ページの先頭です
トップページ  の中の  会議録検索(本会議・委員会等)  の中の平成30年 区民文教委員会(7月18日)
※発言が2箇所以上ある場合、「前を検索」「次を検索」で前後の発言箇所へ移動できます。

平成30年 区民文教委員会(7月18日)

1.開会日時

平成30年7月18日(水)

午前10時 開会

午後3時36分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 田中 耕太郎

副委員長 石田 英朗

委員 染谷 眞人

委員 田中 広一

委員 加藤 博司

委員 青木 かの

委員 渡部 恵子

議長 礒野 忠

4.出席説明員

(14人)

矢田区長

齊藤副区長

平林教育長

遠藤区民部長

眞下区民生活課長

鷲頭地域振興課長

木曽文化・生涯学習課長

田中商工観光課長(参事)

長嶋教育委員会事務局次長

伊藤庶務課長(参事)

星野学務課長

染谷学校施設課長

吉野指導室長

志賀谷図書文化財課長

5.議会局職員

田野議会局長

一瀬議事係長

酒井書記

秋山書記

6.議題

  • 区民生活及び教育行政の調査について

(午前10時00分 開会)

○田中(耕)委員長
 ただいまから区民文教委員会を開会いたします。

 本日、理事者報告の関係で図書文化財課長が出席しますので、御了承をお願いいたします。

 それでは、理事者報告をお願いいたします。

○遠藤区民部長

 1 中央区内共通買物券について(資料1)

○長嶋教育委員会事務局次長

 2 埋蔵文化財調査に伴う阪本小学校新校舎開設時期の変更について(資料2)

 3 平成29年度都内公立学校における体罰に係る実態把握の結果について(資料3)

以上3件報告

○田中(耕)委員長
 ありがとうございます。

 発言の持ち時間制につきましては、委員の皆様御承知のとおりでございますので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午前10時4分でございます。自民党49分、公明党23分、日本共産党23分、無所属の会10分、歩む会10分となります。

 それでは、理事者報告に対する質疑に入ります。

 発言をお願いいたします。

○加藤委員
 それでは、最初に、資料1の中央区内共通買物券についてお伺いします。

 共通買物券は、2009年、平成21年に5億円に増額し、ことしでちょうど10年を迎えたと思います。当時、2009年の人口でいいますと11万人、現在16万人を超えている。今後も増加することが予想されておりますけれども、多くの区民の方に御利用いただけるよう、やはり発行冊数の増刷を検討すべき時期に来ているのではないかと思いますけれども、その点についての御見解をお答えいただきたいと思います。

○田中商工観光課長(参事)
 ハッピー買物券でございます。

 こちらにつきましては、区内の消費を刺激することで、景気の回復ですとか、顧客の拡大の契機をつくりながら、区内の小売店の振興を図ることを目的に、発行、販売をしているものでございます。発行額につきましては、これまで区内の小売店の数や規模ですとか、そういった状況を勘案しながら、本区における効果的な消費規模ということで、5億円という設定をさせていただいているところでございます。確かに、今回も完売の時間が昨年よりもさらに早まるといったような状況がありまして、非常に区民の方に期待されているといいますか、非常に要望の強い部分だというふうには認識しておりますが、施策の目的等々を踏まえながら、より効果的な規模の設定を行っていきたいというふうに考えているところでございます。

○加藤委員
 この趣旨については、私どもは理解をしていると思っているんですけれども、1人当たりの購入限度が5冊になってから、毎回大体1万人を超える区民の方が購入しているわけです。先ほど申しましたように、2009年の人口は11万人ですが、現在、16万人を超えているわけです。そうしますと、購入できる区民の割合が減少してきていると見ることができるのではないかと思います。そういう意味でいうと、超低金利時代においては、多くの方にとって、やはり10%のプレミアムというのは非常に大きく、家計への優しい施策ではないかと思うんです。そして、実際には10%分の5,000万円が経費ということですから、さまざまな資料を見ていきますと、大体七、八千万円ぐらいの経費がかかる。5億円は入ってくるわけですから。そういう意味も含めて、やはり人口も増加しているわけですから、発行冊数については今後も検討していただいて、次回はもう少しふやす方向で、ぜひ検討をお願いしたいと思います。そのことを述べて、次にいきます。

