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平成25年 東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会(10月18日)

1.開会日時

平成25年10月18日(金)

午前10時30分 開会

午前11時55分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(9人)

委員長 石田 英朗

副委員長 植原 恭子

委員 今野 弘美

委員 田中 広一

委員 志村 孝美

委員 渡部 博年

委員 増渕 一孝

委員 青木 かの

議長 原田 賢一

4.出席説明員

(12人)

矢田区長

小泉副区長

吉田副区長

中島企画部長

黒川企画財政課長

梅澤副参事(都心再生・計画担当)

早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長

宮本環境土木部長

望月環境政策課長

田村都市整備部長

小林都市計画課長

松村副参事(都市計画事業・特命担当)

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

渡邊書記

川口書記

6.議題

  • 2020年東京オリンピック・パラリンピックに関すること

(午前10時30分 開会)

○石田委員長
 おはようございます。ただいまより、第1回目になりますが、東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会を開会いたします。

 私より一言御挨拶いたします。

 (挨拶)

 続きまして、議長より挨拶を願います。

○原田議長
 (挨拶)

○石田委員長
 続きまして、区長、挨拶をお願いいたします。

○矢田区長
 (挨拶)

○石田委員長
 それでは、理事者紹介をお願いいたします。

○小泉副区長
 (理事者紹介)

○石田委員長
 ありがとうございました。

 それでは、議題の審査に入りますが、特別委員会の質疑につきましては、理事者報告に対する質問とあわせて行いますのでよろしくお願いいたします。

 まず、理事者報告をお願いします。

○中島企画部長

 1 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催決定に伴う本区の取組について(資料1)

○田村都市整備部長

 2 2020年東京オリンピック・パラリンピック選手村整備に向けた対応について(資料2)

以上2件報告

○石田委員長
 それでは、質問に入りますが、発言の時間制について申し上げます。

 本日の審査終了時刻につきましては、正午までとして、各会派の持ち時間につきましては、残時間を各会派に均等に割り振るということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石田委員長
 さよう決定させていただきます。

 ただいまの時刻は午前10時42分です。各会派の持ち時間を申し上げます。各会派の持ち時間は13分ということでよろしくお願いをいたします。

 それでは、質疑に入ります。発言を願います。

○今野委員
 まず、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会が東京で開催されるということに対して、皆様とともに喜び、歓迎をしたいと思っております。また、大会の成功を心から願ってやまない次第でございます。また、きょう初めての委員会ということでありますが、議会が中央区の将来のまちづくりを考えて当委員会を全員一致のもとに設置をしたということも大変異議あることでありますし、今後しっかりと中央区の立場を発信していきたいというふうに思っております。

 ただ、きょうは本当に時間が限られておりますので、どうしようかなと思っておりましたが、中央区が、過日、矢田区長名で都知事宛てに出した要望事項、これからさまざまな要望事項は何回も出していく形になるんでしょうけれども、まず出されたという意味においては、これが中央区の大事な基本方針、また大事な指針という意味で、この内容について何点かお聞きをしてまいりたいと思っております。

 我が会派のオリンピックに対する評価は大変喜ばしいわけでありますけれども、ただ単にオリンピックを万々歳というわけではなくて、やはり選手村が建設される以上、相当重い責任があるという意識であります。

 オリンピック大会の成功の有無にかかわらず、何といっても一番重要な問題は、この要望事項に書かれておりますけれども、交通問題だという意識を持っております。その意味においては、過日行われました決算特別委員会においても、総括質疑の中で、我が会派の礒野委員が冒頭に大量交通輸送機関のあり方について問うたわけでございます。その意味において若干お聞きをしてまいりますけれども、区長が出された要望事項の記書きの2番、交通不便地域である晴海地区に新たに大量の住宅を供給するには公共交通基盤の充実が不可欠であることから、都心と臨海部を結ぶLRT、BRTなど新たな基幹的輸送機関を確実に導入するとともに、大量輸送機関も視野に入れ検討していくことと、こういうふうになっております。そうしますと、この大量輸送機関というものは具体的に何を指しておられるんでしょうか。

 というのは、今、都市整備部長の報告にもありましたが、当初、ゆりかもめかなと思っておりましたが、ゆりかもめはこの計画には入らないという話もありましたので、BRT、LRTでもない、ゆりかもめでもないとすると、東京都に出した要望、大量輸送機関というのは具体的に何を指すのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 大量の輸送機関と申しますと、やはり地下鉄等のものになるかというふうに考えております。

 以上です。

○今野委員
 地下鉄ということですけれども、そうすると、区の立場では、具体的に何線とか、何線の枝線とかというのはないんでしょうか。というのは、逆に、この間礒野委員は、具体的に日比谷線の延伸というふうに申し上げました。当然、簡単な話ではないことは十分承知しておりますが、もちろん長期的な計画ということもあるんでしょうけれども、7年後に少なくともオリンピックが開催をされ、一遍には売却できないだろうから、五月雨的に、将来5,000戸の住宅に1万2,000人の人口を誘導するに当たっては、当然、いきなり1万2,000人の区民がふえるのではないということは聞いております、聞いておりますが、将来間違いなく、豊晴計画においても、3万1,000人プラスいずれかの時期に1万2,000人ふえるということは、晴海地区だけをとっても4万3,000人の人口を抱えるわけで、今、例えばBRT、LRTだけで、実際に、その大量輸送機関、地下鉄とおっしゃいましたけれども、急速にふえると予想される人口増に区の責務として果たして耐えられると思っていらっしゃるのかどうか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 大変重要な問題であり、ちょっとお答えが十分ではないかもしれませんが、まず、現在区の方では、LRTを視野に入れながらBRTの運行開始を目指して検討を進めております。今、関係機関等と協議も進めているところでございます。まずはBRTを第一歩という形で位置づけ、検討しているところでございます。

 今お話のございました地下鉄等という形になりますと、やはりこれは少し長期的な視点で取り組んでいく必要があるかと考えております。ただ、オリンピックが決まったということを契機に長期的な視点でいけば、今後も国や都に積極的に働きかけをしてまいりたいというふうには考えてございます。ただ、時間軸がやはり長期になるということで、まず、今区が行っているBRT、これらを整備した上で、その状況を踏まえながら、また検討をしていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○今野委員
 そうしますと、具体的にスケジュールをお聞きしなければならないわけですが、BRT、あるいはLRTについては開業時期をどのように見込んでおられるんでしょうか。また、長期的にとおっしゃいますけれども、オリンピックは今から7年後です。具体的に、一括になかなか5,000戸が販売できるわけではないというのは過日の決算特別委員会でお聞きをしておりますが、では、将来的には、中央区としては大体何年先には5,000戸が完売するというふうに思っておられるんでしょうか。

