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令和6年第三回定例会会議録(第5日 10月17日)

1.会期

三十日(第五日)

十月十七日(木曜日)

2.開議並びに閉会

午後三時三十分開議

午後四時三十八分閉会

3.出席議員

(二十九名)

一番 ほづみ ゆうき議員

二番 小坂 和輝議員

三番 アルール うた子議員

四番 上田 かずき議員

五番 黒原 裕司議員

六番 川畑 善智議員

七番 白須 夏議員

八番 永井 佳代議員

九番 高橋 まきこ議員

十番 青木 かの議員

十一番 高橋 元気議員

十二番 田中 耕太郎議員

十三番 かみや 俊宏議員

十四番 太田 太議員

十五番 竹内 幸美議員

十六番 渡部 恵子議員

十七番 山本 理恵議員

十八番 梶谷 優香議員

十九番 小栗 智恵子議員

二十番 奥村 暁子議員

二十一番 瓜生 正高議員

二十二番 塚田 秀伸議員

二十三番 木村 克一議員

二十四番 海老原 崇智議員

二十五番 礒野 忠議員

二十七番 押田 まり子議員

二十八番 堀田 弥生議員

二十九番 墨谷 浩一議員

三十番 田中 広一議員

4.欠席議員

(一名)

二十六番 原田 賢一議員

5.出席説明員

区長 山本 泰人君

副区長 田中 智彦君

副区長 吉田 不曇君

教育長 平林 治樹君

企画部長 生島 憲君

総務部長 黒川 眞君

防災危機管理室長 春貴 一人君

区民部長 濱田 徹君

福祉保健部長 大久保 稔君

高齢者施策推進室長 田部井 久君

保健所長 渡瀬 博俊君

環境土木部長 三留 一浩君

都市整備部長 早川 秀樹君

都市活性プロジェクト推進室長 溝口 薫君

会計管理者 山﨑 健順君

教育委員会事務局次長 北澤 千恵子君

監査事務局長 林 秀哉君

企画部参事(政策企画課長事務取扱) 石戸 秀明君

財政課長 野末 託範君

総務課長 小林 寛久君

6.議会局出席職員

議会局長 伊藤 孝志君

庶務係長 長塚 由希江君

議事係長 小倉 正信君

調査係長 佐藤 康之君

書記 後藤 絵里子君

7.議事日程

日程第一

  • 諸般の報告

日程第二

  • 議案第八十九号
  • 京橋プラザ分庁舎外壁及び防水改修工事請負契約
  • 議案第 九十号
  • 災害対策用食料の買入れについて
  • 議案第九十一号
  • 災害対策用生活必需品の買入れについて
    (九月二十日 企画総務委員会付託に続いて)

日程第三

  • 議案第八十七号
  • 中央区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
    (九月二十日 区民文教委員会付託に続いて)

日程第四

  • 議案第八十四号
  • 中央区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例
  • 議案第八十五号
  • 中央区国民健康保険条例の一部を改正する条例
    (九月二十日 福祉保健委員会付託に続いて)

日程第五

  • 議案第八十六号
  • 中央区立公衆便所条例の一部を改正する条例
    (九月二十日 環境建設委員会付託に続いて)

日程第六

  • 議案第八十八号
  • 令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定について
    (九月二十六日 決算特別委員会付託に続いて)

日程第七

  • 議会閉会中の継続審査

午後三時三十分 開議

○議長(瓜生正高議員)
 ただいまより本日の会議を開きます。

 本日、原田賢一議員より欠席の申出がありましたので、御報告いたします。


○議長(瓜生正高議員)
 これより本日の日程に入ります。

 日程第一、「諸般の報告」を行います。

〔伊藤議会局長朗読〕


 八、委員会報告書(企画総務委員会)

 九、委員会報告書(区民文教委員会)

 十、委員会報告書(福祉保健委員会)

十一、委員会報告書(環境建設委員会)

十二、委員会報告書(決算特別委員会)


○議長(瓜生正高議員)
 報告を終わります。


○議長(瓜生正高議員)
 次に、日程第二を議題といたします。

〔伊藤議会局長朗読〕


日程第二

 議案第八十九号 京橋プラザ分庁舎外壁及び防水改修工事請負契約

 議案第 九十号 災害対策用食料の買入れについて

 議案第九十一号 災害対策用生活必需品の買入れについて

         (九月二十日 企画総務委員会付託に続いて)


○議長(瓜生正高議員)
 本案について、企画総務委員会の報告を塚田委員長より願います。

〔二十二番 塚田秀伸議員登壇〕

○二十二番(塚田秀伸議員)
 ただいまより、去る九月二十日の本会議において本委員会に付託を受けました議案につきまして、審査結果の御報告を申し上げます。

 本委員会は、九月二十五日に開会し、慎重な質疑を行いました。

 付託された議案第八十九号「京橋プラザ分庁舎外壁及び防水改修工事請負契約」、議案第九十号「災害対策用食料の買入れについて」、議案第九十一号「災害対策用生活必需品の買入れについて」につきましては、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、本委員会の結果報告といたします。(拍手)

○議長(瓜生正高議員)
 報告を終わります。

 まず、議案第八十九号について、お諮りいたします。本案を可決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 御異議なしと認めます。よって、日程第二、議案第八十九号は原案のとおり可決されました。

 次に、議案第九十号について、お諮りいたします。本案を可決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 御異議なしと認めます。よって、日程第二、議案第九十号は原案のとおり可決されました。

 次に、議案第九十一号について、お諮りいたします。本案を可決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 御異議なしと認めます。よって、日程第二、議案第九十一号は原案のとおり可決されました。


○議長(瓜生正高議員)
 次に、日程第三を議題といたします。

〔伊藤議会局長朗読〕


日程第三

 議案第八十七号 中央区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例

         (九月二十日 区民文教委員会付託に続いて)


