ページの先頭です
トップページ  の中の  会議録検索(本会議・委員会等)  の中の  平成28年 予算特別委員会(第7日 3月17日)

平成28年 予算特別委員会(第7日 3月17日)

1.開会日時

平成28年3月17日(木)

午後1時30分 開会

午後4時47分 散会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(18人)

委員長 中嶋 ひろあき

副委員長 染谷 眞人

委員 石島 秀起

委員 礒野 忠

委員 瓜生 正高

委員 塚田 秀伸

委員 海老原 崇智

委員 田中 広一

委員 堀田 弥生

委員 志村 孝美

委員 奥村 暁子

委員 渡部 博年

委員 森谷 歩美

委員 松川 たけゆき

委員 小坂 和輝

委員 原田 賢一

議長 鈴木 久雄

副議長 石田 英朗

4.説明員

別紙理事者一覧のとおり

5.議会局職員

田野議会局長

小暮庶務係長

荻原議事係長

東調査係長

秋山書記

笠井書記

鎌田書記

川口書記

6.議題

  • (1)議案第1号 平成28年度中央区一般会計予算
  • (2)議案第2号 平成28年度中央区国民健康保険事業会計予算
  • (3)議案第3号 平成28年度中央区介護保険事業会計予算
  • (4)議案第4号 平成28年度中央区後期高齢者医療会計予算

(午後1時30分 開会)

○中嶋委員長
 ただいまより本日の委員会を開会いたします。

 第6款「土木建築費」について、質問者の発言を願います。

○塚田委員
 それでは、私から質問させていただきます。晴海地区五丁目西地区の開発内容も一旦整理され、いよいよ選手村の整備に向けて着工を迎えるタイミングかと思います。まずは2020年開催のオリンピック・パラリンピックに向けて事故や問題なく施設が完成することを祈念するところでございます。

 さて、ここまでに提案されております開発ビジョンを確認いたしますと、低層棟の数箇所に公共公益施設も配置され、一定以上の生活利便性の確保はされているように思いますが、その一方で、五輪施設建造が地域開発の発端になったこと、それから、本区におきましてはひときわ大きな開発であるがゆえに、特別な施設を望む声も、そして期待感も高くなっております。

 そういった内容、見地からしまして、今回の開発の概要につきまして、ここまでの段階で結構ですので、本区としましてどうお考えか、お聞かせください。

○松村地域整備課長
 晴海五丁目西地区の計画に対する評価のお尋ねでございます。

 晴海地区につきましては、平成25年度に晴海地区将来ビジョン検討委員会を立ち上げまして地域の方々と検討を重ねてきたところでございます。ビジョンの中では、まず生活する場としての視点から、交通基盤の形成でありますとか、生活利便施設、公共公益施設の充実などの取り組み、それから、選手村ができるということでレガシーを活用した取り組み、そういったようなものを課題認識として捉え、周辺の開発動向をにらみながら将来ビジョンを策定してきたというところでございます。

 今般、東京都が計画概要のほうを示してきたところでございますけれども、生活利便施設という点で申しますと、中規模な商業施設を配置する、それから住宅につきましても、分譲住宅だけではなくて、賃貸住宅に加えてSOHO向けでありますとか、高齢者向けの住宅もつくるということなど、ビジョンに示された内容についても一部反映されてきているものと認識してきているところでございます。

 以上でございます。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。晴海地区におきましては、東京都から上がってきましたイラストのほかに、まだこれからもいろいろ手が加えられるという期待をして見させていただいております。全体のボリュームからしますと公共公益施設というのがいささか足りないように思います。これは絵を見ただけですので、例えば縦に伸びるビルの中にまだ何ができるとか、そういったことはこれからだと思いますので一概には判断できないんですが、そういったことも注目しながらまた見守っていければと思っております。

 続きまして、今後検討が本格化します築地市場跡地の開発でございます。

 これは、勝どき、晴海地区の開発に続く、言うなれば本区最後の大型地域開発の内容でございます。今の晴海地区の開発に続きまして、思いますのは、単なる一地域の開発ということではなくて、東京エリア、これを含めた、それこそ勝どき、京橋、月島あたりまで含めた中央区全体の西地区の開発の、ある意味集大成に位置づけるべき大きな懸案ではないかなという思いでございます。

 そういう意味では、今ありましたけれども、不足するであろう公共施設の充足を念頭に、中規模以上のホールであるとか、文化スペース、そういったものを求める声も含めて、当該地のみならずその周辺の地域、あるいは本区全体から見た要望を取りまとめ、本区主導のグランドデザインを描き上げ東京都に先行して何か提案をすると、こういった動きが必要なのではないかと思うわけでございます。

 そのような観点から御意見を聞かせていただきたいと思います。

○田村都市整備部長
 築地の跡地利用についてでございます。

 今、跡地、あの場所につきましては、東京都は今後民間に払い下げることを想定しているというふうに認識してございます。そういった際に、これが切り売りされてマンションが計画されるなど個別利用がなされるということはやはり避けなければならないというふうに考えてございまして、一体的な土地利用の考え方が必要と思ってございます。

 まちづくりの観点に立って考えた場合、区といたしましては、優先すべきは基盤整備であるというふうに考えてございます。築地のにぎわいづくり、あるいは本区の観光といった、そういった視点に立って、またさらには、晴海、勝どき、銀座など臨海部と都心部を結ぶ晴海通り、環状2号線などの軸線上にも位置してございますし、また加えて隅田川にも接している、そういった立地状況から、交通の結節点となり得る、そういった立地であるというふうに考えてございまして、こうしたことを踏まえて、BRT、あるいは地下鉄計画といったもの、あるいは舟運といったことも視野に入れたターミナル機能でありますとか、観光バスの待機所、こういった交通結節機能の整備が必要というふうに考えてございます。

 また、築地魚河岸も含めました築地場外地区、こういったところのにぎわいづくりでございますとか、隣接いたします銀座、月島地域、または浜離宮、こういった地域とのつながり、これもやはり視野に入れた計画づくりというものをしっかりとしていかなければならないというふうに考えているところでございます。

 今、こうした考え方につきましてはさまざまなチャンネルを通しまして国や東京都に対して本区としての意向を伝えているところでございますけれども、現在の築地市場は卸売市場として都市計画に位置づけられていることから、今後、跡地利用をする際に当たりましては都市計画の変更というものが必要となってまいります。

 区といたしましては、そういった手続を進めていく中で、あるいはそれに先んじてでございますけれども、地元の御意見等お伺いしながら、区としての考え方をしっかりまとめまして、委員からありました御提案等も含めて東京都としっかり議論をしてまいりたいと、かように考えているところでございます。

 以上でございます。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。築地地区だけに限らずその周辺の地域も調整を見ながら進めていかれるということで大変安心いたしました。どうもありがとうございます。

 本年の初めに市場跡地の開発について都知事が発言をされた内容に、荷揚げ場を再利用した舟運拠点を軸にしつつ、エンターテインメントの場所をつくったらどうだというのもございました。築地は、歴史的に文教地区の側面であるとか、あるいは芸能にも大変縁が深いところでございますので、そういった地域性を意識しての発言であったのかなと思いますけれども、案外区民のニーズともそれほど大きく離れていないのかなという思いで聞いておりました。

 そういう意味でも、これは、本当に地域の開発にとどまらず区民の皆様、そして東京の中心になる最後の大きな開発だと思いますので、おっしゃったように、交通のインフラ整備であるとか、そういった側面も含めまして皆様が納得していただけるような開発になるようにこの後も御尽力していただければと思います。

 続きまして、やはり築地地区の跡地開発でございます。

 その開発の前に解体時の問題を聞いておりまして、豊洲市場の開場に先んじて10月15日に築地魚河岸がオープンいたしますが、本場が移転した後に施設取り壊しがございます。そして、その中で最も問題視されるのが破砕時のアスベストを含めたほこりになると。その粉じんが舞う、それが飛散するということを非常に気にしているというようなお話を築地魚河岸の関係の方から聞いております。

 実際に撤去される際には最大の注意をしてその周辺を覆って粉じんが飛ばないように対策をされるとお聞きしておりますけれども、何よりもそういった風評被害につながるようなことは可能な限り事前に防ぐべきであろうという思いでございます。そういった具体的な対策の内容と懸念が予想されることについてお考えがあればお聞かせください。

○松岡都市計画課長
 築地市場内の建物でございますけれども、中層と低層の建物でできており、広範囲な、大規模な建物でございますので相当大きな解体工事になるだろうというふうに予想しております。場内の建物は何度か増築をしていると聞いていまして、その図面がないとも聞いていますので、解体手順等を考えると事前調査というものが非常に大切なのかなというふうに思っております。

 また、解体工事に関しましては、区ではこれまでも、工事の大小にかかわらず解体工事の指導要綱で発注者や受注者に対して指導を行ってきております。これは東京都であっても同様でございますので、御指摘どおり、築地は生鮮食料品を初め、食に関するさまざまなものがオープンで並んでいるところがありますので、万が一でも粉じんが舞うようなことがあってはいけないなというふうに思っております。慎重に慎重を重ねた工事が必要なんだろうというふうに思っております。それで工事の事前説明会だとか、騒音、振動、粉じん対策、そういったものを指導要綱の中でしっかりと指導してまいりたいと、そのように考えております。

 また、市場のアスベストにつきましては、今のところ状態が安定しているアスベストの吹きつけとかアスベストの含有の耐火被覆が、駐車場だとか、機械室、売り場の一部にあると聞いています。既に東京都が区の環境部署のほうに事前相談に来ているとも聞いておりますので、東京都としては早目早目に対応しているなという印象を持っております。

 アスベストにつきましては、指導要綱で事前調査や近隣への周知を義務づけておりますけれども、平成26年に大気汚染防止法が強化されまして、アスベストに関する事前調査、それから事前調査の結果の掲示、そういったものが義務づけられております。また、アスベスト撤去の際に隔離して撤去するわけなんですけれども、そのセキュリティーゾーンの集じんの問題だとか、排気装置、そういったものをきちんと点検しなさいというようなこと、または作業場の中の圧力を負圧に設けなさい、それを点検しなさいということもしっかり定められました。公共工事でありますので間違いなく基準に沿った形で工事が進められるものと認識しておりますけれども、万が一がありますので、しっかりと注視してまいりたいと、そのように考えております。

 また、先ほどの風評被害についてでございますけれども、確かにそういうことがあるのかなというふうにも思います。大規模工事が周辺で進められても築地の食は安全なんだということをしっかりとアピールしていくことが大切なのかなというふうに考えております。

 以上でございます。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。おっしゃったとおり、築地の特性としまして、生鮮食品をそのまま水に入れたりして陳列して、最低限の簡単な包装で売り買いされる、そういった販売の形態だけに、有害物質の飛散というのは、まさに致命的とも言える怖さがあるわけでございます。そういう意味でも、風評被害も含めて大変大きな問題になりかねませんので、どうぞ万全を期して取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、築地の舟運拠点でも案じられておりますけれども、水の都を標榜する本区といたしまして水辺環境の整備は大変重要でございます。そして、区民の皆様からも大変注目の高い位置づけの環境整備の問題につきまして、本区におきましては高度成長期から川に背を向けた環境整備がそのまま残っておりまして、今もカミソリ堤防といいますか、そういったものが幾つも見られるわけでございますが、この件につきまして御意見があればお聞かせください。

○溝口水とみどりの課長
 水辺の環境整備でございます。

 私ども中央区は区面積のうち18.3%が水辺という非常に水辺に囲まれた水辺豊かなまちでございます。その中で、今、委員おっしゃるとおり、日本橋川、また亀島川など、やはり川のほうに背を向けた建物が非常に多いというのが現状でございます。日本橋におきましても再開発等でまちのほうでもいろいろ検討を始めているところでございますけれども、そういう機会も捉えながら、今後、水辺をうまく生かしたまちづくりということで区のほうも一緒に進めていければと考えております。

 以上でございます。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。おっしゃったとおりに、水辺は本区の面積の18.3%と大変大きな面積を、港も、海も含めてですけれども、そういったスペースをまだ有しておるわけです。陸上の開発というのは、今回の話でもありますように、なかなか面積がございません。それから考えますと、川辺、そういう水辺というのは、全般にまだ、陸上に比べればいささか開発の余地があるのかなというように思っております。

 まず、水辺整備の本旨としましては、いかに多くの皆様が水辺に近寄って、そして水の潤いといいますか、水を見て、眺めて、潤いのある空間として感じていただけることです。これはもう何よりも水に近づける、あるいは水に目がいくということが肝要かと思います。そういう意味で、今般、亀島川にできました、あれは名称はテラスでいいんですかね、今整備をされていますテラスでございますけれども、完成する状態が日々見えるわけで、徐々に公園のようなしつらえになってきて、周りからしても期待が高まるところでございます。特に亀島川の周辺というのは緑化も進められておりますし、それから南高橋におきましては大変きれいにライトアップされますので、環境整備、それから周辺の景観と相まって親水スペースとしては大変いい例になるのではないかなという思いで見ております。

 あそこの場所はちょうど桜川の分岐点でもございまして、もともと堤防の前に数メートルのスペースがありましたので、今回テラスにする上では大変立地的によかったわけですけれども、そういった地形が整っていない、先ほども出ましたけれども、カミソリ堤防のようなところにも、例えば、小さなものでいいと思うんですが、日本橋川で社会実験された川床のようなものを使ってテラスをつくる。なんせ今は区民の方が川に近づけるというのは橋の上か、一部公園になっているようなところを除いてなかなかないので、そういった水に触れる機会をどんどんふやしていけばいいのではないのかなという思いで考えますと、ちょうど日本橋川で実験された川床であるとか、ああいったものを誰でもが入れるような形にして、あるいは堤防の上につけるとだめなのであるならば少し奥まった形にセットアップするとか、何かそういう形で立体的につくっていけばいいのではないかなと思うんですが、そういった今までとちょっと違う形も含めて、今後の展望といいますか、あればお聞かせ願いたいと思います。

