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平成23年 築地市場等街づくり対策特別委員会(9月8日)

1.開会日時

平成23年9月8日(木)

午後1時30分 開会

午後3時51分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 押田 まり子

副委員長 礒野 忠

委員 今野 弘美

委員 田中 広一

委員 青木 かの

委員 加藤 博司

委員 渡部 恵子

議長 石田 英朗

4.出席説明員

(13人)

矢田区長

小泉副区長

吉田副区長(都市整備部長事務取扱)

斎藤企画部長

黒川企画財政課長

内田副参事(都心再生・計画担当)

齋藤区民部長

守谷商工観光課長

宮本環境土木部長

有賀環境政策課長

田村都市計画課長

望月地域整備課長

竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)

5.議会局職員

田中議会局長

横山議事係長

渡邊書記

武藤書記

6.議題

  • 築地市場問題及び東京駅周辺等地域整備に関すること

(午後1時30分 開会)

○押田委員長
 どうも御苦労さまでございます。ただいまより、築地市場等街づくり対策特別委員会を開会いたします。よろしくお願いします。

 まず初めに、理事者紹介をお願いいたします。

○小泉副区長(8月16日付幹部職員異動に伴う理事者紹介)

○押田委員長
 よろしくお願いいたします。

 それでは、続きまして、議題の審査に入らせていただきます。

 議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり理事者報告に対する質問とあわせて行いますので、よろしくお願いいたします。

 まず初めに、理事者報告をお願いいたします。

○斎藤企画部長

 1 豊洲新市場整備計画の経過について(資料1)

○吉田副区長(都市整備部長事務取扱)

 2 まちづくり協議会の報告(資料2)

 3 築地場外市場被災地復興支援事業について(口頭)

以上3件報告

○押田委員長
 御苦労さまでございました。

 それでは、発言を願うわけでございますが、発言の持ち時間制につきましては既に御承知のとおりでございますので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時44分でございますので、自民党さん56分、公明党さん32分、みんなの党さん32分、日本共産党さん32分、民主党区民クラブさん32分となりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、質疑に入りますので、発言をお願いいたします。どうぞ。

○今野委員
 それでは、質問に入ります前に、報告事項3で口頭御報告をいただいた復興市場と復興市ですか、これから始まる。本当に風評被害で大変苦しんでいる被災者の皆様に希望の光となるような中央区のせっかくの大切な援助でありますから、なお一層のPRに努めていただいて、成果が上がるようにぜひ期待をいたしておりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、資料に基づきまして、私は資料1、豊洲新市場整備計画の経過についてのみ質問をさせていただきたいと思います。

 ただいま企画部長さんからるる御説明をいただいたとおり、ちょうど東日本大震災の起こった日、3月11日に東京都議会で平成23年度中央卸売市場会計予算が可決をされました。これによって、東京都のみならず、議会も長年の大変長い時間をかけてきた議論に、ある意味終止符を打って、築地市場移転、豊洲市場の整備に向けて大きくかじを切ったということが現実にあるんだろうと思っております。これを我が中央区としても真摯に重く受けとめて、これからどうするのかということをしっかり議論していかなければならないんだろうということで質問をさせていただきたいと思いますが、今、企画部長さんからお話しのとおり、着々と東京都は都市計画決定に至るまで豊洲新市場の整備に向けて進めております。

 ただ、これに記載されていない内容で若干御質問をさせていただきたいと思うんでありますが、まず1つは、議会側の予算可決という重い決定があったわけでありますが、それ以降、自民党都議の御逝去によりまして石原都知事が進めるこの事業に基づくさまざまなこれからの予算の採決に当たっては、議長さんをまぜると市場反対のほうが多数を占める。要は、野党側が多数を占めるという状況が発生したんだろうと思います。

 そう思って、きょう質問しようと思ったら、けさの新聞によりますと、民主党の都議会の先生が民主党会派を離党されるというような新聞記事もあったので、ちょっと先の読めない状況はございますけれども、少なくとも平成25年の都議会選挙までは厳しい議会構成が、この予算を可決したという前提からいうとですよ、厳しい議会構成が続くんだろうという意味においては、どんな影響があるのか。これを区にお聞きするのも大変恐縮なんですが、お聞かせをいただきたいと思っております。

 もう一つは、6団体の中で大変大きなお力をお持ちになっている東卸組合が、過日の理事長選におきまして築地市場再整備を望む理事長さんが誕生した。これも、ある意味、この市場問題には大きく影響するんだろうと思っております。ましてや、新理事長さんにおかれましては、組合の皆様に意向調査をするというふうにも報道されております。大分前に意向調査をやったんだろうなと思いますが、それ以来、東卸組合の機関決定としては、豊洲への移転を機関決定をしたものが、どういうような状況になるのか、これも、この資料にない大きな変化なんだろうと思っておりますので、組合員の皆様に対する意向調査を具体的にされているのかどうか、また、東卸組合においては意向調査を反映した、理事長さんがかわったことによる体制への影響、その辺については、都はどのように認識をされているのかをお尋ねしたいと思っております。

 もう一つは、土壌汚染。これによりますと、4月15日に586億円ですか、大変大きな予算をつけて土壌改良、当然、区民の皆様の食の安心・安全を守るために土壌改良を真剣にやっていくんだという大変大きな予算をつけたわけでありますが、これとは別に、3月11日の大震災によりまして液状化という問題が出たわけであります。これは、前回の委員会で若干お聞きしたんですが、液状化も食の安定的な供給においては重要な、解決しなければならない問題だと理解をいたしておりますので、この辺については、しっかりと対策が練られるのかどうか。また、はっきりと安全だと言えるのかどうかを、現在、東京都中央区さんとしては新市場に向けてのどのような意味合いとしてお持ちなのか、3点お聞かせをいただきたいと思っております。

 もう一つ、これは資料に基づいてなんですが、7月29日の都市計画決定、これは都市計画決定によって豊洲新市場の位置や面積や計画区域を決めたということで、大変重い決定がなされたんだろうなと思います。

 ただ、実際のところ、この都市計画決定の法的な意味というのはどのような法的拘束力があるのかというのが我々にはわからないので。もちろん、東京都が事業を進める、議会側もそれを押す。しかし、いろんな法的な手続の中で、この都市計画決定の7月29日に決定をした意味というのはどんなに重いものなのか、再度お聞かせをいただきたいなと思います。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 4点の御質問でございます。

 まず、1点目、予算可決後以降の都議会の体制の変化等々について、どのような影響があるかということでございますが、なかなかその影響ははかり知れないところかと思ってございます。ただ、客観的な事実を申し上げますと、20年を超えて議論されてきました3月11日の予算の可決、その後の国の卸売整備計画でのうたわれ方、あるいは東京都の卸売市場整備基本方針といったような手続を踏まえて、7月29日に都市計画決定に至ったという事実が経緯としてございます。また、8月末には土壌汚染対策工事、これが契約行為が業者さんとの間で行われまして、約540億円といった経費を今後投入されて工事に入っていくということが確定をしてございます。ですので、議会の情勢の変化等々の影響、もちろんたくさん議論があろうかと思いますが、客観的事実としては、そのような状況だということでございます。

 それから、2点目の御質問、東卸組合の理事長の交代によりまして、意向調査をされるということを明言されるということでございますけれども、確かに、東卸組合の方々あるいはさまざまな方々から意向調査が必要といったような御意見があるということを承知しております。また、これに対して、意向調査は過去に相当な努力をされてきた合意形成をねじ曲げるものだという強い反対の意見があるという事実を承知しております。こうしたことを踏まえて、東京都が意向調査という形ではなくて個別のヒアリングという形で移転支援を進めたいという、今、手続を進めているということを、これも事実として承知をしているところでございます。都の理事長が交代されたことに対する認識ということでございますが、これは想像ですけれども、非常に仲卸さんの組合の合意形成というのは、かなりこの移転問題がネックになっているところでございまして、より一層丁寧な合意形成に向けて説明を尽くしていかなければいけないという御認識だろうというふうに想像はいたします。

 それから、3点目、土壌汚染についてでございます。

 東京都によりますと、まず液状化の御心配はあろうかと思うんですけれども、あの土地というのが液状化対策をしていない、そもそも建物の建っていなかった土地ということで、液状化は起こって当然という認識でございます。

 それから、その液状化については、今後の建設工事の中で確実に、もともと対処を予定しておったということでございますので、液状化については工事の中でクリアをされるというふうに聞いてございます。

 また、それに伴って、汚染をした土壌が吹き出たのではないかというような疑いがあるんですけれども、それにつきまして、3月から5月の初旬にかけて、専門家を交えて調査をいたしたというふうに聞いてございます。その調査の中で、吹き出た部分というのが非常に小さなものが大半を占めているということと、それから汚染の移動が、上にアスファルトで固めていない土壌なものですから、横方向に移動するということは、まず考えにくい。縦方向の移動しか考えられないというような分析が出ていて、それに対して、現段階では、まず上を飛散防止シートで覆うという暫定的な措置をとっており、さらに、その後の扱いについては土壌汚染対策工事の中で確実に対処をしていけるというような説明を受けているところでございます。

 それから、4点目の御質問、7月29日の都市計画決定の法的な意味は、拘束力はということでございますけれども、都市計画法に基づきまして、豊洲のあの土地に都市施設にでございます市場が建設をされるということが手続上決定をされたということと、それに伴いましてなされた環境影響評価の終了を受けまして、さまざまな工事の着手が可能になったという状態がつくられたということだというふうに認識をしてございます。

 以上でございます。

○今野委員
 御丁寧な御答弁ありがとうございました。

 そうしますと、議会構成につきましては、客観的な事実をいろいろ教えていただいて、大変いろいろな、議決をした重みが、議決をした決定がこれほど進んでいるわけだからということで、大きな変化がないんだろうと。やはり議会人というのは一回決定したことというのは重要ですから、その辺の意味は十分わかりました。

 東卸組合の理事長さんの交代については、そうしますと、意向調査によっては、当然それを期待する声と、若干今までの重い機関決定した流れが、過去の歴史があるわけだから、それをしっかりと大事にするべきだという意見と両方あるということですね。わかりました。

 ただ、個別のヒアリング、何が今まで少し欠けていたかなと思うと、今これから東京都がやっと個別ヒアリングに入るというのは、時期的にしようがなかったとはいえ、若干その辺の意思の疎通が、正直、地元区として足りなかったということは、意見として、あえて申し上げさせていただきたいと思います。

