ページの先頭です
トップページ  の中の  会議録検索(本会議・委員会等)  の中の平成28年 区民文教委員会(7月22日)
※発言が2箇所以上ある場合、「前を検索」「次を検索」で前後の発言箇所へ移動できます。

平成28年 区民文教委員会(7月22日)

1.開会日時

平成28年7月22日(金)

午前10時00分 開会

午後3時12分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(7人)

委員長 礒野 忠

副委員長 田中 広一

委員 石田 英朗

委員 瓜生 正高

委員 佐藤 敦子

委員 志村 孝美

委員 渡部 恵子

副議長 (石田 英朗)

4.欠席者(1人)

議長  押 田 まり子

5.出席説明員

(13人)

矢田区長

齊藤副区長

島田教育長

長嶋区民部長

石川区民生活課長

眞下地域振興課長

生島文化・生涯学習課長

田中商工観光課長

高橋教育委員会事務局次長

伊藤庶務課長

斎藤学務課長

星野学校施設課長

吉野指導室長

6.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

桝谷書記

秋山書記

7.議題

  • 区民生活及び教育行政の調査について

(午前10時00分 開会)

○礒野委員長 
おはようございます。ただいまより区民文教委員会を開会いたします。よろしくお願いいたします。

 本日は、議長が欠席いたします。

 それでは、理事者報告をお願いいたします。

○長嶋区民部長

 1 中央区内共通買物券について(資料1)

○高橋教育委員会事務局次長

 2 常盤小学校における特認校募集人数の拡大について(資料2)

 3 平成27年度区立小中学校における不登校・いじめの状況について(資料3)

 4 平成27年度都内公立学校における体罰に係る実態把握の結果について(資料4)

以上4件報告

○礒野委員長 
ありがとうございました。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午前10時7分です。自民党58分、公明党さん22分、日本共産党さん22分、区民と共に歩む会さん10分となります。

 それでは、理事者報告に対する質疑に入ります。

 発言を願います。

○佐藤委員 
私のほうからは、資料3と資料4についてお尋ねさせていただきたいと思います。

 不登校といじめの実態という資料をいただきましたけれども、不登校の状況について象徴的なものとしては、平成26年度、中学校において不登校の生徒さんが49人いる。その中において、いじめの件数というのは2件、また27年度になりますが、43人の不登校の中学生に対していじめの件数ゼロという結果が出ております。この数字だけを見ますと、不登校の原因というのが必ずしもいじめではないのかなというふうに判断をするわけですけれども、別紙を見ますと、いじめ以外のさまざまな要因が書かれております。例えば、入学、転編入学、進級時の不適応、クラブ活動、部活動等への不適応、教職員との関係をめぐる問題あるいはいじめを除く友人関係をめぐる問題、こういった中において、全くいじめとは関係がないと、しっかりと言えるのかどうなのか。いじめというのは大変複合的な要因において起こるものというふうに理解をしておりますけれども、不適応という言葉の中にいじめが内在している、つまり目に見えない形でのいじめというのがあるのか、ないのか、その辺の実態をどのように現場の先生たちが御対応なさっているのか、少し詳しくお尋ねしたいと思います。

 2点目が、資料4についてです。

 体罰についての質問紙による調査ということでありますけれども、万が一教員による生徒に対しての体罰があった場合に、質問票という形でその実態を明らかにするということですが、質問票というのは体罰をされた子供が対象なのか、あるいは周辺にいた子供たちも含めての御対応であるのか、クラス全員であるのか、その辺のところを少し詳しくお聞かせください。