 逆にいうと、そこに合わせて、今の、長期的な計画かもしれませんが、大量輸送機関、地下鉄、御答弁ではどこの線を想定しておられるのかということがなかったんですけれども、我が会派は具体的に日比谷線の延伸というふうに申し上げております。日比谷線の延伸から、将来勝どき、豊海も人口増が見えています。晴海を通ってお台場から羽田空港に結ぶという具体的な提案でした、当然、その辺を視野に入れておられるのかどうか、あわせて御答弁をいただきたいと思います。

○望月環境政策課長
 まず、BRTの運行開始時期でございますけれども、平成28年からの運行開始を目指したいということで今努力をしているところでございます。まだこれから交通管理者さんである警視庁、あるいは道路管理者さんである東京都さんと協議を進めていく状況でございますので、それによっては時期がずれるということの可能性はございますけれども、今、区としては平成28年の運行開始を目指したいというふうに考えてございます。

 また、住宅のほうの販売時期については、私のほうでは時期的な部分はちょっと承知していないのですけれども、先ほどの枝線というお話の中でいきますと、日比谷線であるとか、あるいは大江戸線というものが今近くを通っていますので、そういった部分からの枝線というのは考えられるかとは思っております。ただ、具体にどこの線をどうするという形での検討をしているわけではございませんので、そういった意味では、可能性としてはそういったところが考えられるということだと思います。

 ただ、東京メトロに関しては、新しい線はもう作らないというようなことを会社の方針として打ち出しているというのを聞いておりますので、その辺との調整も非常に厳しい部分があるかというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田村都市整備部長
 建設される住宅の販売ということのお尋ねでございます。

 まちづくりを所管しています私どものほうからお答えさせていただきますけれども、今、具体的にどういったスキームでここの選手村をつくっていくのかという詳細な部分が明らかにされてございません。選手村をつくった後、それを民間のほうで分譲、あるいは賃貸ということで利用していくということでございますけれども、これらについても、どういった手順でそれらを再利用できるような形に既存の選手村宿泊施設をリニューアルさせていくのかということもまだまだ具体的になっていない関係がございまして、今の段階で何年後に完売というような具体的な年次については把握していないところでございますが、本区の住宅状況を鑑みますと、やはり臨海部についてのマンション需要というものは相当高いものがございますので、そういった販売が開始されれば、やはりそこを希望されるユーザーの方々は多くいらっしゃるのかなという印象を持ってございます。

 そういった中で、確実にあそこの場所が住宅地として、まちとして成立してくることを考えますと、今お尋ねの、生活者にとっての移動手段になるこういった輸送機関を導入するということは、まちづくりの観点からも極めて重要なことだというふうに思ってございますし、今、日比谷線の、例えば分線というようなお話、過去にも御質問等をいただいているというふうに記憶してございますけれども、こういったことも一つ有効なルートであろうというふうには認識してございますので、環境土木部とも連携をしながらこういったことについては検討をしていきたいというふうに、これは私どもの考えでございます。

 以上でございます。

○今野委員
 冒頭に申し上げたように、オリンピックの成功の有無にかかわらず、現況でもBRT、LRTでは足りないことが予測できるのではないかなというのが我が会派の見解なんです。ですから、今からこの7年間を有効に使って、逆に言うと、オリンピックというのは、国家プロジェクトですよ。昭和39年のときにも突貫工事で新幹線を通したように、あるいは首都高速道路を間に合わせたように、突貫工事なんですよ。

 ですから、地元区のやる気、あるいは周辺区を巻き込んで、例えば一番ネックとなるのは、もちろん国の運輸政策審議会だと思います、また東京メトロの方針もそういうのがあるのかもしれませんが、この状況では中央区はもたないんだということをぜひ共通認識として持っていただいて、我々議会も一緒に協力して中央区から発信していきましょうよということです。

 現況、BRTだけで本当に足りるんですか。その辺の認識だけちょっとお聞きをさせていただいて質問を終わらせていただきたいと思います。

○吉田副区長
 具体的に、今の環境の中でも交通不便地域になっているわけでございますから、その部分について、ここ10年ぐらいの間は基本的にBRTでいかざるを得ないだろうと、一番最初に整備できるとしたらそういうタイミングだというふうに考えております。

 ただ、私どもの区長が再々このオリンピックに関して申し上げているとおり、前のオリンピックというのは戦後の復興をお見せした。ただ、急いだ余り高速道路などを含めて負の遺産をつくったわけでございますが、今回はやっぱり平和な日本が何をつくるかというところを見せていくということですから、むしろこのオリンピックを契機に、実際に選手村ができる、豊洲に新市場ができる、そして有明に国際会議場や国際コンベンションセンターになるような東京ビッグサイトの拡張が行われる、7つの競技施設がつくられる、そういうところに当然もうちょっと強い交通手段が必要だろうということについては、区としても相当な覚悟を持って国や都に働きかけていきたいというふうに思ってございます。

○今野委員
 吉田副区長から力強いお言葉をいただきましたので、しっかりとこの7年間を重要な時期と捉えて、長期計画に近いというよりも中期ぐらいの見通しで、決定したら5年間ぐらいで晴海ぐらいまでは地下鉄ができるというふうに土木の専門家からもお聞きをしておりますので、要はやる気だということだけ最後に申し上げて私の質問を終わらせていただきます。

○石田委員長
 次の方の質問をお願いいたします。

○田中(広)委員
 それでは、質問させていただきます。

 決算特別委員会においてもいろいろ議論をさせていただきました。また、これまでもいろいろ御説明をいただいたり、議論もあったわけであります。当然、本区が抱える課題としては、晴海のまちづくり、これも大変重要だと思っておりますし、先ほども御答弁がありましたとおり、オリンピック全体という見方からすれば、やはり前回の東京オリンピックでは、日本橋川の高速道路に象徴されるように、負の遺産を残してしまったと。そういった意味では、今回は、先ほど御答弁がありましたが、平和な日本の中でどういったまちづくりをしていけるのか、そういった大きな目標、あるいは中央区として掲げている基本構想、あるいは具体的な基本計画もあります、そういった中で、改めてなんですが、この7年後のオリンピックを迎えていくまで、どういった課題が出てきて、どういったことを協議していかなければいけないのか、ちょっと抽象的な質問かもしれませんが、もう一度確認のため、質問させていただきたいと思います。

 よろしくお願いします。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 本区が掲げる課題でございます。

 今、委員、御指摘のとおり、オリンピックの課題はさまざまあろうかと思ってございます。ただ、現段階で、本区としましては基本計画2013をしっかり掲げているところでございまして、オリンピック、これを好機に捉えまして、この基本計画を着実に推進していくことが本区の最優先的な課題だと考えているところでございます。

 ただ、7年間の中では、今後新たに生じる課題といったものも当然出てくるかと思いますけれども、こういった課題につきましては、本区の将来的なまちづくりに資するように、しっかりと把握をした上で進めていきたいと考えているところでございます。

