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平成26年 東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会(12月25日)

1.開会日時

平成26年12月25日(木)

午後1時30分 開会

午後4時15分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 石田 英朗

副委員長 植原 恭子

委員 今野 弘美

委員 田中 広一

委員 増渕 一孝

委員 志村 孝美

委員 渡部 博年

議長 原田 賢一

4.出席説明員

(16人)

矢田区長

小泉副区長

吉田副区長

齊藤教育長

田中企画部長

黒川企画財政課長(参事)

梅澤副参事(都心再生・計画担当)

早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長

宮本環境土木部長

望月環境政策課長

田村都市整備部長

小林都市計画課長

松村地域整備課長

坂田教育委員会次長

林教育委員会庶務課長

佐藤指導室長

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

鎌田書記

川口書記

6.議題

  • 2020年東京オリンピック・パラリンピックに関すること

(午後1時30分 開会)

○石田委員長
 こんにちは。ただいまより東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会を開会いたします。

 ことしの最後の委員会ということで、しっかりと審査をしてまいりたいと思います。

 議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり理事者報告に対する質疑とあわせて行いますので、よろしくお願いいたします。

 理事者報告を願います。

○田村都市整備部長

 1 晴海地区将来ビジョン(案)について(資料1)

○田中企画部長

 2 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会「選手村 大会終了後における住宅棟のモデルプラン」等について(資料2)

以上2件報告

○石田委員長
 御苦労さまでした。

 それでは、発言の時間制についてでございます。発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時59分であります。自民党さん40分、公明党さん40分、区民の会さん30分、日本共産党さん30分、民主党区民クラブさん30分となります。

 それでは、質疑に入ります。発言を願います。

○今野委員
 御報告ありがとうございました。本当に短期間の間に、こうした晴海のビジョンも含めて、おまとめをいただいた御努力を高く評価させていただきたいと思います。また、きょうは委員会もありましたし、夜にはまちづくり協議会ということで、年末でありながら大変な御苦労もあろうかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。

 資料1について何点か質問をしてまいります。

 私もインターネットで舛添都知事の記者会見並びに記者の皆様とのやりとりも改めて聞かせていただきましたが、オリンピック・パラリンピック大会終了後のまちづくりに責任を負う地元区として、今回お示しをいただいた選手村の大会終了後における住宅棟のモデルプラン、もちろん、あくまでもモデルでありますから、これから修正もあるんだろうし、地元区の意見も当然いろいろな形で反映はされていくと思いますが、実際、今回示されたプランについて、これまでの地元協議も踏まえて、地元区として、率直にどういう評価をされているのか、まずお聞きをしたいと思います。

 また、記者会見で舛添知事もお述べになっておりましたが、この住宅について、事業者がそんなに簡単に手を上げるものではありませんよと、こういう言い方もされていたように聞こえました。当然、民間事業者ですから、収益性も考えて、この事業に参画しようかどうかということでありますので、東京都のお立場もありますから、区の答弁では限界があるかもしれませんが、実際、区として、年度内に決めるという事業者決定についての見通しはいかがなんでしょうか。私のほうからも改めてお聞かせをいただきたいと思います。

 というのは、都知事の記者会見を聞いていますと、まさに庶民感覚をお持ちの知事だなと改めて感心をいたしました。というのは、記者の質問に対して、一番最寄りの駅は勝どきですと。20分ぐらいかかると。そうした20分ぐらいかかる住宅が実際簡単に売れますかと、こういう内容だったと思います。まさに、すばらしい観点をお持ちでありまして、知事は鉄道という言い方をされておりましたが、今回お示しをいただいた取組項目の実現に向けた具体の提言、まさにこの実現にかかっているんだろうと思います。平成27年の交通政策審議会にいかに鉄道の新規路線がのるのか、これがやはりポイントだなと。知事自身も本当に強調されておりましたとおり、まさにこの絶好の機会を捉えて、当然オリンピックには間に合いませんが、将来の晴海のまちづくり、我が中央区が地元区として抱える一番大きな宿題と言ってもいい鉄道、地下鉄新線の導入に向けて、このチャンスをどのように区が捉えて、戦略的な考えを持って東京都と連携していくのかということについて、交通政策審議会に現在どのような状況に立っているのかも含めて御答弁をいただければと思います。

 最後に、これだけいいさまざまな提言、具体的な提言を実現しようという、住民の皆様、また区の皆様が協力した結果の大変な資料でございますが、実際これを中央区の政策として東京都に働きかけをして、東京都がどうやってこれを実現してくれるか、あるいは民間事業者が取り入れるかということにかかってくるんだと思います。簡単に言うと、意見は幾らでも言えるわけですが、実際これがどうやって担保されるのかというのが宿題でございまして、そういう意味においては、このビジョンの取りまとめでいただいた別紙2のところの例えば賑わいの核なんていうところも、住宅棟のモデルプランを見ると、ハード面で22棟の配置計画が示されているだけですね。そうではなくて、知事もおっしゃっていましたが、実際この住宅にさまざまな多様な方、単身者もいれば、世帯の方もいれば、高齢者の方もいれば、若い方もいる。本当に晴海に住んでよかった、中央区に越してきてよかったなと思っていただけるような、しっかりと中央区がビジョンを持ってまちづくりを進めてほしいという観点から、こうしたすばらしい計画が本当に中央区の意見として反映されるのか、どうやって担保されるのか、そうした長期的戦略もしっかり中央区自身がお持ちにならないと、絵に描いた餅と言っては大変失礼になりますけれども、終わったら、ただ単にハード面の箱だけ残ったというわけにもいきませんので、先ほどの地下鉄新線とあわせて、どんな気構えでしっかりと東京都と交渉していくのか。さっき都市整備部長からも東京都としっかり協議をしていくというお話もありましたけれども、改めて御見解をお聞かせいただきたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 御質問に順次お答えさせていただきたいと思います。

 まず、1点目、今回のモデルプランの評価というところでございますけれども、今回東京都が公表しましたモデルプランにつきましては、本年の9月に東京都が超高層棟も含めました建物配棟イメージ3案を出したところでございますけれども、そのうちの1案をもとに、将来住宅となる建物の概略が示されたものであるというふうに認識してございます。このモデルプランの策定につきましては、9月からこの間に開催されました地元説明会、また本区のビジョン検討委員会、こういった会にいずれも東京都が参加をしてございますことから、地域の意見、またビジョン検討委員会の意見も踏まえながら、今回のモデルプランがつくられたものであるというふうに認識しているところでございます。また、9月には本区が出した要望書に対する回答があり、例えば学校敷地の確保だとか、こういった必要性を都も認識していることから、今回、これがモデルプランの中にも示されたものであると考えてございます。

 ただ、委員より先ほど御指摘のあったとおり、具体的なまちづくりの内容については、まだまだ明確な部分はないところがございます。こういったところは、東京都としましても、今後レガシー委員会を設置して検討を進めていくというふうなことも言ってございますので、今回本区のほうで取りまとめをしましたビジョン検討委員会の報告を早々に東京都に提出しながら積極的に働きかけてまいりたいと考えているところでございます。

 また、2点目の事業協力者の見通しでございます。これは、なかなか本区がというのは難しい部分もございますけれども、東京都のほうは今年度内に民間事業者を事業協力者として選定していくということを公表されておりまして、選手村整備につきましては、当初から民間の力を活用していくといった計画であることから、こういったことが示されているところでございます。先ほどの競技会場の整備でも触れてございましたけれども、昨今の工事費の高騰、それから特に選手村整備につきましては、開発事業者にとっては、建設してから一定期間は販売することができない、また、そういった資金を回収することができないといった特殊な事情もあることから、なかなか販売が難しいであろうといったことが懸念されるところであろうかと思ってございます。

 ただ、都知事も会見の中で、魅力あるまちづくりには民間の提案も不可欠であるというようなことをおっしゃっておりましたので、区としましても、選手村整備につきましては、今後ともこういった都の動きを注視してまいりたいと考えているところでございます。

 それから、3点目の鉄道についてでございます。こちらも御指摘のとおり、都知事も鉄道駅からの距離が非常に重要な位置づけであるというようなことを発言されたところでございます。今回の本区がまとめましたビジョンの中でも、地下鉄新規路線の導入について記載をしてございます。平成27年度に予定されております交通政策審議会の答申にぜひともこの路線を位置づけ、早期実現に向けて取り組むべきであるといったような提言をして整理してございます。区としましても、今、関係部局のほうで地下鉄検討計画を進めているところでありまして、今後さらにこれを進めていき、東京都はもちろん、国や関係機関等にも積極的に働きかけて、地下鉄の導入実現に向けて迅速かつ着実に進めてまいりたいと考えているところでございます。

 また、最後、4点目の賑わいの核の形成につきましては、先ほど資料でも説明しましたとおり、ビジョン検討委員会の案、本区の考え方、それから今回示された東京都のモデルプランは、いずれにおいても学校予定地周辺がにぎわいの拠点、核として位置づけられており、また、この沿道空間を形成していくことについても、考え方としては共通認識がとられているものであると考えているところでございます。そういったことから、考え方としては共通認識がある中で、今後これらをどうやって推進していくのか、実現していくのか、こういったところについては、都・区または民間事業者がそれぞれの役割のもと、施設整備、空間づくり、さらには仕掛けづくりだとか、こういったものにもそれぞれ取り組んでいく必要があると考えているところでございます。

 また、区としてどういうふうな担保をとって進めていくのかという点でございますけれども、まず1点は、本区のまちづくり基本条例に基づきまして、現段階の開発事業者である東京都に対して、環境、防災、交通、景観、こういった対策はもちろんのこと、晴海地区の地域特性に応じた、先ほども記載のありました保育施設だとか、こういったものを入れながら、にぎわい軸の形成を区として進めてまいりたいと考えてございます。また、年明けになりますけれども、環境アセスメントの手続や都市計画の手続等もございます。こういった中で、にぎわい軸を形成するための施設を地区計画に位置づけられるように働きかけていきたいと考えてございます。さらには、来年度を目途としています豊晴計画の全体改定、これは選手村計画だけではなくて晴海地区全体の計画の中でもこういったことが予定されておりますので、しっかり東京都に担保をとってまいりたいと考えてございます。

