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平成22年 福祉保健委員会(12月1日)

1.開会日時

平成22年12月1日(水)

午後1時30分 開会

午後2時11分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(7人)

委員長 鈴木 幸子

副委員長 鈴木 久雄

委員 中嶋 ひろあき

委員 木村 克一

委員 田中 広一

委員 小栗 智恵子

委員 田中 耕太郎

議長 (中嶋 ひろあき)

4.出席説明員

(10人)

矢田区長

髙橋副区長

島田福祉保健部長

坂田福祉保健部管理課長

来島子育て支援課長

小倉高齢者施策推進室長

小林高齢者福祉課長

守谷介護保険課長

東海林保健所長

鈴木生活衛生課長

5.議会局職員

奥田議会局長

横山議事係長

村上書記

岡野書記

6.議題

  • 議案第79号 指定管理者の指定について(区立敬老館)

(午後1時30分 開会)

○鈴木(幸)委員長
 それでは、ただいまより福祉保健委員会を開会いたします。

 去る11月24日の本会議におきまして、本委員会に付託された議案の決定に当たり、その内容を十分に審査する必要があるとして、本日、開会いたした次第であります。本委員会の運営につきましては、委員各位の特段の御理解と御協力をいただきますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 審査方法につきまして、付託された議案について説明を受け、質疑を行い、質疑終了後、起立採決によりお諮りすることでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(幸)委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 それでは、理事者の説明をお願いします。

○小倉高齢者施策推進室長

 1 議案第79号 指定管理者の指定について(区立敬老館)

以上1件報告

○鈴木(幸)委員長
 それでは、発言の時間制についてですが、発言の時間制につきましては、通常の委員会での例によりますが、採決に係る時間10分を考慮し、各会派の持ち時間を算出することといたします。ただいまの時刻は午後1時31分ですので、持ち時間として自民党さん74分、公明党さん56分、日本共産党さん38分、かけはしさん20分となります。

 それでは、理事者の説明に対する質疑を行います。

 発言のある方、よろしくお願いいたします。

○小栗委員
 それでは、何点か質問させていただきたいと思います。

 この議案は、3つの敬老館、桜川、浜町、勝どき敬老館の指定管理者にアクティオ株式会社を指定するという内容となっております。私たちは、指定管理者制度について、これまでもいろいろな点で、管理を営利企業に開放するというのは問題ではないかという点も指摘してまいりました。第2回定例会では、敬老館への指定管理者制度導入についても意見を述べ、反対をしてまいりました。

 その上で、今回、募集を行ってアクティオ株式会社に指定するということで議案が提案されているわけですが、まず敬老館についてなんですけれども、平成20年、2008年1月に発表されている中央区高齢者生きがいづくり推進検討会の報告書によりますと、敬老館についてアンケートをとったところ、認知度は約5割だけれども、実際利用している人が5%というような状況だったということが示されております。そして、今後利用したいと思いますか、現在利用されている方は、今後も引き続き利用したいと思いますかという設問では、利用したいという人が23.6%、利用しないという人が70.2%ということで、70%以上が利用しないというような結果が出ております。そういうアンケート結果なども踏まえて、この生きがいづくり推進検討会としては、敬老館の今後の方向性として、社会参加などの情報発信や情報交換ができる場とすると。あと、趣味や講座、生きがい事業などの独自事業を充実させる必要があるというようなことで、社会参加の活動や生きがい活動のコミュニティ拠点化としての活用、活性化策などが述べられています。この報告で出た結論との関係で、こういうことだから指定管理者制度を導入しようという結論に至ったということなのか、本来は高齢者の社会活動や情報交換の場として、もっと区のほうでもニーズを把握して、もっと利用がふえるような方策を考えていく、そういうことは検討しなかったのか、その辺についての考え方を、もう一度改めてお伺いしたいというふうに思います。

 それと、敬老館の運営については、今後、高齢者自身で運営をしていってもらったらいいんじゃないかという方向性も出ていますけれども、この点についてはどのように考えておられるのかお示しいただきたいと思います。