○溝口水とみどりの課長
 水辺に近づけるということで、テラス整備についてでございます。

 私ども、今、委員からも御紹介いただきましたとおり、亀島川で、今まで川に近づけるという場所がなかなかなかったものでしたが、旧稲荷橋のところにちょうどスペースがございまして、そちらのほうに今年度整備させていただきました。130メートルのテラスでしてバリアフリーということでスロープもつけ、誰でも川のすぐ目の前まで近づいていけるというような整備をさせていただいております。

 テラス整備ということで、亀島川はコンクリート張りという形になっておりまして、なかなか幅もないものですから難しい中で、今はできるだけ緑をふやして川に潤いをというところで、ツタ類などの水生植物等で環境を整備しているところでございます。

 また、テラスにおりるということで、私どもも、現在整備しております旧稲荷橋のところのほかにもまた新たな場所を今いろいろ模索している最中でございます。テラスをつくる際には、安全管理という視点からテラスにおりられる出入り口を必ず2カ所は設けたいと思っておりまして、今そこにおりられる公共の空地という場所がなかなかないものですから、ちょっと具体的に、今、次の計画というのはまだないところでございますが、いろいろ今後の開発等にらみながらそのような場所も探してまいりたいと考えております。

 また、かわてらすでございますけれども、こちらは河川の特例占用ということで制度ができております。川はみんなものということですので、ある特定の事業者ではなくて地域全体でかわてらすというのを協議会等で進めるという手法で法整備もできてまいりましたので、この点につきましてもまたいろいろ地元からの御意見をいただきまして、そういう整備の方向性というのも今後区としても検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。最初の約束ですと日本橋川かわてらすの実験期間が2年で、間もなく満期で終了するような感じで見ていたんですが、あれは延長されるんでしょうか。

○溝口水とみどりの課長
 委員おっしゃるとおり、日本橋川かわてらすにつきましては、ことしの3月、今月で一応社会実験が終わりまして、今までの2年間の成果の報告を受けまして、また地元からの御意見等も伺いました。河川管理者は私ども中央区になるんですが、東京都のほうから本区へ正式な依頼が来まして、今回そこの特例占用の区域指定をしたところでございますので、その条件のもとで日本橋川かわてらすについては引き続き運営していくような形になってございます。

 以上でございます。

○塚田委員
 ありがとうございます。私もかわてらすのお店にも何度も行きました。目の前が高速道路なので景観としてはちょっと微妙ですけれども、やはり上空に、頭の上に何もないというのは非常に気持ちいい。そして、期間限定でありましたけれども、両国橋の脇にも川床がございました。日本橋川とその2つがございましたけれども、どちらも大変特別な感じを受けますね。

 川床というのが昔あれほど両国橋の脇にたくさんあって、多くの方が楽しまれた。やはりほかの建物では味わえない独特のよさがございました。そして、夏はここ数年の三十何度にも及ぶような暑い中でも夜は涼しい風が抜けて、東京というのはこんなにすばらしい、風が吹けば気持ちいいところなんだなというのを改めて実感するような、大変すばらしい施設でございました。そういう意味では、先ほどお聞きしたように、かわてらすをもう少し広げていくという方向にあることをお聞きすると、あれによって商業施設に限らず今後の展開というのが大きく広がったような気がしますので、大変ありがたい話かと思います。

 それと、通勤される方の話からしても、月島川の開発であるとか、新島橋ですね、あの下のテラスなんかも日々進捗が見えてくるわけで、地元の皆さんからすると大変楽しみになる施設でございます。そういう意味で、中央区の、先ほどの話に戻りますが、18.3%という水辺が、今までここ数年でものすごく整備されてきれいになっておりますけれども、まだそういった施設ができるんじゃないかなという期待がございます。

 それと、かわてらすで実験されました日本橋川においても、周りの地域からしますと、少しほかに何かないかなというようなタイミングになってきていると思いますので、日本橋川のそういった親水施設も含めて今後も開発を進めていただければと思います。

 続きまして、その日本橋かいわいにもつながるんですけれども、公衆トイレの話になります。

 例えば日本橋の周辺を見ますと、橋の脇にございますだれでもトイレには洋式のトイレがございますけれども、周辺を見渡すと、やはりほとんどが和式のトイレになると。そして、そういう観点から、ここ数週間で中央区中のトイレを幾つも確認しておるんですけれども、今もって大半が和式であるということですね。そして室内の施設については余りきれいとは言いにくいような感じであります。そういう意味で、本区が管理いたします83カ所の公衆トイレにつきまして、まず和式と洋式の比率をお聞かせください。

○溝口水とみどりの課長
 トイレでございますけれども、委員おっしゃるように、公衆便所83カ所のうち、個室のトイレが全体で236個ございますが、そのうち洋式のトイレが94個ということで全体の40%になります。また、今、委員から御紹介ありましたとおり、日本橋際公衆便所のように、だれでもトイレは洋式になりますので、だれでもトイレがあり、1カ所でも洋式を備えているところが63カ所ございまして、全体の76%になってございます。

 以上でございます。

○塚田委員
 結局、1カ所でもあるというのは、複数ある中で1つでもあればということですね。そういう意味では、こういう話を自分で考えていったときに、実はお年寄りからも同じような話がありまして、和式トイレというのは、年配の方、あるいは障害のある方からするともう用を足すこと自体ができないと。公衆トイレに駆け込んで、そこが和式である時点でもう避けて、そこで用が足せないというような話をされておりました。そういうバリアフリーの面から見ても、やはり改善というか、洋式化というのは必然なのかなという思いであります。

 今言いましたように、高齢の方、そして障害のある方に向けて考えますと、例えばトイレの中に手すりがあるとか、何かサポートできるような設備をつけるといった、せめてそれぐらいの対応はできるのではないかなという思いで聞いておりました。そういった、バリアフリーというほどではないんですけれども、少しでも使っていただけるような状態にするということが1つは大事ではないかなと思います。

 それと、今回トイレを見させていただく中で、これはもう皆さんもお気づきでしょうが、もちろん全部ではないんですけれども、大変汚いところがあるんですね。ホームページなんかを見ますと1日2回の清掃と書かれておるんですが、私がここ2週間で30件ほど見ました中で、もちろん朝から夕方までにかけていろんな時間帯で見ましたけれども、3件ぐらいは、もう使用に耐えられないような汚物が散乱しているという状態で、これはもう洋式、和式の以前にここにいられないというようなものでございました。これは使う側のモラルの低さによるところなんですが、そうはいっても、いろんな方が使われる中で1日2回の清掃は決して少なくないと思うんですが、何か対策や改善はするべきなのかなという思いでいたわけでございます。

 そして、それも含めまして、また先ほどの内容と同じですけれども、いささか暗くて何とも入りにくいような雰囲気がある、そういった外観、それから内装も含めて現在の状況につきましていかがお考えか、お聞かせください。

○溝口水とみどりの課長
 暗いということでございますけれども、本区の公衆便所は83カ所ございまして、改修するのに1カ所当たり大体3,000万円以上かかるところもございます。そういった中で計画的に改修をしているということで、大体25年から30年たった公衆便所を年に二、三カ所改修しているというような状況でございます。ですので、なかなか一部をかえていくというのが現実的にはちょっと難しいというのが現状でございます。

 ただ、私どもも、一部、手すりですとか、そういうものについては、例えば日本橋とかですと下におりていく階段等もございますので、そういう部分も含めまして、今後、公衆便所の一部改修というものもあると考えますので、現場を確認しながらそういうものもあわせて実施をしてまいりたいと考えております。

 また、先ほど委員からお話がありました日本橋際の公衆便所でございますが、こちらは観光客の方も非常に多いエリアでございまして、今、個室のほうはだれでもトイレ以外全部和式でございます。そこにつきましては、ちょっと前倒しでオリンピック前までには洋式にかえるということで、新年度予算で設計費のほうを計上させていただいているところでございます。

 以上でございます。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。ありがたいですね。日本橋際のトイレは、私も時々ガイドなんかをするわけですけれども、そこで日本橋の船着場を利用される方が毎年ふえていて、この近くにトイレはありますかと聞かれてあそこのトイレを案内するんですが、やはり和式、洋式の話とともに余りきれいでないところがありまして、そういう意味で、あそこが1つ改修されるということで、台数、便器の数は大きく変わらないと思うんですけれども、まずは洋式トイレになることで少し話はしやすくなるかなという思いでございます。

 そして、2020年に向けて今後も外国人を含めた観光客が大変多く本区に訪れるかと思います。これは疑う余地がないと思うんですが、やはり外国から来られるお客様にとってトイレというのは大変大事なところですね。結構各国々でトイレのちょっとした違いというのは多くありまして、便器自体は洋式という共通ではあるんですけれども、あれだけ大きなものなので、大体自国産の便器が使われるようです。そういう意味では、その国の評価につながるトイレというのは大変大事なものであるかと思いますので、今後もきれいにしていただければという思いでございます。

 そして、今ございましたけれども、特に日本橋と、それから銀座周辺でもやはり和式トイレがまだまだ多うございます。先ほど日本橋際については来年度洋式にかえるということで、それ以外の銀座周辺であるとか、築地なんかは随分かわっている面もあるかと思うんですけれども、それ以外の集客施設、あるいは観光地となっているような場所近辺の公衆トイレを、例えばほかの施設に先駆けて改修するとか、そういったことが望まれるかと思うんですけれども、その辺につきましてはいかがでしょうか。

○溝口水とみどりの課長
 外国人観光客が多いというエリアで、銀座、日本橋、あと築地あたりがあるかと思います。平成22年度以降に改修しております公衆便所は14カ所になりますが、それらは全て洋式で改修をしているところでございます。それ以前に設置した和式の公衆便所が残っております。平成に入ってから設置した、まだ年数が浅くてもだれでもトイレ以外和式という公衆便所につきまして、それを便器だけ洋式にかえられるかとかは、今後、特に外国人観光客が多いエリアについて検討してまいりたいと考えております。

 一方、やはり公衆便所を非常に狭い敷地につくっておりまして、和式は割とフラットなところに便器があるものですから、狭いところでもドアが内側に、便器の上を通って開閉できるというような仕組みになっておりまして、洋式になるとそれが突起物になって非常に構造的に難しい面があるというのが公衆便所の弱い点でございますが、そこら辺も見ながら改修できるかどうかを今後検討してまいりたいと考えております。

 以上です。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。どっちが詰まりやすいとか、そういうことも含めて今まで和式であったという意味は何となくわかってきているんですけれども、都心であり、かつ外国からも多くのお客様が訪れる、そしてお年寄りも多い本区にあっては、やはり洋式が望ましく、もうまさにおっしゃるとおり、今後改修する分においてはまず洋式にしていただくということでいいと思います。

 あと最後に、例えば今まだ改修が進まないところにおきましては、既に使用方法が英語、中国語で表記されているところもあるんですが、以前日本でも洋式トイレが普及する際に絵のついた使用方法みたいなものが****のトイレにあったと思うんですけれども、ああいった何か絵の入った解説もぜひあるべきではないかなと思うんですね。外国の方がトイレに入って、それが便器であることは理解できると思うんですが、正直な話どう使っていいのかわからないということも予測されますので、簡単な絵でいいと思うんですけれども、そういったものをつけ加えていただければと思います。

 それと、最後にもう1点、非常に汚れていることに対して、今後それがもう少しきれいになるようなお考え等あればあわせてお聞かせください。

○溝口水とみどりの課長
 まず、外国人観光客向けにピクトグラム、絵でもというお話でございます。それにつきましては、観光客の多い場所を見まして、個室のほうに使い方等のイラストを示せるような形で検討してまいりたいと考えております。

 また、汚れについてでございますけれども、利用の多い銀座地区、日本橋地区にある6カ所の公衆便所には1日3回入っており、ほかは1日2回ということです。公衆便所は24時間、外から直接使っていただく、不特定多数の方に使っていただくというところで、委員からもありましたとおり、利用者の方のマナー等もございまして、その後に入っていただくともう使うに耐えない公衆便所もあるかとは認識しております。そこら辺につきましては清掃事業者ともいろいろ相談し、どういう形にしていったらいいかということで、表示をするなど、そういう形で工夫をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○塚田委員
 どうも御答弁ありがとうございます。本来であればきれいなトイレを気持ちよく使う、これは世界の皆さんの共通項だと思うんですけれども、なかなかそうならない現実であり、実際に考えるとなかなか手だても打ちにくい状況かと思うんですが、今後とも、ぜひともきれいな気持ちよい公衆トイレになるように努めていただければと思います。ありがとうございます。

 続きまして、昨年10月から導入されておりますコミュニティサイクルにつきましてでございます。ここまでの利用者の推移をお聞かせ願いたいんですが、例えば4区相互乗り入れであるとか、そこのタイミングがどうだとか、あるいは顕在化した問題点であるとか、そういった何か特筆すべきものがあればお聞かせください。

○望月環境政策課長
 昨年より導入いたしましたコミュニティサイクルについてでございます。

 昨年の10月1日から中央区コミュニティサイクル事業実証実験として、区内のサイクルポートの数が18カ所という形で始めさせていただきました。ポートにつきましては、現在27カ所という形でふえている状況にはなってございますが、利便性向上を図るためにはまだまだ増設が必要というふうに考えてございます。そういった中で、2月から4区の連携ということで始めたところでございます。2月に連携を始めたところ、実は利用者の方が相当伸びまして、会員登録数が2月には467名純増になったというようなところがございます。その前の会員登録数1,778人が2,245人という形でふえたところでございますが、これは多分に中央区で始めたコミュニティサイクルをほかの区にも行けるということで試してみようという方がふえたのではないかというふうに今のところは考えてございます。まだ2月に始めたばかりですので傾向として余りはっきりこうだとは言い切れないとは思っておりますが、そういったところがふえている要因ではないかと思っております。

