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平成26年 福祉保健委員会(4月15日)

1.開会日時

平成26年4月15日(火)

午後1時30分 開会

午後2時44分 閉会

2.開会場所

第二委員会室

3.出席者

(7人)

委員長 田中 広一

副委員長 石田 英朗

委員 今野 弘美

委員 原田 賢一

委員 染谷 眞人

委員 中島 賢治

委員 奥村 暁子

議長 (原田 賢一)

4.出席説明員

(10人)

矢田区長

小泉副区長

平林福祉保健部長

守谷福祉保健部管理課長

山崎子育て支援課長

長嶋高齢者施策推進室長

吉田高齢者福祉課長

生田介護保険課長

和田保健所長

小倉生活衛生課長(参事)

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

川口書記

鎌田書記

6.議題

  • 福祉及び保健の調査について

(午後1時30分 開会)

○田中(広)委員長
 ただいまより福祉保健委員会を開会いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、議会局職員の御紹介をお願いいたします。

○田野議会局長
 (4月1日付人事異動に伴う議会局職員紹介)

○田中(広)委員長
 ありがとうございます。

 次に、理事者の御紹介をお願いいたします。

○小泉副区長
 (4月1日付幹部職員異動に伴う理事者紹介)

○田中(広)委員長
 ありがとうございます。

 それでは、常時出席者以外の理事者の方は退室をお願いいたします。

 理事者報告をお願いいたします。

○長嶋高齢者施策推進室長

 1 指定管理業務安全対策委員会報告書を受けた区の対応ついて(資料1)

○和田保健所長

2 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う使用料の額の改定等について(資料2)

以上2件報告

○田中(広)委員長
 ありがとうございました。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時36分です。自民党さん96分、公明党さん58分、日本共産党さん39分となります。

 それでは、理事者報告に対する質問に入ります。

 発言を願います。

○今野委員
 それでは、私のほうから、資料1、指定管理業務安全対策委員会報告書を受けた区の対応について、なおかつ、その中でも区が出された日本共産党中央区議団ニュース第684号における掲載記事について並びに日本共産党中央区議団ニュースの参考資料について、あわせて何点か事実関係と、区の見解をお伺いしてまいりたいと思います。

 まず、私も議員になって少し年月がたっておりますけれども、この間、我々議員個人であっても、また政党においても、会派においてもということでよろしいんでしょうか、政治活動は認められているわけでございます。しかしながら、私の経験の中でも、こうした会派に対する、党に対するというんでしょうか、区が抗議文を出されたということは初めてのことかなと思いつつも、大変重いことを行政がされたんだなという思いに至っております。この出された経緯について、当然何か背景も含めておありになると思いますので、どうしてこのような重い、最後には厳重に抗議しますとなっていますが、簡単に言うと抗議文を出されることに至ったのか、その辺について最初にお伺いをしたいと思います。

○小泉副区長
 この添付をいたしております抗議文、これについて、これは私が直接区議団のほうにお届けした、さらにまた、これまでの経緯の中で、若干口頭での申し入れをした経緯もございますので、区のこれまでとってきた対応を含めて御説明をさせていただきたいというふうに思います。

 まず、この特養、マイホームはるみの事故でございますが、これは昨年の9月11日、夕食時から食事がとれないで夜食に至って、夜中にお亡くなりになったということで、翌12日に区のほうに施設のほうから報告が上がってきております。速やかに各会派の幹事長に御連絡を申し上げ、さらに、これを公表し、施設設置者あるいは介護保険者、これは区の役割でございますけれども、区の責任をどのように果たすか、そういう意味で、これまでいろいろ対応をとってきているところでございます。

 具体的には、まず専門家を交えた指定管理者の業務安全委員会を設置しまして、危機管理、安全対策等の検証を行って、その結果に基づき、再発防止を図るための対策を検討しました。それによって、マイホームはるみへの改善指導を行ってございます。そのほか、高齢者施設等への指導を行ってきておりまして、さらに、先ほども御報告しましたが、指定管理者評価の改善を現在も検討いたしているところでございます。また、亡くなった方の御家族への区としての説明ですけれども、改めて事後の説明を行うとともに、賛育会のマイホームはるみの指定管理者辞退申し出の受理の取り扱いについて決定をしまして、新たな指定管理者の選定の準備も進めているところでございます。

 こうした取り組みを行ってございますが、この全容については、本年2月に安全対策委員会報告書と区の対応を福祉保健委員会に報告したところ、3月2日付で日本共産党中央区議団ニュース第40号が報じられております。さらに、3月10日、これは予算特別委員会の総務費の質疑において、志村議員から指定管理者制度の見解が述べられる中で、至って不適切な表現があったため、委員会終了後、志村議員に不適切である旨の申し入れを私から行っております。

 さらに、今回御報告している3月16日付日本共産党中央区議団ニュース第684号、これが3月2日に発行されている第40号のニュースの内容をなぞるような編集の形で報じられておりまして、その内容は、本区が無責任かつ不誠実な対応を行っているかのような誤解を区民に与える内容であり、施設職員が故意に死亡させたともとれる記述が含まれ、隠蔽あるいは疑惑、こういった表現を用いて、事実経過とは全く異なる誤った区の印象づけを行っていることなど、問題がございます。

 総務費の質疑の不適切な表現について指摘した後に、この第684号が発行されているという状況を考えますと、あえてこれらの表現を使用したものと受けとめざるを得ず、大変強い憤りを感じているところでございます。

 ここでの表現については、事故に関与した施設職員あるいは指定管理者の名誉にもかかわる問題でございます。区政への信頼をも失墜させるものであります。指定管理者制度に対する見解はいろいろ考え方はあろうかと思いますが、憶測などによって、このような不適切な表現や事実と異なることを含む内容を一方的に報じられることは許されるものではないというふうに考えております。そういった考えのもとに、今回こういう抗議を行ったものでございます。

