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平成19年  築地市場等街づくり対策特別委員会(6月12日)

1.開会日時

平成19年6月12日(火曜日)
  午後1時30分 開会
  午後4時5分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(9人)
委員長 押田 まり子
副委員長 中島 賢治
委員 神林 烈
委員 石島 秀起
委員 二瓶 文隆
委員 田中 広一
委員 志村 孝美
委員 小坂 和輝
議長 鈴木 久雄

4.出席説明員

(14人)
矢田区長
鐘ヶ江副区長
吉田副区長
高橋企画部長
土屋企画課長(参事)
辻副参事(都心再生・計画担当)
斎藤区民部長
田中商工観光課長
越地土木部長
弦間土木部管理課長
西都市整備部長
田野都市計画課長
田村地域整備課長
林副参事(都市計画事業・特命担当)

5.議会局職員

斉藤議会局長
土谷議事係長
村上書記
相崎書記

6.議題

  • 築地市場問題及び東京駅周辺等地域整備に関すること

(午後1時30分 開会)

○押田委員長
 どうも皆様御苦労さまでございます。ただいまから築地市場等街づくり対策特別委員会を開会させていただきます。

 初めての委員会ですので、私のほうから一言ごあいさつをさせていただきます。本委員会は築地市場の問題、さらには本区の今後のまちづくりについて、とても大切な委員会だと認識をいたしておりますので、どうぞ委員の皆様、1年間、有意義に御議論がなされまして、そして、理事者の皆様方もそれを踏まえていい御答弁をいただきますように、よろしくお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。よろしくお願いいたします。

 なお、夏季の委員会における服装等につきましてでございますが、御承知のように、6月から9月までの間は、議員記章のはい用、上着、ネクタイの着用を略して出席することができますのでお知らせいたします。

 また、今回より、本特別委員会では、議題の審査の中で理事者報告及び質疑をさせていただくようにいたしますので、これもよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、議長さんからごあいさつをよろしくお願いいたします。

○鈴木(久)議長
 (あいさつ)

○押田委員長
 ありがとうございました。

 それでは、区長さんから、ごあいさつをお願いいたします。

○矢田区長
 (あいさつ)

○押田委員長
 ありがとうございました。

 それでは、理事者の紹介を鐘ヶ江副区長よりお願いいたします。

○鐘ヶ江副区長
 (理事者紹介)

○押田委員長
 どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして、議題の審査に入らせていただきます。初めに理事者報告をお願いいたします。

○高橋企画部長

 1 豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議の設置等について(資料1)

○西都市整備部長

 2 東京駅前地区、日本橋金融・商業街地区合同まちづくり協議会の報告(資料2)

 3 築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり調査報告書(概要版)(資料3)

以上3件報告

○押田委員長
 御苦労さまでございました。

 それでは、発言の持ち時間制でございますけれども、先日の議会運営委員会で確認されておりますとおり、会派基本時間20分と一委員配分時間に同一会派委員数を乗じて算出された時間を加えて各会派に割り振られる持ち時間といたしますので、よろしくお願いいたします。ただいま午後1時51分でございますので、各会派の持ち時間は、自民党さん68分、公明党さん44分、日本共産党さん32分、友愛中央さん32分となりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、質疑に入らせていただきます。どうぞ御発言ください。

○神林委員
 3件の御報告が出てまいりました。築地市場を一応冠するところの中央区全体のまちづくり対策特別委員会と理解しておりますので、きょうの理事者報告の中での資料1と資料3は相互に関連する事項であろうかと思っております。

 これまで再開発事業、中央区におきましても取り組まれてきております。それが例えば都市再開発法に基づくところの再開発事業であり、あるいは民間主導の民間再開発事業でありますとか、さまざまな制度といいますか、優良建築物の再開発制度であるとか、いろいろございました。こういう中で、これまでの再開発が比較的土地の権利関係が単純なところになされてきた経緯を踏まえて今、都心のさまざまな中央区周辺の各地域スポットとのスポット間競争という1つの流れの中で、この再開発が既成市街地へ今、取り組まれようとしているというところにこれから大きなさまざまな課題があるのかなと思うわけでございます。佃リバーシティ、あるいは晴海一丁目、さまざまな大型再開発事業がこれまでもいろいろな御努力の中で形成されてきた。

 今度は、非常に土地の権利関係の複雑な既成市街地へ都市更新という、1つの都市再生という、中央区のそういった更新時期というものを戦後62年を踏まえながら取り組まれていこうという中には、大きなさまざまな課題があろうかと思うわけであります。その中で端的に、先般の銀座ルールにかかわる銀座地域のデザイン協議会の成果というものはどのように評価をされているかという点について、まず第1点、お尋ねをいたしたいと思います。

 今、中央区内ではさまざまな再開発事業が、ここに皆様からいただいている資料にありますが、最新のものとは思いませんけれども、比較的エリアが特定された地域再開発事業の予定ということで落とし込みがしてあります。ちょっと見にくいですが、この黄色い地域はいずれもこの再開発にかかわる協議中ということでありまして、一部は既に実施され、建築に入っているという部分もちょっとオーバーラップしている部分がありますけれども、同時に、この再開発事業の中で民間による都市再開発というものもまた何点か計画されているということです。晴海地域も含め、また、歌舞伎座地域も含め民間主導による再開発計画ということで事業提案がされているところ、あるいはこれからされようとするところがあるわけです。

 問題は、晴海地域を除けば、いずれも既成市街地に及ぶところの再開発でございまして、そういう中で地域との協議というものは大変大切なことになっていくわけでありますが、開発面積のいかんによっては、その東京都の権限における都市開発、いわゆるさまざまな権限が東京都にあるという場合も、局面もあるわけであります。

 話は少し飛ぶのでありますけれども、そういう既成市街地での再開発事業の課題はどのように認識されているか。その課題についての御認識を賜りたいと思います。

 それから、もう1点は、東京都の権限に及ぶ再開発、この再開発事業にかかわる中央区の都市計画審議における区長の、また諮問者としての区長の権限、都事業であれば都知事の諮問事項としての都知事の権限ということになるわけでありますけれども、行政長としての本区における、既成市街地における再開発事業の区長権限における諮問事項という意味で、その権限をどのようにとらえるかということについての御認識を承りたいと思います。

 まず、その3点について、お答えをお願いいたします。

○田村地域整備課長
 まず、銀座ルール、昨年10月に改正してございます。地区計画の変更、詳細化によって見直しをしてございますけれども、この中でデザイン協議会というものの位置づけも、市街地開発事業指導要綱をあわせて改正する中で進めてきてございます。こういった取り組みでございますけれども、地域の方々と2年を越える、3年近いお話し合いをさせていただく中で、銀座らしさというものを地域としては維持をしていきたい、守っていきたい。ただ、銀座らしさというものにつきましては、デザインであるとか、色であるとか、景観というような幅広いものを含んでいる内容でございまして、地区計画というようなものの中に具体的な基準として位置づけることは非常に困難であるという考え方のもとに、地域の方々の目を通してそういったものを守っていただこうという基本的な考え方で、この銀座デザイン協議会というものを設置をしていただいたところでございます。

 この改正以降、銀座地域における計画につきましては、市街地開発事業指導要綱の手続の中で地元の方々に事業者との協議というものを積極的に取り組んでいただいているところでございまして、これまでにおいては、事業者も地域の方々の意向というものを踏まえながら、計画上の工夫をしているという状況でございます。こういった地元の方々の思いを形として、仕組みとして位置づけたということについて、一定の成果というものが得られている、上がっていると考えてございます。

 また、2つ目、既成市街地における今後の再開発事業についての課題ということでございます。当然ながら、地域、既成市街地、そこの中においては、さまざまな御商売をされている方、あるいはお住まいになられている方など数多くの方々がその地域の中にはいらっしゃいます。そういった中で計画をしていくということになるわけでございますけれども、既成市街地、特に中央区においては、復興というものがいち早く進められたというような状況もあることから、建物の更新の必要性というものもございます。そういった建物の更新をしながら、地域そのものを更新していく開発ということも1つの方法論としてはあり得るという中で、その地域の方々が現実に活動なされている中において、こういった開発を計画するに当たりましては、当然ながら、地域に対する影響に対してどのような配慮、工夫をしていくのか。また、先ほどのデザイン協議会のときにも申し上げましたけれども、地域の方々の思いというものをいかに計画の中に反映させていくのかといったことが必要になるのではないかと考えてございます。

 課題といたしましては、そういった状況の中でうまくバランスをとりながら計画づくりというものを区として指導していくということが必要ではないかと考えているものでございます。

 最後、都決定に対しての区としての立場でございますけれども、地元区として、当然ながら、区の都市計画審議会において御審議をいただきまして、その内容等については、区として東京都に対して当然ながら伝え、その計画として、意見が反映されるように努めていくべきものだと考えてございます。

 以上です。

○神林委員
 ありがとうございました。

 それで、十分な御説明だと思うわけですが、私は銀座の皆さんにとって、銀座ルールというものは納得のいく話だったと思います。27メートルの中央通りを挟んで、それぞれ建物の高さも、あるいはにぎわいも、景観も、いろいろな意味の総合的な銀座らしさと今お話しがありましたが、中央区にはすべての地域にらしさがあるわけでありますけれども、そういったものに対しての合意があった。それは結構なことだと思います。

 それが例えば基本計画の中で、この間の企画総務委員会で辻副参事もいろいろと関心をお寄せいただいた答弁をいただいたのですが、地域にとってよかったか、では、中央区全体にとってどうなんだという考え方というものは、またこれからの基本計画のグランドデザインを描く中でいろいろ上がってくるだろうと思うんです。銀座は銀座で、いわゆる地域区画を区画しないで、例えば中央区としての道路の状況であるとか、そういった街区の地域的な特性とかいったものを踏まえながらも、基本的な再開発の例えば理念というか、中央区としてのグランドデザインのそのまた中心にあるものとして、もちろん地域性によってその高さを制約したりするものではありませんが、私が申し上げているのは、既成市街地における密集と言っては何でありますけれども、容積率も割合に高い、しかも建ぺい率も高い、そういう地域における再開発において、中央区が例えば第2ゾーン、第1ゾーンにおいて、そういった開発の方向性とか、開発者の経済的な計算も含めてどういうふうに制御していくかという形もまたあり得るのかなとも思うわけであります。私は、これは高さをすべて制限しろと言っているのではありません。もちろんいろいろと地域事情もあり、また、さまざまな状況があるだろうと思いますから、そう言っているわけではありませんが、「既成市街地の」という言葉をつけたときに、細街路も多い、あるいは表通りは広街路である、広幅員道路である、裏通りは細街路であるという中央区の地域事情というものがございまして、そういう中で私は御質問をさせていただいているんだけれども、銀座の方々が納得したという、らしさの合意というものがこれからの中央区全体の再開発事業のいろいろさまざまに拡大していくであろう、そして、そういう中でどういうふうにとらえていけばいいのかなということを私もいつも考えるのであります。

