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平成21年第二回定例会会議録(第2日 6月19日)

1.会期

十三日(第二日)
六月十九日(金曜日)

2.開議並びに散会

午後二時開議
午後六時十六分散会

3.出席議員

(三十名)
一番 志村 孝美議員
二番 木村 克一議員
三番 礒野 忠議員
四番 増渕 一孝議員
五番 鷲頭 隆史議員
六番 田中 広一議員
七番 中島 賢治議員
八番 田中 耕太郎議員
九番 田辺 七郎議員
十番 二瓶 文隆議員
十一番 原田 賢一議員
十二番 中嶋 寛明議員
十三番 今野 弘美議員
十四番 神林 烈議員
十五番 植原 恭子議員
十六番 鈴木 幸子議員
十七番 小坂 和輝議員
十八番 岡田 眞理子議員
十九番 小栗 智恵子議員
二十番 鞠子 勝彦議員
二十一番 石島 秀起議員
二十二番 押田 まり子議員
二十三番 鈴木 久雄議員
二十四番 石田 英朗議員
二十五番 矢吹 和重議員
二十六番 田畑 五十二議員
二十七番 青木 幸子議員
二十八番 高橋 伸治議員
二十九番 渡部 博年議員
三十番 守本 利雄議員

4.出席説明員

区長 矢田 美英君
副区長 髙橋 邦夫君
副区長 吉田 不曇君
教育長 髙橋 春雄君
企画部長 小泉 典久君
総務部長 斉藤 進君
防災危機管理室長 新治 満君
区民部長 小池 正男君
福祉保健部長 斎藤 裕文君
高齢者施策推進室長 島田 勝敏君
保健所長 東海林 文夫君
環境部長 宮本 恭介君
土木部長 越地 壽宜君
都市整備部長 室木 眞則君
会計管理者 西川 昭男君
教育委員会事務局次長 齋藤 弘君
監査事務局長 山﨑 栄三君
企画部参事 田中 武君
(企画課長事務取扱)
広報課長 信坂 留吉君
総務課長 田野 則雄君

5.議会局出席職員

議会局長 土屋 篤志君
庶務係長 遠藤 龍雄君
議事係長 土谷 昌彦君
調査係長 横山 信一君
書記 村上 和夫

6.議事日程

日程第一
一般質問


     午後二時 開議

○議長(石島秀起議員)
 ただいまより本日の会議を開きます。


○議長(石島秀起議員)
 これより本日の日程に入ります。

 日程第一、「一般質問」を行います。順次、質問を許します。

 十八番岡田眞理子議員。

〔十八番 岡田眞理子議員登壇〕

○十八番(岡田眞理子議員)
 民主党区民クラブの岡田眞理子でございます。平成二十一年第二回区議会定例会に当たり、民主党区民クラブの一員として、さきに通知いたしました通告書に従い、質問させていただきます。区長並びに関係理事者の皆様におかれましては、区民の代表として、区民の目線での質問としてとらえていただき、ここに建設的な御答弁を期待するものでございます。よろしくお願い申し上げます。なお、御答弁のいかんによりましては、あらかじめ再質問を留保させていただきます。

 昨今、子供の貧困が取り上げられ、教育の機会平等に対する新たな視点が求められてきています。子供の貧困とは、単なる物質的、経済的な面だけを見るのではなく、精神的なゆとりや心の安定も範疇に入れて考えることが肝要であると言われています。

 国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩さんの書かれた「子どもの貧困」によりますと、日本の子供の貧困は世界において著しく高く、それは日本という国全体の不公平を生んでいるとのことです。

 最近、就学援助を受ける小・中学生や授業料減免の措置を受ける高校生が増大するなど、子供の貧困は深刻化していると言われています。しかも、子供の時期における貧困は、大人になってからの所得や就労に影響し、それが次世代にも受け継がれてしまうなど、貧困の世代間連鎖のおそれも指摘されています。また、経済格差は、学力格差などの形で子供たちの教育にも負の影響を与えているという研究報告もたくさん出されています。また、この不況下において、親の失職によって医療が十分に受けられない子供や、授業料が払えないために休学や退学に追い込まれている子供たちの数がふえているとのニュースも耳にします。本来であるならば、親の経済力によって子供の健康生活が損なわれたり、教育がゆがめられたりしてはならないものです。そういったことからも、私たちは子供たちに対して教育を行うという責務を、今できるところからしっかりと考え、果たしていかなければなりません。

 そこで、教育の中央区を標榜する本区においても、教育の本質であるその子に備わった特性や能力を引き出し、伸ばすことを基底に置き、子供を一人一人に向き合った教育の観点から、三点質問をさせていただきます。

 二年前、私は、区議としての最初の区民文教委員会で、「本区に難聴言語障害学級が設置されていないが、対象児はどうしているのか」と質問をさせていただきました。そのときの回答では、「今まで難聴に該当する児童はいなかった、言語障害の該当児は少ないので、近隣区のことばの教室に行っている」とのことで、いささか驚きと懐疑な思いを持ったことを覚えております。そして、後日、この私の質問を知った区民のある方から、「息子のクラスに難聴児がいた」とのお知らせをいただきました。また、隣の江東区のことばの教室の担当の先生からは、「中央区は移動教室など児童に係る経費を公費負担にしているのはすばらしいことだけど、それなら障害児への教育にも目を向けて、難聴言語の教室を自前で持てばいいのに」と言われたことがありました。本区の児童がその教室でお世話になっていたからです。

 このような現実があっても、一人か二人の児童のことだからと、数のほかに追いやられているのかもしれません。しかし、文京区ではたった一人の難聴児のために、十二年前にきこえの教室が創設されています。それは、たった一人の親御さんが、我が子の教育が心配な余りに、区の教育委員会に訴え続けたからでした。その一人の子が入級してからというもの、難聴児が数名ずつ通級するようになってきています。この訴え続けてきた親御さんの一人の力が、ほかの難聴児にとって大きな力となったわけです。

 一般的に、通級指導学級である難聴言語障害学級、すなわち通称ことばときこえの教室がどういうものなのか、余り知られていない向きもありますので、私の実体験を具体例としてお話しさせていただきながら、質問へと進めてまいります。

 私が最後に勤めたことばときこえの教室で最初に出会った六年生の男子A君は、一年生のときに話し声をクラスメートに笑われてから、不登校になっていました。ことばの教室には三年生のときから通っていましたが、メンタルケア中心の指導がなされていたようで、私が担当したときのA君の状態は、話し声がフガフガと鼻に抜けている感じでした。すぐにも言語訓練のカリキュラムを立てて訓練を始めましたが、一向に改善が見られず、その前に勤めていた学校で同じような事例を勉強したことを思い出し、すぐに昭和大学病院のST(言語聴覚士)のスペシャリストであるK先生に診ていただくことにしました。ことばときこえの教室には、教員の研修枠として、実際の子供の事例を専門家のお医者様などに診ていただくことができるようになっています。

 K先生の見立てでは、鼻咽腔閉鎖機能障害があるということで、すぐにでも口腔外科を受診するようにと言われました。後日、A君とお母さん、私の三人で病院に行きますと、手術が必要との診断を受けました。それからは、幾らお母さんが言い聞かせても、A君は、手術は嫌だと拒み続けるばかりでした。結局のところ、私が、「このままいつまでも学校に行けないで大人になってよいのか、あるいは勇気を出して手術を受け、発音をきれいに直すか」のどちらかを選択するよう本人に説得し続けました。卒業まであと四か月という時期で、手術後の言語訓練の時間を考えますと、ぎりぎりの時間しかありませんでした。

 ある日、A君のほうから、「中学校には行きたいので、早く発音を直したいです」との言葉を聞き、私も思わず「うん、頑張ろうね」と涙ぐんでいるA君の肩をたたいていました。手術は十二月も半ばでしたので、三学期が始まってからは毎日言語訓練を行い、少しずつ話すことに自信も芽生え始めた感じでした。そして、三月には卒業式の呼びかけの言葉の練習を体育館や屋上で行い、か細かった声も大きくしっかりと出るようになり、本番ではとても大きな声で、すばらしかったと、お母さんも大変喜んでおられました。

 本来なら、小学校卒業と同時にことばの教室も卒業となるのですが、昭和大学病院のK先生からは、中学校へ進んでも半年間は訓練をするようにと言われていましたので、週一回でしたが、中学校の授業を終えてから、ほとんど夕方五時過ぎからでしたが、練習を毎日十五分ほど続けました。うれしいことに、中学校は一日も休まずに通っていること、そして英語の勉強が大変だとか、部活のバスケットボールが楽しいなど、笑顔で話すA君の成長ぶりに、私自身も感慨深いものがありました。言語訓練は、ちょうど夏休みの前半で終了いたしましたが、そのころには違和感のない発音に改善されていました。

 このA君の例は、特別ではありません。ことばの教室には構音障害といって、魚が「ちゃかな」、カラスが「タラス」といった発音の誤りや、吃音の症状、そして言語を介してのコミュニケーションがうまくいかない子などが通っています。

 もう一つ、B君の例ですが、ラクダが「ダクラ」になったり、「ダクダ」や「ラクラ」になったりするダ行音とラ行音の区別が読みの上でも、また書きの上でも混乱を呈している状態の一年生の男の子でした。担任の先生からは、覚えの悪い、少し知能が低い子供と見られていましたが、ラ行音とダ行音の混乱を除けば、話をしていると十分に賢い子供でした。でも、発音に関しては、私にとってもどう指導してよいやら、とても難しい事例でした。そして、この子の場合も、ちょうど通っていました大学院の先生からの御指導を仰ぎながら、検査や訓練を重ね、改善の道が開けていきました。このB君の発音の誤りは、単なる構音障害ではなく、近年やっと研究が進められてきた音韻障害であることを突きとめることができたのです。

 以上のA君の例にしても、B君の例にしても、なぜそうなるのか、その原因の判断を誤ると、とんでもない時間と労力を無駄に費やすだけとなり、指導の効果は全く上がらないということになります。これは、障害のある子供に対してだけでなく、すべての子供への指導にかかわる問題ですが、今、ここで私が述べたいことは、子供たち一人一人に向き合ってみることの大切さです。そして、向き合ってみると、意外にも大人の見方の誤りが発見できることです。

 今日、学校教育現場では通常学級では適応に困難が見られるけれど、特別支援学級の対象でもないといった、いわゆるグレーゾーンにいる子供たちへの確かな対応が求められています。情緒面のケアだけでなく、さきに挙げました事例のような子供たちがグレーゾーンとして一くくりにされながら見過ごされていくことへ、私は大変な危惧を感じております。

 本区は、人口が急増し、子供の数もふえています。ちなみに、文京区は小学校が二十校で、中央区は十六校、全体の児童数ではおよそ二千名ほどの違いがありますが、文京区には情緒障害学級が三つあり、ことばときこえの教室が一つあります。それでも入級希望者が常時待機しているといった状況にあると聞いております。

 そこで、お伺いいたします。

 ことばの教室を本区にも創設し、ぜひとも子供たち一人一人に丁寧に向かい合える教育システムの実現化を望むところでありますが、どのようにお考えでしょうか、御見解をお聞かせください。

 二点目に、就学前の児童への教育に関して質問させていただきます。

 先日、テレビを見ていましたら、三歳、四歳児の子供たちが静かに集中して本を読んでいたり、跳び箱で台上前転をしていたり、あるいは楽譜も持たないでピアニカで演奏していたり、はたまた廊下をぞうきんがけしたりといった、ある保育園の様子が映し出されていました。その保育園は、鹿児島にある通山保育園というところでした。

 そこの園長先生によりますと、子供には四つのスイッチがあるとのことでした。一つ目のスイッチは、子供は競争したがる。二つ目は、子供はまねしたがる。三つ目は、子供はちょっとだけ難しいことをやりたがる。四つ目は、子供は認められたがるということでした。この園長先生は、子供の持つこの四つのスイッチを大人がしっかりととらえて生かしてやれば、自然に何でもできるようになるというのです。特に英才教育のようなことをしなくても、朝、登園したら思いっきり園庭を駆け回らせたり、自分の遊びたいことを好きなようにやらせたりしているうちに、だんだん四つのスイッチによって、その子その子の能力が芽を出してくるというのです。

 確かに、子供たちは強制されて嫌々やっている様子はなく、無駄なおしゃべりもしないで、黙々と目の前のやるべきことに集中しているのです。思いっきり駆けっこをし、体を動かすので、おなかもすき、残さずにお昼御飯を食べ、そしてぐっすりとお昼寝をしているのです。一つ一つに集中して体も頭も動かせば、おなかがすき、疲れ果て眠くもなる。当然のことですが、こういった教育があることに驚きと同時に、深く興味を覚えました。

 先日、アメリカのバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝された辻井伸行さんも、二歳のときにお母さんの口ずさむ曲を聞き、おもちゃのピアノをそのメロディーどおりに弾いたことから、絶対音感があることに御両親は気づかれたとのことでした。

 この通山保育園の園長先生も、「絶対音感は二歳ぐらいでつくられる。早ければ早いほどよい」というようなことを話されていました。文字を覚えるのも、足し算や九九、そろばん、そしてぞうきん絞りなども、三、四歳の子供ができているのを見て、なるほどとうなずかされました。この通山保育園の教育は、今では幼児教育の世界では注目を浴び、あちこちの保育園などで取り入れられ始めているとのことでした。

 こうして考えてみますと、子供たち一人一人としっかりと向き合っていればこそできる教育だと思わざるを得ません。今は、就学前に子供たちは平仮名が読み書きできるようになっているのが当たり前のようになっています。私立の幼稚園によっては、それぞれに特徴的な教育を施しているところもふえています。全国的にも幼保一元化の動きや就学前の教育・保育への関心が高まっていることもあり、本区におきましても学校教育検討会での討議がなされている報告も出ています。

 乳幼児期は、人格形成の基礎づくりとして重要な時期であります。しかしながら、テレビなどのメディアによる過度な接触による直接体験の不足や、子供の生活や遊びに必要な時間、空間、仲間の減少など、乳幼児の成長に望ましい環境への課題も取りざたされている昨今であります。

 さきに出されました平成二十年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書にも、保育園及び幼稚園の連携を強化し、教材開発や家庭への啓発などの取り組みを進め、就学前教育の充実を図るとあります。

 また、これは障害児への教育の例ですが、四年前にスウェーデンで統合教育をしている学校を訪問したときのことです。障害のある子もない子も、その差異を感じないときから一緒に集団生活を送らせることが大事だとの教育方針を掲げている公立学校でした。すなわち、四歳から小学校の建物の中で一緒に幼児教育が行われ、そこでは知的障害のある子供も一緒に、子供同士互いに助け合いながら工作遊びをしたり、絵本の読み聞かせをしてもらったりしていました。校長先生の説明によりますと、ここで幼児教育を受け、そのまま小学生へと進級するので、子供たちは障害の有無に関係なく、互いに思いやり合いながら生活して、成長していくとのことでした。金子みすゞの「みんなちがって、みんないい」の世界がここにはあるのでした。

 こうして考えてみますと、今さらではありませんが、幼児期の教育の大切さが非常によくわかります。今、中央区のまちなかを歩きますと、バギーを押したお母さんたちにたくさん出会います。こうして生れてくるどの子供たちにもよりよい教育の手を差し伸べてあげられる行政でありたいと願わずにいられません。子供の発達に即した、年齢に適した教育環境の整備を図り、質の高い保育・教育が保育園、幼稚園、公立・私立を問わずに、そしてどの子にも満遍なく行われていくことが望まれます。

 そこで、お伺いいたします。

 就学時前の子供たちの教育に関して、本区では今後どのような構想で取り組まれていかれるか、御見解をお聞かせください。

 三点目に、中学生、そして高校生に対して、地域としてできることに関してお尋ねいたします。

 先日の福祉保健委員会におきまして、新しくつくられます認定こども園の建物の中に併設される児童館が、名称はさておきまして、中学生や高校生までもが利用できる場としてつくられることを伺い、非常に高く評価しているところでございます。

 小学生の放課後の居場所づくりとしては、プレディや児童館が用意されていますが、中学生や高校生になると、その居場所がないことにより、生活環境の不安定さなど、さまざまな課題の一つになっていると思われます。また、青少年を取り巻く環境に関しましては、少子化や核家族化などの影響が大きくあり、家庭や地域社会における人間関係が希薄になりがちであることが問題視されてもいます。

 さて、少し古い資料になりますが、内閣府が平成十三年に行いました青少年の生活と意識に関する基本調査によりますと、地域社会へのかかわりなどを見てみますと、住んでいる大人たちとの共同行動の希望の有無では、「ぜひ一緒にやりたい」と「時々ならやりたい」を合わせると、中学生以上では五割前後が大人たちとの共同行動を望んでいます。地域などの活動の参加状況を見ましても、地域のお祭りへの参加は中学生で五六・九%、十五から十七歳で三六・三%の子供たちが参加しています。

 こうした報告や現状を考えてみますと、私たち大人が、中学生や高校生などに対して地域としてもっと頼りにしたり、地域としてボランティア活動に若者を取り込んだりするなど、年齢に適した成長を促すための策を練ることが大切に思われます。そして、それは日常的に行われることで、だれでもできることでなければなりません。例えば、障害のある人や高齢者の介護の一部担い手となって働くとか、それこそ地域の子供のリーダーとしてプレディなどでの活躍の場を提供するなど、さまざまな工夫や考えが必要だと思われます。もちろん、本区におきましては、青少年問題協議会を中心としての事業もなされていますが、この都心区としての特徴を生かした、地域として日々の生活の中で当たり前のように行える中学生や高校生への取り組みがあってもよいのではないかと考えるところであります。

 そこで、お伺いいたします。

 中学生や高校生に特化した、地域として緊密に行える新しい事業構想などに関して、御意見をお聞かせください。

 次に、安全・安心に暮らし続けられるまちづくりに関して三点お尋ねいたします。

 一点目は、学校拠点型の防災と地域コミュニティについてです。

 学校という場は、子供たちを集団生活の中で教育するといった大きな役割がありますが、今日、もう一つ地域の顔として、災害時には避難場所としての拠点であるといった役割があります。

 そこで、端的にお伺いいたしますが、いざ災害が起こったときの学校と地域のコミュニケーションはうまくとれているのでしょうか。まちの人たちの声では、「避難場所が○○小学校になっているけれど、あそこにたどり着くまで、それが心配だ。その前にどうにかなってしまうのではと考えると怖い」とか、「学校が避難場所と言うけど、トイレや階段など、お年寄りは大丈夫かしら」などといった御意見を耳にいたします。また、私が学校に勤務していた限りでは、防災拠点としての訓練は年に一回だけ、簡易な炊き出しなどを行うだけで、それも数名の教員が参加するといったものでした。それらを考えてみますと、いざというときのいろいろな流れはスムーズにいくようにできているのかが不安になってきます。

