平成27年 決算特別委員会(第7日 10月8日)
1.開会日時
平成27年10月8日(木)
午前10時30分 開会
午後4時54分 散会
2.開会場所
第一委員会室
3.出席者
(17人)
委員長 木村 克一
副委員長 中島 賢治
委員 礒野 忠
委員 田中 耕太郎
委員 染谷 眞人
委員 瓜生 正高
委員 佐藤 敦子
委員 堀田 弥生
委員 加藤 博司
委員 奥村 暁子
委員 渡部 恵子
委員 青木 かの
委員 山本 理恵
委員 石島 秀起
委員 富永 一
議長 鈴木 久雄
副議長 石田 英朗
4.説明員
5.議会局職員
田野議会局長
小暮庶務係長
荻原議事係長
東調査係長
秋山書記
笠井書記
鎌田書記
6.議題
- 議案第80号 平成26年度中央区各会計歳入歳出決算の認定について
(午前10時30分 開会)
○木村委員長
皆さん、おはようございます。ただいまより本日の委員会を開会いたします。
第6款「土木建築費」について質問者の発言を願います。
○山本委員
おはようございます。私からもLED照明についてお尋ねしてまいります。
昨日も複数の委員からLEDについての質問がございました。異なる視点でお伺いをさせていただきます。
まず、区の街路灯、公園、公共施設におけるLED照明への切りかえ状況について、パーセンテージで答えられればパーセンテージで教えていただけますか。
○溝口水とみどりの課長
街路灯及び公園灯のLEDの状況でございます。今、街路灯におきましては全体で6,445基ありますが、そのうちの約10%。公園灯につきましては、全体980基のうちの約20%弱がLEDでございます。
以上でございます。
○芳賀営繕課長
公共施設についてのLED化についてでございます。パーセンテージそのものに関しては、その資料はございませんけれども、施設としまして合計で18施設になっております。
以上でございます。
○山本委員
18施設というのがちょっとよくわからなかったんですけれども。
○芳賀営繕課長
失礼いたしました。まことに済みません、ソーラーのほうをお答えしまして、申しわけございません。
○木村委員長
調査をして、後ほどお答えください。
○山本委員
なぜこのような確認をさせていただいたかというと、国において水銀に関する水俣条約が締結されたからです。条約締結により、水銀による環境汚染防止に関する法律が成立しました。水銀に関する水俣条約とは、水銀が人の健康や環境に与えるリスクを低減するため、水銀及び水銀を使用した製品の製造と輸出入、水銀廃棄物などを規制するものです。
主に、水銀添加製品は一般照明用の蛍光ランプ、電池、スイッチ、石けん、化粧品、殺虫剤、血圧計や体温計などの水銀含有製品が挙げられます。規制は水俣条約の基準と水銀含有量基準の2つの種類がございます。放電ランプ類は水銀が必須であり、一定量を超える水銀を含むものは、原則2020年までに禁止となります。
そこで、一定含有量以上の一般照明用蛍光ランプがどのくらい残っているのかについて聞かせてください。
○溝口水とみどりの課長
現在、街路灯のほうで使用しておりますランプでございますが、先ほど申しました全体で6,445基のうち、平成27年4月1日現在で、水銀ランプは3,197基、約50%弱を占めております。また、公園灯につきましては、960基のうち約40%が水銀灯となっております。
以上です。
○芳賀営繕課長
先ほどのLEDの件についてお答えさせていただきます。パーセンテージではないんですけれども、施設のほうで29施設でございます。失礼いたしました。
○山本委員
その29施設でLED照明に切りかえていて、その29施設の中で水銀の一定含有量以上の一般照明用蛍光ランプを取り扱っているものはあるのでしょうか。
○芳賀営繕課長
今、調査させていただいている中では、そういった含有量が含まれているものはないと把握しております。
以上でございます。
○山本委員
では、公共施設に関しては、もう全部LEDに取りかえているという解釈でよろしいでしょうか。
○芳賀営繕課長
全部取りかえているわけではございませんけれども、水銀自体が入っている照明がないということでございます。
○山本委員
ありがとうございます。そうしますと、街路灯、公園に関してはまだ半分ぐらいは水銀の入っている蛍光ランプが残っているということなので、来年は予算をふやすなどして対応していただき、計画的に水銀灯からメタルハライドランプやLED照明への切りかえをお願いいたします。
また、公共施設に関しては、非常灯や誘導灯に関しても、この水銀が含まれているランプがあるといいます。こちらについても確認させてください。そして、公衆トイレについても確認させてください。
○芳賀営繕課長
今の非常灯についての御質問でございます。非常灯につきましても、順次できるところから改修していくというところで、例えば建物の改修を行う際に、あわせて改修をしていくという計画でございます。
以上です。
○溝口水とみどりの課長
公衆トイレの電球でございますけれども、現在、蛍光灯を使用させていただいております。ただ、その蛍光灯のほうは、今回の水銀条約の水銀の混入量の基準がございまして、それ以下に抑えるということで、もう業界団体のほうでそういうような製品に取りかえておりますので、特に今回の条約でひっかかるというような蛍光灯は、公衆便所においては使用しておりませんので、特に影響はないと考えております。
以上でございます。
○芳賀営繕課長
先ほどの答弁で言葉が足りないところがございました。誘導灯も含めて2020年度までには全て改修するということでございます。
以上です。
○山本委員
わかりました。迅速な対応をお願いいたします。
では、防災拠点に備蓄されている乾電池についてお尋ねいたします。水銀添加製品には、乾電池も対象となっています。備蓄されている乾電池は水銀製品なのか、または、もうアルカリ製品に変えているのか、確認させてください。
○遠藤防災課長
防災拠点での電池の備蓄ということでございます。国産品を使っておりまして、また、5年で更新もしておりますので、現在あるものについては、そういったものが含まれているものはございません。
以上です。
○山本委員
御答弁ありがとうございます。安心しました。
では、あと残り3点、質問させていただきます。一般家庭や事業所、医療関係者への周知についてです。非電気式計測器として気圧計、湿度計、圧力計、温度計、血圧計も対象となっています。水銀使用製品に関する情報の提供が必要と考えますが、こちらについての見解をお聞かせください。
そして、2点目に情報提供が必要な理由として、今後は、市区町村において、水銀使用製品の適正な分別、回収が求められてきます。情報提供に関するガイドラインの作成や廃棄時の適正処分、回収に資する製品リストなどが求められてくると考えますが、見解をお聞かせください。
最後、3点目に処分についてです。東京二十三区清掃一部事務組合においては、この水銀対策についてどのような議論がなされ、検討がされているのか、確認させてください。
○遠藤中央清掃事務所長
水銀が入っている電化製品とか、あるいはそれを廃棄物として、これから出すということの見解でございます。
現在、水俣条約に基づきまして、さまざまに検討しているところでございます。区民の皆様に適正な処理ということを今後お願いしていくという中で、現在であれば、例えば電球であるとか、そういうものについてはこれは拠点回収の中でやってございます。あと、割れたものについては不燃というようなことで御案内をしております。また、電池等についても、これはそれぞれの電池の形態等によって、区のほうで回収したり、あるいは電気店のほうで回収ということで御案内をしております。
水銀が入っているものについては、今後、やはり適切に皆さんに廃棄をしていただくということで、今も実は御案内しているところでございますが、より力を入れていきたいと思っております。特に、清掃一組におきましては、中間処理の中で水銀が大量に入っている場合には清掃工場がとまってしまうようなこともございます。
そうしたことから、清掃一組とも連携を図りながら、区民の皆様に適切な廃棄をしていただくように努めてまいりたいと思っております。
以上です。
○木村委員長
山本委員、先ほどの体温計等々ということも御質問にあって、どのようにということだったんですが、廃棄物の処理・処分に関しては衛生費ということも入ってきてしまうものですから、総括で一括して御質問という形でもよろしいでしょうか。
○山本委員
処分に関して言っているんですけど。処分。
○木村委員長
処分ですから、今のは中央清掃工場での処理も含めて、そのほかの一般家庭でどのくらい扱っているかとか、アピールとかいう形に関しての。
○山本委員
扱っているかとは聞いてないんですけど。わかりました。とりあえず、今、清掃一組についてお答えいただいたので。今、清掃一組の取り組み、これまでの取り組み、そして、今後の取り組みについて聞かせていただきました。
この水銀に関しては、今後、処分が問題になってくると思います。条約のほうは2020年となっておりますが、3年前倒しになるということも検討されていますので、計画的に、そして迅速な対応を期待いたします。
○木村委員長
終わりでよろしいでしょうか。次の質問者の発言を願います。
○石島委員
おはようございます。それでは、土木建築費について質問させていただきます。
分譲マンション対策ということでお尋ねしたいと思います。まず、ちょっと数値を押さえておきたいので教えていただきたいんですが、現在の分譲マンションの総棟数、総件数をお知らせいただきたいと思います。
それから、資料165で、分譲マンション戸数の全世帯に対する比率というものを提出していただいておりますが、平成26年、一番直近の比率で69.5%というふうになっています。恐らくこれには賃貸物件が入っていないと思いますが、通常、このマンション比率というと、よく88%という数字が使われます。この分譲に賃貸を加えた一番直近の正しい集合住宅の全世帯に対する比率は、どのようになっていますか。この点についてお聞かせください。
○平野住宅課長
まず、分譲マンションの棟数についてでございます。分譲マンションの棟数でございますけれども、実は平成19年のときに一斉調査をかけているのが、中央区の場合、最新でございます。そのとき出しております数字が分譲で約700棟、それから、賃貸で1,400棟という数字でございます。済みません、ちょっと。
○田村都市整備部長
区内のマンションの総数でございます。今、住宅課長が申しましたように、平成19年度調査のときのデータが私どもの手元にある最新のデータ、それ以降の調査をちょっとしていないものですから、現時点での数字ということについてはちょっと把握していないところですけれども、その19年当時、区内のマンション棟数が1,400棟、そのうちの約半分の700棟が分譲マンションであったということでございます。
以上でございます。
○平野住宅課長
集合住宅の全世帯に対する比率でございます。これにつきましては、委員御指摘のように、約88%という数字をよく使っているのでございますけれども、国勢調査で使っている共同住宅にお住まいの世帯数を使っているものでございまして、区としてはその数値を使わせていただいているということでございます。
以上です。
○石島委員
そうすると、その88%は、分譲、賃貸含めて国勢調査の直近の数値であるということでよろしいわけですね。
その分譲マンションの総棟数なんですが、いわゆる中央区の分譲マンション等実態調査の報告書を平成17年3月に出したんですね。このときの数値は平成16年7月の総件数、棟数を出したわけですけれど、その後、平成19年に全体的な調査をしたと答弁がありましたが、今でも毎年毎年、新築物件については調査をかけ、棟数は入れていますよね。そうすると、その平成19年以降に積み重なってきた現在の総棟数、こちらで平成26年度のは出ているはずですが、これは19年度までしかないということでしょうか。
○平野住宅課長
委員御指摘のように、マンション調査については、毎年かけておるんですけれども、建ったもののプラスを掛けている形でございまして、除却であったり、用途転用、そういったものについての差し引きというのはしてございません。今、都市整備公社のほうとかとも連携をしながら、マンション支援を行ってございまして、マンションの管理組合に対する、例えばお知らせであるとか、そういったものについては、約800のお知らせの発送をしてございまして、分譲マンション管理組合としては、その数字に近いのかなというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
○石島委員
ちょっとおっしゃっていることがよくわからないんですけれど、毎年毎年、分譲マンションの調査を追加でかけていますよね。その毎年毎年、平成19年の調査以降、累積したものが平成26年度末で幾つになっているかというようなことが、調査をしていてわからないということですか。
○平野住宅課長
調査をかけておりますが、建物が滅失したりしているものについてのチェックをしてございませんので、正確な数字としてお答えすることができないということでございます。
○石島委員
それは滅失したというのは実際あるのかどうか。ほとんどそれはあり得ないんじゃないかなと思いますが、では、その滅失をしたではなくて、平成19年以降、できたもの。これについてはわかるわけですね。
○平野住宅課長
調査をかけていって、都市整備公社のほうで先ほど申し上げました分譲マンション支援という形で周知等をしてございますのが、約800という数字でございます。
○田村都市整備部長
申しわけございません。平成19年以降、今、委員おっしゃるとおり、数字として把握したデータ等ございますけれども、今、ちょっと手元にそのデータがないということで、後ほどその数字についてお答えをさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○石島委員
最初からそういうふうに御答弁をしていただければいい話で、非常にその基礎的な、入り口の質問で時間を費やしてしまいました。
何が質問したいかというと、実際、平成17年3月に分譲マンションの実態調査をやった中で、実質的にマンションの棟数もふえてきて、やはり先ほど88%という数字が出されましたけれど、本区に住む方々の主要な居住形態がマンションであると。
その中で、これから本区の住宅政策を考える上でも、いろいろ今、迷走した答弁がありましたけれど、きちっと現況のデータを踏まえた上で、これからのマンション対策を考えていかなくてはいけない。こういうことをお話したかったんです。
その中でも、特に老朽化対策、これは平成17年当時の報告書の内容ですが、当時で築30年以上のマンションが34棟、それから築20年から29年のマンションが183棟ですね。当時のときから比較すると、もう10年もたっているわけですから、築40年以上、築30年から39年以上の老朽化したマンションが多数を占めてきたと。
こういったマンションの建てかえ等の支援については、どのように考えているのか。この点についてお聞かせいただきたいと思います。
○田村都市整備部長
マンションの建てかえについて、今、委員のお話ございましたように、区内の主要な住宅形態であるマンション、これについても築年数がたっているということと同時に、入居されている方々の高齢化というようなこともあって、自立での建てかえ更新ということがなかなか難しい状況にあるということについては、区としても認識してございまして、これは対応していく必要のある課題だというふうに考えてございます。
そういった中で、例えば計画的な修繕等々をしていただけるような、管理組合に対する取り組みということをする一方で、共用部分の改修についての助成というような取り組みをさせていただいているところでございます。全体的な建てかえにつきましては、現実的には例えば再開発等の機会を捉えながら、その中に参加していただくということの中で建てかえ、建物更新ということに取り組ませていただいているケースもございますし、また現実に、個別の建てかえということの中で、どのような建てかえが実際的に可能なのか。入居者の方々の高齢化、あるいはその資金というものも加味しながら、どういうことができるのかということを、数年前から、国土交通省ともさまざま意見交換させていただくとともに、リバースモーゲージ等の活用もできないかといったようなことの要望もさせていただいているところでございます。
まだ、具体的にこういう方策があるという明確なお答えは出てきてございませんけれども、引き続きそういった方向で考えてまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○石島委員
国土交通省のほうでもマンション建替え円滑化法の改正をして、東京都のほうでも今、支援制度を充実させて、いわゆる容積率を緩和して、既存不適格の解消や保留床の処分によって資金的援助もしていこうという動きがあると思います。
ただ、現実、本区は、30年を超えるマンションが217棟という状況になっているわけで、やはり、ここら辺できちっと全体的な調査を入れて、こういった老朽化マンションの建てかえについて取り組む。その基礎調査も必要だと思っていますが、この件について最後に御答弁をいただければと思います。
○田村都市整備部長
マンション建替え円滑化法の活用、確かに出てございますけれども、区内のマンション立地状況を見ると、この改正された法律が、必ずしもそのまま適用される状況ではないという一方の事情もございます。そういった中では、今、委員からお話がございましたように、しっかりと調査をした上で前向きな取り組みをしていく必要があると考えてございますので、今後そういった方向で取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○富永委員
おはようございます。自転車問題に関して、ちょっと質問させていただきます。
本年度から東京駅前地区の放置自転車対策として、11カ所、約650台規模の駐輪場を整備するという予定から始まったと思うんですけれども、それが実際、運用開始になったときには、さまざまな事情からそれほどの収容台数は確保できずに、当初の予定よりも200台ぐらいですか、規模を縮小した中での事業が開始されておりますけれども、その当初よりも収容台数が少なく始まっているにもかかわらず、稼働率があまりよくないように感じます。
それを含めた上で、今後、この東京駅前地区と同じように銀座地区にも駐輪場を幾つか設けていくような予定はあると思うんですけれども、現在のその状況から見て、今後、東京駅前地区もそうなんですけれども、銀座地区においては、どのように自転車の駐輪場を整備していく予定なんでしょうか、お聞かせください。
○望月環境政策課長
銀座地区での駐輪場の展開ということでございます。
昨年度、東京駅前で民設民営という形で整備をさせていただきました。まだ、利用率が低いという御指摘がございましたけれども、今後もそういった誘導を図っていきたいと思っておりますし、銀座地区におきましても、道路を活用した形での民設民営での駐輪場の整備を検討したいと思っております。
ただ、銀座地区におきましては、来年、松坂屋のところで、実は公共の駐輪場が400台ほどふえるという状況もございまして、それとあわせて、できれば昭和通りのほうの歩道を使った形で整備ができないかということを考えています。しかし、ここは都道でございまして、なかなかお借りすること、あるいはそういった道路空間、歩道空間の中で一定の幅員、人の歩く部分を必要としますので、まだ細かい点のお話をこれからさせていただきながら、課題としてはそういった部分がある中で民設民営で検討したいというふうに思っております。
以上でございます。
○富永委員
ありがとうございます。今、銀座に大変収容台数の大きな駐輪場ができるということで、それの開設に伴って、銀座地区でも即日撤去のエリアを指定するおつもりはありますでしょうか、お答えください。
○望月環境政策課長
今の即日撤去というお話でございますと、放置禁止区域の指定という形になろうかと思っております。放置禁止区域の指定につきましては、今ある例えば放置されている自転車台数の状況に見合う形で駐輪場等が整備されれば、そうした放置禁止区域の指定というのは考えられますので、これは今後整備された状況を踏まえて、地域ともお話ししながら検討したいと考えてございます。
以上でございます。
○富永委員
ありがとうございます。東京駅前地区もそうなんですけれども、銀座地区も、やはり商業地域ということで、店舗の事業者さんたちも、御自身の自転車を持たれている中で、放置自転車の部分と、そういった方々が日ごろ自転車を置かれている状況と、その辺のバランスをどうとりながらやっていくのか難しいと思います。やはりなかなか自転車の撤去がされないから、定められた駐輪場にとめないというような、ごく当たり前な考えなんですけれども、やはりその辺をどううまく精査しながら、せっかく整備していく駐輪場の稼働率が上がっていくかということも考えていくことが必要だと思います。
今、自転車の撤去に関するお話をしましたので、続いていきますけれども、今年度から、駐輪場の有料化、また撤去に関して手数料を取るような形になりましたけれども、それの運用が始まってから、撤去される自転車の台数、それから、今度逆に、引き取りにこられている数、その辺の推移みたいなものというのは、どのような状況になっているんでしょうか、お知らせください。
○望月環境政策課長
放置自転車の保管状況という形で資料のほうをお出ししている部分がございまして、撤去・保管ということで、平成26年度は4,666台の撤去・保管をしておりまして、その返還につきましては1,113台という形になっておりまして、リサイクル関係ですが売却等が612台あったという形になっております。
この数字につきまして、当然撤去をされるという形になりますと、今年度から委員のお話にありましたように、3,000円を引き取る際にお支払いをいただいていると。こちらは、撤去をして保管手数料をもらっているという状況の中では、一部にはこういった抑止効果というものを期待して始めているところでございます。
この制度のほうが浸透していくことで、一度置かれて、撤去されて、引き取りにこられるような場合であれば、次からは当然そういうことに気をつけられるかと思っています。それはことしの4月から始めていますが、やはり本来であれば、マナーの向上ということで置いてはいけないということの周知も図りながら、毎年、状況を注視してまいりたいと考えております。
以上です。
○富永委員
ありがとうございます。開示されているデータは年度ごとのものなので、今の御回答にありましたように、まだ、有料の手数料を取るようになってから、半年ちょっとぐらいということで、毎月のデータがあれば比較はできたんでしょうけれども、それはまだ事業が始まって浅いということで仕方ないのかなと思う中で、やはり撤去されたら3,000円払わなければいけないという、抑止効果の部分ということが一番大事だと思います。その辺がうまくもっともっと浸透して、また、自転車の撤去の回数をこなしていって、きちんとしたところにとめないと持っていかれてしまうという自転車利用者の気持ちの持ち方ということに訴えかけることも必要かなと思います。
自転車でいきますと、コミュニティサイクル、いよいよ今月から本格的な試験運用が始まって1週間とちょっとたつんですけれども、電動自転車、電動アシスト自転車、皆さん乗られたことありますか。私自身、もう5年ほど前から乗っているんですけれども、最初やっぱりなれるまですごく癖があるんですよね。もう踏み出したときから物すごい勢いで飛び出るので、最初、すごく戸惑ったことがあります。
今回、本区だけじゃないんですけれども、全てコミュニティサイクルは電動アシスト自転車ということで、中には多分初めてコミュニティサイクルを利用することによって、電動アシスト自転車を使う人がいるんじゃないかといったときに、例えば車道であればそうでもないんでしょうけど、一番危ないなと思うのが、歩道の上で歩行者と一緒になって待っているときに、青になったから一斉に横断歩道を進もうとすると、今まで自分が乗っていた普通の足こぎ自転車よりも、物すごくもう、体がこうなるぐらいひゅって出るんですね。
今、自転車の規則もいろいろ縛りも厳しくなって、前ほどは傘を差したり、片手にスマホを持っているという人はいないとは思うんですけれども、でもやはり、そういった片手放しの状態で踏み出すときに、もう制御できないような形。
例えばそれが人に当たった場合、自転者がとまっているところからスタートして当たるわけだから、通常であればそんなに大きなけがには結びつかないとは思うんですけれども、でも、それがたまたま運悪く、目の前に信号待ちしているお子さんだとか、お年寄りの方に当たってしまった場合には、すごく大きな事故につながるということも十分考えられます。
