令和6年 築地等都市基盤対策特別委員会(6月14日)
1.開会日時
令和6年6月14日(金)
午後1時30分 開会
午後4時16分 閉会
2.開会場所
第一委員会室
3.出席者
(9人)
委員長 渡部 恵子
副委員長 原田 賢一
委員 礒野 忠
委員 田中 耕太郎
委員 小坂 和輝
委員 高橋 まきこ
委員 田中 広一
委員 小栗 智恵子
議長 瓜生 正高
4.出席説明員
(16人)
山本区長
田中副区長
吉田副区長
生島企画部長
石戸政策企画課長(参事)
登り副参事(計画・特命担当)
三留環境土木部長
池田管理調整課長
大野交通課長
早川都市整備部長
川島都市計画課長
菊池地域整備課長
福島まちづくり事業担当課長
溝口都市活性プロジェクト推進室長
落合都心再生推進課長
水野基盤事業調整課長
5.議会局職員
伊藤議会局長
小倉議事係長
坂和書記
後藤書記
6.議題
- 都心再生のまちづくり及び基盤整備等に関すること
- 築地市場跡地における「築地地区まちづくり事業」に関すること
(午後1時30分 開会)
○渡部委員長
ただいまより築地等都市基盤対策特別委員会を開会いたします。
(挨拶)
まず、議長から御挨拶をお願いいたします。
○瓜生議長
(挨拶)
○渡部委員長
ありがとうございます。
次に、区長より御挨拶をお願いいたします。
○山本区長
(挨拶)
○渡部委員長
ありがとうございます。
次に、理事者紹介をよろしくお願いいたします。
○田中副区長
(理事者紹介~区長部局)
○渡部委員長
ありがとうございました。
次に、前委員会の引継ぎを木村克一前委員長よりお願いいたします。
○木村前委員長
前委員会は4月19日に開会し、理事者より、まちづくり協議会の報告について、八重洲通りにおける社会実験の実施結果について、それぞれ報告を聴取し、質疑を行いました。
なお、付託事件であります「都心再生のまちづくり及び基盤整備等に関すること」については、継続審査となりました。
以上でございます。
○渡部委員長
ありがとうございます。
ただいまの引継ぎを了承することでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡部委員長
ありがとうございます。
それでは、議題の審査に入りますが、特別委員会の質疑につきましては、理事者報告に対する質疑と併せて行いますので、よろしくお願いいたします。
初めに、理事者報告をお願いいたします。
○三留環境土木部長
1 東京都市計画道路の変更について(資料1)
○早川都市整備部長
2 まちづくり協議会の報告について(資料2)
3 令和6年度市街地再開発事業等の取組について(資料3)
○溝口都市活性プロジェクト推進室長
4 区内における都市基盤整備及び都市活性プロジェクトの動向について(資料4)
5 日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業に伴う道路の廃止及び資産の取得等について(資料5)
以上5件報告
○渡部委員長
それぞれありがとうございます。
発言の持ち時間制につきましては、先日の各種委員長会で確認されておりますとおり、会派基本時間20分と1委員の配分時間に同一会派委員数を乗じて算出された時間を加えて、各会派に割り振られる持ち時間といたします。なお、一人会派の持ち時間については10分となりますが、よろしくお願いをいたします。ただいまの時刻は午後2時でございます。自由民主党さん44分、かがやき中央さん36分、公明党さん28分、区民クラブ28分、日本共産党さん28分となります。
それでは、質疑に入ります。
発言を願います。
○礒野委員
それでは、私からは、資料4と、議題のほうにも入ってしまうかもしれないですが、それに関連した質問をさせていただきます。
まず、築地市場の跡地、事業予定者が先ほどの説明のとおり4月19日に急遽決定したということで報道されて、中央区も知らないままの報道で大変急遽なことだったので、皆さん、すごく混乱されたと思っております。ただ、そのときにすぐに、急遽のことにもかかわらず、早急な対応ということで、次の週の4月26日に全員協議会、それから4月30日にまちづくり協議会を開いていただきまして、すぐに説明を受けられる体制を整えていただきました。
その後なんですが、5月13日に地元の築地のまちの協議会のほうにも説明に来ていただいて、いろいろと質疑がされました。私もずっと全部に参加させていただいて見ていたんですが、ここで説明をしている側は、まだこちらの、何を伝えたいかというのが全然伝わっていないなというのが率直な感想であります。26日に中央区のほうからは要望書を提出しているんですが、その内容がまだざっくりとした内容なので、だんだん、まちに、全協、それからまちづくり協議会の部分、それから築地での協議会での話というのは、もっと具体的な話が徐々に出ている状況で、そんな話は初めて聞きましたというのが事業予定者の対応でありました。ここで様々な部分が交錯している状況なんですが、多分3年後の都市計画審議会にかけられて、これで通って工事をという予定で、事業予定者も年上分で8年後に早い段階のものは完成していきますよという発表になっているんです。
そうすると、今まだ東京都との正式調印が進んでいない段階で、今後、東京都とも調整しなければいけないんですが、今まで中央区、それから地元の築地の人たちと様々な協議をしてきた。もっと具体的な話がいっぱい出ております。そういったことを組み入れて、本当にこの半年、先ほどのお話だと、今年度末に事業予定者と中央区が提携をする予定ですよというお話がありましたけれども、ここに向けて、やはり相当詰めて、もっと地元と中央区との話で、具体的にどこまで落とし込めるんだというところまで話を詰めなければいけないと思うんですが、地元と中央区がどのぐらいのタイミングで進めていくのか、タイムスケジュールとして考えているのか。やはり半年ないし1年の間にきっちりとそこをまとめた上で、事業予定者との話合いも相当進めなければならない状況が生まれてくると思うんですが、そのスケジュール感についてお考えをお示しいただきたいと思います。
それから、そこにすごく大きく引っかかってくるのが高速晴海線で、今年度中に多分都市計画が変更されるだろうということでお話でずっと来ていますが、現実にいつというようなお話がまだ伝わっていない状況になっています。こちらのほうも、今の進捗、それから、やはり今年度中だったら今年度中に本当に決めてくれないと、その後のものが進まなくなると思いますので、中央区としてどういう申入れをしていただけるのかをお聞かせいただきたいと思います。
それから、地下鉄新線も、一番場外市場寄りのところは建設制限区域ということになっております。ここに新築地駅ができるだろうということで、ほぼほぼ皆さんは考えていると思うんですが、今年、東京都のほうで築地、それから銀座を100メートル、ボーリング調査する予算を取って、地下鉄新線を前向きに進めているというお話が聞こえております。いろいろな話を聞くと、まず駅舎をしっかりと造り込むことによって、あとは線路をこうやってつないでいくボーリングというのは、大体5年ぐらいあれば出来上がるんだよというお話をよく聞くんです。駅舎を造り込むというのが一番重要なので、先ほどお話しした高速晴海線と、それから地下鉄新線の築地の場外市場に一番近いところ、建築制限区域のところ、そこの部分がしっかりと決まってくれないと、場外市場と一体化したものというお話で今までも区と場外市場とずっとお話ししていましたが、そこの部分の建築計画もできないのではないかと思います。そこに関して、やはり中央区として、しっかりと働きかけをしていただきたいと思うんですが、そこの今の進捗も併せてお聞かせいただきたいと思います。
それが全て含まれた部分なんですが、事業予定者の説明だと、まず波除神社の横のところににぎわい施設を造りますと。にぎわい施設を造って、築地の場外も含めたにぎわいをしっかりと保ったまま、この開発事業を進められるようにしますというお話だったんですが、説明の中で事業予定者と地元の人たちとの食い違いがすごくあった部分は、事業予定者の人たちは、そこににぎわい施設ということで飲食店や何かを入れたりして、そこでイベントや何かも打てるようにするというようなイメージのものを考えていました。
場外市場としては、そういった部分も必要だけれども、場外に必要なものは、市場が移転してから、いろいろなものが足りなくなっている。特に、駐車場や荷さばき場が足りない。最終形としては、建設制限区域と一体化した形で築地川第一駐車場と、それから千社額棟を一体開発みたいな形にしてもらいたいということで話を最後は詰めたいということで、今までも区ともお話ししてきたと思うんです。そこの部分が事業予定者のほうで抜け落ちていまして、結局、にぎわい施設を造ります、最終形としては、あそこを取り壊してオフィスにします、その間のここの建設制限区域というのは、地下鉄新線は2040年までに通しましょうということで東京都は発表したんですが、事業予定者のほうは2040年に通すというような感覚で話を進めていまして、そうすると、そこが一番最後になってしまうんです。そうなった場合は、駐車場だとか、荷さばき場だとかという問題で全く空白の期間が生まれてしまうということで、それは我々の考えているのとは違いますよということが、築地の協議会の中では意見として出ております。そこの調整や何かも含めて進めていただきたいと思うんですが、そこについてのお考えもお示しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○吉田副区長
事業予定者の絵を見ていただいくと、これは分かることなんだけれども、東京都に案件として、ここの地域の事業予定者としては、ここの土地にはこういうことを盛り込みますよと絵を描いている。ですから、逆に言うと、その敷地の中だけにいろいろ盛り込んで絵を描いているのであって、現実の問題として何も描いていないと言っていいんですよ。正直言うと、人の流れ、車の流れといったものについては、周辺との関係が欠かせないはずなのにもかかわらず、そこは描けていないわけです。
今、実態的には、あの絵についてはっきりしていることは2つだけでしょうね。1つは、5万人以上の集客施設を造りますというのは、意思表示として、しっかりあった。それから、国際交流拠点という東京都のコンセプトがありますから、そこについてホテル等の整備をしますよと言っている。実態的には、2つしかはっきりしていないと思います。そういった2つの骨格的な要素を支えていくための、それでは人の流れ、車の流れをどうするんだというのは、実態的には今からの計画であります。ですから、私どもは、基本的な協定の部分は今年度中にと申し上げましたけれども、少なくとも交通計画の骨格、こういうものになるんだという骨格だけを見いだすのは、今年度いっぱいで関の山だと思っています。
正直言うと、交通計画といいましても、実際にその周りにどういうふうに、どの道路を通ってくるんだというだけではなくて、敷地内でどういうふうに回しながら、相互に道路をどういうふうに乗り換えていくんだというような計画をきちんと立てないと、全部晴海四丁目の交差点に集中しますとか何かという話になったのでは、このまちがもたない。そういう部分を含めて、敷地の内外においてどういう計画をし、周りの地権者も含めて、御了解を得ていくんだということですから、これは大変な作業でございます。その部分を骨格的には今年度つくり、次年度に具体的な詳細な計画をつくりというような形で積み上げていきながら、都市計画を成立させていく。都市計画案のほう、絵自体が描けていない状態だというふうに理解していただきたい。事業予定者は決まりましたけれども、絵はまだ確定していないというふうに考えていただいていいものだと思います。事業者の意向は分かりますよ。ですから、意向の部分で5万人収容とか、国際的なホテルとか、そういう部分だけははっきりしているでしょうけれども、絵は描けていないという理解をしていただいていい。
