございますので、今後、その辺は情報を注視してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 地震、津波については、新たな研究結果がどんどん出てくる状況にあると思いますので、そうしたものもきちんと分析して盛り込むように、今後しっかりしていただきたいということを要望いたします。

 次に、公契約条例の制定についてお聞きします。

 目黒区では、第四回定例会で区長提案の公契約条例が賛成多数で可決成立して、平成29年12月7日に公布、平成30年10月1日に施行されるということです。既に、足立区、渋谷区、千代田区、世田谷区で実施されているので、23区で5番目となります。目黒区は、制定の理由として、今後開催される東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて、公共工事の増加が想定される中、公契約条例を制定することにより賃金の最低額を区独自に設定することは、労働者の労働条件を改善するのみでなく、優秀で経験豊富な技能労働者を確保することで施工技術力の向上が図られるという観点から、事業者にとっても有益であり、区内事業者の育成支援に資する施策であると考えていると述べて、今後、施行に向けて進んでいくわけです。こうした先行している自治体の例について、どう研究をされているのか。

 以前お聞きした際に、労働意欲や業務品質の一定の向上はあるということはお認めになられて、その上で、業務量の増大などにより、事務の効率的な執行に支障が生じるといった課題があるという御答弁があったんですけれども、こうして制定に踏み切った自治体では、こうした課題についてどう克服しているのかという研究・調査についてお聞きしたいと思います。

○佐野経理課長
 公契約条例の制定についてでございます。

 本区でも、公契約に係る業務に従事する労働者の適正な労働環境を確保するということは大事な視点でございます。公共サービスの質の向上や地域経済の活性化を図ることを目的に、千葉県野田市を初めとして、23区でも千代田区や目黒区など、合わせて5区で制定されたということは認識しているところでございます。

 そういったさまざまな先進自治体の研究の成果ということでございますけれども、本区においては、まだこれから研究していきたいというところでございますが、並行して、最低制限価格制度や低入札価格調査制度あるいは総合評価方式、最近では労働環境チェックシートによりまして、実際の受託業者で働く労働者の賃金状況などを調査して確認しているところでございます。さまざまな課題があるかと思いますが、これからも研究・検討は続けていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○奥村委員
 区としても、労働環境のチェックシートですとか、社労士の方とも協力して進めているということは評価いたしますが、今後、条例化ということを検討していく上では、区内の土建の関係者ですとか、労働組合から要望も聞き取って、制定に向けての課題などもきちんと整理して進めていく必要があると思います。

 こうした関係者との協議や協力というのはどのようになっているのか、確認をさせていただきたいと思います。

○佐野経理課長
 労働環境における関係者との協議という状況でございますけれども、今のところは特に検討しているところではございませんが、条例制定化というような話になった場合には、当然のことながら、使用者団体あるいは労働組合などの労働者団体、両方からの意見を聞きながら進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 私としては、条例の制定に向けて、ぜひ動いていっていただきたいと思いますし、こうした関係団体との協議なども常に実施していただきたいということを要望して、質問を終わります。

○木村委員
 ただいま第2款「企画費」及び第3款「総務費」の質疑半ばではありますが、暫時休憩し、午後3時40分に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 午後3時40分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。

 暫時休憩いたします。

(午後3時6分 休憩)


(午後3時40分 再開)

○押田委員長
 それでは、休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 第2款「企画費」及び第3款「総務費」について、質問者の発言を願います。

○青木委員
 それでは、よろしくお願いいたします。

 私は、この時間内に、賀詞交歓会について、それから職員の方の健康対策について、最後に男女共同参画について、この3点について順次お尋ねしてまいります。

 まず、賀詞交歓会についてです。

 賀詞交歓会については、今までも何度も豪華過ぎるのではないかというような質問も出ておりました。その中で、ずっと変化を見ておりますと、このところ対策が見られていないということで、逆に、他区では簡素化あるいは他区に限らず全国的に賀詞交歓会というものが中止されたり、あるいは本当に質素に食事を出さずに行われているというようなところも出てきているということを踏まえて、お聞きしてまいります。

 まず、賀詞交歓会、先ほど最新の資料を出していただきまして、平成29年度が924万6,000円、そして30年度の予算が出ております。933万3,000円です。この数字を他区と比較してみますと、その次に多いのが大田区の約400万円、豊島区のおよそ475万円と続くのですが、それ以下は、墨田区の125万円ですとか、世田谷区は人数が多い割に236万円、中央区では人口的には2番目に少ない区でありながら、賀詞交歓会に断トツで一番多く経費を使っていることの理由について再度お尋ねいたします。

○吉原総務課長
 賀詞交歓会につきましては、本年も盛大に開催をさせていただいたところでございます。賀詞交歓会でございますけれども、皆様御案内のことかとは存じますけれども、常日ごろより区政推進に御協力をいただいております町会や自治会の関係の皆様や区内の各種団体の代表の皆様を御招待いたしまして、区側出席者でございます区長を初め、特別職はもちろん、部長級職員等も参加させていただき、新年の御挨拶をさせていただきますとともに、区政推進に向けての意見交換あるいは情報交換をさせていただいておるところでございます。また、そのほかにもさまざまな御要望を頂戴する大切な機会であるというふうに認識しているところでございます。御出席いただいております町会等の皆様からも、有意義な場であるというお声を頂戴しているところでございます。

