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平成21年  予算特別委員会(第8日 3月19日)

1.開会日時

平成21年3月19日(木曜日)
  午後1時30分 開会
  午後5時 散会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(20人)
委員長 原田 賢一
副委員長 守本 利雄
委員 押田 まり子
委員 鈴木 久雄
委員 石島 秀起
委員 中嶋 寛明
委員 石田 英朗
委員 礒野 忠
委員 木村 克一
委員 鈴木 幸子
委員 中島 賢治
委員 田中 広一
委員 田辺 七郎
委員 志村 孝美
委員 渡部 博年
委員 青木 幸子
委員 小坂 和輝
委員 田中 耕太郎
議長 今野 弘美
副議長 高橋 伸治

4.説明員

別紙理事者一覧のとおり

5.議会局職員

土屋議会局長
遠藤庶務係長
土谷議事係長
横山調査係長
岡野書記
村上書記
武藤書記

6.議題

  • (1)議案第1号 平成21年度中央区一般会計予算
  • (2)議案第2号 平成21年度中央区国民健康保険事業会計予算
  • (3)議案第3号 平成21年度中央区老人保健医療会計予算
  • (4)議案第4号 平成21年度中央区介護保険事業会計予算
  • (5)議案第5号 平成21年度中央区後期高齢者医療会計予算
  • (6)議案第22号 平成21年度中央区介護保険事業会計補正予算

(午後1時30分 開会)

○原田委員長
 皆さん、御苦労さまでございます。本日もよろしく御審議のほどお願いをいたします。それでは、ただいまより、本日の委員会を開きます。

 第6款「土木建築費」について、質問者の発言を願います。

○小坂委員
 では、土木建築費、90分になりますけれども、よろしくお願いします。定刻には終わるようにいたします。

 日々、まちづくりのために何度も地元に足を運ばれている御苦労に感謝申し上げます。90分質問いたしますけれども、私の要旨は30字以内で述べるのであれば、これは今までの議員と同様の趣旨にはなりますけれども、住民の声を聞いて、きちんと説明責任を果たしてくださいという30字でございます。

 これから扱うテーマは、まず築地、2番目に月島・晴海エリアに関して。この月島・晴海エリアという表現は、佃、月島、勝どき、豊海、晴海と5地域あるんですけれども、一応中央区のまちづくりと開発の動向でそのエリアを月島・晴海エリアと呼んでいたので、それに従って、そのエリアを月島・晴海エリアと呼ばせていただきます。3番目に京橋エリア、4番目に日本橋エリアについて、5番目に住民主体のまちづくりに関して、それぞれ御質問させていただければと思います。

 それで、入るに当たりまして、きのう議員有志の方と懇談会をしたんですけれども、そのときに3月17日の鈴木議員の土木建築費の話の中で、議員のイメージの話というのがありまして、それのことで話題に上りました。そこで、私自身、どのような議員のイメージを持つべきかというのを自分自身考えてみたんですけれども、私は3つの立場に立って議員活動をしていきたいと考えております。

 まず1つ目は、中央区全体を見るという視点、これを忘れてはならないなと、日々思っております。宮沢賢治が雨ニモマケズで言っているところの、東に病気の子供あれば、西に老いた母があれば、南に死にそうな人があれば、北に訴訟やけんかのことがあれば、駆けつける、そのようなことで中央区全体の何らかの問題があれば、それにすぐに駆けつけていきたいと日々考えており、また今回も各エリアにおいて、そのような問題が生じたために、それを取り扱わさせていただいております。

 2つ目の立場といたしましては、これは私の専門ではございますけれども、小児科学を専門としております。科学を専門とする身となれば、科学的根拠というのはとても大事であり、それがそろってこそ初めて次の政治的な議論に至ると考えております。最近の状況を見れば、政治が科学の結論まで動かしているような、そのような感じを受け取ってしまいまして、そうであってはならないと私は日々考えております。

 3つ目の視点といたしましては、私は医師でございますので、人の健康、心も体も健康になっていただきたい。その場合に、体もという意味であれば中央区のところで自転車道がきちんと整備されたりとか、土手のところがきれいに整備され、そこが健康づくりの場となることや、心の健康というのであれば、それは各家庭、地域もそうですし、ハード面での建物もきちんと整備される必要があるのではないか。それを求めていきたいと考え、小児科医師という立場でありながら、この場所に90分用いさせていただいております。

 先ほどの鈴木氏のスピーチなんですけれども、私はこの予算特別委員会の中ですばらしいスピーチの一つであったと私は考えております。といいますのも、首都高の晴海線、あれはやはり豊洲のところでストップさせなくてはならない。そのためには東京都に対して再考を願うということが、まず第1の立場であるし、それがだめであればきちんと住民説明をしろと、そういうことを求めていかなくてはならない。私は、まさにその主張に賛成いたしますし、これは議員一つとなって、一丸となって東京都と闘っていくべきだと考えております。

 築地市場に入る前に、まちづくりのことに関しましては、まず共通する根本的な問題が3つ存在していると思っております。

 まず、1つ目の問題といたしまして、説明をきちんと住民にしていないのではないかというところの問題です。適切な時期に適切な内容を住民に情報を伝えて、また、それを受けて住民と情報交換をする、双方向性のコミュニケーション、これが足りていないのではないかと私は考えております。資料請求131でさせていただいておりますけれども、朝潮運河へ橋梁新設における予備設計概要ということで資料要求させていただきました。その回答が、設計概要1、測量調査、2、地質調査、(1)ボーリング調査、(2)室内土質試験、3番目、設計業務、(1)道路予備設計、(2)橋梁予備設計、以上の説明でこの予備設計の概要を説明してくださいという資料要求に対しての回答がこれでございます。これはまさに、住民に対してこのような説明をしているのではないかと私は考えるわけです。私は、やはり、どういうところをボーリング調査をいつやったとか、それで、どのようなパターンで橋をかけようと考えているかとか、そのような回答を期待するわけですよ。それなのに、資料131のお答えが、単にやるであろう計画調査を並べているだけなんです。恐らくこのような説明のあり方が住民に対してもされているんじゃないかと思いまして、こうであっては住民も納得しないと思うんです。私は、資料要求は企画部であれ、区民部であれ、福祉保健部であれ、すべて情報は出してくださっておりまして、私は出してくださった資料が、一生懸命出してくださったから、それに対してこたえようと思い、結構深く議論に及んだところもあるんですけれども、ここの資料の回答はいかがなものかなと考えております。

 これはここまでといたしますけれども、また、そのところで触れさせていただきますけれども、朝潮運河に、後のところで質問しますけれども、本当にそこに新しい橋ができて、人が4割そちらに流れるかどうかのその証明を後で説明をお願いしたいと思いますが、それはその款でまたお伺いしますが、よろしく御回答を考えておいてください。

 2つ目の根本的な問題は、東京都は地元自治体が見えていないということと、3つ目に東京都は団体自治の原則を守ってくださっていないんじゃないか、基本的にはこの3つの問題がまちづくりの問題として存在していると思っております。

 では、1つ目のテーマでありますところの築地市場に移っていきます。

 まず、築地市場、断固反対ということで我々中央区は臨んでいるところでありますけれども、ここで区長の姿勢をこの委員会や第一回定例会の中で聞いてまいりまして、1つには区長の姿勢、断固反対である、2つ目に現在地再整備は可能であると考える、そして、きのうの委員会で市場内のみんなが、それを再整備しようという意思が高まれば、それは可能であるというところまで発言なされました。このあたりのところから、区長に引き続き、もし可能であればお伺いさせていただきたいんですけれども、区長自身は断固反対と考えていらっしゃいますけれども、現段階において、まず何割ぐらいの区民や都民が断固反対であるとお感じになられていらっしゃるのか、そのあたりのことを区長にお伺いさせてください。

 2つ目に、現在地再整備は可能であるとお考えになられ、市場内の方々の意思が一つになれば、それは実現可能であろうというふうなことをおっしゃいましたが、中央区といたしましては、どのような支援を再整備するに当たってはしていくべきとお考えなのか、そのあたりをお聞かせいただければと思います。

 もう一つ、これも念のための確認ですけれども、市場にまつわる問題というのは、これは日本国憲法で言うところの地方自治体のあり方、団体自治のあり方と住民自治のあり方の団体自治のあり方ということに大きく反しているのではないかと。地元自治体の意見が一番尊重されるべきだということを無視して、東京都は話を進めてきている。少なくとも要望書とか意見書を出した場合は、それに関して誠実にこたえていくべきでありますけれども、それを平成10年から11年、12年と、その段階におきましては、全然それへの回答なく進めてまいり、今まで強引に進めてきたわけであり、この東京都のあり方というのは団体自治の原則に反しているのではないかと私は考えるんですけれども、そのことに関しての区長のお考えをお聞かせいただければと思います。

○矢田区長
 築地市場の問題ですね。区民の皆様方、どのくらい現在地を支持されているか、たしか世論調査をやって、7割ぐらいの皆さんが現在地整備ということを賛成されているということであります。

 また、現在地で整備するについて、できるかできないかということですけれども、私は昨日も答弁させていただきましたけれども、東京都を初め、業界7団体の皆様方、また周辺の皆様方の意思ですね、こうするんだという意思が一番大事で、それがないと、なかなか難しい。どんな手狭でも何でも、みんなでここでつくるんだという意思、一本になれば、これはお互いに知恵を出して工夫して、できるもの、こういうふうに考えているわけであります。

 それから、べき論ね。言われるとおりだと思いますよ、それは。本区にあるんですからね。そのべき論はそうであろうけれども、残念ながら、権限ですね、築地市場のあそこの用地、また築地市場を運営するのは東京都に権限があるわけでありまして、したがって、私たちの自由に、中央区という自治体の自由にいくのはなかなか難しいということではないでしょうか。だからこそ、私たちは区長会でも何でも、もっともっと自治権拡張、拡大ですね、これを主張して東京都とやり合っているわけでございまして、平成12年に都区制度ということで、基礎自治体を獲得したわけです。

 それまでは東京都の一つの内部団体であったところから一歩踏み出したということで、大きな成果となったわけですけれども、残念ながら、まだまだ不十分ですね。一般公共団体と比べると、もう雲泥の差ですね、権限。固定資産税から何から、普通の自治体ならば自分で自由にできるものが東京都に吸い上げられるということ、つまり今の都区制度というのは、東京都は広域団体であると同時に、主としての東京、一般公共団体の主としての役割も担っている、こういう位置づけであるわけで、なかなかそこのところで難しい。したがって、築地市場ということについても、運営も東京都が握っているということですね。その大もとが移転ということで意思を決めて突き進んでいるわけですから、これを引っくり返すのはなかなか難しい。したがって、私たち断固反対、そして現在地整備ということを求めておりますけれども、なかなかこれは難しいな、至難のわざだなと、こういうふうに思っているわけでございまして、昨日も議論といいますか、御指摘ありました。あれは正しいと思いますね。昨日なんかの、やはり国民の、それこそ意思がはっきり選挙を通じて出てくるわけですから、そういう意味では、ことしは選挙の年ということでありますから、どういうふうに出てくるか、これは私自身も注目しているところでございます。

 ただ、区の役割、これは築地市場だけではございませんから、さまざまな、子育て支援であるとか景気のほうから、築地市場だけで考えると、なかなか難しい点、多々あるんじゃないかなというふうに思っているわけでございまして、福祉、それから地域振興とか景気の問題もたくさんある中での一つが築地市場という位置づけではないかな、こういうふうに思っているところであります。

 以上です。

○小坂委員
 ありがとうございました。

 7割、8割の区民、都民が断固反対という意思があり、また、築地市場というのは確かに都の権限内かもしれませんけれども、その所在している場所、現住所地は中央区でありますので、中央区と東京都はそのあたりでは対等に交渉していく必要があると思いますし、そうであるべきだと思います。それに、そこで働いている人というのはやはり中央区民なわけでございますから、中央区は区民の意思、都民の意思を受け継いで、やはり断固反対で今後も進めていくべきだと私は考えます。

 引き続き、話を進めていきますけれども、2番目に、技術会議の報告に関して御質問させていただきます。

 ポイントといたしましては、973億が586億円と安くなったということですけれども、586億円もまだ土壌対策費に使わなくてはならないという問題を抱えております。また、22か月が20か月、2か月短時間になったということですけれども、非常に問題のある報告書であると思われます。1つには、内容以前の問題なんですけれども、報告書をつくるに当たりまして非公開であったというところ、これは全然科学的なあり方とは反しております。科学の分析というのは、万人の公開のもと、審議を進めていく必要があるのでありますけれども、それを全くの非公開で行ったというのは、これはとるべきことではない。

 今、技術会議のところで会議録を出してきておりますけれども、会議録と速記録が同じであるかというのはわからないわけであり、もしかして東京都は会議録として今出しているものが速記録から不都合な部分を削って、それで会議録として出している可能性もあるわけです。そのあたりのこともありますので、この会議録、それ自体をうのみにすることはできないんじゃないかなと考えます。また、企業名とか、一部不都合な部分がもしあったとすれば、そういうのは匿名化すれば、そこだけ伏せればすぐにでも公開できるし、そこを記号等で用いることによって会議自体も公開でできたはずなのに、これを非公開で行ったということは、そうであるべきではないと考えております。このあたりの非公開であったというところが問題でありますけれども、それはそれとして、さらにその内容面です。内容のところでどのような問題が技術会議の報告においてあると、区は認識しているか、そのあたりをお聞かせいただければと思います。

 また、あわせて、今後、中央区がやるべきことは何かということになれば、1つには、東京都はいまだかつて都民とのリスクコミュニケーションということを行っておりませんので、技術会議の報告、専門家会議の報告をきちんと都民、区民に説明する場というのをつくるよう求めていく必要があるのではないかと私は考えます。この場をきちんとつくることによって、まず報告を都民、区民にする。この場をつくっていくのを要求していく必要があると思いますけれども、このあたりに関してのお考えをお聞かせください。

 また、それ以外に何らかの、区として、区民や都民が7~8割断固反対なわけでありますから、そういう方々が住む、そういう方々を抱える地元自治体として、ほかに何かやるべきことがあれば、それに対してのお考えをお聞かせいただければと思います。

