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令和2年第一回定例会会議録(第1日 2月28日)

1.会期

三十二日(第一日)

二月二十八日(金曜日)

2.開会並びに散会

午後二時開会

午後三時六分散会

3.出席議員

(三十名)

一番 梶谷 優香議員

二番 高橋 まきこ議員

三番 しらす 夏議員

四番 かみや 俊宏議員

五番 太田 太議員

六番 竹内 幸美議員

七番 二瓶 文徳議員

八番 高橋 元気議員

九番 奥村 暁子議員

十番 山本 理恵議員

十一番 渡部 恵子議員

十二番 海老原 崇智議員

十三番 佐藤 あつこ議員

十四番 塚田 秀伸議員

十五番 田中 耕太郎議員

十六番 堀田 弥生議員

十七番 青木 かの議員

十八番 小坂 和輝議員

十九番 小栗 智恵子議員

二十番 原田 賢一議員

二十一番 押田 まり子議員

二十二番 富永 一議員

二十三番 木村 克一議員

二十四番 礒野 忠議員

二十五番 瓜生 正高議員

二十六番 中嶋 ひろあき議員

二十七番 墨谷 浩一議員

二十八番 田中 広一議員

二十九番 中島 賢治議員

三十番 渡部 博年議員

4.出席説明員

区長 山本 泰人君

副区長 齊藤 進君

副区長 吉田 不曇君

教育長 平林 治樹君

企画部長 浅沼 孝一郎君

総務部長 黒川眞君

防災危機管理室長 濱田徹君

区民部長 遠藤 龍雄君

福祉保健部長 田中 智彦君

高齢者施策推進室長 吉田 和子君

保健所長 山本 光昭君

環境土木部長 望月 秀彦君

都市整備部長 松岡 広亮君

会計管理者 坂田 直昭君

教育委員会事務局次長 長嶋 育夫君

監査事務局長 高橋 和義君

政策企画課長 山﨑 健順君

財政課長 大久保 稔君

広報課長 園田 典子君

総務部参事(総務課長事務取扱) 鈴木浩君

5.議会局出席職員

議会局長 伊藤 孝志君

庶務係長 長田 基道君

議事係長 一瀬 知之君

調査係長 工藤 久栄君

書記 秋山 和美君

6.議事日程

日程第一
 会議録署名議員の指名

日程第二
 会期の決定

日程第三
 諸般の報告

日程第四
 区長所信表明

日程第五
 委員会の中間報告

日程第六
 請願第三号 辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願

(企画総務委員会付託分)


午後二時 開会

○議長(押田まり子議員)
 ただいまより、令和二年第一回中央区議会定例会を開会いたします。

 ただいまの出席議員は三十名であります。よって、今期定例会は成立いたしております。

 ただいまより、本日の会議を開きます。


○議長(押田まり子議員)
 日程第一、「会議録署名議員の指名」を行います。

 区議会会議規則第八十四条の規定に基づき、今期定例会の会議録署名議員を私より御指名いたします。

 二十五番瓜生正高議員並びに二十七番墨谷浩一議員の両議員にお願いいたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、日程第二、「会期の決定」を行います。

 お諮りいたします。今期定例会の会期を、本日より来る三月三十日までの三十二日間とすることに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、今期定例会の会期を三十二日間とすることに決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、日程第三、「諸般の報告」を行います。

〔伊藤議会局長朗読〕


一、区議会定例会の招集の通知について

二、議案の送付について

三、令和二年中央区議会の議場出席者について(区長部局)

四、令和二年中央区議会の議場出席者について(教育委員会)

五、令和二年中央区議会の議場出席者について(監査事務局)

六、委員会報告書(企画総務委員会)

七、「中央区長等の損害賠償責任の一部免責に関する条例」に対する監査委員の意見聴取について(照会)

八、「中央区長等の損害賠償責任の一部免責に関する条例」に対する監査委員の意見聴取について(回答)

九、人権擁護委員の候補者の推薦について

十、議案の送付について


○議長(押田まり子議員)
 報告を終わります。


○議長(押田まり子議員)
 次に、日程第四、「区長所信表明」について、山本区長から発言の申出がありますので、これを許します。

〔区長 山本泰人君登壇〕

○区長(山本泰人君)
 それでは、所信を申し述べさせていただきます。

 本日、ここに令和二年第一回中央区議会定例会の開会に当たり、私の所信の一端を申し述べ、区議会並びに区民皆様方の御理解と御協力をお願い申し上げます。

 昨年四月二十七日に区長に就任して以来、間もなく一年を迎えようとしております。この間、区議会並びに区民皆様方から賜りました御支援と御協力に対し、心より深く感謝申し上げます。