 以上でございます。

○今野委員
 私も初めてこうした抗議文を拝見しまして、これから具体的にお聞きをしてまいりたいと思いますが、抗議文を出された区の背景と申しますか、そうした根拠については、よく理解をいたしますし、区の立場を支持するものでございます。

 そうすると、この本文中の2行目で、もちろん、今、副区長が述べられたところもございますけれども、事実に反し当区の信用を著しく傷つける内容及び、中段ぐらいになりますけれども、本区が無責任かつ不誠実な対応を行っているかのような誤解、また、マイホームはるみの職員が故意に死亡させたともとれる記述等々については、具体的に日本共産党中央区議団ニュースの中ではどの部分を指しているのか、また、あるいはどういう思いで、こうした抗議文が具体的に書かれているのか、比較関係がないので、お示しをいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。

○長嶋高齢者施策推進室長
 まず第一に、私どもは事務事業を執行するに当たりましては、やはり区民との信頼関係というのは非常に重要なものだというふうに考えてございます。そのためには、まず第一に、当然、事実を隠すことなく広く公表して、また、区民の皆様に御議論いただいて、その御意見や御批判を真摯に受けとめる、こういった態度というのは、いわゆる行政のあり方そのものではないかというふうに考えているところでございます。

 そのような中、隠蔽しようとしていたのか疑惑が残りますという記事がございますけれども、本区の行政のあり方そのものに対する疑問を提示されているような形で、これについては、当区の信用を著しく傷つけているのではないかというふうに考えてございます。

 また、あわせて、本区が無責任かつ不誠実な対応を行っているかのような誤解という点につきましては、先ほど申しました隠蔽疑惑は当然でございますけれども、それ以外にも、答弁の中で開き直った答弁に終始しているですとか、あるいは区は責任の一端が区側にあることを認めつつも一義的には指定管理者側にあるという姿勢に固執しましたとか、これらは指定管理者と区との役割というような形で御答弁させていただいたと私どもは認識しているところでございまして、要は、実際の施設の管理運営については、指定管理者がやはり受託者としてしっかりと運営していかなきゃいけない。そのもとで、区はそれが適切に機能しているかというのをしっかりとチェックしていかなければならない。そういう関係だという意味で御答弁申し上げたと思います。そういった意味で、この点について、きょうも御報告いたしましたけれども、指定管理者制度を要はチェックするという意味で、評価をやはり区としてしっかりやっていかなきゃいけない、それを改善していかなきゃいけないという思いは強いところでございます。そういった意味で、決して開き直って答弁をしているというふうには当然考えていないところでございます。

 また、この中で、警察が新聞報道で知ったというふうに書いてございますけれども、当然、施設においては、蘇生を行って、それで救急搬送をお願いしているというような状態になってございます。また、そのときには施設の中の医師については、御自宅にいたということでございますので、当然、施設から警察のほうに通報するというのは行われないという状況下でございます。ましてや、この件につきましては、私どももしっかりプレス発表をしている。そういった中で、こういった御指摘をいただく。区が非常に無責任じゃないかというような形で思われてしまうのではないかというふうに思ってございます。

 それから、マイホームはるみの職員が故意に死亡させたともとれる記述というのは、喉につかえさせ死亡させたというような表現がございますけれども、ちょっと前を見ていただきますと、主語はベテラン職員がという形になってございます。入所者が喉につかえさせたというのは事実でございますけれども、ベテラン職員が喉につかえさせ死亡させたという表現につきましては、職員が故意に死亡させたともとれる表現ではないかと。職員自身もかなりショックを受けている中で、このような表現をされるというのはいかがなものであろうかということで、あえて記載させていただいたというところでございます。

 以上です。

○今野委員
 ただいま、抗議文の中で気になった部分、どこが事実関係としてあったのか、何が問題だったのか、つぶさに御指摘をいただきました。

 私、日本共産党中央区議団ニュースを見て、やはり隠蔽疑惑というところが非常に気になりました。というのは、指定管理者制度についての考えの違いは当然あると思います。指定管理をよしとする立場、やはり指定管理はよくないんだとする立場、これはおのおのあって、当然、議論をぶつけ合っていい話だと思います。しかし、隠蔽疑惑の類推するところ、指定管理者まで結びつくとなると、私どもはしっかりと指定管理者について議決をもって賛成をしている立場です。というのは、あわせて行政だけではなくて、今回、行政の行動として抗議文をお出しになったけれども、私どもも議会の立場に置きかえれば、隠蔽疑惑とまでなると、やはり我々の議会としての重い議決に基づいた指定管理者制度について非常に誤解を与えるという認識は、私も持っておりました。

 ということになると、隠蔽疑惑というのは、今、高齢者施策推進室長さんからも御答弁ありましたが、事実関係はどうだったんですか。本当にそこがポイントだと思っています。隠蔽事実が、仮に疑惑というような形でもあったのかどうか。私はないと信じておりますが、改めて御答弁をお願いいたします。

○長嶋高齢者施策推進室長
 マイホームはるみでの死亡事例につきましては、副区長からも申し上げましたが、9月11日夜8時ごろに発生したと。死亡診断が出たのが午前0時ということでございますけれども、本区では、その翌日にプレス発表をしっかり行っているという点が1点ございます。

 また、第三者からなる指定管理業務安全対策委員会を立ち上げまして、委員みずからが現地に行っていただいて、調査をしていただいて、つぶさに見ていただいて、そして事実をありのままに御調査いただいて、私どもは何一つ隠すところはございません。ありのまま調査をしていただいて、貴重な提言をいただいたところでございます。

 それから、施設が通報しなかったかどうかということにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、その当時、医師もございませんでしたし、救急搬送もしております。当然、施設のほうも隠そうなどという気はさらさらなかったというふうに考えてございます。

