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平成28年 企画総務委員会(6月23日)

1.開会日時

平成28年6月23日(木)

午前10時30分 開会

午後0時29分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(10人)

委員長  鈴木 久雄

副委員長 奥村 暁子

委員 中嶋 ひろあき

委員 木村 克一

委員 海老原 崇智

委員 墨谷 浩一

委員 森谷 歩美

委員 青木 かの

議長 押田 まり子

副議長 石田 英朗

4.出席説明員

(27人)

矢田区長

齊藤副区長

吉田副区長

島田教育長

平林企画部長

濱田企画財政課長

御郷副参事(都心再生・計画担当)

島田情報システム課長

早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長

田中総務部長

吉原総務課長

春貴職員課長

林防災危機管理室長

俣野防災課長

長嶋区民部長

黒川福祉保健部長

山﨑子育て支援課長

古田島高齢者施策推進室長

中橋保健所長

望月環境土木部長

溝口水とみどりの課長

三留道路課長

田村都市整備部長

坂田会計管理者

高橋教育委員会事務局次長

小林監査事務局長

(財政主査1名)

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

鎌田書記

桝谷書記

6.議題

  • 議案第43号 平成28年度中央区一般会計補正予算

(午前10時30分 開会)

○鈴木委員長
 おはようございます。ただいまより企画総務委員会を開会させていただきます。

 初めに、私より御挨拶を申し上げます。

 (挨拶)

 それでは、議長より挨拶をお願いします。

○押田議長
 (挨拶)

○鈴木委員長
 区長より挨拶をお願いします。

○矢田区長
 (挨拶)

○鈴木委員長
 次に、審査方法について申し上げます。議案第43号、平成28年度中央区一般会計補正予算につきましては、歳入歳出を一括して説明を受け、一括して質疑を行い、質疑終了後、起立採決によりお諮りすることでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり」〕

○鈴木委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 次に、理事者の説明を願います。

○平林企画部長

 1 議案第43号 平成28年度中央区一般会会計補正予算

以上1件報告

○鈴木委員長
 ここで、発言の時間制について申し上げます。本日の審査終了の予定時刻を午後3時とすることが代表者会において確認をされております。また、これまでの例に倣いまして、通常の委員会での例によりますが、採決に係る時間10分を考慮し、各会派の持ち時間を算出することといたします。ただいまの時刻は午前10時36分です。午後3時までの時間に昼食の休憩時間60分及び採決等に係る時間10分を考慮し、算出しますと、自民党64分、公明党31分、日本共産党31分、中央区民クラブ31分、改革2020、31分となります。

 それでは、理事者の説明に対する質疑を行います。

 発言を願います。

○海老原委員
 おはようございます。

 私のほうからは、2点質問をさせていただきます。1つは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた海外視察の件、そして、もう一つは水谷橋公園内保育所の整備についてでございます。

 まず初めに、海外視察の件ですが、東京都知事の問題に端を発しまして、本日も品川、渋谷で海外視察が可決されたというのが一般のマスコミ報道によってなされておりますが、そこで、まず、こういった情勢の中で本区の見解、姿勢についてお尋ねを申し上げたいと思います。

 そしてまた、水谷橋公園につきましては、調査の概要を少し詳しくお知らせいただければと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 海外視察に関します本区の姿勢についてでございます。

 今回の海外視察につきましては、昨年の12月に設立させていただきました中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会、また、その下部組織として設立しました観光・文化検討部会、こういったところでの議論が昨年の12月から、また部会については本年の3月、5月、またこの6月にも議論を進めてきているところでございます。こういった2020年のオリンピックに向けた地域の取り組みを進めていく中で、過去の先進事例あるいは先進都市であるロンドン、パリの観光の施策を先行事例として紹介していっていただきたい、そういった意向がまちの中からも上がってきたところでございます。

 また、現在まだはっきりとはしてございませんけれども、国のほうも言っております文化プログラムを2020年に向けて進めていく中でどういったことができるのか、直接行政側あるいは両輪である区議会側、こういった視点から確認をしてくるといった趣旨がございます。

 また、もう一方、晴海にできます選手村の整備についてでございますけれども、こちらについては、東京都がさきの3月31日に大会後の選手村のイメージ図というパース図を発表したところでございます。こちらで大会後の選手村、つまり晴海地区のイメージ図が示されたところでございますけれども、こちらについては、具体的な検討というものがまだ進んでいない部分がございます。また、これは区としましても、公共公益施設、例えば学校だとか、そういったものについては区みずからがつくっていかなければならない。昨年から現在に至るまでの中で、区としてこういったものを確認していかなければならない事情が生じてきたところでございます。こういった昨年度から今年度にかけてのさまざまな事情の変化に対して迅速に区として対応していく必要があるであろうといったことから、今回、ロンドン市、またパリ市の視察を決行するのに予算化するに至ったところでございます。

 以上です。

○山﨑子育て支援課長
 今回計上させていただいております調査につきましては、2本立てとなってございます。

 まず、1点目は、立体都市公園制度を活用するということで、都市計画変更等が伴ってまいります。また、今回、既存の公園を上に上げるような形での立体都市公園の活用ということでして、なかなかそういったケースもないこともございまして、その辺の構造上の問題や、もちろん法規制等の調査も含めて行っていくという都市計画部門の調査、コンサル等で調査・検討を進めていただきたいというところでございます。また、課題の洗い出しもしていただきたいというものが1点でございます。こちらが775万円余を計上させていただいているところでございます。

 続きまして、もう一点目は、文化財調査の経費として344万円余の予算を計上させていただいております。今回、水谷橋公園内は埋蔵物文化財の包蔵地の近接地ということで、文化財が入っているという地域ではございませんが、その周辺では江戸遺跡と言われる江戸時代の遺跡等も幾つか発掘等されておりますので、そういったものがないかということを、区の施設をつくる際には見ていこうというところになってございますので、今回、試掘ということで、公園内に何カ所か、4メーター掛ける2メーターぐらいのを数カ所掘って、どの程度遺跡が出るのかというところを見させていただいて、特に問題がなければ、今後、本格的な工事等に着手をしていくというような形になります。また、この試掘で遺跡等が出た場合には、また本格的な遺跡のほうの調査を行っていくという流れになろうかと思います。

 以上でございます。

○齊藤副区長
 視察関係で少しフォローさせていただきたいと思います。

 視察の内容等については、オリンピック・パラリンピック調整担当課長のほうから申し上げさせていただいたところですが、委員御指摘のように、今日的には周辺環境として、さまざまな問題があるということについては私どもも認識しているところでございます。しかしながら、中央区の置かれている今の状況、4年後の問題だとか、あるいは基本構想として将来図を描くという中では、大変大きな曲がり角に来ているというふうに考えております。そういう意味では、中央区の将来を考えたときに、さまざまな問題を考慮しながらも無駄にならない、華美にならない効果的な視察をするというのが大変重要だというふうに考えておりまして、今回、補正予算を計上し、区議会の御審査をいただくということで私どもは判断しているところでございます。

○海老原委員
 それぞれに御答弁ありがとうございます。

 まず、東京オリンピック・パラリンピックの海外視察についてですが、オリンピック・パラリンピック調整担当課長からもお話がありましたように、地域の取り組みと、まちのほうから声も上がってきていると。その先進事例を持っているパリ、ロンドンを見に行くんだということで、今、話は承りました。そしてまた、齊藤副区長からは、基本構想、将来に向けてということで華美にならない視察と。先般の一般質問の中でも縮減に努めているといったことがございます。

 ただ、一方で、当然、視察の重要性というのは我々も議員の立場として視察をしていますので、その行き先が国の外であるのか内であるのかというのは重要な問題ではなくて、やはりきちんとしたものを視察して、区民の皆様にどれだけ還元できるのか、これが大切なことであるというふうに私は思っておるわけですが、今般の情勢を考えますと、非常に厳しい目を向けられていて、それに応えていかなければならない。そこで、過去の視察と比較しまして、どのぐらい、何を縮減されているのか、わかりやすく御説明をいただければと思います。

 そしてまた、水谷橋公園の件では、2点ポイントを挙げていただきました。御説明にあった立体都市制度、とても画期的なことであって、大変に期待の目を向けているところであります。そしてまた、文化財の近接地であると。江戸遺跡の近くであるということですから、恐らく大変に大きな規模で公園全体を使った調査になるのかなと。これもまたやむを得ないことなのではないのかなというふうに感じる次第であります。

