平成26年 予算特別委員会(第9日 3月18日)
1.開会日時
平成26年3月18日(火)
午後1時30分 開会
午後5時3分 散会
2.開会場所
第一委員会室
3.出席者
(18人)
委員長 鈴木 久雄
副委員長 守本 利雄
委員 今野 弘美
委員 中嶋 ひろあき
委員 石田 英朗
委員 礒野 忠
委員 染谷 眞人
委員 植原 恭子
委員 田中 広一
委員 墨谷 浩一
委員 志村 孝美
委員 加藤 博司
委員 渡部 恵子
委員 高橋 伸治
委員 富永 一
委員 青木 かの
委員 山本 理恵
副議長 中島 賢治
4.欠席者
(1人)
議長 原田 賢一
5.説明者
6.議会局職員
田野議会局長
小暮庶務係長
荻原議事係長
長田書記
渡邊書記
川口書記
7.議題
- (1)議案第1号 平成26年度中央区一般会計予算
- (2)議案第2号 平成26年度中央区国民健康保険事業会計予算
- (3)議案第3号 平成26年度中央区介護保険事業会計予算
- (4)議案第4号 平成26年度中央区後期高齢者医療会計予算
- (5)議案第24号 平成26年度中央区一般会計補正予算
(午後1時30分 開会)
○鈴木委員長
御苦労さまです。本日もどうぞよろしくお願いいたします。ただいまより、本日の委員会を開会します。
なお、本日、議長は欠席しますので、御了承願います。
本特別委員会に付託を受けました議案第1号平成26年度中央区一般会計予算に対しまして、志村委員外1名より修正動議が提出されましたので、修正案を机上に配付いたしました。本修正案の審査方法についてはいかがいたしましょうか。
○今野委員
ただいま原予算案の質疑半ばでありますので、このまま質疑を進め、各会派の総括質疑が終了した後、修正案について提案者から説明を受け、続いて修正案に対する質疑を行い、その後、修正案に対し、起立により表決を行うという順序で進めるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
ただいまの動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
なお、審査の順序につきましては、先ほどの修正の動議の採決の後、原案についての態度表明を行います。
また、採決につきましては、従前の例に従いまして、各会計ごと、及び補正予算の順に行うことを確認いたします。
では、第7款「教育費」について質問者の発言を願います。
○渡部(恵)委員
それでは、教育費について質問させていただきます。
まず、資料177、小・中学校理由別長期欠席者数からお伺いいたします。
私が思うに、小学校は子供が最初に対面する社会だと思っております。この小学校という社会の場で、子供たちは学力を身につけ、多様な人間関係と向き合う力を養っていきながら、人間の基礎を築き、身につけていく、そういう多感で大切な時期が小学校時代ではないかと思う次第です。そして、その育成の場がまさしく小学校です。
資料によりますと、長期欠席者について、平成21年から25年度の中で、小学校は全体では23年から減少傾向となっておりますが、これは病気の方が少なくなっているという理由でありまして、25年度は前年から12名減、ただし不登校は、この3年間増加傾向にあり、改善されたとは、この数字からは見えません。中学生は、25年度において過去最少人数、前年比11名減の31名の中学生たちが長期欠席をしています。
まず、長期欠席者の理由のその他の理由とはどういう事情なのでしょうか、そこをお聞かせください。
○増田指導室長
長期欠席者のその他の理由についてでございますけれども、これは、病気、経済的理由、不登校等に入らない家庭の事情ということで、例えば御家族の都合で海外に一旦旅行等に出かける、そういったような形でもって御欠席をされるようなケース、あるいは地方に行くようなケース、そのようなケースがございます。
この中で、平成23年度のあたりのところ、数が非常にふえているところがございますけれども、このあたりのところは震災の影響といったものもあったということでございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
ありがとうございます。別の資料によりますと、いじめと認定された児童・生徒数、小学生は12名、中学生は7名いますが、この中で不登校になっている小・中学生はいるのでしょうか。いるのであれば、わかる範囲で教えていただければと思います。
○増田指導室長
いじめから直接不登校になっているというケースは把握してございません。
以上でございます
○渡部(恵)委員
そうですか。いじめもかなり深刻な問題なので、不登校者が出ていないかなという危惧がありましてお尋ねしました。本区では、既に子供へのさまざまな支援体制を整えられて、充実しておりますけれども、情緒障害児のサポートほか、不登校から学校に復帰していける支援というのは本当に大切であるというふうに思います。本区は、中学生に対し、東京都から派遣されるスクールカウンセラーが週1回、区独自の心の教室相談員が週2回から3回という体制での支援体制を整え、小学生に対しては、教育相談員、スクールカウンセラーの派遣を週1度、幼稚園・保育園については月2回という割合で支援体制を整えておられます、大規模校に関しては人数が違うようですけれども。
さらに、包括的にスクールソーシャルワーカーも入れて、子供たちと保護者、家族に対しても手厚い支援体制を整えておられます。学校内・家庭内でのこうした支援体制のほかに、教育センターでの教育相談も実施されております。まず、スクールカウンセラーや心の教室相談員、小学生に対する教育相談員と、教育センターが実施している教育相談の違いはどのようなものなのか、教えていただけますでしょうか。
○増田指導室長
まず学校の教育相談体制でございますけれども、学校のほうでは、子供たちから直接相談を受けるというようなこともやってございますし、また保護者にも、学校のほうでもスケジュールを組みましてお約束をして、相談体制をとっております。教育センターのほうの教育相談でございますけれども、これにつきましては、学校のほうで相談に乗らないケースで、直接お電話でご相談があったり、あるいはお約束をして来所相談、そういったものがある場合もございます。
あるいは、学校のほうで御相談を受けていて、なおかつ継続的に行っていくということの中で、保護者の方の勤務日、お仕事の都合などもあったりします。教育相談センターのほうは、これは土曜日も対応してございますので、そちらのほうで継続的に御相談をしていただく、そのようなケースもございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
当然教育センターに持ち込まれた相談内容によっては、学校側に連絡をとって、連携して支援体制を整えていくということでしょうか。
○増田指導室長
これは本区独自の取り組みの体制かというふうに思っておりますけれども、これは、学校派遣と、それからセンター勤務と、相談員が両方の勤務をしておりますので、そういった意味では、学校のほうで御相談を受けて、それをセンターのほうでさらに継続もできますし、あるいはセンターのほうで御相談いただいたもの、これは必要に応じてやはり学校のほうに伝えて、問題の解決を図っていくためには、相談に乗るだけではなくて学校の体制も整えるということもございますので、そういった点の連携体制は緊密に図っております。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
本当に網の目を細かくして、子供たちの支援をされているということは十分よくわかります。ただ、中学生の全体人数1,320名に対するスクールカウンセラー週1度、そして心の教室相談員の支援体制が週二、三回というものと、小学生の全体人数4,863名に対する教育相談員とスクールカウンセラーの支援体制は、小学生が週1度と、手当てに差があるように思えますが、どのようにお考えなのかということを教えていただきたいのと、大規模校に関しては、もちろん人数も多いということなんでしょうけれども、スクールカウンセラーのほかに週2回教育相談員が入っておられます。多感な小学生たちと、思春期に入ってさまざま悩みを抱える中学生たちの心理の難しさというのがもしかしたら背景にあるのではないかなというふうにも思いますけれども、小学生もいじめで深刻な問題を抱えて、経験値が少ないもので、多分1人で抱え込んでいるようなケースも恐らくはあるのではないかなということが推察できるんですけれども、どのようにお考えで、この体制となっているのでしょうか。
○増田指導室長
小学校と中学校と、その相談体制、違っているわけでございますけれども、確かに子供たちの発達段階を考えますと、中学校に行くと、相談の内容も非常に複雑化するかなというふうに思っているところでございます。
本区の体制につきましては、小と中でのスクールカウンセラーの派遣は週1日で共通しておりますけれども、小学校については教育相談員、中学校については心の教室相談員ということで、内容の質の差を見ますと、小学校の場合ですと、子供の相談もありますけれども、保護者からの相談が結構多い状況にございます。中学校になりますと、中学生自身がやはり相談をする、親の相談ケースというのは、小学校に比べると少ないかなというふうに思っております。
本区の場合、中学校のほうにはスクールソーシャルワーカーを配置させていただいておりますけれども、やはりその問題が複雑化する中で、家庭のいろんなさまざまな状況、そういったものにあわせてあるということがございますので、本年度の活動の状況を見ておりましても、スクールソーシャルワーカー、かなり機能して、不登校の数も、若干、昨年度から、現時点では中学校のほうは減っているんですけれども、そのあたり、スクールソーシャルワーカーが学校のほうに出向きまして、学校とも緊密にその会議をして、その上で、学校がアプローチしてもなかなか解決しないケースについて、スクールソーシャルワーカーが、子ども家庭支援センターでありますとか、児童相談センターでありますとか、あるいは福祉のほうと必要な連携をとって、働きかけを保護者にもする中で、そのあたりが若干改善してきているという状況がございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
すごく機能的にソーシャルワーカーの方々が働いてくださって、また他の部との連携も図りながら、保護者の方たちへの支援も施して子供の幸せに通じていくという体制を整えておられるということがよくわかりました。
現在、そのソーシャルワーカーとか指導員の方々というのは、この人数で、今のところは十分、足りているというお考えでしょうか。
○増田指導室長
現状では、この数でとりあえずうまく機能しているかなというふうに認識しております。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
安心いたしました。これからも子供たちのために、そして保護者の方々のために、どうぞそのような体制のまま、少しでも学校に通えない子供たちが減っていくことを祈っておりますので、よろしくお願いいたします。
文部科学省が実施している小学5年生と中学2年生に対する学力テストがございますが、この1つには、学習能力ということをはかる意図があるということは私もよく理解しているところでございます。学習能力というところで、私、学習というところで比較的点数とかに重きを置きがちなんですが、そもそも学習とは何かということを自分自身で考えてみました。やっぱり読んで字のごとく、学ぶ力ということなんだろうけれども、実際、勉強、学習で得た知識、それから、そうした物事を自分のものにしていくということが多分数字にあらわれていくということのほかに、嫌なことも、苦手なことも、そこから逃げないで取り組んでいくという忍耐力も学習から得られるのではないかなというふうに感じました。また、何かに出会ったときに、自分の体験として物事を吸収して、そしてそれが自立する力と共生する力になって、それを蓄えていくことができるということも学習することの効果であるのかなというふうに私自身が思い当たりました。
文部科学省が実施する学力テストは、学習能力をはかる目的のほかに、体力、そして運動能力の状況を把握する意図でも実施されておりますが、私は、むしろ学習能力ということよりも運動能力に着目してみたいというふうに思います。なぜならば、運動能力の順位に、朝食摂取状況など、基礎的な生活習慣との関連が見られるからです。体力、運動能力は、身体的な活動のみならず、意欲、気力、そして精神面の充実に深く関与していると見ることができると思います。体と心、その双方が成長・発達段階にある子供にとって、体力・運動能力の向上は人間形成にも重要な意味を持つと見ることができるのではないでしょうか。
では、まず文部科学省が実施する学力テストから見えてくる本区の児童・生徒たちの生活状況は、現在、おおむねどのような状況にあるのか。また、課題があれば、どのような課題を抱え、これにどのように対応していこうとお考えなのかお知らせください。
○増田指導室長
全国学力調査についてでございます。生活状況について、意識調査も一緒に行われているということで、基本的な生活習慣の部分については、本区の子供たちについてはまず問題がないかなというふうに思っているところでございますけれども、例えば家の手伝いでありますとか、それから読書量、このあたりが小と中では違ってくるところでございますけれども、小学校などでは、そんなに数値的に大きく開きがあるわけではございませんけれども、やはり家の手伝いなどは、なかなか、その割合としては経験が十分でないところがあるかなというふうに認識をしております。それから中学校については、部活動等で時間がなかなかとりづらい部分もあるかもしれませんけれども、読書量など、こういったところで、まだ伸ばすことができるかなというようなところの課題が見えてまいります。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
1つ安心したのは、大きな問題は生活状況においては見えてこないということです。朝食を食べてこないですとか、あるいは体力に減退が見られますとか、そういうことは、やはり家庭のところにも問題が出てくるのかなというふうに見ることができると思いますので、大した問題はない中で、やはりおうちの手伝いなどしながら、そこから人を助けていくとか、自分も家族の一員であるというようなことを経験していくことが大切であろうということと、あと中学生においては、どうしても中学生になって、新たな自分自身の活動に熱心になっていきますけれども、読書量等々において、さらに伸ばしていくことができる取り組みが可能であるというお話を聞き、安心いたしました。
本区は、生きる力を中心とした質の高い教育の展開として、スポーツを通じた豊かな心と体力の向上、及び食育の推進というものを実施されております。そこでは、マイスクールスポーツの推進の中で、1校1運動を導入されており、今年度も継続的な取り組みとされておりますが、この1校1運動を取り入れた経緯、そしてその成果をどのように捉えておられるのでしょうか。
また、食育の推進を実施するに当たり、ここでも家庭での生活習慣が見えてくると思います。前委員からも御指摘があって、それについては親子でのクッキングというような御回答があったと思いますけれども、実際の家での生活習慣に対して、どのようにごらんになって、食育の推進というのを図っていらっしゃるのかお知らせください。
○増田指導室長
まずマイスクールスポーツについてでございます。この導入の経過につきましては、やはり子供たちの体力を向上させていくためには継続的に1つのものに取り組ませていく、そういったことが必要だろうということで導入を図ってきているところでございます。成果といたしましては、ここ5年間の本区の子供たちの体力の状況を見ますと、この5年間で、バランスよく成長が見られるということで、かなり向上してきておりますので、そこのところに結果として出ていっているというふうに思っております。
また、このマイスクールスポーツは、単に体力の向上ということだけではなくて、各学校の特色ある取り組みの一環として行われておりますので、そういった意味では、子供たちの中に十分定着してきているものというふうに認識をしております。
2点目の食育については、これはやはり、子供がその食育について話を聞く、何かを知るということだけではなくて、保護者とともにそのことについて理解をしていただいて取り組みを進めていく。食生活と習慣ということ、かなり大きな部分がございますので、保護者の方にも一緒に聞いていただいたり、あるいは親子クッキングということで一緒に取り組んでいただく、そういうことが大変重要だというふうに考えてございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
