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平成30年 築地等地域活性化対策特別委員会(4月25日)

1.開会日時

平成30年4月25日(水)

午後1時30分 開会

午後3時49分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 木村 克一

委員 染谷 眞人

委員 瓜生 正高

委員 田中 広一

代理 奥村 暁子

委員 渡部 博年

委員 青木 かの

議長 礒野 忠

4.欠席者

(1人)

副委員長 志村 孝美

5.出席説明員

(15人)

齊藤副区長

吉田副区長

平林企画部長

山﨑政策企画課長

松永副参事(計画・特命担当)

長嶋区民部長

鷲頭地域振興課長

木曽文化・生涯学習課長

田中商工観光課長(参事)

望月環境土木部長

遠藤環境政策課長(参事)

松岡都市整備部長

斎藤都市計画課長

菅沼地域整備課長

栗村都市計画事業担当課長

6.議会局職員

田野議会局長

一瀬議事係長

桝谷書記

酒井書記

7.議題

  • 新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関すること

(午後1時30分 開会)

○木村委員長
 ただいまより築地等地域活性化対策特別委員会を開会いたします。

 本日、志村委員は欠席のため、奥村議員から代理出席の申し出がありましたが、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○木村委員長
 それでは、奥村議員は委員席へお願いいたします。

 それでは、理事者紹介を願います。

○齊藤副区長
 (4月1日付幹部職員異動に伴う理事者紹介)

○木村委員長
 それでは、議題の審査に入ります。議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり、理事者報告に対する質疑とあわせて行いますので、よろしくお願い申し上げます。

 初めに、理事者報告を願います。

○長嶋区民部長

 1 中央区内共通買物券の販売について(資料1)

 2 中央通り周辺における観光案内標識設置・更新及びフリーWi-Fi環境の整備完了について(資料2)

○松岡都市整備部長

 3 まちづくり協議会の報告(資料3)

 4 地区計画の改定について(資料4)

 5 築地魚河岸入居者に対する支援について(資料5)

以上5件報告

○木村委員長
 お疲れさまでした。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりでございますので、よろしくお願い申し上げます。ただいまの時刻は午後2時1分です。自民党59分、公明党さん33分、日本共産党さん33分、中央区民クラブさん33分、無所属の会さん10分となります。

 それでは、質疑に入ります。

 発言を願います。

○瓜生委員
 御説明ありがとうございました。

 私のほうからは、資料5を踏まえて、築地関係の質問をさせていただきたいと思います。

 先般、全議員送付で来ましたが、19日に区長名で小池都知事に要望書を提出して、今回の一連のことに大分めどが立ってきたのかなという意味合いもありますけれども、やっと本年10月11日、今のところは移転をするのではないか、移転をしていこうという方向性に決まっていることが確認できている中で、都知事選挙の後から、さまざまな政治判断のもと、まちづくりに多大な影響があったと。これは築地だけではなくて、月島地域とか晴海、江東区もそうですけれども、隣接する地域や自治体に大変大きな影響があったんだなというふうに感じざるを得ません。そこで、何点か質問をさせていただきます。

 まず、築地魚河岸の入居者の方に対して、御説明のとおり家賃の減額措置をされていると。これは至極当たり前というか、区内の商工業者、地域を守るためにしっかりとやっていただいているなというふうに感じます。もともとは築地魚河岸をつくったときの理念が、築地から伝統的な老舗が持っている技術だとかが失われないように、活気が失われないように、にぎやかさが失われないようにという形で、都市整備公社を初め、地域団体と協力して、このような形になったと思います。

 そこで、平成30年10月11日に移転をするから、10月末まで家賃の減免措置をしますよというお知らせでございますけれども、では10月11日に移転をして、すぐに築地魚河岸が本来の目途とするものに対しての売上がしっかり上がってくるのかというところはまた別問題だと思いますので、このあたりは、改めてスタートを切った場合、やはり3カ月ぐらいの猶予だとか、軌道に乗るまではそういったものも必要ではないのかという見方もあります。そのあたりについて、現時点はこう決まっておりますけれども、方向性とか、何か含みがあるところがあれば、お示しをいただきたいと思います。

○菅沼地域整備課長
 築地魚河岸の入居者支援についてでございます。

 今、委員御指摘のとおりの話が私どもの率直な感情でございまして、同じ感情といいますのは、10月11日が豊洲の開場日として正式に決定されてございますけれども、実際、築地魚河岸の入居者の方々が、10月11日を迎え、さらに現状の築地市場内の暫定貸付地を含めた形で、現在の活気を維持しながら、御商売の環境を維持しながら、どのように継ぎ目なく営業を続けられるかという話が何より大事だろうという考えのもと、今、私どもは東京都のほうに、なるべく早く4,500平米の暫定貸付地の部分について、しつらえ等の準備期間も含めた形で、なるべく継ぎ目のない形で時間を置くことなく貸し付けをさせてもらいたいという話を調整しているところが1点ございます。

 それから、もう一つございますのは、委員からいただいた家賃減額の話の部分を含めてでございます。この夏以降、入居者の方々とどのような形でグランドオープンを迎えるのかという調整を本格的にしていかなければいけないというふうに考えてございます。そういう意味からすると、家賃減額の措置は本日都市整備部長が資料説明したとおりの考え方でございますけれども、そういった形で、食のプロに支持され、一般客、観光客にも親しまれる食のまち築地のにぎわいの拠点となるという本来の基本理念が、まさに10月以降発揮される、本来あるべき姿に移るという時期を迎えますので、そういったことを含めまして、入居者とともに課題、調整事項を順次協議してまいりたいという考えでございます。

 以上です。

○瓜生委員
 ありがとうございます。

 今の説明で方向性というのは大体わかったんですけれども、逆に言うと、10月末までの家賃減額で、11月からは上がるというところで、商工業という観点から見ると、果たして耐え得るのか若干不安なところがあります。そのあたりも、理事者の方も地域団体とお話の機会を持つと思うので、さまざまな観点から考えていってほしいということを強く要望したいと思います。

 これと逆に、プロの支持という理念で築地魚河岸をつくったときに、地域団体の方だとか、地域のもともとの場外市場商店街の方々のお話をもとに、さまざまな調整をして大きなプロジェクトが成功したと思うんですが、現状、資料に書いてあるとおり、主な買物客は一般客や観光客となっている矛盾があるという中で、全てが移転の時期がずれたことに起因しているんですけれども、場外市場の中のある一定の人は、自分のところのお客さんが競合の対象になったり、お客さんの奪い合いというか、数が決まっているものだと思いますので、その辺で大分不安を持っている方もいます。もともと築地魚河岸ができた理念というのは、築地の場内がなくなっても、にぎやかさ、活気をなくさずに場外市場商店街とともに伸びていくということで、私としては同じベクトルは向いていると思うんですけれども、そのあたり、場外市場の方との一体化を生むような施策を考えておられるのか。まちの方、団体の方、魚河岸の方、いろいろな方のお話を聞く機会があると思うんですけれども、言える範囲で、どういった話が出てきているのか、また、どういう方向性で進むべきことが是であると考えるのか、その辺をお示しいただきたいと思います。

○菅沼地域整備課長
 今のお話を含めまして、実際検討していることはございます。具体的に、まだ外形的なお話にとどめさせていただきますけれども、私どもも、一般質問で区長もお答えしているとおり、築地は永遠だというところの築地ブランドを守るという観点から、あるいは強く築地ブランドを発信するという観点から、ことしの秋、まさしく10月11日をにらむ形にはなりますけれども、魚河岸のみならず築地場外と一体となった地域イベントの開催を検討してございます。区内ないしは区外への築地ブランドの発信を強く打ち出しながら、委員御指摘のとおり、場外とともに伸びていく、まさに一体的な取り組みをしていくという考えで、今後、そういったイベントの具現化に向けた調整をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○瓜生委員
 ありがとうございます。