 また、最後になりますけれども、今後、今回のモデルプランについては、連合町会、また地域の方々に改めて説明する機会を設けるとともに、その意見を区のほうで取りまとめさせていただき、来年2月、3月ごろになろうかと思いますけれども、要望書という形で整理をさせていただき、区議会のほうにも御相談をさせていただきながら東京都に働きかけてまいりたいと思います。いずれも、東京都に対して今後とも区が先導的に、主体的に働きかけて、晴海地区のにぎわいをつくってまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○今野委員
 それぞれ御答弁ありがとうございました。もちろん、きょうは区の御答弁では限界があると思いますので、この程度にしたいと思いますが、基本的に先ほどオリンピック・パラリンピック調整担当課長から御答弁いただいたまちづくり基本条例なるものは、これは信義ですから、これは当然だと思うんです。これは当然なんです。これではなくて、先ほど言ったにぎわいの位置づけとか、あるいは単に箱ものではなくて、そこに住んでよかったと思われるような、今、ビジョンの中でさまざま示されていることの具現化なんですよ。そこの担保が問題だということなので、まちづくり基本条例のところは当然つくってもらわなければ困るわけでありまして、私はその他のことで言っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 今、総体的に言うと、区の今後の予定というところに答弁が集約されるのかなと思います。しっかりと、区長、議長連名で、年度内に要望書を出してもらいたいと思います。前の6項目の回答はほとんど無回答と言っていいぐらいの内容だったわけで、今回は住宅の配置計画だけだといっても、例えば私が見て率直に、グラウンドが足りないということに対して、もちろんレガシーというのは出てくるんですけれども、知事をトップとするレガシー委員会の中で事業協力者と連携を図りながら、オリンピック選手村のレガシーの具体化に取り組むというところに中央区が入っていないというのが見えてきてしまうんですよね。ですから、グラウンド一つとっても、当然、東京都の協力関係でいい関係を築いていくという前提で物を申しますと、一つの例ですけれども、簡単に言うと中央区のグラウンドがなくなってしまうわけですから、そういうところもしっかりと東京都に担保をする。そういったところもしっかり見据えながら、年度内に出すという予定の要望事項もしっかりと精査をしていただいて、オリンピックが来た後のまちづくり、まさに中央区が責任を持つ、一番大事な点でありますから、地下鉄新線も含めて、晴海地区のさらなる発展に寄与するオリンピックであるように願いながら、きょうは質問をこの程度で終わらせていただきたいと思います。

○田中(広)委員
 それでは、質問させていただきます。

 これまで地元の声をまとめてきたビジョンの案をどうやったら実現できるのか、そういった視点で、ずっとこれまでも本委員会で質問させていただきました。今回、いよいよその案がまとまって、これから東京都へ提出するという段階まで来たというふうに感じております。

 その中で、交渉事となりますと、住民の意見を踏まえた地元の中央区、それから事業を中心となって行っていく民間事業者、そして大会全体を仕切っていく東京都、大きくはこの3者があるのかなと私は思っているんですけれども、先ほど東京都から示されたプランの話もありました。また、前段には本区がまとめてきたビジョンの内容、案があるわけでありますが、この案を実現していくに当たり、この3者がいる中でどういうふうに協議をしていったら、本区が苦労してこれまで積み上げてきた案を実現できるのか、ここまで取り組んできた中で、改めてどんなふうに感じておられるのか、御見解をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

○松村地域整備課長
 ビジョン検討委員会には、東京都には常時出席をいただいているところでございます。この中で、にぎわい軸であります中心軸でありますとか、住宅づくりでありますとか、環境づくりであるとか、さまざまなことを提案させていただき、本日御説明させていただいたビジョンの取りまとめをさせていただいております。

 モデルプランの中では、まだ住宅の配置等々ということだけでございますので、このビジョンの中身が全て取り入れられているわけではないかなという認識を持ってございます。地元区としましては、提言の中にも書かせていただいておりますけれども、東京都、それから、その後出てくるであろう民間事業者に対して、区はもちろんのこと、地元の協議組織でございますデザイン協議会なども、そういった手続の場を通じながら積極的に働きかけをしてまいりたいと思ってございます。また、前段の理事者報告にもありましたけれども、今後あります都市計画手続、地区計画の中への位置づけでありますとか、今後の豊晴計画、上位計画等の改定の中にこういったビジョンの中身が盛り込まれるよう、引き続き区のほうは地元と一緒に東京都に働きかけてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 今回いただいた資料の中で、6ページの第3章の将来ビジョンの実現に向けてというところで、関係者のヒアリングということで示されております。前回の委員会でも、たしかそういった資料もいただいて質疑をさせていただいたんですが、この中で、さまざまな整備内容を進めていく上で、行政が主体というところが当然重要な内容、公共施設がメーンになっているんですが、しかしながら、項目をさまざま見ていきますと、やはり行政と民間との役割分担あるいは民間事業を行政が規制、誘導していく、つまり民間事業者がある程度行っていく、そういったヒアリング状況なのかなと感じております。

 前回の委員会でも議論させていただいて感じていることは、知事の会見でも少しありましたけれども、この事業は民間が行っていくわけですが、今の状況だと、なかなか民間が余り前向きではなさそうな感触を感じております。仮に建築費の高騰がなかったとしても、普通に考えれば、これだけ先行投資をしていくというだけでもディベロッパーさんとしてはかなり苦しいのかなと一般的に考えるんですが、これだけ建築費も高騰していますし、また人材も不足している中で、大変厳しいのかなと感じております。したがって、やはりさまざまなビジョンを実現していく上で、民間事業者さんの力を思う存分発揮していただかないと、せっかく地域の方のお声をまとめた案がなかなか実現しづらいのかなというふうにずっと感じているわけなんです。そこで、東京都が土地をどういうふうに売却していくのか、内容はわかりませんけれども、その辺のところから、区として、どうやったら民間事業者に区の考えていることをちゃんと取り入れて進めてもらえるのかどうか、その辺の仕掛けといいましょうか、持っていき方というんでしょうか、その点はどんなふうに取り組んでいこうと考えておられるのか、教えていただければと思います。

○松村地域整備課長
 ビジョンを取りまとめている中でも、やはり地元の構成員の方々から150のいろいろな御意見が出てまいりましたが、区のほうも夏ごろに民間事業者のほうにヒアリングをかけまして、現状での経済条件、それからそのころわかっている情報の中で、どういったことがあれば民間として取り組めるかといったことをヒアリングさせていただいたところでございます。ビジョンの中身につきましては、そういった中では、民間事業者として実現可能性の高いものについては、基本的に原則実行していただこうというような表現で提言を取りまとめておりますし、それから、やや事業が限定される、ノウハウでありますとか、採算面で厳しい面もあるようなものについては、地元とか地域のほうから働きかけていくというような表現で取りまとめをしているところもございます。

 いずれにしましても、提言の中身につきましては、実現可能な取り組みについて、最初の一歩というところを記載しているところでございます。環境につきましても、まず関係の事業者さんのほうで協議をしていくことが先行事例の中でもあったということから、そういったような取り組みを提言内容に入れておりますけれども、こういった取りまとめをしているところで、私どもも民間の御意見も聞き、民間事業としても反映できるような内容を把握しながら、今後とも事業者のほうを指導してまいりたいなというふうに認識しております。

○田村都市整備部長
 今、お答えさせていただきました事項、若干補足をさせていただきますと、今回の整備事業、今、委員御指摘のように、決して民間事業者にとって利益が上がるというような内容ではないというふうに我々も認識してございます。さまざまな基盤整備等を同時にしていく必要性等を考えたときに、やはり相当厳しい事業になるのかなというふうに思ってございます。

 ただ、そういった状況の中で、御意見の中にもございましたが、ここを整備して、大会終了後に民間マンションということで市場に供給をしていく上で必要となる交通基盤でございますとか、その他もろもろの地域の公共公益施設等、こういったものが当然まちとして必要だという認識は、民間事業者等にも、ヒアリングを幾つかさせていただいている中で、共通の認識として私どもは感じているところでございます。

 私どもとしては、やはり晴海地域がまちとして今後しっかりと機能していくために必要となる施設、特に今回の東京都のモデル案でございますと、選手村の2階から上については宿泊施設として活用ということが想定されるようでございますけれども、1階部分については、多分大会期間中は他の事務局関係の施設等々での活用かなというふうにイメージを持ってございまして、これらの1階部分については、今後別途の活用ということは十分起こり得るのであろう。まちとして機能させていく上で必要となります公共公益施設は当然でございますけれども、そのほかの施設というようなことも計画の中で誘導していくことは十分可能だというふうに思ってございまして、都市計画決定等の手続をしていく中でも、そういった議論はしっかり重ねていきたいというふうに思ってございます。それらを実現性のあるものとするために、年がかわって東京都では協力事業者を決めていくというような方向性でございますので、私どもといたしましては、事業者が明らかになった暁には、積極的にそういった事業者との協議の場というようなものを設けながら、意見交換等を重ねて、区のこのまちづくりの考え方に基づいて、しっかり事業者の協力を仰いでいきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。

 今回の事業、所有権が移転した後は、整備は民間が中心になっていくわけでありますけれども、先ほどから何度も申し上げているとおり、その中にどうやってビジョンを実現していくか、こういう内容だと思っております。民間の力がなければできない。例えば、この民間事業者が力強く進みやすい方向、あるいは住まわれる方にとってよりよい方向になる、それが合致するものを強力に、また早期に実現していくというのが大事だろうと思っております。それは本当に皆様よく御存じのとおり、いかに交通機関を確立していくか、これが一つの生命線かなと私は感じております。確かに、今、東京都はBRTを進めていくというお話がありますけれども、これもどういうふうになっていくのかもわかりませんし、何としてでも鉄道も通していきたい、そういう決意があるわけでありますが、改めてこの事業を成功させていくため、あるいは良好な住環境をつくっていくため、やはり交通が大変重要だと思いますけれども、現在の取り組みの状況、検討状況はどんな感じになっているのか、その点をお聞かせいただければというふうに思います。

 それから、もう一点、先ほど前委員さんの質問でも少し触れておりましたが、私も資料を見ていて気になったのが、知事をトップとするレガシー委員会の中で事業協力者と連携を図りながら選手村のレガシーの具体化に取り組むとあるんですが、当然、中央区としても協議会を持っていくんでしょうけれども、こういうふうに言葉で明記されると、何となく中央区が少し表に見えない状況に見えるんです。したがって、こういう書面に落ちてはいますけれども、しっかり実現していくために、さっき申し上げた区、民間、都との協議の場があるのかどうか、その点も再度御答弁いただければありがたいと思います。お願いします。

