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平成28年 築地等地域活性化対策特別委員会(11月15日)

1.開会日時

平成28年11月15日(火)

午後1時30分 開会

午後2時54分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(9人)

委員長 瓜生 正高

副委員長 志村 孝美

委員 鈴木 久雄

委員 塚田 秀伸

委員 海老原 崇智

委員 田中 広一

委員 渡部 博年

委員 原田 賢一

議長 押田 まり子

4.出席説明員

(17人)

齊藤副区長

吉田副区長

平林企画部長

濱田企画財政課長

御郷副参事(都心再生・計画担当)

長嶋区民部長

石川区民生活課長

眞下地域振興課長

生島文化・生涯学習課長

田中商工観光課長

来島日本橋特別出張所長

望月環境土木部長

遠藤環境政策課長

田村都市整備部長

松岡都市計画課長

松村地域整備課長

菅沼副参事(都市計画事業・特命担当)

5.議会局職員

田野議会局長

荻原議事係長

秋山書記

桝谷書記

6.議題

  • 新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関すること

(午後1時30分 開会)

○瓜生委員長
 これより築地等地域活性化対策特別委員会を開会いたします。

 本日、議長は途中退席いたします。また、理事者報告の関係で区民生活課長及び日本橋特別出張所長が出席しますので、あわせて御了承願います。

 議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり理事者報告に対する質疑とあわせて行いますので、よろしくお願いいたします。

 初めに、理事者報告をお願いいたします。

○長嶋区民部長

 1 中央区立日本橋公会堂等の指定管理者候補事業者の決定について(資料1)

○田村都市整備部長

 2 勝どき六丁目地区における用途地域等の見直しについて(資料2)

 3 まちづくり協議会の報告(資料3)

以上3件報告

○瓜生委員長
 ありがとうございました。

 発言の時間制について。発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりとなりますので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時39分です。自民党76分、公明党34分、日本共産党34分、中央区民クラブ34分、新青会10分となります。

 それでは、質疑に入ります。

 発言を願います。

○海老原委員
 私のほうからは、議題で4点ほど質問をさせていただきます。

 先日、全員協議会が開かれましたが、そこで築地市場、豊洲移転のお話等々、いろいろと出てきたかと思いますが、本区において、皆様の思いといいますか、感想などがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。

 そして、次に、中央通りにある花壇について質問をさせていただきたいと思います。地域活性化の観点から、お答えいただければと思います。

 地域の方の御協力もありまして、花壇の整備がされているのかなと思うわけですが、この前の10月7日の、オリンピック・パラリンピックのメダリストによるパレードにおいては、残念ながら、花壇のお花が抜かれてしまったということでございます。それにつきまして、ほかの委員会でも資料等はいただいてはおりますが、改めて地域活性化の観点から、本区の思いについてお聞かせ願えればと思います。

 3点目は、観光情報センターが11月19日の開場を控えておりますが、京橋エドグランは11月25日にオープンするということで、京橋エドグランのテナントの稼働率が50%での開始というのが新聞報道でなされておりました。なかなか場所的にも人を集めるのに苦労するのかなといった感覚を持つわけでありますが、来年の4月には旧松坂屋さんのところにギンザシックスという大きな複合施設が建つと。そこでは、ツーリストサービスセンター、観光拠点、バスの乗り降りに付随してということなんでしょうけれども、そういったものができるといったところで、観光情報センターと、こういった民間施設との連携というのは、どのようにお考えになっているのかお聞かせ願えればと思います。

 あわせて、観光情報センターのすぐ近くにある中央区立の環境情報センターとのタイアップなども、何かお考えがありましたら、お聞かせ願えればと思います。

 そして、最後に、江戸バスと、10月1日より運行が開始されましたメトロリンク日本橋Eライン、私も何度か乗らせていただきましたが、経路が比較的似ているところも通っている。そして、向こうは無料でやっている。さらには、運行時間においても、間隔的には江戸バスとも少しかぶるようなところもあるようなので、その辺について本区のお考えをお聞かせ願えればと思います。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 全員協議会の感想でございます。

 先日、11月4日に開かれました全員協議会でございますけれども、東京都の職員が理事者として、直接中央区議会議員の皆様の御意見、それから御質問に対応するといったところでは非常に貴重な時間だったかなというふうに考えております。御案内のとおり、理事者のメンバーも人事異動等で大きくかわりまして、また新しい目で今後信頼回復に向けて取り組んでいくというお話があったと思いますけれども、その部分もしっかりと、今後、中央区としても注視していく形になるのかなというふうに考えております。また、今後、小池都知事もどういった方針を出していくのか、また、それに伴い、中央区として、関係者の方たちの混乱を極力抑えるような形での対応というのも引き続き取り組んでいかなければならないというふうに思ったところでございます。

 以上でございます。

○田中商工観光課長
 まず、中央通りの花壇のところでございます。

 今回、パレードの実施に伴いまして花が抜かれたということでございます。ふだん、日常的には地域のボランティアの方々が実際に花を購入されて植える、あるいは水やりなどをされるといった形で管理をされているところが、今回、こういった形で整理をされてしまったというのは非常に残念なことだと思っておりますが、我々のほうは、もう既に決定した段階での御報告ということでしたので、今回に関しては、なかなか対応することが難しかったというふうに認識をしております。

 今後につきましては、あれは地元の小学校のお子さんたちも含めて管理を行っているものであるということから、ああいったことに関しては十分注意をして対応してもらいたいということを申し入れをしたところでございまして、今後も十分注視していきたいというふうに思っております。

 それから、観光情報センターの部分でございます。

 まず、今お話がありましたようにギンザシックスが来年の4月以降にオープンするというお話を伺っているところでございます。こういった民間の観光案内所と観光情報センターの連携の部分でございますが、今、銀座とは銀座通連合会あるいは全銀座会が主催しておりますGインフォという観光案内所と連携をしながら情報の収集を行っていくというふうに考えてございますが、当然、Gインフォが銀座にあるほかの民間の観光案内施設との連携を図っていくというところの中での情報収集というふうに認識をしております。

