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平成22年 環境建設委員会(12月14日)

1.開会日時

平成22年12月14日(火)

午後1時30分 開会

午後5時13分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 増渕 一孝

副委員長 中島 賢治

委員 矢吹 和重

委員 石田 英朗

委員 田辺 七郎

委員 小坂 和輝

委員 二瓶 文隆

議長 中嶋 ひろあき

4.出席説明員

(13人)

矢田区長

髙橋副区長

吉田副区長

田中環境部長

小川環境保全課長

園田清掃リサイクル課長

宮本土木部長

有賀土木部管理課長

近江道路課長

石田公園緑地課長

岸田都市整備部長

田村都市計画課長

望月地域整備課長

5.議会局職員

奥田議会局長

横山議事係長

武藤書記

長田書記

6.議題

  • (1) 環境保全及び建設行政の調査について
  • (2) 住民との合意を無視し強行する朝潮運河歩行者専用橋の詳細設計見送りを求める請願
  • (3) 『まちづくり協議会』に自治会参画及び運営の見直し改善 『まちづくり基本条例』運用基準の明確化及び補完 に関する請願

(午後1時30分 開会)

○増渕委員長
 それでは、環境建設委員会を開会いたします。

 本日は、理事者報告の関係で公園緑地課長が出席しますので、御了承願います。

 それでは、議事の進め方について、理事者報告並びに議題(1)を後にし、議題(2)及び議題(3)の新規請願を先に審議したいと存じますが、いかがでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 ありがとうございます。

 それでは、請願の審査に入りますが、2件の請願審査の後、理事者報告及び議題の審査の関係もありますので、議事運営には特段の御協力をいただきますようお願いいたします。

 それでは、議題(2)住民との合意を無視し強行する朝潮運河歩行者専用橋の詳細設計見送りを求める請願についての審査に入ります。

 請願代表者の入室を願います。

〔請願代表者入室〕

○増渕委員長
 それでは、請願主旨の朗読を願います。

○横山議事係長
 (請願文朗読)

○増渕委員長
 ありがとうございました。

 それでは、紹介議員の趣旨説明を願います。

○田中(耕)議員
 まず、委員長、御発言の権利、ありがとうございます。

 それでは、私のほうから紹介議員を代表しまして、趣旨説明をさせていただきたいと思います。

 私は、中央区区議会、会派かけはしの田中耕太郎でございます。

 請願第9号に関しまして、趣旨を説明いたします。

 本件は、現在計画中の朝潮運河歩行者専用橋の建設において、その決定過程について、架橋予定地から最も近い住民らからの強い不満と不安の声が上がっております。その解消を目的といたしまして、詳細設計の本年度見送りと再検討を委員各位に請願するものであります。

 委員各位御案内のように、本件については、朝潮運河周辺における良好な歩行者環境の実現に向けた検討会が設置され、6回の会議と1回の現地見学会が行われ、本年6月に検討会座長である中央大理工学部、山田教授から、区長に対して報告書が提出されております。

 この内容を踏まえますと、中央区が本橋梁を架橋する建設理由といたしまして、まず第1に、晴海通り、黎明橋付近の混雑緩和が挙げられております。これに対して、本検討報告書では、トリトンスクエア前の横断歩道及びエスカレーター付歩道橋設置等で一定の効果が見込まれ、検討すべきであるといった趣旨の内容が議論として交わされました。

 また、第2に、防災時の避難経路確保、行きどまり道路の解消といったものが建設理由として挙げられておりますが、これに対して、計画されている橋は、幅員が約3メートル、かつX橋やY字橋を想定しており、防災には不向きなのではないかといった意見が地元住民や専門家からも出されております。また、行きどまりの解消が主目的であるのならば、極論としては、すべての通路に架橋しなければならないということになりますが、そういった考え方は成り立たないというふうに考えられます。

 以上の観点を踏まえまして、報告書において、歩行者専用橋の必要性を認めつつも、第1の建設理由である混雑緩和に向けては、横断歩道、エスカレーター付歩道橋の具体的検討を早期に行うべきことが明記されております。当然ながら、横断歩道及び歩道橋のほうが整備に要する時間は短く、また費用も低く抑えられることは、申し上げるまでもありません。より時間対効果、費用対効果の高い横断歩道及びエスカレーター付歩道橋の設置を前提として、今後の本件検討を進めるべきことは、まことに理のある話であります。

 そもそも詳細設計については、前年度予算から本年度予算へと繰り越されており、その理由は、検討会の設置による報告結果を得るためでありました。本件に関しては、これまでも本委員会をはじめ、庁舎、議会内でも議論がなされてきており、予算、決算等について私自身も同意してきた経緯はありますが、専門家や地域住民の代表者を交えた検討会の提出した報告書を最大限に尊重しないのであれば、検討会を設置した意義がないと言わざるを得ません。

 本件請願趣旨を踏まえて、委員各位には賢明なる御判断をお願い申し上げます。

 以上です。

○増渕委員長
 それでは、請願代表者の補足説明を願います。

 なお、発言に当たり、住所、氏名を先に述べてから説明を願います。また、ただいまの紹介議員の説明と重複しないよう、説明は簡潔にお願い申し上げます。

 それでは、どうぞ。

○請願代表者(根岸明弘)
 中央区勝どき**********の根岸と申します。よろしくお願いいたします。

 お手元に配付させていただきました資料をもとに御説明させていただきたいと思います。

 まず、最初に、請願の主旨です。

 このたび、中央区議会におきまして、請願書の説明のお時間をいただきまして、まことにありがとうございます。

 今回御提出させていただきました請願は、朝潮運河における歩行者専用橋、X橋の建設につきまして、詳細設計を本年度中に実施するとの中央区の公表を受けまして、地域住民としまして時期尚早ではないかという形から、御提出させていただきました。我々住民も、豊海、月島、勝どき、各地区がより生活しやすい場になるということを望んでおりまして、地域発展のためにはいかなる協力も惜しまない覚悟でございます。この場におきまして、この朝潮運河の歩行者専用橋建設の問題点を御説明させていただき、この請願の主旨を御理解いただければと存じます。

 続きまして、検討会の開催と確認事項。

 今、区議のほうから御説明いただきましたとおりでございます。

 検討会におけますX橋建設の目的です。

 黎明橋周辺の混雑緩和、災害時の避難路(行きどまり道路の解消)というのが建設の目的になっております。この目的を達成することは、我々地域住民にとっても非常に重要なことだと認識しております。しかし、X橋の建設につきましては、約8億円という膨大な予算が必要です。検討会の趣旨である朝潮運河周辺における良好な歩行環境を実現するためには、安易にX橋の工事を進めるのではなく、行政、住民が知恵を出し合い、建設事業費を削減し、より安価で効果の高い対策を導入すべきとの視点から、検討会におきましても多くの施策が提案されました。

 その一つでございます。

 黎明橋周辺の混雑緩和への施策という形で、黎明橋交差点前に横断歩道及びエスカレーター付歩道橋の設置という形の施策でございます。

 目的は2つ。1つが晴海通りの東・西歩道の通行量均等化による混雑緩和。西側歩道通勤者の短縮ルートの確保であります。

 現在、トリトンスクエアに通勤されている方は、晴海通りの東側の歩道に集中しておりまして、西側の歩道はほとんど活用されていないというのが実情です。この状況は、西側歩道からではトリトンスクエアに行くルートが遠回りになることが要因になっております。晴海通りのトリトンスクエア前に横断歩道やエスカレーター付歩道橋を設置することによりまして、東側歩道と西側歩道の通勤者が均等化され、混雑解消に結びつき、将来の通行者の予測からも十分な効果があると検討会でも明らかになりました。

 検討会でも、このような意見が多く、中央区も横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置を検討することに合意いただきまして、平成22年11月20日に出されました環境建設委員会に提出されました資料にも同様のものが記載されております。

 それでは、通行者の現状という形でデータを、これは中央区からいただきましたデータをもとに作成いたしました。現在、晴海通りの東側歩道は6,922人が通行しております。一方、晴海通り西側歩道は807名、すなわち、東側歩道の歩行者数は西側の8.5倍、西側がほとんど使われていない現状です。原因は、先ほどお話ししました、西側をそのまま通りますと、オフィスの入り口までは、黎明橋交差点の既設の歩道橋がございます。その歩道橋を経由という形になりまして、通勤者にとっては一分一秒を争う朝の通勤時間でございます。非常に遠回りになってしまうという形から、西側が使われていないという現状です。

 その詳細を次のページに書きました。

 横断歩道、エスカレーター付歩道橋の設置によりまして、現状、東側が6,922人、西側が807人、西側の通勤ルートを確保することによりまして対策いたしますと、晴海通り東側歩道は3,865人、西側は3,865人、均等化されるのではないかということでございます。そのためには、当然ながら横断歩道及びエスカレーター付横断歩道橋の新設というものが必要ではないかと思っております。

 続きまして、横断歩道及びエスカレーター付歩道橋設置のメリットでございます。

 当然、今お話しさせていただいたように、晴海通り東側の混雑が解消できるということがございます。

 なお、横断歩道であれば、短期に設置が可能というメリットがございます。

 もう一つは、建設事業費の削減。X橋建設8億円に比べ、横断歩道であれば、ほぼゼロに近い。エスカレーター付歩道橋でも約3億円と、X橋の半分以下で効果が上げられるというふうに考えております。

 また、通学ルートとしても安全性が向上します。現在の既存の歩道橋は、通学ルートになっております。この歩道橋、見ていただければわかるように、かなり老朽化しております。耐震性にすぐれましたエスカレーター付歩道橋を設置すれば、児童などの通学ルートとしても非常に安全性が向上するのではないかということが言えると思います。

 もう一方、晴海一丁目と三丁目の回遊性の向上がございます。現在、晴海通りで分割されております晴海三丁目とトリトン、晴海一丁目ですね。お年寄りの方が晴海三丁目のほっとプラザはるみなどに行く場合、既存の歩道橋または晴海三丁目、また勝どき二丁目の交差点を通る必要性があるという形で、非常に不便を強いられております。そういう面からも、回遊性が向上し、トリトンの活性化にも結びつくのではないかというふうに考えております。

 続きまして、将来予測でございます。これも、中央区のほうから出された資料をもとに作成いたしました。

 将来におきまして、晴海二丁目、晴海三丁目につきましては、住民の増加が予想されております。そういう面からも、この東側歩道、西側歩道をいかに活用するかということが非常に重要なテーマかと思います。その場合、こちらからいただいた資料から、晴海二丁目地区が2,600人、晴海三丁目地区が2,950人増加という形のデータになっております。この均等化と増加数を足しますと、西側の歩道は6,815人、東側は6,465人、ほぼ均等化しているという状況になります。現状の西側807名と東側6,922名、そういう数字に比べましても、十分対応する形になるかなと思っております。横断歩道及びエスカレーター付歩道橋を新設することによりまして、晴海通り東側は減少、西側も現在の東側以下の通行量を実現することが可能と思っております。

 続きまして、将来予測のシミュレーションでございます。

 将来予測を加味いたしましても、西側、東側とも現在の東側のレベル以下という形になります。現状の東側、西側に比べますと、西側、東側とも増減数は西側がマイナス107人、東側がマイナス457人という形で、黎明橋交差点に横断歩道及びエスカレーター付歩道橋を設置することによりまして、東西歩道を有効に活用でき、歩行者数は将来も現状の東側歩道以下のレベルとなるというふうな形が考えられると思います。

 続きまして、現在の勝どき駅の現状から、この問題を考察しました。

 現在の勝どき駅、非常に混雑しております。混雑しております理由は、現状、通勤時の、特に朝、東側の出口、すなわち月島側へ向かう混雑が激しく、ホーム上に通勤者があふれるという状況です。そのため、勝どき駅では安全さくの設置が進められているという現状でございます。

 一方、西側の出口ですが、広い階段が2カ所あります。ホームに人があふれる状況ではないというのが現状でございます。

 また、勝どき駅の西側に新たな出口が新設されております。西側の勝どきビュータワーに地下鉄出入口が新設されております。混雑しない西側の新しい出口を活用するという方の増加が今後見込めるのではないかというふうに思っております。勝どき駅自体におきましても、東側出口の混雑を解消するため、西側への出口を新設し、西側への誘導策を推進しているというのが現状ではないかというふうに考えております。

 しかし、現状では、西側出口から出た通勤者のほとんどは、勝どき二丁目の交差点、すみません、図がなくて申しわけございませんが、そちらを交差点で斜目横断をする。これは違法行為なんですが、スクランブル交差点ではございませんが、斜目に横断しているという状況で、全員が東側歩道に行く。そのため、東側歩道に通勤者が集中している。そのための混雑であるのではないかなと思っております。東側歩道者の短縮ルートを確保するということが、勝どき駅全体の混雑緩和にも結びつくということが言えるのではないかと思います。

 次のページでございます。

 続きまして、勝どき駅の混雑緩和策に反するX橋の建設という視点から、お話をさせていただきたいと思います。X橋ができることによりまして、多くの通勤者が通勤ルートとしてX橋を利用するという可能性も非常に高いとは思います。最も短縮ルートである東側歩道の混雑は緩和されますが、勝どき駅の東側出口というものは、今以上に混雑が激しくなる。すなわち、X橋に向かう方、東側歩道を使う方、すべてが東側の出口に向かってしまうということが言えるかと思います。X橋の建設によりまして東側出口の通勤者を誘導する施策というのは、道路の混雑のみを優先する施策ではないか。勝どき駅の東西出口の通勤者量の均一化による安全性の確保とは反する施策と言えるかと思います。X橋の建設は、東側出口に通勤者を誘導する施策であり、勝どき駅のホームを今以上に危険な状況に結びつける施策ではないかというふうに考えております。

 続きまして、黎明橋周辺の混雑緩和への施策のまとめという形で述べさせていただきます。

 勝どき駅の混雑緩和の施策(西側出口への誘導)と連動し、黎明橋交差点前に横断歩道及びエスカレーター付歩道橋を設置し、西側歩道通勤者の短縮ルートを確保することにより、晴海通りの東・西歩道の通行量を均等化し、東側歩道の混雑緩和を実現するということがまとめでございます。

 しかしながら、今回、中央区のほうでは、地域住民の多くが要望した黎明橋交差点前に横断歩道及びエスカレーター付歩道橋の設置検討を待たずして、橋梁建設の詳細設計を強行しようとしております。この橋梁建設の詳細設計の実施は、横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置などの検討結果を踏まえまして、勝どき駅の混雑緩和策と連動しまして総合的に判断すべき。膨大な建設事業費を考慮すると、時期尚早と考えております。

 もう一方、災害時の避難路の確保(行きどまり道路の解消)につきまして御説明させていただきます。

 こちらは、2つ目のポイントになっておりますが、左側の図は、皆さん御存じのようにX橋の完成予想図になっております。X橋の目的としましては、災害時の避難路確保があります。また、中央区は、区内の行きどまり道路の解消の一つと説明していますが、晴海通り、勝どき、豊海、月島の多くの他の行きどまり道路においても、橋を建設する計画も基準もないというのが現状でございます。また、右の完成予想図でわかるように、現在、中央区が建設しているX橋またはY橋と言われておりますものは、4方向に出入り口があり、幅がわずか3メートルの細長い複雑な形状になっております。また、プライバシーの配慮から、屋根を設置する必要があるという形になっておりまして、検討会の報告書の中でもプライバシーへの配慮を検討する旨が記載されています。しかし、この形状は、悲惨な事故が発生した明石市の朝霧歩道橋と類似しているということを私のほうでは考えております。

 ここで、明石市の朝霧歩道橋事故につきまして、もう御存じの方も多数いらっしゃるかと思いますが、御説明をさせていただきます。出典は、明石市花火大会歩道橋事故における事故調査結果と調査報告書、明石花火大会歩道橋事故遺族原告団ホームページの資料から、こちらのほうを抜粋しております。調査報告書の結論、要約になっております。

 事故が発生した歩道橋は、長さ100メートル、幅6メートルの、花火大会に集まる群衆が多数利用することが容易に予測できたというような歩道橋になっております。しかし、歩道橋は、会場に至る南側の部分で約80度西向きに折れた幅3メートル、今回の歩道橋と同じです。48段の階段となっており、全体としてボトルネック構造になっている。中を略しますが、この歩道橋上で2つの相反する群衆の力が衝突し、お互いにひしめき合うという混乱状態になったということが要因の一つとして挙げられております。

 このような悲惨な事故というものは、朝霧歩道橋は特別な理由があったかもしれませんが、我々が考えますのに、避難時にも同様のことが考えられる。大規模災害のときにも同じようなケースにならないかという不安感を持っております。それが、次のページでございます。

 災害時の避難路についての安全性検証の必要性があるのではないかというふうに考えております。地震や、それに伴う火災などが発生した場合の避難路としての確保は、非常に重要です。しかし、当然、避難路自体が安全性が高いものである必要性があると考えます。X橋は、明石の朝霧歩道橋の約6メートルの半分、約3メートルの幅しかございません。さらに、上部を屋根で囲っております。また、このような閉鎖的な空間であるということも言えると思います。

 また、両方向からの出入口がございます。図にございますように、避難をする場合、まず行きどまり道路を歩いてきまして、それから90度に曲がる。さらに、45度に曲がるというような複雑な形状になっているということが言えるかと思います。明石の朝霧歩道橋におきましても、会場に至る南側の部分で約80度西向きに折れた幅3メーター、48段の階段になっており、全体としてボトルネック構造にあったと。また、2方向から相反する力が衝突し、お互いにひしめき合うことが事故の原因の一つであるというふうに言われております。