○望月環境政策課長
 BRTと鉄道という形での御質問でございます。

 まず、BRTにつきましては、昨年、東京都のほうがみずから必要性を認識されて取り組むということの中で、基本計画というのが今年度立てられる予定になってございますが、そちらのほうのことにつきましては、現在、区も連携しながら、お話をさせていただいている状況でございます。まだ、具体にこうだということでのお話ができるわけではございませんが、3月までにはそういった考え方を取りまとめていくという状況でございます。今、その基本計画に向けて、連携して検討を重ねている状況でございます。

 また、鉄道のほうでございますけれども、先ほどオリンピック・パラリンピック調整担当課長も申しましたが、まず地下鉄等につきましては、国の交通政策審議会の答申への位置づけが最初のステップになるということでございます。それが来年、平成27年度に予定されているということでございますので、まず区としましては、最大限そこに位置づけていただけるように努力をしていくと。そのために、今年度から調査・検討を開始したものを、2年かけてということで、来年度も検討しながら、国あるいは東京都に積極的に働きかけていくということでございます。まだ具体にその状況のお話ができるわけではございませんが、先ほどオリンピック・パラリンピック調整担当課長も申しておりましたが、東京都の知事の発言で鉄道という言葉が出たということは、まず東京都のほうに我々も理解を求め、国のほうへの説明をしていただかなくてはいけないということに関しましては、心強く思っているところでございます。これがぜひそうなるように、最大限、ことし、来年と努力しまして、何とか位置づけをしていただけるように頑張っていきたいという状況でございます。

 以上でございます。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 レガシー委員会の部分のお答えをさせていただきます。

 東京都の中では、11月25日に第1回を開催されました都知事をトップとします庁内横断組織のレガシー委員会の中で、今後、さまざまなレガシー、これは先ほどの競技会場も含めてですけれども、それぞれ検討がなされていくというふうなことが示されたところでございます。今回東京都が公表しました資料の4枚ものの中には、そういったレガシーのことについての記載がございますけれども、地元区だとか、あるいは地域だとか、こういった意見を取り入れていくというようなところまでの記載がなかったところでございます。これは、我々も都の担当部局のほうに確認したところでございますけれども、それは当然のこととしてやっていくというような返事をもらっているところでございます。

 こちらにつきましては、先ほども答弁させていただきましたけれども、本年の2月からビジョン検討委員会というものを継続的に開催し、東京都も含めて一緒に検討をさせていただいてございます。この中で選手村のその後のまちづくりについても一緒になって検討を進めている部分もございますので、今後、こういったものが実現できるように、区としても働きかけてまいりたい。そういったことから、本日、委員会を開かせていただき、ビジョンについての御報告をさせていただき、明日、東京都のほうに提出をして、これを実現させていくよう働きかけてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。本当にしっかり取り組んでいただきたいなと思っております。

 こういった資料等、また、いろいろな情報は当然、公にもなっていくでしょうし、これまで民間事業者とヒアリングも行っていますので、一定の情報交換はできているんだと思います。これから事業者が決定するというお話ですから、出てくる事業者としては、この辺の中央区の考え方を踏まえた上で、これらをクリアできるかどうかも踏まえた上で出てくるのかなというふうに感じているんです。確認ですが、この点も御答弁いただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。

○松村地域整備課長
 ビジョンについては、これから公表させていただくところでございますので、私ども、今後東京都が決定してまいります事業者に対しても、考え方について説明して、実現に向けて協力してもらうよう指導していきたいと考えております。

○田中(広)委員
 いずれにしても、これは中央区が決められることではありませんけれども、事業者が決定する最初の段階、スタートが本当に大事だなと思っておりますし、確かに経済状況がどう変わるかわかりませんけれども、やはり事業というのは最初が一番大事だと思っています。これは東京都の方に言う話なんですけれども、その点をしっかり注視していきたいなというふうに思っております。何とか実現できるように、しっかり力を合わせて進めていきたいと私も考えておりますので、よろしくお願いします。

 済みません。1点だけ、議題という視点での質問なんですが、地域の方から尋ねられたので、どうしてもお伺いさせていただきたいと思います。

 これまでもアンケートをとって、幾つか回答の多かったアンケート結果の中に、安心・安全というのがあったかなというふうに感じております。ある地域の女性の方々とお話しさせていただいたときに、何となく最近は、人口がふえたせいもあるのかもしれないんですが、すごく不安に思うような事件、事故が多くなってきたような気がするというお声をいただいております。今、観光客もどんどんふえている状況でもありますし、オリンピックで注目されれば、さらに世界からいろいろな方にお越しいただけるのかなと感じているんですけれども、改めて、中央区のよさは安心・安全というのが昔から言われているすばらしい特徴だと思っておりますので、これを守って維持していく上でも、日ごろから地域の方に支えていただいているのは当然としても、さらに安心・安全を守っていくために、どんなふうに考えているのか。当然、これも東京都がしっかり進めていかなければいけない内容だと思いますけれども、区として、安心・安全、また現状のいろいろな事件がふえてきているという状況も考えて、どんなふうに捉えていらっしゃるのか、この点、不安のお声をいただきましたので、ぜひ御答弁いただければと思います。よろしくお願いします。

○吉田副区長
 外国人観光客などがふえて、あらゆる意味でトラブルがふえているのかなということを私どもも懸念をしておったんですが、警視庁の方々とお話しさせていただきましたところ、私どもの区の管内においての犯罪件数は、これだけ外国人観光客がふえたにもかかわらず、全体として減っております。

 それをもたらしているのは何かということになりますが、私は、基本的には、例えば警察の方々のいろいろな人員配置を含めた体制づくりとか何かということは基本的にはあるんでしょうけれども、やはりまちをきちんと手入れしながら清潔な状態で維持をして、まちにある種の気品とかルールとかというものを感じさせる部分があれば、そこで余り大きなトラブルは起きてこないということのあらわれかなというふうにも感じております。今、私ども中央区、さまざまなところで工事をさせていただいたりしながら、ある部分では随分汚いなと思うところもないわけではないでしょうけれども、ただ、やはり全体としてみれば、あるレベルでまちを保っている。そのことを今後とも維持し続ける。そういうことが、犯罪の抑止を含めて、まちというものを安全にしていくものではないのかなというふうに考えておりまして、そういう部分で、当然のことですけれども、民間の方々や私ども行政のほうも一体となって努力しながら、まちの清潔さ、それから気品、そういったものを保つために努力をしていきたいというふうに考えております。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。本当に、今、御答弁ありましたとおり、中央区が今まで区民の方と一緒になって進めてきたことがしっかり成果にあらわれているのかなと感じております。これからも安心・安全のまちづくりを進めていただきますよう、また私たちもしっかり進めていかなければいけないなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○増渕委員
 最初は確認なんですけれども、前委員のほうからオリンピック・パラリンピックのスポーツ施設のレガシーということで、400メートルのトラックほかを含めて話がありました。駒沢オリンピック記念公園は、私の認識に間違いがなければ都立だと思うんですけれども、晴海の400メートルトラック等のスポーツ施設に関しては、将来的にオリンピック・パラリンピックが終わった後、東京都との話し合いの中で即区に移管されるのかどうか、今現在で、そこら辺のところの状況がわかりましたら、お話をいただきたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 400メートルトラック等につきましては、これは選手村の練習施設として大会組織委員会が大会時につくるということで、現在、予定をされているものでございます。建設する場所につきましては、今回お示ししてございますモデルプランの図の中の一番海側、晴海埠頭公園という現在の都立公園のスペースにつくられるということで予定をされているようでございます。

 ただ、今回東京都から示されたのが住宅棟のモデルプランということで、東京都の施設についての絵柄が出たことでございまして、現在、この仮設の部分につきましては、組織委員会が検討を進めているということから、示されていないというような状況でございます。したがいまして、400メートルトラックについては、どこの所管のものだというような位置づけにはなっていないというのが現状でございます。

 以上です。

○増渕委員
 そういうことだと思いますね。現在、それは仕方がない。ただ、私たちスポーツ関係の団体、それから自分も活動している、また、あらゆるスポーツ関係者の方々からは、やはりこれは区のほうで将来的に400メートルトラックを活用して、区民のスポーツ施設となることが、これは何かもう皆さん、期待はおろか、その上へ行ってしまっています。今の既存の晴海グラウンドに関しても、将来的にしばらくの間御不便をかけるということも、我々はまだ不確定な中でそういう説明をしているという部分があるので、申しわけないですけれども、この問題に関しては、早い段階の中で審議の検討の結果を知らせていただきたいと思います。

 この問題を離れまして、オリンピック・パラリンピックの開催に当たっての事業の中で、先日、日曜日に行われました浜町総合スポーツセンターのゴールボールを見学してまいりました。午前中の部の見学にとどまったんですけれども、あのゴールボールというスポーツは、お子さんに体験してもらうには最大のスポーツの一つではないかと思います。私はソフトボールの視覚障害者の方の大会とか、そういうものを審判で何回か経験しておりますけれども、ゴールボールは本当にこれからパラリンピックに向けての中央区の姿勢をあらわす意味でも、もうちょっと有効活用しておくべき事業となるんだと思います。今回は、どこからいただいたか忘れてしまいましたけれども、助成金の剰余金があったということで、あの大会を開いたということですが、きょうは所管のスポーツ課がここにはいらっしゃっていないので、あの1日の催し物に関して、何かオリンピック・パラリンピック調整担当課のほうに話が上がってきているなら、そこら辺のところもお伺いしたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 今、委員御指摘のゴールボールの体験会につきましては、1964年の東京オリンピック50周年事業ということで浜町総合スポーツセンターのほうで、先日、12月21日の日曜日に2回に分けて開催をさせていただいたところでございます。

 参加状況の報告等を入手してございますので、御報告させていただきますと、午前中、第1回の部が、見学者も含めて合計64名、それから第2回目、午後の部ですけれども、合計50名ということで、総勢134名の方が参加あるいは見学をされたというところでございます。こういった機会を通じてパラリンピックも盛り上げていく必要があると思いますので、来年度に限らず、2020年に向けて、こういった取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○増渕委員
 午前中は見学者も含めて六十何名でしたっけね。では、私もそのうちの1人に入っているのかなと思うんですが、はっきり申し上げて、私が上から数えた範囲では、お子さんは午前の部で十何名ぐらい。16名ですか。それから、大人の方も同程度なんですかね。急遽決まったとはいえ、我々のほうへのお知らせは相当前に上がっておりました。浜町総合スポーツセンターの一番のメーン会場を使ってやったということは意義があるんでしょうけれども、はっきり言って、いろいろな意味合いで皆様方にもうちょっと知らせて体験もしくは見学していただくことができなかったのかなという残念な思いでいたし方ありません。ゴールボールというのは、サッカーよりもうちょっと広目のゴールで、3名、3名、6名でやるんですが、真ん中の相対するところに選手がいるんです。見学者の方から見ると、視覚障害を負われている方で全く何も見えない方が、本当にかすかなボールの鳴る音できれいにボールをとめるというようなことで、本当に皆さん驚嘆しておりました。

