平成21年 防災等安全対策特別委員会(6月16日)
1.開会日時
平成21年6月16日(火曜日)
午後1時30分 開会
午後3時4分 閉会
2.開会場所
第二委員会室
3.出席者
(9人)
委員長 渡部 博年
副委員長 二瓶 文隆
委員 今野 弘美
委員 中嶋 寛明
委員 原田 賢一
委員 中島 賢治
委員 鞠子 勝彦
委員 高橋 伸治
議長 石島 秀起
4.出席説明員
(14人)
髙橋副区長
吉田副区長
髙橋教育長
斉藤総務部長
新治防災危機管理室長
高橋防災課長
東海林保健所長
町田生活衛生課長
山下健康推進課長
越地土木部長
小倉副参事(交通安全対策・特命担当兼危機管理・特命担当)
近江道路課長
齋藤教育委員会次長
浅沼教育委員会庶務課長
5.議会局職員
奥田議会局長
土谷議事係長
村上書記
武藤書記
6.議題
- 防災、防犯、交通問題等児童生徒及び区民生活の安全に関すること
(午後1時30分 開会)
○渡部委員長
それでは、ただいまから防災等安全対策特別委員会を開会させていただきます。
冒頭、本日、区長は公務のため、委員会を欠席いたしますので、御了解をお願いいたします。
では、私より一言ごあいさつを申し上げます。
(あいさつ)
それでは、議長のあいさつをお願いいたします。
○石島議長
(あいさつ)
○渡部委員長
ありがとうございます。
それでは、区長が欠席でございますので、区長にかわりまして髙橋副区長のほうからあいさつをお願いいたします。
○髙橋副区長
(あいさつ)
○渡部委員長
ありがとうございました。
次に、夏季委員会における服装等についてでございますが、6月から9月まで、議員記章のはい用、上着、ネクタイの着用を略して出席することができることを確認させていただきます。また、理事者におかれましても上着、ネクタイの着用を省略されて差し支えございませんので、よろしくお願いいたします。
それでは、理事者紹介を区長部局関連のほうを髙橋副区長よりお願いいたします。
○髙橋副区長
(理事者紹介~区長部局分)
○渡部委員長
教育委員会の関係を教育長よりお願いいたします。
○髙橋教育長
(理事者紹介~教育委員会分)
○渡部委員長
ありがとうございます。
なお、本日は、理事者報告の関係で生活衛生課長及び道路課長が出席いたしますので、御了承願います。
次に、前委員会からの引き継ぎ事項を増渕一孝前委員長よりお願いいたします。
○増渕前委員長
前委員会は4月27日に開会し、4月1日付人事異動に伴う出席理事者の紹介の後、理事者より、新型インフルエンザ発生時における事業継続計画の中間報告について、平成21年春の全国交通安全運動の実施結果について、メキシコ及び米国における豚インフルエンザ発生に対する対応状況について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。
なお、付託事件であります防災、防犯、交通問題等児童生徒及び区民生活の安全に関することについては継続審査となりました。
以上であります。
○渡部委員長
ありがとうございました。
ただいまの引き継ぎを了承することでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡部委員長
ありがとうございます。
それでは、議題の審査ということでございまして、質疑につきましては、理事者報告に対する質問と議題に対する質問をあわせて行いますので、よろしくお願いします。
それでは、理事者報告をお願いいたします。
○新治防災危機管理室長
1 中央区地域防災計画(平成21年修正)について(資料1)
○東海林保健所長
2 新型インフルエンザ区内感染者発生に伴う本区の対応について(資料2)
3 医療機関における感染性角膜炎等の集団発生について(資料3)
○越地土木部長
4 朝潮運河歩行者専用橋の検討結果について(資料4)
以上4件報告
○渡部委員長
ありがとうございました。
それでは、発言時間についてでございますけれども、今は午後1時52分でございます。自民党さんが56分、公明党さんが29分、日本共産党さん29分、民主党区民クラブさん29分、友愛中央さん29分ということでございます。
それでは、質疑に入らさせていただきたいと思います。
発言をお願いいたします。
○中嶋委員
資料4なんですけれども、朝潮運河の歩行者専用橋の検討結果ということで、今、土木部長からお聞きしましたけれども、いろいろ案がありまして、最終的には第4案で計画するということなわけですね。その中で、やはり近隣の皆さん方のいろいろな御意見があるという御報告を受けております。
2点だけ聞きたいんですが、この第4案が計画されますと、たしか船着場がトリトンの前にできますよね。その関係はどうなるのかなと。当然よけて通るんじゃないかと思うんですけれども、その辺、この図面にないものですから、この辺が橋梁とどうかかわってくるのかなというのを1点、まず聞きたいと思います。
それから、第4案の、あそこに1本水道橋みたいなものが通っているんですよね。あれはこの図の右のほうですか。これがそうなんですか。そうではないかと思ったんですが、ちょうどよけて入っているんですね。そうですか。わかりました。
それから、やはりこれも昨年からの課題だったんですけれども、いろいろな御意見が近隣にあることは事実なんですが、私どもも、大江戸線の勝どき駅もいずれホームの増設、それから開閉扉の設置ということを決定したというふうに聞いているわけですけれども、そして、特に8時半から9時半ごろまでの時間帯が大変な人通りなんですね。勝どき駅からトリトンへ向かう方ですね。逆に、勝どき二丁目へ細い道を曲がろうと思っても、あの人たちは何の遠慮もなく、どかないということで車も大変苦慮しているわけですね。左へ曲がろうと思っても直進でいきますから。
1つお願いがあるんですが、晴海からこっちへ行く方は、ほとんどもう無理なんですよね、晴海から入ってくるのは。これはもう1点なんですけれども、企業へ何か行政から指導等をしているんですか。例えば、あの手前に信号があるんですけれども、あれもスクランブルじゃないけれども、スクランブル交差点みたいに渡っている方も多いわけですよね。あそこは歩車分離ですからね。そういうことで、非常にマナーが悪いわけですよ。ですから、そういったものを考えて、やはりまちの安心・安全を考えた場合、企業が来ていただくのは大変ありがたいけれども、やはり企業の方もまちのルールというのを守らなきゃいけないと思うんですよね。
私は、よく月島警察へお願いに行くことがあるんです。あそこは危ないから見てこいよと。見ている間はいいんですよ。イタチごっこなんですよね。おまわりさんがいなくなると、途端に勝手に動くわけですよね。ですから、そういうことを考えて、今2点ばかりあれしましたけれども、やはりきちんとルールを守る、企業としてきちんとね。そういうことを指導しているのかどうか、その辺も含めてお答えいただきたいと思います。
よろしくお願いします。
○近江道路課長
それでは、朝潮運河歩行者専用橋の船着場につきましてお答え申し上げます。