 続きまして、大規模災害のときには地域住民が、防災のハザードマップのほうでは避難するのは最寄りの避難所というふうになっておりますが、どういう状況になるかわからないというのが現状かと思います。そして、大規模災害時に地域住民が安全性の高いトリトン、トリトンは非常に立派なビルになっておりますので、その下の地のほかの家からトリトンに逃げようというのは、当然考えます。また、反対側から避難することも予想される。その際、2つの行きどまり道路、幅8メートル、これは7メートルとか6メートル、すみません、私のほうは大体8メートルくらいかなと思っておりますが、X橋の出入口約100メートル、幅はボトルネック構造ではないかと思います。また、X橋の出入口から直角に曲がります。そのため、避難者は橋の中の状況が見えないので、殺到することが予想されます。また、屋根付です。中が見えません。普通の橋ですと、あそこは人がたまっているなというのがわかりますが、屋根付で全く中が見えません。そういう状況の中、閉塞感からパニックが生まれる可能性がある。また、4方向から避難者の相反する力が衝突しますと、お互いにひしめき合うという混乱状態も予想される。こういう形が予想されるのではないかと思います。

 このような混乱した状況が発生することを予見するのも、当然自治体の使命と考えております。しかし、検討会の中央区の資料では、防災に関しては、「勝どき、月島からのアクセスが確保でき、防災上好ましいが、移動距離がやや長い」と、簡単な記載にとどまっております。避難路建設の専門家による十分な検証が必要ではないかというふうに考えております。

 災害時避難路の確保(行きどまり道路の解消)に関するまとめとして、要望事項を御説明させていただきます。

 緊急時の避難路の設計に関する専門家による安全性検証をぜひとも実施していただければと思っています。検討会報告書におきましても、「災害を想定した歩行者専用橋の機能、構造、役割などについても検討していくことが必要である」というふうに明記されております。例えば、大阪大学大学院工学研究科の吉村英祐助教授、研究テーマは避難です。などによる早急な地域の安全性の検証の実証を要望させていただければと思っております。

 もう1枚資料をお渡しさせていただきました。その中には、この吉村英祐助教授と、もう一人、東京大学の生産技術研究所助教授で目黒先生がいらっしゃいます。こちらの先生は、「利用者の避難行動から見た都市施設の総合的安全性評価システムの開発」という専門家でございます。やはりこういう先生方の、当然のように、災害時の避難路がどうあるべきなのかというところの検証をぜひとも実施していただきたい。それは、我々地域住民が安心して逃げる場、逃げる橋ができるというところに結びつくのではないかなと思っております。この検証結果に基づきまして、地域住民へぜひ、安全な橋なんだということで御説明の機会をいただければなと思っております。こういう検証結果をもとにしまして、X橋の避難路としての機能、構造、役割について地域住民への説明会を開催することを強く要望させていただきます。

 この橋梁建設の詳細設計の実施は、避難路設計の専門家における検証結果を踏まえて、総合的に判断するべきだと。膨大な建設事業費を考慮すると、時期尚早と考えております。

 最後、さらに、検討会の中で中央区のほうから、今後、水辺の景観や形状などの問題につきましては、別途検討会の立ち上げや何らかの方策の検討が必要であると回答なされております。しかし、現状、X橋建設の詳細設計を強行しておりまして、地域住民との話し合いを進める姿勢が全くないというのが現状です。この中央区の対応は、検討会でみずから発言した回答を守らず、住民の行政に対する不信感をさらに高めていくという結果になっております。このまま放置することは、自治体の基本的スタンスとしては決してあってはならないというふうに考えます。

 以上のように、X橋建設の詳細設計につきまして、今年度中の実施を見送るとともに、早急に地域住民と検討結果の報告を含めて話し合いを行うことを求めて、今回請願させていただきます。

 貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。

○増渕委員長
 ありがとうございました。

 補足説明も終了したと思いますので、委員から、請願代表者に対する質問はございますか。

○田辺委員
 では、せっかくですので、幾つか質問させていただきます。

 最初に、私も検討会をずっと傍聴してまいりました。皆さん方の熱心な討論を聞いてまいりました。その上での今回の請願の提出でございます。

 5月28日に開催された第7回検討会、そのときに座長のほうから区長への報告が取りまとめられたと。その後、事務局で若干の精査が行われて、6月8日付で区長に提出をされたということですね。それから、もう既に半年たっているわけでありますけれども、ここでお聞きしたいのは、先ほど最後に、誠実な対応をされていないというお話でしたけれども、この6カ月の間に、地元の皆さん方と中央区との意見交換は、一体あったのかどうか、接触はあったのかどうか。いつ、どのようなテーマで意見交換が行われたのか、それを詳しくお聞かせいただければと思います。

 それから、2点目は、座長の報告では、交通工学上の視点から考えた場合、歩行者を分散させるための新たな歩行者専用橋を整備することが、晴海通りの歩行者の混雑緩和対策として有効であると思われると。これはX橋のことを言っているわけですね。そうして、そのすぐ後に、しかし、一方で、晴海通りの両側歩道の平準化を図るために、黎明橋交差点への横断歩道あるいはエスカレーターを配置した歩道橋を設置することが、早期に、そして少なくない公共投資で問題を解決することができるとの意見も複数寄せられていることから、今後、横断歩道、歩道橋の設置可能性について、道路管理者である東京都と具体的に協議を行うことということで書かれております。

 私は、X橋の架橋問題が出る以前から、あの近辺に住んでいるものですから、晴海通りの歩道の混雑については見てきましたし、いろいろな提案も行ってきました。そこで、私は、やはり晴海通りの混雑解消でまずやるべきことは、黎明橋交差点への横断歩道の設置ですね。黎明橋公園からトリトンへの横断歩道の設置、このことが一番重要だというふうに考えて、そのことを主張してまいりました。その点で、皆さん方の主張に賛成でございます。もともと、トリトンがつくられる前には、あそこには横断歩道があって、人が歩いていた、そういう場所であります。今、やはり車ではなくて人優先という考えに立って、この問題の打開を図っていかなければならない、こう考えておりますけれども、同じ考えなのかなと思います。

 そこで、皆さんから見て、これはやる気の問題だということもあるでしょうけれども、何が障害になっているのか。皆さん方の願い、思いがなぜ行政に通じないのか。皆さん方の思い、願いを実現していくために、何が障害になっているのか。そこのところをお聞かせいただければと思います。

 それから、3つ目でありますけれども、私は水辺の景観というのは大変大切だと考えております。月島川と朝潮運河との交差部の水辺景観というのは、どちらから見ても、なかなかいい景観だというふうに私も思っておりますし、とても美しいと思っております。大切にしなければならない景観だというふうに考えております。

 そこで、お聞かせいただきたいのは、良好な水辺景観の保持について、請願者の考え方をお聞かせいただければと思います。それが3つ目です。

 4つ目に、請願では、「今年度の橋梁建設の詳細設計を見送り、速やかに地域住民との協議の場を設置することを、強く要望いたします」と、こういうふうに書かれております。私もその必要性があるというふうに考えております。

 そこで、協議の場はどのようなメンバー構成が適切と考えていますか。それについてお聞かせ願いたいと思います。

 それから、協議の場で検討すべき課題は何かということについて、思い、考え方をお聞かせいただければと思います。

 とりあえず、その4点についてお答えいただければと思います。よろしくお願いします。

○請願代表者(根岸明弘)
 まず、第1点でございますが、検討会を終わった後、我々のほうには全く何もお話も協議の場もございません。このたび、この急な請願をさせていただいたのも、実は小坂委員のほうから、実はこの環境建設委員会のほうで10月にこういう詳細設計がなされますよという話をお伺いして、それをもとに、今回、急遽請願したというのが事実でございます。請願書までの期間が約2日間でございましたので、地域住民をもっと集めればよかったんですけれども、そういう面では、寝耳に水というのが現状でございます。

 もう一つが、何が障害になっているのかというところなんですが、すみません、我々もわかりません。我々からすれば、より効果的なことを、より低い予算でできる。また、先ほど、初めて聞いたんですが、トリトンの前に昔、横断歩道があったなんていうことも存じておりませんでした。なぜ積極的にそれから取り組まないか、なぜやらないのかというのを逆に中央区の方々にお伺いしたいというふうに思っております。

 それから、水辺の景観につきましては、私も同様の御意見です。トリトンの設計からしますと、あのトリトンの景観はすべて水辺のほうを向いて、水辺とトリトンという形で、非常にきれいな景観をつくっております。トリトンのあそこを設計された方がどなたか存じませんけれども、非常に、水辺としましては、でき上がったいい景観だと思います。また、あそこはウッドデッキの護岸工事がされるという話もありますが、それだけであれば、もっともっと水辺の環境としてはいいものかなと。橋ができる。先ほど、御紹介させていただきました、皆さん御存じの橋の形状というのは、水辺の景観からすると、非常にマイナスになってしまうのではないか。トリトンにとってはマイナスイメージになってしまうのではないかなというふうに考えておりますし、我々としても、ああいう橋をつくることによって、水辺の景観というのは損なわれるというふうに考えております。

 それから、地域住民との協議の場なんですが、それにつきましては、何回も検討会も、前もありました。ただ、その際、どうしても中央区の方々は、こちらの意見と一緒にすり合わせて、一緒に話し合いをして何かをつくり上げていこうという姿勢ではなく、それについてはもう決まっていること、それについてはもう確定していることというスタンスです。本来であれば、我々も地域住民として知恵を出し合って、行政と一緒になって本当にいいものをつくりたいんです。本当にいい環境にしていきたいんです。そのためには、協議の場の形としては、どこでも結構です。我々地域住民の志のある人間と中央区の担当者の方が一緒になって、いいものをつくりたい。それが我々の望む協議会の形です。

 あと、最後の御質問で、どんな検討をするかというところなんですが、協議の場での検討ではいろいろあると思います。先ほど御提案させていただきましたエスカレーター付歩道橋がある、歩道がある、横断歩道をつくる、そういうものもそうかもしれません。もし橋をつくるのであれば、地域にとって、どういう橋が必要なのか、どういう橋でなくてはいけないのか、また、あそこにつくる必要性があるのか、違うところにつくる必要性もあるのかということも含めまして、協議の場ではそういうものを検討させていただきたいなというふうに思っております。

 以上でございます。

○田辺委員
 それぞれお答えありがとうございました。

 詳細設計については、どういう案なのか見られたんですか。

○請願代表者(根岸明弘)
 いいえ、見ていません。

○田辺委員
 私たちの知らないことでございますので。

○請願代表者(根岸明弘)
 見ておりません。

○田辺委員
 それで、残念な関係にあるということですね。行政と皆さん方との関係では、今、交流がないということでございます。そういう関係というのは、私は大変残念だなというふうに思いますけれども、ぜひこの請願を機会に、何らかの形で意見交換の場がつくられるということを私は強く望みますけれども、後ほど理事者に対する質問の時間もありますから、その点は確認をしていきたいなというふうに思います。

 黎明橋の晴海側のところの交差点の問題は、やはり車ではなく人を優先するという、そこをしっかりと中心に据える。私は皆さん方がいろいろな調査をされた。あそこに何時間も立って、信号の時間や何かも調べたり、いろいろな調査をやられている。そうした人優先で人の流れを考えていくという、その視点に立てば、私は打開の余地が必ずあるのではないかと、こんなふうに思っておりますけれども、この問題について考えがありましたら、お聞かせいただきたいと思います。

 その点、よろしくお願いします。

○請願代表者(根岸明弘)
 今お話しいただいたとおりだと思います。地域住民があちらで生活しております。また、トリトンに通勤されている方も、当然中央区の大事な、お客様と言っては失礼かもしれませんが、大事な通勤者です。その通勤者と住民同士がやはりみんなでハッピー、要はプラスになるようなものにするためには、当然、その人たちの動くルートを短縮する、もしくはゆったりとして会社まで向かうことができる。また、地域の住民からしても、例えば余り混雑しない道の前で生活するというところで、やはり人を中心として設計するということは、私も非常に重要ではないかなというふうに考えております。

 以上です。

○田辺委員
 どうもありがとうございました。終わります。

○増渕委員長
 ほかに請願者に対する御質問はございますか。

 説明及び請願者への質問は終了しました。請願代表者の方々は御退室を願います。

 なお、請願代表者の方で本委員会の傍聴の手続をされている方は、傍聴席へ移動願います。

〔請願代表者移動〕

○増渕委員長
 本請願の取り扱いについては、ただいま紹介議員の趣旨説明及び請願代表者の補足説明を受けたところであります。本請願について、理事者に対する質問はありますか。

○田辺委員
 やりとりは既に聞いていただいておりますので、端的に伺いますけれども、座長から区長あての報告があってから半年過ぎましたけれども、この間、区の担当のほうではさまざまな検討をされていたのではないのかなというふうに思います。私は、今の請願者の皆さん方の意見にも出されているように、いろいろ意見交換をする場をつくってほしいということを検討会の中でも繰り返し言われていましたね。

 区のほう、理事者のほうは、あの検討会の内容の報告をもって一区切りだというように考えておられるようでありますけれども、そして、座長のほうも、どちらかというとX橋を優先するようなまとめ方をされているということでありますけれども、しかし、こうした橋をかけるに当たっては、地元の皆さん方の合意がなければ、これは進められない課題じゃないかというふうに思うんです。そうした点で、区のほうのこの間の努力はどういうものだったのか、この点についてお聞かせをいただきたいということが1点です。

 それから、もう1点は、詳細設計についてです。これは、今、具体的に検討されているのかどうか。そして、もしやられているとすれば、その詳細設計はいつごろ私たちに示そうと考えておられるのか。さらに、その詳細設計の作成に当たって、住民の皆さん方との意見交換の場、交流の場というのを考えておられないのかどうか。つくってから持ち込むということを考えておられるのかどうか、この点についてお聞かせをいただきたいなというふうに思うんです。

 あわせて、私は繰り返し言っておりますけれども、黎明橋公園横の横断歩道の設置ですね。これについても、私、以前の委員会で、これは道路管理者、交通管理者との協議が必要だということは課長さんも答弁されておられますけれども、この問題については、どのような話し合いを、提起をされてきたのか。そして、現在の状況、到達点はどうなのか、この点についてお聞かせをいただきたいと思うんです。よろしくどうぞ。

○近江道路課長
 それでは、4点につきまして順次御説明申し上げます。

 まず、報告書が区長のほうに出されまして、それから今日まで区の行動ということでございます。

 報告書には、委員御指摘のように横断歩道の設置、横断歩道橋への昇降機の設置等、もろもろの課題が含まれておりますので、この半年間、それらにつきまして、実現の可能性等を含めて検討を続けているということでございます。

 それから、2点目の、詳細設計はいつごろ示すのかという点でございます。

 本作業につきましては、工期を22年度末として進めているところでございます。したがいまして、詳細設計の最終的な結論ということであれば、来年度以降になろうかと思います。

 3点目の、詳細設計の作成に当たり、住民との交流の場を設けるかということでございます。

 詳細設計につきましては、完全に仕上がった状態ですと再調整するという余地が極めて少なくなりますので、その点を踏まえて作業を進めてまいりたいと、そのように考えてございます。

 4点目、交通管理者との話し合いでございます。

 交通管理者につきましては、横断歩道の新設につきまして協議を設けさせていただきましたが、当初、交通管理者のほうは、事故が絶えない場所なので、そこに通行人を車と平面交差させることについてはどうかなという疑問が示されました。ただ、かくことは不可能ではないのかという聞き方をしたところ、不可能ではないという話はでております。が、現在も年間3件ほどのペースで事故が起きているということを考えますと、先月の本委員会で答弁申し上げましたとおり、区としては、こちらのほうに横断歩道を強硬にかいてもらうのかということについては、慎重に内容の検討を進めていかなければいけないと、そのように考えてございます。

 以上でございます。

○田辺委員
 区のほうのこの間の活動でありますけれども、横断歩道については検討を続けているということで、最後に、交通管理者との話し合いも行ったけれども、交通事故が年3人ほど出ているということで、これには積極的な姿勢に立てないという内容ですね。しかし、不可能ではないというふうに言われているわけですね。交通事故の減少、交通事故を起こさないためのいろいろな対策はとれるんじゃないでしょうかね。勝どきのほうから車のスピードを落とさせるとか、いろいろシグナルを出して、それはコントロールできるのではないのかなというふうに思いますね。年間3人のけが人ということですけれども、あそこは横断歩道がないところを渡っていて、そういう事故が起こっている、そういうことなんでしょうか。その点をお聞かせいただきたいと思うんです。横断歩道は現にないわけですから、そこを無理やりに渡って事故に遭っている、こういうことなんでしょうか。そこのところをもう一度お聞かせいただきたいなと思います。不可能ではないということですから、先ほど来、私も話しているように人優先と。人優先の立場で、やはりこの壁をこじ開けていくということ、その点を執念を持ってやってほしいということを、私は改めて要求しておきたいというふうに思うんです。

 それから、詳細設計については、でき上がってからではいろいろ変更が難しいという話ですから、その詳細設計をする前に、やはり協議の場をつくるということが今は求められているんじゃないでしょうかね。そういうつもりがあるのかどうか、そういう考えがあるのかどうか、私はお答えをいただきたいなというふうに思います。

 お話ですと、今年度中には詳細設計は無理でしょうという話ですね。今年度というのは来年の3月までということでございますけれども、今、担当者のほうでは来年4月以降に詳細設計をまとめるという考えなんでしょうか。この点についても具体的にお聞かせをいただきたいと思うんです。よろしくどうぞ。

○近江道路課長
 まず、1点目の御質問の年間3人という件でございますけれども、3人ではなくて3件ということで、件数でございます。事故の件数が3件あるということでございます。

 それから、詳細設計前に話をする考えはあるのかということでございますけれども、こちらにつきましては、まちづくり協議会等、何らかの機会をとらえまして、やっていきたいと、そのように考えてございます。