そういう要素の中に、今、委員から御指摘あった首都高の晴海線、これは先ほど申し上げましたように、交通計画が決まっていない中に晴海線もあり、地下鉄の新線もあり、そういったものが一体的な工事の中にどういうふうにインクルードされてくるか。その部分も成立しないといけないわけでございますから、骨格的な計画とスケジュールについてはっきりさせる中で、大枠、その部分を調整させていきたいと思っています。
ただし、高速道路についても、地下鉄についても、東京都のスケジュール感というのが大事なわけでございますので、その部分をはっきりさせてくれというふうに私どもは言っておりますが、今、政治の季節を迎えておりますのでということから、今、はっきりした返事はございませんので、そこのところが終わり次第、厳しく追及しながら、はっきりさせていくようにしていきたいと思っています。
にぎわい施設に関して言いますと、これは事業者が東京都の募集要項に沿って、にぎわいというものを描いているわけですけれども、基本的には、にぎわいについて、あの築地でにぎわいをしてもらうのではなくて、工事現場と築地場外が隣接している環境トータルの中で、どうやってにぎわいをつくるかというのは課題なんだということを、これは東京都にも、それから事業予定者にも十分理解してもらう必要があるので、その部分については、我々も強く働きかけてまいる所存であります。
いずれにしても、委員御指摘の部分について、本質的な部分は今から絵を描くんだというふうに御理解をいただいて、その部分、地元区としては大きな責任を背負っているんだというふうに理解いただいて、議員の皆様方にも御協力をいただきたいと思っております。
○礒野委員
御答弁ありがとうございました。
全く絵が描けていないんだよというお話を今伺っていたんですが、私もそう思っています。絵が描けていないから、今、我々が要望するものをしっかりと伝えて、その絵の中に落とし込んでもらいたいという意味合いで先ほどから言わせていただいた部分なんです。絵がある程度描かれてしまった後だと、多分そこに入れ込むというのは物すごい作業になってしまうと思うんです。だから、今、まだ案が柔らかいうちに、どうやって伝えるかというのが、とても重要だと私は思っています。
ぜひ、そこの部分、地元と、まず中央区と、近々にいっぱい集まってもらうことがありますよというのは、吉田副区長からも、地元の協議会もしくは地元の方たちとの会議の中で、そういったお話をずっとされておりますので、ぜひそこの部分の意見のすり合わせをしっかりとやっていただいて、今後、まだ柔らかいうちに、事業予定者プラスアルファで、東京都もある程度はそういった部分で関わってくるので、東京都にもそういったものを理解してもらえるようにお取り組みいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
以上で終わります。
○田中(耕)委員
よろしくお願いします。私のほうからは、報告事項にも関連いたしまして、日本橋川沿いの再開発事業についてお伺いしたいと思います。
現在、大規模再開発が順次行われておりまして、首都高の地下化に向けた工事も着々と進んでいるのを拝見しております。そういった中で、まず1点目は、大きな話になりますが、改めて、首都高への江戸橋の出入口が閉鎖されまして、呉服橋の出口も閉鎖されております。地下化に向けて、やむを得ない取組だというふうに思っておりますが、現段階では、まだかなり先になりますが、2040年代の地下化に際して、日本橋には出入口が設けられるのかといった御意見や御要望もいただくことがございます。
私自身も、長年、江戸橋の出入口から車で乗り降りしておりまして、まさに日本橋の一番近くの出入口、五街道の起点という文化性も考えますと、現代における高速道路で全国へつながっていく出入口というような考えがあったわけですけれども、地下化は当然目指すべきところではありますが、近隣を探せばすぐあるじゃないかと言われたらそれまでなんですけれども、出入口を造ってもらえないのかという御意見をいただくことがありましたし、私自身もそう思うときもありました。今後、予算面も含めて、なかなか簡単ではないですけれども、近隣の再開発と併せて、地下化の一部に出入口等を造っていくような考えや、そういった考えを推進していく考えが区としていないのか否かについて御見解をお知らせしていただきたいと思います。
あわせて、呉服橋の出口が閉鎖されまして、工事が進んでおりますが、呉服橋の出口のところの工事が進むにつれ、そこの歩道が長期間閉鎖されるというお話を首都高速からお伺いをいたしました。首都高の地下化が完了するまで、橋を渡る歩道部分が長期間使えないというようなお話だったんですけれども、これについて、区として問題認識があるのか否かという点についてお知らせしていただきたいと思います。
もちろん、これもすぐ近くに幾つも渡るルートはあるわけですけれども、やはり歩行者ネットワーク、歩行者空間を広げていこうという本区の考え方や、近隣住民や事業者たちのニーズを考えますと、長期間の歩行通路が閉鎖されるというのは、あまり望ましくないのではないかというふうに思いますので、その点についての御見解をお知らせください。
あわせて、今回、東京駅前エリアの地下空間の整備もお話に出ておりますが、従来から、東京駅前エリアから日本橋、特に室町方面に向けての歩行者ネットワーク、地下に通路も広げていく、延ばしていくといったような方向性はあったかというふうに思いますが、具体的な進捗や計画について現段階であるものがありましたら、お知らせをしていただきたいと思います。
日本橋川沿いについて、まず、お願いいたします。
○水野基盤事業調整課長
私から2点お答えいたします。
まず最初の、江戸橋、それから呉服橋の出入口撤去に伴う代替の出入口を設置できるかどうかといったお話でございます。
こちらの出入口を廃止するときに、首都高速道路も、ほかの近隣の出入口を使用して、それで交通としてのシミュレーションは成り立つということを検証していると聞いております。今まで使っていた方々には御不便をおかけするということは承知しているということも聞いておるんですが、近くのほかのところを代わりに利用していただくということで進めるものだと思っていまして、特にこれから再開発の中で取り込むという計画はございません。再開発のほうも既に都市計画決定しておりますので、今から大きな変更をするというものではないという認識を持っているところでございます。
それから、2点目でございます。
呉服橋付近の歩道の閉鎖ということでございますが、これは一石橋の架け替え工事に伴うものであると認識しております。その工事が長期間にわたることから、歩道が切り回しをするような状態になっているものでございます。その内容については、現地のお知らせ看板、それから事前の説明等で周知はされているというふうに認識しております。こちらについても、やはり今までよりは不便になるというのは確かなことではございますけれども、一石橋の架け替え事業を進める上では、やむを得ない対応なのかなと思います。そうした中で、安全性に配慮した上で適切に誘導したり、トラブルがないようにということは、事業者側にも申入れをしたいというふうに思ってございます。
私からは以上でございます。
○福島まちづくり事業担当課長
私のほうからは、地下歩行者ネットワークについてお答えさせていただきます。
東京駅の歩行者ネットワークにつきましては、現在、千代田区側のほうで永代通り下、外堀通りまでの部分が整備されてきているところと。一方で、中央区内の永代通り下のネットワークを見てみますと、東京メトロの日本橋駅の部分で、今、これも外堀通り付近まではネットワークが来ている状態です。今後、まずは千代田区側の計画にはなってしまうんですが、常盤橋の計画の中で、この永代通り下の、外堀通りの部分で分断されているんですが、そこをつなぐ形でのネットワークがつくられるとともに、日本橋川沿いの八重洲一丁目北地区、日本橋一丁目1・2番地区、日本橋一丁目中地区、日本橋一丁目東地区というところが連携して、永代通りよりも1本北側、日本橋川側になるんですが、そちらのほうでも歩行者ネットワークをつくり、東京駅から日本橋川までつながるようなネットワークが実現されていくというような計画になっております。
以上です。
○田中(耕)委員
ありがとうございます。
首都高の出入口については、従前から難しいという話自体はもちろん伺っていたんですけれども、今お示ししていただいている、再開発の中に組み込むというよりは、今後、反対側の再開発等の中で導入部がもしも計画として可能ならば、やはり検討する余地はあるのではないかというのがありますので、長いスパンの話になりますけれども、御検討をぜひともお願いしてまいりたいと思います。
先ほどの一石橋の架け替えの話ですけれども、車自体は通れるけれども、歩行者は通れないようになってしまうという理解でよろしいのか否かという点だけ、お知らせをしていただきたいというふうに思います。
地下を含めた歩行者空間ネットワークの広がりについては、再開発に伴って、日本橋川の南側、南詰に向かっては、かなり広域に、複雑に広がっていくというふうに思いますが、先ほども申し上げたように北詰、今、千代田区側というお話がありましたけれども、トウキョウトーチ、日本で一番高いビルも出来上がりまして、そちら側経由で、日銀ですとか、三越さんのほうに向かっての歩行者空間の広がりというのが、先ほど申し上げた一石橋のこともそうですが、そちらからかなり多くの人が流れてくるのではないかというふうに推測されます。ぜひとも多角度、いろいろな角度で、地下はもちろんですけれども、地上も含めて、利便性の高い、渋滞のない、市中性の高いシームレスな通行空間、歩行空間、移動空間をつくっていただきたいというふうに思います。
次に、東京BRTについてお伺いいたします。
環境建設委員会の中でもお伺いしましたけれども、BRTは、現在、時刻によってはかなり混雑があるというお話でございまして、区としても都やBRT社に働きかけていただいているということで、ダイヤ改正を期待するところですが、あわせて、やはり終バスや始発バスが非常に早いという御意見もいただくことが増えてございます。
東京BRTの終バスは、新橋駅から中央区方面に向かっての終バスは主に10時半前後、22時30分前後という状況でございます。働き方改革等が進んできた現代ではありますが、22時30分に新橋からバスに乗れというのは、やはり都心中央区においては、かなり早いなというのが率直な感想であります。また、始発も、区側から、晴海地域や勝どき地域から上りの新橋、虎ノ門方面の始発バスは、現在、6時から6時半前後ということでございまして、お仕事や学業、エリアにもよるでしょうけれども、もう一本早く、もう30分早くできないかといった御意見をお伺いする機会が増えてまいりました。こういった点も併せて、ダイヤはBRT社にお願いせざるを得ないところですけれども、従前から運転手の不足は都内でも顕在化しておりまして、区として何ができるのか、アイデア、知恵を絞っていかなければならないのだろうというふうに思います。