 ただ、液状化の問題については、安心というわけではありませんが、工事の中で当然考えられる話だったということで、これは推移をしっかり見させていただきたいと思いますが、土壌汚染と同様に、食の安定供給、また安心・安全な食材の提供という意味では、ハード面の話ですけれども、大変大切な話ですから、これもしっかりやっていっていただきたいなというふうに思います。

 都市計画決定のものについては、手続上の決定があり、これから工事着手ができるんだと。大変重い決定だということで理解をさせていただきます。

 その中で、若干再質問させていただきますが、私、何かできない理由は当然あるんだと思いますが、これから現実の対応としては、鮮魚マーケットの構想、またにぎわい施設を必ず実現していかなければならないとする本区においては、東京都さんとの話し合い、意向はあるとは思いますが、少なくとも中央区民の方でも市場にお勤めの方はたくさんいらっしゃるわけでありますし、これまでの長い経緯を含めれば、賛成の5団体よりは、東卸組合さんの1団体が、理事長さんが築地市場再整備の理事長さんになったということも含めて、中央区がもっと主体的に意見交換をしていく必要性はあるんだろうと思っています。

 その辺について、何か制約があるのかもしれませんが、私はぜひ早急に、もうされているかもしれませんが、理事長さんと、中央区も重く都議会、都の動きを現実に受けとめなければいけないわけでありますから、その辺の話し合いについての御意向はいかがかということをまずお聞きしたいのと、あわせて、今回、東卸組合の方は大変な御苦労で、商売継続が厳しい状況だと聞いております。これは場外の皆様も同じであろうと思いますが、当然、商工観光課さんのほうでもそれぞれの手当てはされていると思いますが、何か平成26年度末の新市場誕生までに中央区の独自な営業継続への支援策みたいなものを中央区のアピールとしてやっていくような必要性もあると思うんですが、それについてのお考えもお聞かせをいただきたいと思います。

 これは、単に人的な問題だけじゃなくて、実際、23ヘクタールの土地を将来、鮮魚マーケット、またにぎわい施設としてやっていく上においては、東京都が実際の市場の土地を所有されているわけです。当然、一般会計として3,000万円ですか、築地のまちづくりを一緒に考えていきましょうという予算が組まれたわけです。これは、当然、平成23年度予算で可決されたわけですから、23年度の中の予算措置として具体的に東京都とは話が進んでいるんでしょうか。話が進んでいるのであれば、どの程度まで話が進んでいるのか、それもお聞かせをいただきたいと思っております。

 都市計画の中においては、再度確認をさせていただきますが、そうしますと、逆の立場になれば、例えば都市計画決定を覆すような見直しが将来あるんだとか、そんなことは可能なんでしょうか。逆の意味で、ちょっとお聞きをさせていただきたいと思っております。

 あわせて、ちょっと新聞記事で拝見したところ、江東区長さんが都市計画審議会のときに、簡単に言うと、ただ単の市場だけでは寂しいなと。場外の機能も何か、千客万来を含めて云々なんていう記事が載っておりましたが、それはどういう意味なんでしょうか。その辺をどういうふうに区としては理解されているかお聞きをいたします。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 まず、1点目の御質問でございます。鮮魚マーケットの実現に向けて、東卸の組合さんと中央区は主体的に話し合いを進めてはどうかということでございます。

 本区が考えておりますにぎわい施設がもし完成をしたならば、そこで御商売をいただく方々として、まず想定したいのは、やはり現在築地で生鮮食料品を扱っておられる仲卸の方だというふうに、まずは思ってございます。ですので、ぜひとも御意見を伺いながら、にぎわい施設の運営等々について固めていきたいと思っておるところなんですけれども、先ほど御紹介ありましたように、現在、移転問題をめぐって組織的な合意形成というのをまとめられている渦中ということでございまして、こういう状況の中で、区のほうが主体的に、組織的にお伺いをしていくというのは現段階では難しいと思ってございまして、状況が整い次第、そういった機会を設けていきたいと思ってございます。

 また、個別に御質問等々を受けている場合には、意見交換を進めているというような事実はございます。

 それから、2点目の御質問でございます。

 区として移転支援ができないかということでございますけれども、本区が目指しておりますにぎわい施設の完成で、新しい御商売の場所ができるといったようなことも、一つの方法かなというふうに考えているところでございます。

 それから、3点目、東京都との話し合いはどの程度進んでいるかということでございます。

 現在、協議に向けた事務レベルの話し合いをしている状況でございまして、その中で本区のこれまでの主張を確認、整理したり、あるいはその主張を実現するためにはこういう課題があって、どんなふうにしたら解決するのだろうというようなことをざっくばらんに意見交換をしているというような状況でございます。

 それから、次の御質問、都市計画決定以後の見直しは可能かということでございますけれども、先ほど申し上げた客観的事実、予算の可決、その後の国の計画、都の計画、あるいは8月には土壌汚染対策工事が発注され、まもなく契約行為がもうなされて工事に入っていくというような、そういった事実を踏まえますと、客観的事実を踏まえますと、現実的ではないのかなというようなことを考えているところでございます。

 それから、江東区長が場外は全部来てくださいとおっしゃったような御発言のことだと思うんですけれども、江東区におかれましても、築地市場の本場だけではなくて、築地の場外市場のような、まちと一体的になって、にぎわいを形成していきたいというような強い思い、御期待があるというふうに受けとめてござます。実際に行かれるかどうかというのは、それぞれ御商売をされている方々の御判断になろうかと思うんですけれども、区としては、築地で引き続き御商売を続けたいというお声や、築地に残ってほしいというお声、あるいは築地の歴史をなくさないでほしいといったような強い御意見がたくさんあるといったことを踏まえまして、築地をどのように発展させていくかという視点で考えているということでございます。

 以上でございます。

○今野委員
 ありがとうございました。

 そうですね。時期的な問題として、今、東卸組合さんのほうが合意形成している最中だということで、そこに中央区が出ていって云々というのはわかる部分もあります。しかし、地元区で、もともと再整備を望みながら、こうした状況においては大きな決断を受けとめなきゃいけない状況の本区が切りかえて、やはり東京都だけに任せるのではなくて主体性を持って場内の方あるいは場外の方を含めて、今でも打ち合わせ等をやっていただいているのは存じておりますが、少なくとも場内の皆さんに対する新たな支援策も含めて、あるいは会合も含めて、しっかりその聞き役ということも大事だと思うんです。ですから、そうしたものを、その時期になってからで構いませんが、しっかりと時期を見定めて、そうした会合を持っていっていただきたい。強く要望いたしておきます。

 東京都との話し合いは事務レベルでしているということで確認をさせていただきました。私、ここまで20年、もっと振り返れば、築地市場の再整備問題、最初はもちろん築地の再整備で団結をして皆さんがやっていたのが、多分昭和58年前後からだとすると、もう30年近くこの話が行ったり来たりしながら、本当に市場の皆様が苦しんでこられた状況を私も多少は見させていただいてまいりました。やっと一つの方針が決まって、そこに向かっていくという状況になったときに、やはり中央区としては築地に残る部分で中央区のビジョンを、今までも万が一に備えて示してきたということなんだろうと思っております。

 そういう意味においては、東京都が、話し合いの中であるのかもしれませんけれども、2つの市場は認めないんだということについて、どこかの時点でその決断を、シフトを変えなきゃいけないんじゃないか、要は2つの市場というのは、豊洲の市場もありますよと。しかも、江東区さんの言うとおり場外もありますと。お互いに発展できるのならいいです。しかし、東京都が設置者として、片方だけは市場で認めるけれども、片方は認めないよというのであれば、そろそろ、その現実に対して何かしらシフトを変えるような話もあってしかるべきなのかなという意味においては、あるんです。これは荷受けの問題になってくると思うんです。荷受けの問題にこだわるばかりに、例えば東京都が完全に、中央区さん、勝手に絵づらをかかれても困りますよなんていう態度になっても困るので、最低でも、区長さんが言ったように築地を守るんだ、築地の食文化を守るんだという、このことを実現させるためには、鮮魚マーケット構想、そしてにぎわい構想を何としても実現するために知恵を出すときが来ているのではないかなという思いがいたしますので、その辺についての考えをお聞かせいただきたいと思っております。

 最後になりますけれども、我が会派でも6月の定例会で増渕議員が代表して、この問題について質問いたしました。かつ、今回の自民党の来年度に向けての政策要望でもうたわせていただく予定になっておりますのが、やはり築地を守るためにも一日たりとも市場の経営を休むわけにはいかない。ですから、どういう形態や形になるかは、まだ絵づらがわかりませんけれども、都有地や区有地を活用して、豊洲に行っちゃったらそこから建物建設なんて言ってるのでは停滞しちゃうわけですから。ということは、もう当然質問でもおわかりかと思うんです。その意味においては、区有地は自前でできる話ですけれども、これも話し合いの中で、もっともっと都有地を活用する施設というのは具体的にあるんじゃないかというふうにも思っております。その辺についてのお考えもあわせて御答弁をいただきたいと思っています。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 まず、第1点目の御質問、卸売市場という形にこだわり続けるかどうかという御質問だと思いますけれども、おっしゃるとおり、もともと本区はにぎわい施設が卸売市場のような形だったらばいいなというふうに考えていたところでございますけれども、これについては、東京都が豊洲と築地の2カ所に卸売市場を整備することは二重投資に当たり不可能だということを明確に示してございます。また、そういう中で、卸売市場法に定めるさまざまな要件をクリアして都知事に認可を得るということは、極めて難しいということが予測されることでございます。

 平成26年度の開場までの時間がない中で、こうした課題に向かい合っていくということは多大な労力と時間がかかることも予想されまして、本区といたしましては、全国を見ますと、流通環境もだんだん変化をしておりまして、卸売市場というような形をとらずににぎわいを生み出しているような市場もたくさん成功例がございますということを踏まえますと、必ずしも卸売市場というような形には固執をせずに、違う形の可能性を探ったほうが確実なにぎわいの継承につながるのではないかというふうに現在考えているところでございます。

 それから、2番目の御質問でございます。

 築地のにぎわいを一日も絶やさないために、都有地の使用も交渉すべきではないかという御質問でございますが、確かに本区が目指しますにぎわい施設、市場が移転をしてからの整備を考えておりますものですから、移転後、数年かかることが見込まれるところでございます。その間にお客さんが築地から去られてしまうということは何としてでも避けなきゃいけないというふうに考えてございまして、まずは場外地区の区有地を使って先行営業用の仮店舗の整備といった事業を進めていきたいと思っているのでございますけれども、お話のとおり、それだけでは規模が不足するのではないかというふうに危惧をしておりまして、市場内で、例えば当面使えるような施設を一時的にお借りして、暫定的に店舗に転用するといったようなことも今後の都との交渉の中で話し合っていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○今野委員
 ありがとうございました。

