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一般質問・答弁の要旨

中央区議会自由民主党議員団 二瓶 文隆議員

10年後の中央区のまちづくりを問う

 都の「10年後の東京」に向けた8つの目標は、河川・運河に囲まれた本区に深くかかわりがある。「朝潮運河ルネッサンス協議会」が創設され、運河を中心とした賑わい作りのプロジェクトが立ち上がっているが、「水の都、中央区」のまちづくりの取り組みの現状と今後の方針は。

区長 「水の都プロジェクト」として日本橋川の護岸緑化、今年度は、朝潮運河のにぎわいづくり調査等も行う。今後も「中央区水辺利用の活性化に関する方策」をもとに、水辺とかかわりを持つ人々や国、都と連携を図り「水の都、中央区」のまちづくりを推進していく。

 「銀座ルール」など街の特色を活かし「らしさ」を大切にしたまちづくりが進められてきたが、それぞれをつなぐ連続性のある面的なプランが見えてこない。「中央区らしさ」と区全体のまちづくりマスタープランの考えは。

区長 新旧の資源を活かし、落ち着きと安らぎを持った風格のある魅力的なまち、これこそが「中央区らしさ」。「中央区のまちづくり方針」としてマスタープランを策定し、「まちづくり憲章(新たな政策目標)への提言」をも踏まえ、住民と協働して「中央区らしさ」に更に磨きをかけていく。

 大規模高層住宅の建設が進み、町会単位で形成されてきたコミュニティーが崩れ、住人同士の交流が希薄になっている。10年後の中央区のまちづくりプランを考えた中でのコミュニティーの創造は。

区長 町会・自治会への加入促進の支援に加え、ニーズも踏まえた多様な参加の仕組みを作り、「地域との協働指針」による、主体的な区民参加を促進する方向を示すなどの取組みを推進。10年後のコミュニティーが、躍動とうるおいに満ち地域力にあふれたものとなるよう全力で取り組む。

観光・文化都市、中央区の「にぎわい」創出を問う

 回遊性を持たせた区の観光の在り方として、人が集まり、情報が得られる「まちの駅」を提案するが、区の特色を生かした「観光行政」をどのように考え、「にぎわい」の創出をどう図るのか。

区長 本区の宝は、各地域が誇る「ほんもの」であり、それを「楽しむ」ことができるまちである。この魅力を生かし観光施策を推進していく。また、「にぎわい」を高めていくため、区の魅力に磨きをかけ、新たな観光資源の発掘・創造・結合など、積極的に展開していく。

 区内には「発祥の地」という場所が数多くある。文化の保存・研究・伝承などの取り組みは。

区長 伝統や文化を次世代に引き継ぐことは、重要な使命。文化行政を一層推進するため、文化・生涯学習課を設置。さらに文化振興プランを策定し、観光振興や地域経済の活性化にもつながる文化の力を開花させ、新たな都心コミュニティづくりに資するよう取り組む。

 観光・文化の中心都市として地域間交流・国際交流のありかたは。

区長 互いに高め合い、補い合うことができることを基本に、首都東京の中心地としての特性を生かしながら、経済や観光なども視野に入れ、地域間交流や国際交流を積極的に進める。

 ガイドボランティアと合わせ、観光事業の企画立案やプロデュースができるボランティアの養成と、親しみやすい形で参加できる「中央区検定」などで本区の良さを周知しては。今後の中央区観光協会の独立性・方向性については。

区長 観光協会は、独立した運営で、情報の収集・発信をはじめ、「ほんもの」を「楽しむ」ための事業展開を行っている。今後、民間経験豊富な人材の登用や、組織の法人化の検討を行うなどの取り組みを通して、提案の「中央区検定」なども視野に入れ、コーディネートやプロデュース機能などの強化を支援し、一層の充実につなげる。

少子化対策を問う

 不妊治療は身体的、精神的な負担も大きく、費用が高額。都の助成に区独自の上乗せ助成を。

区長 都では助成拡充の準備を進めている。区では都の制度の周知を図るとともに、制度拡充後の実績などの動向を見極めつつ、総合的対策を検討していく。

 ホルモン剤投与による精神的カウンセリングなどのフォロー体制は。

区長 都の「不妊ホットライン」や、女性専門外来の紹介を行っている。

 2年に一度子宮頸がん検査が無料で受けられる。広い意味での不妊治療としてHPV検査も加えては。

区長 がん検診は、国の指針に基づいており、国の動向を見極める。

 区長のマニフェストにも有る、待機児童ゼロの取り組みは。

区長 保育園改築等による定員拡大とともに、私立認可保育所を誘致し、今後4年間で211名の定員の拡大を計画。当面の保育ニーズには対応が可能。今後も機会を捉えた保育所の整備計画を策定していく。