1校1運動は、子供たちに忍耐力ですとか、努力した成果が見えてくるというようなことで導入をしていった、継続的にやることが必ず成果を生み出していくんだということで取り組みを始められたというふうに、今、御説明いただきまして、まさしくその成果が、今現在、体力の向上となって出てきているなということを私もよく理解したところでございます。ただ、物を投げる力が、本区は小学生も中学生も弱いようですので、そこのあたり、また新たなお取り組みをしていっていただければというふうに思います。
また食育に関しましても、食生活とその習慣というのは、本当に人間が成長していくときに大事なベースになるものだと思いますので、そこのところにも教育の手だてがきちんと届いているということをお話しいただきましたので、今後とも、その取り組みをよろしくお願いいたします。
今、学習というよりもむしろ体力とか運動ということが大切ではないのかなということで御質問させていただきましたが、健全な魂は健全な肉体に宿るというふうに昔から言われております。学習だけでなく、体力、運動能力の向上の取り組みを通して人間教育をきっちりやっていくことは、子供たち同士で、みんなでお互いを思いやろうという意識も芽生えてくる、そんな取り組み方も用意することができるでしょうし、それがお友達という仲間を大切にするという意識にも通じていくのではないかという思いがございます。
いじめをなくす、不登校をなくす、起きている深刻な事象に対してどうしたらよいかではなく、ふだんからの取り組みの中で、何かに出会ったときは、自分の経験として吸収し、嫌なことから逃げず、またお友達の力をかりたりしながら自分を持ち上げていったり、先ほどいただいた御答弁にありましたように、1つのことに継続して取り組んだ成果、そして達成感、こうしたものを、子供たちが学校での経験や、また地域社会の中での経験を通して、知・徳・体に磨きをかけていっていただけるようになるとよろしいと思います。
では次に、ALT教育についてお伺いいたします。
現在、小学校1・2年生には月1時間、1回1時間、3年生から6年生には週1回1時間、中学生は年間190日の中で、聞く力、コミュニケーション能力の向上、小学生にあっては、中学校への効果的な英語の持続性を図るというふうに書かれておりますけれども、英語への関心は芽生えても、この時間のこま数では、聞く力、コミュニケーション能力の向上を図るというところまで持ち上げていくのは相当大変な印象を受けるんですけれども、いかがお考えでしょうか。このこま数で、ALTが目指す教育を図ることはできるのか、お考えをお知らせください。
○増田指導室長
ALTの配置の時間数に関することでございますけれども、小学校でコミュニケーション能力を高めるということの中では、やはり英語ということのみならず、いろんな人と一緒に触れ合う中でみずから働きかけをしていく、そういったところがまず基盤になる重要な部分かなというふうに思っているところでございます。
そういったことの中では、ALT、外国人とのさまざまな触れ合いを通してということで、本区のALTにつきましては、授業時間のみならず、休み時間を一緒に過ごしたり、あるいは給食を一緒に食べたりというようなことでお願いをしているところでございますので、そういった意味では、子供たちと休み時間なども一緒に過ごして、積極的に働きかけをしていくというところは十分目標達成できているかなというふうに思っております。
中学校については、また配置の仕方をかえてございまして、授業のほうと連動させて、週5日間、学校のほうにALTを配置しておりますので、その授業の中での実際的なコミュニケーションを英語の授業の中で図っていくというようなこともございますし、そのほかの部分で、また授業以外のところでも、そのALTと触れ合う、あるいは面接のテストみたいなものをするというような形で、いろんな形でALTを活用させていただいて、その時間の確保を図っているところでございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
ALTに限らず、コミュニケーション能力を触れ合う中で育てていくということがまず基盤にあって、さらにALTを配置することによって、文化、そしてまた外国への興味等々を生活の中で引き出していくというお取り組みを今、なさっているということが十分伝わってまいりました。
そんな中で、これから本区が取り組もうとしている国際教育についてお伺いしたいと思います。教育委員会は、国際教育について、グローバル社会の進展の中で、自己のアイデンティティーを確立しながら社会に貢献できる人材教育をうたっておられます。最初に教育委員会が目指す国際社会に向けたグローバル人材の育成については、まさしくそのとおりだと理解しております。
しかしながら、小学生に対しては、そもそも英語は何かというところから始める必要があるのではないかなというふうに私自身は思います。つまり、英語というのは公用語であるということをまず知っていくことが必要ではないかなというふうに思います。この公用語を使って何ができると子供たちに私自身は問うてみたいなというふうに思います。この公用語を使って、子供たちにどんなことができるというふうに問うたときに、子供たちがどんなふうに答えるのか聞いてみたいなというふうに思います。
多感で、物事をどんどん吸収していく小学生という時期に、どうしてこれから英語漬けの、英語漬けというのは言葉は日本語的にはニュアンスが悪いですが、イマージョン教育ということを施していく必要があるのか。それは、英語が話せるように、母国語と同じようなレベルで話せるようになるというためだけなのか、英語を話せるメリットというのはどういうことなのか、子供たちに理解して納得してもらう必要があるように思うんですが、まずはここをお伺いしたいと思います。
○増田指導室長
これまでの本区のALTを活用した取り組みの中で、子供たちの英語への興味、関心を喚起して、積極的にコミュニケーションを図る、そういった態度を養おうということで取り組んできたわけでございます。今、委員御指摘にもございますけれども、この先のことを考えますと、子供たちが実際に英語を話してみようというようなことで、実用的な知識・技能の習熟ということに結びつけていく必要があるかなというふうに考えているところでございます。
来年度、国際教育の推進検討委員会を立ち上げる中で、その方策について、具体的にどういう方法をとる、あるいは、今、先進的な取り組みをしているところの状況を見ますと、例えばそのイマージョンということで言いますと、早期、早いうち、低学年のうちに時間数をふやしてというような取り組みもやっているというようなところもございます。そういったことも含めまして、検討委員会の中で十分に検討を進めながら、子供たちに無理のかからない、かつ子供たちが力を十分伸ばしていける、そのようなカリキュラムのあり方について、十分検討してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
カリキュラムは平成28年度からということなので、これからますますお話し合いを重ねていくということも十分理解しておりますが、まずパイロット校として選択されている小学校について、特認校を選んでおられますが、ほかにも特認校がある中で、国際教育を常盤小学校、理数教育を城東小学校としてそれぞれ選んだ、何か理由がございましたら教えてください。
○増田指導室長
まず国際教育のパイロット校にいたします常盤小学校でございます。この国際教育の中では、1つ軸に来るものとして、英語ということもございますけれども、日本の伝統文化、これは、中央区の国際教育を進めるに当たっては特に重視したい点であるというふうに考えております。常盤小学校については、日本の伝統文化ということで、これまで学校でさまざまな取り組みを続けてきております。最近では囲碁教育を一番に取り上げて、そういったものも進めてきております。ということで、国際教育を進めるパイロット校にはふさわしいというふうに考えてございます。
それから、理数教育を進める城東小学校につきましては、現在、理科の研究ということで、ここ数年、続けてきているということもございますし、それから、東京駅前の学校でございますけれども、屋上に農園を設けたり、あるいは風力発電の仕組み、そういったものを、企業さんから企業連携で御提供を受けて、そのお話などもしていただいてというようなことで取り組みを続けてきているということで、これについても、その理数教育を展開していくに十分な素地があるというふうに考えております。
ということで、その2つの学校のそれぞれのこれまでの取り組みを生かしながら、この先のものを考えていける、そういう地盤があるということで、2校を選定させていただいております。
○渡部(恵)委員
伝統文化を重んじる学校、これからそこを大切にしながら、世界へ向かって視野を広げていく、そういうような思いで常盤小学校を選択し、城東小学校も東京駅の前でありながら、自然を大事にしていくという小学校で、それぞれの学校に下地があるということを十分理解いたしました。
ほかの小学校、これから始まるので、先々になると思いますが、先々、中央区のほかの小学校でも、このように英語教育あるいは理数教育、そしてまた別の何かという形で力を入れて、小学校同士に魅力を、さらに違いを出していくというようなお考えはあるんでしょうか。
○増田指導室長
本区の小・中学校では、各学校で特色ある取り組みを行っており、これまでも、地域の方のお力をかりながら、あるいは地域の企業のいろいろなノウハウをおかりしながら、そういった取り組みを進めてきておりますので、それぞれに特色ある教育活動があるというふうに思っているところでございますけれども、この国際教育と理数教育の部分につきましては、まずパイロット校で、この取り組みを進めると。その中で、この2つについては、どの学校でもやはりこれから重要になっていく部分かなと思っておりますので、教員を実際にそのパイロット校に来させて研修を積ませると。そして、そのノウハウ、それから内容、そういったものも含めて各学校に持ち帰ってということで、この実際のパイロット校での取り組みが始まるのが平成28年度ということになりますけれども、それ以降、そういった研修も十分に展開をしながら、その成果をまた区内に広げていけるように取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
このパイロット校の取り組みが、ほかの14校の小学校にいい波及効果をもたらしていくという可能性が見出せるということで、大変希望が持てるというふうに思っております。
私自身が英語に対して思うことなんですけれども、いつか大人になったときに、企業で英語が話せるほうが可能性が広がるし、職業選択の自由が広がるということも確かに事実だと思いますけれども、そういう目的はもう少し先でもいいのかなというふうに思った次第です。多感な小学生という、この大切な時期に、公用語としての英語という道具を上手に使いこなせることによって、まずは、世界のみんなとわかり合えるようになるんだよということを私は子供たちに伝えてあげたいなというふうに考えています。そして、その公用語を使って、みんなとわかり合える、あるいは自分のことを知ってもらうということができるようになることによって、それがいずれ世界の平和につながって、役に立っていくこともできるんだよということも、小学生にとって大切な1つのグローバル教育の側面ではないかなというふうに考えております。
小学生というのは、やはり人間の基礎をつくる大切な時期だと思いますし、そして、その基礎にあるのはお互いを思いやるという意識でもあり、先ほど私も京橋朝海幼稚園の卒園式に出たときに、園長先生が園児たちに送る言葉の中に、このお互いを思いやってというお話がございました。これが人間教育の礎となっているというふうに改めて私は思った次第でございます。子供たちは、その意味さえきちんと、背景といいますか、こういうことなんだよということを理解してくれれば、自主的に英語以外の教科にも積極的に自分から取り組んでいくのではないかなというふうに期待したいと思います。子供が自然にやりたいと思えること、そして学びたいと思える、そういう意味づけが必要であって、それが恐らくは教育であり、学習であり、国際教育にも通じていくのではないかなというふうに思った次第でございます。
世界にはさまざまな宗教があって、それを背景としたさまざまなものの考え方がありますし、宗教をベースに置いた文化が発展しているというのが海外の事情でございます。ですから、さまざまな文化が共生する世界を生きる日本人として、異文化を理解することができる価値観とか、考え方とか、多様性を身につける下地が、小学生時代の公用語を学ぶというところから発展していってくれたらなというふうに期待しております。
それは、グローバル社会という言葉も教育委員会の中の国際教育の中に書かれておりましたが、そのグローバル社会の中で共生していくというよりも、グローカルな考えに基づく必要があるのではないかなというふうに思います。グローカルということは、グローバルに考えて、ローカルに行動するという考え方です。日本、東京、そして伝統文化が息づく中央区という、このローカルの豊かな資源を大切にして、そこをベースにしながら、グローバルな環境に身を置いていくことができる人材教育を図っていただきたいと思います。ここを期待して、次の質問に移らせていただきます。
命と心の授業についてお伺いいたします。
来年度の予算案でも1,695万3千円という費用が継続して投じられております。この命の教育は、いじめをなくすという目的が書かれておりますが、生きている命のとうとさを知る意味ではとても大切なことだと思います。そして、その背景にある意味づけは何か、ここを考える必要があるのではないかと思っております。
生きているものはとうとい、だから大切にしなければいけない、いじめてはだめだよね、では、子供たちにはなかなかしみ通っていくことが難しいときもあるかもしれません。この授業を通して、この授業が目的にしている、いじめを防止していくというような取り組みも下地にあるようですけれども、子供たちに、授業が終わった後に、こうしたことに対してフィードバックをして、考える機会を与えているのかどうか、まずここをお伺いさせてください。
○増田指導室長
命と心の授業についてでございますけれども、この授業については、命のとうとさについて考えさせるでありますとか、あるいは友情の大切さについて考えさせるでありますとか、あるいは自分の体のことについてよく知るでありますとか、いろいろな内容を、学校のほうで狙いを置きまして、含んでございます。
今、委員御指摘ございましたけれども、やはりこういう、例えば講演を聞く、専門家のお話を聞くとかといったときに、子供たちの中にそれを落とし込んでいくために重要なのは、その後のフィードバックだというふうに考えております。学級担任のほうで、そのときの話をもとにしながら、まず子供が自分で何を感じたのかということについて感想を書いてみる、それをもとにして、今度、意見を交流してみる、そういったことの中で、その実際に聞いた話が自分のこれからの行動に結びつく、あるいはこれからの生活に生かされる、そういったものであるというふうに考えております。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
命と心の授業、本当に大切だし、校外からの先生たちの生の授業を聞くという機会も、また視野を1つ広げていくという意味で、とても大切なことです。またフィードバックをしっかりやって、子供たちに落とし込んでいるというお取り組みも聞きまして、この点につきましては、本当に安心いたしましたし、いい授業の取り組みをしていただいているというふうに感謝をしております。
実際、教育現場に立たれている理事者の方々を前に大変恐縮ではございますが、アメリカの教育法に、プロジェクトアドベンチャーというやり方があるそうです。例えば、1本の丸太の上に板を敷いて、そこでバランスをとるというような取り組み方らしいんですけれども、これは、例えば発達障害で、なかなか言葉が出にくい子供たち等に対して、その子をぽんとその板に乗せると、子供はバランスをとるように頑張りますね。そのバランスがとれたときに、みんなで喜ぶ、そして、この子、すごいよねというふうに周囲を巻き込みながら、みんなでその子を自然に受け入れて一体感をつくっていく、構築していくという意味でのプロジェクトらしいです。これは非常にアメリカではいい結果を生んでいるというふうに、私、先日、ある教育者の方から教えていただきました。
これからまた、本区、命と心の授業、ますます取り組んでいくと思います。さらに進化した形での命の授業ということを取り組んでいらっしゃると思うんですが、これから先々の展望についてどのようにお考えなのかお知らせいただけますでしょうか。