 平成26年度末、本当に時間がないんですね。決まるときって、こういうことなのかなと思うところもあるんですが、だからといって、時間がないからだめだったというわけにもいきませんので、しっかりと築地を守るという観点から、今、副参事がおっしゃったようなあらゆる情報をとりながら、誤りなきような状況を生み出していっていただきたい。まして、なお一層東京都との話し合いが継続していくわけでしょうから、もっともっと中央区が自分たちの主張を述べて、獲得するものは獲得して江東区さんに負けないように頑張ってやっていくということを強くお願いして、質問を終わらせていただきます。

○田中(広)委員
 それでは、資料1、2、それから口頭での報告事項3につきまして質問させていただきます。

 今、前委員さんの議論の中でありましたけれども、私もすごく、今一番気になっているのは、東京都が予算をつけて本区と協議を行いながら計画を進めているという話がありますが、可能な範囲の中で、公表できる範囲で結構ですので、先ほど事務レベルでお話し合いあるいは意見交換されていらっしゃるというお話がありましたが、もしその辺、お話しできる内容があれば御報告いただければありがたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 都との事務レベルの話し合いでございますけれども、あくまで今後の協議に向けた実務レベルの可能性の探り合いといいますか、課題の確認や可能性の探り合いというレベルでございまして、現在、具体的にこの部分をこのようにというようなことは、今お話しできない状況でございます。

 ただ、前委員からもございましたような、例えば卸売市場という形がとれるのかどうかとか、そのようなことについて課題とか可能性について探っているというような状況でございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 先ほどの御答弁の中にも、今の政治状況を認識した上での現実として、移転後、速やかに中央区が後から取り組みを進めるのではなくて、事前に動くためには、やはり現在都有地の中にある一部施設を活用できるのかどうか、そういったことも必要だというお話がありました。

 例えば、事務レベルで今後どういう協議を進めていこうという中の会話の中で、本当に東京都は中央区のことを、私たちからすれば、すごく東京都に対して遺憾の思いを持ちながら今日まで来ているわけでありますけれども、そうはいいながらも、現実、今のこの状況をとらえて、次の一歩を前へ進めていくことを考えますと、やはり東京都の一定の協力がなければ進められない、そういった現実があろうかと思います。その事務レベルの協議の中で、東京都は本気になってこの中央区の思いを受けとめていらっしゃるのかどうか、その辺の感触なんていうのはいかがなんでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 都の築地への思いというのが、先般の第一回都議会定例会の中でも表現をされていたかと思うんですけれども、築地というまちは市場が場外市場とのかかわりの中で独特の食文化を生み出して、独特な魅力を築いていったという経緯があり、この魅力をどういうふうに引き継ぐかという観点で検討していくというような都の見解を表明しているところでございます。

 現在、私たちが進めております事務レベルの話し合いも、まさにそういった観点に立って、築地のまちの食文化の継承という観点、にぎわいの継承という観点でいかに守っていけるかという観点に両者が立ち、行っているものでございますから、その点は区の目指す方向と大きく離れてはいないかなというふうに感じるところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 中央区にとっては本当に大事な、また重要な取り組みですので、どれだけ協力してもらえる体制をとれるのか、これはすごく大事だなというふうに日々思っておりますので、ぜひ都との意見交換あるいは話し合いの中でしっかりとその点を進めていただきたいなというふうに思います。

 資料2のまちづくり協議会の報告ということで、若干話は飛ぶかもしれませんが、前回の委員会のときにもお話しさせていただきました。3・11を受けて、やはりさまざまな区民、国民の認識が変わったと。その中の一つは、やはりエネルギーというものに対するとらえ方が変わったのかなと思っております。何となく遠くにあるもののような感じがしていたエネルギー政策が、いざ災害に遭ったとき、何かあったときには大変区民の生活に密接に関係するものだということを改めて実感した。そういった中で、今回、こうしたまちづくり協議会の報告の中で銀座・日本橋の特区の制度を使った再開発が出てきているわけでありますが、当然、協議している中では3・11より前に進めてきたんだろうと思いますけれども、そうはいいながらも、これからも都市計画審議会もありますし、そういった協議の中では3・11を受けた視点での協議もあるだろうと思っております。

 現状、いただいている資料の中で、前回の委員会でも一部やりとりさせていただきましたけれども、さまざまな新しい防災対策あるいは環境、防災と環境をミックスした取り組みもあるかと思いますが、例えばエネルギー、再生可能エネルギーと言ってもいいのかもしれませんが、エネルギーという視点に立った地域貢献、これは現状どういった内容が入っているのか、確認ですが、もう一度お願いいたします。

○望月地域整備課長
 まちづくり協議会の報告の内容でございます。

 銀座と日本橋での計画の中での自然エネルギー等の活用という形ということだと思いますけれども、どちらの地区におきましても3・11以前より、本区においては、当然そういった環境に対する配慮というものを強く指導しております。

 そういった中では、未利用エネルギーあるいは自然エネルギーの採用というものは、こうした大規模開発において積極的に利用していただけるよう、これまでも指導してきております。3・11を受けて、特に計画の中で具体に変更があったということではございませんけれども、この大規模な開発において、今後まだ詳細の決定というのは、再開発事業になっておりますので、まだこれから組合設立、事業認可あるいは権利返還という道筋がございます。都市計画の後に具体的詳細な計画が詰まる点もございますので、そういった中でも3・11を受けた、より防災あるいは環境に配慮した計画となるよう積極的に指導してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 御答弁ありがとうございます。

 本当にこれまでも区は指導要綱を含め、まちづくり基本条例も含めて、メッセージ性のある取り組みを進めてまいりました。今回の大震災を受けて、エネルギーということに注目が今集まっているわけでありますが、先ほどの築地の議論もある中で、やはり食文化の拠点というお話もありました。食というと、食品の廃棄物が出てくるわけでありますけれども、先ほど御答弁ありました未利用エネルギーという視点から考えますと、そういったところにも着眼点を持って今後のまちづくりを進めていく視点が必要かなと思っております。

 日本橋のたもとのところにも、魚河岸でしたでしょうか、魚市場でしょうか、発祥の記念碑もあるぐらい、本区はそうした食に対する歴史が一番深いわけでありますから、今度はエネルギー政策の中でそういった視点を生かしていく、そうしたまちづくりが必要と思っております。

 近年、世界じゅうで注目されている取り組みの一つで、スマートシティーなんていう言葉を使って、経済の発展が当然第一であるんでしょうけれども、その中にエネルギー政策、再生可能エネルギーをどう進めていくのか、これが世界じゅうで今、議論が巻き起こって進んでおります。日本では、北九州市、柏市ですとか藤沢市とかで進んでおりますけれども、本区でエコタウン構想の策定ですとか、これまでのまちづくり基本条例も含めて、環境に対してはさまざまな取り組みをメッセージ性を持って進めてまいりましたので、例えば本区の特徴のある食という視点を含めて、次の新しいエネルギーを確保していく、進めていく、そうした上でのまちづくりが必要かなと考えます。ちょっと抽象的で恐縮ですが、御見解お聞かせいただければと思います。

○吉田副区長(都市整備部長事務取扱)
 いわゆる特色のあるエネルギー政策というのですか、区の個性を踏まえたエネルギー政策が必要なことは、御指摘のとおりだと思いますが、いわゆる単体での、単体でのというのは開発計画個々での取り組みもございますでしょうけれども、全体としても取り組む必要があるかなと。

 うちは食文化の中心だと言っておるわけでございますが、食文化の中心であるということは、概算なんですけれども、大体1日当たり生ごみだけで、きっと180トンぐらい出るんです。それは、逆に言うと、ある種の選別をきちっとすれば、それは別の意味では資源ではないかという考え方もできる。そういう発想も含めて、我々として、うちの区にふさわしい、ある意味でエネルギー政策というのはあり得るのではないか。

 当然、それをエネルギーとして利用するには、ある種の初期投資なり何なり必要でございましょうけれども、それが全体的なまちの運営の中では、逆にそのことによって、私どもの区の安全性なり、あるいは我々の環境貢献というものが上がっていくということがあり得るわけで、それを、今御指摘いただいたような個々の開発計画の中での具体的な検討と、区全体としての取り組みという中で織りまぜながら、再生可能エネルギーの私どもの区の中でのあり方というものをやはりきちっと検証していく必要があるだろうというふうに考えておりまして、そういったものは区全体として整理をさせていただきながら、我々としてこういうふうな形でやっていきたいというようなものについては、議会ともども協議をさせていただきながら検討していきたいというふうに思っております。

○田中(広)委員
 御答弁ありがとうございます。

 ちょっと具体で何かこういう取り組みがあるというわけではないんですが、今後の中央区に向けては大変重要な取り組みだなというふうに思っております。単に環境政策だけではなくて、先ほどの築地に絡めて、やはり経済の活性化ということにも十分つながることだろうなと私は思っておりますので、ぜひこういった取り組みを進めていただきたいというふうに思います。

 最後に、3番目の御報告でありました被災地復興支援事業ということで、先ほど御報告の中にも今後PRを検討していきますとありましたので、ぜひお願いしたいなというふうに思っております。築地の場外市場の方々のホームページを見ますと、本当にデザインがよくて、見やすくて、こうした取り組みをすごく上手にPRされていらっしゃって、現場も相当取り組んでいらっしゃるんだろうなというふうにかいま見させていだたいているわけでありますが、ぜひそうした思いが全体に広がっていくようなPRの検討をお願いしたいと思います。

 ちなみになんですが、東北被災地の中で少しずつ漁港で魚がとれるようになってきた。本当に何分の1、何十分の1でありますけれども、少しずつ魚が揚がってくるようになった。当然、風評被害の問題ですとか、さまざまな問題はあるんだろうと思いますけれども、逆に、区がこういった形で今かかわらせていただいている中で、先ほどの流通が変わってきたというお話もありましたけれども、そういった中で、築地の中で東北の支援をさせていただきながら、少しずつ揚がってくる魚を中央区の中で上手に展開する方法が将来的にできないのか、先まで含めた信頼関係といいましょうか、そういったことも構築していただきたいなと思います。これもちょっと抽象的な伺い方でありますが、御見解があれば、お聞かせいただければと思います。

○竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)
 東北の魚をというところなんですけれども、実は復興支援店舗、A棟に2店開店しておりますけれども、これは魚介類販売業、要するに魚を売ることができる設備構造を備えております。今のところは魚が出てきておりませんけれども、今後、アワビであるとかカキであるとかが当然出てくることが考えられまして、そういう設備としております。今のところ、8月いっぱいまでは宮城県の一部の漁港で瓦れき撤去のために漁ができていない状況でしたけれども、9月になって、それができる状況になったと聞いております。今後、復興支援店舗の2店、こちらを中心に三陸、東北三県ですね、三陸方面の魚が復活できることはいいことだと考えているところです。

 また、場外市場もそのことについて積極的にPRをしていこうと。この復興支援事業については、ホームページのトップページからは2、3層下がったところにありますけれども、これをぜひトップページを開けたときにわかるようなデザインの再検討をするという作業を進めているというところでございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。

 本当に現地も一生懸命頑張っておられますので、ぜひ区として御支援をしていただきたいし、また将来につながる信頼関係の構築をお願いしたいと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○青木委員
 質問します。

 私は、資料2、まちづくり協議会の報告につきましては、いわゆるビル風、風環境評価について、報告事項3については緑の駅、グリーンマルシェについてお聞きしたいと思います。

 まず、まちづくり協議会ですとか、あるいは地元での説明会も含めまして出される資料で使われているものの中の風に関するもの、風環境評価尺度と言われているようですが、幾つか見ますと、今のところ出されるもので、私が目にしたものは大体2種類ありました。1つは、今回いただいているまちづくり協議会の報告の中で使われているものが領域A、B、C、Dに分けて、住宅地相当ですとか、低中層市街地相当というふうに分けるわけですね。あと、この前の築地社会教育会館のほうで配られたもの、配られていないです。それは後で触れますけれども、使われていたものは、村上評価というものでランク1、2、3に分けるというものでした。

 常に参加していて思うのが、やはり今、区民の皆さんの質問は、例えば前回の社会教育会館での説明会にしますと、2時間から3時間のとき30分ぐらい、風に対する質問が多いわけです。それだけ皆さん不安が多いということだと思うんですが、逆に言えば、日照に比べて余り具体的、客観的な資料が出されていないというのも不安の一つだと思いますので、まずは現在2つある評価方法について、これから例えば統一していく予定があるのか、あるいは区民の皆さんへの風評価の客観的な提示方法というものに対する考え方をお聞かせください。

○望月地域整備課長
 まちづくり協議会の資料での風環境の評価という点でございます。

 2種類あるというようなお話がございました。確かに、風の環境の評価につきましては、2種類ございます。先ほどの村上先生のほうで出されている方法と、風工学研究所というところで出されている今回お出ししているものと、種類としては2種類、主なものがあるというふうに聞いてございます。こちらについては、当然、事業者のほうで委託をされた業者さんのほうで風環境をお調べになるわけですけれども、どちらの尺度を利用したとしても、結果については、先ほどのランク1から4あるいは今回の領域AからDというような形の4段階での評価というものは変わっておりませんので、そういった意味では、大きく変化するものではございませんので、どちらを使われても同様な結果が出てくるような中身になってございます。

 また、区民の方へのそういった資料の提示ということでございますけれども、こちらのほうでお出ししていますのは、現在の状況と風対策を行った建設場の状況ということでの比較資料をお出ししております。ただ、実態、例えば建物が竣工した後でもこのようになるのかどうかということもございますので、区のほうとしましては、建設後、例えば1年間はそういった風環境の計測をし、実態がこの評価と変わるようなものがあれば、そういった対策を講じるようにというようなお話をさせていただいていますので、そういったことも含めてトータルで、建った後も含めて、計画段階での資料あるいは建った後、そういった部分の評価もまた実測しまして、そういった中で対応してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○青木委員
 ありがとうございました。どちらにしても4段階といことで、統一感があるということはわかりました。

 その上で、またお聞きしたいんですけれども、先ほど申し上げましたように、築地社会教育会館での説明会のときは資料をこんなに渡されたんですけれども、風に関するものについては渡されなかった。ただし、会場においては説明の方がそういう言葉をお使いになったんです。ここはランク1です、ここはランク2ですというような。そこで、質疑応答のときに初めて風について、今のは何でしょうかと。

 私も今回勉強しましたので、村上先生が出している基準があるということもわかりましたけれども、一般的に、そういう会合に行くときは知らない方もたくさんいらっしゃいます。ですので、そこであえてそれをはっきり提示しないところが、多分参加している皆さんの不信感をあおる原因の一つになっているかもしれませんので、やはりこれからはビル風、特に中央区の開発におきましては高層ビルが中心になってきますので、ビル風に対する客観的な資料をきっちり提示するということは、区のほうで指導していただけるといいなと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

○望月地域整備課長
 委員お尋ねの築地社会教育会館での資料が渡されなかったということは、多分区が主催した説明会ではないのではないかというふうにとらえたんですが、それは区のほうで説明会をしたときのお話ということだったとすれば、現在区のほうで主催しますときは、最初から風環境の評価については資料を皆様にお渡しをしております。以前ですと、例えばパワーポイントのようなもので、紙をそれだけ多く使わないで、皆さんに見れるようにということでパワーポイントの表示をした際も、そういった資料が欲しいということで、今はお配りするような形で最初からおつけしていることで、今、説明会をやっていますので、そういった部分では注意を払っております。

 また、区民の方にもわかりやすい説明、建設前と建設後ということで、建設後は風対策を行った後という状況になっていますので、そういう点を踏まえて、わかりやすい説明については今後も心がけるなり、事業者のほうを指導してまいりたいと考えております。

 以上です。

○青木委員
 おっしゃるように、私が参加しました社会教育会館の説明会は、区の主催ではありませんでしたので、区のほうでの指導をよろしくお願いいたします。今おっしゃったように、まさにパワーポイントで、映ってはいるんですけれども、手元に資料がないし、そのランク1というのがどれくらいの風なのかわからないところが本当に不信感につながったように、この前2日間参加したんですが、2回とも同じような展開になりましたので、そういう感想は持ちました。

 例がよくないかもしれないんですけれども、例えば放射線量に関する認識というもの、半年前は本当に専門家しか知らなかったんですけれども、今、小さな子まで1マイクロシーベルトがどれくらい危険かとか、2マイクロシーベルトならどうかというような、そういう共通認識が、幸か不幸か、今あります。そういった点からいうと、ある程度、中央区におけるビル建設というのは風に対する共通認識というのがもう少し生まれてもいいのかなと。つまり、例えば資料でここはランク1です、ここはランク2ですという地図を渡されたところで、それがどういうレベルかというのも、やはりわかりづらいんです。一応数値化されてはいるんですけれども、毎時何メートルとか何日と、ちゃんと数字で大学の先生が出されていますので、あるんですけれども、それでもわかりづらいというところがあります。

 これは大変かもしれないんですけれども、現在あるところで、高層ビルだけで結構です。例えば、トウキョウ・タワーズですとかアイマークタワーとかムーンアイランドタワーとか、あの周辺はランクでいうとランク1ですよ、ランク2ですよというようなことを、全体的なものは無理でしょうから、一部でも出していただいて区民の共通認識で、あそこはやはり風が強いので、ランク3、ランク4ってまずないんですよね。ほとんどランク1かランク2ですので、それほど、逆に危険をあおるというような感覚もないと思いますので、できれば情報を出す方向でというのは無理でしょうか。私もビル風に関する心配とかをよく受けるんです。そういう御予定はないでしょうか。

○望月地域整備課長
 風環境のランクの詳細な説明の資料等ということだと、例えば例示として、区内のそういった環境をどこかでお示しできないかということかと思います。

 詳細な資料といいますと、今お示ししているのはある程度わかりやすい資料で我々としてもまとめたというふうには考えてございますので、そういった中で何か工夫ができる点があれば、今後検討させていただきたいと思っております。

 それと、具体的な例示ということでございますけれども、現在、地域の森づくりに向けた風環境の調査というものを私どもで今、所管しております。そういった中で、今年度、風に対しまして具体的な植栽のあり方、そういったものを工夫、検討ができないかということで、具体的な方策を今、検討しているところでございます。それをやるに当たっては、昨年1年間、地域の風環境ということで区内3地点での調査を行っております。そういったものが取りまとまりました段階で区議会のほうにも御報告をさせていただければと思っておりますので、そういった資料もあわせてごらんいただければと思います。

 以上でございます。

○青木委員
 すみません。私の勉強不足で、地域の風環境調査というのは存じませんでしたので、これからこれについては勉強したいと思いますので、今後ともそういう取り組みをよろしくお願いいたします。ありがとうございます。

 では、報告事項3の築地場外市場被災地復興支援事業についてです。

 私も、これは区民としてもすごく応援したい事業の一つでありまして、興味を持っています。先ほど副区長のほうから、緑の駅について、今、宮城県と福島県、ありますけれども、福島県のほうで特にこれからPRについても話し合っていくというお話がありましたので、私の認識に間違いがなければ、現在はあそこの場所を提供して、あと従業員の方の住む場所と交通費を提供していらっしゃるということですね。

 ということは、ハード面での提供は十分といいますか、終わっていますので、これからソフト面での協力、中央区として何ができるかということに移ると思いますので、先ほどおっしゃっていたPRについて具体的にお聞かせください。

○竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)
 緑の駅のPRについてなんですけれども、実際は毎日入ってくるものが変わっているという状況でして、ちょうど今ごろは夏野菜から冬野菜へ切りかわる時期で少ないころなんですけれども、区としてPRをするとしたら、ホームページまたは区のおしらせという媒体があるわけですけれども、そこではタイムラグが生じるので、具体的、詳細な新鮮な情報を流すのには不向きかなと思っております。

 今、場外で考えているところは、やはりこの先の入荷の見通しみたいなものを聞き取り、それをホームページでどのように見せていくかというのがこれからのメニューとして想定されているというところでございます。

 以上です。

○青木委員
 今回の被災地復興支援事業について、今回は書いていないので、私、メモしてきたんですが、前回いただいた資料では、被災地や風評被害等を受けた地域の農水畜産物等の生産者への支援事業とありました。風評被害がなぜ起こるかというと、やはり客観的な情報がないからです。

 実は、私、きのうも行ってきたんですけれども、きのう行ったら、初めて福島県の新米がもう並んでいました。平成23年米が並んでいまして、私、ちょうどお米を買おうと思っていましたので、買ったんです。そうしたら、お店の方がすごく感謝してくださって、今、福島県のお米はなかなか売れないんですとおっしゃる。でも、私はちょっと興味があって自分で調べていましたので、福島県のお米からセシウムが出ていないということがわかっていましたので、不安もなく買うことができたんですが、見回してみますと、お店の中にそういう表示は何もない。今、特に何が支援できるかというと、ソフト面の支援はそういうことだと思うんです。

