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令和元年 企画総務委員会(12月9日)

1.開会日時

令和元年12月9日(月)

午後1時30分 開会

午後2時35分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 礒野 忠

副委員長 中島 賢治

委員 塚田 秀伸

委員 佐藤 あつこ

委員 渡部 恵子

委員 小栗 智恵子

委員 山本 理恵

議長 押田 まり子

4.欠席者

(1人)

委員 青木 かの

5.出席説明員

(12人)

山本区長

齊藤副区長

浅沼企画部長

山﨑政策企画課長

栗原副参事(計画・特命担当)

大久保財政課長

黒川総務部長

鈴木総務課長(参事)

生島職員課長

濱田防災危機管理室長

菅沼危機管理課長

岡田防災課長

6.議会局職員

伊藤議会局長

一瀬議事係長

黒須書記

桝谷書記

7.議題

  • (1)企画・総務及び財政の調査について
  • (2)「沖縄県民は先住民族」とする国連勧告の撤回を求める意見書の提出を求める請願
  • (3)辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願

(午後1時30分 開会)

○礒野委員長
 こんにちは。ただいまより企画総務委員会を開会いたします。よろしくお願いいたします。

 本日、青木委員は欠席いたします。

 初めに、理事者報告をお願いいたします。

○浅沼企画部長

 1 日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業に伴う資産の取得について(資料1)

以上1件報告

○礒野委員長
 発言の時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時34分です。自由民主党56分、公明党32分、新風会32分、あたらしい中央32分、日本共産党32分、無所属10分となります。

 なお、持ち時間には、この後の議題である請願審査の時間も含まれます。

 それでは、理事者報告に対する質疑に入ります。

 発言を願います。

○渡部(恵)委員
 資料1を読ませていただきました。大規模な日本橋の開発、そして日本橋室町から、今度は新しいところと日本橋川の交流拠点としてというところと、そして東京駅の八重洲口を一体化して大規模な開発が進んでまいります。私は、新たにここを開発していく企業の資料等々も目を通したんですけれども、具体的には、すぐそばで東京駅前常盤橋プロジェクトというプロジェクトも進んでおります。こちらは三菱地所が開発しているわけなんですけれども、三菱地所も同様に、ここは江戸由来の交通結節点である江戸城の開発、ここは昔から表玄関として発展していた、栄えていった交通拠点のかなめであるというような趣旨のもとで、空にそびえ立つ、日本で一番高い建物が開発されていくわけでございます。

 こうした日本橋、また東京駅八重洲口等々の全体的な開発の中で、ここが担っていく役割というものを新たにどのように考えていけばいいのか。もろもろ似たような、カンファレンス施設ですとか、それから国際金融ですとか、どこも似たような感じのコンセプトが打ち出されているので、ここをどのように考えていけばいいのかということを、まずお示しいただきたいと思います。

○山﨑政策企画課長
 日本橋を含めた日本橋川の5地区でございますけれども、こちらは国際競争力の強化ということで、いわゆる金融ですとか、ライフサイエンス拠点の形成ということで、特に中地区に関しては、都心型複合MICE拠点の整備ということで、中地区にできる高層棟には、大規模カンファレンスができる施設ですとか、国際的な大きなホテル施設もこういった中に入れ込んでいくというところで、中心的な役割を担う施設になろうかと思ってございます。また、その周辺も、そういった役割分担と申しますか、例えば八重洲一丁目北地区であれば、金融拠点の形成でありますとか、日本橋室町一丁目地区であれば、ライフサイエンス拠点、いわゆる昔からの製薬企業の環境の拠点となるものが結びついて、そういった意味では、これからの都市間競争という部分も出てございますけれども、そういった観点で、ここは国際的な競争力を強めて、きちんとしたビジネス拠点としての発展を目指していくところでございます。

 あわせて、当然、この大規模な計画のもとに、本区の悲願であった首都高速の地下化と交通の部分での整備、そういった基盤のこれからの新しい流れをつくっていくきっかけとなるような大きな開発であるというふうに認識しております。

 また、先ほど委員おっしゃいました八重洲、あちらは東京の玄関口としての丸ノ内側の開発が終わったところで、今度は八重洲側ということで、そちらもビジネス拠点も含めた大きな開発になってきて、ある意味、東京駅から日本橋区域にわたって、これからの区の中心となるべき商工業のまちとしての一面を持っている本区の都心部としての強みを生かしていく。そういう大きな開発になるものですし、また、その核となるものであるというふうに認識しております。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 そういう歴史を刻んできた土地であるということは、もちろん大事だというふうに私も思っております。ただ、室町が抱えている課題は、ビジネスマッチング不足だということが出ておりますし、また、日本橋兜町エリアの課題ということでは、個人投資家等の交流会ですとか、個人投資家からの資本循環が十分ではない。ベンチャー企業の資金が限られているためにというようなことも言われております。その中で、私はいつも思うんですけれども、どこまでが企業努力で、こういう施設をつくったことによりまして、どこまでこれが改善されていくのかというところが、まず見えてこないんです。

