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平成28年 全員協議会(11月4日)

1.開会日時

平成28年11月4日(金)

午前10時00分 開会

午前11時50分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(30人)

議長 押田 まり子

副議長 石田 英朗

議員 鈴木 久雄

議員 石島 秀起

議員 中嶋 ひろあき

議員 礒野 忠

議員 木村 克一

議員 染谷 眞人

議員 瓜生 正高

議員 富永 一

議員 田中 耕太郎

議員 塚田 秀伸

議員 佐藤 敦子

議員 海老原 崇智

議員 中島 賢治

議員 田中 広一

議員 墨谷 浩一

議員 堀田 弥生

議員 小栗 智恵子

議員 志村 孝美

議員 加藤 博司

議員 奥村 暁子

議員 渡部 博年

議員 森谷 歩美

議員 松川 たけゆき

議員 青木 かの

議員 小坂 和輝

議員 山本 理恵

議員 原田 賢一

議員 渡部 恵子

4.東京都出席説明員

(12人)

村松中央卸売市場長

福田中央卸売市場理事

井上新市場整備調整担当部長

櫻庭新市場事業推進担当部長

赤木移転調整担当部長

村井基盤整備担当部長

佐藤施設整備担当部長

吉野建設技術担当部長

長嶺財政調整担当部長

飯野新市場整備部管理課長

三宅新市場整備部施設整備課長

安間新市場整備部基盤調整担当課長

(他随行者8名)

5.中央区出席理事者

(22人)

矢田区長

齊藤副区長

吉田副区長

島田教育長

平林企画部長

濱田企画財政課長

御郷副参事(都心再生・計画担当)

園田広報課長

田中総務部長

吉原総務課長

林防災危機管理室長

長嶋区民部長

黒川福祉保健部長

古田島高齢者施策推進室長

中橋保健所長

望月環境土木部長

遠藤環境政策課長

田村都市整備部長

松岡都市計画課長

松村都市整備課長

坂田会計管理者

高橋教育委員会事務局次長

6.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

東調査係長

関口主事

秋山書記

桝谷書記

鎌田書記

黒須書記

7.議題

  • 築地市場の移転について

(午後10時00分 開会)

○押田議長
 御苦労さまでございます。ただいまより全員協議会を開催いたします。

 本日の全員協議会は、御案内のとおり、東京都から築地市場の移転について説明を受けることとなっております。説明を受けた後、各会派の持ち時間の範囲におきまして質疑に入りたいと思います。

 改めて申し上げるまでもなく、本件は中央区にとって大変重要かつ深刻な問題でございます。東京都におかれましては、わかりやすい説明とともに、時間に限りがございますので、質問に対し明瞭簡潔にお答えをいただきますようによろしくお願い申し上げます。

 それでは、東京都中央卸売市場の村松市場長に一言御挨拶をお願いするとともに、職員の御紹介をお願いいたします。

○村松中央卸売市場長
 東京都中央卸売市場長の村松明典でございます。

 押田議長を初め、中央区議会の皆様方には中央卸売市場所管の事務事業につきまして御指導、御鞭撻を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 豊洲市場の整備に関しましては、これまで長い年月をかけて中央区の皆様方と協議を重ねてきたところではありますが、本年11月7日に予定しておりました築地市場の豊洲市場への移転につきましては延期といたしました。延期とした理由につきましては、安全性への懸念、費用の増大、情報公開の不足の3つの疑問が解消されていない、そういったことを踏まえまして、築地市場の移転に当たっては、都民や市場関係者の納得が何よりも重要であるということによります。

 また、豊洲市場用地の土壌汚染対策につきましては、主要な建物下に盛り土がなされておらず、さまざまな場面におきます当局の説明が事実と異なっておりました。このことによりまして、市場関係者や都民の皆様方、中央区議会の皆様方に食の安全・安心への不安を抱かせ、ひいては都政全体に対する信頼を著しく損ねたことに対しまして心よりおわび申し上げます。

 こうした状況に対応いたしますため、現在、市場問題プロジェクトチームや豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議におきまして、各分野の専門家の知見をもって土壌や施設の安全性などを検証しているところでございます。今後につきましては、当局の事務事業全般にわたりまして正確な情報提供を徹底するとともに、意識改革を進め、組織間の連携を再度見直すなど、局一丸となって信頼の回復に努めてまいる所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 続きまして、本日の出席者を紹介させていただきます。

 理事で技術調整担当の福田至でございます。

 新市場整備調整担当部長の井上佳昭でございます。

 新市場事業推進担当部長の櫻庭裕志でございます。

 移転調整担当部長の赤木宏行でございます。

 基盤整備担当部長の村井良輔でございます。

 施設整備担当部長の佐藤千佳でございます。

 建設技術担当部長の吉野敏郎でございます。

 財政調整担当部長の長嶺浩子でございます。

 管理課長の飯野雄資でございます。

 施設整備課長の三宅雅崇でございます。

 基盤調整担当課長の安間三千雄でございます。

 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 本日は、築地市場の移転の延期を含め、計8件を新市場整備調整担当部長より御報告させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

○押田議長
 御苦労さまでございました。

 それでは、議題につきまして御説明をお願いいたします。

○井上新市場整備調整担当部長
 おはようございます。

 東京都中央卸売市場新市場整備調整担当部長の井上でございます。どうぞよろしくお願いします。

 本日は、計8件の報告をさせていただきます。

 お手元の資料1をごらんいただきたいと思います。

 築地市場の移転の延期及び豊洲市場建物下の盛土についてでございます。

 1番、築地市場の移転の延期について、先ほど市場長からも申し上げましたが、8月31日に移転の延期について発表いたしました。本年11月7日に予定していた築地市場の豊洲市場への移転を延期ということで、延期の理由は、先ほども申し上げましたとおり、安全性への懸念、費用の増大、情報公開の不足の3つの疑問が解消されていないということを踏まえまして、豊洲市場への移転に当たって、都民や市場関係者の納得が何よりも重要であるというためでございます。

 2番、豊洲市場建物下の盛土についてでございます。

 平成20年7月、土壌汚染対策として、専門家会議から、敷地の全域に4.5メートルの盛り土を行うという提言をいただいておりました。しかし、(2)にありますように、現状では、主要な建物下は盛り土にかえて地下ピットとなっておりまして、水がたまっているという状況であったということを9月10日に発表しました。

 今後の対応でございますが、改めて専門家会議において安全性の検証を行うというふうにしております。

 資料2をごらんいただきたいと思います。

 豊洲市場における施設内空気等の測定結果についてでございます。

 1、豊洲市場における施設内空気及び沿道大気の測定結果についてでございます。

 調査期間は、(1)にありますように平成28年8月15日から16日、8月22日から23日の2回でございます。

 調査内容は、ベンゼン、シアン化水素、水銀でございます。

 調査箇所、次ページをごらんいただきたいと思います。

 豊洲市場での施設内空気及び沿道大気の測定結果でございます。ベンゼンでございますけれども、いずれも環境基準以下でございました。中ほどに参考としまして中央区晴海の測定結果がございますけれども、それと比べるとむしろ低い値となっております。

 ちなみに、この測定場所ですけれども、例えば1のベンゼンの項目の施設内、一番左側の5街区、青果棟、5-1とございます。これは、次のページをめくっていただきますと、別紙2でございますが、右下のちょっと上ぐらいに5-1とあります。これが測定箇所でございまして、それと対比してごらんいただければと思います。

 戻っていただきまして、2ページの別紙1のシアン化水素・水銀でございますけれども、いずれも不検出でございました。

 次に、資料3をごらんいただきたいと思います。

 豊洲市場用地における地下水のモニタリング(第8回)の結果についてでございます。

 地下水モニタリングの結果につきまして、平成28年9月29日に公表しております。ピット内の地下水を分析したところ、全201カ所の観測箇所のうち、以下のとおり5街区の3カ所において土壌汚染対策法における地下水基準を超える結果が得られました。

 ちなみに、残りの198カ所は基準値内でございます。

 地下水モニタリングの結果につきましては、今後、土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会、豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議及び市場問題プロジェクトチームにおける検証を踏まえまして、適切に対応してまいります。

 次ページをごらんいただきたいと思います。

 別紙でありまして、5街区が右下にございますけれども、丸のついているところ、ベンゼンが左側が基準値0.01mg/Lのところ0.014mg/L、右側が0.01mg/Lのところ0.011mg/L、わずかでありますが、超えていると。左下がヒ素でございます。基準値が0.01mg/Lのところ0.019mg/Lという結果でございました。

 次に、資料4をごらんいただければと思います。

 豊洲市場における水質調査及び空気測定結果についてでございます。

 まず、(1)調査期間でございますが、空気につきましては9月29日から30日、それから10月6日から7日までの間でございます。水質及び臭気でございますが、9月29日と10月6日でございます。

 調査内容でございますが、空気はベンゼン、シアン、水銀の3種類でございます。水質はベンゼン、シアン、ヒ素、鉛、水銀、六価クロム、カドミウムの7種類でございます。臭気でございますが、アンモニア、硫化水素等の4種類となっております。

 調査箇所、それから調査結果でございますが、次のページをごらんいただきたいと思います。

 別紙1でございますが、丸い印がついているところが水をとったところです。三角が空気、白丸も空気ですけれども、三角はピット内の空気です。白丸は上の建物の中の空気でございまして、それぞれ同じ場所で、ごらんのように11カ所ではかっております。それから、屋外の空気ということで四角のマークがあるところで3カ所、それから星印が臭気でございまして、これも3カ所はかっております。