 私は、区長就任に当たり、これからの中央区のあるべき姿として、東京の心臓部の役割を果たし、「心」と「心」が通い合うまち「ハートオブ東京 中央区」を掲げさせていただきました。この思いを込め、「誰もが明るく安心して暮らせるまち」「活気を持って働くことができるまち」の実現に向けて、区議会並びに区民皆様方とともに着実な歩みを進めるべく、取り組んでまいります。

 本年、オリンピック・パラリンピックイヤーを迎え、世界最大・最高の「スポーツと平和の祭典」東京二○二○オリンピック・パラリンピック競技大会の開幕まで百四十七日となりました。本区では昨年来、おもてなしの心と平和への思いを込め、日本文化の象徴でもある折り鶴を手渡す「折り鶴ウェーブ」や、選手村から銀座・日本橋をつなぐ「おもてなしロード」など、国際交流の最適な舞台とすべく、区と地域が一体となって、世界各国のアスリートや大会役員をはじめ、来街者の方々をお迎えする準備を進めております。

 一方で、区民生活に大きな影響を与える大会期間中の交通規制やセキュリティ対応については、東京都や組織委員会から説明がなされ、車両が通行するルートや時間帯、その台数、選手村に従事する職員数など計画内容が一定程度明らかになったところですが、まだまだ改善できる点があると考えております。区としましては、引き続き都と組織委員会に対し、地域からの意見を踏まえた計画を立て、適切な対策を取ることを求めるとともに、緊密な連携の下、区民の皆様が安心して日常生活を送ることができるよう、地元区として全力で取り組んでまいります。

 新年度においては、選手や大会関係者、観光客など来街者をおもてなしの心を持ってお迎えし、区民の参加・交流の機会を創出していくため、積極的な展開を図ります。

 まず、「晴海おもてなし拠点」を設置し、多言語による観光情報の提供や区民によるステージイベントなどを行うとともに、競技観戦や競技体験を楽しめる「コミュニティライブサイト」を開設し、「おもてなしロード」と併せて、世界の人々をお迎えしてまいります。また、情報を集約したコンテンツ作成や区内回遊を促進するモデルコースの提供など、本区が持つ様々な魅力を発信します。あわせて、防犯団体による繁華街での安全パトロールや地域によるおもてなし清掃の実施、区内飲食店に対する食の安全強化など、多くの方々が快適に過ごせるよう取り組んでまいります。

 次に、大会への参加と交流の機会の提供についてであります。「折り鶴ウェーブ」では、二十万羽を超える折り鶴が集まり、多くの区民参加による機運の広がりを感じたところです。今後も、区内オリンピック聖火リレーの最終地点となる浜町公園でのセレブレーションや、3x3バスケットボール公式練習会場となる総合スポーツセンターでの練習見学など、多くの区民が参加し交流できる機会を設けるとともに、障害のある方や児童・生徒などが大会を間近で感じられるよう、パラリンピック観戦の機会を提供してまいります。

 東京二○二○大会を通じて、区民が参加・交流し感動や興奮、喜びを共有するなど、実際に体感して得た一つ一つの経験が、地域の活性化やまち全体の新たな価値の創造につながるボランティアマインドを醸成し、レガシーとなって次世代に引き継がれていくのだと思います。

 こうした心のレガシーを魅力あるまちづくりにつなげていくため、ぜひとも大会を成功させようではありませんか。

 東京二○二○大会への期待が日に日に高まる中、世界に目を向ければ、新年早々、アメリカとイランの対立により緊迫化する中東情勢の報道がなされるなど、いまだ紛争や内戦が絶えることなく続いており、恒久平和への道のりはまだまだ遠いと思わざるを得ません。大会を契機として、「オリンピック・パラリンピックと平和」をテーマとする区内十六の小学校児童が描いた原画を基に、障害のある方が制作したモザイク平板を平和モニュメントとして、晴海第三公園に設置いたします。これまで取り組んできた「平和展」や「平和の都市の楽しい集い」とともに、積極的に「平和」へのメッセージを発信してまいります。

 オリンピック・パラリンピック関連の施策を含む新年度の予算案は、私が区長として編成した最初のものとなります。「東京二○二○大会で“心の通うおもてなし”そして成長力あふれ環境にやさしいまち」と題し、東京二○二○大会とその後の「二十万都市」に向けて、都市基盤整備はもとより、福祉や教育、環境、防災といったこれからの中央区における課題を捉え、区民福祉の向上を最大限図るよう努力を払ったところであります。

 歳入においては、力強い人口増加を背景として、特別区民税が二十三億円余の増加となり三百億円に迫る規模となる一方、消費税率一○%への引上げに併せて実施された法人住民税のさらなる国税化の影響を受け、特別区交付金に二十二億円もの大幅減が見込まれるなど、本区の財政環境は決して楽観できるものではありません。