○吉野指導室長 
今の御質問にお答えしたいと思います。

 まずは、資料3についてのいじめの捉え方、また対応ということでございます。

 まず、資料3の別紙のとおり、区分の中にはいじめという欄があるんですが、そこはゼロになっております。中学校の平成27年度のいじめの数もゼロになっております。では全くかかわらないのかということになるんですけれども、この調査を行ったときにはゼロということで、この調査どおり、数字どおりなんですけれども、やはり中学校の中には友人とのトラブル、それが本当にいじめではないのかどうかというところは各学校がかなり精査しております。ですから、いじめというようなところまではいっていないんだけれども、トラブルや、言葉でいうとけんかとか、学校生活ですから、そういうところは中学校では当然あります。ただ、いじめという定義に合わせたときに、これはゼロとなっているだけで、学校の意識としては、いじめがゼロだからよかったというようなことは思っておりません。私たちのほうも、ゼロだから平和ですなんていうような対応はしておりません。今後、いじめに発展する可能性があるのではないか、いじめと定義されなくても、子供同士トラブルがあって、心が傷ついたりするケースもあるのではないかということで、各学校、丁寧に子供たちの状況を見ながら対応しているところでございます。ただ、この調査上は、定義等に照らし合わせてゼロという数字になっておりますが、繰り返しになりますけれども、丁寧に子供の状況を見ながら対応しているところでございます。

 特に、不登校ということに関しては、いじめが原因になっているという数字はゼロでございますが、それ以外の、友人関係をめぐる問題というところの数はかなりありますので、そこが本当にいじめではないのか、今後大丈夫なのかというところは継続して対応していきたいと思っております。

 それと、体罰についてでございますが、これを学校の管理職がきちんと捉えるに当たっては、ここに書かせていただいているとおり、まず教職員を対象にして、校長が聞き取りをしています。それと、今御質問にあった質問紙による調査ということですけれども、これは体罰があったから調査するということではなくて、最初から調査を行いますので、これは全児童、全生徒対象でございます。そのようなところから、本当に体罰はないのか、子供たちにとって教員とのかかわりで嫌なことはなかったのかということをきちんと確認していくためのものになっています。

 以上でございます。

○佐藤委員 
御答弁ありがとうございました。

 不登校というような形で30日間以上の欠席というのは、割ともういじめが進行して、初期の段階ではない、ある種子供が行動を起こしているというような段階なのかなというふうに思います。早期発見、早いうちに手を打つということがやはり大事になってくると思うんです。不登校、30日以上の欠席あるいは極端な場合はみずから命を絶ってしまうとか、そういった行動も起こってしまうと。それもやはり早期の段階で周りが、先生だけがこのことにかかわりを持って責任を持つということではなくて、やはり子供たちも決して傍観者とならずに、いじめの実態というものをしっかり自分たちで受けとめて、自分たちの中で自分たちのクラスをよくしていくということが、まずは大前提だと思います。それこそ、まさに教育だというふうに思いますので、その辺のきめ細かな、現場の先生を含めた、生徒を含めたいじめへの対応というものをぜひお願いしたいと思います。

 そして、資料4についてですけれども、例えば子供たち同士でけんかをしたと。非常に危険な状況になるかもしれないからということで、先生が子供の腕を引っ張ってやめさせたと。そこで子供が転んでしまって、そこでけがをしたというときには、お子さんは実態はわかっているんですが、家に帰って、お母さんがその話を聞くと、やはり不安になって、先生に転ばされたとか、そういう形になってあらわれてきたりとか。質問票というのは、やはりお母さんたち、保護者の方たちからも、ちゃんと誤解のないように、現場と保護者の連絡というものをしていくべきかなというふうに思うのですが、その辺の現状のシステムというか、どのような方針を持って行われているのかということをもう一点お聞きします。

○吉野指導室長 
まず、資料3のほうで初期対応ということでございますが、これにつきましては、御指摘のとおり、子供たちの心を豊かにするというところは学校が教育活動の中でやっていく重要なことでございますので、現在も心の教育というところには重点を置いて教育活動を推進させていただいております。

 また、いじめにつきましては、やはり学校がかかわって起こることですから、やはり教員がきちんと見る目も育てていくというのをあわせてやっていきたいと思っております。

 あと、不登校につきましては、なかなかアプローチが難しい実態も中にはあります。学校になかなか来られないというようなことで、学校は積極的にアプローチはしていくんですけれども、なかなか会ってもらえないとか、そういうところで苦慮しているケースはあるんですが、当然、学校としてはアプローチしないということはありませんので、努力はしていきます。ただし、学校だけではなかなか解決できないこともありますので、関係機関ときちんと連携をとりながら対応するということは心がけております。