そこで、始発バスや終バスの時刻を遅くしていただく、早めていただくといった取組をしていただくとともに、江戸バスについてもお伺いしたいんですけれども、都バスの新規ルートで晴海・豊海エリアなども回遊するようになりましたが、現在の運行状況も併せて、今後、ルートの一部見直しや増発について、まだ新しく通ったばかりですけれども、現在の利用状況等を踏まえて、御見解をお知らせしていただければと思います。
以上、お願いいたします。
○水野基盤事業調整課長
一石橋の架け替えに伴う車の流れでございますけれども、一石橋の架け替え工事が、車を通しながら、半断面ずつ行うと聞いております。上り線、下り線、両方の車を通しながら施工を行うと聞いておりますので、特段車が通れないということはないものというふうに考えております。
以上です。
○大野交通課長
私のほうからは、BRTに関して、また江戸バスに関してお答えいたします。
まず初めに、BRTについてでございます。
委員御案内のとおり、BRTにつきましては、もともとBRT自体、鉄道並みの輸送の利便性が求められているといったところで、やはり終バス、始発のバスをもう少し増やすべきというところは、まさにそのとおりだというふうに考えております。委員御案内のとおり、運転手が全国的に不足する中で、なかなかすぐにそういったものを増やしていくのは難しい状況というのは、BRT運行事業者のほうから聞いております。しかしながら、区としては、利便性を少しでも向上させていただきたいという思いは変わりませんので、引き続き、そのあたりは、東京都であったり、運行事業者のほうに、終バス、始発バスを増やす、さらには増便を行うように求めてまいりたいというふうに考えております。
また、江戸バスについてでございます。
江戸バスは、4月15日から、南循環では晴海の選手村を回るルート変更を行ったところでございます。南循環は、3月の1日当たりの有償の、お金を払って乗る方は大体490名でした。一方で、5月以降の乗降人数は約510名と、若干ではございますけれども、乗降者数が増えたというふうに考えております。また、新しい南循環のルートの利用状況としましては、晴海区民センターや晴海ふ頭公園南、こういった公共施設まで御乗車いただく方で、さらには晴海五丁目地区の停留所から勝どき駅まで、こういった御乗車をされる方が多く見られる状況を確認しております。
今後も、江戸バスについては、このルート変更が全て終わりというわけではなく、引き続き、どういったふうに利便性を向上させていけばいいのか、そのあたりはしっかりと検討していきたいというふうに考えております。
私からは以上です。
○田中(耕)委員
それぞれありがとうございます。
いずれも、区民を中心とした人々の移動を確保していくというのは、都心である中央区の生命線だというふうに思っておりますので、移動が困難という時間帯やエリアを極力なくしていただきまして、中央区の都心としての機能をさらに高めていただきたいと強く要望して終わります。
○高橋(ま)委員
新しい特別委員会ということで、本年度もよろしくお願いいたします。
まず、この特別委員会は築地等都市基盤対策ということで、築地につながるところから質問を始めてまいりたいと思います。
築地地区のまちづくり事業については、今月、都議会でもかなり議論が深められている様子を確認いたしました。本事業は都民の関心も非常に高く、地元はもとより、東京全体にとって極めて重要なプロジェクトである。また、日本の経済成長を牽引していくような事業であるということ、そして、世界中から人々を出迎える国際的な交流拠点を形成すると言われており、現在、都市間競争が激化する中、東京の国際協力を高める非常に重要なポテンシャルを持つ事業であるということが語られていました。私どものところにもかなり、区内外、多様な方々から、この計画案を御覧になり、いろいろな期待とか思いとか、そういった声が多く寄せられており、身近に感じるところでもございます。
この計画においては、築地を語る上では、先ほども計画がというお話もございましたけれども、やはり国際的な交流拠点を構築する上では、羽田から見れば玄関口となる東京湾に面する晴海、そこからまた都心とベイエリアをつなぐ築地という位置づけ、この関連性、関係性から見ていくというところが、私どもの今後の議論においても非常に重要だというふうに拝見しております。
その中におきましては、東京湾から日本の未来を創り出すとして描かれている東京ベイeSGプロジェクトとの関係性について改めて確認をさせていただきたいと思います。
このプロジェクトにおける晴海の位置づけについては、当初と今と変遷がございます。また、こちらのプロジェクトは既にまとまっており、今のところ、バージョン1.0という途中段階ではございますけれども、こちらにおける築地が今後どのような役割を担っていくかということについても、これから考えるべき視点であろうと考えておりますので、私ども中央区がこのプロジェクトにおいて、当初と今と変遷があるというふうに拝見しております。この計画当初、それから今、そして今後の未来、この3つの視点において、中央区との関わりを御説明いただきたいと思います。お願いします。
○落合都心再生推進課長
築地についてでございます。
築地は、特色ある多様な魅力にあふれている場所でございます。その魅力の一つが食文化の拠点といったことで、築地ブランドとして担ってきているところです。そういったところが、平成30年までありました中央卸売市場、さらには築地場外市場とともに、中心となりまして、にぎわいの形成等がなされてきたところです。また、立地も、こちらにおきましては、歌舞伎座などが周辺にありまして、文化的機能、また医療的機能、浜離宮や隅田川などの自然環境、また、隣接するところには世界屈指のショッピングストリートであります銀座などがございます。こうした立地の中で、今回、築地市場跡地の開発は、これまでの築地の伝統や歴史、またにぎわいの継承、さらに発展していくという意味では、非常に重要な開発であるというふうに考えております。
また、先ほどお話がありましたeSGプロジェクトの中では、例えば鉄道などで有明地区から晴海、さらには築地を通っていく、まさに都心を貫く背骨の機能といったところになっております。こういった立地条件等を踏まえますと、やはりこの開発の中で、区民の皆様、また来街者の方々、海外から来られる方々が楽しめて、にぎわいを創出できる空間としていく必要があると考えております。
区といたしましては、これまで4月26日に要望書を提出させていただいております。細かなところでいきますと、4つの観点ということで、築地・東銀座地区における一体的なまちづくりの推進について、跡地開発について、区有地施設の再編等との連携について、また地元に配慮した事業の進め方、この4点で考えております。また、事業を進めていく中では様々な観点も出てくると思います。こういったところを一つ一つしっかり事業者と、今は事業予定者ですが、事業者としっかりと協議等を進めながら、にぎわいの創出、継承、発展に向けて、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○渡部委員長
東京ベイeSGについての御説明をお願いいたします。
○溝口都市活性プロジェクト推進室長
東京ベイeSG、まちづくりとの連携ということでございます。
こちらにつきましては、東京都におきましても、ベイエリアを、気候危機に対応して、海と緑の環境に調和したサステーナブルな成長都市ということで掲げておりまして、まさに私どもは、これは築地も非常に意識しているものと認識をしております。
そういう中で、今回、事業者の提案を見ましても、例えば、今、都心再生推進課長のほうから申しました陸という点では、地下鉄、こちらも本年の2月に東京都、あと鉄道建設・運輸施設整備支援機構、東京臨海高速鉄道の3者が検討について合意を進めていくというところで、今までのほかの都市の地下鉄のスピード具合からしますと、非常にここに来て一気に動き出しているというのが率直な考えでございます。また、海につきましても、船着場が隅田川沿いにもできるということと、今回、事業予定者の提案としましては、築地川のほうにも造るということで出ております。晴海にも船着場ができます、朝潮運河にもございますということでは、今後、こちらの舟運も非常に活性化していくのではないか。また、区につきましても、次世代モビリティというような提案も出されております。
そういう意味では、いろいろな意味で、サステーナブルで、ベイエリアというところでは、今後に向けても非常に成長度合いを感じますし、区としても、やはりこういうところは地元区として一緒にやっていくべき部分もあると思います。そういう中で、やはり環境、水と緑ですとか、気候変動というところでも、地元区としても注目をして、共に、事業者にも確認をしながら、これから進めていくというところでは、今後についても、これがますます発展的に、東京都、事業予定者、また地元区とも連携をしながら、各方面から見ながら進めていくものだと認識しております。
以上です。
○高橋(ま)委員
御丁寧にありがとうございます。
私も、まさにそのように、このプロジェクトの方向性が今回の築地まちづくり事業で描かれているものと、もちろん一体的に進めるべきと思いました。先行プロジェクト、東京ベイeSGプロジェクトでは、臨海副都心エリアでは、例えば大会レガシーを生かした魅力発信、スポーツ、エンタメ拠点を形成など、私どものエリアが目指している方向性と一体的に、連携しながら進めるべきではないかというふうに拝見したからです。
一方で、プロジェクトの個別のプロジェクト図が東京ベイeSGプロジェクトの中でも描かれているんですけれども、有明等までは具体的にこの地図の中に含まれていますが、現状は晴海が含まれていない、目指す姿のイメージ図となっております。この点に関しては、今回、築地がまとまったこと、そして晴海がより具体的に大きな一歩を踏み出したというところでは、一体的に進めることが重要ではないかというふうに考えております。中央区においても、このプロジェクトの中に具体的な取組が位置づけられながら、共に進めるべきプロジェクトと拝見していますので、ぜひ、この点については、また東京都とも関係を深め、その絵を一緒に描いていくということを要望したいと思います。
具体的には、交通課題について、特に様々、議論もこの委員会、区議会の中でも言われておりますけれども、交通の課題が喫緊の課題となっていると思われます。具体的には、やはり新豊洲や有明などに起因することにより、晴海や勝どきの混雑も現状の課題として直面しております。これは急務であるということも考えますと、やはり多様なモビリティということを、中央区としても、交通計画では今後の展望として描かれておりますし、さきの東京ベイeSGプロジェクトでも、これらの交通については取り組むということなので、交通課題の解消に向けては、共に取り組むということが有効だと思っておりますので、この取組についてもぜひ一体的に進めていただくようにお願い申し上げます。
築地市場跡地再開発については、さきに申し上げたように、都議会でも様々に議論が深められていたのですが、特に、築地地区まちづくり事業審査結果における附帯意見として、事業者決定をしたものの、事業者に対し、引き続き検討が必要な事項として、まとめられている意見について注目をしています。私ども地元としても、この附帯意見を踏まえながら、地域の要望を伝え、連携して実現していく必要があるというふうに考えております。