 よろしくお願いします。

○高橋副参事(都心再生・計画担当)
 技術会議の報告書に対する区の認識についてでございます。

 委員おっしゃられているように、非公開の中で行われて、議事録、一定のものが出たんですが、それに対してですけれども、その中についても、例えば個々の技術ですとか費用に関するものが非公開になっておりまして、実際どういうやりとりがされたのかという細部の検証というのはなかなか難しいのかなというふうに感じております。そういったこともありますので、また東京都からそういった説明を求めて、技術会議においてどういったことが行われたといったところをきちっと確認していく必要があるだろうというふうに考えてございます。

 また、リスクコミュニケーションについてでございます。

 中央区長名で東京都に要望書を出してございます。そうした中にでも、都民、また市場関係者に対して十分説明を行って理解を得ることということで要望してございまして、それに対する都の回答としましては、ホームページ等、パンフレット、広報誌、こういったことを通じて周知するとともに、関係区や市場関係者に対して十分説明をし、周知を図っていくという旨の回答をもらっておりますので、こうした中できちっとした理解されやすい説明がなされて、そうしたことに関して理解されることによって、土壌汚染対策というものは、きちっと安全・安心が確保されるのだろうというふうに考えてございます。

 それ以外の区の対策ということに関してでございますけれども、まずこういった説明が行われた中で十分な審議をされて理解をされると、市場関係者、都民の方、また中央区民の中の先ほど7割という、平成12年の調査ですけれども、そういった方が断固反対といったような調査もございますので、そういった方の理解を得て、土壌汚染がきちっとされるのかといったところが、まずきちっと把握できることがまず第一歩かなというふうに考えてございます。

○小坂委員
 ありがとうございました。

 技術会議や専門家会議の報告というのは非常に問題があるわけで、この一部は実際にさきの都議会でも議論され、比留間市場長が答えていらっしゃいますので、重複した問題点は避けたいとは思いますけれども、まず大きな問題としては、有楽町層は不透水層ではないということですよね。これは砂まじりのシルト層であって、これは難透水もしくは水を通しやすいということでありますので、このあたりを大丈夫と言い切っているところが一番の問題点でありますし、連続性がないという部分、これは5街区が2カ所ということであったんですけれども、私が資料を東京都に要求して、東京都水道局建設部設計課の資料を取り寄せておりますと、6街区のところあたりにもあるのではないかと私は思っておりますし、有楽町層のシルト層があって、その下に有楽町砂層があるんですけれども、そんなに単純に有楽町層のシルト層があって、砂の層があって、江戸川層があるとか、そんな単純なものでなく、シルト層があって、その中に一部砂の層がずっと、ここは汚染物質を安易に通しやすい砂の層が入り込んでいて、重層的に層が形成されております。上がたとえ不透水な部分であったとしても、その一部に顔を出した砂層があって、そこから漏れていって、不透水と言われる有楽町層、シルト層の下に汚染が長く分布している可能性も考えられるわけでありまして、単に有楽町層、上の部分がきっと安全と言われても、これは疑わしいと考えております。底面管理するということですけれども、それも10メーターメッシュのところのワンポイントのところであるかないか、それも、中間地点も有楽町層と現地盤面の中間の部分の地下水のサンプルしかとっていないわけで、ベンゼンとか重金属は下に沈殿するという形からすれば、その2ポイントだけでは汚染を見逃す可能性があるわけです。そのところからすると、汚染の見逃しも可能性としてはありますので、これは汚染が今までわかっているところの有楽町層がないという部分や有楽町層に汚染がしみ込んでいるという部分、また有楽町層の間に入っている砂の層で汚染がもっともっと広がっているという可能性があるというところから考えると、汚染はもっと深刻なのではないかということが考えられます。これらに対してきちんと説明を、まず都はすべきだと考えております。

 また、バイオ処理とか加熱処理とか洗浄処理とか言っておりますけれども、これは、そちらも御存じのように東京ガスが1回やったのに失敗しているということでありますので、これがきちんと成功するということを、信頼できる技術であるということをもっと証明する必要があるのに、それをしていない。また、それらの処理をした後、土壌を再利用するというふうなことを言っておりますので、加熱処理、洗浄処理ができなかった場合に、それを再利用してしまいますから、余計に汚染土壌が残るというリスクは存在し続けるわけでございます。

 また、短期に地下水を浄化するというふうなことを言い切っていますけれども、このようにシアンが25%のエリアで広がっている地下水をそう簡単に短期に浄化するということは、非常に難しい。地下水をAP2メートルからAP1.8メートルに管理するということですけれども、地下水の時間変異というところを考えたり、有楽町層のある深さが場所によって違うわけで、1.8メートルで果たして管理できるかということの証明がない。

 また、ソイルセメントの遮水壁が水を通さず、地下水汚染が広がらないというふうなことを言っておりますけれども、それの証明もなされていないということで、汚染は今後も引き続き続いていくということが考えられます。そういう状況において、少なくともそんな状況において、都がすべきことを、私が思うに、まず着工までに敷地全体が環境基準以下になったということをどのように証明するのか、きちんとそれをどのような形で証明し、そのことを実行し、それをすると言ったことをいかに担保していただけるのかということをきちんと東京都に求めていく必要があると思います。

 2つ目に、ベンゾ(a)ピレンの公表のおくれがあったように、このようなことが二度と再発しないように、どのように対応してくださるのか。公表のおくれとか情報の隠ぺいとか、そういうことはなきようにしていただきたい。そのことが起こらないということの担保をいただきたい。

 3つ目に、今後、約1,000地点のボーリングをやるわけであり、有楽町層にまでやはり調査をすべきではないか。

 最後に、やはりバイオ処理でも加熱処理でも洗浄処理でも、現地土壌を用いて実証実験をする必要がある。

 これらのことをきちんと東京都は少なくともやる必要があると考えております。これらのことをきちんと説明することをぜひ東京都に求めていっていただきたいし、これらのことを公開討論の場でやりたいわけです。あちらの専門家会議、技術会議の方々のおっしゃった先生方と東京都の方、また都議会議員の各党代表の方、それらの方をお呼びして、こちらもそれらに反することの結論を出している日本環境学会とか専門家の方々をお呼びして、公開討論をぜひ実現させていただいて、私が読んだだけでの問題点ですけれども、専門的な立場で問題点を議論し合っていただきたいと私は考えますので、このような公開討論の場をぜひ設けていただくか、そういう場が設けられるのであれば、それに対して中央区も何らかの形で参加していただきたいと考えます。

 そのほかにも、中央区は、断固反対をするという区民、都民が7割、8割いらっしゃいます。中央区がやるべきことといたしましては、築地市場現在地再整備を実現するための支援策の検討をしていく必要があると思いますし、また再整備できないという理由を東京都は言ってきておりますけれども、それに対しての東京都への反論をきちんと提出する必要があると思います。

 また、繰り返しになりますけれども、これから1,000カ所土壌汚染調査を行うわけであり、それに対しての報告をきちんと受けることの要望をする。

 そして、5つ目に、環境アセスメントをする。その進められていく中におきまして、中央区も、区長の意見を出す場において、東京都の出してきた結論を専門的な立場の方の意見も入れながら回答をしていく。また、新しい築地をつくる会を近々行うとか、築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会を行うということでありますけれども、これらに対してもきちんと公開をしていく必要があると思います。断固反対をするのであれば、もう一度署名等をとって、もしくはアンケートでも構いませんけれども、本当に断固反対の意見をもう一度きちんと評価する、酌み上げるということが必要なのではないかと私は考えます。

 これら述べさせていただきましたけれども、環境アセスメントにおいて中央区側の意見を出すときに、専門家をお呼びして、そういう方々の意見も反映しながら環境アセスメントに対して中央区の回答をつくることに関してお考えをお聞かせいただきたいのと、新しい築地をつくる会を開催するに当たっての方針ですけれども、これは断固反対するという方が7~8割いるのであれば、断固反対ということの方針のもと、この新しい築地をつくる会を開催していくべきと考えますけれども、それに対してのお考えと、築地市場地区の活気とにぎわいづくり委員会を開催するのであれば、それは非常に大事な会であり、地元の声を吸い上げる重要な会でありますから、必ずそれは公開していただきたいし、公開が無理であれば議事録をきちんととって、それを提出していただきたいと考えますけれども、このあたりに対してのお考えがあればお聞かせください。

○高橋副参事(都心再生・計画担当)
 環境アセスに関しましては、区に移転照会等来たときには、所定の手続にのっとって区のほうの手続を進めていきたいと、今時点では考えてございます。

 また、新しい築地をつくる会の名称を断固反対に直すべきということに関してでございます。

 この新しい築地をつくる会は、断固反対する会をやめたということではなくて、新しく発展的にさせたという会でございまして、万が一にも備えてという場面も想定してということで、現在地再整備という立場は崩さず、それは全く変えてございませんので、そういった中で、東京都が市場移転を強行する中で、万が一ということも検討していかなければいけないというようなことで発展的に会をつくりましたので、そういったことから名称を変更させていただいたという経緯でございますので、そうした中で今後ともやっていきたいというふうに考えてございます。

 また、会の公開ですとか議事録の公開につきましては、新しい築地をつくる会を今後立ち上げていきますので、そういった中で検討させていただきたいというように考えてございます。

○小泉企画部長
 新しい築地をつくる会の開催でございますけれども、この間、18年の2月ですか、開催をした以降、開催をしてございません。そういう意味で、この間、東京都がそのときに築地市場の移転といった方向で強く考え方が打ち出されて、そういう方向に整理をしたわけですけれども、この間、土壌汚染の問題がクローズアップされて、大きく環境が変わってきたという状況がございますので、まずはそういった状況の変化と、これまでの東京都の取り組み、専門家会議あるいは技術会議、この辺の、これから東京都から説明を受けますけれども、そういった状況をまずはこの会の開催で御説明をしていくという考え方で現在はおりますので、そういった点でお含みおきいただければと思います。

○小坂委員
 少なくとも、新しい築地をつくる会を今後早々に立ち上げていただき、立ち上がっているのであれば開催していただき、その中には区民、都民が8割反対であるということでございますので、その意思も反映しながら、またさまざまな角度から、万が一の場合もしくは再整備をするための支援はどうあるべきか、さまざまな観点から検討する会であっていただきたいと思います。また、築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会、これはなかなか公開では難しいというふうなことも聞いておりますけれども、少なくとも議事録はとって、それを我々に見せていただきたいと考えます。強くお願いして、次に移らさせていただきます。

 次、月島・晴海エリアのことに関してお伺いさせていただきます。

 これは、今までの予算特別委員会で何度も出ているところのものでありますけれども、勝どき駅の混雑や晴海通りのトリトン方向の混雑を緩和するということの問題に関して御質問させていただきます。

 勝どき駅の混雑や晴海通りトリトン方向の混雑というのは、絶対に解決しなくてはならない問題であると考えます。根本的に解決を考えるのであれば、この前、鈴木委員がおっしゃったように、大江戸線の、そのあたりの抜本的な解決法というのが1つあるでしょうし、もしくは私は、これもどちらかの方も述べられたことがあるかもしれませんけれども、晴海通りの地下を掘っていくと。その地下歩道をつくるというのが抜本的な改善のあり方だと考えております。ただ、これは朝潮運河まででいいではないですか。そこで、もしその先、進みたい人には深く掘って、朝潮運河を越えて地下歩道を進めていけばいい。これが一番抜本的な歩行者の歩行量を改善する方策でないかと私は考えます。また、今後、晴海三丁目の部分、五丁目の部分でマンションがたくさん建つわけであり、そうなった場合のそちらの住民による歩行量の増加を考えた場合に、その地下道が両方の歩行量を改善する、これこそが抜本的な解決のあり方ではないかと私は考えます。

 朝潮運河の新しい橋をかけるということでありますけれども、これに関してどれだけの歩行量の改善が見られるかというところ、私は何度もそれに対しての根拠ある回答をお願いしてきたところでありますし、今回もそれの回答を求めたのでありますけれども、その回答は3割から4割歩行者専用橋を利用すると想定した回答を下さっているわけです。私は、3割、4割が減るという、その根拠を出していただきたいのに、そちらが3割か4割想定したから、歩行量が改善されているデータを出しているわけです。私が言うなら、これは1割しか減りませんので、だから私の想定は1割しか減らないという想定であり、混雑は続き続けるという根拠になります、この資料132の分析に従えば。そうでありますので、歩行量を減らすということを考えた場合に、そのような地下道を今後つくるための資金をためるためにも、ここは無駄遣いをすべきでないというのが私の考えであります。

 また、防災面のところに関しても、そのエリアは2方向性はきちんと確保されているわけであり、防災面で安全確保をもっともっとしなくてはならない箇所というのは、月島の長屋の部分とか、そちらのほうが危険じゃないですか。防災面で解決すべき問題というリストアップから見れば、あのエリアはもっと低いわけです。そこからそういう判断を用いた場合は、防災上の理由というのは理由にならないわけです。歩行量は減らない、防災上の問題にもならない、防災上解決すべきということも理由に立たないということであれば、やはり朝潮運河の新橋というのはもう少し考える必要があるんじゃないか。

 それに、今、予備設計をするということであったわけですけれども、その概要を求めたところ、全然回答にならない回答が返ってきているわけでございます。それは本当に、今、進んでいるんですか。ボーリングはきちんとでき、住民説明会したんですか。38回回ったということですけれども、住民説明会はそのうち何回ですか。住民説明会を何回開催したのかだけ教えていただければと思います。

 あと、ボーリング調査をまだしなくてはならないわけじゃないですか。そうなった場合、予備設計がきちんと立っていないのに、その先の設計の計画、これは予算づけできないんじゃないんですか。まずは、それを見て、ここで出された予備設計をこの場で議論して、それでよしで、先の設計の計画を予算で通すことができるのではないですか。このあたりの順序がおかしいのではないかというところが、私のプロセスのところの疑問です。