 今おっしゃっていただいたとおり、地元の方も、仕事外のところでも、自分の時間を削ってでも、知恵、力、さまざまなものを出し合って考えてきて、もうそろそろ町方だけでは限界の部分もあると思います。もちろん、今まで区の方には、都市整備公社も含めて、御支援をいただいていると思いますけれども、またより一層のお力添えをいただきたいと思います。

 そして、要望書の中で、月島地域の交通環境の改善についてということで、市場移転に伴ってさまざまな混乱も生むと思いますし、例えば都バスの増便やルートの変更だけではなくて、利用実態を踏まえて、しっかりと東京都と協議をしていきたいという思いがあるということは十分要望書から伝わってきます。その中で、もちろん都バスについて、路線バスルートを再編・拡充してもらうことは是が非でもお願いしたいところであります。

 例えば、私が夜、仕事の関係で秋葉原のほうへ行ったりすると、いまだに、たしかあの付近は神田の青果市場があった名残で、多分あのあたりにも電車で通ってきて、もう今はいないのかもしれないですが、昔、神田の市場で働いていたけれども、今は大田まで行かなければいけないという方のために、マイクロバスみたいなバスがとまっていたんです。今回の移転だと、例えば路線バスを拡充して、新たに、築地にお住まいであっても豊洲の市場に通勤される方の利便性、ある程度一定の時間は確保できると思うんですが、築地の仕事というのは本当に多岐にわたっていて、前日の夜から、終電後からとか、さまざまな時間で、車がない人の場合は豊洲まで通うのはなかなか大変な部分もあるのかなと。東京都と区のほう、場内の方、まちの人もいると思うんですけれども、そのあたりの要望、例えば公共交通機関とは違う形で、ある一定の期間かもしれませんが、補完をするための交通の便がよくなるような方策を考えておられるのか、今後申し入れをする用意はあるのか、もしくは考えていないのか、そのあたりについての御説明をいただきたいと思います。

○遠藤環境政策課長(参事)
 今の委員からのお話の件でございますが、要望書の中で、今の市場に行くルートを延伸しながら、新しい市場に通う方も当然いるので、築地だとか勝どき、晴海を通って、しかも、そこにとまっていくというようなことで要望をしております。これについては、都のほうからも、ある意味、そういった方向で考えるといったことを今の段階でも聞いているところでございます。まず、状況を踏まえて、そういったルートが確実に確保された上で、今言われたようなことが大きな問題になるということであれば、東京都のほうにも、そういった部分も含めて、改めていろいろな協議、また要望をしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

○瓜生委員
 そういう要望は絶対あると思います。例えば、まちづくりの協議会だとか、理事者の方は地元とか地域を回っておられる部分も多いと思いますので、声を酌み取っていただいて、そういう不規則な時間帯に対応する方策も考えていただくことを要望させていただきたいと思います。

 全体的な話になるんですけれども、要望書を出して、今までの東京都の対応というのはたなざらしですし、全員協議会のときに、さまざまな委員が本当に地元区として抱える課題を正直にさまざまお伝えしているのに、東京都から出向されている方がいるので大変失礼ですけれども、不誠実きわまりない対応という印象を常に持っています。中央区は、孤軍奮闘で区長、副区長を先頭に頑張っておられるというイメージもあります。要望書の中の4点で、移転後の諸課題の着実な前進等もあると思いますけれども、東京都の方に対して今までどおりのことを投げかけたり、私たちが全員協議会などに呼んで来ていただいたときに説明しても、議論のときに強いなと思うのは、自分の都合が悪くなると黙ってしまえばいいんだなと。黙って下を向いていて、こっちが強く言っていれば、今はやりですから、パワハラだとか、意見の名をかりての恫喝だとか、私たちの立場とか仕事柄、なかなかその辺が弱いところでもあるんです。私はどっちかというと口が悪いほうですけれども、うちのほかの委員の皆さんは口がいいですから、丁寧に丁寧に説明しても、あの対応をとられると、私たちも困るし、私たち以上に理事者の方も困っていると思うんです。

 今後もまたあの手で来ると思うんですけれども、それに対して、区全体としてどのように対応していくのかなと。東京都との駆け引きの部分もあると思うんですけれども、その辺、どういうふうな対応をとっていくのか。私の所属する会派は都議会議員を輩出していませんけれども、私も区民の方に、中央区議会としてどういうふうに言っているの、どういうふうにしているのというふうに聞かれます。何か方向性とか、これも戦術にかかわるのかもしれませんけれども、お答えできる部分でお話をいただければと思います。

○松永副参事(計画・特命担当)
 東京都から出向している私がここでお答えするのもいかがなものかと思いますけれども、今回の要望書に関しましては、築地の実際の移転が大分近いということもありまして、特に喫緊の課題について書かせていただいているところでございます。今回、こういう形で対応をとるということを東京都のほうから具体的に回答をいただくということを最初から条件にした形で調整をさせていただいておりまして、今、要望書を出した後の回答という形での調整を種々させていただいているところでございます。今、交渉過程ですので、さすがに一つ一つに関しましてつまびらかにお答えすることは難しいんですけれども、全体的な方向といたしましては、ある程度こちらの要望にお応えいただけるという形でやっていけるのかなというふうに思っているところでございます。

 また、この要望書の部分から外れまして、今後の築地移転後のさまざまな課題に関しましても、具体的に、例えば築地の再開発の件ですとか、環状2号線の件ですとか、一つ一つ実際の期限が迫ってくるところもありまして、具体化していく中では、一つ一つ中央区の要望を東京都のほうに伝えていきながら、実現できるところはきちんと実現していただく、お答えをいただけるところというか、お答えをいただかなければ困るところに関してはしっかりとお答えをいただきたいということで、要望であり、意見であり、調整でありという形でやらせていただいているところですので、今後しっかりと中央区としてやっていきたいというふうに思っているところでございます。

 私からは以上でございます。

○瓜生委員
 丁寧に誠実にお答えをいただいたと思います。別に、副参事御自身が不誠実とかそういうことを言っているのではなく、組織としていかがなものなのかなという感じで質問をさせていただきました。総論もそうですけれども、各論でも、交渉が終わったら、いろいろ結果を、そのときも玉虫色の回答ではなくて、ある部分は私たちも妥協しなければいけないのかもしれないですけれども、お答えをいただくことを、東京都とのパイプとして鋭意行っていただくようお願いをいたします。

 要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○田中(広)委員
 私からは2点質問させていただきます。

 まず、1点目は資料4の地区計画の改定についてでございます。

 これまでの中央区のまちづくりにつきましては、本当に重要な政策で、大きく発展し、ここまでさまざまな御貢献をされたというふうに思っております。その意味で、今、この改定作業を行う中で、先ほども御説明の中で意見はいただいておりますけれども、改めて、現在作業をしている中で感じている点などがありましたら、教えていただければと思います。

 それから、2点目は議題に関する築地についてでございます。

 今、前委員のほうからもお話がありましたとおり、特にこの秋、それから年末にかけて、大事な局面を迎えると思っております。これについては、本当に皆さんで力を合わせてしっかり支援していきたいというふうに思っております。

 さらに、その上で、その点は当然直近の課題として大事なんですが、やはり地域の方から、将来どうなっていくのかという思い、お声をいただくわけでございます。今、東京都がさまざまな議論を行っているようでありますけれども、なかなか私たちにもよくわからないところがありますので、現在、東京都の議論がどういう状況で、この年度中、一定の方針をまとめると言っておりますけれども、どんな形で進んでいくのか、改めて教えていただければありがたいと思います。

 それから、具体的な内容として、今回の4月19日の要望書の中の一つに、暫定の貸付地を拡大していただきたいと。本当に大切な内容をしっかり要望していただいて、ありがたいと思っております。この拡大の規模はどのぐらいを想定していらっしゃるのか。先ほど、議論の途中でありますので、なかなか明言はできませんとありましたけれども、イメージだけでも教えていただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