 これは教育委員会に提案したいんですが、あれは既存の小学校の体育館でできないことはないんですよ。費用も本当に大してかからないと思います。今回は大会の団体のほうが持ってこられたと思いますけれども、あのゴールボール自体だって、あんないいものをつくる必要もない。私は前から言っているんですけれども、オリンピックに関してはボランティアの方は自然と育ってきます。ただ、パラリンピックが問題で、今度は東京都のほうも腰を上げたというか、ボランティアの育成に努め始めましたけれども、これは何回も申し上げているとおり、やはり自治体のほうから先にやっていくべきところかなと思っております。鉄は熱いうちに打てと申しますから、せっかくゴールボールの競技が浜町総合スポーツセンターで行われたんですから、今度は、本当にどんな小さな体育館でもできますので、あれを各小学校に持っていっていただく。そこら辺のところを考えておるんですけれども、教育委員会として、何か一言あれば、お願いいたします。

○佐藤指導室長
 ゴールボールの理解・周知ということでございますけれども、実は11月の校園長会でスポーツ課長のほうから紹介をさせていただきました。若干、参加者が少なかったということを、今、受けとめておりまして、来年度の教育課程の中でオリンピック・パラリンピック教育をしっかり推進していくと。そういう中で、特に、さまざまなパラリンピック競技や障害者スポーツ、それからパラリンピアンとの交流ということに関しては、積極的に学校のほうに広めていきたいと思っておりますので、また来年、この推進をしていきたいと考えております。

 以上でございます。

○増渕委員
 よろしくお願いします。今回は上のほうから見ていた範囲では、体育協会のほうがいろいろな形で協力されているのがよくわかりました。私が入っておりますスポーツ少年団のほうには、午後の部のほうでお子さんの人数が集まらないので出してくれないかというようなことをお聞きしました。今回は体育協会ということですけれども、ぜひとも教育委員会もそこに名前を連ねて、PTAの方も巻き込んで、このようなパラリンピックに対する、障害者に対する理解を深めていって、それがボランティアにつながっていくというような方向性を中央区に持っていただきたいと思います。

 今度、視点が全然変わるんですが、前からちょっと不思議でしようがなかったのが、オリンピック・パラリンピックの招致に当たって、我々区議会は議員連盟をつくりました。それから、このようなオリンピック・パラリンピック対策特別委員会も立ち上がりました。各区の状況を見てみると、大変温度差はあるんですが、もう民間レベルでの組織というものが結構立ち上がっているんですね。民間レベルってどういうことかといったら、これはもうおわかりのとおり商工連であり、工業団体の関係であり、いろいろなところが1つの組織を持って、これから迎えるであろう2020年のオリンピック・パラリンピックに向けての中央区での盛り上がりを図っていこうという組織です。矢田区長は、どこの場面でもオリンピックのことを熱い気持ちで語っておられます。これは大変温度差がありますよね。私らは本当にどんな場面でも、オリンピックを迎える、パラリンピックを迎える、このすばらしさを区民の方に一生懸命説いているんですけれども、そこら辺のところがなかなか浸透していかない。

 そんな中で、私、以前に御提案したことがあったんですが、まちづくり協議会という住民と行政が意見の交換をできる、長い歴史のあるすばらしい組織があるじゃないですか。私が住んでいるところの箱崎町、浜町、蛎殻町あたりでは、まちづくり協議会という名のもとで興味を持てるようなものが、うん十年とは申しませんけれども、大分長いこと開かれていない。まずは、中央区中を巻き込むんだという矢田区長のお考えであれば、オリンピック・パラリンピック調整担当課は忙しいでしょうし、それから、都市整備部のほうも忙しいでしょうけれども、そろそろ来年あたりからオリンピックに向けて、住民への行政が持っている情報提供の場として、各地域でまちづくり協議会を開催することもそろそろ考えてもらわなきゃいけないのかなと思っております。まずは、まちづくり協議会の活用と、先ほど申しました、もう他区ではそういう組織ができ上がっております。民間団体での盛り上げに対する委員会、組織を行政主導のもとに、もうそろそろ立ち上げていかなければいけないような時期に来ていると思うんですけれども、そこら辺の御見解をお伺いいたします。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 組織の立ち上げ等についてでございます。

 これは委員御指摘のとおり、各区によってもオリンピックに対する盛り上がり方というのが非常に温度差があるといったところが、私も本区のオリンピックの担当課長として実感しているところでございます。やはり23区の中でも競技施設がないような区では、盛り上げるに当たっても、どういうふうに盛り上げればいいのかというようなことで悩んでいるようなところもございます。また、他区の区民の意識調査、世論調査の数値を見ても、なかなか盛り上がりが難しい区もあるのかなといったところを実感しているところでございます。そんな中で、委員御指摘のとおり、民間レベルでの組織体の立ち上げも、さまざまなところから、こういった組織体をつくったので、ぜひとも活用できないかというような声も聞いているところでございます。

 2020年、もうすぐ5年後になりますけれども、そういったスパンで考えますと、再来年になりますが2016年、これがリオのオリンピック。リオのオリンピックの後に2020年の東京オリンピックが来るということで、リオの大会後が一つの起点になるのではないかなというふうに考えているところでございます。こういったことから、そういった組織体についても、今後検討していく必要があろうというふうに考えてございます。また、既存のまちづくり協議会を活用すればいいのか、あるいはまた違うものがいいのか、こういったところは今後検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○増渕委員
 おっしゃっていることはよくわかるんですけれども、民間の方々は、はっきり言って民間レベルの中での問題点、観光であり、商業であり、だから、そこら辺のところはリオが終わり、暮れまでいくと3年を切ってしまう。だから、もうそろそろ火をつけないと間に合わないんじゃないのかなという気がしていたし方ございません。

 こういった組織の委員会、いろいろな委員会を立ち上げ、あと検討会を立ち上げ、そんな中で、今回、晴海地区の将来ビジョンの案が出てきたんですが、まことに申しわけないんですけれども、確認のためにお伺いしたいのは、晴海地区将来ビジョン検討委員会と、それから晴海まちづくり協議会と、それから、この次に立ち上がると言われております晴海地区将来ビジョン推進委員会。この3つの行政側として考えているところの将来のまちづくりに向かっての明確な組織の違いというのがあれば、まずこれを1点、先にお伺いしたいと思います。

○松村地域整備課長
 晴海地区におきます地元組織のそれぞれの役割分担についてでございます。

 まちづくり協議会につきましては、皆様御承知のとおり、まちづくりに関しまして、地元の代表の方々と区との情報交換、連絡協議の場であるというふうに認識してございます。一方、晴海地区には、今回選手村ができるため、大会後のまちづくりについて地元で意見を交わそうということで、地元の中でも40代、50代の若手の人を中心にビジョン検討委員会というものを立ち上げまして、今般取りまとめたビジョンというものを策定してきたというところでございます。こちらのビジョンにつきましては、構成員の方々からも、つくって終わりということではなくて、引き続き進捗するまちがビジョンに沿って進んでいくか確認をする場をつくっていただきたいというような申し出もございました。そういうことを含めまして、ビジョンで今回お示ししました提言内容及びまちづくりの考え方が進捗するかどうかというところの情報交換の場という意味で、ビジョン検討委員会で構成されたメンバーの方々が原則継続するような形で、そういった場を今後構築していきたいというものでございます。

 なお、晴海地区には別途デザイン協議会というものもございます。こちらについては、私どもの市街地開発事業指導要綱に基づきます地元の景観であるとか開発のデザインについて協議をする組織体もございます。おのおのそういった役割分担のもと、地元の中で意見交換を図ってまいりたいというふうに考えているものでございます。

 以上でございます。

○増渕委員
 はっきり言って、よくわからない。私の理解能力が足りないんでしょうか。

 考えてみたんですけれども、今、地域整備課長が40代、50代の若手とおっしゃいました。これは全然違うんですけれども、町会の流れの中で、我々日本橋で、もう昔から生まれ育った人間から言わせると、最初にいたのが明治の人なんですね。それから大正になり、昭和になり、平成になりました。今回のビジョン検討委員会の公募された1人の方の御意見というか、考え方をお伺いしたんですけれども、この案ができた段階で、このようなことを申し上げるのは大変失礼なんですが、現状の議論は既存住民の現在のハードにおける課題の議論に終始し、そのことはまちづくり協議会で行えばよいと考えると。晴海地区将来ビジョン検討委員会とは遠く離れたものと感じられてしまったというようなことを私はお伺いしました。そんなところで、先ほど申し上げました晴海まちづくり協議会と晴海の将来を考えるビジョン検討委員会と、新しいという言い方はおかしいでしょうけれども、住民の方々にはなかなか理解されなかったのかなというようなことを考えて仕方ありません。

 考えてみても、晴海地区で最初に住民となられた方というのは、晴海の簡易アパートに30代で来られた方で、今80代ですから、多分あのアパートが50年ぐらい。晴海居住が50年ちょっとというような新旧の差。もっといらっしゃるかもしれませんが、私ら日本橋の住民にとってみると、50年の差なんていうのは新旧に当たらないんじゃないかというような感じがして、この方のお言葉も聞いておりました。

 でも、そうじゃないんだなというような中で、今回晴海地区の将来ビジョン検討委員会、公募された方が6名いらっしゃいまして、今回、そのうちの2名の方が、この案ができる前ですか、後ですか、知りませんが、退任届を出されまして、区のほうも受理されたというようなことをお伺いしております。私の前段の話は、そういうところがちょっとひっかかったんです。私ら中央区で生まれ育った人間はわかるんですよ。既存の町会や住民の方とのやりとりの中で、区のまちづくり、行政を進めていくというのが今までの手法でしたから、私はそういうことに関して何の疑問も抱きませんでした。でも、これは将来のまちづくりを考える場ですよね。そのために40代、50代の若手とおっしゃる方をお入れになったが、案ができる後か前か知りませんけれども、6名中2名の方が委員を退任なさったということに関して、率直にどのような御見解をお持ちか、お知らせ願いたいと思います。