 次のページをごらんいただきたいと思います。

 まず、空気の測定結果でございますが、青果棟のピット内で指針値を超える水銀を検出しております。網かけになっておりますけれども、0.22μg/㎥とか0.28μg/㎥とかございます。基準値は0.04μg/㎥でございます。後ほど専門家会議のところで御説明しますけれども、水銀について、なぜ水銀が出たのかという原因が不明ですけれども、非常に微量であり、人体に直ちに何かの影響を与えるものでないと。検出量が微量であるため、調査方法を含めて今後専門家会議で検討するというふうにされております。

 次のページをごらんいただきたいと思います。

 こちらは、水です。水質調査結果の一覧でございますけれども、ピット内の水質については、いずれも基準値内か不検出とされております。

 ページをおめくりください。

 次に、臭気でございます。臭気につきましては、アンモニアが基準値を上回っておりますが、専門家によりますと、できたてのコンクリートからアンモニアが検出されることがありまして、問題はないというふうにされております。

 結果については、以上でございます。

 次に、資料5をごらんいただきたいと思います。

 豊洲市場用地における地下水位についてでございます。豊洲市場用地において、地下水管理システムの観測井戸における地下水位の測定を開始いたしております。測定箇所は21カ所、測定内容は地下水位を1日2回測定しております。公表時期は、原則測定日の翌日の午前11時にホームページで公表しております。

 結果でございますが、次のページをごらんいただきたいと思います。

 まず、測定箇所でございますけれども、各街区7カ所ございまして、黒い丸がついているところです。全部で21カ所です。

 また、お手数ですが、次のページをごらんいただきたいと思います。

 測定結果でございますけれども、10月3日から公表しております。10月3日、一番高いところでAP+5メーターを超えております。低いところで2.9メーター。

 次の次のページをごらんいただきたいと思います。

 最新のデータですけれども、11月1日でございます。一番高いところで4メーター、低いところで2.5メーターということで、10月3日から11月1日までの間に着実に水位は低下しております。

 次のページをごらんいただきたいと思います。

 資料6、地下水管理システムの概要でございます。

 地下水管理システムとは、専門家会議で示されました地下水管理の基本方針及び技術会議で示されました対策の具体的内容に基づきまして、約40ヘクタールの新市場用地全域にわたりまして地下水位を常時一定水位に管理・制御するシステムでございます。また、揚水した地下水を下水道に放流する際は水質分析を行いまして、下水排除基準を満たしているかを確認するとともに、リスク管理の観点から、ベンゼン、シアン化合物、ヒ素、鉛、水銀、六価クロム、カドミウムについて地下水のモニタリングを実施するものでございます。

 地下水管理システムが備える機能は、ここにありますように揚水機能、水位観測機能、水質モニタリング機能、浄化機能、貯留機能と自動制御機能でございます。

 その中身につきましては、1枚おめくりいただきまして、別紙1をごらんいただきたいと思います。

 技術会議の提言により備える機能としまして、まず1の揚水機能がございます。それから、1つ飛ばしまして水質モニタリング機能、それと一番右の自動制御機能でございますが、これは右下の揚水井戸のところをごらんいただきたいと思います。ここにありますように、この井戸で揚水機能と自動制御機能を持っております。水質モニタリング機能もここにございます。

 それから、上に戻っていただきまして浄化機能、それから自動制御機能でございますけれども、右の上に浄化施設とございます。ここが水質をモニタリングしまして、それから浄化しているということで、自動制御機能がここにもございます。自動で水質分析を行いまして、下水排除基準を超過している場合は必要な浄化をしているという、ここがその機能を持っているところでございます。

 左上に地下水位観測井戸とございます。ここが水位観測機能でございまして、地下水位を常時測定しておるということで、この水位が先ほど申し上げた水位でございます。

 ということで、これが地下水管理システムの概要でございます。

 1枚おめくりいただきたいと思います。

 地下水管理システムの全体図でございまして、それぞれ丸印が揚水井戸、四角が観測井戸でございます。送水管を通じまして各街区に1つずつ排水処理棟がございまして、そこが先ほど申し上げました浄化施設になっておりまして、水質モニタリング、浄化をしているというところでございます。

 続きまして、資料7をごらんいただきたいと思います。

 豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議の設置についてでございます。

 設置日は、9月16日でございます。

 目的は、生鮮食料品などを扱う豊洲市場において、食の安全・安心を確保する観点から、改めて土壌汚染対策について専門家より検討を行うというものでございます。

 主な検討事項でございますが、地下ピットがある状態の確認と評価、リスク管理上必要な対応策の検討でございます。

 委員は、ごらんいただいています3名の方にお願いしておりまして、座長は平田先生でございます。オブザーバーとしまして、市場問題プロジェクトチームの座長の小島先生、それから事務局は中島フェローさんにお願いしております。

 3番の開催経過でございますが、第1回は豊洲市場における土壌汚染対策に関する専門家会議ということで平成28年10月15日に開催しております。

 その中身でございますが、ここには記載しておりませんけれども、新市場の建物の下に空間がある状況を正確に把握して評価する、それから地下ピットがあることに対してどのような対策をすれば安全・安心なのかという対策を検討するということでありまして、まず地下水のモニタリングでございます。たまった水でございますけれども、それに対して、第8回モニタリングで先ほど申し上げました5街区3カ所で基準を超える物質を検出しております。土壌汚染対策後、地下水中の汚染物質濃度が変動しながら低下していくことはよくある現象であるということです。現在は、対策後の水位を確認している状況でありまして、一時的な情報をもって判断するのではなく、今後の推移を見守っていくということで、第9回のモニタリング結果を1月に予定していますので、それを注視していくというふうにされています。

 それから、地下ピット内で大気の中から指針を超える水銀を検出しておりました。原因は不明でございますけれども、非常に微量でありまして、先ほど申し上げたとおり人体に対しては直ちに何らかの影響を与えるものではないとしております。検出量が微量であるため、調査方法も含めて今後検討していこうというふうになっております。

 最後に、先ほど申し上げました地下水管理システムでございますけれども、地下水の管理システムは揚水、水位測定、水質モニタリングなどの機能を備えております。本システムは、井戸に集まる土に含まれた水をポンプで排出しているため、一気に水位が下がるというわけではございません。1日単位で見ますと、水位が上昇した箇所もありますけれども、大きな傾向で見れば、着実に水位は下がっております。地下水管理システム自体は正常に稼働しておりまして、今後も地下水位の状況を確認していくと、そういった議論がなされました。

 次回の予定は、第2回としまして11月12日に開催を予定しておるところでございます。

 最後でございますが、資料8をごらんいただければと思います。

 市場問題プロジェクトチームの設置についてでございます。

 設置日は9月16日でございまして、チームの位置づけでございますが、築地市場の豊洲市場への移転及び市場のあり方に関しまして、土壌汚染、施設及び事業に関する事項等について検討し、その結果を知事に報告するというものでございます。

 3番の主な検討事項でございますが、豊洲市場施設の安全性、これは構造設計とかスロープ等でございます。それから、使い勝手についてでございます。店舗のスペース等についてです。3番目としまして、豊洲市場の事業継続性、これは経営分析とか建設費の適正性、市場会計の分析等でございます。4つ目としまして、土壌汚染の安全性ということでございます。

 チームのメンバーは、ごらんいただいているように8名でございまして、座長は小島先生にお願いしております。

 開催概要でございますけれども、第1回が9月29日に開催されまして、発足の趣旨とか移転の経緯、それから検討課題について確認しております。

 第2回が10月25日に開催されました。第2回では、豊洲市場の建物の構造安全性について検討いたしまして、防水押さえコンクリートの厚さ増によりまして地上総重量が0.6%増加するけれども、耐震性には問題がないと。それから、床用の積載荷重につきましても十分なゆとりがあって、地震のときでも安全であるということを確認しております。それから、基礎、ピット部の耐震設計について法令上の安全性を確認しております。これについては、引き続き専門的な見地から検証していくというふうにされております。

 第3回会議の会議日程は、まだ未定でございます。

 以上8点につきまして報告させていただきました。

○押田議長
 御苦労さまでございました。

 それでは、質疑に入らせていただきます。

 質問の順序及び持ち時間についてでございますが、自民党さん24分、公明党さん14分、日本共産党さん14分、中央区民クラブさん13分、改革2020さん10分、無所属さん5分、新青会さん5分、歩む会さん5分、以上のようになっておりますので、よろしくお願いいたします。

 なお、答弁に際しましては、挙手をし、職名を述べていただいてから発言をされるようによろしくお願いいたします。

 それでは、自民党さん、どうぞ。

○礒野議員
 では、一番に質問をさせていただきます。

 るる御説明いただいたんですが、今御説明いただいたのは全て豊洲新市場の話ばかりで、とても残念だなというのが第一印象であります。一番最初に市場長の御挨拶の中でも、区と長い間、話し合いを進めてきましたというお話が入っておりましたが、全くそんなことはなかったなというのが私の印象であります。