○議長(瓜生正高議員)
 本案について、区民文教委員会の報告を田中委員長より願います。

〔三十番 田中広一議員登壇〕

○三十番(田中広一議員)
 ただいまより、去る九月二十日の本会議において本委員会に付託を受けました議案につきまして、審査結果の御報告を申し上げます。

 本委員会は、九月二十五日に開会し、慎重な質疑を行いました。

 付託された議案第八十七号「中央区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例」につきましては、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、本委員会の結果報告といたします。(拍手)

○議長(瓜生正高議員)
 報告を終わります。

 議案第八十七号について、お諮りいたします。本案を可決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 御異議なしと認めます。よって、日程第三、議案第八十七号は原案のとおり可決されました。


○議長(瓜生正高議員)
 次に、日程第四を議題といたします。

〔伊藤議会局長朗読〕


日程第四

 議案第八十四号 中央区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例

 議案第八十五号 中央区国民健康保険条例の一部を改正する条例

         (九月二十日 福祉保健委員会付託に続いて)


○議長(瓜生正高議員)
 本案について、福祉保健委員会の報告を堀田副委員長より願います。

〔二十八番 堀田弥生議員登壇〕

○二十八番(堀田弥生議員)
 ただいまより、去る九月二十日の本会議において本委員会に付託を受けました議案につきまして、審査結果の御報告を申し上げます。

 本委員会は、九月二十七日に開会し、慎重な質疑を行い、付託された議案について、それぞれ採決をいたしましたところ、次のとおり決しました。

 まず、議案第八十四号「中央区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例」につきましては、小栗委員から、次のような意見がありました。

 日本共産党中央区議会議員団は、議案第八十四号、中央区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例に反対します。

 以下、その理由を述べます。

 本議案は、個人番号を利用することができる事務に認可外保育施設保育料補助金の交付に関する事務を追加するほか、子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律の施行により児童手当法が改正され、児童手当の支給要件である所得制限の撤廃とともに、特例給付の制度が廃止されることに伴い、特例給付に係る規定を削除するなどの規定を整備するものです。

 これまでにも、税・医療・年金・福祉・介護・労働保険などに関する事務について、マイナンバーによって特定個人情報を一元的に管理するために、様々な行政事務の追加が進められ、今回も、さらに対象となる事務が拡大されます。

 マイナンバー制度によって個人情報が集積されることは、区民にとっての利便性や行政事務の効率性以上に、徴税強化や社会保障給付削減の目的に加え、民間事業者による個人情報が利活用されることや個人情報流出などの不利益があります。

 折しも、マイナンバーカードをめぐっては、公金受取口座の年金情報の誤登録、マイナ保険証に別人の医療情報が誤登録されるなどの問題が相次ぎ、制度への信頼は失墜しています。

 政府は、マイナンバーカードの利用促進策として、運転免許証や図書館利用カードとの一体化、iPhoneにカード機能を搭載するなど利用範囲の拡大を進めようとしていますが、カード普及の狙いは、各種の個人情報を一元的に管理し、国民監視を強め、企業のもうけの種にすることです。

 個人情報保護と安全管理措置への懸念が深まる下で、適用をさらに拡大することは看過できません。

 以上の理由から、議案第八十四号に反対します。

 小栗委員からの発言後、本議案について採決をいたしましたところ、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、議案第八十五号「中央区国民健康保険条例の一部を改正する条例」につきましては、小栗委員から、次のような意見がありました。

 日本共産党中央区議会議員団は、議案第八十五号、中央区国民健康保険条例の一部を改正する条例に反対します。

 以下、その理由を述べます。

 本議案は、急患等として保険医療機関を受診した被保険者に係る保険料の納付について、資力が活用できるまでの期間として、最長一年間徴収猶予するとともに、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆるマイナンバー法等の一部を改正する法律等の施行に伴い、一定の場合における療養の給付等について定めるほか、規定を整備するものです。

 マイナンバー法の改定によって健康保険証とマイナンバーカードを一体化し、現行の国民健康保険証の新規発行を終了し、今年十二月二日からマイナ保険証を基本とする仕組みに移行する、そのために国民健康保険法の条文が変わったことによる条例改正ですが、以下のような問題があります。

 第一に、マイナ保険証への一体化とともに資格証明書の交付は廃止されますが、長期滞納者は受診時に一旦医療費を全額負担し、後から療養費を受け取る特別療養費の支給の措置を法五十四条の三に置き換えて存続させることになっています。マイナ保険証を持っていない場合には資格確認書が発行されますが、長期滞納者に対しては窓口で一旦十割負担させる制裁措置がこれからも続けられることになります。

 また、これまで、滞納者のうち滞納期間に応じて保険証の有効期間を短くした短期保険証が交付されていましたが、その仕組み自体が廃止されます。

 高過ぎて払えない保険料の滞納で、病気になっても医療にかかれない状況を悪化させ、また、国や都の指導で保険料滞納解消のために徴収強化が進められる危険もあり、問題です。

 第二に、病気や障害のために、自分でマイナ保険証への手続が難しい人への対応や、介護施設での管理の問題など、マイナ保険証の問題は山積しています。

 今でも全国保険医団体連合会の調査では、二○二四年五月以降に全国の七割の医療機関でマイナ保険証に関わるトラブルが起きており、政府の強引なマイナ保険証推進策で利用者が増えたことで、トラブルに見舞われる医療機関も増加しています。

 さらに、現行の保険証が廃止されれば、支払い窓口でのトラブル、それへの対応の複雑さの問題もさらに増えてしまいます。トラブルが生じても、現行の保険証が併用されていれば、無保険扱いは解決します。国民皆保険を守るために、マイナ保険証への一体化は中止し、現行の保険証を残すべきです。