○小林高齢者福祉課長
 今回、敬老館に指定管理者制度を導入するということ、これは敬老館の見直しを行っていくということの一環というか、そのための重要な手段だと考えております。平成19年度にこういった形で報告を受けまして、もちろんこの結果を受けながら見直しを進めていこうということで、今回、この指定管理者につながっていったところがあるところでございます。いずれにしましても、民間のノウハウ等も生かしながら、当然、これも丸投げということではなくて、区民の福祉を向上していくといった目的がございますので、一緒に協力しながら、よりよい施設をつくっていきたいというふうに考えているところでございます。

 また、運営におきましては、当然、利用者の方のニーズ等もとらえながらやっていかなくちゃいけないという部分がございます。したがいまして、今後、運営に当たっては、利用者のニーズを把握するための利用者懇談会のようなものを設置したいと思っておりますし、また運営についても何らかの形で利用者の方が参加していただくような、いわゆる利用者運営委員会というんですか、名称はまだこれから考えますけれども、そのような組織等もつくりながら、利用者と一体になりながら進めていきたいというふうに考えているところでございます。

○小栗委員
 では、指定管理者に運営を任せた上で、実際に利用している高齢者が中心となった運営委員会なども今後考えていく、そういう方向だということでよろしいんでしょうか。そうしますと、指定管理者と運営委員会との関係というのはどういう関係になるのか、その点についても伺いたいというふうに思います。

 この生きがいづくり推進検討会としては、社会参加や生きがい活動のコミュニティの拠点としての敬老館ということで、活性化の方策をいろいろ述べられていますけれども、今、高齢者だけの世帯もふえたり、ひとり暮らしの高齢者がふえているという実態の中で、敬老館というのはこれからますます、そういう高齢者の、見守りのネットワークの一つの拠点として位置づけて考えていく必要があるのではないかというふうに考えるんですけれども、その点で、もともと福祉の施設ですし、利用者の人たちの生活実態なども、来てくれる方と、そこで仕事をしている職員の人たちとの信頼関係の中で、一人一人の生活実態などにも配慮した、そういう、生活を支えていく一つの拠点としての敬老館の位置づけというのも、これから大切になってくるのではないかというふうに私は考えるんですけれども、その辺の福祉的な、生活を支えていく見守りネットワークの一つとしての敬老館の位置づけをしていくことが大切ではないかと思いますが、その点についての見解を伺いたいというふうに思います。

○小林高齢者福祉課長
 指定管理者に業務をやっていただきながら、その中で利用者運営委員会みたいなものをつくってやっていこうとは思っているんですけれども、運営委員会の運営については指定管理者のほうにやっていただくような形になると思いますし、その中で、やはり利用者の方がこう言っているから、こうだよという部分だけではなくて、当然、指定管理者のほうから、これまでのノウハウ等から、こういうふうにしたほうがいいんじゃないか、ああいうふうにしたほうがいいじゃないか、そういったような意見もいただきたいと思っていますし、当然、区のほうも状況によっては参画させていただいて、一緒に議論しながら、よりよい施設を目指していくといったようなことも考えていきたいというふうに考えているところでございます。

 また、高齢者の見守りの拠点になるかどうかということについてなんですが、敬老館につきましては、現状が比較的、一定のというか、特定の方の施設になってしまっているような部分がございますので、できるだけ、これから本当により多くの方が気軽に立ち寄っていただけるような施設にしていきたいというふうに思っています。そういった中で、当然、いつも来ている利用者の方がいらしていないとかといったような状況等も把握できていくと思いますので、そういった中で、どこまでどうしていいかというのは利用者の方とも相談しないといけないかもしれないですけれども、利用者の方に、例えば御連絡させていただいて、どうしていますかと声がけしたりとか、そういったこととしても機能させていきたいというふうに思っているところでございます。

○小栗委員
 今までは直営でやってきたわけですけれども、例えば、いつも来ている方がずっと来ていないということで声かけをしたりとか、そういうことは今までやっていたのか、これからは指定管理者の人にそういうことをやってもらうという方向が、今、御答弁ありましたけれども、そういうことなのか、その点についてもう一度お願いしたいということと、指定管理者のノウハウでということが何回か御答弁ありましたけれども、ここのアクティオ株式会社は、幾つぐらい敬老館的な施設の運営をやっているのか、お示しいただきたいというふうに思います。