 費用の面でございますけれども、委員御指摘のとおり非常に高い経費となっているかとは存じますけれども、例えば近隣の千代田区と本区を比較してみますと、参加者1人当たりの総経費を見てみますと、千代田区が5,330円、本区が6,754円と本区が高くなってございます。しかしながら、1人当たりの飲食費を見てみますと、千代田区が3,590円、本区が3,058円ということで、これは何を申したいかといいますと、やはり1,300人を超える方々を収容できる場所というのが本区には、総合スポーツセンターを除いて、ございません。そういったことから、その設営に係る費用がどうしても大きな経費となってしまうということでございます。もちろん、経費を削減していくことは必要だと考えておりますので、今後も経費の削減については多角的に検討を進めていきたいとは考えてございます。

 以上でございます。

○青木委員
 ありがとうございます。

 私も同じ考え方をしまして、数字の出し方が、済みません、計算の仕方が違うのかもしれませんが、私も1人当たり幾らになるかというのを出してみました。私のほうの計算では、千代田区が6,567円、中央区が6,794円、渋谷区も6,596円と、意外と五、六千円のところが多く、本当に安いところもありますが、半分ぐらいは4,000円から6,000円台ということで、1人当たりの額は決して高いわけではない。中央区だけが豪華なわけではないということは私も理解しております。そして、今お答えにありましたように、今までも数回その回答はお聞きしておりますが、やはり人数がふえていくにつれて、その人数を収容できる場所がないので、総合スポーツセンターになったというお答えです。確かに、賀詞交歓会について、ずっと過去をさかのぼってみますと、かなりさかのぼりまして平成7年度に926人、招待者数、カードを出した数の大体半分くらいの方がこのころは参加なさっておりまして、それで926人、次は1,000人を超えるのではないだろうかという予測のもとに、確かに8年度から現在の総合スポーツセンターに移転しております。そして、その後は1,000人を超えまして、徐々にまたふえてまいりまして、29年度が1,369人。ここ数年は1,300人台で大体安定しているように思います。

 そこで、これまでも何度も賀詞交歓会については質問する議員の方もいらっしゃいました。その中で、この人数を受け入れられる場所がないではなく、では例えば成人式を行っているロイヤルパークホテルだったら何人入れるのかわかりませんが、そこで行うことによって経費は削減できると思います。私も、賀詞交歓会というのはとても大事な行事だということは認識しております。私自身も出席させていただいておりますので、日ごろお世話になっている町会の方、消防団の方、少年院の方、保護司の方とのおつき合いの場として、そういう場所は必要だと思うんですけれども、ここの人数を絞っていくという考え方はできないのでしょうか。

○吉原総務課長
 確かに、人数を絞るというのも一つの考え方ではあるかと思います。しかしながら、これまで多くの方々、町会の方、それから関係者あるいは関係団体の方に御出席をいただきながら、さまざまな御意見をいただいてきたところでございます。それこそ、ほかのイベントであれば参列という形になりますので、それは御負担とかいうこともあると思いますので、そういったことを検討する必要があるとは思います。

 しかしながら、賀詞交歓会という場は、先ほどの答弁と重複いたしますけれども、さまざまな、より多くの皆様からざっくばらんな御意見をいただく場として活用させていただいております。例えば行政懇談会というような場もございますけれども、そこは限られた町会の皆様の御出席となっております。そういう意味で考えますと、本当にいろいろな方々に御出席をいただいて、さまざまな御意見をいただける貴重な場であるのが、唯一、賀詞交歓会というふうに考えてございます。ですから、ざっくばらんな意見交換ができる場として、今後もこの場は活用させていただきたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

○青木委員
 その考え方もわかりますが、では、ちょっと視点を変えます。現在、来ていただく方、招待状なりチケットも出ているのを見ましたけれども、まずチケットの場合は、枚数ですとか、どこに何枚というような配布の仕方を教えてください。

○吉原総務課長
 町会・自治会の関係者の方のほかに、6枚、関係者をお招きいただけるように券を同封しているところでございます。

 以上でございます。

○青木委員
 では、いろいろな団体のリーダーに招待状を出しまして、そこに6枚券がついているので、それはリーダーの権限で6人の方をお連れになることができるということですね。

 しつこいようですが、それを4枚にするとか、3枚にすることで人数を減らすこともできますし、確かにざっくばらんに話をする場というのは必要ですが、本当に区長はまめな方で、いろいろなところに行かれて直接その場その場でいろいろな区民の方とお話し合いをなさっていますので、そういった意味でも、すぐにということではなく、方向性としては、これから賀詞交歓会を、少数精鋭ではないですけれども、人数を減らしていくというお考えは全くないということですか。

○矢田区長
 賀詞交歓会は本当に大事な場で、私なんかはビールも飲めないぐらい忙しくて、名刺交換をしたり、いろいろな方々がお見えになりますから、話し合いですね。要望のほうが多いから、秘書室長は必ず私のそばにいて、私だけで覚えろといったって、なかなか難しいから、総務部長もいるときもあれば、何人かで私を守ってくれて、そしていろいろな声を聞く。ためになることも随分あるんです。あそこでこういうのをやってくれ、こういうのを今度中央区でやろうじゃないかとか、いろいろなアイデアを出してくれるわけでございまして、1町会の町会長だけというのは寂しいわけで、やはり五、六人、10人ぐらいは来ていただきたい。開催日は年初めの1月4日で動かしたことはないんですけれども。また、日本橋プラザの狭い会場でやったことがあるんですけれども、狭過ぎて空気がよどんじゃって、何か倒れてしまった人がいるというようなこともあるので。総合スポーツセンターであれば、あれだけ広いので。

