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平成23年 企画総務委員会(11月8日)

1.開会日時

平成23年11月8日(火)

午後1時30分 開会

午後4時33分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(9人)

委員長 増渕 一孝

副委員長 志村 孝美

委員 押田 まり子

委員 高橋 伸治

委員 富永 一

委員 植原 恭子

委員 田中 耕太郎

委員 守本 利雄

議長 石田 英朗

4.出席説明員

(11人)

矢田区長

小泉副区長

斎藤企画部長

黒川企画財政課長

内田副参事(都心再生・計画担当)

島田総務部長

中島総務課長

浅沼職員課長(参事)

平沢防災危機管理室長

高橋防災課長

早川危機管理課長

5.議会局職員

田中議会局長

横山議事係長

武藤書記

岡野書記

6.議題

  • 企画・総務及び財政の調査について

(午後1時30分 開会)

○増渕委員長
 それでは、企画総務委員会を開会いたします。

 本日、理事者報告の関係で企画部副参事、防災課長及び危機管理課長が出席しますので、御了承願います。

 また、過日の行政視察の実施に当たりましては、所期の目的を十分果たすことができたと思いますので、今後の施策の参考になればと考えています。なお、内容につきましては、第四回定例会での委員長報告で報告させていただきたいと存じます。

 それでは、理事者報告をお願いいたします。

○斎藤企画部長

 1 第4回新しい築地をつくる会の実施結果について(資料1)

 2 市場移転後の築地地区のまちづくりに関する東京都への要望(資料2)

 3 平成23年度中央区「行政評価」(資料3)

○島田総務部長

 4 平成23年度第四回区議会定例会提出予定議案(件名・説明)(資料4)

 5 平成23年特別区人事委員会等勧告概要について(資料5)

○平沢防災危機管理室長

 6 平成23年度防災危機管理センター訓練及び災害対策本部運営訓練の実施について(資料6)

以上6件報告

○増渕委員長
 ありがとうございました。

 発言の時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻、午後2時8分でございます。自民党さん48分、公明党さん27分、みんなの党さん27分、日本共産党さん27分、民主党区民クラブさん27分となっております。

 それでは、理事者報告に対する質問に入ります。

 発言を願います。

○押田委員
 私からは、1点だけ質問させていただきます。

 議案で指定管理者の指定についてというのが9件出てきて、この内容については各部署にわたるものですから、今、議案で出てきているだけなので、質問は避けるんですけれども、区の行政が今いろいろなことをやっていく上に指定管理者の制度というのはとても大きな割合を占めてくると思うんですよ。時間的な問題とか、さまざまなサービスの問題、区民ニーズも多様化してきていますから、そういう問題を含めても、指定管理者の制度はとても大事な部分になってくると思うんです。

 私は、指定管理者によってサービスが向上したりとか、そういうことを評価する側ということの上で御質問するんですけれども、例えば、これまでいろいろな形で指定管理者が出てきましたよね。その中で、直営のときとまた違って、こんな評価があるんだよとか、問題点があっては困るんだけれども、あったら、こんなふうになっているとか、漠然としたお尋ねで大変恐縮なんですが、少しその変化。同じだったら、しなくていいわけですからね。直営と変わって、こんなところがあるんだよという問題があれば、お聞かせいただきたいなと思うんですが、よろしくお願いします。

○中島総務課長
 指定管理者制度につきましては、平成15年の地方自治法の改正によって全国的に導入された制度でございます。第2次行革大綱の検討が平成16年当時から始まっておりまして、その中で、やはり区政運営、特に区民サービスに直結する公の施設の管理をどのようにしていくべきだろうかというのが、実は第2次行革大綱の検討の一つの柱でございました。そうした中で、やはり区民サービスの向上とスリムな行政組織、経費の問題等々ある中で、平成15年に地方自治法の改正で導入された指定管理者制度をどのようにしたら中央区で活用していけるんだろうかと、そういった検討をしてまいりました。その後、平成17年はたしか2つでございましたけれども、それ以降、順次、今までの業務委託から指定管理者制度に切りかえて、あるいは区の直営施設から指定管理者制度に切りかえて、この制度を運用してまいりました。

 評価、それからメリット等とのことでございます。

 私どもは、指定管理者制度というのは区の側だけではなくて、事業を、請け負うという言葉は適切ではないかもしれません。事業を担っていただく民間あるいはさまざまな団体が自主性を発揮して、自分のアイデアを区に提供して区民サービスにつなげていくというのが1つ大きなポイントであろうというふうに考えております。現実的に、指定管理者の選定の経緯の中でも、さまざまな事業者からの提案を評価したりとか、そうした中で、当然地域の中に施設があるわけでございますので、地域の中で、その施設運営の中で指定管理者がどういうことをやっていけるのか、そんなことも評価の中に入れながら選定をして、議会の御承認を得てやってきているわけでございます。今まで5年以上の経過があるわけでございますが、その中で、各事業者の自主的な自主事業が評判を呼んだりとか、その地域の中で一定受け入れられてきているものもあるのではないか。もちろんのことながら、施設として、やはり直接窓口でございますので、そうした中でサービスの向上も図られているのではないか。

 平成21年度に個別外部監査で指定管理者制度を取り上げました。私どもとしても、指定管理者の導入の中で、それが本当にどうであったのかということを検証したいという思いもあって、個別外部監査で実施をしたわけでございます。監査の結果では、細かい指摘事項はいろいろとございましたが、結論としましては、区民サービスの向上と、それから経費の節減が図られていると。こうしたことを外部の監査人のほうから言っていただきましたので、意を強くしたというところでございます。

 この制度は、公の施設を任せればいいというわけではなくて、区の行政責任を果たしつつ、その中でサービスの向上を図っていくという中で、今後も、この制度をしっかりと運用していきたい、こんなふうに考えております。

○押田委員
 御丁寧に説明いただいてありがとうございます。

 何でこんな質問をしたかというと、ヴィラ本栖とか銀座ブロッサムであるとか、そういうところに指定管理者が入っても、区民の人は余り自分に直接関係ないから、指定管理者になったねぐらいで、指定管理者自体も区民の中ではわかっていないところがあって、自分の身近なところ、接するところがそうなると、いろいろ無用な評判が来たり、不安になったりするところもあるわけね。区民館なんかは最初のとき、そうだったんですけれども、いきなりカードをつくってくださいとか、町会長さんたちはいろいろなことを言われちゃって、今までと全く違うことになるのかと思っておろおろしたり、そういう経験があって、ただ、今になってみると、前より随分サービスがよくなったと。ごめんね。直営が悪いということじゃないのよ。そうじゃなくて、サービスがよくなったねという評判も随分あるんですよ。融通もきかせてくれるしと。

 だから、私が思っているのは、これからも、自分のところのお話をしてはいけないんだけれども、いろいろな建てかえの問題とかで児童館もそうなるんじゃないかとか、いろいろな話が出てくるんですよ。そうすると、まちってとても不安になるの。指定管理者が何だかもわからない。今までのと全く変わっちゃうんじゃないのとか、いろいろなことを聞かれるけれども、私もそこまでの詳しい説明もできないし、だれかに説明してもらおうかというところになるんだけれども、これからいろいろな形でそういう密着した、区民館とかいろいろなところができるのであれば、それに対して行政がやはりその辺を、こういうふうにしても、こんなふうに変わらないんですよ、変わるところはこんなふうによく変わりますよとか、ちょっと問題のことがあるかもしれないと、正直にまちに説明をしてあげてほしいなと思うんだけれども、その辺について今後の取り組みはどうなんだろうか。指定管理者については、わかっていないゆえの不安というのが随分地域にあるような気がするんですけれども、その辺、今後の取り組み方を教えていただけますか。

○中島総務課長
 指定管理者制度というと、言葉もかたくて難しいですし、区の施設を公の施設の管理なんていうと、ますます難しくなってきて、私どもとしても、上手にどうやって説明していいかというのはなかなか悩むところでございます。ただ、委員の御指摘のように、施設の管理がどういうふうになるのかということを区民の皆様にきちんとわかっていただくということは大事なことだろうと思います。先ほど区民館の例をお出しいただきましたけれども、最初はちょっと戸惑いがあったけれども、結果としては、なるほど、よくわかったというふうになっていただけるように、これからも説明をして御理解をいただくような努力というのが必要かと存じます。

○押田委員
 ありがとうございました。

 区民館のときもそうだったんだけれども、区から来て説明とかというのではなくて、そこに入る人たちが、町会長さんたち、実はこうなんです、ああなんですという説明だったのね。そうすると、今までと何でこんな変わっちゃうのみたいなところが起こったわけですよ。だから、これから先、やはり一番身近なところで指定管理者になるので、今おっしゃったように説明が難しいといいながらも、指定管理者制度にするなら、わからない人には説明してあげる責任が行政はあるわけですから、今後ともそういうところを丁寧にしてくださって、地域に無用な心配とか不安が起きないように、この制度を成功させたいと思うのであれば、その努力をしていただきたいなと思うので、お願いして、私の質問を終わります。

○高橋委員
 行政評価と、それから防災の関係でお聞きしたいと思います。

 行政評価に入る前に、中央区は事業部制予算をとっていますよね。まず、事業部制予算のメリットとデメリットを教えていただきたいと思います。

○黒川企画財政課長
 本区の予算編成でございますけれども、予算書上はそれぞれの目的別予算ということで編成をしておりまして、一般会計で申し上げますと、そのうち約30%、いわゆるフレーム予算方式ということで、各事業部において経常的な事業を見直しをする中で、各部の創意、主体性を生かしていこうというような取り組みをしているところでございます。これによりまして、行政評価を今回御報告させていただいておりますけれども、こういった作業を通じまして、ふだん現場で取り組んでいる事業の効果ですとか今後のあり方といったものを振り返る機会を持ちながら、次年度の予算編成に反映させていただいているというような理解をしております。

○高橋委員
 そこで、先ほど例えば男女共同参画の説明がありましたけれども、実際に、全体を見ると、100項目以上の事業評価の中で見直しというのは5項目なんですね。その割には課題というのが物すごくあって、そうでしょ。課題というのが物すごくあるわけですよ。実際には予算編成の段階では課題、マイナス、今までの施策ということで新規施策が出てくるわけでしょ、逆に言えば。そうですよね。そうでなければ、予算要望だけがどんどん大きくなっていって、結局は予算がつかないからできませんという話しか出てこないでしょう、今のこの形だとね。本当にそれでいいのかどうかというのをお聞きしたいと思っているんですよ。

 実際に、これを見る限りでは、新規というか、課題に挙げたものについてはかなりいいこともたくさん書いてありますし、当然だと思うこともたくさんありますけれども、これを予算化するためには、何かの事業を削らない限り、なかなか予算が出てこないと思うんですよ、実際にね。

 インフレ時代で無尽蔵に予算が大きくなるという時代だったらいいですよ。これからは、やはりそうでないわけでしょう。例えば、法人税だってこれから上がってくるかどうかわからない、住民税だって落ちる可能性があるという中で、事業評価の中で新しい予算をつくるということになれば、今までの施策を合理的に削っていきながら新しい課題に対応していくというふうにならなかったら、おかしくないですか。その辺について、いかがですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 事務事業評価は、本来はスクラップ・アンド・ビルドという視点を持ってすべきという御質問かと受けとめましたけれども、そもそも事務事業評価は、区が行うすべての事業を5カ年かけまして点検をするというところを、まず主眼としているところでございます。委員御指摘のとおり無駄を省くとかスクラップをするという視点はもちろん大切でございますけれども、一方で、事業それぞれの意義を確認するとか、目的について薄れていないか、そういったことを確認するという意味も含めておるものというふうに考えてございます。