 このため、予算編成に当たっては、これまで蓄えてきた基金を活用するとともに、将来負担も見据えつつ特別区債を発行し、財源確保を図ったところであります。

 その結果、新規事業三十三、充実事業二十七で、一般会計総額は、前年度比一四・八%増の一千百八十三億七千四百万円余と、二年連続の増加となり過去最大の財政規模となりました。

 主な施策について、基本構想に掲げた三つの「施策のみちすじ」に沿って申し上げます。

 第一は、「一人一人の生き方が大切にされた安心できるまちを目指して」であります。

 まず、保育を必要とする全ての子供が利用できる保育環境の整備については、認可保育所二園の新設に加え、居宅訪問型保育事業の定員を拡大します。認証保育所保育料補助については、三歳未満の入園児がいる世帯や多子世帯に対する補助上限額を引き上げるなど、保護者負担を軽減します。また、第三者評価受審費用助成の対象に認可外保育施設等を新たに加えることとし、保育の質の向上に向けた取組を進めてまいります。

 次に、高齢者施策についてであります。

 現在、改築工事を進めている桜川敬老館等複合施設に整備する地域密着型特別養護老人ホーム、認知症高齢者グループホーム及びショートステイについては、来年三月開設に向けた準備を着実に進め、施設と在宅両面からの介護サービスを提供してまいります。また、認知症高齢者に優しい地域づくりを進めるため、認知症の人や家族がより身近なところで気軽に地域の人と交流し、専門家の相談が受けられるよう、「認知症カフェ」運営団体に対する助成制度を創設します。さらに、在宅療養者に対する医療と介護関係者の連携強化のため、ICTを活用した効果的な多職種連携体制を構築する医師会への助成を行うことにより、区民が安心して在宅療養生活を継続できる環境づくりに取り組みます。

 次に、障害者施策についてであります。

 知的障害者生活支援施設「レインボーハウス明石」入居者の重度化や高齢化に対応するため、支援員の増員や入浴設備等の改修を進めます。また、施設に入所している障害者の地域生活への移行促進や、増加する重症心身障害児・医療的ケア児への支援の充実に向けて、「障害福祉計画・障害児福祉計画」の改定を行い、障害のある方が安心して暮らし続けられる地域共生社会の実現を目指してまいります。

 誰もが健康で安心して暮らすことができる環境への取組では、がん治療に伴う外見の悩みを抱えている方々に対して、補整具の助成制度を創設し、アピアランスケアによる社会生活の質の向上を図ってまいります。また、受動喫煙の防止については、本年四月一日から改正健康増進法等が全面施行されることを踏まえ、事業者等による屋内原則禁煙への取組や区内店舗において喫煙室の有無を示す標識掲示義務の徹底を図ります。加えて、区内二カ所にコンテナ型屋外喫煙所を新設するとともに、区立公園においてもコンテナ型やパーテーション型喫煙所を設置し区内分煙環境を強化するほか、公衆喫煙所の設置及び維持管理を行う事業者に対して助成金を交付するなど施策の充実を図り、非喫煙者と喫煙者が適切に共存できる環境づくりに努めてまいります。さらに、地域が取り組むネズミ駆除への支援を継続し、衛生的で快適な生活環境の確保を図ります。

 第二は、「快適で安全な生活を送るための都市環境が整備されたまちを目指して」であります。

 まず、災害に強いまちづくりについてであります。

 昨年は、台風十五号、十九号による被害をはじめ、大規模な風水害が相次ぎ、本区においても施設の漏水や住居の一部損壊、倒木、停電などの被害を受けました。これらの災害の教訓を踏まえ、震災対策はもとより、台風や豪雨への対策も盛り込んだ地域防災計画の修正を行います。また、災害時に区民へ迅速に確実な情報を発信するため、緊急速報メールやツイッターなど複数の情報伝達手段を用いて一斉に送信するシステムを導入します。防災拠点には、停電時においても円滑に運営ができるよう、発電機に加え新たに蓄電池を配備するとともに、防災マップアプリを活用したチャット機能を拡充し、リアルタイムで情報交換ができる体制を整備します。さらに、区内事業所における防災対策強化を支援するため、備蓄品や災害時の安否確認方法、帰宅困難者の受入れ等に関する講座や指導、助言を行う防災アドバイザー派遣事業を実施します。

 新型コロナウイルス感染症対策につきましては、今月五日に対策本部を設置し、区民からの相談など対応に当たっているところです。今後とも、国や東京都と緊密に連携し情報収集に努めるとともに、区民に対して予防対策や感染症の正確な情報を速やかに提供し、区民生活への影響を最小限に防ぐ取組を行ってまいります。