 日本の凧の会なんていうのは、新春こども凧あげ大会でこちらがああしろ、こうしろと言わなくても、自主的に凧のすばらしいのをあそこであげてくれます。すばらしい凧があるでしょう。凧、知っていますか。カイトね。それから、羽子板とか、すばらしいものを本当に自主的にやってくれているんですよ。お金を出さないで、自主的にやってくれているグループも生まれる。それからまた、絵を描いたり何かして、あの廊下には、見たことはないかな。いろいろな人の絵画なんかも飾ってあるでしょう。やはり自分がせっかく描いたんだから、みんなに見てもらいたいという気持ちもあるでしょうしね。

 だから、物すごくいろいろな効果があるというふうに思っているわけでありますけれども、もちろん改革改善というのは常に、どの部署がやるというのではなくて全員で考えて、何でも少しでも切り詰めていこうではないかということで、これまでも進めてきたわけで、今後もそうした方針で進めてまいりたい、こういうふうに思うわけです。

 以上です。

○青木委員
 わかります。区長も8期やっていらっしゃいますので、本当にネットワークが広くて、それだけお招きしたい方も多くなってくるということで、今後について、全国的あるいは東京23区では簡素化に向かっているということだけお話しいたしまして、次の質問に移ります。

 次は、職員の健康管理事業です。

 これは大変大事なことだと思います。職員の皆さん、最近、ストレスも多いでしょうし、職員の健康管理事業、具体的にどのようなことを行っているか教えてください。

○春貴職員課長
 職員の健康管理事業の具体的内容でございます。

 労働安全衛生法に定められます定期健康診断から始まりまして、同じ労働安全衛生法なんですけれども、特定の、例えば放射線業務に従事する方、深夜業に従事する方などの特定業務従事者の健康診断、アスベスト等の業務に対応する方々につきましては、石綿障害予防規則に基づきます健康診断など、法の定めに基づきまして健康診断を実施してございます。そのほかに、健康診断の中には、当然、消化器検診だとか婦人科検診などの項目も入ってございます。そのほかに、昨年度からストレスチェックというものも実施しているところでございます。

 以上でございます。

○青木委員
 ストレスチェックは大変重要だと思います。

 福祉保健費の款ではありませんが、職員の方の健康ということで、職員の方の喫煙率は把握していらっしゃいますか。

○春貴職員課長
 職員の喫煙率につきましては、現在、調査をしてございませんので把握しておりません。ただし、健康診断の問診票の中に、喫煙をしますかというような項目がございまして、その集計で15%程度だったというふうに記憶してございます。

 以上でございます。

○青木委員
 中央区は区民の皆さんの喫煙率が低くて、たしか14.5%でしたので、中央区の平均と同じくらいですね。

 何を申し上げたいかといいますと、今回、小池都知事が東京2020オリンピック・パラリンピックにおいてスモークフリーを掲げておりますので、まず隗より始めよということで、都庁と出先の出張所、全て含めて庁舎内での禁煙、つまり喫煙室を4月1日から撤去すると打ち出しておりますが、この点についてはいかがお考えですか。

○吉原総務課長
 東京都が都庁舎、それから出先機関も含めて4月1日から全面禁煙とするということは承知してございます。本区におきましては、御案内のように、多数の区民の方が訪れる施設でございます。また、会議や何かでも、区民の方を初め、さまざまな方が訪れます。窓口業務というのは、都庁舎では少ないと考えております。そういった意味から考えますと、最も身近な政府ということで、いろいろな方々が訪れて快適に使える施設を目指す必要があるというふうに認識しているところでございます。本区におきましては、たばこを吸う専用の部屋を設置しておりまして、今、完全分煙がなされているところでございます。

 したがいまして、もちろん健康増進法の改正案につきましては、注視をしなければいけないというふうには考えておりますけれども、現状におきましては、吸う方も吸わない方も快適に使える区の庁舎ということを引き続き目指してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○青木委員
 役所にはいろいろな方がお越しになりますので、例えば喫煙室は1階にあって、確かに完全分煙になっておりますので、区民の方に使っていただくということは理解いたしますが、この動きは数年前から始まっておりまして、なぜか九州から始まりまして、山口県ですとか、山口市、福岡県北九州市から始まりまして、いろいろな地方自治体でも、庁舎内は分煙ではなく禁煙という動きがあります。皆さんの目を見ていると言いづらいんですが、この点について、まず職員の方から禁煙に取り組んでいく、つまり喫煙室を撤去するという考え方は当分ないということですか。

○齊藤副区長
 国の法律の改正は、大分揺れましたけれども、大体方向性も決まってきました。また、東京都の条例のほうも、当初一定予定が、ちょっとおくれるけれども、大体固まってきたという中で、庁舎につきましては、基本的に禁煙になるということについては理解をしてございます。

 ただ、そのタイミング等につきましては、きちんと根拠ができて、区民の方にも御納得いただけるような形で取り組んでいかないといけないかというふうに思っております。また、以前に学校を全面禁煙にしたときも、学校の従事職員について、禁煙プログラム等の指導期間を持たせた上で、単純に禁煙ということではなくて、喫煙をしないような取り組みで仕事に従事できるような形もやった経緯もございますので、その辺も踏まえて、実施時期、法律あるいは条例が施行されるときに、きちんと整理をしていきたいというふうに思っております。