 基本計画が今、改定されようとしている中で、まちづくりにはさまざまな側面があります。さまざまな側面と言えば、経済戦略的な問題もあるだろうし、あるいは文化、伝統の継承とかという問題もあるだろうし、あるいはアメニティの創造とか、そういった問題もあるだろうし、そういうファクターがいろいろあります。そういう中で総合的に、地域コミュニティへの圧迫感とか、そういったものがあったときに、要するに経済効果を優先させれば、なかなかそれによって後ずさりするものも出てくる部分もあるわけでありまして、事業関係者にとっていいことが周辺について及ぼす影響というものもまたいろいろあるわけだから、その辺が、銀座はすばらしいところと思うんです。銀座らしさを守ろうよ、みんなが合意したんだから、それは大変すばらしいことだと私は思うんだけれども、そういう意味で、例えば基本計画を中央区のまちづくりという中で良好なとか、あるいは快適なとか、にぎわいのとか、形容詞だけにおさめない、何がしか地域的なルールというものをつくる必要がある時期に来ているのかなとも思うわけであります。地区計画の詳細化ということもありますし、再開発事業等における、そういった住民の合意の協議会というものについて積極的に推し進めていく必要があるだろうなと思うわけであります。

 地区計画で定まっている地域に、都市緊急再整備地域、あるいは特区制度、こういうものが覆いかぶさってくる。覆いかぶさってくる中で、法的には非常に自由度、裁量度もある計画性というものがあったりして、民間であれば、民間が提案して、アメニティもできますよ、いわゆる経済効果もありますよ、あるいはさまざまな効果点もあるんだけれども、別に負の部分もあるわけです。きのう、環境建設委員会において、いわゆるCO2の排出等々の問題についても論議があったように、傍聴席で聞いておりましたけれども、そういった、いわゆるこれからアメニティとは何なのかとか、にぎわいとは何なのかということをもっと具体に何がしか示していく必要もあるのかもしれないとも思うんです。商業者ということが一番大事でありますから、そういう観点で質問しているのでありますが、そういった意味で、地元地域における再開発も含めたまちづくり協議会というものについて、積極的に対応すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○田村地域整備課長
 既成市街地において開発が計画されるという状況の中で、当然ながら、さまざまな影響を地域に及ぼすということが考えられます。区といたしましては、昨年、銀座ルールの見直しの中でも、今後のまちづくりの1つの考え方として協議型のまちづくりの必要性というものを掲げさせていただいたところでございます。例えば日本橋地域におきましては、昨年の9月ですけれども、日本橋再生推進協議会というものをおつくりいただきました。今後の日本橋のまちづくりについてはオール日本橋で考えていこうといったことについて、地域の連合町会の代表の方々の御賛同をいただいて組織化をさせていただきました。今後、まちづくりについては、そういった場、それから、従来からございますまちづくり協議会の場でさまざまな議論をしていただきながら進めていく必要性があると認識してございます。

 こういった大きなお話し合いをする場と、また個々の計画の近くにおける近隣の方々では、当然影響に対する感じ方、受けとめ方も違ってくるかと思います。そういった方々も、こういった協議型のまちづくりという考え方の中ではお話し合いをしながら計画を進め、事業者側が提案する地域貢献、公共貢献というものも、地域にとってその必要性、重要性というようなことも地域の中で議論していただきながら、より具体的に計画を詰めていくということは重要かと思ってございます。今後、そういった中身については検討させていただきたいと考えてございます。

 以上でございます。

○神林委員
 ありがとうございました。きょうの御報告の資料2の中で日本橋室町東地区の開発事業にかかわる件について、若干補足的にお聞きしたいのでありますが、3月ごろでしたか、いろいろと概要的な説明が地域でありまして、以降、若干事業者のほうで計画が進められ、20の事業者を、いわゆる共同での開発という形で事業が組み立てられて、提案を今されようとしているといいますか、提案されたわけであります。読めば、一応容積率を1,300%、多分フルに使い、17メートルの中央通りを挟む三越日本橋本店の向かい側といいますか、大体その地域の4区画プラス1小区画で5区画でありますけれども、120メートル、110メートル、100メートルという開発事業が一応提案されているわけでありまして、今月20日過ぎに、その計画案のいわゆる大枠についての中央区都市計画審議会、そして来月には東京都都市計画審議会が開催されるということでございまして、これも先ほど御答弁のあった、かなり地域協議というものを飛ばしてしまった提案と地域の方は受けとめているわけであります。こういった東京都の権限事項にかかわる開発について、区はもう少し直接的にも、そういった協議会の設置等も含めて開発による効果、あるいは逆に負荷、開発によってにぎわいが出てくるとか、いろいろアメニティ施設ができるとか、開発効果というものももちろんあるわけであります。逆に開発による、例えばコレド日本橋の直近における風害とか、そういった負荷があるわけであります。そういう中で、今、日本橋室町東地区での提案について、どのようにお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。

 先ほどの報告にもあったとおり、この東京駅前地区、日本橋金融・商業街地区合同まちづくり協議会の中でそういった協議会の設置もあり得ると御答弁されていらっしゃいますけれども、こういったことが今、具体的に日本橋室町東地区の再開発のみならず、今後の再開発計画のいわゆる予知という時点で、もう少し地域というものを巻き込んで、みんなの建設的な意見も踏まえて開発の効果、そして、また逆のデメリットと、ある意味では、そういった協議の合意というものを、地域のらしさというものを生かしながら、お互いに協議していく。行政はその主軸に入っていくべきであり、調整すべきである。行政対応の責任は重いと私は思うわけでありまして、ぜひいい意味で協議会というものに大いに関与していただきたいと思うわけです。御意見をお伺いします。

○田村地域整備課長
 日本橋室町東地区の計画は、今、事業者の提案ということで東京都決定案件として、都市計画の手続が進められている状況でございます。今回の都市計画において、位置づけられます中身については、まだまだ外形、全体的な大きさ等々についてこれから位置づけていくということでございまして、詳細的な計画、基本的な計画、設計については今後だと認識してございます。

 そういった中での提案ということで、今、委員のお話の中にございました、例えばこういった建物、開発に伴う風害に対する考え方についてもまだまだシミュレーションとか、風洞実験というような想定の域を出ていないという状況でございます。今後どういった形でそういったものについての対策を具体的に検討していくのかというようなことについて、区としても積極的な指導をしていきたいと考えてございます。また、こういった開発による効果、あるいは地域に対する負荷というようなものにつきましても、その基本となりますのは地域の方々の理解だと考えてございます。どういった計画によって、地域にどういった効果を提供することができるか、あるいは地域の方々にどういった影響を及ぼすようなことになるのかということは地域の方々の理解を得て進めていくということが当然基本になります。そういったことをしながら、地域全体が共存、繁栄していくといったまちづくりを目指すべきだと考えてございます。そういった協議の場に、区といたしましても積極的に参加をさせていただきながら、そのお話し合いというものを進めさせていただくということで考えさせていただければと思います。

 以上です。

○神林委員
 これで、きょうは、私の質問は終わります。よろしくお願いいたします。

○石島委員
 それでは、築地の関係で何点かお尋ねをさせていただきたいと思いますが、昨年12月、新市場建設室の設備担当課長が中央区に見えられて、これは幹事長会ですが、新豊洲市場の計画と、また東京ガスが行った土壌汚染の調査結果について、いろいろと御説明をいただき、質疑を交わしたところなんですが、当時は、東京ガスの行った土壌汚染調査については、東京都のほうは絶対に大丈夫だという自信を持っていろいろなやりとりの中で御説明をされていたという経緯がありました。その後、今春行われました都知事選挙の中で築地市場の移転問題、特に豊洲市場建設予定地の土壌汚染というのがある意味では都知事選挙の争点になって、今回、新たにこういった専門家会議を設置したということは、東京都の姿勢としては評価できるところなんです。ただ、若干心配に思いますのは、今まで常任委員会等のやりとりでお伺いをしておりましたが、この専門家会議の委員構成につきましては、座長さん以外の委員は、座長さんが選任されたというお話がありましたが、きちんとした公平公正な審議会運営が行われるのかというのが一番危惧されるところだと思っています。座長さんのコメントでは、市場移転ありきで議論するのではないと。市場移転自体は、これは東京都、関係者が判断するということで、ただ、この土壌汚染の状況について正確に提言をするのがこの専門家会議の仕事であると言われているわけですが、国とか東京都とか、意外と審議会行政というのは、どちらかというとその行政機関の意向に沿った形でことが進められ、また結論が導かれているというのが多々見受けられるわけです。そういった意味では、専門家会議がきちんとした土壌汚染に対しての提言を当然行わなくてはいけないわけですが、ただ、東京都の環境を考えた場合、いかがなものかというのが若干心配がありますので、その点について、どうお考えかということをお聞かせをいただければと思います。