 私は、築地で生まれ、育って、いまだに築地に住んでいる人間なんですが、築地の移転の話はもう過去30年以上前から出ております。一番最初は大井移転ということで30年以上前に話が出て、昭和61年1月には築地の現在地再整備ということで一回決着がついたんですが、その後、また豊洲を含めた築地市場移転問題が浮上してまいりました。平成11年11月9日に都として移転の方針をまとめたわけですが、すぐに翌日、中央区として抗議書を提出しております。そのときにも5つの疑問ということでお出しさせていただいております。このときに出した抗議書の回答が、何と1年9カ月後ということなんです。東京都は、そのまま放置していたわけですよ。その後また、平成14年1月28日に中央区としても、もう一回今度は7つの疑問ということでお出しさせていただいているんですが、この回答が返ってきたのが4年1カ月後。とても東京都と中央区が親密に話し合いを丁寧に進めてきたという環境ではないというのは、ここで明らかになると思うんですが、今回のこの説明に関しましても、都議会から言われたから中央区に来たと。今まで東京都の市場局のほうで、中央区だとか我々区議会とかに何かしらの説明を自分たちのほうから求めてきたかといったら、全くなかったわけです。今までも対東京都ということになると、中央区は、どういうわけだか袖にされることが多くて、今回の市場移転の問題は、今お話しした経緯の中でもとても不誠実な態度だなというふうに感じております。

 その上でお話を進めさせていただくわけですが、基本的に、中央区としては、やはり市場移転反対というスタンスをずっと貫いてまいりました。ただ、このときに、市場関係者、仲卸さんを含めて築地の場外市場の方々も現在地で何とか再整備できないのかということでずっとお話をさせていただいていたんですが、特に場外市場にいたっては、以前の市場長、市場局の方、個々に組合でお声をかけさせていただいて、話し合いをさせていただいたりしていましたが、その担当者がかわるたびに全てゼロベースに戻る。時には、豊洲の千客にぎわいゾーンに、場外市場の関連の方々と一緒にそこをつくっていってくれという話まで来たと思ったら、担当者がかわったら、またもとのゼロベースで、場外市場は日本橋から市場が移転してきたときに勝手に自分たちで周りで商売を始めたんだから、関係ないだろうと。俺たちは、仲卸さん、要するに東京都の土地の中でやっている人たちの大家だから関係ないよというような話でゼロベースに戻って、その話し合いを続けると、また担当者がかわってゼロベースに戻って、行ったり来たりで、この30年間過ごしております。

 要望書とか疑問の中でも、中央区としても、場外市場のことをどう考えているんだとか、市場と一体となって今まで築地のまちを守っております。また中央区で頑張ってきた会社は、今でも400社以上あります。400社以上の人たちが市場移転で自分たちは何の権利もないから、では築地で残って頑張るんだということで一生懸命、市場移転の話が出てから何十年も、毎日のように話し合いをして、まちを守っております。ところが、東京都として、例えば1回目の抗議書の5つの疑問について回答があったのが1年9カ月後なんですが、平成13年の時点で、回答の中に場外市場についてという欄があったんですが、一切触れられておりません。その後、平成23年3月11日に都議会で予算が可決されました。11月1日、中央区としては、もう予算も可決された。だから、今までのように移転反対で万が一、万々が一の移転のための備えということではなくて、区としても結論を厳粛に受けとめるということで、その旨のことをお伝えする、そして新たな要望書を提出させていただいているわけですが、ここにもやはり場外市場だとか、また築地の活気とにぎわいをしっかりと、この文化を守るために、中央区としてこういう取り組みをしているということまで含めてお出ししているんですが、その後も一切話が進まないまま、最終的にはことしに入ってやっと、市場が移転した後に東の茶屋の一部分を貸し出しますよというようなお話になったんですが、それだけですね。

 今、都民ファーストとか言っていますけれども、市場の跡地に関して、やはり場外市場の今のにぎわいだとか、商売をやっている方たち、この人たちは、都民ですからね。中央区民でもあり、都民でもありという方が多くいらっしゃいます。そういう人たちの生活をしっかり守っていかなければいけないということでお出ししていることに関しても何の回答もないまま、ずるずる来て、やっとことしの春先でした。

 ところが、場外市場と今まで進めてきた方々、毎日のように会議をされていた方々、今度、市場が移転した場合に一番の大きいマーケットになるのは築地場外だろうと。今まで連動して一生懸命頑張ってきた。料飲関係を含めて、そういった方たちは両方で買い物をしているわけです。お互いの荷を行き来させて、それで配送したりして今の商売が成り立っているわけですが、今度場内だけで全部できるかといったら、これは賄える話ではないので、配送しなければいけない品物の数から何から全て出して、このスペースでは足りないよなと。ところが、東京都は一切その話には乗ってこないですよね。

 そうした部分も含めながら、本当に苦しんで苦しんで、この何十年もやってきた方たちが、今、築地にはいっぱいいるわけです。今、場内の荷受けさんもそうですし、仲卸さんもそうですけれども、とても大変な思いをされているというのは、報道等でもされているとおりだと思います。私も地元ですから、いろいろなお話を聞きます。当然、市場が11月に移転をしてということなので、もう業者を頼んで冷蔵庫だ、冷凍庫だ、ダンベだ、そういったものまで全部手配をして、借金をしてまでやっているわけですよね。しかしストップしてしまいました。実際に機能が動かなかったら、その借金は借金であるしかない。これがいつまで続くのかもわからないという今の現状で、本当に廃業をしようかどうしようか悩んでいるような方もいっぱいいらっしゃいます。

 それから、場外市場に関しても、今お話ししたとおりですが、市場移転に備えて、自分たちがここの地で生き残ってしっかりと生活するために何が必要なんだと。移転の話が出たもう何十年も前からですけれども、築地ブランドと言われているけれども、築地ブランドって何だろうというところから話し合いを始めているわけですよ。初め、マグロなのかな、魚なのかなと。その中で最終的に結論に至ったのは、いや、築地ブランドというのは、やはりプロの料理屋さんが買いに来るから、絶対に間違いない、いい品物を売っている。これが築地ブランドなんだと。今、築地の場外などでイベントを打ったりすると、物すごい人が来ています。土曜・日曜でも物すごい人です。移転の話があって、一生懸命何とかお客様を囲い込まないといけない、守らないといけないということで、まちの人たちは必死になってやっていました。その結果が今出ているということで、築地ブランドというのは、やはりプロの料理屋さんが買いに来るものなんだと。それを守るために中央区とも一生懸命地元が話し合いをして、築地魚河岸を何とか先行営業できるようにということで頑張ってつくっていただきました。

 これに関しても、当然、市場移転延期ということが出たのでここも延期ということになったんですが、これも入居される方たちは意見が真っ二つに割れるぐらいのお話でして、結局、プロを相手にするということは、市場の中に自分たちのお店があったら、そっちにも行ってしまうだろうと。そうすると、同じ築地で2カ所持っていたら、全部バンザイしちゃうよと。かといって、素人相手の営業を始めたら、もともとのコンセプトからずれてしまう。そういったことも意見に上がったり、また、もう繁忙期を迎えるから、前もって仕入れもしなくてはいけない、人の手配もしなくてはいけない。人の手配といっても、スーパーのレジ打ちの手配をするのとは全く違って、専門知識のある方を雇わなくてはいけない。そういった人件費の二重構造になってしまったり、いろいろなところにしわ寄せが来ているんです。

 きょうお話ししに来ていただいたので、そういった部分を、どのように考えているのかお聞きしたいんですが、それ以外で、例えば築地市場だけではなくて築地市場の周り、築地、それから月島地区、日本橋地区にもあります。ここで例えば老夫婦が、自分たちはもう働けない。だから、持っているスペースを築地の市場関係者に事務所として貸したり、もしくは倉庫として貸したりとか、それで生計を成り立たせているような方もいらっしゃるわけですよ。そういう人たちが市場移転に向かって、どういう現象が起こったかといったら、契約打ち切りと、みんな撤退してしまっているわけですよね。そうすると、次の借り手を探すのにリフォームをしなくてはいけないとか、さまざまな問題が出てくる。だけれども、高齢者だから、そんなにお金をかけられない。そうした人たちの生活も含めて、とても大きな影響を与えるのが市場移転の問題だと思います。

 今、いろいろなお話をさせていただきましたが、まず東京都として、私が一番最初にお話ししました、不誠実な対応について、どのようにお考えになっているのかお答えいただきたいと思います。

 それから、2点目としましては、中央区、それから場外市場等、今お話ししたような部分について、どのように今の話を受けとめて考えているのか。

 それから、今まで一切お答えを返していただいたことがないのと等しいぐらいの状態なんですが、今後どういう対応を考えていただけるのかお答えいただきたいと思います。

 最後に、今御説明いただいた土壌汚染で延期になりましたという話の問題なんですが、私たちとしては犯人探しはどうでもいいんです。犯人が誰であろうが、何であろうが、そんなものは関係ないんです。今お話ししたように、今、現状で困っている方たち、現在営業されていて必死に日々生活を過ごしている方たち、この方たちがとても困っている状況にあります。これに対しての東京都としての受けとめ方です。きょう説明いただきました、安全性を確認次第、移転の方向に向けてというお話だと思うんですが、これも今の御説明の中では全て専門家会議で検討していきたいということで、もっとスピード感を持ってやるべきことだと思うんです。これに関して、早期の結論、築地市場を移転するしないを含めて、全部を含めて早期の結論ということが絶対に必要だと思うんですが、これに関してどのようにお考えになっているかお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○村松中央卸売市場長
 ただいま、これまでの東京都の対応が、中央区のほうからの意見照会あるいは要望に対する対応が非常に遅かったり、さまざま不誠実ではないかという厳しい御指摘をいただきました。我々としても、反省すべきは反省して、今後今まで以上に中央区の皆様方とさまざまな検討をしていきたいと思っております。

