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令和4年 区民文教委員会(12月7日)

1.開会日時

令和4年12月7日(水)

午後1時30分 開会

午後3時4分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(8人)

委員長 押田 まり子

副委員長 渡部 恵子

委員 富永 一

委員 塚田 秀伸

委員 田中 広一

委員 奥村 暁子

委員 二瓶 文徳

議長 木村 克一

4.出席説明員

(14人)

山本区長

齊藤副区長

平林教育長

濱田区民部長

清水区民生活課長

平川地域振興課長

岩田文化・生涯学習課長

田部井商工観光課長

生島教育委員会事務局次長

俣野庶務課長

鷲頭学務課長

岡地学校施設課長

小林指導室長

志賀谷図書文化財課長

5.議会局職員

伊藤議会局長

小倉議事係長

鳴子書記

後藤書記

6.議題

  • (1)区民生活及び教育行政の調査について
  • (2)公立小中学校の給食費無償化を求める請願

(午後1時30分 開会)

○押田委員長
 ただいまより区民文教委員会を開会いたします。

 本日、理事者報告の関係で図書文化財課長が出席をいたしますので、よろしくお願いいたします。

 次に、本日の議事の進め方でございますが、議題(2)の新規請願の紹介議員、請願者及び理事者への質疑等を先に行いまして、その後、理事者報告、議題(1)、区民生活及び教育行政の調査について、理事者に対する質疑を行いたいと存じますが、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 それでは、そのようにさせていただきます。

 それでは、まず議題(2)、公立小中学校の給食費無償化を求める請願について審査に入ります。

 請願者は請願者席にお着き願います。

〔請願者移動〕

○押田委員長
 それでは、新規請願の審査の進め方についてでございますが、まず紹介議員から趣旨説明を受け、次に紹介議員への質疑を行います。その後、休憩に入りまして、休憩中に請願者からの補足説明を受け、次に請願者への質疑を行います。さらに、委員会再開後、理事者への質疑を行いたいと思います。

 紹介議員の趣旨説明時間及び質疑時間につきましては、まず紹介議員から請願の趣旨説明を10分以内で行っていただき、次に紹介議員への質疑を趣旨説明と合わせて20分以内で行います。各会派の持ち時間は、合計時間20分から趣旨説明に要した時間を差し引いた残りの時間を質疑のある会派数で除して得た時間とすることでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 それでは、そのようにさせていただきます。

 まず、紹介議員の趣旨説明を行いますので、紹介議員は席の移動をお願いいたします。

〔紹介議員移動〕

○押田委員長
 それでは、紹介議員の趣旨説明を10分以内でお願いしたいと思います。

○小栗議員
 それでは、紹介議員として、公立小中学校の給食費無償化を求める請願について、趣旨説明を行います。

 請願趣旨及び理由に示されているように、中央区では、現在、給食費の光熱水道費、米飯給食用米の現物給付などの補助を行っていますが、コロナ禍、そして急激なこの物価高騰の中で家計も大変苦しくなっており、年間5万円前後の給食費の保護者負担は家計にのしかかっています。今年度は地方創生臨時交付金を活用して学校給食の値上げは中止されましたが、来年度は引上げ額の2分の1の補助で、現在より給食費が上がる予定となっています。

 地方創生臨時交付金の活用で、今、全国で8割を超える自治体が給食費の保護者負担の軽減を実施または予定していますが、一部軽減にとどまらず、学校給食を無償化する流れが大きく広がっています。今、全国的には、人口27万人の青森市や人口13万人の岩国市などの自治体を含め、256の自治体に学校給食の無償化が広がっています。東京都の葛飾区や千葉県の市川市も、来年度4月からの無償化が決定しています。また、お隣の台東区では、来年1月から3月まで、区立小・中学校の給食費の保護者負担をなくす補正予算が組まれたとのことです。

 学校給食法で学校給食は保護者負担とされていますが、文科省は自治体の判断で全額補助することを否定しないとしています。中央区教育委員会は、この間の議会での質疑で、長引く物価高騰が家計に与える影響や、子供と子育て家庭を社会全体で支援する必要性を十分認識している、完全無償化については、多額の財政負担を伴うため、様々な角度から検討を要すると答弁されています。

 憲法26条に義務教育は無償とあるように、本来なら国が教育の一環として完全無償化に踏み切るべきですが、中央区では、あと5億円で給食費の無償化が実現できるという試算も出されています。

 中央区として早急に無償化するよう求め、請願項目として、1、公立小・中学校の給食費を全額無償にしてください、2、当面、多子世帯への補助をただちに実行してください、3、国に対して、「学校給食は教育の一環」として、無償で提供するように法改正を含めた制度化を働きかけてくださいという3項目を求める請願です。

 ぜひ御賛同いただき、委員会で採択していただけますよう、お願いを申し上げます。

 以上です。

○小坂議員
 子どもを守る会の小坂和輝です。

 中央区基本構想、施策1の一つとして、子どもが健やかに育つ地域づくりと掲げるところでありますが、中央区全体で子供たちの健やかな育ちを支える観点から、本請願の趣旨に賛同し、趣旨説明を紹介議員の一人としていたします。

 まず、学校給食費を無償化すべき旨を主張される二人の識者の見解を御紹介させていただきます。

 学校給食についての研究において第一人者の一人、京都大学の藤原辰史准教授は、その著書「給食の歴史」において、戦後の学校給食が開始されたときから現在までの歴史をひもとき、給食は、福祉政策、教育政策、農業政策、災害対策のはざまにある極めて多元的な効果をもたらす場であると述べ、給食が子供たちの生命維持装置であり得る一方で、一歩間違えば、食中毒などの問題を引き起こす暴力装置になり得ると警鐘を鳴らされています。そして、究極的には、給食とは、子供たちの生存をおいしい食事で確保することである、生存だけでは最低限の動物としての条件にすぎない、動物ではなく人間として食べる以上、そこに加わる効果、特においしさや楽しさも享受することはなんらぜいたくではない、児童・生徒が未来をつくる主体であるならば、そこに真っ先に豊潤な予算が割かれてもおかしくないと同書で述べられ、昨今の先進自治体での学校給食無償化の動きについての各紙インタビューでも、家庭の経済状況と結びつけるのではなく、制限なく国として無償化をするべきだと主張されています。