○田村都市整備部長
 ビジョン検討委員会についてお答えをさせていただきます。

 その前に、まちづくり協議会等々については、やはりまちづくりは地元の方々が主体であるという認識のもとで、地域の代表の方々にお集まりをいただきながら御意見等をお伺いする場として設けているところでございます。今回、晴海に設けさせていただきましたビジョン検討委員会、それからこの構成員の方々が継続して今後意見交換をする場ということで設置を予定してございます推進会議、それからまちづくりのデザイン協議会、これらはいずれも地元の方々が自分たちのまちを自分たちで考えようということの中で御参加をいただいているというところでございまして、まちづくり協議会というものを主体としながら、今回、晴海におきましては、やはり将来を見据えたときに地域の中での世代交代でありますとか、まちを継続していくために次世代を育成していくということの必要性があるということで、地域の代表の方々、まちづくり協議会の代表の方々も御理解の上で、こういった検討の場を設けさせていただいたという経緯がございます。そういった中で、地域の推薦の方々13名に御参加いただき、さらに新しく晴海の地域に移ってこられた方々の御参加もいただく必要があるということの中で、公募ということで5名の方の御参加をいただいたという状況でございます。

 今、御質問ございました、このビジョンを最終的に取りまとめる前の段階で、確かに2名の方々から辞退ということの申し出がございました。なかなか申し上げにくいところではございますけれども、私どもの認識といたしましては、辞退された方々の御意見というものがビジョン検討委員会の場でなかなか受け入れられる状況がなかったというところが主たる原因かなというふうに思っております。

 地域の方々、地元の町会等から推薦を受けられた方々についても、今回、この考え方をまとめるに当たりましては、今課題になっていることをどうこうということはもちろんでございますけれども、やはり50年後、100年後、あるいは晴海と隣接する臨海部でありますとか、築地、銀座、こういったものとの関連性ということもしっかり意識しながら、晴海がどういうまちであるべきなのかということについて本当に真剣に議論をいただきまして、今回御報告させていただいたような取組項目、それから、それに向けての提言という形でおまとめをいただいたところでございますので、決して今の状況だけを議論した場だというふうには、私ども区としては認識してございません。そういった中で、残念ながら2名の方が御辞退ということでございましたけれども、今回そういうことの中で積み重ねてきたことや、いただいた意見ということも反映されている状況もありますので、今回の辞退については、区としては受け入れをさせていただいたということでございます。決して何かそういったものを排除するということの中でこの検討会が重ねられたものではないということは、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

 以上でございます。

○増渕委員
 私は日本橋で生まれ育って、町会とか組織活動にずっと携わってきたと申し上げました。はっきり言って、これも再開発の一つだとすれば、福祉施設、教育施設、商業施設、やはりこういうことを既存の町会も既存の住民も自然に求めていきますよ。これは当たり前のことです。ただ、40代、50代の新しく越してこられて、四、五年でもいいです。10年以内に越してこられた方がおっしゃっているのが、先ほど都市整備部長がおっしゃった30年後、50年後、100年後じゃないんですか。我々既存の人間が言っているのは、やはりそれは10年後ですよ。だから、大変残念だという思いがして、このようなちょっと聞きにくい質問をいたしました。

 1点だけ、ちょっと触れなきゃいけないんですが、交通インフラの問題については、おやめになるという意思のある方も地下鉄の問題をおっしゃっておられました。これは絶対悲願ですから、ぜひとも持ってこなきゃいけませんが、なかなか難しい。うん十年かかるのではないかということを予想しております。

 それから、先日の舛添知事の記者会見の質問の中で、長期的には鉄道、これは地下鉄ということでいいのかもわかりませんが、敷設というのは、私は念頭に置く時期も来るだろうと思っていますと。はっきり申し上げて、これはやらないと言っていることですよね。あと3年弱の任期の中で、念頭に置くのが任期の最後のほうだったら、それからまた延びると。だから、私ら区議会、それから区の行政も地下鉄に関しては本腰を入れないといけないという決意を、あの会見の中で本当に感じました。

 ただ、何回も申し上げてしつこいようですが、地下鉄が10年単位という事業であれば、あと6年後に来ておりますオリンピック・パラリンピックが終わった後、ふえるであろう新しい住民の方の交通インフラを考える上で、私は、最後に申し上げますが、ロープウエーも視野に入れないといけないのかなと。絶対ロープウエーは3年ぐらいでの期間でできます。やはり一時期の救世主になるんだろうなと。これは言い続けてまいりたいと思います。

 いろいろ質問いたしましたけれども、本当に今回のビジョンの案の作成に関しては大変御苦労さまでございました。よろしくお願い申し上げます。

○石田委員長
 それでは、午後3時を過ぎました。ここで休憩を挟みます。午後3時15分に再開いたしますので、よろしくお願いいたします。

(午後3時5分 休憩)


(午後3時15分 再開)

○石田委員長
 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 それでは、質問をどうぞ。

○志村委員
 それでは、晴海地区将来ビジョン(案)についてですけれども、この案というのがとれるのはいつの時点か。ここを見ますと、都への提出も案というふうになっています。中には将来ビジョンという表記というか、記述もありますので、この案というのがとれるのはいつなのかということを1点。

 あと、先ほど、この作成に当たって民間の意見を取り入れながらつくったというような答弁があったと思うんですけれども、民間というのはどういう方たちなのか。そういう中にディベロッパー関係の企業などがいるのかどうかもお聞かせいただきたいと思います。

 そして、いろいろな皆さんの御意見を反映して作成したこの成果物が今回提出されておりますけれども、これは委託して作成されたのか。また、委託であれば、その委託先も教えていただきたいと思います。

○松村地域整備課長
 順次お答えさせていただきます。

 まず、現在、晴海地区将来ビジョン(案)とさせていただいておりますが、本日、委員会で報告させていただきまして、また夜、まちづくり協議会で報告させていただいた後に、案のほうはとらせていただきたいと思っております。したがいまして、明日東京都に提出する際には案のない形で提出する予定でございます。

 それから、このビジョンの検討過程で、どんな民間事業者にヒアリングをしたかということでございます。

 こちらにつきましては、例えばシェアサイクリングやカーシェアリング等々に関する事業者、それから環境、これは太陽光のこともございますし、いろいろな電力、ガス等々の専門業者もございます。そういった専門性のある事業者のほうにビジョンの中間取りまとめ案を示しながら、実現に向けてどういった課題があるかということをヒアリングしてまいったところでございます。また、そういった事業者に加えて、晴海の中には民間企業の方々が地権者でいらっしゃるということもございますので、そういった方々に中間取りまとめの案についてどういった課題があるのかといったようなことについてもヒアリングしているものでございます。また、全体の事業という中では、やはりディベロッパーの意見というところも必要になってこようかと思います。こちらについては、日ごろ私どもがおつき合いのある事業者であるとか、晴海地区でいろいろ区と連携している独立行政法人のようなところに、一般的な考え方についてヒアリングをしているところでございます。

 それから、こちらについては委託をしながら進めてきているものでございます。委託先について、現時点で正式な名称というところはあるんですけれども、たしか再開発協議会に委託して取り組んでいるものと認識してございます。

 以上でございます。

○志村委員
 案の経過はわかりました。案を提出と書かれてありましたので、確認させていただきました。

 あと、作成に当たっての実現性とか、そういうことを加味すれば、これにかかわる民間業者の意見ということも大事なのかなと思って、選手村の民間事業者はこれからということでもありますけれども、こういう聞き取りの中で幾つか絞られてきているのかなというような思いもありましたので、確認させていただきました。

 委託先については、もし正確でなければ、また後で言っていただければと思います。

 中身について若干お聞かせいただきたいんですけれども、第3章になりますけれども、8ページに取組項目で住まいというのがあります。ここでは賃貸住宅とか社宅などの多様な住まいの導入ということが記述されておりますけれども、このような賃貸住宅とか社宅というようなことが実現できれば、それを都や区が借りて借上住宅、例えば1棟を公的な住宅としての活用ということも可能だと思うんですけれども、そういうこともここでは考えられるのか、また、そういう可能性も考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

 それから、9ページには新たな出張所ということが書かれておりますけれども、晴海が4万人以上の人口になるということになれば、将来的に地域割というんですか、日本橋、京橋、月島ですけれども、それに今度、晴海という4つに分割した地域割を考えなくてはいけないと思うんですけれども、そのあたりのお考えはどうなのか、お聞かせください。

 それから、11ページにはコミュニティサイクルの記述がありますけれども、自転車専用道についての記述がないんです。舛添都知事が、たしか記者会見で、施設などを結ぶ自転車道というようなことも発言していたかと思うんですけれども、そのあたりの考え方はどうなのか。中央区エコタウン構想の晴海地区では、27ページのエコサイクルの推進のところで、中長期的な取り組み(5年~10年以上)ということで自転車利用ネットワークの構築と。これは中央区全体ですけれども、とりわけ晴海のエコタウン構想の中で記述されてあります。コミュニティサイクルというのは今回のビジョン案の中にありますけれども、このネットワークですね。先ほどの自転車専用道も含めてですけれども、このあたりの考え方もお聞かせいただきたいというふうに思います。

 同じく、ビジョン案の11ページに防災があります。今はもう工事なども始まっておりますけれども、広域避難場所としての晴海の位置づけが現時点でどうなっているのか。それから、将来的にこういう住宅に4万数千人が住む状況になっても、広域避難場所として位置づけるのか。また、そうでなければ、その代替地をどう考えているのか、お聞かせください。

○松村地域整備課長
 順次お答えをさせていただきます。

 まず、1つ目、住宅、住まいについての取組項目でございます。

 こちらにつきましては、東京都のほうが大会宿泊施設の建設については民間事業者を活用してというところでございます。その中で、一般的に経済合理性の高い分譲住宅だけではなく、多様な世代、それから世帯の方々に住んでいただくように、東京都の提案しているプランの多様性だけではなく、ビジョンの中では賃貸住宅、それから高齢者に向けた住宅づくり等といった多様な民間の住宅供給を導入していくというものを提言の取り組みの中にまとめているものでございます。現時点で都営住宅等々の公的住宅が検討されているところではないところでございます。

 それから、出張所等についてなんですけれども、やはり晴海地区が将来4万3,000人の人口が見込まれるという中で、他の地域と人口規模も近いというところも含めて、こういった出張所について地元からも要望があり、取りまとめをしているところでございます。

 それから、コミュニティサイクルにつきましては、地元の要望もあり、こちらについて事業者のほうにもヒアリングする中で提言を取りまとめております。

 広域避難場所については、これはもともと大火事になった際に、月島のほうから広域の場所として晴海のほうに避難する場所としての位置づけでございます。今後、こういう開発の中で位置づけが変わるのかどうかについて、また改めて東京都と協議をしていくところかと思いますけれども、現時点で何か変更するということは考えていないところでございます。

