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平成22年  福祉保健委員会(9月29日)

1.開会日時

平成22年9月29日(水曜日)
   午後1時30分 開会
   午後2時21分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(7人)
委員長 鈴木 幸子
副委員長 鈴木 久雄
委員 中嶋 ひろあき
委員 木村 克一
委員 田中 広一
委員 小栗 智恵子
委員 田中 耕太郎
議長 (中嶋 ひろあき)

4.出席説明員

(11人)
髙橋副区長
島田福祉保健部長
坂田福祉保健部管理課長
来島子育て支援課長
平野保険年金課長
吉田子ども家庭支援センター所長
小倉高齢者施策推進室長
小林高齢者福祉課長
守谷介護保険課長
東海林保健所長
鈴木生活衛生課長

5.議会局職員

奥田議会局長
村上書記
長田書記

6.議題

  • (1)議案第58号 中央区立保育所条例の一部を改正する条例
  • (2)議案第59号 中央区立児童館条例の一部を改正する条例
  • (3)議案第60号 中央区国民健康保険条例の一部を改正する条例
  • (4)議案第70号 指定管理者の指定について(区立堀留町保育園)

(午後1時30分 開会)

○鈴木(幸)委員長
 こんにちは。それでは、ただいまより福祉保健委員会を開会させていただきます。よろしくお願いいたします。

 本日、区長は欠席いたします。また、議案の関係で保険年金課長及び子ども家庭支援センター所長が出席しますので、あわせて御了承願います。

 去る9月27日の本会議におきまして、本委員会に付託された議案の決定に当たり、その内容を十分に審査する必要があるとして、本日、開会いたした次第であります。本委員会の運営につきましては、委員各位の特段の御理解と御協力をいただきますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。

 審査方法につきましては、付託された各議案について一括して説明を受け、一括して質疑を行い、質疑終了後、それぞれの議案を別々に起立採決によりお諮りすることでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり」〕

○鈴木(幸)委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 それでは、理事者の説明をお願いします。

○島田福祉保健部長

 1 議案第58号 中央区立保育所条例の一部を改正する条例(資料1)

 2 議案第59号 中央区立児童館条例の一部を改正する条例(資料2)

 3 議案第60号 中央区国民健康保険条例の一部を改正する条例(資料3)

 4 議案第70号 指定管理者の指定について(区立堀留町保育園)

以上4件報告

○鈴木(幸)委員長
 ありがとうございます。

 それでは、発言の時間制についてですけれども、発言の時間制につきましては、通常の委員会での例によりますけれども、採決に係る時間10分を考慮し、各会派の持ち時間を算出することといたします。ただいまの時刻は午後1時33分ですので、自民党さん71分、公明党さん54分、日本共産党さん37分、かけはしさん20分となります。

 それでは、理事者の説明に対する質疑を行います。

 発言をお願いいたします。

○田中(広)委員
 それでは、議案第70号について、確認の意味を含めて質問をさせていただきたいと思います。

 9月8日の福祉保健委員会の中でも御報告はいただいていた内容ではありますが、確認でお伺いさせていただければと思うんですが、今回、ベネッセスタイルケアさんがこうした形で指定管理者となる内容になっているんですけれども、本区でも何物件か同じように保育園をたしかされていらっしゃると思うんですが、その中で、採用するときのベネッセさんからの何か提案等、今回とは別で、今までの中でも別の保育園の中で御提案が何かあって、その御提案どおり運営がこれまでされているのかどうか、もしその点何か把握していることがあれば、お示しいただければと思います。よろしくお願いします。

