ページの先頭です
トップページ  の中の  本会議の結果  の中の  平成28年第三回定例会  の中の  一般質問・答弁の要旨 中央区議会自由民主党議員団 塚田 秀伸議員

一般質問・答弁の要旨

中央区議会自由民主党議員団 塚田 秀伸議員

地域防災の強化を問う

 6月に政府が発表した地震調査委員会の資料によると、今後30年以内に都心を震源とする震度6弱以上の地震発生確率は47%以上。千葉市、横浜市においては80%超の確率とされ、首都圏直下型地震はいつ発生してもおかしくない状況と考えられる。(1)本区では区民主体の防災訓練を考え、実行することで災害に強いまちづくりを目指しているが、町会主体の防災拠点運営委員会に、地元企業や事業者の参加を義務化して、地域防災態勢の一元化、指揮系統の一本化を図り、統一防災訓練を実行すべきでは。(2)すべての地域において年齢層や昼夜間人口比率、公園の有無や道路環境など、それぞれに特性を分析し、街の実態に合う訓練内容とすることで、より減災効果が高まり、共助に繋がる連携も強化されるのでは。(3)防災訓練への参加を促進するような更なる優遇措置を与える考えは。(4)極地的な短時間の集中豪雨で過去に被害を受けた場所や水害が危惧される場所があるが、対策状況や実情は。(5)地震時の津波も含め水際に特化した防災訓練の考え方は。(6)帰宅困難者一時避難場所で外国人が滞在することを想定し、簡単な道路案内や、最低限の意思疎通ができるよう防災訓練時より、外国人の対応を進めるべきと考えるが、現状と課題は。(7)帰宅困難者の一時受け入れスペースはまだまだ不足していると考えるが、今後の対応等は。

区長 (1)地域や事業所、各防災関係機関が、それぞれの役割に応じて総合的・一体的に訓練を実施することは有効であり、総合防災訓練等の機会を捉え、警察や消防、住民・事業所がさらに連携する訓練方法を検討していく。(2)各防災拠点運営委員会では、地域特性に応じ、様々な防災訓練を実施している。地域が持つ特性を検証し実態に即した取り組みを拡充することは、地域防災の課題解決に向けて大変有意義であり、今後も地域特性を踏まえた防災力の更なる向上を目指し、防災拠点運営委員会の活動を支援していく。(3)他自治体の取組状況も参考に検討していく。(4)区道の透水性舗装や排水性舗装を計画的に実施し、雨水の流出抑制の対策を進めるほか、パトロールや、安全・安心メールによる情報配信により、周知の徹底を図っている。八重洲地下街では、「地下街等の利用者の避難確保及び浸水防止計画」を策定し、浸水防止を図るとともに、情報伝達や避難誘導等の防災訓練を実施している。このような対策により、集中豪雨による大きな被害は発生していない。(5)中央区合同総合水防訓練において、消防署や消防団などと連携し、水防工法訓練などを行っており、今後も防災力の向上に努める。(6)外国人観光客の帰宅困難者一時滞在施設への円滑な誘導のため、避難行動の手順等を示した英語版マップを作成し、防災拠点等に配備している。総合防災訓練では、通訳を介した救護訓練など、外国人対策の充実に努めている。今後は、多言語による情報発信の充実を検討していく。(7)民間建築物の確保は、建物内で避難者が傷害等を受けた場合、施設管理者に法的賠償責任が生じるため、いかに協力を得ていくかが課題である。区は帰宅困難者の安全確保の充実に向けて、施設の拡充に努めるとともに、国や都へ、こうした法的課題の整理を要請していく。

 (1)広域災害が発生した場合、本庁舎をはじめ出張所も同様の機能不全に陥る可能性がある。同程度の被害を受けない距離や場所に、中枢機能を有する対策本部の代替拠点や、移動可能な対策本部などは想定しているか。(2)備蓄倉庫を区内あるいは近隣区に分散させるべきでは。また、今後のスペース確保等について考えを。

区長 (1)区内に設置できない場合は、都や国へ支援要請するとともに、特別区災害相互協力及び相互支援に関する協定により、被害の少ない自治体に支援要請することとし、本部の代替拠点の確保に向けて迅速かつ的確に対応していく。(2)公共施設の整備の機会を捉え、浸水が想定される場合は、備蓄倉庫を上層に確保するなどしており、今後も様々な災害リスクを考慮し、備蓄倉庫の整備拡充を図る。