 今現在、先ほどお話のありましたギンザシックスのほかに、例えば銀座三越ですとか松屋の案内受付のところも観光機能を持ってございます。それから、そのほかに、ヤマト運輸が紺屋橋に観光案内所を持っていたりですとか、幾つか既にもう存在しております。実際、今、こういったところとGインフォが中心となりまして協議会を設立するということで、実は、きょうの午前中、第1回目の会議が行われたところでございます。こういった会議を年間を通して開きながら、そこに、我々観光情報センターの立場としても参加させていただいておりますので、そういった中で連携を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、環境情報センターとの連携についてでございますが、この先の部分もございますが、今、観光情報センターのほうは、まずは観光情報についていろいろと集めておりまして、そういったところとの連携をどのようにしていくのかという手探りな状態でございます。その中で、お隣にあるということは十分認識しておりますので、観光情報センターの職員と環境情報センターの職員で意見交換をしながら、連携がとれるようであれば連携を図っていきたいというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○遠藤環境政策課長
 メトロリンク日本橋Eラインの件でございます。

 これを走らす前に、事前に区のほうにおいでいただいて、情報をいただいておりました。その協議の中では、ルートの変更はなかなか難しいといった話も聞いております。今、委員からお話がありましたように、競合するようなルートを無料で運行されると。そういう意味では、区の江戸バスの歳入といいますか、区に入るわけではございませんけれども、最終的に負担金のほうに影響が出てくるということも若干あるかなとは思っております。

 ただ、このルートにつきましては、地域の中で考えられたルートということで、それを尊重すべきかなというふうに思っておりますし、江戸バスのルートを変えるにしても、今のルートを変えていくのは非常に難しい点、区の施設ですとか、必要なところを回っていく、不便な地域を回っていくといった考え方からいくと、ある意味、多少競合をしても、現状の維持というのが今の方法かなというふうに思っております。今後は、やはりEラインの状況も見ながら、そういった状況を踏まえて、必要があれば考えていきたいというふうに思っておりますが、共存した形でいろいろな交通手段を活用して地域の方の利便性の向上につながっていくといったことがよろしいことかなというふうに思っております。

 以上でございます。

○海老原委員
 それぞれ御答弁ありがとうございます。

 全員協議会、我々も初めて築地市場の問題では行ったわけですけれども、今後とも区の皆様と議会と一体となって、区民の皆様に資するような形で情報交換なり情報の提供を求めるようなことができていけばいいのかなというふうに考えております。

 そしてまた、パレードにおいて、こういうことが今回起きてしまったということで、やはりこういうのは歓迎ムードに水を差すことにもなりますが、今後の方針として、しっかり申し入れをしていただくということで理解をさせていただきました。

 また、観光情報センターにつきましては、Gインフォが窓口となって、これから体制づくりを進めていくということは承知をいたしました。

 これに関して、先ほど京橋エドグランが稼働率50%でのオープンになるというお話を少しさせていただいたんですが、それについて何か区として見解がありましたら、お聞かせを願えればなというふうに思っております。なかなか人を集めるというのが難しい場所なのかなというのがどうしても拭えないものですから。ただ、50%という数字を低いと見るのか、高いと見るのかはそれぞれの価値判断もあろうかと思います。その辺で、3階、4階に貸している部分もありますので、区として何らかのてこ入れですとか、さらなる協力とか、そういったものをする用意があるのかどうかも含めて教えていただければと思います。

 また、江戸バスとEラインについては共存関係ということで、現状維持が今の方針であるということは理解しました。10月1日に始まったばかりですので、いずれ、いろいろな状況を見て、1年なのか半年なのかわかりませんけれども、その中で、共存だけではなくて、例えばすみ分けですとか、観光と生活で使うですとか、いろいろな可能性もそこから出てくると思いますので、そのときにはまた質問させていただきたいと思います。

○田中商工観光課長
 京橋二丁目、エドグランについてでございます。

 再開発棟の上層部にはオフィスが入られて、下層部には24店舗が入られるというふうに伺っております。11月25日での稼働率ということなのかという部分はあろうかと思いますけれども、基本的には、例えば下層部、地下1階あるいは1階、2階に入っている店舗につきましては非常に注目度の高い店舗が入っているというふうに伺っておりますので、そういったところでの集客は一定程度期待できるのかなというふうに思っているところでございます。あそこにお見えになる方々は、どうしてもオフィスで働く方々が多くなろうかと思ってございます。ただ、そういったところに土日ですとか夜間に少しでも多くの方が集まっていただけるような仕組みは、何らかの形で必要になってくるのかなというふうに思っておりまして、その辺は、あそこをキーとしながらも、中央通り全体でどういうにぎわいづくりができるのかという部分は考えていきたいというふうに思ってございます。

 また、観光情報センターにつきましては、JTBコミュニケーションデザインというところが運営を行うわけですけれども、そこから、今、新聞ですとか、テレビですとか、240の機関に向けてのプレスを行おうとしているところでございまして、そういったところの成果も期待していきたいというふうに考えているところでございます。

○田中(広)委員
 それでは、報告事項1件と議題について、2点質問させていただきます。

 まず、報告事項についてですけれども、今、指定管理者の候補事業者の決定について御報告いただいたところですが、その中で日本橋公会堂の事業者の選定において、説明会では4事業者が参加されていますけれども、実質的に応募されたのは1事業者であったという状況です。点数を見ますと、確かに、一緒に報告されております区民健康村の応募事業者で決まった1位の点数とそんなに変わらない状況ですので、一定の評価は得られているんだろうというふうには理解しておりますけれども、この現状について、1事業者しか応募がなかったということについての状況、御見解をお聞かせいただければありがたいと思います。

 それから、議題についてです。

 先日、全員協議会が行われたんですけれども、そのときに時間の関係で質問できなかったことが2点あるんですが、もし区として感じている点があったら、御答弁をいただきたいと思います。

 まず1つ目は、今、これだけ築地市場の移転についてのいろいろな情報が飛び交っているものですから、表現として、風評被害とか、いろいろな言われ方がありますけれども、それ以上に、これまで、例えば水産物に限って見たら、卸売市場を通して商品が来る機能自体は、1998年で71%ぐらいであったのが、たしか最近ではもう54%ぐらいに下がってきていると言われております。そして、今の報道があるんですけれども、やはりこういった物流の動向というものはしっかりキャッチしていかなければいけない。当然、中央区としては、築地魚河岸を行っていく上でも、やはり大事な視点かなと思っておりますので、この点、区として、どんなふうに感じていらっしゃるのか、御見解をお持ちでしたら、お聞かせいただければと思います。