 また、選手村ができるといったところから、今後の、大会までの7年間という準備期間、それから開催している期間、それから開催後、そういった時間軸もあろうかと思いますけれども、本区に具体的にどのような影響が生じるのか、選手村が設置される地元区としてしっかり把握することが必要だというふうに認識しているところでございます。

 こうしたことから、晴海地区の現状を把握するのはもとよりですけれども、区としまして、区民の意識調査だとか、あるいは過去に大きなイベントを行った自治体の事例を分析する、あるいは本区の経済波及効果だとか、こういったさまざまな基礎的な調査を進めるとともに、検討を区としてもやっていく必要があるというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 御答弁ありがとうございます。今、御説明いただきましたとおり、さまざまな課題もありますし、さまざまな調査を行っていくというお話がありました。これから議論していく中で、1つ思いますことは、7年間という限られた時間の中で協議していくことになります。当然、東京都さんがいらっしゃいますので、またここでも協議というのは難しいんですが、1つスケジュール的な計画表をある程度つくって、目に見える形で、例えば平成28年には環状2号線が通るとか、いろいろ目標達成の設定をして、先ほどBRTのお話もありましたとおり、ここにしっかり通していくんだと、そういった仮の案でも、予定でも結構なので、ぜひ全体のスケジュールがあって、先ほど御答弁がありましたとおり、準備期間ではどういった課題が出てくるのか、開催の本当に直前ではどうなのか、開催期間はどうなのか、開催後はどうなのか、その辺の全体がわかるスケジュールがあって、その上で一つ一つ議論していったほうがいいのかなというふうに感じておりますので、その点の御見解をお聞かせいただければと思います。

○中島企画部長
 委員、御指摘のとおりだと思います。基本的に、スケジュール感を持って準備を進めていかなければ、当然取りこぼし等の問題も出てまいりますので、我々も早急にそういったスケジュールを確定していきたいというふうには考えているところでございますけれども、例えば東京都の、いわゆる基本的な大会に向けた計画、これ自体がまだ全然確定していないような状況でございますし、また国もやっと推進に向けた組織を立ち上げたというような状況がございますので、現段階では、先ほどオリンピック・パラリンピック調整担当課長のほうから御答弁させていただきましたとおり、今やれることが何なのか、本区にとってどうなのかという取り組みを今進めているところでございます。

 それをもとに、委員、おっしゃるとおり、基本的な、いわゆる今後のスケジュール感、それを時間軸を持ってこれからいろいろ課題解決に当たっていかなければならないかなというふうに思っております。当然のことながら、この7年間をどうするのかという問題と、いわゆる開催期間中をどういうふうに過ごすのか、それと開催後をどういうふうに考えているのか、そういった時間軸を持って、スケジュール感を持った形での対応をしていかなければならないと私どもは認識してございますので、そういった点については鋭意検討し、作成をしてまいりたいと思いますし、また、できましたならば、当然のことながら議会にも御報告をさせていただきたいと存じます。

 以上です。

○田中(広)委員
 御答弁ありがとうございます。ぜひそういったスケジュールをしっかり立てて、やはり目に見えてしっかり協議できる体制を整えて万全な体制をとっていただきたいというふうに思っております。

 今、御答弁の中で、早急に対応しなければいけないことということで、先ほど来、また決算特別委員会でもありましたとおり、交通の問題というのは、これはもうオリンピックにかかわらず、勝どき地域を中心にして、本当に大きな課題だなというふうに誰もが感じていることだと思っております。

 先ほど平成28年にBRTの運行開始を目標にというお話がありました。また、決算特別委員会の中でもある程度の予算をとって進めていくというお話があったんですが、少し決算特別委員会でも伺ったんですけれども、BRT、当然長期的には、先ほどあったとおり、大量輸送機関は本当に大事なことだと私も認識はしております。しかしながら、スピード感を持ってまずできることということから考えますと、BRTをまずスタートさせていく、その後にLRTという話もあるんですが、一部、決算特別委員会でも御答弁はいただいているんですけれども、BRT後のLRTへの移行というのは、これも確認になるかもしれませんが、現状どういった御見解をお持ちなのか、その時間軸も含めてもう一度教えていただければと思います。

 それから、先ほど大量輸送機関、仮に地下鉄ということになりますと、当然一定の期間が必要になると思うんですが、区として、想定ですけれども、整備するための期間はどのぐらいのスケジュール感を持っておられるのか、御見解をお聞かせいただければと思います。

○望月環境政策課長
 まず、先ほどもお答えしておりますとおり、現在はBRTの運行開始を目指したいと思っております。これについては、これまでもお答えしているとおり、オリンピックにかかわらず区のほうは検討してまいりました。これは人口の急増地域である臨海部の地域と都心を結ぶという形で検討してきたわけでございますけれども、その中では、LRTを視野にということで、総合交通計画でも基幹的交通システムにBRT、LRTが位置づけられているということでの検討を行ってきたわけでございます。

 具体に、例えばLRTへの移行について時間軸でということでございますけれども、具体的にその部分についてはまだ検討しているわけではございません。ただ、当然、これまでの検討の中では、例えばBRTのバス停が、スムーズに、円滑にLRTの停車場として使えるとか、そういったことを視野に入れながら、まずはBRTの運行開始を目指したいと。BRTにつきましては、定時性、速達性を兼ね備えるということで、専用レーンなり、優先レーンなり、あと信号処理システムを組み合わせた形という中で、なるべく移行がしやすいような形で整備をしたいというのが区の思いでございます。

 ただ、先ほど申しましたように、まだ交通管理者、道路管理者さんとの協議を続けておるところでございますので、その結果によってどうなるかという形になりますけど、LRTへの移行も、まずBRTの運行開始を見ながら、状況を確認しながらどうできるのかという形になろうかと思います。

 大量の輸送機関である地下鉄のお話がございましたが、例えば有楽町線でも、銀座一丁目までの開通に、運輸政策審議会の開始から20年近くかかっていたかと思います。その後に、一部運行開始をしながら先に延ばしていったというような経緯があるというふうに聞いてございますので、私のちょっと個人的な見解になってしまいますけれども、やはり南北線でも30年程度かかっているようなお話を聞いたことがございますので、そういった長期的なスパンが必要になってくるのではなかろうかと。具体に個々の事例でどうかというのは、また別のお話かと思いますけれども、そういった時間軸が出てくるのではなかろうかと考えております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 なかなか難しい内容も含めて御答弁いただきましてありがとうございます。そうしますと、まず、とにかく緊急な課題、スピードはBRTなんだという御答弁を今いただきました。そうしますと、中期的な目標の中では、やはりLRTをしっかり整備していく、これが目標というふうに捉えてよろしいんでしょうか。

 当然、私も、大量輸送機関は、難しい大きな課題であったとしても、ぜひともしっかり取り組んでいきたいという気持ちはありますが、まずは、その中期的な視点から考えますと、BRTからLRTというのが一つの目標なのかどうか、御見解をお聞かせいただければと思います。