 ですので、私がお伺いさせていただきたいのは、実際に歩行量というのが減るのかどうか、そこをお伺いさせていただきたいのと、計画の進みぐあい、また何回地元説明会をしたのか。本当に歩行新橋ができることによって歩行者のほうが改善されるのか。晴海側のほうからも見て、トリトンスクエアという、いわゆる山があるわけです。山を越えて、その新橋を晴海の人が渡るかとなると、そういう心理も持たない。トリトンを突っ切るわけですから、晴海の上に一回上って、庭園みたいなところを抜けて、エレベーターでおりて、それからもう一回、歩行新橋のところへ行くわけですから、晴海二丁目の人もそのような渡り方は、私はしないと思うんですけれども、そのあたりの心理的な分析、できますか。このあたり、御回答いただければと思います。

 お願いします。

○近江道路課長
 初めに、資料番号の131番の予備設計概要について御説明申し上げます。

 私どものほうにいただきました要求の内容が、朝潮運河への橋梁新設における予備設計概要(平成20年度予算計上)というようになってございましたものですから、当初は現在進めております予備設計の概略をお示しするものかと思いましたが、ただし書きのほうに20年度予算計上ということがございましたので、そのとおりに資料を用意させていただいたものでございます。

 続きまして、月島の密集地区の対策が優先であり、橋は防災上の理由にはならないということでございますが、今回の橋をかけるということにつきましては、防災上の目的に加えまして、歩行者混雑の緩和というようなところをうたっているものでございます。橋をかけることで、月島の密集地区における災害をすべて、防災を賄えるという目的で行っている橋ではございませんので、その辺は橋をかけることと密集対策とは、私どもは別のものと考えてございます。

 次の、ボーリングは行ったのかということでございます。

 私どもは、当初、月島四丁目と勝どき二丁目の2カ所でボーリングを予定してございました。月島四丁目のほうではボーリングをさせていただきましたけれども、勝どき二丁目につきましては、ボーリングに先立ちまして説明をということがございましたので、ボーリング調査をするための説明会というものを別途開催したものでございます。したがいまして、ボーリングにつきましては、2カ所のうち1カ所行ったという状況でございます。

 次に、住民に対しての説明会は何回やったのだということでございます。

 昨日の委員会で申し上げました38回のうち1回目は環境建設委員会の報告でございまして、以後37回につきましては住民等への説明ということでございます。37回の中には漁協等の関係機関も含まれてございますけれども、大半は住民への説明ということでございます。

 それから、トリトンの山を越えるのか、私はしないと思う、心理的分析はどうなんだということでございます。

 確かに、今かけようかとしているところにつきましては、トリトンが立ちはだかっているというような状況にも見えますけれども、晴海二丁目のマンション建設現場等からやってくる住民につきましては、晴月橋がバリアフリー化されていないために、勝どき駅に向かうときには晴月橋を渡らずに平行移動いたしまして、新橋を渡ることが可能となるという点で、バリアフリーに寄与できるものというふうに考えてございます。

 続きまして、歩行者通行量が3割から4割減るという想定をしたということでございます。

 シミュレーションを行うに当たりましては、シミュレーション自体が模擬実験ということでございますので、どういったような想定をしていくかということで、お示ししました資料にございます報告書等を用いて3割から4割の削減が見込まれると私どもは想定したものでございます。委員のほうでも1割の削減が見込まれるということでございますので、新橋は歩行者数の削減にはつながるということは御理解いただけたものと思ってございます。

 私のほうからは以上でございます。

○越地土木部長
 人間の心理のところまで分析してどうかというようなお尋ねがございましたが、私、勝どき駅の混雑の状況を、実はもう朝7時半から8時過ぎ、9時ぐらいまでずっとホームの上で見ていたことがございます。ホームの上に人がたまると、必ず両方に分かれるんですね。やはり人は込んでいるほうを避けて、なるべく短時間で出られるようにというふうに考えます。

 それで、3割から4割減るのは根拠は何だとおっしゃいましたけれども、出入り口のつくり方によっては、そちらが利用しやすければ、必ずそちらがふえます。そういう意味では、我々は半々ぐらいになるんじゃないかなと思っております。当然、いい出入り口を交通局と調整しながらつくるという前提でございますが、少なくとも3割ぐらいの方は新橋のほうに流れるように、これは出入り口をきちっとつくってまいります。そうしたときには、資料にもございますように、自由な歩行ができるような環境まで改善ができるだろうというふうに考えたものでございます。

 それと、もう一つは反対方向ですね。晴海二丁目等に今度新しくお住まいの方、わざわざトリトンの山を越えるのかとおっしゃいましたけれども、山ではなくて、トリトンのところはちょうど二丁目側から来ると信号機を渡って、今は階段でございますけれども、例えばエスカレーターをつければコンコースのところまできちっと上がれます。それから、それを抜けたところで今の橋のところに出られるという状況がございます。我々、どういうふうに歩行者動線が描けるのかという形で、エレベーターの位置、そういったこともすべて調査をした上で考えているものでございますので、特に晴海二丁目の方々等にとっては、新しい橋は最短距離で行かれる。特に、雨の日等には有効な動線になるということで考えてございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 初期設計のところにそのような説明があるとうれしかったんですけれども。

 ただ、実際にその3割減ればいいんですけれども、やはり私の考えは、根本的な解決は晴海通りの下の地下歩道をつくるということで、ダイレクトに大江戸線のホームから地下歩道、そこのホームから出たところからダイレクトに地下歩道をつくってしまうというのが一番根本的な解決方法じゃないかなと私は考えており、であるがゆえに、このようなところで予算を使うよりは、それに向けてためておくほうが必要なのではないかと考えております。ただ、おっしゃるように、もし晴海二丁目、これからはそちらの人口がふえるわけなので、それに対しての対策として、そのようなエレベーターがあるのであれば、やや改善されるかなというところは私も少しは気を持ちましたので、もしこれをやるのであれば、そのあたりの工夫をぜひお願いしたく考えております。

 また、橋をかける理由が、もう一つの橋がバリアフリー化されていないからというのは、それはめちゃくちゃな言い訳だと思います。我々は橋のバリアフリー化をしていく立場であり、その橋をほったらかしにしておくのはいかがなものかと思いますので、これは、私も図面を見ると、ピノキオ幼児舎月島園の前のところはスロープの傾斜が2つあるわけですよね。その緩い傾斜をもうちょっと緩くして、一方のほうを階段の部分もスロープにするとかすることで、そこは車いすが通過できるように改善できると思いますので、新橋ができたから、だから晴月橋をそのままほっとけばいいというのは本当にひどい言い訳ですので、早くこの晴月橋もバリアフリー化を考えていただきたい、真剣に考えていただきたいと私は強く願います。及び、晴月橋を自転車が通行するのも非常に危険なわけで、自転車通行帯をきちんと描いてください。あれは本当に危険ですので、お願いしたく考えております。早急に対処をお願いしたく考えます。

 次に、京橋エリアの話に移らさせていただきます。

 これに関しては、湊二丁目東地区都市計画に関してなんですけれども、これに関して附帯意見が都市計画審議会で出されました。湊二丁目東地区におきまして、本計画の具体化、詳細化に向けては地区内権利者の意見のさらなる把握に努め、より良好な市街地を形成する観点から、必要に応じて計画の変更も視野に入れたさらなる改善を行うよう指導されたいというふうな感じの内容だったかと思いますけれども、ここで、そのあたりの住民の方々からお話を私がお伺いするに、例えば1月26日とか1月27日に区長あてに要望書を出したんだけれども、全然その返答がないということや、その要望書の内容がD3街区をA街区のところに持ってくると。あのまま計画が進めば、両方の建物に挟まれて、D3街区というのは非常に不幸な状況になるわけでございまして、それを変更するような考え方もあるということを区の方もお答えしていただいたんだけれども、そのあたりの考え方が引き続き担保されるのかどうか、このあたりのことをその要望書は求めておりますけれども、このあたりのお考えをもう一度お伺いさせていただければと思います。

 また、その要望書の中にあると思うんですけれども、個別建てかえを望む方々へのサポート体制を充実してほしいというような意見もあったかと思います。それは、弁護士等の相談できる方をぜひ雇っていただきたいというふうなことでありますけれども、そのあたりの要望書への返事やD3街区のこと、また個別建てかえの支援体制の整備に関して、お考えをお聞かせいただければと思います。

○吉田副区長
 湊二丁目東地区につきましては、現実の問題として、昭和59年から始まり平成3年に終わったすごい底地買い、地上げの嵐の中を、あの街区をどういうふうに復旧するかということで、平成7年から地元で苦闘しながら都市計画案までまとめてきたものでございます。そんな中で、今御指摘いただきましたD3街区の問題につきましては、我々としても、現状の途中経過でD3街区となっている。そのときには、実はD3に存在する権利者の方が、この形で置いておいてくれ、ヒアリングも要らないよというお話もあったもので、そういう形でD3の街区をしたけれども、それが都市計画上必ずしもいいものではないということは我々も十分承知しているから、ただし書きを含めて、逆にその分についてはきちっともう一度地元の意向を十分把握した上でお話を聞きましょうということをただし書きでつけさせていただいて、私どもとしては、都市計画を決定したわけでございます。

 当然、D3街区を変更するということになりますと、再度都市計画の変更になりますから、D3-1を変えますから、であるからには、当然、そこにお入りになる権利者の個々の御意向を聞かなきゃいけないので、私どもは3月31日までにきちっとお話を聞きたい、一軒一軒お話を聞きたいということで地元にお話をしているわけでございます。私ども、15人までヒアリングをさせていただきましたけれども、一部、地権者の会が30人いらっしゃるそうでございますが、そのうち15人の方まできちっと私どもお話を聞いたところで、個別の面談はボイコットというお話がございました。ボイコットってどういうことなんですかということになると、突然、位置を変えた形でヒアリングしてくれないと困るというようなお話がございました。そういうことが確定しないと、位置を変えるということを約束してくれないとヒアリングは困るというようなお話がございました。これは、位置を変えるかどうかということも含めて、個々の意見を聞かないと確認ができませんからということでお話を申し上げて、基本的に、今、その点、小坂委員は地元の方からお話をお聞きでしょうけれども、私どもと地元の間で3月31日が無理になったけれども、ゴールデンウィークまでにきちっと全部の地権者のお話を聞きましょうということの約束はでき上がっておりますし、その前段の段階で、今、小坂委員がおっしゃられた、いわゆる個々の建てかえ街区の方についての権利擁護の問題についても含めて、区側と反対する会との間できちっと前提の話し合いをやって、やった上でヒアリングに入って、5月のゴールデンウィークまでに30人の地権者全員にもう1回話を聞いて、その聞いた結果として都市計画を変更すべきか否かということを話し合いするという段取りになっております。

 小坂委員に申し上げますけれども、そういう方々も30人いらっしゃいます。そういう方々が30人いらっしゃいます。ただ、100人以上の地権者の方が、再開発をやりたいと言っている100人の方もいらっしゃる。私どもが都市計画を変更することも含めて、D3街区の変更について、ただし書きに載せるについては、反対する方々にもお話をさせていただきましたけれども、賛成をする方々にもそういうただし書きを出させていただきますよということを含めてお話し合いをしながらまとめているわけでございまして、一つの主張でなくて、いろいろな多角的な主張を聞きながら案をまとめなきゃならないですから、ある部分の話だけを極端に拡大してお話ししたのでは、話はまとまらないわけですから、その点はぜひ御理解をいただきたい。

○小坂委員
 御説明ありがとうございます。

 では、一応確認させていただきたいんですけれども、D3街区の個別の話し合いをして、それで、その方々がD3の形をAの前面にしたいということの話があれば、それを考えたように変更もするつもりなのかどうか。念のための確認ですけれども、今の話をお伺いすればイエスという回答だと思うんですけれども、それでよろしいですか。

○吉田副区長
 土地というのは、それぞれ価値を持っているわけですから、例えばそこのD3が現在ある土地の面と、取りついている道路の幅員も違いますから、今度、D3を南側に振りましたというと、前面の道路の状況が違っている。当然、価値が変わりますね。そういったところを含めて、それは賛成をする権利者の方々も、それでいいよという御了解を得ながら、位置としては変更するわけでございますので、それはケースとして、当然そういうこともあり得ますねと、御質問についてはあり得ますというふうにお答えをいたしますけれども、必ずそうなるかどうかについては、地元の中できちっとお話し合いをして、全部が納得した上でそうするかどうかということになるということだけは御理解いただきたい。

○小坂委員
 非常に難しいというのはわかりましたが、結構、以前の2月8日になされたURによる地元説明会の中の議事録によると、ある質問の内容がD3街区を変更してA街区の南側につけることを約束してくれるか、中央区は見直すと約束しているというふうな質問でありました。回答が、中央区がD3街区を南側にすることを約束したということではないと認識していますというUR側か進める側の回答だったわけで、これを聞いたら、そのように方向性としては考えてくださっているということを聞いて、その都市計画のほうを我々も賛成のほうに持っていったけれども、これだけの回答を見ると、約束がほごにされるのではないかという不安を、D3街区の方々や地元の方が持ってしまいますので、その不安をなくすような、丁寧な説明をぜひ中央区の側もやっていただきたいと思うんですけれども、非常にそれは難しい内容ではありますけれども、そこまでやはり踏み込んで説明する必要があると思うんですけれども、いかがですか。

○吉田副区長
 そういう踏み込んだ説明はきちっとしているわけでございまして、逆に、その説明に対して、ここで振りかえることを約束できないならおかしいよとかという形で議論が出てしまうと、話が進まなくなるわけでございます。これは、客観的に全体の調整の中で案をまとめる過程でございますから、ある部分の発言の中で、可能性としてはあり得るけれども、最終的にこれはみんなの御了解を得る事項ですから、その御了解を得てから御返事申し上げますよというような内容自体は、全く正しいわけでございまして、その御了解を得てからという部分だけを取り上げて、それでは約束してくれないんだからおかしいよという話になってしまいますと混乱をいたしますので、その辺だけは御理解いただきたい。

○小坂委員
 当然の話であり、その計画に参加している方々のほぼ全部の同意があって、つけかえがなされるわけであり、その同意がなければ、それはつけかえることはできないという、当たり前な話の中でD3街区の方々は不安に思っているんだと思いますので、このあたりの丁寧な御説明のほどをよろしくお願い申し上げます。これも重ね重ねお願いしたく考えております。お願いします。