 最後の御質問にございました詳細設計は、平成22年度、来年3月末の完成は無理なのかということでございますが、これにつきましては、現在、設計会社との契約が平成23年3月末までということになってございます。また、本件につきましては、平成21年度予算を繰越明許しての実施ということでございます。そうした経緯を踏まえますと、やるべきことはやっていかなければいけないと、そのように考えてございます。

 また、こちらにつきましては、さきに7カ月間行われました検討会の報告書におきましても、バリアフリーへの対応ですとか、どのような景観になるのかといったようなことも課題として与えられておりますので、果たしてバリアフリーが可能なのか、そういったようなことを詰める上からも、詳細な設計をしていかないことには皆様のほうに回答が提示できない、そのように考えてございます。

 以上でございます。

○田辺委員
 予算の執行が来年の3月までということでリミットがあるんだということですけれども、しかし、今、議論になっている問題からすると、予算の執行が先にありきではなくて、やはり人優先、地域の皆さん方の要望、意見を聞くという耳を持たなければならんじゃないですか。そうした点で、予算というのは、また余れば翌年に繰り越して使うことだってできるじゃないですか。予算の執行がある。契約がある。だから、ここまでにつくるんだという考え方から脱しなければ、地域の皆さん方の要望に沿ったまちづくりというのはできないじゃないですか。

 その点で、最後に聞きますけれども、住民の皆さん方と協議をする場というのは、今、考えていないんですか。いつの時点でそういう場をつくろうというふうに考えているんでしょう。私は、請願が出て、請願の審議を今やっていますけれども、この請願が出たことを契機にして、やはり地元の人たちと誠意を持って話し合うという場を直ちにつくるべきだと考えますけれども、お答えいただきたいと思います。

○近江道路課長
 予算、先にありきというような意味合いが強く委員のほうに伝わったということであれば、それはおわびして訂正させていただきたいと、そのように考えております。

 本歩行者専用橋につきましては、足かけ3年間じっくり時間をかけまして丁寧に丁寧に進めてきたつもりでございます。詳細設計は、先ほど申し上げましたとおり平成21年度の予算ということで議会に上程をさせていただきまして進めてきたところですが、引き続き丁寧に進めるという観点から、詳細設計を一時中断しまして、7カ月間の時間を割き、地元で検討会を行ってきたものでございます。そういった観点から、今後もこれまでのことを無にすることなく、引き続き丁寧に進めてまいりたいと、そのように考えてございます。

 繰り返しになりますが、予算、先にありきというようなことが強く伝わったということであれば、それは、最後に改めておわびさせていただきます。どうも失礼いたしました。

 以上でございます。

○田辺委員
 それで、最後に、地元の方々と協議を開始すべきだと。このことについては、課長さんは答えられないんですか。どなたか責任ある方、今の状況を踏まえた上で今後の方向を示していただきたいと思います。

○吉田副区長
 いずれにしても、この件につきましては、道路課長のほうからお答えをいたしましたように、それなりの時間をかけて議論をさせてきていただいたわけでございますし、検討、協議につきましては、御案内のとおり検討会という場を持ってお話し合いをさせてきていただいたところでございます。そういうことでございますので、先ほど道路課長からもお答えをいたしましたように、詳細設計を始めないと検討として進められない部分もあるものですから、その部分は詳細設計の中間報告とかという形で提示をさせていただきまして、いわゆる検討会というものをこれまでつくってきたわけですから、そういうものをやはり一つの場として復活をさせながら、中間報告をさせていただいて、お話し合いをするというようなことは行わさせていただきたいと思っております。

 予算に関連をして申し上げますと、いずれにしても、出納閉鎖は6月でございますので、そういう意味で言いますと、私どもとしては、年度末なり何なりの段階で中間報告させていただきながらも、事業としてはきっちりやらせていただきたいというふうに思っているところでございます。

○田辺委員
 終わりますけれども、中間報告で提示をして検討会を再開させてもらうという話ですけれども、大規模な検討会でしたけれども、やはり近隣住民の皆さん方との接点を持ち、意見を聞くという、そういう場を設けるべきじゃないですか。それは、中間報告ができる前でも持つべきじゃないでしょうか。その点をお答えいただきたいと思います。

○吉田副区長
 この件について、いずれにしても、地域の方々にいろいろ御協議をいただくということで検討会の場を設定して、お話し合いをさせてきていただいておりますから、そのことをやはり我々行政としては引き続き尊重させていただきたいと思っておりますし、そういう場を通じてお話し合いをさせていただきたいと思っております。

○田辺委員
 終わります。

○小坂委員
 私は、一紹介議員でございます。この検討をぜひとも、理事者の皆様も住民の皆様の声をぜひとも受け入れていただければと思っております。

 理事者の皆様に質問させていただきますけれども、まず最初に、検討会報告から現在に至るまでの過程に関してなんですけれども、ちょっと驚いたんですけれども、すなわち半年間、住民の皆様には一切その後の行政の動きを何ら説明することなく、即詳細設計に入りますというふうなことを言ったという事実はあるわけです。それはいかがなものかと。

 まず、住民の皆様に、検討会はこうであったけれども、その中でエスカレーター付歩道橋や横断歩道はこう我々は考えた。しかし、やはり詳細設計はいいから、その設計に入りますというふうな説明があった後に入ればいいと思うんです。それが一切住民の皆様には報告なしに詳細設計に入っていらっしゃいます。その進め方は余りにも強引ではないかと私は考えます。少なくとも10月25日に晴海地区のまちづくり協議会があったんです。であれば、そのときにこの詳細設計に入りますということを住民の皆様に報告する機会があった。なのに、それもせずに11月のこの委員会で詳細設計をするということをいきなり切り出した。これは余りにも説明不足ではないかと私は考えます。

 そこで、そこに関しては、前委員もおっしゃっていましたので、かぶるところは削りますけれども、横断歩道は不可能ではないということが前委員からのやりとりで出てきました。であれば、私は11月の委員会で提案させていただきましたけれども、黎明橋公園交差点のところに横断歩道を引くのは大変危険であるのであれば、もっと黎明橋詰めといったらいいんでしょうか、橋の近くに横断歩道を引くという手もあるのではないかと。そのことは、また交通管理者のほうに聞いていただけるということだったので、そのあたりではいかがなものかということを1つ教えていただきたいと思います。

 また、このX橋をかけるということは、歩行者混雑を緩和するということでのものでございますけれども、今、現に歩行者数は減ってきているというところで、区は11月に再度晴海通り沿いの歩行者交通量の調査をなさっております。その調査結果はいかがだったのか、そのあたりを教えていただきたいと思います。

 2つ目の話題に入りますけれども、詳細設計に関してです。

 この詳細設計の進め方はわかりました。では、この詳細設計の委託契約は、発注はいつかけたのか。そして、その契約相手方はどちらの会社なのか、念のために教えてください。

 第3回の検討会のときにコンサルタントを入れておりますけれども、その名前も教えてください。そのコンサルタントと今回の契約をした会社との関係は何かないのかどうか、念のために教えてください。詳細設計の契約に関してです。

 3点目は、今、勝どき駅のホームの改良工事がなされておりますけれども、より詳細な出口の計画がわかったのであれば、その出口の計画を教えていただけないでしょうか。出口をどこにつくるか。その出口がどこにつくられるかということから、歩行者数を緩和するに当たっての策というのは変わってくるかもしれませんので、紹介者が説明していた内容からして、もし勝どき駅ホームの改良工事の出口の計画がわかっていれば、それを教えてください。

 4点目が、この橋をかけるという理由が防災面の向上ということで、行きどまり道路が8カ所ありますけれども、その一つのこの場所を解除するということでございました。中央区には中央区地域防災計画というのがございますけれども、では、その中で8カ所の行きどまり道路があるから、道路整備をどのようにしていくかとか、橋梁をどのようにかけていくかとか、計画書の中ではどのように述べられているか。御存じのとおり、そのようなことは述べられていないんです。本来であれば、こういう大事な計画の中で8カ所の行きどまり道路があり、ここが一番危険だからと。現在かける場所ですね。そこが危険だからという計画があって、このような検討を進めていくべきなのに、そのようなX橋をかける場所の行きどまりを解除すべきとかいうことが計画には載っていないのに、この場所が選ばれているわけです。そこからすると、今回の架橋計画のこの地点が、8カ所の行きどまり道路の中でプライオリティーが一番高いという理由はどういうものなのか教えてください。

 最後は、詳細設計の進め方に関して、これも景観やバリアフリーに配慮しながら検討を進めていくし、また副区長がおっしゃったように中間報告や、それを検討会という場で再度報告していく、住民の意見を聞くということで詳細設計を進めていくやり方もわかりましたが、その中で、住民の皆さんが今おっしゃった避難路設計の専門家を入れた、避難にも有用である橋の設計をする検討をするかどうか、そのあたりを考えているのかどうか教えていただければと思います。

 以上です。

○近江道路課長
 それでは、6点御意見、御質問いただきましたので、順次お答えをしてまいります。

 まず、1点目の、交通量調査の結果ということでございます。

 こちらにつきましては、本年改めて行いましたが、前回は平成19年だったと記憶してございます。前回との差につきましては、一時的な要因につきまして、4,000名ほど歩行者通行量が減少しているという結果が観測されてございます。

 2点目の、詳細設計につきまして、契約時期と相手方ということでございます。

 こちらにつきましては、契約時期は平成21年12月ごろであったというふうに記憶してございます。契約の相手につきましては、エイト日本技術開発でございます。

 それから、3点目の、ホームの改良工事に絡み、出口の計画がどうなっているのかという御質問でございます。

 こちらにつきましては、晴海通りを挟んで西側のほうという話を聞いたことはございますが、確たる位置については承知してございません。

 4点目の、架橋の理由ということでございます。

 8カ所の行きどまり道路のうちの一つということでございますが、こちらにつきましては、次の優先順位が1位になった理由というのとあわせて御説明をしたいと考えてございますけれども、8カ所につきましては、行きどまりということから防災上の懸念があるということでございます。そのうち、どこから考えていくかということにつきましては、本件予定地については、晴海通りの混雑が著しく悪化しているということから、優先順位を1位というように設定したものでございます。

 それから、地域防災計画に載っていないということでございますが、地域防災計画では架橋の計画について載せるということではなく、今ある既存のストックを使って、どのように安全に避難をしていくかというような観点でつくられておりますので、今後ここに橋をかけて避難しましょうというような視点での記載はないと、そのように承知してございます。

 それから、最後の、避難に有用な設計をするということでございます。

 こちらは、防災性の向上という観点も踏まえての優先順位1番ということでのスタートでございますことから、避難時には先ほど説明のございました有効幅員の関係ですとか形状の問題、そういったものを踏まえて設計に当たっていきたいと、そのように考えてございます。

 なお、検討会と詳細設計のコンサルタントは違うのかという御質問につきましては、同一のものでございます。

○宮本土木部長
 若干答弁漏れがございましたのと、あと、若干補足させていただきたいと思います。

 まず、横断歩道でございますけれども、黎明橋のところの横断歩道の御提案が出ているわけでございますけれども、これは検討中というふうな状況です。1つは、黎明橋に近いということで、橋詰めでございますので、やはり車の視距が十分でなくて、下りではスピードが出てしまうとかいうところなどがございます。それから、晴海三丁目の交差点にも近いところもございますので、そのあたり、過去の横断歩道があった経緯と事故の状況等があって、さまざまな面からもっと検討しなくてはいけないというふうに考えているところです。委員のほうから、橋に近いところはどうかというお話もありましたけれども、そういう面も含めて交通管理者と協議をしていきたいと考えております。

 それから、勝どき橋のホームの増設に伴う出口ということですが、これはまだ場所が決まっているわけではございませんので、御理解をいただきたいと思います。

 それから、地域防災計画との関係ですけれども、確かに行きどまり道路の中で橋をつくっていくというところの記載はございませんけれども、災害が起こったときに、晴海地区においては広域避難場所に指定されておりまして、そこに区民の方々が安全に避難していただくというふうなところについては、やはり重要なことだと考えておりまして、そういう観点も含めて、行きどまり道路の解消を図らなくてはいけない。そういう中で、このX橋の歩行者専用橋につきましては、従前から晴海通りの歩道が混雑しているということで、さまざまな対応をしてきたわけですけれども、やはりそういう状況があるという中でプライオリティーが高くなったものでございます。

 私のほうからの説明は以上でございます。

○小坂委員
 では、もう一度もとに戻りますけれども、X橋の検討会、山田先生を座長でやりましたけれども、座長が会の最初に言ったこととか、会の一番大事にしていた点は何だったでしょうか。

○近江道路課長
 山田先生が会の最初に言ったことというのは、私も議事録を読み返さないことには記憶してございません。

 また、検討会で一番大切にしてきたことは何かということでございますけれども、これは検討すべきテーマというものがございましたので、それについて、先ほど申し上げましたように丁寧に丁寧に進めていくということで、検討につきましても、さまざまな考え方をお持ちの方が構成員として加わっておりましたので、それぞれの意見を無にすることなく検討を進めていくということを大切に考えておりました。

 以上でございます。

○小坂委員
 残念なんですけれども、詳細設計を契約したのが平成21年12月ですよね。その後も、その計画ありきで全部進めているわけじゃないですか。山田先生がおっしゃったのは、かける計画ありきではなく話し合いましょうということで、それを一番大事にしていたと思うんです。なのに、行政の裏側では、もう既に契約をしてしまっているということですよね。それは大変区民に対しても、検討会に参加した皆さんに対しても、裏切りじゃないですか。

 それに、今得た御答弁の中から考えても、今、晴海通りの歩行者数は一時4,000名も低下しているのであれば、これはそんなに急ぐ話題ではなくなったというのは理解できるじゃないですか、区民の皆さん。そんなに急ぐ必要はないんですよ。それが1つわかりますよね。

 それに、勝どき駅のホーム、これがもし晴海通りの西側にできるのであれば、ぜひともつくってもらいましょう。できるのであればでいいですけれども。であれば、まず我々が考えなくてはならないのは、歩行者の平準化なんですよ。西側と東側、両方が平等にいかに歩行者が行けるかということであって、東側だけの処理の考え方では無理だと思うんです。

 そしてまた、中央区の防災計画では当然書かれてはいませんけれども、ここでは橋を直していきましょうというのは書かれています。であれば、まず橋をかけるのよりは、弱った橋を直すということのほうが、まず第一じゃないかということも考え方としてありますでしょうし、また、8つの場所のどの部分が一番プライオリティーがあるかは、防災上の観点から考えていく必要があるんです。それが、この地点は歩行者数が多いから、ここを1番にしましたという考え方は、間違っていませんか。8つの行きどまりの場所の防災上の観点から、どこに橋をかけたら、震災時に区民が一番安全に身を守ることができるかということを8つの中から考えるべきなんですよ、防災上の観点から。それが、そういう考え方をしていないというのを、今、近江課長はおっしゃったわけです。ですから、防災上の観点からも、橋をかけるという考え方は出てきていないのではないかと私は大変疑いたくなります。

 また、請願者の皆さんがおっしゃったように、もし防災時の避難路として使うのであれば、カプセル型の橋では大きな事故が明石市で起きたわけですから同じような形式の橋をかけるということであれば、これはやはり専門家に相談すべきなのに、そうではなくて、そういう考え方を入れますというだけであって、専門家を入れるというふうなことを考えていらっしゃらない。

 そこからすると、どうも私は住民の皆様がおっしゃっている考え方、すなわち8億円というのはもったいないし、また、時期尚早というふうに考えることができるのではないかと思われます。これに関して、いかがですか。

○近江道路課長
 まず、平成21年12月に詳細設計の契約を結び、その後、検討会を行っていたということから、裏切り行為だということでございますが、平成21年度予算に計上いたしましたのは、詳細設計費として5,000万円でございます。小坂委員にも御審議をいただきまして、御賛同いただいたところでございます。その後、この詳細設計につきましては、より丁寧に進めるという観点から、先ほど御答弁申し上げましたとおり、詳細設計を中断し、検討会を立ち上げ、7カ月間の時間を要し、十分に検討を重ねてきたということでございます。したがいまして、私どもは裏切り行為と、そのようなことは考えてございません。

 次に、4,000名歩行者が減ったのであれば急ぐ必要はないということでございます。

 こちらにつきましても、先ほど御答弁申し上げましたとおり、一時的な要因により減少したものということでございます。したがいまして、急ぐ必要はないという御指摘には当たらないものと考えております。

 次の、歩行者を平準化すべきということでございます。

 先ほど請願者から説明がございましたが、エスカレーターまたは横断歩道をかくことで東側、西側合わせた通行者がぴったり2分の1になるのかということにつきましては、その具体的施策につきましては、極めて困難をきわめるものと、そのように考えてございます。したがいまして、平準化が先ということにつきましては、横断歩道の設置、昇降機付エスカレーターの設置というような検討を進めていきますけれども、算式で割ったような、足して2で割ったような平準化が完全に図れるものというのは困難であると、そのように考えております。

 それから、橋を直すのが先であり、新橋の架設は後だというような御質問、御意見をいただいたかと存じます。

 橋を直すことにつきましては、さきの環境建設委員会でも御説明申し上げましたが、橋の長寿命化計画ということで、今後100年間橋がもつように順次改修を進めるというような御説明を申し上げ、今、その手続にのっとって作業を進めているところでございます。また、既設の橋梁につきましては、阪神・淡路大震災クラスの地震が訪れても落橋することがないように耐震補強を進めております。あと1橋残しまして、すべて終了するというような状況にございます。

 それから、プライオリティーは防災上の観点から決めるべきであり、プライオリティーの決め方が誤っているということでございます。

 本件につきましては、基本計画2008の中で、防災上及び交通混雑の緩和から、朝潮運河の上に歩行者専用橋を考えていくというように掲上してございます。単に防災上の観点のみからであれば、委員御指摘のことも当たるかと思いますが、今回は基本計画に掲上しましたとおり混雑の緩和ということも目的の一つとして掲げてございますので、トータルな観点から考えたときに、本件の架橋が必要なものと、そのように考えております。