そう考えると、その自転車の例えばポートとかはホームページにも載っていますが、自転車の使い方、普通の自転車と違ってこういう力が働くんで、気をつけて乗ってくださいねというような注意書きが1つもないんですよ。
今後やはり、これから利用者がふえていく中でそういう事故を防ぐために、そのような注意喚起も必要とは思うんですけれども、いかがでしょうか。
○望月環境政策課長
コミュニティサイクルについてでございます。10月1日より実証実験を開始したところでございますけれども、無料の体験試乗会ということで、その前に1週間ほどでございますが、やらせていただきました。また、この秋、いろいろなイベントの中でも無料の試乗会的なものを、PRを兼ねて事業者のほうでやっていただくということも予定しております。
そういった中で、今、お話のありました使い方の説明もあわせてやっていただくように、運営事業者とお話をしたいと思っておりますし、ドコモ・バイクシェア・中央区コミュニティサイクル専用ホームページのほうで載せております案内の中でも、そういったことが可能かどうか検討してまいります。また、案内という形で利用のガイドというものを発行しておりますので、そういった中でも何か工夫ができないかお話をしてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○富永委員
ありがとうございます。本当に一歩間違うと即危険、大きな事故につながることなので、一番目立つようなところに電動アシスト自転車を初めて御利用なされる方へといった注意喚起をしていただく必要があるかと思いますので、よろしくお願いします。
続きまして、道路の占有についてお尋ねしますけれども、資料を見ますと、道路の占有許可状況の一覧表の中に、露店(靴磨き)というところが16件載っているんですけれども、この靴磨きのほかに、どのようなものがこの16件の中に含まれるんでしょうか。お答えください。
○望月環境政策課長
申しわけございませんが、その16件の中身についての資料は持ち合わせてはおりません。ただこういった形の中で道路の通行に支障が生じている部分での中身になりますので、こういった対象の数字かとは捉えております。
○富永委員
ありがとうございます。今まで恥ずかしながら、この靴磨きが道路占有許可の中にちゃんと入っているということを全く知らなくて、不正なんじゃないかななんていうようなことをずっと思っていて、たまたま今回、資料でそれが初めて目についたもので質問させていただきました。
道路の路上障害物ということで、環境政策課の方々はもちろん、警察等々、それから町会等との民間の部分で、路上の看板等の障害物に関してはいろいろやっているわけですけれども、きのうもいろいろお話があって、道路の歩道の幅員が2メートルから2.5メートルにして、より歩きやすい空間を整備していくという中で、やはり健全な通行の支障となる、そういった路上障害物や何かについて、何度も何度も質問しているんですけれども、今後、オリンピックをまた迎えるにあたって、きちんとした歩行空間の整備を、今後どのようにお考えになっているのでしょうか。また、総括質疑でもやりますけれども、路上弁当の問題とかそれぞれ全部をまとめて、一丸となってやっていかなきゃいけないということをちょっと今思っていまして、その中でも道路管理者として、この土木の立場から、今後のやり方についてお考えをお聞かせください。
○望月環境政策課長
道路の適正な歩行環境の確保という形になろうかと思っております。これまで我々のほうで、道路のほうの空間整備みたいな形で、監察業務等も取り組んでいたところでございますが、ことしになりまして、保健所、あるいは警察署のほうで許認可の際に、チラシをお配りいただきたいということで、連携して取り組んでいる状況でございまして、今はもう既に配布をしていただいておりますが、こういった形も含めまして、例えばパトロールなども保健所、あるいは警察、地元の方も含めて連携しながら取り組んでいるところでございます。
こういった活動は、やったときには確かにきれいになって、置かれない状況になるんですが、やはりだんだんとまた置かれている状況もあるということで、繰り返しやっていく必要があると考えています。こういったところにつきましては、今後も引き続きそうした連携を図り、強化しながら、取り組みを続けていきたいというふうに考えてございます。
以上です。
○富永委員
ありがとうございます。昨日も質問の中で、お年寄りが道路を安全に通行できるというような信号等々の質問も出ていましたけれども、トータルしてみんなが安全に歩けるということは、やはり歩行空間の整備ということが一番基礎になってくるんじゃないかなと思うんですね。
これから、いろいろどんどんバリアフリーとか多くの来街者がこの地を訪れるに当たって、やはりそのせっかくある歩道が、その歩道の機能の半分ぐらいをいろいろな障害物で塞がれてしまっているというのは、なかなか通行していると気づかない部分もあるんですけれども、でも、それを一旦全部外しちゃうと、あっ、こんなに広いんだということが、やはり実感できるんですね。
不法に占拠しているというところまで重いことじゃないのかもしれないですけれども、やはり皆さん、自分の商売等々があって、ものを出さざるを得ない状況があるとは思うんですけれども、それをちゃんと、まちが一丸となって理解をしてもらった上で、まちの中からきれいな歩行空間、通行空間というものをやはり整備していくという、そのまちの皆さんへの訴えかけが非常に重要なところになっていくと思いますので、その辺も含めましてよろしくお願いいたします。
あと、日本橋の上空の首都高の撤去が、いよいよ知事の発言等々にもよって現実味を帯びてきたのかなと思う中で、ちょっとこれ、1つのアイデアなんですけれども、日本橋の上を撤去して、何カ所か例えば残して、その上を緑地空間にするとか、今、京橋のほうでも、あの上を歩こうとか、緑にしようといういろいろなNPOの方々がやっていると思うんですけれども、この中央区内の緑被率を高めていく上で、高速道路をうまく利用転換して、皆さんの憩いの場にしていくようなことというのは、何か考えたらどうなんでしょうか。お願いします。
○吉田副区長
川の上に覆いかぶさっているような形状が嫌だと言って撤去しようと言っているんだから、そこの上に緑地をつくってどうするんですか。
○富永委員
川の上に通っているから嫌だというんじゃなくて、日本橋の橋の上を多分取ろうということが今、問題なんですね。そうですよね、高速道路。いや、だからあの橋だけを取るということは、イコール全部を取らなきゃ意味がなくて、あそこだけすぽーんと取ったって、道路として使えないわけじゃないですか。
その残ったところを全部じゃないんですよ、一部あのような形に残しながら、上は公園みたいな感じにする転換の仕方はどうですかという質問です。
○吉田副区長
これから、あらゆる開発のレベルを通じて、やはり緑地とか緑被率を上げるとかいう作業というのは、さまざまな段階でやらなきゃならないけれども、委員御指摘のようなアイデアに頼るほど中央区は貧しい区ではないというふうに私どもは思っています。
○富永委員
はい。かなり今、攻撃されている感があるんですけれども、昭和通りの首都高上野線であれば、やはりあれがまちとまちの間の道路の上にかかっていて、暗いからあそこはもう全部取ってくれというような話になると思うんですけれども、やはりその水辺の空間を生かすということであれば、うまくその水辺と上がマッチングしたような区間を1つ残すぐらいのということを、今、バツを食らいましたのでこれ以上言いませんけど、それはそうやってくれというんじゃなくて、京橋や何かでもその緑地化のためにということがあるので、その中の一貫として、そういうことも考えられるのかなということで言っただけですので。
それでは、バツ点を食らっている間に残り時間も30秒になりましたので、この辺で終わりたいと思います。ありがとうございました。
○礒野委員
第6款「土木建築費」の質疑も終了したものと思われますので、次に、第7款「教育費」の質疑に入るようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
これより教育費に入りますので、関係理事者の方は席の移動をお願いいたします。
では、第7款「教育費」について、理事者の説明を願います。
○平沢会計管理者
(説明)
○木村委員長
第7款「教育費」について、質問者の発言を願います。
○佐藤委員
教育費についてお伺いいたします。教育委員会制度改革に伴う新教育長の御誕生ということで、教育現場に横たわるさまざまな問題、迅速な御対応及び教育は国家百年の計と言われておりますけれども、本区の特性に合わせた地道かつ粘り強い子供たちの未来に向けた施策を強力なリーダーシップのもと、進めていただきたいと心より御期待を申し上げます。
一昨日、大村智北里大学特別栄誉教授及び梶田東京大学宇宙線研究所所長、お二方がノーベル賞を受賞したという大変うれしいニュースが飛び込んでまいりました。日本の教育を受けた二人の科学者がこういった名誉ある賞を受賞したということで、私はやはり子供を育てる一人として、物すごく日本の教育は明るいなと、未来が大変明るいというふうに感じました。
また、平成28年の文部科学省概算要求重要事項の中に、日本型教育の海外展開という項目が盛り込まれております。主にアジア諸国なんですけれども、日本の教育に対して大変関心を寄せているということでございまして、当然、都心区である本区においても、多方面から注目が集まるのではないかというふうに考えております。
私は教育費に関して、学力、それから、道徳教育及び子供たちを取り巻く環境について、3つの視点から御質問させていただきたいと思います。
まず、学力の観点からなんですが、小学校の教育というのは、本当に人生の上で基礎となる学力であり、人生を左右するのではないかというぐらい私は重要な教育だと思っております。
OECDによる65カ国・地域、15歳男女約51万人を対象として2012年に実施した国際学習到達度調査によりますと、日本は2009年の前回の調査に比べて、読解力が8位から4位、科学的応用力が5位から4位、数学的応用力が9位から7位ということで、いずれも上昇しておりまして、これからはかり知れることは、やはり国立小中学校の日本の教育のレベルの高さというのは本当に誇りを持つべきであり、これを維持、さらに上を目指したいというのが、やはり子育てをする親の願いだと思います。
そこで、本区においても、学力サポートテスト等いろいろな試みをしていただいていることは重々承知でございますが、子供たちの学力をどのようにこのまま維持するか、あるいはもっと上を目指すかという観点から、本区における取り組み及び取り組みの可能性をお聞かせください。
○佐藤指導室長
子供たちの学力についてでございます。まず、どの子供たちの学力も伸ばすということが学校教育の使命だとは考えております。ただ、さまざま理解力には差がある中、その理解力の高い子供たちの学力もしっかり伸ばし、基礎学力をしっかり身につけなければならないところはしっかり抑える。そういう中で学力の定着をしっかり図っていくということを考えております。
特に、中央区の場合は、習熟度別少人数指導を展開しておりまして、算数、そして数学、理科、英語と、そういう形で子供たちの学力をしっかり伸ばしていきたいと考えております。
○佐藤委員
ありがとうございます。おっしゃるとおり、算数の少人数制ですとか、理科の支援員を動員しての理数教育というのは、本区の特徴であると思います。とりわけ、特認校における理数教育、国際化に対応する教育というのは、パイロット校としての試みとしても、すごく期待を寄せているところであります。
こうした特徴的な試みを行う特認校であれば、そういった特徴に同調してというか、その部分を期待して通わせる親御さんも多いと思いますし、1つにはどれだけ頑張ったか。そして、どれだけその結果が出たかという意味で、学力に対する順位づけというものをどのように捉えておられるかということを、まずお尋ねしたかったんです。
と言いますのも、やはり頑張った結果が出ることによって、あるいは頑張った結果が出なかったことによって、さらに上を目指そうとか、ここをもう少し頑張ろうとか、そういったことの自分の動機づけにもなるかというふうに思いまして、私は慎重に順位づけをしていくということ自体は、目的を明確にするとか、壁を乗り越えるという意味で、いいきっかけになるのではないかという立場でございます。
現状、成績表ですとか、学力サポートテストあるいはテストの点数を娘が持って帰ってくるのをよくよく見るんですけれども、なかなか全体の中で頑張った結果がどこになっているのかというところがわかりにくいというところがあるのではないかと思います。
この辺、あくまでも学力向上の動機づけとして、区としては慎重な学力の順位づけについて、どのように考えておられるか。あるいは今後の可能性があるのかどうか、御答弁をお願いいたします。
○佐藤指導室長
学力について順位づけということでございますけれども、さまざま国のテスト、それから都のテスト、そして、区の学習力サポートテスト、さまざまな学力テストはございますけれども、どのテストも、私たち教育委員会は学力の一断面としてとらえております。また、その中で、もしできなかったところがあったら、それを復習するなりして習得していくと。そういうことが大事だというふうな形で考えております。
一番大事なのは、できなかったことをできていくようにする。また、学習習慣をつけて、そして、学習をする意欲をしっかり身につけるということではないかと思っております。
そういう中、一人一人の子供たちの学校での順位ということは、慎重に考えていかなければならない。むしろ学力を順位づけすることについては、あまりそれを強調するべきではないと考えております。
以上でございます。
○佐藤委員
ありがとうございます。例えば順位づけといったことが難しいという、御答弁を今いただいたわけですけれども、例えば、区の中で計算コンテストを行うとか、漢字コンテストを行うとか、そういった自分の頑張ったことの結果をはかり知れるようなシステムというのがあるといいなと思うんですね。
やはり今、子供たちのやる気を醸成するというようなお話がありましたけれども、そのやる気になっていくための教育環境を整えてあげる。チャレンジする子を応援していくといったような根本的な仕組みというのがあるといいなというふうに思っております。
伝統的に、日本は学芸的なものというのはとても盛んでありましたし、算学なんていうものが江戸時代には庶民に大変普及をしましたし、さらに古くは万葉集とかは天皇陛下から貴族から庶民から、みんなが選ばれて、すごく優秀な歌が選集されていたというような、そういった精神的な豊かさ、これは立派な伝統の一つであると思いますし、そういったコンテスト的なことも、本区において検討していただきたいなというふうに願っております。
そして、ちょっと理数系の御質問ばかりに捉われてしまったんですけれども、私は1つに学力の基礎というのは、常々国語における読解力、文章を読み込む力というものであって、大人になってからも役立つ能力だというふうに考えております。今、子供の教科書を見たり、テストの結果を見て、考えておりますと、つくづく思いますのは、算数の問題にも読解力が必要だなというふうに考えるんです。もちろん英語教育についても、読解力というのが必要ですし、理解力というものが今後育っていって、さらに学問としての上を目指せるような状況になっていくと思います。
現状はどうかというと、国語の問題は割と物語の解釈であったり、心情の読解といったところが中心となっているように見受けられるんですが、論理的な理解力をつけるための試みというものが、さらに学校教育で補えればいいなというふうに考えております。
現段階で、盛んにやっております読書活動の推進を、読解力の向上に結びつけるような可能性があるのかどうか。またその他、論理的な読解力、理解力を伸ばすための特段の指導についてなども、今後の可能性等御答弁いただければと思います。
○佐藤指導室長
読解力のことについてでございます。この読解力につきましては、委員御指摘のとおり、子供たちにとって、今後のためにも身につける非常に大事な力だというふうに認識しております。特に、読解力に関しましては、国語だけではなくて、算数、理科、社会と全ての教科、教育活動の中で身につけていくものだと認識しており、その論理性、論理的な読解力、文章の文字だけではなく、あるいはグラフとか表とか、そういうような全ての情報を読み取って論理構築をすると。そういう形で今、子供たちの授業については、研修、研究を通して授業の推進を進めているところでございます。
以上でございます。
○佐藤委員
積極的なお取り組みということで理解いたしました。どうもありがとうございます。
それと、特別支援学級に通う子供たちの学力についてのお尋ねになります。特別支援学級は、当然、お子様、お子様の事情に合わせたきめ細かい指導というものが必要になってくるかと思うんですけれども、しかしながら、小中学校として学力向上というのは、やはり集団的な最大化をしていく、集団の能力を上げていくということがやはり教育においては大事だと思います。
しかしながら、なかなかそれが個別にうまく機能するのかなというところは、見ていて非常に心苦しく思っている点であります。国会の場においても、次の臨時国会において多様な教育機会確保法案というものが提出されるかどうかというところで、国会の場でもこの件、継続審議が続けられておりまして、フリースクールや自宅を学ぶ場所と捉えて、そこに先生が来てくれて学力指導してくれるといったようなことが盛り込まれているというふうに伺っております。
不登校のお子さんの学力面での支援という点において、特別支援学級に通う子供たちの学力、区としてはどの程度把握をなさっているのか、現状の分析及び今後の方針等をお聞かせいただければと思います。
○佐藤指導室長
特別支援学級、それから不登校の子供たちの学力ということでございます。まず、国の調査においては、特別支援学級の子供たちは必ずしも対象ではなく、義務的に課すものではない、希望として出すということでございますので、実態的にその学力調査的なものの把握ということは、現在こちらのほうではつかんでおりませんけれども、特別支援学級において子供たち一人一人の教育課程をしっかり組んでおりますので、その教育課程に基づいて、学力を一人一人それぞれの特性に応じてつけていくところでございます。
また、その学力の保障ということでございますけれども、小学校、特別支援学級においては、通常の先生方、要するに配置される先生方以外に特別支援補佐員という形で先生方を3人ほど各学校につけております。中学校には2人つけておりまして、そういう中で子供たち一人一人の学力を伸ばすという形で取り組んでおります。
また、不登校の子供たちにつきましても、教育センターにあるわくわく21という適応教室で、学校復帰に向けた取り組みだけではなくて、学力をしっかり身につける学習を行っております。
以上でございます。
○佐藤委員
特別支援学級の子供の中には、とても学習に対して、学ぼうという学習意欲が高く、学習することによって、今、目の前にある不登校ですとか、そういった壁を乗り越える力を手にする子供も、中にはいると思うんですね。
そういう本当に突破する力を学力で何とか持たせてあげるような、そういったものも教育の1つだと思いますし、そういった視点を持つのであれば、特段、特別支援学級だけではなく、やはり子供の向上心、向学心をいかに周りの大人たちが醸成をしていって、培っていってあげるかというのが、やはり教育、文化の確立の1つの大きな要素だと思っております。
申し上げるまでもなく、貧困ですとか、家族の崩壊、地域コミュニティが不全している、あるいは教育文化がないといった、それらは子供の教育を妨げてしまうものの1つの要素だと思います。第1に家庭であり、そして第2に学校を含めた地域のあり方という面をよくよく勘案して、行政としても子供の向学心を醸成してあげて、支えてあげるというような教育文化のつくり方というものを、ぜひ考えていただきたいなとお願いをいたします。
続きまして、道徳教育の観点からの御質問になります。今般の教育委員会制度改革の根拠となりました、首相官邸の主導によります教育再生会議の第1回提言においても、いじめ問題に関しては真っ先に出てきた重要事項であります。ちょっと引用いたしますと、「いじめは絶対に許されない」との意識を日本全体で共有し、子どもを「加害者にも、被害者にも、傍観者にもしない」教育を実現すると。
つまり、いじめは、隠すことも見て見ぬふりをすることも、放置することも許されない行為であるということを言っているわけであります。しかし、実際、見渡すと、いじめは実際に起きている。その現実ですね。いじめは起こっているという、現場に対する防止策だけではなくて、今、そこにあるいじめに対してどのように対応していくのか。その対応の強化というものが、まさに今、リアリズムの視点で望まれているというふうに思っております。
防止策のみならず、その対応策強化という観点から、本区の全体的なお取り組みについてお尋ねをいたします。
○佐藤指導室長
いじめとまた道徳の問題でございます。
まず、道徳ですが、これはいじめも含めて、道徳の授業をしっかり充実していくということでございます。また、いじめにつきましては、許されないものでありながら、しかし、いじめが起こり得る可能性もあると。そういう高い認識を持って、意識を高く持って未然防止に努めていく。そういう取り組みをしっかり進めているところでございます。
特に、中央区ではいじめ防止基本方針を策定しておりますし、また、各学校におきまして、学校いじめ基本方針を策定して未然防止を中心に取り組んでいるところでございます。
以上でございます。
○佐藤委員
いじめ防止策についての御答弁ありがとうございます。お聞きしたかったのが防止策ではなくて、今、そこにいじめが起こっているときの対応策、現実的にいじめが起こっているときに、どのような対応をして、どのようにそのいじめを解決していくのかという問題でございます。
いじめが起こることが悪いと言っているのではなくて、いじめが起こったときに解決をして、そしてもう1回、その関係を修復して復元をしていくということによって、子供は成長していくと私は思っているんです。そこの観点から、もう一度御答弁をお願いします。
○佐藤指導室長
失礼いたしました。起こっているときの対応ということでございます。まず、いじめにつきましては、学校で起こることが非常に多いということでございますので、先ほど申し上げました学校のいじめ基本方針に基づく中で、学校は、いじめ対策委員会という組織をしっかり今つくっております。
まずは、実態を把握すると。そのために、この対策委員会のほうで、いじめのしっかりとした聞き取りをしていくと。そしてまた、学校のサポートチームという組織も一緒になって、生活指導部がしっかりと子供に対して聞き取りをする中で、保護者とも連携をとる。また、スクールカウンセラー、教育相談員も子供の状況を把握する中で、問題を解決をしていくということで対応しております。
以上でございます。
○佐藤委員
ありがとうございます。例えばなんですけれども、アメリカはいじめが大変深刻な国の1つだそうです。既に学校の中で行われるいじめというのは、教室ではなく、インターネット上のいじめにシフトしているということでありまして、これはかなり深刻なんだそうなんです。
いろいろ対策を講じてみたものの、なかなか機能しないということで、アメリカでは、私もそんなに詳しくないんですけど、画面を、スクリーンショットを保存をする。それをすぐに通報するということによって、複数の教育の関係者がそれぞれの立場から解決に動くことができるというようなシステム、アプリを開発して、その対策に役立てているということで、これも1つの方法だと思います。
また、フィンランドでは、いじめの存続というものは、傍観者の反応で決まる。つまり、当事者同士ではなくて、そこを取り巻いている周りの人たちの対応で変わるんだということを主眼にして、啓発活動を子供たちにしているということなんですね。
実際にそのいじめというのは、加害者、被害者はもとより、最近の研究では傍観者にも、その当事者同士に何かがあったときに、自分は何もしてあげられなかったという心の傷が残るということがだんだんわかってきています。
ですから、その傍観者に対してもいじめは決して放置をしてはいけない。見て見ぬふりはしてはいけない。そういった教育、そういった啓発といったものをぜひ積極的に取り入れていただきたいとお願いしたいのですが、この点、御答弁いただけますでしょうか。
○佐藤指導室長
今、アプリあるいはネット上のいじめ、あるいはトラブルということでございます。実際に本区の最近の傾向としましても、LINEの中でそういう悪口を言ったとか、言わないとか、そういうことは発生している実態もごく少しですけどふえてきております。
