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令和4年 まちづくり・都市基盤対策特別委員会(9月8日)

1.開会日時

令和4年9月8日(木)

午後1時30分 開会

午後3時3分 閉会

2.開会場所

第一委員会室

3.出席者

(9人)

委員長 渡部 博年

副委員長 田中 広一

委員 瓜生 正高

委員 佐藤 あつこ

委員 竹内 幸美

委員 高橋 まきこ

委員 小栗 智恵子

委員 二瓶 文徳

議長 木村 克一

4.出席説明員

(11人)

齊藤副区長

吉田副区長

浅沼企画部長

溝口政策企画課長(参事)

三留環境土木部長

池田管理調整課長

松岡都市整備部長

川島都市計画課長

栗村地域整備課長

早川都市活性プロジェクト推進室長

水野基盤事業調整課長

5.議会局職員

伊藤議会局長

小倉議事係長

鳴子書記

桝谷書記

6.議題

  • 都心再生のまちづくり及び基盤整備等に関すること

(午後1時30分 開会)

○渡部(博)委員長
 ただいまよりまちづくり・都市基盤対策特別委員会を開会いたします。よろしくお願いいたします。

 本日、企画部副参事(計画・特命担当)、交通課長及びまちづくり事業担当課長は欠席いたしますので、御了承願います。

 次に、議題の審査でありますが、皆さん御存じのとおり、特別委員会の質疑につきましては、理事者報告に対する質疑と併せて行いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、理事者報告をお願いいたします。

○松岡都市整備部長
 1 まちづくり協議会の報告について(資料1)

 2 八丁堀三丁目地区再開発協議会の活動休止について(資料2)

以上2件報告

○渡部(博)委員長
 発言の持ち時間につきましては、これも皆様御存じのとおりでございますので、よろしくお願いいたします。ただいまの時刻は午後1時33分です。自由民主党さん56分、公明党さん32分、かがやき中央さん32分、区民の風32分、日本共産党さん32分、未来会議さん10分となります。

 それでは、質疑に入ります。

 発言を願います。

○竹内委員
 それでは、私は、議題から2点質問をさせていただきます。

 1つは、江戸バスに関連する内容でございます。

 江戸バスのルート変更については、先般も委員会での質問等、あと一般質問等でも御答弁いただいております。ルート変更は様々検討し令和5年度中に決定、令和6年度にルートを変えていくという御答弁をいただいたかと思います。その江戸バスですが、公共機関の補完であるという目的と、区内の利便性を高めるというような目的もあるかと思います。そういった中で、バス停についてお伺いをしてみたいと思います。

 今朝もちょっと雨模様でしたので、私は江戸バスに乗って本庁舎まで参りました。私は勝どきに住んでおりますので、勝どき駅から乗り、本庁舎に来るわけですが、それぞれバス停の名称を、乗りながら改めて案内を聞いて、例えば江戸バスのマップの中には、名称として地名で入っているもの、あとランドマークといいますか、区の施設の名前が入っているところ等、様々ございます。また、地図に載っていないものについては、こちらにお越しいただくには、ここで降りると便利でございます、そういったアナウンスもされていて、皆さん、活用するに、ここで降りればいいのかという目安等も分かりやすく案内されているのではないかなと思います。

 そんな中で、江戸バスマップを見てみますと、例えば南循環でいいますと、あかつき公園であったり、リハポート明石であったり、そうした区の施設の前で止まるもの、また、大きな病院等の前で止まるところなどは、その名称が使われているものも見受けられます。その一方で、各町の町名のみという形になっているところもあるのかなと思います。

 まず、この点で、バスのルートとかバス停というのは、地域との話合い等も含めて決められてきたのかと思いますが、それぞれのバス停の名称について、どのような話合い等が行われてきたか、その経緯等、分かりましたら、お示しいただきたいと思います。

 そして、もう一点、今年も地下鉄新線の推進大会が11月に行われるということは示されております。2か月前になりまして、現在、検討もまだまだ行っているところかと思いますが、今年の推進大会の方向性、また、6月の一般質問の際には、今年はパネル展も行って周知に努めていきたいというような御答弁もいただいたかと思います。その点で、何か具体的なもの、方向性等、決まっているようでしたら、お示しください。

○三留環境土木部長
 まずは、江戸バスのバス停の名称についてということでございます。

 委員の御発言の中にありましたように、公共交通機関でございますので、区民の皆様にとって分かりやすい、これが第一前提でございます。バス停の名称の決定に関しまして、特に決め方、要綱などはございませんが、まずは区民の方が分かりやすいバス停の名称であること、それから、例えば、これも委員の御発言の中にありましたように、近くに公共公益施設があれば、そういった名称を活用するであるとか、あとは、区を代表するような文化施設がある場合には、そういったものを活用する。それから、近くの、例えば信号の下によく地点名というものがございますけれども、ああいったもので区民の方によく親しまれている名称があれば活用する。そういったものがない場合に、先ほど御案内ありましたように、町丁目で御案内をしたりといったような形で案をつくりまして、また、他の公共交通機関と混同しないようなものを選定いたします。ルートが変更になるとか、新しいバス停ができる際には地域公共交通会議等にかけますので、そういったところでお諮りをしていくというような段取りを取ってございます。

 また、これは例外になりますけれども、江戸バスに関しましては、協賛事業者のほうからネーミングライツ等々の御要望があって、そういうお申込みがあれば、バス停名称の下に、企業名であるとか、企業関連施設名であるとかを一部入れているものもございます。そういったような形でバス停の名称を決めているような状況でございます。

 それから、もう一点、都心・臨海地下鉄新線推進大会でございますけれども、地域の町会であるとか、議連の代表の方であるとか、国会議員の方も入られまして、幹事会を何回か開かせていただいて、現在のところ、11月8日に月島第二児童公園で第5回目の推進大会を開催させていただくように関係機関と調整を図っている状況でございます。これも、今、委員のほうからの御発言がありましたように、これまで各施設、ブロッサムや区の大会議室であったりとか、第1回目はトリトンの会場、ロビーでやらせていただきました。大体、施設の中で関係者にお集まりいただいてやるという形態を取ってまいりましたけれども、ここまで来まして、やはり多くの方々に知っていただきたいという幹事の皆様の熱い思いがございまして、今回は屋外でやらせていただくような形での段取りを取っているところでございます。これも先ほど委員の御発言がありましたように、一般質問でもお答えしましたとおり、今回、月島第二児童公園でやる場合におきまして、屋外ですので、緊急の雨等々にも対応できるように、テントを準備したいと思ってございます。また、夜だけの推進大会だけではなくて、昼間にパネル展示であるとか、近隣の小・中学校の皆様に何かそういった機会で発表などをしていただけないかというようなことも含めて、現在、調整をしている最中でございます。

