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令和3年 築地等地域活性化対策特別委員会(4月22日)

1.開会日時

令和3年4月22日(木)

午後1時30分 開会

午後3時30分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(9人)

委員長 富永 一

副委員長 小栗 智恵子

委員 塚田 秀伸

委員 海老原 崇智

委員 太田 太

代理 小坂 和輝

委員 田中 広一

委員 渡部 恵子

議長 押田 まり子

4.欠席者

(1人)

委員 高橋 元気

5.出席説明員

(16人)

山本区長

齊藤副区長

浅沼企画部長

溝口政策企画課長(参事)

糟谷副参事(計画・特命担当)

濱田区民部長

鷲頭地域振興課長

岩田文化・生涯学習課長 

田部井商工観光課長

望月環境土木部長

三留環境政策課長(参事)

松岡都市整備部長

川島都市計画課長

栗村地域整備課長

水野都市計画事業担当課長

福島まちづくり事業担当課長

6.議会局職員

伊藤議会局長

小倉議事係長

坂和書記

黒須書記

7.議題

  • 新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関すること

(午後1時30分 開会)

○富永委員長
 ただいまより築地等地域活性化対策特別委員会を開会いたします。よろしくお願いします。

 本日、高橋委員は欠席いたします。なお、小坂議員から、高橋委員の代理出席の申出がありましたが、よろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○富永委員長
 では、小坂議員は委員席へお移りください。

 それでは、議題の審査に入りますが、質疑につきましては、既に御承知のとおり、理事者報告に対する質疑と併せて行いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、理事者報告をよろしくお願いいたします。

○濱田区民部長

 1 中央区内共通買物・食事券の販売について(資料1)

 2 「中央区ビジネス交流フェア2020」の開催結果について(資料2)

○松岡都市整備部長

 3 まちづくり協議会の報告(資料3)

以上3件報告

○富永委員長
 ありがとうございました。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりですので、よろしく願います。ただいまの時刻は午後1時36分です。自由民主党64分、あたらしい中央さん31分、公明党さん31分、新風会さん31分、日本共産党さん31分です。よろしくお願いいたします。

 それでは、これから質疑に入ります。

 発言をお願いいたします。

○塚田委員
 それでは、私から2点ほど質問させていただきます。

 まず、報告がございました中から、資料2の中央区ビジネス交流フェア2020についてお尋ねいたします。

 一昨年始まりましたバイヤー商談会でございますけれども、区内事業者の販路拡大であるとか、新規顧客の獲得に向けて、貴重な、そしてユニークな機会、催事であると考えております。そして、今日頂きました資料には、当日のバイヤーと参加企業の数、8社、24社とそれぞれ書かれておりますけれども、この商談の後に、実際にどれぐらい現段階まで継続されているか、あるいは何か実績が残っているのか、そういったことの追跡調査なりのデータがあれば、また、お知らせいただきたいと思います。これがまず1点。

 それから、もう1点、昨年の第四回定例会で可決された補正予算で実行されました飲食業団体、商店街における集客事業への支援でございますが、これは各地域でそれぞれに大変大きな実績、成果が上がったという声を各方面から耳にしております。こういった状況を鑑みまして、行政として、どういった評価をしていらっしゃるのか、その点についてもお聞かせいただきたいと思います。

 まず、2点お願いいたします。

○田部井商工観光課長
 2点御質問がございました。

 まず、1点目のビジネス交流フェアについてでございます。

 当日、その場で商談が成立した、もしくはバイヤーのほうで、今後、商談をさらに進めていきたいという数でございますけれども、これが17商談あったというふうに聞いてございます。ただ、バイヤーと各事業者の間で、具体的に、例えばどういう商材がというところまでは、私どものほうでは聞き取りをしておりませんので、大変申し訳ございませんが、この場でお答えすることができません。ただ、現在、それがどのように進んでいるか、また、その商談会において商談の材料とした商材以外にも、そうした事業者が持っている商材にも、バイヤーの方が御関心、御興味を持っていらっしゃれば、やはりそうしたことがさらに商談ということにつながっていっているのではないかというふうに考えているところでございます。

 いずれにしても、今回のビジネス交流フェアは、商談会のみという形で実施をいたしましたけれども、やはり私どもといたしましては、コロナ禍にあっても、こうした機会を、中止ということではなく、形を変え、感染の防止策等を十分に図りながら、区内中小企業の皆さんの販路の拡大だとか、売上げの向上というものに努めて、そういうことをお支えすると言ったらおこがましいですけれども、そうした取組をまた引き続きやっていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、2点目の集客事業でございます。

 今、委員からもございましたけれども、確かに、コロナ禍の中におきまして、各団体に本当に様々なお取組をしていただきました。また、そうした団体の方々から、非常によかった、大変お客様にお越しいただいたというようなお声を、直にも、また間接的にも私どものほうでも聞いているところでございます。そのような意味では、一定の効果があり、活性化、それから集客の促進、売上げの向上というもの、それから、これは目に見えない数字とは思いますけれども、やはり地域の特色のある飲食店を改めて知っていただいて、それこそファンになって、またリピーターになっていただけるというようなことも聞いているところでございますので、そうした取組がさらに今後につながっていくものになってもらえればいいなと、そういうことがよかったなと思っていますし、願っているところでございます。

 以上でございます。

○塚田委員
 それぞれに御答弁ありがとうございます。

 まず、バイヤー商談会でございます。

 これが大変貴重だと思うのは、中央区の商店は、大変名品、それこそ日本のどこに出しても恥ずかしくないものを扱われている。こういった商店に対して、やはりもともとプロモーション下手であるとか、実際の商売に結びつかない点も多々ある。その中で、実際にバイヤーの方にお越しいただいて、これが今後も非常にうまく商売につながっていくというような形を期待しますし、今後もぜひとも続けていただきたいと思っております。そして、ここに含まれない会社、まだまだ出てこない会社がいっぱいありますので、ぜひともより広い方向に告知、周知の徹底をしていただきたいと思うのと、ぜひとも力強く続けていただければという思いでございます。

 そして、もう一方のほうでございます。今、おっしゃったように各地域からそれぞれに大変大きな反響があったと。本当にありがたかったというような話を幾つも聞いております。やはり中央区には、いろいろな地域がございます。アフターコロナ、つまり、ワクチンによりやや収束へのシナリオが見えてきた。この後、それぞれの地域がそれぞれに振興してこそ、中央区の底上げになると考えておりますので、この対象もよかったと思うんですが、こういった流れをぜひとも拡大していただく。東京の経済振興、それから日本の景気の回復は、まず都心中央区から我々が引っ張っていくというぐらいの迫力で、ぜひとも進めていただきたいと思います。

 どうもありがとうございます。以上でございます。

○小坂議員
 本日、代理で出席させていただきます。

 まず、1点目といたしまして、中央区内共通買物・食事券の販売について、前はシルバー人材センターでやっていたものが、JTBや日本旅行というふうになったと思うんですけれども、前はシルバー人材センターのほうのせっかくの仕事であったというあたりの考え方を教えてください。

○田部井商工観光課長
 昨年度から委託という形でJTBのほうにお願いをし、今年度については、資料にあるとおり、また別の日本旅行のほうにお願いをしております。議員おっしゃいますように、その前は、確かにシルバー人材センターのほうに様々業務をお願いをしていたという実績がございます。

 ただ、ここのところを昨年度JTBに委託をしたというのは、やはり発行規模、それまで5億円ないし6億円という額でやっておりましたけれども、これが昨年度、プレミアム込みで18億円ということで、約3倍の発行規模にしたというところでございます。そういう中で、シルバー人材センターのほうとも御相談はさせていただいたんですけれども、1つには、さばき切れないというところがございまして、そうした業務の委託をシルバー人材センターから、JTBに変更したという経過でございます。

