ページの先頭です
トップページ  の中の  会議録検索(本会議・委員会等)  の中の  平成22年 決算特別委員会(第5日 10月5日)
※発言が2箇所以上ある場合、「前を検索」「次を検索」で前後の発言箇所へ移動できます。

平成22年 決算特別委員会(第5日 10月5日)

1.開会日時

平成22年10月5日(火曜日)
午前10時30分 開会
午後5時5分 散会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(15人)
委員長 今野 弘美
副委員長 押田 まり子
委員 鈴木 久雄
委員 原田 賢一
委員 増渕 一孝
委員 木村 克一
委員 鈴木 幸子
委員 植原 恭子
委員 鞠子 勝彦
委員 小栗 智恵子
委員 高橋 伸治
委員 守本 利雄
委員 田中 耕太郎
議長 中嶋 ひろあき
副議長 石田 英朗

4.説明員

別紙理事者一覧のとおり

5.議会局職員

奥田議会局長
渡辺庶務係長
横山議事係長
金田調査係長
岡野書記
村上書記
長田書記
武藤書記

6.議題

  • 議案第62号 平成21年度中央区各会計歳入歳出決算の認定について

(午前10時30分 開会)

○今野委員長
 おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。ただいまより本日の委員会を開きます。

 なお、本日、区長は公務のため、午後の委員会を欠席いたしますので、あらかじめ御了承を願います。

 また、資料要求のありました9点について、席上に配付をいたしております。

 第4款「民生費」について、理事者の説明を願います。

○西川会計管理者
 (説明)

○今野委員長
 それでは、第4款「民生費」について、質問者の発言を願います。

○増渕委員
 それでは、保育園の待機児問題から、認可、認証はどのような点が違うのか、区民の皆さんから御相談を受けるとき、私自身も認証と認可、どのような違いがあるのか、これは保育料の違いとか、いろいろあるでしょうけれども、私がわかる範囲ではお答えしていますが、きょうはその上での確認も含めて質問をしたいと思います。

 本区は、横断的なプロジェクトチームを立ち上げていただきまして、来年の3月31日をもちまして数字上の待機児が解消されます。

 そこで、まず、お聞きしたいのが入園に対する判定基準。判定基準が、区民の方から質問を受けても、なかなかわかりづらい。判定基準というのは、国基準とか都の基準があるのかどうかを、まずお答えいただきたいと思います。

 そして、来年の3月31日の時点で認可も認証も含めまして、保護者の方が認可のほうを申し込みます、自分の生活のエリア内での認証も申し込みます。といったときに、通園の範囲というのが一体どこら辺までなのか。簡単に言いますと、日本橋地域の入園希望者の方が、認可はあいていない、でも、認証に関して言えば、月島地域のほうでしたら枠がまだありますよということになった場合、これははっきり言って無理でございます。そのようなときに、来年の3月31日を過ぎまして、4月からこのような方々も待機児家庭というふうに入るのかどうか、それをお伺いしたいと思います。

 それから、我が会派でも、これはずっと前からですが、保育園にお預けにならない御家庭、自分の自宅でお子さんを見られている家庭に対する支援を、何とかならないかということでお願いしてまいりました。さきの補正予算の審査のときも、我が会派の議員より、そのような質問があったと思います。

 単年度の予算の計上なんですけれども、目黒区が昨年ですか、待機児の御家庭に対して助成を出しました。これは単年度でございます。そのような効果の中で、目黒区は実施に踏み切ったと思うんですけれども。不公平感ですね。区民の方の不公平感を取り除く意味でも、在宅でお子さんを見ている方に対する助成というのが、踏み切るには、なかなかいろいろ厳しい面がございますけれども、待機児、本区は数字上は一応解決したというところであれば、この不公平感をなくすには、待機児の方に関して言えば、この御家庭に何らかの助成を考えてもいいんじゃないのかなと私、思いまして、これは提案ですけれども、どのようなお考えがあるか、お願いいたします。どうぞ。

○来島子育て支援課長
 まず、区の保育園の入所基準でございます。

 こちらに関しましては、区の独自基準でありまして、例えば親御さんがどのぐらいの時間働いて保育が必要なのかとか、そういったところを参考にさせていただいて優先順位を決めております。

 それから、2番目の認可、認証の通園の範囲ということでございますが、区としては特に学校のような通学区域みたいなものは設けておりません。ただし、窓口で御案内するときに、やはり最高6年間お迎えをされるわけなので、そこが無理のない、可能な範囲でということではお話をしておるところでございます。

 それから、認可に申し込まれて、認証にも残念ながら入れなかった方について、待機児になるのかという御質問ですけれども、こちらは待機児ということでカウントをさせていただいております。

 以上でございます。

○島田福祉保健部長
 委員のほうから、目黒区の事例を出されて、在宅でお住まいの方に対する、待機児が解消した時点で、また待機児の方が出たときに、そういった御家庭への助成というような御質問がございました。これは、なかなか実際問題として、いわゆる保育に欠けないお子さん、いわゆる一般の子育ての御家庭に金銭的な給付をするのかというのは、なかなか難しい問題も多々あることと存じます。しかしながら、今まで区のほうでは、国の制度ではございますが、子ども手当を含めていろいろな手当、それから一般の子育て施策というような形の中で緊急一時の保育のお預かりだとか、それから子育て支援拠点を使ったいろいろな御相談業務、幼児クラブだとか、そういったことで、いろいろと施策を進めているところでございます。

 昨今、国のほうでも、今後そういった、いわゆる保育園を使った両立支援という立場から、一般の地域に向けたいろいろな基礎的な給付、子育て支援というようないろいろな制度設計も考えられているところでございますので、そういった仕組みを今後見定めながら、区のほうも一般の家庭の方に対する子育て支援策についても、さらなる充実を進めていきたいというふうに思ってございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 今、福祉保健部長がお答えになられたことに関してですけれども、目黒区の場合は月額2万円ですね。予算計上を見ても1,000万円を欠ける、そんな大した金額ではございません。この決算特別委員会に当たりまして、これから来年度の予算の編成作業に向かうところでございますけれども、せっかく数字上、待機児童はゼロということで我々も区民の皆様に説明してまいりましたし、そのような中で、この点だけ不公平感を持たれるのはいかがなものかなと。私も、これはあくまでも想像ですけれども、これを予算づけしてもそんなに大した金額じゃない。目黒区の場合も所得の制限がございます。そこら辺のところをお含みいただいて、御検討のほど、よろしくお願いいたします。

 さっき認証と認可の違いというのがよくわからないということで、確認のためと申し上げましたけれども、一、二点お伺いいたします。

 人形町保育園の説明会へ行った方から資料をいただきまして、この案内をいただいたんですけれども、ここの中に、ゼロ歳児保育に関しては、生後7カ月からゼロ歳児保育を行っておりますということが書かれております。私、聞き及んでいるところでは、生後57日からお預かりしているということもございます。認証のほうでは57日から預っているのか、本区区立保育園に関してはどのようなことになっているのか、それをお伺いしたいと思います。

 この質問をするのに当たりまして、一番の問題は、今、高齢出産、30歳を超えて35歳近くの高齢出産の方が本当にふえていらっしゃいます。この方たちは、今現在、職業をお持ちで、はっきり言ってキャリアですね。会社のほうでも大変期待されている。それで、育休を1年おとりになって、次の職場復帰するときに、これが自然に移行しないと、はっきり言って会社のほうも損害をこうむりますし、保育園に預けたいキャリアの女性の方に対する就労支援が難しいのかなと。先ほど、入所の判定基準が区独自だとおっしゃいました。そのようなお答えでした。前から私、思っているんですけれども、男女共同参画のほうでも質問いたしましたが、キャリアの女性、高齢出産の女性の方のスムーズな職場復帰、社会復帰にいくには、区独自で入所の判定を行っているのであれば、ここら辺のところの加味、判定の基準のあれが、今現在はどのような段階になっているのか、そこら辺のところをお伺いしたいと思います。

○来島子育て支援課長
 まず、1点目、産休明けの保育の話でございますが、まず区立保育園では5園が生後57日から実施しております。それから、認証保育所では最高48日から実施をして、認証保育園ごとによって異なってございます。

 それと、入所基準についてでございますが、産休明けについては、休み前の状況ということを判断させていただく必要があるかと思います。ただ、今の基準ですと、働いている方と働いていない方ですと、働いている方のほうが点数が高いような形になっているところもありますので、基本的には働いている方については、今後、職場復帰されるという方については点数が高いような形になっているところでございます。

○増渕委員
 もう一回、区独自の入所の判定基準であれば、これを一回見直していただいて、どのような判定基準になっているのか、私たち議会の人間に一回御説明願えると大変ありがたいなと思っております。

 それで、この入所の案内を見ますと、例えば保護者の方が働いている場合、勤務時間がお子さんの保育時間となりますということが書いてあります。これですと、もしパートで1日3時間、4時間働いている方は、そのような保育時間になって、はっきり言って判定基準がこの点だけ抜かして、最高順位にいっているんだったら、大変これは不公平感があるように思えて仕方ないんですよね。そこら辺のところも含めまして、お願いいたします。

 それから、1点だけ。認証のほうは結構です。認可のほうに関しまして、5園が生後57日から入所を受け付けていると。これは何かあるんですかね、5園にとどまっているということは。その点だけ。

○来島子育て支援課長
 失礼いたしました。

 まず、判定の基準なんですけれども、区の独自基準で、やはり保育の必要の方というのを一番優先的に、要は基準が高くなるような形で設定しております。その中では、例えば親御さんの就労時間が長い方と短い方であると、長い方のほうがやはり保育の必要度が高いというような形で、基準としては親御さんの就労時間が長いほうが点数としては高いというような形になっております。

 それと、なぜ5園で生後57日以降の保育をやっているかということですが、基本的には区といたしましては、要は健やかに育つ成長の一番大切なときには親御さんと一緒に育っていってほしいという気持ちもあるんですけれども、そうはいっても、一方ではやはり産休明けにどうしても保育所に預けなければいけないというニーズもありますので、どちらかというと、そこの状況を見きわめるような形で、今、5園で行っているという形で、そこを今後どうしていくかというのは課題として認識しているところでございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 生後7カ月と57日の違いというのは、はっきりしている点は、7カ月であれば、ある程度お父さん、お母さんの識別もつき始める。最大限かわいい盛りですよね。それが、生後57日の場合はまだわからない。保護者の方から言わせれば、7カ月で保育園に預けるのと、産休が明けて、そのまま、また職場に復帰したいと思われているお母さんがそのように考えたときに、どちらを選ぶという選択肢であると思うんですね。そんなことも考えて、今、5園にとどまっているゼロ歳児保育の期間、これをもう一遍見直していただけたらありがたいなと思って、この質問は終わります。

 次は、今、新聞紙上で踊っております限界のケースワーカー、生活保護世帯が急増、このようなことが新聞紙上で出ております。本区の生活保護とケースワーカーのことについてお尋ねいたします。

 ことし3月の時点の調査で、全国の受給者が181万人。これは1950年、1945年が終戦でしたから、5年たった時点の戦後の混乱期の受給者数と全く同じだそうでございます。これはリーマンショックの影響もありまして、今、全国ではこういう状態になっているんだと思います。

 本区のほうなんですが、自立支援を担うであろうケースワーカーの存在、これは大変重要度を増してきていると思います。今回の質問をするに当たり、思い出したのが、ことしの3月、日本経済新聞で調査結果が出ました。ケースワーカー1人当たり何世帯を抱えていらっしゃるのか。その中で、23区にしてみますと、最も多かったのが墨田区の133世帯、それで、最も少ないのが港区の69世帯。本区も、この時点で、日経の調査で78世帯。私、これを見て大変安心しました。国の基準が80世帯。

 そのような中で、もう一遍これを質問してみようかと思いまして、資料をいただきましたところ、今、本区で1人当たり96世帯抱えていらっしゃる。ケースワーカーの本区の人数は平成19年当時で7人だったのが、今現在8人。1名増員ということになっておりますけれども、いただきました資料から、日経新聞の昨年12月の時点での調査結果と、今回いただいた本区の資料、大変数字に開きがあるんですけれども、これを御説明願いたいと思います。

 そして、国の標準数が80世帯ということであれば、本区1人当たり96世帯、この現状の認識をどのようにされているか。

 それから、平成22年8月現在の資料をいただきました。受給者数が855人。これに65歳以上の方の占める割合をお教え願いたいと思います。

○高野生活支援課長
 まず、ケースワーカーの数についての御質問でございます。

 現在、委員のほうからも御指摘いただきましたとおり、当区のケースワーカーの数は8人ということでございまして、日経新聞のほうにございました数と開きがあるということでございましたが、ケースワーカーの数につきましては、社会福祉法で80世帯につき1人ということで決まっているところでございますけれども、ケースワーカー1人当たり何件というのを積算するに当たりまして、ケースワーカーの数に相談の担当をしている職員、これも福祉事務所の現業員ということになりますので、福祉事務所の現業員に、相談の担当の数を含めるか含めないかで数が違ってまいるところでございますので、ケースワーカーの数に相談の職員の数を含めると、1人当たりの件数が少なく出るというふうなことがございます。また、純粋にケースワークだけをやっている方で計算をしますと、現時点では96件というのが本区の担当数でございます。

 それから、65歳以上の高齢者の世帯の数ということでございましたけれども、今、本区におきましては、生活保護世帯のうちの約54%ほどが65歳以上の世帯というふうになっております。

 以上でございます。

○増渕委員
 それでは、日経のほうの調査が本区に依頼が来たときに、今、生活支援課長がおっしゃったような基準で調査結果を出したと。ということは、全国の自治体も全部一緒ということで、では、そのような認識を持ちまして質問させていただきます。

 それで、65歳以上の占める割合が約半数ということで、何か安心したような、これからどんどんふえていくんだろうなと思うような微妙な感じを抱くんですけれども、もしわかりましたら、23区の高齢者の占める割合がわかりましたらお教え願いたいと思います。これは、今後の高齢者問題にも発展していくと思いますので、よろしくお願いいたします。

 本来、ケースワーカーの仕事というのは、世帯を回りまして、生活保護の世帯から脱出して、自立を支援するというのが本来の仕事だと思います。私も区議会議員になりましてから2件ほど生活保護の受給に当たって御相談に乗らせていただきました。残念なことに、まだ自立までは至っておりません。全国の自治体の現場だと、このままケアがないままだと生活保護から抜け出せなくなる。それがさらに財政を圧迫し、ワーカーの増員を難しくするという悪循環に陥ると。これは、現場の声でございます。まだ、本区はそこまでの認識ではないのかなと思います。

 それでも、先ほど生活支援課長がおっしゃった96世帯と日経が出した数字というのは、そのようなことで違うんですよと言われておりますけれども、私が、少ない経験ですけれども、その2世帯の生活保護の方に関しまして御相談に乗ったとき、本区のケースワーカーは本当によくやってくれています。1件で相対してよくやってくれる。これが本当に全世帯、96世帯、事実上数字は違うとおっしゃいますけれども、これをやるとなると大変な仕事だなと思わざるを得ません。これを自立まで持っていくには、どうしても、本区は健全財政ということなので、職員の精神的、肉体的な負担を軽減するためにも速やかな増員が必要なのではないのかと思いますけれども、その御見解を。

 それに関して、これも資料があるかどうかわかりませんが、早期の自立を促す制度が趣旨であれば、本区の受給されていた方々が自立に至った現状はどうでございましょうか、お答え願いたいと思います。

○高野生活支援課長
 ケースワーカーの数についてでございます。

 ただいま委員のほうからも御指摘いただきましたように、近年、ケースワーカーの業務は非常に厳しさを増してございまして、特別な支援を要するような方もふえている中で、非常に業務が加重になってきているというふうな実態がございます。こういった中で、やはり被保護者の方に対して十分な支援をしていくためには、人員体制もとっていかなければいけないということも認識しておりまして、今後、より一層の支援体制を組むためにも、関係所管のほうとも調整を重ねてまいりたいというふうに考えております。

 また、さきにございました23区の高齢者の被保護者の割合でございますけれども、大変申しわけございません。ただいま手元にそのデータがございませんので、これにつきましては答弁を差し控えさせていただきます。

 以上でございます。

 失礼いたしました。1つ答弁漏れがございました。

 支援の結果、自立に至ったケースでございますけれども、21年度の実績でございますけれども、4件につきまして、自立による廃止、生活保護が終了したということでございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 では、23区のデータがもし出ましたらば、よろしくお願いします。

 それから、自立された方が21年度で4件ということで、この内容についてはお聞きしません。いいような自立で再度、羽ばたいていかれた、そのような希望を持ちたいと思います。

 本区も、はっきり言っていろいろな意味合いで、先々を見ていただきたいということで思うんですけれども、大阪市が100名のケースワーカーの募集を始めました。そして、3年間の一般職員の任期つきということでございます。このようなことも活用なされて、ぜひとも増員のほうをよろしくお願いしたい。

 自立なんですけれども、自立に関して、なかなかこれを行政がやるのは難しい。私がいつもいつも申し上げているんですが、地域との協働ということで、すばらしいモデルが出ております。釧路モデル。釧路モデルは、今、全国の自治体のほうから随分と視察が行かれているそうでございますけれども、これは市民の方の御協力を得ながら、生活保護受給者の方々と協力しながら自立へ持っていくという制度でございます。行政のほうは予算的な措置をなさっているだけで、一切そこにはかかわっていないと。はっきり言って、もうそういう時代に来たのかなという思いがいたしますので、ぜひとも釧路モデルに関しましては、検討とは言いません。研究していただきたいなと思っております。

 その次の質問なんですけれども、生活保護受給者の方の一歩手前の、何とか今頑張っていらっしゃるという方に関しての行政側の生活福祉資金の貸し付け制度、これについてお伺いいたします。

 2009年に改正がなされまして、10月1日より実施されました。旧制度は大変使い勝手が悪いということで、貸付原資の47%しか利用されていない。原資は国が3分の2、都が3分の1を拠出していまして、これは東京都の委託事業でございます。本区は、社会福祉協議会が窓口になっている。この改正点の大きな点は、金利を下げること、そして連帯保証人、原則必要だが、なしでも可能となったところだと思います。

 こんなことを申し上げては僣越かもわかりませんが、生活保護への移行をためらわれている方、やはり日本人の感覚ってそういうところがあると思うんですよね。生活保護への移行をためらわれている方、低所得者の方にとって、無担保で生活資金を借りられるという制度は大変ありがたい制度だと思います。そのようなことを思いながら質問いたします。

 これもいただいた資料なんですが、本年8月末現在、総合支援資金、これは社会福祉協議会ですね、貸し付け件数29件。先ほど申しました旧制度は大変使い勝手が悪いということの中で、改正によりまして、現状どのような感触を得ていらっしゃいますか。景気の下降とか、そういうことを含めまして。

 それから、もう一つですけれども、改正前も改正後も、これは私の個人的な考えですが、貸し付けまでに至る壁が相当厚い。それで、窓口へ来られた方の相談数と貸し付け成立数、おわかりになりましたらで結構でございます。お教え願いたいと思います。

 今のは社会福祉協議会でございます。本区の生活支援課で応急小口資金というのがあります。社会福祉協議会は緊急小口資金。限度額の差に違いがございますが、私は大変似ている生活福祉資金の貸し付け制度ではないかと思うんですけれども、目的の違いを、簡単で結構なので、お教え願いたいと思います。

 あと、貸し付け状況を見てみますと、生活支援課でやっている応急小口資金、平成19年57件、20年58件、21年56件。社会福祉協議会の緊急小口資金、平成19年2件、20年4件、21年12件。この12件は、リーマンショック後の景気の悪化、会社を離職されまして、やめさせられまして、その次のつなぎなんていうので、この12件という、社会福祉協議会でいえば大きな数字になったんだと思いますけれども、ここら辺の、何が言いたいかといいますと、区のほうの応急小口資金と社会福祉協議会の緊急小口資金、どうしてこんなに貸し付けの成立の差があるのか、ちょっとわからないので、そこら辺をお教え願いたいと思います。よろしくお願いします。

○高野生活支援課長
 生活資金にかかわる貸し付けでございます。

 御指摘いただきましたとおり、社会福祉協議会におきます生活福祉資金の貸し付け制度につきましては、昨年度の10月に制度が全面的に改正されまして、資金などの統廃合、充実をいたしまして、貸し付けの要件等を緩和したことによりまして、現在、相談にいらっしゃる方の件数が非常に伸びているというふうに確認しております。

 社会福祉協議会の生活福祉資金と、それから区でやっております応急小口資金との違いでございます。社会福祉協議会でやっております生活福祉資金の中にございます緊急小口資金の貸し付けでございますけれども、こちらにつきましては、限度額が10万円というふうなことでございます。それで、貸し付けに関しましては、8カ月間での返還というふうなことになっております。中央区のほうでやっております応急小口資金につきましては、貸し付けの期間が、返還がですけれども、30カ月以内の月賦での償還ということになっておりまして、貸し付けを受けてから返還するまでにかなり余裕を持って返還ができるというふうなところが違いでございます。以前は、社会福祉協議会のほうにつきましても保証人が必要でございましたが、昨年の改正によりまして保証人はなくなりまして、区の応急小口資金につきましては、10万円までは保証人はなしというようなところになっておるところでございます。

 目的別には、区の応急小口資金につきましては、緊急的な物資等の購入に当たるようなところ、生活の必需品の購入というようなところが大きな目的になっておりまして、社会福祉協議会のほうでやっております緊急小口資金につきましては、医療費ですとか、それから災害等におけます生活費、そういったような生活費の補てんというふうな意味合いになっております。

 それから、3つ目でございます。リーマンショック以降、貸し付け件数が増加しているというふうな状況もございまして、どのような現状かということでございますけれども、やはり平成21年度から社会福祉協議会におけます緊急小口資金の貸し付け件数がふえておりまして、細かい貸し付けの理由を見てまいりますと、年金ですとか失業給付開始までの生活費でお借りになる方がふえているというふうなことでございますので、これはやはり、そういった経済状況の悪化によりまして、生活資金的なことを要する方がふえていて、貸し付けの件数がふえているというふうに認識をしているところでございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 何が心配かといいますと、区のほうの応急小口資金、私も3人ぐらいの方をお世話したことがございます。大変ありがたい。大げさに言いますと、いろいろな委員会の中で他会派の方から言われております多重債務の問題ですね。多重債務の問題の一番入り口のところで、この制度を御存じあるのとないのとでは、これは私の個人的な考えですけれども、違うのかなと思っております。そして、社会福祉協議会のほうの緊急小口、それから総合支援資金、金額的に結構大きいのもあるんですね。

 そのような中で一番お願いしたいのは、生活支援課と社会福祉協議会が本当にもっと密に連携してもらえれば、窓口のところで相談に行って、一歩引いて帰っちゃうというようなことがなくなるのではないのかななんていう思いから、このような制度があるということ自体、それは区のおしらせでは何回も何回も出ています。でも、なかなか見る機会のある人ばかりでもないと思いますので、そこら辺はもうちょっと違う形で区民の方に、低所得の方に、こういう使い勝手のいい、これは本区の生活支援課のほうですけれども、社会福祉協議会ももっと、前から思っていたんですけれども、東京都の委託事業になると、何か本区は冷たいんじゃないのかなというような気持ちがしてしようがないんです。都の委託事業であっても、これは区民のためと思ったら、もうちょっと違う考えを持っていただけたらなと思いながら、このような質問をさせていただきました。

