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平成28年 決算特別委員会(第4日 10月4日)

1.開会日時

平成28年10月4日(火)

午前10時30分 開会

午後4時57分 散会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(16人)

委員長 石島 秀起

副委員長 田中 広一

委員 中嶋 ひろあき

委員 礒野 忠

委員 木村 克一

委員 富永 一

委員 田中 耕太郎

委員 佐藤 敦子

委員 中島 賢治

委員 小栗 智恵子

委員 加藤 博司

委員 渡部 博年

委員 小坂 和輝

委員 原田 賢一

議長 押田 まり子

副議長 石田 英朗

4.説明員

別紙理事者一覧のとおり

5.議会局職員

田野議会局長

小暮庶務係長

荻原議事係長

秋山書記

桝谷書記

鎌田書記

黒須書記

6.議題

  • 議案第66号 平成27年度中央区各会計歳入歳出決算の認定について

(午前10時30分 開会)

○石島委員長
 おはようございます。ただいまより、本日の委員会を開会いたします。

 本日、議長は午前の委員会を欠席します。

 資料要求がありました31点について、席上に配付させていただきました。

 第2款「総務費」について、質問者の発言を願います。

○小坂委員
 ノーベル賞の吉報が入ってきたはえある日のトップバッターとして頑張らせていただきます。企画総務の内容ですので、やや観念的な内容になるかもしれませんが、よろしくお願い申し上げます。

 まず1つ目は、ある意味歳入の続きというふうな感じではありますけれども、平成27年度におきましては、みなし寡婦控除の適用がなされていないということが明らかになりました。ひとり親で、かつ未婚の母の場合の寡婦控除の適用に関して、今後入れていくなり、どのような考え方をお持ちなのかを教えていただければと思います。今なぜ質問したかですけれども、税務課のお仕事の中に税務事務の企画というのが入っていたので、質問させていただきました。

 2つ目が、条文の内容に関してです。条文の文言があるとします。その文言がホームページや区民配布の事業内容案内の説明書にその文言どおりの内容が記載されているかどうか、合致した内容が記載されているかどうかというチェックはどのように行われているのか、そのあたりを教えていただければと思います。

 3点目は、これはまた条例関連ですけれども、中央区の会議の条例におきましては、基本構想審議会条例とか、子ども・子育て会議条例とか、そのような条例の公開に関しての内容は、条例の文言、条文の中には入っておりません。条例の引用を受けた施行規則の中で初めてその会議が公開かどうかが書かれております。この区議会のチェックが、条例だったらきくけれども、施行規則ではきかない部分に公開の内容を入れてきている、この意味は何かあるのでしょうか。そのあたりを教えていただければと思います。

 4点目が、公示をする掲示板があるのですけれども、これが必要最小限の内容がわかるように掲示されているかというと、そうではない。たくさん掲示しなくちゃならないのでありますけれども、掲示されているものがどんな内容なのかさえもわからないような掲示のやり方になっております。そのあたり改善していただく余地があるのか。まず、この4点をお願いします。

○山﨑子育て支援課長
 寡婦控除のみなし適用に関して答弁させていただきます。まず、税法上の問題は別として、基本的にみなし適用というのは、各事業において法律上、所得税法上あるいは地方税法上、寡婦控除の適用にならない方に対してみなしで適用しますよというふうに定めるものでございまして、これは各事業ごとにその所得等々の基準に関して適用していくというところであろうかと思います。現在区では、公営住宅法施行令の改正に伴いまして、区営住宅等で、寡婦についてみなしの適用と同様に、婚姻関係のない事実婚においてもひとり親の寡婦控除が行われたと同様の形で家賃等を定めるということで平成29年4月から本格的に実施されるという状況を踏まえまして、今後、各事業、例えば保育料といったものに関して寡婦控除のみなし適用をしていくかどうか検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○吉原総務課長
 まず初めに、条例の条文のチェックについてでございます。区の条例・規則につきましてはホームページに掲載しているところでございます。この条文のチェックにつきましては、私ども総務課のほうでしっかりとチェックをして、その上でホームページに掲載をしているというところでございます。また、例規のホームページへの掲載に当たりましては、委託をしている部分もございますけれども、基本的には職員がしっかりとチェックをした上で、何回も確認をし、それで掲載をしているところでございます。

 それから、情報公開についてでございますけれども、これがなぜ規則に規定されているのかというところでございます。条例につきましては、本当に基本的な重要な部分を定めたものでございまして、その中の運用的な部分につきましては条例の施行規則に記載をすると。これはもうそういったやり方、規則の定めがございまして、そういった中で制定をさせていただいているところでございます。

 さらに、公示の掲示の内容につきましてわかりにくいというお問い合わせでございます。公示につきましても、本区の規程あるいは法令等にのっとりまして告示、公示をしているところでございます。その内容につきましては、一応法令にのっとったもので掲示をさせていただいておるところでございます。内容については、私どもとしましてはわかりやすい文言かなというふうには認識しているところでございますけれども、わかりにくいというところがあるかどうか、再度その公示内容についてのチェックはしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○小坂委員
 御答弁のほうが他部署からということで済みませんでした。もともとのところで寡婦控除の適用という、もともとの税法のところから行っていけばよいと考えているところであったので御質問させていただきましたが、あと残りの部分はまた総括質疑のほうで質問できればと思います。

 2番目の条文の文言に関しての質問ですけれども、ちょっとここは食い違いがあり、私の説明不足でした。例えば、中央区女性福祉資金の説明書や、区のホームページの案内で、中央区女性福祉資金の内容を確認した場合のその対象者が貸し付けを受けることができる方ということで、1、25歳以上の方で親、子、兄弟姉妹などを扶養している方、2、25歳以上の寡婦で親、子、兄弟姉妹などを扶養していない方、3、40歳以上の方で婚姻したことがあり、親、子、兄弟姉妹などを扶養していない方というふうなことで案内がされているわけです。ただ、中央区女性福祉資金貸付条例の第3条の借受けの資格というところで、第1項の1号、2号、3号は今言われたことがちゃんと書かれているのですけれども、第2項においては前項の規定にかかわらず、25歳未満の者であっても配偶者のない女子で、現に引き続き6月以上都内に居住し、かつ区内に住所を有し、直系の親族又は兄弟姉妹を扶養しているものは、区長が特に貸付けの必要があると認めるときは、資金の貸付けを受けることができるというふうに書いているわけです。ホームページを見る限りでは、このような25歳以上の方とか40歳以上の方しか貸し付けができないように読めるのだけれども、条例の文言においては、区長が認めるときは25歳未満の方でも対象になるというふうなことがあるわけなので、このような場合は、この限定的な書き方が正しくないと私は考えるのです。それよりは、限定的ではなくて、主にこのような方ではあるけれども、ただ、25歳未満の方でも場合によってはお貸しすることができるというふうに、厳格にこの条文の内容をこちらの案内文なりホームページなりに記載すべきだと私は考えるのです。文書の審査に関することで、このホームページとか案内、説明書を配布する場合のその案内の文面が条文にきちんと合っているのかをチェックするのは法規係の仕事なんじゃないかなと私は考えたので質問させていただいておるのですけれども、このあたりに関してまたお答えいただければと思います。

 3点目のほうは、公開ということが非常に大事なことかとは思いますが、運用ということで施行規則に落としているということは理解しました。

 4点目のことに関して、公示の掲示板ですけれども、書かれている、張られている文書の文面がわかりにくいというわけじゃなくて、その張られている文書の下に、もう1枚文書があって、またその下に文書があってというように、告示の文書が重ねられて狭い範囲の中に無理やり掲示されているんです。そして、その下の告示の内容が上に重なっている告示のために読めない状態になっていることが多々あるので、そのあたりの改善ができないかどうかということをお伺いしております。

○田中総務部長
 まず、条例上の規定の仕方と、区のホームページあるいは区のお知らせ等外部に出すさまざまな説明資料との表現の差ということでございますが、条文自体は、委員も御案内のとおり、そのまま読んだだけではなかなか正確に理解をするのがやや困難な表現の仕方というのがあります。それはいわゆる法制執務的に範囲をきっちりと決めるようにということで、国における法律と同様の手法をもって、本区の条例や規則についても国の法制執務にのっとった形で表現をしていくということになっております。しかし、一般の方、区民の方々、サービスを利用なさる方々にそのままの形でお出しするよりは、もう少しかみ砕いた形で、より具体的な形で表現をしたほうが理解を得やすいだろうということで、それぞれの所管が工夫をしながら、例えばいろいろお問い合わせが多いようなことを中心に細かく説明するとか、それぞれが工夫をしながら出しているというものでございます。全てのパターンを説明し切れるかどうかというのは、例えば、委員御指摘のように、その他区長が認めるものという場合には、それは規定としてはございますが、どういう場合に区長が特別と認めるのかということについて説明がなかなか難しいというものがあるということで御理解をいただければと思います。また、ホームページや区のお知らせでそういった制度などの周知をするときには、問い合わせ先ということで、所管のほうに詳しくはお問い合わせくださいというようなアナウンスを必ずつけておりますので、そういったところで確実にフォローはさせていただいているんじゃないかというふうに理解をしているところでございます。したがいまして、何かパンフレットあるいはホームページに出るときに、法規係が法規的な表現がきちんとなされているかどうかというチェックはしていないという状況でございます。

 また、公示している書類でございます。これは中央区告示式という規程に基づいて総務課のほうで所管しております。本庁舎の正面玄関のところのガラスのある掲示板と、両特別出張所にも同様の掲示板がございますが、そこに張り出すという形で条例や規則の公布の手続をしております。確かに、ガラスの中に入っておりますので、なかなか手にとって見るということができませんので、その掲示板の中に、中身をごらんになりたい方は総務課法規係のほうにお問い合わせくださいと、あるいは出張所でしたら担当の窓口に声をかけてくださいということで、必要があれば中身についてはいつでもごらんいただいているという状況でございます。特に3月、4月の初めにつきましては、規則、条例の制定・改廃が数十件ございますので、物理的になかなか張り切れないというのがございますので、少なくともどの規則、どの条例が改正になったのかなどの件名だけは確実にわかるように掲示を工夫をさせていただいているというのが実情ですので、御理解をいただきたいと存じます。

 以上でございます。

○小坂委員
 それぞれに詳しい御答弁ありがとうございます。条文についての2番目の問いに関して、ホームページなりを見た場合に、こう限定的に書いてしまっていると、自分はこれに当てはまらないのではないかとそのまま諦めてしまう人がやはり出る可能性があると思うんです。そこだけは何とか、上記に該当しない人でも借りられる可能性がありますので御相談くださいとか、より丁寧な一言をそれぞれに入れていただくことは難しいものなのかどうか。そういう丁寧な一言、区長が認めればという文言がある条文に関しては、そういう場合、限定的な典型例以外に、区長が認める場合があるわけなので、そのあたりの一言をつけるのは難しいことなのか、そのあたり、いかがなものかというのが1つ。

あと、これはちょっと話が飛ぶかもしれないんですけれども、中央区例規集を持っていれば、このような事業を利用したいと思った方に対して、司法書士さんとか行政書士さんとか弁護士さんが、これを引いて相談に乗って、あなたは適用になりますよとかアドバイスできると思うんですけれども、この例規集は売っているものなのかどうか、ちょっとこれは念のため確認させていただきます。それがあれば、プロが相談に乗ったときに例規集でチェックすることができるので、限定的に書かれてもそんなに問題ないんじゃないかなと思われましたので、あわせて、御質問させていただきます。

 公示のほうは、掲示の仕方に関してはわかりました。重なっていても、あけてもらって中を見れば確かに見ることができますので、わかりました。それと、張り方においては、たとえ数が多くなっても、必ず件名だけは読めるように、きちんときれいに張るように御努力いただければと思います。私も日々月島特別出張所で掲示板をチェックしており、どのようなことが区で進んでいるか楽しみに見ているので、そのあたり、ちょっとわかりにくい部分が時々あったので、一応御指摘させていただきます。

 では、お願いします。

○田中総務部長
 条件の中で、その他特に区長が必要と認める場合などのような表現を記載するかどうかは、それぞれの施策ごとといいますか、サービスごとにそういったケースが多いような場合でしたら、恐らく記載している例もあろうかと存じます。また、そこについてはさまざま実態と合わせながら検討してまいりたいというふうに思います。

 例規集につきましては、現在販売は行っておりませんが、ホームページでアップをしておりますので、例えば司法書士の方とか税理士、弁護士の方が調べようと思えばいつでも調べられるという状況でございます。また、販売はしておりませんが、情報公開・公文書公開コーナーにおいて、例規集を初めとする刊行物については閲覧をしていただいておりますので、そちらのほうもあわせて御活用をいただけるものというふうに認識しております。

 以上でございます。

○小坂委員
 わかりました。例規集は区議には配布してくださっていると思います。区民相談のときに手元に置いていますが、やはりホームページから見るのってすごく難しいんです。それよりはぱーっとめくったほうがスピーディーに処理できますので、そのあたりはありがたく感じているところであります。また、例規集の配布のほうも、有料でいいと思いますので、配布していただくことをまた将来的に考えていただければと思います。

 では次の課題に移らせていただきます。5番目の質問の内容といたしましては、政治的中立に関連して御質問させていただきます。区長という存在はもちろん政治的中立が必要であるというふうに理解してよいと思うんですけれども、このあたりのことに関してお考えはあるでしょうか。

○齊藤副区長
 さまざまな分野で区長は広い視野で行政執行すべきだと思っておりますが、政治的中立が必要かと言われると、それは求められているものではないというふうに考えております。

○小坂委員
 これは地方自治法上の重大な問題点であるがゆえにやむを得ず取り上げさせていただきますけれども、平成28年9月16日発売のフライデーに記事がございました。まずこれに関して、私はこの記事を書いた記者とも何らコンタクトはないし、また、この記事に関しては同じ会派の方から教えていただいたという存在でありますけれども、私はこの記事を読んで驚いたので、やむを得ずここで取り扱わせていただきます。平成28年3月5日、本区選出の都議の後援会主催の伊香保温泉旅行会の参加において公用車を使用された件なんですけれども、これに関して、後ほど出された中央区側の説明では、公務で行かれたということで書かれております。この記事では2015年と2014年だったんですけれども、この公務は毎年の行事として、もうずっと前の過去からなされてきたと理解してよろしいんでしょうか。

○浅沼秘書担当部長
 お尋ねの、後援会の皆様が主催をいたしました旅行というか意見交換会でございますけれども、手元にある限りは、過去におきましても参加をさせていただいているところでございます。ちょっといつからというのは、データがございませんけれども、参加してございます。

○小坂委員
 このような後援会が開催され、それに政治家として参加する。これはとても大切なことで、意見交換の場としてとても大事なことかと思いますけれども、政治的中立を目指す区長としては、これに関しては私的な行事として参加するというのが当然にあり得るべき姿ではないかと私は考えます。ですので、このフライデーの記事で区長が言われている、伊香保温泉は都議の後援会の旅行です、これは公務じゃないですね。ただ、ガソリン代や運転手の人件費は出しましたよ、領収書はありませんが、という区長の考え方のほうが正しいと私は思うんです。これは私的な行事だから、矢田さんが私的に参加したということであるべきであって、矢田政治家が都議の後援会の温泉旅行に自費で参加した、これは全く問題ない話だと思います。ただ、区側はこれに関して、ホームページにおいて、区政に関して都議会議員や参加した区民と意見交換する貴重な機会であり、会合への出席は公務であると考えております。区長は、公用車の使用が長距離であることや長時間にわたる運転職員の負担に配慮し、ガソリン代と食事代相当を渡したものと思われますが、運転職員は食事代以外の残りを返金しており、結果として支払いはなく、問題ないと存じますというふうな回答をされているわけですが、これを公務とした理由は何なんでしょうか。

○矢田区長
 私自身のことですから、私が答弁するのが一番適当であろうというふうに思います。都議会議員だけではなくて国会議員の会等に呼ばれる機会が年に何回もあるわけですけれども、会費なんかは、これはもう当然私費で支払いをしているわけでありますけれども、これに参加するのが公務であるか、私的なものであるか、見解が違う点もあるかもわかりませんけれども、まあいろいろな国会議員、都議会議員、区議会議員、各皆様方の御協力を得なければ区政は成り立っていかないわけでありますから、これは公務として出席させていただいたわけでございます。会費等は、これはもう政治資金規正法等もありますから、これは自費で出すということであります。伊香保温泉の場合には、乗りかえが幾つかあって時間が随分かかるんですね。電車かなんかがあれば、さっと電車で行くんでありましょうけれども、なかなか複雑な乗りかえ等がありましたから公用車を使わせていただいたわけでありますけれども、公務で使わせていただいたということでございます。

 以上であります。

○小坂委員
 私の論点はそれですので、都議の後援会開催の温泉旅行です。都議のそのような後援会の行事に公用車を用いて公務で行ったということが問題だと考えるところであります。広く区民に開かれた後援会であれば、それは公務といえるかもしれませんけれども、特定政党の参加されているところに公用車で乗りつけたということが政治的中立を保つべき区長のあるべき姿なのかということを私は取り上げさせていただきたいところであります。

 これは当然に地方自治法においても138条の2に通則として、執行機関の方々のみずからの判断と責任において誠実に予算等を管理しなくちゃならないというふうなことです。これはもとをただせば憲法15条の1項に、全て公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではないというふうな文言があるわけであり、区長も特別職の公務員ですから、これに当てはまる。公務をしているほかの職員がポストに政党のビラを配っただけで逮捕されるような世の中において、このような、ある特定政党の後援会に公用車で堂々と行くということが、政治的中立を保つべき区長としては不適当ではないかというふうに考えるんです。ですので、このような場合における公用車に係る費用は、違法な公金支出ですから、区長はきちんと区に返金すべきであるというふうに考えるんですけれども、いかがですか。

○齊藤副区長
 残念ながら、委員と見解は異なります。委員各位御案内のように、区政につきましては区単独でできているものではございません。特に東京都と区の関係からいいますと、非常にいろんな事業の関連が深く、お互いに連携をとったり、切磋琢磨をしながら取り組んでおります。その中で、今回の件については中央区唯一の選出の都議会議員でございます。ですから、当然都政とのつながりの中で都議と話をしたり意見を聞いたりというのはごく当たり前のことだというふうに思っております。ですから、特定の政党に対してどうこうではなくて、これについては区長が首長として区政のために行ったというふうに私どもは理解しております。ですから、委員の指摘は当たらないと思いますし、御意見に御賛同するわけにはいきません。

○小坂委員
 これは念のために確認ですけれども、私はそれでも不適当だと思うものの、同じ論理で言うのであれば、例えば中央区の唯一の都議会議員が岡田眞理子議員であった時代、そのときにおいても同様にその方々の行事に公務として参加されたと理解してよいのかどうか。当然、自分の考えでは、それもやはり私的なことであるから、自費で政治家として参加して、意見を聴取してくるというふうなことが政治的中立をきちんと保つという点では大事なことではないかと考えるんですが、いかがですか。

○齊藤副区長
 ちょっと委員と見解のずれがあって恐縮なんですが、これにつきましては最高裁の判例も出ております。後ほどごらんいただければよろしいかと思いますが、平成18年10月1日の判例でございます。市の事例でございますけれども、少し要約したものを読み上げさせていただきます。市長が他市の市長後援会が主催する他市市長を励ます会に出席したことは、地方公共団体の役割を果たすため相手方との友好・信頼関係の維持増進を図ることを目的とすると客観的に見ることができ、社会通念上儀礼の範囲にとどまるものであって、市の事務、公務として許容されるとあります。これは他市の市長でございますけれども、そういう部分については同様に解されるというふうに理解しております。ですから、先ほどの御質問で、具体的に前都議との関係はどうかということにつきまして、そちらに行かれた場合にあっても当然公務というふうに私どもは理解しております。

○小坂委員
 ちなみに、その岡田眞理子都議の場合も参加されたと解釈してよいのでしょうか。

○矢田区長
 当然でございます。

○小坂委員
 当然というふうにお聞きしたので、公務として政治的中立を保ちつつやっているということを確認させていただきました。ただ、その判例に関しては、これは温泉旅行もそれに入るのかどうか、その事例が単なる勉強会であれば公務としてですけれども、これはもしかしてその判例の適用が合うかどうかはちょっと問題があるかもしれないなというのをちょっと頭に置いておきながら、判例のほうは後ほど確認させていただきます。

 次に移らせていただきます。基本構想審議会においての手続面での話で、この起草委員会が非公開で開催されたと。この審議会委員から実際に声を聞いて、傍聴したかったという方が実際におられます。そういう中において起草委員会という、すごく大事な中央区の憲法たる基本構想の最後の最後の仕上げをする部分が非公開でなされております。それに関して、起草委員会の内容というのは、テープ録音とかはされているのでしょうか。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 起草委員会のテープ録音等でございますけれども、それは当然ながら、今後起草委員会の内容をまた事務局のほうで審議、検討する上で使うということではテープのほうはとっているといったところでございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 録音のデータがあるということを確認させていただきました。議事の公開に当たりましては、また御相談させていただくことがあるかもしれません。

 では、その基本構想の行財政運営に関しての審議内容について、これは私が一般質問においてテーマ7で質問させていただいたところではありますけれども、行財政運営に関しての審議については、これは実際に今までは行財政運営関連のことは新基本構想にどのように載せていくべきかというところは一切審議なされなかったんですけれども、今後この点に関してはどのように基本構想の中に入れていくお考えでしょうか。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 行財政運営につきましては、第3回定例会でも答弁させていただきましたけれども、今後、10月11日に開催する予定の基本構想審議会でもって中間のまとめを出していく予定でございます。その中で構想実現のためにといったところで盛り込むような方向で検討しています。そちらにつきましては、今後また引き続き審議会が開催されますので、その中で、審議会委員の中で御意見を頂戴しながら詰めていくといったところで考えております。