東京都では、今年度、朝潮運河護岸整備の設計に着手をするというお話を承ってございます。そういうことがございますので、護岸整備と私どもの歩行者専用橋の場所が重なってまいりますものですから、それの調整の中で船着場もあわせて調整を図っていきたい、そのように考えています。
以上でございます。
○小倉副参事(交通安全対策・特命担当兼危機管理・特命担当)
企業への指導の関係でございます。
歩行者が非常に多いということで、私も現場につきましては承知しておるところでございます。以前に、月島警察署のほうには、トリトンのほうに歩行者のマナーということで、事前に指導をしているという状況でございます。
以上でございます。
○中嶋委員
時間も恐らく1時間ぐらいなんですよね、皆さん方が通勤でね。例えば、その中で1つ、いろいろな案があるんですけれども、これは企業の責任ですから、企業の方にガードマンを雇って、ちょうどあそこの歩道を、たしかあれは色分けしてもらったんですよね。そうですよね。側道の上のものをどかすともっと広くなるんですけれども、そうはいかないと思うんですけれども、例えば1つの提案なんですけれども、企業に、朝、ガードマンを出しなさいというぐらいの気持ちがあっていいと思うんですよ、整理するのにね。そういったことというのは、企業にお願い、要望というのは、したことがあるんですか。
○越地土木部長
晴海通りの朝の混雑状況は、私もよく見てございます。その中では、企業のほうに対しましては、まずは時差通勤等を呼びかけてまいりまして、実際、今のピーク時間帯を見ても、歩行者の数を見ますと少しずつ山が幾つかに分かれているような状況が見てとれます。そういった意味では多少はピークがなだらかになっているのかなということで、少しは時差通勤の効果が出ているのかなと思っております。ただし、委員も御指摘のとおり、今の歩行者専用橋等をつくった上で、やはり抜本的に改善していこうという考えでございます。そうした場合には、晴海通りが、例えばトリトン側に向かう交通が一番ピークのときには、なるべく人道橋のほうを渡った形で晴海から駅のほうへ向かうような指導ですとか、例えば一方通行でそういう整理ができれば、かなり改善が進んでいくのかなと思ってございます。
それと、先ほどちょっと委員から御指摘がありました船着場の件を御説明させていただきたいと思うんですが、資料の最後のところ、パースの図面の隣に船着場の絵を、簡単ではございますが、載せてございます。トリトン側から、実はちょっとわかりにくいんですが、ブルーでかいたところを一応待合室みたいな形で、船に乗る方の待ち合いのスペースを考えてございます。すぐ隣のところには桜の散歩道からスロープでおりるような形で下に、本図のところでおりて船に乗り降りができるように、またトリトンブリッジの下まで伸びているところは、反対側の今現在ある船着場との連絡を橋の下で確保しようというものでございます。まだ、これは絵の状態でございますので、これを、先ほど道路課長が言いました港湾局の工事等と調整をしながら、つくり込みを今後考えてまいりたいと思ってございます。
以上でございます。
○中嶋委員
いずれ、これは23年度までには何とか整備を終えたいというのでしょう。22年から23年と書いてあるんですけれども、橋梁整備ね。ですから、私もこの橋はやはりつくるべきだという考えなんですよ。ですから、それはいいと思うんですけれども、その間、今言ったように、トリトンの企業というのも結構入っていて、1万人以上だと聞いているんですけれども、やはり近隣の皆さん方の御迷惑、この橋がかかるまでまだ時間がかかるわけですよね。ですから、そういうことを考えて、再度やはり要請はしていくということは、これは1回、2回じゃなくていいんですよ。毎回だっていいんですよ、毎月だって。本当に気の毒ですよ、晴海から来る人は。どっちが区民かわからないぐらい、ずらっと来ますからね。特に心配なのが、勝どき二丁目の細い道を左に曲がる車ね。あれも本当に曲がり切れない、曲がれないわけですよ、ずらっと行っちゃっているから。今、土木部長が実はやっていると言ったって、明らかにかなりもう軍隊列みたいなものですから。ばんばんばんばん行っていますからね。
ですから、これからは、この橋ができることは私も賛成しますけれども、やはり区民の立場に立って、同じ区内で働く方も区民の立場に立って考えるべきだと私は思いますので、その辺を含めて定期的に、やはりマナーを守りなさいと。ガードマンが無理だったら、それはしようがないんですけれども、行政からもそういった提案をするべきだと思いますよ。そういうことを考えて、私どもは本当にあれだけの大きな企業が来てくれてありがたいと思いますけれども、区民にも利便性というのがあるわけですよ。そういうことを考えて、何回要請したかは知りませんけれども、再度強く定期的にやっていただきたいということを要望して終わります。
○中島委員
私からは、まず資料1の(2)のエということで、これは具体的に今回、この内容に関して変わった点というふうに理解したんですが、その辺、概要版を見たんですけれども、よくわからないので。避難支援個別計画表の作成および支援体制の構築について記載したとは、それはどこの部分に当たるのか御説明いただきたいなと思います。
それと、資料2のインフルエンザ。
今回、きょう現在で何人かというのは確認はしていないんですが、たしか600弱ぐらいの人数だったというふうに思っているんですが、4月末ぐらいから発生して50日間ぐらいですかね。このスピードというのは、防疫というか、感染に対しての日本の対応もしくは中央区の対応等は、今回は評価としてうまくいっているのか、それとも通常こんなものなのか、それとも失敗しているのかということも部長さんの立場で御判断いただければと思います。
それと、資料4で、いろいろな評価をいただいて、結局X型に決まったというふうに書いてあるんですが、防災等安全対策特別委員会としての評価というふうに考えると、もし地震が来たときにはどうなんだという話を考えさせていただくと、X型ですと、固定されているのは晴海側の2点と交差の部分が結局1つの三角を描かれているということで、そこが固定されていて、これで地震が来ると反対側の月島と勝どきのほうに大きな破壊が起きるだろうというような見え方がするんですが、そうなったときに、Y型のほうが自由度がきいて地震のときにはいいのではないかなという気はするんですが、その辺の検証とかは、されているのかお聞かせいただきたいと思います。
それと、今、前委員が言われていた朝の通勤時の混雑の件なんですが、前からずっと思っていたことで、晴海通りの歩道の幅というのは一番混雑するところが6メーターあるんですね。どういうわけか、トリトンブリッジに入るところが3.5メーターしかないんです。どういうわけか、あそこだけは2.5メーターせり出ていて、くぼんでいて、そのせいで晴海側から来る人は絶対通れないというような状況をつくり出している。基本として考えるんだったら、あれは6メーターをもう少しストレートに伸ばせないのかということも考えたんですが、その辺の御見解もありましたら、よろしくお願いしたいと思います。
○高橋防災課長