 (1)地震発生時には、全ての陸上交通が機能不全に陥る可能性も考えられ、水上交通は大きな役割を果たすが、防災船着場の新規設置を本区主導で進める考えは。(2)常盤橋防災船着場は、防災船着場としての機能充実は勿論、2027年には日本橋川の対岸に日本一高いビルが建設され、人の往来が多く見込まれるだけに、観光利用なども想定し整備するべきでは。(3)平常時から船着場を目視することで、損壊や不具合の早期発見に繋がり、また水辺からの破壊行動を抑止する意味合いがある。船着場のレジャー目的での使用も認め、手続きを簡単にするなど、普段の利用促進を考えるべきでは。

区長 (1)昨年、都の防災船着場整備計画の改訂において築地、月島、晴海の整備が新たに盛り込まれたことから、今後も整備が早期に行われるよう、都と連携して取り組む。(2)常盤橋防災船着場周辺は、今後、多くの人の往来が見込まれる地域である。再開発事業者によるバリアフリー化等も予定されているため、活用については、地域の意向も伺い検討していく。(3)平常時のレジャー目的使用は、日本橋川の船舶運航ルールが定められていないなか、水上バイクの迷惑走行などもあり、現時点では利用者の安全確保の観点からも難しい。

本区施設のバリアフリー化を問う

 政府が発表した2020年の訪日外国人観光客数の予測は4千万人で、NTTコムによると、本区は多くの観光客が訪れる人気のエリアである。外国人観光客の視点に立ち、外国語表記の緊急避難先等の行先案内板を、歩行者の視線や見やすい角度に合わせる考えは。

区長 国や都と連携し、英語併記化の先行的な取り組みの一環として、銀座の一部地域での標識改善を実施してきたが、今後は、区が管理するすべての道路案内標識の英語併記化やピクトグラムの追加など表示情報の充実を検討していく。

 2020パラリンピック開催時には、世界中から多くの障害者の方が訪れると思われるが、(1)道路の段差、高遮熱性の舗装、休憩場所となるようなベンチ等も含めバリアフリーの観点から歩道の再点検と補修について考えを。(2)雨でも困らないよう公共交通の乗り換え場所等に屋根付きアーケードの施された道路を設置する考えは。

区長 (1)安全で快適な道路の整備として、歩道の拡幅やセミフラット化など人にやさしい歩行環境の整備や、定期的な道路パトロールの実施による道路補修を行っており、今後も安全な歩行環境の維持に努める。快適に移動できる歩行環境については、舗装材の技術開発の動向などを見据えながら検討していく。ベンチの設置は高齢者などの交通弱者が安心してまち歩きが行えるよう検討していく。(2)今後整備を計画しているBRTの交通ターミナル施設には、屋根付きアーケードの設置を検討していく。

 和式便器のトイレは世界的に使用方法が分からない方も多く、高齢者には足腰の具合から使用を断念する方も多い。公衆便所の早急な洋式化を要望するが、高齢者向けの手すりの設置検討について、現在の和式洋式便器数の比率と合わせて見解を。

区長 洋式便器の比率は約4割。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、可能な限り改修し、和式便器のみの便所には、洋式便器のある周辺公衆便所の案内図を表示していく。手すりについては、ほぼ全ての公衆便所の個室に設置しているが、便所改築の機会を捉え、さらに使い易い手すりの整備に努める。

 コミュニティサイクルの導入から1年が経過し、課題が顕在化している。(1)外国人も利用できるよう、情報の集約したサイトに外国語版を設定する考えは。(2)一日乗車券の低廉及び簡素化、発行自体の簡略化について考えを。

区長 (1)中央区コミュニティサイクル専用ホームページは英語に、千代田区、港区、江東区と実施している自転車シェアリング広域実験のホームページは中国語と韓国語に対応している。現在、動画説明を追加するなど、より分かりやすいサイトとなるよう見直しを行っている。(2)低廉化は他区との調整が必要だが、今後は機会を捉え運営事業者に働きかけるとともに、発行販売場所の増設など、さらに利便性が高まるよう協議していく。

平成28年第三回定例会 一般質問(要旨)に戻る

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

ページの先頭へ