 それから、次に、きょうお示しをいただいた資料3築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり調査報告書(概要版)ということで、中央区の基本的姿勢としては、市場移転断固反対というのは今でも変わりない基本方針だと思うんですが、ただ、反対していても、最悪、逆に移転が起きた場合は、それなりの善後策を当然立てておかなくてはいけないということで、いろいろな分科会等を設置して、地域と相談の上でこういったものを作成されたと思います。ただ、そんな中で、例えば築地市場の移転の跡地の構想、これは東京都がかいた構想が出た。環状第2号線の構想についても、東京都が事前にかいたものだと。これはとても受け入れができないということで、中央区の地域特性を合わせた案を中央区のほうで新たに策定をされているわけですが、一番問題になってくることは東京都との協議です。その協議によって、この計画がどれだけ具体化してくるかということが重要なポイントになってくるかと思うんですが、2016年のオリンピック招致ということで、非常に不安な要素をはらんでいる状況の中で、築地市場移転断固反対ということを前提にしながらも、この描いた構想を実現化していく。この東京都との協議は具体的にどのように進めていくのか、そこについてお聞かせをいただきたいと思います。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 まず、1点目の専門家会議が東京都の行う協議会形式で、公正な運営ができるのかという御質問ですけれども、情報の公開で、出された資料もインターネットを通じてすべて公開されております。議論の内容も、議事録として公開されております。ですから、専門家会議が座長の主導で進んでいたとしても、間違っているところがあれば区といたしましても、そこは違うとか、いろいろ意見が言えると思います。また、区だけでなくて、ほかの専門家の方も意見が言えるのではないかと思います。ですから、全部、公開で行われているということでありますので、公正な運営ができるのかということに関しましては、基本的には公正な話し合いといいますか、結論が得られるのではないかと考えています。ただ、問題は、正しい提言が出ても、それを東京都が受けるか、受けないのか、それは東京都の判断によると思いますので、それにつきましては、9月に結論が出ますので、それを見て対処していきたいと考えてございます。

 続きまして、築地市場移転断固反対と言いながらも、東京都の築地市場の跡地を利用しなければ、今のビジョンが成り立たない部分もある。それについてどういうふうに東京都と協議を進めていくおつもりかという御質問ですけれども、基本的姿勢といたしましては築地市場移転断固反対でございます。ですけれども、御案内のとおり、東京都が強引に市場移転の話を進めているところもありまして、区が市場移転反対を言いながらでは、東京都もなかなか話を具体的に、正式にテーブルに着くのが難しい面もありますが、それはまちづくりという観点からは、東京都におきましても、中央区におきましても理想とする形は同じだという認識であると思います。ですから、一部にそういうものがあるにせよ、今後、築地がどう発展していくべきかという思いはお互いに同じですので、そこをよりどころに、地道に東京都のほうに折衝を続けていきたいと考えてございます。

 以上でございます。

○石島委員
 ありがとうございます。専門家会議の件ですが、公開で行われているから、公正性は保たれるであろうということで、確かにおっしゃることはわかるんですが、ただ、なかなかそこら辺が実態としてどうなのかなという心配は私のほうでは持っているものですから、それであえて聞かさせていただいたわけです。最終的には、専門家会議の結果を見て東京都の判断ということになると思いますが、今までの委員会のやりとりでは、専門家会議の結論が出るまでは、中央区としては見守ってというお話をなさっていましたが、その基本的なスタンスで変わりがないのかどうか。逆に、もっと中央区も積極的に7つの疑問を出した中で、この問題等については誠意を持った回答を得られていないということもありますので、かかわりを持つ必要はあるのではないかと思いますが、この点についてお聞かせをいただければと思います。

 きょう、いただいた調査報告書の具体的な実現ということになると、築地市場移転反対ということが前提にあるので、東京都との折衝が難しいというのはよくわかります。実際、築地市場移転に断固反対する会が発展的に解消されて、今、こういったプランを通じて、一方では、市場のほうではまた異なる団体が断固反対だということで旗を上げているというような状況があるので、なかなかそこら辺も、東京都のほうから見れば足元を見られてしまうようなところがあるかなと思います。これについては、非常に難しい側面はあるかと思いますが、最悪の場合を考えてということですけれど、なるべく実現性が高い方向で東京都との調整、やりとりをしていかなくてはいけないと思っておりますので、これはぜひその努力方をお願いしたいと思います。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 これからの区のスタンスですけれども、基本的に、前回の企画総務委員会でもお答えしましたとおり、専門家会議の結果を見て判断していきたいと思います。当然、先ほど報告の中で企画部長からも説明がありましたとおり、言うべきことが発生した場合は、結果が出る前でもいろいろ意見は述べていきたいと考えております。

 以上でございます。

○二瓶委員
 それでは、前委員から、築地市場の問題、また、東京駅前地区の再開発の問題が出ましたが、先ほど来質疑の中でも、らしさですね、銀座らしさ、日本橋らしさというお話がありました。中央区は今、定住人口は10万人を回復し、昼間人口というものが60万人とも70万人とも言われている中で、中央区らしさを出しながら、それはだれのために再開発、再生を図っていくかという問題だと思っております。

 石原慎太郎東京都知事は、この都知事選挙の前に、10年後の東京都のあり方というビジョンを展開されました。中央区としてはその中にもう巻き込まれている部分は多々あると思います。先ほど来の市場移転の問題についても、中央区として個別の案件はそれぞれ地域の方々、また商業をされている方々があると思うんです。すべてに一貫して、ここでも出ていましたが、街並みの連続性、ピンポイントではない、連続性のあるまちづくりというものを考えていかなければいけないと思うんです。まずは、中央区の今後のマスタープランとまでは行きませんが、まちづくりの一貫したあり方というものを、大枠なんですが、どのようにお考えかお聞かせいただきたいと思います。

○田村地域整備課長
 中央区のまちづくりへの基本的な考え方、今後どのような形でということでございます。これまでは、定住人口の維持、回復ということの中で住宅施策を中心にまちづくりに取り組んできてございます。基本的に、今後はそういった住宅について、量から質への転換の必要性というところは認識しているところでございます。

 また、一方で、中央区のまちの柱といたしましては、住民の方々によります良好なコミュニティと同時に、にぎわいだと考えてございます。そのにぎわいを創出していくということが必要だと考えてございます。

 中央区全体的ならしさということでございますけれども、中央区は特色のある個々のまちが数多くあるわけでございまして、それぞれの個々のまちの個性、特色というものが今後ますます輝いていく、そういったようなことを通じて中央区全体の中央区らしさというようなものにつながっていくのかなと考えてございます。全体を確立していくためにも、個々のまちの個性というものを大切にしていきたい。また、それらが連結していくというようなまちづくりの方向性で考えていきたいと思います。

○二瓶委員
 ありがとうございます。今、中央区の郷土天文館タイムドーム明石において上映されているんですが、昭和15年に晴海・豊海・豊洲地区におきまして幻の万国博覧会、また、その当時も、東京のオリンピックというものが計画され、実際に勝鬨橋というものが完成して、勝鬨橋が万国博覧会晴海会場へ向かう正面ゲートの役割を果たしたという話も聞かせていただき、晴海三丁目あたりに管理棟も実際に完成し、本当に開催間近で、泰明小学校の校舎の上には電光掲示板で万国博覧会のPRをしたというような情報も上映によって拝見させていただきました。

 その中で当時は、月島の埋め立てというものが1号地から始まり、13号地、14号地と徐々に広がっていく中で、過去において、らしさというものをどこに見つけるかというと、そこに根づいた文化だと思っております。当然、今、お話の中でまちそのものの景観というのは、それぞれさま変わりをすると思いますが、そこに根差した文化、築地は築地の文化があるでしょうし、銀座は銀座の文化があり、日本橋は日本橋の文化がある。それがらしさにつながり、そこには必ず人が住んでいると思っております。

 今まさにコミュニティのあり方というものがいろいろ、月島地区においても再開発という名のもとに新しい建物が建ち、その中では新しい住民の方が住んできました。しかしながら、新しい建物が建つときには、かつての住民の人たちは非常に我慢をし、妥協をしながら建てた。しかしながら、新しい建物が建って、その中に入ってきた方々というのは、また新しい建物が建つときには、また一定のお考えの中でいろいろと価値観の多様化が見られてくる。その中で連続性というものも、まちづくりというものが一貫した中央区のまちづくりの方針がこうだからということで説明もつくと思うんです。その点、今後ともマスタープランとまでは行きませんが、中央区のまちづくりのあり方というものも、10年後の中央区のまちづくりというものをしっかりビジョンを持って進めていくことによって、昔から妥協してずっと住んでいる方々も、新しく住んでこられた方々も、ある程度中央区はこういうビジョンのもとにまちづくりが進められ、ここに住んでいくんだという考えが持てるのではないかと思っておりますので、この委員会でも引き続き質疑をさせていただきたいと思います。

 また、先ほど来この資料2の中でも一部出ておりましたが、日本橋の上の首都高速道路の撤去の問題、今現在、進捗状況はどのようになっているか。今わかっている範囲でお聞かせいただきたいと思います。

○田村地域整備課長
 今後のまちづくりですけれども、委員が今お話のように、基本はそこに住む人だと思っております。今後、そういったことも絶えず意識しながら、まちづくりについては取り組んでいきたいと考えてございます。また、日本橋の上の首都高速道路撤去問題の現状でございますけれども、首都高速道路につきましては、今、国において整備すべきルート、それから、整備方法等について検討をしているという状況を聞いてございます。ただ、その検討の内容等につきましては、まだ私どもは詳細にお話を聞いてございません。今後のスケジュールも含めて、まだまだ今後のお話なのかなということでございますけれども、地元でのまちづくりということで、我々も地域の方々といろいろとお話し合いをさせていただける部分がございます。そういったことを受けながら、今後とも国、東京都に対しては働きかけを積極的にやっていきたいと考えてございます。

 以上です。

○二瓶委員
 ありがとうございました。先ほど来、豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議の問題も情報が公開されているのであれば、逆に今、医療の問題でもセカンドオピニオンとかありますけれども、しっかりと中央区のどなたか担当者も、そういう席に参画して、本当にそれが正しいかどうかというのは、中央区として検討すべきですし、日本橋の上の首都高速道路の問題も、東京都、国の審議会など公開されているのであれば、積極的にそれにかかわって中央区の意見をそういうところから検証していくべきだと思います。また、この委員会においても逐一報告していただいて、質疑を深めていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。終わります。

○田中委員
 私から2点につきまして質問をさせていただきたいと思います。

 まず1点目は、資料1に関連いたしまして質問させていただきます。先ほど来、議論がございました。当然築地市場移転に断固反対という姿勢を持ちながらも、私どもはしっかりと東京都の動向を監視している。そういった視点もあって取り組んでいるわけでございますが、昨年2月の7つの疑問の回答の中に、土壌汚染という項目の中で、平成19年3月に東京ガスが行った対策が終了すれば順次、地権者から新市場予定地の所有権の移転をたしか行っていくような旨の記事があったと思うんですが、これは一応確認でございますけれども、現在、こういった専門家会議が設置されている中で、実際、東京都はその所有権の移転に対してどういう動きをしているのか。この点について把握しているところがあれば、お示しのほどお願いいたします。