 また、1回会員と月額会員というものがあるんですが、2月の段階で、前月比でいきますと、1回会員は2倍強、また月額会員も2倍強の方が登録されました。順調にこれをふやしていければというふうに思っておるんですが、先ほどの課題というところでいきますと、やはりポートがなるべく近くに、利便性がいいところに置かれている状況が好ましいというところがあるかと思っております。まだなかなかバランスよく配置というのができていないので、今後は4区連携も含めまして、区境にあれば、どちらかの区にあればいいというような状況も生まれますので、そういったところも踏まえながらバランスのいい配置、足りないところには増設をしていきたいと思っております。

 以上でございます。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。コミュニティサイクルは大変便利ですが、実際に乗るまでのハードルがちょっと高いのかなという思いでありました。昨年私はロンドンに行きまして、そこで世界で大変評価の高いレンタルサイクルを使いまして思いました。それで、今本区が使っていますコミュニティサイクルがそこと比べて決定的に劣っている点は、向こうは端末自体に、17カ国ですかね、多言語対応機能を搭載している。ですから、私のように観光客がぽこっと行って端末に触れても、いきなり日本の日の丸のマークが出てきて、そこを押せば日本語になるわけですね。そして、乗り出すまでに簡単な操作をして、チケットを購入し、1日券が4ポンドですかね、日本円で750円ぐらいだと思いますけれども、それで1日借りることができる。そういう形で、最初の乗り出しまでが簡便で、そして多言語対応しているということで、これはまだ本区のコミュニティサイクルに導入がないなと。

 今後外国からの観光客がふえる、そして、先ほど言いましたように、ちょっと乗ってみたいなと、それこそ30分でもいいから乗ってみたいと、そういう方を考えますと、インターネットでアクセスして云々よりは、その場で操作する簡便な機械があれば、さらに利用者がふえて利便性が上がるのかなという思いでございます。これはシステムに絡むことなのでなかなか簡単にいく話ではないんですけれども、そういったこともぜひとも提案していただきながらいい形に進めていただければと思います。

 最後にもう一つございます。

 既存の地下鉄や路線バスに加えまして新たにBRTが導入されることになりました。本区の公共交通網は大いに充実いたします。それぞれの独立した交通網をつないで利便性を最大限に高める概念としましてマルチモビリティステーションというものがございますが、これにつきまして御意見をいただけますでしょうか。

○望月環境政策課長
 マルチモビリティステーションでございますけれども、東京都のほうがオリンピック・パラリンピック大会後のレガシーを見据えて、選手村にBRT等のターミナル、あるいはカーシェア、それからカーシェアとサイクルの共通ポートを備えたステーションの整備を計画してございます。また区のほうでは、そうしたいろんな形態での交通手段が結節するそういったステーションを活用して、本区がもう始めておりますコミュニティサイクル等によって回遊性の高い交通が実現できるように取り組んでまいりたいと思っております。

 また、具体的にはこれからのお話というふうに考えてございます。実際にBRTにつきましても、今、東京都と運行事業者と計画を詰めているところでございますので、そういったものを注視しながら、また地下鉄も、今、国土交通省の交通政策審議会での審議がされているというふうに考えてございますので、そういったものも踏まえながら今後具体的な検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。いずれにしましても、区民の方の利便性の向上につながるような形での取り組みとなるように進めてまいりたいと考えております。

 以上です。

○塚田委員
 わかりやすい御答弁ありがとうございます。本区におきましては、既に今まででも交通網がある上に、今回のBRTであるとか、あるいは新たな地下鉄の延伸も話が出ております。そういう意味では大変便利は便利なんですけれども、やはりそこでの問題は乗りかえになると思いますね。特にバリアフリーの観点からも、例えばお年寄りが乗りかえをせずに東京駅に行けるとか、そういったことが望ましいんですが、なかなかそれもかなわないことを考えますと、乗りかえのときの移動が、例えば距離が大変短い、それから垂直の移動であればエレベーターがある、他にも動く歩道であるとか、エレベーターなど、何かそういったものもマルチモビリティの概念の中には必要なのかなと。

 そして、先ほどありましたコミュニティサイクルにおきましても、これはものすごく大きなポイント、使われ方をするのではないかと思うんです。もちろん自転車ですとなかなか雨の日の移動というのはしにくいわけですけれども、マルチモビリティの中には、そういった移動するもの、タクシーであるとか、カーシェアですね、そういったものを含めて全てがリンクする、新しい取り組み、概念をつくるということが大切であるかなという思いでございます。

 先ほどおっしゃったように、現在、東京都のほうの状況を全て見ながら進めていただいているかと思うんですが、可能であるならば、湾岸地区と都心地区を結ぶ交通面では大変重要な我が区が先んじて、そういった小さな乗りかえのポイントであるとか、そういうことも含めてグランドデザインを描かれて提案するということについていかがお考えか、御意見をくださいませ。

○望月環境政策課長
 委員のおっしゃいますように、例えば地下鉄といいますか、鉄道、バス等の車両、コミュニティサイクルの自転車、最終的には歩くという、そういった状況の中の一連の移動手段の流れといったものがうまく組み合わさった結節点としての機能がマルチモビリティステーションという形になろうかと思っております。

 そういった際には、オリンピック・パラリンピックに向けてというお話だけではございませんが、これまで取り組んでおりますバリアフリーの観点、これは鉄道も含めてでございますし、道路もございますし、ハードの部分でいけば建物ということもあるかもしれません。そういったものがやはり点から線、面へと広がっていくことによって、そういったバリアフリーも完成をしていくという状況になろうかと思っております。まだまだ途上でございますのでこれからというお話になりますが、全体的としましてはそういった形で取り組んでいくべきだと思っております。

 また、グランドデザインのお話でございますけれども、晴海のほうでいけば、先ほどのビジョンというようなお話、あるいはまちづくりの考え方、豊晴計画と一定の土地利用の考え方等を含めまして示されているものもございます。そのほかの地域でも、地域のデザイン的なお話も含めてされているところもございますので、そういったものを踏まえながらその実現に向けて取り組んでいくという状況だと思っております。先ほど申しましたように、今後も区民の方の利便性向上に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。

 以上です。

○塚田委員
 御答弁ありがとうございます。今おっしゃったように、本当に今回の交通インフラの拡充と、そして晴海、勝どき、築地エリアの開発も、これがほぼ同時期に行われるというのは、もう後にも先にもこの機会しかないと思われます。そういう意味では、東京都が発表する、いわゆる虎ノ門から湾岸地区、つまり東京の都心から新しい湾岸地区に延びる鉄道、いわゆる交通機関の中で、本区におきましては銀座、築地、勝どき、晴海と、こういったまちをいずれも突き抜ける、交通の要所として改めて中央区のポテンシャルといいますか、持っている意味が大きいことに気づかされたわけでございます。

 そういう意味でも、将来を見て、単なる電車、バスが通っているということに終わらずに、そういった乗りかえの視点であるとか、利便性の追求というのは今後必ず大きな流れになると思いますので、ぜひともそういった考えのもとに、最後の仕上げとして、地域開発の本当の最後のかなめとして気にしていただいて、利便性の高い交通機関をぜひともつくり上げていただければと思います。そういったお願いをいたしまして私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。

○中嶋委員長
 次の質問者の発言を願います。

○海老原委員
 私のほうからは、マンションの実態調査と日本橋上空の首都高速道路の撤去についてお尋ねをさせていただきます。

 まず初めに、マンションの実態調査についてです。中央区の基本構想でも推計が出ましたが、本区は今後恐らく、かなり人口増になっていくといった中で、マンションの建てかえをこれからも推進していくのか、容積率を上げて保留床の分譲によって建てかえ費用を賄うとなると低層の建物がさらに高くなって人口もふえていくのかなといった考えがあるんですが、もしくは区分所有権というのを解消してくださいというような形で国に訴えかけていくのか、今現状、被災マンション、また耐震不足のマンションは5分の4の賛同で区分所有権を解消できるというお話ですので、これを一般のマンションにも広めていくようお願いをしていくのか、その辺の大きな考えを少しお聞かせ願います。

 そしてまた、首都高の撤去費につきましては、ことしも予算計上されており、地元案をまとめますということなのですが、これをどうまとめて、大体いつぐらいのタイミングをお考えなのか、この点をお聞かせ願えればと思います。

○平野住宅課長
 まず、マンションのお話でございます。

 マンションにつきましては、委員おっしゃるように、どんどんと高齢化等も進んでいく中で、マンションの建替え等の円滑化に関する法律の仕組みが改正になりまして、敷地売却等ミニ再開発みたいな形でできるようになってございます。こういったものを活用しながら建てかえ等の支援をしていこうという形で、今回のマンションの実態調査につきましては、そういったものの基礎となるデータをつくろうというものでございまして、区分所有権の解消という形ではなくて、区分所有権の中で、きちんと手順を踏んで建てかえて、きちんと管理をしていただけるようにしていくお手伝いをしていきたいというふうに考えているものでございます。

 以上でございます。

○菅沼副参事(都市計画事業・特命担当)
 日本橋上空の首都高速道路撤去につきまして、地元案の策定についてでございます。

 本件につきましては、現在、具体的に検討が進捗してございます日本橋川沿いの5地区の再開発と連携することによりましてその可能性が高まってきたことから、具体的には、本年1月に区として首都高移設撤去に関する地元案の作成に速やかに着手すると、そういった考え方を表明したところでございます。

 現時点におきましては、国がこれまで行ってきた調査を踏まえながら、首都高速道路撤去に向けた複数の道路線形、ルート案を庁内で内部検討を行っているところでございます。その検討状況でございますけれども、首都高速道路を環状線としての機能保持の観点ですとか、あるいは日本橋川の河川機能、あるいは道路線形の勾配の確保、そういった視点を持って今検討を行ってございます。実際、日本橋上空の一部を撤去する案とか、日本橋川の川底を通過させる案は現実的ではないということでございまして、私ども区としましては、今現在、首都高の移設、地下化、その部分を主眼とした検討をすべきという見解を有しているところでございます。

 これらの検討につきましては、国、東京都等と緊密な実務協議を行っていく必要がございます。つまり相手があって協議調整していくというところでなかなか明確にお答えすることは難しいと考えますけれども、現時点で地元の再開発計画が具体的な検討段階に入っている千載一遇のチャンスを逃すことなく首都高地下化、移設の案を絞り込みながら、ことしじゅうにでも国から明確に移設の方針が示されますよう積極的な協議、調整を行っていく考えでございます。

 以上です。

○海老原委員
 それぞれお答えありがとうございます。まずマンションの実態調査ですが、あくまでもマンションの建てかえを念頭に置いて今回調査をするということと受けとめました。

 そこで、実際にマンションの実態調査は大変重要だと思っていますが、この内容について、全棟調査なのかどうかを確認させてください。そしてまた、管理組合に聞き取り調査をしてということのようなんですが、古いマンションなので管理組合がない場合はどういうふうにお考えなのかもあわせてお聞かせをください。そして、中央区都市整備公社との役割分担ですね、これは実態調査が終わってからなのかもしれませんけれども、そこの部分もお聞かせを願えればと思います。

 次に、首都高速の撤去ですが、お答えありがとうございます。ことしじゅうにめどをつける、移設、地下化が主眼であるということですが、平成28年1月5日の報道にも出ており、築地等まちづくり及び地域活性化対策特別委員会で私も質問したんですが、区の頑張りというのが空回りしないように、都がどういったかかわり方を今後していくのか、もし、例えば日本橋川沿いの再開発協議に都の人を呼んで何か意見交換するとか、譲許するとか、そういったお考えがあるのか、またその必要がそもそもあるのか、その辺もあわせてお考えをお聞かせいただければと思います。

 また、ことしじゅうにめどをつける、そして千載一遇のチャンスであるということなので、ぜひとも**********が集めた32万9,500名の署名に対して中央区として見える形でどうお応えしていくのか、その辺のことも何かお考えがありましたらお聞かせを願います。

○平野住宅課長
 調査の方法でございます。調査につきましては、都市整備公社のほうで毎年新しく建っているマンションの数をチェックしてございまして、この調査の数に基づきまして全棟調査をする予定でございます。古いマンションで管理組合がないものにつきましては、こういった調査の中で管理組合を立ち上げていただくというようなことも、マンション管理士の方々に回っていただこうと思っておりますので、そういった相談もさせていただきながら管理につなげていただこうというふうに思ってございます。

 それから、中央区都市整備公社とのつながりでございますけれども、現に今、公社のほうではマンションのいろいろな御相談業務であるとか、管理士の派遣であるとか、そういったところを行っています。この調査を踏まえてどういった部分に力を入れていくべきなのかというところも考えていきたいというふうに思っているところでございます。

 支援については、個人資産の部分もございますので限りはございますけれども、できる範囲の中をきちんとやっていきたいというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○菅沼副参事(都市計画事業・特命担当)
 まず1点目に首都高速道路撤去問題について、東京都がどういったかかわりを持つのかについてです。

 実際、都心環状線というのは本区のみならず千代田区、港区、いわゆる都心部をつなぐ環状線、すなわち大動脈でございまして、そういった視点を、今後ポストオリンピックを見たときに、東京都として、すなわち広域行政を預かる行政体としてどのような視点を持ってこの機能を保持していくかというのは極めて大事なことでございまして、そういう意味からすると、私どもとしましては、まずはそういった首都高の移設撤去に向けては最大限地元案を取りまとめた上で東京都としてどう考えるのかということを、少し並行的に東京都ときちんと協議、調整を踏みながらその案を固めていくべきだろうと、そういった思いでございます。