 ですので、例えば利用実績の少ないような事業につきまして、その原因を究明するとか、あるいは区としての宣伝あるいはPRが不足しているのではないかとか、そのような視点で、より改善ができないものだろうかといったようなことを、まず第一にやるものでございまして、そういう意味では、この評価ですべてスクラップが完結をするということではなくて、スクラップについては、そういった努力も含めて、その年の予算査定の段階、あるいは次の年の前年の評価を踏まえた予算への反映、あるいは行政・事務事業評価といったところで判断をしていくべきものと思いまして、ある程度継続してスクラップ・アンド・ビルドについては反映をしてくるものかなというふうに考えてございます。

 以上です。

○高橋委員
 そうだとすれば、継続という意味が、どこまでの範囲が一般継続という形の意味、そのままやるということも一般継続だし、修正をしながらやるということも、これは充実なんじゃないんですか。修正をしながら新しいものにしていくというのは、充実なんじゃないんですか。継続というのが圧倒的に多いですから、逆に言うと、そのまま進めるという形にしか我々にとっては受け取れないんですよ。だから、その辺、どこまでの範囲が継続なのか、どこからが充実なのか、その辺の基準というのは何かあるんでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 すみません。継続の私の先ほど使いました言葉が少し違ったのかもしれないんですけれども、継続というのは、問題意識を行政評価とか、あるいは予算査定を通じて継続をしていくという意味でお話ししていることでございまして、この行政評価における継続というのは、一定のルールで、この時点で判断をしましょうというルールの中での、この時点での判断を継続としているということでございます。その理由につきましては、各評価表に書いているところでございまして、そういった理由から、この時点では継続あるいはこの時点で見直しをするという判断をするものでございます。

 ただ、継続と掲げまして事業を一たん継続と判断したものにつきましても、企画部あるいは事業部とで意見交換をした中での問題意識というのは引き継いでいくものでございまして、翌年あるいはその翌々年の事業実績などを見ながら見直しの必要性を判断していくという作業を繰り返してございます。

 以上です。

○高橋委員
 そうすると、例えば課題の部分については、今の状況の中で予算化するまでは、まだまだ先よという話ですよね。でも、急いでやらなきゃいけない部分というのは結構たくさんあって、その辺をどうするのかというのは、本当に予算化のほうできっちりとした考え方がないと、予算だけ膨大になっちゃって、結局ことしはやりたいんだけれども、予算がつかなかったという形になりかねないと思いますので、その辺はぜひ御考慮をいただきたいというふうに思っています。

 では、防災のほうに移りますけれども、ロールプレイングをやるということですけれども、実際にこの前提条件、例えばこの中で情報収集ということがあって、情報収集・情報発信という話がありましたけれども、電気が消えるということを大前提にすれば、今の皆さんの机の上にある固定電話は一切使えないということになりますよね。そうすると、無線電話しかないという状況の中で情報収集をやり、情報発信をしていくということになるわけです。そうですよね。その部分が一番大きな問題なんですよ。皆さんの机の上にある電話は使えない。極端なことを言えば、各家庭にある電話もほとんど使えない。そういう中で、2時間から4時間以内にきっちりとした初動態勢をつくるというふうに書いてあるわけです。そのための訓練だというふうに書いてあるんです。

 このことについてだけ考えれば、電気が消えるか消えないかというのは一番大きな前提条件になるわけですよ。その辺をどう考えているのかお聞きしたいと思います。無線電話だけで本当に地域から情報を収集し、区から情報を的確に防災拠点や地域に流すことができるのか、この辺いかがでしょうか。

○早川危機管理課長
 ただいま委員御指摘の災害対策本部運営訓練の電気がない状態での訓練の内容でございます。

 こちらにつきましては、通常、毎年実施しております図上訓練ということで8階の大会議室で各災対本部が寄り集まって訓練をしているものでございます。今回の訓練想定につきましては、委員御指摘のとおり電気がない状態というところで実施するわけですが、今のところ、こちらの訓練につきましては、紙で情報を伝達するということを実際にどれだけできるのかというところを訓練するということで考えております。

 具体的な訓練内容につきましては、業務委託を予定しておりまして、詳細につきましては、そちらの委託業者と今の条件をもとに詳細を詰めた上で実施したいと考えてございます。

 以上です。

○高橋委員
 それを聞いているんじゃなくて、区のインフラですよ。逆に言うと、防災に関しての区のインフラが整っているかどうかという話なんですよ。紙ベースでと言いますけれども、実際に庁内だけのことを考えれば紙ベースで行ったり来たりはできると思います。でも、さっき言ったように、これに書いてあるとおり情報収集をするということになれば、各地域から防災拠点に、それから防災拠点と区の災対本部に、この行き来があるわけでしょう。当然そうですよね。それを、固定電話がなくて無線電話だけで、回線も当然限られていますよね、無線電話だと。そうすると、それを中央区全域、狭いようですごく広いですよね。そこから情報を収集して、ある程度の方向づけをして情報発信をする、これが4時間以内にできるかどうかということなんですよ。今のインフラ状況でいうと、私はかなり難しいと思っているんですが、その辺いかがでしょうか。

○平沢防災危機管理室長
 電気が途絶した場合の委員からの御指摘でございますが、おっしゃるとおり災対本部運営訓練につきましては、電気が途絶したという前提で情報収集伝達につきましても、既存の無線設備を使って行うということでございまして、伝達部分につきましては、紙ベースに落としまして各拠点に配布するような方法で考えているところでございますし、また区の施設、ライフラインが途絶したということで、本庁8階まで、これにつきましても、職員の移動につきましてはエレベーターがとまっているということで階段を行くようなことで、電気が途絶したという想定に実際にやってみようということで、そこで生じた課題につきまして、また新たに検討するということで、今のところ考えているところでございます。

○高橋委員
 では、具体的にお聞きをしますと、例えば各町会、各地域から防災拠点への情報収集はどういう形でやられるんですか。これをスピーディーになんて言ったって、そんなに簡単に上がってきませんよね。全体の情報が上がってきてから災対本部に連絡をするのか、それとも一つ一つのものが上がってきた段階で災対本部に連絡をするのか。19の防災拠点といっても、さっき言ったように無線電話の数は限られているわけですから、その中で処理をすることは本当に可能なんですか。

○早川危機管理課長
 訓練の一つとしまして、今回、人員編成訓練としまして、7時に発災という想定で、臨時非常配備職員が自宅のほうから各防災拠点に徒歩で参集することになってございます。臨時非常配備職員、リーダーを予定しておりますけれども、このリーダーが各防災拠点の地域防災無線を使って被害状況を本区のほうに連絡をするという訓練の実施を考えております。

 こちらにつきましては、すべての拠点で実施する予定でございますので、場合によっては無線が混乱するのではないか、そうしたときにはファクス等で代替の連絡手段が必要ではないかとか、その辺の訓練を実際、時間を合わせて訓練をしてみようというものでございます。

○高橋委員
 ある面では何回聞いても堂々巡りだと思いますけれども、私は、逆に言うと、防災拠点に地域から情報が上がってくるという体制もまだできていないわけですよね。だれかが報告に来ない限りは、ないわけですから、例えば防災拠点の中で幾つかの無線機があって、その無線機を持って職員が外に出て全部を見てといったら、そんな短い時間に何かができるという方向でもないし、かといって一般の人から無線が入るということもないですよね。だから、そういう前提条件が、電気が消えるというのは、この電気が消えるということではなくて、今使っている通信システムが使えないということが大前提なんですよね。そういうことを考えてロールプレイングをやるのと、そうじゃなくて今の体制で十分だと思ってロールプレイングをやるのと、全然その結果が違ってきますので、ぜひその辺のことは、きょうは区長も副区長さんもいらっしゃいますので、御配慮をしていただいてロールプレイングを進めていただければありがたいと思います。

 よろしくお願い申し上げて、質問を終わります。

○富永委員
 築地の問題に関して、少し聞かせていただきます。

 先日、第4回の新しい築地をつくる会を傍聴いたしましたけれども、なかなか現場の細かい声を伝え切れていないというのが実感としてありまして、私自身、場外とか場内、あちこちの商店で話を聞きましたけれども、あと3年後には移転という方向性が示されているにもかかわらず、情報の伝わり方とか移転とか再生に対しての考え方に物すごく温度差があるんです。先日の新しい築地をつくる会でも、ある町会長さんがおっしゃっておりましたけれども、やはり向こうが動き始めてから新しい店舗でこちらをというのでは遅いのであって、リレーと全く同じで、途中、もう後ろが見えてきたときから走り始めるバトンワークが今回一番大事だと思うんです。

 そういうことを考えると、約3年後、平成26年度末に向こうが開業するというのであれば、その1年ぐらい前から新しい築地のある程度の形というのがつくられていないと、それから先がうまく進まないんじゃないかと思うんですけれども、いろいろなところで話を聞いていると、あそこの駐車場のところに仮店舗ができるらしいよとか、いや、それも難しいんじゃないか、はたまた本当に移転するのかというような、いろいろな声が聞こえてきます。

 先ほどの話から、1年ぐらい前から準備ということを考えると、あと2年ほどしか残っていないと思うんですけれども、残された2年の中で新しい築地再生をしていくのに当たって、施設の青写真とか、ある程度のものというのは今もうでき上がっているんでしょうか、教えてください。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 委員お話しの市場移転の前後のリレーワークといいますか、そういったことが非常に大事だということで、今回、東京都に要望書を出させていただいているところでございます。その要望書の中でも触れていますとおり、リレーワークというのは区としても、まず平成26年度の移転というのを大前提としまして、少なくともその半年ぐらい前には区有地を使う形で鮮魚マーケットが仮営業できるような施設をつくりたいというふうに考えてございます。青写真というのは、現在も並行して場外の関係の方々と議論しているところでございますけれども、今後、意見を伺いながら並行して詰めていきたいというふうに考えてございます。

 また、移転後につきましては、東京都に要望を出していますとおり、駐車場をお借りして暫定営業的なものができないかというふうに考えているところでございまして、こちらにつきましては、東京都の協議の状況を整えながら青写真を描いていきたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○富永委員
 ありがとうございます。

 今、場外と話を進めているという話があったんですけれども、鮮魚のきちんとした買い出しができる施設ということであれば、場外ももちろんそうなんですけれども、やはり場内の、我々みたいな飲食店の業者が今後買い出しできる機能というのをいかに整備してもらえるかというのが物すごく重要な課題になるんです。話の中で、私も前から言っておりますけれども、鮮魚マーケットやにぎわい施設という言葉遣いがどうしても観光客をイメージしているように聞こえてしまうんです。