 このようなことからも、区あるいは施設がこの事実を隠蔽しようとする意図はいささかもなかったというふうに御理解いただけるものと私どもは信じております。

○今野委員
 そうした高齢者施策推進室長の御答弁を聞いて、大変安心いたしました。私たちも、しっかりこうした、起きてはならない事故であったけれども、しっかりと、その疑惑ではなくて、情報を公開して、きちんと区が対応していることを改めて確認したということでございます。

 私たち議員は、当然、発言権や、また質問権も保障されるものだと、まず第一義には思っています。しかし、往々にして、風評や、またうわさ話、それに類推するような形で質疑をすることについては、やはり懸念をあえてここで申し上げたいと思っております。

 また、この件に関しては、理事者の皆様には、こうした起きてはならない事故が起きましたけれども、今後もこうしたことがないように努めていただくとともに、仮にこういう事故が発生した場合には、これまでと同様に、また、それ以上にしっかりと迅速な、正確な情報開示、また対応について強く求めて質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○染谷委員
 私からは、同じく資料1の指定管理業務安全対策委員会報告書を受けた区の対応につきまして、まず指定管理者評価の改善を図るとのことですが、どのように改善されるんでしょうか。また、調査のポイントということですけれども、その辺、どのあたりを考えておりますか、お知らせ願えますでしょうか。

○長嶋高齢者施策推進室長
 私どもも、こういったマイホームはるみを初め、14施設に関して実地調査を行わせていただいたと。さまざまな工夫をさせていただいているわけでございまして、こういったポイントでチェックをしなきゃいけないというのを当然整理した上で臨むわけですけれども、やはりヒアリングの中で、実際、施設のほうはしっかりやっていますとか、そういった話も当然出てくる。では、それをどうやってきちんと整理をして、実際どうなのかを調査をする、そういったテクニックというのをきちんと開発していく必要があるというのが1点。

 それから、14施設を1人の職員が回っているわけではございませんので、一人一人の職員のレベルを上げていかなきゃいけないだろうと。非常に詳しい職員につきましては、そこら辺は十分突っ込んでおりますけれども、なかなか難しい、レベル的には合いにくい。そのためには、やはり調査のポイント、あるいはこういったことがあったら、こういうものを見なさいとか、そういったものをしっかりつくった上で、特に重要なのは、どうやって聞き出していくのか、どうやってチェックしていくのか、そういった点をしっかりと、ここにはマニュアル化と書いてございますけれども、そういった形で、指定管理の評価の改善を図ってまいりたいと思ってございます。

 やはり今までもやっていた中で、今回の反省点というのは、基本的に、マニュアルですとか、あるいはそういったものはチェックをして、できている。だけれども、それが施設の風土としてどれだけ根づいているのかというところまでは、なかなか見きわめるのが難しい。それについて、さまざまな工夫を、実地指導の経験を踏まえて検討し、また専門家の御意見を聞いて、指定管理の評価というのを、非常に難しいところはございますけれども、よりよいものにしていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○染谷委員
 ありがとうございました。

 ヒアリング、整理ですね。確かに重要かなと思いますし、また、何しろ職員のレベルといいますか、お話しいただいたことでありますけれども、ただ、特に指定管理者の場合、自分のところで自己管理というか、自己評価をまずされていらっしゃると思うんです。そしてまた、所管課の行政サイドから見れば、その見方、評価、それと大きくもう一つは、調査報告をいただいている評価委員会の評価、これは評価項目1から5の段階に応じた内容、これは議会のほうでいただいていますけれども、ただ、これに対して、行政サービスをするに当たって、運営の向上というんですか、その辺をマニュアル化するという感じなんでしょうか。

 例えば、利用するほうから見た感覚、満足度といいますか、その辺、どう表現していいか。ヒアリング整理のところは、例えば今現在の評価項目のどこかにもう一つ項目を設けるか、そういう感じなんでしょうか。

○平林福祉保健部長
 指定管理者評価につきましては、平成16年以降、第三者も入れて行ってまいりました。今回、前回の委員会でもお示しをさせていただきましたけれども、実は1次評価という中に安全対策、それから危機管理体制という項目がございました。これは、さっき高齢者施策推進室長が言ったように、一定の評価基準のもとに評価はしておりましたけれども、しかし、これがベストだったかと言われれば、我々としても、これはベストではなかったというのが今回の結論でございました。

 したがいまして、安全対策、危機管理体制という項目のほかにプラスの項目を入れて、新たな評価を加えるのか、それとも安全対策、危機管理体制の中にチェック基準のようなものを設けて、さらに安全性なり危機管理体制を高めていくのか、これは今、専門家も含めて検討しているところでございます。

 いずれにしても、この評価委員会の評価に基づいた改善指導内容を利用者の満足度につなげていくというのが、この評価制度でございますから、委員の言った趣旨で、これからも進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○染谷委員
 理解することができました。そういうことでありましたら、その辺の今後の改善、よりよい方向にいくことを願いたいと思っています。

 また、その中の、その他の高齢者福祉施設等の指導なんですけれども、こちらについても説明されたというか、実施されたということですけれども、それに対して何か職員の方から御質問といいますか、この辺、どのように対応というか、その辺の質疑が何かありましたら、お知らせ願えますでしょうか。

○吉田高齢者福祉課長
 14カ所に対して実施いたしました実地指導でございます。

 実地指導につきまして、各施設ともよく取り組まれておりまして、施設の方からは、事故報告書について、今まで対策なども書いて対応してきたところでございますが、この実地指導を機会に、その対策についての記載ですとか対応策について、記録方法などもあわせて、今後もっとよいものになるよう検討していきたいですとか、また、嚥下やらリスクマネジメントは大変大事なものというふうに認識しておりましたが、こうした実地指導を受けて、改めてさらに精度の高い安全対策、危機管理体制をつくっていきたいと認識を新たにしたというようなお答えなどをいただきました。