 では、次の話題に移らさせていただきます。

 京橋エリアの2つ目の話題といたしまして、歌舞伎座の件があります。

 歌舞伎座を保存すべきだということの考えは、多くの議員が考えるところであり、これは11月の定例会でも取り上げられたりもしておりましたが、それに関して、まず地元はどのようにこのことを理解して、この計画をのんだのか、このあたりの経過を。すなわち、地元はあの外観等をきちんと保存するという形のもと、のんでいるのではないかと私は思うんですけれども、この都市計画のデザインでスケッチされてきたファザードが余りにもシンプルであったがために、このようなファザードのあり方が地元の望んでいる形、歌舞伎座の外観の保存とはえらい違うんじゃないかなと思うんですけれども、これあたりは地元は納得しているのかどうか。どのような理解のもと、地元は歌舞伎座の計画を受け入れたんでしょうか。

○望月地域整備課長
 歌舞伎座の建てかえにつきまして、地元の理解ということでございます。

 当然、歌舞伎座の建てかえにつきましては、地元の方に御説明、当然、パース等も含めて計画の御説明というものをしております。その中で御理解をいただいているというふうに考えてございます。

 また、歌舞伎座の建てかえにつきましては、さまざまな検討を事業者のほうでされたと。その結果、取りまとめられているものが今回の計画となっているというふうに考えてございます。戦後の改修から約60年も経過しておるわけでございますけれども、その60年の間、長きにわたりまして地域の皆様に親しまれてきた現在の歌舞伎座、この特徴ある外観、例えば晴海通りから見たシンメトリーな建物の外観であるとか、あるいは唐破風等、特徴ある意匠、こういったものを今回の計画では引き継ぎながら、継承しながら、計画されていると聞いております。また、再利用できるものについては、調査の上、再利用すると。区といたしましても、今後の詳細な設計に当たりまして、現在の歌舞伎座の外観や特徴ある部分につきまして継承されるよう、あるいはそういった再利用についても、再利用できるものは再利用していただくように要請してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 例えば、環境建設委員会の資料7のところで出されているようなイメージパース、晴海通り側からのような、このようなシンプルな外観を地元の方々は納得されているというふうに理解してよろしいんですか。

○望月地域整備課長
 計画の中身を説明する際には、そういったパースも用いながら説明されていると聞いてございます。デザインにつきましては、その考え方はいろいろあるかと思います。また、デザインだけではなくて保存に対する声、あるいは新しい歌舞伎座に期待する声、さまざまあるかと思います。また、そのデザインの特徴についてどのように継承しているのかについても、さまざまな動きがあるかと思いますけれども、そういったものにつきまして、今回の新しい歌舞伎座のパースなどを用いまして説明した上で、デザイン協議会等、御理解いただいたというふうに聞いてございますので、そういった意味では、その受けとめ方はまたさまざまでございますでしょうけれども、そういった御理解をいただいて、今回の計画にまとめられているというふうに考えてございます。

○小坂委員
 今回の計画なんですけれども、これは建物の耐久性がどうもまずいのではないかというふうなことで建てかえの方向に行っているわけですよね。歌舞伎座再生検討委員会報告書というのが社団法人日本都市計画学会から出されているわけですよね。この中で、これは、私は日本建築学会の図書室で借りれるわけで、その資料、この検討をもとに言っていると思うんですけれども、耐久性の問題はこの報告書等々とか読み取るに、まだまだあの外観はもつのではないかということでお話を進めたいわけです。

 なぜなら、この耐久性というところの問題で言われているところのコンクリートの強度、これがそれら報告書の中には「163~240kgf/?」、ちょっと読み方はわからないんですが、このような状況にあって、コンクリートのサンプルなんかを圧縮して強度を見るみたいなんですけれども、当時の水準が135という値で、極めて強度は保存されているというデータが出されているわけです。

 2つ目に、外装モルタルの浮きやはがれがあるということですけれども、これらは構造強度とは関係ない。

 3つ目に、コンクリートが中性化されてきているというふうなことを書かれていて、だめだということですけれども、これは昭和59年度の調査のときに平均深さ44ミリメートルまでコンクリートの中性化があったということですけれども、平成11年度の調査においても、全平均として45ミリメートルということで、中性化の進行が進んでいないわけでございまして、コンクリートの中性化も余り問題ない。また、コンクリートの中性化に対しては、再アルカリ化という手法もとって、もう一回中性化したものをアルカリ化に変えるという手法も使えると言われております。

 鉄筋のさびに関しても、ほとんどがそのさびのグレードが1か2ということらしいんです。一部では確かにグレード3の部分があって、これに対しては修理すべきだというふうなことも言われてはおりますけれども、鉄筋の状況も大丈夫だということです。

 最後の5点目として、この建物というところの構造設計者は、内藤多仲という方で、これは建築学の分野におきましては耐震設計の代名詞のような、日本を代表する構造学者がつくっているということで、東京タワーもこの方がつくられたそうなんです。それほど耐震構造の専門家がつくられたものなわけであり、耐震性も大丈夫であると。

 コンクリートも大丈夫、中性化に対しても対処できる。鉄筋も大丈夫ということからすると、それを保存できることは可能だと私は考えるんですけれども、それをもう寿命だからというふうな考えで、だめということで説得しようとしているわけです。このあたりはもっと科学的な分析をこの報告書に加えて、分析していく必要があるのではないですか。

 歌舞伎座は、その外観というのは多くの日本人が認める日本の伝統の心たるものであり、銀座のシンボル的存在であるわけであり、これを安易に壊して、このようなシンプルなファザードにしてしまうというのは、私はいかがなものかと。中央区としては、これを保存していく方向で都市計画で審議していくのが筋じゃないかなと思うんですけれども、このあたりに関して、まず耐震性とか耐久性とかは問題ない。そういうふうなデータが出ている以上、それを根拠にした建てかえの話は成り立たないのではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。

○吉田副区長
 委員、申しわけありませんが、その報告書も御覧いただくとおわかりですけれども、その報告書には建築学会長も参加をして、一応基本的には建てかえせざるを得ないということのニュアンスは、学会長も参加した委員会の中で検討しているわけでございます。翌年に学会から、その表面の意匠等について、現在の貴重な外観を尊重しろということでの要望書が出ておりますけれども、それを保存しろという形では建築学会も言っておらないわけでございます。

 委員、大変申しわけありませんが、委員は地質学やら建築学やら大変詳しいわけでございますけれども、ただ、申し上げますと、コンクリートで表面から、例えば45ミリというと、実際には鉄筋がもう配置されているところに中性化が進んでいるということなんです。それと、これは過去の来歴でございますけれども、確かに内藤多仲先生がつくり、岡田信一郎先生がつくった建物ですけれども、そこにはやはり空襲があって、一番真ん中にあった大きな破風が壊されている。それを今はトタンで再構築している状態ですから、通常の中性化の状況と、それはやはり違っていくだろうと。

 今のデータだけで、今日のデータの部分だけでなくて、個々の進行ぐあいの測定の中でも確実なことは言えないという部分があって、今回建てかえというふうになったということでございますので、それは私がこう判断するとか、残すべきではないかというものではなくて、それを判断するのはやはりその建物で不特定多数の多くの方々を集める事業者のほうが、この建物で安全かどうかということを含めて基本的な判断をするわけでございますので、その部分において、私どもが、それでは区民に親しまれた外観なり何なりを守ってくれよという要望はできますけれども、その部分について、こうしなさい、ああしなさいということを私ども区が申し上げるところではないということを御理解いただきたい。

○小坂委員
 まず、科学的な検討が足りていないわけであり、これは副区長も私も素人でありますけれども、私は千葉工業大学の山崎先生から御指導いただいて、この方の報告から判断すると、全然耐久性や耐震性は大丈夫だというふうに御指導いただいているわけでありますし、またこの検討委員会の報告書が出されたのが2005年12月であり、その後ですよ、日本建築学会、これは3万5,000人の会員を有する建築学会がそれに対して要望書として、やはり保存していくべきだというふうなことの、その後です。メンバーは幾ら入っていようが、その後に日本建築学会は要望書を区と松竹のほうに出して、外観の保存をしていくべきだと言っているわけです。また、この3月ももう一度日本建築学会は理事会を通して、この保存を求める要望書をもう一度、回答してくださいというふうなことを決められたわけで、回答を求めているわけです。

 でありますから、中央区としては、これはやはり銀座の顔なので、中央区としては、これは保存してくださいということを区長がこの前の11月の第四回定例会のときに御回答したように、外観の保存を要望していくというのがやはり中央区としてのあるべき姿ではないかなと。これは、確かに松竹という一民間の持ち物ではありますけれども、かといって、この計画におきましては、高層化というのを認めているわけであり、それによって地元には風害とか日照の話とか、それらの負担をかけてくるし、また、東京都が認めるところの景観計画に反するような建物を認めているわけでありますから、であれば、区としては、そこは強く、民間企業であれ、言っていけるわけです。ここは、中央区としては、日本人の心でありますあの前面の外観は、少なくとも守っていく必要があると私は、中央区としてはそれを守るべき立場にあると考えておりますけれども、いかがお考えでしょうか。

○吉田副区長
 いろいろなお立場で御議論はあるでしょうけれども、私どもは銀座地区については、大変申しわけありませんが、これは平成9年から地元の中に入って、いろいろなルールをつくりながら、最終的にはこの建物のあり方について、私どもの区にいろいろな手続に入る前に、銀座のデザイン協議会というところに諮って、地元の方々がその景観のあり方について検討をし、それで、検討をした上でオーケーだよというものを我々は法的な手続の中でやっているわけでございます。これは要綱の流れでもそうやっております。それは御確認いただいているところだと思いますけれども、その部分について、銀座のデザイン協議会についても、建築物の高層部分の高さの問題についてはいろいろ問題があって、ちょっと高過ぎるんじゃないかということを含めて地元との協議があって、高さは縮めてきたわけでございますけれども、外観のデザインについては、実はこの部分については、大変恐縮ですけれども、3年間以上、地元と私ども区と松竹とやはり話し合いを重ねてきた上での話でございますから、そういう部分について、デザイン協議会として、先ほど地域整備課長からお答えをしたとおり、地元のデザイン協議会が了解をしているわけでございます。

 大変申しわけないですけれども、それを一部のデザイン協議会とか言っては困りますよ。まち全体で、それを酌み上げるために何年間かずっと活動してきているんですから。その上でやってきているところで、一応歌舞伎座の心は残っていると銀座の人が考えているんですから。了解しているんですから。そのことについて、私どもはそれなりの判断として尊重せざるを得ないということです。

○小坂委員
 大前提が、まず崩れているわけです。この外観は保存できるというふうな、一部学会、日本建築学会という3万5,000人の学会から、保存できるという報告であると。そこからして前提が崩れているわけなので、その後の議論は成り立たないわけです。もう壊さなくてはならないからということで、銀座デザイン協議会の方々は説得されたのかもしれない。

 だから、まずはこの検討会の報告書の内容から、本来なら議論していくべきじゃないかなと私は考えますし、また銀座の方々が考えるというのは、まさにデザイン協議会の方々は長い間、議論を重ねてきたというのは認めますけれども、かといって、日本全国の方々から、これを保存してくださいというふうな声が届いているわけであり、その声の期待にこたえていくのも必要なのではないかと私は思っております。

 今後のあり方として、ですので、少なくとも都市計画審議会におきましては、この検討報告書を委員各自に配っていただきたいと私は考えますし、それの科学的な分析を、まず加えていただきたい。専門的な方々の意見も聞いていただきたい。できれば、日本建築学会の方々の専門家の意見もその審議会の場で、お呼びして、ぜひお伺いしていただきたいと私は考えております。これは、それが保存できないという結論にはならないんです、これを読んでも。そこからして前提が崩れておりますので、ですから、銀座の方々も、本来なら、あのシンボルは守りたかったんだけれども、やむを得ないという結論を出したのかもしれないんです。ここからまず戻って、検討を加える必要があると私は考えます。少なくともそのような都市計画審議会でさらなる御議論をお願いしたく考えますが、いかがですか。

○吉田副区長
 前提が崩れているんだと決めつけているのは小坂委員でございまして、その部分、客観的な事実としてそうなのかどうかということについては検証する必要があるわけでございまして、その部分、検証が必要なような建築物について、所有者が不特定多数の多くの方々を集める建築物として、やはりこのままではいかんという判断をしたとすれば、それはそれなりに尊重をしなきゃいけない。

 それと、そういうことを含めて、大変恐縮ですが、私ども景観上の問題等については、やはりその地域にふさわしい建築物かどうかということを地元の方が判断するのが正しいのであって、そのことについて、ある特定の個人の人が、例えば小坂委員でもいいですよ。どうあるべきだというふうに申し上げるのは、これはおかしいだろうと。やはりその地域の建物として歴史的なものも含めて適切であるかどうかを判断するのは、やはり地元の人なんですよ。その手続はきちっと踏んでいるわけだから。そのことは十分わかっていただきたい。

 もちろん私どもの都市計画審議会において、委員御指摘のような問題も含めて慎重審議をされるでしょうから、その部分についてはきちっと議論をしていただくことについては、私どもも当然だと思っておりますけれども、その点は我々がその議論を行えるような資料も提出しろと言うのであれば、資料も提出させていただきますけれども、その上でも、やはり地元の意向というのはそういうものなんだと。そのことを大事にしなきゃいけないんだということを御理解をいただきたい。

○小坂委員
 私の意見で言っているのではなくて、私は日本建築学会の方々に御指導いただいて述べているわけでありまして、ですので、ぜひ都市計画審議会で審議を深めていただきたいと思います。

 また、地元がよければいいということですけれども、中央区はちょっと特殊でありまして、中央区の地元というか、中央区は地元であり、かつ全国区なんでありますから、日本全国の声を聞いていくのも必要なのではないかと私は考えます。歌舞伎を愛する方々の声も聞くべきだと思います。皆さんがそれを望んでいらっしゃるわけなので、そのあたりをもう一度、都市計画審議会で十分検討いただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