 以上でございます。

○望月環境政策課長
 私のほうからは、自転車のネットワーク、自転車のレーンについてお答えいたします。

 先ほどお話がございましたけれども、東京都のほうとしては今年度末までに自転車の推奨レーンの考え方を示していきたいというふうに聞いてございます。区のほうにも意見という形でのお話がございましたので、区としては、できるだけネットワーク化が望ましい、これはこれまでもそういうふうな話をしておるわけでございますけれども、そういった形での連続性を大事にしていきたいというようなことはお話をさせていただいております。ただ、今年度末までということですので、具体にどういった形でというのは今後示されてくるかと思っております。

 いずれにしましても、中央区のような場所ですと、自転車のレーンそのものが、やはりこれまで広幅員の歩道で確保されてきたというような実情もございます。そういった地域状況も踏まえながら、道路管理者、交通管理者さんと連携しながら取り組んでいくべきものと考えておりますので、今後もそういった取り組みを継続してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。

○志村委員
 住まいのほうですけれども、これは民間事業者がつくるわけで、都営住宅ということはないわけですけれども、私が言っているのは、賃貸とか社宅とか、そういう形での対応がもしできるのであれば、行政がそこを借りて低家賃で貸すということもできるのではないかと思いますので、ぜひそういう可能性も含めて検討をして、実現に向けて努力していただきたいというふうに思います。

 それから、出張所が出されているので、4つの地域割というのは今は考えていないということでよろしいのか。まだ人口がふえたとしても、月島地域に晴海も入れて3地域でやろうとしているのかというあたりの答弁がなかったと思いますので、お願いします。

 それから、自転車のレーンですけれども、全体的にはそういう連携がありますけれども、晴海地区将来ビジョン(案)の中でそれが示されていないということで、エコタウン構想の具体化をする意味ではビジョン案に載せるにはいい機会だったと思うんですけれども、たしか出ていないので、そこら辺の確認ももう一度お願いしたいと思います。

 広域避難場所については、現在もそう位置づけられているということで確認しました。お願いします。

○田村都市整備部長
 地域割の件でお答えさせていただきます。

 確かに、これからの晴海の人口の状況を考えてまいりますと、今の日本橋、それから京橋、月島ということの中で、日本橋エリアに匹敵するような区域としての人口の張りつきが出てくるのかなというふうに思ってございまして、そういった意味でも、今回のビジョンのまとめの中で、区の出張所というような施設の必要性については掲げさせていただいているものでございます。ただ、これを地域割として3つを4つにするのか否かについては、このビジョンをまとめる中で特段議論しているものではございませんので、それは今後のお話になるかなというふうな認識でございます。

 以上でございます。

○松村地域整備課長
 自転車レーンの取り扱いについてでございますけれども、こちらについて、区道のほうは歩道も狭いという中で、なかなか区みずから積極的に自転車のレーンというのも設置できない、東京都に申し入れていかなければいけないという状況がありました。一方で、東京都は東京都で交通について将来的な検討をしている段階でございましたので、シェアサイクルというか、コミュニティサイクルの導入についての提言は入れさせていただいているんですけれども、ネットワーク化については、そういったような状況も鑑みて、ビジョン案の中には入っていないものでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 自転車レーンについては、都のいろいろな動きによって、追加といいますか、そういう形で計画されていくということで、ですから、この中での自転車レーンの設置というのは大前提のものであるというような理解をさせていただきます。

 それから、施設の見直しについて先ほど報告がありました。2,008億円も縮減しているという報告があったんですけれども、立候補ファイルの時点では1,538億円だったと。結局、いろいろ再検討して見直した結果が、当初の1.7倍の2,576億円と1,038億円の増額になっているわけですよね。さらにまだここから先、例えばボートの会場も含めて、いろいろな手だてもつけなくてはいけないということで、増額するというようなことも想定されます。区の報告は2,008億円の縮減という認識を示されたんですけれども、当初の立候補ファイルのときから再検討後の試算で1,038億円増額になっているという点についての認識を確認させていただきたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 この整備費の検討経緯、それから見直しの部分でございます。

 立候補ファイルの中では、競技会場施設の建設費というところで1,538億円というのが計上されておりますけれども、この資料の中でも記載がありますとおり、設計委託費だとか、あるいは周辺整備といったものについては立候補ファイルの中では記載する必要がないものであるというようなところから、こういった周辺整備も含めて考えますと、再検討の四千五百何がしという額が出てきたところでございます。都のほうから聞いている中では、現在の2,576億円についても、引き続き縮小に向けて精査をするというふうに聞いてございますので、今後さらにこの額が下がるものというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○志村委員
 認識が違いますけれども、では、この2,576億円の中での本体工事費のみは幾らなのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

 それから、都が出している選手村跡地の住宅棟のモデルプランです。

 立体図が示されておりますけれども、板状の22棟が高い塀のように晴海のこの地域を囲んでいます。こういう形状について、区としてはどういう評価をしているのかをお聞きしたいです。

 それから、これまでの区の経験上、こういうものをつくっていけば整備費というのはどのぐらいの規模になるのか。民間事業者が、ある意味、負担をする段階ですけれども、大会前と大会後でわかればいいですが、そこまで細かいことは結構なので、こういうまちをつくる事業というのはどのぐらい整備費がかかるのかなというふうなこともお聞きしたいと思います。

 それから、高い塀で囲まれている状況の中での風害、ちょっと見ただけでも、海の直前のところにあって、こういう囲まれたところで風の流れというのはどうなってしまうんだろうなというふうに素人ながら思うんです。風害というのは、木を植えているから大丈夫ですという答弁もあるかもしれませんけれども、実際このあたりの風のシミュレーションなどが、これは都に聞かなくてはわからないかもしれないんですけれども、区の経験則として、風害というのがないような配置になっているのかどうかも確認させてください。

 それから、中央区の内陸部というんですか、北側にはまちがあるわけですけれども、今、ヒートアイランド現象ということで、汐留のビルのああいうのでびょうぶになって、その後ろ側はヒートアイランドということも指摘されておりますけれども、こういう形で塀みたいになってしまうと、区の内陸部のヒートアイランド化というのを深刻化させるというふうに思うんですけれども、そういう点も含めて、このデザインについてお聞かせいただきたいと思います。

 それから、絵で見ると、清掃工場が2つのタワー棟の後ろ側にあります。清掃工場の煙突がありますが、タワー棟への影響というんですか、住む人たちの目の前に煙突があるこういう場所で住宅をつくらなくてはいけないという中で、ディベロッパーなり開発事業者、これを請け負う事業者ではなくて、一般的に、こういう清掃工場の煙突の前に同じぐらいの高さか、それを超えるぐらいの高さのタワー棟を建てるということについての感想というか、評価というか、それがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。

 それから、学校が入る予定地がありますけれども、複合施設にするということで、これから具体化はすると思うんですけれども、規模というんですか、高さの想定ですね。周りの14階とか17階建ての板状の高さと比べて、どの程度になるのか。先日、幾らぐらいかかるかと聞いて、数百億円でしたっけ、そういう答弁もありましたけれども、今の段階で、どのぐらいの規模の学校が入る複合施設を考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 私からは、1点目についてお答えさせていただきます。

 競技会場の本体のみの金額については、現段階では明らかにされておりません。

 以上です。

○松村地域整備課長
 私のほうからは、モデルプランに係ります質問につきまして順次お答えさせていただきます。

 まず1点目、建物の形状に関する区の評価でございます。

 今回の東京都のモデルプランにつきましては、建物の表層上のデザインであるとか、そういったところは今後の民間提案によるものということで排除されていることもあり、かなり無味乾燥な絵柄になっているのかなという印象を持ってございます。建物の形状につきまして、やはり板状の建物になりますと空地等々がとりづらいというところもございますので、いろいろな形状の建物を組み合わせて、広場等々をつくっていくことが一般的には望ましいかなという認識も持っているところでございます。

 次に、民間事業の整備費はどのぐらいかというところでございますが、こちらについて、現在、工事費が高騰しているところでもございますので、区のほうで現時点でその事業費について把握、承知はしていないところでございます。

 3点目、風害についてでございます。

 私どもも、この建物配置によって、風もしくは日影等もそうですけれども、そういったものの影響については、どういう影響が出てくるのか知っていきたいというふうに思っておりますが、現時点でまだ東京都からそういったものが示されていないということでございますので、今後、東京都に対して、風であるとか日照、日影についてどういった影響が出るのか、資料を求めてまいりたいというふうに考えてございます。

 また、汐留のようなことを踏まえて、ヒートアイランドにならないのかという御指摘でございます。今回、板状の配置ではございますけれども、汐留のように複数の建物が重なって海に対して100メートル以上の長大な壁をつくっているということではなく、適度にすき間も設けているのかなということを図面の中から拝見しているところでございます。とりわけ、学校であるとか商業棟の前の道路については、前面の建物もすき間をつくっていますので、そういったところも風が抜けるのかなと。その他に図の中で通路として予定している部分も建物のすき間がございますので、そういったところから風が抜けていくのかなというふうに認識しておりますので、汐留のような事態というのは余り起こらないのかなというふうに認識をしているところでございます。

 それから、清掃工場の煙突に対する超高層タワーマンションの民間事業者の感覚でございます。一般論としまして、近ければ販売に影響があるのかなというふうに認識はしてございますが、一定程度離れているというところもございますので、民間ディベロッパーのほうがどういうふうに反応を示すのかというのは私のほうも聞いておりませんので、ここでは回答は控えさせていただきたいと思っております。

 それから、学校の規模でございます。

 学校の規模につきましては、今後、個々の住宅の規模等を踏まえながら、どういった世帯の方がお住まいになられて、発生する児童数等々によって規模のほうも変わってくるところでございます。ただ、今回、板状棟につきましては60メートルぐらいの高さというのが示されているところでございますけれども、既存の学校の中でそういった高さの建物もないというところから、それよりは低くなるのかなというような認識を持っているものでございます。

 以上でございます。

○志村委員
 区がやっているわけではないので、全面的にわからない面もあるんでしょうけれども、来年の1月には環境影響評価書案が提出されるということで、あと1カ月後ですけれども、私の認識ですと、例えば日影とか、いろいろな影響について、来月には出されるわけなんですね。その中で、当事者である中央区が状況がよくわからないというのは理解できないので、環境影響評価書案を提出するスケジュール感と、環境政策課長が把握している今の状況を説明していただきたい。