 それと、体罰のケースでございますが、今、委員のお話の中にあったように、危険を回避するために、子供たちの安全を確保するために教員がとめたり離したりするときに、確かに引っ張ってしまったとか、転ばせてしまったとか、押さえつけたとか、そういうケースはあります。当然、そういうケースは体罰には当たりませんので、そういうケースがあったときには、そのときそのとき、きちんと保護者にも丁寧な説明をするよう学校に指導しております。このあたりをきちんと説明していかないと、教員も、適切な指導であるのに、そのようなことから体罰ではないかというようなことを保護者から言われたりしますと、やはり毅然とした指導というところをちゅうちょするようになってしまいますので、それはあってはならないということで、体罰防止研修等も行っておりますけれども、その中でも、教員にはきちんと伝えています。子供の安全確保のためであれば体罰に当たらない。ただし、そのときには丁寧に保護者に説明するということを大事にしていくということで、教員だけではなく、管理職のほうにも指導は徹底しているところでございます。

 以上です。

○佐藤委員 
ありがとうございます。

 資料3について、不登校が起こったときに、学校と保護者とが連携をとって、お母様、お父様たちに議論の現場、話し合いの現場に出てきていただくということの難しさは私もよく理解をしております。でも、それをやらなければいけないし、それをやることによって、子供たちも自覚が芽生えてくる。やはりこれは隠してはいけないことで、あったという実態をしっかりと把握していくという御努力も今後ぜひお願いしたいと思います。

 資料4についてですけれども、体罰というのが明らかに悪意を持って殴るとか蹴るとか、そういったことをするのか、体罰というものが何なのかということをしっかりと、これは体罰ではないということ、その線引きは明らかにして、これが体罰だということを啓発していくということも大事なのかなというふうに思いました。

 質問を終わります。

○志村委員 
まず、不登校・いじめの状況についてからです。

 まず、不登校の状況についてです。

 この中で、長期にわたる、年度を越えて繰り返す児童・生徒がこの中に何人ぐらいいらっしゃるのか。それから、括弧の中が登校できるようになった児童・生徒数ということで、27年度は前年度、前々年度と比べると大変多く登校できるようになっておりますけれども、これの理由について、どのような努力がなされてきたのか。

 ただ、もう一方で、不登校の児童・生徒を無理矢理学校に登校させるということが、場合によっては逆効果になるというような指摘もあります。そういう点で、無理して登校させるというようなことについての弊害といいますか、見解についてお聞かせいただきたいというふうに思います。

 それから、25年度では10人、26年度では18人、27年度は37人が登校できるようになりましたけれども、その後、再び不登校の状況に陥った子供さんがいらっしゃるのかどうかについてもお聞きしたい。

 それから、25年度、26年度、27年度の不登校の状況の中で、児童相談所、児相がかかわった、またかかわっている御家庭があるのかどうかもお聞かせください。

○吉野指導室長 
まず、年度を越えて、まだ続いているのかということでございますが、平成27年度の数字を見ていただきたいんですが、例といたしましては、小学校のところをごらんください。17名いまして、そのうち12名が登校できるようになりました。そうしますと、5名ができていないということなんですけれども、この5名のうち卒業したお子さんもいる可能性がありますが、そこの数字がここにありませんので、小学校在籍の中では5名以下であるということでございます。そのように表の中を見ていただければと思っております。

 それと、平成27年度は過去2年間と比べて、登校できるようになった子供たちがふえています。これの理由としましては、やはり学校を中心とした子供たちへのアプローチの仕方の成果ということで私たちは捉えております。過去2年間も当然アプローチや対応はしていたんですけれども、学校の努力、特に学校は、今年度でいいますと、学校だけでの対応ということではなく、やはり関係機関と連携したというところは、より意識したというような成果と捉えております。

 それと、無理矢理学校に行かせるのはというような御質問でございますが、基本的には、やはり私たちは学校復帰というところを目指して対応はしています。無理矢理というところがまた難しいところでございますが、当然、アプローチの中では、場合によっては大人と会いたくないというところもあるんですけれども、子供の心も見ながら、何度も何度も対応するというところは実際あります。それでも、学校復帰というところをまずは目指しております。ただし、なかなか学校に行けない子供を無理矢理引っ張っていくというようなことではなくて、その子の居場所づくりというところもその中で重要な視点と考えております。例えば、学校には行けないんだけれども、適応教室には行けるとか、友達がいるときには行けないんだけれども、放課後だったら行けるとか、そういうような段階に応じたアプローチということもしているところでございます。