 そして、公園の周りを見ますと、首都高速道路がそこにはあるわけです。今般、中央区も基本構想に向けて、歩きやすい、そして環境にいい都市を目指そうといった議論もなされている中で、首都高速の近くであるということによる環境の調査、大気汚染でありますとか、騒音でありますとか、こういった調査もされる予定があるのかないのか、お聞かせをいただければと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 海外視察の経費についてでございます。

 過去の事例との比較というのが少々難しいところでございますけれども、今回の視察の経費につきましては、本区の条例、規程に基づいて算定をさせていただいているところがございます。具体的には、中央区職員の旅費に関する条例第6条の規定の中に旅費の種類で細かい規定がございまして、こちらの中での鉄道賃あるいは航空賃、また車だとか旅行雑費、日当、宿泊料、食卓料などなど、この規定に基づきまして算定をしているところでございます。ただ、今回の海外視察につきましては、全体を委託料という形での予算計上になっているものですから、本区のこういった規定と見比べながら、額については精査をしながら、委託料の中で支払いをするといったところでございます。

 また、視察の中でも可能な限り経費の削減には努めるように鋭意努力をしているところでございまして、例えば車の移動につきましても、極力経費のかからないような行程というのを考えているところでございます。

 以上です。

○山﨑子育て支援課長
 環境的な側面からというところでございますが、特に法的にそういった調査等が義務づけられているわけではないものというふうに理解してございます。今回、そういった観点からも、都市計画のほうの調査も含めてやっていただくというところを考えてございます。また、京橋こども園等、実際首都高速道路の脇に建っている施設もございまして、そこら辺は施設の工夫あるいは緑化の対応といった面から、当然、これは上の部分が公園になる施設でございますから、そういった点の工夫をもって影響がないような施設にしていくべきものというふうに考えてございますので、その辺は今後、調査の中で見ていきたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○海老原委員
 重ねて御答弁ありがとうございます。

 視察について、オリンピック・パラリンピック調整担当課長から条例のお話がございましたが、中央区職員の旅費に関する条例、その第6条に基づいてやっていくと。そして、車の移動なども縮減する、なるべく効率のいい形でやっていくというお話がありましたが、もう一度、そこの条例に関するところで詳しくお話を聞かせていただければと思います。第6条に限る問題なのか、ほかの部分もあるのか、その辺も踏まえてお答えをいただければと思います。

 そしてまた、続けて、この条例が最後に改正されたのが平成19年、そして平成13年に大きな改正があったようなんですが、今日的妥当性、通用性、これから、先ほどからお話がありました中央区の未来に向けて、国際都市中央区を実現するに当たって適切なものなのか、変えていく必要があるのか、その辺の御見解もお聞かせをいただければと思います。

 そしてまた、水谷橋公園の首都高の環境の問題です。

 法的義務はないもののというお話がありましたが、やはり小さなお子さん、中央区の宝であるお子さんたちをそこでこれから育んでいく第一歩になるところですので、ここはプラスアルファで環境面においても配慮をお願いしたいなというふうに感じるところであります。その上で、今後の方向性として、こういった公園内の保育所をこれからも整備していくのかどうか、その辺の方向性についてお聞かせを願えればと思います。

○春貴職員課長
 旅費条例でございます。

 先ほどオリンピック・パラリンピック調整担当課長からお話がありましたように、旅費につきましては、公務中の交通費、宿泊料などの費用に充てるための実費を支給するという性格のものでございまして、旅費条例の第7条におきまして、最も経済的な経路や方法により支給することとなってございます。委員おっしゃるとおり、平成13年に大きな条例改正を行いまして、制度全体の見直しを行ったところでございます。また、このときに、あわせまして条例の運用方針も改正いたしました。具体的には、外国旅行の航空賃については、原則、下級の運賃とすること、また国内の航空賃では早期割引の制度を利用可能とすること、また日当の廃止や旅行経路と通勤経路の重複部分の不支給など、より旅費条例の目的に合わせました実費額の支給を進め、より経済的な旅行方法を可能としていくというようなものでございます。

 このようなことから、現在の条例でも、旅行実態に合わせました最も経済的な旅行方法による実費額の支給というものは確保できていると考えてございます。交通機関の運賃、手段が非常に多様化している今日でも、十分対応できるものと考えてございます。

 以上でございます。

○山﨑子育て支援課長
 公園内保育所整備等の方向性ということでございますけれども、現在、中央区の保育所に関しましては、近年開設している園は、ほとんどが園庭がない保育園ということで、公園については、そういった保育園の園庭の代替場所として活用されている状況でございます。今回、水谷橋公園につきましては、近々に公園の整備等も考えていたところ、現在のような待機児童の問題、かなり急増しているという課題もあった中で、公園として、正直申し上げれば、お子様への影響が少ないところを、こういった形で整備もというところでございます。

 公園の整備に関しましては、都立公園等で他の自治体が行っているように特区の制度を活用したもの等はございますが、やはり特区を活用するには広場面積の3割程度の建ぺい率という枠組みがございまして、都立公園のようなかなり大きな公園でないと、そういった枠組みも活用できない。そういった中で、中央区として活用できる今回の立体都市公園制度を活用してというところでございますので、それ以外の区内の都市公園等でこういったものがまた今後もできるかどうかというのは、やはり研究・調査等を行っていかないと、なかなか難しい問題であるというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○海老原委員
 御答弁ありがとうございます。

 続きまして、オリンピック・パラリンピックの海外視察の内容面について少しお話を聞かせていただければと思います。

 一番最初に、各区、ほかの自治体が海外視察をやり始めているという話をさせていただきましたが、こういったほかの自治体との連携、情報共有がなされているのか。そしてまた、同じところを同じような人たちが同じような形で見ても、余り意味がないというか、区民の理解も得られるところではないと思いますので、中央区独自の視点もしくは重点をここに置いているんだよというのがありましたら、お知らせをいただければと思います。

 また、先日の一般質問の中でも、トップ同士が会うことの意味、幹部の方と会う意味は大変に重要であるというふうに認識はしているんですが、そこのところをもう少し詳しく、幹部とは一体何なのか、そして、そこで会って、どれだけ突っ込んだ話ができるのか、次につなげていけるのか、こういったところの方向性、展望についてもお聞かせをいただければと思います。

 また、水谷橋公園の方向性、今後の公園の方向性については、認識をいたしました。

 保育所の機能が加わることによって運用面などで危惧するところなどありましたら教えていただければと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 それでは、順次お答えさせていただきたいと思います。

 まず、行政間の自治体間連携についでございます。

 こちらにつきましては、まずは東京都が、オリンピック・パラリンピック準備局を初めとしまして、前回大会であるロンドンの情報を広く持っているのが実態としてございます。ロンドン大会の次がリオデジャネイロ、そして東京ということで、こういったオリンピックの先進的な情報というものは広く東京都から情報提供がされているところでございます。また、23区のオリンピック・パラリンピックの担当課長会あるいは区長会がございまして、海外の事例を情報共有させていただくような機会、場を設けているところでございます。こういったところで、さきのロンドンの大会の話あるいは2014年、冬季ではありますけれども、一番直近で行われましたソチの五輪の状況、こういったことについて情報提供がされてございます。

 その中で、本区独自の視点というところでございますけれども、やはり選手村ができる自治体ということで、これは他区ではない立場、また東京都におかれましても、東京都と、それから我々区と同じ視察といいましても立場が違うといった視点がございます。つまり大会後のまちをどうしていくのか、こういった視点が本区ならではの視点であろうというふうに考えているところでございます。

 また、大会、さらには大会後のまちづくりを進めていく中で、やはり区の首長である中央区長、また議会の代表である議長、こういった方々が直接赴くことによりまして、ロンドン市あるいはパリ市の幹部の方々と面会をしまして、大会あるいは大会後のまちの現下の課題というものを直接伺うことによって、その後の中央区のまちづくりに反映できるものであろうと考えてございます。また、パリ市におかれましても、セーヌ川を活用した舟運など、本区のこれから置かれます築地市場の移転後のまちづくりにも資するものと考えてございまして、両都市の視察に当たりましては、いずれも重要な視察であるというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○溝口水とみどりの課長
 保育園ができることでの公園の機能でございます。

 現在、水谷橋公園、あのようなオフィス街ということでサラリーマンの方の利用が多い公園でございますが、今後、保育園もできますので、その目的としましても、やはり遊具等も置いたような公園になろうかと考えております。また、立体都市公園ということで、地上部から上に上がるようになりますので、より一層安全面の確保というところでは力を入れていく必要があるかと考えております。

 一方で、公園の機能として、いかに今の機能をより上げるような形でということも私どもは重点を置いているところでございますので、保育園ができましても、やはり緑に囲まれたということで、銀座にある公園として安らぎを感じられるような公園の整備にしてまいりたいと考えております。