○増田指導室長
命と心の授業の今後ということでございますけれども、各学校のほうでさまざまな内容を選びながら取り組みをしているところでございます。例えば小学校でありますと、子供は6年間いるわけです。そういったことの中で、さまざまな考え方に触れるというようなこともございますし、また、今、御指摘がありました内容ですけれども、子供たちが実際にそのお話を聞くだけではなくて、体験的なものをその中で一緒にやってみる、そういうような内容もあるというふうに考えております。
ですので、学校のほうで、内容の、まず選択ということの中で、どんな話を聞かせていくといいか、どんな体験をさせていくといいか、そこにはまた専門家の方もいらっしゃるわけで、そういった、まずプログラム構成、こういったことについてもさらに考えて、工夫をしていくといいというふうに思っておりますし、また先ほど申し上げましたけれども、最後のまとめの仕方、あるいは導入の仕方という部分もあるかと思います。いきなりその話を聞くのではなくて、事前にいろいろ下調べをする、あるいは担任のほうで必要なお話をする中で、そこに、メーンイベントの専門家のお話のところに持っていく、そういったこともあります。そういった授業の流れとしての工夫もまた今後図っていく中で、内容がさらに充実していきますし、子供たちがその中で身につけるものも、さらに充実していくのではないかなというふうに考えております。以上でございます。
○渡部(恵)委員
子供たちが参加しながら、そして一体感を増して、ますますいい経験を、この中央区の小学校を通して学んでいっていただけるようにというふうに願っております。ありがとうございます。
それから、次の質問ですが、学校力の強化と教育環境の充実による魅力ある学校づくりという形で、メンターティーチャーについて触れられておられます。前委員からもメンターティーチャーについての御質問がございましたが、私は違う角度からお伺いさせていただきたいと思います。
現在まで2年間、継続してメンターティーチャーを導入されておられますが、先生の授業力のサポートを行っているメンターティーチャーのさらなる補助員を、今、つけておられるという環境になっておられるようですが、このメンターティーチャーの補助員というのは、メンターティーチャーの仕事量がふえているためのサポートなのか、それともメンターティーチャーとなるためのOJTなのかお知らせください。
○増田指導室長
メンターティーチャー補佐員についてでございますけれども、現在、このメンターティーチャーの指導につきましては、実際にメンターティーチャーが出向いて、師範授業をやったり、あるいは個別の指導ということで、その若手の教員が授業をやるときに出張して、そこの指導をしたりというようなことをやってございます。あるいは、その若手の教員がそのメンターティーチャーの学校に行って、指導案の作成でありますとか、その他のことについて指導を受けるというようなこともございまして、そういった意味では、メンターティーチャーが、そこで、その指導のために時間を使わなければいけないということがございますので、その補充をするためにということで、メンターティーチャー補佐員は配置をしているところでございます。
○渡部(恵)委員
では、補佐員の方が今後メンターティーチャーになるという可能性についてはどのようにお考えなんでしょうか。
○増田指導室長
メンターティーチャー補佐員につきましては、その補充の授業もお任せできる方ということで、ベテランの先生、退任をされた方でございますけれども、そういった方にお願いをしておりますので、その方がメンターティーチャーになるというようなことはないかなというふうに思っております。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
理解いたしました。今、メンターティーチャーになる人たちの養成もということをお考えのようだったので、もしかして、これはOJTの一環なのかなという思いがありましたので、御質問させていただきました。
今、全体で400名の先生方を、きのうの御答弁によりますと、小学校で4名、幼稚園で2名という体制でバックアップされておられるということですが、これから増員していく方向はございますか。
○増田指導室長
メンターティーチャーにつきましては、主に若手の教員の指導に当たるということで、現在、進めております。2年目、3年目の教員を対象にして進めていくということでございまして、今、小学校のほうでは4名の体制、それから幼稚園は2名という体制でございますけれども、とりあえず現在のこの人数構成で、2年目、3年目の教員には十分指導ができているかなというふうに考えております。
○渡部(恵)委員
ありがとうございます。先生たちも長時間労働でございますし、自分が社会に出て初めて教師になったときに、さまざまな戸惑いもある中で、こうしたメンターティーチャー制度によって心強くサポートを受けられるということは、本当に本区の取り組みの中で大変重要なお取り組みをなさっているというふうに感謝しております。
それでは、小学校1年生に対する小1プロブレムについて、最後にお伺いしたいと思います。本区は就学前の教育推進を通して、小学校への円滑な持続が行われる取り組みを行っておられますが、実際は、いわゆる小1プロブレムが発生してしまったというときもあるのでしょう。具体的に、この小1プロブレムが発生してしまう問題をどのように把握されているのかなということと、それから、小学生の中では全体で何人ぐらいいるのかなということ、まずそこの2点についてお伺いしたいと思います。
○増田指導室長
小1プロブレムの状態についてでございますけれども、具体的には、保育園あるいは幼稚園から学校に入ったときに、学校の生活というのは時間が決められた中で動いていきます。それから、今まで比較的自由に活動していた部分が一斉授業というような形の中で進められていくということになってまいりますので、そういった意味では、3月の生活と4月の生活が、ある意味、がらっと変わってくるところがございます。そういうことの中で、子供たちの、友達関係も変わってまいりますし、生活の仕方も変わってくる、そういったことの中で、すんなりそれに乗っていけるお子さんもいれば、やはりそこのところでなかなかペースに乗り切れない、そういうお子さんもいるというふうに捉えております。
実際の状況でございますけれども、東京都が数年前に行った調査の中では、4名に1名ぐらいの割合で、そういう状況があるのではないかというようなことが、言われているところでございます。
本区につきましても、状況を見ていきますと、これが一概に、数をとっているわけではありませんので、なかなかこうであるというふうに言えるところでもありませんけれども、やはりクラスの中で見ていきますと、なかなかすんなり、その変化に乗っていけないお子さんがクラスで1名なり2名なりいる状況が見受けられるかなと。ただ、これが時間がたって、なれていけば、そのあたりは十分改善もしていくわけですけれども、やはり子供たち、それぞれ個々によって適応能力にも差がありますので、そういった意味では、学校のほうも、その適応の状況を十分見ながら、必要な働きかけをして、生活の状態にならしていく、そういったことを心がけているところでございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
今、必要な手だてというお答えをいただいているんですけれども、いろいろなサポート体制、本区、しかれておりますが、具体的にはどのような手当てをして、環境に不適合から環境に適合させていく御努力をされているんでしょうか。
○増田指導室長
まず1点目の取り組みとしては、そういうことが起きないようにということで、本区の場合には、幼保・小の連絡協議会ということで、年間2回、それからそのほかに、お互いに、幼稚園や保育園の状況を小学校の教員が見に行ったり、あるいは保育園や幼稚園の職員が小学校の様子を見に行ったり、そういった取り組みもやっているところでございます。
そういった中で、まず保育園や幼稚園が、5歳で、最後、小学校の生活に近づいてきたときに、小学校の生活を意識しながら、保育園や幼稚園の中での生活を整えていく。具体的には、椅子に座って話を聞く時間を意図的に設けて時間をとっていくことでありますとか、あるいは1日を少し時間で区切りながら生活を流していく、そういったようなことで、急激な変化にならないようにというようなことで心がけているところでございます。
また、それを、引き続き教育活動を行う小学校のほうでも、そういう教員同士、職員同士の交流を通す中で、実際に子供たちがどういう生活を積み上げてきているのかということを捉えて、導入のときに、その円滑な接続が図れるように、学校の最初のスタートのところでも、急激に授業をすぐ始めるということではなくて、さまざまなオリエンテーションでありますとか、それから時間の組み方も、小学校の場合、45分が1単位時間ということになっておりますけれども、その辺をもう少し細かく切って、活動を変えてやっていくとか、当初1カ月ぐらいはそういう取り組みを続けていく中で、子供たちが生活にまずなれるようにと、そういうような取り組みをしております。
あと、個別に状況を見ながら、担任の教諭がそのあたりをうまく見て、また声かけをしていく、必要があれば保護者の方とも連携をとりながら、おうちのほうでも様子を見ていただくと、そのようなことも十分気をつけて、1年生の担任は取り組んでおります。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
幼保と小学校が連携しながらスムーズに生活になれていくという状況を自然につくっておられるということ、子供たちになじんでもらうというお取り組みをかなり細かくされているんだなということをよく理解しました。
今まで質問させていただいて、御答弁いただく中で、中央区は子供たちに本当にいろいろな、さまざまな角度からの支援を重層的にされており、また子供たちを指導する先生方に対しても同様の手当てがいくような形で、教育というものを、先生方、保護者、そして地域、また小学校・中学校、また幼稚園・保育園の子供たちに至るまで、本当に重層的に取り組んでおられるなということを十分に理解させていただきました。
教育立国中央区をうたう本区ではありますが、本当にきめ細やかな御対応をしていただくということに感謝をしながら、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○鈴木委員長
次の質問者の発言を願います。
○高橋委員
それでは、教育費について質問させていただきます。
きょうは幼稚園の卒園式、本当に皆さん、御苦労さまでございました。きょう、幼稚園の卒園式に行って、1つこういう問題を聞いてきたので、これは早く質問しないといけないかなと思って質問させていただきますけれども、3歳児の入園状況の中で、逆にどんどん保育園がふえてきていることで、いいことだと思いますが、その実際に私が行った幼稚園の入園児は10人ぐらい減りそうだと。要は、幼稚園に行こうと思っていたけれども、保育園のほうに行きますよ、こういう問題というのがこれからかなり大きくなってくると思うんですね。その中で、今、中央区はどのような方向で、この辺の仕切りを教育的見地からしていくのか、まずお聞きしたいなと思います。よろしくお願いします。
○林学務課長
幼稚園教育のお尋ねでございます。現在、3歳児・4歳児・5歳児ということで、幼稚園のほうで受け入れをさせていただいておりますけれども、この受け入れに当たっては、教育ということで幼稚園を御希望される保護者の方、また、今、就労も非常に多く出てきているところもございますので、そうした共働きの世帯の方々は保育所のほうを希望されるという状態でございます。
確かに、今、委員お話がございましたとおり、幼稚園の応募というのを先に受付をさせていただいておりまして、先般の御答弁でもありますとおり、その後、保育所のほうの決定が決まるといったところから、両方応募されていらっしゃる方々が、保育所が決まったということでそちらのほうを希望されるということで、人数が減るというようなことが、近年の中では目立ってきている部分もあるのかなという状況もございます。
しかしながら、人口が大分伸びているというようなところも含めまして、幼稚園を希望される数という部分では、近年、伸びている状況ではございます。しかしながら、その入園率という部分では、人口も伸びておりますから、数は伸びておりますけれども、保育所のほうを希望される方々が、近年、増加傾向にあるなという認識はございますが、これは保護者の方の選択でございますので、そうしたあらゆるニーズの中で、我々としましては、幼稚園教育を充実させながら、御希望の方々を受け入れさせていただきたいと思っているところでございます。
以上です。
○高橋委員
そういう中で、預かり保育の充実というのは、これは本当に緊急の課題だろうというふうに思っているんですね。例えば3歳児を保育園と幼稚園で取り合ってもしようがないわけですから、根本的に、その状況というのをきっちりしていかなければいけない。
これは、社会の変化の中で、間違いなく、子育て全体で言えば、小1の壁というのにぶつかっていくんですね、絶対に。要するに、保育園・幼稚園が終わったからといって、すぐに子供を手放すわけではないわけですから、それは当然、その全体の社会の変化の中で教育をどう捉えていくかというのが一番大きな問題になってくるんだろうというふうに思っています。
中央区も、共働き世帯の数というのが本当にふえてきているというふうに思うんですね。そういう中で子育て支援をどうしていくのか。教育の問題は全体的に、やはり専業主婦がいるということを前提に教育のシステムができ上がっているわけで、例えばPTA活動にしても何にしても、それはほとんどが昼間やるのが前提だという形で、今、動いているんですけれども、この社会の変化の中で、共働き世帯が多くなっている現状を踏まえて、教育委員会がどういう形でこれから各現場のほうに指導していくのか、それをお聞きしたいと思います。
○林学務課長
この保育所と幼稚園という部分では、委員もおっしゃったとおり、共働き世帯がふえているといったところの中では、先ほども御答弁させていただいたとおり、保育所を希望される方も確かにふえてきているという現状がございます。その中で、子育て支援をどうしていくのかといったところにつきましては、現在も、子ども・子育て会議を通じて、今後、保育所と幼稚園、この希望されるニーズをそこで把握をさせていただきながら、保育所も待機児童をできる限り計画性をもって建てていくというのが国の狙いでもございます。そうしたところの中で、基本は保護者の方々の希望の部分を我々としても重要視しなければならないので、そうしたニーズも十分把握しながら、できる限り保護者の方々の御要望は受け入れていきたいと思っておりますし、またその共働き世帯がふえてきているという部分では、現在、幼稚園のほうでも預かり保育というものをやってございまして、その中でも保護者の声がさまざま、いろいろ出てきております。そうした中で、幼稚園教育としてできることにしては、極力、今のニーズに合わせた形で、その子育て支援の部分についても充実をさせていきたいという思いがございます。
以上です。
○高橋委員
それでは、預かり保育の充実ということで、預かり保育は、これからどういうペースで、この中央区内でふやしていかれるおつもりなのかお聞きしたいと思います。
○林学務課長
預かり保育につきましては、平成18年に2園を開園いたしまして、その2年後にもう1園をということで、日本橋、京橋、月島の各地域に1園ずつ、現在、展開をさせていただいているという状況でございます。
このふやすに当たりましては、基本、午睡室を設けましたり、その専用のスペースを確保していく必要が1つ大きな課題としてございます。その中で、御案内のとおり、各幼稚園におきましても、それぞれ、今、クラス数が随分ふえてございます。3歳児の御希望の方々を基本受け入れることを優先して、園のほうでのクラス請け負いをしておりますので、そうした傾向については、この10年間で19クラスふえてきているという傾向もございます。そうしたものに対して、基本、教室を確保して、受け入れに努めているということでございまして、そのスペースの部分が1つの課題でございますので、受け入れられるような形で、大きな改築ですとか、そういう機会を捉えて、今後、その預かり保育が充実できるという将来的な見込みも、子供の増だとか、そういったところも見ながら、受け入れられるところについては拡大をしていきたいという思いはございます。
以上です。
○高橋委員
