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平成31年 区民文教委員会(2月13日)

1.開会日時

平成31年2月13日(水)

午後1時30分 開会

午後2時56分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 田中 耕太郎

副委員長 石田 英朗

委員 染谷 眞人

委員 田中 広一

委員 加藤 博司

委員 青木 かの

委員 渡部 恵子

議長 礒野 忠

4.出席説明員

(14人)

矢田区長

齊藤副区長

平林教育長

遠藤区民部長

眞下区民生活課長

鷲頭地域振興課長

木曽文化・生涯学習課長

小林スポーツ課長

田中商工観光課長(参事)

長嶋教育委員会事務局次長

伊藤庶務課長(参事)

星野学務課長

染谷学校施設課長

吉野指導室長

5.議会局職員

田野議会局長  

一瀬議事係長

酒井書記

秋山書記

6.議題

  • 区民生活及び教育行政の調査について

(午後1時30分 開会)

○田中(耕)委員長
 ただいまより区民文教委員会を開会いたします。

 本日、理事者報告の関係でスポーツ課長が出席しますので、御了承をお願いいたします。

 それでは、理事者報告を願います。

○遠藤区民部長

1 住民基本台帳による世帯と人口の動き(資料1)

2 平成30年度中央区まちかど展示館の認定について(資料2)

3 庁有車に係る車両交通事故の損害賠償について(資料3)

○長嶋教育委員会事務局次長

4 区立小中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の補償基礎額の改定について(資料4)

5 阪本こども園(仮称)の運営事業者選定について(資料5)

6 常盤小学校の学校施設開放について(資料6)

7 平成30年度児童・生徒の学力向上を図るための調査結果について(資料7)

以上7件報告

○田中(耕)委員長
 報告ありがとうございます。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりでございますので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時44分です。自民党83分、公明党41分、日本共産党41分、無所属・中央10分、歩む会10分となります。

 それでは、理事者報告に対する質疑に入ります。

 順次発言を願います。

○染谷委員
 私からは、資料5の阪本こども園(仮称)の運営事業者選定についてからお尋ねしたいと思います。

 まず、御説明いただきました区立小学校と幼稚園、小学校は区立小学校で、こども園は保育園と幼稚園のいいところをとっているんですけれども、こども園は、今回の説明によりますと、指定管理者といいますか、どちらかというと私立幼稚園の要素が強いのかなというふうに感じます。区立幼稚園だと、自治体が運営して、先生方が公務員で、文部科学省の指導要領といいますか、教育方針は国に準じて差がないのかなというふうに思うんですが、今回のこども園の場合、幼稚園の保育のほうの指定管理者だと社会福祉法人もしくは学校法人、あと仏教系とかキリスト教系とか、いろいろな運営事業者があると思うんですけれども、方針にばらつきが若干出るかなと思うんです。私立には特徴的なことがさまざまあると思うんです。

 私はこども園は賛成なんですけれども、今回、公立小学校の中に私立的な考えを入れた場合、利用する方が区立と私立との関係とかの表示の勘違いといいますか、その辺をどういうふうに捉えていらっしゃるのか。また、全般的に、社会福祉法人というか、その他の法人の特徴等で、本区がこれから初めて取り入れていくに当たってどのようなお考えなのか、お知らせいただければと思います。

○星野学務課長
 阪本こども園は、私立ということで、どんな業者と、私立と区立との違いをどういうふうに埋めていくのかというところになるかと思います。

 今回、阪本こども園については公私連携ということで、今までなかった形なんですけれども、私立に対して区が一定程度関与して運営をしていくという方向になってございます。そうした部分がございますので、区といたしましては、今の区立園で具体的にやっている教育ですとか、できるだけそこを取り入れられないかというふうに考えてございます。例えば、今、小学校と幼稚園と保育園で保幼小の連絡会というものをやってございまして、こちらについては私立にも参加していただいているところでございます。こうした今までやっている連絡会に、今回協定を結ぶ業者についても参加していただけないかなというふうに考えているところでございます。

 では、実際にどんなことをやっているのかといいますと、保育園長ですとか幼稚園長、小学校の校長か副校長を集めまして、皆さんで実際の課題になることですとか、地区ごとにもいろいろなことをやっておりまして、公開授業を小学校でやって、幼稚園とか保育園の方に、実際どんな教え方をしているか見ていただくということをやっております。あとは給食の交流ですとか、運動会の参加ですとか、学校の授業の公開、こういったものをやっているところでございます。こうしたことから、公私連携の協定を結ぶということになりますので、どちらかというと区立園に近い形で、一定程度区が関与して、差がないようにというような形の運営を考えているところでございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 ありがとうございます。

 保幼小連携、保育園、幼稚園、小学校が連携されて区が関与していらっしゃるということで、ただ、保育時間とかは今までどおり、いろいろとあると思うんですけれども、例えば通園方法について、私立的なものを考えたりすると、通園バスとか、もっと遠くから、教育熱心な方などだと、そういうものを希望されて来ることもあるかと思うんです。募集のあり方は従来どおりなのか。

 また、例えば保育時間の中で、私立だと、いろいろなカリキュラムを組んでいらっしゃるとか、そういうこととかも自由裁量で行っていますが、法人の、従来私たちが区立で考えている以外の運営とかを取り入れることは区として余り考えていらっしゃらないのか、その辺についてお知らせ願えますでしょうか。

○星野学務課長
 募集につきまして、例えば、まずバスのお話がありましたけれども、今、そもそも阪本小学校が学区域のお子さんが日本橋小学校とか明正小学校に行ってしまって、それについて地元の地域の方が阪本小学校にそのまま上がってくれないというような問題もございますので、募集につきましては、当然ながら、阪本小学校の学区域の方につきましては、優先してこの園に入れるような仕組みを考えてございます。