 いずれにしましても、先ほど子育て支援課長も申しましたとおり、特区の活用ですと、どうしても保育園、建物が建つことによりまして公園面積が減るというところがございますけれども、私ども、今回、保育園と公園の機能もそのまま維持してということで、立体都市公園の制度を使うこととしましたので、両方にとって、よりプラスアルファが得られるような公園、また保育園整備をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○海老原委員
 御答弁ありがとうございます。

 海外視察についてですが、情報共有は担当課レベルでされているといったところを承りました。そしてまた、独自の視点では、大会後のまちづくりについてということで選手村というお言葉がありました。

 どなたと会って、どんな会談をするのか、会談の中身はもちろんこれからですが、その展望といったところをもう一度お聞かせいただきたいのと、やはり区民の立場からすると、お答えにくいかもしれませんけれども、ちょっとまだぼやけているなと。内容面に関しては、当初お話しされていたインバウンドの効果も大切なところでありますが、やはり選手村のセキュリティーの問題、そして日常的に区民の皆様にどんな影響が期間中起こるのか、そういった視点も大変重要であるのかなというふうに感じますので、その辺をもう少し詳しくお答えいただければと思います。

 そしてまた、水谷橋公園の問題につきましては、公園機能を維持しながらプラスアルファになるようにということで、よくわかりました。

 区民の福祉増進の観点から、公園の利活用、特にこういったお子さんたちの施設ができるということであれば、受動喫煙対策なども非常に重要になってきますでしょうし、少し話はずれますが、やはり土地のない本区ですから、幼老一体といいますか、保育と介護の複合施設とか、こういった話も将来的には出てくるのかなというふうに思いますので、その辺も視野に入れて、今回の調査を推進していっていただけたらなというふうに思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 視察先の相手方の幹部の方等々についてでございますけれども、現在調整中のところもございまして、明確には確定というところには至っていないところでございますけれども、現在予定させていただいているのが、パリ市につきましてはパリの副市長さんと面会する予定を組んでいるところでございます。こちらについては、スポーツ、観光を担当されている副市長さんの訪問を予定してございます。また、それ以外にもパリ市の観光会議局のマーケティングの部長様、またロンドンにおかれましては、選手村のあるニューハム区という区がございますけれども、こちらの自治体の職員との面会を予定しているところでございます。

 また、区民等々への大会の影響についてでございますけれども、こちらにつきましては、今回、7月3日から出発するわけでございますけれども、パリでは現在、サッカーの欧州選手権が行われてございまして、ちょうど行った日に大会が行われており、聞くところによりますと、パブリックビューイング等をまちの中でも開催していると。こういったものにもセキュリティーだとか、そういったチェック等々がされているというふうに聞いてございますので、こういった大きな大会が行われている中のまちの状況もしっかり確認をしてきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○海老原委員
 お答えありがとうございました。

 今、るるお話を伺っていて、成果とは一体どんなものなのかなと。こういった視察の成果とは何かなというのを考えると、もちろんオリンピック・パラリンピックの成功というのは当たり前なんですが、我々本区にとっては、まずは足元の区民の皆様の福祉、生活、安全に資することであると。そしてまた、真の意味で中央区が国際都市に成長していくといった一つの契機、きっかけになる視察にすべきであるというふうに私は考えております。いわゆるトップと会って、突っ込んだ意見交換をして、そして、それが今後も続いていく、パリ、ロンドンとの交流を含めて続けていく、そういった実りのある、次につながる視察になるように、ぜひとも理事者の方々にはお願いをするところであります。

 以上で私の質問を終わります。

○墨谷委員
 私のほうからは、平成28年度中央区一般会計補正予算に計上されました2020オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたパリ、ロンドンへの海外視察について質問をいたします。さきの委員からも質問が出て、重複する箇所があるかもしれませんが、確認の意味も含めまして進めさせていただきたいと思います。さきの一般質問でも、我が会派からもパリ、ロンドン海外視察の必要性について伺ったところでありますが、補正予算の審議といったところから、視察経費などについて詳細を伺わせていただきたいと思います。

 東京都知事の退任などに見られる政治とお金、税金の使い方に対する区民の皆様の厳しい目があります。また、都議会の海外視察についてもマスコミが取り上げ、コメンテーターの中には、観光に行くのではというようなコメントに近い、誤解を与えやすいコメントが、私もテレビを見ても、また区民の皆様とお話ししても、そういうふうに誤解されるようなコメントが散見されております。

 そこで、まず第1点目にお伺いいたしたいと思います。

 昨今、海外視察等に対する世間の厳しい目がある中で、今回の補正予算の計上に当たり、経費の削減について努力や工夫が当然あったと思います。今回の予算で特に経費削減に取り組んだ部分、その点について教えていただきたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 海外視察の経費の削減についての御質問でございます。

 こちらにつきましては、先ほども御答弁させていただきましたとおり、本区の条例等と規程を遵守しながら、昨今の事情も踏まえてなるべく経費のかからない形での予算計上というものを考えているところでございます。

 具体的にはというところで、まず視察の人員についてでございますが、こちらについても、今回、最小限という形での人数を選考させていただいてございます。また、そうした中で、例えば航空賃につきましては、規定で認められているよりもさらに等級の低い額での航空賃の算定をさせていただいている部分もございます。また、それ以外でも、例えば車代につきましても、現地でのタクシーの利用で済むものについては、そういった形で予算を削減することについても取り組んでいるところでございます。また、実施段階、これからになりますけれども、実施に当たりましては、さらなる経費の削減というものを検討していきたいと思ってございまして、そうした形で今回の視察については、さらなる削減をしながら進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございます。

 当初の6月補正予算では、6人が7月に1週間、パリ、ロンドンを視察する、経費が1,118万6千円、そのように計上されていました。現在、御答弁いただいたとおり、人数を最少の決行人数で対応していただく、また区の規定を遵守するだけでなく、規定以下のところにするなど、削減の工夫をされているというふうに聞き取れました。

 さらなる削減に取り組んだことが今の御答弁の中ではわかりますが、私も区民の方とお話をしまして、いろいろと視察等についての話題が出てきます。普通に考えると、ネットやそういうところをまず調べて、飛行機やホテル、今はパックになっているところなどもあると思います。普通の感覚で、区民の皆さんの感覚でいくと、やはりそういったところから、まず調べていって安くしていこうなどというふうに思っているのではないかというのが、大勢の中央区の区民の皆様の気持ちではないかというふうに思います。私も前の仕事で、インドネシアのほうなんですけれども、海外出張に1回だけ行ったことがありまして、当然、エコノミークラスで、その当時、香港経由のインドネシアというような形で、本当にコストの削減ということに関しては一般的に行われていることだと思いますので、当然のことだとは思いますが、本区でもそういったことをしていただいているということも、今、少しわかりました。

 また、先ほどもありましたが、今回、委託をされるということで、通常でいくと入札とか他社との見積もり合わせとか、そういったことが行われてもいいのではないかなというふうに思ったんですけれども、この辺については、この会社を選んだことに関して教えていただきたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 事業者の選定についてでございます。

 今回の事業者につきましては、過去のオリンピックの大会の公式代理店を実施している旅行会社でございまして、また前回のロンドン大会でも広く手配をした事業者であり、業者を指定しながら選定をしていきたいと考えているところでございます。

 この業者の指定につきましては、今申したとおり、過去からのオリンピック・パラリンピックに関する豊富な経験を持っていること、また専門的な知識を有するほか、ロンドン市、またパリ市との信頼関係を構築している会社でございます。今回の視察につきましては、限られた時間でございます。午前中の会合があり、また午後にも視察を予定しなければならない、こういった限られた時間の中での効果的な視察、また効果的な会談を手際よく進めていかなければならないことから、こういった経験豊富な事業者を指定しながら進めていきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○墨谷委員
 今、事業者の選定ということでお話がありましたが、他社でそういった事業者が複数あるのであれば、そういったところにも金額の確認などはされているのでしょうか。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 ここに至るまでの予算計上の中で、何社か、複数の事業者との見積もりの調整、比べるといったことをやってきたところでございます。ただ、先ほど申したとおり、具体的に話を進めていく中では、なかなか難しいところが出てくることから、今回の事業者に絞らせていただいて進めてきたところでございます。当初の段階では複数の事業者との相見積もりを実施しているところでございます。