○青木委員
 わかりました。

 中央区保健所が出しておりますので、これは款が違いますが、中央区は、区民の皆さんには禁煙外来医療費助成をしております。平成29年4月より、禁煙を希望する喫煙者に対し禁煙外来での治療を促すとともに、治療成功に向けた取り組みを支援するため、医療費の助成を行っていくと。全てオリパラにつながるスモークフリーへの取り組みということで、まず隗より始めよということで、まずは本庁舎あるいは事業所での禁煙について、どう考えているかということを伺ってまいりました。

 次の質問です。

 男女共同参画について、時間がありませんので、簡単にお聞きいたします。

 今回、女性活躍推進法に基づきまして、前回の中央区男女共同参画行動計画2013に続きまして、2018を比べまして、一番大きく変わったところはどこでしょうか。

○吉原総務課長
 新たな計画で一番変わったところでございますけれども、取り組むべき課題の中に、働く場における女性の活躍推進という項目を設けたところでございます。この項目につきましては、女性活躍推進法、議員立法で策定されました法律でございますけれども、この法に基づきます都道府県の計画を受けまして策定をした区の計画を包含するものでございます。そういった意味から、ここの項目については、新規の事項でございます。

 また、そのほかにも、これまで施策の中には入っておりまして、取り組むべき課題の中に網羅していなかったものも幾つか入ってございますし、また、基本目標を5つにふやしたことに伴いまして、取り組むべき課題に上がったもの、例えば女性の就労支援であるとか、あるいは子どもの個性や能力を育む学校教育の充実など、そういったものが新たに課題の中に位置づけられたものでございます。

 以上でございます。

○青木委員
 そうですね。確かに、基本目標が4つから5つにふえまして、ふえたものが男女共同参画の実現に向けた人材育成と拠点施設の活用ということで、まさに女性センターブーケ21でそのようなリーダーを育てる講座なども最近行われているようですし、これまでもあの中でさまざまなサークルが活動しております。中央区ブーケ祭りのときは毎回行きますし、私も2つのサークルに所属しております。高齢化というものがちょっと気になってはいたのですが、今おっしゃったようなリーダー研修とか、最近はさまざまなイベントをロビーで行っているようです。そのことによって、若い方ですとか、男女共同参画は男性も変わっていただかないと変わらないということは皆さん思っていらっしゃることだと思いますので、若い方の参加、あるいは男性の参加というものが、イベントあるいはブーケでの活動でふえていますでしょうか。

○吉原総務課長
 正直申し上げまして、なかなかふえないのが現状でございます。男女共同参画につきましては、私どももさまざまな施策を展開しているところでございますけれども、やはり区民お一人お一人の理解、気持ちの変容というんでしょうか、そういったことが非常に重要だと考えております。したがいまして、区だけではなくて、国、それから都、さらには事業所を含めまして、全体で男女共同参画、男女平等といったことにつきまして広めていく必要があると考えてございます。

 ただ、今回でございますが、スタッフ養成講座につきましては、若い方の参加もいただいているところでございます。

 以上でございます。

○青木委員
 おっしゃるとおり、考え方を変えていかなければいけないということで、いただいている新しいほうの男女共同参画行動計画にもまとめられておりますが、アンケートの結果です。女性が優遇されている、やや女性が優遇されている、平等になっている、この3つを合わせて、教育の場では75.2%の人があると考えている。社会活動の場、ここでも50%近く、家庭でも50%近くです。先ほどお話にありましたように、時差ビズ、時短勤務を使いまして朝はパパが保育園へ連れていらっしゃるということは、本当によく見かけるようになりました。そういった意味でも、生活、家庭、教育、社会活動の場ではかなり達成されているんですが、やはり低いのがしきたりや慣習ということです。ここは、やや女性が優遇されている、女性が優遇されている、平等になっているを合わせても15%程度しかないということで、どんなに法律や条例を変えても、やはり考え方を変えていかないと、男女共同参画ということは達成できない。これは大変難しい目標だとは思いますが、区のほうでも地道にこれを進めていっていただきたいと思います。

 ただ、政治において、国政は違いますが、ローカルな地方議会におきましては、今、見回しても、15名の委員のうち7名が女性です。私は前に一度、決算特別委員会か予算特別委員会に入ったときに、女性が1人で、女性の視点で質問してまいりますと言ったことを覚えているんですが、今はそういうことをあえて言う必要がないという意味では、中央区議会では女性がふえているということで、大変喜ばしいことだと思います。

 以上で終わります。

○押田委員長
 次の質問者の発言をお願いします。

○松川委員
 それでは、企画費、総務費で質問をさせていただきます。前委員などからも同様の質問も出ておりましたが、私独自の視点で質問をさせていただきます。質問させていただくものは今まで昨年なども同じような質問をさせていただいているんですが、非常に重要なことでありますので、引き続き質問をさせていただきます。

 セキュリティ対策についてですが、本区で把握しているサイバー攻撃的なものは何かございましたでしょうか。お願いいたします。

○島田情報システム課長
 現在、本区で把握している、本区が被害をこうむったサイバー攻撃については、ないということでございます。

○松川委員
 ありがとうございます。

 ないということで安心したのと同時に、ちょっと危機的なものも覚えてはおります。現在、モニタリングというのはどのような形で行っているのか、そして、それがどのような伝達で上がってくるのか、お知らせください。

○島田情報システム課長
 モニタリングは、現在、インターネットに関しましては、セキュリティクラウドということで、東京都の接続口に一括集約しております。そこの中で365日24時間監視しておりまして、危険な出所とか危険なウィルスを含んだものについては、全てそこでチェック、それについて、仮に入ってきた場合は、アラートといいまして、そちらのセクションから各区に連絡が行くということでモニタリングを実施しております。