 また、今後どのような対応を、ということでございますけれども、これまで築地市場は、開場以来80年間、都民の皆さんに生鮮食料品を安定供給する基幹的な市場として事業活動を行ってまいりました。このたび、施設の老朽化とか狭隘化とか、そういった理由から豊洲に移転をすることになりましたが、これまでさまざまな御意見や御要望をいただきながら、移転整備につきまして中央区の皆様方の同意をいただくこともできました。築地市場が移転した後のお話にございました築地場外も含めましたまちづくりにおきまして、食文化の拠点として築地がこれまで育んできました活気だとかにぎわいだとか、そういったものを継承していく、そういう重要性も今のお話で改めて認識したところでございます。

 今後、平成24年2月に皆様方と合意させていただきました築地のまちづくりに関する合意に基づきまして、都として適切に十分やっていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

○赤木移転調整担当部長
 場外事業者あるいは周辺の事業者の方々あるいは区民の方々への対応でございますが、11月に引っ越しを予定しておりましたことから、これまで場外事業者を含めました方々に対しまして、まちづくり協議会に私どももお邪魔をいたしまして、これまで御説明をしてまいりました。築地市場の移転時期というものがまだ定まっていない状況でございますけれども、そうした日程が定まった際には、また改めまして地元の方々への御説明を丁寧に行っていきたいと考えてございます。

 また、現在、さまざまな御意見があることも承知してございますので、また中央区の皆様とも調整をしながら、そうした声については受けとめていきたいと考えてございます。

○井上新市場整備調整担当部長
 早期に結論を出せというお話でございました。

 全くおっしゃっているとおりでございまして、私ども、皆さんの不安な気持ち、それから安定していない状況を少しでも早く解消するべく、全力をもって取り組んでまいりますが、不確定要素がいくつかございまして、はっきりしたことを申し上げることができない状況についておわび申し上げるとともに、どうぞ御理解いただければというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。

○礒野議員
 ただいま御答弁いただいたんですが、とにかく本当に早期にどうするのか方向性をしっかりお示しいただかないと、皆さん、今、本当に生きるか死ぬかぐらいの気持ちで商売をやられております。ぜひこれはしっかりと守っていただいて、早期に結論を出していただきたいというふうに思います。

 先ほど、場外市場を含めて、まちづくり協議会のほうでお話しされているというようなことなんですが、それだけでいいんですかね。まちづくり協議会というのは中央区がやっていることであって、自分たちで足を運んで汗をかくべきじゃないですか。少なくとも中央区の職員の皆さんは地元に足を運んでいます。いろいろな商店街の組合の人でも何でも、相対して話していますよ。東京都の関係の人は、まず足を運んでいないです。だから、何を思っているかわからないんじゃないですか。私はそこが一番の欠点だと思っています。足を運んで相対して話をしていれば、本当にこの人たちが何に困っているのかわかるはずです。

 場外市場の先ほどの東の茶屋の話じゃないですけれども、一番最初に勝どき門駐車場も含めてということで中央区は出していますよ。そうしたら、今度、移転したら一般財源になるから値段が高くなりますよとか、そんなことばっかりじゃないですか。そこを考えるのがあなた方の仕事じゃないんですか。市場移転だと言って、豊洲だ、豊洲だと、豊洲の話しかしていないじゃないですか。市場は、築地が今まで80年守ってきたんですよ。そこの市場を去るに当たって、何を考えなくてはいけないのか。残された人たちをどうするべきなのか。このことは一切なしに、トカゲの尻尾切りをして、はい、終わりじゃないんですよ。

 そういった部分を私はとても不誠実だと感じておりますので、ぜひそこの部分、皆様で今聞いた話、私が話した話を含めて、それこそしっかりと検討していただいて、都知事にしっかりとお話ししていただきたいと思います。

 以上で終わります。

○押田議長
 それでは、自民党さんの質疑も終了したと思われますので、次に公明党さん、お願いいたします。

○田中(広)議員
 公明党の田中広一でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず最初に伺いたいのは、今、都民の皆様あるいは国民も含めて、今のこの現状をどう思っていると御認識されているのか、これが1点。

 それから、先ほど来、築地、場外中心にこれまでの経緯、経過についてお話もありましたけれども、今、都の皆様として、築地の場外、また築地のこれまでの取り組みについて、どういった御認識を持っていらっしゃるのか、改めて伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

○村松中央卸売市場長
 現状の認識でございます。

 まず、今回の豊洲市場への移転の延期に伴いまして、今るるお話があるように、まだなかなか先の見通しをきっちり話す状況にはございません。それは、安全性の確認もどういうようなステップで進んでいくかということもあったり、さまざまな課題がございまして、私どもはいつ幾日というような道筋がなかなか明確に示せないということで、いろいろな影響が出ております。築地市場の皆さんあるいは築地場外の事業者の皆さん、こういった方々が先の見通しを立てた事業計画もなかなかできない状況あるいは延期に伴うさまざまな負担も高じている、そういった厳しい状況にあるということを認識しております。

 この辺につきましては、私どもも懸命に努力して早期に今後の見通しを示せるような努力を重ねていきたいと思っておりますので、ぜひ御理解をよろしくお願い申し上げます。

○赤木移転調整担当部長
 場外市場の皆様あるいは区のこれまでの取り組みについてということでございますが、先ほど市場長からも答弁をさせていただきましたが、これまで中央区の皆様と長い年月にわたって協議をさせていただきました。当初は、築地市場の移転については断固として反対であるというお考えだったということ、それからそれが徐々に変わってきて、万が一移転した場合の対応を御検討され、そして築地市場が移転した後のまちづくりにつきましても御要望をいただきました。

 その中で、平成24年に新しい築地のまちづくりにつきまして、ようやく御同意をいただいたというところでございますが、私ども、築地市場が移転した後につきましても、これまで守ってきた築地のブランドあるいはにぎわい、そうしたものを大いに維持していく必要があると考えてございます。そのために、平成24年に合意をいたしましたけれども、そうした中でのお約束、にぎわいにかけての御協力をできる限りしていくということで、そうしたものを果たしていくことが、今、私ども東京都が行わなければならないことだと考えてございます。

○田中(広)議員
 今、御答弁いただきましたけれども、やはり行政の仕事あるいは私たち区議会も区民の皆様といろいろ仕事をしていく上では信頼関係が一番重要だと私は思っております。今の状況は、まさに信頼がなくなっている状況なんです。それについてどう思っていらっしゃるのか。

 それから、場外の話が今ありましたけれども、一言でおっしゃっていただいたところがありますが、やはりこの長い年月、もともと反対で、今、合意、同意というお話がありましたけれども、その気持ちを転換してまとめていくということはただごとではない。しかも、中央区はやはり責任ある自治体、一番区民、都民に近い自治体だから、そうせざる得ない状況でここまで来たんです。その気持ちをどう思っていらっしゃるのか、その点をお聞かせいただければと思います。

○井上新市場整備調整担当部長
 では、最初の信頼関係の話でございます。

 おっしゃるように、私ども東京都中央卸売市場に対する皆様方の信頼は本当に落ちてしまっているというふうに考えています。このたび、市場長を初め、組織を刷新しまして、皆様方との信頼関係を取り戻すべく、マイナスからの出発というふうに私どもは認識しています。マイナスからの出発でございますが、これからしっかりと対応しまして、皆様方との信頼関係を築いていきたいというふうに考えていますので、どうぞ最初は見守っていただければというふうに思います。しっかりとやっていきますので。なかなか、よし、わかったぞとはいかないと思っていますが、私どもは一生懸命努力してまいります。御理解をいただければというふうに思います。

○赤木移転調整担当部長
 今御質問のございました場外事業者の方々のお気持ちということでございますが、私ども市場当局といたしまして、築地市場の市場内の事業者からも意見を聞いております。恐らくは市場内の事業者にとりましても、築地の地で80年間事業活動を行ってまいりまして、この地に残りたいという意見を多くの方が思っていらっしゃるのではないかと考えております。そのために、都といたしましても、これまで現在地再整備ができないかということで検討し、あるいは実際に一部工事を着手もしてまいりました。ただ、やはりどうしても事業活動を続けながらの工事が難しい、あるいは年月がかかってしまう等といったようなことから、やむを得ず豊洲の地に移転せざるを得ないということで、ここも恐らく本当にお気持ちに反してかもしれませんが、ただ、これからの市場の事業を行うために、何とか納得、御理解をいただいて、これまで豊洲市場の整備について御協力をいただいてきたというところでございます。また、これまで場内と一体として活動してこられた場外事業者の方々にとりましても、やはりこの地でできれば残ってほしいという思い、これは今でもたくさんの方がお持ちだということも重々承知してございます。