 以上です。

○墨谷委員
 相見積もりとかもとられたというお話ですので、安心しましたが、相見積もりをとられて、この会社が妥当であるのか、その辺、違いがあるのか、仮に高いのであれば、それに比べてここの会社を選ぶ理由とかというのは、先ほど来いろいろとお話しいただきましたが、その辺について、値段的にはどうだったかということをお願いします。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 当業者につきまして、内容については、先ほど御答弁させていただいたところでございます。金額につきましては、これはさきに申しましたとおり、中央区の規定とも照らし合わせながら、高いもの、安いもの、ものによりまして、それぞれ個別に区としまして精査をしながら、額の削減について事業者のほうにも働きかけているところでございます。具体的な実施、契約に当たりましては、さらに詰めたもので事業者とも契約をしてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○墨谷委員
 今のお話で、委託料はこれからも交渉の余地がある、そういったふうに捉えたんですけれども、その点と、また区民目線での経費節減というのも私はすごく必要だというふうに思います。この予算執行に当たっては、さらなる削減が本当に必要だと思いますので、今の委託料の削減ができるような御答弁をいただきましたので、その点について、削減が今後できるのか伺いたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 予算の経費につきましては、今回、予算額として一千百十何がしという額を上げさせていただいてございます。実際の契約等々につきましては、本日の審議を踏まえた上で実施するわけでございますが、こちらに当たりましては、さきに申しましたとおり、これからさらなる精査というものを入れさせていただいた上で契約に結びつけていきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○墨谷委員
 執行に当たっても、十分に配慮していただきたいというふうに思います。私は、視察の成果をしっかりと今後の区の発展につなげていくということがすごく大重要なことではないかというふうに思います。先ほどもパリ、ロンドンの先進事例を中央区に取り入れていくんだといった御答弁もいただきました。しっかりとやっていかなければいけないことはしっかりやっていただきたいと思います。

 また、視察については、百聞は一見にしかずとの言葉があるように、視察は大切なことだというふうに私は思います。ですが、今回のパリ、ロンドン視察について、この時期に区民の皆様がどのように思うか、その点について、本当にマスコミでは連日取り上げられ、きょうも他区のそういった報道とかがあります。区民の皆様がどう思われるか、その点について教えていただきたいということと、また、今回のパリ、ロンドンの視察が終わった後、視察の報告を積極的に公開していただきたいというふうに思います。その辺を含めての御答弁をよろしくお願いいたします。

○齊藤副区長
 御指摘いただきましたとおり、やはり区民の皆様、一連の流れからすると、その流れに乗ってごらんになられる部分がかなり多いかと思います。そういう意味での厳しい目があるというように私どもも認識しているところでございます。委員からもお話がございましたが、この視察について、成果をどう区民の方に伝えていく、あるいは区政にきちんと反映させて、目に見えるものとして成果を上げていくかというのは非常に大事だと思っておりますので、視察後に視察の成果をどうお伝えするか。当然、オリンピック・パラリンピックの区民協議会もございますけれども、それのみにとどまらず、きちんと区民の皆様に成果をお伝えして、また、そこに御批判があれば、その御批判を受けとめて、きちんとその成果をさらに御説明したり、施策の中で見えるようにしていくというふうに取り組んでいきたいというふうに思っております。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございます。

 そういうふうに思っていただいている中で、あえてパリ、ロンドンの視察に行くということですので、この視察を終えての視察の報告などはすごく大切だと思います。区のおしらせとか、東京ベイネットとか、そういったいろいろなものを活用して区の広報を含めて積極的に伝えて、また、今度は視察の成果ですね。成果はこれからになると思いますので、まずは視察が終わったら、その視察の報告などをしっかりと積極的に公開していただきたいというふうに思います。

 重なりますが、先ほどからもお話ししているとおり、本当にこの視察の成果をしっかりと区の発展につなげていただくことは、本当に重要なことだと思います。また、本当に誤解を与えるような時期であると思いますが、そのような誤解を払拭するような視察成果を区の発展に、さらなる区政の発展につなげていただきたい、その点について、区長から御答弁いただけませんでしょうか。

○矢田区長
 どうも。さまざまな点、御指摘いただきました。大変恐縮に存じ、また、ありがたく思うわけでございます。

 オリンピック・パラリンピックが56年ぶりに東京にやってくるということで、これは中央区がさらに飛躍、発展する絶好のチャンスであるわけでありますし、また、さまざまな施策を大いに展開していかなければならない、こういうふうに思っているわけでございます。その一つが、今回の議長を含めた皆様方との視察であろう、こういうふうに思うわけであります。

 本会議でもちょっと触れさせていただきましたけれども、中でも障害者の権利を尊重しようということで、障害者差別解消法が施行されたわけでありますが、先般、7つの障害者の団体の皆様方と懇談会を開いて、7つの団体全部の代表者から御意見をじかに承りました。障害者の皆様方をまだまだ蔑視するような、差別するような言動があったり、そういうことはけしからんということ、それからグループホームを初め、そういった施設の重要さを改めて認識したわけでございます。せっかくオリンピック・パラリンピック、特にパラリンピックが一緒に来て、そして晴海が選手村になるわけでありますから、このレガシーとして、福祉の面でひとつ、障害者のためのそういった施設をつくりたいな、そういう思いを強めているところでございます。

 御案内のとおり、イギリスはゆりかごから墓場まで、クレイドル・トゥ・グレイブという言葉が最初にできた、そういう国、都市であるわけでございまして、選手村の後にも公益的福祉あるいは医療施設等ができているということでありますから、それをしっかりと拝見してまいりたい。また、担当者とも会えるようでありますから、そういった面での努力等、それから区民、市民の意識ですね。やはり意識が日本はまだまだ、そういった面では本当に落ちているわけですよね。障害者に対する尊敬する、尊重する意識がないわけでありますから、これをしっかり高めてまいりたい。

 パリもそうですね。レガシーとして、次のパリのオリンピック・パラリンピックのときには選手村にレガシーを考えているんだということをお聞きいたしましたけれども、なるほどな、もう早速そういうものを検討しているのかと思うと、やはり副市長さん、向こうの担当者からじかにお話を伺うということも大事である。無論、そういった施設も予定には入っているということでありますから、楽しみにしているところでございます。

 区議会の皆様方のおかげで、本区の福祉施設、本会議でも御答弁させていただきましたとおり、特養なども本当に随所にできて、待機者もかつてよりもどんと下がっているということでございますけれども、さらに高めていかなければならない、そういうふうに思うわけでございます。

 また、セキュリティーの問題はあるにせよ、いろいろな文化団体やスポーツ団体が選手村に来られるアスリートの皆様方との接触を非常に望んでいる。ラジオ体操連盟なども、何とかあそこでラジオ体操のすばらしさをアスリートの皆様方に披露できないか、あるいはちょうど盆踊りのシーズンですから、盆踊りにお招きしたいなとか、もちろん子供たち、児童・生徒とアスリートとの接触ですね。そういう場も、ロンドンの場合はどうだったんだということもじかにお話を伺いたい、そういうふうに思うわけでございます。まちづくりの点では、もう何回も言わせていただいているとおり、本当に世界一のまちを目指す東京の牽引役として、しっかりと区議会の皆様方と果たしてまいりたい、そういう思いでございます。

 以上でございます。

○墨谷委員
 御答弁ありがとうございます。

 今回の視察が5年、10年、20年と、将来にわたって区の発展のもととなるような視察になっていただくように要望させていただきたいと思います。先ほど来、大きな曲がり角だという御指摘もありました。このときにしっかりと、先ほどの区長の御決意の中にある、さらなる区政の発展をしていきたいんだ、そのために行くんだということで、決意も今お聞かせいただきました。また、昨今、本当に誤解を与えやすい時期でありますので、その辺については、そのような誤解を払拭するような、視察の成果をしっかりと区の発展につなげていただきたいということを私、会派からも強く要望をいたしまして、私の質問を終了いたします。ありがとうございました。

○森谷委員
 それでは、私からもパリ、ロンドンへの海外視察について、前委員からも質問がありましたが、確認の意味を含めて質問させていただきます。

 まず、費用が約1,200万円、随行人数6名となっておりますが、これは1人当たり200万円近くかかる計算になります。この金額は、話題となりました舛添前都知事が昨年ロンドンとパリ視察したとき、20人で約5,000万円と報じられており、1人当たりの金額はこれと大差がありません。費用の内訳については、伺っているところはありますが、もう少し細かく確認させていただきたいと思います。

 先ほど、旅行業者の指定はわかりましたが、1泊幾らで、念のためなんですが、ホテルのランクも教えていただければと思います。

 コーディネート料なども、先ほど複数社と相見積もりをとっているということだったんですが、特に現地の交通費、通訳、このあたりは前都知事も一番言われたところなので、細かく明細を出していただきたいんですが、現地交通の手段については、レンタカーなのか、タクシーなのか、ハイヤーなのか、そして金額、このあたりも詳しくお聞かせいただければと思います。