 それから、先ほど御説明がありました、この専門家会議の途中であっても、気づいた点については東京都へしっかり言っていくというお話がございました。これも確認でございますが、今回の第1回の専門家会議が行われましたけれども、この内容について、どのように受けとめられ、感じておられるのか。区としての見解をお聞かせいただければと思います。

 次に、資料3に関連いたしまして質問させていただきたいんですが、私も大変常日ごろ気になって、また、地域の方から聞かれるのは東京都とにぎわい施設の具体化についてどういった形で進んでいるんですかというお話が出てくる。当然、地域の方は築地市場が万が一移転した場合のことを考えて、市場移転に反対したいけれども、本当にいざというときのことを考えてこうした取り組みを進めているのか、気になるのはそこだ。今回、オリンピックの話もあり、こうした専門家会議の話もあり、私どものとっている姿勢もあり、なかなか難しい状況は、先ほど前委員さんの質疑の中にもありましたけれども、いよいよ本年度、どういった形で進んでいくのか、具体的な日程等があれば教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 まず1点目の東京ガスからの土地所有権の移転に関しましてですが、新市場予定地の一部の街区を除きまして、東京都が東京ガスから土地を取得したと聞いてございます。具体的には、どこを取得し、どこを取得していないかとなると報告は受けていませんけれども、一部を除いて買ったと聞いてございます。

 2点目の第1回目の専門家会議に関しての感想ですけれども、実は、私はこの会議に参加しましたけれども、今まで隠していたわけではないでしょうが、持っている情報はすべてこの場に出されたのかなと。また、東京都にとっては、非常にお金のかかるような、承服しかねるような対策、追加の調査とか、いろいろ話が出て、座長の先生がそれをはっきりとやるとは、一部やるとは言っているんですけれども、というようなやりとりを聞いている限りにおいては本当に議論を深めたいなというような感じを私は受けました。

 次に、3番目に東京都との交渉の具体的な日程についてですが、実は築地市場移転に断固反対する会を新しい築地をつくる会に変えて、具体的に正式にお話し合いをしようと進めてはいたんですけれども、区としてまだ東京都の言い分につきましては完全に旗をおろしていないということがございまして、具体的な協議の日程等はまだ決まってはございません。

 以上でございます。

○田中委員
 ありがとうございます。まず最初の、新市場予定地の土地の所有権の移転についてですが、この点が進んでいるということであれば、都からしてみたら、当初のスケジュールどおりであろうとは思いますけれども、こうした土壌汚染の議論が持ち上がっている中で、こうしたことが粛々と進んでいるということは、私ども築地市場移転に反対している立場としては、大変危機感を持たなければいけないと思うところでございます。

 その危機感を持ちながら、東京都の動向を監視していくわけでありますけれども、その一方で、確かなビジョンの取り組みがいかに重要であるかという話につながってくるわけであります。先ほど御答弁いただきました、中央区としての姿勢をなかなか東京都に理解していただけない。そういった背景があって話が進まないというところでありますが、どういったところで、いわゆる協議できる着陸点といいますか、どこにそういう落としどころを持ってくればいいのか。そのイメージといいますか、その進め方についてどういうふうに考えておられるのか、御見解をお聞かせいただければと思います。

○吉田副区長
 この問題については、今回、専門家会議を設置をしたことにつきまして、東京都は代替プランを、最低と言っておりますけれども、最低でも半年は移転がおくれるんですよねというような言い方で表現をされております。実はその専門家会議というものがこういう形でスポットが非常に当たってしまいましたために、現実の問題として、ことしの9月というのはある意味で1つの争点になってくるんだろうと思っているわけでございます。同時に、こういった一連の流れの中で、反対する会を初めとして、仲卸の方々が基本的には、例えば8割が反対であるとか、青果の方々も移転について7割が反対であるとかということの報道がされて、内部的な状況も非常に流動化しているわけでございます。現実の問題として、区としては非公式のレベルを含めていろいろ調整はさせていただいておりますものの、今の石原都政の流れの中では、正直言いまして、公式の申し入れをすれば築地市場跡地は売却する予定ですという返事しか基本的には返ってこないし、現時点ではきっと、いわゆるオリンピックのメディアセンターとして活用するという返事しか基本的には返ってこない。そういうものは余り成文化させない形の中で今、ある意味で非公式の調整をさせていただいているわけでございます。

 実はこの築地市場地区の活気とにぎわいビジョンの中にも少しそういうものが出ておりますけれども、現実の問題として、鮮魚マーケットを具体的に本当につくっていこうとすると、仲卸の方々が具体的に入ってきていただかないと、場外の方々は魚の専門家がいらっしゃらないわけでございまして、いわゆる仲卸の方々などを含めた現実的なプロジェクト母体をどうつくり上げるかということと、基本的に、どういうふうに用地を確保していくかということが1つ、大きな争点になっていくわけでございます。その辺については、現実の仲卸組合の動向を含めて、あるいは東京都の市場内部の全体的な状況を含めて調整をさせていただいているところでございまして、そこにおいても若干の混乱があるものですから、これは区として、今、正式に接触をとるべきや否やというところで仲卸の執行部との微妙な協議をさせていただいているところでございます。そういう調整が今年度において、ある意味で少し先が見えてくる状況になるかなと思っておりますけれども、そういう複雑な要素の中で調整をさせていただいていることを御理解いただければと思っております。

○田中委員
 ありがとうございました。大変難しい状況の中でありますけれども、何とかこの中央区の区民の皆さんの思いをしっかり受けとめていただいて推進していただきたいと思います。

 この地域の方々からの御意見等を踏まえて積み上げてきたビジョンでございますけれども、いわゆる本流的な鮮魚マーケット云々、いわゆる商売をどう継続していくか、また、どのように商業的なことを伝承していくか、そういったことと若干ずれるお話なんですが、私もこれまで4年間、いろいろ中央区の状況を見させていただいて、勉強させていただく中で1つ、気になるなというのが本来持っていた中央区の、先ほど来、前委員さんもありましたけれども、文化的な話です。文化というと幅が余りにも広いんですが、例えば以前、お話しさせていただいた築地居留地のあらゆる大学やミッションスクール、学校の発祥の地ですとか、そういった本来持っていたもの、確かに石碑があったり、あらゆる資料館がある中で残ってはいますけれども、何となく他の地域と比較したときに、若干力弱さといいますか、文化的なところは少ないんじゃないかなという感じが私はしているんです。万万万が一、仮にこの築地の話が本当に東京都のお考えどおりに進んでいったときに、築地という名前は当然といたしまして、築地を守り、発展させてきたいろいろな人々の営みがありますし、また、それを守ってきた中央区の今までの取り組みもありますし、そういったことから、築地というものをどのようにしっかり残していくのか。当然、こちらも調査報告書を読ませていただければ、そうした伝承的な話等も含まれているのは、理解はしております。また、違った形で、資料館というと形はかた過ぎて、なかなか難しいんですけれども、そういったものをきちんとどう残していこうとお考えなのか、当然、築地等も含めてですが、区内にあるものを含めて、そうした取り組みについて、お考えをどのように持っておられるのか、御見解をお聞かせいただければと思います。

○高橋企画部長
 築地に限らず、中央区の文化につきましては、ただいま御指摘もありましたけれども、跡地といいますか、そういう諸資料を展示ということで、このたびタイムドーム明石等でいろいろな催しをやっています。まだまだこれから中央区の文化を発信していく必要性があるということで、ことし、生涯学習と文化を一緒にしまして、文化・生涯学習課を新設しました。たまたま今年度、基本計画の改定を予定していますので、その中で区民部のほうでは文化の懇談会を設けていろいろ幅広く御意見を伺いながら、中央区の文化のありようについて検討を進める一方、具体的な政策については基本計画に反映して進めてまいりたい。ただ、具体的な築地の資料館的なものにつきましては、とりあえず、区としては食文化の伝統をどういう形で残すのか。その一番有力な方法は、万が一移転があっても、あそこに鮮魚マーケットを開いて、従前のにぎわいを継承していくことが一番、文化的な面でも築地という食文化を守っていく王道じゃないかと考えています。一応資料館等を全然考えないわけではございませんけれども、まずはそこに力を尽くしていくべきじゃないかなと。それは仮に移転があった場合です。そういうふうに考えるところでございます。

○田中委員
 ありがとうございました。私も今一番大事なことは、確かに今のこのにぎわいをどう継続していくか、また守っていくかが一番大事だと思っております。観光面という面に含めたときに、以前もお話しさせていただきましたけれども、区民、来場される方々は雰囲気をすごく感じて、求めて来られる。この間もちょっとお祭りをやってる最中に近くを通りがかった方の話の中で、この雰囲気がいいんだななんて言いながら歩いている方をちょっと耳にしたんですが、そうしたにぎわいをしっかり守っていけるような取り組みをぜひともお願いしたいと思います。

 以上で終わります。

○押田委員長
 それでは、今、御質疑の半ばでございますが、この際、休憩とさせていただきたいと思います。午後3時に委員会を再開いたしますので、御参集をお願いいたします。

 暫時休憩いたします。

(午後2時46分 休憩)


(午後3時 再開)

○押田委員長
 それでは、休憩前に引き続きまして委員会を再開させていただきます。

 次の委員の御発言をどうぞ。

○志村委員
 これから1年間、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、まず初めに、区長にお聞きしたいのですけれども、今度の区長選挙戦で築地市場移転断固反対という公約を高らかに掲げていただきまして、大変心強く思っております。改めて築地市場移転断固反対の決意をお聞かせいただきたいと思います。

 あわせて区長にお聞きしたいんですが、今回、資料1に専門家会議の報告があるんですけれども、この専門家会議へ2人の委員の方が都合がつかなかったわけですね。お一人の方は駒井委員、座長の代理となる方ですけれども、5時から退出しなければならないという事情があったし、もう1人の森澤委員は欠席されたということで、4人の構成員中、最終的には2人しか残らないという状況です。事前に判明していたとは思うんですけれども、そういう中でこういうふうに設定してしまったという、このやり方が本当に専門家会議のふさわしいスタートになったのかなと思いますので、この点の見解もお聞かせいただきたいと思います。

