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一般質問・答弁の要旨

中央区議会自由民主党議員団   鷲頭 隆史議員

昨今の国政の動きに対する区長の見解を問う

 昨今の我が国の国政の動きについてどう感じるか。また、政治の役割や行政の基本的役割はどうあるべきと思われるか。

区長 ここ数年短期間に首相が交代していることは我が国にとって残念なことである。政治の役割は国民の基本的人権を守ると同時に必要な義務を課すもの、行政は住民の福祉増進を図るため、最少の経費で最大の効果をあげることである。

 菅総理が就任会見で述べた「最小不幸社会」の表記は、各新聞社のほとんどが「小」を用いている。不幸な人が最も少ない社会という意味での「最少不幸社会」ならば理解できる。報道機関での経歴を持つ区長の見解は。

区長 首相官邸のホームページでは「小さい」を用いて記載していることから、菅総理が意図したものであり、新聞各社もこれに沿って報道したものと考える。

少子高齢化セカンドステージに向けた展望と具体的な準備や施策を問う

 高齢化社会から高齢社会、超高齢社会へと高齢者比率が高まる一方で、入学者定員にも満たない大学が増えるなど、少子化傾向が更に進むこうした変化にどう対応するか。

区長 喫緊の課題である子育て支援や高齢者施策の充実のため、平成18年に「高齢者施策推進室」、昨年8月には「子育て支援対策本部」を設置し、これら施策の執行体制を強化。また、昨年3月に「第三次保健医療福祉計画」を策定し、次世代育成と高齢者施策を着実に推進するとともに、社会構造の変化にも迅速かつ柔軟に対応していく。

 区では、一人世帯や高齢者のみの世帯、要介護者の増加により、視点を変えた新たな取り組みが必要と思うが、今後の取り組みは。

区長 高齢者が安心して暮らし続けられる地域社会を実現するため、介護サービスなどの公的支援の充実に加え、高齢者が自ら健康づくりや生きがいづくりを進めるとともに、ボランティア活動を通じて互いに支え合うための仕組みづくりが重要である。

 高齢者に対して、出会う機会や場づくりの提供が今後の施策で大切と考えるがどうか。

区長 出会いやふれあいの機会や場づくりは、自助や共助の取り組みを進めるきっかけとなるため、今後重点的に取り組む。

 出会いの場として重要な役割を担っている敬老館利用者が減っている。原因と今後の改善策は。

区長 60歳以上の区内在住者を対象に憩いや交流の場として設置した敬老館は、利用者の高齢化や固定化が進み、利用者数も停滞していることから、来年度に指定管理者制度を導入し開館日の拡大を図るとともに、開館時間の延長や幅広い年齢層を対象にした講座等の充実、団体への貸し切り利用等を実施する。今後は施設名称の変更も含めた抜本的な見直しを進め、社会参加や社会貢献活動の拠点としての機能強化を図っていく。

 高齢者の出会いの場として、シニアセンターは年中無休という使いやすさと行き届いた管理で親しまれてきたが、高齢者人口の増加とともに利用者が増え、希望日時に利用しにくくなっている。(1)他に高齢者の出会いの場として活用できるスペースはないか。(2)労働スクエア跡地の活用時に、あるいは改築予定の学校に触れ合いスペースを設けるなど検討できないか。(3)触れ合いの場としてお風呂は有効だが、利用率も高い敬老館の入浴施設の拡充についての見解は。(4)一人住まいや高齢者だけの世帯では、炊事が負担になることがあり、気軽に使える飲食施設が必要。触れ合いの輪も広がり、閉じこもりを防ぐ意味でも効果的と考えるが、見解は。

区長 (1)(2)敬老館やシニアセンターは高齢者の出会いやふれあいの場として重要だが、施設の広さや整備上の制約から、これらの施設だけでは交流の場と機会の十分な確保は困難。このため、労働スクエア跡地など新たに整備する施設を含め、各施設の活用を一層進める。また、高齢者と子どもや子育て世代との交流は重要であり、学校では地域理解教育や「プレディ」における昔遊びの伝承、ふれあい給食を通じて交流を図ってきた。今後の学校改築に際しても、ランチルーム等地域に開かれた施設を設置し、交流の場の確保に努める。(3)地価の高い本区では、民間の入浴施設の新たな誘致や施設の拡充は容易ではなく、これまで実施してきたコミュニティふれあい銭湯事業や敬老入浴事業を、さらに効果が上がるよう努める。なお、敬老館の浴室は、今後の見直しの中で、あり方を検討する。(4)社会福祉協議会では、閉じこもりがちな高齢者等の会食の場として、「ほがらかサロン」を区の3施設で毎月開催、本年6月からは、マイホームはるみの食堂を活用して「はるみテラス」を開設、地域の高齢者に食事を楽しんでもらう事業を開始した。今後も、楽しく会食できる場の確保に努める。