 いずれにしましても、第5回目の地下鉄の推進大会、コロナ禍ではございますけれども、ぜひとも成功させたいと、現在、地域の皆様と一緒に頑張っているところでございます。

 以上でございます。

○竹内委員
 ありがとうございます。

 まず、江戸バスについて、様々御検討をしていただき、地域の近隣に公共施設があるところには公共施設名、また、協賛していただけるところは企業名も入るという御答弁もいただきました。都バスに対して、江戸バスというのは区バスなのかなと思うと、区の公共施設の名前を積極的に使っていく。また、区として観光の推進になるのであれば、実際、江戸バスのマップも、中央区のゆかりの地というもので、ここのスポットはこういうゆかりがありますよというものもつくっていただいて、観光の視点からもマップに反映をしていただいているんだなと思います。

 今回、バス停の名前について議題で質問させていただくに至ったのは、例えば、区の施設で、私は南循環に乗りますので、マイホーム新川のところはマイホーム新川と表記がありますが、ずっと渡ってきて月島エリアに来て、朝潮橋南というところはマイホームはるみではないのかなというふうに思うんです。もちろん、総合高校や中学校、小学校もある中で、では無難な、橋の南側というのもあるのかもしれないですけれども、まさに公共施設の前なので、やはり多くの方が利用する目印になると思うところには、そういった名前がついてもいいのかなとか、あと佃二丁目は、ちょっと離れますけれども、例えば休日応急診療所の何か南だか西とか、佃区民館とか、そういう表現もあるのではないのかなと、利用していて思いました。皆さんが、ここにそういうものがあるのかなと思えるような地名というか、施設名を入れていくことも、視点の一つとして必要なのかなと。例えば、新しく出来上がっていくまちというのは、その中で新たな施設が生まれてきますから、先にバス停の名前がついていて後から施設名が出てきた、なじんできたというようなものも出てくるのかと思います。

 ルートの改正があるという中で、もしそういった部分を反映できるものがあれば、特に晴海の新たなまちにどうやってアクセスするのか、地域交流センターですとか、晴海四丁目の特別出張所という名称ができるのか等あるかと思いますが、そういった中で、アクセスに印象づけるような名称の検討をしていっていただけると、区民がさらに利用しやすいものになるのかなと思います。その部分で、御見解をいただけたらと思います。

 そして、地下鉄新線の推進大会が11月8日、月島第二児童公園ということで、私たちは地域の箱の中ではなくて、地域の通りかかる方たちにもアピールが必要ではないかということを私も申し上げてまいりました。やっとその念願がかなったのかなという気持ちで、大変楽しみにしております。

 初回の、トリトンのグランドロビーで開催した盛大な地下鉄新線の推進大会、今でも本当に記憶に印象深く残っております。多くの国会議員の方から、区議会議員も全員そろって、広いロビーで、たまたま買物にいらっしゃっていた、通りがかった方が、何をやっているのというような、ああいった雰囲気は周知の効果も非常にあると思います。もちろん、パネル展ですとか、そういった形でこういうことをやっているという周知もしていって、その場にいない方にも伝わるようなPRというものも非常に大切だと思います。

 また、御答弁の中で、地域の小学校もという、小学校というキーワードが出てきたときに、ふと連想しましたのは、子供たちが未来の地下鉄の絵を描いて、展示されたらという非常に夢のある話だなと思います。それぞれ、自分が住まうまちが将来どうなっていくのか考える。たしか、私も小学生のときに、21世紀のまちを描いてくださいみたいな夏休みの宿題があったのをふと思い出したんですけれども、そういった中で、子供たちが地下鉄を絡めてどういう未来を想像していくのか。そこに対して愛着を持ってもらえるようなものにつながればとも思っております。まずは、今年の地下鉄新線推進大会、そして、それに関わるPR等を楽しみにしております。

 1点だけ、江戸バスの件、お願いいたします。

○三留環境土木部長
 江戸バスの名称を、区民に分かりやすい名称に、今後のルート変更で変更できるものはないかという御意見だと思います。

 まず、公共交通の名称を決めるに当たりまして、名称がころころ変わる、変更されるというのは、区民、利用者の方にとって、あまり好ましいものではないと私は認識しております。委員御案内のとおり、公共施設が分かりやすく、近くにこういったものもありますよということであれば、そういったものはもう一度見直しまして、場内アナウンス等で対応させていただければと思います。

 なぜそういった説明かといいますと、先ほど橋の名称が入ったバス停がありますというお話がありましたが、架けられた橋は、よほどのことがない限りは名称というのは変わりません。そういった観点から、何々橋南であるとか北であるとか、そういった形での命名が多々見られるのかなと。これはちょっと個人的見解になるかもしれませんけれども、そういったことで、できるだけ変わらない名称というものは大切なのかなと思ってございます。といいながら、区民の方に分かりやすい御案内ということでの御意見だと思いますので、そういったことに関しましては、今後検討をさせていただきたいと思います。

 以上でございます。

○竹内委員
 ありがとうございました。

 確かに、つけた名称がころころ変わるのでは意味がないというところもあります。それに対しては、ルートを変更された段階でマップが刷新されるというところに対して、括弧書きで施設名が入るなり、分かりやすい案内がされるように、そちらの部分についても御検討いただけたらという要望でございました。

 江戸バスのルートも、地域が広がるに当たって、なかなか難しい課題も出てくるかと思いますが、引き続き、バス停名称等も含めての検討をしていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。

○高橋(ま)委員
 お願いいたします。

 それでは、私からは、資料2から質問させていただきます。

 今回、資料としまして、八丁堀三丁目地区再開発協議会の活動休止についてということで御案内いただいておりまして、この中で、本庁舎整備の検討についても見直しがなされる予定であったが、見通しが立たないということで、一度休止するというこの八丁堀の方向性について御説明をいただいたところでございます。先日の福祉保健委員会にて、私から、地域でお年寄り福祉や子育てといったコミュニティ活動をする方々から、京橋地区のコミュニティ活動の拠点が欲しいんだという御要望がある旨をお伝えした際に、区の公共施設等を活用しながら、場所を検討していくという方向性について御答弁をいただいたところでもございます。

 今年の12月、令和4年12月には、本の森ちゅうおうということで、京橋図書館から八丁堀に大きな図書館が動く、新しい図書館として立ち上がるというところでもございますし、また、令和6年度の予定でございますが、中央区保健所の再整備というところもこれまで御説明いただいてきた経緯としてございます。京橋地域の公共施設の再整備について、区がどのような方向性で進めていくのかということを、今回、この八丁堀を契機に、改めて教えていただきたいと思います。

 具体的には、先ほど申し上げたコミュニティの活動・交流拠点が欲しいんだという声、また、スポーツの場がもっと欲しいんだ、子供たちが増えているのに場がないんだとのお声も伺っております。築地社会教育会館の体育館とかホールといったものも含めてですけれども、こうした御要望にお応えする京橋地域での、この地区での再開発や整備というところで、まちづくりについて改めてお考えをお聞かせください。お願いします。

○溝口政策企画課長(参事)