 以上でございます。

○小坂委員
 ぜひとも行財政運営に関しても審議会委員の意見を十分に聞きながらつくっていっていただければと考えるところであります。

 最後に、ソーシャルインクルージョンに関してなんですけれども、これは最初、新基本構想の文案に入っていたわけなんですけれども、区はソーシャルインクルージョンの意味をどのようにお考えになって、その文言を入れられたのか、教えていただければと思います。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 ソーシャルインクルージョンにつきまして、第3回定例会でも御答弁させていただきましたけれども、区側としましては、その文言と文章の説明について委員から御指摘がありました。その御指摘を踏まえて、用語の説明は既に文章中にあるといったところで重複する理由から文言を削除する。一方で、その記載している内容の区の役割をより明確にするといったところで、その内容につきまして区民の皆様にわかりやすくしたといった対応をとったところでございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 ですので、ソーシャルインクルージョンの意味をどのようにお考えになっているのかということなんですけれども、教えてください。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 ソーシャルインクルージョンという言葉はないんですけれども、基本構想の案の中で書かれているとおりでございまして、区はその地域の総合的なコーディネーターとしての役割を担うということで、役割を明記させていただきまして、その区民が受け手、担い手となった住民相互の助け合いの推進等々でもって地域福祉の充実に取り組んでいくといったものとして理解しております。

 以上でございます。

○小坂委員
 ソーシャルインクルージョンという内容が新基本構想の中に入っているということだから、どのような内容で入っているのかということが問題だと思われますが、ソーシャルインクルージョンに関しましては民生費なり総括質疑でまた深めていければと考えます。

 では、私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。

○礒野委員
 第2款「総務費」の質疑も終了したものと思われますので、次に、第3款「地域振興費」の質疑に入るようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 これより「地域振興費」に入りますので、関係理事者の皆様は席の移動をお願いします。

 では、第3款「地域振興費」について、理事者の説明を願います。

○坂田会計管理者
 (説明)

○石島委員長
 第3款「地域振興費」について、質問者の発言を願います。

○田中(耕)委員
 それでは私のほうから地域振興費について質問をさせていただきます。地域振興費の分野に関しましては、ほぼ区民部が所管されていることと思います。

 まず、地域振興の概念的なというか、大きなくくりとしてのお話をお聞きしたいんですけれども、本区が考えます地域振興というものがそもそも何であるのか。具体的に対象がどなたであって、何をもって振興というふうに考えているのか、まず理念についてお伺いしてまいりたいと思います。

○長嶋区民部長
 地域と申しますのはかなり広い概念だと私どもは捉えてございます。この地域は、当然のことながら住民が中心でございますけれども、それだけに限らず、区内で働いている方、また事業を営んでいる方、あるいは観光に来る方、そういうもの全体を私どもはこの中央区という地域と捉えてございます。そういった意味で、当然のことながら住民が基本とはなりますけれども、この項目をごらんになっていただくとおわかりになると思いますけれども、例えば観光商業まつりですとか観光情報センターといったもの、それから中小企業の振興といったものもこの地域振興の中で一括して取り扱っている。要は、一言で申しますと、この中央区というエリアをどれだけ豊かな生活を送れるようにするか、それから繁栄をさせていくかという視点で捉えているというふうに考えていただければと存じます。

 以上です。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。突然に大きな話を差し上げましたので、なかなかお答えが難しい点があるとは思います。なぜお聞きしたかといいますと、今、御答弁にありましたように、当然のことながら、区民の方を中心としながらも、やはりそれ以外の方にも焦点を当てていくのがこの地域振興の肝なのではないかというふうに思っている部分がありまして、当然区民の方が第一、区民ファーストで考えなければならないのですけれども、今お話ありましたように、商業観光でございますとか、本区の場合は元来、来街者の多いまちでございます。帰宅困難者の問題なども挙げるまでもなく、住んでいる方以上にお勤めの方や観光に来ていらっしゃる方が多い、つまり昼間人口が多いということで、そういった方も対象とした地域振興でなければならないなというふうに強く思うところなんです。今、お話ありましたように、区民や在住者の方というのは、基本的には区で住民票や有権者名簿等を含めて実態が把握できる部分もありますし、権限も行使できる点が多々あるわけなんですけれども、一方、商業観光のお客様でございますとか来街者、また場合によっては外国人住民の方、さらに広義な考え方でいきますと、本区が提携しております姉妹都市や友好都市、要するに本区と直接間接にかかわりのある方とも融合しながらの地域振興でなければならないと思いますので、どこまでを範囲とするかというのは非常に難しいところではありますけれども、対象を区民だけに余り集中し過ぎてしまうと、地域振興というのは難しいのかなというふうに感じることも多い昨今でございます。名前は区民部なわけですけれども、今お話ししましたように、商工観光課のように必ずしも区民だけで完結しない、むしろ区民以外の方のニーズ、働いている方のニーズも含めて酌み取っていかなければならないということをぜひとも強調した上で質問をしてまいりたいというふうに思います。

 まず、やはり区民部の地域振興のお話になったときに、多くの方々からのお話を私どももお聞きした際に出てくるのは、人口がやはりふえているので、昔からお住まいの方と新しく越してこられた方、いわゆる新旧住民のコミュニティの問題が挙がります。私自身も、中央区に引っ越してまいりまして十数年となりましたけれども、やはりまだまだ新住民というようなところもございまして、本区の場合、大体10年を境に、人口がおよそ半々になっているという実態があるかと思いますので、私のような人間がちょうど真ん中、新しくもなければ古くもないという、人口的には真ん中に当たるのかなというふうに個人的には思っておるところです。

 その上で、やはり本区全域で歴史、伝統、さまざまな行事等がありまして、新しく越してこられた方がなかなかすぐにはそれを十分に理解できていないのではないかという昔からお住まいの方からの御意見がありますし、新しく越してこられた方からすると、言葉は悪いですけれども、よそ者扱いされているのではないかというような、見えない壁を感じるときがあるというようなことをおっしゃる方もいらっしゃいます。本区は行政体として、当然場合によってはその仲立ち、かけ橋とならなければなりませんし、全ての区民の方が友好的に地域のさまざまな行事や交流を深めていく手助けをする立場にあると思います。

 これも既に何回かお話をさせていただいたことがあるのですけれども、この区民部、地域振興のカテゴリーにおさまらない部分もありますが、今いらっしゃっている例えば新住民の方というのは、ほとんどが、ほとんどというよりも9割9分がマンションに引っ越してこられて、しかもその大半が再開発等に伴う新築のマンション等に越しておられる方が人口増加要因となっているというのが現実としてあると思います。ですので、新しくマンション等が建設された場合、その際にマンションの中に管理組合等が設置されます。今までも管理組合はあくまでも私有財産の管理なんだというお話、これまで防災の面や土木建築の観点からもさまざまな議論がなされてきましたけれども、実態としては、そのマンションを代表する自治会としての機能も、規模の大小にかかわらずそういう管理組合等が有している場合が多いわけですし、多くの方が一堂に会する貴重な機会でもありますので、ぜひともマンションが新設された際、また、新規の管理組合総会等が開かれる際に積極的に区側から声をかけていただいて、その管理組合の総会にて区の姿勢、区の基本的な考え方、またその地域の特性、場合によっては町会・自治会の御協力もいただきながら、そういったことをお話ししたり、直接周知する必要性があると思うんですけれども、その点についてまず御見解をお知らせしていただきたいと思います。

○眞下地域振興課長
 当然ながら、良好なコミュニティということに関して、今、中央区は新しい住民の方が非常にふえていると。それからあと、先ほどの御質問の中にありましたけれども、多くが新築マンション、特に大型マンションということで、大規模再開発でできた1,000戸単位の大きなマンションに入居される方が多いと認識してございます。本区におきましては、それぞれの地域に町会があり、今まで濃密なコミュニティが長い時間をかけて形成されてきたという経緯があり、先ほどのお話にもございましたけれども、歴史的な面、それからお祭りなどの伝統行事も多く、まさに江戸の風情が感じられるまちでございます。確かに、中央区の場合においては、マンションの適正な管理の推進に関する条例等に基づいて、町会連合会への参加を促したりとか、そういうことに関して積極的に行っていますが、コミュニティ相談員という制度もありますし、要望に応じてはそういった積極的なアプローチというのも考えなければいけないかなと認識しているところでございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 今お話のありました点は理解をしているところではありますが、やはり今、本区が本当に人口増加の激しい時期であるということ。それと、これは戸建てでございましたら、一軒一軒回ってくれというのは物理的にも難しいとは思うわけなんですが、マンションの場合、小規模でも数十戸、大規模であれば、今御案内ありましたように数百戸、高層タワーマンションの場合などは数千戸単位で越してこられるようなケースもあるわけです。そうしましたら、そういった方がお集まりになる最初の機会には、区から直接申し入れをして、区のサービスや置かれている現況、地域の特徴などを説明する機会を、こちら側からやはり積極的にアプローチしていくことによって、新しく来た方にその理解を深めていただく、また、旧来からお住まいの方や地域のコミュニティへの素早い融合を図っていただくというのはとても価値のあることだというふうに個人的には思っています。マンパワーの問題はもちろんありますし、制度上の問題もあってなかなか困難だというのは今までもお伺いしているわけなんですけれども、人口増加のラッシュでそういうマンションの建設等が進んでいる今だからこそやる価値があるお話だというふうに思いますので、ぜひとも具体的な検討を進めていただきたいなというふうに思います。

 その上で、今は新住民のお話でしたけれども、それ以外にも実際に町会や消防団等の地域活動を行っておりますと、先ほど来もお話しましたけれども、一般的に住民ではなく在勤者の方々の協力といったものも必要不可欠な状況があると思います。例えば消防団であれば在勤者の消防団員として活動していただいて、先日も区内の合同点検がございましたけれども、土日の訓練等にも、在住者ではないけれども、わざわざお休みの日に出てきていただいているという方も非常に多くいらっしゃる。とてもありがたい存在だなというふうに思うわけなんです。ただ、こういった方々に報いる手段といったものがなかなか難しいなというふうに個人的には思っておりまして、一般的に考えて、お住まいの方がそういった地域活動するよりも、お勤めの方が地域活動をするほうがより物理的な困難も伴うと思います。そういった方々に対して区として何かできる具体的な方策やアイデアのようなものがあるのかどうかについて、御見解をお知らせしていただきたいというふうに思います。お願いいたします。

○眞下地域振興課長
 本区は事業所数では都内有数の区でございます。3万7,000を超える数の事業所があり、区内にお勤めの方が非常に多く、昼間人口が非常に多いというような状況でございます。今、中央区では平成13年度に制定いたしました地域との協働指針の中で、パートナーという中に在勤の方も含めた協働を進めていこうということで行っております。特に、区内の企業の方との連携というのは非常に重要と考えておりますので、数年前から協働ステーションを中心に企業との協働ということを視点に捉えてさまざまな事業等を行っているところでございます。直近の例でいきますと、10月には防災の観点で、区内の企業の方との連携ということで交流サロンを行って、意見交換をしたり、そのつながりをきっかけとして区内の企業の方にも防災意識を持っていただくとともに、防災活動等にも積極的に参加していただきたいと思います。先ほど区民部長のほうから申し上げたとおり、やはりこれからに関しては協働というような視点も含めて在勤者の方とともに、この中央区をいかに安全・安心で繁栄できるまちにするかというようなことを目指して、施策を講じてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 なかなか具体的に対象者がどなたかというのを明確にしづらい点がありますので、支援するといっても簡単でないことはこちらも理解をしています。

 ただ、例えば私の住んでおります地元のところで申し上げますと、来月堀留公園で町ぐるみ防災という訓練を堀留公園隣接の町会等が主体となって行っておりまして、こちらは区民の方向けというよりかは在勤者、近隣の企業さんの出席率が高い防災訓練になっていて、例年数百名規模の御参加があるというようなことで、東京都の防災隣組にも御指定していただきまして、活動しているわけなんですけれども、こういった、例えば町会や自治会、消防団と企業さんが連携するような形というのが、本区にふさわしい一つの形として、ほかでもやっている地域がたくさんあるのは知っていますけれども、防災のみならずさまざまなシーンに活用できるのではないかと思うんです。そういう具体的な取り組みというのは、現段階での区が行っている政策の中では限定的なのかなというふうに個人的には思うんですけれども、そういった取り組みに対するマンパワーも含めた支援をふやしていくことは可能なのか否かについて御見解をお願いいたします。

○眞下地域振興課長
 先ほども御説明したとおり、今、中央区としては、区内の企業、それからあとNPO等の団体、町会・自治会、それから区、ボランティア団体等を含めて総体的に地域力を向上させていこうという手法をとってございます。まずはきっかけづくりということで、中央区の協働ステーション中央の中でさまざまにそういう形でのきっかけづくりをしており、企業のほうも最近CSRということで企業の社会貢献というようなことを結構お考えになっていて、協働ステーション中央のほうにもそういう問い合わせが多いような状況でございます。協働ステーション中央を中心としてそういったつながりを深めていくということは非常に重要だと思いますし、そういったつながりが、例えばオール中央区ということではなく、それぞれの町会単位とか町会の中でとか自治会の中でとか、個々でのつながりというのも深めていけるというふうに私のほうとしては感じておるところでございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 今御紹介のありました協働ステーションやNPO等を通じて、また区と企業の連携を通してさまざまな地域振興や連携を図っていくというのは、努力していただいているというのは理解しているつもりなんですけれども、やはり今、地域振興の核となっているのが町会・自治会、また消防団などの既存の組織として完成していて、なおかつその地域に近いところにお住まいだったり活動されている各種団体なのではないかというふうに思います。ですので、こういった団体と企業を結ぶという方法で、NPOを通してというのも一つのやり方として、これも多面的な考え方として重要だとは思うんですけれども、もう一つ、今、既に活発な活動をされている、比較的足腰がしっかりしている各種団体等と企業との連携というのを、例えば町会・自治会の独自の判断に任せるだけじゃなくて、支援していく、活発に促していく、そういった方策をぜひとも期待してまいりたいというふうに考えています。

 先ほど来の堀留公園の町ぐるみ防災の話で、手前みそな部分もありますけれども、東京都はそういう企業と自治会・町会との連携に対して非常に高く評価するというような趣旨を明示されていらっしゃいますし、実際にそれを表彰や顕彰の対象にしておられるということから見てもわかるように、区もまずそういう姿勢を持っていただいた上で、さらに何ができるのかといった点を具体的に、今もやっておられるというのはわかっておりますけれども、さらにもう一段階高いコミュニティづくり、今申し上げましたように新住民それからお勤めの方などは、昔からお住まいの方と連携がより密になるような、そういった仕組みづくりを進めていただきたいと思います。

 続きまして、観光振興、観光事業についてお伺いをしてまいります。引き続きなんですけれども、観光事業も主役は来ていただくお客様という形になるかというふうに思います。ただ、当然ながらそれをお迎えするのは住民であったり商業観光のお仕事に携わられている方という形になるかと思いますけれども、あくまで観光事業に関しては、区民目線というよりかはお客様目線が大事かというふうに思います。

 その上で、本区の観光事業は、商工観光課を中心に観光協会等を通して行っているわけなんですけれども、その取り組みについて、今回観光情報センターも整備して、形も中身も充実させていくということで頑張っておられるなというふうに思う一方で、やはりもう一歩またさらにそちらもできることがあるのではないかなというふうに考えるところもあります。インバウンドによるいわゆる爆買いのようなものが一段落しまして、銀座や日本橋地域でも中国系の方を中心とする買い物客というのは、ひとときよりかは減ったというふうに言われておりますけれども、それでもやはりなお多くの方がいらっしゃいますし、2020年の東京オリンピック・パラリンピックも控えておりますので、今後増加するということが見込まれます。政府といたしましても、このインバウンド、外国人の観光客等をふやしていこうということで取り組んでおられますので、この大きな流れというのは間違いなく続くものと思います。

 そういった中で、本区でも外国人の方向けの案内を、多様な観光情報等も含めて行っていくということなんですけれども、ただ、最近、外国人の友人といいますか知り合いの方ですとか、あとマスコミなんかでも一部言われていることなんですけれども、日本人のおもてなしは結構日本人目線だと。日本人がよかろうと思ってやっても、外国の方々から見て必ずしもそれが便利とは思わないというようなケースが実は多いのではないかというふうに言われています。例えばどういうことかといいますと、一番よく話題になりますのは、羽田空港と成田空港の問題で、我々日本人の感覚からすると、羽田空港のほうが圧倒的に近くて使い勝手がいいというふうに考えていますし、実際そういった流れというのができつつあるのですけれども、ただ、外国人でそこそこ長い期間いらっしゃるようなお客様から見ると、成田空港のほうが便利だというふうにおっしゃる方が意外と多いと。日本人だと圧倒的に羽田空港のほうが便利だとおっしゃる方が多いのに、外国人観光客だと必ずしもそうではないという部分があると。その理由はなぜかというと、成田空港からは東京駅や新宿駅に1本で行ける電車がある。羽田空港からは必ず乗りかえをしなければならない、また、乗りかえる手段等も複数経路あって、それを考えたり選択したりすることが意外と困難であるということが挙げられています。確かにこれは鉄道の話なので、本区とは直接関係ないんですけれども、多くの外国人観光客からすると、事細かに、こちらもありますよ、あれもありますよということよりかは、一番シンプルなことが知りたいと。どちら側の電車に乗れば東京方面、都心方面に行けるのか。どちらにトイレがあるのかという一番基本的なことが日本は表示が細かくあり過ぎてわかりにくいといったようなお話が出ておりました。

 また、日本が誇る自動販売機、特に駅でいえば券売機なんかは、全てのルートを値段のボタンを押して選ぶことができるわけなんですけれども、ふなれな方から見ると、まず目的地の駅がどこにあるのかを探すのに一苦労だし、さらにそこで料金を現金で払わなければならない。世界の大都市で現金での買い物を空港で強いるのは日本ぐらいだというようなお話もありまして、大半の世界の大都市は小銭がわりにクレジットカードで切符を買うことができるそうなんですけれども、日本の場合はいわゆるSuicaやPASMOのような国内独自の、いわゆるこれもガラパゴスなんでしょうかね、日本人はもう誰もが小銭を使わずにそういったICカードを使っての乗車等が行われているので問題にならないわけなんですけれども、持っていない外国人観光客の方からすると、そのICカードをどこで手に入れればいいのかがわからず、クレジットカードでは買えず、両替を必ず強いられる上に、駅が余りにもたくさんあり過ぎて、大きなくくりでどちらが都心方面なのかもわからないというようなお話がございました。

 これを本区の現状等に当てはめて考えますと、多過ぎる御案内がかえって本筋、一番お問い合わせのあることをわかりにくくしてしまうのではないかということを個人的には懸念をしております。今回、観光情報センターでもさまざまな御案内をするということなんですけれども、恐らくはお問い合わせの多分8割、9割方は定型化していくのではないかというふうに思うのですけれども、そういったことに対して、あれもできます、これもできますというのも大事なんですけれども、大きな流れとして需要のあるものに対して明確にわかりやすく示していくといった姿勢が重要かと思います。

 個人的な意見ではありますけれども、そういった意味で言うと、やはり国際的な感覚にのっとった表示をしているなというふうに思うのは、聖路加病院でございます。皆様も受診等も含めて行かれた方も多いと思うのですけれども、聖路加病院はやはりインターナショナルな病院を標榜しているというか、成り立ちがそうでございますから、病院の中に日本語はもちろん英語の表記、それから文字の大きさ等に優先順位等が明確につけられていまして、日本人の方はもちろん外国人の方にとっても非常にわかりやすい院内の案内や標識になっているなというふうに思っています。ですので、ぜひともこういった観点で、区内にそういった病院等もあるわけでございますから、学ぶべき点を学んで、真の意味でのおもてなしの対応をとっていただきたいと思うんですけれども、今申し上げたような内容について本区が考えている点、御見解をお知らせしていただきたいと思います。

○田中商工観光課長
 今お話のありました、外国人観光客といいますか、外国からお見えになった方々向けのわかりやすい表示という部分については、我々も大変必要な部分だというふうに感じております。ただ現状、まちの中はどうしてもやはり日ごろ生活をされる日本人向けの表記、案内になっているというのが多いのかなというふうに思ってございます。この先、やはり外国人の方に非常にわかりやすいものに変えていく必要というのはあろうかというふうに思ってございます。

 今回、観光情報センターを整備するわけでございますが、前段で、外国人の方々がどんな情報を求めているのかという部分につきましても、平成27年度の調査の中でやらせていただいております。そういった中で、やはり飲食ですとかショッピングですとか、そういったものの情報が非常に求められているというところ、それから求めるツールといたしましては、スマホですとかそういったものもあるんですけれども、やはり地図というものが必要だというようなことをお聞きしているところでございます。そういった意味で、やはりさまざまな方法で知らせていく必要があるのかなというふうに思ってございます。

 その中で、表記についてでございますが、そういった意味ではこれから整備をしていく部分でございます。まず、観光案内板につきましては、例えば区をまたがった場合にわかりづらくならないようにということで、東京都が一律の形でもって示しております。これを活用して、どの地域に行っても、中央区以外のところに行っても同じような表記がされているといいますか、そういった表記方法の統一みたいなものは全都を含めて図っていきたいというふうに思っているところでございます。また、区内の英語表記等につきましては、先般、国ですとか、それから東京都のほうもやっと指針が出そろいましたので、そういったものを踏まえながら、今現在庁内で、まず外国語の表記についてどういった形がいいのかという指針といったものを検討しているところでございます。これが固まり次第、オリンピック・パラリンピックの区民協議会等を通しながら、区民の皆さんの意見もお聞きして、その上で表記方法についても可能な限り統一を図っていきたいというふうに思っているところでございます。

