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平成23年 築地市場等街づくり対策特別委員会(2月14日)

1.開会日時

平成23年2月14日(月)

午後1時30分 開会

午後2時53分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 高橋 伸治

副委員長 木村 克一

委員 今野 弘美

委員 礒野 忠

委員 田中 広一

委員 志村 孝美

委員 二瓶 文隆

議長 中嶋 ひろあき

4.出席説明員

(14人)

矢田区長

髙橋副区長

吉田副区長

斎藤企画部長

平林企画財政課長

内田副参事(都心再生・計画担当)

齋藤区民部長

黒川商工観光課長

宮本土木部長

有賀土木部管理課長

岸田都市整備部長

田村都市計画課長

望月地域整備課長

中野副参事(都市計画事業・特命担当)

5.議会局職員

奥田議会局長

横山議事係長

岡野書記

武藤書記

6.議題

  • 築地市場問題及び東京駅周辺等地域整備に関すること

(午後1時30分 開会)

○高橋委員長
 皆様、お忙しい中、御苦労さまでございます。それでは、築地市場等街づくり対策特別委員会を開会させていただきます。

 本日、区長は公務のため途中退席いたしますので、御了承をお願いします。

 次に、議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり、理事者報告に対する質問とあわせて行いますので、よろしくお願いします。

 それでは、理事者報告をお願いいたします。

○斎藤企画部長

 1 第2回新しい築地をつくる会の実施結果について(資料1)

以上1件報告

○高橋委員長
 ありがとうございます。

 それでは、ただいまの時刻は午後1時37分でございますので、各会派の持ち時間は、自民党さん65分、公明党さん35分、日本共産党さん35分、友愛中央さん35分、日本創新党さん20分ということでございます。

 それでは、質疑に入りますので、質問者の発言をよろしくお願いいたします。

○今野委員
 報告ありがとうございます。

 第2回新しい築地をつくる会が1月20日に開催されまして、早速翌日になるんでしょうか、新しい築地をつくる会会長、古屋会長さんのお名前で石原都知事に築地市場移転・再整備問題についての申し入れを行ったということでございます。これについて、改めて、どういう東京都の対応であったのかお示しをいただきたいと思います。

 また、2月8日から東京都の本会議が始まっているということでございますけれども、この本文の中にも書いてありますとおり、平成23年度東京都予算原案に移転関連予算として21億円が特別会計のほうに計上されたということだと思いますが、お聞きするところ、本会計のほうにも築地市場関連の予算が計上されているとお聞きしておりますが、具体的にどんな内容なのか、金額は幾らなのか、改めてその部分もお示しをいただきたいと思います。

 また、あわせて、2月8日の石原都知事の所信表明、翌日だったでしょうか、新聞に載っておりましたが、その新聞報道だけの内容でありますけれども、御自分の進退と築地市場問題については所信表明で一切触れられていなかったということが記事になっていた記憶がございます。それはどういうことなのか、今まで築地市場、豊洲移転について中央区の案も去年の10月にお示ししたところ、論外だということで豊洲新市場を求めて移転を強行しようとされておった石原都知事のスタンスとして、それは中央区としてどのように所信表明をお聞きになったというか、内容はないんですが、どういうふうにとらえているのかお示しをいただきたいと思います。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 お答えいたします。

 まず、1月20日の新しい築地をつくる会を受けまして、21日に要望書を東京都に申し入れてまいりました。企画部長と私とで参りまして、東京都の対応といたしまして、中央卸売市場の担当部長2人に御対応いただきました。そのときのコメントでございますが、まず地元区の要望として受けとめさせていただく、それから今回の移転後の土地利用計画を明らかにせよというような趣旨の要望書を出したつもりなんですけれども、移転にかかわる跡地の問題について、地元区の意見を十分に聞く、あるいは意見交換をしながら進めるということは当然のことでございますということでございました。また、中央区の要望については、平成16年に出された鮮魚マーケット構想以来、十分に承知をしており、今後も意見交換をさせていただきたいと思っているが、まずは中央区にございます築地市場については、中央区にはありますが、東京都全体の財産でありますことから、まずは東京都全体での検討をさせていただきたいというコメントでございました。

 2点目の御質問でございます。東京都の予算原案、21億円新市場整備費では原案に計上してございますが、そのほかに3,000万円一般会計で計上されてございます。その内容は、築地地区を中心とした将来のまちづくりの検討というものでございまして、現在既に東京都の中で検討の動きがあるというふうに聞いてございます。残された築地をどういうふうにしていこうかということを検討していくための事務費というふうに聞いてございます。

 3点目の御質問、2月8日の知事の所信表明についての本区の受けとめということでございますけれども、今回の第一回定例会では、確かに知事から所信表明での発言はございませんでしたが、知事の発言、方針については、まず昨年10月22日に移転を推進するという強い表明がございまして、その後に行われました第四回定例会の所信表明あるいはその後の質疑の中でも移転に向けた強い姿勢を表明しているところでございます。ですので、今回改めて所信表明では表明されなかったのかなというふうに受けとめました。ただし、今回、23年度予算に新市場整備費21億円余が計上されておりますことから、当然ながら、この後の質疑でございますとか、予算特別委員会もございますし、恐らく知事御自身のお口なのか理事者からかわかりませんけれども、やりとりはあるのだろうというふうに受けとめてございます。

 また、論外ということでございましたが、その後、理事者に確認をいたしましたところ、論外と知事が発言をしたのは、中央区の大きな要望について、その場で市場を2つに分けるというふうに受けとめて、論外というふうに発言をしたものであり、すべてを否定したというつもりではないというような説明がございました。

 以上です。

○今野委員
 詳細にわたり、御答弁ありがとうございました。

 そうしますと、1月21日の要望書でありますが、申し入れを受け取った東京都の対応としては、東京都の財産だけれども、さまざまな結果に基づいて、中央区の地元区の意見も聞いていくということになったということで、前の対応とは少し変わってきたのかなということで理解をいたします。

 ただ、今回、市場問題の都知事、今までさまざまな場面で発言をしてきたから、第一回の定例会の所信表明でなかったということのようでございますが、私の感覚からいうと、第一回定例会の所信表明というのは、中央区でいうと、矢田区長さんは第一回のときにしか所信表明はないですよね。都議会は毎回あるのかどうか、私、勉強不足でありますけれども、少なくとも第一回の、自分の進退は別にしても、東京都の1年間あるいは将来像も含めた東京都のビジョンを示す格好の機会だと思うんです。豊洲に何が何でも行くんだということも含めてですよ。当事者のお考えですから。そういうものがなかったということが、どういうことなのかなという思いなんです。