 まず一つに、情報の伝達の確立はどのようになされているのでしょうか。災害時は、警察情報、消防情報、役所からの情報と、主にこの三つが考えられると思いますが、これらが地域住民に対して一つの的確な情報として、災害時の本部長である区長からの情報として区役所から流されるとき、学校としてどのような形がとられるのでしょうか。そしてまた、日ごろから学校に対しての積極的なコミュニケーションを、地域としてはどのようにアプローチしているのでしょうか。学校拠点型の防災と地域のコミュニティが日常的に、具体的にどのように図られているのかをお知らせください。

 二点目は、再開発と防災ネットワークをどう考えるかについてです。

 百万人の人が集うまちづくりとして、ここ都心区である本区としては、銀座、日本橋、築地など、さまざまな人がいろいろなところから訪れるまちとして、防災の整備を考えていかなくてはなりません。新しく再開発されるところには来街者の帰宅困難者対策の場としての役割を果たすことが盛り込まれており、現在、三越、清水建設本社、明治屋、歌舞伎座などが帰宅困難者対策の対象となっています。

 しかし、このような対策は、中央区だけでやっても中途半端な防災対策にしかなりません。都心区では、区民に対してだけでなく、来訪者に対しての優しいまちづくりが行われなければなりませんが、どのような手法をとられるのでしょうか。

 今、東京都も道路の耐震化を行っていますが、それら事業や道路周辺のコンビニエンスストア、企業などとも協力体制をとりながら、東京都全体で近隣の千葉や埼玉、神奈川とも連携しながらの防災ネットワークをつくっていくことが必要と思われます。そのネットワークの中心として、ここ中央区が中心拠点になって推進していくことが望ましいと思われますが、いかがでしょうか。

 三点目は、見守りネットワークと地域の力をどう考えるかについてです。

 さきの教育に関するところでの質問、中学生や高校生へ向けて地域としてできることに関連してお伺いいたします。

 平成十七年度に出されましたひとり暮らし高齢者実態調査報告書を見ますと、六十五歳以上の高齢者のひとり暮らしの方の数は、年々増加の推移をたどっています。これからの十年、二十年先までを見通してのさまざまな対策が必要不可欠であると思われます。

 全国的にも、いろいろなまちで、いろいろな形での高齢者に対する見守りネットワークが整備されつつあるようです。郵便配達、新聞配達、牛乳配達などの日常業務に絡めながらの企業との連携のもとに行っている例もよく耳にいたします。本区におきましても、今後さまざまな対策がなされることと期待しておりますが、若者と高齢者の世代間交流も含めた取り組みを考えてみてはいかがでしょうか。先ほど申しましたように、中学生や高校生も、住んでいる地域の大人との共同行動を望んでいることがわかりました。

 そこで、例えば高齢者のお宅の家の中の電球の取りかえや日用品の買物などを若者が行うことで、そのボランティアの代価として、ほかの地域やまちなどで行われている地域通貨、そしてボランティアクーポン券などを参考にして、取り入れてみてはいかがでしょうか。また、ボランティア貯金としてためることで、家族が違う形で必要になったときに使えるとか、学校の授業の単位に換算されるとか、中央区独自の方式を考案してみるのもよいと思われます。

 また、これらのディレクトを地域の人たちが行う、町会の役員さんとかではなく、できれば小学生の子供を持つ世代の方あたりが中心となって、そのための組織づくり、チームづくりを地域で考えさせるのも一つの方法だと思います。そして、いずれは我が子が中学生ぐらいになってボランティアに自然に入っていけるように、まず大人が手本を示していくことが大事だと思います。

 今、本区では、区内や学校周辺の地域について、文化、歴史、風土などの角度から学び、理解するための地域理解教室を行っていますが、学校が計画した授業ではなくても、子供たちが自分たちで計画し、住んでいる地域の高齢者から話を聞いてきたり、何かの技術を教えてもらってきたりできるような、もっと流動的な方策も必要だと思われます。そういった形が高齢者への見守りネットワークとしてつながるような事業、本来の目的を、それだけでなく幾重にも相乗効果が上がるような事業として確立されることが望ましいと考えます。教育と福祉と、かかわる部署が互いに連携をとって、縦割りでない、横につながる行政を行ってほしいと要望するところであります。

 そこで、お伺いいたします。

 このような見守りネットワークと地域の力に関して、どのようにお考えでしょうか、御見解をお聞かせください。

 以上で私の第一回目の質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 岡田眞理子議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、中学生、高校生に対する地域の取り組みについてであります。

 現在、地域の青少年委員が中心となって開催している少年リーダー養成研修会では、小学五年生から中学三年生までを対象に、野外活動や集団生活等を通じ、将来、地域で活躍してもらえるよう研修を行っております。この研修会には、高校生もボランティア・スタッフとして後輩の指導に携わっております。また、スポーツ少年団におきましても、中・高校生たちも参加してリーダー会を組織し、スポーツイベント等の運営に協力しております。社会福祉協議会で開催している夏休み福祉・ボランティア体験講座におきましても、多くの中・高校生の参加があり、特別養護老人ホームや保育所等でボランティア活動を行っております。今後、区といたしましては、まずはこうした意欲の高い中学生や高校生を核として、地域活動への中・高校生の参加を拡大していきたいと存じます。そのため、青少年対策地区委員会等との連携を一層強化し、また、児童館等の活動拠点の整備を図りながら、中学生、高校生が活躍できる場や機会の拡充に勤めてまいります。

 次に、災害時における学校等の防災拠点への情報伝達についてであります。

 大地震などの災害発生時には、区は区内警察署や消防署、東京都、ライフライン事業者を初めとする防災関係機関と連絡をとり、被害実態の迅速な把握に努めてまいります。このため、災害時にも通信可能な地域防災無線を配備し、活用することとしております。この地域防災無線は、学校等の防災拠点にも整備しており、防災拠点運営委員会の活動を支援するため、学校を通じ、または直接運営委員会に対して、区から被害情報や医療機関開設状況、ライフラインの普及見込みなど、必要な情報を地域に提供してまいります。

 次に、防災拠点となっている学校と地域との関係づくりについてであります。

 防災拠点運営委員会は、防災区民組織や消防団員、PTAなど、地域の方とともに、校長や副校長も参加しております。区といたしましては、日ごろから地域の方や学校の代表者が学校において会議を開催し、防災訓練を実施するなど、一体となって活動していることもあり、学校と地域との相互理解は進んでいるものと考えております。

 次に、帰宅困難者対策についてであります。

 東京都は、平成十八年五月に首都直下地震による東京の被害想定を発表しました。これによると、冬の平日、夕方六時に大地震に見舞われた場合、東京都全体で三百九十万人、中央区においても三十八万人の帰宅困難者が発生するとしております。特に、本区は日中多くの通勤・通学、買い物客が滞在していることから、帰宅困難者に対する混乱の回避と安全確保は大きな課題であると認識しております。そこで、まちづくりにおいては、大規模開発に際し、避難場所となるオープンスペースの確保を市街地開発事業指導要綱により義務づけ、帰宅困難者の一時避難場所として活用できるスペースの確保を図るとともに、区内の劇場などの協力も得られるよう働きかけております。

 次に、防災ネットワークづくりについてであります。

 帰宅困難者対策は広域的な問題であり、多様な機関の連携・ネットワークによる対策が必要であります。現在、東京都は八都県市による広域連携の強化やターミナル駅周辺の自治体、事業者が一体となった駅前滞留者対策を推進するなど、ネットワークづくりに取り組んでおります。区といたしましては、国や東京都などと連携するとともに、事業所の方々の協力を求めながら帰宅困難者対策を検討してまいります。

 次に、ひとり暮らし高齢者への見守りネットワークと地域力についてであります。

 ひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯が住みなれた地域で安心して暮らし続けるためには、地域で支え合う見守り体制の充実が重要であります。そのため、区ではおとしより相談センターを核として、町会・自治会、民生児童委員など、地域全体で高齢者を見守り、支えていく見守りネットワークの拡大に努めているところであります。しかし、一方では、マンション居住世帯の増加や核家族化の進展により、若い世代が介護や高齢者の生活を身近な課題としてとらえる機会が減少しております。そのため、これらの世代が地域の高齢者と交流する機会を設けることが重要であると考えております。現在、学校教育の場においては、中学校におけるマイホームはるみでの体験学習や晴海総合高校の生徒による食事の提供などのボランティア活動を通じて、高齢者への理解を深める取り組みが行われております。今後、高齢者の生活を地域全体で支えていくためには、こうした若い世代や子育て世代が見守りの輪に参加し、新たな核となるよう、その育成に努めてまいります。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 髙橋春雄君登壇〕

○教育長(髙橋春雄君) 教育問題についてお答えします。

 まず、ことばの教室についてです。

 現在、本区では、言語障害二名、難聴一名の計三名の児童が近隣区のそれぞれの通級指導学級に通学しています。教育委員会といたしましては、幼児・児童・生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導や支援を行うことは非常に重要なことであると考えています。そのため、教育センターの教育相談員が小学校に週一回訪問して、一人一人の児童の状況を把握するとともに、特別支援教育アドバイザーを派遣するなど、各学校における特別支援教育の充実に努めております。加えて、情緒障害等の児童・生徒に対しましては、順次通級指導学級を設置してまいりました。ことばの学級につきましては、豊富な経験を持つ教員の確保や情緒障害等との重複などの課題はありますが、大切な問題であると認識しております。したがいまして、今年度設置いたしました教育振興基本計画検討委員会で、ことばの教室の設置も含めた特別支援教育のより一層の充実策についても御議論いただきたいと考えております。

 次に、就学前教育の充実についてです。

 就学前教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培うものであり、御指摘の子供の発達や年齢に即した教育環境の整備を図り、質の高い保育・教育を提供していくことは大変重要なことと認識しております。中央区基本計画二○○八では、幼稚園における預かり保育の拡充などの施策の方向性を明記し、現在はその実現に向けて、有馬幼稚園における預かり保育の新規実施、保育所・幼稚園・小学校合同の連絡会や研修会の実施、子育て支援を内容とした保護者向けリーフレットの作成・配布を行っております。また、多くの幼稚園が小学校との併設である特色を生かした幼小の連携、教育相談員の派遣、特別支援教育補佐員の配置など、就学前教育の充実に取り組んでおります。今後は、本年度、教育振興基本計画を作成いたしますので、就学前教育のあり方についても検討委員会で御議論をいただき、その結果を踏まえて、新たな施策の展開やより一層の充実を図ってまいりたいと存じます。

 答弁は以上でございます。

〔十八番 岡田眞理子議員登壇〕

○十八番(岡田眞理子議員)
 それぞれに対しての御答弁をありがとうございました。

 まず、一つ目のことばの教室の新設に関してですけれども、大切な問題となっているというとらえ方をしていただき、そして、ことばの教室の設置も含め、これから検討されるとのこと、ぜひ実現化を図っていただきたいと非常に期待するところでございます。

 子供は日々成長していきます。大人の一日と子供の一日は、その意味が非常に、重みが全く違ってきます。子供たちの少しの、ちょっとしたおくれなどが、一人一人の子供に対してのきめ細やかな教育を行われることによって、その子供たちが生き生きと、そして幸せに送れる。その点をしっかりと教育行政は見ていかなくてはならないと思っております。ぜひ実現化をよろしくお願い申し上げます。

 就学前の子供の教育の充実に関してですけれども、いろいろ合同連絡会などでも話し合われているということで、非常に理解はいたしております。

 ただ、私が思いますのは、教育の中央区とうたっているわけですし、本区はこのようなベビーブームなのでありますから、保育園待機児童への解消で追われていることは理解いたしますけれども、また別の意味での保育、幼児教育への、その教育システムの目玉として教育の充実を取り上げていただきたいと思っております。

 また、中・高校生へ向けて地域でできること、いろいろ少年リーダー養成研修会など、スポーツ少年団とか、そういったことはよくわかっておりますけれども、私が申し上げたいことは、日常的に地域が核となってのコミュニティづくり、そういった意味で中学生、そして高校生へ向けて何かできないか、そういったことであります。本区の中学生、高校生など、青少年の問題は顕在化していない様子ですが、他区などに比べると問題は余りないように思われますが、最後の見守りネットワークの問題とも絡めまして、相乗効果が期待できるような、そういった施策が生れることを私は望んでおります。

 次に、学校拠点型の防災と地域コミュニティについての考え方でありますけれども、やはり一番心配いたしますのは、学校と地域の伝達がきちんとなされるのか、それが非常に心配な面があります。それは、行政と学校だけの問題というのではなく、日ごろの活動の中からですけれども、その連携はとても大事なものだと思いますが、特に子供のいない家庭や高齢者の家庭、そういった地域の家庭と学校とを防災拠点として結びつけた場合、どのように伝達がきちんとなされるのだろうか、そういった心配が私には感じられます。そういった点での、学校と、それぞれの地域の家庭との情報伝達などもしっかりと結びつけていけたらと思っております。

 また、学校との連絡づくりですけれども、一番は、やはり日ごろの地域での活動、学校と地域との活動だと思われますので、そういった意味でも充実されることが必要だと思われます。

 次に、再開発と防災ネットワークづくりに関してです。

 帰宅困難者対策、それは中央区では非常に進んで行われていることをよくわかっております。そして、その再開発の個別開発計画ですけれども、中央区全体でネットワーク化をし、ここにもしっかりとした情報提供ができるシステムをあわせて整備していくことが重要ではないかと考えておりますけれども、その点はいかがでしょうか。もしお答えできたら、お教えください。

 また、ひとり暮らし高齢者への見守りネットワークと地域力に関してですけれども、地域全体で見守りネットワークを推進していくということ、そしてお答えにありましたように、マンションに住んでいらっしゃる若い世代、子育て世代などが地域の高齢者との交流が少ないということ、本当にこれからますます中央区はもっと高層マンションなどが建ってきて、若い世代と、そして高齢者とのつながりというのがなかなか希薄になってくるのではないかと心配をいたしたりもいたします。

 そういった意味で、やはり年をとってくると、それだけでも寂しく不安が大きくなるわけで、ましてやひとり暮らしではその不安の大きさというのははかり知れないものがあると思われます。地域でもっと若い人たちが一緒になって高齢者を見守って、そして高齢者の方々が安心して安全に暮らせるように、そういったまちづくりが期待されることだと私は考えております。

 そういった面での施策がこれからもたくさん行われること、それらを期待して、私の二回目の質問は終わらせていただきます。

 一つだけ、再開発に関しての問題だけ、お答えをよろしくお願いいたします。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) どうも。

 ネットワークですね。まちのネットワーク、地域のネットワーク、これは防災の面、また福祉の面、両方とも重要ですね。防災の面、当然、防災ネットワークとしてきちっとやっていかなければなりませんし、また福祉のほうでのひとり家庭とか、そういう人たちに対するネットワークの充実、またいろいろと地域において、地域とつながりがないといいますか、そういう面もあるわけで、ですから、そういうことのないようにね。

 第一回の、ここでも決定されましたマンションの新しい住民と、これまでいた方々との地域との連携の強化であるとか、そういう面で着々と進めているわけですけれども、しかし、まだまだ足りない面あるわけですから、今後とも防災の面、学校を中心とした地域とのコミュニケーションが足りない面、御指摘のようにあろうかと思いますし、また福祉のほうでもあろうかと思いますので、一段とそういった両面におけるネットワークの強化、これを進めてまいりたい。

 もちろん、また再開発の面でも、再開発のときに帰宅困難者対策を含め、全体的に防災の面、しっかりと考えていかなければならない、こういうふうに存じているところであります。

 以上であります。

〔十八番 岡田眞理子議員登壇〕

○十八番(岡田眞理子議員)
 御答弁ありがとうございました。

 私の質問の仕方もちょっとはっきりしていない部分がありまして、お答えが少しかみ合わない部分もありました。その点、私のほうの質問の不手際と反省しております。

 私、先日、ヒラリー・クリントンさんが書かれた著書を読みました。そして、それに非常に感銘を覚えたわけなんですけれども、その中に書かれてありました一節に、次のような言葉が書かれています。

 「一人の子供を育てるには村じゅうみんなの力が必要というアフリカのことわざは、私たちが好むと好まざるにかかわらず、子供たちが見るもの、聞くもの、感じるもの、学ぶもののすべてが、子供たちがどのように成長し、どのような人間になるかに影響するような、相互依存的な世界に私たちは住んでいる」ということを端的に言いあらわしています。

 一人の子供を育てるには村じゅうみんなの力が必要だということ、それはすなわち、私たち大人には子供たちを育てていくことに社会全体できちんと対していかなくてはならない責任があるということです。行政は子供に投資をして、健康なよりよいまちづくりを行っていくことが求められると思います。

 フランスでは、保育が国の最優先事項となっているそうです。フランス国民には、保育制度によって子供を一定の場所に集めるだけでなく、学校や人生の準備をさせるべきだという、そういった一致した考えがあると言われています。

 私たちのまち中央区でも、保育、幼児教育を優先し、強く健康で幸福な子供たちを育てていくという重大な仕事を尊重していきたいと、そのことを要望して私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(鈴木久雄議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(石島秀起議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石島秀起議員)
 御異議なしと認めます。よって、暫時休憩いたします。

     午後二時五十四分 休憩


     午後三時十五分 開議

○議長(石島秀起議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。十七番小坂和輝議員。

〔十七番 小坂和輝議員登壇〕

○十七番(小坂和輝議員)
 私は、友愛中央の小坂和輝でございます。既に通告いたしております一般行政課題につきまして、質問をさせていただきます。十のテーマで質問いたします。いずれの課題、問題も、少しでも解決に向けて前進することを目指し、前向きな御答弁、そして実際の行動を期待いたします。

 では、最初、築地市場関連から質問に入らせていただきます。

 築地市場は、明治初期に開設された日本橋魚河岸や京橋大根河岸などを関東大震災後築地に集約し、昭和十年に開設以来、七十余年に及ぶ歴史を重ね、約一千三百万人の都民の台所のみならず、世界最大級の水産物市場、我が国最大の基幹市場として、食品流通に欠かせない施設となっております。

 一日当たり取扱量は、水産物は二千トン、金額にして十七億円、青果は千二百トン、金額にして三億円に上っています。都心に位置し、そのすぐれた交通利便性から、一日に約五万人の勤務者や利用者が訪れ、場外市場とともに一大商業圏を形成するなど、まちのにぎわいに欠かせない施設となっております。今や築地ブランドの魚食文化が確立され、世界的に和食ブームが進む中、築地市場の名は世界的に有名になり、外国人観光客がまず訪れる先は築地市場が選ばれている状況です。

 この築地市場が、東京都により、豊洲土壌汚染地へ五年後の平成二十六年移転する計画が進められておりますが、豊洲移転事業費四千三百十六億円のうち五百八十六億円、一三・五%を土壌汚染対策費のみに費やすことからおわかりの土壌汚染問題はもとより、問題が山積みの計画であります。