 ましてや、ベンチャー企業等の資金が限られていると言いますけれども、今、ベンチャーキャピタルとかも進んでおりますし、未公開市場に関しては、未公開市場マーケットが当然ございます。JASDAQ、NASDAQ等もその位置づけなので、これをつくったことによって、より日本の経済が活性化していくとか、またベンチャー企業が発展していくためのバックアップをどういうふうに考えていくのかということは、この施設をつくっただけでは明確にはならないように私は考えております。

 また、回遊性ということを常々言っており、ここにも回遊性というふうに書かれているんですが、必要性がない限り、絶対回遊はしないので、どういう位置づけで回遊してもらいたいのか。常盤橋プロジェクトもそうですし、また東京駅八重洲口の開発においても、大きな会議場をつくるというような報告だったと私は記憶しておりますので、東京駅前の開発の位置づけ、カンファレンス施設、大きな会議場、そして新たにできる日本橋川エリアの中での、都市間競争と先ほどおっしゃいましたけれども、同じ地域内での競争が発生していく可能性、蓋然性については、どういうふうにお考えなのか、ここについてお伺いさせていただきます。

○山﨑政策企画課長
 中央区というくくりで見れば、こういった大きな開発、あるいは先ほど言ったように日本の経済発展のための中心地としての一面、そういったところの中でどういう役割を果たしていくべきかというところかと思います。基本的に、基礎自治体としての中央区という観点から見れば、これまでの本区の基盤といいますか、その成長を土台として支えている商工業、中小企業、地元の企業、そういったものの支援というのは、まさに私どもの役割としてございます。委員おっしゃったベンチャー企業でも、起業ですとか、そういった観点は、例えば経営セミナーですとか、商工業の分野で地元に密着してという言い方はあれですけれども、そういう形で地元の企業を育成していく、支援していくという観点が、私どもの役割としてございます。

 また、それとは違って、当然、中央区というのは都心にあるということで、八重洲、それから日本橋等々も含めてこういう大きな開発があるわけでございます。これは中央区の枠にとどまらず、先ほど申し上げた丸の内ですとか、神田ですとか、そういった大きなくくりの中で大きく発展していくべきものでございまして、その部分は、やはり中央区としての、ある意味、先ほど申し上げた強みでございますので、そこをどう中小企業の振興に結びつけていくか、あるいは地元としての還元がどういうふうにあるべきなのかということは、やはり意識していかなければいけないだろうというふうに考えてございます。それが例えば、商工業のほうでもやっていますけれども、ビジネス交流会ですとか、そういったところで中小企業を中心にやってございます。大企業へのつながりということも、ある意味、区の強みとしてやっていける観点があろうかとも思いますので、そういうところも考えていく点もあろうかと思います。

 また、八重洲と日本橋は近い区域ですので、相乗効果というのを狙っているところだと思います。当然、こういった大きな開発には、事業者の思いといいますか、狙いもございます。そういう観点はしっかりとやられているところだろうと思いますので、本区としては、この開発の中で区として地域に貢献していただきたいこと、例えば駐輪場の問題ですとか、サイクルポートの問題ですとか、ビジネス街としての一面だけでなく、私たちのまちの中で、生活に密着した部分で、そういう役割を担っていただきたいということは強く求めていきたいと思います。こういう大きな計画の中でも、やはり生活都市としての中央区の中での役割を果たしていってもらいたいという部分もございます。こういった開発は今後もまだ残っておりますけれども、そういう観点で、きちんと中央区のまちとして、生活者にとっても、ビジネスにとっても、そして中小企業だとか、中央区を支えている企業にとっても、よりよい、共存して発展していただけるようなものにしてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 実際、室町の開発のときに、家賃が高くて入居を断念した企業、飲食店があったということも私は存じております。大きな開発が始まりまして、建物が美しくなり、新たにさまざまな施設のポテンシャルが高くなることによって家賃が上がるということも当然だと思うんですけれども、今御答弁いただきましたように、これまでそこで商いをしてきた人たちが、この開発によって家賃が支払えなくなるようなことなどがないよう、なるべく何とか救援策等々もお考えいただきながら進めていただきたいと思います。