まず、資料1、中央区地域防災計画についての中で(2)のエ、災害時要援護者個別避難支援プランの作成について、概要版のほうに記載箇所はあるかという御質問かと思います。
この災害時要援護者個別避難支援プランにつきましては、本編のほうで記載がございまして、この支援プランにつきましては今後進めていく事業というふうに考えてございます。したがいまして、概要版のほうではまだ記載を、今回取り扱いをいたしませんでした。
以上でございます。
○東海林保健所長
新型インフルエンザについてお答えいたします。
16日現在で25都道府県636人の患者さんが見つかっております。かなり出てきておりますが、4月の末にメキシコ、アメリカで新しい形のインフルエンザが発生したのではないかという情報に基づきまして、我が国でも、それから本区でも新型インフルエンザ対策の対応をとりました。
当初、鳥のインフルエンザ、鳥型というのが来るのではないかと思いましたが、今回は豚由来ということで、果たしてどういうものか、なかなかわからなかったですけれども、メキシコではかなりの死者が出たということで相当大変な状況になるのではないかと思われましたが、次第に状況がわかるに従いまして、アメリカのほうではほとんど死者がいない、それでも広まっているという状況がわかりました。弱毒性ではないかということがわかりまして、かなり我々も安心したところもあるんですが、やはり我が国では水際作戦をとったということで、当初の間、やはりこの作戦が功を奏して潜入は非常にしなかったということでございますが、時間がたつに従いまして、やはりそうは言っていられないという状況に陥りました。それまで感染の侵入を引き延ばしたのではないかというふうに考えております。
ただ、その一方で、神戸のほうで高校生に突然発症したという集団発生がありましたということは、その水際作戦にもかかわらず既に新型インフルエンザが国内に入ったという点がありますので、1つはインフルエンザの弱毒性ということもあって、かなりゆっくり進行したのではないかという反面もありますが、やはり水際作戦だけではなかなか完全に食いとめることは難しいということでございます。
本区においても、他区よりはかなり全庁的に取り組みを早めてやったつもりでございますが、やはり外国から来られる方が多いということもありますので、その方に当初発生したということがあります。やはり国際的な今の時代でありますと、なかなか感染を食いとめることは難しいんですが、ただ、早期発見・早期治療という面では今のところうまくいっているのではないかと思います。ただ、今後どうなるかは油断できませんので、また十分備えていきたいというふうに考えています。
以上でございます。
○近江道路課長
朝潮運河歩行者専用橋につきましてお答え申し上げます。
まず、地震時に、X橋よりY橋のほうが震動に対して有利ではないかという御質問でございますが、今お配りしている資料4の3ページ目をごらんいただきたいと思うのですが、3ページ目、ホチキス寄りのほうにかいてございます平面図ですが、このうち朝潮運河の中、航路幅40メートルと記してございます。このすぐわきに小さな丸で書いてございますのが橋脚を予定している場所でございます。X橋の場合はこの航路のすぐわきの場所に4カ所、またY型橋の場合ですと、同様に航路わきに3カ所という設計になります。護岸につきましては、橋台部分が4カ所あらわれるわけでございます。また、Y字型につきましては3カ所ですけれども、いずれにつきましても同じような構造での護岸、陸地へのアクセスになっているというように考えてございますので、バランス的なところから考えますとX型橋のほうがふんばりがきくだろうというふうに考えているところでございます。
それから、晴海通りの歩道の幅員でございますけれども、トリトンの入り口付近が3.5メートルで、広いところは6メートルあるという御指摘でございますけれども、今、手元に都道のデータの持ち合わせがなかったものですから、早速現地のほうを調査させていただきたい、そのように考えてございます。
以上でございます。
○中島委員
どうもありがとうございます。
まず、資料1の件で、では、この部分はどういうふうにお考えになっているのかお聞かせいただきたいなと思います。
資料2の件、うまくいっているという判断だということで、もしこれが弱毒ではなくて強毒、スペイン風邪のように4%、5%の人が亡くなるという状態であれば、今回600人、端数がありますけれども、600人の5%だとすると30人の方が亡くなっているという現状だと、対応が変わっているのかどうか、そういう場合は対応がこういうふうに変わるというのがわかるようでしたら教えていただきたいと思います。
それと、今のX橋の話なんですが、これは構造的な問題と、あとは振り子というような形の考え方で、通常、ある程度地震のときに揺れを吸収するために、橋は護岸では固定されていないというふうに私は思っているんです。ただ、晴海の場合は護岸に乗せてあっても、先ほど御説明あったとおりしっかりしていると。それが逆に、反対側に力を逃がすというような形になってしまうので、月島と勝どき側の接続部分が壊れるんじゃないですかと。防災面としてのとらえ方なので、別に、これがもう決まっていて、これでいくという話かもしれませんけれども、ただ、防災、安全という面からは、そういう疑いがあるんじゃないですか、そういう検証はされているんですかという話をお聞きしたつもりだったんですが、その辺もよろしくお願いしたいと思います。
○越地土木部長
X橋についてのお尋ねでございます。
耐震の設計を今後、詳細設計の中で細かくやってまいります。私どもが防災上考えなきゃならないのは、実際避難をしなきゃならないときの自由度がどっちのほうが高いか、例えばXとYを比べてみたときに、XとYを比べたらやはりXのほうが避難のルート等を考えても自由度が高いのではないかというのが1点と、もう一つは防災上から見ると、耐震設計等から見ると、先ほど道路課長も申しましたようにXのほうが構造的には安定していると。橋の場合には基本的に固定端と自由端という形で、やはり力を流すための自由端というような形のものも設けてございます。ですから、橋が落ちないような形の工夫も当然するとともに、今の地震の揺れを吸収するというようなことも耐震設計、詳細設計の中で細かく検討してまいります。特に、構造検討をした上で地震波等を入れた形でのどういう挙動をするかとか、そういったことも含めて、必要があれば耐震設計の中できちっとした検証をしてまいります。
以上でございます。
○高橋防災課長
避難支援プランについて、今後の考え方でございます。
この避難支援プランでございますが、まず、避難支援個別計画表作成というプランを1つ持ってございます。さらに、支援体制の構築という、この2つのプランから今後避難支援プランをつくってまいりたいというところでございますが、今後関係機関との協議を踏まえて、今年度中に着手してまいりたいというふうに考えております。
○東海林保健所長
新型インフルエンザがもしスペイン風邪並みのものであったらどうかということでございますが、やはりかなり様相が違ってくると思います。