 次に、資料3の都内公立学校における体罰に係る実態把握の結果についてですけれども、調査結果の区分として、体罰、不適切な指導、行き過ぎた指導、暴言等がありますけれども、はっきり言って、それぞれわかるようでわからないんです。体罰というのは大体わかるかなと思うんですけれども、それぞれ具体的な事例を挙げながら、どういうことなのか、例えば行き過ぎた指導というのはどういうことなのか、そういう内容についてぜひ御説明をいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 体罰関連の行為につきましては、東京都がガイドラインを示しております。このガイドラインにつきましては、東京都のホームページにも載っておりますけれども、今御質問のあった不適切な行為という中に、不適切な指導、暴言等、行き過ぎた指導というような形で3つに分かれているところでございます。

 まず、不適切な指導でございますが、特徴といたしましては、肉体的負担という文言を使っているところでございます。体罰が肉体的苦痛というのに対して、肉体的負担という言葉をこのガイドラインでは使っておりますが、具体的には体罰より軽微なものというようなイメージでございます。例えば、宿題を忘れた子供に対して手をたたく、ガイドラインでは手をはたく(しっぺ)という言葉を使っているんですけれども、あとは、おでこを弾くというんですか、ガイドラインでは(デコピン)なんて書いてあります。あとは、お尻を軽くたたくとか、そのように肉体的苦痛まではいかないけれども、肉体的な負担を与えているものを不適切な指導というような形で示してあります。

 暴言等につきましては、まさにこの言葉のとおりでございまして、子供たちの行為に対しまして、罵るとか脅かすとか威嚇するとか、人格を否定する、馬鹿にするとか、そういうものを暴言等という形で示しているところでございます。このガイドラインの想定される事例というところには、授業中、解答を間違えた児童に、犬のほうがおりこうさんと馬鹿にしたというようなことが東京都のガイドラインには出ております。

 行き過ぎた指導ですけれども、不適切な指導と同じく、肉体的負担という言葉を使っているんですが、精神的負担も含めております。特に、このガイドラインの事例で挙がっているのは、運動部活動やスポーツ指導において、発達の現況に適合していない指導をしたというようなところを例で示しているところでございます。普段の練習時間が少ないことから、合宿で経験したことのない長時間の練習メニューを課したとか、毎日、休みなく練習を続けさせ、勉強する時間もなくなったとか、そのようなことが想定される事例として載っているところでございます。

 ただ、これが体罰とどこでしっかり線が引かれているかというところは、実は難しいところでございまして、これにつきましては、個々の事例をしっかり認識し、分析し、状況を把握して判断していくというようなことになっております。

 以上でございます。

○加藤委員
 確かに、今のるる御説明は大体そういうことなのかなと、だんだん理解は深まってきましたけれども、体罰は絶対許されない。不適切な指導や行き過ぎた指導も暴言もやはり許されない。しかし、私は、その現象面だけを捉えて対応するだけではなく、何でそういうことが起きたのかという背景をきちんと調査・分析する必要があるのではないかなと考えています。

 その背景の一つとして、仕事の上で、まず先生方に余裕がないということがあるのではないかなと私自身は考えているんです。余裕がないために、子供たちと接する短い時間で物事を全て指導しなければいけないということで、やはり焦りもある。そういうことが背景の中にもしかしたらあるのではないかなと考えています。では、これをどうしたらいいのか。限りなくゼロにしていくためには、やはり子供たちと先生の良好なコミュニケーションというか、意思の疎通が、常に友好な関係の中でできていることが必要ではないか。そのためにも、今、35人学級が1年生で導入されておりますけれども、2年、3年と、そういう形で少人数学級あるいは教師の負担を軽減する方向で取り組んでいく必要があるのではないかなと思います。ただ現象面をモグラたたきでつぶすだけではなくて、その背景をきちんとつかみながら、やはり最後は児童・生徒と先生方の良好な人間関係を築けるような学校環境をぜひつくっていただきたい。