 以上でございます。

○小坂議員
 また、コロナウイルスの影響が収まれば戻していくというふうな考え方なのかどうか。

○田部井商工観光課長
 今回の18億円につきましては、やはりコロナ禍にあって、区内の中小企業、それから、昨年度からは大規模な店舗も含めてでございますけれども、それを対象にしているということでございます。コロナの状況がどうなっていくのか、そうしたものと併せて、そのときにどのぐらいの買物券を発行していくのか、また、その方法をどうするのか。方法については、例えば換金期間の問題等もありますので、その辺を効果的に、迅速に対応していかなければいけないという課題から、昨年度、そして今年度、一定の対応を取ってきました。そうしたことを総合的に考えながら、どういうようなやり方をしていくかというふうに考えていくつもりでございますので、現時点において、この状況が収まったときにシルバー人材センターに必ず戻すといったことを、今、想定をしているところではございません。

 以上でございます。

○小坂議員
 5億円、6億円規模であれば、シルバー人材センターが2週間ぐらいの換金の時間でやれていたこともありますので、また落ち着いた場合には、せっかくのお仕事でもありますので、戻すような考え方も持っておいていただければと思います。

 では、次に進みます。まちづくり協議会の報告ということであります。

 これは、大変早い報告を私たちもいただいたところであります。まちづくり協議会の前日に資料を全議員配付、また、まちづくり協議会が終わった後に、議事録は約1週間で全議員配付というふうなことで、いただきました。これは、大変すばらしい、まちづくり協議会の報告の在り方と考えております。少なくとも築地地区まちづくり協議会の報告はこのような形で、大変重要な協議会が今後も進みますので、このような報告の在り方でいっていただけるのかどうか、改めてこちらでも確認させてください。

○栗村地域整備課長
 議員の皆様に配付するまちづくり協議会の資料についてでございます。

 先日の同議員からの質問と同じ答弁になりますが、今回に限らず、まちづくり協議会の資料は、事前に間に合う限りにおいては、なるべくでき次第、皆様にお送りしたいというふうに考えております。ただ、まちづくりに関する資料につきましては、えてして様々なところとの協議、調整が必要なものですから、事前に間に合うというところは、必ずしもお約束できるわけではないというふうに考えております。

 開催の議事要旨につきましては、これは昨年度からの試みでありますが、なるべく早く議員の皆様にも開催の内容をお伝えしたいということで、早急に作って、送っていきたいというふうに考えております。

 以上です。

○小坂議員
 情報は迅速であるべきものでありますので、ぜひとも迅速な形で、情報の共有をよろしくお願いします。大変よい前例をつくっていただいて感謝申し上げます。

 まちづくり協議会、築地のほうの要望書を今後出していくということで、物すごく重要な要望書を出していくことになります。それに向けて、今後の進め方に関して、めどを持ちたいんですけれども、大体その要望書をいつ出す予定なのか、また、第3回の検討会なり、まちづくり協議会をどのように開き、また、直近でいつぐらいに開いて、都に要望書を出していくのか、その辺りのタイムスケジュールを明示いただけますでしょうか。

○栗村地域整備課長
 要望書を含めました今後のスケジュールでございますが、まちづくり協議会の資料2-1でも書かせていただいているとおり、スケジュールにつきましては、今後、築地のまちづくり協議会の後、築地の大規模な開発に影響を受けるであろう銀座あるいは勝どき、豊海、晴海、こういったところの方々にもお知らせをし、皆様からの御意見をいただいた上で、要望書としてまとめていきたいというふうに考えております。ですので、早くても来月以降になっていくかと思いますが、まとまり次第、要望書を東京都のほうに送っていきたいというふうに考えております。

 こちらの資料でも書かせていただいているとおり、今後、特にまた基盤関係の詳細な検討、あるいは今回いただいた御意見などを踏まえながら、特に基盤関係につきまして、さらなる精査を図っていきたいというふうに考えております。その作業を区のほうでやっていくわけでございます。あわせて、周辺の築地の皆様にも相談をしながら、検討会という場で議論を重ねながら、まとめられた段階をもって再び築地のまちづくり協議会にかけていきたいというふうに考えております。

 今後の作業になりますので、明確な時期はお答えできませんが、そういった意味でいきますと、夏、秋というところが作業としては必要かなと思っておりますので、それ以降の開催ということになるかというふうに考えております。

 以上です。

○小坂議員
 大変大事な会議でありますけれども、まず、要望書案ができているから、これはすぐに出すのか明らかでなかったので、もう一度確認ですが、この要望書は既にできているから、これを出す前に一回何か会議を開くのか。これを出すデッドラインをいつぐらいに決めているのか。ですので、5月中に要望書は出すということでよいのかどうか。2番目の要望書は、大体いつぐらいを目標に出すのか。その辺りが明らかでなかったので、もう一度明示いただけますか。

○吉田副区長
 今、お配りしております案の要望書につきましては、私どもは、まち協と同時に、全議員にも送付させていただきました。そういう過程から見て、お考えいただいてお分かりのとおり、この件については、私ども中央区だけではなくて、中央区議会の方々と協議をしながら、できれば5月の中旬ぐらいをめどに提出をしたいと思っております。3月の末日に全議員の方々には御送付をさせていただいておりますので、新しい議会の体制も含めて、その段階を踏まえて、5月の中旬ぐらいには、区長名、それから議長名ということで第1回目の要望書は出させていただきたいと思っています。

 その上で、さらに詳細に交通基盤等について整理をしながら、そして、この部分については、かなり大きく地元にも公表させていただいておりますので、周辺の方々の御意見等も整理をしながら、最終的な報告書については、秋になって東京都のほうに提出をしたい。その際においても、区議会の方々とも連名で出させていただくような方向で調整をさせていただきたいというふうに考えております。

○小坂議員
 大体めどと、議会のほうも検討しながらということで、分かりました。

 内容が大事になってくるわけですので、内容の議論に入っていきたいと思いますが、まず重要なのは、言わんでも分かることですけれども、跡地に何が建つのかということで、それに併せ、道がどうあるべきかというふうな、まちと道とがどうできるかという内容面で重要な話になってくるかと思います。まちで何を建てるかというところ、要望書のほうでも食文化を守っていくということで大体イメージが湧きますし、また、国際交流機関をつくるというところで大体イメージも湧いてくるわけですけれども、これは、すなわち、東京都が出している築地まちづくり方針のまちの在り方と大体同じようなイメージでいいというふうに考えているのか。跡地について何を建てるかについて、私としては、要望書を読みながら、イメージが湧きそうで湧かないというふうな感じもありましたので、まちに関してはどんなことをイメージしているのか。どのようにイメージをしているのか。また、そのイメージは、東京都が平成31年3月に出した築地まちづくり方針とほぼ同じと考えてよいのかどうか。まちの在り方について教えてください。

 それが1点と、次に、道についてです。

 環状2号線から側道を造るというふうなことをイメージはするんですけれども、これは既に都市計画決定をして、事業計画認可が下りて、工事もほぼできかけているときにおいて、この枝葉を造ろうとしているんだけれども、こんな時期にそのような改善ができるのかどうか。すなわち、これをやるなら、もう一回都市計画決定の変更をかけるところから始めなくてはならないのかどうか。その手続です。それを聞きながら手続をするには、もちろん事業計画認可されていても、都市計画まで戻って変更するということは、もちろん可能だとは思っていますけれども、その必要性まで考えているのか。それとも、それは必要でない、軽微な変更でいけるのかどうか。環状2号線からの枝分かれというのは物すごく難しい話だと考えておりますので、この辺りの考え方をお願いします。

○吉田副区長
 私どもは、地元区として、この要望書を出させていただいております。ただし、築地市場の跡地に何を造るかというような問題については、区民全体にお尋ねをしても、いろいろな用途が出てくると思います。様々な価値観が出てくると思います。そういうものについては、基本的には東京都が考えているまちづくり方針の枠の中で、ある程度想定をされているものでお進めになったらいかがですかというのが私どもの区の立場です。

 つまり、この点については、私ども地元区として、全体の合意というものはなかなか難しい。いろいろな価値観がある。そして、これはやはり貴重な最後の公有地ですから、この部分については、相当知恵を使って、いろいろな形の価値観を盛り込んで豊かなものを造ればいいじゃないかというのが区の立場です。ですから、その部分については、基本的には東京都のまちづくり方針の枠の中でお考えいただければいいと思っております。