そういう中で、今、東京都のほうで非公式サイトの監視ということで、ネット上に流れている誹謗中傷のものについては監視のシステムがありまして、そういうことが載った場合につきましては、区のほうに連絡が来て、学校のほうにまた連絡して、問題解決を図るといった形で取り組んでおります。
また、未然防止のために各学校が毎年1回以上、ネットトラブルも含めた形でセーフティー教室を実施しております。その中で、特に、傍観者の件がございましたけれども、子供たちが主体的に、いじめはお互いの中でいけないものだということを醸成していくということで取り組んでおります。特に中学校では、毎年なんですけれども、生徒会が中心になっていじめ防止サミットというものを生徒会が中心になって実施して、いじめはお互い、生徒同士ではいけないものだという取り組みを展開しているところでございます。
以上でございます。
○佐藤委員
御答弁ありがとうございます。決して隠したり、内密に解決をしようとしたりということではなく、やはり傍観者も含めて、みんなで考えていくということが、1つのいじめに対する認識を、より多くの子供たちが持つ、そして大人たちも持つきっかけになると思いますので、この点、ぜひいろいろな方法を工夫して、ともに考えていければと思います。
いじめではないんですけれども、まだ、記憶に新しいかと思います。大阪寝屋川の中学校男女殺害事件に見られますように、あくまでも責められるべきは容疑者なんですけれども、一連の報道を見ていて、なぜ大人たちが救ってあげなかったのか。なぜ、御両親はあの夜遅い時間に外出を許したのだろうかと。容疑者を責めるべきものだと私も思いますが、なぜか批判の矛先がそういった大人のほうに若干行ってしまったなという報道を目にして、ちょっと驚きました。
こういった若者に起きる凄惨な事故にしろ、本当に今、核家族化して、なかなか、皆さん、孤独に過ごしておられる方が多い中で、やはり傍観者の対応というものを区として、行政として取り組んでいただきたいなというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
少し話題を変えさせていただきまして、平成27年3月、文部科学省の一部改正学習指導要領道徳科を参照いたしました。そこに記述しておりますのが、伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度として、我が国や郷土の伝統と文化を大切にし、先人の努力を知り、国や郷土を愛する心をもつこととの記載がございました。
この一部改正を受け、区における、これからの道徳教育の取り組みや方向性をお聞かせいただければと思います。
○佐藤指導室長
我が国の伝統、また郷土を愛する心というのは、教育基本法にもしっかり示されているところで、非常に教育の重要なところだと認識しております。そういう中で、今回、伝統、文化あるいは郷土を愛する心ということがある中で、本区におきましては、地域理解教室という形で、これまでもずっと地域とのかかわり、あるいは地域の文化、伝統から学ぶ教室を展開しております。そういう中で、道徳教育、道徳の授業と連携しながら、一層深めていきたいと考えております。
以上でございます。
○佐藤委員
本区の教育目標に、子供たちが希望に満ち、自らの未来を切り拓いていけるように、思いやりの心、健康な体、強い意志を持つ人の育成に向けた教育を推進しますとございます。
すくすくと心豊かに育つためには、やはり周囲に対する感謝ですとか、御両親に対する感謝、生まれ育った土地に対する感謝、そういったものがやはり大切だし、子供たちのアイデンティティー、芯の部分を育てる意味でも大変私は重要だと思っております。今後、道徳教育で地域に根差したそういった教育をぜひ前向きに、もっとさらに検討していただければと思っております。
続きまして、子供たちを取り巻く教育環境についての御質問なんですけれども、今、いろいろな区内の小学校において、増改築の工事が盛んに行われている中で、子供たちも運動会の季節を過ごしていたりですとか、校庭が使えない、給食をつくる部屋が今、工事中だということで、ふだんの子供たちの生活とは違う生活をしています。
それはそれなりにすごく楽しそうなんですけれども、ただ1つ気にかかっておりますのが、お弁当についてなんですね。給食室が使えないためにお弁当が提供されるということが現状行われているかと思います。最初は子供たちもお弁当ということで、マイ箸を持ってすごく元気に登校していったんですが、何かおいしくなかったというような声が割と多くて、私も別に味わったわけではないので、それに関しては何もコメントができないんですけれども、ただ、この10月の段階だったと思うんですが、提供されているお弁当にかえて自前でお弁当を持参するということが許されたということで、非常に多くの子供がお弁当をお母さんにつくってもらって、保護者につくってもらって自分で持参すると。
かなり多くの子供たちがそこに切りかえたというようなお話を聞いておりまして、私は朝、ちょっと忙しくしておりますので、お弁当のまま子供を送り出しているんですけれども、その点、どうでしょう。区として、そのような状況についての把握をしておられますでしょうか。もし何かわかりましたらぜひ御教示いただければと思います。
○伊藤学務課長
給食室の工事に伴いまして、給食が停止しております久松小学校と月島第二小学校でお弁当給食を行っている件でございます。委員のほうから今、御指摘がございましたように、御家庭からお弁当を御持参いただくという対応が、今、一部で生じているというお話がございましたが、この給食調理室が耐震工事になる際に、どのように進めていくかというときに、ほかの区教育委員会の対応なども調べながらやってきたんですが、実は、その大半がまずは御家庭から弁当を持ってきてくださいという対応でございました。
私どもも、それはそれで大切なことだというふうに考えつつも、現在の家庭環境あるいは毎日の生活から見て、それで十分に御期待に応えられるかということを考えたときに、学校給食としての栄養価あるいは学校給食として実践しなければいけないことを担保しつつ、お弁当を提供するというのが一番ベストだろうというふうに考えました。
その上で、2学期より始める前から、保護者の皆様方には、お弁当給食を始めるということとあわせて、一番最初の段階から保護者の皆様に選択をお願いをしてございます。ですので、概数ですが、当初の段階でも30人ぐらいの方が少なくとも御家庭からお弁当を持参するというお申し出があったというふうに聞いております。
次でございますが、実際に9月に始まりまして、私も実際に現場に行って、子供たちが食べている様子を見たり、自分でも実際に弁当を食べてみました。毎日のことということになりますと、最初は目新しいんですが、やはりお弁当という1つの箱の中に限られた副菜と主菜という形を組み合わせるので、そのバラエティーといいますか、そういう点では、やはり日ごろの給食にまさるというのは難しいかなというところがございますし、繰り返しの中で飽きがきているというようなこともあるかもしれません。
それから、味の評価については、必ずしも芳しくない評価もいただいている一方で、それはそれでお弁当としておいしく、楽しくというふうなお声も聞いております。私どもとしては、厳しい御指摘というのは謙虚に受けとめて、実際に提供する業者に、必要なことは指導し、また、改善できることは要望して、まだ2学期もございますので、少しでも御満足いただけるように努めたいと思います。
以上でございます。
○佐藤委員
ありがとうございます。これは、誰も保護者は味わったことがないので、まずいんじゃないかしらという、そういう憶測だけで会話がどんどん進んでいくというところが1つ特徴としてありまして、思い切って保護者の試食会とかやってみてはどうかななんて思っているんですけれども、その点、もし、でも、もうあと残り少ないですよね。その辺のことを少し御検討いただけるといいかなというふうには思っております。
では、質問を変えます。放課後の子供たちの過ごし方についての一環として、放課後こども安全安心メールについての御質問なんですけれども、うちの子供もそうなんですけれども、小学校5年生ぐらいになると、もう一人でいろいろなところに出かけまして、親は親で割と気をもんでいることが多いんですね。不審者情報とかはすごく細かくチェックをして、本当に役に立つ、ああ、こんなところでこんなことがあったのねということがすぐにわかる、大変ありがたい試みだと思います。
あそこに出てくる不審者情報というのが、大体身長160センチから170センチ、黒っぽい服を着て、30歳から40歳と、何かいつもそんな感じなんですね。これは同一人物なのだろうかといつも思うんですけれども、もちろん容疑者扱いできませんから、その事細かな描写というのは無理なんだろうとは思うわけなんですが、もう少し明確に、何か子供の記憶を導くような工夫というのができないのか。これは保護者としての意見でございますが、一応御答弁いただけるとうれしいです。
○佐藤指導室長
こども安全安心メールの情報についてでございます。委員御指摘のとおり、やはり細かい情報が大事かとは思いますけれども、その情報を発信している中には、警察からの情報がよく入りまして、そこが大ざっぱにざっくりという形の情報になっております。
学校の保護者や子供からの情報であって、指導室から発信するものについては、できる限りその状態がわかるような形で、危機を意識させる形の情報を出しております。また、そういうことがあったことは参考にして、学校に連絡をさせていただきたいと思っております。
以上です。
○佐藤委員
ありがとうございました。時間が参りましたので、私の午前中の質問は終わります。ありがとうございます。
○礒野委員
ただいま第7款「教育費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後1時に委員会を再開されるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
午後1時に委員会を再開いたしますので、御参集を願います。
暫時休憩いたします。なお、代表者会を開きますので、各会派代表者の方は直ちに10階会議室へお集まりください。よろしくお願いいたします。
(午前11時59分 休憩)
(午後1時9分 再開)
○木村委員長
休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
この際、決算特別委員会を代表し、委員長として理事者の皆様に申し上げます。
一日から決算特別委員会を開会しているところですが、この間の理事者の答弁について、質問の意図を理解していないものや、誠実性を欠く不適切な答弁が何度か見受けられました。改めて申し上げるまでもなく、本委員会は、昨年度の中央区行政を審査する大変重要な委員会です。理事者の皆様には、このことを再度御認識いただき、的を射た誠実かつ的確な御答弁をお願いするとともに、委員各位並びに理事者の皆様には、緊張感のある委員会運営に御協力をお願い申し上げます。
第7款「教育費」について、質問者の発言を願います。
○佐藤委員
再びよろしくお願いいたします。不審者情報の件で終わってしまいました不審者の件、もう少し何かしら不審者の情報に関する特徴等々、もう1回勘案いただいて改善をいただければと思います。
次に、PTAについての質問でございます。子供たちのために活動してくださる有志の皆さんということで、もう本当に保護者として感謝しかありません。子供たちがふえてくる中において、当然子供たちもふえるんですが、お母さんたちもお父さんたちもふえてくるということが言えると思うんですね。
私はやはり地域のコミュニティ、子供たちを地域で支える、そういった教育文化をつくるためにも、できるだけ多くのお父さん、お母さんに学校に触れていただきたいですし、また、学校のことに関心を持っていただきたい。
当然PTAを担うお母さん、お父さんたち、毎回毎回同じチームでやることによって、引き継ぎ事項を省略化できる、あるいは安定感があるといった、もちろん利点もあるんですけれども、その分、長い間やっていることによって硬直化してくる、なかなか新しいお母さんたちが入りづらい。
もちろんお父さんたち、お母さんたちの中にはやりたくないという方もいるんですが、そこもやはり一緒になって支えていくというところを、これはPTAの問題ですから、なかなか行政が入っていくということはできないと思うのですが、その辺、何と言いますか、促していくというか、ぜひなるべく多くの方にやっていただけるよう後押ししていただけると、大変ありがたいというふうに思います。
そして、最後の質問になります。一番実はお伝えをしたかったことになりますが、冒頭、学力の向上についての御質問をさせていただきました。小学校時代の学力というのは、本当に大事だと思いますし、ここが基礎になって、そこから積み重ねていくというところを、私自身も今になって感じているところでございます。
たまになんですけれども、勉強なんて世の中の役に立たないというようなことをおっしゃる方がおられるんですね。それをお聞きすると本当に残念に思いますし、いや、そうではないんだというところで、リアルに、実社会に出たときに、これだけ勉強が役に立つ。これだけ日々の事務作業にしても、主婦でもいいんですけれども、勉強が役に立つんだということを、やはり小さいときから教えていきたいと思うんです。
現状、本区の取り組みにおいては、地域の人材を活用した教育と地域交流の推進というものをやっておられるかと思います。これは、地域に即したさまざまな技能をお持ちの方々が、先生として子供たちに教育を施してくださるという大変ありがたい試みなんですが、ここをもっと拡充をして、実際、リアルな世界で小学校の勉強というのはこんなふうに役立つんだということを教えてくださる方を、ここに入れ込んでいきたいなというふうに思うんです。
よくよく突き詰めて考えると、それは毎日出社して頑張って働いてくれているお父さんであったり、お母さんであったり、あるいは元働き手であったおじいちゃんであったり、おばあちゃんであったり、これだけ小学校の勉強というのは大事なんだということを、いろいろな立場から多様性を持って、説得力のある形で子供に授業ができるんじゃないかなと思います。
こういった取り組み、私、初めて御提案申し上げるような形になるんですけれども、区としてこういった施策というか、試みの可能性等々ございましたら御答弁いただければと思います。
○佐藤指導室長
地域の人材をさらに活用するということでございます。委員御指摘のとおり、非常に中央区においてはさまざまな力のあるといいますか、教育力のある方々がいらっしゃいます。
先ほど申し上げたとおり、地域理解教室はどの学校でも推進しているところでございますけれども、既に地域のいろいろな方々を活用するために地域の教育人材バンクというものに登録させていただいておりまして、それも4年たちまして、その人材バンクも各学校で活用されて、さらに地域理解教室あるいは特色ある教育活動が地域の人材によってなされているということでございますので、今、委員御指摘のとおりでございますけれども、さらに学校のほうにその発信力を出しながら、さまざまな地域の人材を活用した学習をしていくと。
また、ノーベル賞ではないんですけれども、社会と結びついた授業あるいは実感が持てる授業、そういう授業を展開していくように教員の中での研修も含めて推進してまいるところでございます。
以上です。
○佐藤委員
ありがとうございます。学力に関しては子供の貧困ということよりも、本区の場合はやはり教育の文化のあり方、地域や家族の絆といった、そういった教育文化の問題がやはり大きいと思います。それらのことをいろいろ考えてまいりたいと思います。私からの質問、終わります。ありがとうございました。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○堀田委員
では、教育費についてお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。
まず、私からは小学校における教育について、幾つかの観点からお尋ねしてまいりたいと思います。今週に入りまして、ノーベル生理学・医学賞、また、ノーベル物理学賞受賞の報道が相次ぎまして、日本国じゅう、老若男女を問わず、誰もが喜びに沸き返っている状況でございます。特に、子供たちにとりましては、夢が膨らむ、本当にそのような話題だなと感じております。
そういう意味で、現在、本区が取り組んでおります理数教育、また、国際教育というのは、将来を担う子供たちにとりまして最高の教育環境を提供しようというものであり、まさに教育の中央区の面目躍如というべきものと思い期待しているところでございます。
この理数教育、国際教育についての取り組みにつきましては、報告書をいただいてございますけれども、これらの教育によって目指すところ、また現在パイロット校で行っている取り組みの今後の展望、展開などを改めてお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
まず、パイロット校を中心とした国際教育、理数教育についてでございます。まず、理数教育でございますが、この目指すところといたしましては、自然体験や科学実験などの体験学習を通して、理数への興味や探究心を高める。思考力、課題解決能力の表現力等を育成するというところを目指しております。
国際教育でありますが、英語教育を中心とした国際理解教育というところを中心に据えて取り組んでいるところでございます。ただし、学習指導要領の中身はもちろんのこと、それを越えた内容にも取り組んでいこうということでございますので、常盤小学校、城東小学校をパイロット校にして、現在、先進的な取り組みを進めているところでございます。
この取り組みにつきましては、平成27年度、本年度から試行を始め、来年度新しいカリキュラムでスタートをさせるというような計画になっております。また、ほかの学校へというようなことでございますが、これはパイロット校の取り組みの一部を広げていくということで、広げ方につきましては、この後、検討してまいりますけれども、実験教室を充実させたり、英語の時間をふやしたりというところ、また、教師の力をつけるための研修に役立てたりというようなところを考えております。
以上です。
○堀田委員
ありがとうございます。本当に楽しみにもしておりまして、期待しておりますのでよろしくお願いいたします。
この構想が発表されまして、この実施校、城東小学校、常盤小学校への本年27年度の入学希望者が、ともに例年より大幅にふえたと伺っております。この状況といいますか、抽せん等も行われたと伺っておりますが、そのあたりを教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○伊藤学務課長
特認校、ただいま答弁申し上げました理数教育や国際教育のパイロット校でございます城東小や常盤小学校に、委員御指摘のとおり、平成27年度入学に向けては多数の方に御応募いただいてございます。城東小学校で申し上げますと、お申し込みの際には52人、抽せんをいたしまして23人の当選という形でございました。その後、辞退者が出て繰り上げも行ってございます。常盤小学校のほうは60人のお申し込みをいただきまして、同じく23人の当選、その後の辞退者が出て繰り上げで入学された方も若干名いらっしゃいます。
仕組みといたしましては、城東小学校、常盤小学校に御入学になれなかった方について、再度特認校のほうであきがあった場合にはお申し込みいただけるというところでフォローはしているところでございます。
以上でございます。
○堀田委員
ありがとうございます。多くの方が抽せんで外れてしまわれたのだなと改めて確認させていただきました。特認校における抽せん自体は、その他のところでも以前からも行われて実施されていたとも思いますけれども、特にこの2校につきましては、非常に教育プログラムが特別であるがゆえに、他の特認校での抽せんで外れる場合と比べて、非常に落胆が大きくて、また、仕方ないとはいえ不満等のお声も出てくるのかなというふうに思っているところでございます。
そこでお伺いしたいのですけれども、今後、来年度以降ですね、入学定員の枠をふやすということは可能なのかどうか。今回、この決算特別委員会でいただいている資料によりますと、教室は、例えば常盤小学校におきましては特別教室が10あるということで、いわゆる転用等もしていけばクラス数をふやすこともできるのかなとも考えますが、その点はいかがでしょうか。お願いいたします。
○伊藤学務課長
多数の御期待がある中で、御入学がかなわなかった方がいらっしゃるということでの委員の御指摘でございます。私どもで今後、特認校全体としてどうしていくか。特認校の意義そのものが、保護者の方の学校選択の道を広げる一助になるという一方で、小規模校がより小規模化しないように、あるいは月島地区を中心に児童数が大幅にふえているところに対する校舎、教室の狭隘化を緩和するということを踏まえて、ここまで進めてございますので、そういった考え方を踏まえて今後は進めていかなくてはならないと思います。
さらに、では早速近々来年はというようなところでございます。物理的に特別教室を含めて教室をどう転用していくかという部分もございますが、例えば児童に給食を提供する給食設備などについても、それが担保できなくてはなりませんので、現実的には、今、直ちに来年度から大幅に学級数増ということは困難な状況でございます。
以上でございます。
○堀田委員
今、給食設備が追いつかないといいますか、そういうことも御答弁いただいたんですけれども、それはいわゆる広さとして担保できないということでの捉え方でよろしいんでしょうか。例えば今後、児童数はふえていくのかなと思っておりますけれども、どのように児童数が推移していくと思っておられるか。教育委員会としての御見解をお知らせください。
○伊藤学務課長
まず、最初のお尋ねのほうの給食設備の広さであるかどうかということでございますが、実際には限られた時間の中で給食を確実に提供するためには、調理備品、施設が整備されていなくてはいけません。その中で必要な食数を供給できる資器材が必要でございますので、そういう点でも現実には直ちに対応はとれないということでございます。
それから、今後の推移ということでございます。御案内のとおり、平成24年度に教育環境の設備、環境整備に関する調査を行いまして、現在、それを踏まえての特認校も含めて教室の確保に努めて増改築を行ってございます。
その一方で、ここ近年の出生数が大幅にふえているということを踏まえますと、改めて今後の教室の確保、施設整備の確保については、もう一度見直していくということが求められているというふうに思いますので、その一環で特認校のほうも考えていく必要があるというふうに思っております。
以上でございます。
○堀田委員
ありがとうございます。教室数の不足等につきましては、特認校といいますか、区全体、どこか特定の学校だけではなく、区内の全ての小学校において懸念というか、しっかりと対策をとっていくべきことかと思っております。給食のスペース、資器材等をどうしていくのかというあたりは、ちょっと後ほどまた触れさせていただきたいと思います。
次に、いわゆる学校給食ということですけれども、現在、各小学校で調理し、提供するという体制をとってくださっております。これはできたてのお料理を食べることができ、とても丁寧な体制であると認識してございます。
以前、私はアレルギー対応ということで質問させていただきました。区としては、もう既に以前から、アレルギーを持つお子さんに対して除去食という形での対応を、全ての小学校でとってくださっていましたけれども、そのとき、私から、代替食、除去するだけではなくて、それにかわる食材を加えていただきたいということでの要望をさせていただきまして、区としても対応してくださり、今、順次進めてくださっていると認識しておりまして、大変感謝しております。
そのときのやりとりといいますか、御答弁で、入札時期の関係で代替食への切りかえというのは、一斉に実施することはできないけれども、入札が数年にわたりいろいろな学校で行われますので、数年かけて全区内でのその切りかえを進めていくというふうに御答弁いただいているのですが、質問させていただいてから約3年ほどたちまして、現状、どのような状況になっているかというのを教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○伊藤学務課長
食物アレルギーを持つ児童・生徒に対する代替食の対応の件でございます。ただいま委員が御指摘をいただいている入札を経ながら順次改善していくという趣旨でございますが、現在、まず実態として申し上げますと、中学校のほうは除去食のほかに代替食の対応を人数には差がございますが、4つの中学で全て行ってございます。一方、小学校のほうは除去食の対応をしてございますが、代替食の対応までは及んでございません。