 京橋地域のコミュニティの場という御質問でございます。

 今、委員からも御紹介がありました、コミュニティの場というのは、例えば区民館であったり、また社会教育会館であったり、また、お子さん向けには児童館であったりと、いろいろな施設が各地域に点在しております。特に、区民館につきましては、地域の町会の方ですとか、また、社会教育会館の団体利用の方たちにも御利用いただけるような形で展開をしております。なので、交流拠点という点におきましては、様々な場所で、いろいろな形で現在も御利用いただいているものと認識しております。

 また、スポーツ施設につきましては、やはりある程度広域的な観点でスポーツ施設というのを捉えてございますので、例えば各地域ごとにスポーツ施設という観点よりも、広い、区全体でという形で、スポーツ施設については考えてございます。また、今、御紹介ありました築地社会教育会館等も、今後の開発動向や、また老朽化等を見ながら、その段階におきましては、それぞれ、今後、どのような形の施設を整備するのがふさわしいのかというのを、公共施設の基本方針等にも基づきまして、庁内全体でいろいろ検討をしておりますので、今後もそのような方針で、地域ごとという観点と、また、区全域でという観点を持ち合わせながら検討をしてまいります。

 以上でございます。

○高橋(ま)委員
 それぞれにありがとうございます。

 今、おっしゃった中で、スポーツは広域でというところで伺ったところではございますが、例えば、現状、浜町にある総合スポーツセンターでしかできないスポーツもあり、そちらの予約が取れないであるとか、窓口に行かないと予約や抽せんができないといった流れに対して、離れた地域からそちらに向かって予約を取るというところに、ビハインドですよね。広域だからこその難しさという声もございまして、こうした皆様の声にも耳を傾けながら、広域で希望がかなっているのかというところについては、引き続き整備という方向性からも、共に耳を傾けていただきたいという点を要望させていただきます。

 また、公共施設について、区民館とか社教もそれぞれ各地にあるということも伺った中ではございますが、例えば八丁堀で申し上げると、ブーケをもっと活用できないのかとか、築地児童館は老朽化しているのではないか、もう少し場所を広くできないのかとか、長く空いている施設として子供の居場所が必要ではないかとか、八丁堀を含む京橋地域全体の課題として、皆様の御要望や希望もございますので、点在する中で、どの場所で何を担っていただいて、どういう機能を持たせるかというところについては、引き続きそれぞれの様々な声を聞いていただきたいという点を要望しながら、また、今回、活動休止というところを伺ったところではございますが、周辺のまちづくりについては、また伺っていきたいというふうに思っております。

 続きまして、今年、令和4年7月28日に行われました中央区地域公共交通会議の資料を拝見しまして、こちらから伺ってまいりたいと思います。

 具体的には、この中で江戸バスのルート変更についての素案が取りまとめられた形になっておりまして、内容を拝見しますと、変更案の変更検討箇所の1が日本橋本石町、変更検討箇所の2が新川、そして、変更検討箇所の3としまして晴海ということで、晴海については、新しいまち開きに併せ、地域の足を確保するという目的も示されています。スケジュールとしては、令和6年度に変更ルートの運行開始を予定しているということも具体的に示されてございます。

 この中で、これまでも区政世論調査をはじめ、区の皆様からの御要望が多かった点としまして、逆方向の運行と運行本数の増便というのがございました。特に、今回の資料で重要な点だなと思ったところが、江戸バスを知っているが利用頻度は高くないと回答した方が全体の75.9%もいらっしゃって、知っているけれども、そんなに使っていないよというお声ということです。このうち35%を超える方が逆方向便の運行、32%の方が運行本数の増便があれば利用すると答えたということで、やはり逆方向や増便があったら利用が増えるという見込みがここで立っているということについて、私は注目したところでございます。

 しかしながら、この中の報告を拝見しますと、コロナの影響を受けまして、ここ2年間は、これまで運行開始から収支率が40%で推移してきたところであったが、令和2年度、令和3年度については30%台に落ち込んでしまったというところ、また、ドライバー不足が深刻な状況であるということと、労働条件の変化によりまして、乗務可能な時間が減っているということが具体的に示されていました。また、一方通行の区間が多いという本区の状況についても触れられておりまして、やはり逆方向は難しいということが具体的に示されていました。

 その中での皆様の御要望に対する方針案というのが示されておりまして、逆廻りルートの運行についての方針案として、将来的に道路状況の変化や新たな開発があった段階で、必要に応じて検討に着手というふうに示されております。この段階なんですけれども、ここで示されている段階がいつ訪れるのかということを疑問に思うところでもございまして、これまで多く御要望を上げていただいた皆様に、この点について、いかにして理解を得ていくかという説明が必要だと思いますので、こちらについての御説明をお願いいたします。

○三留環境土木部長
 地域公共交通会議の江戸バスに関する資料の中での御質問だと思います。

 委員、様々御紹介いただきましたように、地域公共交通会議におきまして、これまでのアンケートであるとか、これまで区が把握している課題であるとか、そういったものを総合的に取りまとめて、区の方針案というものを課題と対応方針案という形でまとめさせていただいて、今回、御報告をさせていただいたものでございます。

 その中で、先ほどおっしゃいましたように、逆廻りルート、これは前々から様々なところでの御意見を頂いているところでございます。確かに、もし逆廻りルートがあれば使うよという方のパーセントをアンケートから読み取れば、今、委員に御案内いただいたような数字になるかとは思いますけれども、逆廻りルートの運行を開始して、それに対する設備、それから人員等を用立てして、それで上がる運賃収入が何%というような形で計算をしていきますと、これはとても通常の交通事業者では耐えられない。公共、行政がそこに補助金を出して、江戸バスというコミュニティバスの事業が成り立っているというところを考えますと、やはり逆ルートというものに関しましては、現状では運行が困難である。そういった形での説明を、もうちょっと区民の皆さんに分かりやすく説明をしなさいよという御指摘だとは思いますけれども、それが実情であるという形で認識してございます。

 以上でございます。

○高橋(ま)委員
 ありがとうございます。道路状況の変化、一方通行が多いということがどう変化するのかであるとか、新たな開発というのはどこでどのような開発があった段階なのかということで、方針案にそうだねとおっしゃっていただくのはなかなか難しいのかなというところで質問させていただきました。

 現状難しいというところ、私もこれらの資料を拝見して頷く部分もございますが、やはり要望はあるというところで、では皆様の声にどのような方法で何で応えるかということを一緒に考えていけたらと思いますので、段階に限定せずに、引き続き声を聞き、検討いただきたいという点を要望させていただきます。同じ公共交通会議の資料の、晴海地区の公共交通の状況というところで、まち開きに向けては、公共交通サービスの補完や充実が必要であるということも、はっきりと示されているところでございました。

 6月の区長への手紙で寄せられた内容がございましたので、取り上げたいと思います。

 区では、区民はゆりかもめの延伸を望んでいないという認識のようですが、自分の周りには延伸されれば便利になるという声は多くあります、実際に住民を対象としたアンケートなどはしたのですかというお手紙が寄せられていました。これに対しまして、中央区からの返答として、ゆりかもめは、都が豊洲から晴海を経由し、勝どきまでの区間の延伸を計画していますが、これまで具体化する動向はありません、また、区は本計画について、乗り換え需要による勝どき駅のさらなる混雑などの課題が生じるものと考えていますということでした。この懸念についても、議会でも様々御説明いただいてきたところでございます。