 そしてまた、これも再度確認になるんですが、なぜこの時期に補正予算に入れたのか。予算に入れていれば、もう少し安い金額で予約ができたと思いますし、言い方は少し悪くなってしまいますが、足元を見られてしまうところもあると思います。区民が納得いく、理解していただけるような答弁をお願いいたします。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 まず、経費についての内訳でございます。

 まず、宿泊料でございますけれども、こちらにつきましては、総額で約150万円程度になってございます。これは、パリのほうが3泊、そしてロンドンのほうが2泊でございます。具体的には、パリのほうでは、経費としましては4万8,000円程度から6万3,000円程度、またロンドンのほうにつきましては3万8,000円程度の1泊の宿泊料というものを計上しているところでございます。こちらにつきましては、いずれも先ほども申しました、パリでいえばサッカーの欧州選手権、またロンドンではテニスのウィンブルドン、こういったものが開催されている期間ということで、現地のほうは若干割高な料金設定になってしまっているといったところでございます。

 また、現地の交通費についてでございますけれども、こちらにつきましては、基本的に1台の車、ミニバンでの移動というものを予定しているところでございます。これは現地におります6日間、車での移動を考えてございまして、1台であることによって車の中での通訳も1人で済むといったことから、1台を予定してございます。また、現地のほうは、先ほども言ったとおり交通事情等々で複数の車で移動しますと、場合によっては渋滞に巻き込まれて予定どおりの時間に会うことができないといったような実情もございまして、効率面、もちろん経済面、こういったものも含めまして専用車を考えてございます。

 それから、ホテルのランクでございますけれども、こちらにつきましては、ランクでいいますと、星としては4つ星というふうな表示がされてございます。これは基本的には大型のビジネスホテルで、日本とも常時連絡がとれるような体制がとれているところで、そういう意味では、パリについては特に安全性だとか、それから当地域の治安のよさも加味した上での選定をさせていただいているところでございます。

 それから、最後に、この時期になってしまった経緯というところでございます。

 こちらについては、先ほども答弁させていただきましたとおり、昨年の12月に区民協議会を開催させていただいていること、また、それ以降にそれぞれの下部の検討部会が進んできたこと、また、東京都のほうも選手村のイメージ図を本年3月に示されたといったことから、平成28年度予算編成時期、つまり昨年の8月、9月、10月以降の事項であったことから、当初の予算にはうまく計上することができなかったというような実情でございます。選手村につきましては、なかなか先が見えない中での事業展開といったこともございまして、3月にそういったものが公表されたこと、また来月、7月には事業者が選定されて、いよいよ選手村の本格工事が始まってしまうといったことから、この視察につきましては、早い段階で行くことによって、その視察の成果というものが東京都の選手村整備計画のほうにも反映させることができるのではないかといったことから、この6月補正という予算の中で進めさせていただいたところでございます。

 以上です。

○森谷委員
 ありがとうございます。費用については、十分削減する努力をしていることはわかりました。

 関係者との意見交換というところなんですが、具体的にどのようなプランになっているかというところで、言ってみれば視察に行った結果のフィードバックはどのように生かされるかという点なんですが、視察報告書はいつごろ公開されるのか、そして区民には視察の経過報告をどのような形で公表するのかも教えていただきたいです。

 あと、ここは具体的に決まっていないところになると思いますが、IOC、JOC、国及び東京都のセキュリティー対策について、区としてどのように把握しているのかというところで、区民を守るために安心・安全対策についてどうお考えか、こちらも教えていただければと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 この視察の成果、結果の報告についてでございます。

 こちらにつきましては、具体的に今の段階でいつ報告書をこういった形で提出する、あるいは区民の皆様にお示しするといったところは、現段階ではまだ時期等は定まっていないところでございます。ただ、オリンピック・パラリンピック区民協議会を8月3日に開催することを予定してございます。こちらの中では、かねてから区民協議会の委員の方々からも、ぜひともロンドンの先進事例であったり、あるいはパリの観光の取り組みを情報収集していただきたいといった意向もございましたので、区民協議会ではそういった報告の一部ができるものと考えてございます。また、具体的な報告書、さらには区民の皆様への反映、こういったものについては、その後、順次、適宜機会を捉えて報告をしてまいりたいと考えているところでございます。

 次に、セキュリティーについてでございます。

 こちらにつきましては、先ほども申しました、パリのほうではユーロのサッカー選手権がありまして、こちらを開催している中で、まちの中でのセキュリティー対策あるいはパブリックビューイング等での安全面、こういったものについて確認をしてまいりたいと思ってございます。こちらのセキュリティーにつきましては、東京都あるいは組織委員会、さらには警視庁が、こういった実際のオリンピックに関するセキュリティーについてはなされるものであろうと思ってございます。そうした中で、地元自治体としてどういったことができるのかについては、視察の中で確認をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 それから、先ほどの面会についてでございます。

 こちらにつきましても、パリの副市長と面会をするというような予定をしているところでございますけれども、副市長であったり、あるいはロンドンの選手村の自治区の行政の方々と直接面会をすることによって、市民の安全にどのように取り組んでいけばいいのかといった意見交換をしていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○森谷委員
 ありがとうございます。区民の皆様に理解が得られるよう、中央区が安心・安全で魅力あるまちになるよう、実のある視察になるようにお願いいたします。

 質問を終わります。

○青木委員
 私のほうからは、海外視察に絞って数点お伺いしてまいります。

 まず、一昨年度、コンサルタントがロンドンに参りまして、その報告書を、私は2月17日の東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会のほうでその詳しい取りまとめをいただいております。これが先ほどから出ているコンサルタントによる現地の訪問調査、そして結果を区民の皆さんにもお知らせするということで、2020年に向けた中央区の取組という冊子になっております。この一連の調査、コンサルタントに出た費用を教えてください。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 一昨年度のオリンピックに係ります影響等調査委託でございます。済みません。今、手元にございませんので、概算になりますけれども、1,000万円程度の調査委託費であったと記憶してございます。

 また、この中では、ロンドンのほうを視察してきたところでございますけれども、この調査委託につきましては、本区に係る影響調査ということで、先行事例であるロンドンの視察だけではなくて、前々回行われました北京市、また今年度行いますリオデジャネイロにつきましては、現地に赴いてというわけではございませんけれども、こういったところの調査等々も行ってございます。また、これ以外にも、例えば経済波及効果であったり、それからほかの関係者の方々へのヒアリング調査といったものも行って、全体的な調査委託という中でロンドンの視察を行ったことでございます。

 以上です。

○青木委員
 これをいただいたのが、全て平成26年度になりますので、予算書を見てみましたところ、26年度の予算はオリンピック・パラリンピック調整事務ということで1,335万1千円となっております。もちろん、これはロンドンだけで、パリには行っておりませんが、コンサルに払った費用が1,335万1千円です。それに対し、今回の視察、中身は違うということを踏まえた上で1,118万6千円、大体同じような金額が出ているというところで、金額的には私は疑問に思った点はあります。

 続きまして、先ほどから前委員からも質問が出ております新聞報道、まず最初に出ましたのが6月3日、産経新聞の朝刊ですけれども、区の規則では飛行機の旅費に関して、8時間以上かかる場合には最上級の直近下とされ、ファーストクラスは区長も利用できない、五輪関係部長の職員2人はビジネスクラスの利用が可能だが、諸般の事情を鑑み、節減に努めたというふうになっております。この諸般の事情、6月3日時点ですが、諸般の事情というのは何を指しているんでしょうか。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 産経新聞の記事についてでございますけれども、こちらにつきましては、航空運賃についての内容でございました。その中で、例えば区長については、区の規定ではなくて国の規定を準ずるというような実情がございます。それから議長は副区長の規定に準ずるところでございますが、副区長も国の規定に準ずるような形になっているところでございます。こちらにつきましては、いずれも、クラスでいえばファーストクラスの利用が可能ではあるんですけれども、今回についてはビジネスクラスということで旅費を算定してございます。また、随行職員については、8時間以上の渡航ということですから、ビジネスクラスでの航空運賃が計上されるところでございますけれども、こちらについても、随行については最低限とするということで、随行員の2名についてはエコノミークラスにするというような、取材に対する説明をしたところで、そちらに対しての新聞記事の中でそういった記載がされたものであろうと考えているところでございます。