 次に、都心にふさわしい魅力ある都市基盤づくりであります。

 首都高速道路日本橋区間の地下化については、昨年十月、都市計画決定がなされ、実現に向けた着実な歩みが進められているところです。首都高地下化を契機として、今後、日本橋川周辺のまちづくりだけでなく、首都高の別線整備、築地川アメニティ整備構想、都心部・臨海地域地下鉄構想など、本区の将来を担う重要な都市基盤を整備し、持続可能な環境都市、成熟都市の実現を目指します。これらの都市基盤整備等に対して、区の積極的な姿勢を示すとともに一層の推進を図っていくため、新たに「首都高速道路地下化等都市基盤整備基金」を創設します。

 都心部・臨海地域地下鉄構想については、早期事業化を図るため、町会・自治会をはじめ、関係機関と緊密に連携しながら地域の機運を高めるとともに、需要予測調査を行うなど地元区として引き続き検討を深めてまいります。

 築地市場跡地については、国際都市東京の発展に不可欠なMICE機能や交通結節機能に加え、食のまち築地のさらなるにぎわいを創出し、豊かな水辺と浜離宮からの緑の連続性を生かす、環境にも配慮した総合的なまちづくりを早期に進めていくことが必要であることから、区としても調査・検討を行った上で、引き続き東京都に対して強く働きかけてまいります。

 また、東京二○二○大会後の晴海地区は、選手村跡地の住宅開発によりおよそ一万二千人の新たな住民が想定されるなど、今後も人口増加が見込まれます。大会のレガシーとして晴海地区全体がにぎわいと活気に満ちた魅力あるまちとなるよう、ほっとプラザはるみのリニューアルをはじめ、晴海四丁目複合施設や晴海五丁目小中学校の整備を着実に進めるとともに、水素エネルギーなど次世代エネルギーを活用した先進的なスマートシティの実現、誰もが安全、快適に移動できる歩行者ネットワークの整備など人に優しいまちづくりを積極的に進めます。

 第三は、「輝く個性とにぎわいが躍動を生み出すまちを目指して」であります。

 歴史を誇る「商工業のまち中央区」の発展を支える中小企業や商店街に対し、商工業融資では、引き続き十分な融資枠を確保するとともに、業種を超えた企業間の交流や商取引拡大の機会を創出するため「ビジネス交流フェア」を開催するなど、積極的な支援を展開してまいります。加えて、本年度実施した区内伝統工芸品調査を基に、伝統工芸品産業の維持・発展を図るための支援策を検討してまいります。

 経済・商業・文化の中心として発展してきた本区は、江戸、明治、大正、昭和と各時代の名所・旧跡や建造物から絵画、伝統工芸、地域に伝わる踊りや祭りまで数多くの歴史的・文化的資産を有し、まさに区内全域を「ミュージアム」として、その魅力を広く発信しているところです。この地域に根差した文化的環境をより豊かにするため、「まちかど展示館」のパンフレットやウェブサイト内コンテンツの多言語化など充実を図るとともに、「まるごとミュージアム」事業と連携した展示館イベントとして、職人の実演やその指導による体験など、区の伝統文化に直接触れることができる機会を提供いたします。さらに、区内伝統工芸品を紹介する冊子や本区の多彩な歴史・文化についてのガイドブックを作成し、増加する外国人観光客をはじめ、来街者に配布するなど積極的な発信に努めてまいります。

 次に、教育についてであります。

 次代を担う子供たちが希望を胸に未来を自ら切り開き、主体的に考え行動し、多様な人々と協働しながら新たな価値観を創造していけるよう、一人一人の個性や能力を伸ばす取組を進めてまいります。

 まず、新年度以降に実施される新学習指導要領を踏まえ、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて、ICT機器を活用した効果的な学習活動を展開するため、全小中学校においてICT環境を整備するとともに、ICT支援員を配置します。また、中学校では、実践的な英語の体験学習を導入し英語教育の充実を図ります。

 児童数増加への対応については、晴海地区に新たな小学校・中学校の整備を進めるとともに、阪本小学校新校舎の本年八月開校と認定こども園の来年四月開園に向けた準備を着実に進めてまいります。

 本区では、以前から環境問題に積極的に取り組み、省エネ、ごみ減量、リサイクルの推進、水と緑のネットワーク形成、そして森林を荒廃から守り育てる「中央区の森」事業など様々な施策を展開してまいりました。一方で、東京、ひいては日本の中心として高度に企業が集中する本区においては、活発な経済活動によって常にエネルギー消費などの環境負荷が伴ってまいります。地球温暖化や環境問題は世界規模の課題ではありますが、本区としても自然エネルギー・再生可能エネルギーの活用や緑化に取り組み、経済成長と環境保全が両立した持続可能なまちを目指していく必要があります。