 そういったものを踏まえながらやっていきますが、もう一つお話のありました観光情報センターの中で、委員からお話がありましたように、質問の内容が大分定型化してくる部分があろうかと思ってございます。そういった部分は必ず整理をいたしまして、観光情報センターの中でそういったことを中心にお答えできるような体制をとれるように、現在、今後運営していく事業者とも調整を行っているところでございます。そういった方法を使いながら、可能な限りわかりやすい環境というものを整えていきたいというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。観光情報センターもそうですし、本区はこの後再開発等を多く控えまして、観光客がより一層来る町並み、まちづくりを推進しているわけでございますから、ハード面に合わせてソフト面を質量ともに拡充していただきたいというのが希望でございます。今御案内ありましたように、取り組みは行われているということでございますが、お住まいの方や日本人の方にも利便性をというのは、もちろん当然のことでございます。先ほど御紹介しました聖路加病院を見ていただきますと、日本語の表記も英語の表記もどちらも大きいんです。これが大きいんですけれども、何か雑然となっているわけじゃなくて、シンプルな形で大きく表現されているということで、そこは私は個人的にはわかりやすい表示だなと。なおかつ外国人の方のみならず、日本人でもやはり高齢化社会を迎えまして、お年寄り等で視力等が弱い方もふえておりますので、やはり文字を大きくしていく、それから行間をあけておくという一番基本的でシンプルな発想が行き届いているなというふうに思います。本区に限らず、日本の案内板とかは結構情報をたくさん載せようという、そちら側に努力をしている傾向があるかというふうに思いますので、これは区民部の所管のみならずの問題になってまいりますけれども、全ての表記に関しまして、表記のバリアフリーと申しますか、多くの方が見やすい、わかりやすい方向性をぜひとも定めて努力をしていただきたいというふうに思います。

 続いて、同じく観光事業の一端として、こちらも従前から申し上げているんですけれども、本区のフィルムコミッション、映画やドラマ等への支援の取り組みなんですけれども、こちらも今までの委員会等で少しお話させていただきましたが、先日非常に話題となりました映画シン・ゴジラでございますけれども、まだ映画上映中かもしれませんので内容を言っていいのかどうかわかりませんが、クライマックスのシーンが本区をまたぐようなところで行われるわけなんですけれども、映画の最後のテロップで流れてくる撮影協力は千代田区と港区ということで、本区は実質的に一番重要なシーンの一部を形成しているんですけれども、都心区の中でもそういう形にならなかったということでございます。これはまあもちろん、制作者側の都合なのかもしれませんが、本区としてそういったことがほかにも起こり得るのではないかというふうに懸念しています。

 それ自体が一つの作品でどうだこうだという話ではなくて、やはり今世界的な潮流として、そういう観光資源、観光スポットとして映画やドラマなどを中心としたメディアで用いられることが、場合によっては旧来からの名所旧跡よりも大きな動員力を持っている。今はいろいろ問題となっておりますポケモンGOの問題もありまして、必ずしも多くの人に来ていただければそれで万々歳というつもりはありませんが、やはり観光立国を目指し、その中で、東京の観光地としても一等地一番を当然標榜せざるを得ない本区としては、そういったものに対しても積極的に取り組んでいくべきであろうというふうに思います。ですので、フィルムコミッション、映画やドラマ、メディアへの露出をまず高める工夫をしていただくこと、さらには、そういったさまざまな媒体の制作者に対して可能な範囲で支援、必要な便宜を図っていくといったことをやるべきだというふうに思います。

 今御案内しましたように、都心の近隣の区ではかなり積極的にこれに取り組んでおられるまちもありますし、特に台東区なんかは、かなりこの事業についてしっかりとした取り組みが行われていて、インバウンド事業も含めて、最近浅草が注目されている。昔から浅草は外国人の方に有名な観光スポットであるのですけれども、ただ、そのままの状態でそうなったというよりかは、そういったアピールを海外等でもかなり積極的に行っているという実態もあるというふうに思います。本区の場合はそこまでしなくても、東京駅や銀座には自動的に人が流れるような部分というのはあると思いますけれども、それ以外の、多くの方が来る場所以外に周遊性を高める取り組みというのが本区の観光の永年の課題だと思いますので、場合によっては多く人が来るところの近隣にも多くの人が訪れたいなと思うようなスポットをつくるなど、点ではなく線または面で描けるような、そういった観光施策が求められていると思います。ですので、フィルムコミッション等の事業にぜひとも力を入れていただきたいと思うんですけれども、その点について踏み込んだ御見解をぜひともお願いいたします。

○田中商工観光課長
 現在、映画、ドラマその他たくさんのところで中央区の風景なり町並みなりお店なりがさまざまな形で紹介をされているところでございます。フィルムコミッション事業につきまして、今、委員のほうから御紹介がありましたように、実際に撮影する方々に撮影の場所ですとかそういった部分の御協力、細かくいきますと、宿泊施設ですとか、弁当の提供ですとか、そういったものを含めての事業というふうに認識をしているところでございます。まずこの事業につきましては、基本的には、これは撮影が入るとどうしても長時間にわたって交通規制がかかったりですとか、さまざまなところで普段お仕事をされている方々や、お住まいになっている方々に影響が出る部分もございますので、基本的には、地元といいますか、地域の方々の御協力、御理解があった上での事業なのかなというふうに思っているところでございます。

 そういったことも踏まえまして、現在、有名なところでいきますと銀座ですとか日本橋になろうかと思いますが、こちらにつきましても地域の団体等を御紹介する中で、地域の方々とよくお話をしていただいて、その上で撮影するといったような形に誘導をしているところでございます。

 銀座、日本橋に集まった方々を区内のほかの地域へ回遊させる、これにつきましては我々も同様の認識を持ってございまして、観光情報センター等で行っていく予定でございますが、それとは別に、区内のスポットをどう広げていくかということでは、やはりメディア等に取り上げていただくのが一番効果が大きいというような認識をしているところでございます。最近の対応でいきますと、つい最近、日本橋でJAPAN NIGHTというイベントが行われました。こちらは、旅行業界等が中心になって、それから日本橋地域の方々と一緒になって、長い期間お話し合いをしながら、どういった形でできるかといったようなところで行ったイベントでございます。これもそういった意味ではさまざまな形でメディアを通して海外に広く発信されたものというふうに認識してございまして、今後もこういった取り組みを続けていきたいというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。今お話のありました撮影等が、場合によっては地域にお住まいの方や御商売に影響や御迷惑をおかけするという点は本当に配慮しなければならないと思います。ただ、そういった配慮や仲立ちをするのが、今ずっと申し上げているフィルムコミッション等の重要な役割かというふうに思います。地方都市と本区の置かれている現状は違いますけれども、積極的に取り上げてほしいというような取り組みを全国の地方都市、ないしはさまざまな都市が行っている中で、本区の場合は、結果としてはそれほど積極的にやらなくても需要やニーズがあるからというような形になってしまうことが、かえって、今お話にありましたように、地域の方や近隣の商店との混乱を逆に招いてしまうような可能性もあるのかなと。要するにまちを挙げて積極的にやっているならば、そういった御理解も得られやすいですし、事前の調整といったものもできると思うんです。事業者、制作者側の負担からすると、都心で便利だから、絵になるからという結構単純な理由で本区が選ばれることも多いわけでございますので、別に大小何でもかんでも取り上げてもらえばいいというわけではありません。逆に言うと本区にふさわしい、本区がぜひとも撮影場所に選んでほしい場所を積極的に、メディアの大小を問わずですけれども、特に大手メディア等々に意見交換、連絡交換、こちらからも必要に応じてアプローチを事前にしておくということが結果として混乱を招かないのかなというふうに思いますので、ぜひとも御配慮と御検討をお願いしてまいりたいと思います。

 続きまして、平成27年度決算ということでございますので、東京湾大華火祭について触れてまいりたいというふうに思います。昨年の決算が実質的に最後というふうになっております。再開の可能性についてはなかなか見通しを立てることは難しいというふうに御答弁いただいておりますけれども、やはり本区の夏の風物詩として長年定着してまいりました。区長が就任されてこの華火祭を開催する方向へもっていかれたということもございますので、区長はもちろん、区の職員の理事者の皆さんも思い入れがおありであろうというふうに思います。今後、選手村の建設に伴いまして、同じ場所で同規模での開催は困難なわけでございますけれども、2020年以降の見通しについていま一度お伺いをしてまいりたいのと、この東京湾大華火祭といったものが一旦は終了する形になりますので、この総括と申しますか、これまでの実績と効果、また、この事業に対する思いや考え方等をお願いできればというふうに思います。

○眞下地域振興課長
 区民はもとより多くの区外の方も訪れ、全国的に非常に大規模な華火祭でございました。昭和63年から、四半世紀を超える中で開催してまいりましたけれども、東京オリンピック・パラリンピックの選手村整備に伴う工事等により10万人規模の会場がなくなってしまうということで、あと、晴海地域以外に会場の確保ができないということで、本年の1月25日の実行委員会で当面の休止を決定させていただいたところでございます。区といたしましては、できれば、東京湾を会場に、首都東京の誇りである大華火祭の再開ということを目指して、引き続き都、関係機関、周辺区との調整、積極的な協力を求めてまいります。

 2020年以降のめどということになりますけれども、そういった調整のことを踏まえまして、再開ということに関しても検討してまいりたいと思っております。東京の三大花火とよく称されますけれども、隅田川と神宮と並び、東京湾大華火祭がそういうふうに称されるようになったというのも、観客数も非常に多いというようなところ、それからあと、大玉の花火を上げられるというような状況、火薬量でいけば相当な量になるわけですけれども、都内有数の量というような状況で、ボリューム感ある迫力のある華火祭ですし、今まで大きな事故もなく行ってこられたというのが非常に私どもの誇りでもございます。そういったことも引き継いでいかなければならないということになると、また場所をかえたりする、新しいような形でやるということになれば、当然安全面ということを第一に考えて、そういった形での再開というのも検討してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○田中(耕)委員
 ありがとうございます。本当に大きな事故なく、大過なく長年やってこられたということは、理事者の皆様、また実行委員会の皆様、また現場で御協力してくださっている地域やスタッフの方々に本当に敬意を表したいというところでございます。

 今お話ありましたように、現実的には再開はなかなか厳しいのであろうというのは想像に難くないところです。ただやはり、これだけの規模のイベントを本区が行えるという大きなポテンシャルを示す部分もあると思います。一番最初に申し上げたように、まさにこのイベントを行うことによって、区民を初めとしながらも、区外の方、広く全国の方に本区に訪れてもらったり、認知度を高めるといった効果も発揮してきたと思います。まさに地域振興として重要な要点を押さえてきたのかなというふうに思うところがありますので、なかなかこれにかわる規模や効果を発揮できるイベントというのは簡単ではないと思いますけれども、やはりこういったものに対するニーズ、花火に限らず多くの方に喜んでいただけるイベントのニーズというのは逆に高まっているのかなというふうに思いますので、ぜひとも今後とも検討していただきまして、場合によっては再開、再開が難しくても、また何かしらの違う形での地域振興としてのイベントを開催していただきたいと思います。

 それでは、以上で質問を終わります。

○礒野委員
 ただいま第3款「地域振興費」の質疑半ばでありますが、暫時休憩し、午後1時に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 午後1時に委員会を再開いたしますので、御参集願います。

 暫時休憩いたします。

(午後0時1分 休憩)


(午後1時 再開)

○石島委員長
 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 資料要求がありました39点について、席上に配付いたしました。

 第3款「地域振興費」について質問者の発言を願います。

○中島委員
 地域振興費の質問をさせていただきます。

 今まで余り取り上げてこられなかった話題なんですけれども、まず初めに、共通買物券のことについて、あと区民館について、さらに時間があればまるごとミュージアムについてということでお話をさせていただきたいと思います。

 まず、共通買物券について、前回の予算特別委員会の資料を見ると平成12年からの実績が書かれていて、そこがスタートかどうかというちょっと確信はないんですが、ただ、もう長きにわたりずっと事業として実施していただいた。地域の区民の方からは大変ありがたい取り組みだということで言われてはや16年がたちましたが、やはりすばらしい事業でも長きにわたるとなかなか焦点が狂ってくるというふうに思っているのです。それで、この共通買物券を否定するわけではないんですが、私ども会派としても以前から推進で働きかけてまいりましたので、一度やはりいろいろなことを考える必要があるのではないかなというふうに思っております。そこでまずお聞きしたいのは、この共通買物券は、どういう経緯で生まれて、さらに、目的としてどういう人たちに還元を図っていこうとされたのか、お聞かせいただきたいと思います。

 それとともに、地域の方からいろいろなお声をいただいています。シングルマザーの方などは、なかなか事前に5万円とかまとまったお金で金券を買うことができない。そのためだけにお金を費やすことができないということで、なかなか買うことができないという話もいただいております。そんな中で一番お買いになっているのが、やはり高齢者の方です。銀行に預けている金利よりも多少いいということで、多少どころではないですね、1割ですから。それで、年金が支給された後に販売されるようになってからは、大変な行列で皆さんお買いになる。ある特定の人たちだけに還元されているというお声もいただいています。そんなことを踏まえて、目的と、先ほど言った当初のお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。

○田中商工観光課長
 共通買物券事業でございます。こちらにつきましては、区民の購買意欲の向上を図りながら、区内中小企業、商店街の活性化を図るということを目的に実施をしている事業でございます。今お話のありました区民の方々について、当初は、特に年齢制限を設けずに広く販売をしてきたところでございますが、近年、やはり購入される方が多くなり、できるだけ多くの方に御購入いただきたいということもありまして、16歳以上の区民の方々を対象として販売をしているところでございます。

 また、販売額につきましても、当初3億円からスタートいたしまして、順次拡大をしながら、現在5億円といったようなところに来ていると考えてございます。

 以上でございます。

○中島委員
 ありがとうございます。私の記憶だと、最初は購入額の限度はなかったのかなと。本区ではないんですが、たしか埼玉のほうで共通買物券と同じものを発行したときに、個人で車を買うために200万円買い、それで購入分に対して1割軽減できたということがニュースになっていました。それが発端となって上限が決められたというような認識でいるんですが、一人の方がそんなに購入するのはやはり問題だと思っているんですね。先ほど言ったとおり、シングルマザーの方なんかはなかなかまとまったお金を使うことができない。逆に、商店のほうは、換金するまでの間、2週間から20日間ぐらいは現金を手にすることができないということも一つの大きな問題かなとは思っているんですが、その辺の認識はどのようにお考えか、お聞かせください。

○田中商工観光課長
 まず購入冊数につきましては、本区の場合、平成12年度開始した当時から、10冊ないしは5冊の中で状況を見ながら限度の設定をさせていただいているところでございます。そういった中で、今、委員から御指摘のありましたような、今回の販売の中でも御意見があったわけですけれども、例えば御夫婦で来る場合と、お一人で子育てをされている方が来る場合に、世帯で見ると10万円買えるところと5万円買えるところがあり、ひとりで子育てをしながらだと購入できる金額が少ないといったようなところでの御意見をいただいたというところもございます。また、高齢者の方につきましては、年金の支給日に合わせて販売日の設定をするなど、いろんな考慮はしているところですけれども、やはりいっときに5万円の御負担をいただくというところで負担感があるというようなお話はいただいているところではございます。

 お一人で子育てをされる方、あるいは高齢者の方々の生活を御支援する部分もあろうかと思いますが、先ほど申しましたように、本事業の大きな目的が、購買意欲を喚起しながら、区内の商店の活性化を図るといったところでございますので、現行の制度のようなやり方で実施をさせていただいているといったところでございます。

 実際に共通買物券で物を購入されてから換金されるまでの時間でございますが、現状ですと、10日間程度で商店のほうに入金できるような状況となっております。

 以上でございます。

○中島委員
 どうもありがとうございます。最短で10日だとしても、商店側は1枚もらったからといってわざわざ換金するわけにはいかないですから、ある程度プールしてから換金するとなると、やはりその期間は現金化できないという問題も生じてくる。じゃあその間の現金ってどこにあるかというと、区が先に5億円ものお金を集めているわけですよね。なかなか手持ちのお金がない人にとっては大変な御苦労をおかけしているというふうに考えているんですね。そこで、この事業に関して今後どういうふうにお考えになっているかお聞かせいただきたいと思います。もう16年も続いておりますし、大変いい事業だと思いますけれども、片やある同じ人たちにずっと偏った還元が行われているということに対して、区として今後どのように判断をされていくか。やはりこういった形のものは、いつかは終息させる方向も考えているのかどうかもお聞かせいただきたいというふうに思っております。

○田中商工観光課長
 この事業は、先ほど申しましたように平成12年からずっと実施をさせていただいているところでございます。そういった意味では、毎年毎年いろんな形での見直し等を行いながら実施をしております。あわせまして、平成21年の調査、若干古い調査ではございますが、経済波及効果としても1.83倍といったような効果が見込まれている状況にございます。そういった意味で、やはりこの事業自体が区内で実際に商売されるお店の方々に対して非常に大きな効果を与えているといった認識は持っているところでございます。

 また、毎年毎年同じ方に買われているのではないかといった部分につきましては、我々も毎回販売をするごとにいろんな形で御意見をいただいておりまして、その中でそういった御指摘を受けている部分もございます。昨年度につきましては、重複購入等をされているといった御意見もございましたので、その辺につきましては実態を調べて、もともとのルールではございますけれども、お1人が1回、既定の範囲内で御購入いただくといったような形で、実際に購入されている方にはお手紙をお出しして、注意喚起を行ったところでございます。これは今年度も行っておりまして、またその辺も効果を見ながらですけれども、そういった形をとりながら、できるだけ多くの方々に御購入いただけるようにしていきたいと思っています。また、限度額も5万円に下げたことによって、当日の即日完売というのはなくなりまして、2日ないしは3日は余力がある形になりますので、そういったことを通しながら、さまざまな方に御購入いただけるような工夫を引き続きしていきたいというふうに思っているところでございます。

 以上です。

○中島委員
 どうもありがとうございます。この事業も、やめろというふうに言っているのではなくて、もう少し負担の軽減ができるような政策に変えてはどうかなというふうに思っております。効果としては基本的には同じだというふうに思っているんですが、10%の割引券というようなものというのは今までに考えたことがあるのかどうかお聞かせいただきたいと思います。結局、今のやり方ですと、5,000円のお金をお1人に渡すために5万円をいただいているという形ですよね。割引券にすることによって、物を買ったときにすぐに還元されるという形で、かなり多くの人にお使いいただけますし、お店にとっても換金するまでの負担が10分の1で済むということですね。で、払うほうに関しても10分の1の負担で、その効果は同じだというふうに思っているんです。そう考えたときに、この割引券というような発想、考え方は今まで検討されたことがあるのかどうかお聞かせいただきたいと思います。

○田中商工観光課長
 この共通買物券という仕組みの中でという部分では、10%の割引券というところでの直接的な検討は行ってはおりません。ただ、繰り返しになりますが、あくまでも消費意欲の喚起という目的がございます。そういった意味では、5万円の御負担をいただくことになりますが、そうすることによって、やはり購入意欲が増して、必ず使っていただくといいますか、区内で現金が回る仕組みになるというふうに考えると、現行のやり方が望ましいのではないかというふうに考えているところでございます。

○中島委員
 よくわかりました。数学的計算でいけば、どちらも同じ還元率かなというふうに思ってはいるんですが、できれば、一度割引券の発行も政策として考えていただきたいというふうに思っています。もう一つの理由としては、5億5,000万円の共通買物券を発行するに当たって、決算書の数字から差し引くと3,400万円ぐらい経費がかかっているわけです。経費内容をしっかり聞いたわけではないので、どれほど影響があるかというのはわからないのですが、ただ、少なくとも金券に関してはかなりの印刷代とかデザイン料がかかるし、さらにはホログラムなんかもついていたと思うので、そういったものの費用もかかっているというふうに思っているんですね。それを金券という形ではなくて割引券にすることによって、もう少し簡略化できるだろうと。それと拡大も、こちらが決めた金額ではなくて、区民の方が欲しいだけの割引券をお渡しできるのかなと。それでも限度を決めなければ無尽蔵になってしまうというのもありますけれども。1,000円を使って100円還付されるということで、結局900円を支払うということですね。ですから、結果的には同じ効果が生まれるのかなというふうには思います。そうすると、割引率を10%で1,000円券にして、100円還付できるというような表示のものにすると、もう少し細かいものにも使える。基本的には多くの人に使っていただけるというふうに思ってはいるんですが、ぜひその辺も、今すぐやれというわけではないですが、これが今16年続いているわけですから、将来的にいろんな検討の段階があったときに1つ考慮していただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。それについて、もし御意見があればよろしくお願いいたします。

○齊藤副区長
 まず結論から言いますと、並行して研究はさせていただきます。ただ、委員から御指摘あったように、この換金システムというのが結構いろいろ難しいところがあります。今は定額での換金になっております。チケットが500円なら500円の換金、1,000円なら1,000円の換金という形になっておりますけれども、割引券になってくると、その辺の換金をどうしていくかみたいな問題がございますし、ほかの自治体で委員の御指摘のような割引券の配布を大々的にやったことがございましたけれども、単年度で終わっております。ですから、何か課題があって継続するような事業にならなかったのかなという思いもありますので、ちょっとその辺等もよく調べさせていただいて、具体的な施策としての効果がどういうものになってくるか。理念的な面の御趣旨はわかるんですけれども、実務的な話の中でどういう形で今のものより効果的になるかにつきましては、ちょっと研究をさせていただきたいというふうに思います。