○吉田副区長
 私どもの検討の中でも、例えばBRTだけでも、やっぱり車庫用地等か何かを考えたらもう気が遠くなるんですが、初期投資だけでも、車両整備費と停留所をつくるとかということだけでも、やっぱり10億円を超えるお金はかかるわけでございます。そういうようなことを考えていったときに、それでいてなおかつ民間ベースで採算をとらせるような流れを考えていった場合に、先ほど環境政策課長からお答えをしたように、実際にBRTの運行状況を見定めながらというのが正直なところの御返事なんですね。

 その上で、なおかつ、先ほど今野委員からのお話にもございましたけれども、この大量輸送機関の問題について、私どもとして特に今考えているのは、どちらかというと既存の伝統的な都心と臨海部の新しくできていく国際交流的なニュアンスの強い都市とをつないでいく大量輸送機関であって、さらに将来的には、例えば羽田空港というようなことを目指して、新しい東京の骨格をつくるような交通機関を何とか考えろよというお話だったわけでございますから、それこそ今野委員がおっしゃったような、いわゆる国家プロジェクト的なニュアンスで私どもが働きかけていった場合に、それらについて、正直言うと、今、東京メトロの方針とかという話ではなくて、国レベルでどう受けとめてもらえるかというようなことを我々としても発信しながらその状況を見定めていったときに、それらが通常のレベルではなくてきちんと動くんだということであるならば、途中で、例えば、申しわけないですけど、BRTをやりながらLRTに切りかえていくということも生じないかもしれない。その辺はこれからの運動と流れの中で決まっていく話でございますので、今こういうスケジュールだよということの決めつけはいたしません。

○石田委員長
 時間が来ましたので次の方の質問にまいります。

○志村委員
 日本共産党区議団は2020年のオリンピック東京招致については反対してきました。ですので、第1回目のこの対策委員会では、委員会に臨む党区議団の基本姿勢について述べさせていただきまして、そして質問に入りたいと思います。

 日本共産党区議団は、スポーツの祭典であるオリンピック・パラリンピックには反対ではありませんが、莫大な税金投入が必要となるオリンピックの東京招致を今やるべきではないと考えて反対してきました。

 その主な理由として、1つ目が、オリンピックをてこに東京の大型開発推進を図ろうとしていること、2つ目が、巨額の税金を招致活動や都市基盤整備につぎ込むことよりも東日本大震災被災者の生活支援、放射能対策への投入が優先されるべきであるということ、3つ目が、1964年の東京オリンピックで残されたものは、名橋「日本橋」の上空の高速道路を初め無秩序にめぐらされた高速道路や東京一極集中の加速、急激な高度成長、バブルの反動による泥沼の不況など負の遺産があります。同じ過ちを繰り返してはなりません。東京一極集中を見直して、これまでの大企業貢献、大企業優先の東京のまちづくりをサステーナブルで人と環境に調和したヒューマンスケールのまちづくりへ転換することが求められているということ、4つ目が、葛西臨海公園などで環境破壊の計画となっているということ、5つ目が、晴海に選手村を設置することは中央区行政と区民に深刻な影響を与えること、6つ目が、福島第一原発事故は収束の展望が持てず、放射能被害はさまざまな形で拡大している。2020年が放射能におびえず安全な日本と世界に宣言できるという保証はないことなどを挙げて反対してきました。そして、全ての被災者の生活再建の道筋が示され、福島第一原発事故が収束し、放射能による汚染の不安が払拭されたときこそ東京に限定することなしに日本でオリンピックを開催する条件と国民的同意の可能性が生まれるのではないかと指摘してきました。

 IOCは、2020年の開催地を東京に決定しましたが、東京大会が中止となる可能性も否定できないと考えます。それは、大地震や放射能汚染の拡大、さらに安倍政権の暴走によって次のような事態も想定できます。消費税増税やアベノミクスの失政による日本経済の凋落、原発再稼働による福島原発以外の国内原発の事故や平和憲法改悪、集団的自衛権の行使、日中、日韓、日朝など北東アジアにおける紛争などです。このようなことが起きれば東京大会は中止にならざるを得ません。

 日本共産党区議団は、これまでの党の立場と現在の日本の政治状況を踏まえながら、本会議でも、決算特別委員会でも、東京大会が平和の祭典として、世界のアスリートたちが安心して競技ができる大会として真の成功をおさめられるような見地から、オリンピック問題について質問し、提案もしてきました。この特別委員会でもその姿勢を貫きたいと思います。

 そして、質問に入ります。

 まず、区はさまざまな要望事項を東京都に上げておりますけれども、これをどのように都に、実効あるものにしていくのか、そこが大事だと思います。区長は、一般質問での私の質問に対する答弁で、晴海ならではの将来像を提案するということを発しておりますけれども、それはどのような場で提案をしようとしているのか、これについてお聞かせいただきたいと思います。このことについての答弁は区長じゃなくてももちろんいいんですけど、区長が答弁でそう言ったということなので、それをどう提案するかということです。

 中央区の立場や意見が都の計画とかみ合って区の要望を実現させるためには、例えばオリンピック・パラリンピック調整担当課長などが都が設置する組織に恒常的に参加させてもらう必要があると思うんですけれども、その点はいかがか、お聞かせください。

 また、このオリンピック問題で、中央区と東京都で、中央区の立場を尊重するという内容での合意、これを結ぶべきだと思うんですけれども、いかがですか。

○矢田区長
 オリンピック・パラリンピックが2020年に東京に来るということ、本当によかったと思いますね。何か日本を覆っていた閉塞感が一遍に吹っ飛んだ、そういう感がするわけでございまして、中止を希望しているわけじゃないんでしょう。見事にこれを実現していく、それが私たちの責務であろうというふうに思うわけであります。

 そして、大事なことは、いろいろ御意見を伺いましたけれども、本当に、2020年が終わったからこれで終わりというんじゃなくて、その後ですよね、その後もしっかりと東京、日本を強くどんどん発展させていかなければならないわけでございまして、そういう意味で、この7年間は本当に大事ですね。

 晴海だけ考える、選手村だけ考えるというんじゃなくて、この7年間の間には、築地市場、23ヘクタール、23万平米、あそこもあれですよね。〔「質問してないです」と呼ぶ者あり〕二、三年後には移転されるんでしょうから、その後をどうするか、こういった開発、再整備の問題も浮上するわけでありますから、一体的になって考えていかなければならない、また日本橋地域全体も、中央区全体のまちづくりに、本当に良好なまちづくりに弾みをつけていかなければならないと、そういうふうに思いますね。

 それで、BRT、LRT、先ほどからお話が出ておりますけれども、

〔「質問してないですから答えないでいいです、時間がないですから」と呼ぶ声あり〕、

まだ5分あるでしょう。

〔「何言ってるんですか、質問してない、質問に答えてください」と呼ぶ者あり〕

あれですよ、銀座まで来られるような、そういうことも今考えているわけでありますから、そういう意味で、本当に、起爆剤として、中央区が黄金時代を迎えるんだという気構えを持って進んでいかなければならないというふうに思います。