 では、次に移りますが、日本橋エリアに関してです。

 これは、コミュニティバスに関してなんですけれども、これも何度も取り上げさせていただいておるんですけれども、交通不便地域の解消に関してなんですが、産業会館やさわやかワーク中央や日本橋馬喰町、横山町、東日本橋、このあたりは交通不便エリアだと思うんです。この方々を救うというか、このコミュニティバスが貢献するという意味合いで、私は江戸通りをずっと来て、清洲橋通りで右折するのではなくて、そのまま江戸通りを真っすぐ行って、靖国通りで右折して、両国橋西で左折して、ずっと行く。そして、さわやかワーク中央の前でとまる。その後、左折して、清杉通りを南下する。そして、清洲橋通りに出るというふうな迂回をしてあげるべきだと私は考えますし、これは障害のある方々の親御さん方が強く望んでいらっしゃることでございます。ぜひさわやかワーク中央にバス停をつくっていただきたい。これをお願いしたく考えております。

 どれだけ距離が伸びるかということですけれども、同じ地点に江戸通りから来て、清洲橋通りを右折しての距離は380メートルです。私が言ったこのような、ちょっとぐるっと回るような感じのやり方では、その距離は1,280メートルです。900メートル余分にかかるわけですけれども、北循環と南循環の差は1キロあったわけですから、このやり方をとることによって、距離自体は同じ距離になるわけです。

 それですので、ぜひさわやかワーク中央や、それだけでなくて面的な広がりを持つところの繊維問屋街の場所の発展や産業会館というのをもっと活性化しなくてはならないじゃないですか。あそこへの足、また日本橋の一番北側の方々の足となるためには、その路線の変更は私は必要と考えますけれども、このあたりの御見解をお聞かせください。

○弦間土木部管理課長
 コミュニティバスのルートについてのお尋ねでございます。

 特に、東日本橋エリアというところでございますが、コミュニティバスにつきましては、現在第3回目の導入の検討委員会ということで、実施計画をつくられたという段階まで来たところでございます。昨年から検討をしてきたところでございまして、ルートにつきましても、最初に素案、それから基本計画案、基本計画案をパブリックコメントを12月から1月にかけて行って、また意見をいただいたところでございます。

 確かに、パブリックコメントの中でも日本橋地区へのルートということで意見をいただいております。その中で、区の考え方ということで整理させていただいたところでございますが、やはり東日本橋、それから馬喰町付近でございますけれども、こちらにつきましては地下鉄等も既存の鉄道、それからバス路線もございますが、こういったアクセスが一定程度確保されているというふうに理解をしておりまして、ルートにつきましては、委員御提案の奥まで入るという形にはなってございませんけれども、そこの近くを通っているわけでございまして、現在実施計画案を今回また再度パブリックコメントを16日からかけております。4月7日までですか、かけてございますが、またここでも意見をお聞きしまして、今後、実施計画案からさらに第4回の検討会を7月に予定しておりますけれども、ここで最終的に決めていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 時間も迫りましたので、この件に関してはここでは終わりますが、ぜひコミュニティバスがだれの役に立つべきかとなった場合に、やはり高齢者や障害のある方々の足になるべきであり、それを考えた場合はさわやかワーク中央の前にとまってあげることで、彼らは仕事にありつけ、かつ仕事の訓練をすることができ、それがまた地域貢献にもつながっていくわけでありますので、ぜひこの部分は御検討いただければと思います。

 時間になりましたので、あと2点だけお伺いさせてください。この質問で終わらさせていただきます。簡単な質問なので、すみません。

 1つは、都市計画審議会なんですけれども、議事録をアップしていただけるところの検討はどうなったか。もう一つは、中央区のまちづくりと開発の動向、これは今3があるんですけれども、平成15年3月なんです。これ、早急に新たなものをつくって、今後の参考にすべきだと考えるんですが、この2点です。

○田村都市計画課長
 都市計画審議会の議事録でございます。

 こちらにつきましては、今、他区の状況等、いろいろ調べてきてございまして、ホームページ上でのアップについても、現状つかんでいるところでは11区ほどでそういった対応をしているという状況でございます。ただ、対応の仕方については、それぞれ内容等によって氏名等をどうするかというのは、各区個々個性を持った対応の仕方をしているような状況が見られますので、それらも含めて、本区といたしましても、今後対応について検討していきたいというふうに考えてございます。議事録そのものは公開の対象ということで、いつでもそういった御要請については対応させていただいている状況はございますので、今度使いやすく、見やすくということの観点から、少し研究をさせていただいて対応していきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

 それから、公社のほうで作成しております今の図書の件でございますけれども、実は作成をいたしてございますけれども、13年以降の状況について、今、それを有料で頒布している状況でございますけれども、そこでお求めがなかなかなくて、非常に今その部分の対応が難しい状況だというふうに考えてございます。そういった中央区のまちづくりの動向等をまとめて、また住民の方々にお知らせする方法については、また別途の方法等も含めて少し検討させていただければというふうに考えてございますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○小坂委員
 すみませんでした。以上で終わります。ありがとうございました。

○石島委員
 「土木建築費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後3時30分に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 それでは、午後3時30分に委員会を再開いたしますので、御参集を願います。

 暫時休憩いたします。

 御苦労さまです。

(午後3時2分 休憩)

―――――――――― ◇ ――――――――――

(午後3時30分 再開)

○原田委員長
 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

 「土木建築費」について、質問者の発言を願います。

○田中(耕)委員
 それでは、よろしくお願いいたします。

 まず、本区の緑の問題でお話をお伺いしたいというふうに思います。

 本区の緑被率、よく問題となるところでございますが、23区の中で22番とか23番というようなお話がございまして、当然都心であるということを考慮に入れても、やはりちょっと厳し過ぎるのではないかということで、ふだんから改善をしていただいているということもお伺いしております。しかし、その上で、やはりさらなる努力をどのような形で行っていくのかという大方針を、まずお知らせしていただきたいというふうに思います。その上で、東京都は、今般というか、先般出ました10年後の東京という大計画の中で、都の緑地倍増計画ということをオリンピックとも関連して打ち出してきまして、その中で本区の京橋、築地地区ですとか月島地区にかけて、かなり大きな地域で緑地を倍増するというようなことで大きな予算もつけるということが計画の中に明記されておりますので、その東京都との連携のとり方、どのような形で向上していくのかというのをお示ししていただければというふうに思います。

 また、緑という観点で質問させていただきますと、こちらは一部教育問題にもかかってきますけれども、学校ですとか公園の芝生化についてなんですけれども、大変私は興味を持っておりまして、本区ですと当然日照の問題ですとか敷地の問題、それからやはりメンテナンスの問題が一番大きいかと思いますけれども、なかなか芝生化できている場所が少ないと。こちらも東京都としては今後3年間で学校の校庭を3か年で300個、50ヘクタール相当を緑地化するというふうな計画もございまして、この計画の中に中央区がそもそも含まれているのかどうかというのがわからなかったものですから、その辺の情報がございましたらお知らせいただきまして、また、こちらもそういった公園や学校の芝生化、東京都との連携ですとか、国との連携も含めて本区の考え方をお知らせください。

 また、先ほど来、近ごろ話題になっておりますところで、芝生の鳥取方式ということで、グリーンスポーツ鳥取ということで、鳥取県の一部で行われている先進的な取り組みで、費用が非常に安い芝生化の仕方があるというお話がマスコミ等で結構話題となってきているところもございまして、これも本区の、ある意味自然にとっては厳しい条件下で採用できる場所というのは限られているかとは思うんですけれども、やはり導入の検討はすべきだと思いますし、実験的に取り組みを行って、まずは初めの一歩を踏み出さないことには、その後の発展につながらないというふうに考えますので、ぜひ公園の一部、芝生化の取り組みなどを始めていただきたいというふうに思うんですけれども、その点についての御見解をお知らせください。

 また、あわせて、これも東京都の施策とも重なってまいりますけれども、景観の誘導区域ですとか、それから屋外の広告の撤去の問題がございまして、やはり本区の晴海地域ですとか浜離宮がその対象地域となっていて、具体的に事業者に対して広告の撤去を求めているということをお伺いしておりますので、この現状と、本区独自でやはりこういったことを進めていくようなことができないのかどうかということも踏まえてお知らせいただければというふうに思います。屋外広告、日本ですと、どこでも大きな看板が出ていて、海沿い、非常に大きな看板が出ていて、どこからでも見えるというのが一つの特徴ではありますけれども、やはり景観という意味では、昨今かなり問題になってきておりますので、本区の景観という観点からもお知らせいただければというふうに思います。

 まずは、以上の点、よろしくお願いいたします。

○宮本公園緑地課長(参事)
 緑の関係でございます。

 まず、緑被率でございますけれども、現在22位でございます。平成8年度から平成16年度にかけて日比谷公園約1.1倍分の緑がふえました。本区の特徴といたしましては、周辺区のほうはいろいろと民有地の屋敷林とか、あるいは畑だとか、そういったものが開発とか、あるいは相続により滅失してしまう可能性がかなりあるんですけれども、本区のほうはなくなる緑は余りないというふうな中で、これからは基本的にはふえていく一方というふうな考え方をしておりまして、これから屋上とか、あるいは河川沿いの今コンクリートで覆われているところの通路とか、今、積極的に緑化をしておりますけれども、そういう中で、今後の新しい基本計画では平成30年に12%まですると。そういうふうな目標を立てさせていただいているところでございます。

 次に、東京都との連携でございますけれども、東京都のほうも緑被率について目標を掲げているわけではございません。公園の面積をふやすとか、公園あるいは学校の緑なんかも含めて1,000ヘクタールをつくるとか、また街路樹については、御存じのように50万本を約100万本にするというふうな数字は出ておりますけれども、緑被率を掲げているわけではございません。そういう中で、街路樹などについては、東京マラソンコースを中心に、特に中木を、人の背丈ぐらいの木を植えることによって倍増するというふうな計画にしております。私どもも、今般策定しました基本計画2008の中では、10年間で街路樹を約20%ぐらいふやす、778本ふやす計画を持っておりまして、これは主に歩道の拡幅によって新しくつくるという計画にしております。これは、純粋な高木でございます。そういう中で、東京都がカウントしようとしている中木についても、積極的に東京都に協力する形と言ったらおかしいんですけれども、そういうことで中木を植える計画を立てておりまして、それはカウントしておりませんけれども、それも含めると、区のほうの緑をふやすというのが、東京都の街路樹にかなり貢献する形になるのかなと考えております。

 それから、芝生化の話でございますけれども、公園については、できる限り土の部分とか、あるいは土ということになれば芝生ということをできる限り確保していきたいと考えております。そういう形で、舗装される面をなるべく少なくしたいと考えておりまして、今後、積極的に土あるいは芝生の確保に努めてまいりたいと考えております。

 それから、鳥取方式、申しわけございません。私、不勉強で存じておりませんので、これから勉強させていただきますけれども、芝生化についてはかなり安くできる方法というのはもちろんございます。芝生自体はそれほど土の厚さを必要としないところがございますので、簡単にパレットといいますか、ある程度もう規格化したようなものではめ込んでいけば、1平米当たり1万円ぐらいでできるとか、そういうかなり安いものもございます。いずれにしても、安ければいいというところではありませんので、きちんと検証をして、取り入れられるものがあれば取り入れることも積極的に考えていきたいと考えております。

 私のほうからは以上でございます。

○奥田教育委員会庶務課長(参事)
 学校の校庭の芝生化についてでございます。

 東京都のほうにつきましては、学校の芝生化については東京都全体の公立学校を対象にしているということで、基本的には本区の学校もすべて含んだところで東京都のほうは計算をしていると理解しております。

 それで、本区の場合でございます。中央区の場合の校庭につきましては、委員御存じのとおり、狭隘な敷地に建っておりますということで、非常に校庭が狭いという面がございます。そのようなところで芝生をつくるということでいたしますと、まず1点問題になりますのが、いわゆる芝生の養生期間のときに校庭が使えなくなるということでございます。それから、もう一つは校庭が狭い上に、生徒たちがそこで運動あるいは休み時間の遊び、そういうもので踏みつけられるということに伴います芝生の傷み方が激しいというようなこともございます。また、芝生につきましては、基本的には日影のところであれば芝生は育たないということがありますので、そういう点もございます。

 ただ、芝生につきましては、委員御存じのとおり子供の情操教育あるいは芝生については夏涼しいとか、環境保全の関係でも非常にメリットがございます。そういう点におきまして、中央区といたしましては、できるだけ校庭のところで芝生の緑化について積極的に進めていきたいというふうに考えてございます。現在のところ、中央小学校と久松小学校にはそれぞれ屋上の150平米ほどを、芝生あるいは緑化を進めてございます。今言いましたように、中央小学校の屋上、それから久松小学校の屋上にはそれぞれ150平米の芝生、そして常盤小学校や月島第三小学校では屋上緑化、いわゆる庭園風なものをつくってございます。城東小学校におきましてはレンゲ畑のようなものを、100平米ほどですけれども、つくってございます。そして、月島第一小学校につきましても、21年度の大規模改修の際に屋上のほうに一部芝生化を予定しているところでございます。

 そういう意味で、中央区につきましては、校庭でできない部分については壁面緑化、屋上緑化、そういうものでなるべく補てんしていきたいというふうに考えているところでございます。

○弦間土木部管理課長
 屋外広告物の撤去に関するお尋ねでございます。

 来年度予算といたしまして、新規事業として、文化財の庭園等景観形成特別地区内の屋外広告物撤去等助成ということで1,599万円の予算を計上させていただいているところでございます。屋外広告物については、当然許可が必要になってくるわけでございます。これにつきましては東京都の屋外広告物条例に基づいて許可をしているところでございますが、この改正がございまして、この中で景観形成特別地区に指定されたところ、それから都内の庭園や臨海部、こういった景観を維持・向上させるために、今まで許可されていたものが規制されるという形になりまして、屋外広告物を撤去しなければならないという状況に至ってまいりました。したがいまして、その撤去の費用を、今まで許可していたものですから、撤去の費用を助成しようということで、これは東京都、中央区が3分の1ずつ、事業者が3分の1を負担して撤去していこうというものでございます。その先ほどの予算でございます。

 予算の内訳でございますが、中央区内にこれに当てはまるところが8カ所、21年度ではかかってきますので、8カ所分の撤去の費用ということで計上させていただいたところでございます。したがいまして、区で3分の2をこの歳出の予算でございますが、3分の1は歳入のほうで東京都のほうから来るということで、区の持ち出しは3分の1でございます。そういった状況でございます。