 その上で、私どもは、そういう中に造っていくのだからこそ、かなり集客もいろいろな形で行われる。物の流れもいろいろ出てくる。ですから、地元区として、立派なものを造れば造るほど、人が集まり、物が集まる施設になるから、交通基盤はこういうふうにしてくれよとか、我々地元区の日常生活に支障が出ない、そして、我々のまち全体を活性化するような方向になるような仕掛けについて、地元区として、みんなが合意できる方向で要望できる事項を最低限要望書としてまとめていこうというのが、基本的な私どもの考え方でございます。

 ですから、価値についてはいろいろありますから、そこのところを議論するのではなくて、我々が地元区として、あるいは地元の行政体として合意ができて、要求しなければいけない事項をよりすぐって、この要望書の中に載せていくべきだというふうに考えてまとめさせていただいております。その趣旨を御理解いただきたい。

 それから、もう一つ、その先でございますが、環状2号線のありようでございます。

 環状2号線、都市計画を決定したときに、はっきり申し上げますけれども、これは通過道路としてしか都市計画を考えていない。築地市場跡地の23ヘクタール全部に交通がちゃんと、きちんと流れていくようにはつくられていない。とりわけ、単純に言いますと、築地場外市場と豊洲市場の連結というのは非常に大事なんですが、例えば豊洲市場から来た物の流れが虎ノ門方面に流れていくときに、途中で場外市場に流れてくれないと困るわけです。ですから、それはきちんと枝葉をつけましょうということで提案をしております。これは、通過道路で都市計画決定をしてしまった部分を是正していくわけでございます。

 当然のことですが、そういうものについては、23ヘクタールの開発計画全体をまとめていく中で、こういう計画になりますというものについては、あれだけの大きさですから、当然のこと、環境アセスメントも都市計画も必要でございます。その中で、もう一度、手続として、環状2号線の部分についても、これは環状2号線に触れないで敷地内の通路というだけでは造れませんから、環状2号線の部分の都市計画の若干の変更も含めながら、全体の開発計画の都市計画変更をしていくものでございます。そんなことは、必ずしも難しいことではない。当然の手続として、事後、そこの中に造られる建築物のありようを見ながら、都市計画というものを定めていくという過程でございますから、変更は十分可能でございます。

○小坂議員
 それぞれに大変重要な御発言で、重みを持って受け止めさせていただきます。

 まちの在り方に関しては、築地まちづくり方針、大変いいことを書いていると私も思います。その中で、ゲートゾーン、交流促進ゾーン、おもてなしゾーン、水辺の顔づくりゾーンということで、そのゾーンそれぞれに、MICE機能も含めて、造っていく。広場もある、水辺もあるということで、大変よいものであると考えます。

 ただ、これを段階的にやっていくというところでは時間がかかり過ぎるというところもありますけれども、これも1つ、コロナで先が見えない今だったら、段階的にやっていくという考え方も、もしかしてありなのかなと。先が見えませんから。そういうこともありますが、いずれにしろ、このように書かれているこの方針が、ひとつよいものに、さらにブラッシュアップできるように、区民の考えをいかに都に反映させていくかというところは知恵を絞っていく必要があろうかと思います。ただ、恐らく区もこの方向でいいというふうな、価値は述べないとおっしゃいましたので、価値を述べないということは、これでいいというふうに私は理解します。これが区の考え方だと理解するところです。

 都がこのようなものをつくっておきながら、環状2号線との連結を考えていなかったというのは、若干、都は何を考えているのかと私も思います。これを見たら、環状2号線がそのまますっと虎ノ門に行くけれども、一応側道がそれぞれあって、築地のほうでも降りられるようにはなっているけれども、新大橋通りを使わなくてはならないというふうな形なので、これで大丈夫なのかどうかというところですよね。これに関して、築地のまちづくり協議会においても、渋滞が起こるのかどうかというところは大変分析していただいたところかと思いますけれども、この形、東京都がもう都市計画変更をしない、このままいくというふうに言った場合に、渋滞はどのように生じるのか、どのように分析されているか。これは、まちづくり協議会で渋滞が生じるということは検討された部分でありますので、その辺りをお願いします。

○吉田副区長
 まち協でもお話ししたと思いますけれども、渋滞というのは、基本的には交差点部分で起こるわけでございまして、現実にこのままいきますれば、現在の築地四丁目の交差点部分で渋滞が必ず起きます。それは、どちらの方向についても起きます。

 さらに、私どもはかなり控え目な数字を使っておりますけれども、あそこは約23ヘクタールありますから、指定された容積は500%なんです。現実の問題として、あそこに建てられるのは、現行法規でも115万平米以上の床面積を持つ建築物は建てられるわけです。そういうところで発生する交通量まで加えていきますと、私どもが調査をしている時点では、容積を300%に抑えて検討して渋滞が発生すると言っていますから、現状の指定容積500%でやったら、相当深刻なものになりますので、環状2号線の形状と取付けの状況は変えなければ駄目だというのが地元区の主張でございます。

 この部分は区民の日常生活に関わる話でございますから、私ども区としては、かなり強く言っているわけでございまして、この件について東京都に対して要望しておりますと同時に、私どもは、この要望書を広く周知をして、世間的にも我々が正論であるということを東京都にいろいろなレベルで迫っていって、それは勝ち取っていかなければならない課題でございます。これで負けるなんていうことはあり得ない。

○小坂議員
 力強い言葉、ありがとうございます。

 ちなみに、今でもそのような道路の在り方で環状2号線が使われておりますけれども、現在、渋滞の状況はどうでしょう。

○吉田副区長
 今、あそこは何も使われていない状態でもございますし、逆に言うと、晴海通りの混雑状態を環状2号線が若干緩和した形になっております。そういう意味で、必ずしも渋滞が起きていると言える状態ではございません。

○小坂議員
 どのようなものができるかによって、時間帯によっても交通量は変わってくるんでしょうから、築地魚河岸が必要な交通量は朝方ということで、時間のすみ分けがもしかしてできるので、交通の渋滞が本当に生じるかどうかというのは、深い分析が必要かと思います。

 そこで、検討会のほうでも学識経験者も入れられて検討されているわけですけれども、ちなみに、学識経験者は交通関係の専門家でおられるのかどうか、ひとつ教えてください。

○水野都市計画事業担当課長
 検討会の学識経験者についてでございます。

 学識経験者の方は、交通、物流、都市計画に精通している方でございます。

 以上です。

○小坂議員
 安心しました。科学的な分析を出しながらでないと、都市計画決定の変更ということのハードルはとても高いと思いますので、科学的な分析も出していただけますようにお願い申し上げます。

 その検討会においては、まちづくり協議会と委員はかぶっているのか、かぶっていないのか。検討会の委員はどのような方がなられているのか、議会に報告がないので、その状況を教えてください。

○水野都市計画事業担当課長
 交通基盤検討会の委員についてでございます。

 委員につきましては、各まちから推薦があった方を委員としておりまして、まちづくり協議会とは異なるメンバーとなっております。

 以上です。

○小坂議員
 重要な検討会でありますので、まちの代表も入り、まち協とはメンバーが異なってというところで、開かれた形であると思います。前からも言っていますけれども、大変重要なものですから、これは、今後、開かれた、オープンな形で開催していただきたい。そこで出た結論だからこそ、東京都もより説得できると思います。非公開な会議とどちらに重みが出てくるかとなった場合は、やはりオープンな会議でやった検討結果のほうが、さらに重みが出ると思いますので、まちづくり協議会のように、ぜひとも下部組織である検討会もオープンにして結論を出していっていただければと考えるところであります。

 あと、重要なポイントとして、今後の築地魚河岸をどのように持っていくかという考え方も大事かと思います。築地魚河岸、2年ぐらいたって、この規模でよかったのかどうか。もし、大丈夫だったら、仲卸の方をもっと呼んで、もうちょっと大きな規模にしておいたほうが、より築地の食のまちが繁栄できると思われるのか。築地魚河岸の大きさの妥当性に関して、今、どのようにお考えでしょうか。