今の学務課長さんの御答弁で、スペースがあればという話がありましたけれども、そうだとすれば、例えば常盤幼稚園、城東幼稚園、阪本幼稚園、泰明幼稚園、これはスペースはかなりありますよね。この部分を使って預かり保育をするという考え方はないんでしょうか。ここは、幼稚園についてはほとんど使われていないというのが、今、現実にあるわけですから、ここを使って預かり保育をするという方向でやったほうが、逆に言うと、区の施設の有効利用ということから考えても、それは必要なことではないかなというふうに思っているんですが、これは、だって幼稚園は休園でしょう、廃園ではないですよね、この4つは。ですから、そういう意味では、その部分にスポットを当てれば、この部分はいつでもできるのではないですか。その辺、いかがでしょう。
○林学務課長
今、委員おっしゃるとおり、確かに今、そうした園については休園中という状況でございます。泰明につきましては4歳児からの受け入れという形で対応させていただいておりますけれども、常盤と城東等については休園という形になっております。
この幼稚園として預かり保育を行っている、その受け入れている対象者につきましては、基本、その幼稚園の園児の方々を中心といいますか、園児を受け入れさせていただいているという状況もございますので、その現在休園中の部分を、預かり保育としてどう活用していくのかという御指摘については、今後、研究をさせていただきたいと思っております。
以上です。
○高橋委員
そうではなかったのではないでしたっけ。預かり保育に関しては、そこの園の子供たちもそうだし、逆に言うと、それ以外のところは、全く入れなかったんでしたっけ。何か前聞いた説明のときには、そこに預けかえてというようなことも可能みたいな話になっていたと思うんですよ、だから聞いたので。そういう意味では、やっぱり施設の有効利用とか全体のことを考えたら、そういうことも仕組みとして、そうしたら、逆に言うと、その4つの幼稚園は定員いっぱいぐらいまで入るかもしれないですね。というのは、保育園は、当然遠くまで、皆さん、親が送り迎えしているわけですから、だから逆に言うと、ここを預かり保育の拠点にしていけば、基本的にかなりの人数が保育園から幼稚園に行くということは考えられないでしょうか。
○林学務課長
御指摘の面で、福祉サービスとして1つ考えられることはあるかとは思いますが、今、私どもで展開させていただいているのは、先ほども御案内させていただいたとおり、その園で受け入れているお子さんたちを引き続き延長して預かる。先ほど御質問の中でもございましたけれども、そのために希望して園をかえて、預かり保育を実施している園に通いたいという方々も受け入れはさせていただいておりますけれども、基本、その園の中で受け入れさせていただいている子供たちを対象に実施している部分がございますから、休園中という位置づけの中で、その施設を有効活用するというようなところでは、今後、我々としても研究はする必要があるというふうに思っているところでございます。
○高橋委員
預かり保育に関しては、これからやっぱり充実をしていってほしいなというふうに思っているんですよ。日本橋地区でも有馬小学校の評判というのが物すごくよくなっていますから、それが原因かどうかはわかりませんが、ほかのいろんな努力の結果かもわかりませんが、有馬小学校の評判というのは物すごくよくなっているというのが今の現実だというふうに思っておりますから、逆にそういうものを前向きにどんどんふやしていって、いい子育て支援という形からすれば、いい方向に向けていただきたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。
それから、これも全体的な流れから、まず聞いていかなければいけないんですが、学校に入れているインターネットというか、パソコンというか、これの限界点、どこまでできるかという話なんですけれども、どこまでやっているかではなくて、どこまでできるかという、例えば学校間ネットワークだって2億円近い金を使っているわけですね。やっていることというのは、引き出しをつくっている、まあ、ぐらいとは言わないですけれども、あとはワープロがわりに使っているとか、そういうぐらいなのか、これは、例えば授業の展開の中では使えないのか。授業の展開の中でも、要は辞書がわりに使っているのか、それともネットワークとして使っていくのか、いけるのか、その辺も含めて、どこまでが限界なのか教えていただけますでしょうか。
○増田指導室長
パソコンを活用した学習の限界というところでございますけれども、今現在、学校でやっている授業活用という部分を考えてまいりますと、子供たち、今、委員御指摘の調べ学習ということで、いろんな形で活用しているところでございますけれども、そのほかデジタル教科書なども、本区の場合、一部教科に入れておりますので、そういったものを活用しながら、電子黒板というようなところにその映像を映し出して、授業理解のために、わかりやすい授業のために活用していくという部分もあるかなというふうに思っております。
あと、いろんな、今、仕組みが出てきていることの中では、遠隔地とのやり取り、そういったものにも、学校同士の交流というところでは使っていける、そういった可能性もあるというふうに思っておりますけれども、可能性としてはさまざまな可能性があるんだろうと。ただ、それが実際に子供たちの学習活動の中でどう効果的に結びついて指導していけるか、区でも年に何回か、ICTの活用の研修というようなことをさせていただいているところでございますけれども、その持てる資源を有効に利用しながら、あるいは、子供たちがこれから、そのICTの環境の中で生活をしていくということになりますので、その生活の中にどう生かしていけるか、その点も含めて、その可能性をさらに探っていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
○高橋委員
そういうことができるとすれば、授業の内容というのはかなり変わってくると思うんですね。例えば心を育てる教育の推進の中で、道徳授業とか、これは得意な人もいれば不得意な人もいるわけですね。これは中央区の学校全体で、同じ時間に設定されているかどうかは別として、逆に言うと、そういうものを全校一緒に授業を受けるような、そんな仕組みもつくっていけるのではないでしょうか。そういうことも結構必要になってくると思うんですね。
そういう、ある面では、さまざまな個人の教壇に立たれている方々が、得意の分野、不得意の分野というのがあると思うので、そういうのを補っていくためにも、そのITの技術というのが必要になっているのではないかなというふうに思うんですが、その辺、いかがでしょう。
○増田指導室長
教員の指導技術をお互いに分かち合うということでございますけれども、教員の研究の団体ということで、本区の場合、教育会というのがございますけれども、その中で、各教科の専門的な教育について、年間を通して研究をやっているところでございます。現在、そういうところでも、学校間ネットワークを活用しております。従来は冊子型にして、その成果でありますとか、具体的な指導案でありますとか、その指導の方法でありますとか、そういったものを研究としてまとめていたんですけれども、それをやはり共有してすぐ使えるものにということで、学校間ネットワークの中に教育会のアイコンを置きまして、そこからすぐに検索、お互いにシェアできるというところで、そのような取り組みも、今、進めさせていただいているところでございます。
こういったことが始まっておりますので、そういうことが進む中では、そこから、指導案だけではなくて、必要な、その学習のプリントでありますとか、あるいはそのために使う図でありますとか、グラフでありますとか、そういったものも引き出して共有できる、そういったものもやはり進めていく、そういうことの中で教育の質がさらに高まっていく、あるいは教員の負担も軽減される中で、一方、よい授業ができる、そういったことにもつながっていくというふうに考えております。
○高橋委員
ですから、先ほどもお話がありましたけれども、遠隔地との学校同士のネットワークというのも必要なんですよ。ただ、もっとやっぱり必要なのは、中央区内の学校同士のネットワークですよね。そのために、この2億円近い金を使って、逆に言うと、そういうものをきっちりやっているわけですよね。ただ、形としては逆にそれを利用して何かをやろうという、そういう形になっていないのではないですか。
例えば1つの例として、中央区は、いろんな意味で、学校が研究発表会というのをかなり盛んにやっていますね。この研究発表会のさまざまな成果なんかは、このネットワークに乗せて、全部、小学校だったら16校、中学校だったら4校が、はっきり言って、ちゃんとこれを共有していく形にしたほうが、もっと教育現場としては生きていくのではないかなというふうに思うんですが、そういう利用の仕方はしていませんか。
○増田指導室長
今、教育会の例を引きまして御説明申し上げましたけれども、委員御指摘のとおり、研究発表会は、指定されたところがかなりの勢力をそこにつぎ込んでやっております。その中でやはり成果も出てくるわけでございますけれども、今後は、今、教育会でそういう取り組みが始まっておりますけれども、教員自身も、その便利さを感じ始めているところというふうに思っておりますので、その研究発表会で行われる成果も、単にそこで資料を配るとかということではなくて、それ自体をすぐに共有して使えるように、そういうようなことについて、私どもとしても働きかけをしていきたいというふうに思っております。
○高橋委員
よろしくお願いします。というのは、学校の中では情報を共有しようという動きを物すごくしているわけですよね、例えば生徒の作品を展示したりとか。ところが中央区全体の学校ということになると、そういう横のつながりというのが薄いんですね。教育の中央区と区長さんもよく言われますけれども、そういう意味で、全体の底上げをしていくというのは非常に重要なことなので、たくさんいい要素が各学校ごとに転がっているのに、それを全体で掌握して、全体のために生かそうという、そういう流れになっていない。その全体の流れをつくるためには、このICTというのは最高のツールなので、そこに力を入れて、お金を費やしてやっているわけですから、逆にそういうものを最大限生かすような仕組みをつくったほうが、先生方の負担軽減にもなるし、教育の全体の底上げにもなっていくんだろうというふうに思っていますので、その辺はぜひよろしくお願いをいたします。
それと同じ立場で提案をさせていただきたいのは、生徒会活動というのは、今、どうなっているんでしょうか。中央区の各学校の生徒会活動というものの実態を教えていただきたいと思います。
○増田指導室長
中学校における生徒会の活動でございますけれども、4中学校とも、年間を通して、計画的に、活発に生徒会活動は行わせていただいているところでございます。また、年に数回、お互いの交流会というようなことで、お互いが何をやっているのか、そういったことについても情報交換をさせていただきながら、各学校の生徒会活動は、独自のものもありますし、よいものはお互いに学び合ってというようなことで進めさせていただいております。
以上でございます。
○高橋委員
これも、全国の生徒会を網羅したサイトなんかもあるわけですね。だから逆に言うと、その中央区の4校が常にそういう形で情報交換ができるような仕組みづくりもしていったほうがいいのではないでしょうか。だからそういうもので、逆に言うと、中央区内が補完できるような、いろんな意味で補完できるような仕組みというものをつくっていけば、教育はもっともっといい方向に向いてくると思いますし、そういうことが生徒や先生方の不安をなくしていく、そんなことにもなるのではないかなというふうに思いますので、ぜひその辺も含めてお願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に土曜授業の問題なんですが、土曜授業は、中央区の場合は、今、どのような状況で、これからどういう方向に持っていこうと思っているのかお教えいただきたいと思います。
○増田指導室長
土曜授業につきましては、これまで、従前は、土曜の補習というような形で各学校で取り組んでいたものと土曜授業を組み合わせながら進めてまいったところでございますけれども、本年度から、土曜授業につきましては、小学校では5日間、年間5回でございまして、中学校につきましては10回ということで進めさせていただいております。
以上でございます。
○高橋委員
土曜授業は、私も推進をするべきだというふうに思っていますけれども、この中で、またいろんな問題が出てくるんですね。出てくるというのは、逆に言うと、例えば地域のイベントとか、そういうものが、今まで土曜日が休みだったものですから、もう組み込まれている部分というのも物すごくあるわけで、だからその辺の配慮とか、それからもう一つは、地域のイベントについては、これは二の次の話ですからいいんですが、もっと大事なのは、例えばクラブ活動とか、そういうものの上部団体の大会とか、そういうものとのぶつかり合いというのが、今、非常に大きくなってきているわけですね。逆に、そういうものも配慮しながら土曜授業を進めていかないと、間に入った生徒さん、物すごく御苦労されてしまうんですよ。
ですから、そういういろんな意味での情報をとりながら土曜授業を展開していかないと、ここの部分だけでいいわいいわという形で進めていくと、全体のバランスからいうと、余計に負担がかかるような仕組みになってしまうので、その辺についてはどのような方向でいかれるのか教えてください。
○増田指導室長
土曜授業の配慮点ということでございますけれども、地域のイベントという御指摘もございましたけれども、本区の場合、やはり地域で子供たちを育てるためにやっていただいているものがたくさんございます。それから、全区的に、例えば羽根つき大会でありますとか、バドミントン、ミニバスケットとか、そういった意味で、これまで長年にわたって、子供たちの体力を育て、心を育てということで続けてきているものもございます。そういったもの、それから、今、御指摘のありました部活動、これも、年間を通して、対外試合があったりとか、公式戦があったりとか、いろんなことがございます。もちろんその点については十分配慮をしていかなければいけないというふうに考えております。
現在、定めております小学校の5回、それから中学校の10回でございますけれども、これについては、土曜授業の目的としましては、私ども、学力向上につながる授業時数の確保というところが大もとにあるというふうに考えてございますけれども、そういう目的の中で、そのほかのさまざまな行事、あるいは部活動等との調整をとりながら、可能な回数であろうなというところでの中学校は10回でございます。ほぼ月に1回というペースになってまいりますが、小学校はその半分、実際の学習指導要領に定めております標準授業時数、これについては本区のほうでは十分クリアできておりますので、その回数程度をやれば、さらに上乗せということでやっていけるのではないかなと。
あと、今、各学校でやっていた補習の部分は、中学校については、センター補習ということで、教育センターのほうでやらせていただいておりますけれども、これは希望制でやらせていただいていますので、子供が自分の部活動、そういった状況を見ながら申し込みをして、できる体制を整えるということで、そのあたりは、やはり十分なバランスがとれるようにということで配慮させていただいているところでございます。
以上でございます。
○高橋委員
今、おっしゃられたとおり、よろしくお願いいたします。生徒さん、物すごく悩んでいる人が多いんですよ、その狭間に入って。やっぱりどうしても、部活動は部活動中心の考え方をするし、親御さんは学習ということを第一に考えていますから、そっちのほうを優先して行けという話をするし、その辺は、逆に言うと、生徒さんがみんな納得できるような仕組みづくりというのは、全て納得するわけにはいかないですけれども、できる限りその方向で向けていただければありがたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。
次に、図書館の問題なんですが、この図書館のネットワーク化についての中央区の考え方、月島、日本橋、それから京橋図書館、この3つのネットワーク化というのが進んでいるというふうに思いますが、ここから先のネットワーク化ということを考えられているかどうかお聞きをしたいと思います。というのは、これから高齢化社会を迎えていきますから、理想は街角図書館なんですね。街角図書館というのが理想だというふうに私は思っていますので、ここから先のネットワーク化ということを考えられているかどうかをお聞きしたいと思います。
○粕谷図書文化財課長
図書館のネットワーク化についてのお尋ねでございます。委員おっしゃいましたように、今、3館については、当然のことながら、私どものネットワークがございます。自館にない図書については、他館からもスムーズに取り寄せができるということでございます。