 それと、再び不登校になるというお子さんは、済みません、これも数字はここにはないんですけれども、実際のところは、やはりあります。例えば、4年生で行けるようになったんだけれども、5年生でまた休み始めたというようなお子さんがいるのは現状でございます。

 それと、関係機関との連携ということでございますので、不登校について児童相談所との連携というところはないんですけれども、適応教室や医療機関も含めてですけれども、そういうところとの連携、関係機関との連携というところは当然やっているところでございます。

 以上です。

○志村委員 
ありがとうございます。子供たちが本当に大きく成長する時期に適切な対応がとられれば、その子の人生もすごく花開くこともできますし、ここで左右するようなこともあると思いますので、ぜひ丁寧な対応を引き続きお願いしたいと思います。

 いじめのほうなんですけれども、この件数の中に、例えば外国人だからとか、障害者だからとか、イスラム教徒だからとか、そのような差別的といいますか、そういうような理由でいじめのいろいろな状況が生まれている、そういうことが中央区ではあるのかどうかということと、いじめの件数で、残念ながら解消していないのが、25年度が1件、26年度が1件残っております。語れる範囲でいいんですけれども、解消できない理由ですね。卒業してしまったので、そのままということもあるのかもしれませんけれども、その理由について、それでも卒業するまでになぜそれが解決できなかったのかということも含めてお聞かせいただきたいと思います。

 それから、もちろんいじめに対しては教職員の努力も必要なんですけれども、理想的には子供たちの中で、人とのかかわりとかチームワークといいますか、コミュニケーションを含めて、クラスで起きたそういう問題を自分たちの力で解決できれば大変いいなと思うんです。この年度でなくてもいいんですけれども、児童・生徒たちでいじめとか、いじめに近いような問題が起きたときに、自発的といいますか、クラスで解決したというような事例がもしあれば、お教えいただきたいと思います。

○吉野指導室長 
まず、1つ目の差別的なということでございます。

 冷やかしやからかい、悪口やおどし文句、嫌なことを言われるというところの人数が一番多いのでございますが、やはりこの言葉のとおり、トラブルの中で悪口を言ったりというようなところが報告の中ではかなり上がっています。ただし、その中で差別的なというところの報告は今回は上がってきておりません。

 それと、前年度、またその前の年に解消できなかったということでございますが、今御指摘いただいたとおり、卒業とともに当該の子供たちが進路先が違うということで、解消という言葉ではないんですけれども、そのままというようなところはあります。ただ、では、何でそういうことが起こるのかということなんですが、当然、学校、もちろん教育委員会も関係機関と連携しながら、解決には力を注いでいるところでございますが、やはり短期間で容易に解決できるものばかりではありませんし、あとは例えば12月、1月に起きたときには年度末までの間、続いているという場合も当然少なくはないというところでございます。

 子供同士の解決ということでございますが、これにつきましては、当然、今だけではなく、昔からそうなんですけれども、まず学校は子供たち同士の中で話し合いをしなさいとか、誰かがリーダーになって何とかできないかとかいうような働きかけは現在もかなり多数行われています。やはり学校がいじめと認めたときには大人が介入して、速やかな解決を図るというところはどこの学校もやっていますが、委員のお言葉でいうと、いじめに近いという言葉が今あったんですけれども、トラブルの状況では、これはまずどこの学校でも子供同士の中で解決するというような取り組みは多く行っています。

 以上です。

○志村委員 
ありがとうございます。不登校もいじめもさまざまな問題があると思いますけれども、こういう問題を解決することによって、全ての子供たちが満喫できるというか、豊かな学校生活を送れる状況をつくれると思いますので、引き続き子供たちに寄り添いながらの取り組みをお願いしたいと思います。