○吉田副区長
 水産物の卸というような物の流れに関して、現状、東京圏の消費地が持っている機能といえば、基本的には、やはり豊洲の市場があり、私どもの築地魚河岸があり、それぞれの規模の中で調整をさせていただいていると思っております。現実の問題として、今の築地魚河岸の規模については、豊洲の市場のありようと併せて考えれば、十分であるというふうに考えております。

○小坂議員
 一つのやり方としては、大きくしていってということも方法としてはあると思います。そうなった場合に、まちづくりの方向性もちょっと変わってきますので、その辺りの意見聴取もしていけばよいのではないかとは思うところであります。

 今、築地魚河岸の運営母体である都市整備公社が、昨年度がマイナス3,000万円、今年がマイナス2,000万円ぐらいの赤字になってきているという中で、どのように都市整備公社の運営基盤をよくしていくかというところも、中央区の重要なポイントかと思いますけれども、この辺りの考え方はありますでしょうか。例えば、五輪の駐車場が築地市場跡地に来るんだから、人の流れを築地場外市場のほうに、また築地魚河岸に呼び込もうというふうなことは、私だけでなく、ほかの議員もおっしゃっていたことなので、この辺りの検討状況も含めて、どうしますか。

○吉田副区長
 それぞれ考え方はございますけれども、ある瞬間を捉えてでなくて、現実に、築地の場外、そして場外の中に位置する築地魚河岸として、このまち全体が、この後、10年、20年どうやって生き延びていくか。その中で、経営主体としての都市整備公社はどうあるべきかということを長期的に考えるべきだと思っておりまして、今の運営の中でそれなりの目標を見失わずに、我々は、今、そこの活動はやれているというふうに考えております。

○小坂議員
 ぜひとも東京のシンボルとなるような跡地利用をしていただくことを要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○田中(広)委員
 私からは、中小企業支援と、それから築地のまちづくりについて、2点質問させていただきます。

 まず、最初は中小企業支援ということですが、今も報道では休業期間等のいろいろな議論がありますけれども、現在、ここ最近の中小企業を取り巻く環境、どのような声が上がってきているのか、把握していらっしゃるのか、状況を教えていただければと思います。

 それから、もう1つ、築地のまちづくりについてでございますが、今般、要望書案をつくっていただいているところでございます。本当に地域の声をしっかり受け止めながら、こうしてまとめる作業、思いというのは大変なことだというふうに理解をしているところでございます。

 その上で、改めて、今回、こうしてまとめてこられた御所見というんでしょうか、地域の現場の声も踏まえながら、どういう思いでまとめてこられたのか。そして、今後、しっかり東京都の方針に入れてもらわなければいけない。そのための戦略のような、そういった点についても教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○田部井商工観光課長
 まず、私からは、コロナ禍においての中小企業の状況ということでございますけれども、正直申し上げて、あまり芳しいお声というものは、やはりなかなか聞くことができない。ただ、そうした中で、先ほど御質問もございましたけれども、様々な取組を、それぞれの例えば業界団体であったり、商店街という団体を通じてであったり、もちろん個々の事業者の努力、頑張りで、長きにわたるコロナ禍で事業継続をしていっていただいているということだと思っております。

 また、そうした中で、当然、区といたしましては、中小企業の方々の声も十分に聞くことが重要だと思っておりますし、そうした声もお聞きしながら、これまで様々な事業を行ってまいりましたし、同様に今後もこうした対応、取組をしっかりと行っていく必要性がさらに強まっているという状況だというふうに考えてございます。

 私からは以上でございます。

○吉田副区長
 築地に関して私どもが一番考えているのは、あの跡地で、塀で囲まれた状態が場外の隣まで延々と続き、これまた時間的に延々と続かれたら困ると。何とか早い時期に、築地はこうなるんだ、全体として築地、銀座というところを含めて、この一帯が将来こうなって、現実に東京湾央部と都心部の、いわゆる結節点になって、こういうふうに人も集まり、活力のあるまちになっていくんだということが早く示されることが何よりも大事だし、示されるだけではなくて具体化することも何よりも大事だというふうに思っております。

 そのためには地域ぐるみということが一番大事だと思っておりまして、御承知かと思いますが、地域全体の課題としては、やはり交通問題が一番大きいものですから、焦点として絞っておりますけれども、同時に、周りのいろいろな活動と築地の跡地の活動とがどう連結するか、どうつながっていくか、そういうものによって、それぞれまちがますます発展していくんだという方向性がきちんと出るように、私どもは考えていきたいと思っております。

 たまたま、地域の若手の方々を集めて協議会をやっているわけですけれども、そのときに出てきた言葉の中に、例えば、区は現在、仮店舗棟と、それから駐車場を持っていますけれども、ちょうどあれは市場跡地と場外の境目にあるんだよね、それが塀になってはまずいんだよね、やはりそこのところは一緒にくっついていったほうがいいよねと言われまして、ある意味で、私どもはすごく参考になりました。

 ニュアンスとしてみれば、やはりそういったところを含めて、実は、私どもの仮店舗用地とか駐車場もそうですけれども、真向かいの、例えば朝日新聞社でありますとか、それから、がんセンターでございますとか、いろいろな施設もあります。そういったものも徐々にまちとして変わっていくわけです。築地の跡地は、跡地の開発だけではない。築地全体のまちの開発が、跡地の開発の中で全体として動いていく。まち全体が活性化していく。そういう方向性が、やはり基本的には大事だと思っています。そういったものをもっと重要視していかなければいけないと思っています。

 そういう意味で、私どもは戦略的な思いの中で、築地をこれからも、引き続き発展させていくために、跡地の開発をなるべく早期に具体化させていって、周りの動きも一緒に併せながら、ダイナミックにまちづくりを進めていくということが大事だなというふうに思っております。

○田中(広)委員
 ありがとうございます。

 築地については、今、御答弁いただいたのは本当に大事な視点で、やはり周辺地域、また場外の皆さんの思いをどう早く形にしていくか、全くそのとおりだと思います。

 直近を振り返ってみても、バブル崩壊から始まって、阪神・淡路大震災もあり、リーマンショックがあり、東日本大震災、築地市場の移転、そして今回のコロナ禍、こういういろいろな状況を経ながら今があって、今回の思いをまとめて、この要望書を東京都に提出していく、本当に重いことだなと思っております。

 昨年の6月も私は、民間企業が決まる前に、しっかり区の要望を入れていくべきだとお話しさせていただいたんですが、この間、ずっと進んできて、改めて思うことは、地域を大切にする、地域の思い、心を大切にする、これが大事だなというふうにすごく感じています。先日、ある商店の方とお話ししたときに、コロナ禍ですごく悩んでいますと。融資を受けたほうがいいのか、受けないほうがいいのか悩んでいますという話がありました。最後にぽろっとおっしゃったのが、やはり僕は築地が好きなんだというお話がありました。そういう方がいらっしゃる限り、どういう時代の変化があったとしても、発展していけるんだろうなと思いました。

 したがって、今、この要望書案が出来上がって、これから提出していこうという段につながっていきますが、やはり大事なのは、地域を大事にしてもらいたいという思いで、これが、都の方針が決まって、仮に民間事業者が決まるときが来たときにしっかりと、私もどういう表現がいいか分かりませんが、民間事業者が決まり、土地を持っていらっしゃるのは、現在は東京都でありますので、中央区と地元の関係者と、そうした関係者が出そろった時点で、地元の何か、例えば銀座では銀座デザイン協議会がありますけれども、築地デザイン協議会みたいな形をつくって、本当にこの厳しい状況をずっと乗り越えてきている中の思いをしっかりふだんから言える場があって、協議があって、そして皆さんでつくり上げていく、そういう環境を整備することも大事だなというふうに感じておりますので、この点について御見解をひとついただければと思います。

 それから、中小企業の支援ということで、先ほど御答弁いただいて、本当に厳しい状況であるということであります。その中で思うのは、今回も共通買物・食事券の販売の御報告もいただいておりまして、いろいろ本当に御努力、御尽力いただいていることは大変ありがたいと思っております。その上で、今あるいろいろな事業を、どう分かりやすく伝えていくかというのが1つ、今できることかなというふうに思っているんです。