 新年度予算においては、水とみどりあふれる豊かな環境づくりに向け、深刻化する地球温暖化の防止に寄与するため、「中央区の森」を拡大するとともに、新たに「グリーンインフラガイドライン」を策定し、緑の量的拡大、質的向上を図ります。また、昨年九月に「築地川アメニティ整備構想」で示した銀座、築地、浜離宮へと続くアメニティ空間の創出と併せ、東京高速道路を活用した、銀座地区外周の「緑のプロムナード化」に向けた検討を進めます。さらに、中央清掃工場の余熱を晴海地区に新設する小中学校へ供給するための整備を行うとともに、大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮の観点から、フードドライブ受付窓口の常設化など、環境施策の一層の推進を図ってまいります。

 昨年、吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞されました。「大容量、長寿命、軽量」を実現したリチウムイオン電池は、太陽光発電や風力発電による電力供給安定化のための蓄電池として、再生可能エネルギーの普及・拡大に寄与するものと言われております。東京二○二○大会では、こうした技術を進化させた環境車両が導入されるなど、今後は身近な生活の中でも広く活用され、未来の環境問題に対する貢献も期待されているところです。

 私は、東京二○二○大会を機に、環境問題について区民皆様方、事業者の方々とともに考え、「ストップ!温暖化」を発信し、国連が採択した持続可能な開発目標、いわゆるSDGsにかなうまちづくりを積極的に進めてまいります。

 以上、施策の基本認識と主要事業について申し述べましたが、ますます増大し多様化する区民ニーズに的確に対応していくためには、社会環境の変化に即応した効率的・効果的な行財政運営に一層努める必要があります。

 AIやRPAなどICT技術を活用した生産性向上の動きが社会全体で進む中、スマートフォン等を利用した行政サービスへの区民ニーズに応え、マイナンバーカードの活用促進や行政手続のオンライン化推進など利便性向上に向けた検討を進めるとともに、情報セキュリティ対策に万全を期し、行政運営のさらなる効率化を目指して業務改善に取り組んでまいります。

 また、公共施設等総合管理方針に基づく個別施設計画を策定し、既存公共施設等の改修・更新における長寿命化、将来コストの低減や平準化を図り、維持管理経費の適正化に努めます。検討中の新本庁舎の整備については、これまでの検討委員会での議論や御意見を踏まえるとともに、まちづくりの動向も慎重に見極めながら、具体的かつ実現性の高い整備案の策定に向け、調査・検討を深めてまいります。

 現在建設中の「本の森ちゅうおう」を含む区立図書館においては、指定管理者制度導入に向けた準備を行い、幅広い利用者のニーズに応える充実したサービス提供体制を整えます。

 良質な行政サービスを提供していくために、将来にわたり安定した財政基盤を確立するとともに、民間活力の活用、区民や事業者との協働、官民連携など、より効果的な手法を常に模索し、持続可能な行財政運営に努めてまいります。

 令和の時代、二○二○年代への幕が上がりました。東京二○二○大会、そしてその先を見据えた新たな挑戦が始まる中、世界全体は大きな課題に直面しております。グローバル化の進展とその反動は、国家間の対立や緊張関係による世界経済の不確実性を高め、AIやIoT、5Gなど加速するデジタルイノベーションは、社会のシステムを大きく変貌させつつあります。

 社会環境が目まぐるしく変化し、世界中から様々な価値観がもたらされる都心中央区にあっては、変化と多様性を受容できる「やわらかな心」が必要であることは言うまでもありません。すなわち、これこそが江戸の頃より様々な人が集まり、コミュニティを形成し、活気とにぎわいのあるまちをつくってきた源であり、決して変わらない本区の強みなのであります。

 しかし、今、さらに重要なのは、このまちの歴史と伝統に根差して、私たちはこのまちと共にこう生きてきました、そして今後もこう生きていきますと言い切れる「強い心」と誇りではないでしょうか。過去を顧みれば、関東大震災や戦後の復興、バブル経済期におけるまちやコミュニティの危機的な状況からの回復など、時代が変わり行く中で多くの困難な状況がありましたが、こうした思いを持って乗り越えてきたからこそ本区の現在があるのです。

 大きな変革の時代を迎える中で、本区は、これからも首都東京の心臓部の役割を担ってきた商業、経済の発展と、魅力ある中央区をつくってきた「心」と「心」の通い合うコミュニティ豊かなまちであり続けるために、さらなる挑戦と創意工夫を持って未来への可能性を切り開いていかなければなりません。