○来島子育て支援課長
 ただいまの御質問にお答えいたします。

 ベネッセスタイルケアに関しましては、区内で八丁堀保育園を運営しております。今回、特に採用した大きな点では、地域とのかかわりというところもなかなか特徴ある御提案をいただき、特に堀留町保育園の場所は日本橋保健センターの複合施設ということで、いろいろ高齢者の施設とかがございますので、具体的にそういう施設の中での交流を深めていくというような形の提案をされていました。八丁堀保育園においても、地域での交流は深められているので、そういう複合施設というところで、より高いものができるのではないのかということ、それと財務面とか、いろいろありますけれども、その辺は問題なくいっているということで、特にそういうところで決めたところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 おっしゃるとおりで、以前の委員会のときにも、たしかそういう質疑をさせていただいたんですが、確認ですけれども、八丁堀保育園でも同様な趣旨が当初あったと。その趣旨があって、現状、その御提案のあった地域との交流等を含めて、しっかりとそのとおりになっているのかどうか。当然、別で指定管理者の評価の書類はいただいたりしておりますけれども、担当部局といたしまして、当初の提案が現状しっかり行われているのかどうか、特徴のある取り組みができているのかどうか、確認ですが、もし把握している内容があれば教えていただければと思います。

○来島子育て支援課長
 八丁堀保育園においては、地域での催し物とかに参加されているというふうに聞いております。そういうところで、問題なくやられているというふうに認識しております。

○田中(広)委員
 この間の委員会のやりとり、今、議事録がないので正確に私も申し上げることはできないかもしれませんが、たしか、以前そのお話をしたときに、言われて、ただ参加するというだけではなくて、特に今回の堀留町保育園のときは複合施設であるがゆえに、自主的に交流をしていきたいというところが一つの評価だったというふうに私は記憶しております。八丁堀保育園のスタート時点は、そこまで踏み込んでいたのかどうかは、当然、施設の形が違いますので、私も理解しておりませんが、一番申し上げたいことは、せっかく特徴のある提案があって、区として評価して採用するわけでございますので、その点のチェック機能をお願いしたい。

 もう一つは、今回、特に複合施設という変わった部分があるかと思いますが、いい部分はぜひ全体の質の向上につながる、区全体の保育園の向上に向けた取り組みをぜひお願いしたいなというふうに思いますので、確認で恐縮ですが、御見解をその点、教えていただければと思います。

○島田福祉保健部長
 八丁堀保育園につきましては、ここも指定管理者ということで、区のほうで第三者評価委員会の中で毎年毎年、これは学識経験者、それから経営相談員あるいは民生児童委員の先生、そういった方々が構成員で、区のほうから保育園の運営状況を御説明しながら、御審議いただいてございます。その中で、先ほど課長が答弁させていただいたように、地域との交流あるいは、例えば高齢者の方が訪れてくれたり、運動会だとか、いろいろな行事に訪れていただいたり、あるいは保育園のほうからいろいろな施設のほうに慰問をしたり、そういった取り組みも聞いてございますし、それから全般の保育の質についても、第三者評価委員会の中で御審議いただきながら議論いただいて、その評価、コンペにつきましては、毎年毎年私どものほうの評価を議会のほうにも御説明させていただいて、それから区民の方にも公表させていただいて、そこでいただいた御指摘については、もう一度その御指摘について、こちらの指定管理者にフィードバックをして改善していくようにということで取り組んでいます。

 ですから、そういった形で保育の質、それから、もちろん先ほども言いました経営面、そういったものも十分担保しているというか、そういう取り組みも行っていますので、今後もそういう姿勢で取り組んでいくつもりでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 大変にありがとうございます。

 せっかくいい取り組みをされているという経緯があるということですので、民間企業とはいいながらも、本区でそうした形で取り組んでくださる企業でありますので、ある意味、どこか逆に育てていくではありませんが、ぜひ本区に喜んでいただけるような仕組みづくりもあわせて、これからも推進していただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。

○小栗委員
 それでは、何点か質問させていただきます。

 まず、議案第58号、第59号に関連してですが、かちどき西保育園、そして勝どき児童館が新たに移転するということで、これ自体は待たれていた施策ですし、新しい大きな広々とした施設ができるということは、大変歓迎すべきことだというふうに思います。特に、子どもの権利条約では、子供に最善のものをということで言われているわけで、そういう点では新しい立派な施設として開設されるということは喜ばしいことだというふうに思います。

 そう思うんですが、前回の委員会のときにも指摘させていただきましたが、建物と土地の購入の合計で見ますと、平米単価が90万円と。同じところのタワーのマンションの住戸、一戸一戸の住宅が不動産販売として大きく宣伝されていますけれども、そこの住戸の販売価格で計算すると、平米単価が105万円と。それは、間に入っている不動産会社なんかの利益も考慮して売る価格が105万円ということに比べても、かなり高額ではないかと。