 また、委員御指摘のとおり、日本橋再生推進協議会の場への出席について、当然専門的な行政体として東京都の見地を問うといった部分についての要請等、あるいは必要なことがございましたら、調整をとった上でそういった場もひょっとすると生まれるかもしれないと、そういった思いでございます。

 また、2点目の名橋「日本橋」保存会が中心となっている署名活動についてです。今、委員御指摘のとおり、昨年の段階においては衆議院議長宛てに請願書を32万9,500人の方の署名とともに提出されたということでございまして、その後も署名活動は継続されているというふうにお聞きしてございます。本件につきましては、平成15年当時から、国レベルの会議、日本橋再生推進協議会の場を通じまして地元の方々とこれまで多くの議論を積み重ねてきてございます。

 そういったことの経緯を踏まえまして、地元の方々の思いと区の思いは明確に同一であるというふうに思ってございまして、そういう地元主体的な活動の部分については具体的な地元の思いが示された取り組みの一つとして、大変意義深いものと受けとめてございます。

 以上でございます。

○海老原委員
 それぞれにお答えありがとうございます。まずマンションの実態調査ですが、今回の調査の隠された目的というのは、やっぱりマンション内の合意形成というのを徐々に図っていかなくてはいけない、それによって建てかえなのか、またその他の道を選ぶのか、そういったものも合意形成があってのことだと思いますので、ぜひとも調査の内容にそういった類いの事柄も入れていただきたいなというふうに思います。いずれ必ず解体というのは訪れると思いますので、特にこの解体費の積み立てについては余り隠さず踏み込んでいただきたいなというような気はします。

 そしてまた、もっと潜在的に、先ほどの区分所有権を持ち続けたいのか、ずっと住み続けるといっても代がかわるということもありますので、この辺も、いずれ国に何か訴えかけるときに、実はこういう推移ですよ、経緯ですよといったものが示されるような、データみたいなものをとっておかれるといいのではないのかなという気はしております。

 あと、豊島区などで罰則つきのマンション管理推進条例などもありますし、本区は88%がマンションということですので、この辺についても指摘をさせていただければと思います。

 また首都高に関しては、まず地元案をまとめてということではありますけれども、東京都のお考えもあるんでしょうけれども、一丸となってやっていただけるということは大変地元としてもありがたいことだとは思います。しかし、日本橋地域全体の空をある程度覆ってしまっており、日本橋にお住まいの人たちは毎日の事柄でもありますので、まずはできるところで美化、景観改善、また環境衛生の面からもきれいにしていくといった取り組みをぜひとも着実にやっていただきたいなという気もします。

 そして、東京都が夜の暗さを指摘しており、オリンピック・パラリンピックに向けてライトアップをという話も徐々に出てきていますので、逆に中央区が東京都にこういったところをライトアップしてください、きれいにしてくださいというのを投げかけていくというのも大切なことではあると思いますので、そこのところを要望させていただきまして私の質問を終わります。

○中嶋委員長
 次の質問者の発言を願います。

○田中(広)委員
 それでは、私のほうからは、1つは交通関係について、もう1つはアダプト制度とマンション管理についてお尋ねをさせていただきます。

 次年度、平成28年度におきましてはさまざまな変化があると思っております。これまでもさまざま議論ありましたとおり、築地場内の移転もありますし、勝どき方面の大型マンションの竣工も間もなくだと思っております。それから、晴海の工事もいよいよ本格的にスタートするということで、道路事情におきましてはさまざまな困難が想定されているところでございます。当然、これまでも区としていろんな手を打っていただきながらここまで来ているわけでありますけれども、改めて次年度、現在区が想定しております中央区内での変化、それに伴います交通事情についてどのように課題を認識されていらっしゃるのか、御見解をお聞かせいただければと思います。

○望月環境政策課長
 今、委員からお話がございましたように、次年度大きく変化するであろうというところでいきますと、まず築地市場の移転、これが一番大きなものであろうかと思っております。臨海部でのマンション等につきましては、竣工を迎える物件も出てくるということで、また人口の増加ということもあろうかと思っております。また、先ほどの晴海でのオリンピックでの基盤工事、そういったものが発生してくると思っております。

 一番大きな市場の移転に関しては、今つくられている環状2号線が暫定的に市場の移転の後に一部利用されていく、暫定開通されていく状況になろうかと思っております。そこと、今現在の晴海通り、この2本しか臨海部につながる道路がないという中で、こちらのほうの交通の状況というのは見ていかなくてはいけないというふうに考えてございます。晴海通りでは今現在も渋滞をしているところがございますが、それが市場の移転によってどう解消されるのか、あるいはそちらのほうが、どの程度環状2号線との役割分担の中で交通がスムーズに、円滑に流れるようになるのか、この辺は注視していかなくてはならないというふうに考えてございます。

 そういった中で、先ほど地下鉄とBRT等のお話もございましたが、BRTにつきましては平成31年運行開始というものを目指しておりますので、ちょっと時間はあきますが、そういった部分での人口増加に対応できるであろう現在の中量の輸送機関、この実現をぜひ、平成31年ということでございますが、やっていっていただきたいというふうに考えてございます。いずれにしましても、中央区を取り巻くそういった交通の環境の変化というものは大きなものがありますので、そういったものを捉えながら区としても適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。環状2号線と晴海通りという2つの臨海地域と都心を結ぶ大きな道路があるというお話がありました。まずこの環状2号線なんですが、当初、暫定道路を整備するに当たりましては、市場の移転後直ちにと、こういうお話をいただいていたんですが、最近、少し時間が延びているようであります。現状、都からの情報として暫定道路はいつごろ開通するのか、少し具体的に教えていただければありがたいと思います。

 それから、当然晴海通り、これは混むであろうということが想定できるんですが、11月の移転時の移動もありますし、その後もどうなるかしっかり見ていかなければいけないんですが、それに当たりまして、現状、東京都、あるいは警視庁等で何か今から打ち合わせをして協議をされていらっしゃるのかどうか、その点も教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○望月環境政策課長
 まず、環状2号線の暫定開通の時期ということでございますが、私どもがこれまで聞いておりますのは、市場移転後速やかに環状2号線の市場内の工事に入り、なるべく早く開通させたいというお話は伺っております。ただ、それ以上に伺っているところはございませんので、移転後速やかにというのがどの程度かかるのかということはまだ具体的に申し上げることはできません。

 それと、晴海通りの混雑の状況は見ていかなくてはならないんですが、具体的に東京都、警視庁でという話になりますと、区と直接、何かをやっている状況ではまだないというふうに考えてございます。例えばこれまでも東京都交通局に対しては、市場の移転後、路線バスの充実、再編の中で区民の利便性向上を図っていただきたいと申し入れはしております。そういった中で、今後、東京都が警視庁と協議されてそういった内容について考えていただくという状況でございますので、まだ具体的に私どもが聞いているところではございません。

 以上です。

○田中(広)委員
 環状2号線についてはまだ詳細な情報はないということでありますが、区としては東京都の動向をいつも見ながら動いていかなければいけないという、本当に難しい立場だというふうに思っております。

 先日も、昨日ですか、衛生費の部分でネズミの話をさせていただきました。気持ちとしては、管理している土地所有者、建物所有者がしっかりやっていただくというのは当然なんですが、しかし、中央区をこのように守っている行政の立場としては、そうであったとしても、何か問題があったら、やはり責任はしっかり私たちが受けていかなくてはいけないと、そういう御認識だと思っております。そこでネズミ対策もしっかりやってくださるんだろうなと私は理解をしております。

 次年度、想定ですけれども、大きな変化がある中で、まず交通の混雑の問題、そして今、御答弁がありましたとおり、交通需要にどう応えていくのかということについては、当然しっかり東京都にやっていただかなければなりませんけれども、やはり区とコミュニケーションをしっかりとっていただいて連携をとれるように今から着実に進めていただきたいなというふうに思っております。

 これまでも、大きなマンションが建つたびにさまざまな影響が出てきた教訓はあると思います。もう目の前に大型のマンションが建つことが見えていますので、そういった意味で、しっかり交通需要にどう応えていくのかということは、本当に着実に協議をして東京都から支援を得ていかなければならないなというふうに思いますが、改めて御見解をお願いいたします。

○吉田副区長
 築地市場という東京圏最大の物流基地が、いわゆる沖合に展開をするわけでございますから、交通の混雑が私どもの区内全域に広げられていくことになるわけでございまして、そういったところを初めとして、いわゆる環境の変化は非常に大きなものがあろうと思っています。ただし、この部分につきましては、基本的には本来当事者である東京都が交通管理者である警視庁を含めていろいろ協議しながらその改善の努力をしなければいけないというところを先ほどから環境政策課長が申し上げたところでございますが、実態的には、私どもも、委員御指摘のとおり、地元区としてきちっと申し上げることは申し上げておかなくてはいけない。

 今回、市場の移転に環状2号線を供用前でも使いたいというような話が出てまいりましたけれども、地元区としても、引っ越しの大量の車両が晴海通りに展開されたのではもう渋滞になって困るということで、内々で東京都には申し上げてきたところでございます。そういった形で、一部私どもの意向も含めて今回環状2号線を供用開始前でも引っ越し専用に使うというようなことが出てまいりましたけれども、そういったところも、今後11月までそれなりに時間が見えておりますので、私どもとしては地元の皆さんとの協議も踏まえながらでございますけれども、新年度早々、東京都に対して具体的に、地元区としてはこういうことはちょっと困るよという部分はきちっと申し述べておかなくてはいけない部分はあるだろうと思っております。

 個別に、環境政策課長から申し上げましたように、路線バスの運行等含めて交通の足を確保してもらいたいというふうなことも現実に事務当局ともやっておりますけれども、そういったものは、内々の調整だけではなくて公式に区として地元民の期待も含めて整理をして東京都にぶつけていくということも必要であろうと思っております。

 端的に申し上げますと、今、委員が御指摘になりましたように、環状2号線が速やかにと言いながらいつごろ完成するんだと。その完成する速やかな部分が遅くなればなるほど渋滞は深刻でございますので、それをどうするんだと。また、その暫定道路というものについての構造等についても、現在我々が聞いている範囲では1車線、1車線の道路だということになっておりますので、それで幹線道路と言えるのかと。これを新大橋通りに取りつけるところでどういう交通渋滞が出てくるんだというような問題も調整をしなければいけません。

 また、これは私も非常に困るんでございますが、環状2号線は豊洲の市場と築地市場を結んでいるわけでございますが、これが、今の線形と構造でございますと、正直言いますと、豊洲方面から来た場合、一旦新大橋通りに出て右折右折を重ねて勝どき門から入るしか、実は入り方がない。そういうような構造になっておることがございまして、とんでもない混乱を晴海通り自体に持ち込んでしまうかもしれないというような局面も現にあるわけでございます。

 そういったところについても、当然これは事業者としての東京都建設局が交通局とも調整しながらみずからの計画として改善しなくてはならないところで、もう大分それはずっと言ってきたことでございますけれども、そういった部分を地元区としても整理をして、地元の方々にもいろいろ事情を御理解いただきながら一緒に要望していくようなスタンスが新年度早々においてとられなくてはまずいだろうというふうに私どもも考えておりますので、そういったまとめをして要望していくことを考えております。

○田中(広)委員
 大変にありがとうございます。今の御答弁を伺っていますと、本当にここに来るまでいろんな協議があったり、対策をとってこられたんだろうなということをお察しするところであります。しっかりタイミングを見て、当然自分の中でも、できることは精いっぱい地域の交通環境改善に向けて取り組んでいきたいというふうに思っております。また何とぞよろしくお願いをいたします。

 先ほどBRTの話も少し出ましたが、交通需要にどう応えていくのかという課題があります。御答弁にも少しいただいておりましたが、BRTの完成が大体平成31年ごろと言われているわけですけれども、東京都が出した計画の内容を見ると、案として出ている中のこのメーンの路線は新橋を抜けて虎ノ門のほうに行く、しかしながら、区がいろいろ一生懸命要望してきた内容が、時間が少し読めないだろうということで点線で横になっている、それぞれの案にそうついているわけであります。

 本区の現状を考えますと、あの勝どき駅の混雑を見たら、今すぐにでも何か対策を打っていかなくてはいけないと、こういう状況がある。その上で次年度の想定ですけれども、さらに人口がふえるということがもう見えているわけですね。そういった意味で、早期にこの交通需要の対策をとっていかなくちゃいけないというのがまず1点と、それからもう1点が、将来を考えたときに、確かにBRTが仮に東京都がメーンとしている新橋を抜けて港区のほうに行くルートは早期にできたとしても、例えば区が求めている東京駅方面に行くルート、これは受けとめるバスターミナルができなければ、再開発が進まなければ当然できないわけでありますけれども、しかしながら、それまでの間何か対策をとっていこうという要望を想定されているのかどうか、この点もお聞かせいただければと思います。

 よろしくお願いします。

○望月環境政策課長
 BRT等についてでございます。まずBRTが平成31年の運行開始を目指しているという状況でございますが、それまでの間については、東京都の示している基本計画にも書いてございますが、路線バスの再編、充実を図る、それによって対応していくというお話になってございます。