 新しい施設を、仮店舗にせよ、整備するにせよ、大体どういうような中のつくり込みをしていくかというのは、やはり細かい現場の人たちの意見を生かしていかないとだめだと思うんですけれども、そういうところのコミュニケーションというのはとれているんでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 鮮魚マーケットという言い方で固定をしているわけではございませんけれども、とにかく区といたしましては、築地で扱ってこられた品物が、プロの方々が評価をされる品物が引き続きあの場所に届くという状況をつくらねばいけないというふうに考えてございます。それにどういう施設が必要なのかというところにつきましては、場外の方々や新しい築地をつくる会などでも御意見をいただいているところでございますけれども、委員おっしゃる肝心の御商売をされるであろう方々のお声というのは、現在、区としては、まず築地で現在品物を取り扱っていらっしゃる仲卸の方々であろうというふうに想定するわけでございますけれども、組合が移転をめぐる合意形成をめぐって、今、合意形成の渦中でいらっしゃるところを踏まえますと、組織だって御意見を伺っているということは、現在はしておりません。

 しかしながら、平成26年度移転ということが確定をしている状況を踏まえて、例えば執行部の方に個別の御説明をさせていただいたり、あるいは移転後の中央区の構想についてどうなっているのか知りたいという個別の御照会というのは多く受けるわけでございまして、そういう中で仲卸の方々と意見交換というのはさせていただいているところでございます。

 以上です。

○富永委員
 ありがとうございます。

 本当に物すごくデリケートで難しい問題だと思うんですけれども、やはり一番肝心なことは、今、世界に誇るあれだけの機能を持った市場なので、今後それをどう再生していくかということを考えますと、やはり現場を知らないところでの設計から施工をして、ではそこでやってくださいよということではなく、今までやってこられた方たちは長年、何十年も築地の中で商売をされているわけですから、その方たちの意見を少しでも聞き入れながら、どうやったらあそこで今までと同じような形のことができるか、きちっと現場の声を聞いた上で、再生に向けて頑張っていただけたらということを要望いたしまして、終わります。

 ありがとうございました。

○植原委員
 それでは、私のほうは資料3の中央区行政評価について、1つは男女共同参画と、もう一つは防災危機管理について幾つか質問させていただきたいと思います。

 まず、男女共同参画なんですが、ページで申しますと20ページ、先ほど総務部長さんのほうから御説明がありましたが、20ページのところで何点か御質問させていただきます。

 この中で、施策の体系別評価ということで、施策3の地域や職場でチャレンジできる環境整備ということで、女性の再就職を支援する就労セミナーについての御報告もありました。事後調査から講座終了後少なくとも3名が就職したということで御報告がありましたけれども、これについて、今、女性だけではなくて社会全体が就労とか、雇用する側もさまざまな課題を抱えて大変な時代であることは十分に、皆さんも同じ考えだと思いますけれども、あえてまたここで女性の就労について支援をしていくという、区としてのその位置づけについて改めてお伺いをさせていただきたいと思います。

 あと、細かいことですが、この3名の方がどういう状況の方なのか、例えば子育て世代の方で託児サービスを利用しながらいらっしゃったのか、それとも年代もかなり、60歳代と幅が出たとここにございますが、その辺の状況についてお示しいただきたいと思います。

 それから、もう1点は、DVの関係ですけれども、女性に対する暴力を根絶していくということで取り組んでいらっしゃると思います。今回はホームページ等でもトップで、DVの相談等も御案内したり、また先ほどありました高校生に対するデートDVのチラシ等で呼びかけたりということで、そういう効果もあって相談件数がふえているということであります。体制づくりが必要だとありますけれども、前にもお訴えをさせていただいておりますが、中央区として被害者に対するシェルターの確保等はどのようにお考えなのか、改めて教えていただきたいと思います。

 それから、次に、防災の関係です。

 防災の関係は、きょうの行政評価を拝見させていただき、また先ほどの御質問にもありましたけれども、これから訓練等も行っていくということで、この評価の課題とか、その辺と連動して、いろいろと区の課題をその中に取り込みながら施策をさらに充実といいますか、とっていらっしゃるなということで一定の評価をいたします。

 その上でお聞きをいたしますが、まず1つは、31ページのところですけれども、施策の課題ということで、5番の施策の課題の施策1の最後のところですけれども、東日本大震災の教訓を踏まえ、区民への情報の伝達手段である防災行政無線の難聴問題の解決に向けた対策が必要であると、ここでは課題として載せられておりますが、これは区として対応してくださって、その補完する一つの施策として緊急告知ラジオも実施をしていただきましたが、大変申込者が多いということで、きのうホームページのほうでは一たん受付のほうは中止というような御案内もありました。

 これについて、それは理解はいたしますけれども、よくよく考えてみますと、9月の議会の中で予算づけもされて、11月1日に実施をされて、わずか1週間でこの事業が中断するような、お申し込みになった方は必ずお届けしますよということはお聞きしておりますし、これから次年度に向けてきちんと考えていますということはお聞きしておりますので、理解はしておりますが、ただ、区民の視点からいいますと、やはり危機意識というものが区民と行政の意識の差というものが隔たりがありますねということで、そういう厳しい御指摘もいただきました。これについて、区としてのお考えといいますか、これはいたし方ないことで、こういう手段をとらなければいけなかったかと思いますが、施策の課題のところで行政無線のことが載っていましたので、関連してお聞きしたいと思います。

 それから、防災対策のもう一点は、いわゆる女性の視点からの防災対策ということで、平成24年度中の早い時期に地域防災計画等、また同時に、学校のほうの危機管理マニュアルのほうも見直しをされているというふうに伺っております。また、さまざまな課題があって、障害者の福祉避難所の課題とか障害者に対する災害時の体制というものが不十分でまだまだ課題がたくさんあるとか、さまざまなことを、この議会でも、またいろいろなイベントの中でも、地域の中でもお聞きをしておりますが、これを改善といいますか、丁寧に区として計画を策定といいますか、見直していくのは、避難生活といっても、やはり生活ですから、生活に一番身近な女性の視点というのは、母子の関係だけではなくて、障害者や高齢者、さまざまなところに視点が行き届くものだと私は思います。

 そういう意味で、男女共同参画という視点からも、昨年ですか、ブーケ21のほうでも御紹介されておりましたけれども、中央区としても、「女性の視点で考える防災対策」ということで、危機管理教育研究所代表の国崎信江さんに聞くということでブーケ21にも御紹介をされておりました。この中でも、やはり家庭を預かる主婦、母親の立場から考える日常生活に即した防災対策が重要だということでございました。

 こういうことも踏まえまして、もうちょっと妊婦や小さいお子さん、乳幼児に対する、ある程度ガイドラインみたいなものはあるかもしれませんが、さらに全般にわたり、重ねて言いますが、障害者、高齢者にもこれは通じるものだと思いますので、男女共同参画の担当課との調整とか、また女性の視点から見た防災対策、その辺の強化を区としてもしていただきたいなというふうに思いますが、それについてお考えをお示しください。よろしくお願いいたします。

○中島総務課長
 私のほうから、男女共同参画にかかわる点についてお答えします。

 再就職支援ということで、今現在、行動計画に基づいて取り組んでいるところでございます。この事業の位置づけといいましょうか、考え方といいますのは、やはり雇用における男女の機会均等とか働く場の確保とか、昨今、厳しい雇用情勢ということも言われておりますが、一方で有効求人も相当多いという中で働きたいという女性あるいは妊娠、出産の関係で一たん職を離れた女性は現に多数いらっしゃるわけですが、そうした方が再度仕事を見つける際に、もちろんハローワーク等でもそうした支援があるわけでございますが、区といたしましては、就職のテクニック的なところというのは結構大きゅうございまして、例えば履歴書の書き方だとか面接の受け方だとか、そういったところから始まりまして、再就職の心構えとか御自身のお気持ちが実際に就職に結びつくような、そうした支援をしたいというふうに考えてございます。再就職支援講座、これはさまざまな講座、項目を立てて、いろいろな面から再就職の支援を行っているところでございます。

 なお、記載のありました講座終了後、少なくとも3名ということでございますが、女性センターのほうに就職がかなった方からお礼の手紙をいただいたのが3件というのが実情でございます。なかなかその後の受講者の全体的なフォローアップというところまでにまだ至っておりませんが、そうした状況だということで御理解いただきたいと思います。

 なお、お手紙の中では、私も拝見しましたけれども、たしか事務所関係ですとか流通関係ですとか、そういったところへの就職ができたというお手紙をちょうだいしているところでございます。

 それから、DVの関係でございます。

 委員から御紹介いただきましたとおり、ブーケ21の中でも大きな柱として定期的に取り組んでいるわけでございまして、東京都の女性センターというところ、大きな施設で非常に重要な役割を担っている施設の方とお話しする機会がございますが、DVというのはやはり親から子に連鎖するということを専門家の方がおっしゃっておりました。そうしたことから、やはり若い方、要するに今、デートDVという話がありましたけれども、そうしたところからもDVを根絶する取り組みが必要だということで、若いうちからそうしたことに対する理解ということで取り組んでいるものでございます。

 言葉が事象をつくるというわけではございませんが、やはりDVというのが社会的に通用する言葉になったということがあって、それが言葉として確立することによって、今まで明らかでなかったものが、これがDVなんだというふうに受けとめられる向きがございます。そうした中で、昨今の相談等の件数がふえているというふうに認識しているところでございます。

 なお、シェルターでございますが、これについては、今現在、区でもって独自にシェルターというところまでは、まだたどり着けておりません。先ほど申し上げました東京都の施設と緊密な連携をとりながら、子供の関係等々ございますので、そういった緊密な関係のもとに、そうした施設をお願いしつつ対応しているところでございます。

 私からは以上です。

○早川危機管理課長
 緊急告知ラジオについての危機意識が足りないのではないかという御質問についてですけれども、正直、我々もこれだけの反響があるというのは思っておりませんでした。今年度に予定しておりました2,000台につきましては、先ほど委員申されたとおり9月の補正予算だったこと、それから急務で計上させていただいたこと、また他の22区でも実施していない事業だというところもありまして、正直、我々としても手探りの部分が多かったということは認識しております。

 また、あわせまして、マンション等への1棟ごとの導入ということも事業化させていただいたところではございますが、マンションにお住まいの方々につきましても、個別のラジオが災害時には携帯できるという簡易なものであったこともあるかとも思いますが、それぞれの個人の方でラジオが欲しいというような声も多々お受けしているところでございまして、そういったことから、結果的にラジオの配布台数というものが大幅に増加したものかというふうに認識しております。今回、1週間足らずで締めてしまうような形になってしまったことは、我々としてもとても区民の方に対しては申しわけなく思っておりまして、こういった状況を正確につかんだ上で、今後につきましては、また体制も含めて改めて検討していきたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○平沢防災危機管理室長
 女性の視点からの防災に対するということで、委員から防災計画の見直し、それから学校危機管理マニュアル、障害者への対応、福祉的な援助、対応等々御意見いただきましたけれども、私もブーケ21の講演会の、「女性の視点で考える防災対策」ということで、実際、被災地の避難所ではプライバシーが十分確保できないという中で、やはり衆人環視の中でなかなか着がえもできないというところで幾つか、間仕切り等の指摘もございましたけれども、そういうものにつきまして私どもも十分配慮してございまして、今回の訓練で間仕切り等を配備しているところでございますが、まだまだ至らないところもございます。障害者につきましては、各拠点におきまして、一般避難者用とは別に居室も確保してございますが、まだその詳細な管理・運用等につきましても、まだまだ女性の視点というのは必要かと存じます。今後、そういったことを踏まえまして、十分対処してまいりたいと存じます。