 私からは以上です。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 都と区の連絡調整という部分でございます。

 今、委員、御指摘のとおり、本区におきましては10月1日付でオリンピック・パラリンピック調整担当課というものを企画部内に設置して、全庁的な窓口として当課が取りまとめるところでございます。また、都のほうにおかれましては、スポーツ振興局の中にオリンピックの窓口ということで組織のほうがつくられておりまして、こちらのほうも10月1日付で準備本部ということで改編をして名称がつけられているところでございます。

 ただ、本区の選手村の部分におきましては、土地の地権者でもあります港湾局、それから、その後の土地開発等に関する都市整備局、都の中でもこういったさまざまな窓口があろうかと思いますので、都としてもそういったものをスポーツ振興局のほうで一元化をしていただいて、スポーツ振興局と我々ども当課のほうで緊密な連絡調整ができるように進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○吉田副区長
 どういう形で計画を取りまとめるかでございますが、選手村の計画につきましても全て都市計画の範囲の中に入るわけでございますので、上位計画としての豊晴計画をどうするか、それから、その後、実際的な実施計画として都市計画がさまざまな形で出てまいると思いますので、そういった形で、基本的には都市計画として整備をされるということが1つでございます。

 それから、具体的に都との間に段階的に協定を結ぶべきだということについては、私どももそういう必要があると考えております。今、当面の要望を出させていただいておりますが、具体的にこれから、地域の中での協議やこういった議会の議論を含めて、要望というのはさらに出てくると思いますので、そういったものを整理しながら東京都と協定を結ぶというようなことは必要だろうというふうに考えております。

○志村委員
 せっかく委員会も設置しているわけですし、区民の要望も聞くということで、ぜひそれが実りあるものになるためにもしっかり担保をとっていただきたいと思います。

 選手村についてですけれども、民間に整備を任せるということで、幾つかの情報によると、もうオリンピック施設の整備というのは、既に談合に近い形で振り分けられて、選手村については東京周辺を手がけるディベロッパーという情報も流れています。そういう意味で、中央区も、これから都市計画を含めて進めていくという最初の段階で、いろんな情報、もちろんいいかげんな情報ではまずいんですけれども、晴海の地域の問題について、都だけじゃなくて民間事業者への早いうちからの働きかけ、これが必要だというふうに思います。その点についての考えもお聞かせいただきたいと思います。

 それから、行政と議会が情報を共有するために、行政が入手した情報というのを逐次、議会に報告してほしいと思います。例えば私が見ていないテレビとか新聞で情報が流れて、その情報を区民は知っているんだけど私は知らなかったというふうなことにならないように、やはりしっかりと議会との情報の共有をお願いしたいと思います。その点についても簡単にお答えください。

○田村都市整備部長
 私のほうから民間事業者への働きかけについてお答えさせていただきます。

 先ほど副区長が御答弁申し上げましたように、都市計画として整備をしていくという状況でございますので、当然、そういった手続の前提としては民間事業者の計画指導というのはあるわけでございます。ただ、今現時点においては、どういった民間事業者が対象となるのかということについては、全体的な計画を含めて具体的になってございませんので、そういった状況を見ながら、区として取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 情報提供の部分につきましては、まだ現在、東京都のほうから明確な情報がないところでございますけれども、あり次第迅速に情報提供する、そのための委員会だというふうにも認識してございますので、そのつもりでございます。

 以上です。

○志村委員
 よろしくお願いします。東京都と中央区の関係というのは、これまでもいろんな課題での経緯もありました。そういう意味では、本当に、さっき区長がおっしゃったように、オリンピックの後が本当に大事になると思います。ですから、私たちは、ヒューマンスケールのまち、人と環境が調和したまちということを望みますし、この委員会でもいろんな議論が各会派からされると思いますけれども、それが、指導という形じゃなくて本当に実現する、そういうようなさまざまな取り組みをいち早く進めていただきたいというふうに思います。これからもこの委員会でさまざまな提案もさせていただきますのでよろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。

○石田委員長
 次の方の質問をお願いします。

○渡部(博)委員
 それでは、何点か質問させていただきます。

 これまで晴海地域においては、メーンスタジアムということで2016年のオリンピックのときに話が出た、その次に2020年の今回の選手村と、性質は全然違うもので、集客施設であるのとこれからずっと住宅として残っていくであろうということの、この両極端なものが提案されてきて、その中で豊洲・晴海開発整備計画というのがあった。中央区のまちづくり、その中において、晴海地域はそういったものに翻弄されてきた部分というのがあるんだろうというふうに思います。

 この際、この豊晴整備計画をまず直さなきゃいけないということは確かにあると思いますけれども、その中で、中央区が思い描いている晴海選手村も含めた地域の将来像というのはどういうふうにお考えになっているのか、それと、その周辺、周辺といったら失礼な言い方ですけど、これから中央区の月島地域をどういうふうにしていくのかという基本的な考え方というのはおありなんでしょうか、そこのところをお知らせいただければと思います。

○田村都市整備部長
 月島エリア、晴海を中心としてということでの、将来の都市像といいますか、考え方のお尋ねでございます。

 基本的に、本区の晴海を含んだ月島エリアでございますけれども、都心の住宅地としての極めて高いポテンシャルを持ったエリアだというふうに思ってございますし、また、そういった形で月島エリアに移り住んできたいというエンドユーザーの方々の希望も相当高いものがあるというふうに思ってございます。

 そういった中で、こちらが、いわゆる業務地というような形でのまちづくりが進んでいくというよりも、やはり住宅を中心としながら、生活環境の整った、そういったまちになっていくであろうというふうに思ってございますし、私どもはそういうふうにしていかなければいけないというふうに思っています。そういった中で、豊晴計画上と今現状にまちづくりが進んでいる中において乖離している部分、これはもう明らかな部分がございますので、こういったものをしっかりと上位計画である豊晴計画を改定しながら位置づけをしていく必要があるし、それは現状だけの対応ではなくて、今後も見据えた上でしっかりと対応していかなければならないというふうに考えてございます。

 そういった晴海を中心とした計画づくりをしながら、隣接する月島エリア、勝どき豊海エリア、こういった部分についても、それとの関連性の中で、まちとして連担をしていくような、そういったまちづくりの考え方、都市計画的な考え方を整備していきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 今まであった上位計画が、さんざん言ってきたわけですけれども、結局はこういうことがなければ変わらないということ自体が本末転倒の話であって、まちづくりというのは、その地域の中で何をしたいのかということをはっきり東京都に伝えていくということが本当の話であったんだろうというふうに思います。