 これまでも東京都交通局とはいろいろなお話をしている中で、当然勝どき五丁目等の竣工の時期もおわかりになっていらっしゃるということで、区としてもそういった人口の増加の対応はお願いしているところでございます。ただ、まだ具体的に回答が返ってきている状況ではございませんが、BRTの運行開始までの間はそういった交通局の路線バス等の再編、充実、これを積極的に働きかけて区民の方の利便性が確保されるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。ちょうど先ほどの築地の場内の移転の時期と、それから今後人口が増加するであろう時期のタイミングというのは少しずれてはいるんですけれども、しかしながら、環状2号線の暫定道路がいつできるかわからないということになりますと、もしかしたら建物の竣工時期が晴海通りが混雑している状況の中で訪れる可能性もあるわけですね。ですので、緊急対策としてしっかりと交通需要に応えていく対策を今進めていただいてはいますけれども、環状2号線の暫定道路の開通の時期によってはさらに混雑する可能性もあるので、そういった意味で、先ほど来申し上げておりますのは、しっかりと東京都、あるいは警察、交通関係者と本当に慎重に協議をしていかないと、そのときになってはもう遅いので、早い段階でしっかり協議を、いろんなケースを想定しながら対策を打っていただきたいということで質問させていただいたところでございます。

 それからもう1点は、中央区としてはBRTを当然実現していきたいわけでありますけれども、先ほど申し上げた、少し将来になりますけれども、東京駅方面に流れるルート、これもぜひ実現していきたい内容であるんですが、ただ、時期を見ていてはどういう環境の変化があるかわかりませんし、交通需要は今でもふえているわけですから、東京駅方面を通すルートも、例えば暫定で都バスを通していただくとか、今のうちからルートを確保して時期が来たときにしっかりとBRTを通していく、そういった構想といいましょうか、そういったことも1つ重要なのかなと思っているんですが、その点については御見解はいかがでしょうか。

○望月環境政策課長
 ちょっと答弁漏れがあったようで申しわけございませんでした。BRTにつきましては平成31年ということで運行開始を目指しておるんですが、それまでの間、先ほどの都バスの再編、充実はありますにしろ、今現在、東京都とお話をしている中では、我々中央区としましては、BRTの暫定的な開通も早めにしていただければより効果的になるのではないかと。ただ、この要望といいますか、話し合いをしていても、なかなか実現に結びつくところが難しいというような状況でございます。

 ただ、区としてはこれまでも、早期の実現ということをもちろん望んでおりますし、先ほどの暫定の状況がどうなるかわからないというようなことも含めて、手段としてその部分のルートをもし先行して走れるのであれば、一部事前に運行していただきたいという思いを持ちながら東京都、運行事業者とお話をしているところでございます。

 これがどうなるかはこれからのお話でございますが、区としましては、そういったそれまでの間のお話も含めて、東京都、あるいは今後になりますでしょうけれども警視庁を含めてお話は進めてまいりたいと思っておりますし、東京駅へのルートについても今現在も協議を続けておるところでございます。東京都の基本計画に東京駅ルート、あるいは晴海からのルート、こういった区の思いが書き込まれている状況になっておりますので、なるべくそういった部分については先行してできるような形で今後も取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。これもしっかり取り組んでいかなければならないと思っております。今の御答弁で、東京都の計画の中に東京駅方面にもルートをと、そういったものが記されているというお話がありましたけれども、東京都としてはどの通りをイメージしているのか、いわゆる中央通りをイメージしているのか、外堀通りなのか、それとも昭和通りから入っていくのか、区の想定も含めて東京都が考えていらっしゃるルートについても、今わかる範囲で結構ですが、教えていただければと思います。

○望月環境政策課長
 BRTの東京駅方面のルートについてでございます。今現段階でまだ確定がしているものではございません。ただ、区の思いとしては、当初は晴海・銀座間というお話をさせていただいたBRTでございますので、できれば環状2号線から銀座を通るような形で東京駅方面へ向かうルートが望ましいのではないかというふうに考えてございます。ただ、この点につきましても、今後またバスターミナルの完成までにはちょっと時間があるという状況の中でございますが、銀座を含めて地域の方とお話もしながら、どういったルートが区として望ましいと考えるか、あるいはできるのかということは考えてまいりたいと思っております。

 今現在ですと、運行ルートについては環状2号線を基本とするようなお話になっていますので、その辺をどう、例えば築地のあたりから、あるいは銀座、東京駅方面に行けるのかとか、そういったことについてはこれから調整をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 なかなかまだ見えていない中での御答弁をいただきありがたいと思っております。

 想定するところは、中央通りはどうなのかなとか思うんですが、いろんな道路の、国道であったり、またいろんな御近隣の皆様の関係もありますし、さまざまな調整は必要だと思うんですが、可能性としては、区としてはどこが一番いいのかなと思っていらっしゃるんでしょうか。

○望月環境政策課長
 今、委員のお話にありました中央通りでございますが、こちらは休日の歩行者天国を実施しておりまして、そちらのほうのルートの確保というのは非常に難しいというふうに考えてございます。そうしますと、必然的に残されたルートといいますと、例えば外堀通りであるとか、あるいはもう少し築地寄りのルート、そういった形になろうかと思っています。

 ただ、その辺のルートにつきましても、実際に今後の交通管理者、あるいは道路管理者との協議によりましてどうなるのかというところでございます。区としては、銀座を通過する形については地域の方も望まれていることですので、ぜひBRTについては銀座を通過し東京駅方面へと、陸の表玄関でございます東京駅にはぜひともBRTをつなげていただきたい、重要な交通結節点であるというふうに考えていますのでそのルートについては必ず実現をさせたいという思いでおります。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。これはもうぜひしっかりと協議をして実現につなげてきたいというふうに思っておりますし、また何とぞ御検討のほどよろしくお願いいたします。中央区の魅力の一つとして安心・安全がありますが、もう一つは、職場と住まいが近いという、こういう利便性というのが求められているんですね。ですので、この取り組みというのは大変重要だと思っておりますので引き続きよろしくお願いいたします。

 次の質問ですが、その交通に関連して、自転車について少し質問させていただきます。今回の予算案におきましては、自転車の点検、保険加入の促進ということで計上されておりますが、この狙いですとか、区民の方々にとっての手続方法など現状の取り組みをお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

○望月環境政策課長
 新年度予定しております自転車保険の加入等についてでございます。現在予算審議がなされておりますので、4月以降に具体的な要領等を定めて、それから実施という形を考えております。また、一定期間の周知が必要であろうと考えておりますので、4月、5月、6月を踏まえた上で、区のおしらせ等でも周知を図った上で実施をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 今回の自転車保険でございますけれども、これは東京都の条例でも努力義務とされておりますが、保険の重要性については区としてもPRをしていきたいところでして、これまでもキャンペーン等でいろいろ周知を図っていますが、さらにそういった部分の周知、普及啓発の中で自転車保険に加入していただくのは個人個人のお話でございますが、区としてその部分の助成を図りながら周知、啓発に努めてそういった機会の提供をしていきたいというふうに考えてございます。

 こちらの保険期間については1年でございますので、手続としては1年更新という形になりますけれども、既に台東区のほうで昨年の10月から始められている状況もございます。そういったものも参考にしながら、本年4月以降に定めます要領、規則等に含めて検討を重ねて広く周知を図って取り組んでいきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。当然、今御答弁いただいたとおり、この保険の重要性の周知、私も本当に必要だと思っております。あわせて自転車を利用するに当たってのルール、あるいはマナーの向上という視点は常に考えていかなければならないと思っております。したがって、自転車の点検、保険加入の促進を行っていくと同時に、ルールとマナーの向上、これをしっかりやっていきたいと思うんですが、まず現状として、今人口がふえて自転車利用者もふえておりますし、他の地域からも多くの方が自転車で区内を通るケースもあると思いますが、区内の自転車事故の件数など最新の状況を教えていただければありがたいと思いますのでよろしくお願いします。

 それからもう一つは、この保険加入の手続をするときは、これは私なりに想定するんですけれども、近所の自転車屋に行って、そこで整備をお願いして料金を払い、そこでいただいた領収書を持って区の窓口に来て助成の手続をすると、こんなイメージなのかなと思うんですが、その点、ちょっと具体的に、区民の方からするとどんな手続になるのか、教えていただければと思います。

○松本副参事(交通安全対策・特命担当)
 区内の自転車事故の状況でございます。

 昨年、平成27年の1年間で発生いたしました自転車事故につきましては、250件ございました。対歩行者につきましては28件、自転車対自転車については7件、その他単独、それから自動二輪車との接触事故等々が215件で、合計250件でございます。

 以上でございます。

○望月環境政策課長
 保険の加入助成の手続についてでございます。

 まず、自転車を所有されている方が、点検依頼ということで自転車安全整備店というところで整備をお願いし、そのお店のほうから、保険加入ということであればTSマーク張りつけのうえ、保険加入書が発行されます。その発行された加入書の写し、あるいは請求書を区の窓口のほうにお届けいただくと。区のほうとしては、先ほど言ったように要領等これからでございますけれども、現在のところでは、口座振替というような形で1,000円分、あるいは2,000円分になる方もいらっしゃるかと思いますけれども、そういった助成費をお支払いするというような手続を今想定しているところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 それぞれありがとうございます。区内でもまだまだ自転車の事故、特に対歩行者については横ばいからやや上昇している傾向なのかなというふうに感じております。私もふだん自転車に乗っておりまして、私自身も気をつけてはいますけれども、本当にちょっとした気の緩みで事故に遭いそうだと思うときも時々ございますし、また、走っている中でも、ちょっとあの自転車のマナーは厳しいなと感じるときもあります。いずれにしても、私も肌で感じている点も含めて、やはりルール、あるいはマナーの向上というのは大変重要だと思っております。

 先ほどの御答弁の中で、台東区で既に実施しているというお話がありました。実は先日、議会局に少し調査をお願いして調べていただきましたら、東京都内では、今おっしゃったとおり、台東区、それから三鷹市、武蔵野市で既に行われております。特に三鷹市と武蔵野市では自転車の安全講習会受講者にこの保険の助成券を配付すると。つまり、この助成の取り組みを行うに当たっては安全講習会に出席していただく、これを1つの条件のような形にしているようであります。

 しかしながら、実績の件数となるとなかなか、過去の継続している件数がどのぐらいかわかりませんけれども、平成27年度だけで見ても、台東区では助成件数が935件、三鷹市では、平成27年度は未集計ですが、平成26年度で14件、武蔵野市では117件と、少し件数には差があるようであります。しかしながら、考え方としては、この保険加入の取り組みにあわせて安全対策、これを充実させていくべきだと思いますけれども、改めて御見解をお願いいたします。

○望月環境政策課長
 済みません、まず先ほどのお答えの中で助成金の額を2,000円というふうにちょっと間違えて発言してしまいましたが、1,000円の助成ということで区のほうでは予定をしておるところでございます。一般的に保険料が1,000円から2,000円かかるということでございました。失礼いたしました。

 それと、今の御質問のルール、マナーの周知徹底、そういった部分でいきますと、三鷹市、あるいは武蔵野市のほうでは講習会の受講者の方を対象に保険の助成を行っているということは本区のほうでも認識してございます。今回始めるに当たりまして、安全講習会はもちろん必要でございますし、警察とも連携しながら、なるべく広くそういった普及啓発を行っていきたいという中で、できるところから始めるという意味もございますけれども、広くということでの中では点検整備を行った方に対して補助を行うという、台東区と同じような方法でという形になっております。

 台東区の実績も、先ほど委員のほうから1,000件弱というようなお話を伺っております。そういった中でいきますと、本区で始めた際に、普及啓発を図る中でどの程度の方からまずお申し込みがあるのかというようなところもございます。なるべく多くの方に自転車の保険の大切さというのを知っていただく機会は、これまでも、例えば春と秋の交通安全運動の週間の際にそういった普及啓発を図っているところでございますが、まだなかなかそういった部分の認識等が低いという状況もございます。まずは次年度から取り組みを始めまして、さらに、例えば交通安全運動の中で自転車の講習会みたいな形のものが取り組めれば、そういった部分も検討してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。ぜひそうした安全講習会、御検討いただきたいと思います。

 それから、調べていただいた中には、武蔵野市は独自でパンフレットもつくっておりまして、大体自転車関係のチラシとかパンフレットになりますと警視庁等がつくっているものが多いんですが、武蔵野市は独自でその地域に合ったものを、ルール、あるいはマナー、こういうところを気をつけてくださいとか、市内の事故は今このぐらい起きていますとか、すごく自転車に乗っている方から見ると、あっ、本当に気をつけなくちゃいけないな、こういうところに注意を払わなくてはいけないなというのが感じられるようなそういう冊子をつくっているんですね。

 ですので、今言った安全講習も検討していただきながら、これも例えばですけれども、自転車屋、協力店のところにこういう冊子を置いていただいて、整備を求めに来られた方に渡していただくとか、あるいは区の窓口等に来られたときにはそうした冊子もお渡ししていただくとか、なかなかルールを学ぶ場というのは少ないので、ぜひそういった工夫もお願いしたいというふうに思いますが、この点、御見解はいかがでしょうか。

○望月環境政策課長
 保険加入での自転車商との協力関係についてでございます。

 当然、今回の自転車保険の加入というのは、先ほど申しましたように、まず自転車商の方のところで点検整備を行っていくのが最初でございますので、その際に、今、委員が言われましたような、例えば普及啓発のためのチラシであるとか、パンフレット、こういったものの協力はできればやっていただきたいというふうに思っております。区内の自転車商とのつながりはリサイクルの関係で現在もございますので、そういった部分での打ち合わせ等も通じながら、どのような協力ができるのかも含めてお話を進めさせていただき、安全利用の向上に努めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ぜひ御検討をよろしくお願いいたします。あわせて今、駐輪場の定期利用、一時利用があるんですけれども、地域の方から一時利用の駐輪場がある場所がわからないというお話をいただきまして、整備のタイミングによってはなかなかチラシをつくるというのは難しいのはわかってはいるんですけれども、コミュニティサイクルのああいったパンフレットがあるように、一時利用の駐輪場もこういうところにあるというのがわかるようなものもあったほうがありがたいなというふうに思っております。その点についての御検討はいかがでしょうか。