 これは10年ぐらい前になるでしょうか。一度足立区のシティプロモーションのお話をちょっと取り上げさせていただいて、私は視察に行ってきたんですけれども、チラシ一枚、デザイン性を変えるだけで受け取り側の気持ちが変わるという話で、ふだんから私もデザインの話を、学んだことはありませんけれども、よくお話しさせていただくんですが、区のおしらせちゅうおうのトップも、見ていただいて分かるとおり、少し変えるだけで受け取る側の印象が変わるんです。

 したがって、質問させていただきたいのは、前回も少し支援をまとめていただいた一覧を出していただいておりますけれども、本当にぴっちりまとまって、たくさん事業が書いてありまして、いろいろ御苦労して作られたんだなと思うんですが、情報量がたくさんあって、ありがたいんですけれども、見るのが大変だったというお声もあります。改めて、分かりやすさ、見やすさ、そして国や都の補助金の、こういうものだったら私も使えるかもしれないと思えるような、これも以前から言っているんですけれども、区のおしらせの中に特集号形式で組んで、もう少し余白がたくさんある状態で作っていただけると、受け手、読まれる方にはすごく分かりやすいのではないかなと思うんです。この点、御見解はいかがでございますでしょうか。よろしくお願いします。

○吉田副区長
 私どもは、要望書を出しておりまして、小池都知事宛てでございますけれども、これはかなり公にしてしまっていますけれども、中央区と中央区議会がこういう要望書を出していますということは、今後、都が手を引いて、例えば民間のディベロッパーが入ってきて何かやりますよといったときに、中央区は昔からこういうことを考えているんだから、このとおりやってくれなければ困るという話でございます。都知事に要望書を出していますけれども、同時に、これから決まっていくディベロッパーや何かに対して宣言しているわけです。

 その宣言に基づいて、こうやってくれなければ困るということを、今後、どう戦術的に強化していくかという点で、田中委員のおっしゃったような、例えばデザイン協議会みたいな形の話もあるかと思いますが、今、ひとまずは、例えば本区にも要綱指導であったり、都市計画上の協議であったり、様々な手だてがございますから、それらの過程の中で、地元区としては、もともとこういう形でやってきたんだ、こういうことを主張してきたので、そのとおりやってくれないと困るじゃないかという話を貫き通していくための機関がどうあるべきかということについては、やはりもう一度我々も検討させていただきたいと思っております。

○田部井商工観光課長
 事業の周知に関してでございます。

 まず、昨年度も広報紙、区のおしらせ等を活用しながら、今、委員御紹介のあったとおり、お知らせ、周知を一定程度させていただいたところでございます。また、特にコロナ禍にありまして、事業者向けの支援というものは、国、それから、もちろん東京都、区もですけれども、それ以外にも、東京都の組織にはなりますけれども、公社ですとか、そうしたところが様々な支援を行い、非常に情報量が多くなってございます。

 私どもといたしましては、基本的には、やはりそうしたものをその時点で事業者の方にできる限り漏れなくお伝えをしていきたい。そうした中で、例えば広報紙であれば、紙面、紙幅の関係もございますけれども、今申し上げたようなことから、どうしても、どちらかといえばデザイン性よりも情報の量、強いて言えば文字という形でお知らせをしてきたというところがございます。また、コロナ禍の支援というものは、様々な制度が頻繁に変更されたり、更新されたりというようなことがあって、なるべく即時性を持ってやるものについては、やはりホームページで、追いかけられるところは追いかけ、修正をし、お伝えしていくというようなことでやってきたところではございます。

 ただ、委員おっしゃいますように、そうした情報というものにつきましては、こちら側の一方的な情報の発信、提供ということではなくて、やはり受け手の方、今回でいえば事業者の方にとって、1つ、見やすさであったり、伝わりやすさであったりということがやはり非常に重要なことで、受け手の身になって、そうした情報の提供というものはしていく必要があるんだろうということを改めて思っております。

 そして、今後につきましては、そうした情報量が多い中で、今申し上げたような効果的な情報の発信というものを、区としてしっかりと検討し、できる限り対応を取っていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○田中(広)委員
 大変にありがとうございます。

 本当にきちんとしようとすればするほど、情報量をたくさん入れたくなるお気持ちは本当によく分かりますし、いろいろな御苦労を拝察します。ただ、私も、地域を回ってお声を伺う中で、会話するだけで、この制度について一回電話してみようかなとか、ちょっと問合せしたらどうですかとか、それだけで支援につながっていくケースも今まであったんです。ですので、読み手側の思いをしっかり考えた上での紙面構成等、工夫していただければと思います。

 本当にこれも恐縮なんですが、他区で支援ナビのような形を、完全に補助金等に特化してつくっているシステムがあって、私も試しにやってみたんです。入力していくと、最後に、あなたの条件、例えば会社に何名社員がいて、どういう状況ですと入れていくと、最終的に、このぐらい補助金を受け取れる可能性がありますと出てきて、その後へいくには、詳細を具体的に入れてくださいと。そうすると、多分補助金の名前が出てくるんだと思うんですが、きっかけづくりとしては、すごく考えられているんだなというふうに感じております。また、区も行っている出張経営相談も、多分ある一定の人員を抱えて、現場を回りながら、経営相談だけではなくて、補助金のことまでアドバイスしているというのもありますので、中央区にできる内容で、広報の仕方一つ取っても、ぜひ工夫をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それから、築地のまちづくりについてでございますが、その形にこだわっているわけでは当然ございませんので、大事なのは地域の声、地元の声だと思っております。随分前に議論したときに理事者の方がおっしゃっていたのは、いろいろな築地の支援を行ってきたけれども、いろいろな方の御協力、御理解をいただいて、若い世代の方々に活躍できるような環境を整えてきたというお話がございましたが、すごく大事な視点だと思っております。ぜひ地域、地元を大事にしていただきたいという思いで質問させていただきましたので、どうか今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○渡部(恵)委員
 では、最初に、これは質問ではございませんが、中央区内の共通買物・食事券の販売について、今回、新しく今年度取り組むということで、資料1の12、その他のところの(3)です。

 原則として2週間以内に処理するということと、受託業者に取扱店が郵送するという形で、私も取扱店の一社でございますので、これは金融機関に足を運ぶ手間と時間が省け、封筒に入れて出すだけですので、非常にありがたいなということが1つと、そして、換金まで2週間以内にということを原則とするということも書かれておりまして、これは1,644店の取扱店にとって非常にありがたいと思います。そしてまた、これから新しく手を上げたいと思ってくださる方にとっても、ハードルが低くなるのではないかなと。では、うちもやってみようかなというふうに、これだけ簡便、簡易な手間で済むのであれば、やらない手はないのではないかなと。商いをしている人であれば、そういうふうに思うのではないかと思います。この点におきましては、本当にありがたいと思いますし、所管の方々の御尽力に感謝申し上げます。ありがとうございます。

 そして、私も、資料3番の築地まちづくりの報告を拝見させていただきまして、幾つか築地について質問させていただこうと思います。

 まず、築地魚河岸ですが、海幸橋棟で、残念ながら3月で1社撤退された事業者がおられまして、昨日たまたま偶然、道でばったりその社長にお会いしました。その際伺った言葉が、これだけ人が通らなかったら開けている意味がないんだよね、むしろ、いろいろと中央区が家賃補助などを助けてくださったとしても、赤字となってしまうから致し方がなかったという残念なお声をいただきました。私は小田原橋棟で商売させていただいておりますが、確かに、やはり月曜日、火曜日、木曜日で、時々開く水曜日に関しましては、本当に来場者、来館者の数が非常に少ないということは実感しておりまして、3月の予算特別委員会のときに頂いた資料を改めて拝見したところ、やはり築地市場が開場していたときの12月のほうが来場者数が多く、閉場してからなかなか数字上伸びていかない実態を改めて感じております。