 あわせて、今、民主党さんが都議会のほうでは第一会派でございます。この辺の、当初から第一回定例会が、予算委員会も含めて築地市場問題には大変大きな山場であるということは、私たち共通認識を持っていたところの肩すかしみたいな話になるんですが、少なくとも都知事選挙に石原さんがお出になるのかならないのか、また違った方がなるのかどうかも含めて、そこまで、また先送りのような話があるとすれば、私は議会としてどうなのかなと、個人的な思いをいたしております。

 その中においては、都議会で今回、民主党の責任であります大沢幹事長さんが本会議場で、あしたですか、代表質問の形で築地市場問題に触れるということでありますが、どんな内容とお聞きしているのか、わかれば教えていただきたいと思います。

 また、今回の本予算並びに特別会計予算について、過日の新しい築地を考える会において、地元選出の都議会議員の方が、本予算にも反対というような内容をお述べになったことは、大変大きなことだなと私は思っております。本予算に反対するということは、都民にどんな影響があるのかも含めて、今の都議会の状況を行政として、おつかみになっている範囲で結構でございますけれども、当然、これから予算審議を含めての予算についての賛否となるわけですが、現況で結構でございますので、第一会派の民主党さんを含めて、どんな都議会の動きになっているのか、その辺もわかれば教えていただきたいと思います。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 まず、1点目、あすの代表質問で大沢議員が御質問なさるという件でございますけれども、現在、確かに質問通告ということで公開をしてございます。築地市場についてということでございますので、内容については詳しくは承知してございませんが、これまでの論調からいたしますと、現在、21億円余の予算が計上されている中で、昨年、22年度予算に付された附帯決議がどの程度達成をされたかということを御確認になるんだろうというふうに考えてございます。ポイントは、民主党さんの御主張でございます合意形成がなされているかどうか、現在地再整備の議論が成熟をしているかどうかといったところをお聞きになるのだろうというふうに推察をしてございます。

 2点目でございますけれども、予算が否決をされたらどうなるかということでございますが、言うまでもなく市場会計につきましては、築地市場以外を含むすべての市場の運営に非常に重大な影響を及ぼすということでございます。本予算でしたら、もうそれは都政運営すべてにおいて重大な影響を及ぼすということで、現在、都議会の動きとしては、何とか都政運営あるいは市場運営に支障を来さないようなことを模索されているのだろうというふうに推察をいたします。

 以上でございます。

○今野委員
 やはり中央区、地元区ですから、大変な立場だと思うんです。要は、豊洲に行っても大変だし、現在地再整備でも時間やさまざまな経費の問題も含めて大変だし、地元区の主張は去年の10月に発表した中央区案なるものが、規模は別にして、私も最適な案だと思っております。何といっても、中央区は場外も含めて文化のある築地市場関連をしっかりと残さなければいけないということは共通だと思います。しかし、結論の先送りばかりでは全く能がないんだろうと思っています。議会人として答えを出してあげるということが一つの大きな方向性だと思っているので、まだ2月8日から始まったばかりでありますし、あしたの代表質問も聞いた上で、また予算委員会の流れも知事の発言もこれからしっかりと聞かせていただきたいと思いますが、ただ、中央区として今日までも御努力をされてきたのは十分承知をいたしておりますが、この申し入れが始まって、今後、都知事がかわったらどうするんだとか、そういうことも含めて、やはり考えておかなきゃいけないと思うんです。あるいは、都知事が石原さんだった場合も含めて、また違う方になったとしても、今後の中央区の方針、またスタンスを持ち続けるのか。また、今後、都知事のかわりようによっては、中央区としてどんな動きを想定していくのかぐらいは考えていただきたいと思うんですが、それについて、もし案があればお聞きしたいと思います。東京都に対して、どんなアプローチ、行動を起こしていくつもりなのか、その辺をお聞きをさせていただきたいと思います。

○矢田区長
 築地市場は、大きな山場、正念場に至っているわけでございまして、今の都議会でどういう論議がされるのか、これを私たちはしっかりと監視していかなければならない。ある方向に行くのか行かないのか、これもいろいろな見方があるでしょうけれども、なかなかすっきりと、今こうだということにはなかなかいかないわけであります。しかし、どのような結論、また論議、審議になろうと、私たちはしっかりと築地を守っていく、この点では議会の皆様方と一体となって推進してまいりたい、こういうふうに思っているわけであります。築地といえば、これは食文化、そしてまた観光の拠点でもあるわけですから、東京都がどのような決断を下そうとも、これを私たちは守っていくという立場で、今後も貫いてまいりたい、こういうふうに思います。

○今野委員
 矢田区長さんの力強いコメントを聞きましたので、これで終わりますが、また都議会、東京都の動きを我々もしっかりとつぶさに聞き取りながら、しっかりとまた発言の機会を持たせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

○礒野委員
 今、前委員のほうからいろいろと、るるお話ししていただいたんですが、今、築地の場内、場外ともに何が一番不安に思っているか。いつもお話しさせていただいているんですが、先が全く見えないまま、この10年間以上時間を経過してしまったということで、最近、場内の方や何かとよくお会いしてお話しする機会があるんですが、僕が市場移転のことについて説明したりして、今こういう状況なんです、中央区としてはこういうスタンスで考えていますというお話をさせていただいたりしているんですが、実はすごく意見として多いのが、いや、もう市場移転どころじゃないんだよ、うちはとてもじゃないけれども、もうこれ以上商売をやっていけないというような意見の方がすごく多いんです。

 場外、また東京都などで、今後どうするんだとか、市場移転に対してどうなのかとか、今の現状はどうなのかというアンケートをよくとられているんですが、中央区として、多分今までそういったアンケートみたいな、例えば場内の仲卸さんに対して、このままの状態でどうなんでしょうか、今後どういうふうな方向を見出してほしいとか、そういった希望を含めてとられたことがあるのか。また場外に対してもそうなんですが、そうした部分の取り組みというのを今までされたことがあるかどうか、まずお聞かせいただきたいと思います。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 場外に対する調査でございますけれども、データでやりましたのが平成12年12月に再整備促進調査というものをやってございまして、その中で移転に対してどう考えておられるのかということを定量的に調査をさせていただいたということがございます。その後、さまざまに情勢が動きましたけれども、その都度、場外の方々とはまちづくりに関する会議などを通じまして、御意向、御意見等を伺っているところでございます。

 以上でございます。

○礒野委員
 場外に関しては、確かに1カ月に1回は、にぎわい戦略会議ですとか、そうした部分で御参加いただいて、一緒に会議させていただいているのは十分承知しているんですが、場内の仲卸さんの状況というのが10年前と今とでは相当変わってきているんです。場外は比較的中央区といろいろとお話しさせていただく機会も多くて、積極的に取り組んでいる部分があるんですが、場内の仲卸さんというのはやはり東京都の管轄ということで、なかなか中央区と折衝したり、いろいろとお話ししたりする機会が少ないと思います。そうした部分で、場内の方の御意見や何かをどこでどういうふうに吸い上げているのか。