 以上でございます。

○植原委員
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 はじめに、男女共同参画の関係は、就労相談、実績とかといっても個別に後で調査といってもできることではありませんし、向こうからお礼のお手紙をいただいたということで掌握なさった件数ということですので、本当に地道といいますか、今、本当に初歩的な段階での支援ということで、履歴書の書き方とか、そういうことで事業をしてくださっているということですが、大変地道な事業であると思いますが、引き続きさらに充実を目指して、ぜひお願いしたいと思います。

 それから、あとDVの関係ですけれども、区が独自のシェルター、これはいろいろな課題、状況等、内容等にも、逆に中央区だとよくないとか、中央区で受けた相談を中央区というのは、一般的にはおかしいというか、考えなくてはいけない問題でもありますけれども、今、東京都の女性センターを中心として事業、いろいろな御相談、また必要があれば警察等、関係機関との連携等も迅速に対応してくださっていると認識しておりますけれども、ただ、やはりシェルターの確保については、過去の議会でも会派を問わず要望等も何回かあったと思いますし、また改めて区としてもその辺の実現といいますか、探って御努力をお願いしたいと要望させていただきます。

 それから、防災の関係ですけれども、緊急告知ラジオのことでは、まさに他区にはないことを迅速に事業としてやってくださったということでは区民の方も大変喜ばれておりましたし、感謝いたしております。また、私も連日、見ましたけれども、大変な行列で、職員の方も本当にいっぱい応援部隊もいらっしゃって、朝から晩まで休みなく対応してくださっている様子を見まして、本当に大変ですけれども、お一人お一人丁寧にいろいろと御説明もしてくださっていましたし、ありがたいなという思いで見させていただきました。

 これから前向きに、またさらに、どうして2,000台だったのかなという疑問は、ずっとあるわけなんですけれども、そこはもう申し上げませんけれども、皆さんも全国の自治体の先例をいろいろ研究なさって、このたびの緊急告知ラジオの事業をなされたと思いますけれども、茨城県の大洗町では東海村の臨界事故を教訓として、あそこはラジオというより個別の受信機を貸与という形で全家庭と全事業所に町がお渡ししたと。それがあったために、あれだけの大津波でも一人の死者も出さなかったということでお聞きをしました。

 個別の受信機、中央区が行っているラジオとは少しまた形態も、地域性も違うと思いますので、そういう例もお聞きしまして、やはりできれば皆さん来ている方たちを見ると、うちも、うちもという感じで、ちょっとお話しすると、それはいいことなので、ラジオは今まで聞いたことがないけれども、それはぜひ申し込みに行きたいという声が、お話しした方、ほぼ100%の区民の方はそういう反応でしたので、これはきっと2,000台では足りないのではないかなと思っておりましたが、そのとおりになったのかなと思います。そういう意味で、区民の方から、区のそういう意識が、行政とは少し違ったんじゃないですかというような厳しい御指摘をいただいたわけなんですけれども、今の御説明もありましたので、またその辺もしっかり区として前向きにとらえていただいて、対応策をお考えいただきたいと要望させていただきます。

 それから、女性の視点でということは、一般質問でも会派のほうで御提案をさせていただいておりますし、また、区としても、今、いろいろな部門での対策の講じ方というのはさまざまな工夫も必要ですし、本当にきめ細かな、特に障害者に対する対応とか、赤ちゃんとか高齢者に対しても、震災を受けてのさまざま、聞き取りはもう当然区として庁舎全体としては、もう既に各部から終わっていることと思いますけれども、その根底に女性の視点というものをぜひ受けて、丁寧な対策、また計画の見直しの中で生かしていただければいいなと思います。それは要望させていただきます。

 それで、東京都は、これは平成19年でしょうか、区のほうも御承知だと思いますが、「妊産婦・乳幼児を守る災害対策ガイドライン」というものを出しておりますけれども、やはりここでも男女共同参画の視点からの防災の普及啓発ということでうたっております。また、ここでは事例として、大分県では「女性の視点からの防災対策のススメ」など、別にそういう冊子を出したり、リーフレットを出しているということも、ここに出ておりましたけれども、今申し上げたことはやはり重要な視点かなと思いますので、また改めて区でも前向きに御検討いただきたいと要望して、質問を終わります。

 ありがとうございました。

○増渕委員長
 それでは、質疑半ばでございますけれども、暫時休憩いたします。午後3時15分再開ということで、よろしくお願いします。

(午後3時4分 休憩)


(午後3時15分 再開)

○増渕委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

 質疑が熱を帯びてまいりましたので、上着を着用の方はどうぞおとりになって結構でございますので、よろしくお願いします。

 それでは、次の発言者の発言をどうぞ。

○田中(耕)委員
 それでは、質問をさせていただきます。

 私のほうからも、まず資料1、2の築地についてお伺いいたしたいと思います。

 新しい築地をつくる会につきましては、私も新規に委員とさせていただきましたので、会の流れについては承知してございますけれども、名前のとおり今後の新しい築地を考える上では市場の移転が、残念ながらではありますけれども、避けられないような情勢となってきた中で、場外市場のあり方ですとか、現在の築地、食のブランドを維持している築地という場所を継続して維持、発展していくというのは当然最重要の課題だと思います。それに対しましては、地域の方もそうですし、区の理事者の皆様も現在の築地の魅力の維持や継続といった点は非常に注力をしていただいているし、さまざまな御心配をしているというふうには感じてございます。

 ただ、私、一方で非常に気になる点といたしましては、市場が移転してしまった場合は市場の敷地は非常に広大なわけでございますから、本区の鮮魚マーケット構想やにぎわい施設、これもなかなか実現するまでに苦難の道のりも、もしかしたらあるかもしれませんけれども、仮にこれらがうまく成立して機能したとしても、残りの敷地は広大にあるわけでございます。

 そこで、直近の状況をまず確認させていただきたいんですけれども、移転が成立した場合は、跡地に関しては基本的に売却するという方向性だというのはずっと聞いてございますけれども、まずその現状、跡地についてどういう方向性なのかを確認させていただいた上で、区長からの要望書のほうにも地域との一体性や交通網も含めた整備というような文言は都への意見書、要望書のほうにも記載はあるわけなんですけれども、やはりここが、この後ビジネス街になってしまうのか、商業街になるのか、何か大型の、例えば施設の誘致や特殊な用途目的に使われるのか、そういったことが余りにも見えないという現状があると思うんです。区として、それについてどういうふうに考えていくのか、また東京都や世論に対しても、どういった喚起をしていくのかという点についてお知らせしていただきたいと思います。かなり大きな話になりますし、例えば売却になってしまったらば、それは買った方の意向という話になってくるわけなんですけれども、余りに大きな敷地でございますし、例えば新しい築地をつくる会等で検討しているさまざまな構想と、その隣接地域にできるまち並みがマッチしていなかったら、当たり前ですけれども、繁栄、共存共栄といったものはできないと思いますので、そのあたりの情報収集や、具体的にその他の広大な地域についての働きかけについて、確認も込めてお知らせをお願いいたします。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 まず、築地市場跡地の東京都は売却をするという方針について変わりはないのかということでございますけれども、私どもが聞きますところ、東京都は売却の方針に変わりがなく、23ヘクタールを売却した後、市場会計のほうに充てていくという考えだというふうに聞いてございます。

 また、今回の区の要望書が広大な跡地全体のことについて極めて記述が少ないのではないかという御指摘だったかと思いますけれども、今回出しました要望書、第1の主眼は築地の場外地区と市場が培ってきた食文化の拠点としての歴史・文化をどのように引き継いでいくかという1点を最優先したものでございまして、そのために東京都に何を要望すべきかというところに目的を絞った要望書でございます。ですので、広大な食文化の拠点以外の部分がどうなるのかについては、この要望書においては一般的な、一体的な開発をお願いしたいとか、あるいは交通動線を確保していただきたいとか、そのような記述にとどめているというところでございまして、当然それは跡地の使い方が今後どのようになってくるかという方向性が見えます段階で、区として当然の主張をしていくべきだというふうに考えてございます。現時点で、跡地について、どこに売却とか、どういう計画でというところは一切決まっていないというふうに聞いてございます。

 以上です。

○田中(耕)委員
 そういたしますと、先ほども少々述べましたけれども、まちというものは、その1区画とか1ブロックで成立しているわけではございませんので、仮に今の築地の文化や機能の維持をしていくとなると、やはり隣接している地域には共存共栄のできる土地利用を都にも今後強く訴えていく必要性があると思うんです。仮にですけれども、広大な敷地、近年で東京都心ですと汐留のような高層オフィス街、本当のオフィス街になってしまうのではないかという懸念もありまして、もちろんそれはそれで一つの目的、オフィス街をつくるんだという目的には合致しているのかもしれませんけれども、やはり近隣に高い高層ビルが建ち並んでいるとなると、もしかすると築地のあり方というのを維持・継続していくことが難しくなるんじゃないかと、一般論的に想像できると思います。今のお話ですと、あくまでも主眼としての築地地区のブランド、食文化や場外市場の発展を第一にということで、今後はもう少し幅広い要望も出していくということだと思うんですけれども、今申し上げましたように、そこの1点だけでそういったまちの魅力が維持できるとは考えにくいと思いますので、ぜひともそういった働きかけや、世論の喚起というと大げさにはなりますけれども、していっていただかないと、新しく更新されたまちの一角に、こう言ったら失礼ですけれども、かつての名残で残ってしまうという形では本末転倒といいますか、趣旨が達成できないと思いますので、そうならないように要望を申し上げたいというふうに思います。

 続きまして、行政評価についてでございます。

 行政評価について、私、何度も同じようなことを繰り返し申し上げてまいりまして、理事者の皆様からは、この行政評価のスタイルは平成20年度から24年度、来年度までの5カ年でのワンサイクルで考えていらっしゃると。ですので、基本的なフォーマット等を変えてしまうと継続性や一貫性も失われてしまうというような御答弁もいただいておりまして、その意義は理解はいたします。ただ、現在の自治体、国もそうですけれども、成熟した国家の公共性経営、運営に関しまして、一般論ですけれども、計画行政で基本構想や基本計画にのっとりまして各種計画やガイドラインの執行というような形をとってございます。このことは、もちろん、先ほどもおっしゃいましたように一貫性ですとか継続性が担保されて、大きくぶれないという点では非常に高く評価できるというか、価値があるわけなんですけれども、やはり一方で硬直的、最初に立てた目標や最初に決めたことから、ちょっと問題があっても、なかなか改善できないという点があると思います。