 その上で、先ほど都市整備公社に改めて質問ということを教えていただいたんですが、年3回、5月、早速来月調査をし、さらに9月、12月、大体3日間ずつ、出入り、入場者数を時間に合わせて調査をされるということなので、5月の調査結果を見てみないと、そこは何とも言えないところですけれども、築地市場が移転してしまってから、築地魚河岸の海幸橋棟と小田原橋棟の来場者の人数をもし把握されておりましたら、教えていただけますでしょうか。どれぐらい下がってきているのか。特に、海幸橋棟については、私も少なくなっているのかなと。波除神社の門が、もはや築地から品物も人も出てこない関係で、なかなかそこに行く人が少ないのかなというふうに思っているんですが、数字をお持ちでなかったら結構です。もし持っていたら、教えていただけますでしょうか。

○栗村地域整備課長
 築地魚河岸の入場者数につきましては、委員から御案内のあったとおり、年に3回、都市整備公社のほうで入場者数のカウントをしているところでございます。3日間の中での平日、休日を含めた平均、時間帯ごとの人数を出しているところでございます。残念ながら、小田原橋棟と海幸橋棟を分けてというところの数字は持っていないんですが、今までの推移でいきますと、今、委員からのお話にありましたとおり、平成30年10月の築地市場の閉場までは、おおむね5万から6万ぐらいの入場者数があったと。それが、やはり豊洲への移転後になりますと、それががくっと下がっておりまして、大体その半分ぐらいの推移になってきているところでございます。

 予算特別委員会などでも資料で出させていただいているとおり、近年でいきますと、大体2万人前後ぐらいのところで推移をしている。どちらかというと、やはり12月、年末のところはそれなりの入場者数があり、業者というよりも、恐らく近隣の住民の方にたくさん来ていただいているのかなと思いますが、そのような状況になっているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。おっしゃるとおり、数字上では半数になってしまっているなということを実感しております。

 ただ、土曜日は非常にたくさんの方がいらしてくださっておりまして、最近ですと、PayPayを使えるかということを言われて、PayPayを利用されるお客様が二、三人いらっしゃるようになりました。区のおしらせを見たんだけれどもということで、先ほど前委員からも広報の在り方といいますか、PRの在り方についてありましたけれども、本当にアドバタイズメントのやり方によって、皆さん、非常に興味を持って買いに来てくださるんだなということは実感しております。

 築地の平日の在り方ということもそうですが、場外市場全体を見て、やはり飲食店が閉店されてしまったりですとか、今、インバウンドのお客様も確かにいらっしゃらないんですけれども、なかなか平日に物が動いている、人がいらっしゃるという様子が見受けられなくて、とりわけ波除神社のところから築地六丁目交差点に向かう道路、市場があったところは、今、当然何も造られていないので致し方ないんですが、片側には飲食店やコンビニエンスストアもあって、あそこがどうにもこうにも閑散としているな、何とかならないんだろうか、どうやって集客をしたらいいのかなということを私自身、考えても答えが見当たらない状況です。活性化に向けた方向性とか、先ほど吉田副区長からの御答弁にもありましたが、時間というのは私も非常に大切だなと思っております。何とか築地の場外全体の活性化に向けて、一つ一つの道路の活性化もそうですが、特にあそこは人が少ないので、現状、御担当の所管の方々は、あの道路についてどんなふうにお考えなのでしょうか。ざっくりした質問で恐縮なんですが、何か御所見があったら教えていただきたいと思います。

○栗村地域整備課長
 築地の波除神社のある辺りのエリアの件についてでございますが、確かに、委員おっしゃるとおり、特に築地魚河岸よりも南側の部分になっていけばいくほど、人通りがかなり寂しい状況になっているというのは、区としても認識しているところでございます。

 どういった方策でということになりますと、やはり先ほど吉田副区長からもあったとおり、一刻も早く跡地の部分の開発の将来像が見えてくるといったところが、かつてあった市場のエントランス周りの部分につきましては、そこの開発機運も含めて、何よりも一番効くことだろうというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○渡部(恵)委員
 ありがとうございます。

 難しい質問ではあったんですが、やはり多分同じ認識を持っていただいておりまして、あそこの道路、また築地場外、全体的に底上げしていく方向ということは、本当にまちは生きていて、毎日商いは行われているので、一刻も早いビジョンとか、それから新たな方向性について打ち出していただくほかないんだろうなというふうに思います。

 それから、いろいろ築地魚河岸に入っていらっしゃる仲卸を拝見しておりますが、全く新しい展開をされているお店がございます。豊洲市場の仲卸ではないですけれども、先進的なやり方をしておりまして、自分たちがコロナ禍を見据えて、これまでお客様たちとインターネットでやり取りをしていたらしいですけれども、全体的に自分たちのLINEグループをつくりまして、こういうものがあるよという写真を載せた途端に、全国から注文が来るそうです。私は、1月の最初の水曜日に、通りで運動会ができるほどがらがらなとき、そこの店に行って、何個荷物を出しているんですかと聞きました。そうしますと、今日は30個ですと。多いときで七、八十個出ますと。水曜日なのに30個出るんですか、緊急事態宣言中ですけれどもと聞いたら、だって、東京以外は胃袋は皆さん空いていますよと。ということは、日本全国に対して発送しているということで、私たち自身が固定観念を捨てていかなければならないなということをつくづく実感した、いい例です。その方の二番煎じ、三番煎じはとてもまねはできないと思うんですけれども、固定観念を捨て、そして、新たな、今、違うビジネスの在り方ということは必要だと思っております。

 例えば、今、区がたくさん中小企業の支援について考えていただいております。また、今回、手厚く2,000万円までの金利に対してという新たな取組もしていただいていますけれども、これについては私もありがたいと思いつつ、これからやらなければならないのは、今、手当てをすることはもちろんですけれども、今後、返済していけない方たちがたくさん出てくる。その際に、不良債権化していくものがたくさん出てくる可能性があります。ですから、今、既存のビジネスの中での出血を止めるという意味での手当てだけではなくて、新たな戦略、方向性について、新しいビジネスの、こんなやり方があるですとか、そうしたことを、今、皆さんたちに伝えていく必要があるのではないかなというふうに考えております。そうしないと、やがて返済が始まったときに大変なことになっていくのではないかなということを私は懸念しているんですが、この点につきまして何かお考えといいますか、御所見はございますでしょうか。

○田部井商工観光課長
 委員おっしゃるように、こうした厳しい中にあって、新たな取組、展開というものを、個々の事業者、そして個々の事業者がつくったグループがしているという例が、やはり世の中にあるということは承知してございます。

 こうした状況下にあるからこそ、事業者の新たな展開については、正直、私どものほうから、こういうビジネススタイルをということを提案するというよりは、それは現実に、御商売をされている方々が、それぞれの顧客の方のニーズ、それからチャンス、販路拡大であったりというところをきっと敏感にお捉えになって、いろいろな取組をされているんだと思っております。当然のことながら、私どもは、今回、2,000万円というところで、今後改めて御案内はさせていただきたいと思いますけれども、そうした中で新たな取組を行うというようなものについて、これは一定程度になりますけれども、支援、補助という形で展開をしていきたいと思ってございますし、今後、そうした事業者のそれぞれのお取組というものについて期待もしているところでございます。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 ビジネスマッチングも、その一つなのかなというふうに思います。中小企業の方々がなかなか出会えないバイヤーと出会うきっかけをつくっていただいたということも、今回、資料で拝見させていただいておりますが、あらゆる業種がビジネスマッチングできていくことを、行政だけではなく、もちろん金融機関とかもやってはおりますけれども、一番身近な行政がやってくれることに対しては、安心感を持ってビジネスマッチングに臨んでいける企業もあると思います。

 また、今回、中央区推奨のお土産品等々もございますけれども、そのお土産品に生鮮食品も入ったりですとか、中央区内全体にいろいろな老舗がございますので、垣根を越えた、中央区が推していきたい、これまで長い歴史の中で産業が発展してきている地域でもございますので、そうした応援の在り方ということも、もしかしてあるかもしれないと思います。私の小さな声かもしれませんが、ひとつ御検討いただければというふうに思います。