 もう一人、学校に関する保護者の負担について研究する千葉工業大学の福嶋尚子准教授は、給食は子供の成長や発達に不可欠であり、子供が給食を食べるのは基本的人権にひもづく権利と考えられ、生存権や成長発達権に付随する食の権利と深く関係している、権利保障として、どんな子でも同じように国が保障すべきと主張されています。

 これら識者の見解からも、学校給食は子供たちの健やかな育ちにつながる重要性より、国の責任の下、無償化すべきであり、国に対する無償化に向けた法改正への働きかけに関する本請願第3項の採択をお願いする次第です。

 また、コロナ禍、そしてウクライナ情勢も加わり、歴史的な円安と物価高の状況下、国民の生活の負担は重く、特に子育て世帯においては、NPOによる生活困窮世帯の調査で、ほぼ全ての世帯で家計が悪化し、家計維持のため、8割以上が食費を減らしているという状況が報告されています。子供たちの食と健康を守る緊急課題である観点から、国の無償化を待つことなく、今こそ区の負担で無償化を実施すべきであり、公立小中学校の給食費の無償化に関する本請願第1項の採択をお願いいたします。

 財源につきましては、無償化のための出費として、国の無償化が実施されるまで、毎年5億円程度が必要になりますが、無償化に伴い、不要となる学校給食費滞納分の徴収事務費や新型コロナウイルス対応臨時交付金、また、再開発により得られる直近約8,000戸の開発協力金80億円からの一部充当、事務事業の見直しなどから十分に賄えると考えます。将来的には、給食残飯の堆肥化事業により、有機農法を行う農家と連携し、有機野菜を低廉に調達するルートを開発するなど、循環型での資金調達も検討することで財源の持続可能性を見いだしていけるものと考えます。

 2022年12月現在、公立小中学校の完全無償化を実施している自治体は256に及び、文科省の2017年調査時点の76から3倍強に広がりを見せています。

 国は、こども家庭庁を来年4月に発足し、子供にかける予算の倍増も視野に入れており、学校給食の無償化の動きを本区も今こそ国に示す時期であり、本請願の採択をどうかよろしくお願い申し上げます。

○押田委員長
 紹介議員の趣旨説明が終わりましたので、紹介議員への質疑のある会派は挙手をお願いいたします。よろしいですか。

 それでは、質疑を行う会派はございませんので、紹介議員への質疑を終了させていただきます。紹介議員は離席をお願いいたします。

 ここで委員会は休憩に入りますが、休憩中に請願者からの補足説明を受け、その後、請願者への質疑を行いたいと思います。

(午後1時41分 休憩)


(午後1時50分 再開)

○押田委員長
 それでは、委員会を再開させていただきます。

 発言の持ち時間制につきましては、既に御承知のとおりだと思いますが、今回はこの後の理事者報告に係る時間を12分と設定し、算出をさせていただきます。ただいまの時刻は午後1時51分でございます。自由民主党さん56分、公明党さん32分、新風会さん32分、日本共産党さん32分、都民ファーストの会さん10分ということになります。なお、持ち時間には、この後の理事者報告及び議題(1)に対する質疑時間も含まれますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議題(2)の新規請願に対する理事者への質疑に入ります。

 発言をお願いいたします。よろしいですか。

 本請願につきましては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○奥村委員
 請願者の方から、給食費の無償化については、予算も伴うことですので、早期に採決をしていただきたいという声を受けておりますので、ぜひ採決をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

〔「委員長」と呼ぶ者あり〕

○塚田委員
 趣旨説明、どうもありがとうございました。内容は把握いたしました。

 いろいろ幅がございます。それと、こちら、やはり大きな金額を動かす内容でもございます。より慎重な審査、審議が必要かと思います。この後も継続審査となるようにお諮り願いたいと思います。

○押田委員長
 ただいま本請願の審査におきましては、奥村委員からは採決を、そして塚田委員からは継続審査をとの異なる発言がございました。本請願について、先決動議の競合の場合に準じまして、継続審査をするか否かをお諮りしたいと思います。

 副委員長は委員席にお移りください。

 本請願につきまして、継続審査とすることに賛成の方は御起立をお願いいたします。

〔賛成者起立〕

○押田委員長
 起立多数と認めます。――御着席願います。

 よって、本請願は継続審査とするものと決定いたしました。

 それでは、副委員長は元の席にお戻りください。

 請願者は傍聴席のほうにお戻りください。

〔請願者移動〕

○押田委員長
 それでは、次に、理事者報告を願います。

○濱田区民部長

 1 令和4年度協働事業提案公募結果及び令和5年度協働事業提案の公募について(資料1)

○生島教育委員会事務局次長

 2 区立小学校特認校制度の申込み状況について(資料2)

 3 区立中学校自由選択制の申込み状況について(資料3)

 4 晴海西小学校(仮称)及び晴海西中学校(仮称)の開設準備状況並びに晴海四丁目における新校舎の整備計画(案)について(資料4)

 5 第四次中央区子ども読書活動推進計画(中間報告)について(資料5)

以上5件報告

○押田委員長
 御苦労さまでございました。

 それでは、理事者報告に対する質疑に入りますので、発言をお願いいたします。

○塚田委員
 それでは、私から、資料4、晴海西小学校(仮称)及び晴海西中学校(仮称)の開設準備状況並びに晴海四丁目における新校舎の整備計画(案)についてお尋ねいたします。

 説明いただきましたが、再来年の春、いよいよHARUMI FLAGに多くの方が入居される予定になる。それに合わせて新しく小学校が開校するというスケジュールで伺っております。

 本区は、これまでに大規模な街区の開発というのは幾つか経験してきたわけでございますが、この晴海西地区が誠に特殊であるのは、大半の入居予定者がこれまで全く地縁のない方、全くないというか、ほとんどない方である。そして、小学校で考えますと、保育園、幼稚園などでPTAになるような方が全く初めて顔を合わせるような機会になるのではないかという思いでございます。それだけ特殊な状況でお子さんが集まってくる中で、いろいろとこれまで以上に苦労される、配慮が必要であり、そういうことに配慮が求められるわけでございます。