 そのことを述べて、質問を終わります。

○渡部(恵)委員
 資料3についてお伺いさせていただきます。

 今回、中央区の中で小学校1校1人というふうに把握されたのは、どのように知り得たのかということと、不適切な指導とみなされたことについては、どういう状況で、どのような指導を行った結果、不適切とみなされたのか。また、不適切な指導を受けた児童に対しては、どのような対応をとられたのか。また、先生に対しては、2、本区の取組として書かれておりますが、具体的に何か特徴的な指導を行ったのか。

 以上について、お伺いいたします。

○吉野指導室長
 まず、この状況に関してでございますが、同時にさまざまな情報が入ってきております。学校からの報告というようなことと、当然、子供を通して保護者からというのもあわせて入ってきているところでございます。当然ながら、情報が入ってきたので、すぐに不適切な指導というわけではなく、まずは担当の教員からしっかり聞き取りをします。さらには、子供たちから、子供たちというのは、実は周りで見ている子も含めてなんですけれども、そういう子たちから、そのときの様子、状況を把握するということ、必要に応じては、今言った聞き取りを繰り返すことで確実にその状況を捉えていくというようなことを行っております。こちらで報告に上がっているということは、それをもって指導室のほうから東京都に報告を上げているところでございます。これを最終的に不適切な指導という形に判断したのは、東京都ということになるんですけれども、それまで東京都に任せているわけではなく、中央区の指導室としても、きちんと聞き取りをして、不適切な指導であるということで報告を上げていることでございます。

 それと、当然、聞き取ったときに、子供が嫌な思いをしたというようなこともありますので、不適切な指導である以上は、教員から、また校長から、しっかり子供に謝罪をしているということでございます。当然ながら、教員に関しては指導室長のほうからも指導をし、再発防止というようなことで対応しております。

 また、この事例だけではなく、体罰の多くの事例が部活動中に、中央区ではなく、ありますので、部活動の教員、部活動の教員というのは中学校の教員がメーンですけれども、それと非常勤とか外部指導員とかが起こす体罰というのもありますので、本区では、正規の教員だけではなく、そのような講師に対しても服務事故防止研修を行っているところでございます。やはり重要なのは、学校がしっかり指導するということなので、指導室でつくった指導資料をもとに、学校で服務事故防止研修、特に体罰に関しては7月と8月が体罰防止月間となっておりますので、そこで指導の徹底を行っているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 御説明をいただきまして、ありがとうございます。

 子供たちへの謝罪と、それから校長先生たち、皆さんで学校の中で把握されているというお話を伺いましたが、お一人の保護者の方は納得されたのかということと、ヒアリングを子供たちに行っているということですが、クラスの保護者の方々に対してはどのような御対応をとられたのかを含めて教えてください。

○吉野指導室長
 今回のケースにつきましては、当然、子供本人へということとともに、当該の保護者への説明だけでなく、謝罪を行っております。今回のケースはそのような形です。体罰の発生する場合に多くあるという言い方が適切かどうかわからないんですが、やはり子供も行動としてはよくない行動をとっておりますので、この行為自体はいけませんし、学校は謝罪するんですけれども、保護者のほうに子供の行動というところもしっかり伝えていかなくてはいけません。この事例に関しては、そのあたりがしっかりうまくおさまっております。ただ、さまざまな事例がありますので、場合によっては、クラス全体の保護者会の中で説明するとか謝罪するとか、そういうケースも当然出てきますので、そちらにつきましては、ケースごとの対応になってくると思います。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。

 5月から学校問題ほっとライン等々も始まっておりますので、ほっとラインを通して学校に連絡がいくこともあるかと思いますが、子供たちの成長のために、お互いコミュニケーションをとっていっていただきたいということを願いまして、質問を終わります。ありがとうございます。

○田中(耕)委員長
 その他、理事者報告に対する質疑はございませんか。

〔発言する者なし〕

○田中(耕)委員長
 次に、議題、区民生活及び教育行政の調査について質疑のある方は発言をお願いいたします。

○加藤委員
 それでは、議題として、先日、教育委員会が開催されまして、そのときに教育委員会の傍聴者数について、教育長が特に必要があると認めるときは、これを変更することができると。傍聴の規則の中に追加文章を加え、改正が行われたかと思います。また、質疑の中で、特に教科書採択が行われる際、抽せんすることなく傍聴できるようにすると答えていたかと思いますが、それぞれ確認したいと思います。