 ただ、やはり築地市場の再編整備、ここの地で事業を行っていくことが、もう施設が古くなってしまい、あるいは狭くなっているという面から難しく、やむを得ず私どもは移転をせざるを得ないと考えてございますが、そうしたお気持ちは場内の事業者、場外の事業者、共通だと思っております。ですので、これまで80年間にわたりまして築地のまちで築いてきた築地ブランドというものを何とか維持ができるように、そうしたまちづくりに少しでも協力をさせていただきたいというふうに考えてございます。

○田中(広)議員
 今お話を伺って、いろいろ感じていらっしゃるんだろうとは私も思いますけれども、であるならば、仮にマイナスからのスタート、また今のようにこれまでの長い取り組みについて御理解いただけるのであれば、きょうのこういう場をむしろ東京都のほうから、今、とりあえずこういう状況なので、ぜひ御説明に伺いたいんですというのがあってもよろしかったのではないかなと私は思うんです。この点はいかがでしょうか。

○井上新市場整備調整担当部長
 まさに、おっしゃるとおりでございます。今回の移転延期の問題、それから盛り土がなかったとか、それから皆様方、地元の方々に大変御迷惑をおかけしているという問題につきまして、本日に至るまで正式な形で中央区議会の皆様に御報告ができなかったことについて、本当に申しわけなく、この場をかりておわび申し上げたいと思います。申しわけありませんでした。

 今後でございますが、できるだけ早く正確な情報をお伝えできるよう努めてまいりますので、ぜひとも御理解いただければというふうに思います。

○田中(広)議員
 それでは、こうした責任ある皆様方にこのように来ていただいて、こういう中央区側との協議を次はいつ持とうと想定していらっしゃるのか、また、今後具体的にどんなふうにこういう協議を持っていただけるのか、今考えていらっしゃる状況を教えていただければと思います。

 それから、私も地域を歩いて、いろいろな声を毎日のようにいただきます。大きく2つに絞りますと、本当に安全なのかどうかというのを早く見通しを立ててもらいたい、それから特に場内の関係者からしますと、見通しが立つように、移転の是非も含めてスケジュールを明確にしていただきたい、こういう要望が本当に多くあります。先ほど来お話がありますけれども、スケジュールをとにかく早く出したいとおっしゃっておりますが、それはいつなのか、年内なのか、来年のいつなのか、どういう目標を持って取り組んでいらっしゃるのか、具体的に教えていただければと思います。

○赤木移転調整担当部長
 中央区議会の皆様への説明でございますが、私どもは、今、2番目の質問でもございましたが、安全性の確認、それからスケジュールを決めていくということが、まず最優先であると考えてございます。

 質問の中でもございましたけれども、現在、東京都に対する信頼というものが大きく損なわれてしまっているという状況でございます。まず一番の疑問である安全性を外部の専門家の先生方、専門家会議あるいは市場問題プロジェクトチームなどによりまして検証いただいた上で、何とか、しっかり確認していきたいと考えてございます。その上で移転のスケジュールを決めて、新たな見通しが出せるのではないかと考えてございます。また御説明できるような内容がまとまった段階で、改めてこうした中央区議会への説明の機会につきましては調整をさせていただければと考えてございます。

○田中(広)議員
 今、協議している中ですから、なかなか見えない部分もあると思うんですが、それでもスケジュールを明らかにという点は、やはり待ったなしの状況なんです。年内で見出すのか、あるいは年明け早々なのか、その点の見通しぐらいでも教えていただければありがたいと思うんですが、いかがでしょうか。

 それから、説明のことについても、また協議をしていただけるというお話ですけれども、ぜひ積極的に途中経過なり、また一定の結果が出たところでお願いしたいと思いますけれども、その点も具体的にどういう日程を考えていらっしゃるのか、もう一度お聞かせいただければと思います。

○村松中央卸売市場長
 移転スケジュールの関係でございますけれども、これは先ほど来も申し上げているんですけれども、まず安全性の確認が最優先だということもございます。それは土壌汚染対策の問題もあり、また第9回目の地下水のモニタリングの結果も見ないといけないとか、さまざまなこともございます。そうした上で、今後環境アセスをどうするのかとか、そういった課題がございまして、追加的な対策が必要であれば、その対策もしないといけないと。まだ、きょうの時点でかっちりしたものがなかなか言えないという状況でございます。

 本当に心苦しく、多くの皆様から、今のお話も含めて、早く見通しをと言われているんですけれども、不確定要素が幾つかあるものですから、そうしたところを早急に精力的に一つずつ整理をしている段階でございます。はっきりしたことを申し上げられないという状況についておわびしますとともに、御理解を賜れればと思います。申しわけございません。

○押田議長
 それでは、公明党さんの質疑も終了したと思われますので、次に日本共産党さん、お願いいたします。

○志村議員
 先ほど、信用がおけない東京都から基準値以下ということを強調するような地下水や大気汚染物質の観測がされているという報告がありました。結局、基準値以下だと言ったとしても、大気とか地下水に汚染物質が出るということは、その下に汚染物質が存在しているということですから、これはもう隠せない事実だと思います。

 また、地下水管理システムもこれから何とかなるだろうなんていう極めて根拠のないような報告をしていますけれども、先ほどの地下水の測定結果を見ても、マイナス0.1が2カ所、マイナス0.2が1カ所、マイナス0.3が1カ所、マイナス0.4が1カ所、マイナス0.5が4カ所という形で、ほとんど変化していないような状況がありながら、しばらくすれば大丈夫でしょうなんていうような、先ほど信頼回復なんて言っていますけれども、もう既にここで事実をちゃんと報告していないということが明らかだと思います。だから、この地下水管理システムも機能していないというのが率直なところだという指摘もされています。

 また、盛り土をしていない問題など、土壌汚染対策というのが既に破綻しているというふうに思います。2012年2月17日に都と区で交わした築地のまちづくりに関する合意の大前提である安全・安心が、まさにもう崩れている。さらに、虚偽の報告、さらには情報の未開示など、そういうことが判明して、東京都の信頼は失墜しているわけです。私は、東京都が区長や区議会をだましてきた、こういうふうに思います。だから、きょうは、まず謝罪を求めます。いかがですか。

○井上新市場整備調整担当部長
 今、いろいろとおっしゃったとおり、区民の皆さん、都民の皆さんに対して、しっかりと説明責任を果たしてこなかったことについて深くおわび申し上げたいと思います。申しわけありませんでした。

○志村議員
 移転については、私たち日本共産党は一貫して反対しておりますし、区も区議会も本当に築地にあってほしい、いてほしいというのは共通する願いだと私は思います。

 先ほどの大前提が破綻している合意に基づいて、中央区は築地市場移転を前提として、築地のにぎわい、活性化を含めたまちづくりに対するいろいろな努力をしてきたわけです。築地魚河岸も間もなくプレオープンしますけれども、移転の延期によって、例えば築地魚河岸でも入居事業者に迷惑をかけるからと、家賃を何カ月か区が負担しようと。6,000万円ですよ。ですから、移転延期をしたということにかかわる区の損失とか補償、財政負担も含めて、そういうことを都は区と協議する必要性を考えているのかどうか、その点をお聞かせください。

○赤木移転調整担当部長
 移転の延期に伴いまして、場外市場の事業者様あるいは中央区の皆様、もちろん場内の事業者に対してもさまざまな影響が生じているということで認識してございます。今後、それぞれさまざまな影響があるかと思いますけれども、都としても、そうしたことに誠意を持って対応していきたいと考えてございます。

 ただ、申しわけございませんが、本日の段階でそうした補償の対象者や範囲、内容等についてお答えすることはできませんので、そうしたものについては都において検討させていただきたいと考えてございます。

○志村議員
 大変大事な御答弁をいただきました。協議をしながら、そういう点でもぜひ煮詰めて、区の行政のほうも、議会としてもその点をしっかり注視していきたいというふうに思っています。

 築地市場ですけれども、豊洲のいろいろな状況で、しばらくは築地市場で営業しなければならなくなります。市場の中では最低でも2年かかるんじゃないかというような話も出ている。また、さらに成り行きによってはもっとかかるかもしれません。そういう意味で、築地市場の補修の必要性の認識と補修の計画を持っているのかどうか、その点をお聞かせください。

○赤木移転調整担当部長
 築地市場の移転延期でございますが、先ほど来答弁しておりますとおり、まだ具体的にいつになれば豊洲市場に移転できるのかということについては明確ではございません。ただ、それまでの間におきましても、生鮮食料品を都民へ安定供給するという市場本来の役割はしっかりと果たしていく必要があると考えてございます。そうした市場としての機能を維持できますように、必要な施設や設備の補修につきましては、それぞれ必要性、緊急性等を勘案しながら実施をしてまいりたいと考えてございます。

 なお、具体的な計画につきましては、現在まだどこを補修してということで計画としてあるわけではございませんが、築地にお世話になっている間に必要な機能が維持できるような補修については、しっかりと行っていきたいと考えております。

○志村議員
 さらに、今、こういう事態の中で、築地市場の仲卸さんだけではなくて、飲食業さんもそうですし、都民の中で豊洲ではなくて築地がよいという声が増加しているというふうに思うんですけれども、都の認識はいかがでしょうか。

○赤木移転調整担当部長
 これまでマスコミ等で豊洲市場にかかわる盛り土がなされていなかった点など、さまざまな報道がなされてございます。そうしたことから、豊洲市場の安全性について不安に思っている都民の方あるいは消費者の方がたくさんいらっしゃるということは承知をしてございます。ですので、私ども都といたしましては、そうした風評が一日も早く払拭できるように継続的に取り組んでいく必要があると考えてございます。