○中島委員
 副区長から直接御回答いただきましてありがとうございます。ただ、10%といっても、細かい数字を10%割引きにするという意味ではなくて、1,000円で100円を還付するというような定額の還付ですが、その枚数で数が出るというのもあると思います。それと、どこの自治体かはわかりませんけれども、単年度で終わったという話がありました。ただ、企業的には、小売店で、某大きなスーパーでは、社員が買うときは買い物券を使用するといった割引制度をもう創業以来30年以上続けているというところもあります。ですから、それはやりようだなというふうに思ってはいるんですね。ですから、先ほど言ったとおり今すぐとは言いませんけれども、今の制度をそのままずっと続けるということも、いつかはできなくなるときが来るのかなというふうに思っておりますので、そんなときにはぜひ考慮していただければという、考えの一環として考慮していただければというふうに思っております。

 では次に、区民館のお話をさせていただく前に、ちょっときのう疑問に思ったことで1つお聞きしたいんですが、東京マラソンのお話はスポーツ関係だからこの款でいいかなというふうに思ったんですが、東京マラソンのコースが変わって、中央区内を走るのが大体今までの3分の1ぐらいの距離になったということです。まず、このコースが変わるということに対して、どういう影響があるかということを区として認識されているかお聞きしたいのと、このコースの変更に関して、事前に説明があったのかどうかをお聞かせいただきたいと思います。

○森下スポーツ課長
 まず、東京マラソンのコース変更の影響でございます。大きく変わっているところは、入船橋から佃大橋を通って、最終的に豊洲のほうでゴールをするというコースがなくなったというところが1つ大きなところでございまして、ここに関しましては、従前から地域の中学校で応援イベントをやっていただいたり、あと、周辺町会に防犯上、警備上の見回り等もやっていただいたこともありまして、周辺環境に関して非常に東京マラソンへの機運を高める役目を果たしていただいていて、周辺の方にスポーツに対する喚起といいますか、スポーツ振興という点で非常にいろいろな意味を果たしていたのかなと思っているところであります。なくなったことに関しては、非常に周辺の方から寂しいという声もいただいておりまして、そこら辺、影響があったというふうに考えているところでございます。

 このコースの変更につきましては、委員おっしゃるように、もともと中央区はコースの距離が長かったところですので、東京都のほうも影響が大きいというのは考えておりまして、事前に事務レベルの話、さらには当然中央区として認識をするということが必要があったものですから、首長であります区長に対しても説明がございまして、その説明の中で、地元としっかり調整を図りながら、説明をして御理解をいただきながらこのコース変更をしていくということで話を伺っていたところでございます。

 以上です。

○中島委員
 ありがとうございます。そんな中で、やはり各町会や学校が応援で太鼓をたたいたりとか、ブラスバンドが演奏したりとかいう取り組みが今までもいろんなところでされていたと思うんですが、今後コースが短くなるということで、なくなるという方向になっていくのかなと。先ほど言ったとおり、やはり地域の人が協力して成功に向けて努力してきたことが今後なくなってしまうのかなというふうに思ってはいるんですが、それ以外に、何か区としても応援できるような体制をつくっていくお考えがあるかどうかもお聞かせいただきたいと思います。

○森下スポーツ課長
 委員おっしゃっていることは、まさに中央区として真っ先に東京都に対して強く言っていかなければならないということを認識しております。イベントに関しては、今東京都が調整をしているところでございますが、新しいコースの中で新たに応援イベントができる場所を幾つか確保できないかということで、今、調整をしているところでございます。その調整に当たりましては、当然この地元区である中央区の団体を優先的に参加させるということで調整を図っているところでございます。ただ、現状におきましては、まだ事務レベルでして、そこが確定をするという段階ではございませんので、場所が決まり次第、当然区が間に入りまして、ぜひとも中央区内の団体が参加できるように働きかけてまいりたいと思っているところでございます。

○中島委員
 ありがとうございます。私もボランティアでコース委員をやった覚えがあるので、そういう意味では、東京マラソンは大変親しみの深いイベントだというふうに思っています。ですから、ぜひ区民が参加できるような形を今後も求めていただきたいというふうに思っております。

 先ほど言った区民館についてお聞きしたいと思います。区民館の利用率を見せていただきましたが、利用率が70%以上あるところと50%以下のところが幾つかございましたけれども、いいところと悪いところの差をどのようにお考えになっているか、なぜ70%以上なのかということと、なぜ50%以下なのかということでお聞かせいただきたいと思います。私が言うのもなんですが、事前に見たところによれば、やはり銀座、京橋、人形町、久松が70%以上の利用率、逆に佃、月島、晴海、豊海が50%以下の利用率という感じになっているかというふうに思ってはいるんですが、この辺の特徴、それと、今後利用率を上げるためにはどのようにお考えになっているかもお聞かせいただきたいと思います。

○眞下地域振興課長
 区民館の利用率でございます。区民館は、今、区内に17カ所ございますけれども、利用率は平均で61.4%ですが、区民館によっては7割を超えているところ、それから低いところとあります。区民館の利用者別の実績等で、それぞれどういう団体が使っているかというところを見ますと、町会とかの利用が多いところ、高齢者クラブの利用が多いところ、それから区民館の立地場所がビジネス街になるところは、当然周りに企業とかも多いわけですので、会社利用が多いというような状況で、各区民館の利用率にばらつきがあるものということで認識してございます。

 また、区民館の歴史をひもといたときに、昭和32年9月に本区で機構改革があり、支所制をしいたときに9つの出張所を廃止してございます。そのときに5つの出張所を区立集会所として一般の利用に供したというような歴史がございます。少人数の集会や催し物に御活用いただける施設ということで、名称が昭和38年4月に区民館となったような経緯がございます。当然、区内にお住まいの方、お勤めの方が会議、講習会、サークルの集いなどに利用できる、集会室を備えたコミュニティ施設として御活用いただく形が一番望ましいことと思っていますが、利用率の向上につきましては、区民館が近くにあっても、比較的規模が小さいとか複合施設の中に入っているということで、認知度があまり高くないというような状況となっております。また、基本的には団体の御利用ということになっており、なかなか個人では使えないというような状況がございますので、個人の方でも参加できる自主事業とかを通じて区民館を知っていただき、そういった自主事業の中でまた自主グループが生まれれば、そういった文化活動とかの活動場所としても使っていただけるものと考えています。利用率の向上ということに関しましては、こういった利用率のばらつきということも踏まえまして、まず区民館を知っていただくというような観点で各指定管理者が自主事業に取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。

○中島委員
 ありがとうございます。まさに私の言いたかったところはそこで、個人の利用の拡大をお願いしようと思ってこの質問から入っていったんです。実を言うと、比較的利用率の高い銀座、京橋、人形町、久松などは、やはり企業の多いところだというふうに思ってはいるんですね。それで、逆に佃、月島、晴海、豊海といった住宅地にあるところがどちらかというと利用率が低いというふうに見ているんですね。じゃあそのときに、どうしても団体利用だと限定されるということで、きのうの質問の中で、ブーケ21で学生が学習できる場所にというような提案をさせていただいたんですが、そういった意味では区民館も、あいている時間帯を学生さんの学習の場にするだけではなくて、例えば今、大変赤ちゃんがふえているということで、あかちゃん天国もいっぱいの状況の中、地元にある区民館の畳の部屋を、一週間のうちに何回かあかちゃん天国として開放もできないかということ。さらには、現在通いの場として3カ所で実験的にやっていただいているとは思うんですが、コミュニティの場所として高齢者に開放できないかというふうに考えておりますが、その可能性がありましたら、ちょっとお聞かせいただきたいというふうに思います。

○眞下地域振興課長
 一部の区民館には談話室というものが設けられてございまして、そこは貸し切り利用以外のときは一般の方でもお使いいただける部屋というものを用意しているところでございます。また、京橋プラザ区民館においては、多目的ホールということで、体育活動でも使える程度の体育館のような施設を備えたところがございます。例えば豊海区民館の談話室では、お子さんの利用ができるように絵本を置いたりとか、そういう子供向けのアイテムを備えた対応をしてございますし、京橋プラザ区民館でしたらば、一定の日を子供の遊び場として開放させていただいたりしているところでございます。

 あかちゃん天国とか保育室については、これから子供が多く生まれる中で、お膝で抱っこ教室とか、親子で参加できるようなものを自主事業の中で取り組み、そういった利用をふやしていくことに関しては必要なことだなと認識をしているところでございます。

 以上でございます。

○中島委員
 済みません、今の話の中で、この4月から通いの場を実施しているという話をしてしまって、款はちょっと違うんですが、区民館を利用されているということで、今の現状をお聞かせいただければというふうに思っております。

○古田島高齢者施策推進室長
 通いの場ということで、モデル事業という形で区民館を借りまして、高齢者の方、地域で集まるような場所を設けて、健康づくりだとか、あと社会的に孤立されている方等にもお集まりいただきながら、ことしについてはモデル事業ということで、区内3カ所でやらせていただいているわけでございます。来年度以降は区民の方にボランティアとして主体的に開催していただいて、なるべく数をふやしていきたいと考えており、そういった形の補助スキーム等も今、来年度に向けて検討しているところでございます。京橋地域については新川区民館、日本橋地域については久松町区民館、月島地域については月島区民館ということで、それぞれ特色を持った形で通いの場の運営をしてもらっているというところでありまして、徐々に通ってきていただける高齢者の方もふえていますし、ボランティアとしてそこで運営のほうに携わっていただく方もふえているというところで、何とか来年度もそういう方に地域のあいている場所、区としても提供できる場所があればそういうところも提供しながら広げてまいりたいというふうに考えているところです。

 以上です。

○中島委員
 どうもありがとうございます。通いの場は高齢者という限定ですけれども、余りほかの区の話をしたくないんですが、港区では、ご近所ラボ新橋といって誰でも来れるという場所があります。2年前まではずっと試験的に行っていて、週に2回だけご近所ラボとして誰でも入れるコミュニティ広場をつくっていたわけですね。そこでいろいろな提案がされて、食事を提供するようになって、ことしの1月からは月曜から土曜まで毎日ご近所ラボというのを開催している。ここでお昼を出していて、大体300円ぐらいで食べられるんですけれども、それではお腹いっぱいにならないので、ほかにおにぎりとか持って行かなきゃだめなんですけれども、ただ、御家族のお母さんと子供、さらには近所で働いているOLさんがそこにお昼を食べに来るわけですね。さらに高齢者の方が定期的に顔なじみになって来られる。私も何回か行きましたけれども、初めて行っても結構快く受け入れていただき、その日はおでんだったんですけれども、300円でおでんを5つまではとっていいですよということで、食べさせていただきました。その中で、初めて話すOLさんとかお子さん連れのお母さんとか、いろいろコミュニティができてくる。ラボというぐらいですから実験室なので、試験的に行われていたものがことしから拡大して、それが今のところうまく回っていると。ただ、なかなか多くの人に知られていないので、来る方も、1日10人ぐらいなんですが、スタートは大体12時からで、17時まで行っています。誰でも入れるということで、最初私も、誰でも入っていいんですかと言いつつ入っていったんですが、結構おもしろいなと。通いの場もそれに近い発想なんだなというふうに思ってはいるんですね。

 通いの場は今やっていますけれども、今後本区としても、そういった意味で、もし区民館に空きスペースがあるのであれば、コミュニティの場として、全てのところでやれというわけではなくて、地域性が合ったところにそういったものも展開することはいいのではないかというふうに思ってはいるんですが、今の話を聞いて御意見があればよろしくお願いいたします。

○長嶋区民部長
 やはり区民館自体が地域のコミュニティの有望な施設ということでございます。そういった意味で、町会活動だけに限って貸していくというつもりは私どもございません。ですから、先ほど高齢者福祉課の事業がございましたけれども、お話があったときには、そういった地域の高齢者が集まる通いの場のほうにも利用していただいているというような形になってございます。具体的にどういうスキームをつくっていくのかというのは、今後の課題ではあろうかと思いますけれども、なるべく区民館の利用率自体の向上も含めて、さまざまな工夫をしながら区民館をコミュニティの活動の場として使ってまいりたいという思いは同じでございます。

 以上です。

○中島委員
 どうもありがとうございます。やはりなかなか団体という形で縛ってしまうと利用率も上がらないし、地域に住んでいるお母様とか地域の人たちの要望を踏まえれば、もう少し区民館の利用法も変わってくるのかなと思いますので、ぜひいろいろなことを考えた上で推進していただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、まるごとミュージアムのことをお聞きいたします。以前からまるごとミュージアムは、地域の歴史文化をもっと宣揚してほしいという話を何度もさせていただいてはいるんですが、今回の取り組みを見ても、なかなか地元の歴史文化に携わるようなものがなくて、巡回のツアーがあるぐらいかなというふうに思います。どうしてもやはり商業ベースの物の考え方だと、お金にならないような名所めぐりみたいなものはなかなか進んでいかないのかなというふうに思ってはいるんですが、せめてバスがとまるところの近所の史跡とか碑とか、バスの中で案内ができないかと思うんですが、その辺の取り組みはいかがでしょうか。

○生島文化・生涯学習課長
 例年11月なんですが、ことしは10月30日にまるごとミュージアムを開催させていただきます。委員御指摘の点につきましては、確かに各事業者とかの協力を得て実施していることが多く、ことしも41の事業者に参加をいただきまして、開催の運びとなっているんですけれども、御指摘いただきましたいわゆる地域性の高い文化ですとか、中央区ならではのもの、こういったところの部分に関して、どう取り組んでいくのかということは課題かと認識しております。ちょっと別の事業ではございますけれども、例えば平成27年度より、まちかど展示館の活用ベースに向けた取り組みを開始しておりまして、28年度からはホームページを作成し、パンフレット等の刷新もしながら、そういった22館の展示館などもこういったまるごとミュージアムの経路の中で利用していくということは今後可能になってくるのではないかと思っております。どこまでできるかまだ決まってはおりませんけれども、こういったものを利用しながら、おっしゃった史跡ですとか各種の小さな展示館といったものを利用していきたいと思っております。

○中島委員
 ありがとうございます。ぜひ進めていただきたいなと思います。時間もないんですけれども、1つだけ言いたいのは、去年、小津安二郎の映画の上映会と資料の本などの展示というのをやられたんですが、ことしはもう入っていないんですね。何が言いたいかというと、もともと中央区というのは、この地域においての映画発祥の場所だというふうに思っているんですね。その映画文化が唯一去年入って喜んでいたんですけれども、ことしはもうなくなってしまっているという。映画に関しては、やはり強い熱意がありまして、この話をするとまた長くなるんですが、映画文化を推進していただくような取り組みもぜひしていただきたいというのと、今回のまるごとミュージアムの日は、観光情報センターがまだオープンしていませんから、立ち寄ることはないとしても、来年のまるごとミュージアムの場合は、観光情報センターを中心として回り、バスもちゃんと停車して、そこから情報発信できるような取り組みをぜひしていただくことをお願いして、質問を終わります。

○石島委員長
 次の質問者の発言を願います。

○小栗委員
 それでは、地域振興費について質問します。

 最初に、公衆浴場の問題で質問します。佃二丁目にあった旭湯、そして築地六丁目にあった寿湯が廃業ということになりました。区政年鑑にも示されているように、区では、転廃業防止、区民の保健衛生の向上ということで、設備費の助成とか、コミュニティふれあい銭湯とかいろいろな形で支援しているわけですけれども、残念ながら廃業ということが続いております。銭湯というのは、保健衛生はもちろんなんですけれども、健康増進とか区民相互の交流の場でもあるし、最近は特に文化的な観光資源としても大変注目されているということもあります。そういう意味で、この2つの銭湯が廃業したということを受けて、公衆浴場を存続させていく上で、今後どのような方策をとっていくのかということでお伺いしたいというふうに思います。

○眞下地域振興課長
 公衆浴場の件でございます。大変残念ながら、本年に入りまして、諸事情により、佃二丁目の旭湯さんが3月30日、築地六丁目の寿湯さんが5月17日に廃業しまして、今、本区内の公衆浴場については9カ所ということになってございます。昭和50年のころには区内にも多くの浴場がございまして、入浴者数も多かった状況ですが、今は入浴者、つまり利用をされる方が減ってきているという状況です。主な原因としては、家の持ち風呂、つまり自宅に設置してあるお風呂の普及が進んだということがございます。ただ、先ほど委員おっしゃったように、公衆浴場は単なる公衆衛生施設ではなく、健康の増進あるいは住民相互の交流の促進にも寄与する施設というような位置づけがされ、昭和56年には公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律ということで、国や地方公共団体が所要の助成など経営の安定を図る等必要な措置を講じるよう努めなければならないというふうに決めてございます。それに沿って、地価の高い本区においては、営業を継続していただくための支援として、燃料費補助、それから設備費の補助等、さまざまな助成を行うとともに、この江戸文化を継承するような歴史ある銭湯もございますので、そういったところに、新しく区民になられた方も御利用いただきたいということで、コミュニティふれあい銭湯、それから高齢者のための敬老入浴というようなさまざまな事業を講じまして、それらをあわせますと1億9,000万円以上の経費を費やしているところでございます。今後もこういった形での支援を引き続き行い、営業継続ができるよう努めてまいる所存でございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 今、説明いただいたように、設備費の助成とかコミュニティふれあい銭湯なども含めて、かなり財政的にも支援しているということなんですけれども、どこも経営が厳しいという現実があり、特に後継者不足ということも言われているわけですけれども、この間の公衆浴場の廃止の状況を見ますと、実際にはその経営の問題とか、あと旭湯さんの場合には、土地を持っている人と、建物を持っている人と、実際運営している人が違うという中で、土地を持っている人が、もう返してくれというような事情の中で廃止に至ってしまったというふうに聞いています。そういうそれぞれの経営の厳しさ、状況の違い、利用者の減少などもいろいろあると思うんですけれども、区のほうで、やはりこの公衆浴場としての重要性、特に公共的な、公益的な施設として存続させるという考えにきちんと立って、もうどこも厳しいというのはおわかりだと思うんですけれども、そういう経営の相談とか、存続させるためにはどうしたらいいのかということをもっと事前に情報をつかんで手を打っていくということが今必要ではないかというふうに考えるんですけれども、その辺について御見解を伺いたいというふうに思います。

○眞下地域振興課長
 やはり銭湯の位置づけに関しましては、先ほど申したとおり、コミュニティの場というような位置づけもございますので、国の法律に沿い、なるべく営業を存続していただけるような形で努めております。また、銭湯の経営者の方との協議会等においていろいろな御意見をいただき、そういったことをなるべく施策のほうに反映する、もしくは融資だとかを受けるときには御相談とか、そういった形もつないでいくというようなこと。それから、今、銭湯が比較的、ブームというほどではないのかもしれませんけれども、東京都の浴場組合でも利用者をふやすためにいろいろな施策を講じております。そういったところとも連携を図りながら中央区の浴場というものに関して、やはり来街者が多いというような状況で、そういった方にも御利用いただけるような形にできればと考えています。ただ、今までの廃業の経緯を見ますと、ここではプライベートなことに関して余り申し上げることはできませんが、いろいろな御事情が重なっており、東京都の統計を見ても、やはり営業不振ということよりは、後継者不足、人手不足、施設の老朽化、それからやはり借地権等の更新ができないとか、さまざまな御事情があるというふうに認識してございます。そういった中で、極力営業を続けていただけるように、区としても情報を集めながら対応を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 東京都の公衆浴場組合の理事長も、この公衆浴場という日本のすばらしい文化を海外に発信し、観光資源としての銭湯に取り組むということで決意を語り、今ネットでそういうものを発信したりとか、いろんなことで取り組んでいる。中央区としても、そういう取り組みとタイアップして存続に向けて努力していただいているとは思うんですけれども、実際にはこの間廃業が2つも起きているということなので、後継者の問題とかお話ありましたけれども、そういう後継者を育てることとか、組合として事業を継続できるような仕組みを何とかつくっていくとか、そういうことを含めて、とにかく大切な公共的施設なんだということで存続させていけるような制度として、ぜひ力を入れていただきたいということを改めて要望したいと思います。

 次に、商工業振興についてなんですけれども、きょういただいた資料で、商工業融資のあっせん実績の状況が出ています。それと、資料72で、倒産件数、負債額の数字をいただいております。この資料72を見ますと、2015年度に、倒産件数としては123件、負債額が約3,675億円、従業員数が944人ということで、大変な数字になっておりますけれども、この辺の今の区内の中小企業とか、そこで働いている人たち、この商工業融資のあっせん実績などから、どのように今の中小企業の状況について分析されているのか、まずお伺いしたいと思います。

○田中商工観光課長
 区内の中小企業振興の状況でございます。まず、商工業融資の部分の考え方でございますけれども、商工業融資につきましては、平成26年度と27年度を比較しますと、あっせん件数は、938件から1,111件へという形で若干増加をしております。ただ、過去を見ますと、やはり25年度以前のレベルにはまだ戻っていないといったような状況でございます。特に平成25年から26年にかけて、運転資金ですとか経営改善資金が大きく減っているという部分、あるいは緊急景気対策特別資金融資の休止があったことなどによって、26年度の件数が下がったという中で、27年度は、ほとんどの融資のほうで増加しているといったところで、若干なりとも上向き傾向にあるのかなというふうに認識をしているところでございます。

 また、倒産件数でございますが、今御指摘あったとおり、平成27年度123件でございますけれども、25年度、26年度を見ますと、区内の倒産件数につきましては、減少傾向にあるというふうに認識をしているところでございます。融資の状況、あるいはこの倒産状況を踏まえて考えますと、国の月例経済報告では、景気については緩やかな回復基調にあるというような表現をしており、その中でも、国全体としましても企業倒産の件数については横ばいの状況にあるといったようなところにございまして、本区においても国と同様の傾向にあるのかなというふうに認識をしているところでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 企業の倒産数を見ますと、件数としては減っていますけれども、2014年度に比べて2015年度は負債額が大変大きくなっていると。これを見ますと、その他の項目の企業、12月に倒産したとされている企業とかも数字で出ており、その負債額は大変大きくなっていますけれども、この辺の状況については、今お話しのように景気が徐々に回復してきている、そんなに大変な状態ではないという認識なのか、もう一度お伺いしたいというふうに思います。