 抽せんすることなくということで、事務局が、教科書採択のときには大体20名から25名の傍聴の希望があったと答えておりますけれども、希望者は抽せんすることなく傍聴できると考えていいのか確認をしたいと思います。

○伊藤庶務課長(参事)
 傍聴人規則の改正についてのお尋ねでございます。

 今回の改正の趣旨は、これまでも答弁申し上げていたとおり、開かれた教育行政として、教育行政に関心を持っている方に傍聴していただける環境を整えるという趣旨でございます。実績としては、通常は現在の定数で十分だということを申し上げておりましたが、結果として、これまでを振り返りますと、教科書採択が行われる時期には抽せんに及んだということも踏まえて、広く傍聴の御期待に応えるという趣旨でございます。

 まずは、私ども事務局としては、これまでの教科書採択が行われていたときの傍聴希望者の実績を踏まえて、それらの方が傍聴できる環境という意味で傍聴席を用意したいというふうに考えますが、不測の傍聴人の申し込みということがあった場合、会場として対応できないケースも全く否定できないわけではございません。趣旨としては、いずれのときも傍聴していただけるような環境を整えるということでございますが、事務局の制度運用上は抽せんを妨げているという趣旨ではございません。そのような形で適切に運用を進めていきたいというふうに思います。

 以上でございます。

○加藤委員
 できるだけ傍聴の希望は抽せんすることなく、できるように考えていただきたいと思います。会場については、たしか教育長の答弁があったと思うんですけれども、これは教育長が指定できるということで、傍聴者の人数が多ければ大会議室を使うとか、とりわけ教科書採択のときには本当に関心の高い方もたくさんいらっしゃるので、やはりそういうものはきちんと対応すべきではないかと思うんです。でき得る限り公開し、関心を持って傍聴に来られる方をがっかりさせないで、帰すことなく、一人でも多くの人たちに開かれた教育委員会としてアピールしながら、傍聴の希望については、ぜひかなえられるよう、事務局としても取り組んでいただきたいと思います。今回、今まで10人だったものを変更することができるということで、一歩前進したと私は非常に評価をしているんです。ですから、それをもう一歩進めていくという意味で、ぜひ教育委員会としても検討していただきたいと考えております。

 次に、2つ目の問題です。区立幼稚園、小・中学校の超過勤務時間数の問題について、2つの質問を一遍にします。

 今回、予算特別委員会、決算特別委員会の資料の中で、おおよその退勤時間の時間帯の調査が行われておりますけれども、出勤時間の確認はどのようになっているのか、お答えいただきたいということと、現在、区立幼稚園、小・中学校教員で病休の人数、病休といってもメンタル面の病気の方と身体的な病気の方がいらっしゃると思いますので、それぞれ、わかればお答えいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 まず、出退勤、勤務時間を把握するということは、今のこの状況の中で重要なことと捉えているというのは、これまでずっと述べてきたところでございます。まだタイムカード等が導入されていない中、出勤の状況につきましては、細かい時刻、何時何分に来たという把握はしていないところでございます。ただし、多くの学校で、これはいいとか悪いとかではないんですが、副校長がどこも一番で出勤しているという状況が見られますので、そのあたりで、早く来ている教員、そうでない教員の把握はできているところでございます。ただ、今ここで何人というような数値はありません。

 病休に関しましては、数値はきちんと出しているんですけれども、今、手元に資料がありません。毎年のように数人いるということでございます。済みません。

 以上です。

○加藤委員
 教員の多忙感というのは、やはり労働実態をきちんと把握することからスタートをし、現実を調査した上で、どう改善していくかということができるんだと思うんです。曖昧な形でスタートすると、やはり曖昧な形でしか結論が出てこないと思うんです。