 いよいよ高齢者問題のほうに入りますけれども、きょう、出がけにテレビを見ておりましたら、今、本屋さんで売れている本の上位のほうにランクされている「親が死ぬまでにしたい55のこと」という本が売れているそうでございます。これは、中身を見ますと、親と一緒に御飯を食べる、母子手帳を見せてもらうなんていうのが親孝行になるのじゃないのかなと、これは親孝行の本なんですね。大変当たり前のことなんですけれども、このような本が売れているということ、これは将来の高齢者問題の根幹をなす人間関係、親子関係なんじゃないのかなと思って、出がけで、ちらっとなんですけれども、見させていただきました。

 1つだけ、母子手帳を見せてもらうというのは、成人になりまして母子手帳を見たときに、3歳の何月何日、38度の熱を出した。大変心配だ。幾日か過ぎて、平熱に戻った。本当に安心したと、お母さんが隅のほうに手書きで書いてある。その手帳をお子さんが見たときに、やはり親に対する思いを、再度新たにするんじゃないのかななんていう意味合いで、母子手帳を見せてもらうと。

 きょうは質問しませんけれども、本区の母子手帳が変わりました。これは、私が昨年の9月の定例会で言ったことでございます。私は、内容を変えてくれと言ったんです。内容が全く一緒で、字がカラーになっただけ。図がカラーになっただけ。これは、すみません、款が違うので質問しませんけれども、ぜひとも、23区の中で8区か何か横並びで変えたそうでございますけれども、そんなものは横並びにする必要はない。本区独自の母子健康手帳。その下に、お父さんも一緒よとか何とか書いたすばらしい健康手帳ができることを望ませていただきます。

 余分なことを言っていると時間がなくなっちゃうので。

 高齢者問題でも一番私が喫緊な課題だと思っているのが認知症対策。人形町にグループホームがいよいよ完成いたします。認知症患者、また、その潜在的患者の増加は、施設の拡大では追いつくはずはないですよね。これは特別養護老人ホームもそうですけれども、施設の拡大をしていったら、これは区の予算の中に占める数字、それはいろいろな意味合いで区民の納得がいかれるものではないと思います。そんな中で、もうそろそろ本区も認知症対策に特化したプロジェクトチームをつくる時期じゃないのかなと思い、質問させていただきます。

 認知症は、早期発見、その前に適切な予防、治療、介護、人権保護だと思います。私が前から思っているのは、これはやはり地域づくりでつくっていかなきゃしようがないんですよね。これは行政だけでやるということは無理だと思います。今、一番注目されているのが認知症サポーター。やっと目標であった100万人が突破いたしました。これからどんどんふやしていくということでございます。

 そこで、2005年度より始まった認知症サポーター研修修了者が全国で100万人を超えました。本区の現状と23区での比較はいかがでしょうか。年代別、これは調査が出ておりまして、60代が26万人、次いで70代、50代という順位であります。わかったらで結構ですけれども、本区の年代別の認知症サポーターの修了者はどの程度のものか。

 認知症の場合、早期の判断が、やはり、かかりつけ医または一般病院だと、ちょっと難しいのかなと思われて仕方ありません。本区認知症サポート医療研修修了医の資格を持っている方が現状5人。初期の段階で一番難しいとされております認知症に対する一番核となるのが、認知症疾患医療センターの存在なんですね。私は、この存在をよく知らないんですけれども、本区では地元医療機関と、もしあるとすれば、このセンターとの連携はどうなっているのか。もしお教え願えるのであれば、本区における認知症疾患医療センターはどこなのか、これをお教え願いたいと思います。

○守谷介護保険課長
 認知症に関する御質問でございます。

 初めに、認知症のサポーターでございますけれども、サポーターの育成につきましては、現在、おとしより相談センター及び介護相談員が中心となりまして、区内の事業所あるいは地域の町会、高齢者クラブ等に出向きまして、サポーターの養成に努めてございます。現在、およそ1,000人のサポーターが育成されておりまして、また今年度からは区の職員に対する認知症サポーターの研修も実施しているところでございます。残念ながら、すみません、年代別の統計はとってございませんので、これについてはわかりかねるといったような状況でございます。

 また、認知症の医師の関係でございますけれども、昨年度より中央区医師会及び日本橋医師会の協力を得まして、区内の認知症の研修を受けました医療機関については一覧表を作成し、現在、およそ22名という体制でございます。ただし、これはあくまでも認知症のサポートの研修を受けた医師ということでございまして、専門の医療機関ということではございません。現在、中央区においては、認知症専門の医療機関についてはないといったような状況でございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 確認なんですが、認知症疾患医療センターはないということですか。ああ、そうですね。すみません。びっくりしました。聖路加さんあたりがそのような役目を担っているのかなと思ったんですけれども。

 認知症の早期発見で、家族の方が認知症と判定されて一番望まれているのが、介護でもない、何でもない、医療的な問題なんですね。医療的な問題を早期にお願いしたいということを家族の方が望まれている。そんなところで、ちょっと心配になってきたんですけれども、認知症疾患医療センターというのは、熊本県の例なんかをとりますと、今現在5。それで、どんどん広げていくというようなところでございます。本区は都心ですから、周りにいろいろな病院がございますけれども、病院の紹介というのもおかしいですが、何か窓口に来られたり、おとしより相談センターに行かれるようなときに、御紹介ぐらいはしてもいいのかなと思うんですけれども、そこら辺の御見解はどうでしょうかということと、先ほど私が認知症の、地域で見守っていくということを、ちょっと触れさせていただきましたけれども、認知症サポーターの存在がすごくでかい。それから、やはり地域包括支援センターの役割が物すごくでかいと思うんです。現状、今の人数でよしとされているのか、また違うお考えがあるのか。

 1つだけ提案させていただきますと、これは他の自治体で始めたことでございますけれども、地域包括支援センターの中に認知症連携担当という専門の方を新設されたそうでございます。この方が、先ほど私が言いました、相談を受ける、医療機関につなげる、医療的な措置の方向でどこのほうに行ったらいいのか、そこら辺のもろもろを、認知症の相談のみに特化した方を地域包括支援センターに置かれているという自治体が出てまいりました。

 先ほど喫緊の課題である認知症対策に関しまして、余りにもいろいろ広い範囲ですけれども、一つ一つ区民のために手を打っていただきたいと思う意味合いで質問させていただいておりますけれども、今の点と、それから、言い忘れましたが、認知症サポーターのことに関して、おとしより相談センターも声かけしてやっていると。それから、区の職員の方も町会のほうに来られて、区民の方に認知症サポーターの養成講座を受けてみませんかというときに、もう一歩、一工夫ちょっと足らない、これが感じられてしようがないんですよ。

 やはり区民からの反応を待ってちゃだめ。そのために我々町会があるんです。婦人部がないところもあるでしょうけれども、婦人部があるんです。町会ぐるみで区が、行政が、ここまで認知症サポーターに関しては喫緊の課題だから、ふやしたいんだというような意向を、変な話、1回だけでお願いするのでなく、町会ぐるみ、巻き込んで、町会だけとは言いません、いろいろなことでも結構でございます。今のところ、認知症サポーターの養成講座の参加者をふやすことに当たって、何か消極的というか、消極的というと言い方が変ですね、認知症対策に対する一つの大きな要素としてとらえていらっしゃらないんじゃないのかなという不安がつきまとってしようがありません。そこら辺の御見解をもう一遍お願いいたします。

○小倉高齢者施策推進室長
 認知症問題でございます。

 こちらにつきましては、本当に高齢者の介護を考える場合、御本人にとっても、御家族にとっても、地域にとっても、認知症対策が一番の課題と考えてございます。特に、プロジェクトチームはつくってございませんが、一番大きな課題というふうに認識しております。

 まず、医療体制なんですが、本区におきましては、認知症疾患医療センターはございませんが、専門医というのは大きな病院、高次の医療機関、聖路加国際病院にもいらっしゃいますし、そして地区の医師会の中にもいらっしゃいます。そのあたりが中心になりますが、その先生と、それから東京都の研修を受けているサポート医との連携、そして、そのサポート医がほかのかかりつけ医を指導するような感じで、3段構えで、かかりつけの先生がまず最初、そこで、その先生を指導したり、何かのときにバックアップ、あるいは連携をつなぐのが研修を受けた医師会にいらっしゃる何人かの核になる先生、そこでもだめだったら、そこから連携あるいは紹介で専門の先生につなげるというような形をとってございます。

 また、おとしより相談センターの中には認知症の連携担当という名前では置いておりませんが、全員が認知症担当をしております。また、介護保険課の中にも認知症のサポートのために専門の保健師を置いておりまして、そのあたりで、全員でやっているようなところでございます。

 それから、サポーターの養成でございます。

 少し消極的に見えるんじゃないかと、すごく残念なことでございまして、今、委員御指摘がございましたところをちゃんと受け取りまして、積極的に町会、自治会あるいは地域見守りの中でも、認知症対策があっての地域見守りでございますので、積極的にやっていきたいと考えてございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 御丁寧なお答えありがとうございました。

 人形町グループホーム、間もなく完成でございます。要介護度1、2、3ぐらいのことを想定されている。要介護度1、2に関しましては身体的にもお元気です。グループホームに入られた方は、そこで一つの段階が過ぎました。でも、このような要介護度1、2の方、本区にとっても大勢いらっしゃると思いますし、潜在的な方も大勢いらっしゃると思います。そんな中で、再度申しますが、おとしより相談センターは全員が認知症の対策を行っているということは、お言葉ではわかりますけれども、おとしより相談センターをも含めまして、本区で認知症対策に対するプロジェクトチームをぜひとも立ち上げていただいて、すばらしい老後を暮らせる中央区にしていただきたいと思いながら、質問を終わります。

○今野委員長
 次の質問者の発言を願います。

○植原委員
 民生費につきまして、質問させていただきます。

 最初にお断りしますが、ちょっとお昼を少々回ると思いますので、申しわけありませんが、よろしくお願いいたします。

 質問の内容は、高齢者福祉の、在宅福祉の充実ということで、お年寄り介護応援手当、ホームヘルパー養成講習、在宅療養支援、それから高齢者生きがいデイルーム、あと地域見守り事業支援につきまして、それから児童福祉のほうから発達促進保育事業、それから短時間保育について、もし時間がありましたら、そのほかのことについても質問させていただきます。よろしくお願いします。

 まず、お年寄り介護応援手当、今回の決算書にもございますけれども、この制度は、平成15年度から区が独自で創設した制度だと認識いたしております。6月の時点で、担当課長さんのほうからいただきました資料では、平成15年度受給者人数は253人、その当時の高齢者人口は1万5,604人、要介護認定者数は2,706人ということで、要介護認定の割合は17.3%。平成22年、ことしの6月の時点ですと、受給者人数は613人、3倍近くになっているのと、また高齢者人口は1万9,383人で、要介護認定者数が3,506人、要介護認定の割合は18%ということで、15年度から比べると伸びている。当然、高齢者人口も多くなっております。その割には微増という感じかなというふうに思いました。

 ただ、お年寄り介護応援手当の受給者人数については、大幅にふえているということで、この先、まず、この制度が中央区独自の制度で、他区で同様の制度がないのかどうかということと、これは東京都が行っていました高齢者福祉手当ですか、あの制度が廃止になるので、中央区として、介護の方、また家族の方の経済的な御負担の軽減ということで、独自で創設していただいたと理解しておりますが、この制度の存続といいますか、ぜひ継続して今後もお願いをしたいと私は思いますけれども、その辺についての御見解をお示しいただきたいと思います。

 それから、ホームヘルパー養成講習につきましては、今回の決算書では、募集のときは、たしか40人の定員で募集をなさっていたかと思いますけれども、受講された方が40人を満たしていないということを見まして、いっときは、たしか、かなり大幅に定員を超えるようなお申し込みがあったと記憶があるんですが、これも社会福祉協議会の事業としてやっていただいているんですけれども、この辺の推移について教えていただければありがたいです。

 あと、ホームヘルパー2級につきましては、これは本当に確かな情報かどうか確認をしたいんですが、平成24年度を目途にホームヘルパー1級のほうに一元化されるというようなことで、その辺の制度の変更というのをお聞きしたり、またインターネット等でも見るのですが、ことしも、たしか講習の応募者というのはそんなに多く、定員を超えるということではなかったのかなと。その辺はあいまいですけれども、その辺について、今、申し上げた一元化の、国の変更ですか、そういうこともこの背景にあるのか。そうすると、この講習自体のことがどのようになっていくのか、その辺についても教えていただきたいと思います。

 それから、在宅療養支援、これは今年度でしょうか、中央区として在宅療養支援協議会を立ち上げられて、いろいろと協議をされていると思いますが、この辺について状況を教えていただきたいのと、この中で在宅で療養をなさっている方たちの、いざというときの緊急通報システムの制度なんですけれども、この緊急通報システムとの連動といいますか、在宅療養について、これをセットとして、きっと協議されているのかなと思いますが、その辺について、お考えがありましたら教えていただきたいと思います。

 それから、高齢者生きがいデイルーム、これも自立と要支援の方を対象にして大変好評だというふうに私は認識しておりますけれども、十思と、今、勝どきのほうでデイルームの事業を行われていますが、この辺の拡大について、京橋地区がまだ整備されていないと思いますけれども、今後お考えがあるかどうかお聞かせいただきたいと思います。

 まず、その4点について、よろしくお願いいたします。

○小林高齢者福祉課長
 まず、お年寄り介護応援手当についてでございます。

 他区の状況でございますが、すみません、ちょっと不勉強でわからないのですけれども、1区ぐらい似たような制度があったようには認識しておりますが、すみません、詳細がわかっておりません。

 あと、この制度の存続ですが、このお年寄り介護応援手当を行うことによって、いつまでも施設を利用することなく在宅で生き生きと暮らしていただきたいといった部分がございます。また、特に特別養護老人ホームにしても、待機者が非常に多くいる状態もございますし、施設も今後、小規模特養等を建てる予定はございますけれども、何よりも高齢者の方々が在宅で暮らしていただきたいという気持ちがございますので、この制度については継続して進めていきたいと思っています。

 また、この介護応援手当の周知につきましても、現状で、各種チラシであったり、おとしより相談センターでの説明であったり、いろいろしているんですけれども、さらに周知徹底していく意味で、介護度の認定の通知を送る場合に、こういった手当等も受けられますよといった通知等も同封して、その利用を対象の方には、またしていただこうというふうに考えているところでございます。

 次に、生きがいデイルームのほうでございます。

 こちらにつきましては、現状で、委員おっしゃられるとおり十思、勝どきで行っております。もともとの始まった経過としては、介護保険制度が始まる際に、今まで特別養護老人ホームのほうで通所サービスをやっていた際に、自立の方も対象にしていたんですけれども、そういった方が介護保険制度の導入によって通所サービスのほうを受けられなくなってしまうと。そういった経過の中で始まってきたという状況がございます。現状で、例えば十思のほうにつきましては、若干、日にちによっては定員割れしているようなところもございまして、今のところ、全体として拡大していくという予定は考えておりません。

 以上でございます。

○守谷介護保険課長
 初めに、ホームヘルパー養成講習の件についてでございます。

 まず、こちらの経緯といたしましては、ホームヘルパーとして介護サービスに従事するために必要な基礎的な知識や技術を取得して、人材の育成を図るという観点から、平成8年度より実施してございます。初めは3級課程、定員30名で開始をいたしまして、その後、平成9年度からは2級課程、定員20名、平成11年度からは社会福祉協議会に委託ということで、現在の2級課程40名ということで実施してございます。

 参加者につきましては、40名の定員で募集しておりますけれども、平成21年度につきましては35名の方が資格を取得されたということでございます。こちらは、何らかの理由で、入られても、いろいろな事情で最後まで講習を受けることができずに資格が取得できなかった方等でございます。

 2番目の在宅療養支援協議会についてでございます。

 こちらは、医療的な行為を必要としながらも在宅で生活を余儀なくされる高齢者が増加をしておりまして、それが非常に家族の方の大きな負担となっていると。こういった現状を踏まえまして、昨年の11月より、医療関係者、薬局、介護サービス事業者、そして行政が連携して本協議会を設置いたしました。協議内容につきましては、まず24時間365日の体制で支えられるネットワークづくり、診療所の体制、また医療的ケアを必要とする要介護者のための医療的な設備、介護施設の不足、こういったことを補うということで、さまざまな協議を行ってございます。

 また、緊急時の通報ということで、現在の緊急通報システムとこちらが連携していないのかということでございますけれども、現在につきましては、在宅療養支援会議という会議が開かれまして、そこで緊急の体制を決める。その決めた緊急連絡先に通報が入るということで想定をしておりまして、例えばそれが訪問看護師さんであったり、医師であったり、介護サービス事業者であったりということで、今、支援協議の中の体制で緊急に対応するということで、機械の設置をこの協議会の中で義務づけるといったような動きはございません。

 以上でございます。

○小倉高齢者施策推進室長
 まず、お年寄り介護応援手当でございますが、この制度は今、委員からも御指摘があり、高齢者福祉課長から答弁させていただいたとおり、国の後継という形でやらせていただいてございますが、本区のみの制度でございます。

 それから、生きがいデイルームでございますが、ただいま高齢者福祉課長が答弁いたしましたように、まだ若干あきがございます。ただ、今後の中で、生きがいデイルームで一番大きなポイントは、出てきていただいて一緒に触れ合っていただいて、お食事をとっていただくというような形でございますので、生きがいデイルームの今のような形のまま、今後拡大をするのか、あるいは敬老館等の中で一緒にやっていくか、いろいろ考え方はございますので、そちらについては今後も必要な事業だと思っておりますので、改めて考えていきたいと思っております。

 それから、1級ヘルパーでございますが、1級ヘルパーは非常に養成時間が長いということで、なかなか区としてどういうふうに養成のほうを支援していくか、大変難しいところでございます。また、国のほうにおきまして、ヘルパーさんの研修も含めて、今、第5期の介護保険事業計画に向けて、いろいろ検討されておりますので、その結果を見据えて、区でどうあるべきかを考えていきたいと考えてございます。

○小林高齢者福祉課長
 すみません。先ほど介護応援手当の他区の状況ということでお話があったんですけれども、同様な制度かどうかというのはございますけれども、在宅の高齢者の介護支援に手当を支給しているのは、本区を含めて2区ということになっておりますので、すみません。答弁を間違えてしまいましたが、よろしくお願いいたします。

○植原委員
 申しわけありません。そうすると、お年寄り介護応援手当の制度ですけれども、今、室長のほうからお答えいただいた本区のみではないんでしょうか。もう一度そこだけ確認をさせていただきたいと思います。

○今野委員長
 答弁の整理をお願いいたします。

○小倉高齢者施策推進室長
 申しわけございません。介護に手当を支給しているのは2区という形で、少し形が違っているようでございまして、私のほうから1区と申し上げましたが、違う形でもう1区やっているようでございます。

 以上でございます。申しわけございません。

○植原委員
 ありがとうございました。お年寄り介護応援手当は、本当に区民の方からも、本当に助かりますというお声をたくさんちょうだいしていますので、ずっと継続していただくということで安心しましたけれども、ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。

 それから、ホームヘルパー養成講習につきましては、たしか、いっときはかなりの方が応募されて、今回の募集要項でもそのように出ておりましたけれども、論文ですか、作文等も提出して審査をするというようになっておりましたけれども、なかなか続かなかったり、応募する方も少し減ってきている状況というのは、いろいろなことが背景にあるのかなという思いで、特に1級のほうに一元化されるというような情報が結構現場の方たちには流れていて、1級をとるということは大変なことですので、このままヘルパーのお仕事が継続できるかとか、そういう御不安も中にはあるようですので、そういう意味でお聞きをいたしました。

 また、今後の動向を見られて取り組んでくださるということですので、ぜひまたヘルパーの養成講習についても、お元気な高齢者の方でも望まれる方もたくさんいらっしゃいますし、先日も議論がありましたけれども、東京都のほうのしごとセンターでしょうか、雇用の関係のほうでも、たしかヘルパーの講習等もメニューに入っていたと思いますので、ぜひ区が窓口でやっているこの講習のほうも充実していただきたいと思います。よろしくお願いします。

 それから、在宅療養支援につきましては、今、協議会の中で医師会さん、また緊急事態等も含めて御検討いただいているということで、ぜひまた、その辺も期待して、在宅で医療の必要な方の支援のために御努力をお願いして、区としてこういう形というものをまたお示しいただきたいと思います。

 その中で、緊急事態のときの対応というのは、今、室長からお答えいただいたように、いろいろな課題も出てくるのかなと思いますので、またその辺も区民にお知らせいただくときに教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それから、デイルームにつきましては、これは縮小されるのかしらというふうに思ったんですけれども、敬老館の運営も指定管理者制度の中で行われるということも聞いています。ただ、デイルームに今、あきがあるということでおっしゃいましたが、参加されている方たちは大変喜んで、毎回楽しみにしていらっしゃる方も多いようですので、そういう意味で、区の事業として、今、必要な事業だということでおっしゃっていただきましたので、期待したいと思います。

 それから、前委員からもお話がございましたけれども、地域見守り事業支援ということで、特にその中でも認知症の方に対する支援ということで、先ほども御指摘、また議論がございました。やはり今回の施策の御報告の中でも、21年度は7団体ですか、150人の地域の方の見守り支援の事業について区のほうとしても力を入れてくださったということがありました。認知症は、先ほど来ありましたけれども、本当に大変な、一番大きな課題ということでお伺いしましたけれども、私も全くそのとおりだと思います。

 ただ、お医者さんとか、やはりどこかにというよりは、私たち自身が認知症に対する正しい理解をしていかないといけないんだなということを、私自身も強く感じます。どうしたら正しい理解ができるかということでは、先ほど来お話があったサポーターの養成講座とか、いろいろ事業を行ってくださっていると思いますが、またさらに一般の区民の方にも、今、介護とは全然無縁の方たちにも認知症ということを正しく理解していただくための事業展開を行っていただきたいなと思いますけれども、それについて区のお考えをお示しいただきたいと思います。

 例えば、お医者さんはもちろん専門家なんですけれども、私も友人の方からお聞きして、ちょっとこれはホームページを通して見させていただいたんですが、尾道市の医師会さんでは、認知症の早期発見・早期判断のためのテストみたいな、そういうものがインターネットに出ておりまして、私もきのう見てみたんですけれども、例えば時計の円の図がありまして、10時50分を書いてくださいとか、そういう具体的なテストみたいなものがありますと、自分でもひやりとするようなこともあるんじゃないかと思って、ちょっと怖くなってしまったんですけれども、そういうふうにだれでも見られるようになって、それも、やはり認知症は無縁のものではなくて、だれにでも起こり得ることですし、早くからそういう関心を持っていくということと、あと、地域で、あの人は最近ちょっと変わってしまって認知症になってしまったなんていううわさとかお話を聞くと、そこで、もうとまってしまうような、何をしてさしあげていいか、どういうかかわりをしていいかというのが、やはり私自身もわからなかったり、理解していない部分というのがたくさんあると思いますので、ぜひその辺の正しい理解を区民の方に働きかけるということは、養成講座だけではなくて、ほかの施策というのも必要ではないかなと思いますが、重ねてお伺いしますけれども、その点についてお示しをいただきたいと思います。