 それから、先ほどから話が出ているとおり、長引けば長引くほど、今、方向転換もできなくなって、3年前だったら体力があったので、では、こういうふうに方向的に変えてみたらどうだろうとかいう、体力的な部分があったのが今はもうなくなって、もうこれ以上商売を続けられないというような意見があって、ここまで大きいとは思わなかったんです。そうした部分、例えば今まではそういう取り組みはできなかったにしても、今後、市場の移転問題ということに関しては、まだ都議会のほうの推移を見守らなきゃいけないだろうし、また今回ですぱっとけりがつく話ではなくなりそうなので、そうした部分も含めて、中央区として、ある程度皆さんの動向をとらえることというのは必要だと思うんですが、そうした取り組みは今後どのようにお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 場内の動向把握ということでございますけれども、確かに、管轄が東京都ということでございますために、区として場内の方々のみをとらえてということはやってきてございません。ただし、場内の方々の非常に苦しい状況というのは、間接的に東京都を通じまして、報道資料等々で聞いているところでございます。

 その支援ということでございますけれども、場内事業者の方々への支援という観点では、その責任は東京都のほうになろうかと思ってございます。ですので、区といたしましては、まちづくり全体の支援ですとか、あるいは中小企業に対する支援全般の中で総合的に対策を講じていくことが必要だろうというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○礒野委員
 支援という部分に関してはそうだと思うんですが、やはり市場移転の問題というのは、今、場外とは話せる環境にあるけれども、場内とはなかなか話ができない、また情報もとりにくい状況にあるというのはわかるんですが、そこら辺を抜きにして、例えば中央区として、今まで場外とはいろいろと話をしながら、個別にちょっとずつ場内の関連の方たちが入りながらの話なんですが、今後進めるということになると、やはり場外の方たちの御意向だとか、そういった部分もしっかりととらえながら、どういうふうに打ち出していくかということはとても重要な部分になってくると思いますので、そこら辺、今どうこうと言っても、多分答えは出せないと思いますので、しっかりと検討していただいて今後につなげていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 終わります。

○田中(広)委員
 先ほど区長さんからも、どういう状況だったとしても築地は守っていくと御発言がありましたけれども、全くそのとおりだと思っております。何といっても、戦後の経済状況の中で、バルブ崩壊、そしてリーマンショックで日本は決定的な打撃を受けた。そういった背景の中で、この築地問題を抱えている。そういった中で、本当にスピード感のある決着をしてもらわなければ困りますし、先ほど、東京都の部長さんクラスの方でしょうか、おっしゃっていたという話の中で、都全体の財産として検討させてもらいたいとおっしゃっていましたけれども、確かにそういった広域的な視野でしっかり解決していただきたい。そういった思いが大変強くあります。

 そういった中で、たしか昨年の中央区の本会議の議論の中で、場外市場のアンケート調査等をしていただきたいというような質問をさせていただいた経緯があると思うんですが、それを積極的に行っていくという御答弁だったと思うんですが、その現状は、現在どういった取り組みになっているのか、確認ですが、お願いします。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 前回の本会議で御質問いただきました調査の件でございますけれども、都議会の動向が不透明でございますために、今はそのタイミングではないというお話を区長のほうからしたということで記憶してございますが、現在もその状況が変わってございませんので、現時点においては同じお答えになろうかと思います。状況が整い次第、必要な調査、取り組みを始めていきたいというふうに思ってございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 確かに、今、本当に大事な時期を迎えているわけでありますが、先ほど申し上げたとおり、経済的な背景、また市場機能が今後どうなっていくのかという全体的な話もある中で、中央区として何が何でも築地は守っていくといった視点で、苦渋の選択の中で、今回、申し入れの中で、規模は決まっておりませんけれども、東京都が言う2分割をしたいという気持ちを中央区としては申し入れをお願いしたと。都知事の論外という発言は、あくまでもこちらの想定ですけれども、2つに分けることについて論外だという趣旨だというふうに先ほどもお話がありました。

 例えばなんですが、築地をつくる会のときの場外の理事長さんの話の中で、先ほど部長さんの報告でもありましたけれども、築地市場の利用者の8割以上は小口の方々だと。取り扱い量の全体からいったら、金額上は二、三割である。だけれども、大半の小口の方が場外と一緒になって、あそこで営んできて経済を発展させてきた。そういった背景があるわけですので、これを何か数字的に積み上げて、例えば小口の方々が買いに来る場合には、場外と一体となった築地で買うことが本当にいいんだという、そういった数字的なもの、それから声、それを2つあわせた調査結果的なものを整えていただいて、単純に感情的な議論の中で築地に残してもらいたいというのではなくて、この厳しい景気後退の中で経済全体を守るには、これしかないんだというような視点で訴えていただければ、一つの突破口になればいいなというふうに考えるんですが、この点いかがお考えでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 まさに、そのような調査、分析が、もし今後万一移転ということが確実になりましたら、そういった調査が必要になろうかと思います。その上で、恐らく豊洲に計画をされております新しい市場と築地に残る機能とを、どのようにしていくかというところを建設的に協議をしていくような調査が必要であろうというふうに思ってございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 そのタイミングというのが1つあるんだと思いますが、申し入れを行ったときの企画部長さんの答えの中では、中央区の状況をよく理解しているような御答弁があったようなことを先ほど御報告がありましたけれども、それを信じていいのかどうなのかというところも正直不安なところではあるんですが、中央区としては、ここまで積み上げてきたものがある中で、もう一歩数字的な、また小口利用者の方々の声とセットで、納得していただけるような、東京都に対する申し入れを行っていただきたいなというふうに思うんです。

 大変細かい話なんですけれども、築地かいわいを回りながらお店の方にもお話を伺ったり、時々、喫茶店に行くと、大体買い物を終えた方が集まってきますので、お話を伺うんですが、小口利用者の方でちらっとおっしゃっていたのが、景気後退でお客さんが来ないから厳しいよという話は大前提なんですけれども、単純に、例えば駐車場の利用の問題とか、そういったささいなところから、やはり築地に来る利便性のよさというものを感じている。駐車場一つとっても豊洲に行くことについては、距離があったり、駐車場も確保ができるのかどうなのかとか、そういったことも含めて、そういうささいなところで私たちの足の動きは変わるんだよと、そんなお話も伺いました。

 ですので、せっかく中央区として、ここまで東京都に対して申し入れを行ってきているわけでありますので、もう一歩新しい取り組みをぜひお願いしたいと思いますが、改めてその点、御見解いかがでしょうか。