 それから、もう1点、本区独自にこういった規制ということでございますが、これにつきましては、やはり屋外広告物は東京都の条例に基づいて行ってございますので、区で独自にというのは難しい状況でございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。

 本当に質問しておいて、先ほども申し上げましたけれども、本区、都心区でなかなか場所がそもそもないというお話を常日ごろから、逆に言うと、してしまうんですけれども、だからこそ徹底的に一度力を入れて、もちろん今も緑をふやすという活動をしていただいているわけなんですけれども、さらに集中的に大規模に行う時期ですとかやり方を考えてもいい時分なのではないかというふうに考えております。

 芝生化に関しまして、なかなかやはり難しいという御回答ではございましたけれども、先ほど来ちょっと御案内しました鳥取方式というのが、私も別に直接詳しいわけではございませんけれども、かなり費用的にも安いことで全国的に注目されていて、視察者が絶えないというようなお話も聞いておりますので、これが直接本区に採用できるかどうかは別といたしましても、新しい方式ですとか、暫定的にでも取り組むような姿勢というものをぜひ強めていただきたいというふうに考えております。

 次の点で、1点お伺いいたします。

 今般、マンション条例ということで、マンションの管理組合やその他、維持管理につきまして条例を制定化するという予定もございますけれども、本区、人口がふえているということが常日ごろから言われておりまして、これもずっと言い古されているお話でもございますけれども、やはり昔から住んでいらっしゃる長期在住の方と、新しい区民の方の連携をどのように図っていくかということにつきましては、これも対策を講じていただいているということも認識しておりますけれども、やはりもう一歩踏み込んだ新しい提案ですとか形で進めていかないことには、なかなか相互理解が図れないのではないかというふうに感じております。

 一昨日ですか、自民党の鈴木委員のほうから、新しい方が来ては、風紀が乱れるとまではおっしゃっていませんが、わかっていない者がいろいろ発言をするというような趣旨の御発言もございまして、私、新住民としてはちょっと胸が痛むところもございますけれども、しかしながら、やはり新住民の方、新しく移ってこられる方は広いこの東京の中で中央区を選んで移ってきておられるわけですから、非常にお目が高いというか、見識が高いというふうに、私自身も含めて自画自賛してしまうところでございます。要するに、賢い方しか来ないというぐらいの御認識をお持ちいただいて、そういった方の力をどんどん活用するためには、生まれも育ちもこのまちだという方と、中央区がすばらしいと思って移ってこられる方と、どうやったら連携がとれるのかというのをちょっと何かしら、私自身もいつも考えておりますけれども、もう一超えアイデアが欲しいのではないかというふうに思っておりますので、何かそういったマンションの入居段階からの仕組みもそうですし、それから、これも一部してはいただいていますけれども、もう少し交流会のようなものを広げていけないかと。

 先般、日曜日でございますかね、日本橋蛎殻町で蛎殻町の集いということで町会関係の方が人形町、蛎殻町の歴史の勉強会ということで、新しい方も来てほしいというようなことでまちに張り紙もございまして、私もお邪魔させていただいたこともあったんですけれども、なかなかいい取り組みなんですけれども、やはりいかんせん新しい方というのは本当にごくわずかしか訪れていなくて、まちにある張り紙だけで新しい方というのは取っつきにくいというところもあるでしょうし、古くからお住まいの方も広げていきたいというお気持ちがありますので、そういったことを区としてサポートをもっと積極的にできないのかということをお伺いします。

 以上の点をよろしくお願いします。

○小池区民部長
 新しく住民になられた方と、それから前から住んでいる住民の方の交流の問題、これは大きな課題として私どももとらえているところでございますし、委員の御意見の中でもそうしたことはたびたび指摘を受けているところでございます。今回、マンションの適正管理条例を御提案させていただいている中で、そうしたマンションに居住される方、特に新しい方が多いと思われますけれども、そうした方々と地域のコミュニティとのつながりを、仕組みの上でどういうふうにつくっていくかということで、今回もいろいろ提案をさせていただいているところでございます。こうしたものも含めながら、さまざまな工夫をしていく必要があるだろうと思っておりますけれども、やはりお一人お一人の意識の問題、生活様式の問題、こうしたものが絡んでおりますので、なかなかに決定打というふうな形は難しいのかなと。やはり着実にさまざまな分野で取り組んでいく必要があるだろうと思っております。

 とりわけ交流が進むというふうな期待ができますのは、防災の面あるいは教育の面であろうと思いますけれども、それ以外にも文化活動あるいはスポーツ活動、それから各種のイベントへの御参加というような形で、少しずつ参加をされて、参加された方が口コミでまた仲間を広げていただくというようなことが必要になるだろう。そうした意味で、私ども、そういう機会をさまざまなところで用意をさせていただいておりますので、また委員からの具体的な御提案があれば検討してまいりたいと思います。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。

 既存のさまざまなそういった防災、教育、文化のイベント等で関連していくというのは当然だと思いますし、今、現実にそうなりつつあるということは大変喜ばしいと思うんですけれども、逆に言うと、やはりそれを主目的としたイベントですとか、後押しというのはもう考えてもいいというか、考えざるを得ない状況になっているというふうに思えますので、既存のイベントはもちろん既存のイベントで、新しい方も、昔からお住まいの方も交流するというのは当然としまして、交流を積極的に後押しするためのイベント、企画、仕組みづくりに関しましては、行政のほうにも非常にアイデアや意見を広く求めたいというふうに考えておりますので、ぜひまたよろしくお願いいたします。

 私のほうは、以上で終わります。

○石島委員
 第6款「土木建築費」の質疑も終了したと思われますので、次に第7款「教育費」の質疑に入るようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 それでは、理事者席の移動を願います。よろしいでしょうか。

 それでは、第7款「教育費」について、理事者の説明を願います。

○小泉企画部長
 (説明)

○原田委員長
 それでは、早速ですが、第7款「教育費」について質問者の発言を願います。

○石田委員
 何日この日を待っていたことか。ようやくしゃべる機会を得ました。しゃべっていてはいけないんですね。質問しなくちゃいけないと言われております。

 きのうは幼稚園、きょうは中学校の卒業式ということで、私も中学校の卒業式、幼稚園の修了式に行かせていただいて、幼稚園は年少の小さい子たちが途中で出てきて、お兄さん、お姉さんたちに向かってお話しする、一緒に歌ったりするんですが、ようやくおむつがとれたようなこの子たちが本当に卒園するというような、2年かけて教育というのはすごいもんだなというふうなことをつくづく感じさせていただきました。教育の大切さ、この時代の子供たちがやはり礼儀正しく、きちんと返事を大きな声でする。そして、お父さんやお母さんに向かって、私がなりたいのはパイロットですとか、宇宙飛行士ですと。それから、とてもびっくりしたのが、幼稚園の先生になりたい、女の子が2人おりました。ところが、何年間か出ていて初めて私、聞いたのは、男の子が2人、幼稚園の先生になりたい、こういうことを言っていました。すごいな、これはやはり先生、実は幼稚園の主任の先生が男の先生でした。ああ、すばらしいな、先生の影響力というのは大変なものがあるなということを感じて、子供たちの膨らむ夢を大いに応援したいなというふうに思った次第です。

 きょうは中学校の卒業式。中学校の卒業式では、大変すばらしい卒業式でありました。実は、名前を呼ばれているときに、名前を呼ばれて、はい、という返事がなくて、次の方へ行くというのが何人か、休んでいる方がおりました。その中に1人。あっと私、思いました。実は知っている方のお子さんでありますが、小学校のときから実は、いわゆる不登校という状況になっていた子が卒業であります。

 かつて私、この教育の質問をさせていただいた折に、不登校について、とうとうとしゃべり過ぎまして、先輩から注意が来まして、もうそろそろ質問しろということだったんですが、きょうもそういうメモが回ってくる前まで、ちょっとしゃべらせていただきたいなと思っているんですが。不登校のお子さん、このお子さんがこれからどういう人生を送っていくのかなと思ったときに、ぜひとも私は、その方が目の前にいるわけではないですが、大いに私は頑張れと。お父さん、お母さん、頑張りなさいと声をかけてあげたいなと。そのときに、先輩から私、注意されたのは、ようやく義務教育が修了して、9年間、卒業という中で、子供が、親が、プレッシャーから解き放たれた瞬間なんですよと。だから、プレッシャーから解放されて、これから人生、まだまだ長い人生をどうやって生きていくのか、どういうふうな生き方を選択していくのか、その子の持つ大事な人生を親御さんがしっかりと見てあげる、これが大事なことだなというふうに、私、実は言って、私自身の経験を踏まえて発言したものでした。

 公人であるからして、私どもの区議会議員がそんなことを言うべきでない、先輩からお叱りを受けました。要するに、公教育を否定しちゃいかんよと。私はそんなつもりはありませんでした。ないけれども、やはりこれから、それはプレッシャーに子供たちあるいはお母さんたちの、お父さんたちの、私がそうでしたから言うんですが、だれか私が言うから間違いないと言った人間がいますけれども、自分で経験しているから言えることなんですけれども。公教育の大切さをつくづく感ずる一方で、そういうところに何か問題が生じて、学校に出られない、学校で授業が受けられない、というような環境になってしまっている子たちもいるわけで、その子たちにぜひとも、親御さんに、この中央区にも相当いらっしゃると思います。頑張れ、これからの人生長い、しっかりと見てあげてほしいというのを、きょうの卒業式の日に名前を呼ばれていた方を私は頭に描きながら、親御さんを頭に描きながら、そう申してあげたいなというふうに思っているところです。これは勝手な発言をさせていただきましたけれども、教育というのはそういうふうに公教育、そして家庭での教育というものが相まって、地域との教育が相まって成り立つものであるというふうに、私の持論でありますので、この辺を踏まえて質問をさせていただきます。

 そんなことで、教育の中央区。区長が常々標榜されておりまして、大変すばらしい教育がなされているなというふうにも私、思ってはおるんですが、中央区らしい教育ということは一体、教育の中央区という根拠といいますか、らしいというのは一体どこにあるというふうに教育委員会ではお考えになっていらっしゃるのか。そして、その中で精神的な取り組み、いろいろ新聞をにぎわすような、えっ、こんなことをやるのかというような取り組みを他区でしたりしているところがありますけれども、むしろ中央区の場合はちょっと教育委員会、保守的じゃないのと言われるような、耳にすることもあるんですが、ただ、それは悪口ではなくて、何も新しいことをやればいいというものではありませんから、教育というのは時間をかけてやっていくものですから、成果が出るまでに時間がかかる。そうなってくると、こんなことをやってみたらどうだいと言って、ぽんと飛びついてやってしまって、失敗しましたでは済まないんですよね。その時代の子供たちはとんでもないことになってしまう。そういう意味では、保守的な部分もあるのかもしれない。だけれども、独自性と言える取り組みとは一体何があるのかなということで、まずはお伺いしたいと思うんですが、よろしくお願いします。

○齋藤教育委員会次長
 まず、中央区らしい教育とは何かというような御質問でございます。

 大変難しい質問でございまして、例えば中央区には歴史と伝統を持った学校が非常に多くございます。そこは当然、地域とのつながりといいますか、結びつきが非常に強いということで、地域に支えられながら学校を運営しているということでございます。また、区立幼稚園を見ますと、幼稚園1園を除くと、すべてが小学校と併設幼稚園という形になってございまして、これは本区が就学前教育にこれまで力を注いできたということのあらわれかというふうに考えてございます。また、たしか平成11年だと思いますが、全国に先駆けまして教育環境に関する基本条例というものを制定いたしまして、本区の特性を踏まえながら、教育環境全体を向上させていくという取り組みを進めているところでございます。

 このように、本区の歴史と伝統を大切にしながら、新しい時代の教育ニーズと申しますか、そういったものにもきちんと対応できる質の高い取り組み、これを教育活動全般にわたって行っているということが、本区の教育の最大の特徴の一つではないかというふうに考えているところでございます。

 個別の施策、いろいろ独自性を持った施策もございますけれども、今後、来年度、実は教育振興基本計画というのを本区で初めて策定する予定でございます。今後、この計画のもと、中長期的な目標を持って、さらに本区にふさわしい教育を推進していきたい、このように考えているところでございます。

 以上でございます。

○石田委員
 わかりました。

 答えるほうも大変難しいでしょうし、一体何かなということで言いますと、具体的に何をやっているから教育の中央区と言えるのかというと難しい話でありますから、これは抽象的なところで議論になってしまうなというふうに思うんですが。今おっしゃっておりました今年度予算にも入れております教育振興基本計画ということで、これは中長期的なビジョンをここでうたっていかれるんだろうというふうに思うんですが、それで具体的な書き込みが少しできていくのかなというふうに思うんですが、このあたり、詳細がよくわかりません。どのような基本計画になっていくのか、これからだというふうに思うんですが、計画の一端でもお聞かせいただけたらと。

 それから、学習力サポートテストという、新しく中央区独自でテストして、一般質問でもたしかその質問が出て、教育長がお答えになっておりましたけれども、この学習力サポートテストということで、中央区独自でおつくりになるということなんですが、このあたりのことをお聞かせいただけますでしょうか。

○齋藤教育委員会次長
 教育振興基本計画について、私からお答えさせていただきます。委員おっしゃるように、具体的な計画の検討は新年度に入ってからというふうに考えてございますが、この計画には今後、本区がどういう教育を目指すのかという、目指すべき教育の姿あるいは施策の基本的な方向、それから重点的に取り組む施策、あるいは例えば中央区ならではの小中一貫教育とか、特区制度の活用、こういった先駆的な取り組み、それから教育を進めていくのは当然教職員でございますので、そういった教職員、人材の育成に関する内容、こういったものを総合的に取り込んで、いわゆる教育の中央区ビジョンとも言えるような基本的な計画をつくってまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○和田指導室長
 学習力サポートテストでございますが、このテストは、本区で平成15年度から今年度まで行っておりました中央区の到達度診断テストにかえて行うものでございます。これまでの到達度診断テストにつきましては、例年ほとんど同じ問題を出題しておりまして、その年度ごとの児童・生徒の学力の傾向というんですか、学年単位、学級単位での傾向を知るためには貴重な、経年的なデータも出ますので、非常に貴重なデータでございました。それはそれとして授業改善プラン等に生かしておりましたが、今回、学習力サポートテストというふうに名称を変えまして、内容の見直しを図りましたのは、一番大きな点は、まず個人の学習の課題が明確になるような、そういうテストにしようではないかと。中央区独自の問題をつくって、それぞれその学年のテスト結果の分析を一人一人丁寧に行って、どの子がどういうところに課題を持っているのか、それをまずそれぞれ出してみようではないかと。それがクラスの集計であり、学年の集計であるということです。