○菅沼地域整備課長
 最初に、私のほうから地区計画の改定について、今改めて感じている点といった御質問でございます。

 まず、冒頭、まちづくり協議会の報告等でさせていただきましたとおり、昨年の11月から12月にかけての改定の方針の説明、それから具体的な内容を2月、3月のまちづくり協議会で議題としてきたわけでございます。中央区の特性として私どもが感じておりますのは、それぞれのまちの地域の個性を反映するような形で、具体的に言うと、問屋街が今どのように感じ、どういった形でまちの将来を考えているのか、あるいは銀座のまちの発展、にぎわいをさらに向こう10年を見たときに銀座でどんな真剣な議論が生まれているのかというところを、直接私どもはまちのほうにこれまでも数度呼ばれながら、本当に熱い意見交換、議論をさせていただいているところでございます。

 改めて感じているというところからしますと、地元のまちを愛する熱意、それからこの地区計画によって、万事がということではないですけれども、ある方向性を区ときちんと二人三脚でまちを発展させていきたい、成長させていきたいといったお声をいただいているものがございまして、まちのそれぞれ、お考えになる担い手といいますか、それぞれなりわいをされる方々の御意見というのは非常に貴重だなという思いを新たにしたところが1点ございます。また、具体的な意見として、オーナー住宅、自分たちの住み続ける環境をきちんと守ってもらいたいんだといったお声もいただいている中で、私どもが少し見落としていたという言い方は語弊があるかもしれませんけれども、きめ細やかな地区計画の改定の仕方という部分も、再度、東京都との協議も含めまして、さらに検討を深めている状況でございます。

 いずれにしましても、本日御説明した部分で、8月の終わりぐらいまでに何とか都市計画の原案をまとめながら、本年9月から、この原案の縦覧ができる、都市計画の具体的な手続に入れるよう、鋭意地元と協議を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○松永副参事(計画・特命担当)
 私のほうからは、築地に関する御質問についてお答えさせていただきます。

 まず、築地の再開発、将来ということでございますけれども、昨年の10月から築地再開発検討会議が都のほうで開催されてまいりまして、前回、6回目が4月19日に開催され、その場で、取りまとめの骨子案という表現でございましたけれども、骨子案が出てきたところでございます。その中でも、形としていろいろ報道されておりますけれども、具体的な開発の絵姿には言及しないということが、まず第1のポイントになっているかと思います。

 その中で、築地の23ヘクタール、環状2号線などもありますので、実際に23ヘクタール全体が開発地となるわけではございませんけれども、あの大きな公有地に関しまして、将来の都民にとって大事な場所であり、価値を高めていくために使っていくべきであるというようなこと、そして15ヘクタールぐらいが開発地になるのかと思いますけれども、全体の23ヘクタールに関しまして一気に開発をするのではなく、大きな方向性を示した中で、段階的に一つ一つ、その時々にとって最大の利益が出るような、利益というのは経済的な利益という意味ではなくて、都民の皆様、場合によっては国民の皆様にとって利益が出るような大きな視点での開発を進めていくというようなことがうたわれてございます。

 現在公表されております骨子案に関しましては、少し築地の地区に視点が小さくなり過ぎているのではないかという意見が、4月19日に会議の場でも何人もの委員から指摘されておりましたので、もう少し広い視点、例えば銀座ですとか、区外になってしまいますけれども、新橋ですとか、そういった少し大きな視点でさまざまな相乗効果が出るような形で修正をしていくというような意見が出て、今、事務局のほうで作業されているというふうに伺っておりますので、方向感といたしましては、少し時間をかけて、しっかりとした、都民にとってのいい場所にしていくという考えが示されるものなのかなというふうに考えております。

 最終的な取りまとめに関しましては、今のところ、正確な日付は決まっておりませんけれども、ゴールデンウイークが明けまして5月中のどこかで7回目の会議というふうに伺ってございます。日程調整はまだこれからということでございますけれども、そこで一旦取りまとめがなされるのかなと思ってございます。また、その後、5月、6月になりますと、具体的に行政としてまちづくりの方針をつくっていくというステップに入っていくことになります。こちらは東京都のほうが行政としてやっていくということでございますが、そこに区としても参画して、しっかりと区の要望、築地だけではない視点でしっかりとしたものをつくっていただきたいなというところで、いろいろ調整をしていきたいと思っているところでございます。

 あと、暫定貸付地の拡大というところで御質問をいただいておりますけれども、我々としましても、できるだけ大きくというのは確かにございます。ただ、現実問題の部分もございますので、今、4,500平米という形でお話をいただいて覚書も結んでいるところでございますが、できればこれを5,000とかいう形で、1つ数字が上がるようなイメージで、少しでも大きくということで調整をさせていただいているところで、さすがに1万みたいな極端な数字にはならないのかなとは思っておりますけれども、少しでも、一平米でも大きくということでお願いをしているところでございます。

 私のほうからは以上でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。

 いろいろ御調整いただいて大変ありがたいと思っているところですが、今の御説明からいきますと、例えば今の暫定貸付地一つをとっても大事な局面を迎えていると。東京都としても、5月に開かれるであろう7回目の会議の中で民間の皆さんが集まった取りまとめを生かしながら、今後、都として協議をしていくというところでありますので、本当に大事な局面だなと思っております。その中で、今、御答弁で区としても参画していくというお話がありましたけれども、本当に大事な視点だなと思っているんですが、どういった形で参画されていくのか、もう少し教えていただければと思います。

 それから、まちづくりについてでございます。

 主に協議してきたところも、どちらかというと商業地域という面もあると思いますので、今おっしゃったとおり、まちをどう発展させていくのか、あるいはオーナーさんの支援等も考えなくてはいけないというお話だったと思います。これまで中央区を支えてきてくださった方々の支援という点も大変大事だなと思っております。

 私、最近、いろいろな御相談をいただいたり、お声をいただく中で感じるのは、確かに中央区のまちづくりは本当に皆さんがいろいろな御努力をされて、難しい合意形成を経て取り組んでいらっしゃることをよく理解してはいるんですけれども、個々はそれぞれ大変整ってきてはいるんですが、まだこれから個別建てかえがあったり、大きな再開発もありますけれども、やはりもう少し上空から見た、いわゆる面的な点で連続性はどうなっていくのか、その点が1つ重要かなというふうに思っております。先ほど都市整備部長からの御説明でガイドラインの説明もあって、一定地域の中でのガイドラインを示していただいてはいるんですけれども、やはり面的な視点でどう取り組んでいくのかということも大事だと思います。先ほどの御説明の中にもありましたように個々の地権者、権利者の方の支援という視点も当然大事なんですけれども、やはり全体のまちづくりを進めていく上で、面的にどうしていくのかということが課題かと思っております。

 以前、マスタープランの点もちょっとお話しさせていただいた経緯があるんですが、わかりやすい一つの事例として、例えば緑地帯一つとっても、この通りをグリーンシンボルロードにしていきたいという構想があれば、先にその点をしっかり事業者あるいは再開発の組合も理解してくださって、事業計画を立てるときに予算の配分もしっかり持っていくと思うんです。しかしながら、個々でやっていくと、どうしても権利変換等に力を入れてしまう傾向がありますから、なかなか緑地帯のほうに余り力が入らない点もあるのかなというふうに感じております。これは緑地帯という一つの事例ではありますけれども、そういった意味で、やはり面的な点で取り組んでいくという視点が、これから地区計画の改定を進めていく、その先の上で重要かなと思うんですが、この点、御見解を教えていただければと思います。