 それと、商工業融資の関係では、確かに2014年度に比べれば件数や金額は上がっており、設備資金などの状況も、全体として上がっていますけれども、そんなに大きくふえている状況ではないというふうに読み取れると思います。運転資金が多いわけですけれども、これからもっと事業を拡大していこうというような状況にはなかなかなっていないのではないかというふうに考えますけれども、この辺についてももう一度御見解をお示しいただきたいと思います。

○田中商工観光課長
 企業倒産の負債額でございますけれども、やはりその年に倒産された企業の大きさによって大分ばらつきがあるのかなというふうに思ってございます。実際、お示しした資料にもありますように、平成25年度においては約4,233億円の負債額になっております。そういった意味では、それぞれ倒産される企業の大きさによって負債額のほうは増減するというふうに認識をしておりまして、なかなかこの負債額に応じて区の中での景気の状況にどの程度の影響があったかというところについては、申しわけございません、ちょっと把握をしていないところでございます。

 また、融資に関して設備資金がそんなに伸びていないのではないかという御意見でございますけれども、やはり国のほうで景気は緩やかな回復基調にあるとはいいながらも、実際問題、国民といいますか、消費者の傾向からいくと、買い控えですとか、高価なものは買わないですとか、非常に厳しい状況が続いているといった状況はあるというふうに認識をしております。その中で、やはり運転資金は当然日々事業を行う中で必要となる資金ですので、融資という形になりますが、設備を拡大して新たな事業展開へ行こうというところの意欲には直接的にはまだつながっていないのかなと。今後徐々にまたその影響が出てくるのではないかなというふうには思っているところでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 そうですね、景気動向調査も2カ月に1度やっていただいていますけれども、ことしの8月の調査の概要版を見ても、数字的には上昇し、現状判断、先行き判断も上昇したけれども、現場の感覚では景気回復はなかなか実現しないという見方が主流のようであるというふうにまとめられていますけれども、そういう状況にあるというふうに思います。そして私たちも、毎年3月、4月を中心に区議団で区民アンケートというのに取り組んでいるんですけれども、その中でも、暮らし向きは去年と比べてどうですかという項目が毎年あるんですけれども、よくなったという人が5%、悪くなったという人が42%、変わらないという人が49%ということで、全体として変わらない、悪くなった、そういう声が大半だというふうな状況にあります。まちではアベノミクスというけれども、そんな恩恵は全然ないという声ばかりです。そういう意味で、緩やかに回復というような状況とはとても言えないのではないかというふうに私は思っております。

 やはり区内の商工業の振興のためにも、景気を上向かせるためにも、本当に個人消費が上向くような経済対策というものが必要ではないかというふうに思います。それは中央区だけで何かこうすれば消費が上向くというような決め手というのはなかなかないかもしれませんけれども、先ほど来いろいろ議論があった共通買物券など、そういう個人消費が上向くような経済対策も含めて、ぜひ区としても商工業振興のための支援を強化していただきたいということを述べたいというふうに思います。

 次に、区民館と社会教育会館などの利用について質問します。これも資料をいただいておりますけれども、社会教育会館の登録団体は、2015年度に全部の登録のやり直しをしたので、一旦ちょっと減りましたけれども、2016年度の最新の団体数では731団体というふうになっています。なかなか希望の日時がとれないということで、毎月1日の抽せん日にはたくさんの人が詰めかけているという状況があります。一方、先ほどもお話ありましたけれども、区民館の利用率については、資料78をいただいていますけれども、利用率の低いところもあるというような状況があります。先ほど、個人的な利用もできるようにしたらどうかとかいろんな御提案もあって、そういう利用の方法も必要かなというふうに私も思いましたけれども、一方で、この社会教育会館の団体数もふえて、なかなか希望する日時がとれないという中で、社会教育会館の登録団体が区民館も利用できるようにして、その際に、社教では使用料が減額になっていますけれども、そういう制度を適用して減額した使用料で利用できるようにしていくということも1つ検討の余地があるのではないかというふうに思うのですけれども、この点はいかがでしょうか。

○眞下地域振興課長
 社会教育団体の区民館利用ということでございますが、現在においても、社会教育団体について、率としてはまだ低いほうですが、件数としては年間789件の御利用がございます。

 あと、減免ということでのお話でしたが、今も区民館の集会室においては、社会教育関係の団体が使用する場合は7割の減額ということで、減免措置を講じているところでございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 大変失礼しました。そういう制度になっているとちょっと認識していなかったです。社教の利用者の人がそういうふうに使わせてほしいという話なんかもあったので、ちょっと私も認識が不足していましたし、十分知られていない点もあると思うので、ぜひその辺は工夫して、利用がスムーズにできるようにしていただきたいというふうに思います。

 それと、ことしの予算特別委員会のときに、各区民館でごみの持ち帰りなどのルールがばらばらではないかということで指摘したところ、逆にごみ箱が撤去されてしまいまして、お茶殻も持ち帰ってくださいというような形で、流し台にそういうお茶殻を捨てる場所も全ての区民館でなくなってしまったということで、私は、逆に利用者が不便になるようなほうにルールが決められてしまったのは大変残念だと思っています。それ以外にも、調理室の利用で、社会教育会館、あとブーケ21にも調理室がありますけれども、社会教育会館の場合は調理した残りの生ごみなどを捨てる場所はあるんですけれども、ブーケの場合はそういう生ごみも持ち帰ってくださいというふうになっているとか、あと、布巾の使用後の扱いも、月島社会教育会館では使用済みの布巾入れというのがあるんですけれども、日本橋社会教育会館では洗濯機でそれぞれの団体が洗って乾燥機に入れるところまでやってくださいというような形になっているとか、そういうふうに使い勝手が違う、まちまちになっているという点もあって、なるべく利用者が使いやすいように、利便性を優先してルール化してほしいというふうに思いますけれども、この点についての御見解を伺いたいと思います。

○眞下地域振興課長
 私のほうからは、区民館のことにつきましてお話をさせていただきます。ごみの取り扱いは、利用上で発生したごみは持ち帰っていただくということが原則でございまして、それに関しては、今までも各指定管理者の認識はそういうことで統一をされておりましたが、区民館には茶器を御用意してございますので、一部の区民館では、そこで生じた茶殻、ティーバッグ等、少量の場合は給湯室のごみ箱に捨てていただき、施設側で処分するということになっております。ただ、ちょっと誤解を招くような大きさのポリバケツとかが置いてありまして、そこに、場合によってはそれ以外のごみが捨てられているというような状況がかいま見られましたので、当初の考えどおりに、茶器等を利用した場合の茶殻等の少量の生ごみに関しては対応するということで統一を図らせていただいたところでございます。

○生島文化・生涯学習課長
 社会教育会館の利用の状況について、確かに館によってまちまちな部分があるというようなことでございますので、このあたり、利用者の声もこちらのほうで把握しながら、統一的に利用できるよう、努めてまいりたいと存じます。

○小栗委員
 こういう社会教育会館とか区民館とかブーケの利用について、本当に利用者が利用しやすいような、利便性優先に、ぜひルールを変えるべきところは変えてほしいというふうに思いますし、茶殻は持ち帰りじゃなくて施設で廃棄対応するというお話がありましたけれども、実際には流しにそういう場所がないところもあるので、その辺もみんながごみの処理方法がわかるようにしていただきたいということもあわせて述べまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○石島委員長
 次の質問者の発言を願います。

○渡部(博)委員
 それでは質問をさせていただきます。いつもお聞きしているとおりでございますが、地域振興費の全体の不用額というのが、3億1,142万6,050円。その中でも、この款全体で言えば、やはり商工業融資の関係で、実績額に基づいてこの不用額が出てきているという部分は大きくあるというふうに思います。この不用額から見られる傾向と、各課の施策においての成果というのをまず一番最初にお知らせいただければと思います。

○石川区民生活課長
 地域振興費の平成27年度決算におけます不用額の関係でございます。まず、不用額の大きかったものにつきまして、決算書に沿って御説明させていただきたいと存じます。

 まず最初に地域事業費の部分でございますが、決算書の207ページでございます。この中では、負担金補助及び交付金で3,290万円余の不用額が出てございます。これは東京湾大華火祭における実行委員会補助金の一部返還による執行残等によるものでございます。

 続きまして区民施設費の関係でございますが、決算書の209ページでございます。この中では、工事請負費で961万円余の不用額が出てございます。これは区民館の改修の工事の契約差金などによるものでございます。

 続きまして、文化学習スポーツ総務費でございますが、決算書の213ページでございますが、需用費の不用額700万円余につきましては、光熱水費の執行残等でございまして、築地社会教育会館における新電力への切りかえですとか、施設における光熱水費の節約の努力等によるものでございます。委託料の不用額515万円余は、外国人向け生活ガイドブックの契約差金等でございます。負担金補助及び交付金では1,240万円余の不用額が出ておりますが、これは文化・国際交流振興協会の助成における実績減、それから社会教育会館の管理運営における負担金の実績減等によるものでございます。

 スポーツ振興費におきましては、217ページでございますが、委託料で517万円余の不用額が出てございます。これは、日本橋小学校温水プールの受付業務委託その他の契約差金などによるものでございます。

 スポーツ施設費では、219ページでございますが、工事請負費で1億692万円余の不用額が出てございます。これは、月島運動場の改修において、既存の防球ネットを活用してネットのかさ上げ工事を予定していたところでございますが、支柱の耐久性等の問題から、更新が必要と判明し、工事を先送りしたことによる執行残のほか、晴海運動場の撤去における契約差金、総合スポーツセンターの改修における外壁防水改修工事の契約差金による執行残等でございます。

 商工観光費では、223ページでございますが、負担金補助及び交付金で不用額6,915万円余が出てございますが、これは商工業融資における執行残等でございます。

 主な不用額につきましては以上でございます。傾向というようなお話でございますけれども、不用額の内容を見ますと、多くは工事ですとか業務委託における契約差金、あるいはそれぞれの事業の実績の減に伴う執行残というようなものでございまして、契約事務執行の中で不用額が出てきたという認識でございます。

 それから、地域振興費におきましては、大変多くの施設を持ってございます。各施設におきまして光熱水費の節約ですとか、適正な修繕の実施等に取り組んで、その結果としての不用額というものも含まれてございます。

 それから、成果というようなお話でございますけれども、地域振興費におきましては、コミュニティの振興ですとか、それぞれさまざまな施設の管理ですとか、文化・生涯学習、スポーツ振興、消費生活、商工観光など、区民を対象とする幅広い施策を展開しているというところでございます。それぞれこれまでもやってきた継続性のある事業を着実に行う一方で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けての新たな取り組みですとか、商店街振興プランの策定ですとか、新たな共同提案事業でありますとか、さまざま新たな取り組みも進めてまいりまして、それぞれ成果を上げてきたというような認識を持ってございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 細かく丁寧に教えていただきましてありがとうございます。やはり商工業融資の関係で不用額が出ると。これは、どういった経済状況があるかわからないということで、毎年残るというか、不用額で上がってくるわけですけれども、2011年の東日本大震災があったときには結構多く利用されていた部分があったということです。中央区は中小企業が3万7,000社もあるということで、やはりそういう方々に事業継続だとか、新たな事業を展開していくということで、確保しておかなきゃいけないものだろうというふうには思っておりますので、大きな不用額が出ているわけですけれども、やはりそういった各部だとか各課のあり方で違ってくるのかなというふうには思っております。ここの中で、業務委託だとかいろんなところで契約差金が出てきているということがありますが、それによって不都合が生じていないということであろうと思いますけれども、これも総務費で言いましたけれども、やはり安かろう悪かろうじゃだめだというふうに思っておりますので、適切な対応をしていただきたいというふうに思っております。

 それと、答弁の最後に言われていた、区民部というか地域振興費の中でいろんな施設を持っているということであります。指定管理者になっている部分というのが多くあるわけですけれども、ここだけじゃなく、ほかのところも指定管理という状況で持たれているわけですけれども、利用者に対してしっかり理由を説明してあげるとか、いろいろなことで使う人に対して理解を求めていくということをしていかなきゃいけないんだろうと思うんです。説明の責任だとか、そういったところについて、区の施設については、どういうふうな考えで、この間しっかり指定管理の人たちに指導をされてきたのかということをちょっとお知らせいただければと思います。

○石川区民生活課長
 委員御指摘のとおり、多くの区民施設で指定管理者制度を導入してございます。利用者の理解を求める、あるいは説明責任を果たすということは、当然大切なことであろうかと思っております。指定管理者制度を導入しているといっても、やはり区の施設でございまして、利用者からしてみれば、区の責任でもって運営されている施設というふうに当然理解をされております。区といたしましても、責任を持ってそのあたりを指定管理者のほうにも日常的にきちんと伝えていく、状況を把握していくというのは必要であろうと思っております。したがいまして、それぞれの施設におきまして、指定管理者との協議会といいましょうか、会議をそれぞれ定例的に開催して、きちんと情報交換も行いますし、そんな中で、さまざま利用者の声が上がってくれば、そのあたりのこともお話ししながら、改善点があれば改善していただくという形でやっております。

 また、毎年指定管理者の評価というものを行っております。その中では、利用者アンケートというのも必ずやって、その結果も踏まえて、それを指定管理者のほうにも伝えていくというような形で取り組んでいるところでございます。さまざまなやり方を通しまして、御指摘のありましたように利用者へきちんとした説明をして、理解を求めながら利用していただけるというようなところを目指してやっているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 ありがとうございます。あらゆる機会を通じて、指定管理者の方々に区の考え方とかそういうものを浸透させていくということが必要なんだろうというふうに思いますし、そういう意思疎通ができることによって、いろいろ前委員の方々から言われたことも含めて、把握できる部分というのはあるんだろうなというふうに思っております。ですから、指定管理者の皆さんには、やはり区の施設である、区が直接運営しているということで、しっかり対応していただくということをこれからもお願いをしたいというふうに思います。評判がいいものもあるし悪いものもあるということですので、全部が全部一緒くたな指定管理という話にはなりませんけれども、その部門部門によってしっかり対応していっていただければありがたいなというふうに思いますし、この平成27年度決算の中で上がってきたものが、28年度のときにはいろんな施設について対応されているというふうに思っておりますので、今後ともしっかりとした対応をお願いしたいなと思います。

 それでは次の質問に移ります。この地域振興費というのは、やはりいろいろな意味で中央区の根幹を担っているというふうに思うのは、地域のコミュニティの核をつくっていくという町会・自治会があるということ。それと、商店街だとか商店というところがあるということ。その2つがあるということになれば、やはり大きなコミュニティの場を形成する一つの重要な款であるというふうに感じているところであります。

 いろいろ総務費の関係でも言われておりましたけれども、こういったコミュニティを平時からつくっておくということが重要であって、このつくり方をしっかりしていかなければ、いざというときにはいろいろな意味で協力体制が得られないということになっていくんだろうというふうに思いますし、こういったコミュニティにしっかり対応していくことで、ほかの款の話ですけれども、高齢者の見守りだとかいろいろな形にもつながっていくだろうし、そういう形をこの地域振興なりの款の施策の中でつくっていくということがやっぱり重要なんだろうなというふうに思っております。

 そういった中で、いろいろ考えてみたんですけれども、まず町会・自治会がどういった活動をしているのか。今、新しいマンションが多く建って、なおかつ新しい住民の方々が入ってきて、町会・自治会が何をやっているのか知らない、そもそも町会・自治会があることを知らないという人たちも中にはいるわけでございまして、そういった中で、今、中央区でもやっている、町会・自治会ネットワークというのがどのぐらい活用されているのか。また、新たな住民の方々に対するコミュニティ形成をするために、新たな事業としていろいろなことにトライしていかなければいけないんだろうというふうに思っておりますが、平成27年度の中で、その取り組みとして新たなものはあったのかお答えいただければと思います。

○眞下地域振興課長
 コミュニティとは、居住地域を同じくして利害をともにする共同社会、地域社会というように表されますが、地域社会の中では、ある一定の地域に共通した社会的特徴を持って成立している生活共同体ということになろうかと思います。やはり本区におきましては、それぞれの地域で町会組織なり濃密なコミュニティが長い時間をかけて形成されてきたと。先ほども申し上げましたけれども、その中でお祭りだとかイベントだとか歴史的な部分があり、江戸風情が感じられる、そういう町並みでございます。やはりコミュニティは縁から始まって、考えや価値観が違っても、そこに住む方、そこで働かれる方、それぞれが時間をかけて連帯感が醸成され、深いきずなが生まれることによって良好なコミュニティが形成されるというふうに考えてございます。

 そういう中で、昨今、中央区においては人口が大幅にふえ、年間の転入転出者も1万人を超える状況で、非常に人口動態も大きい自治体でございます。新しく住民になられた方については、特に新しいマンションに越されてきた方、地縁血縁もなく中央区に転入された方が多いという状況でございます。先ほど委員おっしゃっていましたけれども、やはり中央区のコミュニティの核は町会・自治会ということを踏まえまして、区としても転入された方には町会・自治会に加入していただくということをお願いしてございますし、町会・自治会に対しての支援も行っております。

町会・自治会ネットに関しての御質問ですが、今のところ、全部で175町会・自治会がございますが、159団体にはデータを掲載させていただいてございます。ただ、活動報告や事業内容など、写真や画像を用いて内容が充実していると思われる団体は39団体、プロフィール、歴史、沿革等の掲載がされている団体が17団体、残念ながら、団体名、代表者名、連絡先のみというところが103団体ということで、数字としては徐々にふえておりますが、まだなかなか活用が十分ではないという状況が続いているところでございます。やはりこういう形で町会・自治会の情報を皆さんに知り得ていただくということで、イベントとかそういうことに関しても助成を行い、手づくりイベントとかも取り組んでいただいているような状況がございますが、平成27年度からは、担い手不足というような状況も踏まえ、キックオフイベントとしまして地域の担い手養成塾というような映画の上映や講習を行っております。最初はなかなか人が集まらないのではないかなという不安を感じていたんですが、定員を大きく上回る人数の方に御参加いただき、修了された方が独自に盆踊りの各地域のマップをつくるなどされており、今回も共同事業でNPOの方を講師としてお願いしますけれども、その卒業生の方と一体となって、新しい輪ができればいいなというふうに感じておるところでございます。平成27年度に関しましては、主にそういう新しい事業として取り組んだことは、ちょっと今までより踏み込んだ形で担い手の養成ということを行ったということが一番大きな内容だと思ってございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 ありがとうございました。私も何回か、町会・自治会の指導をされる方というか、役員の高齢化ということを挙げ、その次の担い手の人たちをどうやってつくっていくかということが、やはりこれから地域のにぎわいをどうやって継承していくのかということも含めて必要だということで、平成27年度はそういうふうな取り組みもやっていただいたということで、これはずっと続けていかなきゃいけない部分ではあるというふうに思います。町会・自治会ネットワークを取り上げましたけれども、町会・自治会中心の地域の活動も含めてしっかりした基盤をもう一度つくっていかなければ、新しい住民の人たちにしっかり組織に入っていただけないので、町会・自治会の指導も含めて、区がこれから少しずついろいろな形でかかわっていくということも必要なのかなと。向こうから来てくれるだけじゃなくて、今まで以上に出ていくということも含めて対応していただければありがたいなというふうに思っています。

 次に、スポーツ施設の関係で、平成27年度から江戸川河川敷のところを借りていますけれども、利用率が低いですよね。27%前後だと思います。そういうことも含めて考えた中でいきますと、27年度からスポーツ推進計画というのをつくり始めていると思いますけれども、運動場の確保も含め、この策定状況の中で、どういうような意見が出されたのかということをちょっとお知らせいただければと思います。

○森下スポーツ課長
 スポーツ推進計画に関しましては、委員おっしゃるように平成27年度、28年度の2カ年かけて策定しているものでございます。審議会の御意見といたしましては、審議会の委員さんたちも本区におけるスポーツ施設が足りないという状況を御理解されている中で、既存の枠組みの考え方ではなく、施設をもう少し有効利用できないかとか、水辺をうまく活用できないか等、そういった御意見をいただいているところでございます。また、通常の競技というものにとらわれてしまって、通常の競技種目のコートをとれないからといってそこが活用できないという発想ではなくて、もっと自由な発想で、ちょっとした運動ができるような場を確保できたらどうかなど、そういったことが意見として出ているところでございます。

○渡部(博)委員
 わかりました。しかしながら、今現在、晴海の運動場があったときも含めて、野球、ソフトボール、サッカーなど、いろいろなことをするにも場所が足りない。9月3日に区民体育大会の開会式がありましたけれども、種目によってはああいう大会が春秋開かれているということを含めて考えたときに、やはり場所が足りないというのはもう現実にあって、じゃあどういうふうな形で求めていくのかということを、区の中のいろいろな連携をもって、東京都のあいている土地を利用させてもらうとか、いろいろな交渉をしていかなければいけないと思います。人口が7万人のときよりもスポーツ施設は若干少なくなっているんですよ。それで人口が15万人になろうとしている中で、スポーツを愛好している人たちというのはふえ、競技もいろいろな種類にふえているということはおわかりだと思いますので、そういったことも含めて考えたところでいけば、新たな場所、大きな場所も含めて、自由な発想に基づいて、地域の中であいている箇所をどうやって有効利用していくかということも大切ですけれども、やはりそういった現状をしっかり見据えた上でやっていかないといけないんだろうなというふうに思っています。