 それから、時間の関係がありますので、最初に全般の質問をさせていただいて、それから、また細かくさせていただきます。

 資料2についてです。私も東京駅前地区、日本橋金融・商業街地区合同まちづくり協議会を傍聴させていただきまして、ここでの銀座ルールなどを適用できないかというような話を聞きまして、先ほど課長もこの関係で答弁をしていたんですが、私の感じ方なんですけれども、これは建物の高さ限度を56メートルにする考えはないかというよりも、そういう地元の方々の声が生かされるようなルールをこの日本橋地域でもつくることができるのかという、そういう趣旨の質問だと私は思いました。

 この合同まちづくり協議会の後半のほうでも、いろいろな説明もしてほしいと。これは日本橋室町東地区プロジェクトについてもあったんですけれども、事業者が主に三井とか、そういうところがあって、町会の方々がなかなか意見も直接言いづらいのかなと私はちょっと感じました。そういう雰囲気の中でこういう銀座ルール等の地元の声も反映できるのかという意見は大変勇気のある発言だと私は感じました。

 そういうことで、先ほどもまちづくりについては、協議会、協議体ですか、いろいろな協議委員の方に参加、区も参加しながら進めていきたいとあります。ぜひ中央区まちづくりのスタートとしては、企業が多い中でのまちづくりでありますので、町会、さらには住民の方々の立場に立ったまちづくりへの協議会を含めた参加の仕方が大事かなと思っております。

 そういうことで、このまちづくり協議会での銀座ルールなどの発言の地元の方々の思い、これはどういうふうに受けとめたのかお聞きしたいのと、それから、今後のいろいろな進め方で、区民を激励するような、もっと皆さんの声を出していいんですよという形で、企業なり区が住民の立場に立っていろいろな意見を言う、ルールもつくるという立場でやっていこうと思われているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。

 それから、資料3にぎわいづくりの調査報告書です。ここでいろいろな計画が出されていますが、カラーで鮮魚マーケットの先行的な営業なども出ていますけれども、これの整備費の規模をどのくらい考えているのか。また、この負担はどこがするのか。この点もお聞かせいただきたい。

 それから、ここでは、先ほどの市場の仲卸の方々の協力も得なければという発言もありまして、私も以前から、それは言っていたんですけれども、今回の報告書の中には、業界関係団体のヒアリングでは、JF全国漁業協同組合連合会と料飲業組合から聞いているんですけれども、この計画の中で、東卸です。東卸の方々がどんな意見、見解を持っているのかお聞かせいただきたいと思います。

 とりあえずお願いします。

○矢田区長
 築地市場は現在地で整備すべきである。これについては、私の考えは終始一貫しているところでございまして、このたびの選挙で殊さらこれを鮮明にしたわけではなくて、もうずっとそういうふうに思っていたわけでございます。ただ、今回の選挙で、特に都知事選挙で新市場予定地の土壌汚染が争点になったということで、これについては、私たち区議会の皆さんと一緒に、既に7つの疑問として都に提起しているわけでございます。そのときに、どんどん争点だとやってくれればいいものを今さらと。だから、今ごろになって争点になっているというのはむしろ時期を失しているのではないかなと自分で思っているわけですけれども、いずれにしても、都知事選の争点になったわけでありますから、そういう意味で、改めてその点を鮮明にして、マニフェストの1つにも入れさせていただいたわけでございます。ただ、場外市場の皆様方が心配しているように、特に400店舗も500店舗もある場外市場の人たちというのは本当に生活がかかった問題でございますから、断固反対、断固反対、断固反対でいって、結局どうなんだ。結局、移転してしまったじゃないか。何も残らないじゃないかということになっては困りますので、万が一移転の場合には先行的営業、先行営業がみそでございまして、つまり、移転する前に鮮魚マーケットをオープンすることによって、そして、場外市場の方々と一体となったにぎわいづくり、それから、食文化、こういうものを維持、発展していこう、こういう思いから、万が一ということを考えての対応も検討している。これが実態でございます。

 したがって、資料3のところと関連するわけですけれども、これから5年後、2014年移転、もしそういうことならば、その前にちゃんとオープンしておかないとまずいんじゃないかということで、そちらのほうも検討に入っているということでございます。

 専門家会議の委員を選考するのは東京都の責務でありましょうし、4人の委員の方はそれなりに立派な方々であるようでございますので、しっかりとした調査を今後していただきたい。この間はたまたまそういうような事情でありましたでしょうけれども、今後、しっかりと調査、また検討をしていただきたい、こういうふうに思っております。

○田村地域整備課長
 まちづくり協議会に対しての御質問でございます。銀座の建物の高さを例にとりまして、日本橋室町、この地域について、日本橋・東京駅前地区の地区計画についてもという御意見をちょうだいしてございます。委員、お話しのように、この協議会での意見は、建物の高さは56メートルにということでは必ずしもないと受けとめてございまして、こういったまちづくりに地域が参加をしていくということの必要性をお話しなされたのかなと考えてございます。

 それ以前、お答えの中でも、そういったまちづくり、例えば建物の高さのルールを決めるに当たっても、銀座と同じように地元の方々との協議を通じながら決めていくことも当然ながら、あり得るということでお答えをさせていただきました。今後の進め方ということも含めてでございますけれども、昨年、日本橋のまちづくりに関してはオール日本橋でといった考え方のもとに、地域の方々のご参加をいただきながら、そういった推進協議会といったようなものも設置をさせていただいてございます。日本橋に限らず、まちづくりに対して地元の方々の意識というものは等しく、同様な状況であろうかと思いますけれども、現状、中央区にはまちづくり協議会というものもございまして、そこでの協議の場というところも基本にあるわけでございます。ただ、協議会についても、機能についてはさまざまな御意見もいただいているところもございますので、今後、まちづくりの検討を進めるに当たりましては、そういったまちづくり協議会という現状の仕組みというものを生かしながら、もう少し具体的なお話し合いができるような場づくりというようなことも考えてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

○林副参事(都市計画事業・特命担当)
 私から、にぎわいづくりの報告書の件で御質問にお答えさせていただきます。

 まず、鮮魚マーケットの整備費はどのくらいかということでございます。現在、にぎわいづくり調査報告書につきましても、仲卸の方々を前提とした鮮魚マーケットを考えておるんですけれども、なかなか話し合いが公式の場で持てないというところから、ただ、手をこまねいているわけにもいかないということで、場外市場の方々を中心とした地元の方々と鮮魚マーケットのハード的な面での整備の方向性を議論させていただきまして、18年度につきましてはまとめさせていただいたところでございます。そういった関係上、当然ソフトの面も含めた整備、また運営計画についての経費の算出については、今後、対応させていただきたいと思っておりまして、現段階では、それについては算出してございません。

 また、負担はどこが行うのかというところでございますが、広く民間の活用も含めまして、そういったものも前提に、公設民営も含めて今後の詳細な検討を詰めていきたいと思っています。

 そして、あと、業界関係団体へのヒアリングの結果につきましての、東卸の見解ということでございますが、先ほど来申させていただいているような仲卸との関係では非常に微妙な点がございます。今後、仲卸のこうした話し合いの場ができる段階でまた、そういった点についても直接ヒアリングさせていただいて、仲卸の方々の意見も吸い上げていきたいと思っています。

 以上です。

○志村委員
 それぞれ御答弁ありがとうございます。先ほど区長も築地市場移転断固反対ということと、あと万が一ということで、万が一のほうはこちらに詳しくありますけれども、では、断固反対のほうですね。この区長の公約をどのように具体化しようと思われているのか、区長、お聞かせください。

○矢田区長
 築地市場移転反対、断固反対、つまり、これまでも議会の皆様と闘ってきたわけでございます。しかし、残念なことに、権限は東京都が持っているわけです。この市場の営業をする権限、また、土地も東京都の土地であるということでございますから、もし中央区でそういう権限があれば、これはもうあそこでやるということなんですけれども、残念ながら、権限は東京都にあって、私たちにはない。こういうわけでございますから、東京都の姿勢をしっかり監視し、また、注意すべきこと、監視すべきことは指摘していきたい。おかしいんじゃないか、ここはこういうふうに直すべきじゃないかということを申し上げていきたいということでございます。

 専門家会議がこの間始まって、5回開催し、9月ごろには一定の方針といいますか、提言を出すということでございますから、その提言に沿って東京都のほうで考えて対応をするのでありましょうから、そういうことをしっかりと見きわめてまいりたいと思っているわけです。

○志村委員
 東京都は築地市場の権限を持っていますけれども、許認可といいますか、それは国が持っているんですね。農林水産省が卸売市場法に基づいて、豊洲の新市場には許可を出さなければ、幾ら東京都が開設したいと言っても、これはできない。東京都というのは、東京の基礎自治体は、例えば特別区であれば区であるということがありますので、中央区にある都民の台所である市場の問題は、都には確かに整備するなり管理する責任はあるかもしれないけれども、それに対しての意見とか、都民の声というのは遠慮しなくていいと思うんです。ですから、そういう点でも、都の権限というだけじゃなくて、区としても言う権利もあるわけですし、都にその姿勢をたださせるというのがあると思うので、ぜひこの立場で頑張ってほしいんです。市場の中にはたくさんの区民の方が働き、また、経営者でもいらっしゃると思うんです。

 そういう中で、先ほどもちらっと出ましたけれども、築地市場移転反対という声が魚の仲卸では70数%、青果のほうは9割なんです。先ほど7割というお話もありましたけれども、9割が移転反対だというのが一斉地方選挙の後、そういう結果が出ております。これは区長の断固反対という立場を後押しするものだと思うんです。区長だけが断固反対というんじゃなくて、市場関係者も、また、市場関係者にいる区民の方々も、7割、9割が移転反対だという声だと私は思うんですけれども、この市場の中での反対の声について、区長はどのような見解をお持ちでしょうか。

○矢田区長
 今、7割、9割の移転反対者がおられるという御指摘がありました。私は新聞紙上でそういうのを拝読したことがございますけれども、直接その人たちが区のほうに、私のほうにこういうことなんだと、こういうふうにしてくれとか、それなりの方々が来てというのはまだないわけでございまして、もしそれを本当に真剣にやるんだということならば、当然、こちらから行ってもいいんですが、意見交換するのにやぶさかではございませんし、また、東京都が方針を撤回して、現在地でやるんだと、もう1回、戻ってくれれば、これほどありがたいことはないわけです。