 ちなみに、築地市場現在地再整備の場合の事業費の試算は、豊洲移転事業費より九百億円少ない三千四百億円です。

 以下、築地市場に関する三つのテーマで、その問題点を明らかにしながら、中央区としてとるべき方針をお伺いいたします。

 まず、一つ目のテーマは、新市場建設予定地豊洲の深刻な土壌汚染問題についてです。

 東京都は、技術会議の方針に沿って、豊洲の土壌汚染対策を進めるということでありますが、一、決定過程が非公開であったこと、二、情報の隠ぺいととられかねないベンゾ(a)ピレンをおくれて公表したこと、三、提案されている新技術の実行可能性の証明がないこと等が指摘されています。

 五月二十日公示で環境影響評価調査計画書が十日間縦覧され、それに対して、私は意見書を提出いたしました。これは、かつて豊洲新市場建設事業の環境アセスメントの手続が進められていましたが、深刻な汚染が明らかになったため、再度実施するようになったものです。

 環境影響評価調査計画書をごらんいただくとわかるのですが、前回、平成十八年十月提出の同調査計画書と内容はほぼ同じで、あれだけの深刻な汚染が発覚しながら、土壌汚染対策工事に伴う環境への悪影響を評価する項目がほんのわずかしかございませんでした。東京都の土壌汚染対策への認識の低さが露呈する調査報告書であり、分析した私自身、非常に残念な思いを持ちました。このような態度である限り、東京都は食の安全・安心を守る気持ちもないし、実際に守ることができないものと改めて認識した次第です。

 区も意見書を提出していますが、豊洲土壌汚染とその対策でどのようなところを問題点としてとらえ、今後、その問題点をどのように解決していくお考えでしょうか。

 先日、四月三十日、豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議座長、平田建正先生に御面会をお願いして、和歌山大学の研究室にお伺いをいたしました。平田先生は、研究者として、私のお話をじっくりお聞きになられ、疑問に対して丁寧に御説明をくださりました。本当に丁寧な御説明で、三時間余りの時間があっという間に経過いたしました。

 平田先生とお話しして、私が感じる今回の豊洲土壌汚染問題の本質は、いわゆる新技術の実行可能性に関する問題です。平田先生は、それをトリータビリティテストと専門用語で述べられていらっしゃいました。東京都は、実行可能性の説明を一切行っておりません。また、実際に汚染物質が新技術により取り除くことができたということの検証する方法、手段の説明を一切行っておりません。とても大切な部分をブラックボックスにして、東京都は移転計画を進めているのです。

 東京都は、都民に対するきちんと説明責任を果たすなり、専門家同士の公開討論会の場を持つなり、土壌中の有害化学物質除去を検証するための都民、消費者を入れた公開の協議会を立ち上げるなりすべきであり、その下準備を中央区はするべきと考えますが、いかがでしょうか。

 二番目のテーマは、築地市場の現在地再整備の実現についてです。

 中央区、そして中央区長は、築地市場の移転に断固反対であります。断固反対の姿勢であり、現在に至るまで一貫して変わりません。私が副委員長を務めさせていただいております環境建設委員会の六月十日開催の場でも、御確認をさせていただきました。

 では、断固反対をする中央区としては、現在地再整備の実現に向け、今後、どのように取り組むおつもりなのでしょうか。現在地再整備に向けたまちづくりのビジョンを述べていただきたいと思います。

 中央区は、平成十二年十二月、築地市場現在地再整備促進基礎調査を行い、現在地評価分析、現在地再整備促進方策、移転整備の問題点と影響、中央区のまちづくりと築地市場の四項目について取りまとめを行いました。今こそ、現在地再整備実現に向け、再度このような基礎調査を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 都民、消費者も、当然、築地市場の移転断固反対であります。東京新聞の世論調査では、都民の約六割が移転に反対でした。賛成は、わずか反対の半分にも満たない二六%でした。

 築地市場内はどうでしょうか。六月二十三日早朝、私は築地市場の全水産仲卸業者約七百六十社を、築地市場を考える勉強会のお知らせと移転問題の解説の入ったチラシを、「築地市場現在地再整備」と言いながら配布いたしました。二社受け取りを拒否されましたが、全社回って肌で感じたことは、水産仲卸の皆様は、現在地再整備を望んでいるということでした。昨日、全青果仲卸業者百十社を回りましたが、一社受け取り拒否で、同様に、現在地再整備を切に願う思いは共通していると感じました。

 では、水産仲卸の組合、東卸の理事長を決める選挙が五回の再選挙の上、移転推進派理事長が選ばれたという話題が今年二月にありましたが、なぜなのでしょうか。理事長を選ぶ前に、組合員から百名の総代を選びます。その総代が理事を選び、その理事の互選から理事長を決める仕組みです。総代から理事を選ぶ選挙では、移転反対派が十七名、移転推進派が十五名で、移転反対派のほうが多く理事候補に選ばれました。ただ、理事の数は定員三十名であるために、同数の候補でくじを引き、移転反対派の理事候補がくじで落選し、東卸の理事会内では、移転反対派と推進派が十五対十五で拮抗する形になってしまい、五回の理事長選挙の末、結局、移転推進派理事から理事長が選ばれることになったのが経緯です。

 来るべき都議会議員選挙では、築地市場移転問題が大事な争点の一つです。NPO法人市場を考える会が、立候補予定者全員に公開質問状を実施し、築地市場移転に賛成であるか反対であるかの姿勢をただしました。同会の報告によりますと、六月十七日現在、質問状送付二百七通中、回収率五四・六%で百十三通の回答があり、移転賛成二十九、回答者の二五・七%、移転反対八十三、回答者の七三・五%、記入なし一という結果で、圧倒的に移転反対が回答者の中で多数を占める結果となりました。

 ここ中央区では、都議会議員選挙の三人の立候補予定者は、全員移転断固反対の姿勢であると私は認識しています。今、中央区の有権者にとって大切なことは、どの候補者が本当に現在地再整備の政策を実現くださるかを慎重に考え、選ぶことだと思っています。このように移転反対の声が世論の大多数を占めるという中で、かたくなに東京都が移転を強行する背景をどのように認識しているのでしょうか。

 築地市場の強引な移転計画の裏側には、銀座に近い一等地、築地を再開発の名のもとに高層オフィスビルにする東京都の思惑が潜んでいるのではないでしょうか。なぜ、わざわざ五百八十六億円の多額の税金を土壌汚染対策に費やして土壌汚染の地へ、食の安心・安全、築地の食文化や築地ブランドを犠牲にしてまで、都民、消費者や市場関係者の多くが全く望んでいない豊洲移転が進められるのでしょうか。

 都民や市場関係者は、この不合理を再度世に問うため、五回目のデモを六月二十七日土曜日に挙行すると聞き及んでいます。

 三番目のテーマは、万が一移転が強行された場合の対策に関連して御質問します。特に、鮮魚マーケット構想についてです。

 築地市場移転は、土壌汚染対策の実験場になるだけでなく、日本の流通、卸売市場のあり方、産地のあり方を大きく変える実験場になります。その是非はともかく、今後、一、新市場運営がPFIの形で民間にゆだねられることになります。市場とは関係のない大手業者が受注する可能性もあります。二、取引が電子化され、目ききの仲卸業者が競りでよい物を選び、値づけされる取引から、株券のように商品を見ないで商品名だけで取引されることになります。三、目ききの仲卸を通さない場外流通がふやされ、市場は単なる流通センターと化していきます。

 このような社会・経済的な影響がありますけれども、目線を私たち中央区に向けて、市場移転が与える影響について質問します。

 まず、中央区全体に与える影響についてお伺いします。

 万が一移転が強行された場合、都民の食の安心・安全が脅かされることともに、中央区がこうむる影響は膨大であります。食の文化や築地のまちが消えることになる可能性があります。実際、どのような影響があると考え、それに対し、どのように対策をとっていくお考えでしょうか。経済的損失は、いかほどを想定しているのでしょうか。区内商店街への影響は大変深刻であると考えますが、いかがお考えでしょうか。

 次に、築地市場跡地についてお伺いします。

 万が一移転が強行された場合、築地市場跡地が売却されると言われています。都民財産の安易な売却は、あってはならないものです。そして、民間に売却された場合、乱開発が行われる可能性が大いに考えられます。いかに、区として歯どめをかけていくお考えでしょうか。

 三つ目に、最も深刻な影響を受ける場外市場を初め、築地のまちについてお伺いします。

 万が一移転が強行された場合、対策の一つとして、鮮魚マーケット構想が立案されたことがありました。その構想は、今も存在しているのでしょうか。存在しているなら、どのような構想でしょうか。その計画を立てた時期から時間がかなり経過し、現在の深刻な経済状況では構想の実現がかなり難しいと考えますが、いかがでしょうか。例えば、鮮魚マーケットには水産仲卸業者二百社を入れる計画と伺ったことがありましたが、この厳しい経済状況のもと、豊洲市場と鮮魚マーケットの両方に出店できる水産仲卸業者はごくわずかと考えますが、いかがでしょうか。活性化を実現するのであれば、新たにマーケティングの専門家、中心市街地活性化の学者、専門家を交え、オープンな形で活性化の方法を検討していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 築地市場移転問題を終え、四番目のテーマに移ります。

 歌舞伎座の建てかえ問題についてです。

 歌舞伎座の建てかえを含んだ都市再生特別地区、銀座四丁目十二地区の変更は、都市再生特別措置法に基づき、松竹株式会社と株式会社歌舞伎座から、本年一月、都市計画の提案を受けたものです。四月十三日、中央区都市計画審議会で審議、五月二十二日、第百八十五回東京都都市計画審議会で審議されました。

 銀座四丁目約一ヘクタールの区域で、日本を代表する古典芸能の一つである歌舞伎の専用劇場の再生を行い、あわせて、だれもが気軽に歌舞伎を見学できる歌舞伎ギャラリー、交流拠点となる国際文化交流センター、伝統文化の学びの場となる歌舞伎アカデミーを整備し、歌舞伎の複合文化拠点の形成を図るものです。また、防災広場機能も備えた情報発信や交流に資する地下広場を整備するとともに、日比谷線東銀座駅の出入り口を新設し、バリアフリー化を行います。都市計画の主な内容として、容積率の最高限度は一二二○%とし、うち三○○%以上を劇場等の用途、高さの最高限度は高層部の部分で百五十メートルということになっています。

 この計画により、今や銀座のシンボル、ランドマークとなった歌舞伎座の勇壮な建物が取り壊されてしまいます。日本全国から歌舞伎座の保存を望む声が寄せられ、署名活動も実施されています。

 その一方、歌舞伎の伝統文化と相入れないガラス張りのシンプルな外観が新聞に掲載され、波紋を呼んでいます。外観のデザイン作者は、隈研吾氏の名前も挙がっていますが、本当なのでしょうか。平成十四年、登録有形文化財の指定を受けていますが、この指定のまま建てかえを行う計画なのかも含め、建てかえ計画の概要をお聞かせいただきたいと思います。

 中央区都市計画審議会では、歌舞伎座の取り壊しについて、地元代表の委員からも疑問の声が上がりました。この歌舞伎座の建てかえ計画は、本当に周辺地域の合意形成を得た上で計画されたものであるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。

 その場合の周辺地域とはどこを指し、特に新聞報道され、波紋を呼んでいるガラス張りのシンプルな外観も含め、果たして合意形成を得ているのかどうか明らかにしていただきたいと思います。周辺地域との合意形成は、現在の歌舞伎座よりも豪華な、大屋根を再建した戦前の歌舞伎座を復元する当初の松竹案に対してなされたのではなかったでしょうか。周辺地域との合意形成を得た外観の当初の松竹案から、全く異なるガラス張りのシンプルな外観の案が、どういう経緯でかはわかりませんが、突如出されてきたのではないでしょうか。

 現在の歌舞伎座の建物は、登録有形文化財の指定を受けています。そもそも登録有形文化財制度は、建物の保存をしながらも活用を促進する制度であります。改修に当たっては、修理等の設計監理費補助という優遇措置も設けられているものです。平成十四年当時、歌舞伎と歌舞伎座を心から愛する人たちが、この制度を活用し、銀座のランドマーク、歌舞伎の象徴たる建物を保存しながらも改修していくことを模索し、制度認定に至ったのであると推察いたしております。私たち中央区の都市計画審議会の附帯決議を担保するのであれば、登録有形文化財指定のままで改修を進めることが望ましいと考えますが、いかがでしょうか。

 昨年十二月の第四回定例会で、他の議員からの歌舞伎座の質問に答えて、矢田区長は、「今後、詳細な検討の中で外観や意匠など、現状の面影を残す工夫を図るよう要請してまいりたいと考えております」と約束されました。ぜひ、保存の要望書を提出している日本建築学会のお知恵をおかりしながら、登録有形文化財制度を活用した改修を行うよう指導すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 もし、登録有形文化財の指定を解除し、都市再生特別地区制度を活用するというのであれば、国の方針に一貫性がなくなると考えますが、いかがでしょうか。すなわち、登録有形文化財指定を解除するほどまでの再開発をする場合は、都市再生特別地区制度を活用するのではなく、自社独自で開発を行うべきとの判断が妥当であり、それを容認してしまう国の姿勢をただすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 国を一人の人格とみなしてください。保存しながら改修をするという登録有形文化財制度を認めていたものが、突如、建築物の歴史的価値を見失い、都市再生特別地区制度に乗りかえ、取り壊しを進めてしまうのは、信用を失う行動だとお思いになられませんでしょうか。登録有形文化財制度は、単なるお飾りの制度として自己否定するわけでしょうか。いわゆる朝令暮改、ころころと態度を変えたり、みずから定めた制度を否定するこのような国の態度が、世界から嘲笑されることを大いに案じます。

 つけ加えて言うなれば、松竹株式会社と株式会社歌舞伎座にとってみれば、劇場再生とともに、そのすぐ後ろに百五十メートルというオフィスビルを同時に建て、その家賃収入で歌舞伎文化を支えていくお考えかと思いますが、今の沈滞した経済状況のもと、万が一オフィスビルが埋まらない場合、その負担が経営を圧迫する大きな要因となります。民間努力の苦肉の策が、歌舞伎座を取り壊してしまわねばならないほどの巨大なオフィスビル建設案だったのだと思います。松竹株式会社様と株式会社歌舞伎座様の御努力には大いに敬意を表します。その一方で、一民間企業にそのような大きなリスクを負わせながら、日本が誇る伝統文化の継承をお願いするのではなく、国としてしっかりと歌舞伎の伝統文化を守っていく姿勢を見せていただけるよう、国に物申したいと思います。

 築地市場、歌舞伎座、銀座のまち並みをしっかりと守り、まちづくりが進められていくことを切に願いながら、次のテーマに移ります。

 五番目のテーマ、晴海通り沿い、勝どき駅から黎明橋間の地下道新設についてです。

 トリトンに向かう晴海通り沿い歩道が、朝のラッシュ時、非常に混雑します。朝の時間帯は、歩道に晴海方向から勝どき駅に向かう人のための専用レーンを紅茶色に道路を着色してつくり、対応はするものの、道いっぱいに歩行者が広がる状況です。混雑緩和が喫緊の課題であり、その対応策を考えていく必要があります。事故が起こる前に、現在、区が歩きたばこ指導のため配置しているような形で指導員を立て、交通整理に当たるなど、何らかの対応を早急に実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 この混雑は、今後、晴海地区の住宅建設に伴う急激な人口増加を想定すると、反対側の交通量と逆向きの交通量が増加することになります。両側歩道の混雑を解決するためには、晴海通り地下に、月島駅から月島区民センター間に存在するような地下歩道を設置することが有効な解決策と考えますが、いかがでしょうか。

 次のテーマに移ります。

 六番目のテーマ、科学的根拠に基づくまちづくり計画の提案についてです。

 まちづくりは、科学的な根拠に基づき、計画が提案されるべきであると考えます。現状の提案されている計画では、住民が納得できる科学的根拠が示されることなく、まちづくりの計画が進められていることが多いと感じざるを得ません。さきに述べましたように、東京都は、豊洲土壌汚染対策の実行可能性を科学的根拠に基づいて説明することを一切してこないわけですが、このような状況は、残念ながら、本区にも当てはまる部分があるのではないでしょうか。

 以下、三つについて科学的根拠を御説明ください。

 一、一つ前のテーマで取り扱いましたところの晴海通り沿い歩道の歩行者混雑の問題におきまして、朝潮運河へ歩行者専用橋を設置することで、本当に歩行者緩和が達成されることができるという科学的根拠をお示しいただきたいと思います。

 二つ目、歌舞伎座は、塔の博士の異名を持つ一流の構造学者であり、東京タワー、札幌テレビ塔、大隈講堂など数々の有名建造物を設計した内藤多仲が構造設計を行ったものであります。建てかえの根拠資料ともなった平成十七年十二月の歌舞伎座再生検討委員会報告書資料からは、コンクリート強度も当時の建物としては非常に高く、鉄筋のさびも部分的であるなど、補修、補強で十分に対応可能であると分析でき、ゆえに平成十八年四月に日本建築学会も歌舞伎座保存に向けた要望書を提出しています。要望書への返事がないため、最近、再度要望書を提出したとも聞いています。耐震性、耐久性がないがゆえに、すべてを取り壊して建てかえねばならないという科学的根拠、例えば耐震診断の報告書をお示しいただきたいと思います。

 三、歌舞伎座建てかえにより、地下空間に震災時避難場所を確保する計画であり、この地下空間の位置づけこそが都市再生特別地区指定を受けるかぎとなる部分と読み解けます。震災時、地下に設けた避難場所が有効に機能するという科学的根拠をお示しいただきたいと思います。余震が続き、電気供給も不安定な地下空間が果たして避難場所として機能するものなのでしょうか。大いに疑問が残るところであります。いかがでしょうか。

 七番目のテーマ、さわやかワーク中央の交通不便さの解消についてお伺いします。

 六月の福祉保健委員会で御報告をいただきましたが、障害者グループホームが新たに月島で運営が開始されます。障害のある方が地域で自立して生活を送るようになるためには、グループホームのような住まいと就労する場の整備が欠かせません。障害のある方の就労支援の拠点、さわやかワーク中央の障害者就労支援における位置づけを述べてください。

 そのさわやかワーク中央は、就労支援において非常に重要な位置づけであるわけですが、中央区の一番北、東日本橋二丁目二十七―十二で、地下鉄の駅からも離れ、交通不便地域に位置しています。本年度スタートするコミュニティバスの運行路線の中に、ぜひともさわやかワーク中央前の停留所を設置し、交通不便さを解消すべきと考えますが、いかがでしょうか。コミュニティバス導入実施計画に対するパブリックコメントの届いた十七通のうちの二通が、停留所設置を希望する内容でした。前向きな御答弁をお願いします。