 これまで本区の計画案の中でありますと、この地区に東西2つの小学校を建設するという整備計画で我々も認識しておりましたけれども、大半の方がこれから入居される状況の中で、今、御説明がありましたけれども、もう少し詳細について御説明いただければという思いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○生島教育委員会事務局次長
 晴海五丁目に晴海西小・中学校の用地を確保し、現在、建設中でございますけれども、もともと晴海地区では、もう一つ、バッファーとして晴海東小学校用地ということで場所を確保していたところでございます。6,000世帯1万2,000名の人たちが住まわれるだろうということで、1つでは足りないのかもしれないということで用地を確保しているところでございました。

 現在の推計状況で、現状の晴海西小学校・中学校、それぞれ仮称の部分だけでは足りないのではないかということが見えてくる部分がございますので、推計が難しいところではあるんですけれども、これに対する手当てをしなければならないということで、そこで晴海西小学校、東小学校を造っていくということを想定したときに、どうしても大半の方が晴海五丁目のほうに住むことになり、晴海西小学校に通うと考えていたところから晴海東小学校に通っていくというところの学区の再編の部分にかなり大きな課題が出てくるのではないだろうかと。新しいまちづくりをしていく中でも、小学校を2つ、同じ地区の中で分けていくということの難しさみたいなものも、教育委員会の中で課題として様々検討しまして、1つの小学校として晴海西小学校を運営し、分校舎を設定していくということで進めていったほうが、地域との関係もスムーズなのではないか、教育的な課題についても様々検討した結果として、十分な対応ができるのではないかということを考えまして、こういった形になったものでございます。

 以上です。

○塚田委員
 ありがとうございます。

 分校舎というのは、本区の中でちょっと珍しい存在であると。ただ、やはりおっしゃったとおり、お住まいになられる方にいろいろアンケートをされているようですけれども、人口推計はなかなか難しいですよね。将来的にどうなるのか、また10年後どういう形になるのか、ある程度いろいろ変わる可能性も含めて、こういったしつらえになったということで、苦労されたところなどをうかがい知る思いでございます。

 小学校といいますと、やはり地域の基礎インフラの大変重要なところで、子供たちの学びやであることは間違いなく、これがまず大前提でございますが、やはり地域のコミュニティの核であり、また、防災拠点運営委員会などにも使われる側面がございます。そういう意味で、地域の皆様からも、ある程度使い勝手のよさであるとか、そこら辺もまた計画していただいて、調整していただけるようにお願いします。

 それと、2つの学校で、恐らく通学路であるとか、交通の便がよくなったこともありまして、車の交通量がやはり近年大変増えている。そういう意味では、子供の安全な通学、それから子供の活動を想定して、ある程度安全性を担保する形で、地域の整備も含めて考えていただく。子供の安全、そして、いろいろ情操教育面でも、そういった部分は必要かと思いますので、全体に調整しながら、すばらしい校舎になるように進めていただければという思いでございます。

 どうもありがとうございます。

○田中(広)委員
 私からは、資料5の第四次中央区子ども読書活動推進計画(中間報告)について質問させていただきます。

 まず、2点お伺いさせていただきたいと思います。

 1つ目は、今回、中間報告の中でもアンケート調査を行っていただいております。第三次のときにも行っていただいているわけでありますが、やはり気になるところは、読書を全くしない、好きではないという回答が、たしか小学生で17%、中学生で25%ぐらいという結果が出ております。第三次でも、ちょっと数字は違いますけれども、傾向性としては同じような傾向で出ていたかと思います。

 特に、ここ近年はコロナ禍で、また、社会の変化が急激に起こっている中で、こうしたアンケート調査を行った上での今回の計画案をまとめていただいているわけでございます。先ほど御説明でも触れていただいておりますけれども、改めて社会状況の変化、あるいはアンケート調査に御協力いただいて結果が出ておりますが、少し現状をまとめた上での御所感をいただければありがたいと思います。

 それから、もう一つは、第一次のときには平成20年に策定いたしまして、当時、区の計画関係で京橋図書館の移転、新しい図書館を造っていくという趣旨の内容を盛り込んだのは、多分これが初めてだったのではないかなと、記憶が間違えていたら本当に恐縮ではございますが、そのようにも感じております。

 そういった中で、第一次から第三次まで来まして、現在、本の森ちゅうおうが開設したばかりでございますけれども、特に子ども読書活動という点から考えますと、まだ開館して数日間ではありますが、御担当として、どのようにお感じになっていらっしゃるのか、この点もお伺いできればと思います。よろしくお願いします。

○志賀谷図書文化財課長
 まず、第四次子ども読書活動推進計画の所感でございます。

 こちらにつきましては、乳幼児期から子供たちが絵本ですとか読書をしていくということは、第一次計画からそうですけれども、子供たちの想像力や表現力あるいは感性を豊かにしていくという面からも大変重要なことであると考えているところでございます。こうしたことから、これまで第一次計画から三次計画までも様々な事業を実施してきたところでございますが、第四次計画についても、こういった基本的なものは継続が重要だと考えているところから、継続して実施していきたいと考えているところでございます。

 これに加えまして、第四次計画につきましては、新たに本の森ちゅうおうですとか、晴海図書館の新築整備、あるいは1人1台タブレットの配付ですとか、電子書籍の普及など、子供たちを取り巻く環境も大分変わってきていますので、今回、そういった新たな要素を取り込んだ計画としたところでございます。先ほど報告いたしましたように、今回、33の取組を計画させていただきましたが、こうした取組を着実に推進していくことで、子供たちの読書活動の推進に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 また、もう一つの本の森ちゅうおうを含めた図書館と学校との連携につきましては、現在、区の職員も学校との連携というところに力を入れています。子供たちに学校図書館の活用をしていただくような仕組みで、選書のお手伝いですとか、学校図書館の開館日とか開館時間の拡大等も今後考えているところでございます。そうした中で、学校図書館を好きになってもらう、本を好きになってもらう、さらに、本の森ちゅうおうをはじめとする区立図書館に子供たちに来ていただいて、様々な本を読んでいただいて、本を好きになってもらうような取組をしてまいりたいと考えているところでございます。