○松永副参事(計画・特命担当)
 まず、築地の再開発という点で区の参画の仕方というところでございますけれども、5月、6月以降の都の行政としてのまちづくり方針の策定のやり方、例えば会議体を設けるのかですとか、そういったことがまだ東京都のほうでも決定されていない状況でございます。ですので、我々がどのような形で東京都のほうのまちづくり方針の策定に関してコミットしていけるのかというところについては、なかなか確たるものはないんですけれども、東京都のほうからも具体的にやっていく中では、やはり区としての、地元としての意見はきちんと聞いていきたいというふうにも言っていただけておりますので、会議体が設けられるのであれば、例えば会議に参画するというのも一つの方法かと思いますし、要望として日々東京都のほうに伝えていくということも一つの方法だと思っております。

 いずれにしましても、そのあたりはしっかりと区の要望を伝え、そして一つでも二つでも実現していただけるようにやっていきたいというふうに思っているところでございます。

 私からは以上でございます。

○吉田副区長
 面的な広がりを持ったマスタープランみたいなものが必要ではないかというお話でございますが、実態的には、日本一地価の高い土地の中で、全体的に本当に軽々しく絵が描けるだろうかということ、それと経済活動が日々これだけ活発に行われていて、経済活動の内容がこんなに早く変貌する区はないわけでございます。非常に単純に言えば、30年前は公衆電話ボックスをどこにどう配置してと言っていて、みんなテレホンカードを競い合っていたのが、今やテレホンカードなんていうことを知らない世代が山ほど出てくるように、実態的に商業のありようも含めて変わっていくわけです。つまり、終わりなく変化していくまちなんです。その終わりなく変化していくまちの中で、それでもなおかつ区民生活を守る上で、どういうものが必要であるのかということを、ある意味で個々に抽出しながら、中長期的に整理できるものは例えば地区計画というような形で捉えていくというようなことでやっているわけでございまして、一概にこれが最終形みたいなマスタープランというのは、実はなかなか描きにくい。それが実態でございます。

 そういう意味で、私どもは、逆に、むしろこれからのまちづくりの中で、例えばこの間から私どもが取り組んだ、地下鉄構想であるとか何かということを具体化させていくような大きな軸線というものをきちんと実現させる中で、それぞれのまちでどういう経済力でこのまちが動いていくんだということをきちんと見定めることのほうが、そういう中でまちはどういうふうに変わっていくんだと考えることのほうが、形で入っていくよりも、実は、そこの中で動いていく経済の力、皆さんが営んでいる御商売がどういうありようになるかというようなことも含めて考えていくことのほうが、やはりまちづくりなんだろうと。今、ともすれば形から、あるいは建物からいろいろ入ったわけでございますけれども、そういう意味でいうと、区民部の活動を含めて、我々都市整備部や環境土木部というところが、基盤の話と、そこで営まれる生活の話とかみ合わせながら、まちのありようというものを考えていくのが大事であって、それは必ずしも形ではないなというのが実態でございます。

 私どもは、その点でいうと、実際のところ、月島地区で、鉄骨の3階建てが建てられるような地区計画をやっていきましたときには、本当に願いを持ってつくったんですが、そのときは実際はまちに経済力がありまして、長年住んでいる人がみんな若くて、正直言うと、木造3階の違反がいたるところにあって、そういう違反処理をするのは大変だし、これはやはり適法なものにしたいという願いも込めて鉄骨の3階建てが建てられる地区計画をつくったわけですけれども、地区計画をつくってから5年たったら、10年たったら、やはり年齢層が高齢化してきて、現実にはなかなか長屋では住みにくいというような形になっていって使われなくなってきたというような実態が起きるわけでございます。

 大変申しわけありませんけれども、我々も何か絵があると楽なんでしょうけれども、それ以前に、そこのまちでどういう営みがつくれるのかというようなことをきちんと考えて、基盤的なものの整備、例えば先ほどから申し上げているような地下鉄のような部分については、きちんと推し進めながら、その上で、そのまちの営みをどう守っていくのか、あるいは盛んにさせていくのかというような視点でまちを考えていくことのほうが大事ではないかというふうに考えている次第でございます。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。おっしゃるとおり、全くそのとおりで、やはり生活が息づく、あるいは営みがある中で、協議をしてまちづくりをしてきたというのは全くそのとおりだと思っておりますし、本当に難しい交渉事、調整事を経ながら行ってきたということは理解をしております。

 それから、マスタープランはあくまでも例でありまして、別に完成形をつくってくださいというわけではありません。当然、中央区の土地であれば描きやすいわけでありますけれども、敷地がほとんど民地でありますので、難しいということであります。

 その中で、なぜこういう表現をするかといいますと、やはり日ごろ地域に入ると、これも本当に事例ですけれども、例えば再開発をやってマンションが建ちました、でも、やはり風が強くて御高齢の方が転ぶのですとか、そういうお声をいただきます。ただ、単純に風が強いから転ばれるという事実だけではなくて、そこに何か御近所に住んでいらっしゃる方の気持ちを感じ取りながら、その上で、次の隣接する再開発あるいはまちづくりの中で、そうならないような取り組みをしていく。その上で、何かもう少し面的な角度でできないかどうか、こういう気持ちでお伝えしているつもりでございます。ですので、今回の地区計画の改定も行いながら、地域の方のそういうささいな声かもしれませんけれども、受けとめながら、単純に風対策ということだけではなくて、御近隣の方がどう感じているのかということを踏まえた上での息づくまちづくりをぜひお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それから、築地の点についてですが、しっかりと中央区として取り組める敷地を少しでも拡大していただきたいと思っております。大事な局面がずっと続いていくと思いますけれども、地元中央区のことを一番よくわかっているのは地域の方であったり、中央区の皆さんであると思いますので、しっかりと思いを伝えられるような体制を整えていただいた上で進めていただくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○奥村議員
 きょうは志村委員の代理として出席をさせていただいています。よろしくお願いいたします。

 それでは、幾つか質問させていただきます。

 初めに、地区計画の改定についてお聞きします。

 確認も含めてお聞きしたいのですが、2月の同じ委員会の中でのやりとりで、日本橋問屋街地区はまちからの声も受けてホテルの誘導区域から除外するという内容の報告があったかと思います。日本橋問屋街地区はデザイン協議会のような協議体があるのでと、そういう旨が説明されていました。ホテル誘導については、問屋街だけでなくとも、いろいろな地域で、この改定が必要なのかどうかとか、ホテルの誘導が本当に必要かなど、さまざまな声が上がっていると思いますけれども、こうしたデザイン協議会のような協議体がある地域の方は発言力を強く持てて、声を上げていけば、それは反映させるけれども、協議体がないような地域ではなかなか声が反映されないということでは、私は不公平だと考えます。また、地域の方も不満を持つと思います。この点については、公平性をどう保っていくかということについてどのように考えているのか、御見解をお示しいただきたいと思います。

○菅沼地域整備課長
 まず、1つお断りといいますか、前提に置かせていただきたい話がございます。今回の地区計画は、これまで本当に20年以上定めてきたわけでございます。ある種、個々の建てかえのルールでは間違いないですけれども、広域的に区内8割、地区は分割していますが、区内8割に入れている建てかえの土地利用の誘導部分について、こういう考え方で建てかえをという改定というところが、まずベースになってございます。

 そこの部分は一旦前提に置かせていただきながら、その中にあって、委員御指摘の、例えば問屋街というところの協議体がある中で、その発言力が強く、声が反映されるされないということではなくて、実際上、問屋街のほうで具体的に出ているのは、将来的にきちんと自分たちのまちを発展させていくときに問屋街というDNAを大切にしたいと。そのときに、8メーターとか6メーターとかというところが幾つか東西南北、区道が面してございますけれども、そこの路線指定の部分に関していうと、ホテルの立地は問屋街の立地となかなか融合できないという御意見をきちんと地元の意見として吸い上げたというところがございます。

 デザイン協議会があるなしという話に着目した御質問かと思いますけれども、あえて申しますと、デザイン協議会の組成の部分につきましても、ある日突然デザイン協議会ができたということではなくて、私どもは日本橋問屋街とも2年、3年という時間を過ごしながら、まちの方々との協議を連続してやってございますので、そこの部分で、では地元の方々の意思あるいは地元の方々の御意見、デザイン協議会はその受け皿となって、今、それぞれの建築計画をどう見るかという協議体制ができていて、御意見にきちんと耳を傾けたところでございます。