 商店街の空き店舗を活用した「親子の広場」「一時預かり」を実施するなどの子育て家庭支援策の取り組みと、「地域子育てサポートシステム」についての考えは。

区長 ファミリー・サポート・センター事業による一時預かりに加え、今年9月から子ども家庭支援センターでも実施。さらに講座を開催し、子育てを応援するボランティアを育成している。今後、空き店舗の可能性も考慮しながら、活動の場を検討していく。

 区内産科病院の現状と、産科の充実についての課題と取り組みは。

区長 区内で分娩できる施設は2ヶ所で、医療機関の確保が課題だが、新規施設は難しい状況。そこで、総合的子育て支援策として、妊娠した人を対象にタクシー券を交付し、移動手段の確保と経済的負担の軽減を図っている。

 東京消防庁では、通報を受け緊急性が認められない場合、自身で医療機関受診をお願いする「救急搬送トリアージ」の試行を開始した。応急診療への受診者が増加する事が考えられるが、休日応急診療所の現状と各先生方の負担など踏み込んだ施策の展開が必要では。

区長 内科・小児科は区内で3ヶ所、歯科2ヶ所、調剤薬局は1ヶ所開設、10月には月島地域に調剤薬局を1ヶ所設置する。平均受診者数は10名前後で横ばい。委託内容は23区ほぼ同様である。今後も動向を踏まえ、見直しに努める。

地球温暖化対策を問う

 地球温暖化対策として、世界的に展開して来た「もったいない運動」がある。「もったいない」という感覚を再び取り戻し社会全体の意識が醸成されることにより、環境問題も変わる。推進の考えは。

区長 「『もったいない』を実践するまち、中央区」を目指して(注)3Rを推進し、循環型社会を構築すべく施策を進めている。

 中学校校庭芝生化の取り組みは。

教育長 生の校庭としては適していないことから、屋上や壁面を利用した緑化の推進に努めている。

 公共施設に、温暖化対策の取り組みのシンボルとして、風力や太陽光発電を設置しては。本区の地球温暖化対策の取り組みは。

区長 現在改修工事中の本庁舎についても、太陽光発電設備を設置する予定。今後も、施設の改修、整備にあたり積極的に自然エネルギーの活用を推進していく。

障害者福祉を問う

 障害者本人ではなく、負担を抱えながらも生活を支える家族が就労する場合には、特段の配慮がないのが現状。障害者や家族の自立支援についての取り組みは。

区長 障害者本人が必要な福祉サービスを必要なときに受けられることにより、家族は安心して働き、生活していくことができる。今後も、障害者本人の自立と生きがいに資するだけでなく、家族の安心を得るようなサービスを提供する。

 「特別支援教育」が法的にも図られているが、学童クラブ等の対応を含めて障害児に対する教育の平等と充実についての取り組みは。

教育長 学校教育活動全体を通じて、障害に対する正しい理解と認識を深める教育を推進している。また、障害の状況に応じて、指導補佐員等を配置し、幼児・児童・生徒の自立を促しながら、ともに学ぶ体制の充実を図っている。「学童クラブ」等については、指導員を増員し、安全確保に努めている。

 健常者も障害者もお互いが心を開きあうことが必要。「心のバリアフリー」の取り組みは。

区長 今後も普及・啓発活動や教育との連携などを通して、心のバリアフリーの推進に取り組む。

教育再生を問う

 教員の資質と能力の向上、資格更新制度の考えは。

教育長 教員免許更新制が導入され、資質能力の確実な保持には、定期的な研修と評価が重要。研修をさらに見直し、優れた指導実践を構築し、区全体の指導力の向上を図る。

 学校施設の耐震化やいじめに関する相談体制など、子供たちが安心して遊び、学べる環境の整備は大人が果たすべき最大の義務と考えるが、取り組みと考えは。

教育長 学校の耐震補強は完了し、監視カメラの設置等も行ってきた。いじめに関しては、「こども電話相談」やスクールカウンセラーなどが相談に応じ、今後も安心して遊び、学べる環境整備に努める。

 給食費滞納問題や理不尽な要求を学校や教員に突きつける親が増えてきた。家庭・家族を中心とした教育再生と、親としてのあり方「親学」についての考えは。

教育長 親の学びの場の拡充や連携行事など、規範意識の啓発等を図ってきた。これらの取り組みを一層充実させていく。

 食の安全が脅かされている。「食育」推進の取り組みは。

教育長 家庭への情報提供や、食育を効果的に行えるよう研修や講習会も実施。あらゆる機会を捉えて食育の推進を図っていく。


(注)用語の解説
3R 地球環境保護のキャッチフレーズ。再資源化する「リサイクル」廃棄物の発生を抑制する「リデュース」再使用する「リユース」の頭文字。

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お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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