 それから、もう一点は、これまで何度も議会においても取り上げている内容ですが、やはり交通の問題があります。現状でも、勝どき駅を中心に大変混雑している状況があり、環状2号線道路の問題もなかなか見えない中で、新しい大型のマンションが竣工しているところであります。人口がふえていく中で、交通問題をどのように解決していくのか。今、区として、どの辺を把握していらっしゃるのか、都と交渉していらっしゃるのかどうか、その点の状況について教えていただければありがたいと思います。よろしくお願いします。

○来島日本橋特別出張所長
 日本橋公会堂の指定管理の説明会の参加が4事業者であったのに、1事業者しか実際に応募がなかったというところですけれども、私どものほうも応募されなかった3事業者に対して、質問をさせていただきました。そうしましたところ、1事業者は、まず勉強のために参加したと。もう一事業者は、説明会に参加されている顔ぶれを見て、なかなか厳しいということで参加されなかったと。もう一事業者については、お答えはできないというようなことでした。

 それで、私どもが考えますところ、日本橋公会堂は開設して18年がたっております。この施設のせりとか花道とか、古典芸能に適した、すごく備わった設備を持っているというところで利用者の方から高い評価をいただいているところですけれども、そういった高い評価をいただくということは、古典芸能に対しての造詣も深いとともに、技術的裏づけがないと、なかなか難しいということで、そういう部分もあって、4者に来ていただいたんですけれども、1者しか応募いただけなかったというふうに考えているところでございます。

○御郷副参事(都心再生・計画担当)
 卸売市場の市場経由率についての御質問でございます。

 委員御案内のとおり、以前は7割、8割あった市場経由率ですけれども、今はもう半分程度になってきているという事実がございます。その背景といたしましては、地産地消というような形での物流、それから市場を通さない産直という形で小売スーパーなどに商品が並ぶような流通経路が台頭してきているといった背景で経由率が下がっているというふうに見ております。そういった新しい流通経路、物流に関しましては、当然、中央卸売市場のほうも認識をしておりますし、かつ、それについては将来的にも課題だというところでも納得、認識しているところだと思います。

 今、5年に1度、中央卸売市場の整備計画の見直しの最中だと聞いております。今後、5年間の整備計画、それは全国的なものも含めて農林水産省が出しまして、東京都のほうでも中央卸売市場の整備計画を策定するというような流れになりますけれども、その中でも、当然ながら、中央卸売市場、それから地方卸売市場などの特色をしっかりと地域ごとに出した市場のあり方、流通のあり方等もしっかりと検討した上で計画づくりをしているというふうに聞いているところでございます。そういったところで、市場のあり方、5年後だけではなく、また今後10年、20年後も含めて、安心・安全な食品、水産物も含めた食料品が区民、都民の方の口に入るような使命というものはしっかりと引き継いでいくものと考えておりますので、そういったところでは、卸売市場の役割とか立場というものもしっかりと確立していくということが大事かなというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○遠藤環境政策課長
 区内の交通について、特に予定どおりであれば、当然、市場のほうが引っ越しも終えて、環状2号線も拡幅道路の整備、それから早ければ年内にはそれが使える見込みであったのが、現状でそういった状況がないことから、晴海通りを初めとした区内の道路への交通混雑の影響というのが非常に懸念されるわけでございます。ただ、環状2号線については、東京都のほうから現状で区のほうに説明があるわけではございません。市場が移転をしないと仮設道路もできないといった状況がございますので、区といたしましては、早期に市場の移転、それから整備が進んで環状2号線が使えるようになるといったことを期待するとともに、都の動向を今後とも見守っていきたいといった点が1つです。

 それから、交通ということでございますので、都バスに関しましては、区のほうで確認をとっている範囲では、例えば晴海埠頭行きのバスについては、今後、平成32年のオリンピック開催に伴う規制までは通常どおり運行されるといったことも聞いております。その後については、いろいろ協議が進む中で決まっていくと。また、例えば勝どき五丁目の関係で豊海水産埠頭行き、04のバスにつきましては、今、都のほうでも人口増に伴います増設便について検討しているというふうに聞いておりまして、また、そういった案ができて、方向性が出たら、区のほうにも連絡を入れるというふうには聞いております。今後ともそういった動向も注意しながら、交通については、今後、厳しい状況になろうかと思いますが、こういった都の動きも注視しながら、また、江戸バスあるいはコミュニティサイクルとか、区でできるものについて、利便性も考慮しながら、さらに充実をしてまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 それぞれ御答弁ありがとうございました。

 まず、最初の指定管理者の応募の話ですが、今、詳細に教えていただきまして、状況は把握させていただいたところでございます。結果的に区民の皆様にお応えできるのであれば、それで全く問題はないんですけれども、やはり一定の競争というものがあったほうが、当然、切磋琢磨できるわけであります。こういう状況は、たまたまこの物件だけなのか、ほかにもそういう傾向が出ているのか。また、一方で、ずっと実績を積んでいるところがやはりノウハウをどんどん高めていって、それはそれでいいことなんですけれども、逆に、周りがなかなか競争できる環境でなくなっているのかどうか。総合的に、そういったところは点検していただいて、やはり競争する中で区民の皆様にとってサービスがよくなるという環境をぜひ調査・研究していただければありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それから、議題についてですが、今、御答弁いただきました。食については、安全で安心ということが本当に大事だと思っておりますし、御答弁にあったとおりだと思っております。なかなか区で何か動くという話ではありませんけれども、やはり常に情報はキャッチして注視していかなければいけない課題だというふうに思っておりますので、引き続き、情報がありましたら、よろしくお願いいたします。

 それから、交通の問題についても、これまでもずっと議論されている内容でありますので、御担当の方はよく御理解いただいているんだと思いますけれども、いずれにしても、これだけ大型のマンションが建っている状況の中で、交通の問題、それから食でも安全・安心とありましたが、やはり安全・安心というのは本当にまちづくりの中では基本になっていくと思います。先ほど東京都のほうからも方向性が見えたところで連絡があるというお話もありましたので、ぜひそういった動きをしっかりキャッチしていただいて、情報を教えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○渡部(博)委員
 何点か質問させていただきます。