 以上です。

○青木委員
 私がお聞きしたかったのは、諸般の事情というのは、もう前委員の皆さんがおっしゃっているように、舛添知事の件が表に出始めたということですね。私は中央区の条例でも決まっておるように、区議、区長、職員の皆さんを含め、視察をするときに、いわゆる大名旅行はやっていない、きちんとした規則の中で最低限の旅費になるように削減に努めている、この点は大変評価しております。逆に、一番大変な職員の皆さんが、本当は8時間以上ならビジネスクラスで行けるのに、わざわざエコノミーにして、朝着いて、しっかりとお仕事ができるのか、そちらが心配になるほどです。

 ですから、私が申し上げたいのは、そこで削減をして削減をして、それでも行くという選択ではなく、ここで行かないという選択肢は、この時点ではもうなかったのか、あるいは延期ですね。そこをもう一度確認でお願いいたします。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 今回の海外視察の実施についてでございますけれども、こちらにつきましては、先ほども申したとおり、4年後に控えますオリンピックに向けての取り組み、さらにはそれを契機とした中央区の発展に結びつけていくためには、この時期に行くことが最も大切であろう、最も有効であろうというふうに考えて、今回の補正予算の中で計上させていただいたところでございます。

 延期等々、時期をずらすことによって、どういったメリットがあるのかといったことよりも、この時期に行くことによって、先ほども申しました区民協議会への報告ができる、また本区の来年度予算にも反映できる、ある意味ぎりぎりのタイミングではないかというふうに考えてございます。4年後に迫ったオリンピックに向けましては、期間も限られてございます。こういった中で、最も有効な視察を進めていく上では、この時期に執行することが区あるいは区民の皆様のためにもなるであろうということから、この時期に進めさせていただくことに決めさせていただいたところでございます。

 以上です。

○青木委員
 今、お答えの中にもありましたように、この時期に行かなければならないということの理由の一つに、先ほどから出てきておりますオリンピック・パラリンピック区民協議会ですね。この中の観光・文化検討部会が3月下旬に開かれております。ただし、これについては議事録は出さないということで、中身を知ることはできません。私も調べましたが、出てきません。

 そこで、皆様のお答えの中にあった、この中でメンバーの方から、つまり区民の代表の皆さんから、ぜひ現地へ行って見てきてほしいと。次の協議会が8月3日ということですので、それに間に合わせるにはこのタイミングで行くしかないということは納得できますが、3月下旬の観光・文化検討部会の中で皆さんから現地へ行ってきてほしいという意見が出たということをどこで確認すればいいんでしょうか。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 この区民協議会のもとに置かれました観光・文化検討部会につきましては、3月28日に第1回目を開催したところでございます。こちらについては、非公開ということで、地域の方々から屈託のない御意見等をいただきたい、また地域の方々が既に予定しているような今後の取り組みも、ある意味、ざっくばらんに御意見等々をいただきたいといった趣旨から、非公開の中で御自由に発言していただくような場を設けて進めさせていただいているところでございます。

 こちらの検討部会につきましては、3月の今言ったところで第1回が行われまして、5月に第2回目を行ってございます。また、来週にももう一度行った上で、8月3日の区民協議会の場で報告をするというような形をとらせていただきますので、この区民協議会の内容については、8月3日に検討部会の部会長のほうから報告の場という時間なり場を設けさせていただいてございます。

○吉田副区長
 この時期という部分について、大変恐縮ですけれども、協議会とか何かの流れもございますけれども、私どもが再三申し上げているところで、とにかくこの7月にはオリンピック選手村の事業者が決定してしまうんですよね。今年度末から工事の着工に入るわけですけれども、これは先ほど区長も思いとしてパラリンピックのレガシーというようなことを言っておりますけれども、選手村の設計に関して言えば、この秋に本当に本格的な最終的な調整が行われるわけです。本格的な設計作業を民間事業者がやる段に、例えばパラリンピックのレガシーといった場合に、施設の中だけではなくて、いわゆる街路の状態とか道路の状態をどういうふうにつくり込んでいくだとか、そういったところの設計の作業に対して、地元区として注文をつけながらやっていくとすれば、この秋の作業でしかないんですよ。実際にそこをやらないといけない。そういう全体の流れがございます。

 それと、全般的に観光問題とか何かということを含めて、中央区の将来を展望していくといったときに、今、作業としては、基本構想の作業をやらせていただいている。その基本構想の作業をやらせていただいている中で、ある意味で原案的な整理は、この秋からまた始めていくわけでございます。もちろん、うちの区長はその答申を受ける立場でございますし、その答申に対して、議長を中心とした議会の方々は答申に参加していく立場でございますけれども、20年後を見通した計画を立てていくときに、その基本的な流れの中で、20年を先取りして中央区の将来像を考えていく答申の起草という作業に秋口に入っていくわけでございます。そういう全般的な見通しをつけていくためにも、先ほど申し上げました、実務的にいえば、選手村のあり方について具体的な注文をつけていくとすれば、この秋しかないということ、それから起草委員会というものが現実にもう秋口から作業に入るというような状況をつかまえてやらざるを得ない。

 先ほどからオリンピック・パラリンピック調整担当課長から申し上げましたように、区民会議の中からも要望が出てきているし、そのことについて報告をしていくという手続もございますけれども、大枠の中では、実務的に選手村の後、まちに何を残すか、その先の基本構想の中に何を残していくかということを大きなスケジュールとして捉えて、この時期としてやらせていただいているものでございますので、御理解をいただきたいと思います。

○青木委員
 今の吉田副区長の意見、大変よくわかります。実務的ということを何度もおっしゃいました。まさに、実務的なことを進めていく上では、担当職員の方がビジネスクラスでゆっくりと行っていただいて、しっかりと見てきていただく、そこプラス、今回大変私が気になっておりますのは、昨日からの他議員からの質問に対しまして、区長が都市外交ということを最後におっしゃいました。

 それで、都市外交ということで、まだ予定ということですけれども、パリの副市長と会えないか、マーケティング担当部長と会えないか、ニューハム区の職員と会えないかということでスケジュール調整が大変になっているようです。ここで唐突に、唐突と言ったら失礼かもしれませんけれども、都市外交という言葉が出てきた。それを私は否定しておりません。ただし、しっかりとした都市外交を……

(「済みません。都市外交は言っていませんよ、私」と呼ぶ者あり)

○青木委員
 そのような意味のことを、例えば中央区が東京をナンバーワンにするためには、東京の中心である中央区が頑張って外交を進めていく必要があるということをおっしゃっております。最後まで聞いてください。私はそれを否定するものではなくて、それでしたら、今回は準備不足だったのではないかということを感じました。

 あとは、反論がございましたら、区長、御発言いただいて結構ですが、私の質問は以上で、あとは態度表明でお時間をいただきたいと思います。

○鈴木委員長
 質問は終わりますね。

○青木委員
 はい。質問は終わりです。

○鈴木委員長
 区長、発言はありますか。

○矢田区長
 都市外交という言葉は使っておりません。世界一のまちを目指す東京の牽引役を皆さんと一緒に果たしてまいりたい、そういう言葉は何回も使わせていただきました。

 以上です。

○鈴木委員長
 それでは、副委員長は委員席へお移りください。

 次の質問者の発言を願います。

○奥村委員
 では、私からも、ロンドン市、パリ市の海外視察の件について何点かお聞きしたいと思います。

 先ほど前委員からも質問がありましたけれども、観光・文化検討部会、区民協議会の中で委員の方から海外視察にぜひ行ってほしいというような要請もあったというようなことなんですが、私もやはり、これは議事録がないもので、どう確認していいかわかりません。私の受けた印象としては、通常、こうした協議会ですとか部会が立ち上がる際は、第1回目はその会の設立の目的などが説明されたり、委員それぞれの自己紹介であったりで終わることが多くて、実質的な討議というのは第2回目ぐらいから本格化してくるという印象を持っているので、この協議会、検討部会の中で本当にそういう声が正式に委員の中から上がってきたのかということを、正確にしたいので、確認させていただきたいと思います。

○早川オリンピック・パラリンピック調整担当課長
 観光・文化検討部会の検討経緯、それから、その内容についてでございます。

 先ほども申しましたとおり、こちらの検討部会につきましては、昨年度になりますけれども、平成28年3月28日に第1回目を開催させていただいたところであり、先ほど委員からもお話のありましたとおり、初顔合わせということでもございます。第1回目ですから、部会長あるいは副部会長の選任といったことも実施してまいりました。また、自己紹介の中で、それぞれの委員から各地域の現在のまちの取り組み、また2020年に向けてこんなことをしていきたい、あるいはこんなことを今疑問に思っている、そういったところも第1回目の中で御意見をいただいたところでございます。