 ただ、やはり私立ということで、いろいろ特徴があって、そこの考え方に同意できるかどうかという部分もございますので、もし自分には合っていないなと思われる保護者の方がいらっしゃったら、当然、今までどおり日本橋幼稚園ですとか、近隣の幼稚園にも行けるというようなことを協定で約束していただこうかなというふうに考えているところです。

 あと、私立ということで独自の、英語の教育ですとか、リトミックとか、いろいろなことがございますけれども、今、晴海こども園とか京橋こども園でもいろいろなことをしているところでございます。実際、候補事業者を決定した後、具体的にいろいろなお話をした上で、どこまでやるかというのを詰めていきたいというふうには考えているところでございます。

 以上です。

○染谷委員
 わかりました。ありがとうございます。

 確かに、私なども小さいとき、幼稚園が私立だったものですから、かるた教室とかがありまして、それなりに楽しく過ごさせていただいた経験がありまして、公立とはまた違うのかなというのがあるんです。

 また、先生の関係ですけれども、どちらかというと、私立の場合、先生がいろいろとかわったりするケースがあると思うんです。公立の場合はベテランの先生が長く担当されることがあると思うんですが、人事について、例えば今回、これは社会福祉法人か学校法人が運営されると思うんですけれども、区としては、区立幼稚園と異動・転勤とか交流とかを考えているのか、それとも全く別働隊として考えていらっしゃるのか、その辺についてお知らせ願えますでしょうか。

○星野学務課長
 阪本こども園の先生についてということで、当然、いろいろな研修ですとか、もし参加していただけるということであれば、していただこうかとは思っているところではありますけれども、人事につきましては、当然、事業者の中での人事と区の人事というのは全く異なるものというふうに考えておりますので、交流という観点で言えば行っていきますけれども、人事的に具体的な、どこかに派遣してとかということは今のところ考えていないところでございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 わかりました。

 最後に、全般的なことですが、費用の関係ですけれども、どちらかというと私立だと負担が結構大きくなったりするということも世間的にはよくあるんですが、本区において公立と私立との差といいますか、それはどのような考えなのかだけ、お知らせいただけますでしょうか。

○星野学務課長
 私立園ということで、負担額、入園料ですとか、保育料とかが変わってくるのではないかという部分のお話ですけれども、今の時点におきましては、実際にその運営事業者がどういったことを幼稚園教育の中でやりたいか、それによっても実際かかってくる額が変わってくるというふうに思いますし、区として、それを具体的にどこまで認めるかという部分もございます。そうしたことから、8月ぐらいには運営候補者を決定するんですけれども、10月ぐらいまで、そういったところの話し合いをしながら、負担額についても想定していきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○染谷委員
 わかりました。特色ある、せっかくのこども園ですので、ぜひとも利用するお子さんにとってもすばらしいこども園であってほしいと思います。これからの運営事業者の選定に当たりましては、しっかりと対応していただきたいと願いまして、私の質問を終わります。ありがとうございます。

○加藤委員
 それでは、私は、一番最後の資料7の4ページ目を中心にして質問させていただきます。

 まず、確認ですけれども、当日の参加人数、実施者数は、小学校で964人、中学校で373人となっております。当日の在籍数が何人だったのか、まず母数を教えていただきたいと思います。

 それとあわせて確認ですけれども、今回の実施主体は東京都教育委員会が行っております。調査内容について、中央区教育委員会に聞き取りの原票あるいは写しが手元に届いているのか、その点について確認を最初にしておきたいと思います。

○吉野指導室長
 まず、母数でございますが、小学校5年生は、964名が今回の実施者で、欠席が22名ですので、986名でございます。中学校のほうでございますが、414名でございます。

 それと、2つ目の質問の、これは東京都の実施でございますが、集計等、結果につきましては中央区に来ております。中央区のほうで持っております。

 以上でございます。

○加藤委員
 在籍数から見ると、小学校で22名、中学校では41名の方がこの調査に参加していないということを確認しておきたいと思います。

 その原因についてここで議論してもわからないと思うんですけれども、この資料を見ていきますと、先ほども教育委員会事務局次長からお話がありましたが、児童が学校に行く前に朝食を食べるかという質問があります。小学校のほうですけれども、食べないことが多いというのが4%、また、ほとんど食べないというのが1.4%で、合計でいうと5.4%になりますよね。先ほど聞きましたけれども、参加者の人数を964人とすると、実に50人を超える児童が朝食をとらずに学校に来ていることになります。未回答もありますけれども、必ず食べると答えた割合は81%ですから、780人ぐらいになるんです。そうすると、残りの170人から180人の児童は毎朝は朝食をとっていないということに、この調査票から読み取れることになるんですけれども、この点についてどのように考えられているのか。朝食をとらないで登校する児童数についてどのように、また、そういう子供たちに対してどのような聞き取りなどの調査を行っているのか、お答えいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 まず、朝食をとらないで来るお子さんたちは、当然ながら、好ましいとは捉えておりません。これは従来も言われていることであり、だからこそ、今、食育の大切さということで、よく早寝早起き朝御飯というようなキャッチフレーズのもと、食育のほうも行われていますが、ここに関しましては、東京都や国だけでなく、中央区でも真摯に受けとめながら、食育に力を入れているところでございます。