 今、交通問題の話が出ておりましたけれども、環状2号線の関係でいきますと、江戸バスも環状2号線を通って路線を変更するという話でありましたが、少なからず中央区も影響を受けているということだというふうに思います。その辺について、江戸バスの関係については、路線の変更、全体的な見直しも含めて、先ほど前委員の方々から出ていた日本橋の関係も含めてあるわけですけれども、そういった中でいくと、これから環状2号線ができたときに大幅な路線の変更を考えているのかどうかということを、まずお知らせいただきたいというふうに思います。

 それと、地域活性化ということでお伺いする部分では、中央区内、今まで有楽町、銀座周辺に結構アンテナショップというのがあった。今、日本橋かいわいのほうまでアンテナショップが出てきているということで、そういったところとの連携を今までもされてきているのかもしれませんけれども、観光情報センターができるということで、そういったところとの話し合いなり連携なりはされているのかどうかということです。

 もう一つ、地域全体、中央区内全体の考え方の中でお知らせいただきたいんですが、1つは、人の流れをどういうふうに中央区はつくっていくのか。要するに、買い物、観光客の方々、外国人の観光の方々も含めて、今、いろいろなデータを活用しながら、人の流れも含めてやっているわけですけれども、他区はもういろいろなことをやっております。中央区は銀座があるからいいやという話ではないだろうというふうに思っておりますので、そのデータの活用の方法だとか、その収集の方法だとか、そういったことも含めて、人の流れをどういうふうに中央区内に導いてくるのか。これは区内だけではなくて、全国からどういうふうな形で中央区内に導いてくるのかというようなことで、データの活用を考えていかなきゃいけないんだろうというふうに思うんです。その辺の考え方をお知らせいただければと思います。よろしくお願いします。

○遠藤環境政策課長
 江戸バスについてでございます。

 江戸バスについては、現在、おかげさまで利用者も毎年ふえている状況でございまして、区民の交通手段といいますか、足として、しっかりと定着しているんだなというふうに思っているところでございます。江戸バスにつきましては、区の施設とか、重要な施設を回っていけるような、あるいは交通不便地域を解消するような形でルートを考えて、これまでも見直しを行ってきたわけでございます。今後については、委員からお話がありましたように、環状2号線の開通というのが一つの大きな契機になるというふうに考えております。それによってBRTも通ってくるといったこともございますので、今後は、当然、BRTあるいは区のコミュニティサイクル、そういった交通結節点といったところも考慮しながら、さらに地域の状況等も勘案しながら、環状2号線の開通を一つの契機に、地域の江戸バスのルートの見直しというのを考えていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○田中商工観光課長
 まず、アンテナショップと観光情報センターとの連携についてでございます。

 アンテナショップにつきましては、今、委員からお話がありましたように、銀座、日本橋を中心に、区内に28のショップができております。こちらにつきましては、やはり中央区の発信力の高さから、各県あるいは市町村のほうから出店されているものというふうに認識をしているところでございます。

 こちらとの連携でございますが、済みません。観光情報センターは、先ほども御説明しましたように、今、施設の運営の基本的な部分をどう固めていくかというところでやっておりますので、今後のことにはなりますけれども、その中の一つとして、やはりアンテナショップと連携しながら、当然、中央区から地方の魅力を発信し、また中央区に来ていただいた方々に地方にも行っていただくといったことは必要だというふうに考えているところでございます。そういった意味で、どういったことができるのかというところはありますけれども、まず1つに、今回の観光情報センターの1階部分、狭いところではあるんですけれども、そちらに一定程度のフリースペースもございますので、そういったところをアンテナショップの皆さん方に、期間限定という形で出店していただくですとか、そういった使い方もあるのかなというふうに思っているところでございます。そういった形で、さまざまな方法を活用しながら、観光情報センターとアンテナショップとが連携して、魅力の発信に努めていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、人の流れをどのようにつくるのかというところでございますが、東京都、その他の調査を見ましても、海外から来るお客さんにつきましては、やはり中央区でいうところの銀座、それから日本橋、築地といったところに非常に多く集まっているといったような数値が出ているところでございます。やはりこの辺を十分活用しなければいけないというふうに思ってございまして、まずはそこでの集客をさらに高めながら、中央通りあるいは晴海通りの環境を整備して、そういったところを骨格としながら流れをつくっていく。その流れを人形町ですとか、月島ですとか、中へどういうふうに導いていくのか。こういった流れをつくって、区内全体への回遊性を高めていく必要があるのかなというふうに思っているところでございます。

 それから、データにつきましては、今、銀座で行っておりますG Free、Wi-Fiを活用しながら、その中でどういった動きをとったかといったところのデータを一部収集しているというふうに伺っているところでございます。Wi-Fi機能を活用してデータの収集ができるというふうには思っておりますが、今回、観光情報センターにおきまして、中央区固有のフリーWi-Fiの整備を行うところでございます。まだ、今年度につきましては1カ所でございますが、今後、これを区内に広げていきたいと思ってございまして、広げる中で、当然、データの活用についても設置事業者と協議をしているところでございます。そういった中でのデータを集めながら、人の流れ等についても引き続き検討していきたいというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 それぞれありがとうございます。

 環状2号線が開通しなかったということが一番ネックになっているわけで、その発端が築地市場の移転ができなかった、できなかったという言い方はよくないですね。東京都が延期したということで、こういった状況が中央区にも大きな影響を与えている部分というのがある。そこの中で、これからいろいろ検討されていく。環状2号線ができたときに、BRTも含めて、江戸バスが果たす役割というのがまた違った形で出てくる部分というのはよく理解するところでありますけれども、交通不便地域の解消ということを江戸バスに求めていた部分があるわけですから、そういったところにもう一度観点を置きながら、しっかり対応していただきたいなというふうに思っております。都バスの関係もあるということで、いろいろ言われておりましたので、そういったところも含めて、いろいろな形で対応できることが必要かなと。高齢者の方は、江戸バスは100円かかるけれども、都バスはただで乗れるというようなことも言っている部分もあるわけですので、そういったところでいくと、都バスなり、そういった形が……。