 そのために、本日御説明をいたしました資料の中にもございますが、専門家会議の知見を得ながら、また、そうした指導を受けながら、例えば場内の地下水あるいは空気等の測定を行っていますので、正確な情報を継続して発信をしていきたいと考えてございます。また、専門家会議につきましても、インターネット等で公開をしてございますので、そうした中で正確な情報を継続して発信していくことで、まずは風評の払拭に努めてまいりたいと考えてございます。

○志村議員
 今、風評という形で言っている都の風評はどういう認識なのか。風評被害みたいな言い方をしていますが、実際にこれだけの汚染がされていて、これだけの数値が出ている。市場にはふさわしくないということで、例えば多くの仲卸さんたちは、豊洲から買った魚なんて、うちは買わないよと言われている。それは国内だけでなく外国からも言われている仲卸さんもいらっしゃるわけです。豊洲へ行くくらいなら、もう大田市場へ行くよという人もいらっしゃるんです。それも風評で片づけるものなんですか。端的でいいんですけれども、今の豊洲で起きていて、豊洲は安心じゃないよというのは風評なのかどうか、その点いかがなんですか。

○赤木移転調整担当部長
 先ほど風評という言葉で申し上げましたけれども、盛り土がなされていなかったということで、まさに安全性そのものが、現在、疑問を持たれているという状況でございます。そのために、専門家会議を設置いたしまして、改めて専門家の皆様にも知見をいただきながら、安全なのかどうなのか、あるいは安全性を確保するためにどういった対策が必要なのか、対応をこれから検討していくというところでございます。そうしたものを踏まえて、安全なのかどうなのか、それをしっかりと都民あるいは消費者の皆様にお伝えをしていきたいと考えてございます。

 また、現在、議員がおっしゃいますように、築地では買うけれども、豊洲に行ったら買わないよという、そうしたお店、魚屋さんあるいは消費者の方がいらっしゃるということも承知をしてございます。そうしたものに対しましては、正確な情報をしっかりお伝えしていく。また専門家会議の結論を踏まえて、しっかり安全性が確認されましたらば、そのことをお伝えしていきたいと考えてございます。

○志村議員
 今回の豊洲の問題に対して、繰り返すつもりはないですが、いつも風評をなくすためという立場に立ってしまうと、風評被害になってしまうから、例えば広がらなければいいんだ、余りよくない情報は出さないでおこうみたいな、事実、あってはいけない数字が出たけれども、低いから、これは基準値以下だから、別に発表しなくていいや、逆に、発表してしまうと風評被害が発生するみたいな認識がもしあると、今まで、それが全てとは言わないけれども、そういうことも含めて都の姿勢の信頼感というものがなかったし、まさに虚偽の報告をしたのは風評被害以外の問題なんですけれども、本当に都の向き合う姿勢を改めなければならないというふうに思っています。

 今、豊洲の施設の問題でも、例えば使い勝手が悪いとか、汚染も残ったままとか、そういう状況の中で、先ほども話したように、豊洲に行けないというような声もあります。そもそも汚染された場所に市場をつくろうというのが最初からの大間違いだと思います。私としては、こういう状況の中で移転はやはり無理だということで、現在地での再整備も考えていかなければならないのではないかというふうに思うんですけれども、都の考えはいかがでしょうか。

○井上新市場整備調整担当部長
 今の御質問でございます。築地市場における現在地再整備につきましては、過去に再整備工事に着手したものの、工期のおくれや整備費の増などの課題が顕在化いたしました。そして、最終的に断念したという経過がございます。

 都としましては、まずは豊洲市場の安全性を確認する必要があるというふうに認識しています。地下水モニタリング、地下空間の問題、建物の安全性について、先ほど来申し上げましたように専門家会議や市場問題プロジェクトチームを設置して、さまざまな分野の専門家の知見を得ながら検証を進めているところでございますので、御理解賜りたいというふうに思います。

○押田議長
 それでは、日本共産党さんの質疑も終了したと思われますので、次に中央区民クラブさん、お願いいたします。

○渡部(博)議員
 中央区民クラブの渡部でございます。

 行政は継続ですから、行政の人たちは、以前の人たちの話も全て引き継いでいかなければいけない。現市場長も含めて、今まで市場を運営してきた人たちの行ってきたことも全て受けとめないといけないということで行政というのは進んでいくべきであろうと思いますし、そういったところもきょう厳しく追及されている部分もあるとは思いますけれども、やはりそれはしっかり受けとめていただいて対応していただかなければいけないなというふうに思っております。

 そこで、私から、まず1つ目にお伺いしたいのは、中央区が築地のまちづくりということで7つの疑問を出していますね。この7つの疑問に対して、今、東京都、市場の当局として自信を持って答えられますか。まず、そこを教えてください。

○赤木移転調整担当部長
 これまでも中央区議会、それから中央区様からさまざまな要望あるいは御意見等をいただいてまいりました。7つの疑問は平成18年2月にいただいてございます。

 そうした中におきまして、7つございますけれども、例えば土地の確保につきましては、既に用地を購入して対応してございます。

 それから、築地市場用地の扱いあるいは移転するまでの現市場の整備につきましては、これまでも新しいまちづくりのために話し合いをしながら進めているところでございます。

 それから、場外市場につきましても、新しいまちづくり、用地の扱いとあわせて、現在、調整をさせていただいているところでございます。

 土壌汚染対策につきましては、私ども、これまで専門家会議等の提言を踏まえて対応してまいりましたが、本日御説明に参りましたとおり、そうしたものにきちんと対応していなく、あるいはさまざまな場面での説明が事実と異なっておりましたことから、こちらにつきましては、改めて専門家会議の先生方に御相談をしながら対応を進めているところでございます。

 また、豊洲市場への交通アクセスにつきましては、ゆりかもめ等の早期のダイヤ改正、また都バス等の路線の新設等ということで対応してきてございます。

 また、財源確保につきましても、都の内部におきまして調整を進めているところでございまして、さまざまな点がございますけれども、土地の確保のように全て既に対応が済んでいる課題、あるいは土壌汚染対策のようにもう一度やり直していく課題、こうしたものがそれぞれあると考えてございます。

○渡部(博)議員
 そうですよね。だから、この7つの疑問には全く答えられていないということですね。だって、本来であれば土壌汚染の問題も、この間、解決していなければいけない問題だったわけでしょう。だけれども、現時点で答えられていない。この平成18年、今から10年前の疑問にも答えられていないということですよ。逆に言えば、10年間何をやってきたという話です。そういうことにならないですか。なるでしょう。行政は、さっき言ったみたいに継続なんですから。その間、何もやってきていないのと同様ですよ。そういうことになるんだと思います。

 交通アクセスの問題も、今、いろいろ改善されてきて頑張ってやってきている部分はわかりますが、オリンピックの問題と絡んできてしまっているんですよ。ましてや、築地の地域だけじゃなくて晴海の地域なんて、今、選手村の工事でどうなるかわからないわけですよ。晴海通りしかないわけですから。中央区は、市場の移転の問題だけじゃなくて、交通アクセスの問題も含めて、全て大きな問題になっているわけですよ。だから、責任を持ってやってもらわなくてはいけないというのは当たり前の話であって、これがおくれることによって、どういうふうな形で中央区民に影響を与えるのかということは、はかり知れないわけですよ。築地はもとより、晴海の地域だって、その先の豊洲から来る車の話だって、全部影響を与えてしまうわけですよ。そういう事実をわかった上で、市場の関係部署の人たちは、ほかの部署にどうやって積極的にやってきているのかというのが全然見えないんですよ。

 これからやるという話も聞きました。だけれども、最初に質問したように、この平成18年の問題にも10年間何も答えてきていなかった。何もとは言いません。ある一定のものに関しては答えてきていますけれども、肝心のものに関しては答えていない。だって、土壌汚染の問題が解決されなければ、その後の築地のまちづくりの関係についてだって、本来、中央区は調停なんかできないでしょう。そういうところの重みというのはどう考えていますか。

○赤木移転調整担当部長
 築地市場の移転が延期になったことに伴いまして、議員がおっしゃいますとおり、さまざまな方面に影響が出ているということは、私どもも認識をしてございます。

 先ほど来お話のございました環状2号線につきましても、築地市場の移転後に工事を進めていくところでございまして、まだ移転の時期が明確でないことから、そうしたものに対するお答えができないかと思われます。また、今回の最大の問題でございます土壌汚染対策につきまして、現在、専門家会議の先生方の御検証をいただいておりますので、そうした中で、まず安全性をしっかりと確認をして、それから移転に向けたスケジュールを進めていくということが、私ども市場当局として、まず最初に行わなければいけないことだと考えてございます。それまでの間につきましては、都の内部においてもしっかりと連携をとりながら、今後の対応について考えていきたいと考えております。

○渡部(博)議員
 現状としては、そういう答えしかないだろうというふうに思いますけれども、本来平成18年に出した疑問への回答を守ってくれている形であれば、こんなの問題ない話でしょう。移転だって、スムーズにいっているはずでしょう。専門家会議も含めて、なぜ途中でやめてしまったのかというのもよくわからないんですよ。ずっと検証してもらえばよかったじゃないですか。ずっと検証してもらってやっていっていれば、こういう問題も起きなかったんじゃないんですか。そういうところがよくわからないんですよね。東京都の皆さんが進めているやり方というのが若干よくわからない。中央区と何回話し合われてきたのかということだって、正直、きっと余り話してきていないんでしょう。新しい築地のまちづくりのときだって、そんなに。