 首都東京の中心、トップランナーとして「ハートオブ東京 中央区」の旗印の下、私の持てる力を最大限に発揮し、区民の皆様の負託に応えるよう全身全霊で区政運営に臨む決意であります。

 重ねて、区議会並びに区民皆様方の御理解と御協力をお願い申し上げ、所信表明といたします。

 御清聴ありがとうございました。

○議長(押田まり子議員)
 所信表明を終わります。


○議長(押田まり子議員)
 次に、日程第五、「委員会の中間報告」を受けます。

 まず、礒野企画総務委員会委員長。

〔二十四番 礒野 忠議員登壇〕

○二十四番(礒野 忠議員)
 ただいまより、企画総務委員会に付託を受けました「企画・総務及び財政の調査について」及び「『沖縄県民は先住民族』とする国連勧告の撤回を求める意見書の提出を求める請願」及び「辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願」の調査並びに審査経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本委員会は、去る十二月九日及び二月十三日の両日にわたり開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 まず、十二月九日開会の委員会におきましては、理事者より、日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業に伴う資産の取得について、報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件及び請願二件の審査を行いましたが、それぞれ今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 次に、二月十三日開会の委員会におきましては、理事者より、中央区首都高速道路地下化等都市基盤整備基金の設置について、令和二年度都区財政調整方針等について、令和二年第一回区議会定例会提出予定議案(件名・説明)について、中央区長等の損害賠償責任の見直しについて、令和二年度における組織整備について、特殊勤務手当の追加について、昭和天皇の崩御に伴う中央区職員の懲戒免除及び職員の賠償責任に基づく債務の免除に関する条例の廃止について、職員を派遣することができる公益的法人等の追加について、地方自治法の改正に伴う中央区監査委員条例の規定整備について、中央区地域防災計画の修正について、帰宅困難者一時滞在施設等の現況について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件及び「『沖縄県民は先住民族』とする国連勧告の撤回を求める意見書の提出を求める請願」の審査を行いましたが、それぞれ今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 また、「辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願」につきましては、審査を終了し、不採択にすべきものと決しました。

 なお、審査経過の詳細につきましては、後刻、日程上程の際、御報告するものといたします。

 以上申し上げまして、本委員会に付託を受けました事件及び請願の調査並びに審査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの礒野企画総務委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、海老原区民文教委員会委員長。

〔十二番 海老原崇智議員登壇〕

○十二番(海老原崇智議員)
 ただいまより、区民文教委員会に付託を受けました「区民生活及び教育行政の調査について」の経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本委員会は、去る十二月十日及び二月十四日の両日にわたり開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 まず、十二月十日開会の委員会におきましては、理事者より、令和元年度協働事業の決定及び令和二年度協働事業提案の公募について、「(仮称)中央区教育振興基本計画二○二○」中間のまとめについて、区立小学校特認校制度の申込み状況について、区立中学校自由選択制の申込み状況について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件の審査を行いましたが、今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 次に、二月十四日開会の委員会におきましては、理事者より、住民基本台帳による世帯と人口の動きについて、個人番号に係る通知カードの再交付手数料の廃止について、成年被後見人に係る印鑑の登録資格の追加等について、「中央区ビジネス交流フェア二○一九」の開催結果について、令和二年度の夏季休業日変更に伴う区立幼稚園預かり保育料の見直しについて、令和元年度児童・生徒の学力向上を図るための調査結果について、図書館における指定管理者制度の導入について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件の審査を行いましたが、今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 以上申し上げまして、本委員会に付託を受けました事件の調査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの海老原区民文教委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、田中福祉保健委員会委員長。

〔十五番 田中耕太郎議員登壇〕

○十五番(田中耕太郎議員)
 ただいまより、福祉保健委員会に付託を受けました「福祉及び保健の調査について」及び「旅館業法に関連する条例等についての請願」の調査並びに審査経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本委員会は、去る十二月十二日及び二月十八日の両日にわたり開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 まず、十二月十二日開会の委員会におきましては、理事者より、「中央区保健医療福祉計画」の改定にかかる中間のまとめについて、「第二期中央区子ども・子育て支援事業計画」中間のまとめについて、多子世帯への保育料負担軽減の拡大について、重症心身障害児(医療的ケア児を含む)を対象とした東京都指定放課後等デイサービス運営事業者の決定について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件及び請願の審査を行いましたが、それぞれ今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 次に、二月十八日開会の委員会におきましては、理事者より、令和二年度福祉保健部における組織整備について、家庭的保育事業等の連携施設確保に係る経過措置期限の延長等について、後期高齢者医療制度保険料軽減措置の延長について、後期高齢者医療制度保険料率の改定等について、放課後児童支援員に係る認定研修の実施者の追加等について、中央区立特別養護老人ホーム「マイホーム新川」等の指定管理者候補事業者の決定について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件及び請願の審査を行いましたが、それぞれ今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 以上申し上げまして、本委員会に付託を受けました事件及び請願の調査並びに審査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの田中福祉保健委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、墨谷環境建設委員会委員長。