 これまでも東京都の姿勢が一貫しているかというと、そうじゃないわけで、築地市場再整備を現在地でやるんだと言ったかと思うと、いや、大田区へ行くんだと言って、大田、大田と。じゃ、大田区と思ったら、いや、また、現在地だと言って、平成5年にはあそこで都知事さんも出席した起工式があったわけでございますけれども、それから6年後、平成11年の11月9日には急きょ、また移転だという方針を転換、どんどん何回も変えてきた。そういう経緯があるわけですから、どうなるのか、これからしっかりと見きわめて、また、対応してまいりたいと思います。

○志村委員
 ぜひ関係者の方々が区長にぜひお話ししたいとか、そういう機会をつくってほしいということがありましたら、積極的にそういう場をつくっていただきたいと思います。

 それから、東京都の姿勢は一貫していないと、確かにそう見えるんですけど、私は一貫しているのは綱引きだと思うんです。というのは、神田の市場と築地の市場を移転して、当時は大井と言っていましたけれども、そこに持っていこうというそもそもが築地、神田の跡地、市場の跡地を開発しようというグループと消費者やとりわけ築地の問題では市場関係者とか中央区も含めて、市場移転なんてとんでもない、市場移転反対のその綱引きがある中で、東京都が強く引っ張ったと思う。東京都が移転だと言ったけど、中央区を先頭に、また市場関係者の皆さんが移転なんか反対、とんでもないということで戻す。ですから、これは東京都に一貫性がないというよりは、中央区とか市場関係者の皆さんが頑張ったんです。頑張って、市場を移転させようというのを今までずっと引きとめてきたということだと思う。今は、石原都知事がしばらく前は大変強く見えてきたけど、少しぐぐぐーっと、それは中央区とあわせて後ろで綱を引く人たちが増えたんです、さっきもあったように。だから、そういう意味では、一貫性がないというよりも、我々の力で市場移転を阻止することができるということも、僕は大事な見方かなと思いますので、ぜひその先頭に区長も立っていただきたいと思うんです。

 それから、専門家会議について、結論が出たら、それを判断するというようなことなんですけれども、結論といってもいろいろな問題があるんです。実は専門家会議の議事録を見ますと、一番最初に、東京都がこう言っているんです。スタートは委員3人でしたから、3人の委員たちに、東京都といたしましては、委員の方々の検証結果や提言をもとに必要な調査や対策を講じ、都民並びに市場関係者が安心できる市場として開場させていく考えでございますということなんです。ですから、この結果というものは、今の東京都の考えでは豊洲の新市場を開場する、そのために、安心できるようなことで委員の方々は検討してほしいということを最初にくぎを刺されてしまったんです。ですから、この議事録の最後、きょう出されている資料の最後でも、委員会としては、もうこんな危険だから、移転をやめろとか、そういうことじゃなくて、示されたデータに基づいて見解を述べます。必要なら再検査もします。そういう内容なんです。ですから、築地市場移転をやめさせる、断固反対の立場から見れば、9月の結果というのは、この移転させる、新市場を開場させることが前提になっているんです。

 では、委員の方々がどういうデータで行うかというと、東京ガスが検査したデータに基づいてやる。議事録の中では、大変平面的にはしっかり調査されておりますと。委員の人たちは自分たちで調査もしないで、東京ガスから出された資料を、さっきの資料ですよ、これを見て、ああ、大変調査されていますと言うんです。普通は、科学者でしたら、自分たちで調べた上でやるんですけれども、これを見て、大変調査していると。ベンゼンというのは、もともと臨海部は自然発生的にあるわけなので、これはちょっとオーバーに書き過ぎているんじゃないですかみたいなことを言っているんです。ですから、そういう内容に対していろいろな方が危惧をしているんです。豊洲の市場開場を前提とした進め方、傍聴されていると思うんですけれども、そういうやり方についての結論を待って判断をするというのは、これはちょっと間違いを犯すんじゃないかと思うんです。その点はいかがでしょうか。

○高橋企画部長
 専門家会議の内容については、いろいろな御意見が確かにあろうかと思います。ただ、専門家会議の内容は、先ほど私どもの副参事が申し上げましたとおり、すべて公開で、インターネットでも全部公開してやっている。今、始めたばっかりで、平面について大丈夫そうな意見もあるというような御指摘もありましたけれども、一方では、深さについて不十分だ、調査しろと。東京都は、先般伺った限りでは、今回、次の6月30日ですか、第2回目の会議で、調査計画を出すようなことを考えているそうなんです。ですから、まだ動いておりますので、私どもとしては、今の段階で予断を持って、専門家会議は単なる隠れみのだとか、そういう判断はしておりません。これは最終的にどうなるか、まさに区民だけでなく、都民だけでなくて、国民的な衆人監視の中でこの話は進むんじゃないかと私どもはとらえていますので、それをしっかりと見きわめたいと考えております。

○志村委員
 専門家会議、私も傍聴を希望したんですけれども、120人集まって、40人しか入れないということで、くじで外れてしまったんです。そういうことで残念ながら、雰囲気はつかめなかったんですが、議事録を読む限りでは、これからスタートだなと確かにあるんですけど、スタートして、もう9月には結論を出すというのでは余りにも早過ぎる内容だと思っています。

 区の方は豊洲の予定地に視察なり、調査なりされたんでしょうか。その点をお聞かせください。

○高橋企画部長
 何回かいろいろな委員会で視察していますし、この中央区議会の委員会でも現場を視察しております。

○志村委員
 東京ガスが土壌改良したといわれる盛り土をした後に、視察はされたのでしょうか。

○高橋企画部長
 盛り土の後かどうか、はっきり記憶はありませんけれども、例えばバイオ何とかというやり方で土壌汚染を取り除いたんですよとか、そういう説明を聞くようなタイミングで、委員会視察で現地を訪れました。

○志村委員
 私は5月に行きました。もう盛り土になっていて、都の職員の方にも説明を受けながら、これは実は共産党の都議団とか、国会の方々とも行ったんです。盛り土の下から水がしみ出ている、それを集めて、例の十六万坪に、ハゼの場所といいますけれども、そこに垂れ流しているんです。その水をはかったら、アルカリ度が11以上、12近くあったということです。私たちが行った直後に民主党の菅直人さんたちも視察して、同じ水を調査したら、アルカリ性が大変高かったということなんです。

 結局、簡易測定でも、盛り土をしました、きれいになりましたというところから汚染した水が流れている。本当にこれは、東京湾の釣りは危険だと思いました。今でも垂れ流しているんです。工場排水と同じものが処理しないで流れているんです。そういうのをぜひ見ていかなくてはいけない。また、そういうのも調査しなくてはいけないと思うんですけど、区長さん、そういう点では、現場に行ってちょっと見てこようか、説明を受けてみようかという、そういうお考えはございますか。

○矢田区長
 そうですね。これだけ騒がれているんですから、そういうことが必要ではないかなと思います。

○志村委員
 そういう行動が多分、築地市場移転断固反対を貫くという公約を実現するという姿につながると思います。現実を見て、いろいろな形で意見を言う。例えば石原都知事に対して、こういう事態があるんだから、こういう水は垂れ流しじゃなくて、ちゃんと工場汚水のように処置をして東京湾に流しなさい。そうしないと東京湾で安心して釣りができませんよとか、具体的な対応策も出ると思いますので、ぜひその点も具体化していただきたいと思いますし、そういうときに、委員会でも、議会でも少しいろいろな方と一緒に視察するのも大事かな、現状を調査するのが大事かなというふうな感じもしておりますので、ぜひよろしくお願いします。

 それから、築地市場移転断固反対という問題と、あとオリンピック招致の問題ですね。移転断固反対ということと、築地市場の跡地をメディアセンターにするオリンピック、これについて、最近は歓迎というのを、余り見ていないんですが、当初はオリンピックを歓迎するということも区長さんはおっしゃっていたんですけど、同市場移転断固反対ということを掲げた中で、オリンピックについての姿勢と、あと環状第2号線です。環状第2号線の地上化について、これも築地市場移転が前提ですから、ここの移転断固反対の公約から見て、環状第2号線とオリンピックについて、区長さんの見解を改めてお聞かせいただきたいと思います。

○矢田区長
 オリンピックはいいことであろうと思います。東京オリンピック、2016年ですか、開催されるとならば、これほどすばらしいことはないと思い、そういうコメント、談話も発表したところでございます。

 7つの疑問のうち、いまだに解決していないのが土壌汚染問題と、築地市場跡地の問題でございます。土壌汚染は先ほど来、やるところでございます。跡地はどうするのか。これがいまだに東京都の姿勢はわからないというか、売却だというのはわかっているんですけれども、どこへ売却して、どういう開発をするのかが不明なわけです。築地市場が移転しなければ、メディアセンターはできっこないわけですから、これは論外であろうと思いますけれども、もし移転して、その後、メディアセンターということならば、これはそれなりで、移転した後ならば、これはオリンピックの予定が2016年だから、築地市場移転が2014年ですか、移転の計画は2年前ですね。つじつまは合うんじゃないですか。

○志村委員
 環状第2号線の地上化については。

○矢田区長
 環状第2号線の地上化を容認したことはございません。

○志村委員
 容認しなくても、高架化という形で、今回は、絵はないですけれども、中央区が率先して高架化の絵もかいているということでもありますので、築地市場移転を断固反対という立場であれば、オリンピックについても受け入れがたいということも言わなくてはいけないし、環状第2号線についても地下にすべきということをセットで都と協議するのが大事だと思いますので、ぜひ公約実現という形で期待もしておりますので、これからも区長さん、頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 以上で質問を終わります。

○小坂委員
 皆さんこんにちは。私、この委員会は、初めてでございまして、こういう築地市場の話し合いの中、公開の審議の場に初めて立ちますので、見当違いなことや勉強すべき点が多々あるかと思いますが、どうぞ御容赦願えればと思います。

 私は選挙期間中、まちを回っていて区民の人々の声を聞きますに、皆さんが築地市場は守ってほしいと、その声が多々ありましたので、これは絶対に守っていかなければと、その思いでいっぱいでございます。ここにいらっしゃる皆様と同じ気持ちで、私も築地市場移転断固反対という立場でございます。これに関しましては、本日、区長様にもマニフェストに築地市場移転は断固反対だということを再度確認させていただき、私自身の立場も勇気づけられました。私は、ぜひ区長とともに、区長のマニフェスト実現に向け、築地市場再整備は現在地でやっていく。築地市場移転は絶対に断固反対の立場で貫く。これを頑張ってやっていきたいと考えております。