 それから、カプセル型の橋は明石市の橋と同じ形状で事故に結びつくということでございます。

 こちらにつきましては、庁内において検討会を行っているところでございます。先ほど請願者より説明がございました絵は、絵の中にも書いてございますとおり、イメージとして掲げたものでございます。橋梁の上に屋根がついているものにつきましては、架橋地点のマンションの方から、プライバシーに対しての懸念が示されたことから、一つの解決策として屋根をかいたものであり、これについて、完成する予想図というようにとられるのは早計なことでございます。

 また、明石市の事故につきましては、新聞等で大分報道されておりましたけれども、それにつきましては、歩道橋の形状ということではなく、警備のあり方ということで処理がなされていたものと、そのように認識しております。したがいまして、カプセル型の橋が危険という御指摘であれば、それは現在、庁内で行われております検討会の中で、そのような意見があったということを伝え、検討に反映をさせていきたいと、そのように考えてございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 一番大事な点は、平成21年12月に契約をしているわけですよね。ただ、検討会が始まっていて、それで契約に入っていませんか。であれば、契約はやはりすべきじゃないんじゃないですか。時間的経過からすると、誤っていると思うんです。ここはここの時点で終わりますけれども、やはり私はこの契約のあり方もちょっと不自然であると言わせていただきます。すなわち、コンサルタント、検討会で相談したコンサルタントと詳細設計の発注会社とが同じだということですよね。それに検討会では白紙から、計画ありきではやらないと山田先生が言っておきながら、その後に契約を結んじゃっている。検討会の最中に。おかしいと思います。ここはもう、これ以上は言いません。

 区長、このような住民の皆さんとのこういうふうな中で、この橋のほうはどのように進めていけばよいか、区長はどのように。私は、住民の合意形成が無視されているんじゃないかなと思いますが、このようなやりとりをお聞きして、区長のお感じになられていることなどを御発言いただければと思います。

○矢田区長
 本当に大事な問題であるというふうに思うわけでございまして、橋をつくるねらいですね。そしてまた、その地域の方々の御意見、しっかりと承る。これはやはり重要でありますからね。検討会、先ほどから答弁しているとおり、引き続き地域住民の方々の御意見を承りながら対応していくということでございますし、また横断歩道あるいは歩道橋といったことも、交通管理者、都の御意見を承りながらつくっていきたいという検討も進めているということであります。

 私たち、まちづくり基本条例も議会の皆様方のお力添えにより、この4月につくりました。そして、良好なまちをつくっていこうということで、まちづくりを進めているわけでありますから、良好なまちとはどういうものなのか、これはもうまさに地域の皆様方に喜んでもらえる、そういうまちであるわけですから、そういう意味で、こうした架橋の問題等も含めて、しっかりしていかなきゃならない。特に、検討会を継続するということでありますから、御意見を承ってまいりたい、こういうふうに思うわけであります。

 以上であります。

○小坂委員
 終わります。

○二瓶委員
 数点だけ質問させていただきます。

 以前の検討会の結果で、混雑緩和策としては一定の、橋をかけるということが重要だということで、今進めていると思うんですけれども、そういう面で、詳細設計に関して時期尚早というような請願者の趣旨だと思いますけれども、私も一貫して水辺の景観というのを取り上げてきましたし、そもそも歩行者の混雑緩和のみの橋であれば、さらに検討するべきものもあるじゃないか。

 そもそも朝潮運河という水辺を大切にしながら、橋の景観を生かして、また、これから晴海の再開発によって住んでくるであろう方々と月島の住民との方々とのかけ橋になるのが一つの橋で、これは日本全国、よく見ていただければ、川とか運河で分断されているまちが橋によって再び交流が芽生えるということもあると思うんです。そういう面では、ただ単に機能としての橋ではなくて、意匠を含めて、景観を含めて、これから詳細設計というのは、設計業者が単に絵をかく橋ではなくて、これこそ学識経験者の方を入れたりとか、意匠の専門家を入れたりとか、当然、住民の方々の御意見を聞きながら、よりよい朝潮運河の環境というのが必要じゃないかと思うんですが、今、内部だけでの検討なんでしょうか。それとも、今までの、橋をかけるのかかけないかという中央大学の教授が座長の検討会は一定の結論を見たと思うんですが、これからどんな橋をかけていくかということに関しては、単純に業者の設計図なんですか。

 私は、かねてから橋そのものが交流の場だし、X橋というのは、例えば近くであれば江東区の扇橋とか、そういうところは本当に住民が通っているんです。船に乗っていると、全くおもしろくない橋というのは、上から下を見ていないんですよね。ただ、おもしろい橋とか扇橋のX橋なんかは、必ず我々が船で下を走っていると、上から見て手を振り合う。これは不思議な光景なんです。船に乗った人と橋の上の人が手を振り合う光景があるわけで、そういう面では、ただ単に混雑緩和策だけではなくて、朝潮運河にかかる景観のいい橋をつくってもらいたい。

 私も、全国いろいろな川を回ったり、橋を見ていくと、できれば、ただ単にコンクリートの橋ではなくて、木でつくった、本当に日本伝統古来の橋だって十分に機能しているし、車が通行しないわけですから、そういうものも必要だし、北九州市の、この間も委員会で質問させていただきましたけれども、橋というのが道路ではなくて一つの公園として機能することによって、橋の上でいろいろなイベントができたり、そこで交流ができる橋だってあるんじゃないかということを提案したと思うんですが、そういう面では、その検討というのはどうされるんですか。今後、学識経験者とか住民の方を含めて、座長が同じというわけにもいかないでしょうけれども、何らかの形で、先ほど明石市の話も出ましたけれども、そういうものも含めて御検討してもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○近江道路課長
 前回の7カ月間要しました検討会の報告を受けまして、庁内で検討を進めております。庁内検討会につきましては、新たな学識経験者を座長としてお迎えをし、その御指導のもと、検討を進めているところでございます。

 橋梁の材質につきましては、今、木の橋というような御提案をいただいたところでございますが、まだ材質等を詰める段階までは至らず、X型の橋ということを基本的なコンセプトに、どういったものが考えられるのかというようなところまで立ち返りまして、現在、庁内での検討会を進めているところでございます。

 防災ですとか、そういったところにつきましても、検討会の場におきましては、幅員等の話が出てございます。そういったもろもろのことを踏まえまして、山田先生の検討会で出されたさまざまな課題につきまして、一つも無にすることなく丁寧に進めていきたいと、そのように考えてございます。

 以上でございます。

○二瓶委員
 今、庁内の検討会も学識経験者の方が入られているんですね。であれば、より、中間報告が出ないと、なかなか住民の方にも提案できないんでしょうけれども、そういう面では、やはり区民の声を聞いていくというのは、今までもこれからもすごく大切なことだと思いますし、私としても、そういう意見があるわけですよ。要望があるわけですよ。木の橋をつくってもらいたいとか、橋そのものがコミュニティの一つのかけ橋になるものをつくってもらいたいというのもありますから、一定のところまでいったら、せっかく学識経験者の方、どなたかわかりませんけれども、そういう方が中心になって、庁内の方も当然、予算の話もあるでしょう。構造上のコンサルタントの方も入っていただかないと、いろいろ実際の面もあるでしょう。でも、やはり住民の方とか、例えば学生のコンペ、我々もやりましたよ、千葉大の学生たちに提案させたりとか、千葉工大の学生たちと一緒に、行きどまりの路地を何とかしなきゃいかんということで提案して、非常におもしろい提案をさせていただきましたけれども、ぜひともそのような形で、オープンな形で検討会を、一定のところへいったら、よろしくお願いしたいと思います。要望です。

 以上です。

○増渕委員長
 ほかにございますか。

 本請願について、今後慎重に審議を進める必要があると思われますので、本日のところは継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 ありがとうございます。

 それでは、まことに申しわけありません。ここで、休憩に入らせていただきます。

 午後3時5分再開といたしますので、よろしくお願いいたします。

(午後3時1分 休憩)


(午後3時6分 再開)

○増渕委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

 議題(3)『まちづくり協議会』に自治会参画及び運営の見直し改善 『まちづくり基本条例』運用基準の明確化及び補完に関する請願について、審査に入ります。

 請願代表者の御入室をお願いいたします。

〔請願代表者入室〕

○増渕委員長
 それでは、請願主旨の朗読をお願いします。

○長田書記
 (請願文朗読)

○増渕委員長
 それでは、紹介議員の趣旨説明を願います。

○田中(耕)議員
 再び発言の御許可をありがとうございます。

 それでは、請願10号についての紹介議員としての趣旨説明を申し上げます。

 本件は、まちづくり協議会に、住民に開かれた運営改善とまちづくり基本条例の運用基準明確化について、地域住民からの強い要望の是非を御議論いただくものであります。

 まず、まちづくり協議会の運営についてであります。

 委員各位御承知のように、まちづくり協議会は区内を12地域に区分し、地域特性を生かした都市整備を目指して設置されているものです。近年の大規模再開発に伴い、住民や地域ニーズに変化が起こりつつある中で、昔からお住まいの方と新たに移り住まわれた方との意思疎通が不十分であることは、さまざまな場で論じられております。今回の論点であるまちづくり協議会は、その最たるものではないかと、そういった趣旨で請願を紹介いたします。

 まず、まちづくり協議会が新旧の分け隔てなく建設的な議論の場となっているのかを見ると、大いなる疑問があります。新しく建設された大規模マンションは、独自の自治会を形成する傾向があり、その戸数、住民数ともに大きなものがありますが、区の公認自治会であっても、まちづくり協議会の正規のメンバーにはなっていないケースが散見されます。また、町会に加入していても、まちづくり協議会の連絡、報告を受けていない町会員や組合があり、さらに区の広報やホームページにおいても、まちづくり協議会についての記載は限定的となっているのが現状であります。

 本区の開かれた行政の象徴の一つでもあるまちづくり協議会がこのままでは、所期の目的を達成し得ないと考えます。よって、まちづくり協議会の基本的構成、運営の形態について、基準を明確にすべきであると強く望むものであります。

 次に、本年10月に施行されましたまちづくり基本条例についてであります。

 区民を主体としてまちづくりを推進するということは、まことに喜ばしく思います。しかし、本条例は基本条例であり、その実際の運用が条例の法の精神に合致するか否かは課題が残ります。本件請願者は、以前に月島一丁目3番地から5番地の再開発に際して、さまざまな問題提起や御経験を有しており、その経験からも、請願要旨に挙げられた運用項目について一定の基準を明確にする必要性があると考えられます。

 まちづくり基本条例の、意気はよし、しかし、仏つくって魂入れずとならないように、請願者の趣旨を委員各位は酌み取っていただきまして、ぜひ本条例に魂を込めていただきたく、請願の説明とさせていただきます。

 ありがとうございました。

○増渕委員長
 それでは、請願代表者の補足説明を願います。

 なお、発言に当たり、住所、氏名を先に述べてから説明を願います。また、紹介議員の説明と重複しないよう、説明は簡潔にお願いいたします。どうぞ。

○請願代表者(大前 猛)
 本籍は月島、現住所は勝どき***、大前と申します。またぞろお騒がせして申しわけございません。

 まちづくりの問題につきまして、まちづくり協議会の問題と、それからまちづくり基本条例、根っこはつながっているんですよね。まとめてやっちゃうと、どっちもつかなくなってしまいますので、根っこはつながっているんですけれども、具体的には御議論を詰めていただきたいのは、まちづくり協議会の問題と、それからまちづくり基本条例、ちょうど10月1日から施行されましたので、月島一丁目の再開発の問題、後ほど説明しますけれども、よく話し合いなさいということになっておりまして、これから本格的な話し合いをしなきゃいかんわけですけれども、これからの再開発事業におけるまちづくり基本条例の一つの下敷き、それぞれの判断、ジャッジメントがどうなのかということは、大変重要な関心を持って、この機会を得て請願させていただいたわけです。

 請願するに当たりまして、地域の方々や区議の皆さん方に相談しますと、来年は選挙なんだから、選挙が終わったらやりなさいよということだとか、時間がたてば解決するしと、こんなことを聞かれましたけれども、しかしながら、今、こんな重要なときだけに、やはり現状を見詰めて来年の選挙、その他を含めて、十分まちづくりというものを考えていただきたいということで請願をしております。

 まちづくり協議会、勝どき・豊海の地域においては、トウキョウ・タワーズがまだ参画していない状況です。きょうは自治会長も傍聴する予定だったんですけれども、御家族に御不幸がありましたので、欠席をしております。それから、もう一人、月島のアイ・マークタワーの管理組合の請願者、中邨さんは、現役で税金を払うために一生懸命働いていますので、きょうは出席できないということなので、私も元理事長ですが、元理事長が傍聴に参加しておりまして、私が代表者として説明をさせていただきます。

 前任の都市整備部長の室木さんが在職のころから、まちづくり協議会の問題についてはいろいろ御苦労なさいました。まちづくり協議会の中においても、トウキョウ・タワーズがまちづくり協議会に入るということについてはまかりならん、こんな風潮があったり、具体的な発言がありました。それは、環境建設委員の皆様も生で聞いていらっしゃると思います。だから、そこを何とかうまく調整して、何とか窓口を開けようということで、苦肉の策で分会案というのが出てきたんです。そうすると、分会についてのその発言はどうするのかとか、いろいろ批判的な意見もありました。だから、それは個々に十分話をして、調整して、何とか分会を実現したい、こういう形で御苦労されたわけです。もう半年以上経過しています。区長も、定例会の中でお答えのように、分会で検討していくことになりました。

 そもそも我々については、まちづくり協議会が、決議会でも何でもないわけで、平たく区民の皆さん方の意見を反映する場なのにもかかわらず、テーブルにも着けない。おかしいじゃないですか。テーブルに着かせてくださいよと。意見の違いがあってもいいじゃないですか。意見の違いをいろいろ議論しながら、それが集約されて議会制民主主義の中においてチェック・アンド・バランスによって結論を出していけばいいと思うんですよ。根っこの原点の話し合いの場にも着けないというのはおかしいんじゃないですかということを思っておりましたから、分会でもできるんだったら、仕方ないかと。マイナーリーグでちょっと苦労して、それから本場に行ったらいいやということだったんですけれども、半年以上たっても、まだ日の目を見ていない。問い合わせてみると、まだ努力中だということなので、一定の、特定の反対の意見があるからといって、こういう形でもって、いつまでもたなざらしではおかしい。

 まちづくり基本条例、10月から施行される。これは、区の役割、責任ということを明確にされていますよね。それから、開発事業者の責任も明確にされています。それともう一つは、区民に対しても責任ということが明確にされているんです。あっと思ったんだけれども、私は、議論を尽くして、いいまちづくりにするのは、反対、賛成あるでしょう、決まれば区民も賛成して、それに協力しなきゃいかん。このことは、私も十分理解しています。私は、よいまちづくりでは賛成論者なんですよ。だから、そのための話し合いの場を封ずるというのはおかしいんじゃないですかということで、まずまちづくり協議会については、もう、分会は結構です。分会はチャラにしていただいて、正規のメンバーに変えていただきたい。

 蓮舫さんのスパコンのあのセリフからいけば、なぜ構成メンバーにならないか、なぜ分会でないといけないんですか。

 なぜ分会でないといけないんですかということについて、我々の気持ちをそんたくして、明快な説明はできないと思うんです。やっていただきたいと思う。であるならば、この条例のものを具体的に日々生かすためには、まず話し合いのテーブルに着けよという門戸をつくっていただきたいというのが、まちづくり協議会についての点でございます。

 あと、まちづくり協議会についての改善点については、請願の中にいろいろ細かく書いております。時間の点もありますので、後ほど基本的なことについて触れさせていただきます。

 それから、基本条例が10月1日から施行されまして、それから、きょうお配りしていますこの資料、月島一丁目の開発の問題がどかんと出ていまして、我々はもう都市計画で枠組みが決まったことは十分承知しているわけです。だから、それが決まった上でもって、絵姿という大変いい言葉を吉田副区長に教えていただきました。

 絵姿については、これから固めてやっていくということで、この環境建設委員会の中においては、都市計画審議会に諮問するために、賛否両論ある中において、もう採決されましたね。悪い言葉で強行採決されちゃって、都市計画審議会へ行ったわけです。都市計画審議会においては、全員の区議の審議委員の方たちが、やはりちょっと話し合いが足りないんじゃないの、十分話し合いをしなきゃいかんというようなことだとか、さまざまなそういう見直しの議論をされて、途中で中断して、この資料の下についていますのは、附帯意見です。短時間に見事に上手な文言がつくられたなと、何度読み返しても、そう思うわけです。このことは、つまり、イコールまちづくり基本条例そのもののハートにしていかなきゃいかんのじゃないかと。都市計画決定は都市計画で決めて、そして理事者側に答申はされました。これには附帯意見というのがついているわけですよ。忘れてもらっては困りますね。附帯意見は、ごみくずじゃないんですよ。これを十分検討して、具体的に決定して進めてくださいねというのが都市計画の内容であります。

 もう一度、2年前ですよ、この都市計画審議会。こういうことを少し、荒っぽく都市計画で決めたわけです。見てごらんなさいよ、この図面。こんな形でもって、私のつたないパソコンのテクニックで、こういうものをつくっていますけれども、原型は現在ホームページに載っているんです。月島一丁目の狭い土地に、こういうものを建てる。決まったんだから、建てなきゃいかんですけれども、建ち方やその中身については、これから議論しなきゃいかんわけですけれども、この意見のことが十分実行されていない。

 私は、その途中の中盤過程でもって、都計審でこういう附帯意見が決まったんだけれども、実行されていないので、やってくださいということについては、都議の先生に対しても申し上げました。区長に対しても、レターを出しました。それから、都市計画審議会にも出しましたけれども、まだそれがやられていないという現状なんです。