 体育施設が足りないからどうにかしてくれという話は昔からずっとしてきているわけで、昔から言ってきたけれども、つい最近にしかやってくれなかったという、それも利用率が27%しかない場所にしかつくっていないという現状があるわけですから、もうちょっと早目に考えておくべきだったんだろうなというふうに思っています。これはどこが悪いのかわかりませんけれども、歴代のスポーツ課長はいろいろ言ってきたんでしょう。でも現状そういう形になったんだろうというふうに思います。総務費でも言いましたけれども、人口推計というものがいろんなものに関係してくるんだということをやっぱり基本として見ていかないと、施策に反映しようとしたって何をもとにしてやっているのかというのが見えてこないという気がします。ですから、そういうものも含めてしっかり対応していただきたいなというふうに思っています。スポーツ推進計画は今年度も策定していくわけですから、いろいろな形で、大胆な発想も含めてしっかり出していただければありがたいなと思います。

 生涯学習の話も聞きたかったんですけれども、時間がなくなったので、また違う機会にやりたいと思います。あと、商工の関係もいっぱいやりたかったんですけれども、全部が中途半端になってしまうのでやらないと思ったんですけれども、一応話だけはしておきます。

 ハイテクセンターを今まで拡充なり改修なりしてきたところでありますけれども、ハイテクセンターの今後の明確な活用の方法とか、設置されたときからいろいろなことが変わってきているということも含めて、やはり少し考え方を変えていかなきゃいけない部分というのはあるんだろうなというふうに思っております。これは総括で質問しますので、それまで考えておいていただければありがたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 質問を終わります。

○石島委員長
 次の質問者の発言を願います。

○小坂委員
 主に2点お伺いします。

 1つはスポーツ推進計画であります。これにおいて、障害のある方々のスポーツ振興に関してはどのような内容の検討になっているのか、教えていただければと思います。

 またあわせて、障害者スポーツ体験会とかそれなりの取り組みをしていただいているところですけれども、例えばこの7月16日に行われたその体験会において、何人ほどの障害のある方々が参加されたのか。また、その方々が引き続きそのスポーツに取り組んでいくような、イベント後のその方々の動機づけになっているのかどうか。私はその現場を見ていないので何とも言えないんですけれども、そのあたりを教えていただければと思うところが1つあります。

 また、区民スポーツの日でも積極的に障害のある方々のスポーツの場をつくってきていただいているところは、一般質問でもお聞きさせていただきました。今後、障害者スポーツの普及に向けて、この区民スポーツの日での取り組みをどのように大きくしていきたいかというところで、何らかの課題があれば、あわせて教えていただければと思います。これが障害者スポーツ関連です。

 もう一つ一般質問でも質問させていただきました、町会・自治会のあり方ですね。これに関して、一つの組織として強くなっていき、多くの人が参加しやすくなっていくという形を考えるのであれば、やはり法人化という形が一番スマートなのではないかと。その一つの手法として地方自治法の手法があったわけなんですけれども、そのような町会・自治会が法人になりたいようなニーズというのはどれほどあるのかどうか。もしくは、区としてはやはり町会・自治会を法人化していきたいというような思いがあるのか、その法人化に向けた区の考え方を教えていただければと思います。

○森下スポーツ課長
 まず、今策定途上のスポーツ推進計画における障害者スポーツについてでございます。今、スポーツ推進審議会を開催する中で議論をされている状況にございまして、委員の皆様からの意見としましては、障害者スポーツというのは非常に多岐にわたるものでございまして、障害者の障害の程度ですとか部位に応じてさまざまな取り組みをしていかなきゃいけないというようなお話、また、障害者スポーツを推進するに当たっては、それを支える人が多く必要になるという御意見、そしてまた、支えるというのが、単に手伝うということではなくて、スポーツ指導に当たる指導者を育成していかなければならないといったことが取り組みとして必要になるというようなお話をいただいているところです。

 それとあと、障害者スポーツ体験会でございますが、本年の7月16日に行われた際には、全部で54名の方に御参加をいただいたところでございます。この体験会は、そもそも平成25年度からスタートしたもので、年に2回実施しているところでございますが、私も常に現場で見ておりまして、果たして続けて参加してくださるのかな、参加なされている人たちが本当に楽しまれているのかなということが、当初始めた段階では心配だったところなんですが、見てまいりますと、繰り返し続けて御参加をいただいている方も非常に多く、また、参加なさった方たちが、次回も同じ競技をやってほしいと。その理由は何かといいますと、自分が今回ここまでしかできなかったけれども、今度参加したときにどれだけできるのか、そういったことも自分の中で試していきたいというような御意見をいただいておりまして、やはり一定の動機づけになっているのかなと感じているところでございます。

 そしてあともう一つ、区民スポーツの日における取り組みでございますが、昨年度から障害者スポーツを意識したコーナーを設けております。今年度、第28回においては、車椅子バスケットを体験できるコーナーを設けまして、元日本代表選手にお越しいただいて、健常者も障害者も一緒に楽しめるようなコーナーを設けているところでございます。今は本当に一コーナーということでやっているところでございますが、やはりやり続けていく中では理解が広がって、さらに障害者スポーツコーナーの規模を広げて、本当に健常者も障害者も一緒になってできるように規模拡大していきたいと思っているところでございます。

 以上です。

○眞下地域振興課長
 町会・自治会の法人化についての考え方ということでございます。先般の一般質問でも御質問いただきまして、お答えしたところでございますが、地方自治法260条の2の認可地縁法人というのは、あくまでも資産を保有する、もしくは保有する予定がある団体ということで、限られた団体が対象ということでございます。ですから、法人化をするに当たって、いわゆる認可地縁法人でなくても、支援による団体という扱いの中で、いわゆる法的には人格なき社団ということにおいても、やはり団体としてのそういった活動に関して特に問題がなければ、それ以外にも法人化するという手法はあろうかと思いますが、認可地縁法人ということに関して、あくまでもこの相続だとかいろいろな問題があり、この制度ができたという経緯がございますので、それに関しては、やはり必要なときには当然御支援をさせていただくということで対応していき、また、それ以外に何かそういう形での法人化ということで考えれば、アドバイザー派遣とかで専門家のほうに対応していただくとか、そういう御支援はできるのかなというふうに感じておるところでございます。

 以上でございます。

○小坂委員
 障害者スポーツのところは本当に取り組みをしていただきありがとうございます。今後、パラリンピックもあることですし、また、スポーツ推進計画のところで、さきの委員への答弁では、気軽にスポーツできるような環境を整えていくと。水辺、川辺のところを整備していくとありましたが、障害のある方々でもそこが使えるような感じで整備していっていただければと思います。そういう環境をつくっていただきたいと思います。

 また、リピーターのような感じでその体験会を楽しみにされているという方がおられるということで、そういう貴重な場をつくっていただき、そのあたりも感謝するところであります。

 町会のほうに移らせていただきますけれども、この認可地縁団体は、例えばどの町会・自治会も事務所とか持っているし、また、町会費とかのプールが、例えば数百万円単位できっとどこでも持っているので、それらの財産がある以上は、これはやっていくような考え方もありなのではないかとも思うんですけれども、それは再開発があるとか、例えば資料63で出していただいているように、町会に無償貸し付けするからそこはきちんと法人化しておかなくちゃならないとか、そういうことはあるかもしれませんけれども、それだけでなくて、どの自治会・町会も事務所を持っているわけなので、であれば、対象の団体にもなるんじゃないかなと思われるんですけれども、実際ならないものなんですか。ちょっとそこは法律の考え方も、私の理解が至っていないかもしれませんが、どうでしょうか。

○眞下地域振興課長
 地方自治法260条の認可地縁法人の資産を有するという部分に関しましては、簡単に言えば登記が必要な財産というところで、それがある団体ということに限られているような状況でございます。これは主には、この法律が改正されたときは、町会とかそういう地縁による団体がさまざまな財産を持っていて、相続のときに複数人で分散して登記をされていたと。それをたまたま処分しなければいけないときに、相続でなかなかうまくいかないというような状況を踏まえてこの制度ができたものでございますので、いわゆる動産というようなものは対象ではないということで御理解いただければと思います。

 以上でございます。

○小坂委員
 わかりました。ただ、不動産または不動産に関する権利等を保有するためというふうにありますので、巨額な数百万円単位の町会費等も資産に当たるのではないかなと私は考えるところです。それにこの手法を用いれば、簡単に要件が満たされて、認可地縁団体にはなれると思うんです。その地方自治法260条の2の第2項の4要件ですよね、共同の地域活動をしていて、その地域がきっちりと区分されていて、そして個人が構成員として多数参加していて、規約があると。この4要件がそろえば、第5項で市町村長は、地縁による団体が第2項各号に掲げる要件に該当していると認めるときは、認可地縁団体の認可をしなければならないとあります。この4要件を満たすのはすごく簡単なんです。そうなると、この手法を用いて法人化は簡単にできるのではないかというふうに私は考えるのですけれども、銀行通帳の資産だけでできるのかどうか、そのあたりのハードルがありますが、このあたりはまた考えていきたいと思います。

 では、終わります。

○礒野委員
 ただいま第3款「地域振興費」の質疑も終了したものと思われますので、次に第4款「民生費」の質疑に入るようお諮り願うとともに、暫時休憩し、午後3時20分に委員会を再開されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 午後3時20分に委員会を再開いたしますので、御参集願います。

 暫時休憩いたします。

(午後2時46分 休憩)


(午後3時20分 再開)

○石島委員長
 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 第4款「民生費」について、理事者の説明を願います。

○坂田会計管理者
 (説明)

○石島委員長
 第4款「民生費」について、質問者の発言を願います。

○木村委員
 それでは、私から民生費について質問をさせていただきます。

 まず初めに、平成28年5月実施、中央区政世論調査についてからです。現在不足していると思う公共施設、子育て支援施設(児童館・保育園など)15.2%、高齢者福祉施設(おとしより相談センター・敬老館・特別養護老人ホームなど)15.1%。将来不足すると思う公共施設、高齢者福祉施設55.5%、子育て支援施設20%。区の施策の重要度として、たいへん重要、比較的重要と思われる事項を足した合計で、高齢者福祉・介護63.4%、子育て支援62.8%、障害者福祉55.4%といずれも高い数値が出ています。平成28年第46回中央区政世論調査の結果から、今後の中央区の行政施策の区民が求めていることの重要度としての声がこの答えだと思っております。高齢者福祉対策、子ども・子育て対策、障害者対策について、区民の声に対する本区のお考えをまずお聞かせください。

○古田島高齢者施策推進室長
 ただいま、区政世論調査の結果について御紹介いただいたところでございますが、福祉施策につきましては、高齢者を初め、子育て、障害者、非常に大切な施策であるということについては、私どもも認識しているところでございます。そういう中で、今御紹介いただきました中の高齢者の面でございますけれども、施設の不足といいますか、施設が欲しいという御要望も数多くいただいているところでございます。平成12年4月に介護保険制度が開始されたわけでございますけれども、本区におきましては、平成3年のマイホームはるみに始まりまして、日本橋高齢者在宅サービスセンター、あるいは平成7年のマイホーム新川というような形で、それ以前から地域のニーズに応じた施設の整備をしてきたところでございます。現在も高齢者につきましては湊二丁目及び勝どき五丁目の高齢者施設、認知症高齢者グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅及び小規模多機能型居宅介護事業所などの整備を行っているということについても御報告をしたところでございます。

 本区では、9年後の2025年を目途に地域包括ケアシステムの構築ということで目指しているわけでございますけれども、その中では、医療と介護の連携の強化だとか、健康づくり、社会参加の推進、あるいは認知症対策の推進などソフト面での充実に加えまして、やはり介護施設あるいは高齢者施設の整備についてもバランスよくやっていく必要があるだろうというふうに思ってございます。本区におきましては、施設を建設するようなスペースがなかなか難しいところがございますけれども、今回の湊二丁目や勝どき五丁目で活用した再開発事業とか、あるいは施設の改築などの機会、さまざまな機会を捉えまして、また、施設の整備の方法につきましても、スペースの確保として権利変換だとか複合施設化といった手法の工夫も図りながら、なかなか民間事業者のみでは区のほうに進出していただけないような施設も数多くございますので、そういった施設を中心に整備を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 私からは以上でございます。

○黒川福祉保健部長
 子育て支援あるいは障害者福祉への区民の御要望ということでございますけれども、こちらにつきましても、かつてと比べますと、やはり区民のライフスタイル自体が非常に変化をしてきており、夫婦それからお子さんのみの核家族、しかも共働きの世帯というのが一つの標準スタイルになっているというような状況の中で、公的な立場で、こういった子育てあるいは障害者の方のケアをいかに支えていくかという部分について、求められるウエートが非常に高くなってきているというふうに認識しております。子育て支援について施設的な面で申し上げますと、やはり待機児童の解消という喫緊の課題に対しまして、その受け皿整備というところにつきまして全力で今後とも取り組んでいくつもりでおりますし、あと、もろもろの子育て関係の支援、また、障害のある方につきましても、やはりお子様もいらっしゃいますし、障害者の方の中でもやはり高齢化が進んでいるという中で、今後の生活をどう支えていけるのかという部分がこれからどんどん顕在化していくものというふうに認識しております。さまざまこういったニーズにつきまして、行政あるいは地域、また私的な部分、あるいは民間事業者の力というものをいかに組み合わせてこういった問題、課題を解決していくかというところにつきまして、今後の非常に大きな課題であるというふうに認識しております。現在、基本構想等におきまして、今後の安心して暮らし続けられる区のあり方というのを議論しているところでございます。そういったものを踏まえながら、今後の区の方向性について十分に検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○木村委員
 いずれも御答弁ありがとうございます。本区が抱えている問題がまさにここに集中しているのかなというふうに思います。生まれたばかりの新生児から年をとってお亡くなりになるまでの一生を、この中央区で生活する方も数多くいらっしゃると思います。そのようなことを考えていくと、生まれたばかりの子育ての段階から、お母様がそのお子様を大事に育てるのも確かなんですけれども、中央区という土地柄からして、高い家賃を払っているということを考えると、どうしてもお子様を預けて御主人と共働きをしないと住み続けることができないという問題もあると思います。また、障害者の問題に関しては、年功序列という言い方はどうかわかりませんが、親から子ということを考えたときに、残されたお子様の障害児がどうやってこのまま安全・安心なこの中央区で住み続けることができるかどうかは、障害者福祉にかかわる大きな問題だと思います。それぞれの問題についてこれから質問をさせていただきます。

 まず初めに、高齢者対策の高齢者施設についての質問です。平成28年1月1日現在、本区の人口は14万2,995人で、65歳以上の高齢者の人数は2万3,133人、高齢化率16.2%、これは東京都特別区の平均が21.6%ですから、23区特別区の中で一番若い区が中央区であるということが証明されております。本区の人口も、自然増減、社会増減、開発などの傾向が今後も続いた場合、今後10年間毎年人口がふえ続け、平成29年15万3,110人、平成30年16万600人、東京オリンピックの年の平成32年では17万3,651人、平成36年には20万人を突破するだろうというような見込みが出されています。

 人口増加に伴って、それと同じように高齢者の人口もふえ続けています。平成29年2万3,800人、高齢化率15.6%、平成30年2万4,252人、高齢化率15.1%、オリンピック・パラリンピックの平成32年には2万4,950人、14.1%、平成36年では2万6,687人、13.5%と、高齢者数もふえ続けていますが、高齢化率はどんどん下がっているのが現状だと思います。高齢者は増加しているのに高齢化率は下がっているということは、30代、40代、まさに若い御夫婦がこの中央区に移り住んできているということだと思います。65歳以上の高齢者の方々は、区に取り組んでほしい施策やサービスとして、特別養護老人ホームなどの施設整備を訴えています。そして誘致も同じです。そのようなことが挙げられております。

 そこで、特別養護老人ホームについて御質問します。高齢者の施設の地域別で発表させていただきます。特別養護老人ホーム、京橋地域はマイホーム新川、シルヴァーウィング新とみ。月島地域はマイホームはるみ、晴海苑。日本橋地域はありません。地域密着型特養老人ホーム、京橋地域はありません。月島地域においてケアサポートセンター月島があります。日本橋地域においてもケアサポートセンター十思があります。

 ことしの世論調査で、現在不足していると思う公共施設、また将来不足すると思う公共施設、区への施設の要望として区民の要望が高かったのは特別養護老人ホームの要望でした。さきにも述べましたが、特別養護老人ホームや地域密着型特別養護老人ホームの日本橋、京橋地域へのお考えはいかがでしょうか。また、マイホームはるみに関しては、改修工事を終了し、それに伴い、定員数が今まで80名だったところが26名増の106名に増床しました。今回、マイホーム新川の改修工事もそれに向けて取り組んでいますが、この工事によっても増床はできるのでしょうか。これは確認をさせてください。

○志原介護保険課長
 まず私のほうから特別養護老人ホームの日本橋地域への整備のことについてお答えいたします。特別養護老人ホームの整備については、老人福祉圏域、こちらは東京都のほうで全体的にどういったあり方であるべきかという考え方のもとにまず第一に考えていく必要があるものでございます。一方で、地域密着型特別養護老人ホーム、こちらは地域の実情に応じて保険者である中央区のほうでその整備について検討していく、そういった位置づけのものでございます。現在、平成30年からの高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画の策定に向けて、本年度調査をいたしまして、また来年度、総合的な検討を進めて計画を策定してまいるところでございますが、その中で、ケアハウスですとか認知症グループホームですとか、そのほかのさまざまな施設のあり方についても総合的に検討しながら、そのあり方については検討していくものと考えているところでございます。

 以上でございます。

○吉田高齢者福祉課長
 マイホーム新川の改修についてでございます。現在、マイホーム新川の改修に向けましては、平成26年度が基本設計、今年度が実施設計ということで行ってございます。マイホームはるみの改修におきましては、入所者の高齢化や重度化によりまして利用が困難になっておりました1階の大きな食堂に4階のデイサービスを移すということで増床ができましたが、マイホーム新川につきましては各階に食堂がございまして、新たに空きスペースを生み出すということが困難になってございます。そのため、今回のマイホーム新川の改修では増床のほうは困難でございまして、主に劣化補修が改修の目的となってございます。今後の増床につきましては、基本計画におきまして区内3地域に整備するとしております地域密着型特別養護老人ホームのうち、残された京橋地域につきまして整備してまいりたいと考えております。今後、本の森ちゅうおうの整備計画の見直しを行う中で、桜川敬老館の改築を行う予定でございますが、施設の複合化等により地域密着型特別養護老人ホームの整備についても検討に加えてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○木村委員
 いずれも御答弁ありがとうございます。マイホームはるみに関しては、戸建ての建物ということがあって、最初から中央区が計画をつくって建てていったと。ですから、大き目の建物の内装工事によって今言ったように26床の増加ができたと。マイホーム新川に関しては、あの地域の再開発とともに行ってきたということも存じ上げています。ですから、決められた大きさの建物の中で決められた人数をどうやって入れていくかということを改めて確認をさせていただきました。マイホーム新川の増床がないということも了解いたしました。

 それから、唯一京橋地域にだけなかった地域密着型特別養護老人ホームに関しては、これはいいのか悪いのかわかりませんが、本の森ちゅうおうの計画が延びたことによって、八丁堀の一つのまちというあの地域の周りの桜川敬老館、桜川保育園、八丁堀区民館、京華スクエア等々も含めた形のまちづくりが新たにここでできることになったことによって、中央区にとってはあえてよかったのかもしれない、私はそういうふうに思っています。

 八丁堀のゾーニングによる地域一体としたまちづくりに対応していくこと、これは今後の中央区にとって新たな前向きなまちづくりとして複合施設を含めた形でもってこれると思うんですが、今言ったように京橋地域だけなかった八丁堀の地域密着型特別養護老人ホームに関しては、これはこのものだけでもっていくのか、あるいは今言ったような形で、中央区というのは23区中2番目に面積が小さい区なので、あらゆるものをあらゆる形で活用できるような、複合施設等々も考えているのかどうか、その点だけ再質問させていただきます。

○古田島高齢者施策推進室長
 本の森を含めた八丁堀駅前地区のゾーニングにおいて、どういった施設を整備するかといったことは、これから検討していこうという段階でございますので、まだ区としてこういう形でということは考えていないところでございますけれども、私ども高齢者施策を担当する者としては、やはり敬老館と複合化ができたらいいのかなというふうに思っておりますし、また、多世代交流等の面においては保育園とも一緒になればいいのかなと。今後そのあたりの意見については私どものほうからはそういう形で言ってまいりたいというふうに思ってございます。

 以上です。

○木村委員
 大変前向きな御答弁ありがとうございます。先ほども言いましたように、中央区というのは大変面積が小さい区なので、例えば今言ったように保育園と認知症グループホームをつなげる、あるいは敬老館をつなげる、今までどおりのような形のものも確かにそうかもしれません。小さな子供とお年寄りが手をつないでお話しし合ったりすることというのは、子供にとっても、あるいは高齢者にとってもこれはいい環境のあり方なんじゃないかなと、そのように感じます。

 今後中央区として、後期高齢者の数がどんどんふえていったときに一番問題になってくるのは、先ほどもありましたように、認知症の問題だと思います。認知症も軽度の方から重度の方までいろいろといらっしゃいますが、認知症高齢者グループホームについて、京橋地域に関しては、ことしの11月、湊二丁目再開発によって新たにこのグループホームができ上がります。また、月島においては晴海苑、相生の里、日本橋に関してはグループホーム人形町という形になり、今年度に日本橋、京橋、月島という3地域に適正配置ができるような構成になるものと思っております。また、小規模多機能型居宅介護に関しては、同じく京橋地域において湊二丁目再開発によって今年の11月、月島地域においても12月に勝どき五丁目の再開発の終了に伴って小規模多機能型居宅介護施設ができ上がります。日本橋地域においてはケアサポートセンター十思がありますので、この小規模多機能型居宅介護に関しても各地域に適正配置されたような形のものができ上がると思っております。