○望月環境政策課長
 自転車の一時利用についてでございます。

 ことしの1月5日から一時利用のほうを始めさせていただきました。現在設けている場所については区報等でお知らせしたんですが、もう少し広く周知が図られるように、そういった工夫は検討してまいりたいと思っておりますが、実は一時利用につきまして、現在まだ行っていないというか、行えない駐輪場もございます。そういった部分で全ての駐輪場ではないという状況になってございますので、その辺が今度どうできるのかということも含めながら検討を進めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 御検討をよろしくお願いいたします。次に、交通という関連から、少しバリアフリーという視点も入れて質問させていただきたいと思います。

 1点は歩道上のベンチの設置についてなんですが、区内では、本当に歩行者も多いですし、また道路幅も狭いですからなかなか難しいんですけれども、現状どのぐらい設置されているのか、また今度どのように拡大していこうと想定しているのか、教えていただければと思います。

 それから、もう1点は公衆トイレについてなんですが、公衆トイレについては先ほども議論がありましていろいろ私も伺っていたんですけれども、予算案では設計が想定されていますけれども、今まで公衆トイレの事業を行ってきて、先ほども少しありましたけれども、何か課題を感じて、その上でこの設計にはこういった改善を盛り込んでいこう、あるいは管理の仕方もこう変えていこうとか、何か狙いがあるようでしたら教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○三留道路課長
 歩道のベンチについてでございます。

 これまでの取り組みといたしまして、高齢者、障害者など全ての人が安全で快適に通行できる歩行空間の形成を図るため、人にやさしい道づくり実施マニュアルを作成し、人形町通り、八重洲通り、それから清澄通りなどの歩道に設定してまいりました。基数で言いますと、合計で104基になります。

 また、その他の取り組みといたしまして、道路に面した緑地帯などにベンチや花壇などを設置する街角広場の整備などもあわせて実施しているところでございます。先ほど委員のほうから御発言がありましたように、歩行者の、要は通行動線の阻害にならないように配慮して設置をしなければいけないということで、広幅員の歩道にこれまで設置してきたところでございます。

 今後の取り組みといたしまして、安心・安全に歩行空間を確保しつつ、道路の植樹帯の切れ目であるとか、街路灯、道路附属物の脇であるとか、通行阻害にならないような場所を選定しながら、ベンチ、要は単座スツールであるとか、ちょっともたれかかるようなサポーターベンチであるとか、そういったものを順次設置していきたいなとは考えてございます。とはいいましても、なかなか全線での対応というのはちょっと難しいかなと思っておりますので、これは順次対応していきたいなと考えておるところでございます。

 また、その他の取り組みといたしまして、現在日本橋堀留町、日本橋富沢町付近で電線共同溝の整備をしておりますが、こちらのほうが3メートル歩道を5メートルの歩道に拡幅することができましたので、整備はまだ先になるんですけれども、道路整備の際には、そういったベンチであるとか、植樹帯、そういったものの環境整備も含めて検討していきたいなと考えているところでございます。

 以上でございます。

○溝口水とみどりの課長
 公衆トイレの課題でございます。

 やはり24時間いろいろな方が御利用されるということで、前委員からも御指摘いただきましたとおり、いろいろな扱い方によって汚れ等も目立つということで、そのあたりでも、清掃と、あと部材のほうで解決する方法もないかと考えておるところでございます。例えば公衆便所が室内便所と一番違うところは、いろいろな方が泥のついた靴で入るということもございまして、水をまいて床を清掃するという点でございます。常に乾き切らずに次の清掃に入るので、イメージとしてはちょっとじめじめしているというような感じを受ける方もいらっしゃると思うんですけれども、今後、タイル等の性能で、例えば乾式タイルで水を流さなくても拭くという形で汚れがとれるとか、そういう製品も検討して、公衆便所の素材として対応できるものはないかと、そのような点を考えていきたいと思っております。

 また、そのほかにも、やはり安全・安心に御利用いただけると、公衆便所は常にその使命を担っていると思っております。中はもちろんですけれども外も明るくするというのも非常に大事な点かとは思います。公衆便所は周りに緑も植樹しておりますが、そういうもので逆に暗い雰囲気になっていないか、また、街路灯等で明るさは夜も保たれているか、その辺を、植樹の成長もございますので、常に点検等しながら、安全・安心な公衆便所に努めていくということも課題でもございますし、今後も取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 大変わかりやすく説明いただきましてありがとうございます。

 まず、歩道上のベンチについてなんですが、地域のある御高齢の方から、大変お足が悪くて、荷物もいっぱい持っていて、休もうと思ったら目の前にバス停があったのでバス停のベンチでちょっと休もうとしたんですけれども、バスに乗る方が利用するというところもあったもんですから、少し残念な思いをしながら移動されたと、そんなお話を伺いました。

 私もその話を聞いてから、改めて自転車でまちを走っていく中で思ったんですが、これは私が勘違いしたのかどうかわからないんですけれども、何となくバス停の周りって、ちょっと人が立ちどまるような空間になっているのかなという気がするんですね。これはいろいろ調査してみないとわからないんですが、例えばバス停をただの交通の停留所だけではなくて、何か少し荷物を置いたり、また高齢者の方が安心できる、スペースをとらないような、今はいろんなベンチがありますので、そういったベンチを周りに置いていただくとか、そんなことを一度検討していただきたいなと思っております。

 それから、トイレについてなんですけれども、大変重要であるということは先ほどの議論のとおりですし、私もずっとそう思っているわけですが、先日政府のほうで日本トイレ大賞というのが行われていろいろ発表がされたそうです。このトイレを進めていく上では、政府は、快適な暮らしへの転換の象徴としてトイレに着目していこう。一生のうち8カ月から11カ月間という長い時間トイレで過ごすであろう。したがって、その質の向上が私たちの人生のクオリティーを上げていくんだと、こういう視点でトイレ大賞というのを行っております。

 その中でさまざまな分野がありまして、観光施設、民間の施設、いろいろあるんですけれども、公衆トイレという中では、渋谷ですとか横浜のネーミングライツ事業を通して大賞に入れております。これは行政と民間が一体となって管理をしっかりやっていくと、そういう視点だと思うんですけれども、やはり工夫の仕方によっては、民間の目を入れることによってもまたトイレ環境が向上していくと、そんな内容でありました。

 これは、また今後もこういった議論もさせていただきたいと思うのですが、そこで1つ伺いたいのは、先ほどBRTの話もさせていただきましたし、今後交通をさらによくしていかなければならない、そういった中で、やはりバリアフリーという視点は大変重要だというふうに思っております。これまでも東京都の指針、あるいは区ではまちづくりの指針の中に盛り込んでおりますけれども、例えばバリアフリー新法の中でバリアフリー基本構想を任意でつくってくださいといった話がありますが、このバリアフリー基本構想、今ちょうど中央区で基本構想の審議を行っておりますが、そういった中で、例えば晴海通り、あるいは環状2号線、また清澄通りとか、中央通りとか、それらのどこか1つをモデル地域とし、バリアフリー基本構想というものをつくって、今言った、本当にささいなベンチのことですとか、また付近の公衆トイレのことですとか、あるいはBRTの乗り継ぎの方法ですとか、総合的にしっかり検討していく1つのきっかけになると思うんですが、この点、御見解はいかがでしょうか。

○宮本環境土木部長
 本区におきましては、福祉のまちづくり実施方針に基づきまして全庁的にバリアフリーの推進を図っているところでございます。そういう中では、バリアフリー新法を見据えまして、建築物、あるいは駅施設などからの道路を隔てて目的の施設への点的なものから線、面的な整備をできるだけ目標といたしまして整備を進めております。駅のエレベーターなんかはかなり整備が進んできているところの中で、今、委員御指摘のベンチなどについては、なかなか外を歩くにしても高齢者の人が休む場所がないということで、こういったものは少し欠けている部分があったのかなと思っておりまして、今後整備を推進していきたいなと考えているところでございます。

 いずれにしても、今後2020年オリンピック・パラリンピックも控えていることでもありますし、どこを重点的にということについては難しいところがありますけれども、しかしながら、総合的にバリアフリー、歩道の平たん化なども含めまして計画的に進めていくということは重要だと考えております。そういう視点に立ちまして今後整備を推進していきたいと考えております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。ぜひ御検討をお願いしたいと思います。

 せっかく国のほうでそういった基本構想をという話がありますので、ぜひそれを生かしながら本区にふさわしいそうしたモデル地域をまず整備していただいて、それを面的に広げていただければと思います。本当はこの後アダプト制度とマンション管理について質問させていただこうと思ったんですが、また別の機会にさせていただくことにしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。

○礒野委員
 ただいま第6款「土木建築費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後3時55分に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 午後3時55分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。

 暫時休憩いたします。

(午後3時22分 休憩)


(午後3時55分 再開)

○中嶋委員長
 休憩前に引き続き委員会を再開します。

 第6款「土木建築費」について、質問者の発言を願います。

○奥村委員
 初めに交通問題についてお聞きします。

 昨年の決算特別委員会での私の質問に対する答弁で、コミュニティサイクルの実施や環状2号線の部分的な開通などによってまちの道路環境や交通環境が変わることを踏まえて道路のあり方や交通のあり方を総合的に検証していくという御答弁がありましたが、現在ではどういった検証がされているのか、そうした交通について検討組織というものが既に立ち上がっているのかという点について確認をさせていただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 決算特別委員会での答弁ということでございますが、私のほうで答弁したかどうか、ちょっと覚えがないんですが、先ほどのお話のように、コミュニティサイクルは、昨年10月から区の方で実施したという状況がございます。それと4区連携が2月から始まっているという状況。それから、環状2号線については、前委員の御質問にもお答えしましたが、ことしの市場の移転、そういった形の中での暫定開通が行われると。ただ、そういった部分での交通のあり方全体の検討、あるいは組織というものは今のところは特にはないという状況でございます。

 ただ、これまでも、先ほども御答弁で申し上げましたように、東京都のほうには働きかけ、そういった部分であるとか、BRT等については東京都と協議、検討を行っている状況もございますので、検討は引き続き行っていくという状況でございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 済みません、最初に言えばよかったんですけれども、吉田副区長の御答弁だったので、副区長からもし御答弁できることがあれば、検討についてどういうふうに、今の時点では検討組織はないということでしたら今後どのように区として立ち上げていくのか、いつぐらいをめどにそういう交通の問題について検証、検討していくのかという点について確認をさせていただきたいと思います。

○吉田副区長
 この件については、さきの委員にもお答えをしたとおり、本区としては、恒常的な組織というよりも、現実の問題、交通に関係する部局との間での調整、東京都との調整、そういったことを常時やっておりますので、それはそれで作業としては進めさせていただいております。前委員にもお答えをいたしましたように、私どもとしては、これはいろいろもろもろ問題がございますけれども、少なくとも東京都のさまざまな事業との絡みにおいて、いろいろ交通問題が深刻化する状況もございますので、新年度早々には一つのまとめとして東京都に対してある種の申し入れをしたいと申し上げましたけれども、そういったところを1つはマイルストーンとしながら前に進んでいこうというふうに思っております。

○奥村委員
 では、新年度に東京都に申し入れした後、それをまた受けて、区のほうでできるだけ早い時期にそういう検討会のようなものを進めていくという流れになるのかどうかという点についても確認させていただきたいと思います。

○吉田副区長
 その部分についてある種の具体的な回答がどういう時期に出てくるかということにもよるんですけれども、問題は、基本的には、私どもの検討もさることながら、全体としての将来像の描き出しを基本構想でもやっておりますので、そういった部分とのかみ合わせ等をしながら継続的に連続的に作業は続けていくだろうと思っております。また、実はこの交通の問題に関して、とりわけコミュニティサイクルを初めとして自転車交通のあり方などについては、徐々に駐車場の整備等も進めながらでございますけれども、地域の中でそれぞれ話し合いをしなければならないものも多々ございますので、そういったものを連続的に継続的に話し合いをさせていただきたいと思っております。

○奥村委員
 基本構想も策定しますので、それともあわせて地域での話し合いも必要な部分があるというお話でしたので、私が申し上げたいと思ったのは、交通整備だけでなくてそこに交通安全対策ということも一緒に含めていただくことです。交通の形態、いろいろ新しいものが出てきたりして変われば、その中で区民の方にとっても非常に生活が大きく変わるわけですし、もちろん影響が出てくるわけですから、事故など起きないように、区民も参加するような形で危ない場所等のヒヤリハットマップのようなものを作成して、きちんと道路の形状によって適したハンプですとか、狭窄部ですとか、屈曲部とか、いろいろなものがありますけれども、そういう細かいものも一緒に検討していくような作業を、ぜひ区民の方も参加するような形で進めていただきたいという思いなんですが、いかがでしょうか。

○吉田副区長
 交通安全については、当然ある意味で地元の方々の御参加もいただかなければいけないんですけれども、それは交通安全ということだけではなくて、例えばまちのあり方みたいなものについて地元の方たちがどう考えて、そこの中で、例えば交通はどう考えるかというようなことが、やはり基本的にはあると思っております。

 これはまちとして一番わかりやすい話なんですけれども、例えば銀座などというまちを捉えたときに、これは商店街の方々ともいろいろお話をさせていただいておりますけれども、昭和通りとか、外堀通りのところにうまく駐輪場をつくったとしたらば、正直なところ、中央通りは自転車はちょっと勘弁してほしいよねというような議論も現実にあるわけです。

 そういうまちの交通のあり方というものについて話を整理していきながらそういった交通安全対策も同時に講じていくということでないと、まちはそれぞれ生きているものですから、例えば午前中は物流を入れなきゃならない、午後になったら、どちらかというと歩行者優先でいかなければならないとか、そういったことの調整もあるわけです。そういったものについては、これからあらゆるレベルでの交通計画は地元との協議、調整、そういうものを抜きにしては当然話はできないと思っています。