 インターネットで企業の概要を見ましたら、全国で119施設を運営していると。指定管理者制度のもとでは67施設を運営しているという紹介が載っていたんですけれども、そのうち、こうい敬老館的な施設、社会参加や生きがい活動の施設としての運営経験というのはどのくらいなのか、あわせてお伺いしたいというふうに思います。

○小林高齢者福祉課長
 今までも直営の段階で声がけしてきたかどうかなんですけれども、こちらについても、適宜そういったことが行われているということは職員のほうからも聞いております。ただ、本当にシステマチックに行われていたかどうかというと、そういう状況はございませんので、もう少し、今回声がけをしていくとしても、どういう形でやっていくかというのは考える必要があるのかなというふうに思っております。

 また、このアクティオでございますけれども、直接、敬老館的な施設としましては、実際現地等を確認させていただいた板橋区の施設がございまして、そちらのほうで2施設ほどございます。そのほかも、いろいろ文化会館とか環境学習センターであるとか、そういったところも多々行われているようでございますので、そういうふうな生涯学習的なものを含めると、すみません、明確に数が幾つという言い方はできないですけれども、かなり経験のほうも持たれているところかなというふうに考えているところでございます。

○小栗委員
 今までもそういう声かけなどをきちんと、こういうシステムでやるということではないけれども、やってきたということですので、やはり、そういう関係の中で、利用者と職員の人たちとの信頼関係の中で、声かけなり、最近どうですかということができるようになっているわけで、やはりそういう関係をつくっていくということがこういう施設の場合もすごく大切ではないかというふうに思います。この点で、民間に任せてしまって、そういうのが逆につくりにくくなる、そういうことになるのではないかという点を私は心配しますし、本来はやはり、きちんと直営でそういうことにも目配りして、何か必要なことがあったら、いろいろな福祉サービスと連携して支えていくような、そういうつながりをつくれる施設にしていくべきではないかというふうに思います。

 それで、今回の募集要項を見ますと、管理運営の基本方針の中に、利用者ニーズ等を把握し、利用者サービスの向上を図るとともに、公の施設として公平な施設運営を行うことという点や、区や関係機関の施策等を把握、理解し、必要な協力や連携を図ることなどが挙げられておりますけれども、本来的にいえば、どういうニーズがあるかとか、関係機関との連携というのは、区が責任を持って取り組んでいくべきことではないかというふうに思いますけれども、その辺はどのように考えているのか。

 それと、今回、指定管理者制度を導入した上で、新たな講座や自主事業をやる場合には受講料を取ってもいいですよと。受講料は事業者の収入になりますよというふうになっていますけれども、そういうことで、どういう利点を考えているのか、お示しいただきたいというふうに思います。

○小林高齢者福祉課長
 関係機関との連携という部分ですけれども、先ほどもちょっと答弁させていただきましたとおり、指定管理者に丸投げするということではなくて、当然、区のほうも連携しながら進めていくという形になります。関係機関との関係では、やはり当初、区が入らないと、なかなかできないという部分もあるというふうに思っています。そういった意味では、例えば、取っかかりの部分あるいは重要な部分で区が介在してというのもあると思いますし、その関係が築き上げていければ、その後は直接指定管理者ということもできると思いますので、いずれにしても、そういった関係機関との連携がスムーズにいけるような形のものを目指しながら進めていきたいというふうに考えております。

 また、自主事業等で講座を行う場合、当然、自主事業という形になれば、区のほうから予算を出さないでという形になりますので、料金を取らないとできないという形になるんですけれども、講座等につきましては、既存の講座の部分をどうしていくかという部分と、新規の講座をまたふやしていこうという部分も考えておりまして、そういった中で、区の予算というか、負担金を使ってやっていく部分もふやそうというふうに考えています。そういったところについては、当然、その負担金でできますので、基本的に無料でやっていただくといった形になります。その負担金を超えて、こちらとしても、できるだけ充実した内容をつくっていただきたいということがございますので、そういった中で、自主事業を区の負担金以外でさらにやっていただくということで、自主事業もできるという形で規定させていただいておりまして、より充実した講座ができていくことを期待して、こういったものを入れているところでございます。