 それと、きのうの企画総務委員会でも、比較のところで、建物の購入のところでやりとりがあったんですけれども、八丁堀保育園が平成16年に建設をされているわけですけれども、その時点での建設費は約3億2,000万円だったんです。延べ面積でいえば、今度のかちどき西保育園は1,400平米を確保していますから、1.8倍の面積を購入すると。定員を比べてみますと、八丁堀保育園は79名で、かちどき西保育園は120名ですから、1.5倍の定員が入る施設として整備するということを考えますと、建設費が、購入価格が八丁堀保育園のほうは3億2,000万円、かちどき西保育園のほうは全体を保育園の割合で計算しますと、約6億6,000万円になるんです。倍かかっていますよね。八丁堀保育園の倍の購入価格。定員が1.5倍、延べ床面積が1.8倍、建設費が2倍というのは、いい施設を開設するというのは、もちろんいいことなんですけれども、それにしても、ちょっと高い買い物ではないかというふうに思うんですけれども、この辺のお考えについて伺いたいというふうに思います。

 それと、議案第60号についてです。

 これは、国民健康保険の財政基盤強化策の延長ということで、1つとしては国民健康保険の財政基盤強化策を延長するということと、2つ目には指定市町村制度の廃止に伴う改正ということが大きな項目として、以前の委員会でも説明がありましたけれども、財政基盤強化策の延長によって、この特例を延長するということなんですけれども、これは保険料を払う被保険者の立場から見て、保険料を低く抑える、そういうための施策というふうに理解していいのかという点と、2つ目の指定市町村制度の廃止に伴う改正という点では、今後の医療保険制度について広域化の推進が図られていると。こういった支援方針の定めに基づいて、安定化計画を作成させるための指定制度が廃止されたという説明になっておりますけれども、これによって保険料が上がっていく危険性はないのか。

 その前に、指定市町村に本区が指定されているのかどうか、確認ですけれども、あわせてお願いしたいというふうに思います。

○来島子育て支援課長
 それでは、お答えいたします。

 まず、かちどき西保育園が民間マンションに比べて、比較的に高いのではないかという話ですけれども、かちどき西保育園の場合は、再開発事業ということで、平成18年に適正な価格を評価して、それで決めたものでございます。今出ているマンションとは、現時点の状況において時価に近い形で出ているということで、まず民間マンションと公共的な施設を単純に比較することはできないし、査定というか、評価した時点も違ってくるので、これは違うので、これをどうのこうの言うことはできないかと考えています。

 それと、かちどき西保育園と八丁堀保育園の違いで、広くなったとか定員が多くなった割合に比べて価格が高くなったというような話ですけれども、こちらに関しては、あくまでも八丁堀保育園と今回のかちどき西保育園では、建物の構造とかつくりの規模とか、その辺も違いますので、これも単純に比較するということはできないというふうに考えております。

○島田福祉保健部長
 1点補足させていただきます。

 今回のかちどき西保育園のほうは、区分所有という形といいますか、土地の分が入ってございます。八丁堀保育園は、多分、委員御指摘があった部分については、建設費と金額を比較されていて、土地の分がこちらのかちどき西保育園の分は建物を買うときに区分所有ということで、土地、建物、両方の価格を平米単価で割り返しているというところがございます。

 以上でございます。

○平野保険年金課長
 議案第60号に関する御質問にお答えさせていただきます。

 まず、第1点目の国民健康保険の基盤強化策の延長に係る御質問ですが、延長によって保険料が低く抑えられるかということなんですけれども、財政共同化安定事業は区市町村間の保険料の平準化等を目的といたしまして設定されているものであります。また、高額医療費共同事業に関しましては、高額な医療費の給付に関する国保の財政に与える影響を緩和することで設置されている事業でございます。これら事業が目的とするところは、国保財政の安定化及び委員御指摘の保険料の高騰を抑えるという目的になっておりますので、御趣旨のとおりだというふうに思います。