 第三に、マイナンバーカードは任意なのに、マイナ保険証でカード利用を実質強要する問題です。しかし、マイナ保険証の強制はできないので、マイナ保険証を持っていない人には自動的に資格確認書を発行することになりました。また、これまで一旦マイナ保険証を登録した人は取消しできなかった保険証登録の解除も十月から可能になります。このこと自体が制度設計の矛盾の表れです。

 以上の理由から、議案第八十五号に反対します。

 小栗委員からの発言後、本議案について採決をいたしましたところ、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、本委員会の結果報告といたします。(拍手)

○議長(瓜生正高議員)
 報告を終わります。

 まず、議案第八十四号について、お諮りいたします。本案は、起立により採決いたします。本案を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○議長(瓜生正高議員)
 起立多数と認めます。──御着席願います。よって、日程第四、議案第八十四号は原案のとおり可決されました。

 次に、議案第八十五号について、お諮りいたします。本案は、起立により採決いたします。本案を可決することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○議長(瓜生正高議員)
 起立多数と認めます。──御着席願います。よって、日程第四、議案第八十五号は原案のとおり可決されました。


○議長(瓜生正高議員)
 次に、日程第五を議題といたします。

〔伊藤議会局長朗読〕


日程第五

 議案第八十六号 中央区立公衆便所条例の一部を改正する条例

         (九月二十日 環境建設委員会付託に続いて)


○議長(瓜生正高議員)
 本案について、環境建設委員会の報告を竹内委員長より願います。

〔十五番 竹内幸美議員登壇〕

○十五番(竹内幸美議員)
 ただいまより、去る九月二十日の本会議において本委員会に付託を受けました議案につきまして、審査結果の御報告を申し上げます。

 本委員会は、九月二十七日に開会し、慎重な質疑を行いました。

 付託された議案第八十六号「中央区立公衆便所条例の一部を改正する条例」につきましては、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、本委員会の結果報告といたします。(拍手)

○議長(瓜生正高議員)
 報告を終わります。

 議案第八十六号について、お諮りいたします。本案を可決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 御異議なしと認めます。よって、日程第五、議案第八十六号は原案のとおり可決されました。


○議長(瓜生正高議員)
 次に、日程第六を議題といたします。

〔伊藤議会局長朗読〕


日程第六

 議案八十八号 令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定について

        (九月二十六日 決算特別委員会付託に続いて)


○議長(瓜生正高議員)
 本案について、決算特別委員会の報告を竹内委員長より願います。

〔十五番 竹内幸美議員登壇〕

○十五番(竹内幸美議員)
 ただいまより、決算特別委員会に付託を受けました議案第八十八号「令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定について」につきまして、その審査経過並びに結果の御報告を申し上げます。

 本特別委員会は、去る九月二十六日の本会議において委員十四名をもって設置され、本案の付託を受けたものであります。

 当日は、本会議散会後、議長招集による初の委員会が開会され、私が委員長に、副委員長には田中広一委員が選任され、即日就任し、ここに本委員会の構成が行われました。

 次に、九月三十日に委員会を開会し、議長並びに区長挨拶の後、会計管理者より、各会計全般にわたり総括説明を受けた後、一般会計歳入決算より説明を求め、質疑に入り、その後、一般会計歳出決算を原則各款ごとに質疑し、続いて、国民健康保険事業会計、介護保険事業会計及び後期高齢者医療会計の各歳入歳出決算は、一括により質疑を進めることと決し、審査を開始いたしました。

 令和五年度の本区各会計歳入歳出決算のうち、一般会計における歳入決算額は一千六百八十億二千五百十九万五千六百三十一円で、前年度と比較して一八・八%の増、また、歳出決算額は一千六百二十九億七千三百三十五万二千七円で、前年度と比較して一九・九%の増となっており、歳入歳出差引額五十億五千百八十四万三千六百二十四円のうち、翌年度へ繰り越すべき財源二十六億五千五百六十九万四千円を差し引いた実質収支額は二十三億九千六百十四万九千六百二十四円となっております。

 国民健康保険事業会計における歳入決算額は百三十五億七千二百九万四千百一円で、前年度と比較して○・四%の増、また、歳出決算額は百三十四億百四十四万二千七百五十四円で、前年度と比較して○・八%の増となっており、歳入歳出差引額は一億七千六十五万一千三百四十七円となっております。

 介護保険事業会計における歳入決算額は九十五億二千二百四十八万八千十六円で、前年度と比較して二・四%の増、また、歳出決算額は九十三億七千六百六十六万二千四百五十五円で、前年度と比較して三・五%の増となっており、歳入歳出差引額は一億四千五百八十二万五千五百六十一円となっております。

 後期高齢者医療会計における歳入決算額は三十四億六千三百二十六万九千五百六円で、前年度と比較して四・三%の増、また、歳出決算額は三十四億四千七百十七万七千百八円で、前年度と比較して四・九%の増となっており、歳入歳出差引額は一千六百九万二千三百九十八円となっております。

 当該年度における本区財政は、特別区民税や特別区交付金に一定の伸びが期待できるものの、ふるさと納税による税の流出拡大、景気の下振れリスクなど、依然、予断を許さない状況の下、拡大かつ多様化する行政需要や区民ニーズに対し、可及的速やかな施策の対応が求められたところであります。

 本特別委員会は、決算認定の審査に当たり、これらを踏まえ、本区の行政運営が限られた財源と権能の中で、区民の要望と意向を捉えつつ、区民の福祉向上のために、いかに適正かつ効果的に予算執行がなされたか、係る観点から、去る九月二十六日の本会議での付託以来、本日まで、延べ十二日間にわたり慎重に審査を行ってまいりました。