 それから、高齢者の方が安心して暮らせる地域の支援システムづくりということで、去年の夏に、これは多分、区役所の方もいらっしゃっていたと思うんですが、自治体総合フェアというところに私も行きまして、勉強してきたんですけれども、そこで世田谷区の例が紹介をされておりました。安心して暮らせるまちを目指してということで、まず1番が今申し上げた認知症の正しい理解、2番目として早期発見のシステムづくり、これも先ほどの尾道市の例なんかもいいのかななんて思いました。それから、3番、区民への啓発活動、4番、物忘れ相談窓口の開設、これは医師会の協力のもと、そういう窓口をつくられているそうです。それから、5番、家族への支援、6番、地域での見守り体制、7番、権利擁護と成年後見制度、これは区民後見人ということでお話がありましたけれども、いろいろな課題が山積しているなと思います。

 ちょっと時間もありませんので、今後の区の方向性として、今、申し上げたようなことについてどのようにお考えかお示しいただきたいと思います。

 それから、児童福祉の関係ですけれども、平成21年8月に中央区は子育て支援対策本部を立ち上げてくださって、特に保育所の待機児童の解消ということで、本当に力を入れてくださいました。また、子育てに係る経済的な負担の軽減ということで、保育料、また教育に及ぶ区独自のさまざまな施策を展開していただきました。

 やはり子育て支援、今、子育て世帯が中央区は本当に急増していらっしゃって、先日の新聞にも月島のマンションを購入されていらした方のお声もありましたけれども、やはり本当に来てよかったと。中央区が好きで安心して住めますというようなお声も載っていまして、その方も40代の子育て世帯の方でしたけれども、大変喜ばしいことかなと思います。子育て支援、こんなにたくさん充実していただいて、ほかの区にはないんじゃないかと思うぐらいすばらしいサービスを提供してくださっている。本当に感謝申し上げます。

 その中で、これからは、やはり先ほども在宅で保育される方の支援等ありましたけれども、そういうことも含めて、受益者負担といいますか、負担の公平性だとかサービスの公平性だとか、そういう細かなことがもっと中央区としても課題に、もう既に課題になっていると思いますけれども、そういう意味で、2点についてお聞きしたいと思います。

 発達促進保育事業費、これは平成21年度も7,000万円ぐらいの決算額が出ておりました。これは私も6月の一般質問で少し触れましたけれども、障害児保育が平成19年に名前が変わって、発達促進保育事業費、この背景には発達障害の支援法の制定等があるようですけれども、今まで障害児保育と、簡単で結構ですので、その辺の経緯と今の現状ですね。今まではいろいろな制限があったと思うんですが、定員だとか縛りがあったと思いますが、その辺もなくなったというふうに聞いておりますけれども、その辺の現状を教えていただきたいと思います。

 それから、短時間保育、これも一般質問で申し上げまして、区長さんの御答弁でも、やはり重要な課題だと区のほうでもわかっていただいていると。ただ、行政が積極的にそういう場を提供するということは、なかなか困難だという御答弁がありました。今、いろいろな保育ニーズがありまして、もちろん正社員の方でたくさん、それこそ育休明け、産休明け、たくさん待っていらっしゃる状況の中で、経済不況の背景もありまして、今まで働いていない方も少しでも働きに行かなければというような方もいらっしゃいますし、いろいろな御家庭の事情で短い時間しか仕事ができない、また、そういう仕事でもやっていかないと生活ができないというような子育て家庭の方もたくさんいらっしゃいます。そういう方たちは保育所にはなかなか、申し込んでも、いつまでたっても、何年たっても入れないという中央区の現状だと思いますけれども、その辺について、やはり短時間保育のあり方とか、これは早く整備をしていくべきではないかと思いますけれども、どのようにお取り組みでしょうか。よろしくお願いいたします。

○守谷介護保険課長
 初めに、認知症の高齢者への対策についてでございます。

 確かに、高齢者人口の増に伴いまして、認知症の高齢者は年々増加しておりまして、従来の介護サービスや施設の整備といったことだけでは、なかなか対応が追いつきにくいといったような現状でございます。それに対しまして、地域的あるいは法律的な擁護、例えば成年後見制度でありますとか、また認知症に伴います虐待防止の問題、こういったことにも対応する必要があるというふうに考えてございます。そういった中で、家族や地域へのPRということで、まず介護保険課のほうでは認知症に関するわかりやすいパンフレットを作成しておりますと同時に、各おとしより相談センターを通じまして認知症に対する区民向けあるいは介護サービス事業者向けの講習会を年に数回実施しているということでございます。

 また、認知症の早期発見と治療ということでございますけれども、これは何につけましても、おとしより相談センターに相談に来ていただきまして、先ほども申しました認知症のサポート医の診断を受けて、認知症の判定を受けるといったことも重要でございますけれども、パンフレットの中に認知症が疑われる方のための簡単なテストのようなものも掲載をしてございますので、あわせて御活用いただきたいというふうに思います。

 以上でございます。

○来島子育て支援課長
 まず、障害児保育から発達促進保育の関係でございますけれども、まず、3歳児以上というのが制限がなしということになっております。それから、各園2人というのも制限なしということになっております。それから、1日8時間以内というのも制限なしというような形になっております。

 それで、発達促進のほうでは、月に2回巡回相談をして、その園児さんの様子を見て、保育士が的確に保育できるような形でサポートしているのと、月1回、ケース会議という形で、その子の保育目標等を検討しているというような形でやっております。

 次に、短時間保育についてでございますが、これはこの4月に東京都のほうで短時間保育というのを、条例をつくっているところですけれども、4月から始まった制度なので、状況を見ながら、区のほうでは、今、どちらかというと長時間お勤めされている方が待機されているという状況なので、まだ短時間保育というところまでは踏み込んではいないんですけれども、制度がこの4月からできたということで、その状況を見ながら進めていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○植原委員
 ありがとうございました。

 認知症の関係につきましては、ぜひこれから区としても、今、パンフレットにありますよということで私も存じておりますけれども、さらにそれも普及していただくとともに、先ほど申し上げた尾道市の医師会のああいう例も、恐らく皆さん御承知だと思いますけれども、御研究いただいて、これは医師会さん等の御協力がないとできないことでしょう。やはり専門家でないとわからないところがたくさんあると思いますので、その辺の働きかけも含めて、ぜひシステムづくりに御努力をお願いしたいと要望させていただきます。

 それから、発達促進保育事業の、障害児保育の件で御説明をいただきました。今、子育て支援課長さんのほうから御答弁ありませんでしたけれども、教育センターからの巡回というのも、たしかあるように伺ったんですけれども、その点の確認と、私も前から何回か質問でもお尋ねをさせていただいていることですけれども、やはり障害のあるお子様と発達障害の関係、一貫した支援体制、システムをつくってくださいということでお願いをして、取り組んでいただいていると思いますが、今、教育センターと保育園との連携というのも、たしかあるのではないかなと認識しているんですけれども、その辺は一貫したシステムづくりの中での事業として区が行っていらっしゃるのかどうか、あわせて確認させていただきたいと思います。

 それから、短時間保育については、これも新聞で見たんですが、足立区が独自で、短時間でも子供たちの預け入れが可能な小規模保育施設を開始したということで伺いましたけれども、その辺について、もう一度、積極的にぜひお願いをしたいなというふうに思いますが、改めて伺います。よろしくお願いいたします。

○島田福祉保健部長
 発達保育の関係でございますが、こちらにつきましては、保育園、幼稚園、両方とも就学前のお子さんについて、個々の発達に応じた保育だとか教育だとかということで、委員御指摘のとおり、教育センターの臨床心理士、それから私どもの福祉センターの臨床心理士と連携しながら、そういった巡回指導をさせていただいているところでございます。

 それから、委員に再三御質問いただいているとおり、就学前から、それから学校に入ってから、発達促進に関して、教育委員会、それから私ども福祉保健部と連携をとりながら、一貫したシステムづくりに取り組んでいるところでございまして、ただいま申し上げました臨床心理士の巡回相談もその一環で取り組んでいるところでございます。

 それから、短時間保育についてでございますが、今、他区の事例もございましたけれども、委員御案内のとおり、従来から保育については長時間保育という形で、お勤めの中で保育に欠けるということで、どちらかというと、そういった保育を中心に今までは保育制度、仕組みがございましたけれども、昨今、多様なそれぞれのニーズの中で、それぞれ御両親の就労形態も大分変わってきてございます。国のほうでも短時間保育、特にパートタイムだとか、そういった日数、時間の短い保育に対しても、今後そういった制度設計がされるように聞いてございますので、そういった仕組みを見ながら、本区についてもどういった形でそれを導入していけるかどうか検討してまいります。

 以上でございます。

○新治教育委員会次長
 教育センター事業に関して、教育委員会側から補足をさせていただきます。

 教育相談員の派遣事業というのがございまして、専任教育相談員が児童、保護者の御相談に乗る事業でございますが、これに関しまして、小学校以外にも保育園に月2回巡回させていただいているところでございます。

○植原委員
 それぞれ御丁寧な御答弁ありがとうございました。

 1点だけ、申しわけありません、教えていただきたいんですが。認可外保育所の助成を中央区は行っていただいておりますけれども、短時間保育ということもあわせて確認をしたいんですけれども、認可外保育施設の保育料の助成は、月160時間以上の月極め契約を結んでいる保育に欠ける保護者に対し行われているということで、ここに御紹介があります。保育料の差額だとかの御説明が区政年鑑に載っておりますけれども、これは、お聞きしたところによりますと、ことしですか、去年ぐらいからですか、月160時間に満たないお子さんを預けていらっしゃった方もたくさんいらっしゃったと思うんですけれども、そういう人たちは今回、助成がなくなってしまったというふうに聞き及んでいるんですが、今まで助成が受けられていて、区のほうで仕切り直しといいますか、負担の公平性ということも背景に、変えられたと思うんですが、その辺で、今まで受けられていた人の助成がなくなってしまったという人数は何人ぐらいいらっしゃるんでしょうか。

○来島子育て支援課長
 すみません。今言われた方については、お支払いをしているということで御理解いただきたいと思っております。

○植原委員
 そうすると、今いらっしゃる、認証保育所で時間に満たないお子さんたちに対して今まで助成がされていた方たちは、そのまま継続されているということで理解してよろしいんでしょうか。

○来島子育て支援課長
 先ほど言われた160時間の制限を今回、保育料助成を変えたときに、160時間を取っ払っていますので、そういったことでないということでございます。

○植原委員
 すみません、私が理解できなくて。私の質問がちょっとあれでしょうか。申しわけありません。お願いします。

○島田福祉保健部長
 160時間の枠がありましたけれども、今年度からその時間を取っ払って、短時間の方についても公立の保育園との保育料の比較で、その差額について補助してございますので、短時間の方についても対象になっているところでございます。

 以上でございます。

○植原委員
 失礼しました。ありがとうございました。それで安心をいたしました。ぜひまた今後とも充実に努めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 ありがとうございます。終わります。

○原田委員
 ただいま「民生費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後1時に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○今野委員長
 ただいまの動議に御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○今野委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 午後1時に委員会を再開いたしますので、御参集願います。

 暫時休憩いたします。

(午後0時6分 休憩)

—————————— ◇ ——————————

(午後1時 再開)

○今野委員長
 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

 なお、資料要求のありました19点について、席上に配付をいたしております。

 第4款「民生費」について、質問者の発言を願います。

○小栗委員
 それでは、民生費について質問します。

 資料をたくさん用意していただきまして、ありがとうございます。

 まず最初に、保育所の待機児ゼロに向けた取り組みについて質問をします。

 資料をいただいておりますが、資料80、保育所別児童数調べを見ますと、10月1日の段階で定員1,680人、これは私立も区立も合計ですけれども、それに対して在籍者が1,636人、そして待機者数は361人となっております。特に、ゼロ歳児は57日と7カ月と合わせて146人、1歳児は133人、2歳児は56人ということで、大変厳しい状況になっております。そういうことで、待機児数が大変ふえているということです。

 ことしの予算策定時の計画では、今年度中に427名をふやすということでしたけれども、それにつけ加えて、勝どきに2カ所、認可の私立保育園、また月島でも認証を、もう1カ所ふやすということで160人の定員増をさらに図るということになっておりますが、これで本当に待機児が解消できるのかというところが問題だというふうに思います。今、361人の待機者がいるわけですけれども、これからまださらに、月が進めば申し込みもふえていくというふうに思いますし、当初計画にさらに追加した数でいくと587人定員増になりますけれども、それを歳児別で分ければ100人の枠がとれないということになりますので、そういう意味では特に待機児の多いゼロ・1歳児のところで本当に希望する方にみんな入ってもらえるかどうかというのは、大変、際どい線だと思いますけれども、この辺の見通しはどのように考えておられるのか、まずお聞きしたいと思います。

○来島子育て支援課長
 待機児の問題でございますけれども、この4月に152人ということで、先ほど委員が言われたように追加で認可2カ所、認証1カ所ということを加えております。これに関しましても、今後どういった形で保育ニーズが伸びるかというところも踏まえた上で、新たに追加したもので、来年の4月の待機児ゼロに向けて、これでもって進めていくということで考えております。

 以上でございます。

○小栗委員
 それでは、一応見通しとしては、待機児はゼロになるだろうということで進めているということでいいのか、もう一度お願いしたいというふうに思います。ですから、133人、1歳児でも待機しているわけですから、その人たちが全員入れるかという見通しが今のままでは、総定員はかなりふえて、総枠としては大丈夫だと思いますけれども、歳児別で見たときに厳しい面があるのではないかと思いますので、もう一度お願いしたいというふうに思います。

 それで、保育ニーズの出現率というのを毎回資料で出していただいております。資料87で幼児人口の推計と保育ニーズ出現見込みということで資料をいただいておりますけれども、この出現見込みを計算しますと36%で毎年のニーズを見込んでいるようですが、実際に今の時点では認証に入っている方も含めて、保育ニーズの36%に、もう既に到達しています。その上にまだ待機している方がいるわけですから、出現見込みより、もう既に保育ニーズが高くなっているという実態があると思います。この点での、これからの見通しについても、あわせて御答弁をお願いしたいというふうに思います。

○島田福祉保健部長
 待機児の関係でございますが、委員御案内のとおり、現在361人、この人数から認証保育所だとか家庭福祉員だとか、そういったところを差し引きますと、この10月1日現在で153人の方が待機児としてお待ちいただいているところでございます。先ほど子育て支援課長のほうからも答弁申し上げましたが、平成22年度に当たりまして、当初計画から私立の認可保育所を2カ所、それから認証保育所を1カ所、加えて、これは当初計画に入ってございましたが、人形町保育園、かちどき西保育園、認可保育所の定数増、それから認証保育所あるいは一部私立の認可保育園においても弾力的な定数の運用ということで定数増を図っていただきまして、今般、22年度につきましては、600人の定数増を計画しているところでございます。委員お話のありましたとおり、この計画で来年の4月1日には待機児ゼロにいくつもりで、今は進んでやっているところでございますけれども、御案内のとおり出生率のここのところの増加だとか、そういったところの見込みもございますので、そういった点を十分注視しながら、平成23年4月に向けて、また弾力的な対応あるいは早急な対応を図っていって、23年4月1日に向けては待機児ゼロに進めていきたいというふうに考えてございます。

 それから、それとあわせて、先ほど保育ニーズの関係で、御案内のとおり、確かに見込み数については既に超えてございます。これは、基本構想、基本計画の中で見込んだ人数でございまして、こういった人数を踏まえて、私どもも今後の23年以降のゼロ歳から5歳児の人口推計、それから保育ニーズの出現見込み等々も現在、詳細に検証、分析しているところでございます。ただ、当面、先ほど冒頭にも御答弁させていただきましたが、23年4月に向けて、どの程度保育ニーズが出てくるのかなということは内部的に私どもの想定のもとに、ある程度検証しながら、先ほど御答弁申し上げました600人の計画に向けて、23年4月1日に向けて、今、計画を進めているところでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 認証保育所の弾力的運用というお話も出ましたけれども、資料90で定員と入所者の数を出していただいております。これを見ますと、定員合計で502人のところに514人入っているということで、かなり詰め込みがあるんじゃないかというふうに思います。47人のところに55人入っているところもありますし、ポピンズナーサリースクール月島は30人のところ36人ということで1.2倍の子供さんを受け入れているという方法で、とにかく認証保育所のほうに年齢の枠をある程度弾力的にして、とにかくゼロ・1歳児を中心に入ってもらって、待機児ゼロというようなことでは、やはりまずいのではないかというふうに思います。この辺の認証保育所の定員以上に入所しているものについては、お願いするんじゃなくて、逆に是正をさせていかなくてはいけないと思いますし、待機児ゼロについても、4月1日時点の瞬間だけ待機児がゼロになればいいというものではなくて、それ以降の人たちもきちんと入れるようにしていかなくてはいけないと思いますし、先ほど来、出ていますけれども、一時保育とか短時間の保育をお願いしたい方とか、いろいろな需要があるわけですから、そういう需要にも対応できるような、きちんとした対応が必要ではないかというふうに思います。

 特に、東京都の保育計画の中でも、潜在的なニーズも含めて大体44%が保育ニーズとしてあるという数字が示されています。あと、国の子ども・子育てビジョンでも、3歳未満児で潜在的なニーズも含めて44%、同じ数字が出ていますけれども、そういう意味では、保育ニーズというのは上がりこそすれ下がることはないというふうに思いますが、この点での見込み、今、分析中だというお話がありましたけれども、やはり拡大していく方向できちんと見直しをし、そして認可保育所を基本に計画的に整備をしていく、そういう計画性が必要だと思いますけれども、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。

○島田福祉保健部長
 委員お話しのとおり、平成23年4月1日に待機児ゼロを目指してございますけれども、そこにつきましては、当然、ずっと待機児ゼロに向けて整備計画を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、先ほど委員から一時保育だとか、かなり保育需要が多様化しているというお話をいただきました。私どものほうでも認可保育所を中心に保育整備計画を進めてございますけれども、やはりこうした保護者の方の就労形態が多様化する中で、夜間だとか、それから一時保育だとか、そういったさまざまな保育ニーズが出てくる中で、認可保育所だけの整備で待機児ゼロに向けてというのは、なかなか難しいところでございますし、もう一つ、やはり民間のノウハウを活用しながら保育の質を高めていく、あるいは保育需要にこたえていくという視点も大切だと考えてございますので、当然、認可保育所を中心に整備してございますが、そういった認証保育所だとか、さまざまな民間のノウハウを活用しながら待機児ゼロに向けていくと。委員のお話のありました44%につきましても、そういったところのニーズについては、中央区の特性もございますので、そういったところを見定めながら保育整備計画の中に的確に反映させていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 認証保育所の定員以上に入っているという問題については。

○島田福祉保健部長
 すみません。失礼しました。

 認証保育所につきましては、弾力的な、保育園の中での保育の質だとか、そういったものに配慮しながら、こういった対応をとっていただいておりますが、児童福祉施設最低基準については、当然クリアして、それ以上の詰め込みということはございません。

 以上でございます。

○小栗委員
 いろいろな手法を使って整備したいということでしたけれども、この間、私も人形町の保育園が新しくできるということで、見せていただきました。見学に見えていた方が、ここに入れるといいねと、お母さん方が言いながら見ている姿を見ましても、やはり区立できちんと、ある程度の設備と園庭などもきちんと整備してやるというようなことを基本にして拡大をしていくということが求められていると思いますので、その点を強調しておきたいというふうに思います。

 それと、認証保育所のほうは基準の中で弾力的にやっているということですけれども、やはり47人のところに55人入れているとか、そういう実態については、好ましいことではありませんし、私も認証保育所に入れている方のお話を聞くと、特に3歳ぐらいになると動きが大きくなるのに部屋が狭くて、とてもかわいそうだというお話を聞いたことがあるんですけれども、そういう意味でも、施設的にもいろいろな面で不十分なところに子供をぎゅうぎゅう押し込むようなことにならないように、ぜひ、きちんとした指導も進めていただきたいというふうに思います。

 あわせて、質の確保の点で、保育士さんの待遇の件についても、総務費のところでも私、取り上げましたけれども、資料86で区の保育士数の推移ということでいただいております。これでいきますと、平成17年、2005年には270人だったのが、今、266人ということで、正規の方は4人減っています。補助員の非常勤の方は98人から136人ということで大幅にふえておりますけれども、正規の方の4人減っている理由と、補助員の人数が大きくふえている、これの理由についてお示しいただきたいというふうに思います。

○来島子育て支援課長
 まず、職員定数の常勤の保育士がふえている理由でございますけれども、こちらに関しては、保育園が開設していったところでふえていっているというような形でございます。

 常勤が減っていて非常勤がふえているということでございますけれども、非常勤の部分においては、いろいろな職員の配置の見直し等を考えて、少なくなっているということと、非常勤に関しては、いろいろな細かい保育ニーズに対応して、いろいろな補助員の方を入れていっているということでふえているということでございます。

○小栗委員
 2007年から2008年にかけて4人減っていますが、このときに、どこか定員がふえたり、そういう実態はなかったんじゃないかと思うので、減っているのは問題じゃないかと。先ほど配置の見直しということがありましたけれども、減っているのはおかしいんじゃないかということが1点と、非常勤がふえているということですけれども、延長保育がふえたりとか、そういう実態はあるんだろうと思いますけれども、そういう実態に応じて短時間勤務の補助員として採用しているということはあると思いますけれども、その辺の理由を、もう一度きちんとお示しいただきたいというふうに思います。

 それと、今回、人形町保育園でも35人、定員がふえます。あと、かちどき西保育園でも子供の定員がふえるわけですけれども、これに対応して保育士の配置はどういうふうになるのか、あわせてお示しいただきたいと思います。

○来島子育て支援課長
 失礼しました。

 まず、職員定数がふえているのに、常勤が減っているということでございますけれども、こちらに関しましては、常勤職員のほうが産休とかで、産休代替によって非常勤が多くなっているというような形になってございます。

 人形町とかちどき西保育園の関係で定員がふえることで、今回、保育士を2名ふやしてございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 そうしますと、産休代替ということですから、産休に入った方がまた戻ってきたら、この正規の人数はもとの270人に戻り、さらに人形町とかちどき西保育園の定員増で正規の保育士をさらに2人ふやしているという内容でいいのかどうか、もう一度確認のためお願いしたいというふうに思います。

 それと、非常勤の方の、保育補助員の方の待遇については、総務費のところで私が数字を述べたのは、ことしの予算のときの資料をいただいたので、それを見て言ったんですけれども、それから比べると、確かに6,000円ふえているということはありますけれども、それにしても月12万円から18万6,000円ということで、これは繰り返しになるから御答弁は要りませんけれども、そういう働き方では、時間に応じたお給料だから、そうなりますということはわかりますけれども、働いても年収が200万円ぐらいにしかならない、そういうワーキングプアの実態に置かれてしまうんじゃないかということを、あわせて指摘しておきたいというふうに思います。