〔二十七番 墨谷浩一議員登壇〕

○二十七番(墨谷浩一議員)
 ただいまより、環境建設委員会に付託を受けました「環境保全及び建設行政の調査について」の経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本委員会は、去る十二月十三日及び二月十七日の両日にわたり開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 まず、十二月十三日開会の委員会におきましては、理事者より、中央清掃工場の操業状況及び排ガス等調査結果(令和元年度上半期)について、まちづくり協議会の報告について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件の審査を行いましたが、今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 次に、二月十七日開会の委員会におきましては、理事者より、令和元年度環境大気中のアスベスト濃度調査結果について、鉄道駅におけるエレベーター設置状況について、東京都市計画道路の変更について、豊海運動公園内公衆便所の新設について、特別区道の路線の認定及び廃止について、都市再生推進法人制度の導入について、台風十五号・十九号により被害を受けた一部損壊住家への支援について、区営住宅等における連帯保証人の廃止等について、建築物エネルギー消費性能向上計画認定の審査に係る事務手数料の算定方法の追加等について、地区計画の区域内における制限に関する事項の追加について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。

 続いて、付託事件の審査を行いましたが、今後さらに調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 以上申し上げまして、本委員会に付託を受けました事件の調査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの墨谷環境建設委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、富永築地等地域活性化対策特別委員会委員長。

〔二十二番 富永 一議員登壇〕

○二十二番(富永 一議員)
 ただいまより、築地等地域活性化対策特別委員会に付託を受けました「新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関すること」の調査経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本特別委員会は、去る二月二十五日に開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 当日は、理事者より、都市再生推進法人制度の導入について、報告を聴取するとともに、付託事件と併せて質疑を行いました。

 なお、付託事件につきましては、今後も引き続き調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 以上申し上げまして、本特別委員会に付託を受けました事件の調査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの富永築地等地域活性化対策特別委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、堀田子ども子育て・高齢者対策特別委員会委員長。

〔十六番 堀田弥生議員登壇〕

○十六番(堀田弥生議員)
 ただいまより、子ども子育て・高齢者対策特別委員会に付託を受けました「子育て環境の整備及び高齢者対策に関すること」の調査経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本特別委員会は、去る二月十六日に開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 当日は、理事者より、家庭的保育事業等の連携施設確保に係る経過措置期限の延長等について、後期高齢者医療制度保険料軽減措置の延長について、後期高齢者医療制度保険料率の改定等について、放課後児童支援員に係る認定研修の実施者の追加等について、中央区立特別養護老人ホーム「マイホーム新川」等の指定管理者候補事業者の決定について、それぞれ報告を聴取するとともに、付託事件と併せて質疑を行いました。

 なお、付託事件につきましては、今後も引き続き調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 以上申し上げまして、本特別委員会に付託を受けました事件の調査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの堀田子ども子育て・高齢者対策特別委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、中嶋防災等安全対策特別委員会委員長。

〔二十六番 中嶋ひろあき議員登壇〕

○二十六番(中嶋ひろあき議員)
 ただいまより、防災等安全対策特別委員会に付託を受けました「防災、防犯、交通問題等児童生徒及び区民生活の安全に関すること」の調査経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本特別委員会は、去る二月二十一日に開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 当日は、理事者より、中央区地域防災計画の修正について、帰宅困難者一時滞在施設等の現況について、台風十五・十九号により被害を受けた一部損壊住家への支援について、それぞれ報告を聴取するとともに、付託事件と併せて質疑を行いました。

 なお、付託事件につきましては、今後も引き続き調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 以上申し上げまして、本特別委員会に付託を受けました事件の調査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの中嶋防災等安全対策特別委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。


○議長(押田まり子議員)
 次に、塚田東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会委員長。

〔十四番 塚田秀伸議員登壇〕

○十四番(塚田秀伸議員)
 ただいまより、東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会に付託を受けました「二○二○年東京オリンピック・パラリンピックに関すること」の調査経過につきまして、御報告を申し上げます。

 本特別委員会は、去る二月十九日に開会し、慎重な調査を進めてまいりました。

 当日は、理事者より、東京二○二○大会時におけるメディア関係者バスの乗降場所の設置について、折り鶴ウェーブにおける折り鶴の募集結果について、第八回中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会の開催について、それぞれ報告を聴取するとともに、付託事件と併せて質疑を行いました。