 それから、東京都の予算を改めて拝見させていただきますが、これまで中央区が声を上げてきたKK線に対してですとか、また、公共交通のさらなる充実というところで、答申に新たに位置づけられた6路線の中の一つに、これまで中央区が声を上げてきた地下鉄新線も、しっかりと予算がつき始め、動いているなと実感しております。これは、ひとえに、これまで東京都と何回も向き合いながら、地域の声、中央区の思いというものを東京都に対して伝えてきてくださっている成果の一つであろうというふうに思っております。

 KK線についてですけれども、今年度、検討会の提言を踏まえて、東京都のほうではKK線の上部空間整備の在り方を検討するようですけれども、中央区がお願いをしている緑のプロムナードという方向性とはちょっと違うように感じます。もちろん、上層部の魅力ということはうたっておられるんですが、重層したネットワークというふうな言い方もされておりまして、これから中央区が目指していく緑の在り方ですとか、歩行空間ですとか、そうしたことを一層東京都に伝えていかなくてはならないのではないかなというふうに考えているんです。現段階では、どのような方向性で東京都とお話合いをされているのか、教えてください。

○三留環境政策課長(参事)
 KK線についてでございます。

 委員御案内のとおり、東京都のほうで東京高速道路の再生方針というものが示されたところでございます。この再生方針の前段の会議体の中に、在り方を検討する会議体がございまして、こちらには中央区のほうも参加してございますので、そういった中身に関しましては、中央区の声をお伝えしているところでございます。

 今後、こういった方向性が示されて、具体的な方策等々がこれから調整されていくものと考えておりますけれども、そういった中で、中央区の考え方もきちんと、またお示ししながら伝えていければと思っております。作業が遅れてございますが、前年度の委託調査の中で、KK線の整備方針みたいなものを策定する調査をやってございますので、それを近々に取りまとめて、また皆様のほうにお示しできるようにしたいと思っております。

 以上でございます。

○渡部(恵)委員
 御答弁ありがとうございます。

 今、ドラスティックに、あらゆる開発、基盤整備が中央区の中で動いておりますので、しっかり区の思いというものを、こうした中でも、東京都に対し、示していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。ありがとうございます。

○富永委員長
 質疑の半ばではありますけれども、10分間休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いします。午後3時5分再開でお願いします。

(午後2時53分 休憩)


(午後3時5分 再開)

○富永委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

 発言をお願いします。

○小栗委員
 それでは、まちづくり協議会の報告にあった内容で質問をさせていただきたいと思います。

 今回、東京都への築地まちづくりに対する要望書を出そうということで、案文も示されております。5点の中心的な内容についても項目が出され、具体的な案文も提案されておりますけれども、これをまとめていくに当たって、若干質問をしたいと思います。

 東京都に要望を出す上で、広く区民の声を反映させることが大切ではないかということで、これまでも要望の聞き取りなどを行うべきではないかということも提案させていただきましたけれども、私たち区議団としても、広く区民の声を聞こうということで、アンケート調査を行いました。若干紹介をしたいと思います。

 区内全域を対象にして、設問としては、築地市場跡地の活用について、どのようにお考えですかということで、4択なんですが、1つ目は「東京都のMICE(国際会議場・展示場・ホテルなど)機能をもつ交流拠点を中心とした計画を進めてほしい」という選択肢、2つ目が「交通結節点としての機能を強化してほしい」、3つ目に「緑地や公園を中心とした活用に見直しをしてほしい」、4つ目に「分からない」という選択肢でアンケートを行ったところ、「緑地や公園を中心とした活用に見直しをしてほしい」というのが55.5%でした。半分以上です。「東京都のMICE機能の計画」については20%、「交通結節点としての機能を強化してほしい」というのが12.5%、「分からない」という声が12%ありました。

 やはり緑地、公園を望む声が大変多かったんですけれども、具体的な記述欄も設けまして、その中では、緑地や公園を基礎として、多目的に使用できる機能を組み合わせたまちづくりをしてほしい、避難所の確保もしてほしい、また、採算の取れない緑地・公園ほど、住み心地やまちのイメージ、豊かさに直結している、そして、こういうものは行政しか造れない、行政の最も本来的な役割の一つだと思う、こういう声も寄せられています。また、これからの東京を考えた場合、五輪も終え、インバウンド需要もかつてほどなくなるし、そう考えると、大きな箱物を造ってみても、それこそ持続可能性を疑ってしまう、であれば、ここは区民、都民にかかわらず、誰でも使える公園のような公共施設についてほしい、目と鼻の先にある浜離宮とも連携できないものだろうかというような具体的な声も寄せられて、箱物は要らないということも何件か声として上がっていますけれども、こういうアンケートの結果が出ています。

 緑地や公園などの点については、この案文として示された中で、3の都民に開かれたまちづくりについてということで、緑のプロムナード化との連携による水と緑のネットワークの形成を図る、そういうまちづくりを目指してほしいということの中に、こういう要望も入っているというふうに見ていますけれども、特に災害時の防災拠点となり得る大広場空間の整備や強靱なライフラインの構築という点で、こういう要望についても、この中に具体的に示されています。私もかねてから主張させていただいていますけれども、中央区に一番足りないのは緑や公園だということで、ぜひこういうものを大きく取り入れた計画になるように望んでいます。

 その上で、質問としてお伺いしたいのは、この要望書の中で、特に環境に優しいまちづくりをという点で、河川水の外気温との温度差による未利用熱など、未利用エネルギーを活用した省エネルギーで環境に配慮したまちづくりをお願いしたいということで、割と具体的な、河川水の未利用熱などという言葉も入っているんですけれども、これは具体的にどのようなことを想定しているのか、お伺いしたいというふうに思います。

 これまでの環境問題でのやり取りの中では、洋上風力発電など次世代エネルギーの活用を図っていきたいというような御答弁や、消費エネルギーを実質ゼロとする建物であるZEBをこれからもっと導入していくというようなお話もありましたけれども、こういう観点も含めて、環境に配慮したまちづくりとしての要望について、具体的にお示しいただけたらと思います。お願いします。

○吉田副区長
 この点は、既に箱崎町のIBMなどでもやっていると思いますけれども、実際、河川に面していて、河川の温度と外気温の温度差に着目したエネルギーの活用というものはあるわけでございます。ですから、あれだけの23ヘクタールのところで、そして、かつ湾央部でございますから、そこのところで河川水を地域の中に全体として回していく中で、その温度差を活用したエネルギー活用というのはあり得ると思っております。現実、ロケーションとして、それができるわけですから、無理なくできるところであれば、それはやるべきだというふうに思っております。

 現実の問題として、築地の跡地開発全体において、省エネルギーということをやっていくとともに、やはり自然エネルギーの活用ということも併せてやらなければいかんと思っておりますから、要望書の中にそういうことをあえて付言いたしましたのは、現実に、今、既にやっていることをさらに高度化してやってくださいという要望として、我々としては提案をさせていただいております。今、委員おっしゃったような部分において、私どもも、それぞれの用途というものを、全体を包括しながらも、組み込み、ある程度、23ヘクタールという中で、開発ができるものだというふうに思っております。

 それと、交通結節点については、実は地元からもなかなか分かりにくいところがあろうかと思いますけれども、開発というものについては、それが日常、普通の状態で動いているところだけではなくて、例えば災害が起きたときに、その場所がどういうふうに転用されるのかというようなことを考えていったときに、私は、築地については、海、陸上、それから空というところの3つの部分で交通が可能であるとするならば、非常に重要な防災拠点に転化し得ると思っております。ですから、そういった部分もトータルで頭に入れながら、平常時、非常時、そういったものを含めて、都心部の全体の安全・安心というものにつながっていくようなつくり込み、そして環境に配慮したつくり込みは可能だろうと思っておりますので、そういった点を要望書の中で要求していきたいというふうに考えております。

○小栗委員
 災害時の防災拠点としての機能も果たせるような点ということも本当に重要だと思いますし、環境に配慮した、ゼロカーボンシティをつくるんだというような意気込みも含めて、ぜひ環境問題もきちんと、この場所でも実現できるように、働きかけをしていきたいというふうに思います。