 また、志村委員の審議の中で、新たに区長からの提案がございました。築地市場の関係者から話し合いをしたいということがあれば、お受けできると、そのようなお話も聞かせていただきましたので、ぜひその点、お願いできればと思います。

 築地市場内には、市場を考える会とか、築地市場移転に関し、非常に熱心に取り組んでいらっしゃる方々がいらっしゃいます。この方々は1つの政党にとらわれることなく、会派とか、政党とか、そういうものにとらわれることなく、幅広い観点から市場の将来を考えている団体でございますので、ぜひその方々の意見を聞いていただければありがたいかなと私は思っております。ぜひこれを実現していただければと思っております。

 また、豊洲の土壌汚染された現場、これも確認していくべき点であり、そこにも必要があれば足を運んでくださると、そのような御提案もしていただいたと思いますので、その辺も見るべき点がございましたら、もう一度、現場に足を運び、確認していただければと思います。

 まず築地市場移転断固反対という立場です。区長、行政の皆様も、これはこの委員会の一番最初で石島委員がおっしゃいましたが、ここにいらっしゃる皆様は築地市場移転を断固反対にするという、その前提であるということで、行政の皆様の立場もこれで考えていらっしゃると確認させていただいてよろしいのでございますでしょうか。これがお伺いしたい質問でございます。

 区長のマニフェストはわかりましたが、ここにいらっしゃる行政の皆様は築地市場移転に断固反対するという立場、これは区長のマニフェストと一緒でございますでしょうか。確かにさせてください。

○吉田副区長
 当然築地市場移転断固反対でございまして、ただ、断固反対というだけではなくて、現実的な対応もしようということで、今回の資料3のようなものを出させていただいているということでございます。

○小坂委員
 力強い御回答ありがとうございます。

 では、築地市場移転断固反対というところで、ただ、断固反対、反対というのは簡単だし、反対と余り言い過ぎると都のほうが引いてしまいますので、断固反対という思いは心の中に、熱いハートで閉じ込めておく必要があると私も思っています。ただ、断固反対と考えて、どのような実際具体的な行動を行政の方々はしていこうとお考えでいますでしょうか。断固反対ということを思って、実際にその具体的な行動、それは何でありますでしょうか。

 すなわち、築地市場が移転した後の再整備の準備を、万が一の備えをするというのは当たり前のことです。それは同時にできると思うんです。市場移転断固反対という熱い思いを持っておきながらも、万が一移転したときのことは考えながらも、断固反対の取組みはできると思います。その断固反対の取組み、同時に、万が一のことは考えることができると思うんです。まだまだ断固反対という思いを持っておきながらも、それへの具体的な施策は見えてこないんです。具体的な断固反対の思いを皆さんお持ちならば、その思いを具体的にはどのような行動で示してくださいますでしょうか。

○矢田区長
 この築地市場の再整備問題、これは区議会の皆さんと一体で進めてきたところでございます。そういう意味で、例えば現在地整備というときは、皆もうそれで足並みそろえて、現在地。平成11年の11月9日に東京都が移転という方針を示した。その翌日、直ちに議長さん、また、各会派の幹事長さん、議員の皆様方と東京都へ行きまして、そして、副知事に抗議文を出して、都の考えをただしましたし、それから、その後、直ちに築地市場移転に断固反対する会を組織して、そして署名運動を行い、10日間で何と10万6,032人もの署名を集めた。つまり、これまでずっと議会と一体となって取り組んできたわけでございますから、今後とも区議会の皆さんと相談しながら、しっかりとした対応を行ってまいりたい、こういうふうに思っています。

○小坂委員
 わかりました。御答弁ありがとうございました。

 戦略としては、築地市場移転断固反対の思いを持っていきますが、個々のやっていくことというのはあると思うんです。それについて確認させていただきたいんですけれども、例えば議題のところで上がりました専門家会議、これに関しまして、もっともっと断固反対の思いを持ちながらやっていくべき点があるのではないかと私は思います。すなわち、志村委員もおっしゃいましたように、この専門家会議は傍聴したいと140名以上の熱い思いを持った方々が集まったのに、傍聴できたのは40名ということでした。これに関しましてももっと傍聴人数をふやすべきだということを伝えるというのが1つあるのではないかなと、区の立場としてやるべきことではないかなと思っております。

 傍聴については、広い会議室を使って希望者全員に傍聴させてくださいと、それを言うのが中央区のとるべき姿勢ではないかなと思いますし、それが不可能であれば、狭い部屋だから40名入れて、あとはモニター室を別室に用意し、入れない人はそこで見てください。それもできないのであれば、配付資料はこういうものであるということで、配付資料ぐらいあげるとか、都が、140名の傍聴希望者のうち100名を門前払いにする、そのような姿勢から区としてただしていく必要があるのではないかと私は思います。

 辻副参事が中央区代表として専門家会議に出席できるということですが、このあたりの発言もしていただけるのでありますでしょうか。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 確かに私はこの会議へ参加しましたが、それは円卓に、会議に参加したというのではなくて、傍聴の1人として、中央区代表として1つ席を設けていただいた。これに関しましては、公式ではありませんが、数をもっとふやせられないかですとか、区民の方々がもっと参加できないかというのは事務レベルでは申し入れしております。ただ、東京都の言い分によりますと、そんな広い会場が用意できないんですとか、そういうことを言っておりますので、また今後とももっとたくさんの方の傍聴ができるような形で東京都に対しては要望していきたいと考えております。

○小坂委員
 ありがとうございます。もう一つ、交渉していただきたい点なのでございますが、この築地市場等街づくり対策特別委員会のメンバーもぜひ傍聴ぐらいには、当たりくじとか、そんなのではなく、志村議員もせっかく行かれたのに外れくじを引かれて帰られた。そういうことがなきよう、我々、一生懸命考える人たちなんだから、我々のメンバー、もしくは委員長だけでも、ぜひ傍聴できるように都に言っていただけませんでしょうか。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 それは、申し入れはきちんとやりたいと思います。

○小坂委員
 ありがとうございます。また、今回の一連の議論の中で、専門家会議に対し言うべき点があれば中央区は言っていくと、そのことも確認させていただきました。それでよろしいのかと思いますけれども、専門家会議に対し、傍聴という形をとっていって、果たして言うべき意見が言えるのでしょうか。言う方法は何か御提案ございますでしょうか。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 専門家会議に出す資料は事前に説明をしてくださいとお願いしているんですが、なかなか事前には説明していただけません。終わった後に、事務レベルではありますけれども、区のほうから、これはどうなんですかといろいろ質問する機会はございます。ですから、そういった中で質問をしていくですとか、それだけではどうしても対応がないという場合になりますと、公式な文書で、また申し入れをしていくということが考えられるのではないかと思います。

 以上です。

○小坂委員
 言うべき点が発生した場合は言ってくださると、そういうような姿勢を確認させていただきましたので、非常に心強く思っております。

 では、専門家会議に、実際に配られた資料ではございますけれども、これをごらんになられて、土壌汚染の現状はどのように把握なさっていらっしゃいますでしょうか。この現状を読んでみて、どのような印象や、やらなければならないという思いとか、その辺はどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 この汚染状況につきましては、平成13年に東京ガスのほうから、土壌汚染があるというものはホームページ等で公開されておりましたので知っておりましたが、具体的にこの場所でどうだというのは今回の資料で初めて確認した次第でございます。これを見る限りにおいては、ベンゼンなんか基準の千何倍とか出ている箇所がありますので、かなり土壌が汚染されているんだなという認識をしています。

 以上です。

○小坂委員
 では、区の側としても、土壌汚染の疑いがあるということの認識はお持ちでいらっしゃるということでよろしいかと思います。まさに、この土壌汚染に関しましては、砒素や水銀、シアン、ベンゼン、これら人の体に入ってはならないものが検出されているという事実、食の生鮮類を扱う場でそういう汚染物質が多々あるというのを許すべきではないと思いますし、また、そういう汚染された場所で働く従業員の方、市場関係者の方々も、それを日々浴びながら働いていくということで、区民だけでなく、都民の食の安全というのが全然確保されていないという状況があります。この食の安全が全然確保されていないということに関しまして、都へ何か言っていくことはお考えでいらっしゃいますでしょうか。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 今、委員のおっしゃられたことの思いがあるからこそ、7つの疑問の中で、土壌汚染について都に対して今までも厳しくただしてきたところでございます。これについては今後も同じようにきちんとただしていきたいと考えてございます。

 以上です。

○小坂委員
 わかりました。食の安全に関しましては、7つの疑問の中で多々議論されているということでわかりましたが、新たにこの汚染の度合いがまだまだあるということが、これ以上のデータがもし出てきた場合は早急に区民や都民の食の安全を守るために行動していただきたいと思っております。本当に、これは食の安全問題で、子供たちが健康に健やかに育つためには食の安全が一番でございますので、食の安全のことを大切に考えていただきたいと思っております。食の安全を絶対に守らなければいけないということをまず都の中の一番現場である中央区が言わずして、どこの区が言うのかと思いますので、食の安全は絶対に守らなければと、この立場だけは、政治というなかなか変わらない環境の中にありますけれども、食の安全という科学的データに基づいた真実だけはぜひ伝えていっていただきたいと考えております。

 それでは、次に、資料3で示していただきました今後のビジョンに関しまして話をしていきたいと思います。万が一築地市場が移転した後のことを我々は考えなくてはならないということでありますけれども、移転前と移転後で市場を取り巻く環境というものが非常に変化すると思われます。すなわち、市場があるがゆえに経済的効果を得ていた。それが、市場がなくなることである程度の損失が出る。それが起こらないために、鮮魚マーケットなどの代替プランを御用意されたのかと思いますけれども、築地市場の現状において、これだけ経済効果を得ていた。そして、移転後にはこれだけの経済的損失を被る。だから、この代替プランを準備して、それをこれだけに抑えたという数値的な評価なり、考察なりございますでしょうか。