 以上です。

○平林教育長
 待望のと申しましょうか、本の森ちゅうおうは12月4日にオープンさせていただきました。私は、当日、あまり時間がなくて、見る暇がそれほどなかったんですけれども、早朝から随分親子連れの方が多いなということが第一印象でした。特に、子供の読書に使えるお部屋もすぐにいっぱいになってしまって、それからまた自転車も、子供を乗せる籠をつけた自転車が随分多いなというのが第一印象で、当日は日曜日ということもあったのと、やはり前評判といいますか、本の森ちゅうおうが区民の中に定着して、区民の方々に興味、関心が相当広まったのかなと、ある意味、うれしい悲鳴だったと思います。

 特に、子供の読書に関して言いますと、いろいろなデータを見ても、家庭における読書がどのように行われているのか、つまり、保護者の方々が本が好きだと、大体子供も読書に夢中になってくる。そういう意味では、今回のオープニングを見たときに、あれだけ親子で来ていただけたというのは、これから非常に読書好きになる子が増える可能性を大いに秘めているんだろうなというふうに考えております。それとは別に、今、図書文化財課長が申し上げましたとおり、学校においても朝の読書活動ですとか、そういったことも学校のほうに力を入れてもらっておりますし、そういった取組が今後さらに、この本の森ちゅうおうと合わさって、中央区の子供たちに浸透していくのではないかという期待もしているところでございます。

 いずれにしましても、今後とも読書好きの子を増やしていこうと我々も頑張ってまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 ありがとうございます。

○田中(広)委員
 大変にありがとうございます。

 今、教育長からも御答弁いただいたとおり、私も、初日、最初は午前中に行って、また、その後、午後も状況を確認したんですが、本当に開館前から期待の声をいただいておりまして、開館してから内心期待と、期待というより、ちょっと不安な気持ちがいっぱいで、どうなるのかというのが正直な思いでありました。しかしながら、今、御答弁ありましたとおり、親子連れの小さなお子さんが、皆さん本当にうれしそうに、2階のフロアを駆けずり回ったり、親子で読み聞かせしている姿も拝見しましたし、また、つどいの森でも探険するかのように走り回っていまして、閲覧席でも学生の方が本を読んだり、グループ学習室もすぐ勉強に取りかかっている姿を見て、本当に真剣な姿にうれしいというか、感動した次第でございます。

 多くの本当に長い間の思いがいろいろなところにあってのことなんだろうとお察しいたしますけれども、あらゆる機会を通じて本に触れる、あるいは図書館に行きたい、行ってみよう、また、ずっとい続けたい、そういうところから、本が好きになっていくですとか、読書が好きになっていくですとか、つながっていくと思います。また、個人個人いろいろな考え方もありますし、家庭環境も異なっておりますので、あらゆるところに、仕掛けではないですけれども、随所に整備していくことが大事だなと思います。

 そうした中で、やはり柱となっていくのは、今、御答弁いただいた図書館、そして学校図書館が中心だと思います。長い時間を過ごす学校環境の中で本に触れる機会を増やしていただきたいという思いで、既に教育委員会も学校図書館の総点検を行っていただいておりまして、今回の計画の中にもいろいろ盛り込んでいただいております。ぜひ充実を期待したいと思うんです。

 私も、この間、視察して感じるのは、やはりいろいろな方と連携しながら、熱意のある方に携わっていただいて、よく協議をしていただきながら、何か柱となるような、軸となるような取組を進めているなと感じております。その一つが、この間の一般質問で取り上げた読書の動機づけ指導です。既に、中央区の中でも朝の読書活動ですとか、学級文庫等を行っておりますけれども、ぜひ関連づけながら、柱となるような取組をお願いしたいと思います。その上で、子ども読書活動推進計画を着実に進めていただきたいということでございます。

 先ほど本の森ちゅうおうのお話もさせていただいているところでありますけれども、本当に多くの子供たちをはじめ、全ての区民の皆さんに喜んでいただけるような施設になることを改めて強く要望いたします。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○奥村委員
 それでは、初めに、資料4の晴海西小学校(仮称)及び晴海西中学校(仮称)の開設準備状況並びに晴海四丁目における新校舎の整備計画についてお聞きします。

 本校舎と第二校舎と分けて整備をしていくということですが、第二校舎のほうを小学校1年生から3年生まで、本校舎を4年生から6年生及び中学校とするという案が示されていますけれども、このように1つの学校を2つに分ける計画としなければならなかった理由を確認させていただきたいと思います。それぞれ1つずつの学校として整備をしていくということのメリットも大きいと思いますが、分けることのデメリットの部分については、どのように検証されているのか。まだ、案という段階ですけれども、その点について確認をさせていただきたいと思います。

 もし分けて整備となった場合には、それぞれの学校に体育館であったり、必要な設備というものはその中で整備していくという考え方なのか、1つの学校にだけ整備をして、どちらかの学校の生徒が通うとか、そういう運用もあるのかどうかというあたりについても確認をさせていただきたいと思います。

○岡地学校施設課長
 今回、晴海四丁目の晴海東小学校用地に晴海西小学校の第二校舎を整備する理由についてです。

 本地域においては、まだ晴海西小学校が開校していない状況、また、HARUMI FLAGを含めた新築のマンションのほうにも、まだ入居が全て決まっているというような状況ではない中で、新たな学校整備というようなところが、推計上、見えてきたところになります。こういった状況を踏まえて、もともと通学区域そのものも、今の月島第三小学校の通学区域の一部を晴海西小学校のほうに移すというような形の中で、晴海西小学校のほうを整備していく部分もあり、新たな通学区域を設定した場合の子供や保護者への負担等も踏まえて、第二校舎というような形で計画することを考えてきたところであります。