 昨年の中央教育審議会で、学校における働き方改革についての審議の中間まとめが出されたかと思うんですけれども、ここの政府統計によると、持ち帰り残業を含めると、公立小学校で約6割、中学校では約8割近い教員が過労死ラインの時間を超えて働いているということが指摘され、教員の働き方は他業種と比べても深刻だという指摘がされております。過労死ラインというのは、厚労省が言っている週労働時間が60時間、月80時間の残業ということになるかと思うんですけれども、過労死ラインを超えるような働き方の背景にどのようなことがあると考えているのか、また、解決に向けて、教育委員会としてどういう対応をしようと考えているのか、お答えいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 中教審が方針をしっかり出していますので、先ほどもお話ししましたが、勤務時間を把握するということが、重要であるというのが本区でも当然考えているところでございます。ただ、では安易にすぐタイムカードを入れればいいのか、すぐパソコンで管理すればいいのかというようなところは、今、プロジェクト等を立ち上げ、議論しているところでございます。私たちのように周りの者から見ると、簡単にできるのではないかというようなことですけれども、実は、教員としましては、例えば自分でパソコンに打刻して勤務時間を把握するというようなことで負担感も感じるんですよなどという声も上がっていますので、そのような声をしっかり拾いながら把握していきたいと思っております。

 時間に関しましては、学校における背景を見ますと、大きく2つに分かれているかと思うんですけれども、1つは、当然、子供たちのための授業の準備というようなところでございます。あとは、それ以外の事務的な仕事というようなところが背景にあると思っております。時間把握は重要と考えながらも、教員がそれをどう感じているのかというところもしっかり見きわめていかなくてはいけないということで、今、プロジェクトを進めているところでございます。具体的に言いますと、教員は授業の準備をするに当たっては労力を惜しまず、逆に、やりがいを感じながら、多忙感を感じていないというような声があります。当然、事務的なことで負担感を感じているというところはありますので、ではそれをどうしようかというような視点でもあります。時間はもちろんでございますが、今言ったような多忙感、先生方の感じ方というものも、きちんと話を聞きながら対応していかなくてはいけないというようなことで働き方改革を進めているところでございます。

 以上です。

○加藤委員
 先ほど言いましたように、時間管理をするということも非常に大事なことですが、それが全てではないと私は思っているんです。では、この間の教師が置かれている状況はどうなのかと見ていくと、小学校、中学校で教師が受け持つ授業の時間数に経年でどういう変化が起きているのか。この間の資料によると、教師1人当たりの授業数が増加してきているという資料もあるわけです。実際に、小学校学習指導要領の授業時数、例えば1年生、2002年には782時間だったものが、2016年には850時間、約70時間も授業数がふえている。こういうことも一つの背景にあるのではないかなと思います。

 当然、学校の先生になるわけですから、希望を持って、夢を持ってなっているわけですから、子供のためには時間を惜しまない、労力を惜しまないという方もたくさんいらっしゃると思います。しかし、それだけで全てが解決できるものではないと思うんです。先ほどメンタル面、身体的な病気も含めて病休の方が毎年数人いらっしゃるというお話がありましたけれども、こういう背景があるということで、授業時間の増加の実態も把握しながら、そういうことも含めて、教師一人一人が子供たちと相対して取り組むのを保障するようなシステムをつくっていく必要があるのではないかと思います。

 そのことを指摘して質問を終わります。

○青木委員
 それでは、私からは1点だけ確認と質問ということで行わせていただきます。

 6月18日でしたから、もうちょうど1カ月前になってしまいますが、大阪北部地震で通学の途中でブロック塀が倒れて児童が1人亡くなるという痛ましい事故がありました。翌日、早速こちらの教育委員会に確認いたしまして、区内の全幼稚園、小学校、中学校の敷地内においては安全であるというお答えをいただきました。プラス、通学路、通園路については今後調査をしていきますというお返事でしたので、今どういう状況なのかをお知らせください。