また、私ども、都立中央図書館を介しまして、都内の公立図書館とネットワークを構築してございます。そちらの本は、横断検索といいまして、私どもの中央区の区立図書館にない本については、都内の図書館に検索をかけて、所蔵館が明らかになり、そこから相互貸借が可能かどうかの問い合わせ等をしてございます。また国立国会図書館ともそういったネットワークも結んでございますので、国会からの資料の閲覧についても可能でございます。
以上です。
○高橋委員
今、その上部の図書館というか、いろんな区内の図書館とのネットワーク化の話はよくわかりました。私が質問したいのは、例えばですよ、この学校図書館ですね、先ほどの学校間ネットワークがあるわけですから、学校図書館とのネットワーク化というのはまず考えられないだろうか。それから、当然、社会教育会館とか、浜町スポーツセンターとか、そういうところの端末で本が借りられますよというような仕組みはつくれないでしょうか、その辺も含めてお聞きしたいと思います。
○粕谷図書文化財課長
最初に、学校図書館とのネットワーク化についてお答えいたします。この学校図書館については、私どもの図書館システムの中に組み込みまして、これは既に5年前からやってございます。図書館のシステムの中に学校図書館のシステムを組み込んでございますので、学校の教員がシステムのメンテナンス等をしなくて済むということで、いわゆる授業のほうに精通できるという利点もございますし、自校の学校図書館にない本については、そのシステムを使って検索して、その学校まで配送するという、こういうシステムでもございます。そうした児童・生徒の読書活動に貢献してございます。
また、読書履歴ですね、一般の図書館においては当然読書履歴というのはつくれませんが、学校図書館においては、その児童・生徒が卒業するまで、どんな本を読んできたのかということを履歴にしまして、教員がその児童・生徒の読書傾向を把握して、読書指導に役立てるということもしてございます。
次の、社会教育会館等で図書館へのという御質問でございますが、これは、一般的には、図書館のホームページがございますので、そこから予約等々は、それは御家庭からもできますし、当然予約をして、取り寄せ等も、メールや電話で御案内しているところでございます。図書館3館ございまして、緊密なネットワークのもと、やってございますので、スムーズな図書の取り寄せができるというふうに考えてございます。
○高橋委員
ありがとうございます。だとしたら、もう一歩進めて、極端なことを言えば、地域の人たちが学校で本を借りられるような仕組みはつくれないでしょうか。あとは、例えば、先ほど言いましたように、社会教育会館や、浜町総合スポーツセンターや、区民館や、そういうところと端末をつないで、そこで本の貸借ができるような仕組みはつくれないでしょうか。
というのは、先ほども言いましたけれども、年配の方がどんどんふえてきていまして、高齢化社会にこれから向かっていく中央区の中で、より便利にするということであれば、今あるシステムを利用しながら、ちょっと新しい考え方になれば、そういうところで本の貸し出しなんかは、逆に、今、本を各学校に持っていく仕組みもあるということをお聞きしたので、そこまで進められないかどうか。
というのは、例えば、今、用務員さんと言わないんでしょうけれども、警備員室のところに端末があって、そこでPTAの方々とか地域の人たちが本の予約をして、そこに行けば借りたり返したりできるような仕組み、それから区民館の受付のところでそれができるような仕組み、そういうようなことをやっていかないと。確かに日本橋図書館は、物すごくきれいでいいところなんですが、そこにみんな集まってくれというのが今の行政だと思うんですが、やっぱり高齢化社会の中では、それができるだけ広い範囲にサービスが行き届くということが重要だというふうに思っていますので、その辺、いかがでしょうか。
○粕谷図書文化財課長
地域の人たちが自由にいろんなところで図書館の本を借りられればということでございますが、私どものほうも、いろんな方に、私どもの図書館の本を提供したいという思いはございます。しかしながら、いろいろ人の問題とか、あと図書の本、他の自治体ではコンビニエンスストアで貸し出しあるいは返却をしている例も聞いてはございますが、私どもとしては、本を借りるということ、読むということはもちろん大事なんですが、図書館にまず来ていただいて、図書館の本を眺めて、触れて、その上で最終的には貸し出しということが私どもとしては理想と思っています。ピンポイントで本を選ぶのももちろんいいことですが、やはり図書館に来ていただいて、本を選んで、中で閲覧でして、気に入ったものを借りていただきたいという思いがございます。
私どものほうも、最初に御答弁申し上げたように、いろんなところで図書の本が借りられるようなものができればいいとはもちろん考えてございますので、少し研究課題として捉えたいというふうに思っております。
以上です。
○高橋委員
本当にそういう意味では、高齢化社会というのは、どんどん考え方が変わってくるんですね。今、スーパーマーケットというのがどんどん売り上げが下がっているというのは、結局、あの中は、広過ぎて、お年寄りが歩かないんですね。だからミニスーパーという形のものが地域のあちこちにできていると。だから、そういうニーズの転換というのが物すごくあると思うので、逆に言うと、やっぱりそれに合わせたサービスというのは行政全体がしていかなければいけないことだというふうに思うんです。だから、そういう意味では、今、ネットワークがあるわけですから、ぜひその辺は、何か新しいものを考えていただければありがたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。
次に、常盤小と城東小の新しい方向ということでお聞きしたいんですが、その前に、今までの特色ある学校教育ということを全体的に、ある面では推進をされてきたわけですけれども、これがあまり地域にまでは浸透していないというのが現実の問題としてあります。ですから、逆に言うと、そういうものをどういう形でこれから展開をしていくのかというのをお聞きしたいと思います。
○増田指導室長
特色ある教育活動についてでございます。各学校、さまざまな特色ある教育活動ということで、ゲストティーチャーを招いたような総合的な学習の展開など、さまざまな取り組みをしているところもございますし、それから日本の伝統文化というようなことに力を入れてやっている学校もございますし、あるいはスポーツに力を入れている学校もございますし、部活動に力を入れている学校もあるということで、さまざまやっております。
学校の、その発信の仕方でございますけれども、具体的には、学校だよりというような形で、地域のほうにもそれを回させていただいて、お読みいただく、あるいは学校によっては、学校だより、玄関のところに掲示をしているような学校もございます。また、学校のホームページでそれをお伝えしているような学校もあるということで、学校としては、その取り組みの状況でありますとか、あるいは成果、そういったものも発信させていただいているところでございます。
また、学校公開ということで、これも実施させていただいておりますので、地域の方に、ぜひ、その実際の様子や子供たちの様子を見ていただいて、その中身を見ていただきたいという思いもございますので、そういった御案内もしているというところで、さまざまな形で学校のほうを開いておりますので、そういった取り組みを通して、ぜひ地域の方に知っていただけたらというのが学校の強い思いでございます。
以上でございます。
○高橋委員
今、やっているのかどうか、私も案内をもらっていても行っていないのかもわかりませんが、以前に、環境教育の一環である発表会というのを、ブロッサムで何年かやりましたよね。あれは、今、どうなっているんでしょうか。あれは、現場は結構大変だったという話を聞いているんですね。新しく、その統一された内容でやらなければいけないということがあって、非常に大変だったという話は聞いているんですけれども、今、あれはどうなっているんですか。
○増田指導室長
環境サミット、小学校版と中学校版ということでやらせていただきました。本区のそれぞれの学校の中で環境教育の取り組みをやっているわけですけれども、それこそ地域の清掃活動から始まって、生き物を育てることまで、幅広い範囲で、また川に近い学校などもございますので、その川の学習とか、幅広い取り組みをやっているということで、それをぜひ一度、区としても環境には力を入れておりますので、子供たちの相互理解、交流を図る場ということで実施しようということで、環境サミットを開かせていただきました。
確かに子供たちが集まって、一堂に会してということは、日程を合わせることもありますし、また1カ所に子供たちが集まってくるということもありまして、なかなか大変な部分もありますので、とりあえずそれを1回やって、みんなで、中央区の子供たちとして、どういう環境をつくっていこうかと、環境サミットの宣言も出させていただいておりますけれども、そういったものを、代表の学年の子供たちが来て、ここで発表して、発表をお互いに聞き合って、それを今度は学校に持ち帰って、また学校の中で広げてということで、小学校版、中学校版ということで、それぞれ開かせていただいて、現在はとりあえず各学校の取り組みという状況になっております。
以上でございます。
○高橋委員
私は、この特色ある学校教育、そういう場を設けてほしいなというふうに思って質問をさせていただいています。というのは、逆に言うと、各学校でそれだけ力を入れてやっている部分があって、それが全く違う。そういうものに触れることというのは、非常に教育効果として大きなものがあるんだろうというふうに思っていますので、その特色ある教育を、その一堂に会して、逆にああいう形でやる必要はあるのではないかなというふうに思っているんです。それによって、この学校はこういう取り組みをきっちりとやっているんだというのを、ほかの学校の生徒さんや、親御さんや、先生方にも伝わっていくし、このレベルまで上がっているんだというのがわかってくると、また逆に言うと、それが励みになってというような仕組みというのができてくるのではないかなというふうに思うんですよ。
ですから、そういう意味で、あれを環境ということで1つにしてしまうので、いろんなレベルの違いがありましたよね、確かに。だから私は、あれは、逆に言うと、学校にとってはかなり負担に思っていた学校もあるし、ふだんから環境教育を特色として出している学校にとってはかなり有意義なものであったのではないかなというふうに思うんですが、あれはレベルが上から下まであったと思うんですよ。だから、そういうことではなくて、ふだんからその特色ある教育ということで、そこに力を入れているんだという部分をみんなで寄り合って確認し合うというのは必要ではないかなというふうに思うんです。
そういう意味での土台があって初めて、逆に言うと、今度の常盤小や城東小の国際理解教育とか理数教育とかがあってほしいなというふうに思っているんです。これ、ここの2つだけそういう教育をといっても、ほかに出す部分がないとすれば、ある面では、よっぽど特別な力を入れない限り定着していかないというふうに思うんですよ。ですから、逆に、そういう全体的な流れの中で、その国際理解教育とか理数教育とかというのを位置づけをしていくような、そんな仕組みを持ってほしいなと思いますが、その辺、いかがでしょうか。
○増田指導室長
お互いの成果を見せ合う場ということでございますけれども、今、実際、子供たちのところでは、先ほど環境サミットを御案内したわけでございますが、それぞれの成果を発表するということの中では、合同の音楽会というようなことで、小学校も中学校も、お互いの成果を披露し合う場を持っております。それから図工でありますとか、家庭科でありますとか、技術家庭、あるいは書写など、そういったものを含めて、お互いの作品を交流する場ということで、小も中も、教育センターのほうで展覧会をやったりというようなことでやってございますけれども、今、御指摘の点は、それぞれの特色ある取り組みについてということで、教員の中でも、教務主任クラス、これは学校の教育活動を進める、そういった、特に特色ある取り組みの中では中心になる役割でございますので、そういう研修会の中でも、各学校の取り組みについては、こんなことをやっているということを交流しているわけでございますけれども、その特色が、今、委員御指摘の点は、それをさらに区全体に広がっていくようにというようなところと思っておりますので、その場の工夫については、どのような形でしていくと、さらにその辺がお互いに共有できるかということも含めて、また研究をさせていただきたいというふうに思います。
以上でございます。
○高橋委員
よろしくお願いいたします。本当に社会の変化は物すごく大きくて、先ほど言いました共働き世帯の問題とか、高齢化社会の問題とか、さまざまな問題が、これから教育現場でも配慮しなければいけないような仕組みはこれからもっと多くなってくると思いますので、その辺をぜひよろしくお願いを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○今野委員
ただいま第7款「教育費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後3時50分に委員会を再開されるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
ただいまの動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
午後3時50分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。
暫時休憩いたします。
(午後3時17分 休憩)
(午後3時50分 再開)
○鈴木委員長
休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
第7款「教育費」について、質問者の発言を願います。
○青木委員
教育費です。よろしくお願いいたします。
ゆとり世代という言葉も生みました。ゆとり教育の見直しから、現在、区立の小・中学校でも、授業時間をいかにふやしていくか、あるいは効率的な授業を行うという意味で、習熟度別授業ですとか、あるいは少人数クラスとか、さまざまな取り組みが行われています。また、全体的な流れを見ますと、国際化、あるいはICTという大きな流れもあります。その中で、国政の場では、教育委員会改革、あるいは6・3・3制といった制度そのものの改革も、今、見直されているということで、まさに教育が大きな分岐点にあるというように感じます。
そのような観点から、今後、この中央区がどのような方向に向かっていくのか、どのような教育制度をとっていくのか、そのような観点から、具体的に幾つかお聞きしてまいりますので、よろしくお願いいたします。項目につきましては、土曜授業について、教職員の再任用について、幼小連携、幼保連携について、校務支援システムについて、ICTについて、そして国際教育、教育の国際化について、このような観点からお尋ねしてまいります。
まず、土曜授業についてですが、これは前委員からも御質問がありまして、現在、中央区では、小学校で年5回、中学校で年10回、この10回という数は、1月当たり実質1回というような現在の状況については御報告がありました。この土曜授業ですが、各学校、全国的に見ますと、まだまだ取り組みはさまざまなようです。
昨年11月の省令改正により、教育委員会が必要性を認める場合は、土曜日にも教育課程内の授業を行えるようになったということで、東京都では既に教育課程内の授業を実施しているということで、中央区でも、この教育課程内の授業という捉え方でよろしいでしょうか。
○増田指導室長
本区で現在実施しております土曜授業につきましては、教育課程内の授業でございます。
○青木委員
そういたしますと、最初は東京都のほうでもさまざまな条件がございました。地域に公開することですとか、特別授業であるとか、条件があったと思うんですが、それでは、現在、実際に開かれている、この土曜授業はどういう内容なんでしょうか。
○増田指導室長
本区の教育振興基本計画でございますが、その中では、この土曜授業につきましては、土曜公開授業ということで、地域に教育活動を開いて、皆さんに教育活動を見ていただいてというようなことの観点で設置をしてございました。今、委員御指摘ございましたけれども、今回、こういう省令改正が行われる中では、その学校を公開するということも、これはもちろん重要な視点、特に、一応このように地域の方にいろいろ御協力をいただいて学校を盛り立てていただいているということの中では重要な視点ではございますけれども、学校公開は学校公開として考えていく、それから土曜授業については、やはり学力向上を狙う学習時間の確保ということ、その見地から進めていこうということで、切り離して、土曜授業という考え方にかえてきているところでございます。