 そういう面的な話し合いを、実はこれまで余りしてきていない。どちらかというと開発計画とか、いわゆる上部の建物計画とか何かについては、ある意味でまちづくり協議会を通じて話をしたりしておりますけれども、実は交通の部分などについては基礎的な話し合いをちょっと欠いている部分がございますので、そういったものを充実させていくことが今後新しいまちをつくっていく上で重要なことだというふうに考えております。

○奥村委員
 本当にまちといってもそれぞれ特性もあるわけですから、住宅地域もあれば商店もあり、いろいろなので、そういう特色に合わせてきちんと交通がどうあるべきか、今まで欠けていたという面的な意味でのそういう全体的な調整、その中に交通安全対策も含めていただいて、繰り返しになりますけれども、協議会のようなものをもし開催するようであればそこにきちんと住民の方を入れて進めていただきたい。まちの町会長ですとか、ある決まった方だけが住民の代表として出るような、よくそういう審議会がありますけれども、そういう形ではなくて、できるだけ区民の方が入るような形での協議会をぜひ進めていただきたいということを要望して次の質問に移ります。

 次に、緑のアダプト制度についてお聞きします。

 緑のアダプト制度の一つとして、地域による公園自主管理活動支援事業というものがありますけれども、この制度は区内に54ある公園や33ある児童遊園の清掃、そして維持管理作業などを地域の方々に行ってもらってその活動に対して区が助成や支援を行う制度で、現在、区内の町会・自治会に対して中央区立公園と自主管理制度の御案内というパンフレットが配られて参加者が募られています。区内には、区政年鑑で見ますと約170の町会・自治会があると思いますけれども、参加したいという返答があったのが何団体なのかという点について確認をさせていただきたいと思います。

○溝口水とみどりの課長
 公園等の自主管理支援事業でございますけれども、平成27年度から事業を開始いたしまして、現在この活動をされている団体は2団体でございます。

 以上です。

○奥村委員
 現在2団体ということですけれども、なかなか参加団体として手を挙げるところが少ないという状況にあると思うんです。区としてはどれぐらいの参加団体数を目標にしているのかという点が1点と、活動の内容は清掃や除草などの必須活動とごみ収集や芝生の刈り込みなどの選択活動に分けられていて、区からの助成金は、基本料金が1カ月2,000円で1年間で2万4,000円、ごみ収集は1カ月70円で1年間で840円という助成額になっています。この仕組みでは1団体1公園ということではなくて1つの公園を近隣の複数の団体で清掃するということもあり得るものだと思うんですけれども、複数の団体が参加する公園と1つの団体しか参加できない公園だと団体にかかる負担に違いが出てくると思うんですけれども、この助成について公園の面積等々にかかわらずどの団体に対しても出される助成金は同額なのかという点について確認をさせてください。

○溝口水とみどりの課長
 まず、区の想定している団体数でございますけれども、新年度、平成28年度は、既存の団体2団体と新たに3団体ということで予定をしております。

 基本料金等の活動支援でございますけれども、いろいろ事務連絡ですとか、基本的な公園の活動に関するところでは1団体月額2,000円ということで基本料金を計上しております。そのほか清掃ですとか、御希望のところは芝生の刈り込み、堆肥、これらは、今、委員おっしゃるとおり、非常に広い公園から児童遊園のような小さい公園までございますので、面積に応じて単価を掛けてというような形で活動支援金をお支払いしております。ですので、公園の大きさによって金額も違ってくるような仕組みになってございます。

 以上です。

○奥村委員
 平成28年度は新たな1団体も加えて3団体でということだと思いますが、最終的には何団体ぐらいを目指しているのか、将来的な目標の団体数というものをお示しいただきたいと思います。

 それと、リバーシティの場合ですと、5つの自治会に提案されていてこの御案内が送られていると思うんですけれども、晴海運河に面した石川島公園の非常に広大な敷地で、運河に向かって土手のような芝生の傾斜部分もあって、桜並木もあって、遊歩道部分には敷石が敷き詰められていて、石のすき間からは草が生えているような、非常に手間がかかると思われる、そういう場所なんですけれども、こうした公園の清掃と維持管理の費用なんですが、予算書で見ますと公園と児童遊園の維持管理として約5億円が計上されています。その内訳は清掃委託が約2億円でそのほかの維持管理が3億円となっているんですけれども、参加団体がふえていくとこの部分の経費というのがどういうふうに削減されていくのかという点についてもお示しいただきたいと思います。

○溝口水とみどりの課長
 まず初めに、先ほどの御質問で再度お答えさせていただきます。平成28年度の参加団体の想定ですが、平成27年度にやっている既存2団体プラス新規で3団体を見込んでおりますので5団体になります。

 将来的にはということでございますけれども、今後参加される新規団体の状況を見ながら、私どもとしては毎年二、三団体ふえていくといいかなと思っているところでございますが、それはこちらから強制するものではございませんので、そのときの状況でということになります。

 また現在、新年度から新たにもう1団体やるというところがございますけれども、そこは、実は今年度試行ということで、昨年の秋に御相談いただきまして、そこでいろいろ話し合いをして、皆さんで定期的に試しにやって、これだったらできるねということで来年度から新規に始める団体でございます。平成29年度以降につきましても、平成28年度に御相談いただいて、状況を見ながら団体をふやしていければと考えております。

 また、先ほどの予算、経費に関する問題でございますけれども、私ども、この清掃委託費の算定に当たりましては、今民間に清掃を委託している委託金額などを参考にしまして算出をしております。また、自主管理をやっていただけるという団体がある公園につきましてはその分清掃の回数も減らしております。今まだ2団体2公園ですので、この分で大幅な減額は見えてはきませんけれど、当然この支援事業とイコールで清掃委託のほうの回数が減るというような仕組みで組み立てております。

 以上です。

○奥村委員
 なぜその予算の角度からちょっとお聞きしたかといいますと、私が佃リバーシティで聞いている1つの意見として、区が本来責任を持って行うべき公園の維持管理の仕事をわずかな助成金で区民に押しつけるものなのではないかという声ですとか、こんな広大な公園の敷地を自治会で維持管理なんて無理だとか、そういう声が、実際に地域でそういう解釈をされている方から出ているのも事実です。

 もちろんこれは強制ではないんですけれども、ただ、そういうふうに戸惑っているという状況もあります。私としては、区として地域の方々が愛着を持って自主的に管理を行うことで公園が地域コミュニティの場となることを目指して実施するとしているので、この目的であるならばちゃんとその意図が十分に伝わるように丁寧に説明していかないといけないのではないかと思うんですけれども、そうした自治会や町会、住民の方々に対しての説明会というのがどのように開かれているのかという点について確認をさせていただきたいと思います。

○溝口水とみどりの課長
 まず、この事業の御案内についてでございますが、平成27年度に開始いたしまして、初めに行政懇談会の場でこの事業が始まりますという御説明をさせていただいております。その後、7月に全町会・自治会175団体にこの事業のチラシの御案内をさせていただきました。また高齢者クラブにも、役員会に1回御説明に上がりまして、その後全体会でも説明をさせていただいております。この事業は地域の皆さんで自分たちのエリアの公園を自主管理していただく地域コミュニティの場として活用していただくということが目的でございますので、このような団体のところにお声がけをしているところでございます。また、御案内をした後にお問い合わせをいただいたのは7件ございました。ちょっと話を伺いたいということでこちらから出向いてお話を伺ったりということで御説明をしておるところでございます。

 そのうち、委員からもお話がございました石川島公園のある自治会から、やりたいんだけれどもという御相談をいただきまして、職員のほうで御説明に上がりました。そのときに、石川島公園は、リバーシティ、高層の住宅がずっと公園沿いにございますので、私どもも地域コミュニティの場ということで、公園を皆さんで使っていただくので、ぜひ面で、横の幾つかの自治会で、皆さん一緒にやったらどうですかという御提案をしましたところ、縦の自治会としての活動はあるけれども、隣の自治会といろいろやるというつながりがないというお話をいただきました。連合町会長さんにもお話をした上で、地元の町会、またここの石川島の自治会、全部で8団体に一度区の方でお声がけしまして集まっていただきました。

 それで、このような事業があるのでぜひ皆さん一緒にやりませんか。もしよければいかがですかという御提案をしたところ、そのうちの3団体がぜひやってみたいということで、その後区の職員も中に入りまして4回ほど検討会をひらきました。そこでいただいたお声としては、自分たちの自治会の活動というのはあるんだけれども、隣の自治会となかなか一緒にやるというのがなかったので、横のつながりができてこれはすごくいいんじゃないかという話に発展いたしまして、そこから自治会の中で会長とか会計とか横のつながりでぜひつくってやってみようじゃないかというお話になりました。たしか2月から3回ほどお試しで実際に作業もしていただいております。その際に区の職員も、日曜日ですけれども、一緒に活動して、それで4月からやりましょうというお話になりました。

 こちらのほうも、自主管理ということで、清掃ですけれども清掃業者とは当然違いますので、委員がおっしゃる、石畳の草まで全部抜いてくださいとか、そういうところまではこちらのほうも求めてはおりません。あくまでコミュニティで週1回は大きいごみを拾っていただくとか、子供の見守り等をしていただく。また、マナー違反につきましては、その場で注意しなくても区のほうにこういうのがあったということで言っていただければ区で対応しますという形で、あくまで自主的な活動として、地域の公園を自分たちできれいに管理して地域コミュニティを育んでいただくということが目的でございますので、費用削減のため負担を押しつけるというものでは決してございません。

 また、その費用につきましても、現在公園を委託している事業者の単価を見ましてそれで計上しているものでございますので、私ども、決して区民の方に事業者より安く清掃していただこうという考えは全くございません。

 以上でございます。

○吉田副区長
 このアダプト制度については、私どもとしては、理想を言えば、清掃も管理も含めて地元の方に公園を全部やってもらいたい、そういうふうな形で考えているし、そのときに高齢者の方々を含めて地域の方が公園管理を通じて寄り集まってくれることが理想だと思っている。そういう意味で区内の公園を全部そういうふうにしたいと思っておりますけれども、実はこの件に関して、例えば晴海でもリバーシティでもそうですが、うまくいっている自治会とうまくいかない自治会との間でいろいろそういう話が出てきてしまってトラブルになっているケースは現実にあります。ただし、私どもとしてはそういう理想でやっておりますので、ぜひその点を御理解いただいて、積極的に側面からも御支援いただくようにお願いいたします。

○奥村委員
 その地域コミュニティをどう形成していくかというのは重要な問題ですし、災害時などにもそういう横のつながりで助け合ったり、そういう広がりも持つものだと思います。この事業の目的がきちんと達せられるように、まだ理解していない方も大勢いるのだとすれば、そういう方にも今後も丁寧な説明をしていただきたいということを要望して質問を終わります。

○中嶋委員長
 次の質問者の発言を願います。

○志村委員
 まず、マンションのスラム化の問題についてお聞きします。

 マンションの実態調査をこれからやるということで、遅い感じもしますけれども、評価もできるかなと思います。基本計画2013でもマンションの老朽化問題に触れて、適正なマンション管理の対策、相談支援体制の充実、分譲マンションの改修、建てかえの支援というのも出されているのは承知しています。

 ただ、こういう中で、やはり単なる老朽化でない、それを超えてしまっている状況のマンションが今あるということです。高齢化するマンション住民や管理費・修繕積立金の滞納、またこれからは東京五輪前後に想定される不動産投資家の売り逃げによる空室率の上昇など、この問題を放置していたら本当にマンションのスラム化という危機を迎えると思います。待ったなしの課題であるということで、区内で進むマンションのスラム化について行政がどう向き合うかについてお聞きしたいと思うんです。このスラム化について、認識と課題、また対策についてお聞かせください。

○田村都市整備部長
 中央区のマンションのスラム化ということでございます。

 今現在、中央区内のマンションでスラム化が生じているといった認識は持ってございませんけれども、ただ、現実に地域の中を歩いてみますと、夜明かりのついていないマンションのお部屋があるということは承知しております。現在の区内のマンションの空室状況、これは民間の、いわゆる不動産調査会社のデータを見させていただいた中での話ですけれども、20%ちょっとぐらいの中央区内のマンションの空室化、これは賃貸も分譲、所有物件も含めてそういった状況にあるというようなデータを見たこともございます。

 ただ、そういったことから、今後マンションの実態調査というようなものを通じながら、現実的に今区内のマンションはどういう状況になっているのかというものをしっかりとまずは把握していきたい。空室についても、今、委員のほうからありましたように、投資物件としての取得でありますとか、本区は、いわゆる復興というような形で市街地形成がいち早く済んでいる状況の中で建物そのものが相当老朽化しているというような状況があって、建物が現状の生活体系に合わなくて住まわれていないというような状況も数多くあって、こういった建てかえというような問題も、今後適切に対応していかなければならないだとうというふうに考えてございます。

 そういった状況の中で、今、遅いというようなお話でございましたけれども、現実の状況に目を向けながら、そういった姿勢を持ってマンション問題というものにしっかりと対応していくと、そういった必要があるというふうに認識してございますので、今回予算計上させていただきました調査のデータをしっかり整理、分析した上で、今後そういった取り組みにつなげていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 やっぱり遅いですよ、調査が。もう二、三年前になるのかな、テレビで放映されたんですけれどもね、これまで適切な修繕工事をしてこなかったので屋上とか外壁のひびから雨水がコンクリートに浸入する、給排水管にも汚れが詰まって修繕工事をやろうにも積立金が足りない、しかしそこに住んでいる多くを占める高齢者世帯やまた賃貸所有者の方が新たな出費に反対しているので修繕が進まないと。画面では周りがぼやけていましたけれども、私は佃に住んでいるんですけれどもね、区内のマンションだとわかりましたよ。