 だから、これからやるについては、この基本条例、先ほど紹介議員のほうから、魂を入れるというようなことが言われましたけれども、本当に区民全体の思いだとか血が通って、心の通う本当にすばらしい、区長がよく言われる、中央区の中において、きらりと黒ダイヤのように光るまちを、それぞれまちの特性についてやっていこう。そして、それがみんな住民、区民の参加できる場、そういうものをつくっていかなければならないと思うんですけれども、そのために、スタートしたばかりの基本条例、しっかり基準、その他を含めて詰めてくださいね。

 ホームページによって、この基本条例をもう一度見てみましたら、3月に、この10月から施行すると。それまでに規則等については定めるということが書かれているわけです。この規則がどこにも載っていないんですね。一切ないわけです。マンション管理の適正な基準について、それもやはり条例で決まって、その条例と、規則についてはホームページにも載っていますけれども、この基本条例の規則については、出ていません。出ていませんが、どうか、理事者サイドだけではなくて、現場も知った上で、現場から見て、やはり公正な第一の基準を決めていただきたいなというふうに思っているところであります。

 それから、資料2については、たまたま新聞掲載があったもので、地域コミュニティの問題が載っております。

 それから、2ページのところでは、吉田副区長が、普通だったら顔写真なのに全身像で載っておりました。恐らく東京新聞ですね。週刊誌まがいの見出しをつくられたので、敬意を表して、ここに載せたんだと思うんですけれども、何を進めるについても、賛成、反対、必ずあるわけですよ。私も、現役のときに大きなプロジェクトを事業推進側でやったことがあります。最終的には答えを出さなきゃいかんわけですから、賛成、反対があって当然なんです。我々もいろいろ聞きますと、吉田副区長のこれまでの手腕を積極的に高く評価するんだと。副区長あって、ここまでやられたんだという評価も現実にあるわけなので、豪腕ということではなく、敏腕で、ぜひひとつ、できたら基本条例のもとに、ちょっとスピードを落としながら、地権者だけでなく区民も含めてということなので、そこら辺のハンドリング、ジャッジメントをやってもらって、ぜひまちづくりを進めていただきたい。その面については、私は全面的に協力、賛同していきたいという考えでございます。

 それから、3ページ目の「見えない壁」、「もの言う新住民」ということで、これもまた週刊誌的な見出しがついていますけれども、遠からず、こういう現象は中央区の中において起こっていることですよ。町会か自治会に入りなさいという呼びかけをしていますけれども、なかなか入らない。自治会をつくった。そうすると、自治会は、まちづくり協議会やその他へ行って聞いていますと、やはり町会の人だって、自治会はもう下っ端、こういう蔑視のような感覚が非常に強いんですね。それは、常に自治会の方がまちづくり協議会に入ったり、町会連合会へ入っても、そういう肩身の狭い思いをしているというふうに言われているわけです。それは、僕はおかしいと思うんですよね。

行政の拠点として自治会か町会をつくりなさい、そこで防災拠点だとか、いろいろ行政のネットワークをそこでやりましょうということですから、同じ立場でなかったらいけないと思うし、それを束ねるのが連合会の役割だと思うんですよ。

○増渕委員長
 すみません。請願者の方にちょっと委員長として申し上げたいんですけれども、請願の主旨が2つございまして、1つのほうは先ほどで終わったんですが、今度の基本条例のほうに入ってきたと思うんですけれども、ちょっと、それ気味だと思いますので、もうちょっと簡潔にお願いいたします。

○請願代表者(大前 猛)
 そうですか。わかりました。

 要するに、そういったことで、よく読んでいただければと思います。

 それから、資料3につきましても、これもくどくど説明しません。資料を読んでいただければ。ごく最近では、4月に本組合と話し合いをしました。そうすると、附帯意見に比べますと、まだまだこれからが本当の話し合いだ、こんな段階になっていますよということの認識をしていただきたいという意味でもって、ここに資料添付をさせてもらっております。

 それから、最後の資料4につきましても、冒頭の写真と同様、勝どき方面の現在もうでき上がったもの、これから決定がされるものと、月島1丁目の3、4、5というのは、大変バイク、その他を含めて、狭い土地に無理した形になっている。だから、これを、もう都市計画が決まったんですから、何とか形を踏んで成功させなきゃいかん。そのためには、よく話し合いをして、どんな落としどころがあるのかみたいにやっていかなきゃならない。これから真剣にそのことを議論しなければいけない。そのためには、基本条例をもとに、十分やってまいりたいと思いますので、開発事業者の責任、それから区の責任、極めて明快な、いいことが書いています。だから、これをきちんとすれば、本当に気持ちの通う、よいまちづくりになるのではないかというふうに思っておりますので、その点をぜひ審議、検討をいただきたいと思うわけであります。

 請願の理由の中に幾つかピックアップしてあるものについても、説明しなければいかんところを申し上げておきます。

 まちづくり協議会につきましては、毎回の定例会、委員会で議論されています。区長の答弁の中においても、地域のことは地域で徹底的に話し合いをする。信義を持って話をすれば、おのずと信義は開ける。だから、話し合いましょうという名答弁です。私も耳にかぶりついておりますけれども、それがなかなかされていない。

 先ほどトリトンの話では、有識者が入って、座長、その他が入っておられるわけですけれども、ぜひ月島や勝どきの中においても、有識者を交えながら、それから全体的には情報公開、報告、連絡、相談、これが区民にされていないために、まちづくりというのは住民全体のものなのに、なかなか全体のものになっていない。その辺の風通し、情報のアクセスというものをきちっとやってくださいということであります。

 それから、基本条例の中の具体的な施策の中において、1つは、これからは事業計画の中で検討しなさいということが書かれています。幾つか気づくところにおいては、管理事務所をつくりなさいというのがあるわけです。ところが、自治会であるとか管理組合に事務所をつくりなさい、どこもないわけです。だから、私が今いるトウキョウ・タワーズもありませんし、現在計画されているところも、それがないわけです。ところが、もう何千人という規模の、大規模の場合は集まるわけですから、地域コミュニティの拠点の中に自治会とか管理組合事務所というのはつくらなきゃいかんと思うんです。それから、これまでに何回か火災であるとか地震だということがあったわけですけれども、たくさんの人数ですから、いろいろなことで殺到するわけです。だから、防災センターであるとか、それから管理組合の事務所だけでは間に合わないわけです。したがって、ぜひ自治会、管理組合の事務所については、新しい中身に組み入れをする。そうすることによって、マンションの中において、とりわけたくさん集まっているんだけれども、隣の人がわからないというコミュニティの解消にもなりますし、いざ防災になりますと、そこが防災拠点の事務所となるということなので、お願いをしたい。

 それから、もう一つは、エコタウンの発想ということからすると、駐輪とか駐車場の問題。例えば、月島の一方のところ、勝どきの一方のところ、もう駐車場なんて、たくさん要らんじゃないのということなんです。現実に、例えばアイ・マークタワーの場合でも、私が最初に入居したころ、抽せんですよ。あぶれた人はたくさんいました。その後、空きが出ても、なかなか埋まらない。それから、もう2台、3台借りてくださる。それでも余っている。現在、20台近く余っているんですよね。だから、例えばそういうものについても、例えば月島一丁目計画で言ったりするんだけれども、シェアすることだって可能じゃないですか。

 それから、駐輪場。自転車通勤、その他が今やられていますよ。だから、駐輪場は何ぼふやしても、なかなかあふれちゃっているんですけれども、特に朝潮小橋を渡ったところに晴海レジデンスというマンションができました。あそこの共用のレンタルの自転車、これは電動自転車もそうですし、それからママチャリもそうですけれども、立派な自転車です。今私の住んでいるトウキョウ・タワーズよりも3倍ぐらい入っています。だから、むしろそういうものを組み込んで、むしろ自転車の台数をふやしたり、駐車場をふやすということとはうまくしたほうがいいんじゃないでしょうか。

 それから、もう一つは、コミュニティスペースということで考えたときに、なかなか遊べる場所がないわけですよ。したがって、例えばトウキョウ・タワーズの例で申し上げますと、会議室は3つあるんですよ。一番大きな会議室で30人ぐらいしか集まれないんですよ。仕切りがされています。だから、集会場を設けることということは書かれていますけれども、例えば防災備蓄倉庫については、少なくとも3日分程度のお水だとか食料だとかを備蓄するということをやっていますけれども、集会できる場所をつくれば、保留床が少なくなりますので、どうしてもそれがないがしろにされる。しかし、それをつくることが非常に必要じゃないか。日常、多目的に使ったらいいじゃないですか。防災のときには、それが広場で使えるじゃないですか。

 それから、防災を言われていますけれども、実際に大きな災害になった場合については、大マンションがむしろシェルターとなって、それを受け入れることになるんだろうというふうに思うんです。だから、そういったための地域での防災協定の話をする必要があるだろうと思うし、そういう使い方ができるような集会所設置の義務づけを具体的にしなきゃ、金もうけにならんことは事業者はしないと思いますので、そのようなところをぜひ具体的にしていただきたい。例えばそんな例で申し上げましたので、あれやこれや言っていても時間もたくさんいただきました。

 駄弁はこれぐらいにしまして、よろしくまちづくり協議会参加の問題についての窓を開けてください。それから、運営の介入をしてください。それから、まちづくりの基本条例、これをしっかり踏まえて、いいまちづくりに私なりにも精いっぱい努力してまいりたいと思いますので、そんな方面で、よろしく御理解、御検討をいただきたいということを申し上げまして、私の説明にかえさせていただきます。

 ありがとうございました。

○増渕委員長
 ありがとうございました。

 委員より、請願代表者に対する質問はありますか。

○田辺委員
 せっかくの機会ですから、質問させていただきます。

 この請願、大変多岐にわたる内容が含まれておりますけれども、最初に、まちづくり協議会に関連してお聞きをしたいと思うんです。

 今、自治会の参加を含めて、メンバーの構成の再検討、そのことが必要だと思いますし、開かれた運営とするために情報公開のあり方などの見直し、そういう改善の要望でありますけれども、ひとつお聞かせいただきたいのは、自治会と管理組合、それぞれ別の組織ではあるんですけれども、まちづくり協議会の構成メンバーとしては、自治会あるいは管理組合というのは同等に扱われるべきだとお考えでしょうか。この点について、後でお答えをいただきたいなと思います。

 それから、この請願理由の中のまちづくり協議会のところでは5つの問題が存在するということで載せておりますけれども、それぞれ、こうしてほしいんだということがここでは見えないですね。もう少し、こういう状況だから、ここはこうしてほしいということをお聞かせいただければと思うんです。

 それから、この第1項に「区民の行政拠点は町会又は自治会であるにも関わらず」と、こういう表現になっておりますけれども、私は、町会・自治会というのは住民の自主的な組織であって、それが行政の下請けであったり、また行政のほうから見て行政の末端組織として町会・自治会を据える、そういうことであってはならないと、私は常々思っているわけです。町会・自治会というのは、やはり行政と一定の距離を置いて、行政を大いにチェックをして、行政に対するいろいろな意見を述べる、物を申していくという役割があると思うし、その姿勢を貫いてほしいと考えます。したがって、「区民の行政拠点は」という表現について、大前さんは鮮明な、いや、これはこういうことだよという意見があるのかと思いますけれども、私は今言った心配がありますから、その点は大前さんから説明していただければと思います。

 それから、もう1点ですが、いろいろな組織の代表として、まちづくり協議会に参加されている皆さんが、先ほど心配されているように、決められたこと、合意したこと、こういうことについて組織を通じて、その構成メンバーに事が伝わっていないということが、やはり大きな問題だろうというふうに私は思うんです。そういうことを構成メンバーに要求されると、これは大変な仕事ですね。人に集まってもらって、その内容を伝える。あるいは文章に書いて、みんなに配る。これは大変な仕事だというふうに思いますし、実際にそれは難しいんじゃないかというふうに私には思えるんですが、この点についてはどう考えておりますかね。私は、これは行政の責任だと。行政が、やはりまちづくり協議会で、こういうテーマで、こういう報告があり、こういう議論をした、こういう到達点だというのは、行政がきちっとやるべきだろうと考えますけれども、その点については、大前さんはどう考えておられますか、お聞かせをいただければと思います。

 それから、まちづくり基本条例に関することについて質問させていただきますけれども、これは具体的で大変重要なことを書かれているなと考えます。まちづくり基本条例については、請願されている皆さん方は歓迎というふうに言われておりますけれども、実は我が党議員団は、このまちづくり基本条例については異議を申し立てた。そして、対案を出しまして、議論をいたしました。区民の知る権利、まちづくりに参加する権利を保障する規定を設けるということ、さらに、開発事業者に積極的に地域貢献を果たさせる努力を求める。さらに、まちづくりに関する提案をしようとするときには、あらかじめ区長にその計画を出すということとあわせて、地域近隣住民に説明をするということをきちっと義務づけるものでなければならんという立場から、我が党独自の議案の提案を行いましたけれども、残念ながら、賛成少数で否決された。そういう経過があるものですから、そういうことを頭に入れておいていただきたいと思います。

 そこで、質問ですけれども、まちづくり基本条例に関連して、第3項、ここには「再開発事業において、地権者には過分の補償対策が講じられている。同じ区民として近隣区民にも受忍限度を超える滅失被害が派生する際の対策措置の責務を明確化すること」、こういうふうに述べられていますね。これは、なかなか難しい課題をこういうふうな表現で述べられているんだというふうに思いますけれども、具体的には、どのような問題をどのような基準で対策をとるべきだと考えておられますかね。わかりやすい例で結構ですけれども、お話しいただければと思います。

 とりあえず、そうした問題についてお答えください。

○請願代表者(大前 猛)
 たくさん御指摘、御質問いただきまして、ありがとうございます。

 まず、まちづくり協議会の中においての自治会と管理組合の扱いですけれども、私が情報公開で入手して見ましたら、月島あたりについては管理組合も入っているんです。地域によって違いますね。管理組合と自治会が入っている場合、自治会だけのところもあるということなので、基本的には、私は自治会がやはり入るべきだろうと。地域ということだとね。

 それから、もう一つは、昨年、施行されましたマンションの適正な管理の推進に関する条例、規則、ここからすれば、管理組合は箱の中だけではだめよ、地域の問題についてもどんどんかかわりなさい、地域コミュニティもやりなさい、こういうことを言われていますから、自治会の設立のない管理組合については、管理組合が入ってもいいんじゃないかと。管理組合も自治会もあるところについては、両方入るのでなく自治会が入ったらいい、こういう考え方を私は持っております。

 それから、今回の請願の中において、何をしてほしいのか見えないところがあると。この辺ですけれども、具体的に基準化したり、それから規則化したりするようなことについては、ほかにも僕はいろいろあると思うんです。しかし、それらはこれから拾い上げてもらって、それをジャッジの基準として決めていただいたらいい。

 ただ、いろいろな基準をつくる場合についても、例えば超高層マンションのことであれば、超高層マンションを訪ねれば、それは住んでいる立場でいっぱい気づくところがあるわけです。だから、例えば集会所だ何だということについても、準備組合の方、その他、個々には私は申し上げています。しかし、そんなこともぜひ基準化するかについては、まずヒアリングをしてほしい。例えばの例として、私は多目的でみんなが集まるような集会所は、コミュニティをとるのに必要でしょう。いざというときについては、それを取っ払えば、全体の避難救急場所なんかができる。それから、これだけ自治会と管理組合のあるところは、現在設計中の図面を見ても、どこもないわけですよ。おかしいじゃないんですか。だから、たしか防災の備蓄倉庫については、中央区が先鞭をつけたと思うんです。それがずっと広がっていったと思います。それから、基準として3日分の食料・飲料水の備蓄があったらとか、やはり集会所は必要だという考え方だとか。それから、自治会・管理組合の事務所については、必要条件にして事業者に責任を持たせる。ということは、いかに住民本位のそんなものを箱づくりの段階から必要として売り込んでいく姿勢を生み出すことになると思うので、そんなものを具体的に織り込んでいただきたいと思うし、既に検討しているところについても、そのことも大いに議論の対象にしてもらって、正しいジャッジをしていただければと思っております。

 それから、自治会と、それから町会の、区民としての難しい話ね。今まで、例えば町会とか自治会という団体に対して、いろいろ行政のほうから指示したり、お願いしたり、協力するという情報伝達のネットワークがありますよ。そこからまた町会員、自治会員の人へ伝わっているというのが1つ、ある程度厳然としてあるわけです。それはそれでいいことじゃないか。しかし、入っていない方については、せいぜい区が区報を、今、月3回になりましたけれども、区報で知ったり、それからまちの中の掲示板で知る以外ないわけですよ。だから、そのためにも、できるだけ町会や自治会に区民の方が入ることは、私は大いにいいことだと思っています。

 だから、入っていない人をないがしろにする必要はなくて、それから町会や自治会の方については、それなりに行政の懇談会とか、いろいろな場面を含めて、会の意向を伝えているじゃないですか。だから、何も下請けで言われっ放しじゃなしに、双方向のアクセスをするコミュニケーションとして大いに、今までの弊害があったら、直してやっていけばいいことではないだろうかというふうに考えております。

 それから、いろいろな組織の代表が実際に決まったこと、その他、報告することについては、手間、作業を含めて、なかなかできないのではないかということですね。しかし、現実的には町会長であるとか自治会長だとかが出ているわけです。