○星野学務課長
 大阪北部地震におけるブロック塀が倒壊したことによる通学路の安全点検についてでございます。

 6月21日付で各学校に対しまして、ブロック塀の関係、通学路の安全点検についてと、子供の安全指導についてという通知を次長名で出させていただいております。通学路の安全点検につきましては、通常、毎年どこの学校でも警察とかPTAとかを含めて年1回程度やってございます。例えば、今回であれば、城東小学校がちょうど防犯カメラの設置の件がありましたので、既にもう行っているところなんですけれども、もう一つ、児童が亡くなってしまったという事件もございましたので、通学路の安全点検に関する通知も来てございますので、それとともに今進めているところでございます。

 以上でございます。

○青木委員
 その通知のことは存じております。通達があったと。ただし、通達だけでは何も安全性はわかりません。きのう、都市整備部長からのお知らせということで、区内一斉の安全性の調査を行うということは伺っておりますが、これはあくまでも区内全域ということで確認をしていくということですね。

 ただし、私が気にしているのは、全部安全でなければいけないけれども、その中でも通学路、通園路は特に注意しなければいけないところということで、例えば、私のところに入っている情報の範囲では、地元の月島幼稚園では、今おっしゃったように警察の方が素早く対応してくださって、PTAと一緒に回って、建築基準法には違反をしていませんが、危険であるというところが2カ所発見されたという連絡をいただきました。もう1カ月たっていますので、このように素早く、ほかの学校でもこのようなことが行われているかどうか、具体的にお知らせください。

○星野学務課長
 先ほど城東小の例を述べさせていただいたところですが、実を言いますと、先週の金曜日にもう一つ、通学路の安全対策の確保についてということで通知が来てございます。この通知の趣旨といたしましては、児童が線路で亡くなってしまったことがございましたので、要は安全対策の上で児童が見えないようなところへ入ってしまったりとか、空白地域がないかといった点検をしていきなさいというものです。この通知は9月末までに確実に実施して報告せよという形で来てございます。今回、大阪のブロック塀の関係も含めまして、先週金曜日ですので、これから通知を出して、そういった点検を実際にやって教育委員会に報告していただこうというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○青木委員
 わかりました。

 通知が出たからどうのということではなくて、一番重要なのは、子供たちが毎日通る通園・通学路が安全であるかどうか。この点検はすぐにでも行えることなんです。特に、学校、幼稚園ではすぐに行っておりました。その点について、もう1カ月たっています。教育委員会として、実際に動いて安全が確認できたかどうか、あるいは建築基準法違反のところがあったか、あるいは違反でないけれども、危ないところを発見したか、それについてお知らせください。

○星野学務課長
 済みません。先ほど城東小学校の例しかお話をさせていただかなかったところですけれども、当然、安全確認をするためには、警察とかPTAとか学校も含めて一緒にやらなければいけないという部分がございます。その上で、それぞれの学校についてやっていただきたいということで通知は出させていただいているんですけれども、申しわけないんですが、今の時点で具体的に報告が来ているところは城東小学校というところになります。

 以上でございます。

○青木委員
 何と言っていいかわからないです。通知ではなく、もう1カ月もたっています。しかも、中央区内の小・中学校は合わせて20校しかありません。この1カ月で、1日1校やっても、もう終わっているんです。PTAは子供たちの安全のためにと言えば、必ず協力してくださいます。そして、警察も動いている中で、なぜ全校、全幼稚園の安全性の確認が終わっていないのか、お知らせください。

○星野学務課長
 今、安全点検をやっているという認識を教育委員会としては持っておりまして、その報告が正式にちゃんと上がってきていないという認識でございます。

 以上でございます。

○青木委員
 お答えはわかりましたが、内容については納得できない。やはり命がかかわるという問題で、分野は全く変わりますけれども、きのうも熱中症で男の子が1人亡くなりましたよね。本当に、小学生、幼稚園児、中学生も含め、特に幼稚園児、小学生ぐらいまでは本当にデリケートで、体のつくりもきゃしゃですし、その中で、またきょう起こらないとも限らない中で、できるだけ早く動く必要があります。

 私は、実は、この質問に関しては、全校で通学路、通園路の安全性の点検は終わっておりますと。幾つの建築基準法違反が見つかり、また、違反ではないけれども、危険地区が見つかりましたので、これについては都市整備部が今後対応を始めますので、そこに情報を与えて一緒に動きます、もしくは、あとは都市整備部に任せますと、そのようなお答えが聞けるのかなと思っておりましたが、違うんでしょうか。