 なお、付託事件につきましては、今後も引き続き調査・研究する必要があるとして、継続審査と決しました。

 以上申し上げまして、本特別委員会に付託を受けました事件の調査経過の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 ただいまの塚田東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会委員長の報告は、これを了承することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。

 以上をもって報告を終わります。


○議長(押田まり子議員)
 次に、日程第六を議題といたします。

〔伊藤議会局長朗読〕


日程第六

請願第三号 辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願

(企画総務委員会付託分)


○議長(押田まり子議員)
 本請願について、礒野企画総務委員会委員長の報告を願います。

〔二十四番 礒野 忠議員登壇〕

○二十四番(礒野 忠議員)
 ただいま上程されました請願第三号「辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願」について、企画総務委員会における審査経過並びに結果につきまして、御報告を申し上げます。

 本請願は、去る令和元年第二回定例会において本委員会に付託されたものであり、その趣旨は、「『辺野古新基地建設工事は中止すること』及び『政府が約束した普天間基地の運用停止と撤去を行うための対米交渉を行うこと』を中央区議会として、日本政府に要請するよう求める」というものであります。

 本委員会は、付託以来、慎重かつ詳細な調査を行ってきたところでありますが、二月十三日開会の委員会におきまして、委員から、「辺野古の工事においても新たに様々な問題が発生しており、早く中止をしてほしいという請願者からの要請もあるため、本委員会において、採択とする採決を求める」との発言がありました。

 以上のとおり、採決との発言があったことから、本請願の審査を終了し、採決することと決しました。

 採決するに当たり、小栗委員から次のような意見がありました。

 辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願について、意見を述べさせていただきたいと思います。

 この辺野古新基地建設については、沖縄県では何度も新基地建設反対の意思表示がされています。

 請願理由の中で、防衛局が開示した報告書で、大浦湾の護岸設置予定地の海底に最深九十メートルに達するマヨネーズ状の超軟弱地盤が存在することが明らかになっており、地盤改良などの工事は技術的に困難であり、極めて無謀な計画だというふうに述べている部分もありますけれども、最近新たに明らかになった問題として、防衛省が、水面下九十メートルに達する地点で、従来の説明を大きく下回る地盤強度だったということを示すデータを隠蔽していたということが明らかになっています。データを隠して、完成するめども立たない事業に莫大な税金をつぎ込むことは許せない問題です。地盤改良に伴って、政府は工期を当初の五年から十二年に延ばして、費用も三千五百億円から九千三百億円に引き上げています。

 日本政府が一九九六年に普天間基地の返還に合意してから、来年で二十五年となります。その上、さらに十二年以上かかるというこの工事では、普天間基地の返還を実現するためには、辺野古にこだわっていたら実現は不可能だと考えます。

 もう一点強調したいのは、地方自治の問題です。沖縄県が埋立て承認を撤回ということをしましたけれども、国は行政不服審査制度を使って、埋立て承認撤回の効力を失わせ、工事が再開できるように執行停止を決定いたしました。どんなに反対の声があろうと、工事を続行しているということです。

 国が私人、国民に成り済まして、国の政策と異なることを地方自治体が行政処分として行った場合に、事業者としての省庁が関係省庁に申立てを行って行政不服審査法を使うのであれば、地方自治はあり得なくなってしまいます。

 沖縄県だけの問題ではなく、全国の自治体にも起こり得る問題として、こうしたやり方を許さないために、声を上げることが大切だと考えます。

 日本共産党区議団は、中央区議会として、一、辺野古新基地建設工事の中止、二、政府が約束した普天間基地の運用停止と撤去を行うための対米交渉を行うことを政府に求める意見書を上げてほしいという請願に賛同し、本委員会でぜひ採択するよう要望いたします。

 小栗委員からの発言後、本請願について採決したところ、不採択とすべきものと決したところであります。

 よって、本委員会の決定どおり表決いただきますようお願い申し上げまして、付託を受けました請願の審査経過並びに結果の御報告といたします。(拍手)

○議長(押田まり子議員)
 報告を終わります。

 本請願について、お諮りいたします。本請願に対する委員会の報告は、不採択であります。採決に当たっては可を諮る原則がありますので、採択することについてお諮りします。本請願を採択することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○議長(押田まり子議員)
 起立少数と認めます。──御着席願います。よって、日程第六、請願第三号は不採択とすることに決定いたしました。


○二十三番(木村克一議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、明二十九日、明後三月一日を休会とし、来る三月二日定刻に本会議を開かれるよう、お諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(押田まり子議員)
 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明二十九日、明後三月一日を休会とし、来る三月二日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時六分 散会


署名議員
議 長  押田 まり子
議 員  瓜生 正高
議 員  墨谷 浩一

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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