 そして、肝心の、今回の資料で御報告いただいております文化交流・発信関連施設としての役割ということでございます。日本橋が刻んできた江戸由来のまちの歴史がございますが、ここを単なる歴史上の施設だけではなくて、どのように具体的に文化を交流させて、発信していくのか。日本、また海外に発信していくのかという方向性について教えてください。

○山﨑政策企画課長
 この部分につきましては、2017年に本区で出しました日本橋川沿いエリアのまちづくりビジョンの中で、歴史と品格を受け継ぎ、そして新たなにぎわいや創造を生み出す日本橋川交流拠点の形成というコンセプトを掲げておりますので、まさにこれからの中央区の新しいまちになっていく部分でもございます。その土台となってきた、これまでの長い歴史と文化をきちんと伝えていけるような施設を拠点として設けていきたいと考えているところでございます。

 それは、何か大きなことをやるというよりは、これまで区が培ってきた文化であるとか、老舗ですとか、このまちの成り立ちですとか、そういったものを御紹介するという観点もございますけれども、周りの日本橋エリアも含めてコーディネートをしていく。文化というのは、大層にいろいろなものを掲げていくというよりは、今あるもの、そして、これまでも長く続いてきたもの、例えば観光の分野であったり、史跡ですとかを御紹介しつつ、本区でもまちかど展示館ですとか、歴史の展示館ですとかがございますので、そちらの御紹介も含めて、そういうことを結びつけて、コーディネートして、日本橋の魅力というのはこういうところにあるんだということを発信できるような施設をこれから検討していきたいというふうに考えているところでございます。

○渡部(恵)委員
 るる、たくさん御答弁いただきまして、ありがとうございます。

 今、御答弁を伺っていて、古いまちが刻んできた歴史と、そして現在から未来へつなげていく意味では、言ってみればナショナルギャラリー的な側面もあるということを教えていただいたと受け取っております。

 ここの土地は江戸から始まりまして、過去から現在、そして時間軸は未来に流れていくので、その中で、未来に向けてのまた新たな戦略をとっていく、日本経済の発展、地域の発展と産業の発展等々、さまざまお考えになった上での開発だというふうに考えておりますが、各地域での開発、それぞれの異なる役割を担いながらも、地域経済が発展していくように、また各お店、御商売がさらに発展を遂げていくようなサポートづくりをお願いしたいと思います。

 以上です。

○小栗委員
 それでは、私からも何点か質問させていただきます。

 先に、今回の区道の宅地化に伴う権利変換の内容ですけれども、公共施設として7,000万円、これは文化交流施設ということなんですが、どのくらいの広さで、どの場所を想定しているのか。A街区、B街区、C街区とありますけれども、ここのどの場所の何階に考えているか、その内容についてもう少し詳しく説明をいただきたいと思います。

 そして、区道の宅地化に伴う権利変換として75億円ということですけれども、この区道の広さ、平米数はどのくらいで、宅地化して75億円ということですが、平米単価としては、どのくらいの金額になるのか、それをまずお示しいただきたいと思います。

○山﨑政策企画課長
 まず、文化交流・発信施設でございますけれども、資料1の別紙の図面を見ていただきまして、C街区を予定してございます。中央通りから入ったところの2階部分、このあたりは商業施設等が入ると予定されている場所ですが、今希望しているのは、入ってすぐの見やすい2階部分で、40平米程度の広さでというところで、組合と話をしているところでございます。

 それから、区道の面積でございます。こちらの中地区の従前資産の対象となる、もともとの区道の面積は約6,448平米でございます。このうち道路にそのまま使われるものが3,263平米ほどになってございまして、実際に廃止される等々の面積は3,185.2平米、こちらが宅地化等々の対象になるものでございます。この3,185.2平米のうち、新たに区道へのつけかえを行いますので、区道としてさらに使う部分が1,508.6平米ございます。ですので、これを除いた数字、最終的に宅地化する区道の面積は1,676.6平米となるものでございます。資料1の表に出ております従前資産が75億円の評価をいただいておりますので、447万円ほどの平米単価となるものでございます。

 以上です。

○小栗委員
 区道の部分を宅地化して権利変換をするというやり方は、今回で3回目だというふうに私は記憶しておりますけれども、7月22日の企画総務委員会で報告があった八重洲一丁目東B地区は80億円の権利変換で、平米数としては1,500平米、平米単価で533万円というお話でした。2年前の八重洲二丁目北地区、城東小学校の入っている地域は124億円で、その場所の面積としては1,630平米で、760万円の平米単価だと報告をいただいております。それに比べても、日本橋という大変ポテンシャルの高いと言われている地域で447万円というのは、何か安い印象を持ちますけれども、この辺の土地の権利変換としての金額の妥当性について、もう少し御説明をいただきたいと思います。