 八番目のテーマ、病児・病後児保育事業のさらなる充実についてです。

 現在、中央区では三施設で病後児保育事業を実施しています。京橋地域の施設の利用者数は、ことしになって四月の一人だけであり、それ以外の月はゼロ人でした。日本橋地域は月に二十人から三十人、月島地域は月に三十人から四十人です。病児・病後児保育事業の国の方針が本年度変わり、補助額が出来高払いに変更されます。京橋地域の利用状況から判断して、補助が大いに減額される可能性があります。入室前診断を実施できる医療機関は、各保育園で特定の医院に固定されてしまっていること等による利用のしづらさがあることが理由の一つだと思われますが、区内実施施設の現状の問題点をどのようにとらえ、今後、どのように事業展開していくお考えでしょうか。

 板橋区では、先駆的に病児を看護師が迎えに行くサービスを提供しています。板橋区を訪問し、本年六月一日に開始したサービスの概要をお伺いしました。残念ながら、六月十八日現在、そのお迎えサービスつき病児保育は事業開始をしたばかりで、利用者はまだいらっしゃいませんでしたが、東京都の病児・病後児保育ネットワーク事業をうまく活用し、制度設計されておられました。このように、新たな制度の活用の中で、病児・病後児保育のさらなる充実を目指すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 九番目のテーマ、新型インフルエンザに対する医療体制の整備についてお伺いします。

 今回流行のH1N1新型インフルエンザは、小児では重症化すると言われています。この冬の再度の流行が考えられ、第一波より第二波が強毒化することも、過去のインフルエンザの流行で明らかです。幸いにして、今回のインフルエンザはタミフルが有効であるとのことですが、東京都の備蓄はカプセルのタミフルのみです。子供が内服可能な粉のタミフル、三%ドライシロップではありません。では、小児はどうするか。一つのカプセルに七十五ミリグラム、オセルタミビルという薬効成分が入っています。よって、八カプセル分、カプセルをばらして内容物を取り出し、乳糖などを加えて全量二十グラムにすると、三%の粉のタミフルになると説明されています。実際、これを行うのは手間であり、薬局との連携が欠かせません。小児医療をする側にとっては、タミフルドライシロップが備蓄されるなり、安定供給されることや、ワクチン予防接種が広く行き渡ることを望みますが、新型インフルエンザのこの冬の流行に備えて、小児医療体制整備についてどのような対応をお考えでしょうか。

 今週、厚労省は、軽症は全地域、原則自宅療養などを含め、方針を見直すといいます。方針がめまぐるしく変わる中、医療提供側にとって、その方針や最新の医学的知見等の情報が正確に、迅速に伝わる体制の整備を望みますが、情報伝達体制の整備についてどのような対策をお考えでしょうか。

 次に、発熱外来についてですが、急激に患者が増加した場合、現状一箇所の発熱外来では対応できなくなると考えますが、どのように整備していくお考えでしょうか。区の実施する三カ所の休日応急診療所は、新型インフルエンザ患者を診療する体制が整っていますでしょうか。医療従事者を初め、新型インフルエンザ対策に従事するすべての人における補償体制の整備方針も含め、お伺いいたします。

 最後、十番目のテーマ、教育振興基本計画の策定についてです。

 六月の区民文教委員会で御報告がありましたが、今後、中央区教育振興基本計画検討委員会を設置し、公開で議論を重ね、三月に教育振興基本計画を策定することになりました。本年度の中央区教育委員会の教育目標は、一、思いやりの心、健康な体、強い意志を持つひと、二、すすんで学び、考え、行動するひと、三、ひとの役に立つことを積極的に行うひとの育成に向けた教育を推進するとなっています。

 改めてお伺いしますが、どのような教育目標を掲げることにより教育の中央区をなし遂げてきたのでしょうか。今の中央区における教育の課題をどこにあると認識し、教育振興基本計画により、さらに何の充実を目指すお考えでしょうか。

 あわせて、幼児教育についてもお伺いします。

 計画作成段階の晴海二丁目児童館等複合施設(仮称)で幼保一元化施設、認定こども園が新たに実施されます。中央区の幼児教育の中で何を目指して幼保一元化という新たな制度を導入するのでしょうか。

 教育こそ最も大切な施策の一つです。教育振興基本計画策定により、中央区の教育がさらに充実されることを願い、御質問させていただきました。

 質問は以上です。答弁のいかんによりましては、再質問を留保いたします。御清聴ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 小坂和輝議員の質問に順次お答えいたします。

 初めに、新市場建設予定地の土壌汚染問題についてであります。

 東京都の土壌汚染対策については、食の安全・安心の確保及び人の健康被害防止の観点から、専門家の提言を受けて科学的見地から取りまとめられたものと認識しております。しかしながら、その内容が高度で専門的であるにもかかわらず、情報提供や説明が必ずしも十分ではなかったことから、本区は、本年二月に都の対策が出されてすぐ、市場関係者や都民への説明責任を果たすよう、都に要望書を提出したところであります。これに対し、本年三月、会議録などの公表を行うとともに、区や市場関係者に対する十分な説明、周知を図るという回答を得たところであります。また、公開討論会などの下準備を区がすべきとのことでありますが、あくまでも説明責任は都が負うべきものであると考えております。区といたしましては、今後ともさまざまな機会をとらえ、市場関係者や広く都民に説明し、理解を得るよう強く都に働きかけてまいります。

 次に、築地市場の現在地再整備の実現についてであります。

 本区は、豊洲への移転整備が打ち出されて以来、区議会の皆様とともに、東京都に対し、現在地での再整備を強く要望してきたところであります。現在地再整備の実現に当たっては、何よりも、開設者である東京都を初め、市場関係当事者間で十分な検討、協議を行い、市場の将来像や整備方針などを具体化することが必要であると考えております。

 次に、豊洲へ移転強行についてのお尋ねですが、都は、この問題について広く都民の理解を得るとともに、都議会での議論が尽くされる必要があると認識しております。一方、都は、本年二月に土壌汚染対策を発表し、豊洲新市場の開場時期を平成二十六年十二月とするなど、移転計画を着々と進めてきております。こうしたことから、区といたしましては、仮に市場が移転された場合に備え、日本の食文化の中心である築地の伝統とにぎわいの継承、発展のため、地域の方々と築地市場地区のまちづくりについての検討を進めているところであります。

 次に、築地市場移転の影響についてであります。

 築地市場は、七十四年にも及ぶ歴史の中で、場外市場とともに築地ブランドをはぐくみ、築地市場地区は日本屈指の観光スポットとして、活気とにぎわいのあるまちへと発展してまいりました。このように、築地市場の存在は地域に深くかかわっており、平成十二年の築地市場再整備促進基礎調査において、市場移転は区の経済に大きな影響を及ぼすことが明らかになっております。こうしたことから、築地市場地区が将来にわたってにぎわいと活気を維持するために、鮮魚マーケット構想と、その先行営業について検討を進めるとともに、地域と一体となってさまざまな活動を行っているところであります。

 次に、築地市場用地の扱いについてであります。

 東京都は、この築地市場用地を売却するとしていることから、その扱いについて地元区として大変懸念しているところであります。具体的な土地利用計画の策定に当たっては、本区と事前に協議を行い、市場関係者、地域住民等の意見を聞くとともに、幅広い議論を通じ英知を集め、都心に残された貴重な用地としてふさわしい活用がなされるよう申し入れたところであります。都からは、都民全体の貴重な財産として、本区などの意見を聞きながら慎重に検討していくとの回答を得ました。これを踏まえ、区としては、区議会を初め、新しい築地をつくる会など関係者の皆様の御意見をお聞きしながら、都と具体的な協議を行っていきたいと考えております。

 次に、鮮魚マーケット構想についてであります。

 東京都において、築地市場の豊洲移転計画が進められている中、万が一築地市場が移転した場合においても、築地市場地区が将来にわたって築地の食文化と伝統を守り、活気とにぎわいのあるまちであり続けるために、区は地元との協議を踏まえ、平成十六年十二月、築地市場地区の活気とにぎわいビジョンを取りまとめております。このビジョンでは、場外市場に近接して小口買出人が利用できる鮮魚マーケットを初め、配送センターや駐車場等の関連施設の整備を計画しております。現在、この計画の具体化に向け、区有地を活用した鮮魚マーケットの先行営業や、地区の課題である駐車場の確保など、段階的な整備を図るべく、地元とともに検討を進めております。一方、ビジョンでは、築地市場敷地の一部優先使用を前提としていることから、東京都との協議も必要となり、このビジョンの実現には長期間を要するため、その時々の経済情勢などを踏まえつつ、事業の推進を図っていく必要があります。しかし、築地地区のにぎわいと活気を絶やさないとの思いについては地元も変わりはなく、ビジョンの早期実現を期待しているところであります。このため、区としても地元と十分な意見交換や検討を重ね、さまざまな課題を克服しながら、魅力ある鮮魚マーケットの実現に努めてまいります。

 次に、歌舞伎座の建てかえ計画の概要についてであります。

 現在の歌舞伎座の建物は老朽化が進行し、耐震性などの安全性や舞台設備の老朽化、バリアフリー対応のおくれなど、さまざまな問題を抱えていることから、全面的な建てかえにより、世界で唯一の歌舞伎専用劇場として再生するものであります。この建てかえを契機に、劇場のみならず、歌舞伎の文化を学ぶ場や普及を図る場のほか、伝統文化の交流の場などを整備し、歌舞伎の継承及び発展に資する計画となっております。また、景観面においては、銀座のランドマークとして多くの人々から親しまれてきた左右対称の外観、瓦屋根、唐破風などの要素を受け継ぎながら、再生を図るものとしています。この建物の設計者については、区の要綱に基づく手続において、三菱地所設計が設計者として届け出がなされております。なお、登録有形文化財としての指定は、現在の建物がその対象となっており、今後の建てかえに当たっては登録解除後の手続を建物所有者が行うことになっていると伺っております。

 次に、歌舞伎座の建てかえ計画の周辺地域の合意形成についてであります。

 銀座地区での開発については、中央区市街地開発指導要綱で銀座デザイン協議会との事前協議を義務づけております。このデザイン協議会は、地元代表者を中心に、景観等に配慮したまちづくりを推進することを目的に、継続的に検討を行っているものであります。今回の歌舞伎座計画については、この銀座デザイン協議会に対し、事業者が計画概要や建物意匠などのほか、地域貢献の考え方などを説明し、当該デザイン協議会の理解をいただいたとの報告を受けるとともに、デザイン協議会からも同様の報告を受けております。また、事業者による計画の地元説明会を東京都の条例に基づき、建築物の高さの二倍の範囲の方々に周知し、説明会を四回開催しており、建てかえについての反対意見は特になかったと聞いております。

 次に、都市計画審議会の附帯意見についてであります。

 本年四月に開催された中央区都市計画審議会での附帯意見は、歌舞伎座の建てかえ計画が具体化するに当たり、区が事業者に対して、現在の建物の意匠や景観の継承のほか、建物の部材の再利用などの指導を行い、歌舞伎のさらなる発展につながるよう要請されたものと受けとめています。区としても、現在の建物の外観や意匠等が新たな建物に受け継がれていくことが重要と認識しており、今後の詳細な検討の中で現状の面影を残す工夫を積極的に行うよう、事業者を指導してまいります。

 次に、登録有形文化財の指定と都市再生特別地区の活用についてであります。

 歌舞伎座は、国の登録有形文化財として指定されています。一方、歌舞伎は国の重要無形文化財であり、これまでも歌舞伎にかかわる多くの人間国宝を輩出するなど、日本が誇る伝統文化であり、後世に継承すべき重要な文化的財産であります。このため、歌舞伎を長期的かつ安定的に維持、継承していくためには、引き続き歌舞伎を担っていける仕組みが必要であり、今回の都市再生特別地区を活用した事業計画となったものと理解しております。したがって、多くの課題を抱える現在の建物が更新されることとなりますが、事業者としても可能な限り、現況の外観、意匠を引き継ぐこととしております。

 次に、晴海通り歩道部の混雑緩和を図るため、交通整理員の配置など、何らかの対応を早急に実施すべきとの提案についてお答えします。

 区としても、朝夕の通勤時間帯に歩道が大変混雑していることは十分認識しております。しかしながら、ピーク時間帯では歩行者が歩道に満杯の状態であるため、交通整理員による通行指導などは現実には困難であると考えております。そこで、区といたしましては、道路管理者及び交通管理者と連携して、トリトンスクエアに入居する企業に対し、さらなる時差出勤による混雑緩和を呼びかけてまいります。

 次に、晴海通りの地下道新設についてであります。

 晴海通りに地下道を新設することは、物理的には可能であります。しかしながら、朝潮運河の地下を通し、勝どき駅から晴海まで連絡するためには莫大な費用がかかることや、朝潮運河の手前に出入り口を設置した場合、黎明橋及びトリトンブリッジにおける混雑の状況は変わらないことから、地下道の設置は現実的な解決策に当たらないと考えております。

 次に、歩行者専用橋設置に伴う晴海通り歩道部の混雑緩和の科学的根拠についてお答えいたします。

 晴海通りの混雑緩和の検証においては、平成十九年度に実施した歩行者交通量実態調査に、築地市場を核とした活気とにぎわいづくり調査報告書の中で示されている新たな発生交通量を加え、需要発生場所から晴海通りに至る歩行者動線を考慮し、晴海通り歩道の東側と西側にそれぞれ集散する通行量を集計して、将来の歩行環境を分析しております。その分析結果によれば、晴海通りの現状の歩行環境は「やや歩行に制約を受ける状況」であり、架橋しないでこのまま推移した場合は「歩行するのにやや困難な状況」に近づきますが、新設橋の設置により自由に歩行できる状況へと改善されます。その際の算出条件として、約三分の一の歩行者が新設橋を、約三分の二が晴海通りの歩道部を通行すると想定していますが、駅出入り口の設置位置等によっては新設橋側の通行量の増加が見込まれることから、晴海通りの混雑状況はさらに改善されると考えております。

 次に、歌舞伎座の建てかえ計画の科学的根拠とのことについてであります。

 現在の歌舞伎座は、先ほどもお答えいたしましたとおり、さまざまな問題点を抱えております。こうした問題点を既存建物の改修により解決することは、建築基準法などに定める耐震基準や防災基準を満たす必要から、柱やはりが現在よりも大きくなるなど、外観や内部空間に多大な影響を及ぼし、歌舞伎専用劇場としての機能を維持することは極めて困難であるとの検討結果が事業者より報告されております。一方、都市計画及び建築系の学識経験者などからなる歌舞伎座再生検討委員会では、建物の構造面や劇場としての機能面などの検討結果として、歌舞伎座の建てかえは不可避の事態であるとのまとめがなされております。また、建築学会からの要望書でも、「復興工事から五十五年が経過しており、機能面において不備が生じ、耐震化の必要も懸念される事情は理解できます」との記載があり、歌舞伎座の耐震化の必要性についての認識が示されております。このように、歌舞伎座が現在地でその役割を継続するためには、関係法令はもとより、専門家の工学的な判断においても建てかえが必要とされているものであります。

 次に、歌舞伎座の建てかえにより、地下に設ける広場の安全性についてであります。

 歌舞伎座の建てかえ計画では、地下二階に面積約千三百平方メートルの広場を整備し、災害時における帰宅困難者の一時避難場所として約千人の収容を想定しております。この建物の設計に当たっては、建築基準法で超高層建築物特有の構造設計法の適用を受けるほか、建築物の安全性について、構造専門家からなる委員会の審議を経て、国土交通大臣の認定を受けることとなっており、一般の建築物と比べ、より高度な安全性の検証が求められております。このため、当該建築物の耐震性は高く、地下の広場は震災後の一時的な避難場所として有効に機能するものと考えております。

 次に、さわやかワーク中央の障害者就労支援における位置づけについてであります。

 さわやかワーク中央は、障害者自立支援法上の雇用計画を交わさずに就労する障害者就労継続支援B型事業の施設と位置づけられ、中央区社会福祉協議会が運営しております。この施設では、一般企業などへの就労が困難な障害のある方が、職員五名の指導により、近隣の企業から受注するタオル折り、アクセサリーの袋詰め、公園清掃などの仕事を行いながら、就労に必要な訓練を受けております。

 次に、さわやかワーク中央前の停留所設置についてお答えします。

 パブリックコメントで寄せられた御意見に対する区の考え方でもお示ししたとおり、さわやかワーク中央へのアクセスは、鉄道や既存バス路線により、区内各方面から一定程度のアクセスが確保されており、また、当該地は幹線道路を含む変形交差点の近くであり、交通渋滞が発生する傾向があるため、現時点ではバス停の設置は考えておりません。

 次に、病児・病後児保育事業についてであります。

 本区では、病後児保育事業を区内三地域で実施しております。この実績は、平成二十年度で、京橋二十三件、日本橋二百六十三件、月島四百六十八件となっております。とりわけ京橋地域の利用が低くなっており、この原因については、現在分析を行っておりますが、立地条件や利用の仕組みなどが影響しているのではないかと考えており、より利用しやすい方法について検討を行っております。また、板橋区は、今月から病院と提携してタクシーで保育園まで看護師が迎えに行く病児保育を開始しております。本区といたしましては、こうした方法は利用する子供の不安が大きいことや、安全面など課題があると考えており、この推移を見守りながら検討してまいりたいと存じます。

 次に、新型インフルエンザに対する医療体制の整備についてであります。

 まず、小児医療に向けた対応についてお答えいたします。

 現時点では、子供が新型インフルエンザにかかった場合、どのような影響をもたらすのかについては詳しくはわかっておりません。しかし、季節性インフルエンザや過去の経験から、五歳以下の乳幼児及び慢性疾患を持つ小児では合併症に気をつける必要があると言われています。なお、タミフルは新型インフルエンザに有効であることが明らかになりましたので、医師会や病院、薬剤師会等と連携協力し、子供用のタミフルドライシロップを備蓄するとともに、国や都と協力して医療体制の整備を図ってまいります。

 次に、医療機関への正確な情報を迅速に伝えていくための対策についてであります。

 区内関係機関へ迅速かつ正確な情報を伝えるために、今年度ホームページを活用した健康危機管理ネットワークシステムを構築いたします。このシステムでは、健康危機発生時に、登録した医療機関等へ向けて発生状況や患者情報など迅速に発信してまいります。あわせて、国や都、区内医療機関からの情報を収集・分析し、流行状況や患者等の状況について、医師会、薬剤師会等へ向けて発信するなど、情報連絡体制の充実に取り組んでまいります。

 次に、発熱外来の整備についてであります。

 東京都医療体制ガイドラインでは、封じ込め期は、知事が区市町村ごとに一カ所以上の指定する診療協力医療機関において、感染の疑いのある患者の診療を行うこととしています。都内流行期、いわゆる蔓延期においては、都が指定する蔓延期発熱外来が担当いたします。本区では、現在五十四カ所が蔓延期発熱外来の登録を行っており、区内三カ所の休日応急診療所もこれに含まれております。新型インフルエンザ患者の急激な増加に備え、医療従事者用のタミフルや防護服、マスクを備蓄するなど、対応に努めております。なお、医療従事者の補償体制については、国が保険加入などを検討しているという動きもあります。こうした面においても、十分な対策が図られるよう期待しております。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 髙橋春雄君登壇〕