○小栗委員
 今でも敬老館でいろいろな事業が行われています。健康相談とか生き生き体操、書道とか切り絵とか、いろいろな講座があって、こういう今までやっていたのは負担金で大体やると。これ以外にまたやるときは受講料なども取っていいということだと思うんですけれども、例えば、どういうことを受講料を取ってやってもらう事業として想定されているのか、どのくらいの料金で、例えば上限は幾らぐらいですよというふうにするのか、その辺の考え方についてお示しをいただきたいというふうに思います。

 それと、アクティオ株式会社で、先ほど全国で119施設運営しているということが載っていたのを紹介したんですけれども、従業者の数というのを見ますと、役員、社員が55名となっていました。契約スタッフが563名ということで、結局、運営している施設が119あって、そのうち指定管理者でやっているところが67あるのに、社員は55名しかいない。ですから、多くは契約スタッフが回しているという管理の仕方だというふうに思いますけれども、どういう管理運営をここの会社はやっていると区では把握しているのか。結局、正規の社員が配置されない施設が半分以上あると。単純に一人一人配置するとしても、全然足りないという実態については、どのように把握しているのか、あわせて御答弁いただきたいと思います。

○小林高齢者福祉課長
 講座の部分なんですけれども、既存の講座についても、まず見直しも行いながら、継続すべきものは継続していくという形で考えています。それ以外にも、新たに、当然、充実していただきたいということで、それを充実していただく形での負担金というのも想定しておりまして、そういった意味では、負担金で行う館の事業については、今まで以上にふえていくという形になっていくと思っています。それにプラスして、さらに負担金を超えて自主事業もできますよという仕組みにしている形でございます。具体的に、今どの事業が自主事業になってというのはまだわからないところもあるんですけれども、例えば、敬老館を今まで利用されている方というのは、基本的には無料になれているというか、通常今まで無料でやってきましたので、そちらのほうにつきましては、できるだけ負担金のほうでやっていくということが考えられると思います。

 一方で、団塊の世代とか、これまで余り利用されていなかった方、あるいは今後夜間等も実施していくことも考えておりますので、そういった中で、新たな利用者を拡大していくという中で、ちょっと抽象的になっちゃいますけれども、何か魅力的なものを実施するという中で自主事業をやっていくということが考えられるのかなというふうに思っているところでございます。

 それから、職員の人員配置の問題なんですけれども、とりあえず実際の人員の配置につきましては、こちらが提案を受けている中では館長、副館長、職員ということで、常勤の正規職員の方を4名配置するということで計画されています。それに加えて、パートスタッフということで受付のスタッフがついたり、あるいは浴室の受付等の職員がついていくというような形で考えられているところでございます。規模的には、今の体制よりも充実していることで提案いただいているといった内容になっております。

○小栗委員
 受講料については、こういう講座をやりたいので、このくらいの設定でということで、具体的にやる場合には区と相談の上、決めるというふうになるのか、もうお任せで、すごく魅力あるものは5,000円とか1万円とかでもいいですよとか、そういうふうになるのか、その辺の仕組みだけ、もう一度確認をさせていただきたいというふうに思います。

 それと、今度の敬老館の配置計画では、1つの館について正規が4名ですね。今、社員が55名しかいなくて、新たに12人ぐらい正規に雇うというような、とにかく増員して配置するということで考えて提案してきているのか、55名の中で回すのか、その辺はどういう契約なのかというのはきちんと、正規と今お話ありましたけれども、確認をしているということでいいのか。

 私たちはいつも指定管理者制度で問題にしてきたのは、利益を上げようとすれば、どうしても主に人件費を削るというところに目が行きますから、そういう意味で、時間のシフトなどを使って正規ではなくて回していく、そういうやり方が日常化するんじゃないかということで問題にしてきましたし、アクティオ株式会社が受けている今の施設管理の数字を見ると、本当に契約スタッフで回しているという実態が伺えるんですけれども、そういうことではなくて、きちんと正規の職員体制で管理されるというふうに考えていいのかどうか、再度伺いたいというふうに思います。