 それで、このオリンピックの選手村ができるから、国家プロジェクトだからこういうふうにしますよということ自体、本来はおかしな話だと、本来はですよ、今までずっと改善してこなかったんだから。2016年のときも改良しなかったということを考えたら、本来おかしな話であろうと。これは東京都にしっかり言っていただかなきゃいけないのと、これは、地元に住んでいる人間がデザイン会議というのを含めてやっている中でいったら、全然話としては成り立たないことだってあるかもしれない。ましてや交通不便地域と言っている晴海地域についてはいまだに江戸バスしか走っていない、都バスは走っていますけど。

 BRTを視野に入れて中央区でやると言っていますけれども、オリンピックのときのBRTの関係と含めて、どういうふうになるのかなというふうに疑問が残っちゃうわけですよね。東京都はオリンピックが終わったらもうBRTはそのまま撤退しますよという理解でいいのかということ。LRTについて、中央区が移行するのはまだ未定ですよということの中でいったときに、では、交通不便地域と言っている晴海地域についてどういう交通の改善をしていくのかということが明確に見えてこないというのが一番問題なんじゃないんですか。

 区としてやるというのであれば、区としてやる部分でしっかり明確化してもらわなきゃいけないというのは、これは当たり前の話であって、それはスケジュール感を持ってという話もありましたけれども、それをしっかりつくっていただいて、区民の目にわかるように、区民が理解できるように示していただくということが本当なんじゃないんでしょうかね。その辺のところはどうでしょうか。

○吉田副区長
 豊晴計画に翻弄されてきたとか、そういうお話がございましたけれども、豊晴計画の部分で、晴海五丁目の区域等を含めて国際交流ゾーンであったところに実際と違う計画として出てきたのは、実は清掃工場の問題です。残余の部分については、実は手つかずで今日まで来ているわけでございますから、それは手つかずだという状況を含めて今後変わるから豊晴計画は変えるんであって、変えていく中身が実際どうなるかということが問題なので、その部分についてはこれから、先ほど都市整備部長からもお答えしましたけれども、実際には地元の方々との協議を含めて、やはりオリンピック後のまちの姿を目指した絵は、やっぱり中央区が中心となって地元の方々と協議をしながらつくっていって、それをオリンピック計画とぶつけて協議するというようなスタイルでやっていくということになるわけでございますから、またそういうふうにやっていかなければ間に合わない話でございますから、そういう部分はそういう部分として区で主体的にやっていくと。

 それから、それの基本になる交通手段については何か誤解があるようでございますけれども、例えば、オリンピックが終わった後BRTはやめてしまうというような話は出てこないです。現実に平成28年に開業させたとしたら、それはオリンピック後も含めて必要な交通手段だから入れていくんだと、それでも足りないから、逆に言うと、地下鉄を含めた交通整備が必要ではないかというような御意見があって、そういったものについても、区としては、頭に置きながら調整をして、これから働きかけていくということになるわけでございますので、その辺は御理解をいただきたいと思います。

○渡部(博)委員
 単純な話をしているのですが、東京都がBRTをやりますよという話をしている、それは中央区がやるというものとは別物でやるということでしょう。違いますか。

 だから、そういうところも全然わからないわけよ、ちゃんと、地域に対して何も見えてこないわけ。それは、今現時点で何も東京都は見せないわけですから何も言えませんよ。だけど、正直な話をしたら、そういうところが解決されない状況で、では、区のバスとBRTはどうするんだと、この前決算特別委員会でも質問しましたけど、そういった連携性も含めてどうするのかということは、しっかり考えて区民に見せていかなきゃいけないわけでしょう、都バスの東12という路線がなくなったときも含めて、どう考えているのかということを区は見せなきゃいけないわけでしょう、いろんなことで、交通網の関係でいったら。

 5,000世帯の人が五月雨式に来るという話があったにしても、晴海二丁目での計画もありますし、東京都は、そういった中でいくと、晴海五丁目に5,000戸つくるということになったら、東京都の責任においてしっかりした交通網をまず確立しなきゃいけない。それは中央区がしっかり要望していかなきゃいけないということをしていただかないとだめだということは、これはわかっていますし、それを強くお願いをしたいと。それは大量交通機関も含めてしっかりやっていただかないと、晴海の地域というのは人だけになって歩く場所も、勝どき駅もホームを1つふやそうが何しようが、これは全然対応できないものになってしまう。

 将来を見据えてというのであれば、再開発も含めて公共交通機関のあり方というのをしっかり示していかなきゃいけないというふうに思っておりますので、その辺も含めて、これからしっかり区から都に対してやっていただきたいと思っています。

 これは大江戸線の問題一つとったにしても、先にどういう開発があったかということがわかっていた上でこういう大江戸線のやり方をしてきたと。人が何人来るかとわかっていたのに、交通政策審議会のところで、まあこういうことでいいだろうということで進んでいた部分でそのまま進んだということがあったわけでしょう。

 だから、区としてどういうふうな形でやっていくのかというのはしっかりつくっていただかなきゃいけない。それは、まちの人としっかり議論していただいて、話していただかなきゃいけないということを、まずこれを一番最初に前提でお願いをしたいと思います。

 それから、東京都の具体的な計画というのは、区がある程度の提案を受けて、どういうことをということでまちに話をできるというのはいつごろになるんですか。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 まちへの説明という部分でございます。

 先ほども説明をさせていただいたとおり、先月9月にまちに説明をさせていただいた内容につきましては立候補ファイルの内容までにとどまっているところでございます。その後の選手村の計画等の具体的なスケジュール感でございますけれども、その辺、現段階では全く聞いていないというのが実情でございます。

 また、都におかれましては、昨日、東京都の中で大会準備会議の第1回目の幹事会が開催されたというふうに聞いているところでございます。この中では、来年の2月に大会組織委員会の設立、それから、その1年後になります2015年の2月には大会基本計画の策定といった大きなスケジュール、非常に雑駁なスケジュールが示されたというふうに聞いているところでございます。

 ただ、その大会基本計画というのは再来年になりますので、そこまで待たないとスケジュールがわからないというのでは、これは本区としても困りますので、引き続き東京都に対しましては、近々にスケジュール感、そういったものを示すよう働きかけてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○渡部(博)委員
 中央区のほうが考えているのは、要するに大会基本計画策定までの間に何を要望しようかということだと思うんですよね。だから、この2年間という話をされている部分についてはそういうことだろうというふうに思います。

 いろいろな状況が晴海地域には起こっています。港湾局の関係についても、御存じの方もいらっしゃいますが、いろいろな状況が今生まれていると。そういうところも含めて、今後、オリンピックだけじゃなくていろんなところに波及しているんだということを御理解いただいた上で対応をお願いしたいと思います。

 終わります。

○石田委員長
 次の方の質問をお願いします。

○増渕委員
 きょうは第1回目の委員会ということで、今現在、私たちが目にしております資料の中よりは前委員さんのほうから詳細な質疑が行われたと思いますので、私は1点に絞って、全く別の観点から質問をさせていただきます。