○教育長(髙橋春雄君) 教育問題についてお答えします。

 まず、教育振興基本計画についてであります。

 本区では、子供たちが心身ともに健康で、自主性と創造性に富み、人間性豊かに成長することを願い、平成十一年四月に教育環境に関する基本条例を定めるとともに、毎年教育委員会が定める教育目標と基本方針に基づき、区独自の教育の方向性を明示し、各種施策を積極的に展開してまいりました。その結果、習熟度別指導や少人数指導などによる学力向上、命と心の授業や教育相談員派遣などによる豊かな心の涵養、マイスクールマイスポーツなどによる健康な体づくり、安全・安心な教育環境確保など、教育の中央区として着実に成果を上げてきたところであります。しかしながら、さらなる学力の向上はもとより、子供一人一人に向き合う教育の充実や、就学前教育の推進、特別支援教育の充実、学校改築等の施設整備など、課題もあると認識しております。教育振興基本計画の策定に当たっては、こうした課題への対応や、新しい時代に向けて、例えば中央区らしさが生かされた小中一貫教育、フロンティアスクールの進展、教育特区制度を活用した独自教科の創設など、先駆的な取り組みについても検討し、都心中央区にふさわしい質の高い教育を目指してまいります。

 次に、認定こども園についてであります。

 認定こども園は、保護者の就労の有無にかかわらず、就学前の子供に対して教育と保育を一体的に提供するとともに、地域における子育て支援を行う施設であり、幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の四つの類型があります。お尋ねの認定こども園は、再開発等による人口増加に伴い、幼稚園、保育所双方の需要の伸びが予想される晴海地区において、特に保育所待機児童の解消が急務であることから、保育所型が選択されたものであります。これまで本区では、幼稚園のみならず、保育所も含め、小学校との円滑な接続を図るため、保育所、幼稚園、小学校の連携による幼児と児童の交流、教員と保育士による情報交換や共同研究などを進めてまいりました。教育委員会といたしましては、今回の認定こども園においても、こうした取り組みが生かされることはもとより、多様な幼児教育の一翼を担う施設となるよう、さらなる連携を図ってまいりたいと存じます。

 答弁は以上です。

〔十七番 小坂和輝議員登壇〕

○十七番(小坂和輝議員)
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 それぞれにつきまして、再質問させていただきます。

 まず、築地市場関連におきまして質問いたします。

 まず、一点目は、中央区は都に説明してくださいというふうなことをお願いした。それに対して、説明しますと都も回答を下さった。そこまでは理解いたしました。では、実際にそれを行動に移していただきたいと考えます。いつ、都は私たち区民に土壌汚染対策やその技術に対して、どのような説明の場を持ってくださるのでしょうか。どのようにそれを実現するのでしょうか。このあたり、もう一歩踏み込んで、まだ開かれていないわけなので、そのあたり、いつ開かれるのか、もう一度そこをお願いします。

 説明することは、簡単なことだと思うんです。それをなぜできないんでしょうか。ですので、非常に移転に対して疑問がますますふえていくわけじゃないですか。そのあたり、移転に関して疑問を抱いている方々がますますふえていく状況でありますから、ぜひきちんとした説明をまずやっていただきたいと思います。お願いします。

 また、区長自体は、移転を強行に進める背景をいかに分析されておりますでしょうか。区民も、都民も、都議選の立候補予定者も、市場で働く人もみんな反対なんですね。余り賛成という人を見受けないんです。そんな中、この事業を推進していくことは、どうも理解できないわけなんです。そのあたりの、都が強行に進める背景に関して何かお考えございましたら、もう一度御答弁をお願いします。

 三つ目ですけれども、跡地の使い方に関してや、また鮮魚マーケット、そのときに利用する土地のことに関して協議の場を持っていくとおっしゃいました。協議の場は、確かに大切です。区長は、どのような協議の場を設定するようにお考えでしょうか。私は区議会のメンバーと東京都が対等に話ができる、そのような場を、単なる説明の場ではなくて、お互いが建設的な意見が言える場を設定すべきと思いますけれども、そのような協議の場、どのような協議の場を考えていらっしゃいますか。そのあたり、お聞かせください。

 四つ目が、鮮魚マーケットに関してです。

 私が申し上げましたように、この鮮魚マーケットは、確かに食のまちを守るのであれば、とてもいいやり方だと思います。ただ、申しましたように、何社か、二百社ぐらい、そのような鮮魚マーケットを出せる仲卸業者はそんなにいらっしゃいますでしょうか。地元には説明しているとおっしゃいましたけれども、市場内関係者も含め、もっともっとオープンな形で話し合っていくべきかと思います。それを早急にしていく必要があると思いますけれども、今の経済状況において二店舗同時に出せるとか、そういうのはなかなかないんじゃないでしょうか。鮮魚マーケットが単に絵にかいたもちに、万が一の場合、終わらぬように進めていっていただきたい。それもオープンな形で。そのあたりに対しての区長の御決意をお伺いできればと思います。

 次に、歌舞伎座に移ります。

 歌舞伎座に関しましては、三菱地所が設計者ということはわかりました。隈研吾さんのことは、何か情報を得ることができましたでしょうか。新聞では隈研吾ときちっと書いておりましたので、そのあたり。私は、もしそうであれば、隈研吾氏にも我々の歌舞伎の形、建物の従来からの松竹案を望むその気持ちを隈研吾氏にもお伝えして、もっともっと、単なるガラス張りのシンプルなデザインではなくて、我々区民、都民が思う形、日本国じゅうの方々が思う形を、またそれが再度登録文化財に認められるような、そのようなデザインになるように伝えていけばよろしいかと思いますので、このあたり、作者がだれなのか、三菱地所という会社の名前で言ってしまうと責任がどこにいっちゃうのかわかりませんので、責任を持ってそれを統括している人がだれなのか、きっといらっしゃると思いますので、そのあたり、おわかりになれば。もしおわかりにならなければ、わかり次第、教えていただければと思います。その方々と、また区民、我々、また建築をきちんと考えている方々と意見交換をして、本当にあるべき外観のあり方というのを考えていけばよろしいかと思いまして、このようにお伺いさせていただきました。

 また、登録有形文化財、これに関しては、建物を保存して活用するための制度なんです。こういう改修のときにもってこいの制度が登録有形文化財です。ですから、これを解除するということ自体がおかしいわけであり、我々中央区の都市計画審議会での附帯決議にもありましたように、外観意匠を認めるためには、この登録有形文化財をそのまま、指定のまま、話を進めていけばいいわけです。もしこれが認められないような破壊をするのであれば、これはこれで都市再生特別措置法の利用も、国は認めるわけにはいかない、そのような返事は、国は、僕はしないと思うんですね。そのあたり、文化庁の考え方とか、いかがですか。もしそういうのを認めるのであれば、国という人格がどうかしていると私は思います。そのようなことは認めるはずがない。いかがでしょうか。

 晴海通りに関しましてですが、歩行者の混雑は、事故が起こらないようにするためには、やはり指導員を立てるべきじゃないかなと思いますので、このあたり、ぜひ御検討いただければと思います。

 また、地下道に関しては莫大な費用ということでしたけれども、橋を一つかけるのも莫大な費用がかかりますし、何か有効なものを一つつくるべきだと。橋をかけるのがいいのか、地下道をつくるのがいいのか。地下道は、反対側のものだけでなく、もう一つの側の歩行者混雑も、将来起こるであろう歩行者混雑も解決することができますので、その方法が、かつてつくりましたし、月島から月島センターに向かって立派な地下道をつくられているわけですから、そのような地下道はつくれるんじゃないでしょうか。土木部長がおっしゃいましたように、出口をもう一つつくるとかいうふうな話があるのであれば、出口はつくらずに、その費用もまた、地下歩道をつくる側で使っていけばよいんじゃないかなと私は考えます。ぜひとも有効なお金の使い方をしていただきたく、このように申し上げております。橋ができたが、歩行者混雑は続くというのであれば、これは大変もったいない、また反対している方々にも申しわけない施策のあり方ですので、しつこいようですけれども、御質問させていただきました。

 歌舞伎座に関しましては、実際、歌舞伎座の、民間の方々が頑張ってくださって、やむを得ない提案であることもわかりますし、これは国こそがもっと歌舞伎という文化を守っていくために、そこに予算をもっともっと投入していくという国の思考がまずないから、こういうふうな計画になってしまって、まちも破壊されてしまうという、根本には国がある問題かと思っております。でも、この状況において、まず何をしていくかとなれば、歌舞伎座のところにおきますところの何らかの検討の形というのを出してくださったということでありますけれども、柱が太くなるとか、今の建築法に合わせれば、耐震基準法に合わせれば柱を太くしなくちゃならないとかいう検討結果を見せていただいたというような区長答弁がありましたけれども、そのような科学的な報告書があるのであれば、それを我々区議会にも見せていただければと思います。そういうふうな報告書があれば。よろしくお願い申し上げます。

 さわやかワーク中央につきましては、区長は、そこにどのようにしてそこを視察されますか。私は、電車で行ったんですけれども、電車で行った場合に一つ橋を越えなくちゃならなかったんです。障害をお持ちの方々は、身体であれ、精神であれ、知的であれ、我々が近いと思っていても、それは非常に遠い距離にあるわけです。ですから、真ん前に停留所をつくることこそが最も大切なことであります。それで、鉄道やバスの停留所とかが近いとかいうことですけれども、それは我々の目で近いと言っているだけであって、近いということは理由にならないと思います。

 交通渋滞の傾向ということですね。そこに関しては、交通渋滞が本当に起こって、そういうふうな路線をつくった場合に、どれだけおくれるのかを再度検討してみませんか。実際に、その検討結果によって、余り大しておくれが認められないのであれば、この路線はつくるべきであると私は考えますが、いかがですか。

 まず、このコミュニティバスがだれのためにあるか、それは高齢者の方や、また障害のある方々のためにあるべきだと。その方々のことを一番に考えて私はつくるべきだと考えております。そのあたり、コミュニティバスのあり方をもう一度考えた上で、さわやかワーク中央のところにバス停をつくっていただきたい、そのようにお願いしたいと思いますが、いかがお考えでありましょうか。

 病児保育関連に関しては、立地のこととかおっしゃいましたが、立地のことを解決するのであれば、それはやはりネットワークを使って、京橋という離れた病児保育のところにネットワークで運んでいってあげる、看護師さんがその場所に運んでいってあげるということで立地のことは解決できると思いますので、再度何らかの形で病児保育・病後児保育を利用したいという利用者の方々はいらっしゃるわけなのに、でも、京橋のほうは使われていないという現実があり、また、京橋の方々は、実際スタッフですね。スタッフの方々は、自分はそこに勤めているのに、やりたいんだけれども、やれていないんですよ。そういうふうなことでありますので、ぜひこの矛盾というか、システムの矛盾ですね、それを解決できるように御検討いただければと思います。

 また、新型インフルエンザに関しては、いつまでにやっていただけるか、これがとても大事です。秋には来るわけですので、ネットワークシステムや五十四カ所の診る医院の施設をつくるとか、補償をつけるとか、いつやってくださるか、そのあたりを、いつまでにやってくださるか、これも秋までに間に合わせていただきたいんですが、そのあたりの御決意をお聞かせいただければと思います。

 御回答によりましては、もう一度の答弁を要求します。終わります。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 築地市場問題の東京都への説明ですね。全員協議会等もこの間行いましたけれども、私ももちろん聞いておりまして、かみ合わなかったりね、十分であるとは思っておりませんので、今後とも東京都にしっかりと対応、土壌汚染の対策ですね、どういうことをこれから進めていくのか等々、さらにしっかりとした説明を求めてまいりたい、こういうふうに考えております。あくまでも、これは東京都の責任ですからね。これをしっかりと責任を果たすようにさせてまいりたい、こういうふうに思います。

 築地市場をなぜ現在地でなくて移転になったのか、これは東京都に聞いてみれば一番いいんでしょうけれども、何回も言っているように、東京都がね。私たちは今でも現在地で整備してほしいということを願っているわけですけれども、東京都が、一回やり出したけれども、混雑で二十年かかるとかいうことで、平成五年でしたかね、起工式まで行って一度現在地整備ということで始めたわけですけれども、断念して、平成十一年に現在地じゃなくて移転という方向を出した。それは二十年かかるということから、なかなかあそこで事業を進めながらの整備ですからね、ローリング方式というんですか、なかなか難しい等々、そういうことで移転になったと、方針がなったというふうに私自身は解釈、理解しているところであります。

 それから、跡地の利用等々について活用の問題ですか。これは何をつくるかということ、それはまずそういうことでしょうね。今、万が一ということで我々は考えている。仮に移転した場合ということで鮮魚マーケットであるとか、あるいはあそこの二十三ヘクタールの跡地の利用、活用については貴重な公有地であるから、まさに中央区にも非常な影響があるわけですから、中央区だけじゃなくて東京都、国にも、あれだけの土地柄のところですからね、貴重な土地柄ですから、影響はあるわけですから、それに見合うようなしっかりとしたものをつくっていただかなければならない。これは、もちろん区議会の皆様方も大いに関与していただきたいと思いますし、だけではなくて、そういう面では東京都、国を挙げて、しっかりとした見地に立って跡地を考えていただかなければならない、そういうふうに思います。

 それから、鮮魚マーケット構想、これも仮定の話ですからね。その二百社というのはどこから来ているんですかね。私は余り、二百社の方々が鮮魚マーケットに必要であるというように小坂議員、先ほど来強調されますけれども、私自身は二百社というのを聞いていないんですけれども、だれか聞いている人が……。吉田副区長、知っているのかな。だれか知ってるの。私は全然知らないんです、二百社が関与するということはね。また、どこの会社に任せるとか、卸売業者の皆さんに任せるということも、全く私は念頭に……。まだですよ。今まさに第一にはどういうふうになるのかということでありましてね。

 鮮魚マーケット、移転の半年ぐらい前に先行オープンしてほしいということは、あそこにある場外市場の皆様方、希望しております。これは間違いなく、先日もあの人たちのNPOの会、満五年たったんでしたかね。会なんかで行って聞くと、代表者の皆様方も先行オープンしてほしいということは、四百社、五百社、それこそあるわけでしょう、場外の皆様方ね。その人たちもしっかりとしたものを行いたいんだと。したがって、鮮魚マーケットを少なくとも半年ぐらい前にはオープンしてほしい、そうしないと自分たちでしっかりとした継承、発展できないという要望は聞いております。

 ただ、二百社というのは余り聞いていないんですけれども、何か根拠がありましたら、どうぞ。

 それから、歌舞伎座でございますけれども、歌舞伎座の建てかえ、これはやはりまちづくりの原点というのは安全・安心が一番ですね。安全である。安心である。どんなにきらびやかなまちであっても、ちょっとした地震、台風で壊滅的打撃を受けたり滅んでしまう、そういうまちはよくないでありましょうし、また建物も同様でありましてね、幾らすばらしいものをつくっても、ちょっとした地震や台風で壊れてしまうのでは、私たち歌舞伎を楽しむこともできないわけですから、そういう面では安全・安心ということが大事であろうというふうに思います。

 それから、隈研吾さんですか。私は余り存じないんですけれども、職員も知りませんでしたね。三菱地所設計が設計者として届けておられるということであって、私自身はその隈研吾さんが設計者ということは知りませんし、職員も知らないようでございました。

 それから、登録有形文化財の指定については、これは文化庁の考え方ではないかというふうにおっしゃいましたけれども、そういうことでしょう。だから、区よりも、むしろ文化庁のほうにお聞きになってはいかがでしょうか。

 それから、晴海通り、先ほども指導員を立てるなどの対応をしてほしいということですけれども、先ほども答弁させていただきましたけれども、なかなかこれは難しいようでありますが、無論混雑緩和ということの観点から、もう少しこちらでも何とかしなければならない、そういう思いで、今、東京都にもちろん、あそこの駅の周辺のことは伝えてあるわけでございまして、東京都も駅そのものを改善しようということで検討しているわけでございます。私たちもそれを受けましてというか、並行して、今後もどうしたら混雑を緩和できるのか、十分に今後とも考えてまいりたいというふうに思うわけでございます。

 また、地下道ですか。これは先ほども申しましたけれども、莫大なお金がかかるということでございまして、有効なお金の使い方、まさにそのとおりであろう、こういうふうに思っているわけであります。

 それから、歌舞伎座についての、国のほうの問題ではないかということですか。国が……。これは何か余りよくわかりませんでしたけれども、どういうことを言われているのか。先ほど答弁したとおりでございます。

 それから、さわやかワークは、両国郵便局の上につくりまして、あれは郵便局の御厚意というか、御配慮によって、地方の自治体の郵便局を、当時の郵政省ですね、郵便局を建てかえたり等々する場合には、その地域の自治体と協力するんだと。もし手を上げる自治体があれば手を上げてくれというので、本区では手を上げて、そして、さわやかワーク中央が実現したわけでありまして、私も何回か参りました。大変多くの方々に喜んでいただいている。また、障害をお持ちの皆様方も本当に活動されているということで、いいものができたなと、こういうふうに思っているわけですけれども、そこへのアクセス、不十分な点もあろうかと思います。が、コミュニティバス、これは障害者の皆様方、高齢者の皆様方はもとより、区民のために実行するわけですから、区民に喜んでもらえるような、全体的にね、そうした調和のとれた、またバランスのとれた機能を持たせたい、こういうふうに思っているわけでありまして、パブリックコメント等々をしっかり見て、まさに区民の皆様方に喜んでもらえるものをつくりたい、こういうふうに思うわけであります。

 病後児保育、インフルエンザ問題等々、担当部長のほうにバトンタッチしたいというふうに思います。

〔福祉保健部長 斎藤裕文君登壇〕

○福祉保健部長(斎藤裕文君) それでは、私から病後児保育事業につきまして御答弁を申し上げます。

 区長答弁にもありましたように、京橋の病後児保育の事業につきましては、実績がなかなか伸びていかないという状況がございます。この原因につきましては、現在検討中ではございますが、やはり新しいこと、そして近隣に乳幼児の方の人口がそれほど多くないこと、それと利用の仕組み等々、提携医療機関との関係等々の仕組みがあるというふうに考えておりまして、私どもももっと使いやすい施設にするためにどういう工夫が必要か、現在、るる検討を進めているところでございます。まだ、この検討内容については固まっておりませんので、詳しく申し上げられませんけれども、いろいろな方法を今考えておりますので、もう少し状況を見守っていただければというふうに思っております。

 なお、板橋で看護師が病児保育ということで移送をする、お迎えに行くというふうな制度を始めております。まだ、始まったばかりで、実績が確認できておりませんけれども、この場合には、保育園で急にぐあいが悪くなったお子さんについては看護師がタクシーで病院へ運ぶという仕組みというふうに伺っておりますので、本区の病後児保育事業とはちょっとニュアンスが違うのかなというふうな、そういう印象も受けております。