 一方で、私の下にも、ゆりかもめがこちらまで来ればいいのにという御要望は今も続いている状況でございます。実際に、有明や豊洲方面から晴海・勝どき・月島方面へといったバスについては、往来の時間帯によっては混雑もあり、特にこのエリアに多いベビーカーの乗車が困難だと感じている方も多く、鉄道であれば、もしくはゆりかもめのようなものであればというお声も多いというのも正直なところでございます。江東区を中心にした地域には、ファミリーをターゲットにした大型のショッピングセンターや子供たちの習い事、民間のスクールなどが多くあり、さらに増える予定についても伺っておりますし、この往来が多くあるということは区もおっしゃっていたところでございます。

 昨日の御答弁、議会の中でもBRTのプレ2次運行が10月に開始予定ということも伺ったところではございますが、こうした変化も捉えながら、区長への手紙に寄せられたようなアンケートを実施する考えについて伺いたいと思っております。ここについては、都バスの運行ルートでもございますので、東京都と連携しながら、晴海周辺の公共交通のニーズ調査というのは、晴海にかかわらず、このエリアに関わる皆様に伺うべきですし、中央区として聞きたい設問を設定し、その意図を伝えるということも必要だと思いますので、この必要性についてお考えをお伺いしたいと思います。

 4月の区長への手紙では、孤島化解消として晴海にLRTの導入を求めるというお手紙もございますので、どのように声を聞き、対応していくかという点をお伺いしたいと思います。お願いいたします。

○吉田副区長
 今、地域の状況がいろいろ変化する中で、施設整備とか交通問題を相当見直さなければならない状況にある。交通という問題も、施設整備も、実は一連の課題でございまして、現に今ある施設が、目的に沿ってきちんと機能しているか、あるいは我々の施設の場合は往々にしてあるわけですけれども、24時間のうちに8時間ぐらいしか、あるいはもしかしたら6時間ぐらいしか使われていない。そういう部分をどういうふうにもうちょっと機能させるか。そういった点での施設の見直しもしていかなければならない。新たに造るということばかりではなくて、そういうものを見直していかなければいけない。それから、利用者の方々のお住まいの地域から施設への交通というものについて、これは公共交通として担うべきなのか、あるいは運行事業として認めてもらえなくても、例えばスクールバスみたいな形のバスの運行もあるわけですから、そういう部分を組み合わせながら、施設と地域との連結を図っていくべきなのか。

 今、日本橋でも、京橋でも、月島でも、そういう生活用の点検は必要だと思っています。ただ、それはあくまで区の生活環境をどう守るかという観点において検討されるべきものだと思います。大変恐縮ですが、私どもとしては、ゆりかもめを豊洲から勝どきまでのルートをつくってくださいというようなことも含めたアンケートは一切考えておりません。

 ゆりかもめの課題が出た昭和の後半から平成の初めにかけたときに、区民にとって、もしゆりかもめが有効に機能するのだとすれば、少なくとも勝どきストップではないだろうということでもって、実は、初期の構想の中に東京駅延伸というのが点線で描かれていた部分もありましたので、私どもは、そういうことができるのかということを検討させていただいた。大変恐縮ですが、ゆりかもめについては、中量輸送機関ですので、そういった主要駅までつないでしまうとパンクをするので、できませんよというのが識者の見解であり、東京都の見解でございました。そうすると、終点が勝どきということになりますと、部分的に、誰か、ある意味で利益を享受される方が全然いらっしゃらないとは申し上げませんが、うちの多くの区民にとっては、高架建築物が造られて道路の真ん中にでんと居座られて日陰になって、晴海から勝どきまでしか移動しないという状況になるということについて、即座に地域としても反応いたしました。正直申し上げて、平成の初めの時期から、ゆりかもめに関連する道路計画を含めて、地元としては反対という意向が非常に強かったものでございますし、私どもも、それは、この形において、あり得べきものではないというふうに判断をしております。

 今日の状況において、豊洲にいろいろなものが出てきているのだから、そういうものもあったら便利ではないかと言う人はいらっしゃるかもしれませんが、区民の多くの気持ちとしては、道路の真ん中に、例えば今の清澄通りの真ん中にああいう高架建築物を造って、勝どきのあの交差点のところに終点を設けるなんていう構造を望んでいる方はほとんどいらっしゃらないと思いますよ。多くの方は、私どもが反対してきた流れについて賛成していると思っております。ですから、そういう形でのことを含めて、アンケートをするというようなことは考えておりません。前段に申し上げましたように、常日頃の段階において、生活環境がそれぞれの地域においてどうあるか、施設整備と交通の在り方はどうかということは、行政を通じて検討してまいります。ただし、その手のアンケートはいたしません。

○高橋(ま)委員
 ありがとうございます。ゆりかもめの延伸についてのアンケートは考えていないということを明言いただいたところでございます。

 この6月の区長への手紙を出された方は、アンケートなどはしたのですかという問いがございまして、回答の部分にはそこが表現されていなかったので、伺ったところでございますが、アンケートの考えはないところも、このお手紙に対しては返す必要があった。質問がありましたので、お答えする必要があると思います。その旨を区長への手紙でも伝えていただきたかったという点を要望させていただきたいと思います。

 また、今、お答えの中で、区民の多くの気持ちであると断言いただいたところでございますが、そう思っていない方からの手紙であったと思いますので、多くはそう思っていないよということを示すということも、今、おっしゃった言葉の真実として必要だと思います。それを示すアンケートは、私は必要ではないかなというふうに思いますので、改めて区民の多くの気持ちをいかに示し、伝えるかという点について、工夫と検討をお願いしたいと思っております。

 続きまして、日本橋本町四丁目の御相談について取り上げて伺いたいと思います。3月の区長への手紙でもございました内容でして、こちらを一例にしながらお伺いしてまいります。

 日本橋本町三丁目6~11番および四丁目9~15番は、日本橋小学校の通学区域になっていますが、以下の理由で、常盤小学校との調整区域に変更できないでしょうかということで、この方は理由を5点挙げられています。1つ目が距離、2つ目が通学路の安全性、3つ目が通学路の分かりやすさ、4つ目が児童数、5つ目が本町地域の分断解消ということで挙げられていました。私にも同じ御相談が最近増えています。

 調べたところ、日本橋本町四丁目には、新築マンションが3件のほか、中規模や小規模など様々な開発の予定があるということでした。具体的には、本町四丁目に、2022年9月の竣工予定が示されていますが、総戸数は125戸、また、同じ本町四丁目内、今年の12月上旬の竣工予定として、122戸の総戸数のマンションが建つということでございました。また、来年、2023年11月30日の予定ということでしたが、15階建ての共同住宅が建つということも予定されているということでした。このまちづくりについて、新築マンション等に住みながら、新しいまちにこれから住もうとしている方からの不安なお声が区長への手紙としてあったところでございます。