 以上でございます。

○染谷委員
 御説明いただきまして、ありがとうございます。

 やはり職員の方の認識というか、レベル、全てがマニュアルというわけではないですけれども、要するに感じ方を統一できればと思います。

 また、指定管理者施設として、中央区の管理責任は、私ども議会も同じく責任重大です。ただ、どうしても客観的な、定量的な指標、基準というんですか、それをちゃんと評価できるような形で、ヒアリング整理とかで有効にいくように希望しまして、特に私どももモニタリングをチェックしていかなきゃいけないというふうに感じておりますので、これからもよろしく御指導をお願いいたします。

 では、私からの質問は以上です。

○中島委員
 いろいろお聞きしていて、これを聞きたいなと思ったのが、ああいった特養の中で亡くなる方で、今回は誤嚥による、要は窒息というようなお話だったと思うんですが、亡くなる方の原因の中で誤嚥によって亡くなる方の割合というのは、調べていないかとは思うんですが、多いのかどうかお聞かせいただければと思いますが、よろしくお願いいたします。

○長嶋高齢者施策推進室長
 統計的に、私ども、まだ調べてはいないんですが、一般論としてお聞き願いたいと思うんですけれども、今回のケースも誤嚥はありましたけれども、ほかにも持病があって、そちらの原因かもしれないというような形になっています。ですから、例えば誤嚥によって誤嚥性肺炎を起こして、そのまま死に至るというようなケースとか、原因がどこにあるかというのはあると思いますけれども、窒息で死ぬというケースは、基本的に言えば余りないのではないかなと思います。今回も、基本的に、確かに、喉に詰まらせたというのは事実でございます。ですから、そういった意味で、誤嚥性肺炎を起こして、それが原因でお亡くなりになるというケースはあろうかと思いますけれども、窒息そのもので死ぬというケースは、そんなにはないのではないかなというふうに考えてございます。

○中島委員
 どうもありがとうございます。

 一般論というお話だったので、お医者さんの立場から、和田保健所長さんに、もう少し詳しい内容でお話しいただければと思うんですが、よろしくお願いいたします。

○和田保健所長
 済みません。今、手元に細かい資料を持ってございませんが、誤嚥というのは、やはり高齢者にとって非常に多い死亡原因というふうになります。それは、一番は、高齢になると飲み込む力が弱くなってくるということが1つあります。ですから、一旦飲み込んだつもりでも、またそれが外へ出てきてしまって、喉のところで詰まるということですね。それと、病気によって、この方の場合はパーキンソン病があったということで、僕も専門でないのですが、パーキンソン病というのは、一旦飲み込んだかのように見えて、また口の中へ出てきてしまう。ですから、食べさせていて、確かに飲み込んだと確認して、そのつもりでいても、実はまたもとに戻ってきてしまうケースがある。そこにまた食べさせてしまうと、それが詰まってしまう、そういうケースもあるという、いろいろなパターンがございます。普通はせきをするんですが、高齢者は咳嗽反射が非常に弱くなりますので、気管に物が入ってもせきをしませんので、高齢者の誤嚥につきましては、やはり観察する方がよくよく見ていませんと、誤嚥したと気がつかないんです。ですから、そういうことが、また積もり積もってお亡くなりになってしまう、そういうケースがかなり多いということでございます。

 済みません。細かい、何%という数字を持っていなくて申しわけないんですが、以上です。

○中島委員
 どうもありがとうございました。何が言いたいかというと、今回の事故がどの程度、一般的にというか、起こるものかなというふうに思ったものですから。

 実を言うと、私ごとで大変申しわけないんですけれども、3月に私の義理の父親が亡くなったんですが、やはり義理の父親も誤嚥が原因で肺炎になって亡くなったというのを、今ずっとお話を聞いていて、思ったんです。やはり加齢とともに、誤飲というのか誤嚥というのかわからないですけれども、多いのかなというふうに思ったんです。これをどこまで運営する側の企業に対して、指定管理者ですけれども、責任を問えるのかなというのを1つ疑問に思ったものですから、一般的に多いのかどうかというのを確認の意味で聞かせていただきました。どうもありがとうございました。

 以上で質問を終わります。

○奥村委員
 初めに、資料1についてお聞きします。

 まず、マイホームはるみの死亡事故については、現在進行形で審議されている問題であるにもかかわらず、区の抗議文が今回、委員会資料として提出されたことに対して、日本共産党区議団は、きのう、福祉保健部長宛てに抗議文を提出しました。それを踏まえて質問させていただきます。

 まず、施設に入所している方の状況ですけれども、嚥下障害の入所者が少なくない、こういったマイホームはるみのような介護施設では、非常に起こりやすい事故であるにもかかわらず、これまで起きてこなかったということは、施設や職員の方が細心の注意を払ってきたからだというふうに思います。この当該施設も、開所以来、相当数の利用者がいる中で起きてこなかった事故が、今回、10年以上勤めているベテランの職員のもとで起きてしまったということは大変重大だと思うんですが、その認識についてはいかがでしょうか。

○長嶋高齢者施策推進室長
 先ほど保健所長も申し上げましたが、高齢になると非常に起こりやすい症状と。実際問題、今回、マイホームはるみ自体に非常に大きなミスがあって、それで誤嚥というような形が頻繁に起こるようになっているというふうには考えてございません。ですから、今までどおりきちんと対応していた。ただ、やはり今回のケースは、非常に残念ながら、こういう結果に陥ってしまったというところでございます。