直接には一番の要因になりますのは、中学校は既に各学校ごとに栄養士が献立を立て、それに応じて除去食、代替食を含めて毎日の給食を提供してございます。いわゆる独自給食を行ってございます。小学校のほうは、今は献立、それから食材の調達を教育委員会のほうで一括して行い、同じ献立内容について各学校で調理し、提供するという仕組みをとってございます。
これについては、今、おおむね毎年2校ぐらいずつ、給食調理をいわゆる直営から業務委託し、委託調理に変えております。それにあわせまして、栄養士を配置するという仕組みをとってございます。これが完成いたしますと、各学校の調理スタッフは委託で、そして献立やただいま申し上げました除去食、代替食についての対応は、そこに配置した栄養士がやっていくという仕組みが完成いたしますので、その段階で展開していきたいという考えでございます。
現在、直営でそういった環境が整っていない学校が5校残ってございますので、これらを進めていく中で、代替食へと展開をしていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○堀田委員
了解いたしました。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
この代替食ということですけれども、私のちょっと存じている調理師の方から、このアレルギー食材を完全に取り除くためには、きっちりと隔離したスペースでの調理が必要ですというふうに伺いました。自治体によりましては、給食センターをつくって、そこに代替食対応のスペースを設けている。そこで、きっちりと調理しているということも伺ってございます。
現在の本区のように、各校で調理するということは、できたてのお料理を提供できるということで最高の体制だと私自身認識しておりまして、できればそのままの体制で今後も続けていければいいと思うのですが、区内全域の各校で今後も児童数が増加していくということ。また、それプラス教室の不足とか、また資器材が追いつかなかったりとか、そういう状況などを考えますと、そういう状況に対応していくために、一時的であったとしても、給食センターなどの大型施設で大量に調理し、それを各校へ配送するということも1つの案なのかなというふうに考えてございますが、そのことにつきまして、どのようなお考えでしょうか。
○伊藤学務課長
当面の措置として一括しての調理というような、今、いわゆるセンター方式というようなお尋ねであろうというふうに思います。食物アレルギーを持つ児童・生徒の対応は非常に重要でございますが、全体としての多くの児童・生徒に間違いなく給食を届けるということを踏まえて展開する必要があるというふうに認識しております。
その上で、先ほど御答弁申し上げましたように、学校給食のあり方としては、食育の推進という観点も含め、これからは各学校の実情や児童・生徒の状況、それから、季節や行事に合わせての給食の提供というようなことが、現在は全国レベルで求められており、現に教育委員会としてもそのように認識して進めてございます。
そのようなことを踏まえますと、まずは各学校が独自に取り組める環境整備というのが最優先ではないかなというふうに考えてございます。
以上でございます。
○堀田委員
了解しました。給食センター方式につきましては、ちょっと御提案ということで、今、御答弁いただいたように、各学校でしっかり体制を整えてということも当然十分承知して了解はしているんですけれども、一応御提案だけさせていただければと思います。
小学校の校舎の増改築等もございまして、施設整備費が増大していく中で、そのような建物を建てること自体、その経費の面でも非常に難しいというか、すぐにそれが浮かんでくるかと思います。
その中で、例えば選手村に選手用の食堂、レストランが設けられることが予定されているかと思います。東京都になるべく早く建てていただいて、区がお借りするような形で、そこで子供たちのための給食をつくり、そして、子供たち、児童が多い間はそれで対応させていただき、行く行くまた10年、20年たったときには、児童数が減っていくのではないかと思いますので、そうなったときには都に返上してというような、そのような使い方ができないのかなということも考えたのですが、教育委員会としての御感想といいますか、お聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○伊藤学務課長
選手村が開設されて、そこで当然供食の体制があるわけでございますので、そこの希少な資源を有効に活用して何ができるかということは、これから、たくさんの児童の学習環境を整える立場の教育委員会としては、1つ要素としていろいろなことを考えていけるのではないかというふうに受けとめてございます。これからいろいろなことが具体化していく中で、いろいろと私どもも考えていきたいというふうに思います。
以上でございます。
○堀田委員
幅広くいろいろな視点から御検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
次の質問に参ります。小中一貫教育ということにつきましてです。この国際教育、理数教育の取り組みの中でも、平成29年度から中学校との連携強化を目指して内容の検討をしていくと、その予定であるというふうに報告書にも書いていただいてございます。
今、現状として、本区としてはその小中一貫教育について、どのようなお考えといいますか、思いでいらっしゃるのかをお聞かせいただければと思います。
○佐藤指導室長
小中一貫教育の今後の方向性ということでございます。まず、月島地区、晴海地区のほうで小中一貫の教科の研究をこれまでもしてまいりまして、その連携の必要性ということを大きく感じております。
ただ、その一貫教育そのものにつきましては、本区が目指している地域ごとの特色ある学校づくりということと、また、中学校の自由選択制、あるいは私立中学校への進学等いろいろな観点を総合的に考えながら、今、中1ギャップについて焦点を当てながら、連携教育をしていこうということの取り組みをしているところでございます。
また、それに関して、平成29年度から小学校での理数教育や国際教育を中学校にまたつなげていくということも今後は検討していきたいと考えております。
以上でございます。
○堀田委員
了解いたしました。例えば私が生まれ育った京都市におきましては、中高の一貫教育ということで、私が卒業して大分たってからの話ではございますけれども、取り組みを始めておりました。その結果、高校のほうは、それまででしたら、あまり何の変哲もないというか、特徴のない商業高校だったんですけれども、一貫校としての位置づけになったときに非常に人気が高まりまして、レベルも非常に上がって、市内の中でも一躍進学校になったというのが、もう在籍している知り合いがいないにもかかわらず、市民にも情報が伝わってくるというような、それほど反響というか効果のある、そのような施策であったなというふうな印象を自分としても持っております。
そういう中で、本区におきましても、晴海総合高校との中高一貫というのも一時期話題とか検討に上ったとも伺っておりますが、その点、先ほども中1ギャップということもおっしゃっていましたが、そうなると、中高となるとまた違うのかもしれませんが、一応その中高一貫ということで、その可能性についてはどういうふうにお考えなのか教えていただければと思います。
○佐藤指導室長
本区における中高一貫教育ということでございます。高校につきましては、私立あるいは都立学校ということでございますので、本区にあります都立の晴海総合高校、ここにつきましては、晴海中学校が平成16年度から連携を続けているところでございます。例えば部活動の合同練習あるいは文化祭での合同発表とか、双方が行き来して交流を続けていると。あるいは高校に行って授業を受ける場合もあるということで年度年度によって多少内容に違いがあるのでございますけれども、そういう中で晴海総合高校と連携をしている。それらの形をまた残りの中学校3校にも広げることができるかどうかを、今後検討していく必要があるかと考えております。
また、もう一つ区内にあります開智日本橋学園中高につきましても、かつてはですが、東京駅伝という形で一緒にチームを組んでやっておりまして、今後、私立の開智日本橋学園高校が、一貫校として、中学校とどう連携していくかも検討して考えていきたいと考えております。
以上でございます。
○堀田委員
お伺いしておりますと、いわゆる一貫というよりは連携ということで、そのような角度でお取り組みなのだなということを理解させていただきました。一貫校となると、友人関係もそのままで続いていきましたり、落ち着いて人間関係をつくることができたり、勉強に専念というか、しっかりと取り組むことができる環境にもなっていくかなと思いますので、まずは連携というところかとは思うのですけれども、そこから一貫させていくというようなソフト面といいますか、の御検討も今後もさらに重ねていただければと要望させていただきます。
最後に防犯カメラのことにつきましてお尋ねいたします。通学路の防犯カメラということで、今年度から4年かけて実施される事業で、こちら、東京都の補助金を使っての事業と認識しております。この東京都の補助金、補助額には上限がございます。済みません、予算のほうで申しわけありませんが、平成27年度の予算として480万円計上されているわけですが、こちらのうち補助金というのは幾らぐらいになるのかを教えていただければと思います。
○伊藤学務課長
防犯カメラにおきます東京都の補助事業でございますが、これはカメラ本体並びに設置にかかる諸費用について、2分の1の補助率をもって給付がされるというものでございます。東京都のほうは、1つの学校に対する通学路として5台の設置という想定でこの事業を行ってございますので、中央区のほうではただいま御紹介いただきましたように、4カ年かけてということでございますので、まずは初年度として4校実施してございます。4校につき5台を想定して予算化をいたしましたので、20カ所に対して2分の1の補助率として480万円ということでございます。
以上でございます。
○堀田委員
今回の平成27年度の区政世論調査におきましては、防犯対策ということで区に特に力を入れてほしい施策として、第1位が地域の防犯カメラの設置。2点目に通学路や公園などの安全対策。3点目に学校や児童館などの子供の安全対策と続いておりまして、特にこの今回の通学路における防犯カメラなどは、区民の皆様にとっても本当に必要で力を入れてほしいという施策であるなというふうに感じております。
また、実際お声もたくさん頂戴しておりまして、今回4校のうち3校が日本橋地域ということで、その地域の方は当然大変喜んでおられるんですが、実はそれ以外の地域の方々からも今後、4年かけて設置するんですよと御説明すると、もっと早くつかないかなという御意見もいただいておりまして、この補助金制度を活用して、さらに例えば計画を前倒しにすることができるのかどうかの可能性について教えていただければと思います。
○伊藤学務課長
4カ年の計画についてでございますが、まず、最初に先ほどの答弁についておわび申し上げます。私が480万円の経費の補助というふうに申し上げましたが、経費2分の1の上限が95万円で、ただいま申し上げましたように4校について用意いたしますので、380万円の補助金を得るということでございます。
それから、今後の計画について、計画のスピードアップといいますか前倒しということでございます。私ども、この通学路の防犯カメラの事業の必要性なり、あるいは地域の御要望に応えるためにスピード感を持って対応していくということの必要性について、十分認識をしてございます。
その一方で、この防犯カメラを設置するに当たって、現在まで取り組んできた経過といたしまして、地域の方々あるいはPTAがどのように認識されて、御要望を持っていらっしゃるか。あるいは学校を管理する校長としてはどういう認識かというようなことを広く意見をとる。
それから、犯罪の抑止の効果を持たせるための事業でございますので、少しでも効果のあるように、あるいは優先事業ということで、平成27年度も4校を設定しました。とりわけ区内でも、残念ながら不審者の情報というのは多数寄せられてございますが、それも一定程度その地域による偏在といいますか、発生の状況の違いもあります。そういうことを踏まえて行ってございました。
そういう上で、この後、設置するに当たって、実際の設置箇所の設定、それを効果あるものにするためには、業者のプロの目で見て効果のあるところを選んでいくとか、あるいはそこに実際に設置することが物理的、技術的に可能かというようなことの検証とか、さまざまなプロセスを経ていく必要がございまして、一定程度の時間というのは必要になるというふうに考えられます。
また、地域の方のプライバシーの侵害に十分配慮しなくてはいけないということで、十分な周知というようなことにも心がけなくてはいけないというふうに考えますので、スピード感を持ってやる一方で、十分に地域で御納得いただけるように進めるということも必要でございますので、まずは今年度の設置を進めさせていただいた上で、その後の課題なども含め、今後どのように進めていけるかということ、あるいはこの事業の効果ある進め方を引き続き検討して、地域の皆様の期待に応えられるように進めていきたいというふうに思います。
以上でございます。
○堀田委員
ありがとうございます。今後もしっかりと御対策いただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○奥村委員
では、教育費についてお聞きします。
初めに、城東小学校建てかえの問題についてなんですけれども、9月9日に第9回教育委員会が開かれました。この中で、城東小学校の敷地を種地にして、学校を超高層オフィスビルの中につくるという再開発計画についての報告もありましたが、教育委員の方から、どんな質問や意見が出ていたか。そして、その意見、質問に対しての区の答弁を確認させていただきたいと思います。
○斎藤副参事(教育制度・特命担当)
教育委員会での質疑の中で、2名の委員から質問をいただきました。1名は都市計画審議会等々の話ではなくて、新聞報道が先に出たことについて、どのような認識かというようなところでございました。それにつきましては、実際に都市計画決定を受ける前の状況でしたので、その辺を御説明して、教育委員の皆さんに先にお知らせすることができなかったということで、それはおわびを申し上げたところでございます。
それともう1点は、その新聞報道について、情報統制がどういうふうになっているんだというようなお問い合わせをいただきました。その際には、教育委員会としての情報統制というのは、実際にはないわけでございまして、出どころとしてはその再開発事業組合のほうからプレスなり報道があったということで、その旨をお伝えしたわけでございます。
以上でございます。
○奥村委員
私もこの教育委員会を傍聴していまして、議事録がこれから出ると思うので確認していただきたいんですけれども、そのある委員の方は、私の記憶ですと、新聞報道で初めて知ってびっくりしたような保護者の方もいるのではないかというような心配ですとか、保護者や学校関係者に対してはこの計画について、どう説明していくのかとか、どう情報を出していくか考えるべきではないかというような意見が出されていて、それに対しての区の答弁は、こうした報道になるということを承知していなかったということだとか、この計画は平成21年に策定された計画で、そのときから方向性は示されていたもので、この10月の東京都の都市計画決定後、ビルの基本設計に入るけれども、現在、教育委員会はノータッチだということや、あと計画は年次計画でずれることもあるので、保護者などに対しては早くから余計な心配を与えないように、再開発自体については伝えているけれども、詳細な説明についてはまだしていない。これから現時点での状況を説明していくことを考えるというような旨の答弁だったというふうに記憶しているんですけれども、この教育委員の方が言わんとしていたことは、保護者に対して計画の詳細がよく伝わっていない中で、報道が先に出て混乱などが起きないか、十分に配慮して、丁寧な説明をという、そういう趣旨だったと理解しているんですけれども。
第三回区議会定例会で、我が党の志村議員がこの問題について質問して、教育委員会のかかわりの経緯ですとか、保護者やPTAへの説明はいつから何回行い、どのような意見が出されているかという旨の質問をしたんですけれども、その質問に対しての区の答弁は、まず、平成18年3月の教育委員会において、城東小学校が再開発事業区域の対象だということを報告した。
そして、平成21年5月の教育委員会において、小学校改築計画策定調査報告書を説明して、平成24年6月に再開発準備組合設立以降は、その検討状況を報告しているというもので、そして、保護者やPTAに対しては、平成25年2月に、学校評議員やPTA関係者、近隣町会長などを対象として、再開発事業の中で校舎整備を行う方針について説明をして、保護者にも同様の説明を終えたところ、今後はさらに、具体的な説明をしていると。
ちょっと長いんですけれども、こういう御答弁だったんです。その教育委員会での答弁と志村議員の質問に対する答弁で、ややニュアンスに違いがあるように私は感じたんですけれども、どちらの答弁も保護者に対しての詳細な説明はこれからということだと思うので、それを考えると、教育委員の方がおっしゃったとおり、保護者への詳細な説明より先に報道が出てしまったということになると思うんですけれども、そういう理解でよろしいのか。確認をさせていただきたいと思います。
○斎藤副参事(教育制度・特命担当)
委員御紹介のとおりでございますが、新聞報道でかなり出たのが9月3日の国家戦略会議の内容ということで、その時点ではまだ都市計画決定がされていなかったものでございます。それで、週が明けて、ちょうど城東小学校の保護者会が開かれたというところがございまして、校長がその情報も、当然報道も知っておりますので、保護者会の中で各学級を回って、今、こういう報道が入っているんですが、実際のところは都市計画決定後に詳細な内容が決められていくと。そういうことを保護者にお伝えをしたというような内容でございます。
またその後に教育委員会が開かれておりますので、そこでその旨、教育委員の先生には報道が先走ってしまったことについてはおわびを申し上げますが、実際のところは、都市計画決定がされてから基本設計等々に入っていきますので、それについては今後、詳細に御報告申し上げると。そういうような趣旨で御答弁をさせていただいたところでございます。
○奥村委員
都市計画決定がされていないという中で、詳細な説明を保護者に対してどこまでできるのかという点はあるとは思うんですけれども、やはり今の御答弁を聞いていても、保護者会でそういう詳細な説明をする前に報道が先に出てきてしまったことに対して、おわびもしたということで、やはり教育委員の方が指摘したように、保護者の方が後回しになってしまった感はどうしても私は否めないと思うんですが、その点についての御認識はいかがでしょうか。
○坂田教育委員会次長
奥村委員、今お話しいただいたとおりでございます。ただ、教育委員会といたしましては、さきの中央小、明石小、明正小3校の改築のときと同じように、幅広く意見を聞くために改築準備協議会で十分な協議を重ね、保護者や地域の合意形成を図りながら、学校の改築基本計画を策定して、この改築、城東小学校の整備を進めていきたいと考えております。
以上でございます。
○奥村委員
やはり区民の方のほうに先に目を向けて、きちんと説明をしてから、その報道が後に出るという、そういう順序が本来は望まれる流れだったのではないかというふうに思います。その新聞報道については、準備組合のほうから情報が出たということなんですけれども、やはりそういう部分では保護者や学校関係者の方に配慮して、そういうところとも調整をしながら、区民が置いてけぼりにならないように、今後、ぜひ気をつけていただきたいということを要望します。
次に、スクールソーシャルワーカーについてです。決算資料の205で、巡回回数などの報告がされています。スクールソーシャルワーカー、中学校にしか配置されていませんけれども、中学校で148回、家庭に6回、教育センター6回、その他の関係機関1回ということで、計161回ということなんですけれども、こうした回数についての評価と、その他関係機関となっている、この機関というのが何なのかということを確認させていただきたいと思います。
それとあと、相談内容の第1位が不登校で25名、ほかにいじめや児童虐待などなどで合計48名となっているんですけれども、この評価についてもお聞きしたいと思います。
それともう1点、行政評価では、施策の達成状況の項目で、スクールソーシャルワーカーが不登校などの問題行動等に積極的にかかわり、学校とともに生徒や家庭の状況をきめ細かく把握し、関係機関との連携強化を進めたが、前年度に比べ不登校者数が14人増加したということが書かれているんですけれども、これはなぜふえたというふうに分析しているのか。
以上、質問としては4点なんですけれども、それぞれ端的に御答弁いただきたいと思います。
○佐藤指導室長
スクールソーシャルワーカーの巡回のことでございます。まず、中学校に148回というのは、これは4校ある中学校に毎週1回、配置していて、その中で学校と子供との連携をする中で必要な場合に、家庭あるいは教育センターに行っています。それから、その他の関係機関ということでございますけれども、親御さんの中ではいろいろ病気等を抱えている方がいらっしゃる中で、これは聖路加国際病院の医師のところに直接行っていろいろ相談を受けているところでございます。
それから、相談内容につきましては、やはり不登校が一番多いということでございますけれども、これは特に中学生になるとさまざま深刻な問題がございまして、そういう中で一番多い件数となっております。特に、この問題におきましては、単に情緒的な不安定とか、そういうことではなくて、傾向でございますけれども、やはり家庭の中のいろいろな複雑な問題、親子関係とか、あるいは両親の不和とか、あるいは養育困難、あるいは保護者が精神的なものを抱えていたり、そういうところで、これは学校だけではなかなかできないというところの中で、スクールソーシャルワーカーがしっかりかかわっているということでございます。
そういうふうなことで取り組んでおりますけれども、14名の増加があったということでございます。今申し上げたとおり、今回の不登校の現象としては、情緒的な混乱というのはあるんですけれども、今回の中で顕著に出てきたのはやはり家庭の問題で、深刻な問題を抱えたお子さんがいらっしゃる。そこが非常にふえたという状態を実態として把握しております。
以上でございます。
○奥村委員
不登校やいじめに関しては、教育相談連絡会ですとか、いじめ問題対策連絡協議会などを充実させて、専任教育相談員や心の教室相談員、そして、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを活用していくという方向性が行政評価などでも出されていて、命と心の授業などの取り組みも進めるとなっているんですけれども、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの違いについて、スクールカウンセラーは臨床心理士の資格を持つ方で、児童や生徒、そして保護者の抱える悩みを受けとめてメンタル面でのサポートに当たるという仕事。
スクールソーシャルワーカーというのは、社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を持って、子供本人と向き合うだけではなくて、家庭や行政、そして福祉関係施設など、外部機関とも連携しながら、子供を取り巻く環境全体を調整していくということで、それぞれ役割が違うと思います。
スクールソーシャルワーカーは今、中学校にしか配置されていなくて、小学校には配置がまだですけれども、小学校でも今、御答弁であったように、家庭内の不和ですとか、親子関係ですとか、そういった家庭内での問題が非常に深刻で件数がふえているというようなことは、恐らく小学校でも同じように傾向としてあると思うんですけれども、その小学校には今、スクールソーシャルワーカーが配置されていないという状況の中で、ソーシャルワーカーにあたる役割をどういった方が担っているのかという点について確認をさせていただきたいと思います。
○佐藤指導室長
小学校のスクールカウンセラーについてということでございます。中学校のほうには週1回配置をしているということでございますけれども、小学校のほうは配置という形ではございません。しかしながら、本区の教育センターの教育相談員が各学校を毎週1回ずつ回っている。それから、教育センターで教育相談を受けている。そういう中で、必要に応じて家庭訪問をしたり、あるいはそういう病院等にも足を運んだりと、そういう形で、現在、小学校のほうにつきましては、本区の教育相談員がその役割を担っているところでございます。