 認知症のグループホームとしては、湊二丁目再開発によって定員18名、月島においては晴海苑の9名、相生の里18名、日本橋グループホーム人形町については18名、小規模多機能型居宅介護に関しても、京橋地域の湊二丁目は通所が15名、宿泊が7名、登録定員は25名。月島においても勝どき五丁目再開発において、通所18名、宿泊7名、定員29名。日本橋においてもケアサポートセンター十思、通所15名、宿泊9名、登録定員25名と。認知症高齢者グループホームに関しては、3地域で63名、小規模多機能型居宅介護施設に関しては今年度中に3地域全てそろい、通所が48名、宿泊23名、登録定員が79名というような形で了解いたしました。

 続きまして、認知症対策の質問をさせていただきます。今後10年間、中央区は京橋、月島、日本橋の3地域全てで高齢者の人口の増加が見込まれています。行政として、的確に区民が求める需要に対応していくことが必要で、今後はふえ続けると思われる認知症対策は重要だと思います。そこで、認知症高齢者グループホームは、京橋地域において開発され、全てがそろったということになって、勝どき地域においても再開発によってでき上がったということで、今後の将来を見据えたとき、この認知症対策による公共施設の整備や適正配置もできてきたと思われます。

 今後、本区の重要課題として、平成31年において、65歳以上の高齢者は2万4,645人と予測されています。65歳から74歳までの前期高齢者は1万2,171名、後期高齢者は1万2,474名と想定され、初めて後期高齢者が前期高齢者の数を上回る年がこの年であります。今後ずっと後期高齢者のほうが、今言ったように前期高齢者の人数よりも多くなっていくというのがあらわれています。また、平成22年国勢調査において、65歳以上の世帯員のいる一般世帯のうち、本区は高齢者単独世帯の割合が38.7%と全国や都よりも高く、高齢単独世帯と高齢夫婦のみの世帯を合わせると60%を超え、特に高齢単独世帯が多いのが中央区の特徴だといえると思います。

 そこで、元気で健康な高齢者をふやしていく対策や、ひとり暮らしの閉じこもり防止策、高齢者の認知症対策について、本区の取り組みをお聞かせください。

○志原介護保険課長
 私のほうから、認知症に対する区の今後の取り組みについて答弁いたします。まず、認知症に関する取り組みにつきましては、本区では平成27年度に認知症地域支援員、また認知症地域支援コーディネーターを配置いたしました。また、現在、おとしより相談センターや認知症サポート電話等での認知症に関する相談件数もどんどんふえているところでございまして、こういったものの相談体制の認知度も上がってきているものと認識しているところでございます。また、認知症サポーター養成講座の受講者も、現在、着実にふえているところでございます。

 もう一つ、今年度、8月に認知症ケアパス、備えて安心!認知症というものをお配りしました。こちらは、認知症になったとき将来どのように自分がなっていくのか、また家族はどのようなことが想定されるかといったことを、最期まで人間らしく、人間としての尊厳を保ちながら最期を迎えるまでのロードマップのようなものを示したものであり、65歳以上の方全員に配布した取り組みを行ったところでございます。

 今後につきましては、この認知症ケアパスを活用した相談体制の充実、また、介護保険法等で示されている認知症に対する取り組みで、まだ中央区でできていないものが1つございまして、こちらが認知症初期集中支援チームの設置というものでございます。認知症初期集中支援チームというのは、まだ医療等にかかっていない、または困難なケース、認知症だという行動が推測されますが、なかなか御本人が病院に行っていただけないといった場合に、医師や専門職を御自宅に派遣して、そこである程度認知症の診断をして、その後の支援につなげていくといったものでございますが、それに向けて現在検討を進めているところでございます。こちらは平成30年度までの実施が義務づけられておりますので、そこに向けて現在関係者と調整しているところでございます。

 また、認知症サポーターの方たち、こういったボランティアの方たちを活用した認知症カフェですとか、そういった取り組みについての支援等も、今後力を入れて積極的に努めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。認知症の人たちも、今言ったように、高齢者のひとり暮らしの方、そういう方が引きこもってしまってなかなか出ていかないという姿をよく見かけます。そのようなことがないように、皆さんのほうから逆にお伺いをしていって、あなたの今の状態を判断すると。今までは本人が来てくれるのを待っていたというのですけれども、逆にこちらから出向いていくということに関しては大いに評価をいたします。また、認知症ケアパスを活用していくこと、これを充実することによって、なお一層高齢者対策にもなっていくと思いますので、ぜひそのようなことを促したいと思います。

 これはちょっと余談にはなってしまうんですが、先日、地元の新富町会の敬老大会に出席してまいりました。敬老大会においては約30名の方々が集まって、その中では歌を歌ったり踊ったりという発表の場もあったりしました。30名の中で、来賓が私と町会長、それから商店街の会長、地元金融機関の支店長といった方以外は全て女性が参加しているというのが敬老大会の実績でした。毎回毎回行っているんですけれども、男性の方々がそういう敬老大会に出席するという機会がなかなかできないのかなと。御夫婦でいらっしゃる方もいるんですが、奥様だけの参加で御主人は来ていない、あるいは奥様が亡くなってしまってひとりでお家にこもっている。あるいはその逆で、御主人に先立たれて奥様だけというところに関しては、奥様が積極的にそういう場に出てくる。まさに女性のパワーはすごいなと。みんなと一緒になって大きな声を出して歌を歌う、みんなと一緒になって盆踊りを踊る、これが健康の秘策だと思いますが、その点について本区のお考えをお聞かせください。

○吉田高齢者福祉課長
 できるだけ元気で長生きをしていただきたいということで、健康づくりというようなことで現在、区のほうでやっております。健康であるプラスその機能を維持していただくためにも、やはり人々との交流をしていただいて、社会参加していただくということが大変重要と考えております。今回、中央区高齢者孤立防止・生きがい推進懇談会のほうで調査等を行ったところ、やはり男性の方の参加がなかなか難しいというような意見が出されまして、男性の方にそういったところに参加していただくためにはどういった働きかけが必要かということで、いろいろな対策が出されておりますので、そういった懇談会の結果などを参考にいたしまして、男性の方により参加していただける方法、事業について今後も検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございます。今言ったように、元気な高齢者の方々に関しては、どんどん家の中ではなくて外へ出て行っていただく。散歩をするのもそう、趣味のスポーツをするのもそう、そのような形で、家の中で引きこもるのを防止するような、そんなことが、ことしからモデル事業として、地域固有の交流サロン、通いの場というものが行われております。高齢者の方々が気軽に集まって、先ほどの敬老大会ではありませんが、体操や歌、季節のイベントなど、さまざまな活動を通して交流できるように、日本橋、京橋、月島と各地域に1カ所ずつ開設しています。こちらについてはまだモデル事業ということでございますので、詳しいことはわからないかもしれませんが、今わかる範囲でのお答えをお願いいたします。

○吉田高齢者福祉課長
 ひとり暮らしの方ですとか、敬老館になかなか遠くて行けないというような方などが、身近な地域で健康に向けた体操やおしゃべりなどさまざまな活動をして交流する場といたしまして、ことし4月から区内3地域で1カ所ずつ、月2回、通いの場のモデル事業を実施しております。8月につきましては、延べ90人の参加がございまして、そのうち民生委員さんを初めとする運営ボランティアの方も延べ34人集まっておりまして、次第にボランティアの方が主体的に企画や運営ができるようになってきているところでございます。10月からは月4回の開催となりまして、区といたしましては、今年度のモデル事業の運営方法や内容をもとに、通いの場の立ち上げや運営の支援についてスキームを構築しまして、来年度さらに多くの地域に広げていきたいと考えております。

 以上でございます。

○木村委員
 ありがとうございました。ボランティアの方々が一緒になって協力していただけるということで、今はボランティアの方々が主導権を握ってやっているのかもしれませんけれども、この通いの場が、ここへ通ってこられるような高齢者の方々が仲間同士で話し合って、みずから何をやろうかという計画を立ててもらえるような、そのような通いの場になるようなことを要望させていただきまして、この質問を終わらせていただきます。

 続きまして、子ども・子育て支援対策について質問をさせていただきます。本区における新生児の出生数は、1977年(昭和52年)の1,030人を最後に1,000人を切るようになってまいりました。1996年(平成8年)の457人から年々増加し、2006年(平成18年)においては1,042人と、29年ぶりに1,000人を突破しました。その後、10年連続して増加し、2015年、昨年はあと19人で2,000人に手が届くという1,981人までに達しました。ちなみに、私が議員になった2007年(平成19年)には、認可保育園14園、認証保育所9園の合計23園、ゼロ歳児から5歳児までの合計は1,698人でした。待機児童は49名。4年後の2期目、2011年(平成23年)には認可保育園20園、認証保育所16園、地方裁量型の認定こども園が1園、37園にふえ、ゼロ歳から5歳児2,688人、家庭福祉員の35人で、合計2,723人。認証・認可、こども園が14園ふえ、園児は1,025名の増加をしましたが、待機児童はやはり40名を抱えています。3期目の2015年(平成27年)は、認可保育園33園、保育所型認定こども園3園の認可合計36園、認証16園、合計52園。新たに15園で1,267名の方々が入所でき、園児数は3,990人にふえ、待機児童は119名になっています。また、2016年の本年4月では、認可38園、保育所型認定こども園3園、認可計41園、認証15園の56園、園児は4,317名、新たに4園290名の増加をしていますが、待機児童は逆に263名もいることになっています。

 2017年から今後10年間、毎年新生児は増加、2,000人を超える見込みが出てきています。ますます増大する子育ての需要に対する本区の待機児童解消策についてのお考えをお聞かせください。

○山﨑子育て支援課長
 今、委員御説明いただいたとおり、保育園、また、児童数も含めてここ10年間で1.5倍、2倍というような形で、かなりの数増加している状況になってございます。特に出生数の増加は、これは本年9月の段階でございますけれども、昨年を29名ほど上回ってございまして、このペースでいくと、本年、2016年は2,000人をほぼ超えるのではないかというような状況になってございます。こういった中で、保育所整備という点から見れば、先般補正予算を可決いただいたように、来年の4月に6園の開園を予定しており、定員数も455人増加させるということで、拡大をしていかざるを得ない状況でございます。

 また、ではこれで十分かというところでございますけれども、そういった観点から見ると、なかなか状況は厳しいところでございます。特に1歳児でございますが、こちらは保育定員から見ますと、本年、平成28年の4月は768人の保育定員に対して保育園に入りたいという方は952人ということで、充足できない部分というのが184人という形で数字が出てきてございます。この部分をやはり厚くしていかないと、待機児童の解消というのはなかなか難しくなってくるだろうというふうに見込んでおります。今、1歳児の保育ニーズというのは50%を超えております。本年度でいうと、53%の方が保育園に入りたいという御希望をされてございます。特に出生数が2,000人という形になりますと、実際に1歳児の保育定員というのは1,000人を超えるぐらいの定員拡大を今の現状の段階でもしていかないと、待機児童の解消というのはなかなか結びついていかない。できるだけふえた分を何とか定員として確保しているという状況ですので、減らすというところまではなかなかいけないというのが今の現状でございます。

 先ほど申し上げたとおり、事業者とも協力しまして、来年度6園、それから本区内の区有地等の活用ということで、勝どき六丁目のもともとの道路用地といったところを保育所及び広場として活用できるだろうということで、今、事業者も公募しまして、平成30年の4月の開園に向けて動いているところでございます。また、御承知のとおり、水谷橋公園における立体都市公園制度のような新たな取り組み、そういった新たな工夫やアイデアを出しながらやっていくと。それから東京都のほうも、緊急対策事業で都有地等の活用をということで、いま一度東京都のほうでも都有地の活用できるものについては精査をしていただいて、その情報を区のほうにもいただけるということで、それが早ければ今月中ということで期待もしているところですが、なかなか難しい面があれば、また再度中央区のほうからも改めて区の現状をお示しして、東京都のほうでも何らかの対応ができないのかということも含めて要望を続けてまいりたいというふうに考えてございます。

 いずれにしましても、待機児童の解消は、1年2年のスパンで早急な解消ができるかと申しますと、なかなかそれは現状では難しいと。ただ、続けていかなければ、やはりお困りになる保護者の方々がたくさんいらっしゃいますので、区としましては、事業者と協力の上、また区としてできること、最大限の努力を全庁一丸となって行ってまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○木村委員
 いずれも御答弁ありがとうございました。

 次の質問とその次の質問を2つ用意していたんですけれども、今、子育て支援課長のほうでほとんどお答えいただきました。都有地の活用、これは先日新聞に出ていたんですが、都知事が新しくなって、その方が選挙公約に掲げた待機児童ゼロに向けて頑張るということによって、今まではなかった都有地を調べ上げたというところで、候補となる使われていない都有地は328件、面積191ヘクタールを洗い出し、その中で100平方メートル以上の建物の建築が可能なところはどれだけあるのかというところで調べたところ、100件ということで、この100件の中に貴重な中央区の土地は入っているかと聞こうと思ったのですが、まだ出ていないというところだったので、それに関してはまた次の機会に質問をさせていただきます。

 先ほども言いましたように、中央区は23区中でも2番目に面積の小さい区ということで、これも次の質問で言おうとした、区有地の活用はどうですかというところだったんですけれども、今回、区有地の活用としても、水谷橋公園において立体都市公園制度を利用した保育園ができるということで、これに関しても相当期待をしています。というのは、全国でも初めてではないかというようなことで書かれていたからです。ほかにも公園を活用した形、区有地あるいは公園法の問題もあるかもしれませんけれども、そのようなものを活用しながら、少しでも保育のニーズに応えるということが我々の義務ではないでしょうか。この子供たちは行く行く小学生になり、今、増築や新しく建てかえている小学校に通う。その子供たちがだんだん大きくなって、この中央区を支えてくれる子供たちになるのが前提です。ですから、我々はそのときにはもう後期高齢者になって、今の子供たちに助けてもらわなくてはならないというところなので、ぜひ今の子供たちを大切に保育していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 また、大きな問題の一つとして、保育園に預けられないということは、お母さんがずっと母親としていなければならない。今後のことを考えると、中央区は先ほども言いましたようにマンションの家賃が高いので、御主人と奥様の二馬力で働かないとなかなかローンは返せないというのも実情だと思います。そのためにも、女性パワーを活用できるような、お母様が安心・安全に預けられるような保育園の整備を今後考えていっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 次に、最後の質問になります。障害者の安全対策について質問をさせていただきます。8月15日、東京メトロ銀座線青山一丁目駅で、駅のホームで盲導犬を連れた55歳の男性が線路に転落し、お亡くなりになりました。本区における鉄道は、JR東日本総武本線、京葉線、東京メトロ銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、有楽町線、半蔵門線、都営地下鉄浅草線、新宿線、大江戸線、3事業者11路線、28駅が中央区内で運行されています。本区における28駅の、障害者の安全対策としてのエレベーターなどの歩行環境のバリアフリーや、命にかかわる安全対策としてのホームドア設置の現状についてお聞かせください。

○遠藤環境政策課長
 バリアフリーの関係で、地下鉄へのエレベーターあるいはホームドアの設置ということでございます。

 まずエレベーターについてでございます。これにつきましては、現在、28駅中、ホームから地上までの1ルートが確保されている駅が24駅、一部整備済みが2駅ということで、それが日本橋駅と茅場町駅、それから未整備が2駅ということで、これが京橋と銀座一丁目となっております。そのうちの日本橋と京橋、あるいは茅場町につきましては、平成29年度とか平成30年度にエレベーターの供用が開始される予定だというふうに聞いているところでございます。また、銀座一丁目につきましては、今後供用開始に向けて整備をするということでございますが、いつということは現段階では公表されていないといった状況にございます。

 それからホームドアということでございます。確かに8月15日に大変悲惨な事故が起きたわけでございます。この後、8月16日には東京メトロにおきましても各駅に対して、体の不自由な乗客に対する声かけを積極的に行うよう文書で通知するなど、その他の鉄道事業者についてもそういった対策を始めたところでございます。その後、例えば1日10万人以上利用される鉄道駅においては約3割、3,000人以上であれば2割弱というホームドアの設置状況、それからまた、設置に対して障壁となることとして、金額的な面や構造上の面、それから相互乗り入れ車両があるような場合といったような状況もあります。

 本区につきましては、28駅ありますが、実際に使われているところが丸ノ内線の銀座駅とか有楽町線の銀座一丁目、新富町、月島など、何個かあるわけでございます。今後、国土交通省のほうについても、各鉄道会社を呼んで対策をとるような指示を出したり、あるいは年度内にそういった対策の予定を立てるということでございますので、そういった動向を見ながら、また、区としても各鉄道会社等にいろいろ調査をする中で、ホームドア設置の早期実現についても働きかけてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

○木村委員
 御答弁ありがとうございました。現在、ホームドアが設置されているのは、中央区内を走る東京メトロ有楽町線の駅、銀座一丁目、新富町、月島、これに関しては全てホームドアがついています。また、丸ノ内線に関しても銀座駅についてはついています。大江戸線に関しても、築地市場、勝どき、月島と、この中央区を走る全ての駅に関してはホームドアがついているという現状でございます。ホームドアの整備は不可欠です。ついていない駅に関しては、駅員の増員や駅員の声かけというところを指導していただき、一刻も早いホームドアの設置を期待して終わります。

○石島委員長
 次の質問者の発言を願います。

○田中(広)委員
 民生費について質問させていただきます。私からは、健康寿命の延伸、また、敬老大会、そして最後に子育て支援の3点について質問させていただきます。

 今、福祉施策を語る中で、健康寿命の延伸というテーマが、いろいろある中の一つの柱になっていると思っております。この民生費の款の中で、健康寿命の延伸というテーマを考えた上で、平成27年度、どういった取り組みをされてきたのか、少し総括的なお伺いで恐縮でございますが、御見解をお願いいたします。

○吉田高齢者福祉課長
 健康寿命の延伸につきましては、今後の高齢者対策を考える上で大変重要な課題と考えております。一方、健康づくりにどうやって取り組めばいいのかわからないといった声が大変多く聞かれておりましたので、昨年度、介護保険会計のほうでございますが、「~健康寿命を延ばしましょう~今すぐ実践!お役立ちガイドブック」というものを作成いたしまして、65歳以上の高齢者の方のいる全世帯に、1万6,700冊程度でございますが、配布したところでございます。こちらにつきましては、区内の体力づくりに取り組める施設や事業の紹介ということで、運動編というもの、それからそういった運動を通して向上していただいた機能を継続して維持していただけるようにということで、生きがい編といたしまして、社会参加できるいきいき館、高齢者クラブ、シニアセンター等、そういった事業もあわせて紹介させていただいたところでございます。こういった啓発を行うことによりまして、日常生活の中で意識的に健康寿命の延伸に取り組んでいただこうということで取り組んだところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。私も今御答弁ありましたお役立ちガイドブックを拝見させていただきまして、大変わかりやすく、活用しやすい冊子だなというふうに感じております。内容に入っていきますと、特別会計のほうになってしまいますので、この程度でございますが、今少し御答弁でいただきました、運動編、あるいは社会参加、生きがい編、こういった2つのキーワードをおっしゃっていただきました。なかなか、効果はどうなんだということを何でも数字であらわすのは大変難しいですし、それだけにとらわれてしまいますと、なかなか福祉という分野ではすごく難しいのかなと思っています。以前、一般質問させていただいたときに、運動編でありますと、専門家の方にも入っていただきながら、しっかり調査をしていただいて、どういったやり方が効果があるのか、そういった検討、分析も必要ではないですかという質問もさせていただいた経緯もございます。そこで、この運動編につきまして、その分析、また今後の展開について、現状お考えがあれば教えていただければと思います。

 それから、今、生きがい、社会参加ということでお話をいただきました。歳入の中で少し触れさせていただいたんですが、最近2つの地域で銭湯が廃業になったというお話をさせていただきました。当然、公衆衛生という視点は大事なんですけれども、長年この地域の中ででき上がったこのコミュニティ、やはり銭湯の場というのは一つのコミュニティであったという背景から考えると、例えばそうやって時代とともに変わっていく中でも、やはりコミュニティは残していこうという点から、これは民生費の款の部署だけの議論ではないと思うんですけれども、例えばその地域に、今おっしゃった生きがいを感じられる、社会参加ができるようなコミュニティの場の形成というものもやはり継承していくという視点は大変必要かなと思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。

○吉田高齢者福祉課長
 運動におきます分析ということでございますが、中央区で行っております元気高齢者を対象といたしました、さわやか健康教室につきましては、運動を始める前、それから6カ月間運動をしていただいて、その終了間近に体力測定を行っております。そういった内容を分析いたしますと、週1回6カ月間運動していただいた方が、歩行スピード、それから握力、それからバランス能力というような体力面におきまして8割程度の方が向上したというような結果が得られてございますので、そういった指標も今後参考にしながら、運動の内容についても検討してまいりたいというふうに考えております。

 また、社会参加につきましては、やはり高齢者の方が歩いて行けるような身近な場所に社会参加できる交流の場があるということが大変重要と考えております。そういったことから、先ほども答弁いたしましたが、今年度、通いの場というモデル事業を行ってございますので、まずはそういったところのモデル事業を内容を検討いたしまして、できるだけ地域で閉じこもらないで人々と交流できるような機会を多くつくっていきたいというふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。今、運動編についても区がいろいろ取り組んでいる中で大変成果も上がっているという御答弁もございました。いろんなサービスがある中でいつも課題になってくるのは、関心のある方はすごく前向きに入ってくださるんですが、問題は、なかなか関心を持てない方にどう近づいてもらうか、こういうところだと思っております。この運動編ということになりますと、やはりなかなか関心を持てない方にどうここに加わっていただくのか。そういった中で、これも今まで一般質問で申し上げさせていただいたんですが、何かポイント制度みたいな形によって、関心を持っていただくことはできないかどうか、そういった検討はされていらっしゃるのかどうか、御見解をお願いしたいと思います。