 また、この数値でございますが、今回、東京都の調査は小学校5年生、中学校2年生ということでございます。朝食の調査は、例えば小学校6年生、中学校3年生の全国の学力調査、また区独自のサポートテストでも行っているところでございます。実は、小学校4年生以上の学年の数値というのは、毎年のように確認しております。そうなりますと、何年生が下回っているとか、何年生が上回っているというのは一概に言えないということが、ここ数年の分析でわかっております。どういうことかといいますと、その年はこの学年が余り食べてきていないとか、この学年はしっかり食べているということで、その年その年で違うというような結果が出ているところでございます。

 ちなみに、今年度でいいますと、本区の小学校4年生、6年生は東京都や全国の数値を上回っていますので、東京都や全国よりはしっかりとっているということが言えます。ただし、これがたとえ90%、95%、98%だとしても、とらないというようなお子さんがいるということは、数の多い少ないではなく、問題だということは常に捉え、食育に力を入れているところでございます。

 そういう意味では、実は、この4択の捉え方としましては、朝食でいうと、必ず食べる、たいてい食べるということを肯定的な捉え方ということで、この2つには入るように指導しているところでございます。この2つを合わせると、それぞれの学年で違うんですが、95%前後ということが出ておりますので、やはり3%から5%のお子さんが余り食べていないという状況がここ数年続いております。ただ、それでも、しっかり食育は続けていかなくてはいけないということ、また、学校のほうでも、一般的に食育ということで、朝食の大切さというところは教えています。

 一家庭一家庭の状況に踏み込んで、どうして食べないんだというところの聞き取りまではなかなか難しいところでございますが、やはり子供たちに意識させること、また保護者会等で保護者に成長期の子供たちの朝食、これは朝食だけに限らないんですが、バランスのいい食事の大切さを指導しているところでございます。ただ、このような数値が数年続いております。これは、もちろん東京都、全国も同じでございますが、やはり食育の重要性をしっかり捉えながら、今後も食育をしっかり進めていきたいと思っております。

 以上です。

○加藤委員
 質問の前に戻るわけですけれども、先ほど、この調査の結果については、家庭、保護者のほうにも届けられているというお話がありました。きょうは、この報告についてだけ触れていくわけですけれども、朝食を食べているかどうかというデータが保護者のほうに行くということは、果たしてどうなのかなと、私はちょっと疑問に感じているところです。

 話をもとに戻しますと、実際、常に50人近くを超える児童が朝御飯を食べないで学校に来ている。この数字を見て、私は本当にびっくりしたわけです。これは私の古い考えかもしれませんけれども、食事をして学校に元気に行く。そうしないと、8時半に学校に行ったとしても、給食まで3時間近く、何も口にしないで授業を受ける。これでまともに授業を受けることができるのかなと疑問を持っております。そういう意味で、プライバシーにかかわる内容があるかと思うんですけれども、なぜ朝食をとっていないのか、あるいは場合によっては保護者のほうで朝食を用意していないということも考えられるのかなと、そんな思いがあったので、この質問をしました。50人を超える方が食事をしていないということは、ぜひ引き続き問題意識を持って取り組んでいただきたいと思います。

 次に、生徒への質問で、自分のことを大切な存在だと感じているかとの設問に対して、どちらかといえばそうは思わないが18%、思わないが9.9%、足すと27.9%の生徒、つまり4人に1人以上の生徒は自分が大切な存在だと感じていないことが、この表から読み取れることになるかと思うんです。このような回答についての御見解、どのような御意見を持っているのか。自己肯定感の欠如ではないかと私は考えるんですけれども、何が生徒をそういうことに導いているのか、どういう分析をされているのか、わかる範囲でお答えいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 自己肯定感を高めるということは、これからの教育でも大切と言われており、今回の学習指導要領の改訂の中でも触れられていることでございます。そのような視点からも、当然ながら、自分を大切に思っていない子供たちというのは、全てのアンケートがそうですけれども、マイナスで答えている子供たちには課題があるということ、当然、学校の取り組みで何かしていかなくてはいけないというのは、全ての質問で共通して言われていることでございますが、自己肯定感のことについても、同じような捉え方をしております。

 今、自己肯定感についてこれはさまざまなところで分析されており、小学校の4年生あたりからだんだん自己肯定感が下がってくるというようなことが、最近、一般的に言われているところでございます。理由としましては、小学校に入って自我の芽生え、自己の確立から、だんだん思春期に入ってくるという心の発達の中で、当然、学年が上がれば少なくなってくるというのは、単純な成長の過程ということも言えるんですけれども、成長だから仕方ないで済ませるわけにもいきませんので、自己肯定感を高めていくというような教育も、引き続き続けていかなくてはいけないと思っております。

 自分を大切にするにはどうしたらいいかというと、単刀直入に、褒められるとか、人の役に立つ経験をするとか、成功体験をするとか、そのようなこととともに、一般的に、道徳の授業等で自分を大切にすることの重要さについて学ぶとか、そのようなことを学校現場のほうでは取り組んでいるところでございます。