 それと、最後に、事業候補者の選定結果をさきの委員会でも示していただいていますけれども、この選定結果で、第1次審査で上位3つを選んで2次審査でプレゼンテーションしたということで報告がありました。第1次審査のときに上位になった3社を比べてみますと、収支計画とサービス拡充の提案の欄では、今回選ばれたところが3社の中では一番低い点数になっております。そして、アクティオ株式会社自体は、既に産業会館も指定管理で受託している、そういう実績を持っている会社だということなんですけれども、産業会館自体の指定管理者の評価結果が、ことしの8月に評価委員会が行われた結果が委員会でも報告されておりますけれども、それを見ますと、産業会館の指定管理者であるアクティオグループ、代表者アクティオ株式会社の評価の観点のうち、施設によるサービス提供について、また区の事業や自主事業について、施設の管理について、この3つについては、いずれもB評価という結果になっております。こういう点で、総合の評価としてはA評価ということにはなっておりますけれども、今の産業会館の管理自体に特に問題はないという評価なのか、あわせてお伺いしたいというふうに思います。

○小林高齢者福祉課長
 すみません、講座の金額の話ですけれども、特に当初の段階というのは、やはりいろいろお話をしながら決めていきたいと思っています。区の中で、ほかでも自主事業が行われていますし、当然、区の事業として行われている事例等もございますので、そこから余り逸脱してしまう内容もどうかなということもございますので、まずは相談しながら決定させていただきたいというふうに考えているところでございます。

 こちらの職員のほうなんですけれども、詳細については、今回議決をいただいて決定しないと、なかなか詳細を詰められないという部分があるんですけれども、基本的には、今回こういう提案をいただいていますので、この提案をベースとして、お話をさせていただく。今回についても3年間という期間が確かにあるんですけれども、こちらとしては、やはり職員の方が短期間でやめてしまうとか、そういったことがあっては、先ほど委員からもありましたけれども、本当に人と人、知り合いながらやっていくことが非常に重要なわけですから、そういったことが確実にできるような、長続きするような、任用体系も含めてなのかもしれないですけれども、運営していただきたいと思いますし、そういったことを区としても要望していきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、この評価の部分なんですけれども、まず評価委員会の1次評価のほうで点数が低い部分等ございましたが、全体としては、比較的上位にそれぞれが入っているのもあったんですけれども、例えば収支計画という部分では、この辺、全体としてそれぞれの評価の方の点数のつけ方でいろいろあったかもしれないですが、今回、うちのほうの上限額を出した中で金額を出していただいたんですけれども、やはり結構金額としては高いほうになっているところでございます。そういった部分で、高いからいけないというよりも、こちらとしてもサービスの向上という部分にそれが直結できるかどうかという部分がございましたが、私自身としては金額が高い部分で若干評価を低くした部分がございますが、全体の方の評価の中ではこういったような結果になってしまいました。

 特に、2次審査の中で、1次審査で具体性を欠いている部分があったんですけれども、そういったことが確認できたということで、最終的にここに決定したといったような部分もございます。

 それから、産業会館のほうの細かい一つ一つの状況については、こちらとしましても、どこの事業者かわからんといった形で判定というか、審査していますので、そういった意味では産業会館がこうだから、こうなったとか、そういう形での評価ではないといったことで、御了承いただきたいと思います。

 産業会館のほうの運営自体について問題があるかないかという部分については、所管が違うので、直接的には理解していませんので、御容赦いただきたいと思います。

○小倉高齢者施策推進室長
 産業会館につきましては、やはりアクティオ株式会社がやっているということで、こちらも区民部のほうにお問い合わせさせていただきまして、運営に問題はないという区民部からの回答がございまして、今回これで問題ないだろうということで選定させていただいた次第でございます。

○小栗委員
 今回の選考でも、施設の管理運営業務実績というのが45点満点で、44点ということで、産業会館を受託しているということも、こういう実績の中に入るのかもしれませんし、ほかの、板橋区のところとか、いろいろそういう施設を管理しているということで実績が大きく評価されたという結果で、合計としてはここに決まったということになっているというふうに思いますけれども、そういう点では、受託している実績が大きく評価されるという点では、新規のところは逆にまた出にくいということにもなるのではないか。評価についても、いろいろ工夫が必要ではないかなという感想を持っております。