 それから、健康寿命を語るときに、いろんな書籍を読んだりお話を伺うと、やはり運動、そして今お話をいただいた生きがい、社会参加、そしてもう一つは食ということをテーマに挙げてきます。食の話となりますと、款が異なってしまうので、民生費の議論の中で御答弁いただければありがたいと思うんですけれども、この健康寿命延伸を進めていく中で、この民生費の款の中で、食ということについてはどのような御見解をお持ちか、お聞かせいただければと思います。例えば保育所があったり、あるいは高齢者施設があったり、そういった中でも給食とかいろんな場で食育にかかわる取り組みがあると思っております。そうした点から、食育についてどのように御見解をお持ちか、お聞かせいただければと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 健康になかなか関心が持てない方にどうやって働きかけるかという方法といたしまして、他自治体ではポイント制度というようなものを取り入れているところもあるということで、区のほうでもそういった自治体の例なども参考にして検討しているところでございます。今回、こういったガイドブックを作成いたしまして、できるだけ多くの方に読んでいただきたいということで、65歳以上の方のいる全世帯に配布、または65歳よりもうちょっと早くということで、昨年度、還暦のつどいにおきましてもこのガイドブックを配布させていただき、できるだけ多くの方に関心を持っていただきたいというふうな取り組みを行ったところでございます。ポイント制度につきましても、今後またさらに検討してまいりたいというふうに考えております。

 また、栄養に関してでございますが、民生費の中でということでございますと、例えばいきいき館、またはシニアセンターで行っております生きがい広場といったところに保健所のほうから栄養士さんに来ていただきまして、減塩の勧めですとか、野菜をたくさん入れた献立ですとか、そういった具体的なお話をしていただいているということで、今後、保健所等とも連携をとりながら、栄養、特に低栄養の方が多いというような調査も出ておりますので、十分にバランスのいい栄養がとれるようにということで啓発に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○山﨑子育て支援課長
 ただいま委員のほうから御質問ありました、例えば保育所の話ということで、子育ての観点からの食育という部分で答弁させていただきます。保育園のほうでは、毎日の給食がまず食育のメーンというふうに考えてございます。まずは日々出される給食をおいしく食べる、子供にとってやはり食べることは楽しいということがわかるような食事にしていく、これが保育園の中では今大変大切なことだというふうに思っております。しかし、保育所の現状としてはなかなか厳しい中で、ややもすると、ただ食べさせることに重きが置かれて、子供がおいしく楽しく、その味を味わって食べるということができないような環境があるとすれば、それはやはり区としても巡回指導だとかそういった中で保育の質との関連性も含めて指導をしていくべき話になろうかというふうに思っております。

 そういう中で、今、お子さんたちがおいしく食べる、興味を持つといった観点から、例えば栽培ですとか、クッキングというような形で給食の下ごしらえを年長児にお手伝いをいただくとか、そういった食べること以外のところから興味を持っていただいて、自分の口で食べるということはとても楽しいことなんだということを思っていただくということがまず第一に大切なことだということで、食育を進めているという状況でございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 それぞれありがとうございました。高齢者施設あるいは保育所におきましても、やはり食というのは大変大事だというお話でございました。先日、ある都立公園で食をテーマにしたイベントがありました。今、アレルギー問題もあったり、あるいは外国の方も大変多く都心にいらっしゃるものですから、いろんな食べられる、食べられないものがあるということで、小麦が苦手だったら小麦粉を使わないような何かパンケーキがあるとか、あと玄米を材料にしたソフトクリームがあるとか、それにつられて私もちょっと行ってみたんですけれども、そういったものはすぐ売れてしまってありませんでした。しかしながら、そのときに感じたのが、例えばお豆、大豆一つでも、普通に売っているものと、それを少し蒸したもの、これを比較して食べてみてくださいと言われて、食べたら、蒸したほうが味がすごく濃くておいしいなという印象をすごく持ったんですね。食に関する問題というのはいろいろな見方があるので、なかなか一つでくくるのは難しいんですけれども、やはり改めて私はそのイベントへ行きながら、自分が食べて感じるということは大事だなと思ったんですね。午後過ぎてから行ったんですけれども、結構多くの方が来ていらっしゃいまして、すごく関心が高いんだなと思っております。

 また、いろいろな雑誌を見たりしても、例えばオーガニックというような言葉の表現があって、今そういったお店がふえている。あるいは家に入るチラシを見ても、あるお弁当屋さん、チェーン店ですけれども、今までだったら御飯はもう決まっていたんですが、最近は要望があれば十六穀米に、少ない量ですけれども変えますとか、やはり区民、都民、国民の意識を考えながら、民間事業者も変わってきたのかなというふうに感じております。

 そういった中で、これまで健康寿命の延伸というと、どちらかというと運動とか、今御答弁ありました社会参加が中心なんですけれども、改めてこの食というところにももう少しクローズアップしていかなければいけないのかなと感じております。中央区では、インターネットで確認させていただいたんですが、保健所が中心になって、食べよう野菜350運動ということで行っております。特に9月は食生活改善普及運動の実施月間ということで、一日の野菜をとる量を350グラムという考え方があるものですから、その350運動ということで、9月は強化月間として進めているということであります。大変すばらしい取り組みだなと思っておりまして、例えば保育園やこども園の給食においてカレーを出すんですけれども、そのカレーの中に、今の350カレーという意識を持って、トマトとかピーマン、にんじんが入っている、そういった取り組みをされているという内容がありました。

 改めて食が大事だと感じている中で、せっかくこういうすばらしい取り組みをされていらっしゃるんですから、もう少し何か後押しといいましょうか、PRしていく方法はないのかなと思っております。例えばこの民生費の中でありましたら、健康福祉まつり、確かに展示等でPRしているところは私も理解しているんですが、もう少し何か工夫ができないかなと思っております。この健康福祉まつりでの取り組みはどうなのか。あるいは、先ほど御答弁いただきましたけれども、保育所の給食とか、高齢者施設の中で、確かにいろんな低栄養に対する取り組みとか、それから食べるとおいしいと感じていただける工夫とかも大事なんですが、中央区において、例えばこの350運動でもいいと思うんですが、何かわかりやすい一つのフレーズで、これに取り組んでいるんですよということがわかるような何かステッカーみたいなものがあって、中央区のいろんなところで野菜を食べよう、野菜を食べようという動きがあるだけでも意識が変わってくるんじゃないかなと思うんです。各施設での今の取り組みにプラス、せっかく保健所が力を入れているこの350運動ですか、これを年間を通してもう少しPRしながら、健康増進、健康寿命の延伸につなげていくことはできないかなと思うのですけれども、御見解はいかがでしょうか。

○佐瀬健康推進課長
 委員御指摘があったとおり、保健所のほうでは食べよう野菜350運動を展開しているところでございます。衛生費中心にはなってしまうのですが、平成27年度の取り組みとしまして、食育講習会等での普及啓発、ホームページ等で食育ガイドによる野菜料理の紹介、また、御指摘のあった健康福祉まつりにおいての普及啓発と、野菜メニューの紹介も行っております。今後もあらゆる機会を捉えましてこちらの普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。

○田中(広)委員
 御答弁大変にありがとうございます。なぜこの質問をさせていただいているかと申し上げますと、実は、最近、いろんな御相談をいただいている中で、50代でがんを患ったという方、何人かからいろんな御相談をいただきました。その御相談をいただきながら、やはり御本人さんたちはいろいろ格闘して、医師の話を聞いたり、書籍から学んだり、経験者の話を聞いたり、いろいろなことをやっているんですけれども、たまたま短いこの数カ月の間で何人かの方にいろんな話をいただいたものですから、何か区としてもう少し強化できることはないかなと思ったんですね。そのいただいている御相談者の話を聞いた中では、やはり何となく行き着くところは、食というテーマが出てきたような感じがするんです。もちろんそれだけではないんですけれども、もっと早い段階でできなかったかなという、そういう話がありました。

 私も自分なりに書籍を買っていろいろ読んでみたんですけれども、ある専門家の本の中には、例えばアフリカのほうのある民族のところに調査に行って、1980年代はすごく健康でよかった。その成果は、やはり伝統食が大変効果を発揮していたという話なんですね。しかしながら、1990年代、2000年代に入ると、その地域の近いところにスーパーマーケットができたり、塩が入ってきたりして塩分を多くとるようになったりしたことによって、尿検査をすると大変いろいろな数値が高くなっていて、高血圧になったりしている。いわゆる食生活がちょっと変わるだけで本当に大きく変わっていくんだなということを感じております。

 その書籍の専門の先生いわくは、やはり日本がこれまで培ってきた伝統食を大切にすることがすごく健康にいいんだ、生涯生きていく上では大事なんだ、こういう結論でした。いろんな考えはあるでしょうけれども、都心の本当に真ん中の中で、いろんな方が転入していただいて、食生活も本当にもう多種多様な状況の中で、やはり改めて、区が食というところにもう少し力を入れていかなければいけないのかなというふうに感じております。

 今、健康福祉まつり等でも取り組んでいただいているというお話がありました。例えばなんですけれども、もうやっていらっしゃるかもしれませんが、私も先日イベントに行って感じたんですけれども、やはり実際おいしい野菜を食べるだけで、あ、違うなというのを感じるんです。もしかしたら価格も高いのかもしれないんですけれども、何かそう感じていただきながら、食が大事なんだと思っていただける環境づくりが必要かなということで、ぜひ御検討いただければと思っております。

 それから、これは要望どまりになってしまうんですが、例えば福祉保健部が中心になっていただいて、身近なところからということで、区の本庁舎のグリルですとか、あるいはブロッサムのところですとか、そういうところからメニューの中に健康メニューがありますとか、このせっかく保健所が取り組んでいる350運動を何か取り入れて、まずは身近なところから広めていきながら、中央区は野菜をしっかり食べるんだよということをやっているんですという、何かそういうPRを続けて少しずつ地域に広げていくような、そういった取り組みはできないかなと思っております。またここで伺ってしまいますと、款をまたいでしまう可能性がありますので、要望にとどめさせていただきたいと思いますが、ぜひそういった御検討をお願いしたいというふうに思います。

 それから、先ほど銭湯が廃業になってコミュニティの場をというお話をさせていただいたんですが、そういった中にも、例えば今のような食をうまく活用して、なかなか同じような銭湯というわけにはいかない場面もあると思いますが、ここに行けば地域の方がいらっしゃって、健康にいいものが食べられて、皆さんと本当に交流ができるとか、そういう変化のつけ方で地域のコミュニティの継承ということもできるかなと思っておりますので、ぜひ御検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それから、敬老大会について改めて伺いたいと思うんですが、初当選させていただいて以来、今までいろんな御意見をいただいている中で、ちょっとここ最近、敬老大会の抽せんから外れたんですというお声をいただくことがあります。当然、御担当のほうとしてはいろんな工夫をして、最終的には体制を整えていただいているんだと思っているんですけれども、改めて平成27年度の決算書を見ますと、9月7日から11日、そして14日、7,139人となっておりますけれども、どのくらい申し込みがあって、最終的にこういった形になったのか。また今後、当然御高齢の方はふえていくわけですから、その辺の体制を整えていく上での御検討をどのようにされているのか、お聞かせいただければと思います。

○吉田高齢者福祉課長
 敬老大会についてでございます。平成27年度は明治座で行いまして、8,088人の申込者数ということで、申し込み率が49.8%でございました。このときは座席数が申込者数より多かったということで、抽せんにはならず全員御招待ということになってございます。今年度につきましては、歌舞伎座で行いまして、申込者数が8,887人、申し込み率が53.7%ということで、当初落選した方が250名おりました。この後、キャンセル待ちということに全員させていただきまして、その後、事前キャンセルが250名以上出たということで、こちらの250名の方、前日までに連絡がつく方全員につきましては、御案内できましたので、今回、都合が悪くなった方、連絡がつかなかった方を除きまして全員御招待ということにできたところでございます。

 今後につきましては、歌舞伎座の場合に、どうしてもこういった抽せんというような形になってしまうということが続いてございますが、現在のところは2年連続して落選ということにならないようにということで、奇数歳の方を抽せん対象、偶数歳の方は当選というような形でさせていただきまして、できるだけその後キャンセル対応ということで対応してまいりたいというふうに現在のところは思っているところでございます。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。いろんな工夫をしながら取り組んでいらっしゃるんだなというのを今御答弁を伺いながら感じました。当然、対象者全員ではなくて申し込んでいる方が約半分ぐらいといった背景がありますから、何とか対応できるのかもしれませんけれども、せっかく区の特徴の一つとして体制を整えて進めている中で、ぜひ、今後希望者がふえていく中でも、皆さんに喜んでいただけるように推進をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、子育て支援についてお伺いをいたします。先ほども議論がありました。やはり一つの柱は、保育所をどう拡大していくのかというところであると思っております。先ほど御答弁を伺っておりますので、重なってしまいますので、当然、保育所の定員拡大は第一だと思うのですけれども、改めてこの平成27年度決算を迎えて、この子育て支援、特にこの保育定員の拡大についてどういった課題を感じていらっしゃるのか、その点お聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

○山﨑子育て支援課長
 保育定員の拡大、すなわち保育所を新規に開設していくという形になるわけでございますが、やはり何度か答弁もさせていただきましたが、中央区の場合、保育所に適した物件がなかなか出にくい状況というのがあるところでございます。これはやはり二方向避難路ですとか、低層階の部分が欲しいというところ、それから400平米程度の面積が欲しい、これだけの要件を満たして、今の中央区の中でそういった物件がすぐに出てくるかというとなかなか難しい状況がある。また、そういった物件は、やはり他の事業者等との競合が今、物すごく出てきているというところもございます。今回も、不動産の事業者のほうからお話があった件がございまして、これについては、どこからも何ら障害のないような状況で進んでいくものと思われましたが、急遽海外資本のオーナーの方から、この保育事業者との契約はやめて別の事業者と契約をするというのが一方的に決まってしまったケースがございます。それはコンビニ等のそういったサービス業との兼ね合いで、1階のいいところでございましたけれども、そのコンビニのほうが、家賃等のかさ上げですとか諸要件を、かなりそのオーナーに有利なような条件でやるといった状況が見られます。これはオリンピック等も控えて、中央区の人口もふえているといったところでの営業的な展開ということで、そういった事業者も中央区に出店ですとか、物件を狙っているという状況はあるということでございます。そういった中で、やはり保育所がこれまで強みとしてきた、10年以上の契約が賃貸型の認可保育所ですと必要でございますので、そういった安定的な家賃を取れるというところがむしろ足かせになっている部分、オリンピックを挟んで家賃を上げたり下げたり、上げていきたいとか投資として考えていきたいとか、さまざまな思惑が出てきている部分もオーナー等についてはあるような気がします。また、オーナーさんも中央区内にお住まいになられている方というのはほとんどいなくて、近年、外資のオーナーが多いというふうな事業者からの話もありまして、話がなかなかとんとん拍子に進まないというような状況もございます。そういったさまざま開設に向けて動いていく中で、事業者との協力を、先ほども御説明したとおりしているわけですが、なかなか思ったようにはいかない。当初の案では何件も物件が出てきて、この件数いけるかなと思いきや、途中でやはりだめになるケースというのがどうしてもふえてきているというのが今の現状でございます。

 こういった課題ですので、家賃等については今般の東京都の緊急対策の中でも、かなり手厚く家賃補助をするという状況になってございます。また、先般、区長のほうからも答弁がございましたが、厚生労働省の緊急対策会議、こちらのほうで、区長からも家賃の補助、都心区としての課題をその場で表明していただきまして、要望もさせていただいたというところでございます。これについては、中央区だけでなく23区全体の思いとして、やはり家賃が非常に厳しい状況があるという声が他の区長からも出ておりましたので、そういった観点から国のほうも考えていただきたいという要望をさせていただいたというところでございます。

 いずれにしましても、こういった状況でございますので、東京都のそういった緊急対策も活用しながら、今後も事業者と協力しながら、また不動産事業者ともやはり話をしていく必要があろうかというふうに思っておりますので、そういったところも御協力を仰ぎながら、また、先ほど申し上げたとおり区有地、それからそれ以外の都有地、国有地等も、できる限り活用ができる部分があるかどうかも確認しながら、引き続き進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 大変いろんな御苦労をされていらっしゃることがよくわかる御答弁でありました。本当にいろいろな手を打ちながら来ているんだと思っております。これまでも全庁を挙げて取り組んできたんだと思うんですけれども、今のお話を伺って、改めて全庁を挙げて、例えば都市整備部分野でありましたら、まちづくりの中で何かフォローすることができないかどうか等、全庁的にしっかりとこの保育所の体制を整備していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 その保育所の整備は、今御答弁あったとおり、環境でいろいろ制約されてしまっている状況があると思います。入りたくて入れない方々、あるいは保育所に預けない方も当然いらっしゃるわけですね。そういった皆様をフォローする取り組みとして、例えばあかちゃん天国があったり、一時預かり保育があったりするわけですけれども、この辺はどうなんでしょう、当然人口がふえているわけですから、だんだんいっぱいになってきているのではないかなと思うんですが、その点の課題についてはどのように感じていらっしゃいますでしょうか。

 それからあと、保育士さんの確保、たしかこれは工夫しているというお話を伺っておりますけれども、その保育士さんの確保についてもどういう状況か教えていただければと思います。

○植木子ども家庭支援センター所長
 あかちゃん天国と一時預かりについてでございます。あかちゃん天国は、どちらかといいますと、保育園に入らないまだ小さいお子様に対して、親子の触れ合いと交流の場を提供するということであかちゃん天国をやっております。また、一時預かりにつきましては、仕事もありますが、冠婚葬祭や育児疲れに一時的にお子さんを預かるといった事業を行っております。

 委員おっしゃるとおり、最近はやはりあかちゃん天国も一時預かりも実績のほうは伸びておりまして、あかちゃん天国、特にきらら中央ですと、イベントをやりますと、本当に床が抜けるのではないかというぐらいお子さんと親御さんが来て、例えば骨盤体操みたいな講座ですと、皆さんが立ち上がって体を動かしていて、本当に下の保育園に落ちないのかなと思うぐらいお客様がいらしているような状況でございます。そういった中で、今、子育て支援課長も申しておりましたように、施設に関しましては、やはり一時預かりも、保育所の基準で二方向避難路が必要だとかそういった基準がありますので、この保育所施設の確保が難しい中で、一時預かりやあかちゃん天国をどういった形で拡充をしていくかということにつきましては、今後の検討課題ということで、区のほうも認識しております。

 以上でございます。

○山﨑子育て支援課長
 保育士の確保についてでございます。保育士の確保については、まず、今お勤めになっている保育士さん、それから新しく保育士になろうと思っていらっしゃる方、そしていわゆる潜在保育士と言われている、保育士としては離職されてしまっている方、こういった方々それぞれに対して何らかの手当てをしていくことが必要だろうというふうに考えてございます。今現在保育士として働かれている方については、区のほうでも借り上げ住宅を活用した宿舎としての活用ですとか、保育体制強化事業として保育の用務さん的なお仕事をやることによって保育士さんの負担を軽減して保育に力を注いでいただけるようにということで、こういった支援とともに、あとは処遇の改善といったものを都と区と連携しながらやっているという状況でございます。

 今後は、国や東京都のほうのメニューとして、やはり新規の保育士さんの確保といったところから、例えば受験のための学校の支援ですとか、いろいろなメニューが示されております。こういったものを区としても活用を検討して、今後実施に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 また、潜在保育士等につきましては、やはりハローワークや東京都の保育人材センターとの協力というのは不可欠でございますので、こういったところと協力しながら、就職説明会ですとか、保育士の復職といいますか、そういった講座、セミナー等の実施等に向けて、これもまた都や国と連携しながら進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○田中(広)委員
 それぞれありがとうございます。やはりこの一時預かり保育、あかちゃん天国、しっかりと体制を整えていかなくてはいけないと思うんですが、やはりこれも全庁挙げていろんな施設、先ほどもいろんな議論がありましたけれども、どこに空きスペースがあるのか、またチャンスがあるのか、しっかり全庁を挙げて御支援をお願いしたいと思っております。

 それから保育士の件についてなんですが、先日、ある記事を見たら、足立区の取り組みなんですけれども、保育士奨学金返済支援事業補助金というのをつくられたそうであります。足立区さんとしても、大変保育士さんの確保に苦労しているところもあって、保育士の資格を取得した方が区内の私立保育園に就職した場合、奨学金の返済した金額の一部、最大年額10万円、最長3年間、補助をする、こうした制度も進めているというお話も伺っております。ぜひ、先ほどいろいろな上部団体の支援を受けながらというお話がありましたけれども、区としてもこういったことも検討していただきながら、保育士さんの確保、また、区の保育所の整備をしっかり進めていただきたいと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

○山﨑子育て支援課長
 今、委員おっしゃったように、保育従事者として働かれている方で無資格者の方もかなりいらっしゃいますので、そういった方の新規の保育士資格取得支援ですとか、また新たに資格を取得して保育士になろうと思われている方が、そうした奨学金等の返済ですとかそういった面でメリットが受けられるような制度、そういったものがあると、確かにインセンティブになると思いますので、さまざまなそういった事例も含めて研究して、今後実施に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上です。

○田中(広)委員
 御答弁ありがとうございます。ぜひいろいろな知恵を働かせながら、今の区が抱えている最重要課題の一つでありますこの保育所の整備をしっかりと進めていただきたいと思います。また、当然、園がふえればふえるほどいろいろなところに目を行き届かせなければいけない場面があると思いますので、本当に支援体制を全庁的に進めていただきながら、この最重要課題に取り組んでいただきたいと思います。いずれにしても、区民福祉の向上を目指してこれからもしっかりと取り組んでいただくことを要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○礒野委員
 ただいま第4款「民生費」の質疑半ばでありますが、本日はこの程度とし、明5日午前10時30分に委員会を開会されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石島委員長
 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決します。

 明5日午前10時30分に委員会を開会いたしますので、御参集願います。

 本日はこれをもって散会いたします。

(午後4時57分 散会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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