 以上です。

○加藤委員
 今、小学校4年生、高学年になると、自我の芽生えということで、さまざまな状況が生まれるのではないかという答弁があったかと思うんです。

 そこで、同じ資料ですけれども、気になるのが、ちょっと内容が違うので連動させることはできないんですが、これは小学校5年生ですよね。将来、社会や人のために役立つ仕事がしたいと思うかという質問に対して、85%の児童が将来役に立つ仕事がしたいと。また、半数以上の51.9%がそう思うと。小学校5年生としては非常に前向きな回答をしているわけです。ただ、設問が違うので、一概に比較はできないんですけれども、中学生になると、逆に、自分のことを大切に思わないと回答する。そのような思いから離れていっているのではないかなと、この上下を見ていくと感じるんです。児童期には役に立ちたいと考えている児童が東京都より多いにもかかわらず、中学生になると後退している。なぜなのかなと私自身も疑問なので、この点についてどのようにお考えなのか、どういう御見解をお持ちなのか、ぜひお答えいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 まず、この質問紙で小学校と中学校を比較しますと、多くの質問項目で、やはり小学校のほうが高いというようなことは全体的な傾向であります。先ほど自己肯定感のお話をさせていただきましたけれども、同じ小学校でも、もちろんこの調査でなく、質問紙というのは、学年が下がるほうが高くなっているというのも、一般的な傾向でございます。一般的というのは、やはり心の発達の中で、思春期に向かってくると、なかなか素直に答えられないというところがあり、言い方が適しているかどうかはありますけれども、中学生になると、なかなか前向きな答えが減ってくるというような傾向は見えてきます。ほかの質問でも、今まで褒められた活動をしたことがあるかとか、自分のよいところを人に伝えたいかとか、そういう質問も小学校のほうが高いというような傾向があります。これは、単純に中学校が低くなっているから問題であるというような捉え方ではなく、その学年その学年の心の発達の状況というのがありますので、だからこそ、比較するのは、小学校との比較というよりも東京都とか全国の数値とか、そのようなもので捉えていきたいと思います。

 それとともに、これも先ほどの繰り返しになりますけれども、全ての質問がそうですが、肯定的に答えているお子さんよりも、マイナスに答えているお子さんの割合がどれくらいなのか、その子たちにどういうことが必要なのかというような捉え方で教育活動を行っていかなくてはいけないというような見方を、この質問紙から、していきたいと思います。そういう意味でも、この質問紙というのは子供たちに指導する上で有効なものとは考えておりますが、小学校と中学校の差がこれだけあるからどうするかというようなことを大きくは捉えておりません。

 以上です。

○加藤委員
 今、指導室長のほうからいろいろとお話がありまして、2度ほどかな。マイナスに答えている子供たちにはさまざまな課題があるのではないかなというような発言があったかと思うんですけれども、それはそれとして置きながら、その問題については、次の質問の中で展開させていただきます。

 この報告の中で最後の質問になるんですけれども、家の人と、学校の出来事について話をするかということが書かれております。35.4%の生徒が学校の出来事を全くあるいはほとんど家庭で話をしないと答えている。東京都の全体の調査から見ても、これは非常に高い水準になっているかと思うんです。この点についてどのように分析されているのか、最後にお答えいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 まず、今、分析というようなお話がありました。私たちは、この質問紙を見る中で、東京都と比較して課題だなと感じたところにつきましては、まず指導室のほうで、しっかり、どのようなことが原因かというようなことを話し合います。それとともに、学校のほうに聞き取りも行います。子供一人一人への聞き取りというところまではいってはいないんですけれども、まず、家の人と学校の出来事について話をするかということで、中学生の傾向でいうと、やはり余り話さない。これは何となく一般的にも、私自身もそうだったんですけれども、なかなか話はしないかなというところはあります。それとともに、学校に聞き取りをしますと、これを中央区の傾向と言い切れるかどうかは置いておいて、学校の校長先生方の捉え方としましては、中央区の子供たち、特に中学生になると、学習塾を初めとして習い事がかなり多いというような傾向があります。そうしますと、今の子供たちは忙しいという言葉につながるんですけれども、家の人と接する時間が少ないというようなところは1つ言えるのかなというところが、学校からの聞き取りで出てきた回答でございます。

 それとともに、再三の繰り返しになりますけれども、やはり中学校、思春期になっておりますので、時間があったとしても、なかなか家の人と話さないんだよねというのは、子供たち数人に聞いたときに、そういう答えが返ってきたというようなこともあります。では、ここからどうするかというと、直接的に、家で何かあったことを話しなさい、これは小学校の低学年ではよく指導します。学校であったことをお家の人に話しましょうねというのはありますけれども、中学校になると、そのような直接的な指導はしておりませんが、やはり家族とのかかわり方、交流の仕方というような指導は当然行っていくところであります。何にしても、中央区の子供たちの学校外での忙しさが1つ影響しているのではないかというようなところは分析の中で出てきた話でございます。

 以上でございます。

○加藤委員
 こういう中で、前、孤食という言葉がいろいろと出てきたときがあったと思うんです。子供さんが家庭で一人で食事をする。一人で食事をするわけですから、当然、話をする相手はいないわけです。そういう家族の団らん、サザエさんではありませんけれども、ああいう形での夕食の風景というのはだんだん失われてきているのかなと。それは家庭の問題だけではなくて、社会の問題もいろいろと絡んでくるんだと思いますので、その点については私なりの思いを伝えて、理事者報告についての質問は、これで終わります。

○青木委員
 それでは、私からは、理事者報告につきましては、資料1、住民基本台帳による世帯と人口の動きです。

 先ほど簡単に御説明をいただきましたけれども、一番最後のページ、ちょうど裏側になりますけれども、年齢別人口構成図というものを見まして、プラスの面、いい面での大変な驚き、これは事あるごとに矢田区長もおっしゃっていて、ことしも子供たちが新生児で2,000人ふえましたというのがここ数年続いておりますので、それは頭の中には入っていたんですが、こうしてグラフにして見ますと、ゼロ歳児から4歳児まで、このような人数になる。これが一目で見えるわけです。いわゆる人口ピラミッドですけれども、日本は大体、全体的に見ますと、最初、富士山型から始まって、途中、つり鐘型から、今は下が閉じているつぼ型になっている傾向の中で、都心区である中央区が下でまた広がっている。何型という名前がもうついているのかどうかわかりませんが、私には紙飛行機に見えるんですけれども、紙飛行機型といたしまして、この人口構成図は画期的なものだと思います。