 また、それぞれ学校という形になりますので、それぞれに必要な体育館とか特別教室を整備していく予定と考えているところであります。

 私からは以上です。

○鷲頭学務課長
 私から、今回こうした形で分校舎とした理由について少々補足説明をさせていただきたいと存じます。

 本件につきましては、非常に近接した地区に学校が2つ存立するということになった場合に、それぞれ別の学校という扱いになりますと、当然のことながら、こちらの学校をどのような形で防災拠点運営委員会などが活用するかといった観点ですとか、両校の学校を含みます一つの地域のコミュニティの観点からも、非常に近接した形の中での分け方というのが難しくなってくるということが大きな問題として考えられるところでございます。こうした点なども加味しつつ、かつ通学区域の設定も非常に困難であるということが大変大きな要素としてございますので、今回、分校舎ということで整備をさせていただこうと考えているものでございます。

 以上でございます。

○小林指導室長
 先ほどの学年を分けて小学校を設置するというところのメリットの部分をお伝えしたいというふうに思っているところです。

 従来、小学校というのは、御存じのとおり1年生から6年生まで同じ校舎で生活をしておりまして、例えば6年生がリーダーシップを発揮して、低学年の子供の面倒を見るとか、そういった部分の縦割りの活動というのは非常に大きなメリットがあります。1年生から3年生、それから4年生から6年生と校舎を分けることによっても、その環境を生かした教育をやれば、メリットは十分に出せるのかなというふうに思っております。例えば、1年生から3年生の第二校舎を活用した教育の中では、3年生がやはりリーダーシップを発揮する形になろうかなというふうに思っております。

 それから、そこに隣接しているこども園との連携ということで、そういった部分のこども園との連携なども、低学年の子供にとってみたら、近くにお兄さん、お姉さんがいる、あるいはこども園があるということで、非常に大きなメリットになるのかなというふうに思っております。

 また、3年生を修了すると、今度、校舎が移るということで、そこでまた気持ちが高められるのかなというふうに思っておりまして、4年生から6年生の校舎の中でも、同じく6年生もリーダーシップが発揮できるのかなというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 いろいろと御説明いただいても、疑問もあるところです。やはり1年生から6年生までそろっているということが通常の中で、分けて3年生がリーダーシップを発揮すると。そうしたこともあり得るし、大事なのかもしれないですけれども、1年生から6年生まで同じ学校の中でも、3年生に何かリーダーシップ的な役割を果たさせていくことは通常の学校の中でもできると思うんです。1年生から3年生の行事の中で3年生がリーダーシップを発揮する、6年生まで通じた何かイベントであれば、6年生が発揮することもあるだろうし、それは学校を分けなくてもできることなのではないかと私は考えます。

 案ということなので、まだ決定ということではないと思いますけれども、やはりどういう考え方を取ったらいいのか、幅広い意見も聞いていくべきだと思います。ただ、まだ学校が開設していないという状況の中で、その学校に通う保護者の方たちから事前に意見聴取をするということが難しいところなので、それがまた、いろいろ議論していく上での困難の一つにもなるのかなと思うんですけれども、月島第三小学校の地域の方、保護者の方、また生徒・児童の方たちからも意見を聞いていくとか、そういうことも参考になると思いますし、慎重に考えていかなくてはいけない問題なのではないかと思います。

 メリットについては、先ほどお話があったんですけれども、デメリットとしては、どういうことが考えられるのかということをまとめてお話しいただきたいと思います。

 それと、このように学年で校舎を分ける、本校舎と第二校舎という形で運営をしていくということは、どこかほかの自治体などでも前例があるのかどうか。もしそういうところがあれば、どういったところを参考にしているのかですとか、その点についてもお示しいただきたいと思います。

○鷲頭学務課長
 まず、デメリットという部分では、やはり通学区域の設定が非常に困難である、複雑になってしまうということが最も大きなデメリットであると考えております。

 両校は非常に近接した地区にございますし、また、この地区には、ただいま建設が進んでおります、いわゆるタワー棟が別途新たに後ほどできるというようなスケジュールになっております。そうした場合に、本来であれば、現在住んでいる方々を優先して通学区域を設定していくという観点から申しますと、このタワー棟の方々は、目の前に晴海西小学校があるにもかかわらず、現在、我々は第二校舎とさせていただいていますが、こちらが別途小学校となると、こちらに来ていただかないといけないということが容易に想像できるところでございます。この点につきましては、当然のことながら、お住まいになった方々から非常に大きな疑問として提起されることが考えられますので、この点をまず最も大きなデメリットとして挙げさせていただきたいと考えております。

 また、こうした分校舎の例につきましては、例えば23区ですと、既に足立区におきましても、こうした取組はされておりますし、ほか、周辺他県におきましても同様の取組はあるものでございます。大都市におけます分校舎というのは、その土地土地のこうした人口集約の課題に対応しながらの一つの解であるのかなと認識しているところでございます。

 以上でございます。

○小林指導室長
 デメリットということですが、教育の中身でいうデメリットというふうに捉えていないですけれども、やはり物理的な距離が出てくるというところに関しては、また、やり方もあると思います。例えば、1年生から3年生で完結するのではなくて、1年生から3年生の分校舎と、それから4年生から6年生の校舎での交流活動というのはとても大事かなというふうに思っておりますので、同じ学校の所属観というのも育てていかなければいけないかなというふうに思っております。

 先ほど学務課長が紹介した先行事例の足立区の学校等におきましても、教育の取り組ませ方によっては、大分メリットもあるということで聞いておりますので、そういった前例も参考にしながら、中央区ならではの教育をやっていきたいというふうに思っているところです。

 以上でございます。

○奥村委員
 教育上、また、いろいろな活動上のデメリットという部分のお話がなかなか出ないですけれども、足立区の事例もいろいろ検証されていると思いますが、その中でデメリットというのは、何か把握されているようなことはないんでしょうか。デメリットにばかりこだわるようであれですけれども、やはり心配なことだし、大事なことだと思いますので、お示しいただきたいと思います。

○小林指導室長
 上がってくるのは、やはり本校舎と第二校舎の距離が離れているということで、交流活動が日々できるような状況ではないというところが、委員おっしゃるようなデメリットの部分に当たるのかなというふうに思っています。