感染のスピードと、それから疾病の重症化を及ぼすものであるということになれば、当然死亡する方も出てくるのではないかと思います。今の状況では弱毒ということと、それからタミフルが大変効くというようなことがありまして、日常起こり得る季節性のインフルエンザと変わりないというような状況がわかってきているので、結構落ち着いていると思うんですが、もし本当に亡くなる方とか、あるいは重症の肺炎を及ぼすというような事態になれば、世の中はこういうふうに落ち着いていないのではないかと思います。ですから、重症の方を早期発見して医療機関に入院して治療を行うというのが重要になって、そこまで重症でないような方についてはやはりタミフル等の治療薬を早く飲んで安静にしてもらう。一般のインフルエンザですと3~4日ぐらい寝て自宅で療養するわけですけれども、そういうような体制のほうに変わってくるんじゃないかなと思っています。
今は発熱相談、発熱外来、もし見つかれば感染症指定医療機関というルートをきちんととっていますが、果たしてそれは、最初の段階はとれると思いますが、途中からは、やはり蔓延してしまったときは相当医療の問題も出てくると。どこで受診するかとか、早く薬が欲しいとか、いろいろな問題が考えられますので、これからもそれにあわせた形での考え方を構築していく必要があるのではないかと思っています。
以上でございます。
○中島委員
ありがとうございます。
資料1に関しては、避難支援個別計画表の作成ということで、これは本当にありがたいなというふうに思います。以前から、一番災害時困っている人に対して一番最初に手を差し伸べていかなきゃいけないというふうになったときに、やはり個別の対応、大枠でみんなこっちですよというのではなくて、一人一人違うという形ですね。その中で一番違うのは、やはり高齢者だったり、障害者だったり、いろいろなハンディを持った方、そういう方に対して個別で計画を立てていただけるということで、これは本当にありがたいというふうに思っております。一日も早くそれができることを要望させていただいて、いろいろな形での応援をさせていただきたいなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
インフルエンザに関しては、本当に、弱毒だったから今現在こういうような形でいられるなというふうに思っております。今後、いろいろな対応が必要になってくると思いますが、これも今回のように速やかな判断とともに行動に移していただくようによろしくお願いしたいと思います。
X橋とY橋の話なんですが、私が中越地震の現場に行ったときに、橋自体が壊れているところは一つもなかったんです。では、どうして橋が渡れないかというと、護岸が全部落ちていたり、盛り上がっていたりで、結局そのせいで渡れないというのが知っている限りでは、全部です。ですから、そういう意味で、橋自体の耐震性というのは計算されて、どこでもしっかりしているというふうに思っています。ただ、その接続面に関しては、やはり力の逃げとか地盤の変動とかで、なかなか橋が使えなくなる状況が多いということで、それに対応できるような接続方法を考えていただきたいというのが趣旨でして、別にY橋にしろという意味で言っているわけではないので。ただ、今後、地域に住む一人として、災害時でも使える、渡れるような橋を構築していただくように要望させていただいて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○鞠子委員
最初に、資料1と議題の関係でお聞きしたいと思います。
資料1の概要版ですが、これの20ページの来街者への対策でありますが、帰宅支援ステーションとあります。お聞きしたいのは、帰宅する時間がちょうど発災後集中した場合のシミュレーションということで、政府の中央防災会議の専門調査会がシミュレーションした結果が昨年出ました。
これによると、東京、例えば徒歩の帰宅者が一斉に発災後に移動を開始した場合、これから帰るところですね、都心から自宅のほうへ帰るという場合に、歩いていく。この場合の道路で、とりわけ東京、皇居付近や日本橋などの都心部の道路でラッシュ時の満員電車に近い1平方メートル6人以上の密度の混雑が発生するおそれがある。この大混雑の中を3時間以上歩くことになる人の数は201万人、1時間以上だと299万人に上るということで、2次被害のおそれもあるということで、防災会議の専門調査会としては、これは去年の報告でありますから、今年度中、2009年中にはその対策を考える、具体化する、こういうことになっております。
今度の防災計画の来街者あるいは都心部、中央区などで在勤している人がこういう状態になった場合の防災計画上の対応というのは、中央防災会議がシミュレーションした内容というのは、またそれに対する具体的な対応策については織り込まれているのでしょうか。
○高橋防災課長
帰宅困難者対策につきましては大変大きな問題というふうに考えてございますが、国のほうでシミュレーションしている、帰宅が集中したときの混雑度、大変危険であるといったこともございます。
ただ、その対策につきましては、区独自で対策を立てられるというものではございませんで、東京都あるいは八県市、国等と、そういった機関と連携していく必要があるというふうには考えてございますが、区としてできること、これは事業所に働きかけていく、いわゆる帰宅困難者にならないために事業所として各種対策を立てていただきたいというところから、各種冊子等でPRさせていただいているところでございます。
以上です。
○鞠子委員
要するに、昨年の調査によるシミュレーションにおける混雑の具体的な対策ということは、まだ国・都のレベルでも打ち出せていない、そういうことなんでしょうか。きょうの資料でも、もちろん広域的な対策が必要なのは当然のことですね。ですから、都や区の果たす役割、区との連携というのは当然重要になるわけです。しかし、中央防災計画で想定したシミュレーションの対策というのは、そうしますと中央区としては、具体化したというふうに東京都なり国から聞いているんでしょうか。
○高橋防災課長
国から、あるいは東京都から、この対策について情報等はまだ私のほうには来ていなくて、この計画の修正の中で盛り込まれたかというと、そこまでは至っていないと考えます。
○鞠子委員
それでは、さらにそれが具体化した場合、修正したわけですけれども、帰宅困難者対策、来街者対策もダブると思うんですが、これは当然また、その具体的な対策を織り込んだ形でこの防災計画が強化される、改善されるというふうに理解していいんですか。
○高橋防災課長
中央区の地域防災計画につきましては、国あるいは東京都からのこういった、東京都における各地域防災計画の変更等に伴う区の防災計画の変更ということも今後進めていく、こういうふうに考えております。さらに、区の地域防災計画の見直しにつきましても、まちの景観あるいは人口増、こういった変化に伴い随時見直していくものだというふうに考えております。
以上でございます。
○鞠子委員
続いてなんですが、区内の病院、診療所、院所などの耐震化の促進状況というのはどういう状況として把握しているのか。区内の災害拠点病院というのは、ちょっと確認なんですが、区内で災害拠点病院として指定されている病院は何カ所あるんでしょうか。