 ということで、具体的な政策については予算特別委員会の中で話し合いがなされると思いますが、きょうは区民部の方がいらっしゃっていますので、まずは区民部として、この人口構成図を出し、これを見て、これが今後の、大まかに言いまして中央区の施策というものにどのような影響を与えていくか、そして、どのように対応をしていくかということを簡単に御説明いただければと思います。

○眞下区民生活課長
 日本全国でも、こういうような形態の人口構成比の表は多分ないと思います。一般的には、人口安定増加型というピラミッド型、人口停滞型というつり鐘型、人口減少というネギ坊主型ということで大体区分をされておりますが、こういった、どちらかというとトランプのスペードマークみたいな感じで減少があって、また末広がりになっているというような状況でございます。

 施策のことに関しまして、区民生活課長の私が何か申し上げることはないんですが、例えばこの人口動態がこれからふえて、このまま推移していくということで、30年後、40年後がどういうことになるのかということを、やはり中央区としては、これからちゃんと考えていかなければいけないというふうに私は感じております。

 以上でございます。

○青木委員
 本当にこれは、プラスの面で生かしていただきたいと思います。このことに関して具体的な質問があるのですが、これは内容が離れますので、議題のほうで改めて質問させていただきます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 私は、まず資料1から質問させていただきたいと思います。

 まず、外国人の方々の転入が、昨年から比べると、またふえているということでございますけれども、今、転入されている外国人の方々の職業形態等々、それから今後の推移をどのように分析されているのか、お知らせいただきたいと思います。

 なぜこの質問をするかと申しますと、これもまた区の施策に対して今後何らかの影響を及ぼしていく数字だと思います。今、全国的には労働力不足を補う人たちの転入ということもあり得ますが、中央区にはそういう労働力不足を補うための人材というよりも、むしろITなど先進機器ですとか、そういうものを取り扱うような人材の方たちが転入されているのかなというふうに個人的には考えるんですが、どのように分析しているのか、まず教えていただきたいと思います。

○眞下区民生活課長
 外国人の人口につきましては、おおむね平成27年までは5,000人前後で推移しておりました。27年から31年まで2,100人もふえているという状況の中で、まずこれを国籍別に分析しますと、どこが一番ふえているかということですが、やはり中国の方が一番ふえております。その次には韓国の方でございます。

 残念ながら、住民基本台帳には職業というものを記録しておりませんので、どういう職業の方ということに関しては、あくまでも推定ということになりますが、先ほど委員のほうからおっしゃっていただいたように、恐らくですが、やはりITとか、職住近接を求めていらっしゃる方、それと中央区の中で新しいマンションでかなりいいところに中国の方が入っているというような開発業者の話を伺ったことがありますので、あくまでも推定ですが、そういった富裕層、知識層の方がかなり入っているのではないかなと思われます。また、もう一つ特徴的なところとしましては、ベトナムの方がかなりふえているというような状況で、やはり日本とのかかわりが強いところで、特に向こうに日本の企業が進出しているところとか、そういう方が日本の中での拠点として居を構えていらっしゃるのではないかということも推測されるところでございます。

 今後でございますが、これは経済動向だとか、いろいろな要素でまた大きく変わると思いますし、中央区の人口動態を見ますと、大体1万人以上が転出していらっしゃる状況で、かなり出入りの多いこともあります。これについての分析に関しましては、私のほうでは推計できないような状況ですので、御容赦をいただきたいと思います。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 細かく御説明いただきまして、ありがとうございます。やはりベトナムの大乗仏教は日本と同じですので、これからまだまだ労働者として入ってくる可能性は十分あるのかなというふうに思いながら、お話を伺いました。

 まず、外国人の方々がどんどんふえていくということは、私たちのまちは観光客の方々も大勢いらっしゃいますし、災害など有事の際に具体的にどのような言語体系を持つのか、この方たちも発災直後、混乱されると思いますので、そうしたことも多分区の施策にこれから影響していくと思います。この点も踏まえまして、区民部のほうで、大きく影響してくると思いますので、御対応をとっていただければと思います。

 それから、前委員からも御指摘がございましたが、中央区の人口動態推計です。

 先日、23特別区に対する、日本総研の藻谷浩介さんの人口推計についての分析の講座がありましたときに、中央区は30年前の春日部市に非常によく似た動態推計をとっているという御説明がありました。ただし、中央区が非常にこれから気をつけなければいけないのは、15歳から19歳の層がとにかく少ないんです。30年後、その方たちがちょうど働き世代になる中で、どういうふうに推移していくのかというところが気になるという御指摘もございました。まだまだこれから人口はふえてまいります。30歳、40歳の方々の転入が著しいと思いますが、区の施策にも大きく影響していくと思いますので、私もこれから人口推計については注視してまいりたいと思っております。

 最後に、資料7について質問させていただきます。

 前委員からの御質問もございましたけれども、朝食を食べない子供たちが多い。その中で、食育の大切さを教育されているということでございましたけれども、子供たちが食べるということの大切さを知っていたとしても、どうして食べてこられないのかなと。この背景にある親との関係ですとか、何かネグレクト的なものがあるのか、単に忙しくて朝起きられなくて、食べてこられない子供たちがいるのか、そのあたりはどのようにお考えなのかということを、まずお伺いしたいと思います。