この1点目に掲げられておりますのが、築地の資源を生かし、東京の魅力を高める取組についてで、この点は私も特に重要だと思っております。江戸の昔から築地が育んできた歴史・文化などの資源を十分に生かしながら、東京の魅力をさらに高める新しい文化の創造や醸成、発信に取り組むことと示されていました。今ある豊かさを生かしながら、新しい価値を創造するということは、具体的には相反するような取組が起きることも、ケースによってはございます。守るべきところと、先ほどの議論でも深められました、新しい価値を増やす中では、やはり連携ということで人の人流が増える、交通の需要が増えるといったことですけれども、こういった中ではバランスが難しく、これが私どもに特に求められていることだろうというふうに思っております。
そこで、お尋ねします。大きく伺います。
中央区は、今ある豊かさを、ある意味では残し、生かすところと、新しい価値を連携しながら創造していくというバランスの取り方におきましては、どのようなことに配慮しながら、そのパフォーマンスを最大限引き出せるように工夫をしていかれますでしょうか。考え方についてお聞かせください。お願いします。
○吉田副区長
築地というところが持っている歴史というのは、結構重いというか、いろいろな種類がある。実は、先月、築地本願寺で、あまり好きではないんだけれども、お寺のところにぱっと映すやつをやっていました。でも、すごいなと思ったのは、最初、いきなり赤い照明でぱっと照らして、赤トンボを流したんだよね。実は、あそこで生まれたわけではないけれども、山田耕筰さんという人は築地で育って、西欧音楽を聴いて、西洋楽器による日本音楽というものを創始していくきっかけになったのは、築地と明石町なんだよね。
かと思えば、やはり日本海軍の出発点であったり、日本海事の出発点であったり、様々な歴史を背負っている。もちろん、市場があった歴史もある。やはり近世日本の象徴的な事業を一身に担ってきた築地ですから、これを単なるプレートであったり、標識であったりするだけでなくて、何か残していきたいと思うし、それから、役割として見ていった場合に、日本開国の象徴と言っていいのかな。ここからして近世日本の開国が実質は始まっているという歴史もあるからね。
そういう意味でいうと、僕は、やはり築地というのは、今の日本の売りどころ、世界に対して売りどころはあまりないんだけれども、安全・安心、それから清潔というのは日本の売りどころだと思っている。今、この国際環境の中で、ガザとかウクライナが続く中で、東京に行って世界に会おうというような、世界の人が築地で会おうよというような環境をつくられることは、我々が果たせる、そして築地の精神を残せる、そういう積極的な役割を持つものだと思う。だから、実態的には、これは誰もそんなことは言っていないんだけれども、ONE PARK×ONE TOWNとか言っているんだけれども、知らねえよと。どっちかというと、ミート・ザ・ワールド・アット・ツキジみたいな感じで、基本的には、世界の人、みんな集まろうよと。第一次世界大戦までウィーンが背負った役割、第二次大戦以降はニューヨークが背負った役割。できたら、塗り替えるわけではないけれども、築地からそういうものをやるということ、それがきっと築地の歴史に対する我々の答えなんだと思う。そういった部分をやはりしっかりしていきたい。ガザもウクライナも気の毒だなと思いつつ、無力感に捉われてしまうんだけれども、我々が今なすべき仕事の中で、やはり世界に貢献できるとしたら、そういうことではないのか。そういう理想を捨てずに、築地の歴史を新しいまちづくりの中に刻んでいきたい、そういうふうに思っている。
その部分は、中央区が持っている日本全体に対する先導性みたいな部分を象徴するものだから、これは区議会の皆さんとも共に一緒になって頑張ってやっていかなければならない部分だと思う。新しいものとか何かというものとの組合せはどうでもいい。とにかく、我々が今まで築地の中で培ってきたものを次の社会に向かって役に立つように具体化していく、そういう仕事をこれからやっていきたい、そういうふうに思っている。
○高橋(ま)委員
御丁寧にありがとうございました。いかに築地でないと国際的な交流拠点の役割が果たせないかということと、江戸からつながる文化や人の思いというものをいかに伝えていくことが重要かということを改めて聞かせていただきまして、ありがとうございました。
今後につきましては、ぜひこの気持ちを身近な方や区内外の方々に伝えながら、多様な意見がこれからもあると思いますけれども、そこの目線合わせができるかということについて議論を深められたらと思っております。
以上です。
○小坂委員
では、よろしくお願い申し上げます。時間も限られているので、ぱっぱっと質問させていただきます。
まず、晴海エリアに関しまして、環境建設委員会で我が会派の青木議員が取り上げました晴海二丁目の都有地の暫定利用を、寝かせておくのではなくて、今から何か広場を、今回、水防訓練で利用したように、区民のために即利用していこうではないかという考え方はできないかどうか教えてください。これが1点目です。
また、その答弁で吉田副区長が、豊晴計画、豊洲・晴海開発整備計画がそろそろ改定だということもおっしゃっておりました。この豊晴計画に、我々中央区の考え方もきちんと反映させていかねばならないと思いますけれども、都の計画であるそれにどのように反映させていくお考えか、そのあたりを教えてください。このあたりが晴海に関してです。
次に、豊海地区に関してです。これは4月の環境建設委員会でお聞きしましたが、コンクリートの強度の問題がありました。そろそろ結果が出ているのではないかと思いますが、我々のところでも区民館も入っている豊海地区でありますので、このあたりの途中経過を教えていただければと思います。
日本橋一丁目東地区に関しては、まず総工費はどれぐらいで、補助金はどれぐらい入って、区からの補助金はどれぐらいの事業なのかということが1つと、また、権利変換で区道という場所からC、D、Eの土地をもらいます。このC、D、Eという街区は、下が首都高なんです。なかなか使い物にならない土地を54.5億円でもらっている。これは本当にありなのかなと疑問を持ちたくなるんです。これで本当に合っているのかどうかということを教えていただきたい。
また、立体都市制度を使っている点では、非常にすばらしいと思います。区道を残しながら、さらに上下を売って23.9億円を入手しているという手法は大変すばらしいと思います。これを今後管理していくに当たって、何か気をつける点などがあれば教えていただければと思います。
あと、その点での最後ですが、C、D、E地区の完了が令和19年から令和20年、2037年から2038年とずっと先なんです。ずっと先であれば、都市計画審議会の資料などもそこまで保存しておいて、後の議会に資料として残すべきだと思いますが、このあたりの資料の残し方の考え方を教えてください。
○吉田副区長
晴海二丁目の暫定利用というのは、用途が確定するまで、無駄にしておかないで使ったらいいのではないかという説だと思うんだけれども、暫定なのか本格的なのかは別にして、ある程度、晴海の今後のまちづくりを考えると、あの二丁目の土地の活用も早急に固めていかなければいかん。来年、豊晴計画の改定がありますから、それこそ今年度中にでも、ある意味で、きちんと方向性は決めなければいかんと思っています。そういうものを目指して、今、それなりの協議はさせていただいておりますが、その辺は7月7日待ちでございますので、いろいろそういったところも含めて調整はさせていただいております。
○渡部委員長
豊海地区のコンクリートの強度等、ほかの御答弁をお願いします。
○菊池地域整備課長
私からは、3つ目に御質問いただきました豊海のコンクリートの強度の結果と、もう一つ、日本橋一丁目東地区の総事業費等についてお話をさせていただきます。
まず、豊海地区のコンクリートの強度についてです。
4月のときにもお話しさせていただいたんですけれども、サンプルを潰したときに出る数値が設計強度よりも低かったということで、事業者のほうで改めて一旦そこの柱の一部にコンクリートを打ったところは作業を止めて、それ以外のところは作業は止めないという形での御報告をいただいたところです。
その後、結果が、基本的には、安全性とか、構造的なところについては、東京都の建築指導課が管轄となります。設計強度を満たさない部分の数値をサンプル値に置き換えて構造再検査を行って、安全性は確認されたんですけれども、1本だけ、柱については打ち直す必要があるということで、それ以外については、構造上支障ないということで確認できたというふうに聞いております。また、工期についても、もともと当初より若干早く進んでいたということ、あと工事停止している部分以外のところの工区の作業を、その分、そっちのほうに力を回して作業を行っていたということで、基本的には工期変更はしないというふうに聞いております。
もう一つ、次の質問の日本橋一丁目東地区の事業費についてですけれども、こちらは4月8日に認可がなされまして、総事業費としては約2,942億円という形になっています。A街区からA、B、C、D、E街区全てについてということです。
これについての補助金ですけれども、これについては、まだ金額のほうは算出できないというところでございます。
以上です。
○福島まちづくり事業担当課長
C、D、E街区の権利変換、従後の取得金額としての部分についてお答えいたします。
ここの部分については、権利変換計画をつくる上で、組合のほうで不動産鑑定士等に依頼して金額を算出しているところでございます。その算出の方法についても、組合の中で、いろいろな土地・建物、開発事業の中でもいろいろなやり方があるんですが、それらの評価というものが一定のちゃんと公平性を持った形でできるように、ルールを定めながら、この金額を出しております。そして、この金額については、組合の中でも、審査委員、これは外部の方を招いての審査委員ですが、その方たちの同意も得た上で、同意を得たものを組合の中で議決で決め、そして、さらには東京都に権利変換計画の認可を受けるということで、東京都の中のチェックも入った上で決まっている内容になっておりますので、この金額については妥当なものというふうに考えております。
以上です。
○池田管理調整課長
私のほうから、立体道路の管理等について答弁させていただきます。
基本的に、今回、立体道路ということで、立体道路の範囲、図面で赤く囲まれた部分については、道路管理者である区のほうで管理することとなってございます。ただ、現在、調整させていただいているのが、この立体道路の空間を有効利用させていくという中で、例えば照明施設などは、この区域外のところで設置した場合、そういった部分の管理については、こちらの事業者側での管理というような形で、現在、調整を進めさせていただいているところでございます。また、地下部分に関しては、各企業の埋設物等の管理についても、こちらは区が総合的に管理していくということになってございます。
以上でございます。
○川島都市計画課長
都市計画審議会の資料の取扱いについてでございます。
都市計画を審議するための会議資料としましては、区の事務規程に基づいて5年の保存ということで、ホームページ、情報公開コーナー、その他の方法で開示をするという形にしています。しかしながら、5年というところで取り扱っているものでございます。ただ、都市計画の手続に係る保存年限は、また別で設定されておりまして、事業所管のほうでそれぞれに保管されている。会議資料とは、また別の取扱いになっています。