 続いて、体罰のほうです。

 ここで、中央区では体罰が1校、不適切な行為が2校、暴言等が1校ということですけれども、授業中もしくは部活、それぞれどういうときに起きたのか、それから、ここにある4つの学校は違う学校なのか、それから小学校、中学校がこの中でどういう振り分けになっているのか、もしこれが教職員が行ったという結果であれば、その教職員の方はこれまでも繰り返して行ってきている方なのかどうか。

 それから、最後に資料4の本区の取組の4で外部指導員に対してということもあるんですけれども、今回調査結果が出ている4校の中で、外部指導員の方がかかわったものがあるのかどうか、お聞かせください。

○吉野指導室長 
まず、授業中か部活かということですが、授業中、部活、両方ともあります。部活動が2件ということになっています。

 それと、学校なんですけれども、ここには1校、2校、1校と書いてありますけれども、これにつきましては同じ学校で起きていることもありますので、全部で3校で起きております。

 それと、小・中学校ですが、中学校では2件ということになっています。

 それと、繰り返しということなんですけれども、今回報告をいただいている中では、繰り返しということは報告はされていません。

 それと、外部指導員を含めて、全教職員に対しての体罰防止研修というところも実施しております。今回、部活動の中では外部指導員もかかわっています。

 以上です。

○志村委員 
ほじくるわけではないんですが、もうちょっと詳しくといいますか、例えば体罰1校、不適切な行為2校、暴言等が1校という、その各件数の中で体罰の1校は授業中とか部活とか、そういう形で教えていただきたいのと、この各件数の中での小・中学校、ここは小学校、中学校だというあたりもお聞かせいただきたいと思います。

○吉野指導室長 
詳細をどこまで言えるかなんですけれども、まずは体罰のところですが、これはホームページでも書かせていただきましたけれども、これは上級生から下級生によるものということでの1校の1人となっております。これは中学校でございます。上級生から下級生のということで、これも体罰ということでやっております。

 次に、不適切なものでございますが、これは小学校になります。全て小学校です。

 暴言につきましては、これは中学校で部活中になっております。

 小学校につきましては、全て授業中です。体罰の先ほどの上級生というのは、部活動中でございます。

 以上です。

○志村委員 
ありがとうございました。部活でのということで、今、上級生から下級生へのも含まれるんだということを聞いて、聞いてよかったなと思いました。全部教職員からの体罰だと思いましたので、そういうことです。

 件数としては少ないですけれども、やはり快適な学校生活を送るためにも、ぜひ引き続き取り組みは進めていただきたいと思います。

 質問を終わります。

○渡部(恵)委員 
それでは、資料3についてお伺いしたいと思います。

 そもそも文部科学省が毎年実施する児童・生徒の問題行動を把握する調査は、児童・生徒と教職員を対象にしているのか、具体的にはどういうふうな調査をしているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

○吉野指導室長 
体罰に関しましては、教員と、今言ったように上級生から下級生というのもありますので、そこをあわせてでございます。

 不登校・いじめについては、対象は子供です。ただし、調査としましては、学校に対する調査ということで、学校が回答することになっております。ただし、回答の根拠になるものといたしましては、子供たちからアンケート等をとるなど、細かく見るように各学校が努力しているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員 
なぜ私がこの質問を最初にさせていただいたかと申しますと、平成27年度の段階で中学校でのいじめがゼロ件になっているんですけれども、LINEを通してですとか、相当程度のいじめを受けている旨の御相談を受けていたので、学校側が把握していないのか、具体的にはどういうふうに調査をしているのかなということが、まず最初に疑問だったんです。よく資料でいただきますが、教育センターに対しての相談件数は、今ここで具体的に数字は挙げませんけれども、たしか3桁いっていたと思うんです。ですから、教育センターに持ち込まれる相談件数と、具体的にここに出てくる数字というのが相当開きがあるかなということが懸念されまして、そこをどういうふうにきちんと一つ一つ拾い上げていき、適切な対処をしていただけるのかなということを疑問に思っています。

 特に、不登校は、前委員からも御指摘がありましたけれども、心が一回折れてしまうと、なかなか今度復帰にいくまでの間が、御答弁にありましたが、バーを低くしながら少しずつ少しずつ水になれていくということをしていただいているとは思うんですけれども、ひきこもりという形で、やがて大人になるにつれて、そうした芽がどんどんひきこもりの方向に育っていかないようにということも含めて、すごく懸念しています。