○斎藤企画部長
 委員のお話のように、小口利用者の方々の買い回りといいますか、利便性といいますか、先日の会議の御発言を見ていても、小口利用者の方々が非常に利用しにくくなるのではないかという懸念が示されております。私ども、先般、区長名で要望いたしましたにぎわい施設、実はここの部分で都知事の論外発言がございましたけれども、にぎわい施設の案が、ある程度敷地が使えると仮定しての話ですが、敷地が使えた上でも卸売ができるのかできないのか、卸売というのは卸売市場法で規制をされておりまして、認可等々を受けないと卸売の行為ができないというふうな、たががはめられている部分がございますので、にぎわい施設の性格がどうなっていくのかは、これも今後の都の結論次第と言わざるを得ない状況だというふうに考えております。

 今、委員からお話のありました、小口の方々に対する安心して買い回りができる環境の整備ですとか、小口の方々のニーズの把握といったこと、非常に重要な点だとは思っておりますが、この施設の前提条件を見きわめていかないと、調査をして、その結果を生かすという形に、今のところでは、まだなかなかストーリーが私どもも描き切れない状況にございますので、今回の都議会の議論の推移、そしてその決着点を見きわめた上で、具体的にそういった調査もしくは今後につながる展開等を考えていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。

 本当に東京都の動向を見ながら、どうしても、やはり私たちも考えなければいけないという状況だと思いますが、いずれにしても、東京都としても、経済全体が落ち込むということはマイナスの要素であると思いますので、そういった視点も含めて、小口利用者の方々のお声をしっかりと受けとめさせていただきながら、少しでも前進できる、築地を守ることができる取り組みを推進していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

 以上で終わります。

○志村委員
 まず初めに、先ほど企画部長から、第2回新しい築地をつくる会の概要報告がありましたけれども、ちゃんと質疑、意見についてはバランスをとって報告しなくてはいけないんじゃないんですか。資料の2ページ目ですけれども、共産党から出ている小栗議員が、これまで移転させないでこられたのは我々の移転反対の働きかけがあったからこそ、市場の取扱量は減っているのだから、小さい規模の市場なら現在地再整備は可能なのである。知事が議会を無視し、強引な形で移転を発表したことこそ責めるべきだという意見が出されているということもちゃんと紹介しなければ、区の委員会への報告にならないと思います。その点、指摘させていただきます。

 中央区が都に対して、先ほどもありましたが、移転後の跡地利用を、都はちゃんとそういうふうに受けとめているということですけれども、移転後の跡地利用を、都に売り込んでいるということについて、移転容認だというふうに思うんですけれども、その点を確認させてください。

○矢田区長
 築地市場というのは東京都が事業者でございまして、また、あの23ヘクタールは東京都の土地であるわけでございまして、私たちは現在地で再整備されるならば、これにこしたことはないというふうに思い、これまでも一貫して来たわけでございます。区議会の皆様方も当然そうであろう、こういうふうに認識しているわけであります。しかし、先ほど申しましたとおり、土地、それから事業主は東京都でありますから、私たちの自由にはならない。その点も御理解いただきたいところでございます。したがって、東京都が今のような姿勢でどんどん進めていく。そして、都議会でさまざまな論議があるであろう。それをしっかりと私たちは見きわめなければならない。そして、そこで現在地だということになれば、これはこれにこしたことはないわけでありますが、しかし、移転であるということになれば、それに対応したしっかりとした私たちも考え、構想をつくっていかなければならない。そのことによって築地を守っていくと。だから、いずれにしても私たちは築地を守る、この1点では全く一致している。こういうことでございます。

○志村委員
 これまで私も再三現在地の再整備を区としても案として持ったらどうかと、私も委員会などで自分の考えを述べましたけれども、しかし、そのときも都の土地だから自由にならないと言いながら、築地市場の跡地の半分を、都の土地で自由にならない土地に勝手に絵をかいて都に売り込んでいる。こういうことができるのであれば、現在地再整備の絵をかいて都に申し入れる、都議会に申し入れることができたはずですよ。全く筋が通っていません。その点は指摘させていただきます。

 それから、築地を守っていくというふうに言われました。本当にこの構想で築地の場外市場を守れるのか、私は疑問です。先ほど、施設の前提条件が必要だという話がありましたけれども、そういうことについて、私は、その前提条件として、区が責任を持ってこれを提案したということだと思いますので、質問させていただきます。

 まず、場外市場と一体的なにぎわいを形成するにぎわい施設、これを何と呼ぶのか。先日の企画総務委員会では鮮魚マーケットという言い方もしましたけれども、我々はこれを何と呼んだらいいのかお聞かせください。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 絵の呼び方でございますけれども、固定的に使っているつもりではございません。平成16年12月に出しました、万一に備えた鮮魚マーケット構想を改めて現時点で絵にしたものということで、にぎわい施設という言葉をいずれにしても暫定で使っているものでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 にぎわい施設ということで、やりとりしていいということですね。

 前提条件としては、土地が必要です。土地の確保について、都から無償で貸与する想定なのか、それとも借りるのか、購入するのか、その点はどのようにお考えなんでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 運営方法、運営主体、それから土地の所有等々につきましては、今後十分な協議を尽くす必要があろうかと思ってございます。

 あわせて、行財政運営的に成り立つのか、民間のビジネスモデルとして成り立つのか、そういった総合的な視点で、協議の出発点ができましたら、協議を重ねていきたいと思ってございます。

 以上です。

○志村委員
 こういうことを前提としているということは、ある程度、区の考えがなければ協議できないんだと思いますよ。土地をどう確保しようとしているんですか。区の考えでいいです。協議して具体的にしていく、それは実際の出発点でありかもしれないけれども、これを発表した今の時点ではどう考えているんですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 少なくとも区の行財政規模から申し上げますと、区が所有をしてすべて運営をするということは難しいのかなというふうに思ってございます。ですので、東京都あるいは民間の力をかりる方法等々、さまざまな協議を経て議論していきたいというふうに思ってございます。

 以上でございます。

○志村委員
 都の土地を区の財政規模からいって購入できないけれども、民間の力もかりるというふうに言いましたけれども、民間の力をかりられなかった場合は、確保するために、区が責任をとらなくてはいけないわけですね。その点はどうお考えですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 その前提になる前提条件がまだ決まっておりませんので、まずはその出発点に達したいということが、まず第一だというふうに思ってございます。その後は、東京都、それから中央区あるいは民間の方々等々に御意見をお伺いしながら、どれが現実的に東京都全体のためにとって、あるいは中央区のためにとって、どの方法が成り立つのかという議論をこれからする必要があるというふうに思ってございます。

 以上でございます。

○志村委員
 区は、移転という前提が決まっていない中で出したんですよ。おかしいじゃないですか。移転前提が決まっていないから、土地の確保についてはというのは、おかしいんじゃないんですか。今、移転前提がない中で出しているんじゃないんですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 移転の前提がない中でございましたので、10月22日の知事の急な移転表明を受けまして、あくまで区の緊急対応といたしまして、東京都の方針は移転が確定をしたら全部の土地を売却するという方針でございましたから、それでは困る、乱開発をされては困るということをあらわしたかったことが1つと、それから、先ほど企画部長のほうからお話をしました小口の利用者の方々が今後そこで商いを続けていかれるような場所を確保することが1つ、あと伝統文化をそこで継承していきたいという思いをそういう絵にしてあらわしたということでございます。