また、それ以外に例えばいじめの中で重大な問題につきましては、学校の派遣の要請に応じて指導室のほうで判断をして、スクールソーシャルワーカーを小学校へも派遣して対応しているという形で、要綱を変えたところでございます。
以上です。
○奥村委員
決算資料の181で、児童数、生徒数が出ているんですけれども、2015年の4月7日現在の数ですが、中学校の生徒数が4校で合計1,281人、小学校の児童数は16校で合計5,333人ということで、中学校の4倍以上となっています。単純に計算できるものではないかもしれないんですけれども、中学校で昨年度48件相談があったということを考えると、単純に4倍としたら92件になるんですけれども、もし小学校にスクールソーシャルワーカーが配置されていれば、その程度の相談があったものではないかと、潜在的にそういう可能性はあると思うんですけれども、やはり小学校に配置されていないという中で、本来であればスクールソーシャルワーカーに相談されるべきもので、見過ごされているものもあるということも言えると思いますが、その点についてはいかがですか。
○佐藤指導室長
今、委員御指摘のとおり、小学校の子供さんたちのほうが多いということでございますが、先ほど申し上げたとおり、区の教育相談員がスクールソーシャルワーカーの役割をしているだけではなくて、東京都のほうで、今、全ての小学校にスクールカウンセラーを週1回配置しておりまして、そことも連携をとっております。
また、そのスクールソーシャルワーカーと教育相談員の連携の中で潜在的にあるかもしれないそういうことを未然に防ぐ、あるいは対応していくという形で今、取り組んでいるところでございます。
今後につきましては、小学校のほうは、いじめ等の重大なことにつきましては、発見の態勢はとれていますけれども、また、その発見のあり方そのものも今後さらに研究していきたいと考えております。
以上です。
○奥村委員
東京都教育委員会のほうでもスクールソーシャルワーカーについては、全学校への配置を進める方向性を打ち出していますので、小学校へ拡大していくということとあわせて、巡回型ではなくて各学校に1名ずつの配置というものも必要だと考えますが、その点についての御見解をお示しください。
○佐藤指導室長
今、東京都、あるいは国もチーム学校ということで報道も出ておりまして、各学校にスクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカーを派遣をするということを、国レベルでも進めているところでございます。その国や都の動向も含めながら、本区の教育相談員のあり方も含めて、今後は検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○奥村委員
ぜひ小学校への配置を目指していただきたいということを要望して、次の質問に移ります。
学校図書館についてです。資料の185を見ますと、学校ごとに児童や生徒数の規模、そして図書館面積などに違いがあるということを前提としても、蔵書数にかなりばらつきがあるように思います。
2013年3月に策定された第2次中央区子ども読書活動推進計画を見ると、学校図書館に整備すべき蔵書の標準として、文部科学省が定めている学校図書館図書標準を満たしていない学校が、この計画の第1次の年度末にあたる平成24年度末で、小学校2校、中学校で3校あったという報告になっているんですけれども、現在はどのようになっているか確認させていただきたいと思います。
○伊藤学務課長
学校図書館の図書の蔵書の状況についてでございます。学校図書館の図書の蔵書については、委員が御指摘になりました学校図書館図書標準の基準にのっとって、私どもも毎年予算化をして、各学校の学校図書の購入計画にのっとって購入を進めてございます。
その上で、現在、資料としてお示しをいたしました小学校、中学校の学校図書の蔵書とその学校図書館図書標準の達成の状況でございますが、例えば、一番高いところでは151.5%に始まりまして、いずれの学校も100%を超えてございます。
なお、毎年定期的に図書の除籍といいますか、古い書籍を除籍した上で新しいものを買うというのを進めていますが、その作業過程で、この調査時点におきますと、中学校では晴海中学校が98.1%で約200冊、それから、小学校では佃島小学校が99.1%で95冊ほどであり、図書標準をクリアできてございませんが、教育委員会といたしましては、先ほど申し上げましたように、学校側に令達している予算に基づき、学校側が購入するタイミングによるロスといいますか、そういうものが起きているというふうに考えてございますので、この後、図書標準の達成は十分進めていけるというふうに認識してございます。
以上でございます。
○奥村委員
今年度中にその標準を満たしていない2校についても達成していけるということでいいのか、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。
それと、資料185で、1人当たりの貸し出し冊数を見てみますと、5年前の平成22年から大きく減っている学校というのも多数あります。中学校の場合は5年間で4校ともさほど大きな変化がないんですけれども、小学校ですと16校中10校で、1人当たりの貸し出し冊数が減っています。これは学校の改修工事などの影響というものもあるのかどうか。それも確認と、あと京橋築地小では、特に5年前、1人当たり貸し出し冊数が112冊だったものが、平成26年度には25冊と激減しているんですが、これについての分析はどのようになっているのか。
それと、貸し出し冊数がプラスになった学校、マイナスとなった学校というのには、何か生徒数のかかわりですとか、何らかの傾向というものがあるのかどうか。そういった分析についてもお聞かせいただきたいと思います。
○伊藤学務課長
学校図書館の貸し出し冊数の傾向の件でございます。この間、学校の改築あるいは増築などの環境の変化というのは、かなりの学校で進んでございますので、その影響は少なからずあろうかというふうには受けとめてございます。
その一方で、経年で見ますと、委員の御指摘のように、京橋築地小のように大きく変わっているところもございます。貸し出し冊数の減少にダイレクトに影響があるかどうかというふうにはちょっと分析をしかねますが、私どものほうでは、冊数として広くたくさん読書が進むということ、そのものは必要なことであり、評価すべきことかというふうに思いますが、その一方で、先ほど申し上げましたように、学校図書の標準をクリアしつつも、先ほど1つの例として150%に及ぶような図書を用意するというようなことで、幅広く選択する図書ができてきているということで、児童の図書に対する見た目というか嗜好といいますか、そういうことについても影響するかもしれません。いずれにしても、確たるところはちょっと分析はしかねてございますが、引き続き学校図書館指導員のほうと進めていきたいというふうに思ってございます。
それから、先ほど100%を達成できていない学校が2校あるというふうに御報告申し上げましたが、これについては、改めて学校の図書計画を確認いたしますが、先ほど申し上げましたように、達成ができるものというふうに認識してございます。
○奥村委員
ぜひその蔵書数の点については、達成を目指していただきたいということを要望します。
それと、京橋築地小の1人当たりの貸し出し冊数は、5年前112冊で、直近で25冊と申し上げたんですが、19冊ということなので、本当に激減しているということです。なかなか分析しかねるということですけれども、ぜひ調査などもしていただきたいということを要望します。
それと、第2次中央区子ども読書活動推進計画の中では、学校図書館指導員の各学校への配置、指導員の資質向上、司書教諭との連携など具体的な取り組みが掲げられていますが、学校図書館指導員は今、全校に配置されていると思いますが、司書教諭というのは今、どういう配置状況になっているのか、確認をさせていただきたいと思います。
○佐藤指導室長
司書教諭でございます。12学級以上の学校については司書教諭を配置するということがありまして、その状態はしっかりクリアできております。昨年度のことでございますけれども、小学校では司書教諭42名、そして中学校では6名、計48名の教員が司書教諭としての免許を持っており、そこで取り組んでいるということでございます。
○奥村委員
司書教諭の配置の基準、12学級以上の学校に配置するということはクリアされているということなんですけれども、各学校で見たときには、やはり司書教諭がいない学校というのがあるのかどうか、何校程度なのかということを確認させていただきたいと思います。
○佐藤指導室長
先ほど申し上げましたとおりですが、12学級以上ということでございますが、逆に小規模校の中では、2校、司書教諭を配置していない状況です。具体的に申し上げますと、宇佐美学園、常盤小学校ということでございます。
以上でございます。
○奥村委員
基準にはなっていない12学級以下だということであっても、この2校でもぜひ実施していただいて、子供たちの読書の機会がふえるようにしていただきたいということを要望させていただきます。
いずれにしても、区が策定した読書活動推進計画の中で司書教諭も活用していこうということが掲げられているわけなので、ぜひ全校への配置を目指していただきたいということを重ねて要望させていただきます。
次に、子供の貧困対策についてお聞きします。2013年に、市民団体の運動を背景にして、子どもの貧困対策法というものが超党派で制定されました。この法律では、貧困率削減の数値目標を明記していないなど不十分な点はあるものの、政府の責任で子供たちに経済学習などの支援策をつくるということを求めるなど、子供の貧困対策の充実に向けた一歩になるものだと考えています。
安倍内閣が、子どもの貧困対策法の具体化の一環として、ひとり親家庭の支援策などをまとめましたけれども、ひとり親家庭の生活を支える児童扶養手当の改善、拡充などについては検討にとどまるなど、貧困の実態に見合った規模と内容とは言えないと考えます。
今、貧困線を下回る所得しかない世帯で暮らす18歳未満の子供の割合を示す子供の貧困率は、2012年に過去最悪を更新して16.3%に上り、6人に1人の子供が食べ物に困り、健康も侵され、学習すら保障されないという状況にあります。
特に、日本のひとり親家庭の貧困率は54.6%となっていて、OECD、経済協力開発機構加盟34カ国で最悪となっています。母子世帯の親などの就業率は80%を超えていますけれども、ほとんどはパートなどの非正規で非常に厳しい生活を強いられているという状況に今あります。
中央区では、子供の貧困については各家庭のプライバシーの問題等もあって、特別に調査はしていないということだと思いますが、その点について、調査は今後もしていかないということなのか、確認をさせていただきたいと思います。
○伊藤学務課長
子供の貧困化対策の件でございます。それに関する貧困の状況についての調査でございます。足立区が東京学芸大学との提携で取り組んでいるということは聞き及んでございます。東京学芸大学としても何ができるか、多方面から取り組むということでございまして、それについては私としても注視をしたいというふうには考えますが、他方で、委員も御指摘のプライバシーもそうでございますが、各学校ごとに指標をとっていくということで、それに対するさまざま懸念なども聞き及んでいるところでございます。
いずれにいたしましても、この調査そのものについては、その懸念されるところ、課題も決して少なくないというふうに考えてございますので、慎重の上にも慎重であるべきだというふうに考えてございます。
○奥村委員
慎重にということはもちろんなんですけれども、でも足立区で実際にそういう調査にも乗り出しているわけですし、あと、決算資料の12になりますけれども、ここで就学援助を受けている児童生徒数も出されています。2015年の10月2日現在で、就学援助を受けている平成26年度の児童・生徒数は、小学校で5,143人中695人で13.5%、中学校では1,333人中368人で27.6%となっていて、中央区でも人ごとではない、本当に貧困が広がっているということがこの数字からも見てとれると思います。
ぜひ足立区の例なども研究していただいて、その貧困家庭の調査をして、それを区のサービス、支援に結びつけていけるような施策を今後、考えていただきたいと思いますが、その点について、もう一度御答弁をいただきたいと思います。
○島田教育長
今、教育の問題で、貧困と教育の関係で御質問いただいているというふうに理解させていただいていますが、足立区では足立区の御事情の中で教育委員会を含めて調査されているかと存じます。それから、ひとり親家庭も、先ほど委員、貧困の問題いろいろお話しされましたが、そういった対策については、区長部局のほうでいろいろ総合的な施策を進めているところでございます。
私ども教育委員会のほうでは、どんな御家庭の御事情があろうが、やはり公教育の義務ということで、一人一人確かな学力、そういったものを私ども教育委員会としては進めていく。あるいは教育行政を進めていくという立場で、今後進めていきたいと存じます。
調査の件につきましては、先ほど学務課長が答弁させていただきましたが、そういった事情もいろいろございますので、今の時点では、調査を行うということは教育委員会では考えてございません。
以上でございます。
○奥村委員
私は必要な調査だと思いますので、ぜひ今後、検討していただきたいということを要望します。
それと、先ほどお話ししたスクールソーシャルワーカーなども、やはり家庭の問題にも入っていける専門職の方ですので、こういったソーシャルワーカーが小学校にもきちんと配置されるようになれば、その中で貧困状態にある家庭の情報などをキャッチしながら、支援につなげていくということもできると思うので、ぜひあわせて進めていただきたいということを要望して質問を終わります。
○礒野委員
ただいま第7款「教育費」の質疑半ばではありますが、暫時休憩し、午後2時55分に委員会を再開されるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
午後2時55分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。
暫時休憩願います。
(午後2時25分 休憩)
(午後2時55分 再開)
○木村委員長
休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
第7款「教育費」について、質問者の発言を願います。
○渡部(恵)委員
それでは、決算書に沿って御質問させていただきます。
教育費の事務局費より、まずは中央区教育振興基本計画の改訂についてお伺いをさせていただきます。
こちらは、平成22年に、子供が輝く子育て・教育のまちづくりというふうにうたいまして、教育の中央区がこの10年で、さまざまなことに取り組んでいくことを目標に掲げられましたが、平成22年から26年、ちょうど5年たって満了ということで、26年度は後期に向かった取り組みをどういうふうに考えていくかというようなことでの進捗状況の把握ということで予算がついておられますが、新たに本区を取り巻いているさまざまな課題などなどございます。これらを踏まえて見直しを行った中で、今後、後期に向かってオリンピックもございますが、目標達成のためにより改善したい点、そして強化していきたい点はどこでしょうか。
○高橋庶務課長
中央区教育振興基本計画の改訂にあたりましては、昨年度、検討委員会を設け、これまでの取り組みを検証したところでございます。その結果ですが、目標を達成した事業は90%を超えていたというところで、2つの事業につきまして、まだ目標を達成していないものはございましたが、そういったことも踏まえて、今後5年間の教育行政の進め方を、計画として今回、改訂したものでございまして、今回の改訂の中で今後取り組む事業としましては、先ほど来、質問の出ております国際教育とか理数教育、さらにはいじめを生まない学校づくり、コーディネーショントレーニング、小学校におけます特別支援教室等の個別授業がございまして、さらに、基本施策の中に、大きな柱としてオリンピック、パラリンピック教育の推進というものも掲げてございます。
こういった新たに加えた新規の事業、施策を着実に進めてまいりたいといったことで、今回の改訂をしたところでございます。
○渡部(恵)委員
新規ということがございましたが2つの事業、まだ未達成ということですが、こちらはいじめとかに当たるんでしょうか。どちらか詳細に教えてください。
○高橋庶務課長
未達成の事業でございますが、具体的に申しますと、ICT環境の整備の事業と、それからもう一つがカリキュラム連携型の小中一貫教育、この2点について目標を達成していないということでございます。
以上です。
○渡部(恵)委員
後ほどちょっと一貫教育についても御質問させていただこうと思ったんですけど、ちょうど出たので、中央区は、一貫教育について答申を国のほうに出したというふうに報告を示されておられますけれども、これは中1ギャップとか小1プロブレムの解消のためとお考えなのか。その点をちょっとお伺いしたいと思います。
○佐藤指導室長
一貫教育でございますけれども、先ほども答弁させていただきましたけれども、小1プロブレムや中1ギャップ、それを中心に取り組んでいくというふうに考えております。
○渡部(恵)委員
私自身がずっと一貫校で育ってはいるんですけれども、どうして一貫校かというと、問題があるから一貫校にするということではなくて、ずっと幼小中高大と続いていく中で、教育理念があって、その教育理念をしっかり子供たちに伝えていくために、一貫校である。これが本来の一貫校のあり方かなというふうに私自身は考えております。ですから、結果的にその一貫校の中で問題が起きなくはないんですけれども、今、顕著に出ているような問題は大分抑えられるのではないかというふうに考えます。
ですから、答申を出されておりますけれども、こうした子供たちが抱えていく環境に対して不適合を起こしてしまう問題の解消ではなくて、やはり教育の中央区であるならば、本区として子供たちに伝えていきたいさまざまな教育ということをお考えになってお取り組みいただきたいと思います。
実際、品川区の例は皆さんも既に御存じで釈迦に説法になってしまうかもしれませんが、品川区が取り組んでいる小中一貫は、あえて品川区独自で市民科という科目をつくって、私も教科書を取り寄せて読んでおりますけれども、区として、今、品川区で育っていく子供たちに何を伝えていきたいかということに焦点を当てた意味でも一貫校という形で取り組みを行っているようでございます。
品川区は品川区、中央区は中央区のやり方がありますが、この点は私からこういうような視点も1つ持っていただきたいなということでのお話をさせていただきました。御答弁は結構でございます。
では、校務支援システムについての御質問をさせていただきます。導入から数年が経過しましたけれども、全教諭が自分の学校の児童・生徒の情報以外にも、他校の児童・生徒の情報を閲覧することができる分、教員がこの子はこういう子ですよという情報を、そういうものだとして受けとめる予断を排除といいますか、そこに出ている情報をそのまま受けとめてしまうという意味では、なかなか予断が排除できないのかなというふうに考えます。
先生方はお忙しいですから、情報をすぐに把握することは非常に便利なことではあるんですけれども、私としては、やはり教員として児童・生徒の情報といいますか、その子に接した中での主観的な感覚を持った御指導をしていただきたいなというふうに考えております。
ですから、ちょっとどういうことなのか教えていただきたいんですけれども、先生方が入力なさるときに、そういう主観的に入力されるのか。それとも、ほかの先生方と協議の上に入力されるのか。その点はどうなのかをお知らせいただけますでしょうか。
○伊藤学務課長
校務支援システムについてのお尋ねでございます。委員が御指摘いただきましたように、数年来という御指摘でございました。この間、機会を捉えて校務支援システムとそれを支えているベースである学校間ネットワークについては、御説明をさせていだたいておりましたが、必ずしも十分な御説明でなく、誤解なり、あるいは不行き届きがあったところはおわびを申し上げます。
校務支援システムは、まさに校務について学校間ネットワークをベースに運用しているソフトウェアでございますので、昨年、本格的な稼働に向けての準備をし、平成27年度から実際にそれが効果を発揮したという状況でございます。
学校間をネットワークしているという中で、委員が御指摘の一人一人の児童・生徒という情報に関しては、これはクローズされておりまして、各学校ごとに必要に応じた内容を学校の中で共有するという位置づけでございます。もちろん統計的なものや、あるいは教材に関するもの、そのようなものは学校間ネットワークの強みを生かして、共有して使ってございます。
その上で、校務支援システムを導入した1つのメリットとして、特定の児童・生徒にかかわった指導、経過について、1人の教員がこれまで独自に記録をとっていたような自身の指導記録、あるいは課題となるようなところを、このネットワークの中の校務支援システムを使って、自校において、必要な指導に携わる教員の中で共有することで、それを継続的に指導に生かしていく。そういう利用をしているということでございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
ありがとうございます。もしかしたらきちんと御説明いただいていたのかもしれませんが、私のほうがちょっとそこまで調べるところに至らずに、御答弁によって助けていただいたと思います。ありがとうございます。そうであるならば安心いたします。
当初、その情報を一元管理というふうに伺っていたので、また、さまざまいただいている資料からも情報一元管理というふうに書かれておりまして、どうしても、それはちょっとどうなのかなというふうな思いがございましたので、この質問をさせていただきました。
公平、公正な観点もございますし、いろいろなケースがある中での、一貫して絶え間ない指導ができるような意味での、このシステムの運用ということで理解をさせていただきました。子供たち、学校の担任の先生が変わっても、継続した丁寧な御指導をしていただけますように、よろしくお願いをいたします。
次に、教育の指導費についてお伺いいたします。国際教育の推進なんですけれども、主要な施策の成果説明書というものをいただいておりますが、これによりますと、英語教育の推進について、決算額では7,692万1,000円を支出されております。小学校1年生については月1時間、小学校3年生から6年生は週1時間。中学校はALTで各校190日というふうに書かれておられます。
また、成果説明書には、国際化の中で幼少期から英語に親しむためというふうに目標が記されています。ここを読んで、私自身が思うことは、幼少期から外国語に取り組む姿勢というのは、昨今の国際化において非常に大切なことだと、私も理解をするところではございますけれども、もし、本当にそういう思いがあるのであれば、聴覚が発達していくなるべく小さい段階から英語に親しむ環境を整えてあげることが、本当の意味で、こちらの目標を達成していけるのではないかなというふうに考えております。
本区の学校が目指していく国際教育の推進においても同様ですが、できるだけ幼少期にネイティブの英語に接していくことが必要と考えます。これらを踏まえるならば、これからの低学年1時間という時間数をちょっと考え直さなきゃいけないのかなというふうな思いもございますが、この点についてはどのように御判断されますでしょうか。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
今の外国語の時間を低学年に増やしていったらどうかというお話でございますが、委員の御指摘のとおり、英語を聞き取る、ネイティブな発音を聞き取るには、幼少期のほうがいいという話はもうよく言われていることでございます。特に、LとRの違いとか、なかなか私たちが聞き取れないところは、やはり小学校のうち、中学校のうちぐらいまでには身につけさせたいという話も実際に出ております。
ただし、学習指導要領のほうでは、現在、小学校で言うならば、5、6年生で外国語活動が入っておりまして、それ以外の1年生から4年生までは中央区では行っていますが、これは本当に中央区がこの英語教育に力を入れているという現状でございます。
この後、さらに低学年で何ができるのか。時間数を増やしたらいいのかということにつきましては、今、常盤小学校はパイロット校でさまざまな取り組みを行っておりますので、その中でまた検証して、検討してまいりたいと思っております。