 こういった幾つかの御意見の中で、直接海外視察に行って区として把握してくるべきだというような、いわゆるダイレクトな意見というものは、その中では当然ございませんけれども、質問、疑問あるいは地域の取り組みの中で、前例でありますロンドンの文化プログラムについてどのようなものを実施したのか、事例紹介などをしてもらいたい、また国のほうでは文化プログラムにつきましては、オリンピックまでに20万件を実施していくというような具体的な数値目標を示してございますけれども、具体的にどういった取り組みがカウントされるのか、数値目標、あるいは文化プログラムというものの規定、どういったものが文化プログラムに該当するのか確認してほしいというような御意見もございました。また、まちの取り組みという中では、例えばWi-Fiの整備も広く、今回のオリンピックを機に進めていかなければならない事項の一つであると考えてございますけれども、こういったものも、例えばロンドン等々ではどういった形で地域の取り組みあるいは行政の取り組みが進んでいるのか確認していただきたいというような御意見がございました。

 また、本年に入りまして、第2回目を平成28年5月に実施したところでございますけれども、この中では、さらにそういった議論を掘り下げていく中で、ロンドンの成功事例あるいはIOCの文化プログラムの規定をどのように我々の中央区で生かしていけるのか検討していくとともに、ちょうど5月開催でしたので、新たなエンブレムが決まったところでございます。こういったエンブレムを使って実施していくに当たっても、なかなかこのエンブレムを使うのが難しいというような実情もあり、例えばロンドンでは、エンブレムを使わないで、第2エンブレムというような形のものを活用して文化プログラムを進めていった、こういった事例についても御紹介をさせていただいたところでございます。

 こういった地域の方が取り組みを進めていく上で、まずは先行事例を勉強する、学ぶことが必要であるといったことから、例えば日本橋の地域では、ブリティッシュカウンセルというイギリスの文化プログラムに精通した方々との接触をして勉強会を開いたというようなことも聞いているところでございます。なかなかオリンピックについての取り組みという前例が国内にないことから、こういったことでロンドンだとか、先行事例を学ぶということが大切であるというような意見が観光・文化検討部会の中でされてきたところでございます。

 以上です。

○奥村委員
 いろいろ丁寧に御説明いただいたんですけれども、話を聞いていますと、あと、さきの一般質問の中での答弁でも、こうした検討部会の中で具体的な施策の進め方が求められたために視察に行くことにしたというような旨の御答弁があったと思うんですけれども、検討部会の設置の際の資料には、そういう具体的な取り組みの進め方、求められるという文言もあるんですけれども、やはりダイレクトにロンドン市、パリ市へ行くべきだという提案がされたことではないということですし、何か検討部会のほうで海外視察を促したかのような、誤解を与えるような、そういう理由づけともとれるような表現というのは、私はやはり問題があるのではないかと思いますので、その点は指摘させていただきたいと思います。

 それと、なぜこの時期にということなんですけれども、来年度の予算編成に間に合うようにということですとか、7月に都が選手村整備の事業者を決定するですとか、そういうことも話で出ておりましたけれども、例えば区民の中でオリンピックについて話し合う協議会を立ち上げていくということは、もう前から決まっていたことだと思いますし、本当に必要な施策であれば、きちんと本予算に組み込むべきだったのではないかと思います。話として、急なことだったという唐突感はどうしても否めないと思います。

 6月6日に企画総務委員会が開かれて、そこで第2回定例会の予定議案として説明されて、正式には6月20日の本会議に提出、きょう審議をされて、あした本会議で議決をして、7月1日に定例会が終了して、その直後、7月3日から出発するというこの計画は、余りにも急過ぎると思いますし、区民の方がまだ余り知らない中で批判を浴びる前に行くかのような印象を持ちますし、区民の方でも、なぜそんな急にという声があるのも事実ですので、やはり本当に急な話だということは皆さんが共通して持つ印象なのではないかと思います。それと、中央区は、東京がオリンピックの開催都市に決定してから、毎年都知事宛てに要望書を提出しています。2013年9月、2014年3月、2015年3月、それでことしの7月にも区長と議長の連名で提出する予定で、案ということですけれども、文面ももう策定されているわけです。この視察を受けて、こうした文面も変わってくるのか、こういうものにも反映させていくということなのか、1点確認させていただきたい。

 それと、これまでも大会後の選手村の跡地ですとか、その後のまちのあり方などについては、晴海地区将来ビジョン検討委員会ですとか、そういった場で検討も重ねられてきていますし、区議会でも東京オリンピック・パラリンピック対策特別委員会が設置されて、委員の中からもさまざまな意見も出されている。また、みずほ総研に委託して調査の報告書も約1,300万円かけて策定されている。そうしたことの意義というのは何だったのか。必要であれば、やはりもっと早くから視察の話が出てきて当然だと思いますし、こうしたさまざまな協議会ですとか、委員会で、まだ不十分だというようなことがあるのであれば、もっと具体的な話し合いが進んでいくように工夫もしていかなくてはいけなかったのではないかと思うんですが、こうしたさまざまな委員会ですとか、報告書ですとかの意義をどう考えられているのかという点についても確認させていただきたいと思います。

 それと、セキュリティー対策ですとか、パブリックビューイングなど、こうしたことは基本的には東京都ですとか警察が協力してやることだと思うんですけれども、なぜそこに区独自で何かやらなくてはいけないことというのがあるのかどうか。都が研究していくですとか、既にこうした問題について研究しているのであれば、都からレクチャーを受けて、都と連携をとりながら進めればいいのであって、パリ、ロンドンまでわざわざ行く必要はないのではないかと思うので、その点についても説明いただきたいと思います。

 時間もありませんので、できるだけ端的に御答弁いただきたいと思います。

○吉田副区長
 今、6月と7月に予定している要望書については、今回の視察とは一切関係ございませんで、今回は具体的に今後の選手村の建設について総則的に東京都に要望しておかなければならない事項を要望しているのと、もう一つの交通に関する要望書については、あくまで市場移転から始まってオリンピックに至るまでの間において、交通において非常に大きな問題が出てくるだろうから、そこで区民生活を守るために要望することでございます。今、都知事がおりませんが、東京都知事宛てでお出しするしかないんですけれども、そういう要望書はしかるべき時期にきちんと出させていただきますので、今回の要望書はこの視察とは関係ございません。

 ただし、ここで一言申し上げておきたいのは、これまでつくり上げてきたもの、それぞれの委員会なり、それから地元の協議の中で生かしてきたもの、こういったものを具体的に定着させていくための、例えば実施設計とか、具体的な計画というのが、実はこれからなんですよ。今、絵の段階なんですけれども、それがこれからなんです。特に、私はその点は強調しておきたいと思いますけれども、我々が地元や何かで協議していたものを大枠の計画で反映させることと、実務として定着させることには違いがございますので、具体的にはそういう部分については、さらに詳細に、この秋などに要望書を出さなければならないというようなことも考えられるわけでございますので、その部分については、視察の結果というようなものも反映させていくということはあり得るだろうと思っています。

 それから、セキュリティー対策についてでございますが、実際のところ、セキュリティー対策は東京都のものだ、警視庁のものだ、おっしゃるとおりでございます。そのとおりなんだけれども、実はセキュリティー対策が現実に行われることによって、どういう行われ方をするかによって交通の問題が全然変わってしまう。だから、私どもはJOCに対しても、東京都に対しても、早くセキュリティーの問題を決めてくれと。単純に申し上げますと、例えば、環状2号線が選手村を貫通していますから、オリンピックのときに環状2号線を使わせるのかどうか、一般車両が入れられるのかどうか、それだけでも実は交通環境が全然変わってしまう。だから、早く決めてくれと言っている。ところが、今日のような状態の中でセキュリティーが決まっていない。

 だから、オリンピックについて今の時点で言えば、正直言えば、施設の発注が決まって、施設の配置が決まっているということだけであって、それらがどう結びついて有機的に動いていくかということが全然わかっていない。だからこそ、逆に言うと、我々としては、そういった海外の事例も含めて、実際に地元区として見てきながら、出すべき注文は出さなければいけない。

 これはJOCなど日本の悪い癖でございますけれども、基本的にはIOCに聞かなければ、セキュリティーの問題も決められないみたいなことを言いますので、今のこの東京の中では、こういうセキュリティーができるのが精いっぱいだということを地元としてしっかり言えるような姿勢も実は大事だと思っています。ですから、その部分については、基本的にはおっしゃるとおり、東京都の責任、オリンピック組織委員会の責任ですけれども、地元区としても言うべきことを言わなければいけない。環境が相当、周辺とか海外と違っている部分もございますので、そういう部分を含めて、あわせて我々として視察をしながら、そういった点について地元区としてもきちんとした発言をしていきたい、そういう思いでセキュリティー対策についても視察の項目に入れているわけでございます。