 以上です。

○志村委員
 前回の委員会では、これは鮮魚マーケットが発展して、日本設計と一緒に昨年の春ぐらいから都議会の会派にもいろいろ働きかけたみたいだけれども、ずっと準備していたことでしょう。跡地の半分を活用する案を提案するためには、この半分の土地、さっき自由にならないと。区が自由にならない、そういう土地なのに、準備をしてきて、記者会見のときには、もう次の日ですか、石原さんが記者会見した後に、今書いたやつがすぐ出たわけ。ですから、そういう裏づけなり、いろいろなことがあっても、最終的には区が土地を確保しましょうという姿勢がなければ、本当に絵にかいたもちになりますよ。そういう点では、この土地の問題を裏づけもなく進めているというふうに指摘しなければならないというように思います。

 まだ聞かなくてはいけない点があるので、次に行きますけれども、では、この施設を建設する経費、どのぐらいを想定していますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 繰り返しになって恐縮なんですけれども、都知事の急な移転表明がなされたことを受けて、本当に緊急対応として、都の勝手にしないでくださいということをあらわすのが第1の目的でございましたので、にぎわい施設の形状でありますとか規模でありますとか、詳細については、今後、東京都も含めて協議を詳しくしていきたいというふうに思ってございます。

 以上です。

○志村委員
 そういうことも区のほうで覚悟がなくて、できないということは、これは大体100億円ぐらいかかるんですか。どうなんですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 金額的なことについては、今後協議をしながらというふうに思ってございまして、非常に過大な豪華なものを100億円かけてつくるとか、そういうイメージは持っておりませんけれども、いずれにしても、どういう形のものをつくれば、中央区が主張してきました築地を守っていくというところにつながるのかどうかというところで、今後、中央区、東京都、それから関係者の方々と議論をしていきたいというふうに願っております。

 以上です。

○志村委員
 計画を進める施設の前提条件では、土地、建物、これはどういう状況になっても区がやりますよという裏づけがなければ進められないじゃないですか、協議、協議って。そんなので、実際説得できるか疑問ですよ。では、幾らかかるかわからないけれども、区の考えとしては、この施設に係る建設費は区だけで負担しようと思っているのか、それとも、この施設を利用する業者の負担、そういうあたりは、金額はいいんだけれども、負担の仕方はどう考えていますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 負担方法も含めまして、今後のその土地全体の都市計画の中で、あるいは築地の市場の、移転後、豊洲と築地とで我々が希望するどういう形でやっていけるかというところを、都市計画の構想の中で協議をしていきたいということでございます。

 以上です。

○志村委員
 そういう進め方は、全く不安ですね。

 また、先へ行きます。では、この考え方で、にぎわい施設というのは24時間稼働する施設をお考えですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 同じお答えになって恐縮なんですけれども、運営方法、運営時間、どういう業態の方々に、どれぐらいお集まりいただくということも、これから建設的に議論をしていきたいということでございまして、24時間とか何時間というところまでは、すみません、議論してございません。

 以上でございます。

○志村委員
 24時間が望ましいと思っていますか。24時間というのは、普通の市場と同じような動きですよ。区としては、場外市場の発展も含めて、どのように考えていますか。

○斎藤企画部長
 今、志村委員からいろいろ具体的な部分についての御質問がございますけれども、先ほどの会の報告でもございましたけれども、この絵については、地元の思い、区の担当部署と地元の方々が、こういうふうだったら築地が生き残っていけるんじゃないかという思いを絵にしたという段階でございます。確かに、この絵を出すからには、運営主体、経費、運営方法を詰めていないのはおかしいという御指摘については、真摯に受けとめますけれども、この絵を作成した段階では、地元の思いを都に伝えるということに主眼を置いてつくったものでございます。もう少し申し上げますと、例えば先ほど申し上げました卸売という機能について、ここへ一部残るのか残らないのか、これによって施設の性格は100%違ってくるというふうな状況もございます。もし一切卸売を東京都が認めないということになれば、別の展開の方法といいますか、小売中心の展開の方法を考えざるを得ないだろうと。私どもは、ぜひ卸機能もここに一部残してほしいという思いがございますけれども、論外発言に見られるように、都知事は全部豊洲へ持っていくんだという主張をしております。ここまで平行線だというふうに私どもは考えております。こういった前提がきちんと固まらなければ、設計にしろ、運営主体にしろ、運営時間にしろ、そういった詳細については、今ここで議論はできないものというふうに思っておりますので、今後の推移を見ながら、築地が将来に向けて一番発展する施設として地域の方々と知恵を合わせて詳細について詰めていくことが必要というふうに考えております。

○志村委員
 私は、そんな詳細について質問しているつもりはないですよ。こういう絵を出す、これが場外市場と一体的ににぎわいを形成するにぎわい施設というのであれば、基本的な点を質問しているつもりですよ。これから土地をどうするのかと。建物について幾らかかるのか、これをどう区が負担するのか。税金ですよ。区民の税金で負担してやっていくのか、それとも中に入っている業者が負担するのか。それもこれからですと。そういうようなことを発信して、守りますとか行政の責任ですというのは、僕は無責任ではないかと思いますよ、その点。前提条件で、土地を確保するということがなければ実現しないじゃないですか。土地は、やはり必要でしょ。このために区はどこまで責任を持つかというのは、腹を決めなくてはいけないんじゃないんですか。その点どうなんですか。

○斎藤企画部長
 区長の要望の中で、市場機能の一部を残してほしいという形で要望してございます。市場機能の一部を残すという意味は、当然、市場の開設者の責任で一定程度これを実現してほしいという思いでおります。しかしながら、その後、都知事のほうは全部、市場機能を分割してどうするんだ、分割しないという考え方を示されておりますので、当初この絵をつくった際には、当然、都が卸売市場、築地市場の一部の機能を残すということで、いわゆる都の市場というストーリーも考えられたんですが、現在、その前提も揺らいでいる状況にございますので、そこについて、今、都か区かというふうな議論は、まだそこに到達をしていない状況というふうに思っておりますので、御理解いただきたいと思います。

○志村委員
 結局、相手があることだから、こちらの思惑どおりいきませんよ。だけれども、たびたび区長は言うけれども、行政が責任を持って打ち出したんだと言うのであれば、どんな状況になっても区が最終的には対応しなくてはいけないわけですよね。そのときに莫大な税金を投入しなければならないわけで、そこまでシミュレーションしないで、ただ、みんなの要望だから出すということは無責任だと思いますよ。