 それから、もう1点は、それぞれその集計結果、それを学習診断カルテと仮に呼んでおりますが、それを、中学校を卒業するまで、中央区で義務教育を修了するまで引き継いでいって、一貫性のある教育をやっていこうということでございます。このことによって、子供たちがテストの特別な時間ということではなくて、自己の学習課題を振り返って、自分がどこに目標を持ったらいいのかというようなことが明確になりますし、教師側からすれば指導の目標がより明確になるものであると、そのような認識のもとに実施するものでございます。

 以上です。

○石田委員
 診断テストのほうからまいります。

 今まで、小学校の低学年からずっと中学に至るまでの継続性のある学習の記録と、またどこに弱点があるのか、どこを伸ばせばいいんだろうということを子供ごとに生徒ごとに捕捉していくということは、大変難しい部分もあるなというふうに思うのは、私は実は、公教育でここまできっちりむしろやってくれたほうがいいなというふうに思っているほうなんですが、逆に、反対。これはちょっと行き過ぎじゃないかと思われる方の予測をすると、予測してもしようがないんですが、これは例えば結果が、子供一人一人の弱点やら何かが全部そこに記録されていきますので、言ってみれば、背番号じゃないけれども、記録が例えば外部に漏れてしまうというおそれもあるだろうし、それをきっちりやらなくちゃいけないし、それからそこまで管理をしていっていいのかというような問題もあると思うんですが、塾ではこれはもう普通に、当たり前にやっていることだと思うんです。なかなか義務教育、公教育の中ではこういったことはしにくかったことなんだろうと思うんですが、勇気を持って踏み出していただいたのかなと。

 要するに、学力をぜひとも上げてほしいという親の願いも、これは一方であるわけで、それに対して塾で補っていて、言ってみれば私立に受験をしていくというような子供たちが多かったりする地域もあったりするわけです。そういう意味では、塾に頼るということではなくて、公教育の中でしっかりとそこのところを、やはり子供の全体的な底上げをぜひともしてほしいなと。伸ばせばいいところはどこなんだということをやはりしっかり見きわめて、おしなべて全部が全部同じように、算数も国語も何も全部得意ですよということは、人間だからあり得ないと思うんですよね。それぞれがみんなそれぞれの課題を持っていたり、特徴を持っていますので、それを見きわめていってもらうということは、教育の中で大事なことだなというふうに思うわけです。ぜひともこれからの、21年度予算化されて実施されていくわけですけれども、間違いのないように、しっかりと計画と方向づけを、新しいことですので、やっていただきたいなということを要望しておきます。

 それから、教育振興基本計画でありますけれども、いろいろと出ておりました、中央区として一体何をなしていくのかということをしっかりと書き込んでいくということで、その中で私、大変気になっているのは人材の育成ということ。どちらかの区では教員、教師の自前のといいますか、区で独自で教員を採用していくというような動きがあるとか、そういったのを耳にしたことがありますが、やはり中央区の先生方、いい学校であるというふうな定義を、例えばあるとしたら、よい学校とは一体何だというふうに言われたときに、本を読んだときに出ていたんですが、いろいろあるんですけれども、服装が乱れていないだの何だの、いろいろあったんですが、まず真っ先に出てくるのは、児童・生徒が教師を尊敬できる学校であると。それから、よい教師のいる学校。これは1番にもかぶってきますけれども、よい教師のいる学校だと。それは、意味的には高い専門性を身につけた教師のいる学校であるということで、この2点に私は注目したんですけれども、先ほどの学力向上の施策の問題も含めて、やはり先生方へのフォローといいますか、まず児童・生徒が教師を尊敬できるということは一体何なのかなと思うんですが、尊敬できるということを考えてみますと、これは人間性豊かな教師であれば尊敬されるだろうと私は考えました。人間性豊かである教師がいるかどうか。それから、高い専門性を身につけた教師というのは、やはり授業に対してしっかりと研修などを積んで、自分のスキルを上げている。わかりやすい、子供たちに理解されやすい授業ができるかどうかということ、教育ということでのスキルだと思いますが、この2点。

 そういう意味で、中央区の先生方の研修制度がどういうふうに行われているか、どうなっているのか。これは東京都のほうの採用でもありますので、東京都の研修とも絡まってくると思うんですが、22歳ぐらいですか、あるいはもうちょっと上かもしれませんが、卒業して、いきなり先生と呼ばれて子供たちに教えていくということは、そのままいってしまうと、やはり研修を経てすばらしい先生になっていくんだと思うんですが、そのあたりのことを知らせていただけたら。

○和田指導室長
 お尋ねの教員の指導力向上のための研修ということでございますが、現在、東京都で、この研修は各区に任せるけれども必ずやりなさいという指定研修というものがございます。これは初任者、新規採用教員の研修と、それから2年次から4年次まで、それぞれの年次に応じた研修、それから11年目を迎えた、つまり10年経験した教員の研修、10年次研修と呼んでおりますが、指定されているのはそれでございます。

 ただ、この研修が、本当にその回数だけで授業力向上に資するものであるかどうか。もちろん内容的にはすばらしい内容で構成されておりますが、すべてが実践的な研修であるかといいますと、やはり中にはまだ難しい部分もございますので、あとは各学校で先輩教員が授業を見せて若い教員に勉強させるという、いわゆる最近盛んに言われておりますOJTというやつですね。そういう形での研修が大事になってくるかなというふうに思っております。

 今のところ、東京都で指定されているのは、今申し上げたような研修でございます。

 以上です。

○石田委員
 そうしますと、4年目まではしっかりと終わらせて、その後10年ということで、大体1つの学校に最初は何年でしたかね。6年ですか。最初赴任したところで6年、2校目から、また6年ですか。そういうことで、6年ごとに異動されていくということで、これは中央区独自の教師というわけではないので、東京都に任せておけばいいのかというと、私はそうじゃないなと。やはり中央区らしいという、先ほどからのお話に出した期待にこたえるためには、やはりしっかりと研修を、5年目以降、10年までの間に。それから、私は耳にしたのが台東区かな。海外の研修が取り入れられたというのを耳にしておるんです。

 どうしても自分の努力で人格形成というか、例えば見識を深めるのは努力の範囲だというには、余りにも先生方は忙し過ぎるんじゃないのかなと。これは職員の方々にも通じることなんですが、やはり若いうちに海外研修をやったりすることで、全く違う文化に触れたりすることでカルチャーショックを受けて帰ってくるんですね。今まで、それこそいろいろな国に行ったりしますと、子供たちが本当に鉛筆1本なくて、日本で集めていったこんな小さな鉛筆を使って、一生懸命学習している。汚い紙の裏をノートがわりにしているだとか、そういう子供たちもいるし、いろいろな国の子供たちが一生懸命勉強している。そういう姿を見て、私たちがこの日本で一体何をしていたのか、何をしているんだろうということに気づくきっかけになったりするわけで、やはりこういう海外の、これは教育委員会だけではございません。中央区の職員の皆さん方も一緒なんですが、やはりそういう機会を得ることによって、大きく育っていただきたいなというふうに思うんですが、このあたりのことをお聞かせいただけますか。中央区での独自の研修の問題と海外研修。

○和田指導室長
 中央区独自の研修ということでございますが、先ほどの指定研修に加えまして、21年度、ちょうど5年次から10年を終えるくらいまでの間のはざまの教員ですね。この教員に対しては、自分で研修を選んで出かけていくというようなことしかございませんので、本区では5年次から10年次研修というものを設置しようと考えております。これは、主に学習指導力に重きを置いた研修でございます。もうこのあたりからしっかり授業ができるようになってもらわないと困るということでございます。主任教諭制度も入ってまいりましたので、胸を張って主任教諭になってほしい、そういう願いも込めまして、実践的な授業力に重きを置いた5年次から10年次研修というものを設定いたします。

 それから、海外研修でございますが、本当に委員御指摘のように、教員にとっては非常に貴重な機会となるかというふうに考えております。広く先進国の教育体制を見てくるということも結構でございますし、反対に、これから教育制度を整えていこうという国を見てくるのも非常に貴重な経験かと思います。ただ、現在23区で3区ほどですかね、実施しておりますのは。だんだんやめていく方向にあるというふうに聞いておりますが、これは中央区でも以前ありましたけれども、やめたという経緯を聞いております。その辺の、中央区の全体的な動き、また他区の動向等も見ながら、機会があれば考えたいなというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○石田委員
 同じように、議員の海外視察というか研修もなくなったりとか、やはりそれを無駄なお金というふうに考えず、それを有効に生かしていく、高い見識を持つ、ということは大事だということだと思うんです。私はむしろ必要なお金は使って、そして大いに子供たち、区民のためにそれを生かしていくという、この生かしていくという作業がきっちりできるかどうか。余りにも遊びのような研修をやっていたのでは、これは許される話ではないし、そこのところはしっかり計画を、やはり密度の濃い内容で研修というのは大事だなと。研修といいますか、見識を深めるという意味で大事だなというふうに思っておりますので、ぜひ御検討していっていただきたいなと。廃止するということではなくて、むしろ実施をしていくという方向をやっていただきたいというふうに思っているんです。

 今ちょっと気になったのですが、主幹の試験とか、特にないのかな、主幹は。昔の教頭ですけれども、副校長昇任のための幹部試験というのがありますよね。中央区の職員の方々の幹部試験を受けるという方も少なくなっていると、非常に危惧しているわけですけれども、学校のほうのそういったのはどうなんでしょうか。

 昔の、私、小学校からですから今から20年以上前に、いや、私の小学校ではなく子供の小学校にかかわっていた時代の先生方、3クラスの、4年生ぐらいから6年までの間に5人ぐらいの先生がかかわっていたんですが、5人とも実は校長先生になっているんですよ。すごいなと思って、やはり1つはそういう一生懸命中央区にということで集めてこられるというか、すばらしい先生を集めてくるということもあるだろうし、それだけじゃないんだろうなと。やはり先生方の意欲、そして何も校長先生になればいいというものじゃないんだけれども、試験を受ければいいというものじゃないけれども、やはりいい学校を自分の手で経営をしていくということ、いい中央区のために幹部試験を受けて理事者になっていくんだ、というような意気をしっかりと持ってやっていけるかどうかというのは、現場の教育でも心意気が違ってくるというふうに思うんですが、このあたり、最近の動向を知らせてください。

○和田指導室長
 中央区における教員の管理職試験の受験状況も、非常に厳しい状況がございまして、何種類かの試験の種類があるんですが、一番わかりやすいといいますか、説明しやすいのが、管理職選考のB選考というのがございます。これは、主に副校長昇任を目指すための受験者でございます。この数が、平成20年度の受験者ですが、21年度から合格して研修に入るという方ですが。小学校では対象者数、これは39歳以上で54歳未満で主幹教諭を経験しているものというような条件がついております。ただし、主幹教諭の経験がなくても、39歳以上であって44歳未満の者は教職経験12年あれば受けられますよと、非常に条件が緩和されたんです。非常に受けやすくなったんですが、小学校でいえば、その条件に合う教員が34名、20年度はいたのですが、受験者数が3名ということでございまして、受験率が大体8.9%弱ぐらいです。3名とも合格しましたので、合格率は100%ということになっておりますけれども、受験者数はそういう状況でございます。中学校はもう少し対象者数は少なかったので、10名の対象者がいまして4名受験いたしました。2名合格したので50%の合格率ということでございます。

 これ1つとっても、非常に厳しい状況でございまして、ほかのA選考というのは指導主事も経験したり、学務を経験したりというジョブローテーションをする研修なんですが、これに至っては本当に小中それぞれ1名ずつの受験者しかいないということでございます。これは、受験ができる層の絶対数が少ないということも原因にはあるんですが、やはり学校のほうで出ていかれたら困るということで、もうちょっと待ってくれ、というふうな校長先生からの御意見もございまして、なかなか受験者を発掘するのは難しいなというところで、教育委員会としても頭を悩めているところでございます。

 以上です。

○石田委員
 このあたりも、団塊の世代の影響が出ているのでしょうかね。団塊の世代がだんだん、そういう意味では退職をこれからしていくような時代になってきて、その時代はかなりいたけれども、これから、今は中堅が少なくなって若い先生が多いということもあるのかなと今ふと思ったんですが。ただ、それにしても34名の資格者に対して3名というのは何か寂しいなと。もう少し子供たちに夢を語って、少年よ大志を抱けというような教育をなさっているんだろうから、大人ももう少し上を目指していけるような気概を持ってほしいなというふうに思うんですが、ちょっと残念なことだなと。逆に言ったら、こういったことをどうやって上げていったらいいのかなと、別に、釣るわけじゃないんだけれども。例えば短期間の研修なんていうのでなくて、3週間とかもっと長くてもいいだろうと思うけれども、海外の研修を御褒美につけるとか、見識を高めろという意味でね。そういうことで大いに受験者数を伸ばす工夫をやはりしていいんじゃないのかなと。

 受けても、どうなんだろう。ここにいる理事者の方々はもう経験してきているんですが、その下の方々を見て、やはりみんな忙し過ぎる。こんな忙しくて給料はむしろ下がっちゃうのでは、課長、部長はつまらない仕事だと。先を目指さなくてもいいよというような風潮があるのかなと、それは残念過ぎるし、やはりすばらしい仕事を皆さんしてくれているし、学校の先生も一緒だと思う。副校長や主幹、校長が、頑張って学校経営をしているわけで、それを見て、よし、おれもというふうな気概を持って、ぜひともやってくれるような、何か工夫をぜひとも、そのあれで研修というか、御褒美にというか海外で、何も勉強してこいという、そんなのじゃなくていいんです。遊んでこいじゃなくて、じっくり物を見ていらっしゃい、そうすることによって絶対に頭のほうは、いや、遊んできた人間はすぐわかりますよ。それで遊んできて、だめな人間は大体試験なんか受けないんだから。しっかりとやはり勉強してきますよ。物を見てきますよ。研修でそういう人を育ててほしいなということで。