また、事業の調整上、必要なものについては、各事業所管において必要なように整理して、変更も含めて継続的に続いていくものもありますので、会議の場においては、前のもの、今のものが分かるような形で、審議のために必要な整理を行って、そのときにまた提示されるものというふうに思っています。
以上です。
○小坂委員
それぞれありがとうございます。
晴海エリアに関しましては、豊晴計画が来年度改定というところですので、ぜひ区の考え方、すなわち住民の考え方をうまく反映させたものにと。であれば、まちづくり協議会で、まず、こんな感じで進んでいるよと。では、どうですかとかというふうなことで、豊晴計画への区民の意見の反映ということをよろしくお願い申し上げます。
コンクリートの強度の件は、1本やり直すというところで、ただ、工期は守られることで安心しました。
3番目の日本橋一丁目東地区に関しましては、資料の保存はそういうところで、見るべきものが残るということでありますが、こういう場合には都市計画審議会も大事な話になってくるので、5年と言わずに、計画が完了するまでとか、そのような運用が必要なのではないかということは問題提起させていただきます。
また、立体都市制度での区道の活用、こういう活用でお金も生まれるということで、今後もこのやり方はありなのではないかとは思います。
首都高における上の部分のお金が54.5億円ということは分かりましたが、市場価値のない土地がそんなにするのかなというところはやや疑問ではありますというところで、推し進めながら、今後、では築地川アメニティ構想において、首都高の上の土地の部分を区が運用するとか、そういうふうになってくるかもしれません。この場合、区はこの上部空間をどのように取得するとか、築地川アメニティ構想における資金の流れをどのように考えているのか、これに関連して教えていただければと思います。それが1つです。
あと、築地の話が出ました。これも前委員からすごく深く審議されているところでありますが、やはり重要なのは、区民の意見をうまく反映させていくというところが大事であって、そこに関しましては、エリアマネジメントがつくられるということでありますので、このエリアマネジメントもうまく公開にしながら進めていく。
エリアマネジメントにどのような主体を入れていくか。それは築地の周辺だけではなくて、都の方というか、日本の方というか、そのように広くエリアマネジメントの構成をし、また、それができた後からエリアマネジメントを運用するとかいうのではなくて、計画策定段階から、吉田副区長がおっしゃったような、計画をこれから固めていくという現段階からエリアマネジメントを動かすべきだと思います。この構成の考え方と、今からエリアマネジメントを機能させながら、区と都と、そして事業者と深く詰めていくという考え方があるのかどうか教えてください。
○池田管理調整課長
私のほうから、築地川アメニティ整備構想に伴いまして、覆蓋化する部分の区の扱いといいますか、施設の扱いですけれども、委員がお話しのとおり、底地は首都高速、機構のほうがお持ちになっております。今回、首都高のほうに、蓋がけする際は占用という扱いで行う予定で考えてございます。現在は無償でということで、首都高とは調整させていただいている状況でございます。
以上でございます。
○水野基盤事業調整課長
アメニティ整備構想の実現に向けた費用についてでございますけれども、こちらにつきましては、首都高速道路地下化等都市基盤整備基金からの拠出を予定しているものでございます。
以上です。
○落合都心再生推進課長
エリアマネジメントについてでございます。
こちらにつきましては、都の募集要項の中でも、市場跡地内の開発の中でエリアマネジメントを構成するというのが絶対条件になっております。今後構成される中において、どういったやり方でやっていくのかとか、また構成をどうしていくかといったところはあると思います。また、地域との連携といったところもありますので、そういったところを観点に置きながら、事業者が市場跡地内で構成していくものと考えております。
また、すぐにでもというお話でございますが、まだ現段階においては、事業予定者といった段階でございます。まだ、今後計画をしっかり詰めていく段階といったところで認識しているところでございます。
以上でございます。
○小坂委員
それぞれありがとうございます。
築地のエリアマネジメントというところは分かりましたが、例えば築地魚河岸なり、築地川第一駐車場ということも入ってくるのであれば、当然、都市整備公社もそのメンバーになるということでよいのかどうか確認ということと、高橋まきこ委員がおっしゃいましたが、別の話題というか、関連の話題ですけれども、この事業予定者を決定した審査会には附帯意見がついております。この附帯意見が非常に厳しい内容になっているということからすると、9回開かれた審査会をぜひともオープンにしてください、議事録を明らかにしてくださいと都に要望していただきたいと思いますけれども、その考え方をお願いします。
○落合都心再生推進課長
エリアマネジメントの構成といったところですが、魚河岸につきましては、現段階では市場跡地内の開発区域内に入っていない段階でございます。そうしたことから、エリマネについては、跡地内で構成していくといったところが、まず中心になってくるのかなというふうに考えております。
また、要望等については、今回の審査会が公表されていない状況なので、なかなか難しい状況ではないかというふうに考えております。
以上でございます。
○小坂委員
この審査会で厳しい附帯意見もついているので、やはり我々としては、どんな問題点があって審議されたというのは明らかにしてくれよということは、ぜひ都に要求していただけばと要望します。
また、エリアマネジメントに関しましては、どのような構成があるべきかというところも含め、ちゃんと区のメンバーも入れようということを言っていただけばと思います。
○渡部委員長
ここで、休憩を入れます。再開は午後3時20分に行います。よろしくお願いいたします。
(午後3時8分 休憩)
(午後3時20分 再開)
○渡部委員長
それでは、休憩前に引き続き質疑を再開いたします。
次の御質問の方、どうぞ。
○田中(広)委員
私からは、資料4につきまして質問いたします。主に2点伺います。築地市場跡地開発と築地川アメニティ整備構想についてお尋ねいたします。
まず、築地市場跡地開発についてでございます。
先ほどの議論でもいろいろお話を伺っておりますが、改めて、先般、全員協議会が行われ、要望書が提出され、そして各地域でまちづくり協議会を行って、まちの地域の方のお声も聞いてきたところであります。改めて、こうした取組を行ってきた中で、区として、どのような感想を持っていらっしゃるか、また、課題をどのように受け止めていらっしゃるのか教えていただければと思います。
それから、先ほどの議論の中でも、まだまだ今回の跡地の計画の内容は大枠の内容で、さらに詳細をしっかり詰めていく、特に地元中央区としての使命があるというお話がありました。本当におっしゃるとおりで、これを具体的にどうやって詰めていくのか、この点も教えていただければと思います。
それから、築地川アメニティ整備構想でございます。
大変難しい課題に積極果敢に取り組んでおられて、本当に期待をしているところでございます。現在、覆蓋化の詳細設計を行っておりますけれども、この詳細設計をまとめた上で、今後どのようにこれを事業に向けて推進していくのか、どう交渉していくのか教えていただければと思います。よろしくお願いします。
○吉田副区長
先ほどからお話ししているように、実際のところ、本当に私どもとして深刻だと受け止めているのは、交通計画が人の流れ、車の流れというものについてきちんと整理できていない。いずれにしても、そういう部分をしっかりしないと、銀座地区についても、築地地区についても、それから晴海通りの延長上にあります勝どきにしても、晴海にしても、やはりいろいろな意味で生活に支障を来す可能性がある。そういう部分を含めて、まず、何よりも交通計画をどうするんだと。その部分について言えば、正直言うと、事業者にしても困ってはいると思うんですよ。自分の敷地と既存に与えられている道路の中だけで交通計画をしようとしていて、そこに5万人なんて書いてしまっているから、これは処理できるわけがない。結局、周りとの関係というものをきちんと締結しないと、実際に計画はできないわけです。
前委員からも多々御質問があったように、そこに、基本的には高速晴海線の問題であったり、地下鉄の問題であったり、加わってくるわけですので、それを整理するというのは、正直言うと、半端な話ではない。率直に言いますと、例えば、まず、高速晴海線とか、地下鉄の線形がある種はっきりしていって、その上に、あの総合的な建築物の地下1階なり、そういう部分の、いわゆる敷地内の車線の部分がはっきりしないと交通計画は書けないでしょう。きっと、その部分がないんですよ。だから、そういう部分を今からつくっていこうというんですから、これは半端な作業ではありません。
だから、先ほどから申し上げているように、大枠としての整理を今年度いっぱいやって、来年度に向けて都市計画の原案になるようなものをつくっていって、その原案が出来上がった段階で、それで環境アセスが通るかどうかというチェックをするというような話をまとめていくしかないでしょう。今、現実に私は、そういうかなり膨大になる作業を1年半なり、2年なりでやっていかなければならないんだと。そのことについては、地元区としては絶対に手抜きができないぞというふうに覚悟しております。
そういったところを含めて、まず大枠、絞り込みができたらできたで、それから最終的な都市計画案の案件になります。その間に、基本的には、まち協とか、当委員会とか、いろいろ御相談をさせていただきながら調整をしていくということをやらざるを得ないというふうに思っておりまして、そういう段取りで組んでいく予定でございます。基本的な計画については、全て地元や議会と御相談の上、調整をさせていただきたいと思っておりますので、御理解をいただければと思います。
○池田管理調整課長
私のほうから、築地川アメニティ整備構想についてお答えさせていただきます。
令和4年度、5年度と概略設計のほうを進めさせていただいておりました。概略設計におきましては、今回のアメニティ整備構想の目的である覆蓋化というところで、首都高のほうと、どの範囲までできるのかとか、そういうところで、区としては、できる限り広げていきたいという思いの中で、いろいろと交渉をさせていただいておりました。
概略設計を行う中では、やはり首都高としての基準等がございまして、例えば事故が起きた場合の排煙のシミュレーションとか、そういったものを何度も何度も繰り返して、整備範囲をどの程度までできるのかということを検討し続けてまいりました。それに加えまして、構造的な部分で、大きな部分で構造がどういう構造で今回の蓋がけができるのか、また一方では、首都高のほうとしても、擁壁の大規模更新という事業がございまして、それと併せて行うというところもあって、構造をグレードアップしていくことによって、どのような影響が出てくるのかというところを繰り返しながら調整をしてまいったところでございます。概略設計も、ほぼいろいろと交渉事が収まりつつある中で、秋口には概略設計の中身について、しっかりと報告させていただければというふうに考えてございます。
また、今後の取組ということで、詳細設計に移っていくということで、今後は具体に工事の内容をどのように工程的に組んでいくのかとか、また、仮設工であるとか、そういった細かい部分に、今度は下部工、下部の部分については詳細な部分を詰めていくという内容になっていくということでございます。
以上でございます。