 当然、報告、連絡、相談、会議というのはやらなきゃいかんでしょと。そうかもしれないけれども、個人で出ているんですということなんですね。では、会議を代表しているのが個人で出ているので何もしなくてもいいのかと。当然、今はすぐメールで、いろいろな情報を含めて、伝達できるんですよ、ツイッターを含めて。だから、何も一々難しいチラシをつくらなくても、やり方はそれぞれのレベルで工夫されたらいいじゃないですか。町会の役員は毎月町会の役員会があれば、そこで連絡してもいいだろうし、そこで必要なことは、区によってはホームページを持っているところもありますよ。それから、援助もするからとホームページを立ち上げたらということを区も奨励していますよね。まだ立ち上げていないところもある。そんなところを使えば、そんな難しくないわけですよ。だから、そういうことで、もっと工夫して伝えるということについては、やることが必要ではないでしょうかというふうに思っています。

 それから、受忍限度を超えるという問題です。

 例えば、月島の例で申し上げますと、いろいろ狭い土地にこれだけの容積が必要だということで考えるわけです。そうすると、図面を見てもらえば、南側に持っていけば、影の部分がたくさんある。だから、北側に寄せたんですよということです。それが対策なんですよということなんです。そうすると、北側に寄せたからって、問題は解決していないんですよ。北側に寄せられたために、北側の方たちについては、必要以上に負荷がかけられている。環境負荷を含めてです。だから、人によっては、明らかに資産価値が下がっちゃうじゃないか。住み続けられますということで、こういう形で月島にやってきて、ローンを抱えて買ったのに、こんなことになっちゃうということがでているわけです。そこの対策をしなきゃいかんじゃないですかということですよね。

 これは、雑居ビルで事務所だったらいいですよ。商業地かもしれないけれども、これだけたくさんの人たちが住むということは、住居地の感覚でもってアセスメントを考えていくのがまちづくりだと思うんですよ。今回の場合については、北側に集約されている。そこの問題をどうするのかと言ったら、それは今の都市計画法の中においては該当しません、やりません、民民でやってくださいというのが都市整備部の答えです。そんなことをまた民民でやりましたら、今度は住民同士ドンパチまたやって、後世に遺恨を残すじゃないですか。だから、誘導して再開発事業をするんだったら、そんなところもきちんとやらなきゃいかんですね。

 考えてくださいよ。ちょうどヒッチコックの裏窓のような、そんな現象まで出るんですよ。高層マンションに対面してお見合いですよ。下は16メーター、上のほうは23メーターか24メーターしか距離のないところに、マンションがお見合いしちゃうわけです。皆さん方は、買う立場で、そこのマンションに行ってみなさいよ。そこを紹介されたら、買いますか。

 それと、もう一つは、月島で言うならば、この計画にくっついていた、この写真の中でピンクになっているところ、22、23、24ですよ。ここも再開発事務所が持って、電気がついて、毎日やっていますよ。ここでも建てれば、アイ・マークタワーがぺしゃんこになってしまって、どんなになっていくか。だから、そのことを含めてどう解決するんですかと。

 私は、この解決方法を持っていますよ。提案もしたいと思います。提案して、話し合いをする場を持ってほしいんです。

○増渕委員長
 ちょっとすみません。請願者に申し上げます。

 田辺委員、今の答えは、委員が質問した答えになっているんですか。

○田辺委員
 ええ。一生懸命答えていただいていますよ。

○増渕委員長
 田辺委員の質問が大分多岐にわたるので、細かい例を挙げないとわからないでしょうけれども、すみません、なるべく1つかそこら辺にしていただいて、簡潔によろしくお願いいたします。

○請願代表者(大前 猛)
 わかっていただこうと思いまして、すみません。

 建物をつくれば風が強くなる。日影が問題になる。騒音だ何だ。景色がどうの。それは当たり前なんですよ。しかし、それを乗り越えて、よりよいものができるならいいと思うんですけれども、しかし、我慢できない範囲の問題が、例えば月島の場合については、北側の人たちが持っている。そこの答えを出さなきゃいかんのじゃないですか。そんなことも含めて、まちづくり基本条例の目的、考え方を、大変立派なことになっていますから、考えていくようなことをしてくださいねということをここでは申し上げているということです。

○田辺委員
 いろいろありがとうございました。

 まちづくり基本条例に関連して5項目の具体的な提案が出されていますけれども、基本的には同意できる内容を多く含んでいるというふうに思っております。したがって、これは実施要綱などに積極的に取り入れて、皆さん方の声を行政の中でもきっちり反映させていく必要があると思います。

 お答えありがとうございました。

○小坂委員
 すみません。1点だけお願いします。

 説明資料3がついております。再開発組合との説明会備忘要旨ですね。このやりとりの一番言いたい問題点は何でしょうか。簡潔でいいです。

○請願代表者(大前 猛)
 附帯意見の中において、十分話し合うということについての、本組合と地域の方との確認をしたと。これから話し合うということを確認したということです。

 それから、パースについても、アイ・マークタワーと、それから一丁目の接近したところのパースが出ていないから、きちっと図面で説明しなさいと。やりましょうということでもって確認して終わっている。だから、本格的な話し合いはこれからだということを御理解いただければと思います。

○小坂委員
 以上です。

○増渕委員長
 ほかにございますか。

 説明及び請願者への質問は終了しました。請願代表者の方は退室願います。

 なお、請願代表者の方で本委員会の傍聴の手続をされている方は、傍聴席へ移動願います。

〔請願代表者移動〕

○増渕委員長
 本請願の取り扱いについては、ただいま紹介議員の趣旨説明及び請願代表者の補足説明を受けたところであります。

 本請願について、理事者に対する質問はありますか。

○田辺委員
 幾つか質問させていただきますが、前回の委員会で、私、中央区のまちづくり協議会の構成メンバーについてのリストをお願いして、出していただきました。これを見ますと、必ずしも全部がそうではないんですけれども、学識経験者ということで配置しているまちづくり協議会がありますし、さらに、中央区都市計画審議会委員ということで配置されているまちづくり協議会もあるということなんですけれども、一様ではないですね。あるところもあるし、ないところもある。両方入っていないところもあるんですよね。こういうふうに見てきますと、まちづくり協議会の設置要綱、これは今から23年前、10月1日施行ということですけれども、ここではいろいろな取り決めが、要綱ですから、いろいろなことが書かれているわけですけれども、その後、一度も改定されたことはないんでしょうか。それが1点です。

 そして、この要綱に基づいて、この前は勝どき・豊海のまちづくり協議会の中で分会が設置された。この設置の根拠とはというと、この要綱の第6条に基づくものだと、こういうことですね。第6条に基づいて設置をされたということです。

 それはそれでいいんですが、そこで、第4条の協議会のところでは、構成メンバーについて書かれております。1、地域住民の代表者、2、商工関係者の代表者、3、区の職員、4、その他必要と認める者と、こういうふうになっています。そういうことで、もう一度、やはりまちづくり協議会の構成メンバーについては、現状からよく検討する必要があるだろうというのが私の質問の1つであります。

 そして、まちづくり協議会には、今、第4条の2項で会長を置き、構成員の中から選出する、こういう規定があるんですね。しかし、この規定が守られているところはあるんでしょうか。多分、私の知る限りでは、ないんじゃないかと思っているんです。

 そして、さらに、第5条では、会長に事故があるときは、あらかじめ会長の指定する者がその職務を代理することができる、こういうふうに規定されておりますけれども、これも現実にはやられていないんじゃないかなと、こういうふうに思いますね。

 最後の第9条、この要綱に定める者のほか、まちづくり協議会の設置に関し、必要な事項は建築部長が定めるものとするということです。これは、昭和62年、1987年時点では建築部があった。建築部長という職責があったわけですけれども、今はそういう名称はないですね。

 そういう点で、私はこの設置要綱は必要なものだと思いますが、要綱そのものの内容について、今から23年前の要綱ですから、現在のまちづくりの現状に合わせて、要綱そのものの内容を検討するということと、それから構成についても、先ほど来、提案、議論がありましたけれども、よく考えていくということが求められていると思います。幾つかの点について指摘をしましたけれども、お答えいただければと思います。よろしくどうぞ。

○望月地域整備課長
 まちづくり協議会について、何点か御質問をいただいております。順次お答えいたします。

 まず、まちづくり協議会の要綱についてでございます。

 最初の段階から変更ということですけれども、特に変更という手続をとっているものではございません。ただ、まちづくり協議会の運営については、これまで地域の方と一体となって今日までつくり上げてきているというふうに考えてございます。これは、各地域のまちづくり協議会において、その地域の特性を踏まえた上で、これまでつくり上げてきているものでございますので、それを踏まえた形で今後も進めていきたいというふうに考えてございます。

 また、勝どき・豊海の分科会に設置されました分会、こちらのほうは、設置はもうしてございます。ただ、その後、分会の開催ということは、今現在まだしていないという状況でございます。

 それから、構成員のメンバー、現状、検討すべきというお話がございました。また、会長も構成員から選出というような話になってございますけれども、構成員のメンバーは、先ほど申しましたように各地域でのまちづくり協議会、昭和62年から積み重ねてきた中で、現在の構成員とされております。例えば、晴海地区では、新しく自治会となったところにつきましては、構成員の方から新しく構成員としたいという御提案がされて、これまでまちづくり協議会で御了解されて、新しくメンバーに加わっているという、そういった事例もございますし、先ほどの勝どき・豊海の分会の設置という、そういったところもございます。こうした細かなところは、柔軟な対応をしながら、今日までまちづくり協議会を進めております。

 また、会長についてでございます。

 持っているところがないのではないかというお話がございました。最近、開催について、開催をしていないところが、案件によってはございますけれども、そうした中の人形町・浜町河岸地区などではそういった会長職の方、学識経験者の方がおられるという状況がございますので、すべてないということではございません。ただ、開催をされていないという部分がございますけれどもということでございます。

 それから、職務代理、現実にはやられていないという第5条の関係でございます。

 職務代理につきましては、そういった意味では、現在、都市整備部長が会長職を兼務といいますか、代行している部分がございまして、そういった部分での職務代理ということでは置いていないところがございます。

 ただ、都市整備部長が代行しておりますけれども、これまで運営について、その点で運営上支障が生じたということはないというふうに考えてございます。

 それから、最後になりますけれども、建築部長という名称であるという部分の御指摘でございます。

 確かに、その後、都市整備部というような組織の変更等ございますので、そういった文言の修正も含めて、現在まで運営上支障がないということで柔軟に対応してきた中では、訂正がされていない点がございます。

 それから、まちづくり協議会の構成のところについても、検討していくべきというお話がございました。これは、最初にお話をしてございますけれども、長い間、23年前ということでございますけれども、それから積み上げてきた現在のまちづくり協議会がございます。これは、地域の方と一体になってまちづくり協議会というものをつくってきたわけでございますけれども、それを踏まえた上で、今後さらなる検討、工夫が必要というふうに考えております。

 以上でございます。

○田辺委員
 積み上げてきたから、この要綱で今までは差しさわりがなかったと、そういうふうに言われております。やはり、いろいろな組織の運営というのは、きちんとした規約に基づいて、あるいはこの場合には要綱に基づいて運営されなければならないというふうに思うんです。職務代行に都市整備部長さんがなっているというんですけれども、その前提は会長があらかじめ指定すると、こうなっているわけですから、会長さん不在のところで職務代行というのは置けないということになっちゃうじゃないですか。そういう問題もあるんじゃないですかね。ですから、私は、この設置要綱の基本的な精神は生かされると思うんだけれども、やはり直すべきところは直す、そういうふうにしなければ、筋が通らないじゃないですか。今の建築部長もそうですけれども、こんなものはすぐ直せる、内部でやれることですから、きちっと要綱も直すということをお願いしておきたいと思います。

 あわせて、やはり新しい人たちも入ってきている。新しいマンションが建つ。自治会ができる。そういう状況ですから、個人名は載っていませんけれども、構成メンバーについて資料をいただいておりますけれども、十分隅から隅まで眺めて、やはり今の現状から対応していくということが求められていると思います。意見があれば、述べてください。

○望月地域整備課長
 先ほどの都市整備部の規約のほうの整理ということでございますけれども、こちらの文言整理等につきましては、当然やっていくべきお話と私も考えてございます。そういった部分については、整理をさせていただきたいと考えます。

 また、構成員のメンバー、新しい自治会等を含めてということでございますけれども、これも各地区特性がございまして、自治会さん、マンションが町会に入られる、そういったところもございます。また、自治会単独でということもございます。町会に入られる自治会さんにつきましては、当然その中でのお話になりますので、新しくまちづくり協議会の構成員となることはございませんけれども、一般のところの晴海等の大型物件については、新しい自治会がこれまでも参加されてきているという状況がございますので、決してそういったことができないというお話ではございません。

 また、先ほどから申しておりますけれども、今のまちづくり協議会そのものが、これまで地域の方と一体となって積み上げてきたことを踏まえながら、やはり今後のメンバー構成についても、まちづくり協議会でお話ししながら、皆さんと御相談しながら、当然御意見をいただきながらということで、新しく加わっていただくということは当然あり得ると考えてございますので、そういった工夫あるいは柔軟な運営というのは今後も続けていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田辺委員
 終わります。

○小坂委員
 まちづくり協議会は大変重要な機関であるというのは、お互いが認識するところであります。であれば、まちづくり協議会はもっともっと充実させていかなければならない。そのことを私も思っておりますし、また提出された請願者の皆さんもそういうふうなことを思われて提出されております。私も請願紹介議員の一人でありますけれども、ぜひともこの問題を十分検討いただきたいと思っております。

 そこで、まちづくり協議会なんですけれども、これは本当に重要であり、恐らく行政がまちの声を聞いたというときの根拠は、まちづくり協議会であるというふうに認識させていただきます。そのほかには、個々では町会とかから、町会長に話を聞いたとか、そういうのはあるかもしれませんが、まさにまちづくり協議会で協議したことこそが地域の声となって、それが構想づくりや計画づくりに反映されていくということですよね。とても重要なものであると思います。であれば、ぜひともまちづくり協議会はもっと大切にしていっていただきたい。

 今、前委員とのやりとりの中で、ある地域ではまちづくり協議会が開催されていないところがあるとか何か、そういうようなことを聞いたんですけれども、まちづくりというのは日本橋も京橋も同時進行で進んでいっているわけであります。であるにもかかわらず、まちづくり協議会の開催状況を見てみますと、平成21年度においては、勝どき・豊海地区や晴海地区、佃地区、月島地区、東京駅前地区、この4カ所か5カ所ではやっておりますけれども、12地区があるのに、ここの箇所でしか開催されていないんですよ。地域の課題というのもあるし、もっと丁寧に議題を見つけて、まちづくり協議会にかけて、住民の合意形成をそこで得て進めていっていただきたいと思います。

 開催されていない地域は、なぜ開催されていないんでしょうか。私は、もっと開催して、もむべき課題があったのではなかろうかと思っております。それに関して、行政はどのようにやられているのか、そのあたりのことをお伺いできればと思っております。それが1つ目です。

 2つ目が、構成員の話を逆の目から見てみたいと思います。区政年鑑に載っておりますところの町会・自治会、ここは公認の町会・自治会だと思われますけれども、ここから見た場合に、まちづくり協議会に属していない自治会などはどのように把握されておりますか。どこが属していないというふうに、何戸属していないというふうに見ておりますか。大抵が属しているわけなんですよ。でも、属していないところがあるというのは、行政の側も把握されているのかどうか。ある1カ所、勝どき六丁目だけを我々は問題にしているのではなくて、属されていない自治会はほかにもあるので、このような聞き方をしております。まちづくり協議会に入れてもらえていない自治会は、ほかにどういうところを行政の側は把握しておりますでしょうか。

 以上です。

○望月地域整備課長
 まちづくり協議会についての開催の状況でございます。

 委員御指摘のとおりに、まちづくり協議会が開催されていない地区がございます。まちづくり協議会につきましては、地域の課題あるいは行政からの情報伝達、情報交換の場として、そういった意味でまちづくり協議会を開催しておりますけれども、そういった部分で、課題がない、あるいは議題がないところについては開催の必要がございませんので、毎年毎年どこかでまちづくり協議会を必ずやらなくてはいけないという組織ではございませんので、必要に応じて、課題のあるところ、まちづくりが行われるところについては、まちづくり協議会を開催させていただいております。ですから、まちづくり協議会が開催されていない地区があるということでございます。

 それから、まちづくり協議会、区政年鑑に載っている中で、町会・自治会で入っていないところということでございますけれども、基本的にまちづくり協議会の構成員としては、区のほうに登録があって、申し出があって登録されているところにつきましては、一応参加という形でとらえられているというふうに私のほうは認識してございます。

 ただ、先ほど申しましたように、町会に加入されてる自治会さんについては、町会が代表されるというふうに認識してございますので、そういった点はあるかと思います。

 以上でございます。

○増渕委員長
 小坂委員にちょっと申し上げます。

 請願の審査に関する限定した質問でお願いしたいんです。今のまちづくり協議会の開催の有無とか、若干それているかなと思うので、よろしくお願いします。

○小坂委員
 わかりました。すみません。

 まちづくり協議会の構成員のところですけれども、私が見た限りは、築地浜離宮地区自治会、銀座ダイヤハイツ自治会、シェトワ佃自治会、THE TOKYO TOWERS自治会、ここに載っているのでは、この4つが抜けているというふうに私は見ました。見落としてあれば申しわけないですけれども、それなりに自治会として公認であるのに入っていないところがあるというのを認識していただき、そういう経過がある中ではあるんですが、公認自治会ができた場合は入れていくように、ぜひとも要望させていただきたいと思います。

 また、公認ではないけれども、管理組合という話が先ほどありましたけれども、シティフロントタワー住宅管理組合、スカイライトタワー住宅管理組合、センチュリーパークタワー管理組合らは、こちらには載っていないんだけれども、管理組合として入っているということであれば、管理組合として、区公認でなくても入る形もあるなということもありますので、そういうところから、私はやはり善意の区民の、参加したいという問題意識を持った区民の方がいらっしゃったら、ぜひとも多く取り入れていっていただきたい、そのような構成をしていただきたいと思っております。ぜひとも構成員の考え方を広げていっていただきたいと思っております。よろしくお願いしたいです。