 もう一つ、委員御指摘のとおり、ほかの地区でもそういった個々の御意見も上がっていたりするのではないかという話ももちろんお聞きいたします。そこの部分の話につきましては、私どもは、当然のことながら、前段お話しした面としてかけたときに、個々の方々の御不安とかに対する部分は、地区計画で万事が万事解消するということではなくて、一件一件の建築計画をきちんと事前協議する中で、ホテルの形態、運用のあり方の部分につきましては、私ども都市整備部であったり、保健所が所管する部分の話を含めましての連携できちんと柔軟な対応をとっていきたいという考えでございまして、公平性を欠くような地区計画の改定をするという意図はございません。

 以上でございます。

○奥村議員
 今、問屋街としての特性ですとかDNAを大事にしていきたいという地元の方の意思なども強く示されてということだったんですけれども、問屋街でなくとも、それぞれのまちにはそれぞれの思いを持って暮らしている方が当然いますし、問屋街はデザイン協議会がありますが、それにかわるようなものがない、ほかの地域では、区に対して協議の場を持とうとしても、現実としては、まちづくり協議会はありますけれども、なかなか思いが伝えられないとか、十分な説明が受けられないということもあると思うんです。デザイン協議会は日本橋問屋街と銀座と晴海と3カ所のみだと思いますけれども、私としては、ほかの地域でもまちづくりについて、地区計画改定についても、より掘り下げて話し合える場を持つべきだと思いますので、その点についても、まちづくり協議会と別の形でもまちの意見をどう酌み上げていくのかという点についての御見解をお示しいただきたいと思います。

 それとあわせて、まち協についてですけれども、まち協がまちの幅広い声を伝える役割を十分に果たしているのかといえば、私はそういう形には現状はなかなかなっていないのではないかと思うんです。区としては、まち協の抱えている課題をどう認識しているのか、十分に機能しているという考え方をとられているのか。今後改善していこうということがあれば、その点についても御見解をお示しいただきたいと思います。

○吉田副区長
 まちというのは、それぞれ別の個性を持っていて、うちの区の場合は、特にそれぞれのまちで個性が全然違っているわけです。それぞれ個性があるわけですから、そこのところについて基本的に公平であれとかというのは、何か変な話だなと思っています。

 今回、地区計画を全区的に説明して回った中で、実は、これは本当に試行錯誤みたいなところがありまして、区としてこういうふうに変えたらどうですかという問題提起をさせていただいているわけですけれども、そういう中で、地区計画というのは大体何なの、わからないよというような声も含めて、いろいろ意見が出てきているわけです。ところが、そういう意見が出てくる以前に、さまざまな開発の問題、実態があった。例えば、晴海であり、そして銀座であり、日本橋の一部であり、問屋街であり、そういったところでは既にそういう議論がほかの形で展開されている中で、私ども区側と協議をいろいろさせていただく中で、自然発生的にデザイン協議会というものをそれぞれの地域でつくって、それぞれの地域の自立性の中で考えようという流れになったわけです。今回、私どもが地区計画でいろいろお話をしていく中で、実は、それぞれの地区の中からも、それぞれニュアンスはございますけれども、地区計画の案そのもののありようについて、それぞれのまち協の中からもいろいろな形で議論がようやく出てきている。幾つか、それぞれ日本橋の地域でも月島でも、そして京橋でも、いろいろな意見が出てきている。それを実際、地区計画全体として受けとめられるものと、地区計画の運用の中で受けとめられるものというようなものを整理しながら、また次の協議の形を我々として展開していくということになろうかと思います。

 まち協についても、これはもう御案内かと思いますけれども、実は、やっていなかったところは2年ぶりにやったというようなところもあるわけですから、そういうことを含めて、まち協のありようも、今回の地区計画の一斉の全体的な展開の中で、やはり問題点として浮き上がってきているわけですから、そういうことをきちんとやって、これからも積み重ねていく中で、それぞれの地域の中で、協議の中で、それではうちもデザイン協議会を持とうというような雰囲気になっていくことが私どもとしては望ましいのであって、私どもが役所として無理矢理、町会長さんたちを集めてデザイン協議会をつくりましょうというような話ではなくて、地域から、この地区計画を実施するに当たって、それではホテルの良質性などをめぐって、もうちょっと協議会をつくろうとか何かというふうな話になっていくように育てていくのが私どもの仕事だと思います。

 その遅早はありますけれども、今回提起することによって、地域の中からいろいろな声で出てきたということを私どもはありがたく受けとめていて、そういう中で、今後、それぞれの地域がデザイン協議会を自分たちのまちの問題として捉えていこう、あるいは今のまち協は役所がある程度線引きしたものですから、まち協の大きさは単位としてこれでいいのかとか、こういうありようでいいのかという議論も若干ございますので、そういったものを含めて、これからまち協についても、出てきた課題全体を整理しながら、まち協のありようと、それからまちでの協議のありようについても、これからも日々成長をさせ、変化させていくんだということが私どもとしての考え方でございます。

○奥村議員
 それぞれのまちにはそれぞれ個性があって、一律のまちづくりが進むとは当然思ってはいないですけれども、ただ、その声を聞き取るということについて、区とのチャンネルは多ければ多いほうがいいと思いますし、地域によってチャンネルの持ち方やチャンネルの頻度にむらがあるということは、私はやはり公平だとは言えないのではないかなと思います。

 まち協についても、久しぶりに開かれた地域もあって、また、今回、さまざまな意見も出て、それを喜ばしいというふうに区は捉えているということですけれども、地区計画の改定については、人口の回復というものも十分に果たして、今後建つ建物についてもある程度制限をかけていかなくてはいけない、一種人口抑制にかじも切っていかざるを得ないだろうということは、もっともっと早い段階から当然考えていたことだと思うので、そうであれば、こうした地区計画が必要になるということを見越して、まち協もどう有機的に働いていけるものになるのか、もっと早い段階で吟味もして、改善すべきものはすべきだったと思いますし、デザイン協議会のようなものも各地域で何らか区とのチャンネルをよりふやすような形で開催するということも考えてしかるべきだったのではないかと思うんですけれども、その点についての御認識も伺いたいと思います。

 それとあわせて、まち協の中では、スケジュールは性急過ぎるということなども指摘されていますけれども、先日の環境建設委員会の答弁の中で、地区計画の改定もスケジュールありきではないし、オリンピックとかかわってのことではないという御答弁がありました。そういう意味で、タイムリミットというものがないのであれば、まち協の改善ですとか、地域でのデザイン協議会という同じものでなくてもいいんですけれども、区とのチャンネルをよりふやしていくような、まちづくりについて話し合えるような場を構築して、そういったものも踏まえて地区計画をじっくりと練っていけばよいのではないかと思うんです。そういう考えを踏まえて、今後のスケジュール感などについても、お考えがあれば、お示しいただきたいと思います。

○吉田副区長
 大変恐縮ですけれども、私どもの、例えば景観とかという問題に関して、例えばデザイン協議会を地域につくらせて、そしてそこで協議をさせながら、直接区としては景観の価値を論じないような組み立てを含めて、そういう行政をやっているのは、申しわけありませんけれども、中央区だけです。中央区が一番先頭にやっているので、それをもっと早くやれたはずだなんていうふうに言われると、日本全国の行政体はびっくりしてしまうと思います。そこまで千里眼で仕事をやっているわけではないですから。それなりのことはやっているんです。