 続きまして、2番目の、今後、策定される広域化方針の策定に関する件です。

 まず、本区が指定市町村制度の指定を受けているかという御質問でございますが、本区はその指定を受けておりません。また、この市町村制度の指定を受けている自治体は東京都下にはございません。

 最後に、このことによって保険料が上がる可能性があるかという御質問でございますが、広域化安定支援事業の中で適正な保険料の維持、確保をもとに策定されるもので、趣旨といたしましては、保険料を適正な価格で、相当な価格で抑えるというように考えられておりますので、上がっていくというところにはつながらないものだというふうに考えております。

 以上です。

○小栗委員
 最初に、勝どきの保育園と児童館の件ですが、土地と建物の合計で平米単価で割った数字は、土地も入れています。マンションの場合も区分所有の土地も入っていますから。それで計算したら、90万円対105万円と。八丁堀保育園との建設費の比較では、土地代は入れていません。勝どきのほうの土地の購入の部分は抜かして、建物の購入費が16億円ですよね。そのうちの保育園部分で計算すると、保育園が平米数で割ると4割なので、それを割り返すと保育園で6億6,000万円ぐらいかなという計算でやってみました。それで比べると、やはり購入費用でいくと八丁堀保育園の2倍の建設費に当たる費用としてかかっているのではないかということで、平成18年のときの協定をもとにした計算であるし、建物の規模とかつくり方とかが違うということで、違いがあるのは当然だというふうには思いますけれども、やはりこういう形式で、こういう大きな建物の中に保育園を確保してエントランスなんかも別にしてつくるやり方にしたために、高価な買い物になったのではないかという点は再度指摘をしておきたいというふうに思います。

 それと、国民健康保険の関係ですが、今回の改定で保険料が上がるような仕組みにはなっていない、むしろ抑えるものなんだという御説明はわかりましたが、今検討されている広域化方針、国民健康保険を広域化して、後期高齢者医療制度のような広域連合にするか、あるいは都道府県単位の国保にするかというような検討が既に始まっているということです。

 そういう中で、1つは、今、国民健康保険には一般財源から繰り入れをしていますけれども、そういうものもなくしていく方向性が国の方針としては打ち出されているというふうに聞いています。実際、広域化支援方針の定めの中で、具体的に今後、国保をどういうふうにしていくか、とりわけ23区の場合は旧ただし書き方式にしていくということで、そういういろいろな変更の流れがあると思うんですけれども、こういう中で具体的に今後の国保をどういうふうにしていくのかという検討は始まっているのか、それについてもあわせてお示しいただきたいというふうに思います。

 とりあえず、その件で。

○髙橋副区長
 国保の件は私のほうからお答えいたしますが、結論から先に言いますと、今、課長会、部長会、それから副区長会、それぞれのレベルで検討いたしています。もちろん、課長会から部長会に上がり、部長会から私どもの会のほうに報告があるわけですが、今のところ、まだ基本的な方針は定まっておりませんが、今、委員からお話がありましたように、国のほうで考えている方針、それからまた、23区は御案内のとおり共通基準がございますので、その辺の兼ね合いも含めて、今、それぞれのレベルで検討を重ねております。

 大まかな目安のスケジュールですが、年末ぐらいには一定の、23区としての指針を示しませんと予算編成に間に合いませんので、おおむねそれを目途にやっておりますが、まだ国のほうの動向も私どもにも定かな情報、確定的な情報が入っておりませんので、それらをこれからも注視しながら、23区としての対応を23区のそれぞれの実務のほうで、まず審査していただきたい。また、その方針がある程度目安がつき次第、また委員会のほうにも御報告したい。現時点では、そのような考え方で私どもも進めておりますので、御理解をいただきたいと思います。