以上です。
○渡部(恵)委員
今、子供たち、学ばなければいけないことがすごく多過ぎて、なかなかそれだけの時間をとっていくことが難しいですし、学校の先生たちの指導ということも大変お忙しい中での御指導になるので、その厳しい中でどのようにお考えかということを、今、お尋ねさせていただきました。
確かに、その文部科学省の指導では言われていないことを、本区独自で取り組まれているということは先見性ある、さすが都心の中央区というところでございますけれども、パイロット校での推進もこれから始まりますし、このパイロット校のいい影響を受けて、これから他校、15校に対してどういうふうに取り組んでいくかということが、やはりこれから大事になってまいりますので、そのところは言うまでもなく、皆さんの思いと同じでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
そして、国際教育の推進のために、英語指導講師と助手の配置に平成26年度予算案では、8,228万3,000円を予算としてかけられておられます。たしか以前、予算の審議でお尋ねしていますが、人材派遣でALTが派遣されているということもお伺いしました。ALTは、御存じのように教員の資格がなくてもなれるものでございますので、かねてから、ALTの質ってどうなんだろうというふうにちょっと思って、いまだにそこのところが払拭されていないんですけれども、この人材派遣で配置されるALTの質については、本区としては教育委員会としては、どのように御判断をされているのでしょうか。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
まず、このALTでございますが、委託契約ということで業者のほうから派遣していただいているところでございます。このALTの質というところは、もういろいろな自治体で言われているところでございますが、中央区では、まず、各学校にアンケートをとっております。そのアンケートをもとに、委託業者と研修内容等の確認ということをさせていただいております。さらに、指導室の指導主事が直接授業を見て、ALTの指導の仕方というところは、ここで言うとチェックという言葉になりますが、見させていただいているところでございます。その状況をもとに、業者とのやりとりというのは、日ごろ続けているところでございます。
以上です。
○渡部(恵)委員
任せきりにせずに、御自身の目できちんとチェックされているということですので、その点、よかったというふうに安心することができました。この支出されました決算に出ている8,100万円余りというのは、では委託費であったり、人件費、これは助手の方、助手というのはALTの助手なんですかね。ちょっとここからでは読み取れなくて、教えていただけないでしょうか。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
まず、言葉でございますが、英語指導講師・助手となっておりますが、これをALTをあらわしております。
以上です。
○渡部(恵)委員
こちら、支出したのは全て契約費ということでの理解でよろしいですね。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
まずは、委託業者への委託費、あとは国際理解教室を各学校が行っておりますので、その指導員の謝礼、または各学校で1年生や転入生で外国から来たお子さんで日本語をなかなか話せないというお子さんに語学指導員というのを、短期間でつけておりますが、その配置のための費用というようなことがこの中に含まれております。
以上です。
○渡部(恵)委員
ありがとうございます。そうしたさまざまなことで8,100万円という支出ですね。わかりました。ありがとうございます。
これまでいろいろと数年間にわたって推進、検討されてこられた国際理解教育なんですけれども、LCA国際小学校と覚書を交わしたというふうなお話を、6月の委員会の報告で受けておりますけれども、今年度、平成27年度にしっかりカリキュラムを作成していくということですよね。イマージョン教育に近くなるのか、公教育の中でどこまでLCA国際小学校に近いものをおつくりになるのか。そのあたり、この目標いかんにおいては、その人材確保という必要性も出てくるので、現在、どのようにお考えかお示しいただけますでしょうか。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
まず、LCA国際小学校と覚書を交わし、LCA国際小学校の英語に対する指導法、または共同でのテキストの開発、また、常盤小学校だけはLCA国際小学校からALTを派遣していただいているということに取り組んでおります。
それで、今、イマージョン教育ということが出てきたんですけれども、やはり公立、公教育の中で全ての教科を英語でやるというところまでは、まだまだ時間がかかるところだと思うんですけれども、常盤小学校では、幾つかのことには挑戦しております。例えば体育の授業の一部で講師の方を呼んで英語でソフトバレーボールをやるとか、あとは音楽に英語を入れる。または、学校行事で学芸会を英語でやるとか、そういうようなところに取り組んでいるところでございます。
以上です。
○渡部(恵)委員
ヨーコ・ゼッターランドさんのお力をかりて体育の授業、子供たちは何て恵まれているんでしょうと思いました。
あと、学芸会を英語でやっていくということは、英語で話す機会、あと覚えますので、これは子供たちにとって大変有効なのかなというふうに思いました。なかなか公教育の中で、完全なイマージョンとはいかないまでも、さまざまできる限りのことをなさっているということを今、理解しておりますので、これから、この常盤小学校での取り組みが、ほかの小学校にどういうふうにいい意味で波及していくかということを大いに期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
その中で、先ほど私が伺いたかった一貫校ということなんですけれども、今、ここで質問させていただきたいことが1つだけあるんですが、本区の場合は、幼稚園と小学校が同じ敷地の中にありますので、幼小中という一貫のあり方もあるのかなというふうに考えております。以前からここが中央区、おもしろいなと、幼稚園と小学校が同じ敷地でお兄さん、お姉さん、小さい低学年の子たちや、あと幼稚園生のお世話をしたりとか、そういう意味で世代を超えた交流があることをすばらしいというふうに思っています。
そうした中で、1つ、幼小という一貫のあり方もそうです。それからあとは、英語、もしそこの中でそれが可能であれば、英語にしても、数学にしても、以前、御答弁いただきましたが、幼稚園ではその初歩的なものは始めておられるということを伺いましたけれども、こうした取り組みの中で、せっかく同じ敷地にありますので、今後、その可能性については、今、ちょっとお答えいただくのは難しいかもしれませんが、そんなふうなこともあるのかなと思うんですけれども、どのように思われるかで結構でございます。決めないと話にはならないので、わかるところで教えていただけますでしょうか。
○佐藤指導室長
幼稚園とか小学校の一貫ということでございます。確かに月島幼稚園以外は敷地が同じ、小学校のところにある。そういう中で非常にその成果、効果というのはあるかと思っております。現在、保幼小の連絡会というのをずっとやっておりまして、その中で、幼稚園だけでなくて保育園のほうが小学校に上がってくる数が多くなってきております。
そういう中で、保育園と幼稚園と小学校の連携の会を積極的に進めていく。その中で、接続期ですね、小学校に上がる接続期のことをどうしていこうかということを取り組んでおりまして、現在、接続期カリキュラムという形で作成をしております。その中で、時間のこととか、聞く態度とか、あるいは相手とのかかわり方、そういう形で今、取り組んでいるところでございます。
また、その幼稚園と小学校におきましては、さまざまに連携、交流をしておりまして、例えば運動会とか芋堀りとか交流給食、また授業の総合的な学習の時間や生活科ということで、あらゆる形で小学校との連携はしているところでございます。
また、英語につきましては、今、研究している中で、その形を幼児教育にどういうふうに進めていければいいかということも今後検討の課題になってくるかと考えております。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
いろいろ教えていただきましてありがとうございます。本区ならではのこうした教育の環境の可能性というものがございますので、子供たちのためにどうぞよろしくお願いします。
では、小学校費の教育振興費について、お伺いさせていただきます。
就学援助なんですけれども、平成26年度の予算では4,724万円の見込みでございました。しかし、決算書だと、予算額の39万円プラスになってしまって4,763万円ほどの支出となっております。学用品補助646人の見込みのところ672人と、58名増加して、通学用品の補助534人の見込みのところ558人と、52名増加。そして、遠足費の補助と部活動の補助、いずれも補助を受ける児童が増加していることが決算書と予算書の違いから見受けられます。
もちろん重複して、こうした支援、補助を受ける児童が含まれていることも理解はしておりますけれども、現在、全体的に補助を受ける児童が増加しているのかなというふうに思いますが、どうなんでしょうか。
○伊藤学務課長
就学援助の援助者、対象者の見込みでございます。委員が御指摘いただいたとおり、平成26年度決算としては当初の見込みよりも対象世帯が増えた結果、流用対応いたしました。全体の傾向としますと、やはり若干といいますか、全体の分母から見ますと、人数としては際立って大きくはなっておりませんが、やはり増加の傾向にあるというふうに見てとれます。
○渡部(恵)委員
増加の傾向。中学生の教育振興費のほうも見てみましたが、中学校のほうが少ない傾向にはあるものの、こちらも見込みよりも補助を受ける人数が、校外活動費だけは当初の予算額7万2,000円のところ20人増加して30万円というふうになっているんですよね。そうなると、これって、社会的な要因なのか、それとも人口増に伴って、やはり補助を受ける子供たち、児童・生徒が増えているのか。そのあたり、どのようにお考えでしょうか。
○伊藤学務課長
御指摘いただいた中学校のほうでございますが、もともと予算を編成する段階には、なかなかこの出捐の状況というのを見きわめるのは難しくて、基本的にはベースとなる就学人口、児童・生徒数を推計したのをベースに、これまでの傾向といいますか、乗じていくことによって担保していくような形で予算編成してございます。
ただ、御指摘をいただいた例えば校外活動費の補助などは、当初から母数自体が非常に小さくて、予算の見込みとして3名程度、今言ったような推計ですと3名前後ではないかというところが10名前後に増えたということで、そこから来る額の違いということで、もともとの対象となるところが小さい分だけ、差の振れ幅が大きくなったということでございます。
以上でございます。
○渡部(恵)委員
なかなか見込んでいくということが、予算をつけていくことがすごく難しいんだなということを改めて感じておりますけれども、ただ、やはり先ほども御答弁いただいたように、増加傾向にあるということは私もしっかり受けとめておりますので、次年度予算にまた計上していくのは大変かもしれませんけれども、よろしくお願いいたします。
これより、配付していただいた資料に沿って御質問させていただきます。平成25年2月、学級審についてこれからお伺いいたしますけれども、教育環境の整備に関する基礎調査を実施されまして、現在、小学校の増改築を計画的に取り組んでいらっしゃいます。しかし、なかなか計画的な施設整備が厳しい中にあって、昨年度も、またことしも昨年を上回る新生児が誕生しているという御報告を受けておりますので、これからその子供たちが5年後、6年後に小学校に入るときに、学級をしっかり準備しておかなきゃならないということでございます。
前委員からも類似の質問が出ておりましたけれども、数年先のことではありますが、施設整備といいますか、学級数の増加については、今後どのように対策をとっていこうと考えておられるのか現段階でわかる範囲で結構です。お答えいただければと思います。
○斎藤副参事(教育制度・特命担当)
学級数の増加についてのお尋ねでございます。委員御指摘のとおり、出生数の推移が非常に堅調に伸びているということで、非常に喜ばしい状態が続いております。平成26年、1,838人、平成25年には1,694人、平成24年には1,511人ということで1,500人オーバーということでございます。
現在の小学1年生の総人数が大体1,000人ぐらいなんですね。それを考えますと、社会的増減はあると思うんですけれども、この平成26年に生まれた1,838人の子供たちがそのまま入学するというような勘定になりますと、かなりの数が大幅に増えるということはもう明白な事実でございます。今回、基本構想、基本計画等々の見直しを図っていくというような準備を今進めているところでございますので、教育委員会としましても、そちらの状況と連携を図りながら、一体どういうことができるのか、それらについて考えてまいりたいというふうに考えております。
やはり将来的なもの、間に合わないということは許されませんので、それをしっかりと押さえながらやっていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○渡部(恵)委員
すごく難しいことだと思います。生まれてくる子供たちの人口、どこにお住まいなのかとか、そういうことも踏まえた上での学校、学級を増やしていくということになると思いますので、人口を見据えていく中での対応ということなので、これは大変だなというふうに思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
資料の183、184、小・中学校理由別長期欠席者数といじめ発生件数というのが、教育委員会から出されました教育に関する事務の15ページ、16ページにある、持ち込まれているいじめの相談件数と実態数が合っていないようでございます。資料は学校が把握している長期欠席者といじめ発生件数ということは理解しておりますけれども、もしかすると、実態はその教育委員会に持ち込まれている相談数のほうに近いのではないかなというふうな印象を持ちました。
学校の先生が認めたいじめの数と、主観的に子供がいじめられていると思っている、そこの乖離もあると思うんですけど、この辺はどのようにお考えですか。
○佐藤指導室長
点検評価の報告書と、今回提出させていただきました資料の数字の違いについて、不登校と、いじめということでございます。
まずは、この点検評価につきましては、各校長会、校園長会でしっかり説明をしてお配りをして、しっかりとした危機意識は持っていただいております。その中で、やはりこの相談なんですけれども、不登校に陥りやすい不安とか、悩みを持っている御家庭があった上での相談がこれだけあるということを、しっかり学校、幼稚園等が謙虚に受けとめていただきたいと。そういうことで、教育委員会としても受けとめておりますし、学校としても受けとめていると。また、その中で、校長会だけでなくて、教員のほうの研修でもしっかり周知をしているところでございます。
しかしながら、例えばいじめのことでございますけれども、これはここの点検評価の報告書の中では、不登校、いじめ、友人関係という形でくくられておるんですけども、実際には、ほかの項目がたくさんある中で、いじめもその項目の1つだということでございまして、ほかにたくさんの項目を挙げればよかったんですけれども、その部分につきましては、等という形で表記させていただきました。
実際に、いじめにつきましては、このスクールカウンセラーのここの報告書にある中では、全体の数字の約3%が相談が来ているという実態でございますので、あってはならないんですけれども、50%も60%もあるわけではないということだけは、ここで御紹介させていただきたいと思っております。
以上です。
○渡部(恵)委員
いじめの問題はこれで終わります。
スクールソーシャルワーカー205名なんですけれども、家庭の問題、心の健康保健に関する問題が6件ずつ出されておられます。昨今、他区では既に始まっているんですけれども、まだ本区では挙げられていませんけれども、いわゆるLGBTの御相談というのは来ているんでしょうか。
○佐藤指導室長
実際にスクールソーシャルワーカーのほうから週4回ほど報告を聞いておりますけども、これまでの間に、そういうような状態があることを聞いてはございません。報告はありません。しかしながら、学校のほうには性同一性障害等にかかわるさまざまな相談体制を強化するということは、校長会あるいは研修を通して伝えているところでございます。
○渡部(恵)委員
よろしくお願いします。
最後に、手短にお願いしたいんですが、通級指導学級数が足りなくなっているのではないかというふうな印象を持っております。本区、発達障害の子供たちを早期発見していくということに力を注いでおられますけれども、現状どうなっているのかということだけ手短にお答えいただければと思います。
○佐藤指導室長
確かに発達障害にかかわるお子さんたちの相談あるいは入級ということが多くなっております。既に1校から、今、3校に通級の拠点校化しております。今後、人口が増えることも含め、また、東京都が第3次計画の中で、全ての小学校に特別支援教室を設置すると。そういう状況の中で今、検討、準備を進めているところでございます。
○渡部(恵)委員
子供たちを取り巻くさまざまな環境がある中で、教育委員会としてもしっかり丁寧に、一つ一つあらゆることに対しての細やかな対応をしていただいていることは十分よくわかりました。
以上をもちまして、私の質問を終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○青木委員
それでは、教育費について、私からも幾つか御質問させていただきます。
項目だけ前もって申し上げますと、学校間ネットワーク、いじめ問題、いじめ防止基本方針といじめ問題対策委員会、常盤小学校パイロット校を中心とした国際教育、城東小学校を中心とした理数教育、ICT機器の活用、推進。そして、特認校。時間がありましたらLGBTと、前議員とかなり重なる部分もありますが、視点を変えまして質問してまいりますので、改めてお答えのほう、よろしくお願いいたします。
それでは、まずは学校間ネットワークについて、前委員のお答えの中で私も把握いたしましたが、決算書でいきますと324ページ、これが小学校の学校間ネットワークですね。小学校ですね。そして、中学校のほうの学校間ネットワークの運用としても約1,393万4,000円が入っておりまして、これが校務支援システムの導入にも生かされているというお答えでした。
そこで、この学校間ネットワーク、情報漏えいがないような工夫がなされているというのが先ほどのお答えですが、もともとこの学校間ネットワークですね、今、本当に忙しいと言われる学校の先生方のお仕事の中でも一番重要な子供たちの授業以外の仕事について、少しでも軽減できるようにという狙いがあったように思います。
その観点から、各学校の先生方がこのシステムをしっかりと使い、事務量と言いますか、クラス以外の仕事量を減らすことに成功しているかどうか、現時点の状況を教えてください。
○佐藤指導室長
校務支援システムの効果ということでございます。既にもう稼働しておりますので、実は、今年度の夏に校務支援システムがどのように効果があったかという調査をさせていただきました。そういうことを調査をさせていただい中で、数字ではないんですけれども、意識調査をさせていただいた中で、まずは職員の打ち合わせが短縮できたと。共通の掲示板があるということで、そういう会議の縮減ですね。
それから、情報の共有化、さまざまな子供たちの実態を共有できて画面で一目で見られると。それから、通知表の作成とか、日誌とか、そういうものが一括に入力されて、また、保健関係のものも入力をしたら、そのまま出力される。あるいは成績関係のものが通知表だけでなくて、高校のほうに行く。あるいは指導要録に反映できる。そういう形で相当数効果があるという実態を調査の中でまとめさせていただいております。
以上でございます。
○青木委員
では、当初の目的、今後も達成できるように、できるだけ先生方には、クラスでの授業に集中できるようなシステムづくりに発展していくことを願っております。
続きまして、いじめについてです。今回、出していただいた資料ですと、184番の資料ですね。それと、ことし平成27年6月9日の区民文教委員会でいただいた資料、これをあわせて見ますと、まず、資料184のほうでは、平成24年度、いじめ件数、小学校で24、中学校で2、平成25年度12と7、平成26年度11と2。発生件数しか出ておりませんが、区民文教委員会のほうでいただいた資料でいきますと、括弧がありまして、平成24年度は24人のうち20件が解消した。平成25年度は小学校12件のうち11が解消している。平成26年度は11件のうち10件が解消。同じく中学校は2件のうち1件解消。7件のうち7件全部解消。平成26年度は2件のうち2件ですね、これも全部解消というふうに読めます。
そしてもう一つ、今年度からふれあい(いじめ防止強化)月間というのが始まりました。この数字は教育委員会で発表されておりましたが、議事録が出ておりませんので私のメモが間違っていたら指摘していただきたいんですけれども、このいじめ防止強化、これは月間です。一月の間ですね。小学校では認知件数が3件、そのうち2件が解消し、継続中が1件。中学校においては、ゼロ、ゼロ、ゼロと。いずれも教育委員会のほうには数が出ていないというよりも、ゼロなんです。
この数字が本当であればすばらしいと思うんですけれども、逆に言うと、昨今の学校における状況ですとか、私も個人的にさまざまな保護者の皆さんから、いじめですとか、学校不登校についての質問を受けますので、肌で私が感じている実感と余りにも乖離しているという印象を受けます。この数字についてちょっと御説明をお願いいたします。
○佐藤指導室長
ふれあい(いじめ防止強化)月間というのは、東京都が6月中に行う、いじめを中心とした取り組みの強化の月間ということでございまして、まず、小学校3件で、解決をしていないものが1件というのは、今の段階では解消をしております。中学校についてはゼロ件ということでございますけれども、これはいじめの取り組みの相談体制といじめのアンケート調査を、全児童・生徒にしている中で把握しているところでございます。数の問題ではないんですけれども、確かに件数として、これは認知件数としては多い、少ないということであれば、そういうふうな実感を持たれるかもしれませんけれども、学校のほうには引き続き、いじめはもう見えにくいものだと、そして学校の中でもどこでも起こり得る問題だという中で、小さなサイン、しっかり見ておって、子供、保護者のほうに寄り添いながら、いじめの防止に取り組んでいくということは今後も指導していくところでございます。
以上でございます。
○青木委員
ありがとうございます。やはりこの数字にとらわれると、かえって実態が見えてこなくなる。今、おっしゃったように、そういう状況があると思いますので、今後もしっかりとその状況を見ていく。
そのために、次に入るんですけれども、国のほうもいじめについてはかなり危機感を持っておりまして、文部科学省からはいじめ防止対策推進法、これにのっとって中央区でも5月27日に、第1回中央区いじめ問題対策委員会が開催されております。これも簡単で結構ですので、このときにどのような話し合いがなされたのか。ちょっと教えていただければと思います。
○佐藤指導室長
いじめ問題対策委員会のほうでは、まず、中央区のいじめの状況、中央区の学校の状況をしっかり伝えながら、その防止のための方針を協議しました。その中の議論としては、きめ細かく情報をしっかり共有してほしいと。そして、その対策委員会5人の専門家の方たちにも、いじめが発生した状況については、逐次、報告し、情報を共有して、アドバイスやサポート体制をとらせてほしい。そういうことがございました。スピードやタイミングと、そういうことが出まして、さすが専門家の方の御意見だということで、現在、早速起こった段階からすぐ専門家の5人の委員の方たちには報告してアドバイスもいただいているところです。
特にまた、学校の中での情報をしっかり共有してほしいと。そういうことも議論がなされているところで、それも学校のほうに伝えながら、今までは1カ月ごとに調査をしていたんですけれども、現在、学校でいじめが発生したら、すぐ教育委員会指導室のほうにまず一報という形で、会議の後からは、いじめが起こった段階からすぐ報告をいただくという形で取り組んでいくと。そういうような議論がなされました。