○山﨑政策企画課長
 基本的に、宅地化する場合の評価については、組合のほうで委託している不動産鑑定士のほうできちんと評価していただいているものと私どもとしては認識しております。金額の各平米単価の相違でございますけれども、八重洲二丁目北でありますとか、八重洲一丁目東につきましては、不動産鑑定の場合、大きな通り等に面している場合ですと評価が高くなるような鑑定の要素がございますので、そういうところで、これらの地域については外堀通りに接している部分がございまして、その接している部分から、ある程度の距離までは、かなり高く評価がされているものというふうに見ております。

 今回の中地区に関しましても、左側が中央通り、そして右側が昭和通りということで、両面、大きく通りに面しているところではございます。ただ、道路のつけかえ部分ですとか、そういったことを考慮しましても、広い道路に面しているところから評価される部分がかなり狭くなっておりまして、それほど高い評価につながっていくというものではございません。例えば、道路の部分で申し上げますと、C街区のちょうど左側の小さな三角形ができているようなあたりは、中央通りに面しているんですが、かなり奥まったところからの評価になりますので、それほど高い評価がされているわけではございません。また、昭和通り沿いの道路自体の幅員がそれほど広くない部分が宅地化の評価の対象となっているところがございます。

 そういった観点と、あとは宅地の不動産上の鑑定評価すべき土地といいますか、そういう場所、あとは時間といいますか、鑑定の時点の問題というのもあるかと思います。そういった形で、不動産鑑定士のほうでやられているというふうに見ておりますが、それに関しては、きちんとした適切な評価をしているものというふうに認識しているところでございます。

 以上です。

○小栗委員
 御説明いただきましたが、7月のときの資料を見てみますと、八重洲二丁目北地区は、確かに外堀通りに接する区道がありますが、八重洲一丁目東B地区のところは、外堀通りに接している区道はないというふうに、いただいた図からは見てとれます。日本橋の場合は中央通りという国道に面したところで、少し奥まっているという説明はありましたけれども、幅が11メートルもある大きな区道を2本なくして、細い道路も3本なくして大きな街区にするということで、区道を廃止するからこそ巨大な開発ができるという意味では、私から見れば、この区道をなくすこと自体が問題だと思いますけれども、区道をなくさない限り、できない大きな開発ということを考えれば、もっと評価が高くなるのが当たり前ではないかというふうに感じます。大きな道路に接している場所の具合とか、日本橋と八重洲は地域的に違うというふうに御説明がありましたけれども、やはりそういう面では納得できない思いがいたします。

 八重洲の外堀通りとは区道が接していなかった地域の八重洲一丁目東B地区と比べても、100万円も低い評価というのはどうなのかというふうに思いますけれども、その点について、もう一度御答弁いただきたいと思います。

○山﨑政策企画課長
 八重洲の東地区も外堀通りに面しているところが1本ございまして、それに関しては、今、この場に図面がないので、御説明しづらいんですけれども、たしか左から3本入っているというところで、それについては、申しわけございません。後ほど御説明等させていただきたいと思いますが、基本的には外堀通りに一部接しているところがございます。

 評価についてでございますけれども、当然、再開発組合のほうで、土地や建物の権利関係あるいは評価に関しまして、特別な知識、経験を有する者として3名以上の審査委員を置くこととなってございまして、また、権利変換計画の決定に当たっては、審査委員の同意を得ることとなってございます。また、東京都知事の認可を受けるということにもなってございますので、そういった意味では、不動産鑑定の結果としても、きちんと公正になされている、適切な評価がなされているものであるというふうに私どもとしては認識しているところでございます。

 以上です。

○小栗委員
 日本橋一丁目中地区の第一種市街地再開発事業自体は、2017年12月の中央区都市計画審議会で審議が行われました。その際、私たち共産党は反対いたしました。その大きな理由は、この再開発自体が国家戦略特区という指定を受けて、再開発の敷地は全体で1万8,990平米と書いてありますけれども、その敷地の面積の中で三井グループが占める面積が16%、野村不動産が42%も占めている再開発の地域で、でき上がる超高層の建物は287メートルもある、そんな巨大なビルができるわけです。地域貢献ということで、いろいろ規制緩和が行われたという説明だったんですけれども、その一つである金融・ライフサイエンス拠点の形成というようなことも高々とうたわれておりましたが、実際の計画上の床面積としては、金融・ライフサイエンス拠点は13%しかないというような計画になっています。