○小栗委員
 かなり大きな変更になると思いますので、なるべく早目に資料などの提出をお願いしたいというふうに思います。

 最後に、堀留町保育園の指定管理者の件についてですが、堀留町保育園も八丁堀保育園と同じように指定管理者にベネッセスタイルケアを指定するというのが今回の議案です。私たちは、八丁堀保育園で区内の保育園で初めて指定管理者制度を導入するといったときに、民間の保育サービスをやっている営利企業に任せることは問題があるということで反対をいたしました。そして、08年11月にこの指定の期間を5年間に延ばすという提案が出たときにも反対をいたしました。それは、08年の指定管理者の評価の中で、常勤保育士が14名いるうち、7名がやめたと。こういう点で、評価委員会の中からも問題ではないかという指摘もあった中で、常勤保育士が半分入れかわってしまうような事態というのは問題ではないかということで指摘をして、反対をしました。

 この点で、八丁堀保育園で働いている保育士さんや非常勤で働いている人たちの賃金の水準が適正なものなのかどうなのかという点は、区としては調査をされているのか、あるいは定着率はどうなのかということはきちんと調べているのか、保育士の配置はどういうふうになっているのかという点については、きちんと確認をしているのか、この点について、まずお伺いしたいというふうに思います。

○来島子育て支援課長
 まず、八丁堀保育園の定着率の問題でございますけれども、毎月、異動があれば報告するようにということで、各保育園には出しているんですけれども、八丁堀保育園に関しては、ここ1年、やめたというお話は聞いてございませんので、定着されているというふうに認識しております。

 それから、人員配置でございますけれども、こちらも区立保育園ということで区の基準に当てはまって、区立の同等の保育園と同じような形で、特に私立保育園だから人員配置が薄いとか、そういうようなことはございません。

 それから、給与関係でございますけれども、こちらに関しましても、基本的には、今、どちらかというと保育士さんも売り手市場になっていて、どんどん保育園をつくるというような形にもなっていますので、逆に、処遇が悪いと定着していただけないので、その辺は特に問題ないというふうに認識しているところでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 処遇についても、きちんと調査をした上で問題ないというふうな判断なのか、前に人件費なんかはどうなっているのかというのは企業の企業秘密になるから答えられないというふうに聞いたことがあるんですけれども、そういうことではなくて、待遇の面でもきちんとしているかというのは区としてきちんと把握されているのか、その点についてもう一度お伺いしたいということと、人員の配置については区立の同等の保育園と同じようにきちんとやっているというお話でしたけれども、保育士さんの給与水準としては、区内で働いている公務員の保育士さんと同じぐらいの賃金が保障されているというふうに考えていいのかどうか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

 それと、昨年の11月に委員会にも出していただいていますけれども、2009年度の福祉施設における指定管理者の評価の中で、八丁堀保育園のベネッセスタイルケアは評価委員会としてもAプラスということで大変高い評価をしているわけですけれども、この中で、限られた費用の中で職員が工夫して効率的な執行を心がけているというような評価の理由が示されている。それと、平成17年度から任用制度を実施していて、その趣旨が職員に浸透して、やる気を持たせる効果を上げているというような所管課の評価が載っていますけれども、この点はどういう任用制度が実施されているのか、改めて伺いたいというふうに思います。

○島田福祉保健部長
 ここの指定管理につきまして、まずこれは指定管理ということで区立の保育園でございますので、職員の配置基準、それから平米数、それと保育の質については、区立保育園と同等のレベルを達成するように厳しく指導してございます。ただ、指定管理に任せるということは、雇用契約については、その会社と保育士さんの間の民民契約でございますので、区がその点まで、私ども公立の保育士と同じ給料を確保する指導は、実際問題としてはできません。

 しかしながら、今回の堀留町保育園もそうですけれども、指定管理者を決めるに当たっては、それぞれの会社からいろいろな保育に関することだとか職員の待遇だとか福利厚生だとかを出させながら、私どももそれを一つの判定の要素にしてございますので、当然その辺のところについては、まずフィルターをかけている。それから、毎月毎月指定管理者についてはちゃんと運営されているかどうか、業績報告書を出させますので、その中で余りにも目に余る福利厚生だとか待遇だとか、そういうものについては、やはり私どものほうから指導していくということで行ってございます。