○田中(広)委員
それぞれ御答弁いただきまして、ありがとうございます。
2つの事業とも本当に大きな課題で、難しい取組だと思っております。今、御答弁いただいたとおり、事業予定者は、自分たちの計画している敷地内を確かに考えているんです。一方で、中央区は生活している方もおられますし、区道がありますし、当然、歩道もあるわけです。そこには都道もありますので、そう考えますと、事業予定者、そして中央区、さらに東京都で改めてしっかりとした協議体をつくっていかないといけないのではないかなと思うんです。
中央区としても、今年度中に協定を結ぼうというお話がずっと当初からあるわけですけれども、東京都も同じように6年度中に基本協定を結ぶというふうに、たしかおっしゃっていたかと思います。したがって、東京都が事業予定者としっかり結ぶ内容と、一番現場を知っている中央区が懸念している内容と、やはりその点をしっかりと一致させながら、事業予定者さん、また東京都、中央区と3者が本当に力を合わせて、次の中央区の発展、東京都の発展につなげていけるように体制を取っていくことが本当に必要だと思うんですけれども、改めてこの点はいかがでしょうか。
それから、築地川アメニティ整備構想についてでございます。
そうしますと、中央区としての役割というのは、詳細設計を今行って、少しでも広げていこう、あるいは構造的な課題は何なのか、お互い協議し合っているところでありますけれども、中央区の使命としては、設計を行いながら、次の段階ではどういったことが使命になるのか。当然、事業主体としては首都高速道路がいらっしゃるわけでありますけれども、その辺の役割というのは、どういった形で実現に向けて進んでいくのか、その点も教えていただければと思います。よろしくお願いします。
○吉田副区長
東京都の協定と、区が考えている協定と、ちょっとニュアンスが違うと思うんですよ。東京都は、現在、土地を持っている人間として、長期契約を結んだ契約の当事者として立ち居振る舞わなければいけない。そういう部分で協定を結ぶ。うちは別に土地を持っているわけでも何でもないので、実態的には、この地域の中で、ある意味で都市計画的な大規模な事業を行う事業者と地元区の間で結ぶ協定になりますから、一見、協定、協定という部分では同じに聞こえますけれども、きっと、いわゆるある種の賃貸借契約と、それから公的な契約との違いがあるのではないかと思います。それは当然、相互にお互いの事情をにらみ合いながらやるところはありますが、そういうニュアンスが違っているものですから、私どもの協定に都が参加しないととか何かということはない。やはり区単独でそれなりの協定を結ぶというようなことになっていくのではないかというふうに思っております。
○池田管理調整課長
アメニティ整備構想の件についてです。
今、委員からお話があったとおり、詳細設計に移る中で、今後の課題といいますか、作業につきましては、首都高との調整という中でいえば、今度は事業費の負担割合をどのようにしていくかとか、将来出来上がった後の管理運営をどういうふうに行っていくのか。それと、今後、下部の設計が進むにつれて、併せて上部の仕上げをどのようにつくり込みをしていくのか。これは公園的な形式での整備になるとは思いますけれども、この辺をどのように、まちとも連携しながら、つくり込んでいくのかとか、その辺も首都高と連携しながらやっていかなければいけないのかなと思っています。
まだまだ課題を整理しながら進めていく中で、引き続き、首都高とはかんかんがくがくしながら調整は進めていくというふうに考えてございます。
以上でございます。
○田中(広)委員
大変にありがとうございます。
築地川アメニティ整備構想も、相手があっての中でのこの構想で、本当に難しいと思っております。どうか、携わっている皆さんも、少し将来、先の話でありますけれども、夢を持ちながら、目の前の課題を一つ一つ乗り越えて取り組んでいただきますようにお願いを申し上げます。
築地の跡地についてですが、確かに、おっしゃるとおり形式の形態の異なる点はあるかと思います。また、一方で、東京都公表のホームページを見ますと、基本協定を結ぶと書いてあって、その上には、計画の内容をしっかりと今後よりよいものにしていきますというふうに書いてあるんです。よりよいものにしていきますと言っているときに、現場の状況が分からなくて、東京都と事業予定者さんの交渉、協議が進んでいくようでは本当に心配だなと思っております。
今回の計画概要を見て、まち協でも、また昨日のまち協でも少し声が出ていましたけれども、一つの例ですが、レジデンス棟の話が出てきて、学校は大丈夫ですかと、むしろ心配の声が地域から上がっているわけです。そういったことを考えますと、これだけ心配だということをむしろ言ってきたにもかかわらず、現状、こういった形になっております。まちの方が心配していますので、そうならないように、東京都にも区のことをしっかり伝えていただきながら、この3者がお互い同じ認識を持った上で進めていけるように、協議体なのか、検討会なのか、どう進めていくのか、やはりこれはしっかりやっていかないと、先ほどのお話の御答弁のとおり、なかなか難しいのかなと。しかも、時間がありませんので、よく御認識いただいていることだと思いますけれども、そういった意味で、しっかりお願いしたいと思います。その点、もしお話があれば、また、もう一点御回答いただければと思います。
それから、やはり交通の問題はおっしゃっていただいたとおりで、今回、案といいましょうか、大枠で示された5万人規模の集客施設、地元中央区で考えたときに同じような経験といったら、1つは東京湾大華火祭かなと思うんです。晴海の会場で4万2,000人と言われております。私も会場に行ったりして、行くのも帰るのも本当に大変ですし、また、地域の方のボランティアの御協力があって、安全・安心で、またバスの輸送があったり、いろいろな誘導があって成り立っている状況であります。中央区はそうした経験を既にしている中で、その1点だけを考えても、事業予定者さんはなかなか理解できないでしょう。見ていないですから、分からないでしょうし、東京都にもどこまで理解していただけるか分かりませんけれども、やはり交通の問題一つ考えただけでも、今までの経験を見るだけで、どれだけ大きな問題か十分認識できると思います。
そういった意味で、しっかり東京都、予定事業者さん、そして中央区の認識が一致するように、何か定例会なのか、しっかりした協議体をつくっていかなければいけないのかなと。また、そうではない取組ができるのであれば、それでお願いしたいと思いますけれども、再度この点についていかがでしょうか。
○吉田副区長
深刻に、いろいろ交通問題で心配しておりまして、おっしゃるとおり東京湾大華火祭が、今までの過去の経験があるんだよね。ただ、あれは晴海からぞろぞろ月島を目指して、結構長い列で歩いていたんだね。まず、基本的には、勝どき駅のところで、これは入れそうもないとなって、多くの人間がもんじゃ街でちょっと時間をつぶそうといって吸収されてしまう。次に、もうしようがないから勝鬨橋を渡ろうといって行くと、また築地でお店がいろいろ手ぐすねを引いているものですから、一応そこで人が吸収されて、銀座に行く辺りになると、そう混雑もなく処理されている。うちの区のまちは、そういう意味でスポンジ性に富んでいると思う。かなり吸収力には富んでいると思う。ただ、実は、晴海から銀座までのある程度の長い行程があるから、スポンジが利くんだよね。
今回は、主要な駅は、目指すとしたら銀座になってしまうのかな。そこまでの行程はあまり長くないものだから、スポンジが十分利かせられるかどうかというのは、なかなか難しい。だから、そういったところを含めて、どういう動線をつくって人を流していくのか。やはり5万人は深刻ですよ。時間帯が、築地の場外の時間帯とまた違っているので、ありがたいんだけれども、ただ、違っているから、今度は築地のほうがスポンジ性を発揮しないかもしれない。そこのところも含めて、兼ね合いがいろいろ難しいところがあるんです。
その部分については、やはり地元区として事業者と対峙して、きちんと話をするということは十分やっていかなければいかん。それもまた東京都にのみ込ませてということも含めて、一緒にやっていかなければいかんけれども、実態的な部分は地元区と事業者の間で厳に調整しなければいかん部分が多いと思います。委員御指摘のとおり、東京都との連携を欠かすと言っているわけではないけれども、やはり区の主体性は区の主体性としてしっかり取って、そこのところは指導していきたいというふうに思っています。
○田中(広)委員
ありがとうございます。
本当に難しい課題ではありますが、でも、今求められた大事なこの時期ですので、どうかしっかりと取組をお願いします。今回の概要を伺って、本当に心配だなと感じるところが多々あります。まち協での声を聞いていても、そういう気がします。どうかしっかり体制を整えて進めていただきたいと要望させていただきます。
少し各論ですが、BRTは築地市場跡地に計画する方向で東京都は動いているのか、もしその情報があるようでしたら教えていただければありがたいと思います。
それから、もう一点が、各論ですが、今回の案の中に約10ヘクタールの広場、たまり広場をつくるという計画があります。これも本当に良質な緑の空間にしていただきたいですし、何といっても都有地の中でできるわけですから、区民、都民、多くの方が利用して、本当に憩いの場になる、安らぎの場になるというように取り組んでいただきたいと思います。まちづくり基本条例、指導要綱等もありますけれども、具体的にどうやって良質な緑を確保して、喜んでいただけるような10ヘクタールの広場になるのか、御見解をいただければと思います。よろしくお願いします。
○落合都心再生推進課長
まず、1点目、築地のBRTについてでございます。
築地の市場跡地開発の中では、交通結節機能といったところが言われております。様々な交通が結節する場所、利便性が高められる場所になっております。そういう中において、BRTですが、具体的にその中にBRTを入れていくかといったところで、現在、都が示しているものはない状況です。しかしながら、本区においては、今までもBRTの東京駅への新たなルートを要望しております。そういう中においては、築地、銀座、東京駅と延伸していく必要があるというふうに認識しております。速達性だとか、定時性もBRTに求められているところです。どういったところで停車していくのがいいのかとか、どういうふうに利用したらいいのか、こういったところは、今後、しっかり要望していく必要があるというふうに考えております。
また、10ヘクタールのたまり場、広場のつくりをどのようにしていくかといったところでございます。
現在、どのように造られるかといったところは、まだイメージパースで示されている状況で、なかなかまだ事業者のほうも煮詰まったところがない状況です。区といたしましては、やはり区民の皆様、また来街者の皆様が憩える場、水辺も眺められる場所です。しっかり一体感を持てるようなつくり込みにしていただけるよう協議を進めていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○田中(広)委員
それぞれありがとうございます。
BRTにつきましては、確かに、道路形状からいくと難しい点もあるのかもしれないですが、いずれにしても東京駅ルートは本当に実現していただきたいと思っておりますので、ぜひ引き続きお取組のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