 いずれにしましても、こういった他の自治体の動向等を見きわめまして、より利用が伸びるように検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

〔保健所長 東海林文夫君登壇〕

○保健所長(東海林文夫君) それでは、健康管理ネットワークシステムについてにお答えいたします。

 現在も新型インフルエンザがはやっているわけですから、できる限り早いうちにネットワークシステムをつくっていきたいと考えております。やはり情報の提供というのが大変重要であると。それから、意見の交換も必要でありますし、今回の新型インフルエンザの発生におきまして大変重要であるということがわかりましたので、いつとはまだ決めておりませんが、できるだけ早くつくっていきたいというふうに考えておりまして、準備に取りかかっているところでございます。

 以上でございます。

〔十七番 小坂和輝議員登壇〕

○十七番(小坂和輝議員)
 非常に丁寧な御答弁ありがとうございました。

 実際、東京都と私はこのような公開討論会をしたいわけです。一答一問で土壌汚染対策のこの技術は、ここがこういうふうな問題があるということに関して、専門家のほうから実際の説明を受けて、でもどうですかということで、やりとりを繰り返す中で本当の真実が見えてくると思いますので、このような討論の場、話し合いの場、協議会を専門家会議の土壌汚染対策の問題に関してや、今後の協議会の場でつくっていただければと思います。

 中央区というのは、教育の中で何を重んじるかというのは先ほど教育長からありましたように、自主性なんですね。自主的に我々は物事を考えていかなければならない。そうなった場合に、築地移転問題に関しては、鮮魚マーケットに何社準備すべきかとか、協議会をどのようにつくるべきかとか、また、歌舞伎座の建てかえに関しては、文化庁に何を物申していくべきかとか、区が隈研吾氏にどのような建築を人々は望んでいるかとか、それらを自主的に、我々が主体的に考えて、都のものではなくて、我々が主体的に考えて言っていくべきであると思います。自主性を子供たちに見せるのは、我々政治家や行政の方々だと思います。

 このあたりを考えていただきまして、今後の行政運営をお願いします。ありがとうございました。(拍手)


○二十三番(鈴木久雄議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 ただいま一般質問の半ばではありますが、この際、会議時間を延長し、あわせて暫時休憩されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(石島秀起議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石島秀起議員)
 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長し、暫時休憩いたします。

     午後四時四十七分 休憩


     午後五時 開議

○議長(石島秀起議員)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問を続けます。五番鷲頭隆史議員。

〔五番 鷲頭隆史議員登壇〕

○五番(鷲頭隆史議員)
 自由民主党の鷲頭隆史でございます。

 私は、昨年十一月の第四回定例会におきましても一般質問をさせていただきました。当時、大きく広がりつつあった米国サブプライムローンの破綻に端を発した世界的金融・経済危機、そして進行を続ける地球温暖化現象、これらに対する認識や対応、さらにこうした社会や環境を背景としての次世代の育成やまちづくりについて区長のお考えをお尋ねをいたしました。

 あれから七か月、政府も東京都、本区も、積極的な対応策を展開しておりますが、いまだに経済危機が収束に向かいつつあるとは思えません。世界最大とも言えるGMの破綻など、予断を許さない状況が続いています。最近の株価の上昇や原油価格の上昇なども、私は必ずしもプラス要因とは思っておりません。

 温暖化に関しても、ことしの冬は記録的な暖冬でした。私が懸念するのは、降雪量の少なさです。私の実家は新潟県の長岡市で、八十六歳の母が一人で暮らしていますので、この冬も何回か帰りましたが、年によっては二階から出入りするほどの豪雪地帯なのに、雪がないのです。高校時代に体育の授業で連れていかれた郊外のスキー場も、二月の初めに、もう閉鎖している状態でした。中越地震で孤立した山古志も行ってみましたが、ここにもほとんど雪がありません。ことしの夏は水不足になるのではないかと心配しています。農業にも大きな影響が出るのではないでしょうか。

 前置きが長くなりましたが、本日もこの経済危機、地球温暖化という状況を背景に意識しつつ、前回よりはもう少し具体的に各施策の展開につきまして、区長及び関係理事者の方にお尋ねをさせていただきます。なお、答弁によりましては再質問をさせていただきます。

 最初に、ほかの質問者も触れておられました新型インフルエンザ対策に関連してお尋ねをいたします。

 まず初めに、今回流行のインフルエンザA(H1N1)につきまして、弱毒性と言われていますが、このウイルスの特性、そしてメキシコでの発生から海外、そして我が国への感染の拡大、さらに国や本区で対応してきた予防や治療体制などのこれまでの動きを、概要で結構ですので、わかりやすくお聞かせください。

 先週、WHOは、警戒水準をフェーズ六、パンデミックと言われる世界大流行レベルに引き上げました。先ほどの経済危機、温暖化に加え、もう一つ新たなハードルがあらわれたという感じがいたします。

 私たちは、数年前から鳥インフルエンザの人間への変異感染、流行への可能性に関する情報により、その予防や対応策などを検討し、構築し、関連部署では模擬訓練なども行ってきたと聞いております。そうした予備知識や体制、訓練が今回有効であったのか、反省すべき点はどうか。我が国では、今のところ季節的な要因もあってか、小康状態とも言えますが、冬場に向かいつつある南半球の国々では、感染の拡大が進んでいます。秋口からの再流行となると、毒性も感染力もはるかに強力なものになる可能性も指摘されています。これとは別に、鳥インフルエンザの懸念も消えたわけではありません。

 これまでの対応への評価や今後の展開に備えて、さらにつけ加えて備えておくべきことはないか、また感染が拡大した場合の経済的影響も懸念されますが、そうした点からの見解も含めてお聞かせください。

 ところで、今、区内各所で順次、地域防災フェアが開催されています。防災活動で対象となる災害は、地震や火災、台風といったものだけなのでしょうか。インフルエンザの流行が拡大したら、大きな災害かと思うのですが、これに関連した展示等はありません。今回のインフルエンザ感染に関して保健所が配布した資料には、「インフルエンザの感染が拡大したら、できるだけ外出を避けるようにする必要があり、また自分や家族が感染して外出できなくなった場合に備えて、二週間分程度の食料と医薬品、不織布製のマスクとゴム手袋、消毒用アルコールなどを買い置きしておきましょう」と書いてあります。

 せっかく防災課と危機管理室が一体となったのですから、このタイミングで開催される防災フェアには、そうした商品の紹介やあっせんがあってもいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。うがいや手洗い、マスクの使い方などの講習コーナーもあったらいいなと思います。日本で患者が発見されてから、防災フェアの初日まで約一か月、急なことで対応できなかったということでしょうか。インフルエンザは、防災課の所轄外ということでしょうか。お考えをお聞かせください。

 危機管理や防災の基本といいますか、出発点は災害に対する予防かと思います。地震なら、発災時に何よりもまず命を守る、けがをしない、そのために備えるということです。インフルエンザなら、治療の前に感染を防ぐ、そのためのうがい、手洗い、マスクなわけですが、近くの薬屋さんへ行っても、今はほとんどマスクは品切れで売っていません。どうしたらいいのでしょう。

 先日、といっても二月ですから、今度の感染が始まる前ですが、NHKで緊急インフルエンザ対策という番組が放送されました。ここで意外な予防法ということで、正しい歯磨きや口腔ケアが紹介されていました。都内のある介護保険施設で週一回、歯科衛生士による口腔ケアを実施し、日ごろからの丁寧な歯磨きや舌磨きの指導を行ったところ、インフルエンザの発生率が十分の一に激減したのだといいます。歯周病菌や口内菌が出すプロテアーゼという酵素がインフルエンザウイルスの体内侵入を手助けしていると考えられているようです。口内菌は、このほかにもいろいろな病気の要因となりやすく、日ごろから口の中をきれいに保つことが健康を維持する上で有効とのことでした。

 この歯磨き予防も含め、手洗いやうがい、電車や人込みなどでのマスクの着用など、日ごろからのインフルエンザ予防の習慣づけを老人ホームなどの高齢者施設、学校や保育園、幼稚園などでも紹介、講習、普及を図ってほしいと思うのですが、これまでの実施例、また計画やお考えをお聞かせください。タミフルやリレンザの確保などが言及されますが、治療よりはまず予防、かからなければ薬は要らないのです。

 次に、防災フェアの話をしたところで、防災体制の充実に不可欠な地域コミュニティの醸成、活性化に関連してお尋ねをいたします。

 防災フェアは、いろいろな防災グッズの紹介や購入者への助成、各種情報コーナーなどが設けられて、区民の防災意識の向上に、また実際の被害を防ぐ機器類の紹介・普及にも大変有意義な催事と評価をしております。

 ところで、防災体制でもう一つ大きな柱となりますのが、日ごろよりの地域住民の交流、協力体制かと思います。世帯の八六%以上が集合住宅に居住するという本区におきまして、地域コミュニティの醸成は最大の課題と言えます。集合住宅では、なぜ地域コミュニティができにくいのでしょう。一口で言えば、設計上に問題があるのではないでしょうか。

 今から五十から六十年ぐらい前につくられた四階建ての都営アパート、県営アパートは、御近所づき合いも結構普通にあったように思います。四階建てでエレベーターはなく、一つの階段で各階二軒ずつ向かい合う構造になっていて、お隣感覚。一棟当たりの戸数もせいぜい二十四戸とか三十二戸、そして屋上には共同の物干し場が設けられていて、建物の周囲には子供たちの遊び場となる空き地もついていました。こうした構造を聞いただけでも、御近所づき合いが自然にあっただろうなという想像がしていただけるかと思います。

 ところが、昨今の集合住宅、特に近年、本区内にも次々と建設されている高層、超高層住宅では、プライバシーの尊重というか、そんな住民同士の触れ合いがなかなか難しい構造となっています。本区では、こうした状況に対応すべく、我が国初ともいえるマンション条例を制定して、集合住宅のコミュニティの育成を図っておられますが、これに加えて、私はハード面からの指導や誘導、義務化なども必要なのではないかと思っています。

 私が中央区に移転してきましたのは平成元年ですから、ちょうど二十年前になります。佃のリバーシティに日本で初とも言える超高層住宅が完成し、これに住んでみたいなと思ったことがきっかけでした。この建物には、隣にその前年に完成した中層住宅があり、総戸数で約五百戸。ここには、これら二つの住宅の居住者専用のプールやトレーニングルーム、浴室やサウナなどを備えたスポーツ施設、さらに居住者専用のレストランが併設されていました。ホテルライフなどというキャッチフレーズで、ベルボーイまで配置された高級感が売りの住宅で、とてもコミュニティなど育ちそうにない住宅でした。ところが、入居が始まって半年ほどで、居住者間で知り合いの輪や友達の輪が広がり、レストランを借り切っての交流パーティーまで開かれるようになりました。スポーツ施設もレストランも朝七時からオープン。私は、朝家で顔を洗うかわりにプールでシャワーを浴びて、軽く一泳ぎ。そして、朝ぶろに入って、部屋に戻って朝食。私の会社は茅場町でしたから、九時ごろに家を出ても、九時半からの始業には十分間に合います。こんな生活パターンの人が結構多く、いつも顔を合わせていればあいさつもしますし、話もします。特に、おふろがポイントで、裸のつき合いといいますか、「今度、一緒に一杯どうですか」などという交流の輪が広がっていったというわけです。

 こんなふうに、大規模開発や大型住宅には管理組合や自治会の運営指導、防災用品の備蓄倉庫などだけでなく、コミュニティの交流を促進するような何らかの施設の附置義務あるいは設置指導を行うべきではないかと思うのですが、いかがでしょう。公営住宅に設置されている集会室も主として葬儀を想定したもので、住民交流の施設としては力不足です。

 そこで、お尋ねいたします。

 かつて一定規模以上のビジネスビルに住宅の附置義務を課して、区内の人口回復を実現したように、一定規模以上の住宅には居住者や地域住民の交流を促進するためのスペースの確保や設備の附置義務を課す、あるいは行政指導を行うというのはいかがでしょうか。また、現在、多くの保育園への待機児を抱えていますが、保育園やあかちゃん天国、乳幼児の遊び場スペースの確保といった点からも、同様な対応策が考えられていいのではないでしょうか。

 さらに、今回の保健医療福祉計画にある日常生活圏域ごとの小規模特別養護老人ホームの整備につきましても、そのスペースの確保、また長期的にはそれぞれの受給状況に応じた乳幼児施設との互換利用など、施設スペースの確保に向けた今後の見通しなども含めてお考えをお聞かせください。

 ところで、地域コミュニティの醸成、活性化のためのスペースや設備の確保という視点から見たら、新規事業だけではなく、これまでに開発されたところ、以前に建設された建物でも、もう一度見直してみることも必要なのかもしれません。余りうまく活用されていない施設やスペースなどの再生ということです。何といっても、中央区で一番不足しているのは土地やスペースなのです。

 私の住むリバーシティを見回しただけでも、これはと思うものが幾つかあります。東ブロックの公開空地に設けられたせせらぎ広場には人工の流水池があり、これから夏場にかけて子供たちの水遊びでにぎわいます。ところが、その隣にある噴水施設、広場の真ん中にかなりのスペースを占拠していますが、建設直後にストップしたまま、もう二十年近くも水は流れていません。噴水を照らすオーロラなどと名付けられた照明装置も切れたままです。これを撤去して、このスペースを柵で囲み、人工芝でも敷いたら、子供たちの格好な遊び場として使えます。

 これほど大きな場所はとっていませんが、景観や通行の邪魔になっているモニュメントも幾つかあります。いずれも初期の映像や照明、音声などは壊れたまま放置されています。これらはURや都の所有地にあるので手が出せないということでしょうか。同様に、区内各所に見られる総合設計制度による公開空地、もっとうまく使えそうに思うのですが、これらも皆私有地です。活用方法について、御見解をお聞かせください。

 もう一つ、だれでも知っているパリ広場。ほとんど活用されているように見えません。広々としたすばらしい景観。公衆便所も水飲み場もあります。でも、犬の散歩道として、おしっこやうんちをさせる場所として以外、ほとんど使われていないように思います。もっとみんなが集える場所として、デイキャンプ場の設置をと思っているのですが、進展しません。隅田川を二股に分かれる広い水面に続いていますので、非常時のヘリコプター発着場にしてはと言っても、隣に高層ビルがあるからだめ。それならいっそパリ広場の名前を返上して貸し農園として、向かい側の新川の特別養護老人ホームの人たちにお花でも植えてもらったらどうかと。あそこは貴重な区有地だと思うのですが、何かもっと交流の場としての有効活用ができないものでしょうか、お答えください。

 先ほどおふろがポイントと言いましたが、かつては銭湯が地域住民の交流に大きな役割を果たしていました。しかし、近年、住民の世代交代や住宅設備の変化などにより、銭湯の利用が減少しつつあります。若年世代も含め、広く地域住民に受け入れられる銭湯の活性化策は重要な課題かと思います。

 一方で、銭湯の営業の邪魔にならないためでしょうか。普通なら附帯されていていいはずの施設にふろがないというケースが見られます。例えば、浜町総合スポーツセンターや月島スポーツプラザ、月島グラウンドの更衣室などにもあっていいように思います。

 先日、ある新聞に、秩父宮ラグビー場が改修されて、ロッカー室などが国際水準並みに豪華に拡張された反面、おふろがなくなったのが寂しいという記事が載っていました。試合が終わればノーサイド精神で、敵も味方も裸で一緒にふろに入り、親しく交流をしたという思い出が語られていました。ほっとプラザはるみなどは、あの恵まれた条件下で、なぜふろがないのでしょう。

 私は、日本人にとって、ふろは人と人を結びつける不思議な力を持ったもののように思います。今挙げた各施設やその他の施設におきましても、何とかふろを設置してほしいと思うのですが、いかがでしょうか。私の周りにも頻繁に大江戸温泉などを利用している人もおりますが、都心型のそうした施設の誘致も含め、区営施設へのふろ設置についてのお考え、見通しなどもお聞かせください。

 やや唐突ですが、高齢者用施設の敬老館。ここにはふろも設置されているのですが、先ほどの施設の見直しの視点で見ますと、施設として、この役割や運営が私には余りうまくいっているようには感じられません。実態はどうなっているのでしょう。現況と今後の見通しなどについてお聞かせください。

 地域コミュニティの活性化には直接つながらないかもしれませんが、防災という点から、私は住宅建設時にもう一つ附置してもらいたいものがあります。それは、緊急地震速報装置です。装置といっても、気象庁などの発信元と契約をして受信する装置だけで、各戸へは共同玄関からのインターホンの受信装置へ配信します。費用は、建物全体で二百万円程度かと思いますので、住宅の建設費から見たら微々たるものです。これは、既存の大部分の集合住宅にも設置可能ですので、先ほどの地域防災フェアなどで紹介し、各管理組合や自治会などに、できれば助成金つきで働きかけていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。五秒あれば一○○%近い確率で命を守れると思います。

 ついでに、防災フェアで紹介してもらいたいものがもう一つ。それは安全確認シールです。地震などの発災時に、各戸の住宅に入り口の扉に張ってもらうもので、「無事です」という文字が印刷されているマグネットペーパーです。各戸の無事確認、見守りが極めてスムーズにできます。ふだんはドアの裏側に張っておきます。万一けがをしたりした場合は、このペーパーの空白欄にマジックやボールペンで被災の状況を記入して表に張ります。私の住む住宅の自治会で全戸配布しているもので、自治会オリジナルでつくりましたが、四百枚強で約五万円。防災課でまとめれば、一枚百円以下で十分つくれるはずです。

 緊急地震速報についてだけ、お答えをお聞かせください。

 先ほど、中央区の土地、スペースの少なさに触れました。次に、区民注目の空きスペース、労働スクエア跡地についてお尋ねいたします。

 まず、労働スクエアの跡地活用につきましては、二十年度中に一定の方向が出ると聞いていたのですが、どのような方向で結論が出たのでしょうか。そして、今後のスケジュールはどうなっていくのか、お聞かせください。

 また、東京都が二十年度に地下にある下水管の調査を行うと聞いていたのですが、調査結果は出たのでしょうか。また、下水管の処理方法により施設規模が縮小されることもあると聞いていたのですが、今後の施設計画にどのような影響が予測されるのか。さらに、労働スクエア跡地計画を含め、周辺の公共施設の再編計画をどのように進めていくのか、あわせてお考えをお聞かせください。

 次は、コミュニティバスです。

 現在、区では本年十二月からの運行を目指して、バス車体の購入、運行許可申請の準備等、鋭意進めておられまして、三月には運行事業者も決定し、四月からは試験運行を開始していると聞いております。運行許可を申請する際にはバスルート、運行間隔、料金が確定している必要があると思われますが、四月に開催された環境建設委員会並びに築地市場等街づくり対策特別委員会において報告を受けましたコミュニティバスの検討状況によりますと、運賃については、大人二百円、子供百円を軸に検討を進めているということでした。