 いずれにしても、やはり敬老館というのは福祉の施設でもありますし、私も久しぶりに中を見せていただいたんですけれども、利用者が、私が行った時間が余りよくなかったのか、本当に数人だったので、やはりもう少し、いろいろ課題があるなという思いはいたしましたけれども、せっかくの施設ですから、多くの方に利用される施設になっていっていただきたいと思いますし、本当に福祉の拠点としてネットワークの中心になれるような、そういう施設として使われるように望んでいるものですけれども、そういうものを営利企業に運営を任すというのは、やはり問題ではないかという点を指摘して、質問としては終わります。

 ありがとうございました。

○田中(耕)委員
 私からは1点だけ、これも前回、敬老館の指定管理者についての御説明をいただいたときも同様の趣旨の質問をしたかもしれませんので、重複する部分を御容赦いただきたいんですけれども、指定管理者を導入するに当たって、費用の削減効果というのをどのように考えておられるのかというのをお知らせいただきたいと思います。

 たしか、御回答いただいたときは、別に費用を低減するためにやるんじゃない、サービスの多様性だとか充実を図ってやるんだということを御回答いただいた記憶があるんですが、しかし、当然、指定管理者を導入するに当たっては費用の縮減というのも1つ大きなテーマになってくるかと思いますので、その点について、具体的な数字があれば出していただきたいですし、なくても、考え方について提示をお願いいたしたいと思います。お願いします。

○小林高齢者福祉課長
 この費用の削減につきましては、サービスの向上とともに指定管理者導入の中の大きな目的であるというふうに考えております。今回、区のほうで、募集要項の段階で上限額ということで出させてもらった金額があるんですけれども、そちらは、基本的には平成21年度予算の実績等を反映しながらつくっていたものなんですけれども、その額の範囲内ということで、実際は開館日等が今回、たしか五、六十日ぐらいはふえてくるような形になるんですけれども、ほぼ同額の中で、そういったものができるといったことでは、実際に削減の効果はあるのかなと。また、実際御提案いただいた金額は、その上限額より下回っているという形になりますから、そういった意味でも金額的には現状よりも安くできるというのもあると思っています。

 実際に、協定書を締結していく中で、またその費用については、さらに精査していくという形でやっていきたいというふうには思っております。

 以上です。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。

 一応確認で、その上限額と今回提案になった額を、概略を教えていただきたいのと、開館日がふえるというお話がありましたけれども、今現在、休館日は日曜・祝日だと思いますけれども、これが変わるということでしょうか。また、開館時間も、今、午前9時から午後5時だと思いますけれども、当然これも、今後の指定管理者の運営方針等と協議の上で変わっていくんだと思いますけれども、これについても何か方向性というのはもう既に出ているのでしょうか。その点について御回答をお願いいたします。

○小林高齢者福祉課長
 募集要項のほうでは、とりあえず1億2,600万円が上限額という形で出させていただきました。実際、今回提案いただいた金額なんですけれども、こちらについては、若干それを下回るぐらいな金額ということで御理解いただきたいと思います。

 あと、開館日なんですけれども、現状では、委員のおっしゃるように日曜日・祝日が休館日なんですけれども、開館するということで、年末年始以外は開館するといったような形になります。あと、夜間につきましても、まだ毎日ということではございませんけれども、随時その延長等も進めていくということで、現状の提案の中では、例えば1週間の中で1日もしくは2日ぐらい延長を行うといったことが提案されているところでございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 わかりました。

 敬老館ですから、当然、利用者の方に喜んでいただいて、費用面でも少しでも節約できることがあればいいというふうに私は考えてございますので、今後の運営改善をお願いしたいというふうに思います。

 終わります。

○鈴木(幸)委員長
 それでは、質疑を終了いたしましたので、これより採決に入らせていただきます。

〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○小栗委員
 議案第79号、指定管理者の指定について(区立敬老館)に対する反対意見を述べます。