 以上です。

○松川委員
 特に区のほうで独自のモニタリングはしていなくて、東京都のほうに一括でお任せをしている状況かと思います。そういう中で、区の中は問題ないと思いますし、場合によりましては、セキュリティが破られるとしたら東京都全部のものが破られることになると思いますので、そのときには大変な騒ぎになるかと思います。水というのは高いところから低いところに流れるものであります。そういう中で、どうしてもセキュリティが甘いところを攻撃してくるのがハッカーのやり口の一つではないかと思っております。昨年なども同じような質問をさせていただきましたが、本区のホームページですとか、そういったものについては安心できる状況なのではないかと思うのですが、本区の関連サイトですとか、本区が業務委託をしている先については、きちんとしたセキュリティ対策がとられているのかどうかというのは、セキュリティの観点で、その辺については何か監査などを行っている状況というのはできましたでしょうか。

○園田広報課長
 昨年来、ホームページの外部サイトへのアクセスについては、周知できるように表示を一斉にしました。それから、外部とのつなぎについては、契約の際にセキュリティをしっかりするようにということを徹底しております。

 以上です。

○松川委員
 ありがとうございます。

 東京オリンピック・パラリンピックなどもやってくる中で、特にこれから選手村の形が徐々にでき上がってきますと、本区にこのような素敵な施設ができるということを見て、ターゲットにしてやろうというような悪い人たちの対象にされる確率は非常に高くなると思っております。そういう中で、きちんとしたセキュリティ対策をとっている、我々は絶対にサイバー攻撃をさせないんだぞという姿勢を見せることが、本区に対して攻撃をしようという人たちを防止する策の一つではないかと思っております。そういう中で、当然セキュリティというのは破られるものという観点で行っていかなくてはいけないと思っております。

 そういう中で、昨年、万が一にもセキュリティが破られた際に、職員の方がどのような形で対策をとるのかというような訓練、研修等をどれぐらい行ったかについてお知らせください。

○島田情報システム課長
 昨年、各職員についてセキュリティに関しての研修会を実施させていただきました。その中で情報セキュリティ研修会あるいはeラーニングによるセキュリティの研修、また平成28年度まで標的型メール訓練として、違法なメールを送付して、どれだけの開封率があったか、その結果を踏まえた研修会を実施しておりましたが、実は、平成29年度セキュリティの観点から、ファイル無害化サービスというシステムを導入しまして、不審なメールあるいは不審なファイルを送信した場合に、そこではじかれてしまいます。今年度につきましては、本庁舎の中での訓練はできなかったんですが、あとはセキュリティに関しまして、例えばデスクトップの仮想化、これもセキュリティの一環なんですが、そうしたことの操作研修と、職員のセキュリティに関する意識について、折を見て皆さんに教育あるいは啓発しているところでございます。

 以上です。

○松川委員
 ありがとうございます。

 eラーニングでございますとか、研修会でございますと、どうしてもリアルな攻撃を受けたときに、実際どのような行動をすればいいのかという訓練をやらないことによって、本番といいますか、本当に攻撃を食らったときにできるのかどうかというと、ちょっと不安なところがどうしてもあります。例えば、避難訓練でも、このようにするんだよと座学だけで言うよりも、実際に、皆さん、口に手を当てて姿勢を低くして煙を吸わないように、こうやりましょうということがあることによって、こうすればいいんだというふうになる部分もあるかと思います。例えば、LANケーブルが抜けてしまっていたときに、間違ったものにLANケーブルを差してしまって、それによって、本来つながってはいけないパソコンがインターネット上につながる可能性、今のセキュリティであれば大丈夫だと思うんですが、例えば一般企業などでございますと、誤って差してしまって、それによってウィルスに感染してしまったとか、そういった事例などもございます。大丈夫だというところが、セキュリティホールになる可能性があることを指摘させていただきたいと思います。

 また、先日、大きなニュースにもなりましたが、JALで振り込め詐欺のような事件がありまして、誤った人に数十億円を振り込んでしまうというようなこともありましたので、どれだけセキュリティ対策をやっていても、犯人、やろうとする人たちは、それをさらに上回る方法でやってきますので、常にセキュリティは破られるものという強い意識を職員の方にも持っていただきたいと思います。

 次に、1点、本区のホームページのことでお伺いをさせていただきます。

 先日、ホームページにフェイスブックなどのいいね!を押せるボタンを設置している会社、本区も以前やっていたかと思うのですが、そういうボタンを設置していると、押さなくても、フェイスブックに登録している人たちは、誰がどのページにアクセスしたかというのが全てフェイスブックに流れているというような報道がなされました。これに関しまして、本区として、その報道を見たのか見ていないのか、そして、見たとするならば、どのような対策をお考えになっているのか、お知らせください。

○園田広報課長
 先日の報道は承知しておりますが、本区のホームページにおいては、URLの初めがhttpであるものとhttpsであるものと二種類存在しております。特に、平和祈念バーチャルミュージアムなどのようにコピーをされないようにしている、二重のセキュリティをかけているようなものにはsがつけられております。sがついていて、かつ個人の使っているモバイルのセキュリティが有効になっているか無効になっているかという初期設定の組み合わせによって、いいね!ボタンが自動的についてしまうものと全然つかないものと、そのように区別されているということで、では全面的にsをつければいいのかというと、それは費用の点とかアクセスの点で非常にロスがあるということでございます。