 風評被害を取り除くために、例えば中央区が保証しますというのはできないかもしれませんけれども、少なくとも福島県と協力し合って具体的な情報を、ここのお米はセシウムが検出されませんでしたので安全ですというような、そういう表示方法によって、例えばそれも中央区のホームページの中にもそういうページ、さっきおっしゃいましたので、そういう具体的な数値も入れるですとか、何かそういう具体的な取り組みができないかなと思ったんですが、いかがでしょう。

○吉田副区長(都市整備部長事務取扱)
 農産物についても生産物についても、それぞれ例えば県において安全なものでないと東京へ入ってきませんから、そういう前提で売っているわけでございまして、あえて例えばその部分について私どもがそこだけ取り上げてさらに調査をするなんていうのは、逆に言ったら、市場に入ってくるもの全部について区が調べてやらなきゃ安全じゃないよみたいなことを逆に言うような形にもなるところがございまして、この部分については慎重に対処させていただきます。

○青木委員
 私も区独自の調査というのは求めておりません。福島県のホームページで発表されていますので。

 さっきおっしゃった、あくまでもPRのところで、では要望といいますか、一つの具体案としてPRの方法として、もちろん安全なものとわかっていても、やはりそこに来て福島県のお米を買うことに抵抗がある人にとっては、ここにそういう具体的なことが掲げてあるとプラスに働くと思いますので、PRの方法の一つの提案でございまして、おいしいことはもちろんです。これから安全性もしっかりPRしていただけると、一消費者としても買いやすいというふうに思いましたので、ここは要望ということで終わります。

○加藤委員
 まず最初に、資料1に関連して、一部前委員の発言とも重なるわけですけれども、にぎわい施設の構想についていろいろお話がありました。先ほどの答弁では、事務レベルでの話し合いが行われているという内容であったかと思います。

 この事務レベルでの話し合いが今までどの程度行われたのか、そして、その事務レベルの内容はいつまとめられて、委員会に報告されるのか、その点お聞きしたいと思います。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 事務レベルの東京都との話し合いの状況でございますけれども、おおむね月に1回ほど会って意見交換をしているというような状況でございます。

 それから、その内容につきましては、あくまで今後の協議をどのように進めるかという実務的な話でございまして、このようなことで合意ができましたとか、そういうことを公表するようなものではないというふうに考えております。例えば、今後どういうメンバーで話し合いを進めていこうかとか、あるいはその話を進めるための区のこれまでの主張はどのようなものだったかというのを改めて申し上げたりということでございまして、新たに御説明をするというようなことは考えてございません。

 以上でございます。

○加藤委員
 つまり、事務レベルで話はしているけれども、具体的には委員会に報告できない。そして、メンバー構成についてもはっきりしない。何かえたいの知れない協議を行われているような印象を持つんですけれども、私は、3,000万円という予算を東京都がつけているわけですから、やはりここは都民も区民も、また築地市場で働いている皆さん、営業している皆さんの一番の関心事であるわけですから、やはりここのところはきちっと明確に情報発信していかないと、中央区は何やっているんだとなってしまいかねないと思うんです。

 実際に、6月の第二回定例会での我が党の志村議員の質問に対して、区長は、都との協議を今年度行うこととしており、都の窓口など具体的な方法は今後確認される予定という答弁もしているわけです。そして、都は3,000万円つけたんだよということも委員会にも報告されている。もう2カ月たっているわけです。あと半年しかないんです。これをどういう形で区民に協議会の内容をまとめたものを報告するのか、まず最初に委員会なり議会に報告するのか、やはりきちっとしてもらわないと、何か期待外れにならないような形で、そこら辺はもう一度、いつまでに集約するのか、決意も含めてお願いしたいと思うんです。

○吉田副区長(都市整備部長事務取扱)
 事務レベルの折衝は副参事のほうからお話をさせていただいておりますけれども、前々から委員会でもお話をさせていただいておりますように、あらゆるレベルで東京都とは協議をさせていただいております。ただし、前委員からもお話ございましたように、今、現実の問題として、仲卸の深刻な状況もございますので、そういったところも含めて全方位をにらみながら、あらゆるレベルで協議をさせていただいております。

 私どもの区の主張は間違いのないところでございますが、基本的に築地のにぎわいを一日も絶やすことのないようにしようと。そのために東京都と協議を具体的にさせていただこうということでございまして、先ほどから副参事が答弁申し上げておりますように、移転直前においては区有地を活用してにぎわいを形成する。東京都の施設、都有地を借りて移転後の部分については調整をする。さらに全体の開発途上において、にぎわい施設等の完成を見ながら築地のにぎわいを完成させていこうという流れについては、私どもこれまで説明しているとおりでございます。その内容を主張させていただいているのであって、それを実現する過程については、現在の交渉、事務的な折衝、そういったものを含めて、私ども区の主張をどういうふうに実現するかという過程でございます。

 これらについて、正直なところを申し上げますと、時間がそんなにないわけでございますから、これらの問題について、いついつまでも、いや、事務的な折衝ですと申し上げるつもりはございませんけれども、それなりの具体的なめどが出てきた段階で、我々としてはきちっと議会にも報告をさせていただき、かつ私どもも議会と一緒になって東京都にもさらに働きかけを強める。あるいは仲卸との協議というような問題についても、議会のいろいろなお力もおかりしながら話をさせていただく。そういう段階はそんなに遠い将来ではないと思いますけれども、今の時点ではそれらについて協議を続けさせていただいている状況でございますから。我々の主張というのは基本的に変わっていないということでございますので、その辺、御理解をいただきながらと思うところでございます。

○加藤委員
 今の説明の中で、築地のにぎわいを守るというお話がありましたけれども、築地というのは、皆さんのお話を聞くと、やはり市場を中心にしてまちがにぎわっているわけです。つまり、その本体がなくなることによって築地の市場のにぎわいを果たしてどこまで確保できるのか、私は非常に疑問を持っております。そして、今の御説明ですと、月一遍程度の協議をやっていきながら、9月も含めると、3月まであと7回しかないわけです。

 そういうことですから、まだ具体化していないということも今の説明でだんだんわかってきましたけれども、実際に大阪市の事例でもありますように、市場の営業を行いながら再整備をするということは、現実に行われているわけです。そして、都議会で論議されてきたような大規模な計画ではなくて、現在の築地市場をリニューアルするような形で十分私は対応できるのではないかと。そういうことも、やはり積極的に働きかけていく必要があるんじゃないかと思うんです。

 そして、2年前の都議会議員選挙のときの都民の思いは、築地市場は現在地再整備してほしいというのが議会で多数を占めたんです。その後の経過はいろいろとありますけれども。そして、今回、6月の東卸組合の理事長さんが現在地再整備を求める理事長にかわった。この重みというのは、東京都が強引に進めようとしても、都民や働く人たちの思いというのは、やはり法律が優先するんじゃなくて、その思いというのが物すごく私は大事だと思うんです。そこのところを大事にしながら、やはり中央区が先頭に立って現在地の再整備を改めて強く求めるべきではないかと私は思うんですけれども、いかがですか。

○吉田副区長(都市整備部長事務取扱)
 私は率直に、個人的な意見になってしまう部分もありますけれども、率直に申し上げますと、豊洲の新市場というものについて、私自身はあれを我々はにぎわいのもとになる市場とは考えておりません。率直に申し上げて、流通倉庫であり、ある意味で冷凍工場の一部としか我々には見えません。私は、築地のにぎわいが市場にあるというのは加藤委員おっしゃるとおりだけれども、その市場というのはもうちょっと人間臭いものではないだろうかと。そういうものであるならば、それは我々のほうでもつくれるよというふうに思って、我々も鮮魚マーケット構想なりにぎわい施設の考え方を出してきたわけで、それをあえて法律上の、いわゆる公設の市場として名乗るかどうかということは余り意味がないと私は思います。その部分について、我々はやはり基本的には築地の中の今の人間臭い市場、温かみのある市場を築地の中に残していくということについて、別にそこの看板で公設市場だというふうにうたう必要は特段ないというふうに思っております。

 そういう流れというか、現実の時間の中で、先ほど副参事もお答えをしておりますように平成26年度いっぱいというような時間の中で、そういう争いをしていてもしようがないんです。率直に申し上げると、それ以前に、仲卸の方は現在の大震災の問題を含めて1日1軒つぶれているような状態で、本当につぶれている。かなり深刻な状況。1つは、そういう問題について具体的に、これは東京都の市場と、それこそ仲卸の組合や何やら含めて、全力で対応しなきゃならない状況も、基本的にはあるだろうし、そして、一方で土壌汚染等の対策等を進めながら豊洲の計画も進んでいるわけですから、進んでいるものに対して、それをとめろだ、こちらの市場、こちらが市場だということをいろいろ議論していても、その時間の中できっとおさまりがつきません。

 その中では、現実の問題として、私どもの多くの区民が現実に仲卸の中で働いているわけですから、そういう方たちに将来的展望をもきちっと与えていくような作業について、私どもがいろいろ、口幅ったいようですが、お助けできればいいなというふうに我々としては思っているところでございまして、今、現実に考えられることを我々が一つずつやるということが大事なことだというふうに思います。

○加藤委員
 今、副区長のほうからのお話がありましたけれども、私は食の安心・安全、先ほども言いましたように、豊洲は流通の市場だ、倉庫だと。確かに、そのとおりなんです。大規模のテナントさんのための加工工場を設置するんだよと。これは消費者、都民を相手にしていない市場であるということは、だれが見ても明らかだと思うんです。ですから、やはりそういうところにくみする必要は、私はないと思うんです。

 今御説明されたことは、多分見解の相違ですから、これをずっとやっていても同じような繰り返しになると思いますので、私はここで一たん、時間がありませんので、切りますけれども、引き続きこの問題については明らかにしていきたいと思います。

 そして、次に、資料2に関連してですけれども、昨日の環境建設委員会でもありましたけれども、中央区の温暖化ガスの二酸化炭素の問題ですけれども、1990年比25%以上増加しているということが、この前の委員会でも説明がありましたけれども、その主な原因は、中央区内の床面積の増加だということが言われております。事実、今回、銀座六丁目地区の再開発では8,710トンから1万2,990トンへ、そして日本橋二丁目地区では2万700トンから3万8,100トンへ増加することを想定しているということが報告されていると。温暖化ガスの削減に向けたまちづくりについて、どのように考えているのか、また、今回、この2つの再開発で増加する1万4,000トン以上の温暖化ガスの削減をどのように計画しているのか、あわせてお答えいただきたいと思います。