 首都高地下化のお話も先ほどの御答弁の中にありましたけれども、今回の図面を見る限りでは、日本橋一丁目中地区は地下化の線形にほとんどかかっていない地域であります。そういう状況ですけれども、首都高地下化の計画とあわせて再開発するということも評価の一つとなって、規制緩和で容積率も大幅にアップしている計画になっているということで、野村や三井グループのための計画になっているのではないかという点も指摘して、反対をいたしました。

 今回の区道の廃止による権利変換ということで、きょうの案件として出ているわけですけれども、幅11メートルの区道中日276号線も廃止し、20号線も変更する、そのほか5本も廃止、つけかえして再開発の用地として、大きなものができるのを可能にする計画として、中央区が大変大サービスをしているということになるのではないかというふうに考えます。

 その点を指摘して質問は終わります。ありがとうございました。

○山本委員
 私からも幾つか質問させていただきます。

 まず、今回の資料が出まして、日本橋一丁目中地区の計画概要、再開発の事業概要であったり、また都市再生特別地区の都市計画の概要であったり、また日本橋川沿いエリアのまちづくりビジョン2017なども拝見させていただきました。これらの資料に必ず記載されているのが、MICE拠点であったり、カンファレンスというものであります。

 まず、MICEとカンファレンスの違いについてお伺いしたいと思います。

 そして、2点目に、東京駅前日本橋川沿い5地区の再開発と築地の再開発のすみ分けについてお聞きしたいと思います。

 築地に関しては、東京都が今後、方向性を示していくものだと考えておりますが、似たような再開発になるのではないかと考えております。東京駅前、日本橋地区においてビジネス拠点としての機能が備わるわけですが、オフィスの需要等をどのように考えておられるのか、お聞かせください。

 そして、3点目に、再開発に伴う区道の権利変換等による余剰床の基金積み立てについてです。

 先ほど前委員からも質問がございましたが、これまで3回、区道の権利変換が行われております。まず1回目は、城東小学校のところです。八重洲二丁目北地区の区道の権利変換と城東小学校の土地売り払いということで約125億円、これが教育基金に積み立てられております。その後、八重洲一丁目東B地区の区道の権利変換が約81億円、このうち1億円が公共の駐輪場として、そして、そのほか余剰金が基金積み立てされております。そして、今回、日本橋一丁目中地区において約75億円の権利変換が行われ、公共施設に0.7億円、そのほか、余剰床74.3億円が基金の積み立てとなります。これを合計しますと約280億円ほどとなります。この280億円ですが、将来の人口増加への備えとして十分な額なのかどうか、お聞かせください。また、今後の区道の売り払いなり、つけかえなどの計画がございましたら、お聞かせください。

 以上です。

○礒野委員長
 山本委員、今、質問の2点目の東京駅前と築地に関してというのは、こちらの報告の質問ではなくて、議題のほうでお願いしたいんですけれども。

○山本委員
 この内容について、日本橋地区において、ビジネス拠点としての機能が備わっているわけですよね。築地も同じようにビジネス拠点としての内容が示されているので、こういったオフィスの需要のすみ分けをどのように考えているのかということを聞きたいんです。

○礒野委員長
 では、わかる範囲でお答え願います。

○浅沼企画部長
 まず、1点目のMICEとカンファレンスについてでございます。

 再開発事業の概要の資料によりますと、都心型複合MICE拠点のイメージとしまして、国際ホテルのほかに、大規模なホールですとか、中小の会議室、カンファレンスの施設を包含したものとしてMICEというふうな位置づけをこの開発事業ではしているという資料になってございます。

 それから、オフィス需要については、こちらのほうでそういう資料がございませんので、申しわけございませんが、お答えできないといった状況でございます。

○山﨑政策企画課長
 基金の積み立てでございますけれども、今後の20万都市を踏まえて、需要に応えていくということで、これまでも答弁してきたところでございます。これに関して十分なのかというところですけれども、なかなか難しいところかなとも思います。もちろん、例えば今、晴海にあります小・中学校ですとか、そういった建物だけでなく、当然、今後は橋ですとか、道路の整備の問題ですとか、さまざまな基盤整備が必要になってきますので、そういった意味では、こういった財源が生み出されて基金があるということについては、それで十分というわけではなくて、きちんと積み立てをして、そういったものに備えて、必要なところに使っていくということは、これからも進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 それから、今後の計画の中で、区道の廃止があり得るのかというお話でございますけれども、今、この5地区の中では、区道が含まれているところでございます。室町一丁目と日本橋一丁目東地区については、区道が含まれている部分がございますので、これは今後の計画の進め方によって、その区道も、つけかえですとか、拡幅ですとか、そういったところでやっていきますので、必ずしも全て宅地化するものになるとは限りません。それは、計画の中身が確定した段階で、明確になってくるというところでございます。