 では、正規の保育士さんの数だけは、もう一度確認させてください。

○島田福祉保健部長
 正規の保育士の数につきましては、委員お話しのとおり、今回、かちどき西、それから人形町保育園の関係で定数を5ふやします。それは、歳児別に合わせて保育士の人数が決まってきてございますので、従来からも保育園が必ずふえてきたところでは職員の正規の保育士をふやしてきていると。ここで表上こういうふうな形になっているのは、先ほど子育て支援課長が答弁させていただいたとおり、育児休業をとった保育士さんの代替については、その方は復帰されてきますので、例えば派遣だとか非常勤職員だとか、そういった形で一時的に埋めさせていただいていますので、数字上こう見えてございますけれども、保育園をふやしたところについては、必ず保育士の増を図っているところでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 やはり保育士さんが安定して、ゆとりを持って子供に接するということが大変保育にとっては重要なことだと思いますので、そういう意味では、きちんと保育士さんも配置して、特に人形町の保育園は4層ですよね。1階から4階までということで、そういうつくりになってしまっていますし、園庭も道路を渡って向こうに行くというようなことで、いろいろ平面だけの保育園と違うつくりになっているという点もあって、保育士さんなどの負担もあると思いますので、そういう意味でもきちんとした配置をして、十分な保育の水準を保つように、再度要求をしておきたいというふうに思います。

 次に、児童虐待の問題で質問をします。

 児童虐待については、厚労省の調査でも前年比で3.6%相談件数がふえて、4万4,210件に達したということで発表がされております。中央区における児童虐待等擁護相談件数ということで資料88と89をいただいておりますが、これは同じ数字になっておりますけれども、きらら中央が虐待問題などの相談のまとめをやっている機関だというふうに思いますけれども、これ以外に、例えば教育センターとか、そういうところにいろいろな相談で来た件数が虐待などにつながっているんじゃないかというような心配があるような事例とか、あと学校や保育園、幼稚園などでつかんだ声とか、地域の方からの通報とか、そういうのが全部この数字に入っているのか、その点をまず確認させていただきたいというふうに思います。

○吉田子ども家庭支援センター所長
 児童虐待に関する相談の窓口でございますが、本区の場合、子ども家庭支援センター「きらら中央」が虐待相談の最初の相談窓口となっております。また、要保護児童対策地域協議会の調整機関となっておりますことから、本区におきます虐待相談に関する相談件数は、すべてきらら中央のほうに寄せられるということで、この数が本区の相談件数でございます。

○小栗委員
 では、この数字にあらわれているのが中央区で相談を受けた件数ということなんですけれども、この中で、江戸川区でも子供さんが死に至るというような悲惨な事件があったわけですけれども、そういうことになりかねないような深刻な事例というのもあるのかどうかという点と、相談に当たるきらら中央の相談員、児童虐待にかかわる専門的な相談員の方の配置はどういうふうになっているのかお示しいただきたいというふうに思います。

○吉田子ども家庭支援センター所長
 昨年度、きらら中央で対応いたしました児童虐待相談のうち、児童相談所のほうに援助要請をしたものが8件、また一時保護を含めまして児童相談所のほうで重点的にかかわっていただきたいということで送致した件数が6件ございます。そうした中で、こういう重篤な事例に関しましては、区だけではなく児童相談所のほうの専門性を生かしまして、両方で連携して対応しているところでございます。

 また、子ども家庭支援センターにおきます相談の職員体制でございますが、相談に関しましては、常勤が3名、非常勤の相談員が4名、合計7名で対応に当たっております。

 以上でございます。

○小栗委員
 その相談員の方は、児童虐待にも、もちろんかかわれる、そういう専門性を持った方ということでいいのか、その点をもう一度お願いしたいということと、江戸川区でも1月に起きた事件を教訓にして専門職員の配置が十分ではなかったということで、そういうものをきちんと配置しようということや、専門的な力量を高めるための実践的な研修が必要ではないかということ、また通報を受けたときに現場確認を必ず行う必要があるのではないかということや、また、出産前から母親への支援や子供の育ちを見守る、そういう体制を強化していくことが必要ではないかということが言われていますけれども、この点については、中央区の対応はどういうふうなことでやっているのか、あわせてお示しいただきたいと思います。

○吉田子ども家庭支援センター所長
 相談員7名のうち、虐待対策ワーカーといいまして、主に虐待対策に携わる職員が、今年度から保健所のほうに長らく勤めておりました経験豊富な保健師を配置しております。また、そのほか2人の常勤職員も社会福祉士の資格を持っております。また、相談員4人に対しましても、それぞれ保健師、臨床心理士、社会福祉士等の資格を備えてございます。

 また、江戸川区で起きました児童虐待に関する死亡事例でございますが、こちらの事例につきましては、本当にあってはならない痛ましい事例ということで、職員一同その検証をこれからの相談に生かしていきたいというふうに考えております。それにつきましては、東京都のほうの子供家庭支援センターのさまざまな研修がございますので、そちらのほうに職員を派遣いたしまして、虐待通告に迅速に対応できる専門性を高めているところでございます。また、弁護士など家庭裁判所の裁判官など、専門性のある方々をスーパーバイズに招きまして、そういった専門的な研修も行っております。

 また、現場確認でございますが、江戸川区の場合、歯科医師の方から通告が子ども家庭支援センターにあったということで、この通告を生かしまして、本当に児童本人に会うという現場確認をしていれば、もしかしたら、こういった事例にはならなかったというようなことも考えられますので、中央区におきましては、通告があった場合、必ず、できるだけ48時間以内に子供に会いに行く、または家庭訪問するというようなことで現場確認に努めております。

 また、出産前からの支援でございますが、これに関しましても、重篤な事例を検証いたしますと、なかなか妊婦のときに受診をしていない方とか、そういう方が多いということで、やはり妊娠中からの支援はとても必要だというふうに思っております。これに関しましては、保健所等の新生児等訪問事業と連携いたしまして、妊娠中から虐待のリスクが高い妊婦さんなどを子ども家庭支援センターのほうに連絡いただきまして、必要な支援を妊娠中から行っていく、そういうふうな体制を今年度から努めているところでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 昨年でも児童相談所と対応して、合わせて14件ですか、そういう事例もあったということですので、ぜひ、きちんとした対応ができるように、専門性も高めて当たっていただきたいというふうに思います。

 次に、高齢者福祉の問題で質問をします。

 高齢者の安否確認について委員会でも御報告いただきましたが、90歳以上の高齢者947人とひとり暮らし高齢者で調査ができなかった70歳以上の243人の調査をして、あと5人のところまで来ましたというのが福祉保健委員会の報告だったんですが、その5人の方は確認できたのかをお示しいただきたいというふうに思います。

 ひとり暮らし高齢者の実態調査を見ますと、70歳以上の方で生活に支障があるというふうに答えられている方が14.6%というふうになっておりますけれども、こういう方たちに福祉サービス、こういうものがありますよということと、こういうものを利用したらどうですかというような勧奨というのはきちんと行われているのか、あわせてお示しいただきたいというふうに思います。

○小林高齢者福祉課長
 まず、1点目、5人の方の確認の状況でございますけれども、その後、住民基本台帳の所管部署のほうと調整をとりまして、1名の方については、他府県で存在していることが確認されております。あと4名の方につきましては、現在まだ住民基本台帳の所管部署のほうで本籍地のほうに戸籍の照会等を行っておりまして、今後それを確認の上で、例えば親戚のほうを確認して、その状況を確認したりとか、まだそういったような調査中の状況でございます。いずれにしましても、早くその状況を確認したいというふうに思っております。

 また、ひとり暮らし実態調査のほうで14.6%の方々の問題でございますけれども、こちらにつきましては、まず実態的に民生委員さんのほうが調査の段階で回っておりますので、そういったときにそういった状況等も確認させていただいておりますし、また、今後こういった方についても、おとしより相談センターのほうともつなげていって、必要な対応をとっていきたいというふうに考えております。

○小栗委員
 ひとり暮らしの報告書を見ますと、その方が受けている事業がある場合には、書いてあって、これは別に調査の対象ではありませんということで民生委員の方にお願いしているような形のようですけれども、やはりいろいろなサービスを中央区でもやっていますけれども、例えば友愛電話訪問とか緊急通報システムとか、あんしんコール事業もことし始めていますけれども、そういう事業があっても、申請しないと受けられない。申請するという意識まで、なかなかいかない方もいらっしゃる中で、どうやってひとり暮らしの方や高齢者世帯を見守る体制をつくっていくのかということを考えると、やはり申請を待っているだけではなくて、せっかくこういう調査をしているわけですから、そういう機会をとらえて、いろいろなそういうサービスにつなげながらネットワークをつくっていくということが、すごく大切ではないかというふうに考えますけれども、この辺の取り組みはどのように考えているのかお聞かせいただきたいというふうに思います。

 地域見守り事業ということで、これも資料92でいただいております。7つの地域見守り事業の実施団体があって、平成21年度の対象者数でいくと150人の方を対象に、それぞれの協力員、実施団体によっていろいろな人数がありますけれども、合計で63人の方が協力員として活動しているという数字が出ております。やはりこういう事業も含めて、地域の中でのネットワークを広げていくということはとても大切だと思うんですけれども、この協力員をやっている方のお話を聞くと、すごく大変だと言うんですよね。私が何かあったら来ますよということを言うと、本当にちょっとしたことでも、ガスがつかないとか、そういうことでも連絡が来たりして対応するとか、いろいろな面で、そういうふうに地域で支えていこうということでやるのはいいんですけれども、とても協力員の方に負担も大きいというようなこともあるというふうに聞いていますし、そういう意味では、こういう制度をどういうふうに区でもバックアップしていくのかというのが大切になってきていると思いますけれども、その辺の地域の見守り、ひとり暮らしの高齢者の生活を支えていくネットワークをどういうふうにつくっていくのかという点で、これからの取り組みについてお考えを伺いたいというふうに思います。

○小林高齢者福祉課長
 ひとり暮らしの方々への対応でございますけれども、今、基本的に区のいろいろなサービスは、確かに申請主義というところがございますけれども、例えばこういった調査であったり、あるいは今回、安否確認のために介護情報を確認して、サービスを受けているかどうかというのも確認させていただいています。そういった状況をいろいろな形から分析していくことによって、例えばおとしより相談センターにしても、待っているだけではなくて、いろいろな状況から、この方に対して何らかの対応が必要ではないかということを想定なりして、その上で積極的に働きかけていくといったことも必要なのかなというふうに考えております。

 それから、ひとり暮らしの協力団体のほうですけれども、今、大変であるという話もございましたが、実際活動していく上で、1つ大変なのは、地域の方がやっている関係で、どういう立場で来ているのかというのが、なかなか今、証明書みたいなものもございませんので、例えばそういったものをつくることによって、より活動しやすくする、あるいは、NPOとか、いろいろ民間の事業所、例えば新聞の配達所であったり、そういったところとも今、調整を行っているところでございます。こういった形で、協力団体の方だけではなくて、さまざまな形で民間を含めたネットワークを強化することによって、全体的な見守りの対策を充実していきたいというふうに考えております。

○小栗委員
 ぜひ、そういう体制を構築していくということでお願いしたいというふうに思うんですけれども、今、お弁当を届ける給食サービスもありますし、あと宅配とか新聞配達とか、そういう業者の人ともおとしより相談センターを中心にして、新聞がいっぱいたまっているとか、そういうときは、ここに連絡してくださいというような連絡網をきちんとそういう事業所と相談してつくっておくこととか、前やっていた乳酸飲料を届けて安否を確認する、そういうことなどもぜひ復活して、いろいろな形で見守りの体制をつくっていく、そういうことをぜひ進めていただきたいというふうに思います。

 最後に、施設の件でお尋ねします。

 特別養護老人ホームも、資料76を見ますと待機者の方がふえていると。今度、日本橋にも、ようやく小規模特養ができるという計画で進められていますけれども、平成21年度末で特別養護老人ホームの待機者が278人、グループホームも人形町で新たにできますけれども、1カ月の利用料が18万円ということで、かなり資力がないとグループホームにも入れないということになってしまいます。福祉保健委員会でも何度か取り上げましたけれども、高齢者住宅、シルバーピアの場合は家賃の補助制度というのがあって、8万円ぐらいの家賃でも収入の基準によっては1万2,000円まで減額するという制度をつくっております。そういう制度をグループホームでどうしてできないのか、法律的にできないのか、なぜシルバーピアでできて、グループホームではそういう制度をつくるのは無理なのか、理由をお示しいただきたいというふうに思います。

○小林高齢者福祉課長
 人形町のグループホームでございますけれども、こちらにつきましては、運営主体のほうに土地、建物を、行政財産の使用料を払っていただく形になっているんですけれども、既にこの部分でも大分減額等を行っているところでございます。法的にできないどうのという話ではないんですけれども、こういった既に減額等を行っている状況の中で、一般の住宅のほうで家賃補助というのを行っていない状況もありますので、その人たちとの不公平というか、そういったこともございますので、なかなかできないところでございます。

 また、特にグループホームにつきましては、集団でケアを受けることによって、当然、認知症の改善に向けて、あるいは維持に向けて活動しているわけですけれども、中に入っている人たちが必ずしも特別養護老人ホームほど緊急性が高いという状況ではなくて、絶対、居宅で介護できないという状況でもございません。そういった状況も踏まえて、いろいろな公平性を考慮した上で、現行の方法というところで御理解いただきたいというふうに思っているところでございます。

○小栗委員
 事業者にではなくて、入る人に家賃補助制度をぜひつくるべきではないかということを、もう一度要求しまして、終わります。ありがとうございました。

○今野委員長
 次の質問者の発言を願います。

○高橋委員
 それでは、質問を始めさせていただきます。

 まず、最初に断っておかなきゃいけないのは、私、医療、福祉、介護の連携が一番大事だと思っているので、もしかしたら次の款に入り込んじゃうかもしれませんけれども、こちら側からちゃんと聞くようにしますので、これは次の款だと言っていただければ、お答えしないで結構ですから。

 まず最初に、要介護5の人が中央区内で在宅で生活できるかどうか。さまざまなサービス、たくさんサービスがあって覚え切れないぐらいあるんですけれども、主体もいろいろなところがやっているというのはあるんですけれども、全体として要介護5の人が中央区内で在宅で生活ができるのかどうか、これが最終目標だと思うんです。ですから、それができる可能性があるのかどうかお答えいただきたいと思います。

○守谷介護保険課長
 確かに、要介護5というのは常時寝たきりということで重い状況にございます。この方々すべてが在宅で生活できるかといった問題でございますけれども、本人の身体的状況から見ますと、まず、その方に医療的な対応が必要かどうかというのが1つございまして、医療的な対応が非常に高度な場合には在宅では難しい。そういう方の場合には医療施設並びに介護施設が適切な場合がございます。あと、もう一つ重要な要素といたしまして、介護の環境がございまして、御家族がその方を介護されるような状況にある方は十分な介護サービスの提供とともに受けられますけれども、高齢者のみの世帯であるとか、あるいはおひとり暮らしの方については、非常に難しい状況であるというふうに言わざるを得ない状況でございます。

○高橋委員
 だとすれば、今の状況の中で、難しいという状況の人は医療関係のところに入れるのか、もう一つは特別養護老人ホームに全員が入れるのかという話ですよね。基本的に、それもなかなかできない。施設の関係もあって、できないということですよね。そうすると、それをどうやって埋めていくかという問題が一番大きな問題になってくるんだろうというふうに思うんです。

 その中で、先ほども他の委員からも出ていましたけれども、基本的に介護メニューをきっちり決めて介護保険の対象になっているわけですね。ということは、これははっきり言って定期訪問が基本という形になっていると思うんですよね。さっきも短期のヘルパー利用の状況というのを聞かれていましたけれども、短期のヘルパー利用の状況、逆に、こういうことが本当にできるのかどうか。というのは、介護メニューにはないわけですから、ないことが起きたときにどうするかという話ですよね。特に、深夜とか早朝とかに起きたときに、今だったらどういう状況になるんでしょうか。これを教えていただきたいと思います。

○守谷介護保険課長
 介護保険の訪問介護のサービスの中にも夜間対応型のものと、24時間巡回型のものがございまして、これらについては夜間御家族がいない場合あるいは、いる場合も、かぎをヘルパーがお預かりして、御家族がお休みになっているところに入って、身体介護を行うといったようなサービスは行ってございます。

○高橋委員
 ということは、最初の介護メニューになくても、それは可能だということですか、急にそういう状況になったときに。だから、それは最初の介護メニューの中に24時間巡回サービスというのを入れていれば可能だということですか。急にそういう状況になったときでも可能ではないということですか。その辺がはっきりしない部分があるので、それをお答えいただきたいと思います。

 それから、当然、そうなってくると、ヘルパーの問題というのが出てくると思うんです。基本的に、ヘルパーは、今、収入が不安定だから、なかなかヘルパーになり手がいないという話も出てくるわけで、職員ヘルパーと、それから民間事業者ヘルパーの給与水準の差、これをあわせてお教えいただきたいと思います。

○守谷介護保険課長
 基本的には、夜間の対応につきましては、あらかじめケアプランに組み込んで計画的に使うということが前提になっておりますけれども、夜間対応型の訪問介護のメニューにつきましては、緊急時も対応をしてくれというサービスの形態がございまして、その契約がなされていれば、緊急時の対応もできるといったような状況でございます。

 あと、ヘルパーにつきましては、基本的には職員のヘルパーは介護保険の適用外の部分、いわば劣悪な家庭環境で、それを介護保険の通常のヘルパーを利用できる状態にするとか、そういった通常の介護保険のサービスを利用できる前のサービスで利用するのが大半でございまして、介護保険の業務は行っていないという状況でございます。

○高橋委員
 職員ヘルパーがそこまで対応しろということを言っているのではないんです。その差をどうやって埋めていくかというのが問題だというふうに考えているんですよ。基本的に、ヘルパーがふえない一番の問題点というのは、例えば訪問と訪問があって、その間の待機時間、これはお金が出ないんですね。事業者の対応の中でお金が出ない。それから、例えば交通費の支給なんていうのは、これも認められていないんですよね。でも、もし仮に職員ヘルパーが動くときは、この2つは認められているわけでしょう。当然、待機時の保障もされているし、交通費もある程度は保障されているわけですよね。この辺をどうするかという問題が、やはり先ほども言われましたけれども、24時間地域巡回サービスのあり方を考えていくときに、一番大きな問題になってくると思うんです。

 この辺を区の横出し事業の中でできないかどうかなんです。まずは、交通費の保障ぐらいはできないかどうかなんですよ。この差をできるだけ小さくしない限り、先ほども言ったように要介護の人が中央区内で在宅でという目標に向かっていくのであれば、それをどんどん整備していかなければいけないということでしょう。そこが埋まらないと、なかなかそれが整備できないということだと思うので、その辺いかがでしょうか。

○守谷介護保険課長
 確かに、ヘルパーの業務につきましては、定められた介護報酬の中でということでございますので、個々に発生した交通費等が介護報酬の中から支払われるといったようなことはございません。したがいまして、なるべく現実問題として、ヘルパーの事業者としては、やはり効率的にメニューを組んで、なるべく交通費と時間のかからない、そういった訪問の仕方を選択するということがございます。また、区のヘルパーは、必ずしもそういった交通費等が発生しない場合を埋めるというような使い方ではなくて、介護保険の制度自体、使われない場面で活躍しているといったような状況でございます。

 また、交通費の支給等につきましては、現段階では区からその辺の助成をするといった仕組みは現状ではないといった状況でございます。

○高橋委員
 先ほども言いましたけれども、職員ヘルパーにそれをやってくれと言っているわけではないんですよ。それはあくまでも民間のヘルパーに協力してもらってやるということだと思うんですけれども、だとすれば、これから厚生労働省が考えられている、もう方針としては出していますけれども、24時間地域巡回訪問サービスのあり方、ここで地域巡回訪問看護とか介護とかと言わなかったというのは、もう厚生労働省のほうでは基本的にその方針は変わってきているはずなんです。巡回型訪問サービスのあり方という考え方に変わってきているんですけれども、その辺は中央区として、これからどういう形で取り組まれていこうと思っていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

○小倉高齢者施策推進室長
 委員御指摘のように、厚生労働省におきましては、介護とか看護とか限らずに24時間の在宅を可能にするために訪問サービスが必要ということで、今、検討がなされております。本区におきましても、やはり介護と看護と医療、この3つのサービスが24時間順次、適切なときに提供されることが非常に大切だと考えてございます。そこで、国の動向を見ているとともに、在宅療養支援協議会の中で24時間365日体制でどのようにその3つのサービスを提供していくか、今、検討しているところでございます。

 以上でございます。

○高橋委員
 区の状況についてお聞きをしたいんですけれども、訪問介護と、それから訪問看護サービス、これは都道府県の指定を受けるということになるんですけれども、いま、これは別々ですよね。別々に受けなきゃいけないんですよね。両方とも受けている事業所数、中央区内に関係しているところで、どれぐらいあるんでしょうか。片方しか持っていないところというのが結構多いんでしょうけれども、両方とるのはなかなか難しいみたいですよね。だけれども、両方とも持っている事業者は、中央区内に関係しているところはどれぐらいあるんでしょうか、教えてください。

○守谷介護保険課長
 訪問介護と訪問看護、別々な指定を受けるということで、併設事業者が大変少ないといった状況でございますけれども、訪問看護出身の事業者で1社、訪問介護と訪問看護と両方の指定を受けている事業者がございます。

○高橋委員
 実際の問題の中では、事業者の中で24時間の体制がきっちり組める業者というのは、そこ1社ということになるわけですよね。もし仮に24時間、それが状況としてあるとすれば。というのは、基本的に看護師とヘルパーが一緒のところで行動をしていなければ、連絡を取り合いながら行動していなければ、最終的な先ほど言った24時間の訪問サービスのあり方からは、ちょっと離れていくわけで、実際は両方できなきゃいけないという部分があるんだと思うんですよ。その辺いかがでしょうか。私の認識が甘いでしょうか。

○守谷介護保険課長
 実際のサービスの利用の仕方といたしましては、訪問介護、訪問看護、2つのサービスの利用につきましては、ケアマネジャーが両方のサービスの調整をして使うことになっておりますので、必ずしも事業者側が同一でなくても、他の訪問介護の事業者から訪問介護のサービスを入れて、同時に訪問看護のサービスも使うといった状況はたくさんございます。

○高橋委員
 そういう状況で、きっちり連絡がとれてやっていますか。その状況というのが私らに見えないというのがあるんですけれども、ちょっと上がってきている話の中では、やはり、その連絡というのは非常に難しいというふうに聞いているんですけれども。ですから、その辺が少し不安なんですよね。その中で、やはり看護師が持っている今の権限というか、資格というか、それをヘルパーに少し移すとか、そういうことは可能なのか。絶対これは法律的に無理よというのか、それは医者と看護師の違いぐらいあるのか、その辺を教えてもらいたいんですよね。看護師が持っている権限の中で、本当はヘルパーが持っていたほうがいいんだけれども、そうなっていないという、これはいかがでしょうか、教えてください。

○守谷介護保険課長
 まず、介護保険サービス全体の利用につきましては、月に1回サービス担当者の連絡会議というのが開かれまして、そこに利用者の状況を全部1つの表にまとめましたものを全員で協議するということになってございます。したがいまして、訪問介護の事業者も、訪問看護の事業者も、おのおの相手方のサービスを見ながら自分のサービスを調整して行っていくということになっておりますので、基本的にはうまく調整できているのかなというふうに思います。

 また、医療的な行為を訪問介護のヘルパーができるかという問題なんですけれども、一部、たんの吸引等の難しい医療的な行為が現状でもヘルパーにできるようになってございますけれども、なかなかそれを支える家族の同意あるいは医療的な支援の体制が難しいということで、可能ではありますけれども、実際にはなかなか行われにくいという状況でございます。