 ここで、本当に何度も何度もしつこくて恐縮なんですけれども、今回、今年度の行政評価を拝見いたしますと、課題の記載が今までと比べますと、今まで課題のところが無表記だったところが多かったんですけれども、ほぼすべてのところに課題についてもびっちり書いてあるような項目も多くて、問題意識を持っていただいているのかなというふうに思いながらも、やはり課題で書いてあることを、下に改善に向けた取り組みといった項目があって、ここは、逆に言うと、ほとんどの評価で書かれておりませんで、課題があれば課題を解決するために取り組みといったものを記載していくというものが評価書の本来あるべき姿なんですけれども、よく見てしまうと、課題の中に、こうしていったほうがいいとか必要があるとか今後検討したいということで、もう課題の中で、自分の中で自己解決にまでたどり着いてしまって、下の改善に向けた取り組みというのは、よほどの充実とか、よほどの廃止、今回の場合ですと充実4事業、廃止1事業、これだけのたくさんの項目があって、わずか5項目だけが改善に向けた取り組みに該当すると。これは、やはり本来の行政評価の目的から照らし合わせても、私はいかがなものかなと思いますので、くどいですけれども、それについての御見解を今回も再度お聞きしたいと思います。

 あわせて、この行政評価は区のマネジメントシステムのサイクルの中の一環ということでございまして、冒頭に申し上げましたけれども、基本計画や基本構想にのっとった計画の中の一過程で、これが予算編成に当然反映すると。先ほど来、他の委員からも幾つかお話はあったかと思いますけれども、この行政評価が本当に予算編成に生きる過程というのが、これですと本当に見えないのではないかという思いが私個人としてはございます。今申し上げたように、改善に向けた取り組みのところに記載がなかったりですとか、評価項目はA、B、Cで、ほとんどがAとBと。これだったら本当に評価する意味があるのかなというのがずっと思っていることでございますので、先ほど来も申し上げますけれども、今までと同じフォーマットを崩したくないというお考えやお気持ちはわかりますけれども、こういったものは継続してやっていかなければならない、行政評価はこれからずっとやっていかなければならない問題だと思いますので、問題点があるのであれば、早期に来年度からでも改善してくべきだと思いますので、そういったことができないのかどうかについてお知らせください。

 あわせて、これももう何度も申し上げておりますけれども、この行政評価が11月の初旬にできるのであれば、なぜ決算の時期に合わせられないのかということをもう一度、何度でも、できるまで私はお伺いしたいというふうに思ってございますので、これを見て本来は決算を審議すべきであろうというふうに思いますので、すべてが無理だということであれば、新規施策や重要施策もしくは施策評価のみ、もしくは事務評価のみ等、選別を図ってでも決算の審議とともに、あわせて行政評価を議会とともに照らし合わせて事業の内容、詳細、必要性、費用対効果等々を具体的に検証していかなければならないと思いますので、その必要性についても御見解をいま一度お願いいたします。

 以上、お願いします。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 4点の御質問だったかと思います。

 まず、1点目、行政評価の現在の様式を続けていては新しい課題に対応できないのではないか、様式を変えるべきではないかという御指摘でございますけれども、私どもとしましては、様式が同じであることをもって新しい課題に対応できないというふうには考えてはございませんで、例えば課題を提起する欄、あるいは今後の改善の取り組みの欄、こういったところを使いまして、基本計画に掲げましたときの目標から状況変化が生じたものについては、そういった記述欄を通じて新たな課題等々に反映をさせているつもりでございます。

 また、2つ目の御質問、課題が提起をされているわりに改善欄の記述が薄いのではないかという御指摘でございました。確かに、課題提起を掲げながら具体的な改善策というところがなかなか記述をしにくいという実態はございます。これにつきましては、改善策として掲げる限りは、区として責任を持って、ある程度の見通しを立ててアナウンスをしたいという気持ちがどうしても働いてしまうものですから、課題を提起した上で、その改善策をその年にお示しするというところに慎重になる部分があることは事実だと思ってございます。ですので、完全に行政評価の中で改善策も含めて全部完結をするというのが難しい面もあるかなというふうに思ってございまして、その課題を翌年度に継続するような形で翌年度の行政評価で解決を図っていくものもたくさんあるというふうに感じてございます。

 それから、3つ目の予算とのリンクということでございますけれども、これも繰り返しになりますけれども、評価結果について予算がその年にすぐに反映をするというものも当然あるわけでございますけれども、予算の査定作業というのは、また財政状況がどうであるかとか、そのような別の視点を加えてやってまいりますので、必ずしも評価結果をそのまま予算にその年に反映をさせるというのは、この制度の目指すところではないのかなというふうに思ってございます。むしろ、その年に反映できるものを反映し、課題意識を引き継いだ上で、翌年度、さらにその翌年度という形で時間をかけて解決をする必要がある事業もあるというふうに考えておりますので、御理解をいただければと思ってございます。

 また、どうしてこの時期までかかってしまうのかというお尋ねでございますけれども、作業内容としては、5月、6月で各部の評価を取りまとめまして、その後、9月までの間に企画部と事業部の間でかなり綿密なヒアリングというのをやってございます。その間に、さらに企画部長と事業部長による議論の場というようなものも加えまして、最終的な確認作業を行うといったプロセスを経ますと、どうしてもこの時期になってしまうということで、こちらについても御理解をいただければと思ってございます。

 以上です。

○田中(耕)委員
 本当にしつこくて少々申しわけないかと思うところもあるんですけれども、今のお話を聞くと、やはりすぐに評価結果が反映できない。確かに、予算というか、財政規模との兼ね合いでございますとか、優先順位がそんなに簡単に何でも数字等で評価、序列等を決められないというのはおっしゃるとおりだと思います。ただ、これをやる以上は、反映できないという前提を強く打ち出されてしまうと、ではこの評価が、今までも自己点検のものであるとか、いろいろとり方はあるんですけれども、やはり私は基本原則に戻ってマネジメントシステムを、本気でこのサイクルを好循環に持っていくためには、この行政評価が翌年度の予算編成に生きる、ここでこういう評価を出したから翌年度はこういう形になったんだなという道筋が、例外は幾らでもあると思いますよ。すべてがここで評価できるわけでもございませんし、緊急的に行わなきゃいけない政策、施策といったものはたくさんあると思いますけれども、であるけれども、大きな流れといったものがこの行政評価の中から生まれないのであれば、私自身も、これをそもそもつくる意義が、これを幾ら読んでいても、どれが重要なのかとか、どれがうまくいっているのか、結局直せるのか直せないのか全く見えないというのが正直なところでございますので、もう少しこの行政評価のあり方といったものを私は、詳細、いいあり方といったものを検討していただきたいというふうに思っています。

 先ほど来も申し上げておりますけれども、基本計画、基本構想にのっとって計画的に行政が行われているわけですから、その大きな流れを評価していくということ自体が私ども議会の最大の役割の一つというふうに考えてございますので、これはあくまでも参考なんですというか、評価結果にすぐ反映できるものではないんですというふうに言われてしまうと、何のための評価なのかなというふうに思ってしまいますので、何とかお願いしたいというふうに思います。

 1点だけ再度お聞きしますけれども、すべてがこの時期とかに間に合わないところであれば、部分的に抽出して、新施策のみや重要施策のみをピックアップして決算時期に間に合わせていただくですとか、それから前年度の成果説明書、今、決算の審議の際にも提出していただいておりますけれども、成果説明書にこういった、より詳細な施策の評価表をつけていただくことというのができないのかどうかという点について御回答をお願いします。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 まず、部分的に評価結果をお示ししてはどうかという御質問でございますけれども、行政評価、課題の洗い出し、実態、それから翌年度の改善というところをすべてトータルで考えてございまして、またすべての事業の中でどれを見直したかというところも含めて評価だと思ってございます。ですので、私どもとしましては、全体を一括してお示しをしたいというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○斎藤企画部長
 行政評価でございますが、委員から御質問をさまざまいただきまして、なかなか結果というか、評価が形になっていないのではないかというふうな御趣旨かなというふうに受けとめております。

 ただ、今回の評価も、111やったうち4事業と、それから廃止が1事業という結果ではございましたが、それぞれ課題のところへ課題の解決策が記載されないというふうな御指摘もいただきましたけれども、これは評価の中で課題を抽出し、この課題解決に向けて新年度の予算のヒアリングの中で掘り下げて検討していくプロセスが、今後、私どもが取り組むべき部分だというふうに思っておりまして、この評価の中で、ではこうやって解決をしようみたいなものが出せるものは充実というもの、もしくは廃止というふうな形で出してございますし、この評価の中で出た課題について、今後、予算編成の中でどう解決をしていくのかという取り組みがあるということで御理解をいただければというふうに思います。

 また、今回も、例年ですけれども、継続が非常に多いというふうな御指摘をいただいておりますが、この評価事業については、従前からずっと予算編成の、いわゆる予算査定を経てすべて実施をしている事業ということでございます。私どもも、できれば私もやる前にもう少し廃止とか統合とかできるかなというふうな思いがございましたけれども、一つ一つ目を通していくと、無理にそういったことをやると他への影響、区民への影響等も非常に大きいというふうな部分もございますし、また普及啓発の事業ですとか相談事業、これはなかなか成果指標として数字で示せないというふうなものもございますので、こういったところを勘案しながらやっておりますが、これをやることによって事業課と企画部、内部ではございますが、事業課だけの考え方で進めているのではなくて、私どもは客観的に評価を行っているというふうに思っておりますが、客観的に自分のやっている仕事が第三者の側から見てどうなのかというふうな視点も入れてやっていることによって、事業の充実について大きく寄与しているものというふうに思っておりますので、こういった形で今後も進めていきたいというふうに思っております。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。

 何回もお聞きしておりますので、なかなか平行線の部分も多いんですけれども、この事務事業評価、行政評価を行っているということ自体も、やっていないような自治体もあるわけなので、ある一定の意味では評価に値するとは思っているんですけれども、毎年、今、これは5カ年でやっているので、今の企画部長のお話をそのままの言葉どおりに受け取るならば、改善に向けた取り組みなんていうものは、ほとんど記載するようなケースというのは実質的にもないので、このフォーマットも改善に向けた取り組みなどという評価項目を除いて、課題の項目を充実したりとか欄を大きくとったりとか、そういう工夫だってできると思いますし、評価項目を客観的に見ているということでありますけれども、やはり3段階評価ですし、低いという評価項目をつけてしまうと、改善、縮小、場合によっては廃止といった話に即なってしまうのかもしれませんけれども、3段階評価も、そうしたら、逆に言うと、あえて3段階で評価する必要性もあるのかなというような部分もありますので、このフォーマットのあり方も含めて、どうしたらいい評価の循環になるのかということを私ども議会も含めて一般の方が見て納得のできる評価システムに、毎年少しずつでいいので、変えていっていただきたいなというのが強い希望でございます。

 先ほどトータルで見ているというような副参事からの答えがありましたけれども、もう一度、それもしつこいんですけれども、主要な施策の成果説明書がございますよね。これは私も他区のものとかも幾つか見ましたけれども、例えば主要な施策の成果説明書の欄をもう少し充実して、行政評価と同じフォーマットでなくて結構ですから、もう少し事業内容ですとか使用人数や予算の内訳等がわかるような形にすることはできないでしょうか。お願いします。

○黒川企画財政課長
 主要な施策の成果説明でございますが、これは毎年度、決算書とともに提出をさせていただいているものでございます。決算の内容を補完する資料ということで御提供させていただいているところでございますので、決算と同様に極力、逆に何らかのフィルターを通さないでありのままを御説明するような趣旨でつくっているという部分もございます。今回、行政評価との関連性という部分では、現状、特段関連を持たせている部分というのは表面上は読み取れないかと思いますが、委員の御意見等も踏まえまして行政評価も含めたマネジメントサイクル全体の中で、どういった位置づけが適当なのかということについては検討してまいりたいと思います。