 時間が限られているんですけれども、中央区のまちづくり基本条例の中では、第4条において、「区長は、区民の理解と協力を得るために、まちづくりに関する必要な情報を区民に提供するものとする」というふうに区長の責務が書かれております。であるのであれば、こういうふうなことで、区長は積極的に区民に情報を提供していかなくてはならないという、一方で条例がありながら、まちづくり協議会における開催日時や場所、話された内容、それらがどうしても区民の皆さんに伝わっていないんです。これは我々、せっかくつくった条例に反したような考え方にもなっちゃいますので、ぜひとも何とかしてまちづくり協議会の開催の広報や話された内容の広報を何らかの形でしていっていただきたい。もし何かあれば、請願にも書かれておりますけれども、よろしくお願いしたいと思っております。

 また、学識経験者に関しても、これはすべてにおいて配置すべきだと思っておりますので、ぜひともよろしくお願いします。

 あと、この請願の後半の部分、まちづくり基本条例における5つの問題点を請願者の方は書かれております。それぞれにおいて、区の考え方を簡潔に答弁できませんでしょうか、1から5において、区はやっているよとか、やっていないけれどもとか、そのあたりをとりあえず最初に、区の考え方として簡潔に述べていただきたいと思います。

 大抵の質問は、この辺であります。

○望月地域整備課長
 まちづくり協議会については、御要望という趣旨でとらえております。

 基本条例についてのお答えをさせていただきたいと思います。

 まちづくり基本条例のほうの御要望でございますけれども、本年3月末日に議会で成立されているものでございます。その時点におきまして、再開発事業等都市計画にかかわるものにつきましては、都市計画の決定前に手続をするものについて対象とするというふうに規定してございますので、その時点でそういった整理で御審議いただき、決められたものであるというふうに認識してございます。

 また、再開発事業の実施設計段階ということでございますと、これは幅が広く、どの段階を指すということになってしまいますので、これにつきましては、既に3月制定時点で諮られたものというふうに考えてございます。

 それから、2番の、周辺区民の意見も集約して計画化することにつきましては、先ほど委員御指摘のとおりでございまして、まちづくり基本条例の中では、区と地域住民との話し合いも規定してございますし、事業者による説明会も規定してございます。こうした中で、地域の方の、周辺の区民の方の意見を集約して計画されるというふうに考えてございます。

 それから、再開発事業においては、過分の補償対策が講じられていると書いてございますけれども、まず、これにつきましては法的な再開発事業でございますので、法律の中で規定されているものであるというふうに考えてございます。

 また、近隣の方の受忍限度を超える被害についての対策措置の責務ということでございます。個別の案件につきまして、まちづくり基本条例の中に規定していくということは考えにくいのではないかというふうに考えてございます。

 また、エコタウンの視点から駐車場確保基準の見直しを明確化することということでございますけれども、まちづくり基本条例の対策を講じていただく項目には交通対策ということで、こういった駐輪・駐車場確保のものを入れてございますので、そういった中で当然対応が図られていくべきものと考えます。

 また、大規模開発での30%くらいの居住者が集えるコミュニティスペースについてでございますけれども、こちらにつきましては、先ほどお話が出ましたけれども、既に中央区マンションの適正な管理の推進に関する条例の中に、コミュニティの形成に必要な施設等への配慮ということで、コミュニティスペースの確保というものが規定されてございます。また、中央区の市街地開発事業指導要綱でも、既にコミュニティスペースの確保というものは指導を行っておりますので、これについては、既に指導を行っているという状況でございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 終わります。

○増渕委員長
 ほかにございますか。

 本請願について、今後慎重に審議を進める必要があると思われますので、本日のところは継続審査とすることでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 ありがとうございます。

○石田委員
 2件の請願については、去る12月6日に本委員会に付託され、本日、最初の審査が行われたところであります。まだ審査は開始されたばかりでありますが、今後の区政に影響を与える問題でありまして、さらに、私たちの任期にも限りがございます。この際、本委員会に与えられた時間の中で一定の判断を行うべきと考えますが、この2件の請願の取り扱いについて、委員長はどのようなお考えなのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。

○増渕委員長
 ただいま、石田委員から、本委員会に付託されている2件の請願に対する私の意見を求められました。私も同様に感じているところでありますので、できれば現委員の任期中において一定の結論を出したいと考えております。委員の皆様におかれましては、各会派にて御検討のほど、よろしくお願いしたいと思いますが、御賛同いただけますでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 ありがとうございました。それでは、よろしく進めていただきたいと思います。

 本日、議題の(1)でございますが、発言の持ち時間につきましては、ただいまの時刻で算出いたしますと、20分を割っていますので、各会派の基本の持ち時間である20分といたします。よろしくお願い申し上げます。

 それでは、理事者報告をお願いします。

○宮本土木部長

 1 低公害車利用における区営駐車場の使用料の減額基準の変更について(資料1)

 2 亀島川の整備について(資料2)

以上2件報告

○増渕委員長
 それでは、理事者報告に対する御質問をどうぞ。

○田辺委員
 今報告のあった内容ですけれども、この仕事というのは、都区の役割分担してということなんですけれども、本来的には、これは東京都の仕事なんでしょう。その中で、中央区は一部引き受けましょう、こういうことなんでしょうかということが1つ。

 それから、もう1点は、総事業費と都区のそれぞれの費用負担はどの程度になるのか、これについてお答えください。よろしくお願いします。

○石田公園緑地課長
 まず、最初の御質問ですけれども、こちら、亀島川については、区長委任河川になっておりまして、中央区が維持管理している場所でありまして、本来、この場所については中央区のほうで整備するところであるというふうに考えております。

 しかし、「10年後の東京」というのが出まして、水辺空間の緑化率を90%に上げるとか、面積も約倍増するという東京都の計画が出たところ、緑地部分については、東京都のほうで費用も含めて整備していただけるという話になっているというふうに考えております。

 次に、総事業費なんですけれども、今説明にありましたとおり、19年度に整備検討調査を区のほうで行っていたところでございますけれども、そこで概算、非常に概々算でありますけれども、約2億円程度の費用がかかるのではないかなというのを出しております。しかし、それからまた中身が現在の整備計画図で若干、内容が変わっておりますので、その辺は動いているところはあると思いますけれども、その後、費用的なものを出していないところでございます。そういうことで、都区の割合についても、分担についても、正直なところ、幾らずつ出すという費用を出していないところでございます。

 以上です。

○田辺委員
 つまり、これは区長委任河川であるから中央区の仕事なんですと、こういうことなんですね。そこで、東京都の10年後の緑化計画が出されたので、東京都がかなりのところを負担する、そういうことなんですね。そういう認識でよろしいのかどうか、イエス・ノーで答えてください。

○石田公園緑地課長
 委員の御指摘のとおりでございます。

○田辺委員
 終わります。

○小坂委員
 亀島川の整備計画、非常にすばらしい案かと思います。ぜひとも実現していっていただきたいと私は思っております。これは、住民の皆様がワークショップしながら絵をかいていた現場を見ておりますので、何かここをきれいにできないかなと思っておりました。すばらしい案だと思っております。

 確認ですけれども、これは中央区の基本計画2008の中ではどのように書いているのかというのを念のために教えていただきたいのと、これこそまちづくり協議会などで報告して、住民の皆様にも報告していくべき案件だと思うんです。であれば、まちづくり協議会にはどのように伝えていくお考えなのか、ここでかかわるのであれば、新川地区、京橋地区の合同まちづくり協議会でこれを報告とか、こういうふうに私は報告していくべきだと思うんですよ。住民の皆様にはどのように報告していくお考えなのか教えてください。

○石田公園緑地課長
 基本計画2008のほうについて、今、申しわけないですが、持ち合わせていないので、細かいことがお答えできないんですけれども、当然、水辺の緑化ということで、中央区は緑化行政として進めていきたいということで、そのような記述が書いてあると思いますので、それにのっとってこの整備を進めているところでございます。

 また、まちづくり協議会等についてなんですけれども、これは東京都第一建設事務所のほうで地域流域連絡会というのがございまして、そこの中で中央区のまちの方、千代田区のまちの方、また東京都の職員、中央区の職員が入って、亀島川についてずっと検討を行ってきたところでありますので、この案件については、まちづくり協議会でというよりは、そこで地域の方々の御意見、NPOの方々の御意見を聞きながら進めておるところでございます。この後、地元に工事の説明に入りまして、来年の1月下旬から22年度分の施工予定のところを整備していきたいというふうに考えているところでございます。

○宮本土木部長
 基本計画でございますけれども、計画事業としては、記載はされておりません。ただ、この亀島川につきましては、月島川と同じように、区においては緑の散歩道という位置づけをしておりまして、施策の体系の中の計画事業ではございませんけれども、緑の散歩道の整備というふうな体系の中に位置づけて、それに基づいて必要に応じて予算化をしていくというような位置づけでございます。

○小坂委員
 ぜひとも、これはすばらしい事業ですから、修正でこの基本計画の中にも入れていっていただければと思います。

 また、住民の皆様にも広域の中の説明会だけでなくて、丁寧な説明をしていただければと思います。

 以上です。終わります。

○二瓶委員
 それでは、亀島川の整備計画、イメージ図の左上のところ、かつて見たところでは、整備後もこの船が、バージ船というんですか、残っていたんですが、これはすっかりきれいになっていますし、ほかの2枚もここに違法係留でとまっているヨット、ボートがすっかりときれいになっておりますが、今現在、一番左上というのは違法ではないのかもしれませんが、違法係留を含めて、あとは地域の方々から強い要望が多分あると思うんですが、沈んじゃっている船が3艇ほどあると思うんです。そこら辺を区としてはどの程度把握されているのか。違法係留に関しては、東京都に地域住民の方とかが何度申し述べても、東京都は中央区と協議をしながらという形で、必ず中央区と、と言ってくるんですが、なかなか中央区行政としてはそれの権限とか、そういうものがなくて、一定の張り紙をして、違法係留だから、どかしてくださいとか、その程度しかできないわけなんですね。東京都は、なぜこれに関して逃げるんだろうと、私は非常に東京都の行政のあり方に疑問を感じているところなんですが、違法係留をどかすのは単純ではないですよね。もし乗っている船であれば、どこかに運ばなければいけないし、置く場所を再整備しなきゃいけないということで、かつてはいろいろな川で撤去するときに代替の場所、マリーナを探したと思うんですが、今後この計画を進めていくには、どうしても違法係留の船舶の問題が多分絡んでくるんですよね。それがあるのと、ないのでは大分違うと思うんですが、それはどうですか。予定としては、この絵のとおりに進んでいくというお考えがあれば、お聞かせください。

○有賀土木部管理課長
 まず初めに、亀島川の違法係留の状況でございますけれども、21年度でございますけれども、全部で41隻の不法係留の船がございました。プレジャーボート20隻、引き船15隻等でございます。この状況は、ここ数年変わっておりません。

 違法係留の船につきましては、先ほど公園緑地課長も申しましたとおり、まず区分としては、これは区長に委任されております、区が管理する河川になっておりますので、仕切りとしましては、違法係留の船に対する警告までは区の仕事でございます。ただ、違法係留の船を最終的に撤去するとか、行政代執行等をする権限は東京都にあります。現在、中央区では、この船につきましては、それぞれの所有者を調べまして、所有者等に船を、違法係留のものについては撤去してくださいというお願いをしておりますけれども、中には、もうだれの船かわからないというものが多数ございます。そういうものについて、この船をどうしたらいいかということについては、どこか別の場所に移さなくてはいけない。現在、船をお持ちの方については、所有者が判明しているものはどこかに移していただくということで、移す場所について、東京都のほうでいろいろと場所を御案内したりしておりますけれども、船の所有者については、やはり利便性等の問題あるいは係留費用等の問題がありまして、なかなか応じていただけないというような状況にございます。これにつきましては、護岸の整備にあわせまして、東京都と中央区が連携しまして、現在でも定期的に話し合いを行っておりますけれども、今後も引き続き違法に係留されている方についてはお願いをしていきたいというふうに考えております。

 それから、沈船でございますけれども、沈船につきましては、3隻というお話でしたけれども、これまで私どものほうでも1隻、2隻は確認をしております。ただ、沈船か沈船じゃないかの判断もございますけれども、沈船の引き揚げ・撤去については東京都の所管になっております。こちらにつきましても、オイルフェンスを張る等は区で行っておりますけれども、最終的には沈船所有者のわからないものについては、東京都に今現在、撤去していただいているという状況でございます。

 以上です。

○二瓶委員
 本当に東京都に同じ質問をすると、今度、緑化がきれいになって、護岸がこういうふうに整備されれば、船が乗り降りできなくなるよと言っていますけれども、そうはいかなくて、意外と船の人はうまく工夫して、はしごを利用して、今だって変な乗り方をしていますから、腹をしっかりと据えてやっていただかないと、なかなかどきませんよ。単純に、どこかの場所に移ってくださいと言ったって、真っ当な船の所有者はちゃんとお金を払ってとめているわけです。この人たちだけが有利なんていうような形にはならないように、それこそ手放すくらいにしなきゃいけない。

 制度上の問題があるんですよ。本来、自動車だったら車庫証明がなければ買えませんし、船検番号とか全部あるんですから、制度上の問題はあるとしても、せっかくいい計画が出ていて、地域の方々も緑化遊歩道を望んでいる話ですから、ぜひともそれは断固とした態度で、結構この船の所有者はなめてかかっていますので、安易に考えていますので、よろしくお願いしたいと思います。

 この図面で、亀島川のところに矢印がついているんですけれども、これはどういう意味の。私、説明を聞かなかったのかわかりませんけれども、矢印は何でしょうか。

○石田公園緑地課長
 イメージ的なものもあるかもしれないですけれども、下流が左だよというのを示すためにあらわしたものでございます。

○二瓶委員
 ありがとうございました。

 いずれにしても、ここで簡易船着場を2カ所、絵にかいていただきましたし、緑化も、今、実験的に霊岸橋のところをやられていて、大分成功しているということも報告を聞いています。非常に亀島川というのは、中央区にとっても最も多分いじりやすいし、可能性を秘めた川だと思いますので、今後とも地域の方々とか日本橋川・亀島川連絡流域協議会、NPO、千代田区側を含めて、いろいろ参加されていますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○増渕委員長
 ほかにございますか。

 それでは、議題に移ります。

 環境保全及び建設行政の調査について、発言者の方、どうぞ。

○田辺委員
 大分遅くなりましたけれども、質問させていただきます。

 1つは、今月6日、7日、8日と東京新聞で「変容のまち 検証・月島の開発」という記事が載りました。大変重要な内容を取り上げているなというふうに私は思います。

 そこで、お聞きしておきたいのは、1つは、月島三丁目の再開発問題で、既に1つ準備組合を目指して動いているチームがあった。さらに、そこに新たに土地を購入して、西仲通りの一角も含めた再開発計画が出てきている。こういう状況でございますね。私も、意見を聞いてまいりましたけれども、大変複雑な状況になっておりますけれども、行政のほうはこの再開発問題あるいはビル建設問題にどのように対応しているのか、これをお聞かせいただきたいなと思います。

 もう1点は、東京駅前の再開発です。

 これもいろいろな動きが出てきているようであります。日本橋の上の高速道路の移設問題の絡みで、この動きもいろいろ注目されているということでありますけれども、今、八重洲の再開発問題について、どのような動きになっているのか、これについてお聞かせをいただきたいと思います。よろしくどうぞ。

○田村都市計画課長
 月島三丁目のまちづくり、それから民間の開発事業に関連しての区の取り組み、対応についてでございます。

 今現在、区は、この個別開発につきましては、地元でのまちづくりに対して協力をいただきたいということの働きかけをしているところでございます。ただ、地元のまちづくりの検討状況というのが、なかなか先が明らかになっていない状況も、現実のお話としてございまして、事業者のほうも、先行きが見えない中で協力をするといっても何を協力していいのか、また、一緒にやるということについても、いつまで待てばいいのかというようなところが、非常に判断が悩ましいところだというような状況になってございます。

 そういった中で、地元の方々とすれば、こういった計画が個々に進むことについては、全体的なまちづくりの協力を求めつつも、一方、実際にこういった計画が進んでいく中においての近隣上の問題も幾つか懸念される部分があるということで、それらについて話し合いの場ということで、説明会等の開催を求めてございまして、民間事業者のほうは週1回のペース、今、若干、落ち着いてきて2週に1回ぐらい説明会を開催しながら、地元の方々との話し合いというものを継続しているという状況でございます。そういったことを踏まえて、区は、事業者に対しては住民の方とのお話し合いをしっかりとするように、また、計画上反映できる部分については反映する工夫をするようにという指導に努めているところでございます。

 以上でございます。

○望月地域整備課長
 東京駅前でのまちづくりということでございます。

 特に、東京駅前での大きな変化が生じているということではございませんで、これまでと同様に、地域で検討をされている状況でございます。例えば、地域によっては準備組合、あるいは地域によっては協議会、そういった部分での検討が進められている状況というものは、特に大きく変わっているものではございません。

 また、首都高速道路の移設と絡めてということでございますけれども、こちらのほうにつきましても、今現在、大きく変化があるという状況ではございません。ただ、地域の思いとして、当然、日本橋上空に高速道があるのは好ましくないという、これは地域の悲願でございます。それに向けて、地域でできること、また地域で取り組んでいけることを継続していくことが一番大切であると、そういうふうに考えてございますので、そういった動きとあわせまして、区としても継続した、そういった検討を進めてまいりたい、また国等にも働きかけてまいりたい、そのように考えてございます。