それ以外の院所、診療所、中小病院というのもあります。まず、災害拠点病院があるとすれば、その耐震化については完了しているのか。これは最も災害時の中核的な役割を果たす病院ですから、耐震化がされていないということはないと思いますので、まずその確認と、それ以外の中小の病院、多数ある院所、診療所などの入っている建物は医療の拠点になるという点で見て、耐震化がどう進んで、いつまでにどのぐらい進むかというのは大変重要なことだと思いますが、その把握をされておられるのかお答え願います。
○高橋防災課長
区内の拠点病院ですが、聖路加病院が1カ所指定されてございます。聖路加病院も含めてでございますが、医療機関の耐震化につきましては、調査等を行った実績等がございませんので、現在のところ、どのようになっているか把握できておりません。
以上でございます。
○鞠子委員
これはどこが把握して、具体的な指導というのは、促進はどこが責任を持って行政では担うんですか。
○高橋防災課長
医療機関の耐震化につきましては、これらは防災関係機関も含めて耐震化というものは今後必要になってくるかと思うんですが、所管している箇所がどこであるかといったことにつきましては、私、まだ存じ上げないところでございます。
○鞠子委員
ただ、地域防災計画はいろんな分厚いページがありますが、当然、災害時の医療の流れ、どこで担うかを含めて医療機関との協力ももちろん含まれています。肝心の医療機関が本当に耐震化されて、災害時も建物として残る、医療機関としての機能を果たせる。それがなければ、本当に大変な事態になると思うんです。
私は鮮明に覚えているんですが、阪神大震災では、神戸で指定された病院でない、本当に民間の中小の院所、病院がフル回転して貴重な命を救ったという例は数知れずあります。しかし、十分な財政的裏づけがないために、かなり被害を受けながらも何とか持ちこたえて人命救助に当たったという例がたくさんあります。阪神大震災で、院所や診療所、医療機関が本当に耐震化を強力に進めて、いざというときに病院機能を発揮できるようなことにしなきゃいけないというのがあのときの教訓の一つとして、特に拠点病院も含めて、病院の耐震化というのを促進させようと、たしかそれを国も都道府県もやろうということになったはずなんですね。肝心な中央区で病院の耐震化の状況を把握できないというのは、私は解せません。
では、どこがそれを把握し、もし改善すべき点があれば、どこがその指導を行政上やるのか、ここがはっきりしないということでは大変心もとない状況でありますが、ベテランの副区長がおりますから、その点どうでしょうか。
○吉田副区長
基本的には、耐震化の課題は私ども都市整備部のほうでやらなきゃいかんというふうに思っております。これは全般的なPRを含めて、耐震化というのは都市整備部が実施するわけでございますけれども、今日の時点で耐震の特に重点的な目標というものについては、物資搬送等が行われる沿道沿いとか、それから防災拠点の周辺において防火帯となるべき建築物の耐震化というところに現在重点を置いているわけでございますが、今、委員御指摘のような主要拠点についても、当然、重点対象とされるべきであろうというふうに考えておりますので、そういった点を私どもの内部でも十分協議をいたしまして、都市整備部を中心に耐震化の促進に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○鞠子委員
これも東京都の協力も得なければならないと思います。しかし、東京都が十二分なスタッフを持って詳細に個々の病院、建物を把握して、その都度改修の指導なり援助なりをするというと、これも相当大変なことですから。それにしても地元区と東京都と連携して、少なくとも区内にある災害拠点病院以外の、災害時に重要な医療機能を発揮する中小院所には、耐震化がまだ十分でない、恐らくそういう建物もあるものだと思います。早急に把握する体制を整えて、個々の状況を把握して、いつ、どのように具体的に改修を進めていくのか、促進していくのか、ぜひそれに具体的に取り組んでいただきたいということを強く求めておきたいと思います。
次に、交通安全対策の問題でお聞きをしたいと思います。
最初に聞きたいのは、交通事故に当たって、車の速度と死亡率の関連というのは多くの研究や事例でもうはっきりしていると思いますが、基本的に衝突時の車の時速と人がそのことによって死傷する死傷率のグラフを描きますと、時速が大きくなればなるほど死傷率が急カーブで上がってくる。死亡率も急カーブで上がってくる。これはもう日本でも世界でもさまざまな事故データからはっきりしていると思いますが、速度と死亡率がこういう関連にあるということは事実でしょうか。
○小倉副参事(交通安全対策・特命担当兼危機管理・特命担当)
今、委員御指摘の、やはり速度が上がると、それによって例えば歩行者が衝突するということになれば、軽傷よりも重傷、重傷よりも死亡ということに発展するということは十分考えられると思います。
以上です。
○鞠子委員
私の持っているのは、外国の研究者がその関連を調査した結果です。車と人が衝突した場合の歩行者の死亡率を先ほど言ったようにグラフで示してみると、時速が30キロメートルの場合の人の死亡率は5%。ところが、時速50キロメートルになりますと、衝突した場合、その死亡率は45%まで、9倍に急増する。また、車の速度が1%減少すれば、事故率は3%減少する。こういう結果が出ていると言われています。つまり、交通事故で死傷者や死者をなくすということについては、決定的な要因は車の速度を抑制するというところにあると思いますが、そういう理解でいいですか。
○小倉副参事(交通安全対策・特命担当兼危機管理・特命担当)
車の速度が低くなれば、必然的に事故に遭った場合においても軽傷になるというふうに考えております。
以上です。
○鞠子委員
そうすれば、もちろん幹線道路も高速道路も、速度と死亡率、死傷率の関係は該当するわけですけれども、当面、人の立場から見て、生活する日常の立場から見れば、重要なのはやはり生活道路での死傷率、事故率をどう減らすかということになりますと、幹線道路や高速道路と違い、比較的道路幅も狭い、場合によっては歩道もない、こういう道路もたくさんあるわけですから、そこでの事故と事故率を減少させる。万が一ぶつかったときも死傷率、死亡率を下げるということについて言えば、生活道路での速度抑制は決定的に事故率を減らし、死傷率を減らし、死亡率を減らすことに直接つながると思いますが、認識はどうですか。
○小倉副参事(交通安全対策・特命担当兼危機管理・特命担当)
先ほどから答弁しておるとおり、やはり速度が落ちることによって、交通事故に遭った場合、重傷から軽傷になると。
○鞠子委員
私が聞いたのは、とりわけ生活道路でその対策を打つことが徹底的に大事ではないかという点でお聞きしたんですが、どうでしょうか。
○小倉副参事(交通安全対策・特命担当兼危機管理・特命担当)