さらに、10ヘクタールの広場は、本当に緑豊かな環境にしていただきたいと思うんですが、先ほど再開発の御報告をいただいたときに地図を見たんです。ちょうど浜町公園がたしか4.5ヘクタールぐらいだったので、浜町公園が2つ、築地市場跡地開発の中に入るイメージなんです。ですから、跡地の約半分、浜町公園2つ分が塗られるようなイメージになります。当然、いろいろな考え、いろいろな計画があるんだと思いますけれども、さすが、やはりこれは公有地の中にできた緑なんだなと思っていただけるようなつくり込みを、これも大変な交渉、協議になるかもしれませんが、ぜひ、さらに一層取り組んでいただきますよう要望させていただきたいと思います。
最後に伺いたいのは、今回、このように都市基盤整備、都市活性プロジェクトの動向あるいは再開発についても、きちんと御報告いただいて、大切なことだと思っております。特に、時間軸が通常の事業とは全く異なって、長いんです。まさに、今の基本構想、2017年からの20年後、ちょうどこの時期に今の出ている事業がだんだん実ってくるときだと思いますので、何かその時間軸も含めた、全体工程表ではないですけれども、こうして文言をしっかりと入れていただいて御報告いただいていますが、何か今後、ここでも構いませんし、ほかの計画書の中でも結構なので、その時間軸での工程みたいなものも示していただけると、多くの方が分かりやすいのかなと思いますけれども、御検討いただきたいと思っております。
それから、もう一つ申し上げたいのは、以前、基本計画の中にしっかりまちづくりの動向を入れてくださいと申し上げて、確かに今回の改定の中に基本計画2023では入れていただきました。先日も、あるまちづくりの専門家と話したときに、中央区のことをすごくよく知っているんです。何でそんなに知っているんですかと聞いたら、基本計画を読んできたんですというお話でした。やはり専門家だ、さすがだなと思った次第であります。
したがって、これから築地の跡地だけではなくて、いろいろな事業が行われるに当たって、中央区はこういう方向でビジョン、方針を持って進めているんですとしっかり示していただいていますので、関係事業者さんが、中央区はこう考えているんだから、同じ思いに立たないといけないねとなっていただけるように、さらなる工夫をお願いしたいというふうに思います。今回の築地の跡地のお話を聞いている中で、それを改めて実感した次第でございます。基本計画の次の改定なのか、また別の何か計画なのか、何らかの形で多くの方に、共有できるような同じビジョン、指針を持っていただけるような取組をお願いしたいと思います。簡潔に御答弁いただければありがたいと思います。
○吉田副区長
今、並べている基盤事業は、全部およそ10年後なんだよね。ただし、スケジュールについて、その前提条件の部分がここ一、二年の間に全部固まってくるんです。ですから、御注文のような共通タイムテーブルをつくるための正確さが、今の時点で出てこないんです。出次第、そういった共通タイムテーブルになるようなものを整理する。それから、それに対する我々の方針をはっきりさせる。そういうことはやっていきたいと思いますが、今すぐはなかなか、高速晴海線一本取ってもはっきりしないところがあるので、すみません。ちょっとお時間をいただきながら調整をさせていただきたいと思います。
○田中(広)委員
ありがとうございました。
○小栗委員
それでは、質問をさせていただきます。
最初に、築地市場の跡地再開発について、今までずっと議論がありましたので、簡潔にお伺いしたいと思うんですけれども、これから絵を描く段階ではないかということでした。どこでどういう協議を絵を描くのか。都と区と事業者とというお話もありましたけれども、具体的には、区の都市整備部局が事業者に来てもらって、ここはこうなるよね、ここはこうだよねというふうな形で詰めていくのか、具体的にはどのように、この計画をブラッシュアップしていくのかという点についてお伺いしたいというふうに思います。
これまで出した要望書、そしてさらに、今後、跡地開発そのものについてもいろいろ意見があれば、そういうものをまとめて出していくんだというお話が前にありましたけれども、計画案そのものについても、今もいろいろで出ていましたけれども、5万人のスタジアムの人のさばきとか、交通問題とか、いろいろあります。例えば、5万人だから大変で、それを3万人にすれば何とかなるとか、そういうことだってあり得るのではないかなと私は思うんですけれども、そういう計画全体の中身についても、もっと踏み込んで、もっと都民に喜ばれるようなものにしていくというような視点で交渉し、計画自体をよくしていくということが必要だというふうに思いますが、その点についてもお伺いしたいと思います。
特に、審査会が出した審査結果の中でも、まちの将来像や開発内容、事業の進め方等について、都民等に対し、分かりやすく、積極的に情報発信するとともに、都民等の意見を受け付ける機会を設け、それらの意見に対し丁寧に対応すること、また、今後の計画の具体化に当たっては、審査結果として示された審査委員の指摘や意見等を踏まえて検討を行うとともに、都と十分に協議することということが最後に特に強調されています。都と十分に協議するというところには、もちろん区ともちゃんと協議していただかなくてはいけないというふうに思いますけれども、その辺の内容も含めて、皆さんの場外市場を含めた地元の声はもちろんですが、そういう声を集めて内容もよくしていくということをどのように具体化していくのかという点について伺いたいと思います。
特に、浜離宮庭園からの見え方には検討が必要だという意見も出ているんですけれども、例えばですが、浜離宮から超高層のビルが突き出して見えるようなことをやめさせるために、階数を減らすとか、そういうような内容の変更まで踏み込んで、いろいろ協議していく方向性を持っているのかという点について伺いたいと思います。
○吉田副区長
ブラッシュアップの話ですけれども、実際には、ブラッシュアップをしていくときには、基本的には、計画をもう一度事業者のほうで見直しをしながら、それを支えるための交通計画や何かを出してきて、それに対して、うちの区が、いや、いや、そういう手前勝手な想定では困るよというようなことで、交通上の問題については、うちとしては一歩も下がれない問題ですから、はじき返ししながら、また計画の中身を検討するという形になっていくだろうと思っています。
どういう交通計画を、とりわけ周辺との間でどういう交通計画を立てるかというのが、やはり基本的な、一番大事な流れです。高速晴海線、地下鉄、それから周辺の市場通り、それから晴海通りの越し方みたいなものを含めて、敷地の中でどういうふうに処理するか。貫入してくる環状2号線の問題もありますから、その部分について、まず、がんがん論争せざるを得ない。ブラッシュアップの一番は、やはり交通計画だと思っています。そういう部分については、正直言って、うちの環境土木部も都市整備部も一体となって事業者と話合いをしていくわけでございます。
計画の中身という問題については、正直言って、先ほど、ある種余計なことも申し上げましたけれども、東京都のコンセプトとか何かというものについて、我々は別に反対しているわけではない。国際交流拠点になってほしいとか何かという部分については、全然反対しているわけではないし、平和というようなテーマからすれば、ある意味で望ましいと思っているから、特にその中身について、コンセプトの範囲の中である限り、我々としては何も申し上げる筋合いはないと思っている。
詳細の中身になりますと、いろいろな意見がありますから、これは必ずしも区としては、なかなか出せないだろうと思います。結構難しいんですよ。正直言って、築地を食文化の拠点だと言っていますけれども、それでは、あの跡地で食文化をやってもらうというふうに思っていない場外の人はたくさんいると思います。実態は、食はうちでやるから静かにしていろと思っています。そういうところを含めて、実際的にどういうバランスを取っていくんだというところは難しい部分がありますから、基本的なコンセプトに違反しない限り、中身の部分については、そういう意味では、あまり立ち入れないと思います。立ち入っても、区全体を代表したことにはならない。だから、基本的なコンセプトを増強するような部分については、ある程度、我々としても積極的に言う必要があると思っていますが、それ以上のものはなかなか難しい。
それから、浜離宮との関係などについて審査意見があったということですが、これは、実際は浜離宮に対するアプローチの問題なんです。浜離宮自体は一切動かせないとなると、跡地からアクセスがなかなか難しいんです。考え方として、審査委員の中でも言っているのは、跡地から浜離宮に対するアクセスについては、例えば築地川東支川のほうに船を浮かべて、船のほうに橋を渡して浜離宮につなぐとか何かしながら接続したらいいのではないかとか、いろいろな意見があるんです。
史跡としての浜離宮庭園がいじれないということから、いろいろな意見がある。今、そういったものを含めて、浜離宮については、いろいろ検討する必要がありますから、その部分については、我々も識者の意見等を参考にしながらいきたいと思いますが、浜離宮の現在の出入口が非常に偏ったところにありまして、アクセスしにくいから、あれだけ立派な庭園にもかかわらず、利用者がそんなに増えないというところもありますので、跡地との関係でどういうふうに整理をするのかという問題については、私どももある種の調整をしなければいかんだろうというふうに思っております。
○小栗委員
まずは、交通問題と。どういうふうに人と車をさばくかということも含めて、それをやると。それはよく分かります。ですが、さばくに当たっても、この規模が本当に必要なのか、この場所でどうしてもこれを造らなくてはいけないのかということも含めて、検討が必要になると私は思いますし、5万人のスタジアム、それは事業者としての目玉の提案なんだろうと思いますけれども、東京都が示したのは大規模な集客施設ということで、1万人以上という条件だったのを、ばんと5万人にするんだということで出していますが、そういうこと自体が、それでここに頼みましょうと事業予定者として決めましたけれども、その内容自体は、やはりみんなの声とか要望とか、問題があるのではないかという声なども吸収して、変更も含めて、いい計画にさせていくということが必要だったと思います。そういう問題についてもぜひ発言もし、ちゃんとした計画が進められるようにしていただきたいというふうに思います。
特に、公園など、半分がオープンスペースだといいますけれども、ちゃんとみんなが使える公園として整備されるのは1ヘクタールだということで、道路とか、そういうところはオープンスペースですけれども、ちゃんとした公園として指定されて入れられているのが1ヘクタールしかないという話もあります。そういうものも含めて、もっと緑地や公園の拡大も含めて、どんどん意見を出して、いい計画にさせていくということが必要だと思いますので、それは強く要望したいと思います。
今、出している事業者予定者の計画、ここでこういうビルを建てるので、大体こんな平米になりますという資料は全くないんでしょうか。いろいろ交通計画を検討する上でも、今出している事業者の計画がないのか、それを情報公開してもらうことはないのか、その点についてだけ、この問題ではお願いをしたいと思います。
次に、再開発関連で今回も資料が出ていますけれども、日本橋一丁目東地区について伺いたいと思います。