○奥村委員
 セキュリティー対策ですとか、交通の変化ですとか、そういう話もありましたけれども、視察の内容というのはWi-Fiの整備ですとか、レンタサイクルとか、ボランティアや観光客の受け入れですとか、選手村跡地のその後ですとか、そういう内容だと思うんですけれども、こういった内容は既に先進的に進んでいるところがあるので、そういうものはほかの自治体を参考にして考えられることもたくさんあると思います。

 それと、ロンドン大会後のまちづくりの問題でいえば、私は一番大きな成果は選手村の半分が公共住宅として整備されたことだと思います。そういうものは、私たちもぜひ要望として都に伝えるように再三委員会などでも取り上げてきましたけれども、そういった問題については、何でも要望するわけにはいかないんだということで、一番肝心な、一番大きな成果と言えるものは上に上げられないままですし、障害者の問題なども、私は以前、障害を持っている子供を持っている親御さんなどの声から、やはり自分がいなくなった後が心配だから、子供が暮らせるような、そういう住宅をということも取り上げながら提案をしたけれども、やはり同じように、何でもかんでも要望するわけにはいかないんだということで却下されるというか、取り組まれずに来たということもありますし、やはり一番大事な部分、こういう部分をしっかりやっていく、それは何も現地に行かなくても直接東京都に強く提案できることだと思いますので、そういうことこそが五輪の東京開催後の成果となるのではないかと思います。

 それと、パリの副市長とも懇談するということですけれども、ちょうど視察の時期はサッカーのヨーロッパ選手権が6月10日から7月10日、ツール・ド・フランスが7月2日から24日まで、イスラムの断食月のラマダンが6月6日から7月5日で、全てが視察日程と重なっている。こういう時期は非常にテロが多いということで、昨年もことしもISはラマダン期間中のテロ、特に欧米諸国でのテロというものを呼びかける声明をインターネット上で公開もしていますし、昨年のラマダン期間中も、少なくとも世界中の7カ所でテロが起きていて、うち1件はフランスのリヨンで起きていますし、やはり行くタイミングとしては非常に悪いと思います。外務省も、世界的にこうした注目を集めるイベントはテロの標的になる可能性があるということで、注意喚起を促していますし、さらに6月6日にはパリでは洪水もあった。副市長も非常に大変なときだと思いますし、危険である。

 治安面からも、やはりこのタイミングでの視察というのは適切ではないのではないかという意見を述べて、質問を終わります。

○鈴木委員長
 質疑を終了いたしましたので、これより採決に入ります。

 議案第43号、平成28年度中央区一般会計補正予算について、起立により採決いたします。

〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○奥村委員
 議案第43号、平成28年度中央区一般会計補正予算に対する反対意見を述べます。

 今回の補正予算に含まれる情報システムセキュリティ対策の強化は、個人情報流出を防ぐため、絶えず多額の予算が費やされることを示しており、マイナンバー制度自体の欠陥と言えます。既にマイナンバー制度の運用が始まっているもとでのセキュリティー対策は必要なものとして認めざるを得ませんが、国は欠陥だらけのマイナンバー制度を中止・凍結し、廃止へ向けた検討をすべきです。

 また、水谷橋公園内保育所の整備については、喫緊の課題である待機児童解消のためにはやむを得ないと考えますが、公園整備に当たっては禁煙場所とし、緑の少ない中央区だからこそ、近隣住民や勤労者にとって安らぎの空間となる整備計画とすることを求めます。

 問題は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた海外視察です。

 パリ市では、多言語対応や舟運施策、Wi-Fi整備、観光客やボランティアの受け入れ環境などを視察するとのことですが、多言語対応などは我が党が委員会で紹介した台東区での先進例など、国内の他自治体を参考にすればよく、パリ市に直接行かなければ知り得ない特別なシステム等があるとは到底思えません。

 テロ対策など、まちの安全・安心の取り組みや、パリ市で開催されるサッカーヨーロッパ選手権のパブリックビューイングなども視察するとのことですが、こうした取り組みは、どれも主体的に動くべきは東京都や警察です。

 ロンドン市では、2012年のロンドン五輪後の再開発事業について視察するといいますが、中央区としては、既に豊晴計画や晴海地区将来ビジョンで今後の方向性は示しており、それをもとに、東京都に対しての要望も上げられています。ロンドン市での大会後の再開発事業については、インターネット上でさまざまな団体、個人がさまざまなサイトで豊富に情報公開をしていることから考えても、現地視察の必要性は見出せません。

 また、既に2015年3月に、区は、みずほ総研株式会社に委託し、調査員がロンドンへ赴いた視察内容は2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会実施に伴う影響等調査報告書にまとめられています。約1,300万円の予算をかけて策定された、この報告書の意義も問われます。

 パリ市が2015年11月のテロ以降、緊急事態宣言を出していること、視察日程期間中はサッカーヨーロッパ選手権とツール・ド・フランスの開催が重なっており、イスラムの断食月ラマダンの最中でもあることから、外務省はテロに対する注意喚起を促していること、さらに6月3日の洪水被害もあったばかりで、なぜこの時期に緊急に視察をすることにしたのか理解できません。

 区は、昨年12月に中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会を設立し、ことし3月には観光・文化検討部会が設置されました。検討部会の役割は、2020年に向けた地域課題の把握と整理を行い、取り組みの具体化を検討するとされており、今、必要なことは、パリ市、ロンドン市の視察よりも、足元の中央区民の意見を幅広く聞いて施策に生かすことです。

 都議会では、舛添氏の豪華海外出張問題を発端に、政治とカネをめぐる問題で都知事の辞職が決まりました。こうした中、今回の海外視察の提案は、6月6日に企画総務委員会で第二回定例会の予定議案として説明され、正式には6月20日の本会議に提出、きょう審議され、あしたの本会議で議決し、7月1日の定例会終了直後の7月3日に出発するというものです。本計画について、区民からの批判の声が広がらないうちに実行するものとしか見えないという声も出ています。これでは、区民の信頼が損なわれると考えます。視察の必要性や経費、タイミングなど、あらゆる面から見て、到底、区民の理解は得られないこの計画は中止すべきです。

 以上の理由で、日本共産党中央区議会議員団は、議案第43号、平成28年度中央区一般会計補正予算に反対します。

○鈴木委員長
 発言は終わりました。

〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○青木委員
 それでは、改革2020の平成28年度中央区一般会計補正予算に対する態度表明を行います。

 今回、補正予算で計上されたオリンピック・パラリンピック調整事務費1,118万6千円、具体的には中央区長、区議会議長を含む計6名のロンドン、パリ視察について。まず6月6日、前回の企画総務委員会において私が取り上げ、また、現在開会中の第二回定例会においても複数の会派が一般質問で取り上げております。質問の核は、なぜ今、なぜ補正予算を組んでまで今に尽きると思います。

 昨年、コンサルタントが現地調査を行い、その詳細な報告も受けております。その上で、どうしても区長並びに区議会議長が直接ロンドンとパリを視察する必要があったのであれば、補正ではなく当初予算で計上し、3月の予算特別委員会でしっかりと審議すべきであったと考えます。

 今回、補正予算での海外視察について複数の会派が質問いたしました。このロンドン、パリへの視察の目的について、区長答弁は一貫しておりません。例えば、最初は現地での多言語対応、Wi-Fiサービスの状況、受動喫煙防止の取り組み等を調査するという答弁があり、それは事務方の仕事であるという指摘の後、昨日の区長答弁では、世界に名立たる東京の、そのまた中心である中央区が東京をナンバーワン都市にする牽引役となるべくという区長の思いを述べていらっしゃいましたが、そのためには、余りにも今回の視察は準備不足で、拙速であり、納得するには不十分です。

 以上の理由をもちまして、我が会派、改革2020は、このオリンピック・パラリンピック調整事務費を含む平成28年度中央区一般会計補正予算に反対いたします。

 ただし、ほかの3件の予算につきましては、賛成であることをつけ加えておきます。

○鈴木委員長
 発言も終了しましたので、起立により採決いたします。本案を可決することに賛成の皆さんは御起立願います。

〔賛成者起立〕

○鈴木委員長
 起立多数と認めます。――御着席願います。

 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 副委員長は、もとの席にお戻りください。

 本会議における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木委員長
 さよう取り扱わせていただきます。

 それでは、本日の会議をこれで閉じます。

 御苦労さまでございました。

(午後0時29分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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