 ですから、この点、具体的に学校側が把握していないいじめの件数をどういうふうに掘り起こしていくのかなということですとか、具体的な不登校の要因で家庭にかかわる状況というのがそれぞれ5件、小・中学校でございますが、これについては、子供からのヒアリングだけだとなかなか見えてこないと思うんですけれども、どういうふうに先生方はこれを掘り起こして、さまざまな関係各所の方々と連携して対応されているのかということを教えていただけますでしょうか。

○吉野指導室長 
まず、中学校のいじめのゼロ件ということでございますが、これにつきましては、私たちが調査を行う上で、ゼロという数字の内容については、委員と同じような感じ方も当然しておりますし、再度学校のほうにも聞き取りしているところでございます。これは、委員御指摘のとおり、さまざまな子供がいろいろなところで相談しているという実態もあるのは十分理解しています。ただ、ここで改めて調査になったときには、まずは教員から、教員が子供たちのことを把握していますので、そこでのいじめの状況をどう把握して、どう認定していくのかという形で学校ではきちんとやっております。

 ただし、それだけですと学校だけの判断になりますので、ここで子供たちからのアンケート、また状況によっては聞き取りというようなこともあわせて実施しております。学校のほうも、これはある程度トラブルがあるから、場合によってはいじめと判断するのか、それとも、いじめまでいかないトラブルなのかというようなケースは確かにたくさんあります。その中で学校が丁寧に聞き取り、アンケートをして、子供たちの中から、いや、これはいじめではないんだというところ、ぱっと言ったのをそのままうのみにするわけではなく、きちんとやりとりをしながら出てきています。そういうところで中学校がゼロということになりましたので、単に調査してゼロということではないということはここでお伝えさせていただきながらも、やはりいじめに近いケースというのはあると思っておりますし、学校も認識しておりますので、やはり一人一人の子供たちを見ながら丁寧に対応しているというところでございます。

 それと、不登校でひきこもりになるかどうかということなんですが、先ほどもお話しさせていただいたように、特に平成27年度は成果を上げているということで、学校はかなりアプローチしているところでございます。ただ、実は子供だけではなく、保護者のほうからアプローチを拒否されるケースというのも少なくはないんです。というようなところもありますので、やはり家庭にかかわるというところは、これも委員御指摘のとおり、問題になっていると思っております。なかなか家庭が理解を示さないとか、そういうところも含まれていますので、そういうときこそ関係機関に相談しながら、保護者の問題であれば、なおのこと、学校がなかなか介入できない部分もありますので、そういうところこそ関係機関に相談しながらやらせていただいているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員 
シンプルに子供たちと学校の関係の間であれば、まだ手当ての手が届くところ、複雑なケースもおありということは理解しておりました。本当に今後ともしっかりやっていただきながらと思いながら、いじめの対応について、最後に1点だけ教えていただきたいんですが、発達障害の児童による突然の暴力ということも御相談をいただいているんですが、この数字の中にはそうしたことも把握されているということで理解してよろしいんでしょうか。

○吉野指導室長 
今、委員のお話のとおり、発達障害のお子さんがいきなり暴れるとか、そういうことも、現状、そんなに少ないわけではありません。ただし、それもきちんといじめの定義にあわせて、その状況を把握しながら、発達障害のお子さんだからということではなく、それが本当にいじめなのかというところはきちんと見させていただいております。いじめに関しては、対象のお子さんがどういうお子さんかではなく、その様態をきちんと捉えながら対応はさせていただいているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員 
本当に線引きが大変難しいところではございますけれども、一人一人の子供たちの成長をしっかり見守っていただいていることが理解できました。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