 BRTは、シルバーパスが使えるようになるんですかね。それをちょっと。今、ふっと思っちゃったので、そこのところを教えてもらえればと思います。

 とにかく、江戸バスが果たすべき役割というのは結構大きな部分があると思いますので、その辺はよろしくお願いいたします。

 アンテナショップの関係については、以前も中央区が個別でやっていた部分があるんだというふうに思いますし、それをこれから観光情報センターを中心にして、お互いがよくなるような形で対応していただくということであれば、なるべく早くこれができて、早急に対応していくことで、逆に、こういったところから人の流れがつくれていくのではないのかなと。そのほかに、今言われていた人の流れ、ビッグデータと言われていますけれども、そういったところは、外国の人であろうが、全部把握できる話でありまして、中央区の根幹をなす観光だとか、いろいろなものに活用できる。また、Wi-Fiの環境を整えることによって情報を流せることが一番重要で、観光なり、いろいろなイベントなりの情報を流せる。そのほかに、防災面も含めて流せる。

 今、1カ所、観光情報センターだけということですけれども、同じ日にプレオープンする築地魚河岸にもなぜつけなかったのかというのがよく理解できない部分もあるわけです。なぜそういうことをしなかったのかというのをお知らせいただければありがたい。

○遠藤環境政策課長
 BRTにシルバーパスが使えるかといった話でございます。

 私も毎週のように中心となる会議のほうに出席しておりますが、現状でそういった議論はされておりません。ですから、現状で使えるという話も聞いていないところでございます。シルバーパスについては、例えば一般的な路線バスについて使えるということで、コミュニティバスについても、路線バス並みの状況でないと該当しないということから、区のほうもやっていない状況でございます。BRTは、やはり体系的にも異なる点もあるので、恐らく使えないというふうに思っておりますが、今後またそういった状況についても、区としても注視していきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○田中商工観光課長
 Wi-Fiを築地魚河岸のほうに今回設置していないということについてでございます。

 今回、観光情報センターに設置するWi-Fiにつきましては、主に観光情報の提供ということで検討を進めさせていただいております。こちらにつきましては、前々からお話をしておりますように、観光情報センターを中心としながら、銀座、日本橋、築地と連携をして拡充していきたいというふうに考えてございまして、今回、たまたまスケジュールの関係で観光情報センターのほうに設置をさせていただいておりますが、これにつきましては、順次拡大をしていく予定でございます。ちょっとタイミングがずれましたけれども、計画としては考えているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 それぞれありがとうございます。

 BRTにシルバーパス、これは運行事業者は民間ですけれども、行うのは東京都ということであろうから、こういったことで高齢者の人たちの出かける範囲を少し広げてあげるということも含めて、やはりBRTというのは高速で移動できて目的地に着けるということであれば、そういった議論もやっていただかなきゃいけないのかなと。バスについてはシルバーパスは使えるけれども、BRTについては使えないというのであれば、駅だけできるのではしようがないなと。幾らになるかも決まっていないんでしょう。それで年金受給されている方が頻繁に使えるのか、外に行くことができるのかということも含めて、やはり議論していっていただかなきゃいけないんじゃないのかなというふうに思っておりますので、その辺は経過も含めて今後お知らせいただければありがたいと思います。

 Wi-Fiの話については、これから順次拡大していくという話でありますけれども、いろいろ調べまして、ほかの区は結構やられているんです。人の流れも含めて、緻密にいろいろなデータをとって、しっかり対応されているということがあるわけです。そういったところでいくと、中央区は一歩おくれているなというふうに思います。そこから全国がどういうふうな流れになっているのかという情報もとれる話になりますから、そういったことも含めて、しっかり対応していくことで中央区内の人の流れをどういうふうに導けばいいのかということもわかってくるはずだというふうに思います。そういったことを利用しながら、2020年のオリンピック・パラリンピックに関連して、多言語も含めて対応していかなきゃいけないということであれば、しっかりそういったことを計画的に早急にしていくことで、中央区の観光活性化、地域活性化につながっていくと思います。計画的にされていると思いますけれども、その計画を早目にということで対応していただければ、中央区内はよくなっていくんだろうというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 終わります。

○瓜生委員長
 副委員長は、委員席へお移りください。

○志村委員
 重要な報告もあったんですけれども、きょうは、議題として築地市場の移転問題について質問させていただきます。

 小池都知事が築地市場の移転延期を表明してから3カ月近くたとうとしています。先日の東京都を呼んだ全員協議会では、中央区議会の各会派から都への厳しい意見や批判、質問が出されました。私も、小池都知事の移転延期表明を受けて、第三回定例会で質問させていただきましたけれども、区長からは、都の動きを注視するというような発言がずっと続きました。きょうは、これまで明らかになっている問題について、区の認識や見解を聞きたいと思っております。

 まず、小池都知事の移転延期の判断を区としてどう思うのか。さらに、移転延期が中央区に及ぼす影響、これは行政及び区内のさまざまな分野に係っても結構ですけれども、移転延期が中央区に及ぼす影響をどう考えるのかお聞かせいただきたいと思います。

○吉田副区長
 まず、移転延期についての都知事の判断でございますが、都知事の延期に至る理由というものについては、私どもはそれなりに、そういうこともあるのかなという感じでございます。ただし、都知事として選ばれた上で、一応立ちどまるということがあったわけですから、その上で、そういう判断をされたことなので、ひとまず安心・安全をきちんと確認していただきたいということについては、私どもは常日ごろ、そのことについては申し上げているところでございます。

 影響でございますが、これは甚大でございます。と申しますのは、基本的には、延期はされましたけれども、延期についてスケジュールがない。このことについては、やはり市場の中で働くさまざまな方々が、基本的には、あの発表から3カ月後には引っ越しをしようということで準備をしていたわけでございますので、次にどういうステップに行くんだということが見えなければ、作業ができないというところが、あらゆる部分で出てきているのではないかと思っております。私どもにも具体的な悲鳴が聞こえてきておりますけれども、現実に、築地周辺に事務所を借りていて、11月6日には解約をするというようなことが決まっていて、それを再延長するというようなことになりますと、これは短期貸しになるので、いつまでなんですかというようなことでトラブルが多発しておりまして、区民あるいはそこの中で働く方々にとって、何よりも早く今後の方針とスケジュールが明確になることが望ましいという声は中央区内に満ちているだろうというふうに私は思っております。