 ただし、今、1人1台タブレットの活用もありますし、交流活動の持たせ方というのは様々、距離が離れていてもできるものもございます。何を子供たちに学ばせたいのか、どういう意識をさせていきたいのかということに着眼して、しっかりと教育の中身、取組、教育課程を工夫していく必要があるかなというふうに思っております。デメリットがなるべく解消されるような取組は、従来、小学校でやっている1年生から6年生まで同じ校舎での学びに近いものについては、やれる方法は幾つかあるかなというふうに思っておりますので、今後の検討材料としたいと思います。

 以上です。

○鷲頭学務課長
 私も足立区に対して、こうした先行事例があるので、お話を伺ったりしているところでございますが、今、指導室長が申し上げたように、校舎間の距離があるということについてのデメリットというのは上がっているところでございます。

 ただ、それ以上に、聞いている限りで申しますと、校舎がそれぞれ独立したことによって、子供たちのスペースが十分に確保されるようになったということで、メリット部分のお話ですとか、分校舎ができる地域というのは、やはり人口が多い地区になってまいりますので、そうした地域の方々との交流を行う場が増えた、要は、行う場所が得られやすくなったということについて、メリット部分の強調が多かったものでございます。

 以上でございます。

○生島教育委員会事務局次長
 委員が御心配の向きは本当に、初めてのことですので、十分承知するところでございます。足立区の前例なども十分に研究しながら、これからまだ少し先の話でございますので、様々な識者の意見なども参考にしながら、しっかり固めてまいりたいと存じます。

 以上です。

○奥村委員
 まだいろいろ検討段階だと思いますけれども、1年生から3年生、4年生から6年生に分けるほうがむしろメリットが多いんだというようなお話であるとすれば、全ての学校が1年生から3年生、4年生から6年生に分けないで、なぜ小学校というものを1年生から6年生まで、基本的には1つの学校として運営しているのかということにもなっていくと思います。そもそも、学校というものは、どういった在り方が正しいのかということにも広がっていく大きな問題だと思います。

 今は案という段階なので、これはいろいろ検討を進める中で見直しもされていくものだと思いますので、私としてもいろいろな角度から考えていって、修正を願うか、あるいは何かほかによい方法などがあるようであれば、そういったことも考えていって提案などもしていきたいと思います。教育委員会として、この方法ありきということで進めるべきではない、今の段階では、様々な角度から学年を分けることありきで進めるべきではないという意見をお伝えしておきたいと思います。また、機会がありましたら、議論させていただきたいと思います。

 続きまして、資料5の第四次中央区子ども読書活動推進計画に関わって質問します。

 いろいろ調査の内容、アンケートの結果なども載っていますけれども、私はこの中でも11ページの小学5年生、中学2年生のアンケートに興味を引かれました。小学5年生のほうですが、1か月で本を読まなかった理由が、「本を読むのが嫌いだから」が33.3%、「時間がないから」16.7%、「読みたい本がないから」16.7%、「どんな本を読んだらいいかわからないから」11.1%、中学2年生のほうでも、それぞれ数字が示されています。

 本を読むのが嫌いだというのは、どうやって本を好きになってもらうかということも大事ですし、時間がないというのは、塾であったり、お稽古事などで中央区の子供は相当忙しいんだろうなということも思いますけれども、小学5年生も中学2年生も、どちらも、読みたい本がないとか、どんな本を読んだらいいか分からない、これはなかなか深刻だなと思うんです。教育委員会としては、どのようにこれを受け止めて、どういう解決策が考えられるのかという点について伺いたいと思います。

○志賀谷図書文化財課長
 小学5年生、中学2年生の、読みたい本がないからというところでございます。

 学校図書館につきましては、これまで学校の先生と学校図書館指導員のほうで協議した上で本を購入してきたところでございます。これに加えて、今後、図書館司書も入りながら、一般的な学校図書館の蔵書構成ですとか、あるいは区立図書館の蔵書構成、そういったものも加味しながら、さらに子供たちの意見等も聞きながら、学校図書館について子供たちが読みたい本はどんなものなのか、そういったものも聞き取りながら、学校図書館の蔵書の充実に取り組んでいきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○小林指導室長
 読みたい本がないからというところについては、実は、国語科の教員も結構苦慮しているところでございます。実際に、国語の授業の中で本の紹介、これはすごく面白いんだというような紹介をしながら、いろいろなことを啓発しているところです。また、朝読書という時間を設けて全校で取り組んでおりますので、そういった中で、読みたい本がない子に対して、国語科の教員であるとか、あるいは担任から薦めたりというようなところで、それで結構本好きになったというようなことも聞いております。

 今後も、本に触れる機会とか紹介を受ける機会を多くして、刺激をしながら、読んでみたいな、これはどういう形になっているのかな、どういう本なのかなと子供たちに興味を持っていただけるよう、学校図書館あるいは区立図書館等も連携しながらやっていきたいというふうに考えているところです。

 以上でございます。

○奥村委員
 朝読書なども大事だと思いますし、うちの子供も、小学校5年生ですけれども、朝読書の時間がとても好きで、幸いなことに本が大好きなので、よかったんですけれども、それは学校からのいろいろな指導もあったと思いますが、司書の役割の重要性ということもあると思います。

 司書の配置ですけれども、中央区では図書文化財課の中に、正規ではなく会計年度任用職員の方ですが、司書が9名いるということです。この方たちは、それぞれ学校図書館に配置されているということでよろしいのかということを伺いたいと思います。

 それと、指定管理者が管理運営している区立図書館で、今、図書館の司書というのは、それぞれ館ごとに何人程度いるのか、その方たちは正規職員なのか非正規なのかということも併せて確認をさせていただきたいと思います。

 せっかく本の森ちゅうおう、新しい図書館もできたわけなので、司書を希望する方を増やして、子ども読書活動の推進にも大きな役割を果たしてもらうように位置づけていくということが大事だと思います。

 今、公立図書館の司書の待遇改善を求めるという署名が反響を呼んでいるということで、朝日新聞でも何回か特集が組まれています。ここ30年ほどで非正規の職員が増えて、その大半が女性であると。文科省の調査でも、図書館員が4万3,865人いるうち、約8割が女性で、その約8割が非常勤もしくは指定管理者の職員ということで、男女の賃金格差の解消も必要だという論調で報道されています。