 それから、その部分でデザイン協議会なり何なりというものについて大事にしたいと思っていることは、行政あるいは行政に属している個人が、この色がよくないとか、この柱がよくないとかいう個人的な価値観を押しつけるのではなくて、地域にとってふさわしいかどうかというような判断はまず地元の方がするということを最優先にしようと。ある個人の価値観を押しつけるのではない。大学の教授とか区長あるいは知事の個人的な価値観を押しつけるのではないというシステムをつくっているわけです。正直言うと、それは一朝一夕にできるわけではないです。まち協で議論させていただく中で、各地域でいろいろ出てきた課題について、それぞれ丁寧に話し合っていく中で、それではやはりうちもつくろうかね、どういうふうにするんですかというようなお尋ねがあって、私どもは、その部分について、一番最初にできたのは銀座ですし、その次に晴海ですし、そういうものの活動を見ながら、日本橋のほうでもデザイン協議会をつくりましょうかねというような話になって、どうするんですかといったお話になるわけです。だから、役所がこういうものをつくりましょうというふうに申し上げたのではなくて、そういう機運が出てこないと、その地域に対する自分たちのプライドも含めて、協議会の中で審査をしていただくわけですから、そういう地元の自立的な盛り上がりというものを私どもとしては期待しているので、そう簡単に手続で右から左にデザイン協議会はつくれませんので、その点は誤解のないようにしていただきたい。

 その部分の話し合い、先ほど申し上げましたように、地区計画として受けとめる部分と、地区計画の運用として受けとめる部分を含めて、少し課題を整理させていただいて、その部分については、スケジュールに余りこだわらずに検討をさせていただきたいと思っております。

○奥村議員
 千里眼を持ち合わせていないというお話もあったんですけれども、私としては、やはりそういうものを持って、長い目で見てどう進むかという視点はぜひ持っていただく努力は続けていただきたいと思います。

 それと、地域から上がる声でデザイン協議会のようなものがつくられていけば、それが一番よいと。地域からさまざまな声が上がることは、区としては喜ばしいと思っているということですから、やはりそこはデザイン協議会というのがどういうものなのか知らない方もたくさん地域にいるわけですし、地域ごとにどうやってこのまちを活性化させて、より魅力的なものにしていけるかということで意見を寄せてもらうためにも、こうした協議会をつくることができるということも、ぜひ区としても、待つばかりではなくてアピールもしていただきたいし、一つ一つのまちが魅力的になっていくことを私も願っていますので、今後そういう協議会など、それはすぐにできるものではないということは重々承知はしていますけれども、そういう努力はぜひしていただきたいと思います。スケジュールありきではないということでしたので、やはり地域の声を聞き取って、じっくり練り上げていただきたいということを強く要望します。

 次に、東京都が実施した地震に関する地域危険度測定調査の結果についてお聞きします。

 先日の企画総務委員会でも、この問題を取り上げまして、月島三丁目で危険度4から危険度2に大きく下がったことを区として月島三丁目の住民に説明していくべきということを要望いたしました。その際、都市整備部とも話して、検討もしていきたいという旨の答弁でしたが、この点については、都市整備部はどのように考えるのか。企画総務委員会の中でも述べましたけれども、まちづくり基本条例に基づく住民説明会で配布されている資料の中でも、この問題については、危険度4と区内で最も高いという旨も記述をされていて、やはり住民に再開発は必要だと思わせる役割を果たしてきたということでも重大だと思いますので、危険度が下がったことについての住民への説明をぜひしていただきたいと思います。都市整備部としてのお考えをお示しいただきたいと思います。

○栗村都市計画事業担当課長
 東京都の作成する地域危険度、最新の状況の中で、月島三丁目地区のことだと思いますが、総合危険度が4から2になったことについての都市整備部としての見解でございます。

 実は、月島三丁目北地区の先日の原案の説明会でも住民の方から質問が出まして、その方は、変わったというよりも、やはり4ということで危険度が高いというお話をされていたので、そのときに私のほうからは、実は最新の調査ではランクとしては2になっていますと言っています。あわせて、そうはいってもということでお話ししていますのは、今回の東京都の第8回の調査の中で、調査の視点、評価の仕方が大きく変わってきているのが、災害時活動困難度です。月島三丁目については、建物倒壊危険度、それから火災危険度、今言った災害時活動困難度の3つの指標をあわせて総合危険度が出ているんですが、建物危険度、それから火災危険度については、建物倒壊危険度は4のまま、火災危険度については3から4になってということで、災害という視点の中で危険なことは変わりないと。ただ、活動困難度については、今回、都の指標が、月島のような六間道路とか、グリッドできちんと囲まれたああいったところ、いわゆる明治時代のUターン開発みたいな形でできているところについては、荒川とか足立区の、どこまで行ってもなかなか幹線道路に出られないというところに比べると、比較的避難がしやすいということで相対的に下がっているんですという話をしています。ですので、災害的には何か今回この5年間の中で状況が変わったわけではなくて、むしろ空き家等もふえてきていて、状況としては余りいいとは言えないというところもお話ししています。都市整備部としても、そういった形で月島三丁目については、引き続き防災上の危険があるというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○奥村議員
 ぜひ住民の方にお知らせしていくべきだという部分については御説明がなかったかなと思います。北地区の先日の説明会には私もその場にいたんですけれども、今、課長からお答えがあったように、質問した住民の方は危険度が変わったことを知っていたわけではなくて、そういう意図の質問ではなかったと思います。ただ、そのことに触れたので、課長がそのことを説明したということだったと思いますので、区のほうから危険度が下がったということを積極的に発信したということではないということは押さえておく必要があると思います。

 北地区のこの説明会に足を運ばれた方はそのことを理解したかもしれませんけれども、説明会に足を運ばなかった方は、このことを知らないわけです。また、同じように、南地区ではこうした説明をされていないと思うんです。やはり4から2に危険度が下がったということは事実でありますし、いろいろと説明が必要なのであれば、そういった注釈つきでも結構なので、やはり住民の方に正しく理解させていくということが必要だと思います。公式の場で配られていた資料で危険度4だということがずっと書かれていて、そういうものが住民の手元にいまだにあるわけですから、やはりこの点については、変わった点は広くお知らせしていく必要があると思いますので、ぜひ検討していただきたいということを強く要望いたします。

 次に、賃貸住宅の供給促進に向けての東京都の補助金という問題についてお聞きしたいと思います。

 東京都の都市整備局が、高齢者や低所得者など住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給促進に向けて、区市町村に独自に補助金を出し、支援を強化していくということが始まっています。この補助金には3種類あって、1つ目が提供物件の改修費、2つ目が低所得者への家賃軽減費、3つ目が低所得者の入居時の家賃債務保証料、この3種類だということで、自治体の負担分の2分の1を補助していくという内容になっています。都営住宅や区営住宅の倍率も依然高く、家賃が高額な中央区なので、ぜひこうした新しい補助金も活用していくべきだと思いますが、この補助金については、どのように話し合われているかという点について確認をさせていただきたいと思います。

○松岡都市整備部長
 いわゆる住宅セーフティネット法に基づく住宅の登録とその補助に関係するものと思います。23区の中で登録住宅を区のほうでやっているところがまだ少なくて、東京都のほうで登録住宅をまず募集して、そこから、その登録住宅に対しての住宅改修だとか、入る方への対応を行っていくということになります。

 今、中央区、千代田区、港区が東京都のほうに確認をしたりしているんですけれども、なかなか都心区で登録住宅がないという状況がありまして、先週確認した段階では、まだゼロだったんです。中央区の物件は何しろゼロということで、東京都と打ち合わせをしながら、登録物件の情報によって体制をつくっていこうかということを打ち合わせさせていただいております。あくまでもセーフティネットですので、きちんとした対応はしていきたいというふうに考えてございますが、動きがないということで、こちらも動いていないという状況にあります。

 以上でございます。

○奥村議員
 登録住宅をどうふやすかというのは、区でどうこうできるものでもないのかなとも思うんですけれども、ぜひ東京都としっかり連携していただいて、せっかくこういう補助金があるということなので、活用されるように、ぜひ努力をしていただきたいということを要望して、質問を終わります。