生活道路においても、事故は発生しております。しかしながら、やはり幹線道路というところにおいては死亡事故、重傷事故という重大事故が発生しているという状況もありますので、やはり幹線道路、準幹線道路を中心として、その中において生活道路における安全対策というものについても必要性があるというふうに考えてございます。
○鞠子委員
予算特別委員会で2009年3月13日に出された資料でありますが、区内表通り、裏通り別事故件数、死亡者数という数字が資料として出されました。これを見てみると、表通り事故件数、裏通り事故件数を合わせると、全部で平成20年は1,081件、これは途中の集計ですから、平成19年をとりますと1,223件ありました。このうち、表通りでの事故件数が864件、裏通りでの事故件数が359件、約400と見ると、大体30%を超える事故が裏通り、いわば生活道路で発生しているということになりますが、どうでしょうか。
○小倉副参事(交通安全対策・特命担当兼危機管理・特命担当)
裏通りと表通りということでございますけれども、平成20年におきましては、表通りは71.3%、裏通りが約30%というふうになっております。
○鞠子委員
裏通りも生活道路もおよそ30%を超える事故が起きているということですね。ここでもし死亡率、死傷率を減らすということになれば、大変これは交通事故対策として有効な対策だと思うんです。
そこで、具体的に聞きたいと思います。では、速度をどう落とすか。もちろん、ドライバーの教育とかドライバーとしての責務を果たす、これは精神的・心理的には当然やっていると思う。しかし、大体それを守らないというところに事故が起きる原因があるので、これはもう先ほど言ったように速度を物理的に抑制するという手法を導入しない限り、特に生活道路ですね、この問題は解決しないと思うんです。
これはもう欧米では、既に僕は何回も言っておりますけれども、時速30キロメートル以下あるいは生活の庭と言われるボンエルフのところでは人間が歩く速度を上回らない、そういうルールで車が通らなきゃいけないというルールをつくったところも既にあります。例えば、オランダでは、オランダ国内でもう7,000カ所以上あって、劇的に生活道路での事故そのものが減ったと。事故があっても20キロ以下ですから、人間より早く走っちゃいけないというんだから、大けがにもならないということで、具体的に、物理的にそうした死傷率や死亡率を減らすような道路構造、そういうものに変えない限り、ドライバーの自覚に任せていただけでは減らないんだということも実証されています。
こういう点で、日本の場合、特に中央区でもこういう目的で速度抑制ゾーンをつくり、車に物理的に速度を抑制するような構造の道路をつくり、道路で子供が遊ぶのは当たり前、遠慮するのは車のほうだと。昔、私たちが子供のときに、車が少ないときに自由に道路で相撲もとり、暴れ回りました。今紹介した外国の例は、車優先でない本来の道路を車と人間が同じ立場で使用し合うという考え方です。
日本あるいは中央区で、こういう理念に基づいて具体的にそういう道路構造に変更したゾーンというのはどこなんでしょうか。
○近江道路課長
地域一帯の速度を抑制するということでは都も30ほど紹介されていることはございますけれども、中央区におきましては安心歩行エリアというエリア設定を行って事業展開をしているところでございます。平成19年度に私どもがまとめました平成14年と17年度の事故件数の比較でいきますと、安心歩行エリアを設定し事業化したところと、していないところにつきまして、事故の減少率が3倍も違うという結果が出ておりますので、私どもといたしましては、引き続き安心歩行エリアを設定し、道路管理者、交通管理者双方で交通安全対策を進めていくことが今後とも事故の減少につながっていくものというふうに考えております。
以上でございます。
○鞠子委員
つまり、モデル的にやることも私は意義があると思います。問題は、モデル的なところで、今、実際に実行したら大きな事故減少率を実証しているんだから、問題はこれを中央区の道路の交通事故、交通対策の基本に据えていく。そういう取り組みをしない限り、単発的なモデル的な事業で終わってしまったら、せっかく世界で実証されている死亡率の減少、死傷率の減少、事故率の減少、こういうことに結びつかないと思うんです。そういう系統的で計画的な、今言った安心歩行エリアの国の補助事業はもうなくなっちゃいましたね。
私も大阪で何カ所も見てきましたけれども、お聞きしたところ、どうも前に道路課長に聞いたら、事業としての補助金も含めた制度というのは、制度上はもうなくなっちゃったというふうに私は以前聞いた覚えがあります。いや、私はいいんですよ、それはなくても。つまり、そういう事業で効果が上がったという事例はあるんですよ。これは直接道路課長から聞きましたから。それをもっと面的に道路施策あるいは交通施策の基本に据えて展開するという立場に私は立つべきだと思うんですが、この点、副区長の大事な分野でもあろうかと思うので、そういう方向へのまちづくりというのは、特に子供たちがふえてきている中央区にとっては大変重要な問題になると思いますが、その辺の基本的な位置づけというのは考えておられるんですか。
○吉田副区長
実は、今現在、例えば人形町でやらせていただいております道路整備というものについては、単純にいわゆる商業振興という観点だけではなくて、駐車場整備も含めて多面的な地域の課題を道路に持ち込みながら具体的に整備をしておるんですが、ただ、試行錯誤しておりますと、例えば駐車そのものについても、地域でよかれと思って駐輪場を道路内につくったりしておるんですが、実は周りが一層汚れてしまったり何かする部分がございまして、委員御指摘の、例えばモデル的な構造の裏通りを中心としたようなところをつくった場合に、部分的につくりますと、そこだけおもしろがって、例えば中高生が遊んでしまうとか何かというようなことも起きかねないところがございまして、今、その点については、私どもとしては委員御指摘がございましたように面的に、いわゆる周辺の開発の状況と照らし合わせながら、面的に安全に歩行できるルートとエリアをつくっていくというようなところでの検討を今後していくべきではないかというふうに今現在考えているところでございまして、委員からモデル的にでは困るという御意見がございましたけれども、そういった点での総合的な調査をモデル的に3地域ぐらい取り上げながら、面的な整備を考えていこうと。
実は、今おっしゃったように交通安全という視点もありますけれども、その地域の商業振興であるとか、さまざまな課題をかみ合わせて、基盤がどうあるべきかということを検討すべきだと思っておりますので、そういった点については、モデル的なものを区内で選んで検討させていただきながら進んでいこうかなというふうに検討しているところです。
○鞠子委員