 それから、昨年度の任用のほうについては、ベネッセスタイルケアについては、人材育成という意味合いの中で、ちゃんと任用制度を設けて、一定の保育士のモチベーションを保ちながら運営されているというところの中で、私ども現場所管のほうで評価させていただいたものでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 いろいろなフィルターをかけてという御答弁がありましたけれども、そういうことで待遇面にもいろいろ配慮しているというお話でしたけれども、ベネッセスタイルケアのホームページを見ると、給料のところが22万9,500円からとなっているんです。それは常勤の場合でしたけれども、そういう意味で保育士さんの待遇の面では、やはり厳しいものがあるのではないか。民間の常勤の保育士さんの給与は区立などの保育士さんの補助の非常勤の人と大体同じぐらいじゃないかというような話も聞いていますけれども、そういう意味でも、全国的に展開しているベネッセスタイルケアがモチベーションを上げるためのいろいろな勉強会とか、いろいろなシステムで運営しているということはわかりますけれども、そういう中で、どうしても人件費をどうやって抑えるかということの中で利益を上げていくというのが民間企業のやり方になってくるわけですから、そういう意味では保育士さん、園の努力で子供たちにきちんとした保育が今のところ確保されているというのが区の認識だと思いますけれども、保育士さんたちの大きな犠牲の中で何とか回しているのではないかということを大変心配するものです。そういう点を指摘しておきたいというふうに思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。

○田中(耕)委員
 それでは、私のほうからも質問をさせていただきます。

 まず、議案第60号についてでございますが、非常に私、不勉強でございまして、この条例というか、そもそもの法令が非常に難解でございまして、理解が及ばない点がございます。端的にというと難しい話なのかもしれませんが、この改正によって、先ほど来、国保財政の安定化を最も主眼としているというお話だったんですけれども、この改正によって本区並びに本区区民に直接的、間接的にどういう影響が及ぶのかという点について、余り及ばないというお話なのかどうかというのがよく見えてこないので、いま一度御説明をいただきたいというふうに思います。

 まず、その点をお願いいたします。

○平野保険年金課長
 御質問に答えさせていただきたいと思います。

 今回の条例案の提出ですが、大きく分けて国民健康保険の財政基盤強化策の延長と、法改正等に伴う規定整備、大きく2つになります。財政基盤強化策の延長のほうですが、具体的には高額医療費共同事業というのと保険財政共同安定化事業というものに関しまして財政的な支出をするという仕組みになっておりまして、これが当初平成20年、21年の2か年ということだったんですけれども、さらに4年間延長するということになっておりまして、このことは今年度の保険料に既に織り込み済みのことでございます。ただ、その法改正が4月以降になってしまった関係で、この部分は遡及して4月1日から施行させていただくということになっておりますので、保険料等に大きな移動があるということはございません。

 もう一度申し上げますと、当初予定されていた保険料率の基礎となる部分の改正が、本来であれば3月31日までに法改正があるべきところだったんですけれども、法改正が新年度になってからあって、それを受けて私ども条例改正いたしておりますので、仕組み自体は3月までに決められたものになります。遡及して適用させていただいていますので、保険料等に大きな変動があるということはございません。

 もう一つの規定整備等の関係なのですが、やはりこれも法令等の文言等が変わった関係で、条例に記載されている条例等に変更があったので、それを改正させていただくもので、保険料等に大きく影響するものではございません。

 以上です。

○島田福祉保健部長
 すみません、お時間を使って申しわけございません。

 端的に言うと、今回の財政基盤強化策については、高額の医療費がかかる市区町村について、高い医療費がかかってしまうと、結局、その分、保険料を計算するときに保険料が上がりますので、そういった高い保険料がかかるところについては、端的に言うと、各区市町村の中で拠出金を出しながら、そこのところに振り分けていく。その特財として、国のほうも財源強化を入れているので、そこが入ってくるので、高い医療費になったとしても、その分だけそれを差し引いた金額で保険料を算定するので、保険料が抑えられる、そういうものを2年間やっていたのを今後延長するということですので、区民の方にとっては利益になるということで、今回4月から既にそれを進めさせていただいていますので、政令が決まったのが6月以降でしたので、今回の議会の中で提案させていただいて、区民の方に利益になるので遡及して、さかのぼって適用させていただくということでございます。