 以上でございます。

○山本委員
 それぞれ御答弁ありがとうございます。

 1点目に関しては、カンファレンスを含む概念がMICEということでよろしいでしょうか。MICE拠点という意味合いは全部を包含しているという理解でよろしいでしょうか。

 最近、MICEやカンファレンスというのが非常に多くうたわれているように感じております。そう思い、2点目の質問に入ったんですが、東京駅前、日本橋地区、そして築地の再開発と、中央区内で、さまざま大きな開発が今後ございます。その開発に当たって、オフィスの整備もなされるわけですが、今後どの程度需要があるのか、しっかりと見きわめていっていただきたいと感じております。

 そして、3点目の基金の積み立てに関してです。

 今後、あと2カ所の再開発において、区道の権利変換等、考えられ得るとのことでした。しっかりと将来の需要に備えて、積み立て等を行っていっていただきたいと思います。

 また、日本橋地区、日本橋川沿い5地区の再開発事業に関しては、一体的な開発による相乗効果が期待されると思います。今後、日本橋上空の首都高撤去及び地下化もそうですし、日本橋川の活性化なども含めて、しっかりと基金も積み立てながら再開発も行っていっていただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。

○礒野委員長
 それでは、次に、議題(1)、企画・総務及び財政の調査について質問のある方。

○塚田委員
 それでは、私から、先般行われましたJアラートの試験放送についてお尋ねいたします。

 先週の水曜日、12月4日11時からだったと思いますが、区内全域におきましてピーク時に向けた放送の実験がされたということを聞いております。その中で、改めていま一度お聞きいたしますけれども、このJアラート、主にどういうときに活用されるかということ、そして主に対象者といいますか、どういった方に向けての実験であったか、そして、これまでの実験を通して、どういった状況であったか、速報で結構ですので、そこら辺全般の概要をお聞かせいただければと思います。

○菅沼危機管理課長
 Jアラートに対するお尋ねでございます。

 Jアラートのシステム概要は、北朝鮮の弾道ミサイルの情報、それから緊急地震速報、さらに、対処の時間的余裕がない危機事案、そういった緊急情報を、人工衛星を用いて、国、これは内閣府官房でございますけれども、気象庁を含め、全国の各自治体に瞬時に発信、情報伝達するシステムがJアラートの概要でございます。

 委員から御紹介ございましたとおり、今回、年4回やってございますJアラートの訓練放送を実施しました。これはJアラートのテストですというアナウンスを3回繰り返し、こちらは防災中央ですといったアナウンスを1回流したものでございます。

 有事の際に、Jアラートが瞬時に区民の皆様方の安全を守るアナウンスになることが何より大事でございますので、この試験放送を年4回、繰り返しながら、その不備がないのかといったところも、自治体から内閣府のほうに、テストに異常はありませんでしたといった報告をしたという訓練でございます。

 以上です。

○塚田委員
 ありがとうございます。

 速報として、状況をお聞きしたかったんですけれども、この試験を通して、過去のことも含めてなんですけれども、やはり全く聞こえない地域もある。私は、このときは11時から外で聞いておりました。気象状況も、湿度が低くて風もなく、非常に音の通りやすい状況にあって、全く聞こえない地域があった。まだ現状で不備なところがあるのはお聞きしておりますけれども、それ以上に、例えば某国からミサイルが飛んでくるようなことを考えますと、日中、何も予期しないときに、外を歩いている方に情報を伝えなければいけない。こういう中において、やはり街頭でのスピーカーでの告知というのは大変重要なことだろうと考えております。

 そういう意味でも、例えば一斉メールでいろいろ流されるということも含めて考えられてはいるんですけれども、やはり中央区から発信する内容としまして、今後は、もちろんスピーカーによる告知を充実させていただきたい。音量、音質、それとスピーカーの数もそうですけれども、それにあわせて、ぜひとも本区からのメールであるとか、それからSNSも充実させていただき、それ以外にも緊急告知ラジオについては、まだまだ普及の数をふやせるかと思います。こういったものをフル稼働して、総動員してやっていかないと、なかなか難しいのかなと。スピーカーについても、現在、本区の90%の方がマンションにお住まいであり、一般的には密閉性を高めていく、外の音を遮断するというような住宅が多くなっておりますので、スピーカーはもちろん、それ以外のメディアについても強化していただいて、広く、そして少しでも確率が上がるように広げていただく、こういったこともぜひとも視野に入れて考えていただきたいと思います。