 ですから、今、こういった中で、もっと精度を上げていかなきゃならない、その思いは、我々も、それからマイホームはるみも全く同じでございます。そういった意味で、どういったところを工夫していけば、そういった事故が起きないようにできるのかということで、当然いろいろな改善策をもう既に実施をしているところでございます。例えば、飲み込みについて、今まで使っていたマニュアルをより精緻しようということで、大学の先生に監修していただいて、チェックシートをつくるとか、あるいは基本的に一人一人の状況に応じた形で対応できるように、一つの表みたいなものをつくって、勤務に入る前には必ずそれを確認して入ろうというような形にするとか、そういった形で、今までもやってきたところでございますけれども、さらに、この事例をきっかけにして充実させていくというような活動を、今、一生懸命取り組んでいるというところでございます。

 以上です。

○奥村委員
 先ほど保健所長のお話でも、パーキンソン病についての飲み込みの難しさ、判断のしづらさという話が出ていましたけれども、おやつとして出されたカップケーキは誰が購入したものなのか、施設で購入したもので、以前から入所者のおやつとして常備されていたような、そういうものなのかどうかという点と、当該の亡くなられた入所者の方は、通常はどのようなおやつを食べていたのか。そして、当該の職員はなぜカップケーキをおやつとして選んだのか。当該の職員の方がカップケーキをどれぐらいのペースで何個食べさせようと用意していたのかという点についても確認をさせてください。

○吉田高齢者福祉課長
 カップケーキにつきましては、マイホームはるみのおやつとして施設が購入したものでございまして、それを冷蔵庫に保管してございまして、それを提供したというものでございます。

 また、この方、食事の形態は刻み食ということでございまして、通常はゼリーですとか、プリンですとか、そのような形態のおやつということでございますが、御本人が固形のもの、例えばカップケーキのようなものですとか、それから、お煎餅とか、そういったものを大変好む方でございまして、御家族の方が、御本人が欲しがったときにはあげてほしいというようなことを言われておりまして、それを通常食べていたということもありまして、この日、夜食といいますか、夕食を半分程度しか食べられなかったので、御本人がおなかがすいているというふうに判断した職員が、常備してありましたカップケーキを提供したということでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 おなかがすいているだろうと判断して、与えたのは、職員だということで、本人が夜食、おやつを希望したとか、カップケーキを食べたいということを意思表示したということではないのかという点を1つ確認させていただきたいと思います。

 それと、おやつを食べていたときの状況なんですけれども、どういう体勢で食べていたのか、座って食べていたのか、あるいは半分寝たような状況で、横になっていたような状況で食べていたのかという点と、あとカップケーキは職員の方が細かくちぎって与えていたのか、本人がちぎって食べるような食べ方であったのか、あと、カップケーキの大きさがどのくらいだったのかという点についてもお示しいただきたいと思います。それと、喉に詰まってしまったわけですけれども、詰まったケーキの大きさというのはどれぐらいのものであったのか、そういった点について確認をさせてください。

○吉田高齢者福祉課長
 当日、夕食を2分の1程度食べて、それで、8時ぐらいになりまして、御本人がチョコレートというふうに言ったということで、介護職員が、御本人がおなかがすいたのではないかと、その言葉で判断いたしまして、提供したということでございます。

 また、提供していたときの状況でございますが、御本人が車椅子に座って、座位を保って、姿勢は保たれた状況で提供していたということでございます。職員がカップケーキを細かくちぎりまして、それを一口ずつ、コーヒーと交互に提供していたということでございます。

 カップケーキの大きさでございますが、直径7センチぐらいの大きさのものです。それを1個半食べたところで、ちょっとむせが入ったということで聞いてございます。

 また、詰まったカップケーキの大きさということでございますが、これにつきましては、少しずつちぎって提供していて、喉のあたりで詰まったときにどの程度の大きさのものが詰まったかというのは、こちらでは確認してございません。

 以上でございます。

○奥村委員
 どの程度の大きさのものが詰まったかということを確認しないというか、確認できないということは、通常、こういった事故の場合にはよくあることなのかというのは、飲み込みの機能、嚥下の機能が弱っている方だと、先ほどの保健所長のパーキンソン病の話もありますけれども、飲み込んだものがまた出てきてしまうとか、そういった中で、まだ飲み込んでいないのに、そこにさらにカップケーキをちぎって与えて飲み込むようなことがあって詰まってしまったとか、そういうことなのかどうかということも知りたいと思うんですけれども、いずれにしても、介護職員の方が近くにいたわけなので、御本人が自分でちぎって食べていたということでも、きちんと見守りはされるべきものであったと思うんですけれども、こういった細かいことを一つ一つ検証していかなければ、どこに事故原因があったのかということも明らかになっていかないと思うので、こういった点についても、区としても委員会の資料等でも積極的に資料提供していただきたいというふうに思います。

 ベテランの介護士だったわけですけれども、何かの要因で判断力が低下して、注意を怠ってしまったとか、そういうことも十分にあるのかなと思うんですが、その点についての見解もお示しいただきたいと思います。

 この亡くなった方本人はチョコレートを食べたいと言ったとのことですが、カップケーキを介護士の方が選択をしたというのは、どういうことなのか。チョコレートが施設にないからカップケーキということだったのか。でも、チョコレートとカップケーキというと、随分、形状として違うものだと思うんですけれども、そのあたりの職員の判断というのはどうだったのかという点について御見解をお示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 どの程度のものが詰まったかということでございますが、むせ込みがあった後、口腔内のものをまずは、かき出したということで、それから吸引を実施いたしまして、カップケーキと唾液が混ざったようなものが中等量引けたということを聞いてございますので、1個半食べたカップケーキが、かなりの量、それで取り出すことができたかというふうに考えてございます。