 それから、自己肯定感の件です。これは私もかねてより何度もこの場で質問させていただいていますが、自己肯定感を引き上げていくということはすごく大変なことだと思います。教員の方々の指導力によりけりになってくるのかなと。どのように子供たちにかかわっていくのか、それから、親と話をしないという子供たちも中学生になると当然多くなりますけれども、かわりにどういう人と話をしているのかということに私は興味があります。親とは話せないかもしれないけれども、かわりに先生と話しているのか、あるいはお友達とは話しているのか、このあたりはどういうふうに分析されているのか、教えてください。

○吉野指導室長
 まず、朝食でございますが、食べてこない子供たちの状況を各学校で確認いたしますと、正直言って、朝御飯がなかったというような保護者の問題というのはゼロというわけではありません。そのようなケースはゼロではない、幾つかありますよというようなことを学校からしっかり報告は受けております。ただ、多くは、先ほどの子供が勉強等で忙しいというようなことにつながるんですけれども、朝ぎりぎりまで寝ていて、そのまま飛び出してくるというような生活習慣というところで食べていないというような状況はかなり多いという分析をしているところでございます。

 自己肯定感につきましては、教員の指導力というところはかかわってきておりますけれども、やはりここでは、先ほどの繰り返しになりますが、子供たちの成功体験や何か人の役に立つような体験からつなげていくというところも現在行っているところでございます。

 あと、話をしないというところですが、では家族としなければ、ほかでどう話しているのかというところは、思春期の子供たちの傾向を見ますと、やはり親は少なくなっております。友達が多いんですが、ただ、一方で、今、ネットとか携帯とか、そういうような活用が課題になっているような社会でございます。そうなりますと、友達との会話も、コミュニケーション能力が低くなっているのは、社会現象として、子供たちの課題の一つというところも言われていますので、いろいろな視点から子供たちの状況を分析していかなくてはいけないだろうなというところは常々思いながら対応しているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 そこまでお答えいただきまして、安心できます。何かあったときに頼れる教育委員会であっていただきたいと思いますし、先生方を支えていただき、子供たちも支えていただく中での、教育の中央区をうたっていらっしゃいますので、これからも力強く子供たちを支えていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○田中(耕)委員長
 以上で、理事者報告に対する質疑を終了いたします。

 次に、議題、区民生活及び教育行政の調査について、質問のある方は順次お願いいたします。

○加藤委員
 それでは、理事者報告の続きになるかと思いますけれども、親から虐待を受けた子供の命が失われるという悲劇がまた起きてしまった。千葉県野田市で犠牲になった小学4年生の子供です。父親の暴力を訴えるSOSを発信していただけに、なぜ命が救えなかったのかと。私は、学校、行政機関が子供の立場に立って対応していれば救えた命ではないかと悔やんでおります。

 子ども虐待防止オレンジリボン運動によりますと、全国どこかで毎週1人の子供が虐待等を受け、命を失っているとの統計があります。これを見たら、本当にびっくりしました。野田市だけでなくて、先日もありました。また、児童相談所における児童虐待相談対応件数も、2017年速報値で13万3,778件、2008年、平成20年ですけれども、約10年前の4万2,664件から、10年間で3倍以上にも増加している。また、この時期の児童虐待相談の内容別件数の推移を見ると、圧倒的に、中身は心理的虐待が増加しているというのが特徴かと指摘しているんです。そういう意味からいって、児童・生徒の家庭内での居場所がなくなってきているのではないかと思います。私は、虐待は突然きょうから始まるということではないと思うんです。野田市の事例でもあるように、虐待を受けている児童・生徒は、さまざまな形や方法で救いを求めていると思います。虐待への対応では、早期発見が重要な鍵を握る。また、虐待のサインに気づける大切な場所であるはずの学校も、教員の多忙化などで丁寧な対応を拒んでいるのではないかと思います。

 1つ目には、子供に対応するという意味で教員の多忙化の解消について、今後、解消に向けて区はどのように対応しようとしているのか、お聞きしたいと思います。

 2つ目には、私は現在、各学校に配置されているスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの果たす役割は非常に大きいものがあると考えるんです。そこで、質問ですけれども、中央区では、中学校に派遣しているスクールソーシャルワーカーを小学校にも派遣し、保護者や教員への支援、情報提供を行っておりますが、現在の配置状況、相談件数、相談内容などについてどのようになっているか、お答えいただきたいと思います。

○伊藤庶務課長(参事)
 最初のお尋ねの教員の多忙化解消でございます。

 委員の御指摘は、今般のいじめ・虐待に対して教員が向き合って丁寧に対応できていないのではないかというような問題意識でございます。私どもは、これまでも御報告しておりますように、中央区の公立学校、幼稚園の働き方改革にこれまで取り組んでおります。その問題意識の所在は、教員が多忙化によって忙殺されると、子供一人一人に丁寧に向き合って、いじめ・虐待の相談のみならず、子供の変化を察知し、あるいはその都度その都度の丁寧な指導ということができないのではないかという懸念でございます。また、逆に、そこに一定程度時間を確保することは、一人一人の子供たちに向き合う時間をふやし、一人一人の子供たちを育むということに対してつながるという考え方に基づいております。子供の育ちを支えるということは非常に幅広いことでございますが、今般のいじめ・虐待のみならず、一人一人の子供たちが健やかに育つためには、私どもは、働き方改革の考えの底辺として、やはり有用な時間を教員が子供たちに向けて施すというところを実現するためということで現在取り組んでございます。成案をまとめた上で具体化をしていくということで、今後も実践していきたいというふうに現在取り組んでおります。子供たちの健やかな育ちにつながるように、今後実践していく所存でございます。