 これまでの他自治体での運行実績を見ても、そのほとんどが赤字運行であり、各自治体が経費の補てんをしています。そのような状況からすると、運行経費をできるだけ抑えるとともに、乗車人員の増大による運賃収入増や、バス車体の広告等、さまざまな努力、工夫により、事業収支の健全化を図るというのが本筋だと思います。

 私は、コミュニティバスを運行するに当たり、何よりも大切なことは、区民の足として定着し、多くの区民に乗車してもらうことだと考えます。したがって、料金設定に当たっては、区民の生の声に耳を傾けながら、慎重に検討すべきです。今回実施したパブリックコメントでも、さまざまな御意見が寄せられているようですが、運賃は高齢者を初め、区民に負担を生じさせない料金、乗車区間にかかわらない均一料金であれば、バス利用の促進も大いに期待できるのではないでしょうか。

 さらに、運行回数についてはできるだけ多くし、運転間隔も十五分から二十分で、定時性を確保できるよう運行ダイヤを設定することが、区民から便利で信頼がおけるバスとして評価され、利用率も高まると思います。

 そこで、お尋ねをいたします。

 パブリックコメントや現在行っている体験乗車での区民の声を受け、現段階でのコミュニティバスの料金設定の考え及びどのように定時性を確保するかについて、区長の考えをお聞かせください。

 さて、最後は教育というか、福祉関係も含めた次世代の育成全般についてです。

 近年、学力の低下が云々されています。国際的な比較でも、日本の子供たちの学力は低下を続けていると言われています。八○年代以降、目につくようになった校内暴力、いじめ、不登校、高校の中途退学者の増大などに対応すべく、政府はゆとり教育の推進を図りました。しかし、今、学力低下の波に押され、基礎・基本の確実な定着へと方向転換しようとしています。学力低下論には反論もあります。また、高度成長後に生じた住民階層による学力格差だという説もあります。

 ところで、学力って何でしょう。文字だけから見れば、学ぶ力、学ぶ能力のように受け取れますが、そうではないようです。広辞苑によれば「学習によって得られた能力」、岩波の国語辞典では「それまでに習い覚え、また体得した知識によって養われた力」ということで、先ほどの学ぶ力ではなく、学んだことで得た力、すなわちこれまで学習してきたことで身につけた知識や技能ということでしょうか。とすると、学力の低下とは、この知識や技能のレベルが、同じ年齢で比較すると、以前より低くなっている、同じ年齢の外国人と比べても下がってきたということです。この子供たちの学んできた知識や技能のレベルがこんなにも云々されるということは、この知識や技能を身につけるということが教育の目的ということなのでしょうか。としたら、ゆとり教育とは何なのでしょう。生きる力などという言葉もよく聞きます。対する基礎・基本とは何なのでしょう。

 ここでお尋ねをいたします。

 学力の低下に関するいろいろな議論、政府の教育方針の見直しなどについて、区長及び本区の教育行政にかかわる皆さんはどのように感じ、受けとめておられますか。ゆとり教育と基礎・基本の徹底とは、それぞれどういう教育内容をあらわしているのでしょうか。また、本当に学力低下があるとしたら、何が原因なのでしょう。どうすれば回復できるとお考えでしょうか。それぞれわかりやすくお聞かせください。

 次は、幼児教育についてです。

 もし学力の低下が本物であるなら、私はその要因の大きな部分を幼児教育が占めているのではないかと思っています。昨年十一月の質問でも触れました、しからない、ほめて育てる、子供の気持ちや意思の尊重という育児法、それと、育児になれない母親と子供への見守り力の低下した地域環境。今、育児と言いましたが、幼児期には育児も教育もイコールと考えています。

 中央区では、人口の増加に伴い、小さな子供を連れたお母さんに出会うことが多くなりました。ベビーカーに乗っている子供は安心なのですが、よちよち歩きではないんですけれども、あっちこっち寄り道をしながらついていく子供、お母さんは見ているかなって気になります。公園や交差点など、お母さんたちが三、四人で笑いながら話をしていて、その周りで子供たちが跳んだり駆け回ったりしている。大丈夫かなと心配になります。

 何年か前ですが、築地川公園の工事中の池の中に入っていった子供が、噴水の金具で足の指を切った事故がありました。たしか、あのときもお母さんは近くにいたように思います。昔のお母さんは、見ていないような顔をしていても、しっかり見ていました。育児になれていたし、周囲にも気をつけてくれる人がいました。今はほとんどが一人っ子か二人っ子。おばあさんも、おじいさんも一緒には住んでいません。御近所の人も六割以上が一人世帯か二人世帯。そんな今のお母さんやお父さんたちに、もっと安心して育児を託せる環境、支援策はないものでしょうか。

 そう思っていた私の目にとまったのが、「親力の強化」というタイトルです。今度の第三次中央区保健医療福祉計画の重点的な取り組みの第一番に挙げられているものです。ざっと目を通して読んでみました。今も言いました、頼る人もなく不安なお母さんやお父さん、そんな親同士の交流の輪を広げ、頼れる親力をつくり上げていこうということで、よく考えられてはいると思うのですが、私にはもう一つ足りない、大切なものが抜けている感じがしました。それは、子供への正しい接し方ということです。これをどうやって若い親たちに伝えていくかということです。

 先ほどのしからない、褒めて育てる、子供の気持ちや意思の尊重に関連するのですが、現在子育てをしようとしている親世代は、子供のころ、表現が悪いかもしれませんが、子供中心の甘やかされた環境で育ってきました。戦後の食べるものもない貧しい時代から、みんなで頑張って達成した衣食住の充足、国民総中流化の時代、さらに、その後に続く高度成長時代、このころの子供たちは、欲しいものは何でも与えられるという恵まれた環境で育てられます。食べ物でもおもちゃでも、乳幼児のころから努力とは無縁の豊かな消費生活。これになれた子供たちが、きつい作業や面倒な勉強など進んでやるはずがないのです。ある意味、学力低下は当然の成り行きで、パラサイトやニートなどにもつながったものと思います。

 例えが悪いかもしれませんが、動物園で飼育されている動物は、子育てをしない、あるいはうまくできないと聞きました。動物園では、食べ物は必要なだけ与えられます。食べ物や獲物を探したり、天敵から身を守る必要もなく、繁殖相手だって争うこともなく与えられたりもします。そういう生きるための努力も必要なく、そうした努力を子供に伝える必要もないのです。子供も動物園で一生世話してもらえるのですから。

 でも、私たちの子供は、ごく一部の例外はあるかもしれませんが、普通は一生親の庇護下にいられるということはありません。自立して、社会の中で生きていけるすべを身につけなければなりません。まず、この乳幼児期に自分から何かを学ぶこと、知ることに興味を抱かせるような子供への接し方、この一点を親力に加えてほしいと思うわけです。

 そこで、お尋ねをいたします。

 親力の強化に、今申し上げました子供への望ましい接し方への意識の共有という視点も含め、この施策を推進してほしいと思うのですが、お考えをお聞かせください。

 この親力の続きですが、現在、中央区では保育園その他も含めた育児施設に、区内出生数の四○%もの子供が預けられています。親と接するよりもはるかに長時間こうした施設に滞在する子供も多く、ここでも、先ほどの子供の前向きな姿勢を引き出す接し方、親力が求められます。こうした区内育児施設における親力、乳幼児教育力の向上強化についてお考えをお聞かせください。

 最後は、原点に戻って、教育の目的ということです。そして、それに関連してお尋ねをいたします。

 何のために勉強しなくちゃいけないんだろう、そう思いながら学校に通っている児童や生徒もいるのではないでしょうか。学齢人口の減少とともに、受験戦争も鎮静化し、こだわらなければ、だれでも普通に大学まで進めます。社会的にも追いつき追い越せの目標が消えて、子供に何を目標に勉強させたらいいのか、そう感じている親もおられるかと思います。

 中央区教育委員会では、平成二十一年度の教育目標も掲げられ、その目標の実現に向けた四つの基本方針も示されています。しかし、どこを探しても、教育の目的とおぼしきものは見つかりません。これは、東京都教育委員会も同様です。教育の目的は、国の定める教育基本法に明記されているので、あえて都や区のレベルで言及する必要はないということでしょうか。としたら、教育基本法には教育の目標も明記されているんですけど。

 目的と目標ですが、登山家に愛用されている言葉に、「そこに山があるから」というのがあります。「どうして山に登るんですか」と聞かれて、「そこに山があるから」と答える。この場合、山は目標ではあるけれども、目的ではない。そこにある山ですから、どこの山でもいいわけで、とりあえず登ると決めた山の頂上は目標だけれども、目的はむしろ登ることにあるわけです。登ることの楽しさ、登り切ったときの達成感、それらが目的で、山はとりあえずの目標ということかと思います。学校の先生に「どうして教えるんですか」と聞いたら、「そこに授業があるから」と答えられたら、どう思いますか。

 ところで、「そこに山があるから」は、有名なイギリスの登山家、ジョージ・マロリーの言葉ですが、実際は「そこに山があるから」なんて言っていないんですよね。彼は、三回も当時未踏のエベレストに挑戦するのですが、一九二四年、その三回目の出発の前に、新聞記者に聞かれます。「なぜエベレストに登るのですか」、すると、マロリーは答えます。「それがそこにあるからさ」。

 原文では「ホワイ ドゥー ユー クライム マウントエベレスト?」、「ビコーズ イティ イズ ゼア」、ちょっと発音は悪いですけれども。

 そこにあったのは、普通の山ではなく、エベレストだったんです。未踏の高峰エベレスト。それは、彼にとっては初登頂を目指す世界の最高峰という、他の山とは異なる意味がありましたが、この登山にはイギリスの名誉のためという明確な別の目的がありました。そして、彼は帰らぬ人となります。

 授業が目的ではなく、授業の目的、教えること、教育の目的は何かということです。

 ちなみに、教育基本法の第一条に記されている教育の目的とは、次のようなものです。「教育は、人格の完成をめざし、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」、要約しますと、国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた国民の育成ということです。余計なつけ足しですが、国家や社会の状況が変われば、必要とされる資質の中身も変わります。

 ここでお尋ねをいたします。

 この教育の目的を都も区も都民、区民の前に明確に明示すべきかと思いますが、いかがでしょうか。社会の形成者として必要な資質を子供たちに身につけさせるという教育の目的は、先生だけではなく、子供たちを見守るべき私たち大人もすべて、心の中に意識しておくべきかと思いますが、お考えをお聞かせください。

 さて、こうして教育の目的が明確になると、最初にお尋ねをしました基礎・基本という意味も何となくわかるような気がしてきます。

 そこで、お尋ねします。

 社会の形成者として必要な基礎・基本を小学校、中学校ではどんな内容を、どの程度まで教え込もうとされているのか。また、定着度を上げるための方法なども含めて、ある程度具体的にお示しください。

 社会の形成者として必要な資質という観点から、続けてお尋ねをいたします。

 若者の犯す犯罪がふえています。だれでもよかったなどという自分勝手な犯罪です。同様に、マナーの悪さや言葉の乱れなども目につきます。これは、社会の形成者の資質として求められる、どういう部分の欠如や未熟さから生じているのでしょう。若者にこうした傾向が広がっているのはなぜでしょう。対応はどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。

 自分勝手といえば、それを個性だと主張する子供、いえ、親までもいると聞きます。個性とは、本来すべての人にあるものですが、本区教育委員会の基本方針二の個性や能力を伸ばす教育とは、どのような方法や考え方で実践されているのでしょうか。具体的にお聞かせください。

 最後は、環境認識ということです。

 社会の成員として必要な資質の中で、重要な部分かと思いますが、自分の住む、生きている周囲の環境を的確に感じ取り、認識できているかどうかということです。自分を取り巻く人、もの、まちや社会、自然など、それらと出会い、知って、どう対応していくか。乳児期、幼児期、小学生、中学生と成長につれて、対応すべき環境は広がっていきます。こうした出会いや触れ合い、対応を通じて社会の構成員として成長していくわけです。今回の質問でも私が最初に経済危機や温暖化などに触れましたのも、こうした環境の動きは、私たちの感覚や子供たちの成長にも何らかの働きかけをしているはずだと思うからです。教育基本法から教育の目的を引用したところの余計なつけ足しで述べたように、環境が変われば、必要な資質も変わるのです。

 長くなりましたが、最後の質問は、こうした周囲の人やまちや文化との触れ合い、社会の動きを学ばせるために学校ではどのような取り組みをしておられるのか、お尋ねをいたします。また、近年少なくなった年齢の異なる世代との交流についてもお聞かせください。

 本区のような都心部におきましては、自然環境との触れ合いがどうしても不足しがちとなります。人類は、まさに自然というベースがあって生きているわけですが、その生きる環境としての自然との触れ合い、宇宙も含めた自然と人間とのかかわりを実感できる工夫など、やっていること、これからの計画などがありましたら、お聞かせください。

 以上で私の質問は終わります。御清聴ありがとうございました。

〔区長 矢田美英君登壇〕

○区長(矢田美英君) 鷲頭隆史議員の御質問に順次お答えいたします。

 初めに、新型インフルエンザ対策等についてであります。

 新型インフルエンザは、発生以来、六月十八日現在、世界で三万五千九百二十八人、我が国においては五月十六日に初めて感染者が確認されて以来、六百七十八人の患者が発生しております。ウイルスの特性等についてでありますが、弱毒性であり、メキシコ以外での死亡例は少なく、タミフル等の治療も有効であります。国は、水際対策として空港での検疫などを行い、ウイルスの国内侵入を可能な限り抑える対策をとりました。東京都では、診療協力医療機関の指定登録など、地域における医療体制を整備しております。本区では、都と協力して四月二十六日から発熱相談センターを開設し、区民の相談に対応しております。予防や治療体制についてはホームページで、手洗い、せきエチケットなどの情報を掲載し、区民への感染症予防の普及啓発に取り組んでおります。さらに、タミフル、防護服、マスク、消毒薬等の備蓄を行ったところであります。なお、一人目の患者発生以来、六月十日に区内四人目となる患者が確認されましたが、感染の拡大は見られず、現在は全員退院しております。

 次に、これまでの対応への評価などについてであります。

 本区では、区内医療機関、医師会、消防署、警察等の関係機関と、ことし二月に訓練を実施いたしました。その際、電話相談から発熱外来受診につながる情報連絡の流れを経験していたので、今回はそのとおりの手順で発熱外来での診療を円滑に実施することができ、予備知識や訓練は有効でありました。さらに、病院、消防署、保健所などがお互いに顔のわかる関係ができ、より一層連携を深めることができました。今後の展開としては、強毒性の鳥インフルエンザが流行してくる場合における重症例の患者搬送等について、消防署や医療機関との訓練が必要であります。強毒性の場合は、患者発生に伴い、状況に応じた対応が必要になることから、今後、関係部署と連携協力して柔軟に取り組む予定であります。また、経済的影響については、感染が拡大した関西地域では修学旅行やイベントの中止・延期が相次ぎ、観光関連産業や飲食業など、多様な分野で経済的損失が生じております。さらに、今後の新型インフルエンザの感染力や毒性によっては、従業員が確保できず事業継続が困難になるなど、より大きな影響をもたらすことが懸念されております。区といたしましては、区内の関係機関や事業所において、事業継続計画の策定や必要な物資の備蓄など、考えられ得る対策を着実に進めていくことが重要であると考えており、こうした取り組みを促進するよう努めてまいります。

 次に、地域防災フェアと新型インフルエンザについてであります。

 今回の新型インフルエンザは、区民の健康を脅かす重大な危機であり、中央区新型インフルエンザ対策行動計画に基づく健康危機管理対策本部を設置し、全庁を挙げて区民の健康を守り、感染拡大の抑制に努めております。取り組みに当たっては、防災危機管理室と保健所など関係部局とが緊密な連携を図り、対応に万全を期しているところであります。また、地域防災フェアにつきましては、地震や火災に対する日ごろの備えを充実させるため、割引価格の住宅用火災警報器や家具類転倒防止器具の販売を中心に、防災拠点で順次実施しているところであります。開催に際しては、地域の安全・安心を高める事業であることから、防犯や耐震補強に関する相談など、部局を超えて幅広く取り組むことといたしました。新型インフルエンザに関しましては、発熱相談に関する資料を会場内に置き、周知を図っておりますが、今後はうがいや手洗いの励行に関する資料も用意してまいりたいと存じます。

 次に、新型インフルエンザの予防対策についてであります。

 本区では、区民に感染予防対策を広く周知するため、手洗い方法やせきエチケット、マスクのつけ方などをわかりやすく記載したリーフレットを作成しております。このリーフレットは、すべての町会に計四千枚を配布するとともに、各種講座や講習会でも配布しております。さらに、区内小・中学校の学校保健委員やホテル従業員、環境衛生協会の会員、警察署員等を対象に、感染症予防の講習会を行っております。今後も学校、保育園、高齢者施設などに加え、区内事業所等にも対象を広げ、幅広く普及啓発に取り組んでまいります。

 次に、共同住宅におけるコミュニティスペースの確保などについてであります。

 現在、本区では人口増加の中、マンション居住世帯率が八割を超えており、居住者同士や地域との良好なコミュニティの形成は重要な課題となっております。このため、本年三月、マンションの適正な管理の推進に関する条例を制定し、建築主に居住者間のコミュニティ形成に必要なスペース等の確保や地域とのコミュニティ形成への必要な協力を求めたところであります。しかし、コミュニティスペースの設置はマンションの住民を対象としていることから、この条例の施行後は、周辺地域の住民との交流等にも活用されるよう、配置や運用方法の工夫について、建築主を指導してまいります。また、大規模開発事業で設置される公開空地等の広場についても、災害時における周辺住民の一時避難場所としての活用のほか、地域の催し物や交流の場となるよう、配置や設置する設備の工夫について、事業者への指導に努めてまいります。

 次に、大規模開発における子育て支援施設の確保についてであります。

 現在、本区では保育園等への待機児童を多く抱えており、保育園等の整備が重要課題の一つとなっております。このため、大規模開発事業においては、地域の状況を勘案しながら、事業者との協議を行い、保育所等の整備を誘導しているところであります。具体的な事例としては、晴海三丁目西地区の再開発事業において平成二十二年一月に認証保育所が開所するほか、晴海二丁目の住宅開発事業においても、認証保育所の整備を予定しているところでございます。今後とも、地域の状況等を勘案しながら、地域課題の解決のみならず、保育所や子供の遊び場等、子育て支援のための施設が整備されるよう、事業者への適切な誘導に努めてまいります。