 本議案は、区立の3つの敬老館を指定管理者アクティオ株式会社に指定するものです。日本共産党区議団は、指定管理者制度について、これまでも公の施設の管理を営利企業に開放する制度自体の問題点を指摘してきました。ことし6月の第2回定例会では、敬老館への指定管理者制度導入は、高齢者の健康保持と福祉の増進を図るという施設の理念から逸脱するおそれがあるとして反対しました。

 日本共産党区議団は、敬老館の指定管理者にアクティオ株式会社を指定し、営利企業に運営を任せる本議案に反対いたします。

 以下、その理由を述べます。

 1、08年1月の中央区高齢者生きがいづくり推進検討会報告書によると、敬老館についてのアンケート結果では、認知度は約5割だが、実際の利用者は5%以下となっています。そして、社会参加活動、生きがい活動のコミュニティ拠点としての機能の充実を図る必要があるとしています。今後は、高齢者による自主的な運営を検討するとしており、それならばなおさら、区の直営で区が責任を持って支援する体制が求められています。また、現在、ひとり暮らし高齢者や高齢世帯が増加する中で、地域全体で見守りネットワークの強化を図ることが重要になってきています。介護保険導入以降、自治体は福祉サービスをケアマネジャーなど外部に任せるようになり、高齢者の実態を把握する機能が低下しています。高齢者の命と暮らしを守るため、行政の機能を再構築することこそ求められています。敬老館は、その拠点施設としての役割を果たすことが重要です。職員は、利用者との継続的な関係の中で信頼関係を築き、専門性を持った職員集団としてチームワークを発揮して、さまざまな福祉施策と連携しながら、利用者の生活全体を支えていく視点で活動することが、これからはより一層求められていると考えます。そうした仕事は、全体の奉仕者である公務員こそできる仕事ではないでしょうか。

 2、今回の募集要項を見ると、管理運営の基本方針の中に、利用者のニーズ等を把握し、利用者サービスの向上を図るとともに、公の施設として公平な施設運営を行うこと、区や関係機関の施策等を把握、理解し、必要な協力や連携を図ることなどが挙げられています。健康保持と福祉の増進を図るという施設の設置目的を最大限果たすために、ニーズの把握や関係機関との連携は、本来、区が責任を持って取り組むべきことです。それを指定管理者に丸投げし、新たな講座や自主事業は受講料を徴収し、事業者の収入にするとしています。行政は、主に管理運営を監視する立場となります。民間事業者にとっては、指定管理者制度のもとで運営に携わることになると、指定期間ごとに選考されるので、事業者は継続が保証されず、しかもコスト削減が要求されるため、指定期間に合わせた有期雇用や臨時・短時間の勤務形態など、非正規雇用が常態化し、官製ワーキングプアとして問題になっています。実際、指定管理者に選ばれたアクティオ株式会社は、企業概要を見ると、全国で119施設、うち指定管理者制度では67施設の管理運営を行っていますが、役員、社員は55名、契約スタッフ563名となっています。従業員として働く労働者は、不安定雇用である契約社員が大半を占め、非正規雇用が常態化している実態があります。

 3、今回指定管理者に選ばれたアクティオ株式会社は、候補事業者の選定結果を見ると、上位3事業所の中で基本方針、収支計画、サービス拡充の提案で一番低い点数でした。施設の管理運営等業務実績が45点満点で44点という高得点で、既に受託している実績が大きく評価される評価方式となっています。アクティオは、既に区立産業会館の指定管理者となっていますが、本年8月の指定管理者評価委員会による評価結果では、施設によるサービス提供、事業、施設の管理の3つの観点で、それぞれB評価となっています。結局、本議案は自治体の財産である公の施設で、しかも福祉の分野を担う敬老館が特定の民間企業の営利目的に提供される結果となるものであり、容認できません。

 以上の理由から、議案第79号、指定管理者の指定について(区立敬老館)に対し、反対の態度を表明します。

 以上です。

○鈴木(幸)委員長
 それでは、議案第79号、指定管理者の指定について(区立敬老館)について、起立により採決をいたします。

 本案を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○鈴木(幸)委員長
 起立多数と認めます。——御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 本会議における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(幸)委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 以上で福祉保健委員会を閉会させていただきます。

 ありがとうございました。

(午後2時11分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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