 触れ合い、幸せづくり、生きがいづくりに大きな効果を発揮するのが就業だが、本区が進める「70歳就労社会」の進展状況は。

区長 本区では、平成19年度の高齢者生きがい作り推進検討会に基づき、職業紹介事業の拡大を図るため、シルバーワーク中央の体制強化とともに、高齢者雇用促進奨励金制度を設け、定年の廃止や引き上げ、65歳以上の雇用を行う事業主に対する支援を進めてきた。しかし、長期化する景気低迷により高齢者の雇用環境は厳しい状況。今後、シルバーワーク中央での求人開拓や高齢者雇用促進奨励金制度の事業者への周知強化、シルバー人材センターでの受託業務のさらなる拡大など、70歳就労社会の実現に取り組む。

 超高齢社会に備え、高齢者同士の出会い、触れ合い形態の一つとして、元気な高齢者が要支援・要介護高齢者を支援することについて何か考えはあるか。

区長 区はこれまで、介護予防事業へのボランティア参加や高齢者クラブなどを通じて、社会貢献活動を応援してきたが、今後は高齢者を主力とした地域の見守り活動のさらなる推進や、介護分野でのボランティア活動にも導入を検討するなど高齢者が主体となって支えあう地域社会の実現に努める。

 自分と出会い、見つめ直す機会を与える施策として、セミナーや読書会など何か良い方法があるか。

区長 生い立ちから現在に至るまでの自分史、家族の出来事などを書くことで自分を振り返るとともに、思いを後の世代に伝える「エンディングノート」が話題になっており、こうした取り組みにより、あらためて自分と向き合うことは今後の生活の充実につながる。まずは、こうしたノートの書き方について講習会を開催する。

 育児休業制度を活用した0歳児保育の見直しを提案する。すなわち、育児休暇を取った場合に減収となる給料を補う意味で、育児支援金を区から支給し、0歳児は原則として保育園で預からない仕組みである。これにより、0歳児用の空いた施設や人員を1歳児以降の保育需要に回せることで、待機児0を確実なものとできる。こうした提案についてどう考えるか。

区長 乳幼児期は、生活習慣の基礎を形成する最も大切な時期であり、可能な限り両親と過ごす時間を長く持つことが重要と考える。しかし、個人の価値観の違いから、保育ニーズが多様化しており、区では仕事と子育ての両立支援を図る観点から、子育て環境の整備に努めている。また、育児休業期間中の経済支援を区単独で構築することは困難である。保育所においても、家庭的な雰囲気の中で保育内容の充実に努めており、今後も家庭と保育所が共に協力しながら育てあう関係を築いていく。

 シニアセンターと同じ建物に児童館があっても交流が見られない。ゲームや工作、遊びなど子供と高齢者、子育て世代も加えた交流の場作りを考えてはどうか。

区長 シニアセンターや敬老館で、おやつを作って一緒に食べながら高齢者から昔話や遊びを教えてもらうなど、子供達を行事に招いての交流会を開催したり、あかちゃん天国では高齢者のボランティアから絵本の読み聞かせや育児体験などの話をいただいている。今後も世代間のコミュニティ形成が図られるよう機会と場の提供に努める。

 子供に社会人としての常識と自立心、独立心を植え付けるために、保育園や学校で何を行っているか。

区長 学校では「心豊かな子」「自ら学び伸びゆく生徒」などの教育目標に基づき、日常の教科学習や道徳教育、自然体験学習、地域交流学習のほか、社会奉仕活動への参加等を通じて、公共心、自立心、独立心を養うよう日々努めている。今後とも、子どもたちが自立して世界にはばたくよう積極的に応援していく。

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お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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