○田中(耕)委員
 終わります。

○守本委員
 行政評価に関する点について、私からも質問をさせていただきたいと思うんですけれども、中央区の予算のあり方というのは、先ほどからも出ておりましたけれども、基本構想があって、基本計画、そしてそういった目的に向かって予算を立てながら、その予算に対して行政評価をし、また事務事業評価をしながらスクラップ・アンド・ビルドということや、さらにはサンセットなどを組み入れて、それで予算を立てていきながら区民サービスの充実に向かっていくということだと認識をしております。

 それと同時に、事業部に対してマネジメント、ある程度の予算権を与えながらフレームを課して、より各事業部の中の企画力であるとか財政の認識であるとか区民サイドの実の声をどのような形で生かすかということがフレーム予算だと認識をしているんですが、それに間違いはないかどうか、まずお聞きいたします。

○黒川企画財政課長
 フレーム予算は、平成17年度の予算から本格実施ということで取り組んでいるところでございますが、ただいま委員御指摘のあったとおり、フレーム予算方式のねらいといたしましては、必ずしも削減の視点ということではなくて、やはり予算といっても当然限りがあるわけですので、その中でいかに効果的に、重点的にその事業を構築していくかといった視点、財政的なコスト意識、それから創意工夫による次への改善といった部分を現場の意識の中で形づくっていきたいというのが主要な目的でございます。

○守本委員
 間違いないということですね。御丁寧にお答えいただきましたが。

 そこで、お尋ねいたしますが、事業部に対してフレームを与えながら行ってきている予算なんですが、今回の補正予算を見ると非常にわかりやすいと思いますので、補正予算との関連でお聞きいたしますけれども、6月、9月の補正予算については、3・11の東日本大震災を受けて、いかにこの中央区の中で防災に関する事項に来年度予算まで待たずして緊急的に補正を組んででも対応すべきではないかという観点に立って、あわせて左サイドのほうでは繰入金等の、あるいは基金からの取り崩しはございませんでしたけれども、繰入金等を積み立てずに補正化するというようなことで行ってきたと認識をしているところでございます。

 そこで、この補正についても、先ほどからも答弁いただいているところであるので、そういうことかなとは思いつつも、ある意味では事業部の問題意識を事業部の中でどれだけ補正が組めるのか、財源のあり方。ということは、補正ですから、年度でつくったしっかりした、それが余った、それをどこかに寄せるよということではなく新たな事業ですから、事業部としてはこういうのをやりたい、そこで企画財政課等との調整に入ってくるんだろうと思うんですけれども、今回のことしの6月、9月の補正の組み方については、企画部から、こういうことをしなくちゃいけないから事業部のほうに持っていったのか、事業部のほうから、ぜひともこういうことをしたいから持ってきたのかというところに非常に関心があるんです。

 これはどっちがどうです、同じですという答えに多分なってしまうだろうと思いますが、もう少し細かくお答えしやすいように申し上げますと、今回の9月で緊急告知ラジオの購入費助成を行いました。行政評価、先ほども質問の中でございましたけれども、防災無線が聞き取りにくいということは、この評価で出ていますね。多分、事業部のほうは行政無線が聞き取りにくい、何らかの形でこれに対応しなくちゃいかんということは問題意識として、行政評価が出ているわけですから、持っていたんだろうと。それを受けながら、緊急告知ラジオというものを、しかし、来年度の予算を待つまでもなく、今ここでこういう形のものを行うことによって防災が一歩でも区民の安全・安心につながるんだという認識を持って補正を組まれたんだろうと思っておるところでございますが、その辺のところも含めて、企画部、事業部とのこういった問題の調整をどういうふうに、部長間での調整だという話、年度の予算のあり方ですけれども、多分そういったことも含めての調整をしてきているんだろうと。

 もう一方では、共通飲食券というのがありましたね。緊急告知ラジオは2,000台。先ほどからも答弁が出ていた。だけれども、もう申し込みが2,000を超えてしまって中止。要するに、来年度へ向けてと。非常に区民に対する効果が示された。一方では、共通飲食券、4割だけしか売れていない。そういったことが行政の評価という、これは年度の評価ですが、補正というのは、やはり事業のあり方をしっかりと確認して、そして今どれだけのものをどれだけ必要なのか、区民に対してどれだけ責任を負うべきなのかということを把握して補正を組んでくるべきじゃないんでしょうか。結果的に、私たちは補正で賛成しました。よいことだと。しかし、この2つの例だけをきょうは挙げておりますけれども、この2つの例、少ない例と多い例と、これは非常に、結論は違いますけれども、問題意識は同じなんですよ、議員としては。これをどう思いますか。

○矢田区長
 ハッピー食事券、これも喜ばれてはいるんですよね。私、お寿司屋さん2軒、片方はこれを取り入れた、片方は取り入れなかったというお店に聞いたんですけれども、取り入れたほうのお店屋さん、随分使われているということなんですね。これで買いに来た、使われた。使われなかったほうはなぜ入らなかったんですかと言ったら、要するに一般の銀行じゃなくて信用金庫じゃないとだめなんだと。信用金庫に入ってくれないとだめだと。その手続がどうも煩雑であったということが1点で、そのお店は入らなかった。だから、委員会でもいろいろ御指摘されましたように、本当は1,000軒のお店に入っていただこうとしたけれども、300軒ぐらいしか入らなかった。だから、お店のほうが煩雑であるというふうなことで入らなかった点が出たというわけでありますけれども、だから、一般の銀行でもよかったのではないかなというふうに私自身は思っているんですけれどもね。ただ、銀行に入ると、信用金庫よりもお店のほうが今度、現金にかえるのに少し時間がかかるということがあって、信用金庫に入っていただきたいということをお願いしたんですけれども、そういった点がお店のほうからは不評であったということが1つ。

 それから、もう一つ、震災への、お釣りは出さない、そのお釣りはどうなるかというと義援金に回すということですね。でも、義援金というのは強制的に義援をしてもらうんじゃなくて、まさにお一人お一人の善意ということであるであろう。そういうことからいうと、お釣りを義援金のほうにすべて回しますよというのは、いかがなものかなという点なんかもあって、これは初めての試みであって、いろいろとそういう点で反省点はあるというふうに思いますね。でも、2割のプレミアムですから、これは使う人にとっては非常にメリットがあるわけであります。

 また、緊急告知ラジオのほうは、これはもう御案内のとおり9割の助成ですからね。1万円のものが1,000円、そういうことでございますし、また防災無線が聞きにくいということがあって、これはもっともっとという方々が多かったという御指摘も受けましたけれども、そのとおりであろう。ただ、小さな会社のようでありまして、2,000台じゃなくて、もっとふやしたかったんだけれども、サプライのほうが、それこそ間に合わないということもあったんですけれども、そこを無理して、このたびもう少しふやそうじゃないかということで、今、話し合っているということであります。

 とりあえず、私のほうから答弁します。

○斎藤企画部長
 今年度の補正予算、6月、9月と2回お願いをしたところでございます。この予算の項目の設定といいますか、決め方というふうなお尋ねでございましたが、震災が発生をいたしまして、即座に区では災害対策本部を立ち上げまして、連日のようにといいますか、かなりの回数、災害対策本部で区の部長級を中心とした関係職員が集まって、さまざまな情報を共有した上で対策を検討してきたところでございます。

 補正予算で上がった事項、例えば東日本大震災の被災地支援1億2,400万円ほど、また被災地への職員の派遣、それから建物の耐震改修支援、こういった事項については、本部会議を重ねる中でこういったものが必要であろうという結論に達したものでございます。また、同様にハッピー食事券につきましても、震災発災当初、3月、4月時点では区内の飲食店の売上の落ち込みというのは非常に大きなものがございまして、節電の関係もあって、夜のまちが非常に暗くなって活気がなくなってしまって、市場も仕入れるお客さんもいなくなってしまったというふうな状況を受けて、検討したものでございます。

 このほかに、例えば場外での緑のマルシェといったものについては、それぞれ事業課からの提案がございまして、全体で検討した中で予算化を決定したものでございます。

 以上でございます。

○守本委員
 補正については、フレームのベースを生かしながらも、いわゆる緊急事態の対応ということも含めて事業部からも、例えば行政評価で出ている防災無線の聞き取りが悪い、では何かこういう形であるよというようなことを上げていく、あるいは本部的にもこういう形で総合的な防災対策を行っていこうという形の中で調整して補正を組んできているというふうに理解したわけですけれども、ちょっと嫌味っぽく聞こえたかもしれませんけれども、さらに嫌味っぽく聞こえるかもしれませんが、緊急告知ラジオ、今回2,000台、これもさっきの飲食のほうも、ちょっとやはりそろばんの置き方がもう少しきめ細かく、区長はそういうふうに言われたように聞こえましたけれども、もうちょっとそろばんの置き方をきめ細かく置くべきであったというようなお答えに聞こえましたけれども、2,000台、これは一気に申し込みが出た。もう少し予算の範囲の中で、あるいは予備費を使ってでもとかいうようなやり方はあるわけです。あるいは、こちら側ももうちょっときめ細かいやり方をすれば、区民に理解をされ、この趣旨が生かされるような売上につながったのではないか、そういうふうに区長は答弁されたように聞こえる。

 だから、やはりこの辺のところのきめの細かさというのが大事なことだということは指摘をさせていただきながら、ラジオもとりあえず2,000台。今後ですけれども、全戸に渡るところまでが目標か、そして全戸に渡った後、新しく出てきた人たちに対するものを補助的にやっていくのか。いわゆるスクラップ・アンド・ビルドではありませんけれども、目標値があって、そこを達成したら、あとはわずかなところにということは、これは完璧に来年度以降につなげなくちゃならない事業ですね。補正で組んだけれども、これだけ圧倒的に申し込みがあるわけですから、来年度にこれは本格的に予算化しなくちゃならない課題だということは、企画財政課も事業部も同じだと思っている。

 もう一個のほうは、これはやはり目的からいくとサンセットでしょう。もしそうではないとするならば、それこそ行政評価、事務事業評価をし直して、新たなそういう対策というもの、いわゆる災害支援という形ではない形の中の共通買物券とあわせるような形のものに検討し直すことになるのではないかなと思いますが、企画財政課長、簡単に、どうですか。

○黒川企画財政課長
 飲食店、それから緊急告知ラジオの例を出して、るる御意見をいただきましたけれども、今回のことも踏まえまして、ただ、それぞれの補正予算の検討の段階では震災直後の、特に6月の飲食券の件につきましては、相当深刻な状況があったということを踏まえての企画立案であったというところを御理解いただきたいなというふうに思うところでございますけれども、その先の見通しというもの、それから今後の事業の発展のあり方ということも踏まえて予算編成をしっかりしていかなければならないということで、改めて取り組んでまいりたいというふうに思います。