 すなわち、九月三十日には、まず一般会計「歳入」より質疑を開始し、これを終了し、同日、「歳出」第一款「議会費」の質疑に入り、これを終了し、さらに同日、第二款「企画費」及び第三款「総務費」を一括して質疑に入り、十月二日にこれを終了し、同日、第四款「区民費」の質疑に入り、十月三日にこれを終了し、同日、第五款「福祉保健費」の質疑に入り、四日にこれを終了し、同日、第六款「環境土木費」の質疑に入り、七日にこれを終了し、同日、第七款「都市整備費」の質疑に入り、これを終了し、八日に第八款「教育費」の質疑に入り、これを終了し、同日、第九款「公債費」、第十款「諸支出金」、第十一款「予備費」、以上三款を一括して質疑に入り、これを終了し、九日に国民健康保険事業会計、介護保険事業会計及び後期高齢者医療会計の各歳入歳出を一括して質疑に入り、これを終了し、同日、総括質疑に入り、十一日にこれを終了し、全ての質疑を終了した次第であります。

 さらに、令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の審査が終了したことに伴い、同日、各会派の態度表明を受けたものであります。

 まず、中央区議会自由民主党議員団委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 中央区議会自由民主党議員団の態度表明を行います。

 令和五年度は、「新たなステージへ!」と題して、当初予算が編成され、主な新規事業・充実事業として、新規二十八事業、充実二十一事業、継続四十三事業の計九十二事業に係る予算が執行されました。

 五月にコロナウイルス感染症が二類相当から五類に引き下げられ、経済活動が勢いを取り戻し始め、まちにはにぎわいが戻ってまいりました。

 しかしながら、平時の生活を取り戻しつつある一方で、世界に目を向けると、ロシアのウクライナ侵攻が継続する中、さらにはパレスチナ・ガザ地区をめぐる紛争が重なり、いずれも終息へと向かう気配のない、誠に憂える状況が現在も続いています。このような国際状況を背景として、区民生活には終わりの見えない物価高騰の影響が影を落としています。

 こうした中、区は基本構想の、輝く未来へ橋をかけるべく、基本計画の改定を行い、改定後の初年となる令和五年度のテーマを「新たなステージへ!」として、改めて新たな歩みを始めたものと捉えております。この着実な展開を図るべく、各種施策が実施されたことと評価しております。

 令和六年度はHARUMI FLAGがまちびらきとなりました。今後、さらに人口増加が進み、行政需要の増加も見込まれます。まちには子供たちが多く見られ、大変喜ばしいことですが、本区の宝である子供たちが健やかに育まれる子育て環境と教育環境の整備が引き続き求められます。

 また、インバウンド需要の順調な伸びを見せる一方で、ごみ処理に関する事業者負担が増えていることや災害時の対応など、その対応は喫緊の課題となっております。能登半島地震の教訓を踏まえた区民への防災対策と併せ、取組を進めるようお願いします。

 さらに近年、地球温暖化など気候変動が大きな問題となっています。檜原村や大熊町との連携事業を通じて、将来的な脱炭素社会の実現に向け、本区の若い世代が環境問題を考える機会を充実させることも重要だと考えます。

 本委員会において我が会派からは、コロナ後の各分野における取組状況について様々な質疑・要望をいたしました。いずれも切実なる課題と捉え、先般提出した重点政策要望とともに、次年度予算編成に反映をし、引き続き二十万都市に向け着実な歩みを進めていただくようお願いします。

 以上を申し上げて、本決算特別委員会に付託されました令和五年度歳入歳出決算の認定に同意いたします。

 次に、かがやき中央委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 会派かがやき中央の令和五年度の各会計決算に対する態度表明を行います。

 令和五年度は、本区の行政運営の根幹をなす基本計画の新たな始まりの時期でありました。そして、その予算においては「新たなステージへ!」と題して、この基本計画を着実に展開させるために様々な施策が企画され、一年を通して懸命に御努力いただき多大な成果が得られ、このたびの決算審査に至ったところです。

 今回の決算審査に先立ち、我が会派からは次年度の予算編成に向けた要望書を区長にお渡しし、その内容に基づいて審査における質疑に臨みました。

 この要望書における個々の施策や改善の提案は、我々自身での調査分析から導き出されたものもあれば、日々区民の方々から寄せられた御意見・御要望に基づいたものもあります。また、その聴取の手段についても、直接に話をお伺いするものもあれば、インターネット上のSNS等でのやり取りやアンケートなどから得られたものもあります。

 このように、その経路や手段は多様であるものの、これらは我々個人の思いであること以上に、数多くの区民の皆様への区政への強い期待を具現化したものと自負しております。

 決算審査における質疑では、様々な行政課題を取り上げ、数々の議論がありました。その個々の論点は多岐にわたることから、大きく二つの観点から振り返ります。

 一点は、過去から現代における変化への対応という観点です。

 この一例としては、人口の変化があります。区政の課題が人口減少であった時代もありましたが、二○二三年一月時点で本区の人口は七十年ぶりに過去最多を更新し、現在もなお増加の一途をたどっております。

 これらに伴う数々の変化によって既存の枠組みが十分に機能しておらず、何らかの変革が必要となっている面が多く見受けられ、その対応は急務です。

 これは、例えば町会・自治会を中心とした意見聴取の在り方です。このたび明らかとなった加入率の低下傾向や担い手の高齢化等によって、その声が必ずしも区民の声の全てであるとは言えない状況にあり、新たな意見聴取の手段の検討は不可欠です。

 また、産業会館や区民住宅、京華スクエアなど区で管理する施設インフラについても、当初の役割を現代の行政ニーズに合わせて再定義していくことが求められております。

 もう一点は、新たな時代への対応という観点です。

 さきに挙げた人口増加は今後も続き、いずれ二十万人都市となる見込みとなっております。また、築地市場跡地をはじめとした再開発が今後も控えており、これらを見据えたまちづくりを目指す必要があります。このほか、首都直下地震など今後起こり得る大規模災害に向けた対応も重要です。