 仕事にふさわしい賃金と待遇の改善が必要、そのことによって司書の方を増やしていくということが大事だと思いますが、こうして中央区で新しい図書館も造られたという中で、中央区として司書の方をきちんとした正規などの処遇に見直して採用を広げていくことや、指定管理者に対しても、そういう要望を上げていくなど、今後の司書の活用、司書の処遇改善について御見解をお示しいただきたいと思います。

○志賀谷図書文化財課長
 まず、区が雇用している司書の学校図書館に関わっている人数でございます。

 現在、委員お話しのとおり全体で9名の会計年度任用職員、司書の資格を持っている者を雇用しておりますが、その中で直接的に学校図書館に従事している者は4名でございます。

 その次ですけれども、指定管理者のほうの司書率でございます。

 全体で、京橋、日本橋、月島3館合計で、職員としては96名を雇用してございますが、そのうち司書が67名で、約70%の司書率になっているところでございます。図書館のレファレンスですとか、選書ですとか、そういったところについては、必ず司書の資格を持った者が従事しているところでございます。

 あと、区として司書の正規雇用でございますが、特別区の雇用として、司書の資格を持っている者の雇用が今のところございませんので、司書資格を持っている職員の正規雇用というのは、今のところできない状況でございます。また、指定管理のほうで司書の雇用が正規かということですが、基本的には、こちらへの報告では社員ということで上がっております。全体の96名中、社員が41名で、半分はいかないですけれども、41名の社員ということで、こちらに報告が上がっているところでございます。

 以上です。

○俣野庶務課長
 まず、学校図書館に出入りしている、関係している職員が、今、4名というふうに報告がございましたけれども、そちらにつきましては、本年度から事業の充実、学校連携の充実ということで新規に配置したものでございます。

 学校図書館につきましては、指導室雇用の有償ボランティアで、司書資格を持っている方、持っていない方、様々でございます。地域の方々も有効活用しながら、常日頃から学校との連携を深め、いわゆる司書として学校図書館のほうに、指導室所属の有償ボランティアとして各校に配属しているものでございます。

 それから、処遇改善ということでございますけれども、先ほど図書文化財課長も言っていましたように、区全体の正規職員としては、特別区の制度の中で司書職を正規として雇用することはなかなかできないわけでございますが、大学の専門課程等で司書資格を修了いたしました事務職員等もございまして、こちらを図書館のほうに配属しているわけでございます。そうした方々の知見とか見識なども活用して、専門に司書職をやっている会計年度任用職員と連携を図りながら、区立図書館、それから学校図書館の事業連携に努めているところでございます。

 以上でございます。

○奥村委員
 私はもうずっと、きちんと正規の職員を増やしていく必要があるということや、指定管理者制度についても、様々問題点を指摘してきています。今、こうして第四次子ども読書活動推進計画もまとめられて、新しく本の森ちゅうおうもオープンしたというタイミングでもあるので、司書の充実ということを強く求めたいと思います。

 指定管理者の図書館については、社員が多いのではないだろうかということですけれども、96名で司書が67名、社員となっているのが41名ということなので、96名の職員全体の中で41名が社員ということですが、67名の司書の中にも非正規の方がかなりいるということなのだと思います。司書の方がみんな社員だということではないということが数字から分かると思うんです。ぜひ、処遇改善のためにも、きちんと正規の職員として司書の方の採用がより進むように、それが図書館の充実にもつながると思いますので、指定管理者にはしっかり求めていただきたいと思います。

 学校図書館への区の職員の配置についても、9名の会計年度任用職員の司書のうち4名が学校図書館に配置されているということで、この方たちは1つの決まった学校にいるというわけではなくて、いろいろ移動しながら巡回している方たちだと思いますけれども、それぞれの学校にきちんと司書が配置されて、休み時間などに子供が学校図書館に行けば、その中で適切に本をアドバイスしたり、放課後などでも、面白い本、推薦書などを教えてあげたり、子供たちと交流を図りながら、読書の楽しさを教え、本が好きな子供を増やしていくということを進めていくことが必要だと思いますので、司書の人数も区として増やして、学校図書館にもきちんと配置していただくといった対応を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○志賀谷図書文化財課長
 まず、現在の、先ほど言った4名の司書につきましては、基本的には図書館ではなく、図書文化財課の事務室におりまして、日々それぞれ学校に行った上で、先ほど言った学校図書館ボランティアの方たちと協議したり、学校の先生と協議した上で、お手伝いをさせていただいているところでございます。また、先ほども言いましたけれども、今後、学校図書館の開館日数ですとか、時間等については、拡大について検討していきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○奥村委員
 終わります。

○二瓶委員
 よろしくお願いいたします。

 私からも、資料5の第四次中央区子ども読書活動推進計画(中間報告)につきまして質問をいたしたいと思います。

 まず、こちらは前委員の質問と若干重複をしてしまう部分ではあるんですけども、アンケートの結果の中で、直近1か月間で本を読んでいない児童の中で、なぜ読んでいないかという理由の部分に関しまして、「どんな本を読んだらいいかわからないから」だとか、「読みたい本がないから」というのが、小学5年生に関しましては合わせて30%程度、中学2年生に関しましては合わせて45%程度で、子供たちが何を読んでいいのか分からないとか、恐らく選び方が分からないような状況になってしまっているのかなと思っております。

 その中で、本を選ぶための手助けだとか、アドバイスというのがすごく重要になってきて、ここの部分を解決することによって、直近1か月で本を読んだかどうかという質問で、「いいえ」と答える児童が減るのかなというふうに感じておりますけれども、ここの対応策に関しまして答弁をお願いいたしたいと思います。

○志賀谷図書文化財課長
 先ほどもお話しさせていただきました、読む本がないというところでございます。

 こちらにつきましては、学校図書館でも各年齢に応じたお薦めの図書を展示等で順次お知らせするとともに、1人1台タブレットも配付していますので、そういったもので年齢ごとのお薦め本を紹介して、子供たちに、この年齢の方たちにはこういった本がお薦めなんだよということで、情報発信していきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○二瓶委員
 御答弁ありがとうございます。