 先ほどの矢田区長の答弁からも、今後のことに関しては中央区全体のまちづくりという視点が大事だということで、本当に痛みをこれから何らかの形で伴うでありましょう晴海エリア、勝どきエリア、豊海エリア、月島エリアですね、ただ、このエリアだけの問題にしないで、中央区民が共有して痛みを分かち合う、そして喜びを分かち合うという方向に持っていかないと、今回の東京開催に向けての視点というのが本当に一つのエリアだけの問題になってくるという気がして仕方がないので申し上げたいと思うんですが、先ほど副区長のほうからも、昭和39年のオリンピックは負の遺産を生んだと。日本復興の、東京復興のお披露目でもある一面がありましたけど、これは余りほかの方々は経験したことはないと思うので、私は、当該のまちとして、あのときの復興のやや犠牲になったという当該の人間として申し上げてみたいと思います。

 今回、都心区である中央区のまちづくりは、このオリンピック・パラリンピックの開催がなかったとしても、交通インフラ、それから都市型の防災、このような問題は含んでおりますけど、目指すべき形というのはある程度決まった方向に動いていた。今回、この開催によって全く別な視点から考えていかなきゃいけないというようなことになったかと思います。

 先ほどから7年という期間がということが何回も出てきましたけど、昭和39年のときは、あの当時私は15歳で、昭和35年のときから、先ほど前委員のほうからも申しましたが、突貫工事に近い形で、まずは箱崎が埋め立てられ、公共施設の一部が移動され、いつになったら開港するのかわからない箱崎シティエアターミナル、まちの変貌が起こりました。それで、一刀両断のもとに高速道路が走ったことによりまして、その周辺の方で、町会員の5分の1の方が去られました。そのようなことを今思い出しております。

 そのようなことを考えているんですけど、あの当時は、東京オリンピックの開催は、私なんかまだ15歳やそこらでしたから、あっ、これは国の開催だ、お国のやることはお上のやることだということで当該地域の我々住民もこれはいたし方のないことなんだというような意識があったことは間違いありません。でも、今回、これだけ熟成された都心区の中で熟成された住民の意識、これに対するあらゆるところでの考え方の共有というのは、すごく重要なことになっていると思います。

 今回1点だけ御質問なんですが、これは全体にとってというか、全部一緒なんですけど、間違った情報の共有だけはあってはならないということで、先ほど申しました中央区民全体が痛みも喜びも分かち合うという中で、本来であれば、町会組織、その上の連合町会組織、あらゆる団体の組織に情報は欲しいですけれども、なかなかそれまでの機関というのがないような気もいたしますので、ぜひとも日本橋にもある、京橋にもあるまちづくり協議会の中で、当該地域の方々の痛み、そして迎えるであろう喜びの共有を図っていただきたい、また、まちづくり協議会のさらなる活用を求めますけれども、それに関しての御意見をお願いいたします。

○田村都市整備部長
 今回のオリンピック、確かに晴海、それから隣接する月島、勝どき、豊海というエリア、ここについては極めて身近といいますか、そういった大きな課題ということがあろうかというふうに思ってございますけれども、このオリンピックで中央区の晴海に選手村ができる、そのことによって、やはり中央区の、ある意味での状況というのがまた大きく変わっていくということが当然考えられるわけでございます。

 区長も、先ほど御答弁でおっしゃっていましたけれども、やはりこのオリンピックというものを契機として、区としてこれからますます発展をしていくように、やっぱり輝かしいものにしていくようにという、そういった取り組みということも重要だというふうに思いますし、私どももそういった方向性で、まちづくりを所管する立場として考えていきたいというふうに思っております。

 そういった中で、ここでの状況を、その都度、適宜、そういったまちづくり協議会等を活用して御報告をさせていただく、また、それについての意見、感想等も含めて頂戴をしていくということもやはり必要な部分であろうというふうに思ってございます。

 ただ、それぞれの課題に応じては、直接的に関心の高いものと、それから、一つの情報として共有すれば足りますよというふうに感じていただける部分とさまざまあろうかというふうに思ってございますので、それらについて、私どもも、オリンピックは新しくできた企画部の窓口を中心として、連携する部署、それぞれ協議、連携等をとりながら適切に情報の発信等をさせていただければというふうに思ってございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 なぜこのようなことをお聞きしたかといいますと、昭和39年のオリンピックが終わった後、あらゆることを含めまして、町会の運営、年間の行事、はっきり申し上げれば、お祭りですね、このようなものが平常の状態に戻るまでに10年ぐらいかかったと、今の私の大先輩からよくお聞きいたしました。今は、本当に運営の組織として皆さんの御協力によって最善の方向に向かっておりますけれども、本当に今回の問題は当該エリアの方々に、このようなことが決してオリンピックが終わった後ないような形でお願い申し上げたいという気持ちをも含めまして質問いたしました。

 これで終わります。

○石田委員長
 次の方の質問をお願いします。

○青木委員
 よろしくお願いいたします。

 9月8日、私も、あの瞬間、晴海のパブリックビューイング会場におりました。晴海、勝どき、月島の住民の皆さん、そして、早朝にもかかわらず本当に小さな子供たちも目をこすりながら参加してくださって、あの瞬間は本当に、子供たちはわあっという感じですが、大人は多くの方が感動の余りに泣いてしまったと、それぐらい、これがオリンピック効果のまずはスタートかなというのをあの場で共有することができました。

 この感動が、この後7年間、2020年まで続き、そしてその後、まさに晴海を中心とした中央区にヘリテージとして残っていく、この歴史の瞬間に立ち会えるということを大変光栄に思うとともに、我が会派としてもしっかりと取り組んでまいりたいということをまず明らかにして質問させていただきたいと思います。

 スケジュールにつきましては、2015年に都の基本計画が策定されるということで、そこまで本当に、区長、副区長がよくおっしゃる、これからの2年間が重要であるということなんですが、その2年間の中で、スケジュールについてはお答えいただきましたので、区の要望、あるいは都のアイデアが出された後しっかりと変更点、修正案も出せる、そういうスケジュールも含んだ上で都の計画を練っていただきたい、ここを都のほうにしっかりと確認していただきたい。これは、先ほどお答えはいただきましたので、改めて要望させていただきます。

 それから、都知事に宛てまして区長からすぐ要望書が出されたということは理解しております、内容も読んでおりますが、その上で、改めて、中央区としてこれだけは譲れないという最低条件、要望、財政措置も含めまして、その点をまずお聞きしたいと思います。

○中島企画部長
 大きく3点要望いたしましたけれども、これは欠かすことのできない事項だというふうに私どもは思っておりますので、基本的にはこれだけは譲れないという思いでもって要望書を出したつもりでございます。