 以上です。

○松川委員
 ありがとうございます。

 この件につきましては、フェイスブックに登録している方で、このボタンがついているだけで個人情報が行くという認識をほとんどの方が持っていなかったので、騒ぎになったところでございます。この件に関しまして、ページの設置者であります、本区であれば本区が、セキュリティポリシー上、こういう情報はフェイスブックに行きますよということをうたっておりませんので、そういったところからいきますと、セキュリティポリシー上の問題が生じる可能性があるというふうに思いましたので、今回この質問をさせていただきました。これにつきましても、まだ報道がされたばかりですので、すぐに対策をとるというのは、御答弁にもございました費用的な問題ですとか、スピード的なものもあるかと思いますので、その辺に関しましては、日々注力していただきながら、こういったものも一つのセキュリティホールなんだなというふうに私も思った事例でございました。

 次の質問をさせていただきます。

 昨日、東日本大震災から7年がたつということで、ことしの報道などを見ておりますと、かなり風化ということが出ていたというふうに思ってまいりました。あれだけ大きな災害にもかかわらず、やはり人間というのは、月日が流れることによりまして、だんだんその記憶も遠くなっていってしまうんだなということを私自身も体感しているところでございます。

 そういう中で、これも昨年も同様の質問をさせていただいた部分でございますが、避難訓練などにバーチャルリアリティ、VR、あとはARなど拡張現実、こういったものを使った避難訓練をしてはどうかと、昨年御紹介させていただきました。実際、ことしに入りまして、いろいろと見ておりますと、さまざまな事例が出てまいりまして、その辺の御紹介をさせていただきながら、改めて本区へのその導入につきまして御意見を承りたいと思います。

 静岡県の小学校で初めてARを活用した防災講座というものが行われまして、小学6年生24人が体験されました。赤外線センサーがついたスマートフォンで専用アプリを起動し、自分の周囲に水が押し寄せるような画面が表示される。つまり、ふだん自分が生活をしている場所に実際水が押し寄せているものを重ね合わせるということです。そして、浸水と火災の2パターンのARが用意されました。体験した児童は、自分の背くらいの高さまで泥水が流れてきた。怖かったと、驚いた様子で話したと。そして、校長は、いつも以上に子供たちが真剣に防災訓練に取り組んでいて驚いたということなどを述べられております。

 また、秋田市では、2018年度、津波発生時の避難行動をVRの立体画像で疑似体験する津波シミュレーションシステムを導入するということが、今回一般会計予算で2,968万円計上されたということで、やはりだんだん、あれだけ怖い思いをして体験した方々でも、言葉だけでは、そして実際の画像を見せるだけではなく、ふだん自分が生活している風景に、実際にこんなだった、こんな可能性があるよということをやらなければ風化してしまうものだというふうに思います。

 改めて、本区でこのような避難訓練システム等の導入についてお知らせください。

○早川防災課長
 防災訓練におけるVRですとかARの導入の検討についてでございます。

 VR、AR等は、非常にリアリティがあって、これを見ることで震災ですとか火災の恐ろしさを経験できるものというふうに認識しております。私ども、区といたしまして、地震ザブトンという、長周期地震動を体験できる機械があるんですが、これにVRを組み合わせるという研究をその業者がしておりまして、実際に視察したり、研究・検討を進めているところです。また、東京都のほうでもVRを使った起震車の導入みたいなものにも取り組まれているようですが、いずれにいたしましても、費用の面ですとか、訓練の実施方法について、まだまだ課題もございますので、今後も引き続き研究・検討してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○松川委員
 こちらに関しまして、ぜひ前向きに取り組んでいただければと思います。こんなのだよというふうにやられても、機械の中に入ってしまうと、車の中に入っても、その中だけだというふうに、自分のふだんの生活に実際重ね合わせることが難しいのではないのかなというところもございます。

 そして、万が一災害が起こってしまったとき、今現在、本区として、どのような方法で区内全体に災害が起こっているかという情報収集をされているのかについてお知らせください。

○早川防災課長
 災害時の情報収集についてでございます。

 現在、防災用のネットワークカメラを設置しております。これは昨年から取り組んでおりまして、4カ所は設置済みでございます。来年度も3台増加する予定がございまして、これでほぼ区内全体の火災の状況ですとか、広域的な意味では捉えられるのかなというふうに認識しているところでございます。

○松川委員
 ありがとうございます。

 ネットワークカメラによって、ある程度の状況は把握できるということですが、例えば地震などによって、この道が通行できないですとか、こういったところで建物が倒壊しそうだから、この道は危ないとか、そのような情報については、何か収集する方法はあるんでしょうか。

○林防災危機管理室長
 ただいま防災課長が申しましたカメラでの情報収集というのも一つの手段でございまして、我々は、時間帯にもよりますが、各防災拠点に地域防災無線も配備しております。区の職員も、夜間、休日においても、あらかじめ定めた施設のほうに向かう。そうした職員からの情報収集もございます。また、先ほど申したような映像だとか、さまざまな機関との情報連絡ということもございますので、そうしたことも総合的に勘案しながら、我々としても災害時の情報把握をしていきたいと思っております。