 答弁の中で、お薦めの本の紹介をするのがいいだろうということでございますけれども、アンケートの結果の中に、例えば中2の子たちに関しましては、ほとんど9割ぐらいの子供たちが図書館のTeensコーナーだとか、ブックリストを知らないというふうになってしまっているので、そこら辺もうまく活用できていない部分もあるのかなというふうに推察いたします。そんな中で、ここら辺に関しまして、本を選ぶ機能というのがすごく重要になってくるのかなと思っております。

 また、アンケートの最後の問いですけれども、学校図書館に希望することは何ですかというもので、「本を探せる検索機を置いてほしい」という回答が割合としては小5の生徒で48%、中2の生徒で32%と、検索機を置いてほしいという子供たちの意見も多いのかなというふうに思っております。この検索機というのがどのようなものをイメージしているのか、なかなか難しいのかなとは思うんですけれども、単純にどこの本棚に本が置いてあるよというだけの検索機なのか、それとも、例えば、あなたに対するお薦めはこういう感じの本ですよというのが出てきて、それを探索機の中から探せるようなものになっているのかというのは、答えた子供たちのイメージもそれぞれ違うのかなと思っております。

 このようなアンケート結果を踏まえまして、子供たちが自ら進んで本を選ぶ環境整備というのが非常に重要になってくるのかなと思います。自ら本を選べるような環境整備につきまして、御答弁をお願いいたします。

○志賀谷図書文化財課長
 現在の、例えば区立図書館ですと、皆さん、インターネットから区立図書館はどんな本を所蔵しているかというのは一目瞭然で分かるところでございます。ただ、学校図書館につきましては、こういった機能がございませんので、今後、システム更新の際には、こういった機能をつけられるかどうか検討をしていきたいと考えているところでございます。

 現在のところ、学校図書館では、図書館指導員の方に、こういった本はないかというお問いかけをいただいて、指導員の方が、こういうところにこういう本がありますよという形でやっている状況でございますので、そういったことを今後変えていけるかどうか検討していきたいと考えているところでございます。

○生島教育委員会事務局次長
 子供たちに本を読んでもらうようにするということは、過去の計画などを見ても、なかなか難しい取組なんだなということを本当に痛感しているところでございます。

 その中で、今回、第四次計画の中で一番力を入れたいと思っていますのは、本の森ちゅうおうができましたので、その中で子供たち向けのイベントをしっかりやっていって、図書館に来てもらえる機会をつくることと、それから私どものほうの直営の司書などの支援によって、学校図書館の開館時間数を増やして、子供らが学校の中で本を手に取ったり、目にする機会を増やすことです。

 というのは、本がもっと欲しいとか、読みたいみたいな回答があるんですが、一定数、本はちゃんと買っているんです。買っている本がちゃんと子供たちの目につくところに届いていないところがもう一つ問題なのかなというふうに思っていまして、そこに力を入れたいということと、タブレット環境が整っていますので、直営の司書などの支援で、先ほど申し上げましたように、グーグルの機能を使って本のレコメンドなどを直接司書から、今、こういう本が面白いよとか、こういったことを子供たちの目に届くところに情報として届けていくということ、これらをしっかりやっていくことを第四次計画の中では力を注いでいきたいなと。それによって、子供たちが少しでも本を好きになって、読んでもらいたいということの数字として出てきてくれればと思っております。

 以上です。

○二瓶委員
 御答弁ありがとうございます。

 本を読む習慣というのは、アンケート中で読書が嫌いだと言っている子供たちは、強制して読みなさいと言われると、多分もっと嫌いになってしまうのかなという部分もあるのかなと思います。子供たちが進んで、この本を読みたいなと思う本を見つけることによって、読書が嫌いという子でも、読むきっかけにはなるのかなというのがございますので、先ほど答弁いただきましたけれども、子供たちの目に届けるような計画というのを非常に重要にしていっていただきたいと思います。

 私から質問を終わらせていただきます。

○押田委員長
 それでは、理事者報告に対する質疑を終了させていただきます。

 次に、議題(1)、区民生活及び教育行政の調査についてでございますが、御質問はよろしいですか。

○二瓶委員
 すみません。引き続き、よろしくお願いいたします。

 先日お話をいただきましたのが、京橋図書館におきまして8ミリフィルムが廃棄されてしまったということを耳にしました。そこで、確認をさせていただきたいんですけれども、廃棄をした8ミリフィルムの中身を改めて確認させていただけたらと思いますので、お願いいたします。

○志賀谷図書文化財課長
 お話の内容は、16ミリフィルムだと思います。こちらにつきましては、相当古いものがずっと残っておりまして、ここ2年ぐらいかけて、職員のほうで全て点検したところでございます。廃棄したものにつきましては、変色ですとか、臭いですとか、あるいはゆがみがあったり、劣化が進んでいまして、投影に耐えられるようなものではないものを廃棄したところでございます。ただ、廃棄したものにつきましては、特に中央区に関係のあるようなフィルムではございませんで、子供向けのアニメですとか、あるいは町をきれいにですとか、そういった一般的な昔の映像のものでございます。

 中央区の歴史ですとか、そういうものに関係するものにつきましては、当然、廃棄はしてございませんので、今回も引っ越しの際に本の森ちゅうおうにそのまま持っていって保存しているところでございます。

 以上です。

○二瓶委員
 御答弁ありがとうございます。8ミリではなくて16ミリフィルムですね。

 劣化があるものを廃棄したという御答弁でありましたけれども、中央区に関する歴史的なものも、当然、フィルムは劣化していってしまうのかなというのを私自身も感じておりますので、劣化だとか変色で投影ができなくなってしまったものでも、何かデータ化ができれば、それもデータで保存していただくというのも手なのかなというふうに思っております。ぜひとも何かしらの歴史的なものを残すという方向でお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。

○押田委員長
 それでは、議題(1)、区民生活及び教育行政の調査についてに関しましては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○押田委員長
 それでは、そのようにさせていただきます。

 長時間御苦労さまでございました。

 これをもちまして区民文教委員会を閉会させていただきます。

 ありがとうございました。

(午後3時4分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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