 私への御相談のお話を詳しく伺いますと、例えば、保育園が近くに少ない、極端に少ないということであるとか、この学区指定がより近いところや安心して通えるところがあるのではないかというコミュニティの拠点、まちづくりの構成要素に対するところと、まちとのつながりという御質問と御相談、また不安の御相談であるというふうに、伺って思いました。

 中央区基本計画2018を拝見しますと、3つのまちづくりの視点というのが基本政策において必要な考えであるということを具体的にお示しいただいているところでございます。その視点の1つ目が安心できるまち、視点の2つ目が都市環境が整備されたまち、3つ目がにぎわいが躍動を生み出すまちとして、文化や体を育むといった人の力というものを生かすというのが、まちづくりの視点3というところにございまして、この1、2、3の連携でもって、いかにまちづくりを実践していくかということが基本計画で示されているというところを拝見した中でございます。

 そこで、今回は、学区についての区長への手紙ではございましたが、皆様の不安がまちづくりにあるということが分かりましたので、当委員会でございますので、町会や商店街、また、学区ですと、関連したPTA等もございます。そうしたまちづくりのコミュニティの構成基盤、環境整備といった点から、日本橋本町四丁目のまちづくりについてのお考え、今後大きく変わるということでしたので、お伺いしたいと思います。グランドデザインや、こうした構成要素との関連というところのつながりを踏まえながら、考えや思い、方向性をお伺いしたいと思っております。お願いいたします。

○吉田副区長
 先ほども申し上げましたように、お住まいになっている環境も含めて、社会にはいろいろ常に動きがあるものですから、御指摘いただいたようなマンション建設も含めて、変動は起きてくるわけです。そして、民間資本の、例えば商業施設のありようについても変わっていきますし、日々、生活環境というのは変わっていく。それらの不安なり何なりというものをどういうふうに解消していくかということは、先ほど申し上げたように、日々、行政の中で察知しながら点検をしていくことが必要だと思っている。

 今、いろいろな個々のマンションが建っていく。そういうことも総括的に数字として我々は予測をしながら、それらに対して最低限の公共施設の在り方、それから保育園についても、学校施設についても、様々な公共施設の在り方、それ全部を一応視野に入れながら計画は進めております。それは、もっと豊かにたくさんあればいいのでしょうけれども、限られた土地と高い地価というところを前提にしながら、いろいろそういうものを進めていかなければなりません。先ほどの答弁でも申し上げましたように、現状ある施設のありようも含めて、トータルで見直しながら、私どもとしては公共施設の整備というものを考えていく。そういうことを日々の点検でやっていかなければいけないと思っています。

 つい先日、例えば公衆浴場一つ取っても、日本橋地域で1件、民間が辞めました。これは地域の人にとっては大問題です。そういう動きというのは常にあるわけです。それを、それは民間のことですから知りませんというわけには、行政としてはいかない。では、すぐ公衆浴場がつくれるか、公衆浴場の経営者を引っ張ってこられるか。できるわけないんです。今、公衆浴場の問題などは、本当のことを言えば、施設はそれなりに収益が上がっていても、後継者がいないというところで、お辞めになるケースもやはり多いんです。そういう社会実態を踏まえつつ、それでは、例えば今ある十思の浴場をどういうふうにフルに使わせるかとかという形で考えなければならない。分かりやすく言えば、そういう形の配慮もしながら公共施設の整備というものをやらなければいけないわけです。それは施設整備なのか、交通手段なのかというようなことも含めて検討しなければならないわけです。

 トータルな検討を、いつも毎年見直しはしておりますけれども、人口予測もしながら、そういうふうに整理をさせていただいているのは、我々はそれなりに生活環境をつかもうとして、どういうレベルで整備をしなければいけないかという観点からやらせていただいていることなんです。そういった点で、今、お読みいただいたようなまちづくりの方針というものを行政の隅々にどういうふうに生かしていくか。それを配慮しながら、今、やらせていただいている。変わった瞬間におけるきしみ、不安、怒り、そういうものはあるでしょう。それを早急に解消するためにどうするかというのが我々行政体であり、その声を拾っていただくのが議会であり、それが一体となってまちづくりを進めていく。そういうことでなければいけないだろうというふうに思っております。

○高橋(ま)委員
 ありがとうございます。

 先ほどの区長への手紙の返答の中では、通学区域は、学校に対する愛着や歴史的背景ということも地域の方々と検討を重ねた結果であるということが示されておりますし、また、ほかに問合せをした保護者の方々で、町会の意向によるものでもあるという御説明を受けた方もいらっしゃるということでした。

 こうした町会とか地域、歴史的な背景というものも非常に重要となるところでございますが、広く意見を聞くといったことの中では、町会等に所属している方は区政世論調査等によると5%にとどまるということも表現されていましたので、今、所属していない方や、これから住まおうとしている方、区民一人一人の声というのも広く聞いていくという中では重要だと思いますので、オープンな議論の場や参加、工夫、広く伝えるということをお願いいたしまして、質問を終えさせていただきます。ありがとうございます。

○小栗委員
 それでは、何点か質問をさせていただきます。

 最初に、資料1のまちづくり協議会の報告についてです。

 今回、日本橋七の部地域まちづくりビジョンの改定ということで、まちづくり協議会を7月28日にやったという報告でした。私も、このまち協を傍聴させていただきましたし、資料も見ましたけれども、今回の改定のポイントというのは、金融関連企業の集積促進に資する機能の整理ということと、歴史的建築物などの地域資源を活かした特徴ある魅力的な街並みの形成ということをポイントに、詳細化する内容となっております。

 内容を見ますと、赤字で示したところが変更した部分ですというふうになっていて、かなりたくさん変更部分があります。議事要旨の中にも示されていますけれども、この意見交換、まちづくり協議会を経て、今年9月にビジョンの改定ということで、区のほうで手続を進めるというふうになっているという説明です。今日、委員会にはまちづくり協議会の報告ということで出ているんですけれども、これでもう改定は了承されたものとして決まります、改定内容がこれで決まりましたという手続になるのか、その取扱いについて確認をさせていただきたいと思います。

○栗村地域整備課長
 日本橋七の部地域まちづくりビジョンの改定でございます。

 改定の手続につきましては、委員からあったとおりの形で進めていくことにしております。こちらのまちづくりビジョンにつきましては、もともと、こちらの対象のエリアの町会長あるいは商店街等、地域を代表する方と議論を重ねまして、つくってきたものでございます。つくったときもそういった形でやっておりますし、今回の改定についても、一人一人御意見を伺いながら決めてきたと。最終的には、まちづくり協議会の場でお諮りをして、了承が得られましたので、改定するといったところを考えております。

 以上です。

○小栗委員
 前もそういう形で策定をしてきたし、今回の改定もまち協で諮って区のほうで調整して手続として進めるということになるということですけれども、議会への報告というのは、まち協でこういうことをやりましたという報告として今回受けているわけですし、1枚のペーパーだけで、これで手続的には終わりですというふうに進められる改定の手順というのが、私はこれでいいのだろうかという気がしております。