 以上でございます。

○吉野指導室長
 スクールソーシャルワーカーでございますが、現在、本区では2名おり、中学校のほうには巡回しております。また、小学校のほうにも状況に応じて派遣するというようなことで、平成29年度から始まっております。

 まず、学校への対応の回数でございますが、中学校が378回、小学校が213回となっております。これは、平成29年度の数値になっております。30年度は、まだ今まとめているところでございます。

 それと、相談内容ですけれども、圧倒的に多いのが不登校、なかなか学校に行けないお子さんたちの相談というのがほとんどを占めているところでございます。それ以外にも、家庭環境の問題ということで、親との関係も含めての相談も何件か来ております。当然、家庭環境の中には、児童虐待につながるような案件という捉え方も何件かしているところでございます。それ以外には、やはり発達障害等にかかわる相談というのも、あわせて行っているところでございます。

 以上です。

○加藤委員
 先生の多忙感については、この間、私も何回も質問させていただいて、何とかしなければいけないなと考えております。働き方改革が果たして本当に教職員の多忙感の解消につながるのかどうなのか、これからも注視して精査をしていきたいと思います。

 私は、スクールソーシャルワーカーは、先ほども申しましたように、非常に大きな役割を果たすのではないかなと。それと同時に、不登校だとか、いじめだとか、そういう問題を少しスクールソーシャルワーカーの皆さんにお手伝いいただく、支援をしていただくということも可能になれば、教職員の皆さんの負担も少しは軽くなるのではないかな、そんな思いがあるんです。

 先ほどお答えがあったように、マイナスで答えている児童・生徒には課題があるという認識が指導室長のほうから報告された。今、スクールソーシャルワーカーは巡回型、そして小学校には派遣型となっているわけですけれども、実際に去年の決算特別委員会の報告によると、小学校では、不登校で27名、その他30名、そうしたいろいろな形での長期欠席者が79名もいると。そして、中学校について言えば、不登校は49名、その他9名も含めると、病気を除けば多少減るかもしれないですけれども、病気も含めて63名の方が長期欠席者になるという報告がされている。これは2017年度の集計です。そして、いじめについても、多少でこぼこはありつつも、2017年度については計13件、小学校で11件、中学校で2件起きているということがある。そして、先ほど説明の中で、相談が多い中で、家庭環境の問題も含めてですけれども、朝食の問題、朝起きたら食事がなかったというお話もあったかと思います。私は、今の労働環境とか親の働いている状況があるので、なかなかそれだけでばっさり切るわけにいかないと思うんですけれども、ただ、親も子供も非常に大変な状況の中で生活しているのではないかなと思うんです。

 先ほど言ったように、マイナスに答えている児童がたくさんいるということを考えれば、そういう人たちに寄り添って、さまざまな相談に乗る。私は、スクールソーシャルワーカーの役割に非常に期待をしていると同時に、やはりそういう内容を拡充していく必要があるのではないかと考えるんですけれども、その点についての御見解をお答えいただきたいと思います。

○吉野指導室長
 今の子供たちというのは、本当にさまざまな問題を抱えている、悩みを抱えていると言われております。だからこそ、子供たちの支援体制を整えるというようなことの重要さを教育委員会でもしっかり受けとめており、中央区の教育委員会では、さまざまな手だてを打っているところでございます。

 今、スクールソーシャルワーカーの話になっておりますが、子供たちへの支援というような捉え方でいきますと、まず当然、子供たちと毎日のように接しているのは、小学校であるならば学級担任ということになりますので、やはり学級担任が何かに気づく、または養護の先生が何かに気づくというようなところが、当然、学校教育の中では学校の本務でございますので、一番大切だと思っております。多忙感の話も出ておりますが、教員は忙しかろうが、暇だろうが、授業は当然同じ時間数を行いますので、授業で子供たちと向かい合っている中で子供の変化に気づくというところがあります。そのような教員の気づきは大切であり、気づけるような教員を指導して育成していくことが大事である。それとともに、専門的に相談するようなスクールカウンセラー、それと教育センターのほうでの教育相談、それとともにスクールソーシャルワーカー等々、子供の支援を全ての視点から見て、どの人がどれだけの役割があるのかというところをきちんと見きわめながら考えていかなくてはいけないかなと思っております。

 スクールソーシャルワーカーの大きな役割といたしましては、子供たちと直接接したり、相談に乗ったりということですけれども、スクールソーシャルワーカーは関係機関につなぐというところが、ほかの相談の機能とは違うメリットなのかなと思っております。そういう点では、スクールソーシャルワーカーの価値も教育委員会ではしっかり捉えておりますので、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、また教育相談機能を含めて、この体制を充実していくというのは毎年のように行っているところでございます。

 以上です。

○加藤委員
 最後に、体制は充実していくと言い切りましたけれども、私は、本当にその問題、先ほども申しましたように、やはり虐待への対応というのは早期対応、芽のうちに摘むということが大事なことではないかなと思います。例えば、先ほど、朝起きて朝食がなかったという問題、これはその家庭の生活環境なり労働環境があるから、一概にそれがだめだと私は言いませんけれども、そういう問題をきちんと確認していく。そういうことがなぜ起きているのか、スクールソーシャルワーカーなどを通じて、ちゃんと情報を収集していく。そして、適切な対応をしていく。そういう意味では、場合によっては、スクールソーシャルワーカーが家庭の環境に働きかける。これは受け売りで大変申しわけないんだけれども、具体的には、学校や家庭、児童相談所、行政の福祉担当部署などといった関係機関のつなぎ役となって、情報提供や調整を行ったり、保護者や教員を支援したりするなどして、問題解決の方法を探るというのがスクールソーシャルワーカーの主な仕事だと、ネットで調べたら、こういうものが出てきました。そのとおりだと私も思います。