○望月地域整備課長
 今回の銀座六丁目地区と日本橋二丁目地区計画におけますCO2の排出の量の増加ということでございます。

 これまでも開発事業に対しましては高効率の設備の採用あるいは先ほどもお話出ましたけれども、自然エネルギーや未利用エネルギーの活用、そうしたものを当然開発の中で検討するよう、また配慮を求めてきたところでございます。今回も、例えば自然エネルギーの活用も一部されておりますし、今後具体的に詳細な計画が詰まっていく中でも、最新の設備機器の導入等は今後も指導していく。

 そういった中で、床面積の増に対してのCO2の削減ではなく、それぞれの持つ面積、1平米に対してどうかという形で最小限の発生量、そういったものを現在指導しておるところでございます。今ふえた床面積に対する個別の開発での削減というものは、開発する以上、床がふえますので、なかなか難しい点がございますけれども、区としては、これ以外にも市街地開発事業指導要綱におきまして、建物を建てる際、敷地面積100平米以上のものについては環境に配慮するよう指導しておりますし、そういった項目についても協議をしております。そういった全体の取り組みの中でCO2の削減に積極的に取り組んでまいりたいと、そのように考えてございます。

 以上でございます。

○加藤委員
 なかなか難しい説明をされたわけですけれども、きょうの説明にもありましたけれども、まちづくり協議会の中で、区民のための計画をという協議会委員の声に対して、まちづくりを進めていく観点から、当然区民のために進めていきますと中央区は答えているんです。しかし、100メートルを超える建物が3棟も計画されている。そういう中で、協議会委員のメンバーからは、これでは人が住めなくなるんじゃないの、こんな開発でいいんですかと。あるいは、ビルの風はどうなるんですかと。もう一つは、町会の問題を含めて地域コミュニティはどうなるんだと、そういう不安が多数出されていることが議事録にも書かれているわけです。

 つまり、この計画は、事業者が区道の廃止問題も含めて中央区と十分に協議を行い計画してきたものでありますから、実際、容積の大盤振る舞いもやっているわけです。ですから、これらの協議会委員のメンバーから出されている意見に対して、どう行政として対応していくのかお聞きしたいと思います。

○望月地域整備課長
 まちづくり協議会で出されている意見、さまざまございます。ただ、多数の方から出ているというお話ではございません。その1点はあります。

 そういった中で、さまざまな意見が出されておる中で、そのことについてどうしていくのかということでございますけれども、私ども、まちづくり協議会も含めまして、地域の方々とより詳細な部分でお話し合いを継続させていただいております。例えば、日本橋のほうでいけば、区域から外れている部分がございますけれども、そういったところにつきましても、既に2回ほどその地域の方々と個別にお話をさせていただいております。また、ヒアリングを実施しているところでございます。また、今後もそういったお話し合いは継続していくお話になってございます。その中で具体的な風環境あるいは交通の量の増加、そういったものについて一つ一つ細かく丁寧に御説明しながら、御理解をいただけるように努めているところでございます。

 こうしたことを重ねながら、地域あるいはもう少し広がった日本橋地域という形で御説明をしながら、地域の発展という形にこの開発が寄与できるような形で事業者も指導してまいりますし、区としてもそういった日本橋地域のまちづくり全体として、この計画がよりよいものになるよう取り組んでまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。

○加藤委員
 なかなか納得いかないところがあるんですけれども、やはり温暖化ガスの増加の問題だとか、防災面でもどうなるのか、一極集中するような問題。大型の再開発、こういうものは、環境への負荷とか災害時などの安全面からも、やはり見直すべきではないかと私は思うんです。今後、大幅な見直し、計画変更を求めたいと思います。

 次に、まちづくりという視点から、私の住んでおります晴海の黎明橋公園の改修について意見を述べさせていただきますけれども、よろしいですか。

○押田委員長
 まちづくりですか。

○加藤委員
 まちづくり。大丈夫ですね。

○押田委員長
 はい、どうぞ。

○加藤委員
 現在の黎明橋公園は、大体40年以上前ですか、当時の中央区と近隣に住んでいた中央区の住民の皆さんと力を合わせてつくった公園と聞いております。公園内の樹木も、今、40年たちますと相当大きく育ちまして、緑豊かな公園なんですけれども、春は花見をやったり、夏は蝉の声など、本当に地元にとって非常に親しまれている公園なんです。ところが、地域住民にとって、この間、晴海の再開発、一丁目が済んで、今、二丁目、そして三丁目に進んでいますね。その中で、大きく育った木が無残にも切られるわけです。伐採されるわけです。そういうのを目の当たりにしまして、今回の公園改修に当たって、区民の皆さんからも、大きく育った木が切り倒されるのは見るに忍びない、何とか残せないか、何とか残して、そういう声が私のところに届いているんですけれども、この点を踏まえながら、現状を維持しながら改修をお願いしたいと思いますが、いかがですか。

○宮本環境土木部長
 黎明橋公園、かなり木が大きくなっておりまして、中は多少薄暗い状況も出ております。今回、改修におきましては、極力大きな木は残す方向で考えております。ただ、一部、水上バスというか、船が着くところについては、幼児コーナーを設けるところがございまして、そのあたりについては、子供たちの安全性のためにも少し明るいというんですか、そういう雰囲気にしていきたいなとは思っています。

 実際、見ると、中で大きな木というよりも、中木といいますけれども、暗い中で茂っている木がかなりあります。マテバシイだとかサンゴジュだとか、あるいはネズミモチとかいうのが割合と五、六メートルの高さで横にずっと広がっているようなところがありまして、そのあたりも含めて暗くなっている状況があるかなと思っております。ですので、そのあたりの木を少し整理させていただきまして、大木についてはできる限り残す中で改修をしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○加藤委員
 ぜひ区民のそういう声にこたえられるような公園の改修をお願いしたいと思います。

 それとあわせてなんですけれども、黎明橋公園との関係から、朝潮運河沿いの小型船舶乗合所がありますね。これについて、整備計画は多分進んでいるんだと思うんですけれども、その後の進みぐあいがどうなっているのか、ひとつ。

 それとあわせて、ぜひお願いしたいのは、船に乗るために待機している乗船客がたくさんいらっしゃるんです。ところが、日よけとか雨よけがないために大変な思いをして、雨の日なんかは雨宿りのためにトイレがいっぱいになっちゃうんです。そういう屋根などの設置もあわせて計画の中に、多分進んでいると思いますので、計画の中に織り込んで進めていただきたいと同時に、利用客が歩道上に滞留しないように、ぜひそういう指導もあわせてお願いしたいと思うんです。

 それと、もう一つ、それと関連して、図面上、大きな建物が朝潮運河と黎明橋公園の間の、多分これは都の港湾局の跡の施設か環境局かな、建物が3つありますよね。朝潮運河の連続性の問題から見た場合、黎明橋公園の改修とあわせて、それと小型船舶での改修も一緒にして、一括して改修できる、つまり都有地だと思うんですけれども、それも東京都から払い下げしていただいて、一体のものとして再開発できるようなことも、ひとつ検討していただきたいと思うんですけれども、区のほうの考え方を聞きたいと思います。

○宮本環境土木部長
 朝潮運河のところに、今、船着場がございますけれども、もう一つ、にぎわいのための船着場を計画しているところでございます。こちらのほうについては、黎明橋公園を挟みまして、今の船着場と、晴海トリトンスクエアの前あたりを予定しておりまして、同じような場所に設けます歩行者専用橋がおくれている関係で、計画が一時中断している状況でございます。計画においては、それが進む際には船に乗る方が休憩できるような場所とか、そういうものも考えているところでございますけれども、そういう状況でございます。

 そういう中においては、今の船着場のところにおいて御利用される方々になるべく御迷惑をかけないような形というのが望まれるかと思っております。公衆便所は建てかえますけれども、委員おっしゃられました歩道上などに滞留しないというのが公園の中でどのように、広場的というんですか、利用者が公園の中でおさまるかどうか、そのあたりについては、これからの設計の中で検討してまいりたいと考えております。

 それから、親水公園と挟みまして土地がございます。1,340平米ぐらいございますけれども、こちらは環境局の、今、晴海の測定所があるところでございます。この計画に当たりましては、当然ながら、私ども、今の朝潮運河親水公園と黎明橋公園の一体化をすることが望ましいと考えまして、環境局、東京都のほうと調整を図ってきたところでございますけれども、東京都としては約20億円という費用での買収という提示がされまして、これについても中断している状況でございます。当然ながら、一体的に利用することが望ましいと考えていますので、今後についても継続して公園化が図れるように進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○加藤委員
 高いのか安いのかというと高い。大体、東京都は値段を高く言ってきますから、高いんだと思うんですけれども、親水公園ですから、やはり一体的な開発も含めて、長期的視野に立って粘り強く取り組んでいただきたいと思います。

 公園の改修に当たりまして、もう一度言うんですけれども、以前、私も区長への手紙にも書いて出しているかと思うんですけれども、まちづくり協議会や町会に対して意見を聞きながら進めるという話をされているんです。そういう記憶をしているんですけれども、私は、公園のデザインとか遊具の設置、利用者や区民の声を取り入れた区民参加型の計画を進めてほしいと思うんです。たしか、大田区か品川区だったと思うんですけれども、地域の公園をつくる際に、その周辺の小学校のお子さんたちに設計段階から参加を呼びかけて、計画の段階から進めてきたという事例がたしかあるはずなんです。そういう地域密着型の公園をつくった事例があるわけです。そしてまた、40年前、あの公園が行政と地域の皆さんが力を合わせてつくった公園でもありますから、そういう精神を引き継いで、引き続き公園の改修のほうは、ぜひそういう思いで進めていただきたいと、これは要望しておきます。

 それと、先ほどちょっと話が出ましたけれども、やっと黎明橋公園内のトイレの改修が俎上に上ったということで、地域の住民にとってみれば本当に長年の願いなんです。周りはどんどん開発されるんですけれども、あそこのところだけ時代おくれの建物があったわけです。そういう意味でいうと、今回の改修の中で黎明橋公園にふさわしいトイレをぜひつくっていただきたいと、それもあわせて要望しておきます。