 次に、小規模特別養護老人ホームの整備についてであります。

 現在、区内には民間の施設も含め、特別養護老人ホームが四カ所設置されており、二十三区の中でもトップクラスの施設整備率となっております。しかし、依然として入所待機者数が多いことから、第四期の介護保険事業計画において、民間事業者の誘致も含め、日常生活圏域ごとに定員二十九名以下の小規模特別養護老人ホームを順次整備する計画を策定しました。そのため、現在、整備に向け、土地や施設の確保に取り組んでいるところであります。

 次に、公開空地の活用などについてであります。

 区は、大規模開発等において、敷地内にオープンスペースを確保することにより、地域の防災性や都市環境の向上などを目的に、建築計画の段階より、公開空地の整備について事業者を指導してまいりました。しかしながら、整備後の時間の経過によるニーズの変化などに伴い、公開空地に求められるニーズも多様化してきていると認識しております。区といたしましては、高密度な市街地において、地域コミュニティの活性化のためのスペースを確保することが困難なことから、こうした公開空地の本来の目的に加え、地域住民の交流の場としての活用がなされることは望ましいものと考えております。このため、これらの公開空地が私有地であるなど、所有権上の大きな課題はありますが、公開空地の適正な維持管理のみならず、地域コミュニティ活性化の場としても活用できるような手法について、今後積極的に検討してまいります。

 次に、パリ広場の有効活用案についてであります。

 パリ広場は、日本とフランスの友好、さらに世界平和、そして子供の友情と未来は無限大であれという願いを込めて、平成十一年十月に開設された大変意義深い広場であります。その一方で、中央区の公園の中では必ずしも利用者が多い公園ではないと認識しております。そこで、本区では御提案のデイキャンプ場や貸し農園等も参考にさせていただきながら、今後、この公園が多くの区民に親しまれ、利用される公園となるよう地域の皆様と意見交換を図りながら、ソフト・ハード両面から改善を検討してまいります。

 次に、区営施設へのふろの設置についてであります。

 総合スポーツセンターをはじめとするスポーツ施設では、スポーツ本来の設備充実を主眼としており、限られたスペースの有効活用に当たり、おふろではなくシャワーを設置しております。また、ほっとプラザはるみにつきましては、当初、余熱利用設備として浴室も検討しておりましたが、その後、運営コストの削減を図ることなどから、取りやめた経緯があります。区では、おふろを通じた地域住民の交流を図るため、コミュニティふれあい銭湯事業や公衆浴場への支援を実施しています。今後とも、個々の区の施設に浴室を附置するということではなく、公設も含めた公衆浴場の確保に努め、住民交流の場の充実を図ってまいりたいと存じます。

 次に、敬老館の活用についてであります。

 敬老館は、高齢者の憩いや交流の場として区内三カ所に設置しておりますが、六十歳代の利用が進んでおらず、利用者が高齢化、固定化する傾向が見られます。一方、平成十九年度に実施した高齢者生きがいづくり推進検討会の調査では、敬老館に対して、身近な地域での社会活動の場の確保や生涯学習、健康づくり講座の充実、幅広い世代との交流拠点としての活用を望む意見が多数ありました。こうしたことから、今後、敬老館をこれまでの憩いや趣味などに加え、積極的な社会活動のための情報発信や情報交換機能を付加してまいります。さらに、講座や生きがい事業の充実、団塊世代を視野に入れた活動の場の提供などにより、幅広い利用を促進し、高齢者の活動拠点として地域特性などにも配慮した特色ある施設づくりに努めてまいります。

 次に、緊急地震速報装置の住宅への普及についてであります。

 緊急地震速報は、大きな揺れが到達する前に、地震の発生と震度の予測を知らせることにより生命を守れる画期的なシステムであります。このため、本区では平成二十年度、宇佐美学園も含めた全小・中学校、幼稚園・保育所に緊急地震速報装置を整備するとともに、設置施設の職員向けに地震発生時の対応マニュアルを作成いたしました。緊急地震速報については、テレビやラジオでの速報に加え、携帯電話への無料配信も開始されております。また、新築のマンションにおいては、インターホンに受信装置を組み込み、オートドアの緊急開放やエレベーター緊急停止と連動するなどの設備が設けられ始めております。この緊急地震速報システムは、区民の安全・安心な生活をもたらすものでありますので、その普及が図られるよう、助成を含めた効果的な施策を検討してまいります。

 次に、労働スクエア跡地活用の見通しについてであります。

 労働スクエア跡地活用につきましては、これまで東京都に対し、文化・生涯学習の基幹施設である京橋図書館の移転整備を初め、区民の多様な活動を支える拠点整備のため、跡地取得に関する要望書を提出するなど、積極的に働きかけを行ってまいりました。東京都からは、本年度に入り、本区の要望する床面積一万五千平方メートルを確保できるよう協議を進める旨の回答を得ております。その中で、施設の整備内容や土地利用の方針など、施設の設計を進める上で必要な土地活用に関する基本構想を年度内に策定することとしております。また、昨年度行われた東京都の下水管調査についてでありますが、敷地内の下水管を計画建物の地下に一体的に整備することにより、施設規模に影響を与えず、施設計画が可能であるとの結果を得ております。さらに、労働スクエア跡地周辺には老朽化した区の公共施設が多数あることから、これらの機能を跡地計画に移転することにより、財政負担の軽減も視野に施設再編の検討を積極的に進めてまいる所存であります。今後とも精力的に東京都と協議を行うとともに、時代の変化と区民ニーズに的確に対応した施設の整備を十分検討してまいります。

 次に、コミュニティバスの料金設定及び定時性確保についてであります。

 コミュニティバスは、交通不便エリアの解消や公共施設の利便性向上のために導入するものであり、区民の日常的な足として気軽に乗っていただくためには、なるべく低料金であることと、ダイヤどおりに運行できる定時性を確保することが重要であります。料金設定につきましては、パブリックコメントや体験乗車でのアンケートでは多くの区民から百円にすべきとの要望が寄せられております。しかしながら、料金の設定は事業運営に重大な影響を及ぼすことから、現段階では運賃収入との見合いから、大人二百円、子供百円としておりますが、今後はさらにさまざまな観点から慎重に精査してまいります。

 次に、定時性確保についてであります。

 区民の足として利用していただくためには、運行間隔は最大で二十分程度が必須条件と考えております。運行ダイヤは車両台数と路線長及び停留所の数等から設定しますが、現在、区ではバス八台の確保を前提に、二十分間隔でのダイヤ設定を検討しております。しかしながら、交通渋滞により定時性確保が難しい状況も見受けられますので、今後は運行ルートや停留所の確定作業を進める中で、さらに試験運行を重ね、定時性確保に向け、精査してまいります。

 次に、次世代育成についてであります。

 まず、学力低下の問題です。

 二○○六年に実施したOECDのPISA調査、いわゆる学力調査の結果については、さまざまに論議されていることは承知しております。いろいろな見方がありますが、少なくとも思考力、判断力、表現力を問う問題や活用を図る力には課題があったものと受けとめております。これらの原因については、授業のあり方、本人の意欲の問題、家庭における学習習慣など、さまざまな要因が複合したものととらえております。この対策といたしましては、家庭における学習習慣も視野に入れた、さらなる授業改善への取り組みが求められているものと考えております。また、昨年、文部科学省から示された新学習指導要領につきましては、授業時間数を増加させ、基礎・基本の確かな定着と思考力、判断力、表現力を高めていくことをねらいとしていることと認識しております。

 次に、ゆとり教育と基礎・基本の徹底の教育内容についてであります。

 基礎・基本とは、読み・書き・計算など、児童・生徒が思考を深めたり、工夫や発展につながる学力の基盤となるものであります。また、学習内容を厳選し、児童・生徒が余裕を持って学習を行うことにより基礎・基本の定着を図ってきたことが、これまで言われていたゆとり教育であると理解しております。

 次に、親力の強化についてであります。

 第三次保健医療福祉計画では、親力の強化を重点的な取り組みの視点の一つといたしました。次の時代を担う子供たちが、豊かな心で元気に明るく輝いていくためには、保護者の子供を育てていく力、すなわち親力が重要であり、その強化のための子育て家庭への支援が必要と考えたところであります。これまで区は子育ては親育てという観点から、きらら中央や児童館などにおいて親子がともに成長するための親子講座や、子育てのヒントを学ぶ子育て支援講座などを開催するとともに、あかちゃん天国を初めとした交流の機会と場の充実に努めてまいりました。加えて、今後、親力の強化に向けた取り組みを進めるに当たっては、親が子供に正面からしっかりと向き合って子育てをしていくという視点が大切であると考えております。子育ての基本は、親子の愛情と信頼であり、正面から向き合うことによって、こうした関係が築けるよう、保健・医療・福祉のすべての施策にこの視点を反映させてまいります。

 次に、保育所における親力、乳幼児教育力の向上強化についてであります。

 保育所では、子育ての基本は家庭であるという前提で、生活リズムを守りながら、遊びを通して十分に体を動かし、集団の中でさまざまな経験ができるよう、保育内容の充実に努めているところであります。また、保育所職員は子供の発達の特性や発達過程を理解し、保育時間の中で生活や遊びをともにしながら、一人一人の心身の状況を把握して成長にかかわっております。子供が健やかに成長するため、家庭と保育所は互いに協力しながら、ともに育て合う関係を築き上げていかなければなりません。保育所は、専門性を有する職員が配置され、子供が集団で生活し、保護者同士の交流の機会があるなどの特性を生かしながら、保護者の子供を育てる力を伸ばしていくことが重要な役割と考えております。

 私からの答弁は以上であります。

〔教育長 髙橋春雄君登壇〕

○教育長(髙橋春雄君) 教育問題についてお答えします。

 教育の目的を区民に示すことについてであります。

 教育は、人格の完成を目指し、国家や社会の形成者たる国民を育成するという使命を担うものであります。これは、改正教育基本法の第一条に教育の目的として示されており、この理念は今後いかに時代が変わろうとも、普遍的なものであると認識しております。教育委員会におきましては、この理念のもと、学校教育を取り巻く環境の変化を踏まえ、毎年より具体的な教育目標を設定し、積極的に教育行政を推進しているところであります。こうした本区の保育目標をより深く区民の皆様に御理解いただくためには、御指摘のとおり、法に定める教育目的もあわせて示していくことも効果的であると存じます。

 次に、小・中学校における基礎・基本の内容についての御質問です。

 小学校では、特に読み・書き・計算の能力の育成を重視し、中学校では社会で実際に活用する知識、技能や考え方など、実社会に直接つながる基礎的・基本的事項の習得を重視し、それぞれ系統や分類に基づく整理や反復学習等により、基礎・基本の定着を図っております。このように、各学校においては、子供の発達段階に応じて、意図的・段階的に社会の形成者として必要な基礎・基本の習得を確実に進めております。

 次に、若者の犯罪の増加等についての御質問です。

 御指摘にあるような問題の原因としては、規範意識の希薄化、自制心や自尊感情の欠如などが考えられます。こうしたことから、各学校では道徳教育を充実させるとともに、具体的な場面をとらえての生活指導を徹底し、道徳的心情や規範意思をはぐくんでおります。また、学習意欲を喚起し、達成感が味わえるような魅力ある事業や感動を伴う体験活動や学校行事を充実させるなど、自尊感情を高める取り組みを行っております。今後も家庭、地域との連携を強化し、道徳事業、地区公開講座での意見交換を初め、地域行事など、あらゆる機会をとらえて健全な次世代育成に取り組んでまいります。

 次に、個性や能力を伸ばす教育についての御質問です。

 本区では、子供たち一人一人が現在及び将来において、その個性や能力を発揮し、豊かな自己実現を図ることを目指しております。具体的には、今年度より導入した学習力サポートテストは、まさにこうした個性、能力の伸長をねらいとするものであります。結果の分析により、一人一人に応じた授業改善に資するとともに、個別の学習診断カルテにより子供たち自身が自己の学習のポイントを把握し、その後の学習に生かしていけるようにしております。このほか、区費による非常勤講師を活用した少人数指導の充実とともに、学習指導補助員、特別支援教育補佐員の配置による特別支援教育の推進にも努めているところであります。また、不登校やいじめなど、さまざまな課題や悩みを抱える子供に対しては、教育相談や適応指導により一人一人の心に寄り添った支援の充実を図っております。特に、教育相談員や適応教室専門員を増員した昨年度は、不登校児童・生徒が大きく減少するなど成果を上げており、今後とも個性や能力を伸ばす教育に積極的に取り組んでまいる所存であります。

 次に、周囲のまちや文化との触れ合いについての御質問です。

 本区の学校では、和菓子や染め物、江戸しぐさなどを学ぶために、卒業生を講師として招くなど、地域独自の伝統文化との触れ合いに努めております。また、PTA活動や学校行事、中学生による職場体験などにおいて、地域の方々との交流を深めております。学年を超えた交流といたしましては、小学校ではすべての学年によって構成される縦割り班による集団遊びや地域清掃などに各学校で取り組んでいるほか、中学校では部活動や生徒会活動などが活発に行われております。

 次に、自然との触れ合いについてです。

 自然体験学習は、生命の尊重や自然環境を守ろうとする態度をはぐくんでいく上でも重要なものであります。このため、学校では日常的に行う栽培活動やビオトープの活用に加え、小学校四年生を対象に実施するセカンドスクールにおいて、柏学園周辺の自然環境を生かした体験学習などに積極的に取り組んでおります。今後とも、例えば現在整備が進められております中央区の森の活用等を検討し、自然体験学習のさらなる充実を図ってまいりたいと存じます。

 答弁は以上であります。

〔五番 鷲頭隆史議員登壇〕

○五番(鷲頭隆史議員)
 御丁寧な御答弁をいただきまして、本当にありがとうございました。

 きょうの私の質問の主要テーマは、やはりコミュニティをどうするかということと、子供の教育なんですが、子供の教育って、やはり地域がなければ、本当はちゃんとは成り立たない。特に、先ほどの質問者の方も触れておられましたが、乳幼児における育ち方ですごく形ができてくるんじゃないかなというふうに思うんですね。スタートの部分で、つまり生れたときにつまずくと、スタートでつまずいたら、その先はなかなかうまく取り戻せないわけですから、そういう子供の教育をきちっと支えるのが、やはり家庭と、それから地域であると思いますので、先ほどお尋ねしました親力をいかにうまく充実させていっていただくかということだと思うんです。

 そのために、小さい子供にどうやって接していただけるかということで、先ほど質問された方も挙げていたんですが、テレビの番組をさっきお話ししておられました。あの方のおっしゃった番組のもっと前のほうに、同じ時間帯なんですが、ゼロ歳児教育というのをやっているおばあちゃんが紹介されていました。見た方の間で結構話題になっていたんですが、皆さんの中にもおられるかと思いますけれども、久保田カヨ子さんという、御主人が脳科学の権威ということで、脳は歩き始める前に急成長して、あとはなだらかに成長すると。だから、ゼロ歳児のうちに、脳の前頭連合野というんですか、そこを訓練してあげることで子供の健全な成長を促進させるという、そういう教育法が紹介されていたんですね。

 ゼロ歳児育児用のポイント七カ条とか、歩き始めてからは二カ条とか、いろいろ紹介していたんですが、その中身としては、例えばおむつをかえるときは必ず声をかけるとか、幼児語を使わないとか、話すときは視線を合わせて表情を伝える。それから、歩き始めてからの子供には、子供との約束は守るとか、家の時計はできるだけアナログの時計にしてやるとかといったもので、特に難しいものも何もないんですね。

 これらの育児ポイントの説明を聞いていまして、これって、全く同じではないけれども、私たちの親も普通にやっていたんじゃないかなと、我々の世代ですとね、というような気がしてきました。それは、私に対する対応を当然覚えているわけじゃないんですが、私の弟が赤ちゃんだったころに、私の母は弟に同じような接し方をしていたんじゃないかなと思ったんですね。それは、近所のお母さんたちも皆そうだったようですし、それは母が母から聞いたのか、あるいは先輩のお母さんから聞いたのかもしれないけれども、そういう一定の育て方みたいなものが普通にあったように思うんですよね。ここで紹介された育児のポイントは、かつては当たり前のことだったのではないかというふうに思いまして、こうした接し方で赤ちゃんの脳に刺激を与えて、そのことによって赤ちゃんが周囲に関心を抱く。例えば、母親の態度に母親という顔を覚えようとするとか、それから、そのしぐさをまねしようとする。まねるということは学ぶということですから、それで言葉も歩くことも、子供は周囲をまねて身につけていくということだと思うんですね。

 この育児法で、このおばあちゃんは、自分の子供は七か月で歩き始めて、一歳のときに三千語を話すようになったというんですが、そこまでいかなくても、普通に何とかそういう子供の自然の力を引き出すような育児環境を回復できるように何とかできないものかというのが今回の質問の中身でございました。

 それから、先ほどの質問者の方も触れておられた幼稚園の園長さんと言っていましたけれども、その方は、皆さん御存じのプロゴルファーの横峯さくらさんのおじさんなんですよね。その人は保育園の理事長さんをやっていまして、そこで、さっきの方が言いましたように、子供は競争したがる、まねたがる、それからちょっと難しいことをやりたがる、子供は認められたがる、そのポイントを刺激してやって、子供の成長をうまく促進してやると。

 だけれども、このことも、考えてみると、私たちの世代では小さいころ、近所の子供たちとか、年代差が違う、昔風に言うと餓鬼大将のグループみたいなところで遊んでいるときに自然にやはり、例えば木登りとか三角ベースとかやりながら、自然に競争しながらまねしたり、難しいことに挑戦したり、あるいは認められたいと思ったりということが起こっていたような、つまりそういう環境が失われてきつつあるなということを何とかしたいというふうに思いまして、そのことを組み合わせまして、本日、何とかそういう方向にいけたらいいんじゃないかなということで質問させていただきました。

 先ほどの動物園の話をしましたけれども、野生動物の場合は、必然的に自然とか群れの中で生きていくために、そのことを生活の中で自然に子供たちにしつけていくわけですね。あるいは、伝えていくわけですから、それが私たちは別に、今、動物園に飼われているわけじゃないんですけれども、ちょっと私たちが豊かになり過ぎたせいか、そういうものを少し見落としてしまうようになった。あるいは、環境とか、家庭の環境とか、そういうものも変わってきましたので、もう少し視点を変えて、昔のものをもう一回見直してみてもいいんじゃないかなというような気持ちを込めまして、本日、質問をさせていただきました。

 子供たちのあすに向かいまして、私たちが今できることは何かということを原点から私たちも一緒に、行政の皆さんとも力を合わせて頑張っていきたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。(拍手)


○二十三番(鈴木久雄議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 本日の会議はこの程度とし、明二十日、明後二十一日を休会とし、来る六月二十二日定刻に本会議を開かれるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(石島秀起議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石島秀起議員)
 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれにて打ち切り、明二十日、明後二十一日を休会とし、来る六月二十二日本会議を開きますから、定刻に御参集願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

     午後六時十六分 散会


署名議員

                 議 長  石 島 秀 起

                 議 員  増 渕 一 孝

                 議 員  小 坂 和 輝

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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