 その上で、私どもは市場移転の延期そのものも、そういう意味で大変困ったことだと思っておりますけれども、同時に、私どもとして深刻なのは、環状2号線の整備がどういう状況になっていくのかということが非常に懸念されるわけでございます。御案内のとおり、東京オリンピックの問題についても、一部見直しはあるそうでございますが、現実に選手村などは新年から工事に入るわけでございまして、交通量はこれまで以上にふえることが予想されるわけでございます。その中で、暫定の環状2号線は、本来であれば、既に整備の段階に入っていて、1カ月後ぐらいの12月の段階では暫定開通もあるかというようなことが予定されていたわけでございますが、そのスケジュールが飛んでしまったこと、そのためにオリンピックに至るまでの道程において、晴海通りがどのように混雑していくのか、想像を絶することになるのではないかという懸念を非常に強く抱いておりまして、その部分を含めて、事業者にも区民にとっても、これはやはり大きな問題だと思っております。

 それから、環状2号線の暫定道路ではなくて、本体道路の完成というものについて見通しが立たなくなっているという状態がございまして、こうなった場合に、オリンピック前後においてどういうふうな混雑が起きるのかということについては、私どもとしてはかなり深刻だというふうに考えております。基本的には、オリンピックのときには、基本的には、今の考え方ですと暫定道路としての環状2号線になると思いますので、そうなった場合に、暫定道路の環状2号線は、どう考えようとも、現実にオリンピックに間に合わせるというようなつなぎ方ですと、現在の新大橋通りなり、あるいは最悪の場合は晴海通りにつなぐというような形になると思いますが、これは、結果として、晴海通りの非常なる混雑につながってしまうのではないか。そのときに、オリンピックに日本全国から、あるいは世界から集まってくる人たちを交通としてさばけるのかどうか。このことについては、かなり深刻な問題であろうというふうに思っております。

 幸い、晴海では、選手村の建設などについて地元から、東京都に対して、陸上交通ではなくて水上交通を使えというような指摘がもともとございまして、そういう部分について東京都が検討をしているということでございますので、そういった部分の主張をこれからもいろいろな意味で強く押していかないと、交通の問題についてはなかなか解消できないのではないかというふうに考えているところでございます。

○志村委員
 今、御答弁いただきました。

 あと、関係者からもいろいろな相談が来ているということですけれども、区民の方、また市場関係者の方から、経営相談などを含めて、移転延期にかかわっての相談などが寄せられていないのかどうかを確認させてください。

 それから、場外市場ですけれども、築地本場があるということで場外市場の活気も持てると、一方では、思います。移転延期を受けて、場外市場への影響を区としてどう考えているのか。

 それから、築地魚河岸も、この間、御報告いただいておりますが、意見がなかなかまとまらない中でも、プレオープンを今月、もうすぐですけれども、行うということで、そして3カ月近くたっても、この先どのような状況か、さらに以前よりも不透明にもなっているというような状況の中で、築地魚河岸への影響についてもお聞かせいただきたいと思います。

 それから、中央区全体の地域経済についてですけれども、以前は2兆円もの効果があるということです。それよりも時間がたっておりますけれども、ある意味、市場移転が少し延期するおかげで地域経済が急激に変動しないという状況もあると思うんですけれども、地域経済への影響についての認識、見解もお聞かせいただきたいと思います。

 それから、環状2号線ですけれども、全線開通は、築地市場があってもできるという可能性、築地市場と環状2号線が共存するというような可能性が全くないのかどうか、その点についての見解もお聞かせいただきたいと思います。

 さらに、晴海のまちづくりへの影響をどう考えるかです。これは総体的な影響とあわせて、いろいろスケジュールもありますけれども、スケジュールへの影響などをどう考えているのかお聞かせください。

○吉田副区長
 いろいろな御相談があるんですが、やはり基本的に今、地元から切実な声として私どもに来ておりますのは、いろいろこの間の事情を含めて、東京都の市場の当局にかなり問い合わせはしているんだけれども、東京都から返事がないと。そういう中で、ノンスケジュールというのは困るので、区のほうからも強く東京都のほうに働きかけてください、この件は本当にお願いしますというような声が、やはり必死の声として現実には上がってきているというふうに思います。

 それから、細かい部分は担当のほうからお答えをいたしますけれども、全体、市場があるから築地は従来と変わらなんじゃないかということはあるわけですけれども、ただ、私どものあそこの施設との絡みを含めて考えると、スケジュールがないというのは私どもも困る。つまり、築地と豊洲ということの使い分けの中で、現在の築地魚河岸はコンセプトが成り立っているわけでございますけれども、同じ築地の中に2施設があるということをきちんと使い分けをしていける業者の方というのはなかなかいらっしゃらない。そういった部分について、プレオープンは決めたんですが、委員御指摘のように先が見えないというようなところもございますので、このあり方については、私どもとしては、築地場外の方々と、それから中に入っております事業者の協議会の方々と私ども区と都市整備公社が定期的に打ち合わせをしながら、今後どういうふうに耐えていくのかということについて具体的に調整協議をしているところでございます。現実に、今週の土曜日にプレオープンさせていただきますので、その後、あの施設を年末に向かって、さらに築地を活性化させる施設として、どういうふうに使いこなしていくかということについての工夫は、それなりにしていかなければならないし、とりわけ3階の施設などは、そういった部分で有効に使っていかなければいけないと思っておりますけれども、課題はやはり大きいなというふうに思っております。

 それから、環状2号線について、これは、正直言いまして、オリンピックの年の3月ごろまでにできますよというのが基本的には前のスケジュールだったわけでございます。それがこういう状況に至りますと、現在の工法の中で本線工事を間に合わせることは基本的に無理だろうというふうに思います。つまり、現実の問題として、築地市場のところまで来ております築地大橋の路線を緩やかに傾斜させながら、そこのところで地下の部分に、結局、市場通りのところが入りますけれども、あの部分については、浅いですから、地下でぐるぐる掘るわけにいかないんです。開削になりますし、その上にまた換気塔を設置しないと室内換気ができません。だから、現実の問題として、オリンピックまでに間に合うスケジュールを現状の構造において考えることは、まず事実上無理だというのが私どもの技術的な部分での考え方でございます。