これは、今年の4月に再開発組合が設立されて、今回、区道を変更してやるというような位置図も出ています。従前のところで濃い青の部分が区道の廃止となっていますけども、水色の部分は路線の変更ということで、路線の廃止にはなっていないんですが、実際には、14から18と21から20の間の水色の路線は廃止になるということだと思うんです。区道を廃止して宅地として計算して82億円、立体的区域としての区道だった部分、52億円のものを、C、D、Eを取得し、さらに余った分を補償金で52億円もらうという計画だということなんですけれども、まずは水色の部分は変更ではなくて、廃止ではないかという点についてお伺いしたいと思います。
○落合都心再生推進課長
築地跡地の計画図についてでございます。
現在は、事業予定者から示されているものというのは公表されているものしかない状況です。今後、計画等が進められる中で、配置等もさらに検討が進められると思います。そういう中で示されていくものと認識しております。
以上でございます。
○池田管理調整課長
日本橋一丁目東地区の道路の件についてでございます。
水色の部分につきましては、道路法の手続上、路線として起点、終点の位置が変わる場合は、路線の変更という扱いになります。委員の御指摘のとおり、今回は水色の部分、終点の位置が日本橋一丁目18番のところから二丁目側のほうに終点の位置が変わるということで、路線の変更という扱いになってございます。ですから、この水色の14から18、21、20の部分については、実質道路がなくなるという扱いになってございます。
以上でございます。
○小栗委員
区道の廃止になると。区道を廃止して、ここを一体的な大きな敷地にして、またここも大きなオフィスビルと住宅が建ちますけれども、そういう計画だということで確認をいたしました。
こうした区道の改廃を含めて、中央区としては、再開発の組合員ということではなくて、ただ区道を権利変換して、こういうふうな土地と補償金でやりますという仕組みなのか、その点の確認です。
それと、今回のこの計画というのは、前にも指摘させていただきましたけれども、江戸橋でつないで一体的な地域として再開発をするということになるわけですが、もともとC、D街区にあったいろいろなビルは、再開発の中で吸収するということで、本来だったら移転をしてもらう。再開発として一緒の契約でなければ、この地域のビルの所有者に移転をしてもらい、それを首都高として補償する必要があるけれども、再開発で一体にしたから、首都高の費用の負担がない計画になっているという理解でいいのか、その点の確認をお願いします。
○福島まちづくり事業担当課長
まず、区は組合員になっているのかというところです。
これは法律上の扱いなんですが、従前にこの区域内に資産を持っている場合には、組合員となります。区の場合も、廃道した部分については資産を所有している者になりますので、組合員という扱いになり、そして組合員として権利変換という仕組みの中で、C、D街区の取得だったり、もしくは取得し切れない部分については金銭で、その補償を受けるというようなことになっております。
もう一点、C、D、E街区のビルの方々についてです。
もともとC、D、E街区まで区域を広めたというのも、C、D、E街区に今いらっしゃる方々が日本橋に残って、事業、そして生活の継続を図りたいといった場合に、もしこれを首都高事業だけでやろうとした場合ですと、補償を受けて、あとはその補償の中でどうぞという形になってしまうんです。現状、日本橋のところでまとまった土地を、その補償金をもって探すというのは、そもそもそういう土地があるかという問題もあり、なかなか難しいところがある。となってくると、こちらの方々の生活、そして事業の再建を図っていく上では、一体的に再開発の中に取り組み、そして権利変換の仕組みの中でしっかり、それに見合う床を取得できる必要があるということで、このように再開発の中に入れて一体的にやっているというような形になっております。
以上です。
○小栗委員
市街地再開発の手法で、対象になっているところの地権者の人たちの権利を守るというか、そういうことも必要だと思いますけれども、本当に細い道路でつないだりとか、橋でつないだりとか、いろいろ無理があるのではないかなというようなことを考えています。
次に、HARUMI FLAGの問題です。
事業が終了したということで資料にも出ておりますけれども、最近、投機目的にHARUMI FLAGの住戸が買われて、区画によっては法人が4割ぐらい持っているところもあるというようなことで、実際に、申し込んで買いたいという人たちがなかなか当たらなくて入れなかったというようなことがニュースでも報道されております。
もともと、ここは晴海の選手村として、東京都が格安でマンション業者に近隣の10分の1の価格で払い下げて、そこに短期間でたくさんのマンションを供給してもらうというやり方でつくったまちなので、周辺に比べれば地価が割と安く、比較的手頃なマンションだというようなこともあったんですけれども、今は、実際には転売目的でそういうものが活用されてしまって、ニュースでは、6,000万円だった物件が9,000万円になっているとか、そういう話もありました。そういう事態の中で、なぜ申込みのときに転売禁止、5年間は転売できませんよとか、そういう制限がなかったのかというような声も紹介されていました。
それは中央区が直接関わる問題ではないのかもしれませんけれども、中央区にあるマンションが投機の対象として、必要な方たちに届かない事態の中で、そういうことを今からでも何か救済することができるような方法が考えられないのかという点についてお伺いしたいと思います。
○落合都心再生推進課長
HARUMI FLAGについてでございます。
投機目的というか、個人ではなくて会社等で購入されている件があるといった報道は認識しているところでございます。こちらについては、もともと晴海の選手村をまずつくるんだといったところから始まっていると認識しております。その後で、そこを活用して民間で販売が行われたところです。売り方等については、東京都と民間の事業者とが相談の上、決めた中で、課題等があった部分は一理あるのかなというふうには思っております。そういう中で、例えばタワー棟などでは制限が設けられたりなども行われております。区といたしましては、やはり民間の事業者の商いの中で行われていくものであるというふうに認識しております。課題等はあるとは思いますが、そういう中での行いだと思っています。
そういう中で、区として何ができるかといったところですが、販売について何かを言うというのはなかなか難しいです。そのため、区では、投資目的であろうが、会社が持っていようが、人口増といったところは間違いない状況です。そういったところにしっかりと対応していく。また、晴海のさらなる利便性の向上に向けて、例えば交通問題であったりとか、教育、生活利便施設の充実にしっかりと取り組んでいくといったところが大切だと考えております。今後も、都などの関係機関と連携して、しっかりと利便性の向上に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○小栗委員
今、マンションの値段がどんどん高くなってしまっていますけれども、人が住めないようなマンションにならないように、ぜひ、いろいろな手はずを整えていただきたいというふうに思います。
最後に、市街地再開発事業の中で、日本橋室町一丁目地区について伺いたいと思います。
都市計画決定が令和元年、2019年10月11日で、再開発組合が2022年に設立されています。この再開発地区は、事業者が三井不動産です。この再開発事業について、先日、テレビでも報道されて、この計画自体が今後の検討や協議によって変更の可能性があるというようなテロップが流れたようですけれども、スルガ銀行がある部分は、今は計画に入っていませんが、それが入って計画地が変わる予定があるのかどうかについて伺いたいと思います。
2点目は、三井不動産が地権者、組合員であり、そして事業者、保留床を取得したり、参加組合員として入る事業者でもあり、そして事務局も担当している。そういう3者を兼ねて、この再開発事業全体を押し切っているという実態があるということです。この再開発地域の中で、いろいろなビルのオーナーとか、小さなビルのオーナーとか、中小のビルとか、いろいろありますけれども、あるビルの地権者の方には、権利変換自体はこれからなんですが、基本的には権利変換ではなくて三井が買い取るから、そういうことで考えてほしいというようなことが最初のほうから提案があったり、今持っているビルの延べ床面積が1,280平米あるのに、建て替えた後のビルの中にあなたが入れる平米数は292平米だと言われているということで、あまりにおかしいではないかということで、いろいろ交渉もしているようなんですけれども、そういう状況で再開発のいろいろなことが決められようとしているということで、こうした事実を区として把握しているのかという点と、このような不公正な運営は改めるように指導すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○福島まちづくり事業担当課長
室町一丁目地区についてです。
まず最初に、計画の変更、スルガ銀行が開発の中に入るという話は聞いているかというところですが、今のところ、そういうところで事業計画を変えていくだとか、そういう協議のほうは行っておらず、そういうところは把握していないところです。
2点目、三井不動産が3者、3つの顔を持って進めているというところですが、これはそういう権利を持っている、そして事業協力の立場というところでこの事業に参画しているという中では、こういうやり方で進めるということについても不自然な印象は持っていないところです。
そして、三井が買い取るという話を最初からされているだとか、もしくは延べ床面積がどうだと、今、お話をいただいているところですが、そういう個別の交渉の部分については、地権者と、そして組合との間でなされるべき、整理されるところかなと思っています。もちろん、地権者の方から御相談いただく際には、区としても、いろいろお話を聞いた上で、調整できるところはお話をするとか、そういうことはやっていきたいというふうに考えております。
以上です。
○小栗委員
私が相談を受けた方は、区にも相談に行ったけれども、それは東京都に言ってくれとか、国に言ってくれとかということで、なかなからちが明かなかったということもありますので、ぜひ、よく要望を酌み取っていただいて、支援していただけるように要望して終わります。ありがとうございました。
○渡部委員長
ありがとうございます。
議題、都市再生のまちづくり及び基盤整備等に関すること並びに築地市場跡地における「築地地区まちづくり事業」に関することについては、継続審査ということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡部委員長
第二回区議会定例会における委員長報告の取扱いについて、正副委員長一任ということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡部委員長
ありがとうございます。
それでは、閉会いたします。
本日はありがとうございました。
(午後4時16分 閉会)
-委員会を閉じた後-
特別委員会の行政視察について、7月中旬に管内視察に代えて行政視察を実施することができることになっているが、日程にいとまがないことから、実施の有無、日時、視察先、日程等について、正副委員長に一任することの了承をとった。
お問い合わせ先:区議会議会局調査係
電話:03-3546-5559