 これらの新たな時代に対応していくためには、個別具体の議論がありつつも、何より将来を見据えて多様な行政ニーズを的確に把握していくことが重要であり、そのために必要であるのは、区民の皆様をはじめとした本区に関わる多様な立場の方の声にこれまで以上に耳を傾け、共に新たな区政をつくっていくことです。もちろん、その対象は大人だけではなく、こども基本法の理念に基づき、子供も対象とされるべきです。また、この前提として各種審議会の資料の早急な公開やLINE等のさらなる活用など、区政に関する情報の積極的な発信も求められています。

 これら我が会派からの主張について、立場が異なることによる意見や観点、優先順位における相違があることで、その方向性が必ずしも同じものになるわけではありません。一方で、重要と考えますのは、おのおのの思いをこの場において主張し合い、より優れたアイデアを生み出し、区民の皆様にとってこの区政をよりよいものにしていくことです。

 先般の要望書及び質疑における数々の提案が、今後の本区の施策に迅速かつ積極的に生かされるよう改めて要望し、また、今後ますます闊達な議論ができることを期待しまして、会派かがやき中央は令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定に同意いたします。

 次に、中央区議会公明党委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 中央区議会公明党の態度表明を申し上げます。

 本年、元日の地震で甚大な被害を受けた能登半島を、今度は記録的な大雨が襲いました。改めて、被災者の皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興を念願いたします。

 さて、令和五年度中央区各会計歳入歳出決算は、財政指標によりますと、現時点で健全性を維持していると思いますが、人口増加に伴い拡大・多様化する行政需要への対応、さらに景気の先行きや物価上昇の影響など、今後の推移に十分注意していく必要があると考えます。これからも、効率的で持続可能な行財政運営に努めていただくよう要望いたします。

 基本計画二○二三の初年度となる令和五年度は、「新たなステージへ!」と題して、物価高騰への対応など、経済対策の実施や能登半島地震の発生を受けた防災事業の総点検、産後ケア事業の拡大など子育て世帯に対する支援の強化、第四次子ども読書活動推進計画の着実な実施など子供の健やかな成長と豊かな学びあふれる取組、晴海西小・中学校や晴海図書館などの整備、銀座・築地周辺みどりのプロムナード構想など中長期的な都市基盤整備の検討、水辺環境の活用検討などの緑あふれる豊かで魅力あるまちづくり、帯状疱疹ワクチン任意予防接種の一部助成など健康で安心して暮らせるまちの推進など、各事業の充実・強化に努められました。

 特に、中央区議会公明党として一般質問などで取り組んでまいりました子ども医療費助成制度の高校生世代までの拡大や、保育園及び小学校・中学校の学校給食費の無償化について令和五年四月より実施していただき、評価いたします。引き続き、幼稚園の弁当給食の導入や預かり保育も検討していただき、子育て・教育環境の充実とともに、物価高騰への対応強化や精神的支援にもつながると考えます。

 物価高騰については、区民生活に大きな影響を及ぼしておりますので、国や東京都の動向も踏まえながら、今後ともさらなる経済対策を要望いたします。

 また、防災対策については、現在、総点検の結果を踏まえ、補正予算を編成し各事業を進めていただいているところでありますが、引き続き防災対策の強化に向けて取組をお願いいたします。

 今後、中央区は、人口増加がさらに続く中、東京の発展を牽引するような築地市場跡地開発や築地川アメニティ整備構想など都市基盤整備事業が進んでいきます。各事業が複雑に関わり合い、竣工後だけではなく工事中も事業が並行して進行するため、交通など様々な影響が区内全域に及ぶことが予想されます。変化が続く中、人と人との温かいつながりや地域への愛着心の醸成など、安心して住み続けられるまちづくりが求められます。中央区全体を俯瞰し、これまで培ったまちづくりの知見や各地域の歴史なども踏まえ、様々な検討をしていただきながら、中央区基本構想「輝く未来へ橋をかける ―― 人が集まる粋なまち」の実現に向けて取り組んでいただくようお願いいたします。

 各款におけます決算審議に際しましては、区民の目線に立ち、様々な意見や提案をさせていただきました。当局におかれましては、これまでの意見・提案を十分に御検討いただき、次年度予算編成、また今後の行政運営に反映していただきますよう強く要望いたします。

 中央区議会公明党は、中央区各会計歳入歳出決算の認定に同意いたします。

 以上申し上げまして、中央区議会公明党の態度表明とさせていただきます。

 次に、中央区民クラブ委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定に対する中央区民クラブの態度表明を行います。

 基本計画二○二三の初年度に当たる令和五年度予算は、「新たなステージへ!」をテーマに掲げ、脱炭素社会の実現を目指す取組、地域経済の活性化につなげる取組、妊娠期から子育て期にわたる伴走型支援、都市再生に向けた都市基盤整備などに重点を置いた予算編成でした。

 予算執行に当たっては、将来にわたる健全で持続可能な財政運営を基本とし、コロナ感染症や物価高騰への対策のほか、低所得世帯や子育て世帯への経済的支援などの喫緊の課題への対応に加え、将来の中央区を支えるまちづくりなどの中長期的な課題に重点的・優先的に取り組んでおられます。また、ゼロカーボンシティ中央区宣言を踏まえ、再生エネルギーの活用、森林保全活動の推進、環境負荷の低減に向けた取組を強化しています。これらの積極的な取組を評価いたします。

 さて、決算審査においては、予算の見積りに過不足がなかったか、予算の執行結果や事業成果、行政課題などに焦点を当てさせていただきました。コロナを機に区政を取り巻く環境が変化する中で、現下の課題に的確に対応できる組織づくりと部局間連携により、区民の信頼と期待に応える行政サービスの提供を望みます。

 最後に、本決算特別委員会において私が申し上げました意見及び要望などを今後の区政運営に十分に反映していただくことを望み、令和五年度決算に対する同意の態度表明とさせていただきます。