 さて、その後、研修も、教育センターの現況はどうなっているんでしょうかね。教育センターで当然研修をやったり、いろいろされるんだけれども、充実のことやら、そういったこともしっかりと考えていらっしゃるんだろうか。それと、さっきから私、口にしているんですが、中央区固有というか、例えば退職者でもいいんだけれども、せっかくの中央区らしい教育というものを身につけた先生方が他区へ行っちゃう、あるいはやめる、もう退職になったとか、もったいないなと。こういう先生方をやはり引きとめていく工夫がうまくできないのかなと。

 そして、実はチームティーチングですか、1人クラスに配置したりということで工夫して一生懸命やっておられるんですが、実はあの作業が先生方、現場はかえって煩雑で忙し過ぎる結果になっちゃうなんていう声をちらっと聞いたりするんです。要するに、慣れない方だから、同じ方向を目指して教えていくということにならないで、一生懸命先生を指導する、こういうふうにしてほしい、ああしてほしいということで、やっていることが物すごく放課後の授業でとられていく原因になったりするという話もちらっと聞いたりしているんです。そういう意味では、中央区固有のというか、独自の、来られる資格の問題もいろいろあるんだろうけれども、固有の、この先生方はこういう応援の、こういう形でお願いをするということで契約をする、というような工夫というのがないものだろうかなというふうに思うんですが。

○和田指導室長
 まず、教育センター事業についてでございます。

 教育センターについては、現在、適応指導教室。これは不登校の児童・生徒のための教室でございます。ここには20年度から1名増員をしていただきまして、これは主に子供たちが自由に過ごす時間を大事にしていたんですが、20年度から、やはりそこに来たからには学習に意識を向けさせようということで、教科指導をある程度取り入れました。増員させていただいて、来た子供たちに対応できる数がふえたので、私ども、毎月の報告書をいただくんですが、中身ががらっと変わりまして、学習内容がずらっと書いてあるようになったんです。それによって、ある事例ですが、なかなか学校にずっといることはできないんだけれども、朝学校に行って顔を出して、それからセンターに登校してくる、そんな子も出てまいりまして、学校に少しは気持ちが向くようになったかなというふうなところも見られます。その辺については、非常に効果があったかなと思っております。

 また、教育相談機能もございまして、これは非常に学校からの需要もたくさんありまして、小学校には週1回必ず行っておりますし、幼稚園、保育園にも派遣をさせていただいております。また、土曜日における来所相談もさせていただいておりますので、これも非常に、増員をさせていただきましたので、活用度が高うございます。

 ただ、次年度からはここに研修機能を1本加えまして、より研修センターの機能が発揮できるように整備をしていこうと考えているところでございます。

 その中に退職者の活用ということですが、現在、東京都では非常勤教員の制度というのがございまして、退職をしてまだ、昔の再雇用ということですね。学校に張りついて若手教員の指導をしてください、という制度がございます。22年度で中央区ではそういう方がまだ21名ございますので、全校に張りつくというわけにはいきませんけれども、それぞれ必要な学校にはベテランを張りつけて若手教員の指導ができるような体制を組んでいこうと。また、センターで力を発揮してくださる先生も、その中にはおられます。

 それから、非常勤の講師の育成ということですが、これは現場からもそのような声は聞いております。今年度、私ども指導室で継続をするという講師の面接もさせていただきました。1年たつとこうも変わるかなと思うぐらい、非常に意識が高まってまいりまして、実際、指導力もついたと思います。学校のほうは継続して雇用したいというふうな要望を出しておりますので、1年たって、やっと力がついてきたかなというふうなところでございます。これからはもちろん、採用者がそれなりに力を持っている人物がいれば一番いいんですが、もし若手が来た場合、学校で何とか1年間力をつけて活用してほしいというふうなところでお願いをしているところでございます。

 また、その非常勤講師を集めて、授業の実践的な研修もやろうではないかというようなところを計画しております。

 あと、区固有の教員ということでございますが、なかなか今の制度の中では難しいんですけれども、教員というのは、例えばそれぞれの地区を何地区か回らなきゃいけないんですが、回って、中央区にもずっといられますよという先生は、もう中央区で骨を埋めてくださいということで力を発揮していただくというようなところで、やめてからも中央区に残っていただきたいとか、また退職して非常勤教員で中央区に残ってくださいと。それで、5年間期間があるんですが、5年が終わっても、今度は非常勤講師として残ってくださいと。現に、来年度1人そういうケースがございますけれども、そういう形で、いい人材は中央区で確保していきたいというふうに考えております。

 以上です。

○石田委員
 かなり充実をしていただいてきているなというふうには思うんですが、しつこく先生方のことについてお聞きしましたけれども、一番最初に申し上げましたけれども、いい学校というのは教師を生徒や児童が、友達としてではなく、尊敬できる先生が、人間性豊かなそういう先生がいらっしゃるかどうか、それから高いスキルを身につけた先生がいるかどうか、やはりこれは大きいあれだと思います。でも、新しく赴任された方なんかはそれがないわけですから、どうスキルを上げていくかということも大事なことなので、ぜひとも教育の中央区と言われることをしっかりと実践していただきたいなというふうに思います。

 研修に関しては、このあたりで終えます。

 あと、もう少し時間をいただきましたので。えっというふうにリアクションがあったんですが、お約束が違うという話になっちゃうかもしれませんが、簡単な質問です。

 いじめとか何かが横行して、学校の裏サイトというのがあったりして、傷ついて自殺までしてしまう子も出てくるというようなことが新聞ざたになったりするんですけれども、中央区の学校内での携帯電話、当然禁止なんだろうなと私は勝手に思っているんですが、ただ、書き込みとかしたり何かするのは、家庭に帰ってからするということもあるのかなと。そうすると、まずお聞きしたいのは、携帯電話を、学校には持ってきていない、でも家庭で使っているという子供たちがどの程度いるのか。あるいはパソコンでそういう書き込みしたり何かする子がどの程度いるかというのを中央区の場合はしっかりと捕捉しているのかどうか。それから、逆に、裏サイトというようなものが中央区内の学校に存在するのかどうか、私はちょっと検索できないものでというか、相当得意だったはずがもう最近はできなくなってきちゃって、わからないんですが、あるんですかね。調べてあれば、教えていただきたいなと。

 そして、これを阻止するという方法が、江東区では業者に委託して、書き込みをしたら、悪質なものは削除するというような手続をとるというようなことと、東京都でも都内の全公立学校で2,200校を対象に、専門業者によるサイト監視をするということが新年度から決まっているということなんですが、このあたりの情報についてお知らせください。

○和田指導室長
 携帯の所有率ということでございますが、これは平成19年度の調査になってしまうんですが、小学校6年生から中学校3年生までを対象に、携帯を持っていますかということを調査いたしました。小学校6年生では64%の児童が持っているというふうなことでございます。一番数値が高かったのが中学校2年生の82%ということでございました。半数以上、またそれ以上の子が携帯電話は持っているということでございます。ただし、学校では、小学校16校、中学校4校では持ち込みは禁止というふうになっております。

 それから、裏サイトのことでございます。これは現状では非常に手ぬるいかなというふうな感もあるんですが、いろいろな啓発資料等は学校に渡しておりますし、児童・生徒への指導もやっているんですが、現在のところは、例えば学校の生活指導主任の先生とか、それから情報に堪能な先生が入り込めるところまで入って検索をしながら、書き込みがあれば、それは警察やプロバイダーに言って、すぐ削除してもらうというふうなところ、それから生徒たちからいろいろなうわさがあって、どうも危ないぞということがあれば聞き取りをして、そのサイトに入って、それをすぐに削除する、そういうような形でやっておりますが、なかなか裏のまたその先があるというふうなことも聞いておりまして、すべてに行き届いているかどうかというところは若干不安が残るところでございます。このあたりについては、またその仕組み、または手だてを考えていかなければならない課題であるというふうにとらえております。

 以上です。

○石田委員
 これ、本当に卑劣なんですよね。携帯もそうだし、メールの世界って、意外と短文でぽんぽんと書いていくから、長々と書かないし、一たん書いたものを考えもしないでぽんと送っちゃいますから、僕も携帯のメールで人とトラブったことがあるんですが、トラブったことというのはオーケー、了解だけしか僕は書かないで、その中に感情とか何も込めない、了解しましたというだけで、むしろわかってくれるというふうに思ったんだけれども、もうちょっとニュアンスを相手は欲しかった。別に、好きですとか、嫌いですとか、そんな話じゃないんだけれども、そんな話ならもうちょっと書き込んだのかもしれないんだけれども。実はそういう危険があるんですね。うっかりすると、やはり何考えているの、あの子みたいなことから、そうだよねというのがどどどどっと入ってくる。私もあの子のことそう感じたよ、みたいなことになってくると、とんでもない数に一気に膨れ上がったりするんですね。

 これは、子供たちの世界で、直接目と目を合わせながらしゃべっていることと、コミュニケーションをとるということと、お手紙というのは絶対に80円切手を貼って出すわけですから、必ず、ああ、やめておこうかな、こんなことを書いてと思って、あくる日、出せなかったりする場合もあるんですよね。手紙の場合は読み返したりしてね。ところが、携帯メールだとかパソコンのメールというのは、ぽんと自分でも、はい、でき上がり、ぽんと、誤字脱字があっても、内容的に相手を傷つける言葉をつい使っていても気がつかず送っているということが、実はあるんですよ、自分でもね、経験がある。やはり子供の世界ではなおさら危険が伴うんだな。わかっていないんですね。そういうことがわかっていないと危険だなと思うので、これは、ぜひ大いに監視を強めてほしいなと。これの方法を考えてほしい。そうしないと、中央区の中でも、教育の中央区と言いながらも、とんでもない事故が起こりかねないということで、やはりいつも危険は裏腹にあるんだということを考えてほしいなというふうに思います。

 それから、もう1点。

 これは、ぜひともというこちらの、そんなことはしてほしくないということで申し上げておきますと、実は大変いい子供たちを守るいいことのように感ずるんですが、実はこれも大変危険をはらんでいるな、考え方によっては危険なことになるなというふうに思うのが、子供の権利条例なんですよ。子供の権利条例って、全国の自治体で50自治体ぐらいがもう既にいろいろな形で制定している。近いところでは川崎市なんかでも権利条例というのをやっているということなんですね。条例を制定していると。

 これは、実は大変子供の虐待であるとか、いろいろな子供たちを守るという意味では大事なことだという部分も当然書き込みはあるというふうに私も認識しているんですが、ただ、気をつけないと、この中に、例えば豊かに育つ権利として、学び、遊び、休息すること、というのがあるんですね。自分らしく生きる権利という中に、個性や他人との違いを認められ、1人の人間として尊重されること。それから、さらに、自分らしく生きる権利の中に、自分の考えを持ち、表現すること。3番目に、プライバシーが守られること。それから、今度は、参加する権利ということで、意見を表明する機会が与えられること。こういうことに対して、学校と関係者の責務、それから地域住民の責務、保護者の責務というものが、こういうものに対して課せられているわけですね。確かに、1つずつ言葉をとらえてみると、学んだり、遊んだり、時には休む、休息することも大事なことだ。それから、自分らしく生きる、他人との違いを認められて、1人の人間として尊重される。当たり前のことなんですね。ところが、この当たり前のことが、実はうっかりすると、そのために、これは川崎市で実際に起こったらしい。先生方は現場で困っているらしい。そんなことが書いてあります。

 川崎市で、子供たちが立ち歩いてトイレに授業中行く。立ち歩いている。それを先生が注意できない。権利条例に違反するよと。子供の権利条例に違反するじゃないかと。行く権利がある。子供が立ち歩いたりするのは、勉強に疲れたから少し休憩する権利がある。こういう話に、実はすりかえられる危険性があるんですね。だから、子供を豊かに育てる。豊かな教師を育てる。そして、学校が豊かになる。中央区じゅうがみんな夢と希望を持てる子供たちが育ってくる。大事なことなんだけれども、条例として、こうやっていくことによって縛りをかけちゃうことで、先生方や親や、親もそうです。それから、地域の人たちも注意もできなくなる。じゃあ教育って一体なんなのという話になりますが、まさかこんなことを検討されているということはないでしょうねということを聞きたいんですが。

○齋藤教育委員会次長
 子供の権利条例に関する御質問ですが、この権利条例はいじめだとか児童虐待、そういったものを背景に、子供の権利条約の批准を契機に全国的に広まっていったというふうに認識してございます。確かに、委員御指摘のように、権利に対する解釈を誤った、誤ったといいますか、はき違えた権利を主張して、学校現場で混乱が生じているということも聞いてございますので、本区におきましては、現段階ではこういった条例制定に向けた検討はしていないというところでございます。

 以上でございます。

○石田委員
 安心しました。いや、本当に子供たちが当たり前なことができない国があり、それから日本国内でもそうなんだろうけれども、そういうふうに子供たちが本当に子供としての生き方を圧迫されていく、そういったことが起こっている地域や国、そういったものがあるんだと思います。大事なことなんだろう。それをやはりしっかりと監視していくということは大事なことだと思います。

 ただし、やはりそれを一つ間違えると、とんでもないことが起きてしまうということで、教育というのは一体なんだという最初の設問になりますけれども、らしい教育って一体何だということになりますが、きょうの卒業式の子供たちの、世界に向かってはばたいていくという、今、夢に向かって羽ばたいていくという歌を歌っている子供たちを見て、中央区の教育がこれからも夢と希望に満ちたこの子供たちをしっかりと守っていける教育であってほしいなということを念願しまして、質問を終わります。

○石島委員
 ただいま「教育費」の質疑半ばでありますが、本日はこの程度とし、明20日から22日までを休会とし、来る23日午前10時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 それでは、明20日から22日までを休会とし、来る23日午前10時30分に委員会を開会いたしますので、御参集を願います。

 本日はこれをもって散会をいたします。

 お疲れさまでございました。

(午後5時 散会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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