○木村委員長
 ただいま委員会の途中ではございますが、ここで休憩を入れます。委員会再開時刻を午後3時25分といたしますので、よろしくお願いいたします。

(午後3時12分 休憩)


(午後3時25分 再開)

○木村委員長
 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 質問のある方。

○渡部(博)委員
 それでは、何点か質問をさせていただきます。

 まず、端的にお伺いしたいところがございまして、築地魚河岸と場外市場の関係がどういうふうになっているのかということをお知らせいただきたいと思います。関係団体も含めて、どういうふうな形になっているのかということをお知らせいただきたいと思います。

 それと、まちづくりの関係で地区計画の関係ですけれども、地区計画で今まで大規模再開発をやってきたときに、地域貢献施策だとかで保育園だとか防災拠点だとか防災倉庫、そういったものをつくっていくというところと、今回の形とはどういうふうな形で違ってきているのかということをお知らせいただければありがたいと思います。とりあえず、よろしくお願いいたします。

○菅沼地域整備課長
 初めの築地魚河岸と場外市場の関係でございます。

 場外は、築地食のまちづくり協議会といった団体がNPOとして日々さまざまな活動をしてございまして、築地魚河岸も食まち協議会の委員の一人となってございまして、もちろん魚河岸そのものの本来設置目的を守りながら、かつ食まちの構成員の一人だといった関係でございます。

 2番目のお話、地区計画の中でのお話でございます。

 今般、地区計画の改定は、先ほど前委員の質問にもお答えしましたけれども、全体の土地利用の誘導の定め方という改定作業をしてございまして、委員御質問あった大規模開発の部分につきましては、平成22年の秋から施行してございますまちづくり基本条例の中で、今、委員列挙していただいた地域貢献というところを、全庁的な部署を含めた協議を事業者とした上で、その地域にふさわしい地域貢献であったり、まちの特性を踏まえた、あるいはまちの課題に対する地域貢献を、区の施策と横並びにしながら大規模開発で取り組んでいただく。したがいまして、今回の地区計画とまちづくり基本条例は、基本的に並列的な形での取り組みをこれまでどおり行っていくものでございますので、大規模開発の機会を捉えた協議は、まちづくり基本条例に即した形で全庁的に行っていく、そういった取り組みでございます。

 以上です。

○渡部(博)委員
 ありがとうございます。

 1つお伺いしたいことは、築地魚河岸の1階と3階はどれぐらい食材を買っているかということを以前にも質問しましたけれども、こういった関係性も含めて、どういうふうな体制になっているのかというのをお知らせいただきたい。そこで協力体制があるのかないのか。中央区が公募をして、今、3階を運営しているところもあるわけですけれども、別部隊であって、全然関係性があるようでないという形であるわけです。では、場外市場の築地の食まちの絡みもあるというところでいったら、1階と3階の関係性というのはどういうふうになるのかというのをお知らせいただきたい。

 地区計画の話については、まちづくり基本条例と並列、なおかつまちづくり基本条例の地域貢献の部分について、個別の部分になるから、そっちを優先するということに、最後は個別のところで貢献するということになるのかもしれませんけれども、やはり地域ごとにこういったことをやって、重荷になる可能性はありますけれども、大きく地域に貢献していただくということで、両方とも兼ね備えた中で、しっかり大きなものを地域貢献として中央区として確保していく必要があると思いますので、その辺はこれからも含めて、地域と相談して、再開発事業者がどこまで協力できるのかということも含めて対応していただきたいというふうに思います。

 次に、マルチモビリティステーションの話でございますけれども、BRTの話についても、正直な話、どうなるか、まだ具体的な話になっていないわけですよね。その中で、こっちだけが進展するということについて、どういうふうにお考えなのかということをお知らせいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○菅沼地域整備課長
 築地魚河岸の1階と3階の関係の話でございますけれども、委員既に御認識のとおり、1階での食の店舗の部分については、1階で買ったものをそのまま1階でお食べにならないでくださいというアナウンスと、その運営の仕方の部分については、買った食材いかんによっては、当然、3階の広場であったり、あるいは休憩所の部分のベンチ、テーブルを含めて、そこで飲食をしてくださいという運営形態をしているのが1つございます。

 その中で、委員御指摘の部分の例えばの話で、キッチンスタジオの運営が、ある種、食のまちづくり協議会に委ねながら、食育とか食のテーマに即した形で運営がなされてございます。その部分、実際、築地魚河岸の方々のオペレーションと、それから前段お答えしました場外の食のまちづくり協議会のイベントのいわばコラボレーション的なお話で、築地のにぎわいの発信のツールの一つとして、そういった空間を活用されているといった認識でございます。

 今後、10月以降の本格的なグランドオープンということを見据えながら、さらに多くの一般客あるいは多くの観光客が来たときの1階と3階の関係が、あるべき姿としてはどうなんだという部分のお話も含めまして、区が委託してございます公社とも連携を深めながら、かつ地元のほうの活動の趣旨にきちんと耳を傾けて、オペレーション、運用を適切に図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○遠藤環境政策課長(参事)
 マルチモビリティステーションにつきましては、BRTや、それから路線バス、江戸バスとか、こういったものが利用できる複合的なターミナルとして東京都において整備を計画しているところでございます。また、本年3月に実施されたまちづくり協議会において、その機能を中心に東京都のほうから説明があったわけでございます。また、平成30年度から32年度にかけて設計や都市計画手続などを経まして、33年ごろから工事着手して、まち開きにあわせた工事完了を目指すといったことを聞いているところでございます。また、都においても、今後、まち協を含めて、そういった中でマルチモビリティステーションの具体的な内容等について、また、そこで利用するBRTとか都バスの状況について、あわせて説明が今後あるものというふうに思っているところでございます。

 また、BRTにつきましては、本来であれば2019年に2系統から開通するといったところでございますが、環状2号線の状況もありまして、当然、そういった形が難しいという中で、2020年3月にできる地上部道路の中での開通に向けて、東京都も現在検討しているところでございます。そのためには、今後、既に出ております事業計画の見直しあるいは新会社の設立といった話もあろうかと思いますし、今まで築地の移転日が決まるまで東京都において執行がとまっていたわけでございますが、その日にちが決まったということで、また都のほうにも動きが出てきておりますので、今後、都と連携を図りながら、区としても早期にBRTが導入されるように対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(博)委員
 魚河岸の関係については、中央区が目指してきている基本的な考え方があって、食のプロに通用するものが基本であるということで、それがなければ場外も発展しないということで、場外の意見も聞き入れながら築地魚河岸をつくってきたという経緯がある。そこの中で協力してやっていくということであれば、やはりしっかりした対応をしていただかないといけない。魚河岸なら魚河岸の中で事業をやっている人たちの独自の考え方もあるし、場外は場外の人たちの考え方がある。でも、そこの中で、両方とも食まちの中で一緒にやっているというところであれば、しっかりした連携をしなければいけないというのが本来の筋であろうというふうに思っておりますので、その辺は、これから注意をしなければいけない。市場が移転した後のことがあるわけですから、そこのところをしっかり注意して見ていただかないといけないということだと思います。

 観光客に頼っているということでしょうけれども、観光客の方がどれぐらい買っているのか調査しているのかという話ですよね。どれだけそこの人たちの経営が、観光客の人たちに影響されているのか。では、観光客の人たちにどれだけ利便性を図って物を買ってもらえるのかということも、やはりそこの中で考えていかなければいけないという思います。それは、場外の人たちも同じであると思います。だから、そういうところも含めて、区がどこまで指導できるかということはありますけれども、やはり注視していただかなければならないだろうというふうに思っておりますので、その辺はよろしくお願いいたします。