以上でございます。
○青木委員
まさに今、指導室長おっしゃったとおり、スピードとタイミングが重要になってまいります。しかし、区民文教委員会のほうでいただいた資料にいじめ防止等の流れというフローが書かれているんですが、余りにも委員会が多い。これ、全部通じていくと、学校いじめ対策委員会から中央区いじめ問題対策連絡協議会、中央区いじめ問題対策委員会があって、さらに再調査の判断は区長によって中央区いじめ問題再調査委員会までと、余りにも複雑になっておりますので、今、何度もお答えの中にもありましたように、ここまで、下までこのフローが流れる前に、まず、このいじめ対策委員会の中で情報共有を進めることで、そこでスピーディーな対応ができる体制づくりを今後ともよろしくお願いいたします。
それでは、国際教育のほうについてお尋ねいたします。何度か会議の会議録もいただきまして、それをもとにして平成27年3月、平成26年度中央区国際教育推進検討委員会報告書、常盤小学校をパイロット校としてという、私もこの報告書をいただきまして読ませていただきました。
その中で重要だなと思いますのが、やはりこのパイロット校というところですね。中央区内16校ある中で、この常盤小学校がパイロット校として選ばれまして、今年度、英語のクラス数をふやすために教育課程特例校申請をいたしまして、平成28年度、29年度、もうクラスが始まります。そして、平成30年度にパイロット校の取り組みの他校への導入、ここが大変重要だと思います。これがこの常盤小学校の中だけで完結してしまっては、やはりこれは区立学校としての情報格差を生んでしまってはいけないので、パイロット校の取り組みの他校への導入ですね、この点についてちょっと詳しく教えていただけますでしょうか。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
まず、パイロット校で先進的な取り組みを行うということで、試行的には本年度、平成28年度から新しいカリキュラムでの実施ということを計画しております。今までも質問された中で答えておりますが、当然ながら、他校へ広めていくということは考えております。ただし、まずは、パイロット校での取り組み、新しいカリキュラムで来年始まるんですが、その取り組みをきちんと検証し、その成果を見て、その中でどの部分を他校に広げていけるのかというところにつきましては、慎重に考えていきたいと思っております。
あと、じゃあそこまで待つのかというのではなくて、既に研修やモデル事業の公開ということで、少しずつにはなりますが、成果等の発信もしながらやっていきたいと思っております。
以上です。
○青木委員
お答えありがとうございます。この報告書の中でも書いてありますね。パイロット校での取り組み、他校への導入について、パイロット校の取り組みを全て導入するものではない。成果のあった取り組みや各学校が実態に応じて導入できる取り組みなど、取り組みの一部を導入していくというのが今のお答えに当たるのかと思いますが、私がちょっと不安なのが、教育委員会を傍聴していましたときに、委員さんから出た同じような質問に対し、お答えの中に、小規模校だからできるものがあるという文言がありまして、私はこれが大変気になっております。じゃあ、小規模校だから、常盤小学校だからできるけれども、人数の多い、例えば月島エリアの学校ではできないのかということになってきますと、やはりこれもパイロット校としての役割を果たさないことになってしまいますので、その点もう一度大規模校、人数が多い学校についてもどのように生かしていくか、確認をお願いいたします。
○吉野教育政策副参事 現在、常盤小学校、確かに小規模校でございます。ですから、ALTやまた、英語講師も入れているんですが、少人数をさらに少人数にする形での授業展開ということも行っているところでございます。ただ、じゃあ、大規模校ではできないのかというと、そんなことはありません。
先ほどお話ししたように、どういう内容を広げていくかということはこの後になるんですけれども、例えば今、常盤小学校では授業以外の時間ということで、朝の時間を使った取り組みをしております。こういうところにつきましては、学校の実態に応じて大規模校であっても取り入れることができますし、あと、この後、当然ながら、ALTだけじゃなくて、担任の先生が中心となって授業を展開していくということも行われていきますので、その授業の仕方、または、先生の研修の仕方というところも取り入れていくというか、進めていくところでございます。
そのようなことをあわせて、繰り返しになりますけれども、この後、どのようなところを広げていくかというところを検討してまいります。
以上です。
○青木委員
大変よくわかりました。考えてみますと、現在もクラスは大きくても少人数クラスというもので数学や理科などの授業が行われているものもありますので、同じような考え方で人数が少ないほうが効果があるとわかったら、少人数クラスでやっていくという方法もぜひ御検討というか、もう考えていらっしゃるのかもしれませんが、取り入れていただきたいと思います。
今のお答えの中にもちょうどありましたけれども、やはり今後はその外国人の先生、ALTを中心に授業が行われているが、担任の指導力も重要であると、確かにそれも報告されております。担任の先生方、全てが英語が得意なわけではない、危機感を持っている、あるいは英語が嫌いな先生もいらっしゃる中で、担任の先生に対してもしっかりと指導していく。あるいはチェックを、チェックというとちょっと失礼ですね、見ていくということもよろしくお願いいたします。
次は、理数教育についてです。理数教育のパイロット校は城東小学校、現在、ビルの中に入るということがメディア的には取り上げられておりますが、この点に関しては、私、逆にすごいプラスの面も多いと思います。その同じビルの中にやはり外資系の企業が入ることで、お子さんたちも外国人のお子さん方が一緒に通うというようなことも実現すれば、これぞ国際交流になりますけれども、いろいろな刺激を持って臨むことができるということですので、私はこのビルの中の学校ということを1つの個性として生かしていただきたいと思います。
その上で、ここでは理数教育になるわけですけれども、新聞にも載りました理数教育の推進へということで、早稲田大学の理工学術院と提携を結ばれたというニュース、この点ですね、理数教育のパイロット校として、どのようにこのシステムを生かしていくのか。
これ、6月に決まったことですので、予算的には来年度の予算が計上されるのか。あるいは早稲田大学がどんとボランティアでというか、無料でやってくださるシステムなのか。その辺を教えてください。
○吉野副参事(教育政策・特命担当)
まず、予算のことでございますが、無料ということはないと思います。予算のほうもきちんと今、計画を立てているところでございます。それと、早稲田大学と理数教育に関する協定を結んだということで、平成27年度、28年度、ここ数年の間は、やはりパイロット校である城東小学校の取り組みを中心に、この早稲田大学の教育力を活用させていただきます。具体的には、実験教室を行ったり、または、教授の先生から子供向け、または保護者向けの講演会をしたりというようなことを試行的にももう始めておりますが、そのようなことを考えております。
ただし、それも城東小学校だけで終わらせるのでなくて、やはり他の小学校、または中学校への展開ということも現在、並行して考えているところでございます。
以上でございます。
○青木委員
中央区内、早稲田のエクステンション校もありますし、ますます密接な関係で中央区の子供たち、あるいはお子さんに限らないですね、中央区民にとっても生涯学習という考え方からプラスになるように、これも力を入れて進めていただきたいと思います。
それでは、次がICTの導入についてです。このICT教育は、IT教育と言われていたのがコミュニケーションのCが入ってICT教育と使われるようになって、あるいはこうした委員会でも全国的にも取り上げられるようになって、もう10年ぐらいになると思います。
中央区内でもさまざまな場面で、私たち委員も興味を持って見守っている中で、何と言うか、私も反省しているんですけれども、とにかく今の時代、ICT教育を進めれば、子供たちの成績は上がるんだと。デジタルデバイドがなく、子供たちをしっかりと小さいときからこのICTになじませていくというような考え方があったと思います。
しかし、ちょっとショックなニュースが先日、9月21日、日本教育新聞に出ておりました。ICTの導入、成果見えず。このタイトルもちょっとすごいんですけれども、学校にコンピュータを整備したり、生徒がICTを使う機会をふやしたりしても、読解力や数学力の向上には結びつかないとする分析結果をOECDが発表しました。グループ学習などに多く利用する国々でもPICAの成績は改善せず、逆に低下する傾向にある。整備を進める国や自治体に導入の成果が求められているだけに、反問を呼びそうだ。学校はICTを効果的に授業に取り入れる方法を見つける必要があると、この記事にはあります。
この後半ですね。とにかく今回もICT、215万4,600円、ICT機器の活用推進ということで決算書にも載っておりますが、果たしてこのICT教育、これも多分全校16校公平にではなく、フロンティア校として3つの小学校、阪本小、城東小、常盤小を中心に行われていると思うんですが、まずはフロンティア校で結構です、フロンティア校でのICT教育の目に見える結果、何か出ておりますでしょうか。
○佐藤指導室長
フロンティア校での目に見える成果という形では、まず、去年の調査の中でですけれども、それぞれの国語や算数などの全ての教科でしっかりそのICTを活用していると。その中でですが、45分活用するのではなくて、効果的な場面で活用する。そういう中で、年間では全体の30%の授業の中で全教科で使っている。
そういうようなことが実際出ております。また、具体的、視覚的、あるいは動き捉えられたりということで、非常に子供たちにとっては学習についての理解が深まると。あるいは興味関心が高まる。そういうようなことが出ております。
しかしながら、一方では、先ほど委員が御指摘のとおり、OECDの中では、オーストラリアとかニュージーランドですね、パソコンが多いところは逆に学力が低下したと。そういうようなことがありますので、技術革新が非常に目まぐるしい中、どのように活用していくべきか。そういう中では、やはり教員の活用力、授業力をICTを使いながら高めていくことが重要だと考えております。
以上です。
○青木委員
わかりました。これも先ほどのパイロット校と同じで、フロンティア校は、私も学校公開で見ました。そこでは、先生もきちんと準備をし、活用なさって、子供たちにとっても、あれはわかりやすい授業だったと思います。
ただし、まだそれ以外の学校には、それほどICTが導入されていない。電子黒板は入っていると思います。この9月の後半から10月にかけて、各小学校が学校公開を行っておりますので、私も数校行ってまいりました。そして、少しずつですが、全部のクラスを見て回ったんですが、フロンティア校以外ではICTを使った授業は1つも見ることができませんでした。このいただいた授業公開の内容、一覧表を見てみても、やはりそうですね。そういう状況にあるという中で、やはり特にフロンティア校におけるICTの進め方、重要だと思います。
そこで、先ほどの国際教育、理数教育も同じですが、中央区にとって子供たちに大変わかりやすい使い方を極めていただいて、全16校に広げていく。委員会ですので、あまり民間の固有名詞は出せませんが、中央区内にはこのICTを扱っている大変有名な企業もございますし、そういうところからも民間の技術あるいはノウハウなどもいただきながら、ICT教育、しっかりと進めていただきたい。この記事はショックでしたから、だから、やめようではなくて、中央区ならではの進め方でしっかり取り組んでいただきたいと思います。
続きまして、特認校ともかかわってくるんですけれども、いただきました資料の208番です。区内小学校に在籍する他区在住者の学校別人数です。これは去年からこの資料を出していただいておりまして、少しずつは減っているんですが、主なところを見てみますと、城東小学校がことしですと20人、泰明小学校31人、常盤小学校52人、久松小学校も18人、阪本小学校20人となっております。
同時に、区民文教委員会のほうでいただいた資料によりますと、他区から中央区内に通っている生徒さん、その理由については、兄弟関係、併設幼稚園を卒業した、あるいは学童クラブなどとなっておりますが、いま一度、この他区在住者の人数についてどのように考えていらっしゃるのか、よろしくお願いいたします。
○伊藤学務課長
区立の小中学校に在籍する他区の在住者の状況でございます。中央区では今、かねてからの小規模校のあり方、あるいは他方で月島地区を中心とする児童数の急増という状況も踏まえながら、今後の学校整備のあり方の一環として、改めて中央区に在籍する児童のあり方を整理してきたところでございます。
この間、今、御指摘のように、数が減っていきつつありながらも、必ずしも一気に急減するということではないという御指摘でございますが、これはひとつには、やはり保護者の方の教育活動やPTA活動に支障がないようにということは、これは事情がどうあれ、やはり学校運営の中で教育活動として担保していかなくてはいけないというふうに思います。そういう意味では、御兄弟がいて、その上のお子さんが在校の事情の中でやむを得ず転出するというときの兄弟関係というのは、今も引き続き担保してございます。
それから、最近は、月島地区などを中心に転入が多いんですが、高層の分譲マンションの場合は入居がお決まりになっても、実際に入居できるまでに1年ないし2年かかるというような状況も多数見られてございます。そういう場合に、もう既に中央区にこれから長くお住まいになるということがおわかりになっている御家庭について、当面1年以内に例えば入居が決まっているということであれば、そういった契約書類なども確認させていただきながら、先付で転入、就学をお認めするというケースもここのところ見られてきてございます。
以上でございます。
○青木委員
中央区に転入してくることが、将来的にといいますか数年で決まっている児童に対しては確保するという理由はわかります。それから、去年いただいたお答えでは、やはり兄弟関係というのが一番多くて59件ですので、まず上の方が卒業して、その弟さん、妹さんなりが卒業すれば、それでもう入れないので、この数は当然将来的にはゼロになります。今、お答えの中にもありましたように、月島地区の特認校、いろいろな目的がありますが、1つはやはり、児童の偏在ですね。月島地区がふえていて、この特認校にスクールバスを出してでも通っていただきたい。そういう大きな目的もありましたので理解いたします。
と同時に、他委員からも質問がありましたように、今、この特認校が大変人気が出ている中で、他区の生徒数が多い。例えば城東小学校や泰明小学校、常盤小学校などですね。ここ数年は抽せんになっていますけれども、この方々は例えば兄弟がいるとか、幼稚園に通っていたということで優先される、つまり抽せんには入らないという考え方でよろしいでしょうか。
○伊藤学務課長
特認校の取り扱いと、それから今、委員が御指摘の兄弟の関係でございます。実際に小学校に入学していた先の指定校としては当然学区域の上での変更ということでございますけれども、今、お話がありましたような、既に在校していて、そこに御兄弟が新たにということであれば、それは指定校として、特認校であるなしにかかわらず、同じように先ほど申し上げました保護者の方、あるいはその教育環境といいますか、あるいはPTA活動を含めてを確保していくという観点から、それは同様の取り扱いでございますので、抽せんにはかかわらないということがございます。
ただ、実際の実数として出てきている数が、全てそうかということではありません。逆に、兄弟関係ということにかかわらず、お住まいになっていてずっと通っていて、転出されるという方も当然いらっしゃるので、それがここの人数に全てかかわっているということはございません。
以上でございます。
○青木委員
繰り返し申し上げますが、特認校、大変人気のある学校で、そして抽せんも行われている中で、やはり将来的にといいますか、できるだけ早く、区民を優先していく。現在、区在住の方を優先していくというのが公立学校のあり方だと思います。
済みません、ちょっと細かいんですけれども、今、いただいた私の質問に対するお答えの最初に、PTA活動のスムーズな運営というのがあったんですが、それがなぜこれと関係があるんでしょうか。
○伊藤学務課長
先ほどPTA活動というふうに申し上げましたが、正しい表現として申し上げれば、お子さんにかかわる教育活動で、例えば学校行事が1年間に多数ありますが、その中には、学年を超えて行われるものもございます。そういったことに対しても十分考慮しなくてはいけないという趣旨でございました。
ですので、あくまでも保護者の方も十分に教育活動にかかわっていただくということも必要であるというふうに受けとめて申し上げました。PTAというようなことで、それだけに限るような表現を申し上げましたのは訂正させていただきます。
○青木委員
あくまでも子供中心、そして区内在住のお子さん中心という基本方針は変えないでいただきたいと思います。中央区の子供たちのために、ぜひこの特認校、区内の児童の偏在をなくしていくという上で、公平な取り扱いをよろしくお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○石島委員
それでは、私からは教職員の業務負担軽減について、お尋ねをさせていただきたいと思います。
ことしの7月に公立小中学校の教職員の在校時間や業務負担に関する調査報告書、これが文部科学省から発表され、教員の業務実態等が公表をされたわけですが、この中で、平日の平均在校時間、これは中学校の副校長が12時間53分、小学校の副校長で12時間50分、そして、中学校、小学校、それぞれの教員が大体12時間前後であるということが示されており、また、自宅で仕事をする教員の割合が約4割で平均1時間30分。それから、業務負担と感じる主な業務ということで、国や教育委員会の調査やアンケートの対応、これは副校長や教員の9割近くが負担であるというふうに感じています。
あわせて、教員の約7割が、研修会や教育研究の事前レポートや報告書の作成、保護者や地域からの要望、苦情などへの対応ということを挙げているわけですが、今回、提出していただきました資料の191、区立幼稚園、小・中学校教員の超過勤務時間数、これと照らし合わせてみても、大体この文部科学省の平均在校時間に準じているかなというふうに拝見をさせていただきましたが、本区教職員の業務実態に関するその認識、まず、それについてお答えいただければと思います。
○佐藤指導室長
教員の業務の状況に対する認識ということでございます。教員の仕事そのものは、時間に縛られるということだけではなくて、非常に多岐にわたっているという実態から、このような調査の資料のような形の実態が出ているのかと考えております。
そういう状況の中で、教育委員会としても時間の短縮、勤務の軽減ができるところはしっかり軽減していきたい。そういう中で、今回、この校務支援システムという形を導入させていただいております。また、従来から、他区よりも非常に区費講師や非常勤の教員やボランティアという形でそれぞれ正規教員だけでなくて、さまざまな非常勤とか区費講師の中で業務を分担していくと。そういう形のマンパワーも活用させていただいております。
今回、調査等で出た中では、委員が御指摘いただいた国や教育委員会の調査ということでございますので、それにつきましては、こちらとしての必要最小限の調査を行う。そういう形の工夫をしていくことと、それからもう一つ、調査で明らかになったのは、研修のときの報告書が非常に負担感がある。そういうことでございますので、今、この年度の途中から、さまざまに教育研修をしておりますけれども、その報告書のあり方について、研修の中で報告書を書くというか、構想をまとめていくような形で、また学校へ持ち帰って報告書を作成するということではなくて、さまざまな形で報告書と研修の形の改善ということを考えております。
いずれにしましても、子供と向き合う時間を確保しながら、過度な負担をかけないようなことをしてまいりたいと思っております。
以上です。
○石島委員
先生方の本来業務である授業あるいは教材の作成等、その時間をなるべく取れるように、全体的な事務負担の軽減をしていくということで、指導室も積極的に取り組まれていることは承知しています。
そして、今回、それが校務支援システムにつながったわけですが、今、平成27年度、年度まだ半ばですから、この校務支援システム自体の効果はまたきちっと検証をして、その業務の改善に役立てていっていただきたいというふうに思っていますが、重ねて、今回、業務改善に取り組む教育委員会における先進的な実践事例ということで、文部科学省のほうが示しまして、いわゆる各教育委員会のほうに、これは都道府県単位だと思いますが、通知をしてきていると思いますが、こういった業務改善に対する新しい取り組み、これについてどのようにお考えになるか。
それからあわせて、これは以前ですけれど、東京都の事務改善モデル指定校として日本橋中学校が指定をされて、その事務事業のモデル改善に取り組まれていたと思いますが、その結果といいますか、それは具体的にどのようになっているのか。その点についてお聞かせをいただければと思います。
○佐藤指導室長
業務改善の取り組みということでございます。まず、これにつきましては、さまざまな国の提言を受けて取り組んで検討していくということが大事かと思っております。その中の1つには、副校長の補佐ということがございまして、これは日本橋中学校のときの研究もそうだったんですけれども、副校長が非常に多忙な状態であるという中で、その役割を例えば事務職員あるいは主幹教諭にという形で効率よく分担していく。そういうような形とか、今、江東区やほかの区市でやっている事務の共同実施という形も研究されているところでございまして、そういうような先進的な取り組みを研究する中で、業務軽減を考えていきたいと思っております。
あともう1点、他区の情報をいろいろ聞きますと、学校の中に生活指導部とか教務とかあるんですけれども、学校支援部という分担の分掌をつくっている状況の中で、業務を分担していく中で効率化していく。そういうようなで校務分掌が今でき上がっておりますので、そういう導入についても考えていきたいと思っております。
以上です。
○木村委員長
日本橋中学に対する御答弁をお願いいたします。
○佐藤指導室長
以前、日本橋中学校で事務職員を2人配置をした中で、校務軽減に取り組んだという研究がありました。それについては、副校長のいろいろな業務を補佐していたということは一定程度状況的には報告をいただいておりますが、それが必ずしも今の現状では、都費の事務職員が2人ということではないので、その成果の中でどういうふうに分担できるかということをこれからも検討していきたいと思っております。
以上です。
○石島委員
一応文部科学省が示されたモデルケースみたいなものは今後研究して、本区に取り入れられるものについては、実践をしていっていただきたいと思いますが、今、やはりそのお話がありました、副校長に非常に過重な負担がかかっているというのは、このデータでも明らかになっているというふうに思います。
具体的には、やはり担当がはっきりしない仕事は何でも副校長というような状況がありまして、クレーム対応から給食費の集金まで、本来業務とかかわらない部分が非常に多いと思っておりますので、この場合、先ほども提言がありましたけれど、いわゆる副校長の補助、業務分担というのも当然ありますけれども、当然主幹の先生方も本来業務があって、非常に多忙な日々を過ごしているわけですから、副校長の事務補助なり、例えば未払い給食費の徴収などは、このセンター方式ではありませんけれど、各学校ごとに配置をするのではなく、事務の負担軽減をする方法もあると思いますので、その点については、ぜひ今後、御検討いただきたいと思います。
最後に1つ、これは御紹介させていただきたいんですが、これは区内の先生の声です。区内の副校長、教務主任が集められ、教育課程の届け出説明会が行われた。毎年、新たな項目がつけ加えられ、学校教育の中に盛り込まなくてはならないことがどんどん増えていく。平成26年度の教育課程の届け出の中には、東京オリンピックに向けての取り組みや理数教育の充実等々、また、新たな項目がたくさん出されていた。
ただでさえ、授業時数が足りないというのに、これらの取り組みは一体何の時間にカウントして行うのだろうか。○○教育という項目が一体幾つあるのか。暇なときに数えてみようかなと思うぐらいだ。提出しなくてはならない年間指導計画だけでも、安全教育、人権教育、食育、キャリア教育、道徳、総合、特別活動、さらに区採用講師にかかわる算数、体育、理科、外国語の年間指導計画も提出しなくてはならない。他区や他県も同じような状況なのだろうか……。