○守本委員
 一回リセットしましょう。目的はことしの中で、来年2月まであるわけですけれども、もう一度、一回リセット、要するになくせとは言いません。でも、検討課題がたくさん出たことは間違いないんだから、一回リセットして、もう一度組み直し、来年度の予算の中にどう組み入れるのかどうかはそちら側でございますので、私はもう一回、いいものにもう一度直していく気持ちをお伝えだけ申し上げておきたいと思います。

 次の質問は、後ほど人事委員会の問題はまた別個、要するに議案として出てくる問題だろうと思うんですが、その中の、私が前にも指摘してきた問題についてちょっと触れさせていただきたいと思うんですが、超過勤務の問題で、ここでも年間1,000時間を超えるという中で、個々の職員については減少傾向にあるけれども、しかし、依然として年間1,000時間を超える超過勤務が見受けられるということが指摘されていますね。中央区においても、やはり年間1,000時間を超える人たちが依然としておる。この間の決算特別委員会の中でもそういう資料が出ておりました。ですから、これにあわせた、中央区として個々の平均的な超過時間というのは減っているのかどうか。と同時に、1,000時間を超える人たちが依然としているわけですが、そういう人たちもどういう状況になっているのか。

 それと、もう一つは、ノー残業デーというのが試行から、今、現実にやっているんじゃないかと思うんですが、そういったこと、あるいはまた、これは区長を中心に、やはり働き過ぎはだめだよと、超過的に、オーバーにみんなを働かせてはいけないんだという姿勢を区長がみずからということがつながっていくと、部長、課長、そうすると係員も、またみんなで時間を分け合おうということの中で対応していく。これは、やはり区長の基本姿勢がないと超過勤務は、なかなか休みにくい面もあると思うんですよね、職員さんも。働くのが本当に好きな人が多いと思いますので、だから、そういったことも含めて、どうなっていますかということです。

○浅沼職員課長(参事)
 超過勤務の件でございます。

 委員御指摘のように、他区に比べて本区は比較的超過勤務が多いというような状況でございます。年度間につきましては、そう増減があるというところではございませんけれども、年間1,000時間を超える職員、残念ながら本区は1人ございまして、仕事の状況等を見ますと、どうしても勤務時間外に業務が発生してしまうというような状況になってございます。そういうことで、その職員につきましては、どうしても減らすということはできませんが、その分、健康管理につきましてきちんと産業医等々から指導等を行いまして、確認をさせていただいているというところでございます。

 また、本区は多いということで、平成21年度から試行的に金曜日につきましては定時退庁ということでの取り組みをしてございます。22年度から1年半ほど本格的に実施をしたところでございます。金曜日につきましては、私の見ているところでは、職員に大分徹底をされまして、みんな5時15分過ぎには一斉に帰るような状況がございます。しかしながら、一部では相変わらず残業があるというようなところもございますので、所属長のほうで計画的に業務をしっかりと立てて、超過勤務しないで金曜日については残業をしないところをお話しさせていただいているところでございます。年次休暇、それから超過勤務につきましても、所属長の意識というのが非常に大切であると思ってございますので、所属長から職員への声かけをして、ワーク・ライフ・バランスのよい職場づくりというものに努めていきたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○矢田区長
 なかなかこれは本当に難しいところがありまして、この間、行政懇談会をやったんです。そうしたら、まちの皆様方から、さまざまなイベントがありますよね。そういうところへ職員が出てほしいと。要するに職員の顔が見えないと言うんです。そういう声が非常に強かったですね。3・11なんかを受けて、まちの皆様方は本当に不安に思っている。職員の顔が見えないんだということなんですよ。だから、イベントに出るのも超過勤務に入るわけです。いろいろそういう点で、さらに私たちは工夫していかなきゃいけないな、まちの皆さんの災害というものを受けて、本当に重要だというふうに思っております。

○守本委員
 いずれにしても、ワーク・ライフ・バランス、公務員さんが率先してそういった問題を進めていくことが、民間にもそれが波及していくということも認識をしていただいて、ぜひとも取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いして終わります。

○志村委員
 築地市場の問題ですけれども、第4回の新しい築地をつくる会では、ここにもありますように、勝どきの駐車場などの施設を活用ということで出されました。ただ、第3回を行った3月30日、このときには昨年の10月に策定しましたにぎわい施設、市場の半分の跡地を使ったにぎわい施設というものが新しい築地をつくる会に提案されたと思うんですけれども、このにぎわい施設というのはどうなってしまったのかお聞かせください。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 にぎわい施設についてでございます。昨年の10月29日付で中央区長から都知事あてに要望したものでございますけれども、これは平成16年12月に出しました鮮魚マーケット構想の趣旨を引き継ぐ直近のものがにぎわい施設だというふうに考えてございます。それにつきまして、現在も移転後の跡地に関する構想として、区は食文化の継承をしていくための拠点施設というふうに考えているところというのは変わっていないところなんでございますけれども、それを具体的に26年度の東京都が目指します移転というスケジュールに当てはめたときに何が必要かというところを考えましたところ、まずは勝どきの駐車場などについて東京都と交渉していくといったところを、まず着手する必要があるだろうというふうに考えたというところでございます。

 ですので、にぎわい施設、鮮魚マーケット構想の趣旨は生きているというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○志村委員
 にぎわい施設の趣旨というのは、築地の食文化とかまちの歴史とか、そういうものをという趣旨は流れていると思うんですけれども、具体的な計画というのはまだ持って、市場の跡地の半分をにぎわい施設で使わせてくださいという計画は持っていると。その立場は変わらないんだと。だから、例えば市場を移転しちゃったら、もうそのことの可能性というのはあるんだというふうにお考えなんでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 にぎわい施設の構想というのは、市場の半分かどうかという範囲を示したものではございませんで、あくまで跡地でこういうことをしていきたいという理念的なものを描いたものだというふうに思ってございます。そういう意味では、理念は鮮魚マーケット構想以来、にぎわい施設に引き継いで、その理念は残っているというふうに考えてございます。

 以上です。

○志村委員
 理念はあるけれども、こういう絵は今後、半分にぎわい施設でと出ましたよね。こういう絵にはもうならないと。正門のところからずっと、こっち側の築地のまちのほうににぎわい施設をつくりましょうという構想は、理念は残るけれども、こういう構想ではもう交渉しないということでいいんですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 今回の要望書に、区は食文化の拠点をつくることが必要だというふうに述べていると思いますけれども、それがまさににぎわい施設あるいは鮮魚マーケット構想を引き継ぐということを指してございまして、市場の半分だとか、その位置にとかというところは今後の協議になると思いますけれども、そうしたものを目指していくというところは変わってございません。

 以上です。

○志村委員
 ということは、これを目指すということでよろしいんですね。そういうことで確認します。

 こういう中で、築地市場を取り巻く問題なんですけれども、農水省が出している中央卸売市場整備計画の第8次、平成17年度から22年度は、築地市場は廃止でした。第9次というのが平成23年度、今年度から平成27年度までになっていますけれども、この第9次の整備計画の中では、築地市場はどのような位置づけになっていると認識されていますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 第8次におきましても、第9次におきましても、築地市場に関しては再整備が豊洲においてなされるという方向性が打ち出されるというふうに認識をしてございます。

 以上です。

○志村委員
 第9次の中で築地市場廃止という言葉、8次にあったやつが9次にはなくなっているという認識はございますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 廃止自体がなくなっているというふうには読んでございませんで、築地市場が、確かに第8次とは違って第9次においては拠点市場、築地市場廃止までの間は拠点市場としてやっていきますよということが表現をされているというふうには認識をしてございます。

 以上です。

○志村委員
 それはあなたの都合のいい解釈の仕方で、第8次には東京都中央卸売市場、新市場を豊洲地区の整備に伴い、東京都中央卸売市場、築地市場を廃止する、これは平成22年度までなんです。第8次です。ところが今度の第9次の中では、築地市場というのは卸売市場整備基本方針第2の1の(2)に規定する中央拠点市場、そういうふうに出されておりまして、この基本方針第2の1の(2)というのはどういうふうな中身かといいますと、大型車両にも対応可能な保管・積込施設、全国の産地や卸売市場との間での情報の迅速な処理を行うために必要な情報処理施設等の整備を推進すること、こういう市場として出されている。今おっしゃいましたけれども、移転までとか、そういうのではなくて、平成27年度までそういう整備をしようという位置づけになっているんですけれども、そのことは御存じですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 その記述自体については、存じてございます。

 以上です。

○志村委員
 そうなんです。記述はそういうふうになっております。

 となると、平成27年まで流通と情報施設の整備をしようと。流通といえば、先ほどの駐車場などがあります。市場の場合は出入り口が限られていますから。そういう整備計画、国で築地市場はそういう整備をしましょうとある中で、いわゆる跡地ということでこの場所を都と区が協議をすると。先ほどの新しい築地をつくる会の委員の方で、都と区が一緒にやっていることを正々堂々と見せてほしいとありますけれども、国の整備方針が現在での整備というふうになっているのに、駐車場を国が整備しようという車両への駐車場に対して区と都が公に協議ができるという条件があるとお考えですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 中央区が東京都と協議をしておりますのは、平成26年度中に仮に豊洲に移転をしたならば、その後の使い方をどうするかという内容でございまして、その協議は移転前のこの時期から始めないといけないというふうに思ってございます。そのことが国が27年度まで拠点市場を築地でやっていくということを示していることと矛盾するものではございませんで、そういった国の方針と並行しながら、移転後を見据えて東京都と協議をしていくことというのは、まさに中央区にとって必要な作業だと思ってございます。

 以上です。

○志村委員
 移転を前提としての理屈はわかるんですけれども、実際、中央卸売市場の認可は農水省がやる。その農水省が築地市場に対して、現在の状況の中で整備しなさいという方針が出ている中で、勝手に都と区で協議がおおっぴらにはできないと私は思うんですよ。そうすると、国の整備計画から外れている、逸脱していると思うんですけれども、区としてどうですか、その点は。

○斎藤企画部長
 国の第9次卸売市場整備方針でございますが、実は私も改めてもう一回見直してみましたが、委員おっしゃるように、この計画は平成23年度から27年度の計画でございまして、この中に中央拠点市場として築地市場が位置づけられておりますが、副参事が御答弁申し上げましたとおり、これが築地市場を27年度まで担保するということではなくて、この計画の別添2のところでは、東京都中央卸売市場、新設市場豊洲地区という表示も明確にされているところでございます。国の計画、この基本方針の中でも豊洲に新市場という方針が明記されていることから、今、委員がお話しになった内容については、築地市場が27年度まで存続するというものではないという、そういう解釈をしております。

○志村委員
 今おっしゃった豊洲の新市場について、第9次の中でどのような位置づけになっているか後で御紹介しますけれども、結局、今、都と区が事務レベルとか、新しい築地をつくる会でもどうなっているんだと質問しても、区はどこまでやっているか、ちゃんと答えられない。それができないのは、こういう縛りがあるからなんです。築地市場は現在の場所で整備しましょうという方針があるから、東京都と中央区が勝手にこういうふうに移転を前提としてやりましょうというのは、平成27年、第9次の整備計画がある中ではおおっぴらにできない。だから、いつまでたっても事務レベル、事務レベルで、あと何年ですか、想定する、先ほどの委員もありましたけれども、私はそういう状況を見ないで、何か夢を、幻想をもたらしながら進めているということは、私は問題だと思います。にぎわい施設についても、第4回の新しい築地をつくる会では、何でこうなってしまったか報告もなしに、今度は区長が要望しますという本当に乱暴なやり方だと思います。