○高橋委員
 そこなんですよ、問題は。基本的に、やはり現状としてはできていないんですよね。だから、大前提として、一番最初に言った大前提として、要介護5の人が在宅で生活ができるということを目標にして、いろいろな事業を組まれているんじゃないんですか。私はそういうふうに認識をしているものですから、それで本当に大丈夫なんですかという話を聞いているので、基本的に、いろいろなところでいろいろなサービスをして努力をしていただいているのはよくわかるし、その努力にみんな感謝をしているとは思いますよ。でも、根本のところでその部分がどういうふうにやったら一番いいかということについて考えると、何か抜けているような気がするんですよ。

 だから、何回も言いますけれども、やはり24時間の地域巡回訪問サービスという、これを充実していくためにはどうしたらいいかという考え方を中心にして、いろいろなものを整理していくほうが、介護と医療と福祉の連携をしていくのには一番コンパクトな考え方じゃないかなというふうに思うんですよ。おのおのの立場で今、言っていると思うんですよ。いろいろなことをおのおのの立場で言っているから、24時間という話になってくると、これはちょっと難しいなという話にならざるを得ないのかなというふうに思っているんですけれども、ここをどうやって埋めていくかというお考えがあれば、ぜひお教えいただきたいと思います。

○小倉高齢者施策推進室長
 要介護5の方でも在宅で、住みなれたところで住みたい、これは世論調査を行いましても、要介護状態になっても在宅でそのまま住み続けたいという方が約半数はいらっしゃるという結果から見ても、委員がおっしゃるように要介護5の方でも在宅生活を可能にするサービスの充実が必要だと思っております。

 現在でもかなり多くの方が要介護5でも在宅をなさっているんですが、最近は結局、医療ニーズというんですか、胃ろうとか、胃から経管栄養とか、あるいは在宅酸素とか、非常に医療的なケアの必要な方がふえてまいりました。前は、夜中に床ずれを防止するために体位の変換ぐらいの介護が中心で大丈夫だったんですが、最近、非常に医療的なケアが必要ということで、先ほど委員御指摘のように、介護に限らず巡回サービスという形で国も打ち出してきております。

 これも繰り返しになるんですが、本区においても、やはり、このような在宅を最後までやっていただくためには、3つのサービスの充実が必要ということで、先ほど介護保険課長が答弁いたしました、それぞれの連絡会でそれぞれの職種が討論も議論もやっておりますが、それだけではなくて、在宅医療支援協議会には医療も看護も介護も病院もすべて入っておりますが、そちらのほうでどうやったら在宅を支援できるか、サポートできるか検討しているところでございまして、そちらのほうで区としてもやっていきたいと考えてございます。

○高橋委員
 そういう方向に持っていっていただければというふうに思っていますが、その中の条件として、ヘルパーの収入が不安定というのがやはり一番大きな問題点になるんだろうというふうに思います。だから、その部分について、例えばさっきも言いましたけれども、訪問と訪問の間の待機の時間の扱いをどうするか、それから交通費の扱いをどうするか、今の段階ではできないという御返事をいただきましたけれども。それから、看護師の資格の一部というか、権限の一部というか、これをヘルパーに移すことができるのかどうか。こういう問題を少しずつでも解決していかないと、なかなか難しいので、この部分については、私はある面では区の持ち出しというか、横出しをして、それを埋めるような仕組みづくりも必要なんじゃないかなというふうに思っています。そうでないと、なかなか中央区の中で住み続けるということが難しくなってくると思いますので、ぜひその辺は検討していただきたいと思う。ここでお答えをとは言いませんので、要望とさせていただきます。

 次に、介護ベッドの事故というのが、今、かなり多くなってきて、メーカーのほうでも自分のところでこういうことがあってはいけないということで指導に入っていますけれども、中央区の中ではそういう事例は今までありませんでしょうか。

○守谷介護保険課長
 ベッドの事故につきましては、メーカーのほうも区のほうに参りまして、うちのベッドを利用している利用者の方について、個別に調査をいたしまして、不備のあるものについては修正をしたといった状況でございます。事業所等から、去年いろいろな事故の報告が介護保険課のほうに来ておりますけれども、その中では今般問題になっておりますベッドの事故は、なかったという状況でございます。

○高橋委員
 中央区は、事故はないということで安心をしましたけれども、これは本当に大きな問題になるので、この部分については、ぜひ監視体制じゃないですけれども、そういうものをきっちりしていただければと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、子育て支援のほうにいかせていただきますけれども、喫煙者には怒られちゃうかもしれませんが、まず、子育て支援のシンボル的なものとして、羽村市役所が1階部分に授乳室をつくって、親子で市役所に来やすいような体制づくりをした。それは、やはり市のやる気を見せるためにそういうことをしたんでしょうけれども、今、中央区の区役所の中に授乳室というのはどこにあるのか教えていただきたいと思います。

○中島総務課長
 本庁舎1階の授乳室につきましては、入って右側奥のエレベーター近くに設置をいたしてございます。

○高橋委員
 これは、ですから、羽村市は、自分のところが子育て支援をきっちりやっている、うちも子育て支援って物すごく力を入れてやっているわけですが、一番目立つところに持ってきたらしいんですよね。これは、1階の喫煙室を廃止して、そこに授乳室を持ってきた。やはりやる気を見せるということは非常に重要なことだと思うんですよね。あとはわかりやすいところに置くというのがサービスとしては最高なわけで、そういう考え方について、いかがでしょうか。

○中島総務課長
 本庁舎におきましても、子育て支援のサービスという観点で、例えばトイレのベビーチェアとか、そうした整備の一環として1階のわかりやすいところに授乳室を設けた、こういった経緯でございます。

○高橋委員
 乳母車で引っ張ってくる人が多いですよね、今、きっと。そうすると、トイレのほうまで行ってというのは、かなりサービスが悪いんじゃないかなという印象を私は持っているんです。というのは、もしお子さんを連れているお母さんがいたら、席を譲るでしょう。それと同じように、ぱっと入って見えるところにあったほうがサービスとしてはいいんじゃないですかね。別に、私、たばこを吸わないからじゃないんですよ。そういう意味で言っているわけじゃないんですけれども、やはり子育て支援が中央区のシンボルだというふうに思うのであれば、子供を地域の宝だと思うのであれば、やはりそういう配慮は非常に大きいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その辺いかがでしょう。

○斉藤総務部長
 庁舎のお話でございますので、私のほうからお答えをさせていただきます。

 委員御案内のように、中央区についてはオープンフロアで、1階については大変開放感のある見通しのよい構造になっておりまして、最も区民の方も御利用いただくであろう住民票だとか戸籍だとかというのを中心にレイアウトさせていただいております。羽村市の庁舎の様子がよくわからないんですけれども、わかりやすいところにという趣旨につきましては、十二分に理解をさせていただくところなんですが、オープンフロアの中でぱっと目のつくところがいいのかどうなのかというと、全体のレイアウト上の問題もございますし、それから授乳室そのものについて、少し落ち着いて、お母様とお子さんのほうにもゆったりしていただくというところから、人目がたくさんあるところがいいのかどうなのかというのもあるかと思いますので、私ども庁舎の有効活用という意味で、どこで授乳いただくのが一番いいかという中で、そういう意味では委員の御趣旨と一緒の1階で使いやすいという、比較的距離の近いところに置かせていただいているところでございます。

 ただ、PRが下手じゃないかというところはあるかと思いますので、もっと子育て支援について取り組んで、お母様方が赤ちゃんと一緒に庁舎に来やすいんですよというところは、PRと、それからお見えになったときの動線等につきましては、今後とも工夫をさせていただきたいというふうに思います。

○高橋委員
 よろしくお願いします。

 もう1点だけ聞かせていただきますけれども、先ほども他の委員との意見交換があったと思うんですが、保育園職員、保育士さんの時間外勤務の実態というのを教えていただけますでしょうか。

 というのは、逆に言うと、保育園に預けるときに、どうしても時間の制約というのがあって、それに縛られていることは間違いないんですが、働いている人たちですから、1時間、2時間の残業とか、そういうものはあるわけで、それが急に起こったときに対応できる仕組みが、今の保育園の勤務体制の中でとれるのかどうか。とれないんだったら、とれないと言っていただいて結構ですから、その辺だけ教えていただきたいと思います。

○来島子育て支援課長
 保育士の超過勤務手当の問題でございますけれども、こちらはローテーションでやっていますので、そういった形で1人の方に負荷がかからないような形でローテーションで回して超勤を行っているような状態でございます。

○高橋委員
 ということは、例えば1時間、2時間ぐらいの、要するに、子供を預る時間の延長が可能だというふうに受け取っていいのかどうか、そこだけ聞きたいんですよ。すみません。

○島田福祉保健部長
 各保育園で延長保育を実施していますし、延長保育につきましては、登録というか、お申し込みをいただいていますけれども、それ以外に、お母様だとかお父様の急遽の仕事の関係で、保育園のほうに御連絡いただければ、スポット延長保育の利用だとか、そういったこともできています。先ほど子育て支援課長から答弁させていただいたのは、そういった時間にも対応できるように保育園の職員もローテーションの配置、それから非常勤職員で延長保育に対応するような、十分な職員配置をしてございますので、急遽お預かりしても、安全体制は確保できているというところでございます。

 以上でございます。

○高橋委員
 わかりました。これは余り宣伝してはいけないんでしょう、そういう話は。いいんですか。そういうのができるんですよというのと、いや、例外的にはできるんだけれどもというのと、大分違うんですよね。だから、それが可能だというのであれば、お父さん、お母さん方もかなり安心する部分があると思うんですけれども、どうもそれができないんじゃないかと思っている人たちがいっぱいいるんです。そこがやはり宣伝不足かなと。もしできるとすれば、そういうこともやはり前面に出して、こんなにいいサービスをしているよというのを言っていただきたいなというふうに思うんですけれども、その辺もぜひPRをよろしくお願いします。何かありますか。お答えいただけるんだったら。

○島田福祉保健部長
 制度として、ちゃんと仕組みがございますので、委員お話しのとおり、十分お母さん方を含めて、保育園の保護者の方にPRさせていただきたいと思います。

 以上でございます。

○高橋委員
 ありがとうございました。終わります。

○今野委員長
 次の質問者の発言を願います。

○守本委員
 先ほども質問があったんですが、ちょっと重なりますけれども、確認も含めてお尋ねいたします。

 高齢者の見守り活動なんですけれども、決算でいきますと、地域見守り事業支援ということで45万8,142円が計上されているんですが、国が平成19年度より、区市町村向けの高齢者の見守り活動を対象にした助成制度を創設したということでありますけれども、国の助成額というのはどういうふうになっているのか、そしてまた、一般財源の持ち出しのものはどういうことかということ、さらに国は3年間にわたって全額国庫補助ということで安心生活創造事業というものも1,000万円を限度にやっていると思うんですが、これとの関連。

 さらには、歳入の面でセーフティーネット支援対策等事業費補助金ということで1,370万5,000円、歳入を得ているわけですが、これらの関係についてお答えいただきたいと同時に、先ほども地域見守り事業の実施団体が7グループということですが、この助成と同時に、各グループ、団体ごとの費用といいますか、そういったものについての把握はどのようにされているのか、お願いします。

○小林高齢者福祉課長
 この地域見守り活動におきましては、国庫補助というのは受けてはいないと思うんですが、都の高齢社会の包括事業のほうから補助金を受けているところでございます。

 また、この活動につきましては、見守り対象者1人に対して年間3,000円を助成するという形で区の予算のほうは支出しているという形で、合計で45万8,142円といったような形になっております。

 以上です。

○高野生活支援課長
 今お話がございました生活安定化の総合対策事業でございますけれども、こちらにつきましては、国のほうからの補助金が入ってございまして、都のほうからの生活困窮者に対する補助事業というふうなことでございます。もう一つ、セーフティーネット支援対策事業の一部を補助でございますけれども、こちらのほうにつきましては、生活保護の適正化の実施事業の関係ということでございます。

 以上でございます。

○守本委員
 わかりました。

 地域見守り事業支援というのは、都の補助が入っているということですね。45万8,142円のうち、都が幾ら、区が幾ら。

○小林高齢者福祉課長
 都の補助額が46万3,000円というふうになっております。

○守本委員
 歳出が45万8,142円じゃないんですか、全額が。企画財政課長、どうなっていますか。

○平林企画財政課長
 地域見守り事業ということで、すみません、補助見込み額で私のほうの資料になっていますものですから、補助率としては2分の1で計算をされているかというふうに考えております。ですから、執行金額が45万だとすれば、その半分の22万5,000円が補助金という形になろうかと思います。

○守本委員
 なぜこういう質問をするかということなんですけれども、やはり地域のお年寄り見守り活動というのは、一対一といいますか、非常に大切な事業だ。これが国であるとか、都であるとか、そういったところの団体が、やはりこういうのが必要だよということで補助する。それもわかる。しかし、受け手が本気でこれが必要なんだという形の中で、それで地域の各団体にもこういう助成制度もあるから、ぜひともやってもらいたいんだという心がつながってこないと、そういう意味でいくと、持ち出し分が、金額が45万円とかという額のことを言っているんじゃないんです。要するに、区として何をなすべきかという基本姿勢がないと、国が、都が助成金があるからやるんだよではないでしょうという意味でお尋ねしたので、ぜひともその辺のところをしっかりと把握をしていただいて、何が大事なのかということを改めてお考えになって、予算の執行のほうに向けていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 生活保護の問題についても大分議論がされているんですが、23区全般の問題でも触れたわけですけれども、周辺区に比べれば、確かに都心区というのは、特に中央区はこういった問題、若干増額傾向があるんですけれども、それでも周辺区に比べると非常に恵まれている状況だと言っても、決して過言ではないと思うんです。保護費の決算で19億4,985万円、前年度比で3.6%増ということ、そしてまた平成22年度の予算では20億3,459万円ということで、これは生活保護費全般なんですけれども、マイナス2.2%というような傾向が出ているわけですね。数字的には、他の周辺区に比べると深刻度もかなり薄いと見てもおかしくないかもしれない。しかし、相談件数等を見てまいりますと、平成17年で220件、平成18年302件、平成19年285件、平成20年254件、平成21年300件で、決定件数が177、166、195、190、220件ということで、やはり実質的な生活保護される状況がふえているというのも間違いのない事実だろうと思います。

 問題は、この都心区である中央区として、一体全体どのように状況を把握して、そして今後の問題として何をなすべきかということを考えていく必要があるんだろうと。平成22年度の予算の中で減額の理由としては、全体の世帯数としては30件程度の増加の見通しだけれども、傷病率の減で区で扶助額の5割を占める医療補助が減っていることが平成22年度の予算の減額の理由だというふうに書かれていますね。そういうことなんですが、それも一つの分析だと思うんですが、ただ、生活保護の類型というものも、しっかりと見ていかなきゃいけないだろうと。

 被生活保護世帯の類型としては、まず高齢者、母子、傷病者、障害者、その他というのが類型として言われております。うちの区としては、どのような形のものが、どのようにふえているのか、あるいは減少しているのか。先ほど言ったように、分析としては傷病者が、医療費補助が減っているということで、全体的には21年度、22年度の差は減少というふうにとらえているということですが、やはり問題は、その他の問題について、どのくらい経費があるのか、その辺の分析が必要だと思うので、高齢者、母子、傷病者、障害者、その他の分類について、うちの区の状況を教えてください。

○高野生活支援課長
 お尋ねのございました生活保護の世帯別の類型でございますけれども、分類といたしましては、高齢者、傷病者、障害者、母子、その他の世帯というふうになってございまして、まず高齢者世帯でございますけれども、平成21年度は51.6%、368世帯でございましたが、22年度、これは8月現在でございますけれども54%、393世帯になっております。

 それから、傷病者世帯でございますけれども、21年度につきましては28.1%の200世帯、同じく22年度、8月現在でございますけれども、25%でございます。

 それから、障害者世帯につきましては、平成21年度69世帯で9.7%でございます。現時点、8月現在の22年度におきましては9%でございます。

 それから、母子世帯でございますけれども、21年度が16世帯の2.2%でございます。現時点では3%でございます。

 それから、その他の世帯でございますけれども、21年度が60世帯で8.4%、現時点におきましては9%ということになっておりまして、その他の世帯でございますけれども、稼働年齢で収入等がない世帯ということで分類してございます。

 以上でございます。

○守本委員
 ありがとうございました。

 そうすると、21年と22年8月ですから、比べるのは数字的な違いが出てくるんだろうと思うんですが、20年度、21年度、時間がないので細かくお聞きしませんが、今お答えいただいたような推移と見ても、そんなに大きな間違いはないですよね。とすると、やはり中央区として対応すべき問題点というのは、高齢者の問題、そして傷病者は、どうも医療扶助が減っているという減額理由がよくわからないので、ここのところをもう一度教えていただけるとありがたいんですが、その辺に問題があると。

 それと、その他なんですけれども、このその他というのは、かなりいろいろな分野が入ってくるんですが、23区全体でも3.6ポイント増で、占める割合は14.3%ということで、どんどん伸びていく要素がある。その他の代表格というのは、稼働年齢層の失業者数がふえているという分析がされているんですね。ですから、長引く今の不況の状況の中で職を失ったり、あるいは再就職ができない、雇用保険の支給期限が切れる失業者を住宅手当や教育訓練給付で支え切れないで、生活保護に流れているという状況だというふうに見ても間違いないんだろうと思うんです。30代、40代の方々が中央区にたくさん入っていらっしゃる。また、いわゆる担税率という言葉を使いましたけれども、税の負担もしっかりとしていただける方々が多いということで歳入も伸びているという状況ですが、しかし、冷え込んでいる今日、状況を見てまいりますと、30代、40代という限定ではなくして、高齢者も含めて失業等でそういう状況になり得る要素があり、可能性は考えておく必要があるのかなというふうに思っております。

 と同時に、そこに補助をすればいいのだということだけではなくして、高齢者の場合は住宅は一応持っているけれども、年金も下がってくる、あるいは年金も無年金というような形の中で、どうしても対応できないというような形の分析もしておかなくちゃいけないところです。今、中央区は、また高齢化も進んできているところですから、そういった対策も見つつも、その他の失業対策というような問題もしっかりととらえる。

 やはり今、全般的な傾向として、ハローワーク等の就労支援を受けても改善がなかなかできないという中で、何とか生きていかなければいけないということで生活保護を受けるというのが当然だと私たちは思うんです。ところが、そういう就労支援とか、あるいは就労問題というよりも、もう今、失業しちゃった。もう何もない、そういう自立をする前に、もう既に生活保護の窓口へ行っちゃうという方もふえているという状況もあるんですね。ですから、私は、こういう問題というのは、やはり自立支援をしつつ、それでもどうしてもという状況の中で、しっかりと国や区政が支えていくと。でも、その裏にはしっかりとした生活自立を促進するんだという根本的な思想がなければならないというふうに思いますが、本区の状況はいかがですか。

○島田福祉保健部長
 委員お話しのとおり、中央区の生活保護の特徴は高齢者の方が多くなってきてございますが、昨今、失業、そういった職を失った方を含めて、その他の、いわゆる稼働世代の方の生活保護への御相談が多くなってございます。今、委員お話しのとおり、そういった方々がいきなり生活保護に直結しないように、第2のセーフティネットと申しますが、いろいろ就労相談を含めて、ハローワーク、労働機関、それから職業訓練といったものを総合的に国や都と連携を図りながら、第2のセーフティーネットということで、そういった御相談も承ってございます。

 それから、そうはいっても、なかなか就労に結びつかない方については、生活保護の適用になるわけでございますけれども、そういった方々については、今お話しのとおり、生活保護から一日も早く自立していただくような支援ということが我々福祉の窓口、生活支援課のほうに求められているところでございまして、本来、生活保護につきましては、憲法第25条を持ち出すわけではありませんが、国が責任を持ってやるべきだというところで、その辺の医療だとか労働機関だとか、教育・生活訓練を含めて、全体の中で国のほうに対しても私どものほうからも、そういった整備体制の強化を図るように要請あるいは要望を出しているところでございます。

 今後もそういった視点の中で、委員お話のあったとおり、とりわけ稼働世代の就労の自立に向けて、就労支援プログラムも、私どものケースワーカーを含めて一件一件きめ細かく御相談に乗っているところでございますので、そういったスタンスで事業を進めてまいる、あるいは支援をしてまいりたいというように考えてございます。

 以上でございます。

○高野生活支援課長
 医療扶助が少なくなっている理由ということでございますけれども、医療扶助につきましては、年々伸びる傾向にはございますので、現時点では少なくなっているというふうなところはございましても、また状況等を見ながら補正予算等で対応をしていくというふうなことも、対応として考えるところでございます。

 以上でございます。

○島田福祉保健部長
 平成22年度の予算を計上するに当たりまして、医療扶助の中で疾病者の方の世帯数の減少というような、そういった個々の事情がございまして、今回、22年度の予算の中では医療扶助が減額ということで予算を計上させていただいたところでございますが、医療につきましては、今、生活支援課長の答弁がございましたとおり、医療費が上がったり、医療に係る部分については当然支出させていただいて、若干そういった出っ込み引っ込みといいますか、状況に応じて予算の計上額については計上させていただいているところでございます。

 以上でございます。

○守本委員
 今、福祉保健部長が答弁されたように、これも区の独自事業じゃなくて国の事業だという、まさにそのとおりでございます。しかし、国の事業だからといって、すべて全部、オールでなく、区市町村の持ち出し分もありますよね。そういった問題もありますかから、そしてまた、区政というのは一番身近なところですから、本当に住民と直接的に対話ができる、心は心としてつながる、そういったところなので、やはり国あるいは都という問題よりも、まず一番接点であるところがしっかりとそういう状況をとらまえて、そして対応していくことが何よりも大切だろうというふうに思うんです。

 全国の19市による指定都市市長会というものが、生活保護世帯の急増が特に大都市圏を中心に国内で深刻化しているということをとらえて、制度の抜本的な見直しを国に求めるということで、まず素案として、抜本的な制度改革、運営の適正化、保護費の全額国庫負担について、課題の洗い出しや具体的な検討策を検討しているということで、急務の一つとしては、やはり失業者や求職者などの就労に困難を抱えるボーダーライン層と高齢者世帯への対策ということを言っております。また、最低賃金制や年金との整合性、労働インセンティブに配慮した施策の必要性などを強く訴えるということを、ことしの秋からやっていこうという、かなり積極的な姿勢が見えるんですが、これについては、新聞報道によれば、国の社会保障制度改革に自治体側から施策提案にまで切り込む動きとしては、この動向は大いに注目されるということです。しかし、都や特別区では同様の取り組みや情報の発信が目につかないというような報道なんですが、やはり一番身近だからこそ一番区民の痛みを痛みとしてとらえられる、そういう立場からいけば、先ほど福祉保健部長が言われたように国の施策なんだからということであるならば、もしそこに一番身近な行政がしっかりと現状分析をして、こういう制度を変えていかなくてはいけないという方向を持っていくことも大事だと思いますが、いかがですか。

○島田福祉保健部長
 生活保護制度につきましては、昭和25年から法律制定以来、一貫して見直しがなされていないところで、かなり今日の実態にそぐわない点が多々ございます。委員お話のありましたとおり、制度の抜本的な見直しに向けてということで、例えば高齢者の部分につきましては、新たな生活保障の仕組みをつくる。高齢者の方はなかなか就労に結びつかない点もございますので、金銭的な給付に特化するとか、それから先ほども答弁させていただきましたが、いわゆる稼働世帯の就労、自立に向けては、国が生活訓練、職業体験や職業訓練を行って就労の阻害要因を取り除くような体制を整備してもらいたいとか、それからボーダーライン層に対する支援策、そういったところについては就労支援に向けた支援策を行ってもらいたいとかいうものについて、これは従来からも特別区長会のほうで生活保護制度の充実・改善ということで要請しているところでございます。したがいまして、私ども中央区、23区もこういった問題意識を持ちながら全国的に発信しているところでございます。