○松川委員
 ありがとうございます。

 今回、北陸地方で大雪が降りました。特に福井県は大雪で甚大な被害があったという中で、私の小さいころから豪雪があり、過去に2回あった豪雪のうち1回は私自身も体験したんですが、今回、それだけ大きな豪雪があって、実際に福井県もそのような対策をとってきたんですが、想定外に被害が大きくなり過ぎて、実際、町会や自治会からこのような形で情報が上がってくるとか、そういうものが全く機能しなかったと。皆さん、目の前の自分のことでいっぱいで、細かく情報が集まらなくて、結局、被害がどれぐらいのものなのかということが把握できなかったということなどもございました。特に、今回取り上げさせていただいた風化という部分で、風化と、そして時代の流れによりまして、どんどん状況が変わっていくというところで、適宜見直しをしていく必要性があるのではないかということを指摘させていただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。

○押田委員長
 次の質問者の発言をお願いします。

○渡部(恵)委員
 それでは、お願いいたします。

 昨年6月から基本構想が始まりまして、今年度は基本計画の最初の年度ということで、新規事業、そして充実事業に特に重きを置いて予算書を拝見してまいりたいと思います。

 それでは、まず企画費から質問させていただきます。

 今回、新規事業、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、おもてなしの展開、そして気運醸成事業補助の新規予算がついております。この中で、オリンピックはもうすぐ、あと2年ということでございます。オリンピック・パラリンピック大会は4年に1度ずつですが、東京にとりましては、1964年以来、そして2020年を迎えるときは56年ぶりの大きなイベントがやってくるということで、この契機をどういうふうに利用して、これからの中央区の政策に結びつけていくのかということが大事な、大きな契機となるというふうに考えております。

 その中で、今回いろいろ読ませていただきましたけれども、かねがね中央区独自のおもてなしという言葉をよく耳にいたします。そして、ここにもおもてなしということが書かれておりますが、具体的に中央区が目指すおもてなしということを区民の皆様や事業者の皆様に共通認識として知っていただくということは、非常に大事なところかなというふうに考えております。おもてなしを大事にしているのであれば、そこから始まるからです。

 では、中央区が考えるおもてなし、中央区ならではのおもてなしの考え方について、いま一度教えてください。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 本区ならではのおもてなしについてでございます。

 何といいましても、本区においては、選手村がある唯一の区であるということから、開催都市として決まって以来、さまざまな形で区民の方も巻き込んだ取り組みを進めているところでございます。大きな1つとしましては、中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会を、関係する区民の方々、いろいろなジャンルの長にお集まりいただいて、区としてどんな取り組みができるのか、これは行政だけではなくて、そういった方々と一緒になって検討していく体制をつくってきたところでございます。その区民協議会のもとには、観光・文化検討部会、それから都市ボランティア検討部会、これは組織委員会のボランティアや取り組みでありますが、あるいは東京都の取り組み、こういったものと連携をしながら、本区独自でこしらえてきたものでございます。

 いよいよ大会まで2年と迫ってきたわけで、実際に大会の期間、どういうおもてなしができるのかを区民の方々と一緒に検討していくステージになってきたのかなと思ってございまして、来年度の事業につきましては、委員お話しいただきました気運醸成事業補助、これは地域の方々が取り組む事業について、区として補助をしていくといったこと、それから、もう一点は、おもてなしの取り組みについて調査・検討をして、先ほども申しましたけれども、選手村に来る選手、役員の方々をどうやって区の中に呼び込むことができるのか、こういったことを調査してまいりたいと思ってございます。

 こういった事業と先ほどの区民の方々の取り組みを連動させまして、本区ならではの取り組みにつなげてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 区民協議会を年2回開催されていますよね。その中で、区民の皆様とともに考えているおもてなしというふうな理解をさせていただきました。

 実際、今御答弁にございましたが、選手、役員の方々、関係者の方々に回遊性を持たせてと、前委員に対する御答弁にもございましたが、中央区にどのように呼び込めるのかという大事な視点での今回の新規事業が出ているわけです。ここに書かれているのは、大会関係者や観光客ということも書かれております。ですから、ここをしっかり捉まえることによりまして、中央区は基本計画2018をつくっておりますけれども、基本政策7の商業や産業の振興ですとか、また基本政策9の人々のつながりを持たせていく、文化の薫り、そして、今後生きていく人たちのつながりを醸成していく大事な施策につながるというふうに考えております。そこのビジョンはどのようにお考えでしょうか。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 今回の平成30年度の予算につきましても、以前掲げました2020年に向けた中央区の取組ということで、大きく5つの分野を掲げてございます。スポーツ、国際教育・交流、観光・文化、防犯・防災、まちづくりという5つの分野に関しまして、48の充実事業を考えてございます。こういったものを進めることによって、さらに加速をしていくとともに、2020年に向けては、区の予算だけではなくて、地域の方々と一緒に進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 基本計画2018で定めた10年間の通過点に2020年は来るわけですが、区民の皆様へのレガシーももちろんそうですが、産業振興、観光につながっていけるように取り組んでいっていただきたいというふうに思います。

 それでは、広報費についてお伺いさせていただきます。

 かねてより区のおしらせ中央の配布については大変苦慮されていて、努力、創意工夫されておられますが、今回は前年度から142万5千円をプラスしています。そして、広報刊行物の発行につきましては、逆に、前年度から234万8千円減となっております。このプラスと減にされた取り組みについて教えていただけますでしょうか。

○園田広報課長
 まず、区のおしらせの増に当たる部分につきましては、配送料が近年増加になりまして、新聞折り込みも町会配布も業者が各拠点に配布するので、それに伴う増加となっております。

 それから、広報刊行物につきましては、3年に1度製作しております区政要覧、今年度は3月の発行予定ですが、来年度はそれがないので、それに伴う減ということになります。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。