 また、介護職員の判断力ということでございます。

 おやつについては、食事の基準はございましたが、おやつについての明確な基準がそのとき定まってございませんで、その方の嚥下機能とか、そういうものを判断して提供するべきものでございますが、このときは介護職員の判断でカップケーキというものを選択してしまったということで、今後そういったことがないように、おやつについての基準もしっかり施設のほうで定めまして、介護職員の判断で提供するのではなく、施設のほうでその方のおやつについても、きちんとケアプランに組み込んで提供するということで、今、改善をしているところでございます。

 以上でございます。

○長嶋高齢者施策推進室長
 済みません。ちょっと補足させていただきます。

 先ほど、かき出したのがカップケーキ1個半というような答弁がございましたが、食べたのが1個半ということで、喉に詰まってむせて、当然のことながら、それは吸引をさせていただきましたが、その中で、具体的にどのくらいの量かということについては、当時、ばたばたしながらやっていたということがあって、印象としては中等量というような表現をしています。ですから、かなり大量というイメージはなかったのかなと思います。

 ただ、その時点でそれをしっかり本来残しておいて、例えばグラム数をはかるですとか、そういった作業はしていなかったということですので、具体的な量については、そういった職員の表現の中でしか想像ができないというような形になっているところでございます。

 私からは以上です。

○奥村委員
 中等量ということで、どれぐらいが中等量に当たるのかという基準、判断も難しいと思うんですけれども、そばにはこういった介護士、ベテランの方がいたわけですから、何らかの、詰まっているんじゃないかとか、そういう兆候を注意して見ながら、集中して介護に当たるということがもしきちんと行われていれば、もしかしたら防げた事故でもあったのではないかというふうにも思うんですけれども、こういった事故の再発防止のために、職員の置かれている労働環境ですとか、例えば集中力が散漫になってしまうような要因があるような何か、例えば疲労がたまっていたとか、介護職というのは、一般的に言って非常に大変な仕事だということは知られていますから、何かメンタル的な意味で悩みがあったとか、何かそういう問題も抱えていたのではないかとか、そういう検証も必要だと思うんですけれども、介護職員の置かれていた環境全般、健康状態全般についての調査というものが行われたのかどうか。もし行われていたのであれば、その内容について教えていただきたいと思います。

○長嶋高齢者施策推進室長
 実際、そういった形で介護職の方ともヒアリングをさせていただいています。ただ、当然、事故が起きた直後といいますか、事故後のヒアリングということなので、特に元気かとかいう話はないかと思いますが、その際に、特に疲れていたとか、あるいは悩みがあってというような話は、ヒアリングの中からは出てこなかったというふうに考えてございます。

 注意を十分すれば全ての事故を、正直、全部防止できるとも思えませんけれども、ただ、やはり先ほど申したとおり、この方はパーキンソン病ということもございまして、では、その病態に対してどれだけしっかりした知識があるかとか、注意は当然していたわけですけれども、そういったところも今後やはり工夫していかなきゃいけないだろうと。例えば、そういった中で、マイホームはるみといろいろ協議をしていく中で、例えば嚥下の研修だけではなくて、やはりあくまでも介護職員の資質の向上ということも大きな課題といいますか、目標でございますので、高齢者が持つ病気全体について、知識の向上とか、そういったものにしっかり取り組んでいく必要があるだろうということで、それはマイホームはるみともいろいろ協議しながら、ことしから研修計画をかなり見直して、介護職員の資質の向上という形で取り組んでいきたいと考えております。

 ただ、介護職員の資質の向上だけで事故が全て防げるとも思っておりませんで、やはり一人一人の状況をはっきり理解するというシステムの見直しも当然必要だと思っています。一つ一つは非常に細かいかもしれませんけれども、そういった事故をなるべく少なくする、できればゼロにするには、やはりそういった細かい積み重ねが必要だろうというふうに考えているところでございます。

○奥村委員
 本来であれば、心の悩みというか、そういうものを抱えている方もたくさん、当該の職員だけでなくても、過重な労働の中でそういった悩みを抱えている方もいると思うので、ぜひ、そういうケアもできるような体制を望みたいと思います。

 そして、2月の福祉保健委員会に提出された資料によりますと、カップケーキが詰まってから救急隊が現場に到着するまで25分間という時間があいているんですけれども、これは救急車をまず先に呼んで、待っている間に蘇生を施すということもできると思うのですが、それがなぜ行われなかったのかという点と、事故の当日、初期対応として、介護職員や看護師など、何人が対応に当たったのかという点についても確認をさせていただきたいと思います。

○長嶋高齢者施策推進室長
 この事態で、基本的に蘇生というか、嚥下の吸引とか、そういったことを一生懸命やっているということと、それから看護師の方を早く呼んでというような形で、確かに通報自体は、正直、少しおくれているのではないかというふうに私どもも考えているところでございます。

 ただ、その中で、やはり蘇生作業を一生懸命やっていたという形で、そこら辺の取り組みの仕方も、今回、救急時の対応のものにつきましても、かなりしっかりとチャートも含めて、要は目の前にそういった方がいて、とにかく蘇生を一生懸命やろうというのではなくて、まず1人は救急車を呼ぶ、1人は蘇生に行く、1人は御家族に連絡をする、そういった体制を常日ごろから見なきゃいけないというのと、実際、それを簡単なフローチャートにして、その施設とかにしっかり張り出すとか、そういった形の対応も今回とらさせていただいてございます。

 ですから、この当時、そういった形で喉に詰まらせて倒れたということで蘇生に一生懸命になってしまって、また医師や看護師の指示に一生懸命よろうというような形があって、確かに救急をもっと早く呼べたのではないかというふうには私どもも考え、それについては、基本的にはしっかりと今後は対応していかなければいけないというふうに考えてございます。

 それで、介護を何人ぐらいでということですけれども、5人ぐらいで対応をしていたと。介護職2人と、看護師が1人、事務が1人と、あと相談員の方という形の5人で対応していたという形になってございます。