 以上で終わります。

○小栗委員
 それでは、10月21日に行われた都知事と区長との意見交換で、東京都の長期ビジョンに関連して中央区から出された構想についてお聞きしたいと思います。

 この意見交換会の中で、築地市場跡地の再開発についてと、首都高の地下化を初めとする新たな都市基盤の整備について、大きく2点、区長から都知事に提案というんですか、中央区の考えについて述べたという内容がありますけれども、日本橋上空の首都高速道路の地下化にあわせて、東京高速道路、いわゆるKK線の使い方を見直す検討が都においても始められていることに対して、区としては、首都高八重洲線から首都高速都心環状線の築地川掘り割り部分に接続する新たな地下ルートを整備して、上部をニューヨークのハイラインのように人でにぎわう緑のプロムナードにすることを願っているという内容だということです。

 このKK線の問題については、東京都の都市整備局が、10月10日に、これからのあり方について検討に着手するということで、もう既に検討会が始められているようですけれども、KK線の見直しの検討は、先ほども議論のありました日本橋上空の首都高の地下化に際して、江戸橋ジャンクションから都心部方面に向かう経路が廃止されて、そのために代替線となるKK線を、今、通行できない大型車両が通行できるようにするべきではないかという議論の中で、大型車を通行可能にする構造を強化するという案と、別線を整備するべきではないかという案と、その2案の検討を始めたということで、中央区としては、構造強化ではなくて別線を整備したらどうかということで提案をしたという内容になっております。KK線の廃止について、区としては、いつごろからこういう検討を始めて、こういう内容で別線をつくって上部は緑化しようというふうに考えてきたのか、その辺の経緯について、まずお伺いしたいと思います。

○齊藤副区長
 経緯ということでございますけれども、こちらの案については、当然、日本橋上空の高速道路の地下化という流れの中で、どういうルートをとったら線形がうまくおさまるのか、現状の首都高の機能を維持できるのかという、いろいろな課題の中で出てきているというふうに理解をしております。その中で、1つ具体的な話として、KK線を使うということについては、もう既にお話が出ているかと思いますけれども、そういう中で、これをどういうふうに生かしていけるのかということについては、従来から区のほうとしても、当然、緑の課題、水の課題、環境面をどうしていくんだというのがございますし、より都心としての魅力をふやしていくためには、どんなことがあるかというようなことについては、並行してと言うとおかしいですけれども、従来から検討してきたところでございます。

 今回、都知事と区長の意見交換があるということで、さらにその辺をブラッシュアップして、どういう形であれば、中央区として魅力ある提案を東京都にできるか、区民の方にも喜んでもらえるような提案ができるかというのを内部で検討いたしまして、ブラッシュアップを図りながらまとめたというところでございますが、起点がいつかということについては、申し上げるのはちょっと難しいかというふうに思います。

○小栗委員
 首都高地下化は、これもずっと長い間の検討の課題で、中央区としても、地下化にするか、あるいはその道路を撤去してしまおうかというようなことも検討していたという経緯もある中で、国や都においても地下化が決まったということで、今、都市計画決定としても、日本橋の上空の高速道路は地下化するということで、決定も最近ですよね。10月11日に都市計画決定されています。しかし、その計画の検討の段階でも、KK線を利用して、使えなくなる路線があるのでということで出ていたわけで、私はそのときにも、このKK線を使うんだったら、地下化しないで撤去してしまっても間に合うのではないかというふうに思って、そういう提案をしたこともあるんですけれども、これは6号線のほうにつなぐ路線も必要なんだというようなことで、地下化にするという方向で中央区としても計画を進めるという立場になったわけです。

 今、改めていただいた図面を見ても、KK線を大型車両も通れるような形にすれば、日本橋の上空の高速道路をわざわざ3,200億円もかけて地下化しなくても、首都高八重洲線、首都高都心環状線を活用して、交通の体系としては動くのではないかというふうに考えるんですけれども、そういう検討はされないのか。考えを戻して、首都高を撤去するという方向に転換することはできないのか。その点についてのお考えをぜひ伺いたいと思います。

○齊藤副区長
 日本橋上空の高速道路は撤去するということで、中央区としてもずっと考えてきたというのは、御案内かというふうに思います。その上で、首都高の交通機能をどう維持するか、あるいはそこをなくしても大丈夫かということについては、私は専門外ですけれども、やはりそれぞれ専門の検討委員会を開いて、きちんと検討されているというふうに理解をしております。

 その上で、費用について、どのぐらいかかるかというのもきちんと把握した上で、それが費用対効果としてどうかということについては、それぞれ課題があるところですから、そういう問題についても広く議論をされた上で、今回の都市計画決定になっているというふうに理解をしております。これをまたもとに戻して撤去しろということだけで話が済むかというと、やはり行政としては、無理だと申し上げるしかないかというふうに思います。