○辻副参事(都心再生・計画担当)
 万万が一築地市場が移転した場合、損失の経済効果は、またそれを防ぐためにどうだというお話かと思います。直近では計算はしておりませんが、平成12年に築地市場が移転しそうだというときにかけて、調査の中で試算をしたものがございます。それは区が行っております商業統計調査ですとか、築地市場の年間の取扱量とかから算出いたしますと、約2兆円ぐらいの経済的な損失を被るのではないかという試算がございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 わかりました。平成12年で、経済的損失が約2兆円ということを御確認させていただきました。この鮮魚マーケット等をつくることによって、その損失はどれだけに抑えることができますでしょうか。

○高橋企画部長
 ただいま申し上げました平成12年の2兆円という額は築地五丁目の卸売額です。ですから、市場の中の取引を主たる構成としますけれども、それがたしか1兆2,000億円ぐらい含んでいる。ですから、鮮魚マーケットで代替するという意味合いの関係にはとらえるべきものではないかなと思っております。それをとらえるのであれば、現在の場外市場に対する売り上げだとか、それに対する影響を踏まえて、それに対して鮮魚マーケットではどれだけ補えるかという組み合わせが一番妥当じゃないか。ただ、その試算はしておりませんので、平成12年にやったのは、ただ単純に、市場が移転した場合に、市場での取引を含め、そこに通ってきている人の昼食代も含めてあらゆる影響をカウントしたら2兆円は下らない。ですけれども、大層を占めるのは1兆2,000億円~1兆3,000億円の卸売の取引が内訳としては占めておりますので、鮮魚マーケット等の意味合いの関係にはならない、そういうふうに思っています。

○小坂委員
 平成12年の調査ということでございますので、また改めて経済効果なりも見ておく必要があるのではないかとは思うんですが、その辺は何かもう一度、経済的効果を見ようとか、食における場外市場の経済効果を見ておこうとか、そういうプランとかございますでしょうか。

○林副参事(都市計画事業・特命担当)
 今後のまちづくりの関連で、今回、築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり調査報告書を出させていただいておりますけれども、こういった中では、先ほども御答弁をさせていただきましたハードだけではなくて、ソフトの部分での試算についても、今後も継続して常にやっていきたいと思っております。そういった中で、経済的効果の数字につきましては検討させていただきたいと思います。

○小坂委員
 本当に区にかかわる問題でありますし、築地市場関連産業が死んでしまうと非常に中央区に入ってくる税収も下がり、区全体の財政状況も傾いてくるかもしれませんし、この試算というのは非常に大事かと思いますので、もしよろしければ検討していただければと思っております。

 では、また、そこに働く人たちに関しまして御確認させていただきたいと思いますけれども、築地市場は非常に多くの中央区民の方々が実際に働いていらっしゃる。私の知る人々もたくさん築地市場の場内、場外で働いていらっしゃるんですけれども、その方々は今、場外で何人ぐらい働いていて、場内で築地市場関係者は何人ぐらい働いていらっしゃるのか。その辺は何か試算されていらっしゃいますでしょうか。

○田中商工観光課長
 実際の従業員の方の数というカウントはしてございませんけれども、1月1日現在で、例えば築地市場の場内の仲卸の事業者数というのは調査をさせていただいております。合計で909事業者数がございますが、内訳といたしましては、水産が798事業所、青果が111事業所ということで事業者数が出ております。また、築地の場外でございますけれども、こちらは3月1日現在で、築地場外市場商店街振興組合さんと築地共栄会商業協同組合さん、そして、築地海幸会さんにそれぞれ数字を出していただきまして、その合計で359の店舗があるということはわかっておりますが、その中でどれだけの従業員の方がいらっしゃるかはちょっとデータがございません。

 以上でございます。

○小坂委員
 詳細なるデータの提示ありがとうございます。本来なら、私自身も調査すべき点であるかと思いますけれども、御提示ありがとうございました。

 では、この出されたデータ、これは実際の事業所数でございまして、この中で、我々区議会では、区にかかわる人たちのことを論ずる場でございますので、区内の事業主の方が区内に関係している事業所というのはどれぐらいございますでしょうか。

○田中商工観光課長
 築地の場外、あるいは場内で店舗を出していただいているという面では、すべての事業者の方が区にかかわっていらっしゃると考えております。ただ、法人の形態によりましては、本社が別のところにあって、営業用店舗だけがあるということもあろうかとは思いますけれども、そこら辺について、本社、あるいは登記上の本店がどこにあるかというところまでは、申しわけございません、ちょっと調べておりません。

 以上でございます。

○小坂委員
 私は、この事業者の方々の実際に声をもっともっと聞いていく必要があるのではないかなと思っております。すなわち、万が一市場が豊洲へ移転してしまった場合に、事業を存続する思いがあるのか、もうこれを契機にやめてしまおうという思いがあるのか、そのような実際の事業所経営者の声をもっと具体的に拾い上げていくという作業も1つ、築地市場移転に断固反対する思いの中で区のとるべき対応ではないかと思うんですが、何かそのような思いのアンケート調査を最近、とられたことはあるんでしょうか。

○吉田副区長
 築地場外につきましては、現実に先ほど商工観光課長からもお答えいたしましたように、正式な数で359の事業所というお話がございましたけれども、現実、公称では大体400の店舗があるわけでございます。これらは築地市場が存在することによって場外市場として栄えているわけでございまして、この市場をどう守るかということが今非常に大きな問題になってきているわけでございます。この方々はもちろん現実に場外の中で営業をし続けたいという意識を当初の段階から持っておりまして、そういった部分において、これは平成14年ぐらいから、地域の中で話し合いをずっと続けてきたわけでございます。

 昨年でございますけれども、これら築地場外の3団体と、それから2つの町会が一緒になって築地食のまちづくり協議会というものを設立をいたしました。構成員の方はほとんど全員入って、この築地のブランドを守るんだということで現実に組織的な活動を始めているわけでございます。そういう状況を含めて現実に個々のアンケート調査の段階ではなくて、地域全体としてこのまちをどう守っていくんだ。今後どう発展させていくんだというところに既にステージは広がっていて、そこで具体的な検討が行われている状況であるということを御理解いただければと思っております。

○小坂委員
 わかりました。アンケートの段階よりもっと先に進んでいるということで、私の認識のほうがむしろおくれていたかもしれません。ただ、私もよく聞くんです。築地市場が移転してしまったら、これを契機に仕事をやめてしまうという思いを持った区民の方々がいらっしゃるんです。そういうふうにしては絶対にならないなと。せっかく今まで一生懸命、先祖代々やってきた、年をとってまで一生懸命引き継いできた店の伝統をここで、築地市場が移転してしまうことで事業をやめてしまおうという方がたくさん出ると思うんです。そういう悲しい思いをさせてはならないと思います。場外の方もそうですし、それは場内の方にも言えることであります。また、場内の声というのも聞いていっていただければ、実際、場内の中にも区民が経営者となってやっている店が多々ありますので、ぜひ場内の声も一緒に聞いていっていただいて、絶対にこんな豊洲の危険な場所に市場を移転することで、事業をやめてしまうような、そういう悲しい結果をつくらないように努力していきたいと。それはここで言うと皆さん同じ思いなんですが、私も思っております。

 では、最後に確認させていただきたいんですけれども、今、多々出ている、いろいろな会を立ち上げているということを副区長から教えていただきましたけれども、すなわち、新しい築地をつくる会やNPO法人築地食のまちづくり協議会、また、築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会等々ございますが、これらの会議を今後、具体的な日程としてどのように開催していくかという、現時点で明らかな日程というのはございますでしょうか。これは志村委員が聞かれた点かもしれませんが、もう一度確認させていただければと思います。

○林副参事(都市計画事業・特命担当)
 まず、NPO法人の築地食のまちづくり協議会がございます。こちらの会はあくまでも民間といいますか、築地場外市場の商店会が3つ、そして近隣の町会が2つということで、5つの団体で、今後の築地の中でどうやってこの築地のまちづくり、にぎわいと活気を維持していこうかというところから、1つの活動体ということで、NPO法人を昨年の12月に立ち上げたところでございます。そういった意味で、この中では4つの部会をつくりまして、さまざまなイベント部会だとか、サービス部会、そういった築地のにぎわいを検討させていただいております。この会そのものは、あくまでもNPO法人の中での会議の開催でございますので、私どものほうで会議体を持つというものではございません。

 そして、あと、築地市場を核とした活気とにぎわいづくり委員会につきましては、先般、これは5月に一度、開かさせていただきました。今後、それぞれの委員会の中には、銀座・築地地区分科会、また、勝どき・豊海・晴海地区分科会ということで、それぞれ地区特性に応じて分科会を持っております。そういった会につきましては、今後、随時、課題解決に向けた会議を年3回~4回程度開きたいと思います。そういった中でも、全体会の中のにぎわいづくり委員会の中でもこういった御報告を最終的にさせていただきたいと思っています。

 あと、新しい築地をつくる会につきましては、これは平成18年の段階で築地市場移転に断固反対する会を新しく築地市場移転の反対だけではなくて、市場移転反対にあわせて両面的に、市場移転反対も維持しつつ、築地の新しいまちづくりをどうしていくのかということで、二面性を持ちながら議論させていただいている会議です。今後、専門家会議の開催、そういったものの検討が9月には報告書が、提言が出てくるかと思います。そういった中で、そういった提言をもとに御報告をさせていただく機会がことしじゅうには出てくると思っております。

 以上でございます。

○小坂委員
 最後に確認させていただきたいんですけれども、NPO法人は除き、これらはすべて公開という形でよろしいんでしょうか。

○林副参事(都市計画事業・特命担当)
 築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会につきましては、地元の方々をお呼びさせていただいております。特に傍聴という形での席を設けているということではございません。

 以上でございます。

○小坂委員
 なかなか私自身初めの委員会でございまして、何度も何度も議論したよということを繰り返したというところがあるかとは思いますけれども、今回はその点、勉強させていただきましたので、今後はもっと新しい話題をこちらに持ってきつつ、議論を深めていきたいと思います。それに努力いたしますので、本日は丁寧な回答をどうもありがとうございました。以上で終わります。

○押田委員長
 御質問も終わりましたようです。

 それでは、議題につきましてでございますが、築地市場問題及び東京駅周辺等地域整備に関することについては継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 それでは、継続審査と決します。

 続きまして、第二回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについてでございますが、正副委員長に一任していただくということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 それでは、正副委員長に一任ということでさせていただきます。

 長時間にわたりまして、大変御苦労さまでございました。本日の委員会はこれにて閉会といたします。

(午後4時5分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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