○青木委員
この土曜授業、今、学力の向上ということで、通常の教育課程内の授業を行われているということは、非常勤の講師の先生方も中央区では多くいらっしゃるんですが、この非常勤講師の先生方も、土曜日の授業は教えることができるんでしょうか。
○増田指導室長
区で雇用しております非常勤の講師については、年間の雇用日数の中で調整を図っておりますので、そういった意味では8月の期間というようなところもございますので、そういうところと調整を図りながらということで対応ができております。
以上でございます。
○青木委員
わかりました。私の質問の趣旨といたしましては、前委員のお答えにありましたように、土曜日は地域とのかかわりも重要であるし、イベントもありますし、もともと、このゆとり教育のときには、この土曜日・日曜日は地域に返すという目的があったように思います。中学校の場合は、部活動もありますね。ただし、やはりこの流れを見たときに、この授業数が足りないという大きな問題の中で、この土曜日の活用というのは大変大きな意味があると思います。実際、私立は土曜日も授業を行っているわけですし、その観点から、もう一度、回数に戻るんですが、小学校の年5回、特にこの中学校の年10回という回数ですね、ぎりぎりまで考えた場合、どこまで中央区は、この土曜授業をできるのか、あるいはやろうとしているのか、その点をお聞かせください。
○増田指導室長
現在の小学校5回、それから中学校、年10回については、これが現在の段階では適正な回数というふうに考えております。先ほども答弁させていただきましたけれども、本区では、地域の行事、これも子供たちには欠かせないものであるというふうに考えてございますし、それから区として学校全体で大会をやるというようなこと、これも、区全体の学校間の交流を図るということでも重要であるというふうに考えておりますし、それから補習ということの中では、教育センターのほうで、現在、中学校のほうは補習の機会を設けて、希望者にその門戸を開いているということで、子供たちの学習の状況に応じてというところは、そこで1つ機会が担保できているということの中では、共通の回数として、小学校は5回、それから中学校が10回、これが、全体を見た中では、今、適正だろうというふうに考えております。中学校の10回につきましても、できるだけ実施日を合わせて、部活動等にもできるだけ影響が出ないような、そのような配慮もさせていただいているところでございます。
以上でございます。
○青木委員
明快なお答え、ありがとうございました。地域とのつながりも大事にしながら、クラブ活動も行いながら、この公立学校での授業時間の確保というのはこれからも重大な課題であると思います。引き続きよろしくお願いいたします。
続きまして、教職員の再任用についてお尋ねいたします。
公的年金の支給開始年齢が段階的に65歳に引き上げられることを受け、政府は、公務員の再任用制度について、短時間勤務も含めた希望者全員の採用を求めているということで、公務員である教職員の先生方の再任用という問題が出てまいりました。今、私が読み上げたのは公務員の再任用ということなんですけれども、区が考える教職員の再任用という制度について、お考えをお聞かせください。
○増田指導室長
区が考えるということで、今、御質問がございましたけれども、小・中学校の教員につきましては、これは県費負担教職員でございますので、私どもの考え方というよりは、東京都教育委員会の考え方によるものというふうに考えているところでございますけれども、再任用の制度については、本年度から義務的再任用ということが発生しております。従前から、東京都のほうでは再任用、あるいは非常勤教員の制度ということで、実施しているところでございます。
そういった中では、再任用の教員あるいは非常勤の教員が、それぞれの目的に沿った形で、学校現場に、今、入っており、再任用についてはそれまでと同じような形で勤務をしていきますし、非常勤の教員につきましては、日数が限られる中で、また業務が違ってきたりするということがございますけれども、その目的に沿いながら、学校のほうで十分機能を果たしていただいているというふうに捉えております。
○青木委員
採用につきましては都の採用になりますので、あくまでも都の教育委員会との連携の中でということになりますが、今、おっしゃいましたように、この再任用の中でも、これまでと同じようなフルタイムで学校に行く常勤と非常勤が選べる状況にあるそうです。この常勤であるか非常勤であるかによっても、教育の現場、つまり子供たちに与える影響は違ってくると思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○増田指導室長
再任用のフルタイムにつきましては、これまでと同じような、定年退職前と同じような勤務体系で勤務をしていただいておりますので、例えば小学校であれば、担任を持っていたとすれば、再任用で雇用されている職員については、そのまま引き続き担任を持っている状態になっております。
非常勤教員につきましては、職務内容が変わっておりまして、引き続き担任を持つというような形にはなってございませんので、教頭の補佐的な業務を行うでありますとか、あるいは、ある学年のある授業の部分を持つでありますとか、あるいは、若手の教員が研修を受けますので、そのときに校外へ出かけます。その後の補充をするとか、そういった意味で、補完的な形で機能しておりますので、特にそれによって子供たちに何か大きな影響があるというふうには考えておりません。
○青木委員
影響がないというお答えでした。それでは、現在、区に、この再任用の先生方がどれぐらいいらっしゃるかお知らせいただけますでしょうか。
○増田指導室長
本年度でございますけれども、再任用の教員につきましては小・中あわせて12名、それから非常勤教員につきましては15名でございます。
以上でございます。
○青木委員
ありがとうございます。現在、12名と15名、多いと考えるか、少ないと考えるか、それはそれぞれですけれども、これからふえていくことには変わりはありません。退職者がどんどんふえてまいりますので、これから再任用の方がふえてくるということでお尋ねしたいと思うんですけれども、この再任用なんですけれども、定年退職後、年金が出るまでの間、その雇用の継続という意味が重要なのか、あるいは、先生方の長年の経験を若手に引き継ぐ、こちらが重要なのか、区としてはどちらだとお考えになりますか。
○増田指導室長
これは制度上の問題と内容の問題ということでありますので、両面あるということは否めないというふうに考えておりますけれども、現在、再任用で入ってもらっている本区の教員は、それまでの本区での教育経験を生かしながら、各学校でさらに力を発揮していただいているというふうに認識をしております。
再任用するに当たりましては、本人自身がそれまでの職を、例えば主幹職というのがございますが、主幹職を継続するのか、あるいは、やはり自分の体力等を考えて、降任をして主任級になるのか、そういったところも選べる制度になっておりますので、そういった意味では、教員自身が、自分の体の状況でありますとか、ライフスタイル、そういったものも考えながら、自分の職責も踏まえてということで再任用できる制度であるというふうに認識しております。
○青木委員
この制度につきましては、既にいろいろなアンケートを現場の先生からもとられておりまして、問題点としてよく指摘されるのが、先ほどもおっしゃいましたように、非常勤の先生の場合、担任ができない、修学旅行などの学校行事ができない、部活動の顧問ができないというようなことがありまして、非常勤の再任用の先生がふえますと、現職の先生方の多忙感の解消につながらないというような問題が起きているようですが、この点についてはいかがでしょうか。
○増田指導室長
非常勤教員につきましては定数外になっておりますので、今、御指摘のような点については、全体の教育活動には影響を与えないものと認識しております。
以上でございます。
○青木委員
今の定数というのは、東京都の取り決めとしてということでしょうか。
○増田指導室長
教員定数につきましては、小学校・中学校とも、学級規模に基づきまして、その定数が定められておりますので、その定数の中で、必要な授業等を行う教員については確保されております。先ほども申し上げましたけれども、非常勤教員の役割としましては、補完的な役割ということで職責が定められておりますので、そういった意味で、直接的に授業に支障を与えたりとか、あるいは子供の指導に影響が出たりというふうにはなっておりません。
以上でございます。
○青木委員
それでは視点を変えまして、もちろんこの再任用の大変いい点も後から触れますが、問題点としまして、言葉は悪いんですが、このまま読みますと、ベテラン、イコール優秀な先生とは限らない。つまり、一部かもしれませんが、先生方が雇用の確保のために学校に残るというようなことが起こった場合、優秀な先生ももちろんたくさんいらっしゃいますので、その若手に技術やいろんなノウハウを引き継ぐといういい点がある一方、逆のことも考えられるわけです。この点について、いかがお考えですか。
○増田指導室長
委員御指摘のとおり、そのキャリアが例えば授業力でありますとか、指導力でありますとかというところと完全にイコールではない部分もあるかというふうに思っております。再任用ということであれば、これは再度、継続的に、通常と同じように子供たちの前に立って指導しているわけでございますので、その育成の必要があれば、再任用であっても、当然、学校の中で学校長が責任者となって育成を進めていくということでございます。
以上でございます。
○青木委員
この再任用なんですけれども、非常勤・常勤別々に見直しといいますか、雇用契約制度はどのようになっていくんでしょうか。毎年見直しが行われるか、あるいは5年ごとかというようなことです。
○増田指導室長
これは1年ごとの更新という形になっております。
○青木委員
ということは、先生方に限らず、通常、どんな職業でもそうですけれども、その1年間の過去の活動状況を見まして、新たに雇用するかどうかが決められるということでよろしいでしょうか。
○増田指導室長
これまでの従前の東京都教育委員会の制度ですと、これは義務的再任用ということではございませんでしたので、1年度ごとに評価を行いまして、必要な面接も行いまして、次年度の雇用を決めていくということになっておりました。ただ、本年度退職者から義務的再任用という部分が進んでまいりますので、これにつきましては、法に触れるような、免職に当たるような行為、そういった非違行為等がない限りにおいては再雇用を継続していくというところで東京都は方針を示しております。
以上でございます。
○青木委員
そうですよね、私もまさに危惧しているところがそこでありまして、今、お答えにありましたように、義務的再任用ということで、法に触れるようなことがなければ、基本的には雇用が続くということです。
あと、やはり若い先生方もどんどん出ていらっしゃいます。今、運動会とか、学校の中、文化祭、入っていきますと、どんどん若い先生が本当に頑張っていらっしゃるんですね。この再任用という制度が、この進んでいる世代交代に反する動きにならないよう、しっかりと、都の採用になりますけれども、都と区と、ルールづくりといいますか、明確にしていただいて、この再任用制度が子供たちに悪い影響を及ぼすことがないように、その辺を大変危惧しておりますので、よろしくお願いいたします。またこのルールとか法律、制度が変わりましたら、ぜひ教えていただきたいと思います。
続きまして、幼小連携、幼保連携についてお尋ねしてまいります。
実は、私、この幼保連携ですとか幼小連携というものに大変興味がありまして、今回も調べておりましたら、幼小連携なんですけれども、中央区の区立有馬幼稚園から始まっているということがわかりました。平成12年に、中央区立有馬幼稚園が文部科学省の研究開発校の指定を受けて行った研究で、幼小連携に取り組んだ初めての幼稚園であると。
しかも、私も、けさ、行ってまいりましたが、このとき担当の先生だった有馬幼稚園の教頭先生が、現在、やはり中央区内の幼稚園の園長先生でいらっしゃいます。現在も御活躍です。そして、そのとき陣頭指揮をとりました有馬小学校・幼稚園の校長先生、今、退官なさいましたけれども、その後もずっと中央区内の多くの小学校で校長先生をなさっていた方で、本当に中央区に縁のある幼小連携という政策であるのだなということをまず感じました。
その上で、この平成12年に行われた幼小連携の研究成果について、調べたんですけれども、なかなか出てきませんでした。大体で結構ですので、このときの、初めて行われた幼小連携、どのような研究が行われたのか、あるいは、その成果などがわかりましたら教えてください。
○増田指導室長
今、御指摘のように、その文部科学省の指定研究を本区が最初に行ったということでございますけれども、本区の幼稚園は、他地域の幼稚園に比べて非常に特色を持っております。それは、御案内のとおり、幼稚園と小学校が併設をされているということでございます。1園を除いて、あとの12園は全部併設ということになっているわけでございますけれども、そういったことの中では、幼稚園・小学校ある中で、専任の園長のところもございますけれども、併任の園長・校長、校・園長というような呼び方をしておりますけれども、本区が最初にそういう指定を受けたのは、行事もそうですし、いろんな形で、教育活動もそうですし、そういう取り組みがそれまでに、改めてやるまでもなく、行われてきている中でというふうに捉えております。
申しわけございません、具体的なそのときの有馬の資料が、今、手元にございませんので、詳しくこういう中身であったということは御案内できないんですけれども、その後の流れの中で、区の取り組みとして進めてきていることとして、幼小の連携のカリキュラムということで、幼稚園側で、小学校に行く前にどういうことをやっておかなければいけないのか、あるいは小学校に入学したらどんなことに気をつけていくのかというようなことについて、今でもそういったプログラムに基づいてやってございますので、それにつながる研究であったというふうに認識をしております。
以上でございます。
○青木委員
今、お話しいただいたんですけれども、おっしゃったように、幼稚園が小学校に併設されているという大きな特徴があります。この点も生かしまして、現在、どのような幼保、幼小一体が行われているかお知らせください。
○増田指導室長
まず、保育園も含めてということで本区の場合には行っておりますけれども、保・幼・小の連絡会ということで、教員同士が、まず交流し合って教育の中身について、相互に理解し合うことが大切ということで、年2回の連絡会を全体で集まって行っております。そのほかに、それぞれの地域ごとに授業・保育参観ということで、お互いの保育の状況でありますとか、学校側の授業の状況でありますとか、そういったものをお互いに見合う、そういったことをやっております。
また、小学校・幼稚園が一体化されているそれぞれのところでは、例えばでございますけれども、これは久松小学校の例になりますけれども、体力向上ということで昨年度から取り組んでおりますが、これも、幼稚園だけ、小学校だけというふうな切り離しではなくて、幼稚園から小学校、一体化する中で、どういうふうに子供の体力の向上を図っていくかというようなことについて研究を進めているというような事例もございます。
以上でございます。
○青木委員
詳しくありがとうございました。
それでは、幼保連携のほうなんですけれども、これは、平成18年の中央区学校教育検討会という資料の中にあったんですけれども、ちょうどこのころから幼保一体化という動き、流れが出てきた、そして認定こども園というシステム、アイデアが出てきたという中で、まずは、現在ある幼稚園と保育園が連携できないかということで始まった取り組みのようです。
実際に区内におきましても、地理的に近いところが中心になりますので、中央幼稚園と桜川保育園ですとか、日本橋幼稚園・日本橋保育園、有馬幼稚園と浜町保育園と、全てペアリングができておりまして、この連携園ということで取り組みがあったようですが、教育的見地から、この幼保連携では、どのようなことが行われ、現在、どのように生かされているのか、この点もお知らせください。
○増田指導室長
まず1点は、子供たち同士の交流活動ということです。保育園の子供が幼稚園の教育活動に参加したり、あるいは幼稚園の子供が保育園のほうに行って、その活動に参加したりというようなことで、子供の面での交流がまず1つ、図られております。