 それと、BRTの関係については、中央区がやっていても、結局、環状2号線ができなかったから、できないという話になるかもしれません。が、本来であれば、暫定道路であろうが何であろうが、やはりBRTをつくっていただかなければいけないというのは、人口の問題があるわけです。臨海部からどうやって人を都心部に運ぶのかということが問題になって、地下鉄の話も出ておりますけれども、地下鉄はもうしばらくかかるだろうというふうに思いますし、その辺も含めて、大きな交通手段であることは確かなので、その辺のところはしっかり対応していただかなければいけない。

 今、写真を見ましたけれども、連結のBRTになるのか1つのBRTになるのかで違うだろうけれども、連結になったら若干曲がりづらいところもあるのかなというふうに感じたところではあります。そういうことも含めて、中央区の臨海部から都心部に持っていくというBRTのあり方をしっかり早期に構築していただかなければいけない。

 もう一つは、今度オリンピック後のまちづくり、地域の活性化の中でいけば、オリンピックが終わった後に何年かたって中央区の出張所が晴海にできる。小学校、中学校もできる。そこの中で、地域の交通をどうするんだという話になって、バスで行ったり来たりするのかということも含めて考えたときに、どうなのかということも、今からいろいろな形で検討していかなければ、これから先どうなるかというのは見えてこないんです。それを地域の人たちとどう共有するのかという話については、先ほど言ったまちづくり協議会だとか、いろいろなところで提案していく。そのほかに、区の行政機関の中で、まちの人からお話を聞く機会はいっぱいあると思いますので、そういったところでしっかり意見を聴取していただいて、庁内一つになって対応していただかなければならないだろうというふうに思いますので、その辺も含めて、しっかり対応していただければありがたいと思います。

 終わります。

○青木委員
 終わりなく変革していくまち中央区という答弁がありまして、吉田副区長は本当に詩人だと感動いたしましたが、それに惑わされることなく、しっかりと10分間質問してまいりたいと思います。

 私からは、築地再開発検討会議、先日、第6回が終わりました。その内容と、要望書、特に環状2号線の暫定道路について、上下同時開通の重要性についてお聞きしてまいりたいと思います。

 まず、築地再開発検討会議についてですが、ちょうど第3回が終わりましたときに、予算特別委員会の中で質問いたしました。というのは、そこまでは委員の方がそれぞれのプレゼンテーションをしているということで、私がネットで傍聴していても、本当にまとまりがないというか、これはどうなるんだろうという感じを受けておりまして、その次の日ですか、予算特別委員会の中で質問したところ、吉田副区長からも、この会議は百花繚乱、意味はないというような答弁がありまして、そうだなと私も思ったわけです。メモしていますので、本当にそうおっしゃっています。

 その後、4回、5回が終わりまして、4月19日の第6回なんですが、5月の取りまとめに向けた骨子案、先ほど前委員からもありましたが、骨子案ということで発表されたものを見ますと、意外と中央区が希望しているものに近いものになっている。逆に言いますと、委員の方がこれまで5回やってきたことは何だったんだ、どういうふうに生かされているんだという怒りの意見が出るほど、最初から東京都としての方針はあったのかなと私は感じました。例えば、広域性の高い交通インフラからなる交通結節点、これには舟運、道路、バス、地下鉄を戦略的に形成する、浜離宮恩賜庭園との連続性を重視する、場外市場は築地の食文化の拠点の一翼を担っており、にぎわいの維持・増進を図っていくと。このあたりは、まさに中央区が希望しているものと重なっていると思います。

 まず、この方針、今度新しく出された骨子案の中でも意外と中央区の要望と方向性が同じであるものと、1つ大きく違うなと感じましたのが、前回も質問いたしました、都が段階的な土地利用ということに大変こだわっておりまして、今回もA、B、C、Dと地区を分けまして段階的に進めていきたいということを言っておりますが、中央区としては、切り売りのような形あるいはばらばらの発展、整備になってはいけないので、一括して行うべきであると、このような答弁をいただいております。この2つの点について、まずはお答えいただければと思います。

○松永副参事(計画・特命担当)
 築地再開発検討会議は、実際、第5回のときに、たしか宇田副座長だったかと思いますけれども、いろいろなレイヤー、いろいろなレベル感の議論がこれまでされてきましたと。そうなってきたときに、まとめていくとすると、何かどこかで線引きをしなければいけないということで、事務局、そして委員それぞれに対して問題提起をしておられまして、その中で、ではここでということで今回の骨子案という形になっています。ですので、そういう意味では、骨子案としてまとめるのは、あくまでも具体的な開発の中身ではなくて、大きな方向性としてどうしていくべきか、どういうものを目指すべきかということをまとめるということで、確かに議論の中で出てきたもののうち一部、一部というか、結構具体案の部分が骨子案の中には載っていないということは事実だと思いますが、そこは第5回のそういった問題提起も踏まえたものなんだろうというふうに思っております。

 もう一つ、段階的な土地利用というところですけれども、あくまでも段階的に開発をしていくというのは、大きな土地なので、一気に開発は無理だろうということ、そして、その中でも段階的な開発はしっかりとした方向感を持って、それで開発をしていくということで、切り売りみたいなことを目指すとか、そういうことではなくて、15ヘクタールを一気に開発するのは無理だから、一つ一つその時々、そして将来に向かって必要なものを開発していきましょうというようなことを、大きな方向性を持った上での段階的な開発という形で示されたものになっていますので、A地区から開発をしましょうとか、B地区だけ開発しましょうとか、そういうことを目指した骨子案ではないというふうに認識しているところでございます。

 以上でございます。

○青木委員
 理解いたしました。区割りをしていても、方向性としては一貫性を持って順番に進めていくということですね。

 あと、都のほうの検討会議の中の役所の方の答弁の中で、段階的開発をすることで未利用地の資産価値がどんどん上がっていくというような意見もありまして、ちょっとそれが気になりました。

 次の質問ですが、4月19日に出された区の要望書です。前委員からも質問がありましたが、私は特に4番について取り上げたいと思います。環状2号線の整備やBRTの運行開始などの課題もあります。特に、環状2号線の暫定道路については、できる限り早期に上下線を同時に開通させることが地元の意向であると。地元の市場関係者も含めまして、ここは大変重要だと私も認識しております。これがなぜ改めて要望書として出されたかといいますと、多分3月23日の日経新聞にも出ておりましたが、小池都知事が上りを先行開通させる、このような発言をなさいました。この点について、現状をお知らせください。

○吉田副区長
 基本的には、この要望については、仲卸の一部から上り1車線を引っ越しと同時に開通してほしいという要望が出て、それを小池都知事が受けとめて、そういうことも検討されているという状況でございます。そこで、私どもが地元区として発言をさせていただきましたのは、基本的には、暫定道路というものの開通について、閉場後2カ月でつくりますと言っておるわけですが、その2カ月の間に上り線1車線を浜崎橋の交差点にぶつける、そして、その先では今度は上下線にぶつける。信号処理を含めて、あるいはドライバーの方たちを含めて、相当混乱が起きると思うんです。環状2号線というものは基本的に使いにくい道路ということになってしまうイメージをいろいろな形で与えてしまうことが問題だと。だから、暫定道路については、前倒ししてでも上下線整備を一体で早くやってもらって同時開通してもらいたいということで私どもは言っているわけでございます。

○青木委員
 わかりました。10月11日移転後に、2カ月以内にあくまでも同時開通ということで理解いたしました。

 あと1分ですけれども、最近、山﨑江東区長が、にぎわい施設、千客万来施設が具体化していないということで、この状況が続くなら開場延期も選択肢の一つというような、かなりお怒りの部分がマスコミでも流れたりしておりますが、きょうお話を聞きましたとおり、中央区は東京都といい関係を続けながら、しっかりと10月11日に開場がうまくいくことをお祈りいたしまして、私の質問を終わります。

○木村委員長
 質問も終わったと思います。

 議題、新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○木村委員長
 ありがとうございます。

 以上をもちまして、築地等地域活性化対策特別委員会を閉会といたします。

 お疲れさまでした。

(午後3時49分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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