 次に、お聞きしたいんですけれども、このにぎわい施設への来場者は、どういう方たちを想定しているのか、どのぐらいの人数かも含めて、これをお聞かせください。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 定量的には申し上げられないんですけれども、基本的には現在築地市場で営まれております小口の方々の商い、あるいは場外と一体的になって創出しているにぎわいの部分を確保していきたいと思っておりますことから、現在小口の方々が利用されているのと同等のにぎわいが創出できるものというふうに思ってございます。加えて、観光ゾーン、食文化に関するゾーン等々を設けることにより、新たなにぎわいがつくり出していけるものというふうに思ってございます。

 以上です。

○志村委員
 というのは、場外市場への来場者というのは、どのような方たちがいると考えていますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 場外市場には築地市場に買い出しに来られておられます利用者の方々に加えて、近年では、その状況について非常に高い文化資産だというふうにとらえられて来られる観光客の方々あるいは食通の方々等々、多様な方々が御来場なさっているというふうに思ってございます。

 以上でございます。

○志村委員
 このにぎわい施設には、観光・飲食ゾーン、食文化・交流ゾーンなど、ありますね。このにぎわい施設と場外市場は競合しないとお考えですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 その内容については今後、深い議論が必要だと思いますけれども、恐らく競合してくる部分もあろうかと思いますし、競合しない新しいにぎわいというのもあろうと思います。いずれにしても、新しくにぎわいを創出する部分の業態、規模等々を深く議論していく必要があると思ってございます。

 以上です。

○志村委員
 このにぎわい施設の中で、青果仲卸ゾーンとか鮮魚仲卸ゾーンということを構想していますけれども、このスペースからいって、それぞれ何店舗ずつぐらいを想定していますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 収容できるキャパシティーといたしましては、絵にかきましたとおり、仮に1店舗10平米と仮定をいたしましたら570店舗入るような大きさでございますが、具体的に何店舗つくって、どれぐらいのにぎわいをつくり出していくかというところは、あくまで今後の議論ということでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 では、出店するところが豊洲の新市場の中で営業する仲卸からの出店を想定しているのかどうか、その点いかがですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 そういった形もあるかもしれないというふうに思ってございます。いずれにしても、築地の場外市場と築地の小口の利用者の方々がつくり出しておられます独特のにぎわいを今後も続けていきたいということでございますから、それは創出できるような方々に出店していただきたいというようなことを考えてございます。

 以上でございます。

○志村委員
 さっき、小口の買い出しの方たちが利用するというふうに言っております。今、築地の場合は、水産仲卸の場合は、例えば10時とか11時にはきれいにし始めていますけれども、ここのにぎわい施設では、鮮魚仲卸ゾーンは何時から何時までの営業を想定していますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 営業時間につきましては、今後の議論だろうと思ってございます。ただ、現在、場外地区と、それから築地の市場が一体となって創出をしているにぎわいは、最低限守りたいというふうに思ってございますから、それが守れる時間帯でにぎわいをつくっていきたいという趣旨の絵でございます。

 以上です。

○志村委員
 小口の方たちが買いに来るのは、多分、朝早い時間ですよね。1日じゅう、例えば水産の鮮魚を仲卸ゾーンというところに展示しているのか、それとも早目に店を閉めてしまうのかで大違いだと思うんです。長くやるためには、低温の施設全体をちゃんとコントロールしなくてはいけない。しかし、時間が短いというのであれば、その中で営業がやっていける裏づけがなければ、出店はできないと思いますよね。だから、そういう点でも、今の話が本当に絵にかいてあるけれども、これが実際営業としてやっていけるのかどうかというあたりも、もうちょっとはっきりさせなくてはいけないと思うし、それがなければにぎわい施設にならないと思いますよ。そういう点では、まだ不明確だなと思います。

 例えば、ここを見ると、茶屋の機能がないんですね。小売の人たちは、いろいろ買いながら一つのところに来たやつを搬出をするなり持っていくというのがあるんですけれども、茶屋の機能というものはどうお考えなんでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 買い人の保管場でありますとか運搬の業務をどなたが担われるのかといったところも、その詳細を今後の議論の中で、現に利用されている方々のお声を聞きながら、あるいは新しい豊洲冷凍のようなことを東京都がお考えになっているのかというところも踏まえながら、どういう流通があり得るのかというところを詳細に検討していきたいというふうに思ってございます。

 以上です。

○志村委員
 これは環状2号線から、豊洲のほうへ来るような動線になっていますね。ここでの車の利用台数とか車線とか、そういうような考えは、ここに交通計画の考え方とありますけれども、どういうことを前提にして、このような交通計画というのを立てているんでしょう。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 基本的には、万一の移転が確実になったらという前提の絵でございますから、新しくできる豊洲新市場と車で5分のアクセスへということで考えてございまして、5分で豊洲から物が運んでこれるというアクセスを考えたものでございます。

 以上です。

○志村委員
 豊洲から食品を運びますけれども、今、土壌汚染が言われている豊洲からの品物という意味での風評被害、この点はどうお考えですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 土壌汚染につきましては、市場開設者でございます東京都のほうが専門家会議あるいは技術会議等々を通じて責任を持って完全に無害化をするということを言ってございますので、それを慎重に見守っていくということでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 風評被害という意味では、流れる可能性は当然あると思います。幾ら安全宣言したとしても、実際に今、指摘されている浄化処理の不備もやはり指摘されているわけなので、風評被害ということに対する対策なども考えなくてはいけないと思うけれども、今の答弁ですと、そこまで考えていないかなというふうに感じました。

 観光・飲食ゾーンですけれども、これについてのイメージというのはどんなイメージなんですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 さまざまな方がさまざまな目的で訪れられるだろうと思います。観光・飲食ゾーンというのはお仕事でいらした方も御利用になられるかもしれないですし、あるいは築地の伝統文化に引かれて御来場なさった観光客の方々がその場でおいしいものを食べて帰られるというようなことが実現するといいなというふうに思い、絵にしたものでございます。

 以上です。

○志村委員
 食文化交流ゾーンというのは、どういうイメージですか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 詳細につきましては、今後、現在の築地の利用者の方々とも協議をしながら検討していきたいと思ってございます。

○志村委員
 今の場外のほうはバスで来ていますけれども、大体観光客の滞在時間というのはどのぐらいを想定していますか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 すみません。定量的に調査をしたものがないのでございますけれども、現在の場外のにぎわいの感覚からいたしますと、観光バスでおりて、大体半日ぐらいは銀座等々の連続で過ごしていけるのかなというふうに思ってございます。