これが現場の先生の声です。やはり何と言いますか相当、業務負担を感じているということは、これは現場として否めない事実だと思いますので、こういった声を踏まえながら、本来の業務、授業に取り組めるような学校環境の整備に努めていただきたいと思います。
終わります。
○木村委員長
次の質問者の発言を願います。
○富永委員
それでは、教育費の最後になりますので、他の委員と重なる質問もあるかと思いますけれども、違った視点からの質問と考えた上でお答え願えればと思います。
いよいよ八重洲2丁目の開発も本格化、進むということで、その中に入居する城東小学校もこれからいろいろな課題等々を解決しながら、いい開発に向けてやっていかなければいけない時期がやってまいりましたけれども、テレビの報道等で多く耳にするものが、やはり一般の人たちと同じ建物の中に学校が入るということで、セキュリティーの部分はどうなのかという心配の声がよく聞かれると思います。
きちんとこれから、全部最初からやっていくことなので、そんなに皆さんが考えるほど神経質になる必要がないというか、むしろあまりセキュリティーをがちがちにしてしまうと、この開発の中での城東小学校のあり方というものの意義が薄れてしまうのかなと感じるんですね。
やはり今、全国から注目を浴びる最先端の開発の中に学びやが入るということで、その特色をうまく利用しながらの学校づくり、教育のあり方というものが求められるんじゃないかと思いますけれども、今、学校として、教育の立場から、この開発の中で学校におけるセキュリティーだけじゃなくて、接点の部分で、どのようにしていかれたいかというようなことがありましたら、お聞かせください。
○斎藤副参事(教育制度・特命担当)
セキュリティーの問題でございますが、現在のところ、まだそういう意味では、詳細な部分については一切決まっていないという状況でございます。ただ、やはり、入り口は当然別にしなければいけないなというふうに思っておりますし、当然独立した区画で、見ず知らずの方が小学校の中に自由に入れるというような状況にはしたくないなという考えでございます。
いずれにいたしましても、文部科学省の施設整備指針というのがございますので、それにのっとり、着実にやっていきたいというふうに考えておりまして、やはり近代的で夢のあるような学校にしていきたいなとは考えております。
以上でございます。
○富永委員
ありがとうございます。都心の教育環境ということでなかなか子供たちが自然に触れ合える機会が少ない中で、城東小学校は屋上に田んぼがあったり、畑があったり、そこで小さな自然の中で子供たちが土に触れられる教育が今、進んでいる中で、やはり学校からはそういうようなところをしっかりと残してほしいというような要望も今後出てくると思うんですね。その中で、やはりこれだけの大きな開発の中で多くの社会人がいる中での教育ということであれば、やはりそのどこかで社会と子供たちの接点をつくっていくということも必要じゃないかなと思います。
もちろんそのセキュリティーをしっかりしなきゃいけないわけで、入り口、門や何かは一般の人の部分と学校の部分とは分けるのはもちろんですが、やはり地下に今度バスターミナルもできますから、さらに多くの人たちが全国から集まってくるという中での学びやをつくるわけで、セキュリティーの部分とそうやって全国から集まってくる人たちが、見て、あっ、都会のこんなところにこんな学校があるんだというようなバランスの面を、これから多分難しいと思うんですけれども、うまくやっていくことがこの城東小学校が新しく生まれ変わっていく中に必要かと思うんですね。
テレビ報道のことなんですけれども、実は、マスコミで大きなビルの中に学校が入るという情報が出るか出ないかと同時に、テレビでも幾つか放映されていました。その中で1つ気になったのが、これは実際に取材を受けたPTAの方からの問い合わせだったんですけれども、テレビ局のほうからは、学校からも許可を得ているので、通っている子供の登下校の風景とか、それに対する親としての意見を取材させてほしいということがあったので、取材を受けたんですけれども、そのPTAの方が学校のPTAの役員もされている関係で、何かちょっと様子がおかしいなということで、学校に問い合わせをしたら、学校では一切取材は拒否したと。にもかかわらず、テレビ局のほうは学校からオーケーをもらったというようなことを話した上で取材を申し込んできたそうなんですね。
やはりとてもデリケートなところで、今後、きちんとした情報を出していかなければいけない中で、誤った、視聴率を取れるような方向での誘導というんですか、おもしろおかしくこれから報道されてしまうようなことが、もしあると、またいろいろなところで問題が出てくると思うので、今回みたいに例えばそうやって学校が取材を受けないと言っているにもかかわらず、いかにも取材を受けたような形、オーケーしたような形で、まちの人の意見という、私も実際見たんですけれども、全然地域と関係ない人たちがインタビューを受けて、この開発に対してどうこうというのが流れているんですね。
知らない人たちがそれを見ると、その地域の人たちの意見だというふうにとられかねないような報道のされ方がされていたんですけれども、そういうことに対しては、例えば区のほうでテレビ局に抗議をするとか、そういうようなことというのは今回されたんでしょうか。
○斎藤副参事(教育制度・特命担当)
取材の許可というか、願い出でございますけれども、教育委員会、私のところに電話が入るということは一切なかったんですけれども、都市整備部を通じてというラインが多かったのかなと思います。
ただ、いかんせん、まだ決まっていない、都市計画決定がおりていないという段階でございましたので、その部分を丁寧に説明をして、子供たちや保護者が、非常に不安になってしまうところがあるかと思いましたので、その辺の取材は控えていただけないでしょうかというようなお願いはしたところでございます。
そういうことでございますので、実際取材を受けていないものに抗議はちょっとできないということで、今のところは抗議はしておりません。
以上でございます。
○富永委員
ありがとうございました。非常に注目を集めている開発なので、これからもまたいろいろなところで、メディアでの報道のされ方等々が出てくると思いますので、やはりアンテナを張っておいて、間違った方向への誘導とか、あとそれをやることによって、その地域の人たちが不安になるようなことが考えられるのであれば、その辺をしっかりと対処していただきたいと思います。
これからBRT初め、また交通の流れが変わってくると思うんですけれども、城東小学校が新たに開校を迎えるころには、オリンピックももう終わっているころでして、当然そのBRT等々を使った交通網というのが今の段階とは大きく変わってくると思うんですけれども、城東小学校が今度新しくなった暁には、今の在校の児童よりも3倍から3.5倍ぐらいの児童数がこの新しい学びやで学ぶんじゃないかと思っています。
そうなったときに、例えばそのスクールバスというのは、どのような形で、それだけの多くの子供たち、当然ああいう地域の学校ですから、区域内での通ってくる子供たちはふえない。当然指定校変更とか特認校ということのままでいくんだと思うんですけれども、大体今のスケジュールでいくと、6年後、城東小学校が新しくなるときの子供たちの通学手段というのは、今の段階でどのようなイメージなのかお答えください。
○斎藤副参事(教育制度・特命担当)
委員御指摘のとおり、でき上がった後の城東小学校の通学の関係でございますが、正直言いまして、現在のところ、まだそこまでどういうふうにしようかということは考えてございません。BRTになるのか、スクールバスの延長になるのか、あるいはそれも廃止してしまうのか。いろいろ多方面の検討を積み重ねないとできないなというふうに考えていますので、今時点では申しわけございませんが、決めていないということでございます。
○富永委員
わかりました。今後、大事なところになってくると思いますので、早目に考えの中に入れていただきたいと思います。
次に、当区16校の小学校、中学校も合わせると20校になるんですか、講堂で行われる式典を含む行事、卒業式、入学式、それから、周年行事等々参加している中で、その式典の最中に気分が悪くなって倒れる子供の数が非常に多いように感じるんですね。僕自身、今まで出た中で一番多かったときに、1つの式典で7人の子供が倒れてたんです。大体僕らはいつも来賓席にいて、非常に子供たちと近いところにいるので、常に見ていると、何となくやっぱり挙動がおかしい子供が出てきて、ずっとその子に注目していると、気分が悪くなったりという中で、それが必ず毎年毎年繰り返されている中で、今後、子供たちの健康を守るということで、式典のあり方とか、例えば先生がもうちょっと子供全体が見えるところに何人かいて、そうならないようにやっていくような、何か考えはあるんですかね。毎回、式典に参加しながら、いつも心配になってしまうんですけれども、その辺について考えを聞かせてください。
○佐藤指導室長
式典についての安全管理のことだと思っております。委員御指摘のとおり、式典は厳粛な中で行うもので、子供たちにとっては緊張、集中ということで、いろいろなストレスがたまるかと思います。まずはそこに臨む前の数日の中で、しっかりコンディションを整えるという指導も必要だと思いますけれども、そういう状況の中で、子供たちの安全管理をしっかりすると。補助の先生を近くに添えるとか、安全の確認をした後、やはり気分の悪い子の近くに補助の先生がいると。
そういう形も含めて、また、時間の流れもしっかり把握させて、短縮できるところは短縮する。そういう中で、安全管理にこれから努めていきたいと。また、そういうことを学校とともに、校長会とともに、考えていきたいと思っております。
以上です。
○富永委員
ありがとうございます。今までずっと歴史そのまま受け継いできている大事な式典ですから、その式の内容を短縮したりとかというのは、やはり難しいというか、あまりやるべきではないと思うんですけれども、どうやったら子供たちの安全を担保できるかというのを今後少し考えていただきたいと思います。
次に、小学校における動物の飼育というのをちょっと気にしてみたいと思うんですけれども、今、宇佐美学園を入れたら17の小学校があるわけですけれども、その中で、全校でそれぞれ何かしらの小動物を飼育しているんですね。17校あるうち、毛の生えたペットを飼っているのって、3校しかないんですね。あとはみんなメダカとか、金魚とか亀とか、そういう水中生物。
なかなか都会で子供たちが動物に触れ合える機会が少ないという中で、今は昔と違って、逆にペットを飼いやすくなって、いろいろな多くの御家庭でも猫だの犬を飼ったりしているから、必要ないと言えば必要ないのかもしれないけど、でもやはり、動物と触れ合える機会もこの都会ならではの学校の中で必要かなと思います。
そんな中で、ほとんどの学校には水中生物しかいないというようなことというのは、どうなんでしょう。ちょっとこれ、自分なりにすごく気になったので質問しています。
○佐藤指導室長
確かにさまざまな生物、動物と触れ合える機会というのは子供のいろいろな情操も含めて大事なことだと思っております。しかしながら、実は鳥インフルエンザが発生して以来、なかなかそういうことにつきましては、学校のほうもいろいろな形で考えてきている状況がある中で、金魚とかという生物が多くなってきていると思います。
小学校の中では生活科という教科がありまして、そういう中で動物園で触れ合うだけではないと思うんですけれども、そういう機会はつくっていくという形で今、進めているところでございます。
以上です。
○富永委員
ありがとうございます。鳥インフルエンザとか健康上の問題であれば、それも仕方ないかと思うんですけれども、最近よく報道等で目にしますのが、残虐な動物虐待の事件が多いですよね。ついこの間も頭を切られている、足を切られている猫が発見されているということがある中で、やはり小さいうちから、学校教育の中でみんなで小さい動物を守るとかという、触れ合いを通して将来的ないじめをなくすだとか、虐待をなくすというような、教育にも物すごく強く大きくかかわってくるようなことじゃないかなということも思います。いろいろな病気や何かの問題もありますけれども、もう一度そういうものを見直して、やはり小さい動物を守るということで友達同士の関係とか、いじめや何かをなくすというところにも絶対これは寄与していくものだと思うので、その辺もちょっと今後また考えていただけたらと思います。
最後に、郷土天文館のことをちょっとお尋ねしたいんですけれども、今、プラネタリウムを含めて学校での利用、子供たちの集団での利用ということとは別に、一般の方々も利用されており、来場者の数というのは、運営している立場からすると、どの程度のイメージのところにいっているんでしょうか。もし、このままでいいというのであればいいんですけれども、今後やはりもっともっと来場者もふえる中で、中央区のいろいろなことを学んでもらいたい、見てもらいたいということであれば、もっとバージョンアップして場所を移す。例えば人が集まるようなところ、観光客が多いようなところに施設を移動したりするということも1つの有効策じゃないかなと思うんですけれども、その辺をちょっとお聞かせください。
○俣野図書文化財課長
郷土天文館の入館者についてお答えいたします。
私どものほうでは、郷土天文館のほうで主に常設展、それから特別展、プラネタリウムと、このような事業を主に展開しておりますが、目標値といたしましては、施策評価等にも掲載してございますが、おおよそ2万人程度が目標と考えてございます。
ここ数年でございますけれども、今、私が申し上げたような事業に対しまして、おおむね来館は平成24年度が2万7,000人余、平成25年度が2万5,000人余、平成26年度におきましては2万6,000人余ということで、おおむね目標は到達しているのかという印象でございます。
さらに郷土天文館の観光目的といいますか、そういったことにも対応するために移動してはどうかということでございますけれど、まずは場所がないという部分と、あとは施設自体は教育施設でございまして、今後、来館していただく方がふえることについては非常にいいことだと思いますけれど、観光地化することについてはちょっと一定の配慮をしなければいけないというふうに考えてございます。
以上でございます。
○富永委員
2年前でしたかね、横浜にオービィという施設ができて、非常に人気があって、大変にぎわいがあるところなんですけれども、あれももともとは教育施設じゃないんですけれども、教育に近いような展示ですよね。ただのエンターテインメント性ということではなくて、教育に近いような、だから連日、大人と子供が一緒になってにぎわっていると思います。
郷土天文館の場合は教育施設ということなんですけれども、今後、それと観光を生かしたようなところで中央区としてのアピールというようなことも、やはり必要なんじゃないかなと思うんですね。
オービィに行ったときに、やっぱりすごく楽しいんですよ。子供たちがお父さん、お母さん、おじいちゃんとおばあちゃんと見ながら、わあわあ言いながら、ああいうような最新鋭の映像技術とかCGの技術を使ったようなものを見ているのがすごくいいなと思いまして。
プラネタリウムも、昔、渋谷にあったころは、子供たちだけじゃなくて、大人のカップルにも随分人気があったように記憶しているので、そういうのをうまく取り入れながら、例えば昼間は子供向けだけど、夜はちょっと大人向けのというようなところで、うまく教育と観光の部分をつなげていけるようなことも今後考えていく必要があるのかなと思いまして、これは質問させていただきました。
以上で終わります。
○礒野委員
第7款「教育費」の質疑も終了したものと思われますので、次に、第8款「公債費」、第9款「諸支出金」及び第10款「予備費」について、それぞれ一括して、質疑に入るようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
第8款「公債費」、第9款「諸支出金」及び第10款「予備費」について、理事者の説明を願います。
○平沢会計管理者
(説明)
○木村委員長
第8款「公債費」、第9款「諸支出金」及び第10款「予備費」について、質問者の発言を願います。
○加藤委員
財政白書では、特別区債の残高、借金の額等の表現になっております。私は一般に考えられている借金とは単純に言えないと思います。地方債、中央区では区債を発行して、単年度ではなく、その施設が次年度以降、長期にわたり、区民などに使われる地方自治法に基づく均衡を図るという意味で、負債を活用して施設の整備や建設などを行い、区民要求に応えるために必要ではないかと考えています。
それで、特別区債の残高について、財政白書では負債残高は依然として主要3基金、財政調整基金、教育施設整備基金、施設整備基金の残高を多く下回っているとあります。学校改築や児童館、こども園整備などの財源として2010年以降、特別区債の発行が続いているとも指摘をしております。今後、区債が発行されると考えられている事業等についてあれば、お答えいただきたいと思います。
○濱田企画財政課長
今後、区債を発行する、考えられる事業でございますけれども、まずは今年度、予算ベースでございますけれども、豊海小学校ですとか、有馬小学校、それぞれ小学校、幼稚園の教育債を発行予定でございます。
その後でございますけれども、今、申し上げました豊海小学校、有馬小学校、これの来年度分も恐らく発行する予定だろうというふうに考えているところでございます。
そのほかにつきましては、先送りしております本の森ちゅうおうの施設整備ですとか、あとはこれはちょっとまだ未定でございますけれども、晴海の選手村のほうのアトリウムに基づく学校等の基盤整備、これに将来的には区債が必要になってくるだろうというふうに見込んでいるところでございます。
以上です。
○加藤委員
いただいた資料16を見ますと、償還完了と新規負債の発行の推移が出されているわけですけれども、これを見ますと、本の森ちゅうおう、選手村などのこともありますけれども、それは豊海小が入っておりますけれども、来年度、2016年の利子を含めた償還額が8億1,700万円で最高になり、選手村などを除けばその分減少するとなっておりますけれども、これらを含めて、今言われた今後考えられるものも含めて、どう変化していくのかお答えいただきたいと思います。
○濱田企画財政課長
資料16に基づいて説明いただきましたけれども、資料16で見ていただければわかるように、平成前期のほうに借りた部分、こちらのほうが徐々に返還が終わってまいります。中には大きな返還のものもございまして、それが償還が終わってくるということで、そういった意味では減る要素があるということでございます。
ただ、一方では、今、現在発行した区債でございますけれども、基本的には3年後から償還が始まるということでございますので、償還のほうはそういった意味では増えてくる要素があると。さらに、先ほど申し上げましたこれから起債する予定の部分、こちらが今後の財政状況によってどうなるかはまだ未定でございますけれども、この発行状況によってはふえてくる可能性があるといった状況でございます。
○加藤委員
ふえてくる可能性というのは私もこれを見ればわかるわけですけれども、2013年に企画総務委員会に配付された強固な財政基盤堅持に向けた当面2カ年の重点取組指針というのがあるわけですね。これは目的として基本計画2013、この一部を読み上げますと、この計画を確実に実施するためには、当面景気低迷の長期化などにより人口増加に連動した税収の伸びが期待しにくい中で、過去に例のない毎年800から900億円規模の支出が必要であり、その財源措置として、これまで蓄えた基金の大幅な取り崩しを見込んでいると。このように言って、効率的な予算執行などの内部努力を初め事務事業の見直しや歳入確保対策などに全庁挙げて取り組んでいく。そういうことで、区民の生活にさまざまな影響を及ぼした80事業の見直しが行われたと記憶しております。
それで、この財政運営の方向性なんですけれども、2011年度末現在で、492億円あった主要3基金、先ほどの3つの基金ですけれども、残高は前期期間、2017年終了時には約3割に減少する見込みであり、特に安定的な財政運営を図る上で重要な役割を担う財政調整基金は緊急時への備えとして必要とされる水準、標準財政規模の20%、約80億円を大きく下回ることが想定される。
このように述べ、特別区債の発行残高が今後基金残高を逆転することも想定されるなど、次世代の負担にも十分に配慮した慎重な財政運営が求められるというような形で重点取り組みが報告されております。
特別区債の発行残高が今後基金残高を逆転することも想定されると財政危機になるとして、区民には保育料の値上げ、駐輪場の有料化など、また、受益者負担を押しつけ、また、敬老買物券支給対象の引き下げなど、区民サービスを削減してきました。しかし、財政白書36ページでは、中央区の実質公債費率は3カ年平均で1.2%、昨年度、2014年度は0.7%と将来負担比率も充当可能な財源が上回っています。この点について、御見解をお答えいただきたいと思います。
○濱田企画財政課長
これからさまざまな施設を整備するにあたりましては、例えば基本計画2013を策定したときと比べましても、大分その後に環境の変化がございます。例えばですけれども、本の森ちゅうおうの施設整備の先送りですとか、労務単価の上昇、あるいは新たな需要がまた起こってきたというさまざまな変化かございます。
そういった需要にいろいろ私どものほう、あまり正確に決めることは難しいですけれども、節々でシミュレーションしてございます。今の現在の状況では、先ほど委員のほうからもお話がありましたけれども、当時そういう不安は確かにあったかもしれませんけれども、今の時点ではここ五、六年、七、八年先まで見据えましても、基金残高を区債残高が上回るということは想定してございません。
ただ、先ほど申しました晴海地区のまちづくりにおけます選手村後の基盤づくりについて、これから東京都とも財政的な交渉をしていきますけれども、この結果いかんによっては、また、その今の方向性も変わってくるかなといったところでございます。
以上でございます。
○加藤委員
2年前、2013年度のときから大分環境が変わってきたと。財政白書の中では特別区民税が大きく伸びたということも指摘をされております。人口増加によるそういう新たな背景もあるのではないかと、私は見ておりますけれども、今のところ、2年前に言った逆転するということは起こり得ないということが、今報告されたかと思います。
その中で、各種基金の中にまちづくり支援基金があります。平成20年度と比べても基金残高は半減しているわけですけれども、昨年度は約6億円取り崩して約4億円を積み立てております。このまちづくり支援基金の多くは、多分従前居住者の居住継続などに使われているのではないかと思いますが、何に使われているのか、また、4億円が積み立てられていますけれども、積立金の財源についてもお答えいただきたいと思います。
○濱田企画財政課長
まちづくり支援基金につきましては、財源としましてはいわゆる再開発等に伴います協力金でございます。これの使い道でございますけども、さまざまな居住支援ということで、そういった再開発等に基づきまして、継続して住んでいただけるような形での補助ですとか、そういったことに使用しているものでございます。
以上でございます。
○加藤委員
協力金ですね、それについては具体的には後で確認をしていきたいと思いますけれども、私の持ち時間が10分ですので、諸支出金についてはまた別途の機会に質問させていただくことにしまして、質問を終わります。
○礒野委員
一般会計歳出決算の質疑も終了したと思われますので、次に、国民健康保険事業会計歳入・歳出決算、介護保険事業会計歳入・歳出決算並びに後期高齢者医療会計歳入・歳出決算について、それぞれ一括して質疑に入るようお諮り願うとともに、本日はこの程度とし、明9日午前10時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
ただいまの動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長
御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。
明9日午前10時30分に委員会を開会いたしますので、御参集願います。
本日は、これをもって散会いたします。
(午後4時54分 散会)
お問い合わせ先:区議会議会局調査係
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