○小栗委員
 日本橋上空の首都高の地下化が正式に都市計画決定したのが10月11日と。その前の日にKK線のあり方の検討に着手すると。中央区から東京都に対して、10月21日には、別線ルートをつくって、上空を緑のプロムナードにしたらいかがでしょうかという提案をするというような時系列のタイミングを見ても、もう首都高の日本橋上空の地下化が決定した後に、この問題を議論するというふうになっていることが、かえって、そういうやり方しかないということを方向づけるようなやり方ではないかというふうに私は感じております。

 KK線の活用が可能になれば、3,200億円もかけて、それで済むかどうかわからないという議論もずっとありますけれども、地下化をするということ自体も、本当に見直す必要があるのではないかというふうに考えますし、中央区の案としては、西銀座デパートの上を走っているKK線は廃止するということですよね、この案としては。緑のプロムナードにしようということで、これ自体は私も大変斬新な、緑をふやす、いい案だなと思うんですけれども、このKK線をなくすということは、ここは使えなくなるわけなので、そういう意味では、今まで通っていた交通量も変化せざるを得ないことになると思うんです。そういうことも含めて、今度、別ルートをつくれば、交通の流れもうまくいくのではないかという想定に立って、こういう提案をされているんだろうと思いますけれども、交通体系全体をもっとよく考えてやっていくことが必要ではないかということを改めて主張したいというふうに思います。

 都心に通過交通を入れないような交通体系をとるとか、配送の車が都内、中央区内もたくさん走っているわけですけれども、そういう配送のシステムも、例えばですけれども、夜間に地下鉄の線路を利用して配送するとか、そういうことも含めて、配送のシステムを考えていくとか、交通体系全体の見直しをして、長期ビジョンとして考えていき、長期の視点に立った見直し、都市基盤の整備が必要ではないかというふうに私は思います。

 この申し入れの中では、築地市場の跡地の問題と都市基盤整備ということで、持続的な環境都市東京、国際都市東京、成熟都市東京の象徴として進めていっていただきたいという内容が載っているんですけれども、こういうふうにいろいろな開発をどんどん進めながら、実際に環境に優しい持続可能な都市になるのかという点については、大変疑問があるんですが、その点については、いかがでしょうか。お願いします。

○齊藤副区長
 東京という都市、そして東京の中での都心である中央区というまちの魅力をどう捉えていくか、あるいはどう活用していくというか、より成長させるか。やはり郊外とは違いますし、東京は日本全体を引っ張っていく力があるというのは衆目の一致するところで、より国際競争力を持つような都市にしていくというのは、基本的なところで必要だというふうに思っております。

 一方で、委員からの御指摘にあるかもしれませんけれども、そのために住民の方、区民の方の生活が犠牲になるようなまちにしていくというのは、決して区としても望んでおりませんので、それをどう調和させていくか。やはり自然環境なり、環境問題をきちんと守りながら、都市の力を高めていくというところで、私どももいろいろ苦慮しているところであります。その中で、やはり世界の都市との比較というのも一定程度ありますから、その都市はどういう魅力があって、どういうところがすぐれているかというのを1つ考えながら、東京が必ずしも全部まねをする必要はありませんけれども、どういう形をとったら世界の人に来ていただけるまちになるのか、活力あるまちになるのかということについては、常に考えて、その時代で最先端のいろいろな技術を使いながら、自然環境を守っていくということが、やはり大事だと思います。必ずしも1つの手法だけではないと思いますので、今後、いろいろな手法が出てくるのは、こちらのほうでも広く見聞を深めながら、適切な対応をしていきたいというふうに考えております。

○小栗委員
 今、地球規模での環境破壊が大問題になっています。このまま都市間競争とか、競争に打ち勝つとかいって、それぞれの国がどんどんCO2を出すような開発を優先していったら、地球の環境自体が破壊されて人類の生存の危機にもあるというようなことも言われている中で、そういう開発がどうしても必要なんだというような取り組みばかりを強調するのは大変問題だということを指摘して、質問を終わります。ありがとうございました。

○礒野委員長
 それでは、議題(1)、企画・総務及び財政の調査については、継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○礒野委員長
 次に、議題(2)、請願第1号、「沖縄県民は先住民族」とする国連勧告の撤回を求める意見書の提出を求める請願の審査についてですが、御質問ございますでしょうか。

 では、こちらも継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○礒野委員長
 次に、議題(3)、請願第3号、辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める意見書採択を求める請願についてですが、こちらは御質問ございますでしょうか。

 では、こちらも継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○礒野委員長
 これをもちまして、本日の企画総務委員会を閉会とさせていただきます。

 ありがとうございました。

(午後2時35分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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