 以上です。

○奥村委員
 対応に当たったのが、全部で5人で、看護師の方は1人だったということなんですけれども、2月の福祉保健委員会の資料で見ますと、まず喉につかえたということで、介護職員がタッピングしている間に看護師に連絡して、その看護師は呼吸停止を確認して、心臓マッサージを実施して、看護師が施設の配置医師に電話して、そして主治医から救急要請の指示があって119番通報してということで、1人の看護師がかかわった仕事が多いというか、かかわらざるを得なかった仕事の範囲が非常に広くて、もし看護師が2人、3人という体制であれば、1人の方が心臓マッサージをしている間に、すぐに救急車を呼ぶですとか、そういう対応ができたと思うんですけれども、このあたりの職員の配置が手薄だったのではないかというふうに考えますけれども、そのあたりについての見解もお示しください。

○吉田高齢者福祉課長
 特別養護老人ホームにおきましては、看護師につきましては、常時配置という基準はございませんで、こちらのマイホームはるみについては、24時間看護師が必ず1名は配置ということで、区のほうからも看護師配置の運営負担金などを出しているところでございます。また、介護職につきましても、夜間3人体制というものが基準でございますが、1人フリーという形で多く配置してございますので、特に手薄だったというふうには考えてございません。

 以上でございます。

○和田保健所長
 こういった場合の緊急蘇生に関しましては、緊急蘇生のABCという、アルファベットの頭文字をとったものがあります。Aというのが気道確保です。Bというのが人工呼吸、Cというのが一般的に心臓マッサージ。これは、特に資格要件を要しません。今、AEDの講習を一般の方が受けられるようになっていますが、このときに同時にこのABCを必ず習得するようにということで、誰でもできる救急蘇生ということになっています。D以降、Dというのはドラッグ、薬ですので、これは資格がなければ使えません。ABCまでは誰でもできます。ですから、看護師でなくても、介護士で十分できることでございます。ですから、我々も今回、僕も調査委員会へ入っていろいろ指摘させていただきましたが、介護士であっても、きちんと救急蘇生のABCが必ずできるような体制をとってくださいということは、きちんと言っています。

 確かに、このときもこのABCはやっておりました。ただ、それが100%適切かというと、それは部分部分において問題がありますが、全くやっていないということでなくて、やっておりました。結果的に見て、ちょっとここが順番が違ったなとかというものはありますが、きちんとそれぞれの役割に応じた仕事をやっておりました。

 以上でございます。

○奥村委員
 私は、前回の福祉保健委員会でもやりとりさせていただいたんですけれども、やはり介護職員、看護師等々、施設で働く職員の方の待遇改善が事故の再発を防ぐためには不可欠だというふうに考えています。

 職員の配置についても、一応基準は満たしているということであっても、今回こういう事故が実際に起きてしまったわけですから、やはり施設任せとするのではなくて、区が待遇改善のために費用を補助していくということも考えていくべきだと思います。

 次に、警察への通報義務についてなんですけれども、区や施設には通報義務がないということなんですが、事故の新聞記事を見て、なぜ警察が動いたのか。そして、施設や区は通報義務がなかったので、警察に通報しなかったということなんですが、通報する場合と通報しなくてよい場合というのは、どういう基準になっているのか。そして、警察を呼ぶ必要がないと判断するのは、一体誰なのかという点についてお示しください。

○和田保健所長
 異状死体につきましては、医師法第21条に規定がございます。ここに、異状死体等の届け出義務というのがございまして、医師が死体又は死因に異状があると認めたときは24時間以内に所管警察に届け出なければいけない、これが法律で定められたものでございます。ですから、死亡確認をしたときに、その死因に問題がある、あるいは疑いがある場合は、死亡確認をした医師が警察に届けるものでございます。それ以外に法律的な届け出義務はございません。

 以上でございます。

○奥村委員
 時系列で細かく資料をいただきたいと考えているんですけれども、事故が起きた後、どういうふうに対処していったのか。事故が起きてから事業者側へ、事業者側から区に対しての報告の動きがどうであったのかと、区が報告を受けてから、区として事業者へどう対応したのか、そして区としてプレス発表も行っていますけれども、プレス発表に至るまでの経過ですとか、警察からの施設や区への対応ですとか、やりとりなどが全て時系列でわかるような資料の提出を要求させていただきたいと思います。

 それとあわせて、2月の福祉保健委員会で報告された安全対策委員会の報告書で、事故に対する対応策、9月11日以前のもの、9月11日の詳細な記録、詳細な勤務表、そして食事の提供について定めたものが資料でタイトルだけ箇条書きで書かれているんですけれども、こういったものの資料もぜひ検証に役立てたいので、提供していただきたいのと、今回の資料で報告されている内容としても、賛育会に対して現在までの対応として、緊急時対応マニュアル、研修計画、健康管理方法などの改善策、そして実地調査も行ったということなので、何を一体どう調査したのかということと、あと賛育会以外の施設に対して行った指導として、区内の介護事業所44カ所に対して、危機管理体制及び安全対策チェックシートというものも配布されたということなので、これもどういうチェックシートなのか。それと、14施設に対して実施した実地指導というものもあるので、その内容、そして先ほどの質問と重なりますけれども、事故を起こしてしまった介護士本人、当事者の聞き取りの内容、ヒアリングの内容について。

 ちょっと数が多いんですけれども、ぜひ以上の資料の提出を要求します。委員長、よろしくお願いします。

○田中(広)委員長
 今の資料要求について。

○長嶋高齢者施策推進室長
 非常に多種にわたる資料で、お話の中で個人情報が含まれているような資料もあろうかと思います。それにつきましては、正副委員長に相談させていただきまして、適切に対応してまいりたいと思います。