 実際、どんどん児童・生徒もふえてきますので、手のひらからこぼれないように、教育委員会がスクールソーシャルワーカーの拡充・充実に今後とも最大限努力していただきたい。そして、中央区で絶対に、野田市であったような虐待死が起きることのないように全力で取り組んでいただきたいということを述べて、質問を終わります。

○青木委員
 それでは、議題のほうでも取り上げさせていただきます。先ほどスペード型の人口ピラミッドということでした。平成28年に出ました人口推計によりますと、あと10年ぐらいは、鈍化しながらも、やはり子育て世代の方の流入が続く。ということは、子供のニーズもふえていくという中で、きょうは中長期的なことよりも、本当に短期的にどのような対応が必要かということを伺いたく思っております。

 といいますのは、この週末、雪まつりに私も参加させていただきました。2年に1度、私は必ず行って、自分でも楽しんでいるんですが、本当にことしは参加者が多かったですよね。多くの子供たちが来てくださって、皆さん、楽しんでくださいました。最近では雪まつりの件が新しいんですけれども、最初に感じたのが、たしか2年前になると思うんですけれども、まるごとミュージアムが雨であったにもかかわらず、子供さんにかっぱを着せて、お父さん、お母さん、保護者の方もかっぱを着て、雨でも参加なさっている方、私もどのような状況かということで見て回ったんですが、それでもたくさんの方が集まっていた。

 つまり、週末、お子さんをどこに連れていこうか、週末、どこで子供たちに楽しんでもらおうかということで、ここに大変な需要があります。そこに区としてどう応えていくか。もちろん、民間を利用する方もいらっしゃいますが、毎回となりますと大変費用もかかりますし、地方自治体としても、そこに子供たちが遊ぶ場所ができる、集まれる場所ができるということで、子供たちを中心に新しいコミュニティができる可能性もありますし、今ある町会に入る町会デビューのきっかけにもなるということで、これは大変重要な意味があると思います。

 そこで、子供が大変ふえている状況の中で、区民部として、今後どのような対応をとっていくか。これは短期的なことで結構です。すぐにでも始められること。ちょっと御意見を伺えればと思います。

○遠藤区民部長
 今、いろいろ御指摘がありましたように、お子さんが大変ふえているといいますか、ファミリーでの活動が大分ふえているのかなというふうに思っております。今、区の中でも、2年に1回ですが雪まつり、子どもフェスティバル、あるいは区民スポーツの日とか、いろいろと文化系、スポーツあるいは区の中のいろいろ名所等を回っていただくなど、さまざまなイベントを行っているところでございます。ただ、こういうイベントにつきましては、当然費用的なものもありますが、やはり地域の協力とか、いろいろな団体の協力というのが不可欠でありまして、規模を拡大とか、いろいろやっていくといった考えもあるでしょうけれども、そういったことが本当に賄えるのかといった点も地域の方ともいろいろと相談しながら考えていく必要もあろうかと思っています。

 また、今、さまざまなイベントもやっておりますので、そういったイベントをより効果的あるいは工夫をしながら、さらに充実していくといった点もあろうかと思いますが、御指摘がありましたように、お子さんたちが大変ふえて、雪まつりを見ても、本当にほほ笑ましいといいますか、大変すばらしいイベントだと思っておりますので、こういったものを工夫・充実しながら楽しんでもらえるように区民部としても努力してまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○青木委員
 ありがとうございます。

 この1カ月、私も地域を回りまして、そのときはまだ東京都が発表しておりませんでしたので、築地市場跡地に何が欲しいですかと。一番多かったのが、子供たちが自由に遊ぶことができる公園、広場、運動場というものでした。

 では、もう一問だけ、今度は教育委員会にお尋ねしたいんですけれども、やはり野田市の心愛ちゃんの件は大変なショックを受けました。テレビでもたくさん取り上げられておりまして、結果的には、やはり教育と児相と警察の情報共有、そして協力して取り組んでいくということになっているようです。

 児相のほうはまだ東京都から中央区のほうには移管されておりませんが、これまでもいじめについてはいろいろと質問させていただきました。きょうは、親から子へのDVということを含めまして、まず最初に気づくのは学校であるという前委員からの質問のお答えにもありましたけれども、私は中央区内にはないと信じたいんです。ないことが一番いいと思います。でも、どのように早期発見をするか。そして、発見されたときには教育委員会としてはどのような対応をしていくか、どこにつないでいくかということを、最後、お話しいただければと思います。

○吉野指導室長
 まず、発見のきっかけですけれども、担任や養護教諭が子供たちの様子を見ながら気づくというケースは当然あります。それとともに、子供からの発信ということで、例えば見た目にあざがあるとか、そのようなことからの発見が比較的多いかなと思っております。それとともに、見つかったときは、本当にこれは虐待かどうか、学校は状況を確認しますけれども、当然ながら、子ども家庭支援センターの関係機関への相談、その前に教育委員会に入ってきますので、関係機関としっかり相談しながら、連携しながらということになっております。

 以上です。

○青木委員
 よろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。

○田中(耕)委員長
 それでは、議題、区民生活及び教育行政の調査については、継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(耕)委員長
 そのように扱わせていただきます。

 第一回区議会定例会における委員長報告の取り扱いについては、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中(耕)委員長
 そのように扱わせていただきます。

 では、以上をもちまして区民文教委員会を閉会いたします。

 お疲れさまでした。

(午後2時56分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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