 次に、日本共産党中央区議会議員団委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 令和五年度、二○二三年度中央区各会計歳入歳出決算の認定に対する日本共産党中央区議会議員団の態度表明を行います。

 日本経済は三十年にわたって深刻な停滞に陥り、それに加えて物価高騰が国民に襲いかかっています。異常円安、物価高騰で、実質賃金は今年六月まで二十六か月マイナスとなっており、実質賃金はピーク時の一九九六年から年収で六十四万円も減りました。国の社会保障や教育への公的支出は極めて低い水準です。

 政府が二○二三年に閣議決定した全世代型社会保障改革工程で、高齢者の医療費窓口負担引上げ、都道府県内統一化の名による国民健康保険料の値上げ、介護保険の利用料二割負担の対象拡大、要介護一、二の生活援助の保険給付外しなど、社会保障の全分野にわたって国民負担増と給付削減を行っています。

 一方、骨太の方針二○二三では、敵基地攻撃能力の保有をはじめとする防衛力強化や、日米同盟強化の推進のため、六兆円を超える防衛関連費を盛り込みました。財界や大企業の利益のために、超低金利や公的マネー投入で株価をつり上げ、大企業への減税を続けるなど、大企業の利益優先の経済政策を続けています。

 東京都はどうでしょうか。小池都政は、国際競争に勝ち抜く、稼ぐ東京をつくることを主眼にした築地市場跡地を含む臨海地域の東京ベイeSGまちづくり戦略の大規模開発や、外かく環状道路などの大型道路建設を進めています。

 中央区に求められるのは、こうした国や都の悪政から区民生活を守る防波堤の役割をしっかり果たし、公助の力を最大限発揮することです。

 日本共産党中央区議会議員団は、二○二三年の予算編成の際、九百項目の重点要望書を区長に提出し、予算案を審議した予算特別委員会では、区民の命と生活を守る施策を予算化するという基本に立って、私立・区立の保育所のゼロ歳から二歳児の保育料無償化や生活保護世帯への歳末見舞金・夏期見舞金の復活、情報公開手数料の廃止などを計上し、一般会計を二十八億六千四百十九万五千円増額する予算修正案を提出しましたが、残念ながら、修正案は否決されました。

 二○二三年の予算執行には、子ども医療費助成の十八歳までの拡大、学校給食費・保育所等副食費の無償化や区施設での生理用品の無償配布、新たな仕組みによる中央エコアクトの運用開始など評価できる施策もありますが、抜本的な見直しが求められる多くの課題があると考えます。

 予算編成から決算審議までの経過を含め、日本共産党中央区議会議員団は、決算案について総合的に検討した結果、議案第八十八号、令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定に反対します。

 以下、その理由を述べます。

 まず、一般会計についてです。

 二○二三年度の決算は、一般会計で約一千六百三十億円の規模となりました。歳出決算額の増額の主な要因は、市街地再開発事業助成、晴海に新設する小・中学校の整備や、晴海特別出張所等複合施設の整備などによるもので、投資的経費が六○%増となっています。特に九地区の市街地再開発事業助成が二百二十億円となり、歳出決算の一三%を占めています。

 中央区は国際競争に勝ち抜く、稼ぐ東京をつくるという東京都とともに、首都高日本橋区間の地下化、KK線、新京橋連結路、首都高環状線と築地川アメニティ構想、日本橋川周辺の五地区再開発、東京駅八重洲駅前地区の再開発、築地市場跡地開発と併せた築地周辺の再開発を進めています。

 超高層ビルを林立させ、再開発地域やその周辺、また、道路建設などで転出者を生み出すような再開発計画が区内あちこちで行われ、莫大なCO2の排出で環境への負荷を増大させているまちづくりは問題です。

 また、区内各地でマンション建設が進み、HARUMI FLAGへの入居などで人口が急増していますが、保育園、学童クラブの待機児問題は深刻です。

 高騰するマンション価格の一方で低家賃住宅が不足し、住み続けられない事態を生んで、住宅問題も深刻です。

 福祉の増進を図るという自治体の本旨に沿って区民ニーズに応えた公共の役割、責任を果たしていくことが求められます。

 特に、以下の点を要望するものです。

 第一に、中央区役所職員の男女の給与の差異は八三・八%と公表されました。ジェンダー平等に向けた男女の賃金格差是正のためにも、会計年度任用職員などの待遇改善が急務です。採用上限回数の撤廃を早期に実施するとともに、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営に立ち戻るべきです。

 第二に、子育て分野では、二○二三年四月も待機児童ゼロと報告されましたが、年度末の二○二四年三月では百八十三人、隠れ待機児は五百八十三人となり、引き続き量の確保が必要です。あわせて、私立認可保育所の運営費弾力運用を見直し、保育士の待遇改善を図って、保育の質を確保することも欠かせない課題です。

 第三に、都市型水害を防ぐため、雨水貯蓄施設を整備し、雨水の活用を進めることが必要ですが、区内の民間施設での設置状況も把握されていません。助成制度もつくり、雨水貯蓄施設の整備を進めることを求めます。また、街路樹などの樹冠被覆率を高め、都市のヒートアイランド現象の緩和や雨水の吸収を図るため、目標を持って取り組むよう求めます。

 第四に、公園の少ない中、貴重な公園の土地を営利企業に貸し出す桜川公園のPark‐PFIの導入は見直すべきです。

 第五に、教師の多忙化の解消は喫緊の課題です。長時間労働等の解消のために教職員増、少人数学級の実現などの条件整備、残業代支給の仕組みなど、抜本的な対策が必要です。

 第六に、子供たちを点数で競わせる全国学力テストの中止、英語スピーキングテストを都立高校の入試に使うことをやめるよう求めます。

 次に、特別会計についてです。

 国民健康保険は、二○二三年度も保険料が引上げとなりました。国の制度として未就学児の保険料均等割が半額となりましたが、多子世帯の保険料軽減は限定的で、子供が多いほど保険料の負担が重くなっています。特に、中間層の保険料は大変重いものとなっています。