それから2点目としましては、職員同士の交流ということで、お互いの保育の状況を見合う中で、指導方法でありますとか、あるいは全体の年間計画の進め方でありますとか、そういったところを情報交換しながら、お互いにいいものを学び合って、それぞれの園の活動に生かしていく、そういったことを、今、進めているところでございます。
○青木委員
しっかりと、子供たち、そして教職員の間で連携が行われていることで、この幼小、幼保がくっつきますと、えっ、幼小、あっ、違いますね。幼小、将来的には公立の中学校もあわせまして、平成12年からの連携が、この公立学校の強みになっていくと思いますので、ぜひこの連携について、引き続き取り組みをよろしくお願いいたします。
続きまして、今回の新規事業ということで、校務支援システム、およそ9,400万円計上されております。この校務支援システムについてお尋ねしてまいります。
この校務支援システムですが、先ほど前委員の質問にもありましたように、これまでも学校間ネットワーク、7,900万円をかけて構築されておりますが、今回、校務支援システムということで、平成21年3月に、文部科学省より、教育の情報化に関する手引きが示され、この手引きの中で、教育基本法の改正、学力・学習状況調査の実施、そして情報化への対応のおくれという現実を受けて、国が進めているIT新改革戦略、その一環として、この校務支援システムの構築が定められているということのようですが、まず、そういう定めはあるわけです、手引きもあるわけなんですが、その上で、中央区では、このシステムを何のために導入するのか、そこをお聞かせください。
○林学務課長
校務支援システムのお尋ねでございます。この導入の目的につきましては、学校間ネットワークという基盤を活用いたしまして、児童・生徒の基本的な情報、そうしたものを一元管理するということが1つございます。また、その情報共有や効率的な活用を図る中で、その情報管理、セキュリティーの部分についてもさらに充実を図っていく、そうした狙いから、今回、導入させていただくものでございます。
○青木委員
今、お答えの中に、先生方の負担の軽減もあるでしょうし、効率化というお答えもありました。確かに業務の効率化もなされます。その上で、やはりこれが学校で行われているシステムである以上、結果的に子供たちにどのようなメリットがあるかということが一番重要だと思うんですけれども、そこです。子供たちにどのようなメリットが、このシステムを構築することによって発生するんでしょうか。
○林学務課長
この校務支援システムを導入することによる最終的な子供たちへの効果といったところでございますが、このシステムを有効に活用していただき、先生方の御負担を減らすことによって、子供たちと触れ合う時間、そうしたところを充実、確保していくということが必要になってくるのかなと思っておりますし、そうした触れ合う時間をふやす中で、教員一人一人がきめ細かく子供たちに質の高い教育を提供していく、そうしたところが最終的な狙いかと思います。
○青木委員
まさにそこだと思います。こういう新しいシステムの目的は時間をつくること、学校の本来の役割である、先生が子供たちと過ごす、子供たちに勉強を教える、子供たちと触れ合う、この時間を確保するために、いかにそれ以外の事務的なといいますか、校務を効率化するかというところにあると思うんですが、現在、各先生方、1人1台PCというのは行き渡っていると中央区では思うんですけれども、これをそのためにしっかりと使いこなす、逆に言いますと、これがかえって先生方の負担になるというような状況では、もうないでしょうか。
○林学務課長
平成22年9月から学校間ネットワークの運用開始をさせていただきまして、そこで教員一人一人にパソコンを配らせていただいているところでございます。
今回、狙いとするところは、授業面と、あと校務面というところで、このICTというものを有効に活用していく必要があるのかなと思います。今回、この校務支援システムを充実させていただきまして、先生方が、例えば生徒の成績処理ですとか、また健康管理、そうした校務と言われる部分のデータを一元的に管理をすると。そうしたものの管理をする中で、必要な帳票に、それら入力したデータを有効に活用して出力ができる、そのような管理の部分を充実させていただいているところでございます。
○青木委員
この後、ICTについてもお聞きするんですけれども、今、ちょうどそのお話が出ましたので、学校間ネットワークのヘルプデスクについてです。これは平成25年の中央区行政評価なんですが、課題といたしまして、毎年1,000件を超える教職員からの問い合わせがあり、中でも障害における学校等への出張対応やリモートでの復旧操作は600件ほどあり、円滑なネットワーク運営や管理保全のためには不可欠である。しかしながら、今後導入を計画するICT機器の活用に伴い、ヘルプデスクの必要性はさらに高まることが想定される。方向性としましては、今後、ICT機器導入に向けて、ヘルプデスクの一本化を検討し、運用の効率化と費用対効果の向上を図るというようなことがありまして、つまり、教職員の先生方から、大変な障害、どうしたらいいんだという問い合わせが、今、寄せられているということですが、このヘルプデスクは、サポート体制がまだ十分ではないような、その十分ではない中で、どんどんシステムだけを構築していっても機能しないのではないかという不安があるんですが、いかがでしょうか。
○林学務課長
安定的な学校間ネットワークの環境を先生方に提供しておりますが、例えば機器の故障でトラブルが発生してしまって、機械が動かないですとか、また操作の部分で不明瞭なところがありお問い合わせをいただくだとか、さまざまなヘルプデスクとしての機能があるのかと思っております。
そうした中で、今、委員お話がございましたとおり、その学校へ専門家が出張して対応しなければ、そのトラブルが解決できないですとか、そういったケースが、その1,000件のうちの600件があったといったところでございまして、これはある程度習熟したとしても、専門家でなければ直らない部分のトラブルというのも当然あるわけでございますので、その点、このヘルプデスクそのもの自体は、その先生方をサポートするという意味では十分、機能しているものというふうに認識してございます。
○青木委員
わかりました。その上で、次の質問、ICTについてお尋ねいたします。
今、教育新聞を見ていますと、毎回毎回、新しい技術、新しい機器が出てまいります。そして、いろいろな自治体で新しい取り組みを行っていると。もうICT抜きでは語れない、何があっても、もう後戻りはできないと、これは中央区でも進めていくしかないという状況であることに変わりはないと思います。
その中で、最初はちょっと漠然とした質問になりますけれども、先ほど校務の話がありました。今回は校務は除きまして、授業に特化して伺います。中央区小・中学校の授業において、現在、ICTはどの程度活用されているんでしょうか。
○増田指導室長
授業の中におけるICTの活用ですが、大きく2つに分かれるというふうに思っております。1つ目は、児童・生徒がパソコンを活用するということで、各学校には、パソコン室がございますので、そちらのほうに行って調べ学習をすると、こういったものが子供が活用する部分で大きな部分だというふうに考えております。
それから、2点目は教員が活用する部分でございます。各教室におきましては、子供たちにわかりやすい授業ということで、電子黒板を利用いたしまして、映像でありますとか、あるいは動画でありますとか、そういったものを活用しながら、また一部にはデジタル教科書、国語などは共通にデジタル教科書を区のほうで入れておりますので、子供たちが例えばお話づくりをするときに、その画面の絵を見ながらみんなで一緒に話をしていく、そのような場面でも活用されております。
以上でございます。
○青木委員
今、具体的な言葉も幾つか出てまいりましたので、それぞれお聞きしてまいりたいと思いますが、まず電子黒板、e-黒板ですね、これは公開授業などでも何度か見学することができまして、先生方も活用なさっている。幾つか見ますと、大変うまく活用なさっている方もいらっしゃいますので、多分先ほどの技術をシェアするという意味では、その先生がつくったマテリアルをほかの先生とシェアして、技術をそれぞれ広めていくというような方法も今後はなされていくと思いますが、その次、タブレットというお話もありました。このタブレットにつきましては、最近ニュースになったのは、いろんな面で話題の武雄市なんですが、ここでは、人数も違いますけれども、市内の小・中学生全員に、この春からタブレット端末を配備するということです。早く導入しますと、いろんな面でメディアも注目しますので、宣伝的価値もあるということでしょうか、これにあわせて、科学雑誌のNewtonを発行するニュートンプレスが、これまで開発してきた小・中学校用のインタラクティブな理科教材を無償で提供し、学校が使いやすい教材づくりに乗り出すというようなこともニュースになっております。
次の質問なんですけれども、e-黒板は、各教室に整備されました。次は、このタブレットですね。中央区にはフロンティアスクールもありますので、学校によって差があるのかもしれませんが、その点も含めまして、このタブレットをどのように活用していくかということをお尋ねします。
○林学務課長
中央区では、今、3校を試験的に、フロンティアスクールという形で位置づけまして、今、委員お話ありましたとおり、電子黒板、またウエブカメラ、そうしたものを導入いたしまして、各授業で展開しているところでございます。今、お話のございます、そのタブレットにつきましては、23区の中でも幾つかの区が、モデル的に、今、始めているという情報は聞いているところでございます。私どもといたしましても、基本計画2013の中に、わかりやすい、学力向上に向けたICT機器の導入計画を上げさせていただいているところでございます。
こうしたタブレットだとか、そういう新しい機器については、これからもどんどん進歩していくものだと思いますし、費用対効果ですとか、そうしたことも我々としても検証しながら、中央区として、そのICT機器の導入に当たっては、タブレットを活用していくということも1つの検討課題なのではないかなというふうに、今、思っているところでございます。
○青木委員
わかりました。タブレットは、現在、まだ導入されていないということです。先ほど御答弁の中にありましたのは電子教科書です。電子教科書は活用されているということで、これも全ての学校ではないと思いますので、どの程度の学校で、どの程度活用されているかということをお聞かせください。
○増田指導室長
デジタル教科書につきましては、小学校の国語については全校で活用できるようになっております。あとは、それぞれの学校の配当予算の中で、必要なもの、コンテンツ等をそろえておりまして、共通の部分は小学校の国語ということで、全校で活用できるようになっております。
以上でございます。
○青木委員
わかりました。デジタル教科書、あるいはそれに合わせた教材というものもどんどん出てくるわけで、小学校ですと、平成27年ですか、改訂されるということで、これは教科書を発行する教科書会社のほうが先に進んでおりまして、この27年の改訂に合わせて、新しいデジタル教科書、デジタル教材、しかもそれぞれ互換性があるように、スタンダードを目指す、スタンダードづくりにもう入っているということです。費用対効果というお話もありました、費用対効果とともに、やはり選択と集中ということもあると思います。今後、中央区として、このICTにどこまで取り組んでいくか、この辺のところについて、ぜひ、私としては、しっかりと最先端の技術を取り込んでいただくことを希望いたします。
中央区の中には、このICTに関する大手のメーカーがたくさんございます。私はフューチャースクールに時々行って見学させていただいているんですけれども、そういった意味では大変よい環境にあると思います。最新情報を得るのにも大変よい環境にあると思いますので、ぜひ、さらに前向きに取り組んでいただきたいと思います。
最後に、インターナショナル、国際教育についてお聞きしてまいります。
まずは、平成26年度中央区予算案の概要を見ますと、国際教育・理数教育の推進におよそ270万円、これに英語教育の推進7,800万円もあわせますと、およそ8,000万円が国際教育、インターナショナルな教育ということにおいて計上されています。オリンピック2020も視野に入れまして、中央区がいかに国際教育にこれからも力を入れていくかということのあらわれだと思いますが、まずはそこの心意気といいますか、これからの中央区、どのように国際化していくか、国際教育を取り入れていくかというところをお聞かせください。
○増田指導室長
本区では、国際教育については、これまでも国際理解教育という形で従前から力を入れてまいりました。その上に立ちまして、今回、オリンピック・パラリンピックが東京に招致されることになって、選手村もやってくるということの中では、当然子供たちもそういったことを情報として得ていますので、子供たちにとっても、好機になる、動機づけとなる、非常にいいチャンスだというふうに思っております。
その中で、やはり外国に興味を持つ、親しみを覚えるということをさらに超えて、国際人として中央区の子供たちが今後活躍していけるようになる、そういった力をつけていく、そういった国際教育を今後推進していきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○青木委員
今、お答えの中にありましたように、私は今まで国際教育と言っていましたら、教育委員会事務局次長にすぐ、いや、国際理解教育ですと直されていたんですね。今回、そこを明確に書いてありまして、平成26年度から用語を国際理解教育から国際教育に変更と書いてあるんですが、この違いは何なんでしょうか。
○増田指導室長
従前の国際理解教育でございますが、これにつきましては、やはり国際理解という言葉にあるように、国際関係であるとか異文化を理解をする、こういったところに力点が置かれていたかなというふうに考えてございます。
そういった中で、今後目指す私どもの国際教育でございますけれども、これは、やはりみずから国際社会の一員として主体的に生きていこう、そういう力を育てていきたいというふうに考えているところでございまして、今までの内容に加えて、さらに国際性を支える資質、能力、そういったものも含めて十分に育んでいく、そういったところを視野に入れて、今回、国際理解教育から国際教育に言葉を変更させていただいております。
○青木委員
理解いたしました。ありがとうございます。では、今後は国際教育と言うことができます。
これは確認なんですが、今後、フロンティアスクールとして取り組んでいく小学校について、幾つか具体的な点をお聞きしたいと思うんですが、以前いただいた資料に、中央区立常盤国際小学校、英語名、Tokiwa International Elementary Schoolというのがあるんですが、今後は、この名称については常盤小学校ということで決定でよろしいんでしょうか、確認です。
○増田指導室長
今後の国際教育の方向性、それからパイロット校でのカリキュラム内容等を含めて、来年度、学識を含めた推進検討委員会を持たせていただく。あわせて、そのパイロット校でのモデル授業の実施も進めていくということで、その検討の中で、その内容のことを含めて十分検討をさせていただき、充実した国際教育を展開していくということで、計画を進めさせていただきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○青木委員
ということは、名前についてもまだ決定ではないということですね。
○増田指導室長
この名称につきましては、もともと中央区立常盤小学校でございますので、その学校名がどういうものになっていくかということは、今回、国際教育の主たる部分ではないかというふうに思っておりますけれども、今、例示として出していただいたお名前も、それは中身のところと結びついてくる部分かというふうに考えているところでございますけれども、とにかく全体のこと、国際教育ということで、今回、仕切り直しをさせていただいておりますので、そのことそのものについて、来年度の検討委員会の中で十分審議をさせていただいて、慎重に進めさせていただく、充実したものにさせていただくというふうに考えてございます。
以上でございます。
○青木委員
わかりました。今、お話にもありました、その委員会は、この予算概要の説明によりますと、学識経験者や教員、地域関係者等で構成する委員会を設置しとあります。これが内部検討会と呼ばれているもののようですが、もう一度、この検討会、あるいは委員会ですか、その詳細を教えてください。
○増田指導室長