 私だって、市場、とりわけ場外市場を発展させたいと思いますよ。例えば、プロの方が買い出しに来るということを想定していますけれども、豊洲市場から仕入れると。鮮魚も、一度豊洲に入った品物が、いろいろな手に触れて、いろいろなトロ箱に入れて、今度鮮魚マーケットに来て、そういうことで本当にプロの目はごまかせないと思いますよ。今のインターネットの発展している時代に、私がプロの買い出し人だとしたら、いつも買い出しに行く買いつけの仲卸から、事前にあしたはこういうのをそろえてくれと言って、今度の豊洲新市場は多分共同配送しますよ。いろいろな形で、インターネットを使いながら、小さな商店とか料飲のところには。そういうシステムが私は想定できるのに、鮮魚マーケットでプロの買い出し人が来て、目ききが来て、それも朝早い時間でしょう。昼間の時間、観光客に対応する、観光客の方が鮮魚を持ってどれだけツアーに行くのかということを見れば、本当にこの鮮魚マーケット構想というのは場外市場の発展には続かない。破綻する。もう目に見えていると思います。今度も構想では駐車場を借りて、バスなんかをとめる構想でしょう。ここでおりて、ずっと築地南町会を通って場外に行く、戻ってくる。例えば、ツアーで築地に行きましょうといったらば、ここから歩いて食事して、ここでと、自由時間とかを入れれば半日かかっちゃいますよ。見ても、ここに駐車場をつくって場外市場を活性化しようというような構想みたいですけれども、これは本当に現実的に考えれば大変な事業だと思います。やはり現在地で再整備しかないというふうに思うんです。

 先ほど豊洲の新市場についても書いてあるということですけれども、第9次の審議の中で、これをつくる過程で何と言われているか。例えば、国の事務局のほうはこう言っているんです。豊洲の新市場について、先ほどの第9次整備計画における新設市場の記述は直ちに開設の認可を意味するものではなく、開設者が認可申請を行ってから、卸売市場法第10条の認可の基準に適合しているかを判断することとしていると。つまり、ここに記述されていても、事務局のほうは、卸売市場として本当にふさわしくなければ、これはそこで適切に判断すると言っているんです。その中で、結局、山口部会長が、認可基準に合致することにならないのであれば、整備計画の対象から外れることを明確にすべきと。これは、そういう議論があったけれども、実際なっていません。だけれども、この議論でいけば、先ほど企画部長が豊洲の新市場も書いてありますと言うけれども、注釈で、しかし、この認可基準に合っていなければ、この新市場は整備できないんだというふうになったわけです。

 農水省がなぜ第9次でこうなってしまったのかというのは、自民党・公明党政権の福田内閣のときに、共産党の笠井亮衆議院議員が第8次の計画というのは豊洲の土壌汚染問題を考慮してつくったものではないですよねということを指摘して、政府はそれを認めたんです。政府も認めて、今度認可するときは配慮しますと。若松大臣や、民主党政権になって赤松大臣もそうなんですけれども、認可するときには、その土壌汚染の科学的な見地、安全性と、あと関係者とか都民の理解、つまり合意ですよ。その2つをクリアしなければ認可できない、そういう基準を設けた。そういう流れがあるわけですから、やはり豊洲の新市場建設、そこまでなっているというふうに思うんです。

 そういう意味では、企画部長、そういう認識はお持ちだったんですか。

○斎藤企画部長
 まず、質問の1点目の、いわゆるにぎわい施設、鮮魚マーケット、これが営業として課題が多いのではないかというふうな御指摘をいただきました。

 御指摘いただいた点、ごもっともな点もあるというふうに思っておりまして、そういった課題を克服して、築地のにぎわいが将来も存続できるようなプランを地域の方々、関係業界の方々と一緒につくっていかねばならない。現状で、先ほどの議事録にもありましたが、豊洲と築地の共存という重い課題といいますか、大きな課題が眼前に横たわっていると思っておりまして、豊洲と築地が共存する方策について、地域の方々と私どもと一緒に力を合わせて、どういう形であれば活気とにぎわいが維持できるのか、具体的な方策について今後大きな課題として取り組んでいきたいと思っております。御質問の趣旨については、そういう懸念も当然ございますので、そういったことも配慮しながら進めていきたいと思っております。

 また、卸売市場整備計画の中で、特に認可基準、土壌汚染もきちんときれいにならないと、当然、農水省としても許可は出せない等々、また中央拠点市場として、例えば水産であれば14万トン以上、かつ割合40%以上、こういう国のほうの基準がございますので、それがクリアできなければ、当然、国の認可は得られないということは明白であるというふうに思っております。東京都といたしましても、これは確認をしたわけではございませんが、そういった認可基準については十分承知をしておりまして、新市場の計画に当たっては、農水省の基準を満たすように設計なり運営なりを考えているというふうに思っておりますので、都としては、豊洲地区の新市場が当然、中央拠点市場としての認可、農水省の許可が得られるという前提で進めていると理解をしております。

 以上でございます。

○志村委員
 なぜ農水省大臣が2つの問題をクリアしなければ認可できない、1つは豊洲の汚染の問題、1つは移転反対の声がいっぱいある、その2つをクリアしなければ農水省は押せないというのは、それだけ問題が深刻だからですよ。土壌汚染の問題も、また移転反対の声が高いと。だから、そういう条件の中で、1つの土壌汚染の問題はいろいろな調査の結果が出ていますけれども、反対の声も、移転賛成という声も少ないわけですよ。そういう中で、中央区が果たす役割は大変大きいと、それを私は言っているんです。ですから、こういう今の環境を見れば、中央区は現在地再整備に立つ。それは、例えば筋書きとしては、都がこれまでいろいろな区の働きかけに対して真摯な姿勢を示してこなかった。そういうことを理由にして移転反対、現在地再整備、こういうことを表明すれば、局面は大きく変わるんですよ。江東区の場合は、地下鉄を通すということで、いいですよというふうになってしまった。よく江東区の話がいろいろなところで出ますけれども、それをまねしろというのではない。しかし、やはり都との交渉の基本は、今の状況の中で現在地再整備を貫くべきだと思います。

 断固反対する会を解散して新しい築地をつくる会をつくりましたけれども、そのときに、我が党の鞠子前区議が、断固反対の旗を掲げてこそ都と対等に渡り合えるんだと言いました。だから、断固反対の旗をおろすなと。私も、断固反対の旗を掲げつつ、万が一移転する場合はどうするんだと。これが、あのとき指摘したような交渉のやり方であるというふうに思いますし、今からでも我々も現在地再整備となればいいわけですから、その点での取り組みを強く求めていきたいというふうに思います。今の市場を取り巻く現状を正確に見て、誤った方針を持たないようにお願いしたいと思います。

 次、行政評価についてです。

 行政評価は、行政の自己評価ということでありますので、議会としても、やはりこれを評価しつつ、そして指摘、提案する、これは日々絶えずやっていく必要があると改めて思いました。

 まず、31ページの防災危機管理のところで、先ほどもありました防災行政無線の難聴問題の解決に向けた対策が必要と。次ページには今後の方向性の中で、この難聴対策の解決やJ−ALERTに関してありますけれども、9月の補正で緊急告知ラジオが出されたわけで、この緊急告知ラジオの位置づけがないのはどういうわけかお知らせください。

 緊急告知ラジオですけれども、先ほどもありましたけれども、今回、この取り組み、施策によって区民の中に防災意識が高まったというふうに思います。ラジオの活用への道も開けるという意味では大変大きな成果があると思います。今回、補正でラジオを実現させましたけれども、これは施策に賛同したわけで、2,000台を限定するというものではないと思います。ですから、補正で、前回で一致した意義を持てば、今の区民の要求・要望にこたえるのが大事だと思います。配布したチラシ、普及したチラシにも2,000台限定とか書いていない、そういう点もありますので、そういう意味でも、やはり続けるべきだと思います。

 また、先ほど、つくる会社が小さいというふうにありました。地震はいつ起きるかわかりませんから、それまで間に合うかどうかわからないんですけれども、しかし、やり方としては、申請はとにかく受け付けると。しかし、実際お手元に届くのは、いろいろな事情があって来年になるかもしれない、おくれるかもしれないということで、今の機運に水をかけてはいけないというふうに思います。その点もお聞かせください。

○早川危機管理課長
 緊急告知ラジオの件についてのお尋ねです。

 行政評価の部分につきましては、先ほどもございましたとおり施策5の1の難聴問題の解決という部分で緊急告知ラジオを検討してきた次第でございます。9月補正の事業ということで行政評価のほうには、現状として反映することができなかったというところでございます。

 それから、台数等についてのお尋ねでございますけれども、9月補正につきましては2,000台を予算計上させていただきまして、先ほどもお話があったとおり、メーカーの生産能力、現在もかけ合っておるところでございますけれども、既に予定の2,000台という台数を昨日の時点で超えているところでございますけれども、そちらにつきましては、きょうをもって区役所の本庁舎での受け付け、それから11日までの郵送の消印のものについて十分に対応できるようにメーカーとかけ合っているところでございます。

 なお、こちらのものにつきましては、来年の納期というふうになってしまうものですから、現在受け付けをさせていただいている方につきましても、そういった御案内をさせていただいているとともに、また具体的な配布の方法、時期が明確になった段階で改めて通知をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

○志村委員
 やはり今回の施策は、行政と区民の防災ということで大変かみ合った、本当に珍しい施策だと思います。これを大事にしなくちゃいけないと思いますよ。だから、そういう意味で、チラシに締め切りも書いていない、普及台数も書いていない中で、もうきょうでおしまいですとか、きのうで終わりましたということになっちゃうと、やはり区民と区との信頼関係を損なうことになると思います。このラジオでもって生まれた防災意識、またラジオを活用しようという意識を生かすためにも、区の姿勢が問われていると思いますので、ぜひ前向きな検討を、申し込みのある方はする、しかし、いろいろな事情で届けるのがおくれるかもしれない、申請は受け付けますよと。補正だって、もし議会で一致できれば、途中でもできるわけですから、そういう意味では前向きな検討をして、ここでがっかりさせない、防災意識を高める、前進させるためにも何とか知恵を出していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○小泉副区長
 先ほど危機管理課長のほうから答弁しましたように、納品がどうしても来年になってしまうということから、それとあわせて、やはり窓口でのトラブルは、お金を持ってきてすぐ取りかえてもらえないというところに、どうも皆さんが大分クレームがついておりまして、新年度に新たな予算を組んで、必要な台数を組んで、簡便に窓口でお渡しできるような体制で新たな対応をとっていきたい、そのほうがスムーズにいくのではないかと、そんなふうに考えております。

○志村委員
 トラブルという点で、区の姿勢、区民への信頼関係を損なう、そこが重要だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 終わります。

○増渕委員長
 理事者報告に対する質疑も終了したと思われますので、次に、議題、企画・総務及び財政の調査について何か御質問ございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 ありがとうございます。

 第四回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増渕委員長
 ありがとうございます。

 これをもって閉会いたします。

 ありがとうございました。

(午後4時33分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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