 それと、きょう、あと環状2号線の問題で一言発言をさせていただきます。

 環境影響評価書案に出ているわけですけれども、中央区長の意見表明にあるとおり、環状2号線は臨海部や新市場へのアクセス道路であることが明らかだと思うんです。その通過道路として、周辺の環境の悪化は避けられないと思います。このことは、中央区長の意見として、大気汚染や騒音、振動が懸念される、あるいは晴海地区や幹線道路沿道には教育施設や乳幼児のための施設などが多く、環境、安全面の確保は重要だと述べているわけです。

 そもそも環状2号線というのは、築地市場の現在地の再整備を前提に地下トンネル方式で計画されていたものが、築地市場の移転の、格好つけみたいですけれども、セットで橋梁高架方式に変更されたという経過があります。実際、環状2号線は1日の交通量を大体6万台と想定しているんです。つまり、片一方に6万台、晴海通り6万台、その狭い真ん中に人間が住む形になるわけです。そういう意味でいくと、環境の悪化というのは、私は避けられないと思うんです。環境汚染から区民の健康を守るためにも、作業は進んでいますけれども、やはり環状2号線は当初の計画どおり地下トンネル方式へ変更することが、今後、将来にわたって大事なことだと私は思うんです。

 そして、道路建設予定地は住宅地なんです。まちづくりの面でも、巨大な道路が、防音壁を含めると大体30メートルですかね、地上を高架で通るわけですから、住民から、窓を閉めるようなまちにしてくれるなと。24時間窓を閉めていないと生活できないようなまちづくりをしてくれるなという意見も寄せられているわけです。そしてまた、幅30メートルを超える巨大な幹線道路が走るわけですから、地域コミュニティがそこで寸断されるという危険性も十分あるわけです。周りは全部住宅地です。そういう地域コミュニティの育成から見ても、やはりこの道路計画というのは大きな問題があると思います。

 このような設計計画は、やはりもう一度原点に戻って見直すべきと考えますけれども、中央区としてはどのような見解を持っているかお伺いしたいと思います。

○吉田副区長(都市整備部長事務取扱)
 環状2号線については、御指摘ございましたように平成14年に現在の地上化方式に、ある意味で素案として変更になって、具体的に現在の道路計画になっているわけでございます。

 しかしながら、私どもはやはり中央区全体のあり方、それから東京都全体のあり方を見た場合に、やはり環状2号線というのは極めて重要な道路だと思っています。環境的にはそういった面は確かにございますが、そういう言い方であるとすれば、逆に言うと、晴海通りは常に大混雑、大渋滞になるわけでございまして、今度の計画では、実は環状2号線というのはその負荷を助けているだろうと。具体的に助けていく部分はあるんじゃないかということがあるわけでございますし、また臨海部あるいは市場へのアクセスというような部分についても、実は臨海部、新市場へのアクセスというものを我々のほうで確保しなきゃならない、その部分については、やはり環状2号線がなければ晴海通りだけであると。そういう現状では困るというふうに私どもとしては思っているところでございます。

○加藤委員
 終わります。

○押田委員長
 ただいま質問の半ばでございますが、この際、10分ほど休憩をとらせていただきます。午後3時25分に委員会を再開いたしますので、よろしくお願いいたします。

 休憩いたします。

(午後3時14分 休憩)


(午後3時25分 再開)

○押田委員長
 それでは、休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 質疑を行いますので、発言者の発言をお願いいたします。

○渡部(恵)委員
 幾つか質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

 まずは、資料1についてお伺いいたします。

 私、皆様御存じのように父が仲卸をしておりまして、私もその手伝いをしております。実は、せんだって、この月曜日ですが、東京都から意向調査が各お店、全仲卸に対して始まりました。そして、うちの父は現在地再整備にこだわっている人間ですので、さんざっぱら現在地再整備が可能ではないかということを御担当の方に食い下がって質問していたんですが、最終的に豊洲への移転についてはどうなさいますかという御質問がありまして、父は、うちはお客様が長年ついていただいているので、どうしても中央卸売市場にいなければならないから行きますと答えました。これというのは、実質的な取り崩しといいますか、現理事長は確かに現在地再整備を訴えておられますが、そしてまた現理事長は意向調査を仲卸にしない限りは次へは進めないということを言われておりますが、実質的にはもう既に都は意向調査を始めております。

 きのうは、東卸組合主催で環状2号線についての説明がございました。その際も、仲卸の方が手を上げまして、今まではそこの場所は都のものなので、荷物を置いてはいけなかったんだけれども、許容してくれていたと。しかし、今回、橋を通すからどけと言われたんだけれども、今まで何も注意されてこなかったのに、そしてまた理事会では、他方できちんと違法なそういうものを置いてはいけないという指導を東京都に対し、きちんとしていってくれということを頼んできたにもかかわらず、今まで不作為ということで動いてこなかった。しかしながら、今回、橋をかけるに当たりまして、急に物をどかせと言われたのは余りにもひどいんじゃないですかと。実際そこの桟橋を壊していくのは9月の中旬から下旬にかけて行うということで、もう来週あたりからは実際の工事が始まります。そうしますと、今までそこを使用してきた方たちが非常に営業において困るという実態が起きているという訴えも東京都に対してなされておりました。

 私、これに関しては、中央区にお尋ねする筋ではないかもしれないんですけれども、しかしながら、仲卸一軒一軒は中央区の大切な法人格を持っている業者さんたちでありますので、何とかそのあたりを東京都に、余り荒っぽいやり方で仲卸に対して説得なり強引なやり方をとっていくのではなく、もう少し紳士的なやり方で、なるべく穏やかなやり方での解決方法を中央区から都へ訴えていただくことというのはできますでしょうか。

○内田副参事(都心再生・計画担当)
 市場開設者でございます東京都と、そこで事業を営まれている場内事業者さんの関係につきまして、本区が直接的に何か申し上げるという立場では、関知する立場ではないと存じますけれども、とはいえ、本区に多大な経済的な御貢献をされています卸売事業者さん、たくさんの御意見ということで受けとめまして、機会をとらえまして十分な支援あるいは説明がなされるよう、東京都のほうにはお話をしたいというふうに考えます。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。

 資料1について、豊洲市場に関する日程のことが書かれておりまして、あとは都のほうに仲卸としてはお話しすべきことだと思いますので、次へ進みたいと思います。

 資料2について質問させていただきます。

 資料2のまちづくり協議会で配布された資料のうちの別添資料1についてお伺いいたします。

 まず、2のところで、「より質の高い都市環境の創出」という言葉と、それから「商業中心の銀座の地域イメージとは全く性格を異にする施設に関する用途制限の追加」という文言が書かれております。そうなりますと、実際、日本橋の再開発というものがありますけれども、そうしますと銀座とはどのように画したものになってくるのか、そのあたり、御説明いただけますでしょうか。

○望月地域整備課長
 まちづくり協議会での資料ということでございます。

 銀座と日本橋の違いという点がどのようにあるのかといことととらえておりますけれども、まず銀座につきましては、当然、世界に名立たる一大商業地の場所であるということは間違いないことかと思います。ですから、やはり商業を中心にこれまでも栄えてきておりますし、今後もやはり商業中心のまちと。銀座地域の方も当然、自分たちのまち銀座は商業として発展してきて、今後もそういう形で発展していくというお気持ちがあるというふうに私は感じているところでございます。

 また、それと比較しまして、では日本橋はどうかということでございます。日本橋につきましては、これまでお話をいろいろ重ねている中で私が感じたことは、やはり日本橋という歴史と文化、伝統、そういったものを大切にしながら、それらをうまく調和を図るような形で、開発とそういった部分の伝統的な部分がうまく調和した形で今後のまちづくりが進めばいいのかなというのが地元の意見だというふうに私は感じております。

 日本橋ですと、東京駅を挟んで丸の内がありますけれども、丸の内と同じようになるのかという御質問もよくございますけれども、区としては丸の内と同じような部分でまちづくりを行っていくという考えはございません。あくまでも中央区らしさ、地域の個性、特色というものがございますので、それが最大限発揮されるまちづくりを目指しております。先ほどの日本橋での伝統的な、例えば老舗であるとか、そういった部分は低層な建物があって、その隣が道路を挟んで高層になったとしても、それはこれまでの中央区のまちであるし、今後もそういった部分の調和をうまくとった形、バランスがとられながら、まちづくりの中で高層と低層がうまくかみ合うとか、用途的にもそういった部分のものが重なり合わずに、特色ある、個性あるお店がそういった部分でやられていると。そんなまちづくりが今後の中央区の目指すところではないかというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。

 これほど日本におきまして、また東京におきまして、大きな大通りが何キロにもわたってある。しかも、中央区の銀座を通っているということは、世界を見ても余りこういう都市はないと思います。ただ、非常に近いと思われるのがニューヨークのマンハッタンではないかと思います。マンハッタンというのは、皆様も御存じのように大きな公園もありますし、それから金融市場のまちでもありますし、それから老舗のホテルもありますし、有名な商業地でもある。また、それから文化のほうではエンターテイメントの施設等々、たくさん劇場なんかもあるようなのが一つのまちにつくられております。私、前回の委員会でも質問させていただきましたが、結局、まちのにぎわいをつくるといいますが、既にあったものにいろいろな文化人やさまざまな方たちの思いや、それからPR、そういったものを通して長年の月日をかけて、まちのにぎわいというものができ上がっていっております。

 実際、私、以前、金融系の調査室のほうから日本橋地域のことについて報告を受けたことがございますが、今の質問に対する答弁をいただきましたが、銀座は商業地であるということは確かに紛れもないことでございますが、他方で、日本橋も日本橋三越をはじめ、現在のコレド日本橋、昔は東急がございました。そして、高島屋本店もございます。確かに、大きなデパートが3つもある中、商業地である銀座にお客様が流れていってしまう。しかも、日本橋三越本店、そして高島屋本店には代々お客様がついているので、真ん中、今のコレド日本橋のところがどうしても集客が難しいまちづくりであると。それから、金融で広がっていたまちでもございましたので、どうしても百貨店が並んで、そのかいわいに飲食店も並んではおりますが、銀座ほどの活況がないというのが20年前の調査部の資料として、私は直接調査部の方から伺いました。

 このたび、日本橋においてこれだけの再開発が行われる中、こちらの別添資料1の右下にもありますが、「誰もが親しめる都市空間形成を図る」、それから「賑わいの創出」という言葉が書かれております。ただ、やはりどうしても商業地である銀座に人が流れていってしまう中、一連としたマンハッタンのような、遊ぶ場所、働く場所、人が住む場所、公園がある場所、ですから人が回遊も自動的にいたしますし、それからそこに来る観光客にとっても、どれをとっても非常におもしろいまちになっているのではないかと思います。