 その上で、これから、では環状2号線を築地市場と併存させるということになりますと、現実にこれは突然空に舞い上がったりするわけにいきませんので、道路構造令に従って何かを考えていくとしますと、現実の問題としては、晴海の平面交差をしている部分から少し掘り下げをして、地下道路の部分でつくって新橋につなぐというふうな形のものが考えられることはあると思います。ただ、それをやるということに仮にした場合に、当然、委員御存じのとおり、都市計画の変更でございますから、その変更計画やら何やらで、現実に計画を固めて具体的に計画どおり、それでは作業を始めましょうというだけで、実態的にどんなスケジュールをとろうとしても今日から2年半ぐらいかかります。到底これはオリンピックに間に合うような話ではない。ですから、その件について本格的な検討をしなきゃならないとすれば、それは築地市場が移転しないという前提において検討する問題になろうかと思っておりまして、今の時点ではそういう判断はなかなか難しいことだなというふうに考えております。

 残余の部分については、商工観光課長等から回答させていただきます。

○田中商工観光課長
 まず、経営相談の部分でございます。

 直接的に相談という形ではないんですけれども、現実問題として、今、市場の中で仲卸をされている方々の融資の御相談の件数がふえてきているといったところでございます。こちらにつきましては、やはり年末に向けまして、当初、豊洲での運営を考えていた部分もございますので、それが築地に残ったことによって、かかる費用、それに伴いまして年末の商戦に向けての仕入れ費用が足りないということでの御相談が多くなっているというように認識をしているところでございます。移転が見えない中、融資の決定は非常に難しい部分ではあるんですけれども、可能な限り対応できるような態勢をとっているといったところでございます。

 あと、地域経済についてでございますが、例えば景気動向調査等々の資料を見ましても、やはり市場が残っているということで、それに伴いまして、閉店セールではないんですけれども、お客さんの数がふえているといったような声は聞いているところでございます。ただ、吉田副区長のほうから御説明いたしましたように、今後、中で事業をされている方々へのさまざま影響等々も出てきます。そういった中では、これがどういった形で中央区の経済に影響が出てくるのかというところは十分注視していく必要があるというふうに認識しているところでございます。

○松村地域整備課長
 晴海のまちづくりへの影響についてでございます。

 1つは、先ほど吉田副区長も申し上げましたとおり、やはり工事への影響というところがあるのかなというふうに認識してございます。当初、環状2号線の暫定活用というか、そちらが開通する中での工事車両について、環境アセスのほうでも東京都と検討していたところでございますけれども、ここが一時期使えないということになったときに、工事車両がどのようになるのか、このあたりはまだ東京都から説明を聞いておりませんので、先ほど申しましたとおり、海上搬送を含めて、どのようにできるのか、東京都の説明について、今後注視してまいりたいというふうに考えてございます。

 さらに、その後のまちづくりにおきましては、やはり環状2号線を使いますBRTの開通が、晴海の交通の不便さを解消するというところでは重要なのかなというふうに思ってございます。こちらも、今、環状2号線がいつできるかというところがわかっていないところでございます。

 なお、所管部署のほうとはこれまで出されている計画がある前提で、今のところ、私どもも協議をさせていただいているというところもございますので、今後、築地市場の移転、それから環状2号線の整備、こういったところを注視しながら、東京都と慎重に協議を詰めていきたいというふうに考えております。

 以上です。

○志村委員
 それぞれ答弁ありがとうございました。

 やはり大変な影響を中央区は受けているということが明らかになったと思います。ボタンのかけ違いとでもいうんでしょうか、小池都知事が移転の延期の理由として挙げた3つの点、安全性の問題、また膨れ上がった経費、それから情報公開の不足、こういうものがしっかりとクリアされてくれば、こういう問題も起きなかったのではないか。そもそも汚染の土地に市場を移転しようというところからこの問題が始まって、またオリンピックのスケジュールとの関係で2016年、2020年のオリンピックの準備の流れから、こういう問題が起きて、中央区が大変な事態に陥ってしまっている。

 それにしても、これを打開しなければならないんですけれども、そういう点、今の豊洲の現状認識について、3点お聞きしたいんです。

 安全性の懸念と小池都知事が言った点で、豊洲の地下水や大気の調査で基準値を超える汚染物質が次々と測定されてきています。直近では、建物の下の地下空間の大気から国基準の7倍の水銀が測定されています。また、幹線道路、補助第315号線のちょうど豊洲市場の中を突き抜けている道路の地下に敷いた砕石層の空気から環境基準の3.67倍のベンゼンも検出されたということです。このような土壌汚染の状態について、どのように区として考えるのかお聞かせいただきたいと思います。

 それから、膨れ上がった経費ですけれども、新市場整備費が当初予定の4,316億円から約6,000億円へと大幅に増額しているということについて、区として、こういう計画についてどう見るのかお聞かせいただきたいと思います。

 それから、水産卸、水産仲卸、青果の3つの棟の建設費が当初予定の628億円から1,035億円へと膨れ上がっている。その背後に談合の疑惑が、この間、指摘されておりますけれども、この3つの建物の建設工事費が、青果棟は鹿島のJV、水産仲卸棟が清水のJV、水産卸売場棟が大成のJVが落札している。2013年11月の入札不調の翌日に辞退したJVにヒアリングして、その後、予定価格を引き上げた結果、落札率99.79%、99.96%で落札しています。応札は各施設1つのJVだけでした。当時から談合疑惑が浮上していたんですけれども、昨日の都議会の決算特別委員会での日本共産党の質疑の中で、東京都が第三者機関として設置している入札監視委員会がこの工事を審議対象とせず、審議してこなかったことがわかりました。審議案件の選定は、当該委員会の委員長と事務局が決めるんですけれども、このときの審議会の委員長が2009年7月から2011年7月まで中央卸売市場長を務めた岡田至氏だったということです。区もさまざまな入札などをやっていますけれども、このような都の新市場工事をめぐる動き、談合疑惑について、区の見解もお聞かせいただきたいと思います。

 それから、情報公開の不足についてもどう考えるのかお聞かせください。

○吉田副区長
 さまざまな報道がありまして、時々とんでもない見出しを書いて、豊洲爆発なんて書きました新聞もありましたから、本当にいろいろな情報が乱れ飛んでいると思いますけれども、この部分について、私ども区のほうでは、正直申し上げて土壌汚染の専門家はおりませんので、それは東京都の基本的な整理のほうにこの考え方は委ねたいと思います。建築物の安全性まで言われておりましたけれども、この部分については、少なくとも私どもが見る限り、建築物の安全性については問題がないというふうに思っております。ですから、逆に言うと、建築の安全性と、それから土壌汚染についての安全性の確認を早急に東京都がけじめのつく形で、世論が納得する形で整理をしていただきたいというのが私どもの考え方で、それに基づいて方針を決め、スケジュールを決めるということが大事であろうというふうに思っております。