 中身に入ってお聞きしたいと思うんですけれども、今回の改定の内容を見ますと、上位計画や関連計画の位置づけという点で、国の地域整備方針が変わったり、東京都の「国際金融都市・東京」構想2.0が変わったり、そういう内容を含めて、かなり詳細に変更部分が記載されています。上位計画がこのように変わったのでという反映で変わっているということだと思うんです。その点を見ても、やはり大きな変更のように見えますし、具体的な変更の内容を見ますと、地域資源を生かしたにぎわいの核という点では、この道路をこういうふうにしたいとか、そういう具体的な提案も含めて、回遊性の創出をしようということなど、細かく記入されているので、その点でも結構詳しい改定がされているのではないかというふうに思います。

 まちの方からも、一応この内容で特にまち協の場では意見はありませんという方が多かったんですけれども、この改定の内容を見ると、例えば資産運用を中心とした金融ベンチャー企業の発展というところでは、フィンテック企業等の集積促進に資する機能というのが特別に付け加えられたり、デジタライゼーション等により多様化するニーズに対応可能な規模のワークスペース等というような、金融業界が、今、必要だと思っている、そういう金融業界や企業側の要望がかなり改定の中に盛り込まれているのではないかというような印象を持つんです。

 改定に至った経緯としては、この中にも示されていますけれども、まちの皆さんの、まち全体を活性化してほしいという要望を踏まえた改定もありますけれども、企業側からの改定の要望というのがかなり補強されているというふうに見えますが、その点についての御見解を伺いたいと思いますし、この改定された内容を含めて、ビジョンの実現に協力するからということでインセンティブが与えられるとか、そういうことが考えられるのか、併せて伺いたいというふうに思います。

○栗村地域整備課長
 今回のまちづくりビジョンの改定の内容でございますが、今回の改定の趣旨としましては、5年前に当初のビジョンを策定しまして、その間、こちらの兜町エリアにおいて、KABUTO ONEが完成するなどしました。少しずつかつての金融の中心としての活気を取り戻すためのビジョンをつくっていくというところでいきますと、兜町の中での金融、企業の新たな再生といったところをどういうふうに捉えるのかというのは大きな視点の一つだと思っております。そういう観点で、先ほど御案内のありました部分、この5年間でいろいろ見えてきた部分をキャッチアップして、今回の改定に盛り込んでいるというところが1つございます。

 もう一つは、これも御案内あったとおり、このエリアの再生においては、地域資源をより生かしていこうという視点をもう少し強調したほうがいいだろう、追加したほうがいいだろうという観点で、歩行者ネットワークの充実、地域資産を生かした町並みづくりですとか、そういったところの観点を今回は拡充して入れたというところで、今回の改定に至ったところでございます。

 以上です。

○松岡都市整備部長
 兜町のまちそのものが、今、地域整備課長からも話しましたとおり金融のまちということで成り立ってきていたと。当時、非常ににぎわいがあって、まちと金融街というものが一体になって、まちが形成されていたということを、今のまちの方はその再生を望んでいらっしゃる。金融のまちとしての再生を非常に望んでいて、望むものを実現するためにどうしたらいいかということを一緒に話し合って、ですので、今、委員のほうから、これによって金融機関のほうにインセンティブがあるのではないかというお話がありましたが、まち全体で、これは特段大きなインセンティブがあるわけではありませんけれども、より金融街として成り立ちやすい方向性をつけてあげるというのは、まちの方と一緒に話した中で、一番の方向性の中心になるものだろうというふうに捉えておりますので、そこを強化したという形になってございます。

 上位計画のところを非常にたくさん直しているという話がありました。これは時点修正で直しているだけですから、真っ赤になっておりますけれども、委員もそう見えるというふうにおっしゃっていましたけれども、そのとおりでございまして、見えるだけでございますので、ここは時点修正というふうに捉えていただければと思います。

 以上でございます。

○小栗委員
 特定のところに利益がいくようなものではないというようなお話がありましたけれども、まちづくりビジョンというのは、本来、こういうまちにしていこうという目標に向かって、無秩序な開発などを規制して、いいまちにしていこうというふうに誘導していくためのビジョンだというふうに思いますので、規制を緩和して大手企業などがいろいろな機能を持ったものをつくりやすくなるような、大きなものがつくりやすくなるようなものにならないようにということが必要ではないかというふうに思って発言をさせていただきました。

 まち協の中でも話が出ていたんですけれども、神社の一角のところに平和不動産がビルを建てるような計画があるけれども、なかなか進んでいないようだが、どうなっているのかとか、そういう話なども出ていましたし、KABUTO ONEは完成いたしましたが、以前、2014年頃になりますかね、平和不動産が日本橋兜町まちづくりビジョンというものを出していて、そこでは超高層のビルを3棟建てようというような具体的な絵図面も出されていたんですけれども、そういうような計画も併せて、今、まちづくりビジョンの中で計画がいろいろ予定されているのかどうか、その辺についても内容を示していただきたいというふうに思います。

○栗村地域整備課長
 こちらのビジョンのエリアにおける開発の動向でございますが、先ほど御紹介ありました、日本橋日枝神社のところの街区の再開発といったところについては、かなり前から区のほうにも御相談を受けながら進めているところでございます。こちらの街区の共同建て替えにつきましては、いろいろ課題のある中で、地権者の合意にまで至っていないというところで、今、協議が続けられているというところを区としては認識しております。

 以上です。

○小栗委員
 ほかのところでは、そういう大きな再開発事業みたいなものとか、KABUTO ONEのような民間がやる事業もあります。今、KABUTO ONEの隣のビルも閉鎖になっていたりとか、いろいろまちの中でも動きがあるようですけれども、そういうものが進んでいるということなのか、もう一度御答弁をいただきたいということと、いつも都市計画などの場合に、計画が固まってからでいないと皆さんにお示しできませんというふうになっていますけれども、まちづくりとして、どういう方向で、今、まちが動いているのかということを、やはり前広に、まち協にも出すし、議会にも示して、どういうまちにしていくことがいいのかということを協議するような場があってしかるべきではないかというふうに私は思いますけれども、その点についてもお伺いしたいというふうに思います。

○栗村地域整備課長
 ほかの開発はないのかということでございますが、今日はまちづくり事業担当課長が欠席しておりますので、詳細までは私もつかめておりませんが、課でつかんでいる状況としては、今言った地区についての御相談が来ているというところでございます。

 いろいろ町なかで起きている再開発の動きですとか、そういった情報を出すべきではないかというお話でございますが、皆さんで共同建て替えをしていくというところは、それぞれの個人の意向、個人の資産を大きく動かすという、かなりセンシティブな部分に関わってくると思っています。こういったまちづくりについては運動でございますので、盛り上がって、皆さんの思いが一つになって突き進むというところになれば、都市計画の相談とかに至るわけでございますし、逆に、そういったところに至る前の間のものについては、いろいろ持ち上がっては消えるということも多々あるわけでございます。ですので、確定していない状況の中で、一つ一つ公にしていくというところは、行政としてはできかねるのかなというふうに考えているところでございます。