 それから、東京都のまちづくり方針に示されているMICEの機能を中心とした交流拠点については、中央区としても大体同じ方向だというようなお話も先ほど御答弁がありましたけれども、寄せられたアンケートの声の中でも、有楽町の国際フォーラムとか、ビッグサイトとかと機能が重複しないようなものが必要ではないかという声や、会議場や展示場など、需要があるのかというような声なども寄せられているんですが、この点では、東京都としては、ここにMICE機能が必要なんだということをまちづくり方針として打ち出しているわけですよね。それを今度、具体的にもう少しどういう機能を、どの程度のものを、どのぐらいの規模を造るのかという実施方針を今年中に示すというのが東京都の計画なので、それに向けて、中央区としても、1回目の要望と併せて、次にはもっと具体的な要望を出そうということを、今、計画しているという段階だと思うんです。

 先ほど容積率500%でも115万平米という数字は、今の状態で造るとすれば、こういう規模になるというお話だと思うんですけれども、以前にも、事業規模が1兆7,000億円から1兆8,000億円と言われるような大規模な事業になるのではないかというような御答弁があったんですが、事業規模とか、どんなふうに東京都としては考えているという、そういうものが、まちづくり方針のもう少し具体的な内容として示されているのかどうかについて確認をさせていただきたいと思います。

○吉田副区長
 全体のMICE機能の問題についてでございますけれども、これは、実際にビッグサイトとか、それから国際フォーラムとかというものと、例えば築地に何かそういうものができるとしますと、それをどう使い分けするのかというのは、東京都や国のレベルできちんと整理をされなければいけないことだと思っております。

 ただし、MICEと言っておりますけれども、実態的には、会議場をそんなに造ったところで意味があるということではなくて、例えば東京に今一番不足しているのは何かと言われたときに、きっと、まとまったホテルが不足していると思います。皆さんが見られる、いろいろな小さいホテルはたくさんあります。今、がらがらです。そういう状態の中で、実は、本当に深刻なのは、例えば、ある国際大会をやろうとします。60か国が集まるとします。60か国で1国当たり、例えば役員、随員を含めて30人います。そうすると、いきなり1,800ベッド必要なんです。今、東京の都心部で、まともに1,800ベッドをまとめて提供できるホテルがあるかというと、実は、東京にはありません。そうすると、例えば国際会議をやりましょうという世界的な団体が幾つもあるわけでしょうけれども、そういうところの、例えば総務部隊は、帝国ホテルで幾つ、ホテルニューオータニで幾つなんていって宿泊施設を確保することを考えたら、東京では国際会議をやらないということになります。

 そういう問題も含めて、東京が国際交流の場所になっていくということがあり得るとしたときのMICE機能という問題は、私は会議室の問題だけではないと思っております。そういったものをどういうふうに解消していくのかというのは、やはり全体として整理をされなければならないことだと思っております。

 前委員にもお答えをいたしましたけれども、上に何かを造るという部分については、いろいろ区民の皆さんにも、これを造ってほしい、あれを造ってほしいという、いろいろな意見がおありになろうかと思いますが、我々は、その部分については、もう制限列挙して、こういうものをみんな要望していると、ずらっと書いてもいいんですけれども、それはなかなか要望書というスタイルにならない。その部分については、基本的には東京都の枠内で考えられていることでいいでしょうと。ただ、実態的に、そういうことをいろいろやっていった場合に出てくる交通処理の問題であったりという部分については、地元区として最低こうやってくれなければ困るという部分は、きちんと要望書の中に書いておきましょうということなんです。その趣旨で、私どもは要望書というものを考えておりますので、その点を御理解いただきたいと思います。

 あと、事業規模の問題でございますけれども、ただ、東京都の予算では、中央卸売市場会計から一般会計に引き取ったときの土地の値段というのは約5,600億円となっていますでしょう。そうすると、その土地代を何とかペイできるような開発でないと、民間はやらないわけですよ。そこから類推して、延べ床面積はどうなりますかといったときには、少なくとも、指定容積率が500%であるならば、やはり500%ぎりぎり使うとするでしょう。そういう延べ床面積を現在の建築コストで考えたときには、普通に言えば1兆7,000億円くらいのお金がかかるのではないですかと。通常、きちんとやれば2兆円ぐらいになってしまうんじゃないですかと。それは類推できるわけでございますけれども、東京都は、それは書いていないというふうに御理解をいただきたい。

○小栗委員
 今、具体的に、1,800室ぐらいあるホテルも必要だというようなお話も出ました。そういうものがないと、国際都市としての役割を果たせないというような御見解を示されましたが、私は、それが築地に必要なのかという点では大いに疑問もあるし、それはまた、今、ここで何がいいとか、これは駄目とか、それを議論するつもりはないですけれども、そういう意味では、本当に公共的に、東京都がこの築地の、最後と言われるようなまとまった公有地を使って何をすべきなのかという点については、今、東京都がMICEをやるんだと言っていますが、そこでまた、民間企業がペイできるようなものにしていかなくてはいけないというような形でどんどん進むということ自体は、私は大変疑問を持ちます。これからどういうまちづくりをしていくのかという基本になる話なので、今、ここで議論はしませんけれども、そういうことも考えながら、要望書をまとめていくことが必要だなというふうに考えています。

 この要望書の5つ目の点として、地元の意見の反映ということで、先ほど来も環境アセスメントとか、都市計画のいろいろな段階でも、きちんと区と区議会がこういう要望を出しているんだから、それに基づいてちゃんとやってくださいねというような形で示せるようにしていきたいというお話もありましたけれども、今回の基本的な方針としての要望書、あるいは中央区のまちづくり条例に基づく協議というのはできるんですか。

そういうものとか、あと、都市計画決定の各段階での、照会もあるので、話が違うのではないかとかを含めて言っていく、そういうことはあるのかもしれませんけれども、今までも築地市場の移転でいろいろずっと経過がありました。築地市場自体は中央区にあるけれども、築地市場を管理しているのは東京都なので、どうしても中央区の要望はそのまま通らないんだということでずっと来ているので、例えば、今、いろいろなタイミングで、今回出す要望書も踏まえて、こういう内容をぜひ反映させるべきだということで強く働きかけていくということは大切ですし、ぜひそれを成功させたいと私も思いますけれども、それが通るのかという点で、大変残念だけれども、東京がちゃんと地元の区のことも聞いてやりますという姿勢に立っていないと私は思うので、それが大変心配なところです。そういう意味で、中央区の要望をきちんと反映したものにさせていくための担保というんですか、その辺はどのようにお考えなのか、お示しをいただきたいと思います。

○吉田副区長
 これは言っておきますけれども、例えば、あそこの土地の処分の仕方、あるいは民間への出し方、これは、申し訳ないですけれども、都議会で議論していただくことです。

 私どもは、その結果として出てきた開発のありようについて、この要望書も含めて、事前に地元区としては、こう考えているんだということを突きつけているわけでございます。これを、私どもは今の時期から、東京都が方針を決める前から、民間事業者を決定する前から、地元区として、これを言っているんだと示すことが大事だと思っています。その中で、今、委員御指摘ありましたように様々な手続がありますから、くどく、それこそ我々がこの要望書に体を縛りつけながら、民間事業者に対しても、東京都に対しても要求し続けていくことが、この要望書の中身をまちづくりに反映させる基礎になるだろうというふうに私は思っております。

○小栗委員
 具体的に、案文についてきちんと検討して出すというタイミングもありますけれども、そこに向けて、本当に区民の暮らし、この中にも示されていますけれども、場外市場や銀座、周辺地域とのつながりの中で活性化につながる計画になるようにさせていくということや、交通機能をきちんと整備させるということは大変重要だというふうに思いますし、特に、最初に述べましたけれども、緑や広場の空間整備ということをどうきちんとやっていただくかということについても強力に要請をしていかなくてはいけないなというふうに思っています。

 そういった立場で要望が通るように私も全力を挙げたいというふうに思っておりますことを申し上げて、終わります。ありがとうございました。

○富永委員長
 それでは、小栗委員は副委員長席にお戻りください。

 それでは、議題、新しい築地等まちづくり及び観光・地域振興等に関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○富永委員長
 ただいまをもちまして本日の委員会を閉じます。

 ありがとうございました。

(午後3時30分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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