 国土交通省の調査でも、管理費とか修繕積立金を3カ月以上滞納している住戸があるマンションというのは全国で約4割に上っているというね。だから、修繕したくてもできないマンションというのが今多数、都市整備部長は1つも握っていないと言うから、多数と言うと語弊があるが、存在しているんですよ。私は最低1つは知っているんだからね。だから、こういうスラム化というものに本当になってしまったらまち自体の魅力もなくなってしまうと思います。

 88%が高層住宅で、こういう分譲マンションに住んでいる方も、7割ぐらいかな、この資料に記載されています。そういう大事な問題なんですけれども、この基本構想が今度、もう新期が始まって来年度はやりますけれども、この中央区基本構想にかかわる基礎調査報告の中にマンションの老朽化に関するデータがないんですよ。世帯の7割が分譲マンションに住むという中で、また中央区の重要な社会的資産であるマンションの老朽化問題の課題とかのデータがない、これはなぜでしょうか。

○田村都市整備部長
 マンションについては、当然これは私的財産でございますので、いわゆる賃貸物件であっても、それから分譲のものであっても、それぞれに所有者の方がいらっしゃるわけでございます。今の例示のありました管理組合等々についての修繕積立金についても、確かに昔のマンションでは組合も設置されておらず、管理経費等の積立金というようなものについてもそういったことが行われていないというような状況にあるということも我々認識している部分はございますけれども、そこの部分に、直接今、区のほうが何か手を入れられるかということになると、正直言って難しいところがあるというふうに思ってございます。

 ただ、だからといって何もしないということではなくて、どういったことができるのか、これはもう前々から老朽化マンションの建てかえというようなことのお話もさまざまな機会でいただいておりますけれども、そういったことも含めてどういったことが行政としてできるのかというようなことをしっかりと整理をしたいということで、今回調査というお話をお願いするわけでございます。基本構想等々の関係については、当然ながら、そういったものを明らかにしながら、そのあたりをしっかりと計画の中に反映をさせる、そういった取り組みをすることが重要だというふうに思っているのが現時点での我々の考えでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 マンションの建築年数なんかは、都市整備公社でわかるとか、そういうデータは調査すればあるわけですよね。************に頼んでいろんなデータがありますけれども、開発する、これからつくるというデータは一生懸命に人口やなんかは出していますけれども、実際に今こういう負のストック、そういうものも調査をするということがないなというふうに思っています。個人の所有だと言いますけれども、社会的なまちの中でのまちの資産でもあるという認識も持たなければいけないというふうに思います。

 次に、耐震補強についてなんですけれども、いただいた資料の167で、旧耐震基準適用の建築物、木造で6,830棟、非木造で4,980棟あるとなっています。資料の166では、住宅等の耐震性総点検における指摘棟数が1,280棟あるんですね。なかなか進まないんですけれども、基本計画2013で、2011年度で88.7%の耐震化、これを2017年度、再来年度ですけれども、90%の目標値を立てていますけれども、達成の見込みはどうなのか、それから耐震化を100%に持っていくにはどの年度なのか、これは基本構想との絡みもありますので、この点の考えをお聞かせください。

○暮田建築課長
 ただいま委員御指摘のように、現状の耐震化につきましては資料にあるとおりでございます。総点検につきましては、耐震化に直接と関することではなくて、現状の区内の建物がどういう状況にあるか、これを調べておりまして、今後この状況をもとにまたいろいろな施策を展開していく、そのためのものと認識しております。

 確かに、基本構想等で耐震改修のそういった資料に数値等は掲げておりまして、今ちょうど耐震改修促進計画を改定しているものでございます。委員がお示しされたのは今年度までの計画ということで、ただいま改定しております中央区耐震改修促進計画の中におきましては、平成32年、2020年までに住宅については95%、民間特定建築物については95%という数値を掲げてございます。

 それで、進捗の状況についてでございますが、現在、住宅等につきましては当初の予定として掲げていたものに対しまして総戸数の93%が耐震化され、民間特定建築物につきましては86.3%と、目標の90%にはまだたどり着いていない状況でございます。ただ、今お示しいたしましたように、今年度新たな中央区耐震改修促進計画を掲げ、まず2020年までに95%達成するように進めていくと。

 100%に達するのはどの年度かというお話ですが、これにつきましては、まずは2020年までの95%、そのときの達成状況を踏まえまして、いずれにいたしましても100%を目標として進めておりますが、年度については、今は平成32年、2020年を目標にやっているということですので、その辺で御理解いただきたく存じます。

 以上でございます。

○志村委員
 基本計画2013には、2022年(平成34年)92%という目標が書かれている。これは住戸だから、95%に引き上げたという意味では全体として進んでいるというふうに思います。こういう努力は認めるんですけれども、やっぱりどこで100%を達成するかというのがあり、達成してほしいなと思います。しかし、基本構想と、基本計画ですけれどもね、基本構想の中にやっぱりデータがないんですよ。そして、これから30年以内にも、30年以内と言われてもう随分たっているけれども、大きな地震が起きるかもしれない。東京都も国も挙げて耐震化と言いながら、中央区のまちを安心・安全なまちにしようという基本構想の中にこの耐震の問題もない、マンションのスラム化の問題もないし、老朽化の問題もないということで、これから10年、20年、またその先の中央区のあり方というのが本当にみんなと議論できるのかというふうに思います。

 そういうことで、次は木造の建築物です。

 中央区の中には木造の建築物、住宅が大変多くありますけれども、この長寿化、これを全て市街地再開発でやろうという考えはもちろんないというお話も聞いております。だから、この木造住宅の長寿化というものをどう考えているのか。これも基本構想の中のデータにもないんですね。これも大事なこれからの中央区のあり方だと思うんですけれども、この木造住宅の長寿化についてどう考えているか、お聞かせください。

○田村都市整備部長
 木造住宅でございます。昨日、どなたか委員の中で中央区の地域についてお答えを副区長のほうからさせていただいた部分があると思います。中央区内は防火地域になってございますので、建物を建てかえるときには耐火建築物に建てかえていただくということが原則でございます。ただ、技術の革新等に伴いまして、木造の材質、材料を使った木質系の住宅ということも、規模については一定程度の限定がございますけれども、そういった形の建てかえ計画も可能となってございます。

 いずれにしても、そういった木造系の建物で更新されるのか、新しく耐火建築物、いわゆる防災等を考えたときの安心ということからそういった選択をされるのかというのはそれぞれ建物所有者のお考えでもございますので、区として積極的に木造にしなさいということはなかなか申し上げられません。

 ただ、法規制の中でそういった方向性で建てかえを検討されるということであれば、当然ながらサポートできる部分についてはサポートしていくということで、地区計画なんかも個別建てかえによって1部屋でも大きく建物をつくれるようにというような形の中の個別建てかえの推進にも取り組んでいるという状況でございます。

 以上でございます。

○志村委員
 もちろん自分の家をどうしようかというのは所有者の方の判断ですけれども、行政がサポートするということで、それは大事だと思うんですね。私は前にも中低層の木造の住宅の提案をしましたが、きょうはまた別の、もう皆さん知っていると思うんですけれどもね、CLTというやつですね。クロス・ラミネーティッド・ティンバーの略ですけれども、1995年ごろからオーストリアを中心として発展してきた新しい木質構造用材料です。今、都市整備部長もいろんな木質が生まれていると答弁された、その一つですけれども、これは、木の繊維を縦の方向と横、これを互い違いに組み合わせてそれを接着させた厚型パネルのことです。高層建築にも使うことができる技術です。今では世界各国で急速な伸びを見せていて、日本でも2013年12月にJAS規格が制定され、名称は直交集成板というそうです。

 一般的な集成板は張り合わせるときベニヤみたいですけれども、同じ方向で張るんですけれども、これはさっきも言ったように互い違いに組み合わせているということなので、性能的には高い断熱、遮音、耐火性を持って、持続可能な木を利用しているということで環境性能の高さなどの優位性を持っています。

 特徴は、高い安定性が得られるそうです。90ミリから210ミリ程度の厚みが一般的で、遮音や断熱性に優れ大判のパネルとして利用することで高い耐震性を確保することができる。気密性と高い省エネルギー効果、木材は多孔質材料のために断熱性能が優れている。断熱性能は、10センチ厚のCLTパネル、1.2メートル厚のコンクリート、5センチ厚のグラスウールが同性能。それからCLTパネルは熱伝導性がとても低く熱を遮断するそうです。

 建物を燃やしたところ、約1時間後に間仕切り壁を設けた防火戸が燃えるまでに燃えている室温は最高1,000度を超えたんですけれども、そのパネルの隣の部屋は18度と温度変化はなかったそうです。さらに、高い強度、優れた耐震性ということで、高い強度を持ちながら建物自体が軽量で地震被害の軽減につながる。地震国のイタリアでは7階建てのCLT建物の開発が進められている。国土交通省国土技術政策総合研究所で行われた国産杉のCLTパネル構造の実験でも十分な耐震案全性を有していることが示されたそうです。

 それから、施工がシンプルで鉄筋コンクリートなどと比べても短い建築期間。これは工場でCLTパネルの製造加工が行われるために現場での施工が少なくなる。それからそれぞれのパネル自体が柱とかはりになる性質を持っている。接合部はビスと金具による接合が基本なんですね、大判のパネルですから。ですから、従来の木造と比べても施工がシンプルで、熟練した技術者でなくても施工が可能になる。

 さっきもありましたけれども、国産の杉でも十分な強度を有する。杉は比重が軽くて断熱性能が高いからこのCLTに適していると考える。ですから、中央区の森とか多摩産材の消費拡大にもなる。さらにB材が活用できる。この床面積当たりの木材使用料が多いことと、また製材用には不向きである曲がっている木材など、これをB材か板で活用できるということで、森林の資源を無駄に消費するものはなくなるということです。いろいろ今、私、言いましたけれども、ぜひこういうのも研究していただきたいと思います。

 CLT工法については、中央区の、先ほど私が質問しましたけれども、木造建築物の長寿化に使えないか、耐震補強とかリフォーム、そういうものに中央区の森などの森林保全の促進のためにも活用するということも研究することが必要だと思うんですけれども、この点についての考えと、それから、2010年10月に施行されました公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律、きのうもちょっと触れましたけれども、この法律で地方公共団体に公共建築物での木材利用の取り組みや、あと住宅など一般建築物への波及効果、これを含めて木材全般の需要を拡大することを求められています。この法律についての区の受けとめについてお聞かせください。

○吉田副区長
 委員の御指摘の、木材、木造の長寿化という部分と、CLTの話はまた別の話ですよね、木材の活用ですから。

 正直、私どもも大変びっくりしたんですけれども、築地の地区で木造建築群が看板建築を含めて危機遺産などということを指定をされた。それで、それをどういうふうな形で保存していくかというようなことは、やっぱり私どもの町家の中にも、非常にいい、例えば歴史的な建築物もございますし、そういうものを木造としてどういうふうに長寿化するかというようなことは、私どもの区のほうで近代建築物100選みたいな形で象徴的に取り上げました建築物の長寿化については、公共側としても、文化遺産としての保存のために努力をしなければいけないだろうというふうに思います。

 それから、いわゆる環境的な視点からの木材を建築材料としてどういうふうに活用するかということで、今CLT化のお話がございました。この部分については、実は内閣のほうでもいろいろ推奨をしておりまして、例えば一つの考え方として選手村なんかでそういうものが使えないかというようなことも検討された部分はあるのでございますが、大変恐縮ですが、今の時点で日本の木材をCLT化して製品として売り出した場合に、なかなか非常に普及しがたい値段なんですよ。その部分でなかなか使いにくいというようなことがございまして、そういった木材の公共建築物への活用という部分については、環境形成上、我々も重要だと思っておりますが、現実の問題として、私どもの予算の範囲の中で公共建築物を再建築していく場合について、市場価格として適切なレベルにあがってこないと現実の我々の予算の効率的な活用という意味ではなかなか難しいところでございます。

 委員御指摘のように、環境的な視点からの木材の活用という部分については、今後の施設建設において十分反映させなければならないと思いますけれども、そういった指標を勘案しながら十分に検討させていただきたいと思います。

○志村委員
 まだ国も取り組み始めたばかりですけれども、中層、低層のまちづくりの可能性ですね、僕も前回選手村のお話をして、実際そういう提案もしている団体もありますよ、小栗議員が視察に行きましたよという話もしましたけれども、そういう可能性がだんだん見えてきている。こういうところで木造住宅を修繕するとなれば補強のやり方も、こういうパネルを使うやり方もあるでしょうし、また9階建てぐらいの集合住宅はヨーロッパではこれでつくり始めているということも事実なんです。ですから、まちづくりの可能性もあるんだという希望を持っていただきたいし、取り組んでいただきたい。

 それで***********協会というのが設立されて、もう御承知だと思うんですけれども、今言ったような幾つかの課題があります。高過ぎる。それは需要と供給の関係もある。また実際に中層住宅、また大規模建築、これについても可能にするということを目標にして、今こういう専門家の人たちの協会も設立されているということです。ですから、今サポートということもありましたけれども、こういう角度からも、また次の機会に新しいいろんな技術とかも御紹介できればいいんですけれども、中央区のまちづくりを中低層の木造建築中心にしたいと思っているし、その可能性は十分あるというふうに思っています。人と環境に優しく持続可能な木造建築物を重視した施策の展開を望みます。以上で終わります。

○礒野委員
 ただいま第6款「土木建築費」の質疑半ばでありますが、本日はこの程度とし、明18日午後1時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中嶋委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 明18日午後1時30分に委員会を開会いたしますので、御参集願います。

 本日はこれをもって散会いたします。

(午後4時47分 散会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

ページの先頭へ