 以上でございます。

○守本委員
 うちの区だけではない問題だということ、老齢加算の復活だとか、いろいろな問題、各角度から検討をされている部分もあると思いますが、これは中央区だけの問題ではなくて、特に周辺区が一番極度に対応せざるを得ない状況だということでありますけれども、やはり将来的にはそういった問題も含めて考えていく必要があるだろうということで、とどめておきますけれども、やはり23区全体としてのとらえ方、そしてまた中央区としてのとらえ方も含めて、しっかりと対応をしていただきたいことを強く要望させていただきたいと思います。

 それから、ちょっと言いにくい部分もあるんですが、幼保の一元化の問題なんですが、私は国というか、政権党のほうの側にいるんですけれども、どうもこのことに関してはどうなんだろうかという、これもいろいろな考え方がありますが、政府、内閣府の子ども・子育て新システム検討会議が支援の基本制度案要綱を発表されたんですけれども、どうも私は納得ができないので、ちょっとお恥ずかしい話で申しわけないんですが、やはりこれはいかんぞというふうに私の立場としても言わなくちゃいかんと思っておりますので、行政側の姿勢もあえてお尋ねしたいと思うんですけれども。

 ここに書かれているのは、保育に欠けるという要件を撤廃して、既存の幼稚園と保育所、認定こども園というものを単一制度に組み込むと。今、うちの区も含めてですが、全国的に待機児童問題が非常に深刻化している状況で、この要件撤廃などということが起きたら、普通に考えても爆発的なサービス要求は必至で、働いて保育に欠けるから何とかしてという人たちでさえも待機している状況が、保育に欠けるという要件を取っ払っちゃうと、もっと幼稚園、保育園、こども園を単一的にしたものに入れたいというところに集中したらどうするんだろうというふうな思いを私は持っております。まず、そこからお聞きしますかね。どうでしょうか。

○島田福祉保健部長
 今般の子ども・子育て新システムの中で、委員お話しのように保育に欠けるという要件を取っ払って、幼稚園、保育園、それから今ある認定こども園の垣根を取り外して単一的に受けるというところでございます。

 まだ、制度の精細な仕組み、具体的な制度設計については、私どものほうに示されておりませんので、ここで余り感想を述べるのもあれでございますけれども、もし今、委員の御心配という趣旨であるならば、私どももそういったお子様をお預かりする十分な整備ができるかどうか懸念を示しているところでございます。

 以上でございます。

○守本委員
 これは全部出ているということではなくして、まだまだ問題があることを提起されている部分があります。費用負担は国や自治体、事業主、雇用保険被保険者、利用者など、社会全体で負うんだという原理原則はあるものの、受益者負担のあり方であるとか、利用料金は価格体系を一本化すると述べているけれども、実際どういうふうになるのかということが明確じゃないというような段階の中でございますから、現時点でとやかく、とやかくとは言わないけれども、具体的な行政側としての姿勢が出せないというのはわかるわけでございますけれども、先ほどから言っているように、現実、今、中央区では認可だけでは対応できないということで、認証保育も含めながら、あるいは保育ママというような形のものも、いろいろな形の創意工夫をしながら待機者ゼロに向けて、とにかく頑張ろうということでございますから、それを議会としても支援し、応援をさせていただいているところでございます。

 やはりこういう制度というのは、特に地域性もあると思うんです。うちの区の場合ですと、各小学校にほとんどと言っていいぐらいに幼稚園が附属してついているとか、そういった問題、あるいは区によっては、市によっては、もう公立の保育園というものはなくて、私立保育園しかない。そういうようなところからしても、逆に言えば、私立幼稚園というようなところでは幼保の一元などといっても非常に問題が精査されないじゃないかと。

 あるいは、人件費のところでお聞きしましたけれども、保育士の方と幼稚園教諭と給料は大幅に、大幅とは言わなかったですけれども、幼稚園教諭の方々のほうが恵まれていらっしゃると。ところが、現実、保育士さんを選ぶか、幼稚園教諭を選ぶか、選ぶ段階よりも、そこのどちらかにお働きになっている方は両方の資格を持っている方がほとんどだと。どちらか一方というのは、大体2割ぐらいしかいないと言われているわけです。だから、現実的には資格は持っている。しかし、現時点で幼稚園のほうでお働きになった場合と保育園とでは、そこで給料的にも格差がある。それと、幼稚園のほうの方々は、今度もちゃんと人事院勧告の中で入ってくるというような御答弁でしたね。そういうような給料表もはっきりしている。ところが、保育士も給料表はあっても、まず基準値が違っていますから、それを一緒にしましょうといったときに、どういうふうに一緒にするの。給料だけで言った場合、こちらは低いから高くしましょうかというものか。やはりどういう仕事で、どういう対応をするから、これだけ高いとかというものが人事制度の給料表なんじゃないですか。その辺どうですか。

○髙橋副区長
 実務的な細かい制度の内訳をすべて知っているわけではございませんが、ただ、以前から幼保一元化の中で、今、委員からお話がありましたように、給与の問題も、それから資格の統合の問題も、大きな問題になっておりますが、その辺の抜本的な解決策がいまだに示されていない。

 ただ、個人的な感想から申し上げれば、やはり一番極端なのは、どちらが早く腰痛になるか、もう比べ物にならないくらい、早い方では保育士さんを始めて2年ぐらいで、もう腰痛が始まります。やはりそれだけの労働をしているわけですね。幼稚園教諭のほうは、詳しいことは知りませんが、私どもが耳にしている範囲では、そんなに極端な身体の変化が出ているわけではございません。やはり労働時間も長い。幼稚園と比べれば保育士さんのほうがかなり重労働であります。そういう点から考えますと、やはり給与体系もそういうことを加味しながらやっていくべきじゃないかなと。

 ですから、御指摘のように、一元化はいいんですけれども、給与体系はその辺を十分考慮しながらやりませんと、極めて不均衡な給与体系になってしまう、また実態に合わない、そうなるのではないかなと。ですから、その辺のところを十分考慮していただいて給料表をつくっていただきたいと、そういうふうに思っています。

○守本委員
 ありがとうございます。

 ただ、幼保一元化の問題というのは、23区に限って言えば、各区によってかなり、杉並区だとか品川区ですか、もう積極的に取り組んでいるというような、実験を超えているところと、やはり慎重に、また慎重であることが、逆に今の言葉で言えば保育に欠けるお子様には十分に対応し、また幼稚園教育という形の中では十分にそういう教育を実施できているというような、ちょっと温度差があることも間違いないと思うんですが、やはりそこも中央区の実態というものをしっかりと見て、それで単一化という形の中でやるには、やるとするならば、やはりその辺のところの人事の問題、給与の問題も含めて、実態も含めて、すべてそういったものも精査していかないとならないだろうと。ですから、私は中央と地方の、逆に言えば、同じ政党の中でも温度差があると最初に申し上げましたけれども、ということは、中央区としての温度差だと認識をしていただきたいと思いますので。

 やはり中央区という中の議員である、そして中央区という状態を知っているからこそ、まだ単一化であるとか、こども園的な方向は、ある意味のやり方次第によってはという思いもなきにしもあらずですけれども、実態をしっかりととらえて、実行するのならば、そういった実態に沿ったやり方をしなければいけないというふうに意見開陳をいたしまして、終わります。

○今野委員長
 次の質問者の発言を願います。

○田中(耕)委員
 それでは、私のほうから質問をさせていただきます。

 まず、大きなところで、やはり子育て支援についてお聞きしたいと思うんですけれども、合計特殊出生率なんですけれども、全国平均が1.34、東京都平均が1.05ということでございますけれども、本区の実態について、まずお知らせしてください。

○高橋日本橋保健センター所長
 中央区の合計特殊出生率ですけれども、平成21年で1.10となっております。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。

 1.10でほとんど東京都の平均にわずかながら上乗せがあるという状況かと思います。ただ、皆様御存じのように三、四十代が大変ふえていて、新生児の数がふえているという状況かと思うんですけれども、先ほど小栗委員のほうからもお話ありましたけれども、幼児人口と保育ニーズの出現見込みに関しましては、私、大変疑問を持ってございまして、先ほどの御答弁ですと、過去に将来の見通しを立てたものなので、直近のものとは異なってくるというお話ではありましたけれども、昨年度の新生児の出生数というのが、たしか1,300名ほどだったというふうに聞いてございます。

 単純にこのままの状態が続くとは限らないですけれども、もっとふえる可能性も当然ございますし、中央区で生まれた方がそのままずっとこちらにお住まいになるかどうかというのはわからない部分もありますけれども、単純計算でいけば、1,300掛けるゼロ歳児から5歳児で6ですから、7,800名というふうなところが現実的な数字ではないかと思うわけなんですけれども、先ほどの資料等では6,000名台に落ち着いているという、この乖離というのが今後、素早く埋めることができるのかどうか。数字の実態と、過去のデータから導かれている幼児人口、さらに保育ニーズの出現率に対しても、国と都からは44%という数字が出ているにもかかわらず、現在、本区で出している数字からいくと36%ということで、およそ10%弱乖離している。人口も1,000人規模で違ってくる可能性があって、パーセンテージも10%からの大きな違いがある。こういう現実をどうやって埋めていくのかという具体的な方向性について、まずお知らせしていただきたいと思います。

○平林企画財政課長
 まず、人口の件でお答えさせていただきたいと思います。

 本区の人口推計につきましては、これは基本計画を立てるときに10年間の見込みを出してございます。トータルの11万人台、こういったものにつきましては、現在は99%の精度で合っていると。ただ、やはり委員指摘のように、いわゆる未就学児の歳児別という、そこまで緻密に基本計画の中では出してございませんで、5歳刻みという形で人口推計をしてございます。その関係で乖離が大きくなってきているというのが現状でございまして、特に乳幼児人口につきましては、今、再度、人口推計をやり直しているところでございます。

 今、立てております保育計画というのは、この人口推計をもとにしてございますけれども、人口推計のトータルが合っているところに着目をしまして、それに対する各歳児別のシェアというのを新たに保育計画の中に見込みまして、実態により近づけた形で見込んでいるというのが実態でございます。さらに、それに直近の保育ニーズを所管課のほうで出してございまして、保育のニーズ全体の数を出して、それに対する保育枠をどういうふうに設けていくかという保育整備計画を立てているものでございます。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。

 そういたしますと、感覚的にはどうかなと思うようなギャップといいますか、乖離というのは、近日解消されるというふうに考えてよろしいんでしょうか。

○平林企画財政課長
 これにつきましては、ことし中に何とか乳幼児人口の、正確にといいますか、さらに精度を上げるという意味で歳児別のを出していきたいというふうに考えてございます。

○田中(耕)委員
 その点は、お聞きしまして大変安心いたしました。やはり正確な数字を見積もらないことには、当然、今後の需要というのを見誤るというふうに思います。ですので、より早期に本当の実態、待機児童を出さないために、どこまで、いつまでに対策を立てればいいのかというのを示すためにも、正確な数字を早い段階で出していただきたいというふうに考えてございます。

 次に、今の子育て支援に関連してなんですけれども、少し大きな話になりますけれども、かつてよりというか、近年、特に日本の社会保障費、給付費に占める家庭や子供に対する給付の額というのがヨーロッパの主要国に比べて極端に低いということが話題になっておりまして、それを受けまして、現政権は子ども手当を始めたりもしたわけだと思うんです。

 日本の社会保障給付費に占める構成比というのが、2007年のOECDの新しいデータによりますと、高齢者が46%、保険向けが33%、家族・子供向けが4%という比率になってございまして、日本が家族や子供に対して、少なくともお金の面では厳しい国というような評価があります。これに対して、スウェーデンやフランス、イギリスなどのヨーロッパ主要国は家族や子供に対して10%以上の、日本が4%のところ、10%以上の支出をしているという状況なんですけれども、こういった、かなり大きな視点で考えた場合に、本区のこういう社会保障給付費、広い概念になってくるかと思いますけれども、どのように推移していくというお考えなのかを、この款は民生費でございますから、特に高齢者福祉や児童福祉の観点から、高齢者と児童の福祉のバランスといったものを現状からどのよな形に持っていくのかという基本的なお考えに対して御見解をお願いいたします。

○島田福祉保健部長
 全体の構成比の関係がございますけれども、昨今、保育園の整備も含めて、あるいは子育て支援も含めて、本区においてもかなりの部分で子育て支援策の充実を図ってきているところでございます。あわせて、当然、高齢社会の中で、ますます高齢者の方がふえてくる中で、そういったところの福祉サービス、行政サービスの充実も図っていかなければならないところでございます。どっちがどっちということではくて、当然そういった形で行政需要にこたえながら、両方の施策を充実させていく視点でございますので、パーセンテージということはないんですが、そういった視点で充実させていくところでございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 当然、大変難しい問題でございまして、一概にどちらを重要視するとも言えなくて、どちらもバランスよく重要視していただきたいという結論にはなってしまうんですけれども、国も我々地方自治体も、今後、財政難となることは必至でございまして、限られた財源であると。その中で社会保障関係の費用をどこに配分していくのか、どちらかを大きくしてしまえば、残念ながらパイは縮まってしまいますので、割り振ることが難しくなっていくという前提がございますので、ぜひともそういった大きい観点を持って施策に取り組んでいただきたいというふうに考えてございます。どうしても目の前の費用というか、必要性に、目の前の費用を負っていくことはとても大事なんですけれども、それを負ってしまうがゆえに、総合性、整合性に欠けた施策になってしまうということが危惧されますので、大変高所からの発言になりますけれども、その点だけはよろしくお願いいたします。

 細かい点について何点かお聞きしたいと思いますが、平成21年度の施策の中で、特に私が興味といいますか、関心を抱いていることといたしまして、喫茶アラジンの人形町店の出店があったかと思うんですけれども、私も人形町駅をよく利用しまして、お店を利用させていただいたこともあるんですけれども、開店から間もなく1年たとうかというところに近づいてきているかと思いますけれども、現状等についてお知らせしていただいて、この成果を含めて、また他の店舗の出店などがあり得るのかどうかお知らせしていただければと思います。

○田中障害者福祉課長
 ただいま委員からお話ありましたアラジン人形町店なんですが、昨年の12月にオープンしまして、人形町駅の構内で販売してございます。

 日々の販売なんですけれども、毎日数字というのは違っているんですが、おおむね売上としましては8,000円ぐらいから、多いときで1万4,000〜5,000円ぐらいという形で推移しております。

 今後、人形町店のような出店があるのかという御質問なんですが、現在、レインボーハウスというところが主体でアラジンのパンをつくっているんですが、レインボーハウスのほうのパン工場が現在、状態としましては、いっぱいという状況でございますので、今後、そこの部分の製造能力も含めまして考えていきたいと。現在のところでは、他店の出店予定はないという状況でございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。

 非常に楽しそうにといいますか、お店のほうをやっておられる姿を拝見して非常にうれしく思っているところでございますので、今、製造能力のお話がということでしたけれども、日額大体1万円ぐらいの売上もあるということで、非常によい事業ではないかというふうに個人的には思ってございますので、今後、可能な限りでの出店支援といったものをお願いしたいというふうに思います。

 続きまして、同じく成果説明書のほうからお聞きしたいんですけれども、さわやか健康教室についてです。

 これは、私、不勉強でよく存じ上げない部分も多いんですけれども、決算額1,254万円ほどと上がってございますけれども、この内容についてなんですけれども、成果説明書によりますと、トレーニング教室が本科コースとフォローコース、それから高齢者運動指導員補助養成講座と、大きく分けて2つ、その中に本科コース、フォローコース、養成講座、フォロー講座という形で分かれていますので、細かく分けると4コースあって、さらにその中に幾つかコース分け設定があるということでございますが、ここに書いてある参加者数が、さわやか健康教室の参加者のすべてということでよろしいんでしょうか。それと、今、申し上げた決算の内訳についても簡単にお知らせください。

○小林高齢者福祉課長
 こちらのさわやか健康教室でございますけれども、これは浜町のトレーニングルームと保健所の健康増進室、それからケアプラザあいおい、この3カ所を使いまして、元気な高齢者を対象に教室を開いているものでございます。こちらは、年間で本科コースで12コース、フォローコースで12コースということで、各回10名になります。1回のコースが3カ月行いまして、12回で本科コースのほうを卒業された方がそのままフォローのほうに行って、6カ月にわたって教室のほうに参加するといったような形になります。

 こちらの経費なんですけれども、主な部分につきましては、主といいますか、ほとんどの部分になるんですけれども、東京体育機器というところにトレーナーさんあるいは看護師がいるんですけれども、このコースを委託してありますので、その委託費が中心になります。

 人数なんですけれども、これは参加の人の数です。要は、延べ出席数ということではなくて、実際に参加した人の数というような形になります。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 ちょっと細かい点を確認させていただきました。

 今のお話ですと委託が大きいという部分でございまして、費用のほとんどは人件費だと思うんですけれども、ただ、1回のコースで何回か教室があるんだというふうに理解しますけれども、単純に計算しますと、延べ参加者数が202名ということになるかと思うんですけれども、そうすると、何でもお金で計算するのがよいとは思いませんが、1,254万円を202名の方で御利用いただいたということで、すごく乱暴に言うと、1人頭6万円の費用を費やしてこの教室が開かれたというような理解になるかと思うんです。

 これをなぜ取り上げているかと申しますと、同じページのすぐ下にあります、これは介護予防教室等もございますから、もしかすると衛生費のほうかもしれませんけれども、スポーツセンターの高齢者トレーニング教室などを見ますと、延べ参加人数1,647名で、予算に関しては195万円。当然、これは事業を委託しているかどうかで根本的な人件費も変わってまいりますし、そもそもの目的や趣旨も違いますので、単純比較はできませんが、やはり多くの方に利用していただいているサービスと、残念ながら現状少ないサービスとでということになってくると、話は違ってくるのかなというふうに思ってございます。

 これもまた全然、款が違うところでございますけれども、地域振興費になりますかね、スポーツ教室などを見ますと、延べ人数が1,000人以上の御参加があって1,000万円ということでございますので、これも体育協会等に委託されたりしているかと思うんですけれども、似たようなとは言いませんけれども、同じような健康にかかわる事業をやっていて、同じ予算をかけていても人数が200名しか御利用がないというのは、やはりもったいないと思いますし、残念だとも思いますので、この点についての今後の御見解、参加人数をふやしていくというお考えなのか、それとも、ある程度コースを絞ったり、場所を絞ったりして効率性を上げていくというお考えなのか、この辺の御見解をお知らせしていただきたいと思います。私個人としては、1人6万円というのは、幾ら高齢者の身体機能の維持管理というためといえども高過ぎるのではないかと思うので、御見解をお願いします。

○小林高齢者福祉課長
 こちらの事業、このところ、前年に比べて若干、利用者等減っているところもございますが、この事業自体、やはり高齢者の方が元気にしていただくための一つ取っかかりになればなと。こちらで6カ月機械を使ってトレーニングを行いまして、その後また浜町にある、例えば総合スポーツセンターのトレーニングルームを使っていただいたり、こちらの施設のほうも無料で高齢者の方については使えますので、そういったものを利用していくための、まずは取っかかりになればなというふうに思っているところでございます。ただ、高齢者の方がマシンをいきなりやろうというのがなかなかできないということもありますので、一つの取っかかりとしては重要なものかなと思っています。

 それから、さわやか体操リーダーというリーダーも、これはボランティアになるんですけれども、今、育成しておりまして、まだ当初は委託での実施方法が中心になるかもしれませんが、今後そういった方々にも活躍いただきまして、より広がりを持って、こういった、さわやか健康教室あるいは同様の教室を拡大し、高齢者の自立を援助していきたいというふうに思っているところでございます。

○田中(耕)委員
 高齢者向けのこういった教室といったものは大変本区は充実していて、すばらしいとは思いますけれども、やはり数がふえて目的や対象者が不明確になってはいけないと思いますので、先ほども述べましたけれども、これは目的や対象者は違うと思いますけれども、高齢者向けトレーニング教室ですとか、その他もろもろ教室がございますので、その辺との整合性やバランスもとっていただいて、発展を目指していただきたいと考えております。

 以上です。

○原田委員
 第4款「民生費」の質疑は終了したと思われますので、次に第5款「衛生費」の質疑に入るようお諮り願うとともに、暫時休憩し、午後3時40分に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○今野委員長
 ただいまの動議に御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○今野委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 午後3時40分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。

 なお、理事者の皆様に改めて申し上げます。当委員会は理事者答弁を含めての質疑時間となっておりますので、発言者の質問の趣旨を十分に御理解をいただいて、明快なる御答弁を改めてお願いいたします。よろしくお願いいたします。

 それでは、暫時休憩いたします。

(午後3時13分 休憩)

—————————— ◇ ——————————

(午後3時40分 再開)

○今野委員長
 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 第5款「衛生費」について、理事者の説明を願います。

○西川会計管理者
 (説明)

○今野委員長
 第5款「衛生費」について、質問者の発言を願います。

○木村委員
 それでは、衛生費について質問をさせていただきます。

 平成22年6月15日開設、財団法人聖路加国際病院産科診療所がオープンし、初めての出産は7月16日に第1子が誕生いたしました。

 そこで、お尋ねをいたします。

 本日までに何人の新生児がこの産科診療所で誕生したのでしょうか。また、開設初年度、年間500名を予想し、産科医師1名、小児科医1名、助産師23名、事務員3〜4名の体制でしたが、現状はどのようになっているのでしょうか、お答えください。

 また、出産費用は約60万円ということだったのですが、現在これでよろしいのでしょうか。

 また、今まで聖路加本院または、ほかの医療機関に運ばれたお母様方あるいは新生児の赤ちゃんはいたのでしょうか。

 以上の4点、お願いいたします。

○坂田福祉保健部管理課長
 産科クリニックのお尋ねでございます。

 6月15日開設以来、9月末日までに当クリニックで出産いたしました人数でございますけれども、23人でございます。

 次に、医療体制でございます。

 現在は産科医師1名、小児科の医師がローテーションで1名、それから助産師22名、事務2人の体制になってございます。

 次に、出産費用でございますけれども、休日や夜間に出産がかかった場合や出産が長かった場合などにおきましては、追加費用が発生しておりますけれども、60万円程度で済んでいるということでございます。

 最後の本院への搬送の件でございます。

 これまで母親が5件、子供で1件の搬送がございましたけれども、救急車での搬送ではなく、緊急を要する搬送ではなかったということでございます。母親のほうの5件につきましては、逆子のためというのが4件と、血圧が高いために本院のほうで手術となったケースがございました。それから、子供でございますけれども、体重が少なかったということで、だっこして本院のほうに入院したという事例が1件ございます。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。

 そうしますと、すべての母親と子供が聖路加の本院のほうに運ばれていったということでよろしいでしょうか。

 また、本日まで、6月15日オープンということで、約3カ月間過ぎたんですけれども、3カ月間で23名の出産ということでございます。開設当初ということは初年度ということで、委員会でも質疑応答して聞いたと思うんですが、初年度は年間500名、次年度から順調にいけば800名という計画を組んでいたと思うんですが、この点、数字の予想外の違いについてどのようにお考えでしょうか。