 こんな言い方をするのも、今までずっと、私は議員を30年やっていますけれども、東京都のいろいろな部署の方々に相当裏切られてきました。いろいろなことで違うことを言われてきました。最後の結末は違うことだった。清掃工場の問題もそう、何もそう、いろいろなことが全て、東京都の皆さんの言っていることが、市場の問題が出てきてから、また本当に信じられなくなってきている。それを私たち議員だけではなく、行政もある程度同じです。行政同士ですから、いろいろな信頼関係はあるのかもしれませんが、私たちが不満に思っている、不信に思っているということは、今まで発言されてきた人たちもいますけれども、現場で働いている人たちは本当に身につまされているんですよね。

 場内の話についてはわかっていると言いましたけれども、やはり本当に東京都は現場にいないんですよ。現場の話は聞かないんです。自分たちが出ていって聞かない。聞いてみてくださいよ。ほかの議員も言ったけれども、皆さん一人一人築地のまちを全部歩いてみてくださいよ。どういう状況になったのか。本当に困っています。築地だけではなくて、広い範囲、築地から豊洲まで、ずっと行ってみてください。その中で全部話を聞いてみてください。その上で、どういうふうな形で中央区が困っているか、中央区民が困っているか、都民が困っているかということを把握してくださいよ。江東区は江東区で怒っているみたいですけれども、中央区は中央区で、余り今まで来てくださいとも言わなかったですけれども、本来、市場の関係の皆さんが来て話をしていただくのが本来の筋だというふうに思っておりましたが、こういう一連の話になってから、今回初めてですかね。そういうことも含めて、誠実さが足りないし、私たちが今度まちの人たちに話をすることも何もできない。頻繁にということはできないかもしれませんが、確実な情報を伝えていただきたい。

 それと、今、いろいろな形でマスコミに取り上げられて、テレビだとか、いろいろなところで報道されています。テレビ局なり新聞各社、マスメディアには正確な情報を伝えてもらいたい。そうしないと、また勝手なコメントを言われて勝手な想像をされるということになってしまいますから。ホームページだとか何だかんだって、今のマスコミはそんなのは見ないですからね。しっかりしたことを送りつけるぐらいの気持ちでやっていただきたいと思うんですが、その辺はどうですか。

○赤木移転調整担当部長
 今回の件につきまして、先ほど来答弁してございますけれども、中央区議会の皆様への説明が遅くなってしまったことにつきましては、改めておわびを申し上げます。

 今、議員がおっしゃいましたとおり、これまで東京都の行ってきた説明が事実と異なっているという点がございましたけれども、しっかりと正確な情報発信に努めてまいりたいと思っております。また、そうした検証の場でございます専門家会議あるいは市場問題プロジェクトチームの議論の経過につきましては、全てインターネット等によりまして公開をしてございます。そうした場を含めて、まず私ども東京都自身が包み隠さず正確な情報発信をして、都合の悪い情報も含めて、しっかりと情報発信に努めていきたいと考えてございます。

○渡部(博)議員
 とにかくマスメディアというのは、インターネットより強いですから、そういうところに対しては、間違った情報であれば訂正してくれということも含めて、しっかり対応してもらわないと、不安になるのは、そこで働いている人、住んでいる人たちですから、そういうものもしっかり対応していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

○押田議長
 それでは、中央区民クラブさんの質疑も終了したと思われますので、次に改革2020さん、お願いいたします。

○小坂議員
 改革2020の小坂和輝と申します。

 私は、環境影響評価の都民の意見を聴く会で発言させていただきました。それなのに、この環境影響評価書で書かれた内容が、盛り土がされていないということで、すごくショックを受けております。それと、東京都とは3つ裁判を起こさせていただいており、コアサンプル破棄をしてはならないという裁判と、平成18年の土地購入、土壌汚染があるのに土壌汚染がない価格で購入されている1平方メートル当たり59万円、また平成23年は土壌汚染があるのに土壌汚染がない価格で購入している1平方メートル当たり53.5万円、そのような無駄にかかった公金を戻すようにという裁判が、今現在、係属中であります。

 これはさておき、現在、築地市場の移転の問題は、都知事がその裁量権によって移転させるということが妥当か不当かという裁量権の逸脱・濫用かどうかという問題から、違法な問題、9月10日の盛り土をなくしているという状況において、築地市場は土壌汚染対策法や卸売市場法、環境影響評価法など、少なくとも4つの法律に違反した違法な問題へと新たに入ってきているというふうに認識しているところであります。そこにおいて、築地市場の移転の問題に関しては、豊洲は安全であるからという条件のもと、中央区も豊洲への移転を容認したけれども、その大前提の条件が崩れたわけなので、中央区も恐らく現在地再整備へと戻らざるを得ない状況になっているのではないかと考えるところであります。

 違法な問題かどうかということの検討のもと、1つ質問させていただきたいんですけれども、都市計画決定が環境影響評価書のとおりにいくのであれば、この都市計画決定は、市場の下には盛り土がある形でされていると考えてよいのかどうか。当然そうだと思うんですが、念のために確認させていただきます。

○安間新市場整備部基盤調整担当課長
 豊洲市場につきましては、都市計画法第11条の規定による都市施設として、おっしゃいますように平成23年8月に都市計画決定してございます。都市計画法では、法律、それから施行令におきまして、どういったものを定めるべきなのかということでございまして、それにつきましては都市施設の種類、市場ということ、それから名称、位置、区域、あと面積を定めるものとされておりますので、今御指摘の盛り土がないということに関しましては、都市計画で定めるべき法的内容ではないというふうに認識しているところでございます。

○小坂議員
 ただ、環境影響評価の流れと、その環境影響評価書を公示縦覧されたものが都市計画審議会に送付されているのであるから、この環境影響評価の流れにきちんと沿ったものをつくっていくというのは条件だと思われます。この条件を守っていないということは、都市計画決定を守らないものをつくろうとしているということであり、都市計画法違反であって、これはそれを守ろうとした都知事なりの認可をしたものがその条件に沿っていないから、都市計画法第81条に沿って、環境影響評価書どおりのことをしなさいという条件に反しているわけなので、必要な措置を講ずるように都知事に対して言う必要が生じていると考えますが、いかがですか。

○安間新市場整備部基盤調整担当課長
 今御説明がございました環境影響評価書を都市計画審議会に付議するということに関しましては、まず市場に関しまして、環境影響評価につきましては環境影響評価法ではなくて、東京都の環境影響評価条例に基づいて手続をしているところでございます。条例第92条に都市計画に定められる対象事業に関する特例というものがございまして、都市計画審議会に付議する際に、評価書もあわせて送付するというふうに規定されているところでございます。

 今お話ございましたように、都市計画審議会に同時付議をして出しているというところでございますけれども、先ほど申しましたように都市計画に定めるべき法的内容ではないということでは認識してございますが、一方で、都市計画決定と同時に、今、議員御指摘ございましたように手続を進めていた環境影響評価がございます。こちらのほうにつきましては、専門家会議の検証を踏まえた上で変更届を提出するようなことで所管局と調整をしているところでございまして、この関連、こういった手続の中で何らかの手続がもし仮に必要になった場合、こちらにつきましては適切に対応していきたいというふうに考えているところでございます。

○小坂議員
 私は都市計画で決定した条件に反していると思いますので、都市計画決定に反した盛り土なしの計画の市場ができている。それに対しては、東京都は何らかのことを行っていかなければならないというふうに考えるところですけれども、これ以上は水かけ論になりますので、先に進ませていただきます。

 2つ目が、今、十分な説明を我々中央区議会なり中央区なり業者の方にしていただくというような話の流れになりました。そこからすると、我々中央区議会においても、築地等地域活性化対策特別委員会がございます。この特別委員会の場においても、東京都みずからが、今、どのような移転の状況になっているかということを説明いただいてもよいのではないかと考えるところであります。同様なことは江東区議会においてはやっていただいておりますので、丁寧な説明をするという点ではどのようにお考えでしょうか。

○福田中央卸売市場理事(技術調整担当)
 ただいま特別委員会等の場でも説明をということでございました。御説明が遅くなって大変申しわけないと思っております。中央区さんとも御相談の上、きょう、全員協議会という場がふさわしいだろうということで御説明をさせていただきました。ほかの場で必要かどうかにつきましては、中央区さんともよく御相談をさせていただきたいと思います。

○小坂議員
 今後の流れというのがすごくスピード感というのも必要だし、正確な情報を我々に伝えていただきたいので、江東区同様に中央区においても、ぜひとも特別委員会において東京都の職員の皆様から御説明いただきたく考えるところであります。これは要望です。

 次に、専門家会議が平田先生のもと、行われているところでありますけれども、もちろんインターネット中継はされております。平田先生は、一般の傍聴もできるというふうに認識されていたのに、市場関係者のみ、現場で傍聴が可能になったということです。一般都民も専門家会議の場を傍聴できるようにすべきだと思われますが、情報公開をきちんとする東京都においては、このあたりの考え方はいかがですか。