 確かに、引っ越し業者が足りないというようなお話もございますので、そういうことでプラスになったのだと。部数が多く発行されたわけではないというふうに理解をさせていただきました。

 区民相談につきましては、人口が増加している中で、今回、前年度から462万円減となっておりますが、この減となった理由についても教えていただけますでしょうか。

○園田広報課長
 462万円の減につきましては、今年度、広聴システムを導入させていただいて、それが300万円弱で、来年度はそれがありません。それから、受付業務委託の減が173万円ほどあって、計460万円の減となっております。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。システムを導入することによって人件費が削減されたということで理解させていただきました。ありがとうございます。

 そして、前の委員からも質問がございましたが、新規の事業として区政への提案制度の創設ということで、幅広い年齢層の方々の意見をいつでも区に提案していただく取り組みを始められるということで、区政モニターをより発展させる制度だというふうに私は思いました。その中で、区からの回答なんですが、提案に対する区の考え方を年度末にホームページで公表ということなんですが、その間は随時御意見が来る中、どのように対応されるのか教えていただけますでしょうか。

○園田広報課長
 区政への提案につきましては、まず提案について、今、フォームをつくっているところですけれども、フォームのほうで要件をかなり絞り込んでおります。区長への手紙というのは従来からあるので、御意見、御要望はそちらでも出せます。提案のほうは区民の福祉が増大することとか、行政サービスの水準が向上すること、公益上有効であることを要件として絞っております。それについて、幾つ出されるかはわかりませんが、提案となったものについては、区として実現の可能性とか既存事業の関係とか費用対効果等を年度末までしっかり関係部署と区全体で検討した後、インターネットを通じてお知らせするという手法を用いていきます。先行的にやっている区を見ますと、物すごくたくさん来るということは想定しておりませんので、何月に来ても、1年間かけてしっかりとそれを検討して返していこうという考えでおります。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 丁寧に精査されて御回答されるというふうにお答えいただきました。では、提案された方にもじっくりと精査させていただき、お時間をいただきますということもおっしゃるということでよろしいですね。ありがとうございます。

 では、次に、総務費の防災についてお伺いさせていただきます。

 今回、今年度予算なんですけれども、防災拠点の整備が前年度から238万8千円減となっております。そして、地域への防災の支援ということでは、拠点運営委員会への支援は151万6千円プラスで、たくさん委員会がございますので、それぞれの委員会に対しては若干のプラスになっているのかなというふうに思いました。ところが、防災対策の普及啓発に関して、実はここは大事ではないかなと思っているんですけれども、129万5千円の減となっております。この3点について教えていただきたいと思います。

 その前提となるのが、これは予算には反映していないはずですが、先月、東京都都市整備局から地震に関する地域危険度測定調査に基づく東京23区の総合危険度ということが発表されております。5年に1度ずつということで、私どもの区は市街地再開発等で、危険な倒壊ですとか延焼しやすいところは早目に区民の安心・安全を捉まえて手が入っているので、他区からすると随分低いのかもしれませんが、それでも月島エリア、三丁目は特に建物倒壊度4、火災4、これは危険度5のランクですけれども、また佃に関しては、一丁目は建物倒壊が3、火災が2、活動困難が2、また佃一・二・三丁目とも、どちらも数値が高いようでございます。ですから、防災拠点とか委員の方々とか、地域防災に対して、こうした数値は5年前も出ているので、皆さんはそれを想定した上での御判断をとっていらっしゃると思うんですけれども、防災対策をこれから1年間を始めるに当たりまして、危険地域についてもどのように手厚くしていくのか、教えていただけますでしょうか。

○早川防災課長
 まず、御質問がありましたことに順次お答えさせていただきます。

 平成29年度と30年度の差で、防災拠点の整備が238万8千円減になっているといったところでございますが、これは29年度に、熊本地震の教訓を踏まえて、プライバシー対策のテント、テントカバーを配備いたしましたが、30年度はそれがなくなった分の減でございます。

 そして、防災拠点運営委員会への支援ということで、これは会議ですとか訓練、また防災マニュアルの作成等、さまざまに実施しておりますが、30年度は29年度に比べまして、マニュアルの印刷等の拠点が4から5にふえたということで、この分が増となっております。

 そして、防災対策の普及啓発が大切ではないかということで、しかしながら、129万5千円減になっていますということなんですが、こちらも平成29年度防災マップアプリというアプリを作成しましたが、それが29年度終わりまして、30年度は運用だけということで、ここが大きな減の要因となってございます。

 また、東京都が発表しました地震に関する地域危険度といったところで、月島三丁目ですとか佃エリアがまだ相対的に危険度が高いのではないかということでございますが、町丁目別に見ると、前回の5年前の数値と比べて、全ての町丁目で同じか、もしくは危険性が下がっております。そうはいいながらも、一部でまだ若干の危険性があるということで、これは防災拠点運営委員会の中で、きちんとそれぞれの危険度について周知を図りながら防災対策に取り組んでまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 御答弁ありがとうございました。終わります。

○木村委員
 第2款「企画費」及び第3款「総務費」の質疑も終了したと思われますので、次に、第4款「区民費」の質疑に入るようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 第4款「区民費」について、理事者の説明を願います。

○平林企画部長
 (説明)

○木村委員
 ただいま第4款「区民費」の質疑半ばではありますが、本日はこの程度とし、明13日午前10時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 明13日午前10時30分に委員会を開会いたしますので、御参集願います。

 本日は、これをもって閉会いたします。

 お疲れさまでした。

(午後4時53分 散会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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