 また、この産科診療所、いろいろな条件がついて、出産の部分で規制をされる部分が多いと思うんですが、たしか年齢制限は35歳だったと思うんですが、こちらのほうの確認をお願い申し上げます。

○坂田福祉保健部管理課長
 まず、本院への搬送でございますけれども、母親のほうで4件の逆子のケースでございますけれども、2人につきましては、御本人の希望によりまして港区の愛育病院のほうに搬送になっていると聞いております。

 それから、年間の出生数でございますけれども、確かに軌道に乗れば年間800件、委員お話しのとおりでございます。また、当面は500件を目標にするというふうに聞いておりますけれども、開設当初につきましては、1日1つの出産程度を目標に運営をしていきたいということで聞いております。

 それから、年齢制限のことでございます。

 クリニックのほうで妊婦受け入れ基準というものを設けておりまして、その中で41歳以上の初産の場合は受け入れをしないという基準を設けているところでございます。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。

 やはり聖路加で出産するというのが、夢を持って、この方々が入っていたと思うんですが、いろいろな条件があって、逆子ということで4名のうちの2名は愛育病院のほうへ移られたということでございます。確認をいたしました。

 今後の課題として、やはりどうしても最初の予定とかなり数字が違っているということに関して、今後どのような改善点があるのか、その点、お考えがあるようでしたらばお願いいたします。

○坂田福祉保健部管理課長
 クリニックの課題でございます。

 1つは、このクリニックの周知ということになると思います。今現在は母子健康手帳の交付窓口になっております区民部の両出張所や区民生活課あるいは保健所・保健センターのほうに当クリニックのリーフレットを配置しているところでございますけれども、今後は母と子の保健バッグに、このクリニックのリーフレットや聖路加クリニックのほうで在勤・在住者の方を対象といたします区民向けサービスというものを7月からベビーマッサージやマタニティーヨガというクラス、9月からはさらに2つほどクラスを在住・在勤者向けにふやしているところでございますけれども、こうしたリーフレットを入れまして、区民への当施設の周知を図っていきたいと思っております。

 また、今申し上げた区民向けのサービスの充実というものにつきましても、必ずしも当クリニックでの出生数の増加にはつながりませんけれども、ぜひともサービスの充実にも努めていきたいと考えております。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。

 一人でも多くこの産科診療所で出産できるような体制づくりを。先日も私、1階の窓口へ行きましたときに、窓口のわきにリーフレットが置いてございました。そのリーフレットもいただいて、中を見させていただいたんですが、結構わかりやすい言葉で書いてあるなというふうに思っておりました。今後も、そのような形で区民の方にどんどんアピールできるような形でお願いしたいと思います。

 我が区においては、平成17年874名、以降、平成18年から平成22年まで5年連続で1,000名以上の新生児が誕生しています。昨年は1,332名、本年度はもう既に9月末で1,039名が誕生しています。我が区における合計特殊出生率、女性が生涯に産むであろうと想定される子供の数は、先ほどの質問の答弁で1.1というお答えがございました。

 平成21年我が国の合計特殊出生率は前年と同じ1.37だったと、厚生労働省により発表されています。中央区は、国の出生率から比べると1.1ということで、毎年1,000人以上の子供が生まれているにもかかわらず国の平均よりも下だというような結果になっております。平成17年1.26と過去最低になって以降、3年連続して出生率は上がっていきましたが、少子化の改善傾向がストップしてしまいました。出生数や婚姻数も減っており、平成20年秋以降の深刻な不況で、結婚や出産を控える女性がふえたと思われます。

 出生数は107万人で、前年度より2万1,000人減少しています。特に注目したのは、15歳から34歳では各年齢層で出産が減った。35歳から49歳までは出産がふえています。第1子出生時の母親の平均年齢も29.7歳と、17年連続で上昇しており、まさに晩産化の傾向が進んでいます。婚姻数は70万7,824組、前年より1万8,282組減少しています。平均初婚年齢も、夫は30.4歳、妻は28.6歳で、それぞれ前年よりも夫は0.2歳、妻は0.1歳上がっており、こちらも晩婚化が進んでいます。

 そこで、お尋ねをいたします。

 我が区における母親の第1子出生時の平均年齢は何歳でしょうか

 また、平均初婚年齢は、夫、妻それぞれ何歳でしょうか。また、中央区においては、平均初婚年齢はどのように変化しているのか、その2点についてお答えをお願いします。

○鈴木生活衛生課長
 私から、平均の出産の年齢ということで、31歳でございます。第1子の平均出産年齢が31歳ということです。

 あとの初婚の関係ですとかはデータを持ってございませんので。申しわけございません。

○木村委員
 すみません。初婚の平均年齢なんていうのは、出せと言ってもなかなか難しいのかなと。国レベルだから、こういうような形で、夫が30.4歳、妻28.6歳という形で出てきているんだと思います。

 中央区においても、母親の第1子というのは31歳ということで、国レベルよりもやはり高いという結果になっています。

 昨日の質問で、銀座で婚活の話ではありませんが、中央区でも晩婚化、そして晩産化はかなり進んでいると思います。そのため、産科診療所での出産数も限られてくるのかなと思っています。区より補助金を受け、出発した聖路加のこの事業、都心区においても大変注目を浴びております。産科医が急速に増員できない現状を考えれば、今後、助産師の再活用が避けられないと思われます。昔は助産師による自然分娩は日常的形態でしたが、出産に対する考え方が世の中の流れの中で変わってきたのは仕方のないことだと思います。聖路加の施設の対応は、常駐医師がバックアップ体制であることです。現在、まだまだ内容を含めて区民への周知が足りないというのは数字でも出ていると思うんですが、本区の所轄であるさらなる周知をお願いして、この質問は終わります。

 次に、子宮頸がんワクチンの接種費用の全額補助について質問をいたします。

 子宮頸がんは、子宮の入り口近くにできるがんで、ほとんどがヒトパピローマウイルスで起こるがんという際立った特徴があります。女性がかかるがんの中で、乳がんに次いで多く発症しています。日本国内では、年間約1万5,000人がこのがんにかかり、約3,500人、約23.3%の方が亡くなっています。このウイルスは、性交渉によって感染するため、性交渉を経験する前の10代前半にワクチンを接種することにより、7割以上の方が20年以上予防効果が保たれることから、ワクチンで予防できる唯一のがんだと言われています。我が中央区では、7月26日より、区立、私立に通っている中学1年生から3年生までのすべての女子生徒948名を対象に、必要接種回数3回の全額助成、5万6,000円の公費負担を行いました。

 そこで、お尋ねいたします。

 948名の対象者の各学年別人数と、今までの初回接種人数は何名いらっしゃったのでしょうか、お答えを願います。

○宮野健康推進課長
 本区で始めております子宮頸がんワクチンの助成についてでございます。

 7月、8月に接種された方でございますけれども、学年ごとで、中学1年生が75名の方、中学2年生で78名の方、そして中学3年生で113名の方という形になっております。そして、この方々でございますけれども、初回接種された方でございまして、接種の率といたしましては、全体の28.1%の方が接種を済まされたということでございます。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。

 女性のトータル数字を見ていたんですが、こちらのほうは私が調べたところだと中学1年生が336名、中学2年生の女子に関しては285名、中学3年生に関しては327名という形で、トータルが948名になるんだと思います。中学1年生に関して75名ということは全体の22.3%、中学2年生の285名に対して78名は27.5%、中学3年生は327名のうちの113名ですので、34.6%という形で、かなり中学3年生の女子が受けているという結果が出ていると思います。

 そこで、この75名、78名という中学1年生、2年生に関しては、かなり数字が少ないのかなというふうに思ったんですが、この7月、8月ということで、先ほども言いましたように初回の接種を受けられる日が7月26日からというので、わずか1カ月ちょっとしかないということもあると思いますので、今言った75名、78名ということだと思いますので、その点、少なくても多少なりとも安心をしました。

 区として全体の接種見込みは、全体の948名のうちの大体何割の方がこの接種を受けられるとお考えでしょうか。

○宮野健康推進課長
 率の想定でございますけれども、当初予定しておった接種率といたしましては、40%というふうに想定しておったところでございます。

○木村委員
 ありがとうございます。

 全体のうちの40%というのは、半数の方々が受けないというような予想を立てているということだと思います。予想ということなので、できるだけこのワクチンを、本来だったらもっと多く、半数以上の方々が受けていただけるような形でアピールをしないといけないのではないかなと思うんですけれども、その点を含めてもう一度お願いいたします。

 また、今回、中央区医師会、日本橋医師会、協力医療機関で個別接種により行うことになっていますが、接種可能な病院数、医院数並びに初回以降の接種時期については、どのような形で3回接種するような形になっているのでしょうか、お願いいたします。

○宮野健康推進課長
 中学校3年生の方に関しましては、接種の期間が来年の9月までということでございまして、これがやはり接種率で中学校3年生が高目に出てくるのではないかなということを考えているところでございます。一方、中学校1年生、2年生に関しましては、まだ少し猶予があるというようなことがありまして、それが学年の間の差が出てきているところではないかなというふうに考えているところでございます。

 あと、個別接種のことでございますけれども、医院数ということで、中央区医師会の医療機関が48カ所、日本橋医師会の医療機関が37カ所ということで、合計85カ所の医療機関をもちまして今回開始させていただいたというようなことでございます。

 なお、先ほどもお話し申し上げましたように、接種の期間ということで、今回、中学校1年生、2年生は、中学校3年が終わる3月31日というところまでですので、まだまだ猶予があると。中学校1年生は来年終わるということではございませんで、中学校3年生になったその年度の終わりというところまで、まだ猶予があるということでございます。ただし、中学校3年生はもう来年の3月31日と迫っておりますので、それを今回に限りまして来年の9月末日まで延長させていただいているということでございます。

 以上でございます。

○木村委員
 すみません、私のほうで勘違いをしていました。

 今言ったように、まずこの接種ができるのは、今年度限りということが、多分、委員会のほうで計画はされていたと。次年度に関してはまだ計画ができていないんですというお話だったと思ったものですから、中学1年、2年生に関しては、今後、残り1年あるいは2年、接種を受ける期間が続くというふうに解釈をいたしました。ありがとうございます。

 そして、中学3年生に関してなんですが、平成23年9月30日までということで、そこから、今のお話ですと、初回を打った後の1カ月後に2回目の接種、そしてその後、初回を打った後の6カ月後に3回目の接種ということで考えると、9月30日から6カ月を引くと、来年の3月まで中学3年生の女子は受けられる機会があるということだと思います。今言ったように、まだ中学3年生に関しては34.6%、まだ半数の方々が受けていないということですので、できるだけ中学3年生の女子に関しては、そのチャンスができるような形でアピールをしていただければと思いますので、その点よろしくお願いいたします。

 今回の子宮頸がんワクチン接種対象が11歳から14歳ということであるから、接種の予防効果と必要性などを保護者の方やお子さんに理解してもらうため、中央区では出前講座を開催しています。理解と周知を図り、この助成をきっかけに、また女性特有のがん検診にも普及啓発を図っているとパンフレットを見ました。子宮頸がんは、自覚症状では発見しにくく、HPVには女性の約8割の方が一生に一度は感染すると言われています。大半は自分の免疫でウイルスが消滅するか、感染が長く続くとがんに変化する可能性もありますが、しかし、今回のこのワクチンは性交渉の経験がある成人でも6割程度の予防効果があると聞いています。成人女性にも検診の効果が実証されているので、20歳を過ぎたら自費でも検診を受け、ワクチンの接種を受けられるような体制づくりを、ぜひ行政のほうから女性たちにアピールをしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 今回の中学生女子子宮頸がん予防接種助成については、当初より低年齢対象者に対し、教育委員会としての指導関与を求めるか否かの議論がありました。現状において、どのような現況かお聞かせをください。

○長嶋学務課長
 中学校での取り組みについてでございます。

 まず、この子宮頸がんワクチン接種を実施する7月の時点で、各学校において女子中学生、それから保護者の方に、保健所のほうに協力をしていただきまして、出前講座というのをさせていただきました。また、実際、保護者会において、今のパンフレット等をお配りさせていただいています。

 あと、ふだんの学習でございますけれども、こちらは確かに性交渉そのものは具体的には授業の中では取り上げてはおりませんけれども、要は疾病対策という意味で、保健の授業ですとかいう形で子供たちには、それから、子宮頸がんも例年ですと麻しんも同時でございますけれども、予防接種を受けましょうということで保護者のほうにチラシ等を配布させていただいているというところでございます。

 以上です。

○木村委員
 すみません、教育費のことでなくて。学務課長、ありがとうございました。

 特に、やはり小学校から上がりたての11歳、中学1年生になって、まだ小学生に毛が生えたと言っては怒られてしまうのかもしれないですけれども、本当に体型も小さくて、小学生がそのまま中学生になったというようなことだと思うんですが、いろいろな問題もあって、果たしてその女の子にどのような話し方をして納得してもらえるのか、そこが難しい点であったために、出前講座という形で、お母さんと一緒に受けるという話になっているんだと思います。

 また、前回の委員会でも言わせていただいたんですが、女性特有のがんというときには、小学校なり幼稚園なりPTAのほうへ出向いて、同世代のお母さんたちが集まっているときにそのお話をすると、お母さんたちの間でもがん検診を受けようという気持ちになってくると。ふだんですと、なかなかそういう講習会とかへ行っても、お話を聞けるチャンスというのは引いてしまうところが多いと思うんですが、同じ世代の女性の方がいらっしゃれば、女性特有のがんあるいは今回の子供に対する接種をすれば予防ができるようながん対策ということに関しては、積極的に取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、ことしの3月、予算特別委員会において上がりました路上弁当販売監視員についてお尋ねします。

 中央区では、この4月から昼食時間近くにオフィス街などの路上で弁当を販売する行商人や路上で商品を陳列する際、ルールを守らない者に対して適正な販売方法を呼びかける路上弁当販売監視員を配置し、東京都の条例、食品製造業等取締条例に定める衛生基準などに基づき、販売方法や衛生基準などの遵守徹底を図るため、警察署や関係機関などと連携を密にしながら、監視指導の強化に取り組み、違法な販売をなくすとしています。本来、路上などで弁当販売をするには、主たる営業地の保健所への届け出や、自動車による販売をするときには、仕込み場所などを管轄する保健所の営業許可がそれぞれ必要で、保健所ではこれまでも苦情があれば現場を調査し、無届けや衛生基準違反製造者、賞味期限の無表示などある場合には販売中止や改善の指導を行ってまいりました。

 そこで、お尋ねいたします。

 現在、中央区保健所において、この商売ができる行商届は前年比どのくらい伸びているのでしょうか。

 また、この行商届はどのくらい配布されているのでしょうか。

 また、今回、なぜこの時期、4月に取り締まりを強化したのでしょうか。

 以上の点について、お答えをお願いします。

○鈴木生活衛生課長
 ただいまの御質問でございます。

 まず、行商届け出でございます。

 平成21年が321件でございます。22年につきましては、若干やり方を変えてございますけれども、行商届の調査票ということで225件、一部その中から返送している、つまり2回ほど衛生注意指導を受けた者については返送しているということで、それについては63件というような状況でございます。

 また、実際に行商届け出を出した際に鑑札を出してございますけれども、鑑札につきましては、平成21年は321件、そして22年は、今回は9件ということでございます。

 なぜ、この時期にかということでございますけれども、昨年から行商届が急増いたしまして、また苦情が多く寄せられているといった状況で、また行商人の中には行商のルールを無視するというものもございます。そういったことから、また細菌検査の結果では不良率も高い等々を勘案いたしまして、食中毒の発生が懸念される状況から、規制を強化いたしたものでございます。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。

 行商届に関しては、昨年度が321件で、ことしは225件ということで、数的には100件ほど数が少なくなっているというふうに受けとめました。

 また、なぜこの時期、4月ということなんですが、私自身が考えたのは、この夏に関してもかなり暑くて、食中毒等々の問題もかなり出てくるのかなと。そういうことを踏まえながら、この4月、早目の時期からの取り締まりを行ってというふうに考えていたんですが、その点はどのようにお考えでしょうか。

 また、この監視指導員は何名ぐらいで、どのような方々を雇用しているのでしょうか。それも含めてお答えをお願いいたします。

○鈴木生活衛生課長
 まず初めに、食中毒の状況でございます。

 ことしの夏、非常に暑かったんでございますけれども、7月、8月、9月の食中毒の発生はございません。また、路上弁当での食中毒の発生もないという状況でございます。

 また、路上弁当の監視員でございますけれども、6名おりまして、2名1組で週3日、月曜日、水曜日、金曜日と昼前後を中心に監視をしてございます。また、人の配置につきましては、警備会社に業務委託をしているという状況でございます。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。

 実際、よく私たちがまちで見かける駐車違反の取り締まりというのは、かなり目につくんですが、今言ったように、お弁当販売の監視員の方に関しては、2名のグループで3グループということだったんですが、どのような方がどのようにして回っているのかというのを見たことがありませんでした。でも、実際まちを歩いていると、まちの方々から、かなり車での違法販売というのは減っていますというお話は聞いています。実際、私も目にしているのは、まさにそのような数だと思っていますので、そういう意味では、大変まちの方々は喜んでいるというふうに思っています。

 また、食中毒の件なんですが、かなりこの取り締まりを強化したというのは、車等々で、路上でのお弁当販売というのは、以前、私が調べたときには6割近い路上販売の方々というか、そのお弁当には菌がまじっていたという報告を前回の予算特別委員会で発表できなかったんですが、自分なりに調べたときには、そのような結果が出ていたんですが、今回こんなに暑い猛暑なのに食中毒がゼロというのにはちょっと驚きました。昨日も墨田区か何かのイベントでPTAがつくった食事で食中毒を起こしたと。PTA同士、ふだんやっている仲間内のPTA同士でも、きのうのようなときにつくっていても食中毒が出る状態なのに、今言った違法駐車というか、違法に販売しているような方々が全くそういうのが出ていないというのはちょっと不思議に思ったんです。

 日本橋、京橋地域では昼食時の店舗数に対し会社員の需要がかなり多く、路上販売業者から弁当を買い求めている会社員も多く見られました。この取り締まりは、さまざまな議論を呼ぶと思われますが、以前から中央区内にお住まいの自営業の方々や店舗を借りて飲食店、物品販売を営業されている方々からは、この不景気の中で必死に家族と努力をして頑張って働いて中央区に高い税金を払っているのに、なぜ彼らを取り締まらないのかと何度も声を大にして怒られました。

 確かに、中央区が昨年夏に実施した衛生状況調査では、サンプル品の6割から基準を上回る細菌を検出しております。当然、区民の安全を考えますが、区内で必死に働いている区民のためにも、ぜひこの取り締まりを強化、実行し、中央区から違法な路上弁当販売を一切なくすよう強く要望して終わります。

○今野委員長
 次の質問者の発言を願います。

○鈴木(幸)委員
 それでは、よろしくお願いいたします。

 一般質問をさせていただきましたうつ病対策について、初めにお伺いいたします。

 質問の中でも述べさせていただきましたけれども、ここ10年以上、3万人が自殺で亡くなっているということ、そしてまた1日90人が自殺をしているこの日本ということですけれども、実は本当にこれはショックなことでしたけれども、私の近辺でも若い方が自殺ということがありました。身近にこういう状況がありますと、こうやって質問した本人としましても、本当に深刻なんだなというふうに胸が痛みますし、亡くされた御家族の方はどんなふうな思いだろうかというふうに、本当に深刻な状況でおります。

 そこで、お伺いするのですけれども、うつ病で悩んでいらっしゃる方が、こうやって多く自殺になってしまうという現状ですけれども、以前はうつ病であるということを知られたくないということで、家族ぐるみで隠していたり、また、会社の中にあっても、同僚にも黙っていて、そして、治療を受けていたというような状況が長年、社会の中で続いていたのが、最近になって非常に、うつ病で自殺を行うというような深刻な社会現象が生じている中で、これが国の大きな問題として、また政治の問題として浮かび上がってきましたけれども、こういうことが今後、新たな福祉対策の一つであろうかなというふうに、福祉の対策がさま変わりしてきているというふうに思います。

 また、高齢者の、この間からありました違法の年金受給に伴いましてのああいう問題等があって、改めて日本が高齢化するに当たって、また経済が発展する中にあって、生命軽視の方向に行ってしまう深刻な社会ということをどのようにとらえて、区としてどのような対策をお持ちなのかをお伺いいたします。

○東海林保健所長
 うつ病の増加についてお答えいたします。

 実際、いろいろ経済問題とか家庭の問題あるいは個人の悩み、それから社会の問題とか、いろいろなことでうつ病になっていることは間違いないと思います。実際、調査をしてみますと、やはり100万人以上を超えているという統計もありますので、かなりふえているということで深刻な健康問題というふうに考えております。

 なぜふえているかというのは、本当に疾病がふえているということと、それから多少なりとも社会的にもそういう精神疾患とか、あるいはうつ病等の受診の機会がふえてきているということもあって、実際、医療機関を受診している方がふえてきているのと、両面があるんじゃないかと思っております。以前のように精神障害を隠すとか、そういう状況が少しなりとも改善しているのが状況だと思いますが、ただ、根本的な対策としますと、本当に今、委員おっしゃったように、1つの要因を解決すれば済むという話ではありませんので、やはり区としても真剣に受けとめながら対策を練っていく必要があるんじゃないかと思っております。

 以上でございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございます。

 対策ということで、どういう対策をということをお伺いしていくんですけれども、若い人にしても、それから高齢者にしても、生きる力、生きていく力が弱まっている社会なのかなと、全体的に活力、国の経済もそうですけれども、経済も弱まって、そして人間自体の生きる力も日本は弱まってきてしまっているのではないかなというふうに感じます。

 この間、精神科医のドクターの方からお話を伺う機会がありました。精神科医のそのドクターもおっしゃっておりましたけれども、患者さんが余りにも多過ぎて、きちんとした診療ができないということが私たち自身の悩みでもありますと。これは例えが変なんですけれどもと言いながら、精神科医は今、ドリフ外来なんですと、こういうふうにおっしゃるんですね。どういうことかといいますと、患者さんを診て、飯は食っているか、ふろに入っているか、じゃあ、また来週と。本当に例えはひどいんですけれども、患者さんとこれぐらいの簡単なやりとりしかできないくらいの診療ということで、私たち自身も非常に対応に苦慮しておりますというお話をされました。

 しかし、その中でおっしゃっていたのは、やはり人とのつながりが希薄化していることは間違いないですというお話もされておりました。これは私も意外に思ったんですけれども、実はレインボーブリッジが自殺者のとても多いところというふうに伺いました。これは、何か防犯カメラが設置されているらしくて、例えがいいか悪いかわからないんですけれども、レインボーブリッジは都側と海側に面しているそうですけれども、自殺する方はほとんど都側のほうに、人の多いまちのほうを見て飛び込みをすると。そして、片手には皆さん必ず携帯を持っている。それは何を意味しているかといいますと、必ずだれか、人とやりとりをしたいんだと。もし万が一死ぬ瞬間、携帯にメールか何か、着信音が鳴ったら、それで、もしかしたら生きる機会になったかもしれない、死をあきらめたかもしれない。そういう現実がありますというようなお話もいただきまして、本当にどのようにとらえていいかわからないぐらい深刻に思いました。