○田中(耕)委員
 御丁寧に説明ありがとうございます。

 私の不勉強を本当に反省するところなんですが、そういたしますと、国民、区民にとっては負担分が変更がないことが見込まれるわけなんですけれども、その拠出金に当たる部分というのは、本区としても負担分というのは、当然、応分にあるという認識だと思うんですけれども、そこの負担増分についてはどういうふうに理解をすればよろしいのかというのを御説明願えますでしょうか。

○島田福祉保健部長
 今、委員御指摘のとおり、各市区町村がプールとして拠出金を出します。その拠出金に対して国が財源で強化を入れてきて補てんしますので、その分については国が補てんするので、区市町村にとって、その分が出ていくんですけれども、その分を国のほうが補てんする、財源が入ってくるという話です。

 以上です。

○田中(耕)委員
 わかりました。

 端的に言うと、国の財源負担が大きいという理解でよろしいのかと思いましたので、すみません、不勉強のところを恥じるところではございますけれども、差し当たっては区民の方、御利用される国保被保険者にとっては利益があるということでございますので、理解をいたしたいというふうに思います。

 それから、議案第70号の堀留町保育園の指定管理者の件について、先ほど他の委員からも幾つか御質問、御指摘があったかと思いますけれども、まず単純に、募集時期と告知の予定の段取りについて確認をさせていただきたいということと、先ほど指定管理者の問題等々の議論がございましたけれども、最近ですと十思保育園等の指定管理者導入等ございまして、十思保育園に視察に行きまして、園長や保育士の方とも簡単な意見交換をしたこともあります。先生方は非常に努力されていて、園の運営自体は改善、努力されているので、望ましい方向に向かっているという認識は持ったんですけれども、区立保育園ではあるものの、他の、公務員である保育士、先生方と比べると、やはり区との距離感という意味ではやや遠いのではないか。

 具体的な話に移ってしまうと、十思保育園の話になってしまいますけれども、先生とか園長からのお話で、区にはお話というか、要望ですとか希望というのは伝えてはいるけれどもというような、とりたてて大きな問題というふうなわけではないんですけれども、やはり区の直接の雇用である職員と比べて、先生方が直接区に何か意見を差し上げる機会というのは、協議会等で設けているのは知っておりますけれども、やはりほかの直営の区立保育園と比べてやや意見が通りにくいのではないかという認識を持ちましたので、その点について、現在取り組まれていることですとか、改善されるおつもりのことがございましたらば、お知らせください。

○来島子育て支援課長
 指定管理者の運営している保育園において、公務員でないということで、なかなか区のほうと意思疎通がうまくいかないのではないのかということで、委員がおっしゃったように協議会等で話をしていても、なかなか区に言えないというようなところもあって、協議会の場を通じて、どんどん担当の係とも何か要望とか、そういうものがあれば、区立保育園なので、区の担当の係のほうにいろいろ話をするようにというようなことは話をしていまして、よく電話もかかってきて、運動会とか園外保育の相談とかもされているので、それについては、当初は委員言われたように問題があったとは思いますけれども、今の時点では徐々にそういったところも話が通るようになってきているというふうに認識しております。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 直営といいますか、区立保育園の場合ですと、園長は係長級になるわけでございまして、やはりそこは指定管理者との協議会ですとか意見交換の場がありますけれども、出てこられるケースというのは、園長先生とか副園長ですとか代表者の方がいらっしゃってというケースが多分大半だと思いますので、やはり一般の保育士、現場の先生方からの御意見というのがワンクッション遠くなってしまうのではないかという感想というか、認識を私個人としては持ってございますので、そこをもうちょっと改善していくような手段ですとか方法というのは、今後ともぜひ検討していただきたいという要望をさせていただきたいと思います。

 終わります。

○鈴木(幸)委員長
 それでは、質疑も終了いたしましたので、これより採決に入らせていただきます。

 それでは、まず議案第58号、中央区立保育所条例の一部を改正する条例について、起立により採決をいたします。

 本件を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○鈴木(幸)委員長
 ありがとうございます。全員起立と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 次に、議案第59号、中央区立児童館条例の一部を改正する条例について、起立により採決いたします。