来年度設置をいたします国際教育推進検討委員会につきましては、その中に、学識、それから地域の代表の方、保護者の代表の方、学校代表、そして私ども事務局が入りまして、さまざまな角度から検討していく、あるいは学識の方、専門の方に入っていただいておりますので、専門的な見地から、英語教育の立場から、国際理解教育、これは言葉が変わりますけれども、国際理解という立場から、あるいは日本の伝統文化からというように、さまざまな角度から、検討していただく予定でございます。
○青木委員
大変重要な委員会になるようですので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。と同時に、その途中経過なども、常時、情報公開などで教えていただけるんでしょうか。
○増田指導室長
一応年間を通して、その最後で到達点を見出すということで進めてまいりたいというふうに思っておりますけれども、その必要な情報を、どこまで、その途中の段階で、実際に外にお出しできるか。中身自体は、これは何か個人情報に係るようなものではございませんので、それをお出しすることが云々の問題ではないんですが、ただ、全体としてまとまった形にならないと、やっぱり形としては見えないだろうなというふうに思いますので、そのあたり、全体の会が進む中でとりまとめができて、ある一定の方向性が出たときに、それについてはきちんと御報告申し上げて、また公開もしてというふうに考えてございます。
以上でございます。
○青木委員
それでは、できる範囲で、情報公開のほう、よろしくお願いいたします。
先日いただいたこのペーパーに基づきまして、2点だけ具体的な質問をさせていただきます。
まず1点目が、イマージョン教育の導入というものをうたっております。この模範として視察した学校である、渋谷区の松濤中学校なんですが、こちらはパーシャルイマージョン教育、部分的イマージョン教育ということで音楽、美術、体育、家庭科などを、日本人教師とALTがティームティーチングで英語で教える。つまり英語以外の教科を英語で教えるというものですが、このパーシャルイマージョンではなく、本区の小学校ではイマージョン教育の導入とうたってありますが、これはどの程度、実現といいますか、行うんでしょうか。
○増田指導室長
その点につきましても、来年度の委員会の中で審議される事項になるというふうに考えております。
今の渋谷区立の松濤中学校の場合には、パーシャルイマージョン、部分でございますけれども、これは実技教科ということで取り上げてやっているわけでございますが、小学校の場合、それがどの程度可能なのか、どのようなものが望ましいのか、あるいはどの時期からがいいのか、そういったことを含めて、来年度の委員会の中で、専門的な立場から、学識からの御意見もいただきながら、慎重にその辺を見きわめていきたいというふうに考えてございます。
○青木委員
わかりました。
それでは最後に、この常盤小学校は、特認校です。これで国際教育ということをうたいまして、人気が出て、区全体から希望できますので、希望者がふえた場合に、今後、将来的に、クラスをふやすというようなことまで視野に入っているんでしょうか。それとも抽せんによってクラス数は制限していく、この学校の規模というものは制限していくんでしょうか、教えてください。
○増田指導室長
常盤小学校は、今、特認校に指定されているということでございますけれども、このあたりについても、どういうふうにしていくのがよいのか、やはり来年度の委員会の中で、そういった中身も含めて、特認校であるということの中で、御希望の方がふえたらどうしたらいいのか、そういったことも含めてやはり考えていく。これから、パイロット校として進めていくわけですので、ソフトの部分と、ハードの部分と、その両面からの御意見をいただきながら、今回の委員会の中にはPTAの代表の方等も入っておりますので、御意見をいただくことが必要かというふうに思っております。
以上でございます。
○青木委員
大変興味のある学校ですので、かなりフライングの多い質問になってしまいました。それぞれ、これからその委員会の中で決められていくということですので、繰り返しになりますが、ぜひ情報公開のほう、よろしくお願いいたします。
この国際教育、それからICTの導入をこれからどんどん中央区にも取り入れていただきまして、今後の新しい子供たちを育てるために、力を、私も微力ながら頑張ってまいりたいと思います。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○鈴木委員長
次の質問者の発言を願います。
○山本委員
よろしくお願いします。図書館費について一貫して質問しようと思ったんですけれども、前委員たちの審議を聞いておりましたら、校務支援システムについて幾つか触れておきたいと思います。確認の意味も含めて触れさせていただきたいと思います。
これまでは、学校間ネットワークシステムを導入しておりまして、さらに校務支援システムを導入したということなんですけれども、この一元管理することで効率化を図り、先生の負担軽減、そして先生がより子供たちと触れ合う時間をふやすということです。
これまでの学校間ネットワークは、一度先生のパソコンに落としてからサーバのほうに入れていたということなんですけれども、今回は直接サーバに入れることができると。直接、例えば表とかをサーバに落とすことができて、何度も入力しなくていいという御答弁があったんですけれども、これはリンクという考え方でいいんでしょうか。例えば、全部がつながっているとすると、どこかで1つ入力ミスもしくはトラブルが起きたときに、ほかにも全部波及してしまうというんですか、そういう懸念はないのかお知らせいただきたいと思います。
○林学務課長
これまでの学校間ネットワークの情報管理のあり方は、今、委員お話にありましたとおり、パソコンにサーバからデータを落とし込んで、そこで処理したものをまたサーバに吸い上げるという形でございました。今回導入をさせていただきます校務支援システムの校務部分になりますと、シンクライアント方式という専門の用語でございますけれども、先生、教員の画面は、あたかもこれまでと同じように画面展開はしていくんですが、そのデータがあるところは、サーバの中であり、それを先生が処理をしていくという形になりますので、一旦、学校のほうのパソコンにデータを落とし込んで、また吸い上げるというような、そのデータのやり取りがないという部分で、よりセキュリティーが高まるという新しい方式の部分でございます。その点が、リンクというイメージではなく、よくクラウドだとかという新しい用語も出ているようでございますが、今回のシステムは、シンクライアントシステムという形で、画面転送をして、先生のほうは、教員のパソコンで処理をするというシステムとなっているものでございます。
○山本委員
どうもありがとうございます。そうすると、例えば各学校で同じ表があったりとか、入力するもの、生徒の情報があった場合、その各学校の先生がサーバのほうに投げますね、そうすると、そのサーバのほうで一元管理してくれるというか、情報をくっつけてくれると言えばいいでしょうか、そういうシステムということの理解でよろしいですか。
○林学務課長
サーバのほうでデータを処理いたしますので、先生方が例えば同時並行で同じデータを見ることができます。これまで、パソコンにデータを落としてしまえば、その先生が一括して処理しているような状況ですが、子供の、例えばその日に気づいた点だとかを教員全員でさらに情報共有をして子供に目を向けるというようなことの中では、同時並行で情報は開くことができたりだとかという部分で、一旦入力したデータ等も、そういう形で、皆さんで共有できるという部分では、これまでのシステムとは、非常に活用がいい、先生方の負担も軽減できるのではないかというふうに思っているものでございます。
○山本委員
そう考えますと、常に、例えば各学校が更新したものをリアルタイムでほかの学校も見られるという認識になるかと思うんですけれども、この共有に関して、例えばトラブルですね、先ほども前委員の質問にあったんですけれども、これまで学校間ネットワークに関して、ヘルプデスクの電話なり、出張のサポート体制をとっていたということなんですけれども、もちろん今後もこれは活用していくべきだと思いますし、活用する機会も多くなると思うんですけれども、こういうサーバ自体にトラブルが発生した場合に、発生元が不明になったりということはないんでしょうか。
○林学務課長
原因に対して当然追及をして、対処をいたしますので、そういった発生元が不明確になるということはないかと思います。御理解いただきたいのは、個々のパソコンでこれまで処理していたものですと、機器の故障も含めて、データが飛んでしまうといったようなことや、せっかくつくった、そのデータが、サーバ管理していないというようなところから、消去されたりだとか、そのようなトラブルも当然あるわけでございます。学校間ネットワークとしてのヘルプデスクのお話を先ほどさせていただきましたが、この校務支援部分は、やはり新しいシステムですから、この使い方も含めて、先生方からのお問い合わせへの対応というのは、また必要になってくるものなのかなというふうに思っております。
○山本委員
では、ほかの御答弁であったんですけれども、他区で既に始めているところもあるということなんですが、この他区の評価、また課題についてはどのような情報が入っていらっしゃるのかお聞かせいただきたいのと、あと、そのサーバ、1つのサーバを共有して使っていくことに対して、その各学校の関係者間での情報の管理体制ですね、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○林学務課長
先行導入している区としての評価ですとか課題ということでございますけれども、まず、先般も御答弁させていただきましたが、先行している区の中では、教員1人当たりの年間の校務に係る時間が100時間ぐらい削減できたのではないかというような話も伺っているようなところもございまして、そういった意味では、目的の最終的なところでございますが、子供たちに目を向ける時間が充実できる、また、当然ですが、その校務の部分での負担というものが大きく改善されたということで、この校務支援システムなしには困るというお声を非常にいただいているというのは確認をしているところでございます。一旦使ってしまって、また通知表だとかを一から手でつくっていくというのは、先生方からすると相当、負担が大きいものということで、東京都の教員でございますので、校務支援システムが配備されている学校と配備されていない学校での異動がありますと、そのようなお声もあったりというようなことは確認をしているところでございます。
個人情報は、その学校でしか見られないというような状況になってございます。例えば教材だとかは各学校間で共有はすることができますけれども、個人情報につきましては、個々の学校でのみ見ることができるということで、外では見ることができません。
以上です。
○山本委員
今の御答弁の中で、1つ目、校務の部分での評価・課題についてお聞きしたのではなくて、このシステムを活用した上でどのような課題が見つかったのかという、他区での状況というのをお聞かせいただきたいと思います。
あと、これまで、先ほどの御答弁にあったんですけれども、パソコンですので、ちょっと操作を間違えてしまうと、つくった資料とかが消えてしまうということは、確かにあるんですね。それはすごく理解できるんですけれども、これまで1つの学校の中にサーバを用意していなかったということも驚いているんですけれども、本来であれば、学校の中でのネットワークで、小さいサーバなりを置いて、そこに保存しながら共有していくというのが通常のシステムだと私は思っております。これは企業でもどこでもそうだと思うんですけれども、この1つ目について、まず見解をお知らせください。
○林学務課長
システム上の課題でございますが、これは、さまざまな校務支援システムのソフトというものが、今は市販でいろいろ出ているようでありますが、やはりある程度長期のスパンで保守をいただいて、そのシステムが使えなければ、また更新ということになってしまいますので、我々、導入に当たりましては、そのパッケージの使用が、5年だとか6年だとかというある程度のスパン、変更なく使えるものだとかといったところは、今後、選定していく上では検討しなければならないものなのかなと。導入したはいいですけれども、そのパッケージの保証が短期間で切れてしまうということになれば、やはり問題があるかと思いますので、一定の期間の保守ができる、そういったソフトを選定していきたいというようなところから、今、直近で導入している区については、そうした長期的な保証ができるソフトを、今、選ばれているような話は伺っております。
○山本委員
済みません、私の質問の仕方が悪いのかもしれないんですけれども、ソフトについてというよりかは、先生たちが活用されて、どのような課題が浮き彫りになってきているのかというのをお聞きしたかったんですけれども、私、今回15分しか質問時間をとっていませんので、図書館の質問のほうに移らせていただきます。今回のシステム、まだ導入したばかりというか、これから導入するということで、十分、管理体制とか、そのネットワークトラブル対応について、しっかり十分注意しながら進めていっていただきたいと思います。
図書館に関してなんですけれども、図書館に関しても前委員から質問もありましたが、新たな図書館システムが構築されたということで、それによって、3館の合計貸し出し数が6.6%増加したということでした。今回、さまざまな利点と改善点等があるんですけれども、まずWi-Fiについてお聞かせいただきたいと思います。京橋、月島の図書館では学習コーナー、日本橋図書館ではOAコーナーの一部のスペースのみに利用されております。ほかの席での利用は原則禁止となっているようなんですけれども、この点に関する判断についてお知らせください。
○粕谷図書文化財課長
お尋ねのとおり、今回のシステム更新に伴って、Wi-Fiを導入いたしました。本来であれば、いろんなところで、御自身の持っているツールで調べもの等をしていただきたいところでありますが、現実に図書館3館、閲覧スペースも狭うございます。現在でも、Wi-Fi導入する前でも、音の出ない電卓、あるいは小さいパソコンを操作していても、本を読んでいる方から苦情もいただいているところです。
したがいまして、現状では今、委員がおっしゃいました学習コーナー等々、限られたスペース、限られたエリアでお使いいただくというルールをつくりました。将来的に、本の森ちゅうおうが完成した暁には、かなり広い閲覧スペースもできますので、将来的な検討課題ということにさせていただきたいというふうに考えております。
○山本委員
御答弁ありがとうございます。考えとしては、私は図書館全体に広げるべきだと考えております。確かに苦情等あるのかもしれません。ただ、最近のノートパソコンは、そんなに音が出るようなキーボードでもありませんし、また、ノートパソコンからだんだんタブレットの端末に変化しているということも1つ言えるかなと考えております。
今現在、京橋図書館では10席、月島図書館では12席、日本橋図書館においては2席しか設けられておりません。せっかく導入したのであれば、広く活用してほしいと思います。また今後、導入したばかりなので、利用者の評価やお声なども聞きながら、拡大していただきたく思います。
図書館に関してはまた、総括で質問させていただきます。これで質問を終わります。
○今野委員
第7款「教育費」の質疑も終了したと思われますので、次に、第8款「公債費」、第9款「諸支出金」及び第10款「予備費」について、それぞれ一括して質疑に入るようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
ただいまの動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
第8款「公債費」、第9款「諸支出金」及び第10款「予備費」について、理事者の説明を願います。
○中島企画部長
(説明)
○今野委員
ただいま、第8款「公債費」、第9款「諸支出金」及び第10款「予備費」の質疑半ばでありますが、本日はこの程度とし、明19日午後1時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
ただいまの動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
明19日午後1時30分に委員会を開会いたしますので、御参集願います。
本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでした。
(午後5時3分 散会)
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