○村井基盤整備担当部長
 今、議員御指摘の点につきましては、座長のほうも一般に対する傍聴をどうするかということは検討しております。ただ、今度2回目が開かれますけれども、2回目までは、これまでの経緯をしっかりと築地の市場関係者の皆さんに説明するということを主眼において御説明を差し上げてきたので、2回目までは市場関係者のみでやろうと。今後の3回目以降につきましては、一般の傍聴については、今、検討しているところでございます。

○小坂議員
 今、あの場所は形質変更時要届出区域になっておりますけれども、この区域の指定のまま開場の認可を農林水産省に求めていくのかどうか教えてください。

○村井基盤整備担当部長
 形式変更時要届出区域につきましては、自然由来のヒ素や鉛がある関係上、全てを台帳から除去することはできません。したがいまして、有害物質が台帳上載っているという状態で届け出るという形にはなると思います。しかしながら、この制度は上の土地利用を規制するまでのものではございませんので、そういう形で台帳上には残っている状態で認可申請という形にはなるかと思います。

○小坂議員
 ただ、農林水産省は、平成23年3月25日の資料において、形質変更時要届出区域においては、市場を認可しないということを書面においてきちんと書いているわけなので、このあたりを守っていただければと思います。

 質問したいことは多々ありましたが、都知事宛てに勉強会の資料を用意しましたので、これを都知事に届けていただければと思います。これを申し述べて終わります。ありがとうございました。

○押田議長
 それでは、改革2020さんの質疑も終了したと思われますので、次に無所属さん、どうぞ。

○山本議員
 無所属の山本理恵です。よろしくお願いします。

 私からは、資料8の市場問題プロジェクトチームの設置についてお伺いしたいと思います。

 このプロジェクトチームにおける主な検討事項が4つ掲げられています。

 このうち1番と4番、豊洲市場施設の安全性、そして土壌汚染の安全性、これについては第一優先、一日も早く安全性への不安を解消していただきたいと思います。

 2番、豊洲市場施設の使い勝手に関しては、ぜひ現場の声も聞いていただければと思います。委員の方々だけで話し合うのではなく、しっかりと市場内の方々の御意見を聞いていただきたいと要望いたします。

 そして、3番、豊洲市場の事業継続性(経営分析、建設費の適正性、市場会計の分析等)と書いてあります。これまで中央卸売市場というのは特別会計が設けられていたと思います。その特別会計ですが、非常に厳しい財政状況であったと認識しております。まず、この辺を確認させていただきたいのと、今後この特別会計をどのようになされるのか。

 そして、現在、流通形態が非常に変化している状況の中で、今回のような安全性への不安であったりとか不信感を抱くようなことが起こって、今後どのように影響してくるのかといいますか、市場の取引が減っていくのではないかと懸念しております。豊洲を通さないで直接取引してしまうのではないかと懸念しておりますが、その点についてどのようにお考えかお聞かせください。

○長嶺財政調整担当部長
 ただいまのプロジェクトチームにおける主な検討事項ということに関連いたしまして、市場会計についての御質問だったかと思います。

 御指摘のとおり、市場会計は地方公営企業法の財務規定のところを適用いたしております準公営企業会計ということで、一般会計とは独立した形で運営をしてございます。主な収入につきましては、使用料という形で独立採算で運営をしている会計でございます。そういったところで、豊洲の整備ということもきちんと独立した会計の中でしっかりやっていくというような計画の中で、今、整備をしているところでございます。

 今、市場外流通についての御指摘もございました。そういった市場全体、これは築地だけではありませんけれども、東京都中央卸売市場、あと東京都内にございます地方卸売市場を取り巻く環境については、非常に変化をしているといったところは認識をしてございまして、本年、国のほうでも市場の整備計画の方針という形で出しておりますけれども、東京都におきましても審議会から答申を頂戴しているところでございます。そうした社会情勢、取引を取り巻く環境の変化を受けまして、これから市場の情勢という面につきましても十分検討した上で、豊洲市場を位置づけた形でやっていく、そういったことで御理解を賜りたいと思います。

○山本議員
 御答弁ありがとうございます。

 これまでの中央卸売市場の経営状態であったり、市場会計の状況、そして現在の流通形態の変化等を加味して考えますと、このプロジェクトチームにおける事業の継続性についての検討結果がどのように出るのか、非常に関心が高いところであります。どのような結果が出るかわかりませんが、この結果が出た後、例えば今後豊洲に移る場内の方々への経営支援なども含めて検討していただければと思います。

 以上です。

○押田議長
 それでは、無所属さんの質問が終了いたしましたので、次に、新青会さん、お願いいたします。よろしいですか。

 それでは、次に、歩む会さん。

○渡部(恵)議員
 どうぞよろしくお願いいたします。渡部と申します。

 私自身は、築地の仲卸でございます。今、るる各会派からの御質問を受けていただいておりますけれども、私からも幾つか質問させていただきたいと思います。

 その前に、大前提といたしまして、中央区というのは江戸からずっと続いている問屋と、それから大名屋敷で続いてきたまちが来て、いろいろな問屋がございました。そして、最後に残ったのが魚問屋でございます。その魚問屋が移転するに当たりまして、区も長年にわたり、場外の方々、また築地の方々と話し合いをしまして、築地ブランド、そして魚食文化が残るような方向に向かって努力してきたということを、大前提として御理解いただきたいと思います。

 それから、11月7日の移転を機に、10月末をもって、廃業された仲卸さんたちもたくさんおられます。せんだって、ここの1階で仲卸さんとお会いしまして、やめたんだよというお話を伺いました。大変残念なんだけれども、あと一月早かったら、まだ経営したかったなというお話もございました。多くの方々が今回の移転を機に、中央区としての一つの、23区として税収を稼ぎ出す稼ぎ頭の区としても、これだけ混乱しておりますし、また多くの人たちの人生、それから商いを変えてしまった。築地市場は80年とおっしゃいますけれども、江戸、日本橋から来ていますので、4代目、5代目という方々もおられるということをどうか御理解いただきたいと思います。

 その中で、私からの質問としましては、卸売市場法第10条第2項、移転の要件が2つございまして、十分な広さがあるかどうか、それから生鮮を扱う市場として適切な土地かどうかということがうたわれておりますけれども、この点につきまして、どうも私が思いますには、いずれもこれは該当しないのではないかというふうに考えております。まず、この点を東京都としてどのようにお考えかということを1つ質問させていただきたい。

 それと、資料8、プロジェクトチームができていますが、その要件で店舗のスペースとか構造設計など、市場の使い勝手を初め、安全性の問題が書かれておりますが、そもそも数年前、築地市場におきましてはプロジェクトチーム、豊洲市場のPTができました。しかし、その中では、初めから基本設計ありきで、幾ら要望を言ったところで、それが全て通らなかったという話も私のところに入ってきております。スロープの問題ですとか、壁の問題ですとか、特に壁の問題は、食品衛生法の中で適用除外条項がありまして、都知事が判断して安全性が認められたときには壁を取っ払いますよというようなお話もある中で、そうした声がなかなか東京都の市場のほうに吸い上げられない、伝えても聞いてもらえない、そういう問題が出ています。情報提供のあり方、それからヒアリングのかけ方、その点において、そもそもボタンのかけ違い、初めに結論ありきで進んでいったのではないかということが非常に残念でなりません。仲卸のPTに参加していた方々からは、僕たちが今まで伝えてきたことをきちんと東京都が理解してくれていたら大分変わったのではないかというようなお話もございました。

 この点におきまして、どうか情報提供、それから情報の吸い上げの仕方、そのあたりをどのようにこれから改善していく方向なのかということを2つお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○押田議長
 時間がないので、できるだけ簡潔にお願いいたします。

○赤木移転調整担当部長
 広さの問題でございますが、現在の築地市場の23ヘクタールから豊洲市場におきまして、それより広いスペースを確保して事業を行っていく予定でございます。また、適切な土地かどうかということでございますけれども、そうした生鮮食料品を扱うために必要な安全性につきましては、先ほど来答弁してございますが、専門家会議等の検証を経て、しっかりと安全性の確保を図ってまいりたいと考えてございます。

○押田議長
 ありがとうございました。

 渡部議員、時間がなくなったので、お答えはこの辺でやめさせていただきます。済みません。まだまだ御質問があると思いますが、この辺で終了させていただくことを御了解いただきたいと思います。

 東京都の皆さんにおかれましては、説明など、ありがとうございました。

 冒頭にも申し上げましたが、本件は中央区への影響が極めて大きい重要な問題でございます。東京都の台所としてはもちろんなんですけれども、市場関係者にとっては、いろいろ御質問もありましたが、死活の問題にもなりかねないという大変深刻な状況にあるということを御認識いただきたいと思います。

 さらに、今回の件により環状2号線の工事のおくれが生じることが懸念されており、オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村を抱える当区にとっても憂慮すべき事態になってきているということでございます。今後、東京都におかれましては、積極的な情報開示などにより、区民・都民の不安を解消するとともに、地元区である中央区に対しても迅速で誠意ある対応をこれからもぜひよろしくお願いしたいと思っております。

 また、必要に応じて、このような機会を再度開催する際に御協力をお願いいたしまして、本日の全員協議会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。

 以上で全員協議会を閉会いたします。

(午前11時50分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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