 それから、価格の高騰ということでございますが、実態的に、これは正直、私どもも価格の高騰そのものはなかなか見込めなくて、私どももちょうど明石小学校や中央小学校を建てていたときも途中で非常に価格が上がりました。これは、正直言って3.11の影響もございまして、非常に価格が上がっていったわけでございまして、そういった周辺の状況を含めて総合的に判断しないと、価格が高いからといって問題が解消するわけではないだろうというふうに私は思っています。

 ただ、それと同時に、私どもとしては、私は当初から築地市場の問題にかかわっていた観点からすると、基本的には東京都の発想は、神田市場を売って得た2,000億円の、ある意味で高い銀行金利があって、お金がそれなりにあった平成5年の時代には、いわゆる現在地再整備と言い、金利が急激に下がった段階で、基本的には、できれば築地の高い土地を売って安い土地を求めて無償で市場を整備したいという基本的な考え方が、ある意味で、もともとから矮小であったなということは、やはり感想として持たざるを得ないところはあるだろうというふうに思っています。これは、正直言いまして、誰が悪いという話ではなくて、そういうふうな発想自体がセンスが悪かったと私は思っています。

 談合疑惑の話でございますが、これは言えない。私どもも御案内のとおり、本の森ちゅうおうを断念していますから。値段が上がり過ぎて断念しています。私どもの築地魚河岸、2回とも不調だったんですから。これは、ある意味で、談合防止も含めて、価格を公示していましたから。この価格で契約しますよということを公示していましたから、だから、やってくれる事業者が99.9%の数字になるのは当たり前だと思っています。正直言って、本区の築地魚河岸だって99.9%なり100%なりじゃないかと思いますよ。そういう状況だったんですから。そこに間に合わせて事業をやるということは、そういう状況だったということは現実にあると思います。それは、どんな形で報告があったとかなかったとか知りませんけれども、客観的な状況として、私どもの区もそれを経験しておりまして、ですから、築地魚河岸についても積み増しをしておりますし、本の森ちゅうおうについてもやめさせていただくという状況だったんだということだけは御理解をいただきたい。

○志村委員
 時間もないんですけれども、情報公開はいいですが、盛り土問題で新市場の主要建物の下で盛り土をしていなかったということについてどう思うのか。

 土壌汚染、今もいろいろな数値があるということは、やはり都民にもそうですけれども、区に対しても、そういう意味では虚偽の報告なりちゃんとした説明をしてこなかったというふうに思います。そういうことで、これは本会議でも質問して、なかなか答弁がなかったんですけれども、都と区の合意の大前提である安全性と都への信頼が崩れたのではないか、その点の見解、それについて都に対してどのような厳しい姿勢で臨んでいるのかという、情報公開をちゃんとしていなかったことに対して、都に対してどのように批判なり意見を述べたのかどうかもお聞かせいただきたいと思います。

 それから、先ほどもいろいろ中央区にかかわる大きな影響があります。さきの全員協議会で私も、移転延期にかかわって、さまざまな損失とか、財政的な負担も含めて区に影響が及ぶので、都と区での協議についてどうなんだと聞いたら、協議をしてもいいような、そういう都の答弁だったと思います。そういうことで、先ほど吉田副区長がおっしゃったような内容も含めて、都と協議をするような計画なり思いというのはあるのかどうかもお聞かせください。

○吉田副区長
 ひとまず、この問題に関して言うならば、先ほども申し上げましたように、私どもとしては、盛り土問題と言われる問題について、建築的には全く、あのつくり方で問題はないと思っておりますから、盛り土が土壌汚染問題についてどういう役割を果たすのかについては、私どもは具体的に何の判断もできません。実態的には、ああいう形でつくるというのは、建築的には当たり前の話なので、このことについては、東京都のレベルできちんと盛り土が土壌汚染という問題に関してどうなのかということを確認してもらいたいと思っています。

 私は、今、区の立場で影響がある問題は、やはり晴海通りを中心として、交通を初めとしたさまざまな課題が噴出してくるだろうと思っておりまして、そこの中で区民生活をどう守るかというのが大きな課題であろうと思っております。とりわけ、勝どき地区などにおいて、さまざまな開発も竣工しようとしておりますので、現実に私どもとしては、交通局にバスの増便などを積極的に働きかけておりますが、環状2号線の見通しが立たない段階の中で、増便はしていただいたけれども、晴海通りが渋滞してバスが動かないなんていう状況がつくられることがやはり一番の懸念でございます。さまざまな被害がございますけれども、現実には区民の生活をどう守るかということが私どもの第一義で、そういう部分において東京都と協議をするということになろうと思っております。

○志村委員
 ぜひ区議会とも相談というか、意見交換しながら協議も進めていただきたいと思います。

 最後になりますけれども、築地市場も環状2号線も、以前から言っているんですけれども、反対から容認、推進へと転換した、そういうことが中央区の歴史にとっても消すことができない汚点を残したと思うと本会議で述べました。やはり市場も環状2号線も反対の立場を貫き通していれば、大きく地元中央区の状況が変わっていたと思うんですけれども、築地市場、環状2号線、オリンピックで区が都と歩調を合わせてきたことをどのように今の段階で総括するのかお聞かせください。

○吉田副区長
 私どもは、舛添都知事が引退をしたり、新しい都知事が生まれたりという状況まで二、三年前から読み込んでいるわけではございませんし、そんなことを読める人は誰もいないわけでございまして、現実に目の前に控えた引っ越し、移転というものについて、現実的な対処を地元自治体としてしたということは、一つも汚点になるというものではなくて、そこを必死に、気持ちとは裏腹に努力したということは、それなりに評価されてしかるべきものだというふうに考えております。

○志村委員
 反対をずっと言ってきた共産党としては、やはり残念な思いがあります。

 以上で終わります。

○瓜生委員長
 志村委員は、副委員長席にお戻りください。

 新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○瓜生委員長
 第四回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○瓜生委員長
 それでは、閉会いたします。

 ありがとうございました。

(午後2時54分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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