 以上です。

○青木委員
 まさに3点ということで理解いたしました。

 次の質問なんですけれども、中央区に選手村ができるということで、その後のまちづくりに大きな影響が出る。その中で、一つのモデルとして参考にできるのがロンドンだと思います。大都会ということでも似ておりますし、一番直近のオリンピックであったということですね。このオリンピックの跡地の開発は既に進んでおりまして報道もされておりますが、イースト・ヴィレッジですね、区として一つのモデルとして今現在どの程度研究なさっているのか、その点をお聞かせください。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 区としての検討状況でございます。

 こちらにつきましては、先ほども申しましたとおり、これから進めていかなければならないというふうに認識してございます。これまでも本区におきましては、オリンピックの招致の有無にかかわらず基本計画2013をしっかり進めてきたところでありまして、基本的には、この基本計画を進めることが本区のまちづくりの将来にとってもいいものであるというふうに認識してございます。

 今、委員、御指摘のありました、例えばロンドンの事例等、こういったものにつきましては、今後早急に、本区としても、区としてしっかり調査をしていく必要があるというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○青木委員
 これから研究していくというようなことですね。やはりある程度は期間がたっておりますので、学べること、あるいは反面教師と言ってよろしいんでしょうか、反省点として学べることも多いと思いますので、これは研究に値すると思いますが、どういった点で、ロンドンの跡地利用ですね、この場合、ロンドンに限らずとも、これまでのオリンピック、選手村になった地方自治体でも結構ですけれども、どのような点をこれから学んでいきたい、参考にしたいとお思いなのか、教えてください。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 具体的な内容という部分でございます。

 例えばロンドンのケース、こちらについては、もともとが余りいいまちではなかったところを選手村にして、それを起爆剤としてロンドンオリンピックを成功に導くというような意向があったかと思いますけれども、本区の晴海地区の選手村とは、その辺の、国の事情だとか、そういった内容も変わってくるかと思います。また、国内で開かれました大会としましては長野のオリンピック、こちらも選手村をつくっての計画というものがございますけれども、長野につきましても、本区とまちの状況等も非常に異なる部分もありますので、参考にできる部分、本区の場合には参考にならない部分、そういったものが種々あるかと思いますので、幾つかの事例、そういったものを踏まえた中で、本区の参考になるところをしっかりと吸収をしていきたい。

 また、委員のお話にありました反面という部分につきましても、参考にならないものは幾ら研究しても意味のないところでございますので、その辺をしっかり見きわめた上で迅速に対応していきたいと考えているところでございます。

○青木委員
 イースト・ヴィレッジに関しましては特に公営住宅を中心につくられているというところで、中央区の場合は民間に委託するということですので大きな違いがあるかもしれませんが、いろんな意味で参考になると思いますので、ぜひ研究していただきたいと思います。もちろん私たちも研究してまいります。

 最後に、まちづくり協議会の役割について確認させていただきたいと思います。

 今後、区民の皆さんの意見を取り入れていく、反映させていくということで、先ほどお話がありましたデザイン協議会、晴海をよくする会、晴海四丁目地権者の皆さんとともに、現在は晴海地区、そして勝どき地区のまちづくり協議会が行われています。私も傍聴しております。その中で、活発な意見も出ておりますが、特にオリンピックに関しましてまちづくり協議会で出た意見、あるいは質問というものが今後の計画にどの程度反映されるのかということをまずお聞かせください。

○田村都市整備部長
 まちづくり協議会で出た意見、要するに地元の方々の意見の吸収ということでございます。

 今回、御報告をさせていただきましたように、晴海地区については、3つの地域の団体の方と個別に、東京都と区、一緒になってお話し合いをさせていただきながら御意見をお伺いしてという、そういった取り組みをさせていただく予定、考えでございまして、もう既にそういった活動というのを始めさせていただいたところでございます。

 今回のオリンピックの計画、2年後ということに向けてでございますけれども、やはり地域の方々の考え、そういった御意見をどのように計画の中に反映させていただくのか、いくべきなのかという部分については、今回、選手村は後々住宅地になっていくということが明らかでございます、いわゆる施設をつくるというよりもまちができ上がっていくという状況の中で、そのまちがしっかりと機能していくということをやはり今回の計画の中で実現していく必要があろうかと思っています。

 それが、ただただ地域だけの思いということになりますと、これはなかなか調整が難しいところも出てくるかというふうに思ってございますので、地元の方々のお話し合いの中ではございますけれども、オリンピックに必要な部分が、結果的に地域に、まちにとっても必要なものとして機能していくような、そういったものの考え方として調整、整備をすることによって地元の意見というのはこのオリンピック計画の中にしっかりと位置づけられてくるのではないかなというふうに思っておりますので、そういった視点を持って地域の方々とお話し合いをさせていただければというふうに思ってございます。

 以上でございます。

○青木委員
 よくわかりました。今、私も、地域の方、地域の方というふうに言っているんですけれども、例えばまちづくり協議会の構成員といいますか、メンバーの皆さんですね、やはり町会、自治会が中心になって、しかもバランス的には、結果的に高齢の方が多くなってしまうとか、女性は少ないとか、そういう現状があります。あと、もう一つ重要な点は、月島地区は今大変人口がふえているということですね。これからますます人口はふえていくと思うんですけれども、そういった新住民の皆さんのお声をどう反映させていくか、まちづくり協議会の中で、例えば公募して、二、三名の新しいメンバーを加えるというようなアイデアもあるかと思いますが、そういったことも含めまして、新しい住民の方の意見をどの程度反映できるのか、この点をちょっとお聞きしたいと思います。

○吉田副区長
 その点については、実はそれぞれの構成団体と、今、御報告申し上げました連合町会、それから晴海をよくする会、それから晴海四丁目の地権者の会、それぞれ立場が違うものですから、それぞれお話ししますが、それをつないでいくためには、共通の考え方として一堂に会して議論する場も必要なんですが、なかなかちょっと機動力に欠けるような形で、それは本当に一緒にできるかというところで疑問があるものですから、本区としては、10年後の世界でもあるということで、できればそれぞれの団体から若手を出していただいて、基本的に、ワーキンググループといいますか、そういったものを構成しながら少し話し合いを進化させられないかというふうなことを、今、現実の問題としては、各団体に御提案を申し上げている状況でございます。

 そういう中では、既存の組織の中に参加されていない新しい住民の方々の御意見もやっぱり吸収をしなきゃいけないということで、公募というようなことも頭に置きながら、そういったワーキンググループみたいなものをつくっていくというようなことも御提案をし、協議しているところでございますので、その辺御理解をいただきたいと思います。

○青木委員
 今、副区長から、公募という形も含めてという御回答がありまして、とてもすばらしいアイデアだと思います。本当にこれから、子供たちの未来のため、現在子育て中の方、若い方、女性も含めまして新しい住民の方の意見をぜひ反映させていただきたいという思いをお伝えしまして質問を終わります。

○石田委員長
 それでは、質問はこれにて終了いたします。

 お諮りいたします。2020年東京オリンピック・パラリンピックに関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石田委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 それでは、本日の第1回の東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会は閉会といたします。

 どうもありがとうございました。

(午前11時55分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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