 一般会計からの繰入れを増やして、高過ぎる保険料を引き下げることを求めます。

 また、十二月から健康保険証を廃止して、マイナ保険証に一体化する準備が進められています。短期証の廃止も予定されています。短期証の廃止で十割負担を強いられることになります。資格確認証の発行などで混乱も広がっています。健康保険証の存続を求めるものです。

 介護保険については、原則一割だった利用料が、所得によって二割、三割の自己負担となっています。保険あって介護なしとならないよう、保険料、利用料の軽減を図るべきです。

 また、区独自に、物価高騰対策として実施した介護サービス事業所への補助金など、支援をさらに拡充することを求めます。

 後期高齢者医療は、高齢者に二割負担が導入され、七十五歳以上の二割に当たる高齢者が窓口負担二倍化となりました。

 保険料も利用料負担も窓口負担も引上げばかりです。受診抑制、利用抑制につながることになり、到底容認できません。

 以上、各会計決算に対する反対理由を述べ、日本共産党中央区議会議員団の態度表明を終わります。

 次に、中央区議会立憲民主党委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定に対する中央区議会立憲民主党の態度表明を行います。

 今回の令和五年度の予算では、「新たなステージへ!」と題し、新たに作成した中央区基本計画二○二三に掲げる取組の着実な展開を図るとともに、脱炭素社会の実現を目指す取組、アフターコロナを見据えた地域・経済の活気とにぎわい向上の取組、子供の健やかな成長と豊かな学びあふれるまちづくり、将来の区を支える都市基盤整備について、重点的に強化を図った予算編成でした。

 決算審査においては、主に財源措置を行った事業など、執行率を確認しながら、現状をはじめ、課題や今後について確認をするとともに、予算編成時の新規二十八事業、充実二十一事業、継続四十三事業の主要事業を基に、補正予算で新たに追加された新規事業についても質問をし、さらに、区民の方から伺った御意見や要望を踏まえて質問をさせていただきました。

 質問をさせていただいた事業は、いずれも首都東京の中心都市であると同時に、江戸時代からの歴史と伝統が連綿と続く本区ならではの特性に資する事業ばかりであり、今後とも、区民の皆様への行政サービスとして、さらなる充実を図っていただきますようよろしくお願いいたします。

 現在、ポストコロナの時代においては、デジタルトランスフォーメーションが急速に進展し、社会全体が新たな価値観や生活様式を模索しており、このような変化の中で、行政運営は常に先を見据え、柔軟かつ迅速に対応することが求められています。これからも区民の安全と安心を最優先に、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。

 最後に、本決算特別委員会において、私の質疑内で提案した内容や要望について、子供たちから高齢者の方々まで、本区に暮らす全ての方々が笑顔で安全・安心な暮らしを送ることができるよう、少しでも区政に反映していただけることをお願い申し上げ、令和五年度中央区各会計歳入歳出決算に対する同意の態度表明とさせていただきます。

 次に、日本維新の会委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 令和五年度の各会計歳入歳出決算に対する日本維新の会の態度表明を行います。

 令和五年度予算は、基本計画二○二三とともに策定された初の予算であり、脱炭素の取組やコロナ後を見据えた地域・経済の活気を取り戻す取組、再開発が続く中での都市基盤整備、そして子育て世帯への支援強化など、数多くの要素を盛り込み、過去最大規模の一般会計予算であったと理解しております。

 その中で、私たち日本維新の会として要望していた数多くの施策が実現されていったことを、まずは評価したいと思います。具体的には、シティプロモーションの展開、起業家塾の拡充、民間学童クラブの誘致や学校給食費・保育所等副食費の無償化、学校設備の整備・改築など、いずれも区民のニーズと現実の課題に向き合い、予算を活用いただいております。事業別行政評価シートについても、昨年より見やすい形に変更いただき、お礼申し上げます。

 他方、総括質疑でも触れたように、行政の効率化という点については、まだまだ改善の余地があると考えます。区民からの要望のみならず、トップダウンで中央官庁から降ってくる様々な施策も踏まえると、予算も人員も決して潤沢ではないでしょう。予算特別委員会でも申し上げたとおり、事業そのものが本当に今の時代に必要なのか見直す仕組みを、今後、決算の中でぜひ取り入れていただきたいと思います。そして、限られた人員の負荷が重くなり過ぎないよう、DXの取組・リモートワークの推進など、いずれも行政が民間の働き方改革で求めている内容を、行政側でも隗より始めよの精神で、率先して実施いただくようお願いを申し上げます。

 これからも中央区は新たな住人を迎えながら、進化を続けていくまちになるでしょう。そのことは期待に胸が膨らむ一方で、高い品質の民間サービスと行政サービスは比較され続けることになります。

 区政世論調査によると、本区への愛着心は平成十八年以降八割台と大変高いと示されている。一方、同時に、三年間で五四・六%もの人が定住せずに去っていくというデータも示されました。この事実に行政は向き合い、考えていかなければならないと思います。区民の多くは、政治・行政に関してサイレントマジョリティ、つまり物言わぬ多数派であります。とはいえ、よほど大がかりな調査をしなければ、その具体的な課題感は見えてこないというわけではありません。課題の解像度を上げるためには、区民が日々過ごしている視点・感覚を理解しようと努め、改善するという地道な行為こそが大事であると考えます。