 本件を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○鈴木(幸)委員長
 全員起立と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 次に、議案第60号、中央区国民健康保険条例の一部を改正する条例について、起立により採決いたします。

 本件を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○鈴木(幸)委員長
 全員起立と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 次に、議案第70号、指定管理者の指定について(区立堀留町保育園)について、起立により採決いたします。

〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○小栗委員
 議案第70号、指定管理者の指定について(区立堀留町保育園)に反対の態度を表明し、意見を述べます。

 本議案は、中央区立堀留町保育園の指定管理者に株式会社ベネッセスタイルケアを指定するものです。指定期間は、施設開設日の平成23年1月1日から平成32年3月31日まで9年間の予定です。

 委員会の報告では、公募事業者の選定の際、すべての評価において最も高い点数となっていたとしています。そして、特に提案書に基づく評価においては、定員設定や地域交流に関する記述が中央区の実情を理解し、反映したものであると評価しています。しかし、それは、株式会社ベネッセスタイルケアが既に2004年から区立八丁堀保育園の指定管理者となっていることから、区の実情を反映できるのは当然のことだと考えます。

 私たち日本共産党区議団は、区立の保育園で初めて指定管理者を導入した2004年第二回定例会で、八丁堀保育園の指定管理者に株式会社ベネッセスタイルケアを指定することに反対し、私が反対意見の開陳を行いました。そのときにも、最少の経費で最大の効果を上げるために人件費を削り、そこで働く保育士の皆さんが安上がりに働かされることになる危険性を指摘しました。

 そして、2008年第四回定例会で八丁堀保育園の指定管理者の指定期間を5年延長する際にも、同年の福祉施設の指定管理者の評価報告の中で、ベネッセスタイルケアの職員体制について、保育士の過半数である7名が入れかわるなど、やや不安定な面が見られたと指摘され、常勤保育士14名のうち半数がやめてしまうという事態は、区立の保育園では離職者が1園当たりゼロないし1人か2人という状況と比べても、深刻であることを指摘し、反対しました。

 2009年度の福祉施設における指定管理者の評価表では、安定した園運営がなされている、経費の低減では任用制度が職員にやる気を持たせ、保育の質を向上させる上で一定の効果を上げているものと考えると評価しています。しかし、働いている人たちの給料や待遇が満足のいくものなのか、立ち入った検証が必要だと考えます。

 保育サービスを提供する企業にとって、決められた委託費の中で利益を生むには、人件費を抑えることが一番となります。民間企業の保育士の給与は、区の保育士の給与と比べても低額であり、保育士の犠牲の上に利用者の満足度を上げるよう運営がなされているのではないでしょうか。保育士の皆さんに人間らしい、ゆとりある労働条件が保障されなければ、子供たちへの保育の質にも影響が心配されます。

 2001年5月、ベネッセスタイルケアの親会社であるベネッセコーポレーションの福武總一郎氏は、国の男女共同参画会議で保育分野への企業参入のために初期投資の軽減と保育所の収益を企業が自由に使えることを要望し、その後、国の規制緩和推進会議が民間参入を促進し、福祉分野における官から民への政策転換は急務として、保育における営利企業の参入、最低基準の緩和が急速に進められてきました。そのモデルとして推進されてきたのが東京都の認証保育所制度ですが、認可保育所の規制緩和で、今や保育サービス企業にとっては認証でも認可でも利益が上がるようになっていると言われています。

 子供たちの全面的な発展を保障する責務を持つ保育の仕事を、営利を目的とする株式会社にゆだねることはやめるべきです。中央区では、子育て世代の急増で待機児も急増し、保育所の増設は緊急の課題です。すべての子供の保育を受ける権利、発達の権利を保障する公的保育の拡充が一層重要となっています。こうした中で、堀留町保育園の指定管理者に株式会社ベネッセスタイルケアを指定することは問題であり、保育園に指定管理者制度を導入すること自体を再検討し、他の区立保育園と同様に直営にすべきと考えます。

 以上の点を指摘し、議案第70号に反対します。

○鈴木(幸)委員長
 本件を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○鈴木(幸)委員長
 起立多数と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 本会議における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(幸)委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 以上で閉会とさせていただきます。

(午後2時21分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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