今、副区長が言われたように、ボンエルフを導入したときにいろいろな懸念が導入前は外国でもあったそうです。車が来ないから商店がさびれるんじゃないか、それから消防車が入ってこれないんじゃないか、確かにいろいろ懸念はあったと思います。しかし、実行してみると、いずれも杞憂に過ぎなかった。むしろ安全な通りだ、安全な歩行空間だということで来街者がふえる、通行人がふえるということで、商店街、商店も逆に潤う。住宅の地価も上がったそうです。ここは静かでいいところだ、落ち着ける、子供も安心して遊ばせられると。だって、子供が遊んでいるところを車が遠慮するルールになっているし、構造になっていますから。そういうことになって、結局この導入によって商業も、地域経済にとってもよかったし、非常に事故は減り、死亡者が減りということで大変いい効果が出たということで、ボンエルフについては、特にオランダから始まりましたが、オランダ全国で本当にくまなくつくろうと。高速道路は別ですがね。ということで広がっているということなので、今、副区長が言われたように面的に、そういう理念で、交通事故対策だけでない、先ほど私が紹介したような効果も出るわけですので、そういう取り組みをぜひまちづくりの中に計画的に、系統的に組み込んでいただくことを強く要望しておきたいと思います。
最後に、この関連もありますが、ハンプの問題です。
これも道路課長に以前お聞きしたことがありますね。ハンプはボンエルフに有効な、眠る警官と僕は前に言いましたね。つまり、警官はいないんだけれども、ハンプがあるだけで警官がいると同じだと。眠っている警官と同じ役割を果たして、絶大な速度抑制と事故防止につながるという話です。私、前に道路課長に、予算審査をするときにどのくらいかかるんだということで、ざっとした単価を聞きまして予算修正に生かしました。僕は控え目に、余り何十カ所も言わないで、三吉橋の周辺の2カ所、それから佃二丁目のライオンズタワーの無信号の交差点2カ所と控え目に4カ所どうかと言って試算したら、わずかな額で済むと。大体10メートルの道路幅で2メートルのハンプでいくと、平米当たりの単価で大体10メートルのところで22~23万だと。これは僕の計算じゃないですよ。専門家が大体そのぐらいだろうと言ったから、課長に聞いた数字を予算修正に入れたんですよ。大した費用はかからないが、絶大な事故防止効果があるというふうに私は思いますが、ハンプの導入を具体的に検討してほしいと思いますが、いかがですか。
○近江道路課長
ハンプにつきましては、周辺家屋に与える振動、騒音の問題がありますことから、設置については慎重にならざるを得ないところがあるというふうに考えてございます。また、ハンプそのものにつきましての普及率が低いものですから、ハンプに気がつかずに高速で進入した車に車内事故が発生するということも懸念されますので、もうしばらく慎重な検討をしてからというふうに考えております。
以上でございます。
○鞠子委員
終わります。
○高橋委員
資料1についてだけ質問させていただきたいと思います。
最初に、1枚ぺらの中央区地域防災計画修正についてということなんですが、パブリックコメントは3件しかなかったということに対しての問題なんです。区政世論調査を見ても、防災に関しては物すごく注目をされている部分ですよね。かなりの意見が出ている。それがパブリックコメント3件しかないということ自体は、パブリックコメントになっていないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょか。
それから、全体的に言えば、これは平成27年までに目標が達成できる体制を整備しましょうという話なんですが、その前提になるのが中央区のBCPの問題だと思うんですよ。中央区役所のBCPの問題、災害時事業復興計画。これが全然出てこないで、27年までに整備しましょうと言っても、前提になる人員をどういう形で配置するのかがわからないのに、これをこういうふうに出すというのは、結局、防災計画という、言葉遊びをするつもりはありませんが、減災よりも防災、計画で防いでいこうという考え方が物すごく強くて、本当に職員の方々と地域が協力して少なくしていくという考え方が薄いのではないかなというふうに思うんですけれども、その辺いかがでしょう。
○高橋防災課長
まず、パブリックコメントについてのお尋ねでございます。
昨年11月から本年1月にかけておよそ2か月半でパブリックコメントを実施したところでございますが、これは区のホームページ上でコメントを募集したところでございますが、確かに3件という数字で、非常に少ないなというふうには考えてございます。
ただ、今後こういったパブリックコメントを行うに当たっては、もう少し幅広い数多くの意見をもらえるように進めていきたいとは考えてございますが、今回につきましてはこの3件ということでございます。
それから、区のBCPでございます。
区の職員が災害時にどう対応していくかといったことも含めて、区のBCPは非常に大切なことだと思っております。既に区の職員の行動マニュアルというものを既に作成はしておりますが、更新がちょっとおくれているということもございます。こういったものもあわせて、更新時期も視野に入れまして、区のBCPにも今後取り組んでまいりたいというふうには考えてございます。
○高橋委員
BCPの意味を取り違えられているんじゃないかなというふうに思うんです。というのは、BCPというのは、中央区役所の事業復興計画ですよ。すべての部門の事業復興計画ですよ。防災のじゃないですからね。それが決まってこないと、本当の意味で防災に何人の人員を配置できるのかということすら机上の空論になるんですよね。その辺が決まらないのに27年までにというのは、本当にこれができるのかという問題です。
それから、先ほどの3件というのは貴重な意見です。3件のパブリックコメントというのは本当に貴重な意見だと思いますので、この中の1件のエレベーターの防災対策、これ、中央区全体でエレベーターは何基あるか、私は数えたことはありませんが、これの復興計画というのはどんな状況になっているんでしょうか。例えば、マンションと事業所、どっちを優先し、きっちりシェアをし合いながら、本当の意味での力関係なしに一般の住宅のマンションまできっちり復興するのにはどれぐらいの時間がかかり、どのような方向になっていくんでしょうか。
まず、この2点よろしくお願いします。
○新治防災危機管理室長
BCPのお話でございます。
防災課長が答弁しました内容は、あくまでも災害発生時のマニュアル、これについて私どもは着実に取り組んできたということを御説明させていただきました。それはあくまでも災害対応のマニュアルであって、今、委員御質問はそれ以外の区全体の事業をどういうふうに進めていくのか、災害時から切りかわって平常時に復興していくに当たってのさまざまな福祉とか教育とか、そういう事業はどういうふうに立ち上げていくのか、そういうお話かと思います。これは実際、私どももなかなかそういうところにまでたどり着いていないのが現状でございます。
本年度、東京都におきまして市区町村がなかなかBCPにまでたどり着けないというので、それを支援する東京都の施策が立ち上がってきました。私どもはその施策の情報を手に入れながら、区市町村へのきちんとした支援をすると東京都の総合防災部が申しておりますので、それを受けながら、今後きちんとしたBCPづくりに取り組んでまいりたいと思っているところでございます。当然、いろいろな先進自治体の事例等を踏まえながら、中央区の持っている職員の体制とか、その後のこと、それから区の各種の事業、そういうものをいろいろと踏まえながら中央区独自のBCPというものを今後作成していきたいと思っているところでございます。