 以上です。

○田中(広)委員長
 今ありましたとおり、担当理事者の方と正副委員長で協議させていただいて、その上で提出させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○奥村委員
 先ほど他の委員からも話がありましたけれども、指定管理者というのは議会の議決を得て指定されている、認定されているもので、ほかの通常の業務委託などとは決定的に重みが違うもので、やはり区の責任は重大だというふうに私は考えています。引き続き検証が必要だと思いますし、検証できるだけの十分な資料を提出していくということが区の大きな責任でもあると思いますので、今後も積極的に資料の提出を委員会でもしていただきたいと思います。

 そして、関連してなんですが、中央区のホームページのプレスリリースをきのう検索したところ、9月12日のマイホームはるみでの死亡事故についてが掲載されていませんでした。9月12日前後のほかの9月や10月についてのプレスリリースはずらずらと並んで書かれていました。広報課長に連絡すると、ホームページリニューアルが12月にありましたけれども、そこだけ、他意はないけれども、たまたま抜け落ちてしまったのではないかということだったんですが、すぐにきのうのうちにアップはしていただきました。何で1点だけ、たまたまであれ、抜け落ちるというようなことがあるのか不思議だなと思っていたんですけれども、けさ、また広報課長のほうから連絡がありまして、これまで一度もホームページでこの事故についてのプレスリリースがされていなかった、掲載されていなかったということがわかったんですけれども、こういった不備に対して区はどのように考えるのか。これまでのやりとりでも、きちんと区は何も隠さずに情報は公開しているし、プレスリリースもしっかり行っていますという話であったわけですけれども、結局は、ホームページにはこれまで一度も掲載されていなかったという事実があるので、そのあたりの認識と今後の対応についても御見解をお示しください。

○平林福祉保健部長
 これは、私もけさ、担当の企画部広報課のほうから報告を受けまして、我々、日刊紙の東京新聞、毎日新聞、読売新聞に載っている記事と同様の内容をプレスしてございますし、同様の原稿が区の広報課というところに参っております。これにつきましては、記事については、通常、委託業者に頼んで、最終的な承認のボタンを押してアップするというような仕組みにどうもなっているらしいんですが、新聞報道がされたのが13日で、我々が原稿を投げ込んでいるのが12日なものですから、それのタイムラグで、どうも事業者なのか区の広報課なのか、その承認ボタンをたまたま押し忘れたということで、特に意図的な他意はございませんし、現にこういった形で日刊紙には取り上げられているということで、我々は特に故意に隠したというつもりはなく、本当にお粗末なミスだったのではないのかなというふうに考えているところでございます。

○奥村委員
 お粗末なミスということなんですけれども、私としては、お粗末という言葉で済ませていいようなミスだとは思いません。今、新聞各紙で報道したといっても、若い方などは新聞をとらない方もたくさんいるわけで、インターネットというのが主な情報源だという方もたくさんいる中で、そういう方が区のホームページを見ている限りは、マイホームはるみで死亡事故が起きたという情報に行き当たらないわけですから、やはりこれはお粗末なミスとして捉えるのではなくて、何で承認ボタンをたまたま押さないというようなことが起きたのか、必ず押していくような仕組みを二重にも三重にもチェックをかけていくとか、そういうことも今後考えていくことが必要だと思います。やはり死亡事故という非常に重大な事故ですから、今後、再発を防ぐための努力も当然、指定管理者任せではなく、区としても積極的にかかわっていくべきだと思いますし、情報発信というのであれば、ホームページを軽く扱うようなことがあってはいけないと思いますので、そのあたりの認識について、これからどういうふうに改善をしていくのかということについても、担当部局とも話しながら進めていただきたいと思うんですが、もう一度この点について御答弁いただきたいと思います。

○小泉副区長
 これは、発信は事業部ですから、広報課が承認をしたということを事業課が確認をしなかったというのが抜け落ちる原因になったというふうに考えますので、この辺については徹底して、プレスしたものについて各所管のほうで確認するということを励行したい。それについては、庁内で徹底をしたいというふうに考えます。

 ただ、今、お言葉の中で、指定管理者任せ、任せという言葉が常に委員からも出てくるわけですけれども、任せという言葉は、先ほども冒頭で申し上げましたが、今回のこの事例を捉えて、区としての責任あるいは役割、こういうものをどういうふうに果たすかということで取り組んできているわけです。理解をぜひしていただきたいというのは、区の責任がないというようなことは言っておりませんし、むしろ奥村委員と、それから志村議員が言われているような、私どもは責任について、責任の一端はあるというような表現を使われていますけれども、私どもは一端なんていう言葉を一度も使っておりません。指定管理者と私どもの区は、責任は同一です。設置者としての責任というのは、指定管理者を前面に出しているようですけれども、状況としては、区が同じ責任を有しているというふうな理解をぜひしていただきたい。

 それは、やはり指定管理者のことを一義的にというふうに申し上げているのは、法律的な意味合いがその中に込められています。それは、業務委託だとか手法上の契約によるものではなくて、要するに指定管理という制度は管理権限まで指定管理者のほうに移っていくという状況の中で、自分の名前で、自分の責任で、実は指定管理を行うという状況が制度的にある関係上、関係法令は全て指定管理者が第一義的に守らなきゃならない、そういうことがあるので、まずは一義的に責任は指定管理者にある、そういうことを申し上げると。それは指定管理者任せということでは決してないということは、ぜひ御理解いただきたいと思います。

○田中(広)委員長
 これで終了させていただきます。

 ほかに質問はよろしいでしょうか。

 次に、議題に入ります。福祉及び保健の調査について、質問者の発言を願います。

 よろしいでしょうか。それでは、継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(広)委員長
 ありがとうございます。

 以上をもちまして福祉保健委員会を閉会いたします。

 大変にありがとうございました。また、お疲れさまでございました。

(午後2時44分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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