 以上です。

○小栗委員
 計画がもうほぼほぼ決まって、こんなに巨大なものが建つのかみたいなことになって、みんなの不安が広がるとか、そういう事例がずっとあるので、私はやはりきちんと、こういう方向で、今、まちが動いて計画が進められようとしているということも含めて、まちづくりをどういうふうに合意を得ながら進めていくのかということを考えていくことが必要だと思うので、そういう手だてをぜひ取っていただきたいということを改めて要望させていただきます。

 次に、資料2の八丁堀の件ですけれども、当面の間、休止というお話がありましたけれども、当面の間というのは当面の間なんでしょうけれども、おおむねどのくらいの目安を持っているのかということと、再開発がどうなるか分からないということで、個別に建て替えてしまおうというような人が出た場合は、それはどうなるのか、その点についてだけ確認をさせていただきたいと思います。

○栗村地域整備課長
 当面の間休止といいますのは、時期が見えないというところで、すみません。何年後とかというお答えはできかねるかと思っております。その間、個別の建て替えが今まで検討を行っていたエリアで起きれば、それは当然、開発としては、手続に基づいて進んでいくものだというふうに認識しているところでございます。

 以上です。

○小栗委員
 なかなか悩ましい問題だと思います。

 次に、Park-PFIのことについてお伺いしたいと思います。

 都市公園法が改正されて、飲食店や売店などの施設を設置・管理する事業者を公募して、収益の一部を公園整備に還元することを条件にして、インセンティブを与えるようになったということで、売店などの設置期間も10年から20年に延長されていると。建蔽率もプラス10%ということで、今までは2%だったのが12%まで認められるというような中で、今、中央区としては、官民連携の推進として、公園の土地を提供し、維持管理費の削減を図るという方向で、中央区公園の魅力向上に向けた官民連携方針を踏まえて調査が始められているというふうに認識をしております。

 今、中央区の公園の中で、全部がPark-PFIの対象だけれども、まず区立の桜川公園を対象にして現況把握調査とサウンディング型市場調査を実施するということでスケジュールも示されています。6月から9月までに現況把握調査、9月から12月にサウンディング型市場調査、12月から3月に公募設置等指針の検討ということですけれども、現況把握調査の進捗状況はどんな状況なのか、ぜひお示しいただきたいというふうに思います。

○池田管理調整課長
 桜川公園におきまして、現在、事業の実現可能性も含めまして、協力事業者の選定に向けた調査・検討を行っているところでございます。今、委員からも御紹介がありましたとおり、周辺状況の整理や、利用者ニーズを把握するために現況調査を行ってございます。公園利用者アンケートということで、現地において、小学生以上の利用者を対象にアンケート調査を実施させていただいたところでございます。また、それに加えまして、ウェブアンケートといたしまして、ウェブアンケートモニター登録されています中央区在住または中央区で勤務する18歳以上の方を対象に、アンケート調査等を実施させていただいております。現地での調査については、約230名以上の方から回答をいただいており、ウェブアンケートについては、400件の回答をいただいているところで、現在、そういったアンケートを取りまとめているところでございます。今後は、町会・自治会、事業者、周辺公共施設の方々とか、また地域団体に直接ヒアリング調査を行う予定でございます。

 そういった結果を踏まえまして、9月から12月にサウンディング型市場調査を実施します。今後の予定ですけれども、全体のアンケート結果を踏まえた上で、公園を整備していく方向性を示し、説明会等を実施しまして、そこに集まっていただいた事業者に対して個別にヒアリングをかけていくというような調査を実施していく予定でございます。また、12月以降に向けては、その整理を終わらせて、事業計画等を定めまして、来年度に向けて事業者の公募をしていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 今、アンケートの調査なども進めているというお話だったんですけれども、桜川公園を対象に選んだ理由を改めてお示しいただきたいということと、桜川公園の、以前、保育園の複合施設の仮設の建物が撤去された跡を今、見ますと、平らになっていて、そこに木を直接植えないで、大きな植木鉢に木を植えてあるものが置いてあるんですけれども、それも、直接木を植えると、また、そこが何かで使われるかもしれないということで、そういうふうにしているのか。その辺の導入を意識して、そういうふうにしているのかということを確認させていただきたいということと、1人当たりの緑被面積をグリーンインフラガイドラインの冊子で見ますと、京橋地域が1人当たり11.7平米、日本橋地域は3.8平米、月島地域は5.2平米ということで、人口比でいうと京橋地域は緑が広いということで、京橋地域の桜川公園を選んだということなのか、もう一度御説明をいただきたいというふうに思います。

○池田管理調整課長
 今回のPark-PFIの選定として、桜川公園を選んだ理由というところですけれども、こちらは緑化推進会議という運営会議を行って、区として初めて取り組む事業として、どういったことがよろしいかということを議論させていただいた中で、現在58公園ございます公園の中から、ふるいにかけて決定させていただいております。

 まず、第1にふるいにかけさせていただいたのが区有地であるかどうかということです。それと、利便施設を設置する上で、周辺区の状況を見ますと、約12%を施設として、200平米程度の施設を建てているところが多いということで、2,000平米以上ある公園を選ばせていただいております。最後のふるいとしまして、直近で整備・改修計画のある公園を選定させていただいたところ、桜川公園となりました。

 それと、仮設の福祉施設が撤去された後、現況、更地のような状況で、広場として活用させていただいているところでございますけれども、そこに、現在、大きな植木鉢のようなもので植栽をさせていただいております。こちらは最終的に事業が進む中で、移植の移植もさせたくないという思いと、樹木に対して1回の移植で済ませられるようにということと、移動性を担保するために、今、ああいった状態で設置をさせていただいている状況でございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 この方針の中でも、Park-PFIを導入することで、公園の魅力や質の向上、公園利用者の利便の向上、地域の活性化、財政負担の軽減などが期待できるが、一方で、公園の特定の場所に民間事業者の収益施設を最大20年間設置することとなり、収益施設を利用しない人の公園利用は少なからず制限されるということが述べられているように、かちっとしたものが公園の中にできると、それを利用しない人の利用が狭められる。それが最大20年間というようなことになるということを考えると、Park-PFIを導入して民間事業者に、売店なり、何か施設を造ってもらって利用できるようにするということ自体は、私は問題ではないかというふうに考えます。

 民間は公園だけ造るということはあり得ないわけなので、そういう意味では、区が公共的に責任を持って造るのが公園だというふうに思いますし、災害のときの避難場所なども含めて、とても重要な公共空間ではないかというふうに思います。民間の公募企業に公共型還元収益施設の設置や管理を認めるこの制度を、基本的には導入すべきではないと考えますけれども、その点について、20年間貸すという問題点なども含めて、区としてはどのように考えているのかというのを改めてお聞きしたいと思います。