○礒野委員長 
それでは、続きまして、議題、区民生活及び教育行政の調査について質問のある方はいらっしゃいますでしょうか。

○志村委員 
きょうは、湊二丁目の遺跡についてお聞きします。

 担当の方もいらっしゃらないので、大枠でも結構なんですけれども、今回の湊二丁目の再開発をする中で、すごい面積で遺跡が出ました。7月1日、2日には現地の見学会も行われています。今回の特徴としては、徳川家康が江戸は埋め立てでつくったといいますけれども、その埋め立ててつくったという歴史が実際目で見えると。いろいろなところ、この間、遺跡といいますか、遺構が発掘されておりますけれども、とりわけ湊二丁目の遺跡は大変歴史的なものですし、埋め立ての最初期の遺構が見つかったのは中央区でも初めてという教育委員会の資料もあります。

 そこで、湊二丁目の遺跡の調査の経緯と、この遺構と出土遺物の保存や公開の考え方、さらには、中央区は、古地図を見れば、江戸の図面もありますから、中央区の中でもまだまだ隠れた遺構、遺跡が多くあるのではないかと思います。今後の教育委員会の考え方として、中央区、江戸の歴史や文化が地域資源と私は思うんですけれども、一度壊してしまったら、もうもとに戻らないわけで、観光も含めて、それを宝として活用してほしいなと思うんですけれども、そのあたりの考え方、また、もしわかれば、工事がこのことによってどれぐらいおくれるのかを教えていただきたいと思います。

○高橋教育委員会事務局次長 
湊二丁目の開発に伴いまして遺跡が発掘されたということで、7月の初めに見学会をしたということでございます。郷土資料館のほうの専門員もこれに携わっておりまして、その内容については、記録を保存する、あるいは貴重な発掘品等があれば、それはまた区のほうで保管していくものというふうに考えてございます。

 今後、区内のこういった遺跡ですとか、貴重な歴史のものが出てきた場合には、当然、区に専門員がおりますので、そういった者と判断しながら、保存するものは保存する、記録として残すものは残していくという対応かと存じます。今後のそういったものへの対応というのは、基本的には今回も同様に進められていくものというふうには考えてございますが、今回のケースについて、今後どのような対応がされるかは今わかりませんので、答弁は控えさせていただきたいと存じます。済みません。

○志村委員 
今も進んでいるものをというのはなかなか大変だと思うんですけれども、古地図なり、いろいろ見れば、再開発されたところはほとんど破壊されていると思うんですけれども、まだまだこういう場所にこういうものがあるというのが推測できるということを区として事前に把握して、そこの周辺のまちづくりを考えるときに最大限そういう歴史・文化を現物として残して、それを生かしていくというようなこともぜひ検討して、協議もしていただければというふうに思います。

 以上で質問を終わります。

○礒野委員長 
ほかに質問される方はいらっしゃいますでしょうか。

 それでは、議題、区民生活及び教育行政の調査については、継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○礒野委員長 
午後は区立豊海小学校・幼稚園及び日本橋三越本店の視察を実施いたしますので、午後1時10分、正面玄関のマイクロバスに集合願います。

 なお、豊海小学校・幼稚園の視察には、委員以外の議員も同行いたしますので、御了承願います。

 午後1時10分まで休憩といたします。

 なお、委員の方と担当部長はお残り願います。

(午前10時52分 休憩)


-委員会を閉じた後-

 行政視察については、10月下旬の2週間で、4常任委員会の視察を実施する予定であり、日程・視察先等詳細は正副委員長に一任する旨が確認され、了承された。


(午後1時08分 再開)

○礒野委員長 
再開(車中)

     〔視察等日程は別紙のとおり〕

○礒野委員長 
閉会

(午後3時12分 閉会)


「別 紙」

区民文教委員会視察等日程

○日  程

    委 員 会 開 会              10:00

         ↓

       [休  憩]

         ↓

    区 役 所 出 発              13:08

    委 員 会 再 開

         ↓

    区立豊海小学校・幼稚園           13:25~14:05

         ↓

    日本橋三越本店                14:25~15:05

    (委員会閉会                 15:12)

         ↓

    区 役 所 到 着              15:15

○視察概要

・区立豊海小学校・幼稚園

 到着後、案内を受けながら各フロアを、つぶさに視察を行った。

・日本橋三越本店

 施設概要の説明を受け、質疑を行った後、案内を受けながら各フロアを、つぶさに視察を行った。

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

ページの先頭へ