 そこで、お伺いします。

 うつ病は私たちの身近、私の身近でもうつ病の患者さんが大変多く見受けられます。そして、見ておりますと、例えば30代でうつ病になった方は、やはり40代、50代になっても回復はできていないと。逆に、薬を服用することによって薬の弊害等もあって、ますます深刻な状況になって、うつが悪化しているのではないかというような患者さんも多くいらっしゃいます。つまり、慢性化を繰り返していて、回復には至らないのではないかというふうに思う方が多々見受けられます。

 その中で質問をさせていただきましたけれども、認知行動療法というものが、精神療法の一つですけれども、アメリカ発の認知行動療法が非常に回復に結びついている療法であるということを勉強させていただいて、よくわかりました。それで、日本では始まったばかりでありますけれども、名前が浸透しておりますので、非常に、我が会派のそれぞれの議員さんにも問い合わせが実は殺到しております。ただ、私たちも正確な情報がないものですから、さてということで、沖縄まで行って勉強させていただいたわけです。沖縄での取り組みというのを、所長さんがおっしゃっておりましたのは、やはり沖縄というのは非常に経済が疲弊しておりますと。そこで、男性の自殺者が非常に多いので、何とかしなくてはいけないということで、自殺防止対策、うつ対策として始めたのがうつ病デイケアで、日本で初めて認知行動療法を取り入れましたと。そして、これは所長さんの強い意思なんですけれども、必ず社会復帰をさせたい、家事復帰をさせたいということで、デイケアに受け入れる患者さんの年齢制限を20歳から50歳までに限定して、慢性化している患者さんであっても、必ず社会復帰をさせますという強い意思のもとで受け入れて、そして回復をさせているというお話を伺い、必ず治れるのだなという思いで帰ってまいりました。

 ぜひとも、認知行動療法を本区におきましても啓発あるいは取り入れていただきたいと思いますので、そこについての御見解をお伺いしたいと思います。

○宮野健康推進課長
 今、委員御指摘の認知行動療法でございますけれども、ことしの5月の厚生労働省のプロジェクトチームでも柱の5本目ということで、精神保健医療というところで認知行動療法というのが取り上げられたところでございます。

 この認知行動療法でございますけれども、医師とか、その他心理士等、チームになってやるということで、やはり専門職が必要というようなことでございまして、なかなか専門職の確保が難しいというのが現状ではございます。ただし、この認知行動療法に関しましては、どこでこういうことがなされているのかとか、そもそも認知行動療法自体の知名度がまだ低いというふうに考えておりますので、認知行動療法に関しましては、今後、どのようなところで受けられるか、それから認知行動療法はどういうものかということに関しまして、普及啓発、そういうことの周知度を上げていくような形で取り組ませていただきたいというふうに考えてございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございます。

 私も、たまたま日本経済新聞を見てわかったんですけれども、銀座の泰明クリニックというところで認知行動療法を実施して、患者さんとのやりとりの内容が掲載されて、中央区の中でもやっている。もう一つ、たまたまこれもある方が受診しているということで知ったのですが、人形町にあるメンタルクリニックも、たしか、やっているというふうに、私はある方から聞いて知っています。このように本区でもやっていらっしゃるクリニックがあるというふうに思いました。あるということだけでも私はすばらしいと思います。わざわざ他区へ行かなくても、本区の中にそういう診療所があるということですので、できれば、かかりつけ医マップ等に紹介をしていただきたいというふうに思いますし、昨年も認知行動療法を実施なさっているということも、チラシが入っておりましたので、それは私も知っておりますので、積極的に周知徹底をお願いしたいということと、それから各病院等にもできればそういうチラシ等を置いていただき、いろいろな角度から徹底をしていただきたいと思いますので、それについて確認をさせていただきます。

○宮野健康推進課長
 かかりつけ医マップ、それから各医療機関へということでございますけれども、いろいろな医療機関の中で認知行動療法、本区の中でやっているところとか、いろいろ情報等を収集いたしまして、また医師会のそういう精神科領域の先生ともいろいろ意見交換をさせていただいて、どのような形のものが今、出し得るかということを検討させていただきたいというふうに考えてございます。

 また、認知行動療法に関しまして個別の医療機関というのを載せていくのが難しいという点もあるかもしれないんですけれども、この治療方法ということがどういうものなのかという御紹介ということに関しまして、やはり情報提供という形の場の中で、いろいろホームヘルパー等を通じまして設けさせていただきたいというふうに考えてございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございました。

 以前は保険が適用されなかったということで、やはり料金等の心配、患者さんにしても、患者さんの家族にしましても、料金のことが非常に気になるという点もあろうかと思いますので、大体の費用ですとかがわかりやすく、患者さんが認知行動療法を受診しやすいような情報物を作成していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それから、精神対話士、これも質問させていただきましたけれども、慶応大学出身のお医者様たちによって結成されたメンタルケア協会ということで、お医者様や臨床心理士とは違って、治療ですとかテストだとかを行わずに、ただ聞く側、傾聴といいますか、そういう形の資格を持つ方です。この方が顧問だからというわけではないですけれども、顧問には養老孟司さんがなっていらっしゃいます。養老孟司さんも、今、日本の国においてこういうふうに寄り添ってケアする人が非常に大切であるということを述べておりました。

 ちょっと款がまたがるかもわかりませんけれども、先ほどケースワーカーさんということでお話がされておりましたけれども、年々高齢者が多くなり、生活保護者の方でも年々高齢化に伴うと、必ず認知症という問題にぶつかるかと思いますし、また生活保護を受けている方というのは何らかの疾病を持っているがために仕事に携われなくて、生活保護を受けざるを得ない状況、こういう方々を自立の方向に持っていくということになりますと、普通のケースワーカーさんも十分やっていらっしゃると思いますけれども、やはり資格を持って対応していただくという、技術を持つということも大切ではないかと思います。研究をしたり、勉強をしたりということをなさっているということはよくわかっておりますけれども、年々、こういう社会が希薄化する中で、心の病気というのがふえる中で、ぜひとも私、やはり職員の方がこういう資格を取得していただきたいというふうに切に思います。何もテストをしたり、治療をするわけではありませんので、そのことについてお聞かせください。

○東海林保健所長
 精神対話士のことにつきましては、さきの本会議でも御答弁がありました。内容的には本当に必要なことだとは思っていますが、職員がその資格を使うにはいろいろ難しい面もございますので、今後、検討する必要があるのかなと考えております。

 いずれにしましても、人の話をよく聞いたり、委員おっしゃるように寄り添うようなことは、実際悩みの多い人には本当に必要だと思いますので、職業とか資格云々でなくとも、やはり私たちも日ごろからそういうことで患者さんあるいは困っている人に接する必要があるんじゃないかなと思っております。

 以上でございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございます。

 私、地域振興費のところでも述べさせていただきましたけれども、雇用対策のところで、やはり就労支援のほうに来る方々も心を患っている方もいらっしゃるのではないかというふうに考えますので、できたらそういう資格を持っている職員の方が1人いらっしゃるだけでも大きく変わってくるのではないかなと思いますので、ぜひとも前向きに考えていただければなというふうに考えます。

 それから、子宮頸がんの予防ワクチン、前委員もたくさん質問していらっしゃいましたけれども、私も本当によかったというふうに思います。何より喜んでいらっしゃるのは保護者の方ですね。それはなぜかといいますと、御自分が子宮頸がんになってしまって、ここでは余り時間がないのでお話ししにくいんですけれども、子宮頸がんになってしまって、たとえ回復したとしても、女性にとっては想像以上に、非常にリスクが高いものです。ですから、子宮頸がんに自分がなってしまって、この遺伝子が娘にもあったらという思いで、いつでも不安を抱えていたという方に、実はお目にかかりました。そして、子宮頸がんの予防ワクチンと聞いて、本当にほっとしましたというふうに伺いました。

 まだ中学生のお子さんたちに子宮頸がんのお話をというのは、年齢と、それから社会経験も少ない中で受け入れがたい状況かとは思いますけれども、やはり保護者の方あるいは教師の方、それから保健師さん等、しっかり徹底を図っていただきたいと思います。

 そこで、お伺いしたいのは、確かにまだ数字的には接種率が低いんですけれども、この接種の年代を経て、ようやく関心も高まり、やはり自分の体が大事ということで、子宮頸がんと向き合う女性もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。ですから、単なる性デビューという年齢ということだけではなくて、やはり対象年齢を拡大していただきたいということと、子宮頸がんワクチンを接種したからといって、完璧ではなくて、定期的な検診も必要なことですので、あわせて子宮がん検診の年齢拡大、それから栃木県の大田原市ではほとんど集団接種をしたということもありますし、これについても、どのように考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

○宮野健康推進課長
 子宮頸がんワクチンの助成の年齢拡大という御質問でございます。

 今回、子宮頸がんワクチン自体が非常に高価なワクチンである一方で、これが任意接種という位置づけであるということで、いろいろな助成のほうが、そういう位置づけがまだ法的にもないというような状況ということでございます。

 そういう中で、財源等も含めまして、どのような方にまず接種のほうを助成させていただくのかということを考えたときに、日本産科婦人科学会でも強く推奨しているところの年齢ということで、対象を中学生に今回決めさせていただいたということでございます。本年度始めた事業でございますので、この事業の状況等を見きわめていきたいというふうに考えているところでございます。

 あと、集団接種でございますけれども、こちらのほうは大田原市と中央区ということで、中央区の場合は非常に地域で医療機関を開業している先生方も多いということや、今回も85の医療機関が御協力いただいているということで、個別でも地域で受けられるというような状況があるかなというふうに考えてございまして、そうすると集団ということでも、私立の学校に行っていらっしゃる方とか、そういう方もいらっしゃるということも考えまして、個別接種のほうでも対応して接種率が上がっていくのではないかというふうに考えたところでございます。

 あと、検診のほうでございます。

 こちらのほうも、今回、女性特有のがんということで、子宮頸がん、それから乳がんも含めましてワクチンの助成の文書を案内するときに一緒に今回、保護者向けのほうにもパンフレットをいろいろ送らせていただいているということや、それから今回、学校の出前教育等を含めまして、女性特有のがんについても同時にお話をさせていただいているということで、子宮頸がんワクチン自体が、これだけで子宮頸がんを予防できるということではございませんで、がん検診もということもございますので、この辺のところは、年齢等に応じまして、いろいろお教えする内容、講義の内容が変わってくるとは思うんですけれども、そのあたりは関係各位と連携をとりながら進めさせていただければというふうに考えてございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございました。

 続きまして、乳がんということで、マンモグラフィー車のことについてお伺いいたします。

 これは大田区さんに行ってお伺いしたんですけれども、やはり乳がん検診の受診率向上のためにということで、乳がん検診車を定期的に各地域に小まめに回した結果、非常に受診率が増加しましたというふうに所管の方からお伺いしました。

 本区におきましても、昨年の健康福祉まつりで保健所のわきにマンモグラフィー車を置いて、マンモグラフィー車の公開をしておりました。それもすばらしいとは思いますけれども、そうではなくて、やはり実際稼働して、受診率の効果につながるようなことをしていただきたいなと思います。

 それから、もう一つは、去年も健康福祉まつりで展示していただきましたけれども、ブレストケアグローブです。特殊なグローブ、手袋ですけれども、手袋をつけて御自分の乳房、乳腺を触ってみますと、12ミリぐらいの異物であっても感触として発見できるということで、これも展示していただきましたけれども、皆さんに周知されたかなというような展示の仕方ではなかったように私は印象を受けました。このブレストケアグローブについても、私の友人が行って、直接手につけて触ってみたら、本当にこれはすばらしいものねというふうに驚いておりましたけれども、あわせて、この手袋の今後の活用の仕方についてもお示しをください。

○坂田福祉保健部管理課長
 マンモグラフィー車の件でございます。

 さきの一般質問でも御質問いただいたところでございますけれども、現在、区内で7医療機関で乳がん検診については受診できますのと、新宿区のほうにございます東京都の予防医学協会で乳がん検診を受診できる状況でございます。

 委員お話しいただきました大田区や、他区でも品川区などがマンモグラフィー車を導入しているところでございます。ただ、こうした区につきましては、本区に比べますと人口も多く、また対象者も非常に多い。乳がん検診につきましては、これまで受診医療機関が少ないということもございまして、受診券の個別発送というものを見送っておりましたけれども、一定の、7医療機関が区内にできたということもございまして、本年度から乳がん検診につきましても受診券の個別送付を導入しているところでございます。

 こうしたことから、マンモグラフィー車の導入につきましては、委員御指摘のとおり受診率向上に向けた一つの方策とは考えておりますけれども、今後、その必要性を受診率を見ながら検討していきたいと考えております。

 以上でございます。

○宮野健康推進課長
 いわゆる乳がんグローブについてでございます。

 本年度の健康福祉まつりにおきましても、乳がんのモデルを使いまして、それで乳がんグローブを使って触診の体験という形の企画を考えているところでございます。今後、いろいろそういうような、実際使ってみて体験とかをやってみた中で、どのような皆様の御反応かなというところも確認とか、そういうのを見ていきたいなというふうに考えているところでございますので、ことしは体験という形で、そういう企画ということでさせていただきます。

 以上でございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございました。ぜひとも乳がん受診率向上のために、よろしくお願いいたします。

 次に、ワクチンの助成についてお伺いします。

 Hibワクチン、本区でも助成をしていただきまして、多くの方がワクチン接種をしているというふうに伺っておりますけれども、Hibワクチンの状況と、それから小児用の肺炎球菌、たしか本区ではまだ助成ということにはなっていないかと思いますけれども、小児用の肺炎球菌ワクチンについて、どのようなお考えをお持ちかお聞かせください。

○宮野健康推進課長
 まず、Hibワクチンについてでございます。

 昨年度でございますけれども、1,274名の方、延べにしますと2,019件分の接種、これは1人4回までの接種ができるということでございますので、人数以上ということでございますけれども、それだけのものが、昨年度開始したとき、実績があったというようなことでございます。

 本年度でございますけれども、4月から9月までの実績でございまして、件数で申しますと983件という形で、半年で983件ということでございますので、昨年度と同じぐらいのペースで接種の件数自体の申請をいただいているというところでございます。特に今のところ、何か接種のところで待たされたというような御苦情はいただいていないということでございます。

 それから、小児の肺炎球菌ワクチンでございますけれども、昨年10月に販売承認、ことしの2月から実際発売されているということでございまして、髄膜炎の予防に効果をということでございます。

 こちらのワクチンのほうでございますけれども、現在のところ、接種を実際やっている自治体もまだ少ないような状況でございまして、特にワクチンの供給体制等につきまして、先行自治体等の確認とか、それから、やはりこれも任意接種ということでございまして、費用が1回大体1万円ぐらいかかるということと、これも4回接種をするということで、非常に費用的な、財源的なものもあるということでございますので、そういうようなものも含めて慎重に見定めていく必要があるかなというふうに考えてございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございました。

 Hibワクチンが日本で承認されたのも、つい最近、一昨年ぐらいでしたので、かつてB型インフルエンザにかかって脳性髄膜炎になったというお子さんをお持ちのお母様も存じ上げているんですけれども、やはり早くにこういうワクチン接種が受けられたらよかったのにというふうに思いました。

 それから、小児用の肺炎球菌のワクチンも、費用が高額なのはわかりますけれども、お子さんの命ということにかかわってまいりますので、ぜひとも考えていただきたいというふうに考えます。

 WHOでは、日本はワクチン後進国などと言われておりますけれども、先進国ではこれは任意接種ではなくて、ほとんどの国では接種をしているということでありますので、ぜひとも積極的に肺炎球菌のワクチン接種についても考えていただきたいというふうに考えます。

 それから、女性の健康ばかり言っておりますけれども、女性の健康週間というものが、平成20年からだったと思いますけれども、厚生労働省のほうで3月1日から3月8日まで女性健康週間の日と設けまして、女性に対してのさまざまな健康啓発を行っております。本区におきましては、どのようなことを行っているかお伺いします。

○宮野健康推進課長
 3月にあります女性の健康週間でございますけれども、本区におきましては栄養展というものがございまして、栄養展ということで、地下鉄のコンコースのところで毎年毎年たくさんの方がいる中で、血圧測定をしたりとか、いろいろ御相談に乗ったりとか、そういうような企画を毎年3月に実施しているところでございます。その機会にあわせまして、その場はたくさんの方がいらっしゃいますので、女性の健康という視点でも、そこのイベントを活用して、いろいろ普及啓発という形で活用して実施しているということでございまして、来年も3月にそのようなイベントとタイアップした形での女性の健康応援という形のものを考えているところでございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございます。

 その事業について、どのような効果があるのか、それと、どれくらいの参加者といいますか、そういうことがあるのか、そのことについてお伺いします。

○宮野健康推進課長
 効果というのが、そこにいらっしゃる方が中央区民の方だけとは限らなくて、中央区を御利用されている方ということでございますので、なかなかその効果の判定的なものが出しづらいというようなことがございます。

○東海林保健所長
 詳しい参加人数は手元にございませんが、ちょうど松屋の、デパートの下の地下鉄のコンコースで、大変大勢の方が通る場所で、ちょうどお昼時を挟んで1日やっているわけです。何年も前から開いていますので、いつも来てくださる方もいるし、それから新しく、ちょうどお昼休みに参加される若い方もいるとか、区民に限らず、中央区ではこういうことに取り組んでいますというのを広くやっております。栄養のことと、それから簡易な健康診断というか、診察ですね。それから、今、委員のおっしゃったような普及啓発等、総合的なものに取り組んでいますので、効果はあるのではないかと思っております。やはり、毎年来てくださる方がいるということは、私たちにとっても非常に励みになるということでございますので、今後とも続けていきたいと思っております。

 以上でございます。

○宮野健康推進課長
 申しわけございません。人数のほうで、今、手元のほうに資料がありました。正式な名前がヘルスアップ栄養展というもので、そこでタイアップさせていただいているところでございまして、人数といたしましては、昨年度1,548名の方に来ていただいたというようなことでございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございます。

 できれば区民の女性の健康ということに視点を当てて、その事業を見直していただければというふうに思います。というのは、どこか、まとまった区の施設の中で、認知行動療法ですとか、それからがん対策ですとか、喫緊の課題というのはたくさんあるのではないかと思います。区としても、がん検診の受診率を2015年までには50%を達成しなくてはいけない。そう考えたときに、どこでどのような方々を対象にしていこうかというふうに考えられたらいいのではないかというふうに考えます。やはり、もう少し区の女性に、中央区はこのように女性の健康対策について取り組んでいますという、目に見える形でアピールしていただいたほうが効果があるような気がいたしますので、それについて御検討をしていただきたいと思います。

 続きまして、たばこ対策について質問をします。

 10月からたばこが大変値上がりをしたということで、各種メディア等でもたくさん取り上げられておりました。私は、平成8年ぐらいにたばこ対策ということで一般質問したことがありましたけれども、WHOが、たばこ対策に取り組んでいる日本は、大変取り組む姿勢の低い国というふうに指摘をされたと新聞に掲載されたなということを思い出しました。こうやってたばこが値上がりしないとやめられないというような状況になってしまったということなんですけれども、たばこ対策について、値上がりもしたので、いよいよ禁煙しようというふうに取り組んでいらっしゃる職員の方々、大勢いらっしゃるかと思いますけれども、この対策についてどのように考えていらっしゃるかお聞かせください。

○東海林保健所長
 たばこ対策になりますが、やはり健康に余りよくないということは多くの方が御存じだと思います。ただ、その一方で、なかなかやめられない方もいるということでございまして、今回ちょうど、たばこが値上りするという機会をもって禁煙したいという方が非常にふえているということだと思っております。ただ、気力を振り絞ってやめようとしても、なかなか難しいところもありますので、やはり私としましては医療機関を受診して、きちんとやったほうが、禁煙できるほうに向くのではないかなというふうに思っております。

 ただ、やはり路上の喫煙の防止とか、それから公園の中とか、あるいは公共施設、飲食店も含めまして、いろいろなところで禁煙あるいは分煙等が進んでおりますので、余り慌てずに、できる限りそっちの方向に向いていくし、また、その方向に行くのではないかなとは考えております。ただ一方的にたばこを嫌いだというふうにではなくて、私は吸いませんので、たばこを吸っている方を多少理解しながら、やはりたばこを吸っている方もできるだけたばこの量は減らしていくというようなことにつながっていけばなと思っております。

 以上でございます。

○鈴木(幸)委員
 ありがとうございます。

 それでは、子供のたばこ対策についてお伺いします。

 たしか平成6年ぐらいに、初めて病院の中で禁煙外来というものを設けた病院がありました。そこの先生が驚いたのは、禁煙外来に来た患者さんが実は中学生だったりしたということに大変驚きましたと。そうやって開設した1年間は驚きましたと。ところが、翌年になったら、まだあどけない小学生が禁煙外来に来るようになった。ここまでたばこが子供たちに悪影響を及ぼしているということに非常に驚きましたと。

 低年齢のうちにたばこを喫煙しますと、やはりニコチンが体にしみ込む量は大人の倍以上だというふうにも聞いております。どんなに禁煙外来に来て努力をしても、やはりニコチンが入りきっているので、なかなかやめられずに、逆に本数がふえていってしまっている。そして、そういう方が大人になった場合には、健康被害もそうですし、非常に早死にする傾向があるというようなことも勉強したことがありました。これは大人だけとは言えず、今、子供にもこういうふうになっておりますし、それが、たばこの喫煙率を2010年までにゼロにしましょうという、たしか健康推進日本というようなところで目標を掲げていたなというふうに思いましたけれども、お話がそこに飛躍してしまいましたけれども、子供のたばこ対策についてお聞かせを願いたいと思います。

○東海林保健所長
 子供のたばこは害があることは間違いありません。ただ、子供に対しては、大人と違いまして、なぜ自分たちがまねをして吸ってしまったかというようなことから、いろいろ指導していく必要があるのかと思います。将来肺がんになって、あなたは死ぬんだなんて言われても、子供はやはり理解できるはずもないし、難しい。ただ、たばこは20歳を過ぎてからということは恐らく知っていると思うので、なぜ自分がこうなったかとか、いろいろなことで非常に優しく相談していくところから入ったほうがいいのではないかなというふうに考えております。

 できるだけ早くやめるには、やはり医療機関の禁煙外来とか、そういうところを大いに活用していく必要があると考えておりますので、子供でも医療機関にきちんと紹介して、きちんと禁煙してもらうということが必要だと考えております。

 以上でございます。

○鈴木(幸)委員
 子供さんがなぜたばこを吸うかというと、それは友達同士でふざけて吸ったのが原因でという、私も町会の集まりの中で聞くのは、ほとんどの壮年の方が、高校のときから、おれたちは吸っていたというようなお話でして、ですから、まあ、そんなものかなと考えていましたけれども、いよいよこういうふうな時代になりまして、やはりこれも衛生教育ですか、そういうことをしっかりやらなくてはいけないというふうに感じました。

 今、皆さんが行政にいろいろなことをゆだねることが多くて、非常に大変だなというのが私も現実的には思いますけれども、区民の皆様の依怙依託となっていらっしゃるのが職員の皆様ですので、いろいろと御質問させていただきましたけれども、よろしくお願い申し上げます。

 以上で終わります。

○原田委員
 ただいま「衛生費」の質疑半ばでありますが、本日はこの程度とし、明6日午前10時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○今野委員長
 ただいまの動議に御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○今野委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 明6日午前10時30分に委員会を開会いたしますので、御参集願います。

 本日はこれをもって散会いたします。

(午後5時5分 散会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

ページの先頭へ