○池田管理調整課長
 今回Park-PFIの導入というところでございますが、20年間占用を認めるというというところで、そういった意味では、そこのエリアは限定的な利用がされてしまうということは考えられます。ただ、その施設自体が、今、行っていますアンケート調査等によりまして、地域の方にとって利便性の高いものを選ぼうとしてございます。また、事業者も、20年の間に様々な入替え、工夫もされていくと思います。内容として同じものがずっと20年間続けられるということではないと思ってございますので、初期の段階では、ある程度、公募するに当たりまして条件等を整理させていただくつもりではございますが、運用の中では様々な顔を見せていくものであると思ってございます。

 今、委員のほうからも御紹介あったとおり、そこで上がった収益、今後の協定によって、何%を維持費に回すとか、そういった協定をつくっていくんですけれども、財政負担の軽減も含めまして、また、その分を別の公園維持管理に回していけるということであれば、さらに地域の方にとってはよいことではないかというふうに、区のほうとしては考えてございます。ですので、引き続き、官民連携を含めまして、Park-PFIも含めて、PPPの一つの手法として捉えてございますので、今後とも引き続きこの連携については、さらに深めていって、続けていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○小栗委員
 先ほど来いろいろ議論がありましたけれども、変化の激しいところで、20年同じところがずっと公園を使うということ自体が考えにくい事態ではありますけれども、少なくとも導入ありきということで進めるのではなくて、公園としての機能を妨げるようなことにならないように、ぜひ慎重に調査・検討をしていただきたいということを述べて、終わります。ありがとうございました。

○二瓶委員
 よろしくお願いします。

 私から、まちづくりについてお伺いをしたいと思います。

 先月、民放のテレビ番組、バラエティ番組だったんですけれども、その中で、具体的な企画名は忘れてしまったんですが、都会の中でマンション群の中にぽつんとある一戸建ての民家を紹介して、番組側がそれを勝手にそのようなものとして認定するみたいな企画でして、その番組の中で様々、都心区の一戸建てが紹介され、1軒、たしか日本橋の住宅だったと思うんですけれども、中央区の戸建ての住宅も取り上げられておりました。その番組の中で、持ち主の方が、日本橋の戸建てはもうなくなってしまう、取り壊されてしまうんだよなんていう話もしておりまして、中央区にも認定される建物ができるのかなと、わくわくしながら見ていたんですけれども、取り壊されるということで認定はなしというような結果になってしまいました。

 そんな中で、本区は、ビルがたくさんある、都心の魅力がありながら、やはり下町的な部分というものもございまして、昔ながらの町並みと新しい建物の共存の方向性というものを、まず、お示ししていただけたらと思います。

 もう一点は、今朝もニュースでやっておりましたけれども、建物の崩壊事故で3名の方が死傷してしまったというもので、具体的な理由は分かっていないけれども、老朽化が原因であろうというような形で報道されておりました。そんな中で、本区にはそのような、すぐ倒壊してしまうような建物はなかなかないのかなとは思うんですけれども、老朽化してしまっている建物に対する対応などがございましたら、お示しいただけたらと思います。お願いします。

○吉田副区長
 それぞれ建物が存するということは、それなりに価値のあることですけれども、どんな建物も、例えば鉄とコンクリートで造っている限りは、やはり老朽化するんです。構造耐力強度が増すのは木造でございまして、木造は切り取ってから逆に強度が増すんですが、鉄とコンクリートは造った瞬間から老朽化が始まると言っていい状態になっていまして、あの物質は酸化をするから、やはり弱くなるんです。そうなると、残せるものというのはきちんと残すけれども、危険性のあるものについては取替えをしていかなければいけないというようなことは、基本的にはまちづくりの前提になるだろうと思います。

 例えばうちの区でも、実際に7校の復興小学校を持っていました。その復興小学校のスタイルが残って造られていたのが日本橋中学校だったんですけれども、ああいうものについても、実態的には東京都の認定がございまして、私どもとしては、十思と常盤と、それから泰明については、やはり建築物として保存をしながら残すということを公式に言っております。ただ、残りの4校については、手狭になってきたこと、老朽化等ということで建て替えをさせていただくということにしました。その際においては、基本的には、耐震強度を上げるというような耐震補強をするんですが、それも含めて、ある部分では免震も組ませなければいけない。そういうことを含めてやりますので、実は、老朽建築物を残すというのは相当お金がかかることです。

 例えば、現実に京橋エドグランという再開発をやりましたところで、明治屋という昭和初期の民間建築物としては最高の傑作と言われている建築物がございますけれども、あの規模で免震をかけて残すのに、かかったお金は36億円でございまして、その時点で、あれと同じ規模の新しい建築物を建てると29億円で建つと言われたわけです。実は、それぐらいお金がかかります。地下の1階部分で、柱から、壁から、全部一度切り離して、そこに免震を組ませていますから、それも地下部分でやっていますので、結構お金がかかるんです。そういう部分を、例えばエドグランなどでは開発の利益の中から捻出しながら、そういう部分を出させて、地権者にだけ負担をさせるのではない形において保存をしたわけでございます。

 ですから、歴史的建築物の認定と保存というものについては、行政側がやはり非常に関与をしながら補助をしていかないといけないわけでございまして、そういう部分では、国の認定もございますし、都の認定もございますし、それから、区としても文化財としての指定をしていく場合もございます。そういったものを組み合わせながら、何とか工夫をしながら残していくということをやらせていただいているという現状でございます。

○松岡都市整備部長
 昔の町並みと新しい建物の共存という視点でございますけれども、特段、本区の中では町並みの保存地区というものはございませんが、建物を、区のほうでは地区計画などを持ち合わせながら建て替えができるように、また、耐震補強なども区のほうできちんと補助金を出したりしていますので、必要があれば保存していただくという形を取りながら、町並みというのは、古いものと新しいものが共存して、そのコントラストというものも町並みなのかなというふうに思っていまして、特段ここを残すぞというのではなくて、そういうコントラストも大事にしながら町並みづくりを進めていきたいと考えてございます。

 以上です。

○二瓶委員
 それぞれに御答弁ありがとうございます。

 先ほど吉田副区長のほうからも、認定と保存がすごく大事になってくるということで、そこら辺に関しましては、適切に運営していただきたいと思います。

 古い町並みとの共存という部分に関しましても、コントラストが重要というのはそのとおりであると思いまして、都心だという景色と、すごく下町っぽい景色が残って両方とも共存しているというのが魅力の一つになるのかなと私自身は思いますので、今後のまちづくりに関しましても、それを徹底していっていただけたらと思います。

 質問を終わらせていただきます。

○渡部(博)委員長
 それでは、質疑も終了したと思われますが、議題、都心再生のまちづくり及び基盤整備等に関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡部(博)委員長
 そのようにさせていただきます。

 次に、第三回区議会定例会における委員長報告の取扱いについてでございますが、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡部(博)委員長
 そのようにさせていただきます。

 それでは、まちづくり・都市基盤対策特別委員会を閉会いたします。

 御苦労さまでした。

(午後3時3分 閉会)

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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