○高橋防災課長
エレベーターの復旧体制という御質問かと思います。
災害時のエレベーターの復旧につきましては、マンション、事業所関係なく、エレベーターを保守管理している事業所が、エレベーターは必ずとまりますので、その復旧体制をいかに迅速にとっていくかといったところが大きなポイントであるというふうには考えてございます。現在、エレベーター協会では1ビル1台ということで、複数エレベーターをお持ちの事業所あるいはマンションがあっても、迅速に復旧させるために、とりあえず1台ずつ、保守管理をしている事業所あるいはマンション等を復旧していこうという計画で進めておるということでございます。さらに、その災害の規模によってはエレベーターのとまる数等も大きく左右されるのかなというところでございますが、協会としてはなるべく早く復旧させるような体制に向けて取り組んでいるところだというふうに聞いてございます。
以上でございます。
○高橋委員
エレベーターの件は、今度の地域防災計画の中にはきっちり明示をされるんでしょうか。というのは、当然、例えば中央区なんかはデパートさんとか、いろいろなものを持っているわけですね。エレベーター1台で、さっきのBCPの話じゃないですけれども、今度は逆に、区のBCPが決まらないから、その辺が難しいのは、地域の企業のBCPも当然あるし、それから地域の例えば町会とか、そういうところのBCPの方向も決まらないんですよ、何も。だから、それを明示すれば、それを守って、それなりにみんなきっちりとした形でやっていくでしょう。でも、本当にそれができるのか、ちゃんとやるのかどうか、それをお聞きしたいと思います。
先ほどBCPの話をしましたが、本当にそうなんですよ。本当に区役所がBCPをきっちり決めない限り、地域の事業所のBCPというのも、要は道路制限だとかライフラインの整備だとか、いろいろなものにはね返ってきてBCPが組めないんですよ、実際には。町会も同じなんです。
町会も本当に、もう1つ、別の部分で言えば、例えば地域防災力の向上というふうに書いてありますけれども、これは防災区民組織と防災拠点運営委員会と行政、区役所の位置づけ、逆に言うと、命令系統と言うとおかしくなりますから、指令系統というか、情報を流す順序だとか、そういうのがここにはっきり明示されていませんよね。そうなったときに、では防災拠点運営委員会というのは、ここにもあるとおり全体を把握しなきゃいけないわけでしょう。区民防災組織というのは町会なり自治会なりの単位でやるということでしょう。すると、行政からの情報はどっちに流すの、拠点委員会は何をやるの、この辺が完全に明示されていないわけです。この辺はどういう形でこれから進めていかれるのか、BCPとの関係でお答えいただければありがたいなと思います。
○新治防災危機管理室長
BCPの事業継続計画、これは正直言いますと、東京都のほうもまだでき上がっていない段階で、21年度の取り組みということで説明を受けているところでございます。先ほども申し上げましたように、都下、都内の関係区市町村においてもBCPに至るまでの実施者はほとんど皆無かなと思っております。これはやはりマニュアルというものについての整備は比較的進んでいるんですが、BCP全体をとらえていくというのはまだまだこれからかなと思っております。
今、地域の活動主体であります防災拠点運営委員会と区における情報連絡体制のお話も、強いて言えばマニュアルプラス、それと似て非なるものかもしれませんが、BCP、すなわち区役所が地域の復興・復旧を目指すためにどういうふうな情報を流していくか、防災拠点運営委員会に流していくかという、それともつながってくるお話でございますので、そういうものも各防災拠点運営委員会の持つマニュアルの見直しも同時に行っていかなきゃいけないのかなと思っているところでございます。ですから、BCP一つ取り組むという部分がマニュアルにも、それから各拠点が持っている防災拠点運営委員会自体のマニュアルにも反映させていかなきゃいけないということで、非常に大きな取り組みになるかと思っております。まだまだ私どもはそこのところに着手していない段階でございますので、そういう御指摘をいただいた事項を踏まえてしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○高橋委員
その辺をはっきりしてもらわないと、基本的に、例えば一つの例で言えば、要は、災害の後すぐに清掃の話なんかが出てくるわけです。清掃の話だとか、それからふだん頼まれている保健所の話だとか、いろいろなものが出てくるわけじゃないですか。それを町会に全部頼むわけでしょう。ふだんは頼んでいるわけでしょう、極端なことを言うと。ということでしょう。避難所運営とか防災拠点運営をやっているときは、ほかのことを何もやらなくていいということになっちゃうんですよね。何もやらないというより、何もできないと言ったほうがいいかもしれないです。だけれども、災害復興という形になってきたときには、きっちりと行政が動き出さないと、できない話だと思うんですよ。動き出すはずなんですよ。それが何も明示されていなくて、27年までにこの計画をきっちりしてやりましょうと言われても全然説得力がないというふうに思うんですけれども、その辺だけ、ぜひ早目に意識を確立してもらわないと。
東京都が方針を出したり、いろいろしたら、修正していけばいいじゃないですか。中央区は中央区として、ちゃんとBCPについても積極的に考えていますよというふうに言わないと、地域だとか、極端なことを言えば、一番弱い立場にいる雑居ビルに入っている企業の人たちというのは何の保障もないんですよ、はっきり言って。住民は区が救う立場にいる。当然、大企業に関しては自分たちで何とかできる。雑居ビルに入っている人たちは何の保障もないんですよ。飯ももらえないかもしれないんですよ、本当のことを言って。
だから、そういうことも含めて、ぜひやはり中央区がBCPを先頭になって確立をしてもらわないと、本当の意味での防災計画はできないと思いますので、よろしくお願いします。
終わります。
○渡部委員長
質疑も終了したと思いますので、議題の関係で、防災、防犯、交通問題等児童生徒及び区民生活の安全に関することについては継続審査ということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡部委員長
ありがとうございます。
続きまして、第二回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについてでございますが、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡部委員長
ありがとうございます。
それでは、防災等安全対策特別委員会を閉会させていただきます。
ありがとうございました。
(午後3時4分 閉会)
お問い合わせ先:区議会議会局調査係
電話:03-3546-5559