 それから、もし環境影響評価書で、例えば人的な交通量が大丈夫ですと。勝どき駅と、あとBRTは環境影響評価書に入るかわからないですけれども、もし大丈夫だから、開発していいんですとなれば、地下鉄の必要性というのはなくなってしまうんじゃないかなと私は思うんです。地下鉄が来るということを前提にした環境影響評価だったらわかるんですけれども、この評価書案で今だったら1万人住んでもさばけますというような結果が出てしまったら、地下鉄を通す理由もなくなると思うので、その点についてもお聞かせください。

○望月環境政策課長
 確かに、本日の資料の中で、環境アセスメントについては来年の1月というふうに記載されています。ただ、私ども、環境アセスメントを担当している部署にはまだ具体的にそういった部分の資料は一切ございません。今後、必要に応じて当然資料等は送られてくるという形になろうかと思っております。

 今のスケジュール感といいますと、1月予定ということでございますので、その前段で区のおしらせ等に、いつも載せておるんですけれども、公告縦覧の日時が定まったら日程等は当然載せるような形で手続が進んでいき、図書のほうもそれに伴って送られてくる、そんな形になろうかと思っています。これは、特にその部分が変わるということではないと思っております。

 それと、この中で地下鉄の必要性、交通の関係でどうなっているかということでございますけれども、直接地下鉄の必要性云々という形のものが今回の環境影響評価書に載ってくるとは思っておりません。今回は住宅として、この戸数が環境アセスメントの対象となる形でのものでございますので、そういった部分での交通量なりのものが資料として出されるというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○志村委員
 ですから、そこでこれだけの人口をさばけます、大丈夫ですとなってしまうと、地下鉄もそうですけれども、その後のいろいろな取り組みなども変わらざるを得ないのかなというふうに思います。資料が出れば、さらにさまざまな問題点も明らかになるでしょうし、把握できると思いますので、またその時点で行政の皆さんと一緒にいろいろ分析とか、協力しながら進めていきたいというふうに思っています。

 以上で質問を終わります。

○渡部(博)委員
 それでは、何点か質問させていただきます。

 まず、1つ目に質問したいのは、晴海地区の将来ビジョンの案の中で、それぞれいろいろな委員の方々からいろいろ意見をされたと思いますけれども、ここに出されている意見の中に反映されていない意見というのはあったのかどうかということを、まずお伺いしたいと思います。

 それと、まだ報告されていないのかどうかわかりませんが、ビジョンの案を晴海デザイン協議会のほうに報告をされているのかどうか。

 それと、ここには出ておりませんけれども、客船ターミナルについて、オリンピックの期間中については客船を横づけして、そこで食事だとか、いろいろなことをするというお話はお伺いしておりますが、その後、将来にわたって、客船ターミナルのあり方ということについては何ら検討されていないという状況であるわけです。港湾計画の中でも、ここの位置づけというのは曖昧な部分があるわけですが、その辺について東京都と中央区の中でどういうふうな形でお話し合いをされているのかということを、まずお知らせいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○松村地域整備課長
 順次お答えさせていただきます。

 ビジョン検討委員会の中で出されている意見の中で取り上げたもの、取り込むことができていないものといったお話かと思います。150もの提案が前半の段階で出されております。そういった中で、実現性等々も含めて、いろいろヒアリング等も重ねさせていただいているんですけれども、例えば御提案の中で、現在、晴海四丁目にある都有地の上の施設の中を改築してビジネスインキュベーションにしてはどうかといったような提案もございましたが、こちらについては、選手村整備の中でそういった建物が取り壊されていくという前提がございますので、なかなかそういったものは取り込んでいけないというような物理的なもので難しいものもございました。それから、こちらのビジョンで取りまとめていく際に、最初の段階でハードを対象にして取り組んでいくというような説明をさせていただいた中で、若干ソフトの内容に係るもの、例えば工事に関する話であるとか、そういったものもございましたので、そういったソフト面に関するようなことは反映していないところもございます。また、ビジョン検討委員会の構成員の中で意見が分かれた部分もございました。例えば、高額所得者向けの住宅をコンセプトにうたってはどうかというような御意見も出されたところではございますが、委員会の中で地元の方や企業の方々から、そういった特定の方というよりも多様な世帯の方に住んでもらう住まいづくりがいいのではというような御意見もあり、これはかなり議論していただいた上で、そういった方向で取りまとまっていったような状況もございます。また、晴海地区について、食をテーマにしたまちづくりはどうかといった御提案もございましたが、これは本区で築地のほうで取り組んでおりますテーマと重なるところもありますので、そういった周辺状況も前提として考えると、そうではない方向がいいのではないかというような委員会の中でのお話もございました。そういった部分が議論の中で整理、収れんされ、取り上げられなかった項目もあるところでございます。

 しかしながら、いただいたかなり多くの意見につきましては、きょうごらんいただいた案の中で整理をしているというものでございます。今後、そういった実現性に向けて、いろいろまた議論を重ねて検討も深めていきたいというふうに考えております。

 その次に、ビジョンの内容について、デザイン協議会のほうに説明をしたかというところでございますが、本日の最終案については報告をしているところではございません。ただ、この10月に晴海まちづくりの考え方について、これは3月に豊晴計画の先行改定した内容、それからビジョンの中間取りまとめを踏まえて先行的にまちづくりの考え方を改定する議論を協議会の中でしております。その際に、中間取りまとめの概要については報告をさせていただいているものでございます。

 それから、客船ターミナルにつきまして、ビジョン検討委員会の中では客船ターミナル機能そのものというのは廃止したほうがいいのではないかというような意見もございましたが、建物については、シンボル性もあるので、残して、いい使い方を考えていくべきではないだろうかといったような御意見も出されておりまして、まだまだ大会後の利用の仕方について、このビジョン検討委員会の中で結論が出たというものではないのかなというふうに認識してございます。したがいまして、まだ引き続き地元の意見を集約する中で東京都と協議をしてまいりたいというふうに考えているものでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 今回の資料2の中の別紙3で、デザイン協議会も含めて、この間、晴海のまちづくりの中で、真ん中にはこういう高いものを持ってこないようにしようよというお話が随時されてきた部分があったんじゃないのかなと。その意見を踏まえた上で、こういう形にしたのかと。3案あった中でということですが、その3案についても、中央区が考えたわけではなくて、東京都が勝手に言ってきた案なわけでしょう。超高層のビルが建たなければ、事業として成り立たないということであるというふうには理解するところでありますけれども、やはり晴海に住んでいる方々がいろいろ考えて、こういう形を今までつくってきたということでいけば、この案が本当に晴海のみんなの意見であるのかということについては、どうなんでしょう。そういう理解で中央区としては考えているのかということを、まずお聞かせください。

○松村地域整備課長
 晴海のまちづくりの考え方につきましては、晴海の中で超高層タワーマンションを排除するものではなくて、敷地の規模に応じて高さを160から180メートルという基準を設けながら、まちづくりの考え方を示しているところでございます。今回、10月のデザイン協議会もしくはビジョン検討委員会の中で東京都から9月に出された3案につきまして、意見の中で、委員御指摘のとおり、晴海のタワーマンションの考え方の中では、水辺のほうにタワーマンションを配置する考え方になっているのに、中央部分に来るのはいかがなものかというような御意見があったというところでございます。

 しかしながら、晴海一丁目から四丁目までと異なりまして、晴海五丁目におきましては、水辺については港湾機能、港湾施設の位置づけ等があって、住宅等の建設は規制されているところであります。したがって、二丁目や三丁目のように水辺にタワー配置ができないところでございます。私どもとして、このビジョンの考え方をなるべく取り入れていくというような形で資料1の別紙2のような区の考え方を整理させていただきました。これは東京都が出した3案の中でビジョンの考えを取り入れていこうとすると、この案がその中では適切ではないのかなということで考え方を整理させていただいたものでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 だから、さっき質問したとおり、第8次改訂港湾計画の中では客船ターミナルの位置づけというのがどういうふうになるのかというのは全然示されていないわけでしょう。だから、港湾施設ということに関して言ったって、本来の話であれば、ちゃんとした位置づけをしなければいけない話なんじゃないの。だから、逆に、土盛りをして、あの地域も含めて、どういうふうな高さにするのかというのはわかりませんけれども、そういった矛盾が出てきている部分があるわけです。矛盾にならないかな。矛盾であると思うんだけれども。東京都港湾局が晴海の港湾施設の将来的な考え方について、何ら示していない中で、こういう超高層のマンションを真ん中に持ってくるということ自体が、本来の考え方とは違うのではないのかなというふうに思うんですけれども、そういうところはどうなんでしょうか。

○松村地域整備課長
 客船ターミナルの部分について、港湾計画での位置づけはまだきっちりされていないのかと思っております。しかしながら、豊晴計画の中で盛り土の部分が示されているという点、また私どもも資料1の別紙2でも書かせていただいておりますけれども、護岸の整備をして耐震護岸にするということでございますので、災害時に船による物流機能の拠点となるような位置づけ、そういったものになっていただきたいというふうに区のほうでも思っているところでもございます。そういった考えの中で、今回の別紙2で示させていただいたような案が望ましいのではないかというふうに整理し、提示させていただいているところでございます。

○渡部(博)委員
 いろいろ言われておりますけれども、正直な話をすれば、これをデザイン協議会にしっかり通してもらってから案をとってもらわなければいけない部分だってある。そこでまちの人たちのルールということを決めている中でいけば、本来であれば、まちづくり協議会で報告して案をとって、そのまま都に報告するということについては、私は了承しがたい部分がある。なぜかというと、デザイン協議会の人たちが案の前の中間報告しか見ていないという現状でいけば、本来はそこにしっかり提案していかなければ、案はとれないんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、その辺の考え方はどうなのか。

 もう一つ、オリンピックの選手村において、何回も言っていますけれども、レガシーをどうやって求めていくのかということは東京都から一切明らかにされていない。なおかつ選手村のところの臨時的というんですか、400メートルトラックも含めて、これについては組織委員会がやるから、一切どうなるかはわからないというところで、この選手村については、何をよりどころにオリンピックレガシーというのを考えていくのかというのがいまだに出てきていないというのが現状じゃないですか。その中で、こういうビジョンをまとめ上げながら、こういう形を東京都に示すというように進めていますが、逆に、先に選手村のビジョンというのはどういうものなのかというのを明らかにしてもらったほうがいいんじゃないんですか。その上でちゃんとした提案をするべきなんじゃないのかなというのも1点あるわけなんですが、その辺のところの考え方についてお知らせください。