 以上です。

○志村委員
 結局、先ほどの小口の買い物客は早く上がってしまう。観光客は自分の目的、食べたりとか、そういう目的で、また銀座へ行こうとかになりますよね。そんなに滞在時間は長くないという中で、例えば築地市場駅から来た人、それから観光バスの乗り場から来た人がにぎわい施設のマーケットゾーンとか、観光・飲食ゾーン、食文化・交流ゾーンを通って場外市場へ行くという動線を考えているようなんだけれども、これは現実問題として、限られた時間で、また、このにぎわいゾーンでは、いろいろな施設ではイベントもやるという中では、場外市場に足を運ぶということは考えにくいと思うんですけれども、その点はいかがですか。

○斎藤企画部長
 いろいろ御心配をいただいておりますけれども、今回の施設について、例えば営業時間の違い等々の御指摘がありましたけれども、私はこれは全く新しいビジネスモデルが必要であろうというふうに思っております。現状の卸売の機能、それから現状の場外市場の商売のあり方、こういったものを根底から見直して、新しい施設が実現をいたしましたら、これを前提にビジネスモデルを一から組み上げていく必要があるんだろうというふうに思っております。

 小口の買い出し人の方と観光客の方、ニーズも違いますし、時間帯も違います。両方をきちんと御満足いただけるような、そういうビジネスの仕組みづくりをこの中で行っていくべきだろうと。特に、にぎわい施設を設置しますが、設置をする際には場外市場も当然変わっていかなくてはいけない。現状の場外市場の御商売のあり方をもう一回見直していただいて、新たなビジネスとして展開をしていただくというふうな、そういう方向が必要というふうに私どもは考えておりまして、この詳細な中身については、事業者の方々等々と、これから時間をかけて十分詰めていかなくてはいけない。また、消費者の動向ですとか、そういったものも見きわめますし、観光客の動向等々についても、今、観光客に非常に来ていただきますけれども、決して観光客にとってわかりやすい場所ではないというのが築地の場外なんだろうというふうにも思っておりますので、こういった面も含めて、新しいビジネスモデルを一緒につくっていくことが必要であろうかと。そういった中で、時間帯ですとか取り扱い品目ですとか、人の流れですとか、おのずから見えてくるものであろうというふうに思っております。

 以上でございます。

○志村委員
 本当に心配しているんですよ。やっと区の本音、本心がわかりました。新しいビジネスモデルで場外市場のほうのあり方も考えていくと。一緒に考えていくんだと。にぎわい施設をやりながら、場外市場についても考えていくということですね。私は、今の場外市場の築地の本場と一緒になって発展してきた文化的な、また今の場外市場、今の商売も大変苦しい、頑張っている、その人たちの生活の営業を守る、そういうものではないと。にぎわい施設と一緒に場外市場のあり方なども考えていかなくてはいけないという意味で、新しいビジネスモデルというふうに私、受けとめました。

 結局、豊洲の新市場にも大規模な千客万来の施設がある。観光客向けなりにつくられると。また、このにぎわい施設のほうもこのようなさまざまな観光客に対応する施設をつくるという中で、私は場外市場の魅力というものが埋没してしまう、そのように思いますけれども、その点いかがですか。

○吉田副区長
 大変恐縮ですが、この絵をつくっていく過程でも場外市場の皆さんとは十分話し合いをしてまいりました。今後、こういった施設をつくっていく部分についても、当然のことながら場外市場の皆さん、そして場内の事業者の皆様、これは青果もあるし、鮮魚もあるし、場内の中の飲食店の方々もいらっしゃる。そういった方を含めて全体として、当区、それから場外・場内の業者一体となってお話し合いをしていくべき筋合いのものでございます。今、委員のほうからいろいろ時間等についてのお話がございましたけれども、この部分についても、実際のところを言えば、例えば昭和50年代には飲食店はほとんど8割が朝食だったんです。ところが、今は昼に動いている。状況自体が、流通自体が動いていくわけですから、そういったものを相互に話し合える協議体を持って計画をつくり、運営をしていくのであって、今、ここがこうでなければ場外を守るつもりはないなんていう発言は、そういうものには当たらないと、我々はそう思っています。

○志村委員
 足を運ばなくなるんじゃないかと言っているわけです。結局、最初のボタンをかけ違えてはまずいと私は思いますよ。このようなにぎわい施設をやっていけば場外市場を衰退させると思います。場外市場は、現在地での市場の再整備しか生き延びる道はない、このことをしっかり踏まえなくてはいけないと思います。区は、やはり移転を容認することと場外市場を切り捨てる跡地利用案を都に売り込むことはやめて、現在地再整備のために力を尽くすべきだと思います。

 また、きょう答えられなかった問題なども、次に質問するまでに準備していくことを求めて質問を終わります。

○二瓶委員
 築地の問題に対しましては、さきの委員の先生方が本当に凝縮した質問をされておりましたので、大きくは質問はいたしませんけれども、先ほど来の御答弁の中でも、都知事が中央区の申し入れに対して全くの論外だというお話をされたということでありますが、本当に私も市場の中の場内・場外を問わず、税理士として数件の関与先を見ていますので、その実態としては、もう待たせないでくれというのが本音のところであります。魚文化そのものが日本の食文化の中で、今、衰退している中で、またマグロの国際的な問題が出て、マグロそのものが日本に入ってくるか入ってこないか、そういうような危機的な状況にある中で、やはりこれから日本が食文化として、お魚というものをもう一回見直すためには、築地というものは大きなファクターだなというふうに認識をしております。

 ただ、私が青年会議所の時代に築地の市場で2年連続で行った地域の食文化をもう一回見直そうということで、1,000人のちゃんこなべをつくったりしたイベントのときは、現在地再整備ということでモデルの展示物も展示させていただきました。それからもう既に15年たったわけです。その前からその話がされていて、まだ、いまだに、豊洲の土壌汚染問題に端を発したのかもしれませんが、一定の政権交代という名のごとく市場というものが政局に使われたなというのが私の実感であります。民主党の都議会議員の方、この地区ではない議員の方とお話ししても、全く本音のところは築地というものがどういうものかというのを理解していないし、これは自民党の議員の方もそうかもしれません。他の地域の都議会議員の方には、市場という機能というものは確かに老朽化したものは新しくしなければいけないという程度の視点だったなと。しかし、やはり本区としては、ましてや、そこで生活している方々がほとんどでございますから、これはやはり本区独自の意見があり、考え方を述べるのは、沖縄の普天間基地の問題しかり、やはり地域の声というのが最も大切であることは、石原都知事だってよく理解できるんじゃないかと思うんです。