 そこで、私、前回も質問させていただきましたが、中央通りをぶつ切りにしたテーマではなく、やはり一環として人が遊びに来たい、それからわくわくそこのまちに行って遊びたいというような集客をそもそも考えねばならないのではないかと考えております。

 そこで、この前も個人的に訪問させていただいたときにもお話しさせていただきましたが、同じく高島屋の二子玉川高島屋を中心として世田谷区では大規模な開発が行われました。私、実際、一度行って大変驚きました。地域のFM世田谷がガラス張りの中のビルの1階に入り、ちょっと小じゃれた音楽を流しながら女性のDJがFM世田谷で情報や音楽等々を流している。それから、食べるところ。また、人が川沿いにリバーサイドの建物を建てているので、そこに住む方たちもたくさんいらっしゃいます。そして、そこでお買い物もできるし、それからシアターなんかもできておりますので、渋谷まで出なくても、田園都市線の神奈川方面からいらっしゃる方は二子玉川高島屋を中心として、二子玉川におり立てば何でもそこでそろってしまうというような状況がつくられています。

 日本橋地域というのは、東西線もありますし、銀座線もありますし、それからちょっと神田のほうに行けばJRが通っています。ですから、葛西方面に帰られる方ですとか、浦安ももちろんそうですが、ここの日本橋に来たい理由、それからどうしても日本橋に行ってこんなことを楽しみたいとか、そのようなまちをつくっていくことによって、銀座とは一線を画したまちづくりができるのではないかと考えておりますが、この点につきましてどのようにお考えになっていらっしゃるか、感想でも結構ですので、お答えいただければと思いますが、いかがでしょうか。

○田村都市計画課長
 今、まちづくりに対する御意見ということでございます。

 私どもも、基本的にはまちというのは、まちづくりというふうに表現はしてございますけれども、当然やはり長い歴史の中でできてきたものがまちであろうというふうに、そういった認識も持ってございます。特に、本区におきましては、やはり江戸以来の長い歴史の中でそれぞれの地域というものが個性を持ち、特色を持って発展をしてきているということは、当然我々もそういったことだと思っておりまして、まちづくりに取り組むに当たりましては、そういったものを生かしながら、継承しながら取り組んでいかなきゃならない。まさに、珍しいからまちに来るということではなくて、そういったものでまちに訪れていただいて、なおかつそこでまちを楽しんでいただいて、また改めてまちに来てみたい、また働いている方々については、働きやすい場所というようなことで、今、インターネットがさまざま発展している中で、どこにいてもさまざまな情報もできるし、どこにいても事足りるというような社会になってきているかと思うんですけれども、そういった中でも、やはり顔と顔を合わせながら、そこで物事が展開できる、そういった場づくりというものも必要だというふうに思っております。

 特に、都心区である本区といたしましては、やはり国際化ということの中では重要な役割を担っている区だというふうに思っておりますので、そういった中で、いわゆる国際化、国際競争といったときにどういったことをしていけばいいのかというようなことも含めて、しっかりと考えながら取り組む必要もあろうと思っていますし、私どももそういった方向でそれぞれのまちづくりについては検討させていただいているつもりでございます。

 ただ、当然ながら、まちをつくる、あるいはまちを新しく更新していくということについては、相当な年月を要するものでございますので、今、現段階、そういった理想に思っていることがすべて地域の中で実現しているかということになりますと、なかなかそうではなく、まだ志半ばの状況かというふうには思っておりますけれども、方向性としては、委員から今お話がございましたような方向を、やはり私どもも同じような感覚を持ちながら取り組んでいるつもりでございますので、そういった点で今後とも御支援をいただければというふうに思ってございます。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。

 中央区はもともと問屋街で、いろいろな問屋があって江戸から発展した、そのようなまちでございますので、確かに伝統も大切ですし、せっかく今度新しくビルが建て直せるということもありますので、中長期的なビジョンを持って、世界の銀座であり、世界の中央通りであり、日本橋、誇れる文化を当中央区が創出していけますように私も期待しておりますし、皆様とともに頑張ろうと思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、次に、同じ資料になりますが、資料の施設計画の主な考え方といたしまして、(3)の(3)耐震化ということが書かれておりますが、耐震化についてはどのような地震に対応するような耐震化でございましょうか。

○望月地域整備課長
 防災対策ということでのお尋ねかと思います。

 建物を建て直すときには、これは超高層の建物になってございますけれども、こういった建物につきましては、国土交通大臣の認定というものが必要になりますので、そういった部分では、これまであった地震等の波を実際にそういった部分で構造設計の中で検証するというような作業も進められることになっております。ですから、例えばこれまであった地震での震度、そういった部分での影響を考慮しながら設計が進められますので、そういった意味でいけば、関東大震災はもちろんでございますけれども、今それが構造の基準になっておりますけれども、それ以外の世界的に起きた地震等、波を実際に入れまして、たしかエルセントロ、タフトというような地震だったと思うんですけれども、そういった波を実際に入れまして構造設計を行うというような形で耐震化というものには取り組んでおります。

 また、今回の防災対策ということでいけば、帰宅困難者対応ということで、こういった大規模開発、特に中央通りに面しますところにつきましては、こういったところの帰宅困難者対策を進めながら、それが連携しながら、やはり点ではなくて、これからは面的な部分、あるいはそれがほかの区のほうにも波及するような形で将来的にいけば、帰宅困難者対応ということはさらに進むというふうに考えてございます。特に、こちらの部分でいきますと、日中働かれている方が多いというような部分もありましたし、3・11を踏まえますと、やはり帰宅困難者対応というのが重要な課題であるというふうに認識しておるところでございます。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。

 恐らくは国土交通省の認定基準ですか、それは直下型を想定しているのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○望月地域整備課長
 地震のほうにつきましての波の関係でいきますと、ちょっと直下型かどうか、そこまで記憶にないものですから申し上げられませんけれども、これまでの既往の地震でいけば、日本でいけば八戸とかそういった部分の地震の波もたしか、どれかを用いるような話になっていますので、直下型というのは当然あります。

 ただ、最近の考え方でいきますと、長周期の地震動に対してもどうかという超高層に対する考え方も国のほうで取りまとめられているというふうに聞いております。また、それによって今後、建築基準法なりの基準等の改正も行われるのではないかと考えますけれども、それが基準になるのかどうかというのはありますけれども、そういったことへの対応も当然検証されるお話でございますので、そういったことを含めていけば、単に直下型だけではなく、いろいろなこれまでの経験してきた地震に対して耐震的な部分の要素としては十分安全であるという検証が行われるというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 長周期地震動は、今最も懸念しなければならないことでございまして、皆様もよく御存じでいらっしゃると思いますが、長周期地震動に対する耐震構造を持っているビルが霞が関ビルと新宿の三井ビル以外は東京都に恐らくないはずで、そのあたりで、これから新しく建てるビルがあるので、そのあたり、区民の方と、あと来場者の方たちの安心・安全のためにも、また、ここは防災で帰宅困難者の方たちのシェルターにもなる部分でもありますし、高層ビルということで、このあたりの御検討をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 続きまして、先ほど風について前委員からも御質問がございましたが、建物ができて1年ぐらいたってから、その上で対応をとってみるというのは、どのような対応が風対策としてできるのでしょうか。

○望月地域整備課長
 風の対応ということでございます。

 確かに、これは計画の時点で、今こういった部分、都市計画の段階で建物が建つ前と建った後ということで、風洞実験を行いながら、こういったデータが出ております。ただ、実態として、例えば建物が竣工した後に同様なデータになるかどうかを含め計測を行っていただきながら、もし実態として計画の段階とは違うのであれば、その対応をとっていただくという形になります。

 具体的な対応と申しますのは、基本的にはこの対応として考えられるのは植栽ということでございます。要は、樹木の植栽がその対応として考えられるところでございます。ただ、なかなか樹木といいましても、高さであるとか幅であるとか、要は計画上はある程度の樹木を想定しますけれども、なかなか1年で育たないというような実態がございまして、まだ1年ですと、そこまでいかないので、そういった計測に差が出るというようなこともございますけれども、対応として一番有効なもので考えられますのは植栽という形になろうかと思っております。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 どうもありがとうございます。

 最後に、先ほど築地場外市場被災地復興支援事業について御説明いただきましたけれども、PRが足りないのではないかという御指摘でございましたが、実際、9月に入って夏休みが終わったせいか、場内でも魚が大変売れない状況になってきました。

 土曜日に緑のマルシェをなさっているようなんですが、青山の日曜日のマルシェというのを御存じでしょうか。どうしても場内がありますと、場内にも宮城県や福島県、東北の産品も入ってまいりますし、それから空輸なんかできょうも北海道からサンマが送られてきているような状況でございます。ですから、どうしても場内とバッティングをしてしまうと、せっかくのこの案がなかなか生かされないのではないかというふうに思っておりまして、できたら日曜日とかになされば、区内の方とかがいらっしゃれるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○竹内副参事(築地まちづくり調整・特命担当)
 復興支援土曜市を日曜日にとのお話なんですけれども、もともと土曜日に開催するとの発想は、築地場外に最も集客がある曜日であります。日曜日というものは、やはり食事に来るお客様が主でありますので、店を開けていても買って帰るという発想を持っていないというところから、土曜日と決めたところです。

 それと、場内とかぶるということにつきましては、この事業が企画された当初は放射線の風評被害がかなり激しく、つまり生産者が出荷をしても売れない、または買っていただいても末端のお店で売れない、そういう状況から、荷がどんどん細くなり、また値段も落ちてくる、そこをどうにかしようという発想から生まれたところで、場内の営業に大きな影響を与えるということはないであろうという想定からです。

○渡部(恵)委員
 場内にお客様がいらしてしまって、せっかくの緑のマルシェが生かされないのがもったいないかなというお話をさせていただきました。

 せっかく築地の場外にはNPOもございますので、積極的なプレスリリースなどをして、多くの方たちに来ていただけるようになって、場外のさらなる活性化につながっていけばと願っております。

 以上をもちまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。

○押田委員長
 それでは、質疑を終了させていただきます。

 議題につきまして伺います。築地市場問題及び東京駅周辺等地域整備に関することにつきましては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 それでは、さよう決します。

 次に、第三回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについてでございますが、正副委員長に一任ということでよろしいですか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 それでは、さよう決します。

 長時間御苦労さまでございました。

 これをもちまして委員会を終了させていただきます。

(午後3時51分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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