 言うまでもなく、本区は行政職員のおよそ九割が区外からの通勤者です。本当の意味で当事者になることはできないからこそ、区民目線、住民目線を決して忘れることなく、自分事として捉えて各施策の執行に当たることをこれからもお願いしたいと思います。特に、理事者の皆様方におかれましては、細部に目を配っていただきたいのです。例えば公園に行って、プレディを見て自分の子供に行かせたいと思えるかどうか。敬老館に行って、ここなら自分の親が来ても笑顔になれそうだなと感じるかどうか。そして、機会があれば自らが中央区に引っ越し、住み続けたいと思うかどうか。一人一人の当事者感覚をぜひ大切にしていただければと思います。

 そして、一つ一つの具体的な業務、すなわち価値提供は、理事者の皆様方の熱量と、現場にいる職員の方々の御尽力に依拠していくものと考えます。私たち議員は、区民の小さな声を拾うことはできても、職員の小さな声を拾うことは現実的に極めて困難です。だからこそ、理事者の方々が若手職員の声や、現場で御尽力されている指定管理者や会計年度任用職員の方々も含めたステークホルダー全員の声をできる限り聴きながら、行政のよりよい執行に当たっていただくことをお願いしたいと思います。

 最後に、中央区は本区が持つ歴史・伝統に基づきつつ、未来に向けた役割を果たしていくことがこれから何より重要だと思います。今年の決算を振り返ってみても、十年間活用していく新たな基本計画の初年度として、まさに「新たなステージへ!」の第一歩を着実に歩み始めていると感じます。当然、十分ではない部分も、道半ばの事業もあるでしょう。ですが、その課題を認識した上で改善を続ければ、必ず目標はかなうものだと信じています。所管を持つ皆様方におかれましては、できるところから着実に改革を進めていただきたいと思います。そして、それだけでは動かない山があれば、区長を筆頭に政治的な決断もしながら、二十万都市の先を見据えた区政運営をこれからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

 それぞれ提案いたしました各種要望を踏まえた上で、以降の区の運営に取り入れていただくことを心からお願いしつつ、本特別委員会に付託されました令和五年度各会計歳入歳出決算の認定に、日本維新の会として同意いたします。

 次に、士魂の会委員よりは、次のような態度表明がなされました。

 士魂の会の態度表明を行います。

 少子高齢化が進行し、物価の高騰や先行き不透明な社会情勢の中、本区におきましては、力強い人口増加がしばらく続くと予想され、多岐にわたる諸課題への取組により、社会経済活動の正常化が進んでいると存じます。

 本委員会の質疑で行った、区政を担う職員の魅力ある職場づくり、公共施設の有効利用、高齢者が地域で生き生きと暮らせるまち、美しい景観の形成、児童・生徒の学びの充実、様々な危機管理と意識改革を着実に実行していきますようお願いいたします。

 想定できる限りのあらゆる想定を行い、新たなステージに向かって、強靱で持続可能な社会を構築し、より効果的で信頼性のある財政運営につなげていくことを要望いたします。

 人々が集い、にぎわい、魅力あふれるまちを継続できるよう、時代に合った施策を実践し、誇りある中央区として様々な挑戦を続けていくことを確認し、令和五年度中央区各会計歳入歳出決算の認定に同意いたします。

 続いて、採決状況の御報告を申し上げます。

 本特別委員会は、本議案について、起立により採決いたしましたところ、起立多数をもって認定すべきものと決しました。

 よって、本特別委員会の決定どおり認定していただきますようお願い申し上げまして、付託を受けました議案の審査経過並びに結果の御報告といたします。(拍手)

○議長(瓜生正高議員)
 報告を終わります。

 本案は起立により採決いたします。本案を認定することに賛成の皆さんは御起立を願います。

〔賛成者起立〕

○議長(瓜生正高議員)
 起立多数と認めます。──御着席願います。よって、日程第六、議案第八十八号は認定されました。


○議長(瓜生正高議員)
 次に、日程第七、「議会閉会中の継続審査」について。

 ここで、ただいま各種委員会委員長より、各委員会に付託を受けております事件及び請願について、議会閉会中の継続審査の申出がなされておりますので、その一覧表をお手元に配付いたします。

〔議会局職員「各種委員会継続審査申出事件一覧表」を配付〕

○議長(瓜生正高議員)
 お諮りいたします。本件の申出をそれぞれ承認することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 御異議なしと認めます。よって、本件の申出をそれぞれ承認することに決しました。


○二十三番(木村克一議員)
 議事進行について動議を提出いたします。

 今期定例会に提出されました案件は、全て終了したことと存じますので、これをもって閉会されるようお諮り願います。

〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 ただいま提出されました動議は賛成者がありますので、成立いたしました。よって、直ちにこれを議題といたします。

 お諮りいたします。ただいまの動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(瓜生正高議員)
 御異議なしと認めます。よって、会議を閉じます。


○議長(瓜生正高議員)
 ここで山本区長より挨拶があります。

〔区長 山本泰人君登壇〕

○区長(山本泰人君)
 区議会終了に当たり、一言御挨拶申し上げます。

 去る九月十八日から本日に至る今期定例会に御提案申し上げました案件につきましては、いずれも原案どおり御決定をいただき、誠にありがとうございます。

 この間、令和五年度各会計歳入歳出決算につきましては、決算特別委員会を設置し、その審査を付託され、各会計補正予算のほか、条例等の案件につきましては、各所管の常任委員会にその審査を付託され、極めて御熱心なる審査をいただいた上、いずれも原案どおり可決または認定を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 本会議及び各委員会においていただきました貴重な御意見等につきましては、今後の区政運営に可能な限りこれを反映させ、より一層区民福祉の向上のために全力を傾ける所存でございます。

 今後とも、議員各位の御指導、御協力をお願いいたしまして、御挨拶といたします。

 誠にありがとうございました。

○議長(瓜生正高議員)
 挨拶を終わります。


○議長(瓜生正高議員)
 これをもって、令和六年第三回中央区議会定例会を閉会いたします。

     午後四時三十八分 閉会


署名議員
議長 瓜生 正高
議員 高橋 まきこ
議員 かみや 俊宏

お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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