 以上でございます。

○田辺委員
 月島三丁目のことでありますけれども、事業者のほうが週1回のペースで説明会を開いていると、こういう話ですよね。この話はいつまで続くのか、続けられるのかという話になりますけれども、もう一方で、再開発の計画が進んでいるということで、中央区としては、その再開発の中にあなたたちも入ってくださいよと、そういう働きかけを今しているということなんでしょうか。それは、方向としては、そういうふうに進んできているんでしょうか。それとも、全く独自に、そういう働きかけはあるにしても、独自の道を進もうとしているのか。そのことがまた、地域住民にいろいろな問題を起こしているということのようでありますけれども、そこのところはどうなのか、さらに詳しくお聞かせいただきたいと思います。

 それから、東京駅前の再開発問題ですけれども、大変大きなプロジェクトで、ガイドラインも区のほうでつくられたということですけれども、このガイドラインに沿って検討会あるいは準備組合というのは検討されているのかなというふうに思いますが、そのガイドラインについて、こうした地元のいろいろなプロジェクトの人たちから、意見は何か出てきているのか。意見として、どういう意見が出てきているのか、その点についてお聞かせいただきたいなというふうに思います。ここでは、やはりここの再開発に参加したくないという人たちもいるようですね。そういうことを意思表示している人たちに対しては、行政のほうはどういう対応をされているのか。いや、そんなことを言わないで、こちらに入って一緒にやりなさいよと、そういうことをやっているのか、それはそれでやむを得ないことだ、こういう対応をしているのか、その点をお聞かせいただきたいなと思います。

 それから、日本橋上空の問題についてですけれども、これは小泉首相以来の問題でもありますけれども、実際の見通しはどのようになっているのか。こんな巨額のお金を国が負担するのはとてもとてもと、当時、新聞などでも報道されましたけれども、今はどういう方向に進んでいるのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。よろしくどうぞ。

○田村都市計画課長
 まず、月島三丁目の計画についてでございます。

 今、現計画、個別の計画として立ち上がってきてございます計画場所でございますが、現状の計画事業者が取得いたしましたのは、ことしの8月でございます。それ以前には別の事業者が取得をしてございまして、実は、この月島三丁目のまちづくりにつきましては、こういったマンション事業者さんによる土地の取得が行われている状況を踏まえまして、地域の中の様子がやはり大きく変わってくるということが懸念されるものですから、地元の方々に区から勉強会という形で、この地域のまちのあり方について、いろいろと今後検討させていただきたいということで働きかけてスタートしたという経緯がございます。その際に、現在の計画地を取得していた事業者にも協力を求めまして、こういった勉強会への参加ということで、この取り組みが今日まで来ている状況がございました。

 その中で、ことしの8月、先ほど申しましたように、現事業者に土地が譲り渡されて、現事業者はそういった過去の経緯ということも承知していないというふうに言っておりますけれども、計画を立ち上げてきたという状況がございます。

 地元の方々からすれば、そういった経緯の中でのお話の中で、突然のように計画が出てきたということで、自分たちのまちづくりの計画はどうなるのかというところを心配されている状況もあって、ぜひこれまでと同様に協力をしていただきたいというお考えがございますけれども、ただ、地元の勉強会も、これからの月島三丁目はどうあるべきかという基本的なところからお話し合いを始めている経緯がございますので、再開発に向かうとも、あるいはそうでない別のまちづくりを選択するとも、まだ具体的な結論が導かれていないという状況がございます。そういった中でのこういった計画なものですから、先ほど申しましたけれども、事業者のほうも、今後どうなるかわからない中で、いつまでも協力をということも、なかなか事業サイドとしては判断が難しいところですねということが、現に事業者からのお答えとしては出ている状況がございます。

 こうした状況の中で、地元としては、やはり早急に検討を深めて、自分たちのまちがどうあるべきかという結論づけを早めるべきであろうという意見が多く出てきておりまして、準備組合の設立に向けての活動を積極的に進めていこうというような状況になって、今現在、そういった方向に向けて取り組んでいるというところでございます。準備組合が設立ということになりましたら、その組織をもって具体的にどういったことをするのかということを検討しようというような状況で、今、活動させていただいているという状況でございます。

 そういった中での今回の計画への対応ということですので、先ほど申しましたように、区としてはまちづくりへの協力を求めるということで、事業者とは話をさせていただいているというものでございます。

 以上でございます。

○望月地域整備課長
 東京駅前のまちづくりについてでございます。

 まず、ガイドラインということで、区のほうで定めましたガイドラインが地域に示されておりますけれども、特に地域からは、あるいは開発をされる方から御意見等を伺ってございません。このガイドラインにつきましては、この地域でのまちづくりが統一したコンセプトのもとに行われるよう定めたものでございまして、そういったものを踏まえて検討を進めていただいているというふうに考えてございます。

 また、再開発に反対されている方もいらっしゃるということの検討でございますけれども、当然、準備組合等ではそういった区域の検討も含めて、今現在、その区域をどうするかということも含めて検討されているというふうに聞いてございますので、そういった中で、実際に最終的な絵をかいていくという形になろうかと思います。これは、今後そういった形で検討がされていくという形になろうかと思います。

 また、首都高速の移設ということでございますけれども、見通しということでございますけれども、今現在、特に大きく変化しているというものではございません。委員御指摘のとおり、巨額な費用がかかるということがございます。ただ、今、地域としましても、区としましても、まず取り組めること、どういったことが継続して取り組めるのかということの中では、以前、委員会でも御説明しましたとおり、日本橋川の再生ということで、河岸の空地化、低容積化に向けた検討というものも続けてございます。こういったものを引き続き検討を重ねながら、国等にも働きかけを積極的に行っていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田辺委員
 月島の問題ですけれども、この新聞を読ませていただきますと、11月15日に区のほうに来られたということですね。区のほうに要請に来たということなんですけれども、この方たちにとっては、その対応がよくなかった、こういうことを言われているようですね。こうした問題について、今、お話ありましたけれども、一方で、早く準備組合をつくってという話があるようでありますけれども、これはこれでそんなに急いでつくらなければならんものなんですか。本当に窮迫しているんですか。

 そして、準備組合ができて、線を引いて、この中にマンション建設業者の敷地も入れて、囲い込んで議論する、そういう方向を考えているんでしょうか。この点について、時間がありませんけれども、お答えいただきたいと思うんです。よろしくどうぞ。

○田村都市計画課長
 準備組合の設立、今、この月島三丁目のまちづくりについては、三丁目地区のまちづくり推進協議会ということで、住民の方々の自主的な集まりという組織で取り組んでございます。

 こういった中で、事業者の言い分としては、あくまでも自主的な集まりでしょうということで、本当に再開発というようなことについてはいかがでしょうというような声も、実際に出ている関係上、準備組合という、任意の団体ではございますが、一般的に再開発等に取り組む際に組織される組織体として認知されているものを設けることで、地元の取り組みの本気度というようなものを示していくということも一つの手段ではないかということで、住民の方々から意見としていただいているところでございます。区といたしましては、そういった方法選択論もあり得るなということで、そういった設立に向けては、お手伝いをさせていただきたいということで、今、一緒にかかわらせていただいているというものでございます。

 以上でございます。

○田辺委員
 どうもありがとうございました。終わります。

○小坂委員
 では、築地関連で述べさせていただきます。すみません。時間があれですけれども、大変重要な課題ですので、少しおつき合いいただければと思います。

 まず、築地市場の移転の問題は、非常に東京都は道理に合わないことをしている。土壌汚染の用地購入費が1,980億円中、土壌汚染対策費が586億円。これはブラウンフィールドの定義に当たる購入費の30%に当たる土壌汚染対策費を費やして、また、購入者がそのお金を払うという大変道理に合わないことをしながら、東京都は移転を進めようとしているというところであります。

 そこで、これは企画総務委員会でも出た話ですけれども、裁判が2つ起こされ、また住民監査請求が1つ起こっているという状況です。コアサンプルの裁判が1つ、また、過去に約27%の10ヘクタールを東京ガスから東京都が購入した。これが、汚染がない価格で購入しているということで、それゆえにそういう購入に対して住民監査請求をかけ、それが不受理だったので、不当にかかった公金支出を返還するような訴訟が起こされている。また、12月6日には、新たに購入する土壌汚染費用も、これも不当に高い価格で購入しようとしていることで住民監査請求が起きているところです。これがもし不受理になった場合に、住民はこの購入の仕方はおかしいということで、用地購入の予算執行を差しとめる請求の訴訟を起こすということで、訴訟も入れながら土壌汚染の地への築地市場の移転問題を阻止しようというふうに動いているところであります。

 そういう動きがある中で、今、東京都側は環境アセスメントをやってまいりました。そこで、質問ですけれども、まず環境アセスメントは、昨年の5月におきまして環境影響評価調査計画書ということで、平成21年5月に、区のほうも中央区長の意見を都に出しております。これをもとに環境影響評価書案というのが出てまいりました。区長が出した意見は、どれだけこの案に反映されたのか。それが1つです。

 2つ目の質問は、では、今出されている環境影響評価書案が、これは意見書の締め切りが一般の人は1月12日なんですけれども、どのような問題点があるのか、どのような問題点をこの環境影響評価書案にはあると見なされているのか、お考えをお聞かせいただければと思います。

 3点目は、ちょっと離れるんですけれども、今の築地市場の場外のところで、1つ行われようとしているところにおいて、B棟が撤去工事されると。これは、まちづくり支援施設のB棟が撤去工事される。これは、どのような考え方で撤去を行おうとお考えなのか。

 この3点を教えてください。

○増渕委員長
 環境建設委員会として、理事者の方が答弁できる範囲で結構でございますので、よろしくお願いいたします。

○小川環境保全課長
 まず、1点目でございます。

 21年6月8日に調査計画書に対しての区長意見の反映ということですが、東京都のほうの判断になりますので、東京都が判断をして、今回の環境影響評価書になってきたというふうに我々は判断しているところでございます。その中身について、この部分この部分ということでは、私どもの判断できる範囲ではございません。

 続きまして、環境アセスメントの今回出てまいりました環境影響評価書に関しましての問題点ということでございますが、こちらに関しましては、11月29日の公告縦覧以降、12月28日までの期間でございます。また、区長の意見も今回出すんですけれども、それも来年の1月12日ということになってございます。現在、どういったところに問題点があるのか、大気汚染以降14項目にわたっての影響評価が出ているわけですけれども、それに対して、現在、検討・調整しているところでございます。

 私のお答えできる範囲は以上でございます。

○望月地域整備課長
 築地の場外での仮店舗施設の件でございます。

 B棟の撤去ということで、現在、年明けからの撤去工事の予定ということで聞いてございます。また、その後につきましては、現在の市場との関係で状況が不確定な部分があるということでございますけれども、撤去した後、暫定的な利用というものも考えられるのではないか、また、東京都の計画の内容が固まれば、それに合わせた形で、また使うということもあるかと思います。とにかく、撤去に関しましては、年明けから撤去工事に入るという予定でございます。

○小坂委員
 それぞれ私は不十分に受けとめるんですけれども、B棟の撤去がどういうポリシーのもと、やっているのかというのが見えなかったので、質問させていただきました。これは、また教えていただければと思います。

 環境影響評価書案です。私は、これは本当に問題があると思うんです。それは環境アセスメントという制度自体が持つ問題点かもしれません。ただ、例えば土壌汚染とか水質汚濁に関しては、工事中の評価をアセスメントはするんですけれども、工事完了後のアセスメントはしないんです。すなわち、どれだけ土壌汚染がきれいになったとか水質がきれいになったとか環境基準を満たしたとか、そういうことを評価しておいて、それを出すかどうかということの判断をしない。ただ判断するのは、地下水位の高さ、AP1.8メートルで管理できますというのだけを評価するというふうになっているんです。これは大変おかしい話ではないでしょうか。土壌汚染対策工事がきちんとできたということを評価して初めて環境アセスメントだと思いますので、そのあたりの評価が入っていないことが問題点だと私は考えます。

 また、中央区長から、この環境影響評価書ができる前に出した、もとの調査計画書ですよね、そこで中央区長はいいことを言っているんです。それは、すなわち、掘削工事等で生じる土ぼこりなどの粉じんが人の健康に影響を与えないよう予測評価されたいと。大事なことです。また、豊洲新市場に隣接する晴海地区において、大気質への影響が懸念されるため、晴海三丁目調査地点の調査事項にベンゼンの項目を追加し、予測評価されたいと。これは、とても大事なことなんです。日本最大規模の土壌汚染の場所を掘削しながら工事するわけであり、粉じんは大きな問題になるんです。それを、私が読解するに、この評価書案では、土壌汚染対策工事により生じる粉じんに対して無視している。これが間違いだったら、あれですけれども、落としていると思うんです。すなわち、中央区長のせっかく言った意見を取り入れていないと思われます。

 やはりこれはもう一度、きちんとアセスメントに入れるように言っていただきたいと思いますし、ベンゼンやベンゾ(a)ピレンを中温加熱処理するというふうなことを言っているわけですよね。そこでは、焼いた後に出たものは大気を汚染するはずです。それを東京都側は、二次燃焼室を設けて、それで出た有害ガスをもう一回燃やすので大丈夫だ、焼却するので大丈夫だということを言っていますが、100%それができるわけがない。ベンゼンやベンゾ(a)ピレンの中温加熱処理をした後に出た有害物質も、やはり大気質の影響評価に入れるべきだと思われます。このような部分を東京都側は入れずして、環境影響評価を続けようとしておりますので、このあたりはきちんと区から環境アセスメントのあり方に対して、東京都に、今回も区長意見から言う機会がありますので、これは本当に土壌汚染とか地下水汚染を軽視した環境アセスメントを書いているんです。これは、本当に腹立たしいと私は思います。本当に軽視しています。

 日本最大規模の土壌汚染地に生鮮食料品を扱う市場を移転させるんです。それなのに、このような評価書で移転させると。これは、将来、もし万が一移転した場合は、やはり土壌汚染問題や地下水問題が生じると私は思いますし、少なくとも改正土壌汚染対策法で指定区域が解除されないまま市場が開かれると。そんな恥さらしなことが起きるかもしれないと思っております。ぜひとも、要望ですけれども、きっちりとした区長の意見を東京都に届けていただきたいと思います。

 これは、要望です。

 最後の話題になりますけれども、10月27日に中央区長が10ヘクタールの鮮魚マーケット案を出したということであり、それから時間がたっているので、東京都からどのようなレスポンスがあったのかということと、実際の場外市場の人々がどのように受けとめているのか、受けとめですね。私は私で当然調査しているんですけれども、私の調査と乖離があったらいけないなと思いまして、教えていただければと思います。

○吉田副区長
 まず、B棟についてでございますけれども、このB棟につきましては、現在、海幸会がありますところの後ろ側に今、ターレー置き場とか、それから自転車の駐輪場あるいはバイクの駐輪場として使っている部分の総体的な活用をするために、道路側からのアクセスを改善するために、まずB棟を壊さなきゃいけないということで、B棟を撤去としたわけでございます。

 同時に、直近の橋の落橋もございますから、そういうものも含めて、B棟、落橋したわけでございますけれども、現在の市場再整備の全体の動きの様子を見ながら、現実にターレー置き場等の活用について、今使ってしまっていいのかどうかということがございますから、B棟を撤去して整地はさせていただきますけれども、全体として様子は見たいというふうに思っております。つまり、場外の部分で、場外だけで使う施設をつくっていいのかどうかということについては、やはり相当問題がある。ある意味で、今年度中に場外整備について少し、場外、場内の整備について新たな方向が出てくるのであれば、そういったもので抜本的に活用しなきゃいかんだろうということがありますから、B棟等の建設については、今の時点では手控えをさせていただきたいと。

 最初のレスポンスは、海幸会の後ろの用地を全体的に、総合的に活用するためのアクセス改善のためにB棟が必要ではなかった。ただ、今、これからは状況がまた変わりますから、その点は御理解をいただきたいと思います、まず、その点は。

 それから、全体の問題については、これは企画総務委員会とか築地市場等街づくり対策特別委員会でお話しすべきことだと思っておりますが、基本的には、私ども場外、それから場内の事業者の方について、中央区案については、賛同を基本的にいただいているというふうに思っております。

○小坂委員
 B棟撤去は、老婆心ながら、もうちょっと明らかになってから、今回もう明らかになるじゃないですか。まだ都議会がどう判断するかわかりませんし、3月の予算案のところでどうなるかわかりませんし、都知事がどうなるかわからないというのであれば、このB棟撤去に1,500万円程度かけるんだけれども、これはもうちょっと動きを見ながらやってもよかったことじゃないかなと私は感じるんです。大きな流れの中で見ていく必要があるのかもしれないので、ここで壊すのが本当にいいのか、私はこれに関しては時期尚早な進め方なんじゃないのかなという気がいたします。ただ、これは一つの考え方でございます。

 ビジョンに関しては、企画総務委員会でと言いますけれども、築地市場地区の活気とにぎわいビジョンづくり委員会の担当はこちらだと思いますので、ですのでお聞きして、これは11月もそうだったのでありますので、ぜひともこういうところで、大事な問題ですから、答弁できる内容があろうかと思いますが、それはまた今後ぜひとも討論すべきは討論をここでもしていただきたいと思います。東京都のほうは、あれを論外という言い方もありますけれども、確かに、移転させてしまったらどんなものかということもありますので、そこは大変大事なところです。ただ、それを地方市場としてというところで、もう一つ農林水産省が認可してくれるかというと、なかなか難しいところもありますから、どのようにしていくのか、都議会の動きも見ながら、ぜひとも環境建設委員会でもまちづくりに一番接しているのはこの委員会でございますので、この委員会からも現在地再整備に向けて、どのような動きをとっていけるかということを提案していければと思っております。

 終わります。

○増渕委員長
 ほかにございますか。

 環境保全及び建設行政の調査について、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 ありがとうございます。

 長時間にわたりまして、御協力ありがとうございました。

 これにて閉会いたします。

(午後5時13分 閉会)

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
電話 03-3546-5559

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