 そこで、論外だというのは、一部の仲卸の機能もこのにぎわいゾーン、私、にぎわいゾーンという言い方が好きではなくて、ここがまさに築地だということで考えておりますから、そういう面で、一部機能を残すということに論外だと言っているのか、そもそも何が論外だと言っているのか、そこら辺の認識は、どう受け取られたかお聞かせいただきたいと思います。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 10月29日の記者会見で知事が中央区の案を論外というふうに発言した件でございますけれども、後日、理事者のほうに確認をいたしましたところ、そのときの記者会見の文脈というのが、地元の区から築地の市場を一部残してほしいという声が上がっているが、どうかというふうに聞かれ、知事が論外と話されたものです。すなわち、それは市場機能を残すことというのは、東京都にとっては市場を2つつくることに当たる。それは二重投資になり、大いに問題であると。そう受けとめて、知事は論外と発言をしたということであって、決して市場そのものを市場として残さないという形であるとか、あるいは跡地に関して中央区が鮮魚マーケット構想以来要望してきたこと全部を否定したわけではないというような御説明がありました。

 以上です。

○二瓶委員
 ありがとうございました。

 そういう面では、多分中央区案というものを都知事そのものがそこまで詳細に理解していないでお答えになったんだろうというのは推察できます。その後、いろいろな発言もされていないということで、今、もう一回再考していらっしゃるときだなということで、また選挙も近いので、いろいろまた、それを政争に使われたくないなというのが思いでございますけれども、先ほど区長さんからもお話ありましたように、しっかり本区は本区の考えをこれからも述べていくという姿勢を貫いていくというのが姿勢としては正しいというふうに思っておりますので、引き続き議会としても、そういうことで臨んでいきたいなと思っております。

 もう1点、議題を同時に質問させていただきますが、もう一つ、あわせて、ことしは日本橋架橋100年の年で、4月以降、各種のイベントがされます。石原都知事もそうでした。当時の小泉首相もそうでした。日本橋の上、私は日本橋の上とは言いません。日本橋川の上の高速道路の撤去の問題というものが話題になって、それっきりになり、本区としては一日も早く高速道路の撤去という質問をしてきましたけれども、現状、その後、何か進展があるとか、そこら辺はどのようになっているんでしょうか。

○田村都市計画課長
 日本橋川上空の高速道路の撤去でございますけれども、こちらの問題に取り組みを開始いたしましてから、川岸街区の空地化に向けた容積の移転の問題でございますとか、それらを実現するための改廃、東京駅前の再開発との連携の問題ですとか、さまざま検討を重ねてきてございます。そういった中で、国・東京都、区が同じテーブルに着いて意見を交わすということがなかなか難しい状況にあったわけでございますけれども、やっとここに来て同じテーブルに着いて、それらを総合的に考えていこうというような状況ができ上がってまいりました。

 ただ、実はこれを実現するためにはさまざま課題もある。現状では、今ある既存の制度をうまく組み合わせることによって、この問題の解決に近づくという可能性が十分高いのではないかというようなところから、それらの検討を深めていくというような状況になってございます。まだまだ具体的にこうするということで明確にその考え方の方向性をお示しするというような状況まで整ってございませんけれども、区としては継続的に、積極的に取り組んでいるところでございますので、そういった関係が整理できましたら、また改めて御報告をさせていただければというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○二瓶委員
 そういう形では継続されているということなんでしょうけれども、ちょうど何か記念の年とか、大きなイベント的なときというのは、またそれを話題として進めるいいきっかけづくりになるんじゃないかということであります。今の日本経済の疲弊した中では、民間事業者に頼るというのは、なかなか厳しい状況になってきているのではなかろうか。経済がいいときであれば、民間の活力を活用して民間の開発に頼れる部分もあったんでしょうけれども、今はなかなか、逆に、こういうときこそ行政主導でやっていかなければいけないというふうに思っております。

 容積率移転に関しましては、確かにそうで、本区の中でその容積をどこに移転するかとなれば、私も何度も発言をさせていただきましたが、東京駅の八重洲近辺になるであろうというふうに考えられます。東京駅の八重洲近辺に容積率を移転するというのは、現実問題、法令とか、先ほど答弁ありましたけれども、その点で、例えば八重洲側ですと皇居に近いために、景観条例なるものが重なってくる部分もあると思いますが、東京駅の八重洲地区というものは景観条例とか、いろいろな問題を含めて可能なんでしょうか。

○田村都市計画課長
 八重洲の再開発、今現在、地元の方々でさまざまな検討をいただいておりますけれども、こちらについては東京都が定めております眺望地点からの景観規制のエリアに一部かかっている、そういったことも踏まえまして、それらの状況、条件下で再開発についての検討を継続的にしていただいているということでございます。いろいろな法的な整理、課題はございますけれども、再開発の中で日本橋川の容積の受け入れをしていくということは十分可能なことだというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○二瓶委員
 そういう面で、今、日本橋はコレド室町もできたし、多分、東京の中で、日本の観光スポットの中では日本橋というのが目玉だと思うんですよね。この間、青山副知事に、日本橋のことでお話しいただいたときも、やはり日本橋というのは太田道灌以来のストーリーがあるまちだから、そこは非常にこれからの観光の目玉にもなる。そういう面では、江東区なんかはいち早く水陸両用のバスを、水彩都市とかいって、走らせますけれども、我が中央区は水の都中央区なんですから、もっと積極的に日本橋の高速道路の撤去問題というのは、高速道路の撤去だけではなくて、日本橋そのもののまちというのは、観光スポットの日本の起爆剤になりますよね。どこかに行くとなれば、銀座はただ買い物に行くだけかもしれませんけれども、日本橋というのは、またその歴史、文化があるおもしろさがあるわけですから、そういう面では、今回は架橋100周年という記念の年ですから、それを目玉に、中央区としても、市場の問題も含めて同じなんですけれども、積極的に発言して、これこそ地域の声というものがもっと大きくてもいいと思います。何も政府主導とか東京都主導ではなくて、中央区から積極的に発言してもらいたいと思いますが、御決意を、どなたでもいいんですけれども、よろしくお願いします。

○岸田都市整備部長
 委員御指摘のとおり、日本橋架橋100年ということで、節目の年でございます。日本橋は、現在、都市計画課長より御説明申し上げましたとおり、再開発の手法を用いながら、より活性化のために高速道路撤去等も含めて鋭意検討中でございますが、一層気を引き締めて、節目の年に成果という形で上げられるように地元とも十分協議しながら進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

○二瓶委員
 本当に期待しておりますし、また日本橋に同じ高いビルをつくってはだめですよ。江戸の文化の情緒が残るところが日本橋のよさです。だから、日本に観光の人たちがいっぱい来るわけですから、せっかく容積を移転するんですから、昔の江戸のまち並みが残るような再開発を進めるべきだと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

 終わります。

○高橋委員長
 それでは、質疑も終了したと思われますので、次に、議題、築地市場問題及び東京駅周辺等地域整備に関することにつきましては、本日のところは継続ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高橋委員長
 そのようにさせていただきます。

 次に、第一回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについては、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高橋委員長
 そのようにさせていただきます。

 その他、何もなければ、これで閉会とさせていただきます。

 どうもありがとうございました。

(午後2時53分 閉会)

お問い合わせ先
区議会議会局調査係
電話 03-3546-5559

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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