○長嶋教育委員会事務局次長
 通知を出すところまでははっきりと私の指示としてさせていただきました。ただ、その確認について現在やっていないということですので、私の責任で早急に確認をさせていただきます。学校につきましては、それらの通知を出した段階で、きちんと対応しているものと私は考えておりますが、確認をとっていないというのは我々のミスですので、そこについては改めてしっかりと確認をとらせていただきます。

 以上です。

○青木委員
 早急に安全性の確認をよろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。

○渡部(恵)委員
 1点だけお伺いいたします。

 学校内に不審者が入らないような取り組みは既にされているというふうに思っておりますが、幸いなことに児童に何もなくてよかったですが、昨今、拳銃を持った不審者が侵入するという起こり得ないようなことが時々起こるような時代になっているので、学校内の不審者に対応する対策については、現在どのように行っているか教えてください。

○吉野指導室長
 まず、本区としましては、子供がいるときには必ず入口に施錠をしなさいということを、毎年のように徹底しているところでございます。ただ、前回のような事件があった後は、各学校のほうに、しっかり施錠はしなさいと再度通知を出すとともに、指導主事が各学校を回っておりますので、施錠の状況を確認させております。これは小学校、幼稚園、中学校全てですけれども、指導主事が自由に入れないということを確認はしているところでございます。これにつきましては、本区の場合は、閉めると自動でロックするということも含めるとともに、実は、ほかのいろいろな入口がありますので、そこのチェックも各学校にさせているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 施錠はもちろんですが、例えば網になっていてグラウンド側から見えるようなところもあって、心配をしたら切りがないんですけれども、学校の安全性と、それから学校の自由度の境界線を引いていくのはすごく難しいなと、あの事件を通して私自身が思ったことですが、子供たちの安全というのはもちろん大事なことですので、グラウンド側から見えるところから、何もないとは思いますが、一応そういうことも想定した対応をこれからとっていっていただければというふうに思っております。

 以上でございます。

○田中(耕)委員長
 その他、議題についての発言はございませんでしょうか。

 それでは、議題、区民生活及び教育行政の調査については、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(耕)委員長
 そのように扱わせていただきます。

 午後の管内視察について申し上げます。午後は、区立明石小学校及び観世能楽堂の視察を実施いたしますので、午後1時10分に正面玄関前のマイクロバスに集合をお願いいたします。

 それでは、午後1時10分まで休憩といたします。

 お疲れさまでした。

 なお、委員の方と担当部長は、しばしお残りください。

(午前10時46分 休憩)


-委員会を閉じた後-

 行政視察については、10月下旬からの2週間で、4常任委員会の視察を実施する予定であり、日程・視察先等詳細は正副委員長に一任する旨が確認され、了承された。


(午後1時7分 再開)

○田中(耕)委員長
 再開(車中)

〔視察等日程は別紙のとおり〕

○長嶋教育委員会事務局次長
 先ほど、学校・幼稚園の通学路の安全点検につきまして、青木委員より御質問がございましたが、すべての通学路の安全点検が終了しており、問題がなかったことを確認いたしましたので、後ほど資料をお配りいたします。

○田中(耕)委員長
 閉会

(午後3時36分 閉会)


「別 紙」

区民文教委員会視察等日程

○日  程

    委 員 会 開 会           10:00

         ↓

       [休  憩]

         ↓

    区 役 所 出 発           13:07

    委 員 会 再 開

         ↓

    区立明石小学校             13:16~14:00

    (説明・視察)

         ↓

    観世能楽堂               14:13~15:30

    (説明・視察)                 

         ↓

    委員会閉会(車中)           15:36

    区 役 所 到 着           15:42

○視察概要

・区立明石小学校について

 到着後、特別支援学級について説明を受けた。

 その後、説明を受けながら、つぶさに校内の視察を行った。

・観世能楽堂について

 到着後、説明を受けながら、つぶさに施設の視察を行った。

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

ページの先頭へ