○田村都市整備部長
 デザイン協議会にこの案を通して説明の上ということでございます。

 当然ながら、晴海地域の中におけるこういったお話でございますし、まちづくり協議会、デザイン協議会、それから今回のビジョン検討委員会、これらの中身については、町会等を初めとする地域の方々と御相談をさせていただきながら場をつくり、議論を重ねてきたということでございまして、先ほど地域整備課長がお答えしましたように、この最終案についてこういう形でまとまりましたということの御説明をデザイン協議会に対してお話を申し上げている部分はございませんけれども、基本的には、内容等は全て御認識をいただいているというふうに考えてございます。

 その上ででございますけれども、今、晴海のデザイン協議会を設けていただきましたものについても、平成17年に検討した晴海のまちづくりの考え方について、これは晴海のまちづくり協議会に御報告をさせていただいて決定をさせていただいたものでございまして、そこに描かれているまちづくりの考え方を個別のプロジェクトごとに事業者と協議をしながら実現をしていく場として、まちづくりデザイン協議会が位置づけられているものというふうに認識をしてございます。そういったことから、今回につきましても、まずはこの中身についてビジョン検討委員会で議論をし、そこの考え方が整理をされたものをまちづくり協議会に御報告申し上げ、そこで御了解をいただいたものについて、今後、個別の具体の計画について、デザイン協議会というのが役割を担いながら、事業者と、当然区も参加する形の中で協議をしていただいて、このまちづくりを実現していく、そういった取り組みになるのかなというふうに考えているところでございます。

 したがいまして、本日、夜にまちづくり協議会で御報告をさせていただいて、御意見を頂戴することに当然なってくるわけでございますけれども、そういったことをさせていただいた上で、この案については決定をさせていただくということで考えているものでございます。

 以上でございます。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 レガシーをどう求めていくかという点でございます。

 東京都によって示されたモデルプラン、この4枚の中でも具体的なレガシーというものは記載がないというふうに考えてございます。資料2の別紙2の最後のページに今後のレガシー検討というところで、今後、東京都の中でレガシー委員会を通じて具体的に取り組むという記載がございます。

 こうした中で、本区がこれまで取りまとめてきましたビジョン検討委員会の中の報告、これがまさに地域の中のレガシーとして位置づけられるように、区が先導的に東京都のほうに提出して、こういったものを地域の中に実現していってもらいたいというところを働きかけてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○渡部(博)委員
 オリンピック・パラリンピックが終わった後に、こういう超高層の建物が2本建つということがレガシーとか精神的なものも、このビジョンの中でやっているものについてしっかりやってもらいたいという意味はわかりますけれども、運動施設の話についてもまるっきり決まっていない。これは決まっていないんでしょう。この前も聞いたけれども、スポーツ施設に対するグラウンドの関係について、代替施設というのはもう提示されたんですか。

 それと、聞きたいことがいっぱいあって時間が足りないぐらいなんですけれども、この間、中央区でいろいろ大きな再開発をやってきた中でいったら、人口の部分、住む部分でいえば、ここの再開発というのは大規模再開発で今までにないぐらいのボリューム感であると思うわけです。そういった中でいったら、今までの開発の中で交通機関までの間の動線も含めて、いまだに解決されていない部分はいっぱいあるわけです。そこをどうやって解決していくのかという中でいったら、BRTだという話がありましたけれども、正直言って、東京都のやることについては、交通網に関して言えば、余り信用ができない。赤字だから、すぐバス路線を廃止してしまうとか、いろいろなことがあるわけですよ。そういった中でいけば、BRTだって、赤字だったらやめてしまうんじゃないかということだって考えられるわけです。だから、逆に言えば、再開発の中でどういう交通動線を持っていくのかということも含めて、現状では勝どきに持っていくことは不可能なわけだから、地下鉄をしっかり敷きますということを確約させなければいけないわけですよ。区として、そこをどういうふうに進めていくのか、これからどう進めていくのかという考えははっきりお持ちなんですか。その辺をもう一度お聞きしたいと思います。

 そうでなければ、また同じ結果になってしまいますし、今まで解決されていないことがいっぱいあるわけでしょう。大規模再開発によって、大きな歩行者交通の関係で、さばき切れない部分がいっぱいあるわけです。特に、晴海地域はいっぱいあるわけです。そういった中でいったときに、オリンピックという大きなイベントの中で、晴海五丁目にこういうものができるにしても、人口に見合った交通動態をどうやって形成していくのかがいまだはっきりしないというのは、申しわけないですけれども、どういうふうにお考えなのかというのをお知らせください

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 グラウンドの代替施設についてお答えさせていただきます。

 晴海の臨時グラウンドの活用が難しくなってくるといったことから、区外ではありますけれども、都立施設の情報をいただきながら、来春から夏の大会については、今言った都立施設の中で活用がされるというようなことの準備が進められているところでございます。また、それ以外にも、都からの情報等についてはもらいながら、順次そういった検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○望月環境政策課長
 私のほうからは、地下鉄の件についてお答えいたします。

 地下鉄につきましては、先ほどの質問にもお答えいたしましたが、最初のステップとして重要なのは、来年の交通政策審議会の答申に位置づけていただくことだというふうに考えてございます。そのために、今、最大限の努力をしているところでございます。先ほど引用しました知事の発言でも、鉄道というようなお話がありますので、こういった部分は当然心強く思っているところでございます。国のほうに地下鉄の関係の説明をする際には、東京都さんのほうで説明をしていただくことになりますので、東京都さんに理解をしていただき、説明をしていただくことが重要であると考えています。区としても、今、そういった部分の努力を続けているところでございます。ぜひ区で検討しております地下鉄が来年の交通政策審議会の答申に位置づけられ、その後については、また具体的に東京都あるいは関係の機関等と連携しながら実現に向けて取り組んでいく、そういった状況でございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 東京都がオリンピックの選手村の建物を建てるということにおいて、今までの開発も含めて、東京都がどういうふうに認識しているかということも含めて考えたら、余り期待できない部分というのがあるなと。でも、こういう話については、東京都が本当に理解した上で、東京都が進める事業でしょう。では、東京都がなぜ理解して、しっかり中央区の言っていることに応えてくれないかということは、どういうことなんでしょうね。僕もそこが一番わからないんです。努力はしているということはよく理解しますけれども、これは中央区だけの問題じゃないでしょう。東京全体のオリンピックという問題と豊晴整備計画の改定によって、ここに4万人以上の人口を張りつけるということについては、東京都自身もわかっているはずなのにもかかわらず、理解されていないということなんでしょうかね。これから変更されるから、どういうふうな人口割合になるかわかりませんけれども、そういったところも含めて考えたときに、東京全体の中でオリンピックということが1つ位置づけられている。そこのほかに、東京都でいう豊晴整備計画の位置づけの変更をする。中央区の意見としてまとめて持っていくという話についても理解していますけれども、そういった中でいっても、東京都が主導権を握っていることだから、これをやるということなのかもしれませんけれども、本来、東京都がそういうことも考えなきゃいけない、積極的にやらなきゃいけないという状況であるはずにもかかわらず、なぜ東京都がこういう理解をしないのかということについて、わかっている範囲で教えてください。

○田村都市整備部長
 豊晴計画等の改定、それから今年度こういった形で将来ビジョンを取りまとめさせていただいている、こういった取り組みの中で、東京都からも関係部局の課長が、オブザーバーという形ではございますけれども、出席をしながら、現実に地域の方々の御意見を聞いて、それを持ち帰っているという状況がございます。そういった中で、全く地元の取り組みに理解を示していないといった状況では必ずしもないのかなというふうには思ってございます。

 一方、こういった問題でございますので、大会組織委員会等々との関係も含めて、なかなか具体的なお話について、実は説明できないんだというような事情もあるということも聞いているところでございます。私どもといたしましては、こういった地元の取り組みへの東京都の参加というものを今後とも継続していきながら、しっかりと地域の考え方を東京都に出して、ある意味、突きつけて、それをしっかりとした形に残すようにということを粘り強く重ねていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 申しわけないんですけれども、ここで話している部分については、東京都が主体的に進めなければいけない部分がいっぱいあるわけですよね。その中でいって、中央区としては、学校等の複合施設の用地の問題、さっきのグラウンドの用地については、東京都は野球なりの来年の春から夏にかけての大会については確保しましたよといっても、オリンピックはまだまだ先で、その先、情報提供されると言うけれども、本来の話、ずっと借りてなければいけない話じゃないの。そこからして、本来の形ではないと思うんですよ。晴海五丁目のグラウンドについては、1カ月更新だったのが1年更新になったのかもしれませんけれども、そういった中で、都有地の中で借りていたという部分はありましたけれども、そういうことも含めて考えたら、やはり区民に対してのしっかりした考えを東京都は持っていないというのが、ある意味、その小さなところであっても出てきている。皆さんのほうだって、これは理解してもらえますよね。そんな小さな話ですよ。グラウンド一つの話をとっても、そういうことです。

 そういうことだけでなくて、地下鉄の話についても、自分たちの都合で今まで変えてこなかった豊晴整備計画も含めて、今、オリンピックになったから、こういうふうに変えてきて、わざわざ先行改定だということで晴海五丁目の改定までしてきたということを考えたときには、どうでしょう。中央区にとってプラスだったんでしょうか。そういうことも含めて考えたときに、では中央区は何をすべきかということは、これから先、しっかり中央区の意見をまとめた中で、もっと東京都に対してしっかり物事を言っていくべきです。私自身は真ん中に超高層のビルを建てることについては若干違和感を持っているところであります。港湾計画も含めて考えたときに、この辺についてはなかなか理解しがたい部分というのがあるわけです。残すか残さないかも含めて、いろいろ言われておりましたけれども、そういったところも含めて、いろいろなところで矛盾を感じている部分があり、東京都が自分たちで出している計画の中で矛盾を感じているということは指摘しておきます。

 それと、単純な話、さっきの板状の住宅の話についても、東京都は今まで自分たちで言ってきた風の道構想だとかいろいろなことで、内陸部にどうやって風を運ぼうかということについても、まるっきり考えていないという話になってしまうじゃないですか。幾らすき間をあけておいても、こんな板状にすれば、ここの中だけで上昇気流が発生するということは目に見えていることでしょう。

 そういったことも含めて、さっき言ったように東京都が自分たちで提唱しているいろいろなことに関して矛盾を感じる部分があるということだけ指摘をしておきます。これからまた、いろいろと質問なりをさせていただきたいと思いますので、きょうは終わります。

○石田委員長
 それでは、議題であります2020年東京オリンピック・パラリンピックに関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石田委員長
 さよう決定いたします。

 それでは、本日のところはこれにて閉会をいたします。

 どうもありがとうございました。

(午後4時15分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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